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平成26年6月定例会(第2号) 本文




2014.06.24 : 平成26年6月定例会(第2号) 本文


◯議長(棚本邦由君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、報告をいたします。
 去る六月十九日に開催されました指定管理施設・出資法人調査特別委員会におきまして、正副委員長互選の結果、委員長に中村正則君、副委員長に水岸富美男君が、それぞれ選任されました。
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◯議長(棚本邦由君)次に、日程第二、知事提出議案、第九十八号議案ないし第百十二号議案及び承第一号議案を一括して議題といたします。
 これより、上程議案に対する質疑とあわせ、日程第三の県政一般についての代表質問を行います。
 発言の通告により、中村正則君に四十分の発言を許します。中村正則君。
       (中村正則君登壇)(拍手)
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◯中村正則君 私は、自民党・県民クラブを代表して、六月定例県議会に提出されました案件並びに県政一般について質問いたします。
 平成二十四年三月から約二年間、私は議会選出の監査委員として、議員の立場と違った観点から、県の事務・事業について、つぶさに見てまいりました。
 そこで私が感じましたことは、税収が落ち込み、厳しい財政運営を迫られる中、横内知事は強いリーダーシップを発揮し、行政改革や県債残高の削減を断行されつつ、限られた財源を有効に活用し、多くの実績を上げられているということであります。
 富士山の世界文化遺産登録やドクターヘリの導入、少人数学級の実施など、数多くの施策を実現されるとともに、長年の県政課題であった廃棄物最終処分場や林業公社など、多くの課題も解決されました。
 また、本年二月の雪害においても、被災農家の支援について、知事みずからが国と交渉し、手厚い支援策を実現されました。
 こうした数多くの成果が得られたのも、人脈、行動力において他に追随を許さない横内知事だからこそと思います。
 「将とは、智、信、仁、勇、厳なり」、これは兵法「孫子」の言葉であります。人を率いる将に求められるこれらの資質を備えているのが、まさに横内知事であると確信しております。
 本県には、富士山の保全対策の推進や中部横断自動車道・南部区間の早期完成、中央自動車道の小仏トンネル付近の渋滞解消など、将来の発展に向け、ぜひとも進めていかなければならない課題が、まだまだあります。
 また、六年後に迫った東京オリンピックの効果を最大限享受し、国際観光県やまなしとして世界に飛躍することも望まれます。
 私は、こうしたことを実現し、これからの山梨を託せるのは、横内知事をおいて、ほかにないと確信するものであり、私だけではなく、多くの県民も、知事に対する期待は大きいものと感じております。
 今後も、すぐれた手腕を発揮し、力強く県政を推進されることを御期待申し上げ、以下質問に入ります。
 まず、六月補正予算への対応と財政健全化に向けた取り組みについて伺います。
 本議会に提出された補正予算案を見ますと、近年では余りない、規模の大きな補正額となっております。これは、まさに本年二月の豪雪によって生じた農業施設への甚大な被害から再生するため、積極的な予算編成がなされたためであると思います。
 このような災害復旧など必要不可欠な経費は、積極的に予算計上し、県に多少の負担が生じても、被害の回復に努力することが重要であります。また、同じく六月補正予算に計上されているやまなしものづくり産業雇用創造プロジェクト事業のように、山梨の将来への投資となる事業や、リニア駅周辺整備といった大規模プロジェクトなど、積極的に行わなければならない事業はたくさんあり、今後とも重点的に取り組んでいく必要があります。
 一方、県財政は、本年度の当初予算で、財源不足により八十八億円余の基金を取り崩すなど、非常に厳しい状況が続いており、財政的な観点からは、積極的な予算計上にも限界があると言わざるを得ません。
 私は、積極的な施策展開を行う一方で、財政の健全性を確保していくため、今後、事業を行う際には、これまで以上に財源確保に努力しなければならないと考えます。
 六月補正予算に計上された事業のうち大部分を占めるのは、農業関連被害への復旧対策費であり、県は、国の支援に上乗せをし、県費負担の割合を大きくして、最大限の支援措置を講じることとしております。
 そこで、こうした経費の財源をどのように確保しているのか。また、リニア駅周辺整備を初めとする大規模プロジェクトなど、積極的な施策展開を図っていくために必要となる財源をどのように確保し、健全な財政運営を行っていくのか伺います。
 次に、本県果樹農業の雪害からの復興についてであります。
 多くの農業用ハウスが倒壊し、本県果樹農業に甚大な被害が発生した二月の豪雪から、四カ月が経過しました。
 本県の果樹農業は、先人のたゆまぬ努力と研さんにより、これまで発展を続け、桃、ブドウなどの生産は全国一位を誇るまでに至り、現在では、本県経済を担う重要な産業となっております。このような発展を牽引してきたのがハウス経営者でありますが、今回の豪雪では、こうした方々のハウスやブドウ棚が大きな被害を受けてしまいました。
 このため、私たち県議会は、他県に先立ち、県と一体となって、倒壊農業用ハウスの撤去や早期再建を行うため、県単独で産地復興に向けた支援策を迅速に講ずるとともに、産地の実情に即したきめ細やかな支援施策の構築や充実を国に対して要請したところであります。
 私は、これらの支援策を活用しながら、今回の雪害を克服し、本県果樹農業、とりわけ、ブドウ産地のさらなる発展を図っていくためには、産地を雪害前の状態に復旧するだけではなく、次の十年、二十年を見据え、農業経営の再建と産地拡大や産地形成に取り組み、全国に誇る果樹王国山梨を堅持し、引き続き全国をリードしていくことのできる産地をつくっていくことが、必要であると考えます。
 このような観点において、全国のブドウ産地が参画し、本年四月に甲州市勝沼で開催された第一回全国ブドウサミットは、今回の雪害にも負けず、ブドウの輸出促進や産地間同士のネットワークの強化や情報発信などの課題解決により、次の時代も引き続き全国の産地の先頭を行く本県産地の強い意思と意気込みが感じられ、また、全国から参加した農業者に対しては、日本一の産地として、ブドウの生産振興の新たな方向性などを本県から発信することができ、まさに時宜を得た取り組みであったものと考えております。
 さて、私は、果樹王国山梨を迅速に復興させ、いかに全国をリードする果樹産地を次世代に引き継いでいくかが、県政の大きな命題であり、今ほど力強い施策の展開が求められているときは、ないものと考えております。
 そこで、長期的な視点に立ちながら、農業者の経営支援、担い手の確保や販売力の強化など、喫緊の課題にどのように取り組んでいくのか伺います。
 次に、豪雪災害を踏まえた県の防災体制の見直しについてであります。
 本年二月の豪雪は、未曾有の災害となり、県では、昭和五十八年以来、三十年ぶりとなる災害対策本部を設置いたしました。
 県議会においても、被災者の一刻も早い安全と安心の確保や、県民生活の回復を図るため、雪害対策本部を設置し、地域の実情を把握しながら、国への提案・要望を行うなど災害復旧等に力を尽くしてきたところであります。
 一方、今回の豪雪災害における県の防災対応については、課題も指摘されておりますが、これを教訓として、今後想定される大規模災害の発生時に、より的確に対応できる体制の強化が図られる必要があると考えます。
 東日本大震災を経験した被災県では、大規模災害の発生時に、県から市町村に職員を派遣して速やかに情報収集を行い、県民に必要な情報を的確に提供できる体制を整備するとともに、交通や情報通信など関係機関の職員を県災害対策本部に派遣していただき、関係機関が一丸となって応急対策に当たる体制を充実するなどの見直しがなされております。
 これら被災県の取り組みも参考に、本県においても、被災状況等の情報収集体制や県民等への情報発信体制の強化、災害対策本部における県と関係機関との連携強化など、万全の措置を講ずる必要があります。
 県議会におきましても、先般、防災対策政策提言案作成委員会を立ち上げ、今後、県に対し、総合的な防災対策の推進に向けた政策提言を行うこととしております。
 県では、庁内の検証会議により、中間報告をまとめ、本年四月からは、外部の有識者による山梨県防災体制のあり方検討委員会を設置しております。
 そこで、現在、検討が進められている防災体制の見直しについて、これまでどのような検討を行い、今後、見直しをどう進めていくのか伺います。
 次に、国土強靱化地域計画の策定についてであります。
 我が国は、世界の中でも災害が多発する国の一つであり、これまで数多くの災害にさいなまれ、多くのとうとい人命を失い、莫大な経済的・社会的損失をこうむってきました。
 二十一世紀前半には、大規模な地震が発生することも予想され、これが最大規模で起こった場合は、東日本大震災を超える甚大な被害が発生し、国の存亡にかかわる事態となるおそれがあります。
 こうした時期に、議員立法で国土強靱化基本法が成立し、今月三日には国土強靱化基本計画が閣議決定され、大災害に対し、強さ、しなやかさを持った安全・安心な国土と社会の構築が進められることは、非常に時宜にかなったことだと思います。
 一方、本県は、森林面積が県土の約八割を占める山岳県であり、急峻な地域が多く、このため、地震や豪雨、地滑り等の自然災害により、大きな被害を受けやすく、実際、本年二月の豪雪では、交通網が寸断され、陸の孤島となるなど、災害に対する本県の脆弱性を痛感したところであります。
 こうしたことから、私は、県においても、国の動きにおくれることなく、県土の強靱化を推し進めるべきと考えます。
 そうした中、県では、国が募集する国土強靱化地域計画策定のためのモデル調査実施団体に応募し、全国十二団体の一つとして選定され、他県に先駆けて地域計画を策定すると伺い、私は、積極的に県土の強靱化に取り組もうとする知事の姿勢を高く評価するものであります。
 そこで県では、国土強靱化地域計画の策定に向け、今後どのように取り組んでいくのか伺います。
 次に、富士山世界遺産センターの整備についてであります。
 県民にとって長年の悲願であった富士山の世界文化遺産登録から一年が経過しましたが、富士山の文化的な価値に対する理解は、まだまだ進んでいないのではないかと危惧しております。
 あるアンケート調査によれば、観光客の約四割が、富士山は自然遺産での登録であると誤解しているとの結果が示されました。現在、設計が進められている世界遺産センターが、富士山の文化的価値についての情報発信拠点となることが、強く望まれております。
 一方、富士山は、かつては自然遺産を目指していた時代もあったように、日本一の山としての自然美をたたえている世界遺産でもあります。
 世界遺産センターの計画を進めるに際しては、まずはそうした富士山の美しさをしっかりと伝えることに重きを置き、来館者の感性に訴えかけ、ひいてはその体験を通じて、世界遺産としての富士山の価値への関心も抱かせるようなものを目指してほしいと考えております。
 そこで、新たな施設において今後、どのような展示面や運用面での工夫をしていこうと考えているのか伺います。
 また、当施設の建築設計に際しても、まずは美しい富士山の自然をしっかりと尊重し、景観を汚すことのないように十分配慮していただきたいと考えます。さらに、本施設の建設予定地には、富士ビジターセンターが立地しておりますが、当施設では近年、外国人を含め多数の観光客が訪れている現状を踏まえ、既存施設との相乗効果を高めるとともに、観光客に混乱を与えないような形で新施設へ誘導する建築構造とすることが必要と考えます。
 そこで、どのような考え方で新しい富士山世界遺産センターの建築設計や工事を進めていくのか、その方針についてあわせて伺います。
 次に、富士山を核とした今後の観光振興についてであります。
 昨年の本県への観光客数は大幅にふえておりますが、これは、富士山の世界文化遺産登録が大きく寄与したものと思われます。
 しかし、過去に登録された世界遺産の中には、登録による誘客効果が一時的なブームで終わっているところもあることから、登録の効果を長く享受するための仕組みづくりを早期に進めることが必要であると考えます。
 富士山の世界遺産の登録効果を持続させるためには、富士山の知名度を最大限に利用し、富士山を共通の観光資源とする静岡県、神奈川県と密接に連携する中で、県の行政区域を越えて富士山周辺への集客を図ることが必要であり、既に自民党・県民クラブでは、両県の議会に対して協力の要請を行っております。
 県におきましても、知事を先頭に三県で連携し、広域的な観光集客施策を強力に進めるべきであり、その上で、富士山周辺に訪れた観光客を県内周遊させ、富士山だけでなく、県内の多くの地域の魅力に触れてもらうことにより、観光客の定着を図ることが必要ではないでしょうか。
 また、政府は、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会開催の決定を受け、観光立国実現に向けたアクション・プログラムを改定したところであります。
 本県でも、全世界から観光客を呼び込み、さらなる観光振興を図るために、本県独自の注目度の高い誘客テーマを設定するなどして、県内各地域の魅力に触れていただけるよう、今こそ具体的な対策を打ち出すべきではないかと考えております。
 そこで、世界に誇る富士山を核として、どのように観光客の誘致を図っていくのか。また、それにより増加した富士山への観光客をどのように県内各地に周遊させていくのか伺います。
 次に、リニア中央新幹線の整備促進に向けた取り組みについて幾つか伺います。
 まず、リニア中央新幹線に係る用地取得についてであります。
 本年四月、JR東海は国土交通省に環境影響評価書を送付するなど、環境影響評価の手続が順調に進んでいるところであります。
 今後は、本年夏ごろまでに国へ工事実施計画の認可を申請し、認可後は速やかに事業着手を目指すとしています。
 こうした中、県は、事業主体であるJR東海から用地取得業務を受託した上で、用地説明会の開催や地権者との用地交渉などを行うことは承知しております。
 リニア中央新幹線の建設は、本県にとってさまざまな効果が期待されることから、可能な限り協力していくべきであると思いますが、その一方で、用地取得業務に係る必要経費は、JR東海から負担してもらう必要があると考えます。
 そこで、認可後の用地取得に向け、どのような取り組みを行っているのか。また、用地取得業務に要する経費の負担について、県はどのように考えているのか伺います。
 次に、境川残土処理場の活用についてであります。
 境川残土処理場は、山梨リニア実験線一般区間のトンネル建設工事に伴う発生土を処理するため、県が地元協力の一環として提供したものであります。
 しかし、一般区間の事業着手のおくれなどにより、発生土の搬入は当初の予定どおりには行われませんでしたが、現在は延伸工事が終了し、埋め立てが終わっているものと考えております。
 そこで、残土処理場は、発生土の搬入終了後、どのように整備されてきているのか伺います。
 知事は今議会の所信表明において、この残土処理場を、JR東海がリニア中央新幹線建設に伴う作業ヤードとして、また、山梨県市町村総合事務組合が一般廃棄物最終処分場建設工事に伴う発生土の仮置き場として使用したいとの申し出があったことを明らかにされました。私は、こうした活用策は暫定的なものと考えております。
 そこで、その具体的な利用目的や貸し付け期間について伺います。こうした貸し付けの終了後は、どのように活用していくのか、あわせて伺います。
 次に、産後ケアセンターの整備についてであります。
 知事は、二月定例県議会において、産後ケアセンターを整備することを表明され、あわせて、需要調査等の結果から、センターを県内に一カ所整備すること。整備場所を笛吹市内のかえで荘跡地とすることを表明されましたが、県民誰もが利用しやすい交通アクセスにすぐれたこの地を選定されたことは、知事の少子化対策に対する意気込みを象徴するものとして、歓迎するところであります。
 また、センターにおけるサービスを全県にバランスよく提供するため、事業の実施主体を、県と市町村で構成する広域的連合体が担うとの考え方を示されました。
 この体制の構築には、何より市町村の理解と協力が不可欠になります。
 そこで、現在の市町村との調整はどの程度進んでおり、立ち上げの時期はいつになるのか。また、連合体による整備に向けた今後の取り組みのスケジュールについて伺います。
 加えて、センターの運営についてでありますが、優良な事業者を選定の上、民立民営方式で実施することとし、事業者は、利用者からの利用料金を主な財源として運営していくとのことであります。この利用料金については、良質なサービスを安定して提供していくため、採算のとれる料金設定が必要となる一方、利用料金が高額のため、サービスを必要とする母親等が利用できないということが、ないような配慮が必要であります。
 そこで、利用者が安心して利用することができるよう助成措置を講ずべきと考えますが、利用料金の設定のあり方、県及び市町村の助成の考え方について伺います。
 次に、エネルギー地産地消についてであります。
 まず、クリーンエネルギーの普及拡大について伺います。
 本年四月、エネルギー基本計画が策定されましたが、計画では、再生可能エネルギーの普及を積極的に推進していく方向性が示されており、エネルギーの地産地消を掲げる本県にとって、非常に心強い内容でありました。
 しかし、一方では、固定価格買取制度により、設置者にとって有利な価格設定となっている期間は、本年度で終了となり、飛躍的に導入が進んだ太陽光発電は、発電設備の量産効果により発電コストが下がり、市場原理の中での成長が求められる厳しい時代に入っていくものと思われます。
 このような中で、太陽光発電を初めとするクリーンエネルギーの普及拡大を図っていくためには、県民、事業者、行政が連携して、新たな知恵を出し、工夫していくことが必要であると思っております。
 私ども県議会においても、先般、エネルギー地産地消政策提言案作成委員会を設置したところであり、エネルギー地産地消の山梨を実現するため、知事ともども知恵を絞ってまいりたいと考えています。
 現在、神奈川県では、薄膜太陽電池をビルの壁面などに設置する事業を、また、東北三県においては、蓄電池を用いた分散型エネルギー管理・制御システムの実証事業を開始しておりますが、これらの取り組みは、行政と企業が連携し、産業振興とクリーンエネルギーの普及を一体で行っているものであります。
 本県においても、恵まれた自然環境や、すぐれた先端技術などの地域資源を最大限活用する中で、クリーンエネルギーの普及と地域の発展が、ともに進むような独自の施策を考える時期が来ていると思います。
 そこで、県では、今後、クリーンエネルギーの普及拡大に向け、どのような取り組みを進めていくのか伺います。
 次に、大規模メガソーラーと自然景観との調和についてであります。
 メガソーラーの導入促進は、全国有数の日照時間に恵まれる本県の特性や強みを生かした全国に誇れる施策であります。
 一方、本県は、富士山を初めとした名峰に囲まれた観光立県であることから、大規模なメガソーラーの導入には、自然環境の保全などに十分配慮することが必要であります。
 県内では、最近、広範囲の森林伐採を伴う大型開発も散見され、特に富士山麓では、世界遺産の周辺地域における大規模な計画の報道がありました。
 エネルギー地産地消のためには、太陽光発電の普及促進は重要でありますが、県土の美しい自然景観を後世に継承することは、私どもの責務であると考えます。
 そこで、大規模メガソーラーと自然景観との調和をどのように図っていくのか伺います。
 次に、やまなしものづくり産業雇用創造プロジェクトについてであります。
 最近の我が国の経済情勢を見ますと、上場企業の二〇一四年三月期決算は大幅増益となり、今後、最高益更新も期待できるところです。
 しかしながら本県の経済状況は、日銀甲府支店の金融経済概観によると、緩やかに回復しているとの分析にとどまっており、有効求人倍率も一倍を下回っているなど、極めて厳しい状況が続き、産業構造の改善や雇用の確保が、まだまだ十分とは言えません。
 私は以前、環境を軸とした産業競争力の強化に取り組む福岡県を訪ねましたが、福岡県では、環境関連の産業や研究機能が集積しているという地域の強みを生かした取り組みを、産学官民で結束して進められています。さらに、雇用情勢が厳しく、産業構造の改善が課題となっている地域を支援する国の戦略産業雇用創造プロジェクトを活用し、次世代自動車を初めとするグリーンイノベーションを主導する産業分野での技術者の育成や人材の確保などにも積極的に取り組まれています。
 現在、本県では、山梨県産業振興ビジョンの中で、今後、成長が期待される分野を示し、新製品開発等に向けた活動に取り組む新たな事業グループや、自社最終製品の開発に強い意欲を持つ企業を集中的に支援するなど、新産業の創出に向けた取り組みが進められておりますが、さらに、今後、成長が期待される医療機器関連産業などを積極的に育成強化し、雇用の創出にもつなげていくべきであると考えます。
 そういう意味で、福岡県と同様、国の制度を活用し、今後三年間にわたり、やまなしものづくり産業雇用創造プロジェクトに取り組むこととし、今般、二億二千五百万円余を予算計上されたことは、山梨の将来を見越した時宜を得たものであると大いに期待するところであります。
 そこで、本プロジェクトを活用し、成長産業の育成と企業の雇用拡大に向け、県ではどのように取り組まれるのか伺います。
 次に、高規格道路等の整備についてであります。
 横内知事におかれましては、全国及び本県の高規格道路の整備について、本県の代表として、また、全国高速道路促進協議会や中央自動車道渋滞対策促進協議会の会長として、みずから汗を流し、国への要望に当たっていただいております。
 その成果ともいえる中部横断自動車道は、本県の南北を貫く山梨県の新たな発展を担う骨格道路といえ、全線の完成・開通を待望するものであり、増穂以南については、現在、平成二十九年度の完成に向け、鋭意、工事が進められておりますが、長坂─八千穂間につきましては、いまだ基本計画区間のままであり、進展が見られません。
 そこで、まず、中部横断自動車道の長坂─八千穂間の整備について、現在の状況と今後の県の取り組みについて伺います。
 次に、中央自動車道については、このたび、圏央道の新たな区間の開通により、横浜、湾岸方面に首都高を通らずに行けることになるなど、利便性が格段に高くなるとともに、本県の観光や産業等へのさまざまな経済効果に期待するものであります。
 その一方、小仏トンネル付近の渋滞対策は、これまで大月─上野原間の六車線化や登坂車線の整備など、順次、改良が進められてきたところですが、渋滞は依然として解消されておりません。
 県においては、小仏トンネル付近の渋滞解消に意を注いでいることは十分に承知しておりますが、今後の県の取り組みについて伺います。
 次に、新山梨環状道路についてであります。
 東部区間については、実現に向け、私も力を注いできたところであり、本年度から、区間全体の事業化も決定したことから、早期完成を期待するところであります。
 しかしながら、北部区間については、なかなか前進が見られません。
 そこで、北部区間の状況、今後の取り組みについて伺います。
 次に、スマートインターチェンジの整備についてであります。
 現在、笛吹市の八代地区など三カ所において、新たなスマートインターチェンジの整備が進められておりますが、リニア中央新幹線の新駅付近においても、県において整備を検討していると聞いております。
 リニア新駅が中央道の近くになることを考えると、リニア新駅と中央道、そして環状道路等、本県の骨格道路網につなげることが、その効果を最大限に生かし、本県の将来の産業展開や観光振興に欠かせないと考えるところであります。
 そこで、リニア新駅近くのスマートインターチェンジ設置について、現在の状況と今後の取り組みについて伺います。
 次に、平成二十六年度全国高等学校総合体育大会についてであります。
 本県において、陸上競技や自転車競技など八競技を開催し、約一万人の高校生アスリートが熱戦を繰り広げる高校生最大のスポーツの祭典まで、残すところ一カ月余りとなりました。
 県では、会場地の市や町などと連携し、順調に準備を進めているとのことですが、高校日本一を決める大会にふさわしい環境づくりが必要であると考えております。
 また、県内の高校や特別支援学校の生徒も、大会の運営や、延べ十五万人を超える来訪者を温かく迎える準備を進めていると聞いております。
 私は、郷土に誇りを持ち、心身ともに健全な青少年を育成するため、生徒が大会に積極的に参画すべきであると考えております。
 そこで、大会の開催に向けての運営体制の整備状況、及び高校生等による取り組みの状況について伺います。
 次に、学力向上対策と道徳教育の推進についてであります。
 昨年度の全国学力・学習状況調査における本県児童生徒の結果は、中学校の国語以外は、全国平均を下回るという厳しいものでした。
 本年度の結果が公表されるのは、八月の中ごろになるということですが、本県児童生徒の学力がどのような状況にあるのか、課題の改善は進んでいるのかなどに、保護者はもとより、県民は大きな関心を寄せています。
 全国学力・学習状況調査の結果公表について、文部科学省では実施要領の中で、一定の条件のもとに市町村や県が、結果を公表することができるとしています。
 私は、学力向上対策をさらに推進していくためには、県が市町村や学校ごとの結果を公表することで、県民に正確な情報を知らせ、県民の関心を高めていくことが重要であると思います。
 そこで、まず、県教育委員会として、結果の公表についてどのように考えているのか伺います。
 次に、道徳教育の推進についてであります。
 近年、人間関係が希薄化し、価値観が多様化する社会となり、社会性や規範意識の欠落が、子供ばかりではなく、大人の社会でも多く見受けられるようになりました。これは、生きていく上での基本的な善悪やルールを考える道徳教育の重要性が、軽視される傾向が続いてきたからではないでしょうか。
 こうした中、中央教育審議会では、文部科学省の諮問を受け、道徳の教科化について検討を進めており、この秋にも答申が出される見込みであります。
 道徳教育を十分に受けていない若い教員が増加している中、子供たちの豊かな人間性を育んでいくためには、私は、こうした国の動きにも早期に対応し、道徳教育を強化していくことが必要であると考えます。
 県では、昨年度、新やまなしの教育振興プランを策定し、徳育を重要な柱の一つに位置づけられていますが、県教育委員会として、道徳教育の推進に今後どのように取り組んでいくのか伺います。
 以上で、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
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◯議長(棚本邦由君)中村正則君の質疑・質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
       (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)中村議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、自民党・県民クラブを代表され、県政各般にわたって御質問をいただきました。
 二年間にわたる監査委員としての視点を踏まえ、これまでの行財政改革への取り組みや、長年の県政課題の解決などについて、高い評価をいただくとともに、私の県政運営への期待のお言葉を賜りました。
 今後も、県政進展のため、県庁を挙げて全力で取り組んでまいりますので、変わらぬ御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、六月補正予算への対応と財政健全化に向けた取り組みについての御質問がございました。
 まず、六月補正予算に計上した農業関連被害の復旧対策費につきましては、予算の大部分を占める被災施設の撤去、再建に係る事業費の二分の一が、国庫補助の対象となっております。
 また、国庫補助に上乗せを行う県負担分については、政府に対し、さまざまな機会を通じて財政支援を要望してきた結果、その七割または八割が、特別交付税として措置される見込みとなったところであります。
 さらに、共選所の復旧支援など、その他の復旧対策費用につきましても、事業費の大部分が国庫補助の対象となっており、実質的な県負担を最小限に抑えつつ、被災農業者等に対して最大限の支援を行うことができるようになっております。
 次に、財政健全化に向けた取り組みにつきましては、まずは施策の優先順位を見きわめながら、歳出全般にわたって徹底的な見直しを図ることが重要でありますので、今後とも外部評価の活用や県単補助金の見直しなどを積極的に行ってまいりたいと考えております。
 さらに、国庫補助金や交付税措置のある有利な起債等を活用することによりまして、県負担の最小化を図るとともに、将来の大規模プロジェクトなどに備え、今後とも財政調整基金等への積み立てに努めてまいりたいと考えております。
 こうしたことにより、将来の社会経済情勢の変化に対応しつつ、山梨の発展のために必要な事業が確実に実施できるよう、健全な財政運営を行ってまいる所存であります。
 次に、本県果樹農業の雪害からの復興についての御質問でございます。
 本県が、引き続き全国をリードする果樹産地であり続けるためには、収益性にすぐれ、果樹王国山梨のブランド力の一翼を担うハウス栽培の復活が必要であることから、まずは、二月の大雪で被災した果樹ハウスの再建に向け、迅速かつ着実な普及対策に取り組んでまいる所存であります。
 その際、議員御指摘のように、単に復旧にとどまらず、果樹産地のさらなる強化につながるよう、果樹ハウスの規模拡大や機能向上を支援するほか、営農を継続しない被災農家の農地を、意欲ある担い手へ集積することともに、競争力の高い品種の導入などを図っていく考えであります。
 また、将来にわたって全国に誇る果樹産地を堅持し、産地の生産力を強化していくため、アグリマスター制度や青年就農給付金により、新規就農者のさらなる確保・定着を図るとともに、人・農地プランの充実と農地中間管理機構の活用により、意欲ある担い手の規模拡大を促進してまいります。
 さらに、美味しい甲斐開発プロジェクトによる六次産業化の推進、県独自の認証制度である「うんといい山梨さん」の普及によるブランド力の強化、需要の拡大が見込まれるアジア諸国への輸出の促進など、各般の施策に取り組み、今後とも揺るぎない産地づくりを進めてまいる所存であります。
 次に、豪雪災害を踏まえた県の防災体制の見直しについての御質問であります。
 今回の豪雪災害における経験を大切な教訓として、今後の対策に生かしていかなければならないと考えております。
 このため、本年三月末には、庁内の検証会議において、初動態勢や災害対策本部のあり方、県民への情報発信などについて中間報告を取りまとめましたが、それに加え、本年四月には、有識者による山梨県防災体制のあり方検討委員会を設置し、さまざまな視点から御検討をいただいているところであります。
 今後、この委員会の検討に際し、防災関係機関及び市町村などからの御意見もいただきながら、災害対策本部の運営や関係機関との連携、情報発信の体制など、さまざまな課題に対し、秋口までに御提言をいただくこととしております。
 また、県議会からの御提言も踏まえ、県地域防災計画の見直しや各種災害対応マニュアルの改正、さらに、防災訓練・研修等の充実・強化などを行いまして、豪雪災害はもとより、地震災害、風水害などにも、より迅速・的確な防災対応が行われるような防災体制の構築を図ってまいりたいと考えております。
 次に、国土強靱化地域計画の策定についての御質問でございます。
 国では、東日本大震災から得られた教訓を踏まえ、必要な事前防災及び減災、迅速な復旧復興に係る施策を総合的かつ計画的に実施するため、去る六月三日、国土強靱化基本計画を策定し、大規模自然災害等に備えた強靱な国土づくりを進めております。
 県においても、国の動きに合わせ、強靱化への取り組みを積極的に進めることが必要であると判断し、先般、国のモデル調査実施団体に応募して、災害に強く、安心して暮らすことができる県土づくりを目指した山梨県強靱化計画をいち早く策定することといたしました。
 県の強靱化計画では、深刻度が高く、脅威と感じる南海トラフ巨大地震や富士山噴火等の大規模自然災害による最悪な事態を想定し、国土の健康診断に当たる脆弱性の分析・評価を行った上で、人命の保護や被害の最小化など、必要な対応策について、あらゆる分野から総合的に検討していくことが必要となっております。
 このため、過日、県の強靱化計画の策定に向けて、全庁的なプロジェクトチームを設置し、詳細な検討に着手したところであります。
 今後は、国の基本計画の策定に携わった専門家の助言や、外部有識者から構成される検討委員会等の議論を踏まえまして、本年度中に素案を策定し、明年度には、県民の皆様や議会の皆様の御意見を伺いながら、計画を策定してまいる所存であります。
 次に、富士山世界遺産センターの整備についての御質問であります。
 まず、施設の展示・運用面についてであります。
 富士山の世界文化遺産としての価値は、御指摘のように、何よりも山容の類いまれなる自然美に由来していることから、世界遺産センターの整備に際しましても、この点に十分配慮してまいりたいと考えております。
 具体的には、同センターのシンボルとして、富士山を模した和紙による大型展示をしつらえ、ここに投影された映像や音響効果を活用しながら、富士山の自然美と長年にわたる人々の暮らしや文化等とのかかわりについて、体感的に理解できるよう検討しているところであります。
 そして、この展示を見学の導入部分に配置することによりまして、信仰の対象や芸術の源泉といった富士山の世界遺産としての文化的な価値の面についても、より理解を深められる構成とするとともに、きめ細かな案内サービスを提供することより、議員御提案のとおり、美しさの体感に基づく理解の促進を図ってまいる所存であります。
 次に、施設の建設方針についてでございます。
 この施設が富士山麓に立地するということを十分に考慮し、景観を損ねることがないよう、県の景観アドバイザー等の御助言をいただきながら、慎重に設計を進めているところであります。その際、隣接する既存の富士ビジターセンターの高さや素材、色調との調和を図るとともに、この二つの施設を通路でつなぎ、案内表示等にも工夫を凝らすなど、来訪者の回遊性や利便性を高めることにより、両施設あわせた敷地全体としての魅力を向上させるよう努めてまいる所存であります。
 今後とも、富士山の名に恥じない、世界遺産にふさわしい施設とすべく、全力を挙げて取り組んでまいる所存であります。
 次に、富士山を核とした今後の観光振興についての御質問であります。
 富士山を核として観光客を誘致していくためには、静岡県や神奈川県と連携して取り組むことが重要であります。このため、まず本県が全国に先駆けて進めてきた無線LAN環境の整備について、静岡県や神奈川県にも働きかけ、富士山周辺でWi─Fiスポットの大幅な拡充を目指し、三県が協力して取り組んでいるところであります。
 また、三県を中心に構成する富士箱根伊豆国際観光テーマ地区推進協議会で実施するビジット・ジャパン地方連携事業により、世界各国のメディア等の招聘や、東南アジアにおける個人旅行者向け旅行展でのPRなど、積極的な誘致活動を進めてまいります。
 今後は、東京オリンピック・パラリンピックに向け、山梨・静岡・神奈川三県サミットの場におきまして働きかけを強め、より連携を深める中で、富士山周辺への誘客を図ってまいる所存であります。
 県内各地への周遊につきましては、ワインや、エコパークに登録された南アルプスなど、各地域の魅力ある観光資源を活用し、旅行商品化していくことが有効であります。
 このため、本年度は、首都圏や中京圏の旅行会社を招いて、富士山を核に峡東地域や峡南地域を周遊するコースを体験していただき、ツアーの造成を要請するなど、周遊観光を強力に推進することとしております。
 また、外国人旅行者に富士山までの行き方を示す路線情報を提供するとともに、甲府や八ヶ岳などの観光情報が組み込まれた県内各地の周遊を促すスマホ用のアプリケーションを全国に先駆けて構築し、外国人旅行者の周遊観光についても、一層促進してまいりたいと考えております。
 次に、リニア中央新幹線の整備促進に向けた取り組みについて、幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、リニア中央新幹線に係る用地取得についてでございます。
 本県は、他の沿線都県と比べ、明かり区間が非常に長く、多くの用地買収が必要になることから、リニア中央新幹線の建設工事が円滑に進み、予定どおり十三年後の平成三十九年に開業を迎えられるようにするためには、本県の用地取得の進捗が大きな鍵となっております。
 このため、県では、工事実施計画の認可を見据えまして、本年度から、用地取得業務を担当する職員を大幅に増員し、用地取得業務をJR東海から受託するに当たっての検討を行うとともに、事業説明会や用地取得台帳の整備に向けた準備など、認可後、直ちに業務に着手できるよう取り組んでいるところであります。
 また、県が行うこととなる用地取得業務に要する経費につきましては、事業主体であるJR東海が負担すべきものと考えております。
 しかし、これまでの整備新幹線の例におきましては、事業主体が負担する額は、用地補償費の総額に一定の率を乗じて算定されておりますために、業務量にかかわらず、地価の高い大都市では多く、地方では少なくなるわけであります。
 このため、本県としては、用地取得業務をJR東海から受託するに当たっての委託料が、業務量に見合った適切な額となるよう、JR東海に求めていく考えでございます。
 次に、境川残土処理場の活用についての御質問でございます。
 境川残土処理場につきましては、鉄道・運輸機構によるリニア実験線の延伸工事に伴う発生土の搬入が、平成二十四年度末に終了し、その後、敷地内の水路などの整備が完了したことから、昨年末に場内の管理が県に移管されたところであります。
 一方で、地元との協定に基づきまして、現在、鉄道・運輸機構により、外周道路の整備が行われており、整備終了後、土地の確定測量や道路・水路のつけかえを行った上で、明年度から全面的な土地の使用が可能となる見込みであります。
 このため、県としては、明年度以降の活用策を検討していたところでありますが、JR東海から、車両が走行するために必要なガイドウェイを製造するとともに、これを保管するための用地として使用したいとの申し出がありました。
 また、山梨県市町村総合事務組合からは、笛吹市境川町の一般廃棄物最終処分場の建設工事に伴う発生土を埋立地造成のための盛り土や廃棄物埋立時の覆土に再利用するための仮置き場として使用したいとの申し出がありました。
 このため、県では、両事業の公共性、公益性に鑑み、期限を限って、この申し出を受け入れることとし、貸し付け期間は、リニア中央新幹線の開業時期を勘案して、平成三十八年度末までと考えており、今後、地元の皆様の御理解が得られるよう、事業者とともに丁寧に説明してまいります。
 また、貸し付け終了後の活用につきましては、今後の社会経済情勢の変化を見据えながら、リニア中央新幹線開業後の本県の将来を展望するとともに、開業までの間に、地元の皆様の御意見も伺い、本県の振興につながる活用策を検討してまいります。
 次に、産後ケアセンターの整備についての御質問であります。
 地域の第一線で母子保健行政を担うのは、市町村の役割でありますが、センターで行う宿泊型の産後ケア事業については、市町村単独での実施が困難であること。サービスを県内全域にバランスよく提供できること等の理由から、県と市町村が共同で実施することとしております。
 これまで、体制の構築に向け、鋭意、調整を進めてまいりました結果、現在までに、全ての市町村において参加の意向を確認しております。
 今後、できる限り早期に組織を発足させるとともに、提供するサービスに係る事務手続等、詳細を詰めた上で、十一月には、センターの建設及び管理・運営を担う事業者の選定手続を開始し、年明けには決定してまいりたいと考えております。
 次に、センターの利用料金の設定についてであります。
 利用料金につきましては、六床の宿泊型施設を通年で実施する場合に必要となる助産師等専門スタッフの人件費などの費用を推計いたしました結果、これに見合う収益を確保するためには、一人一泊当たり三万三千円程度の料金設定が適当と試算しております。
 このうち、利用者に直接、負担いただく利用料につきましては、議員御指摘のように、母親等が利用できるような配慮が必要でありますので、現在、民間で行われている訪問型サービス等の料金との整合や、昨年十一月に行ったお母さん方へのアンケート調査結果などを勘案し、六千円程度が望ましいものと考えております。
 なお、残額分につきましては、県と市町村が折半で助成してまいりたいと考えており、市町村の御了解もいただいているところであります。
 次に、やまなしものづくり産業雇用創造プロジェクトについてでございます。
 本県の雇用情勢は、大手企業を中心に進む海外への生産拠点の移転や国内での集約化によって、全国と比べ、厳しい状況にあります。
 そうした中、安定的で良質な雇用を創造するため、製造業を中心とした地域独自の取り組みを支援する制度を国が創設したことから、これを活用しまして、産業振興ビジョンで示された医療機器産業などの成長分野の育成と雇用の確保を図るため、今後三年間をかけて、やまなしものづくり産業雇用創造プロジェクトを実施することといたしました。
 プロジェクトとしては、医療機器を設計・開発する人材育成のため、山梨大学に講座を開設するとともに、山梨大学と大手医療機器メーカー、県内中小企業が連携して行う医療現場ニーズを反映した医療機器開発に対して、支援をしてまいります。
 また、本県の強みである高度な技術力をアピールし、受注へつなげていくための成長分野受注開拓請負人の設置や、大手企業内展示会の開催費用への助成、さらには、成長分野における人材育成を支援するための就業体験など、複数の事業を一体的に実施してまいります。
 さらに、商工団体、金融機関、大学などを構成員とする推進協議会を設置し、本プロジェクトを地域一体となって推進するとともに、企業間連携を図り、事業全体を統括するコーディネーター等を配置するなど、県内企業等の取り組みを強力に支援することで、成長産業への参入を促進し、安定的で良質な雇用の確保を図ってまいります。
 最後に、高規格道路等の整備についてでございます。
 第一の御質問の中部横断自動車道の長坂─八千穂間につきましては、国が計画段階評価を現在、実施しておりまして、社会資本整備審議会の関東地方小委員会において、ルートの決定に向け、最終調整を行っております。
 今後、速やかにルートを決定した上で、長野県側と一体で環境影響評価の手続に着手し、整備計画へ早期に格上げすることを国へ働きかけてまいります。
 第二の御質問の小仏トンネル付近の渋滞につきましては、昨年、本県など沿線五都県市で協議会を設立し、その解消を国に働きかけてまいりました。
 これを受け、国では、具体的な対策について検討を行っているところであり、今後、引き続き、関係都県市及び各種団体と連携して、早期に事業着手するよう国へ働きかけてまいります。
 第三の御質問の新山梨環状道路の北部及び東部区間につきましては、昨年三月に都市計画決定を行い、このうち、県が整備する東部区間につきましては、本年度までに事業化となりました。残る、国が整備する北部区間についても、東部区間と一体的に整備する必要があることから、明年度からの事業化を国に働きかけてまいります。
 第四の御質問のリニア新駅近くのスマートインターチェンジにつきましては、国、甲府市などと地区協議会を立ち上げ、具体的な構造等の検討を進めております。
 一方、国において、追加のインターチェンジ整備に関する新たな制度が、この六月に創設されたことを踏まえまして、今後、早期に事業着手できるよう、国に要望してまいります。
 これらの高規格道路の整備は、暮らしやすさ日本一の県づくり推進のために必要不可欠な最重点項目の一つと位置づけており、県といたしましては、今後も積極的に取り組んでまいる所存であります。
 以上をもって、私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長等からお答えをさせていただきます。
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◯議長(棚本邦由君)エネルギー局長、小林明君。
       (エネルギー局長 小林 明君登壇)
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◯エネルギー局長(小林 明君)中村議員のエネルギー地産地消についての御質問にお答えいたします。
 まず、クリーンエネルギーの普及拡大についてであります。
 太陽光発電の昨年度までの導入状況は、やまなしエネルギー地産地消推進戦略の二〇一五年の短期目標に掲げる出力を大幅に上回る二十万キロワットが見込まれ、順調に推移しているところであります。
 今後も、再生可能エネルギーの固定価格買取制度など、国の施策の動向を注視し、県議会からの御提言もいただく中で、太陽光にとどまらず、水力やバイオガス、燃料電池など、本県の特性に合ったクリーンエネルギーの導入につきまして、幅広く検討してまいります。
 さらに、自然条件により発電量が変化する再生可能エネルギーの普及拡大のため、明年度から米倉山において実施する次世代フライホイール蓄電システムの実証試験など、電力系統の安定化に向けた取り組みも進め、エネルギー地産地消のやまなしの実現を目指してまいります。
 次に、大規模メガソーラーと自然景観との調和についてであります。
 県内のメガソーラーは、昨年末までに二十三カ所が稼働するなど、急速に設置が進んでおりますが、県内においては、山間部や森林に計画されているものもあるため、自然景観との調和や防災対策などが課題となっている地域もあります。
 特に、富士北麓地域では、世界遺産の景観を保全するため、本年二月議会におきまして、自然環境保全条例を改正し、パネルの総面積が一万平方メートルを超える設備の設置の際には、届け出を義務づけ、自然景観の保全のために必要があると認めるときは、県は事業者に対し、行為を禁止、または制限する旨の命令をすることができるなど、対策を強化したところであります。
 また、他の地域におきましても、事業者の自然景観への配慮や、防災安全上の措置等を確認するため、庁内に地元市町村を加えた検討チームを設置し、関係法令に基づく指導・助言を行うとともに、地元市町村の景観計画等による景観保全の取り組みを支援し、適切に対処してまいります。
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◯議長(棚本邦由君)教育委員会委員長、杉原廣君。
       (教育委員会委員長 杉原 廣君登壇)
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◯教育委員会委員長(杉原 廣君)中村議員の御質問にお答えします。
 まず、平成二十六年度全国高等学校総合体育大会についてであります。
 運営体制の整備状況については、競技種目別に設置された市や町の実行委員会を中心に、各競技団体や高等学校体育連盟の専門部が一体となって、着実に準備を進めており、大会期間中の運営を担う体制が整いつつあります。
 また、大会期間中の運営を支える役員及び補助員は、県内の教員や競技団体関係者約二千二百人、高校生約二千七百人、合計約四千九百人で編成するとともに、各競技が行われる地域の協力を得る中で、万全の体制で大会を運営してまいります。
 次に、高校生等による取り組みの状況については、県内全ての高校及び特別支援学校の代表生徒で構成する県生徒実践委員会を中心に、これまで、百日前カウントダウンイベントの開催やスポーツイベントでのPR活動など、大会を県民に周知するための活動に主体的に取り組んでまいりました。
 現在は、選手・監督約一万人に贈呈する手づくりミサンガの作成や競技会場を彩る草花栽培など、多くの来訪者へのおもてなし活動に取り組んでいるところであり、大会期間中は、補助員として大会運営に参画いたします。
 こうした取り組みを通じて、多くの生徒が感動や達成感を味わう中で、郷土愛を育み、心身ともに健全な青少年の育成につなげてまいりたいと考えております。
 次に、学力向上対策と道徳教育の推進についてであります。
 まず、学力向上対策についてであります。
 県教育委員会としては、全国学力・学習状況調査の結果の公表については、説明責任を果たすとともに、学校・家庭・地域が連携して学力向上に取り組んでいくため、分析結果や改善方策について示した上で、全市町村を対象に、市町村単位で公表する必要があると考えています。
 一方、市町村教育委員会によっては、成績を公表することで、個人が特定されるおそれがあり、また、序列化や過度の競争が生じることなどを懸念し、公表に消極的なところもあることから、公表に必要な同意を全市町村教育委員会から得ることは、現時点では困難であるため、県教育委員会としては、市町村や学校ごとの結果の公表はいたしません。
 そこで、県教育委員会では、分析結果や改善方策を取り入れた適切な公表を行うよう、全ての市町村教育委員会に対し、指導・助言するとともに、指導主事が全ての小中学校を訪問して、各学校の改善策をもとに、学力が向上するよう支援してまいります。
 次に、道徳教育の推進についてであります。
 県教育委員会では、外部講師による授業改善に関する講義や、すぐれた授業の公開を通して、教員の資質の向上に努めるとともに、保護者や地域と連携して、自他を敬愛する、しなやかな心を育む道徳的な活動を行い、その成果を啓発誌により、広く普及してまいります。
 また、学校長の明確な方針のもと、教員一丸となって、教科や学校生活などの教育活動全体を通して、日常生活や学習の基盤となる道徳性の育成に取り組むとともに、教育課程の改善に向けた国の動向を注視する中で、道徳教育の充実に努めてまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)当局の答弁が終わりました。
 中村正則君に申し上げます。再質問ありませんか。
 これをもって、中村正則君の代表質問を打ち切ります
 暫時休憩いたします。
                                         午後二時九分休憩
       ───────────────────────────────────────
                                         午後二時三十五分再開議
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◯議長(棚本邦由君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第二及び日程第三の議事を継続いたします。
 発言の通告により、皆川巖君に四十分の発言を許します。皆川巖君。
       (皆川 巖君登壇)(拍手)
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◯皆川 巖君 私は、自由民主党・創明会を代表いたしまして、今定例県議会に提出されました案件並びに県政全般について質問いたします。
 我が自由民主党・創明会では、先月二十六日から政務調査を行い、豪華列車「クルーズトレインななつ星」で話題となっているJR九州の唐池社長にお会いしてきました。唐池氏は、大きな赤字を抱えていたJR九州の外食部門の経営再建に取り組み、短期間で赤字解消に成功された方であります。
 同氏が経営に際して一番大切に考えていることは、気を集めることだそうです。「気」とは気迫、勇気、元気の「気」、いわゆる宇宙万物のエネルギーのもとであり、これを集めた人間だけが勝利を得られると、これまで信じてこられたそうです。この気を集めるには、スピードのある動き、明るく大きな声、すきを見せない緊張感、上を目指そうとする貪欲さの四点が大事であるとして、御自身はもちろん、社員の方々に繰り返し、その点を心がけるように伝えてきたそうです。
 その結果、社員は以前とは見違えるように変わり、それに伴い、業績も自然と改善されていったとのことでした。
 横内知事におかれましては、卓越した行政手腕と実直な人柄で、着実に県政を推進されていることを評価しておりますが、人口減少問題や少子高齢化の進展など、先行きの見えない課題も山積しておりますので、職員とともに大いに「気」を集めていただき、暮らしやすさ日本一の山梨づくりにチャレンジしていただきたいと思います。
 我が自由民主党・創明会も、県民が未来に希望を持ち、安心して暮らせる明るい山梨をつくり出すために、全員が「気」を集めて議会活動に取り組み、県政の進展に貢献できるよう、真摯な議論を重ねてまいりたいと考えております。
 以下、質問に入ります。
 まず、今後の予算編成における財源不足と自主財源の確保について、お尋ねします。
 本年四月一日に消費税率が八%に引き上げられてから、三カ月が経過しようとしています。引き上げる前には、駆け込み需要と、その反動減による景気へのマイナスの影響が心配されていましたが、今月九日に発表された日本銀行甲府支店の金融経済概観によると、「県内景気は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動が見られているが、基調的には緩やかな回復を続けている」と、県内景気が回復基調にあるとの判断は続いており、消費税増税の影響はあるものの、景気にはそれほど大きな影響はないとの見通しが示されています。
 県は、二月に本年度の当初予算案を提案した際に、「平成二十六年度当初予算の財政状況について」という資料の中で、県税収入について分析しており、国内景気が回復途上にあることなどから、地方法人特別譲与税を加えた法人二税については、前年度と比べて三十億円の増加、また、実質県税総額は三十七億円の増加と見込んでいます。
 今後とも、消費税増税の景気への影響が最小限にとめられ、県内景気が着実に回復し、見込み以上の税収が確保されるよう願っているところでありますが、その一方で、懸念される県の推計もあります。
 県は、本年度の当初予算案と同時に発表した「財政の中期見通し」の中で、今後五カ年の歳入と歳出の見込みを推計していますが、その結果、毎年度、財源不足が生じ、その不足額は八十億円から九十億円程度と巨額なものとなっており、その不足分を埋めるために財政調整基金などを取り崩して対応することとしています。現状では、景気回復などによる県税収入などの増加を見込んではいますが、その増加分を見込んでも、巨額の財源不足が生じるという事態が、毎年、起こり続けると推計しているのです。
 そこで、今後、財源不足が生じるという見込みに対して、どのように対応していくのか、お伺いします。
 また、同じく「財政の中期見通し」の中では、人件費、公債費、社会保障関係費などの個別経費の将来推計も行っていますが、いずれも高い水準で推移し、特に社会保障関係費については、高齢化の進展などにより、毎年、増加していくことが見込まれています。
 人件費、扶助費、公債費など、いわゆる義務的経費に必要な一般財源は、県が自由に使える一般財源の総額に対して、将来は、九五%を超えることが見込まれていますので、県の独自施策へ充てることができる財源については、残りの五%程度しかないということになります。
 なお、財政調整基金などの主要基金については、急な経済情勢の変化や、先般の雪害のような大規模災害などの際に機動的に対応すべき性質のものであることに加え、残高についても六百億円程度であることから、県独自の施策を実現するための財源としては、限界があります。
 県独自の施策に使える財源に限りがあれば、積極的な施策を打ち出せず、今後、リニア駅周辺整備事業などの大規模プロジェクトの実現に赤信号が灯るのではないかと危惧されるところです。
 そこで、県独自の施策に充てることができる自由な財源について、今後、どのように確保していくのか、お伺いします。
 次に、本県における新産業の創出と海外展開について、幾つかお尋ねします。
 我が国の景気は、先ほど申し上げたように、緩やかな回復基調に変化はないとの見通しが示されています。設備投資も、持ち直しの傾向が続き、雇用も着実に改善されてきておりますが、これはやはり、我が国の景気の基盤がしっかりしていることによると思われます。
 しかしながら、中小企業を取り巻く環境に目を移すと、多くの事業者は、景気回復を実感できていないのが実態です。
 中小企業は、地域経済や雇用を支える上で、欠かすことのできない存在であることから、景気回復の効果を、大企業のみならず中小企業まで広く浸透させる必要があると考えます。
 こうした中、国は、アベノミクスの第三の矢として、昨年六月、新たな市場の創出、世界経済との統合などを内容とする日本再興戦略を策定しましたが、さらなる進化を図るため、きょうにも改訂版成長戦略を閣議決定することとしています。
 県でも、県内中小企業の成長分野への進出を支援するため、タスクフォースと呼ばれる事業化グループの活動や、最終製品を持つ企業となることを目指す取り組み等を支援する成長産業創出支援事業を推進されてきました。
 この事業は平成二十四年度からスタートし、現在、各事業化グループ等において、試作品の研究開発や、最終製品の製作などが進められていると聞いていますが、成長産業への本格的な参入を図るには、これまでの取り組みに加え、マーケットやユーザーサイドへの働きかけ、いわゆる出口戦略を強化することも重要と考えます。
 この事業は、本年度が最終年度となるわけですが、これまでの取り組みを踏まえ、今後、新産業の創出にどのように取り組んでいくのか、御所見を伺います。
 次に、県内企業のタイ王国における海外展開について伺います。
 我が国の国際収支を見ますと、二〇一三年は、貿易収支の赤字額が拡大し、過去最大となる一方で、海外にある現地法人の子会社などから、国内の本社等へ還流される配当金の額は、対前年比で六割増となり、過去最高の約三・五兆円に達する見込みとのことであります。
 私は、こうした資金が、国内における研究開発や設備投資へ活用され、我が国経済の好循環の実現に大いに寄与することを期待するものであります。
 二〇一二年の中小企業白書によると、タイは、現地法人が上げた利益の国内本社への回収状況では最上位にあり、海外展開の進展とともに、適切な利益還流につながっていくことが期待されています。
 このような中、県は、昨年十月、タイ政府工業省と中小企業の連携促進に向けた覚書を締結し、十二月には、やまなし産業支援機構が、タイの下請産業振興協会と経済連携協定を締結しました。こうした連携を生かし、先月十五日には、県内製造業九社が、バンコクで開催された国際的な展示会に出展しました。
 参加された各社の話を伺うと、今後の展開に向けて、各社とも手応えを感じたとのことであります。
 しかし、タイでは、その後、クーデターが発生するなど、政情不安や経済の先行きに対する懸念が高まっています。
 県では、本年度、バンコクにサポートデスクを開設し、県内企業の現地での活動を支援することとしていますが、こうした取り組みも含め、今後、タイへの海外展開をどのように促進していくのか、御所見を伺います。
 次に、甲府駅南口周辺地域の再整備についてお尋ねします。
 甲府駅南口周辺地域は、交通の要衝であり、県都甲府市の玄関口であります。
 このため、県内外から多くの人々が集まるエリアであり、それにふさわしい良質な機能と景観を有した活力あるまちづくりを進めていくことが必要であります。
 昨年度、甲府市の中心部においては、甲府市役所新庁舎や県庁防災新館が相次いで完成し、塀や柵などのない開放的な緑地などを配置した趣が、地域の雰囲気を明るく変え、新たに設けられた県民ひろばや、市役所の駐車場を利用して、週末を中心に開催されるイベントが、中心市街地のにぎわい創出に一役買っているのではないかと感じております。
 今後は、これらの大規模プロジェクトの効果が十分この地域に波及していくよう、建物周辺の景観づくりが重要になってくるものと考えております。
 このような中、甲府駅南口駅前広場については、昨年度末に信玄公像西側エリアの一般車ロータリーや駐輪場の工事に着手され、いよいよリニューアル工事が本格的に始まりました。
 また、平和通りについても、本年度の秋には八番街商店街のアーケードの撤去に着手されると伺っております。
 さらに、現在は観光案内所などの建築物のデザインの検討も進められており、近い将来、再整備が完成し、新しく生まれ変わったこの地域に、県内外から多くの方々が訪れ、にぎわいが創出されることを大いに期待するものであります。
 そこで、本格化していく甲府駅南口周辺地域の再整備に、これからどのように取り組んでいかれるのか、御所見を伺います。
 この地域は、甲府市の中心市街地でありながら、すぐれた歴史景観を有する甲府城に近接した場所というよりも、駅が城址の中にあるという他に例のない特色を持っております。三百六十度開けた甲府盆地の眺望が楽しめる甲府城の天守台は、駅の近くに立地する希少な展望スポットであります。
 しかし、甲府城については、甲府駅からわかりにくい、行きにくい、周辺の建物が眺望を阻害しているなどの訪れる人からの指摘も耳にいたします。
 私は、観光客の誘導を考えたわかりやすい案内板の設置などを工夫するとともに、甲府城入り口につながる歩道を整備することにより、甲府城へ足を運びたくなるような仕掛けが必要であると感じております。
 そこで、甲府駅南口周辺地域の再整備では、重要な歴史文化資源である甲府城にどのように観光客などを誘導していくのか、御所見を伺います。
 次に、甲府城を生かした観光客の誘客についてお尋ねします。
 一条小山全体を石垣で囲んだ甲府城は、熊本城や丸亀城と並び、全国に四城しかない平山城であり、関ヶ原の合戦前の城としては全国で五番目の大きさであります。
 県教育委員会は、最近、県庁構内の発掘調査で見つかった敷石遺構が、温泉関連施設の可能性が極めて高いという見解を明らかにしました。その遺構は、江戸時代に描かれた絵図面に「湯出ル」と記された位置と一致しており、古文書には「眼の病に良い」と効能まで書かれております。専門家によると、温泉遺構は全国的にも数例しかなく、城中にあった温泉遺構とすれば、全国初の可能性があり、甲府城は日本で唯一、城内に温泉の湧いた城となることから、甲府城の学術的価値はますます高まることとなります。
 さて、この甲府城は、本県の観光だけでなく、甲府市中心市街地の活性化に欠くことのできない要素であります。まちづくりにおいては、住民が自分たちのまちの歴史や文化に誇りを持ち、物語を語れるようになってこそ、にぎわいが生まれるものであり、そうすることで、訪れる方々にも楽しく過ごしていただけるまちになると思います。このため、歴史と文化の観点においても、甲府城は欠くことのできない資源であります。
 しかし、甲府城を観光資源として活用するとしても、観光ボランティアガイドの甲府城御案内仕隊の方々に伺うところでは、甲府城や甲州夢小路を訪れる観光客は、ほとんどが電車を利用しているとのことであります。
 一方、本県を訪れる観光客の多くは車を利用していることから、他の観光拠点との連携を図りながら甲府城を訪れてもらうには、甲府城の周辺に大型観光バスの利用しやすい駐車場を整備することが必要であると思います。これは、甲府市中心市街地の活性化に取り組んでいる甲府市商店街連盟の方々を初め、多くの方々が指摘するところであります。
 大型観光バス駐車場は、甲府城を活用した歩いて楽しいまちづくりにつなげるためにも、甲府駅南口周辺修景計画という枠組みだけではなく、甲府城南側から甲府市中心街まで広がるお城フロント構想も含めた広いエリアで検討することも、必要ではないかと考えております。
 私は、二年前にこの甲府城周辺の大型観光バス駐車場について質問し、県からは「甲府駅南口周辺地域修景計画で検討するので、県と市の修景計画推進会議において十分議論する」との答弁をいただいておりますが、これまで修景計画推進会議において、どのような検討がなされてきたのか伺います。
 私は、六年後の東京オリンピック・パラリンピック開催を控え、富士山周辺を訪れる外国人観光客に甲府城まで足を運んでもらうための誘客対策としても、大型観光バス駐車場の確保は喫緊の課題であると考えており、この機会を逃さず、推進会議での議論を早めていただく必要があると思っています。
 そこで、県では、甲府城を生かした観光客の誘客対策をどのように進めていくのか、御所見を伺います。
 次に、雪害に伴う被災農家の再建支援についてお尋ねします。
 私は、倒壊したままのハウスを見かけるたびに、ことし二月の記録的な大雪が思い起こされます。本県はこの大雪により、果樹を中心とした農業施設が甚大な被害を受けました。我が自由民主党・創明会では、道路網が復旧すると直ちに、中北、峡東、富士・東部など県内各地に出向き、被害状況の確認を行い、二月議会において、迅速な復旧対策の提案を行ったところであります。
 これに対して、県では横内知事の英断により、倒壊施設の撤去や再建対策などにいち早く支援策を講ずるとともに、国への支援要請など迅速な対応をされたことに、改めて敬意を表するものであります。
 その後、知事の要請を受けて、国が雪害対策の各種支援策を打ち出したことから、県では、昼夜を問わず、市町村やJA等と連携し、経営再建に向けた説明会の開催や要望調査を実施するなど、復旧に向けて取り組まれました。その結果、被災当初は、施設の再建を迷っていた農業経営者の多くが、再建に向けた決意を新たにしたと聞き、胸をなでおろしているところであります。
 先週十六日、我が自由民主党・創明会も、二月に訪れた南アルプス市の野菜農家を再度視察しましたが、倒壊したハウスは全て撤去されて更地となり、近々、農協リース型によるハウスが建設されるとのことでありました。
 しかしながら、ハウス等の再建に関する補助事業については、原状復旧が原則であるとともに、緊急事業であることから、本年度限りの執行とのことであります。
 このような中、申請書類の煩雑さや、機能を高めるためにふえた経費の負担軽減、パイプなどの関係資材や施工業者の不足などの声も聞かれるなど、再建への道は一朝一夕ではなく、相当の困難が予想されているのが現実であり、農家や農業団体などからは、複数年にわたる事業継続の要望が寄せられています。
 私は、このたびの豪雪災害において政府から受けた手厚い支援には、県民の一人として心から感謝しております。亀岡政務官を団長とする政府調査団や林農林水産大臣と、相次いで来県され、豪雪被害の現状をつぶさに調査するとともに、迅速に対応していただきました。私はこれを目の当たりにして、改めて国との連携の重要性を認識したところであります。
 しかしながら、一刻も早い再建には、きめ細やかな一連の支援対策が整ってこそ、円滑に再建が進み、ひいては本県の基幹産業ともいえる農業の復興が図られるものと考えております。
 そこで、県では、ハウス等の資材や施工業者の不足、農家の事業申請手続の円滑化などの課題解決に向けて、どのように取り組んでいかれるのか、御所見を伺います。
 次に、県営住宅への指定管理者制度の導入についてお尋ねいたします。
 公の施設における指定管理者制度は、平成十五年の地方自治法改正で導入され、以来十年が経過いたしました。
 総務省が公表した「公の施設の指定管理者制度の導入状況等に関する調査結果」によると、平成二十四年四月一日現在で、七万三千を超える施設に指定管理者制度が導入されています。
 本県では平成十六年に、丘の公園に導入して以来、本年四月一日現在で五十二の施設に指定管理者制度が導入されています。
 こうした中、県内全域で九十二団地、約七千五百戸の県営住宅は、山梨県住宅供給公社が管理代行制度により管理しています。住宅供給公社は三十年にわたる管理の実績を有し、県営住宅の役割を十分に熟知していることから、入居者からの信頼も厚く、効率的で迅速なサービスが提供されていると聞いています。
 しかし、先ごろ、県が示した第二次山梨県住宅供給公社改革プランによると、公社は平成五十年度を目途に解散と位置づけられ、県営住宅の管理手法についても、管理代行制度から指定管理者制度等へ移行することについて検討を進めるとされております。
 全国では既に二十道府県が、県営住宅に民間を活用した指定管理者制度を導入するなど、制度の普及が進んでおりますので、本県も、サービスの向上や管理経費の節減のためには、早期に県営住宅への指定管理者制度を導入することが有効であると思います。
 先月二十八日に、我が自由民主党・創明会では政務調査により宮崎県を訪れ、指定管理者制度による県営住宅の管理について視察してまいりました。
 宮崎県では、宮崎県建築住宅センターへの委託や、県職員みずからの手により、県営住宅の管理を行っておりましたが、平成十八年度から一部に指定管理者制度を導入し、七年をかけて順次拡大する中で、平成二十五年度からは、全てを不動産関係団体による指定管理に移行したとのことです。
 指定管理者制度の導入により、営業時間の延長、受付窓口の拡大、緊急時の速やかな対応、家賃徴収率の向上など、さまざまな効果が生まれたと聞いています。
 また、入居者への出前相談会や単身高齢者の見守り活動など、きめ細やかなサービスも提供されていると聞きました。過日の新聞報道で、県内の県営住宅での孤独死が報道されていましたが、このような事態を防ぐことにも効果を生むと思われます。
 私は、宮崎県の事例を見て、民間のノウハウを生かした管理は効率的であり、指定管理者制度の導入が改めて必要であると認識いたしました。
 そこで、県営住宅の管理に民間の指定管理者制度を導入することに対して、県の御所見を伺います。
 次に、競技力向上に係る県有スポーツ施設のあり方についてお尋ねします。
 昨年九月七日のIOC総会で、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックの東京開催が決定してから、九カ月が過ぎました。
 その間、国においては、森元総理を会長とする東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が設立され、スポーツ庁の設置についても議論が進むなど、二〇二〇年に向けて、さまざまな動きが見られました。
 県においても、横内知事がみずから先頭に立ち、オリンピック開催に向けた施策を全庁一丸となって推進するため、昨年十一月に山梨県東京オリンピック・パラリンピック推進本部を設置し、事前合宿等の誘致やオリンピック開催決定を契機としたスポーツ振興などを総合的かつ計画的に進めているところであります。
 私は、スポーツ振興に重要なのは、県民の誰もがスポーツに親しむことができる環境づくりであると考えております。また、本県のスポーツ選手が国際的、全国的な大会で活躍することは、県民に明るい話題を提供し、日々の生活に活力をもたらすとともに、山梨の次世代を担う子供たちの夢を育むことにつながるものであると考えております。
 しかし、本県において、大規模な大会を開催できる県有施設は、昭和六十一年のかいじ国体を契機に整備したものが大半であり、多くの施設が、建設から三十年が経過し、老朽化が進んでいます。
 中でも水泳競技については、これまで、六人のオリンピック日本代表選手を輩出するなど、高い競技レベルを誇ってきましたが、本県には、公認の五十メートル屋内プールはありません。百分の一秒を競う競泳の世界で、身近に年間を通して水泳に打ち込める施設がないことは、選手にとっても大きなハンデとなっています。
 私は、かいじ国体のときに整備された施設の改修や、新たなスポーツ施設の必要性については、東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿やプレ大会、今後において国際的なスポーツイベントが日本で開催されることや、さらには、国民体育大会が既に半数以上の都道府県で二巡目の開催を終えていることから、十数年後には本県で国体を開催することも想定する必要があると考えております。
 県では、本年三月、県有施設の整備のあり方を検討する庁内検討委員会を設置したとのことでありますが、委員会では、どのような視点で検討を進めているのか。また、その進捗状況についてお伺いします。
 次に、「花子とアン」の放送に合わせた観光振興策についてお尋ねします。
 「花子とアン」は、三月三十一日の放送開始以来、週間平均視聴率が常に二一%を超える人気番組であり、セリフには何度も、山梨や甲府といった地名が使われているなど、本県のPRに大きく寄与していると感じております。
 私は昨年の十二月議会において、この「花子とアン」の放送を契機とする観光客の誘客対策についてお伺いし、その際、花子とアン推進委員会による誘客対策を実施する予定であるなど、前向きな答弁をいただいたところでありますが、ドラマの高い人気に比べ、本県の観光的な盛り上がりは、いま一つ欠けているようにも感じております。
 前々作のNHKの朝ドラマである「あまちゃん」の舞台となった岩手県久慈市など視察した折には、まち全体が大変な盛り上がりを見せており、観光客を迎え入れるために、地域特産のこはく製品のお土産物の販売や、本職の海女によるウニ漁の実演などが行われており、どこもかしこも非常に多くの観光客でにぎわっておりました。
 この視察を通じて、久慈市では、行政と地域の方々が一体となって、朝ドラマの効果を観光に生かし、震災復興の一つの手段としていることに大きな感銘を覚えました。翻って、本県の現状を見てみると、ドラマ放映のチャンスを生かし切っていないように思われます。
 県立文学館で行われている村岡花子展は、展示開始以来、連日、県内外から多くの来場者を集め、非常に盛況であることや、甲府市役所の一階では、「花子とアン」の特設展示などが行われていることも承知しておりますが、山梨県全体、特に甲府市内には、ロケ地情報やドラマに関連する情報の露出が明らかに少なく、訪れた観光客も、どこに行って楽しんだらいいのかわからず、困惑している可能性もあります。
 ドラマのオープニングで毎朝映し出されるぶどう畑や、主人公が富士山を遠望する草原といったロケ地情報をもっと積極的に発信して、それぞれの地域の誘客に結びつけていくことが必要ではないでしょうか。
 ドラマの後半の舞台は、東京が中心となっていくことが予想され、視聴者の関心が本県から離れていくことも心配されます。甲府が舞台の中心となっている機会を逃さず、観光振興に確実につなげていくことが肝要であると思います。
 そこで、ドラマ放映開始から現在に至るまでの「花子とアン」に関連する誘客施策の成果は、どういう状況であるのか。その成果を踏まえ、今後いかなる対策を講じていかれるのか、御所見を伺います。
 次に、全国学力・学習状況調査の現状についてお尋ねします。
 本年二月に策定された新やまなしの教育振興プランは、今後五年間の本県教育の指針であり、その基本理念には「未来を拓くやまなし人づくり」が挙げられています。
 私は、大きな産業もなく、少子高齢化が進んでいる本県においては、人づくり、つまり人材の育成が何よりも重要であり、戦後の日本は、優秀な人材と確かな技術力があったからこそ、今日まで発展してきたものと思っています。
 しかし、本県の全国学力・学習状況調査の結果を見ますと、これまで三年間にわたり学力向上対策事業を進めてきたにもかかわらず、目に見えた成果があらわれていないように思われます。
 秋田県や福井県など、トップを維持し続けている県や、また山口県や高知県など、平均値を大きく上げた県がある中で、このままの状況では、本当に未来を拓く人づくりが実現できるのかと心配でなりません。
 そこで、本県の子供たちの学力が向上しない原因は、どこにあるのか。また、その改善をどのように進めていくのか、御所見を伺います。
 こうした現状があるからには、県内市町村の教育委員会が、各管内にある学校の学力テストの結果や改善の方策を公表し、説明責任を果たすとともに、学校、保護者、地域が連携協力して、本県の児童生徒の学力向上に取り組んでいくことが不可欠であると考えます。
 しかしながら、現時点で学校ごとの結果を公表するとしている市町村教育委員会は、非常に少ないと聞いております。その理由として、学校間格差が広がることなどを挙げていますが、マイナスの面ばかり考えていては、学力の向上を望むことはできません。結果を共有し、県民一丸となって取り組むことが必要であると考えます。
 そこで、学力テストの結果の公表について、県教育委員会として市町村教育委員会にどのような指導を行っていくのか、御所見を伺います。
 最後に、子供たちの豊かな心の育成についてお尋ねします。
 私は日ごろから、子供たちの不登校が多いことを大変危惧しており、それには、心の問題も大きく影響しているのではないかと考えております。
 平成十九年度に、本県における不登校の出現率が全国で最も高くなったことには、大きなショックを受け、有効な手だてを早急に取るべきと強く感じておりました。
 その後、不登校は徐々に改善されていると聞いておりますが、これまで、不登校にどのように取り組んできたのか。また、現状はどうなっているのか、お伺いいたします。
 私は、本県の子供たちに、困難にくじけず、自分だけでなく、他人を大切にする豊かな心が育つことにより、自立心が養われ、さらに不登校も減らすことができるのではないかと考えております。
 豊かな心を育てるためには、学校教育全体を通じて行う道徳教育の充実が必要であります。道徳教育は、自立した一人の人間として、人生を他者とともによりよく生きる人格の形成を目指しており、時代を超えて、全ての子供たちに欠かせないものであります。
 文部科学省が、平成十四年度から全ての小中学生に配布した「心のノート」は、児童生徒が身につける道徳の内容を示しており、道徳的価値について考えることができます。
 本年度、「心のノート」は「私たちの道徳」という名称で改訂され、より充実したものとなっておりますが、この教材が、子供たち一人一人に渡されていなかったり、家に持ち帰らせずに、教室に置いたままになっていたりすることもあると聞いています。これでは、豊かな心の育成などは、とてもおぼつかないのではないでしょうか。
 この教材を積極的に活用する中で、豊かな心を育てることが必要と考えますが、子供たちの心の育成をどのように図っていくのか、御所見を伺います。
 今後とも、我が自由民主党・創明会では、本県の未来を切り開くために全力で取り組むことをお約束して、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。
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◯議長(棚本邦由君)皆川巖君の質疑・質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
       (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)皆川議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、自由民主党・創明会を代表され、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 私の県政運営への評価とともに、九州での政務調査の際の御自身の所感を披瀝されながら、県政進展に御貢献をいただけるとのお言葉を賜りました。
 今後も、県政課題の解決に向けて、県庁一丸となって全力で取り組んでまいりますので、変わらぬ御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、今後の予算編成における財源不足と自主財源の確保についての御質問がありました。
 第一の御質問の財源不足への対応につきましては、毎年度、予算編成段階で大幅な財源不足が見込まれておりますけれども、予算執行に当たりましては、庁舎管理費などの経常経費の節減や事業の効率的な執行を徹底することによりまして、財源不足額の圧縮に努めているところであります。
 今年度も、こうした取り組みによりまして、最終的には財源対策としての主要基金の取り崩しをできるだけ回避してまいりたいと考えております。
 第二の御質問の自由な財源の確保につきましては、まずは、主要な自主財源である県税収入をふやすために、県内経済の活性化による税源の涵養に取り組むことが肝要でございます。
 そのため、産業振興ビジョンに基づき、クリーンエネルギー関連産業など、本県産業の成長分野への進出を積極的に支援しているところでありますが、今回の補正予算に計上した「やまなしものづくり産業雇用創造プロジェクト事業」などの実施によりまして、経済の活性化と雇用の確保をより一層図ることとしたいと考えております。
 また、できるだけ国庫補助金や交付税措置のある有利な起債などを活用するとともに、一般財源を確保するため、地方税滞納整理推進機構による県税の徴収確保対策や、事務・事業の見直しなどによる歳出の削減などを進めていきたいと思っております。
 今後とも、県の独自施策を積極的に実現していくため、さまざまな工夫をしながら、財源の確保に努めてまいる所存であります。
 次に、本県における新産業の創出と海外展開について、幾つかお尋ねがございました。
 まず、新産業の創出に向けての取り組みについての御質問であります。
 現在、成長分野への進出を図ろうとする企業グループをタスクフォースと呼んでおりますが、タスクフォースの自主的な活動を支援いたしまして、成長分野における中核企業の創出を図っているところでありますが、その結果として、例えば航空機関連のタスクフォースでは、大手企業OBの助言も得まして、展示会への共同出展や共同受注に向けた活動を行うなどの事業効果があらわれつつあります。
 こうした取り組みをさらに進めていくためには、県内の中小企業が培った技術を組み合わせまして、付加価値の高い製品を生み出すと同時に、議員の御指摘のとおり、マーケットやユーザーに対する新技術、サービスを提案する、いわゆる提案型営業を行って、販路を開拓していく必要がありますが、中小企業は人材やノウハウ、ネットワークが不足して、なかなか対応できないという現状がございます。
 このため、今年度スタートする「やまなしものづくり産業雇用創造プロジェクト」におきまして、成長分野受注開拓請負人という制度を設けまして、大手企業のOBの方々を受注開拓請負人にお願いして、県内中小企業に必要とされる製品の企画開発力の向上や、提案型のプロモーションの取り組みを支援していきたいと考えております。
 また、航空機や医療機器産業への参入に当たりましては、品質や工程管理等に対して、高い信頼性が求められるものでありまして、JISQ九一〇〇など国際的な品質マネジメントシステムの規格の認証が必要とされるところから、受注環境整備事業補助金を創設して、こうした技術的な認証を取得する意欲的な企業を支援していくこととしております。
 これらの事業を通じまして、従来にない物づくりや営業活動を行う体制整備を支援することなどによりまして、新産業の創出につなげていきたいと考えております。
 次に、県内企業のタイ王国における海外展開についての御質問がございました。
 県内企業のタイ市場への関心の高まりを受けまして、今年度、新たにタイ王国のバンコクに海外展開サポートデスクを設置いたしまして、過日、その業務がスタートしたところであります。
 このデスクでは、現地のニーズに関する情報提供や、県内企業が展示会に出展する際のサポートなどを行うことにしているところであります。同時に、クーデター発生後の最新の治安状況や、物流や就業等の事業環境に関する情報収集などにつきましても、早速、このデスクの活用を図っているところであります。
 また、タイ王国工業省との連携を生かす中で、この夏、県内中小企業者等からなる経済交流団をタイに派遣してまいります。
 本年度は、新たにタイ下請産業振興協会の協力を得て、現地の企業と山梨の企業とのビジネスマッチングを開催するとともに、サポートデスクを活用する中で、フォローアップを充実させていきたいと考えております。
 さらに、やまなし産業支援機構が行うタイとの産業交流に向けた取り組みが、本年度、県内では初めて、ジェトロの地域間交流支援事業の事前調査事業に採択されたところでありまして、こうしたジェトロの事業も活用して、タイ王国における海外展開を支援してまいりたいと考えております。
 なお、最近のタイの情勢につきましては、夜間外出禁止令が全面的に解除されまして、行政運営体制も通常体制に戻るなど、治安面、経済・財政面で安定していると聞いているところでありますが、引き続き、情報収集に努めていきたいと考えております。
 次に、甲府駅南口周辺地域の再整備についての御質問であります。
 まず、これからの取り組みについての御質問でありますけれども、甲府駅南口周辺地域は、何と言っても県都の重要な拠点でありますので、その整備をするに当たってのコンセプトとして、「風格ある歴史景観と都市景観が調和した居心地が良い、賑わいのある空間づくり」ということを掲げまして、県と市共同で再整備を進めているところであります。本年度中には八番街商店街のアーケードを撤去すると同時に、駅前広場の西側エリアに引き続き、公共交通ロータリーの整備に着手をすることとしています。
 再整備に当たりましては、まちの魅力を高めるとともに、景観的な美しさに配慮する必要があることから、ことし三月に設置いたしました有識者によるデザイン審査会を活用して、植栽や舗装、照明などのデザインを秋までに決定する予定でありまして、地域のにぎわいの創出に向けて、事業の早期の完成を目指していきたいと考えております。
 次に、甲府城への観光客などの誘導についての御質問であります。
 甲府駅南口周辺地域の再整備におきましては、駅前広場、平和通り、県庁敷地を一体的な空間として捉えまして、訪れる観光客などを円滑に甲府城に誘導するためのさまざまな散策ルートを整備していくこととしております。
 この整備に当たりましては、ユニバーサルデザインに配慮した案内標示を設置すると同時に、できるだけ段差を解消するなど、心地よく快適に歩ける歩道や通路の改修を行うこととしております。
 これとあわせ、市が駅前広場に設置する新たな観光案内所におきまして、甲府城への散策ルートを紹介するとともに、地域の歴史文化資源の情報発信についても、県市一体となって積極的に取り組んでいくこととしております。
 次に、甲府城を生かした観光客の誘客についての御質問がございました。
 まず、甲府城周辺の大型の観光バス駐車場についてでございますが、これまで、県立図書館の駐車場について、事前予約で観光バスの利用が可能になるように配慮すると同時に、舞鶴城公園バス駐車場につきましても、山梨観光ネットなどで、利用方法をわかりやすく伝える工夫を行ってまいりました。
 県市の修景計画推進会議におきましては、周辺の観光振興や中心市街地の活性化を図るために、県民会館や税務署の跡地などを含めた甲府城周辺地域の整備の方向性について、検討してきているところでありまして、今後も、この中で大型観光バス駐車場の必要性について十分、議論していくこととしております。
 次に、甲府城を生かした集客対策についてでございますが、旅行会社などを対象にした観光説明会において、稲荷櫓や鉄門が復元された甲府城は、重要な観光資源であることをPRするなど、旅行商品の造成を促進してきたところであります。
 特に、昨年末には、旅行会社の企画担当者を招きまして、富士山エリアと峡中エリアをつなぐ一泊二日のツアーを実施したところでありまして、ツアーの参加者からは、夕焼けに映える甲府城の姿に感動したとの声も多く聞かれ、その後の商談会で行われた甲府城御案内仕隊の説明にも、高い評価をいただくなど、甲府城の魅力を十分にお伝えできたものと思っております。
 さらに、ことしは、個性と魅力ある観光ガイドを新たな観光資源と位置づけて、甲府城御案内仕隊などの観光ガイドの能力向上を図るための研修を行うとともに、山梨ジュエリーミュージアムなども含めた甲府城を中心としたエリアの観光情報を積極的に発信するなど、観光客の誘客対策に取り組んでいくことにしております。
 次に、雪害に伴う被災農家の再建支援について御質問がございました。
 今回の雪害を克服し、本県農業を堅持していくために、被災された農家の方々が引き続き意欲を持って経営を再開されるように、被災施設の撤去やハウスの再建などの復旧支援に全力を挙げて取り組んでいるところであります。
 復旧事業の実施に当たりましては、被災農家にとって最適な再建が可能となるように、各農家のニーズをきめ細かく把握するとともに、国の復旧事業の対象とならない機能向上の経費につきましては、県独自の長期無利子融資制度である農業施設復旧支援対策資金の活用を促すなど、農家の負担軽減に努めているところであります。
 また、再建をスムーズに進めていくためには、議員の御指摘のとおり、農家に対するきめ細かい支援対策が必要であります。そこで、まずハウス再建の工事が集中することによって、資材や作業人員の不足が懸念されているところでありますので、県内のハウス施工業者や建設業者などを交えて、資材や人材の確保についての対応策を検討する会合を設けまして、人の融通など施工体制の強化を図り、早期のハウス再建を進めていくことにしております。
 また、事業申請に係る手続につきましては、市町村、JAと連携しながら、各農家の申請作業をサポートするほか、国と協議をしながら、必要となる書類のできるだけ簡素化をするということ、交付決定事務の迅速化を図ることを進めていくことにしております。さらに、引き続き国に対して、復旧に必要な予算額を十分に確保することを要請することに加えまして、農家が切望しております複数年にわたる事業継続が可能になるような措置について、関係県とともに、強力に国に要望していくこととしております。
 最後に、「花子とアン」の放送に合わせました観光振興策についての御質問でございます。
 まず、これまでの誘客施策の成果についてでございますが、県立文学館で開催しております村岡花子展の入場者は、個人の作家の企画展としては過去最高となる約三万人に上り、多くの観光客にお越しいただいているところであります。
 また、花子とアン推進委員会において、受け入れ機運の醸成を図ってきたところでありまして、ドラマに関連する旅行商品の造成や観光タクシーの運行、土産品の販売が始まるなど、民間の受け入れ態勢も整い始めております。
 次に、今後の誘客対策についてでありますが、推進委員会では、七月から市内を周遊して、村岡花子や「赤毛のアン」にまつわる謎解きをするイベントなどを開催することとしており、夏休みシーズンの誘客につながるものと期待しております。
 県におきましても、文学館の村岡花子展の終了後も、館内に特別コーナーを設けるほか、全国千五百のJRの駅に掲載する予定である五枚組のポスターで、ドラマのオープニングで放送される八ヶ岳高原から見た富士山の景観をPRするなど、積極的な誘客活動を行ってまいりたいと考えております。
 また、甲府駅には、「花子とアン」のインフォメーションコーナーを設置し、勝沼や韮崎などのロケ地情報を提供するなど、県内周遊観光についても推進してまいる所存であります。
 以上をもって、私の答弁といたします。その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。
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◯議長(棚本邦由君)県土整備部長、大野昌仁君。
       (県土整備部長 大野昌仁君登壇)
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◯県土整備部長(大野昌仁君)皆川議員の県営住宅への指定管理者制度の導入についての御質問に答えします。
 県営住宅の管理については、入居者のニーズに効率的かつ迅速に対応するため、指定管理者制度ではできない入居決定などの県の権限を含めた一連の業務を、これまで管理代行制度により住宅供給公社に委託してまいりました。
 一方、本年三月に策定した第二次住宅供給公社改革プランにおいて、今後の公社の組織力の低下を考えた場合、現行の管理代行制度を長期にわたり継続していくことは困難であるため、公社の業務遂行能力を勘案しながら、指定管理者制度などへの段階的な意向について検討を進めることといたしました。
 このため、先進県の事例なども参考としながら、指定管理者制度も含めたさまざまな手法について検討し、入居者が安心して暮らすことができる県営住宅の管理を目指してまいります。
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◯議長(棚本邦由君)教育委員会委員長、杉原廣君。
       (教育委員会委員長 杉原 廣君登壇)
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◯教育委員会委員長(杉原 廣君)皆川議員の御質問にお答えします。
 まず、競技力向上に係る県有スポーツ施設のあり方についてであります。
 競技力の向上やスポーツの振興を図っていくためには、施設の整備は重要であり、東京オリンピック・パラリンピックの開催を契機としつつ、今後、開催が予定される平成二十八年度の国民体育大会関東ブロック大会や二十九年度の冬季国体、二巡目の開催が見込まれる国体など、さまざまなスポーツイベントも念頭に置きながら、中長期的な視点に立って、施設の整備を行う必要があると考えております。
 こうした基本的な考え方のもと、オリンピック・パラリンピックの事前合宿等の誘致や、スポーツ以外での活用、将来的な利用見込み、財源の確保や維持管理費などの観点から、施設の必要性や実現の可能性について、総合的に検討を進めております。
 現在、スポーツ施設整備庁内検討委員会に、新たに実務者レベルの幹事会を設置し、既存施設の現状把握や、競技団体等から寄せられた要望内容の精査、他県施設の視察を実施するとともに、財源確保に向けた調査研究を行っているところです。
 今後は、さらに詳細な情報の収集や検討を深めるとともに、スポーツ推進審議会の御意見も伺う中で、本年度中に検討委員会においてスポーツ施設の整備の方針を取りまとめてまいります。
 次に、全国学力・学習状況調査の現状についてであります。
 本県の子供たちの学力が向上しない原因については、秋田県などの学力上位の県と比較してみると、授業以外の学習時間が少ないことや、学校長のリーダーシップなどによる組織的な取り組みが弱いことなどが考えられます。
 このため、学習時間の改善については、家庭での学習の重要性を保護者とともに考える学力向上の集いを開催するとともに、放課後や土曜日等を活用して行う補習的な学習を支援する学力向上フォローアップ授業等を推進してまいります。
 また、学校における組織的な取り組みの推進については、組織マネジメントに関する豊富な知識や、すぐれた実績を持つ校長経験者を講師に招き、学校長を対象とした研修を行い、その成果を学力向上につなげるよう徹底を図ってまいります。
 次に、学力テストの結果の公表については、基本的には市町村教育委員会の判断によりますが、保護者等に対する説明責任を果たす意味から、実態や規模に応じて方法や内容を工夫するなど、国の実施要領に基づいた適切で効果的な公表がされるよう指導してまいります。
 次に、子供たちの豊かな心の育成についてであります。
 まず、不登校への取り組みについては、平成十九年度以降、いじめ・不登校対応必携を全教員に配付し、未然防止や対応策を示すとともに、関係機関と連携し、さまざまな問題を抱える児童生徒を支援するスクールソーシャルワーカーを配置するなど、相談体制を強化してまいりました。
 その結果、不登校者数は平成十九年度の千百八十三人から平成二十四年度は七百五十人と、四百人以上減少し、出現率も全国と同程度に改善いたしました。
 また、豊かな心の育成には道徳教育の充実が重要であり、文部科学省が作成した教材である「私たちの道徳」を授業ばかりでなく、家庭でも活用するよう、市町村教育委員会に通知するとともに、校長研修会の場で周知徹底を図ったところです。
 さらに、全小中学校の道徳教育の担当者を対象にした研修を行い、指導力を一層向上させるとともに、家庭や地域と連携する中で、児童生徒のボランティア等の体験活動の充実に努め、豊かな心の育成を図ってまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)当局の答弁が終わりました。
 皆川巖君に申し上げます。再質問はありませんか。皆川巖君。
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◯皆川 巖君 おおむね前向きの答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 大型観光バス駐車場について再質問させていただきます。
 私は過去二年ほど前から二回、今回で三回ほど、この問題を取り上げているわけですけれども、修景計画推進会議の中で検討するということで、いつも同じ回答をいただいております。
 今回、ちょっと進んだのは、県民会館や税務署跡地を含めた甲府城周辺で、整備の方向性を検討しているという回答をいただいたわけでございます。これについては余りにも甲府城に近過ぎまして、やはり大型観光バスの駐車場というのは、ちょっと遠くにないと。観光バスからおりた観光客が少し歩いて、まちを散策しながら、お土産屋さんや食べ物屋さんをのぞいたりする。そういう寄り道をしながら目的地に行くという歩いて楽しいまちをつくらないと、観光地としては経済効果も出てこないわけです。
 そういった意味では、県民会館の跡地では、すぐそのまま横にありまして、これはちょっとおかしいと思う。だから、修景計画の枠内にこだわらずに、もっと広い範囲で大型観光バスの駐車場を検討してもらいたいなと思っております。この点について再質問させていただきます。
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◯議長(棚本邦由君)観光部長、望月洋一君。
      (観光部長 望月洋一君登壇)
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◯観光部長(望月洋一君)皆川議員の再質問にお答えいたします。
 大型観光バスの駐車場を広域的な観点から検討したらどうかという御質問でございますが、現在、甲府市の観光振興基本計画の改定作業が進められております。改定前の計画におきましても、駐車場の整備の検討が掲げられておりまして、改定後も引き続き、市において、観光振興の観点からの駐車場の整備の議論が進められるものと考えております。
 その中で、より広いエリアを対象とした駐車場の整備について検討が行われ、その中で、推進計画の中とも整合をとりながら、議論が行われることを期待しているところであります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)皆川巖君に申し上げます。再質問はありませんか。皆川巖君。
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◯皆川 巖君 今の答弁では、まるで市に全部任せたという感じで、県は全く関係ないというような答弁です。ちょっとそれはおかしいのではないですか。甲府城は県で管理しています。周りは市だからと、市に全部任せて、我々は別に検討しないというような答弁は、ちょっとおかしいと思います。もっと一緒に、甲府市と連携しながらというような答弁なら、まだ納得できるんですけれども、甲府市がやるから、お任せします的な答弁は、ちょっと納得できません。
 いま一度、答弁をお願いします。
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◯議長(棚本邦由君)観光部長、望月洋一君。
      (観光部長 望月洋一君登壇)
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◯観光部長(望月洋一君)皆川議員の再質問にお答えします。
 観光振興の観点からの検討につきましては、甲府市が観光振興基本計画の中で検討することになるかと思われますが、県といたしましても、その会議の中に入って、さまざまな議論をし、また、整備となる場合につきましても、できる支援は行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)これをもって、皆川巖君の代表質問を打ち切ります。
 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。
 明六月二十五日、午後一時、会議を開き、代表質問を行います。
 本日はこれをもって散会いたします。
                                         午後三時三十九分散会