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平成25年6月定例会(第2号) 本文




2013.06.11 : 平成25年6月定例会(第2号) 本文


◯議長(棚本邦由君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、諸般の報告をいたします。
 知事から、第八十五号議案について、お手元に配付のとおり提出がありました。
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◯議長(棚本邦由君)次に、地方公務員法第五条第二項の規定に基づき、第七十三号議案について、人事委員会の意見を徴したところ、お手元に配付のとおり、適当と考える旨の回答がありました。
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梨人委第四百二十六号
平成二十五年六月七日
   山梨県議会議長  棚 本 邦 由 殿
                          山梨県人事委員会委員長  小  俣  二  也
             意見聴取について(回答)
 平成二十五年六月六日付け、議調第二百五十一号で意見を求められた議案については、次のとおりです。
 適当と考える。
 第七十三号  山梨県職員給与条例等中改正の件
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◯議長(棚本邦由君)次に、日程第二、知事提出議案、第七十二号議案ないし第八十四号議案及び承第一号議案を一括して議題といたします。
 これより、上程議案に対する質疑とあわせ、日程第三の県政一般についての代表質問を行います。
 発言の通告により、浅川力三君に四十分の発言を許します。浅川力三君。
       (浅川力三君登壇)(拍手)
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◯浅川力三君 私は自民党・県民クラブの浅川力三です。
 県民与党、知事与党の自民党・県民クラブを代表して、今定例県議会に提出された案件並びに県政一般について質問いたします。
 質問に入る前に、一言御礼を申し上げます。
 五月の議長退任まで二年間、大過なく県議会議長の要職を全うすることができましたことは、ひとえに皆様方の御指導、御協力のたまものであると、改めて感謝申し上げます。
 在任中は、県民の目線に立って開かれた議会を目指し、常に議会改革に努めてまいりました。
 昨年二月には、本議会初となる議員提案による政策条例である山梨県がん対策推進条例を制定し、また、議長発議により、初めて政策提言等を検討する鳥獣被害対策政策提言等検討会を設置し、知事に提言書を提出いたしました。
 また、富士山世界文化遺産登録促進議員連盟やエネルギー地産地消促進議員連盟の設立や、信玄公祭りにおける甲州軍団出陣に県議会として初参加するなど、充実した議会運営・議会活動を実施することができたと自負しております。
 今後も引き続き、議会活動に全力を傾注してまいる所存です。
 さて、昨年末に第二次安倍内閣が発足以来、安倍首相は、長く続いた平成不況、デフレ脱却に向けた経済政策、いわゆるアベノミクスを力強く推進しております。
 内閣府が発表した本年一月から三月期のGDP(国内総生産)は実質で四・一%増と、二期連続プラス成長となりました。
 久方ぶりに社会全体が明るさを取り戻す一年になるのではないかと期待をいたしております。
 明るい話題と言えば、県議会も知事とともに全力で取り組んできた富士山の世界文化遺産登録が、イコモスの勧告によりほぼ確実になったとのニュースであります。
 今日まで先頭に立って御尽力された横内知事のリーダーシップを心から賞賛するものであります。
 また、リニア実験線や中部横断自動車道などの将来の県土発展の基盤となる社会資本整備も現実のものとして見えてきました。
 さらに、本年度には、少子高齢化社会の進展に対応するため人口の自然増を目指す少子化対策や、新たにエネルギー局を設置し県内エネルギーの地産地消を推進するなど、将来にわたる課題への取り組みも始められたところであります。
 知事には、今後とも、山梨の将来を見据えた政策をしっかりと立案し、着実に実行されるよう期待するとともに、私たち県政与党、自民党・県民クラブが支え、ともに暮らしやすさ日本一の実現を図っていく所存であります。
 知事のさらなる御活躍を期待申し上げながら、以下質問に入ります。
 まず、富士山の世界文化遺産登録について伺います。
 本年四月、ユネスコの諮問機関イコモスから世界遺産委員会に対し、富士山を世界遺産として登録すべきとの勧告が行われ、登録の実現が確実な状況となります。
 このニュースは瞬く間に全国に伝わり、その後、連日のようにメディアで取り上げられているところです。
 恐らく、我が国の世界遺産の中で、これほどまでに反響を呼び起こした例はなく、このたびの朗報を山梨・静岡両県の県民のみならず、日本中の人々が待ち望んでいたものであることを改めて実感いたしました。
 私も、これまで登録の実現を目指してきた県議会議員連盟の一人として大きな喜びを感じるとともに、常に富士山とともにある県民の一人としてまことに誇らしくもあり、まさに、勧告直後の所感として知事が述べられたように、万感胸に迫るものがあります。
 一方で、富士山は、今後は名実ともに日本の宝から世界の宝となりますので、私どもには、子々孫々にわたり富士山を良好な状態で保全し、引き継いでいかなければならないという重い責任が課されるわけであります。
 このたびのイコモスの勧告では、保存管理に関する指摘も多く、開発の制御や、増加が予想される来訪者に対する戦略の策定など、今後取り組むべき課題は山積していると聞いております。
 世界遺産の登録はゴールではなく、スタートであると言われますが、私どもも、ただ登録されればよいとの安易な姿勢を強く戒め、改めて県民一人一人が富士山を守っていくとの高い意識と強い自覚のもとに、行動を起こしていく必要があると思います。
 そのためには、県がリーダーシップを発揮して、これまで以上に積極的な保存管理の方策を講じていくことが重要であります。
 そこで、まず、富士山の保存管理に関する県の取り組みについて伺います。
 また、保存管理の徹底を図るためには、広く県内外の皆さんに、守るべき富士山の普遍的な価値や保存の重要性について理解をしていただくことが重要であると思います。
 登録直後はお山開きの日と重なり、多くの観光客が富士山を訪れることが見込まれますが、こうした来訪者の意識啓発を図る観点から、どのような態勢を考えているのか、あわせて伺います。
 次に、こうした取り組みを本格的に進める上で重要な拠点となる世界遺産センターの整備について伺います。
 県では昨年度から検討委員会を設け、富士ビジターセンターの立地場所での整備に向け、検討を進められていると聞いております。
 また、静岡県においても、同様にセンターの整備を行う予定と聞いております。
 整備に際しては、ただ箱物としてぜいたくなものをつくるということではなく、静岡県との連携を図りつつも、それぞれの独自性を打ち出し、県全体の観光振興にも寄与するような施設とすることが肝要ではないかと思います。
 幸いにも、本県の場合、センターの立地場所の近隣には、県の環境科学研究所や富士吉田市の歴史民俗博物館などの施設があり、これらの施設と世界遺産センターとの相乗効果が見込まれます。
 ぜひ、このような地の利を生かし、富士山にふさわしいセンターの整備に向け、なお一層の御尽力をいただきたいと思いますが、世界遺産センターの整備方針や活動内容、竣工の時期などについて知事の所見を伺います。
 次に、富士山の世界遺産登録を契機とした県内観光地への誘客について伺います。
 本年のゴールデンウイーク中の観光客数は、富士山が世界遺産に登録される見通しとなったことから、富士山周辺では三割増となり、県全体では一割増の百三十五万人と、統計をとり始めた平成十六年度以来、最高の伸び率との報告を聞いております。
 しかしながら、私の住む八ヶ岳を中心とする峡北地域においては、北杜市観光協会の聞き取り調査では昨年より約三割近く減少しているとの報告であり、世界遺産の波及効果が県内の他の観光地まで及んでいないという思いを強くしております。
 今後、富士山の保全管理や増加する観光客の対応など、大きな課題をしっかりと解決しながら、この盛り上がりを持続させるとともに、世界遺産となった富士山を訪れる観光客に、どのようにして県内の観光地に周遊して宿泊していただくか、この千載一遇のチャンスを逃すことなく、山梨県全域の観光振興につなげていくことこそが、本県が観光立県となるかなめであります。
 これは、八ヶ岳南麓に住む私たちだけではなく、石和温泉や湯村温泉、また昇仙峡の観光施設の方々など、県内で観光に携わる全ての方々の共通する思いであります。
 そこで、県内観光振興の具体的な戦略はどうなっているのか伺います。
 本県では、リーマンショック以来の経済の冷え込みが続き、県内観光産業を魅力あるものにするため、一昨年、おもてなし条例を制定し、観光に携わる企業と県民とが一体となって、おもてなしの観光を推進してきました。
 そのおもてなしの取り組みの成果を発揮する機会が、このたびの富士山の世界文化遺産登録であると思います。
 今後、富士山周辺地域はもちろん、その他の県内観光地におきましても、一層の集客を図ることができる可能性が十分あります。
 そこで、とりわけ観光客が大きく減少したと考えられる八ヶ岳南麓地域を含む峡北地域に対する観光振興について、具体的にどのような取り組みをしていくのか所見を伺います。
 次に、インバウンド観光について伺います。
 安倍首相は、先月、農業改革やインフラ輸出などを柱とする産業競争力強化に関する成長戦略第二弾を発表し、具体的な数値目標を掲げて、政策を確実に実行していく姿勢を示しました。
 特に、私が注目するのは、観光政策として日本文化の魅力を海外に売り込むクールジャパン戦略を強化し、年間八百万人の訪日外国人旅行者を将来的に二千万人に増加させるとしたことです。
 中でも、経済成長が著しい東南アジア諸国、特に、タイやマレーシアの旅行者は現在、ビザが必要となっていますが、発給要件を緩和していくことで観光客を増加しようとしております。これは、知事が国に要望してきた政策であり、実現すれば、インバウンド観光に力を入れていく本県にとって、大いに追い風となります。
 本年は日本ASEAN友好協力四十周年を迎えることから、国の内外でさまざまな記念事業や交流事業が行われています。
 本県では一昨年度から、観光客誘致を目指し、タイを初め、シンガポールにおいてPR活動などの取り組みを行ってきました。
 今年度は、インドネシアからの観光客の誘致に取り組むと伺っています。インドネシアは、高い経済成長が見込まれるとともに、人口が世界第四位となる二億四千万人を有し、ASEAN諸国の中でも主要国としてリーダー的役割を担っております。この時期に、インドネシアをターゲットとしてインバウンド観光を推進し、信頼関係をしっかりと築くことは経済的にも重要なことであり、大きな成果を期待できるものと思います。
 そこで、本県のインドネシアからのインバウンド観光をどのように進めていくのか伺います。
 また、本県には、富士山の文化遺産登録を初め、リニア中央新幹線実験線の走行など、世界的な魅力が数多くあります。
 これらを活用し、高い経済成長が期待できる東南アジア諸国との観光を初め、人的交流などを進めることは、産業・経済を進展させるチャンスであります。
 私は、本県が将来目指すべき姿は、自然資源や農業などを活用し、国の内外から人が交流できる国際観光都市であると思っています。
 リニア中央新幹線の開通により、羽田から一時間程度で甲府が結ばれる平成三十九年の将来像を見据え、県では本年三月にリニア活用基本構想を策定したところです。
 そこで、リニア中央新幹線開通を機に、例えば日本ASEANセンターの誘致など国内外の交流を一層深める中で、インバウンド観光の将来戦略をどのように進めていくのか、知事の所見を伺います。
 次に、本県の農業振興について伺います。
 まず初めに、新規就農者の確保・育成対策について伺います。
 本県の農業は、東京圏に近い有利な立地条件や変化に富んだ自然条件を生かしながら、農業従事者の不断の努力と高度な生産技術の確立などにより、全国に誇れる果樹を中心に、水稲、野菜などの特色ある産地を形成してきました。
 しかしながら、本県の農業従事者の高齢化は全国を上回る水準で進行しており、高齢化率が高く、若年層の流失が著しい中山間地域では、農業の担い手の減少や耕作放棄地の増加、集落機能の低下、地域経済の縮小など、農業生産や地域社会経済への影響が問題となっております。
 今後、さらなる高齢化の進行により農業従事者の減少が予想されることから、本県農業を将来にわたって担う意欲ある農業従事者の確保・育成が急務となっております。
 横内知事は就任以来、農業の担い手対策に積極的に取り組んでこられた結果、以前に比べ新規就農者は著しく増加しており、その施策効果を大いに評価するものであり、今後も重点的に取り組む必要があると思います。
 私は、本県農業を活性化するためには、農業に魅力を感じ、職業として農業を選択しようとする意欲ある多くの若者に対し、本県への就農を促すとともに、そうした方々が安定的に営農を継続していけるよう支援していくことが極めて重要だと思います。
 そこで、新規就農者が安定した営農を継続することができるよう、県はどのように取り組まれていくのか伺います。
 次に、担い手への農地の集積について伺います。
 近年、農家数の減少や農業従事者の高齢化が進んでおり、今まで以上に、耕作されない農地が発生することが予想され、農業の生産力の低下が危惧されます。
 しかしながら、その一方で、耕作されない農地の受け手となり得る新規就農者が確実に増加しているほか、私の住む峡北地域でも、県外の外食産業を営む企業が野菜などの栽培に取り組み始めるなど、企業による大規模な農業参入も進んで、本県農業には明るい兆しがあると感じています。
 知事は、本県の農業を取り巻く新たな動きを見逃すことなく、担い手への農地集積を促進するため、昨年度、県下全域に農地利用集積円滑化団体を設立し、加えて六百十七名の農地集積推進員を配置するなど、貸し手と借り手を円滑に結びつけられるよう体制づくりを行ったところであります。
 担い手への農地集積は、担い手の確保・育成と並び、本県の農業施策における喫緊の課題であると、常日ごろから痛感しております私といたしましては、今回の対応はまことに時宜を得たものであり、横内知事の炯眼を高く評価しているところであります。
 そこで県では、認定農業者など地域農業の担い手への農地集積をさらに加速するため、今後、どのような施策を講じるのか伺います。
 特に、補正予算に計上された六次産業化農業団地整備モデル事業については、雇用の創出や定住の促進に資するものと考えられる、本県の企業的農業の将来を占う、まさにモデル事業として大いに期待されるものであります。
 その際、最も重要となる新たな担い手への農地の集積に当たっては、実施地区の市町村の熱意が肝要であり、また、役割分担と責任を明確にして事業に取り組んでいくことが極めて重要であります。
 そこで、事業概要と今後の事業の進め方についてあわせて伺います。
 次に、県産農畜産物のブランド化の推進について伺います。
 初めに、県産農産物のブランド強化についてであります。
 県では、昨年度、富士の国やまなしの逸品農産物認証制度を創設し、県産農産物のブランド力や販売力の強化を図っていくこととしております。
 ブドウや桃、スモモの生産量日本一に象徴される県産品の高い競争力と優位性を将来にわたって維持、向上させていくためには、高品質で安全・安心な山梨産を広くアピールし、市場や消費者からの信頼を確固たるものとしていく必要があります。
 ブランドとして確立された場合の効果は大きなものがあり、こうした取り組みを積極的に推進されるよう強く望むところであります。
 そこで、本県のオリジナリティーにあふれた富士の国やまなしの逸品農産物を地域ブランドとして定着させていくため、どのように取り組んでいかれるのか、まず伺います。
 次に、新しい銘柄豚肉のブランド化の推進についてであります。
 昨年、県では本県独自の種豚を完成させ、この種豚を交配して生産する新しい銘柄の豚肉が、いよいよ本年八月から販売されると伺っております。県民の皆様を初め、多くの消費者に味わっていただきたいと思います。
 富士山が世界文化遺産に登録される年に、この豚肉が山梨の新しい味に加わることは時宜を得たものであり、富士山のように、日本中で誰もが知っているブランドになることを願っています。
 今後、国内外からの観光客は大幅にふえることが予想され、この機を逃すことなく、山梨の味の魅力を首都圏などに積極的に発信していくことが必要だと思います。
 そのためにも、山梨の銘柄豚肉として多くの方々に覚えてもらえるようなネーミングが重要であり、また、高品質な豚肉を安定して提供していくことが、ブランド化推進につながるものと思います。
 そこで、県では新しい銘柄豚肉のブランド化をどのように進めていくのか伺います。
 次に、エネルギーの地産地消について伺います。
 本県は、おおむね二〇五〇年ごろまでに県内の消費電力全てをクリーンエネルギー発電で賄うエネルギーの地産地消の実現を目指し、横内知事の英断により、本年度、他県に先駆けてエネルギー局を設置し、やまなしエネルギー地産地消推進戦略を策定いたしました。
 私は、豊富な太陽光などの自然環境に恵まれた本県が、今後のエネルギー政策を模索する日本の最先端の地域として、この戦略を力強く遂行し、目標を着実に達成していかなければならないと思っています。
 そして願わくは、二〇五〇年と言わず、可能な限り前倒しして実現することを望むものであります。
 そのためには、太陽光発電や小水力発電などのクリーンエネルギーの導入促進を一層加速し、あわせて、我慢の節電からスマートな省エネルギーへの転換により、活力を保ちながら電力需要量を減らしていくことが求められますが、前例にとらわれない、本県ならではの特色ある取り組みがあって初めて、これらの実現が可能なのではないでしょうか。
 例えば省エネルギー対策としては、照明をLEDに更新していくことが非常に有効でありますが、ある県では、県を挙げてLEDを活用しようと、地元の金融機関などから資金を得てファンドを形成し、LEDの普及や新製品の開発を支援するなどの取り組みを行っております。
 また、クリーンエネルギーを導入する際に立ちはだかっている土地や水の利用に関する規制などの壁を取り払うためには、さまざまな手続を緩和する特区の創設といったことも必要ではないかと思います。
 そこで、推進戦略に掲げるエネルギー地産地消型社会をいち早く構築することを目指し、今後、どのような取り組みを進めていくのか、伺います。
 次に、雇用創出のための新たな取り組みについてであります。
 アベノミクスにより日本経済は円安が進み、株価が大きく値上がりし、自動車産業や家電産業の業績が回復するなど、今後の景気動向に期待感が出てまいりました。
 政府の五月の月例経済報告では、輸出の回復の兆し、個人消費や生産の堅調な動きなどから、景気は緩やかに持ち直していると、景気の基調判断を二カ月ぶりに上方修正したところであります。
 一方、本県経済の状況は、日銀甲府支店の金融経済概観によりますと、県内景気は下げどまりつつあるとし、昨年五月以来、一年ぶりに上方修正したものの、景気の下降局面は脱していないとのことであります。
 特に雇用面から見ると、過去二年以上にわたり、本県の有効求人倍率は全国平均を下回り続けています。
 このような状況に対し、県は緊急雇用創出事業として、平成二十一年度から昨年度までに総額百二十四億円規模の事業を実施し、また本年度は、新たな雇用創出に向けて、地域に根差した事業を支援する十三億円規模の起業支援型地域雇用創造事業を創設いたしました。
 この事業では、これまで一万人を超える雇用を創出し、短期的な雇用対策としては一定の成果を上げてまいりました。
 しかしながら、四月の本県の有効求人倍率が示すとおり、全国平均の〇・八九倍を大きく下回る厳しい状況にあり、雇用環境の改善としてはまだまだ十分とは言えません。
 また、本県の雇用問題の特徴として、職業別の求人数は、専門・技術や建設・採掘は求職者を超えているものの、事務や生産工程は非常に少なく、職業間において大きな雇用のミスマッチが発生していると言われております。
 知事は、本議会の開会に当たり、雇用創出のための奨励金を支給する本県独自の支援制度を創設すると表明されました。
 この新しい制度の創設は、県内の厳しい雇用情勢が続く中でまさにタイムリーな取り組みと思いますが、具体的にどのように支援していくのか伺います。
 次に、肝炎・肝がん対策について伺います。
 我が国最大の感染症である肝炎対策につきましては、平成二十二年に、国により肝炎対策基本法が施行され、肝炎患者やその関係者にとって長年の悲願が成就しました。
 さらに、昨年四月に、山梨県議会初となる議員提案による政策条例である山梨県がん対策推進条例が施行され、本県では肝がんの七十五歳未満の死亡率が東日本で一番高いことから、肝炎・肝がん対策の推進が個別のがん対策として規定されました。
 このことは、不安を抱えながら日々を過ごす患者にとって大きな希望の光をもたらすものであり、肝炎対策を議員活動のライフワークとして、一貫して患者の精神的・経済的支援の重要性を訴え続けてきた私にとっても、感慨ひとしおの感があります。
 私は、平成十五年四月に初当選以来、議会において、C型肝炎ウイルスの検診事業や医療給付の支援、インターフェロン治療など、一貫して肝炎対策について訴え続けてまいりました。
 その間、平成十八年には、患者会である北杜肝友会が発足し、会員は今や百人に達しようとしており、患者間だけでなく、行政や住民との理解を進める橋渡しを続けています。
 肝炎は自覚症状がなく、適切な治療を行わないまま放置すると、肝硬変や肝がんといった、より重篤な疾病に進行すると言われており、いかに早く感染者や患者を発見し、治療に結びつけていくかがとても重要になります。
 横内知事は、平成十九年に知事に就任するやいなや、肝疾患コーディネーターを活用して、地域における検査受診の促進、早期治療に結びつける取り組みなど、身近なところでの相談環境の整備や保健指導体制の充実に努めてきました。
 昨年度は新たな取り組みとして、山梨学院短期大学などと連携して、肝疾患レシピの開発や、市町村の肝がん検診における肝臓硬度測定検査の促進を図るため、県内の検診機関を対象に測定機器の導入に対し助成を行いました。
 特に、市町村の検診における肝臓硬度測定検査は全国でも初の取り組みであり、この検査方法の普及による検診の充実には大きな期待を寄せるものであります。
 そこで、この検査機器の整備や活用状況と、導入の効果について伺います。
 また、肝炎患者の大半は、集団予防接種や治療時の注射器の使い回し、輸血、血液製剤の投与などの医療行為による感染が原因であると言われております。
 肝炎対策基本法では、このような感染被害の拡大を招いたことに対する国の責任と、肝炎患者を救済する責務が明記されましたが、現行法によって法的救済や補償を受けられる患者はごく一部というのが現状であります。
 県議会では、このような現状に鑑み、肝炎対策基本法に基づき、患者救済に必要な法整備、予算化を進め、適正な救済策を実施すること。肝炎治療費への公的支援制度を確立するとともに、障害者手帳の交付基準を改善し、法が定めた患者への特別な支援策を講じること。治療薬・治療法の開発や治験の迅速化などを図ること。肝炎の早期発見・早期治療につなげる施策及び偏見差別の解消と薬害の根絶を図ること。さらに、医療行為による感染が原因のB型・C型肝炎による死亡者には一時金、感染者・患者には健康管理手当・支援金を支給する法制度を確立すること、以上五本の柱からなる意見書をさきの議会で議決し、国に提出したところであります。
 そこで、これら肝炎患者の救済に対し、県は今後どのように対応していくのか伺います。
 次に、野生鳥獣被害対策の推進について伺います。
 野生鳥獣による農林水産業被害は、本県だけではなく全国的な規模で発生し、特に中山間地域を中心に深刻化・広域化し、重大な課題となっており、本県でもここ数年、多額な被害が発生し、依然として高い状況にあります。
 この被害の大半は、ニホンジカ、イノシシ、ニホンザルによるものであり、特にニホンジカについては、推定生息数が五年前の二倍の約四万頭と著しく増加し、被害は増加の一途をたどっています。
 ニホンジカは、ほとんどの植物の葉や樹皮、根、果実を食べる上に、せっかく防護柵を設置しても、すぐれた跳躍力を生かして飛び越えてしまうなど、被害防止対策を講じる上でまことに厄介な存在であります。
 その被害は農作物にとどまらず、林業被害にも広がり、さらに自然環境への影響も大きな問題となっているところであります。
 本県の野生鳥獣による被害の発生は、経済的損失をもたらすだけでなく、被害を受けた農林業者の生産意欲の減退・喪失にとどまらず、農山村集落の存亡にもつながり、まことに憂慮すべき問題であります。
 一方、野生鳥獣被害対策を効果的に進める上では、適正な個体数調整のため、継続的に管理捕獲を実施することが必要となります。
 しかしながら、管理捕獲の担い手となる狩猟者は年々減少するとともに、高齢化が進行している状況にあり、このままでは近い将来、管理捕獲が十分成り立たなくなることが予想されることから、その確保・育成も大きな課題であります。
 県議会においては、鳥獣被害対策政策提言等検討会を設置し、農林業者や狩猟者などから直接の声を聞くなど八回の検討会を重ね、本県の現状を分析する中で、県として今後取り組むべき施策の方向性を具体的に示した県議会初となる政策提言書を昨年十二月に知事に提出いたしました。
 この提言書の内容は多岐にわたりますが、私は、野生鳥獣の被害対策を効果的に進めるには、適切な被害防止対策の実施とあわせて、根本的解決策としての個体数調整をしっかりと進めていくことが、被害対策の成否の鍵を握るのではないかと思います。
 そこで県では、この提言書を踏まえ、ニホンジカなどの野生鳥獣の捕獲対策や、その担い手である狩猟者の確保・育成対策にどのように取り組んでいくのか。また、野生鳥獣被害の防止対策について具体的にどのように取り組んでいくのか、あわせて伺います。
 次に、幹線道路の整備について、何点かお尋ねいたします。
 昭和五十七年秋、中央自動車道が山梨県内全線で開通し、自動車による高速交通時代が幕を開け、産業・物流・観光など多くの分野で、本県は大きな飛躍を遂げました。
 三十年余が経過した現在、平成三十九年のリニア開業を見据え、中部横断自動車道や新山梨環状道路、それにつながる西関東連絡道路など、山梨の暮らしや産業を支える幹線道路の整備は、本県の明るい将来像、高速交通時代第二幕の幕開けに欠かせない社会基盤であります。
 まず、中部横断自動車道については、横内知事がみずから政府に出向き、誠心誠意、積極的に働きかけを行った結果、直轄区間の県負担金の百四十五億円の軽減を実現しました。
 この道路は、本県の南北軸としての骨格をなすばかりでなく、上信越自動車道、中央自動車道、新東名高速道路を結び、太平洋側と日本海側の両地域と山梨・長野の内陸県との連携や交流の促進、さらに東海地震などの大規模災害が発生した際に救援路となる県民の生命を守る命の道として、極めて重要であると思います。
 先月成立した国の平成二十五年度予算では、中部横断自動車道の富沢から六郷間の事業費が、県の取り組みにより、昨年度に比べ百億円近い大幅な増額となっており、この道路にかける国や県の熱意を感じております。
 そこで、中部横断自動車道増穂以南の現在の状況と今後の県の取り組みについて伺います。
 また、同区間において地域活性化インターチェンジの設置が進められており、身延山インターチェンジに加え、身延町下田原地区にもインターチェンジの設置が計画されていると伺っております。
 そこで、中部横断自動車道増穂以南への地域活性化インターチェンジの設置について、現在の状況と今後の県の取り組みについて伺います。
 一方、長坂─八千穂間についてはまだ事業着手が見えず、先月、高速道路整備促進期成同盟会により北杜市で総決起大会が開催され、私も大会に駆けつけましたが、一日も早い開通を目指して、早期整備の要望が満場一致で決議されたところです。
 この決議を受けて、知事が国に意見書を提出したと承知しています。
 私は、八ヶ岳山麓のこの地域は本県を代表する観光地であり、高速道路の整備に当たっては、環境や景観への配慮は言うまでもなく、地域の活性化につながることも極めて重要であると思います。沿線の地域では道の駅などの設置に向けて、農家や商工業者の方々の要望も聞いております。
 同じ中部横断自動車道の長野県佐久市付近ではインターチェンジが密に設置されており、県内においても、単なる通過交通ではなく活性化の起爆剤となるよう、現在示されている二カ所だけではなく、より多く効果的にインターチェンジや道の駅などを設置することが重要であります。
 そこで、中部横断自動車道長坂─八千穂間の整備について、県の所見を伺います。
 最後に、新山梨環状道路についてであります。
 新山梨環状道路は、西部区間、南部区間が供用されており、その利便性や周辺道路の渋滞緩和効果の声を多くの利用者から聞いております。
 そこで、早期整備が待たれる新山梨環状道路の北部区間、東部区間の現在の状況と今後の県の取り組みについて伺います。
 今、本県は富士山の世界遺産登録、リニア中央新幹線、中部横断自動車道の整備など、中央高速自動車道開通以来の転機を迎えようとしております。
 本県がさらに大きく飛躍し、発展していくため、知事とともに、微力ではありますが全力で取り組んでまいる所存であります。
 以上で、質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
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◯議長(棚本邦由君)浅川力三君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
       (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)浅川議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、自民党・県民クラブを代表されまして、県政各般にわたって御質問をいただきました。
 県議会議長として御尽力いただいた議会改革や議会活動にも触れられながら、私とともに暮らしやすさ日本一の山梨実現を推進していただけるとのお言葉を賜り、感謝を申し上げる次第であります。
 今後も、リーダーシップを発揮し、県議会とともに、山梨発展のため全力で取り組んでまいりますので、変わらぬ御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、富士山の世界文化遺産登録について、幾つかお尋ねをいただきました。
 まず、富士山の保存管理に関する県の取り組みについての御質問であります。
 現在、山梨・静岡両県の関係者からなる富士山世界文化遺産協議会、並びに県内の関係者で構成する保存活用推進協議会におきまして、登山に伴う利用者負担の導入など喫緊の課題につきまして、鋭意、協議を進めているところでございます。
 また、先般のイコモス勧告に基づきまして、平成二十八年二月一日までに、ユネスコ世界遺産センターに対して保全状況報告書を提出する必要がありますので、今後は、イコモスから求められている来訪者管理や開発の制御等の課題につきましても、これら協議会において検討してまいりたいと考えております。
 さらに、これらの課題を解決するためには、県においても全庁挙げて取り組む必要がありますので、私を長とする世界遺産推進本部を設けまして、部局横断的に対策を検討し、その対応に万全を期してまいりたいと考えております。
 次に、登録直後の来訪者の受け入れ態勢について御質問がございましたが、富士山の文化的な価値をわかりやすく理解し、紹介していくためには、七月一日のお山開きまでに、富士ビジターセンターの一部を改修してパネル等による展示を行うほか、現在養成中の世界遺産ガイドをこのビジターセンターに配置することとしております。
 また、国の内外からの来訪者が多い五号目におきましては、総合管理センターというものがございますが、この中にパネル展示や外国語対応のスタッフを配置するなどいたしまして、富士山の価値や保存の重要性について、来訪者にしっかりと伝達できるように努めてまいりたいと考えております。
 次に、世界遺産センターの整備についての御質問がございました。
 世界遺産センターにつきましては、富士山の普遍的な価値を保存し、活用する拠点として、国の内外からの来訪者に、おもてなしに十分配慮した施設や体制を確保すること、及び、県環境科学研究所などの周辺施設や各構成資産との緊密なネットワークを構築することという二つの方針に沿いまして、整備をしてまいりたいと考えております。
 この方針に基づきまして、世界遺産センターでの展示や世界遺産ガイドの活用によりまして、富士山の価値をわかりやすく伝えるということ。来訪者へのきめ細かな案内サービスによりまして、構成資産を周遊するように積極的に誘導していくこと。保存管理や情報発信に資する県内外における富士山研究の成果を蓄積していくといったことを活動していくというふうに考えております。
 このための施設といたしまして、富士ビジターセンターと一体的に機能させるべく、このビジターセンターの南側に整備することにいたしまして、平成二十八年度中の竣工をめどに、このたび、建築及び展示の設計に要する経費を補正予算に計上したところであります。
 今後も引き続き静岡県との連携を図る一方で、展示手法等に富士講などの本県の特性も十分生かせるように配慮し、多数の来訪者やリピーターが期待できる魅力ある施設として、本県の観光振興にも資するセンターを目指していきたいと考えております。
 次に、富士山の世界遺産登録を契機とした県内の観光地への誘客についての御質問であります。
 議員御指摘のように、ことしは富士山の世界文化遺産登録によりまして、本県への注目が集まっている中でありまして、温泉とかフルーツ、ワイン等の魅力を発信していく絶好の機会だと考えております。
 このため、富士山と県内の食文化や祭りなどの観光資源を関連づけた五種類のポスターを作成いたしまして、この七月にJRと連携して、全国千五百の駅で掲示をするということをやろうとしております。また、中日本高速道路株式会社とは、県内の全てのインターチェンジで乗り降り自由となる山梨周遊プランというものを企画しているところであります。
 今後は、県内各地から見る富士山の絶景と周辺の観光スポットを掲載したパンフレットなどを作成し、東京スカイツリーや六本木ヒルズで積極的にアピールするなど、多くの観光客に県内各地を周遊していただけるように努めてまいりたいと考えております。
 次に、八ヶ岳南麓地域を含む峡北地域の観光振興策についての御質問でありますが、八ヶ岳南麓は、富士北麓と並ぶ本県の主要な観光地でありまして、本年四月に観光圏整備法に基づいて、日本で六カ所しかない新観光圏として、国から新たな認定を受けたところであります。
 今後は、二泊三日以上の滞在交流型の観光ができる日本でも有数な観光エリアとして、トレッキングルートの整備とかネイチャーガイドの育成などを、国の支援を受けながら実施していくこととしております。
 県におきましても、北杜市及び北杜市観光協会などと密接に連携し、世界文化遺産登録の情報発信に関連づけながら、八ヶ岳や甲斐駒ヶ岳、ミネラルウオーターやワイン、乗馬やサイクリングなどの観光資源を強力にPRしていきたいと考えております。
 次に、インバウンド観光についての御質問であります。
 初めに、インドネシアからのインバウンド観光の進め方についてということでございます。
 インドネシアからの誘客につきましては、本年四月にガルーダインドネシア航空と、誘客促進や県産品の販路拡大について連携していくということで合意に達しました。
 今後は、インドネシアの学生を対象にして、日本語学習や文化体験ができる旅行を実施するなど、山梨ファンをふやすような取り組みも行ってまいりたいと考えております。
 さらに十月には、私が先頭に立ちまして、インドネシアの首都ジャカルタに参りまして、政府関係機関との意見交換会や観光物産セミナーを開催するなど、県産品のPRや観光トップセールスを予定しているところでございます。
 次に、リニア中央新幹線の開通を踏まえたインバウンド観光の将来戦略ということについての御質問であります。
 リニア中央新幹線の開通によりまして、外国人観光客の増加が期待されるわけでありますが、同時にまた、沿線の地域との誘客競争も激しくなることが予想されるわけであります。
 このため、富士山や八ヶ岳などの豊かな自然やフルーツ、ワインといった本県ならではの特色のあるすぐれものを生かした旅行商品を育て上げまして、広く海外に向けて情報発信を行っていきたいと考えております。
 また、東南アジアに関係する国際機関につきましては、情報収集を行いまして、誘致の可能性について研究をしたいと考えております。
 今後も、長期的な視点に立って、本県が議員の御指摘のような、世界の人々が憧れる日本を代表する国際的な観光地となるように努めてまいりたいと考えております。
 次に、本県の農業振興につきまして、幾つかお尋ねをいただいたところであります。
 まず、新規就農者の確保・育成対策についての御質問であります。
 これまで担い手の確保・育成対策に重点的に取り組んでまいりました結果、昨年度の新規就農者は二百二十四人となりまして、十年に比べまして四倍と、着実に増加してきているところであります。
 今後も、アグリマスターのもとで実践的な技術や知識の習得を図る制度である就農定着支援制度や、都市部の若者を対象として行う農業協力隊推進事業といった事業を引き続き実施すると同時に、先進的な農業法人で研修を受ける就農希望者に給付金を支給する、国の新しい制度である青年就農準備型給付金の活用を図ることによりまして、一層の就農促進に努めてまいりたいと考えております。
 また、新規就農者に対しましては、市町村が作成する人・農地プランに基づきまして、地域の話し合いによりまして、新規就農者に円滑に農地をあっせんしていくということをやると同時に、経営体育成事業によりまして、機械・施設の導入を支援いたします。さらに、農務事務所ごとにニューファーマー応援チームを設置いたしまして、このチームが新規就農者に対しまして、生産技術とか経営管理に対するきめ細かい指導を行っております。こうしたことによりまして、新規就農者個々の状況に応じた効果的な支援策を講じていきたいと考えております。
 さらに、就農後の経営安定を図るために、国の制度でございますが、青年就農経営開始型給付金というものがありますので、これによって、一定期間、一定の所得が確保できるようになっております。最長五年間、給付金が支給されますので、新規就農者が安定的に営農を継続できるように総合的な支援を行って、本県農業の担い手を育成していきたいと考えております。
 次に、担い手への農地の集積についての御質問であります。
 第一の御質問は、担い手への農地集積を加速するための施策についてということであります。
 昨年度から、各市町村におきまして、地域ごとの農地集積のあり方を明確にする人・農地プランを作成することにしておりまして、同時に、県内各地に六百十七名の農地集積推進員を配置しております。こうやって集積促進に向けた体制整備を進めてきたところでありまして、農業法人への大規模な農地のあっせんなど、一定の成果が出てきております。
 今後も引き続き、人・農地プランの充実を図りまして、農地利用集積円滑化団体を中心に、農地の貸し手・借り手の双方に対する働きかけを強化するとともに、貸し手に対しましては、本年度から果樹や野菜にも支給対象となりました農地集積協力金の活用を促し、借り手には、農地取得に関する無利子融資制度がございますので、これの利用を促すなど、効果的な農地の集積に取り組んでいきたいと考えております。
 第二の御質問は、六次産業化農業団地整備モデル事業についてということでございます。
 本県農業の成長産業化に必要となる農業の六次産業化や企業的な経営の推進のためには、市町村と協力しながら、経営感覚にすぐれた事業者を掘り起こしていくということと同時に、円滑な事業開始のための事業用地の確保など、環境整備をタイムリーに行っていくことが重要であります。
 このたび、六次化モデル構築特区の認定を受けまして、農業の六次産業化に取り組んでおります南アルプス市から、事業者の誘致が確実となり、早急に実施しなければならない基盤整備について支援要請があったということを踏まえまして、雇用創出や定住促進の効果も期待される取り組みに対して、必要となる整備をモデル的・緊急的に行えるようにしたものであります。
 事業地区の用地確保や農地の集積は、市町村が主体となって行うものでありまして、全ての地権者の合意が取りつけられた後に、県としては施設用地の造成、用排水路の整備などを実施いたすこととしております。
 次に、県産農畜産物のブランド化の推進についての御質問であります。
 まず、第一の御質問は、県産農産物のブランド強化についてということであります。
 本県独自のブランドである富士の国やまなしの逸品農産物のさらなる浸透、定着を図っていくために、過日、JAや流通事業者などを構成員として設置した推進組織を中心にいたしまして、生産者団体と一体となって、認証品目の充実や品質の確保を図るとともに、認証農産物の販売促進に取り組んでいるところであります。
 その一環といたしまして、本年度は甲斐サーモンなど、新たに三品目を認証品目に追加いたしました。また、認証農産物の出荷前から、市場関係者への周知を図り、出荷が本格化する七月以降は「うんといい山梨さん」のキャッチフレーズを前面に打ち出しまして、トップセールスや店頭でのプロモーション活動を集中的に実施していくこととしております。
 さらに、初めての試みでありますが、都内で開催する県産農産物の商談会におきまして、主要な実需者となることが期待されるレストランのシェフとかホテル関係者などに山梨県の認証農産物の質の高さをアピールするなど、さまざまな機会を捉えて全国へ情報発信し、信頼されるブランドとして定着するよう取り組んでまいりたいと考えております。
 第二の御質問は、新しい銘柄豚肉のブランド化の推進についてということであります。
 県が七年の歳月をかけて開発し、いよいよこの八月に出荷されることになっております新銘柄豚肉の名称につきましては、甲州牛や甲州ワインと同様に、山梨のすぐれたブランドを象徴する甲州という言葉を用いると同時に、県の花フジザクラを連想される淡く美しい桃色をしたこの豚肉が、世界文化遺産に登録される富士山にあやかって日本一のブランドになるよう、そういう期待を込めまして、甲州フジザクラポークと命名いたしました。
 今後は、県内及び都内のホテルで披露イベントを開催すると同時に、都内のレストランへの個別訪問や生産農場の見学会などを通じまして、やわらかな肉質で上質な脂肪が適度に入っているこのフジザクラポークというものの魅力を飲食関係者に直接、PRをし、新たな販路を開発してまいります。
 また、ブランドとして定着させるためには、高い品質や安定した生産量の確保が重要でありますので、新たに生産に取り組む農家を確保するとともに、飼料の配合割合とか衛生管理などを定めた生産マニュアルを遵守するようにという徹底を行いまして、甲州フジザクラポークの安定供給を図っていきたいと考えております。
 次に、エネルギーの地産地消についての御質問がございました。
 エネルギー地産地消推進戦略では、誰もがクリーンエネルギーをつくり、誰もが省エネルギーで豊かに暮らすというエネルギー地産地消社会の構築を二〇五〇年ころまでに実現することを目指しております。
 そのためには、クリーンエネルギーの導入促進を加速すると同時に、省エネルギー対策を一層進めるとともに、民間活力の利用や規制緩和策といった議員の御提言も踏まえながら、本県の特色を生かした、さらなる施策を講じていかなければならないと考えております。
 その方向性といたしまして、電力の自給自足が可能なまちづくりとか、スマートな省エネによる環境に優しいライフスタイルの促進といったことを推進戦略に掲げておりまして、新たな技術や情報も活用して、こうした取り組みを積極的に進めてまいります。
 その中でも、本県においてクリーンエネルギーの中心となりますのは、全国トップクラスの日照時間を生かした太陽光発電でありますが、言うまでもなく、天候によって発電量が左右されることが、この普及拡大に当たっての課題でございます。
 そこで、電力の安定的な利用に役立つように、蓄電システムの導入を住宅や事業所、さらには地域に広めていくことが重要でありまして、このためには、蓄電システムの普及方策について検討していく必要があると考えております。
 今後とも、こうした観点から施策を立案するとともに、これを着実に実行することによって、エネルギーの地産地消が二〇五〇年よりも可能な限り前倒しできるよう、全力を傾けてまいりたいと考えております。
 次に、雇用創出のための新たな取り組みについての御質問であります。
 本県の雇用情勢は、これまで経済と雇用を主役となって支えてきました機械電子産業の経営環境の悪化などから、急激に厳しさを増しておりまして、議員御指摘のとおり、ここ二年ほどは有効求人倍率が全国平均を大きく下回るという厳しい状況が続いております。
 このため、主に県外市場に向けた事業を展開し、雇用の創出が期待できる企業を対象といたしまして、雇用人数に応じた奨励金を支給する本県独自の雇用創出奨励金制度を創出することによりまして、本県の産業構造の多様化を進め、より多くの働く場を確保してまいりたいと考えております。
 新たな奨励金制度の内容でありますが、まず、支援対象とする業種は、県内の既存企業との競合を避けるために、県外の市場を活動の中心とする業種であって、多くの雇用につながるもの。また、雇用のミスマッチの解消が期待できるものといたしまして、全国で初めてとなる企業参入型農業を初めとして、物流関連産業、製造業、情報サービス産業などを幅広く選定してまいります。
 また、支給要件として設備投資などの資産取得要件は設けずに、対象業種に応じて一定人数を雇用した場合に支給するという仕組みといたしたいと考えております。
 支給額につきましては、三年以上、雇用を継続すること。及び十年以上、事業を継続することを条件といたしまして、正規雇用一人当たり六十万円を基本とした上で、現在、課題となっている新卒未就職者や、製造業の企業整理による離職者の雇用に対しては一人当たり百万円とし、就職が早期に実現できるよう、特に配慮したいと考えております。
 今後、できる限り速やかに制度を整えて、企業誘致や県内企業への支援に活用し、雇用情勢の改善に向けて鋭意取り組んでいきたいと考えております。
 次に、肝臓硬度測定検査機器の整備や活用状況と導入効果についての御質問でございます。
 本県では、議員初め議会の熱意ある活動を踏まえまして、肝炎対策を総合的かつ計画的に推進するために、肝がんの七十五歳未満の死亡率を全国平均までに改善するということを目標にいたしました肝炎対策推進計画を昨年七月に策定いたしまして、肝炎ウイルス検査の受検促進とか、治療が必要な方々への保健指導の充実とか、肝疾患診療体制の整備などの施策を進めているところであります。
 この計画では、市町村への肝臓硬度測定検査の導入促進を主要な取り組みの一つに掲げておりまして、昨年度、市町村の集団肝がん検診を実施する実施機関三団体に対しまして、機器の整備への助成を行ったところであります。現時点において、富士吉田市、早川町、富士川町の一市二町が、本年度の実施を予定していると聞いております。
 この肝臓硬度測定検査は、簡易かつ短時間で肝臓の繊維化、すなわち肝臓のかたさを数値として確認できるために、市町村検診に導入することによりまして、肝がんの前段階となる肝硬変の危険群をより早期に把握し、保健指導や精密検査、治療にとつなげていくことが可能になるわけであります。
 特にウイルス性肝炎につきましては、肝臓のかたさと肝がんの発症リスクとの関連が明らかになっておりますので、肝疾患診療連携拠点病院である山梨大学医学部の附属病院と連携を図りながら、当検査の有効性を啓発するなど、市町村検診の導入を促進してまいりたいと考えております。
 次に、野生鳥獣被害対策の推進についての御質問であります。
 野生鳥獣の被害対策につきましては、実効性ある事業を機動的に実施していくことが重要でありまして、本年度につきましては、昨年十二月に県議会からいただいた政策提言を十分に反映しながら、野生鳥獣の捕獲対策や被害の防止対策につきまして、新たな取り組みにも着手したところであります。
 まず、野生鳥獣の捕獲対策につきましては、特に生息数の多いニホンジカの管理捕獲が円滑に進められるように、市町村による埋設場所の整備に対する助成や、捕獲したニホンジカの肉や皮などをより有効に活用する研究を実施するとともに、地域住民と連携したわな猟の促進にも取り組んでまいります。
 また、管理捕獲を担う狩猟者の確保・育成対策につきましては、捕獲従事者育成研修会の開催や、県外射撃場における訓練に要する旅費への助成などに加えまして、新規の狩猟免許や銃砲所持許可の取得に要する経費の一部を助成するなど、より一層の充実を図っているところであります。
 さらに、野生鳥獣被害の防止対策につきましては、広域的で一体的な防護環境の実現を図るために、地域の実情を踏まえた侵入防止柵の整備や、地域住民が行う集落診断への新たな支援、地域の指導や助言を行う被害対策専門員の設置など、きめ細やかな対策を推進してまいります。
 今後におきましても、県議会からの政策提言の事業化に向けたさらなる検討や、市町村、関係機関・団体との連携を図りながら、野生鳥獣被害の軽減に向け、総合的な対策を積極的に進めてまいりたいと考えております。
 次に、幹線道路の整備につきまして、幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、中部横断自動車道増穂以南の現在の状況と今後の県の取り組みについてということであります。
 本年度の直轄高速区間の事業費は、昨年度と比較いたしまして七五%増の二百三十四億円となりまして、全線での工事執行に拍車がかかるものと期待しているところであります。
 用地につきましては、平成二十四年度までに約九八%が取得済みとなっておりまして、全ての用地取得を可能とするために、この三月に国と高速道路会社が土地収用法の手続にも着手したところであります。
 県では今後も、平成二十九年度までの開通を確実なものにするために、身延線をまたぐ大規模な工事用道路などの工事を国から受託して進めると同時に、必要な予算確保と本線工事の推進について、国及び高速道路会社に強く働きかけてまいります。
 最後に、中部横断自動車道長坂─八千穂間の整備についての御質問であります。
 この区間は、中部横断自動車道に残された最後の未整備区間であり、本県の産業・経済や観光の発展に寄与すると同時に、大規模災害発生の際には県民の生命を守る命の道となるものであり、必要不可欠な道路であります。
 去る五月二十六日には、私みずから先頭に立って、地元の皆さんや経済団体等、各種団体の御協力のもとで総決起大会を開催し、翌日には国土交通大臣を初め関係の方々に、沿線の熱い思いを伝えてまいりました。
 県といたしましては、今後の整備に当たり、自然や景観への影響について十分な配慮を図ることはもとより、インターチェンジにつきましては、議員の御指摘があったように、国が提示している二カ所にとどまらず、広く検討を行うことが必要であると考えております。
 さらに、地域の活性化につながる高速道路となるように、東清里区を初め多くの方々から要望いただいており、インターチェンジへのアクセス道路の整備も重要でございます。
 なお、長坂─八千穂間のうち、長野県側のみが整備された場合には、本県側の国道百四十一号に大量の車両が流入して、深刻な渋滞の発生や沿道環境の悪化を招くことになります。
 このため県では、山梨、長野を合わせた全区間一体でのルートの早期決定と整備計画への格上げについて、長野県も含め関係市町村と連携して、引き続き国に強く要望してまいります。
 以上をもって、私の答弁といたします。その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。
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◯議長(棚本邦由君)福祉保健部長、山下誠君。
       (福祉保健部長 山下 誠君登壇)
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◯福祉保健部長(山下 誠君)浅川議員の肝炎患者の救済に対する県の対応についての御質問にお答えをいたします。
 浅川議員を初め、議会の議員の皆様が心血を注がれた「B型肝炎・C型肝炎患者の救済に関する意見書」が、二月定例県議会の決議を経て、国に提出されたところでございます。
 B型肝炎・C型肝炎に係るウイルスへの感染については、自覚症状が乏しいため、発見のおくれ、肝炎ウイルスや肝炎に対する周囲の理解不足、さらに、肝炎に感染しながら、いまだ救済措置を受けられない方が存在していることなど、幾つかの課題があることを承知しております。県としましても、これらの現状に鑑み、国に対しまして意見書の内容を強く要望してまいります。
 一方、本県においては、これまで肝炎の治療に高額な費用を要するインターフェロン治療費等の助成を初め、全国に先駆けた肝疾患コーディネーターの養成や肝疾患診療拠点病院を中心とした専門医療機関による医療ネットワークの構築など、肝炎患者に対する支援の充実に努めてきたところであります。
 今後におきましても、肝炎に関する正しい知識の普及、患者の方々に対する相談支援の充実や適切な医療の提供など、肝炎対策のなお一層の推進に取り組んでまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)県土整備部長、上田仁君。
       (県土整備部長 上田 仁君登壇)
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◯県土整備部長(上田 仁君)浅川議員の幹線道路の整備についての御質問にお答えします。
 まず、中部横断自動車道増穂以南への地域活性化インターチェンジの設置についてであります。
 国の当初計画では、増穂─富沢間には三カ所のインターチェンジが予定されておりましたが、これに加え県では、(仮称)身延山インターチェンジについて、昨年度から工事を進めております。さらに、二カ所目の追加となる(仮称)中富インターチェンジの設置が本日、六月十一日に許可されると聞いており、今後は速やかに整備を進めてまいります。
 次に、新山梨環状道路についてであります。
 新山梨環状道路の北部区間と東部区間につきましては、この三月に都市計画決定されたところであります。
 このうち、県が事業を行う東部区間につきましては、全体七・一キロメートルのうち、甲府市内の西下条から落合までの一・六キロメートルの区間が新規に事業採択され、本年度より整備に着手しております。
 国が事業主体となる北部区間につきましては、明年度の事業着手を国へ強く働きかけ、リニア中央新幹線の開業までには環状道路全線が供用できるよう、国とも連携を図りながら取り組んでまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)当局の答弁が終わりました。
 浅川力三君に申し上げます。再質問ありませんか。
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◯浅川力三君 なし。
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◯議長(棚本邦由君)これをもって、浅川力三君の代表質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                          午後二時十三分休憩
       ───────────────────────────────────────
                                          午後二時四十分再開議
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◯議長(棚本邦由君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第二及び日程第三の議事を継続いたします。
 発言の通告により、前島茂松君に四十分の発言を許します。前島茂松君。
       (前島茂松君登壇)(拍手)
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◯前島茂松君 私は創明会を代表いたしまして、今議会に提出されております案件並びに県政各般にわたりまして質問をさせていただきます。
 昨年十二月、政権が民主党から自由民主党に交代いたしまして、安倍政権が誕生して六カ月が経過しております。安倍政権に対する国民的な支持率、並びに我が自由民主党に対する支持は予想を超える高い支持となっております。このことは、思うに長引く経済の低迷、深刻な少子高齢社会と社会保障の行方、一千兆円に及ぶ巨大な財政赤字、産業の空洞化等への国民の危機感、閉塞感が、安倍政権の積極政策に期待と信頼を寄せる支持率と受けとめています。
 したがって、この国民の信頼にどう応えられるか否かは、直面する本年、平成二十五年度と二十六年度の政策遂行いかんにあり、この二年は日本の経済再生の剣が峰に立つ二年であるとも思っています。特にその決め手は、三本の矢の第三弾と言われる成長戦略の民間設備投資と、個人消費の伸びに全てがかかっていると言っても過言ではありません。
 一方、本県にありましては、積年の県民悲願でありました霊峰富士山の世界遺産登録が確実となり、今、県民挙げて祝砲を待つ前夜の心境かと思います。そして、今日までを振り返ると、富士山世界遺産登録への道のりは長く厳しかったこと。また、出直し申請など曲折と苦い思い出もあります。ここに改めて、多年にわたり御尽力を賜りました横内知事、並びに関係市町村、関係者皆様方に対して深甚の敬意を表し、以下質問に入ります。
 まず、県財政の現状と今後の財政運営について伺います。
 第二次安倍政権の脱円高脱デフレの政策転換により、株価はリーマンショック直前の一万二千円台から一万三千円、一万四千円台を推移しています。また、為替レートも、政権発足時の一ドル八十円台から、百円前後を中心に円安が続いています。これは言うまでもなく、アベノミクスの第一の大胆な金融政策によるもので、政府・日銀の政策に対し、市場が歓迎している証左と思っています。
 また、第二の機動的な財政政策については、国が昨年度末の緊急経済対策に基づき、十兆円を超える大型予算を編成し、地方と協力して国土の強靱化を図りながら、経済の再生を図っていくこととしています。本県でもこうした政策に呼応して、この二月に過去最大規模の大型補正予算を組み、公共事業を中心に、本県経済の再生、活性化を急ぐこととなっていますので、早期の事業執行が望まれるところであります。
 さらに、第三の民間投資を喚起する成長戦略でありますが、これについては、つい先日の六月五日に公表されました。成長戦略の素案では、需要から成長を目指す技術革新による産業構築と規制改革等を軸に推進策が盛り込まれています。今後、政治の強力なリーダーシップのもと、長期にわたるデフレを克服し、経済の停滞期を抜け出せるように切に望むところであります。
 その一方で、心配の課題は、アベノミクスの機動的な財政政策は、国と地方が協働して公共事業を推進実施する内容となっていますだけに、それらの事業費が県財政に重い負担となってまいります。また、あわせて民間投資を喚起する成長戦略においても、本県としての積極的な取り組みと対応が求められてくると思います。
 現在の県財政は依然、巨額の県債残高を有しており、県債償還に四苦八苦しているさなかにあります。こうした状況の中、知事は去る六日、議会開会日の所信表明等において、本年七月から明年三月まで九カ月間、職員給与の削減措置を実施したい旨を表明し、今議会に所用の追加手続を行おうとしております。
 このことは、国の本年度予算において、地方公務員給与の削減を前提として、地方交付税及び義務教育費国庫負担金が大幅に削減されたことで、本県の財政運営を考えての決断であると推察し、私は適切な判断と受けとめ、評価するものであります。
 このような厳しい財政運営を余儀なくされている本県は、日本経済、本県経済の再生といった緊急積極財政運営を求める一方で、片や県財政の健全化の道筋を立てなければならないという相反する命題を背負うこととなります。
 そこで、日本経済、本県経済の再生回帰に向けた積極財政運営により、県財政の債務負担等の悪化が懸念されるところでありますが、県財政の現状と今後の財政運営について、まず御所見をお伺いいたします。
 次に、新たな産業振興戦略について伺います。
 安倍政権以降、我が国の景気動向は明るさを取り戻しつつあり、五月後半に内閣府が発表いたしました本年三月の景気動向は、指数的にも確かな上昇を示しています。
 日銀の当面の金融政策運営についても、国内景気判断として、持ち直しつつあると上方修正しております。
 一方、県内につきましても、電気機械などの生産水準の持ち直しの動きが見られ、下げどまりつつあると、日銀甲府支店が五月中旬に本県の景気動向を発表しております。
 本県経済の体質は今日まで、機械電子関連産業を中心とする製造業に支えられてまいりましたが、こうした企業が現在の苦境を乗り越え、さらに成長発展していくためには、加工技術や生産用の機械製造技術などの強みを生かして経営革新に取り組むとともに、新たな産業分野への参入に頑張っていただくことが極めて重要であります。
 そして、こうした経済の支えがあってこそ、若者の定住や県外からの人々を呼ぶ条件が整うこととなるわけであります。
 県は、平成二十三年に産業振興ビジョンを策定、成長が見込まれる産業分野を示して、産業興しに取り組んでいますが、今こそ第二次安倍政権の積極政策におくれることなく呼応して、一段と加速させる必要性を私は感じています。
 政府の経済再生に向けた民間投資の成長戦略の具体案がこの六月五日に発表され、本県の新産業ビジョンである産業興しと極めて共通する成長戦略であることから、その取り組みを見守り、期待するところであります。
 また一方で、昨年九月、県内中小企業の成長分野への進出を支援するタスクフォースと呼ばれる中小企業者による事業化グループの取り組みを支援する成長分野連携参入支援事業をスタートさせておりますが、こうした成長分野での産業振興及び産業興しについて、どう具体的に対応していくのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、山梨大学の燃料電池に関する研究成果を活用した産業振興について伺います。
 去る五月十七日、安倍総理はみずから、水素タンクや水素ステーションに関する規制などを、計画より前倒しして一挙に見直すことを表明されたことは、大変本県にとって注目すべき表明と受けとめました。いよいよ、山梨大学で研究開発を進めてまいりました燃料電池の自動車市場が本格的に動き出すと、私はそう確信したからであります。
 県としても、この種の成長産業に期待して、その一翼を担うため、知事公舎敷地を無償提供、並びに研究開発のための資金支援を含め、応援体制を行ってきたところであります。
 過日、新聞報道によりますと、研究は順調に進んでいて、二〇一八年ごろには、山梨大学の技術を使った燃料電池自動車が販売の域に入るのではと聞き及んでおります。
 しかし、こうした山梨大学の研究が進む中にあって、その成果を活用した本県の産業振興となりますと、燃料電池自動車の市場投入まで余すところ二年となった今、一向に県内に関連企業の姿図が見えないことは、まことに残念至極であります。
 そこで、山梨大学の研究成果と山梨の産業振興の結びつきとの関係について、今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、定住人口確保に向けた取り組み方について伺いたいと思います。
 この三月に、厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所が、我が国の将来推計人口の推移を発表しました。その人口動態では、山梨県の人口は今後三十年間で二十万人近く減少するとされています。しかも、同研究所が五年前に予測した数値より、人口減少のスピードが加速しております。現在の県都甲府市の人口に匹敵する人口が減少する。人口が減少することは、申し上げるまでもなく、労働人口、消費人口の減少を意味し、経済活動の現状を維持できなくなるマイナスの結果が予測され、我が地域社会が縮小していくという寂しさを感ずるのであります。
 知事は、チャレンジ山梨行動計画に基づきまして、暮らしやすさ日本一の県づくりを提唱しておりますが、私は、人口の増減はまさに政策推進の成果を占うバロメーターだと、平素、常々考えております。
 したがって、知事の思いも同じだと思いますが、第一は何と言っても、強力に産業政策を進めて雇用を確保することだと私は考えています。そして、暮らしやすい県づくりの究極は、人口確保と維持に尽きると申し上げたいと思っております。
 知事も、昨年末から、人口対策について本県の最重要政策課題として取り上げ、定住人口確保、社会減対策、さらには本年度から自然減対策に取り組むことを表明されました。
 そこでまず、社会減対策について伺いたいと思います。
 県は、去る六月一日、東京有楽町に、移住やUターン、Iターン等の情報を提供するやまなし暮らし支援センターを開設されましたが、このやまなし暮らし支援センターの目指す移住希望者への対応やアドバイス方法など具体的な情報発信の内容と、受け入れ先となるそれぞれの市町村との連携について、お伺いをいたします。
 次に、自然減対策についてであります。
 自然減対策、それは言うまでもなく少子化対策であります。子育て支援、医療・保健、教育、仕事と子育ての両立など、これまでもさまざまな施策を展開してまいりました。
 しかし、依然、本県の少子化傾向に歯どめがかからず、その決め手は、若い人たちを中心とした、さらなる支援と施策を展開しなければならない思いは等しく感じているところであります。
 県は、こうした自然減対策の一環として、過般から、庁内の関係部局を横断する少子化対策のプロジェクトチームを編成されたところでありますが、この庁内プロジェクトチームの取り組み方にあっては、婚活、結婚、出産、育児、教育、就労、経済負担など多面的問題にどう行政が向き合って応援できるか。また、チームの取り組みにあっては、行政の責任ある成果と実行力が伴わなければ、意味がありません。
 そこで、関係部局横断の少子化対策のプロジェクトチームの今日までの推進経過について伺います。
 また、新たな施策づくりに取り組みたいと発表されましたが、そのプロジェクトチームの目指す方向性や、計画のスケジュール等についても、具体的に御所見を伺いたいと思います。
 次に、リニア中央新幹線の明かりフードの透明化について伺いたいと思います。
 リニアの走行試験が九月を目途に再開されることが、JR東海から発表されるとともに、新型車両も過日、お披露目されたところであります。また、ことし秋ごろには、いよいよ詳細なルートと駅位置が明らかになると伺っております。さらに、来年の秋以降に、国の工事実施計画の認可が見込まれ、走行試験の再開とともに、また一歩、リニア中央新幹線の実用化が近づいてまいります。
 そうした中で、先月、JR東海から今後のリニア計画に関する説明会が開かれ、私も参加させていただきましたが、そのときのJR東海の説明の中で疑問残念に感じたことは、新幹線を覆うフードがコンクリート製という説明内容でありました。
 私たちのイメージは、明かり部分について、フードの覆いはあっても、走行の姿を見ることができると想像していましただけに、大変失望したところであります。説明会に参加した多くの皆さんからも、景観上からも、コンクリート製のフードは違和感があるのではないかとの意見も出され、フードの透明化に対する要望が多く寄せられたところであります。
 JR東海の現在の技術や遮音性、強度、経済性等を織り込んだ計画とは思いますが、このコンクリートフード問題についてはJR東海の技術革新を求めるとともに、県ではどのように考えるか。また、JR東海に対し、どのように対応していくのか、知事の御所見を伺いたいと思います。
 次に、エネルギーの地産地消の取り組みについて伺います。
 知事は、昨年の六月議会において、全国に先駆け、クリーンエネルギーの導入促進と省エネルギー対策を両輪とするエネルギーの地産地消を表明し、本年四月には、やまなしエネルギー地産地消推進戦略を策定されました。
 東日本大震災以後、自然エネルギーに対する関心は急速に高まっております。特に、豊富な自然エネルギーを有する本県にとって、まさに時宜を得た政策と評価申し上げ、その推進戦略が政策どおり着実に実施されるよう、期待とあわせ、協力を惜しまないところであります。そして、そのやまなしエネルギー地産地消推進戦略を見ますと、二〇五〇年までには県内の消費電力全てを賄うという大目標を掲げ、そのために太陽光発電の導入量を飛躍的にふやすとしています。
 この計画目標につきましても、長期目標は必然的で異論はありません。しかし一方で、県民の関心は、長期目標は理解できるが、短期、中期の導入目標の達成見込みや、また施策参入にあって、県の施策の成果や計画はどうなっているのかという点を、ある程度、明確にしてほしいとの意見が多くあります。確かに県民、事業者、県が一丸となってロードマップを展開するためには、非常に重要なポイントだと考えております。
 そこで、知事がエネルギーの地産地消を提唱してから、ちょうど一年が経過する中で、県はその取り組みに必要な組織体制を含めて、具体的にどのように進めていくのか。また、民間の取り組みの状況、その結果に見る県内の成果、実績等について伺います。
 あわせて、その現状を踏まえて、県は今後、目標達成に向けてどんな推進策を持っているのか、伺いたいと思います。
 次に、防災・減災対策について伺います。
 一昨年の東日本大震災や紀伊半島豪雨災害では、自然の災害の恐ろしさをまざまざと見せつけられました。
 地震大国日本と言われ、世界の地震の一〇%が我が日本列島地域に発生していると言われています。また、災害は忘れたころにやってくると言われますが、このところ地震災害は常在の感を覚えます。
 また、地球温暖化に伴う気候の変動も大きく、このところ異常気象続きの感もいたします。
 大きな自然災害の歴史を繰り返してまいりました本県は、特に災害対策に平時の備えと組織的取り組みを忘れてはなりません。特に、東海、東南海、南海地震が連動して起こるとされる南海トラフ地震が発生した場合は、峡南地域、富士北麓地域等を中心に、大きな被害が想定されます。
 そして、こうした災害に対する備えは、県がその中心的役割を担う使命が課せられていると思います。国においても、喫緊の課題として、事前防災・減災対策に力を入れ、国土強靱化の推進に関する政策づくりを急いでおります。私は、災害に強い県土をつくるためには、計画的かつ重点的な公共土木施設整備などの防災・減災対策の一層の推進が重要だと考えています。
 ついては、本県の公共土木施設の防災・減災対策の現状はどうなっているか。今後に向かってどのように取り組んでいかれるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、看護師、介護福祉士等の確保対策について伺います。
 申し上げるまでもなく、高齢社会が進行し、団塊の世代もあと二年後の平成二十七年には、全てが六十五歳以上の高齢者となります。
 全国を上回るスピードで高齢化が進む本県にあって、平成三十七年には高齢者人口は二十五万二千人、高齢化率は三二・五%と予測されております。
 三人に一人が高齢者という時代を迎えますが、核家族化や地域社会における人間関係の希薄化など、高齢者にとって、決して恵まれた環境とは言えない状況が予想されます。どの家庭条件を見ても介護力低下の一途で、高齢者の保健・医療、福祉を支える主流は公的機関や施設事業所に頼らざるを得ない現況となっています。こうした高齢者の方々を支える中核人材は、言うまでもなく看護師及び介護福祉士等でありますが、その人材の確保に県内の各機関や施設事業所は恒常的に苦悩している実態であります。
 こうした中、国も、急速な高齢化の進展及び保健・医療、福祉を取り巻く環境の変化等に対応するため、看護師等の養成、処遇改善、資質の向上、就業促進を目的とした看護師等の人材確保の促進に関する法律を制定するとともに、介護職員に対しても、時限つきではありますが、介護職員処遇改善加算を創設し、その支援策を講じていますけれども、人材確保は一向に改善されない状況が続いています。
 高齢化が急速化する中で、地方分権を通じて我が国の社会保障制度のあり方は、年金は国、医療は都道府県、福祉は市町村といった役割分担が、さらに明確になってまいりました。
 したがって、医療、福祉は地方自治体の責務として、これを確実に実施、実行していかなければならないと考えています。
 そこで、本県の看護師、介護福祉士等の確保対策について、どのように取り組まれているのか。また、これらの人材養成について、県はどのようにかかわりを進めていくのか、現状を含め、御所見を伺いたいと思います。
 次に、観光誘客促進について伺います。
 待望しておりました富士山の世界文化遺産登録の勧告がイコモスから行われたニュースは、私たち県民にとって最大の喜びと感動でありました。間もない正式発表が大変待ち遠しい限りであります。
 そして、富士山の美しい景観は富士五湖を持つ山梨側と、改めて国内外の人たちが認識されたようにも感じます。ことしは記念すべき年であり、正式発表の日を県内各地で県民がお祝いし、居酒屋で、日ごろかたい財布のひもをぜひ緩めて、富士山乾杯、富士山ありがとうの祝意を交して、景気回復の一助になればと思っています。
 またこの夏は、富士山周辺は格別のにぎわいと推察いたしますが、その流れを富士北麓だけの局所的、一過性の動きだけに終わらせてはなりません。本県観光の持続的発展にどうしても結びつけなければなりません。
 そのためには、県下各市町村が観光振興に向けた観光元年の決意を新たにすべきと考えています。
 もちろん、外国人観光客も大いに期待するところでありますが、外国人観光客につきましては、さまざまな政治リスクもあり、大きく変動することが課題となっています。まず、そのことを十分頭の中に入れながら、国内観光客の誘客に本県は全力を挙げ、さらなる観光資源振興策の具体化を図るべきだと考えています。
 自然環境の美しさは、全国どの地よりも自慢できる条件を備えていると思います。しかし、平素残念に感じていることは、観光客を誘導するイベントが四季を通じて少ないことであります。
 春夏秋冬にあって、春の信玄公祭り、夏の吉田の火祭り、秋の八ヶ岳カンティフェアなど、幾つかの全国的に知られるイベントはありますが、もっと創造的にイベントを企画すべきと思っています。
 県下二十七市町村が必ず、自慢とするイベントを有していると思いますので、その催しを県が音頭をとって磨き上げることだと思います。
 例えば、手前みそですが、平安の時代から続く甲斐一宮の御幸祭りは、甲斐市釜無川の信玄堤に至る県下最大の伝統のお祭りです。女性に扮した担ぎ手と花笠行列、一ノ宮、二ノ宮、三ノ宮の三社ぞろいのみこしのソコダイ、ソコダイの練り歩きは、全国から観光客を十分引きつけられる見事なものであります。日本一の桃源郷の季節、そして笛吹市、甲府市、甲斐市にまたがる巡行の歴史的な祭典を、いかに本県の観光資源イベントに盛り上げていくかということも、大きな検討課題であると思っています。
 こうした大なり小なりのイベントを県下二十七市町村が競って企画、発展させれば、豊かな自然と織りなして、観光山梨の飛躍がさらに可能になるはずです。観光とは、語源のとおり自慢の光を磨いて見せることです。地域ふるさとの魅力どころや輝きを宣伝して売り出すことであります。そして、継続的に県民運動化する積み重ねが、何よりも必要であると考えます。
 そこで、今後の国内観光客誘客促進とイベントの振興策について、御所見をお伺いいたします。
 次に、TPPの交渉参加を見据えた本県農業の対応について伺います。
 TPP(環太平洋経済連携協定)につきましては、政府専権事項として、この三月に安倍総理は交渉参加を表明し、四月には関係十一カ国から日本の参加に対する承認を受け、この七月以降、正式に交渉に加わると聞き及んでいます。
 TPPへの参加につきましては、国論は二分しております。特に農業団体等は、現在も強い反対意思を示しています。政府は、米、麦、牛肉、その他主要農産品について、関税撤廃から除外する交渉を提示していますが、もともとTPPの加盟国の源流は、聖域なき関税撤廃が基本でありますので、その交渉は私は容易ではないと見ております。
 横内知事は過般、この問題について、グローバル化が進む中で、貿易の自由化は避けて通れない課題だが、国民生活全体のコンセンサスを得ながら進めてほしいとの所見を示されたことは覚えております。
 TPP交渉が、包括的で高い水準の協定の達成を目指しているものであることから、それぞれの国の交渉課題はあっても、一定の猶予期間があるかないかで、いずれ関税はすべて撤廃されることを想定し、覚悟してその備えを急ぐべきと私は考えています。
 三月には、政府がTPP交渉に当たって、そのプラス・マイナスの試算を公表しておりますが、それはそれとして、本県は、TPPの協定参加に対応する本県としての産業基盤の強化に向かって、積極的に諸施策の推進を急ぐべきと思っています。特に心配する産業は第一次産業、すなわち農業の体質強化であります。農業・農村は現在、大きな岐路にあり、農業を支えてきた農家の数は減少し続けており、従事者の高齢化はまさに深刻で、荒廃農地は増加し、生産基盤は衰退の方向にあります。
 農産物価格の低迷に対し、生産コストの高まりなどにより、農家数は年々減少していかざるを得ない実態となっています。こうした現状を踏まえ、本県農業の課題は、農地の集約化をいかに図るか。生産労働力の省力化に向けた基盤づくりと支援をどうするか。経営力を持った若い担い手育成・確保等の対策が喫緊の課題と思われます。
 そこで、TPP交渉が具体化に向かう状況に立って、山梨の地域農業の現状課題とあわせ、今後の本県農業振興策について、御所見を伺いたいと思います。
 次に、スイートコーンの凍霜害被害への支援についてであります。
 本年は、春以来、異常気象の影響を受け、凍霜害や日照りによる水不足が続いて、自然の営みの中に生きる農家の皆さんは、ことしは農産物が多分、減収で厳しい年になるのではないかと憂慮する意見を多く聞くこのごろです。
 特に、本県を代表する桃、スモモの出荷量も心配されており、また近年、笛吹川の沿岸地域である市川三郷町、中央市、甲府市、笛吹市一帯でつくる産地特産の早出しスイートコーンの凍霜害被害は、出荷期を迎えて、まことに深刻であります。
 過日、我が創明会は、政務調査で現地の被害状況を視察し、JA役員、生産者と意見を交わす中で、その被害農家の実情に接し、お見舞いを申し上げたところであります。高齢化が進む農家、そして道一筋に農業に携わっておられる皆さんが、立春前から丹精込めてハウス栽培に努め、朝晩の温度調整に苦心し、やっと収穫期を目前に控えての凍霜害でありますので、何ともやりきれない思いではないかと被害農家の心情を推察いたしますとき、こうした農家への速やかな支援こそ、農業振興上、必要と思われます。
 そこで、県はこのような被害農家に対し、現在どのような対策、支援策を考えているのか、御所見を伺います。
 次に、県職員の定年延長について伺います。
 平成二十五年度以降、公的年金の報酬比例部分の支給開始年齢が、段階的に六十歳から六十五歳へと引き上げられることから、高年齢者雇用安定法が改正され、事業主は定年の引き上げや継続雇用制度の導入等により、雇用と年金の接続を図ることが求められております。
 国家公務員についても、平成二十五年三月の閣議において、定年で退職する職員が再任用を希望する場合、当該職員が年金支給開始年齢に達するまで、当該職員を再任用することが決定されました。
 そこで、国及び法改正等の動向を踏まえ、県職員の定年延長、あるいは再任用について、どのように対応しようとしているのか、お伺いをいたします。
 次に、県立高校の職業系専門学科の再編について伺います。
 深刻な少子化にあって、本県においても児童生徒数の激変は、御承知のとおり予想を上回る状況であります。人口の減少は、地域社会の活力や産業基盤の衰退に影を落としています。次世代を担う若者が希望する働く職場が県内に確保できなければ、県外に流出せざるを得ないことは論を待ちません。
 横内知事も昨年、定住人口確保問題を深刻に受けとめ、組織機構を挙げて諸対策を提唱されております。若者の働く場を県内に確保する。そして、企業が求める即戦力となる産業技術人材を育て、支援できる体制づくりが今、本県の大きな宿題になってきつつあります。
 そしてそのためには、地域産業に貢献、寄与できる人づくりとして、定住性の極めて高い職業系の高校専門学科の役割が大きく、かつ重要となっております。特に工業系、農業系の職業教育の充実が不可欠と考えます。
 工業系では設計企画やものづくりの基礎学力と知識の習得、実践、創造的な能力を備えた人材育成が必要であるとともに、このところ建設、土木業界を初め製造業界等から、基礎技術学力を身につけた人材確保と人材養成を求める意見が少なくありません。
 さらに、農業系では、確かな技術と技能を身につけた経営力を持った農業の担い手の育成や、農業・農村の地域づくりに貢献できるリーダー、スペシャリストの育成が求められており、幅広い専門学習を取り入れた職業専門学科の充実強化が必要とされております。
 そこで、県教育委員会は平成二十一年十月に県立高等学校整備基本構想を策定して、少子化、教育環境の変化、生徒のニーズ等、さまざまな課題に対応すべく、教育改革及び高校再編計画に取り組まれております。今後の整備にあっては、峡南圏域が検討対象になると思われます。この地域は本県を代表する、歴史的にも技能職人を多く輩出している地域であり、下山大工の発祥地、また、左官、林業、木材加工の技術者を初め、印章や硯、手すき和紙など本県の伝統産業のメッカと言われた地域でありました。しかしながら、現在は最も人口減の続く峡南地域となっております。伝統産業を守り、息づく地域づくりと担い手確保をいかに推進するか。それは、言うまでもなく当地の職業専門学科の充実強化と深いかかわりがあると私は平素考えています。
 そうした視点もあわせ含めて、県立高校の職業系専門学科の再編及び今後のあり方について、県教育委員会の所見を伺います。
 最後に、小中学生の学力向上のための土曜授業の復活について伺いたいと思います。
 資源が乏しく、狭隘な国土しか持たない我が国は、明治以来、教育を国づくりの根幹として、教育を何よりも優先する国民的大事業と位置づけてまいりました。
 しかしながら、近年、国際的な学力調査における日本の児童生徒の学力は、一時期に比べれば回復傾向にあるとはいえ、まだまだ、かつての教育国日本として世界に冠たる地位を占めていた時代には及ばない現状であります。
 こうした現状にあって、学力の向上を図り教育国日本の復活を願う教育再生論が、各方面から高まっています。そして、そのあり方の一つに土曜授業の復活論があり、私も切に願っている一人であります。また、このことについては、文部科学省も既に検討を始めております。
 また、東京都教育委員会では、土曜日について月二回を上限として、教育課程に位置づけられた授業を実施できるものとすると通知を出しております。
 そこで、県教育委員会として、土曜授業の復活についてどのように考えているか、御所見を伺いたいと思います。
 以上をもちまして、私の代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
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◯議長(棚本邦由君)前島茂松君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
       (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)前島議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、創明会を代表されまして、県政各般にわたって御質問をいただきました。
 安倍政権の積極政策への期待を表明されると同時に、富士山世界文化遺産登録に向けた取り組みに対して、評価のお言葉も賜りました。
 今後も、活力ある山梨の実現に向けて全力で取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、県財政の現状と今後の財政運営ついて、御質問がございました。
 本県でも、国の積極的な経済対策に呼応する中で、昨年度の二月議会におきましては、過去最大規模の補正予算を計上したところでありまして、現在、景気浮揚に役立てるために迅速かつ効率的な事業の執行に努めているところであります。
 このような国の経済対策に伴う県の財政負担につきましては、国庫補助金や有利な交付税措置のある起債を活用することで、できるだけ軽減を図るという努力をしておりますが、今般の経済対策は非常に大規模なものであるため、一時的に県債残高が増加することが見込まれているところであります。
 しかしながら、経済対策に伴う地方負担を軽減するため、今後、国から、地域の元気臨時交付金が約百三十五億円配分される予定となっておりまして、この交付金を活用することによって、県債の発行を最小限に抑え、アベノミクスに呼応した積極財政のもとにおいても、県債残高の削減は可能となる見込みでございます。
 今後とも、地域活性化等のために必要な事業については積極的に実行しつつ、将来に向けた県民負担を最小限にとどめる工夫を行い、県財政の健全な運営を図ってまいりたいと考えております。
 次に、新たな産業振興戦略についての御質問がございました。
 今後、成長が期待されるクリーンエネルギー、燃料電池、スマートデバイス、医療機器関連の四つの産業分野におきまして、これらに強い意欲を持つ県内中小企業による八つのタスクフォースが、ことしの一月に結成されております。そして、リーダー企業を中心といたしまして、各分野に精通したコーディネーターの助言を受けながら、研究会を重ねているところであります。
 現在、タスクフォースごとに展示会を視察するなどを通じまして、先進企業の取り組みの状況とか技術水準等に関する調査を行い、また、研究開発に取り組むための国や各種団体の補助金の申請準備を進めるなど、それぞれの目標実現に向けた活動を本格化させてきております。
 県では、こうしたタスクフォースの活動をさらに支援するために、本年度、市場調査や展示会への出展、研究開発などに対する助成制度を整備したところでございまして、角田産業政策アドバイザーの統括のもとで、タスクフォースの進捗状況に応じて、これらの支援策を集中的に投入していく所存でございます。
 議員御指摘の安倍政権の積極政策にも呼応しながら、こうした取り組みを通じて、今後、メンバー企業それぞれの強みを生かした製品・技術開発の共同事業体や共同受注体が形成され、さらに、中核となる企業が関連産業の集積やブランド力の高いものづくりをリードしていくことによりまして、我が県において、新たな産業興しにつなげてまいりたいと考えております。
 次に、山梨大学の燃料電池に関する研究成果を活用した産業振興について御質問がございました。
 県内企業の燃料電池に関する技術力の向上等を図るために、山梨大学燃料電池ナノ材料研究センターのネットワークを活用いたしまして、昨年度は、大手メーカー等の専門家による技術相談会、燃料電池塾を開催するとともに、関連産業に参入意欲のある中小企業による事業家グループの組成を行ってまいりました。
 また、県内への燃料電池関連産業の集積等を図るために、参入に意欲的な県内企業の事業化に向けた取り組みを総合的に支援しておりまして、現在、県内中小企業二社が研究開発等を進めているところであります。引き続き、この支援制度の周知を図り、燃料電池関連産業への県内企業のさらなる参入を促進していきたいと考えております。
 さらに、燃料電池に関する最新情報の提供や人的ネットワークの構築を図るために、大手自動車メーカーで燃料電池自動車の開発責任者を務めていた大変な有能な技術者を招聘いたしまして、山梨大学の研究者などを交える中で、参入に意欲的な企業が、燃料電池技術全般について、さまざまな見地から助言をいただける機会を設けてまいりたいと考えております。
 こうした取り組みを通じまして、山梨大学の研究成果、人的資源、ネットワーク等を活用し、県内企業の燃料電池関連産業への参入を促すことにより、産業振興を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 次に、定住人口確保に向けた自然減対策についての御質問がございました。
 少子化対策プロジェクトチームというものを現在つくって進めております。企画県民部理事をリーダーといたしまして、子育て・就労支援等の基幹的な施策を担う所管の課長たちで構成いたしまして、実効性ある施策を迅速に検討する組織として発足させたところであります。
 チームは五月に発足以来、三回の会議を開催し、有識者や市町村、企業、子育て中の方々から意見をお聞きしながら、課題の抽出を行うとともに、先進優良事例の調査研究も行いながら、具体的な施策の検討を行っているところであります。
 次に、プロジェクトチームの目指す方向性についてでありますが、チームでは、ライフステージに合わせまして、まず若者の県内定着、二番目には結婚、三番目には出産、四番目には子育てと仕事の両立と、この四つを主要な柱といたしまして、対策を講ずることとしておりまして、少子化を食いとめ、地域に子供たちの声が響きわたるような明るく元気な山梨を目指していくこととしております。
 今後は、検討結果を明年度の予算に反映できるよう作業を進めることとしておりますが、事業化が可能なものにつきましては、本年度の補正予算への計上も視野に入れて取り組んでいきたいと考えております。
 折しも国におきましては、企業や自治体などの積極的な取り組みを推進する少子化緊急対策を過日、決定したところでありまして、こうした国の施策の動向も注視しながら、検討を進めてまいる所存であります。
 次に、リニア中央新幹線の明かりフードの透明化についての御質問がございました。
 JR東海の説明によりますと、明かり区間におけるフードの設置は、騒音防止等の観点からどうしても必要な対策であり、長年にわたる技術開発の結果、コンクリート製のフードの実用化に至ったとしているところであります。
 しかしながら、議員からも御指摘がありましたように、多くの県民からリニアを見たいという要望があるにもかかわらず、コンクリート製のフードが設置されるということになると、甲府盆地をバックに疾走する躍動感あふれるその姿を見ることができません。
 また、リニア中央新幹線の乗客に、富士山や南アルプスを初めとする山々や甲府盆地などの本県の豊かな自然景観を車窓から眺めていただくことができません。
 コンクリート製のフードで覆われた高架橋が、甲府盆地の中央を連続して横断するという姿は、景観への影響も大きいことから、フードの透明化ということは必要不可欠であると考えております。
 JR東海では、フードの透明化は、現段階においては技術的な課題が多く、実現の見通しは立っていないとしておりますが、リニア中央新幹線が我が国の鉄道技術の先進性を一層象徴するものとなるように、透明化についてもあらゆる技術を結集した研究開発を継続するように、JR東海に強く要請をしていきたいと考えております。
 次に、エネルギーの地産地消の取り組みについての御質問がございました。
 エネルギーの地産地消を達成していくためには、短期、中期の目標を着実にクリアしていくことが重要でございまして、必要な対策をスピード感を持って実行していかなければならないと考えております。
 このため、本年四月には、クリーンエネルギーの導入促進や省エネルギー対策を全庁挙げて推進するための中核組織として、エネルギー局を設置するとともに、やまなしエネルギー地産地消推進戦略の策定やクリーンエネルギー総合窓口の設置など、さまざまな取り組みを切れ目なく実施しているところであります。
 一方で民間の取り組みでありますが、住宅への太陽光発電設備の設置につきましては、県の助成制度の利用者が昨年度は前年を二五%上回るなど順調に進みまして、あわせて民間メガソーラーも固定価格買い取り制度のスタート以降、七カ所で稼働を始めております。
 その結果、住宅への普及率は六%を超えて、全国順位も一昨年度の十位から昨年度は七位に上昇し、メガソーラーについても合計で十カ所、出力約二万四千キロワットに増加して、一般家庭のおよそ八千軒分に相当する電力を供給するに至っております。
 こうした状況を踏まえまして、本年度は新たに、県民が安心して利用できる設置プランの募集をしたり、地域のコミュニティー施設への設置を促進するマッチングといったきめ細かな対策を実施していくこととしておりますが、これらに加えて、推進戦略に掲げたエネルギー地産地消型社会を目指したさらなる施策についても、検討を重ねていきたいと考えております。
 次に、防災・減災対策についての御質問であります。
 県では、県民の生活を支え、経済発展の礎となるさまざまな社会資本の整備を進めておりますが、特に、自然災害から県民の生命、暮らし、財産を守る防災・減災対策は重要な責務であり、議員御指摘のように、県が中心的役割を担っていかなければならないと考えております。
 まず、東海地震などの大規模地震に備えた対策として、救助活動や復旧、復興を支える幹線道路を中心に、橋梁の耐震化工事を重点的に進めております。
 特に、第一次緊急輸送路にある十五メートル以上の橋梁二百三橋につきましては、橋梁長寿命化実施計画に基づきまして、できるだけ早く耐震化を目指していきたいと考えております。
 次に、台風や集中豪雨などに備えた対策として、鎌田川や甲府市中心部などの河川改修を進めると同時に、雨水の流出抑制を図る貯留浸透施設の整備も行ってまいります。
 また、土砂災害特別警戒区域にある介護施設などの要援護者関連施設、そういうものがある場所につきましては、特に緊急性が高いと判断されますので、おおむね五年間で砂防施設の整備を行うことを目指しまして、本年度は新たに北杜市の増富沢など三カ所などで、事業を着手することとしております。
 さらに、県が技術支援を行っている土砂災害ハザードマップが、本年度、全ての市町村において完成することから、土砂災害の防災訓練などに活用いたしまして、市町村との連携を一層強化してまいります。
 今後も、災害に強い県土をつくるため、国が進める国土強靱化に向けた取り組みと歩調を合わせ、防災・減災対策を積極的に進めていく考えでございます。
 次に、看護師、介護福祉士等の確保対策についての御質問がございました。
 まず、看護師の確保につきましては、勤務環境の改善や働きやすい環境づくりをしていくために、職場環境改善アドバイザーを派遣したり、院内の保育所の運営への支援をするというようなことを行いまして、定着促進に努めているところであります。
 また、平成二十三年度から、離職者の再就業を支援するための新たな研修事業を実施しておりまして、これまでに六十三人が再就業しており、本年度も新たに三十人程度の再就業を目指すとともに、修学資金により新規就業者の県内就業も促進しているところであります。
 介護福祉士等の確保につきましては、これまで百七十五人の学生に修学資金の貸し付けを行い、県内定着の促進を図るとともに、資格を持たない離職者などを介護施設に派遣いたしまして、資格取得と継続雇用を支援する事業を実施しているところであります。
 また、就労後も安定的な就業が図れるように、相談・助言等を行うキャリア支援専門員を派遣しているところであります。
 さらに、介護福祉士などの資格を持ちながら就業していない、いわゆる潜在的有資格者の再就業を促進するための職場体験の実施や就職フェアを開催するなどして、求人・求職者のマッチングを行っているところであります。
 次に、これらの人材養成についての御質問がございました。
 看護師につきましては、勤務経験に応じた資質向上研修を実施すると同時に、認定看護師など専門性の高い看護師の養成を図っているところであります。
 また、介護福祉士等につきましては、就労年数や職域階層等に応じた研修や、事業所からの要望が多い個別の技術・知識の伝達講習などによりまして、レベルアップを図っているところであります。
 今後もこうした各種の事業に計画的に取り組みまして、これらの人材の確保・養成に努めてまいりたいと考えております。
 次に、観光客の誘客促進についての御質問であります。
 富士山の世界文化遺産登録の勧告が、新聞やテレビ、雑誌等で大きく取り上げられていることから、富士北麓地域に注目が集まりまして、観光客も大幅に増加しているところであります。
 今後の課題は、議員の御指摘がありましたように、世界文化遺産登録を本県観光の積極的な、持続的な発展に結びつけていくことが重要でございまして、このため、富士山と温泉やフルーツ、ワインなど、本県独自の観光資源をつなぎ合わせたPR事業を、JRや中日本高速道路等とタイアップして、国内各地で展開していくこととしております。
 また、静岡県と連携いたしまして、多様な構成資産の魅力を紹介したパンフレットを作成して、北海道や九州など、全国でPRをすると同時に、関西地域を初めとした西日本の旅行会社の担当者を富士北麓に招きまして、両県の観光事業者と商談会を行うなど、本県の観光資源を積極的に発信していくことにしております。
 次に、イベントの振興についての御質問でありますが、例えば笛吹市の代表的な祭りとなっている川中島合戦戦国絵巻は、公募で参加者の増加を目指し、積極的なPRを展開いたしましたところ、今では参加者の四割を女性が占めるという特色のある全国規模のイベントとなっております。
 このほか、本県にはワインツーリズムや富士山マラソン、神明の花火大会など、全国でも高い認知を得ているイベントもございます。
 今後は、県内市町村と連携しまして、こうした成功事例に関する情報を交換し、ノウハウを共有するための会議を開催するなど、各地域のイベントの知名度を向上させまして、より集客力を高める方策について検討してまいりたいと考えております。
 最後に、TPPの交渉参加を見据えた本県農業の対応についての御質問でございます。
 本県の農業は、農業従事者の高齢化や後継者不足、耕作放棄地の発生など、さまざまな問題に直面をしておりますが、一方で、新規就農者の増加とか大規模な企業の農業参入など、新しい発展の芽も生まれておりまして、TPP交渉参加を表明した政府の一連の動きを捉えて、果樹を初め、高品質な農産物を生産する本県農業の発展の芽を大きく育てていくことが重要だと考えております。
 このため、県ではやまなし農業ルネサンス大綱に基づきまして、担い手が育つ高収益な農業の実現に向けて各種施策に取り組んでおりますが、特に地域農業の大きな課題である人材の確保・育成と担い手への農地の集積を促進するために、人・農地プランの充実やアグリマスター制度等の新規就農施策、農地利用集積円滑化団体を中心とした農地の流動化の推進、担い手のニーズに即した基盤整備などを重点的に実施してまいることとしております。
 また、国では、総理大臣を本部長とする農林水産業・地域の活力創造本部を設置して、生産現場の強化などを重点課題に掲げて、攻めの農業の具体化に向けて、我が国農業の振興方策を幅広く検討している状態でございますので、今後、この検討状況もよく見ながら、国の施策の活用を図るなど、将来にわたって山梨の農業・農村を堅持、発展させていくための取り組みを積極的に進めていきたいと考えております。
 以上をもって、私の答弁といたします。その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。
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◯議長(棚本邦由君)総務部長、前 健一君。
       (総務部長 前 健一君登壇)
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◯総務部長(前 健一君)前島議員の県職員の定年延長についての御質問にお答えいたします。
 公的年金の報酬比例部分の支給開始年齢が、段階的に六十歳から六十五歳へと引き上げられることに伴いまして、県職員についても、定年退職後において無収入期間が発生しないよう年金支給開始まで雇用する、いわゆる雇用と年金の接続が求められております。
 昨年十月には、本県人事委員会から、職員の給与等に関する報告において、県職員の雇用と年金の接続に関して、国家公務員に準じた対応を検討する必要があるとの報告をいただいたところであり、国家公務員の雇用と年金の接続については、議員御指摘のとおり、定年退職する職員が希望する場合には、年金支給開始年齢に達するまで再任用することが決定されたところであります。
 こうした状況を踏まえ、本県においては、定年延長ではなく、国と同様の再任用制度を導入し、雇用と年金の接続を図っていきたいと考えております。
 この再任用制度の運用に当たっては、意欲と能力のある人材を幅広い職域で最大限活用できるよう努めるとともに、職員が培ってきた多様な専門的知識や経験について、公務で積極的に活用できる環境を整備することが必要であります。
 このため、再任用職員が担う職務内容や給与水準の設定などについて検討を進め、明年四月からの制度の円滑な運用を図ってまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)観光部長、堀内久雄君。
       (観光部長 堀内久雄君登壇)
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◯観光部長(堀内久雄君)前島議員の定住人口確保に向けた社会減対策についての御質問にお答えいたします。
 本県の人口は、平成十三年以降、年々減少しております。この状態が今後も続くと、二〇四〇年には六十六万人台になるとの予測も出され、大変深刻な問題であると受けとめております。
 このため、先般、やまなし暮らし支援センターを東京有楽町に開設し、移住専門相談員及び就職専門相談員を配置いたしまして、移住経験者のアドバイスも受けながら、山梨での生活情報や求人情報を移住者一人一人のニーズに応じまして、きめ細かく提供しているところであります。
 さらに、この五月三十一日には、山梨中央銀行と「定住人口確保に関する協定書」を締結し、東京地区十七店舗に移住相談窓口を設置するなど、都市住民に向けて広く定住情報の発信を行っております。
 受け入れ先である市町村との連携につきましては、移住促進のための研修会の開催、市町村での移住相談窓口の一元化を図ったところであり、今後、市町村ごとの移住セミナーを開催するなど、本県への移住を強力に推進してまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)農政部長、山里直志君。
       (農政部長 山里直志君登壇)
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◯農政部長(山里直志君)前島議員のスイートコーンの凍霜害被害への支援についての御質問に御回答申し上げます。
 凍霜害などの農業災害に対しましては、被害を受けた作物の生育の影響を速やかに軽減することが重要であり、樹勢回復のための追肥など技術指導の徹底により、被害の軽減を図ってきたところでございます。
 また、被害を受けた農家に対しましては、県の農業災害対策資金の活用を図るとともに、JAにおける農業災害資金の新設や、金融公庫での融資相談窓口の開設など、当面の経営資金の確保に努めているところでございます。
 さらに、関係機関と一体となって、通常より小さな規格を設け市場出荷につなげるとともに、規格外品を使った新たな加工品開発を支援するなど、今後とも農家経営の安定に努めてまいります。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)教育委員会委員長、高野孫左ヱ門君。
       (教育委員会委員長 高野孫左ヱ門君登壇)
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◯教育委員会委員長(高野孫左ヱ門君)前島議員の御質問にお答えいたします。
 まず、県立高校の職業系専門学科の再編についてであります。
 県ではこれまで、魅力と活力ある高校づくりに取り組んできておりますが、職業系専門学科のうち、まず工業系については、本年四月から、峡南高校の工業系三学科のうち建築インテリア科を、ものづくりからマーケティングまでを学ぶクラフト科に改編したところ、志願者数が増加し、新入生も意欲的に学習に取り組んでおります。
 また、来春、開校を予定している都留興譲館高校では、平成二十四年度に再編した谷村工業高校の機械・電子・制御・環境工学科の四学科を継続発展させ、企業実習の促進、インターンシップ推進事業の充実、県立産業技術短期大学校との連携強化などに向けて、準備を進めているところであります。
 さらに農業系については、平成二十二年度に石和高校と山梨園芸高校を統合し、新たに総合制高校として開校した笛吹高校において、この三月に最初の卒業生を送り出しましたが、食品化学科では食品関係企業への就職者、果樹園芸科では県立農業大学校への進学者も多く、本県の農業分野の発展に貢献することが期待されます。
 職業系専門学科の再編に当たっては、今後も社会変化、とりわけ技術革新の進展に対応した学科再編を推進してまいりたいと考えております。
 また、生徒、保護者のニーズはもとより、地域産業からの人材要請といった視点を含めて、教育内容の充実と、生徒の学習に対する興味、関心を高める高校づくりに取り組んでまいります。
 次に、小中学校の学力向上のための土曜授業の復活についてであります。
 現行の学習指導要領は、小学校で一昨年度から、中学校で昨年度から全面実施されておりますが、年間の授業時数については、各学年で従前より三十五時間から七十時間の間で増加され、言語の力を使った思考力、判断力、表現力の育成や理数教育、外国語教育の推進などが図られております。
 本県では、この学習指導要領に基づいて、学校週五日制の中でより適切な教育課程を編成し、学力向上に取り組んでおりますが、現在、文部科学省では、土曜日も使って授業時数を確保することで、子供たちの学力向上を目指すこととし、土曜授業の復活について検討を進めているところです。
 県としても、今後の国の動向を注視するとともに、教育課程を実施する上での課題を把握し、研究してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯議長(棚本邦由君)当局の答弁が終わりました。
 前島茂松君に申し上げます。再質問はありませんか。
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◯前島茂松君 はい。なし。
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◯議長(棚本邦由君)これをもって、前島茂松君の代表質問を打ち切ります。
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◯議長(棚本邦由君)次に、日程第四、知事提出議案、第八十五号議案を議題といたします。
 知事から、上程議案に対する提案理由の説明を求めます。知事、横内正明君。
       (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)本日、追加提出いたしました案件につきまして、御説明を申し上げます。
 山梨県職員の給与等の臨時特例に関する条例案についてでございます。
 本定例会の冒頭で申し上げましたが、去る一月二十八日、総務大臣から地方公務員の給与について、国家公務員の給与減額措置に準じて、必要な措置を講ずるよう要請がございました。
 また、国の本年度予算におきまして、本年七月から、国家公務員に準じた給与削減を実施することを前提として、地方交付税及び義務教育費国庫負担金が削減されたところであります。
 こうした中、財政力の脆弱な本県におきましては、職員の給与削減措置をとらざるを得ないと判断し、これまで職員組合と交渉を重ねてきたところでありまして、私自身も直接、交渉の場に臨み、理解と協力を求めてまいりました。
 その結果、職員組合の理解も得た上で、本年七月から明年三月までの九カ月間、給与の削減措置を実施することといたしました。
 給与の削減措置の内容につきましては、国家公務員の給与減額措置に準じまして、給料については職層に応じて四・七七%、七・七七%、九・七七%の三段階の減額率で、管理職手当については一律一〇%で削減するとともに、給料の月額に連動する手当についても、給料等の減額率で削減することといたしております。
 この結果、約三十七億円の人件費が削減されることとなります。
 また、私を初め特別職についても、給料等の削減措置を実施することとし、知事については給料の二〇%、副知事、公営企業管理者、教育長は一五%、常勤監査委員は一〇%の削減を実施することといたします。
 さらに、行政委員の報酬につきましても、国に準じて日額を九・七七%削減することといたします。
 なお、期末手当、勤勉手当につきましては、削減を行わないことといたしました。
 これは、本県においては国に先駆けて、職員の協力のもとに平成十六年から現在まで独自の給与削減措置を実施し、現時点で七十億円近い給与削減効果が生じていること。期末手当、勤勉手当の削減を行うとすれば、本年十二月期分を削減することとなり、年末の支給ということもあって、職員の生活に及ぼす影響が非常に大きなものとなること。さらには、多くの都道府県が期末手当、勤勉手当の削減を実施しないことなどを踏まえた措置でございます。
 また、国からの要請に基づく給与削減措置の実施期間中は、特別職及び管理職を対象に実施している現行の給料の特例減額措置は行わないものといたします。
 職員がそれぞれの分野で県政発展のため、懸命に努力している中、国の要請に基づき職員の給与の削減措置を実施しなければならないことは、私としても苦渋の決断ではありましたが、今後とも、職員と一丸となって県政推進に取り組んでまいりたいと考えております。
 何とぞよろしく御審議の上、御議決あらんことをお願い申し上げます。
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◯議長(棚本邦由君)知事の提案理由の説明が終わりました。
 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。
 明六月十二日、午後一時、会議を開き、代表質問及び一般質問を行います。
 本日はこれをもって散会いたします。
                                          午後三時五十三分散会