議事ロックス -地方議会議事録検索-


山梨県 山梨県

平成24年6月定例会(第3号) 本文




2012.06.27 : 平成24年6月定例会(第3号) 本文


◯議長(浅川力三君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、知事提出議案、第七十六号議案ないし第八十五号議案及び承第一号議案を一括して議題といたします。
 これより、上程議案に対する質疑とあわせ、日程第二の県政一般についての代表質問を行います。
 発言の通告により、木村富貴子さんに四十分の発言を許します。木村富貴子さん。
      (木村富貴子君登壇)(拍手)
---
◯木村富貴子君 フォーラム未来を代表して、提出案件並びに県政一般について質問いたします。
 論ずれど決められず、そんな政治からの脱却をうたい、国政では、もがきながら、社会保障と税の一体改革の法案が、昨日、衆議院で可決をされました。揚げ足取りに終始せず、本筋の議論を進めて、国民の未来に安心を提供してもらいたいものであります。
 横内知事の、長年の県政諸課題に積極的に対応され、一歩ずつ、暮らしやすさ日本一に向けて進まれる姿勢を評価し、今後もこの姿勢を貫ぬかれることを強く望むものであります。
 しかしながら、先日は、県庁女性職員の結婚について、適切でない発言をされたとの報道がありました。大切な部下に、仕事にも、結婚・子育てにも頑張ってもらいたいとの思いからでありましょうが、十分にその思いが伝わるように配慮してもらいたいと思います。
 女性は怒ると怖いのであります。でも、強い味方にもなります。
 これまでも、女性の知恵委員会や、やまなし女将の会の皆さんが、すばらしい提言や活動をされてこられました。女性の力なくして、暮らしやすさ日本一が進むわけがありません。横内県政において、男女共同参画社会がさらに進行し、女性が生き生きと活躍できる社会の実現を確信し、以下質問に入ります。
 初めに、定住人口確保対策についてお伺いします。
 ことし四月、県と総務省から昨年十月一日現在の人口が発表されました。
 それによりますと、総人口は一億二千七百七十九万九千人で、前の年に比べ二十五万九千人の減少となりました。日本の人口は、平成十七年に戦後初めて前年を下回り、その後は増減を繰り返していましたが、昨年の減少は特に大きく、この状況が続けば、三年余りで、山梨県全部に相当する人口が日本から消える計算となります。人口については、早くから少子化・高齢化の問題が指摘されてきましたが、人口減少社会に入ったことが、数字の上からも示されたわけであります。
 また、本県の人口は八十五万七千人で、一年の間に五千三百人余り減少し、全国平均を上回る減少率となっています。
 本県の特徴は、人口が県外へ流出する社会減の割合が全国的に見て高いことで、同じ日に発表された平成十七年以降の五年間を累積した社会移動理由別調査によれば、中でも、就職を理由とする減少幅が大きく、早急にこの社会減への対策を講じていく必要があります。
 知事は、本県における人口の減少、特に社会減の問題に危機感を持ち、統計数値が公表される前のことし二月には、既に、庁内の若手職員による人口確保に関する施策研究会を設置されました。この研究会では、法令や従来の行政の常識にとらわれない自由な発想で、アイデア出しが行われたと聞いております。
 私は、この法令や常識にとらわれないという部分に、人口減少に歯どめをかけ、定住人口を確保する対策が秘められているように思います。
 例えば、海外から人を受け入れ、その労働力を活用した産業の活性化を具体的な施策として体系づけることにより、人口増加を考えてみたり、「婚活は山梨へ!」の合い言葉のもと、全国の若者を対象とした大規模な婚活イベントを行い、結婚が成立したカップルには、山梨で家庭を持っていただくような施策を考えていくなどどうでしょうか。
 また、今、東京近郊に住んで都内に通っている人たちと同じような環境を山梨につくること。具体的には、都心へ乗り継ぎのロスが少なく、短時間で、しかも千円以下の運賃で通勤・通学ができれば、地価が安く、山紫水明の自然豊かな山梨に住んで、東京都などに通う人も多くなり、定住が進むのではないかと思います。
 現在、県は若手職員による施策研究会の成果を引き継ぐプロジェクトチームを組織し、検討を進めていると承知していますが、実効性のある施策を強力に進めていただきたいと思います。
 そこで、改めて本県の定住人口確保に向けた知事のお考えをお伺いするとともに、プロジェクトチームにおいて、今後どのように調査研究を進め、また、その結果をどう事業化していくお考えか伺います。
 次に、男女共同参画の推進について伺います。
 私は、先日開催されましたやまなし男(ひと)と女(ひと)とのフォーラムに参加いたしました。この中で、東京都立川市の大山自治会長、佐藤良子さんのお話が特に印象に残りました。
 大山自治会は千三百五十世帯、約三千四百人が入居する都営住宅の自治会で、佐藤さんは平成十一年度から会長を務めています。就任以来、女性の視点や感性による数々のアイデアと卓越したリーダーシップにより、加入率一〇〇%、二十四時間体制の何でも相談窓口や子供の一時保育、高齢者の見守り等を行うママさんサポートセンターの設置、さらにビジネス手法による駐車場や公園の管理を行うなど、そのすばらしい取り組みに感銘を受けました。
 この話は突出した事例かも知れませんが、女性がリーダーになることにより、組織が大きく変わる可能性があるのです。
 私は以前から、男女共同参画の推進のためには、まず女性の議員や管理職をふやすことが必要だと主張してきました。
 女性の社会的地位に占める割合を直近の調査で見ますと、地方議会における女性議員の割合は、本県は九・二%で全国二十二位ですが、県職員の課長級以上の女性管理職は三・五%で、全国四十位という状況にあります。
 男女共同参画を率先して推進すべき立場にある県は、もっと積極的に管理職に女性を登用すべきと考えますが、県の御所見を伺います。
 また、男女共同参画社会とは、女性の問題であると同時に男性の問題であり、ともに暮らしやすい社会をつくる地域の問題であります。したがって、単に男女共同参画という言葉を周知させるだけではなく、大山自治会のような具体的な事例を参考に、地域で男女がともに取り組むことにより、一層の理解を深め、進展させる仕組みづくりを行うことが必要です。
 これまでの県の普及啓発は、県民や企業向けの広く一般的なものが主であったと感じます。地域や職場における男女共同参画が、まだまだ進んでいるとは言いがたい状況を見ますと、事業の実施方法を工夫するなど、さらに踏み込んだ取り組みを行う必要があると考えますが、あわせて県の御所見を伺います。
 次に、リニア中央新幹線について伺います。
 昨年は、リニア中央新幹線が実現化へと、大きく動き出した一年でありました。
 五月には、整備計画の決定とJR東海への建設指示、その後の概略ルートの設定や、新駅が甲府市大津町周辺にほぼ決まるなど、国、JR東海、そして地元合意と、順調に動き出しました。現在、環境影響評価の手続中ですが、十五年後の東京─名古屋間の開業に向けて、現実的な対応が着実に進むものと、県民の期待と関心は大きく膨らんでいます。
 そして、それにこたえて、県が主導してさまざまな議論を積み上げて、県民全体の推進機運を高めていかなければなりません。
 そこで、今後の取り組みについて、幾つか伺います。
 まず、この山梨で生み育ててきたリニアモーターカーのPRについてであります。
 昭和三十七年にスタートしたリニアの研究開発は、平成九年以降、本県に研究の場が移されてから、さらに本格的な実験運行が繰り返されました。平成十五年十二月には有人走行で世界最速となる時速五百八十一キロを記録するなど、山梨実験線は、リニアが航空機並みのスピードと大量輸送能力をあわせ持つ次世代輸送機関として、その実用化に向けて、大きな役割を果たしてきました。また、国内外の多くの方々を対象とした試乗走行も数多く行われました。
 ところが、本県がリニアの開発研究に大きく貢献し、実用化に至ったことが、対外的に余り知られていません。リニアイコール山梨であり、富士の国やまなし、果樹王国やまなしのように、例えば「リニアの故郷やまなし」と銘打ち、リニア発祥の地を大きくアピールすべきと思います。
 国内唯一の実験線を有し、今後も、見学や試乗ができるのは、本県においてだけであります。全線開通までの期間限定の観光資源を最大限活用し、将来につなげていくべきであります。山梨のリニアを積極的にPRする具体的な施策について御所見を伺います。
 第二は、リニア活用基本構想についてであります。
 今年度、県は、リニアを活用した県土づくりを進めるため、リニア活用基本構想を策定することとしています。策定に当たっては、駅周辺の整備やアクセスなど、県内だけに目を向けるのではなく、リニアのインパクトを最大限に引き出せるよう、例えば首都機能の分散化など、広い視野に立って検討するべきと考えています。
 知事は、リニアを山梨発展の芽と言われます。この芽を大切に育て上げ、山梨が大きな木へと成長していけるよう、あらゆる可能性を排除しない、幅広い構想であってほしいと願っています。御所見を伺います。
 第三に、山梨─東京間の先行営業についてであります。
 東京駅を中心とした鉄道のタイムマップを見ると、甲府市大津町の新リニア駅は、新宿駅と同じくらいの時間でアクセスが可能となることがわかり、大きなメリットとなることは容易に想像できます。
 現在の実験線は、将来的には営業線に転用するということであり、山梨─東京間の路線は、十五年後の開業を待たず、早期に完成すると予測できます。都心部へのアクセス向上という果実をいち早く県民に提供すべきです。全線同時開業が原則とされ、困難な課題ではありますが、先行営業を改めて要望したいと思います。御所見を伺います。
 次に、本県の省エネルギーと節電対策について伺います。
 昨年の東日本大震災による東京電力福島原発事故は、大変な犠牲を強いるものでありました。
 被害に遭われた方々の救済と賠償、被災地の復興はもちろんのことでありますが、これまでの国策としての原子力発電推進の経過と安全基準について綿密に検証し、可能な限りのスピードで発電エネルギーをシフトしていき、脱原発への道筋をしっかりと示すことが、野田総理の言う原発との戦いに勝利することにほかなりません。
 我が国の電源のエネルギー別の依存状況は、三・一一以前はおおむね火力発電が六五%、原子力が二五%、水力発電八%、その他の自然エネルギー二%の内訳でした。
 そして現在は、全国五十基すべての原子力発電が停止をしている状況であり、原子力発電に依存していた分を、火力発電に頼っている状況であります。
 県は、天然ガスコージェネレーション事業について、国へ提案・要望を行いました。世界の発電エネルギーの流れが天然ガスへと大きく動き出している今日、地域分散型電源の導入設置が山梨において実現すれば、画期的なことであります。これからも粘り強く国へ推進要請し、県内世論の形成をしていってほしいと考えます。
 また、そう簡単にメインの電源となり得ない自然エネルギーですが、エネルギーの地産地消の実現に向けて、太陽光発電や蓄電システム、小水力発電、燃料電池の開発・普及等を、さらに積極的に推進していただきたいと思います。
 電力供給の安定化に向けた対策は国の制度設計を待つこととして、電気を使用する側の省エネ・節電対策について伺います。
 昨年度は、地球温暖化対策を推進する山梨県グリーンニューディール基金による省エネ省電力設備導入促進事業を実施しました。
 経済対策を兼ねた省エネと節電環境の推進事業でありましたが、事業の実績とその成果について、見解をお示しください。
 また、無駄にエネルギーを使わないこと、電気を効率的に使うことの取り組みが進められていますが、まだまだ徹底されてはいません。
 我が国の住宅の九割が、いまだ二重サッシではありません。本県ではどうでしょうか。二重にするだけで、冷暖房費用が助かり、電気料金が二、三割節約できます。断熱材の思い切った変革もまた、同じように効果が増すと言われています。昨日の質問でも御提言がありました照明器具のLEDへの更新も同様であります。
 考え方として、出力百万キロワットの火力発電所を一基建設するよりも、一キロワットの燃料電池・エネファームなどを百万件導入することが求められています。
 今年度については、既にやまなし節電エコ住宅促進モデル事業補助金が実施されています。昨年度と違って、国の基金事業の活用ができず、大きな事業とはいかないまでも、この事業が、県民の省エネ指向をさらに加速させ、今後も継続されることを強く望むものであります。知事の御所見を伺います。
 次に、求職者への就労支援についてであります。
 就労は、国民が健康で文化的な生活を営む礎であり、また国力の源でもあります。長引く景気低迷の中、百年に一度と言われる世界同時不況、千年に一度と言われる東日本大震災等、国難が我が国を襲い、国と地方が連携して雇用対策に力を注いできましたが、完全失業率が四・六%、完全失業者数が三百十五万人と、昨年同期と変わらず、なかなか改善の兆しが見えてきません。
 また昨今、生活保護受給のあり方や、ふえ続ける生活困窮者が、大きな社会問題となっております。
 県では、これまでも国の基金を活用しながら、求職者総合支援センターを設置するなどの事業を実施してきましたが、基金事業が終了する今年度、どのような支援事業や雇用創出事業を展開されようとしているのか、以下何点か伺います。
 初めに、新卒高校生への就労支援についてであります。
 昨年度は、大震災の影響により、県内企業の採用計画が大幅におくれるなどして、秋ごろの高校生の内定率は史上最低の三七・六%であると聞き、非常に心配したところです。しかし、年度末には九八%となり、例年以上の就職率を達成したとのことであり、安堵しました。関係機関の連携した取り組みに敬意を表するところであります。今年度以降も高い就職率を達成し続けていただきたいものですが、来年の春、卒業する高校生の就労について、どのような取り組みを続け、あるいは始めていこうとされているのか、まず伺います。
 二点目は、工場閉鎖等による離職者への就労支援についてであります。
 「大手電機メーカー二千人解雇」、朝刊の一面にセンセーショナルに掲載されました。驚いてよく読むと、全国での数字であり、甲府工場には七百人の社員が勤務し、その中から希望者を募ってのことでありました。週刊誌のように大げさに危機感をあおる表現は、いかがなものかと思います。
 しかしそれでも、本県の基幹産業である機械電子産業の生産工場の移転、閉鎖や縮小は、大変つらいものがあります。何とか踏みとどまってもらいたいものでありますが、また、そこで働く方々がスムーズに企業内での配置転換や他への転業・転職が行えるよう、県としてのバックアップが必要と考えます。
 そこで、最近の工場閉鎖等に伴う離職者の状況と、どのような対策や企業との協議を行ってきているのか、できるだけ具体的にお示しください。
 三点目は、生活困窮者への就労支援についてであります。
 先日、人気お笑いタレントの母親が生活保護を受給し続けていた問題が、大きく取り上げられました。国においても、また地方においても、生活困窮者の増加は大きな社会問題であります。
 国では「アクションプラン〜出先機関の原則廃止に向けて」に基づき、ハローワークと地方自治体が一体となって就労を支援する取り組みを進めています。
 全国で五十ほどの市の提案事業が採択され、実施あるいは準備がされています。本県においては、北杜市のほくとハッピーワーク事業が採択され、今月からスタートしました。
 就労困難・生活困窮者である生活保護受給者などに対して、北杜市役所内において、福祉的な自立支援を施しつつ、就職を促すさまざまな支援メニューにより、就労による自立から、常用雇用化、職場への定着を目指すものであります。
 生活困窮者に対する新たな食のセーフティネット事業を展開するフードバンク山梨を初め、その食糧の提供を受け、教会等での炊き出しや路上生活者の支援を行うやまなしライフサポートなど、多くのNPО団体やボランティアの方々がとうとい活動をされています。行政ももっと光を与えていただきたいと常々思うわけでありますが、根本的な解決策はやはり、生活困窮から立ち直り、自立して生活できるように支援することであります。県としても積極的に関与され、市町村への支援を怠りなくお願いしたいと強く願います。
 そこで、県として実効性を高めるため、生活困窮者の就労支援にどう取り組まれるのか、御所見を伺います。
 次に、おもてなしの推進についてであります。
 県は、昨年十二月、おもてなしのやまなし観光振興条例を制定しました。私たちとしても、全国に先駆け観光部を設置した当時から、観光事業者だけでなく全県を挙げておもてなしに取り組んでいくことの重要性を訴えてまいりましたので、待ちに待ったものでありました。さらに本年三月には、この条例に基づき観光振興施策を総合的、計画的に進めるとして、平成三十年度までの八年間をスパンとするやまなし観光推進計画も策定されております。知事の取り組みへの熱意が私ども議会にも伝わってきており、今後の観光振興に向け、その取り組みに大いに期待するところであります。
 知事は以前、山梨ならではのおもてなしを茶道になぞらえ、よそおい、しつらい、ふるまいで表現をされています。富士山や桃源郷といった美しい自然景観の中へ訪れた客人をワインや果物といった地域の産物などを提供して楽しんでいただく。そして何よりも大切なのは、観光事業者だけでない、県民一人一人の温かなふるまいであると述べております。具体的かつ理解しやすい説明であり、条例の精神の根幹をなしています。
 地に足のついたおもてなしの心が、観光地、そして県下全域に浸透し、山梨県といえば、おもてなし県というくらい定着することを期待するものであります。
 そのためには、県民総参加でおもてなしを実践していくことが重要だと思います。
 例えば、観光立国の本場、スイスのツェルマットまでとはいいませんが、ディズニーランドに県庁職員を派遣して、世界に通じるおもてなしを学ばせ、活用していくのも一策かと思います。
 こうした中、県はアドバイザーに超高級ホテルチェーン、ザ・リッツカールトンの日本支社長を務められた高野登さんを委嘱しました。本県のおもてなし力の底上げに向け、さまざまなサポートをしていただけるものと大いに期待をするところであります。
 そこで、アドバイザーの活用を初め、今後どのようにして県民におもてなしの重要性を訴え、さらに実践に結びつけていくのか伺います。
 次に、観光地のトイレ整備についてでありますが、推進計画では、おもてなし戦略として、魅力ある美しい景観づくりとあわせ、観光インフラの整備を掲げております。中でも最も重要となるのはトイレの整備であると思います。
 リピーター率が高く、にぎわいにあふれた観光地ほど、トイレの環境が整っております。どんなに美しい自然景観に恵まれ、どんなにおいしい料理があっても、トイレが汚ければ、その観光地のイメージは最悪。再び訪れようとは思わないでしょう。条例でも、旅行者の利便性や快適性の確保のため、公衆トイレの整備を盛り込んでいます。
 そこで、観光地のトイレの整備状況とあわせ、今後の整備計画についてお伺いをいたします。
 次に、担い手への農地の集積についてお伺いをいたします。
 本県では、変化に富んだ自然条件を生かしながら、農業者の努力と高度な生産技術の確立等により、全国に誇れる果樹を中心に、水稲、野菜などの特色ある農業が営まれています。
 また、ブドウや桃、スモモを初め、武川米、浅尾大根、大塚ニンジンや八幡芋など、山梨ブランドともいうべき、その地域ならではの特産品が受け継がれています。
 しかしながら、二〇一〇年の農林業センサスによると、本県の農業従事者の平均年齢は六七・八歳と高齢化が進み、このままでは耕作放棄地がふえるばかりでなく、産地の維持ができなくなり、特産品が衰退してしまう地域が出てくるのではないかと懸念されます。
 幸い本県は、農業に適した気象条件や、大消費地に近い有利な立地条件に恵まれ、高品質・高収益な農業生産が期待できます。
 また、農業への関心の高まりを反映し、山梨で農業をしたいと思う人がふえているとも聞いています。
 中でも、自営就農者は、五年前までは五十人前後で推移していましたが、平成二十二年度には百十九人を数え、農業法人等へ雇用される形で就農する雇用就農者六十六人を含めると、百八十五人となり、県内の新規就農者は着実に増加しているとのことであります。
 その一方で、新たな担い手からは農地の確保が求められているものの、供給が十分でないとも聞き及んでおります。
 このような状況を踏まえ、若者が魅力を感じる活力に満ちた山梨県農業を展開していくためにも、意欲ある担い手への農地集積が必要と考えますが、県ではどのように取り組んでいくのか、お伺いをいたします。
 次に、新しい銘柄豚の生産と販路開拓について、お伺いをいたします。
 畜産は、食肉、鶏卵に加え、牛乳・乳製品など国民の食生活に欠かすことができない良質な動物性タンパク質を供給する重要な役割を担い、昨年の本県の農業生産額を見ても、百二十八億円で農業全体の一四・三%を占め、果樹に次ぐ、第二位の基幹作目となっています。
 ここ数年、畜産については、輸入畜産物との競合や配合飼料価格の高騰、国内での口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザの発生等、厳しい状況にあります。
 しかし、県や生産団体等が連携し、全国に名の通る甲州地どりや、ほほが落ちるくらいおいしいと名づけられた甲州頬落鶏など、本県独自の品種開発が行われ、また、松坂や神戸などの有名ブランドにも負けない肉質を持つ甲州牛や、フジザクラポークのブランド化など、県産畜産物の知名度を上げ、本県畜産の発展に貢献してきました。
 こうした中、県では、畜産試験場がフジザクラポークを超える銘柄の豚をつくるために、新しい種豚、たねぶたのことですけれども、この開発に取り組み、いよいよ完成が間近と聞いております。豚の新品種は七年の歳月をかけて交配と選抜を繰り返し、ようやくできると伺っていますが、今回の開発に当たり、研究現場では大変な御苦労があったことと思います。
 新しい豚の完成は、生産者だけではなく、食肉販売や観光関係者からも大いに期待されるところであり、同時に、私たちにとりましても、家庭の食卓においしくて地産地消の安全・安心な食材を提供していただくことになります。
 新しい銘柄豚が養豚経営の安定に結びつき、県内の関連産業を活性化する起爆剤になってほしいと願っています。
 そこで、新しい銘柄豚の生産をどのように進めていくのか。また、PRや販路開拓にどう取り組んでいくのか伺います。
 次に、県立高校の学科改編と統合問題について伺います。
 全国的に少子化が進む中、本県においても、山間部を中心に児童生徒の数が激減していることは周知のとおりであります。
 小学校・中学校の統廃合の話が県内のあちらこちらから聞こえる中で、減少し続ける子供たちに対して、適正で充実した教育環境をつくることが喫緊の課題となっています。
 高等学校についても、県教委は、近年、生徒を取り巻く教育環境の目まぐるしい変化に対応すべく、さまざまな教育改革を実施してまいりました。
 その一つが、昨年の上野原高校における普通科と理数科の総合学科への改編でありましたが、結果は、昨年、ことしと連続して欠員が生じるという状況でありました。
 そこでまず、この改編の成果と課題について、御所見を伺います。
 また、来年の春からは、特に少子化が著しい峡南地域において、県立二校の学科改編が予定されています。一つは、峡南高校における電子機械科、建築インテリア科など今の四学科を三学科にする改編であり、もう一つは、身延高校における普通科と理数科を廃止して、総合学科とする改編であります。
 一方、県教委は、平成二十二年から向こう十年間に及ぶ県立高等学校整備基本構想を策定し、峡南地域においては、この二校に増穂商業高校、市川高校を加えた四校について、再編に向けた検討を進めることとしています。
 峡南地域の中学卒業者数の減少率が、県平均と比較して高くなっている中、静岡県への流出を食いとめ、多くの生徒を県内に確保したいという目的は十分理解できます。
 しかしながら、子供たちは、なぜ県外の高校を選択し、遠くに通学するのか。そこには魅力あふれる教育現場があるから、選択しているのではないでしょうか。
 学科の改編と高校の再編という一連の対応は、単に生徒流出を防ぐための場当たり的な措置という感が否めません。
 チルドレンファーストという言葉のとおり、子供たちのことを第一に考えた慎重な議論と検証結果を踏まえた判断が必要であり、魅力的な学校づくりに向けて十分に議論を尽くし、時には基本構想を柔軟に見直すほどの勇気と決断も必要ではないかと考えます。
 明日の山梨を担う子供たちの学力向上とアイデンティティをはぐくみ、地域のニーズにこたえられるよう、例えば、峡南高校では、学科改編によりどのような効果が期待できるのか。また、身延高校では、普通科がなくなることへの生徒や保護者の不安をどう払拭していくのか、明確な説明が求められています。
 そこで、峡南地域における県立二校の学科改編の考え方とあわせ、四校再編の議論の状況と今後の方針について、御所見を伺います。
 最後に、新県立図書館について伺います。
 本年十一月に開館する新県立図書館では、直木賞作家で日本ペンクラブの会長を務められた阿刀田高氏を館長に迎え、多くの県民に親しまれる図書館を目指して、開館の準備を進めていると伺っています。
 阿刀田館長は、四月の就任記者会見で、山梨によい読書文化を根づかせたいと抱負を語られました。また、図書館で大切なのは、人、本、建物の順として、図書館司書の役割が重要であることを指摘されました。こうした考え方のもと、新県立図書館の提供するサービスが一層充実し、本県の文化の拠点として機能していくことを心から期待しています。
 私は、四十数年ぶりに新築、移転し、今後長く県民の読書活動を支えていく県立図書館に求められている役割とは何なのか、この機会に改めて考えてみました。
 豊富な蔵書や的確なレファレンスサービスなどは、言うまでもなく重要な役割ですが、さらに、県内唯一の県立図書館として市町村立図書館を支援する、いわゆる県下のハブ図書館としての機能の強化が求められていることにも意を注ぐ必要があると考えます。
 市町村立図書館では、利用者が求めるさまざまな分野の専門的な図書をすべて収集することは難しく、県立図書館は、こうした状況を踏まえて幅広く図書を収集し、市町村立図書館へ貸し出す、図書館の図書館であるべきです。
 また、県下の図書館のレベルアップのため、市町村の司書の育成という面でも、重要な役割を果たしていくことが求められています。
 そこで、まず、ハブ図書館としての役割をどのように果たしていくのか、御所見を伺います。
 次に、甲府駅北口に整備する新県立図書館には、にぎわいの創出という、もう一つの新たな役割が求められています。
 知事は、ことし二月の記者会見で、多くの県民が交流する場を設けることによるにぎわいの創出を目指していると述べられました。
 これは、従来の図書館のあり方を超える、すばらしい考え方であると思います。
 そして、今月十二日からイベントスペースや多目的ホールの利用の仮受け付けが始まり、既に来年六月まで約五〇%の予約がある現状は、新県立図書館に対する県民の期待の大きさをあらわしています。
 甲府駅近くという地の利を生かして、さまざまなイベントを実施していくことにより、これまで図書館に行く機会が少なかった人々が、思わず行ってみたくなるような魅力的な図書館となることでしょう。
 そこで、甲府駅北口のにぎわいの創出のため、図書館が主催し、または共催するイベントとして、どのような企画を考えているのか。また、どの程度の年間利用者数を目指しているのか、御所見を伺います。
 以上で、私の代表質問といたします。ありがとうございました。
---
◯議長(浅川力三君)木村富貴子さんの質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
---
◯知事(横内正明君)木村議員の御質問にお答えをさせていただきます。
 ただいまは、フォーラム未来を代表されまして、県政各般にわたって御質問をいただきました。
 長年の県政課題に対する私の取り組みと「暮らしやすさ日本一」の実現に向けた姿勢を御評価いただくお言葉を賜り、感謝を申し上げます。
 今後、議員の御教示をしっかりと受けとめまして、女性が生き生きと活躍できる男女共同参画社会の実現に向けて、誠心誠意取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、定住人口確保対策について御質問がございました。
 本県の人口は、最近十年間、減少が続いているわけでありますが、これは言うまでもなく、出生児数と死亡者数の差である自然減が年々拡大しているということに加えまして、県外に転出をしていく人が、県外から転入してくる人を上回る、いわゆる社会減という状況が長く続いていることによるものでございます。
 人口減少は、地域の活力を低下させる非常に大きな要因となりますので、少子化対策などの自然減を抑える取り組みを続けるということと同時に、社会減の割合が本県の場合には比較的高いのでございますので、これを食いとめる施策を重点的に取り組んでいく必要があると考えております。
 このため、これまで進めてまいりましたUターン・Iターン、あるいは二地域居住の促進ということとともに、新しい雇用の創出により、若者の県外への流出を防ぎ、さまざまな世代の人を本県に呼び込む施策をさらに推し進めることにいたしまして、今議会におきましても、とりあえず県内中小企業と県外学生とのマッチングの機会の拡充や、就職支援情報の発信強化のため、予算の追加計上をお願いするなど、定住人口の確保に積極的に取り組んでいるところであります。
 現在、庁内の各部局の中堅の職員で組織するプロジェクトチームにおいて検討しておりますが、若手の職員から出されたアイデアの検討や、あるいは先進の事例の調査研究を進めておりまして、今後、有識者の意見も聞きながら、従来の発想にとらわれずに、実効性のある施策づくりを行っていきたいと考えております。
 また、その際には、定住促進に向けた他県との共同研究や本年度実施する県民意識調査の分析結果なども踏まえながら、検討してまいる所存であります。
 こうした調査研究の結果につきましては、明年度以降、予算に計上するなどして事業化していくことを目指しておりますけれども、早急に着手すべきものは、時期にこだわらずに前倒しをして実施したいと考えております。
 次に、男女共同参画の推進について、幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、県職員における女性の管理職登用についての御質問でございます。
 県では、女性職員が管理職に必要なキャリアを形成できるように、企画立案部門や対外折衝部門、そういった部門へも積極的に女性職員を登用して配置しております。同時に、能力開発のために自治大学校の幹部職員養成研修にも女性職員を派遣するなどいたしまして、計画的な人材育成を進めているところでございます。
 本県の課長級以上の管理職のうち女性の割合は、議員が今、御指摘がありましたように、直近においては三・五%ということでありますが、平成十九年度の二・五%からは一ポイント上昇しているということであります。
 また、管理職全体では、女性職員の数を年々ふやしてきておりまして、本年度は四十一名となりまして、五年前の平成十九年度と比べまして、十六名増加しているということでございます。
 今後におきましても、計画的な人材育成を一層推進するとともに、御指摘のように、意欲と能力のある女性職員を積極的に管理職に登用していきたいと考えております。
 次に、男女共同参画事業の取り組みについての御質問がございました。
 本県の男女共同参画を推進するために、本年二月に第三次計画というものを策定いたしました。この計画では、県民や企業の皆さんに対して、一層、意識啓発、PRを行うということと同時に、地域や職場など身近なところから男女共同参画の実践活動に取り組んでもらいたい、そういう呼びかけを行って、それを支援しているところでございます。
 具体的には、これまでの講演会やセミナーなどの事業に加えまして、自治会や企業、団体等を対象にしまして、それぞれ実情に即して県庁職員が出向いていって説明する出張講座というものをきめ細かく開催いたしまして、共同参画に関する意義や必要性の普及を図っているところであります。
 また、地域における男女共同参画を進めるためには、地域の課題の解決に男女がともに取り組むということが効果的であります。そうした観点から、本年度は新たに市町村から推薦を受けて委嘱した男女共同参画推進員に対しまして、防災をテーマに、活動に必要なノウハウの提供を行いまして、地域での防災マップの作成といったことをこの男女共同参画推進員が中心になって、自治会などと一緒に防災マップを作成してもらうという事業を進めておりまして、その実践例も、男女共同参画センターを通じて、広く周知をしていきたいと考えております。
 あわせて、それぞれ企業の職場におきましても、ワークライフバランスの推進によって、働きやすい環境づくりが進むように参加企業を募りまして、個別に助言を行うことで、企業の意識改革や休暇制度の見直しを支援して、その実践例を関係団体を通じて普及してまいります。
 こうした取り組みによって、本県の男女共同参画をさらに進め、男女を問わず、県民だれもが個性と能力を十分発揮できる豊かで活力ある山梨の実現を目指していきたいと考えております。
 次に、リニア中央新幹線について、幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、リニアモーターカーのPRについてということでございます。
 二〇二七年の開業に向けまして大きく動き出しましたリニア中央新幹線は、今後、県民に、より一層理解をしていただけるように努めると同時に、本県における観光の柱の一つとして活用していきたいと考えております。
 このため、早ければ来年、二十五年中には想定されるリニア実験線の走行試験や体験乗車の再開を踏まえまして、リニア見学センターをリニューアルすることにしております。
 昨年は、その見学センターのシンボルとなります、世界で最も速いスピードを記録した実験車両を無償でJR東海から借り受けることにしたところであります。
 見学センターにつきましては、この実験車両の展示のほか、学習・体験機能の充実を図るとともに、本県の観光物産情報を提供するなどいたしまして、リニアを活用した情報発信に積極的に取り組んでいきたいと考えております。
 今後も、全国で唯一、超電導リニアの走行試験を間近で見られるという見学センターの強みを生かしまして、本県の新たな観光資源として活用し、リニアが走る山梨というものを全国にPRしていきたいと考えております。
 次に、リニア活用基本構想について御質問がありました。
 このリニア活用基本構想は、現在実施しているリニアに関する影響調査を踏まえまして、今後できるだけ早く構想の基本となる骨子案を示して、その上でいろいろな御意見を伺いながら、年度内に策定したいと思っております。
 この構想では、これからの県土づくりの基本的な指針として、新駅周辺の整備、あるいはアクセスの整備といった基盤整備のあり方を初めとして、リニアを活用した活性化方策についてお示しする考えであります。
 構想の策定に当たりましては幅広い検討を行いまして、首都圏における本県の位置づけなども含めて、リニアを活用した本県の将来の姿を描き出したいというふうに考えております。
 次に、本県の省エネルギー・節電対策についてであります。
 私は今議会の開催に当たりまして、エネルギーの地産地消を目標に掲げて、クリーンエネルギーの導入促進と省エネルギー対策を両輪に、その実現を目指していくということをお示しいたしました。
 このうち、電力需要を抑える省エネルギー対策につきましては、地域や学校への専門家の派遣とか、企業を対象としたセミナーの開催や事業所の省エネに向けた改修への助成といったことを行ってきたところであります。
 特に、昨年度、省エネ・省電力設備導入促進事業という事業を実施いたしましたが、これは東日本大震災や原発事故の影響で電力不足に直面した中小企業を支援するために、事業所の省エネルギー、省電力化の設備の設置に対しまして、総額四千二百万円余の補助を行ったところであります。
 その結果、製造業、小売業、福祉施設など十二の事業所において、LED照明や高効率エアコン、太陽光発電設備などが導入されまして、これらの十二の事業所では、電力需要量が平均で二五%削減されるというような十分な成果が得られたものと考えております。
 次に、本年度、創設をしたやまなし節電エコ住宅促進モデル事業補助金につきましては、住宅の省エネルギーや節電に役立つ太陽光発電設備あるいは蓄電池あるいはエネルギー管理システムというものを、一体的に住宅に導入することを促進する事業でございます。
 これを導入したことによって、どの程度の節電ができるのか。その実績などは広く県民にお知らせをしまして、住宅の省エネ化というものの関心を高めていただくと同時に、本年度の事業効果を検証した上で、今後の省エネルギー対策を検討していきたいと考えております。
 次に、求職者への就労支援につきまして、幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、新卒の高校生への就労支援についてであります。
 ことしも御指摘のように円高の長期化や世界経済の低迷によりまして、高校生の採用への影響が大変に懸念されるところであります。そこで、既に経済四団体に求人枠の拡大を要請いたしました。そして七月上旬には、県内企業百十社を直接訪問するなどいたしまして、国の労働局や教育委員会と連携しながら、早期の求人開拓に取り組んでいるところであります。
 また、高校生一人一人が、こういう企業に入りたいという自覚を持つということと、高校生に企業情報をできるだけきめ細かく提供するということが、就職の成功につながることから、本年度は夏休みの期間中にジョブカフェのカウンセラーが直接、高校に出向きまして、個別カウンセラーやセミナーを集中的に行って、本人に適した仕事を早期に見出せるよう、支援していきたいと考えております。
 次に、離職者への就労支援についての御質問でございます。
 県内では、過去二年間で大手の三工場が閉鎖されましたけれども、県として、グループ企業の再配置や再就職の支援を行うよう要請をしておりまして、企業からの聞き取りによりますと、取引先へのあっせんや就職支援会社を活用するなどして再就職支援に取り組みまして、結果的に離職された方は合わせて百十五人だということであります。
 こうした大手工場の閉鎖等に際しましては、私が本社のトップに直接会って真意を確認し、本県にできるだけ影響のないよう、操業の維持と雇用の確保を要請してきているところであります。
 しかしながら、転勤できないなどの理由で離職せざるを得なかった正規社員や、再就職支援の対象とされなかったパートや契約社員につきましては、県とハローワークが連携しまして、工場に出向いて再就職に向けた相談会を開催したり、あるいは離転職者向けの就業体験支援事業などを実施いたしまして、雇用の確保に努めているところであります。
 次に、生活困窮者への就労支援についての御質問がございました。
 最近の厳しい経済情勢の中で、職や住まいを失うなど、さまざまな理由によって生活に困窮をして、生活保護を受給せざるを得ないという人が増加しているわけであります。
 このため、県では、生活保護受給者を対象にしまして、就労意欲の減退などの就労を妨げている課題を克服して、早期の就労と自立を図るために、就労支援員というものを各福祉事務所に配置しておりまして、そういう方々の就労意欲を喚起したり、面接の受け方の指導をしたり、ハローワークに一緒に同行するといった支援をしておりまして、生活困窮から一日も早く立ち直れるように就労支援に取り組んでいるところであります。
 また、生活保護受給者に限らず、離職により住まいを失った方なども対象にいたしまして、ハローワークと連携して職場体験講習や職業準備セミナーの開催をしたり、就職を希望する人のニーズに合った求人開拓などを行う「福祉から就労」支援事業というものがございますが、これに取り組んでおります。
 その結果、昨年度はこうした支援を受けた百三十九名のうち九十七名を就職に結びつけたところであります。
 今後ともハローワークなど関係機関との連携を強めながら、生活困窮者の就労支援に当たっていきたいと考えております。
 次に、おもてなしの推進についての御質問がございました。
 まず、おもてなしの重要性をどのように県民に訴え、実践に結びつけていくかということでございます。
 先般、おもてなしアドバイザーに委嘱した高野登さんには、観光事業者などが実施する講演会や研修会などの講師をお願いするとともに、七月から毎週一回、ラジオ番組で、おもてなしの心、取り組み事例をわかりやすく県民の皆さんに語りかけてもらいまして、その内容は専用のホームページでも情報発信してまいります。
 また、おもてなしの取り組みを宣言した旅館やタクシー会社、みやげもの店などの観光事業者等に、県が作成したおもてなしステッカーやプレートを見やすいところに張ってもらうようにしておりまして、日々のおもてなしの確認とともに、旅行者にも本県の取り組みをアピールしているところであります。
 さらに、心に残るおもてなしの事例の募集や、功績のあった県民などの表彰を行うことによって、県民挙げてのおもてなしの機運を醸成し、おもてなし元年にふわさしい取り組みを強力に進めてまいる所存であります。
 次に、観光地のトイレの整備についての御質問でありますが、議員の御指摘のありましたように、清潔でだれもが使いやすいトイレというのは、おもてなしの推進の中でも最も基本となるものの一つでありまして、特に女性のリピーターがどういう施設に多いかというと、トイレがきれいな施設だという調査もあると聞いております。
 そのため、観光地にある県有トイレの整備を進めるとともに、市町村などのトイレにつきましても、平成十年度以降、五十三カ所の整備を支援してまいりました。また、富士山の山小屋につきましては、環境配慮型トイレへの転換を十八カ所すべてについて完了しているところであります。
 特に本年度は、国民文化祭の開催や世界文化遺産登録の推進によりまして、県外からの旅行者の増加が見込まれるところから、その利便性、快適性を確保するために、県内の主要観光地や国民文化祭の会場等に隣接するトイレ三十カ所程度を緊急的に整備していきたいと考えております。
 最後に、新しい銘柄豚の生産と販路開拓についての御質問でございます。
 フジザクラポークにかわる新しい銘柄豚をつくるために、平成十七年に、友好関係にあります米国のアイオワ州から、すぐれた能力を持った豚を導入しまして、県の畜産試験場で開発に取り組んでまいりました新しい雄豚が、いよいよ来月、完成をすることになるわけであります。
 県では、この開発した雄豚を生産農家に計画的に供給すると同時に、品質が均一な豚肉生産を行うために、与えるえさの配合割合や飼育の方法、衛生管理のやり方といったことを定めた飼育マニュアルを作成して、生産農家に技術指導を行うことにしております。また、農家ではこの豚を交配して、年間二万頭を目標に銘柄豚の生産を始めることにしております。
 新しい銘柄豚は大変すぐれた特性を持っておりまして、肉質はきめ細かくやわらかで、上質な脂肪が入るなどの特徴がありまして、市場でも高い評価を受けることが期待されるものであります。この銘柄豚は来年六月から流通・販売する見込みでありますが、関係者に広く認知をしてもらえるように、本年度から積極的にPR活動を行ってまいりたいと考えております。
 具体的には、来月に都内で開催する県産農産物のトップセールスの機会に、新しい銘柄豚をやまなしブランドとして紹介するとともに、毎年開催している県内のショッピングモールでの県産畜産物フェアやフェスタまきばのイベントで、おいしさをPRしてまいります。
 今後は、県内及び首都圏の大手スーパーや小売店、飲食店へのプロモーション活動を積極的に行いまして、新たな販路の開拓を図ってまいります。
 以上で、私の答弁とさせていただきます。その他につきましては、担当部長等からお答えをさせていただきます。
---
◯議長(浅川力三君)リニア交通局長、小池一男君。
      (リニア交通局長 小池一男君登壇)
---
◯リニア交通局長(小池一男君)木村議員のリニア中央新幹線の山梨─東京間の先行営業についての御質問にお答えいたします。
 東京─名古屋間の整備についてのJR東海の考え方でございますけれども、これは、延長二百八十六キロメートルの全線を分割施工方式で一斉に工事を進めることにより、二〇二七年の全線同時開業を目指すものであります。
 また、品川ターミナル駅から神奈川県内に設置される中間駅までの間につきましては、大深度地下での工事となり、長期間を要しますことなどから、山梨─東京間の先行開業は事実上困難であるとしております。
 しかしながら、山梨─東京間の先行営業や一日も早い開業は、本県にとりまして非常に大きなメリットが期待されますので、議員の御意見も念頭に置きながら、今後ともプロジェクトの進捗状況などを注視してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
---
◯議長(浅川力三君)農政部長、加藤啓君。
      (農政部長 加藤 啓君登壇)
---
◯農政部長(加藤 啓君)木村議員の担い手への農地の集積についての御質問にお答えいたします。
 農地の集積は、これまで当事者みずからが借り手を探したり、貸し手を探すなど、限られた情報の中で、農地の貸借や売買などにより行われてきました。
 また、農業法人などが規模拡大や一カ所にまとまった農地を必要とする場合には、多数の農地所有者との交渉に多大な時間と労力を要していました。
 このような状態が継続すると、意欲ある担い手への農地集積が円滑に進まず、農地の有効利用の足かせとなり、ひいては耕作放棄地の増加が懸念されております。
 このため、県では、全市町村に農地利用集積円滑化団体を設置し、円滑化団体が農地所有者からの委任を受け、農地集積を促進しているところでございます。
 本年度からは、円滑化団体に、農地の貸し手からの情報や借り手のニーズを一元的に集める農地集積推進員と、貸し手と借り手のマッチングを行い、合意形成から農地の権利関係の調整、農地の貸借に係る書類の作成までを行う農地調整員を配置することとし、農地集積を一層推進してまいります。
 さらに、新たな担い手が大規模な農地を必要とする場合には、市町村やJAなどと連携し、基盤整備も含めた農地の集積に積極的に取り組んでまいります。
 以上でございます。
---
◯議長(浅川力三君)教育委員会委員長、久保嶋正子さん。
      (教育委員会委員長 久保嶋正子君登壇)
---
◯教育委員会委員長(久保嶋正子君)木村議員の御質問にお答えします。
 初めに、県立高校の学科改編と統合問題についてであります。
 まず、上野原高校の学科改編の成果と課題についてです。
 改編二年目を迎え、上野原高校が目指す普通科目を基軸にした総合学科の特色等に対する理解が深まり、定員は満たしていないものの、前期募集、後期募集とも志願者数は増加し、あわせて県外からの入学者もふえております。
 また、高校改革アンケートによる生徒や保護者の満足度も高いことから、一定の評価を得られているものと理解しております。
 今後は、大学や専門学校などへの進学から就職まで、生徒の多様な進路希望にこたえられるよう、それぞれの学習ニーズを満たすカリキュラムの編成やキャリア教育の充実が重要であると考えております。
 次に、峡南地域における県立二校の学科改編の考え方についてであります。
 峡南高校につきましては、生徒の多様な学習ニーズにこたえるとともに、学んだ知識や技術を生かした就業と地域産業を支える担い手の育成を図るための学科改編をすることとし、あわせて、入学後に自分の興味、関心等に応じた学科選択ができるよう、学科別募集から一括募集に変更することといたしました。
 また、身延高校につきましては、地域の中学校卒業者数が減少する中で、峡南地域南部における唯一の県立高校として、大学進学から就職まで、生徒の多様な進路希望や地域のニーズにこたえることが求められております。
 こうしたことから、幅広い学習ニーズに対応可能な普通科目を基軸とした総合学科に改編するとともに、従来の理数科の伝統を継承し、国公立大学等への進学に特化した科目群を設定することといたしました。
 次に、峡南地域四校の再編整備についてであります。
 峡南地域は、中学校卒業者数の減少が著しく、県立高校の活力ある学習環境を維持するためには、再編は避けられないことから、各校の関係者等に対し、学校の適正規模や再編整備等について示した県立高等学校整備基本構想の趣旨について説明しているところであります。
 今後とも、生徒にとってよりよい教育環境を実現し、活力ある高校とするための再編整備に向けて、学校や地域関係者等から十分に意見を伺い、検討を進めてまいりたいと考えております。
 続いて、新県立図書館についてであります。
 まず、ハブ図書館としての役割についてであります。
 新県立図書館では、従来から実施している図書の搬送システムを見直し、利便性をさらに高めると同時に、新たに山梨関係資料コーナーを設け、市町村立図書館から要望が強い、山や水など本県を特徴づける地域資料を充実し、各図書館に対して積極的に貸し出してまいります。
 また、国立国会図書館の勤務経験もある阿刀田館長による司書の心構えに関する研修や、新たに設置する子ども読書支援センターによる読み聞かせ技術講習など、市町村立図書館司書等の育成支援を強めることにより、県立図書館のハブ機能の強化を図ってまいります。
 次に、県立図書館の主催・共催事業と年間利用者の見込みについてであります。
 まず、主催事業として、阿刀田館長による古事記、ギリシャ神話など東西の古典を題材にした連続講座や、吉岡忍氏、大沢在昌氏など著名作家を招いた講演会を開催するなど、県民が良質な読書文化に触れることができる機会を提供してまいります。
 また、大学コンソーシアムによる公開講座やNPO法人による親子読書会、ボランティア団体が行う手話読書会など、多くの県民の皆様に御参加いただける共催事業にも積極的に取り組んでまいります。
 こうした事業に加え、蔵書の充実やレファレンスサービスなど図書館固有の業務の向上に努め、現図書館の三倍を超える年間五十万人の来館者を目指してまいります。
 以上でございます。
---
◯議長(浅川力三君)当局の答弁が終わりました。
 木村富貴子さんに申し上げます。再質問はありませんか。木村富貴子さん。
---
◯木村富貴子君 定住人口確保対策につきまして、再質問をいたします。
 ふるさと回帰支援センターというNPO法人が毎年、ふるさと暮らしに関するアンケートを実施しています。その中の田舎暮らし希望地域ランキングというのがあるんですが、昨年、山梨県は十二位という結果でした。一位は長野県で、その理由は、原発や海がないこと。田舎暮らしと聞いて、イメージしやすいことなどだそうです。原発事故のあった二位の福島県は別といたしまして、三位、四位が千葉県と茨城県で、その理由が、セカンドライフの場所として首都圏からアクセスがよいことが理由だそうです。長野を選ぶ理由と、千葉、茨城を選ぶ理由の両方が当てはまる本県ですが、十二位という結果には残念な思いがいたします。
 また、先月の朝日新聞に「いつか住みたい都道府県」という記事がありました。長野県は五位、静岡県が七位でしたけれども、掲載された上位二十県の中に、本県の名前はありませんでした。人口を確保していくには、これらの県はライバルではありますから、原因をよく分析し、対策をとってほしいと期待していますが、その際には、他県の状況を調べたり、情報交換をしたり、時には協力して都市部からの移住に取り組んでいくことも大事だと思います。
 先ほどの御答弁でも一部触れられていましたが、この点につきまして、もう少し具体的に今後の進め方をお伺いしたいと思います。
---
◯議長(浅川力三君)知事政策局長、芦沢幸彦君。
      (知事政策局長 芦沢幸彦君登壇)
---
◯知事政策局長(芦沢幸彦君)木村議員の定住人口確保対策に関する再質問にお答えします。
 日本全体の人口が減少する中にあって、本県の定住人口を確保していく上では、議員御指摘のとおり、他県の取り組みを調べたり、ライバルではありますが、定住の促進という共通の観点で他県と連携していくことも有効であると考えております。
 このため、都内に専任スタッフを置くなど、移住交流を促進する活動を活発に展開しております長野県、茨城県などの状況を調査することとしております。また、今年度から静岡県と連携いたしまして、二地域居住や移住を促進するための合同相談会を開催することとしておりますが、さらに同様の課題を抱える他の幾つかの県とも連携し、定住人口の確保策について、検討を続けてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
---
◯議長(浅川力三君)当局の答弁が終わりました。
 木村富貴子さんに申し上げます。
 残り時間がありません。
 これをもって、木村富貴子さんの代表質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午前十一時四十四分休憩
      ───────────────────────────────────────
                                         午後一時零分再開議
---
◯議長(浅川力三君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 これより一般質問を行います。
 この際申し上げます。再質問及び関連質問における答弁は、自席において行うことといたします。
 発言の通告により、棚本邦由君に三十分の発言を許します。棚本邦由君。
      (棚本邦由君登壇)(拍手)
---
◯棚本邦由君 私は、自民党・県民クラブの立場から、今定例県議会に提出されました案件並びに県政一般について質問をいたします。
 質問に先立ち、東日本大震災から一年三カ月余りが経過いたしましたが、改めて、犠牲になられました方々の御冥福と被災地の一日も早い復興をお祈りいたします。
 また、時間とともに震災が風化されることなく、国民の総意で復興支援が進められることを願うものでもあります。
 さて、我が国の状況を見ますと、リーマンショック、大震災、その後の急激な円高等、深刻な状況にあり、先ごろ、県内の製造関係の直近三カ月の数値も示されましたが、予断を許さない状況でもあります。
 県民生活を取り巻く環境は不安材料も多い状況にありますが、県行政、例えば医療関係に目を移してみますと、がん対策を見ても、きめ細かな施策が推進されています。
 県立中央病院においては、通院加療がんセンターの整備が進められ、あわせてゲノム解析センターの設置準備も行われており、また、県内がん診療連携拠点病院においては、高度医療機器の配置が進められています。
 救急医療の面を見ますと、念願でありました富士・東部地域への歯科救急医療センターの設置、またドクターヘリの全県運航が開始されました。
 地域医療再生事業では、救急医療拠点整備としての大月市立中央病院の新病棟建設を初め、県内地域医療の再生事業が着々と進められています。
 このように、県民の切実な声が知事のリーダーシップにより一つずつ形になっていくことに、多くの県民から希望の光を見る思いがするとの評価の声が上がっており、命の問題を初め、県政課題に真正面から真摯に取り組んでいる知事の政治姿勢を高く評価するものであります。
 私も初心に立ち返り、十七年前に政治に携わったときからの政治信条であります「何よりも民意を大切に」を忘れることなく、県民にとって真の行政課題は何かをしっかりと見据え、微力ではありますが、議員の立場から県民福祉向上に全力を尽くすことを申し上げ、質問に入ります。
 最初に、災害時における広域航空応援隊の受け入れ態勢の強化についてであります。
 まず、消防防災航空基地の整備についてであります。
 ヘリコプターは、高速で飛行できることに加え、空中での停止や垂直に離着陸することが可能であるなど、機動性の面ですぐれた特性を有することから、大規模災害発生時における救助活動には、特に有効とされております。
 実際、昨年の東日本大震災においては、本県の消防防災ヘリ「あかふじ」も含め、五十八機のヘリコプターが長期間にわたり活動し、九百四十名余の方を救助するとともに、五百九十名余の方を救急搬送しております。
 また、平成二十年六月の岩手・宮城内陸地震においても、六日間で延べ六十三機のヘリコプターが活動し、百四十九名の方を救助するなど、大規模災害時において、ヘリコプターによる活動がいかに有効であるか、これらの実績からも明らかであります。
 しかしながら、本県では、現在、応援機の受け入れ態勢が確立されておらず、特に、応援機も含めた活動機の当面の活動に必要な燃料の確保ができていない状況にあります。
 このため、県では、山梨県消防防災航空基地検討懇話会の提言を踏まえ、昨年度、早期整備を優先する観点から、学校法人日本航空学園を整備候補地として基礎調査を実施し、本年二月には整備の考え方を示されておりますが、この中で、建設工事は最短でも平成二十八年度としております。
 本県では、切迫性が指摘される東海地震を初め、富士山噴火等による大規模災害の発生が懸念されておりますが、空港や自衛隊航空基地がないなど、他県に比べ、著しく不利な環境にあることや、岩手・宮城内陸地震発生時に、備蓄燃料の枯渇により消防防災ヘリコプターが運航できない事態が発生していることなどを踏まえると、一日も早く応援機の受け入れ態勢を確立する必要があります。
 そこで、消防防災航空基地の一日も早い整備と今年度の取り組みについて、県のお考えを伺います。
 次に、広域航空応援隊の受け入れ態勢におけるソフト面の強化についてであります。
 本県においては、東海地震を初め、台風などの大規模災害時に孤立する可能性がある集落が、山間地域を中心に多数点在しています。
 災害時にこれらの集落において、ヘリコプターによる救援活動への期待は極めて大きく、その役割はますます重要となってきております。
 大規模災害時には、他都県等から応援ヘリコプターが本県に駆けつけることとなっていますが、県内の地理に不案内な応援ヘリが、被災地において安全かつ迅速に救援活動を行えるよう、あらかじめ準備しておくことが大切であると考えます。
 あしたにも発生するかもしれない大規模災害に対し、消防防災航空基地の整備を待たずとも、常日ごろから応援ヘリの受け入れ準備をしておくことが必要だと考えますが、応援ヘリの円滑な活動のための体制整備や、被災地を管轄する市町村等との連携強化について、どのように取り組まれていくのか、御所見を伺います。
 次に、がん対策についてであります。
 まず、がんに対する知識の普及啓発についてであります。
 がん対策につきましては、その基本となる山梨県がん対策推進条例が二月定例県議会において全会一致で制定され、四月に施行されているところであります。
 条例施行にあわせ、県では本年度、第二次がん対策推進計画を策定することとし、一方で、早期に実施していく必要のある事業は積極的に当初予算に編成しました。このことは、議会と行政が両輪となって、がん対策を推進していく姿勢を県民の皆様にお示しすることができたものと自負しています。
 私は、今後も、この機運を一時の盛り上がりに終わらせるのではなく、しっかりと根づかせ、これらの取り組みが継続的に執行できるよう見守っていくことが議会の責務と考えております。
 一方、条例は施行されたものの、県民のがんに対する関心は、まだまだ高いとは言えません。
 国民の三人に一人は、がんになること。死亡原因の三分の一は、がんであること。しかし、医学の著しい進歩によって、がんは治るようになってきたこと。特に早期発見すれば、治る可能性が高いこと。早期発見には、がん検診を受けることが大切であること。このことを家庭で、職場で、地域で、地道に訴えていくことが大切であると考えます。
 そこで県民が、がんに対する正しい知識を持ち、がんの予防や早期発見を率先して行うことが、どれほどみずからの健康にとって大切であるかを、わかりやすく知らしめるための普及啓発にどのように取り組まれていくのか、御所見を伺います。
 次に、がん診療連携拠点病院の連携体制についてであります。
 がん医療の進歩は著しく、分子標的薬や高度な放射線治療など、新しいがんの治療法が生まれ、医療水準の向上が図られております。
 これは大いに歓迎すべきことであり、期待も膨らみますが、同時に、私たちが、がん医療に求めることは、どこに住んでいても安心して専門的で高度ながん医療が適切に受けられることであります。
 国では、地域格差をなくし、全国どこでも質の高いがん医療が提供されるよう、二次医療圏におおむね一カ所、がん診療連携拠点病院を指定することとし、本県では四病院が指定されております。
 そのうち、本県の中心的ながん診療機能を担う都道府県がん診療連携拠点病院には、県立中央病院が指定されています。
 本県のがん医療を充実するためには、都道府県拠点病院として、がん診療連携の調整役を担ういわゆるセンター病院である県立中央病院と、それ以外の地域拠点病院が、それぞれ与えられた役割を果たすよう機能強化を図る中で、地域の病院と連携することが重要であります。
 議会としましても、がん患者が、がんの状態に応じた適切な医療が受けられるようにするためには、こうした拠点病院の機能強化や連携協力体制の整備が必要であると考え、がん対策推進条例の中に県が講ずべき施策として盛り込んだところであります。
 そこで、本県のがん医療の中核的な役割を果たす県立中央病院と地域拠点病院について、どのように機能強化を図っていくのか。また、これらの拠点病院と地域の医療機関との連携協力体制の整備にどのように取り組まれていくのか御所見を伺います。
 次に、がん医療と歯科医療の連携についてであります。
 最近では、口腔の衛生状態や健康度が、がん患者の治療の経過や予後に大きくかかわることが種々の研究から明らかになり、がん治療の支持療法の一つとして歯科治療、口腔ケアが位置づけられるようになってきました。
 このような現状を踏まえ、がん対策推進条例では、がん患者の治療効果や治療後の生活の質を高めるため、がん医療と歯科医療の連携を支援していくことを全国に先駆けて規定しております。
 四月には、早速、本条例を実践する取り組みとして、がん患者等のがん治療の効果を高めることを目的として、県立中央病院と県歯科医師会との間に、がん患者等に対する医科・歯科医療の連携が合意され、がん患者に対し歯科治療や口腔ケアを適切に行う連携体制が整備されたと伺っております。
 医科・歯科の連携に携り、連携に尽力いただきました県歯科医師会、県立中央病院、連携事業に参加される歯科医院の皆様に改めて敬意を表するとともに、今後のがん治療の効果に大いに期待するものであります。
 そこで、がん患者に対する医科と歯科の連携事業の概要について伺うとともに、今後の支援について御所見を伺います。
 次に、産業振興ビジョンの推進についてであります。
 本県においては、昭和五十年代から県内各地に工業団地が造成され、昭和五十七年の中央自動車道全線開通により県内各地への企業立地が盛んとなり、昭和六十二年から平成二年まで四年連続で製造品出荷額の伸び率で日本一となるなど、県民に豊かさと活力を与えてきたのが、機械・電子関連を中心とする製造業でありますが、その多くが輸出型産業であり、リーマンショックに端を発した景気の低迷や円高、海外企業とのコスト競争等に伴う経済環境の変化の影響を強く受けております。
 国が策定した新成長戦略では、強い経済実現のため、グリーン・イノベーション、ライフ・イノベーション、アジア経済、観光・地域を成長分野に掲げ、これらを支える基盤として科学・技術・情報通信、雇用・人材、金融に関する戦略を実施することとされております。
 こうした時代の潮目の変化を見据え、本県においても、昨年三月、今後、成長が見込まれる産業分野を明らかにするとともに、成長分野を目指そうとする中小企業者の経営革新のあり方を明らかにした産業振興ビジョンが策定されました。
 ビジョンでは、今後、成長が見込まれる産業分野として、クリーンエネルギー関連産業や生産機器システム産業、医療機器、介護機器などのロボット製造産業など、十一の産業領域を示し、こうした分野への進出を支援することとしていますが、私は、ものづくり産業だけではなく、ビジョンの中で示された農業の六次産業化やソーシャルビジネス、地域ブランドツーリズム、安全・安心な食品産業などの産業領域に進出しようとする事業者に対しては、特に、業種や行政・団体等の枠組みにとらわれない支援が必要だと考えております。
 県では、こうした新たな分野への進出のため、産業振興ビジョン推進ネットワークを構築し、支援を行っていくと聞いておりますが、具体的にどのような体制でどのように取り組まれていくのか伺います。
 次に、産業技術短期大学校における人材の育成についてであります。
 本県の基幹産業である機械・電子工業を初めとする本県製造業は、依然厳しい経済状況に置かれ、この状況を乗り切り、持続的な成長を図るためには、競争力の強化や、新たな産業分野への参入に向け、高い技術力を持った人材が必要であると考えます。
 また、厳しい経済状況の中、企業では、従来のように採用してから、必要な技術を持った人材を育てる余裕がないことから、即戦力となる人材を求める傾向にあると言われております。
 県では、産業界の要請にこたえるべく、産業技術短期大学校を設置し、平成十一年四月の開校以来、高度な技能と幅広い知識をあわせ持つ、実践技術者を育成してきており、卒業生の約九割が県内企業に就職するなど、県内企業が必要とする人材の育成を通して、県内産業の高度化や生産性の向上に貢献されています。
 今般、知事は、当校の校長に、県内有数のOA機器関連製品製造業の企業経営者を初めて登用されました。
 私は、今回の登用は、時代の変化や産業界のニーズに柔軟にこたえる、まことに時宜を得た取り組みであると評価するものであります。
 そこで、当校の人材育成機関としての役割をさらに向上させ、本県産業界を担う人材を育成するため、産業界出身の校長の有する民間企業のノウハウをどのように活用していくのか伺います。
 また、製造業の四割を占める富士北麓・東部地域の産業界の悲願でありました産業技術短期大学校の都留キャンパスの設置については、明年四月の開校に向け、準備が着々と進められていると承知しております。
 当キャンパスの開校により、地域の産業の将来を担う優秀な人材の輩出が大いに期待されるところであります。
 県では、当キャンパスと工業系高校との連携強化を掲げられておりますが、具体的にどのように取り組まれていくのか、あわせて伺います。
 次に、若者の雇用対策についてであります。
 先ごろ、総務省から発表された労働力調査によると、四月時点の十五歳から二十四歳の若者の失業率は九・九%と、全体の失業率四・六%の二倍を超えており、しかも平成二十一年以降は上昇傾向にあります。
 また、仕事につけない理由についての調査項目において、「希望する職種・内容の仕事がない」が、若年層からの回答で最も高い割合を占めており、仕事内容によるミスマッチが生じていると考えられます。
 一方、民間研究機関が実施した全国調査によりますと、平成二十四年三月卒業生の大卒求人倍率は、従業員千人以上の大企業の〇・六五倍に対して、従業員三百人未満の中小企業では三・三五倍となっております。
 こうしたことから、中小企業には採用意欲はあるが、学生の側は大企業志向が根強いといった雇用のミスマッチが、若者の高い失業率につながっているものと考えます。
 このような中、去る六月十二日には、国において、政府や労使の代表が雇用対策を話し合う雇用戦略対話が開催され、大学新卒者など若年層の就職を支援するため、雇用のミスマッチの解消などについての支援策を柱とする若者雇用戦略を決定し、抜本的な対策を中長期的な戦略として推進していくとしています。
 県におきましては、平成十七年度からジョブカフェやまなしを開設し、雇用関連サービスをワンストップで提供するなど、若者のニーズに応じたきめ細かな就業支援を行い、一定の成果をおさめていることは承知しております。
 しかし、今春の大学等新卒者の就職内定率は八六・九%と依然として低迷しており、この状況を打開するためには、大企業志向などによる雇用のミスマッチを解消することが大変重要であると考えます。
 そこで、県では、一人でも多くの若者が職につくことができるよう、今後どのように取り組まれていくのか伺います。
 一方、厳しい経済情勢の中、離職を余儀なくされた失業者や就職が決まらず卒業された新卒未就職者等に対する緊急措置として、これまで県では緊急雇用創出事業臨時特例基金を活用して、さまざまな事業を実施され、多くの雇用を創出してこられました。
 中でも新卒未就職者を対象とした就業体験事業では、基礎的な研修を受けた後、就業体験先の企業での現場実習を経て、正社員での採用を目指すもので、昨年度の実績として六割を超える若者が採用されたと聞いております。
 このことからも私は、新卒未就職者への就労支援策としては、若者のスキルアップが大変有効であると考えます。
 緊急雇用創出基金事業は今年度で終了するとのことですが、この事業の成果を踏まえ、未就職の若者の就労支援にどのように取り組まれていくのか伺います。
 次に、新規就農者の確保・育成対策についてであります。
 本県の農業は、四季の変化に富んだ自然環境の中で、農業者のたゆまぬ努力により、ブドウ、桃などの日本一の生産量を誇る果樹を中心に発展してきました。
 あわせて、県土の保全、水源の涵養、美しい景観の形成など、県民生活の安定・安心を確保する上で欠かせない重要な役割も果たしてきました。
 私の住む大月市を見ましても、桂川流域の河岸段丘に点在する限られた農地を、農業者が知恵と工夫により効率的に利用して、水稲や野菜等を栽培しています。
 しかしながら、二〇一〇年農林業センサスによれば、本県の農業就業人口は五年前に比べて約二割減少し、その平均年齢も六十八歳と高齢化が進行しており、六十五歳以上の就農者の割合は全体の約七割になろうとしています。
 私は、このままだと、あと十年で、農業を担う人がいなくなってしまうのではないかと危惧しており、新規就農者等の担い手の確保が喫緊の課題と考えます。
 一方、昨今の厳しい雇用情勢、食の安全・安心への関心の高まり等から、本県で農業を始めたいと希望する若者等が増加しており、平成二十二年度には県全体で、新規就農者数が百八十五人になったと伺っています。
 このように農業に対する関心が高まる現状をかんがみると、今こそ、意欲あるすぐれた担い手を確保・育成する絶好のチャンスではないかと考えます。
 このような中、県では、やまなし農業ルネサンス大綱において、平成二十六年度に新規就農者数を年間二百五十人に増加するという意欲的な目標を掲げています。
 そこで、この目標を達成するため、今後、新規就農者の確保・育成に向けて、どのように取り組まれていくのか伺います。
 次に、国道百三十九号大月市から小菅村間の整備についてであります。
 「直撃台風、県民生活を寸断」、これは、昨年九月の台風十五号が通過した翌日の新聞の見出しです。
 雨量規制や土砂崩落で県内の幹線道路が次々に通行どめとなる中、中央道や国道二十号の大動脈までがとまってしまい、県民ばかりでなく、首都圏方面の方々にも多大な影響が及んでしまいました。県際における代替ルートの必要性を改めて感じた瞬間であります。
 私はこの代替ルートとしては、大月市を南北に縦断し、小菅村を経て東京都に至る国道百三十九号が、その機能を担うべきと考えており、これまでも、この場において信頼性・安全性の向上を目指した早期整備を訴えてまいりました。
 現在、県では、松姫峠に全長約三キロメートルのトンネルを整備していただいておりますが、このトンネルが開通しますと、走行距離が十キロメートル短くなることで、三十分もの時間短縮が図られるとともに、防災面でも危険区間の抜本的な改良となるため、安全性・信頼性は飛躍的に高まるものと思われ、通行どめなどの交通規制の大幅な減少が見込まれることから、東京方面への代替ルートとして、また観光ルートとしての機能が格段に高まるものと期待しております。
 また、上和田集落付近での改良事業や、さらに、のり面の防災工事、橋梁の耐震補強工事など、災害への備えにも順次取り組んでいただいており、ここ数年における国道百三十九号の整備の進展には、目を見張るものがあり、沿線住民はこれら道路の早期完成を心待ちにしております。
 一方、岩殿山北側の畑倉地区から下瀬戸地区付近には、いまだに道幅が狭く、道路線形も悪いため、小型車でのすれ違いも困難で、斜面には危険と思われる箇所も見受けられます。
 急峻な山合いを縫うように走るこの路線の性格上、路線全体の整備は一朝一夕になるものではありませんが、まだ残る未整備区間がなくなり、国道として、県外へのネットワークの一端を担う道路となることを願っております。
 限られた予算の中、国道百三十九号の事業展開に今後も大いに奮闘していただくことに期待を込めてエールを送りたいと思います。
 そこで、大月市から小菅村間の国道百三十九号において、現在進捗している事業の状況と、今後の整備の見通しについてお伺いいたします。
 次に、ビッグデータを活用した道路管理についてであります。
 先月二十八日、テレビ放送の「社会を変えるビッグデータ革命」と題した番組の中で、埼玉県が、車のカーナビゲーションシステムに記録された走行データを利用して、これから起こり得る交通事故を未然に防ぐ取り組みが紹介されていました。
 番組では、百万台の自動車の位置情報をつかむことで、多くの車の運転情報から急ブレーキ地点を地図化し、発生箇所の多い道路において、路面標示による速度抑制の注意喚起などの事故防止策により、人身事故が二割減る効果が出ていることなどが報告されていました。
 あわせて、県からの大雨等による道路通行どめ情報や路上規制情報などの提供を受け、カーナビユーザーへのサービス向上を図っているとのことでありました。
 情報化社会と言われる今日、私は、こうしたIT情報を道路管理に活用して、安全で円滑な走行に支障を及ぼす現象を早期に発見し、適切な対策を実施することで、未然に事故や渋滞を防止することが重要だと考えております。
 これまでも、県では、交通事故の総合的な調査分析を行い、交通安全上の事故危険箇所の抽出や事故の要因分析等を行うための基礎となる資料を作成し、各種交通安全対策の事業実施などに活用しているマッチングデータをもとに、その解消に向け、さまざまな対策を講じてきていると承知しております。
 しかし、財源や人的資源が限られている中、道路の管理水準を高く保つためには、これまでの手法に加え、こうしたIT情報を活用し、効率よく実効性のある管理を行うことが重要であると考えます。
 そこで、現在の事故危険箇所対策を中心とした道路管理の取り組み状況と、ビッグデータを活用した新たな道路管理の取り組みについて、どのように考えているのか伺います。
 最後に、サイバー犯罪対策についてであります。
 まず、サイバー犯罪情勢についてであります。
 インターネットの利用者が急速に拡大し、国民生活にとって必要不可欠なものとして定着する一方で、不正アクセス行為、違法情報の掲載等の国民生活を脅かす犯罪が多発し、社会問題となっております。
 警察庁のホームページに掲載された統計を見ますと、迷惑メールや不正アクセス等のサイバー犯罪に関する相談が、全国では昨年、約八万件も寄せられており、さらにここ数年の状況を見ましても、その件数がいずれも七万件を超えるなど、高どまりの状況となっている様子がうかがえます。
 そこで、県警察におけるサイバー犯罪に関する相談の受理状況について伺います。
 次に、県警察としてのサイバー犯罪対策についてであります。
 県警察では、本年三月、サイバー犯罪対策室を新設して体制強化を図るとともに、民間事業者と連携した連絡協議会や研修会を開催して、民間事業者等との連携を強化していると聞いております。
 また、事件関係では、本年五月、県民からの相談をきっかけに、ゲームサイト内で他人のIDとパスワードを使用して不正アクセス行為を行ったとして岐阜県の中学生を検挙したことや、六月に、同様の不正アクセス行為で大阪府の小学生を補導したことなども新聞報道で承知しております。
 今後もサイバー空間の脅威が増大すると考えますが、サイバー犯罪対策にどのように取り組まれていくのか、御見解を伺います。
 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
---
◯議長(浅川力三君)棚本邦由君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
---
◯知事(横内正明君)棚本議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、御質問に先立ちまして、医療施策を中心に、私の県政課題に取り組む姿勢を評価するお言葉を賜りました。
 今後も、広く県民の声に耳を傾けながら、暮らしやすさ日本一の実現に向けまして全力で取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、がん対策について幾つかお尋ねをいただきました。
 まず、がんに対する知識の普及啓発についての御質問であります。
 がん対策推進の機運を一層高めるためには、議員の御指摘のように、あらゆる機会をとらえ、がんに対する知識の普及啓発を行っていくことが極めて重要でございます。
 このため、本年度は県の広報誌「ふれあい」の夏特集号に、がん対策推進条例に関する特集を掲載するとともに、県公用車百五十台にマグネットステッカーを貼付し、がん検診受診の呼びかけを行うこととしております。
 また、がんについて家族で話し合えるようなリーフレットを県内全戸に配布するとともに、秋には山梨県立病院機構の小俣理事長や県内外の専門家をお招きして、ゲノム研究や、最新のがん医療に関する県民シンポジウムを開催してまいります。
 あわせて、中学校や高等学校などにおいて保健学習などで活用できるよう、アニメのDVDや学習用リーフレットを配布いたしまして、各学校におけるがん教育を推進することとしております。
 さらに、がんに関する普及啓発用ポスター等を公共施設や協力していただける企業の店舗、事業所に掲示するなど、市町村や企業などと連携した啓発活動も積極的に行ってまいりたいと考えております。
 次に、がん医療と歯科医療の連携についての御質問でございます。
 がん医療に伴う口腔内の合併症の予防を図るためには、がん治療を行う病院と地域の歯科医師との協力連携が欠かせないことから、本年四月、県立中央病院と県歯科医師会との間で、医科・歯科医療連携の協定が締結されまして、連携事業が開始されたところであります。
 これによりまして、県立中央病院において口腔ケアや歯科治療が必要と判断されたがん患者は、手術前に地域の連携歯科医療機関で治療等を受けるとともに、退院後も、病院と連携した口腔ケア等を受けることができるようになりました。
 この連携事業によって、がん治療の効果が高まることで、がん患者の生活の質が大きく向上するものと考えておりまして、今後、円滑な事業実施には、県民に連携事業を十分理解していただく必要があることから、県ホームページなどを通じて、事業の仕組みや効果などについて周知をしてまいります。
 また、これをモデルとして、地域がん診療連携拠点病院にも広がることが望ましいわけでございますので、本年四月に県職員として歯科医師を採用いたしましたので、この県職員が専門的な知識を生かした助言を各病院に行いまして、拠点病院と歯科医師会との連携に向けた取り組みを支援してまいりたいと考えております。
 次に、産業振興ビジョンの推進についての御質問でございます。
 産業振興ビジョンで示した五分野十一領域に進出しようとする事業者に対しましては、従来の行政や産業の枠にとらわれずに、相談者の立場に立ったわかりやすい支援体制を構築していくことが、何よりも必要であります。
 例えば、農業の六次産業化を進めるためには、加工、販売・サービス、観光などの情報やさまざまなノウハウを有する関係機関の緊密な連携が必要になっております。
 また、地域振興や介護、子育てといったソーシャルビジネスでは、個人やNPOなどの多様な事業者にとって、新分野への進出や事業展開を図るための支援体制の拡充が求められております。
 そこで、やまなし産業支援機構を核にいたしまして、県庁内の二十四課室、そして商工・農林・観光・金融等の十七の関連団体を構成員とする横断的な産業振興ビジョン推進ネットワークを先日、立ち上げたところであります。
 今後は、このネットワークを構成する各機関が窓口となりまして、さまざまな事業者からの相談を受け付けて、各機関がその専門分野に応じて適切な支援を行ってまいることにしたいと考えております。
 さらに、我が国産業界で手腕を発揮され、国内外に幅広い人脈を持った前日立マクセル社長の角田義人氏を産業政策アドバイザーに委嘱し、県内中小企業に対する支援体制を強化したところであります。
 次に、産業技術短期大学校における人材の育成についての御質問がございました。
 まず、民間企業のノウハウを活用した取り組みについてでありますが、新校長が目指している問題解決力やコミュニケーション力などの社会適応能力を備えた人材の育成や、県内企業が求める新たな技術に対応したカリキュラムの改定に向けて、現在、検討を進めているところであります。
 さらに、新校長の幅広い人脈を生かして、経営者や第一線で活躍する技術者を講師として招聘するとか、県内企業とのインターンシップをさらに拡充するといったことに取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、工業系高校との連携につきましては、谷村工業高校におきまして、都留キャンパスに設置される学科と連携したカリキュラムを昨年度から一部実施をしておりますし、本年度の一年生からは学科改編を行うなど、計画的に進めているところであります。
 また、富士北稜高校などにおいても、都留キャンパスへの進学に対応するため、三級技能士の資格取得や専門分野の機械実習などを始めております。
 さらに、これらの谷村工業高校と富士北稜高校を指定校とし、優先的に入学を認めることなどによりまして、実質的に五年制の工業高等専門学校に匹敵する教育プログラムを実現し、県内企業が求める実践技術者を育成してまいりたいと考えております。
 次に、若者の雇用対策について御質問が幾つかございました。
 まず、若者の大企業志向による雇用のミスマッチを解消するためには、中小企業への理解を若者に深めていただくことが必要であります。
 このため、本年一月、県内中小企業二百十一社の魅力や求める人材などの情報を掲載した就職支援のホームページを開設いたしましたところ、これまで十三万アクセスを超えているという状況であります。
 また、この情報を掲載したガイドブックを一万部作成し、県内外の大学生等に配布をしているところであります。
 本年度は、このサイトのさらなる充実に取り組んで、掲載企業を三百社以上に拡充していくなど、県内中小企業の魅力発信を一層強化してまいりたいと考えております。
 一方、求人に悩む中小企業に対しましては、若者とのマッチングの場を提供するために、中小企業の職員採用が本格化する今月から年末にかけまして、合同就職面接会を六回開催するとともに、中小企業に不足しがちな人材採用のノウハウを提供するセミナーを開催してまいります。
 次に、緊急雇用創出事業の成果を踏まえた若者の就労支援についての御質問であります。
 議員御指摘の新卒未就職者等を対象とした就業体験事業において、社会人として必要なビジネスマナーやコミュニケーション能力等を養成したことが、就業体験先での正規雇用につながったというようなことを踏まえまして、こうした基礎的な研修を取り入れた事業の実施を検討してまいります。
 また、複数の企業で就業体験を行ったことが、本人に適した職業を見つけるのに有効であったということもございますので、ハローワーク等と連携をしながら、三カ月間の就労体験を行うトライアル雇用や職業訓練等の支援メニューによりまして、若者の就業を支援してまいりたいと思っております。
 最後に、新規就農者の確保・育成対策についての御質問であります。
 農業の担い手の確保・育成に本県として積極的に取り組んでまいりました。その結果、新規就農者数は平成二十三年度には、みずから農業を営む自営就農者が、前年に対して二割増の百四十二人、農業法人等に雇用される形で就農する雇用就農者が前年並みの六十五人、合計して新規就農者は二百七人を数えまして、前年の百八十五人に比べまして、二十二人の増加となりました。
 これまで実施してきた本県の基幹作目である果樹などへの就農希望者を対象とする就農定着支援制度や、都市部の若者などを対象とする農業協力隊推進事業に加えまして、本年度からは、国が新設した青年就農給付金制度を活用するなどいたしまして、二百十五人の新規就農者を確保することとしております。
 また、県の施策に呼応した支援制度を実施する市町村や、研修に協力する篤農家との連携を深めまして、平成二十六年度の目標である年間二百五十人の達成に向けて、新規就農者の確保・育成に努めてまいる所存であります。
 以上をもちまして、私の答弁といたします。その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。
---
◯議長(浅川力三君)総務部長、田中聖也君。
      (総務部長 田中聖也君登壇)
---
◯総務部長(田中聖也君)棚本議員の災害時における広域航空応援隊の受け入れ態勢の強化についての御質問にお答えいたします。
 まず、消防防災航空基地の整備についてであります。
 本県では東海地震などの大規模災害時に多くの孤立集落の発生が懸念されることから、全国からの広域航空応援隊による要救助者の救出や救援物資の搬送などの活動は極めて有効でございまして、速やかに消防防災航空基地の整備を進める必要があると考えております。
 整備に向けましては、地域住民への説明や航空局への設置許可申請など、航空法に基づきまして多くの手続が必要とされておりまして、他の自治体の例でも相当の歳月を要しておりますが、一日も早い整備に向けて、鋭意取り組んでまいります。
 現在、本年二月にお示しした整備の考え方の素案につきまして、県議会や関係者から御意見を伺うとともに、日本航空学園と協議を重ねておりまして、今後、早急に整備の考え方を取りまとめた上で、本年度は基本設計、用地調査などに着手してまいります。
 次に、広域航空応援隊の受け入れ態勢におけるソフト面の強化についてであります。
 広域航空応援隊が円滑に活動できる体制を確保するため、平成二十二年に山梨県緊急消防援助隊航空部隊受援計画を策定いたしました。
 この計画では、応援ヘリの離着陸場を県下各地に百四十九カ所確保するとともに、応援ヘリの集結拠点などに配置する人員構成や役割、さらには燃料の補給体制などについて定めたところでございます。
 また、昨年度は離着陸場の位置など、災害によって孤立した集落の状況のわかりやすい案内図などを応援隊に提供する体制も整備いたしまして、それとあわせて、三月からは、応援ヘリの離発着に際しまして地上で誘導を行う各消防本部の航空隊経験者に研修を実施しているところでございます。
 さらに、毎年行います地震防災訓練や、明年秋に本県で開催予定の緊急消防援助隊関東ブロック合同訓練などの実戦的な取り組みを通じまして、災害発生時に広域航空応援隊の受け入れに万全を期してまいります。
---
◯議長(浅川力三君)福祉保健部長、三枝幹男君。
      (福祉保健部長 三枝幹男君登壇)
---
◯福祉保健部長(三枝幹男君)棚本議員のがん診療連携拠点病院の連携体制についての御質問にお答えをいたします。
 まず、がん拠点病院の機能強化についてでありますが、県では、各がん拠点病院が実施する医療従事者への研修や相談窓口の運営、院内がん登録などの事業に対し積極的な支援を行い、質の高いがん医療を県民の皆様に提供できるよう努めております。
 また、都道府県がん診療連携拠点病院である県立中央病院におきましては、専門的かつ高度な医療の提供に向け、通院加療がんセンターやゲノム解析センターの整備を行うなど、本県のがん医療の中核を担う病院としての機能強化に取り組んでおります。
 次に、地域の医療機関との連携協力体制につきましては、県が情報提供や調整を行う中で、がん拠点病院が中心となり、関係医療機関を集めた勉強会を開催するとともに、がん拠点病院と関係医療機関が共同して疾病段階に応じた診療を行うための計画書である地域連携クリティカルパスを県内で統一して作成するなど、地域の病院や診療所との連携協力体制が構築されてまいりました。
 この結果、本年四月から県内すべてのがん拠点病院におきまして、五大がんである肺がん、胃がん、肝がん、大腸がん、乳がんのクリティカルパスの運用が開始されたところでございます。
 今後は、このクリティカルパスを多くの診療に活用し、これまで構築した連携体制をさらに有効に機能させていくことが重要となりますので、県として、がん拠点病院に対し、積極的な活用を働きかけるとともに、がん拠点病院と連携する医療機関の拡充に向け、地域の医療機関に対し、さまざまな機会を通じ、働きかけを行ってまいります。
 以上でございます。
---
◯議長(浅川力三君)県土整備部長、酒谷幸彦君。
      (県土整備部長 酒谷幸彦君登壇)
---
◯県土整備部長(酒谷幸彦君)棚本議員の御質問にお答えいたします。
 まず、国道百三十九号大月市から小菅村間の整備についてであります。
 国道百三十九号は、大月市と小菅村を結ぶ唯一の幹線道路であり、災害時における緊急輸送路としても重要な道路であります。
 この区間は急峻な地形であり、未改良区間も多いために、緊急性の高いところから順次整備を進めてきており、現在、松姫トンネルと上和田地区の改良工事を実施しているところでございます。
 松姫トンネルについては、既に大月側の一・九キロメートル区間は完了し、現在、小菅側の一・一キロメートル区間を施工中であり、今後、トンネル内の舗装や防災設備の工事を進め、平成二十六年度の完成供用を目指してまいります。
 上和田地区につきましては、既に八割を超える用地を取得し、本年二月、工事に着手したところでございます。引き続き、残りの用地取得に努めるとともに、早期の完成を目指してまいります。
 また、畑倉地区から下瀬戸地区の未改良区間約三・五キロメートルにつきましては、道路状況等の調査を行った結果、道路幅員が狭い上に見通しも悪く、また代替路線もない下瀬戸地区内について、事業実施の可能性の調査を進めております。
 今後とも、未改良区間の早期の解消に向けまして、鋭意取り組んでまいります。
 次に、ビッグデータを活用した道路管理についてであります。
 現在、県では、県警察本部の協力を得ながら事故データを整理し、現場状況や事故発生原因の調査を行い、それに基づきまして、危険箇所に減速マーキングや矢印を書いた板を設置するなど、さまざまな事故危険箇所対策を実施しております。
 議員御指摘のビッグデータは、埼玉県を初め幾つかの自治体において、道路管理に当たっての危険箇所の抽出や渋滞箇所の選定などに活用されてきているところでございます。
 こうしたことから、本県におきましても、現在の事故危険箇所対策に加え、ビッグデータの活用による事故防止対策や交通渋滞対策などの実施について、先進事例を参考にしながら検討を進めたいと考えております。
 以上でございます。
---
◯議長(浅川力三君)警察本部長、唐木芳博君。
      (警察本部長 唐木芳博君登壇)
---
◯警察本部長(唐木芳博君)棚本議員のサイバー犯罪対策についての御質問にお答えいたします。
 まず、サイバー犯罪情勢についてでございます。
 県警察に寄せられたサイバー犯罪に関する相談は昨年は三百七十件で、一昨年と比べて百件増加しております。
 内訳では、利用した覚えのないサイトの利用料金を請求するメールが届いたなどとする詐欺・悪質商法に関するものが百二十五件と最も多く、次いでインターネット上の掲示板に自分を誹謗中傷する書き込みをされたなどとする名誉棄損・誹謗中傷等に関するものが七十三件となっております。
 このほか、インターネットオークションに関する相談、不正アクセス・コンピュータウイルスに関する相談なども寄せられております。
 次に、県警察としてのサイバー犯罪対策についてでございます。
 議員御指摘のとおり、県警察では本年、生活環境課に室長以下十一名のサイバー犯罪対策室を設置して、サイバー犯罪捜査体制の拡充・強化を図ったところでございます。
 サイバー犯罪捜査につきましては、全国協働捜査方式、すなわちインターネット・ホットラインセンターから通報された違法情報について、発信元情報の解明等の初動捜査を警視庁が一括して行い、その後の捜査を、各発信元を管轄する各都道府県警察で行う方式が導入されており、これによって本県警察でも昨年、三件の事件を検挙しておりますが、今回の体制強化を生かして、さらに強力に検挙活動を推進してまいりたいと考えております。
 一方、民間事業者等との連携につきましては、平成十一年に山梨県インターネットプロバイダ連絡協議会を設置し、県内でプロバイダ業を営む十三社と協力して、各種情報交換と防犯意識の普及高揚を進めております。また、平成十八年からは山梨県警察サイバーパトロールモニターを委嘱し、大学生五名を含む二十八名の方に、インターネット上の違法・有害な情報の把握と警察への通報をお願いしているところでございます。
 こうした官民一体の取り組みにつきましても、引き続き強力に推進することにより、コンピュータネットワークを利用した犯罪による県民生活への被害の発生・拡大の防止と違法・有害情報の排除を図ってまいる考えでございます。
 以上でございます。
---
◯議長(浅川力三君)当局の答弁が終わりました。
 棚本邦由君に申し上げます。残り時間がありません。
 これより、棚本邦由君の一般質問に対する関連質問に入ります。
 この際申し上げます。関連質問についてはその冒頭に、関連する事項を具体的に発言願います。
      (「なし」と呼ぶ者あり)
---
◯議長(浅川力三君)関連質問を打ち切ります。
 これをもって棚本邦由君の一般質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後一時五十五分休憩
      ───────────────────────────────────────
                                         午後二時二十分再開議
---
◯副議長(石井脩徳君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 この際申し上げます。一問一答により質問を行う議員は、一問一答用質問演壇において行ってください。
 また、この答弁については、最初の答弁のみ演壇で行い、それ以降は自席で行うことといたします。
 発言の通告により、大柴邦彦君に二十分の発言を許します。大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)(拍手)
---
◯大柴邦彦君 私は、明全会の立場から、県政一般について質問させていただきます。
 横内知事は、本年度当初、暮らしやすさ日本一の県づくりを着実に推進するため、今年度、重点的・戦略的に取り組んでいく項目を四十四のチャレンジミッションとして公表し、職員一丸となって取り組むこととしております。
 知事には、これまで以上に使命感とスピード感を持って対応していただくとともに、加えて、チャレンジミッションに掲げた項目に限らず、県民の求めている施策、本県に必要な施策につきましては、大胆かつ積極的に取り組まれることを期待いたしております。
 私も、微力ではございますが、県民の代弁者として、知事とともに、豊かですばらしい山梨づくりのために、誠心誠意、全力で取り組んでまいることをお約束して、以下、質問に入らせていただきます。
 初めに、クリーンエネルギーによる電力についてお伺いします。
 東日本大震災以後、エネルギー問題がさまざまな場面で焦点となる中で、全国的に安全で安心な、しかも環境に優しいクリーンエネルギーへの期待が高まっています。
 再生可能エネルギーの固定価格買取制度の七月スタートを目前にして、日照時間が全国トップクラスの本県でも、太陽光発電を初めとするクリーンエネルギーがますます注目されています。
 本県のクリーンエネルギー政策について、明確な将来展望を持って対応していく必要があると考えます。
 県では、平成二十一年にやまなしグリーンニューディール計画を策定し、太陽光発電、小水力発電、バイオマス、燃料電池の四つのクリーンエネルギーの推進を図ることとしていますが、今日のエネルギーをめぐる情勢にかんがみ、計画の実行をさらに加速させ、取り組みを強化する必要があると考えます。
 こうした中で、知事は今議会において、おおむね二〇五〇年までに、県内の消費電力は、県内のクリーンエネルギーですべて賄うことができるよう、エネルギーの地産地消を目指すとの決意を示されました。
 県内の年間電力消費量は、現在、六十億キロワットアワーに上りますが、これをどのようにしてその確保を図ろうとしているのか、伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
---
◯知事(横内正明君)大柴議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、御質問に先立ち、県政推進のため、私とともに御尽力いただけるというお言葉をいただきました。
 今後とも、県政課題の解決に向けまして、職員一丸となって取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 まず、クリーンエネルギーによる電力供給の見通しについての御質問をいただきました。
 二〇五〇年ころの本県の年間消費電力量は、今後の省エネルギー対策等が相当進展するということを踏まえますと、そういった前提で試算をいたしますと、五十億キロワットアワー前後に抑えることができるというふうに考えております。
 この五十億キロワットアワーをクリーンエネルギーで賄うためには、メガソーラー発電所の整備に加えまして、個人用住宅の約半数と事業所のほぼすべてについて、発電効率の高い太陽光発電設備を導入し、さらに小水力発電所の開発が有望な場所、約百カ所でありますが、すべてに発電設備を設置することが必要でありますので、今後、住宅、事業所への太陽光発電設備の導入や小水力発電の整備を促進するなど、発電量の増加に努めていきたいと思っております。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 一日も早く、クリーンエネルギーによる地産地消が実現できることを期待しております。
 県内では、北杜サイト太陽光発電所に続き、米倉山太陽光発電所が本年一月から運転を開始いたしました。また、県有地へ誘致しました民間メガソーラー発電所も、甲斐市と韮崎市でこの夏から建設が始まるとともに、NTTが北杜市内三カ所に秋ごろ着工を予定しているなど、大規模発電所の整備が広がってきています。
 クリーンエネルギー発電所の大規模化や高効率化により、県内の電力自給率は向上していくものと考えますが、そこにとどまらず、県においては、将来的には県外まで電力を供給できるような意気込みで、普及に取り組むことが必要であると考えます。
 一方で、大規模な発電所の設置だけでなく、住宅への太陽光発電設備の導入を着実に拡大させていくことが、地産地消という目標を達成するためのかぎとなるのではないかと思いますけれども、そこで、住宅用太陽光発電について、どのように普及に取り組むのか伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)森林環境部長、安藤輝雄君。
---
◯森林環境部長(安藤輝雄君)ただいまの御質問にお答えします。
 住宅用太陽光発電については、設備のコストダウンや大震災以降の節電意識の高まりなどにより、急速に普及が進んでおります。
 こうした機運を後押しするため、県においても、住宅用太陽光発電設備の導入に対する補助制度を設けており、昨年度一年間だけで、一千百件を超える利用がありました。
 また、本年度はこれに加えて、蓄電装置などと一体的に整備する場合の新たな補助制度も創設し、高い節電効果を備えた太陽光発電等の導入も支援しております。
 住宅への普及の進展に伴い、設備のさらなるコストダウンも進んでいくことが予想されますので、こうした動向も踏まえながら、今後の普及拡大に向けて取り組んでまいります。
 以上でございます。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 県が住宅用太陽光発電の普及に積極的に取り組んでいる姿勢はわかりました。
 クリーンエネルギーによります電力のもう一つの主役は、小水力発電です。
 都留市や北杜市では、小水力発電所が幾つも整備され、市民の注目を集めております。水車の回る風景や水の奏でる音色は、人間の技術と自然環境が見事に調和した安全で安心な電力であることを実感させます。
 しかし、広く県内を見渡すと、発電にふさわしい場所であるにもかかわらず、まだまだ十分に導入が進んでいないのが、現状ではないでしょうか。
 小水力発電の普及には、長年の県営発電で培った技術とノウハウを持つ県の役割が不可欠であります。
 そこで、小水力発電の導入拡大にどのように取り組んでいくのか伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)公営企業管理者、後藤雅夫君。
---
◯公営企業管理者(後藤雅夫君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 現在、県では小水力発電導入拡大の取り組みといたしまして、平成二十年十一月に企業局内に小水力発電開発支援室を設置しまして、市町村や民間企業等の行う小水力発電開発につきまして、調査、計画段階から支援する体制を整え、技術支援を行っております。
 また、開発可能地点をまとめました小水力発電推進マップを配布するとともに、導入の事例として四例目となる大城川砂防ダムを利用した発電所の実施設計を行うこととしております。
 さらに、農業用水路を利用する場合の慣行水利権の要件緩和について国に要望を行うとともに、より安価な小型の水力発電設備の開発に向けた調査研究に取り組むこととしております。
 今後とも、企業局が蓄積したノウハウを生かしまして、小水力発電の普及促進に積極的に取り組んでまいる考えであります。
 以上です。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 ありがとうございます。現在、クリーンエネルギーは全国的な関心事であります。県には、これまで以上の着実な推進をぜひ期待しておりますので、よろしくお願いします。
 次に、木質バイオマスの活用促進についてであります。
 木質バイオマスの活用の促進は、やまなしグリーンニューディール計画の四つの柱の一つに位置づけられておりますが、県土面積の七八%が森林で占められている本県にとって、森林を育成することにより、繰り返し利用できる木質バイオマスは、再生可能エネルギーとして、将来、活用が見込まれる貴重な資源であると考えます。
 木質バイオマスは、エネルギー変換効率から、燃焼により発生した熱を直接利用するペレットストーブや木質ボイラーが有効な活用方法と考えます。
 本県ではこれまで、公共施設について、森林公園金川の森など四十八施設にペレットストーブや木質ボイラーを設置していると承知しておりますが、今後、なお一層、普及を図るべきと考えますが、御所見を伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)知事、横内正明君。
---
◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 県では、木材資源の有効活用と二酸化炭素削減などの面から、木質バイオマスエネルギーの積極的な利用をPRするために、多くの県民が利用する公共施設へのペレットストーブや木質ボイラーの設置を進めてまいりました。
 本年度は、県立愛宕山少年自然の家に設置するほか、市町村の五つの施設に設置を助成することにしておりまして、今後も木質バイオマスの活用に対する県民の理解を深めるため、公共施設への導入を進めてまいりたいと考えております。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 今年度、五つの施設にまた新たに設置していただけるということでございますので、以前より普及が進んでいることはよくわかりました。
 ペレットストーブや木質ボイラーは、一般家庭、店舗、事業所などの暖房施設や、宿泊施設における給湯施設など、民間の幅広い利用も期待されております。
 しかし、購入方法や、設置にかかる費用、燃料の入手方法など、導入に関する知識が浸透していないことが、民間での普及をおくらせている一因ともなっています。
 十分に普及しているとは言いがたい状況でありますが、これからは、一般家庭や事業所などにおいても、積極的に普及を推進していくべきと考えますが、そこで、普及の具体的な方策について御所見を伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)林務長、深沢侑企彦君。
---
◯林務長(深沢侑企彦君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 ペレットストーブなどを事業所等に普及するためには、導入に関する知識などの浸透を図る必要があることから、昨年、県ではバイオマス関連事業者、NPO法人などとともに、やまなし木質バイオマス協議会を立ち上げまして、産官連携しての取り組み体制を確立したところでございます。
 この協議会を中心としたシンポジウムの開催や各種イベントでの設備の展示、実演などの普及啓発活動を通じまして、一般家庭や事業所などへの一層の普及が図られるよう努めてまいります。
 以上でございます。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 協議会やイベントを中心として、一般家庭や事業所などに対しても積極的に普及をしていかれるようでございますので、しっかりとよろしくお願いをいたします。
 今後、木質バイオマスの燃料利用を拡大していくためには、搬出経費の問題などから、伐採したものの未利用なまま林地に残された木材など、現在使われていない資源を有効に活用して、木質バイオマスの生産量を増加させていくことが必要であると思います。
 このため、これら未利用な状態にある林地に残された木材の搬出や木質チップやペレットを生産する施設の整備に対し、県はどのように支援を行っていくのか伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)知事、横内正明君。
---
◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 県では、林業事業体が行う施業の集約化や路網の整備や高性能林業機械の導入などに支援を行いまして、搬出コストを削減するということで、今、議員のお話がありましたように、間伐材などが従来は林地に切り捨てられていたわけでありますが、そういう未利用木材をできるだけ搬出させまして、木質バイオマスとしての活用を促進しているところでございます。
 また、木質チップやペレットの生産施設につきましては、木質燃料の需給量等の調査研究を行いまして、市場のニーズに応じた施設の整備が図られるように、事業者に対して指導助言や、助成制度を活用した支援を行ってまいりたいと考えております。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 木質バイオマスは極めて有効なクリーンエネルギーです。県には今後一層、活用を進めるよう、施策による誘導をお願いします。
 次に、県営電気事業についてであります。
 五月五日に北海道電力泊原発三号機が発電を停止し、全国的に電力不足への危機感が高まる中、企業や家庭では節電へ向けた取り組みが広がっており、今や電気は山梨県民にとって最大の関心事ではないでしょうか。
 このような中で、県が所有している二十一カ所、十二万キロワットの水力発電所の電力は、環境に優しいクリーンエネルギーとして、また県民の貴重な財産として、今後、新たな価値を生み出すものと期待しているところであります。
 私は、二月定例県議会において、県営電気事業の経営に関する基本的な考え方をお伺いする中で、県民福祉の増進や県勢発展に大きく貢献している電気事業の現状と今後の事業展開について理解することができました。
 しかし、東日本大震災による原発事故と、その後の電力不足に端を発した電力自由化など、エネルギー政策についての一連の報道を見ますと、クリーンエネルギーに対する重要度はますます高まってきております。
 こうした中で、本県電気事業の収入のもととなる売電価格について、東京電力管内で電気事業を経営している一都四県のうち、東京都は一キロワットアワー当たり八円代で売電し、本県や栃木県では七円代の価格で売電していると聞いております。
 そこでまず、同じ東京電力管内であるにもかかわらず、売電価格が異なるのはなぜか伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)公営企業管理者、後藤雅夫君。
---
◯公営企業管理者(後藤雅夫君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 本県の電気事業は、電気事業法に基づく卸供給事業者として、管内の一般電気事業者であります東京電力を通じ、県民の皆様に電気を供給しております。
 売電価格につきましては、国の定めている卸供給料金算定規則というものがありまして、これに基づき、減価償却費、職員の人件費、維持修繕費、また発電所を建設するときに借り入れた資金の利息などの必要経費と、これらに一定の利益を加え、算定することとなっております。
 水力発電所は、地点ごとに建設費が異なることや、発電所の運転経過年数によりまして、維持修繕費等にかかる費用も異なりますことから、事業者により、売電価格に差異が生じることになります。なお、差異がありましても、適正な利益は確保しておりますので、経営の健全性は図られております。
 以上であります。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 一定の利益が確保されているということで、売電価格がなぜ異なっているのかについては一応理解はできました。
 国が調査した二〇一〇年度の水力発電の市場取引価格は、最高が十五円で最低が四円、平均で九円とのことです。
 電気事業者である東京電力に売電している本県の価格とは、単純には比較できないと思いますけれども、県民の感覚としては、県の売電価格をもっと高くできないかと感じているのではないかと思います。
 そこで、現状において、企業局が発電した電力を特定規模電気事業者に売電することによって、売電収入が増加するのではないかと思われますが、売電先の変更についてどのように考えているのか、お伺いいたします。
---
◯副議長(石井脩徳君)公営企業管理者、後藤雅夫君。
---
◯公営企業管理者(後藤雅夫君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 本県の電気事業は、電気事業法に基づく卸供給事業者として経営しております。卸供給事業者は、東京電力などのいわゆる一般電気事業者以外には売電できないとされています。そのことから、特定規模電気事業者に売電先を変更することはできません。
 なお、議員御指摘の国が調査した水力発電の市場取引価格につきましては、電気事業者が再生可能エネルギーの義務量を確保するための極めて限定された取引価格でありまして、水力発電につきましては千キロワット以下の小水力発電だけが対象となっております。このため、十二万キロワットという規模の全量で売電する本県電気事業の価格と単純に比較することはできないと考えております。
 以上です。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 本年七月から、再生可能エネルギーの普及拡大を目的とした固定価格買取制度が開始されます。また、一般家庭を含めた電力小売りの全面自由化の動きも報道されています。
 このような状況の中で、先般、知事は、本県の公営電気を県民にプラスになるように運用していきたい旨の発言をされました。
 そこで、企業局としては、今後、どのように対応していかれるのか伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)公営企業管理者、後藤雅夫君。
---
◯公営企業管理者(後藤雅夫君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 再生可能エネルギーの固定価格買取制度の開始に合わせまして、今後、建設する予定の大城川砂防ダムを利用した発電所など、新たに開発する発電所につきまして、制度導入の可能性を検討いたしました。今後とも山梨の自然環境を生かした水力発電を中心に、電力の安定供給を図ってまいります。
 また、現在、国では、一般家庭を含めた電力小売りの全面自由化など、電気事業制度の抜本的な見直しを進めておりまして、こうした国の動向についても引き続き注視してまいります。
 以上であります。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 大城川など新たな水力発電に関しては、しっかりと取り組んでいただけるということでございます。南アルプスのふもとにあります早川水系の発電所では、勤務する職員の多くが共同生活を送りながら、厳しい自然環境のもとで、発電施設の維持管理に当たっていると聞いております。
 企業局には、今後も、富める山梨を旗印に興された県営電気事業の運営を通して、県民福祉の向上と県勢の発展のために積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 次に、温暖化による本県農業への影響とその対応について、お伺いします。
 近年、世界的な森林破壊や砂漠化の進展、また温暖化の進行などにより、私は、地球規模において気象の変動が、年々大きくなってきているように感じているところです。
 日本国内においても、各地域において気象の変動に起因する自然災害が発生しておりますが、幸いにも本県はここ数年来、県域での大きな農業災害はないものの、本県の三十年後の年平均気温は約一・三度上昇すると試算されており、夏期などは従前には見られなかった気温上昇や集中豪雨が発生しています。
 天候に作柄を左右される農業にとっては、こうした気象の変動に臨機応変に対応し、対策を講じていかねばならない難しい時代を迎えております。
 研究者など専門家によると、これらの気象変動は将来とも世界各地域で発生するとの予測もある中で、私は、本県においても将来の温暖化などを見越して、安定生産が可能となる栽培技術や品種の開発などの取り組みを進めていくことが重要であると考えます。
 本県の農業は、果樹生産を中心に、各地域において、その特性を生かした野菜や稲作など、特徴のある高品質な農産物が生産されております。
 これら山梨ブランドとして質の高い農産物の安定生産に継続的に取り組んでいくためには、これまでとは視点を変え、温暖化などの気象変化に適応するような農業生産についても、今後は検討していく必要があるのではないかと考えております。
 農業生産は、気象条件など環境が非常に重要なのは言うまでもありません。県として、当然、環境影響の調査を行った上で、本県農業の方向性を探っているところだと思います。そこで、まず県では、こうした温暖化が本県農業へどのような影響を及ぼすと認識をされているのか伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)農政部長、加藤啓君。
---
◯農政部長(加藤 啓君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 本県農業の主力でございます果樹を初め、稲作や花卉、畜産などの分野におきまして、温暖化の進行による農業生産への影響が見受けられるところでございます。
 具体的には、ブドウの着色不良や桜桃の結実不良などが課題となっているほか、花卉栽培においては、シンビジウムのつぼみの落下による商品性の低下が、また、畜産では家畜における発育の停滞や肉の品質低下など、今後とも温暖化に関して、さまざまな影響が出てくるものと考えているところでございます。
 以上でございます。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 ただいまお答えいただいたように、果樹で申せば、ブドウ、桜桃、花で言えばシンビジウム、また家畜で言えば、いろいろなものが出てくるということでございますけれども、実効性のある対策には、正確な調査に基づく検討が不可欠です。今後も継続した検討をぜひお願いいたします。
 私の地元、峡北地域は、全国に誇る高い品質の米を生産している地域であります。
 この峡北地域の特産である米につきましても、近年、高温による胴割れ米の発生が生じております。
 さらに、果樹王国やまなしを代表するブドウ、特に巨峰なども、先ほど申したように高温が影響し、着色不良になった等の声を耳にしますが、県では、こうした温暖化による米や果樹への影響や対策のための試験研究に具体的にどのように取り組んでいるのか伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)知事、横内正明君。
---
◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 米では、委員の御指摘のように、近年、粒に亀裂が生じる胴割れ米というものが発生して、品質の低下が問題となっているわけであります。この発生の原因は、穂が出た時期以降の高温が大きな要因だと言われておりまして、総合農業技術センターにおいて、収量とか食味にも配慮した施肥方法の改善や、新たな品種の導入などについて、現在、取り組んでいるところでございます。
 また、ブドウでは、着色不良が発生するメカニズムの解明や、着色を向上させる管理技術の開発を進めているところであります。桜桃では、結実を高めるために開花期の温度調節や薬剤処理による受粉方法の改善などの技術開発を進めているところでございます。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 ありがとうございました。よくわかりました。
 さらに、今後の温暖化を見越し、これを十分研究した上で、温暖化を逆手にとった果樹などの新しい品種を導入するといった検討は行っているのか伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)知事、横内正明君。
---
◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 温暖化を逆手にとった果樹の新たな品種の導入についてという御質問でございますが、例えば巨峰の成熟期である八月上中旬の気温が従来より高温となりまして、着色しにくくなっているという点に着目をいたしまして、こうした条件下でも着色にすぐれた品種の育成を果樹試験場で進めてまいったところであります。
 その成果といたしまして、黒系の大粒の品種で、他産地が出荷できない八月のお盆前に出荷ができる「甲斐のくろまる」を育成したところでありまして、早期の産地化を図っていくことにしております。
 今後とも、温暖化の影響を把握しながら、気象などの生産環境の変化に対応した新たな品種や栽培管理技術の開発などに鋭意取り組んでいきたいと考えております。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 農業は本県の基幹産業の一つです。新しい品種にとどまらず、温暖化に負けないような新しい品目の導入にまで踏み込んで、検討をぜひお願いいたします。
 最後に、廃棄物最終処分場についてお伺いします。
 明野・環境整備センターは、平成二十二年十月に漏水検知システムの異常検知が確認されて以来、廃棄物の搬入ができない状態が一年半近く続いておりましたが、本年三月、ようやく廃棄物の受け入れが再開されました。
 再開に当たっては、地元北杜市と県及び事業団との間で締結された公害防止協定に基づき設置された安全管理委員会において、異常検知の原因や再発防止策などの詳細な説明が行われ、施設の安全性が確認されたと理解しておりました。
 それが、受け入れ再開後に開催された安全管理委員会において、専門家による検討を行うことが決定され、材料工学と電気工学の専門家二人から意見を聞くこととなりました。異常検知の原因や施設の安全性については、既に安全管理委員会の場において確認されたと理解しておりましたが、なぜ、専門家による検討を行うこととなったのか伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)森林環境部長、安藤輝雄君。
---
◯森林環境部長(安藤輝雄君)ただいまの御質問にお答えします。
 環境整備事業団では、原因究明調査の結果等を踏まえ、昨年七月以降、安全管理委員会で異常検知の原因や再発防止策等を説明するとともに、委員からの御意見や疑問に丁寧にお答えをしてまいりました。
 その結果、昨年十一月の委員会において、施設の安全性についてはおおむね御理解をいただき、県・事業団では、昨年十二月中旬から廃棄物の受け入れを再開することとしたところであります。
 しかしながら、この委員会では、遮水シートの損傷原因等に関しては、必要に応じ、引き続き委員会で説明を行うこととされたことから、事業団では本年三月の委員会で改めて説明を行い、これに対して委員長から、電気及び材料の専門家に検討をお願いしたいとの提案があり、了承されたものでございます。
 以上でございます。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 なぜ専門家による検討が必要になったかについては、理解できました。
 埋め立てられた廃棄物は、将来にわたり、この場所にとどまり続けるものでありますので、最終処分場には長期にわたる安全性が求められるべきであります。
 専門家の方々に入念に検証をしていただき、安全性に対する信頼が高まることを切に願うところでありますが、現在の検討状況と今後の進め方について伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)知事、横内正明君。
---
◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 環境整備事業団では、選任された電気工学と材料工学の専門家に対しまして、今月初めまでに、これまで安全管理委員会に提出された資料の説明や試験用の遮水シートの提供などを行いまして、現在、それぞれの専門家で検討を進めていただいているところであります。
 今後は、安全管理委員会の委員が立ち会う中での実験も予定されておりまして、こうしたことを踏まえて、七月中には安全管理委員会に中間的な報告をしていただき、最終的には九月中を目途に検討結果を報告していただくことにしております。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 九月中に結論が出るようでございますけれども、地域に暮らす人々が不安なく生活できるよう、しっかりとした対応を切にお願いします。
 次に、施工業者に対する損害賠償請求についてであります。
 昨年の九月議会での私の質問に対し、調査終了のめどがついた時点において、速やかに、関係する施工業者と求償に関する協議を行ってまいりたいと答弁されております。
 施工業者に対する損害賠償請求は、漏水検知システムの異常検知に関する調査経費などに一億七千万円程度の経費がかかっており、これに、原因究明調査が終了した昨年十二月までの廃棄物の受け入れ停止に伴う損害を加えた三億八千万円程度が基本となるとのことです。
 環境整備事業団では、昨年十二月の搬入再開決定後、シートを敷設した処分場そのものを施工した業者、また、処分場が完成した後に保護土を覆土した業者の両方と、損害賠償について協議を行いましたが、いずれの業者も責任を認めず、損害賠償には応じられないと回答したとのことです。
 そこで、損害賠償請求について、補修工事が終了して、既に六カ月が経過していますけれども、どの程度準備が整っているのか伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)森林環境部長、安藤輝雄君。
---
◯森林環境部長(安藤輝雄君)ただいまの御質問にお答えします。
 施工業者等からの回答を受け、環境整備事業団では、施工業者等に対する損害賠償請求の訴訟を提起する方向で、請求の相手方や賠償額などについて検討を行ってまいりました。
 その結果、こうした事項について整理がついたことから、事業団では、三月に開催された理事会で訴訟提起について了承をいただき、現在、弁護士と相談しながら訴状の作成を行っているところであります。
 今後、事業団では、安全管理委員会の決定に基づいて進められている専門家による遮水シートの損傷原因等に関する検討の結果も踏まえ、訴訟を提起することとしております。
 以上でございます。
---
◯副議長(石井脩徳君)大柴邦彦君。
      (大柴邦彦君登壇)
---
◯大柴邦彦君 県の財政、最終的には県民の利益につながるものであります。いろいろな損害賠償があるとは思いますけれども、県としては毅然とした対応をぜひお願いいたします。
 本日お答えをいただいた内容につきましても、冒頭申したように、これまで以上に使命感とスピード感を持って対応していただくことをお願い申し上げまして、以上で私の質問を終わらせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。
---
◯副議長(石井脩徳君)これより、大柴邦彦君の一般質問に対する関連質問に入ります。
 関連質問はありませんか。早川浩君。
---
◯早川 浩君 大柴議員のクリーンエネルギーによる電力についての質問に関連してお伺いします。
 小水力発電の普及においては、水利権の規制と、投資コストが高いという二点が大きな課題になっています。
 まず水利権の規制緩和への取り組みとしては、答弁にもありましたが、これまでも行ってきた国への定期要望だけではなく、例えば栃木県や岐阜県、長野県や群馬県でも行っているように、県と市町村、地元企業が協力して行う水利権緩和の特区申請なども、普及のための具体策として一歩突っ込んで検討すべきであると考えますが、この点について、企業局としてどのような支援ができるのか。そしてまた、投資コストについては、古くから県内にあるような水力発電施設の跡地や、個人が行っているような小規模の水力発電箇所などを調査して、これらのうち可能なものを統合して同時開発することで、コスト削減が可能になるのではないかと考えます。
 このための調査研究、導入支援については、企業局が積極的に地域や関係団体と協力して進めるべきと考えますが、御所見を伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)公営企業管理者、後藤雅夫君。
---
◯公営企業管理者(後藤雅夫君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 発電に係る水利権につきましては、これまでも国への要望を通じまして、通常の河川法の手続が簡素化され、規制緩和が進みつつあります。さらに、農業用水路を利用する場合の慣行水利権の要件緩和につきましても、現在、要望を行っているところであります。
 今後、特区申請も含め、庁内の関係各課と連携しながら検討し、技術的な支援を行ってまいりたいと考えております。
 また、投資コストの軽減についてでありますが、小水力発電開発支援室が助言を行い、複数の箇所が同時に開発された事例なども出てきております。支援室に寄せられる相談や情報、また小水力発電推進マップに掲載しております古い水力発電設備の跡地などのデータをもとにしまして、今後も、コスト面に配慮した、より的確な支援が行えるよう取り組んでまいります。
 以上であります。
---
◯副議長(石井脩徳君)早川浩君。
---
◯早川 浩君 これは企業局というより、県の方針によると思いますが、現在、企業局に設置されている小水力発電開発支援室では、なかなか助言や支援の域を超えられず、普及推進には限界があると感じられます。時代や民間の動きに合わせて、支援室の体制や役割を見直すことも視野に入れた、より積極的な検討を期待します。
 次に、本年七月の固定価格買取制度の施行に伴い、小水力発電事業の普及は一層期待されますが、今後、県としても幅広い情報収集や協力体制が必要であると考えます。
 しかし、小水力発電開発支援室の存在自体や、やまなし小水力発電推進マップをまだまだ知らない市町村や事業者があるというのが現状です。これまでも、企業局では情報発信をされてきたと思いますが、市町村や民間には温度差が見受けられます。
 そこで、ここで改めて市町村や、さらには商工会や関係機関にも推進マップの設置促進や、広く県民の目に触れるような対策として、関連情報をソーシャルネットワーク等を有効活用して定期的に発信するなど、幅広い活動を行うべきと考えますが、御所見を伺います。
---
◯副議長(石井脩徳君)公営企業管理者、後藤雅夫君。
---
◯公営企業管理者(後藤雅夫君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 企業局では、小水力発電推進マップを県内市町村等へこれまでに千二百部ほど配布いたしまして、小水力発電の開発支援の周知を図ってまいりました。その結果、支援室開設当時から本年五月末までの支援状況ですが、相談件数が二百八十八件、このうち開発に向けた技術支援が二十六地点となっております。
 今後とも、市町村や関係機関等へのマップの配布や県のホームページなどを通じて、必要とされる情報を広く、よりわかりやすく提供できるよう努めてまいります。
 以上であります。
---
◯副議長(石井脩徳君)早川浩君。
---
◯早川 浩君 今後、県内外の大手民間企業の参入が予想される中で、県による県内事業者への情報提供が重要です。公共工事が厳しい状況下においては、小水力発電の関連事業は新しいビジネスチャンスですので、特に県内の建設関連業者や電気設備業者などへの情報提供は大切であると考えます。環境創造課など関係各部署と連携を図りながら、今後予定されるフォーラムの開催だけにとどまることなく、より発信力を高めていただきたいと考えます。
 最後になりますが、県下全域に小水力発電を普及していくためには、企業局として、具体的な導入支援目標を立てて、それに向かって関係者の協力を結集することが必要であると考えます。
 例えば鹿児島県では、これは民間主導でありますが、鹿児島県小水力推進協議会に県や市町村も参画して、六年間で四十カ所の小水力発電を設置するとした具体的な計画を先月、五月に発表したところです。
 本県でも、具体的な導入目標の設定と、それに向けたロードマップ、計画づくりを行うべきと考えます。そこで、企業局としての導入支援目標や計画をお伺いするとともに、これまでの質疑を踏まえる中で、今後一層の普及推進に対するお考えを最後にお伺いして、以上で質問を終わります。
---
◯副議長(石井脩徳君)公営企業管理者、後藤雅夫君。
---
◯公営企業管理者(後藤雅夫君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 二〇〇八年度策定の山梨県地球温暖化対策実行計画に基づきまして、企業局としては当面、二〇二〇年度までに新たに二十地点の小水力発電所の開発を目標として掲げておりました。これまでに十カ所の小水力発電所が稼働しております。
 今後も引き続き支援室を通じまして、市町村や民間企業、NPOなどが行う開発を積極的に支援し、エネルギーの地産地消に向け、さらなる小水力発電の普及推進に努めてまいりたいと考えております。
 以上であります。
---
◯副議長(石井脩徳君)ほかに関連質問はありませんか。
      (「なし」と呼ぶ者あり)
---
◯副議長(石井脩徳君)関連質問を打ち切ります。
 これをもって大柴邦彦君の一般質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後三時八分休憩
      ───────────────────────────────────────
                                         午後三時三十分再開議
---
◯議長(浅川力三君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 発言の通告により、望月勝君に二十分の発言を許します。望月勝君。
      (望月 勝君登壇)(拍手)
---
◯望月 勝君 私は、自民党・県民クラブの立場から、今定例県議会に提出されました案件並びに県政一般について質問させていただきます。
 さて、私は、この六月で横内知事と同じ二期目の二年目を迎えることとなり、県政運営における課題や展開方針などについても、一通り経験させていただいたわけでありますが、常に初心忘るべからずと自戒し、「仁に過ぐれば弱くなる。義に過ぐれば固くなる。礼に過ぐれば諂いとなる。智に過ぐれば嘘をつく。信に過ぐれば損をする」、伊達政宗の五常訓を教訓に、毎日の議員活動に誠心誠意当たらせていただいております。
 思い起こせば五年前、知事は、知事選の公約の一つに、中部横断自動車道の建設における県負担の減額を掲げられ、当選後には県負担を大幅に減額することを実現されました。また、早期着工・早期完成を目指し、国への働きかけもなされました。
 こうした知事の熱意と努力が、これから五年後に迎える中部横断自動車道の全線開通という大きな成果となって結実するものであります。
 また最近では、地上駅三百五十億円とも言われたリニア中央新幹線の駅建設費用の地元負担問題において、沿線都県の先陣を切ってJR東海と粘り強く交渉された結果、駅の建設費はJR東海が全額負担することとなりました。
 こうした横内知事の卓越された政治手腕を、私は県民の一人として高く評価する次第であります。
 本日、傍聴席には南巨摩地域から大勢の方々にお越しいただいており、これも横内県政への関心の高まりであるとともに、山梨県議会に対する期待のあらわれであると深く感謝申し上げます。
 私も、知事とともに暮らしやすさ日本一の県づくりに向け、微力ではございますが、全力を尽くすことをお約束申し上げ、以下質問に入らせていただきます。
 まず最初に、中部横断道沿線地域の活性化についてであります。
 江戸から明治時代にかけて栄えた富士川舟運が約百年ぶりに復活し、去る五月二十五日から和船による本格運航が始まりました。
 峡南地域に生まれ育った私には、長い歴史を背景としたこの取り組みは地域活性化への着実な一歩であり、感慨もひとしおであります。
 ここに改めて、関係者の皆様方の並々ならぬ御尽力に衷心から敬意を表するところであります。
 中部横断自動車道が開通しますと、この沿線地域は、新東名高速道路や中央自動車道に非常にアクセスしやすくなり、首都圏や中京圏はもとより、新潟港や清水港、さらには富士山静岡空港へのアクセスも飛躍的に向上します。
 峡南地域における過疎化・高齢化の進展や人口の減少、集落の消滅などが危惧される中で、中部横断自動車道の開通効果を沿線地域の活性化に最大限生かしていくことは、地元住民の切なる願いであります。
 沿線地域では、国際色豊かな富士川・切り絵の森美術館のように、運営に大変熱心な方々の手によって、県内外の来訪者に大変評判の高い取り組みも行われております。
 私は、このような取り組みにより、地域に元気があふれることを心から願うところでありますが、中部横断道沿線地域活性化の取り組みとして、昨年度から、峡南地域では、富士川下り地域活性化プロジェクトや、峡南地域の食材をおおむね一〇〇%使用した弁当づくりの「こしべんと」開発・普及プロジェクトなど三件のプロジェクトが、また、南アルプス市を中心とした地域でも一件のプロジェクトが始動しています。
 地域による主体的な取り組みは地域活性化の原点ですが、これらのプロジェクトが大きな成果を残せるようにするためには、利害関係者との調整や課題解決に対し、県の支援が不可欠であります。
 そこで、まず、既に始動しているプロジェクトについて、地域における取り組みや県の支援の状況について、お伺いします。
 また、本年度からは、二件のプロジェクトが新たに進められると聞いていますが、このプロジェクトには、今後どのような地域活性化の効果が期待されるのか、お伺いします。
 次に、森林保全等を目的とした新税について伺います。
 まず、森林環境税の県民への周知についてです。
 本県は、県土の約八割を森林が占める国内有数の森林県でありますが、木材価格の低下などに起因する林業の低迷や高齢化による担い手の減少等により、手入れが行き届かず、荒廃が進んでいる民有林も多く見受けられます。
 こうした状況において、民有林の整備などを積極的に進め、山梨の森を健全な形で次の世代に引き継ぐことを目的として、知事の強い思いを受け、この四月から、いわゆる森林環境税が導入されました。
 森林環境税は、県民に対し新たな負担を求めるものであり、新税の目的や活用方法について、県民の理解を得ることが大切だと考えますが、新税についての周知はまだまだ不足しているものと危惧しております。
 そこで、県民への周知を今後どのように進められていくのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、税収の管理方法等についてであります。
 森林環境税は、既存の県民税均等割に上乗せして徴収されるため、いったんは県の一般会計に入りますが、これでは、徴収された新税が目的とは異なる使途に使われるのではないかという懸念を耳にします。
 そこで、この新税がどのような仕組みにより、確実に本来の目的に沿って使われることとなるのか、改めてお伺いします。
 また、税の使途については、その効果を検証し、検証結果に県民の意見が反映されることが重要であります。
 県では、新税による事業効果等を検証するため、森林環境保全基金運営委員会を設置しますが、委員には有識者だけではなく、県民の代表や森林整備を行う事業者なども加えるべきと考えますが、あわせて御所見をお伺いします。
 次に、中京圏・関西圏を対象とした観光客の誘客や企業誘致活動についてであります。
 現在、本県では、中部横断自動車道やリニア中央新幹線という本県の将来の発展の礎となる二つの大きなプロジェクトが進められています。
 これに先立ち、今年四月には新東名高速道路の御殿場─三ヶ日間が開通しました。
 今後、新東名高速道路が東京・名古屋の両方に延伸されるとともに、中部横断自動車道の全線開通や十五年後のリニア中央新幹線の一部開通等を考えると、本県と中京圏や関西圏との距離が飛躍的に縮まることとなります。
 こうした変化を見据えて、中部横断自動車道の全線開通前から、観光客の誘客や企業誘致、本県の主力である果実を初めとした農産物や特産品の販路の拡大等の取り組みを進めていくことが必要と考えます。
 県では、人口が集中する中京圏や関西圏の総合窓口として、大阪事務所を通じた観光客誘致や企業誘致、販路拡大などの活動を行っていますが、これまでに培ってきた県人会の人脈なども活用しながら、大阪事務所の機能の強化拡充など、県のより積極的な取り組みが期待されるところであります。
 さらに、来年は、富士山世界文化遺産の登録や富士の国やまなし国文祭の通年開催など、本県をめぐる話題が豊富にあることから、これらの情報提供も重要な課題です。
 こうした状況を踏まえ、県は、今後、中京圏・関西圏を対象とした観光客への情報提供や企業誘致、県産品の販路拡大等の活動をどのように展開していかれるのか、知事の御所見をお伺いします。
 次に、木造住宅耐震化への取り組み状況についてお尋ねします。
 さきの東日本大震災以降、首都圏直下型地震や富士山火山噴火など、災害に関する関心や脅威が高まりつつあり、また、近い将来に発生が想定される東海・東南海地震は、本県に直接影響を及ぼす地震であることから、今後も常に警戒をし続けていくことが重要であります。
 しかしながら、さきの震災でも、地震そのものよりも、地震後に生じた津波や原発事故による放射能汚染のほうに、人々の関心は移りつつあるように感じます。
 私は、平成七年に発生した阪神・淡路大震災においては、地震による木造家屋の倒壊と、その後の火災による犠牲者が大半であったことを肝に銘じておくべきと思っております。
 私の住む峡南地域は、東海地震が発生した場合、震度六強以上の激しい揺れが想定されておりますが、山がちな地形に高齢者世帯が多く住んでおり、耐震化が必要な木造住宅も、まだまだ多く残っていると思われます。
 県では、平成二十七年度末での住宅の耐震化率九〇%を目標に耐震化の取り組みを進めておられますが、平成二十三年度末の進捗状況は七八・九%と、期限までの目標の達成には厳しい状況にあると思います。
 そこで、昨年度からは、市町村及び建築士と連携し、耐震化の必要性と耐震診断の受診を勧める戸別訪問を進められておりますが、その効果について、まずお伺いします。
 また、耐震診断を行っても、耐震改修工事まではなかなか結びつかず、県の補助金も十分活用されていないようですが、この点を踏まえて、住宅の耐震化を促進するための今後の取り組み方針について、あわせて御所見をお伺いします。
 次に、富士の国やまなし国文祭の取り組み状況について、幾つかお伺いします。
 まず、市町村主催事業の準備状況についてであります。
 国民の文化芸術の高揚をねらいとした国内最大級の文化イベントである国民文化祭の開幕が、いよいよ来年一月に迫ってきています。
 来年一月というと、開幕まで、まだ間があるように感じられますが、これに参加する市町村においては、既に準備を進めているところもあります。
 本県の無形民族文化財に指定されている、私の地元の内船歌舞伎も、開幕を飾る冬のステージのオープニングウイークの期間中に公演を行いますが、内船歌舞伎には、子供が舞う「三番叟(さんばそう)」や県下で唯一の小中学生による子供歌舞伎があり、その練習は主に夏休みや冬休みに集中して行うこととして、地域の有志が精力的に取り組んでいただいております。
 国文祭においては、こうした個々の市町村主催事業が、それぞれ成功裏に開催されなければなりません。
 現在、各市町村においては、開催に向けてそれぞれ準備を進められているものと思われますが、その状況について伺います。
 次に、開催期間中における盛り上がりを継続するための工夫について伺います。
 本県は豊かな自然環境に恵まれ、四季の移り変わりも鮮やかな地であります。
 県では、県内外からの参加者・観覧者に、こうした山梨の四季折々の魅力を満喫していただくため、全国初の試みとして、一年を通してさまざまな催し物を開催する通年型の開催を予定しております。
 しかしながら、長期間となると、どうしても中だるみや盛り上がり疲れとでも言える現象が生じることが懸念されます。
 こうしたことがないよう、各季節のステージやイベントをつなげていく工夫をするとともに、各イベントの情報をタイムリーかつ的確に提供するような工夫が必要と思われますが、これについて県の具体的な取り組み内容をお伺いします。
 次に、国文祭の県内外への周知・宣伝について伺います。
 国文祭の開催期間を通して大勢の参加者・観覧者に来ていただくためには、首都圏を初め全国に向けた宣伝が必要です。
 これには、中央自動車道などのサービスエリアでのPRや、JRや旅行会社等との連携など、ターゲットを絞った効果的な宣伝が重要であります。
 また、過去に別の県で開かれた大会では、地元タクシーの運転手が、今、この県で国文祭が開かれていることを知らなかったという事例を聞いたことがあります。
 国文祭は、地域を挙げての大イベントであり、地元の交通機関や観光業者だけでなく、市町村や各種団体など、県民一人一人が開催内容を熟知し、みんながガイドになって、おもてなしをしていくことが望ましいと思いますが、こうした県内外への国文祭の周知・宣伝について、現在の状況と今後の取り組みについて、知事の御所見をお伺いします。
 次に、林業公社改革の取り組みについてであります。
 昨年十二月に策定した林業公社改革プランでは、将来債務の抑制と分収林の公益的機能の維持・増進を図るため、平成二十八年度までの五年を目途に、契約期間の延長、分収割合の見直し、公社の廃止に伴う分収林管理の県への移管の三点について、土地所有者と協議を進めていくこととしており、本年の四月からは、県と林業公社により改革プランの説明会が県内各地で開催されていると聞いております。
 五年間という限られた期間の中、しかも、当初の契約から相当の年月が経過している中で、約五千人の土地所有者に改革の取り組みを説明し、理解を求めることは、相当な労力を必要とするものであり、これには、地域の実情に精通している森林組合などの協力を得ることも重要と考えます。
 そこで、この改革プランの説明会について、どのような体制で取り組まれているのか、お伺いします。
 また、これまで六対四であった公社と土地所有者の分収割合を八対二に見直すことに加え、契約期間の延長や分収林管理の県への移管について協議していくには、土地所有者の事情に配慮した誠意ある対応が必要であります。
 現在は、地元から遠い等の理由により、説明会に参加できない方も多いほか、説明会に来られた方からも、さまざまな意見が寄せられていることと思います。
 改革プランの趣旨や内容への理解を得ていくため、土地所有者との協議を今後どのように進めていくのか、御所見をお伺いします。
 最後に、中部横断自動車道の追加インターチェンジの設置について、お尋ねします。
 中部横断自動車道は、本県の南北の中心軸となる骨格道路であり、その完成は私ども峡南地域の住民のみならず、県民の長年の念願であります。
 目の前を走る高速道路を地域住民のだれもが活用し、整備効果をより多く享受するためには、直轄高速方式の特性を生かして、一般道路との接続箇所をふやし、利便性の向上を図ることが重要であり、インターチェンジの追加設置は多くの住民が切望しているところであります。
 こうした中で、中部横断自動車道の直轄施行区間について、先ごろ仮称身延山インターチェンジが追加設置の許可を得たことは、地域住民にとっても非常に喜ばしいことであり、地域の発展に大きく貢献するものと考えております。
 さらに私は、身延インターチェンジと六郷インターチェンジ間の旧中富町の下田原地区にインターチェンジを追加設置することにより、この地域の中心である身延町役場へのアクセス向上はもとより、大雨などの異常気象時に国道・県道の交通規制などにより不便と不安を強いられてきたこの地域の大幅な安全度向上も達成できると考えているところであります。
 そこで、この地区へのインターチェンジの設置について、県の御所見をお伺いします。
 以上で、私の県政にかかわる一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
---
◯議長(浅川力三君)望月勝君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
---
◯知事(横内正明君)望月議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、御質問に先立ちまして、中部横断自動車道の整備などに向けた私のこれまでの取り組みに対する御評価と、暮らしやすさ日本一の県づくりに向け、私とともに御尽力いただけるというお言葉をいただきました。
 今後も、県民利益の向上を最優先として県政運営に努めてまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、森林環境税の県民への周知についてでございます。
 議員御指摘のように、森林環境税は新税でございますので、県民の御理解をいただくことがまことに大事でございます。これまで、リーフレットやポスターを配布するとか、県の広報媒体を活用するというようなことをやってPRをすると同時に、先般は市町村の協力をいただきまして、住民税の納税通知書と一緒に新税についてのお知らせを送付したところであります。
 今後は、こうした取り組みに加えまして、県民参加の森林づくりを推進するためのシンポジウムを開催したり、新税を活用した森林保全の実施状況を定期的に県民にお知らせするなどによりまして、新税の目的や活用方法について、県民の皆さんに理解をしていただけるように一層努力してまいりたいと考えております。
 次に、中京圏・関西圏を対象とした観光客の誘致や企業誘致活動についての御質問がございました。
 観光客の誘致につきましては、大阪事務所がございますので、大阪事務所が旅行会社への観光情報の提供とか各種イベントでの山梨県の観光のPRを行っております。また、名古屋、大阪におきまして、年二回、旅行会社を対象にして観光説明会、あるいは観光商談会というものを開催いたしまして、本県への観光ツアーをつくってくれるように促進しております。さらに本年度は、東日本大震災で関西方面からの修学旅行客が減少いたしましたために、中京圏・関西圏の学校や旅行会社を県職員が直接訪問いたしまして、修学旅行先としての魅力を強力にアピールしているところであります。
 また、企業誘致につきましては、中京圏・関西圏に在住の本県ゆかりの経営者の皆さん、九人の方々を産業立地アドバイザーに委嘱をいたしまして、企業立地の動向などについて助言をいただいたり、企業訪問や情報収集などに積極的に取り組んでいるところであります。
 さらに、名古屋の百貨店における物産展を毎年実施しておりますし、大阪、奈良のホテルでの県産ワインセミナーの開催などによりまして、県産品の販路拡大に努めております。ことしの七月には名古屋に私も参りまして、県産果実のトップセールスを実施するとともに、中京圏・関西圏の量販店約三百店舗でフルーツフェスタというものを開催いたしまして、県産農産物のPRと販路拡大を図っていくことにしております。
 今後も、大阪事務所を中京圏・関西圏の拠点としまして、これまで培ってきた県人会や流通関係などのネットワークを最大限に活用いたしまして、本県の魅力を積極的にPRしながら、さらなる観光客の誘客、企業誘致を進めてまいりたいと考えております。
 次に、富士の国やまなし国文祭の取り組みにおける県内外への周知・宣伝についての御質問でございます。
 県内への周知・宣伝、PRにつきましては、これまで県下の各地でマスコットキャラクターを活用してのPRイベント、あるいはキャンペーンを実施しておりますし、県の広報誌とか広報番組による情報の発信とか、各種の団体の集会などでの国文祭の説明などを行ってまいりました。
 今後は、こうした取り組みに加えまして、学校と連携をいたしまして、児童生徒が国民文化祭のことを知って参加することができるような取り組みを進めているところであります。同時に、大会に手伝いをしていただけるボランティアを募集して、現在、育成中でございます。さらに、各市町村、タクシー協会、旅館組合とも連携をして、おもてなしの体制整備を図るということもやっておりまして、県民の国民文化祭への参画意識を高めていきたいと思っております。
 一方、県外への周知・宣伝、PRにつきましては、中央道の下り線の談合坂サービスエリアに情報スポットというものがありますので、これを活用したり、またイベント広場もございますので、そこで、各地域の伝統芸能を披露したりしておりますし、首都圏のJRの主要駅において、PRイベントやキャンペーンの実施などを展開してまいります。
 また、首都圏の旅行記者で構成される東京レジャー記者クラブというものがありますが、ここに常時、情報提供を行ったり、旅行エージェントを対象にした観光説明会という場でアピールをするということを行っております。いずれにしても、多方面なPR活動を進めて、できるだけ首都圏からの誘客を図っていきたいと考えております。
 次に、林業公社改革の取り組みについての御質問でございます。
 まず、説明会に取り組む体制についてという質問でありますが、県では、昨年十二月に改革プランを策定いたしましたけれども、これに基づきまして、林業公社と連携して取り組みを進めていくために、本庁と各林務事務所に専任の担当を置くなどいたしまして、改革の実施体制を整備したところであります。
 また、改革プランの推進に当たりましては、地域の実情に精通した市町村や森林組合からの情報提供などの支援が必要不可欠でありますので、県内四地域ごとに、関係者による改革推進協議会を設立して、その協力をいただきながら説明会を開催しております。
 次に、土地所有者との協議の進め方についてでありますが、約五千人の土地所有者がいるわけでありますが、その皆さんに改革プランの趣旨や内容を理解していただかなければなりません。現在までに六十五カ所で地域ごとの説明会を開催してきているところでありまして、今後、年内を目途に、県内すべての地域で開催していきたいと考えております。
 しかし、日程の調整がつかなかったり、県外にお住まいになっていたりしまして、そういう地域ごとの説明会に参加できない、そういう土地所有者も多いことから、こうした方々への個別の説明会も随時、開催をしてまいりたいと考えております。
 さらに、分収林契約の変更に当たりまして、相続手続や共有者との調整が必要となる場合も多いと想定されることから、必要に応じ、個々の土地所有者への訪問も行いまして、きめ細かい対応をして、御指摘のように、土地所有者との協議を誠意を持って進めていきたいと考えております。
 最後に、中部横断自動車道の追加インターチェンジの設置についての御質問でございます。
 身延町の皆様からは、中部横断自動車道の整備推進に積極的な御協力をいただいておりますし、また、下田原地区へのインターチェンジ設置につきましては、この地域一帯の活性化に欠かせないものとして、長い間、熱心な御要望をいただいてまいりました。
 県といたしましても、このインターチェンジは峡南地域の防災機能の向上など、広域的かつ長期的な恩恵をもたらすものであると考えておりますけれども、この地区での設置には、中部横断自動車道と県道割子切石線との高低差、高さの差が約三十メートルもあることから、接続をするための道路構造とか経済性などの点で、多くの課題があるわけであります。
 このため、県では、接続位置とかその構造について、事業者である国と調整を図るなど、さまざまな検討を重ねてまいりました。
 その結果、工事用道路をつくるわけでありますが、その工事用道路をインターチェンジのアクセス道路として活用することによって、経済性の課題も解決できる見込みとなりまして、実現に向けて一定の方向性が見出せあります。
 今後は、さらに検討を重ねるとともに、地元の皆様の協力も得ながら、インターチェンジの設置に向けて、積極的に取り組んでいきたいと考えております。
 以上をもちまして、私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長からお答えをさせていただきます。
---
◯議長(浅川力三君)企画県民部長、丹澤博君。
      (企画県民部長 丹澤 博君登壇)
---
◯企画県民部長(丹澤 博君)望月議員の御質問にお答えいたします。
 まず、中部横断道沿線地域の活性化についてであります。
 昨年度始動いたしました四件のプロジェクトのうち、富士川下りのプロジェクトにおきましては、本年度から営業運航が始まるとともに、販売が本格化してきました「こしべんと」のプロジェクトでは、新たなつくり手の開拓、地元食材の充実を図るといったことで、より魅力を高めるための取り組みが進んでおります。
 さらに、南アルプス・フルーツ劇場プロジェクトと富士川流域観光公社(仮称)の設立による交流促進プロジェクトにおきましては、昨年度、作成されました事業構想書を指針といたしまして、より具体的で、地域の実情に沿った取り組みが始まっております。
 県では、プロジェクトが軌道に乗るよう、各プロジェクトに対しまして補助金を交付するとともに、課題解決のための沿線市町や関係者との調整を行うほか、国の関係機関への働きかけや各種会議のコーディネートなど、必要な支援を行っております。
 次に、本年度から新たに始まるプロジェクトの効果についてでありますが、まず南アルプス・ネイチャー王国プロジェクト、これは山や森林のガイドによる案内や森林の持ついやし効果を体験できるプログラムの実施などによりまして、地域ファンの来訪が期待されるものであります。
 また、富士川流域サイクルエリア創設プロジェクト、これは増加傾向にありますサイクリングの愛好者に対しまして、峡南地域の特色を生かした回遊モデルコースを紹介するほか、地域の飲食店や宿泊施設等の協力によるおもてなしに取り組むなど、サイクリストとの交流を図るエリアを創設することによりまして、交流人口の拡大を図ろうとするものであります。
 今後とも、中部横断自動車道の開通効果が沿線地域の活性化に結びつくよう、地域の主体的な取り組みを支援してまいります。
 次に、富士の国やまなし国文祭の取り組み状況について、幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、市町村主催事業の準備状況についてであります。
 現在、各市町村が明年の本番に向けまして、運営等のリハーサルを兼ねたプレ事業を盛んに開催しているところであります。開幕を迎えるまでに、今後、三十を超える事業の開催が予定されております。
 また、南部町の主催事業である地歌舞伎の祭典を初めといたします出演団体の募集が必要な事業につきましては、全国の都道府県に対して出演意向の調査を行うなどの準備を既に進めているところであります。
 身延町の主催事業であります美術展「工芸」を初め、文部科学大臣賞等を予定しております事業につきましては、文化庁に協議を行いまして、審査員の選任手続を進めていきます。
 さらには、各市町村の国民文化祭実行委員会におきまして、それぞれの主催事業が、より魅力的なものとなるよう、各市町村の自然や歴史、文化のアピールや、その地域ならではのおもてなし体制の整備などにつきまして、検討を進めているところであります。
 次に、盛り上がりを継続するための工夫についてであります。
 国民文化祭の会期を通じて、だれでも気軽に参加できるフットパス、造形遊び、まちなかステージ、食のカレンダー、この四つの通期事業を県下各地で連続して実施することによりまして、各季節のステージで行われる事業と地域の祭り等のイベントを有機的につなげてまいりたいと考えております。
 また、こうしたイベント情報をタイムリーかつ的確に提供するため、観光と国民文化祭の情報が一体となりました季節ごとのガイドブックを作成いたしまして、JRや中日本高速道路株式会社の協力のもと、首都圏の主要駅でありますとか、サービスエリアで配布するとともに、県内の宿泊施設や観光施設等にも配置をしてまいる考えでございます。
 以上でございます。
---
◯議長(浅川力三君)森林環境部長、安藤輝雄君。
      (森林環境部長 安藤輝雄君登壇)
---
◯森林環境部長(安藤輝雄君)望月議員の森林環境税の税収の管理方法等についての御質問にお答えします。
 まず、新税が確実に本来の目的に沿って使われる仕組みについてであります。
 新税は、既存の県民税均等割に上乗せして徴収されますが、一般財源である県民税収入のうち新税相当分については、その全額を一たん森林環境保全基金に積み立てた上、森林保全等の事業にのみ基金を充てる仕組みとしていることから、確実に本来の目的だけに活用されることとなります。
 次に、森林環境保全基金運営委員会の委員についてであります。
 委員につきましては、森林整備を行う事業者を加えるなど、事業の効果検証等に幅広く県民の皆様からの御意見が反映されるよう検討してまいります。
 以上でございます。
---
◯議長(浅川力三君)県土整備部長、酒谷幸彦君。
      (県土整備部長 酒谷幸彦君登壇)
---
◯県土整備部長(酒谷幸彦君)望月議員の木造住宅耐震化への取り組み状況についての御質問にお答えいたします。
 まず、戸別訪問の効果についてでありますけれども、昨年度、十三市四町におきまして、約千五百戸を訪問したところ、住宅の所有者の方からは、耐震診断や補助制度の内容がよく理解できたなどの意見をいただくとともに、百三十九人の方から、その場で耐震診断の申し込みを受けるなど、耐震診断件数は、前年度と比較して県全体で五割以上、峡南地域では七割以上増加したところでございます。
 次に、今後の取り組み方針についてであります。耐震化が進まない原因は、改修工事を行うことのわずらわしさや工事費用の負担感などであります。
 このため、本年度から、新たな取り組みとして、耐震診断から工事につながるように、無料で行う耐震診断の中で、具体的な工事の内容やその費用の説明、施工業者の案内を行うとともに、耐震改修工事費への補助に加え、設計費を対象とした補助制度も創設したところでございます。
 さらに、本年三月に県、市町村、建築関係団体とともに立ち上げた山梨県住宅・建築物耐震化促進協議会の活動や、今年度も戸別訪問を引き続き行うことによりまして、耐震工事を推進するこれらの補助制度がさらに一層活用されるように、積極的に啓発活動を行ってまいります。
 以上であります。
---
◯議長(浅川力三君)当局の答弁が終わりました。
 望月勝君に申し上げます。
 再質問はありませんか。望月勝君。
---
◯望月 勝君 林業公社改革の取り組みについて、再質問させていただきます。
 ただいま、林業公社改革に取り組む体制や地区ごとの説明会の開催状況などについて、知事から答弁をいただきましたが、約五千人の土地所有者に十分な理解が得られるよう、懇切丁寧に説明していただきたいと思います。
 今後、年内を目途に地区説明会の開催を一巡させるとのことなので、再度、登壇する機会を見て、今年度内に全体の状況をお聞きしたいと考えています。
 現状について、若干の補足説明を求めます。地区説明会に参加できなかった方などを対象とした個別説明会や戸別訪問を現時点において何回実施したのか。また、契約変更に至った件数は何件なのか、お伺いします。
---
◯議長(浅川力三君)林務長、深沢侑企彦君。
---
◯林務長(深沢侑企彦君)林業公社改革の取り組みについての再質問にお答えをいたします。
 地区説明会に参加できなかった土地所有者を対象とした個別説明会はこれまでに十一回、戸別の訪問は九十三回、実施しております。
 また、契約につきましては、これまでに三十一件の契約変更を行ったところであります。
 以上でございます。
---
◯議長(浅川力三君)当局の答弁が終わりました。
 望月勝君に申し上げます。再質問ありませんか。
---
◯望月 勝君 再質問終わります。
---
◯議長(浅川力三君)これより、望月勝君の一般質問に対する関連質問に入ります。
      (「なし」と呼ぶ者あり)
---
◯議長(浅川力三君)関連質問を打ち切ります。
 これをもって、望月勝君の一般質問を打ち切ります。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 明六月二十八日、午前十時三十分、会議を開き、一般質問を行います。
 本日はこれをもって散会いたします。
                                         午後四時九分散会