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平成23年6月定例会(第4号) 本文




2011.06.22 : 平成23年6月定例会(第4号) 本文


◯議長(浅川力三君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、知事提出議案、第五十八号議案ないし第七十二号議案及び承第一号議案を一括して議題といたします。
 これより、上程議案に対する質疑とあわせ、日程第二の県政一般について質問を行います。
 発言の通告により、白壁賢一君に二十分の発言を許します。白壁賢一君。
      (白壁賢一君登壇)(拍手)
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◯白壁賢一君 議長に質問の許可をいただきましたので、まず初めに、頑張れ日本、頑張れ東北、頑張れ山梨。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 私は、自由民主党・県民クラブの立場から、県政一般について質問いたします。
 先般の東日本大震災により、我が国は未曽有の災害を受け、国家存亡の危機とも言える窮地に陥っております。
 しかし、歴史が示す中で、これまでも幾度ものこうした国難から立ち直ってきており、今回も、必ず乗り越えられるものと確信しております。
 さて、「一燈照隅・萬燈遍照」という言葉があります。
 これは、天台宗の開祖、伝教大師の「山家学生式」に出てくる教えであります。今時でいうと、世に不平不満を言うよりも、まず自身が片隅を照らす、その一燈が万燈となり、萬燈遍照となる。未成熟な政府頼みではなく、まず国民・県民が行動を起こすということでありましょう。
 私は、醇乎たる横内党として、八年前の知事選初出馬から、ぶれることなく、横内知事を御支持してまいりました。これからも知事をお支えする中で、山梨から明かりを灯していく、これ一筋に邁進していくことをお誓い申し上げ、以下質問に入ります。
 最初に、東日本大震災の影響への対応についてであります。
 まず、富士北麓地域の防災対策について伺います。
 本県では、現在、高い確率での発生が指摘される東海地震に対応した地域防災計画を定めており、その中で、富士北麓地域の一部で最大震度六強が観測されると想定しています。
 しかしながら、これまで想定していた規模を超えるような地震が発生することも考えられることから、地域防災計画の抜本的な見直しが必要であります。
 また、富士北麓地域においては、富士山噴火も危惧されるところであり、万が一、富士山が噴火することとなれば、溶岩流などによる甚大な被害が予想されます。
 震災を受け、知事はいち早く、防災体制の全面的な見直しを発表されましたが、今後、地域防災計画を見直す中で、富士北麓地域の防災対策について、どのように進めていくのか伺います。
 次に、県内企業の省エネ・節電対策への支援について伺います。
 震災により、電力の供給力が大幅に減少し、これに対処するために計画停電が実施され、県内の家庭や企業は大きな影響をこうむったところであります。
 この夏も電力供給量の不足が予想されており、先般、国では、最大使用電力量の一律一五%削減という電力需要抑制の目標を決定いたしました。
 このため、公共、企業、一般家庭、すべての部門において、省エネ・節電に取り組む必要がありますが、中でも、電力使用量が大きい企業の取り組みが重要であります。
 しかしながら、県内の企業は、従前から生産工程の合理化などに努め、省エネに取り組んでいるところであり、この上、一五%も削減するのは、経営的に大変厳しい状況になること必至であります。
 さらに、夏以降も、電力供給量の不足は当分続くことが懸念されており、地域経済を支える企業としては、経済活動に支障が出ないような工夫もしながら、息長く節電対策を続けていかなければなりません。
 こうした厳しい状況においても、企業は今回の節電対策を自社の省エネ化を推進する好機と前向きにとらえ、取組みを進めております。
 このような企業の取り組みを後押しし、継続的、積極的な省エネ対策を促していくことが、電力需要量の削減と地域経済の安定の両面から必要不可欠であります。
 そこで、県は、県内企業の省エネ・節電対策に対して、どのように支援していくのか伺います。
 次に、震災の影響により、経営に支障を来しているホテルや旅館などを含む中小企業に対する金融支援について伺います。
 震災による計画停電や風評被害で、被災地外において間接的な被害を受けている中小企業に対し、県ではどのような資金繰り対策を行っているのか、まず伺います。
 また、私は、今回の震災を踏まえ、中小企業の金融支援については、信用保証協会における保証が極めて重要であると考え、国への要請を行ってまいりましたが、先般、中小企業庁から全国の信用保証協会に対して通知が出され、個々の実態を十分に踏まえて総合的に勘案し、保証判断を行うこととされています。
 一方、社会的存在意義が高く、将来性もありながら、資金繰りに窮している中小企業を再生する手法として、借入債務を通常ローンから劣後ローンに転換することにより、一定期間の返済を猶予し、債務者の資金繰りを改善させるデット・デット・スワップ、いわゆるDDSと債務免除をセットで行う金融支援が有効であります。
 すべての企業に適用できるものではありませんが、こうした企業再生について、金融機関も積極的に対応すべきであります。
 そこで、県では、信用保証協会の保証判断の緩和や金融機関によるDDSと債務免除といった企業再生について、どのように考えているのか伺います。
 さらに、企業再生に関しては、県が信用保証協会に対して保証債務の損失補償をしている場合に、一定の要件のもとで、協会が中小企業の債務を免除すべきと判断したときには、県もこれに合わせて、協会に対する債権を放棄できる条例を定めている都県があります。
 中小企業の事業再生を進める上で有効であると考えますが、この条例制定について、どのような考えをお持ちか、御所見をお伺いします。
 次に、震災発生後の観光業への支援策について伺います。
 発災後、県内の観光客が著しく減少し、旅館やホテルを初めとする観光事業者は大変深刻な状況に置かれています。
 県では震災直後から、この観光危機を打破するために知事が先頭に立ち、東奔西走、誘客活動に積極的に取り組まれています。
 また、市町村や観光事業者の皆様も、集客イベントの実施や格安プランの設定など、さまざまな努力を行ってこられました。
 結果、ゴールデンウイークは、例年ほどではないものの、ある程度の個人観光客の確保が図られましたが、修学旅行などの団体旅行については、回復の兆しさえ見えない状況であります。
 特に、修学旅行を多く受け入れている河口湖周辺では、キャンセルが相次ぎ、旅館やホテル等がため息にも似た落胆の声を上げています。
 観光業にとって、修学旅行の誘致は非常に重要であります。
 今後は、県内への修学旅行を震災前の水準に回復させることはもちろんのこと、さらに件数をふやしていくことが望まれますが、県では、どのように取り組んでいくのか伺います。
 また、各国の渡航自粛勧告により、外国人観光客が激減しており、富士北麓地域においても、ほとんど見かけない状況でした。
 勧告の緩和により、観光客は若干戻り始めていますが、いまだその数は例年の数分の一と少ないことから、回復のためには、海外での風評を早期に解消する必要があります。
 そこで、県では、海外での風評被害を解消し、外国人観光客を誘客するため、どのように取り組まれているのか伺います。
 次に、甲州牛の生産振興と販路拡大についてであります。
 甲州牛は、少しばかり値は張りますが、霜降りできめが細かく、柔らかい肉質と口の中でとろける甘い脂とのコラボレーションはまさに絶品であります。生産者を初め関係者の努力がなければ、これだけの一級品はつくれないと思います。
 昨年、宮崎県の口蹄疫発生に際しては、本県の生産者の皆さんが宮崎県から多くの子牛を導入する予定であったため、子牛の確保に苦心惨たんされておられました。こうした教訓を踏まえますと、県内で優秀な子牛を安定的に確保していくことが重要であります。
 一方で、これまで甲州牛を取り扱ってきた流通や観光業界からは、甲州牛の生産頭数が少ないとの声もあります。
 そこで、県では甲州牛の安定確保や生産拡大に向け、どのように取り組んでいくのか伺います。
 また、私の住む富士河口湖町を初め、県内の観光地のホテルや旅館では、県産の高級牛肉である甲州牛は、差別化されたもてなし料理の食材としても魅力ある存在となっています。
 観光客だけでなく、ぜひ多くの県民の皆さんにも味わっていただきたいと思っていますが、県内で甲州牛を購入できる店、食せる店が、まだ少ないのが現状であります。
 山梨が誇るブランド牛肉を多くの観光客や県民の皆さんが味わえるようにしていくべきと考えますが、県では販路拡大に向け、どのように取り組んでいくのか、あわせてお伺いいたします。
 次に、自殺対策の推進についてであります。
 警察庁の統計によれば、多岐にわたる施策展開にもかかわらず、全国の自殺者数は平成二十二年まで十三年連続で三万人を超えています。
 県では、いのちのセーフティーネット連絡協議会を立ち上げるなど、おくればせながら、その対策に乗り出してきていますが、いまだ、本県は人口十万人当たりの自殺者数が、平成二十一年度に続き、発見地ベースで全国ワーストワンとなっています。
 これは、県外からの自殺者が多いということもその一因となっており、自殺防止のため、県民向けと県外からの自殺企図者向けの対策が極めて重要であります。
 これらの対策を有効なものにするためには、自殺問題をタブー視せずに、県全体のこととしてとらえる中で、県民や市町村の自殺予防意識の醸成や、地域の主体的な取り組みが不可欠であります。こうした取り組みをさらに推進するためには、自殺対策に対する条例の制定も必要であると考えます。
 そこで、条例の制定も含め、県はどう取り組んでいくのか伺います。
 また、県外からの自殺者が多い青木ヶ原樹海では、自殺企図者とおぼしき人に声をかけるなど、水際作戦が展開され、昨年は五十人を保護し、前年より自殺者が五名減少したとのことであります。多少の効果は出ていることも認めますが、まだまだ満足できる自殺者の減少数ではありません。
 保護された自殺企図者は、警察等の手により家族などのもとに戻ることになりますが、これは、自殺を決意した環境に戻るという結果になり、再度自殺を試みることになりかねません。
 重要なのは、保護した人が立ち直り、希望を持って社会に戻ることができる方策をとることであります。
 それには、県が積極的に関与する中で、本人の気持ちを理解し、寄り添いながら再出発できるよう、自立支援施設の設置など、総合的に支援を行うことが必要であります。
 平成二十二年二月議会において「自殺対策は緒についたばかり」との答弁をいただきましたが、その後の取り組みはどのようになっているのか伺います。
 次に、少人数学級の推進についてであります。
 少人数学級編制は、個性や創造性を生かした教育の充実を図ることができ、また、秋田県でも成果が出ている学力アップにもつながります。こうしたことから、保護者などからは、さらなる拡充が求められております。
 市町村教育委員会の中には、これらの求めに応じて、厳しい財政状況にもかかわらず、自主財源により教員を採用して、少人数教育に取り組んでいるところが数多くあります。
 四年前の知事の公約では、小学校全学年に三十人学級を拡大していくとしておられますが、いまだ道半ばであります。
 少人数教育に熱意のある市町村の期待にもこたえるべく、県として望ましい学級規模を示すとともに、すべての学年における三十人学級の実現に向けた取り組みを強力に推進すべきと考えますが、御所見を伺います。
 次に、国際教育の推進についてであります。
 今、世界ではグローバル化が進み、豊かな国際感覚を身につけた子供たちを育てる必要があります。
 このような中、本年四月から小学校五、六年生に外国語活動が導入されましたが、一般の教員が中心になって、AETやALTが補助を行う方法だけでは、どの程度、成果が上がるのか不明であり、期待が持てません。
 県内には、あいさつに始まり、学習やレクリエーションに至るまで、先生との会話や子供同士の会話がすべて英語で行われる独自の英語教育を進めている幼稚園があり、すばらしい成果を上げています。
 子供たちが、生活の中で外国語に親しむことが大切であり、これは、知事が提唱する国際交流ゾーン構想の礎にもなり、極めて重要であると考えます。
 そこで、県は、子供たちに豊かな国際感覚を身につけさせるため、小学校における外国語活動にどのように取り組んでいるのか伺います。
 次に、富士山新交通システム構想についてであります。
 富士山新交通システムについては、これまで観光振興や環境保全などの視点から、その導入について検討されるよう何度か質問してきました。
 現在、富士山及びその周辺地域については、世界文化遺産登録に向け、手続が進められているところであり、登録されれば、世界各国からこれまで以上に観光客が訪れ、国際的に脚光を浴びるものと期待しております。
 一方で、新たな開発に対する文化遺産の保存管理の面からの問題や、スバルラインを通行する自動車から排出される二酸化炭素の増加など、自然環境への影響も懸念されるところであります。
 私は、将来の富士山や富士北麓地域の観光振興のため、また、環境に配慮した新たな観光のあり方をこの地域から世界に発信するためにも、新交通システム構想について、早急に検討することが必要であると考えます。
 そこで、県では、富士山新交通システム構想について、どのように考えているのか伺います。
 最後に、次期廃棄物最終処分場についてであります。
 県は、長年の県政課題である最終処分場事業について、収支見通しや今後の方向性を示されましたが、明野処分場につきましては、現在進めている漏水検知の原因究明と責任の所在を明らかにした上で、可及的速やかに受け入れ再開を行い、処分場の有効活用に向け、取り組んでいただきたいと考えております。
 さて、次期処分場につきましては、産業廃棄物に関する部分について、リサイクルの進展等に伴う最終処分量の減少などにより、大幅な赤字が見込まれるとして、当面、凍結されるとのことであります。
 他方、一般廃棄物については、処理責任がある市町村が、長期間かつ安定的にその責任を果たしていくための処分場として、整備する方向で進めるとの方針を示されました。
 一般廃棄物は、自区域内処理が原則でありますが、現在、県内の市町村は、最終処分をすべて県外の民間処分場に委託しています。
 しかしながら、委託先の民間処分場の不適正な処理により、持ち込んだ市町村が対策工事の経費負担を求められた事例もあります。
 こうした問題が増加すれば、全国における自県内処理の原則が強まることになり、市町村は長期的な視点で、今後の廃棄物処理のあり方を見定める必要が出てきます。
 今般、県が示した次期処分場の考え方について、県内に一般廃棄物が長期的かつ安定的に適正処理できるスキームが構築されるよう、県・市町村が連携した取り組みがぜひとも必要であると考えます。
 そこで、県は、今後どのようにこの考え方を具体的にまとめていくのか、御所見を伺います。
 以上であります。
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◯議長(浅川力三君)白壁賢一君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)白壁議員の御質問にお答えをさせていただきます。
 ただいまは、御質問に先立ちまして、天台宗の教えを引用されながら、私とともに山梨に明かりを灯していくとの力強いお言葉を賜りました。
 今後とも、県民が将来に希望を持てるように全力で取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、東日本大震災の影響への対応について、幾つかお尋ねをいただいたわけであります。
 まず、富士北麓地域の防災対策についての御質問であります。
 本県では、東海地震や富士山噴火などによる大規模災害が想定されているわけでありますが、とりわけ富士北麓地域におきましては、富士山火山防災対策が重要でございます。
 このため、地域防災計画の見直しに当たりましては、県防災会議に富士山火山部会を新たに設置することにし、検討することにしております。
 また、東日本大震災では、避難所が被災したことによりまして、結果的に避難所が不足したという教訓がございますので、このことを踏まえまして、富士北麓地域を越えた広域的な避難体制も視野に入れながら検討していきたいと考えております。
 なお、国の中央防災会議では、東海地震の想定規模を見直すという方向で、現在、検討中でございますので、その結果が公表された段階で、県としても所要の対応をしてまいりたいと考えております。
 次に、県内の省エネ・節電対策への支援についての御質問でございます。
 今回の国の電力使用抑制を受けまして、県では県内企業に対しまして、操業時間をシフトしたり、あるいは電力使用のピークをカットするというための具体的な手法を周知していくための説明会を開催いたしております。同時にまた、各商工団体と連携しながら、企業が生産活動を円滑に継続しながら電力抑制を行う手法等について、助言や情報提供を行ってきているところであります。
 また、企業の省エネ対策につきましては、引き続きエネルギー管理士やエコアドバイザーが県内中小企業を訪問しまして、省エネ技術の紹介とか、あるいは節電計画の策定の指導を行うとともに、商工業振興資金の中の環境対策融資、また設備貸与事業などによりまして、中小企業が行う省エネ・節電のための設備の整備を支援してまいりたいと考えております。
 さらに、グリーンニューディール基金を活用いたしまして、民間事業者が太陽光発電設備の設置を行う場合、また、省エネ改修といったことを行う場合に助成する、現在やっているわけでありますが、その予算枠を拡大するということと同時に、中小企業が行う省エネ型の空調設備やLED照明の導入など、節電や省エネ対策のための設備の改修に対しても、新たに支援をすることにしているところであります。
 今後とも、本県経済を支える企業の生産活動の継続ということを最優先にしながら、県内企業の省エネ・節電対策に対しまして、積極的かつきめ細かな支援を実施していきたいと考えております。
 次に、震災発生後の観光業への支援対策についての御質問でございます。
 第一の御質問の修学旅行の誘致対策についてでございますが、震災後、県といたしましては、市町村や観光事業者とともに、本県での修学旅行の実施が多い中京圏、関西圏の三十二市の教育委員会、また主要な旅行会社を直接訪問いたしまして、本県の安全性と修学旅行先としての魅力をアピールする要請活動を行ってきたところであります。
 訪問先の教育委員会からは、それぞれ所管する校長会に対して、本県の現状と要請の趣旨を伝える旨の回答をいただいておりまして、また、複数の旅行会社では、原発問題が沈静化すれば、来年度の修学旅行先は関東方面に戻るであろうとの見解も伺っております。
 今後は、中京圏、関西圏の教育委員会や旅行会社への取り組みに加えまして、首都圏の学校も対象にして、モデルコースや体験メニューの情報提供を行うなどいたしまして、本県への修学旅行の誘致を積極的に進めていきたいと考えております。
 第二の御質問は、外国人観光客の誘致についてでございます。
 御指摘のように、風評被害によって大幅に減少しているわけでありますが、風評被害解消のためには、正確な情報を提供して、本県の安全性をアピールすることが重要であります。
 このため、この間でありますけれども、本県の安全性や観光情報を北京国際旅遊博覧会で直接PRをいたしました。同時にまた、インターネットを通じまして、広く海外に発信しているところであります。また、富士の国やまなし観光ネットの上に、新たなブログサイトを設けまして、県内の留学生が母国語で山梨の安全性を伝えていくというような試みも行っているところであります。
 今後、私自身はシンガポール、タイ、香港、台湾でのトップセールスを行うということ、また、台湾、香港の旅行誌や中国の観光ホームページへの山梨の広告の掲載などを行いまして、本県の安全性と観光の魅力を積極的に情報発信し、外国人観光客の早期回復に努めていきたいと考えております。
 最後に、次期廃棄物最終処分場についての御質問がございました。
 笛吹市境川町の次期処分場につきましては、リサイクルの進展によりまして、引き続き最終処分量が減少し、将来的には約六十三億円の多額の赤字が見込まれたことなどから、産業廃棄物のための整備は当面凍結いたしまして、県内全市町村を対象とする一般廃棄物処分場として整備するという方向で、市町村等との協議を進めているところであります。
 現在、県内では、すべての市町村が他県の民間処分場で焼却灰等を処分しているわけでありまして、自県内処理、自区域内処理が法律上は原則になっておりますから、そういう市町村の役割を踏まえますと、県内に一般廃棄物処分場を確保することが望ましいのは当然でございまして、このため、御指摘のように、県、市町村連携した取り組みが必要であると考えております。
 このため、県といたしましては、市町村等に対しまして、開業から長期間、安定的に処理責任が果たせるということとか、広域的な整備を行うことによって、建設、維持管理の効率化が図られるということなど、県内全市町村を対象とする一般廃棄物処分場をつくることの必要性とかメリットについて、十分な説明を行ってまいります。
 また、一般廃棄物処分場の整備費に対する国の交付金や県の支援策を考慮する中で、より詳細に費用負担の試算を行いまして、その内容を市町村等に提示し、処分場整備に対する市町村の理解を得ていきたいと考えております。
 こうしたことによりまして、十月末までに市町村の意向を確認して、十二月議会において一般廃棄物処分場の整備方針を明らかにしてまいりたいと考えております。
 以上をもって、私の答弁といたします。その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。
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◯議長(浅川力三君)知事政策局長、平出亘君。
      (知事政策局長 平出 亘君登壇)
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◯知事政策局長(平出 亘君)白壁議員の富士山新交通システム構想についての御質問にお答えをさせていただきます。
 富士北麓地域につきましては、世界文化遺産にふさわしい世界に誇れる国際観光地として、自然環境の保全や、すぐれた景観形成に向けて、取り組みを進めていく必要があると考えております。
 こうした中で、富士山への新交通システムにつきましては、これまでも観光振興や環境保全という観点から検討してきた経緯がございますけれども、導入の検討に当たりましては、地元の市町村を初めといたします多くの関係者の方々の合意形成、それから世界文化遺産登録への影響など、幾つかの課題がございますので、今後、地元の皆様の意向を初め、さまざまな動向を踏まえる中で、対応していく必要があると考えております。
 以上でございます。
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◯議長(浅川力三君)福祉保健部長、古屋博敏君。
      (福祉保健部長 古屋博敏君登壇)
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◯福祉保健部長(古屋博敏君)白壁議員の自殺対策の推進についての御質問にお答えいたします。
 自殺問題につきましては、議員御指摘のとおり、これを広く社会で取り組むべき課題としてとらえ、その対策を推進するに当たりましては、市町村、医療機関、民間団体などと連携を図りつつ、自殺予防意識の醸成や地域の主体的な取り組みを含め、総合的に取り組むことが重要であると考えております。
 そこで、これまで行ってきたうつ病対策を初めとする各種の実態調査や、本年度実施いたします青木ヶ原樹海周辺を中心とする自殺に関する調査研究事業の結果などを踏まえ、県が取り組むべき自殺対策の方向や、県民、市町村など、さまざまな主体における取り組みの方針を行動指針として、平成二十四年度を目途にお示しし、その推進状況を検証した上で、条例の必要性について研究してまいりたいと考えております。
 次に、自殺を図って保護された人への支援につきましては、再び生き生きとした暮らしができますよう、健康問題や経済・生活上の問題、あるいは家庭の問題など、自殺の原因を把握し、専門家と連携して、迅速に自立に向けた支援を行う必要があると考えております。
 このため、県におきましては、保健師が、再び自殺を図るおそれのある人に継続的な相談活動を行うとともに、病院を受診する際には同行するなどの支援事業を行ってまいりましたが、地域のサポート体制を一層充実する必要があるため、これらに加えて、本年度は、多重債務などの法律問題に弁護士からアドバイスを受ける事業や、かかりつけ医が早期にうつ病を発見し、精神科医と連携を強化する事業などに取り組んでまいります。
 今後、さまざまな自殺対策が地域の日常的な活動として定着し、民間団体の自主的な活動や地域の自発的な運動がさらに活発になることによりまして、自立支援施設の開設を初めとする新たな展開につながることを期待しているところでございます。
 以上でございます。
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◯議長(浅川力三君)産業労働部長、新津修君。
      (産業労働部長 新津 修君登壇)
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◯産業労働部長(新津 修君)白壁議員の中小企業に対する金融支援についての御質問にお答えします。
 まず、第一の御質問は、資金繰り対策についてであります。
 観光業を初めとします県内中小企業は、東日本大震災の影響により、経営に大きな支障を来しております。このため、震災の影響により間接的な被害を受けた中小企業を不況業種対策融資などの対象に追加しますとともに、国の新たな保証制度に合わせ、融資限度額三千万円の東日本大震災復興融資を別枠で創設したところであります。
 次に、第二の御質問の信用保証協会の保証判断の緩和等についてでございます。
 金融機関等による中小企業に対する金融支援は極めて重要だと考えております。
 このため、先月、県内金融機関や信用保証協会の代表者にお集まりいただきまして、中小企業の現在の財務状況だけでなく、技術力や成長性等を総合的に評価して、将来性を見越した金融支援をしていただくよう、要請を行ったところでございます。
 個々の信用保証やDDS、債務免除などの企業再生の手法につきましては、信用保証協会や金融機関のそれぞれの判断によるものと考えておりますけれども、今後もさまざまな手段を活用して、積極的な支援をしていただくよう、金融機関等に対して要請をしてまいります。
 第三の御質問は、求償権放棄に関する条例制定についてでございました。
 その事業の継続が、地域産業にとって利益があると認められる中小企業につきましては、事業再生を図っていくことが地域経済の活性化を進める上で重要だと考えております。
 これまで、県が損失補償している制度融資の貸付先におきまして、求償権放棄を必要とするような事業再生の事例はございませんでしたけれども、今後の再生事案等の状況を勘案し、事業再生による地域経済の振興という観点から、条例制定の必要性については検討してまいります。
 以上でございます。
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◯議長(浅川力三君)農政部長、松村孝典君。
      (農政部長 松村孝典君登壇)
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◯農政部長(松村孝典君)白壁議員の甲州牛の生産振興と販路拡大についての御質問にお答えします。
 甲州牛は、長年の家畜改良の積み重ねと、磨き抜かれた飼育技術によって、本県で生産される和牛の中で、肉質が最高級のランクに格付された山梨の畜産ブランドでございます。近年、その肉質のよさから知名度も上がり、生産拡大を求める声が流通業界や取り扱い店から寄せられるようになりました。
 県におきましても、甲州牛を県を代表する畜産ブランドとしてさらに発展させていきたいと考えていますが、甲州牛はその生産に当たって、県外から導入する子牛に依存する割合が高いという課題を抱えております。
 このため、県におきましては、県内畜産農家の子牛生産拡大を、県の酪農試験場が農業共済組合の家畜診療所と連携しながら、新たに導入する優良供卵牛を活用して支援する事業をこの六月補正予算に計上いたしました。
 また、販路拡大につきましては、生産者団体の消費宣伝活動に加え、本年度は、県が主催するやまなしブランド食肉マッチングフェアに、ホテルなどの観光関係者を初め、レストランや食肉小売店などの関係者も数多く招致して、甲州牛の魅力をPRすることにしております。
 県では、今後、このような取り組みを通じ、観光客や県民の方々が甲州牛を味わえる機会の拡大を図っていきたいと考えております。
 以上であります。
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◯議長(浅川力三君)教育長、瀧田武彦君。
      (教育長 瀧田武彦君登壇)
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◯教育長(瀧田武彦君)白壁議員の御質問にお答えいたします。
 まず、少人数学級の推進についてであります。
 中央教育審議会において、昨年七月、小中学校における標準学級を四十人から引き下げること、また、小学校低学年については、さらに引き下げることの検討が提言されたところであります。
 こうした提言を踏まえ、本年四月、国は公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律、いわゆる義務標準法を改正し、小学校一年生の学級編制の標準を四十人から三十五人へ三十年ぶりに引き下げたところであり、今後、小学校二年生以上についても、学級編制の標準の引き下げを検討することとしております。
 本県では、これまで県独自の施策として、小学校一、二年生及び中学校一年生に少人数学級を導入するはぐくみプランを実施してまいりましたが、今年度、新たに小学校三年生への三十五人学級を導入したところであります。
 今後は、国の施策に先行して少人数学級編制を実施してきた経緯を踏まえ、国の動向も見きわめながら、導入する学年や学級規模など、はぐくみプランの拡充に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、国際教育の推進についてであります。
 県では、新しく小学校に導入された外国語活動を確実に実施するため、中核となって指導する教員を平成二十年度から二年間で約四百名養成するとともに、その教員が中心となり、各学校で実践的な研修を行うなど、小学校教員の指導力向上に努めてまいりました。
 また、文部科学省で作成した英語ノートやデジタル教材の活用について研修を実施するとともに、県でも模擬授業をまとめたDVDを作成するなど、一人一人の教員が外国語活動への理解を深め、自信を持って指導できるよう取り組みを進めてきております。
 今後も、市町村で雇用する外国語指導助手や外国語に堪能な地域の方々を活用して、教員と一緒に指導に当たる体制を整備するとともに、来県する外国の児童生徒との交流の場を広げるなど、子供たちが外国語に親しむ機会をふやし、豊かな国際感覚とコミュニケーション能力の育成を図る外国語活動の充実に努めてまいります。
 以上でございます。
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◯議長(浅川力三君)当局の答弁が終わりました。
 白壁賢一君に申し上げます。残り時間がありません。
 これより、白壁賢一君の一般質問に対する関連質問に入ります。
 この際申し上げます。関連質問についてはその冒頭に、関連する事項を具体的に発言願います。武川勉君。
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◯武川 勉君 先ほど、白壁議員の富士山の新交通に係る部分で、知事政策局長から御答弁があったわけでありますが、現在の状況の中で、また加えて、富士山文化遺産登録の推進に向けて大詰めな状況の中で、先ほど知事政策局長が答えられた範疇を超えて答えるというのは、なかなか難しいかなと、その部分については理解をいたしております。
 ただ、観光立県やまなしということが、よく言われておるわけでございます。もちろん、世界の富士山、そして富士山を取り巻く自然、そのふもとのいわゆる富士北麓地域の観光を中心とした地域振興がなされて初めて、逆説的に言えば、観光立県やまなしができ得るものというふうにも思っているところでございます。
 その意味におきまして、知事さん、あるいは知事執行部の皆さん方が、観光立県やまなしということをよく言われているわけですけれども、その根底は、富士北麓地域の観光振興が確立しなければ、それはでき得ないわけでございますので、一歩譲って、同じ答弁でも結構なのですが、その部分については知事が答えていただきたかったかなと。結果として答弁が同じであっても、富士山の新交通ということにつきましては、大変大きな課題なんです。問題なんですね。
 したがって、委員会もそうですけれども、本会議も、要望というのは本来は適切でないわけでありますから、質疑質問ということになるわけでございます。答弁は、先ほど来申し上げましたように、知事政策局長が答えられた域を、今の段階では超えられないということは十分認識しております。しかし、観光立県やまなしを言うことについて、大変その問題は重要な問題なんだと。県政にとっては大変重要な問題なのだという御認識を知事、あるいは知事執行部がお持ちになっているかどうか。お持ちになっていれば、同じ答弁であっても、知事に答えてほしかったなと私は思っておるわけです。
 急な質問でございますので、その部分だけ、知事、一点、確認をしていく。私ども北麓の選出議員としては、その辺、押さえておかなければならない役割がございますので、一点、その部分だけで結構です。答弁をそれ以上広げてとか、それ以上のことは求めておりませんが、先ほど申し上げた部分について、御認識をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
 以上です。
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◯議長(浅川力三君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)武川議員がおっしゃいますように、富士山周辺地域の観光というものは、観光立県本県の最も中核的なものでございまして、であるがゆえに、また富士の国やまなしというものをキャッチフレーズにして、世界に売り込んでいるということでございます。
 端的に言えば、富士山を目指して、国内もそうですけれども、海外から大勢の観光客が来ていただけると。したがって、むしろ課題としては、そこに大勢来た観光客をできるだけ国中地域とか、あるいは八ヶ岳のほうに引き込んできて、観光の県内への波及効果を高めていくというのが、本県の観光政策の大きな柱でございます。
 御指摘がありましたように、富士山観光というものは本県にとって最も中核的な、大事なものだと思っているところでございます。
 新交通システムという構想、大変にすぐれた構想だと思うわけでありますけれども、なかなか、これを実現していくということになりますと、費用対効果の問題、もちろんありますし、同時にまた、自然保護との関係、あるいは、これから世界文化遺産というものを進めていかなければならない。そういうこともある中で、現在時点では、今後の課題として検討していくという程度の答弁で、お許しをいただきたいと思います。
 富士山観光というものが大変大事なものであるということは、我々もしっかりと認識をしているつもりでございますし、これからもそうしたいと思っておりますので、どうぞ御理解を賜りたいと思います。
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◯議長(浅川力三君)武川勉君。
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◯武川 勉君 知事から丁寧な御答弁いただいたんですけれども、ちょっと御理解いただいているのか、よくわかりませんけれども、私は先ほど申し上げましたように、知事政策局長の答弁をさらに踏み込んで御答弁いただきたいということを申し上げたのではなくて、今の状況の中では、そしてとりわけ富士山文化遺産登録の推進に向けて、今、本当に大詰めへ来ている中で、それ以上の答弁はなかなか難しいということは理解しています。しかしながら、観光立県やまなしを標榜している状況の中では、大変大きな問題につながってくることですから、同じ答弁であっても、知事に答えてほしかったなということを申し上げているわけでございまして、知事政策局長の答弁を不満だとか、さらに踏み込めと言っているわけではなくて、その部分だけなんですね。
 ですから、何かちょっと……。ちょっとそこのところを御理解いただいてないのかなと思っているんです。そういうことなんです、要するに。御理解いただけましたか。
 知事政策局長の答弁が不満ではなくて、大事な問題だから。だから一般の質問で、どこからどこまでが知事の答える範疇か。そして、どこからどこが部長答弁なのかというところ、私にはわかりませんけれども、少なくともこの問題は、関連するところ、同じ答弁であっても、知事が答えてしかるべき範疇ではないかなということを申し上げた、その部分だけ確認させていただいたわけでございます。
 一点だけ、御理解いただければ。
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◯議長(浅川力三君)答弁を求めますか。
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◯武川 勉君 いや、いいのだけども、要望ではだめなのです。一応、質疑質問でないとだめだから、答えないと、議会のルールが成り立たないのです。ですから、何か言っていただければいいのです。
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◯議長(浅川力三君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)議員御指摘のとおり、私が答弁をしたほうがよかった。また、答弁をすべきものであったかなと思っております。
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◯武川 勉君 はい、わかりました。
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◯議長(浅川力三君)関連質問を打ち切ります。
 これをもって白壁賢一君の一般質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後一時五十二分休憩
      ───────────────────────────────────────
                                         午後二時十分再開議
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◯副議長(渡辺英機君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 この際申し上げます。一問一答により質問を行う議員は、議員席最前列中央の質問者用演壇において行ってください。
 発言の通告により、早川浩君に二十分の発言を許します。早川浩君。
      (早川 浩君登壇)(拍手)
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◯早川 浩君 明全会の早川浩でございます。富士吉田市選挙区から、今回、初当選させていただきました。
 私は、議会経験、行政経験はありませんが、しかしその分、常に県民の目線で、すべては山梨県民のため、山梨県のために一生懸命努力いたします。
 本日、初登壇ですが、まさに県民の代表として、県民目線で質問させていただきます。
 先輩・同僚議員の皆様、ぜひ御指導よろしくお願いいたします。
 それでは、以下質問に入ります。
 まず、富士山世界文化遺産登録とその活用について伺います。
 私は、生まれ育った富士吉田が大好きです。富士山と大自然に囲まれたこの地域を、日本はもとより、世界の人々が集う活気あるまち、世界の富士吉田・富士五湖にしていきたいと考えています。
 このため、現在、県が関係市町村や静岡県とともに進めている富士山世界文化遺産登録に大きな期待を寄せているところでございます。
 このような中、世界遺産登録の条件であった富士五湖の文化財指定について、ことしの五月、国の文化審議会から、指定相当としての答申をいただきました。
 また、二月には、我が富士吉田が誇る北口本宮冨士浅間神社や県道の吉田口登山道が史跡指定されるなど、七月末の文化庁への推薦書原案提出に向けて、着々と準備が整いつつあることに胸の高鳴りを感じます。
 そこで、関係市町村が期待している富士山の世界文化遺産登録について、今後の見通しについて、お伺いいたします。
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◯副議長(渡辺英機君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)ただいまの世界遺産登録の見通しについての御質問にお答えをいたします。
 富士山の世界文化遺産登録につきましては、ただいま議員がおっしゃいましたように、最大の課題でありました富士五湖の国文化財指定も実現の見通しとなりまして、七月末の文化庁への推薦書原案提出に一定のめどが立ったと考えております。
 提出後は、最短で行けば、国において明年二月一日までにユネスコへ推薦書を提出いたしまして、ユネスコの諮問機関であるイコモスが現地調査を行うことになっております。そうした現地調査を経て、平成二十五年の夏ごろに開催される世界遺産委員会で、登録の可否が審議されることになるわけであります。
 現在、世界遺産の数は九百十一件に上りまして、世界遺産委員会の審議は年々厳しさを増している状況にありますけれども、富士山ができるだけ早期に世界文化遺産として登録されるように、今後とも国、静岡県、市町村等と緊密な連携を図りながら、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 ありがとうございます。七月末の推薦書原案の提出に向けて、まだ少し期日はございます。またそれ以降も含めて、十分なコンセンサスが得られるよう、努力をしていただきたいと思います。
 そして、順調であれば、二十五年度に登録されるとのことですが、登録後の構成資産の活用について、次に伺います。
 世界文化遺産登録はゴールではなく、スタートであります。登録を機に、今まで以上にこれらの構成資産を保存することはもちろんですが、登録を目指した時点で、資産の活用を考えていたと思います。私は、新たな視点で資産活用を図ることが大事であると考えます。
 そこで、現在、策定中の包括的保存計画には資産活用方策を盛り込むこととしているようですが、どのような方策を考えているのか、お伺いいたします。
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◯副議長(渡辺英機君)企画県民部長、丹澤博君。
      (企画県民部長 丹澤 博君登壇)
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◯企画県民部長(丹澤 博君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 富士山の包括的保存管理計画を作成いたします主な目的は、法令の運用、体制の整備など、さまざまな観点から資産の保存管理に係る基本方針を定めるということでございます。
 お尋ねの資産の活用につきましても、保存管理の一環として方針を盛り込むことといたしております。現段階の案といたしましては、来訪者等に適切な活用を促すために、広範囲に分布している多様な資産について、総合的で、かつ効果的な情報提供を行っていくこと。さらに、山梨、静岡両県及び市町村の観光計画に基づきまして、来訪者の受け入れ態勢の準備を進めることなどをその内容とする考えであります。
 こうした方針に基づきまして、今後、地元の関係者、市町村等とともに、資産の活用方策について検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 ぜひ、方針的なことだけではなくて、より具体的な資産の活用方策、次のステップでも構いませんが、検討されることを期待します。
 そして、ただいまは全体的な構成資産の活用策について御答弁をいただきましたが、次に、富士山山体の活用策についてお伺いします。
 私は、富士山世界文化遺産の魅力の一つには、冨士浅間神社を起点として、県道の吉田口登山道を使った、ふもとから実際に歩いて山頂を目指す登山があると考えております。
 この登山道は、既に世界文化遺産であるあの熊野古道と同様に、信仰の道として活用できるものと考えております。
 この登山道を信仰の道として活用するためには、かつてのあの富士講の人々が宿泊した、上吉田にある御師の家から、冨士浅間神社、馬返、五合目を経てから山頂を目指す登山形態を広めることが、大事であると考えます。
 こうした中で、この登山道には、まだまだ案内看板やトイレが不足しているとの地元の声があります。
 そこで、県道である吉田口登山道を信仰の道として活用する具体的方策とあわせて、施設の整備についてどのように考えているのか、お伺いをいたします。
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◯副議長(渡辺英機君)企画県民部長、丹澤博君。
      (企画県民部長 丹澤 博君登壇)
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◯企画県民部長(丹澤 博君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 富士山の普遍的な価値は、信仰の山と芸術の源泉という二つの視点から成り立っております。多くの人々にその価値を理解していただく取り組みは、将来にわたる資産の継承を期する上で、不可欠のものであります。
 このため、吉田口登山道の具体的な活用方策につきましては、先ほどお答えいたしましたとおり、今後、地元の関係者、市町村等とともに検討を進めてまいりたいと考えております。
 また、登山道の施設整備につきましては、中の茶屋から五号目までの間に、多言語表記の案内標識をことしのお山開きまでに新設いたします。それとともに、今後、地元の意向を踏まえる中で、必要な施設整備に対する支援に努めてまいる考えでございます。
 以上でございます。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 ぜひ、活用方策についても、施設整備についても、できるだけ地元の生の声を聞いていただきたいと思います。
 結びになりますが、この県道吉田口登山道を利用したかつての登山の普及は、富士山への環境負荷の軽減にも効果があり、地域の観光振興につながる登山として、県としての積極的推進をお願いして、次の質問に移ります。
 次に、医療・健康をテーマにした新たな観光振興について伺います。
 昨年六月、我が国における強い経済、強い財政、強い社会保障の実現に向けての戦略を示した新成長戦略が、閣議決定されました。
 その中で医療観光については、アジアの富裕層などを対象とした健診、治療など、医療及び関連サービスを観光とも連携して促進していくとしています。
 例えば徳島県では、徳島大学と連携して、昨年三月、中国人向けに地元食材を使った低カロリー食や、鳴門のうず潮観光などを組み合わせた糖尿病の検査試験ツアーを実施したと聞いています。
 今後、日本の医療の強みである最先端の機器による診療を提供することにより、日本の医療機関で治療・健診を受けるために来日する外国人がふえてくることが予想されます。
 そこでまず、本県における医療観光について、どのように考えているのか、お伺いいたします。
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◯副議長(渡辺英機君)観光部長、後藤雅夫君。
      (観光部長 後藤雅夫君登壇)
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◯観光部長(後藤雅夫君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 昨年六月に国が定めました新成長戦略におきまして、医療観光が我が国の成長分野に位置づけられたことから、県では、県内の病院及び人間ドック実施機関を対象としまして、医療観光に関する調査を実施いたしました。
 その結果、回答をいただいた四十二機関のうち約七六%が、医療観光を受け入れる意思がないとのことでありました。
 その主な理由といたしまして、医療従事者の確保が困難であること。また、医療通訳者養成の必要性など、さまざまな御意見をいただいたところであります。
 本県におきましては、まず何よりも地域住民のニーズにこたえる医療水準を確保することが優先課題でもありますので、医療観光につきましては、今後とも、県内医療機関はもとより、国や他県の動向等を注視しながら、関連情報の収集等に努めてまいりたいと考えております。
 以上であります。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 確かに、本県における医療観光については、まず地域の医療水準の確保が最優先されるべきであることは当然ですが、しかし、山梨県には、富士山を初めとする自然や温泉、さまざまな食材があります。
 いやしや健康文化などを活用して、病気の予防や健康づくりなど、病気にかかる前の段階、医師の関与を必要としない、こういった分野において、まずは健康をテーマにした観光振興を図っていく方法も、私はあると考えますが、その点で県の考えをお伺いします。
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◯副議長(渡辺英機君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)ただいま、健康をテーマにした観光振興について、御質問がございました。
 健康志向の高まりなどを背景にいたしまして、温泉や森林、高原気候などの地域資源を活用した運動あるいはいやしなどの健康プログラムを提供することによって、観光振興を目指すという試みは、全国的にも今、行われつつあるところであります。
 本県は、東京圏に隣接するということと同時に、豊かな自然環境に恵まれて、こうした取り組みを進める上で大変有利な状況にありますので、全国でもいち早く、こうした健康づくりを目的としたツアーなどが実施されてきたわけでございます。県におきましても、推進体制の整備に向けた取り組みなどに対して支援を行ってきたところであります。
 こうしたことを踏まえまして、本年三月に策定いたしました山梨県産業振興ビジョンにおきましては、健康増進と観光を組み合わせたウェルネスツーリズムを、本県の今後成長が期待される産業分野の一つとしてお示ししたところでありまして、今後、こうした振興を図っていきたいと考えております。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 私も、今後、高齢化の進展や健康志向の高まりなどにより、健康をテーマにしたウェルネスツーリズムに対するニーズは必ず増大していくものと考えています。
 自然豊かな地域を訪れて、そこにある自然や温泉、体にやさしい料理を味わい、心身ともにいやされ、健康を増進・保持する観光形態の推進により、観光振興はもとより、資源の活用による地域の活性化などを図っていく必要があると考えます。
 そこで、こうしたウェルネスツーリズムに対する山梨県の取り組みについて、さらにお伺いします。
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◯副議長(渡辺英機君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 本県では、北杜市や山梨市などにおきまして、森林散策や温泉入浴とか健康食材を活用した健康プログラムを取り入れたウェルネスツーリズムへのさまざまな取り組みが行われているところであります。
 また、やまなし観光推進機構では、森林が醸し出すいやしの効果を体感するツアーなど、ウェルネスツーリズム関連商品の造成、販売を行っておりまして、西沢渓谷での森林セラピー体験などは非常な人気商品になっております。
 ウェルネスツーリズムは、幅広い分野で地域経済への波及効果が期待されますので、今後、観光事業者、試験研究機関や健康関連企業などの関係事業者の間で連携しながら、魅力のある健康プログラムの開発の促進に努めると同時に、新たな着地型旅行商品の造成や販売、宣伝強化に取り組んでいきたいと考えております。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 山梨には日本一がたくさんあります。例えば、富士山と樹海を歩くメタボ解消ツアーなど、ここにしかない富士山や自然、そして、まさに健康寿命日本一の山梨県をもっとアピールしていくべきだと私は思います。
 本県のウェルネスツーリズムの振興には、企画の段階から、マスコミへのPR方法も含めて、県と民間、そして県議会議員がタッグを組んで、より実務者レベルでのフットワークのよい具体的な推進が必要であると考えます。私自身も積極的に取り組みたいと考えております。
 次に、成長分野としての医療機器などの製造産業の振興策及び金融施策について伺います。
 さきに県が策定した産業振興ビジョンには、本県において今後成長が期待される分野が示され、その中の一つに医療機器製造産業が挙げられています。
 医療や保健などの分野は、CTやMRIなどのハイテク医療機器から、使い捨て注射器まで、医療関連産業のすそ野は広く、本県の中心的産業である機械電子工業に関連する高い技術をこれに活用することによって、これらの医療関連産業に参入できるものと考えております。
 しかしながら、すぐれた技術や製品があっても、それを必要とする企業に出会わなければ、宝の持ち腐れです。
 例えば、あの痛くない注射器の針をつくった岡野工業のように、卓越した物づくりの技術を持つ町工場と大手医療機器メーカー、テルモのニーズが見事にマッチングして、世界唯一の注射器の針の開発に成功した事例もあります。
 このように、こうした企業や技術を結びつけるきっかけづくりを県がするべきであると私は思いますが、どのような方策を考えているのか、お伺いいたします。
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◯副議長(渡辺英機君)産業労働部長、新津修君。
      (産業労働部長 新津 修君登壇)
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◯産業労働部長(新津 修君)ただいまの御質問にお答えします。
 医療機器製造産業などの成長分野へ、中小企業が進出する場合、医療現場などのニーズと、企業が持つ技術を結びつける仕組みづくりが重要であると考えております。
 このため、企業側では把握しにくいような情報を提供するセミナーの開催や、成長分野に係る企業同士の研究グループの立ち上げや活動に対し助成するなど、産学官連携や医工連携、異業種連携等を促進してまいります。
 また、工業技術センターにおきましては、医工連携を目指した大学との共同研究による成果も幾つか出てきておりまして、こうした成果を企業の製品化へつなげることにも努めてまいりたいと考えております。
 以上です。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 医療機器などの分野に参入するためは、開発や研究は欠かすことができない要素であります。しかし、その研究開発に必要な資金や人材は、中小企業にとって大きな負担になります。このため、成長分野に進出しようとする中小企業に対して、資金的な支援が必要であります。
 そこで、まず、このような企業に対して、県としてどのような支援を行っていくのか、お伺いいたします。
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◯副議長(渡辺英機君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 経営資源が十分でない中小企業が、新たな成長分野に進出していく場合に、特に資金の確保が課題になることが多いわけでございまして、こうした課題を軽減してやることが大切でございます。
 このため、今回の六月補正予算では、産業振興事業費補助金という事業費八千万円、これは債務負担行為でありますけれども、制度を新たに創設いたしまして、意欲のある中小企業が新技術・新製品の研究開発を行おうという場合に、企業の規模や研究の内容に応じて支援する、助成措置を講ずるということをやろうとしております。また、金融面からも、商工業振興資金の中に新分野進出支援融資がございますが、この融資枠の拡大を行って、そうした研究開発を行う成長分野に進出しようとする中小企業を支援したいと考えております。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 県の商工業振興資金に、成長産業へ進出する企業を対象とした資金を拡充したとのことですが、このように融資メニューや融資枠を拡大しても、実際に中小企業者から、必要とする借入金がなかなか難しい、困難であるという声を私は耳にします。これは、実際に資金を出す側の金融機関の貸付基準や信用保証協会の保証条件が、既存の制度と変わらないからではないでしょうか。
 産業振興ビジョンは県が策定したものですから、このような業種に進出しようとする企業に対しては、県として、金融機関や信用保証協会が融資しやすい制度資金を創設するべきであると考えますが、知事のお考えをお伺いいたします。
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◯副議長(渡辺英機君)産業労働部長、新津修君。
      (産業労働部長 新津 修君登壇)
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◯産業労働部長(新津 修君)ただいまの御質問にお答えします。
 ただいま、知事から御答弁申し上げましたように、成長分野等への進出を金融面から支援するため、商工業振興資金の新分野進出支援融資について、融資枠を拡大することといたしました。この融資枠の拡大とあわせまして、貸し付けを行う金融機関に対しましては、その原資として県から資金を預託する割合を約三割から五割にふやすことによりまして、金融機関の側の負担を軽減して、融資しやすくいたしました。
 また、借り手の側の中小企業に対しましては、他の融資と比べて、貸付利率の引き下げや償還期間の延長などを行うことによりまして、有利な条件としたところであります。金融機関、中小企業の双方にとって利用しやすくなるよう工夫したところでございます。よろしく御理解お願いしたいと思います。
 以上でございます。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 例えば、先般、笛吹市や富士河口湖町が創設しました東日本大震災にかかわる新たな災害対策融資については、金融機関や信用保証協会のリスクを減らして、これを市や町が実際に負担しているため、融資枠を超えるほどの申し込みがあったとのことです。
 こうしたことから、せめて、県が策定した産業振興ビジョンに掲げた事業を対象とする制度資金については、山梨県が金融機関や信用保証協会のリスク負担部分の損失補償などを行うことによって、融資しやすい制度になると思いますが、こうした制度の創設についてはいかがでしょうか。お伺いいたします。
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◯副議長(渡辺英機君)産業労働部長、新津修君。
      (産業労働部長 新津 修君登壇)
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◯産業労働部長(新津 修君)ただいまの御質問にお答えします。
 この新分野進出支援融資は、金融機関と信用保証協会が貸し倒れリスクを分担する、いわゆる責任共有制度の対象となっております。
 この責任共有制度は、両者が適切な責任のもとで融資を行うということが必要との観点から、平成十九年十月ですが、中小企業庁により制度改正が行われまして、全国一律で導入された制度であります。その趣旨からも、本県が独自に金融機関に対しまして損失補償することは困難なものと考えております。
 また、信用保証協会のリスク負担分につきましては、現状では、国の保険制度で全額補てんされることとなっておりますので、協会の実質的な負担は存在しないということでございますので、現時点で、県が損失補償を行うことは考えておりません。
 以上でございます。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 例えば静岡県や千葉県などでは、またほかの県も、新分野進出資金については、実際に県が信用保証協会への損失補償を行い、融資を促して、産業振興を図っている例もあるんです。ぜひ、本県でも、そのような取り組みを行うよう要望して、次の質問に移りたいと思います。
 次に、県の制度融資を、より使いやすい制度とするためには、借り手である中小企業者に直接、接している金融機関からも、制度に関する生の声をもっと聞く必要があると思います。
 先般、県と金融機関のトップ同士の会議が開催されたと聞いておりますが、私は、各金融機関や信用保証協会、そして産業支援機構などの実務者レベルによる意見交換会の場を県が設けて、現場の生の意見が制度融資の見直しにつながることを期待して、そのような会議の開催を提案いたしますが、この点について御所見を伺います。
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◯副議長(渡辺英機君)産業労働部長、新津修君。
      (産業労働部長 新津 修君登壇)
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◯産業労働部長(新津 修君)ただいまの御質問にお答えします。
 商工業振興資金につきましては、従来から経済情勢や保証制度の改定などに対応しながら、見直しを行ってまいりました。
 この見直しを行う際には、商工団体や中小企業の考えを聞くことが重要であると考えておりますので、これまでも、商工団体等との意見交換を行いますとともに、信用保証協会と協力して、中小企業を対象としたアンケート調査などを実施して、制度改正を行ってまいりました。
 金融機関や商工団体の代表者が、県内経済に関する情報交換を行います地域経済対策協議会なども設置をしてはおりますけれども、今後は、議員御指摘のように、金融機関で実際に融資業務に携わる方々との意見交換を密に行うことにより、現場の声を制度に反映させるよう努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 ありがとうございます。現場の声を聞いて、県として、より中小企業者の立場、目線に立った取り組みを期待しております。
 それでは次に、人材確保について伺います。
 研究開発には、基礎となる技術や設備が必要であり、新しい分野に進出するためには、豊かな発想と最新の情報を収集する人材が必要であります。
 しかしながら、これらの人材養成には、時間と費用がかかります。企業にとっては、このことは大きなリスクと負担を伴うことになります。
 そこで、県は、新しい分野への進出を担う人材の育成・確保を図る施策を講ずるべきであると思いますが、御所見をお伺いします。
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◯副議長(渡辺英機君)産業労働部長、新津修君。
      (産業労働部長 新津 修君登壇)
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◯産業労働部長(新津 修君)ただいまの御質問にお答えします。
 中小企業における研究開発のための人材の育成・確保は、企業の新たな事業展開におきまして、極めて重要な役割を担っており、多くの中小企業で、研究部門の技術者の確保が課題となっていると考えております。
 このため、これまでも工業技術センターなどで実施しております、ものづくり人材育成研修や、山梨大学と連携した産学官連携技術移転・交流促進事業などによりまして、研究開発のための人材育成には取り組んできたところでございます。
 今回、さらに成長分野への進出を促すために、新設の産業振興事業費補助金におきましては、成長分野へ進出しようとする企業に対しまして、研究者の人件費についても、研究開発費の一部として助成を行い、人材の確保を支援することといたしております。
 以上でございます。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 人材育成・確保の方策として、例えば地元民間企業と高校、学校との事業などによる積極的な交流も必要だと思います。
 結びになりますが、静岡県のファルマバレープロジェクトでは、県立がんセンターと沼津高専、そして県が連携して、医療関連産業の振興と集積を図っております。
 本県においても、物づくり関連企業と県の工業技術センターや山梨大学など産官学、そして、さらには現場である医療関係機関との連携による山梨における医療関連産業の振興と集積についての検討をしていただけることを要望して、この質問を閉じます。
 最後に、学校の校庭の芝生化について伺います。
 私は、高校、大学時代は選手として、また現在は地域の子供たちのコーチとして、ラグビーにかかわってきました。経験上、練習や試合においても、グラウンドは土よりも芝生のほうが、断然モチベーションが上がります。
 学校の校庭の芝生化は、屋外での遊びやスポーツなど、体を動かす楽しさを通じて、児童や生徒の豊かな感性を育て、健康な体づくりや体力向上にもつながります。
 こうした観点から、積極的に校庭の芝生化を進めている鳥取県や埼玉県は、昨年度公表されました文部科学省の調査によりますと、小学生の体力テスト結果では、全国で鳥取県が十位、埼玉県は十一位でありました。これに対して山梨県は三十位であり、学校の校庭の芝生化は体力向上の要因にもつながるとの調査結果が発表されています。
 そこで、まず、本県の県立学校及び公立の小中学校における芝生化の現状について、お伺いします。
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◯副議長(渡辺英機君)教育長、瀧田武彦君。
      (教育長 瀧田武彦君登壇)
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◯教育長(瀧田武彦君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 県立学校につきましては、平成二十二年度にやまびこ支援学校、ふじざくら支援学校、かえで支援学校において、校庭の一部を芝生化したところです。
 また、県内の公立小中学校で芝生化を実施している学校は、平成二十三年五月現在で、北杜市、甲斐市、昭和町、富士河口湖町の二市二町の小学校六校となっております。
 以上でございます。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 本県に比べて、鳥取県では、ちなみに県立学校は十校、小中学校は二十五校、そして公立の保育所においては五十三カ所もが、芝生化を実施しております。
 現在、先ほど県の特別支援学校三校については、校庭の一部を芝生化済みとのことですが、私は県立の高校においても、サッカーやラグビーなどの競技力の向上のためにも、芝生化について、さらに進めていくべきだと考えますが、御所見をお伺いします。
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◯副議長(渡辺英機君)教育長、瀧田武彦君。
      (教育長 瀧田武彦君登壇)
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◯教育長(瀧田武彦君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 校庭の芝生化には、スポーツ活動の安全性と多様性の向上、砂塵の飛散や夏季における照り返しの抑制など、教育上、環境保全上、多くの効果があると考えております。
 しかし、県立高校につきましては、芝生化になじまない競技との共用部分があること。校庭が広いため、多額の整備費や維持管理にも多くの費用と労力を要することなどの課題もございます。
 このため、引き続き、先進県の取り組み状況や、各県立高校の校庭の状況や利用形態などの調査研究を進め、学校の実情に応じた芝生化を検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 なかなか難しいとのことですが、例えば、先ほどの鳥取県の鳥取方式と呼ばれる方法では、グラウンドの面積や利用人数、そして野球部に配慮した方法で芝生化をすることによって、従来の十分の一の施工費で完成しております。また、除草などを行わない方法によって、維持管理面の軽減も図っているんですね。
 この方式は、既に和歌山県や埼玉県、その他、ほかの市町村にも実際広まっておりまして、このような実際に行っている先進地域の調査研究を早急に行っていただきたいと考えております。
 そして、次に、公立の小中学校の芝生化の推進についてはいかがでしょうか。
 鳥取県や和歌山県、埼玉県などでは、小中学校の芝生化に対して、県が市町村に対して積極的に補助金を出している例もふえています。
 そこで、公立の小中学校の芝生化について、本県はどのよう考えているのか、お伺いいたします。
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◯副議長(渡辺英機君)教育長、瀧田武彦君。
      (教育長 瀧田武彦君登壇)
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◯教育長(瀧田武彦君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 公立小中学校の芝生化につきましては、一定の効果が期待できますことから、市町村に対し、芝生化の効用や整備方法、維持管理などについて、専門家による研修や先進事例の視察などを実施し、普及啓発を図ってまいります。
 また、校庭の芝生化につきましては、県や国の補助制度の対象となっていることから、導入に当たりましてはその活用を図るよう、周知や助言を行ってまいります。
 以上でございます。
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◯副議長(渡辺英機君)早川浩君。
      (早川 浩君登壇)
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◯早川 浩君 先ほど、県の補助制度もあるとのことですが、市町村では実際にまだまだ十分知られていないように思われます。私自身もPRをしていきたいと考えますが、県としても、積極的な普及啓発をお願いします。
 質問は以上ですが、私の地元、富士吉田市においては、本年度、昭和大学で、地域貢献の一環としてグラウンドの芝生化を行っております。
 大学側と地元ロータリークラブや地元のラグビー関係者との共同作業で、先日、私も子供たちと一緒に芝の植えつけ作業を行ってきました。今後の維持管理も含めて、課題である地域との協働の機運は高まっています。地域のスポーツ振興にも、必ず寄与するものと期待しております。
 結びとなりますが、本県の自然環境と芝生のグラウンド、芝生の広場は、いやしの広場やスポーツ合宿といった観点で、観光にも必ずつながると私は考えます。
 学校の校庭の芝生化は、知事のマニフェストにもあげられております。
 今後、県の積極的かつ具体的な取り組みを期待しております。
 以上で、私の一般質問を終了しますが、本日、ようやくこの議場において質問させていただきまして、議会人としてのスタートが切れました。きょうの日を忘れず、山梨県議会議員として誇りを持って、全力で山梨県のため、地域のために取り組んでいきます。御清聴ありがとうございました。
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◯副議長(渡辺英機君)これより、早川浩君の一般質問に対する関連質問に入ります。森屋宏君。
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◯森屋 宏君 早川君の新鮮な質問の後で、やりにくいんですけれども、先日も私も本会議で話をさせていただきましたし、きょうの午後からの議論でもありますように、産業転換が進められていかなければいけない本県にとりましては、私は、観光というのはこれから大変大きな産業になっていくということで、富士山世界文化遺産登録とその活用についてというところで、関連質問させていただきたいと思います。
 そういう意味で、本県の将来の産業ということを見据えたときに、昨年来ですか、推薦書原案の登録が難しい。その後の知事を初め職員の皆さん方が、現場に何度も足を運ばれて努力をされてきた姿を見まして、心から感謝を申し上げたいなと思うわけでございます。
 そんな中で、私が一つ考えますのは、今回の富士山の世界遺産登録と、それから従来、国内において幾つもの世界遺産登録がありましたけれども、この違いは何かなと考えたときに、従来の、世界遺産登録を目指し、そして獲得してきたところというのは、どちらかというと、世界遺産登録を契機に知名度を上げて、そしてある意味、観光客をその地域へ呼び込みたいと。地域活性化を図りたいという地域が多かったのかなと思うわけです。
 しかし一方において、富士山の場合を考えますと、もう既に、御存じのとおりに国内では有数の観光地でもありますし、今日では世界的と言っても過言ではないくらいの観光地になっていると私は思います。
 ということでございますから、昨年七月に山梨県と静岡県の学術委員会が東京で行われたわけでございますけれども、そのときに文化庁のほうから、富士山の世界遺産登録は、かつてない視点と手法に基づく保存管理が必要であるという言葉が最後のほうで出てくるんですね。そういうことからも、大変大きな課題だなと思います。
 そこで、まず一つ、世界文化遺産登録ということがいよいよ現実味を帯びてきますと、マスコミ頻度等も多くなってまいりますので、私はもう既に観光客、あるいは富士山への登山客等もふえてくると思うんですね。そうした場合に、昨年、一昨年あたり、相当の登山客も来ているということで、一方において規制という……
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◯副議長(渡辺英機君)発言は端的に願います。
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◯森屋 宏君 はい。
 規制という方向も出てくるのではないかなと思いますけれども、現状、今の時点での見解をお願いいたします。
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◯副議長(渡辺英機君)企画県民部長、丹澤博君。
      (企画県民部長 丹澤 博君登壇)
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◯企画県民部長(丹澤 博君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 富士山の普遍的価値を認識するには、信仰の山ということで、登るという行為が大変大切な要素であります。しかし、一方で、混雑による危険性、渋滞あるいは環境負荷等も懸念されますので、そういったことに対する対策につきましては、登録後の動向等を踏まえまして、幅広い観点から十分な検討を要するものと考えております。
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◯副議長(渡辺英機君)森屋宏君。
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◯森屋 宏君 ぜひ、何度もリピーターが来るようなことを考えていただきたいと思います。
 二番目ですけれども、先ほど早川議員のほうからお尋ねがございました浅間神社から始まる、要するにふもとから山頂を目指していく登山ということが、特に外国人の方に多いということでございます。
 先ほどの話もありますように、これは県道ということでありますので、これから登録がされた場合に、これを整備していくことが可能なのか。あるいは、現状を維持して、むしろ保存していくという方向性になるのか、その辺の考え方をお願いいたします。
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◯副議長(渡辺英機君)企画県民部長、丹澤博君。
      (企画県民部長 丹澤 博君登壇)
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◯企画県民部長(丹澤 博君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 吉田口の登山道につきましては、北口本宮冨士浅間神社から山頂に至る全体が、文化財保護法に基づく特別名勝と史跡に指定されております。世界遺産として登録されましても、こういった法律、道路法等もありますけれども、新たな規制が加わるというものではございません。現行の法規定の範囲内であれば、整備は可能であります。
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◯副議長(渡辺英機君)森屋宏君。
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◯森屋 宏君 何か地元の市長などのお話を聞くと、外国人、特に欧米系の人たちが多いということで、英語表示の看板等もお願いしたいと思いましたけれども、先ほどの部長答弁で、ことしの夏からされるということで、大変感謝申し上げているところでございます。
 最後ですけれども、今まで幾つか、私も登録された場所を見てきましたけれども、地元の地域の期待感というものと、現実的に登録後の事象というか、現象というか、多くの観光客が来るということで、いろいろな問題も起きるということを聞いてまいりました。
 ぜひ、そういうことも想定されて、地元の皆さんと十分な議論の場を設けていただいて、先ほどの早川議員のお話もございましたけれども、一番大切なのは、地元の皆さん方とのコンセンサスであると思いますので、ぜひその辺をお願いしたいと思います。御所見をお伺いいたします。
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◯副議長(渡辺英機君)企画県民部長、丹澤博君。
      (企画県民部長 丹澤 博君登壇)
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◯企画県民部長(丹澤 博君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 保存管理の方針を定める包括的保存管理計画の原案を、今つくっているわけですけれども、その作成に当たりましては、これまでも市町村、地域住民の方、観光関係の団体等からなります協力者会議というところで、地元の幅広い方々の御意見をいただきながら、作業を進めてきております。
 今後とも、引き続き、こうした関係者の方々と十分な協議を重ねてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯副議長(渡辺英機君)ほかに関連質問はありませんか。
      (「なし」と呼ぶ者あり)
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◯副議長(渡辺英機君)関連質問を打ち切ります。
 これをもって早川浩君の一般質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後三時一分休憩
      ───────────────────────────────────────
                                         午後三時十六分再開議
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◯議長(浅川力三君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 発言の通告により、望月利樹君に二十分の発言を許します。望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)(拍手)
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◯望月利樹君 フォーラム未来の望月利樹でございます。質問に先立ちまして、こうやって県議会の場に送り出していただいたすべての方々に感謝の意を表すると同時に、県民の代弁者たる議会人の使命を胸に質問をいたします。
 まず、地域医療再生計画についてであります。
 国は、都道府県が策定する地域医療再生計画に基づく事業を支援するため、平成二十二年度補正予算において、総額二千百億円の地域医療再生臨時特例交付金を計上しました。
 これをもとに、全国五十二の三次医療圏に一律十五億円を配分するとともに、残りの千三百二十億円については、都道府県が策定する計画内容に応じ、必要性、効率性、有効性、公平性及び優位性等の観点から評価を行い、あわせて百二十億円を上限に配分を行うとのことであります。
 私は、この交付金を有効に活用し、本県の医療再生に結びつけていくことを期待するものであります。
 こうした国の動きを受け、本県でも新たな地域医療再生計画を策定し、過日、国に提出したとのことでありますが、本県の地域医療の再生に当たり、まず現状と課題をどのように認識されているのか伺います。
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◯議長(浅川力三君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 まず、地域医療の現状と課題についての御質問でございます。
 本県の地域医療は、平成十六年に臨床研修制度が導入されて以来生じた医師の不足問題によりまして、依然として厳しい状況にございます。
 特に、救急病院の受け入れ態勢の確保が難しくなっていることから、救急患者の搬送時間が増加する傾向にあるという救急医療の問題。また、近年、分娩を取り扱う医療機関が減少して、身近で安心して子供を産むことができる、そういう環境の確保が難しくなっているという産科医療の問題。さらに、がん患者の一割以上が県外で入院治療をしているなど、県内で高度専門医療が受けられる体制が十分ではないという高度専門医療の問題。そして、万が一、大きな災害が発生したときに、必要な医療が提供できる体制の整備が十分整っていないという災害医療の問題、そんな問題があるのでございまして、こうした地域における医療課題を早急に解決する必要があると考えております。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 ただいま説明いただいたとおり、こうした現状と課題を踏まえ、県におかれては、早速、六月補正予算案に、本県への配分が確実な十五億円の交付金を活用して実施する事業のうち、特に緊急度が高い事業を計上されたところでありますが、新たな地域医療再生計画は全体としてどのようなものか、その概要を伺います。
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◯議長(浅川力三君)福祉保健部長、古屋博敏君。
      (福祉保健部長 古屋博敏君登壇)
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◯福祉保健部長(古屋博敏君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 新たな地域医療再生計画につきましては、本県の医療課題の解決に向けまして、六つの施策の柱を設定し、これに基づく事業を展開していくこととしております。
 具体的に申し上げますと、先端医療を受けられる体制の強化や、周産期医療体制の拡充、そして救急医療や災害医療のさらなる充実に鋭意取り組んでまいりますとともに、医師等の人材確保や、限られた医療資源を効率的に活用していくための医療連携体制の構築に取り組んでまいる考えであります。
 今後、国の有識者会議の審査、評価を経まして、九月には交付決定がある見通しでありますので、追加配分のあった事業につきましても、交付決定後に速やかに着手し、計画期間である平成二十五年度までに各事業を着実に実施することによりまして、地域医療の再生を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 本県の地域医療の最大の課題は、医師不足に起因する医療提供体制の脆弱さにあることは、論を待ちません。
 特に、峡南医療圏においては、人口十万人当たりの医療施設従事医師数が約百七人と、県平均の約二百四人に比べ大きく下回っていることから、必要なときに必要な医療が受けられる体制を確保することが困難な情勢となっております。
 中でも、住民が安心して暮らしていく上で欠かすことのできない救急時の医療体制は深刻で、地域で働く医師が少なく、対応可能な診療科も限られるため、隣接する中北医療圏や静岡県の医療機関に搬送されたり、搬送に思いのほか時間がかかったりしたという、まさに命にかかわる、こういう話も聞き及ぶところであります。
 そこで、峡南医療圏の救急医療の現状、特に救急時の搬送先や搬送時間はどのようになっているのか伺います。
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◯議長(浅川力三君)福祉保健部長、古屋博敏君。
      (福祉保健部長 古屋博敏君登壇)
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◯福祉保健部長(古屋博敏君)ただいまの御質問にお答えします。
 峡南地域におきまして、手術や入院を要する重症患者を休日や夜間に受け入れますいわゆる二次救急医療につきましては、社会保険鰍沢病院、市川三郷町立病院など五つの病院が輪番制により対応しておりますが、平成二十一年に他の医療圏に搬送された患者の割合は三〇%を超え、県平均の二〇%に比べ、一〇ポイントほど高くなっております。
 また、搬送に時間を要するケースも多くなっておりまして、通報があってから医療機関に収容されるまでに要した時間は平均四十二・一分ということで、県の平均の三十四・三分を上回り、搬送に一時間以上かかったケースが全体の約一四%となっております。
 こうした状況の改善は喫緊の課題であり、地域医療再生の最も大きなテーマの一つと認識をしております。
 以上でございます。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 こうした状況を踏まえ、峡南医療圏の医療提供体制の改善・強化を図っていくためには、何よりも医師の確保が必要であります。育成には時間がかかることも、また事実であります。
 このような中、私は、限られた医療資源を効率的に活用することにより、救急医療体制の整備はもちろんのこと、地域の医療体制を再編していくことが必要ではないかと思うところであります。
 さて、峡南北部地域においては、社会保険鰍沢病院と市川三郷町立病院という同じような規模の病院が近接しております。これらの医療機関の再編・統合を含めた連携方策について、県はどのようにお考えか伺います。
 また、地域医療再生計画を推進する中で、峡南北部地域の医療連携の推進に向け、どのような取り組みを行っていく考えか、あわせて所見を伺います。
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◯議長(浅川力三君)福祉保健部長、古屋博敏君。
      (福祉保健部長 古屋博敏君登壇)
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◯福祉保健部長(古屋博敏君)ただいまの峡南北部地域の医療連携につきまして、お答えします。
 市川三郷町立病院と社会保険鰍沢病院につきましては、距離が約三キロしか離れておりませんが、常勤医がそれぞれ八名、九名と少ないために、救急患者の受け入れに支障が生じるとともに、診療科が一部休止するなど、さまざまな影響が生じております。
 このような中、両病院の再編が行われ、中核となる病院が創出することができれば、医師等の集約化によりまして、救急医療など地域が求める医療体制が構築されますとともに、医師等の人材確保にもつながるため、県といたしましては、市川三郷町と富士川町及び両町議会における連携に向けた取り組みを積極的に支援しております。
 また、両町による地域の中核的病院の創出に向けた合意がなされた場合には、地域医療再生基金を活用しまして、山梨大学等からの医師の派遣や、必要な医療設備の整備、病院間巡回バスによる患者の利便性の確保などの支援を行ってまいりたいと考えております。
 以上であります。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 執行部側の手厚い保護の答弁を賜り、本当にうれしく思っております。命にかかわる問題なので、引き続き御配慮をお願いいたします。
 次に移ります。
 次に、森林保全等を目的とした新税について、質問いたします。
 本県は、四方を山々に囲まれ、豊富な森林資源に恵まれており、近年は台風や洪水などの大きな災害に見舞われることなく、安全・安心な毎日を過ごせることに改めて感謝せずにはいられません。しかし、思い起こせば、明治末期には相次いで大水害が発生し、県民は大変苦しい生活を強いられました。災害は忘れたころにやってくるといいますが、今こそ災害に備えるための体制を整えるべきときであると思います。
 森林の中には、人の手が入らずに荒廃が進んでいるものもあります。これは、本県の森林面積の半分以上を占める民有林について、木材価格の低迷や山村地域の過疎化、高齢化、生活様式や農業形態の変化に伴い、所有者による森林管理ができなくなってきていることが原因です。このままの状態が続けば、いずれ大きな災害が発生するおそれがあります。
 知事は、中長期的な視点に立って、こうした状況に対応していくための新たな税の導入を決断されましたが、土砂災害の防止や洪水の緩和など防災機能を持つ森林を適正に整備・保全していくためには、有効な一つの手段であり、県民全体で協力していくことがよい方法であると思います。
 しかし、生活保護を受けている人や年金生活者、障害者などで経済的に苦しい人たちについては、配慮が必要と考えます。その点について強くお願いし、以下質問に入ります。
 これまでの県の説明では、新税を導入した場合の税収は二億七千万円程度であり、その使途としては荒廃した民有林の整備等を行っていくとしています。
 県民全体で森林整備を行っていくための税金であるとすれば、徴収した税金がほかの事業に使われることなく、確実に導入の目的に沿って活用されなければならないと考えます。
 そこで、どのようにして、その使途を明確にしていくおつもりか伺います。
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◯議長(浅川力三君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 新税は、公益的な機能を有する森林を県民全体で守り育てていこうという理念に基づいて導入するものでありますので、地域社会の費用を県民が広く負担するという性格を持つ県民税均等割に上乗せする超過課税方式によって、生活保護などを受ける方は除かれますけれども、一定以上の所得のある県民の皆さんに等しく負担をお願いするというものでございます。
 この県民税は、その使途を特定されない普通税でございますので、御指摘のように、森林整備に確実に使われなければならないという観点から、新税相当分を明確に区分しておく必要があると思います。
 このため、新たに基金を設置いたしまして、新税徴収分の全額をここに繰り入れまして、森林の整備・保全のための事業に活用して、本県の森づくりに取り組んでいきたいと考えております。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 使途はわかりました。しかし、経済が低迷しているこのときに、県民に新たな負担を求めるのですから、貴重な収入となるわけです。
 このため、この税が有効に使われているかどうか県民にわかる仕組みが必要と考えますが、御所見を伺います。
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◯議長(浅川力三君)森林環境部長、中楯幸雄君。
      (森林環境部長 中楯幸雄君登壇)
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◯森林環境部長(中楯幸雄君)森林保全等を目的といたしました新税の活用内容等の透明性を高めまして、森林整備に対する県民の御理解をいただくことは、大変重要でございます。
 このため、県民や有識者などで構成いたします基金運営委員会を設置して、各年度の事業内容の検討や、事業効果の検証を行っていただき、その結果を県民の皆さんに公表してまいります。
 以上です。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 新税を導入して、個人の財産に対して貴重な税金を投入するわけですが、本来の目的が果たせるようにすることが大前提だと思います。
 そこで、森林整備を行うに際しては、森林の持つ公益的機能を将来にわたって確保するため、所有者に対して一定の制限を求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
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◯議長(浅川力三君)森林環境部長、中楯幸雄君。
      (森林環境部長 中楯幸雄君登壇)
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◯森林環境部長(中楯幸雄君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 新税は、中長期的な視点に立って、民有林所有者にかわり、荒廃した森林を整備、保全することにより、洪水や土砂災害の未然防止、地球温暖化防止や生物多様性の保全など、森林の持つ多様な公益的機能を高めていくために導入するものでございます。
 このため、新税を活用して森林整備を行う場合には、一定期間、民有林所有者の権限を制限することを条件としてまいります。
 具体的には、荒廃した人工林の間伐などを行った場合は二十年間、伐採後に放置されていた森林に新たに植栽をした場合は三十年間にわたり、森林の伐採行為を禁止するなど、公益的機能の維持、増進を図ってまいります。
 以上でございます。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 新税の有効な活用ができることを期待しまして、次に移ります。
 次に、林業公社の改革についてであります。
 林業公社については、平成二十二年度末において累積債務が二百七十億円に達するなど、非常に厳しい経営状況に置かれています。これまで公社は、県内における森林資源の造成や整備、森林・林業に関する普及啓発などに、大きな役割を果たしてきたわけですが、現在の財務状況等からは、その存続そのものが困難なのではないかとも考えるところです。
 このような状況は本県に限ったことではなく、全国的にも、分収林事業の行き詰まりなどを受けて林業公社の見直しが行われており、既に三県において公社の解散に至り、このほかの幾つかの県でも、廃止を含めた検討がなされている一方で、存続の方向の県も幾つかあると聞いております。
 そこで、まず、現在の状況を踏まえて、県として公社の存続についてどのようにお考えか、御所見を伺います。
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◯議長(浅川力三君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)ただいまの林業公社の御質問にお答えいたします。
 林業公社は、戦後の大幅に増加することが見込まれた木材需要にこたえるために、民有林の所有者約五千人と分収林契約を締結しまして、約八千ヘクタールの人工林を造成してまいりました。
 しかし、事業に必要な財源は主として借入金でございまして、大幅に下落した現在の木材価格で試算いたしますと、最終的には二百億円を上回る債務超過が見込まれることから、現在、抜本的な見直しについての検討作業を、公社の存続・廃止を含めた幅広い観点から行っているところでございます。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 公社の改革が必要と考えます。
 公社の改革に当たっては、分収林契約地における森林の保育・管理などの今後の森林管理のあり方や、多額の債務の処理など、多くの課題があると考えますが、公社の改革の方向性について、基本的な考え方を伺います。
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◯議長(浅川力三君)森林環境部長、中楯幸雄君。
      (森林環境部長 中楯幸雄君登壇)
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◯森林環境部長(中楯幸雄君)ただいまの御質問にお答えします。
 林業公社の改革に当たりましては、木材価格の動向を考慮した伐採時期の変更、契約者との収益分収割合の見直しなど、債務の抑制に向けた取り組み。また、育成途上の森林に対する間伐等の保育や、伐採跡地における適切な森林の再整備が継続的に実施できる森林の管理体制の確保。さらに、多額の赤字が見込まれる中で、将来の県財政への影響を考慮した計画的な債務処理などを十分踏まえまして、引き続き検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 次に、改革に向けての方法及びスケジュール等についてであります。
 公益法人制度改革により、平成二十五年十一月までには、新法人への移行を含め、抜本的な対応が必要とされており、改革に向けて残された時間はわずかであります。
 五月に公表されたチャレンジミッションでは、林業公社の改革が重点項目に掲げられており、このことから、県としてもスピード感を持って取り組まれるのではないかと期待しているところであります。
 そこで、どのような方法で改革に当たってのプランを検討していくのか。あわせて、そのスケジュールについてもお伺いします。
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◯議長(浅川力三君)森林環境部長、中楯幸雄君。
      (森林環境部長 中楯幸雄君登壇)
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◯森林環境部長(中楯幸雄君)ただいまの御質問にお答えします。
 林業公社につきましては、現在、約二億円の債務超過が発生しております。平成二十五年十一月の公益法人改革の移行期限も控え、今後は県出資法人経営検討委員会などの専門的な御意見も伺いますとともに、県議会での御議論もいただく中で、本年中に改革の方向を明らかにした改革プランを策定してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 有効な改革プランとなることを期待しまして、次に移ります。
 次に、農産物のブランド化と販売戦略についてであります。
 本県は、恵まれた自然環境や農業者の卓越した技術により、桃やぶどうなど、高品質な果物が生産されています。しかし、全国一の生産量を誇りながら、その知名度は必ずしも高いとは言えない状況にあります。
 県産農産物の知名度を向上させるためには、全国の消費者に品質の高さをアピールし、結果として山梨産の農産物を選んで購入していただくことが重要と考えます。
 そこで、まず、現状の県産農産物の消費宣伝の取り組みについて伺います。
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◯議長(浅川力三君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 生産量、品質とも日本一の桃、ぶどうなど、山梨の農産物は、本県の顔とも言える重要なブランドでございます。このため、国の内外の消費者に対しまして、この魅力を積極的に情報発信していくということは、山梨のブランド価値を向上させる上でも重要でございます。
 そこで、毎年、私みずから国の内外でトップセールスを行っておりまして、国内の訪問先の市場においては、本県の果実の取り扱いシェアが拡大したり、海外では、輸出量の増加などの成果が上がっているところであります。
 このほか、県においては、昨年リニューアルをした日本橋の富士の国やまなし館や、平成二十一年から取り組んでいるビタミンやまなしキャンペーンなどを通じまして、山梨県産の農産物の魅力をPRしております。また、農協等の生産者団体においても、ももの日フェアなどを通じまして、消費宣伝活動に力を入れているところであります。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 山梨県産品を優先的に選んでいただくためには、今おっしゃったように、フェアなどの消費宣伝活動による販売促進に加えて、品質の高さをどのようにアピールするかが重要と考えます。
 日本一の生産量と高い品質を誇る果実等をさらに広くPRできれば、山梨県産農産物の認知度は大きく向上すると確信するものであります。
 そこで、山梨県産の農産物のブランド化に、県ではどのような取り組みを行っているのか伺います。
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◯議長(浅川力三君)農政部長、松村孝典君。
      (農政部長 松村孝典君登壇)
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◯農政部長(松村孝典君)ただいまの御質問にお答えします。
 本県には、「春日居のもも」というブランドに代表されますように、各産地が長年の努力で築き上げた地域ブランドが数多くあります。今後は、これらに加えまして、山梨で生産されたこと自体がブランドになる県産ブランドの育成に、他県にはないオリジナル品種の開発にも力を入れて取り組んでいきたいと考えております。
 山梨の県産ブランド育成につきましては、これまでも、県が設定した最高品質基準をクリアした農産物を山梨の特選農産物として認証する制度を通じまして、ブランドの育成に努めてまいりました。
 近年、関係者から早期産地化が求められる有望なオリジナル品種が生まれつつあります。県におきましては、オリジナル品種のラインナップが充実しつつあるこの機をブランド強化の好機ととらえまして、県産農産物のブランド化に鋭意取り組んでいきたいと考えております。
 以上であります。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 現在の取り組みの中でも、農産物の認証制度の活用などにより、高品質な農産物のブランド化を図ることは、農産物全体の販売にとって大切なことと考えます。
 さらに、特選農産物のような品質の高い農産物を活用し、より幅広い消費者層に山梨をアピールするためには、ブランド力のさらなる強化が重要と考えますが、県ではどのように取り組んでいくのか伺います。
---
◯議長(浅川力三君)農政部長、松村孝典君。
      (農政部長 松村孝典君登壇)
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◯農政部長(松村孝典君)ただいまの御質問にお答えします。
 山梨の誇る農産物のブランドイメージをさらに向上いたしまして、全国展開、海外展開などの支援を充実することは、本県農業の活性化を図っていく上で、大変重要な課題だと考えております。
 このため、果樹王国である本県の桃やぶどうなどのブランドを強化し、販売力を高めるための対策などを検討する農産物販売戦略委員会を本年立ち上げることといたしまして、この六月補正予算に必要な経費を計上したところでございます。
 この戦略委員会は、国内外の市場動向、優良なブランド化事例などをもとに、専門的な知識と豊富な経験を持つ学識経験者、生産関係者、流通・販売関係者などで、ブランド化戦略を含めた今後の販売対策を検討することとしております。県におきましては、この委員会での議論を踏まえ、山梨のブランド力強化に、生産者団体と一体となって鋭意取り組んでいきたいと考えております。
 以上であります。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 ただいまの答弁の中で、農産物販売戦略委員会が設置されるとのことですが、委員会における活発な議論により、県産農産物のブランド力の強化や販路拡大の新たな取り組みが期待されるところであります。
 私の住む峡南地域でも、ユズやあけぼの大豆、お茶などさまざまな特産品が生産されております。こうした地域の特産物の中には、生産者の努力により、地域ブランドとしての評価が得られているものが多くありますが、新たな販路拡大など、課題も多いと聞いております。
 そこで、県として、新たな販路開拓の支援にどのように取り組むのか伺います。
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◯議長(浅川力三君)農政部長、松村孝典君。
      (農政部長 松村孝典君登壇)
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◯農政部長(松村孝典君)ただいまの御質問にお答えします。
 地域農産物のブランド化については、峡南地域におきましても、あけぼの大豆や大塚にんじんなどの農産物を活用した新たな特産品づくりに、生産者の方々が積極的に取り組んでおられます。
 県におきましては、商品開発だけでなく、県内外の商談会への参加支援などを通じまして、関係者の販路開拓支援を行っておるところでございますけれども、本年度は、県の農政アドバイザーに就任した小泉武夫東京農大名誉教授からも、峡南地域の方々へ新たな商品開発と販路拡大の指導、助言を行っていただくことにしております。
 このほか、生産者やJAが中心となる新たな商談会の開催なども、今後予定しておりまして、これらの施策などを通じて、特産品づくりの上で課題となる販路開拓に、生産者団体とも連携しながら、鋭意取り組んでいきたいと考えております。
 以上であります。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 期待しまして、次に移ります。
 次に、鳥獣害対策についてであります。
 野生鳥獣による農林業への被害は年々増加しており、本県においても、平成二十一年度は被害額七億円を超えております。
 私の地元である峡南地域においても、サルやイノシシが、収穫間近の農産物を荒らしてしまうといった事例が後を絶たず、農家の方々の落胆はいかばかりかと察する次第であります。
 こうした中、県では、本年三月に新たに山梨県野生鳥獣被害対策基本方針を制定し、その中で、農林水産業被害の軽減、人身被害の回避、自然被害の軽減を図るとともに、人と野生鳥獣との緊張感あるすみ分けの実現を目指すとして、被害の防止対策の推進方向を明らかにされました。
 そこで、まず、この基本方針策定に至った背景と、推進に当たっての基本的な考え方について伺います。
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◯議長(浅川力三君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)ただいま御指摘の鳥獣被害対策は、庁内の関係部局はもちろんのことでありますが、市町村、猟友会、JAなど、多くの関係機関が関連しておりまして、こうした関係機関が連携協力して取り組んでいく必要があるものでございます。
 このため、昨年度、これらの機関による県野生鳥獣被害対策連絡協議会を設置いたしました。
 この御指摘の基本方針は、野生鳥獣被害対策の強化に向けまして、今後、各機関が共通の認識と目標を持って取り組んでいく必要がありますために、その指針として策定したものでございます。
 基本方針におきましては、防護さくなどによる農林業被害の防止対策や、広域的、効果的な捕獲対策、野生鳥獣の出没しにくい環境づくりなど、被害防止から捕獲や生息環境整備に至るまで、総合的な対策を関係機関が連携して推進していくことにしております。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 この基本方針が策定され、三カ月が経過し、既にさまざまな取り組みが行われていることと考えますが、今回の基本方針で示されたように、鳥獣被害の防止に当たっては、何よりも関係機関との連携による捕獲対策等が欠かせないと考えております。
 そこで、こうした連携により、現在どのような取り組みが行われているのか。その中でどのような動きが生まれてきているのか。さらには、今後の捕獲対策を進めるに当たってのスケジュールについても伺います。
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◯議長(浅川力三君)森林環境部長、中楯幸雄君。
      (森林環境部長 中楯幸雄君登壇)
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◯森林環境部長(中楯幸雄君)ただいまの御質問にお答えします。
 野生鳥獣被害対策基本方針に基づきまして、被害防止対策を初め広域的な捕獲などを行うため、市町村、猟友会などによる被害対策連絡会議が地域ごと──これ県下四地域でございますけれども、こういった地域ごとに設置されたほか、鳥獣被害が発生した場合などに相談や被害対策の支援を迅速に行えますよう、県の関係出先機関による合同対策班を設けたところでございます。
 現在、地域の被害対策連絡会議では、行政区域を越えた広域的な一斉捕獲や共同捕獲の年内実施に向けた準備を進めており、これを支援していくため、県においては、ニホンジカの管理捕獲枠を千九百頭から三千五百頭に拡大することとしております。
 スケジュールということでございますが、今後は、地域における被害防止対策において指導的な役割を果たします市町村や合同対策班を対象とした研修会を開催するとともに、県協議会においても、新たな対策の検討を進めてまいります。
 以上でございます。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 次に、地域に対する具体的な支援について伺いたいと思います。
 森林に囲まれた本県では、県内各地から被害の報告が後を絶たない状況であります。鳥獣被害が著しい本県において、特にサル、イノシシによる被害が顕著であり、既存の対策では被害は十分に防げていないのが現状です。
 あわせて、山間部では限界集落化が進み、草木の伐採や農地の維持管理もままならない状況となり、野生鳥獣と人との境界線である里山が失われつつある地域が多数存在します。
 こうした状況を踏まえ、本県の地域特性にかんがみた独自の鳥獣被害対策方法を徹底的に議論し、生み出すことが今後重要となってくると考えております。一つの例ですが、モンキードッグのアイデアなど、新しい取り組みなどを積極的に活用し、組み合わせ、地域から、その特性に合った対策として発信できるようになることが望ましいと考えます。
 そこで、地域が一体となった農作物への被害防止対策を進めるに当たり、県として、どのような支援を行っていくか伺います。
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◯議長(浅川力三君)農政部長、松村孝典君。
      (農政部長 松村孝典君登壇)
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◯農政部長(松村孝典君)ただいまの御質問にお答えします。
 鳥獣被害の防止につきましては、例えば峡南地域では、サルによる被害面積がイノシシに比べて多いなど、地域により被害実態が異なることから、画一的な対策ではなく、地域ごとの実情を踏まえた工夫ある取り組みが重要であると考えております。
 モンキードッグも、サルの被害に苦しむ地区から生まれた新しい取り組みが、県下の他の地区に広がっていったものと認識しております。
 このため、県では、市町村の対策協議会に職員が参画して、各地域の声をきめ細かく把握しながら、新たな対策などの検討を行っています。
 また、農家の高齢化などが進む今後は、農家だけでなく、地域住民が一体となった取り組みが重要になるため、本年度は、集落ぐるみの活動の中心となるリーダーの育成を図る事業を創設いたしました。今後も、各地域の実情を踏まえた対策に鋭意取り組んでいきたいと考えております。
 以上であります。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 鳥獣被害が深刻化している本県において、他県からの技術流入ではなく、本県独自の、地域に合った技術を確立していく。また、個々で頑張っている人たちを、点と点を結んで、しっかりとしたいい方策を、この県から発信していくことを期待いたしまして、次の質問に移ります。
 最後に、災害時における集落孤立化対策としての橋梁耐震化についてであります。
 東日本大震災からの教訓を受けて、国の防災基本計画は見直されることとなり、それを受けて、本県でも防災対策を全面的に見直していく方針が打ち出されました。
 今回の震災に見られたように、道路網の寸断による孤立集落の発生や集落そのものの壊滅的な被害の発生という教訓を受け、本県の山岳部に点在する集落について、災害時にいかにして孤立化を防ぐか、目を向けなければなりません。
 特に、峡南地域は、急峻な地形に加えて、糸魚川・静岡構造線が走り、地質も脆弱であることから、災害発生時には集落の孤立化のリスクが高い地域であります。
 実際に昨年度には、早川町雨畑地区や富士川町十谷地区等において、県道の土砂災害により、孤立あるいは林道等への迂回を余儀なくされたのは記憶に新しいところでございます。
 こうした経験から、日ごろから国県道以外の市町村道、林道も含めたネットワークづくりが必要であると考えますし、それが機能するように点検整備していくことが必要と考えており、こうした視点も防災計画の見直しに取り入れることを要望しておきます。
 さて、県内の山間部においては、日常生活を支えている幹線道路としての県管理道路の防災対策を進めることが、大災害時への備えとして極めて重要と考えております。
 特に、峡南地域にも数多くある橋梁が地震等によりその機能を失うと、長期間にわたって地域の孤立化を招くとともに、救護・復旧活動にも支障を来すことは避けられません。このため、いつ起きてもおかしくないと言われる東海地震の対策としても、橋梁の耐震化は喫緊の課題であります。
 そこで、峡南地域における県管理道路にかかる橋梁の耐震化の現状と今後の取り組みについて伺います。
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◯議長(浅川力三君)県土整備部長、酒谷幸彦君。
      (県土整備部長 酒谷幸彦君登壇)
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◯県土整備部長(酒谷幸彦君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 峡南地域における県管理道路には、四百十四の橋梁があります。そのうち六十橋が現在の耐震基準を満たしており、耐震化率は一五%となっております。
 現在進めている橋梁長寿命化実施計画におきましては、峡南地域の耐震化率を今後五年間で二五%に、十年間で五〇%にすることを目指しているところであります。
 特に、災害時の救援・支援に重要な役割を果たします緊急輸送道路の橋梁の耐震化が急務であると考えておりまして、中でも、被害を受けた場合に応急復旧に時間を要する長さ十五メートル以上の橋梁の耐震化に重点的に取り組んでいるところでございます。
 今後五年間におきまして、こうした橋梁の耐震化率を現在の三一%から七八%に引き上げ、そのうち重要性の高い第一次緊急輸送道路である国道百四十号につきましては、耐震化を完了させることで、峡南地域の道路ネットワークの強化を図っていく考えでございます。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 ただいまの御答弁いただきまして、さらなる早急な橋梁の耐震策というものを求めた上で、次の質問、第一次緊急輸送道路ということで、ただいま説明を受けたと思いますが、峡南地域における橋梁耐震化の概要は今るる説明いただきました。
 しかし、第二次緊急輸送道路の一つとして、国道三百号というものがあります。この国道三百号は、峡南地域と富士北麓地域を結ぶ道路であり、防災のみならず、これからの山梨の観光という部分も含めて、山梨では重要な道路となってくると考えております。
 非常に重要な役割を持つこのルート三百号について、今後の整備状況について御所見をお聞かせください。
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◯議長(浅川力三君)県土整備部長、酒谷幸彦君。
      (県土整備部長 酒谷幸彦君登壇)
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◯県土整備部長(酒谷幸彦君)ただいまの望月議員の御質問にお答えいたします。
 国道三百号は、富士吉田市から本栖湖畔を経て身延町に至る道路でありまして、第二次緊急輸送道路に指定されております。
 この道路には橋梁が二十六橋あります。このうち、十五メートル以上で耐震化の必要な橋梁は十六橋あります。橋梁長寿命化実施計画では、今後十年間で、これらの橋梁の耐震化を完了することとしております。
 こうした取り組みに加えまして、平成二十一年度に事業着手した中ノ倉バイパスの整備によりまして、富士北麓と峡南地域を結ぶ幹線道路である国道三百号によるネットワーク機能が一層強化されまして、さらには中部横断自動車道の開通により、防災機能だけでなく、観光振興、地域経済の活性化にも大きな効果を発揮するものと考えておるところであります。
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◯議長(浅川力三君)望月利樹君。
      (望月利樹君登壇)
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◯望月利樹君 ありがとうございます。本当に国道三百号を整備することによって、私の地元である峡南地域というのは富士山の観光圏内になり得る。また、北岳とあわせて、山梨県で日本一、日本二の山を持っている、この山岳観光という意味でも、非常に重要になってくる道だと考えております。
 結びになりますが、こうして県議会の場で発言させていただいたこの機会をいただいた皆さんに感謝の意を表します。これで私の一般質問を終わります。
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◯議長(浅川力三君)これより、望月利樹君の一般質問に対する関連質問に入ります。木村富貴子さん。
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◯木村富貴子君 森林保全等を目的とした新税について関連して、お伺いいたします。
 山紫水明の山梨県は私たちの誇りです。その森林の恩恵は県内にとどまらず、水源の涵養を通じて、県外の下流地域にも及んでいます。
 これまで、下流域であります神奈川県と連携した取り組みについて、協議してきたようですけれども、この間、神奈川県知事の交代がありました。本県と神奈川県においての共通の水源環境保全事業の継続性は担保されなければなりません。
 下流域と連携しての取り組みは、新税導入に向けて大きな意味を持つものでありますから、実施の確約を求めるものでありますけれども、見解を伺います。
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◯議長(浅川力三君)森林環境部長、中楯幸雄君。
      (森林環境部長 中楯幸雄君登壇)
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◯森林環境部長(中楯幸雄君)木村議員の関連質問にお答えいたします。
 神奈川県との連携の見通しについてでございます。
 神奈川県とはこれまで、県内の桂川・相模川流域の水源環境の保全再生のため必要となる効果的な保全対策について、両県で協議を進めてきたところであります。
 神奈川県におきましては、来月には平成二十四年度からの水源環境保全再生のための五カ年計画案を県議会へお示しすることとしておるそうでございます。この計画案には、これまで行ってまいりました本県との協議内容についても盛り込まれると伺っております。
 したがいまして、引き続き、両県で連携した取り組みが行っていけるものと考えております。
 以上でございます。
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◯議長(浅川力三君)木村富貴子さん。
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◯木村富貴子君 神奈川県と連携していけることが担保されているということで、ほっとしております。
 それでは、両県で連携して、具体的にどのような事業を行っていく予定があるのか、お聞かせください。
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◯議長(浅川力三君)森林環境部長、中楯幸雄君。
      (森林環境部長 中楯幸雄君登壇)
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◯森林環境部長(中楯幸雄君)木村議員の関連質問にお答えいたします。
 神奈川県と連携した具体的な事業ということでございます。
 神奈川県と共同して、本県内における桂川・相模川流域の森林の荒廃状況とか水質等についての調査を行ってきたところでございます。こうした調査結果や、両県でのこれまでの協議を踏まえまして、本県で導入することとしている新税を活用した事業と協調して行う桂川・相模川流域の環境保全事業、また、河川の水質浄化対策を実施する方向で、検討を進めているところであります。
 なお、これらの具体的な事業内容につきましては、引き続き、神奈川県と協議してまいります。
 以上でございます。
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◯議長(浅川力三君)ほかに関連質問はありませんか。高木晴雄君。
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◯高木晴雄君 望月利樹議員の農産物のブランド化と販売戦略についての関連質問をさせていただきます。
 先ほどから話がありますように、山梨県は自他ともに認められる、その質、量において、まさに日本一のフルーツ王国であります。私の住んでいる山梨市も、果樹のできふできによっては、その経済の基盤が左右されると言っても、決して過言ではない、そういった地域でもあります。
 そこで、質問があります。ももの日フェアを通じて、消費者宣伝を行っているとのことですが、私の地元のフルーツ公園でも「サマーフルーツフェスティバルももの日」の開催を行うと聞いております。こういったフェアは全国に向けて広くPRすることで、桃の消費拡大、販売高の売り上げ貢献にもつながっていくと思います。
 そこで、そのももの日フェアはいつ、どのような内容で行われようとしているのか、具体策をお伺いしたいと思います。
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◯議長(浅川力三君)農政部長、松村孝典君。
      (農政部長 松村孝典君登壇)
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◯農政部長(松村孝典君)ただいまの関連質問にお答えいたします。
 ももの日フェアの具体的な内容についての御質問と承っております。
 県及びJAグループにおきましては、お互い協力いたしまして、山梨県農畜産物販売強化対策協議会という組織を設けております。この協議会におきましては、ももの日フェアという取り組みを例年行っておりまして、本年度も七月の海の日前後を中心に、全国千カ所の店舗において開催することを計画しております。
 このももの日フェアでございますけれども、全国の市場とか小売店の協力を得まして、店舗の売り場に特設コーナーを設け、対面試食販売などで、消費者に直接、桃のおいしさアピールを行いながら、積極的な販売促進活動を行っております。
 また、本年度は中央道のサービスエリア、パーキングエリアにおきましても、販売促進活動を新たに実施するなど、このような取り組みも行うことにしているところでございます。
 以上であります。
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◯議長(浅川力三君)高木晴雄君。
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◯高木晴雄君 二つ目であります。県産農産物のブランド化についてですが、オリジナルのラインナップの充実について、お聞きしたいと存じます。
 ブランド化の推進については、本県を代表する桃、ぶどうなどの果樹のブランド化が特に重要だと考えます。そうした中で、峡東地域には「春日居の桃」を初め、これらに加え、ぶどうやすももなどのブランド化を図るためには、新たなオリジナル品種によるブランド化が非常に重要ではないかと思われます。
 これまでブランド化に向けて、どのような品種の育成、または施策に取り組もうとしているのか、県の御所見をお伺いしたいと思います。
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◯議長(浅川力三君)農政部長、松村孝典君。
      (農政部長 松村孝典君登壇)
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◯農政部長(松村孝典君)ただいまの関連質問にお答えします。
 オリジナル品種といたしまして、これまでどのような品種の育成に取り組んできたのかという御質問だと承っております。
 現在、果樹試験場におきましては、すももでは「サマービュート」「サマーエンジェル」、このようなオリジナル品種を開発しております。平成十五年から苗木の供給が始まりまして、年々、出荷量が増加しつつあります。また黄桃の「富士あかね」といいますオリジナル品種につきましては、平成十八年度から苗木の供給が始まり、栽培面積が増加しつつあり、本年、初出荷がなされたところでございます。
 なお、昨年、開花期の天候不順により、すももに関しましては、結実が大変安定しない状況にございましたが、県が開発した「サマービュート」「サマーエンジェル」のこれらのオリジナル品種におきましては、十分な結実量を確保することができた、このような成果も上がっております。
 また、ぶどうにおきましては、昨年度、生産者から早期産地化が今、強く期待されております「甲斐の黒丸」という品種を新たに開発したところでございます。
 このように、県育成の有望な品種が今、充実しつつあると考えております。
 以上であります。
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◯議長(浅川力三君)ほかに関連質問ありませんか。
      (「なし」と呼ぶ者あり)
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◯議長(浅川力三君)関連質問を打ち切ります。
 これをもって望月利樹君の一般質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後四時十八分休憩
      ───────────────────────────────────────
                                         午後四時三十五分再開議
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◯副議長(渡辺英機君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 発言の通告により、齋藤公夫君に二十分の発言を許します。齋藤公夫君。
      (齋藤公夫君登壇)(拍手)
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◯齋藤公夫君 私は、この四月の県議会議員選挙におきまして、南アルプス選挙区から議席をいただきました自民党・県民クラブの齋藤公夫であります。
 今まで四十年の政治活動の中で、二十七年間は旧八田村の執行者として政治に参画してまいりましたが、議員の立場で質問に立つのは三十五年ぶりであります。ふなれな点がございますが、お許し願いたいと思います。
 さて、横内知事におかれましては、去る二月の知事選挙において、大差で再選を果たされましたことは、横内県政に対する県民の期待が大きいあかしであり、暮らしやすさ日本一の実現を目指して頑張っていただきたいと思います。
 私も、議員の立場から、県民の声を県政に反映すべく、議会の権能を生かし、本県の発展に微力を尽くす決意であります。
 それでは、これから県政一般の質問をさせていただきます。
 最初に、大地震発生時の住民避難における県と市町村との連携についてであります。
 三月十一日の東日本大震災は、マグニチュード九・〇と、チリ沖地震、アラスカ地震、インドネシア・スマトラ地震に次ぐ、観測史上、世界四番目であり、日本の地震観測史上でも、千年に一度の巨大地震と言われました。
 まさに、想定外の巨大地震であり、三カ月以上たった今日でも、犠牲者は一万五千人以上、行方不明者も八千人ほど、それに八万人以上の人たちが避難生活をしておられます。
 私は、このたびの大震災で犠牲になられた方々の御冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、震災に遭われた方々の一日も早い復興を願うものであります。
 また、東京電力福島第一原子力発電所の事故で、避難を余儀なくされている方々や、周辺企業、農業、漁業の生産の場を奪われた方々の今後のさまざまな問題について、東京電力や政府が一体となり、一日も早く解決されることを願うばかりであります。
 本県も東海地震の強化地域に指定されてから三十二年がたちますが、時間の経過とともに、県民意識は薄れてきております。
 東海地震は、これまでの発生周期を考えますと、今すぐ起きても不思議でない時期に入っていると言われております。
 こうした中、福島原発事故の惨事が繰り返されないよう、政府が浜岡原子力発電所の操業を停止させたことは、山梨県民にとって、勇気ある決断だったと評価するものであります。
 今回の震災を教訓に、本県でも、これまでの想定を超える地震に対応できるよう、地震防災対策の見直しが必要であると考えます。
 今回の東日本大震災では、安全であるはずの避難所が被災するなど、混乱の中、住民の避難や避難所の開設、運営に戸惑い、生活物資も行き届かず、避難者の生活は大変厳しい状況にあったと報道されました。
 基本的に、避難者の生活の確保や避難所の運営は、市町村が行うものですが、県は、その市町村の業務を助ける責務を有しています。
 円滑な避難所の運営のためには、仮設トイレなどの設備や、水、食料、医薬品、毛布等の避難所での生活物資の迅速な調達が重要であります。
 また、万が一、今、このような巨大地震が発生したとき、果たして現在の県の広域避難所や市町村の指定避難所で大丈夫だろうかという心配があります。
 それは、避難所等の大部分が、県や市町村の既存の建物や公園を指定しており、円滑な運営のために必要な通信システムの整備や、運営方法を明確にしたマニュアルの整備が、まだまだ不十分のように思えるからであります。
 そこで、避難所等に必要な設備、物資の調達や避難所等の運営における県と市町村の連携の現状と今後の対応について伺います。
 次に、南アルプス山岳の道路整備についてであります。
 私は、山梨には、まだまだ美しい自然や文化資産等が眠っていると思っておりますので、山梨の眠れる宝を掘り起こそうというテーマのもとに、幾つかの分野に焦点を当てて掘り起こし、元気な山梨をつくりたいと考えております。
 知事は、二期目の選挙公約で、暮らしやすさ日本一のため、七つの挑戦を約束され、ウエルカム&おもてなしチャレンジと題し、観光で世界に開かれた日本のスイスやまなしを提唱し、「富士山、南アルプス、温泉、果物、ワインは山梨の宝です。雄大な山々、風景、多様な文化、伝統に触れようと、世界中から人々が集うスイスのように、魅力あふれるやまなしブランドを活用した観光振興に取り組みます」と約束されています。
 私は、本県が観光立県やまなしとして発展していくためには、既存の観光地の振興だけでなく、富士山に次ぐ北岳がある白根三山等の山岳景観は、スイスの山々に類似している山岳景観であり、この山岳や南アルプス山麓を新たに開発して推進することが重要であると考えています。
 現在、南アルプスの入山利用者は年間約六十万人であり、千五百万人以上の利用がある北アルプスのわずか三十分の一にすぎません。
 私は、南アルプスの入山利用者をせめて三百万人くらいに持っていくべきだと考えていますが、そのためには、道路等の基盤整備が欠かせません。
 そこでまず、早川と芦安を結ぶ連絡トンネルの整備についてであります。
 このトンネルについては、十年前、私が南アルプス市合併協議会長を務めた際に、合併基本構想の中に盛り込み、その後、峡南地域を含む五市町からなる南アルプス周遊自動車道路整備促進期成同盟会が結成され、今日まで引き継がれ、県政に整備促進を要請されてきたことを承知しております。
 この道路は、観光道路としてだけでなく、生活道路として、さらには両地域の災害時の救援道路、避難道路としての役割も果たす道路でありますから、県政の主要施策に盛り込み、実現していただきたいと思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、広河原までの南アルプス林道の整備についてであります。
 夜叉神トンネルから広河原までの約十三キロに及ぶ白鳳渓谷は、日本一の渓谷美を誇る山岳観光エリアであります。
 このような南アルプス山麓に眠る秘境景観と南アルプスの大自然の美しさを広く国内外の人々に情報発信して、多くの観光客を迎え入れることが、観光立県やまなしの将来にかかっていると考えております。
 しかし、南アルプス林道は、平成十四年、十五年に大規模な崩落が発生し、長期間通行どめになったこともありました。
 林道が通る一帯は、岩盤がもろいため、特に危険な箇所はトンネルで迂回道路を整備することが、長い目で見ると、安全で効率的だと考えております。
 この林道整備は、費用対効果も大事ですが、政治は長期展望に立って先を読むことが大切であり、知事の目指す観光で世界に開かれた日本のスイスやまなし実現のためにも、英断を持って整備願いたいと考えますが、知事の御所見を伺います。
 次に、農業の六次産業化と担い手育成についてであります。
 まず、六次産業化に対応できる担い手の育成についてであります。
 農業の六次産業化とは、東京大学名誉教授、今村奈良臣氏が提唱された考え方で、農業、農村に新たな活力を生み出し、パワーアップする農業、農村づくりを目指すことであります。
 最初は、一次産業足す二次産業足す三次産業イコール六次産業を唱えておりましたが、これを修正し、一次産業掛ける二次産業掛ける三次産業イコール六次産業の図式としました。
 これは、農業、農村が衰退してしまっては、ゼロ掛ける二掛ける三イコールゼロになって、六次産業の図式は成り立たなくなるという意味であります。
 つまり、農業者は、一次産業である農業生産のみにとどまるのではなく、農畜産物の加工、食品製造などの二次産業や、販売、サービスなどの三次産業に踏み込むことで、農村に新たな価値を呼び込み、女性にも新たな就業の機会をみずからつくり出すということであります。
 しかし、今までの農業は、食料生産のみを担当されてきて、二次産業、三次産業は、ほとんどが企業や専門業者に取り込まれているのが現状であります。このままでは、農業は成り立たなくなります。
 また、専業農家の九〇%が六十歳以上の高齢者であり、跡継ぎとなる若者も少なくなっております。
 このまま推移すると、近い将来、専業農家はなくなってしまい、農地の荒廃はもとより、耕作放棄地の拡大は避けられません。
 私は、これからの農業は、生産者みずからが農畜産物を高い付加価値を持った農産品として、日本一のブランドに育て上げ、付加価値をつけて有利に販売し、高い所得を農業にもたらすことが必要であると思っております。
 私の地元、南アルプス市では、市が整備した農産物加工センターにおいて、農家のグループが果実のジャムや漬物等の加工、販売まで行い、成果を出していますが、まだまだ県下全体では取り組みが進んでいません。
 こうした取り組みを進めるためにも、農畜産物の特産品開発組織やグループを育成し、新製品の開発から販売まで、農業者が主体的にかかわり、農業者の手に取り戻すための人材養成が必要であります。
 そこで、農業の六次産業化に対応できる担い手の育成について、県はどのように考えているか伺います。
 次に、農業者の二次、三次産業への進出を促進するための支援についてであります。
 農業者が二次、三次産業へ進出するには、みずからが生産した農畜産物を加工するために気軽に活用できる施設を整備し、そこで加工された農畜産物を有利に販売できる仕組みをつくることであります。
 私は、そのためには、東京のアンテナショップなどで販売することも大切ですが、これからは発想を変えて、首都圏の消費者を生産地の山梨に迎え入れ、やまなしブランドの農畜産物を大々的に直売できる(仮称)山梨ブランド農畜産物直売、食アウトレットのようなものをつくり、物流の流れを変えることが最も必要と考えます。
 そこで、加工施設や食品製造施設の整備に対する支援や、既存の道の駅等の農産物直売所の充実を図り、新たに、民間企業や市町村が計画する集客力を高める事業の促進を支援することが必要と考えますが、知事の御所見を伺います。
 次に、酒づくりに適した米の生産振興とそれを原料とした甲斐の銘酒づくりについてであります。
 本県の水田では、大方の地域で田植えも終わり、順調に稲の生育が進んでおります。
 さて、最近の米の需給状況を見ますと、飯米の消費量の減少から米余りが続き、米の価格は低迷しております。
 県下の米どころとして知られている北杜市や南アルプス市でも、このことは大きな問題となっております。
 水田農業の経営安定のためには、主食用の飯米だけでなく、酒づくり業者などが望むような米づくりが必要ではないでしょうか。
 県内には多くの酒造メーカーがあり、山梨県の豊富な資源である水を活用し、良質な日本酒がつくられ、全国の品評会で受賞するなど、県内外から高い評価を受けております。
 良質な日本酒の製造には、品質が安定した酒づくりに適した米、酒造好適米の確保が課題となっております。
 同じ品種でも、圃場や生産者により品質が異なるため、毎年均一な日本酒の仕込みを行うためには、できるだけ同一の条件で生産された良質な米が必要となります。
 そのため、消費者に安心安全な日本酒を提供するためにも、生産者の顔が見える酒造好適米の確保は重要であります。
 日本酒の銘柄産地である新潟県や兵庫県などの酒造メーカーでも、原料となる米の確保が課題となっており、良質な日本酒を製造するためには、地元の生産者と契約を結び、品質が安定した酒造好適米を調達しています。
 そこで、本県の水田農業の安定経営を図るとともに、山梨の酒造メーカーを支援する上からも、酒造好適米の生産振興と、それを原料とした甲斐の銘酒づくりについて、県としてどのように考えているか、どのように取り組んでいくか伺います。
 最後に、NPO法人との協働についてであります。
 NPO法人等の活動は年々盛んになり、また、さまざまな分野に参画するようになりました。
 特に、女性活動家の参画も多く、福祉や介護、それに生活用品、食品の有効活用に手腕が振るわれ、役立てられ、喜ばれております。
 現在、県内に四百団体余のNPO法人が認証されていると聞いていますが、そのほとんどがボランティアに近い活動で、運営資金に乏しく、会費や寄付金により何とか切り回しているのが実態です。
 私の地元、南アルプス市にあるNPO法人フードバンク山梨は、食べずに廃棄されてしまう規格外の食品や農産物を企業、農家から寄附していただき、食料を必要としている児童養護施設等の福祉団体などに届ける活動をしております。
 また、平成二十二年度から南アルプス市と協働して、経済的に困窮している市民に無償で提供するとともに、就労等の自立に向けた指導・支援を行うことにより、生活保護に至らず、生活できるようになったケースもあり、数多くの成果を上げていることを聞いております。
 このように、行政とNPO法人、企業などとの協働は、これまで以上にきめ細かい行政サービスの提供を可能とし、子育て・教育支援、耕作放棄地対策、災害対策などさまざまな地域課題の解決に大きな可能性を持っていると考えます。
 今後、行政は、複雑化、多様化する社会に対応するため、NPO法人や企業などとの協働を今まで以上に積極的に推進し、協働による質の高い行政サービスの提供を行う必要が求められます。
 また、その協働をより効果的なものにするためには、経営体制の強化や担い手となる人材育成や支援を、より積極的に行っていく必要があると考えます。
 幸い六月補正予算に六千六百万円余の予算が計上されています。国の補助事業として二年間の事業のようですが、具体的にどのような支援を行っていくか。また、二年間でどこまでの成果を考えているのか伺います。
 以上、私の一般質問を終わりますが、よろしく御答弁のほど、お願いいたします。
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◯副議長(渡辺英機君)齋藤公夫君の質疑質問が終わりました。
 この際申し上げます。本日の会議時間は議事の都合により、あらかじめこれを延長いたします。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)齋藤議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、御質問に先立ちまして、長い政治経験を生かされ、県政の発展に尽くされるとの決意を示されました。
 今後も、議員から激励をいただいた暮らしやすさ日本一の山梨の実現を目指しまして、全力で取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、大地震発生時の住民避難における県と市町村との連携についての御質問がございました。
 県の地域防災計画では、避難所に必要な設備・物資などの調達及び避難所の運営は、基本的には市町村が行うこととなっております。
 市町村におきましては、避難所を運営するための最低限の水、食料、生活物資を備蓄するとともに、飲料水等の生活必需物資を確保するための耐震性貯水槽や備蓄倉庫の整備を進めておりまして、県としてはこの整備に対して助成をしているところでございます。
 また、県といたしましては、市町村の備蓄を補完するという意味で、毛布、ブルーシート、簡易トイレなどの生活必需物資の備蓄の充実に努めるとともに、大手スーパーなどと協定を締結いたしまして、生活必需物資の確保に努めているところでございます。
 次に、避難所の円滑な運営のために必要な通信システムについて、御指摘がございましたが、県と市町村の間での通信システムは県の防災無線によっております。また、市町村と避難所間は市町村の防災無線によりまして、通信が確保されているわけでありますが、大規模災害の際に孤立化して、無線通信が困難となる避難所も想定されることから、今後、このような避難所について、衛星携帯電話などを活用した通信の確保に努めていく必要があると考えております。
 また、県では、避難所の運営を円滑に進めるために、避難所の開設から運営までの留意事項を内容とする災害時避難対策指針を示しまして、市町村における避難所マニュアルの策定を支援しているところでございます。
 今回の震災の教訓を踏まえまして、指針の見直しを行うとともに、地震防災訓練での避難所設営訓練や、地域防災リーダーの養成などを通じまして、市町村と連携して、避難所の運営体制の確立に努めていきたいと考えております。
 次に、早川と芦安を結ぶ連絡トンネルの整備についての御質問でございます。
 南アルプスの登山拠点である広河原への登山者や観光客は年々増加傾向にありますが、今後、中部横断自動車道の開通を見据えて、御指摘のように、南アルプスの観光振興に一層力を注いでいかなければならないと思っております。
 お尋ねのトンネルにつきましては、広河原へのアクセスの改善、早川―芦安間の生活道路としての利用、あるいは両地区の孤立化防止といった効果が期待できるものと考えております。
 県では、これまで、地形・地質などの基礎的な調査を行ってまいりましたが、このトンネルの実現には、険しい山岳地帯や自然公園内を通過することから、多額の費用を要すること。環境への影響も配慮しなければならないなどの課題がございます。
 今後は、観光面への効果も含めた経済性や、生活道路として年間を通した利用の可能性、また整備手法などについて、関係機関と連携しながら総合的に検討してまいりたいと考えております。
 次に、六次産業化に対応できる担い手の育成についての御質問でございます。
 本県農業が未来に向かって発展していくために、多くの方に山梨で就農に挑戦してもらうことが大切でございます。
 県では昨年度、担い手対策室を設置いたしまして、篤農家の協力を得て行っている就農定着支援事業とか、都市部の若者を誘致する農業協力隊推進事業など、各種新規事業を創設いたしまして、担い手の確保に取り組んでまいりました。
 この結果、新規就農者も年々着実にふえておりますけれども、これらの方々が農産物を安定的に生産できるようになった後には、六次産業化に取り組むことで、より高い所得を目指す担い手に育ってもらいたいと考えております。
 このため、県では、農家の方々がブランド戦略やマーケティングなどを学ぶ場として、農業大学校にアグリビジネス講座を開設しております。この講座は、生産者の人気や評価が非常に高く、また受講生の中から、本県六次産業化の先駆けとして活躍している生産者も生まれてきております。
 このほか、本県の農政アドバイザーである俳優の菅原文太さんの御協力もいただきながら、農閑期に講習会を開催して、就農希望者に農業経営の基礎知識や、二次、三次産業に取り組む魅力等を学んでもらっております。
 県におきましては、今後とも、こうした取り組みを通じて、六次産業化に取り組む志を持った担い手を一人でも多く育成できるよう、鋭意努めてまいりたいと考えております。
 最後に、NPO法人との協働についての御質問でございます。
 まず、具体的にどのような支援を行っていくかということでございます。
 多様化する県民ニーズにきめ細かく対応するためには、NPOと行政との連携・協働の推進が重要でございますが、県内NPOの多くは小規模で、組織・人員体制面で課題を抱えておりますので、新しい公共支援基金事業六千六百万円によりまして、NPOに対する経営体制の強化などの支援に取り組むことにしております。
 具体的には、第一点目として、ホームページの開設などによる情報発信能力の向上や、寄附募集などのノウハウ取得を支援するNPO等の体制強化事業。二点目として、行政と地域住民、NPO等との連携・調整を担う協働推進コーディネーターの養成事業。三点目といたしまして、NPOなどが県、市町村と協働して行う先進的な取り組みに対して補助を行うモデル事業でございまして、このモデル事業は、公募によりまして二十事業程度を考えておりますが、そういった三つの事業を行っていくことにしております。
 次に、この事業の成果についてでございますが、これらの取り組みを通じまして、自立可能なNPOを数多く育成するとともに、協働推進のための人材を県内に幅広く養成してまいります。これによりまして、NPOを初め、多様な主体が参画し、協働して、さまざまな地域課題解決のために自発的に活動していく仕組みが、地域社会に定着することを目指してまいりたいと考えております。
 以上をもちまして、私の答弁といたします。その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。
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◯副議長(渡辺英機君)林務長、深沢侑企彦君。
      (林務長 深沢侑企彦君登壇)
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◯林務長(深沢侑企彦君)齋藤議員の南アルプス林道の整備についての御質問にお答えいたします。
 南アルプス林道は、開設から五十年以上経過した平成十四年から十五年にかけて、大規模なのり面崩壊等が発生いたしましたが、その復旧にあわせ、将来の安全通行のための整備について、幅広く検討いたしました。
 この結果、トンネルの新設は、坑口周辺の大幅な地形の改変を伴い、自然環境への悪影響が懸念されること。森林の管理や治山工事等を施工するためには、既存の林道が必要なこと。山岳地で気象条件が厳しく、一般の利用が六月から十一月までに限定されることから、事業効果と事業費のバランスにも配慮する必要があることなどから、トンネルによる迂回道路の整備は行わずに、既存の林道を改良することとし、今日まで、のり面保護工事や擁壁の補強工事などの安全対策に取り組んでまいりました。
 今後とも、より適切な安全対策工事を実施し、南アルプスを訪れる方々の通行の安全確保や、観光と地域の振興に寄与する林道整備に取り組んでまいります。
 以上でございます。
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◯副議長(渡辺英機君)農政部長、松村孝典君。
      (農政部長 松村孝典君登壇)
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◯農政部長(松村孝典君)齋藤議員の御質問にお答えします。
 まず、農業者の二次、三次産業への進出を促進するための支援についてであります。
 農業の六次産業化を推進するため、県においても、農業者の二次、三次産業への進出を積極的に支援していきたいと考えております。
 まず、新たな加工品づくりについては、加工品開発にすぐれた実績を持つ東京農業大学名誉教授の小泉先生の指導のもとで、県内生産者とともに、全国に誇れる山梨ならではの商品開発に取り組み始めました。
 また、農家がみずから生産した農畜産物の加工や販売に気軽に活用できる施設整備に関しましては、この六月補正予算に、直売所などの施設整備や機能強化を支援できるやまなし農業ルネサンス総合支援事業費を前年度より増額して予算計上したところでございます。
 現在、農業振興施策の基本指針であるやまなし農業ルネサンス大綱の改定を行っておりますけれども、この中でも、六次産業化は重要なテーマとして位置づけています。
 県としては、この改定作業などを通じて、民間企業や市町村と連携して、県内への集客力を高めながら、六次産業化をさらに進めるためには、どのような取り組みが必要なのが、鋭意検討していきたいと考えております。
 次に、酒づくりに適した米の生産振興と甲斐の銘酒づくりについてであります。
 本県の日本酒は、近年の国際的なコンクールにおいて最高金賞を受賞するなど、その品質を高く評価されており、県内生産量も着実に伸びております。
 この日本酒に関しては、近年、地産地消の観点から、原料の水や米にこだわった地酒がブームとなっており、県内の酒造メーカーは、県産の酒造好適米の安定な確保を強く求めております。一方、生産者においても、酒造好適米を作付して水田をフルに活用することは、経営の安定を図る上でメリットがあると考えます。
 このため、メーカーと生産者のマッチングを図る甲斐の銘酒づくり支援事業をこの六月補正予算に計上いたしました。
 この事業では、メーカーと生産者などで構成される地域銘酒づくり協議会の設置を支援して、契約栽培による酒造好適米の生産拡大や安定取引を推進するとともに、県産日本酒のファン確保に向けた農業作業体験、酒づくり体験などの消費者との交流活動を支援します。
 県におきましては、今後、本県の財産である良質な水と地元の米一〇〇%からつくられた日本酒が、甲斐の銘酒として本県を代表する魅力ある逸品となるよう、鋭意取り組んでまいります。
 以上であります。
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◯副議長(渡辺英機君)当局の答弁が終わりました。
 齋藤公夫君に申し上げます。残り時間がありません。
 これより、齋藤公夫君の一般質問に対する関連質問に入ります。
      (「なし」と呼ぶ者あり)
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◯副議長(渡辺英機君)関連質問を打ち切ります。
 これをもって齋藤公夫君の一般質問を打ち切ります。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 明六月二十三日、午前十一時、会議を開き一般質問を行います。
 本日はこれをもって散会いたします。
                                         午後五時十一分散会