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平成22年6月定例会(第4号) 本文




2010.06.09 : 平成22年6月定例会(第4号) 本文


◯議長(武川 勉君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、知事提出議案、第六十一号議案ないし第七十号議案、承第一号議案ないし承第五号議案を一括して議題といたします。
 これより、上程議案に対する質疑とあわせ、日程第二の県政一般についての質問を行います。
 発言の通告により、大沢軍治君に三十分の発言を許します。大沢軍治君。
      (大沢軍治君登壇)(拍手)
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◯大沢軍治君 私は、私の記憶に違いがなければ、この壇上での質問は九回目だろうと思っています。一つの区切り、十回目の登壇ができるかどうか。残す任期は一年足らず。町議会議員、十五年余り、県議会議員、十一年余り、さまざまな感慨を込めながら、極力、地域性を重視し、いわゆるローカルな問題点に絞った質問に向けて、今ここに立たせていただいております。
 平成十九年二月、横内知事就任の初議会での所信表明では、「このたびの県政担当に当たっての私の基本姿勢として、県政に対する県民の信頼を確立するため、『春風を以て人に接し、秋霜を以て自ら慎む』ことを自らの座右の銘とし、常に高い倫理感と公正・公平に徹してまいります」と、江戸時代の陽明学派の儒学者、佐藤一斉さんの言志録を引用し、人には春風のように接し、自分には秋の霜のように厳しくなければいけないとの姿勢に、議員と知事と立場こそ違え、「百折不撓」の校訓に培われた者同士、共感を覚え、「暮らしやすさ日本一の県づくり」に命燃やす知事も任期半年余り。横内県政を力強く支える県民クラブの議員として、知事は道半ばだけに、再選への意欲もあろうことを確信しながら、以下質問に入ります。
 まず、職員の意識改革についてであります。
 平成七年一月、阪神・淡路大震災が発生、甚大な被害をもたらしました。その記憶も薄れがちのため、平成十年九月議会での質問づくりに向けて、本県での防災対策のため、「大規模地震を想定した防災マニュアルづくりをして県・市町村にも徹底したらどうか」を提案しました。これに対し防災担当の職員は「いつ発生するのか、どの程度の規模なのかわからない地震に対し、どんなマニュアルをつくれというのか」との返答でありました。
 確かに、いつ来るのかわからない地震にどう対処するのか、聞いた私が悪かったのか。その職員には即座に自席に戻っていただきました。
 あれから十二年。その間、三年前に横内県政が誕生。その就任に当たる所信表明で、「まず県庁が変わらなければならない。職員の意識改革を行い、高い志とモラルを持ち、知恵を絞り、汗を流していく『創意工夫を凝らし、前向きに挑戦する県政』を進めます」と力強く、県庁改革、意識改革を揚げました。
 これまで、知事みずから、国内外でのトップセールスを積極的に行うなど、常に職員の先頭に立って県政を推進してきたところであり、その前向きに挑戦する姿勢は大いに評価されるべきものと思います。
 一方で、職員の意識改革は進んだのでしょうか。十二年前のような職員は、もうほとんどいないと言えるのでしょうか。「親の背を見て子は育つ」と言います。先輩の背中を見ながら二十年・三十年。改革は大変であります。
 私はかつて、この壇上で「我々は貧しさを恥としない。努力しないことを恥とする」との古いことわざを引用して、県民のために努力する、それを期待したいと申し上げました。
 今年度は、知事の任期最後の年であり、「チャレンジ山梨行動計画」に盛り込まれたさまざまな施策や「行政改革大綱」に基づく県庁改革の仕上げの年であります。
 ここにおられるすべての県議会議員が「暮らしやすさ日本一の県づくり」のために、ともに知恵を絞り、汗を流してゆくと、声高々と発言をしており、懸命に努力をしているのです。
 掲げた目標を達成するためには、県庁職員全員が一丸となって課題に取り組むことが重要であり、そのためには、職員のさらなる意識改革が必要と考えますが、御所見を伺います。
 次に、甲斐市内の都市計画道路等の整備についてであります。
 本年三月、都市計画道路愛宕町下条線が全線供用開始となり、甲斐市の東西方向をつなぐ新しい幹線道路となりました。
 その開通式で、知事は「双葉サービスエリアのスマートインターへのアクセス道として利便が図られる」と式辞を述べられました。
 一方、現在、県が整備を進めている都市計画道路田富町敷島線は、私を含め、甲斐市選出の県議会議員がそれぞれ、その道路計画と早期完成とをただしてきたところであります。
 「JR中央線の立体交差工事も計画どおりの進捗で、平成二十二年末に供用する。その後、国道と円滑に接続できるための必要な調査をする」との答弁でありました。
 山梨県にゆかりのある綾小路きみまろさんは、その漫談の中で話をしながら、「あれから四十年、中高年の皆さん、ねえ、聞いてるの、聞いてるの」という笑いを誘います。私たち議員は、質問を事前通告で執行部に提出であります。執行部の皆さんは、いつ見てもその原稿を見ている。「ねえ、聞いているの」と言いたくなる。「話があって、あれから三十年、この道は本当にできるのか。何の説明もない」と、地権者や関係者のふんまんが多いと聞くにつけ、現在の整備中に延伸区間の調査はできなかったのか。国土交通省との協議など、困難さはわかります。しかし、三十年間待たされている地権者を初め、関係機関などには具体的な事業、作業行程でなくともいい、説明をする必要があると考えます。
 そこで、本路線の整備の状況と、協議中の事項などを含め、今後の取り組みについて伺います。
 都市計画道路愛宕町下条線と都市計画道路田富町敷島線とが交差する中下条交差点から西側へ向かって、知事の式辞の「双葉サービスエリアのスマートインターへのアクセス道」の響ヶ丘までの間の道路は、道幅が狭い上、住宅街のため交差する道路が多く、以前から慢性的な渋滞道路でした。
 それが、このたびの愛宕町下条線の全線供用開始に伴う交通集中により、渋滞が続き、生活環境にも影響があります。「アクセス道としての利便性」どころか、私は今、この県議会議事堂に来るのに、遠回りの県道を迂回してきます。その方が渋滞が少なく、時間的に早く着くのです。
 私は以前、県議会の常任委員会で、この区間の拡幅整備の見通しがつくまで、都市計画道路愛宕町下条線の全線開通はやめてほしいと要望した経緯があります。そして、十九年十二月議会で県の対応をただしたところ、「甲斐市が国の補助事業として整備に着手しました」だけの答弁でした。
 あれから三年。甲斐市では市道開発一号線として道路整備を進めています。しかし、その前後は県がつくった道路です。この区間だけは甲斐市のことだとしてよいのでしょうか。その現状と進捗状況について、あわせてお伺いします。
 現在、整備が進められている県道甲府韮崎線が茅ヶ岳広域農道と交差する竜地交差点から、下今井上町交差点までの区間の整備は、どう推進していくのか伺います。
 通学路や信号待ち地帯との関連があるため、まさに知事の提唱する「縦割りの組織にとらわれずに、部局横断的な課題を的確に解決する仕組みを築き、県民サービスの向上を図っていく必要がある」観点から、この区間の整備計画をお伺いいたします。
 次に、戸別所得補償制度を活用した水田農業の振興についてであります。
 今年の春は寒い日が続き、農作業のおくれが見られましたが、私の住む甲斐市でも、ようやく田植えの最盛期を迎え、農家の皆さんが田んぼで生き生きと働く姿が見られ、日本のよき風景として、いつまでも残したいと感じております。私も、予定より一週間おくれの田植えを終えました。
 二〇一〇年は、日本の農政が大きく変化する年となりました。国では、本年度、戸別所得補償モデル対策が米で先行実施され、水田農業の中心となる米作農家の経営安定を図るため、米の生産調整(減反)に参加した販売農家に対し、十アール当たり一万五千円を交付するとともに、自給率向上に向け、麦・大豆・飼料作物・米粉用米・加工用米など、主食用の米以外の作物をつくった場合も交付金が交付される新たな制度が始まりました。いわゆる減反に従う条件で、主食用米以外への転作を促すのが、戸別所得補償の目的です。
 小規模ながらも、懸命に水田農業に取り組んでいる私の地元の農家の皆さんも、この対策に大きな期待と戸惑いをしております。
 秋田県大潟村では、五百二十三戸の半数が減反に応じてこなかった。ところが、今度はほとんどの農家が減反に参加する意向だとのことであります。
 水田利用計画書の書類の転作欄に「加工用米」という記入が目立って多いのだそうです。せんべいやあられ業者の「全国米菓工業組合」との出荷契約の調整がされているから。単価の安い加工米をつくっても、主食用米と同じ所得となるよう、十アール当たり二万円の助成がもらえることとなっています。
 助成金を見込んで、仲買業者の買いたたき、値下げ交渉で、米価の下落が起きないか、監視する体制も必要でしょう。
 食料自給率の向上や経営安定に向け、一人でも多くの農家に、説明と理解を深めてもらい、私も地域の共済部長として加入促進を図っているところであります。この制度が長続きすることを信じたいのは、決して私ばかりではあるまいと思います。
 そこで、県では、この戸別所得補償制度の理解を得るために、農家にどう説明してきたのか。制度を活用しながら、どのように水田農業の推進を図っていくのか。転作田の活用などあわせて、御所見を伺います。
 次に、農産物直売所の活用促進についてであります。
 昨年十月、全国各地の農産物直売所の日本一を競う「直売所甲子園」で、本県の「道の駅とよとみ農産物直売所」が見事、初代グランドチャンピオン賞に輝きました。とても喜ばしく、これまでの努力に思いをはせながら、誇りに思います。
 私の地元にも、幾つかの直売所がありますが、近隣はもとより甲府などや、土日には多くの観光客が来店して、にぎわっています。
 最近、あちこちに直売所ができましたが、大変よいことだと思います。農業の後継者がいないような小規模農家でも、例えば野菜を植えつけ、収穫し、さらに販売してお客さんに喜んでもらう。そうすれば、お金も入るし、生きがいも出てくる。また、消費者にとっても、生産者の顔の見える安心で新鮮な農産物が身近に手に入るようになる。こうした取り組みを各地で進めることにより、徐々に生産者もふえ、やがて農村地域全体が活性化してくると思います。
 そこで、まず、県としての担い手の育成という観点から、農産物直売所の活用をどのように考えているのか、御所見を伺います。
 また、高齢者は直売所までの運搬が大変であります。集落内に集荷所をつくるとか、少量でも農産物を集荷するシステムづくりに向けた支援や、ことしのように、天候不順による野菜価格の高騰や、景気低迷で節約志向が強まったことから、規格外野菜が人気であったとか。いわゆる「ワケあり野菜」を扱う直売所を設けるとか、農村集落内に直売所をふやすとか、地域農業の販売拠点となる農産物直売所をさらに活用するため、県として、どのような支援を、ノウハウを提供していくのか伺います。
 次に、都市農村交流型観光振興の方策についてであります。
 私は、かねてより、観光の振興を図る上で、本県にあるものを生かすことを基本とするべきと考えております。
 平成十七年にオープンした甲斐市の「梅の里クラインガルテン」は、豊かな自然の中で滞在しながら農作業が楽しめるとあって、宿泊滞在施設の五十区画はあきがない状態が続いており、地元農家が農作業のアドバイスをするなど、地元住民との交流が活発に行われており、利用者には大変好評です。
 このように、本県の美しい自然を生かして、都市農村交流を推進していくことは、人口の減少や高齢化、耕作放棄地の増加が進んでいる中、中山間地域の活性化に資するとともに、観光振興の方策としても極めて有効であると思います。
 そこで、地域資源を活用したメニューを企画する人材を今後どのように育成し、活用していくのか、伺います。
 さらに、豊かな自然や山里の中で、地域の人々との触れ合いや宿泊を伴う体験型旅行は、教育効果があり、都会の小・中学校のニーズが高く、また、一部企業においても、社会貢献などの面から農村部に目を向け、社員研修や福利厚生事業を行っていると伺っております。
 そこで、山梨特有の農村が持つ地域資源を生かし、誘客を図っていくことが重要と考えますが、どのように取り組むのか伺います。
 次に、がん対策の推進についてであります。
 がんは、病気による死亡原因の一位を占め、今や二人に一人ががんになり、三人に一人が亡くなると言われています。
 こうした状況の中、本県では「山梨県がん対策推進計画」をもとに、関係機関が連携し、予防対策や早期発見・早期治療への取り組みがなされていると伺っております。
 私の親族にも、がんで亡くなった者がおります。今さらながら、検診などにより早期発見されていればと悔やまれるところであります。
 がんの二次予防であるがん検診ですが、本県の受診率は現在二〇%台にとどまっており、とても低い状況であると思います。がん検診の大切さの普及啓発とともに、受診率の向上に向け、受診しやすい環境整備にこれまで以上に積極的に取り組んでほしいと思います。
 公費助成制度を設け、県と市町村が連携して、子宮頸がん予防ワクチンの接種を受けやすい環境づくりのように、防げるがんを確実に予防する対策も必要であります。
 そこで、まず、県では、がん検診受診率が低い原因をどのように分析しておられるのか伺います。
 また、原因の分析を踏まえ、どのように取り組みをされているのか、あわせて伺います。
 次に、がん患者の生存率を高める上で、高度な医療が受けられる体制をしっかりと確保しておくことは極めて重要であります。
 本県では幸いにして、県立病院の理事長として、肝がんの世界的な権威である小俣先生をお迎えしております。
 県のがん医療のレベルをさらに高めるため、小俣先生に御尽力をいただくことはもちろんですが、がん医療の拠点である県立中央病院の医療体制を、より強固なものにしていくことが不可欠であります。
 そこで、県立中央病院のがん医療体制の充実・強化に向けた取り組みについて伺います。
 次に、口蹄疫防疫と今後の対応についてであります。
 宮崎県で猛威を振るう家畜伝染病の口蹄疫問題は、全国各地のブランド牛肥育に大きな影を落とし、山梨県のブランド牛「甲州牛」の生産にも、影響が出始めているとのことであります。
 「かわいそうで、ついもらい泣きをしてしまった」、テレビに映る、殺処分される家畜の目の涙に、多くの人たちの同情が集まりました。
 本県での畜産農家の衝撃は、私もその昔、牛を飼っていただけに、痛いほどに感じられ、大きなショックであります。
 口蹄疫の防疫対策には万全な体制をとるべきと考えますが、対応を伺います。
 また、口蹄疫の経済面での影響がはっきりわかるのは、この時期に仕入れる牛の出荷期に当たる二年後だとのことでありますが、子牛の頭数をふやす対策と、子牛購入農家の支援について、あわせてお伺いいたします。
 次に、広葉樹による森づくりの取り組みについてであります。
 これまで、県においてはさまざまな施策によって、計画的に森林整備を推進してこられました。その結果、現在の豊かな森林があります。その人工林のほとんどは杉やヒノキ、カラマツといった針葉樹であります。
 私は、本県の森林において、シカや猿、イノシシなどの獣害被害を抑制するためにも、広葉樹による森づくりが重要だと考え、機会あるたびに、県有林には実のなる木を植えてくれと要望してきました。
 「今さら植えても、里でうまいものを食った動物は、山には戻らんよ」との返事に、「今さらではない。まず植えてみてくれ」、そんな願いを続けてきました。この質問を書くときにも「県有林には順次、広葉樹を植えています」との情報が寄せられてきました。そのすぐ後、甲州市大和で「県議会議員による森づくり」で県有林に私たちが植えたのは、ヒノキの苗木でしたよね。
 個人が所有する私有林に広葉樹を植栽するのは難しいと考えますが、本県森林の四六%を占める県有林において、広葉樹による森づくりを進めることは、可能であるのではないでしょうか。
 そこで、これまでの県有林における広葉樹による森づくりの現状と、今後の取り組みについて伺います。
 次に、鳥獣害対策についてであります。
 ここ数年、ニホンジカなどの一部の野生鳥獣の絶対数が増加しているのか、あるいは生息域が変化してきたのか、農林業被害が全国的に発生しているとの報道をよく目にします。
 本県にとっても他人事ではありません。農家の方が長い時間と労力を費やし、丹精込めてつくった野菜や果物を、無残にも食い荒らされ、後継者不足などとも相まって、営農の意欲も希望もなくしてしまったなどとの声も聞かれます。
 さらに被害は農林業だけではありません。秩父多摩甲斐国立公園や南アルプス国立公園など、本県の誇りでもある、これらのすばらしい国立公園においても、食害や踏み荒らしにより、貴重な高山植物の植生などに悪影響が出ているとの指摘がなされているところであります。事態は、一刻の猶予もない状況へと突き進んでいるのではないかと思われます。
 人間も野生鳥獣も、そして貴重な高山植物も、いずれもこの地球の自然環境の恩恵があって初めて生存が可能になります。
 県では、鳥獣による農林業被害防止と、人間と野生鳥獣の共存に県境を越えて取り組んでいることは承知しておりますが、県境を越え広域的に移動する野生鳥獣については、本県だけが捕獲に取り組んだとしても、余り大きな効果は期待できないのではないかと思われます。
 だからこそ私は、秩父多摩甲斐国立公園サミットを開き、観光や鳥獣害対策を連携させる対応を提案しましたが、検討されませんでした。
 長野県の川上村は、レタスやキャベツ、そして白菜などで生計が成り立っているわけですが、その野菜のニホンジカなどによる食害を防ぐために、村全体を金網のフェンスで囲ったところ、ニホンジカが、えさを求め、山梨県の増富地区側に入ってきたとのことであります。
 柵の設置と増富地区への移動との因果関係は定かではありませんが、鳥獣害対策では、地域の取り組みが重要であることは承知しております。しかし、県としても、隣接県との連携を図りながら、県境を越えた広域的、効果的な対策を進めていくことが必要と考えますが、どう取り組んでいるのか、お伺いします。
 次に、森林組合等の育成と、その担い手の確保についてであります。
 県は本年度から、長年にわたり耕作されず、森林や原野となってしまい、農地に復元して利用することが不可能とされた耕作放棄地についても、森林として整備、管理していくために必要な支援を行うとのことであります。
 しかしながら、私の地元の甲斐市を初め、山村地域においては、過疎化、高齢化が進み、林業後継者の確保が困難なことから、新たに森林として位置づける耕作放棄地は言うに及ばず、既存の森林についても、十分な管理が行き届くのか、危惧しているところです。
 このため、森林管理の中核となる森林組合等、林業事業体の育成と、そこで働く担い手の確保が喫緊の課題であると考えます。
 森林での仕事は、急峻な地形のもとでの重労働であり、また、作業現場までの長い時間の通勤や、他の産業に比べ労働災害発生率が高い等、労働条件が厳しく、気象の影響を受けるため、不安定な就労状況であり、定期的な休日の取得は困難であると聞き及んでいます。
 このようなことから、森林組合等の林業事業体が担い手の確保をしていく状況は、極めて厳しいのではないかと危惧しているところです。
 また、担い手を確保した後においても、植えつけ、伐採、木材の搬出等の専門的な技術の習得が必要不可欠であることから、これらの技術を向上させる取り組みも積極的に行うべきだと考えております。
 そこで、県では今後、森林の管理や整備を担うべき森林組合等、林業事業体の育成と、林業の担い手の確保をどのように支援していくのか、お伺いします。
 最後に、甲斐市内の安全対策についてであります。
 まず、甲斐警察署の設置について、この議場で何回も質問され、要望され、甲斐市からも強い要望があり、私も平成十九年十二月議会で、「どう検討していくのか、目に見える検討方法を伺いたい」との質問に、「県警察の将来のあるべき姿などを検討するための場としての会議を立ち上げ、個別の施設を含めて、検討を行うこととしている」との答弁以来、二年半。検討するための場としての会議で、どう検討がなされてきたのか、その経過、結果をお伺いします。
 次に、茅ヶ岳広域農道への信号機の設置についてでありますが、さきにも、この議場で要望いたしましたが、車の通行が多いこの農道は、耕作地の中を貫いているため、農道を横切って向かいの田畑に行くトラクターや田植機、コンバインなどの農耕用の車が横断できずに、農家の方々は困惑しています。
 とりわけ、旧双葉町宇津谷地内のスポーツ広場入口交差点に、信号機の要望は多いのです。
 農耕車優先道路ですが、足の遅いトラクターなどの農耕用の車などが、安心して通れる安全対策としての対応をお伺いいたします。
 初めに申し上げましたように、長い間、こうした壇上からの一括質問でなれてきただけに、一問一答の質問ではなく、一括での質問いたしましたこと、御理解をいただき、御清聴いただきましたこと、心から感謝申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
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◯議長(武川 勉君)大沢軍治君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)大沢議員の御質問にお答えいたします。
 ただいまは、御質問に先立ちまして、県政運営に当たっての私の基本姿勢に共感を覚えるとの御認識を賜りました。
 今後も、県民に信頼され、県民とともにつくる県政に、県庁一丸となって取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、職員の意識改革についての御質問がございました。
 私は就任以来、「山梨を変えるためには県庁が変わらなければならない。そのためには、職員一人一人が常に創意工夫を凝らし、前向きにチャレンジする精神を持ち続けることが大事である」ということを職員に訴えてまいりました。
 このため、職員提案の奨励とか、あるいは職員研修の充実・強化はもちろんのことでありますが、各部局の重点施策を県民に向けて明らかにするチャレンジミッションや、県民からの意見、要望に一週間以内で回答する県政クイックアンサー制度などについても、職員の意識改革につながる方策として取り組んできたところでございます。
 私は、こうした取り組みを通じて、創意工夫を凝らし、挑戦する姿勢とか、県民に対するスピーディーな行政対応ということが定着するなど、職員の意識は着実に変わってきているものと考えております。
 例えば、職員提案に関しましては、平成十八年度の二十九件が、二十一年度には八十五件と、件数が大幅に増加しております。その中には優秀な提案も数多くあり、事業化されたものとして、新聞やテレビのコマーシャルに短かいワンフレーズ広告を数多く流す「ワンフレーズ広報」や、また今、話題になっております甲府市の中心街の空き店舗を利用して農産物直売所を設ける「山梨まんなか市場」などもありまして、職員の政策提案に対する意欲と創意工夫への意識の高まりが感じられるところであります。
 今後とも、積極果敢に挑戦する県政を推進するため、職員の意識改革をなお一層進めてまいりたいと考えております。
 次に、農産物直売所の活用促進についての御質問でございます。
 まず、担い手育成の観点から見た農産物直売所の活用についてでございますが、直売所は、地域で生産された農産物の重要な販路でありまして、また、小規模農家や高齢者が生きがいを持って農業を営むよりどころともなっております。
 県内の直売所の中には、就農を希望する研修生を受け入れたり、若手の有志が農事組合法人を立ち上げまして、遊休農地を活用して農産物の生産に取り組んでいるといった事例や、女性グループが直売所に出荷する目的で加工品の開発に取り組む事例など、直売所を核にした地域の新たな担い手活動が活発になってきております。
 県としても、このような活動が一層盛んになるように、各農務事務所が中心となって、市町村やJAなどと連携し、生産者の組織化やリーダーの育成などに取り組んでいるところでございます。
 次に、農産物直売所をさらに活性化するための支援についてということでありますが、今後、各直売所の利用をさらにふやしていくためには、利用者がまた来たくなる魅力ある店舗づくりが必要であります。中でも、品ぞろえの充実が大切であることから、ことし、直売所向けの野菜の生産加工マニュアルというものを作成いたしましたが、これを使いまして、普及センターが技術指導を行うとともに、直売所間の商品の相互融通や集荷体制の強化などに向けた支援も行っております。
 また、魅力ある店舗づくりに向けまして、昨年度は専門アドバイザーによる県内直売所の診断を行いましたが、本年度は、その診断結果を活用して、店舗運営の工夫やノウハウを提供する「魅力創造講座」というものを開催することにしております。
 今後とも、必要とする地域に直売所が設置され、その直売所が地域の意欲と希望を持った生産者の活動を支えることができるように、県としても積極的に支援をしてまいりたいと考えております。
 次に、がん対策の推進についての御質問でございます。
 まず、がん検診の受診率が低い原因は何かと、どのように分析しているかという御質問でありますが、県政モニターへのアンケートで、がん検診を受診しない理由を聞きましたところ、「心配なときはいつでも受診できる」とか「健康に自信がある」というような理由を挙げた方が上位を占めておりますが、がん検診の意義や必要性の認識が十分でないということが、原因の一つにあると考えております。
 さらに、「時間がない」「費用がかかる」などの理由も、国などの調査結果と同様に挙げられているところであります。
 このため、その対策としまして、昨年度から、従来アプローチが少なかった企業や団体と連携をいたしまして、企業の従業員や窓口での利用者などに対しまして、がん検診の必要性を周知し、受診を進めていただくという取り組みが、新たに展開しております。
 また、市町村におきましては、女性特有のがん検診を推進するために、乳がん検診と子宮頸がん検診の無料クーポンを対象年齢の女性に配布するなど、受診促進を図っているところであります。
 今後も、こうしたさまざまな事業を実施しながら、がん検診の正しい知識の普及と関心を高める工夫を行いまして、受診率の向上を図り、がんによる死亡者の減少につなげてまいりたいと考えております。
 次に、県立中央病院のがん医療体制の充実・強化についての御質問がございました。
 県立中央病院のがん医療につきましては、県立病院機構が策定した中期計画に基づきまして、本年四月から、がん診療部というものを新設いたしまして、その中に化学療法科、緩和ケア科、放射線治療科を集約した総合的な診療体制がスタートいたしました。さらに六月には、専門スタッフを配置した外来化学療法室も開設をしたところであります。
 また、がん患者の状態やがん患者の気持ちを踏まえた診療を行うために、がん専門領域のお医者さんが一堂に会して、患者に最適な治療方針を検討し、確認をするなどのチーム医療の充実にも取り組んでおります。
 さらに、地域と連携したがん診療を推進するために、発症から回復期、自宅療養期まで、治療に当たるすべての医療機関が連携する診療体制の構築に、地域がん診療連携病院と共同で取り組むなど、がんの包括的な医療体制の整備を進めているところであります。
 次に、口蹄疫防疫と今後の対応についての御質問がありました。
 本県では、宮崎県で口蹄疫の疑いのある牛が確認された四月二十日から、県内すべての牛などの飼育農家に対し異常の有無を調査いたしまして、四月二十二日には、県内すべての牛などに異常がないことを確認いたしました。
 また、四月下旬に、市町村、畜産団体などと緊急の防疫対策会議を設置し、また五月には、警察本部や教育委員会なども含めた庁内会議を開催しまして、全庁を挙げてこの対策に取り組む体制を整えたところであります。
 さらに、一度、口蹄疫が発生しますと、観光などさまざまな方面の利益を損なうことがございますので、すべての牛等の飼育農場に対しまして、八週間分の消石灰を無償配布して、消毒を徹底してもらうとともに、県の消毒薬、防護服などの備蓄を強化いたしました。
 今後も、緊急事態に備えまして、二十四時間対応できる体制をとりまして、飼育家畜の健康観察や、異常家畜の早期通報、農場での消毒実施の指導を徹底するなど、防疫体制に万全を期してまいるつもりであります。
 また、口蹄疫の発生によりまして、宮崎県の家畜市場がすべて閉鎖をされております。今後は、東北などの市場から、子牛の導入を図っていく必要がありますが、全国的に子牛価格の上昇の影響も懸念されております。
 このため、県におきましては、JAと連携して、市場情報を農家に伝えるとともに、八ヶ岳牧場等の優良子牛や良質な受精卵の供給に努めてまいりたいと考えております。
 また、生産者団体とも連携をしながら、制度融資とか系統融資などの既存の融資制度や、生産農家の粗収益と生産費の一定の差額を補てんする国の制度である肉用牛肥育経営安定特別対策事業を活用いたしまして、必要な子牛導入を推進してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、今後の状況を注視しながら、農家に対し、必要に応じた支援をとってまいりたいと考えております。
 次に、広葉樹による森づくりの取り組みについてという御質問であります。
 県有林につきましては、昭和六十年以降、広葉樹の植栽に取り組んでおりますけれども、生育する土地の条件によりまして、活着の状況や成長の期間が大きく異なることから、平成十四年に策定した広葉樹植栽マニュアルに沿いまして、各地域の自然環境に適した樹種による広葉樹の森づくりを進めております。
 また、良質な水の供給や土砂災害の防止など、公益的な機能が特に重視されるダムの上流などの森林を中心にいたしまして、針葉樹と広葉樹の混交林化に積極的に取り組んでいるところであります。
 これまでに植栽し、育成した広葉樹の面積は約四千ヘクタールでありまして、天然林を合わせると、広葉樹林は四万八千ヘクタール、県有林全体の約三五%を広葉樹林が占めているという状況になっております。
 議員の御意見と同様に、私も、水源の涵養や生物多様性の確保、獣害対策など、森林の持つ公益的機能を拡充させるために、広葉樹による森づくりは極めて大事なことと思っておりまして、今後、一層取り組んでまいりたいと考えております。
 最後に、鳥獣害対策についての御質問でございます。
 ニホンジカによる被害は近年、農林業にとどまらず、貴重な高山植物などにも及んできておりまして、特定鳥獣保護管理計画に沿って、市町村が行う里山での捕獲に加えまして、昨年度からは、県においても、標高千メートル以上の鳥獣保護区内での捕獲を実施しているところであります。
 しかしながら、議員の御指摘のとおり、ニホンジカは行動範囲が広いために、地域、県境を越えた広域的な捕獲対策の強化が必要でございます。
 このため、国の関係機関の協力のもとで、八ヶ岳から南アルプスにかけての地域では長野県や静岡県と、秩父山地周辺につきましては東京都や埼玉県と連携をいたしまして、ニホンジカの生息情報等の共有や、効果的な一斉捕獲実施に向けた検討を行っております。
 また、富士山・丹沢エリアでは、山静神サミットで合意した方針に沿いまして、現在、県境におけるニホンジカやニホンザル等の生息状況に関する情報交換に努めているところであります。
 さらに、こうした地域の多くは国立公園を含んでおりますので、先般、国の対策の早期実施を私から環境大臣に直接、要望いたしましたが、本年度、国におきましては、ニホンジカの行動域調査に加えまして、希少種であるキタダケソウを保護するための試験的なさくの設置にも取り組んでくれることになっております。
 今後は、国や隣接県等との広域的な連携を一層強化するとともに、県内におきましても、被害情報の共有を初め、効果的な防護さくの設置や、広域一斉捕獲の実施、新たな捕獲方法の研究開発や、捕獲従事者の養成などを一体的、総合的に取り組んでいくために、庁内外の関係機関による野生鳥獣被害対策連絡協議会を設置し、鳥獣害対策の一層の推進を図ってまいりたいと考えております。
 以上をもちまして、私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長等からお答えをさせていただきます。
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◯議長(武川 勉君)林務長、岩下正孝君。
      (林務長 岩下正孝君登壇)
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◯林務長(岩下正孝君)大沢議員の森林組合等の育成とその担い手の確保についての御質問にお答えいたします。
 近年、森林所有者の高齢化などによりまして、適正に管理ができない森林が増加する中で、森林管理の主体である森林組合等の林業事業体が果たす役割は、ますます重要なものとなっております。
 このため、森林組合等が、雇用条件の改善と事業の合理化に一体的に取り組めるよう、中小企業診断士による経営指導や、就労条件向上のための労災保険の上乗せ掛金への助成等を行っているところであります。
 また、森林組合等が収益性を高め、安定した経営基盤が確立できるよう、森林管理の専門家であります森林施業プランナーや、高性能林業機械を扱うオペレーターの養成に対しても支援しております。
 林業の担い手対策につきましては、林業就業相談会を平成九年度から開催し、十七年度からは東京都内でも開催するなど、森林組合連合会や山梨労働局などと連携して、就業者の確保対策に努めてきており、最近二年間の新規就業者の実績は百三十四人となっております。
 県では、山梨県林業労働センターと連携し、これらの方々に対して、刈払機やチェーンソーの取り扱いなど、基本技術の講習会の開催、長期就業を促進するための給付金の支給、さらに、林業技能作業士等、各種資格取得への助成などを行い、就業者のスキルアップを図っております。
 今後とも、こうした取り組みにより、適正な森林の維持管理が行われるように、森林組合等の育成や担い手の確保に努めてまいります。
 以上でございます。
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◯議長(武川 勉君)観光部長、後藤雅夫君。
      (観光部長 後藤雅夫君登壇)
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◯観光部長(後藤雅夫君)大沢議員の都市農村交流型観光振興の方策についての御質問にお答えします。
 まず、地域資源を活用する人材の育成等についてであります。
 都市と農村との交流を推進し、地域を活性化するためには、個性あるさまざまな地域資源を生かして、交流人口の増加や観光客の誘致を図ることが必要であります。
 このため、県、市町村、NPO等で組織する富士の国やまなし農村休暇邑協会におきましては、地域コーディネーターを七十七名養成いたしますとともに、地域におきまして、稲刈りや、また果実の収穫体験など、コーディネーターが企画、実施する地域資源を活用した活動を支援してまいりました。
 本年度は、今まで養成しました地域コーディネーター相互の情報交換や連携を促進するため、地域ごとに組織化するとともに、コーディネーターの資質の向上を図るため、研修会を実施してまいります。
 また、地域の隠れた資源の掘り起こしを図るため、本年度から、農林業体験イベント、また地域交流ツアーなど、地域資源を活用した都市農村交流活動を企画提案するコンテストを実施し、優秀な提案につきましては、やまなし観光推進機構で商品造成に活用してまいります。
 次に、地域資源を生かした誘客についてであります。
 体験型教育旅行や企業の社員研修等を誘致するためには、東京圏に隣接する有利性を生かすとともに、すぐれた地域資源を活用したプランの提供が必要です。
 そこで、やまなし観光推進機構におきまして、酪農や、また、みそづくり等の実体験ができるなど、特色ある宿泊可能な体験型教育旅行プランや、ネイチャーガイドツアーによる社員教育など、企業研修・セミナー向けのモデルプランを企画しまして、都内等におきまして、専任職員が旅行会社や企業、学校等に営業活動を行ってまいります。
 以上であります。
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◯議長(武川 勉君)農政部長、松村孝典君。
      (農政部長 松村孝典君登壇)
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◯農政部長(松村孝典君)大沢議員の戸別所得補償制度を活用した水田農業の振興についての御質問にお答えします。
 国におきましては、本年度から、食料自給率向上を図る上で重要となる麦・大豆・米粉用米・加工用米などの作付拡大を促す自給率向上事業と、水田農業の経営安定を図るために、恒常的に赤字に陥っている米生産に対して所得を補償する米のモデル事業、この二つを柱にして、戸別所得補償モデル対策を開始いたしました。
 県内では、今後の水田農業振興策の核となるこのモデル対策が円滑に推進できるよう、県と農業団体で構成する山梨県水田農業推進協議会が主体となり、昨年度から延べ百三十回にわたり、地域での説明会を実施し、制度の周知徹底を図ってまいりました。
 その際、県においても独自のパンフレットを作成し、説明会などで全対象農家に配布するなど、対策の内容が十分に理解されるよう努めてまいりました。また、農務事務所にも相談窓口を設け、農家の相談にきめ細かく対応しています。
 本県の農業が発展し、農村を活性化するためには、耕地面積の三割以上を占め、畑地に比べて作業性が高い水田を無駄なく完全に活用し、生産数量目標に即した主食用米の生産や、大豆、麦などの転作作物の振興を図っていくことが重要であります。
 このうち、主食用米については、今般の米のモデル事業で、小規模農家を含め、意欲あるすべての農業者が水田農業を継続できる環境が整えられたことから、本県の自然条件を生かした味のよい売れる米づくりをさらに積極的に推進していきます。
 主食用米を作付しない水田には、自給率向上事業により、今後、ニーズが高まると見込まれる米粉用米や加工用米、地域ごとに産地化を目指す大豆、麦などの作付を、市町村、農業団体と連携して拡大してまいります。
 以上であります。
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◯議長(武川 勉君)県土整備部長、小池一男君。
      (県土整備部長 小池一男君登壇)
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◯県土整備部長(小池一男君)大沢議員の甲斐市内の都市計画道路等の整備についての御質問にお答えいたします。
 まず、都市計画道路田富町敷島線の整備についてであります。
 この道路は、中央市と甲斐市を南北に縦断する総延長約九キロメートルの幹線道路であり、これまで交通渋滞の解消など、事業効果の高い区間から順次、整備を進め、約五キロメートルが完成しております。
 現在、整備中のJR中央線の立体交差部につきましては、本年九月に供用する見込みでございます。
 この区間に続きます北側の約〇・四キロメートルは、昨年度、事業着手し、現在、約八割の用地を取得しており、早期に工事着手できるよう努めてまいります。
 残る未整備区間につきましては、交通の集中する国道五十二号から国道二十号までの間を優先して整備することといたしまして、これまで交通の実態調査や解析などを進めてまいりました。
 特に国道二十号におきましては、既存の交差点にこの道路が新たに交差することによりまして、交通処理が複雑となることから、現在、最適な交差方法につきまして、国土交通省や公安委員会など関係機関と協議を行っております。
 今後は、これらの協議が調い次第、地域の皆様に説明いたしまして、御理解を得る中で、平成二十三年度の事業化を目指してまいります。
 次に、都市計画道路愛宕町下条線以西の道路整備についてであります。
 この甲斐市が管理いたします市道開発一号線は、沿線地域の急速な市街化や、中央自動車道双葉スマートインターチェンジの開通などによりまして、近年、交通量が大幅に増加しております。
 このため、甲斐市が平成十九年度から、国の補助事業として現道の拡幅事業に着手し、現在、約六割の用地を取得しておりまして、一部、工事にも着手してございます。
 今後は、残りの用地取得を進めるとともに、順次、工事を実施し、平成二十五年度の完成を目指していると聞いております。
 なお、この道路の整備に対する甲斐市への県の支援ということにつきましては、事業実施の際の指導、助言はもとより、県道との交差点、交差部以西の六十メートル区間につきまして、交差点改良に合わせまして、実施してございます。
 次に、県道甲府韮崎線の竜地交差点から下今井上町交差点までの整備についてであります。
 本路線は、甲府市と韮崎市を結ぶ幹線道路であるとともに、この地域のまちづくりの根幹となる重要な路線であります。
 このため、従来から重点的に整備を進めておりまして、平成十九年度には、県道島上条宮久保絵見堂線との交差点から竜地交差点までの拡幅事業が完成したところでありまして、現在、この区間から東側の松島団地入り口までの約一・六キロメートルにつきまして、早期完成を目指し、整備を進めてございます。
 御質問の竜地交差点から下今井上町交差点までの区間のうち、下今井上町交差点付近につきましては、甲斐市からの要望を受けまして、直ちに地元関係者と協議を始めたところでございますけれども、まだ、承諾が得られていない状況でございます。
 今後は、まず関係者の御理解を得る中で、通学児童等の安全確保を優先した整備を実施いたしますとともに、あわせて、この区間全体の改良計画につきまして、現在、整備中の区間の進捗状況等を踏まえて、検討していきたいと考えております。
 以上でございます。
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◯議長(武川 勉君)警察本部長、西郷正実君。
      (警察本部長 西郷正実君登壇)
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◯警察本部長(西郷正実君)大沢議員の甲斐市内の安全対策についての御質問にお答えします。
 まず、甲斐警察署の設置についてであります。
 甲斐警察署の設置につきましては、これまでも地元自治体や地元選出の県議会議員の皆様方から要望を受けており、県警察といたしましても、重く受けとめているところであります。
 現在、県警察では、平成十九年四月の警察署の再編整備後におきましても、各警察署の犯罪の発生状況、交通事故の発生状況などを分析するとともに、安全で安心な暮らしを実現するための効率的な警察活動のあり方を検討するなど、引き続き、さらなる警察署の再編整備について、検討を進めているところでありますが、甲斐市及び韮崎市を中心とした地域における警察署の再編問題につきましても、甲斐市内への警察署の設置の必要性を含めて、中長期的に検討を行っているところであります。
 現在、平成十九年四月の再編整備から三年を経過いたしましたことからは、私を中心としたワーキングチームにより、警察署協議会の意見を踏まえ、本年度末をめどに、この再編整備の効果の検証を行っているところであります。
 今後、この再編整備の効果の検証結果や、築三十年の韮崎警察署を初め、各警察署の建築年数、老朽化の程度など、警察署庁舎の現状なども踏まえ、検討を進めていく考えであります。
 次に、茅ヶ岳広域農道への信号機の設置についてであります。
 信号機につきましては、交通量や交通事故発生状況のほか、道路や交差点の構造など、総合的に検討を加え、信号機を設置することにより、交通事故防止及び交通の円滑化の効果が期待できる交差点等に設置をしているところであります。
 茅ヶ岳広域農道のスポーツ広場入り口交差点につきましては、沿道に「ハイジの村」「農産物直売所」などの集客施設や、国道百四十一号と接続する八ヶ岳広域農道の整備が進んでいることや、国道二十号の迂回路として利用されていることなどにより、主道路交通量が、ここ三年間におきまして約一・六倍と増加をし、また、交通事故につきましても、増加傾向にあります。
 そのため、現在までに道路管理者と連携をし、交差点の角切り改良、自発光式交差点びょう、自発光式一時停止標識を整備し、交通事故防止を図っているところであります。
 信号機の設置につきましては、交差点改良などが必要ではありますが、現在の交通実態を踏まえ、前向きに検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯議長(武川 勉君)当局の答弁が終わりました。
 大沢軍治君に申し上げます。残り時間がありません。
 これより大沢軍治君の一般質問に対する関連質問に入ります。
 この際申し上げます。関連質問についてはその冒頭に、関連する事項を具体的に発言願います。
 まず、自会派の関連質問に入ります。
      (「なし」と呼ぶ者あり)
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◯議長(武川 勉君)自会派の関連質問を打ち切ります。
 これより他会派の関連質問に入ります。白壁賢一君。
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◯白壁賢一君 口蹄疫の関係でお伺いしたいんですが、先ほど、知事さんの御答弁をお聞きしていますと、いわゆる肉用牛の話が主体であったというふうに感じました。乳用牛とか豚等については、どのような対策を練られているのか、お伺いしたいと思います。
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◯議長(武川 勉君)農政部長、松村孝典君。
      (農政部長 松村孝典君登壇)
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◯農政部長(松村孝典君)ただいまの御質問にお答えします。
 山梨県の畜産農業におきまして、肉用牛のみならず、乳用牛、豚、これは非常に大きな役割を占めていると、私たちも認識しております。つきましては、今後の対策におきましても、その確実な持続的な再生産が図られるように、乳用牛におきましても、豚におきましても、受精卵の提供などを通じまして、県といたしましても、その支援に努めていきたい、このようなことを考えている次第でございます。
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◯議長(武川 勉君)白壁賢一君。
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◯白壁賢一君 受精卵の話ではないんですね。要は、消石灰を今回、配布していただいたわけですが、消石灰というのは、タイヤについている例えばふんを、道路にひいて、そこの消石灰の上を車が通る。そこで、そのタイヤについている菌を殺すというか、対処できるような方法なんですね。
 例えば山梨県の隣、静岡県というのがあります。そこに富士宮というところがありますが、富士ケ嶺と富士宮というのは隣接しております。富士宮地区におきましては炭酸ソーダ、水の中に溶かしながら、車の下、ボディーの下なんかを全部洗浄するような、殺菌処理するような方法をとっている。
 山梨県はそれをせずに、道路にまいて、タイヤだけについているようなところをやっているだけという、ちょっと私からすると、本来からいうと、両方やるほうがベストなんですが、ちょっとお粗末ではないかなというふうに感じておるわけなんです。
 そして、富士宮というところは、イニシャルでいうとA社ということになる、そこの委託をされている肉用牛がほとんどであります。ということは、殺処分をしたときに、補償の関係はその農家には来ないわけでして、企業に対して来るだけなんです。
 もう一点は、山梨県の牛乳のうち、五〇%強は富士宮ということでありますから、万が一のことがあると、これまた大変なことになります。
 そしてもう一点、御存じのように、ここにはインサイダーとアウトサイダーがいます。国からの、全国からの酪農組合の流れをしょっている農家、それと静岡県に出している農家、ここもまた、補償の問題にいろいろ引っかかってくる。この辺もすべて、県では把握した中で、このいわゆる防疫系統の処理をしているのかどうか、これもあわせてお伺いしたいと思います。
 炭酸ソーダとか静岡県との違いをどのように考えているのか。それともう一つ、今後、総体、包括的な農業、畜産農業の中の山梨県の形態を御存じの中で、今後の対策をお伺いしたいと思います。
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◯議長(武川 勉君)農政部長、松村孝典君。
      (農政部長 松村孝典君登壇)
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◯農政部長(松村孝典君)ただいまの質問にお答えいたします。
 山梨県におきましても、この口蹄疫の発生を受けまして、防疫体制の万全を期すために、まだ、すべての都道府県で消毒薬の配布など、県が支援を行わない中、近隣都道府県におきましては先陣を切るような形で、県において、消毒薬などの農家への無償配布を行わせていただきました。
 また、この対策につきまして、農政部だけではなく、市町村、畜産団体、また県庁内におきますと、警察本部、教育委員会などの他の部局の力もかりながら、この対策に取り組むことができる、そのような体制も築かせていただきました。
 口蹄疫の問題ですけれども、県といたしましても、今後の状況、また他県の取り組み状況、このようなものにつきましては、これで万全というような思いを持つことなく、今後の状況をよく踏まえながら、必要な支援などを引き続き検討していきたいと、農政部といたしましても考えているところでございます。
 以上であります。
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◯議長(武川 勉君)白壁賢一君。
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◯白壁賢一君 最後のところはなかなか、県としても、問題点ということでありますので、しっかり研究していただきたいというふうに思います。
 それと、やはり県境を接していますと、静岡県がこういう形、山梨県がこういう形、ベストは両方をつけるのがベストなわけです。両方をつけるのがベスト、ベストというと、おかしいですけれども、これが一番ベターなんですね。ですから、他県を確認しながら、ぜひやっていただきたい。
 これは、東国原さんではないですが、もう圏域をどんどん越えてしまうし、空気感染しますし、万が一、山梨県に入ってきたとしたら大変なことなんです。多分、皆さんは、山梨県は大丈夫だろうと思っているというふうに感じますが、実は、九州から、飼料等が富士ケ嶺地区には毎日といっていいほど大型トラックで来ているという話も聞いております。
 ですから、万全な方法をとっていただきたい。これは対岸の火事ではないです。万が一、一つでもここに、山梨県に来たとしたら、大変なことなんです。四項目のうちの一つ、この病気が発生したら、すぐ県に報告しなさい。もうそのときは遅いんです。ですから、防疫をしっかりやっていただきたいというふうに思います。
 以上です。
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◯議長(武川 勉君)ほかに関連質問ありますか。
      (「なし」と呼ぶ者あり)
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◯議長(武川 勉君)他会派の関連質問を打ち切ります。
 これをもって大沢軍治君の一般質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後二時十一分休憩
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                                         午後二時二十九分再開議
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◯副議長(保延 実君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 発言の通告により、中込博文君に二十分の発言を許します。中込博文君。
      (中込博文君登壇)(拍手)
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◯中込博文君 私は、自由民主党輝真会の立場から、つまり、知事を積極的に支える立場から、是は是、非は非の議論をさせていただき、知事が真に県民から信頼され、長期政権を担ってこそ、県民のための県政運営ができるとの考え方から質問させていただきます。
 中部横断自動車道の完成時を見据え、沿線地域が活性化するための準備をどのように考えておられるかに焦点を絞り、関係部局全般にわたり質問いたします。
 そして質問の主眼は、会議が踊るのではなく、構想・計画書の書類の作成で終わってしまうのではなく、具体的な事業の実現と、実現のための責任の所在を明確にすることであります。
 まず初めに、中部横断自動車道沿線地域活性化構想、以下、構想と言わせていただきますが、構想の推進についてであります。その中で、中部横断自動車道沿線地域活性化の重要性について、まず、お伺いします。
 私は、中部横断自動車道の完成は、山梨県にとって、中央自動車道の開通以来の大きな事業であり、経済効果や地域活性化の観点からは、リニアをしのぐ事業となるのではないかとも考えられ、沿線地域の活性化に真剣に取り組む必要があると思っています。
 知事は、多くの県政課題の中で、この構想の実現の重要性をどのように考え、施策遂行において、どのように位置づけられているかについて、お伺いします。
 また、当初、知事政策局が所管していましたが、現在、企画県民部が所管しています。これは、構想が進展し、より具体的な取り組みが進められる位置づけとなったと考えてよろしいのかお伺いいたします。
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◯副議長(保延 実君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)まず、中部横断自動車道沿線地域の活性化の問題につきまして、御質問がございました。
 議員の御指摘のように、現在、中部横断自動車道は、全線にわたって中日本高速道路株式会社と国土交通省によって工事が進められております。平成二十九年度を開通目途として、事業が進められているところであります。
 これが開通をいたしますと、大きな経済効果が予想されるところであります。その効果を最大限に活用して、地域の活性化を図っていく必要があることは、御指摘のとおりだと思っております。
 このため、この中部横断自動車道を活用した沿線地域活性化の推進につきまして、チャレンジ山梨行動計画に位置づけると同時に、昨年の三月に、活性化に向けた取り組みの指針となる中部横断道沿線地域活性化構想というものを、地域の皆さんと県が一緒になって議論をした上で策定をいたしまして、これを県政の重要課題として取り組んでいるところであります。
 また、組織の面で、本年度から企画県民部に地域政策と土地政策業務を一元的に所管をさせることにいたしましたので、同部を中心といたしまして、県庁挙げて、この活性化構想の具体化に向けた取り組みを進めていきたいと考えております。
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◯副議長(保延 実君)中込博文君。
      (中込博文君登壇)
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◯中込博文君 ただいまの回答からは、重要な事業に位置づけているとの知事の答弁でありました。
 昨年三月に構想が策定されました。県がリードして、早速、構想の具体化が進むものと期待しましたが、地域はいま一つ、県の意気込みや、県の沿線市町村への期待を理解しているようには感じられません。昨年度は、推進協議会が設立され、八回にわたるブロック推進会議が開催されたとのことですが、どのような取り組みを行ってきたのかお伺いいたします。
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◯副議長(保延 実君)企画県民部長、中澤正徳君。
      (企画県民部長 中澤正徳君登壇)
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◯企画県民部長(中澤正徳君)ただいまの御質問にお答えします。
 昨年度は、沿線地域を北部ブロックと峡南地域に分け、地域づくりに熱心に取り組んでいる地元の方々などによるブロック推進会議を立ち上げ、地域活性化の推進主体となる組織のあり方や人材の活用、地域資源の発掘などの観点から、地域活性化の方向性を議論してまいりました。
 また、ブロック推進会議の検討内容を踏まえ、沿線地域の首長や有識者などで構成する推進協議会におきまして、北部ブロックでは農と食による地域活性化を、峡南地域では観光による地域活性化をメーンテーマに、地域の活性化を図っていくことが決定されたところです。
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◯副議長(保延 実君)中込博文君。
      (中込博文君登壇)
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◯中込博文君 ただいまの答弁で、昨年度の取り組み状況はよくわかりました。
 それでは、本年度の取り組みについてお伺いします。
 昨年度は、各ブロックごとの活性化に向けた方向性が決められたとのことであります。
 沿線地域活性化の具体化に向けて、地域の熱意が一番重要です。そのためには、県と沿線地域の首長の強いリーダーシップが必要であると考えます。
 本年度は、構想の具体化に向けて、どのように取り組んでいかれるのかお伺いします。
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◯副議長(保延 実君)企画県民部長、中澤正徳君。
      (企画県民部長 中澤正徳君登壇)
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◯企画県民部長(中澤正徳君)ただいまの御質問にお答えをします。
 本年度は、各ブロックのメーンテーマに沿って、推進協議会やブロック推進会議におきまして、沿線地域の活性化に向けた短期、中期、長期にそれぞれ取り組む具体的なプロジェクトの検討、立案と、それを実現するために必要な組織や人材などについて検討する予定であり、こうした地域の熱意を持った主体的な取り組みを支援してまいります。
 また、県では、プロジェクトの具体化に向けた取り組みが円滑に進むよう、課題解決の手法に精通したアドバイザーや学識者を派遣するとともに、庁内の関係課で構成する中部横断道沿線地域活性化構想推進庁内検討会におきまして、プロジェクト推進における課題等について検討してまいります。
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◯副議長(保延 実君)中込博文君。
      (中込博文君登壇)
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◯中込博文君 本年度は、ブロック推進会議で具体的なプロジェクトを検討するとのことです。
 私はもちろん、中部横断自動車道沿線地域の活性化は重要であり、南アルプス市選出の県議として、必ずや実現させたいと考えている者の一人です。しかし、この事業は、単に山梨の西部地域の大きな事業ととらえるのみならず、もう一つの重要な視点は、地域主権の時代に入りつつある今日、地域と県とがどのような新しい仕組みと責任を持って事業を推し進めていくかのパイオニア的な事業であると認識することです。今後、この事業に携わるすべての人々にこの認識がなければ、すばらしい結果は期待できないのではないかと思います。
 中央集権時代から地域主権の時代に変化しつつある時期に、この事業を新しい行政の実行の試みとして成功させることができるならば、今後の山梨県全体の活性化につながると考えます。地域主権が試される事業でもあります。
 この地域の活性化を実現するためには、プロジェクトの検討など、机上で議論することだけではなく、事業主体を明確に、そこに権限と責任を持たせて実行していくことが不可欠であると私は考えます。
 今までの手法で取り組んでも成功できないと断言できます。これまでのようにトップダウンだけではいけません。地域住民からの発意によるボトムアップも大切なのです。
 しかしながら、現状はまだまだ多くの市町村長も、県民、そして県や市町村の職員も、中央集権時代にならされ、上からの指示を仰ぐ意識のままなのではないでしょうか。
 私は、今は過渡的な状況の中にあるように思います。
 私は、近い将来は、国や県の補助をただ漫然と待っているだけではなく、市町村を初めとした地域みずからが主体的に地域の活性化を担っていくべきだと考えていますが、そのときが来るまで、県が主導性を発揮して、将来のあるべき姿に誘導していくべきだと考えております。
 現在、地域住民には権限がありません。また、まだ地域主権の実行のシステムも、意識改革も、具体的な成功事例もありません。ボトムアップで上がってきた意見、ソフトを実現するためには、ブロック会議において、実現に向けオーソライズしていく過程において、その責任の所在を明確にし、そこに権限と財源を与えることが成功の第一歩であると考えます。
 そこで、構想に基づく施策の実行についてお伺いします。
 責任の主体は、今後、県なのか、市町村なのか、推進協議会なのか。または、プロジェクトに応じ、それぞれに責任を持たせるのか、このことについて今後、検討し、決定するのか。また、財源の裏づけがなくては、実現はできないと考えますが、これらについて、御所見をお伺いします。
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◯副議長(保延 実君)企画県民部長、中澤正徳君。
      (企画県民部長 中澤正徳君登壇)
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◯企画県民部長(中澤正徳君)ただいまの御質問にお答えします。
 沿線地域の活性化には、地域の個性を生かした特色ある事業を展開することが重要であることから、中部横断道沿線地域活性化構想の具体化に当たっては、沿線地域の自治体、地域住民などが相互に連携、協働するとともに、それぞれが責任を持って主体的に取り組んでいくことが必要であると考えております。
 県としては、こうした取り組みを積極的に支援するとともに、県みずからが行う必要があるものについては、責任を持って取り組んでまいります。
 また、地域活性化に向けた具体的なプロジェクトを実施する際には、財源の確保が重要でありますので、国や県の地域活性化支援策などの活用についても、検討を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯副議長(保延 実君)中込博文君。
      (中込博文君登壇)
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◯中込博文君 中部横断自動車道沿線地域を活性化するためには、地域みずからが主体的に取り組むとのことであると答弁をただいまいただきました。私も、沿線地域の皆さんが真剣に主体的に取り組むことが、沿線地域活性化のため、最も重要な要素であると考えてはおります。
 しかしながら、現状では、地域が主体となってこの地域の活性化に取り組んでいるかといえば、そうでもありません。さきにも述べましたが、地域が燃え上がって、さまざまな地域活性化策に取り組むようになるよう、それまでの間は、県が責任を持って具体的な支援を講じていかなければならないと私は考えます。
 そこで、今後、具体的なプロジェクトの取り組み段階では、県及び地元の組織や人材の一体となった活用が不可欠と考えます。県は、地域みずからが主体的な取り組みを始めるよう、どのように誘導していくのか。また、県はどのように地域の取り組みを支援していくのかについてお伺いいたします。
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◯副議長(保延 実君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 具体的なプロジェクトの推進に当たりましては、沿線地域の主体性が大事であって、地域の自治体や住民が、みずからの課題として熱意を持って取り組んでいくということが大事であるということは、言うまでもございません。
 しかし、議員おっしゃるように、現時点ではまだ、そういう地域の盛り上がりが欠けるということはございます。私もそういう点は感じております。一挙になかなか、地域がみずからいろいろなプロジェクトで動き出すというのは、簡単にはいかないことでありまして、時間はかかっても、県としては、地域の皆さんがそういうものに積極的に取り組むようになるように、いろいろな意味で応援をしていきたいと思っております。
 県庁内の各組織がございますし、また人材もおりますので、そういうものを積極的に活用して、ノウハウを提供したり、アドバイスをしたりというようなことを行う。同時にまた、いよいよ事業を行うというところに対しては、財源の確保の面でも支援をして、地域の主体的な取り組みが自発的に動き出し、進んでいくように、積極的に支援をしていきたいと思います。
 また、その一つとして、官と民が協働して仕事をしていくということも大事でございまして、例えば富士川クラフトパークというものがありますけれども、今度、指定管理者になったわけであります。指定管理者を受けた地元の民間法人が管理をすると同時に、全国でも有数の切り絵の森美術館というものをつくって、観光スポットとしても注目をされているというようなことがございます。そういう、なかなか地域だけで動かないというときには、県も一緒になって仕事をやっていくということも、また一つの方法としてあると思っております。
 言うまでもなく、この県道整備というような県が実施すべき事業は、県が責任を持って実施するということは、言うまでもございません。
 今後とも、中部横断自動車道の開通のメリットを最大限活用するために、県と地域が一丸となって取り組んでいきたいと考えております。
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◯副議長(保延 実君)中込博文君。
      (中込博文君登壇)
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◯中込博文君 時あたかも地域主権の時代に差しかかっています。今までのその地方主権のノウハウというのは、みんな、経験がないわけですね。でありますから、ぜひこの事業を成功させることによって、山梨県が地域主権のそういうすばらしい県となる、そういうことを私は心がけていくべきだと考えておりますし、私も及ばずながら、そういうことで知事に協力していきたいと思っております。
 でも、一番大事なことは、責任を明確にしないと、これが問題なんです。だから、知事は今、言っていただきましたが、県がやるべきことは必ずやるんですが、すべて全般を県が持つくらいの責任感がある、そういう事業にしてもらいたいなと思っております。
 次に、中部横断自動車道沿線地域の農業の活性化について、御質問させていただきます。
 沿線地域の産業は、ブロックによって若干異なりますが、農業が主体となります。この地域の農業を振興することは沿線地域の活性化、ひいては、山梨の農業の活性化に大いに寄与することとなります。
 私は、この地域の農業の復興には、その特性である果樹農業に焦点を当てた場合、担い手の確保がかぎになると考えています。
 若き担い手を確保するためには、家庭を持ち、子供を大学まで進学させられるだけの高収益をあげることができる農業にしなければなりませんし、このことさえできれば、行政がさまざまな施策をしなくても、黙っていても若き担い手は帰ってくると考えています。また、子育てが終わり、スローライフを楽しもうとする壮年の方々や高齢者の方々を担い手として確保するためには、健康と生きがいを農業が提供するソフトを新たに開発しなければなりません。何はともあれ、中部横断自動車道沿線地域に人々が交流しなければ、活性化はないのです。
 農業振興については、県はもろもろの施策をやや総花的に行っているように思われ、私は、投入した予算が相応の結果を出すかは疑問です。沿線地域の農業振興のため、特に重要な施策として集中すべきなのは、高収益農業(第六次産業)を目指すための施策であり、また、健康と生きがい農業の提供を目指す施策ではないでしょうか。
 私は、これらに集中した施策を行うべきと考えますが、御所見をお伺いします。
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◯副議長(保延 実君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)農業の担い手確保が大事であるという御質問でございます。
 本県の農業が将来にわたって発展するためには、担い手対策の充実、強化が急務であると、我々も考えておりまして、本年度は、新たに担い手対策室というものを設置して、担い手対策に積極的かつ集中的に取り組む体制を整えているところであります。
 そういう中で、近年、都市部の若者を初めといたしまして、農業への関心が高まってきております。そこで、こうした本格的に農業に取り組みたいという希望を持つ方々に対しましては、議員も御案内のように、就農定着支援制度とか農業協力隊推進事業といったことによって、就農に必要な技術の習得を支援していきたいと考えております。
 また、そういう方々が技術を習得して、就農をするということになった段階、また、その後の段階で、規模を拡大したり、あるいは農産物の高付加価値化を図ったりして、高収益農業を実現するということにつきましても、各地域の普及センターが重点的に指導するなどをして、支援をしていきたいと考えております。
 一方、職業としての農業ということではなくて、農業に生きがいとか、あるいは健康づくりというものの一環として、農業に関心を持つという方々も多いわけでありまして、そういう方々がまた農業に入ってもらうということも、これはまた大事なことだと思っております。
 そういう方々に対しましては、農業大学校における基礎的な技術の習得というものを支援するということと同時に、各市町村で体験農園を盛んにつくっておりますけれども、県としても、そういうものを支援したりしております。そういうことを通じて、こうした方々のニーズにこたえる環境づくりに取り組んでいるところでございます。
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◯副議長(保延 実君)中込博文君。
      (中込博文君登壇)
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◯中込博文君 ただいま知事から、高収益の農業に努力されているということを聞きました。
 それでは、六次産業化による沿線地域の農業振興について、お伺いいたします。
 農業振興において、私は中部横断自動車道を最大限に活用すべきだと考えます。中部横断自動車道には、六から七個のインターチェンジがつくられる予定ですが、それらを活用し、インターチェンジ周辺の特色を生かした第六次産業を興すことが活性化につながると考えますし、構想の中の地域活性化の目標にも掲げられております。
 第六次産業は、御存じのとおり、農畜産物を生産する第一次産業、生産された農畜産物を食品加工する第二次産業、食品加工された製造品を流通、販売する第三次産業を統合的に農業生産者が行うことであります。
 農業について、生産だけではなく、加工、流通、販売も統合的に取り扱うことで、事業の付加価値を高め、農業生産者の収益の向上につながることが期待されます。
 まず、県として、この農業の六次産業化についてどのように考えているのか、御所見をお伺いします。
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◯副議長(保延 実君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)農業の六次産業化についての御質問でございますが、高収益な農業を実現して、農村地域の活性化を図っていくという上で、農業の六次産業化というのは大変に有力な方法だと思っておりまして、今後、大いに振興をしていくべきものだと考えております。
 議員からのお話がございましたように、農業者が単に農産物を生産して市場に出すというだけでは、これは所得はそう大きなものではないわけでありますけれども、みずからそれを加工し販売していくということも、農家が一体的に行うということとか、あるいは、地域の商工業者と一緒に新しいビジネスを起こしていくというようなことは、農業の高付加価値化、所得の増加という意味で、大変に大事なことだと思っております。
 この点は、本県の農業振興の基本指針であるやまなし農業ルネサンス大綱におきましても、アグリビジネスと位置づけまして、重点課題の一つとしております。後で具体的な事例等も申し上げますけれども、県としては、そういったアグリビジネスというものに対して資金的な支援を行うなど、積極的に推進をしていきたいと考えております。
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◯副議長(保延 実君)中込博文君。
      (中込博文君登壇)
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◯中込博文君 知事から、第六次産業として農業を重視していると、こういう答弁をいただきました。
 それでは、中部横断道沿線地域を含め、県内に現在、六次産業化モデルとなるような取り組み事例があるのか、その辺があれば、お伺いしたいと思います。
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◯副議長(保延 実君) 農政部長、松村孝典君。
      (農政部長 松村孝典君登壇)
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◯農政部長(松村孝典君)ただいまの御質問にお答えします。
 県内の六次産業化の取り組み事例ですが、富士川町穂積地区においては、ユズを使って地域を活性化するため、普及センターの指導のもとで、生産者組合の設立や加工直売所の整備を行い、ゆずジャムやゆずポン酢などの商品を、農業者が生産から加工、販売に至るまで、一体的に取り組んでおります。
 また、身延町におきましては、特産のあけぼの大豆を使ったみそや豆腐などの加工品を製造し、直売所などで販売するとともに、枝豆のオーナー制や収穫体験なども行われ、地域の活性化に役立っております。
 さらに、甲斐市の農業生産法人では、放牧卵の生産に加え、この卵を使ったバームクーヘンやケーキなどを製造し、県内三カ所の直営店で販売をしているなどの事例がございます。
 以上であります。
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◯副議長(保延 実君)中込博文君。
      (中込博文君登壇)
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◯中込博文君 今、県内の成功事例をお聞かせいただきました。
 沿線地域の農業の六次産業化に向けた取り組みについて質問いたしますが、私は、中部横断自動車道沿線地域において、農業で高収益を上げるようにし、より多くの担い手を確保していくことが重要であることは先ほども述べました。そのためには、農業の六次産業化を県が主導して積極的に進めるべきであり、また、県も進めているということであります。
 先ほど、部長から取り組み事例等について回答いただきましたが、成功例をもって地域の人々に普及して、地域全域を活性化して、初めて成功したと言えるのではないでしょうか。問題は、一次産業に携わってきた農家の人々は、二次、三次のことは経験がなく、県などの強力な支援が必要です。このことを踏まえて、その実現までをどのように取り組んでいくかについて、御所見をお伺いします。
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◯副議長(保延 実君) 農政部長、松村孝典君。
      (農政部長 松村孝典君登壇)
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◯農政部長(松村孝典君)ただいまの御質問にお答えします。
 中部横断道沿線地域活性化構想におきましても、六次産業化の推進につきましては「地域の経済活動の中で生み出される付加価値を最大限に地域で獲得する」という、この構想の基本的な目標を達成する上で、重要な取り組みとして位置づけられております。
 県といたしましては現在、産地ごとの特徴を生かしたアグリビジネスを確立するため、農務事務所ごとに市町村やJA、生産者などで構成する産地戦略会議を設置し、農家の生産から商品開発、販路開拓までの取り組みを支援しているところです。
 沿線地域の意欲的な農家に対しましても、中北・峡南農務事務所が中心となりまして、栽培に関する指導や助言、加工業者や販売業者とのマッチングの支援などを通じて、農業の六次産業化に積極的に取り組んでいきたいと考えております。
 以上であります。
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◯副議長(保延 実君)中込博文君。
      (中込博文君登壇)
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◯中込博文君 ぜひ、成功したその点を面に広げて、地域が活性化する。それを今後、お願いをしたいと考えております。
 次に、芦安─早川間の県道整備について、質問いたします。
 構想実現のためには、沿線地域に対して夢を提供し、その夢をもとに地域からさまざまなソフトが案出されることが重要です。
 その夢の一つは、南アルプス山麓に広がる自然環境を主とした観光資源の開発であると考えます。
 現在、国立公園は全国に二十九あります。国立公園の中でも南アルプス国立公園は、小笠原国立公園とともに、最も自然が残されている国立公園の一つであると聞いております。
 地質が脆弱である、道路網が未整備であるなどの理由から、手つかずの自然が南アルプス山麓には残っています。
 将来の中部横断道、リニアの開通をも見据え、雄大な自然を誇る南アルプスの観光開発を積極的に進めていくべきであります。
 この際、長野県のように、ロープウェーをつくり、ハイウェーなどをつくり、自然を克服して楽をしてすばらしい自然の中に入っていく観光もあるでしょう。道路、駐車場等を規制し、ある標高以上は汗を流して徒歩で入り、自然を克服することなく、人々が自然の中に入れていただくという観光などもあるでしょう。
 私は、後者のような観光を南アルプス観光として、日本に一つぐらいは残してもよいように考えております。
 いずれにしても、南アルプスの観光開発という夢を実現するためには、これを具体化する突破口となる施策が必要であり、私は、芦安の桃の木温泉から早川町の奈良田の県道の開通こそが、その突破口になると考えています。
 そこで、この芦安から早川へ抜ける県道の整備について、質問いたします。
 南アルプス林道から広河原、広河原から県道南アルプス公園線周辺は、地盤が脆弱であるなど、開発に不利な状況でありますが、この地域の開発のため、県としてどのような道路整備の計画を持っておられるのかお伺いいたします。
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◯副議長(保延 実君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 現在、県道南アルプス公園線や南アルプス林道につきましては、防災工事や、狭い部分の改良のための道路改良を実施し、この地域の観光振興につながる信頼性の高い道路の確保に努めているところであります。
 こうした中で、両路線につきましては、過去に土砂崩落などによる通行どめがたびたびあったことから、御指摘の芦安から早川に抜ける新たなルートについて、基礎的な検討を行っているところでございます。しかしながら、当該ルートは厳しい山岳地で、多くの費用を要することや、環境への影響が危惧されるというようなことなど、多くの課題があるわけであります。
 このため、この道路計画につきましては、今後も費用対効果を含め、さまざまな角度から調査、検討していきたいと考えております。
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◯副議長(保延 実君)中込博文君。
      (中込博文君登壇)
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◯中込博文君 ただいまの答弁で、道路を整備するためには、その費用対効果を検証しなければならないということはわかりました。
 現在、南アルプス林道の維持と、大規模な崩落による災害復旧に、平均、年間約三億円かかっているということを聞いております。
 芦安から早川へ抜ける県道を整備したとしても、南アルプス林道の維持管理経費をすべて削減できるわけではありません。しかし、県道の整備に当たっては、眠っている資源の開発や、林道の維持管理経費の節減なども含めた全体としての費用対効果を検証すべきではないでしょうか。
 昨年度末に供用を開始した若彦トンネルにかかった経費や、若彦トンネルの費用対効果と対比させつつ、県の御所見をお伺いします。
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◯副議長(保延 実君)県土整備部長、小池一男君。
      (県土整備部長 小池一男君登壇)
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◯県土整備部長(小池一男君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 本年三月に開通いたしました若彦トンネルにつきましては、総事業費が九十七億円、それから計画交通量は一日当たり千五百台であります。なお、供用後の交通量は、この五月の連休明けの平日に計測いたしましたところ、約千六百台ございまして、一定の効果はあるものと考えております。
 一方で、芦安から早川へ抜ける新たなルートにつきましては、現状では、周辺の交通量も少なく、費用対効果は小さいものと思われます。
 しかしながら、道路の費用対効果、これにつきましては、従来の走行時間短縮などの基本三便益に加えまして、最近では、地域の実情に合った便益というものが認められつつあります。
 このため、この新たなルートにつきましては、議員御提案の維持管理費の節減効果を算入することの是非などを含めまして、今後、調査、検討してまいりたいと思います。
 以上でございます。
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◯副議長(保延 実君)中込博文君。
      (中込博文君登壇)
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◯中込博文君 費用対効果が余りないということと、今後、調査、検討していただけるという答弁をいただきました。
 私は、学生時代の哲学の教授から、道路について学んだことを今、思い出しております。道は、人が歩くことにより、土地が踏み固められ道となるそういう道と、もう一つ別に、道をつくり、その道を活用することにより、多くの目的を達成するための道があるということでありました。
 例えば防衛大学校では、寮から教室に行くのに、整列をして、舗装された遠い道を、行進をしていくのであります。あえて遠回りをすることにより、軍人としての規律ある人格を形成するという効果を期待しているのでしょう。また、産業発展に寄与したり、時間を短縮したりする目的のある道もあると私は思います。
 私は、南アルプスという観光資源の存在を前提とすれば、芦安から早川へ抜ける県道の整備のもたらす効果は、はかり知れないと考えています。中部横断自動車道の開通に間に合わせることが、インパクトがあり、より効果的であります。すぐにでも整備に着手の決断をすべきと私は考えますが、御所見をお伺いします。
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◯副議長(保延 実君)県土整備部長、小池一男君。
      (県土整備部長 小池一男君登壇)
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◯県土整備部長(小池一男君)ただいまの御質問にお答えいたします。
 芦安から早川へ抜ける道路につきましては、地域連携の強化、それから孤立化防止対策、また、中部横断自動車道の開通に伴う南アルプス周辺地域の観光振興などの効果が期待されます。
 一方、多くの課題も抱えておりますことから、この地域全体の道路網のあり方、それから利用の方法などを含めまして、総合的に検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯副議長(保延 実君)中込博文君。
      (中込博文君登壇)
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◯中込博文君 県土整備部長から、多くの課題があるということで、私にとっては厳しい回答かな、このように思っておりますが、知事は官僚を経験され、また国会議員、そして現在は首長に就任されています。
 首長は、その決断力が最大の資質であると、私は思います。その決断力は、先見性の有無に大きく左右されると考えます。また、決断したことを、強固な意思を持って実行に移すことが、首長に求められると思っております。
 先日、ドイツの会派研修中、アイスランドの火山噴火の影響で、思いがけなくスイスのユングフラウの登山鉄道を研修することができました。晴天に恵まれ、雄大なヨーロッパアルプスを眼下に見ながら、すばらしいパノラマを観光としてスイスの主要産業とした約百二十年前の実業家、アドルフ・グイヤー・ツェラーの決断に感銘を受けました。巨額の費用のため、賛否両論があったと聞いておりますが、その先見性こそが、今のスイスをつくり上げたと考えます。
 地域エゴのため、選挙のために政策を決定する首長もいるかもしれませんが、しかし、横内知事には、山梨県の将来の夢のため、県民を繁栄に導くため、南アルプスの観光開発のために前向きの検討を再度お願いするものであります。知事の御所見をお伺いいたします。
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◯副議長(保延 実君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)中部横断自動車道が開通するということを一つのきっかけにして、南アルプスの観光振興を大いに進めていきたいと。その突破口として、芦安から早川に抜ける新たな道路を整備するということは、有効な手段ではないかという点については、よく理解できるところであります。
 しかし、先ほど来、お話をしておりますように、費用対効果の問題とか、あるいは、この地域は自然公園区域でございますから、環境上の問題ももちろんあるわけでありますので、そういった課題を私どもとしてはよく整理をさせていただいた上で、もちろん県全体の道路整備の状況というようなものも考えていかなければいけませんし、そういうことを含めながら、総合的に検討させていただきたいと思っております。
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◯中込博文君 ありがとうございました。質問を終わります。
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◯副議長(保延 実君)これより中込博文君の一般質問に対する関連質問に入ります。
 まず、自会派の関連質問に入ります。丹澤和平君。
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◯丹澤和平君 中込議員の中部横断道沿線活性化計画構想について、お尋ねをいたします。
 政治家が当選したかったら、夢だけを語っているという言葉があります。知事は先ほど、この中部横断道が開通することによって経済効果が期待できるというお話をいただきました。
 高速道路や高規格道路が開通して、ストロー現象というのが起きます。隣の長野県では、上信越自動車道ができました。この結果、県内から大手会社の支店や営業所が撤退されてしまいました。東京湾アクアラインは木更津と東京を結んでいるわけでありますけれども、木更津は本当に駅前が寂れてしまったというように、むしろマイナスの面がさまざまなところで生じている。
 知事は、このストロー現象というものについて、この沿線の地域にどのような影響が出ると認識しておられますでしょうか。
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◯副議長(保延 実君)企画県民部長、中澤正徳君。
      (企画県民部長 中澤正徳君登壇)
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◯企画県民部長(中澤正徳君)丹澤議員の関連質問にお答えをいたします。
 ストロー現象について、中部横断道沿線の地域、そういったものはどういう影響があるのかということでございます。
 全般的な話をさせていただきますと、交通網が整備をされることによりまして、地域から人口が流出したり、また、先ほど議員のほうからお話がありましたように、営業の支店がその地域からなくなってしまったり、そういったことがあって、その地域の活力がそがれてしまう、そういったことがストロー現象だと思いますけれども、そういったものは地域の周辺、地方都市に多くあらわれているとか、そういうことについては十分、承知をしております。
 ですから、中部横断自動車道が開通したときには、その沿線の地域においても、ストロー現象というものについては十分、注意をしていくという、そういう必要があろうかと思っています。
 そうは申しましても、中部横断自動車道の開通ということは県民の悲願でもございまして、そして、マイナスの効果でありますストロー現象というものを、できるだけ小さくして、そして、プラスの効果を最大限に活用していくということが重要であろうと思っておりまして、そういったことへ早目に対応しておくということも必要であると思いまして、先般、中部横断道沿線地域の活性化構想を策定して、取り組んでいるところでございます。
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◯副議長(保延 実君)丹澤和平君。
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◯丹澤和平君 高規格道路の開通により生じるストロー現象は三つあると言われています。一つは、大都市が地方都市を吸収してしまう。二つ目は、起点と終点は発展するけれども、その中間地点は沈滞する。もう一つは、分岐点は発展するけれども、その先は衰退をしていくということが、それぞれの地域、すべての地域で起こっている現象なんだそうであります。
 峡南や峡西方面、南部方面というのは、すべてこの条件を、衰退する三つの条件、すべて整っていきます。
 今、部長からも、だからこれをつくるという説明がありました。本当にこの計画はすばらしい計画であります。この計画のコンセプトは三つありまして、交流拡大、販路拡大、定住促進、この三つがこの基本コンセプトになります。
 しかし、こういう構想というのはすべて当てはまることでありまして、問題はこれから先の話です。今まで私も峡南地方に住んでおりまして、峡南地域観光活性化計画、峡南地域活性化計画、身延線活性化計画、そういう計画をたくさん見てきて、これがどこの町政にもいっぱい積んであります。しかし、それが一つも実現をしてない。あの計画が実現していれば、峡南地方がこんな衰退をしていないはずなんです。この計画も、いや、構想。この構想はすばらしい構想でありますけれども、問題は、これをどのように実現していくのか。峡南地域でやることは、もう決まっているんです。もう地域の資源を磨く。それを発信する。そのシステムをつくるべきです。それを県がどのように、言葉は積極的といっていますけれども、どのように関与していくのか。もっと具体的に県が関与すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
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◯副議長(保延 実君)企画県民部長、中澤正徳君。
      (企画県民部長 中澤正徳君登壇)
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◯企画県民部長(中澤正徳君)関連質問にお答えをいたします。
 構想の実現に当たって、県がもっと積極的に、具体的に関与していくべきではないかというような御質問だと思うわけですけれども、先ほども答弁をいたしましたように、構想の具体化に当たりましては、沿線地域がみずから主体的に取り組んでいくということが重要であろうかと思いますけれども、当然、県としても最大限の支援を行っていきまして、実効性あるものにしたいと考えております。
 先ほどもお話がありましたように、地域に特産物がございます。地域資源がございますが、そういったものの販路拡大、そういったことを例えば行っていく場合、あるいは付加価値をつけていく、そういうことが必要だと思うわけですけれども、その販路開拓をしていくという上では、何よりも、まずブランド化というか、そのもののよさを県外の人に知ってもらう。そういうブランド化が必要だと思うわけでありまして、現在、そういうものは県の施策としてブランド化を推進しておりますので、そういったものの中で対応していかなければならない。県が積極的に担っていかなければならないと考えておりますし、また、付加価値をつけて、生で食べるのではなくて、例えばジュースにするとか粉末にするとかそういったことが必要なものであれば、そういったものについては、県のほうでも試験研究機関がございますので、そういったところの研究員が支援をすることはできると思っております。
 また、新商品の開発なんかをもしするというような企業がございますときには、県のほうで、そういったものを支援するような補助制度もあると聞いておりますし、そういう取り組みも活用できるのではないかと思っております。
 いずれにいたしましても、具体的なプロジェクトの検討、立案というのは今年度からでございまして、そういった検討立案される段階で出てくる課題、対応策につきましては、庁内の組織、人材を積極的に活用して、対応してまいりたいと考えています。
 以上でございます。
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◯副議長(保延 実君)丹澤和平君。
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◯丹澤和平君 私たちは熊本県の菊池市の七城道の駅に行ってきました。ここは十三億円、年間売っているんです。十三億円というのは、オギノが一年間の売り上げが二十一店舗、二十一億円、これの約半分以上に相当するものを道の駅で売っているんです。
 何を売っているか、メロンを売っているんです。ここのメロンはセンサーを入れました。絶対甘い、外れなし、これが売り物なんです。それを買いによそから来る。地域の人たちを相手に青果を売るんだったら、これは地域の八百屋さんがつぶれるだけなんです。外の人にどのようにこれを広げていくのか。これをここの農協は考えた。県が一緒になって、センサーを入れる。そして、一年間、メロンがつくれるようにする。こういう技術を提供する。これを積極的に県がすることによって、この十三億円の売り上げができたということなんです。
 だから、もっと行動を積極的にぜひしてもらいたい。
 農政部長さん、山梨県の農業の六次産業化ですか、これをどのようにしていくのか。もう一度、お答え願いたいと思います。
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◯副議長(保延 実君)農政部長、松村孝典君。
      (農政部長 松村孝典君登壇)
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◯農政部長(松村孝典君)ただいまの御質問にお答えします。
 ただいまの御質問は、農家の方々が、いかに高収益な農業を実現するために県といたしまして、どのような支援を今後行っていくのか、そういう観点だったと認識しております。
 高収益な農業を実現していくためには、例えばコストの低減でございますとか、あるいは規模拡大、高品質化、付加価値化などなど、各種の手法があると思いますけれども、今、御指摘いただいた六次産業化への取り組み、これは農政部といたしましても、大変有用な取り組みだと考えております。
 事実、また国におきましても、この三月に策定いたしました新たな食料・農業・農村基本計画の中でも、農業の六次産業化などを通じて、やる気のある担い手が、販路拡大や地産地消など、みずからの創意工夫により所得の向上を図る後押しを行うことが今後、必要だとされております。
 県といたしましても、農業者の方がみずから地域の特性を生かしまして、直接販売や加工を行うなどの創意工夫によって、所得の向上を図っていく、こういった取り組み、大変重要だと思っております。現在、アグリビジネスという形で、その取り組みを推進しておりますけれども、今後も、地域をリードでき、他の産業と円滑に連携、調整できる人材の育成や、国、県の六次産業化の取り組みを支援する各種事業を有効活用して、積極的に取り組んでいきたい、このようなことを考えている次第です。
 以上であります。
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◯副議長(保延 実君)丹澤君に申し上げます。
 発言は同一議題について三回までであります。よって、発言は許しません。
 自会派の関連質問を打ち切ります。
 これより他会派の関連質問に入ります。
      (「なし」と呼ぶ者あり)
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◯副議長(保延 実君)他会派の関連質問を打ち切ります。
 これをもって中込博文君の一般質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後三時二十六分休憩
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                                         午後三時四十四分再開議
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◯議長(武川 勉君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 発言の通告により、望月勝君に三十分の発言を許します。望月勝君。
      (望月 勝君登壇)
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◯望月 勝君 私は、県民クラブの立場から、今定例県議会に提出されました案件並びに県政一般について質問いたします。
 今期最後のこの壇上に立たせていただきましたことを心から感謝しながら、横内知事におかれましては、就任以来、中部横断自動車道の県負担額の大幅な削減、小児初期救急医療センターの開設、また、全国に先駆けて、子宮頸がんの予防ワクチン接種の公費助成や、口蹄疫防疫対策として県内全畜産農家への消毒剤の消石灰の無償配布など、多くの成果を上げてこられましたことに深く敬意を表す次第であります。
 この間、一昨年秋以来の世界同時不況による荒波の中、本県経済も、その直撃を受け激しく翻弄されました。
 この経済危機に対し、知事は、いち早く「地域経済と県民生活を守る」との姿勢を強く打ち出され、雇用の創出や中小企業向け融資枠の拡大など、さまざまな経済・雇用対策を推進されました。とりわけ、総額五百億円を超える、たび重なる補正予算編成を敢行されましたが、この予算は県負担額を抑えつつ、国の交付金などを最大限に活用したものであり、本県経済にとって大きな起爆剤となりました。
 この施策の推進に当たられては、県債削減と経済対策といった二律背反の関係にある二つの施策を両立させたものであり、知事の卓越した手腕を示し、強力な職員との連携による御努力を県民のだれもが高く評価するところであります。
 これら適時適切な経済対策などにより、昨年の県内企業の倒産件数は一昨年に比べ二五%余り削減され、とりわけ、本県の基幹産業である建設業は、ほぼ半減しており、雇用を守り、県民生活への影響を最小限に食いとめたものと考えております。
 知事におかれましては、上向いてきた経済の回復基調をより確実にし、本県が再び輝きを取り戻し、すべての県民が自信と誇りを持って生活できる暮らしやすさ日本一の県づくりに向け、引き続き積極果敢な取り組みと今後のさらなる活躍を御期待申し上げます。
 私も、今後とも常に初心を忘れず、限りなく横内県政を支える一人として、県民のだれもが真の豊かさを実感できる、地域格差のない山梨の実現に向け、一日、一力、一心の思いで、微力ではございますが、誠心誠意取り組んでまいることをお誓い申し上げ、以下質問に入ります。
 最初に、地域医療の再生への取り組みについてであります。
 地域医療をめぐる状況は年々厳しさを増しており、医師不足に起因して多くの問題が生じているとともに、地域間においても医療格差が拡大していることから、地域医療の再生に向けた取り組みが喫緊の課題となっています。
 初めに、産科や小児科の医師の確保についてであります。
 平成十六年度からの臨床研修制度の新設に伴い、研修医が首都圏の大規模な病院に集中したことにより、地方の医師の絶対数が不足する中で、診療科間における医師の偏在も深刻な状況になっております。
 中でも、夜間・休日を問わず救急患者が多く、当直勤務などの負担の大きい産科や小児科などの診療科において、医師不足が顕著となっています。
 少子化が進行する中で、お産の安全、安心を確保し、将来の山梨を担う若い生命を守り育てるという観点から、産科医及び小児科医を確保し、医療体制を充実させていくことが重要な課題であります。
 そこで、県は、産科医及び小児科医の確保について、どのような取り組みを進めているのか御所見をお伺いいたします。
 次に、峡南地域における地域医療再生計画の推進について、お伺いいたします。
 峡南医療圏は、南北に長く、山間地が多く、地形が急峻で、なおかつ高齢化率が高い一方で、医師不足を初めとする医療資源の脆弱さが深刻な状況にあり、かねてより、これらの医療問題の解決が喫緊の課題となっておりました。
 また、平成二十二年度には国の補助拡大もあり、県においても、知事の英断により、ドクターヘリ導入への取り組みも見えている中、昨年度、県において地域医療再生計画を策定し、地域の医療提供体制の強化に鋭意取り組むこととされたことは、まことに時宜を得たものであり、安心して暮らせる地域づくりの礎となるものと期待をしているところであります。
 この地域医療再生計画において、峡南医療圏では、医療従事者の確保や医療機関の連携の推進、在宅医療の充実、さらには、峡南医療圏に隣接する中北医療圏による補完機能の強化などの事業が盛り込まれているところであります。
 今年度以降、この計画を着実に推進していくことが求められますが、地域医療再生基金を有効に活用し、その成果が峡南地域にとって、より有益なものとなりますよう、圏域内の町村や医療関係機関等が一丸となって取り組んでいく必要があると思います。
 つきましては、県では今後、どのようにして計画を進めていく考えか、そのスケジュールや推進体制について、お伺いいたします。
 次に、富士山世界文化遺産登録についてであります。
 富士山世界文化遺産登録につきまして、県は文化庁への推薦書原案の提出に向けて、これまで、世界遺産として登録する構成資産の確定や保存管理計画の策定など、登録に必要な作業を進めてきたところであります。
 しかしながら、昨年九月に開催された国際専門家会議において、構成資産の範囲が十分でないなどの意見が出されたことを踏まえ、富士山体や湖の構成資産の範囲拡大について、地元市町村や文化庁などと協議を進めてきており、その内容について、先月二十四日から二十九日にかけ、山中湖村、富士河口湖町、身延町において住民説明会が開催されたとのことであります。
 しかしながら、新聞等によりますと登録後の規制強化への懸念など、住民からの不安の声が報道されており、予定どおり七月末に推薦書原案が提出できるのか、心配をしておりますが、今後の取り組みについて御所見をお伺いいたします。
 次に、森林の整備についてであります。
 まず、効率的な森林整備の進め方について、お伺いいたします。
 戦後の木材需要にこたえるため造林された人工林は、私の地元である峡南地域においても、民有林の四七%を占めておりますが、資源として着実に成長し、利用可能な段階を迎えつつあります。
 一方、山村地域では過疎化、高齢化や木材価格の低迷などにより、森林や林業への関心が薄れ、手入れが十分に行われていない民有林がふえてきております。
 県内を代表する林業地である峡南地域においても、間伐のおくれによる手入れ不足の森林や、竹林の拡大・侵入により、荒廃した森林がふえてきており、地域の課題の一つとして、民有林の健全な整備について、対策を求められているところであります。
 特に人工林については、木材生産はもとより、森林の持つ多面的機能を発揮するためにも、間伐などの適切な森林整備が求められており、県においては、間伐を初めとした森林整備を一層推進するため、昨年度、森林整備加速化・林業再生基金を設置するなど、さまざまな事業による森林整備を進めていることは承知しております。
 しかしながら、峡南地域を初め、本県の民有林の多くは、小規模で分散している所有形態であることから、それぞれの森林の所有者が単独で効率的な施業を実施することは難しく、また、事業実施に必要な計画作成などの手続についても、市町村や森林組合等の支援を必要としているところであります。
 また、民有林においては、整備を実施しようにも、隣接する所有者との境界が不明確であったり、所有者間の調整が必要であるなど、事前の手続にも労力を要する状況にあり、こうしたことが林業生産活動の停滞につながり、ひいては、森林整備のおくれにより、森林の多面的機能の発揮に支障が出るおそれがあるのではないかと考えております。
 このため、最近、森林所有者が大変苦慮しております竹林対策も含めた効率的な森林整備について、県においては、市町村や森林組合等の事業体と連携した取り組みを進めていく必要があると考えますが、今後、効率的な森林整備をどのように進めていくのか、お伺いいたします。
 次に、作業道の整備と間伐材の搬出及び活用についてであります。
 地球温暖化防止に向けた森林吸収源対策を中心に、県内各地で行われている間伐の現場では、作業道の整備が十分でなく、搬出経費がかさむことから、森林内に放置されている間伐材が多く見られる状況です。
 間伐材は、木材資源の有効利用の観点に加え、豪雨による下流への流出防止など防災上の面からも、可能な限り搬出して活用すべきものと考えます。
 長期的に停滞している林業生産活動を再生し、森林や林業に対するさまざまな期待にこたえていくためにも、作業道などの林内路網の整備や、これらを活用した間伐材の搬出及び活用を進めていく必要があると考えます。
 また、こうした取り組みは、水源の涵養や県土の保全といった森林の持つ多面的機能の発揮に加え、山村地域の雇用の確保にも寄与するものであります。
 そこで、県では、作業道の整備と間伐材の搬出及び活用にどのように取り組んでいくのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、中山間地域における農地の活用についてであります。
 本県では、盆地特有の地形や気候などを生かし、生産量日本一を誇るブドウ、桃、スモモなどの果樹を初め、水稲、野菜、畜産など、県内各地域の特性を生かした農業生産が行われております。
 そこで、まず耕作放棄地対策についてであります。
 私の住む峡南地域は、山間の急傾斜地が多く、農業を営む上で必ずしも恵まれた環境にありませんが、温暖な気候を生かして、スイートコーンの甘々娘や大塚ニンジン、あけぼの大豆、南部茶など、特色ある農業生産が行われています。
 しかしながら、近年、農業従事者の減少や高齢化などにより、管理が行き届かないまま放置された農地が見られるようになりました。中には荒廃化が進み、手がつけられないほど原野化したものや、山林へと変わり果ててしまった農地もあり、育ててきた先人方に大変申しわけない気持ちになります。
 本県の耕作放棄地は、二〇〇五年の農業センサスで面積が約三千ヘクタール、経営耕地に対する割合は一四・七%で全国ワーストツーと聞いておりますが、とりわけ峡南地域おいては、耕作放棄地の状況はさらに深刻で、山間部を中心に四百二十九ヘクタール、放棄率二五・八%と高く、私はゆゆしき事態と受けとめております。
 集落の農地が耕作放棄され、農地が荒廃化していくことは、単に農業生産活動が低下するということだけではなく、農村生活にさまざまな悪影響を及ぼし、ひいては、集落機能そのものの衰退につながっていくのではないかと懸念しております。
 このような中、峡南地域においても、地元JAさんが新たな担い手の確保に取り組むなど、地域農業の再生を図る機運が見られております。
 私は、次代へ元気な活力ある地域を引き継いでいくためには、新たな担い手を確保しつつ、地元農家の農業への意欲を引き出していくことが重要な課題と考えておりますが、高齢化が進んだ地域においては、継続して農業を営んでいくことを考えたとき、荒廃した農地をみずからが開墾することはなかなか難しいと考えられ、県や市町村などの支援は不可欠なものと考えております。
 そこで、県として、耕作放棄地の解消に今後どのように取り組んでいかれるのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、耕作放棄地の発生の未然防止にもつながる鳥獣害対策についてであります。
 峡南地域では、鳥獣による農作物への被害も深刻であります。丹精込めてつくった農作物が、収穫を目前にしてサルやイノシシ、ニホンジカなどの鳥獣による被害に遭い、精神的、経済的にも大きなダメージを受けた農家が、営農を断念してしまい、耕作放棄地が発生するということもあると聞いております。また、せっかく耕作放棄地を解消し、作物の栽培を再開しても、鳥獣による被害を受けるようでは栽培を断念することにつながりかねません。鳥獣による被害を防ぎ、農家の皆さんが安心して農作物を生産していく手だてを考えていくことが不可欠と考えます。
 そこで、中山間地域の農業を今後も維持・発展させていくために、鳥獣害防止対策の一層の強力な推進が必要であると思いますが、どのような進め方をしていくのか、お伺いいたします。
 次に、峡南地域における生活道路の整備についてであります。
 峡南地域の道路は、急峻な地形と脆弱な地質のため、のり面や路肩の崩壊による交通どめがたびたび発生しており、先日も、県道雨畑大島線において土砂崩落が発生し、雨畑地区八十三世帯の住民が孤立状態となりました。これに対し、横内知事にはいち早く崩落現場を視察され、百聞は一見にしかずの言葉そのもの、知事みずからが厳しい現状を把握し、早川町民及び雨畑地区の皆様の切実な声をお聞きいただいたことにより、住民の皆様は、大きな勇気と安心感を持たれたことと思います。早川町民の皆様にかわり、知事の温かいお気持ちに心から敬意を表します。
 また、県や関係機関の迅速な復旧・救援活動により、早期に孤立状態が解消されましたことに厚く感謝を申し上げますとともに、一日も早い災害復旧と安全性の確保に今後の整備の継続を強く願うものでございます。
 このような生命線である生活道路の安全確保は行政の大きな責務であり、特に過疎化が進行している地域の定住化の促進のためには緊急の課題であります。
 そこで、峡南地域における生活道路の安全確保に向けた整備について、お尋ねいたします。
 まず、県道南アルプス公園線の整備についてであります。
 早川峡谷を縦断する本路線は、沿線住民の生活や産業活動を支える道路として、また観光道路として、重要な役割を担っていることから、県においては、これまでも崩落の危険のある箇所の防災対策や、幅員が狭く、線形が悪い区間のバイパス整備などを継続的に実施していただいているところであり、強く感謝いたしております。
 しかし、新青崖トンネルより奈良田方面に向い、蓬莱橋までの約一キロメートル間は、部分的に斜面がオーバーハングして危険な上、道幅が非常に狭いため、大型車や観光車両などの通行の支障になっていることから、早急な整備が望まれています。
 そこで、県道南アルプス公園線の新青崖トンネルから、それ以北の蓬莱橋までの道路整備に関する取り組みについて、御所見をお伺いいたします。
 次に、県道富士川身延線の整備についてであります。
 本路線は、富士川の左岸に沿って静岡県方面に向かう路線であり、県内ばかりでなく静岡県とも関係の深い峡南地域の経済活動など、社会生活を支える生活道路として、また、災害時の避難や物資の輸送路として重要な路線であります。
 さらに、富士川を挟んで対岸を走る国道五十二号が土砂崩落などで通行どめの際は、迂回道路として利用されることが多いにもかかわらず、規制雨量に基づく事前通行規制区間が多く、たびたび通行どめを余儀なくされています。このため、地元では従来から、規制雨量の緩和、解消を目指した信頼性の高い道路としての整備を強く要望してきた路線でもあります。
 とりわけ、JR身延線井出駅の北側から下井出集落までの区間は、過去に路肩の大規模な崩落により、長期間にわたり交通が遮断された箇所であります。
 また、この区間は、極端に幅員が狭く、ラクダの背のように屈曲し、急勾配であることから、極めて見通しが悪く、通行量が多い通勤時間帯などには大変危険な状況となっております。また、将来は中部横断自動車道の各インターとのアクセス道路としても大変重要であることから、一刻も早い整備を望むものであります。
 そこで、JR身延線井出駅の北側から下井出集落までの区間の道路整備について、県のお考えをお伺いします。
 次に、商工会への支援について、お尋ねいたします。
 昭和三十五年に商工会法が制定されて以来、本年は法施行五十周年の節目の年に当たります。
 この間、各商工会では、法の目的である地域の商工業の総合的な改善発展を図るため、さまざまな事業を実施し、地区内の商工業者への経営支援を通して、地域経済の活性化に向けた積極的な取り組みが展開されております。
 現在、国や県、商工団体や金融機関など、さまざまな機関が商工業者に対する支援を実施していますが、その中にあっても、地域の商工業者が最も身近に感じ、同じ目線で相談できるのは、やはり商工会や商工会議所であり、その責務も大きいものがあると考えています。
 一方で、長引く景気低迷のさなか、商工業者の皆さんは厳しい経営を強いられ、また、商工会や商工会議所においても、会員離れが懸念されていると伺っております。
 こうした状況下、商工会や商工会議所が、地域の商工業者の求める支援に十分に対応していくこととあわせまして、地域の特徴や特色を生かした独自の取り組みを進めていくことも重要であります。
 先般、身延町において、新たな観光資源として期待されるラフティング・カヌー富士川倶楽部のオープニングセレモニーが行われ、私も出席をさせていただきました。これは、日本三大急流の一つである富士川を地域の観光資源としてとらえ、国土交通省の助成を受けながら、ゴムボートで富士川を下る人気のラフティングを観光産業の核として、地域の活性化を図ろうとするものです。
 この事業は、身延町や商工会、観光連盟、NPO法人、地元建設業者などの連携により開始の運びとなったものですが、事業推進の中心的役割を担ったのは身延町商工会でありました。
 また、このほかにも、農商工連携による特産品開発の推進など、新しい視点での地域振興を推進する、あるいは推進しようと努められている商工会がふえてきております。
 地域経済が停滞している中で、こうした地域振興のための取り組みが各商工会において実施されているところでありますが、こうした取り組みに対して、県はどのような支援を行っているのか、お伺いいたします。
 次に、南アルプスマイカー規制についてであります。
 南アルプスは、我が国第二位の高峰となる北岳を有し、美しい山岳景観を誇るとともに、キタダケソウを初めとする高山植物の宝庫であり、自然の豊かさは北海道の知床半島にも匹敵するとも言われ、登山者等に愛され、本県の貴重な観光資源となっています。
 現在、南アルプス登山の拠点である広河原に行くためには、県営林道南アルプス線または県道南アルプス公園線を利用することになりますが、二路線とも例年六月二十五日から十一月九日までの間は、自然環境の保全と通行の安全確保のためにマイカー規制がなされ、その期間以外は、冬期閉鎖により通行が不可となっている状況であります。
 先般、県や地元自治体、交通事業者等で構成する南アルプス山岳交通適正化協議会が開催され、今年度の南アルプスマイカー規制につきましても、六月二十五日から十一月九日までの百三十八日間について実施されると聞いております。
 しかしながら、長野から南アルプスへのアクセスに目を向けますと、伊那市からは例年六月十五日より、北沢峠までのバスの運行がなされており、協議会の席上、委員から、県営林道と県道の通行どめ期間の短縮によるマイカー規制実施期間の前倒しや延長による拡大を求める要望がなされたと聞いております。
 マイカー規制実施期間の拡大は、南アルプスエリアの観光振興に寄与するものと考えておりますが、そのためには道路の安全性が担保されている必要があり、とりわけ、数年前に大規模な土砂崩落が発生した県営南アルプス林道の安全確保が、課題となっていることは承知しております。
 そこで、南アルプス林道の安全性を踏まえた、マイカー規制実施期間の拡大の要望に対する県のお考えをお伺いいたします。
 最後に、工業高校における地域のものづくり人材育成の推進についてであります。
 少子高齢社会の進行、産業・経済構造の変化や雇用形態の多様化等を背景として、子供たちの進路をめぐる環境は大きく変化しております。また、若者の勤労観、職業観の未成熟や、社会人・職業人としての基礎的・基本的な資質・能力の不足なども指摘されております。
 その一方で、企業においては、団塊世代の大量退職が進む中で、これまで蓄えてきた高度なものづくりの基盤となる熟練技術者の知識や技能をいかに伝承し、企業活動を維持し発展させていくかが課題となっています。
 本県において製造業は、経済活動別県内総生産で県全体の四分の一以上を占める基幹産業となっており、その多くを占める中小の製造業においては、実践的な技術・技能を備えるとともに、新時代のものづくりの基礎を身につけた若い人材が求められております。
 本県の工業高校は、これまでも、ものづくり産業を支える人材育成の役割を担い、その維持・発展に大いに寄与してまいりましたが、今後はより一層、地域の産業界のニーズに合わせ、企業の即戦力となるような実践的な教育を進めていく必要があります。
 本県には、電気・電子関係を初め、成長産業として期待が高い環境産業など、独自の高い技術を持った多くの企業があり、これら県内企業と連携する中で、最新の技術に対応した教育や、教員の資質向上等、早急な取り組みが重要と考えております。
 県教育委員会におきましては、キャリア教育・産業教育の推進を重点施策として、専門高校における地域産業の担い手育成を目指す取り組みの一層の充実に努めてきていると承知しておりますが、そこで、工業高校における、これまでの地域のものづくり人材の育成への取り組み状況及びその成果と課題について、お伺いいたします。
 また、その成果と課題を踏まえ、今後の取り組みについて、あわせて御所見をお伺いいたします。
 皆様の御清聴に感謝し、以上で私の質問を終わります。
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◯議長(武川 勉君)望月勝君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)望月議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、御質問に先立ちまして、経済・雇用対策についての高い評価と県政運営への期待をいただきました。今後も創意工夫を凝らして、県民が自信と誇りを持って生活できるように全力で取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、地域医療の再生への取り組みについて、幾つかお尋ねをいただきました。
 まず、産科や小児科の医師の確保についてであります。
 医師確保対策につきましては、平成十九年度に医学部生に対する、山梨で勤務をすることを条件とする奨学金制度を創設したわけでございますが、この奨学金の受給者が二百五十人を超える状況でありまして、全国有数の受給者数になっておりますし、また、山梨大学医学部の入学定員も毎年、増加をいたしまして、現在、百二十五名、全国でも最も多い医科大学となっているということから、将来に向けた医師の確保に一定の成果が得られていると考えております。
 また、昨年度策定をいたしました地域医療再生計画に基づきまして、医師不足が特に著しい峡南医療圏と富士・東部医療圏におきまして、山梨大学の協力を得て地域医療研修センターを開設して、地域の中核的病院に医師の増員が図られるように今、準備を進めているところであります。
 特に、不足の著しい産科医につきましては、後期臨床研修において産科を選択した医師に対して奨励金を交付することによりまして、その確保に努めているところであります。
 さらに、分娩を担当する産科医や新生児医療を担当する小児科医等に対しまして、医療機関が手当を支給する場合に、これに対して県が助成を行い、勤務条件の改善を図ることによって、医師の確保・定着に努めているところでございます。
 次に、峡南地域における地域医療再生計画の推進についての御質問がございました。
 県では昨年度、峡南地域を対象とする地域医療再生計画を策定いたしまして、一つには医療従事者の確保、二つ目には医療機関の連携の推進、さらに三つ目には、峡南地域を在宅医療のモデル地区化にするという取り組みを進めることにしております。
 先般、地域の皆様の意見を反映させ、計画を着実に実施していくために、峡南地域の町長さんや医療関係者などからなる地域医療連携協議会を立ち上げまして、計画の実施に向けて協議・調整する体制をスタートさせているところでございます。
 この協議会には専門部会を設けまして、地域内の医療機関の連携のあり方や、在宅医療の推進方策などについて、具体的な取り組みの方法や実施の手順、役割分担などを検討していきたいと考えております。
 県といたしましては、この協議会の検討結果をもとにいたしまして、本年度の上半期には、事業ごとにどのように取り組んでいくかという方向をはっきりさせまして、事業期間である平成二十五年度末までに順次、事業化を進め、峡南地域の医療提供体制の強化に鋭意取り組んでいきたいと考えております。
 次に、富士山世界文化遺産登録についての御質問がございました。
 富士山世界文化遺産登録につきましては、昨年九月の国際専門家会議におきまして、構成資産の範囲が十分ではないというような御意見をいただいたということがございまして、再検討を行ってまいりましたが、先般開催された富士山世界文化遺産山梨県学術委員会におきまして、構成資産の範囲の拡大が了承されたところであります。
 過日、関係の町村におきまして開催された住民説明会では、この構成資産の拡大について一定の御理解をいただいた一方で、登録による住民生活への影響を懸念する御意見も出されたところであります。
 今後も、住民の皆様の不安や疑問の解消に、なお一層努めまして、構成資産の範囲拡大について十分な理解を得た上で、国の文化財指定の手続などの作業を進めてまいります。
 こうした取り組みにつきましては一定の時間を要することから、スケジュール的には大変厳しい状況であることは十分承知をしておりますが、関係市町村や静岡県、文化庁など、関係機関との連携を一層図る中で、七月末、推薦書原案提出に向けて、最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
 次に、中山間地域における農地の活用について、幾つかお尋ねをいただきました。
 まず、耕作放棄地対策についてでございます。
 人口減少や高齢化が著しい中山間地域の集落を維持・発展させていくためには、耕作放棄地の解消が喫緊の課題となっております。
 このため、県では、国の交付金がありますので、これを活用して、耕作放棄地の再生利用をするために、耕作放棄地の草刈りとか抜根などを支援するということをやっておりますし、また、市町村や土地改良区などが、耕作放棄地を解消するために行う圃場や農道の基盤整備に対しまして、支援を行っているところであります。
 また、集落の農業生産活動を継続するためには、面的整備に加えまして、耕作放棄地を活用する新たな担い手を育成することが不可欠であります。
 このため、都市部の若者が耕作放棄地の解消等を行いながら新規就農を目指す農業協力隊推進事業や、企業の社員が休日などに農業を行う、企業の農園づくりといったことに取り組んでおります。
 こうした中で、峡南地域におきましては、就農希望者を雇用しまして、農業体験を積ませながら、地域の担い手として育成をする農業生産法人をJAみずからが出資して立ち上げました。また、地元の企業と農家が協力をして、荒廃した農地を再生しまして、タケノコの生産、加工、販売を行う農事組合法人の活動も、県の支援を受けて始まっているところであります。
 各市町村でも、耕作放棄地は農業生産や生活環境にさまざまな悪影響を及ぼしますので、耕作放棄地再生活用五カ年計画を策定しまして、各市町村もその解消に取り組んでおります。
 県といたしましても、今年度、農地の有効活用を一元的に扱う専任の担当を設けたところでありまして、市町村や地域と連携して、耕作放棄地対策を一層進めていきたいと考えております。
 次に、鳥獣害対策についての御質問であります。
 中山間地域の農業を守り、農家が安心して営農活動を進めていくには、鳥獣害対策を徹底することが重要であります。
 このため、県では、電気さくや防護さくの計画的な整備に取り組んでおります。また、地域の被害状況や、営農形態に応じた的確な対策が行われるように、鳥獣害防止技術指導員の育成とか、市町村が実施する管理捕獲に対して支援を行っております。
 峡南地域におきましては、本年度は中山間地域総合整備事業や鳥獣害防止総合対策事業等を活用いたしまして、サルやシカなどを対象にした電気さくの設置を進めるとともに、捕獲の機材の導入や、サルを追い払うモンキードックの養成などの取り組みについても、支援をしていきたいと考えております。
 また、ニホンジカやイノシシ、ニホンザルの個体数調整につきましては、特定鳥獣保護管理計画に基づきまして、県下全域で効果的な管理捕獲に努めているところであります。
 さらに、県や市町村の区域を越えた広域的な鳥獣害防止対策にも取り組んでいくほかに、総合農業技術センターにおいて、低コストで設置しやすい新たな電気さくの開発なども行っております。
 最後に、南アルプスマイカー規制についてでございます。
 南アルプス林道と県道南アルプス公園線は、南アルプス国立公園への主要なアクセス道路として、大きな役割を果たしております。
 このうち、南アルプス林道が通る野呂川流域は、大断層である糸魚川・静岡構造線が南北に走っておりまして、長野県側と比較しましても、急峻な山地で地質がもろい箇所を道路が通過しております。
 また、標高が高いことから、気象条件も厳しく、特に十一月から翌年の六月までの期間は、積雪や雪崩、路面の凍結、それから春先の凍結が融解をするということとか、それから梅雨時期に入りますと、落石や土砂の崩落がございます。倒木も頻発いたしまして非常に危険な道路であります。
 こうした中で、南アルプスを訪れる方々の通行の安全を確保するために、のり面保護工事や擁壁の補強工事などの安全対策を十分講じておりますが、落石などの周辺地域の安全性を考慮いたしますと、六月二十五日から十一月九日までの百三十八日間を、現状では最大限の通行期間として、平成二十年からマイカー規制を実施しているところであります。
 こうしたことから、利用者の安全を第一に考えてまいりますと、通行期間の延長は現時点ではなかなか困難な状況にありますが、今後とも、南アルプスの観光と地域の振興に寄与するように、駐車場の確保や誘導員の配置とか、二次交通サービスの向上を図るなど、利用者に配慮したマイカー規制の実施に努めていきたいと考えております。
 以上で、私の答弁とさせていただきます。以後につきましては、部長等に御答弁をさせていただきます。
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◯議長(武川 勉君)林務長、岩下正孝君。
      (林務長 岩下正孝君登壇)
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◯林務長(岩下正孝君)望月議員の森林の整備についての御質問にお答えいたします。
 まず、効率的な森林整備の進め方についてであります。
 本県では、戦後、造林された人工林の資源が着実に成熟してきており、小規模な所有者の多い民有林におきましては、間伐を初めとした多様な森林整備を適切に実施していくためには、事業計画の作成や実施箇所の調整等を効率的に行うことが必要となっております。
 このため、森林組合等の林業事業体が、隣接する複数の小規模な森林を取りまとめ、一体的に森林整備を行う集約化施業に取り組むことが重要であることから、本年三月に山梨県集約化施業の推進に係る基本指針を策定したところであります。
 この指針に基づきまして、現在、県では市町村や森林組合等による集約化施業に関する計画の策定に向け、研修会や各地域での説明会を開催するなどの支援を行っているところであります。
 また、間伐などの事業を効率的に実施するため、本年度、新たに森林組合等が行う境界の確認や森林所有者との調整など、事前準備に要する経費に助成することとしたほか、森林内に侵入した竹の除去など、竹林対策につきましても、昨年度に設置した森林整備加速化・林業再生基金を活用し、支援することとしております。
 今後とも、こうした取り組みを通じて、市町村や森林組合等との連携を図りながら、効率的な森林整備を進めてまいりたいと考えております。
 次に、作業道の整備と間伐材の搬出及び活用についてであります。
 作業道等の林内路網は、造林、保育、伐採等の森林施業を適切に進めていくための重要な生産基盤であり、人工林の資源が利用段階に入りつつある中で、間伐材の搬出及び活用を推進していくためには、森林組合等による作業道等の整備が必要不可欠であります。
 このため、県ではこれまで、技術マニュアルの作成や指導者の養成などを行ってきたほか、昨年度からは、所有者負担の軽減を図りながら実施する簡易作業路開設事業や森林整備加速化・林業再生基金事業などにより支援しているところでございまして、この五年間で約五十キロメートルの作業道等が開設されております。
 また、間伐材の搬出及び活用につきましては、搬出コストの削減を図るための高性能林業機械のレンタル料や、燃料用チップなどバイオマス資源としての搬出経費に対して助成していくほか、治山事業等の公共工事における木材利用の拡大や、県施設にペレットストーブやペレットボイラーを率先して導入することによる木質バイオマス利用の普及促進にも努めてまいります。
 こうした取り組みを通じまして、作業道等の整備や間伐材の搬出及び活用を一層推進していくことによりまして、森林の持つ多面的機能の発揮と、地域の森林資源を活用した林業の再生を図ってまいります。
 以上でございます。
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◯議長(武川 勉君)商工労働部長、丹澤博君。
      (商工労働部長 丹澤 博君登壇)
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◯商工労働部長(丹澤 博君)望月議員の商工会への支援についての御質問にお答えいたします。
 県内二十四の商工会において、中小企業等の経営を支援するための取り組みが進められておりますが、産業構造の変化、情報化の進展などによりまして、これまで以上に専門的なサポートとか、地域の特性等を生かした活性化策の推進が求められているところであります。
 このため、各商工会では、商工会連合会等と協働した経営革新セミナーの開催とか、経営支援のための専門家派遣などの取り組みを強化いたしております。
 さらに、地域振興の観点から、農商工連携による特産品の開発や、地域資源を活用した特色ある観光地づくりなど、さまざまな事業を展開しております。県では、こうした取り組みが効果的に進められますよう、支援をしているところであります。
 昨年度は、山梨市商工会の巨峰を使った特産品の開発と販路開拓、南都留中部商工会の宿泊型企業研修プログラムの調査・PRなどの事業に助成を行いました。本年度は、早川町商工会の雨畑茶などの地元材料を使った観光土産品の開発などに助成をすることといたしております。
 今後も、商工会が行う地場中小企業等の経営基盤の強化、地域振興のための特色ある取り組みが、着実に成果を上げられますよう、商工会連合会や関係機関と連携をいたしまして、積極的に支援をしてまいる考えであります。
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◯議長(武川 勉君)県土整備部長、小池一男君。
      (県土整備部長 小池一男君登壇)
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◯県土整備部長(小池一男君)望月議員の峡南地域における生活道路の整備についての御質問にお答えいたします。
 まず、県道南アルプス公園線の整備についてであります。
 本路線は、南アルプス市の広河原から身延町の国道五十二号を結び、沿線地域の人々の日常生活や観光振興を担うとともに、災害時の避難路や物資の輸送路ともなる重要な路線でございます。
 このため、従来から、のり面の防災工事を高住地区や保地区などで実施いたしますとともに、狭隘部の解消のために西之宮トンネルや新倉トンネル、それから小之島トンネルなど、継続的に整備を進めてまいりました。
 また、本年二月には、新青崖トンネルの整備を含む延長約一・九キロメートルのバイパスを供用したところでございます。
 このバイパスの先から蓬莱橋までの約一キロメートルの間につきましては、険しい山と渓谷に挟まれた大変厳しい地形でございまして、幅員も狭く、防災対策が必要な箇所もございます。
 このため、今後は地形や地質の調査などを進めるとともに、整備手法について検討してまいります。
 次に、県道富士川身延線の整備についてでございます。
 本路線は、静岡県富士市から身延町角打を結ぶ幹線道路であり、峡南地域の沿線の人々の生活を支えるとともに、国道五十二号を補完する重要な路線でございます。
 このため、これまでも身延町大島地区や南部町内船地区、寄畑地区など、順次、整備を実施してまいりました。
 現在、未整備となっておりますJR身延線井手駅の北側から下井出地区までの間につきましては、先行区間として、急カーブのある下井出地区の約〇・八キロメートルを平成十六年に事業着手いたしました。
 しかし、その後、コスト縮減に向けました全県的な取り組みの中で、計画の見直しを行ったところでありまして、現在、修正設計を進めております。
 今後は、この新たな計画ができ次第、地元関係者の方々に御説明し、御理解と御協力をいただきながら、事業の進捗を図り、雨量規制の見直しにもつながる信頼性の高い道路整備に努めてまいります。
 以上でございます。
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◯議長(武川 勉君)教育長、松土清君。
      (教育長 松土 清君登壇)
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◯教育長(松土 清君)望月議員の工業高校における地域のものづくり人材育成の推進についての御質問にお答えします。
 平成十九年度から県立工業高校三校の機械系学科では、生徒の企業現場実習、生徒と企業との共同研究などを柱とする、ものづくり人材育成のための専門高校地域連携事業を実施してまいりました。
 この事業の成果といたしまして、普通旋盤三級技能検定などの各種技能の資格取得が進んだこと、また、昨年度の厳しい就職状況の中でも、これら三校の就職決定率は一〇〇%で、そのうち県内に九二%の生徒が就職したことなどが挙げられます。
 一方、本県で成長が期待される電気・環境系などの地域産業にも対応していく必要が課題としてございます。
 これらの成果と課題を踏まえ、本年度より、工業系高校六校のすべての学科に対象を拡大し、燃料電池、ソーラーパネルなど、山梨と関連の深いテーマでの共同研究など、これまでの実践内容をさらに深めた、地域連携ものづくり人材育成事業を実施しております。
 今後とも、地域や時代のニーズにこたえる実践的な職業教育を進め、本県のものづくりを支える人材の育成を図ってまいります。
 以上でございます。
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◯議長(武川 勉君)当局の答弁が終わりました。
 望月勝君に申し上げます。再質問はありませんか。望月勝君。
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◯望月 勝君 今、何点か再質問させていただこうと思っているんですけれども、まず最初に、森林整備の進め方についての再質問をさせていただきます。
 ただいま、森林内に侵入した竹の除去など竹林対策についても、基金を活用し、支援をいただけるとの御答弁ですが、この竹材を生かし、有効に利用していくのかという視点も、大変重要であると考えます。私の地元の峡南地域は、県下の竹林の約半分を占め、これまでも竹炭の製造などに取り組んできましたが、これからは竹炭としての利用以外にも広げていく必要があるのではないかと思いますし、また、そうした商品化していく一つの竹材を、今の間伐材等と競合しながら、地域を生かしていただく、そうしたものをお願いしたい。ついては、県として、竹炭はもとより竹材の利用に向け、どのように今後支援していくのか、お伺いいたします。
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◯議長(武川 勉君)林務長、岩下正孝君。
      (林務長 岩下正孝君登壇)
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◯林務長(岩下正孝君)望月議員の竹材の利用に関する再質問にお答えをいたします。
 竹材につきましては、竹炭を初め、生け垣などの造園用資材、それから、かごやおもちゃなどの工芸用資材、それから照明器具など、広く県民の皆さんに利用されております。
 竹炭につきましては、これまでも、峡南地区における生産、販売に係る施設整備に助成を行ってまいりました。また、消費者のニーズも多様化し、今後、本物志向が高まる中で、竹材の利用の拡大も見込まれるという状況でございますので、今後、加工技術に対する指導、あるいは加工機械の導入などについて、地域の皆さんの御要望も踏まえながら、必要な支援を行っていきたいと考えております。
 以上でございます。
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◯議長(武川 勉君)望月勝君。
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◯望月 勝君 今、林務長のお話もありましたが、県内には身延に竹炭組合というところがありまして、毎年、竹炭まつりが行われ、ことしも、また昨年も、横内知事さんには竹炭まつりにおいでをいただき、私も参加させていただいたわけでございます。
 ことしは特に、竹炭組合の組合長さんや理事長さんがお話の中で、鳥獣害に対する竹炭液を使った研究を重ねているということで、鳥獣にそのにおいをかがせると寄ってこない、そういうものを塗っておくと寄ってこないという新たな商品化を今、研究しているということでございます。
 県としても、こうした研究、それから特に山梨学院との竹炭材を使ったお菓子、食品の研究、これは食品関係の山梨学院の教授、それから生徒さんとも連携をしながら、ことしの竹炭祭りにその生徒さん、教授が来てくれて、そうした実験体験をしたような状況も聞かせていただきました。
 そうした中で竹炭の活用方法、ただ竹炭だけではなくて、竹材の活用方法というものは、生け垣とか、また子供の工作とか材料に使うものでなくて、これからの環境的な問題の中で、食品関係、それから鳥獣害にも大きな効果を発するような、そうした竹材の活用方法というものも、こうした組合等でも研究していただいておりますので、県のほうでも、こうしたところと連携をしながら研究をしてもらいたいと思います。その点のお考えをお伺いしたいと思います。
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◯議長(武川 勉君)林務長、岩下正孝君。
      (林務長 岩下正孝君登壇)
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◯林務長(岩下正孝君)ただいまの御質問にお答えをいたします。
 最近は、いわゆる本物志向、自然志向というような傾向もありますし、それから、竹は、園芸用の資材とか、その他いろいろな用途がございます。それから、今後、化粧品とかそういった部門にも利用がつながっていくのではないかということもございまして、竹材のさらなる拡大利用につきまして、県としてもいろいろ研究をする中で、地元の皆さんの御要望があれば、ともにやっていこうということで、支援をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯議長(武川 勉君)これより望月勝君の一般質問に対する関連質問に入ります。
 まず、自会派の関連質問に入ります。
      (「なし」と呼ぶ者あり)
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◯議長(武川 勉君)自会派の関連質問を打ち切ります。
 これより他会派の関連質問に入ります。
      (「なし」と呼ぶ者あり)
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◯議長(武川 勉君)他会派の関連質問を打ち切ります。
 これをもって望月勝君の一般質問を打ち切ります。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 明十日午後一時、会議を開き一般質問を行います。
 本日はこれをもって散会いたします。
                                         午後四時四十一分散会