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平成21年6月定例会(第3号) 本文




2009.06.30 : 平成21年6月定例会(第3号) 本文


◯議長(森屋 宏君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、知事提出議案、第七十四号議案ないし第八十九号議案、承第一号議案及び承第二号議案を一括して議題といたします。
 これより、上程議案に対する質疑とあわせ、日程第二の県政一般についての代表質問を行います。
 発言の通告により、樋口雄一君に四十分の発言を許します。樋口雄一君。
      (樋口雄一君登壇)(拍手)
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◯樋口雄一君 会派の代表質問を行います。
 初めに、世界に向けた山梨の水資源戦略についてであります。
 我が国は、平成十七年を境に、いまだ経験したことのない人口減少社会に突入しました。本県は、国より五年早く平成十二年をピークに人口減少と高齢化が進行しています。
 一方、日本と同様に深刻な課題を抱える先進諸国をしり目に、広大な国土と資源、人口を有する国々が、その潜在力を実際の成長率に反映してきました。その頭文字からBRICsと呼ばれる、ブラジル、ロシア、インド、チャイナであります。これらの国が世界に占める割合は、面積で約三割、人口は四割を超えています。現在、G6の一五%にすぎないこれらの国の経済規模は、二〇四〇年にはG6を上回り、二〇五〇年にはGDPは、中国が、二位アメリカの約二倍、八十兆ドルに迫り、断トツの第一位、三位にインド、四位ブラジル、六位にロシアと続き、五位にはメキシコが入り、七位にインドネシアと、BRICs諸国とこれに続く人口大国が目覚ましい経済成長を遂げると予測されています。
 さて、昨年の北京オリンピックの際、中国の水不足が幾つかの問題とともに大きな話題となりました。以前から東南アジアの飲料水についてはその安定供給が求められているほか、アフリカ諸国を初めとした発展途上国における干ばつや水不足が報道されています。メキシコは新型インフルエンザ発症の際、水は大丈夫だったのかと考えさせられました。
 地球上の水の総量が変わらない中では、世界人口がふえていけば水が不足することは必然であります。
 地球はよく「水の惑星」とも形容され、表面の七割が水面、豊かな水に恵まれているように感じますが、そのほとんどが海水などの塩水であり、淡水はわずか二・五%にすぎないと言われています。そのわずかな淡水の七割が南極などの氷河で、三割が地下水です。地表を川として流れる淡水は地球上の水の本当にごくわずか、〇・〇〇〇二%だそうです。この数字に驚かされ、いかに水が貴重かを痛感しました。
 水がただであるとの認識を持つのは我が国のほかにほとんどありません。日本人が無頓着になっている水は、飲料水や工業・農業用水などとして利用され、それ以外の水は、まことにもったいないことに地下水とともに海に流れ出ているのです。こう考えると、低コストで良質の飲料水を生産することは十分可能ではないかと考えます。
 二十世紀は石油、二十一世紀は水の時代とも言われます。本県ではこれまで、森林の保全などにより水源の涵養に努めてきました。私たちは、他のすぐれ物の筆頭として山梨の名水をアピールし、ミネラルウオーターの生産シェアも国内一を誇ります。
 山紫水明の地、山梨の水資源は、県民全体の宝であると言っても過言ではありません。今こそ、山梨の水の価値を再認識し、その優位性を守り、高めていかなければなりません。
 私は、山梨の水に圧倒的なポテンシャルを感じます。知事、県としてウオータービジネスを起業しませんか。県が水資源を管理し低コストで水を供給する、需要は限りないと思います。得られた財源は、森林県、水源県としてのさまざまな水政策に活用することができます。決して唐突な提案とは思いません。新たな展開を県民に示すこともトップの大きな役割であります。どうか御検討のきっかけにしていただきますよう、切にお願いいたします。
 そこで伺いますが、まず、本県の水需給の状況についてであります。
 現在、私たちは県内において、水に関する特段の問題や顕著な実生活への影響について承知していませんので当面は心配ないとは思いますが、その先はどうなるのか、非常に気になります。県独自ではしばらくこういった調査を行っていないと聞いていますが、今後の政策立案のためにも、将来的な水需給に関し、県として何らかの調査が必要と思いますが、御所見を伺います。
 また、県では平成十七年に水政策基本方針を定めていますが、ここで掲げられた取り組みの状況と推進体制はどうなっているのでしょうか。水を取り巻く地球環境の変化を視野に入れつつ、水という貴重な財産をさらに守り、生かすという意味からも、従来の基本方針を見直し、本県として戦略的な水政策を掲げていくことが必要と考えますが、知事の御所見を伺います。
 次に、経済対策についてであります。
 今議会の焦点は、経済対策関係の大型補正予算であります。このかつてない補正予算に関連し、昨日と重なる部分もありますが、私なりの切り口で幾つか伺います。
 国の追加経済対策関係経費は、十四兆七千億円に上る大盤振る舞いであります。その財源といえば、国債十一兆円と、いわゆる埋蔵金とされる財政投融資特別会計積立金からの繰入金三兆円であります。この予算に計上された国立の漫画・アニメ拠点の建設費百十七億円は、ここに至って与党議員の中から建設凍結が声高に叫ばれており、それならば、その方々はなぜ補正予算に賛成をしたのか、理解ができません。
 さて、約十五兆円のうち、どの程度が自治体の財源になるのか定かではありませんが、地方のインフラ整備や温暖化対策、少子化対策などとして、地域活性化・公共投資臨時交付金が一兆四千億円、地域活性化・経済危機対策臨時交付金一兆円が計上されており、昨年度の補正予算に盛られた、これと類似の交付金の四倍の額であります。緊急雇用創出事業交付金の総額は、昨年度補正予算の二倍の三千億円が盛られています。こうした国からの交付金などを主たる財源として編成された本県補正予算は、総額二百八十億円という、かつてない大型であります。
 県財政が極めて厳しい折、巨額の交付金をいただいて、あれこれ事業ができるのはありがたいことですが、国の追加経済対策は大方国債を財源としており、県財政はプライマリーバランスが黒字だといっても、財源をさかのぼれば借金であります。今年度の新規国債発行額は四十四兆円に及び、かつての国債発行抑制の目標だった三十兆円が懐かしく思われます。
 こうした事情を考えれば、経済対策だからといって何でもいいというわけではなく、事業の必要性については十分に吟味すべきであります。
 そこで、まず、今回の補正予算諸事業の選択の基本的な考え方について伺います。
 さきに取りまとめられた〇九年度骨太方針において、経済対策に伴ってプライマリーバランスの黒字化の先送りが明らかにされましたが、県財政においては、せっかくのプライマリーバランスの黒字状態は今後も維持されるものと思っておりますが、念のため伺います。
 次に、雇用対策についてであります。
 山梨労働局が本日公表した非正規労働者の雇いどめ等の状況は、事業所への任意の聞き取りにより把握できただけでも、昨年十月から九月までの見込みを含め、約三千五百人となっています。
 また、本年五月の本県の有効求人倍率は、四月の〇・四一倍から〇・三九倍へと過去最低を更新し、求職者数が求人数を一万三千人ほど上回っています。
 六月の月例経済報告によれば、景気は厳しい状況にあるものの一部に持ち直しの動きが見られるが、雇用情勢は急速に悪化をしており厳しい状況にあるとし、雇用情勢の先行きは生産活動が極めて低い水準にあることなどから一層の悪化が懸念されるとしています。
 昨年度末には、国からの交付金をもとに、緊急雇用創出事業臨時特例基金二十億円とふるさと雇用再生特別基金四十六億円を設け、既に、県、市町村において、臨時的な雇用機会の創出と継続的な雇用機会の創出のための事業を推進されているところでありますが、雇用情勢の先行きからして、雇用対策の一層の強化を図るのは当然であります。
 このため、緊急雇用創出事業の交付金が追加をされ、県の基金事業の総額は二十億円から六十五億円に積み増しされました。
 生産活動が低水準にあって長期雇用が広がらず、臨時的雇用機会の創出に頼らざるを得ないことは理解しますが、大幅増の基金を有効に活用し切れるのか、懸念されます。
 そこで、これまでの緊急雇用創出事業及びふるさと雇用再生事業の取り組み状況を伺うとともに、緊急雇用創出事業は、まさに急いで取り組まれるよう期待し、本事業の年度配分、県と市町村の事業配分の考え方とその推進方策について伺います。
 次に、中小企業に対する金融支援について伺います。
 昨日発表された五月分の全国の鉱工業生産指数は、前月比で五・九%上昇し、三カ月連続でプラスとなりました。製造工業生産予想調査においても、六月分、七月分とも上昇を予測していることから、三月分では停滞しているとしていた基調判断を上方修正した四月分に続いて、生産は持ち直しの動きが見られるとの判断を維持しています。
 また、一部の大手製造業では在庫調整が一巡したところも出ているとのことであり、全国的に見れば明るい兆しがあらわれているのでしょうが、本県の大多数の中小企業は依然として厳しい経営環境に置かれているものと考えます。
 中小企業がこの苦境を乗り越えていくには、やはり当座の運転資金を確保して、あしたに向けて準備を進めていくことが必要ではないでしょうか。
 先日のテレビ番組では、地方銀行の融資の担当部長から、経営悪化の際の資金提供は地元金融機関の使命だという話がありました。地場の中小企業を支えていくことは地域の金融機関にとって大きな役割であると思います。このため、国においては金融機関が中小企業に積極的に融資できるよう緊急保証制度を設け、各県でもこの制度を活用し、長期かつ低利の制度融資を充実させています。
 昨年度、本県の制度融資である商工業振興資金は過去最大の三百八十億円余の融資実績であったと承知しています。中小企業にとってまさに命綱であったと思います。本年度については当初予算で融資枠を二百億円としたところですが、経済変動対策融資を中心とした融資の状況と今後の見通しはどうでしょうか、あわせて伺います。
 次に、介護職員の処遇改善について触れなければなりません。
 経済対策の一環として介護職員処遇改善等臨時特例基金が設置され、その基金による事業予算が注目されます。
 介護施設等で提供する介護サービスを充実させるには、従事する介護職員、介護支援専門員など、資質の高い人材確保が何より重要ですが、介護保険制度の改正のたびに介護報酬が引き下げられ、介護事業所では人材の確保に苦慮してきた実態がありました。せっかく福祉の心を抱いて就業しても、低賃金の上に仕事がきついとなれば、敬遠されるのは当然であり、私どもフォーラム政新は、介護職員の処遇改善の必要性を代表質問においても指摘してきました。
 同様の認識から、恐らく、厚生労働省においては十分に検討され、介護職員の人材確保と処遇改善を図るべく、本年四月から介護報酬が三%引き上げられました。
 二カ月前にこうした措置がとられたのにもかかわらずこのたびの処遇改善の対策を行うのはどういうことなのでしょうか。処遇改善のための三%の介護報酬引き上げが実際に処遇改善に結びつくような措置をとるべきだと、これも私どもが主張してきましたが、結局、処遇改善ができるような介護報酬の改正ではなかったことのあかしだとも言えます。
 国からの交付金は、介護職員一人当たり月額一万五千円の賃金引き上げに相当する額が計上され、かつ、賃金改善に結びつく措置がとられ、処遇改善の実効が上がるだろうことは歓迎しますが、問題は、この基金事業は三年間であることです。
 本来、経済対策として臨時的に行って済むものではありません。基金事業が終わっても介護職員の処遇の改善が継続されるよう、必要な措置を国に求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、地震災害への備えについて伺います。
 知事はさきに、厳しい経済環境下ではあっても、県民の生命と財産を守るため、本県の人命救助や災害復旧等を担う防災拠点としての新庁舎、防災新館の建設を柱とした県庁舎耐震化等整備計画を推し進めることを強調されました。
 時期を同じくして、甲府市においても新庁舎の建設が進められます。県も甲府市も、当然のことながら、県民、市民に広く新庁舎建設の必要性や事業内容、完成後のイメージ等の周知に努められており、私たちも、その必要性について、理解を深めたところであります。
 いずれの計画もその根拠として県庁周辺における地震発生の可能性の高さを示していますが、甲府市の計画から引用しますと、全国の県庁所在地にある市役所付近において、今後三十年以内に震度六弱以上の揺れに見舞われる確率は、本市の場合、八二・三%と非常に高くなっていますとあり、これは平成二十年四月の数値であります。平成十八年発表の発生確率は、八十一・八%でしたので、地震が来なくて時が進めばその分、三十年に近づけば近づくほど危険度が増すと考えるべきかと思います。仮に二十年地震が来なくて安心していても、その後の地震の起こる確率はますます一〇〇%に近づき、大地震は間違いなくやって来ると理解をすることが正しいかと思います。
 知事は、県民がこのような認識、危機意識を実際のところお持ちと思われますか。私は、県民の意識は高まっていないと感じており、大変憂慮しています。
 県民の震災への備え、対策、そして覚悟といった意識を高めることは、喫緊の課題であります。行政の組織と機能が充実をしても、県民の日々の暮らしの中で準備する意識が向上しない限り、地震災害が大惨事となることは必至であります。
 さきの議会でも申しましたが、私たちはこの間、先進地の防災組織のあり方、日常的な普及啓発活動や自主防災活動の支援等を調査してきました。特に同じ東海地震に立ち向かう静岡県の取り組みには学ぶべきものが多いと感じました。
 本県においても、平成十七年に「東海地震 今こそ正しく恐れてしっかり備えよう」、平成十八年には「自主防災活動のために」といった冊子を作成したほか、ここ数年は毎年、九月一日の防災の日に合わせて、チェックシート仕様のリーフレットを全戸に配布しています。
 一方、静岡県では、三、四カ月に一度「自主防災」という新聞サイズの広報紙を発行し、県内市町の先進的な防災事例の紹介、災害時要支援者についての説明や支援の取り組み、あるいは耐震補強の有利な補助制度の紹介などを継続して掲載し、県民に周知徹底を図っています。
 また、九月一日の防災訓練に加え、十二月の第一日曜日を地域防災訓練日に指定して、地域ごと、防災組織ごとに自主的に防災訓練を行うよう指導しています。さらには、毎年十一月を地震防災強化月間と定め、さまざまな防災関連行事を開催しています。つまり、日常的な取り組みの中から県民の意識を高めようとしているのです。
 本県の取り組みでは、県民の危機意識の高まりがその場限りにとどまってしまうように思えてなりません。日常的に繰り返し、刷り込むように震災対策を訴えることが必要かと思います。市町村と協働・連携した定期的な広報紙の発行や、県民への周知効果という面では、短いものでもテレビ等の広報番組を継続して流すような取り組みが必要と考えますが、御所見を伺います。
 あわせて、年に一度集中して震災に備えることを考え行動するための強化月間のような期間を設け、市町村へ積極的に働きかけて、小さな単位の実践訓練の計画を促すことも必要と思いますが、御所見を伺います。
 静岡市には、県民が東海地震に立ち向かうための知識や技術を習得するとともに、自主防災組織の活動支援の拠点となる静岡県地震防災センターを置いています。
 私たちが視察したその日は、本県の南巨摩の中学校が訪問して帰った直後であり、私たちと入れかわりに中国の子供たちが入館してきました。所長さんの話では、連日、県内外の小中学校の訪問があり、多くの自主防災組織も学習に訪れるとのことです。また、夏休みや地震防災強化月間を中心にさまざまな講演会やイベントを催すなど、防災意識高揚のためのあらゆるメニューが提供されています。
 本県にも、防災新館建設の必要性に劣らず、県民の震災に対する準備と学習のための拠点が必要と考えます。現在の情報プラザを解体し、敷地に少しスペースを残して防災新館が建設されます。また、甲府市の資料を見ますと、北口によっちゃばれ広場、紅梅町ビルの東側や市役所周辺など、幾つか広場の建設が予定をされています。防災新館のすぐ隣にも甲府市の中心部にも、建設地には事欠きません。
 私たちの子供や孫たちは、近未来に地震と対決せざるを得ません。県民が、とりわけ子供たちが、学校の授業や地域の自主防災組織の活動の一環として、あるいは親子で災害に備え地震を考えることのできる県民地震防災センターを計画していただきたいと考えますが、御所見を伺います。
 次に、県立宝石美術専門学校についてお尋ねします。
 宝飾産業は、申すまでもなく、本県の歴史と伝統に根差した地場産業であり、県では、ジュエリー専門学校に夢と意欲を持った若人を募り、業界の発展に努めてきました。今後も、ますますその役割は重要であります。
 さて、本校の学校案内や学生募集要項を読み、考え込んでしまいました。ジュエリー産業に向けた人材育成、ジュエリー産業振興に寄与するため、ジュエリー産業の実務を前提とするなど、まさに業界のための学校である旨が強調されている反面、入学希望者への学ぶ意欲をかき立てるようなアピールが伝わってこないのです。夢と希望を抱き、宝飾にかかわる仕事を一生のなりわいにしようとする若者たちに強く響くように、もっとジュエリーの魅力や学ぶ楽しさ、誇れる職種であることなどを示す必要があります。
 さらに、平成二十二年度の学生募集要項に、入学した年の秋には現在地から紅梅町に移転することが全く記載されておらず、いささか驚きました。来年入学する学生は学校生活の半分以上を新キャンパスで過ごすことになるのに不親切です。注目をされながら甲府の中心部のビルにキャンパスを置くわけですから、募集要項にも学校案内にも、そのことが大きく取り上げられるべきであると思います。
 過日、宝美アクティブビジョン検討会が立ち上がり、学生の確保を初め、宝飾業界や甲府中心市街地への貢献策などについて検討していくとの報道がありました。時宜を得たものと思う一方、検討の進捗もさることながら、志望者数の低迷を好転させるためにも、この際、移転という大きな節目を絶好のチャンスととらえ、甲府の中心地で宝飾について学び、業界で大いに活躍してほしいといった設置者の思いをもっと強く発信すべきだと考えますが、知事の御所見を伺います。
 宝石美術専門学校について勉強をしていく中で、先日私たちは、情報科学をカリキュラムの中心とした、甲斐市赤坂台の学校法人専門学校サンテクノカレッジの調査を行い、理数系人材を育成し企業に送り出す意欲的な取り組みについて、杉田校長から熱心な説明を受けました。県立中央高校を卒業後この学校に学び、山梨大学工学部を卒業してもパスすることが難しいコンピューターソフトウエア関係の国家試験に合格したケースを初め、国家試験に何人もの合格者を出すなど、数々の実績を知り、大いに感銘を受けました。
 職種は別として、個々の適性に応じたスキルアップに重点を置く指導体制のもとに、産業界に求められる優秀な人材を輩出し、その振興に大きな貢献をしている学校を目の当たりにした次第です。
 過日、宝石美術専門学校を訪問した際、青島みどり校長は本校のステータスの向上や本県ジュエリーの産地ブランド化に向けて意欲的に活動をされていることを伺い、大変心強く感じました。青島校長は国内有数のジュエリー専門学校を御卒業とお聞きしましたが、例えば、実績のある学校等との連携促進やカリキュラムの互換などの検討も必要かと思います。
 宝美アクティブビジョン検討会が始動したわけですが、産業界に求められる優秀な人材を輩出するという学校の使命を果たすべく、本校の一層の充実に向け、業界や関係団体とともに今後どのように取り組んでいくのか、知事の御所見を伺います。
 次に、医療提供体制について、幾つかお尋ねします。
 県内の医療事情を見渡したとき、解決が急がれるさまざまな課題が浮かび上がってきます。県民のだれもがどの地域に暮らしても安定的、継続的に良質な医療の提供を受けられることは県民の究極の願いであり、医療を提供するサイドは県民の願いに一歩でも近づくよう努める責務があるものと考えます。
 さて、地域保健医療計画の主要な内容として、医療圏ごとの基準病床数に関する事項があります。平成十八年に再編された四医療圏では、いずれも既存病床数が基準病床数を上回っています。しかしながら、ここのところ、峡南医療圏における既存病床数の維持・確保が危ぶまれています。
 そこで、社会保険病院の医療継続について伺います。
 社会保険鰍沢病院の存続が心配されており、鰍沢町、増穂町を初め、地域住民が不安を募らせ、その存続に向けた運動が進められています。社会保険鰍沢病院は、病院数が少ない峡南地域において、救急医療輪番制病院や災害拠点病院、感染症指定病院などの役割も負い、地域医療の重責を担っている病院でありますので、病院が継続されないなどという事態になっては大変なことであります。私ども樋口家も、出は鰍沢町十谷でありますので、より身近で深刻な問題と受けとめています。
 年金のずさん処理や年金保養施設の経営破綻などの問題に端を発した社会保険庁改革に伴い、全国五十三の社会保険病院と十の厚生年金病院は整理合理化することとされました。その後、具体的には社会保険庁保有の社会保険病院及び厚生年金病院は、昨年十月に年金・健康保険福祉施設整理機構に譲渡されましたが、この整理機構の設置期限は来年九月末日までに迫っており、それまでに、自治体や公益性のある法人、医療法人への譲渡を進めることとしています。
 差し当たり鰍沢病院が注目されていますが、本県にはもう一つ、甲府に社会保険山梨病院があり、それぞれ置かれている状況は違っても、整理機構の保有期限は同様であります。
 国の方針に従えば、病院を存続させるには地元自治体などが病院を譲り受ける必要があり、この決着を来年九月末までにつけるというのは容易なことではなさそうです。いまだに国側から地元自治体への具体的な働きかけや情報はないとのことでありますが、県民医療に責任を持つべき県として、手をこまねいているわけにはいかないと思います。あるいは、国の動きがないところを見ると、社会保険病院の譲渡を本気で考えてはいないようにも思われ、じっと見守っているほうが賢明かもしれません。
 いずれにしましても、この鰍沢病院が峡南地域からなくなってもいいとはだれ一人として思わないはずです。県としてどう対処していくのか、知事の御所見を伺います。
 さて、がん対策医療の周知とともに、終末期医療、ホスピス、また、緩和ケアという用語をよく聞くようになりました。限られた分野ではあるものの、例えば、在宅で終末期の医療を受けたいといった希望がある場合、県内では需要にこたえられる体制になっているのでしょうか。二十四時間在宅医療を実施する在宅医療支援診療所は四十を超える程度と聞いています。こういった診療所間の連携はどうなのか、非常に気がかりです。県には、これらの医療機関のレベルアップを図るとともに、患者や家族の状況に柔軟に応じられる連携の仕組みを整備していくことが求められます。
 ホスピス、緩和ケアのケースは千差万別です。すべての需要に応じていくことは相当困難であるにしても、できるだけ多くのメニューを用意してほしいと願わずにはいられません。県立中央病院は県内で唯一、緩和ケアの診療報酬を請求できるベッド十五床を置いていますが、これで十分なのか心配です。
 開所して六年を迎える中央市の玉穂ふれあい診療所では、有床診療所を拠点として、訪問診療、訪問看護等により患者と家族の願いにかなった緩和ケアを提供しています。私も開設当初からかかわっていますが、厳しい経営状況にもかかわらず、多くのボランティアの協力を得て、院長ほかスタッフ全員が地域医療を支えようと頑張っている姿に敬服をしています。
 この診療所の取り組みは出色ですが、病院や有床診療所、在宅医療支援診療所等のホスピス機能を有する県内医療機関の連携を一層促進し、医療を求める側の希望に応じられるよう、強く望みます。県では、平成十九年度から峡東圏域をモデル地域として在宅ホスピス地域連絡会議を置き、こういった課題の検討を進めてきました。検討の結果やモデル地区の取り組みはいかがでしょうか。他の圏域における連絡会議の設置状況、県全体のネットワークの整備状況とあわせ、今後どのように対応していくのか、御所見を伺います。
 次に、県立中央病院の総合周産期母子医療センターの要員確保についてであります。
 国からの経済危機対策臨時交付金を活用して、その拡充整備の予算七千九百万円が計上されました。これは、今年十月から国立病院機構甲府病院の新生児集中治療室・NICUの六床が三床に半減されることから、中央病院のNICUを三床ふやし、あわせて、NICUでの治療を終えた新生児をケアする後方病室・GCUを四床ふやそうとするものであります。
 県の基幹病院として、高度医療提供体制の縮小への不安にこたえて素早く対処しようとするものと言えますが、今回の補正予算は施設設備の経費であり、その整備と同時に、それを稼働させる医療スタッフの拡充が肝心なところであります。
 国立病院機構甲府病院がNICUを半減させるのも、新生児科の医師二人が派遣元の大学病院に引き揚げになるからだと聞いており、医師確保がままならない実態のあらわれであります。
 全国周産期医療連絡協議会が昨年行った調査によると、重症の妊婦を二十四時間体制で受け入れる全国七十五カ所の総合周産期母子医療センターのうち七十三カ所において、夜間勤務を正規の労働時間に当たらない当直としていたとのことであります。当直とは、厚生労働省の通達で、原則として診療行為を行わず、病室の巡回など、軽度で短時間の勤務とされているのだそうです。労働基準監督署から当直の実態は時間外勤務だと指摘された医療センターがあり、既に、同様の判例も出されています。
 現在、中央病院の総合周産期母子医療センターでは、所属医師数は、母性科、新生児科、新生児外科を合わせて十一人でありますが、その勤務実態をも踏まえて、NICU、GCUの増床に対応する要員を検討すべきと考えますがいかがでしょうか。また、どのようにその確保に努められるのか、伺います。
 看護師については、NICUの看護基準は入院患者三人につき看護師一人であり、NICUを三床増床するだけでも七人の増員が必要となります。
 中央病院全体の看護師定員に欠員が生じている状況だと聞いていますが、看護師不足とはいっても所定の要員は確保すべきです。
 さらには、麻酔科医師や手術室看護師、あるいは他の職種のスタッフの拡充も指摘されています。
 総合周産期医療をチームで担う看護師などの医療スタッフの増員にどう対処されるのか、御所見を伺います。
 最後に、特別支援教育の推進についてであります。
 先般、障害のある子供たちが通う特別支援学校、特に知的障害の学校において、全国的に児童・生徒が増加傾向にある中で、教員数や教室の不足が深刻化しているという報道があり、本県の実情を把握するため、わかば支援学校とかえで支援学校を訪問し調査を行いました。
 わかば支援学校は、昭和四十九年、本県で初めての知的障害の子供たちを対象とした養護学校として開校し、以来、在籍数は増加の一途をたどりました。平成十三年、当時のかえで養護学校の新設によって一時在籍数は減少したものの、再び増加に転じ、今年度は百九十九人の在籍を数え、八教室が不足する状態で、特に高等部の教室不足は深刻です。
 一方、かえで支援学校は、開校時の在籍数八十九人から、今年度は二百八人と増加が著しく、平成十九年度から高等部棟や特別教室等の増築が進められていました。
 こうした特別支援学校の施設整備については、これまで私たちフォーラム政新は高い関心を持ち、数度にわたる現地調査を重ねてきましたが、需要に対して後追いになっているという感は否めません。
 特にわかば支援学校については、開校から既に三十五年が経過し、老朽化、狭隘化が顕著であり、早急な教育環境の整備が必要だと感じたところです。また、ふじざくら支援学校においてもわかば支援学校を上回る教室不足や、やまびこ支援学校でも施設の老朽化等の問題が指摘されていると聞いております。
 文部科学省では、全国的にこうした状況が生じていることから、経済危機対策としてスクール・ニューディール構想に特別支援学校の教室不足への対応を盛り込み、その解消を推進することとしていますが、これも本来、経済危機対策といった臨時的なものではなくて、腰を据えて進めなければならない問題であります。
 そこで、本県において今後、知的障害支援学校の教室不足解消や児童・生徒数に応じた知的障害支援学校の整備についてどのように取り組まれるのか、御所見をお伺いします。
 次に、軽度の知的障害に対応した高等部教育についてであります。
 近年、特に知的障害支援学校の高等部において障害程度の軽い生徒が増加しており、障害の多様化に対応した教育が求められています。全国的には、職業教育を充実させた高等部単独の特別支援学校の設置や、職業科などの専門学科を置く特別支援学校が増加しています。
 かえで支援学校の学校要覧には卒業後の進路として地元企業への就業状況が掲載をされるなど、自立と社会参加を促す教育が進められていると感ずるわけですが、今後さらに、就労支援教育を含め、軽度の知的障害に対応した高等部教育を充実させる必要があるのではないでしょうか。御所見を伺います。
 以上でありますが、知事並びに執行部各位には、県庁や行政組織の都合ではなくて、県民の生活が第一の考えに立った前向きな答弁を心待ちにさせていただきまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
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◯議長(森屋 宏君)樋口雄一君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)樋口議員の御質問にお答えをさせていただきます。
 初めに、山梨の水資源戦略についての御質問でございます。
 そのうちの第一は、本県の水需給の状況についての御質問でございます。
 言うまでもなく、水はすべての生命が生きていく上で欠かすことができないものであり、同時に社会経済活動を支える貴重な資源でありますので、有効な活用を図ると同時に、将来にわたって安定的な需給関係を確保していくことが重要であります。
 このため、国のほうで調査を行っておりまして、水道用水の需要量とかダムなどの利水計画、あるいは渇水や給水制限の状況などを把握するために、毎年、各都道府県と国が共同いたしまして、全国水需給動態調査を実施しておりまして、本県もこの調査にもちろん参加しているわけでありますが、この調査によりますと、本県の水需給の状況は、数年来安定した需要と供給の関係を保っているところであります。
 この調査のほかに、本県では生活用水や工業用水を地下水に依存している割合が高いことから、地下水位や地盤沈下の観測を行っておりますけれども、いずれも近年、際立った変化は生じていないという状況であります。
 こうしたことから、当分の間は現在行っている調査の範囲にとどめてもよいのではないかというふうに考えておりますけれども、現在行っている調査で不十分な点がないかどうか、精査をしてみたいと思っております。
 今後とも、これら調査を引き続き実施すると同時に、急速な生産の拡大や、さらには気象の変化などによりまして、水需給のバランスが崩れるおそれがあると想定される場合には、県独自の水需給に関する調査を改めて実施するなど、適切に対応してまいりたいと考えております。
 御質問の第二の、水政策基本方針に掲げた取り組みの状況と推進体制についてでございます。
 水政策基本方針につきましては、本県の水に関する施策や事業の総合的な指針として策定したものでありますけれども、水をつくる、生かす、担う、守る、治める、五つの方針に沿いまして、本年度は百三十五の事業を実施しているところであります。
 水をつくる取り組みとしましては、環境公益林整備支援事業とか、あるいは企業や団体の森づくり活動への支援などによりまして森林の整備を進め、水源涵養機能の維持向上を図っております。
 また、水を生かす取り組みといたしましては、山梨の水によりはぐくまれた農林産物等のブランド化や販路の拡大などの事業を行っております。
 さらに、水を担う、守る、治める取り組みといたしまして、神奈川県と連携した相模川や桂川流域の水源環境に関する共同調査とか地下水採取の適正化指導といったことを行ったり、また、災害から県民の生命、財産を守るための河川改修などを行っているところであります。
 また、推進体制につきましては、関係する部局がそれぞれ事業の評価、見直しを行いながら、基本方針に沿った取り組みを進めることとしておりまして、こうした取り組みを着実に進めることができるように、毎年、全庁的に、関連する事業の実施状況を調査、把握いたしまして、県のホームページで公表しているところでございます。
 第三の御質問として、この水政策基本方針の見直しをしたらどうかという御指摘であります。
 水政策基本方針につきましては、本県の水資源の保護、活用を図っていくための基本的な方向性を示すものでございまして、当面、見直しが必要な状況にまでには至っていないと考えておりますけれども、議員の御提案の山梨の水の価値を再認識し、これを守り、生かしていく戦略的な水政策というものを進めていくべきではないかという視点は、貴重な御指摘として、今後の県政推進に当たりまして考慮をしていきたいと考えております。
 次に、経済危機対策について幾つかお尋ねをいただいておりますが、まず、補正予算の考え方についてであります。
 第一の御質問は、今回の補正予算諸事業の選択の基本的な考え方についての御質問であります。
 議員御指摘のとおり、今回の国の補正予算においては、地方公共団体が積極的な経済対策を打つことができるように、地方財政に配慮がなされております。
 事業の選択に当たりましては、こうした地方への財政措置を最大限に活用しながら経済・雇用対策を強力に講じていくことにいたしまして、柱としては三本柱で、一つは現下の景気や雇用を下支えするための緊急的な対策、二つ目として本県の将来の発展を見据えた未来への投資、三点目として県民の安全・安心の確保という三本の柱に沿って、事業の必要性を十分に見きわめて、必要な事業を積極的に実施していることにしております。
 緊急的な対策としては、まず、雇用対策につきましては、緊急雇用創出事業に係る国の交付金が、今回、追加交付をされましたので、それを踏まえまして事業費の追加を行っております。
 また、公共事業百五億円余を計上しておりますけれども、これは、地域の強い要望がある道路事業や河川事業の中で、用地等の問題がなくて直ちに着工ができて経済効果が速やかにあらわれるような、そういう事業を選定すると同時に、県単独公共事業につきましても、県内の中小建設業に即効的な効果が期待できる維持修繕事業等を実施することにしております。
 さらに、地域活性化・経済危機対策臨時交付金を活用したその他の事業につきましては、最大限に有効に活用するために早い段階から検討を進めまして、事業の必要性を十分見きわめた上で、今回の補正予算に計上をいたしております。
 その内容につきましては、低炭素社会の実現や教育支援、産業の活性化等、本県の将来の発展を見据えた未来への投資、さらには、医療体制の整備や消防防災の充実など、県民の安全・安心の確保という観点から必要な事業を計上しているところであります。
 次に、御質問の二つ目として、県財政におけるプライマリーバランスは引き続き黒字状態が維持されるのかと、こういう御質問がありましたけれども、今回の補正予算は、国の各種の交付金など、地方への財政措置を最大限活用することによりまして、新たに追加する県債については極力抑制を図っておりまして、予算の規模としては、一般会計が二百七十九億円余、特別会計が六億円余でありますが、これに係る県債発行は五億円余にとどめております。この結果、県債残高を削減するために必要なプライマリーバランスは黒字状態が確保されているところであります。
 次に、雇用対策についての御質問であります。
 まず、雇用創出事業の取り組み状況について、御質問がございました。
 現在までの状況は、緊急雇用創出事業で県、市町村合わせて六百十一人、ふるさと雇用再生事業で四百七十人、合計約千百人の雇用創出を図る計画が具体化をしておりまして、当初予算で目標とした千二百人の雇用の創出は達成できる見込みであります。
 次に、御質問として、緊急雇用創出事業の年度配分等についての御質問がございました。
 まず、事業費につきましては、厳しい雇用情勢にかんがみまして、当初計画では本年度に重点的に配分を行いまして、三年間の配分でありますが、本年度は四割、次年度が三割と、その次年度が三割というふうにしております。
 また、県と市町村の配分につきましては、市町村と一体となって取り組むということと同時に、できるだけこの地域のニーズを反映した雇用を創出しようということから、県、市町村、一対一ということにしております。
 今回の補正予算で緊急雇用創出事業が追加配分されるわけでありますが、これについては、既に三カ月経過をしておりますので、各年度均等に配分をすることにしております。
 次の御質問として、推進方策ということでありますが、この補正予算に計上した事業費につきましても、緊急経済・雇用対策本部におきまして、早期の事業化へ向けて全庁を挙げて取り組みを指示したところであります。
 また、市町村に対しましては、全国の特色ある事例の紹介やヒアリングによる個別相談などの支援を進めてまいりたいと考えております。
 こうした取り組みによりまして、今後もさらなる事業の掘り起こしを行いまして、本年度は千七百人規模の雇用創出を図っていきたいと考えております。
 次に、中小企業に対する金融支援について、御質問がございました。
 依然として厳しい経営状況のもとで、運転資金を低利で長期間借り入れることができる商工業振興資金というものが中小企業の経営安定化に極めて重要な役割を果たしております。このため、昨年の秋から急速な景気悪化の中で、この商工業振興資金の融資額は大幅な伸びを示しておりまして、このうち中小企業の資金繰りを支援する経済変動対策融資が三百三十四億円余、商工業振興資金全体では過去最大の三百八十億円余が融資されたところであります。
 ごく最近の融資状況を見ますと、年度末の三月が七十三億円余であったのに対しまして、新年度に入りまして四月は二十一億円余、五月が十九億円余となるように、資金需要がここのところ落ちつきを見せてきております。これは、多くの中小企業が年度末の決算期を乗り切って、当面は必要な資金が確保されているということによるものと考えられます。
 このため、昨年の末から年度末にかけてのような大幅な貸し出しの増加には至らないと思っておりますけれども、これから夏季の資金が必要な時期に入りますので、資金手当てに動く中小企業も多くなると見込まれます。
 こうしたことから、今後とも引き続き景気の動向などに注視をし、急激な資金需要の変化があった場合にもこれに即応しながら、本県経済を支える中小企業の金融円滑化に努めていきたいと考えております。
 次に、地震災害への備えについての御質問がございました。
 まず、第一の御質問として、広報への取り組みということであります。
 大規模地震における被害を軽減するためには、個人や家庭でみずからを守る自助と、地域住民が互いに助け合い、特に自主防災組織を中心とした共助というものが重要でありますけれども、近年、本県では大規模地震が発生していないということもありまして、県民の防災意識は必ずしも高まっているとは言えないということは御指摘のとおりではないかと思っております。
 このため県では、自治会などの要請に応じた県政出張講座というのがありますが、そういうものを開催したり、「やまなし防災ポータルサイト」の構築とか、広報紙の「ふれあい」とか、あるいは「わが家の防災対策チェックシート」というものを全戸に配布するなどを通じまして、防災知識の普及啓発に努めております。
 また、テレビ、ラジオ等を通じましても、県や放送事業者による防災企画番組に加えまして、昨年夏はテレビのコマーシャルで「防災訓練への参加」というコマーシャルを打ちまして、百三十回にわたって放映をいたしましたが、議員の御指摘も踏まえまして、今後もさまざまな機会、広報媒体を活用し、県民の防災意識がさらに高まるよう、一層努力をしてまいります。
 次に、第二の御質問の、強化月間の設置ということについてであります。
 本県ではこれまで、毎年九月一日の防災の日を中心に、八月三十日から九月五日の間を防災週間といたしまして、この防災週間に防災に関するさまざまな取り組みを行っているところであります。
 この期間中に、県や市町村におきましては、防災知識の普及啓発に努めるとともに、県内各地で自主防災組織を中心とした防災訓練などが実施されまして、昨年は、この自主防災組織では約千八百団体、およそ十四万人の方々が参加をしております。
 防災週間につきましては、県民の皆さんにも、年に一度、防災に対する認識を深め、災害に備える期間として定着をしてきておりますけれども、今後、他県における強化月間の取り組みやその効果なども参考にいたしまして、県民の防災意識を高める機会のさらなる充実に努めていきたいと考えております。
 第三の御質問の、県民地震防災センターの計画についてでございます。
 本県では、防災について、目で見て体験する場として、中央市の消防学校の近くに山梨県立防災安全センターを設置しております。
 センターでは、来館者に体験してもらうだけではなくて、起震車、地震を体感できる車でありますが、起震車によりまして、各小中学校を回って、各地域に出向いて、移動防災教室というようなものを実施しておりまして、昨年は、センター全体で、小中学生や自主防災組織など百七十団体、一万四千三百三十五人の利用者がありました。
 本年度は、地震体験や救命救急訓練などを通じて来館者が災害を模擬的に体験して、改めて防災を考えるきっかけになるような体験型施設というものを二月補正予算で計上いたしまして、改修を今しているところであります。そうすることによって機能の充実も図っているところであります。
 現下の県の財政状況を踏まえますと、新たな県民地震防災センターというものを整備することはなかなか難しい状況にあるわけでありますが、今後とも移動防災教育講座に災害疑似体験や救命救急訓練のメニューをふやすなどいたしまして、防災安全センターの機能の充実などを図りながら、県民の防災学習機会の充実に努めていきたいと考えております。
 最後に、社会保険鰍沢病院の医療継続についての御質問であります。
 社会保険病院の譲渡につきましては、手順といたしましては、まず、国が地域医療の確保を図るという観点から、その所在の地域の地方公共団体の意見を聴取して、そして、譲渡対象になる病院を選定しまして、その結果を、整理業務に当たる独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構といいますが、いわゆるRFOと呼んでおりますが、これに国が通知をするという手順で進めることになっております。
 しかしながら、社会保険病院の所有権がRFOに移って既に九カ月がたっているにもかかわらず、国のほうからまだ自治体の意見聴取ということは行われておりませんで、今後のスケジュールなどにつきましても国から詳細な情報提供はなされていないという状況にあります。
 県におきましては、峡南地域における鰍沢病院の重要性については十分認識をしているところでありまして、これまでも、地元の鰍沢町と一緒に国に出向いて、地域医療に果たしている役割とか機能について説明をするなどの取り組みは行ってまいりました。今後も、タイミングを失することがないように、なお一層、積極的な情報収集に努めまして、国に対して、現在鰍沢病院が地域医療に果たしている役割が維持できるように必要な働きかけを行っていきたいと考えております。
 以上をもちまして、私の答弁とさせていただきます。
 その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。
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◯議長(森屋 宏君)福祉保健部長、小沼省二君。
      (福祉保健部長 小沼省二君登壇)
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◯福祉保健部長(小沼省二君)樋口議員の御質問にお答えいたします。
 まず、介護職員の処遇改善についてであります。
 県ではこれまで国に対し介護サービス従事者の労働環境の改善につながる報酬体系の見直しについて強く要望してまいりましたが、その成果もあり、平成二十一年度介護報酬改定において、介護従事者の人材確保、処遇改善の視点に立った三%の引き上げが行われたところであります。今回の改定では、主に負担の重い夜勤体制の充実や認知症ケアに手厚く配分されております。
 介護報酬のアップに加え、このたび経済危機対策の一環として、他の業種との賃金格差をさらに縮め、介護が確固とした雇用の場として成長していけるよう、介護職員の処遇改善に直接的につながる交付金制度が創設され、県としても基金の造成等の補正予算案を本議会に提出したところでございます。
 今回の交付金制度については、議員御指摘のとおり三年間の時限的措置ではありますが、この対策を第一ステップとして、介護職員の着実な処遇改善につなげていくことが大切であると考えております。
 そのためには、この交付金制度終了後にも介護職員の給与水準がもとに戻ることのないよう、このような制度の維持、継続について、本県独自に、また、全国知事会等さまざまな機会を通じて国に対して強く要望していきたいと考えております。
 次に、在宅緩和ケアについてであります。
 終末期にある患者の生活の質を高める上で、医師等が居宅を訪問し、みとりまで含めた必要な医療を提供する在宅緩和ケアの充実は取り組むべき重要な課題と認識しております。
 県では平成十八年度に、医療、看護、福祉等の関係者から成る山梨県訪問看護推進協議会を設置し、在宅緩和ケアに不可欠な訪問看護の推進について御論議をいただきましたが、その結果、在宅療養患者の要望や症状に応じた医療を提供するためには、医療機関、訪問看護ステーション等による連携体制を整備することが必要とされたところであります。
 これを受け、平成十九年度に峡東地域をモデル地区として在宅ホスピス地域連絡会議を設置し、がん患者の個別事例をもとに、地域における医師、看護師、薬剤師、介護支援専門員などの具体的な連携方法について検討を行いました。
 この成果の一つとして、病院を退院した患者が切れ目なく適切な在宅緩和ケアが受けられるよう、関係者の間で情報を共有するための手順と連絡様式を作成したところであり、現在、実用化に向けた試行に取り組んでおります。
 モデル地区の検討を参考として、平成二十年度からはすべての保健福祉事務所管内で連絡会議を発足させ、各地域の実情や課題を踏まえた望ましい連携方法等について、検討を進めているところであります。
 連携に際してはさまざまな分野にわたる関係者の理解と協力が必要なことから、実現可能な体制を整備するため、現時点ではそれぞれの地域の中で検討を行っておりますが、一部には、医療資源の不足等を理由に、地域を超えた体制も検討すべきとの意見もあります。このため、各地域における今後の連携ネットワークの整備状況等を踏まえ、必要に応じ、広域的なネットワークの構築についても検討を行ってまいりたいと考えております。
 さらに、これらの取り組みを実効性あるものとするため、在宅緩和ケアにかかわる広範囲の職種の方を対象として理解を深め、知識や技能を高めるための研修会を開催するなどの方策を実施しているところですが、今後も本県の在宅ホスピスのさらなる充実が図られるよう取り組んでまいります。
 次に、総合周産期母子医療センターの要員確保についてであります。
 県立中央病院の総合周産期母子医療センターには、現在、新生児科と新生児外科の医師七名、看護師四十二名を配置し、NICU九床とGCU十六床の合わせて二十五床を運用しております。
 平日の日中は医師七名と看護師十四名で、また、休日の日中は、日直医師一名と、呼び出しに応じて勤務する、いわゆるオンコール医師一名と、看護師十名で対応しております。夜間は、宿直医師一名とオンコール医師一名、看護師五名で勤務に当たることで二十四時間対応しております。
 また、宿日直やオンコールの医師が急患のために処置等を行った場合、時間外勤務手当を支給しております。
 十月からのNICU増床に伴う人員体制の整備については、医師につきましては小児科医師一名の増員等を考えており、山梨大学への協力を要請しているところですが、山梨大学からは、年度の中途で難しい面もあるが、最優先課題として対応する旨の回答をいただいております。
 看護師の確保につきましては、NICUとGCUの増床に伴い、新たに六名が必要となることから、欠員分も含めて十一名程度を本年十月から採用することにしております。
 また、県内だけでなく、今年度初めて東京と名古屋の二カ所でも採用試験を実施するなど、看護師確保に向けて万全を期してまいります。
 このような取り組みを通じて、引き続き県民が安心して出産や育児ができる周産期医療体制の確保を図ってまいります。
 以上でございます。
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◯議長(森屋 宏君)商工労働部長、輿水修策君。
      (商工労働部長 輿水修策君登壇)
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◯商工労働部長(輿水修策君)樋口議員の宝石美術専門学校についての御質問にお答えいたします。
 まず、学校の特色を生かした情報発信についてであります。
 宝石美術専門学校は、ジュエリー産業の発展に寄与する人材育成を目的として開校し、これまで多くの人材を輩出して業界を支える大きな力となってきました。また、企業の第一線で活躍する現代の名工やジュエリーマスターの方々に講師として授業を行っていただくなど、すぐれた特色があります。
 こうした環境で学んだ卒業生の中から、産地ブランドKoo―fuの制作に携わるなど、若くして業界で活躍する人材があらわれております。
 さらに、デザインやマーケティング重視の教育方針に沿うことや教育環境の向上を図ることを目的として、また、県都甲府のイメージアップや中心市街地の活性化にも寄与することから、来年度、甲府紅梅地区市街地再開発ビルに移転することといたしました。
 こうした学校や卒業生の魅力を伝えられるよう、県政番組や広報紙で紹介を行うとともに、県内はもとより、近隣都県の高校を訪問する際には、学生募集要項とあわせて移転をPRする広報紙を配布し、また、テレビ、ラジオによるオープンスクールの広報を実施しております。
 今後とも、国内最大のジュエリー産地の中心地に立地するという魅力や、産地と連携した唯一の公立専門学校であるという特色を、県内外のジュエリー産業を志す若者に伝えられるよう、さまざまな手段による情報発信に一層努めてまいります。
 次に、宝石美術専門学校の充実に向けた今後の取り組みについてであります。
 これまで、業界の意見を踏まえ、同校の学科再編等を行ってきましたけれども、来年度の中心市街地への移転に合わせ、過日、宝美アクティブビジョン検討会を立ち上げたところでございます。
 検討会では、他の学校や高校との連携、新たな情報発信策など、同校の魅力を高める方策について、創業支援やマーケティングの専門家、あるいはまちづくりに携わる有識者などから幅広く意見を伺い、業界と連携し議論を重ねる中で、これからの学校運営に生かしていきたいと考えております。
 今後とも、ジュエリー産業を志す若者が将来像をイメージし、希望を持って業界に進み活躍できるよう、宝石美術専門学校の魅力を一層高め、ジュエリー産地山梨の発展を担うすぐれた人材育成の拠点を目指してまいります。
 以上でございます。
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◯議長(森屋 宏君)教育長、松土清君。
      (教育長 松土 清君登壇)
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◯教育長(松土 清君)樋口議員の特別支援教育の推進についての御質問にお答えします。
 まず、知的障害支援学校の教室不足解消や児童・生徒数に応じた知的障害支援学校の整備についてであります。
 少子化が進む中で、全国的に特別支援学校に通う児童・生徒数は増加しており、本県においても、知的障害のある子供たちが通う、わかば、やまびこ、ふじざくら、かえでの各特別支援学校で増加が著しく、教育環境の整備・充実が課題となっています。
 知的障害支援学校の在籍者数の増加は、保護者が子供の障害を受け入れ、特別支援学校での教育に対する理解が深まったことが要因の一つと考えておりますが、ふえ続ける児童・生徒数に対応するため、これまでに、かえで支援学校の高等部棟十六教室の増築を行い、現在、食堂、小学部の多目的室、個別指導室等の増築を行っております。
 平成十九年度の特別支援教育の本格実施から三年目を迎え、県教育委員会では、本県における特別支援教育をさらに推進し、特別支援学校における知的障害教育のあり方等を検討するため、本年度、庁内検討委員会を設置することとしており、知的障害支援学校の教室不足や教育施設の整備につきましても、児童・生徒数の増加要因の分析、将来推計等を行う中で取り組みを進めたいと考えています。
 次に、軽度の知的障害に対応した高等部教育についてであります。
 これまで県教育委員会では、障害のある生徒の自立と社会参加に向けて、一人一人のニーズに応じた適切な教育の推進に努めているところですが、軽度の知的障害者については、特に就労を視野に入れた教育が重要であります。このため、労働、福祉、保健など、関係機関と連携する中で個別の教育支援計画を作成し、進路指導に当たっては個に応じた就労などの移行計画を作成して対応しています。
 また、卒業後の就労を目指して、年間に五週間程度の産業現場等における実習に取り組んでおり、県教育委員会事務局においても、昨年度から高等部生徒の職場実習を受け入れています。
 さらに、本年度は、商工労働部と連携して、国の早期委託訓練モデル事業に取り組み、高等部の生徒がより早い段階で職業能力の向上を図り、就労できるよう支援をすることとしています。
 軽度の知的障害に対応した高等部教育につきましても、本年度設置する庁内検討委員会で課題を整理し検討した上で、障害の多様化に対応した教育の充実に努めてまいります。
 以上でございます。
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◯議長(森屋 宏君)当局の答弁が終わりました。
 樋口雄一君に申し上げます。残り時間がありません。
 これをもって、樋口雄一君の代表質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後二時十六分休憩
      ───────────────────────────────────────
                                         午後二時三十五分再開議
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◯副議長(浅川力三君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 発言の通告により、内田健君に二十分の発言を許します。内田健君。
      (内田 健君登壇)(拍手)
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◯内田 健君 私は、自由民主党輝真会を代表して、六月定例県議会に提案されました案件並びに県政重要課題について質問をいたします。
 政治や行政、経済から教育に至るあらゆる国民生活の面でますます混迷を深め、行き詰まり状態の日本を、勇気と志のある人たちの知恵と力で本来の日本に戻そうとする運動が、山田宏杉並区長、中田宏横浜市長、そして中村時広松山市長を軸としてスタートし、私も、この四月に東京で開催されました「日本よい国」構想実現のための第一回目のシンポジウムに参加してまいりました。
 横浜の中田市長の市の借金を約一兆円縮減した話、山田杉並区長の交付税不交付団体となるまでの過程の話などを伺って、行政のリーダーとしての実践活動をこの人たちは命がけでやっているんだなということを感じましたけれども、山田杉並区長の、日本人には過去にすばらしい人たちがいたという引用の中で、「稲むらの火」という、かつてラフカディオ・ハーンが英訳をして世界に広めた日本人の話に、私は大変感動いたしました。
 時は江戸の末期、嘉永から、安政そして明治にかけての紀伊の国は有田郡、現在の和歌山県の広川町で庄屋の職にあった浜口五兵衛の話であります。
 秋の稲刈りが終わり、村祭りが近いある日のこと、村の高台に住んでいた五兵衛は、特別激しいというほどではないけれども、長くゆっくりとした揺れと不気味な地鳴りを伴う地震を感じ、高台から村の下の海岸を見ると波がゆっくりと沖のほうへ引いていくのが見えました。とっさに、大変だ、大津波が来るぞと直感的に判断した五兵衛は家の中へ駆け込み、大きなたいまつを持ってくると、刈り終えて牛にかけてある稲束に次から次へとたいまつの火を移して回りました。もったいないが、これで村中の命が救えるのだ、こう叫んで、五兵衛は自分の田のすべての稲束に火をつけたのでした。
 火事だ、庄屋さんの家が火事だと、村人たちは、次から次へと高台の五兵衛の家に向かって上がってきました。女子供まで、海岸近くに住んでいる村人たちがほとんど高台の五兵衛の家に駆け上がってきたとき、五兵衛たちが眼下の海を見おろすと、海水が大きな絶壁のように目の前に迫り、陸にぶつかり部落を飲み込んでしまいました。山のような大津波は二度三度と押し寄せ、部落は跡形もなくなってしまったという話でありました。
 この話にはエピソードがありまして、インド洋大津波の後、ジャカルタで開催されました東南アジア諸国連合緊急首脳会議で、シンガポールのシェンロン首相が当時の小泉総理に日本では小学校の教科書に「稲むらの火」という話があるそうですねと尋ねましたけれども、総理は知らずに、すぐに東京の文部科学省に照会をしたけれどもだれも知らなかったという話であります。
 この話の浜口五兵衛は、後に和歌山県の初代の知事を務められ、大変すぐれた業績を残された浜口梧陵をモデルとしております。
 横内知事は浜口梧陵知事のようなトップリーダーとしての素質を持っている方だと、私は常々評価をいたしております。ぜひとも、現代の浜口梧陵になっていただきたいという強い思いを込めながら、以下、質問に入ります。
 まず初めに、北朝鮮による拉致の疑いのある山本美保さん失踪事件についてであります。
 一九八四年六月四日に、当時二十の甲府市の山本美保さんが失踪してから、ことしで丸二十五年が経過いたしました。
 美保さんの失踪は、セカンドバッグが新潟県の柏崎市の海岸で発見されたことから、北朝鮮による拉致の疑いが指摘されておりました。
 しかしながら、山梨県警は、山本美保さんの失踪からおよそ二十年もたった二〇〇四年三月五日に、山形県の遊佐海岸で発見された御遺体と美保さんのDNAが一〇〇%一致したと発表いたしました。
 美保さんの家族や美保さんの家族を支援する会及び特定失踪者問題調査会は、身体的特徴や遺留品などから絶対に本人ではないと主張し、今回を含め三回にわたり、公開質問状を県警に提出いたしました。
 これに対し、山梨県警は、捜査継続中と回答いたしております。
 DNAがほぼ一〇〇%一致したのであれば、私は、捜査は終結してもよいと思うのですが、一体なぜ捜査継続中としているのでしょうか。
 まず、この点についてお伺いしたいと思います。
 また、美保さんのものとされている遺留品のネックレスやジーンズは大変高級品で、およそ二十の進学準備中の女性にはふさわしくないものであったそうであります。
 さらに、御遺体が着用していた下着のうち、ブラジャーについてはAカップ七十センチメートルで、美保さんがふだん着用していたBカップ七十五センチメートルもしくは八十センチメートルとの差異が、若い女性が着用する大変デリケートな下着のサイズにしては余りにも大き過ぎること、また、着用していたジーンズのサイズが本人が所有しているものと比較して余りにも小さ過ぎること、美保さんの高校三年生時の座高と遺体鑑定書のそれとの差は約七・六センチメートルもあることなどから、本人と断定することは極めて疑問があるのにもかかわらず、なぜ県警は美保さんと断定したのかについて伺います。
 次に、DNAの鑑定方法について伺います。
 県警は、美保さんの失踪から二十年近く経過してから御遺体とのDNA鑑定をされました。鑑定方法は、双子の妹の美砂さんの血液を使用したとのことであります。常識的には、高い識別力を有する美保さん本人の試料を使うことが最も適切であると思うのですが、なぜ美保さん本人の試料を探そうともしなかったのかについても伺いたいと思います。
 また、御遺体の骨髄の粉末は鑑定によって使い切ってしまったとのことですが、DNA鑑定の専門家や元監察医は一様に口をそろえて、再鑑定のための試料が残っていないDNA鑑定は無効であると述べております。
 美保さんの母親と妹の美砂さんにとってこのDNA鑑定が無効であるということになれば、美保さんが生きているという明るい一筋の光明になります。
 私は、このDNA鑑定は効力を有さない、無効ということだと思うのでありますがいかがでしょうか。御見解をお聞かせいただきたいと思います。
 次に、横内知事は、昨年十一月に設立された、北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会に参加されております。
 横内知事におかれましても、当該知事の会においてさらに積極的に行動され、山本美保さんを初めとする六人の拉致の疑いのある山梨県内失踪者問題の解決のために先頭に立って御尽力をしていただきたいと思いますが、知事の御所見を伺います。
 次に、行政委員の選任、任命についてであります。
 山梨県に設置されている行政委員会及び委員のうち、教育委員会、人事委員会、監査委員、公安委員会、収用委員会の五つの委員会及び委員は、議会の同意を得て知事が選任、任命することになっております。
 これらの行政委員の人事案件は、知事が提案当日、住所と名前と経歴を示すだけであるため、その人の人となりや、例えば教育委員さんでしたら教育に対する理念や目指すべき方向性などがほとんどわからないまま同意している状況であります。
 私は、教育委員が山梨のあすを担っていく子供たちの教育方針を決定することなどから、議会に対しその候補者の教育に対する理念などを披瀝していただく方法に改めるべきだと思っており、他の行政委員の候補者も同様であると思います。
 また、地方教育行政の組織及び運営に関する法律では、教育委員は「人格が高潔で、教育、学術及び文化に関し識見を有するもの」と規定していることから、同意に当たっては、議会は候補者の見識を確認する必要があると考えます。
 このため、自由民主党輝真会は、人事案件の審査方法について、議会改革の一環として検討を求めていきたいと考えておりますが、知事は、行政委員の人事案件の提出に当たって、どのような観点から候補者の選定を行っておられるのか、お伺いしたいと思います。
 また、知事は、提案した行政委員の人となりなどが議員に理解できるような説明をすべきであると考えますが、いかがでしょうか。知事の御所見を伺います。
 次に、廃棄物最終処分場についてであります。
 山梨県が北杜市明野町浅尾を予定地として選定してから十五年の歳月を経て、去る五月二十日に、初の公共関与型廃棄物最終処分場がオープンいたしました。
 地元住民は依然として安全性に関し不安を訴えておりますけれども、私は土木森林環境委員会の現地調査で二週間ほど前に現地に行ってまいりました。
 新聞報道で、開所した当初の混乱を聞いておりましたので、意外なほどの閑散とした静けさに驚きました。
 搬入ゼロの日も何日かあったそうでありますけれども、その日は一台が搬入し、その様子も見てまいりました。
 開所から一カ月弱で総搬入量は約九十四トンで、契約件数は継続が十件、単発が四件で、受託廃棄物の総量は年間に換算いたしますと千二百八十四トンとのことでありました。
 五・五年で二十三万トンを受け入れるのには年平均四・二万トンの廃棄物の量が必要でありますから、全くほど遠い数字でありますけれども、もしこのペースでの搬入として年数を割り出しますと、百八十年かかるという計算になってしまいます。
 事業団の説明によりますと、他県の例からして間もなく軌道に乗るということでありましたけども、埋立量及び受け入れ料金は計画どおり確保されると考えてよろしいのでしょうか。
 次に、明野最終処分場の施設の維持管理について伺います。
 環境省は、平成十七年の廃棄物処理法改正に伴い、すべての最終処分場に維持管理費積立金を義務づけ、その算定基準についてのガイドラインを出しました。
 明野処分場については、管理型処分場として管理費用を積み立てることになっております。その算出額の四億七千百万円は、埋め立て後十年間の管理期間を前提としております。このため、十年の歳月を経てもなお管理が継続する場合には積立金が不足することになり、明野処分場は最終的に赤字になるおそれが高くなります。
 埋め立て終了後の管理期間を十年間とした根拠についてお伺いいたします。
 次に、明野最終処分場に続いて建設する予定である境川の最終処分場については、公共関与型最終処分場として、廃棄物を責任を持って処理する体制を継続的に確保するために、明野最終処分場の埋め立てが終了する平成二十六年末までには開業する必要があります。
 この境川の最終処分場整備の進捗状況についてお伺いしたいと思います。
 以上をもって、私の質問を終わります。
 御清聴、ありがとうございました。
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◯副議長(浅川力三君)内田健君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)内田議員の御質問にお答えをさせていただきます。
 ただいまは、自由民主党輝真会を代表されまして、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 我が身を顧みず、地域への献身的な行動をされた「稲むらの火」の浜口五兵衛の事例を引用されながら大きな期待を寄せていただいていることに対しまして、心から感謝を申し上げます。今後ともリーダーシップを発揮し、県民に信頼される県政を推進してまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、拉致の疑いのある県内失踪者の問題についてでございます。
 我が国においては、北朝鮮に拉致された被害者十七名が日本政府に認定されておりますが、北朝鮮による拉致の疑いが排除できない特定失踪者と言われる方々が相当数存在しております。残された家族の皆様は、被害者の方々の帰国を一日千秋の思いで待ち望んでおり、一日も早い解決が望まれております。
 このため、これまでも、私も参加している、北朝鮮による拉致被害者を救出する知事の会や全国知事会では、国に対しまして、特定失踪者を含む拉致問題の一刻も早い全面解決に向けて全力で取り組むことを要望するなど、積極的な活動を行っているところであります。
 今後とも、本県の六人の特定失踪者も含む拉致問題の解決の進展に資する活動に取り組んでまいる所存であります。
 次に、行政委員の選任、任命についての御質問でございます。
 教育委員会を初め、人事委員会、監査委員、公安委員会及び収用委員会の行政委員会とその委員はそれぞれ独自の執行権限を持っており、みずからの判断と責任において所管する事務を管理、執行しなければなりません。
 このため、それぞれの行政委員会の所管分野について識見を有し、みずから責任を持って判断することができる者を委員に任命、選任する必要があり、こうした観点から、私としては、広く各界、各層から人材を求め、適任者を候補として選定しているところでございます。
 また、議会に御提案するに当たりましては、これまで、候補者の主要な経歴や学歴を議案として添付した上で、議会の同意をいただいてきたところであります。
 なお、通常、他県でも同様な方法がとられております。
 これまでも、候補者について議会や会派からの求めがございますれば、補足的に説明させていただいてきたところでありますが、今後とも、議会からの御提案等も踏まえる中で、十分な説明に努めてまいりたいと考えております。
 次に、廃棄物最終処分場についての御質問でございます。
 全国的に自分の県外からの産業廃棄物の搬入規制というものを各県が強めているという中で、廃棄物の最終処分のほとんどを他県に依存している本県にとりましては、県民の生活環境の保全と本県の産業の持続的な発展に資するために、廃棄物最終処分場は必要不可欠な施設であります。
 廃棄物最終処分場の整備は、平成五年に公共関与による廃棄物最終処分場の整備方針を策定して以来、県政の長年の課題でありました。
 こうした中で、北杜市明野町に整備を進めてまいりました山梨県環境整備センターが、全国トップレベルの安全性を備えた本県初の公共関与による廃棄物最終処分場として五月二十日に開所式が行われまして、翌日から廃棄物の受け入れが開始されたところでありまして、約一カ月が過ぎようとしております。
 そこで、議員御質問の第一は、埋立量及び受け入れ料金収入についてでございます。
 環境整備センターが受け入れを開始した五月二十一日から六月二十日までの一カ月間の廃棄物の受け入れ量は、瓦れき類など百五十三トンと廃石綿など二立方メートルであり、現状では想定を大幅に下回っております。
 百年に一度の世界同時不況と言われる景気の悪化によりまして廃棄物の量がかなり減っていること、事業者が廃棄物の処分を控えている様子が見受けられることなどから、搬入量にかなりの影響が出ていることも事実でありまして、加えて、抗議活動などが行われたことも影響しているものと考えております。
 こうした状況の中で処分場の操業が開始されたところでありまして、現在の状況のままでは想定された埋立量及び受け入れ料金収入の確保は厳しいものになるのではないかと考えております。
 そこで、環境整備事業団では、県内事業者に十分利用されるように割引制度を導入し、料金単価の弾力的な運用を行うなど、なお一層の営業努力を行ってまいります。
 さらに、過日、環境整備事業団に設置した経営審査委員会におきまして、今後の搬入実績等を踏まえた上で、環境整備事業団の経営を客観的に審査していただき、十二月ごろをめどにして収支の見直しを行うことにしております。
 第二の御質問は、埋め立て終了後の管理期間を十年と見込んでいる、その根拠についての御質問であります。
 環境省では平成十八年に、最終処分場維持管理積立金に係る維持管理費用算定ガイドラインというものを策定いたしましたが、その策定に当たりまして全国調査を実施しております。その全国調査結果によりますと、埋立廃棄物のうち、焼却灰や燃えがらの割合が四〇%を下回る処分場の維持管理期間は、多くの処分場が、六年から、長くても十年を見込んでおります。
 そこで、環境整備センターでは、焼却灰や燃えがらというのは、この環境整備センターでは溶融を固化したものしか入れないということになっておりますので、埋め立て終了期間から施設廃止までの維持管理期間については十年と見込んだところであります。
 第三の御質問は、環境整備センターに続く次期処分場の進捗状況についてでございます。
 次期処分場は、平成十九年三月に笛吹市境川町上寺尾地区から応募書が提出されまして、甲府市及び峡東三市の市長などを委員とする峡東地区最終処分場整備検討委員会での検討結果や、産業界などからの要望等を踏まえまして、平成十九年十二月、応募地を処分場建設地として決定いたしました。
 環境整備事業団では、平成二十年四月に環境影響評価の調査を開始し、五月からは基本設計を行っております。
 現在、農業振興地域の整備に関する法律や河川法などの各法令に基づく許認可などについて、県と環境整備事業団とが連携して笛吹市等の関係機関と協議を行うなど、処分場建設に向け鋭意取り組んでいるところでありまして、今後も地域住民の理解を得ながら、平成二十六年中の操業を目指し、安全で安心な処分場の整備に取り組んでまいる所存であります。
 以上をもちまして、私の答弁とさせていただきます。
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◯副議長(浅川力三君)警察本部長、西郷正実君。
      (警察本部長 西郷正実君登壇)
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◯警察本部長(西郷正実君)内田議員の、北朝鮮による拉致の疑いのある山本美保さん失踪事件についての御質問にお答えします。
 第一の御質問の、山本美保さん失踪事件について、DNAがほぼ一〇〇%一致したのであれば捜査は終結してもよいと思われるが、なぜ捜査継続中としているのかについてでありますが、警察は、山形県の海岸で発見された御遺体について、血液型、性別、推定年齢、推定身長などに関する事項及びその骨髄に関するDNA型鑑定結果などを踏まえて、この御遺体が山本美保さんであると判断いたしました。
 しかしながら、美保さんが死亡するに至った経緯などにつきましては明らかになっておりません。
 したがいまして、警察としては、拉致の可能性も含め、捜査を継続しているものであります。
 御質問の第二の、御遺体に装着されたブラジャーとジーンズのサイズが美保さん本人が着用していたものに比べ小さ過ぎること、また、美保さんの高校三年時の座高と御遺体の鑑定書のそれとの差は七・六センチもあることなどから、本人と断定することは極めて疑問があるにもかかわらず、なぜ美保さんと断定したのかにつきましては、県警察では、これまでの一連の捜査の結果を総合的に判断し、御遺体が山本美保さんであると判断しております。
 山本美保さんの詳細な身体測定結果につきましては現在も捜査を行っているところでありますが、これまでの捜査の結果、当該ジーンズは山本美保さんが着用することは十分可能であったものと判断しております。ブラジャーに関しましては、引き続き捜査中であります。
 また、御遺体は下半身が切断された御遺体でありまして、鑑定書記載の数字は座高を示すものではなく御遺体の全長を示すものでありまして、矛盾はないものと考えております。
 また、山本美保さんのものとされるネックレスやジーンズが高級品であったとの御指摘でありますが、警察としましては、これらのものが御指摘のような高級品で、およそ二十の進学準備中の女性にはふさわしくないものであったということは確認しておりません。
 御質問の第三の、DNA型鑑定でなぜ美保さん本人の試料を探そうとしなかったのかについてでありますが、本件DNA型鑑定では山本美保さんの妹である森本美砂さんの血液を使用したわけでありますが、これは、美保さんと美砂さんが一卵性双生児であり、美砂さんの血液のDNA型は美保さん本人のDNA型と同じであると判断したからであります。
 第四の御質問は、このDNA型鑑定は効力を有さない、無効なものではないかについてであります。
 鑑定におきましては現存の試料で明瞭な結果を出すことが重要であり、その結果、試料が残らないこともありますが、このことにより、本件鑑定結果の信頼性が損なわれることはないと考えております。
 以上でございます。
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◯副議長(浅川力三君)当局の答弁が終わりました。
 内田健君に申し上げます。残り時間は五分であります。
 再質問はありませんか。内田健君。
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◯内田 健君 それでは、再質問させていただきます。
 まず、処分場について三点伺います。
 明野の処分場が予定した埋立量に達しない場合に、五・五年が経過した場合には受け入れをやめるのかということですね、まず。
 それから、その場合には当然赤字が予測されますけれども、赤字はどのように処理をされるのかということ、それから、次期処分場につきまして、平成二十六年中に操業するということでありますけれども、環境アセスですとか、あるいは基本設計の完了予定、それから建設着手の時期についても明確にしていただきたい。また、それが順調に進んでいるかどうかについても答弁を願います。
 それから、三つ目、効率的な経営を目指す民間業者と比べまして、全国でもトップレベルと言われている安全基準を満たした公共関与の処分場は、価格比較では優位を保つことができないと思われます。その場合にも、公共関与、つまり最終的な経営責任も含めて公共関与をしていくのかどうか、これについて伺いたいと思います。
 次に、美保さんの事件でありますけれども、まず、二十五年前美保さんが失踪したときに、ほとんど同じ時期にこの御遺体が上がっているわけですね。その時期に全く美保さんとの照合がなされなかったということが、そもそも今日に至るこの問題を提起していると思うんですね。そして、既にだびに付して焼かれた後、遺留品も残っていない状態、その状態で美保さんとDNA鑑定をし、そして、その遺留品の照合をやっているという、非常に、普通の常識で考えると考えられないようなことをやってきたということではないかと思います。
 そこで、問題を整理して、高校のときの成績表とセットになった身体測定表があるんですね。これ、美保さんのところにあります。だけど、この間、警備部長は、こういうものを美保さんのところへ請求をしたけども出してくれないと言っているんですね。何なら私が、これ、出しますよ。この中に、体の大きさ、すべて出ているんですね。そうすると、座高がどうだとかということもわかるわけなんですよ。
 それから、座高については、御遺体については座高という言い方はしませんよね。座らせることもできないでしょう。座高というのは座った状態で頭からの。座高の検査をするときは座りますよね。生きている人間がやるわけですから。御遺体の場合は頭頂部から臀部下端というのが当たり前のことなんですよ。だから、私はやっぱりこれが座高だと思いますよ。
 それから、一卵性双生児については、どうして一卵性双生児だと判断をされたのかということなんですよ。何をもって一卵性双生児だという判断をされたんですか。それについても答えてください。
 とりあえず以上です。
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◯副議長(浅川力三君)森林環境部長、小林勝己君。
      (森林環境部長 小林勝己君登壇)
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◯森林環境部長(小林勝己君)内田議員の再質問にお答えします。
 まず、北杜市明野町の環境整備センターの埋立期間と収支についてであります。
 環境整備センターの埋立期間については、県、環境整備事業団、地元北杜市の三者で締結した公害防止協定により五・五年と定められており、これが前提となるものと考えております。
 また、収支の見直しなど、環境整備事業団の経営については、事業団に設置された経営審査委員会において、搬入実績等を踏まえた上で、客観的かつ公正に審査していただくこととしておりますので、今後、委員会からの提言も踏まえながら健全な経営に努力してまいりたいと考えております。
 次に、次期処分場の環境アセスメントなどの完了予定等と進捗状況についてであります。
 次期処分場の環境アセスメントは平成二十二年度を、基本設計は今年度中を完了予定として現在進めており、その後は引き続き詳細設計に着手し、各種許認可の手続、用地買収、建設着工と順次取り組んでまいることとしております。
 現時点ではおおむね計画どおり進んでいるところであり、今後も明野の環境整備センターに続く処分場の確保を図るため、環境整備事業団と連携し、平成二十六年中の操業を目指し、最大限の努力を傾注してまいります。
 次に、経営責任を含めた関与についてであります。
 産業廃棄物の最終処分場は、民間事業者による整備を基本としつつ、民間による整備状況を踏まえ、公共関与により、必要と認められる処分場の整備を進めていくことが国の考えであり、これは県の整備方針でもあります。
 最終処分場は本県にとって必要不可欠な施設であることから、これまでも長きにわたり、県政の重要課題として、公共関与による安全性を最優先した整備を進めてきたところであります。公共関与による最終処分場が県内事業者に十分利用され、適正な運営管理が行われるよう、環境整備事業団と連携、協力して最大限の努力をしていくことが我々に課せられた経営責任だと考えております。
 以上でございます。
      (「議長、議事進行」と呼ぶ者あり)
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◯武川 勉君 答弁漏れ。五・五年たったらどうするんですかということに対して答えていないと思いますので。
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◯副議長(浅川力三君)森林環境部長、小林勝己君。
      (森林環境部長 小林勝己君登壇)
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◯森林環境部長(小林勝己君)先ほど申し上げましたように、環境整備センターの埋立期間につきましては、県、環境整備事業団、地元北杜市の三者で締結いたしました公害防止協定によりまして五・五年と定められておりますので、これを前提として進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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◯副議長(浅川力三君)警察本部長、西郷正実君。
      (警察本部長 西郷正実君登壇)
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◯警察本部長(西郷正実君)内田議員の再質問にお答えいたします。
 まず初めに、なぜ昭和五十九年あるいは六十年の当時、この捜索願に関する件が照合できなかったのかについてでございますが、昭和六十年四月に家出人捜索願が提出されて以降、警察では身元不明死体と対照するよう努めていたものでありますが、本件御遺体と結びつけるに至らなかった理由につきましては、この御遺体の損傷が激しく、その容貌や身体特徴がわかりにくかったこと、また、身元確認の決め手となる所持品がなかったことなどから困難であったと推察しているところでございます。
 また、今、美保さんの、当時の身体特徴を記載したものがあるということでございますが、これに関しましても、我々は、身体特徴を記載した客観的なものが重要であると考えておりまして、捜査事項等について整理いたしまして、また、御家族の方にも御協力をお願いしてまいりたいと考えているところでございます。
 また、一卵性双生児となぜ判断したのかということでございますが、これに関しましては、御家族に対する事情聴取の際、お二人が一卵性双生児であるとのお話を伺っておりましたところから、そのように判断をいたしたところでございます。
 以上でございます。
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◯副議長(浅川力三君)当局の答弁が終わりました。
 内田健君に申し上げます。残り時間は二分であります。
 再質問はありませんか。内田健君。
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◯内田 健君 一卵性については本人たちが言ったということなんですけど、非常に不思議なんですよね。私はつい数日前に妹さんとお話をしているんですよね。そういう中で、一卵性だということのあかしというのは実際ないわけなんですよね。警察の捜査ってそのレベルなんですか。実際に確証がない状態で一卵性だと思い込んで物事を運ぶんですか。私は、それはないと思うんですよね。
 それから、ジーンズについて。私、きょう、ジーンズを実は二本持ってきたんですよね。今までは女性物だということだったんだけれども、警察の今回の答弁だと、二十八インチのジーンズは、今度は男物だと言い出したんですね。ところが、残念ながらジーンズというのは、男物と女物では女物のほうが太ももが太いんです。だから、二十八インチの男物を三十インチをはいている女性ははけないんですね、残念ながら。ウエストは入りますけれども太ももが入らないんですよ。そういうことも、多分警察はその辺までは把握していないからそんなことを言うんじゃないかと思うけれども、捜査というのは、私は、そのくらいのものなのかなと非常に不思議なんですよね。ジーンズは、家族も二十八インチなんていうジーンズを美保さんが持っていたということはないと言っているんですよ。そういう中で、今度は切りかえて、それは実は男物だったという回答をしてきたんですけれども、非常に私は不思議でならないんです。
 そこで、これは、失踪者問題調査会が言っているのは、鑑定が美保さんの血液を両方に使ったんじゃないかということまで言っているんですよ。何でそんな疑いを持たれる方法を使うのかって。本当は母親の血液を使えばそれで足りたんですよ。親子の鑑定ができるわけでしょう。だけど、それをしなかった。そして、なぜかといったらば、今、一卵性双生児だからということをそのまま信じて、信じた状態でやったわけですよね。非常に不思議ですね、捜査というのは。
 これは、最近、脳死の判定がありましたけれども、私は、一人の人間の生死にかかわる、物すごく尊厳的な問題を含んでいると思うんですよ。このことによって一人の人間が生きているのか死んだ状態にされるのかということなんですよ。その辺まで考えて、県警の捜査というのは、私はぜひやっていただきたいと思う。個人の尊厳を考えていただきたい。それらを踏まえて御答弁をお願いします。
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◯副議長(浅川力三君)警察本部長、西郷正実君。
      (警察本部長 西郷正実君登壇)
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◯警察本部長(西郷正実君)内田議員の再々質問にお答えいたします。
 まず最初に、一卵性双生児ということについての確認でありますが、重ねて申し上げるようで恐縮ではありますが、我々といたしましては、御両親からそのようにお聞きしたということでございます。
 また、DNA型鑑定の結果自体もほぼ一〇〇%一致をしているということで、そういう点についてもそのように判断せざるを得ないものと考えております。
 また、ジーンズが男物であることについての御質問でございますが、これに関しましては、サイズあるいはジーンズの外観の写真など、あるいはその後の捜査によりまして男物であるというような判断をしているところでございます。
 また、今回のDNA型鑑定に関しまして、なぜ御両親の血液を使用しなかったかについてでございますが、これに関しましては、美保さんと美砂さんが一卵性双生児であるということで、その血液、美砂さんの血液を使用して鑑定をしたほうがより高い識別力のある鑑定結果が得られるからということで実施したわけでございます。
 また、この件について基本的にどのように考えているかという御質問と理解するわけでございますが、警察は、人の生命、身体などの保護に関しまして大きな責務を負っておりまして、命の尊厳につきましては常に重くとらえているところでございます。
 本件につきましては、引き続き拉致の可能性も含めて捜査を継続するとともに、これまでの捜査結果につき、御家族の御理解が得られるよう努力してまいる所存でございます。
 以上でございます。
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◯副議長(浅川力三君)これをもって内田健君の代表質問を打ち切ります。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 明一日、午後一時、会議を開き代表質問及び一般質問を行います。
 本日はこれをもって散会いたします。
                                         午後三時二十分散会