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平成21年6月定例会(第2号) 本文




2009.06.29 : 平成21年6月定例会(第2号) 本文


◯議長(森屋 宏君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、諸般の報告をいたします。
 監査委員から、地方自治法第二百三十五条の二第三項の規定に基づき、例月現金出納検査結果の報告が、お手元に配付のとおりありました。
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梨監第三百二十八号
平成二十一年六月二十五日
  山梨県議会議長  森 屋   宏 殿
                            山梨県監査委員   戸  島  義  人
                            同         中  込  孝  元
                            同         土  屋     直
                            同         棚  本  邦  由
            例月現金出納検査の結果について(報告)
 このことについて、地方自治法第二百三十五条の二第一項の規定に基づき、平成二十一年四月分例月現金出納検査を平成二十一年五月二十九日に実施しました。その結果は次のとおりですので、同法同条第三項の規定により報告いたします。
 一般会計、特別会計、企業会計及び基金に係る平成二十一年四月分現金出納状況は、別添歳入歳出計算書、試算表及び基金に属する現金保管状況調書のとおり、概ね適正に処理されていたことを認めます。
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◯議長(森屋 宏君)次に、地方公務員法第五条第二項の規定に基づき、第七十八号議案について人事委員会の意見を徴したところ、お手元に配付のとおり、適当と考える旨の回答がありました。
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梨人委第五百四十六号
平成二十一年六月二十六日
  山梨県議会議長  森 屋   宏 殿
                         山梨県人事委員会委員長  渡  邊     貢
            意見聴取について(回答)
 平成二十一年六月二十四日付け議調第二百九十五号で意見を求められた次の議案については、適当と考えます。
   第七十八号 山梨県職員の退職手当に関する条例中改正の件
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◯議長(森屋 宏君)次に、日程第二、知事提出議案、第七十四号議案ないし第八十九号議案、承第一号議案及び承第二号議案を一括して議題といたします。
 これより、上程議案に対する質疑とあわせて、日程第三の県政一般についての代表質問を行います。
 発言の通告により、大沢軍治君に四十分の発言を許します。大沢軍治君。
      (大沢軍治君登壇)(拍手)
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◯大沢軍治君 私は、自由民主党を代表して、六月定例県議会に提出されました案件並びに県政一般について質問をいたします。
 「甲斐の山々陽に映えて われ出陣に憂いなし」、すべての県民に親しまれ、県外の山梨県人が誇りと郷愁を込めて、歌い継がれている、この武田節。私は、理屈抜きで県民が一つになれるこの歌が好きです。元気になります。勇気がわきます。群雄割拠した戦乱の世で、武田のもののふは甲斐の国の領民の大きな期待を担って、領民を守り、信じ、後顧の憂いなく出陣していったはずであります。
 あれから五百年。今、山梨、長野、新潟は、武田、上杉の再来とも言うべき、歴史とロマンと観光で脚光を浴びています。今こそ、山梨にあるものを生かし、知恵を絞り合って、元気な山梨づくりをしなければならないときであります。
 私の勝手な夢ではありますが、いつかの春、におうがごとく咲く花のもとで、信玄公祭りが、武田の祭りが、甲斐の国すべての村々で新たな企画の戦国絵巻が躍動する姿は、活気があるだろうな、そんなロマンを描いています。
 武田三代の国主が見せた山梨を変えるという大きな目的に向かって、県民とともに前向きに挑戦していく横内知事の姿に敬意と誇りを覚えます。
 どこかの知事たちのようにメディア向けの人気者的な存在では決してない。パフォーマンスで話題性のある知事でもない。誠実なトップセールスマンであり、堅実な政治家で、厳しい不況の中でも、ひるまず、倒れず、くじけない、まさに百折不撓の心をもって、大胆に、速やかに行動する知事の決意と努力に期待しております。
 正すべきは正し、八十七万県民のために、しっかりと横内知事を支えていくのが私の使命であり、県政与党である自由民主党の責務であることを肝に銘じながら、以下、質問に入ります。
 最初に、経済・雇用対策について幾つか伺います。
 初めに、六月補正予算編成の基本的な考え方についてであります。
 今、我が国は戦後最悪とも言える不況に陥り、深刻な経済危機に直面しています。国においては、平成二十年度予算の一次補正、二次補正を行い、県においても、これら国の対策に合わせて、昨年九月以降数回にわたり、緊急の経済対策を実施してきましたが、依然として先行きには不透明感が漂い、いまだ景気回復への足取りは大変重いものがあります。
 こうした中、国では、この世界同時大不況を乗り越えるため、内需拡大を目指し、事業費総額五十七兆円に上る過去最大規模の経済危機対策を行うべく、先ごろ平成二十一年度第一次補正予算が成立いたしました。
 この補正予算においては、地方公共団体が積極的に経済対策に取り組むことができるよう、地域活性化・経済危機対策臨時交付金一兆円と、地域活性化・公共投資臨時交付金一兆四千億円が計上されており、県においても、これらの交付金を活用し、地域の活性化に向けて、積極的な予算編成が望まれるものであります。
 地域経済の回復に向けて、まず重要なことは、足下の経済・雇用情勢を早急に立て直し、地域の暮らしと雇用を守ることであり、同時に、景気回復後を見据えた将来の山梨県の発展への布石を打っていくことであります。
 しかしながら、一方では、過去において、たび重なる国の経済対策を受け、地方債の大量発行を行ったことが、その後の地方財政の硬直化を招いたという事実も忘れてはなりません。
 知事は、二月議会冒頭の所信表明で、県が不況から県民の生活を守るとりでとなるべく最大限努力するとおっしゃいましたが、今回の超大型経済対策は、まさに県民が大きな期待を持って、県民生活を守るとりでとしての県の具体的な施策を注視している中での取り組みであります。
 そこで、今回の経済危機対策に呼応した六月補正予算について、どのような考えのもとに編成されたのか、御所見を伺います。
 次に、公共事業の前倒し執行についてであります。
 国における追加補正予算では、公共事業については地域の活力と成長力の強化などの分野に、重点的な配分がなされ、特に今回は地方負担を軽くするための予算や、地域活性化のための交付金など、地方に配慮されたものとなっております。
 県では、中小企業に対する資金繰りの支援や、失業者の増加に対処するための事業を実施してきておりますが、いまだに厳しい経済情勢が続いております。
 このため、今回の国の有利な予算を積極的に取り込み、県内の景気対策のための需要の拡大を図る財政出動に加え、既に予算化された事業の早期執行による仕事量の確保が大きく望まれるところであります。
 このような背景を踏まえ、自由民主党山梨県連では、地域の暮らしと雇用を支えるため、公共事業発注に関する緊急アピールを先ごろ横内知事に要望いたしました。
 その中の一つが、平成二十一年度予算の過去最大の前倒し執行であります。経済危機対策をさらに実効性のあるものにするため、公共事業の前倒し執行を実施することが重要であると考えますが、御所見を伺います。
 次に、雇用機会のさらなる創出についてであります。
 景気悪化に伴い、派遣社員ら非正規労働者の雇いどめなどの雇用調整が続いております。本県の雇用情勢も、四月の有効求人倍率が〇・四一倍と六カ月連続で過去最低を更新しており、雇用の非常事態とも言うべき状況が生まれております。急速な景気の悪化により、事業活動を縮小せざるを得ない中、企業が従業員を一時的な休業などにより雇用の維持に努めた場合に、手当の一部を支給する国の雇用調整助成金等は、四月だけでも県内では五百二十二の事業所で約一万八千人分の実施計画書が提出されたと聞いており、経営側も雇用の維持・確保に最大限の努力をしています。
 私は、最大の雇用対策は景気対策であり、景気回復こそが国を挙げて取り組むべき最優先課題であると考えておりますが、一方、雇用の安定確保もまた、県民が幸せを実感でき、将来の希望を持ちながら生き生きと暮らしていく上で基本となるものであります。
 県では、地域の継続的な雇用機会の創出と、離職を余儀なくされた方への一時的な就業機会を創出するため、ふるさと雇用再生特別交付金と緊急雇用創出事業臨時特例交付金の二つの基金を活用した事業を中心に、雇用の創出に努められておりますが、厳しい情勢が続く中、仕事を求める方のためには、早期に事業を決定し、実施していくことが肝要であります。
 そこで、まず、基金事業の実施状況について伺います。
 また、さきに成立した経済危機対策のための国の平成二十一年度第一次補正予算において、緊急雇用創出事業が三千億円積み増しされたところであります。
 そこで、こうした国の施策を活用し、さらなる対策の強化を急ぐべきと考えますが、今後どのように雇用創出を図っていくのか、伺います。
 次に、新県立図書館の整備についてであります。
 甲府駅北口に立ったとき、きっとだれもが山梨は文化の国だなという印象を持つに違いない、そんな想像が描ける新図書館の基本設計の概要が示されました。
 これを見ると、昨年策定された整備計画を具現化する設計がなされており、一日も早い開館を、多くの県民とともに期待してやみません。
 さて、新図書館には、仕事や生活に役立つ情報の提供はもとより、大学や企業との連携、子供の読書活動の支援、にぎわいの創出など、さまざまな機能が計画されています。
 一方で、県は、地球温暖化対策実行計画に基づいて、二酸化炭素の排出抑制対策や再生可能エネルギーの導入なども進めています。まさに新図書館の整備においても、積極的に温暖化対策に取り組み、時代にふさわしいクリーンでグリーンな図書館として、その環境に対する姿勢を県内外に強く発信すべきであると思います。
 そこで、まず、これらの点を踏まえた新図書館の設計における特徴について伺います。
 また、新図書館を含むシビックコア地区では、文化、情報、歴史、交流のまちづくりを整備の目標に、甲府市のよっちゃばれお祭り広場や藤村記念館、国の合同庁舎などが整備されようとしています。
 私は、地区全体で調和のとれた美しいまちづくりを進めるとともに、新図書館についても周囲の景観に配慮した外観や色合いにする必要があると思います。こういった調整はなかなか難しいこととは思いますが、この問題にどのように対応していくのか、あわせて伺います。
 次に、安心・安全な医療の提供について幾つか伺います。
 最初に、新型インフルエンザへの対応についてであります。
 御承知のとおり、先ごろ世界保健機関は新型インフルエンザの流行の警戒度を、複数の地域において地域レベルでの継続的な感染拡大が見られる状態を意味するフェーズ六に引き上げました。この間、五月九日には日本で初めての感染者が確認され、本県においても、五月三十一日、初の新型インフルエンザ感染者が確認されるなど、国内、県内ともに、感染者が相次いでいます。
 今回の新型インフルエンザの特徴は、感染力はやや強いが、多くの感染者は軽症のまま回復していること、抗インフルエンザ薬が有効なことなど、季節性インフルエンザと類似する点も多いと言われております。
 一方、海外の事例では、基礎疾患を有する者などを中心に重篤化し、一部で死者の発生も報告されています。
 こうしたことから、新型インフルエンザに対しては、恐れ過ぎても侮ってもいけないという姿勢が重要であり、かつ冷静に受けとめ、過剰な反応とならないようにする必要もあると思います。
 また、これまでの国や感染者が確認された自治体の対応を見ますと、画一的に新型インフルエンザ行動計画などのいわゆるマニュアルに縛られることなく、患者、感染者が発生したときや感染が拡大したときなどに際し、その時々の具体的な状況に合わせて、柔軟に対応することも必要であると考えます。
 県内発生の事案において、県は学校や保育施設等の臨時休業、集会、スポーツ大会の一律の自粛要請を求めないこととするなど、地域の実情に応じた柔軟な対応を図ったことは、知事をトップとする対策本部の的を射た判断であったと考えます。
 さて、専門家によりますと、今後、新型インフルエンザが夏には一時的に終息に向かったとしても、秋以降に再び感染が広がる可能性もあることが指摘されています。その上、新型インフルエンザに加え、季節性のインフルエンザの流行が混在することも考えられます。
 そこで、今後もいつどのように発生するのかわからない新型インフルエンザに対し、県はどのように危機管理対応をされていくのか、御所見を伺います。
 次に、県民が安心して暮らせる救急医療体制の確保についてであります。
 県民だれもが安心して暮らせるようにするためには、二十四時間、どこに住んでいても、患者をしっかりと受けとめてくれる医療体制を整えておくことが大変重要であります。
 しかしながら、この救急医療体制が近年弱体化の傾向にあるのではないかと危惧しております。
 県においては、小児初期救急医療センターを県内二カ所に設置し、小児救急医療の分野では全国にも誇れる体制を整備しました。
 一方、そのほかの救急医療体制については、残念ながら決して十分ではなく、それどころか、これまで以上に悪くなっているように思えてなりません。
 つい先ごろも、県内でリスクの高いお子さんが生まれた場合に緊急の受け入れ先として重要な役割を果たしてきた国立甲府病院において、十月以降、小児科医師が大学に引き揚げられ、病床が半減するとの報道がなされました。
 さらには、休日、夜間に、入院治療を要するような重症患者を扱う病院も、医師の不足等によって、近年その数が減っているとの話も耳にしております。
 このような状態が続けば、他県で問題になった、いわゆるたらい回しのような事例が本県にも起きてしまうのではないかと不安に思っていた折も折、私の知人から、救急の患者さんが受診を断られたという話を耳にいたしました。
 救急医療体制の弱体化の原因は、医師の不足にあると言われています。本県のみならず、全国的に医師が足りない中、私は、救急医療に従事する医師の勤務環境を改善し、病院にとどまってもらうようにすることが最低限必要であると考えます。
 また、あわせて、限りある医療資源を有効に活用するため、これまで以上に開業医と勤務医の連携、病院間の連携を緊密にしていくことが求められていると思います。
 そこで、県民が安心できる救急医療体制の確保方策について伺います。
 次に、魅力ある観光地づくりについて伺います。
 いつも私は、山梨にあるものを生かすことこそ山梨の魅力づくりの基本だと思っています。
 先ごろ県が発表した平成二十年観光客動態調査結果によりますと、昨年の観光客数は、前年を一・六%下回る、四千七百五十二万人とのことでした。昨年はガソリン価格の高騰や世界的な経済不況などの影響を受け非常に厳しい年ではありましたが、JRや中日本高速道路株式会社との官民協働キャンペーンなど、積極的な事業展開により、大幅に観光客を伸ばした前年の高水準に近づけることができたものと評価しております。
 また、本年四月には、社団法人やまなし観光推進機構の設立により、官民挙げて観光を推進していく体制が整い、今後の成果に大きな期待が寄せられているところであります。
 さらに、読売新聞社が実施した「平成百景」においては、富士山が堂々の第一位、昇仙峡が第二位、そして甲府盆地の夜景が第十三位にランクインするなど、本県の観光地の魅力が全国的にアピールされました。
 こうした中、昨年度、富士山・富士五湖地域において、全国十六地域の一つとして観光圏の認定を受け、国などの支援を受けながら、着実に事業を展開していると伺っております。
 この施策は、ビジット・ジャパン・キャンペーンにも呼応し、観光地が広域的に連携した観光圏の整備を行うことで、国際競争力の高い、魅力ある観光地づくりを推進し、地域の幅広い産業の活性化や、交流人口の拡大による地域の発展を図ろうとするものであります。
 なるほど、従来の観光地と呼ばれる狭い地域や、単独市町村だけが取り組む観光振興では、県が目指す目的の達成に限界があります。
 富士山・富士五湖地域は日本が誇る有数の国際観光地であり、こうした国の支援が比較的受けやすい素地があったわけでありますが、県内のほかの観光地においても、地域や市町村の枠を超え、地域が持つ観光資源を有機的に連携させ、魅力ある観光地として向上させていく必要があるのではないでしょうか。
 そこで、こうした広域的な観光地の形成に向け、ほかの県内観光地においても取り組みを進めるべきと考えますが、御所見を伺います。
 次に、大規模集客施設の適正な立地についてであります。
 ことし四月、私の地元である甲斐市や隣接する韮崎市に相次いで大型ショッピングセンターが開店しました。
 特にラザウォーク甲斐双葉につきましては、知事の要請を受け、当初計画より規模を縮小したとのことでありますが、店舗面積は岡島百貨店に次ぐ県内屈指の広さであり、また、屋内の幅広い通路の両側にテナントを並べた本県初のモール型の商業施設として、非常に大きな集客力を持っています。
 このような大規模集客施設の立地は、消費者の利便性の向上はもちろん、新たな雇用創出など、地域活性化の起爆剤として大きな効果が期待されます。
 その反面、地元や周辺の住民の意見が十分に反映されないまま出店した場合には、地域社会との協調が得られず、十分な地元貢献が行われないなど、地域のまちづくりに対するさまざまな問題が起こることも考えられます。
 このため、県では、床面積が一万平方メートルを超える大規模集客施設について、立地計画の早期届け出や、地域貢献を促進する仕組みを設けることにより、地域の意見を反映した適正な立地を図るため、平成十九年十一月に、「大規模集客施設の立地に関する方針」を策定したところであります。
 しかしながら、先ごろの新聞報道によりますと、改正まちづくり三法の施行により、床面積が一万平方メートルを超える店舗の郊外立地が規制されたことや、昨年後半からの経済状況の悪化による消費低迷などにより、全国的に大規模店の出店は大幅に減少する見込みであり、今後の出店は比較的投資経費の少ない中小規模の店舗に移行していくとの記事が掲載されるなど、大規模集客施設を取り巻く環境に変化があらわれ始めております。
 また、これらの動きから察しますと、本県においても同様に、大規模な施設の立地は減少し、中小規模の施設の立地がさらに進むことが十分に予想されるところであります。
 私は、床面積が現行の立地方針の適用外となる場合にあっても、大規模な施設がもたらす効果と同様に、立地場所や施設の集積の度合いによっては、地域のまちづくりに少なからぬ影響を及ぼすことを懸念いたしております。
 そこで、今後、施設規模の縮小が見込まれる中にあって、大規模集客施設の適正な立地のあり方について、県ではどのように考え、どのように取り組んでいかれるのか、御所見を伺います。
 次に、農業を取り巻く諸課題への取り組みについて伺います。
 まず最初に、耕作放棄地対策についてであります。
 管理が行き届かないまま農地が荒れるに任せて耕作放棄地となり、深刻な問題になっております。この議場でも、何人かの議員から数回にわたり、その現状と対策が質されてきたところであります。
 ことしの四月上旬に、昨年度農林水産省が行った耕作放棄地に関する全国実態調査の結果が発表されました。これによりますと、全国の耕作放棄地面積は、隣の神奈川県の面積よりも広い、二十八万ヘクタールであり、うち琵琶湖の面積の約二倍に相当する十三万五千ヘクタールが森林や原野化が進み、農地の復元が不可能であるとのことであります。
 山梨県でも七千三百ヘクタールもの農地が利用されておらず、耕作を放棄して人の手が入らなくなった畑は雑草に覆われ、ニセアカシアの木が根を張るなど、先祖が汗と涙を流して開拓した農地が森へと還っていき、有害鳥獣のすみかと化して、農作物被害を増加させております。
 これほど深刻な状況をもたらした原因はどこにあったのか。国にはなぜここまで荒廃が進んだのかを分析し、それを踏まえて具体的な対策を講じる責任があると思うのは、私ばかりではないと思います。
 農林水産省は、二〇一一年度をめどに耕作放棄地の解消を図ることとし、緊急対策交付金を用いた施策を進めようとしています。
 県は、さきの実態調査に基づき、全市町村に対し、耕作放棄地解消に向けた五カ年計画の策定を求め、具体的な取り組みを呼びかけております。
 耕作放棄地が広がる地域は、過疎化、高齢化が進行し、担い手が不足しており、農業への意欲をどれだけ引き出していくことができるのかが重要な課題であります。
 地形的な条件や地域的な問題などにより、解消に向けてはさまざまな対応が必要となってくると考えますが、この調査を踏まえ、耕作放棄地解消に向け、どのように取り組んでいくのか、伺います。
 次に、水田の有効活用対策についてであります。
 日本の農業は、今、がけっぷちにあります。
 総生産額は縮小を続け、年間八兆円余り、食料自給率、カロリーベースでは四〇%と、主要先進国の中でも際立って最低です。
 我が国は世界でも有数な穀物輸入国でありますが、今、世界的に農産物の価格が高騰している中、金さえ払えば農産物が自由に手に入る時代から、仮に輸入が途絶えたときには私たちの命さえ脅かされかねない、そんな状況に変わりつつあるのではないかと、私は大きな不安を感じております。
 私は、私自身は、今までも今もこれからも、日本の農業をここまで弱らせた大きな原因は、米価を維持する目的で政府が続けてきた減反政策にあると思っています。
 生産者保護のもとに七兆円もの税金をつぎ込んで生産を減らし、米づくりへの意欲と工夫を農家から奪った結果が今の事態を引き起こしたのだと考えています。
 私は、米をつくっています。だからこそ、声を大にして言いたいのです。先ごろ、私たち自由民主党の政務調査で、長野県、新潟県を訪れ、高速道路から越後平野の穀倉地帯を眺めた折、休耕田の多いことに驚かされました。優良農地が管理はされているが、米がつくられていない、涙の出るほど悲しい光景でありました。これが瑞穂の国日本の姿かと嘆いたものでした。これも耕作放棄地につながらないことを願うのみであります。
 現在、国では農政改革の検討の中で、安定的な食料供給力のあり方について論議されているところであります。
 昨年の六月議会で、私は水田農業の振興について質し、麦、大豆を水田の転作作物として奨励していく必要性と、米粉や飼料用米の利活用の促進などを提案いたしました。食料自給率の向上を目指すためにも、生産調整により耕作放棄された水田の利活用策は最重要課題であると考えているからであります。
 一方、峡北地域のコシヒカリが日本穀物検定協会の米食味ランキングで最高評価「特A」に四年連続で輝いたことは明るい希望であり、知恵を絞り、汗を流してやればうまい米の評価が得られ、消費者にも好評になることのよい例であります。
 そこで、県では、地産地消を推進していく意味でも、米の生産調整を進めながら、主食用の米とともに、米粉など主食用以外の米や、大豆などの転作作物による水田の有効利用をどのように進めていくのか、御所見を伺います。
 次に、県産果実の流通販売対策についてであります。
 本県農業は、東京圏に隣接する有利な立地条件や先進的な栽培技術を駆使して、生産量日本一を誇るブドウ、桃、スモモなど、我が国を代表する落葉果樹の産地として、生産性の高い果樹経営を中心に展開してきました。
 しかしながら、先ごろ公表された昨年の農業生産額実績は九百億円を下回り、生産額全体の過半を占める果樹については約四百九十億円で、前年に比べ約十九億円減少したとのことであります。
 農業は自然相手の産業とはいえ、農家が丹精を込めて生産した産物が有利に販売され、一円でも多くの収入を得られることが、将来にわたり後継者を育て、産地を守り続けることにつながると考えているのは、私だけではないと思います。
 とりわけ、農産物流通を取り巻く現状は、国内の産地間競争の結果や輸入農産物との競合、昔ながらの八百屋さんはまちから影を潜め、大型量販店の台頭など、流通形態が大きく変化してきています。
 特に現在は非常に厳しい経済状況の中ではありますが、私は、この厳しい時期だからこそ、農家の所得向上を図るためには、時代の流れに即応し、国内外における流通販売対策の強化を図っていくことが重要だと考えています。
 また、現在の市場にはさまざまなものがあふれており、果物をとってみても、消費者は自分の嗜好に合った商品を国内や海外のさまざまな産地から選んで購入することができます。
 本県産果物の販売促進を図るためには、これら多様な国内外の産地の中から、消費者に山梨ブランドの果物が認知され、支持されなければなりません。
 「知られざるはなきに等しい」という言葉にもあるように、果実王国山梨の名も、我々県人が思っているほど知名度は高くはなく、本県のすぐれたブランド果物を積極的に国内外へ発信し、販売促進につなげていくことが肝要であります。
 そこで、県では今後、果物の流通販売対策にどのように取り組んでいくのか、伺います。
 次に、山梨の未来を担う交通基盤の整備について伺います。
 まず、リニア中央新幹線の推進についてであります。
 リニアが走る、山梨が変わる、そんな未来への夢の実現を目指し、リニア中央新幹線は整備計画の決定に向けて追加四項目の調査指示が出され、JR東海と沿線六都県との地元調整が行われております。
 先ごろJR東海では、沿線自治体の期成同盟会総会や自民党の特命委員会において、リニアの超高速性や地域振興の観点から一県一駅を全額地元負担で設置するとの考えを表明するとともに、三ルートそれぞれの工事費などの試算を示しました。いよいよルートや駅についての地元調整の協議が加速するのではないかと思います。
 こうした中、県内では幾つかの地域で駅誘致の取り組みが行われており、県民にとってもリニア駅は大きな関心事であり、ルートや駅の数及び設置場所、設置費用などは、本県のみならず、沿線六都県共通の重要な課題であります。リニア中央新幹線の早期実現という最優先の目的やリニアがもたらす大きな受益を考えますと、駅がどこにできたとしても、必ずや山梨県の発展につながるという広い気持ちを持つことが必要ではないかと思います。
 そこで、JR東海と県との地元調整において、ルートや駅などを含めてこれまでどのような協議がなされているのか、また、県としては今後どのような考え方のもとで協議していくのか、あわせて伺います。
 次に、リニア中央新幹線を活用した県土づくりについて伺います。
 リニア中央新幹線の開通は、本県と首都圏、中京圏との時間距離を劇的に短縮するものであり、地域間の交流、連携の拡大という観点からも一刻も早い実現を願うものでありますが、最も大切なことは、リニアという新たな高速交通基盤を最大限に活用するという視点であります。
 県では、去る四月にリニア建設推進本部を、また、五月にはリニア活用推進懇話会を設置し、リニアの建設促進と開通後の県全体の活性化方策の検討を始め、今後、リニア活用基本構想を策定するとのことであります。
 このようなビッグプロジェクトは、早い段階から検討し、各般の施策に反映させることが重要であることから、県のこのような取り組みは的を射た対応だと思いますが、まだ駅の位置が決まっていない段階での検討には、困難さも伴うのではないかと思います。
 そこで、リニア活用基本構想に係る策定のスケジュール、その内容等についてどのように考えているのか、伺います。
 最後に、骨格道路網の整備についてであります。
 道には人と自然が織りなすドラマがあると言われ、私たちの祖先が営々として築いてきた道づくりは、血と汗とさまざまな思い、息遣いがしみついています。
 とりわけ山梨県内の道路を取り巻く状況を見ますと、公共交通機関の未発達による自動車交通への依存、市街地や観光地への交通集中による深刻な渋滞、交通事故の多発、災害に弱い山間部の道路など、多くの課題を抱えています。
 また、東西方向の中央自動車道など幹線道路の充実と比べ、南北方向の道路網が貧弱であり、さらに中央自動車道の上野原インターチェンジ以東や東富士五湖道路から東名高速道路間の恒常的な渋滞など、県外との連係部が脆弱となっております。
 道づくりを支える財政制度についても、道路特定財源の一般財源化が図られ、また、県では行財政改革に伴い事業費を削減するなど、さまざまな点で大きな変換点を迎えております。
 しかし、過去を振り返れば、昭和三十三年の国道二十号の新笹子トンネルの開通や昭和五十七年の中央自動車道の全線開通が、本県に経済を初めはかり知れない効果をもたらしたことは、歴史が証明しております。
 そこで、このような厳しい課題が多い今だからこそ、県内外との連携、交流を促進し、経済、観光など、各種産業を活性化する中部横断自動車道や新山梨環状道路など、いわゆる県土の骨格となる道路網の整備推進が重要であると、私は考えます。
 一例として、ことし三月に全線供用した新山梨環状道路の南部区間や西関東連絡道路の甲府市から山梨市間の整備は、時間短縮や渋滞緩和に対し確かな効果を発揮しており、残りの北部区間、東部区間が完成すれば、本来の環状道路としての機能を十分発揮することが期待されます。
 また、現在建設中の中部横断自動車道の増穂以南が開通すれば、今月開港した富士山静岡空港への所要時間が一時間以上短縮されるなど、飛躍的に移動範囲が拡大することも可能となります。
 この議場で、ほとんどの議員から、道路整備の課題が定例議会のたびに質されております。そこで、山梨の将来の発展を見据える中で、県としての骨格道路網の整備に対する基本的な考え方や具体的な取り組み状況について伺います。
 以上で私の質問を終わりますが、質問する者にとっては持ち時間が短く感じられ、聞く者にとっては長く感じられる時間を御清聴いただきましてまことにありがとうございました。
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◯議長(森屋 宏君)大沢軍治君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)大沢議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、自由民主党を代表され、県政各般にわたり御質問を賜りました。
 山梨を変えるという大きな目的に向かって、県民とともに挑戦していく私の姿勢に高い評価をいただくとともに、八十七万県民のためにしっかりと御支援いただけるとのお言葉を賜り、心から感謝を申し上げます。今後とも、百折不撓の精神をもって、大胆かつ速やかに県政の重要課題に取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、経済・雇用対策について、幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、六月補正予算編成の基本的な考え方について、御質問がございました。
 我が国の経済が依然として非常に厳しい状況にある中、国においては過日、歳出規模において過去最大の補正予算が成立いたしまして、地域活性化・経済危機対策臨時交付金を初めとして各種の交付金が創設されるなど、地方公共団体が積極的に経済・景気対策に取り組むことができるように、地方財政に手厚い配慮がなされております。
 こうした国の補正予算を踏まえ、本県といたしましても、地方への財政措置を最大限に活用しながら、経済・雇用対策を強力に講ずることとし、今回の六月補正予算は、一般会計総額二百七十九億円余、景気対策として編成された六月補正予算としては、過去最大の平成十年度の三百三億円に迫る規模となる積極的な予算編成を行いました。
 また、予算編成に当たっては、第一に現下の経済・雇用を下支えするための緊急的な対策、第二に本県の将来の発展を見据えた未来への投資、第三に県民の安全・安心の確保という三つの柱に沿いまして、必要な事業を積極的に予算計上したところであります。
 特に、現下の雇用・経済を下支えするための緊急的な対策として、国の補正予算に呼応した公共事業を百五億円余計上し、加えて、県内の経済対策として、即効的な効果が期待できる道路橋梁等の維持修繕工事費などの県単独公共事業を二十億円計上しておりまして、公共事業全体では当初予算額と比較しまして一四・五%の増額となる事業費を確保しております。
 次に、当初予算に計上されている公共事業等につきましては、上半期に八割以上執行することを目指して、現在、鋭意前倒しの執行に努めている最中でありまして、今後も、県内の中小企業の受注機会の確保に十分配慮しながら、地域経済の回復に最大限寄与するよう、公共事業を執行してまいる考えであります。
 さらに、雇用対策につきましては、当初予算において千二百人規模の雇用の創出を図ることとしておりましたが、緊急雇用創出事業に係る国の交付金の追加交付が見込まれることを踏まえまして、今補正予算で事業費の追加を行いまして、五百人を加えた千七百人規模の雇用の創出を図ってまいります。
 また、本県の将来の発展を見据えた未来への投資という観点から、低炭素社会の実現に向けて県が率先して太陽光発電設備の導入等を推進するほか、中小企業への支援などによる産業振興、県立学校のICT環境の整備など、教育支援等に取り組むこととしております。
 さらに、県民の安全・安心の確保の観点から、医療体制の整備や消防防災の充実等の予算を積極的に計上しております。
 これらの予算編成に当たりましては、地域活性化・経済危機対策臨時交付金や地域活性化・公共投資臨時交付金といった地方への財政措置を最大限に活用しておりますために、一般財源と県債を合わせた県負担は、特別会計も含めて約六億円にとどまっております。
 このため、新たに追加する県債も五億円余にとどまっており、行政改革大綱に掲げる県債等残高の削減目標の達成にはほとんど影響を与えず、引き続き目標より速いペースで県債残高の削減が進められる見込みであります。
 今後も、県内経済の動向を十分注視しながら、中小企業の資金繰り支援はもちろん、公共事業の前倒し執行や緊急雇用創出事業等の効果的な実施に努めるなど、県が不況から県民の生活を守るとりでとなるべく、経済・雇用対策に全力を尽くしてまいりたいと考えております。
 次に、雇用機会のさらなる創出についての御質問でございます。
 県内景気は、一部の製造業に回復の兆しが見られますけれども、大半の業種では依然として悪化傾向が続いておりまして、先行きに不透明感があることから、雇用情勢は今後も厳しい状況が続くものと思われ、失業者を救済するための雇用機会の創出ということは当面の県政の最重要課題でございます。
 このため、県では、雇用を守る、つくる、はぐくむ施策を総合的に推進する雇用再生総合プロジェクトを策定し、ふるさと雇用再生事業と緊急雇用創出事業により、本県の実情に即した有効な事業を企画することで、県民の雇用の場の確保に全力で取り組んでいるところであります。
 最初の御質問の、現在までの実施状況についてでありますが、まず第一に、一年以上の継続的な雇用を創出する観点から、地域の発展に資する事業を実施するふるさと雇用再生事業では、地域基金事業協議会の調査、審議を経て、県、市町村を合わせ九十四の事業の計画を進めて決定をしておりまして、四百七十人の雇用創出を図ることとしております。
 また、第二に、次の雇用が確保されるまでのつなぎ的な就業機会を創出する緊急雇用創出事業につきましては、計画が決定された百四十七の事業で六百十一人の雇用を生み出すこととしておりまして、現時点でこの二つを合わせて約千百人の雇用を創出することとなりますので、最終的には、当初予算で目標としておりました千二百人という目標は達成できる見込みであります。
 既に、不法投棄の重点監視や、小学校における外国語活動指導助手など、実際の雇用に結びついた事業もありますが、その他の計画された事業を速やかに実施し、雇用の実現をしてまいりたいと考えております。
 次の、国の補正予算を踏まえた今後の雇用創出についての御質問でございます。
 国の今回の補正予算によりまして国の交付金が追加交付される見込みでありますので、当初目標、先ほど申しました千二百人に五百人を加えた千七百人の雇用創出を図ることといたしまして、雇用創出対策事業として十億円の増額を計上したところであります。
 今後とも、早期の事業実施を図るために全庁を挙げて積極的に取り組むとともに、市町村に対しては、先進事例の紹介、あるいはヒアリングや訪問による個別相談、助言などの支援によりましてさらなる事業の掘り起こしを進め、県民の雇用の安定と失業者の就業機会の確保に万全を期してまいりたいと考えております。
 次に、新型インフルエンザへの危機管理対応について、御質問がございました。
 新型インフルエンザにつきましては、今後、議員の御指摘がありましたように、秋以降に再び感染が拡大し、強い毒性を持つ可能性もあり、加えて季節性インフルエンザとの混在が懸念されているところでございます。こうした事態に対応するため、県としては、先日改定された政府の運用指針を踏まえて、万全の準備を整えてまいります。
 まず、第一に、感染の兆候を早期に発見するためのサーベイランス体制の強化でございます。
 既に、遺伝子検査の処理能力を向上させるために県の衛生公害研究所においてリアルタイムPCRを一台増設し、二台としたところであります。また、定点観察を行っている四十カ所の医療機関の協力を得て、集団生活を通して大規模な流行につながりかねない児童・生徒などの感染の把握を重点的に行うと同時に、遺伝子検査も集団発生につながるケースを優先的に行うことにしております。
 第二に、発生時における患者の円滑な受け入れを行う医療体制の整備でございます。
 これまでの県内発生事案は、幸運なことに感染の経路が比較的明確であり、濃厚接触者も限られていたことから、感染が拡大することはありませんでした。
 しかし、秋以降は多数の患者の発生も想定されることから、先般、医師会や十五の初期診療協力医療機関、十七の入院協力医療機関等を招いて会議を開催し、発熱外来だけではなくて一般の診療機関でも受診できる体制の整備や重症患者の入院受け入れ等が円滑に図れるように、連携強化を図ったところであります。
 あわせて、本年度はタミフル三万人分とリレンザ三千人分を購入し、備蓄の充実に努めてまいります。
 第三に、県民への迅速、適切な情報提供と、市町村等の関係機関との情報共有についてであります。
 県による情報提供は、県民に冷静な行動を促す上で、また、安全・安心をアピールする上で重要な役割を担っております。
 このため、必要な情報は、県、市町村の広報媒体やマスメディアを通して、速やかかつ正確に発信をしていきます。
 また、市町村等の関係機関との連携を密にし、発生時の迅速な情報共有を図り、きめ細やかな相談体制の整備や自宅療養中の感染者等へのサポートの実施など、県民の不安の解消に努めてまいります。
 このような準備、対応を継続的に行い、秋以降にも想定される第二波の感染に、緊張感を持って危機管理対応を行ってまいりたいと考えております。
 次に、魅力ある観光地づくりについての御質問であります。
 本県を国際競争力の高い宿泊滞在型の観光地として一層磨き上げていくためには、各地域の持つ自然、文化、産業などの観光資源を結びつけまして、面的な広がりを持った魅力のある広域的な観光地を形成していくことが必要であります。
 このため、富士北麓地域につきましては、御指摘のように昨年十月、国の内外の観光客の来訪、滞在を促進するための観光圏整備法に基づく観光圏として国から認定を受けまして、世界に誇る富士山の自然や文化を生かした広域的な観光地づくりを積極的に進めております。
 その他の観光地での取り組みについての御質問でございますが、本年度は八ヶ岳南麓についても、雄大な景観や名水百選にも選定された湧水群、山麓に点在する芸術文化の拠点やリゾート施設などを生かした滞在型の観光地づくりに向けまして、国や長野県とも連携し、県境を越えた市町村との観光圏の認定を目指してまいります。
 また、地域の拠点となる主要観光地を磨き上げ、他の観光資源と有機的に結びつけてその地域全体の魅力を高めることも、広域的な観光地の形成には必要であります。このため、昨年度から、峡中地域の昇仙峡、峡南地域の下部温泉郷につきまして観光地再生のための取り組みを進めており、本年度はさらに新たに湯村温泉郷、清里の二カ所を選定して、地元市町村と観光事業者が一体となった取り組みを支援してまいりたいと考えております。
 さらに、こうした面的な広がりを持った特色のある観光地を相互につないだ、旅行者のニーズに合った地域発の周遊型の旅行商品をやまなし観光推進機構が造成、販売し、本県への誘客を積極的に図ってまいります。
 今後とも、本県の魅力を最大限に生かしながら、多くの人々が繰り返し訪れる宿泊滞在型の観光地づくりを進めてまいります。
 次に、大規模集客施設の適正な立地についての御質問であります。
 大型ショッピングセンターを初めとする大規模集客施設は、立地する地域ばかりではなく周辺地域も含めて大きな集客効果がありますので、人や物の流れを一変させるなど、広域的なまちづくりに影響を及ぼす施設であることは御指摘のとおりであります。
 このため、その立地に際しましては、できる限り早い時点から計画をオープンにし、地域内で議論し、関係者の理解を得た上で進めることが望ましいと考えております。
 しかし、今までの場合、その多くは、立地計画が広く知らされないまま都市計画や農地転用などの法的手続が進みまして、公表される時点ではもう後戻りができない段階まで来ているという実態がありました。
 また、地元小売業者のテナント入居や県内で生産された農産物の積極的な販売など、地域社会との連携に必ずしも十分な配慮がなされず、施設規模に見合った地域貢献を促していくことも大きな課題でありました。
 こうしたことから、県では平成十九年十一月に大規模集客施設の立地に関する方針というものを策定し、立地計画の早期届け出や自主的な地域貢献活動を促進する仕組みを設けたところであります。
 この方針では、商業地域や近隣商業地域などに立地する床面積一万平米を超える施設を対象としておりますけれども、御指摘のとおり、最近ではこうした規模の立地計画は極めて少なくなっておりまして、今後、県内でも一万平米以下の施設が増加していくものと予想されます。
 本県は自動車への依存度が高いために、一万平米以下の施設でも周辺道路の利用状況に変化をさせるなど、住民生活やまちづくりに影響を及ぼす可能性があります。
 また、四月に開店した甲斐市や韮崎市の大型店のように、この方針に基づき作成された地域貢献計画に沿って、地域づくりの協力などに積極的に取り組んでいただいている状況を見ますと、一万平方メートル以下の店舗についても、地域社会との連携の輪を広げていくことが有益であると考えております。
 こうしたことから、商工団体、大型店、消費者等をメンバーとする研究会を立ち上げまして、関係者から広く意見を聞きながら、大規模集客施設立地方針の対象施設の規模の引き下げを含め、今後の大規模集客施設の適正な立地のあり方について検討してまいりたいと考えております。
 次に、農業を取り巻く諸課題への取り組みについて、幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、耕作放棄地についての御質問がございました。
 農業生産の基盤となる農地を有効活用するとともに農村景観を保全していくためには、耕作放棄地を解消し、活用していく必要があります。
 昨年度、市町村や農業委員会が実施した耕作放棄地の実態調査の結果では、二千八百四十ヘクタールの農地は草刈りや抜根や簡易な基盤整備を行うことによりまして再生可能であると判断されますが、四千五百十三ヘクタールの農地は、森林、原野化しておりまして、再生が著しく困難であるということが判明いたしました。
 今後は、再生可能な耕作放棄地について、地域の実情に応じた対策を講じ、その解消を図っていくこととしております。
 具体的には、まず、市町村が策定した五カ年計画に基づきまして、農業委員会、JAなどで構成する耕作放棄地対策協議会を中心に、所有者の意向を踏まえ、規模拡大を目指す認定農業者や農業生産法人などへの農地のあっせんなどを行うことにしております。
 また、農地の再生に向けた草刈りや抜根や土壌改良、農業用機械の整備などの取り組みに対しまして、国の交付金の活用を促すとともに、県単独事業により積極的に支援してまいります。
 さらに、傾斜地が多い中山間地域では不整形な農地が多くて、効率的な農作業が困難で耕作放棄の原因となっているということがありますので、中山間地域総合整備事業や本年度から導入した農地環境整備事業などを活用して、圃場の区画整理や農道などの基盤整備を進めてまいります。
 こうした施策に加えて、高齢化が進んでいる農村地域においては新たな担い手を確保していくことが必要になっておりますので、国が推進をしております地域おこし協力隊の制度を活用しまして、農業生産活動を行いながら地域活動にも参加をする人材を都市部から農業協力隊として誘致し、地域農業の担い手として定住、定着を図っていきたいと考えております。
 今後とも、市町村や農業委員会、JAなど関係団体と連携して耕作放棄地対策を総合的に推進し、農地の有効活用に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、県産果実の流通販売対策についての御質問であります。
 現下の厳しい経済環境の中で、国の内外の産地間競争に打ち勝ち、果樹農家の経営安定と果樹産地の維持発展を図っていくためには、御指摘のとおり新たな販路の開拓や、継続的な消費宣伝活動による県産果実の有利販売が極めて重要であります。
 このため、県産農産物の競争力とブランド力の向上を図るために、今年度農政部内に新たに設けた農産物販売戦略室が司令塔になりまして、生産者や流通関係者で構成する県産農産物販売戦略会議を設置して、農業団体と連携を図りながら、今後の総合的な販売戦略について検討を進めているところであります。
 こうした中、来月には、県産果実の最大の出荷先である東京・大田市場において、農業団体ともども市場関係者との意見交換を行うとともに、川崎の量販店等で県産果実のトップセールスを実施していくことにしております。
 あわせて、本県から出荷量が少なく、今後のシェア拡大が見込める地方都市は販売戦略上有望な市場でありますので、本年度は九州・福岡においてもトップセールスを行うことにしております。
 加えて、県産果実の消費の底上げを図るために、全国の主要量販店約一千カ所で「やまなし桃の日フェア」、「ぶどうフェア」を実施するということを、引き続き支援していくことにしております。
 さらに、本県産果実のトップブランドである特選農産物の取扱認定店や認証品目の拡大を進めるとともに、市場で高い評価を得ている本県のオリジナル品種でありますスモモのサマービュートやサマーエンジェルがいよいよ出荷量が増加をしてまいりますのでその販売を強化し、県産果実のさらなるイメージアップを図ってまいります。
 また、海外への販路拡大につきましては、これまでの台湾への輸出に加え、将来の巨大マーケットとして期待される中国市場を視野に入れながら、来月末に香港で「富士の国やまなし」観光物産フェアや山梨物産商談会を開催いたしますが、ここで消費者やバイヤーに桃を中心に売り込みを図ってまいります。
 次に、山梨の未来を担う交通基盤の整備について、幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、リニア中央新幹線についての御質問でございます。
 第一の御質問の地元調整の状況についてでありますが、一月から行っているJR東海との地元調整におきましては、これまでリニア中央新幹線の役割や技術特性、山梨リニア実験線の経緯などの基本的な事項とともに、各都県から出された質問事項に対する回答について、説明を受けてまいりました。
 また、過日は、三ルートそれぞれの路線の長さ、所要時間及び工事費の試算が示されたところであり、今後は維持運営費や輸送需要量が提示されるとともに、中間駅や費用のあり方についての協議が本格化するものと考えております。
 県内への駅設置につきましては、地域振興の観点からも当然のことであり、鉄道施設としての駅の部分は事業者であるJR東海が負担すべきものと考えておりますが、今後ともJR東海の考え方をよく聞き、当方も主張すべきことはしっかり主張しながら調整を図ってまいります。
 また、県内四地域が駅の設置を要望していることから、必要に応じてJR東海が直接市町村に説明をし、相互理解を深める機会を設けることについても検討してまいります。
 第二の御質問のリニア中央新幹線を活用した県土づくりについてであります。
 リニア中央新幹線の開通という優位性を生かして暮らしやすさ日本一の山梨を実現するためには、特定の地域だけではなくて県全体にリニアの恩恵が広がるような県土づくりが重要であります。
 このため、御指摘のように、リニア活用推進懇話会での議論やリニア影響調査の結果などを踏まえながら、リニア開通を最大限に活用するための戦略として、リニア活用基本構想を策定していくことにしております。
 御質問の策定の時期につきましては、リニア中央新幹線が整備計画路線に格上げをされ、環境アセスメントの実施等によりリニア新駅の位置がおおむね絞られてくると考えられる平成二十三年度を想定しております。
 また、基本構想の内容につきましては、県民生活の向上を図る施策や、観光、商工業などの本県産業の発展に資する施策とともに、リニア新駅周辺のまちづくり、新駅と県内主要拠点とのアクセスなどの基盤整備の方向性についても示してまいりたいと考えております。
 最後に、骨格道路網の整備についての御質問がございました。
 本県の産業、経済、観光などの発展に重要な役割を担う、高速道路を初めとした骨格道路網の整備に対する県民の期待は大きいものがあります。
 そこで、基本的な考え方として、安全・安心で活力と希望にあふれる地域社会を構築するために、県内と富士山静岡空港などの県外主要交通拠点を二時間で結ぶ広域ネットワークの拡大や、県内一時間交通圏の確立などを目指すことにしております。
 この実現に向けまして、本年三月に「山梨のみちづくりビジョン」を策定いたしましたが、この中に中央自動車道や中部横断自動車道を初めとする骨格道路網の整備推進を重点施策として位置づけたところであります。
 次に、具体的な取り組みとして、中部横断自動車道の増穂以南につきましては、平成二十九年度以前の全線開通に向け、工事が円滑に進むように年度内に八〇%以上の用地取得を目指すとともに、国道三百号波高島バイパスなど、アクセス道路の整備を推進しております。
 また、長坂以北については、整備計画区間への格上げを目指し、長野県など沿線自治体と連携しながら、関係機関へ強く働きかけているところであります。
 新山梨環状道路の北部、東部区間につきましては、早期の都市計画決定に向けまして、環境影響評価の取りまとめを行うとともに、ルートや構造などの設計を進めております。
 また、西関東連絡道路につきましては、年度内の用地取得に着手できるよう、測量設計等を進めております。
 さらに、中央自動車道の上野原以東、特に小仏トンネル付近の渋滞解消や、東富士五湖道路の第二東名高速道路への延伸についても、関係都県とともに早期整備を国等に強力に働きかけております。
 今後も、県民が真の豊かさを実感できる、暮らしやすさ日本一の県づくりを目指しまして、骨格道路網の整備を積極的に進めてまいります。
 以上をもって、私の御答弁といたします。その他につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。
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◯議長(森屋 宏君)福祉保健部長、小沼省二君。
      (福祉保健部長 小沼省二君登壇)
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◯福祉保健部長(小沼省二君)大沢議員の県民が安心して暮らせる救急医療体制の確保についての御質問にお答えします。
 救急医療体制は、県民の健康と生命を守る重要なセーフティーネットであり、この体制をしっかりと確保するため、設備整備や運営に対する財政的支援、小児初期救急医療センターの設置など、鋭意取り組みを進めております。
 また、本年十月から国立甲府病院において、新生児集中治療管理室、いわゆるNICUの病床数の縮小が予定されていますが、周産期死亡率が全国トップレベルに低く、安全が確保されている本県の周産期医療体制を引き続き維持できるよう、県立中央病院におけるNICUの増床等に要する経費を六月補正予算に計上したところであります。
 一方、一般の救急医療体制については、入院治療を要する症状に対応する二次救急医療病院の中で、近年、輪番で診る体制から脱退する、もしくは当番回数を縮小するといった事例が発生しております。
 直接の原因は、議員御指摘のとおり、医師の不足によるものですが、その背景には、二次救急病院に勤務する医師の就労条件が大変厳しいという実態があります。
 このため、救急勤務医に手当を支給する医療機関に対し助成する事業を本年度から実施することとしており、勤務条件の改善による医師の定着、確保に努めてまいります。
 また、救急医療体制の改善に向け、現在、医療圏ごとに設置されている地域保健医療推進委員会において協議を進めていただいており、一部の医療圏では、病院勤務医の負担軽減にも資する、開業医と勤務医との新たな連携の方策の検討が行われています。
 今後とも、地域の実情を踏まえた持続可能な救急医療体制のあり方について、関係者の間で十分な意見交換が行われるよう、積極的な支援を行っていきます。
 さらに、救急搬送の受け入れが全国的な問題となる中で、本年五月に消防法が改正され、都道府県ごとに、傷病者の救急搬送、受け入れの実施基準を策定することとされたところであります。
 今後、国から実施基準策定のためのガイドラインが示される予定であり、本県においても、救急搬送、受け入れのより円滑な実施を図るためのルールづくりに取り組んでまいります。
 このような方策を通じまして、県民が安心できる救急医療体制の確保に努めてまいります。
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◯議長(森屋 宏君)農政部長、笹本英一君。
      (農政部長 笹本英一君登壇)
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◯農政部長(笹本英一君)大沢議員の水田の有効活用対策についての御質問にお答えします。
 世界の食料需給は、中長期的には逼迫するおそれがあることから、将来にわたって国産農産物の安定供給体制を確保するためには、水田を有効活用し、食料自給力を向上させることが必要であります。
 このため、国においては、主食用米の消費が年々減少する中で、引き続き生産調整を推進するとともに、自給率の低い大豆を初め、米粉用米等を自給力・自給率向上戦略作物として位置づけ、生産拡大を進めているところであります。
 こうしたことから、県においては、主食用米については、生産調整を実施しつつ、地域の適性に応じた奨励品種を普及し、高品質な米づくりに取り組むとともに、酒造好適米や消費者ニーズが高まっている紫黒米など、特色ある米づくりを推進しています。
 一方、転作等による水田の有効活用については、各地域の水田農業ビジョンに基づき、産地確立交付金等を活用し、大豆や麦、ソバ等の転作作物や生産調整として認められる米粉用米等の栽培を推進しています。
 中でも、県産大豆は豆腐、みそなどの加工業者から強い引き合いがあり、農産物直売所でも人気商品となっているため、密植により除草が省略できる増収技術の普及や、大豆収穫機などの整備に対する県独自の支援により、生産の拡大に努めてまいります。
 また、米粉につきましては、県産米の製粉を県外業者に依頼し、県内の実需者に供給する体制が整ったことから、今年度、県内においても米粉用米の作付を開始したところであり、さらに、米粉利用推進プロジェクトチームを中心に、パン、洋菓子や学校給食での利用を促進してまいります。
 以上でございます。
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◯議長(森屋 宏君)県土整備部長、下田五郎君。
      (県土整備部長 下田五郎君登壇)
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◯県土整備部長(下田五郎君)大沢議員の公共事業の前倒し執行についての御質問にお答えします。
 国は、平成二十一年度当初予算にかかわる公共事業の執行に当たり、過去最高水準の前倒しを目指すこととしており、本県としても県内建設産業の厳しい経営状況を踏まえて、当初予算について上半期に八割以上の前倒し執行を目指すこととしました。
 また、今回の補正予算につきましても、当初予算の執行状況等を見ながら極力早期発注に努めることとし、切れ目のない執行に取り組んでまいります。
 こうしたことによりまして、事業が促進されるだけなく、資材の購入や労務者の雇用の拡大などによる経済効果の早期発現が期待でき、県内の景気の浮揚にもつながるものと考えております。
 以上でございます。
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◯議長(森屋 宏君)教育委員会委員長、古屋知子さん。
      (教育委員会委員長 古屋知子君登壇)
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◯教育委員会委員長(古屋知子君)大沢議員の新県立図書館の整備についての御質問にお答えいたします。
 まず、新図書館の設計における特徴についてであります。
 新図書館の設計では、県民の多様な知的ニーズにこたえる知識・文化の拠点として、県民に親しまれ、県民とともに成長・発展する図書館を実現するとともに、山梨を学ぶ地域学の殿堂として、また、山梨らしさの情報発信拠点として、その役割や機能を十分に発揮することを基本にしています。
 さらに、甲府駅近くという立地条件を生かし、だれもが気軽に利用できる交流の場として、多目的展覧会場、二百席程度の交流ホールや小規模な交流ルームを設置し、地域の活性化に寄与することとしています。
 環境面では、都道府県立図書館の中で最大規模となる出力百五キロワット程度の太陽光発電設備を導入し、一般家庭約三十四軒分の電力を賄うとともに、最近注目されている壁面緑化を取り入れて、省エネルギーや西日の対策に役立てるなど、環境に配慮した模範的設備にしていきます。
 次に、新図書館の周囲の景観に配慮した外観や色合いについてであります。
 シビックコア地区においては、甲府市を初め、県、国やNHKなどの関係者による連絡会議で、周囲に配慮した景観形成に向けた調整を進めるなど、調和のとれたまちづくりに取り組んでいるところであります。
 新図書館の外観や色合いについては、この連絡会議における協議や、美しい県土づくりを推進するために設置された景観アドバイザーからの御意見を踏まえ、周囲の景観に配慮したものになるよう努めていきます。
 以上であります。
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◯議長(森屋 宏君)当局の答弁が終わりました。
 大沢軍治君に申し上げます。残り時間は一分であります。
 再質問はありませんか。
 これをもって、大沢軍治君の代表質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後二時十九分休憩
      ───────────────────────────────────────
                                         午後二時三十六分再開議
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◯副議長(浅川力三君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第二及び日程第三の議事を継続いたします。
 発言の通告により、望月清賢君に四十分の発言を許します。望月清賢君。
      (望月清賢君登壇)(拍手)
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◯望月清賢君 私は、自民党新政会を代表して、今定例県議会に提案されました案件並びに県政一般について質問いたします。
 先月、内閣府が発表した四半期別GDPの速報によると、平成二十一年一月から三月期の実質GDPの成長率はマイナス四・〇%、年率換算マイナス一五・二%と戦後最悪を記録し、改めて昨年来の経済情勢の急落を印象づけられたところであります。
 しかしながら、先ごろ発表された月例経済報告では、「景気は厳しい状況にあるものの、一部に持ち直しの動きが見られる」と、経済基調判断が二カ月連続で上方修正されたところであります。これは、中国を中心とする対アジア輸出の回復、在庫調整の一段落、経済対策による下支えへの期待等によるものでありますが、その一方で、雇用情勢は急速に悪化しており、厳しい状況にあるとのことでありました。
 事実、先月末に発表された雇用統計によれば、本県の有効求人倍率は〇・四一倍と七カ月連続で低下し、過去最低水準を更新している状況であります。
 政府は事実上の景気底打ち宣言をいたしましたが、私は、中小下請業者が多い本県においては、この経済危機からの回復は、一部の大企業の回復からタイムラグが生じるのではないかと懸念しております。
 こうした中で、先月二十九日に総額十四兆七千億円に及ぶ国の第一次補正予算が成立したところであり、今後この予算で実行する経済対策が広範囲にその効果を発揮し、我が国経済がこの不況から脱し、力強く回復できるよう強く願うものであります。
 今回の国の一次補正予算を見ますと、雇用対策、金融対策、低炭素革命、健康長寿・子育て、底力発揮・二十一世紀型インフラ整備、地域活性化等、安全・安心確保等及び地方公共団体への配慮の八つの柱立てで構成されており、関係資料を見ると本県で実施できそうな事業が数多く見られ、これらを最大限に活用して県内に需要を創出し、雇用を生み出すことが、今、私たち政治に携わる者や行政に課せられた最大の責務であると考えております。
 横内知事も就任以来、常に先頭に立ち続けて多くの成果を上げてきましたが、残る任期におきましては、この苦境を乗り切り、八十七万県民の生活を支え、夢と希望を与える県政運営に全力を傾けていただくことを強く望むところであり、私たちも議会の立場から全力で取り組んでまいることをお誓いいたし、以下、質問に入ります。
 初めに、経済対策について幾つかお伺いします。
 まず、経済対策策定の基本方針についてであります。
 冒頭申し上げましたとおり、国の一次補正予算は、雇用対策や地方公共団体への配慮など、八つの柱に数多くの施策を配した広範囲に及ぶ経済対策を実施するものであり、本県にとっても大きな効果が期待できるものと考えております。
 特に、地方公共団体への配慮として創設された地域活性化・公共投資臨時交付金と地域活性化・経済危機対策臨時交付金は、それぞれ一兆三千七百九十億円と一兆円という多額の予算が計上されており、その活用により、本県の実情に合った施策を実施することが重要であります。
 地域活性化・経済危機対策臨時交付金については、本県配分額が七十三億二千万円余り、県内市町村に八十二億四千万円余りの交付が見込まれており、財政状況が厳しい中で貴重な財源となるものであります。この交付金はその使途が地方の裁量にゆだねられていることから、本県の使途に注目しているところであります。
 また、地域活性化・公共投資臨時交付金は、公共事業の地方負担額の約九割が交付されるものであり、今回の補正による公共事業の追加には、公共投資抑制が続いてきた中で疲弊している建設業者が、その規模や早期発注に大きな期待を抱いていると聞いております。
 そのほかにも、新たな交付金が数多く創設され、県が基金を造成して複数年にわたって事業を実施できる仕組みもあると承知しております。私は、過去最大の規模であり、多年度の対応が可能なさまざまな国の制度を最大限に活用して、安心・安全の確保を初めとして、需要創出効果のある公共事業、環境対策の実施、農林業支援等を適時・適切に行うことが必要と考えます。
 そこで、県では今回の国の補正予算を活用した経済対策をどのような基本方針に基づいて策定したのか、お伺いします。
 二番目は、補正予算による公共事業についてであります。
 自民党山梨県連では、地域活性化・公共投資臨時交付金制度の成立を受け、地域の暮らしと雇用を支えるため、経済危機対策の発動に当たり、公共事業発注機関の皆様へ緊急アピールを取りまとめて、横内知事にも御配慮を要請したところであります。また、国・地方の公共投資の抑制、民間投資の激減など、極めて厳しい経済環境にある県内の建設業界は、今回の経済対策による公共事業の動向に注目し、期待していることと思います。
 新たな交付金によって、国の補正予算による公共事業の地方負担額の約九割が交付金として交付されると聞いており、さらに、現在の最重要課題である中部横断自動車道の新直轄区間を初めとする直轄事業負担金についても同様に約九割が交付されるという、本県にとって必要な社会基盤の整備を最小の県負担で実施する絶好の機会であります。この機会をとらえた、国・県の積極的な取り組みが望まれるところであります。
 そこで、今回の補正予算で実施することとしている公共事業について、主な事業内容と地域経済活性化のため配慮した点についてお伺いします。
 また、直轄事業につきましても、中部横断自動車道など主要な箇所の対応状況について、あわせてお伺いします。
 三番目は、中小企業に対する金融対策についてであります。
 知事は、昨年秋以降の急激な景気悪化に際し、国の緊急保証制度と連動した不況業種対策融資をフルに活用するとともに、景気動向の変化を見きわめながら、数回にわたって商工業振興資金の融資枠を拡大するなど、中小企業の資金需要に的確にこたえてきました。私の周辺の多くの企業経営者からも、こうした取り組みとその効果を高く評価する声が聞こえております。
 しかしながら、昨年度の企業倒産の件数は百件を超え、倒産によって生活の糧を失った経営者や従業員、また、その御家族のことを思うと胸が張り裂ける思いであり、そうした悲劇を生み出さないためにもしっかりとした対策を講じていくことが我々政治家の使命であると強く感じております。
 政府はさきに事実上の景気底打ちを宣言しましたが、まだまだ県内企業の足元は確実に上向きになったと言える状況ではありません。日銀甲府支店の六月の金融経済概観を見ても、製造業の一部では在庫調整の進捗などにより減産ペースが緩和しているものの、住宅投資は減少基調が継続し、また、個人消費は雇用・所得環境が厳しさを増す中で弱い動きが続くなど、景気の状況は、分野ごと、あるいは業種ごとによってばらつきが大きく、回復に向かって足並みがそろっているとは到底言えない状況であります。
 こうした中で、商工業振興資金は中小企業の資金繰りを支える上で引き続き大きな役割を担っていくことが期待されておりますが、今回、補正には商工業振興資金に関する予算が計上されておりません。
 そこで、今後の資金需要に対して、当初予算の融資枠二百億円で十分に対応していくことが果たして可能なのか、お伺いします。
 また、各業種が足並みをそろえて回復していくためには、それぞれの動向を見きわめながら、迅速できめ細かな支援が必要と考えますが、これまでの取り組みや業種別の融資動向を踏まえ、今後どのように対応していくのか、あわせてお伺いします。
 次に、雇用対策についてであります。
 本県における雇用情勢は、すべての業種において求人が減少し、特に主要産業である製造業では二十八カ月連続で減少していることから、四月の有効求人倍率が〇・四一倍と全国平均を下回る非常に厳しい状況であります。
 県内景気については下げどまりの兆候はあるものの、生産活動はこれまでの落ち込みが著しいだけに短期間での回復は望めず、雇用情勢は、当面、厳しい状況が続くものと思われます。
 こうした中、県ではふるさと雇用再生事業と緊急雇用創出事業を鋭意実施され、雇用創出に努められております。
 解雇や雇いどめで離職を余儀なくされた方々は、次の仕事の目途も立たず、生活の不安を抱える中で、求職活動を続けております。一日も早く、より多くの雇用の創出を期待するものでありますが、現在までの県の取り組みについてお伺いします。
 さらに、国では今般の経済危機対策において緊急雇用創出事業臨時特別交付金を三千億円拡充したことから、県においては六月補正予算で十億円を追加計上され、さらなる雇用創出事業を実施することとしております。
 しかしながら、市町村の中にはこれまでも事業の立案に苦心しているところがあると聞いており、今後、今まで以上の事業の実施には、さらなる創意工夫を行うことが必要と思います。
 そこで、県では市町村の雇用創出事業を円滑に進めるためにどのように支援されているか、お考えをお伺いします。
 また、県・市町村ではさまざまな雇用創出事業が展開されていることから、求職者の方々はどこへ行けば自分に合った就業情報の収集や生活相談ができるのか、戸惑われていることもあると思います。こうした求職者の方々への情報提供を適切に実施していく必要があると考えますが、県ではどのように取り組まれるのか、お伺いします。
 次に、今後の財政運営についてであります。
 国は、骨太の方針二〇〇九において、経済対策のための国債発行や景気低迷による税収不足などにより、その実現が困難となった現在の財政健全化目標である「十一年度までに国・地方合わせた基礎的財政収支の黒字化」を見直し、新たな財政健全化指標として国・地方の債務残高の対GDP比を位置づけ、二〇一〇年代半ばまでにかけて少なくとも安定化させ、二〇二〇年代初めには安定的に引き下げることとしたところであります。
 私は、昨年九月議会において、健全化判断比率と今後の財政運営について質問した際、当局より、「現時点においては比較的健全性が確保されているが、将来負担比率が少し高く、将来、財政の硬直化が進む可能性もある。このため、今後も県債残高の抑制に努める」とのお答えをいただきました。
 その後、予想もしない経済危機を迎え、国・県はあらゆる施策を動員してその対策に当たってきたところであります。この六月定例会におきましても国の一次補正予算を活用した経済対策関連予算が上程されておりますが、補正予算の総額が約二百八十億円と、過去二番目という規模であります。現在の厳しい県内経済を再生するためには不可欠な予算であり、一日も早い執行とその効果の発現を強く願っているところであります。
 一方で、当初予算における財政状況を見るとき、基金の取り崩しが百四十億円、実質県税収入は九百三十四億円であり、対前年比二百四億円と過去最大の減少が見込まれており、今後さらに悪化することも十分予想される厳しい状況であります。
 こうした厳しい財政状況下にあっても経済対策は短期的な対応として最優先に実施すべきと考えておりますが、気になるのは債務残高の増加であります。国と同様に財政健全化目標の変更を余儀なくされるのではないかと危惧しているところでもあります。
 経済対策のための財政支出と財政健全化の兼ね合いという困難な課題の中で、補正予算編成に当たって特に留意した点についてお伺いします。
 また、経済変動による税収や県債残高などの見通しと今後の財政運営の基本方針について、あわせてお伺いします。
 次に、チャレンジ山梨行動計画の見直しについてであります。
 昨年九月のリーマンショックに端を発し、その後急速に深刻化した経済危機は、瞬く間に世界を覆い、我が国も百年に一度と言われる極度の経済不況に陥りました。
 本県においては、鉱工業生産指数や有効求人倍率など、指標がかつてない最悪の数値を示しており、全国に比べ第二次産業の占める割合が高く、設備投資や輸出の激減のあおりをもろに受けた本県経済は衰退が著しく、全国でも有数の不況地域との論評を新聞にも書かれた事態となっております。
 こうした経済情勢の変化は、わずか二年前の行動計画策定時には思いもよらなかったものであります。
 知事はかねてから計画期間の中間点で行動計画を見直すことを表明されており、今年度これに着手することはまことに時宜を得た取り組みであると高く評価するものであります。
 私は、一部に明るい兆しが見えたものの、本県の経済が本格的に回復するのはまだ時間を要すると見込まれていることから、今回の見直しの後の期間、言いかえれば知事の任期期間は、本県経済活性化のための施策に全力で取り組むことが必要と考えております。
 また、今後厳しさが増すことが予想される本県の財政状況の中で、地域経済の活性化により、税収を上げ、それにより、県政各般の施策を充実するという行動計画の基本戦略は、果たしてこのままでよいのかとの声もあります。
 さらに、知事がこれまでの行動計画に掲げた施策・事業を着実に推進し、中部横断自動車道の県民負担の軽減を初め、小児医療救急体制の整備や地球温暖化対策条例の成立など、多くの実績を上げてきていることから、今回の見直しに対する県民の期待は非常に高まっているものと思います。
 そこで、こうした状況の中で取り組むチャレンジ山梨行動計画の見直しに当たり、どのような視点に立ち、どのような見直しを行うのか、知事の御所見をお伺いします。
 次に、周産期医療体制の確保についてであります。
 県民だれもが安心して暮らせる社会を築いていくためには、だれもがいつでもどこでも適正な医療サービスを受けられる体制を整備することが大変重要であります。
 昨年度、県が実施した県民意識調査の報告書を見ると、豊かさのイメージとして最も割合が高かったのは心身の健康でありました。さらに、行政に対し、もっと力を入れてほしいと思う施策の二番目には、適正な医療が安心して受けられる医療体制の充実が入っていました。この調査の結果には、本県の医療体制に対する県民の不安が明らかにあらわれております。
 近年、全国的に地域医療の危機を招いている主な原因は医師不足であり、県においても、医師の確保に向け、さまざまな取り組みをされていることは承知しております。
 しかしながら、先ごろ、国立甲府病院において、大学への医師の引き揚げにより、新生児集中治療室、いわゆるNICUの病床数を削減するという、県民の不安をさらに高める事案が報道されました。
 平成二十年の人口動態統計によると、妊娠二十二週以降、生後一週未満の死亡率をあらわす周産期死亡率について、本県は四十七都道府県中四十六位であり、周産期の生存率は全国トップレベルであります。
 このように本県が最高の水準を確保しているのは、医療従事者の高い使命感のもと、県内唯一の総合周産期母子医療センターである県立中央病院を核として、効率的・効果的な周産期医療体制を構築しているからこそであろうと思います。
 この中で大きな役割を果たしてきたのが高度周産期医療センターである国立甲府病院であり、この病院の医師の数が減少し、NICUの病床数が削減されるということは、本県の周産期医療体制の基盤を揺るがしかねない事態であると思います。
 そこで、安心して出産できる周産期医療体制の確保に向けた県の取り組みについて、二点お尋ねします。
 まず、今議会に提案されている補正予算において、県立中央病院にNICUを増床する経費が計上されていますが、どのような方針に基づいて整備されるのか、お伺いします。
 次に、今回の事態を受け、中央病院はまさしく最後のとりでとなるわけですが、今後この機能を維持していくためにどのように方策を講じていかれるのか、お伺いします。
 次に、低炭素革命への取り組みについてであります。
 政府は、経済危機対策の一つの柱に未来への投資と中長期的な成長戦略として低炭素革命を位置づけ、太陽光発電導入支援策、スクール・ニューディール構想の推進、環境対応車・グリーン家電買いかえ促進など、多様な環境対策費を盛り込み、我が国が環境産業を新たな産業振興につなげようとする強い意気込みが感じられるところであります。
 また、ポスト京都議定書の交渉の焦点とされている二〇二〇年時点での温室効果ガス排出削減の中期目標について、国では二〇〇五年比一五%とするなど、まさに全地球的な取り組みが進められるようになっております。
 こうした中で、本県においても昨年度、山梨県地球温暖化対策実行計画を策定して具体的な取り組みを始めたところであり、二〇二〇年における温室効果ガス削減の中期目標は、排出削減対策と森林整備による二酸化炭素吸収で二〇〇五年比三六・四%とするなど、森林県の特色を生かした先進的な取り組みを進めています。
 そこで、地球温暖化対策、いわゆる低炭素革命を進めていくため、実行計画ではどのような施策体系により事業を推進していくのか、中でも、今議会で予算を計上している太陽光発電設備設置の考えについてお伺いします。
 また、国の経済危機対策費を活用して始めるやまなしグリーンニューディール計画の事業については、その大半が単年度では完了できないものと考えられ、事業を継続していくための財源が必要となりますが、この点について、どのように対応していくのか、お考えをあわせてお伺いいたします。
 次に、果樹農業の振興についてであります。
 本県の果樹農業は、寒暖の差が大きく、降水量が少ないといった盆地特有の気候や、東京圏に隣接する優位な立地条件を生かし、生産者の長年にわたる努力や技術の研さんにより、栽培面積、生産量とも日本一のブドウ、桃、スモモ等、全国に誇る果樹産地として発展してきました。
 しかしながら、果物消費の伸び悩みや他県産地との競合等による価格の低迷、原油高による生産資材の高騰など、果樹農業を取り巻く環境は非常に厳しく、この状況に強く危機感を抱いているところであります。
 本県果樹の栽培面積は、平成二年の一万三千五百ヘクタールをピークに、宅地化の進展や担い手の高齢化による経営規模の縮小などにより、長期的な減少傾向が続き、昨年までに一九・六%が減少しました。一万八百六十ヘクタールとなりました。特にブドウでは、本県の主力品種であったデラウエアと甲州の栽培面積が大幅に減少した一方、巨峰、ピオーネなど、消費者に人気の高い品種は大幅に増加しておりますが、全体の減少を補うまでには至っておらず、ブドウの栽培面積はこの二十年間で二五・六%減少しております。
 また、担い手も減少し、耕作放棄地が増大するなど、果樹産地の活力が低下していることは、本県農業にとって大きな問題であります。
 私は、山梨県全体を活性化するには、まずは農業が元気になること、中でも本県の基幹作物である果樹において、他の産業に従事している人が農業をやってみたいというような高収益な経営が実現できる産地づくりを行うことが重要であると考えております。
 私の地元でも、高収益な農業を目指して、果樹とイチゴの複合経営を実践するグループや、サクランボなど観光もぎ取り園を開園し、成功している事例があります。また、高い営農技術が必要な果樹では経営規模の拡大が難しいと言われる中で、規模の拡大や法人化にチャレンジしている農家もあります。
 知事も、トップセールスとして、みずから先頭に立って販売強化に取り組んでいただいておりますが、ブドウや桃をつくってよかった、子供に跡を継がせたいと考える農家や、父の跡を継いで果樹農家になりたいという若者をふやすためにも、特に高収益な農業の実現が必要ではないかと考えております。
 若者が定着し、将来にわたって本県の誇るべき果樹農業を維持発展させていくためには、品種などを切りかえていく一方で、省力化によるコストの削減、規模拡大による産地の維持など、さまざまな課題に対応した指導、支援を積極的に図っていく必要があります。
 そこで、より高収益な果樹農業を実現させるために、県ではどのように取り組んでいくのか、御所見を伺います。
 次に、道路特定財源の一般財源化の影響についてであります。
 昨年三月の福田元首相の指示に始まった、道路特定財源の一般財源化への動きにつきましては、昨年四月の暫定税率の失効、復活によるガソリン価格の変動とそれに伴うガソリンスタンドの混乱など、社会的現象が昨日のことのように思い起こされます。
 去る四月二十二日に道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律等の一部を改正する法律が成立して、一九五四年に田中角栄氏ら議員立法によって創設され、我が国のおくれていた道路整備を飛躍的に向上させてきた道路特定財源制度の五十五年に及ぶ歴史にその終止符が打たれたところであります。
 この結果、平成二十年度予算から道路特定財源が廃止され、これに伴って、財源の根拠を失った地方道路整備臨時交付金も廃止されたと承知しております。
 特に、地方道路整備臨時交付金制度は、おくれがちの地方の生活道路の整備を促進するため、国が地方道の改築や修繕に要する費用を地方公共団体に対し交付する制度であり、本県の県道、市町村道の整備に大きく貢献してきた制度と認識いたしております。
 こうした大きな変化を経て、平成二十一年度政府予算を見ると、道路整備費全体が大幅に削減され、公共輸送機関が乏しく道路整備がおくれている地方にとって大変厳しい内容となっており、その影響が危惧されるところであります。
 一方、県では、県民が真の豊かさを実現できる暮らしやすさ日本一を目指し、おおむね十年後における道路の姿と、それを実現するための取り組みを示した山梨のみちづくりビジョンをことし三月に策定されました。さらには、今年度チャレンジミッションの重点方針として骨格道路網の整備推進を掲げており、中部横断自動車道の平成二十九年以前の完成を目指し、また、新山梨環状道路や西関東連絡道路を初めとする地域高規格道路など、県土の骨格となる道路網の整備に積極的に取り組むこととされているところでありますが、気になるのはその財源であります。
 そこで、直轄事業も含めた県内道路整備事業予算の配分状況と一般財源化の影響の有無について伺います。
 また、本県のさらなる発展に不可欠な中部横断自動車道を初めとする、国・県が行う骨格道路網の整備について、一般財源化がどのような影響を及ぼすと考えておられるのか、お伺いします。
 次に、地域活力基盤創造交付金についてであります。
 今年度の道路行政は、道路特定財源の一般財源化を初め、先般の国土幹線自動車道建設会議において十年ぶりに新たな整備計画区間が了承されるなど、大きな変化の過程にあります。
 こうした中で、全国知事会を初めとした地方の強い要望により、地方道路整備臨時交付金にかわるものとして、道路を中心に関連する他のインフラ整備やソフト事業も対象とした地域活力基盤創造交付金制度が創設されました。この制度は、地方の自主性を重視した使いやすい制度と評価しております。
 昨年度末、発表された県民意識調査によりますと、生活に身近な道路を初めとして、まだ道路整備に関する要望は大変強いことがうかがえる結果でありました。私も、骨格道路網の整備、その関連道路整備、安全・安心な歩道空間の整備など、まだまだ取り組むべきハード面の課題が数多くあると考えております。この交付金も、ハード面に重点的に投資し、本県における道路整備を推進すべきものと考えております。
 そこで、地域活力基盤創造交付金制度について、現在の状況と今後の取り組み方針についてお伺いします。
 次に、国直轄事業の地方負担金についてであります。
 国が実施する道路、河川などの整備や維持管理については地方自治体も一定割合を負担するこの制度が、大きな話題になっております。これまで負担金の詳細な使途など内容について情報開示が不十分であったことを何人かの知事が指摘したことに端を発し、麻生全国知事会会長から国土交通大臣への申し入れにより協議が行われたところであり、さらに、地方分権改革推進委員会等においても活発な論議がされているところであります。
 これまでのところ、「地方分権の観点から、国の関与を最小限として、地方に権限・財源を移譲すべき」、「基盤整備のおくれているところは国の責任で行うべき」、「維持管理費は負担金の対象外とすべき」等のさまざまな意見がある中で、論議が進められております。
 私は、地元の西関東連絡道路が接続する新山梨環状道路、特に直轄事業で整備することとなっている北部区間の早期整備を強く希望しているところであります。そのほかにも、中部横断自動車道、富士川の治水対策など、国の責任において着実に整備を進めるべき事業が数多くあると考えております。また、今後の論議の結果、制度の抜本的な改正や負担金の縮減によって、こうした本県の今後の発展に不可欠な基盤整備が停滞するようなことがあってはならないと考えております。
 その一方、公共事業費を縮減している中で負担している負担金であることから、その詳細な内容を県民に明らかにする必要があることは言うまでもありません。
 こうした中で、平成二十年度及び平成二十一年度事業について、国土交通省から説明があったと聞いております。全国的に実施されたこの説明に対し、東京都や大阪府を初めとして、さまざまな意見が上がっています。
 そこで、国の説明内容の概要を伺うとともに、これを踏まえて、今後、国にどのような対応をしていくのか、お伺いします。
 また、直轄事業負担金制度については、今後、国が広く意見を聞きながら、真摯な議論を経て見直していくことが重要と考えますが、直轄事業負担金制度のあり方について、知事はどのようにお考えなのか、改めて御所見をお伺いいたします。
 最後に、中学校学習指導要領改訂に伴う武道の必修化についてであります。
 変化の激しいこれからの社会を生きるためには、確かな学力、豊かな人間性、健康・体力の知・徳・体をバランスよく育てることが大切であります。また、ますますグローバル化する社会の中で、お互いに理解し合い、自分とは異なる歴史や文化に敬意を払い、交流することができる能力や資質を備えることも必要であります。
 そこで、平成二十年三月に改訂された小・中学校学習指導要領では、従来の生きる力をはぐくむという理念は継承しつつ、新たに、公共の精神や社会の形成に参加する態度や伝統と文化の尊重、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛し、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与していくなど、教育基本法の改正などで明確になった教育理念を踏まえて教育内容を見直したところ。具体的な改善内容で私が注目したのは、中学校一、二年生に武道とダンスの履修を必修としたことであります。
 私は、かつて柔道に親しんだみずからの経験からも、相手への思いやりやたくましい体をはぐくみ、伝統と文化を理解するためにも、武道はまさにうってつけではないかと思っています。
 新学習指導要領は平成二十四年度の完全実施を目指して、武道において、柔道・剣道または相撲のうちから一種目を選択して履修することとし、地域の実態に応じて、なぎなたなどその他の武道についても履修させることができるとしております。
 中学生のころから武道に積極的に取り組むことは、相手を尊重し、伝統的な行動の仕方を守ろうとすることや、自分の役割を果たしたり、禁じ手を用いないことなどを通して、相手を思いやる心やいたわる心がはぐくまれると感じております。
 また、日本古来の伝統ある武道を学ぶ中で、礼に始まり礼に終わることなど、礼節を学ぶことで、やまなしの教育振興プランの目標である、ふるさとを愛し、世界に通じる人づくりにも役立つものと考えます。
 このように、時代の要請に合致した武道の必修化でありますが、それに対応するために武道場などの施設の整備も必要でありますが、何よりもまず、生徒が意欲的に武道に取り組み、効果的な指導を受けることができるように、専門的知識と適切な指導ができる力を兼ね備えた指導者の確保と育成が必要であると考えます。
 そこで、県教育委員会における今後の対応と取り組みについて、お伺いをいたします。
 以上で、私の代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
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◯副議長(浅川力三君)望月清賢君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)望月議員の質問にお答えをいたします。
 ただいまは、自民党新政会を代表されまして、県政各般にわたりまして御質問をいただきました。
 雇用情勢が急速に悪化していることなど、県内の経済情勢は依然厳しい状況にあるわけでありますが、この苦境を乗り切るために議会の立場から全力をもって取り組まれるという力強いお言葉を賜りまして、感謝を申し上げる次第であります。
 今後も、八十七万県民の生活を支え、県民が夢と希望が持てる県政運営に全力を傾けて取り組んでまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、経済対策について、幾つかお尋ねをいただいたところであります。
 まず、経済対策策定の基本方針についての御質問でございます。
 県では、過日成立した国の補正予算を踏まえまして、今回の補正予算におきましては、国による地方への財政措置を最大限に活用しながら、経済・雇用対策を強力に講じていくことといたしました。そして、三本の柱、現在の経済・雇用を下支えするための緊急的な対策、本県の将来の発展を見据えた未来への投資、県民の安全・安心の確保という三つの柱に沿いまして、必要な事業を積極的に実施していくこととしております。
 地域活性化・経済危機対策臨時交付金につきまして御質問がありましたが、本県には七十三億円余が交付される見込みであります。これを最大限有効に活用するために、早い段階から検討を進め、事業の必要性を十分に見きわめた上で、今回の補正予算には四十二億円余を計上いたしております。
 また、地域活性化・公共投資臨時交付金につきましては、公共事業の追加に伴う地方負担の九割を補てんするという大変有利な制度でありますので、これを最大限に活用して公共事業を積極的に実施することといたしまして、今回の補正予算では百五億円余を計上しております。
 これに加えまして、県内の経済対策として即効的な効果のある維持修繕工事費などの県単独公共事業二十億円と合わせまして、公共事業全体では当初予算額と比べまして一四・五%の増額となっております。
 既に当初予算に係る公共事業につきましては、上半期に八割以上執行するということを目指して、現在、前倒しの執行に努力をしておりまして、今後とも県内の中小建設業の受注機会の確保に十分配慮しながら、地域経済の回復に最大限寄与するよう、公共事業の執行を行ってまいる考えであります。
 さらに、国の補正予算で創設されました交付金等によりまして基金を設置して、これを財源として取り組んでいく事業が幾つかございます。御指摘のように、これもできるだけ多く取り組みまして、早期に事業化を図るように努めまして、基金としては六つの基金の創設、積み増しを行うことになりますけれども、これによりまして、雇用対策、福祉の充実、森林整備の推進などに積極的に活用していきたいと考えております。
 このほか、救急医療の確保や医師確保といった地域医療の課題の解決のための地域医療再生臨時特例交付金という制度がつくられましたけれども、これについては現時点では詳細が不明な状態でありますので、今後さらに情報収集に努めまして、積極的にこれも取り組んでいきたいというふうに考えております。
 次に、補正予算による公共事業についてでございます。
 本県の建設投資額は、平成四年度がピークでございましたが、そのピーク時に比べまして半減しているという状況でありまして、県内建設業界は大変に厳しい経営環境にあることは御指摘のとおりであります。
 六月の補正予算におきましては、現下の経済・雇用を下支えするための緊急的な対策として、国の補正予算に呼応した公共事業に百五億三千万円余、県単独公共事業に二十億円余、合計百二十五億四千万円余の公共事業を計上したところであります。
 御質問の第一は公共事業の主要な内容についてでございますけれども、中身といたしましては、新山梨環状道路若草工区の四車線化や河口湖大橋の耐震化などの道路橋梁事業、平等川の護岸工事等の河川事業などの基盤整備を推進して、事業の早期完了を目指すことにいたしました。
 また、農業関連施設への太陽光・小水力発電施設の整備を推進する新たな事業を導入いたしまして、農山村地域における低炭素社会の実現を目指した取り組みも推進をしてまいります。
 県単独の公共事業につきましては、道路、橋梁等の生活に密着した社会基盤施設の維持修繕や、公共事業を前倒し実施するための調査事業を重点的に実施することといたしました。
 第二の御質問で、地域経済への配慮についてという御質問がございました。
 経済対策としての公共事業につきましては速やかに実施することが地域経済対策として重要だというふうに考えまして、用地などの問題がなく、直ちに着工できる箇所を選定をすると同時に、その効果が県内全域に及ぶように地域バランスにも配慮したところであります。
 また、県単の公共事業で実施する維持修繕工事は小規模な工事が多いので、県内の中小建設業者の受注機会の確保にもつながるものと考えております。
 さらに、当初予算での公共事業につきましては、既に先ほどもお話ししましたように上半期で八割以上の執行を目指して鋭意努力中でありまして、六月補正予算で計上した事業と合わせまして、地域経済の活性化につなげていきたいと考えております。
 次に、第三の御質問で直轄事業についてでございますが、直轄事業につきましては、県としては直轄事業負担金を約二十五億円計上いたしております。これによりまして、道路関係では中部横断自動車道十八億円を含む三十六億一千万円の直轄事業が行われ、河川関係では富士川水系の河川工事や砂防工事に四十一億二千万円の直轄工事が行われ、合計七十八億三千万円規模の国の直轄事業が追加される見込みであります。
 したがいまして、国と県と合わせた県内の公共事業の実施規模は、百七十八億円余りが今回の補正で追加されることになりまして、現時点では最大限の事業量が確保できたものと考えております。
 次に、中小企業に対する金融対策について、御質問がございました。
 中小企業を取り巻く経済環境は引き続き厳しい状況にありまして、資金繰りを支えていくということは、御指摘にありましたように、県内の景気対策にとって重要な課題でございます。
 まず、第一の御質問として、商工業振興資金の融資枠は十分であるかという御質問がございました。
 本年度の融資実績、本年度といいますと四月、五月ということでありますが、月平均で二十億円余ということになっております。昨年の十二月から本年の三月にかけての融資額が月平均で六十七億円余であったことと比べますと、今年度に入りまして大幅に減少してきておりまして、資金需要は落ちつきを見せてきているという状況であります。
 したがいまして、本年度の融資枠は昨年度当初予算よりも六十億円ふやした二百億円としておりますので十分な額が確保できているというふうに考えておりますけれども、今後の夏季の資金需要期が参りますので、そういう心配はありますけれども、当面の資金需要には適切に対応できるというふうに考えております。
 次に、第二の御質問の、回復に向けた今後の対応についてでございますが、これまでも新型インフルエンザの発生により影響を受けたホテルや旅館などへの融資要件を速やかに緩和したり、機械電子工業などの団体に対しまして、政府系金融機関のセーフティーネット貸し付けの活用も含めた金融説明会を開催するなど、個別業種への対応を進めてまいりました。
 こうした中で、中小企業の資金繰りを支える不況業種対策融資等につきましては、一時期に比べ融資額が少なくなったものの、輸出不振などにより依然として厳しい状況にある製造業を中心に資金需要が見込まれておりますので、県内金融機関の代表者と意見交換をする機会を設けまして、中小企業への資金繰りの支援に引き続き積極的に対応していただくことなどを要請したところであります。
 今後も、業種別の資金需要や景気の動向を見据えながら、金融相談窓口において業種や事業規模等、各企業の特徴に応じた助言を行うなど、きめ細かな対応を進めまして、県内中小企業を支援していきたいと考えております。
 次に、雇用対策についての御質問であります。
 まず、基金事業の取り組み現状についてでございますが、本県の雇用情勢はかつてない厳しい状況にありますので、ふるさと雇用再生事業というものと、緊急雇用創出事業という、この二つで雇用対策を推進しているところであります。
 これまでのところ、緊急経済・雇用対策本部で積極的な事業の掘り起こしを指示し、同時に、市町村へは説明会の開催等を行ってきたところであります。
 ふるさと雇用再生事業では、県、市町村合わせまして四百七十人の雇用が見込まれており、緊急雇用創出事業では六百十一人の雇用を生み出す事業の計画を決定しておりまして、合わせて約千百人の雇用を創出することになりますので、当初予算で立てた目標の千二百人は達成できる見込みであります。
 さらに、今回の補正予算で当初目標に五百人を加えておりまして、今年度、合計千七百人規模の雇用創出を図ってまいることとしております。
 次に、市町村の雇用創出事業を円滑に進めるための支援策について、御質問がございました。
 各市町村におきましてはふるさと雇用再生事業等の事業化に向けて御努力をいただいておりますけれども、地域における受け皿となる企業がなかなか確保できないというようなことがありまして、事業化に苦慮している市町村も一部にはございます。
 このため、県では、市町村が円滑に事業執行ができるように、今後とも全国の優良な事例の紹介をしたり、個別のヒアリングや訪問によりまして事業計画を相談したりなどいたしまして、なお一層の支援を行っていきたいというふうに考えております。
 次に、求職者への情報提供についての御質問がございました。
 解雇とか雇いどめなどによりまして離職をせざるを得なくなった方々に対して、雇用にかかわる情報を適時・適切に提供していくということは大変に重要なことであります。
 このため、県では、これまでも就業相談とか就職情報の提供を行ってまいりましたけれども、四月からは専任の相談員を配置いたしまして、住宅の確保とか当面の生活資金の手当てといったことも含む生活相談も実施をしております。
 これに加えて、職業紹介、職業相談までを一元的に行えるように、国と連携、一体化をいたしまして、山梨県求職者総合支援センターというものを、本日、六月二十九日にJA会館五階にオープンしたところであります。
 さらに、県のホームページや広報紙を活用するとともに、ジョブカフェやまなし、ジョブカフェ・サテライトにおいて情報提供を行ってまいります。
 今後も、国、市町村と連携をしながら、全庁を挙げて雇用対策を効果的に実施し、県民の雇用の場の確保と求職者支援に積極的に取り組んでいきたいと考えております。
 次に、今後の財政運営について、御質問がございました。
 現下の状況においては、景気対策が県政における当面の最大の課題であることは言うまでもありません。
 一方、将来にわたって持続可能な財政運営を確保するためには、行政改革大綱で掲げております実質的な交付税である臨時財政対策債を除いた、県がコントロールできる県債等残高を平成二十二年度末までに三百八十億円程度削減するという目標につきましては、これを着実に達成していく必要があるというふうに考えております。
 このため、今回の補正予算では、国の各種交付金などの地方への財政措置を最大限に活用する中で、新たに追加する県債については極力抑制を図っておりまして、一般会計の二百七十九億円余、特別会計の六億円余の補正予算に対しまして、県債発行額は五億円余にとどめているということであります。
 この結果、県債残高を削減するために必要な、いわゆるプライマリーバランスの確保というものにもほとんど影響を与えず、プライマリーバランスは確保できますし、引き続き行政改革大綱の削減目標よりも速いペースで県債等残高の削減が進められる見込みであります。
 また、税収などの見通しと今後の財政運営の方針について御質問がございましたが、最近の税収動向について見ますと、直近の法人二税の調定状況は当初予算算定時の見込みを若干下回っておりまして、厳しい状況にあります。
 また、今後、景気の急速な回復は見込みにくい中で、明年度税収確保はさらに厳しさを増すことも懸念されるところであります。
 こうした中、今後の財政運営につきましては、引き続き県債等残高の削減や職員数の削減など、行政改革大綱に掲げた取り組みを着実に実行することによりまして、義務的経費の増加による財政の硬直化を抑制していくことが重要だと考えております。
 同時に、厳しい経済情勢を踏まえた経済・雇用対策については、財政状況の厳しい中においても最優先の課題として、国の有利な制度を活用しながら、そして県負担を抑制しながら、切れ目なく積極的に対策を講じていきたいと考えております。
 次に、チャレンジ山梨行動計画の見直しについての御質問がございました。
 国内の景気は一部持ち直しの動きもありますけれども、県内景気は依然として厳しい状況にあります。こうした状況下においては、議員の御指摘にありましたように、まず、本県経済の活性化に全力で取り組むことが重要であります。
 このため、現在、今回のチャレンジ山梨行動計画の見直しを行っておりますけれども、この見直しに当たりましては、現下の厳しい経済情勢への対応を最優先にいたしまして、経済対策や雇用対策など、本県経済の活性化や県民生活の安定に向けた取り組みを明らかにしていきたいと考えております。
 また、これとあわせて、環境対策や新エネルギー対策、果物などの輸出環境対策など、新しい政策課題に関する施策や事業につきましても、積極的に追加をしていきたいと考えております。
 一方、百年に一度と言われる未曾有の不況下において、地域経済の活性化を図り、それを県の財政基盤の強化に、ひいては諸施策の充実につなげるという行動計画に掲げた基本戦略を見直すべきではないかという声があることは、私も承知をいたしております。
 しかしながら、私としては経済の成長なくして県財政の再建はなし得ないというふうに考えておりまして、当面する経済情勢がいかに厳しくても、その基本戦略については長期的な視点に立って堅持をすべきものだというふうに考えております。
 今後とも、行動計画が県政運営の基本指針としての実効性を確保できるように、県議会や総合計画審議会での御論議を初め、県民の皆様からの御意見を伺いながら見直しを進めまして、本年末には見直しの結果を公表していきたいと考えております。
 次に、低炭素革命についての御質問がございました。
 御質問の第一の実行計画の施策体系についてでございますが、山梨県地球温暖化対策実行計画では、二酸化炭素の排出抑制対策、森林吸収源対策、再生可能エネルギーの導入などの施策体系に基づきまして、それぞれの主体が取り組むべき対策や県の主要な施策を示しておりまして、温室効果ガスの削減目標も定めております。
 二酸化炭素の排出抑制対策といたしましては、各事業者の自主的な取り組みを促す温室効果ガス排出抑制計画制度の導入とか、新エネルギーや省エネルギー性能の高い設備や機器の導入の促進を図るための環境対策融資や新エネルギーセミナーの開催とか、運輸事業者の自主的な取り組みを促す自動車環境計画制度の導入というようなものを行うということと同時に、環境家計簿や緑のカーテンなど、身近な取り組みを促進するために、温暖化防止活動推進センターや温暖化防止活動推進員と連携した啓発活動などに取り組んでまいることにしております。
 また、本県の豊富な森林資源を活用して森林吸収源対策を進めることにしておりまして、間伐などの森林整備、保全を進めると同時に、やまなしの森づくり・CO2吸収認証制度の導入を条例でいたしまして、これによって企業や団体の森づくりへの参加を促進してまいります。
 さらに、再生可能エネルギーの導入につきましては、本県の恵まれた自然環境を生かして、太陽光発電や小水力発電の普及促進、バイオマスの利活用の促進を図るということと同時に、燃料電池の技術開発の推進などにも積極的に取り組んでまいることとしております。
 こうした事項を柱といたしまして、やまなしグリーンニューディール計画というものを作成し、推進していくことにしております。
 御質問の第二の太陽光発電設備設置の考え方についてでございますが、太陽光発電については県が率先して県有施設に太陽光発電設備を導入するということにしておりまして、この補正予算におきましては、県庁の北別館など三施設の設計調査費と、三十四施設の導入可能性調査費を補正予算に計上したところであります。
 また、農村地域におきましても、農業関連施設など二カ所で太陽光発電施設を整備していくということと同時に、県内における導入可能性調査を実施することにしております。
 これらの取り組みによりまして、県内での太陽光発電の普及促進につなげていきたいというふうに考えております。
 第三に、やまなしグリーンニューディール計画の財源についての御質問がございましたけれども、これは、国庫補助金とか、あるいは地域活性化・経済危機対策臨時交付金、あるいは安全・安心な学校づくり交付金というような交付金もありまして、こういうものを充てるほか、国の地域グリーンニューディール基金事業というものもございます。この地域グリーンニューディール基金というものを使いまして、今後二十三年度末までを事業期間とする新たな基金を設置いたしまして、この基金も活用する中で積極的な事業を展開してまいりたいと考えております。
 最後に、国の直轄事業の地方負担金についての御質問がございました。
 本県では、中部横断自動車道とか新山梨環状道路など、あるいは富士川の治水対策、重要な社会基盤整備が国直轄事業として行われております。国直轄事業では言うまでもなく、道路法とか河川法に基づきまして、費用の一部を都道府県が負担する直轄負担金を県としては支払ってまいりました。
 しかしながら、この直轄負担金につきましては、地方に対する情報提供が十分でないということから、これまでも全国知事会等を通じて負担金の基準や内訳の一層の情報開示、地方の意見の反映ができるような制度への改善というようなことを知事会として求めてきたところであります。
 こうした中、本年四月には平成二十一年度分の事業計画と直轄金の負担予定額が通知をされまして、六月に開催された山梨県事業連絡協議会で関東地方整備局から内容の説明が行われました。
 また、五月には、平成二十年度の実績について、情報提供と内容の説明がありました。
 そこで、この説明内容の概要及び国にどのような対応をしていくかという御質問でありますが、国から提示された資料では、工事費関係や業務取扱費の内容等が項目ごとに明示されるなど、従来に比べれば細分化された内容となっておりますけれども、なお不明な点も多く、これらにつきましては問いただしまして、順次回答をいただいているところであります。
 なお、平成二十一年度分につきましては、八月にさらに詳細な情報が提供されることとなっておりますので、不明な点があれば、さらなる情報提供を国に要請していきたいと考えております。
 また、直轄事業負担金制度のあり方についてどのように考えているかという御質問がございましたが、直轄事業負担金につきましては、まず、国は情報開示を徹底してもらわなければならないということと、当面は全国知事会で意見を集約しておりますので、この知事会意見にのっとって、現行の制度を改善すべきものと考えております。
 その上で、将来的には、国と地方の役割分担を明確にしまして、国が行うべき事業は国が負担をし、地方が行うべき事業は必要な財源を地方に移譲して地方がみずから行うという地方分権の基本的な考え方にのっとった制度となるように議論を進めていくことが必要だというふうに考えております。
 以上をもちまして私の御答弁とさせていただきます。その他につきましては、担当の部長からお答えをさせていただきます。
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◯副議長(浅川力三君)福祉保健部長、小沼省二君。
      (福祉保健部長 小沼省二君登壇)
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◯福祉保健部長(小沼省二君)望月議員の周産期医療体制の確保についての御質問にお答えします。
 まず、第一の御質問は、県立中央病院にNICUを増床することについての方針についてであります。
 本県では、ハイリスク分娩や、胎児・新生児に対して高度な医療提供を行う県立中央病院の総合周産期母子医療センターと、地域周産期母子医療センターである国立病院機構甲府病院と市立甲府病院、山梨大学医学部附属病院などの医療機関が、役割を分担しながら相互に連携して周産期医療を提供しています。
 国は、昨年十月の都立墨東病院の妊婦死亡事故を受けて、周産期医療と緊急医療の確保と連携に関する懇談会を開催し、その報告書の中で、NICUの整備方針を出生一万人につき二十五床から三十床を当面の目標とし、地域の実情に応じて整備を進めるとの考え方が示されました。
 この考え方に基づきますと、本県では年間出生数が約七千人であることから、NICU病床を十八床程度維持、確保することが目標となりますが、既に、県内には十八床のNICU病床が設置され、目標を達成している状態であります。また、人口の同規模の県と比較しても、対出生数当たりの病床数は高い水準を確保し、周産期死亡率の低さは全国トップレベルであります。
 しかし、十月からの国立病院機構甲府病院のNICU病床が六床から三床に半減されることになったことから、先般、県周産期医療協議会を開催し、対応策について検討を行った結果、引き続き、質の高い周産期医療の提供を続けるためには、現行の十八床体制を維持することが必要であり、そのためには県立中央病院の総合周産期母子医療センターにNICU病床を三床増床することが最良であるとの意見集約がなされました。
 県といたしましては、ハイリスク分娩への対応や胎児・新生児に対する高度医療を提供することは、県民が安心して出産や育児ができる体制を構築するために欠くことのできない政策医療であることから、六月補正予算に県立中央病院の総合周産期母子医療センター整備費七千九百万円を計上し、本県の周産期医療の提供を維持してまいります。
 第二の御質問は、今後、この機能を維持していくための方策についてであります。
 国立病院機構甲府病院のNICU病床数の縮小に伴い、他病院からのハイリスク新生児の受け入れに関しましては、中央病院に集中することが見込まれます。このため、当面、三床増床に対応したスタッフの確保を優先的に行うこととし、山梨大学に対し新たに小児科医師を派遣してもらえるよう働きかけておりますが、現在のところ、年度中途であり、医師の確保は難しい面もあるが、最優先課題として対応する旨の回答をいただいております。
 また、看護師につきましては、増床に伴い新たに六名が必要となることから、中央病院全体の欠員分も含め十一名程度を本年十月から採用することとし、現在募集を行っております。
 一方、中央病院のNICUは、現在でも満床に近い利用率であり、増床後もこの状態が続くものと想定される中、今後ともNICUへの確実な受け入れを行っていくためには、NICUを脱することが可能となった新生児を受け入れる、いわゆる後方支援体制のさらなる充実を図ることが課題となっております。
 このため、NICUの増床とあわせ、NICUの後方病床であるGCUも四床増床することとし、また先般、新たに新生児の専門医等による協議会を設け、県内の周産期医療機関が連携し、中央病院のNICU退院後の新生児を受け入れる体制の整備についても検討を進めているところです。
 今後も、こうした取り組みを通じまして、本県の周産期医療体制の確保を図ってまいります。
 以上でございます。
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◯副議長(浅川力三君)農政部長、笹本英一君。
      (農政部長 笹本英一君登壇)
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◯農政部長(笹本英一君)望月議員の果樹農業の振興についての御質問にお答えします。
 次代につながる高収益な果樹農業を実現していくためには、高品質果実の生産による山梨ブランドを確立するとともに、担い手の高齢化などに対応した省力化対策や経営規模の拡大などを総合的に進めていくことが大切であります。
 このため、まず第一に、消費者ニーズにこたえられる、大玉で糖度の高い新品種の導入を進めることが重要であることから、果樹試験場が育成し、市場から高い評価を得ている桃やスモモのオリジナル品種など、すぐれた品種の早期産地化を図るとともに、特選農産物認証制度の活用によるイメージアップなど、県産果実のブランド化に向けた取り組みを積極的に進めてまいります。
 第二に、高齢化が進む中で、新しい技術の導入や果樹園の再整備により、省力化対策を進める必要がありますので、まず、果樹試験場で開発したブドウの摘粒作業を省力化できる成長調整剤の利用技術や、桃のY字仕立て、桜桃の垣根仕立てなど、効率的に作業が行える技術の普及に努めていきます。
 また、本県の果樹産地では圃場が小さく不整形で、多品目が混在して栽培されているなど、効率的な生産が難しいことから、樹間を広くとり樹高を低く抑え、大型防除機や軽トラックが入りやすく、作業の省力化が可能となるよう、果樹園の再整備を推進しています。
 具体的には、地域の合意形成や産地再生の計画づくりへの支援を行うとともに、苗木の植えつけやブドウ棚の再設経費への助成など、農家負担を軽減する措置を講じながら、圃場整備と品目別の団地化を進めているところです。
 第三に、担い手が不足する中で、将来の産地をリードする果樹農家の育成が必要であることから、認定農業者など、地域の意欲ある担い手に農地が集積できるよう、農業委員会や県農業振興公社による農地の情報提供とあっせん、農地取得のための資金貸し付けなどの支援を進めていきます。
 あわせて、大規模な法人化を目指す経営体に対しては、専門チームが経営プランの策定や経営管理等の重点的な支援を行う中で、果樹の大規模経営のネックとなる冬季の雇用を維持するためのトマトやイチゴなどとの複合経営や、観光と組み合わせた経営の多角化を指導するなど、活力ある果樹産地づくりを推進していきます。
 以上でございます。
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◯副議長(浅川力三君)県土整備部長、下田五郎君。
      (県土整備部長 下田五郎君登壇)
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◯県土整備部長(下田五郎君)望月議員の御質問にお答えします。
 まず、道路特定財源の一般財源化の影響についてであります。
 道路特定財源制度は、我が国のおくれている道路整備を促進する安定的な財源として導入され、本県の道路整備の進展にも大きく寄与してきたところであります。
 こうした中で、道路特定財源の一般財源化がなされましたが、本年度の当初内示の道路予算は、制度の変更に伴います手続上の未配分はあるものの、直轄事業と県事業を合わせて、ほぼ要望どおりの約三百六十八億円が配分されております。さらに、国の経済対策による補正についても約八十五億円が内示されるなど、十分な額が確保できたところであります。
 このことによりまして、本県の発展にとって重要な役割を担う中部横断自動車道を初め、新山梨環状道路、西関東連絡道路などの骨格道路につきましても順調に進捗が図られる見込みとなっており、本年度につきましては、一般財源化の影響はないと考えております。
 しかしながら、長期的に見れば道路整備のおくれなど、一般財源化の影響が懸念されるところでありますので、今後も地域経済の活性化や県民生活に必要な骨格道路網の整備について、十分な予算の確保ができるよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、地域活力基盤創造交付金についてであります。
 この交付金は、道路整備を中心に、関連するソフト事業も含め、地方の実情に応じた事業を柔軟に行えるよう、従来の臨時交付金にかわるものとして創設されたものでございます。
 本年度は、現在のところ、継続事業に対して国が予定しております交付予算額の約七割が配分されており、本県には約百二十五億円が配分されました。
 また、この六月に、道路ネットワークの整備を初め、おくれているハード面の整備に重点を置いた五カ年にわたる計画を策定し、本年度の残る配分及び明年度以降の事業費を国に要望したところでございます。
 今後は、この交付金を有効に活用し、本県の実情を踏まえ、積極的に道路整備に取り組んでまいります。
 以上でございます。
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◯副議長(浅川力三君)教育長、松土清君。
      (教育長 松土 清君登壇)
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◯教育長(松土 清君)望月議員の中学校学習指導要領改訂に伴う武道の必修化についての御質問にお答えします。
 日本人が大切にしてきた伝統、文化などをしっかりと身につけた、国際感覚のある生徒を育てるためには、武道の必修化は重要な役割を担うものと考えております。
 こうしたことから、専門的知識と適切な指導ができる力を兼ね備えた指導者の確保と育成が必要不可欠であります。
 県教育委員会では、このたびの学習指導要領改訂を踏まえ、中学校、高等学校の体育担当教員を対象に体育実技指導者講習会を開催する中で、本年度は柔道の指導力の向上を目指して取り組みました。
 今後、他の武道についても指導法の改善、開発に取り組んでまいります。
 一方、昨年度実施した文部科学省の調査によりますと、対象となった県内二十中学校、六十三名の体育担当教員の中には、有段者が柔道二十七名、剣道十一名おりますが、履修経験のない教員や指導経験の浅い教員もいることから、柔道、剣道等の関係団体にも協力を要請する中で、より専門的知識に裏づけされた適切な指導ができるよう、研修の充実に努めてまいります。
 さらに、地域に住む優秀な武道指導者の活用などにより、生徒がより高い技術的指導が受けられる環境づくりと、教員の指導力の向上に向けた取り組みを進めてまいります。
 以上でございます。
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◯副議長(浅川力三君)当局の答弁が終わりました。
 望月清賢君に申し上げます。残り時間は三分であります。
 再質問はありませんか。望月清賢君。
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◯望月清賢君 ただいまは、知事初め担当部長の皆さんには丁寧な積極的な御答弁をいただきまして、まことにありがとうございました。時間がありますので、二点ほど再質問させていただきたいと思います。
 まず、経済対策についてであります。
 地域活性化・経済危機対策臨時交付金が、本県に七十三億二千万円、見込みということで入っているんですけれども、その中で六月補正には約四十二億円余りが計上されております。経済対策というのは、やはりスピード感、これが最も大事というふうに私は考えます。そういう中で、残る三十一億円余りが未定になっているわけでありますけれども、県の施策の動向というのが市町村にも大きく影響する、こんなふうにも考えますと、早期の実現を希望するところであります。
 そして、予定されている使途とか、それから実施時期、それからどんなふうな今後の取り組みをされるのか、お伺いいたします。
 それから、次に、チャレンジ山梨行動計画の見直しについてであります。
 先ほどの御答弁の中で、経済対策を最優先、それから新規の追加事業をする中で今年度末に見直しの結論を出すという大変ありがたい御答弁をいただいたわけでありますけれども、昨年の九月、私が代表質問をさせていただきました折に報告された平成十九年度総合計画実施状況報告書の数値目標でありますけれども、達成状況を見ますと、幾つかの項目が進捗率が余りよくない、こういったものも見受けられます。
 中でも、「さわやか・やまなし」の実現の県民一人一日当たりのごみの排出量がマイナス三一・三%、そのほかにも、「つどう・やまなし」の実現の映画・テレビ等ロケ実施件数もマイナス五・六%と、進捗率がマイナスを示しているものもございます。このままでは、達成がなかなかおぼつかない、こんなふうにも心配するところであります。
 一たん掲げた数値目標というものは、計画期間の中途において変更するということはあまり好ましいことではないわけでありますけれども、行動計画が知事の任期の四年間に行う実行計画ということから見ますと、この成果がいずれ厳しくその状況が問われるということも考慮しますと、現実の数値目標を見直すということは選択肢の一つではないかなと感じるところであります。
 それで、今回の見直しに当たりまして、数値目標をどのように設定するのかについて、知事の御所見を伺いたいと思います。
 以上です。
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◯副議長(浅川力三君)総務部長、古賀浩史君。
      (総務部長 古賀浩史君登壇)
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◯総務部長(古賀浩史君)望月議員の、地域活性化・経済危機対策臨時交付金のうち、今回の補正予算に計上しなかった三十一億円余につきまして、その予定される使途と今後の実施時期の見通しについての再質問にお答えをいたします。
 地域活性化・経済危機対策臨時交付金につきましては、今回の補正予算では、特に緊急的な対策といたしまして、県内中小企業への経済対策として即効的な効果が期待できる維持修繕工事費などの県単独公共事業二十億円を計上するなど、当面の経済対策として必要な事業については速やかな計上を図るよう留意をしつつ、未来への投資、県民の安全・安心の確保といった観点から、現時点で可能な限りの予算計上を図ったものであります。
 この結果、交付見込み額七十三億円余に対しまして、約五七%の四十二億円余を計上いたしておりますけれども、関東甲信越各都県では聞き取りによりますと平均で約四九%の計上にとどまっておりまして、本県よりも八%低いという状況にありますので、本県では積極的な予算計上を図ったものというふうに考えております。
 残りの三十一億円余につきまして、その予定される使途と今後の実施時期についての御質問ですが、経済危機対策臨時交付金は、まず、国の補正予算に係る国庫補助事業等の地方負担に充当することが可能であります。
 先ほど答弁をいたしましたとおり、現時点では地域医療再生臨時特例交付金など、詳細が不明な国の補正予算に係る補助金等が多くありますので、今後さらに情報収集に努めまして、実施が必要な国庫補助事業等の地方負担の財源として活用してまいりたいというふうに考えております。
 また、それ以外にも、今回の予算に計上いたしております県有施設へ太陽光発電設備を導入するための調査事業を初めといたしまして、さらに調査や検討が進んでまいりますと、今後新たな事業の財源が必要となりますので、有効に活用してまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
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◯副議長(浅川力三君)知事政策局長、平出亘君。
      (知事政策局長 平出 亘君登壇)
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◯知事政策局長(平出 亘君)望月議員の再質問にお答えをいたします。
 行動計画の見直しに当たって、数値目標をどのように扱うのかという御質問についてでございます。
 行動計画に掲げました数値目標につきましては、計画初年度を経過した時点で、多くの項目が想定をした進捗率を上回っております。しかし、議員御指摘のように、幾つかの項目で進捗が思わしくないのがあるのも事実でございます。
 数値目標は、計画期間を通じました県政運営を県民の皆様の評価していただく上での重要な指標でありまして、よほどの状況の変化がない限り、当初に掲げました数値目標は変更すべきでないというふうに考えております。行動計画の数値目標につきましては、策定当初にも申し上げましたように、山梨の将来に明るい展望を開くという視点に立ちまして、あえて高目の目標を設定させていただいたところであります。
 今後とも、行動計画の基本理念であります暮らしやすさ日本一の実現を目指し、各般の施策を積極的に展開することによりまして、すべての数値目標が達成できますよう取り組んでまいります。
 以上でございます。
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◯副議長(浅川力三君)当局の答弁が終わりました。
 望月清賢君に申し上げます。残り時間がありません。
 これをもって、望月清賢君の代表質問を打ち切ります。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 明六月三十日、午後一時、会議を開き代表質問を行います。
 本日はこれをもって散会いたします。
                                         午後四時二分散会