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平成20年6月定例会(第5号) 本文




2008.07.03 : 平成20年6月定例会(第5号) 本文


◯議長(内田 健君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、諸般の報告をいたします。
 知事から、第八十三号議案について、お手元に配付のとおり提出がありました。
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◯議長(内田 健君)次に、前島茂松君外十一人から、議第八号議案について、お手元に配付のとおり提出がありました。
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◯議長(内田 健君)次に、日程第二、知事提出議案、第八十三号議案を議題といたします。
 知事から、上程議案に対する提案理由の説明を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)訴えの提起の件につきまして、御説明申し上げます。
 ジョブカフェやまなしにおける相談業務の委託に関して、平成十九年八月三十日、損害賠償請求の訴えが提起され、平成二十年六月二十六日、甲府地方裁判所から判決が言い渡されましたが、県といたしましては、判決内容に不服であり、控訴を提起することとし、地方自治法第九十六条第一項第十二号の規定に基づき、議会の議決をお願いする次第であります。
 何とぞよろしく御審議の上、御議決あらんことをお願い申し上げます。
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◯議長(内田 健君)知事の提案理由の説明が終わりました。
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◯議長(内田 健君)次に、日程第三、知事提出議案、第七十号議案ないし第八十三号議案、承第一号議案ないし承第三号議案を一括して議題といたします。
 これより、上程議案に対する質疑とあわせ、日程第四の県政一般についての質問を行います。
 発言の通告により、中込博文君に二十分の発言を許します。中込博文君。
      (中込博文君登壇)(拍手)
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◯中込博文君 私は、自由民主党輝真会の立場から、県政一般について質問いたします。
 横内知事が就任されて一年余り、知事の県政の取り組み姿勢には目を見張るものがあり、スピーディーに次々と懸案事項を処理していく知事の実行力には、深く敬意を表するものであります。
 「暮らしやすさ日本一」の山梨の実現に向け、チャレンジ山梨行動計画の施策・事業の成果が早期に結実することを期待いたしております。
 私も、県議会議員として一年が経過しました。今までの自分が政治に無縁であったがゆえに、常に謙虚に、少数会派に属しているがゆえに、権力に固執せず、県政を見詰めてまいりました。自称大戦略家よりも、常識ある一般人のほうが大局観を失わず、客観的な目で物事を見ることができる、そう思える場面も少なくありませんでした。
 個人の責任を負わず、また義務も果たさない手前勝手な自由と権利のみを主張する住民も少なくなく、行政などがこれら住民に振り回される余り、衆愚社会になりつつあるように思います。
 県議会においても、地方主権の時代に向け、議会の自律性や活性化が求められているところですが、いまだ、その保守的な体制に固執し、全員一丸となっての議会改革の積極性に欠けているように思われます。
 また、マスコミにおいても、世間に警告を発しようと努力されていることは十分理解できますが、枝葉末節なところに焦点を当て、問題の本質を見失い、結果的に衆愚社会に拍車をかけているようなことが、一部見受けられるように思われてなりません。
 今後とも、一般人としての率直な目を失わず、県政を真摯に見詰め、建設的な意見を申し上げ、県政に貢献してまいることをお約束し、以下、質問に入ります。
 まず、公立病院の再編・ネットワーク化についてお伺いします。
 先般、県内の十二公立病院の平成十九年度の病床利用率は平均六八・四%で、平成十五年度と比べると、一〇ポイント以上も低下しているとの報道がなされました。うち三病院は、病床利用率が三年間連続して七〇%未満となっております。また、産科・小児科などのさまざまな診療科で医師不足が生じるなど、医療体制の縮小を余儀なくされております。
 こうしたことから、私たち輝真会は、医療機関の役割分担を明確にし、それぞれの医療機関が緊密なネットワークを形成することによって、地域全体を包括する医療供給体制を確立することが重要であると主張してまいりました。
 国は、昨年十二月に示した「公立病院改革ガイドライン」の中で、各自治体に対し、二次医療圏内の公立病院の再編・ネットワーク化を推進するよう求めております。
 私は、もはや個々の公立病院単位での経営効率化や経営形態の見直しだけでは、病院経営の健全化や地域医療の安定的提供は確保できないのではないかと思います。二次医療圏単位で公立病院の経営形態を、一般地方独立行政法人化や指定管理者等の方法により一元化することが、医療の地域間格差を是正するものと考えており、その実現を大いに期待しているものであります。
 県では、本年度、公立病院の再編・ネットワーク化に関する構想を策定するとのことですが、本構想の策定に当たっては、医療機能の分担と連携を促進する観点が必要であると考えます。
 また、第二次救急医療機関、地域災害拠点病院、僻地医療拠点病院など、重要な機能を圏域内に確実に確保する観点が必要と考えます。さらに、地域間のバランスがとれた医師の配置が可能となる供給体制づくりが必要と考えます。
 公立病院の再編は、複数の市町村等の利益が相反することですから、個々の市町村や地元医療関係者などによる二次医療圏単位での検討を尊重することは当然のことですが、結論をスムーズに出すことは困難と思われます。そのため、構想策定に当たっては、県の主導的・主体的な役割が必要であると考えます。
 そこで、ネットワーク化するに当たり、二次医療圏内の公立病院をどのように再編していくのか、知事の所見をお伺いします。
 次に、JA営農指導との連携について、お伺いします。
 昨年十二月、やまなし農業の再生に向けて「やまなし農業ルネサンス大綱」が策定されました。計画の目標として、「担い手が育つ高収益な農業の実現」及び「魅力ある活力に満ちた農村の創造」が掲げられ、県が重点的に取り組むべき各種施策が示されており、その成果が期待されるところです。
 本県農業の現状を見ますと、農家数、耕地面積、農業生産額とも減少を続けており、その将来に不安を覚えるものであります。
 こうした中、経営の規模拡大や多角化等、企業的経営に取り組む農業法人の増加や、経営能力や人材を備える企業の農業参入など、まさに高収益な農業を実現しようとする新たな動きも生まれてきており、幾ばくかの光を感ずるものであります。
 しかしながら、本県農業の大半を担っているのは、あくまでも家族経営の農家であり、彼らのほとんどはJAを頼りに頑張っているわけであります。
 大綱の施策事業を推進していくためには、意欲ある農業者を重点的に支援することも大切ですが、こうした農家にも大綱に掲げる施策を周知し、きめ細かい支援をしていく必要があると考えます。
 県は、大綱が目指す将来像を実現するため、農家はもとより、JA等関係団体との緊密な連携と協調のもと、一体的な取り組みを推進するとしています。
 そこで、県の主要な施策事業に関し、JAとの連携についてお伺いします。
 まず、県は、近年の農家数の減少や農家の高齢化に対応するため、さまざまな担い手の育成を推進しておりますが、こうした取り組みに対し、JAとどのように連携していくのでしょうか。
 また、県は、環境にやさしい農業を目指し、化学肥料、化学合成農薬を低減する生産を推進しているところですが、取り組みの一層の拡大に向けて、JAとどのように連携していかれるのか、お伺いします。
 次に、丸山林道の南アルプス観光への活用について、お伺いします。
 南アルプスは自然の宝庫であり、そのすばらしい景観は、観光上、極めて大きな資源でもあります。しかしながら、南アルプス市という名前に魅せられて全国各地から我がまちに来られても、当の山々を間近に見ることができず、釜無川左岸地域に戻って、見てくださいというほかないのが現状であります。
 また、南アルプスに入山するに当たっても、南アルプス林道と県道南アルプス公園線は、六月下旬から十一月の初旬の四カ月以外は閉鎖されており、開通期間もマイカー規制を行っているのが現状であります。
 余り知られておりませんが、南アルプスに入るにはもう一経路、丸山林道があります。丸山林道には、南アルプスの雄大な景色を眺めることができる絶好のスポットがあります。林道は、今日まで、林業の活性化、治山・治水対策など、地域の発展に大きく貢献してきましたが、近年は、観光のため、環境保全のための道路としての重みもふえつつあると考えます。
 南アルプスには手つかずの自然が残っています。この手つかずの資源をどのように活用するかは、我々の手にあります。自然保護と観光は二律背反なのかもしれません。しかしながら、従来の金もうけだけの開発ではなく、知恵を出し合い、自然と調和のとれた活用を図る必要があります。
 米国のナショナルパークを訪問した際、レンジャーからこう言われました。「ガラガラヘビに出くわしても、ヘビをどけるのではなく、あなたが迂回しなさい。ヘビにかまれたとしても、あなたの自己責任です」と。個人が自己責任をとり、自然を破壊しないモラルを持ってこそ、自然との調和が図れると思います。
 このような理念に立ち、私は、丸山林道を活用して、自然と観光が調和した通年型の南アルプス観光の実現に向けて、県が主導性を発揮して取り組むべきと考えます。
 このためには、絶好のスポットである池の茶屋までの林道の通年開通が必要と考えますが、所見をお伺いいたします。
 次に、南アルプス市内の道路整備について、お伺いします。
 まず、アクセス西進道路についてであります。
 私は昨年九月議会において、県道今諏訪北村線と国道五十二号との交差点以西への道路整備について質問いたしました。
 県からは、この道路は良好なまちづくりに資するとともに、南アルプスの観光振興に寄与することから、変則交差点の改良計画を策定し、関係者との協議が整い次第、整備に着手するとの回答をいただきました。
 この道路は、中部横断自動車道の各インターからの人流・物流を誘導し、また、甲府都市圏との円滑な交流を形成するなど、今後の南アルプス山麓の振興において、最も重要な役割を果たすものと考えます。
 そこで、変則交差点の改良を初め、アクセス西進道路の今後の見通しについて、お伺いします。
 次に、韮崎南アルプス中央線についてであります。
 この道路は、地域の生活道路であるとともに、韮崎市の国道二十号を起点とし、中央市浅利に至るという、北巨摩方面と東八代方面を接続する、社会経済活動を支える重要な道路であります。
 しかしながら、韮崎市旭町から南アルプス市有野までの区間は、道路沿いに人家が連続しており、また、幅員も狭いため、車両のすれ違いが困難であり、通学児童の安全の確保ができないでいる状態にあります。
 こうしたことから、県ではこの地域を迂回するバイパスを計画していると聞いておりますが、どのように取り組んでいるのか、お伺いいたします。
 次に、防災教育と学校の耐震化について、お伺いいたします。
 まず、防災教育についてであります。
 先般、隣国の中国で四川大地震が発生し、死者・行方不明者が八万人に達するなど、未曾有の被害が生じました。
 地震が頻発する我が国においては、「災害は忘れたころにやってくる」のことわざは、もはや当てはまらず、「災害はあすにもやってくる」と考え、いざという場合の万全の備えが必要です。
 四川大地震の報道において、教室に残した教科書をとりに帰り、被災した子供がいたことを知り、子供たちに対し、日ごろから防災教育を行っていたら、未然に防げたのではないかと強く感じました。
 防災教育の難しさは、平時において、その真剣さ、緊張感を持たせることであります。日ごろの計画的な防災訓練や教育も重要ですが、家庭・地域社会・行政と連携し、児童・生徒の主体的な地域防災活動への参加を促進するなど、実践的な防災教育が必要ではないかと考えますが、所見をお伺いします。
 次に、学校の耐震化についてであります。
 四川大地震では、学校建築時に手抜き工事があったのではないかと、父兄が設計書の開示を要求したという記事も目にしました。
 先般の岩手・宮城内陸地震においては、二百六校の学校で被害が出たとのことであります。
 学校は、児童・生徒の学習・生活の場であるとともに、地域住民の災害時の避難場所でもあります。東海地震の切迫性が指摘されている本県においては、早急に学校の耐震化を推進すべきです。
 県立学校においては、現在、耐震化率が七七・五%、いまだ二十校六十九棟が未耐震であります。本年度は、都留高校など二校五棟の耐震工事に着手し、十三校二十七棟の耐震設計を行うとのことでありますが、いつ、すべての県立学校の耐震工事が完了する予定なのか、お伺いいたします。
 また、県内小中学校の取り組み状況を見ますと、耐震化率が七〇%を割り込む市があるなど、依然、市町村により意識の差があります。
 県教育委員会は、国からの伝達に基づき、遅くとも平成二十四年度末までに耐震化を行うよう要請したとのことですが、他の事業に優先して、早急に耐震化が完了するよう、市町村を促すべきと考えますが、所見を伺います。
 最後に、児童・生徒の不登校対策について、お伺いします。
 平成十八年度の不登校児童・生徒は、小学校で百九十一人、中学校で八百四十八人で、前年度より五・二%ふえており、現場の先生方はその対応に大変苦労されていると聞いております。
 不登校の児童・生徒の対応に多くの時間・労力を費やし、過重な負担の余り、教員までが不登校になる例もあるように聞いております。
 県教育委員会においては、不登校対策について適応指導教室の運営、スクールカウンセラーの設置など、きめ細かな事業を講じていることに対し、敬意を表します。
 私自身、自衛官時代、指揮官、教官、人事担当者などとして、人の心の問題に携わってきました。その中で、小さいころから愛情を持って、きちんとしつけられ、育てられた者は、何らかの原因で挫折したとしても、愛情と情熱で変えていくことができることを体験してきました。
 私見ですが、不登校の原因の多くは、基本的には家庭にあると考えています。親から甘やかされ、ちょっとしたことにも我慢できない心、しかられたことがなく、ちょっとした悪口にも耐えられないガラスのような心、これらの弱い心が、不登校の主たる原因ではないかと考えます。
 価値観の多様化した現代社会においては、なかなか解決することは難しい問題でありますが、教育現場において、愛情と情熱を持って児童・生徒の心を認識し、接することが大切と考えます。
 このため、教員OBのさらなる活用を図ることも重要ですが、私は、地域と学校が連携し、社会経験豊富な地域ボランティアを活用することにより、教員をサポートし、きめ細やかな指導を行う体制を構築することが、不登校対策に効果的と考えますが、県教育委員会の所見をお伺いいたします。
 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
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◯議長(内田 健君)中込博文君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)中込議員の御質問にお答えいたします。
 ただいまは、私のこれまでの県政運営に対し、高い評価をいただくとともに、一般人としての率直な目で県政を真摯に見つめ、建設的な意見を言いたいとの決意を披瀝されながら、県政各般にわたって御質問をいただきました。
 今後とも、県民の視点と発想に立ちまして、真の豊かさを実感できる山梨の実現に向けて、全力を傾注してまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、公立病院の再編・ネットワーク化について、御質問がございました。
 再編・ネットワーク化は、御指摘がありましたように、公立病院を取り巻く厳しい経営環境の中で、個々の公立病院単位では質の高い医療の提供は困難であるという認識に立ちまして、複数の病院間で役割分担を行い、地域全体で必要な医療サービスが継続的、安定的に提供できる体制をつくろうとするものであり、できるだけ早く取り組むべき課題だと考えております。
 このため、県におきましては、現在、二次医療圏ごとに、市町村、医療関係者などからなる地域保健医療推進委員会というものが設置されておりますので、この場におきまして、地域内で各病院が担っている機能とか、診療科ごとのお医者さんの配置の状況とか、患者の受療状況といった実態を踏まえながら、病院間でどのように機能を分担させることが適当かなどの検討を進めているところでございます。
 今後、病院間での診療科目の再編成や、経営主体の統合の可能性などについて、県も積極的に参画をする中で幅広い議論を重ねまして、関係者で合意を得て、二次医療圏ごとに地域の実情に合った再編・ネットワーク化の構想を取りまとめていきたいと考えております。
 その上で、市町村の代表や県医師会とか公立病院等の医療関係者などからなる全県的な組織として、山梨県医療対策協議会という協議会がありますが、この場におきまして、それぞれ二次医療圏内だけでは賄えない機能を、県全体でどのように補完をしていくかということについて協議を行い、本年度内を目途にしまして、県全体としての再編・ネットワーク化に向けた構想を策定してまいりたいと考えております。
 次に、JAの営農指導との連携をすべきだという御意見であります。
 本県の農業の再生に向けまして、「やまなし農業ルネサンス大綱」に盛り込んだ施策を総合的に進めているところでありますけれども、このためには、県とJAが一体となって、農業者に対する指導を展開していくことが大切であることは、御指摘のとおりであります。
 まず、担い手の育成についてでありますが、新規就農者や退職帰農者、農業生産法人など、地域の実情に応じた多様な担い手の確保が必要でありますので、県とJAが連携しまして、栽培技術や経営など、きめ細かい支援、指導を行っております。
 例えば市川三郷町におきましては、地域の特産でありますスイートコーンなどの産地をさらに拡大していくために、新規参入希望者に対しまして、県が資金活用の面などの就農のアドバイスを行い、JAが研修用の農地や機械の提供を行うなど、両者が連携して担い手の育成を図っているところであります。
 また、環境にやさしい農業の推進に向けて、県とJAが連携し、農薬の低減と堆肥による土づくりに積極的に取り組む農業者を、桃やスモモといった生産部会単位でエコファーマーとして認定するなど、地域ぐるみの取り組みを一層拡大しております。
 南アルプス市のスモモ産地におきましては、化学合成農薬を減らしていくために、県がいわゆるフェロモンなどの交信攪乱剤を利用した新たな低減技術の現地実証を行いまして、JAでは、この技術をもとに農薬の散布回数を減らした防除暦を作成し、生産組織を通じ普及を行っております。
 こうした取り組みの結果、販売農家に占めるエコファーマーの割合は、全国第一位の三三%となるなどの成果を上げております。
 今後も、地域の営農形態を踏まえながら、JAとの連携を強化し、新品種の導入や新技術の普及定着などに努めてまいりたいと考えております。
 以上をもちまして、私の答弁とさせていただきます。その他につきましては、担当の部長からお答えをさせていただきます。
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◯議長(内田 健君)林務長、千野博君。
      (林務長 千野 博君登壇)
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◯林務長(千野 博君)中込議員の丸山林道の南アルプス観光への活用についての御質問にお答えいたします。
 林道は、森林の適切な整備や管理のための施設であるばかりでなく、山村地域の重要な生活基盤の役割をも果たしております。
 また、近年は、自然志向の高まりから、登山や森林セラピーなどを目的とする多くの方々に利用されております。
 増穂町平林地区と早川町奈良田地区を結ぶ丸山林道は、幹線林道であるとともに、櫛形山への登山やもみじ狩りなど、観光面でも活用されております。
 このため、カーブミラー、ガードレールなど、安全施設の整備や案内板の設置などを行ってきたところであります。
 しかし、林道のほとんどは幅員が狭く、山間の急峻な箇所を通過しており、積雪や雪崩、春先には落石や土砂崩落、倒木が発生する危険性が高いことから、多くの林道を冬期間は閉鎖しております。
 丸山林道につきましては、最高地点である池の茶屋付近の標高が千七百メートルであるため、積雪が八十センチメートルに達するなど、県内の林道の中でも、冬期の気象条件は大変厳しく、利用者の安全を考えれば、通年利用は困難な状況であります。
 今後とも、南アルプスの観光振興を見据えながら、春から初冬にかけての通行可能な期間には、より多くの人が利用できるよう、安全性の確保、利便性の向上に必要な整備を進めてまいります。
 以上でございます。
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◯議長(内田 健君)県土整備部長、下田五郎君。
      (県土整備部長 下田五郎君登壇)
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◯県土整備部長(下田五郎君)中込議員の南アルプス市内の道路整備についての御質問にお答えいたします。
 まず、アクセス西進道路についてでございます。
 県道今諏訪北村線の終点と国道五十二号との変則交差点につきましては、正規な形状の十字交差点となるよう、設計を進めてきました。
 また、この交差点以西のいわゆる西進道路については、南アルプス市が整備することとしておりますが、県の交差点改良と一体的に整備ができますよう、先月より市とともに地元説明会を開催しているところでございます。
 今後も、南アルプス市と連携し、地元の理解が得られ次第、現地の立入調査を行うなど、早期事業着手に向けて努力をしてまいります。
 次に、韮崎南アルプス中央線についてであります。
 当県道の南アルプス市有野地内は、人家が連檐し、幅員も狭く、小学校にも隣接しているため、歩行者の安全と円滑な交通の確保が望まれていました。
 しかしながら、周辺には社会福祉施設や公園、遺跡などが点在しており、計画に地域の意見を反映させることが重要と考え、このため、地元代表との意見交換会、地区ごとの集会やアンケートを実施してまいりました。
 その結果、現道の東側の市道、通称ウエスタンラインに接続するバイパスルートを選定したところでございます。今後は地元説明会などを行いまして、早期の事業化を目指してまいります。
 以上でございます。
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◯議長(内田 健君)教育長、廣瀬孝嘉君。
      (教育長 廣瀬孝嘉君登壇)
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◯教育長(廣瀬孝嘉君)中込議員の御質問にお答えします。
 最初に、防災教育と学校の耐震化について、お尋ねをいただいています。
 まず、防災教育についてであります。
 現在、各学校では、避難訓練等を実施する際には、開始時刻を告げずに行ったり、けが人や行方不明者の発生を想定したりするなど、より現実的で、臨場感のある訓練が実施できるよう努めています。
 また、社会科見学などで、消防署や防災安全センターを見学する際には、起震車での地震体験や煙の中での避難体験をさせるなど、さまざまな機会をとらえて、緊急時に的確な状況判断や適切な行動がとれるよう、指導しています。
 今後は、登下校時や家庭・地域の危険箇所や避難場所等を示した防災マップを、保護者や地域の方々と一緒に作成する活動を一層推進するなど、家庭や地域と連携した防災教育の充実に取り組んでいきます。
 次に、学校の耐震化についてであります。
 県立学校を含めた県有施設全体の耐震化については、山梨県耐震改修促進計画により、平成二十七年度末までに完了することとしておりますが、児童・生徒の安全性確保を最優先に、学校施設の耐震化を加速し、現在、着手している耐震補強については、速やかに完了するよう努めてまいります。
 また、県内の公立小中学校の耐震化率は、本年四月一日現在で八〇・九%、全国で第六位となっておりますが、本県では二十六市町村が東海地震に係る地震防災対策強化地域に指定されており、特に迅速な耐震化が必要です。
 とりわけ、大規模な地震により倒壊等の危険性が高い建物については、年次計画の前倒しなどにより、早期に耐震化が図られるよう働きかけてまいります。また、国に対しても、必要な予算措置が確保できるよう、引き続き要請を行ってまいります。
 次に、児童・生徒の不登校対策についてであります。
 平成十八年度の小中学校不登校児童・生徒数は千人を超えており、県では、引き続き学校教育の最重要課題ととらえ、「スクールカウンセラー活用事業」「心の相談員派遣事業」「適応指導教室」などの取り組みを行っております。
 特に「スクールカウンセラー活用事業」では、不登校対策の重要な柱として、スクールカウンセラーをすべての中学校を含め、県下百一校に配置し、児童・生徒の心のケアと教職員の指導力の向上に努めてまいりました。
 さらに本年度は、社会福祉士や精神保健福祉士等の資格を持つ方々を中心とした「スクールソーシャルワーカー活用事業」を立ち上げ、家庭や地域等、子供を取り巻く環境に働きかけ、問題解決を図っているところです。
 今後は、学校のさまざまな取り組みを支援する「学校応援団」等を含めた地域の方々との連携を図る中で、教員OBや地域ボランティアの豊かな経験や知恵を生かし、不登校対策のさらなる充実に努めてまいります。
 以上でございます。
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◯議長(内田 健君)当局の答弁が終わりました。
 中込博文君に申し上げます。残り時間がありません。
 これより中込博文君の一般質問に対する関連質問に入ります。
 この際申し上げます。関連質問については、その冒頭に関連する事項を具体的に発言願います。
 まず、自党派の関連質問に入ります。丹澤和平君。
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◯丹澤和平君 公立病院の再編・ネットワーク化について、三点、御質問いたします。
 地球より重いと言われている人の命を守るために、身近に整備された病院があることは本当にありがたいことであります。しかし、現状の公立病院を見ると、医業収益の低下による経営悪化、それから医師の確保の問題等から、縮小を余儀なくされているわけであります。
 こういう中で、二次医療圏の再編・ネットワーク化を進めるためには、私は二つの大事なことがあると思っています。まず第一には、圏域内の公立病院の再編をすること。二つ目は、それぞれの公立病院の機能分化を明確にしなければならない。どこの病院もみんな、内科が欲しい、整形外科が欲しい、こう思っているわけでありますが、これを機能分化していかないと、なかなかネットワーク化できないと思うのであります。
 これらの課題を、今、御答弁をいただいた中では、地域保健医療推進委員会で解決すると、こういうお答えでありました。医師の派遣元であります医局や、あるいは市町村の利害が複雑に絡むこういう問題を、市町村側関係者だけで構成するこの委員会で、うまく解決できるのか、大変疑問に思っております。
 そこで、私は県がもっと積極的にこの機能分化、あるいは再編整備に積極的に加わるべきではないかというふうに考えております。この点について、まず第一点目、お伺いいたします。
 二点目であります。国が昨年の十二月に公立病院の改革ガイドラインを示しました。このガイドラインによりますと、三年連続して病床利用率が七〇%を切った病院については、病床数を削減するか、あるいは診療所に移行するか、抜本的な改革をしなければだめだというふうに示されているわけであります。それも、二十年度中につくれという、このガイドラインの求めであります。
 もうあとわずかの月数しかありませんが、県は、この七〇%を切っているところが、現在、県内に三病院あるそうでありますけれども、この三病院に対して、どのような指導助言をしようとしているのか、基本的な考え方だけで結構でございますので、お聞かせ願いたいと思います。
 それから、最後に三点目でありますけれども、県がことしの三月、山梨県地域保健医療計画というのを策定いたしました。この中では、医療圏が一次医療圏、二次医療圏、三次医療圏とありまして、なおかつ、その医療圏で行うのを一次医療機能、二次医療機能、三次医療機能と分けてありますが、私は今回、この二次医療圏についてお伺いいたしますけれども、二次医療圏の中では、健康増進から疾病予防、リハビリテーションに至るまで、この二次医療圏内で完結するというふうに書いてあるわけであります。
 しかし、先ほどの知事の御答弁によりますと、二次医療圏内では補完できないものについては、県下全体でやるというお答えでありますけれども、ことしの三月つくったこの計画が、既にもうこの医療圏内では完結しないというふうに聞こえるんですけれども、いかがでしょうか。また、この計画どおり、二次医療圏内での医療機能を完結させるよう、どういう方途で行うのか、御所見をお伺いいたします。
 以上であります。
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◯議長(内田 健君)福祉保健部長、小沼省二君。
      (福祉保健部長 小沼省二君登壇)
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◯福祉保健部長(小沼省二君)丹澤議員のネットワークに関する関連質問についてお答えいたします。
 第一点目が、二次医療圏のネットワークづくりにおいて、県はどう関与していくのかという御質問でございます。
 このネットワークづくりは、御存じのように、国の公立病院改革ガイドラインに基づいてつくっていくわけでございますけれども、このガイドラインの中では、それぞれ病院を持つ市町村が、改革プランをつくりなさい。その改革プランをつくる中で、一つ目が、経営の効率化のこと。二つが、ネットワークのこと。三点目が、経営形態についてどうするのかと、この三つでしっかり考えなさいということでつくっているのですけれども、このプランづくりというのは、住民との関係とか医療現場との関係等、非常にナーバスな問題をたくさん含んでございますので、この改革プランがまずしっかりできないと、ネットワークをどうしていくのかというのが難しい話になりますので、今、まずこの改革プランを住民の方々とか医療現場の方々と協議しながら、しっかりつくってくださいと、そういうことを市町村に一生懸命お願いしています。
 そのときの課題が、ネットワークが出たとき、ネットワークでいろいろな課題が出てくると思います。その中で、せっかくつくったプランを、どうネットワークづくりの中で生かしていくかということが、これに県が関与していくところではないかと思っております。
 ただ、この間、六月にスタートしたばかりでございまして、第一回目で、地域保健医療推進委員会の中で、地域のこれからの人口の推移とか高齢化の推移とか、今、それに対して、医療提供の状況とか受診の状況とか、そういったことを、まず概況、基礎的なデータをお示しして、地域保健医療の中で共通の御理解をいただいて、これからいよいよネットワークというような御議論をいただくんですが、今後、この中で、改革プランを実際に生かしていく課題というものが、いろいろな課題が出てくると思いますので、そこの中で一生懸命、県が関与をしていきたいと思っています。
 第二点は、七〇%未満の病床利用率の病院に県はどう取り組んでいくのかということでございます。これも一と微妙に関係するものでございまして、市町村の病院をどういうようにしていくのかということ、まず改革プランをしっかりつくっていただくと。それをしっかり我々がお願いしていくということ。その中で、先ほど議員からもありましたように、当然、改革プランの中に、診療科目をどのように見直していこうとか、病床を減らしていこうとか、さらには診療所にかえようとかいう話が出てきますので、そういった見直しの結果、いろいろな課題が出てくるので、それをいかにネットワークの中で補完していこうかと、そういうところに我々も一生懸命、知恵を絞っていきたいと思っておりますので、そこの部分で、県も地域保健医療推進委員会の中で、そういう立場で一生懸命、知恵を出していきたいと思っています。
 三点目が、二次医療圏に必要な医療の確保をどうするのかというお話でございます。
 確かに二次医療圏、本来は一時的な入院需要というのは、ここで完結すべきものでございます。そういった形で、保健医療計画もつくってあるんですが、今、医師不足の中で、非常に厳しい状況でございます。とりわけ産科などは、二次医療圏で確保できない状況がございますので、これは知事さんを初めとして、私ども一生懸命取り組んでおりますけれども、なかなか全国的な医師不足の中で、解決できないというのが現状でございますので、まず、この医師不足をしっかり対応していきたいです。中長期的には、先日、知事さんがお話ししたように、奨学金等々の中で解決できる方向にあるんですが、中長期のその前の段階は、二次医療圏のネットワークみたいな中、それを県がどのように補完していくかということで、解決せざるを得ないということをまず御理解をいただければと思っています。
 そんな状況でございます。ありがとうございます。
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◯議長(内田 健君)自党派の関連質問の残り時間がありませんので、自党派の関連質問を打ち切ります。
 これより他党派の関連質問に入ります。小越智子さん。
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◯小越智子君 公立病院の再編・ネットワーク化について、関連質問します。
 公立病院改革ガイドラインは総務省が発表したものです。厚生労働省ではないところにその意図があると、私は思います。地方交付税を減らすことがねらい。自治体病院が減れば、それだけ地方交付税を減らせ、医療費抑制政策の究極、病院そのものを減らせるからです。再編・ネットワーク化は、公立病院だけにとどまらず、公的病院や民間病院との統合、再編、譲渡も含み、地域の医療供給体制そのものを大きく変更させるものになります。
 先ほどの答弁の中で、役割分担、機能分担をしていく。そして、診療科目の再編、また経営の統合という言葉もありました。県は、病院のベッドがなくなる。そして、機能そのものが変わるということに、それを考えているんでしょうか。県は保健医療計画で、例えば中北地域で基準ベッド九百三十五床減らすと計画しています。国は、この公立病院の再編で、この目標数値と整合性を持たせるようにとも言っているわけでして、県は、この保健医療計画の数値目標を念頭に置いて、この公立病院の再編・ネットワークを考えているんでしょうか。
 そして、審議する地域保健医療推進委員会、これは傍聴ができるのでしょうか。議事録は公開されるのでしょうか。論議の経過はどのように示されるのでしょうか。論議の経過もわからず、県から押しつけられるだけでは、地域の病院がなくなり、診療科目がなくなるようなことを住民に非公開で、結果だけを報告するようなことがあってはならないと思います。当該の自治体が決めたのか、県なのか。責任も不明確なまま、住民から医療を受ける権利を奪うようなことは許されないと思います。少なくとも公開すること。住民との公聴会、意見交換会などの開催も必要と思います。ことしじゅうという時間を区切るのでは、十分、論議は尽くせません。期限を設定するというのは、県立病院の独法化ともあわせるというのであれば、なおさらのことです。
 峡南地域の六つの病院長は、県医師会に対して、峡南地域の医療体制の提言を出し、「常に住民とともに、地域とともに病院はある。病院間のネットワーク化や経営の効率は必須であるが、整理統合され、廃止してよい病院など一つもない」と結論で述べています。
 地域の自治体病院は、住民の生活になくてはならないものです。住民への説明もなく、再編、廃止となることなど、あってはなりません。高齢者にとって、そしてまた医療機関が少ない地域では、そこに住むことができなくなってしまいます。
 先ほど、利用率七〇%以下といったのは、大もとには国の低医療費政策、医師不足にあります。再編・統廃合の真のねらいは病院つぶしです。県は、国、総務省の言うままに公立病院の統廃合を進めれば、住民の医療や命を守ることはできないと思いますが、いかがお考えでしょうか。見解を求めます。
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◯議長(内田 健君)福祉保健部長、小沼省二君。
      (福祉保健部長 小沼省二君登壇)
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◯福祉保健部長(小沼省二君)小越議員の関連質問にお答えをいたします。
 まず、ネットワークづくりということでございますが、ネットワークづくりは、基準病床との関係の一つかとのお尋ねであったかと思います。
 今度のネットワークづくりは、直接、基準病床とリンクする話でございませんでして、医師不足とか公立病院をめぐる経営環境、厳しい状況にございますので、限られた資源をいかに有効に活用して、地域全体で医療の提供を確保していこうかと、そういう観点で進めるわけでございまして、病院つぶしとか病床減らしということとは、直接リンクするものではございません。
 二つ目は、地域保健医療推進委員会の議論、またネットワークづくりの結果等について公開せよというお話でございます。
 今、地域保健医療推進委員会は六月から立ち上げて、今、議論進めておりますが、この中には、住民の方、医療を受診される方も入っておりまして、中北の場合は公募の方も入っております。議論はそういった形で進めさせていただいておりまして、ただ、この問題は非常に利害、医療の問題ですから、非常に微妙な問題がございますので、審議の段階では、議論の段階ではちょっと非公開にさせていただいています。
 ただ、まとまった結果については、住民の御理解を得て進めていかなければならない問題でございますので、パブリックコメント等、そういったもので、住民に意見を求めていく、そんな考えでおります。
 三点目は、一番と関係あるんですが、ネットワークづくりとか公立改革プランは病院つぶしではないかということですが、今回のプランは、公立病院が厳しい。本県も、先ほど申し上げましたように、平均して六八・四%の病床利用率、それから十二の病院のうちの三病院以外は経常収支で赤字が出ていると、非常に厳しい状況でございますので、これをいかに安定的に継続的に住民に医療を提供していくかという観点で、今回のネットワークを検討しているわけでございまして、決して病院つぶしという話ではございませんので、御理解をいただきたいと思います。
 以上でございます。
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◯議長(内田 健君)他党派の関連質問の残り時間は二分であります。
 ほかに関連質問はありませんか。小越智子さん。
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◯小越智子君 住民との関係をつくらなければならないと先ほど答弁がありました。それなのに、論議の経過はすべて決まった後に公開して、パブリックコメントだけでは、地域の住民にとってみれば、大きな問題です。そして、先ほどは、病院をつぶすものではないとおっしゃいましたけれども、経営の統合、診療科目の再編ということが、先ほど答弁がありました。となりますと一番のねらいは、総務省が発表しているんですから、そこをやっぱりよくつかんでもらいたい。
 それであれば、地域の住民がわからないままに、すべてが結果報告されるのでは、地域住民の地域医療は守れないと思います。少なくとも、論議の経過は公開すること。傍聴も可能にする、もちろんですけれども、意見交換会、公聴会をしっかり開くべきだと思いますが、その点について、再度答弁をお願いします。
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◯議長(内田 健君)福祉保健部長、小沼省二君。
      (福祉保健部長 小沼省二君登壇)
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◯福祉保健部長(小沼省二君)小越議員の関連質問にお答えいたします。
 地域保健医療検討委員会の議論を公開すべきというお話、再度いただきましたけれども、本当にこれ、いろいろ住民の利害に関係するものでございます。フリーの御立場で、そういった利害を取り除いた立場で、自由な御意見をいただきたいと思っておりますので、その結果はしっかり公開をさせていただきまして、パブリックコメントで県民の方の意見をいただくことにしておりますので、この審議の過程は、自由な発言を確保するという観点から、今後も公開をする予定はございませんので、御理解をいただきたいと思います。
 以上でございます。
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◯議長(内田 健君)他党派の関連質問の残り時間は一分であります。
 ほかに関連質問はありませんか。
      (「なし」と呼ぶ者あり)
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◯議長(内田 健君)他党派の関連質問を打ち切ります。
 これをもって中込博文君の一般質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後一時五十七分休憩
      ───────────────────────────────────────
                                         午後二時三十分再開議
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◯副議長(樋口雄一君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第三及び日程第四の議事を継続いたします。
 発言の通告により、土橋亨君に二十分の発言を許します。土橋亨君。
      (土橋 亨君登壇)(拍手)
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◯土橋 亨君 私は、無所属の立場から、今定例会に提出されました案件、並びに県政一般について質問させていただきます。
 昨年の九月定例会において、私の政治姿勢として、企業活動の中で交流のあったさまざまな分野で働く皆さん、あるいはボランティア活動の中で交流のあった皆さんからいただいた県政に対する生の声を県政に届け、県民のための施策を提言し、少しずつでも実現していけるよう取り組んでまいりたいと申し上げました。
 そして、一年間、そのような気持ちで議会活動に邁進してまいりました。
 そのような中、同定例会で、ユニバーサルデザインを生かした施設整備について提言させていただいたところ、山梨県車いす生活者の会「ステップアップ」の皆さんから、本年四月十五日、甲府市北部の「武田の杜」の中にあります健康の森にバリアフリー型遊歩道を整備するに当たって、県から現地に招かれ、意見を求められたとの話を聞き、私としても大変うれしく思った次第であります。
 知事は、年二十回の県政ひざづめ談義を開催し、県の現状や将来、あるいは県政全般の諸施策などについて、県民総参加の県政を推進するため、直接、県民の生の声・要望を聞き、県政に反映させようとしております。
 その結果、関係部局で検討し、予算化されたものがあったり、中には知事が直接各課に指示を出したものもあると聞いております。
 財政状況の厳しい今こそ、真に県民が望む事業の選別と重点化が求められていることを考えますと、このような知事の姿勢を高く評価するとともに、私としても、住民の声を県政に届ける役を担い、県政に対する提言を行おうとした初期の志を新たにしたところであります。
 今後も、県民のため、山梨県政進展のため、全力を尽くすことをお約束し、以下、質問に入ります。
 初めに、県立中央病院の経営形態の見直しについて伺います。
 昨年十二月の定例会において、県立中央病院が本県医療提供体制の中で果たしている役割については、県の責務として引き続き担っていく必要があるとの立場から質問をさせていただきました。
 しかしながら、本年三月、県立病院経営形態検討委員会から一般地方独立行政法人化が本県の病院事業に最もふさわしいとの報告がなされましたことから、再度、この問題を取り上げさせていただきたいと思います。
 そもそも、県立中央病院の経営形態を見直すきっかけとなりました赤字の原因は、新病院建設に伴う多大な減価償却費の発生であります。
 この減価償却費は、現金支出を必要とする費用ではありません。つまり、この種の赤字が継続しても、現金が不足し、一時借入金によって医薬材料を購入したり、職員への給与を支払うような自転車操業的な経営に陥ることはありません。
 したがいまして、このことを理由としての経営形態の見直し、県からの独立には疑問を抱かざるを得ません。
 事実、この減価償却費が発生する以前の平成十三年度までは、赤字決算ではありませんでした。
 県立中央病院は、県民生活に欠くことのできない救命救急医療や周産期母子医療などの政策医療を提供している本県の基幹病院であります。
 県は、県立中央病院において政策医療を提供していく責任があり、県の手が届く病院として運営をしていくことが最も適切であると考えますが、知事の所見を伺います。
 一方、一般地方独立行政法人制度は、病院の判断で人員の確保が可能になるとともに、柔軟な雇用形態が実現できることや弾力的な予算執行など、魅力的な病院運営が可能となるとのメリットが報告されています。
 しかしながら、現在、県立病院に勤務している職員は、県に公務員として採用された者であり、経営形態を移行した場合、その県職員としての身分を失うことになります。
 もし、仮に一般地方独立行政法人化した場合でも、現在の病院職員が引き続き安定した処遇で医療を提供していけるのか、新たな医療技術者などの採用・確保が今までどおりにできるのかも、疑問のあるところであります。知事の所見を伺います。
 さらに、最近の報道を見ましても、また私の周囲からも、政策医療を担う県立病院の経営形態が変わることに対する不安の声が数多く寄せられております。これらの問題について、県民の不安をどのように払拭していくのか、あわせて伺います。
 次に、企業ニーズに合った技術系人材の育成について伺います。
 知事は、チャレンジ山梨行動計画を策定し、企業が必要とする技術系人材の確保・育成を重要施策として進めていくことを表明されました。
 過日、東京エレクトロンAT山梨事業所の主力事業が宮城県の新工場に移管されるという報道もありましたが、その理由の一つは、本県において人材が確保できないというものでありました。
 言うまでもなく、受注や生産をふやしていくためには、技術系人材の確保が重要であります。このことからも、私は、本県での技術系人材の育成が不可欠であると痛感し、積極的な推進を期待するものであります。
 私自身、会社を経営する中で、企業実習として宝石美術専門学校の学生を受け入れたこともあり、また、高校の就職面接のための模擬面接官を務めたこともあります。そこで強く感じたことは、企業としても、従来のように就職してから企業に必要な技術を持った人材を育てるということではなく、即戦力となる人材を求めているということであります。
 製造業の技術は日々進歩しており、例えば、コンピュータ支援による設計であるCADは、住宅設計だけでなく、宝飾デザインや機械、電気等の分野で広く活用されており、その技術を学ぶ県の職業能力開発施設やポリテクセンターの講座は、希望者が定員を上回る状況とのことであります。
 一方、こうした職業能力開発施設でニーズがなく、大幅な定員割れとなっている職業訓練の科目も少なくないと伺っております。
 現場の即戦力となる若手技術者を養成するためには、地場産業を初めとする製造業のニーズにマッチした職業訓練が求められるところであります。また、受け継がれてきた熟練技術を伝えていく観点からも、若手技術者の養成が重要であります。
 このような中、ことし開校十周年を迎えた産業技術短期大学校は、本県産業界に幾多の人材を輩出し、開校以来、就職率は一〇〇%との話であります。県民への認知度が低いために定員割れの状態であります。一方で、県内の中小企業では、採用したくても希望がかなわない状況もあると伺っています。
 本県産業の振興を図るためには、産業技術短期大学校の魅力を高め、実践的な教育を受けた技術者を県内産業界に供給することが急務であります。
 知事は、産業技術短期大学校と工業系高校の一貫型教育システムの構築などに取り組み、技術系人材の育成を推進するとしておりますが、現在の状況はどのようになっているのか、また、今後どのように取り組むのか、伺います。
 次に、高等学校における職業教育の推進について伺います。
 「二〇〇七年問題」と提起された、団塊の世代の大量退職時代を迎え、これまで長年にわたり蓄積をしてきた知識や技能をいかに後進に伝授するか、一企業にとどまらず、日本社会全体の課題となっております。特に、技術系人材を必要としている企業にあっては、一九九〇年代に始まる「失われた十年」の影響を受けて深刻な状況にあり、本県の産業を担う技術系人材の育成・確保を推し進めていくことが、喫緊の課題であると考えます。
 こうした現況の解決を目指し、企業の即戦力となるような実践的な教育を進めていく必要があり、最新の技術に対応した教育、教員の資質向上等、早急な取り組みが必要であると思いますが、所見を伺います。
 また一方では、若者のものづくり離れも指摘され、文部科学省のキャリア教育に関する報告書で、「働くこと」への関心・意欲の高揚と、学習意欲の向上や職業人としての資質・能力を高める指導の充実などを求めています。
 さらに、高等学校新学習指導要領の趣旨説明でも、経済のグローバル化や国際競争の激化、規制緩和等に伴う産業構造の変化等によって、我が国の産業界、企業が専門高校に求める役割や生徒への期待は変化しており、これらの変化に適切に対応した職業教育が肝要であるとされています。
 本県では、平成二十年三月に公立高等学校を卒業し、就職を希望した千百六十九名のうち、九一%が県内に就職しておりますが、これまで大学等に進学した者のUターン率は低く、人材確保がままならないとも聞いております。
 そこで、進学者も含め、県内企業への就職率を高めるために、子供たちが「働くこと」への意義や県内企業の理解を求めていくことが重要だと考えますが、どのように取り組んでいるのか伺います。
 次に、福祉教育におけるユニバーサルデザインの啓発について伺います。
 本県の平成十九年度福祉教育実施状況調査を見ますと、福祉教育は、県下の全小中学校でほぼ一〇〇%実施されています。大変すばらしい状況であると思います。
 内容は、老人ホーム、心身障害者施設などの施設訪問、福祉講話、交流教育、地域の清掃などとなっております。
 ここで感じたことは、奉仕の心を養うとともに、思いやりの心の醸成には、やはりユニバーサルデザインの啓発がより効果的なのではないかということであります。
 また、私と親交のある障害者団体で、県内の小中学校を訪問し、子供たちに車いすへの乗車体験、あるいはアイマスクを着用しながらの歩行体験をしていただき、終了後、子供たちとの話し合いの場を持つという自主的な活動を行っているところがありますが、学校により対応に温度差があると聞いております。
 自主的な活動ですので、学校の対応に多少の温度差があるのはいたし方ないことではありますが、その話を聞いて、学校での福祉教育が単なる知識の習得になっているのではないかと危惧したところであります。
 近年の殺伐とした青少年犯罪などを見聞きしますと、福祉教育は、優しさとかいたわりの心をはぐくむのに有効な手段であると考えますので、より積極的な推進をお願いしたいと思います。
 そして、福祉教育の中でのユニバーサルデザインの啓発を特に心に響くように進めるために、すべての学校、すべての生徒に最も効果的と思われる、実際に障害者と触れ合うような体験型の学習を望むものでありますが、教育委員会の所見を伺います。
 また、ユニバーサルデザインの概念を単に言葉として伝えるのではなく、子供たちの心の中、生活の中に普通に存在するような導きを期待するものであります。
 そのためには、教員自身の資質向上が重要ではないかと考えますが、あわせて伺います。
 次に、特別支援教育の充実について、二点伺います。
 まず、小中学校における特別支援学級の指導の充実についてであります。
 昨年度から、これまでの「特殊教育」が「特別支援教育」として新たにスタートし、本年度で二年目を迎えました。
 この制度のもとでは、これまでの特殊教育の対象の障害者だけでなく、知的なおくれのない、発達障害のある児童・生徒も含まれるなど、地域の小中学校における特別支援教育について、より一層充実されることが期待されます。
 こうした中で、地域の小中学校の特別支援学級に在籍しながら専門的な指導ときめ細やかな支援を受けたいという本人や保護者の願いが強まり、学級の設置数も増加していると聞いております。
 しかしながら、児童の中には、多動傾向が強く、着席して授業を受けることが困難な子供も、あるいは、基本的な生活習慣がまだ身についていないため、食事やトイレ、衣服の着脱などに、よりきめ細かな支援を必要とする子供など、障害の重度化・多様化が進み、一人一人の教育的ニーズに応じた指導が困難な面もあるとのことです。このような状況に対し、何らかの措置や対応が必要であると考えますが、所見を伺います。
 次に、特別支援学校の居住地校交流の推進についてであります。
 特別支援学校に通う児童・生徒は、卒業後、生まれ育った地域で生活していくことになります。
 そのために、自立と社会参加の観点から、特別支援学校に在籍しながらも、居住地の小中学校の授業に参加し、同じ地域に住む子供たちと交流や共同学習を通して友達関係をつくりながらコミュニケーションを深め、相互理解を図っていると聞いております。
 このような取り組みは大変大切なことであると思いますし、保護者の間からも、交流の機会をさらにふやしてほしいとの声を聞いております。
 こうしたことから、居住地校での交流や共同学習をさらに推進し、適切な指導や必要な支援が受けられるようにすべきと考えますが、あわせて伺います。
 最後に、学校へのクレーム対策について伺います。
 近年、日本も個人の主張が強くなり、一つ間違えると、だれもがクレームを受ける立場になりかねない状況で、地域生活や近隣でのトラブルも増加傾向にあります。当然、学校に対するクレームもふえているのではないかと思慮いたします。
 理不尽なクレームは教職員の気力をなえさせ、本来の業務に支障を生ずるおそれさえあります。一方、正当な要求は、学校の運営改善にもつながる大切なもので、対応を誤ると怠慢のそしりを受けることにもなりかねません。
 商売の世界では、「クレームは宝の山」という言葉があります。クレームの中には、新たな利益に結びつくヒントが隠されている場合があるということです。一方、たかりを初めとする理不尽な要求に対して、毅然とした対応をせず、安易な妥協をした場合には、同質の要求を次々に突きつけられ、客層が落ちてしまう、あるいは賠償を繰り返し求められるなどのおそれもあります。
 したがって、私もクレーム対応には大変神経を使い、組織的な対応を心がけております。
 行政についても同様だと思います。しかしながら、教員は、このようなクレーム対応になれていないこと、一人で対応するケースが多いこと、クレームをつけられたことを自分の能力不足と考え、表に出したがらない傾向にあるのではないかと考えます。
 最近は、苦情の内容も訴え方も次元が違ってきており、教職員では対応し切れない場合もあると聞いております。その結果、教職員の中には精神を病む者もあらわれ、まことに異様な事態であります。
 他県では、学校に対する理不尽なクレームに対応するために、学校現場に精通した相談員を配置し、法律的な対処が必要な場合は、顧問弁護士が相談に応じるような対策を立てたところ、あるいは苦情対応マニュアルを作成したところもあると聞いております。
 今後、他県のように難しいクレームや法律的な問題が生じた場合への対応が求められることも考えられます。
 そこで、こうしたクレーム等に対する県教育委員会の所見を伺います。
 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
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◯副議長(樋口雄一君)土橋亨君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)土橋議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、県民の生の声を県政に届ける役を担い、県政に対し提言をしていくとの決意を示されるとともに、県政進展のために御尽力いただけるとの言葉を賜りながら、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 今後とも、県民の要望に的確かつスピーディーにこたえる県政の推進に全力で取り組んでまいりますので、御理解、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、県立中央病院の経営形態の見直しの問題について、幾つか御質問がございました。
 まず、第一の御質問は、県立中央病院の赤字の原因は、新病院建設に伴う減価償却によるもので、それをもって経営形態の見直しは疑問であるという御指摘についてであります。
 減価償却費は、言うまでもなく、建物などの長期間にわたって事業活動に使用するものについて、資産価値の目減り分を費用として計上し、その年度の損益を適正に算出するためのものであります。
 確かに、現金の支出を伴うものではありませんけれども、企業体である以上、減価償却費を含めた収支で経営状況を判断すべきものでありまして、地方公営企業におきましても、法律上、減価償却費を含めて収支を算定することとされており、減価償却を含めた収支が赤字であれば、経営改善努力をしなければならないというふうに考えております。
 また、県立中央病院の経営形態の見直しは、今のような経営収支の赤字を解消するということだけではなくて、県民のニーズにこたえて、より質の高い高度な医療を提供していくために行うものでもあります。国においても、国立大学附属病院や国立病院等で、相次いで経営形態の見直しが行われ、各都道府県においても同様な動きが強まっており、昨年十二月に出された総務省の公立病院改革ガイドラインにおいても、経営形態の見直しが求められていることから、この機会にしっかりと検討すべきだと判断したところであります。
 二点目といたしまして、政策医療を確保する上で、県立中央病院は県の手が届くところに置いておくべきであるという御指摘がございました。いかなる経営形態になろうとも、政策医療の確保は、何よりも最優先で確保されるべき課題だというふうに考えております。
 今まで再々申し上げておりますように、仮に地方独立行政法人に移行いたしましても、県は、法人の憲法と言える定款に、政策医療の確保を明確に位置づけ、この定款に基づき中期目標を策定いたします。
 法人は、中期目標を指針として、政策医療の確保などの具体的方策を示す中期計画を策定し、県が、認可という手続を通じて、しっかりと担保していきます。
 毎年度終了ごとに、またさらには中期計画の期間満了のときに、その業務実績について、地方独立行政法人評価委員会の評価を受けることになります。
 また、財政の面では、毎年度、政策医療にかかる経費については、県が運営費交付金として法人に支出をすると同時に、高度な医療機器の購入や施設整備などが必要となった場合には、この独立行政法人は民間からの借り入れは禁止をされておりますので、県が貸し付けることになります。
 このように、法人運営ということになりましても、県の手から手放してしまうというものではなくて、県立中央病院が基幹病院としての機能をしっかり果たせるように、県が責任を持って担保していくことにしております。
 三点目として、一般型の地方独立行政法人になることにより、安定的な医療の提供とか、医療技術者の確保ができなくなるのではないかという御懸念が示されております。
 まず、安定的な医療の提供につきましては、県直営から法人運営に変わったとしても、県立病院であることは変わりはないわけでありまして、引き続き、県民の命と健康を守る者として、高い使命感とプライドを持って職務に当たってくれるものと確信をしております。
 また、医療技術者の確保につきましては、県の定員管理計画というものから除外をされて、法人限りで職員採用が行えることになりますので、現場のニーズや業務量に応じた柔軟な職員の採用が可能になり、より質の高い医療サービスを県民に提供できるものと考えております。
 最後に、経営形態が変わることについて、県民の間に不安の声があるという点でありますけれども、これについては十分な御説明が必要でありまして、県の広報紙とかホームページとか県政ひざづめ談義というようなさまざまな媒体や機会を通じて、県民の理解を深め、不安の解消に努めていかなければならないと考えております。
 次に、企業ニーズに合った技術系人材の育成についてという御質問がございました。
 県内経済の持続的な発展を図るためには、ものづくり産業の担い手である技術系人材の育成が不可欠であることは、御指摘のとおりであります。
 このため、県では、昨年度策定した「技術系人材の確保・育成対策アクションプラン」に基づきまして、すぐれた人材の確保・育成のために、初めて総合的な対策に今取り組んでいるところであります。
 この中で、産業技術短期大学校と工業系高校の一貫型の教育システムの構築につきましては、現在、各学校の関係者が連携推進検討会というものをつくりまして、検討を進めているところであります。
 検討に当たりましては、技術系人材の育成に対する企業のニーズというものをよく把握するために、新たに、企業を直接訪問して聞き取り調査を実施したり、生徒の進路希望や学校の認知度について把握するために、高校生はもちろんでありますが、中学生とその保護者についてもアンケート調査を行い、一貫型教育システムの構築に反映をしていくこととしております。
 今後、アンケート調査の結果などを踏まえながら、重複する履修科目の見直しなど、具体的な方策について検討を行い、明年度から、カリキュラムの連携等の新たな取り組みを順次実施してまいることにしております。
 あわせて、優秀な学生を確保するために、産業技術短期大学校を広く紹介する学校訪問とかイベントとか街頭キャンペーンというような広報活動を強化するとともに、教員の資質の向上、訓練内容の充実、それから、他の教育機関との連携による魅力のある学校づくりを積極的に推進してまいります。
 今後も、こうした対策を強力に展開し、本県経済を支える技術系人材の育成に努めてまいる考えであります。
 以上をもちまして、私の答弁とさせていただきます。
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◯副議長(樋口雄一君)教育委員会委員長、金丸康信君。
      (教育委員会委員長 金丸康信君登壇)
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◯教育委員会委員長(金丸康信君)土橋議員の特別支援学校の居住地校交流の推進についての御質問にお答えいたします。
 特別支援学校の居住地校交流については、児童・生徒が、将来、自立して地域で生活できるよう実施しておりまして、居住地の小中学校での授業や行事に参加することで、友達をつくり、相互理解やコミュニケーションを深め、居住地域での対人関係に広がりが見られるなどの成果が見られています。
 こうした取り組みについては、お互いの授業に配慮しながら行う必要があることから、特別支援学校と居住地校との連携を深め、共通理解を得た上で、さらなる交流機会の拡大に努めていく考えです。
 以上でございます。
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◯副議長(樋口雄一君)教育長、廣瀬孝嘉君。
      (教育長 廣瀬孝嘉君登壇)
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◯教育長(廣瀬孝嘉君)土橋議員の御質問にお答えします。
 まず、高等学校における職業教育の推進についてであります。
 地域産業を担う人材の育成が強く求められている中で、高等学校においては、地域の人材や民間の力も活用したキャリア教育・職業教育・ものづくりなど、実践的教育の推進が必要となっています。
 このため、実践的技術の習得を目指した、生徒の企業実習や企業技術者による授業、及び教員の企業での高度技術の習得などを柱とする「ものづくり人材育成のための専門高校地域連携事業」に昨年度から取り組み、技術系人材の育成に努めているところです。
 また、就業体験等により、望ましい勤労観や職業観を養うため、昨年度は延べ八百社を超える事業所の協力を得て、千八百名余りの生徒が「高校生インターンシップ推進事業」に取り組みました。
 さらに、本年度は新たに、企業の協力を得ながら、高校生が県内企業を理解し、山梨での人生設計を考えることを目的とした教材「山梨に生きる」を開発するなど、キャリア教育の推進を図っていきます。
 今後とも、産学官労連携人材確保・育成推進会議などの御意見も踏まえる中で、地域や時代のニーズにこたえる教育のあり方を考えながら、本県の未来を担う人材の育成に努めてまいります。
 次に、福祉教育におけるユニバーサルデザインの啓発についてであります。
 これからの山梨を担う子供たちが、障害をもつ方々の社会参加が進む今日にあって、すべての人が人格と個性を尊重され、快適で安全に暮らせるよう、ユニバーサルデザインの考え方を学習して、福祉の心をはぐくむことは非常に重要です。
 このため、各学校では、子供たちの成長段階や地域の特色に考慮しながら、福祉教育を学校の教育計画である教育課程に位置づけ、総合的な学習の時間や道徳・特別活動などの時間の中で、取り組みを進めています。
 具体的には、障害をもつ方を講師に迎えての福祉講話や、車いす・アイマスク・高齢者疑似体験用具を使っての体験活動を実施したり、特別支援学校との交流を推進したりして、障害をもつ方などの理解を深めています。
 また、各学校の福祉教育を担当する教員については、総合教育センターで「福祉・ボランティア活動」研修を実施し、実践的指導力の向上に努めています。
 今後とも、こうした取り組みを通して、ユニバーサルデザインの啓発を図るとともに、障害者との触れ合いや体験活動を大切にしながら、子供たちの心に響く福祉教育を推進してまいります。
 次に、小中学校における特別支援学級の指導の充実についてであります。
 小中学校に設置される特別支援学級については、子供や保護者の願いを踏まえ、市町村教育委員会と協議する中で学級増設が図られ、十年前に比べ、約二倍の学級設置となっています。
 こうした中で、障害の重度化・多様化に伴い、児童・生徒一人一人の教育的ニーズに応じた指導の必要性が高まってきており、以前にも増して、専門的できめ細かな対応が求められています。
 このため、指導マニュアルや研修内容の充実により、教員の資質向上に努めるとともに、学習活動上のサポートを行う特別支援教育支援員制度をより一層活用するよう、市町村教育委員会に働きかけるなど、支援体制の充実を図っていきたいと考えています。
 次に、学校へのクレーム対策についてであります。
 本県では、学校に寄せられる意見・要望・苦情など、いわゆるクレームの申し立てのうち、建設的なものは学校経営に生かす一方で、理不尽なものに対しては毅然とした態度で臨み、教職員個人ではなく、組織的な対応を行うこととしております。
 また、管理職研修会において、クレーム対応の専門家から、クレームの心理的・社会的背景や適切な対処法を学ぶとともに、研修成果を学校現場に生かし、学校と教育委員会とが緊密に連携して、問題解決を図ることができるよう努めています。
 さらに、今後は、県内の具体的なクレーム対応の事例を集めるとともに、他県における取り組み状況などを調査・収集し、学校現場での対応が困難な問題などにも備えて、円滑な対応ができるよう、対応マニュアルの作成など、実効性のある対策を講じていきます。
 以上でございます。
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◯副議長(樋口雄一君)当局の答弁が終わりました。
 土橋亨君に申し上げます。残り時間は三分であります。
 再質問はありませんか。土橋亨君。
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◯土橋 亨君 前回の一般質問は十三人目、今回は九人目ということで、同様な質問がいっぱい出たわけなのですけれども、知事を初め、当局の丁寧な答弁ありがとうございました。
 今回、もう一件だけ、県立中央病院の経営形態の見直しについて、再質問させていただきます。
 質問の中でも申しましたが、病院建物の減価償却費が原因で赤字が生じているということは、経営的には成り立っているということであります。
 赤字をそれほど大きく問題視することが、理解ができません。
 赤字解消については、「県立中央病院経営改善ステップアップ計画」を平成十七年度に策定し、目標達成に懸命に取り組んでおります。平成十九年度決算において計画どおりに進まなかった理由には、予想以上の病院職員の退職に伴う退職手当の支払い、あるいは診療報酬改定によるものなど、職員の努力ではどうしようもないものであったと理解しております。そして、何よりも病院建物の減価償却費が大きいから、赤字の解消が進まないのではないかと思われます。
 続いて、県立中央病院において、今と同様の医療内容・水準を確保しても、他の経営形態ならば黒字になるのかなということも疑問であります。
 きょう、くしくも私の友人が静岡県のがんセンターですか、沼津のがんセンターで手術をしております。二時から始まっております。山梨県の、がんを診断された患者は、セカンドを求めて各県へ、一生懸命でいい専門病院を探して歩いているという話もよく伺います。
 また、二年前に、私の経営する会社の社員が、初めての子供ができて、生まれる寸前に、心臓に異常が発生した。長野のこども病院に行ってくださいということで、そちらで出産、手術をしてまいりました。
 安心して子供を育てたり、安心して住める山梨県をつくるため、医療問題は大事な問題だと思います。
 県立中央病院の赤字が、経営形態を見直さなければならないほどの問題なのか、その認識を再度伺います。よろしくお願いいたします。
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◯副議長(樋口雄一君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)土橋議員の県立中央病院の経営形態の問題についての再質問にお答えをさせていただきます。
 お話をしておりますように、平成二十一年度を目標とする経営改善計画というものを今、取り組んでいるわけでありますが、それが計画どおりに達成できなくて、赤字の状況にあるということであります。
 確かに、減価償却が主要な要因でありますから、現金収支での赤字ということではないわけでありますけれども、しかし、企業体としてはやはり赤字ということになるわけでありますし、また、その赤字があるがゆえに、本来は退職給与引当金とか修繕引当金というようなものも、引き当てをしなきゃいかんのですけれども、赤字団体なものですから、そういうものの引き当てもなされていないということになっております。
 したがいまして、経営体として、県立病院は一層の経営改善努力が必要であるというふうに私どもとしては考えております。
 同時に、先ほども申しましたように、経営形態の見直しというのは、単に赤字を解消すればいいと、赤字を解消するためであるというだけではございませんで、目的としてはそうではございませんで、同時にまた、今行われている医療サービスより、もっと質のよい医療サービスが提供できるような体制の病院であるべきだと。
 例えば、今おっしゃいました静岡がんセンターとか、長野県のこども病院のような、現在の中央病院より、もっと高い医療サービスを提供できるような病院であってほしいと。そのための経営形態の見直しということでもあるわけであります。
 具体的には、お医者さんとか看護師さんの採用が、県職員の定員管理計画などというものにとらわれないで、本当に必要な数だけ、弾力的・機動的に採用できるということとか、あるいは予算についても、単年度予算主義というのが県庁にはあるわけですけれども、そういう単年度予算主義などというものから切り離して、本当に必要に応じて、場合によっては年度を超えても予算を流用して、弾力的に運用して、必要な設備等は改良なものにするとか。同時に、大事なことは、やっぱりしっかりと経営責任を持った管理者が、きちっと一人いて、その人のもとで、病院の職員が一体となって、お互いに議論をして、よりよい病院にしていこうという、そういう創意工夫の努力を一緒になってやって、そうすることによって、自主的によりよい病院をつくっていこう、そういうような雰囲気というか、仕組みをつくっていかなければならないのではないか。
 そうすることによって、職員にとっては働きがいのある、魅力のある職場になり、お医者さんや看護師さんもいい人を確保することができるということになりますし、また、いわゆる研修医さんというのが今、大都市にどんどん行ってしまうわけですけれども、山梨県立病院はいい病院だということで、研修医さんもどんどん山梨県立病院へ来るというような魅力のある病院になってもらいたいということがあります。
 それと同時に、県民に対する医療サービスも、さらに改善をされていくということになるのではないかと、そういう県立病院のイメージといいましょうか、ビジョンというものを目指して、経営形態の見直しをしていこうというふうに我々としては考えているということでございます。
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◯副議長(樋口雄一君)当局の答弁が終わりました。
 土橋亨君に申し上げます。残り時間がありません。
 これより土橋亨君の一般質問に対する関連質問に入ります。
 これより他党派の関連質問に入ります。
      (「なし」と呼ぶ者あり)
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◯副議長(樋口雄一君)他党派の関連質問を打ち切ります。
 これをもって土橋亨君の一般質問を打ち切ります。
      ───────────────────────────────────────
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◯副議長(樋口雄一君)次に、議案の付託について申し上げます。
 ただいま議題となっております第七十号議案ないし第八十三号議案、承第一号議案ないし承第三号議案については、お手元に配付の議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
      ───────────────────────────────────────
 平成二十年六月定例会
           付   託   表
  総務委員会
第七十号  山梨県知事、副知事の給料及び旅費条例等中改正の件
第七十二号 山梨県恩給条例中改正の件
第七十六号 山梨県警察関係手数料条例中改正の件
第七十七号 山梨県県税条例中改正の件
第七十九号 平成二十年度山梨県一般会計補正予算第一条第一項歳入歳出予算の補正額及び歳入歳出予算の総
      額、同条第二項歳入各款及び歳出中総務委員会関係のもの並びに第三条債務負担行為の補正中総
      務委員会関係のもの
承第一号  山梨県県税条例中改正の件
承第二号  山梨県県税条例中改正の件
承第三号  山梨県工業等導入地区における県税の特別措置に関する条例中改正の件
  教育厚生委員会
第七十一号 附属機関の委員等の報酬及び費用弁償に関する条例中改正の件
第七十九号 平成二十年度山梨県一般会計補正予算第一条第二項歳出中教育厚生委員会関係のもの及び第二条
      繰越明許費
  農政商工観光委員会
第七十四号 山梨県薬事法関係手数料条例中改正の件
第七十五号 山梨県職業能力開発促進法関係手数料条例中改正の件
第七十九号 平成二十年度山梨県一般会計補正予算第一条第二項歳出中農政商工観光委員会関係のもの
第八十号  平成二十年度山梨県中小企業近代化資金特別会計補正予算
第八十三号 訴えの提起の件
  土木森林環境委員会
第七十三号 山梨県手数料条例中改正の件
第七十八号 山梨県風致地区条例中改正の件
第七十九号 平成二十年度山梨県一般会計補正予算第三条債務負担行為の補正中土木森林環境委員会関係のも
      の
第八十一号 訴えの提起の件
第八十二号 指定管理者の指定の件
      ───────────────────────────────────────
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◯副議長(樋口雄一君)次に、請願の付託について申し上げます。
 今回受理した請願は、お手元に配付の請願文書表のとおり、総務委員会及び教育厚生委員会に付託いたします。
      ───────────────────────────────────────
  平成二十年六月定例会
          請 願 文 書 表
   教 育 厚 生 委 員 会
┌─────┬─────────────┬─────────┬───────────────────┐
│受理番号 │   第二十−三号    │  受理年月日  │   平成二十年六月二十五日     │
├─────┼─────────────┼─────────┼───────────────────┤
│     │ 県立中央病院・神経内科の│         │                   │
│     │             │         │                   │
│     │診療再開と常勤医師の確保及│ 請願者の住所  │                   │
│件   名│             │         │     (略)           │
│     │び県営病院としての存続を求│ 及び氏名    │                   │
│     │             │         │                   │
│     │めることについて     │         │                   │
├─────┼─────────────┴─────────┴───────────────────┤
│     │【請願趣旨】                                     │
│     │ 平成二十年三月、山梨県立中央病院のたった一人の神経内科常勤医師が大学病院に引き上げら│
│     │れて、難病重症患者の同病院への入院が不可能となっている。この事態は、同病院を拠点病院、│
│     │県内十一病院を協力病院と指定して平成十四年に発足した「重症難病患者入院施設確保事業」の│
│     │事実上の崩壊を意味するものであり、影響は重大である。さらに、二十年四月から、同病院は神│
│     │経内科で診療を受けてきた患者に対し、山梨大学病院や甲府市立病院への転院を求める掲示をお│
│     │こなって、診療科の事実上の閉鎖を通告している。                    │
│     │ この結果、山梨県の難病患者は重症で入院加療が必要な事態に陥っても、入院の保証が失われ│
│     │かねない。生命と人権が脅かされる深刻な問題である。                  │
│     │ 一般的疾患に比べると、患者数が希少で治癒困難な難病医療は本来は国・公立病院が担うに相│
│ 請願の │応しい診療部門であって、重大な使命と責任を持っている。医師不足や累積赤字の増大、県財政│
│     │の困難を理由に現状を放置することは、県民医療に責任を負う病院として絶対に容認できない。│
│ 要旨  │県当局は直ちに神経内科専門医を確保し、神経内科の診療が再開できるよう全力を尽くしてもら│
│     │いたい。県立中央病院の民間委託や独立行政法人化への移行を理由に現状を黙過しないでほし │
│     │い。また、このような現状を容認した民間委託や独立行政法人化は、利潤第一、不採算部門切り│
│     │捨てを当然視することにつながる恐れがある。                      │
│     │ 私たちは、難病患者や長期慢性の患者、子どもの難病の患者とその家族が安心して地域で治療│
│     │を受け、多くの県民とともに生活していくことができるよう、次の項目の実現を願って請願する│
│     │ものである。                                     │
│     │【請願項目】                                     │
│     │一 山梨県立中央病院へ神経内科の常勤医師を緊急に配置し、神経内科を一日も早く再開するこ│
│     │ と。                                        │
│     │一 難病医療を不採算部門として切り捨てる恐れがある民間委託や、独立行政法人化は止めるこ│
│     │ と。県立中央病院は、山梨県営病院として存続させること。               │
├─────┼───────────────────────────────────────────┤
│紹介議員 │竹越 久高  安本 美紀  小越 智子  仁ノ平尚子  土橋  亨          │
└─────┴───────────────────────────────────────────┘
      ───────────────────────────────────────
   教 育 厚 生 委 員 会
┌─────┬─────────────┬─────────┬───────────────────┐
│受理番号 │   第二十−四号    │  受理年月日  │   平成二十年六月二十五日     │
├─────┼─────────────┼─────────┼───────────────────┤
│     │教育予算を拡充し、教育の機│         │                   │
│     │             │ 請願者の住所  │                   │
│件   名│会均等及び水準の維持向上を│         │     (略)           │
│     │             │ 及び氏名    │                   │
│     │図ることについて     │         │                   │
├─────┼─────────────┴─────────┴───────────────────┤
│     │【請願事項】                                     │
│     │一 義務教育の根幹である、教育の機会均等・水準確保・無償制の維持に不可欠な義務教育費国│
│     │ 庫負担制度を堅持すること。                             │
│     │一 教育条件の格差解消を図るため、地方交付税を含む国における教育予算を拡充すること。 │
│     │一 きめ細かな教育を一層推進するために、少人数教育の実現を中心とする教職員定数の改善を│
│     │ 図ること。                                     │
│     │【請願理由】                                     │
│     │ 子どもたちに豊かな教育を保障することは、社会の基盤づくりにとって極めて重要なことであ│
│     │る。しかし、義務教育費国庫負担金の国負担の割合が二分の一から三分の一に縮小されたことや│
│     │地方交付税の削減の影響、厳しい地方財政の状況などから、自治体において教育予算を確保する│
│     │ことは困難になっている。                               │
│     │ 地方財政が逼迫している中、少人数教育の推進、学校施設、旅費・教材費、就学援助・奨学金│
│     │制度など教育条件の自治体間格差が拡がってきている。また、「子どもと向き合う時間の確保」│
│     │のための施策と文科省による「勤務実態調査」で現れた極めて厳しい教職員の勤務実態の改善が│
│     │喫緊課題となっている。さらに、就学援助受給者の増大に現れているように、低所得者層の拡大│
│     │・固定化がすすんでおり、家計の所得の違いが教育格差につながってきている。       │
│     │ 自治体の財政力や保護者の所得の違いによって、子どもたちが受ける「教育水準」に格差があ│
│ 請願の │ってはならない。                                   │
│     │ 一方、学校現場では、いじめ・不登校などへの対応、きめ細かな学習指導の展開、生徒指導の│
│ 要旨  │充実、障害のある児童・生徒への支援、学校内外の安全対策、保護者・地域住民との連携などの│
│     │推進が必要となっており、教職員定数増を中心とした教育予算の一層の拡充が求められている。│
│     │ しかし、OECD調査では、日本の教育予算は、GDP費に占める教育費の割合や教職員数な│
│     │どで、OECD諸国の中でも低い水準にあると指摘されている。教育は未来への先行投資であ │
│     │り、子どもたちがどこに生まれ育ったとしても、等しく良質な教育が受けられるために、教育予│
│     │算を国全体として、しっかりと確保・充実させる必要がある。               │
│     │ こうした中、二〇〇八年度の予算措置では、千百九十五人の教職員定数の改善にとどまった。│
│     │また、中央教育審議会から国の中長期的な教育施策を定める「教育振興基本計画」が答申された│
│     │が、教育条件整備に関する数値目標を伴った財政的計画となっていない。本県が進めている少人│
│     │数教育の推進、特別支援教育の充実、食教育の推進などに対する大きな財政的支援となる文科省│
│     │概算要求の実現と教育条件整備に関する数値目標を伴った「教育振興基本計画」の策定が望まれ│
│     │る。                                         │
│     │ 本県では、「個性を活かし、未来を拓くたくましく心豊かな人づくり」を県政の基本に据え、│
│     │少人数教育の推進など学校教育の充実を図る施策を積極的に展開している。今後も、本県の財政│
│     │状況に左右されず、「やまなし教育」が一層充実・発展することを切望する。        │
│     │ 是非とも、山梨県議会として右にある請願事項を採択し、義務教育費国庫負担制度が堅持され│
│     │るとともに、国による教育予算の拡充と教職員定数の改善が図られるよう、関係大臣に地方自治│
│     │法第九十九条の規定により意見書を提出するよう請願する。                │
├─────┼───────────────────────────────────────────┤
│紹介議員 │深沢登志夫  前島 茂松  竹越 久高  丹澤 和平  安本 美紀          │
└─────┴───────────────────────────────────────────┘
      ───────────────────────────────────────
   総 務 委 員 会
┌─────┬─────────────┬─────────┬───────────────────┐
│受理番号 │   第二十−五号    │  受理年月日  │   平成二十年七月一日       │
├─────┼─────────────┼─────────┼───────────────────┤
│     │山梨県議会議員の報酬及び費│         │                   │
│     │             │         │                   │
│     │用弁償に関する条例(第四条│ 請願者の住所  │                   │
│件   名│             │         │     (略)           │
│     │)の改正を求めることについ│ 及び氏名    │                   │
│     │             │         │                   │
│     │て            │         │                   │
├─────┼─────────────┴─────────┴───────────────────┤
│     │ 山梨県議会は、その開会中、土日及び祝日を除いて、本会議および委員会の開かれない日も │
│     │含め、費用弁償として旅費を支給している。その金額は議員の自宅から議事堂までの距離に応 │
│     │じて、一日一万円から一万四千四百円までの四段階で、平成十九年度の支出総額は二千八百九十│
│     │万円にのぼっている。各県議会議員には歳費、政務調査費が支給されており、その上に「交通 │
│     │費、日当、議案調査費等」を目的とした費用弁償が支給されることは、それをまかなう税金を支│
│ 請願の │払う県民としては納得しがたいものである。                       │
│     │ 県監査委員も今年五月七日、知事と議長あてに「改めて費用弁償条例の妥当性について検証さ│
│ 要旨  │れるとともに、県民に対する説明責任が十分果たされる制度となるよう検討されたい。」との意│
│     │見を提出している。                                  │
│     │ 費用弁償について、本会議および委員会に出席した場合に限り交通費のみの実費支給とするよ│
│     │う条例を改正し、県民が納得できるものとするよう次のとおり請願する。          │
│     │          記                                │
│     │ 県議会議員の費用弁償については本会議および委員会に出席した場合に限り、居住地から議事│
│     │堂までの交通費の実費支給のみとするよう条例を改正すること。              │
├─────┼───────────────────────────────────────────┤
│紹介議員 │小越 智子                                      │
└─────┴───────────────────────────────────────────┘
      ───────────────────────────────────────
   教 育 厚 生 委 員 会
┌─────┬─────────────┬─────────┬───────────────────┐
│受理番号 │   第二十−六号    │  受理年月日  │   平成二十年六月三十日      │
├─────┼─────────────┼─────────┼───────────────────┤
│     │地域医療における人材確保と│         │                   │
│     │             │ 請願者の住所  │                   │
│件   名│公立病院機能の維持、強化を│         │      (略)          │
│     │             │ 及び氏名    │                   │
│     │求めることについて    │         │                   │
├─────┼─────────────┴─────────┴───────────────────┤
│     │ 本県は、全国よりも高齢化が進行しており、県民の医療面における安全・安心を十分に確保す│
│     │るため、次の理由により、医療従事者の人材確保や公立病院機能の維持、向上が必要である。 │
│     │一 平成十七年度の全国の平均寿命は男性七十八・八歳(本県は七十八・九歳)、女性八十五・│
│     │ 八歳(同八十六・二歳)で世界トップの水準である。また、一人の女性が生涯に出産する子ど│
│     │ もの数の平均を示す合計特殊出生率は、二年連続して上昇し、平成十九年度は一・三四だが、│
│     │ 一方で、出生数としては、前年度を下回る結果となっている。              │
│     │  平均寿命の伸張と少子化は、必然的に全人口に占める六十五歳以上の高齢者の比率を示す高│
│     │ 齢化の上昇を招き、平成十八年度の全国平均で二〇・四%だが、本県では二一・八%となって│
│     │ おり全国平均よりも約三年早く高齢化が進んでいる。                  │
│     │二 高齢化が進行する本県では、住み慣れた身近な地域の中で県民が医療を享受可能な体制整備│
│     │ は欠くことのできないものである。しかし、医師や看護師などの医療従事者の人材不足と地域│
│     │ の偏在は、医療機関の診療科目の閉鎖や病院の閉院という結果を招いている。本県では、県内│
│     │ 勤務の医師増加策として補助制度を整備するなどの努力をしているが、絶対数が増加しない中│
│ 請願の │ では、医療従事者の勤務体制や医療供給体制の抜本的改善は困難である。         │
│     │  先ごろ厚生労働省は「安心と希望の医療確保ビジョン」を示し、医師数を増やす政策に転ず│
│ 要旨  │ ることを明らかにしたが、その効果が発揮されるまでには時間が必要であり、人材の地域的偏│
│     │ 在性を勘案すると、地方都市である本県に効果が直結するかどうかは未知数の状況にある。 │
│     │三 昨年末に出された「公立病院改革ガイドライン」は、地域医療を支えてきた公立病院の再編│
│     │ ・ネットワーク化や経営形態の見直しを求めている。医療享受者である地域住民は各病院機能│
│     │ の合理化と集中化、経営形態の変更等により、本県で地域医療の下支えを担っている公立病院│
│     │ にダメージが及ばないか懸念している。                        │
│     │四 国民一人ひとりが健康で文化的な生活を送る権利を有することは、憲法に示された理念であ│
│     │ り、その実現に向けあらゆる努力と施策を実施することは、国、地方自治体を通じた責務であ│
│     │ る。                                        │
│     │ 以上から、県議会において、本県の医療供給体制の実態を十分に認識され、県民の健康で文化│
│     │的な生活の実現に向け、地域医療を守り、充実させるため、医師、看護師など医療従事者の人材│
│     │確保策の充実強化、併せて県民誰もが身近な地域で医療サービスの享受が今後も可能となるよ │
│     │う、公立病院の現行機能の維持と充実が図られる支援策についての意見書を関係機関に提出する│
│     │よう請願する。                                    │
├─────┼───────────────────────────────────────────┤
│紹介議員 │深沢登志夫  前島 茂松  竹越 久高  丹澤 和平                 │
└─────┴───────────────────────────────────────────┘
      ───────────────────────────────────────
   教 育 厚 生 委 員 会
┌─────┬─────────────┬─────────┬───────────────────┐
│受理番号 │   第二十−七号    │  受理年月日  │   平成二十年七月二日       │
├─────┼─────────────┼─────────┼───────────────────┤
│     │             │         │                   │
│     │後期高齢者医療制度の廃止を│ 請願者の住所  │                   │
│件   名│             │         │      (略)          │
│     │求めることについて    │ 及び氏名    │                   │
│     │             │         │                   │
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│     │【請願趣旨】                                     │
│     │ 七十五歳以上の高齢者を対象とした後期高齢者医療制度が四月からスタートした。しかし同制│
│     │度への国民の怒りや疑問、不安の声は衰えるどころか、急速に広がっている。        │
│     │ 政府・与党は近く、保険料の九割軽減の新設、低所得層の所得割軽減、年金天引きの選択制な│
│     │どの「見直し」・運用改善策を決定すると伝えられている。                │
│     │ しかし国民の怒りはいまや、高齢者差別というべき後期高齢者医療制度の本質に向けられてい│
│ 請願の │る。七十五歳という年齢を重ねたら国民健康保険や健康保険から脱退させられ、後期高齢者医療│
│     │制度に強制的に加入させられる、保険料は年金から天引きされ、受けられる医療は別建ての診療│
│ 要旨  │報酬で差別される、健診も制限されるということが明らかになり、「年寄りは早く死ねというの│
│     │か」という怒りが燃えあがっている。したがって後期高齢者医療制度は、見直しや運用改善で済│
│     │ませられるものではなく、廃止するしかない。                      │
│     │ 高齢者のいのちと健康、人間としての尊厳を守りうる医療制度とするために、次の事項につ │
│     │き、関係機関に意見書を提出されるようお願いする。                   │
│     │【請願事項】                                     │
│     │一 後期高齢者医療制度を廃止すること。                        │
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│紹介議員 │竹越 久高  小越 智子                               │
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◯副議長(樋口雄一君)ただいま付託いたしました議案及び請願は、お手元に配付の委員会日程表によって審査を願います。
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    委 員 会 日 程 表
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│ 委 員 会 名 │ 月   日 │ 開会時刻 │ 委員会室名 │    備      考    │
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│         │       │      │       │1) 警察            │
│         │ 七月四日  │      │       │                │
│総務委員会    │       │ 午前十時 │第三委員会室 │2) 知事政策、企画       │
│         │ 七月七日  │      │       │                │
│         │       │      │       │3) 総務、出納、人事、監査、議会│
├─────────┼───────┼──────┼───────┼────────────────┤
│         │       │      │       │                │
│         │ 七月四日  │      │       │                │
│教育厚生委員会  │       │ 午前十時 │第一委員会室 │1) 福祉保健 2) 教育     │
│         │ 七月七日  │      │       │                │
│         │       │      │       │                │
├─────────┼───────┼──────┼───────┼────────────────┤
│         │       │      │       │                │
│         │ 七月四日  │      │       │1) 商工、労働委 2) 農政   │
│農政商工観光委員会│       │ 午前十時 │第二委員会室 │                │
│         │ 七月七日  │      │       │3) 企業 4) 観光       │
│         │       │      │       │                │
├─────────┼───────┼──────┼───────┼────────────────┤
│         │       │      │       │                │
│         │ 七月四日  │      │       │                │
│土木森林環境委員会│       │ 午前十時 │第四委員会室 │1) 森林環境 2) 県土整備   │
│         │ 七月七日  │      │       │                │
│         │       │      │       │                │
└─────────┴───────┴──────┴───────┴────────────────┘
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◯副議長(樋口雄一君)次に、請願の取り下げについて申し上げます。
 請願の取り下げ願いが、お手元に配付の請願取下表のとおり提出がありました。
 お諮りいたします。請願の取り下げについては、これを許可することに御異議ありませんか。
      (「異議なし」と呼ぶ者あり)
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◯副議長(樋口雄一君)御異議なしと認めます。よって、請願の取り下げはこれを許可することに決定いたしました。
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          請 願 取 下 表
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│    件     名    │    請願者の住所及び氏名     │  受理番号・受理年月日 │
├───────────────┼───────────────────┼─────────────┤
│               │                   │             │
│後期高齢者医療制度の中止・撤回│                   │第十九−八号       │
│               │       (略)         │             │
│を求めることについて     │                   │平成十九年十月二日    │
│               │                   │             │
└───────────────┴───────────────────┴─────────────┘
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◯副議長(樋口雄一君)次に、日程第五、議員提出議案、議第八号議案を議題といたします。
 お諮りいたします。本案については、会議規則第三十八条第三項の規定に基づき、提出者の説明及び委員会の付託は、これを省略することに御異議ありませんか。
      (「異議なし」と呼ぶ者あり)
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◯副議長(樋口雄一君)御異議なしと認めます。よって、提出者の説明及び委員会の付託は、これを省略することに決定いたしました。
 これより議第八号議案について採決いたします。
 お諮りいたします。本案は原案のとおり決することに御異議ありませんか。
      (「異議なし」と呼ぶ者あり)
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◯副議長(樋口雄一君)御異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
 重ねてお諮りいたします。ただいま設置されました県出資法人調査特別委員会の委員の選任については、委員会条例第五条第一項の規定に基づき、渡辺亘人君、皆川巖君、望月清賢君、浅川力三君、鈴木幹夫君、石井脩徳君、木村富貴子さん、樋口雄一、武川勉君、土橋亨君、以上十名の議員を指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
      (「異議なし」と呼ぶ者あり)
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◯副議長(樋口雄一君)御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました十人の議員を県出資法人調査特別委員に選任することに決定いたしました。
 ただいま設置されました県出資法人調査特別委員会を本日の会議終了後、第三委員会室において開きますので、御了承願います。
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◯副議長(樋口雄一君)次に、休会についてお諮りいたします。
 七月四日、七日及び八日は、委員会等のため休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
      (「異議なし」と呼ぶ者あり)
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◯副議長(樋口雄一君)御異議なしと認めます。よって、休会についてはお諮りしたとおり決定いたしました。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 来る七月九日、会議を開くこととし、本日はこれをもって散会いたします。
                                          午後三時十四分散会