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平成19年6月定例会(第3号) 本文




2007.06.20 : 平成19年6月定例会(第3号) 本文


◯議長(内田 健君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、知事提出議案、第六十七号議案ないし第九十六号議案、承第三号議案ないし承第五号議案を一括して議題といたします。
 これより、上程議案に対する質疑とあわせ、日程第二の県政一般についての代表質問を行います。
 発言の通告により、金丸直道君の発言を許します。金丸直道君。
      (金丸直道君登壇)(拍手)
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◯金丸直道君 私は、フォーラム政新を代表し、今定例県議会に提出されました案件並びに県政全般について質問いたします。
 今定例県議会は、私たち議員にとって四月の選挙後初の議会であり、知事におかれましても、初の政策審議となる議会であります。
 私は、そうした意味で心新たな気持ちでここに登壇させていただいております。
 私も、多くの有権者の皆さんの御支持を賜り、三期目の当選の栄に浴しましたが、選挙を通じて県政に対する県民の要望は、まさに多種多様であり、かつ、切実であることを痛感し、初心に返って山積する課題に取り組むことを誓ったところであります。
 横内知事が就任してから、約四カ月が経過しました。知事は、この間、国とのパイプ役、トップセールス、そして交渉力を自任されるとともに、行動力をアピールされ、知事の掲げる「富める山梨づくり」を目指して、このたび、初の政策予算を編成されました。
 知事の選挙公約は百二十七項目とされていますが、これを推進するべく、先ごろ「山梨再生に向けた暫定版行動計画」を公表され、本年十二月には、最終的な行動計画を策定されることとしています。
 選挙公約というのは、極めて重いものであり、これからどう実現されたかについて、しっかりチェックするのが、県議会の大きな役割の一つと考えます。
 知事の三大公約は、県の借金削減と新学習拠点の白紙撤回、中部横断自動車道の県負担額の大幅削減でありますが、新学習拠点の白紙撤回は、早速、実現されました。
 公約事項は、暫定版行動計画に織り込まれましたが、その中には実施するとの趣旨の公約事項が、四年間検討するとされているものも見受けられます。
 また、中部横断自動車道の県負担額軽減の例として、広島県では四百二十五億円が十九億円になったと宣伝されてきましたが、昨日の知事答弁で突如として、これが四十七億円に修正されたことには驚きました。
 公約検証の物差しが変わるとは、まことに気になるところであります。この点も含め、今後、綿密に公約実現の検証を実施してまいります。
 私たちフォーラム政新では、県民の求める政策推進のためには、協力を惜しみません。
 我が国においては急速な少子高齢社会に向かい、医療や年金など将来に対するさまざまな課題を抱える一方で、中央と地方の地域格差、正規社員と非正規社員の所得格差が生まれており、地方に対する政策や弱者に対する対応への不安や不満の声が充満しています。私は、安心して安全に暮らせる社会の構築のため、努力してまいることを表明し、以下質問に入ります。
 初めに、中央省庁からの出向人事についてであります。
 まず、部長人事についてであります。
 知事は公約の中で、生活者主権・地域主権型の行政システムに変え「地域立県」に徹すると表現されていますが、これは、いわゆる「地方主権」のことと思われます。
 ことし四月から、総務部長と農政部長に国からの出向者が任用されました。なお、農政部長は昨年次長として出向し、この四月部長に昇任されました。
 このことは、「地方主権」を推進する上で、最善なのでしょうか。
 県政運営における重責を担う部長職は、山梨県のことを十分に熟知している県庁内から登用することが望ましいと考えます。
 知事は以前から、県庁は人材の宝庫と高く評価されており、その県職員の能力を発揮させ、意欲を駆り立てるためにも、庁内登用は有効だと考えます。なぜ部長職を人材の宝庫である庁内から登用されなかったのか伺います。
 なお、国から出向されている部長に対しては、国の意向を尊重し過ぎるとの懸念が従前からありますので、軸足をしっかり山梨に置き、山梨に骨を埋めるくらいの気概を持って職務に当たっていただきたいことを申し添えます。
 次に、教育次長人事についてであります。
 全国知事会など地方六団体から国に対し、「教育委員会制度の見直し」に関する申し入れがあり、その中で「教育の再生には、教育委員会が、文部科学省よりも児童・生徒・保護者・住民に対して目を向け、責任を果たしていけるようにしなければならない。このためには、各地域が当事者意識と責任を持って教育に取り組むことができるよう分権型の教育の仕組みをつくることが不可欠である」と提言しています。
 一方、国においては、昨年の教育基本法の改正に続いて、いわゆる教育三法が、昨日、参議院文教科学委員会で可決され、本日、参議院本会議で成立する見込みであります。
 教育三法においては国の地方教育行政への関与について、教育委員会に対する是正要求・指示権の付与が、文部科学大臣の権限として強化されようとしています。
 教育次長の人事は、国のこうした動向と無関係ではないように見えます。教育次長人事の国からの出向はかつてなかったと認識していますが、このことはどういう意図を持っているのか伺います。
 次に、県特別顧問の設置についてであります。
 知事は、柿澤弘治氏を特別顧問に登用されました。柿澤氏は外務大臣の経験があり、高い見識と国際感覚をお持ちで、国内外に豊富な人的ネットワークがあるとお聞きしており、横内カラーを示す特別顧問任用と見受けます。
 しかし、県民の間には、県財政を心配されながら、冷ややかに見る向きもあり、ここはきちんと説明しておく必要があります。
 時々招聘して意見を伺うのとは違って、非常勤の特別顧問として仕事をしていただくには、具体的に何を任務としてお願いし、どのような成果を期待されるのか伺います。
 次に、知事の政治スタンスについてであります。
 知事は、二月議会で我が会派の竹越県議の代表質問に対して、「私と意見を異にする方々の主張にも真摯に耳を傾け、『公正公平に徹し』『県民に開かれ、県民とともにつくる県政』を基本的な政治姿勢とし、一党一派に偏することなく、これからの県政運営に当たっていく考えであります。議会におかれましても、私の施策を監視していただき、一党一派に偏し、公正・公平を欠くと判断されるときには、厳しい御叱正を賜るようお願いいたします」と答弁されております。
 多くの県民は、この答弁を伺って胸をなでおろしたことと理解しています。
 この議会が終わりますと、第二十一回参議院議員通常選挙が七月に行われます。知事には、この参議院選においても不偏不党のスタンスを堅持されるよう求め、改めて知事の御見解を求めます。
 次に、経済財政会議についてであります。
 知事は、行財政運営の基本事項などを審議するために経済財政会議を設置されました。委員には、経済、財政の有識者を委嘱または任命し、議長には知事みずからがつきました。
 従来、県政課題について審議していただくための審議会や検討委員会を置く場合には、委嘱された委員の中から会長や座長が選出されており、いわば同種の会議で、知事が議長になるというのは異例というか、画期的であります。
 内閣総理大臣を議長とする経済財政諮問会議が内閣府に置かれていますが、経済財政会議はこれと同様のスタイルであります。
 国の各省はそれぞれ独自の権限と力を持っており、これを、「官邸主導」で国政運営するために、経済財政諮問会議が設置されたと承知しています。
 例えば、国の「骨太の方針」は経済財政諮問会議で決定され、そのまま閣議決定され、各省はそれに沿って政策などを遂行することになります。
 このように、経済財政諮問会議は、総理大臣のリーダーシップを発揮することに目的が置かれています。国の行政組織と異なる県において、殊さらに知事権限を強めるように見せかけることもなかろうと思われます。
 経済財政会議の意図について伺います。
 次に、住宅供給公社・土地開発公社・道路公社の組織の統合等についてであります。
 多額の累積欠損金が生じている土地開発公社と住宅供給公社及び道路公社の三公社の改革について、平成十八年三月に示された県の出資法人改革推進プランを受けて、平成二十年度中の組織統合を目標にして、作業が進められていると聞きます。
 さらに、これを促進するため、住宅供給公社の理事長を県の参与に任命されており、統合が具体的に進展するものと期待されます。
 しかしながら、特に、住宅供給公社、土地開発公社の抱える課題は大きいものがあり、組織統合の前にそれぞれの課題解決への道筋を明確にすべきと考えますが、いかがでしょうか。
 住宅供給公社の四十六億円に上る累積欠損金は、バブルが崩壊して、国内の地価が下落し、住宅供給公社の抱える分譲用地も同様に引き下げを余儀なくされたため、十七年度から県費を年間二億四千万円ずつ二十年間にわたって、充てることとされました。
 欠損金への県費投入は、平成二十年度を目標に分譲残区画を完売することが前提となっており、販売促進が急務であります。
 その見通しについても伺います。
 また、土地開発公社については、累積欠損金が九十億円とされており、多額の欠損金をどうするのか大問題でありますが、当面、欠損金の発生要因になった米倉山の利活用について、方向性を示すことが先決でありますが、御所見を伺います。
 次に、県立図書館の建設についてであります。
 知事は甲府駅北口の「新たな学習拠点計画」を白紙に戻されました。最初の公約実行、実現であります。
 今議会には、新県立図書館整備事業の予算が計上され、十一名の図書館関係者や、学識者等で構成される新県立図書館整備検討委員会が既に設置され、議論を始めております。
 知事は、新県立図書館は「広く県民の議論の中で決めていきたい」と初めから発言されておりました。その中心にこの検討委員会が位置づけられているのでしょうが、当然、新任期をちょうだいした県議会での議論も最大限尊重すべきであり、私たちの考えを加えながら、以下伺います。
 「利用者をふやすことが最も重要」「他の図書館との役割分担と連携を」「新しい魅力あふれるものを」「映像等、メディアの導入」「多面的な利用ができるものを」「全県民に対して広くサービスが提供できること」等が、第一回検討委員会で各委員から出された意見と聞いています。
 まさにこの中に新県立図書館建設のコンセプトが凝縮されており、この延長線上で議論が進むことを望みます。
 建設場所については、やはり論を待たず、甲府駅北口へと考えます。県民が一番集いやすい場所、中でも図書館を一番利用するのは高校生、大学生であり、車社会だからとかの議論とはかみ合いません。ぜひ学生が一番利用しやすいところにあってほしいと願います。
 また、新しい図書館は、本県メディア最大の集積地でもあり、県民文化の殿堂として、すべての県民の文化的生活、学習活動に大きく貢献でき得る一大拠点となることを期待します。
 さらには、甲府市のJR甲府駅北口周辺整備事業も、今月二十五日からは仮設ロータリーが供用開始となるなど着々と進行しており、北口再開発、歴史公園等と一体となった整備を予定していた甲府市及び地元住民の願いは切実であると聞きます。
 加えて、本県を訪れる多くの山梨ファンの方々からも、山梨県の玄関口、甲府駅の北口をもっときれいに、にぎやかにしてほしいという声を聞きます。
 最近、知事は「機能やソフト面で日本一の図書館をつくりたい」と発言されたと聞きます。
 そこには、どこにも負けない蔵書数はもちろんですが、いつでも多様なメディアに触れることができ、著名な文化人や学生と県民各層が一緒になって、文化・学習活動に参画することが可能な、すべての学習活動に適応できる機能を持ち合わせた施設やゆとりあるスペース等も絶対に必要となってくると思われます。
 過去の議論をよく吟味し、県民の声と期待が集約され、あすの山梨の文化・学習活動に資する新県立図書館が速やかに建設されることは、決してむだな県費の投入ではなく、大変有益な、未来への投資だと考えますが、いかがでしょうか、御所見を伺います。
 次に、産業集積の推進と企業立地支援についてであります。
 本県に進出あるいは事業の拡大を行う優良企業群は、法人事業税の伸長や県内諸企業への下請受注の拡大等、本県経済の活性化と、地元雇用の拡大に大きく貢献してきております。
 現在、本県には県が関与する工業団地等は二十九あり、百五十を超える企業の入居があり、そのうち未分譲の区画がある団地は五つあります。昨年度も七社が本県に進出し、それ以前に進出していた企業を合わせて八社が操業を開始したと聞いております。
 地域間の企業誘致競争が激化する中で、八田御勅使南工業団地への新規立地が予定されている株式会社パイオニアディスプレイプロダクツの工場建設着手の延期や、国母工業団地で二十年来操業を続けている松下電器産業甲府工場株式会社の県外移転決定など、漸増傾向にあった進出企業立地に水が差された感がし、心配するところであります。
 知事は、企業立地の体制として、これまで担当理事と商工総務課内に二名の担当者、計三名であったものを、この四月から商工労働部内に産業立地室を設け、計七名の体制とされ、東京事務所にも、担当職員を二名配置されました。
 県内への企業立地の促進は、本県経済の活性化につながる重要施策であり、そのためには第一に組織体制の強化を図らなければなりません。
 圏央道の開通もあり、首都圏への誘致活動強化は当然でありますが、中京圏や関西へのアプローチの強化も重要であります。
 関西方面からの進出の実績もあり、現在の高い水準の技術を有する機械電子関連の製造業の原材料は、東南アジアから九州、関西経由で本県に流通することから、中部横断自動車道の十年以内の完成に備えることも、視野に入れなければなりません。
 しかしながら今回の組織改正では、大阪事務所の体制を含めて、中京圏以西への対応の強化が物足りないように思いますが、どのように対応していかれるのでしょうか伺います。
 次に、国においては地域の特性、強みを生かした企業立地促進等を通じ、地域経済活性化の実現を目指す「企業立地促進法」がこの六月十一日に施行されました。
 この中では、県及び市町村等が地域産業活性化協議会を構成して「基本計画」を策定し、国が同意をした場合に、幾つかの有利な支援措置がされるとありますが、具体的にどのように取り組まれるのか伺います。
 また、現在、企業立地促進奨励金を初めとする優遇制度が活用されていますが、今後さらに地域間の誘致競争が激しくなる中で、企業誘致の仲介者に対して報酬を支払うという新たな成功報酬制度の創設を今議会において表明されました。
 この制度は、既存の優遇制度では、支払う基準が明確なのに比べて、情報のレベルや採用基準をどう設定していくかが課題であると考えますが、どのように実効性を高めていかれるのか伺います。
 さらに、二年間かけての「山梨県情報ハイウェイ」の整備が昨年度完成し、いわゆる幹線が整備されました。このことは単にIT関連産業の発展にとどまらず、産業集積においても大きなインフラの整備であると受けとめております。
 さて、今年度「山梨県情報政策アドバイザー会議」を設置されたと聞きますが、いかに、情報ハイウェイを最大限活用していかれるか伺います。
 最後に、産業集積の先進事例が全国では幾つかありますが、本県の目指すべき産業集積のモデルは、私どもが議会で何度か取り上げました、山形県有機エレクトロニクスバレーの産業集積事業に見られるととらえております。
 私たちは、補正予算にも盛られた、山梨大学の燃料電池研究と実用化に向けての産学官連携事業について、大きな可能性に富み、本県の特性に一番適した産業集積事業であると考えておりますので、単に前年度の継続事業として位置づけるのではなく、横内県政の今後の主要施策と位置づけていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。御所見を伺います。
 次に、大型店の立地への対応についてであります。
 一月の知事選においては、昭和町地内に計画されているショッピングセンターの建設是非が焦点になり、それを含む都市計画決定の成り行きが注目されています。
 横内知事の就任間もない三月には、甲斐市内の大型ショッピングセンターの建設計画について、当初計画の売り場面積を四・二ヘクタールから二五%縮小して実施することで県と事業者で合意したと報道されました。
 これは、「甲府市中心商店街に打撃を与える」との知事の意向から、県は農地転用手続を保留して事業者と交渉した結果、事業者が妥協して合意したものと聞きます。
 現行法では、売り場面積縮小など商業調整の権限はどこの行政庁にもありません。
 法的権限がなく、また、調整の方針も判断基準も明らかにされずに、知事の腹のうち一つで、営業権などを左右してしまうのは、絶対主義的行政手法に見えますが、いかがでしょうか。
 さらに、先月には、中央市が進める医大南部地区の大規模商業施設の出店計画について説明するために、中央市長が知事を訪問され、知事はこれを「容認」したと報じられました。
 これは、どこかおかしいなと思われます。この出店計画に関する法的手続は既に完了していること、知事には商業調整権限はないことからすれば、知事に説明する必要はありません。
 なのに、こういう事態になったのは、知事の大型店出店調整への不透明で強引な手法に対する恐れがあったのではないかと推察されますが、いかがでしょうか。
 また、知事は、甲府市中心商店街は商圏の外側にあり、医大南部地区の出店はやむを得ないとコメントされました。「やむを得ない」とは、好ましくないが仕方がないとの意向がうかがえます。暗黙の強制で説明に来ていただいて、権限がないのに、「やむを得ない」と意思表示してはばからないのは、やはり相当の権力者ではないでしょうか。所見を伺います。
 焦点の昭和町常永地区の大型ショッピングセンター出店計画については、交通量影響調査に基づいて、周辺道路の渋滞が一層激しくなることが予想され、都市計画上、問題があるからと、昭和町に計画の見直しとショッピングセンターの規模縮小を求めました。きょうの新聞で、一五%を縮小するというようなことが掲載されておりました。
 表向きは、都市計画上問題があるとはいっても、甲府市中心商店街が壊滅的打撃を受けるので見直しさせると公約した経緯からすれば、真意は商業調整にほかなりません。
 その法的な問題はさておき、どういう根拠でどのくらい縮小するのがいいのか、これが全くやみの中というのは極めて問題だと考えます。いかがでしょうか。
 都市計画法が改正され、今年十一月三十日からは、床面積一万平方メートルを超える大規模集客施設は、近隣商業地域など特定の用途指定された地域以外は建設できなくなりました。
 これは、大幅な立地規制でありますが、まちづくりに大きなウエートを占める大規模集客施設は、都市計画のコントロール下に置くのは当然のことであり、しっかりした都市計画のもとに、大型店は今後も整備されるものと思われます。
 その際必要な商業調整などについては、はっきりした方針を示すべきと考えます。所見を伺います。
 知事は、大型店の立地が既存の商店街に打撃を与えるのを懸念されて、その大型店の売り場面積の縮小を求めているとだれもが見ています。
 従前の大規模小売店舗法では、中小小売商業の事業活動の適正確保の観点から、店舗面積や営業時間などについて一定の規制ができたものでしたが、それを経済的規制は撤廃するのが最善だとしてこの大店法を廃止して、商業活動の調整を行わない大規模小売店舗立地法が平成十年制定されました。
 このことは、橋本政権が進めた経済構造改革において、規制緩和の柱の一つでありました。当時代議士だった知事は、橋本派に所属してその経済構造改革を推進したのでありましょう。
 今、知事は大規模小売店舗立地法をどう考えておられるのか伺います。
 私は、現行の法体系のもとで、知事が大型店の商業調整をしようというのはかなり無理があり、それには法律を整備する必要があると考えます。
 今の知事にとってみれば、大変深刻な課題であるのに、さきにせっかく国に対して制度要望をされたにもかかわらず、このことが全く触れられていないのはどうしてなのか、真意を伺います。
 次に、山間地域、過疎地域の生活基盤の整備促進についてであります。
 「限界集落」ということばを聞きます。六十五歳以上の住民が半数を超え、共同体としての機能が果たせず、その存続が危ぶまれる集落をいいます。
 昨年行われた国土交通省の調査によれば、過疎地域において今後消滅の可能性のある集落は、全国におよそ二千六百カ所に上ります。県別の数字は明らかにされておりませんが、本県にも少なからずあるだろうと思われます。
 地域をめぐってみると、空き家が目立ち、子供は一人もいなくて、高齢の夫婦二人世帯か一人世帯がほとんどという集落が身近に存在します。
 近年、所得格差や地域格差が指摘されますが、地域格差の極致の山間集落を見ると、格差拡大ストップのかけ声がむなしく聞こえます。
 かつては、山間集落にも多くの人々が住み、農業や林業に励んでいたというのに、今や集落の維持さえ危惧されております。
 このような山間地域は、山や森、農地を守り、都市に水や酸素を供給する大事な役割を担っていることなどから、その地域の生活基盤整備や産業振興などに対して、過疎対策や辺地対策、山村振興対策など特別の対策が実施されてきました。
 現在、過疎地域自立促進特別措置法に基づいて指定されている県内の過疎地域は、合併前の市町村でいって十九町村ですが、ここでは、対策の中心の過疎対策事業債を頼りに公共施設の整備を進めてきました。この過疎債を活用した事業量が近年大幅に縮小している実態があり、地方財政全体が厳しい状況の中で、過疎対策が著しくしわ寄せを受けているように見えます。
 現行過疎法は、平成二十一年度末までの時限法であり、その後の立法措置を期待しながら、市町村単位の指定が踏襲されれば、現行の指定地域の中で合併したところは、過疎対策の対象にならない可能性が高いと思われます。
 また、新型交付税制度になりますが、過疎地域の特別の行政需要が反映されにくくなったのではないかと懸念されます。
 山間地域や過疎地域において、道路や上下水道など生活基盤の整備をしようとすれば、危うくなっている支援制度と財源確保が肝要であります。
 ここは国においてしっかりした制度をつくるよう強力に働きかけるべきと考え、所見を伺います。
 次に、農業施策についてであります。
 まず、県産果実輸出による販路拡大についてであります。
 今、農繁期を迎えた果樹地帯では、露地のサクランボは出荷の最盛期となり、桃も早生種はいよいよ出荷の時期となっています。
 本県の果樹は、ぶどう・桃・スモモのいずれもが日本一の生産量を誇っており、農業生産額に占める割合が五〇%を超えるなど本県農業の基幹となっています。
 しかし、果樹農業は担い手の減少や高齢化が進むとともに、産地間競争の激化や輸入農産物の増大による価格低迷などで大変厳しい状況にあります。
 また、近年、果物の販売価格が伸び悩むだけでなく、若者の果物離れが進むなど、果樹農家を取り巻く環境は大きく変化してきています。
 農業は自然を相手とし、個人の努力だけではどうにもならない部分があるため、果樹農家を政策的に支援することが、消費拡大や農業経営の安定化に結びつくものであります。
 そのため、山梨ブランドの定着を初め販路拡大、首都圏を中心とした宣伝活動、観光農業の振興などへの取り組み、また、生産出荷体制の面では、技術指導の強化、省力化研究、共選場の整備などが求められています。
 一方、国産果実は、経済発展の著しいアジア諸国で高く評価され輸出が増加していると聞いております。
 このため、国や他県でも輸出促進に取り組んでおり、本県においても、将来的な販売ルートの多角化等による農家所得の向上が期待できるとし、新たに全農・産地・JA等で構成する組織を設立し、販路拡大を図るため、輸出モデルの確立に向けた取り組みを進めるとのことであります。
 既に、昨年JAフルーツ山梨とJAふえふきが台湾に「桃」を二百九トン輸出し、本年度は、JAこま野がさらに加わり、高級果実需要の高い台湾をターゲットとして、桃の輸出をさらに拡大すると聞いております。
 販路拡大を初め県産果実の輸出促進のための新たな取り組みに敬意を表しながら、この取り組みの継続性、出荷数量の拡大、さらに輸出国の拡大への努力を要請し、御所見を伺います。
 また、さきの国への予算要望では、中国政府と現在進めている桃・ぶどうなどの果樹六品目について、交渉の加速と早急に輸出できる環境の整備を求めています。この見通しについても、あわせて伺います。
 次に、農業大学校の再編整備についてであります。
 農業従事者や農業指導者の育成機関として大きな役割を果たしてきた農業大学校でありますが、このたび再編することとし、今議会に改正条例案が提出されております。
 本大学校の中心は、農業経営の担い手を養成する本科課程であり、その定員は六十名でありましたが、近年の入校希望者は半数にも達しておりません。
 農業改良普及員の養成機関として位置づけられている研究科課程についても、普及指導員の制度改正も加わって、希望者の減少が著しいとのことであります。これはどう見ても、大幅な改革、改組が必要な事態であります。
 そこで、このたびの主要な再編の一つ目は、専門学校にして、教育機関の位置づけに高めるとともに、果樹、野菜、花卉に絞って農業の担い手を育成することであります。
 再編後の学科の新定数は三十名ですが、これは入学者の上限というよりも、新卒で農業に従事する農家の子弟が少なくなっている中で、本県農業を維持していくために、これだけは若い担い手を確保したいという背水の陣のように見えます。
 農業大学校の入校希望者を少しでもふやすために、学科などの再編に加えて、教育内容の充実や広報宣伝なども必要と考えます。その具体的な取り組みについて伺います。
 再編の二つ目は、就農希望者の増加を見込んで、農業技術習得の訓練、研修を拡大するものであります。農業後継者不足が深刻になっている折、離転職者などの新規就農の希望がふえているのは好ましい傾向であります。
 特に団塊の世代の新規就農は、大いに期待されるところであります。
 一方に農業従事者がおらず、遊休農地がふえており、他方に農家以外からの新規就農希望者がおり、これを結びつけることは、農業生産や農地保全と就労確保の両面から、ぜひとも促進させたいものであります。
 農業大学校における農業技術の習得の訓練などは、新規就農の定着のために欠かせませんが、県外や他産業からの新規就農者の場合、農地や住宅の確保が大きな課題であり、両者が並行して着実な定着につながるものと考えます。
 この点について県の対応を伺います。
 次に、廃棄物最終処分場建設について伺います。
 笛吹市境川町に予定されている次期最終処分場についてであります。
 笛吹市は、本年三月に境川町上寺尾区からの応募書類を県に提出し、先月、県を含む峡東地区最終処分場整備検討委員会が開催され、建設候補地としてふさわしいかどうかの検討が始まったところであります。
 この応募された区域二十八ヘクタールには、県関与の最終処分場のほかに、甲府市及び峡東三市の一般廃棄物処理施設、さらには地元要望施設が整備されることになっております。
 この応募に対し知事は「県の廃棄物行政において、二十年から三十年の道筋がつく」と歓迎の意をあらわしたとマスコミ報道がなされております。
 現時点において、この二十八ヘクタールのうち、最終処分場用地としてどの程度の規模を予定しているのか伺います。
 また、この応募の内容としては、明野処分場には搬入することができなかった産業廃棄物の燃え殻やばいじん、一般廃棄物の焼却灰、飛灰、不燃物残渣も受け入れることとなっていますが、処分場の安全性について、県ではどのように対応しようとしているのか伺います。
 県は明野処分場において、最初のつまずきが尾を引き、大変長い期間を要して、大変な苦労をして着工に至ったわけですが、境川の処分場は、市町村の一般廃棄物の焼却灰も受け入れることができるわけであり、まさに、画期的な事業展開になると思われます。
 本応募に対し、県は積極的な対応をすべきだと考えますが、御所見を伺います。
 以上で質問を終わります。
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◯議長(内田 健君)金丸直道君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)金丸議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、フォーラム政新を代表され、県民に対する重い責務を痛感し、国と地方に山積する課題に真摯に取り組む強い決意を披瀝されながら、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 私は、富める山梨づくりのために掲げました公約を実現するため、今後とも全力を傾注し、行動計画に基づく施策を推進していきますので、御理解、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、部長人事についてでございます。
 時代が急速に変化し、各行政分野が専門化・複雑化していく中で、当面する数多くの県政課題に的確に対応していくためには、中央の政策の動向や生の情報を把握しつつ、幅広い視点に立って、効果的・効率的な政策展開を図っていくことが必要であります。
 こうした中で、本県におきましては、財政再建など徹底した行財政改革や山梨農業の再生など地域経済の活性化が重要な県政課題となっております。
 このため、中央省庁での幅広い経験に基づく行財政運営のノウハウ、さらには幅広い情報力などを有する職員を登用し、これらの課題に実務責任者として対応させることとしたところであります。
 今後、「暮らしやすさ日本一」の山梨づくりに向けて、最高責任者である私のもとで、こうした職員とともに、副知事を初め多くの優秀な県職員が一体となって取り組んでいく考えであります。
 次に、県特別顧問の設置についてでございます。
 柿澤弘治氏は本県に居住し、山梨の自然や風土を愛する山梨ファンであります。また国際関係の専門家として、国内外に幅広い人脈がございます。また外務大臣として、政治家としての豊富なキャリアを持っております。観光分野でも積極的に活躍をされている方でありますので、特別顧問に就任をお願いしたところであります。
 柿澤氏には、「山梨県経済財政会議」や「山梨県観光懇話会」の委員、「やまなしブランド戦略懇話会」の座長等として、観光施策を初め県政全般について御提言をいただくとともに、山梨を国内外へPRをしていただくこととしております。
 就任いただいて三カ月になるわけでございますが、この三カ月間、私も県庁の幹部も行動計画づくりや、あるいは予算編成等で大変忙しく、なかなか柿澤氏の見識を伺う機会がなかったわけであります。しかし、これからは大いに活躍をしていただく機会がふえるものと思っております。
 柿澤氏の高い識見や国内外にわたる豊富な人的ネットワークが、本県の活性化、さらには地域経営戦略の進展に大きく資するものと考えております。
 次に、私の政治スタンスについてでございます。
 私の政治スタンスにつきましては、二月定例県議会で御答弁を申し上げたとおりでございまして、県民と一体となって県政を推進していくため、公正・公平に徹し、一党一派に偏することなく、県政運営に当たっていく考えであります。
 このことは、今後もいささかも変わるものではございません。
 次に、経済財政会議についてでございます。
 「山梨県経済財政会議」は、本県経済の活性化を図るための政策や、行財政運営の基本方針などについて、経済界の代表者や有識者から意見や提言をいただき、今後の県政運営に反映させることを目的として設置したものでございます。
 先般、開催された第一回会議では、行政改革への取り組み等につきまして、民間の視点から専門的な見地で、数多くの有意義な御意見をいただいたところであります。
 また、私が議長を務めることといたしましたのは、この会議が、県政の中心的な事項について審議をいただく極めて重要なものでございますので、県政運営の責任者である私自身が、積極的にかかわっていくことが必要であると判断したためでございます。
 次に、住宅供給公社、土地開発公社、道路公社の組織の統合についてでございます。
 まず、組織の統合についてでございますけれども、地方三公社につきましては、各公社の負債等の対応など、個々の課題解決を図るため、既にそれぞれの経営計画を策定いたしまして、分譲用資産の早期売却や不採算部門の整理とか役職員給与、各種手当の見直しによる人件費の削減といった経営改善に努めております。
 今年度は、新たに庁内検討と三公社の取りまとめ役として参与職を設置したところであり、役員一元化と組織統合に向けて改革を加速してまいります。
 次に、住宅供給公社の分譲残区画の販売見通しについて、御質問がございました。
 住宅供給公社の分譲残区画の販売につきましては、平成十七年三月に策定した公社の経営計画に基づいて、鋭意取り組みを進めているところであります。
 平成十八年度末現在、分譲残区画数は百九十六区画となっておりますけれども、十八年度、単年度の販売実績が九十四区画であることから、計画どおり二十年度までには分譲を完了することができるものと考えております。
 次に、米倉山の利活用についてでございます。
 米倉山ニュータウンの利活用策につきましては、これまで検討委員会を設置するなど、長年にわたり検討を重ねるとともに、企業誘致にも取り組んできましたけれども、いずれも具体化できず、今日に至っております。
 今後は、リニア中央エクスプレスの具体化など有利な状況が生まれてきているということもありますので、できるだけ早期に有効な活用策を見出していきたいと考えております。
 次に、県立図書館の建設についてでございます。
 新県立図書館の建設に当たりましては、かねてから申し上げてきましたとおり、広く深く県民と論議をしていく必要があります。
 その意味で、さきに設置した整備検討委員会は、図書館学、社会教育、まちづくりを専門とする学識経験者や利用者の代表、図書館の司書など、多様な分野から委員を人選したところであり、貴重な御提言をいただけるものと期待しております。
 この委員会の御提言や県議会における御論議、県民の皆様の幅広い御意見を聞きながら、今年度じゅうには整備計画を策定したいと考えております。
 建設地につきましては、甲府駅北口の開発整備が、駅周辺の活性化のためにも重要であることは認識しておりますが、このことと新県立図書館の立地とを直ちに結びつけるのではなく、これから整備する図書館のあり方、役割、機能について、十分議論する中で、ふさわしい場所を検討していく考えであります。
 また、整備に当たりましては、財政負担をできる限り抑える必要もあり、施設整備の上では余り大規模な、華美なものとすることはできませんが、高度情報化を初めとする新しい時代にふさわしい機能を有し、多くの県民に親しまれる利便性の高い施設にしたいと考えて、県民の皆さんが全国に誇れる図書館を目指します。
 次に、産業集積の推進と企業立地の支援についてでございますが、まず、中京圏以西に対応を強化すべきだというお考えであります。中京圏以西には優良な企業が数多くあり、これまでも企業情報の収集や企業訪問など、大阪事務所を拠点にして、積極的に取り組んでまいりました。
 また、企業立地アドバイザーとして委嘱した本県ゆかりの方々も大勢おりますので、企業誘致への御協力をいただいてきたところでございます。
 こうした取り組みに加え、山梨の魅力や内外に誇れる県内企業の持つすぐれた技術を映像資料にまとめ、企業訪問やイベントの際に活用するなど、中京圏以西へのセールス活動を一層強化していきたいと考えております。
 次に、企業立地促進法ができましたけれども、これへの取り組みについてでございます。
 企業立地促進法は、地域の特性や強みを生かして、企業立地を進めることにより、地域経済の活性化を目指すものであります。
 このため本県におきましても、市町村、商工団体等をメンバーとする協議会を設け、地域活性化基本計画を策定することとしております。
 先日、市町村や商工団体の担当者を対象といたしまして、企業立地促進法の説明会を実施し、関係者の理解向上を図ってまいりました。
 今後は、七月上旬を目途に協議会を立ち上げ、具体的な内容について検討を進め、年内に国に対して基本計画を提出する予定であります。
 次に、産業立地成功報酬制度についてでございます。
 この制度は、企業の新規立地や投資計画の情報をできるだけ早期に収集することにより、本県への企業立地を促進しようとするものであります。
 このため、宅地建物取引業者、金融機関など、質の高い情報が期待できる方々を対象としたいと考えております。
 また、報酬の支払いにつきましては、企業の立地が確実になった段階で行うこととしておりまして、未熟な情報に対して報酬を支払うというようなことがないように、十分注意をして、制度を整えたいと思っております。
 この制度の創設により、本県に多くの立地の情報が寄せられ、産業立地が大きく進展することを期待しております。
 次に、山梨大学の燃料電池研究と実用化に向けての産官学連携についてでございます。
 燃料電池の技術は、環境負荷の少ないクリーンエネルギー産業を成長・発展させることから、その開発は、県としても大いに力を入れて取り組むべき分野でございます。
 このため本県では、燃料電池に関しては世界的にも最先端の技術集積を持っている山梨大学を核にいたしまして、県内企業や県立試験研究機関が一体となって、世界に先駆けた燃料電池の実用化のための研究開発事業を進めていきたいと考えております。
 今後は、本県がクリーンエネルギー産業の発信基地となるように、さらに積極的に進めてまいります。
 次に、大型店の立地への対応についてでございます。
 これまで我が国のまちづくりは、人口増加を背景に郊外へ拡大するという方向で進められてまいりましたけれども、人口減少社会が到来し、また都市インフラの整備や維持に、財政が厳しい折に将来的なコストを余りかけられないことを踏まえますと、新しい時代にふさわしいまちづくりとしては、コンパクトな集約型のまちづくりに転換をしていかなければならない、そういう時期に来ているということで、こうした考え方のもとに、国は昨年、都市計画法を初めとするまちづくり三法を改正したところであります。
 改正法では、都市構造に広域的な影響を与える大型店など大規模集客施設の郊外への立地規制が盛り込まれまして、一部昨年に施行され、本年十一月末から完全施行されることになっております。
 こうした中で、甲府市周辺部においては、過去に例を見ない大きさの大規模商業施設の建設計画が、相次いで浮上したわけであります。
 多くの県民はこれに困惑し、特に甲府市中心商店街の再生を進めてきた方々からは、壊滅的な打撃を受けるおそれがあるとして、建設反対の御要望もいただきました。
 私は、これらの大規模商業施設が、甲府市中心商店街に極めて大きな影響を与えるものであれば、今後の県都のまちづくりにとって大きな障害になると考え、知事就任と同時に、出店計画の具体的な内容や、立地が及ぼすさまざまな影響についての調査を指示したところであります。
 こうした中、本年三月、甲斐市に、ユニーという会社でありますが、出店を計画している大規模商業施設、これにつきまして、四万平米を超える当初計画の店舗面積を四分の一に縮小するという設置者との間での合意に至りました。
 この件につきましては、法令に基づく手続はほとんど終了しているという段階ではありましたけれども、知事として、これを見過ごすべきではないと判断いたしまして、設置者に面積縮小を要請し、設置者側がこれに前向きに対応したものでございまして、この合意は設置者側が県民の声、県民の意思を尊重し、地元と融和した経営をしたいと自主的に判断された結果と受けとめております。
 また、中央市に計画されている大規模商業施設は、中央市が施行者となって進める土地区画整理事業区域内に出店をするものであり、中央市からの申し出によりまして、出店計画の説明をお聞きしたものであります。
 この大規模商業施設は、甲府市中心商店街に大きな影響を及ぼす規模ではない、店舗面積で一万九千平米という、大きな影響を及ぼす規模ではないということと、甲府都市計画区域マスタープランにおいては、この地域が商業・業務機能の強化を図る副次核に位置づけられている、そういう場所への立地であるということから、やむを得ないと申し上げたところであります。
 また、昭和町に計画されている大規模商業施設につきましては、調査の結果、交通量の大幅な増加により、周辺道路の機能が低下し、整備済み道路への再投資も必要となること、甲府市中心市街地への集客数がさらに減少し、拠点としての機能低下が予想されること、甲府都市計画区域マスタープランなど県の都市づくりの方針と相反することなどから、計画どおり立地した場合、都市計画に広域的な影響を及ぼすことが予想されます。
 なお、改正都市計画法における広域調整手続に基づきまして、甲府市及び中央市からは、この計画に対する慎重な意見が出されております。
 こうしたことから、大規模商業施設は再度検討すべきと判断し、先月、昭和町に要請をしたところであります。
 ただし、この商業施設の具体的な規模につきましては、それを示すべきだという御意見もございますが、昭和町などとの今後の協議の中で解決していく問題ではなかろうかと考えております。
 これら計画中の大規模商業施設を含め、都市計画に広域的な影響を及ぼす規模の大型店の立地につきましては、改正都市計画法に基づき、規制誘導していくことが適当であると思います。
 具体的には、交通の問題や中心市街地への影響など含めて、都市計画の観点から適切に運用していきたいと思っております。
 さらに、できるだけ早期に出店計画などの情報を得て、それを公開して、十分議論できるよう、県として大規模集客施設の立地に関する新たな指針を策定することとしております。
 さらに、大規模小売店舗立地法について、どう考えるかとの御質問がございましたが、御指摘のありましたように、かつての大店法のような商業調整的な機能はなく、結果として、郊外への大型店の出店が進み、ここ十数年間、中心市街地の衰退を招くなど、さまざまな問題を生じさせたと考えております。
 このような反省の上に立って、昨年、都市計画法改正などまちづくり三法を改正した、この国の対応は適切な対応だと私は考えております。
 議員から、大型店の商業調整のための法律整備の要望を国にすべきだという御意見がございましたが、今申し上げましたように、昨年の都市計画法の改正によって、大規模商業施設の立地が規制誘導できるようになりましたことから、あえて今、大規模小売店舗立地法の改正などを国に対して要望する必要はないと考えております。
 都市計画法など、まちづくり三法の改正は、少子高齢社会が到来する中で、コンパクトでにぎわいあふれるまちづくりを進めるため、行われたものであります。
 今後とも、この趣旨を生かしながら、大型店の立地に対応していきたいと考えております。
 次に、県産果実輸出による販路拡大についてでございます。
 国内の産地間競争が激化する中で、新たな販路として注目される果実輸出は、産地のイメージアップや生産者の意欲の向上が図られ、産地全体の活性化につながるなど、本県果樹農業の将来に明るい展望を開く、魅力と可能性を秘めております。
 このため、輸出に向けた取り組みをさらに強化することといたしまして、この七月には、全農やまなしや主要な果樹産地の農協等で構成する促進協議会を新たに設立し、日本産果実の最大の輸出先である台湾において、プロモーション活動を進めてまいります。
 また、台湾からバイヤーを招き、現地の消費動向等について情報交換するとともに、本県の生産現場での説明会や試食会の開催など、産地のPRを積極的に行います。
 さらに、輸出先の求める検疫措置に対応した確実な選別作業ができるよう、選果技術の習得や選果機材の整備などについて支援をしてまいります。
 さらに、ジェトロ等と連携しながら、桃の輸出量の拡大に加え、ぶどうや干し柿など新たな輸出品目の定着と拡大を図るとともに、香港、シンガポール等の輸出先の情報収集も進め、段階的に輸出の促進を図ってまいります。
 さらに、国の農産物輸出戦略においても、中国は果実の輸出重点国と位置づけられていることから、国家間交渉がさらに加速され、現在は桃等については検疫上、輸出が認められてないわけでありますが、一日も早く、、桃を初めとする果実の中国輸出が可能になるよう、引き続き要望していきたいと思っております。
 今後とも、農業団体など関係機関と一体となって果実輸出体制の整備を促進し、本県果樹農業の振興を積極的に図ってまいりたいと思います。
 最後に、廃棄物最終処分場の建設について、御質問がございました。
 県民の生活環境の保全や本県経済の持続的な発展を図るとともに、環境への負荷が軽減された循環型社会を構築していくためには、廃棄物最終処分場は必要不可欠な施設でございます。
 次期処分場につきましては、笛吹市境川町上寺尾区から応募を受け、現在、候補地の地質、環境等の概況調査を行っており、今後、調査結果をもとに、峡東地区最終処分場整備検討委員会の御意見を伺い、整備を進めてまいりたいと考えております。
 整備する処分場につきましては、埋立期間十五年以上、廃棄物の埋立容量四十五万立方メートル以上、面積六ヘクタール以上の管理型最終処分場を想定しております。
 また、安全につきましては、二重の遮水シートとベントナイト混合土層を組み合わせた多重遮水構造とするなど、国の基準を上回る施設とし、万全の安全対策を講じていくこととしております。
 最終処分場の整備は、地域住民との共通理解のもとに進めていくことが大切であり、住民の理解を深め、信頼関係を築く中で、安全で安心な施設となるよう、取り組んでまいります。
 以上をもって私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長から答弁をいたさせます。
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◯議長(内田 健君)総務部長、古賀浩史君。
      (総務部長 古賀浩史君登壇)
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◯総務部長(古賀浩史君)金丸議員の山間地域、過疎地域の生活基盤の整備促進についての御質問にお答えいたします。
 御指摘のように、高齢化の急速な進展や産業の衰退により地域社会の活力が低下し、その存続が危ぶまれる集落も出てきております。
 また、森や水を守る農山村の衰退が進む過疎地域の問題は、国土の保全、水源の涵養など、地域はもとより、国、県全体に大きな影響を及ぼす状況となっております。
 このため、これまでも国に対して、過疎地域が国土保全など国民生活に果たす役割を重視し、基本的な行政サービスが提供されるよう、地方交付税の財源保障・財源調整機能の充実強化や新型交付税の導入に伴う財源保障などを全国過疎地域自立促進連盟を通じて要望してきたところであります。
 今後とも、県内市町村や関係団体と連携を図る中で、平成二十一年度末の現行過疎法の失効後においても、過疎地域の実情に応じた総合的な過疎対策が講じられるよう、国に強く要望していくとともに、県としても過疎地域の自立促進に向けた支援を行ってまいります。
 以上でございます。
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◯議長(内田 健君)企画部長、新藤康二君。
      (企画部長 新藤康二君登壇)
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◯企画部長(新藤康二君)金丸議員の情報ハイウェイの活用についての御質問にお答えをいたします。
 県では、高速情報通信網が行政サービスの高度化や県内産業の活性化などに不可欠なことから、その幹線となる情報ハイウェイを完成させたところであります。
 この活用に当たりましては、本年五月に設置した「山梨県情報政策アドバイザー会議」での御意見をお聞きしながら、情報通信事業者や民間企業などに対し、本支店間や企業間の通信などに積極的に活用するよう働きかけ、本県の産業の振興につなげていきたいと考えております。
 以上であります。
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◯議長(内田 健君)農政部長、遠藤順也君。
      (農政部長 遠藤順也君登壇)
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◯農政部長(遠藤順也君)金丸議員の農業大学校の再編整備についての御質問にお答えします。
 農業大学校につきましては、これからの山梨の農業を支える意欲ある人材を確保していくため、高校生の進学志向やニーズを的確にとらえ、専門学校化した上で、養成科、専攻科への学科の再編や定員の見直しを行うこととしています。
 教育内容につきましても、農業経営者として必要な実践的な能力を習得させるため、圃場における実習時間や先進農家等での派遣実習を拡充するとともに、アグリビジネスを展開するための経営管理能力の向上を図るなど、カリキュラムを充実していきます。
 また、県内高校生の農業大学校への入校を促進するため、学校訪問を初め、農業大学校を開放して理解を深めるオープンキャンパスや圃場での農作業を中心としたアグリ体験教室を実施するとともに、民間主催の進学説明会にも新たに参加していきます。
 さらに、農業に高い関心を持つ団塊の世代や離転職者等が増加していることから、即戦力となる担い手として確保・育成していくため、農業大学校の職業訓練機能の充実・強化を図ることとしています。
 また、御指摘の新規就農希望者に対する農地や住宅の確保対策につきましては、新たに設置する就農支援センターにおいて、就農に必要な農地や住宅等の情報提供や相談を行うとともに、市町村、関係団体と協力しながら農地のあっせんを行っていきます。
 さらに、新規就農者も借り入れができるよう農村住宅資金を拡充することとしております。
 今後におきましても、農業大学校が本県農業の担い手育成の中核的機関として機能を十分発揮できるよう平成二十年度の新たなスタートに向けて、諸準備を進めていきます。
 以上でございます。
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◯議長(内田 健君)教育委員会委員長、井上一男君。
      (教育委員会委員長 井上一男君登壇)
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◯教育委員会委員長(井上一男君)金丸議員の教育次長人事につきましての御質問にお答えをいたします。
 現在、教育現場では、子供たちの心の問題や学力の向上、信頼される学校づくりなど、喫緊に対応すべき課題に直面しており、国を挙げて教育改革を推し進めておるところでございます。
 本県においても、国の教育改革と連携し、いじめや不登校をなくし、学力・モラル・豊かな人間性を備えた人づくりを進めるための本県独自の教育改革を推進する必要があります。
 こうした教育の大きな節目の時期に当たり、独自の改革を進めていくためには、斬新な発想や全国的な視野と情報に基づいて取り組んでいくことが重要であり、これを兼ね備えた人材を求めていたところでございます。
 一方、本年度の定期人事異動に際し、教育行政の実務責任者への中央省庁からの登用について、知事からの要請もあったところでございます。
 教育委員会といたしましては、これらのことを踏まえ、文部科学省に対し、教育次長への職員の出向を要請し、登用したものでございます。
 以上でございます。
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◯議長(内田 健君)当局の答弁が終わりました。
 金丸直道君に申し上げます。残り時間は二分であります。
 再質問はありませんか。金丸直道君。
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◯金丸直道君 まずは知事の政治スタンスの問題について、再質問させていただきたいと思います。
 先ほど一党一派に偏らないというのは、ずっと知事が二月の議会以来、言い続けておられたことでありまして、これは私どもも真摯に受けとめたいと思っておるわけでございますけれども、七月には参議院選挙があり、このことにつきましても、一党一派、ある候補に偏らないという理解をさせていただいていいのかどうかということをまずお聞かせください。
 それから、私どもの立場で見ている限り、知事は自民党の党籍をいただいているというかかわりから、ややもすると、党の綱領や規約にのっとってという、表現が妥当かどうかわかりませんけれども、そんな影響があるのではないかというように御推察致します。
 昨日の答弁の中でも、地方議会の二元代表制問題の議論があったわけでございまして、私どもの立場からいたしますと、知事はやはり幅広く県民党というところに入籍をしていただいたらいかがかなという思いを、持っておるわけでございまして、全国の中でも数少ない、党籍を持たれているという点について、再度質問させていただきます。
 次に、産業政策の……
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◯議長(内田 健君)金丸直道君に申し上げます。残り時間がありませんので、簡潔に願います。
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◯金丸直道君 産業集積の推進の問題で、パイオニアディスプレイプロダクツの工場進出が見合わせになっているということと、松下電器産業の甲府工場の県外移転などの問題、企業誘致ももちろん大切なことでありますけれども、既存の企業がよそへ行ってしまう、あるいは、せっかく進出しようとしたところが見合わせというところ、この辺やはりもう少し積極的な詰めの必要があるのではないか。現状の対応状況について、お伺いします。
 ありがとうございました。
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◯議長(内田 健君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)私の政治スタンスについて、御質問があったわけでございますが、とりわけ参議院選挙が迫っている中で、参議院選についてもそうかという御指摘でありますが、参議院選につきましても、一党一派に偏しないという基本姿勢は貫いてまいりたいというように考えております。
 それから党綱領、規約等の影響というものが、党籍があることによって、あるのではないかというお話がございましたけれども、自民党の党綱領とか規約というものは、極めて抽象的で幅広いものでございまして、私の政策に、そう支障が生ずるものではないというふうに思っております。
 県民党としていくべきだという点は、しかと承っておきます。
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◯議長(内田 健君)産業立地室長、廣瀬正文君。
      (産業立地室長 廣瀬正文君登壇)
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◯産業立地室長(廣瀬正文君)金丸議員の産業集積の推進についての再質問にお答えをいたします。
 まず、パイオニアディスプレイプロダクツ株式会社の工場進出についてであります。
 新工場の用地につきましては、計画どおり造成工事等が進捗しており、南アルプス市から、来年八月には土地の引き渡しが行われる予定とのことであります。
 また、工場の建設時期につきましては、欧米に導入いたしました新製品の販売状況や国内の市場動向を見きわめながら決定していくとのことでありますが、決定に当たっては、県や地元市と協議を行うこととなっております。
 今後とも地元市と連携を図りながら、情報収集に努め、新工場ができる限り早期に建設できるよう、県としても可能な限りの支援に努めていきたいと考えています。
 次に、松下ホームアプライアンス社甲府工場の県外移転についてであります。
 甲府工場の撤退の決定を受け、これまでも松下電器産業本社に出向き、従業員の適正な雇用や跡地利用について、申し入れを行ってきたところであります。
 従業員の雇用面につきましては、来月終了いたします意向調査を踏まえて対応されるとのことでありますので、再就職を希望する方々への就業支援を、県においてもハローワーク等とも連携して行ってまいりたいと考えております。
 また跡地利用につきましても、本社等と連携を密にしながら、最大限活用が図られる優良企業の誘致に取り組んでいきたいと考えております。
 以上でございます。
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◯議長(内田 健君)金丸直道君に申し上げます。残り時間がありません。
 これをもって金丸直道君の代表質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後二時十五分休憩
       ───────────────────────────────────────
                                         午後二時三十四分再開議
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◯副議長(樋口雄一君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 発言の通告により、丹澤和平君の発言を許します。丹澤和平君。
      (丹澤和平君登壇)(拍手)
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◯丹澤和平君 「筍を 竹になれとて 竹の垣」、これは江戸時代の俳諧師、小西来山の作であります。
 この句には、「そのものにて、そのものを損なう」という副題がついておりました。
 タケノコを立派な竹に育てようとして、わざわざ竹を切って、竹垣根をつくったという意味でありましょうか。「何とばかげたことを」、皆様、そうお思いかもしれません。しかし、当の本人にとって見れば、一生懸命なのであります。
 私も長い県庁生活の中で、県民の皆様の目から見たら、こうしたことをしていたのではないかと思うと、今さらながら深く反省をいたしているところであります。
 私は、多くの有権者の皆様の御支持をいただき、今までと違った目線で、県政を見詰める機会を与えていただきました。心から感謝を申し上げる次第であります。また、きょう、この演壇に立ち、改めて、その責任の重さをひしひしと感じております。
 さて、私は、自由民主党輝真会を代表し、今議会に提出されました案件並びに県政課題について、幾つか質問をさせていただきます。
 その前に、自由民主党輝真会の立場について若干触れさせていただきます。
 私たちは、横内県政が掲げられた「豊かさ実感 富める山梨に再チャレンジ」、「大胆改革宣言」などの政策提言に心から共鳴をいたしました。
 このため、議員の立場から、これらの施策の実現にお手伝いができればと思い、志を同じくする者が集まり、新しい会派を設立したところであります。
 ここにいる三十七名の県議会議員も、そして五千数百人の県庁職員も、それぞれ立場や考え方に違いはあっても、思いは一つであります。
 それは、「山梨県民のために、山梨のために」であります。
 武田信玄公は、みずからが制定した甲州法度の中で、「信玄自身が、約束を違えるようなことがあれば申し出よ。信玄自身も改めるべきところは改め、正すべきは正す」と明確にしております。
 私は、これが山梨県の政治家の原型であると思っております。
 今さらながら、申し上げるべきことではありませんが、県の施策も予算も、議会の議決がなければ、何一つ執行できません。
 したがって、議会は、議決した以上、施策の執行について、知事と共同責任があるのではないでしょうか。
 私は、議会に共同責任がある以上、徹底した情報公開のもとで、予算や施策について、しっかりとした議論を重ねてまいりたいと考えております。
 五千人の県庁職員は、山梨県の宝であります。この職員が、絞れるだけの知恵を絞り、流せるだけの汗を流すならば、横内県政が目指す「暮らしやすさ日本一」の県が、必ず実現できるものと、私は確信しております。
 それでは、以下、質問に入ります。
 初めに、県政運営の基本姿勢について、幾つかお尋ねいたします。
 まず、行動計画についてであります。
 横内知事は、「富める山梨に再チャレンジ」を掲げ、百二十七項目の政策を県民に提言されました。
 知事は、これらの提言を具体的な施策として直ちに実行に移すため、過日、暫定版の行動計画を策定し、公表いたしました。
 年内には、達成目標等を盛り込んだ最終版の行動計画を策定するとのことであります。
 これまでの県政では、長期計画の計画期間は十年であったため、達成時期を最終年まで先送りすることができました。
 しかしながら、今回、知事が策定した行動計画は、計画期間が四年であります。この期間中に目標を達成しなければなりません。
 この行動計画は、県の最も基本となる計画とのことであります。しかしながら、県には、既に各行政部門ごとに中・長期計画が策定されているものがあります。
 そこで、既に策定されているこれらの部門計画と行動計画の整合性は、今後どのように図られていくのか、お伺いいたします。
 また、知事が、この任期中に目指すべき県土の方向や姿は行動計画に示されていますが、中・長期的に見た本県の目指すべき方向、あるべき姿をどのように考えておられるのか、お伺いいたします。
 次に、改革に取り組む行政組織についてであります。
 知事は、政策提言で七つの宣言を行いました。
 その中で、第一に掲げたのは「変える・やまなし 大胆改革宣言」であります。大胆改革とは県庁改革であります。県庁改革とは職員の意識改革であると考えております。
 県庁は人材の宝庫であり、多くの職員の志は高く、知識も豊かであります。こうした職員にもし不足しているものがあるとすれば、それは何ものをも恐れぬ勇気と知識を知恵に変える力と素早い決断力であります。
 現場第一主義を唱えている知事にとって最も必要なのは、問題点の発見や警鐘を鳴らす職員ではなく、向こう傷を恐れず、勇気を持って問題解決に立ち向かう職員を高く評価することであります。それが、職員の意識改革を図る第一歩ではないでしょうか。知事のお考えをお伺いいたします。
 また、いかにすぐれた能力を備えた人材であっても、それを生かす機会と組織がなければ無であります。
 そこで、組織改革について伺います。
 目まぐるしく移り変わる世の中にあって、県民が行政に求めているものは、素早い決断と素早い行動であります。意思決定を早くするためには、窓口を一つにすること、組織を簡明にすることであります。
 特に、出先機関が抱えている地域課題の多くは、他部局との調整が必要であります。そのため、縦割り行政の弊害を廃し、出先機関で即決できる仕組みと権限を与えることが大事であります。
 知事は、行政改革に取り組むに当たり、県行政の組織の見直しについて、どのようにお考えなのか、お伺いいたします。
 また、佐賀県では、部局内の職員配置の効率化を図るために、人事権を各部局長に与え、部局内の各課の仕事量を見ながら、随時、人員配置が行われるようにしております。
 本県でもこうした方法を検討したらいかがでしょうか。知事のお考えをお伺いいたします。
 次に、財政問題について幾つかお尋ねいたします。
 本県の平成十九年度六月現計予算によりますと予算総額は約四千三百八十六億円であります。このうち人件費はおよそ一千三百四億円、公共事業費はこれよりも少ない九百三十億円であります。
 県税収入は一千百億円余で、人件費も賄えない状況であります。また、地方債発行残高と土地開発公社などの長期債務を加えると、十八年度末の県の借金は一兆円を超えております。
 財政再建は、「入るをはかりて、出るを制する」、これが基本であることは自明の理であります。
 しかしながら、現行の地方財政制度では、税収が増加しても、そのうち七五%が交付税に算入されてしまうため、実質手元に残るのは二五%しかないことになります。
 こうしたことから、自治体の財政再建は、支出の削減を中心に行わざるを得ません。
 そのためには、まず、すべての職員が、県財政の厳しい現状を認識し、財政再建に向け、心を一つにすることであります。
 さらに、行政需要が増大する中で、県職員を削減するためには、過度に丁寧な書類づくりをやめたり、ペーパーレス化により事務処理の簡素化を図ることであります。
 また、これまで以上に事業の徹底した見直しを行ない、不要不急の事業を廃止することであります。
 知事は、本県の地域経済に活力を持たせながら、他方で、財政再建を図っていかなければなりませんが、どのようにして財政再建を図っていくのか、お伺いいたします。
 また、県の普通会計の地方債残高のうち、地方交付税に算入されない額はどれぐらいあるのか。さらに、今後四年間で、地方債残高をどの程度縮小できるのか、お伺いいたします。
 次に、土地開発公社等の財政再建と今後の見通しについてであります。
 土地開発公社、住宅供給公社、林業公社の三つの公社が抱える長期債務は、平成十八年度の決算では三百六十億円であります。
 しかしながら、土地開発公社が短期債務としている百五十億円は、実は長期債務として処理すべきものではないでしょうか。
 現状を正しく認識しなければ、的確な財政再建策を講ずることはできません。これらの公社の長期債務が、これほどまでに増加したのは、経済の動向を見誤り、問題を先送りしたからであります。
 三つの公社の長期債務の解消については、どのように考えていくつもりなのか、お伺いいたします。
 次に、県立中央病院の経営についてであります。
 自治体病院は、高度医療などの不採算部門を抱えているため、当然赤字になるものだと考えられています。
 しかしながら、県立中央病院の場合、どの部門で赤字が生じているのか、明らかにされておりません。赤字の原因が不明のままでは、財政再建に取り組むことなどできないのではないでしょうか。部門ごとの採算性を的確に把握するとともに、外部からの病院再建のプロを招くなどして、一日も早く効果的な財政再建に取り組むべきであります。
 現在の取り組み状況と今後の対応についてお伺いいたします。
 次に、企業誘致についてであります。
 我が国の将来人口は減少傾向にあります。私は、こうした状況を踏まえれば、本県の人口を大幅にふやすことは難しいと思いますが、せめて、山梨で生まれ育った若者が、就学先から、ふるさとに戻り、そこで就職し、生き生きと暮らせるようにすることが、行政や政治に携わる者の責務であると考えております。
 このためには福祉も大事であります。医療も大事です。しかし、何よりも今、大事なのは、若者が働く場所を確保することであります。
 私ども自由民主党輝真会は、過日、企業誘致に関する本県の施策について、執行部から説明を受けました。「知事が先頭に立って強力な誘致活動を行い、本県に立地した企業には最大十億円を交付する。企業進出の情報提供者に対し、成功報酬を支払う。さらに、産業立地室を設置するなど、企業誘致の部門を充実強化した」などの説明がありました。
 こうしたことから、企業誘致にはこれまで以上の成果が上がるものと期待を寄せているところであります。しかしながら、今、日本じゅうの自治体が知恵と知識の限りを尽くし、企業誘致に向けて奔走しているのです。
 昨年、大阪に本社を置く武田製薬が、研究所の移転計画を発表いたしました。それに対し、神奈川県と大阪府が誘致に名乗りを上げ、神奈川県は八十億円、大阪府は何と二百億円の補助金を提示したとの報道がありました。しかし、最終的に選ばれたのは、補助金が百二十億円も少ない神奈川県藤沢市でした。
 こうしてみると、県が掲げるこれらの施策だけで、企業の心を動かすことができるのでありましょうか。
 昭和五十七年、イギリスのサッチャー首相が本県のファナックを視察した時、当時の稲葉社長に「どうしてこんな不便な場所に工場を立地したのか」と質問されました。稲葉社長は「日本の中で、外国人のだれもが知っているところは東京と富士山だ。だから富士山麓に立地した」と答えていたのは、私は今でも、ある感動を持って覚えております。
 世界的に有名な富士山があり、しかも、首都圏に隣接しながら、これほど豊かな自然環境に恵まれていることは、本県の大きなセールスポイントであると思っております。
 私は、企業が立地場所を決定する要件は三つあると考えております。
 まず一つは、魅力的な人材の確保が容易であること。
 第二は、産業基盤と生活環境の整備が十分になされていること。
 つまり、道路網の整備ばかりでなく、社員の子供さん方の教育環境や医療体制の充実など、生活環境も整備されていることであります。
 第三は、行政側の素早い対応と、職員の熱意と誠意であります。
 ある企業の関係者が、「工場拡張の許認可のお願いに県庁に行ったが、他部局にわたる許認可を総合的に対応してくれなかったため、必要な許可が整ったときには、生産ラインが時代に合わなくなってしまった」と言っていました。
 私は、山梨県が企業誘致を成功させるためには、知事が、企業誘致は県政の最優先課題であることを、まず全職員に徹底させることだと思っております。その上で、本県のセールスポイントをしっかりと認識させ、それを誠意を持って企業に伝えることであると考えております。
 そこで、知事は、何を本県のセールスポイントとして誘致活動を行うのか、お伺いをいたします。
 また、企業の求める人材の養成や生活環境の整備をどのように行うのか、あわせて伺います。
 次に、宝石美術専門学校の移転についてであります。
 宝石美術専門学校は、昭和五十六年四月に開校して以来、本県の研磨宝飾産業を担う多くの人材を輩出してまいりました。
 その宝石美術専門学校の建物が、耐震性や老朽化により、改修の必要があることから、知事は移転を決意されたとのことであります。
 私ども自由民主党輝真会は、厳しい財政事情であるにもかかわらず、本県のジュエリー産業の未来を担う人材の教育のために移転を決意された横内知事の決断に心から敬意を表するとともに、もろ手を挙げて賛成をいたします。
 しかしながら、移転先が、甲府市紅梅地区の再開発ビルの七階・八階であるとの説明を受け、果たしてこの場所が教育施設の移転場所として最適地であるのか、いささかの疑問を持つものであります。
 確かに、当該地区は、愛宕山、中腹の現在地と比べれば、学生の通学などの点においては、はるかにすぐれた地域であります。
 また、当該地域の発展やにぎわい創出の点からも、移転の効果は大であることは疑いのないところであります。
 しかし、市内有数の繁華街の商業ビルの高層階に、なぜ教育施設を設置する必要があるのでしょうか。
 私ども自由民主党輝真会は、甲府駅北口の県有地の活用は、横内県政にとって最重要課題であると考えております。
 そうした面からも、ここに図書館と宝石美術専門学校を建設し、本校が保有する宝石の標本展示場や地場企業のジュエリーの販売施設を併設すれば、甲府駅北口の発展と地場産業の振興に資することができるものと考えていました。
 そこで、知事は、甲府市紅梅地区の再開発ビルがなぜ最適地と判断したのか、お伺いいたします。
 また、甲府駅北口の県有地は候補地として検討されたのか、あわせて伺います。
 次に、新県立図書館についてであります。
 横内知事は、山本前知事が計画した新学習拠点施設について、整備方法が施設の性格になじまないPFI方式であることや五百席のホールが大き過ぎるなどの理由から、その建設計画を白紙に戻したところであります。
 知事は、「新県立図書館は、財政的に厳しい時期なので、施設や設備についてはぜいたくはできないものの、備えるべき機能や運営方法などにおいては、全国に誇れる二十一世紀型の施設として整備したい」との考えを示されました。
 私ども自由民主党輝真会も全く同じ考え方であります。
 知事は、新県立図書館の整備検討委員会に、図書館のあり方や備えるべき機能などについて検討をお願いしているとのことでありますが、専門家や利用者などで構成する検討委員会の意見を聞くことは必要なことでありますが、限られた期間の中で検討委員会を効率的に進め、議論を深めるためには、知事が基本的な考え方をあらかじめ示すことが必要であると思います。
 そこで、知事は、新県立図書館が備えるべき機能はどのようなものであると考えているのか、まずお伺いいたします。
 また、検討委員会だけではなく、ふだんから図書館をよく利用している県民の意見などを聞く必要があると思いますが、知事のお考えをお伺いいたします。
 次に、中部横断自動車道についてであります。
 知事は、中部横断自動車道の早期完成と県負担額の軽減を図るため、就任後、早速、行動を開始し、来県された安倍総理に直接陳情したり、また、総務省・国土交通省等へ赴き、それぞれの大臣にこれを強く働きかけました。
 一度決定された負担額を軽減することは大変厳しいことだと思いますが、何とか粘り強く交渉し、中部横断道の持つ公共的役割を強く訴え、県費の軽減につなげてほしいものであります。
 そこで、不確定な要素もあろうかと思いますが、これまでの国等との交渉を踏まえ、今の時点で、どのくらいまで県費負担を軽減できる見通しであるとお考えなのか、お伺いいたします。
 また、中部横断道は太平洋に接し、大人口を有する東海地域と本県を結ぶ命脈であります。
 しかしながら、清水港から長野県へ物資が速く運べるようになっただけでは、本県にとって何のメリットもありません。秋田新幹線の開通がもたらしたようなストロー現象が本県にも生じるとするならば、かえってマイナスになってしまうおそれがあります。
 秋田県の二の舞を演じないためにも、中部横断道のインターチェンジを有する市町村を初め、周辺の地域においても、開通に向け、中部横断道の効果を最大限に活用するための準備を十分に行うことが大切であると考えております。
 知事は、この十年以内に中部横断道を開通すると言っています。県は、早急に、中部横断道のインターチェンジを有する市町村に対し、特徴を生かした地域づくりができるような計画の策定を促すなどの支援を行う必要があると思いますが、知事のお考えをお伺いいたします。
 次に、北富士演習場についてであります。
 昭和四十七年に北富士演習場が米軍から返還されるに当たり、関係者は、全面返還か、自衛隊の演習場への使用転換かをめぐり、激しい議論を展開してきました。
 その結果、県と演習場周辺の自治体や関係者などは、全面返還、平和利用を目指し、段階的縮小を進めることを基本姿勢としながら、国の要請を受け入れ、使用転換の道を選択したと聞いております。
 昭和四十八年の第一次使用協定の締結から三十四年余りが経過いたしました。
 豊かで美しい自然に恵まれているこの地域に、演習場がない方がいいことは言うまでもありません。しかし、国の防衛政策上、演習場が必要とされている状況は、今も当時と変わっておりません。
 そこでまず、知事は北富士演習場に対し、どのような姿勢で対処していかれるのか、お伺いいたします。
 また、地元市村等は、五年前の第七次使用協定を締結するに当たり、道路や公共施設などの社会基盤の整備を推進するため、「周辺整備事業五カ年計画」を策定いたしました。
 それとあわせ、地域振興に資する多様な事業が実施できるよう、補助対象事業の拡充をも要望してまいりました。
 そこで、第七次使用協定締結の際、国が支援を約束した五カ年計画や補助対象事業の拡充要望へのこれまでの取り組み状況について、お伺いいたします。
 また、五年ごとに更新を重ねてきた「北富士演習場使用協定」も、今年度末には期間満了を迎えます。国の防衛政策上の観点から、使用協定更新の申し入れがなされるものと考えられます。
 この申し入れについては、第七次使用協定の締結時に、地元市村等が要望した事項について、国がどのように取り組まれたのかを十分に検証した上で、御判断をしていただきたいと思います。
 また、交渉に当たっては、これまでのように交付金の使途を、いわゆる「ハコモノ」の建設だけに限定するのではなく、地元経済の活性化や雇用機会の創出などが図れるような事業にも対象範囲を拡大するよう、国に強く働きかけていただきたいと思います。知事のお考えをお伺いいたします。
 次に、富士山世界文化遺産登録についてであります。
 富士山は、日本が世界に誇る名山であり、その秀麗な姿は、いにしえの時代から多くの人々の心を魅了してまいりました。この富士山が、本年一月、文化庁において暫定リストへ追加登載する四件のうちの一つとして選定されました。一歩一歩ではありますが、世界文化遺産本登録に向けて着実な歩みが進められていると聞いております。
 富士山の世界文化遺産登録は、富士山周辺の文化財の保護や自然環境の保全が図られるばかりでなく、地域振興や観光振興につながるなど、大変意義のある取り組みであります。また、富士山の世界遺産登録は、地元市町村ばかりでなく、国民の願いでもあります。
 しかしながら、これからのユネスコの審査はますます厳しくなることが想定されます。このため、資産価値の調査などの諸準備については、十分に行うことが大事であると考えます。
 このような中、四月から五月にかけ、市町村を対象に文化財の洗い出しを行ったと聞いております。今後、登録資産とその範囲をどのように決めていくのか、お伺いいたします。
 また、地元市町村においては、富士山が世界遺産登録されたとき、現行の規制が強化されたり、あるいは新たな規制が加わったりするのではないかといった懸念や不安を抱いております。
 そこで、世界遺産登録により規制強化などがされることはないのか、お伺いいたします。
 また、こうした地元住民の不安を解消するため、県は積極的にその努力をすべきであると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、医療提供体制の確保についてであります。
 我が国の医療施設は、戦後の経済発展とともに増加してきました。しかしながら、昭和六十年の医療法改正により、県が医療計画を策定し、病床数がこの計画の基準を超えている地域には、原則として新たな病院が設置できないようにいたしました。
 このため、これまでは地域医療の質よりも、医療施設や病床数の整備を中心に進められてきました。
 この結果、圏域内に設置されている大病院と中小病院、そして診療所のそれぞれの役割分担が明確でなく、連携も不十分なため、回復するまで、切れ目なく治療を受けられる体制が確立されておりません。
 患者の多くは、病院における高度な急性期治療を終えれば、なるべく自宅に近い場所で医療を受けたいと願っているのではないでしょうか。
 このためにも、医療機関同士の役割分担を明確にし、それぞれの医療機関が緊密なネットワークを形成することによって、地域全体を包括する医療提供体制が確立できるものと考えております。
 そこで、医療機関の機能分化と連携を推進する必要性について、御所見をお伺いいたします。
 また、切れ目のない治療を受けられるようにするためには、どの医療機関でどのような治療が提供されているのか、患者や住民にわかりやすく伝えることも必要であると考えますが、あわせて御所見を伺います。
 次に、市町村立病院の医師不足についてであります。
 県内に設置されている市町村立病院の多くが、医師不足に悩んでおります。しかしながら、当該自治体だけでは医師の確保は大変困難であります。
 そこで、自治医科大学出身の医師について、市町村立病院を中心として再配置するよう検討していただきたいと思います。知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、少子高齢化対策についてであります。
 高齢者がふえることは、そんなに将来を憂えることでありましょうか。少子高齢化は、確かにミクロ的に見ますと、国力の低下、若年層の負担増大、介護力不足など不安の要素はたくさんあります。このため、ややもするとマイナスイメージだけがクローズアップされているような気がしてなりません。
 しかしながら、マクロ的にこの問題を見ると、秦の始皇帝が、不老長寿の薬を求めて富士山麓まで部下を派遣してきたという伝説があるとおり、長寿は、人類が営々と求めてきた夢の実現ではないでしょうか。
 長寿社会の今後を考えるに当たっては、我が国が、不老長寿の高度に発達した暮らしやすい国になったということを、まず認識すべきであります。その認識の上に立つならば、これからの高齢者対策は元気高齢者に視点を置くべきであると考えます。
 高齢者にとって最も大事なことは、社会とのつながりをいつまでも持つことであります。生きる希望を失わないことであります。このため、高齢者が、社会の一員として一翼を担っている実感が味わえるような仕組みづくりをすることが大事であります。
 そこで、高齢者が生きがいを持って活動できる仕組みづくりに、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 次に、少子化対策についてであります。
 国立人口問題研究所の発表によりますと、本県の二〇〇六年の合計特殊出生率は一・三四で、全国三十位です。上昇率は、何と全国で最下位であります。
 少子化の原因は、女性の経済的自立や非正規雇用者の増加などによる若者の未婚化や晩婚化、子育てしにくい企業風土や子育て環境の未整備などにあると言われております。
 福井県では、ここ数年、合計特殊出生率が全国トップクラスを維持しております。それは、家屋敷が広いことから、三世代が同居しているため、高齢者が育児の担い手として活躍しているからだと言われています。
 さらに、福祉を所管する部と労働を所管する部が共同して、企業に対し、育児支援制度の充実を図るよう、積極的に働きかけた結果、それに取り組む企業が着実にふえたからであると聞いております。
 こうしたことから、本県も、企業風土の改善や子育て環境の整備を図るため、関係部局が協力して、少子化対策を行うべきであると考えます。
 ついては、今後、具体的にどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 最後に、鳥獣の被害についてであります。
 本県の山間地の集落に出没するイノシシや猿、ニホンジカの数は想像を超えるものであります。そうした地域では、丹精込めてつくった農産物が、「いよいよあす収穫か」という時期に、イノシシや猿に荒らされてしまっています。被害に遭った人々の悔しさ、むなしさ、悲しさは、言葉では言いあらすことはできません。わずかばかりの耕作地を荒らされた高齢者は、働く意欲をなくし、健康にまで影響を及ぼします。
 このため、そこに住む人々は、畑だけではなく住宅の周りにまで、囲いをして生活している状況であります。これでは、動物をおりに入れるのではなく、人間がおりに入って生活しているようなものであります。
 特に猿は、市街地の住宅の中まで侵入してくるため、乳幼児を部屋の中に一人で寝かせておけないという不安の声も聞かれます。
 こうした状況から、野生鳥獣の保護ももちろん大事なことでありますが、イノシシ、猿、ニホンジカなどによる被害防止対策を早急に講ずる必要があると思われます。
 このため、県では、本年度、鳥獣害対策事業を拡充し、「サル追い払い隊」や「モンキードッグの養成」などに取り組むこととしましたが、このような事業は抜本的な解決策とならないため、捕獲の強化が必要であるという声も聞かれます。
 また、イノシシやニホンジカは、狩猟期間の延長や休猟区の狩猟を認めるなどの特例措置が講じられているようですが、狩猟者が高齢化などにより減少しているため、捕獲頭数の増加は期待できないのではないでしょうか。
 そこで、イノシシやサルの捕獲について、どのように考えているのか。また、その対策についてお伺いいたします。
 さらに、有害鳥獣の捕獲申請に対しては、市町村が許可を行っていますが、ニホンジカのように、市町村の区域を越えて広範囲に行動する鳥獣については、県が、その捕獲について指導するようにしていただきたいと考えております。あわせてお伺いいたします。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。御声援、ありがとうございました。
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◯副議長(樋口雄一君)丹澤和平君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)丹澤議員の御質問にお答えいたします。
 ただいまは、自由民主党輝真会を代表され、「豊かさが実感できる山梨へ 再チャレンジ」するという私の政策提言に御評価をいただくとともに、「山梨県民、山梨のため」、御尽力いただけるとのお言葉を賜りながら、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 また、信玄公の「甲州法度」の言葉を引用しながら、山梨県の政治家の政治姿勢をお示しになるとともに、議会は知事と共同責任があり、そのためにもしっかり議論したいというお考えを述べられたところであります。
 今後とも、私を初めとする県庁職員すべてが、「山梨を変え」「暮らしやすさ日本一の山梨」を実現するため、全力を傾注してまいる決意でありますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、私の県政運営の基本姿勢につきまして、幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、行動計画についてでございますけれども、行動計画と既存の部門計画との整合を図っていくために、各部門計画等の見直しを進めることが必要であることは、御指摘のとおりであります。
 しかしながら、現在、県には百を超える部門計画や行動指針等がありまして、その中には大幅な見直しを必要としないものも含まれております。
 このため、今後は、各計画の行動計画との不整合の程度がどの程度あるか、大きいものについては直さないといけません。それから、計画の終期などを勘案しながら、必要に応じ、逐次見直しを行い、行動計画との整合を図っていきたいと考えております。
 また、中・長期的に見た本県の目指すべき方向、あるべき姿について、御質問がございました。これは最終的な行動計画の中で、この長期的な本県の進むべき方向をお示しすることにしておりますけれども、私はやはり地域間交流の活発化による活気と、豊かな自然環境に包まれたいやしやゆとりというものが融合した山梨、都市的な魅力と田園的な魅力が調和した「暮らしやすさ日本一」と言えるようなこの山梨、真の豊かさを実感できる山梨の実現ということが、その基本になるものだと考えております。
 次に、改革に取り組む行政組織についてでございますが、まず、職員の意識改革について、御指摘がございました。
 ふるさとのあすを見詰め、恐れず、ひるまず、大胆に改革していくためには、職員の意識改革が必要なことは御指摘のとおりであります。
 このため、職員には、困難な仕事を前にしたときに、「予算がない」、「前例がない」、「制度がない」と言いわけをしないで、どうしたらできるかということを一生懸命考えて、知恵を絞り、創意工夫を凝らして挑戦していくよう求めてきているところであります。
 今後におきましても、職員の積極的な姿勢とひたむきな努力を評価する中で、職員一人一人が問題解決に向けて積極果敢に挑戦していくように意識改革を進めていきたいと考えております。
 次に、組織改革についてでありますけれども、多様化・高度化する行政ニーズに迅速かつ的確に対応できる効率的な組織体制の整備が必要であることは、御指摘のとおりであります。
 このため、知事就任後速やかに、県における総合調整、政策立案の中核を担う知事政策室を設けて、その機能を強化したということと、産業誘致を最重要施策の一つとして、産業立地室の新設をしたということ、また富士・東部地域を担当する知事補佐官を設置したというような組織体制の整備を図ったところでございます。
 今後、さらに行政組織の見直しをしていきたいと思っておりますけれども、本年度、策定を予定している行政改革大綱の検討の中で、出先機関の権限を強化して、調整機能の強化をすべきだという御指摘もありましたが、そういうことも含めて、行政課題に対応できる効率的な組織のあり方を検討していきたいと考えております。
 一方、随時の人事配置を年度途中においてもすべきだという御指摘でございますが、本県におきましては、年度中途に生じた突発的な課題等に対応するため、部局内の定員変更や、これに伴う人事配置の権限を部局長にゆだねてきております。
 昨年度においては、中部横断自動車道建設に向けた対応などのため、年度中途の部内異動を行ったところであり、今後とも時々の情勢変化に応じて、弾力的な人事配置を行っていきたいと考えております。
 次に、財政問題について、幾つかお尋ねがございました。
 まず、財政再建についてでございます。
 三位一体改革などにより、国庫支出金や地方交付税が大幅に減少し、他方で、介護保険などの義務的経費の増加が避けられず、厳しい財政運営を本県も強いられております。
 このため、今後の行財政運営に当たりましては、第一に、徹底してむだを省くことにより、歳出の改革に取り組むということ。二番目として、地場産業の活性化とか企業誘致というようなことを通じて、地域経済の活性化をして、税収を増加していくということ。国の有利な資金をできるだけ活用するようにしていくというようなことを通じて、歳入の確保を図っていきたいと思っております。
 また、県債残高につきましては、たび重なる国の経済対策に応じて実施した公共投資に係る県債の発行や、国の地方財政対策により割り当てられた臨時財政対策債などを主たる要因として、平成十八年度末の普通会計ベースでは約九千億円に増加をしておりますが、このうち後年度、地方交付税で措置されるのは全体の五五%程度であり、県の実質的な財政負担額は四千億円程度となっております。
 このため、実質的な交付税である臨時財政対策債等を除きまして、通常の県債や企業債等につきましては、数値目標を定めて、その残高の計画的な削減を図っていく必要があると考えておりまして、県議会の皆様方はもとより、経済財政会議の御意見等を伺いながら検討を進め、新たに策定する行政改革大綱に盛り込んでいきたいと考えております。
 次に、土地開発公社等の財政再建と今後の見通しについてでございます。
 土地開発公社、住宅供給公社、林業公社は、数回にわたる県出資法人の見直しの中で、中・長期的な経営計画を策定して改革に取り組み、長期債務の削減が図られてきております。
 各公社の借入金につきましては、県が債務保証または損失補償を行っているところから、適切に対応していく必要があります。
 まず、住宅供給公社につきましては、経営計画において、累積債務の主な原因となっている分譲事業について、平成二十年度までに分譲資産を売却して、その上で事業から撤退をするということにしておりまして、その損失については、平成十七年度から二十年間、県から補助金を交付し、補てんすることとされております。
 また、林業公社につきましては、その債務の圧縮を図るために、県から計画的に無利子貸付を実施しておりますけれども、分収造林事業は国策に沿って実施したものでありますので、それに伴う債務、農林漁業金融公庫から約九十億円の借入債務があるわけでありますけれども、その軽減については、同様な状況にある都道府県とも連携をして、引き続き国へ支援要請を行っていきたいと考えております。
 一方、土地開発公社につきましては、米倉山について、有効な利活用方策をできるだけ早期に見出すよう検討を進めるとともに、今後、公社のあり方やその債務については、行政改革大綱において検討していきたいと考えております。
 次に、県立中央病院の経営についての御質問がございました。
 県立中央病院は、県の基幹病院として政策医療を担っておりますけれども、多額の累積欠損金を抱え、早急な経営改善が求められております。
 現在、救急患者の受け入れ態勢の強化や職員配置の適正化などの改善策に取り組んでいますが、これらの改善策の効果を的確に把握するということと同時に、診療別、部門別の収支状況などを踏まえたコスト管理型の経営を推進していかなければなりません。
 しかしながら、今の情報システムでは、部門別の収支が明らかにならないという不十分なものでございますので、明年度稼働を目指して、新たな病院情報システムの構築を進めていきたいと考えております。
 さらに、抜本的な経営改善を図るためには、経営形態の見直しを進める必要があるところから、本年度、病院経営の専門家などで構成する委員会を設置し、本県の病院事業にふさわしい経営形態を検討してまいります。
 次に、企業誘致についてでございますが、本県が力強く発展していくためには、優良な企業の誘致を図っていくことが極めて重要であります。
 何をセールスポイントにするかということでありますが、本県は、世界に誇れる雄大な富士山を有する。首都東京に近いという有利な立地条件を持つ。豊かな自然環境が残されている。さらに、中央自動車道が中央部を通過して、これにアクセスが比較的容易であるというような、企業にとって魅力ある立地環境を有しております。
 これに加えて、今後、中部横断自動車道の開通により、富士山静岡空港や清水港と短時間で結ばれることのほか、首都圏と中京圏を結ぶリニア中央エクスプレスの実現も確かなものとなってきており、こうした本県の持つ魅力を首都圏初め全国へ積極的にPRしていきたいと考えております。
 また、企業誘致を推進するためには、企業の求める人材の育成が極めて重要であります。このため、山梨大学等の学生に対して、県内企業の魅力を積極的にPRするということとか、産業技術短期大学校や工業高校を対象に、企業との交流や製造現場の体験の機会を提供して、人材の育成と県内企業への定着を図ってまいりたいと思っております。
 さらに、首都圏の技術系大学の学生に対して、県内企業との就職情報交換会を開催するとともに、Uターン、Iターン希望者に就職情報の提供などを行い、すぐれた人材の確保にも取り組んでまいります。
 しかしながら、人材の確保は、本県が企業誘致を推進する上で、より一層充実を図ることが必要な課題となっておりまして、今後、具体的な取り組みを検討していきたいと考えております。
 また、立地する企業や社員にとって、生活環境がいいということが極めて重要な要素であることも、御指摘のとおりであります。
 高度な医療の提供や救急医療体制の充実、教育、文化、福祉の向上、道路や情報通信基盤の整備を推進して、安全で安心して快適に暮らせる生活環境づくりに、市町村とも連携を図る中で取り組んでまいりたいと思っております。
 今後とも、こうした取り組みによって、魅力ある企業を誘致し、県内経済の活性化を図り、豊かな県づくりに向けて、全力で取り組んでいく所存であります。
 次に、宝石美術専門学校の移転についてでございます。
 宝石美術専門学校は、本県の研磨宝飾産業の発展に寄与する人材育成を目的として、既に二十六年が経過しているわけで、業界に多くの人材を輩出しております。
 この間、業界を取り巻く環境が大きく変わりまして、消費者ニーズの多様化や外国製品との競争激化という状況が生じております。そこで、学校としては、業界等の意見を踏まえて、消費者のニーズを的確にとらえたデザインとかマーケティングを重視する、そういう方向で学校改革に取り組んで、大幅な学科の再編やカリキュラムの改正を行ってまいりました。
 こうした中で、施設が老朽化をしてきているということに対応しなければならない。また耐震性が弱いということもありまして、ハード面の整備が残された課題であったわけでありますが、一つには、デザイン・マーケティング重視の学校改革の方針や通学の安全性などを考慮すると、教育環境の面で、市街地に移転することが望ましいということ。二つ目として、「ジュエリーのまち甲府」のイメージアップが図られて、約百名の学生がにぎわいをもたらすなど、中心市街地の活性化に、より大きな効果が期待できるということ。三点目として、県有地の活用を図って、移転経費が軽減できるというようなことを総合的に勘案して、甲府駅と甲府市中心商店街の中間に位置する甲府市紅梅地区の再開発ビルが最適な場所と決断したものであります。
 また、学校の整備に当たりましては、貴重な鉱物や生徒の試作品などを展示し、県民の方々が気軽に訪れ、ジュエリーに親しむことができるスペースを設けるなど、宝飾産業の発展や中心市街地の活性化に、より寄与できるものとしていく考えであります。
 なお、北口県有地につきましては、今後、この場所にふさわしい活用について、この県議会、さらには県民各位の幅広い意見を聞きながら、検討を行っていく必要があると考えております。
 次に、新県立図書館建設についてでございます。
 新県立図書館の建設に向けては、そのあり方、役割、機能、建設場所、管理運営方法などについて検討してもらうために、新県立図書館整備検討委員会を設置いたしました。
 過日、第一回の検討委員会を開催したところ、市町村立図書館や学校図書館との連携と機能分担とか、ふるさと山梨を対象領域とする山梨学の推進など、各委員からさまざまな参考になる意見が出されました。
 新図書館が備えるべき機能についての御質問でありますが、私は、インターネットの普及とか少子高齢社会の到来など、急速に変化する社会情勢や県民の知的ニーズの多様化・専門化に伴って、県立図書館が果たすべき役割や機能が大きく変わってきているものと認識をしており、新県立図書館はこうした新しい時代の流れをつかみ、本県の学習、文化、情報を牽引し、その中枢を担う施設であるべきだと考えております。
 新県立図書館の役割や機能につきましては、委員会での議論とともに、できるだけ多くの県民の皆様の声をお聞きすることが大事でありまして、本年度始めたクイックアンサー制度で寄せられた御意見とか、八月には県内二カ所で県民フォーラムを開催いたしますので、そういう御意見などを参考にして、本年度に整備計画を策定していきたいと考えております。
 次に、中部横断自動車道についての御質問でございますが、県負担百八十億円の軽減の実現につきましては、これまで菅総務大臣初め総務省の幹部に再三にわたって要望するとともに、県選出の国会議員の皆様にも御尽力をいただいているところであります。しかし、総務省において、なお検討中でありますので、今のところは確定的なことは申し上げられない状況でございます。
 今後とも引き続き、粘り強く努力していきたいと考えております。
 それから、中部横断自動車道の開通は、本県の人流や物流に大きな影響を及ぼし、産業経済の振興にも寄与するものであります。
 このため、県としては、御指摘のようなストロー効果というようなことが生じないように、中部横断道周辺の振興をそろそろ検討していかなければならない時期と考えておりまして、中部横断自動車道開通の効果が最大限に発揮できるように、物流拠点の形成など沿道地域の振興方策について検討を進めてまいります。同時に、沿線市町村においても、今の時点から官民一体となって検討を開始していただく必要があるものと考えております。
 今後、県としては、そうした構想の検討を市町村に促すとともに、市町村振興資金などを活用して、その具体的な取り組みを支援してまいりたいと考えております。
 次に、北富士演習場についてでありますが、北富士演習場に対する基本姿勢について、御質問がございました。
 富士北麓地域に演習場がない方がよいという願いは、県民共通のものであります。一方で、国は、防衛政策上、演習場を必要としていることから、その重要性に理解と協力が求められております。
 そこで、北富士演習場につきましては、「全面解消、平和利用を目指し、段階的縮小を進めていく」ということを基本姿勢としながら、あわせて演習場周辺の地域振興と民生安定を図っていくことが、現実に即した方法であると考えております。
 周辺整備事業への取り組みの状況について、御質問がございましたが、第七次の北富士演習場使用協定の締結に際して、北富士演習場対策協議会において、「周辺整備事業五カ年計画」が策定をされて、八十四事業の実施が国から認められました。
 平成十八年度末現在、このうち五十一事業と、その後追加された追加事業五十四事業、合計百五事業が実施され、実績額は約百八十億円に達しており、地元要望については、おおむね実現が図られているものと考えております。
 また、補助対象事業の拡充につきましても、民生安定施設の改修工事や防衛施設周辺整備統合事業が新たに事業メニューに追加されるなど、一部実現が図られたところであります。
 なお、使用協定の更新の申し入れが国からあった場合には、これまでの国の支援状況とか地元要望を踏まえた上で、北富士演習場対策協議会を中心に、県選出国会議員や県議会、地元市町村と協議をする中で対処したいと考えておりまして、議員の御指摘の補助対象事業の範囲の拡大につきましても、その実現が図られますように努力をしてまいります。
 次に、富士山の世界文化遺産登録についてでございます。
 登録資産とその範囲につきましては、このたび市町村から富士山の価値をあらわす資産の調査の報告がなされました。その市町村の報告をもとにしまして、今後、学識経験者からなる学術委員会による審議や、文化庁との協議を進めていくとともに、地元住民など関係者の理解を得ながら、市町村とともに検討してまいりたいと思っております。
 登録資産につきましては、文化財保護法による国指定の文化財になるということが要件であり、またその資産を取り囲む地域は、緩衝地帯として条例等による保護の仕組みを設けることが必要となります。
 そこで、登録により規制強化が生ずるかどうか、そこが住民の皆さんの不安があるところでございますけれども、まず一つには、自然公園法によって、既に一定の規制を受けている国立公園内においては、例えば富士五湖などを登録資産とするために国の文化財として指定しても、現行を上回る規制の必要は生じないと考えておりますが、文化庁とよく協議、連携しながら、住民の皆さんの不安の解消に努めてまいりたいと思います。
 二つ目には、自然公園法の区域外にある文化財を登録資産とする場合には、条例等による保護の仕組みを設けなければならないために、新たに一定の規制が生ずることになります。
 ただ、こうした条例等は、今後、市町村が地域の方々や関係者の合意を得て制定するものであり、地域の意に反して行われることはないわけであります。
 こうした内容を十分理解いただくために、地元市町村や関係機関と連携して、住民説明会や学習会を頻繁に開催するなど、地域の皆さんの不安の解消に努め、できるだけ早期に登録できるよう取り組んでまいりたいと思っております。
 最後に、医療提供体制の確保についてでございますが、地域において、切れ目のない医療提供体制を確保して、患者本位の医療を実現するために、医療機能の分化・連携を推進する必要があると考えております。
 御指摘がありましたように、これまでの医療計画においては、病床数で管理をすると、量的な側面が重視をされてきましたが、昨年の医療法の改正で医療計画制度が見直されまして、二十年四月から実施される医療計画では、がんや脳卒中というような主要な四疾病、救急医療、災害時医療などの五事業について、患者に対して切れ目のない医療が提供できるように、医療機関の機能分担と連携を計画の中に明示することが求められております。
 今年度、医療計画を策定するに当たりまして、県医療審議会、医療対策協議会等において、疾病ごとの、また事業ごとの医療の状況を把握して、医療提供施設に求められる役割について議論を進め、地域の実情に応じた医療連携体制を構築してまいりたいと思います。
 医療機関の情報提供につきましては、診療科目やお医者さん、看護師さんの数、医療の内容、医療連携など、多岐にわたる医療の情報を患者・住民に対して、インターネットでわかりやすく提供するために、簡単に情報を検索して入手できるシステム開発を今年度中に行いまして、患者・住民が適切な医療機関を選択できるように支援していきたいと思っております。
 次に、自治医科大学出身の医師につきましては、現在、義務年限内の医師は、臨床研修を除いて、八医療機関に十四名の方がおります。そのうち十二名が市町村立の機関に勤務をしております。
 この自治医科大学卒業の医師の配置につきましては、県医師会や僻地医療拠点病院の代表者で構成する自治医科大学卒業生勤務体制検討委員会の意見を聞いた上で行っておりますけれども、現在、医師を配置している医療機関の医療法上、必要となる医師数というものを考えますと、現状では、他の市町村立病院へ再配置をするというのは、難しい状況にあります。現状はいっぱいいっぱいの配置で、どこかの病院のお医者さんを引きはがして、こっちへ持ってくるという状況は、なかなかできにくいという状況であります。
 しかしながら、今後、義務年限内の医師に加えまして、義務年限を終えた医師にも、できるだけ山梨に残ってもらうというような協力を得ながら、僻地医療機関等に勤務する医師を今以上に確保いたしまして、公立病院からの派遣要請にこたえられるように、適切な配置に努めていきたいと思っております。
 以上をもって私の答弁といたします。その他につきましては、担当部長から答弁いたさせます。
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◯副議長(樋口雄一君)福祉保健部長、中澤正史君。
      (福祉保健部長 中澤正史君登壇)
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◯福祉保健部長(中澤正史君)丹澤議員の少子高齢化対策についての御質問にお答えをいたします。
 高齢者が、明るく活力に満ちた暮らしを送るためには、生きがいを持って積極的に社会に参加し、役割を果たしていける仕組みづくりが必要であります。
 このため、県では昭和五十六年にことぶきマスター制度を創設し、長い人生経験から培ってきた知識や技術、生活の知恵などを持つ高齢者をことぶきマスターとして認定をしております。
 また、県社会福祉協議会では、これらの方々をことぶきマスター人材バンクに登録し、地域や団体などからの要請に応じて派遣してまいりました。
 しかし、ことぶきマスター制度においては、登録者の減少や活用が進まないなどの状況が見受けられることから、団塊世代の参加を期待し、認定の対象年齢を引き下げるとともに、個人の登録に加え、グループも対象とするなどの見直しを行い、制度の活性化を図っていきたいと考えております。
 次に、少子化対策についてであります。
 少子化対策は、福祉の分野にとどまらず、労働や男女共同参画などにかかわる施策を総合的かつ効果的に推進していくことが重要であります。このため、全庁的な推進体制である山梨県少子化対策推進本部を設置し、「やまなし子育て支援プラン」に基づく施策事業を、庁内の関係部局が連携して実施しております。
 今後は、仕事と子育ての両立を図るため、企業における子育てしやすい職場環境づくりが一層重要となることから、福祉と労働や男女共同参画部門との連携強化を図っていきます。
 こうした中で、今年度新たに、女性が子供を産みやすく、また男女が子育てや家事に参加しやすい企業風土づくりに資するため、企業懇話会の開催やモデル企業へのアドバイザー派遣を実施します。
 さらに、託児サービスを備えた職業訓練等を実施し、子育て中の母親等の就業を促進していきます。
 今後とも、市町村や関係団体とも十分に連携し、本県の特性を踏まえた実効性のある少子高齢化対策に全庁挙げて取り組んでまいります。
 以上でございます。
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◯副議長(樋口雄一君)森林環境部長、今村修君。
      (森林環境部長 今村 修君登壇)
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◯森林環境部長(今村 修君)丹澤議員の鳥獣の被害対策についての御質問にお答えをいたします。
 野生鳥獣による被害を防止するためには、電気さくや防護さくなどを初めとする各種被害防止対策を徹底するとともに、狩猟や捕獲により、ふえ過ぎた鳥獣の数を減らしていくことが必要であると考えております。
 このため、イノシシとニホンジカについては、引き続き、猟期の延長や捕獲頭数の制限緩和を行うとともに、新たに休猟区においても狩猟が可能となる特例休猟区制度の導入や、農家による有害鳥獣の駆除を認めるなど、規制緩和の措置を講じていきます。
 また、個体数の調整のために行う捕獲管理については、目標数を大幅にふやすとともに、本年度からニホンザルも対象に加え、県下全域で実施をしていきます。
 なお、これらの対策を進めるに当たっては、広域的な観点から、捕獲目標や実施地域等について、市町村と十分に協議を行い、効果的な実施に努めてまいります。
 さらに、有害鳥獣の捕獲等が円滑に実施できるよう、その担い手であります猟友会に対し、技術研修事業への支援を行い、鳥獣捕獲の担い手の育成、確保を図ってまいりたいと考えております。
 今後とも、モニタリング調査による生息数の実態を踏まえ、適正な個体数となるよう、計画的な捕獲を行うとともに、環境科学研究所や総合農業技術センターなどによる防除対策の研究成果を生かし、被害の防止に努めてまいりたい、このように考えております。
 以上であります。
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◯副議長(樋口雄一君)当局の答弁が終わりました。
 丹澤和平君に申し上げます。残り時間は三分であります。
 再質問はありませんか。丹澤和平君。
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◯丹澤和平君 ただいま財政再建につきまして、知事さんから御答弁をいただきました。先ほど私が質問をさせていただきましたように、財政再建は「入るをはかりて、出るを制する」、これはまさに自明の理であります。知事さんも入るをはかるために企業誘致をする。有利な起債をする。そして、もう一つは、税収増を、歳出の徹底した抑制を図ると、こういうふうなことを言っておられました。
 確かにそのとおりでありますけれども、入るをはかるのが、企業誘致をして、今々、すぐ歳入が上がればいいわけです。しかし、なかなかこれは難しい。もう一つは、今の地方財政制度の中で、もうけても、七五%は地方交付税に算入されてしまって、手元に残るのは二五%という状況なんです。したがいまして、これは非常に、入るをはかることはなかなか難しい上に、すぐ跳ね返ってこないという仕組みであります。
 しからば、どうするかといいますと、歳出の徹底的な抑制であります。今、山梨県の経常収支比率は八八・九%ということであります。経常収支比率というのは、御存じのように、山梨県庁が存在するだけで、黙っていても出ていってしまう金額、これが八八・九%あるということであります。この中身は何かと申しますと、人件費と公債費であります。この二つの人件費と公債費で六六%を占めている。つまり三分の二が、この二つで飛んでいるわけなんです。
 私は質問の中で、山梨県の経済を維持しながら、財政再建をいかに図っていくのかと、こういう質問をさせていただきました。まさに二律背反関係にあることなのであります。
 地方自治体の財政再建はいとも簡単であります。何もしなければいいんです。金は必ず入ってきます。一千億円の税収はあります。一千二百億円の交付税は入るんです。黙って何もしなければ、予算は幾らでも、財政再建できますけれども、これでは山梨県の経済が疲弊してしまいます。だから難しいんです。どうするのか。
 今、知事さんは公共事業を、準公と公共を、行財政プログラムを前知事がつくったものを実行しておりまして、五%の公共事業の削減、一二%の準公、つまり県単独事業の工事費を削減しております。今、玉穂−田富間を走っているあの新環状道路、一キロ、百億円であります。一メートル、一千万円、こういう公共事業を片方はしておりまして、私どもは県内、私の選挙区、管内歩きました、くまなく。
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◯副議長(樋口雄一君)丹澤和平君に申し上げます。残り時間がありませんので、簡潔に願います。
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◯丹澤和平君 はい。こういう景気浮揚を図りながら、この財政を再建していく。ぜひ、準公は私たち地域に、田舎に住んでいる人ほど大事なところなんです。ちょっとした道路を直してもらう。河川が詰まるところを直してもらう。これこそが、地域にとってはまさにありがたい事業であります。この事業を何とか確保していただきながら、今、中小の建設業者は、私が地域を歩きますと、雪が降ったら、あの業者がなくなってしまったら、だれが雪かきをしてくれるんでしょうか。災害が来て崩落したときに、この道を片づけてくれるのは、だれがしてくれるんでしょうか。
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◯副議長(樋口雄一君)重ねて丹澤和平君に申し上げます。
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◯丹澤和平君 というふうな話があります。ぜひ、財政再建を図るのも大事でありますけれども、地域の経済の活性化も図りながらしていただくために、どのようなお考えで財政再建していくのか、重ねてお尋ねをいたします。
 ありがとうございました。
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◯副議長(樋口雄一君)知事、横内正明君。
      (知事 横内正明君登壇)
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◯知事(横内正明君)どのように財政再建をするのかという御質問でございます。
 いろいろな多岐にわたる御指摘があったわけでありますが、財政再建の一環として県債の削減を図るということになると、どうしても公共事業を抑制するしかないということであります。
 特に本県の場合には、歳出全体に占める公共事業費の比率が、全国でも一番大きいということがありまして、過去四年間、公共事業については五%、準公については一二%という、かなり強い削減をしてきたということであります。
 しかしながら、議員の御指摘のように、余りこれを抑制した場合には、建設業が疲弊をし、建設業というのは本県経済の一割を占めて、県民の一割の方が建設業で御飯を食べているわけでありますから、建設業が疲弊すれば、経済と、そして県民生活に悪影響を及ぼすということがありまして、この辺の兼ね合いというのが非常に難しいところだと思っております。
 今後も国は公共事業を抑制していくという方針でありますから、国がそういう方針である以上、県もやはり抑制ということでいかざるを得んわけでありますけれども、その辺のバランスについて十分議論をし、検討した上で、適切な公共事業について、今後の計画をつくっていきたいと思っております。
 同時にまた、新環状について、非常にコスト高な道路がつくられたということがございました。確かに今となってみれば、高架道路が果たしていいのかどうかという議論はあろうかと思います。そういうことも含めて、十分にこの費用対効果を分析、検討をした上での効率的な事業の執行を進めていく必要があると思っております。
 それから議員の御指摘の中で、準公共事業というのは地方単独事業でありますから、小さい工事、地元の小さい業者さんにお願いをする小さい側溝の整備とかちょっとした補修とか、そういうような工事でありまして、これはおっしゃるように、地域に住んでいる住民にとっては、非常に日常生活的に必要な、余りお金はかからないけれども、必要な公共事業だと思います。これを余り抑制し過ぎると、今度は問題も出てくるということがあります。
 財政再建については、なかなか決め手というものはございませんで、歳入面、歳出面、全体として検討して、バランスのある施策を講じていかなければならないと思っております。
 余り答えにもならず、まことに申しわけないわけでありますけれども、十分、議会の皆様方の御意見を承りながら、行政改革大綱の中で、バランスのある財政再建を進めるように頑張っていきたいと思っております。
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◯副議長(樋口雄一君)これをもって丹澤和平君の代表質問を打ち切ります。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 明二十一日、午後一時、会議を開き一般質問を行います。
 本日はこれをもって散会いたします。
                                           午後三時五十分散会