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平成18年6月定例会(第3号) 本文




2006.06.28 : 平成18年6月定例会(第3号) 本文


◯議長(秋山隆信君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、知事提出議案、第七十一号議案ないし第八十八号議案、承第一号議案ないし承第三号議案を一括して議題といたします。
 これより、上程議案に対する質疑とあわせ、日程第二の県政一般についての質問を行います。
 発言の通告により、森屋宏君に三十分の発言を許します。森屋宏君。
      (森屋 宏君登壇)(拍手)
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◯森屋 宏君 私は、自由民主党政和会の立場から、本定例県議会に提出されました案件、並びに県政一般について質問いたします。
 先日、我々自由民主党青年局では、全国一斉に「次代へと繋ぐ安全・安心」をテーマに街頭活動を実施いたしました。
 あえて「安全」と「安心」を定義いたしますと、「安全」とは、客観的基準や科学的基準に基づいて、国として取り組むべきもの。すなわち、外交や防衛といったものから、食の安全や原子力の安全といった、制度にかかわるものであると言えます。一方「安心」とは、ごく情緒的で精神的なものであり、幾ら制度が保障されていても、信頼関係がなければ成り立たないものであると言えます。すなわち、コミュニティーや家族のきずなを守るなど、私たちの身近なところで確立していかなければならないものであります。言いかえれば、「安心」を守るということは、地方自治に与えられた命題であるとも言えます。
 今回の私の質問では、具体的な数字をもとに、我が県が置かれている幾つかの現状について客観的に分析し、問題点を指摘するとともに、現時点での考え方や取り組みについてお伺いいたします。
 私たちの地域の皆さん方が、活力に満ちた、そして穏やかな毎日を送れるよう、地方自治に与えられた「安心」を守るという命題を念頭に質問をさせていただきます。
 初めに、分権型社会への対応について二点お伺いいたします。
 第一に、地方分権についてであります。
 私は、山本知事就任後の平成十五年十一月議会において、分権型社会に対する、山本知事のお考えをお伺いいたしました。それから、はや三年が経過いたしました。
 私は、そもそも山本知事が主張されておられました「地方主権」という概念に対して疑問を持ち、質問をしたところであります。しかし、この三年の間に、行財政改革を含めた、この国のあり方に対する議論は、私たちの想像を大きく超えたものとなりました。山本知事の主張された「地方主権」という表現も、今日では多くの都道府県知事の皆さん方が主張されているところでもあり、道州制を基本とした地方制度の将来像が見えてくるようにもなりました。
 このような地方の自立した行財政運営という議論の中において、地方議会に対しましても、自立した議会としての役割が強く求められるようになり、議員提出条例などの積極的な議会活動が全国的に見られるようになりました。また、今国会において、既に地方自治法の一部改正が行われ、地方議会に対して、より強い権限と責任が与えられるところとなりました。
 国から地方への権限移譲が進み、とりわけ首長の権限が大きくなる中において、行政のあり方をチェックする機関として、また自治立法を行う機関として、地方議会に求められる役割の大きさと責任の重さを自覚するところであります。
 地方分権の進展とともに、自立した行財政運営が求められる中、三位一体の改革に象徴されますように、財源論を含めた地方分権の形が議論されています。
 しかし、三位一体の改革は、その理想とは逆に、地方に大変厳しい財政運営を迫る結果となり、加えて、今また地方交付税の削減が議論されており、我が県にとりましても非常に厳しい行財政運営を迫られていると感じます。
 知事として、現下の地方分権の動きについて、どのように認識され、当面どのように対応されていくのか、まずお伺いしたいと思います。
 第二に、今後の市町村合併のさらなる推進についてであります。県では本年三月に、早期に合併すべき市町村として五地域を示すなど、新たな市町村合併推進構想を発表したところであります。その後、該当する市町村に対して、積極的な話し合いの場を持たれています。現在、国、地方ともに行財政改革が急速に行われており、国の審議会や全国知事会においては、道州制などの分権型社会を視野に入れた議論もなされております。
 ところで、県内におきましても、平成の大合併と言われている市町村合併において、幾つかの新しい市町が誕生いたしました。いずれの地域におきましても、合併後の困難をきわめる行財政運営に取り組まれている首長さん方の御苦労が漏れ伝えられているところでもあります。しかし、今日大変御苦労されている首長さん方を初めとする皆さん方の取り組みは、十年後には大きな成果としてあらわれ、合併が行われなかった地域と、行政効率において大きな差が出ることと、私は思います。
 先月、総務省の市町村の合併に関する研究会より出されました「市町村合併による効果について」の報告書によりますと、合併十年後の人件費、物件費、補助費等の経常的経費について約一兆円の削減が見込まれ、投資的経費についても、約〇・八兆円の削減ができるとしています。このことは、少子高齢社会を迎え、従来にない新たな行政需要にこたえていくことを求められる各自治体にとりましては、欠くことのできない取り組みであると言えます。
 ところで、残念なことに、旧合併特例法下で、私の地元であります富士北麓・東部地域においては、他の地域に比べ合併が進むことがありませんでした。いろいろな地域的要因が考えられますが、私は、合併に対する地域的な関心に欠けたということが、最も大きな要因であると考えます。その意味において、今回県が策定いたしました合併推進構想は、合併のおくれている地域にとりまして、地域内議論を喚起するなど、大変よい材料になっています。
 そこで、富士北麓・東部地域における合併の推進に向け、今後どのような取り組みをされていくのか、お伺いいたします。
 次に、若年者の雇用対策についてお伺いいたします。
 昨年ごろから、都市と地方の格差について、多くの関心が寄せられています。今通常国会におきましても多くの議論がなされたところでもあり、九月に行われます、我が党の総裁選挙におきましては最大のテーマになると言われています。
 もとより、都市と地方の格差につきましては、規制のあり方の見直し、インフラ整備、地方交付税を通じた財源調整など、国の政策を通じた是正が求められるわけであります。しかし、地方といたしましても、地域の経済を活性化し、地域に暮らす住民の皆さんがひとしくサービスを受けられるよう、引き続き教育、福祉の充実やインフラ整備などに取り組んでいく必要があります。そのような観点から、将来の地域経済の発展を担う若年者の雇用対策を取り上げたいと思います。
 さて、世界的なIT革命以来、物の流れは大きく変わり、生産者から直接消費者へという新たな経済流通システムが誕生しています。私の地元、都留市におきましても、ITショップに参加して、全国から注文を受け、直接都留市にある工場から消費者に商品を届けるという会社が、実績を大きく伸ばしています。
 しかしながら、本県全体における経済発展の軌跡を見ますと、他地域に比べましても、「無尽」に代表されるように、人的つながりを強く持つことが、地域経済を発展させる原動力となってきました。IT社会を迎え、そのことがかえって本県経済の低迷を招き、同時に若者にとって魅力ある雇用の場を欠くことにもつながっているのではないかと感じます。
 このような事情も一因となり、若年層の人材の流出が顕著です。本年三月に本県の公立高校を卒業いたしました生徒のうち、五〇・九%の生徒が県外の大学あるいは専門学校へ進学し、あるいは県外の企業に就職しています。さらに、首都圏主要大学へ本県から進学した者のうち、県内へのUターン就職した者は二二・五%にとどまっているという現実もあります。
 私の近所には、首都圏へ就職した子供さんとは一緒に住まず、地域の中でお一人あるいは御夫婦だけで住まわれているという世帯が急激に増加してきています。少子高齢社会を迎え、若者の労働力の不足が懸念される中で、山梨県の経済発展を担う若年者の雇用促進を図ることが重要であると考えますが、どのように取り組んでいられるのかお伺いいたします。
 次に、新しい行政手法について二点お伺いいたします。
 第一に、指定管理者制度についてであります。
 本県では、平成十六年度に丘の公園において導入いたしました指定管理者制度を、本年度には四十八施設に拡大させたところであります。今議会におきましても、指定管理者制度を導入した施設に関する条例改正案件が提出されるなど、積極的な取り組みが見られます。
 ところで、指定管理者制度を考えるとき、最も大切なことは、単なる行政のアウトソーシングになってはならないということであります。個々の施設におきましては、「住民福祉の向上」、「地域雇用の確保」といったさまざまな設立時の政策目的があり、指定管理者制度の実施に当たっては、民間事業者などのノウハウを活用しつつ、本来の目的を達成することが強く求められます。その意味におきまして、事業者選定の審議に当たって、当該民間事業者の情報公開について制限がありましたことは、課題を残したと感じました。
 そこで、指定管理者制度を導入した施設について、いかに運営状況等の情報公開を行っていくのか、まずお伺いいたします。
 また、事業開始から三年間あるいは五年間の運営実績の評価は当然あるべきとして、常に事業を評価できるためのシステムを構築すべきであると考えますが、いかがでしょうか。
 第二に、PFIの導入についてであります。
 県では、平成十四年に「やまなしPFI事業導入指針」、平成十五年には「やまなしPFI事業推進マニュアル」を策定し、事業導入を推進してきたところであります。既に本年度、県立中央病院駐車場整備運営が、民間事業者により開始されました。また、「新たな学習拠点整備運営事業」におきましてもPFIが導入されます。
 本来、PFI事業とは、設計から施工・管理を一貫して民間事業者が行うことにより、バリュー・フォー・マネーを高める新しい行政事業手法であります。しかし、偽装や手抜きなど、今日問題となっております工事の品質確保という観点からは、設計と施工が同一業者であるということに課題があると言えます。PFI事業といえども、多くの県民に利用される施設であり、常に安全であり、安心を提供する施設でなければなりません。その意味において、PFI事業を進めるに当たって、公共事業としての品質をいかに確保していくのかお伺いいたします。
 次に、救命救急体制について、幾つかお伺いいたします。
 冒頭述べましたように、政治や行政が、最優先課題として地域住民に対して果たしていかなければならない役割は、「地域住民の安全・安心を守る」ということであります。県民の命を守ることは、県行政の命題であり、県議会議員として、常に追い求めていかなければならない課題であると考えます。その意味において、ドクターヘリの導入など救命救急にかかわる医療体制について、常に質問をさせていただいてまいりました。
 今回は、県下における現在の救命救急体制の問題点などを指摘しながら、二つの点について質問いたします。
 第一に、各地域における救命救急業務についてであります。
 総務省消防庁がまとめた平成十七年の「救急・救助の現況」に関する報告によりますと、救急車の出動要請、すなわち「覚知」と言いますが、覚知から現場への到着時間の全国都道府県別データによりますと、全国平均は約六・四分、最も速い京都府では、出動要請から五・五分で現場に到着しているとのことであります。一方、我が県におきましては約八分の所要時間がかかり、全国最下位という結果が出ています。
 また、同報告書にある救急救命士運用状況においても、県内の救急隊における救急救命士の運用状況はわずか五二・七%であり、鹿児島県、福島県に次ぎ、全国平均の七八・二%を大きく下回っている現状にあります。
 これらのことから、本県における救命救急業務には幾つかの問題点があると言えます。とりわけ、消防本部の規模が小さ過ぎるため、財務や運営体質が弱いなど、高度広域化しつつある近年の救命救急業務との間に乖離が生じていると考えられます。このような状況をどのようにとらえ、それに対してどのように対処していくのかお伺いいたします。
 第二に、小児救急医療体制についてであります。
 私は、平成十六年六月の質問において、今回の小児救急医療体制は、県が行うべき全県を視野に入れた広域的医療行政という観点からは、甚だ公平性に欠けると訴えました。
 実際に運用が開始されましてから一年が経過したわけでありますが、年間を通して一万六千四百十六人の子供たちが利用いたしました。小児救急の場合、実際に救急医療を必要とする患者数は五%前後と言われておりますので、約八百人前後の子供たちが、従来以上の医療を受けることができたと考えられます。このことは、大いに評価したいと思います。
 しかし、私が懸念しましたように、実際に医療を受けている子供たちの九六%は国中地域の患者であり、郡内地域の患者はわずか〇・八%にすぎません。県の医療行政としては、甚だ公平性を欠いたものであると言わざるを得ません。
 前回も知事から、将来の取り組みについて答弁をいただいているところでありますが、現状をどのように評価されているのか、またその後の取り組みについてお伺いしたいと思います。
 県民の命を守るという視点から二つお伺いをいたしました。現在、県が神奈川県と共同で運行しておりますドクターヘリにつきましては、年間三十件以上の実績を積み重ねており、多くの方の命が助けられています。関係者の方々に、心から感謝申し上げたいと思います。
 本県は山岳地帯が多いなど地理的条件や、財政規模の弱い自治体が多いなど、ある意味で特異な地域であると言えます。それゆえに現状の問題点を常に客観的に把握し、多様な知恵を結集して改善を図っていく努力を惜しんではいけません。救命救急業務にかかわる皆さん方の奮起に期待したいと思います。
 次に、県立高校について二点お伺いいたします。
 第一に、教員配置数などの教育環境についてであります。
 いよいよ来年、平成十九年度より新しい県立高校入試制度がスタートいたします。これまでにない新しい取り組みであり、入試を控えた子供たちや保護者にとりましては、不安の多い状況にあると思います。県内の塾などによる対応説明会なども開催されているようではありますが、あくまでも実施主体である県教育委員会による、対象者に対する丁寧な対応を、まず要望するところであります。
 新しい高校入試制度の実施により、高校は競争の時代に入ったと言えます。それぞれの高校が多様化の中で個性の追求を図り、教育レベルを上げていくということは、必ずや個々の生徒の学習意欲を高め、県内教育レベルの向上につながるものと確信します。また、今後も各種の課題を乗り越えながらも、地域の中で優秀な人材を育成していくことが、本格的な分権型社会を控えた時代の要請でもあります。
 しかし、現在、学校整備や学科配置、教員配置数などにおいて、学校間格差があることも確かです。特に、教職員定数法によるにせよ、総合学科や全日制単位制普通科における教員配置数は、地域内において大きな学校間格差を生じさせています。一方で、学校間における競争を通じて、それぞれのレベルアップを図っていくのであるならば、もう一方において公正公平な環境を保障するのでなければ、フェアな競争であるとは言えません。結果として格差の拡大を生み、教育の二層化を生むと考えますが、教育委員会の御所見をお伺いいたします。
 第二に、管理職の選考についてであります。
 今までのように学校間格差が少なく、生徒確保についてもある程度保障されていた状況とは異なり、これからは生徒確保においても競争の時代を迎えたと言えます。既に、生徒確保に危機感を持った幾つかの高校ではプロジェクトチームを編成して、その取り組みが始まっていると聞きます。そのような学校を主導していかなければならない校長・教頭といった管理職の皆さん方には、従来の管理職に求められた学校管理という業務に加えて、学校経営という高度なマネジメント能力が求められていきます。
 そうした学校経営能力という適性を、管理職選考の中でいかに見きわめていくのか、そして昇任後、いかに能力を高めていこうとされるのか、お伺いいたします。
 また、現状の環境の中において適任と思われる人材がいないのであるならば、既に他県では行われていますように、民間人の登用ということも、今後は検討していかなければならないと考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。
 最後に、このたび改正されました風俗営業法についてお伺いいたします。
 私がこの議会に出てきます途中、甲府市内に入ってまいりますと、幾カ所かの公衆電話ボックスにおいて違法チラシの多さに驚かされます。以前の質問におきましても、甲府市内における風俗店などの違法立て看板の多さを指摘したことがありますが、その後、最近ではその種の捨て看板はほとんど目にしなくなりました。しかし、一方において派遣型ヘルスなどの違法チラシを多く見かけるようになりました。
 特に子供たちの通学路に面した電話ボックスでの露骨なチラシ広告は、毎日子供たちの目に飛び込んでくる場所にあります。学校のお話では、青少年育成推進協議会や安全パトロール推進協議会といった地域の皆さん方と学校との連携の中で、排除のために大変な御努力をされているとのことでありますが、廃棄すれば、また張られるというイタチごっこを繰り返しているようでもあります。
 かつて、一九九〇年代に世界一危険な都市と言われたニューヨーク市において、当時の市長ルドルフ・ジュリアーニ氏は、「ブロークン・ウィンドー運動」を展開いたしました。十年ほどの間に、世界で最も安全な都市と言われるまでに、ニューヨーク市を再生させたのです。「ブロークン・ウィンドー」、つまりは割られたままになっている窓を放置しておけば、街は荒廃していくという理論であり、街の安全を守っていくには、些細なことでもそのままにしておいてはいけないという教訓でもあります。
 子供たちの毎日の通学路における些細な気がかりでも、無関心となってしまう大人たちの感覚が、いつの日か大きな出来事となって返ってくるのではないかと懸念されます。
 そこで、県内における実態はどのようになっているのか、また今回の風俗営業法の改正を受けて、今後どのような取り締まりをされていくのかお伺いしたいと思います。
 今回、私が質問いたしました課題ばかりでなく、今、私たちの周りにはさまざまな問題が山積しています。それは、都市と地方の格差に起因するものから、山梨特有の課題までさまざまであります。しかしながら、最も憂慮すべき問題は、ライブドア問題や耐震偽装問題、そして子供たちの殺害に見られますように、日本人のモラルの低下、倫理観の喪失といった現状が象徴している問題であります。我が国を、今日ある姿まで支えてきた人間力、地域力が弱体化しつつあります。
 明治維新という、我が国にとりましては大変大きな変革の時期において、実際にそれを支えたのは、地方都市の持つ秩序ある地域力であり、武士道という非常に倫理観の高い精神を持った地方出身の下級武士たちの人間力でありました。そのことを考えますと、「平成維新」と言われる今日の地方分権改革の時代において最も求められるのは、地方の奮起であると言えます。地方に住む私たち一人一人が意識を改革し、みずからの地域はみずからでつくっていこうとする気概を、いま一度持つことが大切であります。
 「天を相手にして己を尽くし、人を咎めず我が誠の足らざるを尋ぬべし」、「天を相手にして己を尽くし、人を咎めず我が誠の足らざるを尋ぬべし」。明治維新という変革の時代において、一人一人の自覚と奮起を促した西郷隆盛の言葉を紹介いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
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◯議長(秋山隆信君)森屋宏君の質疑、質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、山本栄彦君。
      (知事 山本栄彦君登壇)
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◯知事(山本栄彦君)森屋議員の御質問にお答えします。
 ただいまは、安全・安心に関する、とりわけ「安心を守る」という強い意思を披瀝されるとともに、一人一人が意識を変革し、みずから地域をつくっていこうとする気概が大切であるとの認識を示されて、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 今後とも県民が安全で安心に暮らせる山梨の実現に向け全力で取り組んでいきますので、御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、分権型社会への対応について、幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、地方分権についてであります。
 私は、就任以来、地方がみずからの責任と権限により行財政運営を行うことができる「地方主権の確立」を訴えてきました。この間、地方の自主性・自立性の向上を理念とする三位一体の改革や、地方議会制度の見直しなど地方自治制度の改革が進められています。
 しかしながら、三位一体の改革は、その理念に反して地方に負担を強いる結果となり、また現在行われている歳出・歳入一体改革の議論においても、地方単独事業を初めとして、徹底した歳出削減が求められるなど、地方にとって一層厳しい財政状況になることが懸念されます。
 私は、地方分権の推進に当たっては、国と地方の役割分担を明確にし、それに応じた権限移譲や都市と地方の格差が生じない形で、地方税財源の充実強化を図るということが重要であると考えており、全国知事会を初めとする地方六団体も、同様の見地から地方主権の確立を目指し、地方自治法に基づく国への意見提出権を十二年ぶりに行使しました。
 また、本県におきましては、中央への依存体質から脱却するため、第二次行財政改革プログラムを着実に実施するなど、スリムで効率的な行財政システムへの転換を一層推進するとともに、将来の道州制導入も視野に入れ、本県の特色ある自然、文化、産業などを生かし、個性豊かで活力に満ちた地域社会を築き上げていくことが重要であると考えています。
 今後とも、こうした考えのもと、真の地方主権の確立に向けた県づくりに、鋭意取り組んでいく所存であります。
 次に、今後の市町村合併のさらなる推進についてであります。
 旧合併特例法のもと、本県では関係者の御努力により全国平均を上回る合併が進み、市町村数は、長く続いた六十四から二十九となりましたが、合併に至らなかった市町村はなお十六あり、このうち富士北麓・東部地域の市町村が十と、大きな割合を占めています。
 こうした中、本年三月、新たな合併特例法に基づき、自主的な市町村合併をより一層推進するため、市町村合併推進審議会の答申を最大限尊重する中で、「山梨県市町村合併推進構想」を作成、公表し、富士北麓・東部地域については、将来的には二市を目指すこととし、早期に実現すべき二つの組み合わせと、情勢の変化等に応じて、今後構想の対象とする二つの組み合わせを位置づけたところであります。
 富士北麓・東部地域において、旧合併特例法のもとで、他の地域と比べ市町村合併が進まなかった背景には、地理的条件や財政的な要因などさまざまな理由が考えられますが、合併の検討に当たっては、新しい行政分野や専門性の高い行政課題に的確に対応できる職員や組織のあり方、さらには広域的なまちづくりを今後いかに進めていくかなど、地域の将来像や自治体経営の方針を含めた、幅広い議論が不可欠であります。
 こうした視点も含め、関係市町村においては、まずは構想に基づき、住民や議会に対し財政状況や行政サービスの現状と今後の見通しなどについて説明した上で、自主的な市町村合併に向け、住民をまじえて十分な議論を重ねていただくことが重要であります。
 県としても、それぞれの地域において合併への関心が高まり、議論が深まるよう、住民への情報提供や関係市町村との率直な意見交換を重ねながら、自立性の高い自治体の構築を目指した自主的な市町村合併が早期に具体化するよう、取り組んでいきます。
 次に、若年者の雇用対策についてであります。
 少子高齢化の進展に伴い、労働力人口の減少が懸念される中、次代を担う若者の雇用促進は、本県経済の活性化を図っていく上で極めて重要であります。このため、従来から大学生と企業との就職面接会や、高校生の職場見学会を実施するとともに、経済団体や企業に対して、新卒者の積極的な採用を要請するなど、高校・大学卒業生の県内企業への就職率向上に努めています。
 さらに昨年四月には、若者の就業支援をワンストップで行う「ジョブカフェやまなし」を開設し、カウンセリングや職業紹介、富士・東部地区における出張ジョブカフェなどに取り組んできました。その結果、多くの若者に活用され、本年五月末までに六百二十六人の就職に結びついたところであります。
 一方、東京事務所内に「ふるさと山梨就職相談室」を設け、山梨の魅力をPRしながら、県内への就職希望者に企業をあっせんするとともに、大学を訪問して、Uターン、Iターン就職希望者の発掘を行っています。また、首都圏在住の大学生を対象とした、都内での就職面接会や、夏休み中に県内で「ふるさと山梨就職フェア」を開催しています。
 こうした取り組みに加えて、本年度は「ジョブカフェやまなし」の利用者の増加とニーズの多様化にこたえるため、カウンセラーを増員する中で、個々の就職に役立てる「グループカウンセリング」や、高校・大学からの訪問要請にこたえて、就職の心構えなどを教える、「キャンパス・ジョブカフェ」を実施し、県内における若年者雇用を一層推進していきます。また、首都圏の大学の就職説明会に本県のコーナーを設け、学生からの個別相談に応じるなど、Uターン、Iターン就職の促進に努めています。
 今後とも関係機関と密接な連携を図り、若者の雇用対策の充実に積極的に取り組んでいきます。
 次に、救命救急体制について、幾つかお尋ねいただいております。
 まず、各地域における救命救急業務についてであります。
 現在、本県の救急業務は、六広域、四単独の十消防本部体制で取り組んでいます。近年県民の救急需要が複雑多様化する傾向にあり、救命率の向上を図るため、消防機関や医療機関と連携し、メディカルコントロール体制を確立する中で、救急救命士の計画的な配置を初め、その資質向上のための医療機関での再教育や事後検証、高規格救急自動車による救急用資機材等の整備促進などにより、救急業務の高度化を推進しているところです。
 中でも、救急隊総数に占める救急救命士の運用隊数の割合は年々増加し、五年前と比較すると二二ポイント上昇していますが、引き続き救急救命士の育成を促進し、効率的な運用が図られるよう支援していきます。
 しかしながら、本県では、救急業務や災害時の出動体制等に課題があるとされている、管轄人口十万人未満の小規模消防本部が多く、また本県の地形的特性から、山岳及び山間地域など管轄面積が広く、出動に時間を要することなどの問題があります。
 これらの課題を解決するためには、消防に関する行財政運営の効率化と基盤の強化を図りつつ、人員の適正かつ効率的な配置による現場部門の増強や、救急業務のさらなる高度化を進める必要があります。
 このため、今般の消防組織法の一部改正を踏まえ、今後関係市町村や消防本部と十分に協議・検討を行い、市町村消防の一層の広域化を推進し、救急業務のさらなる充実強化に向け取り組んでいきます。
 最後に、小児救急医療体制についてであります。
 小児初期救急医療センターについては、昨年度、休日の昼間は一日当たり平均八十四人、平日及び休日の夜間は平均二十九人と多くの患者に利用され、子供を持つ親にとって、安心のよりどころとなっています。
 昨年度の医療圏ごとの利用実績は、十五歳未満の人口千人当たり、中北百八十人、峡東百三十六人、峡南六十九人、富士・東部五人となっており、センターまでの距離が利用率に影響を与えることがうかがえます。
 しかしながら、県内の小児科医の数が限られていることから、センターは広く県内の小児科医が交代で診療に当たり、全県を対象として運営せざるを得ない状況であります。
 小児科医の確保については、山梨県医療対策協議会において協議を重ねてきたところであり、今後必要な確保策の実現に向けて積極的に取り組んでいくとともに、国の施策及び予算に関する提案・要望や、全国知事会を通じ、国に要望していきます。
 一方、小児科医の数が限られている中で、地域の小児救急医療体制の補強を図るため、小児科以外の医師にも地域の小児医療を担っていただけるよう、在宅当番医制に参加している内科医等を対象として、小児特有の症例などについての研修会を開催しています。
 現在、限られた医療資源を有効に活用するため、山梨県医療対策協議会において、医療機関の機能分担や連携について協議しており、小児医療についても医療連携を進めていきます。
 今後とも、これらの取り組みを通じまして小児救急医療体制の充実強化に努めていきます。
 以上をもって、私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長から答弁をいたさせます。
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◯議長(秋山隆信君)企画部長、野田金男君。
      (企画部長 野田金男君登壇)
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◯企画部長(野田金男君)森屋議員の新しい行政手法についての御質問にお答えをいたします。
 まず、指定管理者制度についてであります。
 指定管理者制度を導入した施設の管理運営は、指定管理者の責任のもとに行われますが、県は設置者として、設置目的に沿った良質なサービスが安定的に提供されるよう、管理運営状況をチェックするとともに、制度導入の効果について検証していくことが必要であります。
 このため、年間の利用者数や収支状況等の運営状況をホームページ等で情報公開していくとともに、昨年度構築した公共施設評価制度等を活用し、効果的、効率的な管理運営がなされたか等の観点から、毎年度評価を行い、その結果を公表していきます。
 また、協定書に基づく適切な管理運営が行われているかについて、定期的に報告を求めて確認するとともに、必要な場合には、実地調査や業務改善の指示等を行っていきます。
 今後とも、指定管理者制度の趣旨を十分に生かす中で、県民サービスのより一層の向上と効率的な施設運営に努めていきます。
 次に、PFIの導入についてであります。
 PFI事業は、施設の設計、建設から維持管理、運営まで一貫して選定事業者が行うものですが、県は設計、建設等それぞれの段階において、施設の設置者として関与し、工事の品質等の確保を図っていくことが必要です。
 このため、第三者による設計監理・工事管理や、県の技術者による工事内容の中間確認の実施、施設竣工時の完成検査への県の立ち会い等を選定事業者に義務づけ、品質の確保を図っていきます。
 以上でございます。
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◯議長(秋山隆信君)教育長、廣瀬孝嘉君。
      (教育長 廣瀬孝嘉君登壇)
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◯教育長(廣瀬孝嘉君)森屋議員の県立高校についての御質問にお答えします。
 まず、教員配置数などの教育環境についてであります。
 県立高校の学科配置につきましては、平成八年に策定した「高等学校整備新構想」に基づき、地域バランスに配慮しながら、地域や各高校のニーズを踏まえる中で、専門教育学科を増設し、総合学科や全日制単位制普通科を設置してきました。
 また、校舎の整備につきましても、施設の老朽化や耐震化の状況等も考慮する中で、計画的に順次進めてきたところです。
 総合学科や全日制単位制普通科の設置に当たっては、画一的、横並び的な教育課程を見直す中で、生徒の多様な関心や進路に対応するため、多岐にわたる選択科目を開設したほか、柔軟な教育課程の編成に必要不可欠な教員配置を行ってきました。
 また、総合学科や単位制普通科以外の高校においても、加配等により、学校の実情に合わせた適正な教員配置を行っています。
 今後とも「より柔軟に、より個性を」の視点に立ち、学校の裁量幅をさらに拡大するとともに、適切な教員の人事配置にも意を用いながら、学校独自の特色づくりを一層推進していきます。
 次に、管理職の選考についてであります。
 魅力ある学校づくりの先頭に立つ管理職には、すぐれた識見・人格はもとより、時代に対応した管理能力と組織マネジメント能力が求められています。
 このため、管理職登用に当たっては、これらの資質・能力を、論文や面接等により見きわめ、これまで以上に慎重に選考していきたいと考えています。また、マネジメント能力の向上については、登用後の研修計画の中で明確に位置づけ、今後もさらに充実した研修内容となるよう努めていきます。
 なお、民間からの管理職登用については、当面管理職研修等の成果や地域住民の代表などで構成される学校評議員制度を効果的に活用することにより、民間の発想や手法を学校経営に取り入れ、その趣旨を生かしていきたいと考えています。
 以上でございます。
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◯議長(秋山隆信君)警察本部長、篠原寛君。
      (警察本部長 篠原 寛君登壇)
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◯警察本部長(篠原 寛君)森屋議員の改正風俗営業法に関する御質問にお答えいたします。
 まず、性風俗営業の取り締まり状況についてでありますが、平成十七年中は、無許可性風俗店二店舗を摘発いたしましたほか、十六店舗を廃業させ、さらに電話ボックス内にピンクチラシを掲出した事案で七件を検挙しております。平成十八年は、四月末までに十五店舗の無許可性風俗店を廃業させ、さらに電話ボックス内にピンクチラシを掲出した事案で三件を検挙いたしております。
 御指摘いただきましたように、届出営業者以外の者は、店舗型、無店舗型のいかんを問わず、性風俗特殊営業を営む目的をもって広告宣伝をしてはならないとする改正風俗営業法が本年五月一日に施行され、ピンクチラシの掲出等に対する規制が強化されたところであります。
 本県警察では、改正法施行後、全国に先駆けて無許可性風俗店がインターネットのホームページを使用し広告宣伝した事案を検挙いたしましたほか、電話ボックス内にピンクチラシを掲出した事案も検挙しております。
 今後とも違法な営業の取り締まりをさらに強力に推進いたしますとともに、関係機関・団体等との連携を図りながら、違法広告物の撤去に努めてまいりたいと考えております。
 以上であります。
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◯議長(秋山隆信君)当局の答弁が終わりました。
 森屋宏君に申し上げます。残り時間がありません。
 これより、森屋宏君の一般質問に対する関連質問に入ります。
 この際申し上げます。関連質問については、その冒頭に関連する事項を具体的に発言願います。
 まず、自党派の関連質問に入ります。
 自党派の関連質問を打ち切ります。
 これより、他党派の関連質問に入ります。
 他党派の関連質問を打ち切ります。
 これをもって森屋宏君の一般質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                         午後一時五十三分休憩
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                                         午後二時十五分再開議
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◯副議長(木村富貴子君)休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 発言の通告により、石原秀文さんに二十分の発言を許します。石原秀文さん。
      (石原秀文君登壇)
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◯石原秀文君 日本共産党を代表して、一般質問いたします。
 小泉内閣は五年間で、健保本人三割負担に始まり、年金、介護保険、障害者自立支援法など、構造改革の名のもとに社会保障制度を次々と改悪をしました。今国会で自民党、公明党によって強行された医療改悪は、際限のない負担増と給付削減の押しつけでしかないことを如実に示しました。今、県民は社会保障の連続改悪の中で耐えがたい苦しみの中にあります。国の悪政のもとで県政の第一の使命は、県民の命と暮らしを守ることです。
 そこで、まず、医療制度について伺います。
 今回の医療改悪の内容は、七十歳から七十四歳までの高齢者の窓口負担を一割から二割へ引き上げ、現役並みの所得者は三割にする、また、七十五歳以上から新たに医療保険制度をつくり、保険料を徴収する、療養病床を六割削減する、さらに混合診療の本格的導入を行い、必要な医療はすべて保険でという公的保険の大原則を崩壊させるなど、日本の医療の根幹を揺るがすものとなっています。
 今回の改悪は、高齢者をねらい撃ちにし、所得の格差が命の格差になりかねません。そこで、県として、対象が低所得者に縮小されましたが、六十八・六十九歳の一割負担の県単医療助成制度を維持し、七十四歳まで拡大するよう求めます。答弁を伺います。
 次に、介護保険についてです。
 昨年十月から実施された改定介護保険は、保険料の大幅な値上がり、施設入所者の利用料の負担増、さらに四月から始まった新予防給付など、矛盾が噴出しています。そこで、四点伺います。
 第一は、県内の三分の一の施設介護事業者から回答が寄せられた、社会保障推進協議会の調査では、食費、居住費の負担増で六名が退所、九名が入所を取り消していたなどが明らかになりました。実際はその三倍以上と予想されます。経済的理由によりサービスが受けられない高齢者を生まないために、県単独で利用料の減免制度の創設、食費への助成を行うべきです。
 第二に、新制度の地域包括支援センターは、二自治体を除くすべての市町村で設置され、事業が開始されています。しかし七市が、人口二万から三万人に一カ所という国の基準を満たさず、職員配置でも主任ケアマネージャーや社会福祉士の配置がない自治体が多数です。これでは新予防給付のケアプラン作成にも応じ切れないなど、求められる役割を果たせないのではありませんか。基準を満たしていない現実をどう改善させ、支援するのか伺います。
 第三に、今回の改定で、介護一の人は支援二と介護一に認定されます。既に、支援二に認定されヘルパーサービスが削減され、ひとり暮らしが困難になるなどの事態が生まれています。生活するために必要なサービスを保障するよう、国に改善を求めるとともに、一般高齢者施策で必要なサービスを補足すべきです。
 第四に、さきに触れた医療改悪によって、二〇一二年までに療養病床は県内でも約千六百床削減される計画です。これが実施されれば、四千九百人もの待機者がいる特養ホームにも入所できず、行き場がない高齢者が多数生まれるという深刻な事態になることは明らかです。療養病床の削減をやめるよう、国に求めること、また特養ホームの計画を見直し、少なくとも半年待てば入れるよう増設すべきです。あわせて答弁を求めます。
 次に、障害者自立支援法についてです。
 四月から実施された同法の影響について、我が党は全国的調査を行い、県内でも障害者施設十五カ所を調査しました。
 その結果は、応益負担の導入により障害者負担が平均月二万から三万円増額され、「わずかな障害年金で、生活できない」と、退所者が六名、退所を検討している人が二十五名にも及んでいました。実際は、五倍以上と予想されます。
 また施設事業者は、報酬の切り下げと日割り制の導入で平均一割から二割の減収になり、職員の賃金の引き下げ、一時金カットなど、すべての施設で行っていました。
 さらに十月からは障害程度を六段階に区分し、サービス利用量の上限が決められます。知的障害者や精神障害者が必要な支援を受けられる認定がされるのか、また低く認定されれば、事業所はさらに減収になり、運営が立ち行かなくなるなど、実態を無視した制度改悪に、怒りの声が多数寄せられました。
 政府は、「サービス水準は後退させない」と繰り返し答弁してきました。そこで、県としても実態調査を直ちに行い、制度の改善を国に求めるべきです。その際、緊急対策として、各種減免制度の所得要件の緩和、食費の軽減、報酬単価の引き上げ、支援費の支払い方式を月額制に戻すことを強く求めるべきです。
 県独自では、食事代への補助制度の創設、通所サービスを受けている人の利用者負担の上限額の減免、施設運営費の助成を実現すること、また必要な支援が保障される障害区分認定が行われるよう、市町村への指導を行うべきです。あわせて答弁を求めます。
 次に、産科の整備についてです。
 十年間で、分娩できる施設が半減し、県東部、西部地域は空白となるなど深刻な事態が進行し、施設の確保を求める声が広がっています。
 県は、周産期医療協議会を五年ぶりに立ち上げるなど、対策の検討を始めましたが、産科の整備は急務です。そこで、産婦人科医師の養成の強化、産婦人科の診療報酬の引き上げを、国に求めるとともに、県としては、空白地域の公的病院については、自治体と協力して医師の確保と産科の開設に努力すること、またオープンシステムの導入など早期の実現を求めます。見解を伺います。
 次に、病院、福祉施設などの給食の民間委託化について伺います。知事は、官から民への流れの中で、県立施設の給食業務の民間委託を進めてきました。既に中央病院を初め、県福祉事業団に移譲した施設も含め約六割の施設で民間委託化し、あけぼの医療福祉センターなど四施設は、九月より実施の準備に入っています。また、民間の施設も委託化が急速に進んでいます。
 問題は、委託化が何をもたらすかです。ことしになって、県内で八件の集団食中毒が発生し、その中には外部委託した民間病院や学校の給食が含まれています。
 民間事業者は、利益を追求するため、経営の効率化を優先し、人員削減やパート化を行い、職員の入れかわりが多く、安全性や専門性の蓄積は困難です。安全や専門性を高度に必要とする病院や福祉施設での民間委託化は無理があると考えますが、伺います。
 さらに、委託先の多くが県外の大手食品会社です。大手食品会社は、県外の系列会社から食材を調達しています。その結果、食材を納入していた地元業者が取引を中止されるなど深刻な事態が広がっています。この問題で、先日県内の青果、水産、食肉、商業協同組合など八団体が、県に対し地元小売業者から食材の調達を行ってほしいと、県に申し入れを行いました。
 県内の小売業者は、〇四年から〇六年までの二年間で七百七十四も減少し、減少率は全国六番目に高い状況です。民間委託化がさらに進めば、さらなる小売業の廃業を招き、地域経済をもっと疲弊させることは明らかです。まして県外大手食品会社の参入は、県が推進している地産地消にも逆行するものです。
 知事、少なくとも県立の病院、福祉施設の給食業務の民間委託はやめるべきです。残っている契約期間については、食材の購入を地元小売業者から行うよう、委託業者に強く求めるべきです。あわせて答弁を求めます。
 次に、大型店出店の規制についてです。
 県内小売業が激減しているもう一つの要因は、相次ぐ大型店の出店ですが、国はようやく今国会でまちづくり三法の改正を行いました。しかし、施行は一年半後です。
 現在県内には、株式会社ユニーが旧双葉町に十三・六ヘクタールの巨大商業施設をつくる計画があり、既に土地の農振解除がされ、これから農地転用、都市計画法に基づく開発許可、出店申請などが行われると予想されます。
 そこで、県は法施行前の申請についても、改正の趣旨を踏まえ、周辺市町村の意見を聞くなど立地調整を行うべきです。答弁を求めます。
 次に、甲府市中央卸売市場への支援についてです。
 県内小売業の激減は、甲府市中央卸売市場にも大きな影響を及ぼし、同市場の年間取引量は、ここ五年間で二二%、取扱金額は二八%も減少しています。そのため市場経営は厳しく、甲府市は年間一億円弱を補助しています。この市場を利用している買い出し人は、甲府市内の業者は二九%にすぎず、七割以上が県全域の業者です。
 県は二〇〇二年まで施設補助を行ってきましたが、一番実情を知っている山本知事になってからは、これがありません。中央卸売市場は、全県の地域経済に重要な役割を果たしています。経営状況や業者の利用実態から見て、県として施設や運営費の助成を行うべきです。答弁を求めます。
 次に、産業廃棄物処理施設と水道水源保全についてです。
 南アルプス市芦安に民間産廃中間処理施設の建設計画が持ち上がり、住民、議会が反対の決議を上げ、県に建設反対の申し入れを行っています。
 この処理施設は御勅使川に隣接し、二キロメートル下流には約四万一千人に給水している野呂川上水道の取水口があります。過去には台風の土石流で道路などが流出した地域で、大規模災害などが発生すれば、取り返しのつかない甚大な被害が予想されます。許可権限のある県は、業者に計画の断念を進言すべきと考えますが、答弁を求めます。
 問題なのは、現在の廃棄物処理法では、水道水源の上流でも産廃施設が建設可能なことです。我が党は、明野や旧下部の処分場建設問題で、繰り返し水源保全条例の制定を求めてきましたが、長野県や福島県などは、水道水源保全地区の指定等を市町村と協議して行えるとした「水環境保全条例」を定めています。なぜ、山梨県でできないのか。再び水源上流に計画がされないためにも、建設地域を厳しく規制する「水道水源保全条例」の制定を改めて求めますが、見解を伺います。
 次に、教育問題について伺います。
 まず、国会で継続審議となった教育基本法改定についてです。
 現在の教育基本法は、過去の戦争の深い反省に立ってつくられた憲法の平和、人権尊重、民主主義の理想を実現しようとの決意から、教育の力に待つとして制定されたものです。
 政府は改定理由に、時代の要請にこたえるためと述べていますが、国民が解決を願っている現在の子供と教育をめぐるさまざまな問題は、この教育基本法の民主主義的な理念を棚上げにし、子供たちに競争と管理の教育を押しつけてきたことにこそあります。
 政府が国会に提出した改定案の重大な問題は、教育の目標として、国を愛する態度など二十に及ぶ徳目を列挙し、その達成を、学校や教職員、子供たちに義務づけていることです。愛国心などを強制することは、憲法が保障した内心の自由を踏みにじるものです。また、海外で戦争をする国づくりという憲法改定の動きと一体のものです。
 さらに、改定案は第十条で「教育はこの法律及び他の法律の定めるところにより行われる」とし、第十七条で教育振興基本計画をつくるとしています。これは、現在の教育基本法が禁止している教育への国家介入の歯どめをなくし、政府の教育への無制限な介入、支配に道を開くものです。国の中央教育審議会は、この振興基本計画に、子供たちを競争に追い立て、国民的批判で中止された全国学力テストを制度化することを上げています。
 このような教育基本法の改定は、県内の子供たちにも大きな影響を及ぼすものです。政府の改定案について、県教育委員会の見解を伺います。
 既に法改定を先取りして、来年四月二十四日には全国一斉学力テストの実施が計画されています。全国一斉テストはやめるべきと考えますが、どうか。
 さらに、国会審議で問題になった、愛国心を評価する通知表が二〇〇三年、甲府市の三つの小学校で実施されました。保護者の抗議で翌年廃止されたと聞いていますが、実態調査を行うとともに、内心の自由を犯す評価は行うべきではないことを表明すべきです。あわせて答弁を求めます。
 次に、全県一学区入学者選抜についてです。
 県教委は、来年から実施する高校入試の全県一学区、三段階選抜制度の前期試験の概要を発表しました。我が党は全県一学区制に反対ですが、関係者から強い不安と戸惑いの声が上がっています。そこで、三点伺います。
 第一は、前期試験は自己推薦で、選抜方法は調査書、面接、作文、特技などですが、客観的に評価できるか疑問の声があります。公平、公正をどのように確保するのか。
 第二に、自己推薦は、他県の例でもかなり高い競争率になると予想され、多数の不合格者が出、生徒のフォローは不可欠です。また、面接や作文など多様化した入試の指導ともあわせ、想像以上の教師の多忙化が予想されます。教師の加配が必要と考えますが、どうか。
 第三は、入試改変で学習塾に通う生徒がふえ、中学校は生徒指導に、高校は特色づくりや生徒確保のPRに翻弄されています。これは、確かな学力を保障するという、本来の学校教育のあり方と違うのではありませんか。入試改変は、子供たちの学力向上にはつながらず、結局受験競争だけを押しつけることになると考えますが、あわせて答弁を求めます。
 最後に、北富士演習場使用協定の廃棄について伺います。
 県は五日、沖縄米海兵隊の移転訓練で、百五十五ミリ榴弾砲とあわせ、小火器の実弾射撃訓練も行いたいとの防衛施設庁の申し入れに対し、受け入れることを了承しました。我が党は、これに強く抗議するものです。
 そもそも沖縄の負担軽減として実施された移転訓練ですが、既に九百億円を超えると予想される日本の税金が投入されながら、沖縄のキャンプ・ハンセンでは、現在も米海兵隊による実弾演習、ヘリの離発着や旋回訓練が昼夜行われ、さらに陸上自衛隊の訓練も計画されるなど、負担はむしろふえる方向です。結局移転訓練は、沖縄でも本土でも痛みを拡大するものであったことは、今や明確です。この上、小火器訓練を受け入れることは、移転訓練の拡大であり、県民との約束をほごにするものではありませんか。答弁を求めます。
 小泉内閣は、日米安保条約の「極東の平和」、「日本の防衛」の範囲を無視し、アメリカの要求にこたえ、既にインド洋やイラクに自衛隊を派兵してきました。そして、あすから開かれる日米首脳会談では、憲法改悪も視野に「世界の中の日米同盟」を明確に打ち出すと報じられています。現在進められている米軍基地の再編は、この「世界の中の日米同盟」の具体化をねらったもので、日本の基地を先制攻撃の最前線基地として飛躍的に強化するものであり、さらに自衛隊との新しい軍事協力体制をつくるものとなっています。
 既に北富士演習場も、移転訓練を行った米海兵隊が、イラクでの掃討作戦に参戦する、またイラク、サマワの自衛隊宿営地模擬施設がつくられ、九回にわたり対敵襲訓練が行われるなど、アメリカの戦争に深く組み込まれてきましたが、さらに基地として強化されることは明らかです。
 北富士演習場使用協定は、日米安保条約の「極東の平和」、「日本の防衛」との前提のもとで締結されたものです。この安保条約の大前提が「世界の中の日米同盟」と大きく変質してきている以上、使用協定は廃棄すべきではありませんか。伺います。
 使用協定の範囲内などとして、ずるずると米軍演習の拡大を容認することは、北富士演習場の恒久化を認めるもので、「段階的縮小」、「全面返還・平和利用」の県是に反するものと考えますが、あわせて答弁を求めます。
 以上、質問を終わります。
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◯副議長(木村富貴子君)石原秀文さんの質疑、質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、山本栄彦さん。
      (知事 山本栄彦君登壇)
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◯知事(山本栄彦君)石原議員の御質問にお答えします。
 初めに、産科の整備についてであります。
 産婦人科医の養成及び診療報酬制度の充実については、国の施策及び予算に関する提案・要望や全国知事会を通じ、国に要望しております。
 また、医師確保については、市町村や医療関係団体などの代表者による山梨県医療対策協議会において協議を重ねています。
 さらに、周産期医療協議会において、病院、診療所による機能分担と連携の強化等について議論されており、今後の議論を踏まえ、限られた医療資源を有効に活用した周産期医療体制の構築に向けて取り組んでいきます。
 最後に、北富士演習場使用協定についてであります。
 国から申し入れのあった小火器実射訓練は、北富士演習場使用協定の使用条件の中に含まれており、これまでにも自衛隊や米軍により行われてきたものであります。
 また、北富士演習場が自衛隊及び米軍にとって必要な演習場とされ、国の防衛政策への理解と協力も求められている中、使用協定は、演習場使用と周辺地域の発展との両立を図るため、北富士演習場対策協議会を中心に、県選出国会議員や県議会、地元市村などと協議の上締結しているものであります。
 北富士演習場につきましては、今後とも「全面解消・平和利用を目指し、段階的縮小を進める」という基本姿勢を堅持していく考えであります。
 以上をもって、私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長から答弁をいたさせます。
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◯副議長(木村富貴子君)福祉保健部長、中澤正史さん。
      (福祉保健部長 中澤正史君登壇)
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◯福祉保健部長(中澤正史君)石原議員の御質問にお答えします。
 まず、医療制度についてであります。
 今回の医療制度改革は、少子高齢化が進み、国民医療費が増大する中で、国民皆保険を堅持し、医療保険制度を将来にわたり持続可能なものにするためのものと承知しております。
 こうした中、現在六十八歳・六十九歳の低所得者を対象に実施している県単老人医療制度については、医療費の適正化を目指す国の制度改正の趣旨を踏まえ、新たに対象を七十四歳まで拡大することは考えていません。
 次に、介護保険についてであります。
 今回の施設給付費の見直しに当たっては、国の制度として、食費、居住費の負担限度額の設定や高額介護サービス費の支給など、低所得者に配慮した軽減措置が講じられているため、県単独の利用料の減免や食費への助成については考えていません。
 次に、地域包括支援センターについては、最も効果的、効率的にセンター機能が発揮できるよう、保険者である市町村が判断した上で設置していますが、今後業務量等の実態を踏まえ、適切な配置を助言していきます。
 また、配置する専門職種については、市町村規模による配置基準の緩和や資格の経過措置の適用により、当面、必要な職員は確保されています。
 県では、主任介護支援専門員の養成や、センター運営に関する研修などを実施して、職員の資質の向上と円滑な運営を支援していきます。
 次に、要支援二についてでありますが、これまでの要介護一のうち、状態の維持・改善の可能性が高い方が認定されることとなりますが、地域包括支援センターの設置により、これまで以上に介護サービス利用者の状態に応じた適切なケアプランが作成され、必要なサービスが提供されるものと考えています。
 次に、療養病床については、再編に当たって、介護を必要とする高齢者が必要なサービスを受けられなくなることのないよう、国に対して要望しています。
 また、特別養護老人ホームについては、今後は市町村が実施主体となり、地域に密着した施設整備を進めます。
 さらに、入所の必要性が高い方が、必要なときに入所できるよう、優先入所制度の活用を促進します。
 次に、障害者自立支援法についてであります。障害者自立支援法に基づく新たな制度については、本年四月から順次施行されていますが、新制度に円滑に移行できるよう、市町村等を支援するとともに、障害を持つ方の利用状況などを把握し、必要があれば、国に対し改善を要望していきます。
 施設利用者の食事代等の軽減や通所サービス利用者の負担の減免及び施設運営費への助成については、自立支援法に基づき、市町村が支弁する費用に対し、それぞれ四分の一を県が負担しており、新たな助成は考えていません。
 また、障害程度区分の認定が公平、公正かつ適切に行われるよう、認定調査員や市町村審査会委員の研修会を開催するなど、市町村を支援していきます。
 次に、病院、福祉施設などの給食の民間委託化についてであります。
 限られた財源を有効に活用して、県民ニーズに対応するため、コスト削減やサービスの質的向上が期待できる業務は、民間委託を行うこととしています。
 病院、福祉施設の給食業務についても、民間において多くの事業者がノウハウを有していることから、民間委託を実施することとしています。
 地元の食材業者の活用については、委託契約の締結に当たって、業務仕様書にその努力規定を定めており、既に委託を実施している県立中央病院においては、過日、受託業者に対し、昨年度の納入実績を報告させるとともに、引き続き地元食材業者の活用に努めるよう、文書により指導したところです。
 以上でございます。
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◯副議長(木村富貴子君)森林環境部長、今村修さん。
      (森林環境部長 今村 修君登壇)
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◯森林環境部長(今村 修君)石原議員の産業廃棄物処理施設と水道水源保全についての御質問にお答えします。
 廃棄物処理施設の設置に当たっては、事業者がその設置計画を地元住民などに十分な説明を行い、地域の理解を得て計画を進めていくことが大切であります。このため、県では「山梨県廃棄物処理施設設置に関する指導要領」を制定し、事業者が地元の合意形成を図るための手続などを定めております。
 南アルプス市の中間処理施設建設計画につきましては、ことし二月、事業者から事業概要書が提出されているところであります。
 今後、事前協議書が提出された場合には、指導要領に基づき、事業の内容や地元の合意形成などについて適切に事業者を指導してまいります。
 次に、水源の保全につきましては、水質汚濁防止法を初めとして、国を上回る排水基準を設けております「山梨県生活環境の保全に関する条例」などに基づく公共用水域の水質の監視や、水源涵養保安林の整備、また開発に関する法令等の適用により十分対処できるものと考えております。
 以上であります。
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◯副議長(木村富貴子君)農政部長、望月三千雄さん。
      (農政部長 望月三千雄君登壇)
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◯農政部長(望月三千雄君)石原議員の甲府市中央卸売市場の支援についての御質問にお答えします。
 甲府市中央卸売市場は、県内市場流通の拠点施設として重要な役割を担っていることを踏まえ、これまで開設者である甲府市が行う施設の整備などに対し支援してきました。
 こうした中、近年の市場外流通の増加など、卸売市場をめぐる情勢の変化を受け、甲府市では新たな市場運営のあり方について検討を進めていると承知しています。
 なお、卸売市場の事業運営に係る経費につきましては、施設利用者で負担することが原則であると考えます。
 以上でございます。
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◯副議長(木村富貴子君)土木部長、根岸秀之さん。
      (土木部長 根岸秀之君登壇)
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◯土木部長(根岸秀之君)石原議員の大型店出店の規制についての御質問にお答えします。
 改正都市計画法が施行されますと、郊外への大規模集客施設の立地に際しては、用途地域の指定などの都市計画手続が必要となるため、県は関係市町村の意見を聞くなどの広域調整を行うことが可能となります。
 しかし、法律の施行前は現行制度で対応することとなるため、県が調整を行うことは困難であります。
 以上です。
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◯副議長(木村富貴子君)教育長、廣瀬孝嘉さん。
      (教育長 廣瀬孝嘉君登壇)
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◯教育長(廣瀬孝嘉君)石原議員の教育問題についての御質問にお答えします。
 まず、教育基本法改定についてであります。
 教育基本法の改正については、現在、国会で継続審議となっていますので、今後の動向を注視していきたいと考えています。
 また、全国学力・学習状況調査については、義務教育の機会均等と教育水準の維持・向上の観点から、国が実施するものであり、県は参加主体である市町村教育委員会に対して指導・連絡などを行い、調査趣旨が生かされるよう協力することになっています。
 さらに、愛国心の評価について、現状では、通知表の評価項目として取り入れている公立小中学校はないと承知しています。
 次に、全県一学区入学者選抜についてであります。
 前期募集では、生徒の学校生活の成果を総合的に評価することとし、各高校は調査書及び面接や作文などの検査項目ごとの比重を公表するとともに、評価基準の作成に取り組んでいるところです。これらを通じて、学力のみに偏重することなく、評価の公平・公正性が確保できるものと考えています。
 また、入試日程などの基本的な事項を、例年より早めて公表したほか、中学校側の進路指導が十分に行われるよう、前期合格発表から後期募集出願までの期間に余裕を持たせるなど、生徒や保護者はもとより、各高校や中学校の教職員の負担にも配慮しています。
 今回の入試制度改革により、各高校では、これまで以上に創意工夫を凝らした特色づくりが促進されるとともに、生徒にとっては、学校の選択幅が広がることとなり、本県の学校教育の活性化につながるものと確信しています。
 以上でございます。
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◯副議長(木村富貴子君)当局の答弁が終わりました。
 石原秀文さんに申し上げます。残り時間は一分であります。
 再質問はありませんか。石原秀文さん。
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◯石原秀文君 大変短い知事の答弁の中身で、北富士演習場の使用協定の問題で再質問いたします。
 今度の小火器訓練のこの持ち込み、これもあわせてやりたいという申し入れは、先ほど使用協定に含まれているということで答弁がありました。
 確かに米海兵隊の百五十五ミリ榴弾砲の訓練が使用協定に書き込まれていることは承知しているし、アメリカ軍が小火器訓練をすることも書き込まれていることも承知しています。
 しかし、この問題は、沖縄米海兵隊の百五十五ミリ榴弾砲の実弾訓練を、本土五カ所でやるというふうに持ち込まれたときは、まさに県道越えの百五十五ミリ榴弾砲の訓練というふうに、非常に限定されていた、そういうことであったわけですね。
 そこで、県道越えという非常に大きな被害を、沖縄県民に与えるような、そういう訓練を本土へ持っていこうではないかというのが趣旨だったわけですから、その百五十五ミリ榴弾砲とあわせて小火器をやるということは全く、県民に対して説明するときには、国も県もそういう説明は一切していないんですよ。だから、明らかに県民との約束をやっぱりほごにしているという、そういう持ち込みではないかということなんですけれども、先ほどの答弁だけでは、どうしても納得できませんので、再答弁をお願いしたいと思います。
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◯副議長(木村富貴子君)企画部長、野田金男さん。
      (企画部長 野田金男君登壇)
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◯企画部長(野田金男君)今回の小火器実射訓練の実施というのは、訓練の拡大になるのではないかというふうな御質問でございますけれども、先ほどの答弁でも申し上げましたように、機関銃や小銃などの小火器につきましては、これまでも北富士演習場で使用する兵器として、北富士演習場使用協定の使用条件の中に含まれておりまして、これまでにも米軍により小火器の実射訓練が行われておりました。
 このため、米軍の沖縄県道一〇四号越え実射訓練の分散実施において小火器訓練が実施されても、北富士演習場の訓練拡大につながるものではないと認識をしております。
 なお、申し入れの訓練も、使用協定における年間射撃日数に含まれるものでございまして、過去の最大射撃日数であります二百二十日を超えないよう措置されております。
 以上でございます。
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◯副議長(木村富貴子君)石原秀文さんに申し上げます。残り時間がありません。
 これより石原秀文さんの一般質問に対する関連質問に入ります。
 この際申し上げます。関連質問については、その冒頭に関連する事項を具体的に発言願います。
 まず、自党派の関連質問に入ります。中岡晴江さん。
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◯中岡晴江君 石原議員の質問に関連して、二点伺います。
 医療、介護、障害者自立支援と、いずれも血も涙もない、大変冷たい御答弁をいただきました。そこで、障害者自立支援法について、関連して伺いたいと思います。
 知事、山梨県には「障害者幸住条例」があります。この条例には、障害者が幸せに暮らすことができる社会を築くことを目的に、県は総合的な施策を実施すると定めています。御承知ですか。
 私がお話を伺ったAさんは、脳性麻痺による身体障害者一級の方です。月八万二千円の障害年金で生活をされ、授産施設に通い、ヘルパー支援を受けて一人で生活をしています。この三月までは、授産施設もヘルパーも無料でした。自立支援法が施行されたこの四月から、この負担が月四万円を超え、家賃や水光熱費などを払えば、手元に二万円も残らない。食費を切り詰めても赤字になる。法律をつくっても、仕事はない。受け皿はない。暮らしていけない。怒りを込めて、訴えられておりました。
 これは、厚生労働省が監修いたしました自立支援法のパンフレットです。この中には、障害者が地域で安心して暮らせる社会の実現を目指しますと明記されています。しかし、これが真っ赤な偽りであることは、このAさんの事例でも明確ではないでしょうか。
 石原議員が要求いたしました通所サービスを受ける人の利用者負担の上限額の減免など四点は、「障害者幸住条例」からも、障害者が地域で本当に安心して暮らしていけるためにも、県として行うべき最低限の施策だと考えています。いかがでしょうか。御答弁ください。
 確かに大変財政が厳しいということは、私も承知をしています。しかし、さきに発表されました二〇〇四年度の四十七都道府県の決算状況を見ますと、山梨の歳出に占める民生費の割合は、全国四十六位と最低水準です。一方土木費は全国断トツトップ。土木費を削り、民生費をせめて全国平均に引き上げれば、六十億円の予算増になります。
 問題は、障害者や高齢者の切実な声にこたえる姿勢があるかどうかではないでしょうか。改めて歳出の転換を行い、障害者自立支援のための、これらの施策の実現を求めますが、いかがでしょうか。
 二点目は、病院、福祉施設などの給食の民間委託化についてです。
 民間にできるものは民間にと、小泉構造改革の大号令のもと、それに従って民間委託化が現在県でも進められています。粗雑工事が問題になっている土木費の設計や積算、監督などの民間委託化も同様ですが、民間委託化によって、どのような問題が生まれるのか、十分な検証がなされて行われているのでしょうか。
 今度の給食の民間委託化でも、県内小売業者が取引を切られ、廃業に追い込まれる事態や、県外から食材を調達し、地産地消、食の安全・安心に逆行する事態が生まれていることは、先ほど石原議員が述べたとおりであります。こういうことが総合的に検討されたのかどうか、御答弁ください。
 県外大手の会社に委託化された県立中央病院の給食の食材費は、直営のときの六一%です。安かろう悪かろうでは許されません。県は、食材などについての検証を行うべきと考えますが、どうか。
 また、あけぼの医療福祉センターなど四施設の給食の委託化は、六月一日に入札を行い、やはり県外業者が破格の価格で落札いたしました。九月から実施の予定のようですが、直営で行っている今、四十九の県内小売業者が食材をここに納入をしています。この小売業者が引き続き納入できるようにすべきと考えますが、あわせて答弁を求めます。
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◯副議長(木村富貴子君)福祉保健部長、中澤正史さん。
      (福祉保健部長 中澤正史君登壇)
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◯福祉保健部長(中澤正史君)中岡議員の関連質問にお答えいたします。
 まず、給食業務の委託でございますが、この委託に当たっては、地域経済に配慮するという観点から、業務仕様書におきまして、地元食材業者の活用と県産品の調達に努めるという規定を設けております。これに基づきまして、地元食材業者の活用等に努めるように、受託業者を指導しております。
 また、食の安全という観点で申し上げますと、受託業者に対しまして、食材の検査あるいは検食、その他必要な検査、指導を行っております。こういったことを総合的に勘案しながら、委託業務を実施しているところでございます。
 次に、中央病院の委託料でございますが、この委託金額というのは食材費のみでございませんで、人員経費その他の諸経費について総合的に見積もっておりまして、その入札の結果、決定しているものでございます。
 また、あけぼの医療福祉センター等の委託につきましては、この九月から実施することになっておりますが、これにつきましても、業務委託書等におきまして、地元納入業者の活用や県産品の調達に努めるよう指導してまいりたいと考えております。
 障害者自立支援法でございますけれども、県の予算につきましては、その事業の必要性等、総合的に勘案して編成しております。こうした中で、低所得の障害を持つ方を対象とする軽減措置や、あるいは施設への運営費につきましては、国の制度でございますので、障害者自立支援法に基づきまして、市町村が支弁する費用に対しまして、それぞれ四分の一を県が負担しております。こうしたことで、新たな助成につきましては考えておりません。
 以上でございます。
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◯副議長(木村富貴子君)自党派の関連質問の残り時間がありませんので、自党派の関連質問を打ち切ります。
 これより他党派の関連質問に入ります。岡伸さん。
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◯岡 伸君 石原議員の甲府市中央卸売市場への支援についての質問につき、関連質問させていただきたいと存じます。
 先ほどの望月部長の答弁の中では、最後のところが、受益者負担というふうな言い方がされたのかというふうに、私は理解しておるわけでありますが、いかがなんでしょうか。
 私は、甲府の市議会議員当時も、実はこの中央卸売市場につきましては、県内全域の商店が該当していると、こういうふうな中で、県の積極的な支援を求めたい、こういうふうなことでやってまいりました。
 こうした中で、県の常任委員会の中でも、私は二度三度この問題について、ただしたことがあるわけでありますが、その折、若干だけど運営費だとか、あるいは卸売市場の市場祭りの折などに支援をしている、こういうふうな答弁であったわけであります。
 しかし、実際問題として、昨今の非常に経済が疲弊の状況の中で、とにもかくにも、仲買人を初めとして、消費者たちが非常に困っているのが現実であるわけであります。
 そうした中で、私はやはり先ほどの質問の中にもありましたように、県としては積極的な支援をしていく必要があるというふうに感じているわけでありますが、これについて御答弁をいただきたいと存じます。
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◯副議長(木村富貴子君)農政部長、望月三千雄さん。
      (農政部長 望月三千雄君登壇)
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◯農政部長(望月三千雄君)岡議員の関連質問についてお答えいたします。
 先ほどもお答え申し上げたとおり、甲府市中央卸売市場は、県内市場流通の拠点施設として重要な役割を担っていることを踏まえまして、これまでも開設者であります甲府市が行う施設の整備に対しては支援してきたところでございます。
 なお、卸売市場の運営に係る経費につきましては、卸売業者あるいは仲卸、売参人など、施設を利用する者が負担することが原則であると考えておるところでございます。
 これにつきましては、甲府市卸売市場は地方公営企業法で規定します財務規定を適用しておりまして、企業の経済性を発揮することも求められております。開設者である甲府市からの市場に対する助成も制限がされているという状況でございますので、事業運営に係る経費の助成は、やはりそれぞれの利用者が負担することが原則であるということをお答えさせていただきました。
 以上でございます。
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◯副議長(木村富貴子君)他党派の関連質問の残り時間は四分であります。
 ほかに関連質問はありませんか。
      (「なし」と呼ぶ者あり)
 他党派の関連質問を打ち切ります。
 当局の答弁が終わりました。これをもって石原秀文さんの一般質問を打ち切ります。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 明二十九日、午後一時、会議を開き一般質問を行います。
 本日は、これをもって散会といたします。
                                         午後三時七分散会