議事ロックス -地方議会議事録検索-


山梨県 山梨県

平成17年6月定例会(第3号) 本文




2005.06.29 : 平成17年6月定例会(第3号) 本文


◯議長(辻 彌君)これより本日の会議を開きます。
 直ちに日程に入ります。
 日程第一、知事提出議案、第百十二号議案ないし第百三十号議案、承第一号議案ないし承第三号議案を一括して議題といたします。
 これより、上程議案に対する質疑とあわせ、日程第二の県政一般についての代表質問を行います。
 発言の通告により、森屋宏君の発言を許します。森屋宏君。
      (森屋 宏君登壇)(拍手)
---
◯森屋 宏君 私は、改革21を代表いたしまして、本定例県議会に提出されました案件並びに県政一般につきまして質問をいたします。
 先月、内田健議員、渡辺正志議員とともに、デンマーク、スウェーデンを訪問し、高齢者福祉や環境問題、そして教育問題に対する取り組みを視察してまいりました。
 個々の施策につきましては、日本との違いをさほど感ずることはありませんでした。むしろ、日本の施策の方がすぐれているのではないかと思われる場面も目にしたところです。
 しかしながら、違いを最も感じましたことは、精神的バックボーンの強さです。いろいろな議論の透明性が図られ、国民の国や政治に対する考え方にぶれがありません。それゆえ、私たちが訪問いたしました両国とも、税金が所得の五〇%、消費税が二五%という高負担にもかかわらず、政治に対する信頼度は八〇%を超えているという統計もあるとのことでした。
 一方、我が国の現状を見渡しますと、若者の意欲の低下が最も気にかかります。フリーターやニートと言われる若者の急増、相変わらず夜遅くまで繁華街にたむろしている若者の姿を見ていますと、この国は一体どうなってしまうのだろうかと不安になってしまいます。こうした若者たちの姿は、個性の尊重や個人の自由といった、本来「公の尊重」という規律の上に成り立っていなければならないはずの問題が、あまりにも一人歩きしてしまった結末であると思わざるを得ません。
 戦後教育を受けてまいりました私たちは、「公」という概念を語ることを遠慮してきた観があります。「個人のわがまま」と「個人の権利」の違いをどれほど認識してきたでしょうか。
 今では、ファミリーレストランで駆け回る子供たちを見て、親は何も言えません。また、学校では、クラスの授業を乱す生徒をしかった教師を父兄が追及するという始末です。
 個人が「公」に対してどのような責任を持たなければならないのか。その上に立って初めて個人の尊重や自由の確保につながるのだということを、教育を通して次の世代に伝えていかなければならないことを痛感します。
 さて、いよいよ、戦後のあらゆる社会現象をリードし、つくり上げてきた世代であります、総数約七百万人、その前後を合わせて日本の人口の約一割を占めると言われている「団塊の世代」が、二年後から退職していく時を迎えていきます。この世代の受け取る退職金だけでも、実に四十兆円にも上ると言われています。
 戦後の社会現象をつくってきたのは、すべてこの世代の方々です。これから「団塊の世代」がどのような老後を送っていくのか、そこにはきっと新たな社会現象が生まれてくるに違いありません。
 「団塊の世代」の名づけ親でもある堺屋太一さんは、団塊の世代は新しいタイプの働き手であり、新しい巨大な市場であるとおっしゃっています。ですから、この世代が六十歳代となります二〇〇七年から二〇一七年までの十年間を、堺屋さんは日本経済にとって「最高の十年」とも言っています。
 我が県におきましても、これらの世代をターゲットとした観光戦略や退職後の能力活用などに、いかに取り組んでいくのかが大きな課題となっていきます。
 今回の質問では、「公がいかに責任を果たしていくのか」、また「団塊の世代にいかに対応していくのか」を大きなテーマとして、一連の質問をさせていただきます。
 まず初めに、県の行政基盤の強化についてであります。
 我が国における行財政改革の流れは、現在、ようやく最初のステップを上がったところであると言えます。平成の大合併と言われる今回の市町村合併において大きな成果を上げることができましたのが、その第一歩です。
 我が県におきましても、これまで六十四あった市町村の数が三十を切ろうとしており、大変な成果であったと言えます。合併推進に尽力されました皆様方に敬意を表したいと思います。
 さて、いよいよ次のステップを視野に入れたいろいろな動きが出始めています。今回は、それらの動きについてどのようにとらえ、対処していくのか、知事のお考えをお伺いしたいと思います。
 まず、職員の資質向上の必要性の中で、一点目は、専門的能力の向上についてであります。
 知事もおっしゃっておられますように、時代は地方分権、地方主権の大きなベクトルの中で動いています。今後、我が国の流れを変えていけるのは、地方の果敢な取り組み以外にないのかもしれません。
 そこで、市町村合併が大分進みまして、県内にも七万人規模を超える市が幾つか誕生いたしました。戦後、長らく続けてまいりました県行政と市町村との関係が、本格的に変化していくのではないかと思われます。市町村には、高齢者や障害者に対する福祉を初め、市民と最も近い行政としての役割が今まで以上に求められ、それに即した形で権限移譲も進められています。
 そのような流れの中、なお市町村において解決できない高度な行政課題については、引き続き都道府県に対応が求められ、それぞれの分野における今まで以上に高い専門性が必要となっていきます。道州制など広域行政制度の議論も活発化しておりますが、技術職の職員はもちろんのこと、事務職の職員につきましても、広い見識を持ちながら高度な専門的能力を高めていく必要があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 二点目として、団塊の世代後の次世代リーダーの育成についてであります。
 今回のテーマにしています団塊の世代ですが、県職員におきましても、行政事務職で見ますと、団塊の世代の初めの年である昭和二十二年度生まれの職員の数は、二十一年度生まれの職員の方に対して二六%多く、最後の年である二十四年度生まれの職員に対して、二十五年度生まれは一七%少なくなっています。実に団塊の世代は全体で二百二十八名と、他の年齢の職員数を大きく超えた職員の方々がおいでになります。
 この団塊の世代の方々は、子供のころから大変競争倍率の高い世間を歩いておいでになりました。向上心や競争心が高く、常にいろいろなことにチャレンジされる高い意欲を持った世代であるとも言えます。県職員においても同様に、大変優秀な方々がおいでになります。
 問題は、この方々が退職された後、次の世代が育っているのかということであります。
 議会対応一つとりましても、団塊の世代までの方々ですと、四十代後半には議員に対して施策の説明などを行う機会が始まっていたようでありますが、現在では、五十代になりましてもなかなかそうしたチャンスがないと訴える職員の方もおいでになります。
 これから行政改革も進み、ますます幹部職員としての門戸は狭くなっていきます。そのような中で、これからの県庁組織を支えていく新しいリーダー職員の育成について、どのようなお考えがあるのかお聞きしたいと思います。
 次に、職員の定員適正化計画についてであります。
 県は、昨年十二月に策定いたしました定員適正化計画において、平成十七年度から二十一年度までの五年間に五%の純減を行うとしてきました。
 ところが、先日、国が示した、いわゆる「新地方行革指針」では、地方公共団体の総定員数について、過去五年間の純減を上回る純減を図ることが必要であるとしています。それも、現行の定員適正化計画における教員、警察官を除くという考え方ではなく、それらを含めた形での純減ということであります。
 先ほどお話ししましたように、二年後から始まります団塊の世代の退職期には、採用の抑制などを通して多くの削減が見込めます。
 しかし一方で、現在、警察官におきましては、定員の見直しが図られ、むしろ増員をしていくという国の動きがあります。また、教員につきましても、三十人学級の実施を目指して増員を迫られることも考えられ、定員の適正化は大変大きな課題であります。
 まだ始まったばかりの議論ですので、詳細な取り組みにつきましては今後を見守っていきたいと思いますが、職員の定員適正化についての現時点での基本的な考え方をお伺いしたいと思います。
 このテーマ最後の質問ですが、地域振興局体制の廃止後の市町村に対する支援についてお伺いいたします。
 先ほども述べましたが、県内における市町村合併では大変大きな成果があったと評価したいと思います。
 しかし、残念なことに、私の地元、富士北麓・東部地域のように、流れに乗りおくれた感がぬぐえない地域も残されています。このような市町村にとりましては、今後も自立した行財政運営を進めていくために県の支援が必要です。
 県は、来年度の出先機関の改革で、これまで市町村等の行財政への助言や市町村合併の推進に大きな役割を果たしてまいりました振興局内の地域振興課を廃止するとのことであります。市町村振興を中心になって行ってまいりましたこの部署を廃止いたしますと、特に町村にとりましては、町村振興の要を失う感さえあります。今後、市町村に対する支援の役割をどのように果たしていくのかお伺いしたいと思います。
 次に、少子化問題についてお伺いしたいと思います。
 皆さんも御存じのように、少子化は日本だけの現象ではありません。アメリカに保守系政治家として大変有名なパトリック・J・ブキャナンという方がおいでになります。この方が書かれました「病むアメリカ、滅び行く西洋」という本の中で、アメリカでは二〇〇二年までに非ヨーロッパ系国民が八千万人となり、アジア系やアフリカ系国民の数がヨーロッパ系国民の数を追い越すのは時間の問題とのことであります。
 また、出生率の低下が最も激しいのはヨーロッパであり、一九六〇年代には世界の人口の四分の一を占めていたヨーロッパ系は、二〇〇〇年には六分の一にまで減り、二〇五〇年には十分の一になってしまうということです。実に、一億人以上のヨーロッパ人が地球上から消えてしまうとの指摘をしています。
 日本につきましても、「かつてモンタナ州より小さな国・日本が、アメリカに匹敵する経済大国となったことを偉業と恐れた。しかし、もはや日本を恐れるアメリカ人はいない。人口維持に必要な出生率二・一人の三分の二にも満たない日本の出生率を見て、欧州諸国同様、日本も死にかけている」と厳しく指摘をしています。
 これら先進国に共通して言えることは、女性の就業率の増加です。
 決して私は女性が仕事を持つことに反対ではありません。
 かつて一九八〇年代に、デンマークにおいて少子化が大変大きな問題となりました。そのとき、政府の素早い対応で、すべての基本は家族にあるという理念を強力に打ち出しました。つまり、まず家族を守り、家庭を支援していくという施策に重点を置いたのであります。今では、デンマークは少子化を乗り越えた数少ない手本としてとても有名です。
 しかし、今日の我が国における少子化対策を見てみますと、確かに女性が働きやすい環境を整えるという成果は上がっています。しかし、家庭や家族を守り、支援するという視点が弱いのであります。その結果、女性の就業率は上がっていますが、少子化に一向に歯どめがかかっていないのは、皆さん御存じのとおりであります。
 土曜日や日曜日、そして夜八時や九時まで子供を保育所に預けて働いている家族が、もう一人子供を持とうなどとは思わないでしょう。また、そうした姿を見ている若い世代が、自分も結婚してそのようにして子供を育ててみたいなどとは絶対に思いません。これから結婚しようとする人たちが夢を持つのは、親子で幸せそうに人生を楽しんでいる家族の姿なのです。
 国の多岐にわたるメニューを見ましても、家族という視点が弱く、いかにも官僚が机の上だけで考えられる対策をすべて出しているという感がぬぐえません。こうした視点がなく、単に少子化対策として財政的支援を行ったとしても、いくら財源があっても足らないばかりか、大きな成果は得られません。
 知事は、少子化対策に関する際限ない施策要望に対して、しっかりとした財政規律をもって対応していると伺っております。これからも少子化対策の本質を見失うことなく、真に必要な施策の展開を図る知事の姿勢を大いに支援してまいりたいと思います。
 そこで、次代を担う子供たちが健やかに生まれ育ち、社会に巣立っていくための基本となる家族を支援し、若い世代が夢を持てるような家庭の安定を図っていく施策に、どのように取り組んでいかれるのかお聞きしたいと思います。
 次に、県内医療をめぐる問題についてであります。いつものようにドクターヘリについてと県内の医師の確保についてであります。
 まず、ドクターヘリについてお伺いをいたします。
 平成十五年度より予算をつけていただき、本格的実施が開始されたところでありますが、しかし、その年は年間を通して出動回数が七件と、予想を大きく下回る結果となってしまいました。
 ところが、一転しまして、昨年度は年間を通して二十八件という大きな成果を生みました。これは、継続して実施していただき、それぞれの地域消防本部のドクターヘリに対する認識が高まった結果であると高く評価をしています。
 出動内容の多くが外傷など外的なものに起因するものとなっておりますが、ドクターヘリは内的疾患に対してもその機能を発揮することから、今後はより多くの利用がなされ、救命率の向上に大きな役割を果たすことを期待しています。
 また、静岡県が二機目のドクターヘリを導入いたしました。このため、従来の枠組みから外れたため、山梨県にとりましては本年度は負担増になりましたが、継続して参加いただけますことを感謝したいと思います。
 今後も、防災ヘリなどを使って患者を運ぶ「搬送業務」と、直接医師が搭乗して現場まで飛来するドクターヘリなどの「医療行為」との違いに対する県民の認識を高めながら、全国的な流れに乗りおくれることなく、ドクターヘリの拡充について検討をお願いしたいと思います。
 そこで、県立中央病院のヘリポートが完成した今、本格的導入について検討を始められてはいかがでしょうか。昨年の答弁でも、多大な費用がかかるという認識をいただきましたが、機体購入に約五億円、維持管理に毎年約二億三千万円かかる防災ヘリなどとは異なり、委託業務として運航されるドクターヘリは、東海大学の例を見ましても、年間約四百回の運航で約一億七千万円程度の事業費で実施できるのです。大切な県民の命を守るという観点からも、研究を始めていただきたいと考えますが、いかがでしょうか、お考えをお聞かせください。
 次に、県内の医師の確保についてお伺いいたします。
 二月に県医務課が行いました調査で、県内病院の四割が、通常の診療に支障を来すほど医師不足が深刻化していることが判明いたしました。全国と比較いたしましても、国の医師・歯科医師・薬剤師調査によれば、平成十四年十二月末現在、十万人当たりの医師数は、全国平均が百九十五・八人であるのに対して、県内はそれを下回る百八十七・四人であるとのことから、大変厳しい状況が見てとれます。
 全国的には、県独自の奨学金制度を創設して、既に医師確保に乗り出している県が十一県あります。本県におきましても、早急に方針を固め、早く動き出していく必要があります。
 また、本県におきましては、市町村に設置されております各公立病院が、それぞれいわゆる地域の総合病院を標榜しているため、近隣する市町村の公立病院間で同じ診療科目を持っているケースが多々あります。
 これにつきましては、当事者同士の連携にはなかなか難しい問題があるようであります。ぜひ県全体の適切な医療分担を見直し、医師の数を確保していくためにも、積極的な調整を図っていくべきであると考えます。現状の医師の確保についてのお考えをお伺いしたいと思います。
 次に、観光振興についてであります。
 まずは、団塊の世代を対象とした観光振興についてお聞きしたいと思います。
 今回のテーマでもあります団塊の世代は、先ほど申し上げましたとおり、総数で約七百万人、これらの方々が受け取る退職金だけでも四十兆円にも上るというわけでありますから、この世代は既に子供の学費や住宅費などにも若干の余裕が生まれ、みずからの楽しみや趣向に投資することができると言われています。
 ここ数年、私の地元都留市や大月市周辺では、年間を通して、首都圏からの中高年者の登山客がおそろいの登山服スタイルで歩いている姿が珍しくなくなりました。週末ばかりでなく、平日も多くの方々が登山を楽しんでおいでになります。また、地域の温泉施設も楽しんでいくとのことです。
 今後、団塊の世代が本格的な退職期を迎える二、三年後には、このような観光客が相当数見込まれます。首都圏からほどよい距離にあり、自然が残されているという山梨の大きな価値が花開く予感があります。
 短期、長期にかかわらず多くの来県者が見込める、こうした世代を対象とした観光のあり方について、どのようにお考えになっているのかお聞きしたいと思います。
 次に、フィルム・コミッションについてであります。
 本格的な本事業に向けた環境の整備や、もともと首都圏とほどよい距離感であることなどもあって、最近、映画やテレビドラマなどで本県をロケ地として使われるケースが格段に伸びているようであります。
 北杜市明野のヒマワリ畑を使っての「いま、会いにゆきます」や、富士北麓地域を使ってのNHK大河ドラマの撮影、先日も富士吉田市をメーン・ロケ地としての映画もクランクアップしたようですし、私の地元都留市におきましても「いま、会いにゆきます」のテレビ版が最近撮られています。
 このように成果を生みつつあるフィルム・コミッション活動ですが、こうした活動により山梨県の自然環境などの価値が高められ、数字でははかり知れないほど山梨の価値を高めていると感じます。こうした動きを着実に続けることが、山梨県のトータルイメージをアップすることにつながり、結果として地域文化の向上につながるものと確信しています。
 そこで、フィルム・コミッションの成果と今後の取り組みについてお伺いをいたします。
 次に、外国人旅行者の誘致についてであります。
 先日発表されました本県の外国人観光客数統計によりますと、昨年度比二〇%増と、こちらも成果を生みつつあるようであります。知事みずから海外に出かけられてのプレゼンテーションを行うなど、積極的な姿勢を大いに評価したいと思います。
 国レベルにおきましても、こうした動きが活発化しており、去る六月十四日に発表されました「観光白書」では、今後も引き続き外国人観光客の誘致について積極的に働きかけていくことが明記されています。また、従来から積極的に誘致活動を行ってまいりました中国や台湾、韓国といった近隣諸国のほかにも、オーストラリアやカナダといった国々も、今後、視野に入れた誘致活動を行っていく必要があるとしています。
 本県におきましても、昨年二月に「観光振興戦略」を策定し、まずは経済発展が著しい中国を中心とした東アジア地域に重点を置くこととしています。昨年は、特にこの地域からの訪日旅行者の伸びがあったと聞いています。今後も、本県への誘客が期待できることから、さらに積極的な誘致活動を進めていく必要があると考えます。
 今後も海外でのキャンペーンをどのような国で実施される計画があるのか、また、知事みずから出かけられるような場面は計画されているのかお伺いしたいと思います。
 次に、県内への積極的な企業誘致についてであります。
 本県経済の最近の動向を見ますと、県内製造品出荷額においてその多くを占めるまでに成長してまいりました電気、機械、IT関連といった、いわゆる機械電子産業の分野においては、若干の浮き沈みはあるものの、家電のデジタル化に向けて、今後、大きな成長が見込まれるとのことであります。引き続き設備投資において積極的な動きが続いていることが、そのことを裏づけています。
 さて、今後の県内経済の発展を考えた場合、私は、やはり人口増加を真剣に考えていかなければならないと思います。この人口減少時代に何を言っているのかと言われそうでありますが、御存じのように、日本の人口は二〇〇六年をピークに減少期に転じてまいります。しかし、実は、東京、神奈川といった都市部では、二〇一五年まで人口は増加していくのであります。
 ここ山梨県におきましても、まだ解決をされていない中央線の時間短縮や、中央自動車道の上野原インターから圏央道までの拡幅など、環境整備を行うことによって、一定の人口規模への増加は決して不可能なものではありません。
 それには積極的な企業誘致も欠かせないものとなります。企業誘致は、その誘致企業の活動自体が地域経済の活性化につながるものでありますが、人口増加策という点からも重要なものであります。
 本県が従来から進めてまいりました機械電子産業と言われる分野につきましては、クリーンな産業として本県の自然環境の中での拡大に非常にマッチしたものであります。
 現在、県内の工業団地の充足率は高まった状況にあるとお聞きしております。このため、個々の進出意向を持った企業に対して、ケース・バイ・ケースの対応をしているようでありますが、私が、昨年、東北方面へ企業誘致についての視察をしたところ、意欲ある取り組みや各種の優遇策に加え、分譲価格、賃金などが低いことが追い風となり、企業誘致が進んでいるということでありました。本県が企業誘致を推進するには、このような自治体との誘致競争をしていかなければなりません。
 そこで、今後、本県におきましてはどのような取り組みをされていくのか。さらに、ことし整備が進められ、来年には供用が開始されると言われております県内情報ハイウェイの完成は、進出企業にとりましてどのようなメリットになるのかお伺いしたいと思います。
 次に、警察業務についてであります。
 まず、警察能力の維持向上についてお伺いいたします。
 警察官につきましても、一般の職員同様に、団塊の世代前後が非常に多いことがわかります。昭和二十年度生まれの警察官が十九名のみの採用であるのに対して、二十一年度生まれでは五十九名、二十二年度生まれに至っては七十二名と格段に採用数が伸びています。この傾向は昭和二十六年度生まれの方々まで続いており、現在の山梨県警において大変重要な世代であると言えます。これらベテランの方々がいよいよ来年あたりから退職期を迎えてまいります。
 私が申すまでもなく、四十年近くにわたって現場を歩いてこられたベテラン警察官は、刑事や交通、生活安全といった私たち県民に近い部門、そして鑑識や捜査といった熟練を要する部門において、一朝一夕には獲得することのできない、すぐれた能力を持たれた方々がほとんどであります。これは県民の安全・安心を保障するという警察行政の本務を考えた場合、地域の財産と言っても過言ではありません。
 当然、退職される方々の能力を新しく採用する警察官の数だけで補うということは到底できません。そこで、今のうちからベテラン警察官の技術や感性を継承すべく、準備をしていく必要性があります。また、退職警察官の活用方法につきましても、今まで以上の積極的な施策の必要を感じます。
 今後も外国人犯罪の増加や事件・事故の多様化が予想される中において、十分な警察能力の維持向上に向けて、その認識と現在準備をされております事柄がありましたらお聞きしたいと思います。
 次に、風俗環境の地方分散化についてであります。
 最近、青少年に大きな影響を与えかねない風俗環境の脱都市化や地方分散化が、にわかに話題になっています。
 今、東京都内及び近郊におきましては、新宿歌舞伎町より東京西部の町田市など周辺の都市の方が青少年の健全な育成にとって危険であり、悪影響を与えるおそれが増加していると言われています。ピンクチラシなども、新宿や渋谷といった繁華街よりも、むしろ郊外の方が目立ち始めています。ここ甲府市内におきましても、県庁前の電話ボックスにピンクチラシがきょうもたくさん張ってありました。
 新宿などでは、商店街の方々が中心となって街の浄化活動を行い、その成果が出始めているとのことであります。
 そうした脱都市化や地方分散化の傾向について、どのように認識されているのか。また、現在行われている対策がありましたら、あわせてお伺いしたいと思います。
 次に、教育問題についてお伺いしてまいりたいと思います。
 先日の北欧視察は、欧米では人間教育というベースがしっかりできているなと改めて感じさせられる旅となりました。これは宗教的ベースの違いなのか、国民的関心度の違いなのか、いずれにいたしましても、今のままでは日本はいつまでたっても「世界の一流国」と言われるようにはならないと強く感じています。
 家庭でのしつけや地域での教育力を基礎として、その上に高度な学校教育がなされていた、かつての日本の教育をもう一度再生していかなければなりません。
 まず、山梨の教育の特色づくりについてお伺いをいたします。
 地方分権が大分進みまして、地方における特色的な取り組みが目立つようになってまいりました。
 それにしましても、地方には積極的に独自の改革をしていこうという気概に燃えた地域があります。昨年の全国知事会での三位一体改革の議論におきましても、各都道府県知事の間で激しい議論が交わされたところであります。
 教育に関しましては、教育の地域間格差が拡大しないよう、慎重に議論する必要があることは忘れてはなりません。
 しかし一方で、財源的に厳しい地方の知事さんから、義務教育関係の一般財源化について積極的な発言があり、大変驚かされます。その義務教育のあり方等の問題につきましては、中央教育審議会において議論されているところであり、教育の機会均等と教育水準の維持向上が保障され、国が責任を持って財源保障することとなるよう期待しておりますが、今後、県は厳しい財政運営を強いられることが予想されます。
 そのような中でありましても、本県も他の地域の取り組みに負けているわけにはいきません。山梨から全国に誇れる人材を輩出していくため、山梨色を強く意識した地域教育を確立していかなければなりません。
 そこで、山梨の教育を考えたとき、どのような特色づくりが必要であるとお考えになっているのか、まずお伺いしたいと思います。
 次に、教育委員会制度についてであります。
 まず、市町村教育委員会との役割分担についてお伺いいたします。
 私が非常に理解できませんのは、県教育委員会と市町村教育委員会との関係であります。法律を読んでみますと、採用権を含めた人事権は県の教育委員会が持ち、服務監督権は市町村教育委員会が持つことになっています。全国の市町村の中には、特色ある教育を実現するため、人事権を要求している自治体も少なくないとのことであります。
 しかし、このような状況で、現在、県としての教育方針の徹底や教育現場の把握が果たしてできているのだろうかという疑問が生まれてきます。県立高校では、県の教育委員会の直営みたいな施設ですから、十分な指導監督ができていると思います。しかし、義務教育である小学校・中学校における指導監督が果たして十分に行われているのでしょうか。
 市町村教育委員会との間でどのような役割分担になっているのか、まずお伺いいたします。
 次に、教員の公平・中立性の確保についてであります。
 現状におきましては、人事権は県教育委員会に、服務監督権は市町村教育委員会ということで、システム上の問題があります。ゆえに山教組問題のように、県教育委員会の下した処分について文科省との間で認識のずれが生じてしまうのです。個々の教職員の活動について県教育委員会としても目が届かなく、市町村教育委員会としても広域活動とされてしまえば処置ができない、いわば両者の手の届かない空間ができてしまうのであります。教員の公正・中立性を確保していく上で考えていかなければならない問題ではないでしょうか。
 このことは先ごろ陳情がありました教科書の採択問題に対する中立性の確保の問題や、政党間において主張の異なるジェンダーの問題など、議論に中立性が求められる問題に取り組んでいくに当たっても、あらかじめ整えておかなければならない大変重要な問題であります。
 システムの問題につきましては国会の先生方に任せるにしても、教員の公正・中立性という問題を市町村教育委員会と一緒に今後どのような形で守っていくのかお伺いをしたいと思います。
 最後に、県教育委員会の役割の強化についてであります。
 先ほど述べました教員の公正・中立性を議論する場合、当然、人事権者、服務監督権者である教育委員会のあり方が問われてまいります。
 戦後間もない時期には、教育委員の公選制が実施された時期もありました。もともとアメリカからの使節団によってつくられた制度でありますから、フェアであるということがアメリカ人にとっていかに重要なことであるかは、皆さんも御存じのとおりです。当然、教育委員には、第一にフェアであることが求められます。
 混沌とした時代背景の中で、資源のない我が国にとりましては、教育によって優秀な人材を育てていくことこそが、世界の競争の中で生きていける唯一の道であるという考え方が再びクローズアップされてきています。
 また、住民の教育に対する関心も非常に高まっております。
 そのため、現在の教育委員会には、より一層透明性を高めていただき、住民に開かれた組織であることが求められていると言えます。もちろん県の教育委員会ばかりでなく市町村教育委員会の責任は、従来に増して格段に大きくなっており、開かれた組織となることが必要ではないかと考えます。
 教育行政を住民に開かれたものとし、中立性を確立していくために、県教育委員会にはより強力なリーダーシップが求められると思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
---
◯議長(辻 彌君)森屋宏君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、山本栄彦君。
      (知事 山本栄彦君登壇)
---
◯知事(山本栄彦君)森屋議員の御質問にお答えいたします。
 ただいまは、改革21を代表され、「団塊の世代」への対応が今後の課題であるとの認識を示されながら、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 初めに、県の行政基盤の強化について幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、職員の資質向上についてであります。
 地方分権が本格的に進展し、県民ニーズも多様化・複雑化する中で、限られた人的資源で県民サービスを向上させていくためには、職員一人一人の能力を最大限に生かしていくことが重要であります。
 このため、技術職員につきましては、採用時から特定分野の専門職として育成していますが、事務職員については、多様な業務を経験し、あらゆる行政課題に広い視野から対応できる職員、いわゆるゼネラリストの育成を基本にしています。
 しかしながら、変化の著しい今日の行政課題に的確に対応するためには、幅広い知識だけではなく、卓越した専門的な知識や能力がより必要となってきています。
 こうしたことから、今後は、新たな人事評価制度を活用する中で、幅広い知識に加え、専門分野、得意分野を持ったバランス感覚のある職員として育成するとともに、一方で、法務や税務など特定な分野には、高度な専門的知識を持つスペシャリストを育成していきたいと考えています。
 また、いわゆる「団塊の世代」の職員数が他の世代に比べ多いことから、年功序列型の人事管理では処遇が困難な状況が生じており、その世代に続く職員についても、管理職への登用がおくれている傾向にあります。
 これまでも、より能力主義に立脚した適材適所の人材配置を行うとともに、若手職員の管理職への登用についても意を用いてきたところでありますが、今後、団塊の世代の大量退職という事態が間近に迫りつつあることから、その後の職員構成を見据え、高度な行政課題に積極的に対応できる管理監督者を育成していくことがより重要となります。
 このため、引き続き若手職員の登用を進めるとともに、能力・実績を重視した新たな人事管理制度を構築し、地方主権の時代を担うリーダーとなる管理監督者を育成していきたいと考えています。
 次に、職員の定員適正化計画についてであります。
 本県においては、現行の行財政改革プログラムに基づき、昨年十二月、平成十七年度から二十一年度までの五年間で、一般行政部門の職員数を五%純減することを目標とする定員適正化計画を策定し、計画的な職員数の削減に取り組んでいます。
 その後、本年三月に策定された国の「新地方行革指針」において、一層の定員管理の適正化に努めるよう示され、また、本県においても、出先機関の抜本的見直しや、公の施設の管理方法の変更など、大きな状況の変化がありました。
 こうした状況を踏まえるとともに、三位一体の改革等に伴い、本県の行財政を取り巻く環境が一段と厳しさを増す中で、今後は、すべての行政部門においてより厳しい定員管理に努め、一層簡素で効率的な執行体制を確立していく必要があります。
 このため、本年中に策定する「第二次行財政改革プログラム」に職員数の見直しについて位置づけ、行財政改革委員会の御意見も伺いながら、新たな定員適正化計画の策定に取り組んでいく考えであります。
 この計画は、教員や警察官を含む総職員数について、平成二十二年四月一日における純減目標を設定し公表するなど、国の指針の内容に沿ったものにするとともに、策定に当たっては、地域振興局の廃止や指定管理者制度の導入に伴う削減要因に加え、団塊の世代の大量退職を視野に、事務・事業の整理、組織の合理化、職員の適正配置などの方法により行っていきたいと考えています。
 次に、今後の市町村に対する支援についてであります。
 市町村合併が進展し、本県市町村の規模・能力が拡大する中で、組織の簡素化や事務の効率化を図り、意思決定の一元化を図る必要があることから、明年四月から地域振興局を廃止することとしました。
 こうした中で、富士北麓・東部地域を初め県内には合併に至らなかった小規模町村が幾つかあることから、行財政基盤を強化し、住民への行政サービスが十分提供できるよう、引き続き、合併新法に基づき、自主的な市町村合併の推進を図っていきます。
 また、こうした市町村に対する行財政運営への助言や協力については、本庁の体制の充実や全庁的な連携の強化により、必要な支援を行っていく考えであります。
 次に、少子化問題についてであります。
 次代を担う子供たちを安心して産み、健やかに育成していくためには、家族が一緒になって子育てに参加できる家庭づくりを進めていくことが重要であります。
 しかし、我が国の現状は、子育ての中心である三十歳代の男性の就業時間が最も長く、育児や家事への参加が低いため、女性の子育ての負担が大きく、そのことが出産をためらう原因の一つとなっています。
 このため、県では、「やまなし子育て支援プラン」の「企業も子育て応援プロジェクト」において、労働時間短縮の啓発、男性を含めた育児休業の取得促進のための講習会や相談会、中小企業の事業主を対象とした子育てセミナーの開催など、家庭生活を重視し、仕事と子育ての両立支援のための各種取り組みを推進しています。
 また、企業が行う子育て支援への取り組みを募集し、すぐれた事例を「企業も子育て応援宣言」として広報するなど、職場環境改善に向けた施策を進めています。
 さらに、「あんしん子育てプロジェクト」では、子育てに不安感を持つ親も増加していることから、育児や仲間づくりなど幅広い相談に対応する子育て相談総合窓口「かるがも」の開設、二十四時間対応の自動応答電話やホームページによる子育て情報の提供など、家庭での子育ての不安や悩みに答える各種の施策を推進しています。
 今後とも、行政、地域、企業が一体となって子育て家庭を支え、プランの基本理念である「安心して子育てができ、子育ての喜びが実感できる社会の実現」を図っていきます。
 次に、県内の医師の確保についてであります。
 医師が医療環境の整っている都市部に集中することや、新しい医師臨床研修制度などにより、全国的に医師の不足や診療科による偏在が生じています。
 県では、地域医療を担う医師確保のため、県内に就業義務のある自治医科大学の医師の養成や、関東地方知事会を通じて国への要望を行っています。
 また、山梨大学医学部においても、地域に根ざした医療を進める観点から、卒業医師の県内医療機関への優先的な配置に努めていただいています。
 さらに、本県の医師の不足や偏在する状況の解消に向け、医療機関や大学などと情報交換や協議を行う場として、この六月に「山梨県医療対策協議会」を設置し、医師の確保や定着化、医療機関の機能分担や連携などについて協議を進めています。
 今後、この協議会での論議も踏まえ、本県の地域医療提供体制の充実が図られるよう、医師の確保に努めていきます。
 次に、外国人旅行者の誘致についてであります。
 我が国への外国人観光客は、東アジア地域からの来訪者が七〇%を占めており、中でも訪日観光客の伸びの大きい中国、韓国、台湾に対する誘客活動を展開していくことが重要と考えています。
 そこで、中国については、県内観光事業者などで構成する観光キャラバン隊を七月中旬に派遣し、主要な旅行業者や観光を所管する行政庁を訪問することで観光客の誘致を図ります。また、約六億人の視聴者を有する中国放送協会を通じ、本県の魅力を映像で発信することとしています。
 韓国については、先日ソウルで開催された国際観光展への出展や、昨年に引き続き旅行業者の招聘を行うこととし、台湾については、台北国際旅行博への参加などを計画しています。
 私自身も、今月初旬に中国各地を訪問し、上海では国際観光振興機構を訪れ、本県の誘客事業への支援をお願いしてきたところであります。
 今後も、機会をとらえ、本県のより一層の国際観光への取り組みを推進していきたいと考えています。
 最後に、県内への積極的な企業誘致についてであります。
 企業の海外進出や自治体間の誘致競争などにより、企業誘致は厳しい状況にありますが、地域経済の活性化を図るとともに、雇用を拡大し、定住人口を増すためにも、企業の立地を促進していくことは重要であります。
 このため、これまでも、産業立地アドバイザーの設置や企業立地説明会の開催、企業訪問などにより誘致に取り組んできました。
 さらに、昨年度は、新たに「産業集積促進助成金」を創設し、大きなセールスポイントにして誘致活動を強力に展開してきました。
 これにより、昨年、岐阜に本社のあるプラスチックメーカーが立地を決定し、今般、東京に本社のある油脂メーカーの立地が内定しました。また、これ以外にも、精密機械メーカーや一般機械メーカーなどが、立地を決定または予定しております。さらに、新たに大手食品メーカーを初めとする数社が、県内への進出を前向きに検討しています。
 今後とも、インターネットや民間調査機関、在京・在阪の経済人などからの最新情報を活用し、効果的な企業訪問を実施する中で、本県の豊かな自然環境、首都圏に位置する立地条件などの優位性を前面に打ち出し、「産業集積促進助成金」などの優遇措置を最大限に生かしながら、将来性ある企業の誘致に鋭意努めてまいります。
 また、情報ハイウェイの整備は、進出企業にとりましても、本支店間や取引企業間で設計データや動画など大量の情報を、リアルタイムかつ低廉に交換できることとなりますので、企業活動に寄与するものと期待しています。
 以上をもって私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長から答弁いたさせます。
---
◯議長(辻 彌君)福祉保健部長、杉原初男君。
      (福祉保健部長 杉原初男君登壇)
---
◯福祉保健部長(杉原初男君)森屋議員のドクターヘリについての御質問にお答えします。
 神奈川県と共同で運航しているドクターヘリにつきましては、救命救急医療の確保のため積極的な活用がなされており、本県における出動回数は順次増加しています。
 ドクターヘリは、救急現場到着時から医師による治療が始められることなどから、平成十五年度の東海大学の搬送事例について、仮に救急車搬送をした場合と比較すると、約一八%の事例について救命率の向上や後遺症の軽減などの改善が図られたとされており、救命救急医療に有効であることが検証されています。
 一方、本県の消防防災ヘリコプター「あかふじ」につきましても、平成十六年度には二十一回救急搬送業務に出動するなど、本県救急活動へ積極的に活用されています。
 このような状況を踏まえる中で、ドクターヘリの本格的導入につきましては、県内各地域における救急車搬送との比較や経費面での検討を行うとともに、消防防災ヘリコプターとの役割分担や、他県との新たな共同運航なども含め、引き続き総合的に研究をしていきたいと考えています。
 以上です。
---
◯議長(辻 彌君)観光部長、野田金男君。
      (観光部長 野田金男君登壇)
---
◯観光部長(野田金男君)森屋議員の観光振興についての御質問にお答えいたします。
 まず、団塊の世代を対象とした観光振興についてであります。
 団塊の世代には自然との触れ合いや農山村での生活に強い関心が見られるため、今後、本県は、首都圏の田舎として重要性が増すものと期待をしております。
 そこで、従来の体験・参加型の旅行に加え、トレッキングや農林業体験など癒しの効果が期待されるグリーン・ツーリズムを観光の魅力とするため、地域コーディネーターの育成などの受け入れ体制の強化を図っていきます。
 また、郷土の魅力を観光客に紹介するボランティアガイドの育成や、観光従事者のおもてなし講習会などを効果的に実施することで、観光客がより一層満足していただける環境をつくっていきたいと考えています。
 間近に迫る団塊の世代の退職を、新たな顧客の拡大という本県観光にとっての好機ととらえ、この世代のニーズを的確に把握し、市町村や観光関係団体などと一体となって、より魅力的な本県ならではのツーリズムを広く展開していく考えです。
 次に、フィルム・コミッションについてであります。
 ロケの誘致や支援を行う「富士の国やまなしフィルム・コミッション」は、昨年の開設以来、映像を通じて本県の魅力を発信するなど、多くの成果を生み出しています。
 これまでに県内では九十八件のロケが行われ、延べ一万二千人近くが撮影に訪れており、直接消費された額は一億三千万円以上に上るものと見込まれます。
 また、春の大型連休中、富士吉田市や北杜市などの話題となったロケ地は、昨年を大幅に上回る観光客でにぎわいました。
 さらに、旅行情報誌に県内のロケ地をめぐる特集が組まれたほか、ロケ情報誌やスポーツ紙にロケの様子とともに地域の人情や風景のすばらしさが紹介されるなど、二次的な成果も生まれています。
 今後におきましても、市町村等との連携を深めながら「フィルム・コミッション」を一層充実するとともに、ロケ地の紹介など放映を契機とした地域の魅力の発信に努めていきます。
 以上でございます。
---
◯議長(辻 彌君)教育長、眞田良一君。
      (教育長 眞田良一君登壇)
---
◯教育長(眞田良一君)森屋議員の教育問題についての御質問にお答えします。
 まず、山梨の教育の特色づくりについてであります。
 目指すべき県土像である「誇れる郷土 活力ある山梨」を実現していくためには、教育の果たす役割は極めて大きなものがあります。
 本県には、豊かな自然と特色ある気候や風土、先人が築いてきた歴史や文化、また進取の気性や勤勉で粘り強い県民性があります。
 本県の教育には、このような特性を生かし、新しい時代を積極的に切り開いていく、心豊かでたくましい人間を、学校はもとより家庭や地域を含めた社会全体で育てていくことが求められています。
 このため、県教育委員会では、昨年二月、二十一世紀を拓く本県教育の進むべき方向を明らかにした「やまなしの教育基本計画」を策定しました。
 山梨の教育の特色づくりは、この計画の基本理念である「郷土を愛し未来を拓くやまなしの教育」の実現を目指すことであり、計画に掲げた重点施策に取り組むことであると考えています。
 具体的には、まず、すべての教育の出発点であり、人間形成の基礎を培う家庭の教育力の向上を図ります。
 また、学校教育においては、知・徳・体の調和のとれた人間の育成を基本に、すべての教科のもとである国語力の向上を図り、豊かな人間性や社会性を養い、健康や体力をはぐくみます。
 さらに、郷土の豊かな自然や歴史・文化などを生涯を通じて学習する人を支援します。
 こうした施策の着実な実施により、郷土への愛着や誇りを培うとともに、未来を拓く知恵と豊かな人間性を身につけた山梨の人づくりを進めることができると考えています。
 次に、教育委員会制度についてであります。
 まず、市町村教育委員会との役割分担についてであります。
 県教育委員会の役割は、市町村教育委員会に対し、必要な指導、助言、または援助を行うこと、小中学校の県費負担教職員を任命すること、県費負担教職員の給与、勤務時間、その他の勤務条件を定めることなどであります。
 一方、市町村教育委員会の役割は、小中学校の設置・管理や、教育活動への指導・助言、並びに教職員の服務監督などであります。
 このような役割分担を基本としつつ、小中学校の教育課程の編成や人事管理上の指導については、市町村教育委員会を通じての指導とともに、県教育委員会が、直接、研修会等を開催し、学習指導要領や法令遵守の徹底を図っているところです。
 次に、教員の公正・中立性についてであります。
 教職員には、採用時に教育公務員として公正に職務を執行することを宣誓させるとともに、研修や管理主事が学校訪問をする際など、機会あるごとに公正・中立性等服務規律の確保について注意を喚起しています。
 今後も、市町村教育委員会と連携し、市町村の教育委員や教育長を対象とした研修、校長や教頭を対象とした管理職研修など、あらゆる機会を通じて教員の公正・中立性の確保について指導していきます。
 また、市町村教育委員会の範囲を超える広域的な教育課題等につきましては、関係市町村教育委員会の十分な理解と協力を得る中で、教育の中立性を確保しながら、実情を踏まえた弾力的かつ適切な対応を行う考えであります。
 次に、県教育委員会の役割の強化についてであります。
 教育行政を住民に開かれたものとするためには、情報提供や意見交換などを行う中で、教育行政に住民の意向を反映するとともに、理解、協力を促進する必要があります。
 このため、県教育委員会においては、会議の公開、広報などによる情報提供、一日教育委員会の開催による住民の意向把握などを行っています。
 あわせて、市町村教育委員会との連携を強化し、市町村教育委員会が主体的に教育行政に取り組むことができるよう、地域教育推進連絡会議の開催などを行っています。
 また、教育行政の中立性を確保するため、教育委員の人選に当たっては、年齢、性別、職業等に偏りが生じないよう配慮することになっていますので、市町村教育委員会には、この趣旨が徹底されるよう引き続き指導・助言していきます。
 今後とも、市町村教育委員会の透明性や中立性が確保され、地域の教育行政の充実が図られるよう、積極的に支援していきたいと考えています。
 以上でございます。
---
◯議長(辻 彌君)警察本部長、田中法昌君。
      (警察本部長 田中法昌君登壇)
---
◯警察本部長(田中法昌君)森屋議員の警察業務についての御質問にお答えします。
 まず、警察能力の維持向上についてであります。
 県警察におきましても、いわゆる団塊の世代と言われる警察官の大量退職が間近に迫っており、退職していくベテラン警察官の知識や技術等をいかにして次世代の警察官に継承させていくのか、その対策の必要性を強く感じています。
 そのため、新人警察官に対して、実務経験豊富な警察官によるマン・ツー・マンの実践的な指導教養を行うとともに、取り扱い事案の多い大規模警察署での研修もあわせて実施するなど、若手警察官の実務能力の向上に努めているところです。
 また、職務質問や似顔絵、鑑識・鑑定などについての卓越した技術を持つ警察官をそれぞれ技能指導官として指定し、警察学校での講義や各警察署における実技指導を通じて、その知識・技術等の継承に努めています。
 さらに、退職警察官につきましては、交番相談員や警察安全相談員などとして雇用を進めるとともに、意欲、能力のある者については、再任用制度によりその豊富な実務経験の活用を図っているところです。
 次に、風俗環境の地方分散化についてであります。
 東京都などによる繁華街浄化対策等が行われた結果、新宿などでは風俗環境が好転したと聞いています。
 現在のところ、本県においては特段の動向は認められないものの、甲府市周辺地域において、エステ、ファッションヘルスなどと称する性風俗特殊営業の増加、外国人ホステスを雇用した飲食店の増加などの傾向が認められます。
 このような状況を踏まえ、甲府市周辺の新興商業地域を中心に、風俗営業関連店舗への立入調査、不法滞在外国人の摘発などの取り締まりを行うほか、ふるさと美化委員によるピンクチラシ、看板等の撤去、自主防犯組織によるパトロールなどの県民主体の活動を支援し、適正な風俗環境の確立と、青少年健全育成のための有害環境の浄化に取り組んでいきたいと考えています。
 以上です。
---
◯議長(辻 彌君)当局の答弁が終わりました。
 森屋宏君に申し上げます。残り時間は三分であります。
 再質問はありませんか。森屋宏君。
---
◯森屋 宏君 それでは、県の行政基盤の強化についてということで、もう一度質問させていただきたいと思います。
 今、御答弁をいただいた定員管理の適正化について、三月に出されました国の「新地方行革指針」を読ませていただきますと、大変厳しく書いてあります。最終的には、ことし中にそれぞれの地方行政団体がまとめたものを国としては一括して公表したり、結果をランキングづけしていくんだということも補足して言っているようであります。大変厳しいなと思います。
 ぜひ頑張っていただきたいと思うんですけれども、今回の「新地方行革指針」の中では、そればかりでなくて、このように実は言っているんですね。「国・地方を問わず行政に携わる者は、国民の尊い負担により給与を得ているということを改めて肝に銘じる必要がある」と大変厳しい表現をもって、公務員たる者の資質について言及しています。
 そのような県の中でも緊張感を持った取り組みを始めようとする矢先に、最近の県職員によります幾多の不祥事は非常に残念に思います。今、公務員に対する県民の目は大変厳しいものがあると思います。
 改めて、最近の不祥事を踏まえて、今後、県職員の意識改革をどのように推進していかれるのか、お考えをお聞きしたいと思います。
 なお、公務員に対してこのように大変厳しい改革を今回の「新地方行革指針」では求めているわけでありますけれども、私たち地方議会に対しましても、執行機関に対する監視機能をみずから高めていくことや、住民の多様な意見を把握し、議会に反映させることというふうに、総務省としては異例な形で私たち議会に対して求めています。
 我々自身も、公務員同様、県民の厳しい視線の中に常に置かれているのだということを改めて認識をしながら、再質問といたします。
---
◯議長(辻 彌君)総務部長、芦澤薫君。
      (総務部長 芦澤 薫君登壇)
---
◯総務部長(芦澤 薫君)森屋議員の再質問にお答えをいたします。
 県民の負託にこたえる県政を進めていくためには、職員一人一人が県民の奉仕者としての自覚を持って職務を遂行することが重要でございます。
 このため、これまでも、研修等を通じまして、公務員倫理の確立を初め、県民本位、コスト意識、経営感覚といった視点から、職員の意識改革に努めてまいりました。
 こうした中、今回、酒気帯び運転が続いて発生しましたことは、県民の皆様の県政に対する信頼を失墜させる行為であり、全庁を挙げて努力をしてきた中での事件だけに、まことに遺憾でございます。
 今回の事件を踏まえまして、県民の奉仕者であるという公務員の原点に立ち返り、県庁ぐるみ、職場ぐるみで職員モラルの向上に努めるとともに、能力・実績・適性を重視した人事管理を確立する中で、職員一人一人の意識改革をより一層進めていきたいと考えております。
 以上でございます。
---
◯議長(辻 彌君)当局の答弁が終わりました。
 森屋宏君に申し上げます。残り時間は一分であります。
 再質問はありますか。森屋宏君。
---
◯森屋 宏君 ありません。
---
◯議長(辻 彌君)これをもって森屋宏君の代表質問を打ち切ります。
 暫時休憩いたします。
                                          午後二時十二分休憩
      ───────────────────────────────────────
                                        午後二時三十五分再開議
---
◯副議長(金丸直道君)休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第一及び日程第二の議事を継続いたします。
 発言の通告により、望月清賢君の発言を許します。望月清賢君。
      (望月清賢君登壇)(拍手)
---
◯望月清賢君 私は、自民党改革クラブを代表して、今定例会に提出されました案件並びに県政一般について質問いたします。
 まず、痛ましいJR西日本の列車事故から早くも二カ月が過ぎましたが、犠牲となられた百七人の方々の御冥福をお祈りすると同時に、被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。原因解明や遺族・被害者との交渉は長期化の様相を呈しておりますが、一日も早い解決を切に願うものであります。
 さて、このたびの列車事故は、日本の鉄道の安全神話の崩壊でもありましたが、この「安全」あるいは「安心」を求める心は人間の本能であり、今や国民の最も熱望するキーワードであります。
 目を転じれば、近隣諸国との関係においても、北朝鮮の核開発やミサイル実験に対する懸念、国境問題等を契機に燃え上がった中国、韓国の根強い反日運動など、国民の間に不安が渦巻いております。
 このような状況の中で、先般、知事及び県議会の代表が中国四川省との友好県省締結二十周年記念式典へ参加し、同省との友好、親善を図ってまいりました。また、上海市にある国際観光振興機構を訪れ、海外からの観光客の誘致等に関して意見交換を行い、本県の国際観光の進展に大きく貢献されました。
 慎重論もある中で、知事は断固として善隣友好を貫かれたことは、頼もしくもあり、まさに梅雨の雲間に青空を見た心境でありました。
 一方、国内では、昨年の新潟中越地震を初め、列島のあちこちで発生する自然災害、あるいは、不安定な社会経済情勢を反映した犯罪の頻発など、まさに内憂外患の状況にあります。
 本県においても、あすにも起こるかもしれないと言われる東海地震や、歴史的にもそろそろ周期だという富士山噴火のおそれなど、防災に対する県民の意識は非常に高まっております。
 このため、山本知事におかれましては、「創・甲斐プラン21」の中に、高度防災社会の形成を大きな柱として掲げ、県民の生命・財産を守るために、さまざまな災害に迅速・的確に対応できる防災体制の整備を進めて来られました。本年度からは、専任の防災危機管理監の設置や「安全・安心なまちづくり条例」の施行など、県民が安心して暮らせる県土づくりに強い信念を持って取り組まれておりますことを高く評価するものであります。
 私は、こうした知事の政治姿勢に深く敬意をあらわすとともに、今後の御活躍を御期待申し上げ、以下、質問に入ります。
 初めに、安全・安心対策について幾つかお伺いします。
 まず、地域防災力の強化・充実についてであります。
 昨年末に、インドネシアのスマトラ沖で発生した地震津波は、インド洋沿岸諸国に未曾有の被害をもたらし、現在も、日本や欧米など世界各国が協調して、復旧・復興に向けたさまざまな支援活動を展開しておりますが、被災地の復興には、今後、十年はかかると言われております。
 国内におきましては、死者約六千四百人という大災害となったあの阪神・淡路大震災から十年がたちました。町並みや道路など目に見えるものの復旧は着実に進んでおりますが、被災された方々の悲しみや心の傷は、いまだに癒されていないのが実情であります。
 また、新潟県中越地震の被災地では、自宅に戻ることがかなわず、いまだに仮設住宅住まいを強いられている被災者や、十九年ぶりの大雪により重ねて被害をこうむった方々もおられます。
 このように、大規模災害により私たちがこうむる災禍は、まさに人生をも左右する激烈なものであり、復興に至る道のりは長く険しいものであります。
 そこで、被災から復興に全力を傾注することは当然でありますが、それ以前に、災害を未然に防止し、また、その被害を可能な限り少なくするための防災・減災に向けた取り組みが何より大切であり、東海地震などの大規模地震災害が想定される本県においては、今こそ、災害に強い県づくり、地域づくりを一層強力に進める必要があると考えます。
 折しも、県では先般、減災への取り組み強化を目的とした県独自の東海地震被害想定調査の結果を公表いたしましたが、その内容を拝見し、東海地震の本県への影響の大きさを改めて実感したところであります。
 阪神・淡路大震災では、住民が協力して多くの人々を救出したと聞いております。東海地震のような広域的な大規模災害の場合、公的機関の復旧対策が瞬時に展開されることは、極めて困難であろうと考えられますが、そのときこそ住民がみずから行動し、助け合う地域防災力が必要なのであります。
 地域防災の第一線で活動する市町村を中心に、自主防災組織、消防団、医療・福祉団体及びボランティアなどが協力できる体制や仕組みづくりを整えておくことが重要であると考えます。
 そこで、県として、地域防災力の強化・充実に向けて、どのように取り組んでおられるのかお伺いします。
 次に、安全・安心な暮らしを確保する社会資本整備についてであります。
 国では、平成十五年四月に「社会資本整備重点計画法」を施行するとともに、同年十月には、これまでの事業分野別の緊急措置法に基づく計画等を一本化し、警察庁、農林水産省、国土交通省などの省庁間における事業連携強化等を図った「社会資本整備重点計画」を策定しました。
 この計画は、「暮らし」「環境」「安全」「活力」を主要な柱として、今後の公共事業等の整備に当たって、重点的、効率的な取り組みを行うこととしており、特に「安全」の分野では、水害等に強い国土づくり、大規模な地震や火災に強い国土づくり、総合的な交通安全対策などの重点項目に基づき、基盤整備を図ることとしており、効果的、効率的な取り組みが期待されるところであります。
 こうした中で、本年三月、本県におきましても、県の公共事業計画を一本化するとともに、厳しい財政状況の中において、公共事業の選別と重点化による効率的な整備を図るため、「山梨県社会資本整備重点計画」が策定されたと聞いております。
 そこで、県の計画においては、県民だれもが安全かつ安心に暮らせる社会を築くための社会資本の整備をどのように位置づけ、推進しておられるのかお伺いします。
 次に、国民保護法への取り組みについてであります。
 冷戦の終了により大国間が武力行使に至る可能性は遠のいたものの、湾岸戦争や九・一一の米国同時テロ、アフガニスタンやイラクにおける戦争、スペインでの列車爆破テロなど、国際情勢はより流動化しているやに感じられます。
 また、我が国周辺でも、弾道ミサイルの三陸沖への着弾や、九州南西海域における不審船銃撃事件の発生、最近では、中国の原子力潜水艦による領海侵犯事件が起こっております。これらの事件が即有事につながっていくものとは思いませんが、政府においては、我が国をしっかりと守るべく、国際情勢を見きわめる中で毅然とした外交努力を切にお願いするところであります。
 これに関連して、昨年までに、武力攻撃事態等に対処する基本的事項などを内容とする「武力攻撃事態対処法」を基本法として有事関連の法体系が整いました。
 これらのうち、「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」、いわゆる国民保護法は、有事の際に国民の生命、身体、財産を保護し、被害を最小限とするため、国や自治体、関係機関が国民の協力のもとに必要な措置を行うことを規定しており、実効性のある措置が行われるように、国の各省庁や自治体に「国民保護計画」の策定を義務づけております。
 このため、県では、今年度中に計画の策定を行うこととしておりますが、その策定方針や今後の取り組みについてお伺いいたします。
 次に、市町村合併の推進についてお伺いします。
 昭和の大合併から半世紀を経て、本県の市町村の体制は大きな転換期を迎えました。平成十五年三月の新南部町を皮切りに、本年三月の新山梨市まで、この二年間で六市三町が新たに誕生し、さらに本年度中には、市川三郷町、甲州市、中央市が発足するとともに、甲府市、富士河口湖町、北杜市が新たな枠組みでスタートする予定となっております。この結果、年度末における本県の市町村の数は二十九となるわけであります。
 これまでに合併された、また合併を申請している市町村においては、さまざまな障害や課題がありながらも、地域の将来の発展を願う中で、知恵を出し合って合併を実現されたところであります。地域住民の方々や関係市町村の真摯な努力、また県の支援に対し、心から敬意をあらわすものであります。
 このたびの平成の市町村合併は、地方分権の実現や、少子・高齢化への対応といった時代の要請にこたえる上で、避けて通れない取り組みであったと言えます。
 また、合併市町村においては、地方財政が厳しい中にあって、合併を絶好の機会ととらえ、財政基盤を強化することにより、地域住民の生活環境や安全・安心なまちづくりに向けたインフラ整備が可能になるものと考えます。
 ついては、特例債の活用など、合併を機に実施されるさまざまなまちづくりの取り組みに対し、県としても積極的に支援すべきであると思いますが、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、四月から施行された新合併特例法への対応であります。
 新法では、引き続き五年間にわたり市町村合併を推進することとされ、そのための方策として、今議会へ設置のための条例案が提出されておりますが、市町村合併推進審議会の意見を聞いて、県は自主的な合併の推進に関する構想を作成することとされております。
 私は、市町村の行財政基盤の充実・強化を図り、住民の豊かな暮らしを確保するためには、これからも合併の推進は不可欠であると考えておりますが、県下には、合併相手の市町村をどこにするかをめぐって住民の意思がまとまらなかったり、地理的に合併そのものが難しいといったさまざまな事情で、合併に至らなかった町村が幾つかあります。
 そこで、構想作成に当たり、県として、こうした住民の意思や地理的条件といった町村の個別事情をどのように考慮していくつもりなのか、御所見を伺います。
 次に、青少年の健全育成についてお伺いします。
 少子化が進む厳しい社会情勢の中で、次世代を担う青少年は貴重な存在であり、青少年が希望を持ち、健やかに成長していくことは、県民すべての切なる願いであります。
 しかしながら、過日、県が発表した平成十六年度版青少年白書によると、いじめや不登校、ひきこもりなどの問題に加え、青少年犯罪は「戦後第四の波」であるという増加を示し、さらに、その凶悪化、低年齢化など深刻な事態となっています。
 また、学校へも行っていない、就業も職業訓練もしていない、いわゆる「ニート」と呼ばれる若者の増加は、単なる雇用、労働問題ではなく、大きな社会不安につながっていくのではないかと憂慮されるところであります。
 こうした問題の背景には、少子化や核家族化、人々のライフスタイルの多様化や価値観の変化などによる、家庭や地域社会の教育機能の低下や人間関係の希薄化、また、青少年を取り巻く社会環境の悪化や、大人社会全般にわたっての規範意識の欠如など、多様な要因が複雑に絡み合っているのではないかと思われます。
 私は、こういった問題に立ち向かい、青少年が心豊かに成長し、夢と希望を持てる新しい社会を築いていくためには、家庭・学校・職場・地域において、まさに県民一人一人が関心を持ち、青少年の健全育成に参加、協力していくことが必要であると考えます。
 こうした中で、県では新たに「やまなし青少年育成指針」を策定し、行政はもとより県民すべてがそれぞれの立場で取り組めるような指針を示されましたが、具体的に実効性のある施策が展開されることを大いに期待するものであります。
 そこで、今後、県ではどのように青少年の健全育成に取り組み、どのような事業を実施していくのか伺います。
 次に、福祉・医療の充実について幾つかお伺いします。
 まず、児童虐待防止対策についてであります。
 山梨県内における平成十六年度の児童虐待相談件数は二百九十三件であり、前年度の相談件数二百九件と比較すると約四〇%、「児童虐待の防止等に関する法律」が施行された平成十二年度の百四十七件からは約二倍と急激に増加しています。
 児童虐待は、子育ての孤立化や生活上のストレスからごく普通の家庭でも起こり得ると言われ、今や特殊な事例として考える問題ではないというのが実情であります。
 家庭内といった密室の中で虐待を受けることにより、子供は心に大きな傷を受け、生活習慣上も年齢に応じた行動ができなくなったり、大変深刻な問題を抱えてしまうことが多く見られます。
 また、子供は、その原因を親よりはむしろ自分の方が悪いと思い込んでしまっていたり、他人が指摘しても、どこまでも親をかばい続けるなどのことを聞くにつけ、子供にとって親とは唯一無二のかけがえのない大切な存在であることを改めて感じます。
 県では、虐待を受けている児童を児童養護施設や里親において養育を行っておりますが、いずれは親子の関係を修復し、家庭内で再び暮らせるよう、家族の養育機能の再生を図ることが大切であり、子供だけでなく、親を含めた家庭への適時適切な支援を行っていくことが重要であると考えます。
 昨年十月に一部が改正された「児童虐待の防止等に関する法律」でも、「児童虐待を行った保護者に対する親子の再統合の促進」を自治体が責任を持って新たに盛り込んだところであります。
 そこで、県においては、虐待を受けている児童とその保護者に対する支援について、どのように取り組んでいるのかお伺いします。
 次に、難病対策についてであります。
 難病は原因が不明で、治療方法が確立されておらず、後遺症を残すおそれが少なくない病気であり、経過が慢性にわたることから、経済的、精神的にも負担が大きい病気とされております。
 我が国の難病対策は、かつて社会問題となったスモンの患者への支援が発端となり、総合的な体系が整備され、治療方法の研究や医療環境づくりなどが進められ、今日に至っているところであります。
 私の親しい知人にも御家族に難病患者をお持ちの方がおりますが、難病患者の多くは、長期にわたり入院や通院などの療養を余儀なくされることから、生活の基盤が脅かされる方、さらには社会復帰が困難な状態にある方もおられると聞いております。
 このため、難病に苦しむ患者が地域で生活していく上での必要な支援を行い、患者や家族の不安や悩みを適切に解消することが極めて重要であります。
 そこで、難病患者に対して、現在、どのような施策が講じられているのかお伺いします。
 また、同じ病気を持つ患者や家族が集まり、各自の悩みなどを話し合い、互いに情報交換をする場を確保することも必要であると考えます。
 去る六月二十日に「山梨県難病相談・支援センター」が開設されましたが、このセンターの役割と、県として今後の難病対策をどのように進めていくのか、御所見をお伺いします。
 次に、観光資源の広域的活用について伺います。
 「梅雨の雲 幾嶽々の うらおもて」という飯田蛇笏の句があります。この時期にこの句が思い浮かぶ我が山梨は、すばらしい自然が織りなす四季折々の美しい景観によって、私たちの心に安らぎを与えてくれます。
 こうした景観や文化が本県の魅力であることは間違いなく、それこそが多くの人々を引きつけ、魅了してきた貴重な観光資源であります。
 一方、昨今の市町村合併により将来構想に基づいた新市町村建設計画がそれぞれ策定され、県と事業の整合性を図る中、従来にも増して広いエリアで、より深みのある新たな地域づくりが求められております。
 観光振興についても、エリア内に数多くの観光資源が存在しながら、これまで十分に連携を図らなかったために、その魅力を発揮できなかったものが、新たに広域的な視点から位置づけられることにより、地域の新しい観光シンボルとなっていくものと考えます。
 私が住んでいる峡東地域につきましても、合併後の新たなエリアにおいては、各地域に存在する豊かな自然や四季を通じた果樹園の恵み、歴史文化遺産、近代産業遺産などの全国に誇れる観光資源をダイナミックに結びつけて、観光客の要望にこたえることができる新たな交流の場を創出しようとしており、エリア全体の魅力が相乗的に増すものと期待されています。
 他の地域においても、地域ならではの景観や文化、産業などのすばらしい観光資源を、改めて広域的な視点で結びつけ、活用することにより、地域の魅力を一層高めていくことが重要であると考えますが、御所見を伺います。
 次に、若者の就業支援についてお伺いいたします。
 本県の雇用情勢が穏やかに回復する中で、この春の県内高校卒業者の就職内定率が九六・五%と、昨年に比べ一・六ポイント改善されたとの発表があり、ようやく就職の面でも春の兆しを感じ、喜ぶところであります。
 しかしながら、アルバイトやパートなどの仕事をしているフリーターと呼ばれる若者が、平成十五年には全国で二百十七万人を数え、本県でも、平成十四年の就業構造基本調査からの推計によると、一万四千人が見込まれると伺っております。
 こうした背景には、「仕事がおもしろくなければ、やめればよい」「仕事より自分の生活を大切にしたい」などといった若者の職業観の変化などがあるとの見解もありますが、一方で、正社員を望みながら自分に合った職業がなかなか見つからず、仕方なくフリーターになる若者が多いとも言われております。
 こうした若者の早期離職やフリーターの増加といった状況は、産業を支える技術・技能が承継されず、人材が育たないことによる生産性の低下など、社会全体の活力の減退を招きかねないものと懸念されます。
 有効求人倍率が十七カ月連続で一倍を超え、全国平均を上回る雇用状況にある本県におきましても、若者を取り巻く雇用環境は同様であろうと推測されます。
 本県の将来を担う若者が、希望を持って社会へ巣立ち、社会の一員として生き生きと働ける社会を築いていくことが、郷土山梨の発展につながるものであり、このための若者の就業支援の充実が求められております。
 こうしたことから、四月に開設した「ジョブカフェやまなし」を中心とした、若者の就業支援の取り組みに期待するものであります。
 そこで、県では、「ジョブカフェやまなし」を初めとする若者の就業支援を今後どのように進めていかれるのかお伺いします。
 次に、廃棄物対策についてお伺いします。
 将来にわたり持続可能な環境を確保していくためには、廃棄物の発生抑制やリサイクルの推進など、循環型社会の形成に向けて積極的に取り組んでいく必要があります。
 とりわけ循環利用の出口である廃棄物の最終処分の大部分を他県に依存している本県にとりまして、処分場の確保はひときわ重要であります。
 こうした中、明野処分場につきましては、建設地を浅尾地区に決定して以来、十年余が経過しており、また、施設の設置許可が出てから、はや二年余りがたちます。
 これまで地元の理解が得られず、膠着した状態が続いておりましたが、峡北地区最終処分場整備検討委員会において、問題解決に向けた適地調査が進められており、候補地が三カ所に絞り込まれたと承知しております。
 今後、所要の調査を進め、浅尾の現計画地も含めた中で検討が進められていくものと理解しておりますが、早期の解決を図るためには、何より地元住民の理解を得るための取り組みが必要と考えます。
 そこで、明野処分場問題の早期解決に向けて、今後どのような取り組みを考えているのか、知事の御所見をお伺いします。
 また、明野処分場の例を見てもわかるように、住民にとって廃棄物最終処分場はいわゆる迷惑施設との先入観があり、その受け入れについて地域の理解を得ることは並大抵のことではありません。
 最終処分場へ送るごみをできるだけ減らすためには、廃棄物の発生抑制に向けた取り組みを進めるとともに、徹底したリサイクルを推進して、ゴミゼロ社会を目指していく必要があると考えます。
 県では、現在、「生活環境の保全に関する条例」に基づき、廃棄物の発生抑制等に関する施策の総合的、計画的な推進を図るための取り組みを進めていると聞いております。
 そこで、廃棄物総合計画の策定に向けた取り組み状況についてお伺いします。
 次に、希少野生動植物の保護対策について伺います。
 このほど山梨県レッドデータブックが公表されました。高山植物やライチョウなどは以前から話題になっておりましたが、かつては私たちの身近な場所でどこにでも見られたメダカやタガメなども絶滅危惧種に分類されております。
 こうした自然環境の変化の症状は、私たちに何かを示唆しているはずであります。
 爬虫類研究家として知られる千石正一さんは、地球環境を飛行機に例えて次のように訴えております。「飛行機は、ビス、ナットが一つや二つなくなっても飛び続ける。しかし、それを放っておけば、他の部品類までも失って、ついには墜落してしまう」と。もちろん、ビス、ナットとは、自然を構成するさまざまな動植物を指しております。私たちは、もう相当に多くの部品を失った地球号に身をゆだねていると言えるかもしれません。
 自然との共生とよく言われますが、自然環境を守ることは、私たち自身の生命を守ることであります。自然環境のためだけでなく、自分たちのためにも厳しい行動規範を持たなくてはなりません。
 当然、公共事業等の開発との調整が必要になってくると思いますが、今後の行政活動においては、まさに自然と会話しながら対応していく姿勢が求められております。
 先ごろ新聞報道等もされましたが、県版のレッドデータブック作成に当たり、県では、県内の希少動植物の実態をくまなく調査したと伺っております。
 そこで、現在、希少動植物の実態はどうなっているのか、また、県として県内生態系の変化にいかなる御所見をお持ちになっているのか、さらに、希少動植物の保護に向け今後どう取り組んでいくのかお伺いします。
 次に、果樹農業の振興対策についてお伺いします。
 果樹農業は、本県農業の基幹であるとともに、観光や食品産業の一翼を担う重要な産業であります。また、四季折々に変化する美しい果樹園の景観は、県民に安らぎと潤いを提供する空間として、山梨らしさを醸し出し、豊かな県民生活や文化を支えております。
 このような本県の果樹農業でありますが、近年の状況を見ますと、中山間地域では荒れた果樹園が増加する傾向にあります。私の地元を見ても、農業者の高齢化が目立ち、数年後には農業者の大幅な減少が憂慮されるところであります。
 また、近年の県産果実の販売状況を見ましても、依然として生産量、市場価格は低迷傾向にあり、果樹農家の経営は厳しい状況にあると認識しております。
 加えて、輸入果実の増加や国内果樹産地との競争の激化など、果樹農業を取り巻く環境は一段と厳しさを増しております。
 このような状態が続くようであれば、農家の果樹栽培に対する意欲は減退し、産地の維持さえ危惧されるところであります。
 こうした中、私は、先人の努力によって築き上げてきた果樹王国山梨を、なおも将来にわたって維持・発展させていくことが、我々に課せられた責務であると考えております。
 この三月には、農業を取り巻く環境の変化に対応するため、国では、農政の基本となる「食料・農業・農村基本計画」の見直しを行い、その果樹部門として果樹農業振興基本方針を新たに策定したところであります。
 その内容は、全国的にも、担い手の高齢化や経営規模拡大のおくれなどにより生産基盤の脆弱化が進んでおり、まさに本県の果樹農業が直面している課題と重なるところが多いと感じたところであります。
 このような状況を踏まえ、私は、本県の果樹産業を発展させていくためには、産地の維持・発展に向けた農業の担い手の確保・育成、生産基盤の整備、差別化した生産販売など、将来を見据えた取り組みを行うことが重要であると考えております。
 そこで、今後、中長期的な視点に立った果樹農業の振興対策にどのように取り組んでいくのか、御所見を伺います。
 次に、地域高規格道路の整備についてお伺いします。
 まず、新山梨環状道路の整備についてであります。
 今後の本県経済を着実に進展させ、県民生活の向上を図っていくためには、県土の骨格をなし、県内外との交流の大動脈となる、高速道路や地域高規格道路などの基盤整備が不可欠であり、行政の重要な政策課題でもあります。
 こうした中で、新山梨環状道路は、県都甲府市を中心とした地域、いわば本県の心臓部というべき地域を包含する地域高規格道路であり、交通環境の改善を通じて、県内外の流通を初め各種産業の活性化を促すなど、この地域のみならず、本県全体のポテンシャルを高める重要な道路であります。
 この道路においては、既に西部区間の全線と南部区間の一部が供用され、現在、田富町から玉穂町内にかけて盛んに工事が進められております。
 私は、景気対策の面からも、準備の整った工区についてはこうした迅速な発注を行い、できるだけ早い完成を目指すべきであると考えております。
 しかし、環状道路としてさらに多面的な機能を発揮するためには、まだ計画調査段階にある北部区間や東部区間の整備が不可欠であり、早期にその実現を望むものであります。
 そこで、北部区間と東部区間の現在の状況と今後の取り組みについてお伺いします。
 次に、西関東連絡道路とアクセス道路の整備についてであります。
 西関東連絡道路は、本県と北関東地方の交流や沿線地域相互の連携を強化する地域高規格道路であり、現在、甲府市から山梨市万力までの区間について、早期の供用を目指し整備が行われているところであります。
 また、この道路は、市町村合併により新たに誕生した新山梨市において、新市のまちづくりの基軸となる道路であるため、万力から先の区間についても、早期の実現に大きな期待が寄せられております。
 一方、この道路が通る東山梨地域は、道路網の整備がおくれているため、幹線道路においては恒常的に渋滞が発生し、また観光地へのアクセス経路がわかりづらく、果実や温泉、古刹など恵まれた観光資源が十分に活用されていないなど課題を抱えています。
 このため、西関東連絡道路の整備に当たっては、周辺の道路もあわせて整備を進め、この道路の整備効果をより高めることが必要であります。
 そこで、西関東連絡道路の今後の取り組みと、そのアクセス道路の整備方針について、御所見をお伺いします。
 最後に、高校改革についてお伺いします。
 第十次山梨県高等学校入学者選抜制度審議会の答申で、通学区域については撤廃して全県一学区に、また、総合選抜制度については廃止するとの方向性が打ち出されました。生徒の高校選択の自由化や、学校の特色づくりによる個性化・多様化などは全国的な流れであり、私も大いに歓迎したいと思っております。
 こうした制度の変革は、これまでにも増して生徒の個性や多様な能力を重視した教育が求められることから、中学校教育のあり方に大きな影響を及ぼすことになります。このため、生徒や保護者、学校現場に十分な理解が得られるよう、新たな入試制度や高校の特色などについて十分に周知することが必要であります。
 少子化が進む中で、各高等学校には、生徒や地域の実態を生かした特色ある教育を展開するなど、今まで以上に生き残りをかけた努力が求められていますが、こうした学校や生徒の努力が山梨県全体の教育を向上させることにつながると考えます。
 また、特色ある教育を推進するためには、各学校がどのような生徒をどのような方法で選抜するのかという入り口の部分について、学校の裁量権を拡大することが必要だと考えます。とりわけ、各学校が求める生徒像を明確にする中で、推薦入試の定員や、一般入試における学力試験と中学校からの調査書との割合など、選抜方法について県が一律に定めている現状を改め、学校裁量とすることなどが必要ではないかと考えます。
 さらに、特色ある教育活動を展開するに当たっては、各学校が自由に使える学校裁量予算を充実させることも重要であり、その効果も期待できるのではないかと考えます。
 義務教育においては、教育内容を一定水準に保つ観点から、ある程度の枠を設けることに意義がありますが、今後の高等学校教育は、多種多様な教育を各学校が用意して、生徒が自分の個性や能力に応じて自由に選択できることが大切であり、そのための学校の特色づくりが必要であります。
 そこで、入選審の答申を受け、入試制度改善も含めた高等学校の特色づくりについて、今後どのように取り組んでいくのか、県教育委員会の御所見をお伺いいたします。
 以上で質問を終わらせていただきます。御清聴いただきまして、ありがとうございました。
---
◯副議長(金丸直道君)望月清賢君の質疑質問が終わりました。
 これより当局の答弁を求めます。知事、山本栄彦君。
      (知事 山本栄彦君登壇)
---
◯知事(山本栄彦君)望月議員の御質問にお答えいたします。
 ただいまは、自民党改革クラブを代表され、最近の列車脱線事故や多発する自然災害などに触れられ、「安全」や「安心」が時代のキーワードであるとの認識を示されながら、県政各般にわたり御質問をいただいたところであります。
 また、私の安全・安心に暮らすことができる県土づくりの取り組みに対して高い御評価を賜り、深く感謝申し上げます。
 今後とも、「誇れる郷土 活力ある山梨」の実現に向け、全力で取り組んでいきますので、一層の御支援、御協力をお願いいたします。
 初めに、安全・安心対策について幾つかお尋ねをいただいています。
 まず、地域防災力の強化・充実についてであります。
 東海地震のような大規模災害が発生した場合、被害を最小限に抑えるためには、県を初め市町村や防災関係機関による救援・救助活動はもとより、日ごろから地域住民みずからが互いに助け合い、地域ぐるみで隣人の救出や初期消火活動に当たることのできる体制や仕組みを確立しておくことが重要であります。
 このため、地域の自主的な防災体制づくりの中心となる地域防災リーダー養成講座の開催や、住民・ボランティア等の参加による地震防災訓練の実施などを通じて、地域における防災体制づくりを支援してきました。
 さらに、先般、市町村や防災関係機関の具体的な対策や、県民の防災意識の高揚を図ることを目的に、本県独自で実施した東海地震被害想定調査結果を公表したところであります。
 現在、この想定結果をもとに、地域防災力の向上を初め、減災に向けた取り組みについて、県政出張講座やホームページなどにより広く県民に周知するとともに、市町村防災計画のより具体的な見直しに向けて個別協議を進めています。
 また、今年度、東海地震が人口密集地や山間地に及ぼす被害を想定し、甲府市と南部町をモデル地区として、県、市町村、及び自主防災組織等による合同図上演習を通して、その実効性や問題点等を検証するため、新たに「地域防災力実践活動モデル事業」を実施していきます。
 今後、これらの取り組みによる成果や課題を踏まえて、地域における具体的な仕組みや体制づくりを促進するなど、地域防災力のさらなる向上に努めていきます。
 次に、安全・安心な暮らしを確保する社会資本整備についてであります。
 山梨県社会資本整備重点計画は、社会資本の整備を所管する森林環境部、農政部、土木部の事業計画を体系的に整理し、一本化する中、「創・甲斐プラン21」に掲げる県土像の実現に向け、平成十六年度からの五年間に重点的に整備すべき社会資本の方向性を示したものです。
 計画では、県の社会資本の整備水準や県民の考える重要度を踏まえつつ、安全・安心、暮らし、環境、産業といった視点から、「重点整備の基本方針」や、その具体的施策である「重点整備項目」、平成二十年度末における成果の目標値を設定し、より着実な社会資本の整備を図ることとしています。
 このうち、安全・安心の分野においては、「県民の生命・財産を守ります」を基本方針とし、安全で安心な交通環境の推進、洪水被害の防止、土砂災害の防止、災害時の円滑な避難・救援活動などへの貢献の四つを重点整備項目として設定しました。
 また、本年度の公共事業等の予算編成に当たりましても、生活安全性の向上を図るため、重点化枠の二分の一となる約三十五億円を緊急防災対策事業などに配分したところであります。
 今後も予測される厳しい財政状況を踏まえ、効果的で効率的な事業執行のため、公共事業等評価システムや予算の重点化枠の設定などの仕組みを有機的に活用し、安全で安心な暮らしを確保する社会資本の整備を推進していきます。
 次に、国民保護法への取り組みについてであります。
 県は、国民保護法に基づき、外部からの武力攻撃やテロ行為から国民の生命、身体及び財産を保護するため、住民の避難や救援に関する措置及び被害の最小化などの重要な責務を担っています。
 このため、放送、運輸、医療等、県内において公益的事業を行っている十二機関を、県と連携して国民の保護措置を講ずる指定地方公共機関に指定するとともに、先般、国、市町村、消防等の実施機関の代表者や有識者等からなる山梨県国民保護協議会を設置し、県国民保護計画の策定に取り組んでいるところであります。
 県計画の策定にあたっては、国が示した「国民の保護に関する基本指針」などに基づいて、憲法の保障する国民の自由と権利の尊重、高齢者や障害者などの要援護者への対応等に十分配慮するとともに、平素からの備え、事態が発生した場合の初動体制の整備や避難、救援に関する措置等について、地域防災計画との整合を図りながら、本県の地理的、社会的特性等を踏まえた具体的な事項を盛り込むなど、実効性のある計画としていきたいと考えています。
 また、今後の取り組みについては、協議会における審議に加え、市町村など関係機関からの意見聴取、県民の意見を伺うパブリックコメントの実施などを行い、本年度内に計画を策定していきます。
 さらに、明年度策定される市町村や指定地方公共機関の国民保護計画等についても、総合的な観点から必要な助言などを行い、有事の際にはそれぞれが連携し、的確かつ迅速に対応できる体制づくりに取り組んでいきたいと考えています。
 次に、市町村合併の推進についてであります。
 合併旧法に基づく市町村合併につきましては、国による合併特例債を初めとする財政支援措置に加え、本県独自の措置として「合併まちづくり総合事業」「合併促進社会基盤整備事業」を実施するとともに、庁舎改修や電算システム統合など、合併に伴い必要となる事業に対して「合併支援特例交付金」を交付するなど、さまざまな支援策を講じているところであります。
 また、合併市町村が策定した新市及び新町建設計画の中には、道路網・河川・下水道等の生活基盤整備や、農林業・観光の振興などの県事業も位置づけられていることから、今後におきましては、こうした県事業を着実に推進することにより、合併市町村のまちづくりが円滑に進められるよう、積極的に支援していきます。
 次に、合併新法では、自主的な合併の推進に関する構想の中に、望ましい合併市町村の具体的な組み合わせを示すこととしていますが、この組み合わせを検討するに当たっては、国が定めた基本指針において、地理的条件や経済事情のほか、旧法のもとで合併を行った経緯についても考慮することとしています。
 このため、新たに設置する市町村合併推進審議会において、関係市町村から、将来の運営方針、住民や議会の意向、旧法のもとで行われた合併協議の経緯などを伺い、地理的・地形的条件なども勘案する中で、十分に審議・検討を行い、これらを踏まえて構想の作成に取り組んでいきます。
 次に、難病対策についてであります。
 難病は、治療方法が十分に明らかでないことから、長期の療養を必要とする疾患で、現在、国は百二十一の疾患を指定しており、原因の究明など病気の克服に向けた調査研究を行っています。
 県では、これらの難病患者のうち、在宅生活を送っている方々に対し、市町村が実施するホームヘルプ、ショートステイ、車いすなどの日常生活用具の給付といった福祉サービスに対して支援をしています。
 難病の中でも根本的な治療法が確立されていない四十五の疾患については、国の「難病対策要綱」に基づき、医療費の自己負担の軽減措置を講ずるとともに、関係機関との連携による医療相談、訪問相談などを行っています。
 また、六月二十日には、難病患者の支援体制の充実に向け、「山梨県難病相談・支援センター」を開設したところであります。
 センターでは、患者や家族の療養上の不安を解消するため、日常生活や医療等に対する相談を受けるとともに、同じ病気を持つ方々が集い、互いに情報を交換する場として活動を進めています。
 さらに、機関紙の発行などを通じまして、広く県民に難病への正しい理解をしていただくとともに、ボランティアの養成も行うなど、患者や家族の期待に十分こたえられるセンターとしていきます。
 今後とも、医療機関はもとより、患者・家族団体とも密接な連携を図り、一人一人に合った支援プランの策定などを通して、安定した療養生活が送れるよう、きめ細やかな支援を一層推進していきます。
 次に、廃棄物対策についてであります。
 明野廃棄物最終処分場につきましては、地元の理解を得るための取り組みを続けるとともに、峡北地区最終処分場整備検討委員会の御意見を伺う中で、問題解決に向け努力をしてきました。
 こうした中、先般、検討委員会が開催され、旧明野村内における適地調査について検討が行われ、適地候補地が三カ所に絞り込まれました。これまでにこの三カ所について現地確認を実施するとともに、現在、さらに詳細な現況を把握するための概況調査を進めています。
 このような状況について、随時、地元北杜市議会において説明を行い、来月には、北杜市明野町の区長や地域委員会委員の皆様に説明していきます。
 今後も、地元の理解を得るための取り組みを進めるとともに、検討委員会の御意見を尊重する中で、早期に明野処分場の問題解決が図れるよう努めていきます。
 また、廃棄物総合計画についてでありますが、近年における廃棄物の排出量の高水準での推移や、最終処分場の逼迫、不法投棄の増加などに対応するため、廃棄物の発生抑制等にかかわる数値目標や、これを達成するための事業者や県民、行政の役割、取り組むべき事項について、具体的に定めていく必要があると考えています。
 来月中には、環境保全審議会廃棄物部会を開催し、論点整理や計画の骨子について御審議をいただくこととしています。
 今後は、事業者や県民、市町村の御意見を十分に伺う中で、廃棄物部会での審議を踏まえ、本年度中にこの計画を策定し、循環型社会の形成に向け積極的に施策を推進していく考えであります。
 次に、希少野生動植物の保護対策についてであります。
 自然環境保全の観点から、生態系や生物の多様性を保全することは極めて重要であります。
 このため、本県の野生動植物の状況を調査し、絶滅するおそれのある野生生物の適切な保護に活用することを目的として、「山梨県レッドデータブック」を作成しました。
 レッドデータブックの調査結果は、自然環境の状況を示す指標になるものであります。本県では、植物三百九十九種、動物八十八種が絶滅の危険性が高いとされていますが、この数は近隣県と比較すると少なく、自然環境は比較的良好に保たれていることを示しています。
 しかしながら、本県においても、私たちの社会経済活動などによる環境への負荷が原因となって、以前はよく見かけられた動植物が減少し、中には絶滅のおそれが生じているものも見られます。
 希少野生動植物を保護し、生態系や生物の多様性が保全された豊かな自然環境を次の世代に引き継ぐことは、私たちの責務であります。
 このため、先般、専門家からなる検討委員会を設け、特に保護、保全を図る必要のある種の選定のための詳細調査を行った上で、新たな保護対策について検討を進めることとしました。
 今後は、啓発活動、監視活動などとあわせ、新たな保護対策を総合的・計画的に推進し、希少野生動植物の保護に積極的に取り組んでいきたいと考えています。
 最後に、果樹農業の振興対策についてであります。
 本県の果樹農業は、全国でも有数な産地を形成し、豊かで特色ある地域づくりや観光資源としても大きく貢献してきました。
 この果樹農業を今後も維持発展させていくことは極めて重要であり、現在、担い手の確保・育成や、生産基盤の整備、オリジナル品種の開発普及など、さまざまな施策に取り組んでいます。
 さらに、本年度、県産農産物のブランド化を図る「特選農産物認証制度」がスタートし、その先陣を切って「もも」の出荷が今月二十六日に始まったところであります。
 今後も、これらの取り組みを強力に推し進めながら、果樹農業を取り巻く環境の変化に的確に対応するため、本年度、現行の「果樹農業振興計画」を見直し、十年後の山梨の果樹農業の姿を示すこととしています。
 また、地域においては、みずからの特色を生かした産地計画の策定を進めることにより、地域と一体となって果樹産地の維持発展に取り組んでいきたいと考えています。
 特に、新規参入者や農業生産法人、他産業からの参入も含めた多様な担い手の確保、規模拡大に向けた園地の集積と省力技術の導入促進、消費者ニーズに沿った品目や品種構成への転換、輸出も視野に入れた多様な販路の開拓などの対策を、各産地の目指すべき生産・販売の方向や戦略に合わせて推進し、担い手の高齢化が進む産地の構造改革に鋭意取り組んでいく考えであります。
 以上をもって私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長等から答弁いたさせます。
---
◯副議長(金丸直道君)県民室長、石井紀代美君。
      (県民室長 石井紀代美君登壇)
---
◯県民室長(石井紀代美君)望月議員の青少年の健全育成についての御質問にお答えいたします。
 県では、青少年を取り巻く社会環境の変化を踏まえる中で、新たに、本年三月、四つの柱からなる「やまなし青少年育成指針」を策定したところです。
 まず、「青少年の自立と成長を促す機会づくり」として、青少年が自然や伝統芸能などに触れながら、地域社会とのかかわりを深めることができる機会や場づくりを進めるため、「地域ふれあい推進事業」を行っていきます。
 また、家庭や地域が協力し合って、幼児や低学年の子供たちに、外での遊びや異なった年齢の子供たちとの遊びを積極的に体験させる「幼子の遊び場づくり運動」を推進します。
 次に、「青少年の活動を支援するための仕組みづくり」として、地域が主体的に行う青少年育成活動の充実を図るため、レクリエーションや文化活動などに対し、指導や助言を行う講師を派遣する「青少年育成講師派遣事業」などを行っていきます。
 また、「青少年が安心して心豊かに暮らせる環境づくり」として、社会環境の浄化を初め、犯罪被害防止や非行防止対策を推進するとともに、「特定の状況にある青少年への支援体制づくり」として、いじめや不登校、ひきこもりなどの状況にある青少年について、関係機関が連携する中で、きめ細かな対応を行うとともに、学校教育の場などでの必要な支援に努めていきます。
 これらの施策を市町村、学校、地域、青少年関係団体等と密接な連携をとりながら、総合的かつ効果的に推進し、山梨の未来を担う青少年の健全育成を図っていきます。
 以上でございます。
---
◯副議長(金丸直道君)福祉保健部長、杉原初男君。
      (福祉保健部長 杉原初男君登壇)
---
◯福祉保健部長(杉原初男君)望月議員の児童虐待防止対策についての御質問にお答えします。
 児童虐待は、人格形成期にある児童の心身に重大な影響を与えるため、児童の健全育成を図る観点から、迅速かつ適切な対応が求められます。
 虐待により児童の生命、身体に重大な危険が及ぶおそれのある場合には、児童の安全を確保するため、一時保護し、養護施設等への措置を行い、親と子の分離を図る必要があります。
 しかし、こうした場合であっても、子供にとって親は何ものにもかえがたい存在であり、子供の心のケアとともに、親子関係の修復を図ることは重要です。
 このため、児童相談所などでは、親に対し、虐待の認識を促し、育て方の見直しができるよう指導するとともに、児童精神科医による親子のカウンセリングなども行っています。
 こうした経験を踏まえ、親子関係の修復が見込まれる家族を支援するため、児童精神科医や心理療法士の協力を得て、さまざまな事例を想定し、宿泊治療や養育技術などの指導方法を取り入れた「親子再統合プログラム」を開発しています。このプログラムにより、新たに児童相談所に設置する親子訓練室などを活用し、親子の再統合を推進していきます。
 今後とも、これらの取り組みを通じて、虐待を受けた子供とその親が家族のきずなを取り戻し、健全な家庭生活が営めるよう支援していきます。
 以上です。
---
◯副議長(金丸直道君)商工労働部長、勝良三君。
      (商工労働部長 勝 良三君登壇)
---
◯商工労働部長(勝 良三君)望月議員の若者の就業支援についての御質問にお答えいたします。
 若者の早期離職による失業やフリーター化は、社会経済の活力低下が懸念されることから、その就業を支援していくことが本県の持続的な発展と県民生活の安定を図る上からも、極めて重要であります。
 このため、これまでも、若者を対象とした就職情報の提供、就職活動支援セミナーや県内企業との合同就職面接会の開催、さらには実践的なIT関連の職業訓練などを実施してきたところです。
 本年四月からは、新たに若者のニーズに応じたきめ細かな就業支援を行うため、カウンセリングから職業紹介までの雇用関連サービスをワンストップで提供する「ジョブカフェやまなし」を県民情報プラザに開設しました。
 若者が気軽に利用できる、かた苦しくない明るい雰囲気づくりや、個々のニーズに応じた十分な相談時間の確保などに心がけた結果、多くの若者が訪れ、専門カウンセラーによる個別相談や職業適性診断を初め、模擬面接や就職マナー講習など、就職活動に活用されています。
 今後は、さらに利便性の向上を図るため、市町村との連携による出張ジョブカフェの開催や、ネット・ジョブカフェによる相談や情報提供の充実など、機能の一層の拡充を図っていきます。
 また、若者に実践的な職業能力を身につけさせ、企業への定着を図るため、新たに職業訓練と企業実習を並行して行う「機械化デュアルコース」を十月から実施するなど、国や関係機関と連携する中で、若者の就業支援に積極的に取り組んでいきます。
 以上でございます。
---
◯副議長(金丸直道君)観光部長、野田金男君。
      (観光部長 野田金男君登壇)
---
◯観光部長(野田金男君)望月議員の観光資源の広域的活用についての御質問にお答えいたします。
 それぞれの地域の景観や文化、産業などの観光資源を広域的な視点で結びつけ、観光客に面的な広がりのある楽しみ方を提供していくことは、これからの観光振興を進める上で極めて重要であります。
 こうした広域的な取り組みを支援するため、昨年度は、塩山市、山梨市、勝沼町のエリアをモデル地域に指定し、庁内部局が連携して事業を進めております。
 本年度は、新たに北杜市と小淵沢町、上野原市の二地域を指定いたしました。
 北杜市と小淵沢町地域では、八ヶ岳、南アルプス、茅ヶ岳等のふもとに広がる雄大なエリアの中で、各地域が有する観光資源の活用に官民挙げて取り組み、広域ルートの設定や周遊バスの運行など、多様で充実した楽しみ方を提供しようとしています。
 上野原市では、「長寿村」「甲州街道」など市内各地域の特性を明確にし、個別の観光資源を結びつけることにより、都市住民がゆったり過ごすことのできる憩いの受け皿づくりを目指しています。
 また、昨年来、地域振興局ごとに市町村と一体となって観光資源の掘り起こしを進めるとともに、県民の皆様から山梨の楽しみ方のアイデアなども募集しています。
 現在、これらを生かし、旅行エージェント等の意見も聞きながら、山梨ならではの魅力的なツーリズムを創出し、広域的に活用できるよう検討を進めています。
 今後とも、広域的な視点から、観光客の皆さんに喜んでいただける魅力あふれる観光地づくりに取り組んでいきます。
 以上でございます。
---
◯副議長(金丸直道君)土木部長、保阪茂久君。
      (土木部長 保阪茂久君登壇)
---
◯土木部長(保阪茂久君)望月議員の地域高規格道路の整備についての御質問にお答えをいたします。
 まず、新山梨環状道路の整備についてであります。
 この道路は、甲府都市圏の交通環境を改善し、産業や経済の活性化に重要な役割を担う社会基盤であります。
 このうち、北部区間は、事業者である国により本年二月に概略計画が公表され、現在、県は環境影響評価及び都市計画決定の手続を進めており、間もなく環境影響評価の項目や手法を示した方法書の縦覧に入る予定です。
 今後、法令に定められた環境調査や公聴会の開催、公告・縦覧などに一定の期間を要しますが、これらの手続が円滑に進むよう努力するとともに、早期に事業着手されるよう、国に対し働きかけを行っていきたいと考えています。
 次に、東部区間については、北部区間の一部と一体の区間として、国と共同して計画を進めており、市民の意見を反映したよりよい計画とするため、パブリック・インボルブメントの手法を活用することとし、先月、学識経験者や地域の代表者などからなる協議会を発足させたところであります。
 今後は、協議会からの助言や地域の皆様の意見を伺う中で、早期に概略計画を策定していきたいと考えています。
 次に、西関東連絡道路とアクセス道路の整備についてであります。
 西関東連絡道路は、甲府都市圏と北関東地方を結ぶ、県土の骨格をなす地域高規格道路であります。
 このうち、甲府市桜井町から山梨市万力までを最優先区間として整備を進めており、昨年開通した甲府市側の約三キロメートルに続き、年内には笛吹市下岩下までの約一キロメートルの供用を予定しています。
 残る区間につきましても、用地の買収と工事の進捗に努めています。
 また、山梨市万力から先の区間については、これまで環境調査やルート、道路構造等の検討を行ってきましたが、この道路の整備においては、アクセス道路を初めとした関連する道路網をあわせて整備し、その効果を最大限に高めることが必要です。
 このため、山梨市や十一月に誕生する甲州市のまちづくりと整合を図る中で、この道路を基軸とした道路網が体系的に形成されるよう、両市とともに検討していきたいと考えています。
 以上であります。
---
◯副議長(金丸直道君)教育委員会委員長、内藤いづみ君。
      (教育委員会委員長 内藤いづみ君登壇)
---
◯教育委員会委員長(内藤いづみ君)望月議員の高校改革についての御質問にお答えします。
 過日の「高等学校入学者選抜制度審議会」からの答申では、通学区域を撤廃し、学校選択幅を最大限に拡大する中で、生徒による主体的な学校選択が可能となるよう、入学者選抜制度の改善にあわせて、学校の特色づくりの推進が求められております。
 入学者選抜制度の改善に当たりましては、特色ある高校教育の充実を図るために、現行の推薦入試を中心に見直し、学校裁量の拡大を視野に入れながら、一般入試との募集割合の弾力化や、スポーツ・文化優秀者枠の設定などについて、「入学者選抜方法庁内検討委員会」で検討していきたいと考えております。
 また、新制度への円滑な移行を図るために、早期にその概要を明らかにするとともに、説明会を開催するなど、生徒や保護者、学校関係者等に対して十分に周知してまいります。
 学校の特色づくりにつきましては、画一的、横並び的な教育課程を見直し、生徒のあり方、生き方、将来の進路、希望等を十分に配慮した、魅力ある学校づくりが重要であります。
 このため、県教育委員会では、「豊かな未来をはぐくむ高校教育推進事業」により、学校の創意工夫を生かした独自の企画の実現を積極的に図ってまいります。
 また、各学校においては、大学との連携、インターンシップや地域に根ざした科目の設定等、さまざまな特色ある教育活動が展開されています。
 今後は、新しい入学者選抜制度のもと、各学校が明確な教育方針に基づいて、学習活動、体育・文化活動、学校行事等、あらゆる教育活動の個性化を図り、生徒の学校選択幅が拡大されるよう、特色ある学校づくりの一層の推進に努めていきます。
 以上です。
---
◯副議長(金丸直道君)当局の答弁が終わりました。
 望月清賢君に申し上げます。残り時間がありません。
 これをもって望月清賢君の代表質問を打ち切ります。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 明三十日、午後一時、会議を開き一般質問を行います。
 本日はこれをもって散会いたします。
                                         午後三時五十二分散会