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福井県 大野市

平成23年  6月定例会 添付資料 添付資料1




平成23年  6月定例会 添付資料 − 添付資料1








添付資料1:市会案第2号本文 平成23年6月22日(水)議場配布

   安心・安全な地域社会づくりと農業の発展に向けた意見書

 3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は、大津波により住居地や農地、イ
ンフラ設備は、壊滅的な被害を受けた。さらに地震や大津波によって発生した福島
第一原子力発電所事故は、いまだに収束の見通しが立っておらず、政府と東京電力
株式会社の対応が不十分な中で農業者の経済的損失と精神的苦痛は限界を超えてい
るものと予想される。
 福井県には全国最多の原子力発電所が立地し、今回の事故に強い不安を感じてお
り、原子力発電所に対する安全対策を徹底し、農業者が農産物を生産できる安全環
境と安心な食料を供給していける態勢確立の重要性を再認識した。今回の事故は、
市場原理を導入し、徹底した効率化を求めてきた今までの農業・食料政策の転換を
示唆するものと感じている。
 また近年、農業と農村を取り巻く情勢はますます厳しさを増し、高齢化の進展や
過疎化に伴う後継者不足や耕作放棄地の増加等の課題が顕著になるとともに、地域
コミュニティの疲弊によって必要なライフラインの維持が難しく、暮らしに対する
不安も増大している。
 農業者が安心かつ安全に営農活動を維持し、地域農業が将来にわたり持続的に発
展できるよう、下記事項について配慮するよう強く求める。

                   記
1 原子力発電所事故への対応
 (1) 再び原子力発電所事故を起こさないための防止対策に万全を期すとともに、
  必要な資機材の整備及び非常時の訓練や法整備などハードとソフトの両面か
  らの対応を進めること。さらに防災指針を抜本的に見直すこと。
 (2) 原子力発電所事故が発生した場合には、一刻も早い事故の収束と速やかなる
  農産物の生産活動の再開への支援を実施すること。また補償については、出荷
  停止等の直接被害だけでなく、風評被害など間接的被害についても対象とする
  こと。
2 農業者戸別所得補償制度の充実
 (1) わが国の主食である米の安定供給と水田の有効活用による食料自給率向上の
  ためには、米の需給調整は必要であり、非主食用途への転換支援や備蓄対応な
  ど政府の責任による需給・価格安定対策の確立を行うこと。
 (2) 食料の安全保障や食料自給率向上は、国内生産の維持・拡大を基本とした上
  で、備蓄と輸入の組み合わせにより実施されるべきものであり、その前提は国
  内農地を有効活用し、農業生産を継続することにより、食料自給力を維持する
  ことにある。農地を農地として活用するための農業生産基盤の整備による生産
  性の高い優良農地を維持・確保できるようハード面での対策に万全を期すこと。
3 農産物のブランド力強化対策
   稲作農家へのエコファーマー制度の本格的な推進に併せて、一般消費者への
  エコ農業に対する理解促進とエコ農産物の消費拡大対策を実施すること。
4 TPPなど国際貿易交渉
   農産物の貿易ルールは、食料の安全保障を含む農業の多面的機能の発揮と食
  料・農業・農村基本計画で決定した食料自給率の向上に資するものでなければ
  ならず、環境保全や食の安全・安心を損なう可能性のあるものは断じて認める
  ことはできない。未曽有の大震災のもと、食料自給率が約40?のわが国は可
  能な限り国内での生産を目指すべきであり、例外なき関税撤廃を原則とするT
  PP交渉への参加は、国内農業の振興と両立できないため、直ちに参加に向け
  た検討を中止すること。
5 鳥獣・病害虫による被害対策
 (1) 農山村地域で暮らす人々の生活の安全・安心を確保するため、野生鳥獣が農
  業生産に影響を及ぼさないよう、政府は継続した取組みを進めるとともに、鳥
  獣害対策の指導者や捕獲の後継者の育成と確保を計画的に実施すること。
 (2) 良質米の生産に資するため、水田に隣接する公共用地等のカメムシの防除に
  万全を期すこと。
6 農村・地域コミュニティを守る対策
   農業・農村政策の推進が地域再生戦略の最重要課題であると認識し、特に土
  地利用型の農村地帯にあっては、農業を媒体とする集落機能の発揮が必要不可
  欠なものであるため、農村における地域コミュニティの再生に関する総合的な
  対策を講じること。
7 農耕用に係る軽油引取税の課税免税の特例について
   地方税法等の一部を改正する法律の成立に伴い、軽油引取税は目的税から普
  通税に改められ、従来の免税措置は平成24年3月までの特例での存続となっ
  た。トラクターでの耕起作業は農業の原点であり、原油高における燃料費の高
  騰は農業経営の生産コスト増加となるため、生命の源を司る農業を守り、食料
  自給率の向上を図る観点から、農耕用に係る軽油引取税の課税免除特例措置の
  継続策を講ずること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

           平成23年6月22日

                        福井県大野市議会