議事ロックス -地方議会議事録検索-


福井県 大野市

平成22年  7月定例会 添付資料 添付資料1




平成22年  7月定例会 添付資料 − 添付資料1








添付資料1:市会案第9号本文 平成22年7月29日(木)議場配布

   活力ある農業と農村地域社会の発展に向けた意見書

 国は、平成22年度より米の戸別所得補償モデル対策など、新たな農業政策を実
施している。また本年3月には、新たな「食料・農業・農村基本計画」を閣議決定し、
食料・農業・農村政策を国家戦略として位置付けるとともに「国民全体で農業・農村を
支える社会」の創造を目指すことを定めた。
 しかし、米の需要減少等による21年産米の販売不振と価格下落が続く中にあっ
ても、需給調整対策は何ら行われておらず、販売価格の下落に対する補てんを含め、
新たな農業政策に対する不安は募るばかりである。
 こうした状況や課題を受けて、地域の農業を活性化するとともに村落機能を維持
することにより、水田農業を中心とした農村地域社会が発展するよう、下記の事項
について要望する。

                 記

1 新たな「食料・農業・農村基本計画」を実現する農業政策の確立
(1) 新たな基本計画では、戸別所得補償制度の本格実施を柱とした農業の持続的発
 展に関する施策が盛り込まれたが、米の本格的導入をはじめ麦、大豆などの土地
 利用作物に対する具体的な内容が示されていないので、麦の播種時期までに新た
 な制度の詳細を決定するとともに、農業者への周知徹底を図ること
(2) 食料の安全保障機能の発揮や自給率向上は、国内生産の維持・拡大を基本とし
 た上で備蓄と輸入の組み合わせにより実施されるべきものであり、その前提は、
 国内農地を有効活用し農業生産を継続することにより、食料自給力を維持するこ
 とにあるため、農地を農地として活用するための農業生産基盤の整備による生産
 性の高い優良農地を維持・確保できるようハード面での対策に万全を期すこと
(3) WTOなどの国際農業交渉では「多様な農業の共存」の下に各国がそれぞれ相
 互に発展できる貿易ルールを確立することが重要であり、特に無秩序な農産物関
 税削減や関税割当数量の増大は受け入れないこと。またEPA(経済連携協定)・
 FTA(自由貿易協定)についても食料の安全保障の視点から、国内農業・農村
 の振興を損なわないこと
2 行政の責任の下での需給・価格安定対策の確立
(1) わが国の主食である米の安定供給と水田の有効活用による自給率向上のため、
 国の責任において需給調整・価格安定対策を確立すること
(2) 米の需要減少による米の販売不振と価格下落が続いており、国産米の政府備蓄
 については、米の需給安定を実現するため、現在の100万?からの拡充を図る
 とともに、主食用米から隔離するための棚上げ備蓄を実施すること
3 水田利活用自給力向上対策
(1) 水田利活用自給力向上事業は、転作作物の交付単価が全国一律であり地域の特
 色ある特産振興や団地化による転作など地域に根付いた営農体系を崩す恐れが
 あるため、認定農家や集落営農組織などが地域農業の中核として、たくましい農
 業を実現するための担い手加算やこれまでの産地づくり交付金による団地化加
 算、特産作物加算など、国とともに地域の裁量に基づく加算措置を可能とするこ
 と
(2) 本県では米粉、飼料用米などの新規需要米にかかる実需者は少なく、出荷・販
 売契約を締結することが難しい状況となっていることから、新規需要米の拡大・
 定着に向けた広域流通の確立のため、全国的な物流・貯蔵などの体制整備に取り
 組むこと
4 県産農産物のブランド力強化の実施
 本県は、全国第1位の小粒大麦の生産県であるが、内麦価格上昇の一方で外麦
 価格は下落し、需要の伸び悩みにより供給過剰傾向となっているため、大麦の安
 定的な供給の確保に向けた備蓄を行うとともに、消費拡大に向けた取り組みを実
 施すること
5 安全・安心に配慮した国産農畜産物の提供
(1) 安全・安心な国産農畜産物を提供するために、生産者による農業生産工程管理
 (GAP)やトレーサビリティーなどへの取り組みにかかるコスト負担に対する
 支援を実施すること
(2) 消費者の適切な選択に資するため、加工食品や飲食店等においても原料原産地
 表示の義務付けを拡大するとともに、それに伴う事業者等の負担軽減策を講じること
6 農村・地域コミュニティーを守る対策
  地域実態に応じた家族農業経営、集落営農、法人経営、直売所出荷農家等の多
 様な担い手の確保・育成を図るため、担い手の経営指導やリーダー育成の取り組
 みを支援するとともに、多様な新規就農者を確保・育成する対策に取り組むこと
7 農業被害対策
(1) 鳥獣害から農山村地域で暮らす人々の生活の安全を確保するとともに、農業生
 産への影響を及ぼさないよう継続した取り組みを進めること。
(2) 良質な米を生産するため、水田に隣接する公共用地等のカメムシの防除に万全
 を期すこと
8 協同組合の活動を支える制度の維持
  現在、国の行政刷新会議において農業協同組合等に対する独占禁止法の適用除
 外の見直しが検討されているが、共同経済行為(共同販売・共同購入・共同施設
 利用)は協同組合活動の根幹にかかわるものであり、相互扶助を基礎とする協同
 組織の理念そのものに大きく影響する問題であるため、制度を維持するよう慎重
 に対処すること

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

          平成22年7月29日

                        福井県大野市議会