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平成22年産業常任委員会 本文




2010.12.07 : 平成22年産業常任委員会 本文


           産業労働部及び労働委員会関係

◯鈴木宏紀委員長  ただいまから産業常任委員会を開会する。
 また、本日の傍聴人は2名であるので、了承願う。
 なお、傍聴人の方は、さきにお知らせした留意事項を守って傍聴願う。
 次に、予算特別委員会に付託されている予算関係議案のうち本委員会所管分について議長から調査依頼があったので、報告申し上げる。調査依頼の写しは、お手元に配付してある。
 本日の審査は、初めに産業労働部及び労働委員会関係、次に観光営業部関係、次に農林水産部関係の順序により行う。
 また、当委員会関係の付託議案等については、その一覧をお手元に配付しておいたのでごらん願う。
 なお、質疑及び答弁は簡潔に行うよう願う。
 これより、産業労働部及び労働委員会関係の調査に入る。
 それでは、今回付託された第84号議案、第93号議案及び第94号議案の合計3件、議長から調査依頼のあった予算関係議案並びに所管事務の調査についてを一括して議題とする。
 理事者より、議案の説明を求める。
 なお、特に報告すべき事項等があれば、あわせて報告願う。


◯産業労働部長  産業労働部関係の議案及び報告事項について説明申し上げる。
 本常任委員会に付託されているのは、産業労働部及び労働委員会関係の予算関係議案並びに第84号議案「福井県緊急雇用創出事業臨時特例基金条例の一部改正について」、第93号議案及び第94号議案「指定管理者の指定について」である。
 12月補正予算案の主なものは、国の追加経済対策に呼応した緊急雇用創出事業臨時特例基金事業15億3,800万円余及び円高等により経営の安定に支障をきたしている中小企業者の年末・年度末の資金繰りを支援するためのセーフティネット資金の充実26億6,600万円余である。
 また、指定管理者の指定については、産業労働部関係の公の施設で、平成23年4月からの指定管理者を指定する施設は、福井県産業情報センター及び福井県中小企業産業大学校の2施設であり、それらについて、指定期間を5年とし、公募により候補団体を選定したところである。なお、選定結果については、後ほど所管課長から説明申し上げるのでよろしく審議賜るようお願いする。
 それでは、産業労働部における報告事項について申し上げる。
 なお、お手元に「福井県内経済・雇用情勢」という資料を配布しているので、あわせてごらん願う。
 まず、最近の本県の経済情勢について申し上げる。
 資料1ページ、「ふくい街角景気速報」については、11月の現状判断DIは前月に比べると0.2ポイント減少の46.9、先行き判断DIは前月と同じ43.0となっており、ここ二、三カ月、県内の景況感がやや停滞している状況にある。また、企業倒産件数については、1月から11月末までで72件と、昨年半ば以降低い水準で推移しており、前年同月比で申し上げると24.2%減少している。
 次に、資料2ページのグラフ、生産動向を示す鉱工業生産指数であるが、9月は前月比で3.2ポイント減少して95.9となっており、生産が好調である電子部品等において、中国からの受注の勢いがやや鈍化しているような状況がある。
 また、資料5ページのグラフであるが、消費面では、10月の大型小売店販売額は、前年同月比で見ると5.6%減と依然として前年を下回るような状況が続いている。
 こうした中、資料3ページであるが、10月の有効求人倍率は、全国第1位の0.90倍にまで改善をしてきている。最近は、繊維や眼鏡等、製造業での新規求人数が増加しており、そういったことが要因となっている。
 このように県内経済は、持ち直しの動きのあるものも見られるが、円高の長期化等で景気が先行き不透明になっていることもあり、県内中小企業の経営状況は依然として厳しい状況にあると考えている。
 こうした経済情勢のもと、これまで講じてきた雇用の確保や中小企業の資金繰りなどの経済・雇用対策の実施状況及び今後の対応について申し上げる。
 資料2〜3ページにかけて金融関係を表記している。まず、経営状況の厳しい中小企業に対して新しい資金の融資を行う経営安定資金の状況であるが、4月から11月末までの実績は約127億円となっており、昨年に比べると40.4%にまで利用が減少している。一方、資料3ページのグラフ、返済負担の軽減を図る借換資金の資金繰り円滑化支援資金の状況であるが、11月末までの実績が約103億円と前年同月比で3.8倍に増加している。今後、こうした借換資金に対する資金需要の増加が見込まれるため、12月補正予算案において、融資枠を80億円追加し240億円まで拡充することとしており、年末・年度末に向けての資金繰り対策に万全を期していきたいと考えている。
 また、資料4ページ、雇用対策の状況であるが、雇用維持に努める企業を支援する本県独自の雇用維持緊急助成金については、4月から11月末までに、1,185社に対して約1億2,400万円を支給し、1万3,382人の雇用を維持している。あわせて雇用基金での雇用、職業訓練、介護あるいは農林水産分野への就職支援を行い、今年度4,300人を目標に雇用創出に努めているが、11月末現在で3,921人の方の就業に結びついている。この12月補正では、国の追加経済対策の緊急雇用基金の積み増しを活用して、介護でのトライアル雇用を前倒しするなど、求人が多少減少する冬季の雇用対策に努めることとしている。
 また、来年3月の新規学卒者の就職であるが、昨年にも増して厳しい状況にあり、これを受けて労働局や大学などと連携して新卒者就職応援本部を設置し、就職支援の強化を図っている。その結果、11月末現在であるが、内定率は昨年をやや上回り、大学等が71.2%、高校が85.8%となっている。今後も学卒者に対する求人の増加が十分見通せないような状況もあるので、今月1日に追加求人に関する緊急要請を行った。さらに、今月18日には緊急面接会を臨時開催し、一人でも多くの学生が早期に就職できるよう支援を強化していきたいと考える。
 次に、消費の点を申し上げる。資料5ページ、6月13日から9月末まで「ふるさと商品券」を発行し、発行額の99.8%にあたる約18億2,100万円が使用されている。利用者へのアンケート調査等から、商品券の使用に伴う消費総額は、商品券使用額の1.25倍にあたる約22億8,000万円、さらに新たな消費に結びついた額は、県がプレミアムで負担をした1億5,500万円の4.6倍にあたる約7億2,000万円という結果が出ている。また、アンケートによると、地元商店街など取扱店舗での売り上げも前年に比べて増加しており、地域での消費拡大に一定の効果があったものと考えている。今後は、こうした効果も生かしながら、地域の商工会等が中心となって、販売促進キャンペーンの実施や地域の逸品などを販売する「ふるさと市場」を開催し、年末・年始のより一層の消費喚起を促していきたいと考えている。
 こうした対策に加え、特に、中小企業の元気を回復していくためには、新たな需要をつくりながら、中小企業の仕事を生み出すことが重要であるということで、販路開拓などの支援の充実に努めているところである。
 その中で、まず、繊維産業については、海外への販路開拓を進めるということについて、「北陸3県繊維産業クラスター協議会」を設け、9月13日から中国上海市で常設展を開催している。あわせて11月3日から5日まで、初めての独自の展示会「北陸テキスタイル展」を開催した。中国のアパレル関係者など約200社、人数では約600人が来場し、期間中、既に10件の商談が成立している。あわせて試作品、見積もり依頼など約250件の商談が行われているところである。
 また、県外大手企業での展示商談会については、今年度は11月19日に県内企業36社が参加し、愛知県岡崎市の三菱自動車工業株式会社において開催している。知事から先方の副社長に対して、県内企業が持つすぐれた技術や製品のトップセールスを行ったほか、開発エンジニアなど655名が来場し、当日、89件の商談が行われた。
 今後は、まず今月17日に、昨年度実施をした大和ハウス工業株式会社とのフォローアップ商談会を開催する。さらに来年2月には、兵庫県尼崎市の三菱電機株式会社において展示商談会を開催することとしており、引き続き、県内企業の受注拡大を支援していきたいと考えている。
 また、首都圏での販路拡大については、ふくい南青山291では、4月から11月末までの売上高が、前年に比べて18.6%増加しており、現時点までで約5,500万円の売り上げとなっている。12月からは、店舗のリニューアルを行い、越前がになど冬の味覚を初め福井の食の販売を強化したところである。さらに、今後、首都圏での販売力を強化するために、平成23年4月から3年間の管理運営業務の委託事業者を選定するための公募をした結果、6社から提案があった。その企画提案内容を審査し、現在の委託先である株式会社アサツーディ・ケイを委託先候補者として選定したところであり、今後、年内を目途に業務委託契約を締結したいと考えている。
 このほか、企業誘致については、11月12日に日本ユニシス株式会社が小浜市多田でのデータセンター立地を決定している。平成24年1月の操業開始を目指し、約2万平方メートルの敷地に、今後数年間かけて日本最大級のデータセンターを整備していく計画となっている。このほか今年度に入り、企業の新増設の動きもやや活発化しており、このデータセンターの立地を含めて10件、投資総額として約300億円の立地が計画されている。引き続き、企業誘致を積極的に進め、本県産業の活性化を図っていきたい。
 次に、敦賀港の利活用の推進についてであるが、本年7月末から就航した敦賀港と韓国釜山港を直接結ぶ国際RORO船の利用が非常に増加しており、今年1月から11月末までのコンテナ貨物量は、前年同月比で見ると、83.6%増加の1万3,426TEUと大きく伸びている。今後はこうした敦賀港の特色ある航路にJR貨物のネットワークを組み合わせた国際一貫輸送などによる利用企業の拡大を図っていくとともに、懸案である中国航路の誘致についても全力で取り組み、敦賀港の活性化を図っていきたいと考えている。
 最後に、新たな経済戦略について申し上げる。国内外の社会経済情勢の劇的な変化に対応して、本県産業の特色を生かしながら新しい成長産業を中心とする産業構造に転換していくということで、本年1月から経済新戦略検討会議を中心に議論を行ってきた。また、議会にいろいろな報告をしながら意見を賜っている。11月22日に第6回会議を開催し、2つの大きな柱であるが、「福井の文化と生活に根づく『ふるさと産業』の元気再生」さらに「福井モデル『新たな成長産業』の展開」という基本戦略とそれを進める10のプロジェクトで構成する最終案を取りまとめた。今後は、この戦略の内容を県の施策として具体化し、本県産業の活性化を図っていきたいと考えている。なお、概要については、後ほど企画幹から説明申し上げる。
 以上、私からの報告を終わらせていただく。よろしくお願いする。

      〔商業・サービス業振興課長、第93号議案「指定管理者の指定について
       (福井県産業情報センター)」について、資料に基づき説明〕

      〔労働政策課長、第94号議案「指定管理者の指定について(福井県中小
       企業産業大学校)」について、資料に基づき説明〕

      〔企画幹、「福井県経済新戦略の概要」について、資料に基づき説明〕


◯鈴木宏紀委員長  説明は終わった。
 これより、質疑、討論に入るのであるが、審査については、初めに付託議案、次に調査依頼を受けた予算関係議案、次に所管事務の調査の順序で行うので了承願う。
 初めに、付託議案について審査する。
 今回付託された第84号議案、第93号議案、第94号議案の合計3件について、各委員より発言願う。


◯山本(芳)委員  第93号議案と第94号議案であるが、指定管理者候補者を公募により選定したという報告を受けたが、それぞれ申請した業者は何社か。1社だけか。


◯商業・サービス業振興課長  まず、福井県産業情報センターであるが、委員指摘の申請企業は、財団法人ふくい産業支援センター1社のみである。事前の現地説明会等には、それ以外にも2社ほどの企業が来られたが、最終的に申請されたのは、財団法人ふくい産業支援センターのみということであった。


◯労働政策課長  福井県中小企業産業大学校についても、現地説明会には3社の企業が来られたが、最終的には、財団法人ふくい産業支援センター1社だけの申請になった。


◯山本(芳)委員  事前説明会のときはそれぞれ3社の参加があったということだが、指定管理者制度は、競争性のある姿で内容を高めてほしい。私は満点に近い企業の参加を求めていきたいが、点数を見ると500点満点中441点、もう一方は435点で、85%程度である。80%を超えれば合格ラインというような基準はあるのか。


◯商業・サービス業振興課長  選定委員には100点満点で審査をしていただいているが、例えば60点以上であれば合格といったような明確な基準はない。審査基準は4つあるが、さらに細分化した審査項目により5点から10点の間で評価をしていただいている。審査項目の配点はほとんどが5点であり平準は3点であるが、選定委員の審査は皆平準以上であり、財団法人ふくい産業情報センターについては、441点ということで高い評価をいただいたと考えている。


◯山本(芳)委員  事前説明会に参加したそれぞれ3社については、申請したいという気持ちで参加したと思うので、今後、できるだけ参加しやすいような制度にしてほしい。要望である。


◯石川委員  関連である。1社では競争原理が働かないと思う。点数は高くなっているが、どうしても甘くなるのではないか。厳しくしたら、もう1回公募しないといけないことになるので、甘めではないのか。そんなことはないか。


◯商業・サービス業振興課長  今回の申請内容の審査については、専門の方、利用者の代表の方、経営関係の代表の方など、5名の選定委員に審査をしていただいた。申請の中身については、選定委員から申請者に対していろいろな指摘や質問が出された後、最終的に財団法人ふくい産業支援センターについては適正と評価されたということである。


◯石川委員  競争ではなく、1社だから言うのである。
 参考までに尋ねるが、追求の仕方については、中身にまで入り込んだ質問や調査をしているのか。ざっと文字を見ただけで流すのか、項目ごとに質問をしながらやっていくのか。


◯商業・サービス業振興課長  先ほども言ったが、審査基準は1から4まであり、その審査項目に照らし、選定委員が申請の中身についていろいろな質問をしており、実際、この1件だけで2時間半ほどの時間をかけて審査をしていただいた。
 資料2ページ、講評の審査基準2のところに記載してあるが、利用者代表の委員から、貸出施設や入居施設等の利用料金について、なるべく低く抑えるような工夫をしてほしいといった少し辛目の意見等も出ている。また、委託についても、民間目線で、例えば外部委託などでもう少し安くできないかといったような指摘もされている。
 申請の中身については、委員からいろいろな質問等があり、相当議論され、最終的に評価をしていただいた。ただ説明を聞いて、わかりましたというようなやり方ではなく、相当な時間をかけて審査をしていただいている。


◯石川委員  了解した。


◯東角委員  関連である。両方とも、ビジネス研修やIT研修をたくさん実施しているが、それぞれ目標を設定して、収支計画を出して、今回選ばれたということである。監査的な話になるが、受講目標が95%とか90%と記載してあるが、今までも大体そのような目標だったのか。


◯商業・サービス業振興課長  福井県産業情報センターの研修については、今回の受講目標は95%で設定しているが、前回は──平成18年から5年間やっているが、若干低く90%で申請があった。今回は、受講目標を95%まで上げ、研修回数も、前回は37回、今回は77回ということで相当ふやしている。先ほども言ったが、今回、研修の半分ほどは新たに企画したものを出してきており、そういったところも高く評価されたということである。


◯労働政策課長  福井県中小企業産業大学校の研修については、前回は、受講率を80%から5年間で最終的に86%に引き上げるという目標設定をしており、実績としては、目標をほぼ100%達成している。今回は、受講率を90%としており、毎年1%ずつ上げていくという目標設定をしている。


◯東角委員  もう1点、福井県産業情報センターであるが、人件費は毎年1,700万円ぐらいであるが、職員がたくさんいると思うが、こんな額で大丈夫なのか。


◯商業・サービス業振興課長  福井県産業情報センターの職員は、四十数名いるが、今回の福井県産業情報センターの指定管理に伴う人件費は、業務的な人数で言うと2.3人分の人件費とアルバイト経費2名分を含めて申請が出されている。


◯鈴木宏紀委員長  ほかに発言はないか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯鈴木宏紀委員長  ないようであるので、第84号議案ほか2件についての質疑、討論は終結する。
 次に、予算関係議案の第76号議案のうち産業労働部及び労働委員会関係の所管分について、及び第78号議案から第81号議案までの合計5件について、各委員より発言願う。


◯東角委員  第76号議案について、先ほど説明があった借換資金である資金繰り円滑化支援資金の予算枠を80億円追加して240億円まで拡充するという資金繰り対策であるが、代表質問でも我が会派から質問があったと思うが、来年3月、政府が100%保証する緊急保証がなくなると、信用保証協会は、今までこういう制度に基づき資金繰り関係なども楽にリスクなく貸していた部分があると思うが、本来の姿に戻るということは、100%から80%になり、20%は信用保証協会が持つという話ではないのか。要は、貸し渋りが起きるのではないかと感じるが、その辺はどうか。


◯経営支援課長  緊急保証を適用すると、企業に対して信用保証協会が100%保証する。緊急保証以外の場合は、金融機関と信用保証協会の責任共有という形になって、おおむね80%が信用保証協会、20%が金融機関のリスクという形になる。
 貸し渋りがあるかないかというのは、その時々の貸し出しにもよるが、金融機関にも責任があると、企業に対する貸し出しの審査が厳しくなることは明白である。


◯東角委員  8対2で責任共有ということで、20%は民間の金融機関に責任があるから、若干、貸し渋りがあるかもしれないということか。


◯経営支援課長  貸し渋りという言葉は少し悪い意味ではあるが、融資をする場合、企業の審査というのは当然であり、融資をしても返済する見込みが全くない場合は、緊急保証でも断る場合がある。貸し渋りというわけではなく、企業の経営状況を審査して融資するということである。


◯東角委員  今の話は当たり前の話であるが、きちんと前向きにやろうとしてもなかなか業績が上がらず、景気の冷え込みで需要が減っている中で、何とか維持しようと思ってやっているけれども、一般の金融機関には貸しはがし的な態度が見られる。そういった状況の中、もう少し続けてやらないとだめということで、県は資金繰り円滑化支援資金を80億円追加投入したが、それに金融機関はついてこられるのか。今まで資金繰り円滑化支援資金は伸びてきたけれども、80億円追加して240億円まであるというだけでは、今後は思ったとおりにいかないのではないか。資金繰り円滑化支援資金が出ないのがいいのか、出るのがいいのかというのは非常に難しい問題であるが、ただつくるだけではだめではないかと思う。県として、この80億円という資金の用意プラス何かソフト的な対策はあるのか。


◯経営支援課長  リーマンショック以降、金融機関や商工会議所等との意見交換会を、知事をトップとして定期的に開催し、金融機関等への協力要請を随時している。今回、融資額をふやす前にも金融機関と意見交換をしており、12月補正について協力を要請している。


◯鈴木宏紀委員長  ほかに発言はないか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯鈴木宏紀委員長  ないようであるから、第76号議案ほか4件についての質疑、討論は終結する。
 次に、産業労働部及び労働委員会関係の所管事務について、各委員より発言を願う。


◯西本委員  最初に部長から説明があったふるさと商品券は、非常に効果があったということで評価できると思うが、今後はこうした効果も生かしながら、地域の商工会等が中心となって消費喚起を促すと説明があった。今後はふるさと商品券を発行しないということだと思うが、これだけ効果がありながら、一回きりで終わらせるという理由は何か。


◯商業・サービス業振興課長  ふるさと商品券について、先ほど部長から説明があったように、それなりの消費喚起効果があったと考えている。今後は、そういったいろいろな効果を引き続き発揮していきたいということで、年末年始に向けて、9月補正予算で議会につけていただいた「ふるさと消費拡大事業」の準備を進めている。これは、各地域の商工会、商工会議所が事業主体となって計画しているが、スタンプラリーやスクラッチカードなどのイベントや共同販促事業を12〜2月にかけてやっていただくことを考えている。それとあわせて、来年の1月、2月になるが、消費者がいろいろなところへ行かなくても、そこへ行けば各地域の特産品や売れ筋商品などが買えるというような「ふるさと市場」の開催事業を予定しており、そういったもので消費喚起を図っていきたいと考えている。


◯西本委員  ふるさと商品券は、県負担額1億5,500万円の4.6倍にあたる約7億2,000万円の新たな消費に結びついているというデータが示されている。今の課長の説明は、本流から亜流とは言わないが、なぜ路線変更をする必要があるのか。今、県内経済はかなり厳しいので、これだけの効果があったら、もっと額をふやし、拡大してでも取り組むべきではないのか。これをしない理由は何か。もう十分だということか。


◯商業・サービス業振興課長  消費拡大については、ふるさと商品券でプレミアムをつけてお得感を出したということで、効果があったと考える。しかし、今後も消費拡大を図るためには、各地域の事業者の方にも自主的にいろいろな活動をしていただくことも必要ではないかということで、先ほども説明したが、9月補正予算のふるさと消費拡大事業で、共同販促事業やふるさと市場事業を実施することを予定している。今までは、県が10%のプレミアムをつけてお得感を出していたが、今後は、事業者が消費者に対していろいろなサービスを提供することにより、消費拡大につなげていきたいという考え方で進めていく。


◯西本委員  すとんと腹に落ちないが、言いにくいようなので、私から申し上げる。恐らくこういう制度はお金持ち優遇であり、持っていない人から見ればどうなのかというところがあったのかと思う。持っている方は持っているので、持っている方に使ってもらって経済を活性化すればいいと思う。部長いかがか。


◯産業労働部長  ふるさと商品券の実施にあたっては、県議会においても当初予算編成のときにいろいろ議論いただいた。こういったものについては、成果を検証する必要がある。1万円で1万1,000円ということで、1,000円分は県の税金から使われる方に給付するという形であるので、結果をもとに今後は考えるということである。今回こういう成果が出たので、次年度以降こうした取り組みをどうするのか、経済情勢に応じてどういう形で消費喚起策をやっていくのかということについては、今後改めて議論する必要があると思う。
 ただ、昨年政府が行った定額給付金やこういうプレミアムをつけるものについては、永続的ではなくカンフル剤的に喚起策ということで実施するものであるので、その時期、タイミングを十分考える必要がある。
 あわせて、地域で買い物をしていただくようにプレミアムをつけるというものは、全国的にほかのところを見ると、事業者が継続的にプレミアムをつけながら顧客を確保していくという取り組みもある。また、それらに対して、商業振興という意味で行政的支援をしているような事例もある。
 だから、来年度に向けて、経済雇用対策をどのようなやり方で進めていくべきかということについては、県内の経済情勢はまだまだ厳しいけれども、昨年、一昨年とは少し状況が変わってきていると思うので、状況を見ながら新しい対策を講じていきたい。ふるさと商品券については、これで終わりか、来年か再来年に実施するのかどうかについても、引き続き皆さんからいろいろな意見をいただきながら検討していきたい。


◯西本委員  時期、タイミング等をはずさないようにしてほしい。


◯石川委員  敦賀港のコンテナ貨物量が大きく伸びており、今後は、敦賀港の特色ある航路にJR貨物のネットワークを組み合わせた国際一貫輸送などによる利用企業の拡大を図ると部長から説明があったが、現在、JR貨物の敦賀港線は止まっているが、あれを生かすということか。


◯企画幹(企業誘致・港湾利活用)  委員言われるとおり、現在、敦賀港線は止まっている。先ほど部長から説明があった一貫輸送については、南福井から敦賀港までトラック輸送をしているので、当面はこれを活用することになると思う。


◯石川委員  それでは部長の考え方と全然合わない。どのように復活させるのか。


◯企画幹(企業誘致・港湾利活用)  まず、貨物量をふやすことが敦賀港線の復活につながると考える。


◯石川委員  海上貨物のコンテナは大きく、JR貨物のコンテナは小さいということで、大きさが違うが、それをどう生かすのか。


◯企画幹(企業誘致・港湾利活用)  JR貨物のコンテナは大体ゴトコンと言われる5トンコンテナであり12フィートコンテナである。敦賀港から出しているコンテナはTEUと言われる20フィートコンテナとFEUという40フィートコンテナの2種類あり、ゴトコンを3つあわせて40フィートに入れるラックコンテナという形がとれる。そのラックコンテナに入れてコンテナ船に乗せる、あるいはRORO船であれば12フィートコンテナのままでも乗せられるので、どちらかを選択することになる。


◯中川委員  部長からの報告を聞いて、産業労働部はすごく頑張っているという感じがした。大変結構だと思う。特に有効求人倍率が0.9倍に上がったということはすばらしく、頑張った成果があらわれていると思う。
 そこでお聞きするが、嶺南と嶺北の有効求人倍率はどうなっているか。


◯企画幹(経済・雇用対策)  10月の有効求人倍率であるが、先ほど申し上げたように県は0.9倍であり、嶺南地域が1.25倍、ちなみに丹南地域で0.86倍、奥越地域で1.02倍、福井・坂井地域で0.92倍となっている。


◯中川委員  嶺南が一番いいということであるね。
 それで、企業誘致の話であるが、小浜市へのデータセンターの誘致に成功したということは、非常にすばらしいことである。今までは企業誘致というと嶺北ばかりで、久しぶりに嶺南に来たということで大事だと思うので、その点について話をしたいと思う。まず経緯を教えてほしい。


◯企業誘致課長  これについては、昨年度から訪問して、今年度から本格的に交渉に入ったという状況である。


◯中川委員  最終的に何名程度の人を雇用するのか。


◯企業立地推進室長  日本ユニシスの件であるが、最初は保守管理要員として技術屋が5名程度だが、最終的に2万平米にサーバーなどが詰まると数十人ということを聞いている。


◯中川委員  ほかにも嶺南に企業が来る予定はあるのか。


◯企業誘致課長  引き続き、嶺南、嶺北を含め、県下に企業が来るように頑張っていきたいと思っている。嶺南地域は電気料が割安であるので、企業にとってそういった優位性はあると思う。


◯中川委員  有効求人倍率は高いが、よろしくお願いしたいと思う。
 それから先ほどの西本委員の質問と関連するが、私はふるさと商品券のようなものは、部長が言われるように、経済が非常に悪いときに、経済をアップさせるために例外的に発行するものだと思う。基本的に税金であり、税金のばらまきである。国や県の借金が非常にふえる中、ふるさと商品券というものの発行については、極めて慎重になるべきだと思う。
 もし、補助金を出すならば、例えば、リフォームや県産材使用に対する補助金である。なぜかというと、補助金の額が少なくて、百倍ぐらいのお金を使うので経済効果が強い。しかし、ふるさと商品券の場合は、10倍なので余り経済効果がない。だから、補助金を出すならば、農林水産部の所管になるが、リフォームや県産材使用に対する補助金に回してほしいというのが私の考えである。部長どうか。


◯産業労働部長  今の話のように、資金繰りの支援や当面の雇用対策は必要だが、需要を生み出す対策が非常に重要だと思っている。中川委員が言われたようなところで、例えば、9月補正予算でお願いしたが、住宅を建てた子育て家族に対して、今の金利は少し安いが、住宅ローンの負担を少し応援しよう、あるいは中小企業が今少し動き出しているが、設備投資で機械を1台入れるために借りる資金の金利を少し応援しようということを始めている。ニーズも出てきているので、まずそういったことをやりたいと思う。
 また、先ほど西本委員から話があったように、消費についてもカンフル剤として、ふるさと商品券を実施した結果が出ているので、今後、県内を含め、国内の経済情勢がどのように推移するかを見極めた上で、そういったところについては、皆の意見を聞きながら慎重に判断していくことが必要だと思う。


◯松田副委員長  日本ユニシスについてもう少し聞きたい。日本でも有数の4番目ぐらいの企業ということだが、今まで福井県にはない新しい成長分野の企業立地であり、非常にすばらしいと思うが、先ほどの答弁で、嶺南地域は少し優遇があるということだったが、その辺が決め手になったのか。
 それから敦賀市に売れていない工業団地があると聞いているが、小浜市に行ったのには何か理由があったのか。2点伺う。


◯企業誘致課長  広い土地があったこと、原子力発電所があり電力が安定的に供給できるということが決め手となったというのが日本ユニシスの言葉である。


◯松田副委員長  安定供給もそうだが、料金が少し安くなるという部分は、敦賀市ではだめだったのか。小浜市の場合は安くなるということか。


◯企業誘致課長  嶺南地域の電気料だが、大体8年間は半額近くになる。8年間を過ぎると、もともと15%ぐらい安くなっている電気料がずっと続くという状況であり、敦賀市も小浜市もさほど差はない。


◯松田副委員長  立地している原子力発電所などの関連で、立地場所によって優遇措置に少し差があるということか。


◯企業誘致課長  立地等、隣接の状況により多少差があるし、電源地域以外とでは大きく差があるということである。


◯松田副委員長  嶺北には優遇制度がないということで、新世代のIT産業やエネルギー関係などの企業立地は多少難しくなるが、これからは嶺南中心になるということか。


◯企業誘致課長  嶺北地域にはテクノポートやあわら市の産業団地がある。必ずしも電力を使う企業ばかりではないので、立地条件に合えば、嶺北にも企業が来てもらえるということである。


◯松田副委員長  経済新戦略の説明をいただいたが、積極的に推進をお願いしたい。


◯山本(芳)委員  ふるさと商品券の成果の議論だが、先ほどから西本委員、中川委員、松田委員も言われていたが、景気の活性化は消費を促すことである。今回のふるさと商品券は一定の効果があったと部長から報告があったが、県がプレミアムを10%つけたことによりにぎやかな市場になったと思う。ふるさと商品券の使用に伴う消費総額は、商品券使用額の1.25倍、新たな消費に結びついた額は、県負担額の4.6倍ということでいい結果が出ている。これからは商工会等が主体となり頑張ってもらわなければならないというような部長の説明であったと思うが、商工会、中小企業、商店街など商売をしている方の足腰はまだまだ弱いので、県が知恵を絞って、こういった制度を引き続きやってほしいと思う。今後の姿勢を聞きたい。


◯産業労働部長  委員が言われるように、消費については、購買意欲がないことには、生産する方、商売する方、皆事業が進んでいかないので、需要を生み出すということを苦心して進めてきている。そういう中で、ふるさと商品券の成果というものは一定のものがあったと我々も考えている。
 先ほども話したように、これを恒常的に実施するわけにはいかないが、今年度はその成果が出たので、次年度以降、こうした対策を実施するかしないかについては、状況に合わせて改めて議論したいと思う。最終的には、事業者、特に商業者がみずから意欲を持って商売をしてもらうことが重要である。
 そのために、今回、年末年始に、商工会等が実施する販売促進キャンペーンや消費者が買い回りをせずにまとめて商品が買えるようなサービスをする「ふるさと市場」の開催について、県が約6,500万円の支援をするなど、当面はそういったお金の掛け方で少し応援していく。今後は、商業者の皆さんともよく相談して、どういった形で活気づけるのがいいのかということを検討しながら、次年度以降の対策を考えていきたいと思っている。


◯山本(芳)委員  よくわかった。今後も消費拡大に向けて努力していただきたい。


◯西本委員  経済新戦略であるが、先ほど部長から説明があったように、おおむね10年先を見越して当面5年間の戦略プログラムということで、非常に期待をしているし、いいものができたと思っている。ただ知事の言われるように、これをいかに実行に移していくかが大事である。1年ほど前、「福岡ニューディール」がどんと新聞に出てうらやましかったので、これもどんと出してほしい。
 これは案であり、これからまとめ上げていくということで中身については触れないが、1点だけ聞く。この経済新戦略とエネルギー研究開発拠点化計画の国際原子力人材育成センターとはどう関連するのか説明いただきたい。
 というのは、福井経済同友会の提言によると、今建設中あるいは将来も含めて、アジアで440基の原子力発電所をつくることになるだろうということであるが、そうなると必要なのはやはり人材である。つくる人材、メンテナンスの人材、行政の人材など、いろいろな人材が必要になってくる。福井県は40年を超えて原子力発電所を持っており、40年間のノウハウ、人材などの蓄積があるわけである。それを全世界、これから建設する地域に売っていく必要があると思う。そのためには人材を育成するための受け入れをする必要がある。
 これは、当然ふげんを含め15基の原子力発電所を持っている嶺南でやるべき問題であると思う。そこで、産業という観点で考えると、これからハード面、ソフト面、いろいろ出てくると思う。そういうときに、人材の受け入れ、育成をしっかりしてほしい。立地地域で受け持つところ、準立地地域で受け持つところ、いろいろな広がりが出てくると思う。これは、経済人も努力していると思うので、最初に申し上げたように、経済新戦略とエネルギー研究開発拠点化計画の国際原子力人材育成センターとの関連を少し説明してほしい。


◯企画幹  重要な指摘である。経済新戦略は、地域ごとに特色を生かしながら、いかに環境エネルギー等これから支援の広がっていくところに取り組んでいくかということを、産業面の観点を中心に記述したものである。
 委員指摘のとおり、原子力人材の確保も非常に重要だと思っている。経済新戦略の資料44ページ、新「福井クールアース」環境・エネルギー産業化プロジェクトを立ち上げ、今のクールアースを発展させたいと思っているが、その中で我々が特に思っているのは、産学官による研究開発である。これは、既にいろいろな原子力関連の技術、例えば、電気を使って液体燃料をつくるような会社が出てきているし、嶺南地域では、ボイラーからヒートポンプに転換してトマトをつくるというような実証を展開するところが出てきている。それに加えて、高度産業技術・研究人材育成や事業化・産業化をより大きく促進したいということが、この「新」という部分に込められている。
 その中で特に高度産業技術・研究人材育成については、日本は加工貿易国であり、そういう意味で福井県にとって一番の資源は人なので、今後は人材を育成する。その際に国際的に原子力人材を集めて、産業化を促進するというのは非常に重要な指摘であると思う。資料にも少し記載しているが、こういった内容も含め、より一層原子力人材の育成を図っていく。エネルギー研究開発拠点化計画で位置づけられているものを活用する形で、産業化していくための連携をしっかり取っていきたいと考えている。


◯西本委員  これ以上深く掘り下げないけれども、資料54ページのプロジェクト推進工程表をもう少ししっかり進めほしい。
 嶺南──原子力発電所の立地地域は、ここ何十年、いろいろな悩みの中で原子力というものを支えてきたわけだから、県としてもしっかり取り組み、ある意味では立地地域、準立地地域の壁をなくし、これからは、嶺南が原子力を誘致してよかったと真に思えるようになっていくものと私は期待している。しっかりもんで出していただき、さすが福井県というようにしていただきたい。期待しているので、よろしく願う。


◯石川委員  関連である。エネルギー研究開発拠点化構想は4年前に立ち上げた。当時は本音をぶつけて終わるという感じもあり、その点について追求したこともあった。西本委員が言われるように、エネルギー関係の力はすごいものがあると思う。だから、もっと推進するには、継続も大事であるし、地元も産業界も積極的に取り組まないといけない。ただ、地域に偏りのないように理事者がきちんと判断しなければならない。今やっと目が覚めてきたような感じであるので、しっかりやってもらいたいと思うが、部長はどのように考えているのか。


◯産業労働部長  西本委員と石川委員から経済新戦略の中、特に産業構造のところでの嶺南の話をいただいた。大事なことは二つあり、一つはバランスのとれた産業構造を考えなければならないということ、それから、福井の持っている特色、使える資源をどう生かしていくかということである。
 例えば嶺南で言うと、クリーンなエネルギーを供給している。石川委員が言われたように、数年前はエネルギーの産業としての需要がまだ将来の話で進んでいたが、一昨年、地球温暖化の問題から環境ビジネスが非常に大きな市場として急激に広がってきている。そうなると、例えば電気自動車を走らせる場合も、石炭、石油による電力供給ではだめということで、クリーンなエネルギーで供給することが非常に重要になってきている。そうすると、その地域が一つのモデル地域として生まれてくるということで、地域づくりと産業化の関連性が高まってくる。嶺南地域は、一つの世界的なモデルになっていく地域ということで、エネルギーということを強調してやっていく必要がある。
 あわせて、嶺北にも、今まで築いてきたものづくりの技術──繊維、眼鏡を含めたさまざまな人と一緒に技術というものがある。これはほかの地域にはないし、今つくろうとしてなかなかできないので、そういったものをいかに生かしていくかということを進める。また、特定の大きな企業だけでは、よくあるように自動車が海外にシフトして、バランスが欠けて急激に産業構造が崩壊する恐れがあるので、地域の中でいろいろな方が働く場所、平均のとれた産業構造をつくっていく必要がある。そのために、製造業、IT関係のデータを供給する企業、そこを支える建設関係、産業、商業関係、サービス関係などがあわせて立地される必要があると思う。こういったところを重点的に念頭に置き、福井県のいいものを使いながら、バランスのとれた産業構造をつくっていくということを、少し時間はかかるかもしれないが、経済新戦略の中でできることを一つずつ着実にやっていくことで進めていきたい。


◯石川委員  40年の年月をかけ、やっとここに来たというのが現実であると思っている。バランスは大事だが、原子力産業の地域が、この4年間でさま変わりすると期待している。先ほど松田副委員長から産業団地の現状について質問があったが、原子力発電所を誘致している地域は、電気料も半額であるし、40億円の電源三法交付金もあるし、これから先、まだまだ変わってくると思う。それに、福井県や地元がしっかり目安をつけていかないと、こだわりだけでは前へ行かないと思う。だから、西本委員が言われるように、嶺南地域は4年間で大きくさま変わりすると思う。大きな期待をしているので、思い切った政策を踏み出してほしい。


◯東角委員  未来ある嶺南地域の非常に明るい質問でうらやましい限りである。北高南低が、石川委員の言われる南高北低になりつつあるのかと思う。いっそのこと拠点を嶺南に持っていって集中投下した方が、福井県としては栄えるような気がする。北の方は段々さびれていって、私の地元には斜陽産業と言われる繊維産業と建設業ぐらいしかなく、いつも暗い投げかけばかり聞いている。
 先ほどの質問の続きになるかもしれないが、9月補正で組まれた緊急住宅取得促進利子補給事業はもう始まっていると思うが、状況はどうか。


◯労働政策課長  利子補給の申し込み状況であるが、これは10月5日以降に新築される持ち家ということで、11月末現在、注文住宅を建てる場合で55件である。


◯東角委員  地元の方が建てられる新築戸数と比べ、大分少ない気がする。まだ、その辺のPRが行き届いていない部分もあるのかもしれない。
 それともう一つ、10月5日以降に建設したということなのか、登記したということなのか。その辺、複雑な部分があったと思うが、現場でのトラブルはないのか。


◯労働政策課長  対象住宅は、10月5日以降に着工される持ち家住宅になる。事前に金融機関や建築事業者等へ説明をしており、問い合わせがあった場合もそのように答えているので、現時点で特に大きなトラブルは聞いていない。


◯東角委員  微妙だと思う。お金を借りたときの利息に対しての利子補給だから、着工時点では、お金を借りるということや返済が始まらないということがあるかもしれない。10月5日以降着工とするのがいいのか、どこかで切らないといけないので難しい問題だが、少し柔軟に対応することはできないのか。


◯労働政策課長  これは緊急経済対策ということで、今後住宅を新築される方に対する利子補給ということで設定し、10月5日以降に建てられる家について申し込みを受け付けしており、利子補給の申請は住宅ができて登記がされた時点で出してもらうことになっている。今年度の実行予算は何も持っていない。9月補正では来年度の債務負担分として出しており、実際の利子補給は来年度以降になる。


◯東角委員  当然そうだが、申し込み可能なのは10月5日以降ということだね。現場の声もいろいろあると思うので、そういったことも配慮して進めてほしい。
 それと、住宅投資の話だが、ここに来て大分上向いてきたが、それはなぜかというと、旧住宅金融公庫──今でいう住宅支援機構がフラット35を出したからである。9月議会でも言ったと思うが、この辺の福井銀行や信用金庫といったプロパーの住宅貸し付けは、本人の年収や勤め先なども勘案して、結構厳しく審査をしている。しかし、福井県は、共稼ぎで働いているが、奥さんは正社員ではなくパートという方がかなり多く、パートを望む方も多い。パート収入は長期的に固定されているにもかかわらず金融機関は見てくれなかったが、住宅支援機構が出したフラット35はパート収入も見るという形になっており、物すごく伸び出した。
 住宅支援機構は、以前のように直接やらず、その辺の福井銀行や信用金庫が取り扱っている。今までは所得制限のことを厳しく審査していた一般金融機関は、住宅支援機構がフラット35をやり出したので、手のひらを返したようにそちらへ移っていって手数料収入だけを求めるようになった。私から見ると何だったのかと思う。若い人たちが家を建てるのを、地元に根づいている金融機関がしっかり応援しないといけないのではないかという話や奥さんの収入は当てにならないから入れられないという話をしたが、これは国の資金だから乗りかえた。地元の金融機関は非常にいいかげんであり、リスクを担がないが本当にそれでいいのか。
 今は住宅の話を出したが、中小零細企業に対してもそういうことである。だから、幾ら知事が頭取を集めて、貸しはがしや貸し渋りはいけない、県も借換資金を用意したから頼むと言っても、我々はきちんとやっているという答えしか出ないと思う。一般の金融機関は、はっきり言って中小零細企業を捨てようとしている。だから、知事が説明しているというだけではなく、根っこの状況をもう少ししっかり把握してほしい。一般民間企業だから、県は口が出せないところもあるかもしれないが、私は金融機関というのは公的機関と考える。地場の金融機関だから、その辺をもっと真剣に考えてもらわないと、これから相当なダメージを与えていくのではないかと思う。悪質なものは別としての話であるが。私の周りにいる企業家に聞くと100%口をそろえて同じようなことを言う。答弁はできないかもしれないがどうか。


◯産業労働部長  金融機関、中小企業あるいは住宅の話もあったが、地域の企業を支援していくという姿勢の問題になるかと思う。福井県に限らず日本全体の問題かもしれないが、金融破綻があってから金融の経営健全化がかなりシビアに進められる中で、それぞれの金融機関が経営安定のためということで、国全体としてそういう動きがあったのかもしれない。ただ、そういう中にあって、政策的なものとして緊急保証やフラット35といった形で、中小企業の方や住宅を建設する家庭に対する優遇制度を設けながら、何とか日本経済の立て直しを進めている。
 今後については、私どもはこの新しい戦略を立てるに際して、金融機関や地元の方ともいろいろ話をしている。できる限り金融機関の力も借りながら、金融機関の最終的な取引先である中小企業が元気にならなければいけないということで、具体的な話もしながら、新しい政策について、金融機関みずからも何か考えていただくようなことをいろいろ話している。東角委員の言われるように、実際、中小企業は資金繰りが非常に厳しく、地元の金融機関や行政の応援についていろいろな意見があると思うので、こういった声は十分聞きながら、あわせて、これからの経済支援策は、地元の金融機関とも協力して進めていくように十分留意していきたいと考えている。


◯東角委員  私からすれば、昔の金融機関と違って、モラルがすごく低下してきたとはっきり感じる。リスクヘッジばかりして、役目を忘れてきたと思う。一時あったと思うが、年末、年度末にかけて、貸しはがしや貸し渋りのような動きに対しての相談窓口はないのか。


◯経営支援課長  今年度も年末年始向けの経営相談窓口ということで、経営支援課内に相談窓口を設置している。それから、産業支援機関の商工会議所、ふくい産業支援センター、信用保証協会、そういった機関においても年末年始の窓口を設置している。


◯東角委員  よろしくお願いする。
 少し話題を変える。私の周りにレースや縫製など繊維関係の仕事をしている方がたくさんいる。そういった方々に経済新戦略を説明しているが、日本にはマーケットがなく、アジアに行かないといけないということで、繊維、農業、建設業などの方が、人がたくさんいる新しいマーケットへ何とか進出したいと思っている。ここにいてもつぶれてしまうなら、思いきり一生懸命やりたいという方がたくさんいる。
 経済新戦略でふくい貿易促進機構をつくっていろいろやっていく計画になっているが、この一つである貸しオフィスについて、大体いつごろ、どのようにやるというような予定は具体的には見えてきていないのか。


◯企画幹  ふくい貿易促進機構であるが、貸しオフィスについては、例えば、県が持つ形になるのか、民間を活用する──例えば、大連で貸しオフィスを運営している民間業者と連携していくなど、そのやり方については、今後詰めていく問題である。あわせて、今後の工程表はきちんと記載したいと思っている。これから検討していくということである。


◯東角委員  みんな結構急いでおり、早く進出したい、糸口を見つけたいという方々ばかりである。初めから誰もそんなに大きくするつもりではなく、小さな箱からでいいから、いろいろな支援やアドバイスを受けながら進めたいという方々が多いので、早急に進めていただきたい。


◯玉村委員  東角委員の話題に関連して質問する。部長から報告があった中国での展示商談会について、北陸3県繊維産業クラスター協議会で実施したということだが、福井県から参加した企業はどのくらいあったのか。また、中国マーケットで200社600人というのは多いのか少ないのかよくわからないが、その辺の背景、それから11月3日からという時期はどういう理由なのか。その辺を詳しく教えてほしい。


◯地域産業・技術振興課長  中国での市場開拓事業であるが、北陸3県でやっている繊維産業クラスター事業の一環として実施した。11月3〜5日の3日間にわたって独自の展示会「北陸テキスタイル展in上海」と銘打って、上海マートというテキスタイル関連の問屋を中心としたバイヤーが集まっている大きなビルの一つのブースを借りて実施をした。福井県からは6社、富山県1社、石川県3社が、約1,000点を出展した。来場者については、600名、200社に来てもらった。上海マートは、先ほど申し上げたように、繊維関係のいろいろな関連業者が集まっている大きな集団のビルなので、そこを取り仕切っている上海マートの代表の方に、関連会社に声をかけていただいた。関係のない方が来ても余り意味がないので、繊維を買いたいと思っている業者の方を中心に呼んだということである。
 この時期を選んだのは、前から来年の秋冬ものということで企画してやっていたが、北陸3県繊維産業クラスター協議会が、常設展を9月13日から来年3月31日までの半年間同じ場所で開いており、その中の一定期間を独自の展示会ということで、企業の方も上海へ行って直接商談するという形で実施した。11月というのはそういうことである。


◯玉村委員  時期の問題については、200社というのが多いのか少ないのかということにかかわるが、ことしは上海万博をやっていたので、もっと早くやれば集まりやすかったのではないかという気がした。また、来年度の素材ということになると、もっと早い方がよく、9月、10月ぐらいまでだと思う。その辺のところをよく検討したのかという気がした。
 もう一つは、中小企業がこちらから海外まで行こうとしても、参加費を負担してまでというのはなかなか行きにくい。その辺の条件はよくわからないが、海外の商談会に行って販路開拓したいと思っても、なかなか参加しにくいと思うが、その辺はどうだったのか。


◯地域産業・技術振興課長  11月3日という時期については、委託業者と話をして、上海万博期間中はそちらへ客が流れるので外した方がいいという話を受けて、それが終わった時期を選んだ。
 それから、参加する会社の負担の話だが、先ほど少し申し上げたが、9月から半年間やっている常設展については、こちらからの送料なども協議会で負担しているので一切お金はかからない。
 3日間開催した北陸テキスタイル展についても、展示品の送料等はすべて協議会で負担しているが、企業の方がこちらから向こうへ商談に行く旅費などは各企業の負担である。委員言われるように、本当に小さい企業はそこまでして行くことは難しく、結果的に福井県は今申し上げた6社の参加ということになったが、経費的な面では旅費以外はかからないという形でやっている。


◯玉村委員  わかった。時期などもよく研究して、今後も実施してもらいたいと思う。繰り返すが、業者が参加しにくい状況もあると思うので、できるだけ援助などについても検討もしてほしいと思う。
 また、一般質問でも言ったように、今、中国は富裕層がどんどん出てきて、関心が、食と健康になってきている。少々高くてもいいものを買うようになってきており、窓口は必要だと思うので、どんどん出かけていき、繊維だけでなく、非常に厳しい福井県の地場産業である漆器や打刃物なども、積極的に働きかけてほしいと思う。
 以前、台湾に行ったら、日本のデパートにおいて、日本で有機栽培をした野菜や果物を高く売っていた。そういうマーケットがあるわけだから、そういったことも検討しながら、企業が元気になるような応援もしてほしいと思う。


◯東角委員  関連である。チーム福井としてアジア戦略をやっていくわけだが、福井県は浙江省と関係があることから、大体上海を拠点にすると思う。先日、坂井市も使節団が行ったが、坂井市は上海と杭州の間にある嘉興市と友好都市を結びつつある。あわら市も交流都市があるなど、浙江省の都市と連携を持っている福井県の市町が幾つかあると思う。多分、市町では商工会、観光協会、行政含めて何らかの糸口をつかみたいと模索している。そうすると、その辺も一緒になって引き連れていく、連携を持たせるということを今から始めておかないと、目があっちを向いたり、こっちを向いたりではだめである。また向こう側のことも考えたときに、嘉興市などあの辺はほとんどが経済特区になっている。これに関して市町との連携はまだしていないのか。


◯企画幹  経済新戦略会議の中でも、委員から、市町がやっている関係、向こうの省と福井県の関係等、特定の関係を持っているところとそれ以外とでは進出の度合いが全然違うという議論があった。何かあったときにすぐに対応してくれるかどうかが全然違うので、委員指摘のとおり、上海や浙江省との連携を強化していくのは当然ある。一番市場が大きくなっているので、そのあたりを中心にしたい。私も11月、繊維関係で上海に行ったが、日本のもの、いいものに対する要望は強い。
 市町との連携については、市町と意見交換も始めており、その中で、こういった話についても情報をいただき、盛り込む形でやっていきたいと思っている。あまりばらばらに行ってもよくないし、市町とうまく連携を取っていきたい。


◯東角委員  どちらかと言うと、プロは県に育っているわけであり、県が引っ張って形を見せてあげないと難しいと思う。特に坂井市などはまだまだ弱いので、引っ張っていってもらいたい。
 よく考えると、我々だけが中国の嘉興市や杭州市などと交流しているわけではなく、全国各地にそういう交流都市はあり、例えば、嘉興市の場合では、静岡県の富士市がそうである。器がでかく、企業がたくさんあるところだから、チーム福井としてやる以上は、日本国内の敵にも勝たなければならないという部分を絶対忘れずに進めていくべきである。そうしないと、中国人は上手で、てんびんにかけたりするわけだから、そういうことも踏まえた戦略を練って、チーム福井としてやっていくようにしていただきたい。


◯山本(芳)委員  首都圏の販路拡大について、ふくい南青山291の4〜11月の売上高が、前年に比べて18.6%増加したと部長から報告があった。首都圏の販路拡大について、本腰を入れてやっていただいていることを本当にうれしく思っている。人口の多い首都圏に販路を求めていくべきであり、福井の食の販売を強化したいという報告もあった。東京の人に聞くと、福井県は豊富な食材があるとのことである。特にソバ、新米のコシヒカリ、三国のラッキョウなどは非常に人気がある。
 それで県は、ふくい南青山291の委託事業者を公募したところ、6社から提案があり、株式会社アサツーディ・ケイを委託先候補者として選定し、年内を目途に業務委託契約をしたいということだが、この会社は、どこの県で、どのぐらいの資本金で、従業員など内容的なものがわかったら少し教えてほしい。


◯経営支援課長  業務委託契約をする株式会社アサツーディ・ケイは東京にある広告代理店である。三大広告代理店は、電通、博報堂、ADKであるが、広告代理店としては第3番目の会社である。本社は東京の東銀座にある。東証の一部上場企業である。


◯山本(芳)委員  よくわかった。年内に契約締結するのか。


◯経営支援課長  その予定である。


◯鈴木宏紀委員長  ほかに発言はないか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯鈴木宏紀委員長  ないようであるから、所管事務の調査は終結する。
 これより採決に入る。
 まず、付託議案3件を採決する。採決は一括して行う。
 第84号議案、第93号議案、第94号議案を原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願う。

      〔賛成者挙手〕


◯鈴木宏紀委員長  賛成全員である。
 よって、第84号議案ほか2件は原案のとおり可決することに決定した。
 次に、議長より調査依頼のあった予算関係議案のうち、産業労働部及び労働委員会関係の所管分については、「適当である」旨、報告することに賛成の方は挙手願う。

      〔賛成者挙手〕


◯鈴木宏紀委員長  賛成全員である。
 よって、本件は「適当である」旨、報告することに決定した。
 以上で、産業労働部及び労働委員会関係の審査を終了する。
 ここで休憩する。午後1時より再開する。

                              〜休  憩〜

               観光営業部関係


◯鈴木宏紀委員長  休憩前に引き続き委員会を開く。
 これより、観光営業部関係の審査に入る。
 それでは、議長から調査依頼のあった予算関係議案及び所管事務の調査についてを一括として議題とする。
 理事者より議案の説明を求める。
 なお、特に報告すべき事項等があれば、あわせて報告願う。


◯観光営業部長  本常任委員会に付託されているのは、観光営業部関係の予算関係議案であるのでよろしくお願いする。
 それでは、観光営業部における報告事項について申し上げる。
 初めに、ふくいブランドの推進について申し上げる。
 インターネット検索サイト運営会社「エキサイト」とは、昨年度より、インターネットを活用した定住促進について連携しているが、このたび、福井版ポータルサイト「エキサイト福井」の開設を実現することができた。このサイトでは、通常の検索に加え、ふくいブランドや観光・イベント情報、県内ニュースなど、福井の情報を一元的に入手できるほか、ホテル、旅館等の予約ができるもので、都道府県との連携では全国初である。今後、本県出身者やブランド大使等にこのサイトの活用を働きかけ、福井を応援してくれている人たちとのネットワークを強めていきたいと考えている。
 また、白川文字学の全国発信については、本年4月から、ふくい南青山291において公開講座を開催してきた。こうした活動が実を結び、子供たちへの漢字教育を行う文化教育サポーターズが主体となり、東京都の文京区民センター内に白川文字学の発信拠点が開設された。白川文字学に関連する書籍や各種資料の展示、白川文字学を活用した漢字教室などが開催されている。今後、白川文字学の学習の輪をさらに広げていけるよう、新たな事業展開を検討していく。
 恐竜については、企業との連携によるPRや全国メディアでの発信を強化してきた効果もあり、本県の代表ブランドとして浸透し、恐竜博物館への入館者も50万人を超える勢いとなっている。今後は、このブランド力を観光誘客につなげるため、例えば、恐竜博物館と嶺南地域の観光地とのセットプランを企画・提案するなど、旅行会社への営業活動等を強化していく。また、先月11日、恐竜を活用した新しいビジネスの可能性を探るため、福井恐竜ビジネス研究会を開催した。県内外から42社、60名の参加をいただき、新ビジネスの企画開発などを手がけるデザイナーから、恐竜を活用した商品企画のヒント等をもらった。今後、民間企業の皆様と共同で、恐竜関連商品の開発などを進め、ビジネスを通じた恐竜ブランドの認知度向上に努めていく。
 夜間景観づくりについては、まちなか関係者と協力し、11月26日からイルミネーションを行っている。このイルミネーションに対する県民の皆様の評価も踏まえ、年内に夜間景観に対するコンセプトをまとめ、本格的な夜間景観づくりにつなげていきたいと考えている。
 次に、大河ドラマ「江」を生かした展開について申し上げる。
 「江〜姫たちの戦国〜」は、いよいよ1月から放映が始まる。県では、これまで、東京での三姉妹ラッピング電車の運行や明治大学でのフォーラムの開催により、「江」と福井のかかわりが深いことを積極的にPRしている。また、現在、常高寺のお初の墓所までの遊歩道や金ケ崎城跡などの歴史案内の整備も行っており、受け入れ体制も整いつつある。
 市町においても、徐々に盛り上がりを見せている。小浜市では、お初や京極高次に扮した宣伝隊が結成され、観光客のもてなしを行っているほか、敦賀市でも、「『江』敦賀歴史浪漫事業実行委員会」が設立され、金ケ崎城跡を拠点にした新しい観光ルートの創設などの検討が始まった。また、福井市でも、12月中旬、柴田神社に三姉妹の彫像が、1月からは、駅前商店街にお市茶屋が設置されることとなっている。
 今後は、放映を契機に、いかに観光客を誘致していくかが重要である。JRの新快速列車を活用し、敦賀市の金ケ崎城跡や長浜市など、「江」ゆかりの史跡等をめぐるお江列車ツアーや県立美術館での特別展「江」の開催、出演者によるトークショーなど、関連イベントを市町と協力し、次々と実施していきたいと考えている。
 また、三姉妹のキャラクターを企業の商品等に活用してもらう取り組みも進めている。現在、土産品や旅行商品など県内外から47件の申請があり、うち30件が商品化されている。今後も、事業者に対し、幅広く活用いただけるよう働きかけていきたいと考えている。
 次に観光振興について申し上げる。
 県内主要観光地の平成22年10月末現在の入り込み数は、一乗谷朝倉氏遣跡が昨年比35%増の約65万人、大野市のまちなか観光が同じく25%増の約51万人となっているが、あわら温泉や東尋坊など、昨年を下回っている観光地もあり、全体としてはほぼ昨年並みとなっている。
 今後、さらに観光を振興していくためには、県、市町、民間、県民が、「観光は産業を活性化させ、地域に活力を生み出す」という認識を持つことが重要である。あわら温泉では、あわら市観光協会が一般社団法人化し、第3種旅行業の登録を行うなど、観光振興の旗振り役として活動を始めた。また、石川県境と連携した旅行商品の開発や地産地消の推進など、観光関係者のみならず地元を挙げた誘客活動も始まりつつある。敦賀市でも、お江関連商品の開発を行政、観光事業者等が一体となって進めていくこととしており、今後、こうしたビジネスや地域活動を拡大し、官民一体となって観光のまちづくりや観光関連産業の振興につなげていく。
 観光地のレベルアップも大切な課題である。現在、あわら温泉、東尋坊、永平寺門前の整備などについて支援を行っている。また、嶺南地域においては、舞鶴若狭自動車道が、来年夏ごろに小浜インターまで、平成26年度には全線が開通する予定となっており、嶺南ならではの特長を生かした観光資源を整備、連携させ、観光客の増加、観光消費額の拡大を進めていくことが重要である。今後は、小浜のまちなかや敦賀港エリアなどの観光拠点を強化する若狭湾岸ハイウェイプロジェクトなども強力に進めていく予定である。
 次に、海外からの誘客について申し上げる。
 10月13日、14日の両日、知事と県観光連盟の会長が台湾を訪問し、教育部長や観光局長、旅行エージェント等に対し本県への誘客等についてのトップセールスを行った。本県への教育旅行の送客について協力の約束を得たほか、嶺南での漁業体験など、福井ならではの体験や史跡めぐり、あわら温泉を組み入れた商品の企画開発・販売等について確約を得たところである。これらの営業活動の効果もあり、先月8日には、台湾の高校生約40名が本県を訪問し、若狭町での漁業体験、梅ジュースづくり、美方高校との学校交流などを行った。このほかにも、旅行社数社が本県への教育旅行の送客に意欲を見せている。本日から9日までの間、台湾の台北市、台中市、高雄市で学校関係者を集めた訪日台湾教育旅行説明会が開催されている。本県もこの会合に参加し、本県の特色を生かし、とりわけニーズの高い体験プログラムを組み込んだ教育旅行プランを営業していく。
 来年1月の1カ月間、台湾の繁華街である忠孝復興エリアにおいて、ビルの壁面を利用した巨大広告を行う。台湾では、2月以降、人の動きが活発になる時期を迎えるので、より多くの台湾の方が福井を認識し、来ていただけるよう努めていく。
 先月24日には、県国際交流会館において医療観光セミナーを開催した。県内観光事業者、市町、医療機関など約70名の人が参加し、国の取り組み、先進事例、課題等について研究を行った。医療観光を進める上では、県民医療とのバランスや専門通訳の確保などの課題があり、また、観光事業者と医療機関との連携を行うコーディネータの存在が極めて重要となっている。医療観光は、全国的に見てもまだ試行段階にあるが、他県では、健診分野で外国人を受け入れている例も見受けられるので、意欲ある事業者に対し、先行事例に関する情報交換の場を設けるなど、医療観光を積極的に推進していきたいと考える。
 次に、ふるさと納税について申し上げる。
 これまでに県内外で開催された県人会や同窓会等74団体、約3万6,000人に対してふるさと納税のPRを行ってきた。こうした活動の結果、11月末現在、県全体で388件、約3,500万円余りの寄付が寄せられた。今月は、8月に続き、ふるさと納税PR月間としている。今後とも、職員が一丸となって、ふるさと納税をより多くの人々に働きかけ、さらに成果を上げるよう努めていく。
 また、ふるさと納税制度を全国に普及・定着させるため、10月に、本県のふるさと納税情報センター主催による推進フォーラムを開催した。47都道府県38市町村、約220名の参加を得て、各自治体が取り組むユニークな寄付金の活用方法やPR事例等の報告等を行い、全国に向けてふるさと納税制度を大きくPRしたところである。今後とも、制度提唱県として一層の理解を促進していきたいと考えている。
 次に、ふるさと帰住について申し上げる。
 若者が福井に戻り、県内で活躍してもらうことは、本県の発展のために非常に重要なことであり、県では、新成長産業の育成や企業誘致など、若者の雇用の受け皿づくりに努めている。一方、全国の大学4年生の就職内定率は、10月1日時点で57.6%となっており、本県出身の学生の中にも、引き続き就職活動を続けている人たちがいると考えられる。県では、9月と10月に、まだ内定を得ていない来春卒業予定の学生を対象として、本県で開催された緊急就職面接会にあわせ、都市圏から無料のUターンバスを運行した。また、現在大学3年生の学生に対してもUターンへの働きかけを始めており、先月下旬、今月上旬に、福井市と敦賀市において、保護者を対象に、県内企業について理解を深めていただくためのセミナーを開催した。今後も、東京、大阪、名古屋において、県内企業とともに学生を対象とした合同企業説明会を開催することとしており、学生のUターンを促進したいと考えている。
 新ふくい人の招致については、U・Iターンを希望する人たちへの新たな雇用の受け皿として、地域における社会的課題の解決やさまざまな地域資源の活用につながるふるさと起業を推進している。県下全域を対象に、ふるさと回帰支援センターと連携し、現在、主にU・Iターン希望者による起業プランを募集している。特に、若狭町と小浜市については、モデル地区として市町の協力を得ながら実施しており、既に募集を締め切った若狭町については9名の応募があった。現在募集中の小浜市など他の地域も含め、2月に事業計画の審査、選定を行い、地域性や社会性が高く事業化が確実と認められるものについて、国の起業支援金として、一人当たり300万円を上限に支援することとしている。市町と一体でこの活動を推進することにより、地域の雇用とにぎわいを創造し、ふるさとの再生につなげていきたいと考えている。なお、本年度のふるさと帰住については、10月末現在、126家族、171人となっており、昨年度より、20家族、14人多い状況となっている。
 以上である。


◯鈴木宏紀委員長  説明は終わった。
 これより、質疑、討論に入るのであるが、審査については、初めに調査依頼を受けた予算関係議案、次に、所管事務の調査の順序で行うので了承願う。
 初めに、予算関係議案の第76号議案のうち、観光営業部関係の所管分について、各委員より発言願う。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯鈴木宏紀委員長  ないようであるから、第76号議案についての質疑、討論は終結する。
 次に、観光営業部関係の所管事務について、各委員より発言願う。


◯東角委員  今、部長から説明があったふくいブランドの推進であるが、インターネット検索サイト運営会社のエキサイトと連携して、福井版ポータルサイト「エキサイト福井」を開いた。携帯電話で見ると、エキサイトのニュースや典型的なものは出てくるが、これはすぱっと出てこない。携帯電話対応にはなっていないということか。


◯ブランド営業課長  指摘のとおり、パソコン用で動き始めており、携帯電話対応になっていないのが実態である。これは、エキサイトの好意で、無料でやってもらっているものであるが、なるべく使いやすく工夫できるように、相談しながらやっていきたいと思う。


◯東角委員  いろいろな場所からいろいろな情報を検索するツールとしては、携帯電話の方がかなり多くなってきているので、すぐに出やすく見やすくした方がいいと思う。ずっと検索してやっと出たが、パソコン用になっていたので、もう少しその辺にお金を使ってもいいのではないかと思う。
 それと、もう一つ気になったのが、このエキサイト福井は、楽天市場とリンクしてあり、楽天市場を通じて福井県産品を買うと、楽天から福井県に手数料が入る仕組みになっている。非常におもしろい試みだと思うが、まだ始まったばかりだから、売れ行きなどは余りないのか、どんなものか。


◯ブランド営業課長  委員指摘のとおり、始まったばかりで数字は押さえていない。今、トップページに貼ってあるのは、楽天トラベルと物を買う楽天市場の二つである。


◯東角委員  そういう手数料は、売り上げの何%なのか。


◯ブランド営業課長  1%である。


◯東角委員  私は、旅行や出張のときには、必ず楽天市場で購入するが、エキサイト福井を経由して楽天トラベルにいって、ログインして、ツアー券や航空券などを申し込むと福井県に1%落ちるということか。


◯ブランド営業課長  指摘のとおり、そのような手続を取ってもらえば、楽天がもうけの中から1%を福井県に入れてくれるということである。


◯東角委員  それでは、県職員やいろいろな人がそうすればいいわけである。
 それと、逆に言うと、エキサイト福井と県内企業やブランド大使が持っているホームページをリンクさせる努力をすることで、もっと拡大していくと思うが、その辺の取り組みはどうなのか。


◯ブランド営業課長  エキサイト福井を使ってもらうためのリンクを張っていただくよう取り組んでいくことが成果につながっていくと思うので、ブランド大使の方をはじめとする県外の方にもお願いしていきたいと思う。


◯東角委員  最後にするが、非常におもしろくて広がりやすいので、みんながオール福井になって、自分のホームページにリンクを張って、そこを経由していろいろやることで非常に大きな成果が出ると思う。さらに、リンクを張ってくれた人に対して何かのインセンティブがあるともっといいと思うが、そこまでは考えられないか。


◯ブランド営業課長  そこまで細かく手数料のように見えてしまうのもいかがかと思うので、ある程度、今の形がいいと考える。


◯東角委員  別に手数料でなくても、福井県が出している本を贈呈するとか──梅を使った料理のレシピ本などいろいろあるのではないか。そういう活用の仕方をすると、それはそれで回っていくから、おもしろいと思ったのでつけ加えておく。


◯石川委員  先ほど部長から、嶺南地域においては、舞鶴若狭自動車道が、来年夏ごろに小浜インターまで、平成26年度には全線が開通する予定となっていると報告があったが、敦賀まで全線開通という説明がなかった。いつも説明がない。全線開通というだけで、どうして敦賀まで全線開通と説明しないのか。


◯観光営業部長  舞鶴若狭自動車道というのは、もちろん敦賀までであり、そういう思いで説明したので、理解をお願いしたい。


◯石川委員  来年の夏ごろ小浜インターまで、平成26年度には全線開通し、嶺南がよくなるというだけで、どうして敦賀という説明が抜けるのかと思う。


◯中川委員  今まで、石川委員と私で、部長から嶺南という説明がないと文句を言っていたが、今回は、例えば、恐竜博物館と嶺南地域の観光地とのセットプランを企画・提案すると部長から説明があった。非常に結構であり、合格点をあげたいと思う。よく頑張った。
 それで、観光振興について質問する。ことし10月末現在の観光客入り込み数であるが、一乗谷朝倉氏遺跡、大野市のまちなか観光がそれぞれ35%、25%ふえている一方、今まで福井県で一番有名な観光地だったあわら温泉、東尋坊などが昨年を下回っているが、原因は何と考えるか。


◯観光営業部長  恐竜博物館については、いろいろなリニューアルや特別展があったこと、大野市については、まちなかの築城430年祭が1年間を通じて行われ、10月には記念のパレードも行われたが、そういうまちを上げての取り組みが非常に大きかったと思う。それから、一乗谷朝倉氏遺跡については、承知のとおり、メディアを使ったPR効果、携帯電話のコマーシャルに使われたことが非常に大きかったと思う。
 それから、減った理由であるが、あわら温泉については、日帰り旅行が主体となる中、宿泊客の確保につながっていないというのが大きい問題としてある。これは景気の影響や高速道路の無料化や休日の千円制度などにより交通機関のアクセスがよくなればよくなるほど、人は動くが日帰りで終わってしまい宿泊客の増加につながっていない面があると思う。東尋坊については、旧来型というか、暑過ぎてもどうかなということで、天候にも左右される部分があり、複合型的な要因が絡まっていると分析している。


◯中川委員  イベントやPR効果で、一乗谷朝倉氏遺跡や大野市まちなか観光はふえているし、減ったところは、景気が悪いとか、旧来型とか、要するに、外に原因を求めているような気がする。私の視点から見ると、一乗谷朝倉氏遺跡や大野市はロマンがあるが、東尋坊やあわら温泉は、俗化されて、まち全体にロマンがないような気がする。正確に覚えていないが、斉藤議員が一般質問で、東尋坊へ行ったら看板や電柱が目立つとか、そんな話をしていたような気がするが、まち全体をきれいにしないと、宣伝だけでは人は来ないような気がする。
 それで、私から提案するが、あわら温泉のまち全体をきれいに、例えば、電柱を目立たないようにしたり、看板をきちんと整理したり、東尋坊についても同じで、きちんと掃除すべきである。基本的に汚いと行かない。例えば、シンガポールに行ったが、ごみは絶対に落ちていないし、建物全部、まち全体がきれいである。それから、東京ディズニーランドへ行ったが、ごみ一つ落ちてない。なぜかというと、専門の清掃員がいて、エリアを決めて常に掃除している。汚いと人は行かない。
 そういう基本的なことを差し置いて、原因を外にだけ求めるのはだめだと思う。もちろん景気が悪いなどの原因もあると思うが、まち全体というか観光地全体を魅力あるものにしていく必要がある。そうでないと観光客は行かないと思うが、部長どうか。


◯観光営業部長  言われるとおりだと思う。一般質問等でも議員の方々から指摘があった。沖縄県を例に出されたが、観光で地域をにぎわし産業として生かしていくという意識が、今まで福井県の場合、観光のまちづくりという面でまだまだ足りない部分があったと思う。それが、例えば、そのまちの美しさや人が来たときのもてなしなどにつながると思う。市町において、あわら温泉の場合は、駅前のまちなか広場を整備するといった取り組み、東尋坊の場合は、通りをきれいにし、交流センターをつくるといった整備が、ことし来年ぐらいで行われている。そのようにハード面では一部分であるが整備が進められている。こういうところが広がって、それを大事にしていこうという気持ちが広がっていけば、それがもてなしの心の向上にもつながると思う。
 我々としても、観光の基盤となるハード整備はもちろんであるが、ソフト整備である受け入れ態勢、環境をきちんとしていくことが大事であるので、今後も、観光に携わる人たちのもてなしの心の向上のための研修の実施などもあわせて進めながら、全体として福井の観光の力が上がるように取り組んでいきたいと思う。


◯中川委員  一部分、ある程度進んでいるということでいいが、観光営業部は、営業という名前がついている。観光客をどんどんふやすには、観光営業部がリーダーシップをとって、まち全体をきれいにしていく努力が必要だと思うがどうか。


◯観光営業部長  そういうことをきちんと認識しながら、今後も頑張っていく。


◯中川委員  それでは、2月議会でやっているかどうか聞きたいと思う。


◯山本(芳)委員  部長から報告があった恐竜のことについて少し話をしたいと思う。恐竜博物館の入館者が50万人に達するということで、恐竜王国にふさわしい入館者ではないかと思っているが、子供たちが多いのか、大人はどれぐらい来たのかという中身はどうか。また、春休みや夏休み期間中の入館者が多いと思うが、1年間を通して観光客が来るような取り組みをしてほしいと思う。
 また、今回、福井恐竜ビジネス研究会を開催したとのことだが、どのような意見があったのか、その中身について説明願う。


◯ブランド営業課長  本年度、恐竜博物館の来館者は、昨年度に比べて2割増で推移している。今後、雪などもあるので断定はできないが、このペースでいくと年間50万人を超える勢いである。昨年調べたところでは、来館者のおおむね9割が家族連れである。さらに、30代、40代の若いお父さん、お母さんなどのファミリーが全体の6割ぐらいとなっている。
 時期については、夏休みが圧倒的に多い。その次にゴールデンウイーク、昨年度で言うとシルバーウイークといった長い休みである。どうしても、晩秋から冬にかけては少ない。一緒に行く場所などの関係もあると思うが、現状としてはそのようになっている。今後、もっとふやしていこうと思うと、晩秋や冬などの弱い時期をどのようにふやしていけるかを考えていかなければいけないと考えている。


◯企画幹  福井恐竜ビジネス研究会の件を少し説明したいと思う。福井恐竜ビジネス研究会は、恐竜を使った商品をつくったり、サービスを提供することで、県内企業が恐竜を使って少しでも商売ができるようにしようという趣旨で、とりあえず勉強会を実施した。
 恐竜の置物やTシャツをつくるといったタイプのもの、恐竜のゲームソフトや映画などのコンテンツをつくるといったタイプのもの、食べ物──恐竜まんじゅう的なものや恐竜ランチをつくるといったタイプのもの、恐竜を使った旅行ビジネス──旅館が恐竜博物館とセットのツアー商品を開発して、部屋の中を恐竜の模様にするなど、恐竜で誘客をするといったタイプのものといった4種類を例として挙げて、例えば、印刷屋、お菓子屋、おもちゃ屋、福祉関係の方など50社ぐらいの県内企業に集まっていただき、そういう人たちが、恐竜を使って商品を開発して売っていくことにつなげていきたいということで研究会を開講し、今後、具体的なプロジェクトにつなげていきたいという趣旨のものである。


◯山本(芳)委員  来館者は家族連れが9割も占めているということだが、今の時代、3世代とか家族ぐるみで来るということは非常にいいことだと認識している。子供たちが大いに興味を持つような企画を福井恐竜ビジネス研究会で研究して、県内外にPRしてほしいと思うが、考え方があったら伺う。


◯企画幹  先ほども申し上げたが、これまでの例であるが、ユニクロと組んで子供用のTシャツをつくったり、セガという会社に恐竜のカードゲームがあるが、子供が喜ぶだろうと思い、福井県の恐竜を図柄に採用してカードゲームをつくってもらったり、任天堂のゲームで福井県の恐竜を使ってもらったり、ゲームや遊びの中で楽しんで勉強ができるような形で、そこがビジネスになるのは大変いいことだと思うので、そのように進めていきたいと考えている。


◯西本委員  観光地のレベルアップと若狭湾岸ハイウェイプロジェクトであるが、観光地のレベルアップは、福井経済新戦略にも載っているが、この二つについて少し説明してほしい。


◯観光振興課長  若狭湾岸ハイウェイプロジェクトについては、若狭湾にはおいしい食や自然などがあるので、おいしい食を生かした新たなメニューの開発をして誘客するとか、小浜市西津地区は、重要伝統的建造物の指定を受け整備しているが、そういったものを強化していくとか、敦賀港は、今は物流港であるが観光港としてグレードアップできないかとか、今申し上げたのは例であるが、そういったことを事業としてやっていきたいというものである。
 観光地のレベルアップについては、そういったものもあるし、ほかの地区で、今あるものを磨いてもらうというようなことを考えている。


◯西本委員  先ほどと関連するが、観光地のレベルアップには、ハード面の整備とソフト面の整備の両方が必要になってくると思う。今の説明では、若狭湾岸ハイウェイプロジェクトはソフト整備中心という気がする。その辺、もう少し突っ込んで聞きたい。


◯観光振興課長  若狭湾岸ハイウェイプロジェクトであるが、ソフト整備とハード整備の両方があると思っている。例えば、おいしい食べ物のメニューをふやすのはソフト整備であり、敦賀港を観光港としてステージアップする場合に、ソフト整備として考えられるのは、大型客船などの誘致であるが、何か拠点となるような施設をつくる必要があれば、ハード整備もあるので、必ずしもソフト整備に特化したものではない。


◯西本委員  県が観光地のレベルアップや若狭湾岸ハイウェイプロジェクトなどを進めるのであれば、当然各市町の持っている観光地について、ハード面の整備もしてほしいと思う。そのあたりを十分聞き入れて、観光営業部は土木部と連携するというよりも主導権を持っていかないといけない。お願いするのではなく、これでいこうという、そのあたりどうか。


◯企画幹  言われるとおりだと思うが、先ほど来あるように、舞鶴若狭自動車道が敦賀まで完全につながったときに通過してもらうと困る。琵琶湖を回る輪っかと中部の東海北陸を回る輪っかの2つができて、敦賀は結節点としてのポイントになる。そのときに、行ってしまわずに、おりてもらうようなプロジェクトをやらないといけない。今それぞれの市町でやっているものをレベルアップして、いろいろなものをつけ加えて、どの市町へ行っても同じように楽しめ、かつ全体が一体的に、一定のコンセプトでつながるのがよいのではないかと思う。
 例としては、小浜市のまちなかや敦賀港エリアは非常にポテンシャルが高いので、そこに、できれば、官民それぞれの新しい投資が起きるような形で、次のビジネスにつながるような全体性を持ったプロジェクトを、市町、関連の事業者、我々も含め一緒にやっていこうという発想である。
 そこに、ハード面での投資が起きるような形でどう進めるか。これは課題でもあるが、委員言われるように、県のいろいろな事業なども、そこにプライオリティがつくような話が望ましいと思っているので、ぜひ応援してもらいたい。


◯西本委員  市町の実践も大事であるし、県も応援し、県が総合プロデュースをして、福井県全体としての観光地づくりをやっていくことが大事だと思う。
 もう1点、過去に一般質問でも申し上げたが、私が観光のレベルアップでイメージするのは、観光客の滞在時間をいかに長くしてもらうかということである。買い物もしてもらい、飲食もしてもらい、そして、泊まってもらうことが必要であり、そうすることで、福井県にお金がたくさん落ちると思う。
 この観光地のレベルアップで、例えば、お江で、福井県の中でストーリー性を持たせて、順番はわからないが、小浜市を歩いてもらい、次に、敦賀市を歩いてもらうとか、場合によっては、滋賀県を歩いてもらい、滋賀県から福井県に入ってくる人もいるだろうが、歴史的ストーリーを持たせて歩いてもらい、歴史を学んでもらうとか、そのあたりの考え方はどうか。


◯観光振興課長  お江に関連して申し上げると、各市町にお江スポットの整備をお願いしており、県でも歴史案内板の整備を考えている。歴史案内板には、その施設だけではなく、周辺の見どころなども紹介したいと思っている。また、県外では、例えば滋賀県と連携してお江のPRなどもしており、そういった形でやっていきたいと思っている。


◯西本委員  福井県と滋賀県で、観光客を囲い込むように頑張ってもらいたい。


◯玉村委員  恐竜博物館50万人、大野まちなか観光が51万人でよく似た入りこみ数である。これは性格が違うので多分同じ人ではないと思うが、連携して、両方行っているというような、その辺のデータはあるのか。


◯観光振興課長  そういうデータはきちんととっていない。


◯玉村委員  何が言いたいかというと、西本委員も言われるように、観光客がたくさん来ている観光地の近くによく似た観光地があれば、連携したところへ行ってもらえるので、それぞれの相乗効果を出すことが必要であり、そういう宣伝や整備の仕方が必要ではないかと思う。やまぎわ天下一街道という事業もあるが、その構想について、県では今どのような形でかかわっているのか。


◯観光振興課長  委員が言われたそれぞれに連携してという話であるが、恐竜博物館には、周辺観光地のパンフレットなども置き、周辺に回るようにしている。
 それから、やまぎわ天下一街道については、マップやパンフレットがあり、県外のサービスエリアでの出向宣伝などの機会にPRをしたり、マスコミや旅行会社を回って歩いているときにも、こういうものがあるので旅行コースに組み入れていただきたいというようなPRをしている。


◯玉村委員  たまたま、来年の大河ドラマはお江ということで、歴史的にやまぎわ天下一街道と関連のところもたくさんあるし、そこには伝統産業などもあるので、その辺を有効に使ってつないでいく努力が必要であり、県でもしてもらいたいと思うので、要望しておく。


◯鈴木宏紀委員長  ほかに発言はないか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯鈴木宏紀委員長  ないようであるから、所管事務の調査は終結する。
 これより採決に入る。
 議長より調査依頼のあった予算関係議案のうち、観光営業部関係の所管分については、「適当である」旨、報告することに賛成の方は挙手願う。

      〔賛成者挙手〕


◯鈴木宏紀委員長  賛成全員である。
 よって、本件は「適当である」旨報告することに決定した。
 以上で観光営業部関係の審査を終わる。
 ここで休憩する。午後2時15分より再開する。

                              〜休  憩〜

               農林水産部関係


◯鈴木宏紀委員長  休憩前に引き続き委員会を開く。
 これより、農林水産部関係の審査に入る。
 それでは、今回付託された第95号議案から第98号議案までの合計4件、議長から調査依頼のあった予算関係議案及び所管事務の調査についてを一括して議題とする。
 理事者より議案の説明を求める。
 なお、特に報告すべき事項等があれば、あわせて報告願う。


◯農林水産部長  本常任委員会に付託されているのは、第95号議案から第98号議案まで及び農林水産部関係の予算関係議案であるのでよろしく審議をお願い申し上げる。
 それでは、農林水産部関係の報告事項について申し上げる。
 まず、指定管理者候補団体の選定について申し上げる。
 農林水産部関係の公の施設で、平成23年4月からの指定管理者を指定する施設は、福井県すいせんの里を初め4施設で、それらすべてについて、指定期間を5年としている。小浜漁港指定管理施設については公募で、そのほか、福井県すいせんの里及び福井県もりの学園については越前町を、乳製品加工体験等施設については大野市をそれぞれ直接選定して、候補団体として選定をしているところである。なお、選定結果については、お手元に配付している資料のとおりであるが、公募により選定した小浜漁港指定管理施設については、後ほど担当課長から説明申し上げる。
 次に、「ふくいの農業・農村再生計画」の実行について申し上げる。
 本年の稲作については、夏の猛暑の影響により、北信越地域などでも米の品質が大幅に低下する中、本県産米の1等比率は84%ということで、全国平均の63%より21ポイント高く、全国第5位の良好な結果となっている。農業試験場及び県内各地に設置した圃場での調査によると、さつき半ばの適期田植えのコシヒカリは、過剰な生育を抑え、生育後半まで十分に登熱したため、乳白粒等の発生を抑え、品質や食味の評価が高まったとの結果が得られているところである。コシヒカリのさつき半ばの適期田植えの100%実施に向け、本年の効果を農業者の方々に十分に説明していきたいと考えている。
 また、全国に先駆けた県内のすべての稲作農家のエコファーマー化については、先月には各地域においてJA営農指導員に対する研修会を開催しており、これから開催される集落ごとの冬季営農座談会などで、環境に優しい米づくりを農業者の方々に働きかけていきたいと考えている。
 福井米の販売促進については、適期田植えにより大粒で高品質なコシヒカリやこだわり米を、東京、大阪などの都市圏の消費者などへ東京丸ビルやふくい南青山291などでイベントを開催し、積極的にPR活動を展開しているところである。今後とも、食味検査結果に基づいた施肥の改善、土づくりなど、栽培指導の徹底とともに、全国で初めて、すべての稲作農家でエコファーマー技術を導入して、福井米の安全・安心を全国に訴えることにより、消費者から選ばれる福井米のブランド化を目指していく。
 次に、園芸の振興について申し上げる。
 本県の花である越前水仙については、これから本格的な出荷のシーズンを迎えるに当たり、スイセンを特別価格で販売し、全国の友人・知人にスイセンを贈って福井県をPRするキャンペーンを来年1月20日まで、現在実施している。また、年明けには、東京都内の商業施設などの新春企画とタイアップしたPR活動を展開するなど、今後とも、スイセンの生産振興とあわせて、越前水仙の認知度向上と販売拡大に努めていく。
 次に、坂井北部丘陵地におけるアグリビジネス企業の誘致・育成については、7月に採択した神栄アグリフーズ株式会社が、約10ヘクタールでタマネギ・サツマイモなどカット用野菜の栽培を開始している。また、加工用タマネギで20ヘクタールの経営を目指すミックスアップ株式会社を新たに採択した。現在、あわら市において、遊休農地も解消しながら、加工用タマネギ約5ヘクタールの作付を開始したところである。
 次に、畜産の振興について申し上げる。
 近年の輸入飼料価格の高騰により、畜産経営は厳しくなってきており、安全で安価な県産飼料である飼料米や稲発酵粗飼料の生産拡大を進めており、飼料米の栽培面積は、昨年度の56ヘクタールの約2倍となる101ヘクタールまで拡大したところである。また、稲発酵粗飼料については、大野市の稲作生産組織において専用の収穫機を整備したこともあり、昨年度の65ヘクタールから、今年度は80ヘクタールに栽培面積を拡大したところである。今後も、県産飼料の生産拡大を支援することにより、水田の有効活用と畜産農家の経営安定、県民への安全で安心な畜産物の提供に努めていきたいと考えている。
 次に、家畜伝染病への対応について申し上げる。
 家畜伝染病の万が一の発生に備え、先月24日に鳥インフルエンザに関する全国一斉の机上防疫演習を、翌25日には、口蹄疫に関する消毒等の防疫演習を関係機関と合同で開催した。先月29日に、島根県安来市の養鶏農家において高病原性鳥インフルエンザの発生が確認された際には、直ちに庁内連絡会議を開催し、対応について確認するとともに、県内すべての畜産農家に対して情報を提供し、畜舎周辺の消毒等を強化して、県内への侵入防止に万全を尽くすよう注意喚起を行ったところである。今後とも、万が一、本県や隣接県などで家畜伝染病が発生した場合に迅速な対応が取れるよう、万全の対策を講じていきたいと思っている。
 次に、食育・地産地消の推進について申し上げる。
 食育の推進については、去る10月29日に女子栄養大学と「食と健康」に関する提携協定を締結したところであり、今後は、同大学と人の交流、情報の交流を積極的に進め、本県の食文化や食育活動を一層発信していく。また、先月21日には、第4回全国高校生食育王選手権大会を鯖江市の嚮陽会館で開催した。今回は、日本のふるさと料理をテーマとして、鯖江市の伝統工芸品である越前漆器を器に使用し、本県の伝統文化や「食育先進県福井」を全国に発信したところである。
 また、伝統野菜の振興については、生産者や流通関係者、消費団体、市町などが主体となり、去る10月18日に設立準備委員会を発足したところであり、生産部門と流通・飲食・消費部門を設け、それぞれ専門的な見地から、生産振興または流通対策などについて検討を行っており、本年度中には、「伝統の福井野菜振興協議会(仮称)」の設立を目指している。
 次に、ふるさと知事ネットワークを活用した農産物直売所の相互交流については、6月の山形県、9月の山梨県に続く第3弾として、先月の20日から28日まで、高知県との間で、本県とゆかりのある坂本龍馬にちなみ、本県では、「土佐藩・龍馬のカツオ祭りin越前福井藩」と銘打ち、カツオのタタキや生節など、また、高知県では「越前福井藩・春獄のカニ祭りin土佐藩」と題し、セイコガニや甘エビなどを、両県それぞれ5つの直売所において販売し、日本海と太平洋それぞれの海の幸の交流を行ったところである。
 次に、そばのブランド確立について申し上げる。
 先月5日から7日まで、第16回日本そば博覧会を県産業会館で開催し、県内外から約4万人の方々に来場いただいたところである。この年に一度の祭典に全国各地からそばの愛好者やそば打ち名人が本県に集結したことで、ふくいブランドの一つである越前おろしそば、また、全国屈指のそばどころ福井を全国に強くアピールできたものと考えている。
 次に、県産農産物等の海外輸出について申し上げる。
 去る10月14日に、知事が台湾の卓伯源彰化縣知事と大型高級スーパー裕毛屋を台湾中部で経営する株式会社裕源の謝明達社長を訪問し、トップセールスを行った結果、本県の特産品が今後継続的に販売されることとなった。11月5日から、裕毛屋4店舗で福井物産展の開催が実現し、越前がにを初め、コシヒカリ、地酒など56品目の食品を販売するとともに、13日、14日には、販売促進活動として、人力車の乗車体験やもちつき体験、恐竜博士の展示などを行い、県産食材とともに本県の観光や伝統、文化などを広くPRしたところである。今後は、彰化縣及び台中市という台湾中部を拠点として、台湾全土に県産食品の販売を拡大していきたいと考えている。
 次に、鳥獣害対策について申し上げる。
 鳥獣害対策としては、被害防除、有害鳥獣の個体数管理、人とけもののすみ分けを行う生息地管理を行っているが、捕獲したイノシシやシカ等の獣肉の利用を進めることも重要であり、県民の獣肉食に対する理解の促進と獣肉の衛生面での安全性の確保が必要である。
 県民の獣肉食に対する理解の促進については、5月から、各農林総合事務所などが中心となり、獣肉料理の試食会をこれまでに12回開催した。今後とも、イベントを活用して獣肉を食べる機会の提供、また、獣肉料理が食べられる店の情報をまとめたパンフレットの作成など、獣肉食に関する情報提供を行い、獣肉の食文化の普及に努めていきたいと考えている。
 衛生面の確保については、庁内にプロジェクトチームを設置し、獣肉の解体処理における衛生管理と品質確保を定めたガイドラインを作成した。今後は、ガイドラインを関係者に周知し、獣肉が安全・安心な食材として供給・流通できるよう指導していく。なお、このガイドラインの概要については、後ほど担当課長から説明するのでよろしくお願いする。
 次に、林業について申し上げる。
 森林・林業については、本年3月に策定をした「ふくいの元気な森・元気な林業戦略」に基づき、7つのプロジェクトを現在進めている。
 まず、集落を単位とし、効率的な間伐や主伐を計画的に進める「コミュニティ林業プロジェクト」については、福井市南西俣町、勝山市村岡町浄士寺、池田町板垣、あわら市熊坂で木材生産組合が設立され、境界の確認や木材搬出のための作業道の開設が現在始まっているところである。本年度中に10集落で設立し、県産材の生産拡大を図っていく。
 また、「県産材活用プロジェクト」については、良質な天然乾燥材をふくいブランド材として、必要な時に必要な量を供給する「ふくい県産材供給センター」が設立され、来年度からの本格稼動に向け10月からテスト出荷が始まったところである。今後、当センターを核に、県産材の安定供給を推進していく。
 さらに、「間伐材利用拡大プロジェクト」については、間伐材の有効活用や利用拡大を図るため、今年度から民間企業も参画した木質バイオマス利用研究会を立ち上げ、検討を行うとともに、木質バイオマス利用実態調査を実施しているところである。年度末には、県内の利用状況を把握し、新たなビジネスモデルを策定していきたいと考えている。
 旧林業公社の経営見直しについては、外部の専門家による第2回検討委員会を10月28日に開催した。検討委員会では、旧林業公社の造林地において、生育環境や森林整備の状況などを委員の方々に視察していただいた。今後は、森林整備のあり方や抜本的な経営見直しについて、さらに検討を重ねてもらい、平成23年11月を目途に報告を取りまとめてもらうこととしている。
 次に、水産業について申し上げる。
 県では、「ふくいの魚・元気な販売戦略」に基づき、6つのプロジェクトを進めている。先月6日に解禁となった越前がに漁については、11月末での漁獲量が約189トン、前年度に比べて108%となっており、順調な水揚げとなっている。越前がにについては、「越前・若狭のさかな資源増大プロジェクト」に基づき、越前がにの資源保護対策として、今年度から平成25年度までの4年間で、1,764ヘクタールに魚礁を設置することとしており、今年度は441ヘクタールを整備しているところである。
 また、「地魚腹いっぱいプロジェクト」においては、先月11日から県内の中学校全校──81校であるが、3年生にセイコガニを提供し、あわせて食べ方、生態について出前講座を行い、地元水産物に対する理解を深めているところである。
 「これぞ!越前若狭のさかなプロジェクト」においては、活じめや活魚出荷などによる鮮度向上など地魚の商品力をアップさせる活動を行っている。これまで、県内で41グループ、742経営体、全経営体の60.8%が実施しており、高鮮度なアカガレイを刺身用に提供するなど成果も徐々にあらわれてきており、新鮮さや安全・安心といった県産水産物の魅力をさらに高めて、県民に提供したいと考えている。
 以上、農林水産の各分野について報告申し上げた。よろしく審議賜るようお願い申し上げる。

      〔水産課長、第97号議案「指定管理者の指定について(小浜漁港指定管理
       施設)」について、資料に基づき説明〕

      〔農林水産振興課長、「獣肉の衛生管理及び品質確保に関するガイドライ
       ンの概要」について、資料に基づき説明〕


◯鈴木宏紀委員長  説明は終わった。
 これより質疑・討論に入るのであるが、審査については、初めに付託議案、次に調査依頼を受けた予算関係議案、次に所管事務の調査の順序で行うので了承願う。
 初めに、付託議案について審査する。
 今回付託された第95号議案から第98号議案までの合計4件について、各委員より発言願う。


◯石川委員  第97号議案について、落札金額が同じ金額だが、これはどういうことなのか。


◯水産課長  今回申請があったのは、株式会社イワタ1社である。株式会社イワタについては、年間収入とこの指定管理施設の年間支出から300万円の余剰が出るので、それを県へ還付していただくという提案である。


◯鈴木宏紀委員長  ほかに発言はないか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯鈴木宏紀委員長  ないようだから、第95号議案ほか3件についての質疑、討論は終結する。
 次に、予算関係議案の第76号議案のうち農林水産部関係の所管分について、各委員より発言願う。


◯東角委員  いろいろな農業政策の中で、去年、水田利活用自給率向上事業が出てきて、先ほど部長から説明もあったが、飼料用米について、確か反当たり8万円の助成金が出るということである。この前、地元の農家の方と話をしていたら、やりたいが飼料用米に関しては事業者ときちんとした販売契約をしなければならないということで、集落営農でやっているような団体では、事業者との契約がなかなかできないという話があった。そこにJAの方もいたので、JAは仲介しないのかという話をしたら、JAは仲介しないという話であった。減反政策の続く中でそういう施策が出た以上、反8万円というのは、ソバや大豆の2万円と比べるとかなり多いし、今までと同様な米づくりをしていけばいいわけだから、非常にメリットはあるが、事業者との契約がネックとなっている。その辺に関して、JAは仲介しないと言われたが、全県的にそうなのか。どのようにやっているのか。農業者みずからが生産農家みたいに当たってやってこいという話なのか、その辺はどうなのか。


◯水田農業経営課長  委員言われるとおり、飼料用米については、契約が必要ということで、今年度101ヘクタールほどの実績がある。その中身については、養鶏農家の方、養豚農家の方、肥育農家の方と契約して飼料用米がつくられている。その場合は、各農林総合事務所がいろいろと世話をしている。またJAにおいても、例えばJA花咲ふくいでは、鯖江市で生産された飼料用米を坂井市の養鶏農家へ届けるための取り組みも現実的にやっている。県としても、これからそういう話を推進する方向なので、JAにもきちんと中へ入ってもらい、畜産農家との話を進めていくというやり方は今後もやっていく。


◯東角委員  JAは本当に飼料用米を扱って、JAと関係ある県内の畜産農家や養鶏農家へ持っていく仲介をするのか。JAは組合飼料があるから、余り積極的ではないのではないか。JAの職員から飼料用米については一切しないという話を聞いているが、今JAもという話があり、すごく食い違っているがどうなのか。


◯技幹(畜産)  実際、JA花咲ふくい管内では、モデル的に養鶏農家に対して飼料用米を供給している。ただ転作全般、麦などをつくっている関係から、余り積極的でないJAもある。それともう一つは、価格が大体30円で流通しており、その中から経費を差し引くと赤字になるということで、経営的にうまくいかないのではないかというところもある。それから、池田町、鯖江市、越前市のJAについては、三者協定を結びながらある程度協力をしているが、今の制度は農家と畜産農家が契約を結ぶという形になっており、その辺の制度の問題もある。また、JAは米を扱っているので、食用米との区分をはっきりしないといけないことから、乾燥施設等を活用しにくいという問題もある。食用米ときちんと区分することが難しいことから、積極的に取り組める状況になっていないというのが現状である。


◯東角委員  大分わかった。実績として飼料用米の作付面積が101ヘクタールに拡大したというのは全県でのことだと思うが、稲発酵粗飼料の分は別ということか。大野市の稲作生産組合の80ヘクタールはこの101ヘクタールに含まれているのか。


◯技幹(畜産)  別である。


◯東角委員  減反政策において、麦、ソバは取り組んでいるが、飼料用米は推進できない状況にあるから推進しないのか、それとも今後のことを考えて推進していくのか。畜産農家からすれば、こうした安い県産の飼料用米があれば、それなりの売りにもなるわけだが、今の話を聞いていると、どっちの方向へ行くのかはっきりしない。JAがこう言っているからできないというのでは、畜産の振興にも米作転換の話にもつながっていかないと思うので、県がその辺の交通整理をすべきではないのか。


◯農林水産部長  言われるとおりである。JAによって温度差があり、一生懸命取り組んでいるJAもあるし、そうでないJAもあるというのは事実である。ただ、将来の方向として、米の生産数量目標が落ちる中、それをどこかでカバーしなければならない。それを大麦でするのか、ほかの加工用米でやるのか、飼料用米でやるのかということになってくる。そこは将来を見据え、JA等にも十分協力していただく中で、飼料用米をどのように拡大していくかについて十分検討していきたいと考えている。


◯東角委員  いろいろな多面的機能を有する農地をしっかりと守るということも考えながら、農家を重視した政策にしてほしい。JAの言うことばかり聞いていてもうまくいかないので、きちんとした交通整理をお願いしたいと思う。


◯鈴木宏紀委員長  ほかに発言はあるか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯鈴木宏紀委員長  ないようだから、第76号議案についての質疑、討論は終結する。
 次に、農林水産部関係の所管事務について、各委員より発言願う。


◯石川委員  主に水産業について申し上げる。県では、「ふくいの魚・元気な販売戦略」に基づき、6つのプロジェクトを進めている。漁場整備は越前がにで成果が上がっているということだけれども、魚を売るということだけで、余りにも課題が少なすぎて、何のために農林水産部があるのかといつも思っている。水産業についてこれでよいのか。


◯水産企画幹  水産業で一番の問題点は何かと漁業者に聞き、結局、魚価、魚が安いということが大きな問題であるという認識の中で、今回のプロジェクトでは、まずそこを徹底的に攻めるということにしている。偏っているように見えるかもしれないが、初年度であるので、まず我々がやったことがない部分をやっている。ただプロジェクト全体を見ると、漁場も漁船も漁港の基盤整備もすべて網羅している。5年間という少し長い目で見ていただけたらと思う。


◯石川委員  言われることはわからないでもないが、これといった光ったものがないように思うので尋ねている。景気の状況によって物価が低くなっており、農作物の米は別として、特に魚は本当に安くて、これで漁業の人が成り立っていくのかなというようなところがある。販売戦略だけでなく漁業者が安心して漁業を続けられるという政策が全く見受けられないと思う。少しずつ変わってきたことは事実だが、まだまだ手ぬるい感じである。本当に専門的に取り組めるのかと思うがいかがか。


◯水産企画幹  このプロジェクトを策定するにあたっては、漁業の専門家を含め、売る方、買う方、いろいろな方々の意見を聞いてつくったわけであるが、すべて緻密にできているかという点では、まだまだ現場の声を聞きながら取り組む必要があると思っている。魚価というところに中心があるわけであるが、委員の言われるように、漁業者、個々の漁村の問題も現場でいろいろ聞きながら取り組んでいく必要があると考えている。まず、このプロジェクトを立ち上げて、完全にやるということが一つあるが、それ以外はやらないというつもりではなく、頑張っていきたいと思う。


◯石川委員  それはよくわかるが、今が大変であり、漁業を続けていけるかどうかという境目に来ていると思う。今をどうするかということを聞いているが、その辺はどうなのか。


◯水産課長  ことしから商品力アップという事業を立ち上げてやっている。物価の影響を受けて、漁業者の取り組みがそのまま魚価に反映するかというとなかなか難しいけれども、先ほど部長から説明があったように、アカガレイの商品力アップの取り組みによって、通常500〜700円ぐらいのアカガレイが1,000円台で売れるという結果が出ている。こうした漁業者の積極的な取り組みが少しずつ実を結ぶと、漁業者がもうかる漁業という形になると思っている。


◯石川委員  アカガレイが700円だったのが1,000円台で売れるようになったと言うけれども、ハマチ1匹は30円である。30円でどうしてやっていけるのか。


◯水産課長  青物の魚については、委員の言われるとおりであり、十分認識している。


◯東角委員  漁港施設、治山ダム、林道などの整備促進に15億2,000万円の予算がついているが、農山漁村地域整備交付金事業について、確か代表質問の知事答弁で、ことし7月に福井県農山漁村地域整備調整委員会を設置して、山や海や野のことをいろいろ調整しながら計画を組むという話があったが、平成23年度に向けてそういった話は進んできているのか。


◯農林水産部長  国の交付金であるが、一括交付金の議論がされている最中である。1,500億円のうち1,170億円程度が一括交付金へ持っていかれるという話もある。一括交付金になると、内閣府所管の交付金になり、人口や面積などの客観的な基準での配分になるので、その予算がどうなるかというところは、我々の方では総額がつかめないので、今どうこう言うことはなかなか難しい状況である。


◯東角委員  概算要求1,500億円のうち大体8割ぐらいが一括交付金になるだろうという話だったが、交付基準なども全く見えない状態か。


◯農林水産部長  1,500億円のうち170億円が特別枠で、政策コンテストへかけてC評価になったので、その分が今どうなるかというところである。
 それと、仮に1,500億円があったとして、そのうちの1,170億円ぐらいは一括交付金ということで、内閣府の地方のための交付金5,000億円の中から農林水産業分を拠出すると決めている。そのような中、配分基準を人口または面積などの客観的なもので行うという議論は進んでいるが、配分の仕方についてはまだ全く決まってないので、我々では総額がつかめないという状況である。


◯東角委員  全体の交付金と一緒になるということは、山や海や野にどれだけ使えるかがわからないわけである。県にどっと入ってきたときには、山や野や海だけでなくほかのものも含んでいるということになるのか。


◯農林水産部長  今回の交付金は、地方に使い勝手のいい交付金をつくるということが目的であり、来年度は5,000億円、次の年は、市町村分も含め1兆円まで交付金をふやしたいというのが、現在の政府の考え方である。
 その交付金の中で使えるのは、例えば耐震化の施設、道路、我々所管の農林水産行政など多岐にわたる。だから、農林水産部関係でどれぐらい使えるかということは、今の段階ではわかっていないという状況である。


◯東角委員  ということは、農林水産部が、将来を見据え、県民の将来のことを考えて、必要だということを目いっぱい言わないといけないということである。私は山の人間であるから、山は海の恋人であり、海のためにも山を充実しなくてはならないということを言い張るつもりではいるが、この部門が、全体に対しても大事だと相当呼びかけないといけないということであり、部長、頑張らないといけない。


◯中川委員  治山ダム19箇所の整備に補正予算がつくということであるが、このダムの設計というのは、私が以前推奨した間伐材を残す残存型枠工法で設計したのか。


◯森林整備室長  今回上程している治山ダムについては、上流、下流とも間伐材を使った型枠を使って設計することを基本にしたいと考えている。ただ、下流側で、例えば豪雨で間伐材が流れ出た場合に危険性があるところについては考え直すということだが、基本的には間伐材を使う。


◯中川委員  基本的には全部残存型枠工法で設計するということで、非常に結構である。私が聞いたところによると、治山ダムから間伐材が落ちる危険性というのはほとんどないということである。今、山が荒れる原因は、需要がないからであり、需要さえあれば間伐は進むのである。全部残存型枠工法でやるということで、非常にいいことだと思うが、より積極的に採用していただきたい。


◯農林水産部長  できるだけ県の間伐材等を使った施工に努めていきたいと考えている。
 また、先般、中川委員から提案のあった魚礁については、今、れいなん森林組合、小浜市漁業協同組合、福井市漁業協同組合、美山町森林組合などで、国の補助を受けて取り組んできており、少しでも間伐材を有効利用していきたいと考えている。


◯中川委員  私が聞いたところによると、れいなん森林組合の間伐材が足りなくなり、間に合わないので、京都府から間伐材を購入したということである。とにかく県下の間伐材を使うようにきちんと指導して、積極的な利用を進めていただきたいと思う。


◯東角委員  関連である。やはり県産材を中心に考えないと地域循環にならない。今も話があったけれども、よそでもそんな声が聞こえたので、しっかりと福井県内の間伐材でそういう利用を図るように持っていってほしい。ほかの県で供給が多いところもあるので、負けないように、よそからの進出をとめないと福井県の林業はなくなってしまうと思う。
 それと、治山堰堤を見ていると、残したやり方や張ったやり方などがあるが、間伐材はどうしても目の粗いのが多いので、構造的にも、残すやり方よりも張ったやり方の方が賢いのではないかと思う。本体はきちんとしていて、意匠的に景観にマッチするために張るというやり方の方が望ましいと思う。例えば10年が過ぎると福井県の間伐材は目が粗いから腐ったりするが、また新しいのを張れば、それによって新たな需要がどんどん増していくわけである。そういうやり方による県産材を活用した治山堰堤というのが望ましいと思うがどうか。


◯森林整備室長  委員指摘のとおり、治山ダム等に使う間伐材については、型枠で使うものと張るものがある。現在の使い分けについては、道路周辺で景観上配慮しなくてはいけない箇所については、張ったものを中心に使い、少し山の中に入って特段景観上配慮する必要がない箇所については、型枠を使っている。値段に差があるので目的を考慮しながら使っているところであり、今後もそのような形で活用に努めていきたいと思っている。


◯石川委員  間伐材については、こんな考え方では全くだめである。間伐材を使うには人件費がかかるので、言うは易しで実行は難しい。間伐材をこっぱにして道路の側に張りつけているが、あれは一部のものである。それよりも、伐採して、根枯らしで腐らせて、後はいい土ができるというような形でやっていかないと、山際対策なんてひどいものである。中途半端ではできない。それをやる労働者がどれだけいるかということである。自分の山を自分で管理できない時代だから、それを考えず、うたい文句を言っているだけでは何年たっても一緒である。もっと活用するやり方を考えて、腰を据えてやらないと、言うだけではなかなか難しいと思うが、部長いかがか。


◯農林水産部長  委員指摘のところもあって、いかに出して使うかというところが最大のネックである。そういうこともあって、今、国では林道から入って木を出すような路網の整備に力を入れていくようである。我々も路網の整備を進めて、少しでも出しやすい方向に──言われるように、切ってそのまま切り倒しておけばいいということでは資源が無駄になるので、有効に資源を活用するためにも出してできるだけ使えるようにしたいと思っている。


◯石川委員  先ほどの話は例え話であるが、実行に移すことはなかなか困難だと思っている。今、山仕事については、お金を払っても働く人はいないから、やり方を十分考えてやらないと、いつまでたってもこんな感じであると思う。答弁は不要である。


◯西本委員  鳥獣害対策であるが、郊外の集落を歩くと、口を開けばイノシシ、シカは何とかならないのか、農業生産意欲がうせるという話がどこへ行っても出てくる。県としては、嶺南地域でシカの駆除を年間4,000頭から6,000頭まで引き上げるとか、狩猟期間を2月15日から3月15日にまで延長するとか、今年度予算で捕獲の補助金も上げていただいたし、狩猟期間中も補助期間にしていただいたが、なかなか効果が出てこないというのが実感だと思う。鳥獣害対策室長は県内をくまなく出歩き、実態把握をしている努力はよくわかるが、県民とすれば、なかなか効果が出てこないというのが実感だと思う。いつごろ効果が出るのか伺う。


◯鳥獣害対策室長  委員言われるとおり、生息数が非常に多いという問題がある。ことし、シカの特定鳥獣保護管理計画を見直し、嶺南地域に限り年間捕獲頭数を4,000頭から6,000頭にふやした。この6,000頭を維持していけば、現在の密度を下げていける、5年先には現在の3分の1ぐらいの頭数を削減できるという見込みで進めている。そのためには6,000頭をきちんと捕っていく必要がある。嶺南地域は、特に恒久さく、金網さくを中心に、ことしふえたネットさくも一部利用して被害を防ぎ、山の中に閉じ込めたものを今度は計画的に捕る必要がある。捕獲数を上げていくためには、これまでの狩猟者の方の銃や箱わなだけでは限界があるので、ことしの事業で、組織的に捕るために、さくにえづけをして追い込み、入り込んだものを10頭単位ぐらいで捕る大型捕獲さく、それから、小浜の猟友会が非常に熱心に頑張っているが、シカは群単位で動くので、えさを置いて捕るドロップネットさくを整備している。これもかなり実用化されており、そういうものも利用して防ぐことを計画している。今、駆除は6,000頭と言ったが、6,000頭以上を駆除したいと考えており、5年後を想定した6,000頭であるが、より効果的な捕獲ができれば、より早く削減できると思っている。捕獲と防除、環境対策を組み合わせた中で被害を削減していきたい。


◯西本委員  嶺南の国道や道路を走っていると、車に当たった後のシカの死骸をよく見る。交通事故にもつながるし、そういうところにまで影響が出てきている。笑い話のような話だが、シカが夜中に私の家の近所まで出てくるので、犬がほえてうるさくて眠れないというぐらい本当にひどい。農業生産者の方だと、収穫前に全部やられてしまい、やる気がなくなると言われるし大変なことである。鳥獣害対策室長の話だと、5年先と言われるが、即効性のあるものがもう少し何かないのか。


◯鳥獣害対策室長  駆除頭数6,000頭というのは、5年先をめどに3分の1程度を減らすという計画である。しかし、それだけをやっているわけではない。嶺南地域はある程度密度が高く、電気さくだけでは抑えきれないので、金網さく、ネットさく、それから山際緩衝帯など被害を防ぐ対策も並行しながら進めていく作戦である。
 それともう一つ、私も嶺南地域や嶺北の丹南地域に行くと、被害が多いところでは、地域住民の方が若干あきらめムードになっている。これは非常に怖いことである。生き物に対して唯一の天敵である人間があきらめてしまうということは大変であり、生き物に対して戦う姿勢でやるという意識を持ちながら進めていただきたい。


◯西本委員  去年9月の予算特別委員会で議論したが、シカの被害は、今は嶺南地域だけで出ているが、今後は嶺北にもどんどん入ってくると思うので、しっかり対策しないと大変なことになると思う。それからシカ、イノシシに限らず、今、新たな鳥獣害、ハクビシンやアライグマなど、いろいろなものが出てくる。アライグマやハクビシンは病気を運ぶこともあるので、先手打って取り組んでいただきたいと思う。部長、総括願う。


◯農林水産部長  鳥獣害対策については、本当に有効な手だてというものがなかなか見つからない中で、各県とも試行錯誤をしながらやっているところがある。ただ、個体数をいかに減らしていくか、いかに捕っていくかという対策と、出てくるものをいかに出てこないようにするかという対策が必要である。それとあわせて、地域の方々の努力も必要不可欠であるので、県では今年度から被害が継続している300集落については、集落のリーダーを養成し、少しずつ被害を少なくしていくという取り組みをしており、今後も継続していきたいと考えているのでよろしくお願いする。


◯東角委員  私の地元は、国の助成、市の助成などを受けて金網さくを大分整備したが、今後何年かしてシカが来ると、あの金網さくでは高さが足りず、飛び越える。金網さくは注ぎ足しができるようになっているが上に足すときには助成があるのか。今までは1回補助金をもらったところはだめだったと思うが、さくの上積みに対して補助金はあるのか。そういうことはわかるか。全国的な例はないのか。


◯鳥獣害対策室長  委員の地元である丸岡では、金網さくの高さは150センチメートルぐらいであり、残念ながらシカが来ると高さが不足する。現在、国の補助事業の中にも、例えば、イノシシ対策で整備したものに対して、シカ対策で必要なものには能力を増強していくという考えがあり、そういうことが以前の補助事業等ではあった。もしこういうものが活用できればしていきたいと思う。ただ、いずれにしても国の予算がないと新規採択地が優先されるので非常に厳しいが、道筋が全くないわけではないと思う。


◯中川委員  鳥獣害被害については、部長は混交林化を進めると答弁していたが、シカ、イノシシ、クマなどが出てくる原因は何かというと、山に食料がないからだと思う。だから、山に食料があるような状態をつくってやれば、シカもクマもイノシシも命をかけて里に出てくることはないと思う。だから、混交林化は早急進めるべきだと思う。
 しかし、これは行政だけではできない。山林所有者や集落の方々にそういう話をして、協力を得て、木を伐採したり、どんぐりの木を植えたりしていくべきだと思う。出てきたけものを駆除するのは対症療法であり、根本治療にならない。早急に混交林化を進めるための努力をすべきだと思うがどうか。


◯森づくり課長  委員が言われたとおり、非常に大事なことだと認識している。早急に対策を打っているけれども、効果としてはかなり後になる。現在、奥山には杉などの針葉樹が多く、それなりに公益的機能を果たしているが、生物多様性という面、有害鳥獣等の生息環境という面を踏まえても混交林化が必要ということで、とりあえず公的に、治山事業や県有林等で奥山中心に進めていこうということで、ことしからやりかけたところである。
 それと、言われるとおり、公だけでは運動が進まないので、民間ボランティア等の企業の森等でも進めている。そのような形で、今、具体的にモデル的には進めているけれども、一般所有者みずからがやるのはなかなか難しいが、最終的にはそういうところまで何らかの支援を進めていきたいと思っている。


◯中川委員  その方向で努力した方が賢いと思う。出てきたものは、切りがない。


◯藤野委員  国がどう思っているかはわからないが、鳥獣害は大災害である。自衛隊派遣ということは考えていないのか。


◯鳥獣害対策室長  自衛隊派遣については、ことしの春、県の猟友会がまきがりを実施する際、大規模に実施することも考えて、県から自衛隊等の協力が得られないかと問い合わせたが、鳥獣害対策について、現段階での自衛隊の考え方としては、支援対象事業に当たらないということであった。他県において、自衛隊の親睦団体が撃ったけものを運ぶというような場合の協力はあったようだが、本隊はなかなか協力してくれないという状況である。


◯藤野委員  鳥獣害は災害であるから、森林、山里を守るということも絡めて考えた方がいい。その中に鳥獣害が入っている。災害ならば自衛隊が介入しても法的にも違反ではないと思う。我々も訴えていくので、県からもそういう話をしていただきたい。もうそういう都道府県はあるのか。


◯鳥獣害対策室長  鳥獣害関係で、非常に狭い意味での要請は幾つかの県でしているが断られている。委員言われるような、環境対策、環境破壊というような幅広い意味での支援要請をして派遣したとは聞いていないので、自衛隊の派遣等の項目に該当するかどうか研究したいと思う。


◯農林水産部長  自衛隊の派遣は、災害派遣と訓練派遣の二つと自衛隊法で決まっているようだが、他県もこのような問題に頭を痛めているので、自衛隊からどのような協力が受けられるかわからないが、他県と協力して国に強く要望していきたいと思う。


◯石川委員  関連である。鳥獣害対策は、相当大きな問題なので、公だけでなく、民間、ボランティア、地域の人たちが一つになってやらないといけないとのことだが、今のところ目標なんて立たないのだろう。福井県が何年までに鳥獣害に遭わないようにするという対策、例えば、1年で何千メートルのさくをつくるとか、1年で何平米の山際対策をやるとか、そのような目標は立てているのか。


◯鳥獣害対策室長  被害地域がどんどん拡大している中で、ここさえやれば終わるというような計画は非常に立てにくいが、現在、被害を受けており、恒久さく、ネットさく、電気さくを整備してほしいという地域はわかっている。県では、市町の計画とも少し連動しているが、平成26年までに山際にネットさく、緩衝帯、金網さくを、現在の約100キロメートルから500キロメートルに拡大するという当面の計画は持っている。今後、被害地域が拡大した場合、その目標をふやして整備したいと考えている。


◯石川委員  効果が上がったところはかなりあるということであるが、今までやったところはそれなりに効果が上がっているのか。やったけれどもだめというところはないか。


◯鳥獣害対策室長  きちんと防除したところについては効果がある。しかし、それだけで鳥獣害が100%抑えられるというものではない。イノシシが、金網さくの下からくぐり抜けたり、ネットさくを鼻先で持ち上げて進入する被害がある。さくを整備したとしても、地域の皆さんがきちんと見回りをしたり、草刈り等の管理をしていただく必要がある。また、一部には河川等から遠回りをして入ってくる場合もあるので、山際だけでない対策もきちんとやっていきたい。そういうことを含めて被害を防除していきたいと思っている。


◯山本(芳)委員  先ほど部長から本県の稲作について報告があり、ことしは猛暑であったが一等米比率は84%、全国で第5位ということで、本当に胸をはってもいいと思う。
 それで、農家所得の7割は米づくりが占めると言われているが、大事な稲作づくりの成果が上がったということは、さつき半ば適期田植えと大粒化の推進等々について、一定の効果があったということか。


◯水田農業経営課長  委員言われたとおり効果があったと考えている。春先5月に遅植えをした段階は、少し低温ぎみに推移したが、梅雨明け以降は高温になったので、最初は多少生育がおくれたが、その後の生育は順調に進んで、もみも十分に登熟してでんぷんもしっかり詰まり、生育自体もよかった。
 また、遅植えにより、一番危険とされている穂が出るときに高温期を回避できたので、普通の連休植えの田よりも食味がよかったということで、その効果は十分にあったと考えている。


◯山本(芳)委員  皆さんの努力で周知徹底して技術を示した証だと思っている。すばらしい働きであり評価したいと思っている。
 それで、ことしを踏まえて、来年はコシヒカリのさつき半ば適期田植えを100%実施するというすごい努力目標を立てて立ち向かっている。どの部署を見ても、こういう事業に100%という目標を立てることはないと思うので、来年の100%に向かって事業展開するという意気込みを評価したい思っている。
 また、来年は3年目に入るので、福井県の米づくりが全国的にここにありというように、福井県から全国に対して広げていって欲しいし、PRもしてほしい。期待している。部長、意気込みを伺う。


◯農林水産部長  おかげさまでことしはさつき半ば適期田植えが86%実現し、いろいろな圃場の調査結果によると、遅植えの効果が出たということで、一等米比率も全国第5位になっている。こうした評価を、農家の皆さんそれぞれがプライドに変えて、それを次につなげるということで、高い目標ではあるが今回100%ということにした。来年も遅植えを推進し、福井米が少しでも消費者に選んでいただけるように、食味等の向上に努めていきたいと思っている。


◯山本(芳)委員  ありがとう。来年も、そのような部長の姿勢で、大変な力を要すると思うが力いっぱい頑張ってほしい。


◯松田副委員長  今、遅植え米ということで、静かにスタートして、一致協力していい品物ができたということで、成果があったと思っているが、せっかくのお米であるからこれからは売れるように持っていかないといけない。
 それで1点、県産農産物等の海外輸出であるが、知事がトップセールスをしたと報告があったので内容を伺いたい。台湾のスーパーで福井県の特産物を販売するということだが、どういう層をターゲットにしているのか。また、期間、規模、趣旨について伺う。
 この間香港へ視察に行ったら、香港のスーパーにもスイカやお米などが結構並んでいた。あれは現地の福井県の人たちが食べたり、観光客に売り込むためのPRという感じが強かったように思うが、これについて本格的に取り組んでいくのか。それとも台湾のお客様を誘致するためなのか、その辺を少し聞きたい。


◯販売開拓課長  今回の台湾への輸出であるが、知事が10月14日に台湾へ行ってトップセールスをした結果、11月から本県産の食品を継続的に販売していただけるということで合意し、先月、台湾中部で経営しているスーパー裕毛屋の台中市3店舗、彰化縣1店舗の計4店舗で福井物産展を開催したところである。
 このスーパーのターゲットは主に地元の富裕層である。また、今回裕毛屋でこういったフェアを行った趣旨としては、これまで、香港やシンガポールで福井フェアを実施してきたが、どちらかと言うと県とJAが中心となって、米、スイカ、メロンといった特産品を中心に販売してきた。今回はそういった個別の商品だけではなく、いろいろな生産者、いろいろな事業者みずからが手を挙げて輸出業者に売り込みをして現地で売っていただく。できれば事業者も一緒に現地へ行って地元のお客様と接しながら物を売っていただくということを一番のポイントとして開催したところである。


◯松田副委員長  そうすると、福井県産農産物の輸出が純粋に商売となるための手伝いということになると思うが、向こうとは食文化もいろいろ違うだろうし、ある程度ロットが売れなければ商売にもならないだろうし、一年間限りではだめで何年か継続してやっていかなければいけないということで、覚悟というか相当応援をしていかないとなかなか難しいと思うが、その辺どのような位置づけなのか。県としてはどれくらいのところを目標にしているのか。


◯販売開拓課長  委員が言われるとおり、こうした売り込みというのは地道に継続することが一番大事だと思っている。今後も、裕毛屋を経営している神奈川県厚木市に本社がある株式会社裕源とは、継続的に協議の場を持ちながらこちらでの説明会の開催などを予定しているし、そこを通じて年数回はフェアを実施し事業者の後押しをしていきたいと思っている。
 それともう1点、この裕毛屋であるが、今後一、二年の間に台北市で2店舗、台中市でも5店舗ほどを新たに展開すると聞いている。また、台南市、高雄市に拠点をおく大統百貨店という大型高級スーパーとも提携をしているので、我々としては、台中市の裕毛屋を拠点として、北は台北市の方、南は高雄市と台南市の方へも販路を広げていけると考えている。まずは福井県内業者と裕毛屋との取引をふやし、北と南に販路を拡大していければと考えている。


◯山本(芳)委員  先ほど部長から坂井北部丘陵地で二つの会社が頑張っていると報告があったが、これは将来に渡って経営として成り立つのか。また、県はどのような支援をしているのか伺う。


◯園芸畜産課長  委員指摘のように、企業誘致をして、ことし入ってきたのが神栄アグリフーズ株式会社とミックスアップ株式会社である。従来は、農業者が法人格を取って進出するという形だったが、神栄アグリフーズ株式会社は、神戸に本社があり、中国から食料品を輸入していたが、中国も段々単価が上がってくるし、農薬の問題等もあるということで、福井県などの国内で生産するということで、当然採算が合うということで入ってきている。
 また、ミックスアップ株式会社については、末端では牛丼の松屋と取引があるような会社である。7月、8月のタマネギが足りないので、そういうところを補うために、5ヘクタールのうち4ヘクタールは遊休農地を活用しながらやっている。地元の市町とも審査会を開いており、当然採算に合うということで入ってきている。


◯山本(芳)委員  県はどのようにタッチしているのか聞きたい。また、採算が合うということで非常に安心したが、この二つの会社が順調に成果を上げていけば、坂井北部丘陵地に対する見方が随分変わってくると思うので、県がモデルケースになるような会社の育成にもかかわってほしいと思う。


◯園芸畜産課長  県の関与の仕方であるが、神栄アグリフーズ株式会社については、社員が県の実施するアグリスクールを受けるなど、進出する2年ぐらい前からずっと支援しているが、正規に開業したのがことしということである。それから、ミックスアップ株式会社についても、半年くらい前から地元市町と協定書を結んでいる。
 神栄アグリフーズ株式会社は大体30ヘクタールぐらい、ミックスアップ株式会社は将来的には20ヘクタールぐらいという形で、坂井北部丘陵地の遊休農地を活用し、行政とも連携を取りながらやっていきたいと思っている。


◯山本(芳)委員  今後もよりよい指導をして育てて、福井県に来てよかったというようにしてほしいと思う。


◯鈴木宏紀委員長  ほかに発言はないか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯鈴木宏紀委員長  ないようであるから、所管事務の調査は終結する。
 これより採決に入る。
 まず付託議案4件を採決する。採決は一括して行う。
 第95号議案から第98号議案までを原案のとおり可決することに賛成の方は挙手願う。

      〔賛成者挙手〕


◯鈴木宏紀委員長  賛成全員である。
 よって第95号議案ほか3件は原案のとおり可決することに決定した。
 次に、議長より調査依頼のあった予算関係議案のうち農林水産部関係の所管分については「適当である」旨、報告することに賛成の方は挙手願う。

      〔賛成者挙手〕


◯鈴木宏紀委員長  賛成全員である。
 よって本件は「適当である」旨、報告することに決定した。
 これより請願、陳情の審査に入る。
 今回付託を受けた陳情4件の審査に入る。審査は1件ずつ行う。
 まず、陳情第34号「TPP交渉参加反対に関する意見書提出を求める陳情」を議題とする。
 本件に対し、各委員より発言を願う。


◯東角委員  陳情第34号であるけれども、TPPが始まってしまうと、日本の農業が大打撃を受けるということで、多面的機能を維持する農業を守り、自給率の向上を目指すという我々の立場としては、やみくもにTPP交渉への参加には賛成しかねる部分があるので、TPP交渉への参加に反対という陳情に対しては賛成したいと思う。


◯鈴木宏紀委員長  ほかに発言はないか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯鈴木宏紀委員長  ないようであるので、本件に対する採決に入る。
 本件を採択と決定することに賛成の方は挙手願う。

      〔賛成者挙手〕


◯鈴木宏紀委員長  賛成全員である。
 よって、本件は採択と決定した。
 それでは、本件が全会一致で採択されたので、意見書の案文についての審査に入る。
 意見書案を配布する。

      〔意見書案の配布〕


◯鈴木宏紀委員長  意見書案は、手元に配布のとおりである。
 本意見書案について、意見があれば発言願う。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯鈴木宏紀委員長  ないようであるから、採決に入る。
 本意見書を、本会議に提出することに賛成の方は挙手願う。

      〔賛成者挙手〕


◯鈴木宏紀委員長  賛成全員である。
 よって、本意見書を最終日の本会議に提出することに決定した。
 なお、本件は全会一致で採択され、意見書の案文についても全会一致で賛成を得られたので、議会運営要綱の2により、私が本意見書の提出者となるので了承願う。
 次に、陳情第35号「TPPの参加反対に関する意見書提出を求める陳情」を議題とする。
 本件に対し、各委員より発言願う。


◯東角委員  先ほどの陳情第34号と趣旨的には同じようなことなのだが、いろいろと深読みすると、農業者の総意ということが少し見えてこないような部分もあるし、今ほど陳情第34号にのっとって意見書の採択に賛成したわけであるが、しっかりと国民的合意形成を図るというような観点から、先ほどの陳情第34号は賛成であるが、こちらは反対ということにする。


◯鈴木宏紀委員長  ほかに発言はないか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯鈴木宏紀委員長  ないようであるので、本件に対する採決に入る。
 本件を採択と決定することに賛成の方は挙手願う。

      〔賛成者挙手〕


◯鈴木宏紀委員長  賛成なしである。
 よって、本件は不採択と決定した。
 次に、陳情第36号「免税軽油制度の継続を求める陳情」を議題とする。
 本件に対し、各委員より発言願う。


◯東角委員  免税軽油制度の継続を求める陳情であるが、今農業が非常に厳しい状況にある中で、まだ先ではあるが、2012年3月に免税軽油制度が廃止されてしまうと、農家に相当な打撃を与える恐れがあるということで、免税軽油制度そのものは大事だと感じている。しかし、混沌とした経済情勢の中ではまだ先の話であるので、この件に関しては継続にしたいと思う。


◯鈴木宏紀委員長  ほかに発言はないか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯鈴木宏紀委員長  ないようであるので、本件に対する採決に入る。
 本件については継続審査を求める意見があるので、まず継続審査について諮る。
 本件を継続審査とすることに賛成の方は挙手願う。

      〔賛成者挙手〕


◯鈴木宏紀委員長  賛成全員である。
 よって、本件は継続審査とすることに決定した。
 次に、陳情第37号「米価の大暴落に歯どめをかけるための陳情」を議題とする。
 本件に対し、各委員より発言願う。


◯東角委員  自民党会派としては、前回の議会のときに、農業者からの意向を受けて、このような意見書を提出した。今回は別の団体からではあるが、趣旨的には賛成するが、国の動向もあるので、今回、この件に関しては継続ということにしたいと思う。


◯鈴木宏紀委員長  ほかに発言はないか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯鈴木宏紀委員長  ないようであるので、本件に対する採決に入る。
 本件については継続審査を求める意見があるので、まず継続審査について諮る。
 本件を継続審査とすることに賛成の方は挙手願う。

      〔賛成者挙手〕


◯鈴木宏紀委員長  賛成全員である。
 よって、本件は継続審査とすることに決定した。
 以上で、請願、陳情の審査を終了する。
 以上で、農林水産部関係の審査を終わる。
 これで、今回付託を受けた案件の審査はすべて終了した。
 委員長報告については、私に一任願うとともに、委員会記録の作成についても、委員会条例第27条の規定により、私に一任願う。
 以上で、産業常任委員会を閉会する。

                              〜以  上〜

                 産業常任委員会
                   委員長   鈴 木  宏 紀