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平成22年第367回定例会(第3号 一般質問) 本文




2010.12.02 : 平成22年第367回定例会(第3号 一般質問) 本文


◯議長(中川平一君) これより、本日の会議を開きます。
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◯議長(中川平一君) 本日の議事日程は、お手元に配付いたしましたとおりと定め、直ちに議事に入ります。
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 第1 第76号議案から第81号議案まで(6件)及び第83号議案から第114号議案まで(32件)
   並びに報告第26号から報告第31号まで(6件)

◯議長(中川平一君) まず、日程第1を議題といたします。
 これより、11月30日の本会議に引き続き、各議案に対する質疑及び県政全般にわたる質問に入ります。
 よって、発言はお手元に配付の発言順序のとおりに願います。
 松井君。
    〔松井拓夫君登壇〕

◯17番(松井拓夫君) 皆さん、おはようございます。自民党県政会、松井拓夫でございます。
 12月定例会一般質問のトップバッターということで、緊張感と元気の中で質問させていただきます。知事初め、理事者各位の明快な答弁を期待いたします。
 まず1点目は、鳥獣害対策についてのお伺いをいたします。
 ことしは、クマやイノシシ、シカ、猿などの鳥獣による被害が特に多い年であります。特に、ツキノワグマの大量出没、それによる人身被害の発生や、行事・イベントなどの中止、延期など、鳥獣害による県民への影響は多大なものがあります。
 丹精込めてつくった農産物が荒らされ、収穫が台なしになった現場等を見たときの農家の気持ちは、我が身に置きかえれば落胆の想像に余るものがあります。その中でもクマは特に危険であるとともに、頻繁に出没し、子供の登下校に保護者が付き添うそういった姿も見られました。今でも巡回車が毎晩市内に注意を呼びかけております。
 その一方で、昔はこんなに里におりてこなかった。山と山の間には里山があって、いろいろな木の実があった。そんな環境の変化の中、おなかをすかせて冬眠に向かわなければならないクマもかわいそうだという声もよく聞かれます。世に出た鳥獣の被害ばかりを言う前に、人間のためではなく、動植物の共生という意味でも自然保護は重要であると考えます。
 毎日のようにクマのニュースが報じられていますが、この背景には、以前、山に杉を植えた我々人間の責任があると思うかもしれません。長期的な対応策としては、山の木を間伐し、実のなる広葉樹の植樹を促進することにより、クマが人里におりないよう環境を整えていく必要があると考えます。
 そこで、県としては、森林環境の整備の具体的な取り組みや支援策、また目標整備量や目標年次など、どのようになっているのかお伺いをいたします。
 また、クマは、河川をつたって移動し、その河川の中の茂みに身をひそめていることも多く聞かれます。クマによる被害防止のためには、草刈りなどの河川の維持管理は的確に進めることが重要ではないかと思いますが、市・町などによる支援策も含め、所見をお伺いいたします。
 次に、クマだけではなく、イノシシなど鳥獣害全体に対してお伺いいたします。
 勝山市は、国の制度を活用したイノシシ用捕獲おりの購入、また集落や猟友会会員が保有しているおりの借り上げなどにより、ことしは昨年度に比べ約6倍となる181頭のイノシシを駆除しているほか、他の有害鳥獣も多く駆除しております。
 県は、農作物への被害の防止等のため、有害鳥獣の駆除に対して補助金を出していますが、駆除数の増加に十分対応する予算措置は行われているのか、お伺いをいたします。
 さて、クマとイノシシなどが出没した際には、行政職員だけではなく、やはり捕獲隊としての猟友会の力が必要ですが、会員数は減少し、高齢化が進んでいると聞きます。有害鳥獣駆除の担い手を確保するためにも猟友会の会員の減少に歯どめをかけなければなりません。
 県として、猟友会の後継者育成にどのように取り組んでいるのかをお伺いいたします。
 勝山市では、ことしクマによる人身被害事故が4件発生いたしました。このような中、県立恐竜博物館では、7月から11月7日まで特別展「アジア恐竜時代の幕開け」が開催されましたが、その入場者は18万8,000人と、特別展として過去最高であったとのことです。
 恐竜を初めとする奥越の観光資源の価値を高め、元気のある奥越を全国に発信するため、観光戦略をさらに推進してほしいと思いますが、県の所見をお伺いいたします。
 2点目に、えちぜん鉄道に対する支援についてお伺いします。
 えちぜん鉄道は、平成14年9月に設立されて以来、国や県、そして市・町の支援により、現在では地域にとってなくてはならない鉄道として育ってきました。県の交通体系の中においても、地域住民の通勤・通学の足として、もちろん県内外の観光客を運ぶ貴重な鉄道として、極めて重要な位置を占めております。また、地球温暖化防止という環境面からも、こういった地域鉄道の担う役割は、今後ますます大きくなるものと考えております。
 知事のマニフェスト「福井新元気宣言」においても、えちぜん鉄道のLRT化や福井鉄道との相互乗り入れの実現がうたわれており、その重要性、必要性を知事自身も認識しているものと考えております。
 そこで、これらえちぜん鉄道に関する政策について、これまでの進捗状況をお伺いします。
 次に、えちぜん鉄道設立の際に合意された、運営面の支援を沿線市・町、設備投資面の資金支援を県が行う「上下分離」方式により、現在の行政支援スキームが平成23年度末で期限切れを迎えます。
 現在、官民一体でつくる「えちぜん鉄道活性化連携協議会」において、福井鉄道との相互乗り入れや福井駅周辺における高架化などを見据えた新しいスキームが検討されております。来年8月をめどに、国の財政支援を受けるための地域公共交通総合連携計画が策定されているようであります。また、来月25日の会合では課題の整理を行い、作業部会の設置を決め、来年3月までに開催する予定の協議会に協議結果を報告すると報道されております。
 県は、「専門委員」として参加しているようですが、これまでの協議会における議論の状況を伺うとともに、今後計画策定に向けて、どういった内容、スケジュールで協議会が進められるのかお伺いします。
 現在のスキームにおいては、県は、京福電鉄から資産取得費や10年間の設備投資の補助など、来年度までに約70億円を支出する予定です。平成24年度以降の新たな行政支援の必要性を県民に理解してもらうためには、県としてこれまでの取り組みに対し総括を行い、その成果を県民にわかりやすく提示する必要があります。
 県は、この協議会に参加するに当たり、これまでの行政支援について、その効果などを評価し、これからの行政支援のあり方をどのように考えているのか、知事の認識をお伺いします。
 3点目は、奥越地域の医療体制についてお伺いします。
 地域の公的医療機関は、救急医療、災害医療費、僻地医療などにおいて、地域医療の中で中心となるべき役割を担っていくとともに、地域の医療ニーズを的確に把握し、住民に信頼される質の高い医療の提供が求められています。
 勝山市にある福井社会保険病院は、奥越地域の中核医療機関として、そして救急、健診などの地域に密着した医療機関として、医師を初め職員一丸となって地域住民のために日々医療水準の維持・向上に努めており、地域にとってなくてはならない公的機関であります。しかし近年、全国的に公的医療機関については、経営状態の悪化や医師不足に伴い、医療体制の縮小を余儀なくされているのが現状であります。福井社会保険病院においても、平成19年4月に産婦人科医が1人しか確保できず、分娩を休止しました。その結果生じた奥越地域における出産機能の空白を解消できません。さらに、小児科医の病気療養のため、本年9月から10月まで一時的に小児科を休診するなど、困難な病院経営を強いられております。
 独立行政法人「年金・健康保険福祉施設整理機構」については、県議会において意見書を可決するなど、存続に向けて努力した結果、国会において同法人の存続期間を平成24年9月末まで延長する法案が可決され、直ちに病院がなくなるという最悪な事態は免れました。しかし、安定した公的病院として存続するということは担保されておらず、先行きが不安である現状は何も変わっておりません。このままでは、課題である医師確保も難しいのではないでしょうか。このような厳しい状況におかれている福井社会保険病院でありますが、県も奥越地域の中心的医療機関としての必要性は十分に認識をしているものと思われます。
 そこで、改めて県として、福井社会保険病院にどのような役割を期待しているのか伺うとともに、その存続のあり方について、どういった形態が望ましいと考えておられるのか、所見をお伺いいたします。
 さらに、福井社会保険病院にとっては、当面する課題である産婦人科医や小児科医、そして10月から不在となっている透析専門医などの医師確保についても県の支援を検討しているのかお伺いをいたします。
 4番目に、TPP参加の今後の農業についてお伺いします。
 APECの1カ月ほど前から急に降ってわいたようなTPPの参加の議論が巻き起こっています。このTPPとは、参加国の間では例外なく貿易に関する国境処置を撤廃し、農産物についても貿易を自由化するものです。農林水産省の試算では、農産物の生産額は4兆1,000億円の減少、カロリーベース、食料自給率は40%から14%へ低下するとされております。
 私らの地元である勝山市でも、農家の方々が日々丹精を込めて農業と農業を取り巻く自然環境を守り、慈しみ、こうした農家の方々は、高齢者が多く、後継者の不安を抱えている現状は、勝山市に限ったものではありません。ある農家の方は、ことしは猛暑で野菜も採算が合わない。こんな中、TPP問題に向き合わなければならない。やめ際を考えていると不安げに語っておられました。古来より瑞穂国(みずほのくに)と言われ、稲作とともにその歴史を刻んできた我が国は、今、国益という名目のもと、慎重な議論も十分な説明のないままにTPPという潮流にみずから乗り込み、のみ込まれようとしております。
 命の糧である食糧を担い、心の糧である国土、自然を担う農業については、TPP参加による影響を慎重に検証し、農家だけではなく農の恵みを享受する国民全体に十分に説明がなされなければならないと私は思っております。
 知事は、TPPの参加による本県の農業分野への影響をどのようにお考えになるか、御答弁を願いたいと思います。
 以上、壇上よりの質問を終わります。皆さん、御清聴ありがとうございました。

◯議長(中川平一君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 松井議員の一般質問にお答えをいたします。
 まず、鳥獣害対策であります。
 駆除数が増加しているけれども、十分な予算措置ができているかとのお尋ねでございます。
 野生鳥獣による被害を低減するためには、有害鳥獣の捕獲を初め、ネットさくなどによる被害防除や山際の伐木など、生息地管理を総合的に行うことがこれから極めて重要であります。
 このため、県では市や町が行う有害鳥獣に対する補助を実施しており、平成21年度からは捕獲したものは上限を設けることなく、すべて補助対象にしております。平成21年度は5,263頭でありました。
 さらにことしからは、捕獲者に支払われる1頭当たりの経費の単価は、イノシシやシカでは1万円からこれを1万4,000円に引き上げると。それから、対象の獣についても、ハクビシンを対象にするなど、制度の拡充を行いました。
 今年度の予算の状況ですが、市・町からの要望がさらに追加的に出ておりますので、9月補正で今議会でも増額を行っていただき、その結果、全体では9,026頭分、5,300万円、これは前年度比で2.3倍の予算措置が総額として確保できたことになっております。こうしたものを含めまして、ネットさくなどの経費を含めて、ことしの事業費は6億3,000万円余に及んでおりまして、前年に比べますと2倍の予算でございます。こういうことで、鳥獣害対策を強化している、こういう状況に今あります。
 次に、元気のある奥越地域を全国に発信するため、観光戦略をもっと徹底して推進すべきではないかとの御質問であります。
 奥越地域においては、さまざまなすぐれた資源があります。今後とも、例えば「恐竜」を核に地元市とも連携し、全国から誘客を進めることは大きな一つのポイントだと思います。このため、恐竜博物館を充実するとともに市と連携を強め、ダイノソーバレー構想や恐竜ビジネスを展開してまいります。
 また、越前大野城築城430年祭というのが今行われておりますし、長期的には平泉寺の境内の整備など、周辺の観光地の魅力を高めまして、恐竜博物館に訪れた観光客を奥越全体に周遊していただくと、こういう戦略が重要だと思います。さらに、奥越地域独自の広報宣伝を支援するとともに、近隣の県とも連携をし、首都圏を初め、中京、関西などでエリア全体のPRを行ってまいります。
 これからも全国のメディアや企業広告により、恐竜を初め高い潜在能力を持つ奥越地域の歴史、文化、食べ物などの観光資源を積極的にPRしてまいります。
 次に、大きくえちぜん鉄道に対する今後の支援についてであります。
 これまでの行政支援の効果、またこれからの支援の方法についての御質問でございます。福井県は、京福電鉄時代からの資産取得や安全対策など、来年度でちょうど10年になりますが、10年間で約70億円。それから一方、沿線市・町は運営費赤字の補てんなどで28億円の資金を投入し、全国でも例がない地方鉄道の財政支援を継続しているわけであります。
 沿線の市長や町長さんからは、9月末に財政支援を引き続きお願いしたいという要請を受け、また、町や市もこの鉄道存続に継続的に責任を持ちたいという決意をお聞きしております。
 一方、えちぜん鉄道としては、こうしたこれまでの支援のベースに立ちまして、乗る運動など、あるいは新駅の設置など、年間の利用者数が京福電鉄時代の最終年度でありました平成12年、303万人を上回る今、311万人まで乗客が回復するなど、地域の足として確実に役割を果たしてきておられます。
 引き続き支援を行うには、これまでの公的支援の効果や会社自体の経営努力、また、地域に果たした役割など、まずは運営を支えておられる市や町、事業者が客観的に事業のこれまでの実績を評価いたしまして、県としてその内容を別途チェックをして方向を定めると、こういう必要があると思います。
 えちぜん鉄道は、県民が支えている鉄道として、経費の削減、相互乗り入れなど、新しい利用促進策に取り組む必要があり、これらを総合的に判断しながら県議会と相談し、支援の内容を検討してまいりたいというふうに考えます。
 次に、奥越地域の医療体制であります。
 勝山の福井社会保険病院の存続のあり方についてであります。勝山の福井社会保険病院については、奥越地区唯一の二次救急輪番病院、災害拠点病院に指定をされており、地域医療を確保する上で必要不可欠な役割を担っておられる公的病院であります。
 現在、暫定的な措置として、年金健康保険機構が設置主体となっているわけでありますが、大都市地域とは異なりまして、医師確保が極めて困難な地方の実情に十分配慮しながら、地域住民が安心して医療が確保されるよう、国が責任を持って、公的病院として存続させるべき病院であると考えております。このことについては、この8月に私が直接国に対し、公的病院として存続させる法的措置を早急に講ずるよう要請を行っており、また、10月に厚生労働省が実施したアンケート調査を受けているわけですが、県としては、同様の回答を出しているところであります。
 次に、農業に関連いたしまして、TPPへの参加による本県の農業分野への影響であります。
 いわゆる、TPPへ参加した場合、国の計算に基づきますと、本県は現在、農業産出額が465億円という数字でありますが、国の試算を当てはめますと、産出額が約135億円にまで減少し、その7割を占めるお米の生産額は9割以上減少することとなり、極めて大きい影響があると考えています。
 農地については、また農業については、水源の涵養など、その他多面的機能の恩恵が広く地域に行き渡るわけでありまして、いわば国益でもあります。TPPへの参加により失われる国の利益は、非常に大きいものがあると考えます。
 国においては、11月30日に「食と農林漁業の再生推進本部」を設置し、来年6月を目途に農業改革の基本方針を策定するとされておられますが、TPPへの参加を当然の前提とすることなく、本県を含め地方の農林水産業の再生強化を目指して幅広く議論が行われるように、県内農家の方々の思いと心を一つにいたしまして、国に対し強く求めてまいりたい、このように考えております。
 その他については、関係部長からお答えします。

◯議長(中川平一君) 総合政策部長森近君。
    〔総合政策部長森近悦治君登壇〕

◯総合政策部長(森近悦治君) 私からは、えちぜん鉄道に関しまして2点お答えいたします。
 まず、えちぜん鉄道に関する政策の進捗状況でございますが、少子化が進展する中、県民の車への過度な依存から転換することが重要であり、過去から引き継いできた鉄道を最大限活用する必要があるというふうに考えております。
 まず、三国芦原線のLRT化につきましては、えちぜん鉄道の福井駅部への高架化と一体的なものでございまして、新幹線の認可とも密接に関連する事業であることから、引き続き、県議会とともに協力して、早期の新幹線の認可が得られるよう、最大限の努力を重ねてまいります。
 次に、えちぜん鉄道と福井鉄道の相互乗り入れにつきましては、通学・通勤などの利用者の利便性向上や公共交通機関を生かしたまちづくりのために、高架化とは切り離し、既存の設備を活用して、早期にできるところから進める事業というふうに考えておりまして、さきの11月29日の事業検討委員会におきまして、関係者から運行案の見直しにつきまして了解を得ましたので、今後はこの案をもとに作業を進め、沿線市・町との事業手法や費用負担などの協議を整え、平成25年度から乗り入れが開始できるよう努めてまいります。
 次に、えちぜん鉄道活性化連携協議会における議論の状況、また、計画策定の内容とかスケジュールについてのお尋ねでございます。
 えちぜん鉄道の沿線の市・町は、平成24年度以降の支援スキームや利用促進策などを検討するため、連携協議会を10月に設置したところでございます。県は、運営を支える市・町とは異なる立場ではございますが、鉄道を将来にわたり残すといった観点から、専門委員として参加をいたしております。
 協議会は、これまで2回開催されまして、えちぜん鉄道のこれまでの取り組み実績や課題などについて意見交換を行うとともに、今後の進め方につきまして協議をしたところでございます。
 今後、年度内を目途にこれまでの10年間の総括を行い、次の期間におけるえちぜん鉄道の利用者目標や経営目標、さらにはえちぜん鉄道に対する支援のあり方などについて協議し、沿線市・町が主体となり、国の財政支援を受けるための地域公共交通総合連携計画を進めてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。

◯議長(中川平一君) 安全環境部長石塚君。
    〔安全環境部長石塚博英君登壇〕

◯安全環境部長(石塚博英君) 私のほうからは、猟友会のことのみお答えを申し上げます。
 猟友会の会員数は、若者の新規参入が減りましたことから、平成20年度には過去最低の668人となったところでございます。このため、平成20年度から居住地以外でも受検ができることにする。また、講習会を休日に開催するなどしましたところ、平成22年度の受験者は、農林業者を中心に前年度比で1.7倍に増加しまして、猟友会の会員数も760人と増加いたしまして、減少に歯どめがかかったところでございます。
 さらに、今年度から講習会受講者の負担軽減を図りますとともに、市・町から要望がありました農閑期の1月にも試験を追加することといたしております。
 今後とも、農林業者等の狩猟免許の取得を促進しまして、狩猟者の確保に努めていきたいと、このように考えております。

◯議長(中川平一君) 健康福祉部長小竹君。
    〔健康福祉部長小竹正雄君登壇〕

◯健康福祉部長(小竹正雄君) 福井社会保険病院の医師確保についてお答えをいたします。
 小児科の一時休診につきましては、県が主要病院に働きかけた結果、県立病院、丹南病院、福井大学附属病院からの医師派遣によりまして、10月27日から診療を再開しております。
 透析診療につきましては、福井赤十字病院、福井大学附属病院の専門医の応援によりまして、休止することなく治療が継続されております。また、婦人科につきましては、福井社会保険病院で妊婦の健診を行いまして、分娩は福井大学が受け入れる協力体制が整えられておりまして、病院間連携の全国的なモデル事例となっております。
 専門医の確保が厳しい状況にある中で、県では今年度開設しました医師求人サイトに福井社会保険病院の求人情報を掲載いたしまして医師を募集しているほか、県外の本県出身の医師に求人情報の提供を行うなど、連携して医師の確保に努めております。

◯議長(中川平一君) 農林水産部長山田君。
    〔農林水産部長山田義彦君登壇〕

◯農林水産部長(山田義彦君) 鳥獣害対策の中で森林環境の整備の具体的な取り組みについて御質問いただきました。
 クマなどの野生生物が人里に近づきにくい環境づくりを進めるために、平成19年度から山際の間伐を年間3,900ヘクタール実施をいたしまして、山際の山林の見通しの改善などに努めてきたところでございます。
 さらに、本年3月に策定いたしました林業戦略プランに基づきまして、生息地でございます奥山で平成26年度までの5年間で25ヘクタールの針葉樹と広葉樹の混交林化を進めてまいりたいというふうに考えております。

◯議長(中川平一君) 土木部長近藤君。
    〔土木部長近藤幸次君登壇〕

◯土木部長(近藤幸次君) 私のほうから、クマによる被害防止のための河川の伐採についてお答えいたします。
 河川の伐採につきましては、環境保全や堤防の点検など、適正な維持管理のために重要でございまして、集落周辺などを中心に実施しておりますが、樹林化が進みクマの出没が多数確認されている地域におきましては、重点的に実施していきたいというふうに考えております。
 また、市・町に対する支援としましては、地域住民や団体などによる河川の伐採など、川守活動に対して助成を行っているところでございます。
 今後、県・市・町、地元など協働のもと、鳥獣害対策も視野に入れまして、河川の適正な維持管理に努めてまいりたいというふうに考えております。

◯議長(中川平一君) 松井君。

◯17番(松井拓夫君) 御案内のとおり、福井社会保険病院の近くには、今後、平成25年の4月開校の奥越養護学校が開校される予定になっておるわけでございますので、ぜひとも福井社会保険病院については、何らかの形で今後できるだけ公共関係の中での営業が可能な状態の中で、知事初め理事者の方々の力強い御協力をお願いいたしまして、質問を終わります。
 よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

◯議長(中川平一君) 大森君。
    〔大森哲男君登壇〕

◯5番(大森哲男君) おはようございます。自民党県政会、大森哲男であります。
 先日、沖縄県知事選の最中、我々、県政会の同僚議員1年生6名で沖縄に行ってまいりました。15日から17日にかけて行ったわけでございますが、普天間基地の視察、それから沖縄県の危機対策課、航空自衛隊の方からも沖縄で行っている今の安全対策や最近の日本の安全行政について伺うことができました。
 朝鮮半島においては、先月11月23日に北朝鮮が韓国の延坪島を砲撃し、民間人が犠牲になるなど、予断を許さない情勢となっております。また、中国の動きも活発になってきており、航空自衛隊のスクランブル発進も格段に回数が多くなっているとのことでありました。
 そこで、我が福井県の安全・安心は大丈夫なのかと改めて考えてみますと、心配になってくる欠点が幾つもあります。県内には原子力発電所が15基もあり、関西方面の電力の約半分を担うなど、国家戦略上も極めて重要な地域であります。そのため、有事には、最もねらわれやすい地域の一つではないかと。いわゆる、韓国人の軍事評論家が日曜日の番組でも申しておりました。
 沖縄での話を聞いてみますと、沖縄の基地もさることながら、いろんなものを戦略上、今の状態の中ではすべて安全・安心に結びつける体制を整えていかなければならないというお話でございます。
 原子力発電所については、発電所内の事故などの対応については、原子力の先進地として常日ごろより環境監視活動や電力事業者に対する指導など、徹底されていると思います。しかし、外部からの侵入に対して万全の対策がとられているのか、今、心配・不安になるところであります。
 そこで、福井県の原子力発電所立地地域の安全・安心を県警では実際にどのような体制で守っているのかお伺いしたいと思います。
 さて、嶺南地域には、県警の嶺南機動隊も配置されていますが、ほかに住民を守る機関としては、福井周辺には、小松には航空自衛隊の基地、敦賀・舞鶴には海上保安部があり、さらに海上自衛隊の舞鶴基地もあります。
 これら自衛隊や海上保安庁と県警では、どのように安全対策上の連携をとっているのでしょうか。また、有事の際に協力する体制があるのかあわせてお伺いしたいと思います。
 また、本県は原子力発電所の集中立地に加え、過去に不審船問題や拉致問題が発生していることもあり、万一有事が発生した場合に備えて、住民の避難や救援、武力攻撃災害への対処に対する措置をまとめた「福井県国民保護計画」を全国で最初に策定したとのことであります。この計画において、原子力発電所立地地域の住民の安全確保の対策については、どのように対応されているのでしょうか。また、単に計画を策定するだけでなく、実際の計画の中身が機能するように、住民への浸透や訓練等が必要ではないかと思いますが、現在の対応状況についてお伺いいたします。
 さて、先月26日にお隣の石川県では、北陸電力志賀原子力発電所で武装侵入者対策訓練を実施しております。訓練に当たっては、石川県警は、愛知県警特殊急襲部隊(SAT)の応援も得て、国外の工作員を想定した現場での対テロ訓練をし、朝鮮半島情勢の緊迫化や国際テロの脅威なども念頭に、警察としての有事の備えを確認したところであります。
 国外ではテロ事件が相次いでいるほか、北朝鮮についても先行きの不透明さが懸念されております。このような状況の中、有事に備え、本県でも実践的な訓練をしておくことが必要だと思いますが、所見をお伺いいたします。
 実は、私の知人からこんなお話を先日お聞きしました。お嬢さんがイギリスに留学をしておられました。そこで彼ができ結婚の約束をしながら、福井で住むことも考えて福井へお招きしたそうでございます。そのイギリス人の方に御両親は、福井県内をくまなくいろんな誇りを込めて案内したそうであります。その彼は、イギリスで経済学と政治学を勉強しておられる方らしいです。福井では、英語の教師をして何とかやろうと、そんなことも考えながら福井に来たらしいんですが、原子力発電所の15基の体制を見、また、北朝鮮やその東アジアの情勢を見て、私は福井では住めませんと。ぜひ、イギリスへ嫁に来てください、こんな回答で、このお話はなくなってしまったというようなことで、私にコメントを求められました。
 私は、フランス人だったら、これは違うのかもしれないし、その人の個性かもしれんと、そんなふうにコメントしたわけでございますが、日本全体のエネルギー政策に対するこのようなリスクがあるということ。福井県は、それを負担しているということ。我々は、もっと自覚すべきでありますし、また、国や他地域にもアピールするべきであると思います。
 いざというときの安全・安心を守るために、SATの独自配置も含め、整備の強化、ソフトの対策も必要ですが、避難路にもなる道路や港湾、鉄道などのインフラ整備も重要だと思います。
 間もなく「もんじゅ」関連協議会も開催されるとのことであります。福井県は、国策に貢献し、テロに対する、また有事に際しての大きなリスクも負担している者の当然の権利として、原発周辺地域における十分な安全対策やこういった施設の整備、国に対して強い態度で求めていくべきではないかと思いますが、御所見をお伺いいたします。
 続いて、観光政策についてお尋ねします。
 これも同じく沖縄県を訪問したときの話でございますが、沖縄コンベンションビューローという、観光とコンベンション分野を統一、一元化した官民連携の観光推進母体を視察してまいりました。それは、東京・大阪などに県外事務所、台北・韓国に海外事務所を設置し、職員は140名の観光企業というべき組織であります。それはまた、誘客プロモーションなど、誘客宣伝費に約13億円、観光人材育成などの受け入れ対策に約7,000万円、約21億円の観光公益事業に取り組んでおられます。沖縄県や国からも補助や委託により、約18億円の支援をしているとのことでありました。
 確かに、沖縄には国の優遇措置もあります。観光関係者の頑張りも相当なもので、話していてもプロの集団という感じがしました。
 さて、このような観光に力を入れてきた結果、沖縄県の平成21年度の県外等からの観光入込客数は565万人、その消費額は3,904億円、1人当たり6万9,000円となります。
 一方、福井県の平成21年の県外等からの入り込み客数は490万人、その消費額は587億円、1人当たり1万2,000円であり、一律に論じることはできないと思いますが、沖縄県に比べて本県の観光はまだまだ緒についたばかりであると感じました。
 しかし、沖縄にできて福井にできないことはないと思います。県は、昨年4月、観光営業部を創設し、これまで以上に観光に力を入れ始めたところであり、また、経済成長著しい中国・台湾などの海外誘客に力を入れ、外需を取り込もうとしていることは評価いたします。中央線でのラッピング電車の走行など、今まで以上に首都圏での積極的な営業活動も展開されています。メディアに取り上げられることもかなり多くなりました。
 しかし、沖縄県と比べ福井県が違うのは、観光が県外等からの外需を取り込み、お金を落とし、経済を活性化させるものであるという行政や民間、県民の皆さんのマインドが違うのではないかと思いました。福井の町中に外から人を呼び込み、交流人口をふやせば、経済も活性化すると思いますし、また、そうすべきであるとも思います。
 沖縄コンベンションビューローは、観光入込客数1,000万人、消費額1兆円を明確な目標として持ち、日ごろ活動をしておられました。
 そこで、県・市・町、民間、県民の皆さんが観光は町をにぎわせ、地域の経済を活性化する産業であるといった共通のマインドを持ち、官民一体となって観光に取り組む必要があると考えますが、県の御所見をお伺いいたします。
 また、先ほども述べたように、1人当たりの消費額は本県と沖縄県では大きな差がありますが、観光投資を行い、観光スポットを整備し、訪れた観光客に消費してもらうようにしていく必要があると考えますが、所見をお伺いいたします。
 さらに、市・町、民間のイベントを見ますと、各地域内への誘客のことしか考えていないように見えます。これらが、連携を図り、まとまって実施すれば、さらにストーリーを考えて実施すれば、さらに多くの観光客を誘客できるのではないかと思いますが、このようにするための組織づくりが必要と考えますが、県の御所見を重ねてお伺いいたします。
 次に、本県雇用問題についてお尋ねします。
 さて、先日10月の有効求人倍率が発表されました。本県は、先月より0.04ポイント上昇し、0.9倍となりました。前月に引き続き全国1位だったとのことです。また、7月から9月の四半期の完全失業率を見ると、福井県は3.1と低いほうから2番目、これも優秀な数値となっています。
 一方、さきにも述べました沖縄県は、完全失業率が7.4、本県の倍以上、高いほうから2位という状況です。
 しかし、沖縄の人と話していると、そのような暗さが全く感じられません。子供は多く生まれますし、また、人口もふえております。有効求人倍率は0.9という、本県の県民性によるものかもしれませんが、同時に有効求人倍率などの雇用情勢の数値が、本県の実際の数値と雇用環境を正しくあらわしているのかなという点は、私自身も実感として感じておりません。
 9月の議会のときも話題としたわけですが、実際に企業を回ってみますと、この求人が就職難と呼ばれる中、各企業は中国人の研修生、そういうものを多数受け入れておられます。若者を雇用したくても「きつい」「単純で作業がつまらない」といった先入観を持ったイメージが多く定着している。若者に来てもらえない。最初からあきらめている企業も多くございます。その結果、外国人の技能研修者を受け入れている企業も物すごく多く、そこには賃金の問題も当然ありますが、雇用者側の意識と労働者側の意識の問題も大きいと思います。
 例えば、流れ作業の一部でなく、1人の作業員が一連の作業を通して達成感が持てるような作業工程の見直しや、働く意欲が高まることが期待できるような機械を導入するとか、こういった3Kの解消の努力も必要だと思います。
 これまで、国の緊急対策は、一時的に需要を生み出し雇用につなぐことは効果があったかもしれませんが、根本的に産業構造を改善したり職場環境の改善につながるものではなかったと思います。また、求職側、特に若者側の意識を変えるものでもありませんでした。この問題を解決しないと、永遠に雇用のミスマッチは続くと思います。
 そこで、職場改善や作業工程の見直しにつながるような設備投資やアドバイザーの派遣等について支援を強化し、雇用のミスマッチに対して根本的な対策を講じてはいかがかと思いますが、県の御所見を伺います。
 本県は、ものづくりを中心として発展してきました。これら本県の経済社会の持続性を高めるためにも、原点となるものづくりの現場が求職者にとって魅力ある場所となるよう、県の取り組みに期待をいたします。
 これで質問を終わります。どうぞよろしくお願いします。
 ありがとうございました。

◯議長(中川平一君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 大森議員の一般質問にお答えします。
 まず、原子力発電所の関連で今般のさまざまな事案について、福井県の危機管理体制、どのように対応し、現在の対応状況はどうかということであります。
 こうした問題に関連いたします福井県の国民保護計画においては、原子力発電所の武力攻撃等に対する規定を設けまして、住民避難など応急対策を講じる内容になっています。国民保護計画を策定しました平成17年度からでありますが、既に全国でも余り例のないように、訓練を毎年実施いたしております。原子力発電所を対象として、全国初めての住民避難訓練、住民の皆さんが直接これに参加する避難訓練や、また、政府自体、国が対策本部を実際に立ち上げる訓練なども、福井県は関連して行っている県であります。
 今回の北朝鮮砲撃事案に際しましては、まず直ちに職員6名が参集などして情報収集に当たるなどの対応をいたしました。また、米韓合同軍事演習の開始前に庁内連絡会なども開き、各機関の対応状況の把握などを行っております。
 また、11月30日には原子力発電所においても情報伝達訓練を実施し、原子力発電所事業者、海上保安庁、自衛隊、そして警察本部、さらには県との連絡体制の確認を行っております。
 さらに、来年1月に予定しております国との共同の国民保護図上訓練においては、武力攻撃の兆候段階での、そういう兆しがあらわれた段階ということでありますが、での原子力発電所との情報伝達訓練を含めた、より実効性のある訓練を実施してまいる予定であります。
 次に、こうした問題にも関連しますが、「もんじゅ」関連協議会をこれから開くことを求めておりますが、原発周辺地域の十分な安全対策、インフラ整備などを国民に強く求めていくべきではないかという質問であります。
 福井県には、国の重要プロジェクトであります「もんじゅ」を含めて、現在稼働しているといいましょうか、14基の原子力発電所が立地をいたしております。関西地域の消費電力の御指摘のように約半分を担っており、長年にわたり国のエネルギー政策に多大の貢献をし、これはまた県民がそのような理解をし、これについて共生を目指しているわけであります。
 こうした本県の果たす役割の大きさを踏まえまして、本年4月、「もんじゅ」の運転再開を判断するため開きました「もんじゅ関連協議会」におきまして、安全確保を第一に新幹線の早期認可、高規格幹線道路の早期開通、敦賀港や避難道路の重点的な整備などについても着実に推進するよう国に要請しており、今後こうした機会をとらえ、今御指摘部分も含めまして、強く求めてまいりたいと考えます。
 次に、本県の観光の現状と展望の御質問であります。
 沖縄県との比較などをされまして、観光は地域経済を活性化させるのだという産業とのマインドを持って、一体として取り組む必要があるのではないかという指摘でございます。
 沖縄とは産業構造や住民の皆さんのお気持ちといいますか、心の持ち方もいろいろ差はあると思いますが、観光に関連して申し上げれば、事業者はもとより、県民全体が「観光は産業を活性化させ、地域に活力を生み出すんだ」という認識を持つことが、これからますます重要になると思います。
 例えば、恐竜博物館では、平成17年度、これは開館5周年目でありましたが、本年度見込まれる入館者数と比較しますと、25万人以上の増加となっており、これに対応する観光消費額は、一定の計算をしますと25万人でありますから、25億円とか6億円と、そういう計算も成り立つわけであります。
 こうした中で先月、「恐竜」ビジネス研究会をスタートさせており、一例でありますが、「恐竜」による地域経済の活性化をさらにスケールアップさせていく予定であります。また、あわら温泉では、石川県庁と連携した旅行商品の開発や地産地消の推進など、観光関係者のみならず、地元を挙げて誘客活動が今始まりつつあるわけであります。
 さらに、来年は大河ドラマ「江」の放映にあわせまして、さまざまな商品開発や関係市における地元の活動も活発になっており、こうした状況も報道されている現況にあります。
 今後は、こうしたビジネスや地域活動を拡大し、官民一体となって観光のまちづくりや観光関連産業の振興につなげてまいりたいと考えます。
 特に、この問題に関連いたしまして、訪れた観光客にもっと消費してもらう対策が必要ではないかということであります。県では、昨年度、恐竜博物館のリニューアル、また全国的に知名度の高いあわら温泉、東尋坊、永平寺門前の整備に対する支援を行っており、今後も観光スポットのレベルアップを図ってまいります。
 このため、「ダイノソーバレー構想」や小浜の町中や敦賀港エリアなどの観光拠点を強化する「若狭湾岸ハイウェイプロジェクト」なども強力に進めていく予定であります。また、観光消費額を拡大するため、福井ならではの食事メニューや土産品などの開発、観光地域周辺や町中で楽しめる環境整備など、行政と民間事業者が連携し、協働してこうした問題に強力に当たってまいりたいと考えます。
 その他については、関係部長から御答弁いたします。

◯議長(中川平一君) 産業労働部長林君。
    〔産業労働部長林雅則君登壇〕

◯産業労働部長(林 雅則君) 私から、雇用のミスマッチの解消策についての御質問についてお答えさせていただきます。
 まず、求人・求職状況におきます職種別のミスマッチがございます。例えば、福祉専門職、あるいは営業といったところでは、求人に対して求職者が少なく、倍率でいいますと1.5倍前後でございます。一方で、事務職でありますとか単純労務職といったところは、求職者が多くありまして、これは有効求人倍率になると大体0.5%以下になるものでございます。
 こういったところの改善のために、まず一つは、働く方のほうのミスマッチの解消ということで、一つは職業訓練の充実でございます。特に、求人の多い介護、営業といったところのコース、あるいは定員をふやしながら、そういったところに応じております。また、あわせて若い方々に就業前に職場を知っていただくということが重要でございますので、インターンシップ制度、あるいは就業体験といったものの充実を図っているところです。
 一方で、雇用する側の御指摘のありました職場の改善等でございますが、一つは先ほどお話ししましたアドバイザーの派遣といったことにつきまして、現在、ふくい産業支援センターにおいて、生産管理等の専門家を企業に派遣します制度を設けております。昨年度も5社、大体1社10回ぐらい、年間行っておりますが、こういった制度が出ます。
 あわせて、先日、県内のQCサークル活動大会がございましたが、地道ではありますが、こういう活動が作業工程の見直しだけではなく、年齢を超えたコミュニケーションを生み出して、働く意識の改善に効果があるという話もございます。
 こういったことを含めまして、若い方々が働きやすい職場改善の推進を図ってまいりたいと考えています。

◯議長(中川平一君) 観光営業部長五十嵐君。
    〔観光営業部長五十嵐嘉也君登壇〕

◯観光営業部長(五十嵐嘉也君) 私からは1点、観光政策に関して県や市・町、民間がまとまってイベントを実施するための組織づくりについてのお答えをさせていただきます。
 県では、定期的に市・町、観光関係団体などが参加する「観光に関する推進会議」を開催しておりまして、ここでイベント情報を共有し、日程調整、あるいは事業連携によって相乗効果を高めるように努めているところでございます。
 例えば、大河ドラマ「江」の放映にあわせまして、さまざまな関連イベントを福井の越前時代行列、あるいは敦賀の金ヶ崎宮の花換えまつりなどの市町村のイベントにおいて、その関連イベントを実施していく予定でございまして、現在イベントのスケールアップや連携についての調整を行っているところでございます。
 また、大型のイベントの場合、半年以上前に日程、概要が決められることが一般的でございます。このため、今後これまで以上に早い段階で協議・調整の場を設けまして、イベント間の連携を強化してまいりたいと考えております。

◯議長(中川平一君) 警察本部長尾崎君。
    〔警察本部長尾崎徹君登壇〕

◯警察本部長(尾崎 徹君) 原子力発電所立地地域の安全・安心を守るための体制についてお答えいたします。
 国際テロや朝鮮半島情勢が緊迫化している現在の状況において、原子力発電所が集中立地する地域の安全・安心を確保することは、本県警察の最重要課題の一つであると認識しております。
 県警では、平成13年の「9.11米国同時多発テロ」以降、福井県警察テロ対策総合警備本部を設置し、すべての原子力発電所に県外の特別派遣部隊を含めた専従の警戒部隊を配置して、24時間体制で警戒を実施しているところでございます。また、原子力発電所を管轄する警察署による沿岸部及び発電所周辺の警戒や、県警ヘリ「くずりゅう」や警備艇「わかさ」による上空及び海上からの警戒も実施しております。
 さらに、さきの緊迫した朝鮮半島情勢を受けて警備対策室を設置し、所要の諸対策を推進しているところでございます。
 次に、自衛隊等治安機関との連携についてでございますが、警察と陸・海・空の自衛隊及び海上保安庁で構成する「治安連絡会議」というものにおきまして、情報交換等連携を図っております。さらに、陸上自衛隊とは平成14年4月に県警察と第10師団との間で「現地協定」を締結し、治安出動事態において、警察と自衛隊が円滑に対処できるよう、共同訓練を実施して連携を強化しているところでございます。
 また、海上保安庁とは平成13年から常時連携して、原子力発電所の警戒警備を実施しているほか、警察、海上保安庁初め入国管理局や税関などで構成する「港湾危機管理メンバー会合」というものを設置いたしまして、警察と海上保安庁がこのメンバーの中核となって、テロ対策を推進しておるところでございます。
 最後に、有事に備えた訓練についてでございますが、県警察では、日ごろから自衛隊や海上保安庁と連携した実践的な訓練を実施しているところでございます。
 まず、自衛隊につきましては、先ほど申しました第10師団との「現地協定」に基づき、平成15年2月10日に第1回目の共同図上訓練を実施して以降、昨年までに共同図上訓練及び実動訓練をそれぞれ2回ずつ実施して、治安出動事態における警察と自衛隊との実戦的な訓練を行っているところでございます。
 次に、海上保安庁との間では、本年度も実戦的な侵入対処訓練を各原子力発電所で実施しているほか、外国船が入港する敦賀港等の国際港におきましては、「港湾危機管理コアメンバー」によるテロ対処共同訓練を行い、警備力の向上を図っております。
 今後も引き続き関係機関との連携を強化して、実戦的訓練を反復実施し、有事に備えた態勢の強化を図っていく所存でございます。

◯議長(中川平一君) 石橋君。
    〔石橋壮一郎君登壇〕

◯30番(石橋壮一郎君) 公明党の石橋でございます。
 「自衛隊は暴力装置」「答弁は二つ覚えておけばいい」閣僚の不見識きわまりない公言が相次ぐ民主、菅政権。支持率が急落しております。
 外交も経済も迷走に次ぐ迷走を重ね、国を危うくする、あきれるばかりの政権と言わざるを得ないと思います。急激な円高デフレで、経済雇用情勢の悪化が深刻であります。危機感が乏しい菅政権が緊急経済対策の補正予算案を国会に提出したのは10月29日、余りにも遅く、内容も極めて不十分であります。デフレ脱却、景気回復にはほど遠い。地方、また中小企業に冷たいものと言わざるを得ません。
 私どもは、9月初旬に円高対策、デフレ脱却に向けた緊急経済対策をまとめ、速やかな実施を求めました。その第一が、地方経済の活性化であります。地方自治体にとって使い勝手のいい地域活性化臨時交付金、約1兆2,000億円を提案しました。しかし、国の補正予算では、その3分の1にも満たない、わずか3,500億円にとどまり、疲弊した地方経済の活性化には全く力不足と言わざるを得ません。今、地方経済は、本当に疲弊をしております。自治体は、地域の実情に応じて、スピード感を持って中小零細企業の仕事を確保し、雇用をつくることを迫られております。その意味では、老朽化した橋や道路などの改修、また、集中豪雨などの災害防災対策、あるいは学校、また拠点病院等の耐震化、こうした命を守る真に必要な社会資本整備の前倒しの実施、これは極めて有効な緊急対策だというふうに思います。
 次に、中小企業の金融支援であります。
 2008年の世界金融危機の中小企業の資金繰りを支えてきた緊急保証制度、これは民間の金融機関の中小企業向け融資を信用保証協会が全額保証するものでありまして、金融機関は仮に融資先が返済不能になっても100%の資金回収が可能であります。したがって今、これが打ち切られ、通常の責任共有制度による保証となれば、当然、金融機関の貸し渋り、また貸しはがしの議論も浮上してまいります。依然として円高デフレ、景気の先行きが全く不透明な中、中小企業が必要な資金を借りられないという事態も起こりかねません。我々は、緊急保証制度の1年延長、そして保証枠の拡充を求めてまいりました。菅内閣は、全く耳を貸さず、来年3月で打ち切ることとなりました。年末・年度末にかけて、通常の資金需要に加えて、緊急保証制度の打ち切りをにらんだ中小企業の資金需要が高まると予想されます。
 こうした状況の中、福井県としてこれからどう対応していくのか、所見を伺います。
 雇用情勢も非常に厳しい状況が続いております。本県においても現在、1万4,000人の求職者があり、長引く不況で事態がさらに深刻化することも懸念されます。また、来春卒業予定の学生の就職も極めて厳しい。
 私どもは、雇用保険の対象にならない失業者に対して、職業訓練期間中の生活保障として、訓練生活支援給付金制度、あるいは中小企業やNPO法人などで仕事をしながら訓練が受けられる実習型の雇用支援事業を第二のセーフティネットとして恒久化する必要がある、このように提案をしてきました。
 県は、雇用情勢の先行きをどのように展望し、どのような対策を講じていくのかお伺いをいたします。
 地域経済の再生については、当面の緊急経済対策とあわせて、地域の産業の生き残りをどう図っていくのか、こういう中・長期の経済戦略を練り上げ、速やかに実行していかなければなりません。2008年9月のリーマンショック以降、世界的に経済社会情勢は劇的に変化をいたしました。こうした中、福井県の産業が将来に向けて持続的に発展していくためには、福井県が直面するいわば構造的な課題というものを克服し、これまでの産業構造の転換を図らなければなりません。すなわち、福井県が培ってきた高い技術力、教育力、また豊かな地域資源などの特性を生かし、環境・エネルギー型の新たな成長分野に重点を置く産業構造への転換であります。成長産業への転換・新産業の創出について重要なことは、二つあると思います。まず第一は、技術革新を担う人材の確保と育成であります。第二は、成長分野へ進出する企業への支援の強化であります。
 今年度、福井県は、研究開発人材の確保の一環として、修士、あるいは博士課程修了のいわゆるポストドクターを2名、産業支援センターに採用いたしました。今後は、優秀な人材を福井県に集めるためのシステムづくり、また、企業内の人材が積極的に先端技術開発に取り組むための研修、あるいは再教育、こういったことを進める仕組みづくりが必要だと思います。
 県は、このような技術開発研究人材の確保と育成をどう進めるのか、お伺いをします。
 また、さらに成長産業分野への進出を図る企業への支援についてでありますけれども、これは企業の成長分野への進出資金の融資の強化、また、技術開発型の大手企業と県内企業の連携による共同研究開発の推進なども重要でありますけれども、今後は県はこうした点についてどのように推進、支援していくのかお伺いをいたします。
 次に、成長産業として期待できる環境・エネルギー関連産業の育成と低炭素社会の推進についてお伺いをいたします。
 ことし6月、福井県でAPECエネルギー大臣会合が開催されました。アジア太平洋地域におけるエネルギーの安全保障や低炭素社会の実現を目指す、いわゆる福井宣言が採択されました。日本には成長するアジアの国々の経済活動において、環境汚染対策と同時に地球温暖化対策、これを同時に実現するため、積極的な貢献が求められております。
 APECエネルギー大臣会合の開催を受けて西川知事は、「福井県も原子力発電の国際的な推進のため、その人材育成に貢献したい」また、「『低炭素モデル都市』の一つとして参加できないか相談してみたい」こう意欲を示されました。先般、11月19日には、嶺南地域を想定してモデル地区を選定して、クリーンエネルギーのまちづくりを進めるための第1回の検討会議が開催されたと聞いております。低炭素モデル都市の実現へ向けて、県は今後どう取り組んでいくのかお伺いをいたします。
 また、福井県における環境・エネルギー関連産業の育成について、その研究開発の状況、また産業化の取り組み、こうした現状と今後の展望をお伺いいたします。
 さらに、これから新たな需要が期待できる成長分野に健康・医療・福祉、また食品・農林水産の産業分野も考えられます。
 例えば、県内の中小企業が医療・福祉関係者との積極的な交流を図り商品開発を進めたり、また、福井の特産品を生かした、いわゆる農・商・工連携によるビジネス展開も試みられております。県としても積極的に応援をしていく必要があると思います。また、地域における高齢者の生活支援や子育て支援など、地域社会のさまざまな課題をビジネス的な手法で事業化していく、いわゆるコミュニティビジネスなどもさまざまな取り組みが見られます。
 県は、こうした取り組みをどのように認識し、対応していくのかお伺いをいたします。
 次に、新しい福祉について伺います。
 少子・高齢化の進展、ライフスタイルの変化などで家族関係や地域のつながりが希薄化し、社会から孤立する人々がふえてきています。昨今、ひとり暮らし高齢者の孤独死などが大きな社会問題になり、現代日本の無縁社会の広がりが改めて浮き彫りとなりました。
 福井県は、三世代同居、三世代近居に代表されるように、家族のつながりや地域社会のつながりが比較的残っており、こうした特徴が福井県の子育て力、教育力の強さ、また、高齢者の元気率の高さにあらわれていると思います。しかしながら、福井県においてもこうした社会の傾向は徐々に進み、私の実感としても町中においてもひとり暮らしのお年寄りがふえてきているというふうに思います。ひとり暮らし高齢者などへの支援については、地域における見守りネットワークの強化、買い物や外出などの生活支援、地域における居場所づくり、あるいは生活福祉関連の情報提供も必要であります。さらには、高齢者の権利擁護のためのいわゆる成年後見人制度、こうしたものの利用促進も必要かと思います。
 県は、ひとり暮らし高齢者などを支える地域の仕組みづくりをどのように進めていくのかお伺いをいたします。
 一方、経済のグローバル化、競争の激化、長引く不況などによって生まれる格差、また、不安定な雇用、さらには社会の閉塞感、ストレスからうつ病、引きこもり、自殺、DV、児童虐待、こうした新しい社会問題も増加をしております。これらに対応する新しい福祉、新しいヒューマンケアというものが求められております。
 うつ病、引きこもりなどの対策については、早期発見、早期治療を図るため、かかりつけ医、あるいは学校・地域などの対応力の向上が必要であります。特に、うつ病に関しましては、カウンセリングを中心とした認知行動療法という有効な治療方法が、ことしの4月から保険適用になりました。これを進める精神科医等の専門医、あるいは臨床心理士などの研修、また育成も必要であります。また、うつ病や引きこもりなどでみずから専門機関に相談することが困難な人に対して、家庭訪問して支援をしていく、いわゆるアウトリーチ、こういった仕組みづくり。また、社会復帰していくきめ細かな支援というものが課題であります。
 県として、学校における不登校などのカウンセラーも含め、こうした心の相談体制を担う臨床心理士などの人材育成、また人材の供給、こういったことについて、福井県はどう考え対応していくのか、現状と課題をお伺いいたします。
 このたび策定されました福井県民の将来ビジョンは、福井県のすぐれた特性を生かし、福井らしい人の生き方、働き方を模索し、福井が目指す将来像を示しております。その五つの戦略の第一と第二のキーワードが人であり、つながりであります。基本理念「希望ふくい」の創造へ、私もまた、つながりを生かし、支え合うともに生きる社会、一人一人がそれぞれの立場で生き生きと活躍できる、人が輝く福井目指して、これから議員諸兄、また理事者各位、そして県民とともに明年へ向けて新たな決意でスタートしてまいりたい、このように述べまして質問とさせていただきます。

◯議長(中川平一君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 石橋議員の一般質問にお答えをいたします。
 まず、経済雇用対策であります。
 緊急保証制度の打ち切りが考えられるんだけれども、中小企業の資金需要が高まる中でどう対応していくのかという御質問でございます。
 中小企業への資金繰り支援については、平成20年10月の緊急保証制度のスタートに伴いまして、保証料を助成し、経営安定資金の融資枠を過去最大650億円に設定するほか、全国でも例のない、いわゆるマル経資金の中小企業の利子補給などを実施しております。こうした効果もあり、今年度のいわゆる倒産件数は、11月までで72件であります。前年度比で約4分の1という、こういう状況であります。
 今年度に入りましてからは、中小企業の利用が経営安定資金による新規資金の需要から、返済負担を軽減する資金繰り円滑化支援資金のほうに移行しております。この資金の利用が前年の5.5倍に上っております。このため、今回、資金繰り円滑化支援資金の融資枠を80億円拡大いたしまして240億円とし、中小企業の資金繰り対策に万全を期しております。
 さらに、中小企業の経営環境はいまだ厳しい状況にありますことから、御指摘の緊急保証制度の延長も含め、中小企業の資金繰り対策の充実などをあわせて国に並行して働きかけてまいりたいというふうに考えます。
 次に、雇用情勢の先行きをどのように展望し、対策を講ずるのかとの御質問であります。
 県内の雇用情勢は、県としては全国でも例のない雇用調整助成金の上乗せ助成による雇用維持や、基金の活用による雇用創出の効果に加えまして、最近の製造業の一部の生産回復による求人増加等により、10月の有効求人倍率は全国トップの0.90倍まで回復しております。特に、求人数は1万3,400人でありまして、リーマンショック前の水準に戻ったんでありますが、依然、求職者が1万3,900人という数字でありまして、なお上回っているわけでありまして、早期の就業を支援していく必要があります。
 本日も鯖江市で丹南地域などの企業38社が参加していただき、緊急就職面接会を開いております。また、来年の2月には福井市でも同様なことを開くことにしており、こうした機会を多くの方に利用していただく必要があります。
 また、来年春の学卒者につきましては、新卒者応援本部を設け、大学などと就職支援を強化した結果、先月末の内定率は昨年を上回り、大学が71.2%、高等学校が85.8%となっています。しかし、学卒者に対する求人は、今後増加する見通しがそんなにないと見込まれる状況にありますので、昨日は私から、新規求人要請文を書きまして、経済団体を通して追加求人を求めているところでもありまして、引き続き状況を見ながら、こうした問題に積極的に当たってまいりたいと考えます。
 次に、経済新戦略、環境問題につきまして、特に高度産業技術研究人材の確保のお尋ねをいただいたところであります。
 さまざまな調査方法はあるんですが、県内では約700名近くの技術開発に携わる研究人材がおられると見込まれます。今後、環境・エネルギー分野など、成長産業を育成するためには、よりレベルの高い技術開発人材をもっとふやす必要があります。このため、全国から優秀な研究成果をおさめたポストドクターを募集し、約2年間の実務研修を行った上で、県内企業で雇用する制度をことしから設けております。
 また、将来の人材を育てるため、県内企業に就業し、研究開発を目指す大学院生に対する修学資金制度の創設を今後検討したいと考えます。さらに、こうして育った企業内研究開発人材がレベルアップしていくため、現在、福井大学の中に共同研究拠点を設け、先端技術研修などが行えるよう準備しております。これからは、学校教育における理科系人材の育成から産業人材の再教育まで一貫した体制を整え、次世代産業を担う若い人材が活躍できる社会を目指してまいります。
 次に、この問題に関連いたしまして、「低炭素モデル都市」の実現のスケジュールはどのような取り組みを進めるのかということであります。
 電気自動車につきましては、走行時にはCO2を出さないけれども、充電電力は火力発電に依存するというようなことになりますと、排出量総体では削減効果が高いとは言えないわけでありまして、原子力や水力エネルギーに頼ってこそ、真の低炭素化社会の実現につながるとも言われております。こうした視点に立てば、原子力発電によるアジア最大のクリーンエネルギー供給地域である福井県としては、低炭素のまちづくりを推進していくことは極めて大きな意味があるわけであります。APEC宣言を受けまして、原子力に加えまして再生可能エネルギー導入やエネルギーの効率的な利用につきましても、全国のトップランナーを目指したいと考えます。
 こうしたことから、先月19日に設置しました検討会において、電気自動車、またスマートメーター、メガソーラーなど、先進的エネルギー関連技術の導入を嶺南の西部地域をエリアに集中的に実施することで、住民が生活レベルでもメリットを実感できる低炭素のまちづくりのための議論を行っています。来年度には、推進母体となる協議会を設け、できるだけ早く事業を具体化してまいりたい、このように考えます。
 次に、環境・エネルギー関連産業の育成について、産・学・官連携による産業化の取り組みと展望であります。
 福井県では、環境・エネルギー関連産業を2020年には売上高450億円にすることを目指し、20年から「クールアース・次世代エネルギー産業化プロジェクト」を進めておるところであります。現在、電気自動車などに登載される安全性の高いリチウムイオン電池の材料開発などの成果として、約200億円の売り上げにこれがつながっております。こうした産業化を支える研究開発につきましては、この5年間で約50件、事業費で30億円の大型研究を行い、航空機や電気自動車の軽量化により、環境負荷を軽減する炭素繊維複合材料などが開発されています。
 これからは、この環境・エネルギー分野の事業化、産業化などを加速させるため、国のプロジェクトを活用しながら、これは約9億円の予算でありますが、福井大学を拠点に「地域産・学・官共同研究拠点」の整備を進め、世界的にリードできる研究開発プロジェクトを実行してまいりたいと考えます。
 次に、大きく三つ目でありますが、新しい福祉の問題であります。
 ひとり暮らし高齢者などを支える地域の仕組みづくりをどのようにこれから進めるのかという御質問であります。
 福井県においては、高齢者に対し、民生委員などによる見守り、食事の配食、外出支援など、日常生活支援。また、町内会単位でのデイホームなどが既に行われております。しかし、ひとり暮らし高齢者や高齢者だけの世帯が増加しており、地域で日常的に支えることが一層求められております。このため、関係者を初め、住民やボランティア、NPOなど、地域の「つながりの力」を集めて、支援が必要な高齢世帯のマップづくりや、買い物などの生活支援、また、徘回をする高齢者を含めた見守り体制の強化など、高齢者と子供の交流できる居場所づくりなども行う必要があります。
 具体化に当たりましては、現在、東大と進めております共同研究、ジェロントロジーにおいて、高齢者の移動手段や生きがい集落支援などを研究しておりますので、その成果をも取り入れていく必要があります。
 今後、市や町や社会福祉協議会とも連携をしながら、こうした助け合いのつながりのネットワークを強化してまいりたいと考えます。
 その他については、関係部長から御答弁します。

◯議長(中川平一君) 健康福祉部長小竹君。
    〔健康福祉部長小竹正雄君登壇〕

◯健康福祉部長(小竹正雄君) 心の相談体制を担う臨床心理士などの人材育成・人材供給の現状と課題についてお答えをいたします。
 うつ病や不登校などのカウンセリングは、主に精神科のお医者さん、それから臨床心理士、精神保健福祉士などの方々が担っておりまして、現在、県内ではそれぞれ84人、93人、430人がおられます。県内におきましては、毎年、臨床心理士は仁愛大学の大学院心理学専攻で約10名、それから精神保健福祉士は県立大学の社会福祉学科で約25名を養成しております。
 うつ病や不登校などの対策には、早期発見が重要なことから、現在、うつ病につきましては、かかりつけ医に対する研修やかかりつけ医と精神科医の連携強化を図っておりますほか、不登校につきましては、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを配置しております。
 近年、治療法としまして、御質問で御指摘のございました「認知行動療法」や「アウトリーチ」などの新しい手法が注目されておりますので、こうした治療を担う人材の育成につきまして、今後研究をしてまいります。

◯議長(中川平一君) 産業労働部長林君。
    〔産業労働部長林雅則君登壇〕

◯産業労働部長(林 雅則君) 私から2点お答えをさせていただきます。
 1点目は、成長産業へ進出する企業の育成の支援のことでございまして、新規創業の資金支援、あるいは大手等県内企業の連携による共同研究開発についてでありますが、まず、大手企業と県内企業の共同研究開発につきましては、それぞれの持ちますビジネスノウハウ、あるいはニッチトップの技術といったものを融合するということで、平成20年から「福井クールアース・事務局世代エネルギー産業化協議会」というものを設けまして、ここには県外企業13社を含む24社が入っております。そういった交流が生まれまして、県内のプラント設計施工技術を持つメーカーと県外の総合エネルギー企業、さらには電力会社が共同しまして、航空機用の石油代替燃料の製造装置の開発といったものが生まれてきております。
 こうした共同研究開発をふやしていく手法として、今後、一つの手法として、県と県外大手企業がビジネス戦略の提携をまず結びまして、そういった中から大手と県内企業の共同研究開発を創出といった方法について、現在検討を進めております。
 また、新たな事業展開を開始いたします企業、あるいは新規創業をする企業に対しましての応援でございますが、一つは、例えば公共施設等の遊休施設を利用したインキュベート施設の貸与、提供でありますとか、あるいは金融機関と連携をいたしました新しい資金的応援の制度などにつきまして、これは現在、経済新戦略が策定されておりますが、これの行動計画の中でより具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。
 2点目は、コミュニティビジネスの取り組みでございます。
 コミュニティビジネス取り組み事業者に対する支援につきましては、本県では平成19年から関係機関と「福井県コミュニティビジネス推進協議会」を設置いたしまして、ビジネス開業塾の開催、あるいは開業資金の融資、創業奨励補助といったような支援を行っています。こういった中から、この協議会で認証しております団体として43団体が生まれておりますが、例えば、介護タクシーといったような高齢者支援、さらには一時保育といった子育て支援、さらには地域の食材を生かしたような伝統料理提供の事業等ございますが、こういったビジネスが全体で現在では10億円を超えるようなビジネスに広がっております。
 今後は、こういったものを拡大するため、例えば町中の空き店舗を活用した一時保育、さらには訪問リハビリサービスといったような健康、快適サービスの実現につながるような事業、そういった幅広いコミュニティビジネスを応援してまいりたいと考えております。

◯議長(中川平一君) 笹岡君。
    〔笹岡一彦君登壇〕

◯15番(笹岡一彦君) 自民党県政会の笹岡一彦でございます。八つの質問と提言をさせていただきます。
 まず初めに、県民の将来ビジョンと知事マニフェストについて伺います。
 西川知事は、この12月議会の冒頭で三選出馬を宣言されました。その中で、「いまだ道半ば」だとの思いから、次の段階へ前進することが責務であるとの論述がありましたが、これまでのたどった軌跡に対する適切な分析と評価がなければ、的確な次の展開はできません。
 知事は、1期目、2期目のそれぞれの4年間を御自身でどのように総括されているのか、所見を伺います。
 また、次の選挙でも過去2回のように「マニフェスト」を作成されて、県民に信を問われるのかどうかを伺います。
 知事は、議会から要望のあった県の中・長期ビジョンを昨年から策定され、今議会に提案されております。これは、「福井県民の将来ビジョン」として、10年後の本県の方向性や社会の将来像を描くとのことであり、すぐれた福井の特性を自覚し維持するとともに、次の世代へよりよくして残すため、新しいみんなの希望をつくり、外に開き、力を合わせて行動しようという趣旨の「希望ふくい」の創造を基本理念に上げております。その基本理念から二つの福井が目指す将来像を導き、さらにはその将来像を実現するための五つの戦略を上げておられます。
 知事は、過去7年余にわたって、すべてマニフェストをもとにして各部局と政策合意を交わされて4年スパンで政策を進めてこられましたが、今後この10年間ビジョンを最優先に尊重して政策を進めていくべきことになるかと考えます。もし、この次の知事選挙で「マニフェスト」を作成されるのであれば、この「福井県民の将来ビジョン」と「知事マニフェスト」の関係性はどのようなものになるか、具体的にお示しください。
 次に、TPPについて伺います。
 ことしの臨時国会で菅首相は、総理の施政方針演説の中でTPP、環太平洋経済連携協定の推進を唐突に表明し、その後の閣議で包括的経済連携に関する基本方針を閣議決定する中で、TPPについては関係国との協議を開始すると明記し、声高に「平成の開国」を叫んでおります。
 例外なき関税撤廃を約束したTPPがもし締結されれば、本県の農村は間違いなく壊滅するでしょう。知事も指摘されたように、本県の農業出荷額の70%は米で占められており、その米に対して、例えばアメリカから3分の1から4分の1の価格の安い米が大量輸入されれば、ひとたまりもないことは火を見るより明らかであります。
 本県の農村が壊滅し、今まで美しい緑の水田だった地帯が耕作放棄となって荒地になれば、本県の自然環境は破壊されて、県民生活や次なる農地を脅かし、緑のダムとうたわれた治山治水の縁の下の力持ちであった水田の保水力が奪われることで、豪雨災害への対応力が失われ、本県の防災力は著しく低下することは明白であります。
 さらには、農村の離散により地域コミュニティは崩壊し、地域教育力や治安保持力の低下が免れないどころか、周辺人口の急激な減少による市街地の商業施設への悪影響や、県内工業を支えてきた良質な労働力の減少にもつながりかねません。ひいては、本県の地域力の大幅な低下をもたらし、地方の崩壊による我が国全体の国力減退も懸念されるところとなるでしょう。
 また、政府の試算によれば、TPP導入後は我が国の食料自給力は40%から14%に激減するとのことですが、これが意味することは、有事がなくても核ミサイルが飛んでこなくても、他国から一定期間兵糧攻めに遭えば、すべての要求をのまざるを得ない外交上弱い立場におかれることを意味し、たちまちのうちに食料的属国化に陥ることも想像にかたくないでしょう。
 知事は、我が会派の代表質問に対して、TPP導入については国に対して慎重な対応を望みたいとの答弁をされましたが、農村が基盤の本県社会の崩壊につながることを考えれば、国に対してより踏み込んだ行動が必要であり、本県農業を守るために強く国を牽制するべきと考えますが、知事のお考えをお聞かせください。
 また、あわせて本年度63%もの大幅削減により、本県の基盤整備を苦しめている土地改良関係の新年度予算についての見通しはどうなのか、わかる範囲でお答えいただきたいと思います。
 ことしの2月議会の私の一般質問で、老朽化した県立芦原青年の家の更新を訴える質問に対して、次のように知事は答弁されました。既に築43年ということで老朽化が進んでいるという現状かと思います。周辺のいろいろな状況、あるいは活用方法についても状況を視察いたしましたが、周辺の湖や坂井丘陵の農林業との関係、それから沿岸の漁業などの活用をこれからどう進めていくか。また、あそこはカヌーなどのスポーツ振興が極めて重要であり、子供たちの生活スタイルに応じた宿泊への対応など、多くの課題を検討する必要があると思います。そこで、来年度実施予定の青少年教育施設整備基本調査事業の予算、これでは広く青少年に自然、農林漁業など、多様な地域資源や人材を活用した体験学習の場を提供するため、県立、五つの施設がございますが、施設の分担や配置の運用などについて幅広く検討することになるかと思います。その中で、芦原青年の家についても施設の機能、規模を含め、諸課題について具体的に検討してまいりたい、このように考えているところであります、というものでありました。
 あれからほぼ1年、芦原青年の家についても施設の機能、規模、諸課題など、具体的な検討も相当進んでいるはずであります。現在の検討会議の進捗はどのようなものか、また、その検討結果はどのようになっているのかお答えください。
 また、来年度は骨格予算でありますが、各部局からの予算要求は完了していると聞いております。県立芦原青年の家については、教育委員会からどのような予算要求がなされているのか。また、知事はそれを受けてどのような予算づけをされるのかお答えください。
 今夏、大阪で3歳と1歳の幼い兄弟が、母親に放置され、餓死した痛ましい事件が発生し、日本じゅうの国民の胸を痛めました。
 本県では、こうした児童虐待が起きないようにと、先月を強化月間として県内全戸28万枚の啓発チラシを配布したり、テレビ・ラジオのスポットを流して予防するとともに、周辺住民からの通報があれば、24時間以内に児童相談所が確認するとの体制を組んでおり、一定の安心できる状況でありますが、油断することはできません。
 一方、同じころ、同じ大阪で、息子から暴力を受けた高齢の母親が死亡するという事件が2件相次いで発生いたしました。このような高齢者虐待は、全国で年間1万5,000件発生しており、この3年間で20%も増加しており、本県でも例外を免れないようであります。また、女性に対するドメスティック・バイオレンスも不況や失業などの暗い社会的背景によるいら立ちから、増加傾向にあるようであります。
 これら高齢者、女性、児童など、社会的弱者に対する虐待は、性質的には近い種類のものであるはずで、その対応、対処も連絡性が高いと思われますが、現実的には縦割り行政のはざまでそれぞれ窓口が違い、連携がとりづらい体制にあると考えられます。本県では、高齢者虐待は長寿福祉課、女性虐待は男女参画・県民活動課、児童虐待は子ども家庭課と分かれており、部局さえも違うものもあります。
 しかしながら、これら虐待事案の対応業務は、周辺住民などから通報を受け、それを確認して保護するものでありますし、虐待の予防業務もまた相談や医療機関での検診、関係機関の情報交換などで極めて類似しており、さらなる連携強化や、より進化した業務統合などが県民目線ではわかりやすく、サービスも受けやすく、事件の未然防止にもつながるのではないでしょうか。それぞれの所管が国会機関で違っていたり、高齢者虐待防止法や児童虐待防止法、DV防止法など、法令上の取り扱いの相違もあるでしょうが、これらの障害も本質的な目的のために乗り越えるべきものと考えます。
 このように、高齢者、女性、児童虐待防止についての情報的、あるいは体制的連携を提案いたしますが、御所見を伺います。
 9月、尖閣諸島沖で海上保安庁の船に中国の漁船が衝突し、そのかどで中国人船長が逮捕され拘留されましたが、那覇地検の判断により釈放され、中国へ英雄として帰還するというてんまつがありました。命がけで船長を逮捕した海上保安官たちの思いを酌み取ったのか、それとも政府の対応に義憤を感じたのか、神戸の海上保安官がその状況を全世界に発信し、ビデオをネット上で流出させる事件が発生いたしました。
 一方、APECの警備における機密情報が警察関係者のコンピューターから漏出する事件が同じころ発生いたしました。さらには、臨時国会の予算委員会において、仙谷官房長官から、「自衛隊は暴力装置」という失言が出て、すべての自衛官の誇りを著しく傷つけたのは、記憶に新しいところであります。
 私は、この三つの事件から、非常に強い危機感を抱かざるを得ません。海上保安官、警察官、自衛官、これらの方々はそれぞれ日々厳しい訓練をされながら、訓練中、職務中、最も殉職の多い役責にありながら、一つしかない命を張って国民の生命と財産を守ってくださる非常にとうとい方々であります。これらの方々が命を張った職務に空しさを感じ、ばかばかしく考え出したのではなかろうか。そして、次に来る危機的な状況ではひるんだり逡巡したりして、本来の責務を果たせなくなるのではないか。やがて、なり手が減り、綱紀がもっと緩んでしまい、だれも本気で国家や国民を守ろうとしなくなるのではないかと、そら恐ろしい気持ちになってしまいます。
 本県の漁船は、海上保安官に守られ、県民は陸上で警察官に守られ、安全保障上では自衛官に守られています。実際、ナホトカ号の日本海重油流出事故では、海保と海上自衛隊のお世話になり、福井豪雨では陸上自衛隊にお世話になり、全国植樹祭やAPECでは警察にお世話になりました。
 そこで、報道機関などによる県民の警察官や消防士などの一部表彰制度はありますが、この制度をさらに海保や自衛隊にも拡充して、本県県民を今まで守ってくださっているこれらのかけがえのない守人に対し、県民の安心・安全のためにも、知事から直接の敬意を表明できるような定期的な表敬制度をつくれないかと考えます。すべて身分は国家公務員で警察だけが県となっている立場の違いはありましょうが、本県内での活躍を対象にした制度ならば実施可能と考えます。この提案についての御所見を伺います。
 中小企業と零細店舗について伺います。
 12月補正予算案として、中小企業対策に資金繰り円滑化支援資金の融資枠拡充により、円高等により、経営の安定に支障を来している中小企業の年度末の資金繰りを応援するとしています。確かに、県議会からの要請もあり、金融面では県としてできるだけのことはされていると思いますが、そこは経営体を維持するだけで終始してしまうレベルであり、いまだに仕事がなく、先行きが見えず、前向きな投資が沸き起こってこないことから、全体の消費が低迷していることも事実であります。
 ことし実施した県のプレミアム商品券も、県としては実施しやすく、マスコミ受けもするものだったのでしょうが、商工団体や零細店舗にとっては、手間がかかる割に効果が少ないとの感想でした。結局、一過性のものに終わり、継続的効果は全く残らない状況で、商工関係者からは、今の商工業者は経済難民のようなもので、難民に対して年に1回食糧を寄附することは、根本的解決にはならない。知恵のある難民を応援して自立させ、そのリーダーがさらに他の難民を自立させていくことができるような政策を考えてほしいとの声が上がっております。
 プレミアム商品券は、全県的に単発的に実施されたものですが、全県的な範囲にこだわらずに、例えば、やる気のある商工団体から企画を募集して、企画コンテストで有望なものに対して県がバックアップし、それで成功したものをモデルにして全県下に広げていくというやり方のほうが、政策としての妥当性や継続性を高めていくと考えますが、いかがでしょうか。
 また、東京の渋谷区では、衰退化する商店会の組織を再強化するために、「商業振興条例」をつくって、区は融資や指導について商店会の加入者に優遇措置を施して、未加入者の加入を促進しています。本県でも商工会議所や商工会の脱退者や未加入者が不幸にも増加しており、商工団体の組織強化が叫ばれておりますが、このような政策についても一度検討してみる価値があると考えますが、お考えをお聞かせください。
 知事は、提案理由の中で、来年1月からNHK大河ドラマ「江・姫たちの戦国」が放映されることとなり、これを機に本県の歴史、文化を全国に発信したいと述べられました。しかし、例えば我が会派の代表質問でも指摘したように、連続テレビ小説「ちりとてちん」のドラマ効果も一過性のものになりつつあるように、すべてが点のままで線へのつながりがなく、面や立体へ発展する前にほとんどもとに戻ってしまうような感がしてなりません。
 その点、他県では、興味深い取り組みが目につきます。例えば、アカデミー外国の映画賞を受賞した「おくりびと」による観光集客で6億円以上の経済波及効果を得た山形県では、制作日数や全国上映、観光誘致への配慮を条件に、1作品当たり1,000万円までを助成する「映画ロケ誘致促進事業」を立ち上げて、その第2弾として、映画「十三人の刺客」を選んで、再び人気を博しております。
 そのほかにも茨城県の「桜田門外ノ変」など、かつてのご当地映画をはるかに質で超えた本格的な作品である「地域発信映画」が盛んに制作されています。これは、2001年に施行された文化芸術振興基本法、それを受けた文化庁の地域主導の映画制作についての助成等の動きに反応して、地方自治体がフィルムコミッション等の設立運営、及び当該組織を通じてのご当地映画づくりへの意欲が高まっていることが背景にあるようですが、何より自治体が地域ブランド力につながる継続的なイメージアップ手法として、積極的に取り組んでいる結果だと言えるでしょう。
 本県でもより継続的効果を目指して、「地域発信映画」の制作を続発する「映画ロケ誘致促進事業」等の創設を検討すべきと考えますが、知事の御所見を伺います。
 また、その機運づくりの一環として、福井県ご当地映画祭を実施するのも効果的と考えます。過去に福井県を舞台にした作品を集めて、特別月間を指定して、県内各地の映画館で、あるいは東京や大阪などの都市部の映画館、さらには中国や台湾でも集中的に上映するのです。例えば、越前竹人形、男はつらいよ柴又慕情編、夜叉ケ池、白蛇抄、夜叉、北の蛍、釣りバカ日誌7、俺たちの行進曲、変わったところで、ゴジラVSジオランテとか北陸代理戦争もアクセントとしてはいいでしょう。
 県民とともに楽しく郷土をめでながら、内外に本県を強力に発信するこの試みは、今後の観光戦略のよき糧ともなり得ると考えられますが、いかがお考えでしょうか。
 最後に、APECについてお聞かせいただきたいと思います。
 APECの福井県のレセプションで親しくなった、イアン・ケネディニュージーランド大使の招きで、先日、東京は渋谷にあるニュージーランド駐日大使館を訪問いたしました。大使館の奥にある大使公邸で日本人の節子夫人を交えてお話を2時間ほどさせていただいたところ、ある興味深い提案がありました。
 それは、岩手県の八幡平市には「安代リンドウ」という花の名産があり、それを季節が逆転する南半球のニュージーランドで栽培し日本に逆輸入して、非常に収益を上げたり、あるいは、ニュージーランドの農産物に関する世界的マーケティング力と欧米に対するコネクションを利用してヨーロッパで販売したところ、幸福の色とされるリンドウのブルーが大好評となり、それまで大きなシェアを握っていたオランダの花を席巻して大きな市場を獲得し、輸出収益を伸ばすとともに、知的財産権により、ニュージーランド栽培分の売り上げの3%が岩手県内に現在入っているということでした。輸出については、技術面で岩手県農林部の農業研究センターが、鮮度保持方法として新たな方式を確立して支援し、採算面では海外での販売価格が国内の販売価格を下回った場合、航空運賃を補助することで県がバックアップしたようであります。
 本県でAPECを開催したことを一過性のものにすることなく、このご縁を知事の言われる復縁や、あるいは縁を生かすこととして、岩手県のような取り組みを参考にして、例えば越前水仙や越前ガニ、福井ナシ、あるいは福井梅などの園芸特産物の輸出など、本県特産品のさらなる収益アップにつながるようなシステムを研究し、試行することが有意義であると考えますが、こういったシステムを研究することについて、どのようにお考えになるか伺います。
 以上で、私の一般質問を終わります。
 御清聴どうもありがとうございました。

◯議長(中川平一君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 笹岡議員の一般質問にお答えをします。
 まず、県民の将来ビジョンとマニフェストの関係であります。
 これに関連いたしまして、1期目、2期目の行政、県政をどのように総括しているか。また、次の選挙でも「マニフェスト」を作成し、県民に信を問うのかということであります。
 平成15年4月に県政を担わせていただいて以来約7年半、全力で県政を推進してまいりました。振り返ってみますと、1期目は課題解決・整理、また、新しい方向の設定の4年間であったように思います。
 具体的には、就任直後、福井空港の拡張整備の中止を決断したり、あるいは失業率が全国的に、また福井県も高い水準でありましたが、高度経済成長以来最悪となっておりました厳しい経済雇用情勢の対策。また、いわゆる箱物などの凍結や職員数の削減など、行財政改革の推進などを進めるとともに、少人数学級の推進など教育政策、福祉・医療などの方向性を設定してまいりました。この間、平成16年の福井豪雨、また美浜3号機事故なども起こり、県民、職員とともに対応してまいったところであります。
 経済情勢が比較的幸い安定した2期目でありますが、県民生活の質の向上のため、新しい政策にも力を注いでまいりました。放課後子どもクラブの全校設置や独自のサイエンス教育などの教育、子育て政策。介護予防やがん検診など、あるいは陽子線がん治療など、医療・福祉政策。観光営業部の設置など、県のブランド力の向上。その結果、子供たちの学力・体力の向上や高齢者の元気生活率、出生率の5年連続上昇、また、APECエネルギー大臣会合などの成果をおさめることができていると考えております。
 今後、アジア諸国の急成長や円高の進行など、グローバル化の新しい局面や少子・高齢化の進行に対応するため、県政を大きなスケールで推進しなければならないと考えます。これらの課題を解決するための政策を今後、よりわかりやすい形でマニフェストとして示す必要があると考えております。
 次に、マニフェストとの関連で「県民の将来ビジョン」とのいわゆる関係性といいますか、どうなるかということであります。
 マニフェストは、選挙による住民の負託にこたえるものであります。知事として、責任を持って実行し、成果を上げるものであります。そこに示される政策は、任期4年を念頭に、具体的でわかりやすくなければならず、その結果は有権者により評価をされるものであります。
 一方、「県民の将来ビジョン」でありますが、変化の大きな時代に今後10年を見通し、多くの県民や、またさまざまな団体、そして議会の皆さんと政策の指針として共有していくべきものであります。そこに掲げられる方針は、幅広い議論に開かれたものであり、議論を通して具体的や政策や行動に実を結んでいく性質のものかと考えます。ビジョンとマニフェストは、その目的・性質、また実行の手法、それから期間が異なる別物でありますが、県政を推進する上で相互に補い合うものと考えております。
 次に、大きくTPP、いわゆる農業との関連の環太平洋パートナーシップに対する国への要請、あるいは対応であります。
 TPPへ参加した場合、国では米の生産の9割が外国産にかわるものとしており、この試算に基づくと、現在465億円である農業産出額が、約135億円にまで減少すると試算され、極めて大きい影響があるものと考えております。農業の多面的機能の恩恵は、すべての国が享受している、いわば国益とも言うべきものであり、TPPへの参加により失われる国益は、非常に大きいものがあると考えます。
 国においては、来年6月を目途に農業改革の基本方針を策定することとしておりますが、このTPPへの参加を前提とすることなく、国益にかなった結論に向け、幅広く議論が行われるよう、県内農家の方々の思いと心を一にして、国に対し強く求めてまいりたいと考えます。
 次に、三つ目の問題でありますが、芦原青年の家について、教育委員会の審議の様子、また、予算に対する対応であります。
 この前提となる青年施設のあり方に関する検討が、現在、教育委員会で行われており、この結果を見ながら検討してまいる課題であります。来年度の当初予算は、選挙がありますので、いわゆる「骨格予算」となるため、政策的な事業は、原則として6月の補正予算としての検討が行われると考えます。
 次に、大きく県民安全確保に関する御質問であります。
 警察官や消防士などには敬意をあらわす、あるいは感謝をする制度があるけれども、海上保安庁や自衛隊にもこれを広め、定期的に表敬する制度をつくれないかというお尋ねであります。
 福井県では、いろいろな危機事象が発生した場合に開きます危機対策会議、連絡会議において、自衛隊などの持つ迅速な機動力や情報収集力などが極めて重要であると強く認識しており、本県独自の対応として、直接自衛隊の幹部職員が、その対応会議のメンバーとして加わるようにしております。業務遂行の段階から、協力と敬意をあらわしているわけであります。
 また、これまでの大規模災害時には、自衛隊や海上保安庁に対し、災害派遣の要請を行い、被災者の救援・援助活動協力を得ており、平成9年のロシアタンカー事故、平成16年の福井豪雨、平成18年の豪雨など、多くの部隊が人命救助や被災地での困難な業務に従事されております。
 平成16年の福井豪雨の際には、自衛隊員お一人お一人に直接私から感謝の気持ちをお伝えしたところでもありましたが、また、総合防災訓練などの際には、参加している隊員に対し、できるだけお一人ごとに激励、表敬も行っているところであります。
 今後とも、自衛隊、海上保安庁の支援に対しましては、県民の気持ちを機会あるごとに伝え、また、さまざまな工夫もしてまいりたいと考えます。
 次に、観光戦略であります。
 地域発進の映画を制作、助長する「映画ロケ誘致促進事業」の創設を検討すべきではないかという御提案であります。
 県では、昨年度新たに「映画等誘致連絡会」を設け、映画関係者の講演や、あるいはロケーションガイドによる映画関係者への営業などにより、映画の誘致を進めております。今年度も継続しながら、映画監督やシナリオを書かれた小説家等に働きかけており、先日も話題になった映画の監督、原作者の直木賞作家に直接お会いし、ロケの誘致や福井を舞台とする原作の執筆を要請しております。
 また、白川文字学や恐竜など、本県とかかわりのある映画についても共同してプロモーションを行うなど、映画関係者と積極的にかかわり、関係を強化しているところであります。
 これまで、県としてもさまざまな企画段階のプロジェクトにかかわってまいりましたが、制作・上映までにはハードルも多くあることから、個別案件の熟度が高まった段階でロケ支援や制作への参加などを含め、具体的な方法を検討してまいりたいと思います。私自身も小さいときから毎日のように映画を見ておりましたので、映画について時代劇なんかいろんなタイプの劇がありますが、積極的に応援する気持ちは強うございますので、よろしくお願いします。
 その他については、関係部長から御答弁します。

◯議長(中川平一君) 健康福祉部長小竹君。
    〔健康福祉部長小竹正雄君登壇〕

◯健康福祉部長(小竹正雄君) 高齢者、女性、児童虐待防止の連携についてお答えいたします。
 現状ですが、高齢者虐待につきましては、通報、相談を受けました市・町の地域包括支援センターが、緊急性の判断や事実確認等を行いまして、弁護士やケアマネージャーなどの専門家を交えまして、支援方針を検討し、解決を図っております。
 女性に対する暴力につきましては、県の生活学習館、総合福祉相談所、それから健康福祉センターに専門の相談員を配置し、市・町と連携しながら被害の防止、支援に当たっております。
 児童虐待につきましては、児童相談所が窓口である市・町を支援するとともに、市・町と連携しまして、一時保護など専門的な知識・技術を必要とするケースに対応し、虐待の防止を図っております。
 いずれの虐待にも、その対応には専門的な知識・技術が必要であることから、こうした体制で相談支援を行っております。しかしながら、虐待につきましては、早期発見、早期通報がいずれも重要でありますので、関係機関の相互の連携を密にし、必要な情報の共有を図ることによりまして、迅速かつ的確な対応、問題解決につなげていきたいと考えております。

◯議長(中川平一君) 産業労働部長林君。
    〔産業労働部長林雅則君登壇〕

◯産業労働部長(林 雅則君) 私から2点お答えをさせていただきます。
 1点目は、やる気のある商工団体からの企画に応じて支援をするような中小企業支援策、こういったものを講じていくべきではないかというお尋ねであります。
 依然として厳しい経済状況が続く中で、地域が一体となって創意工夫とそれぞれの地域の特色を生かしていただきまして、意欲を持ってにぎわいづくり、あるいは消費拡大を図っていただくということ、これは非常に大切だと思っています。こういった趣旨にのっとりまして、県では昨年から「ふるさと消費元気フェア開催事業」などによりまして、地域の商工会などが中心となりまして企画をいたします販売促進活動に助成、支援を行っています。
 こういった中から、例えばでございますが、福井地区では、商工会議所と商工会が連携いたしまして、各個店のやる気を引き出すような事業を行っていただきまして、その後、こういった実施例をもとに販売促進セミナーの開催につながっているようなものがございます。また、ふくい産業支援センターが運用しております商店街魅力向上支援基金というものがございますが、こういったものを活用しながら、例えば、駐車場を無料開放してイベントを開催するような企画事業など、これは平成17年から本年までに合計24件のやる気のある商業関係者等の自主企画を応援するような制度でございます。
 今後とも、御指摘いただきましたように、やる気のある商工会に対するこうした支援の強化を図ってまいりたいと考えております。
 2点目は、商工会議所、商工会の未加入等につきまして、加入促進のための支援策についてでございますが、商工会議所、商工会は、御承知のように会員で構成される組織でございますので、まずは会員サービスの向上を図るということが重要でございまして、会員の方が加入によってメリットを感じていただくということが必要だと考えています。
 また、経済情勢の変化に伴いまして、会員事業者の商工会等に対する経営指導のニーズも変わってきております。財務、税務といったような相談から、新事業展開、あるいは海外を含めた販路開拓などに変化しております。こういったものにこたえていくためには、経営指導力の強化ということと、地域の経済活性化につながるような効果的な事業展開をすることによりまして、会員の加入を図る必要があるだろうと考えています。
 このため、まず商工会議所、商工会、みずからも会員サービスの向上に向けた取り組みを進めていただきますが、そういったことと連携いたしまして、経営指導員の資質向上、あるいは地域課題にこたえられるような事業内容につきましての再検討を進めております。まずは、こうした組織体制の強化を図りながら、商工会議所等の加入促進を図ってまいりたいと考えています。

◯議長(中川平一君) 観光営業部長五十嵐君。
    〔観光営業部長五十嵐嘉也君登壇〕

◯観光営業部長(五十嵐嘉也君) 私からは1点、観光戦略について、福井県ご当地映画祭により、本県を強力に発信する試みについてお答えをいたします。
 福井県ゆかりの映画を県民がいつでも鑑賞できるようにすることは、県民による福井の情報発信にとって有益であることから、DVDなどの活用も含め、どのような方法があるか検討していきたいと思います。
 一方、県内で福井県を舞台にした映画を一挙に上映するような企画は、他県にも例がありますように、民間や市民の活動として実現されることが考えられますし、また、県外で上映することにつきましては、場所の確保や観客動員、費用とPR効果などを十分に見きわめる必要がございます。
 また、国外での上映につきましては、例えば、あわら市出身の藤野厳九郎などを題材とするアニメを制作し、中国などのゆかりの地で見てもらうことも福井県のPR、インバウンド観光の推進のために有効であると考えられますので、これについては今後検討していきたいと考えております。

◯議長(中川平一君) 農林水産部長山田君。
    〔農林水産部長山田義彦君登壇〕

◯農林水産部長(山田義彦君) 私からは2点お答えをいたします。
 土地改良関係の新年度予算の見通しについてのお尋ねでございます。
 国の来年度の概算要求でございますが、農業農村整備事業の予算でございますが、前年比5.2%増の2,241億円。また、今年度新設をされました農山漁村地域整備交付金につきましては、前年度と同額の1,500億円となっているところでございます。このうち、農業農村整備事業予算の374億円、また、農山漁村地域整備交付金の170億円につきましては、特別枠として要求されておりまして、政策コンテストにおきまして、それぞれD評価、C評価でございまして、今後この評価を踏まえまして、総理の判断によりまして予算が配分されるということになっております。
 また、現在、国におきまして、農山漁村地域整備交付金を含めた一括交付金化、地域自主戦略交付金(仮称)の検討がなされておりまして、人口または面積など、客観的指標に基づく交付というふうな議論も一方でなされているようでございます。
 このように、国の予算が固まっていない中でございますので、本県の配分額の見込みにつきましては、いまだ立っていない状況でございます。なお、12月の補正予算案におきまして、農林水産部の公共事業、49億円余りの御審議をお願いしておりまして、お認めいただければ農業生産基盤の整備等を前倒しして実施してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 それともう1点、岩手県のような取り組みを参考に、園芸特産物の輸出などのシステムを研究することについてのお尋ねがございました。
 農林水産物の海外輸出につきましては、東アジアマーケットにおけます販路開拓を目指しまして、コシヒカリでございますとか越のルビー、スイカなどの特産品を販売いたします「福井フェア」を香港、シンガポール、台湾などで開催してきたところでございます。
 特に、台湾につきましては、10月に知事がトップセールスを行いまして、彰化縣、または台中市で4店舗展開をしております大型高級スーパー「裕毛屋」におきまして、本県の特産品が今後継続的に販売されるということになりまして、11月5日からは「福井県物産展」が開催されまして、越前ガニ、それから地酒、越前そばなど56品目が店頭に並びまして、地元の方々にお買い求めをいただいたところでございます。特に、果物などにつきましては、今後の取引に大きな可能性があるということを感じているところでもございます。
 県といたしましては、今後もアジアを中心に本県特産品の輸出を一層進めたいと考えているわけでございますが、輸出品目の選定に際しましては、商品の鮮度保持の方法、また賞味期間の長さ、さらには相手国の検疫条件などが重要な要素だと認識しておりまして、議員御指摘の岩手県の実例は非常に参考になるものでございますので、今後、調査・検討してまいりたいというふうに考えております。

◯議長(中川平一君) 教育長広部君。
    〔教育長広部正紘君登壇〕

◯教育長(広部正紘君) 「青少年教育施設あり方検討委員会」の検討状況についてお答えを申し上げます。
 今年度、県内の有識者11名によります「青少年教育施設あり方検討委員会」を設置いたしまして、青少年に多様な地域資源や人材を活用した体験学習の場を提供するため施設の機能であるとか運用など、そのあり方について検討しております。これまで各施設、主には三方、鯖江、芦原、奥越の各青年の家と、それから教育研究所の横にございます青少年センターが主な施設でございますが、こういった施設の現状や課題を整理した上で、各施設が持つべき機能や運用はどうあるべきか。それから、自然を生かした体験メニューの開発の促進など、いろんな課題について御意見をいただきました。
 なお、並行しまして、全国の状況も調査をしておりまして、他県におきましては、青少年教育施設の統廃合であるとか、指定管理者の導入、いろんなことを進めております。
 こういった県外の状況なども参加にしながら、諸課題の整理・検討を行っているわけでございます。今後、できるだけ早く、この検討結果を取りまとめていきたいと考えております。

◯議長(中川平一君) ここで、休憩いたします。
  午後0時16分 休 憩
             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  午後1時25分 再 開
                会議に出席した議員(36名)
   1番  西  本  正  俊          2番  藤  野  利  和
   3番  田  中  宏  典          21番  山  本  正  雄
   4番  鈴  木  宏  紀          22番  吉  田  伊三郎
   5番  大  森  哲  男          23番  田  村  康  夫
   6番  大久保      衞          24番  松  田  泰  典
   7番  中  川  平  一          25番  仲  倉  典  克
   8番  欠        員          26番  東  角     操
   9番  玉  村  和  夫          27番  小  泉  剛  康
   10番  糀  谷  好  晃          28番  渡  辺  政  士
   11番  宇  野  秀  俊          30番  石  橋  壮一郎
   12番  笠  松  泰  夫          31番  山  田  庄  司
   13番  谷  出  晴  彦          32番  野  田  富  久
   14番  宮  本     俊          33番  山  岸  猛  夫
   15番  笹  岡  一  彦          34番  田  中  敏  幸
   16番  谷  口  忠  応          36番  石  川  与三吉
   17番  松  井  拓  夫          37番  屋  敷     勇
   18番  欠        員          38番  関     孝  治
   19番  鈴  木  宏  治          39番  山  本  芳  男
   20番  四  谷  昌  則          40番  山  本  文  雄
             ───────────────────
会議に欠席した議員(2名)
   29番  斉  藤  新  緑          35番  前  田  康  博
             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◯議長(中川平一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 四谷君。
    〔四谷昌則君登壇〕

◯20番(四谷昌則君) 民主党・一志会の四谷昌則でございます。
 通告に従いまして質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 初めに、道の駅の設置についてお伺いいたします。
 道の駅は、国土交通省で平成5年に要綱が策定され、以降、現在まで全国で952駅が登録されておるそうであります。このうち、福井県内では大野市の九頭竜、南越前町の河野など、7市・町に8カ所設置され、また、現在小浜市において平成23年の供用開始に向け、若狭おばま駅の整備が進められているところであります。道の駅は、その機能として、道路利用者のための休憩施設としての役割だけではなく、道路利用者や地域住民、観光客のための情報発信、交流の場、地域の活性化、連携の強化といった側面も持ち合わせております。
 全国では、地域の創意工夫でさまざまな方法で活用が進められており、例えば、群馬県では災害発生時の避難施設や救援物資の物流拠点として活用するため、県と市・町で協定を提携しているそうであります。また、福島県では、県相双地方振興局と地元市・町や商工団体等でつくる地域雇用創造推進協議会において、道の駅関係者等を対象とした観光拠点施設人材育成講座を実施し、地域観光拠点の魅力の維持向上と、観光関連施設での雇用に取り組んでおります。このように、道の駅は観光地域振興、時には防災など、さまざまな面において地域の核となり得る重要な施設でありますので、県内でのさらなる整備・促進を期待するところであります。
 道の駅の整備について、県はどのような方針を持っておられるのか、まずお伺いをいたします。
 また、各市・町が道の駅の新設、または既存の道の駅と連携した整備計画を積極的に検討することを、県が応援していくことも有効ではないかと考えます。各市・町が道の駅に併設して観光施設を整備する場合にも、県からの補助などの新たな支援制度が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、県立クレー射撃場についてお伺いをいたします。
 県立クレー射撃場は、多様化するスポーツへの要求に対応し、クレー射撃場の競技力向上と普及・振興を図ることを目的に、総工事費約10億6,000万円をかけて平成8年10月、勝山市にオープンいたしました。美しい山間に抱かれた本格的な射撃場とうたわれた施設でありましたが、福井県も含め、全国で鉛弾による環境汚染問題が発生し、平成14年4月に閉鎖されて以降、既に8年半もの月日が経過いたしました。
 県では、平成15年から17年にかけて、鉛弾の回収、汚染土壌の掘削等の環境保全対策事業を2億2,000万円以上かけて実施したほか、地下水等のモニタリング調査も行い、住民の健康や環境に対して問題はないとの結論を得ております。しかし、施設の再開に当たっては、議会でも何度も取り上げておりますが、県は新たな環境問題が発生することのないよう、平成19年3月に環境省が策定したガイドラインに基づいた対策の検討が必要であると繰り返すばかりで、再開のめどは一向に示されていないままであります。
 新たな対策が必要であるのか、それとも不要であるのか、どのような検討がなされたのでありましょうか。地域住民は、関係者に対する検討状況の報告、説明は何もなく、一体いつになったら施設が再開されるのか暗中模索が続いております。
 県では、平成30年の国体開催に向け準備委員会による協議を進めており、先月13日の総務企画検討会では、来春には会場の選定に着手することが確認されたとのことであります。前回、昭和43年の福井国体においては、勝山市でバドミントン、ソフトボール、クレー射撃が行われましたが、次回の国体では正式競技でもあるクレー射撃の会場はどこになるのか。また、それまでの選手育成をどう行うのか、これらの展望を示す時期も来ております。
 現在の施設が、環境安全上、再開のめどが立てられないのであれば、いたずらに結論を引き延ばすことなく、やむを得ない場合は施設の廃止も視野に入れて、県民にはっきりと説明すべきではないでしょうか。そして、その上で国体でのクレー射撃場の開催に向け、速やかに次の一手を繰り出していただきたいと考えます。
 県立クレー射撃場の環境対策工事については、これまでの検討の経過を伺うとともに、施設の再開または廃止の見通しについて、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、たくさん出ておりますが、クマ対策についてお伺いをいたします。
 近年、県内でもイノシシ、シカ、猿などさまざまな鳥獣害の被害が目立ち、対策が急がれるところであります。県の農林水産部に鳥獣害対策室を設置し、有害鳥獣の捕獲のほか、鳥獣害対策の推進と相互調整などに取り組んできているところであります。
 しかし、ことしは、全国各地でツキノワグマが異常出没し、本県での4月から11月の出没件数は816件で、大量出没いたしました。平成18年の1,516頭には達しないものの、昨年度の60件の約14倍となりました。さらに、残念なことに4月の越前市、6月の坂井市、10月と11月に勝山市の4件と、合計6件の人身被害が発生いたしました。
 去る10月12日の勝山市の被害については、デイケア施設に出勤してきた看護師の女性が、建物内に入ってきたクマに襲われ、ほおやわき腹に約3週間の裂傷を負わされました。施設は、一日に約100人の利用があるということでありますが、当日は営業前で利用者はおらず、また、この看護師の女性が血だらけになりながらもクマを施設内に閉じ込めたことから、被害の拡大は防ぐことができました。クマの駆除までに一日以上かかり、近隣の住民の驚きと不安は相当なものでありました。その後も県内各地で学校行事やイベントの中止、レジャー施設のキャンセルなどが相次ぎ、県民の生活に大きな影響を与えております。
 県内の市・町では、捕獲用のおりを追加購入したり、猟友会のメンバーを臨時職員として雇用するなどの対策に追われ、その費用がかさんでいるとの報道もなされました。人的な被害を出さないための短期の対策としては、出没予測、情報提供、注意喚起、速やかな駆除、捕獲体制の確立などが必要と考えますが、人身被害防止のため、県としてどのような対策を講じたのかお伺いをいたします。
 前回、大量出没したのは、先ほど申し上げましたように、平成18年のことでありますが、こうした何年かごとに県民の安全・安心が脅かされるようではいけません。抜本的な対策を講じなければなりません。
 ツキノワグマは、環境省のレッドデータブックで減滅のおそれのある地域個体群に指定され、福井県でも特定鳥獣保護管理計画を策定しており、保護すべき動物でありますので、ツキノワグマが人に危害を及ぼすことなく生息できる環境を守ることも重要であります。本来、人を避けるはずのクマが人里や市街地に大量に出没した大きな要因として、ナラやシイ、カシなどの実のあるドングリ類の凶作によるえさ不足が言われております。全国的にはドングリ類の豊作と凶作が年によって極端になっているとの指摘がありますが、特にことしは猛暑の影響でナラなどが広範囲に枯れる、ナラ枯れも拡大しつつあるとのことであります。
 長期的な取り組みになりますが、クマのえさ場を確保するため、ドングリ類が実る広葉樹林の整備が大変重要と考えます。また、このほかクマの出没する原因として、農村に耕作放棄地が広がったこと、里山の手入れが行き届かず、クマの好物であるカキやクリなどが放置されていることなどで、クマの行動範囲が広がっているとの指摘もあります。里山が、クマの生息する森と人里を隔てる緩衝帯の役割を果たすよう、里山の保全もまた、大きな課題となっている。
 県では、全国に先駆けて野生鳥獣回廊を設定し、森林環境の保護・保全・再生に取り組んでおりますが、これまでの県のツキノワグマのえさ場の確保対策、森林環境保全対策の成果と課題をお伺いいたします。
 最後に、県の施設に関する案内標識の明確化についてお伺いいたします。
 先日、民放の人気番組で、楽しいだけではない、大人も学べる博物館ベストセレクションという特別企画が組まれ、本県の恐竜博物館も取り上げられました。番組ホームページにも規模、展示物の質や量が極めて高いことから、海外の研究者も多く訪れるなど、今や世界三大恐竜博物館の一つと言われております。
 芸術品のように美しい化石標本が展示されていると記載され、学べる体験と化石クリーニングの見学が紹介されておりました。恐竜博物館は、週末には臨時駐車場も車があふれるほどの盛況で、全国にも誇れる観光スポットになったことは、大変うれしい限りであります。
 しかし、県外からの観光客を迎える体制は、まだまだ不十分と言わざるを得ません。例えば、石川県側から自家用車で訪れる場合、恐竜博物館の案内標識は設置されているものの、大変わかりにくい状況になっております。国道157号のトンネルを出たすぐの信号を右折しなくてはいけませんが、案内標識に気づかず直進してしまう方が多いと聞き及びます。案内標識を設置する位置の検討が十分になされたのか、甚だ疑問を感じます。
 これは、一例でありますが、数ある観光スポットの中から、福井県の施設を選んでいただいた方々が迷うことなく安全に到着し、快適な一日を過ごしていただくために、明解でわかりやすい案内標識を設置することは、当然必要ではないでしょうか。
 県外からの誘客が見込める県立施設の案内標識について、立てる位置、大きさ、数など、どのような基準があるのかお伺いいたします。
 また、現在の観光客に対する案内標識について、県の認識と今後の対策をお伺いいたしまして、壇上からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

◯議長(中川平一君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 四谷議員の一般質問にお答えをいたします。
 道の駅の設置についてであります。
 道の駅の整備について、県はどのような方針を持っているのかということであります。福井県には来年3月に小浜市でオープンする予定の道の駅、若狭おばまを含めまして9カ所の道の駅があることになります。年間160万人以上の多くの地元や観光客の方々に利用されています。
 道の駅は、道路地図やカーナビゲーションに必ず掲載され、身近で立ち寄りやすいイメージがあることから、地域情報の発信や観光の拠点として、これからも大いに活用が期待できる施設と考えます。
 整備につきましては、特産物の販売や観光情報を発信する地域振興施設を地元の市や町が設置し、一方、パーキングやトイレ、道路情報施設などの利便施設を県道であれば県が道路管理者として設置するなど、両者が役割を分担して行い、その運営については、地元の市や町が継続的に行っていく必要があります。
 このため、まずは地元の市や町で設置や運営の方針について検討をいただき、県としてはその内容をお聞きしながら、市や町と協力して整備できるよう応援してまいります。福井県は全国的にはまあまあですが、近隣から比べるとそんなに多くないというような数字になっておりますので、十分また相談をしながら進めなければならないと考えます。
 それから、各市・町が道の駅に併設して観光施設を整備する場合にも、県からの補助や新たな支援制度が必要と考えるがどうかということであります。
 県では、県外から多くの観光客が立ち寄る県内6カ所の道の駅に観光案内を行う人員を配置し、周辺の観光スポット情報の提供や食べ物、土産品、宿泊施設の紹介などを行っております。これからもこうした支援を継続して、観光案内を充実させてまいります。
 また、道の駅に併設する市や町が整備する施設については、その施設目的に応じた既存の支援制度を活用しております。例えば、農林水産省の補助金などを用い、農産物直売所、あるいはレストランを設置するなど、さまざまな事例や組み合わせがあります。
 県としては、市・町が整備する施設の内容が具体的になった段階で、こうした制度の活用についても協議、相談に応じてまいりたいと考えます。
 その他について、関係部長から御答弁をいたします。

◯議長(中川平一君) 安全環境部長石塚君。
    〔安全環境部長石塚博英君登壇〕

◯安全環境部長(石塚博英君) 私のほうからは、クマ対策につきまして2点お答えを申し上げます。
 クマの対策につきまして、クマの人身被害防止のために、県としてどのような対策を講じたのかというお尋ねでございます。
 県では、平成17年度からドングリ類の豊凶調査を毎年実施いたしております。ことしは、クマのえさとなるブナとかミズナラが不作であるということで、クマの大量出没が予想されたところでございます。このため、県では早い段階の9月から市・町の担当者や猟友会等を集めた連絡会を開催いたしまして、市・町とともにクマを捕獲するドラムカンおりの増設。それから、電気さくを農作の収穫後も引き続き設置していただくこと。さらには、小・中学校や福祉施設等を中心としたパトロールの強化。カキやクリなど、誘引物の除去の徹底。出没情報の提供と住民への注意喚起などを人身被害防止のための重点対策を実施することとしたところでございます。
 また、クマが出没した際には、消防や警察と連絡をとりますとともに、危機対策防災課職員や自然保護センター職員を派遣しておりまして、捕獲時の麻酔処置等の対処のほか、現場におきまして、出没原因の調査、それからクマを誘引します米ぬかでありますとかカキ、クリなどの除去、あるいはクマが隠れやすいヤブ等の草刈りなどの出没対策を指導いたしまして、人身被害防止の徹底を図っているところでございます。
 次にもう1点、ツキノワグマのえさ場の確保対策、さらに森林環境保全対策の成果と課題というお尋ねでございます。
 奥山に生物多様性を回復いたしまして、クマなど野生鳥獣の移動経路でありますとか生息環境の保全と再生を図るために、平成21年度にクマの特定鳥獣保護管理計画を定めたその中で、野生鳥獣回廊を設定しているところでございます。本年度は、野生鳥獣回廊内で鳥獣保護区を2カ所、2,387ヘクタール新設いたしますとともに、クマのえさとなるコナラやミズナラなどの広葉樹の植栽を行っているところでございます。
 森林環境保全対策につきましては、農林水産部とともに、クマなどの野生生物が人里に近づきにくい環境づくりを進めておりまして、毎年山際の間伐を年間3,900ヘクタール実施し、山際の森林の見通しなどの改善に努めております。また、クマの生息地であります奥山におきましては、平成26年度までの5年間で25ヘクタールの針葉樹と広葉樹の交混林化を進めていく予定でございます。
 以上でございます。

◯議長(中川平一君) 観光営業部長五十嵐君。
    〔観光営業部長五十嵐嘉也君登壇〕

◯観光営業部長(五十嵐嘉也君) 私からは、県立施設の案内標識に関しまして2点お答えをさせていただきます。
 まず、県外からの誘客が見込める県立施設の案内標識について、位置であるとか大きさ、数など、どのような基準があるのかとのお尋ねでございます。
 案内標識につきましては、設置場所、デザイン等について、道路の状況、施設へのアクセスルートなど、個々の実情にあわせまして施設管理者が道路管理者と協議し、設置をしてきているところでございます。
 なお、御質問にもございましたが、恐竜博物館の案内標識でございますが、恐竜博物館は近年40万人を超える方が訪れていただいておりまして、非常に集客力のある施設でございますので、ここの案内標識の設置方法等につきまして、現在関係者と協議し、改善していきたいと考えておるところでございます。
 続きまして、現在の観光客に対する案内標識についての県の認識と今後の対策についてのお尋ねがございました。
 案内標識につきましては、ドライバーにとってわかりやすいこと。それから、景観や美観などへの配慮、近年のカーナビゲーションの普及などを考慮に入れて、できる限り効率的に設置する必要がございます。現在の案内標識の中には、デザインや大きさ、あるいは海外観光客への対応などの点で改善すべき物、あるいは、撤去すべき物もあるとの御指摘もございます。また、施設の道路周辺に置かれている広告物につきましても、眺望を大きく妨げることのないようにしていくことも必要であろうというふうに考えております。
 今後、主要な観光地への道路上におきまして、道路管理者、市・町、景観やデザインの専門家などとも協力をいたしまして、案内標識等の総点検を行いまして、必要な見直しを順次進めていきたいというふうに考えております。

◯議長(中川平一君) 教育長広部君。
    〔教育長広部正紘君登壇〕

◯教育長(広部正紘君) ただいま休業中の県立クレー射撃場の環境対策工事等につきまして、私のほうから答弁させていただきます。
 県立クレー射撃場の再開についての御質問でございますが、新たな環境問題を生じないような対策が、これは不可欠でございまして、必要でございます。これまでにことしの10月に再開をいたしました富山県の南砺市のクレー射撃場、この例がございますので、職員を派遣しいろいろ調査をしているわけでございますが、いろんな課題が出てきております。それから、日本クレー射撃協会の意見等も伺っております。こういったことを参考にしまして、本県の射撃場に合った工法や費用について検討を行っております。
 一方で、地元の勝山市が平成30年国体でのクレー射撃競技開催を希望しておられます。また、昨年10月に施行されました改正銃刀法によりまして、散弾銃を含む猟銃の所持許可更新時に技能講習が義務づけられたわけでございます。
 こういったことにつきまして、クレー射撃場の早期再開を望む声が高まっていると、こういったことは私どもも十分承知いたしております。
 今後は、国体準備委員会等での会場地の選定、来年度にかけて行うわけでございますが、この中で結論を出せるよう検討を進めていきたいと考えております。

◯議長(中川平一君) 四谷君。

◯20番(四谷昌則君) 答弁いただきました。
 やはり、同じ回答でございましたので、再度、意見だけお聞きしたいと思います。
 まず、クレー射撃場でありますけれども、確かに教育長おっしゃったとおり、次の問題が出るんであろうというのは想定されると思いますが、あるならばあるで地元の人に、この施設はこういう状況の中に置かれているということをもうちょっと説明していただければ、地元の区長から、「もう要らんのなら持っていってくれ」と、こんな言葉も聞くんですよ。ですから、そういったことがあるということは、まだ説明不足であろうなというふうに思います。
 だから、条件が悪いなら悪いなりに、いろんな問題があろうと思いますので、その説明はやはり事細かく随時やっていただくことが、協力した地域住民が、またいつかは再開してくれるんだろうというふうに考えていただけると思いますし、特に国体、もしここでやろうと思うならば、やはりいち早く解決していただかなければ、競技にも差し支えますので、その辺あえてもう一度お願いだけ申し上げておきます。
 それから、先ほどのほかの方の質問の中にもありましたが、クマ対策の中で川の中の草を刈りますと言うけど、依頼をいたしましても予算の関係もあろうと思いますが、草を刈るまでにクマはどこかへ行ってしまってるんですよね。僕は何回も言いますけど、河川というのは水を流すのが川であって、草生えるのは川でないでしょう。なぜ、あえて草を刈らなあかん川にしたの。だれがしたんですかと、こう言いたいんですよ。川の草さえなければ、クマが出てくるのはすぐわかるんです。
 ある人の質問の中に、川を渡って移動いたしますと、こう言われているんですね。僕らは、渡ったのは見たことありませんから申し上げられませんが、これは根本的にクマ対策であれ何であれ、県民が負託したものについては、素早くわかりやすい説明の中での予算措置をしていただかないと、川の中に草が生えているなんていうのは、普通あり得ませんよ、これは。水流すんですよ。それで、草刈ってくれ、木を刈ってくれと言うと、何とかの会が難しいとか、川の流れに沿ってしか刈れませんとかと、こういうことを言うたって、県民はわからないんですよ。
 だから、そういうことも含めて、やはりもう少し土木部長、長い目ではあかんのです。短期的にこれをやっていただかないと。ことしはクマは多分出てこんと思いますけれども、そんなこと毎年やっているようなことでは、これは福井県の恥じやなと私は思いますので、これは強く、くどく申し上げておきます。川を流すのが河川、草や樹木を生やすのは川ではありません。ここだけは十分認識していただきたいと思います。
 それから、苦情が出てまいります。いろんなことで聞いてまいりますが、一遍の苦情なら一遍聞いてお答えし返せるんですけれども、同じ苦情が出るということなんです。先ほど、道路標識の問題も、石川県から来ますと、それなら、部長一度走ってみて下さいよ。確かに、トンネル入る前にぽっとあったって、トンネルに入ることに気をとられて、標識見る間はありません。出たら信号です。青なら行ってしまいます。赤ならとまって見渡せば、標識があります。
 そして、行ったら次のところの集落で右におりるという案内があるなら、そのように行かれるんですけど、ずっと町中に入ってしまう。大仏さんの辺まで行く、おかしいな、ここまで来て恐竜博物館ないな、おかしいなということで、店舗の方に聞いているそうです。一遍ではないんです。二度、三度あるんですね。
 だから、そういったことは仕事で一遍見てもらうような気持ちでもって対策を抜本的に考えていただくことを望みまして終わります。

◯議長(中川平一君) 糀谷君。
    〔糀谷好晃君登壇〕

◯10番(糀谷好晃君) 民主党・一志会の糀谷でございます。
 二つのテーマにて質問と提言をさせていただきます。
 まずは、介護行政についてであります。10年前の2000年4月から施行された介護保険制度は、急激な高齢化による介護ニーズの拡大によって、もはや家族だけでは支え切れないということで、これを社会全体で支えていこうという社会保障制度であり、40歳以上の国民による公的な強制加入保険であります。
 サービス利用者は、保険料のほかにかかった費用の1割を自己負担とし、残りの9割は保険料と税金で賄われています。市町村である基礎自治体が保険事業の主体であり、スタート後、6年後の2006年4月に改正法が施行され、現在に至っております。
 現在は、要介護と認定された人が、要介護度1から5のランクに応じて受けられる介護給付と、要支援と認定された人が日常生活上の支援を受けられる予防給付がございます。ちなみに、内閣府は、この11月20日に発表した介護保険に関する世論調査、全国青年男女5,000人対象によりますと、自分自身や家族に将来介護が必要になることへの不安があると答えた人は、実に4分の3を超えているといいます。ほとんどの人が老後に寝たきりや認知症になることへの懸念の高まりを感じるところであります。
 さて、2006年4月からの改正介護保険法で最も注目を浴びた用語が介護予防でございます。いわば、政策全体が予防重視型システムへの転換であり、認知症などを除く軽度者の7割を新予防給付に移行し、報酬は定額制とされました。介護予防を目的とした地域支援事業を創設し、介護保険の中から要支援・要介護になるおそれのある二次予防事業対象者について、理学療法士や柔道整復師などの専門職とも連携しながら、現場に合った効果的な転倒骨折予防教室や栄養指導などが行われているところであります。
 まず、この介護予防にかかわる県内の地域支援事業の実施状況について伺います。あわせて、どのような課題があると認識しているのかを伺います。
 今の介護予防の中に位置づけられた二次予防事業対象者とは、従来は特定高齢者と呼ばれましたけれども、厚労省による本年8月の地域支援事業の要綱改正に伴い、名称の変更がなされたものであります。
 近い将来、介護が必要になりそうなお年寄りを対象とし、筋力トレーニング、栄養改善、脳の健康教室などの予防事業が行われてきましたが、今回の改正においては、従来の特定高齢者の把握に関する非常に細かい事象を大幅に簡素化することによって、課題となっていた介護予防事業への参加数の低迷を大きく伸ばそうとする意図が見てとれるのであります。今回の要綱改正によって、県内の介護予防事業への参加者数の増加など、どのような効果がもたらされることを期待しているのか、まず伺います。
 また、同じく4年前から施行されている介護保険制度改正のキーワードの一つは、地域という言葉でございます。これは、急速に展開しかけた過剰な市場化に対して、法と自治体によって支援を強めるとする一面もあると思われます。
 財政上の観点から、特別養護老人ホームなど、施設の大幅な増加を抑制するため、地域を受け皿とする地域密着型サービスを創設したのであります。この型のサービスには、小規模多機能型居宅介護や認知症高齢者グループホーム、あるいは夜間対応型訪問介護など、6種類が含まれております。
 これらについての指定・監督権限は市町村にあり、そのうち施設系のサービスについては、必要な整備量を計画に定め、これを超える場合には指定を拒否できるとされております。この地域密着型サービスの指定の現況を伺うとともに、指定に当たって問題が発生していないか、あわせて伺います。
 次に、11月19日、厚労省は社会保障審議会に2012年度の介護保険制度改革の原案を提示いたしました。厚労省としては、改正案などを来年の通常国会に提出する方針であり、2012年度からの実施を目指すとしております。
 内容的には、自宅暮らしを希望する高齢者を支援するため、在宅サービスの充実などを打ち出しております。その反面、介護給付費の増大に対応して負担増も打ち出しているのが特徴であります。特に、負担感が大きくなると言われているのは、65歳以上であります。現在、全国平均で月4,160円ですが、2012年度以降は5,200円程度に上がる計算といいます。
 厚労省としては、保険料が月5,000円を超えると、高齢者の反発が生じるものとみて、現行1割である利用者負担のつるし上げにより、保険料を月4,800円程度に抑えたいとしております。このため、年金などによる年収が320万円相当の方には、そういう比較的収入の多い高齢者には、利用者負担をふやす対象として、その負担率を2割に引き上げる案を掲げております。また、40から64歳の負担増については、両論併記とされております。
 負担増の原因は、もちろん世界最速級で進む高齢化であります。10年前の制度発足時、全国で218万人であった要介護認定者は、今や485万人へとふえ、それで介護費用の総額も最初の3兆6,000万円から2010年度予算では7兆9,000億円へと、いずれも2倍以上に膨らんでおります。
 いずれにしても、負担が限界に近づく現状に、利用者や自治体からは、税の負担割合、つまり利用者負担以外の割り分の引き上げを求める声が上がっているものの、例によって財源が見当たらないということで、今回の厚労省がまとめた原案は、応急処置の域を越えていない内容になっております。
 つまり、消費税率の引き上げ論議を封印しているため、税金の投入拡大に踏み込むことができず、わずかな埋蔵金に頼らざるを得ないのが実情であります。膨張する介護給付費を賄うため、比較的年収の多い高齢者に負担増を求めようとするものでありますが、それも確保できる財源は限度があります。最後は、現役世代にツケが回るのは必至であります。
 ここで、県内における要介護認定者数と介護費用に関する推移を伺うとともに、介護保険料の負担増の限度に対する県の認識について伺います。
 次に、今回の厚労省案は、ニーズの多い部門のサービス拡充に取り組もうとしております。自宅暮らしを希望する高齢者を支援するため、在宅サービスの見直しは目玉となりそうであります。冒頭に触れた直近の内閣府調査の別の質問で、自分自身がどこで介護を受けたいかの問いかけに対して、介護保険施設に入所が26%に対し、現在の住まいが37%と、在宅介護を望む声が多かったといいます。
 今回、厚労省は、自宅暮らしを望む高齢者の声にこたえ、施設から在宅への移行を促す新たなサービスも含めて施策を考えています。身近な例を申し上げます。
 認知症の人の介護負担の軽減についてであります。介護する家族の負担を減らすため、日帰り介護サービスを提供する施設に高齢者が宿泊できるようにすることが検討されております。これについては、既に先進事例があります。たまには自分の時間を持ちたい、夜ぐっすり眠りたい、認知症の高齢者と同居する家族の悲痛な声にこたえて、例えば、在宅サービスとして日帰り介護を提供している東京都内のある施設が、昨年の秋からお泊りサービスをやっております。ふだんは高齢者を日中だけ預かっておりますが、必要に応じて宿泊もできるようにしたということであります。
 たまに高齢者が在宅介護の一つとして、お泊りサービスで外泊できれば、家族はストレスが和らぎ、同居を続ける気力も回復するはずであります。
 ここで伺います。東京都は、お泊りサービスを後押しするべく、寝具用品費や職員の夜間勤務手当など、補助金を導入しております。東京都と同様に、本県においても家族の介護負担を軽減するための事業を実施していると聞いておりますが、事業の実施状況と今後の方向性について伺います。
 もし、同居家族が疲弊し限界になれば高齢者は自宅暮らしをあきらめ、施設入りせざるを得ません。そもそも、寝たきりの人、介護度5が施設に入ると、毎月の平均介護費は在宅の約20万円から、約35万円にはね上がると言います。当然のことながら、本人はもちろんのこと、保険料や税で制度を支えている一般高齢者や現役世代も負担が一段と重くなるわけであります。
 本来ならば、在宅介護が理想であります。しかし、介護保険の財政上においても、ベターであることは論を待ちません。また、冒頭で触れたとおり、家庭内でほとんど嫁、妻、娘に頼っていた高齢者介護を社会みんなで支える介護の社会化も目指した介護保険でありますが、3年前の厚労省調査によりますと、核家族化や晩婚化で、介護担い手の3割が男性という、「男介の時代」男に介護の介と書く造語であります。「男介の時代」到来とも言われるようになりましたために、40から50歳代の働き盛りであるにもかかわらず、退職や転職を余儀なくされた人たちも少なくありません。
 このような状況は、企業経営にとっても人材の流出という点でデメリットが大きいと思われます。企業経営や労働環境の観点から、介護休業の普及など、仕事と介護の両立についてどのような課題があると認識しているのかを伺いたいと思います。
 また、介護分野で働きたい人をふやす体制も求められております。そのため、介護職員の処遇改善策の継続も必要であります。
 厚労省は、介護職員の賃上げを実現するため、昨2009年度補正予算で約4,000億円の交付金を創設しておりますが、この交付金は2011年度末に期限切れになります。今後は、交付金でなく、介護保険制度の枠組みに入れる方針とされます。介護報酬に反映させた場合、2%強の報酬引き上げが必要であると計算されております。
 ここで、県内における介護職員と全産業の平均賃金の比較について、できるだけ直近の数字をお聞きするとともに、課題についてもあわせてお伺いをいたします。
 一方、在宅サービスの効率化には、医療と介護の連携が重要であります。日本医師会も慢性期医療と介護は車の両輪と定義づけしております。ここでは、現場における事例を一つ挙げます。
 本来、医師、看護師に限定されているたんの吸引などの医療行為を介護職員にも認めれば、看護師がいないときでも介護職員が高齢者のためにたんを吸引できることになります。実は、厚労省は本年4月、特別養護老人ホームの介護職員に、口腔内の「たんの吸引」など一部の医療行為を認める通知を出しております。ただし、入所者や家族の同意を取りつけたり、看護師による指導など一定の条件がつけられております。
 現場によっては、国の容認以前から、必要に迫られて実施していた介護職員もおったはずでありますが、それが公認されたわけですから、評価する向きが当然ありましょう。反面、医療行為に伴う介護職員の精神的負担なども考えられます。
 県として、課題も含めてどう認識しているのかを伺います。
 終わりに、これから15年先の人口動態において、今は75歳以上の後期高齢者が2,100万人を突破、14歳以下は1,500万人に落ち込むと予想されております。国の形がさま変わりする少子、超高齢化に向け、子育てから医療、年金、介護まで、国民が享受する社会保障の全容について、与野党を問わず、社会の責任で担うべき施策、そして個人の選択に任せる領域を互いに提示しながら議論を進めるべきだと考えます。
 社会保障は、政権交代のたびに激変するものであってはなりません。ねじれ国会と言われますけれども、少なくとも社会保障のあり方については、超党派で論議を進める契機になってほしいと私は願っております。
 今回、最も身近な介護についての現状とその課題について触れてまいりました。そもそも介護の世界は、人間の尊厳にかかわる深遠な世界でもあります。知事は、「新元気宣言」において、イキイキ・長生き「健康長寿」をうたい、県民の日々の「暮らしの質」を総合的に、医・食・住を中心に一層高めることを宣言されました。介護においても、整備率が全国最高水準の介護施設をさらに充実し、在宅サービスとのバランスにより「待機者ゼロ県」を継続するとしております。
 最後に、高齢者施策に関する知事の基本的な所見を求めて、最初のテーマを終わらせていただきます。
 次のテーマは、本の世界、国民読書年と県立図書館についてであります。
 10月27日は読書の日、この日から2週間は読書週間でありました。読書の秋は、言い古された言葉であります。知事もかなりの読書家とお見受けしておりますけれども、私も活字が大好きなほうの一人でありまして、本屋さんがあるとがっと吸い込まれてしまう癖がございます。
 さて、この2010年は、国民の活字離れに歯どめをかけようと国会が超党派で定めた国民読書年でありました。そんなかたいことを言わずに、要はみんなで本を楽しみましょうでいいんではないかと思いつつも、読書は単に知識や情報を得るものとしてだけ見るのはやはり寂しいと思います。
 そこには、新たな世界やよき友との出会いがあるのが、実は本なのであります。みんながそのような本の中で暮らせるようになる社会への道が読書習慣、読書年を通じてできてくることを願いながら質問に入ります。
 「国民読書年記念、行こうよ、読もうよ図書館事業キャンペーン。図書館で本を借りて読書グッズを当てよう。10月1日から12月末まで開催中」このようなチラシが今、県立図書館を初め、県内の図書館で目につきます。
 まず、この年末で幕を閉じる国民読書年にあわせ、県立図書館において実施した取り組み状況について、その成果を伺います。
 以下、本のメッカ県立図書館の運営状況などを中心に伺いたいと存じます。
 現県立図書館は、平成15年2月に現在地で開館し、県内における「図書館の中の図書館」という位置づけの中で、ハード・ソフト両面でその存在感を高めております。現在の図書資料の整備概況は、平成21年末現在、県立図書館本館79万冊、分館である若狭図書学習センター27万冊余を合わせて106万9,000冊余と聞きました。県の人口1人当たり1.32冊になります。
 まず、これらの数字は、ほかの都道府県立図書館と比較した場合、どのような水準にあるのか。また、図書費の金額と人口当たりの金額も含めて伺います。
 次に、県立図書館は、年間を通してふだんの個人貸し出し業務などはもちろんのこと、いろいろな利用サービス、そして講座なども含めて実に多くの各種行事を続けております。
 まず、県内の中小規模の図書館は県立図書館をとりわけ頼りにしております。各市・町立図書館に対する協力貸し出しなど、具体的サービスの概要について、あわせて県内の大学等の附属図書館との相互協力に関する経緯やその効果について伺います。
 また、県立図書館の入館者数は分館と合わせて、平成21年度72万3,000人、一日平均約2,428人であったと聞きます。入館者の交通手段は、ほとんどが自家用車と推測しますが、平成16年11月よりのフレンドリーバスも本格運行されています。このバスの運行状況と利用者の反応などを伺うとともに、もし課題があればお聞かせをいただきたいと思います。
 最後に、気がかりなことがございます。平成22年度予算における県立図書館の図書費予算は6,100万円であります。この数字は、前年度比500万円減であり、さらにその前年度比は960万円減でありました。いずれにしても、平成17年度8,900万円以降、今年まで5年間の数字を見た場合、年々確実に500万円ずつ減らされ続けております。
 蔵書こそ図書館の宝であります。国民読書年を契機として、県内で読書の機運が高まり、広く県民に定着しつつある中、図書購入などの予算確保は大事であります。今後とも減額を続けるのか否か、逆に増額もあり得るのか、方向性等について知事の所見を伺って終わらせていただきます。
 ありがとうございます。

◯議長(中川平一君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 糀谷議員の一般質問にお答えします。
 大きく介護行政と書物といいますか本について御質問いただきました。
 まず、介護の関係でありますが、福井県でも東京のように家族の介護負担を軽減するための事業を実施しているが、その実施の状況と方向性についてであります。
 福井県では、独自の補助事業として、他の県に先駆けまして平成20年度から、「在宅介護女性ほっとひといき支援事業」を実施しております。在宅で介護する御家族の負担の軽減を目的に、通所介護事業所による一時的な宿泊サービスを提供しています。
 実施状況でありますが、例えば、東京都が福井県の次の年から実行しているんですが、モデル的に2カ所の事業所で東京は実施しておりまして、利用者の数が年間まだ180人ぐらいの状況でございますが、一方、福井県では、これに参加している事業所の数は、平成20年に17事業所から前年、平成21年度には24事業所に、そして利用者も年間393人から1,062人に増加しており、在宅で介護する家族の精神的な負担の軽減などに貢献していると考えております。
 また、国におきましても同様の趣旨から、通所介護事業所等で宿泊や長時間の預かりを行う「お泊りデイサービス」というものの実施に向けた検討が進められております。今後は、こうした動きにも対応しながら、家族の介護負担の一層の軽減を進めてまいりたいと思います。
 介護に関連いたしまして、高齢者政策全体について、基本的な所見を伺うということでありますが、福井県は、男女とも平均寿命が長く、また、介護を必要としない高齢者の割合も65歳から74歳までが96.8%で全国第1位でありまして、元気な高齢者が多く、全国トップクラスの健康長寿県と言ってもよいかと思います。
 そこで、まずは元気な高齢者にはみずからの意欲や経験、体力などに応じて地域や社会のために積極的に引き続き行動していただくという、「社会貢献層」として、年老いても元気で生きがいを持って暮らし、活躍していただくことができるよう支援してまいりたいと考えます。
 さらに、75歳以上を過ぎましても元気を維持し、介護が必要な状態にならないよう、平成30年には福井国体もあるわけでありますので、こうしたことを見ながら、筋肉や関節など、機能維持を目指した本県独自のいろいろな健康づくり体操などを開発し、生活習慣病予防とあわせまして、早い時期からの介護予防を意識し、国体には元気な福井の高齢者をみんなに見ていただくといいましょうか、こういう運動を進めなければならないと思います。
 一方、介護が必要になりましても、主治医、副主治医、訪問看護師士、介護職員などの「チームケア」の環境整備を進め、住みなれた自宅や地域において医療や介護を受けられ、自分らしく老いることができる「エイジング・イン・プレイス」、地域において長寿を全うし生きていくという、そういう方向を実現してまいりたいというふうに考えます。
 もう一つのお尋ねでございます、書物「本」の世界であります。
 図書購入などの予算確保は大事である。年々減っているではないか。今後の方向性であります。県立図書館は、これまで県内の市町村の図書館をサポートする機能、図書館の図書館であります。もう一つは、図書資料を収集・保存し、県民へ提供する機能。そして3番目は、県民の生涯学習活動を支援する拠点機能の充実に努めてまいりました。このほか、子供の読書活動を推進するための読み聞かせ相談、ふるさとゆかりの作家の企画展示など、さまざまな活動を実施し、県民の読書活動を推進しています。
 現在、県立図書館の入館者数は、人口比で申し上げますと全国第1位であります。貸し出し冊数についても、同じくこれは全国第2位であり、全国トップクラスの図書館と言えます。
 図書館がこれからも「知識」の拠点として活用されるよう、約107万冊に達する蔵書を最大限活用し、さらに機能を充実するとともに、図書購入費ですが、今は6,600万円ぐらいになります。これは、北陸の他の県は大体二、三千万円の数字でありまして、倍の金額であるんでありますが、図書購入費についても厳しい県財政の中でありますが、十分対応してまいりたいと考えます。
 その他については、関係部長から答弁します。

◯議長(中川平一君) 健康福祉部長小竹君。
    〔健康福祉部長小竹正雄君登壇〕

◯健康福祉部長(小竹正雄君) 私のほうからは、介護行政につきまして6点お答えをいたします。
 まず、介護予防にかかわる県内の地域支援事業の実施状況についてのお尋ねでございます。
 介護予防事業につきましては、要介護状態になることを防止するため、筋力トレーニング、口腔機能体操、認知症予防講座などを実施するもので、すべての市・町において、地域支援事業として実施されております。
 この事業の対象者は、要介護状態になるおそれのある高齢者で、県内には約1万人おられますけれども、平成21年度の参加者は2,116人で、対象者の約20%にとどまっております。参加率が低調な要因には、高齢者の介護の予防への意識が低いこと。介護予防の効果が理解されにくいことに加えまして、介護予防が必要な高齢者を選定する手順が複雑であったことがありまして、まずは参加しやすい介護予防事業とすることが課題であると考えております。
 次に、介護予防事業の要綱改正によって、どのような効果がもたらされるのかというお尋ねでございます。
 本年8月の地域支援事業の要綱改正によりまして、医師の診察を含む「生活機能評価」が不要となり、本人が記入する簡易な「チェックリスト」だけで、介護予防事業の対象者を選定できることになっております。また、介護予防事業の参加者ごとに作成しなければならなかった介護予防プランにつきまして、必要と認められる場合にのみ作成すればよいこととされたところでございます。
 これらの改正によりまして、市・町は対象者の選定が容易になり、介護予防が必要な高齢者にとっても参加しやすいものになったことから、今後、参加者の増加につながっていくものと考えております。
 次に、地域密着型サービスの指定についてのお尋ねでございます。
 地域密着型サービスは、平成18年度から、介護が必要になってもできるだけ自宅や住みなれた地域で生活を送れるよう創設されたものでございまして、現在、施設系のサービスでは、認知症高齢者グループホーム57事業所、定員は785名でございます。それから29床以下の特別養護老人ホーム12事業所、339床でございます。また、訪問系のサービスでは、小規模多機能型の居宅介護事業所48事業所など、合計で160の事業所が市・町から指定を受けております。
 なお、広域型サービス事業所と合わせました県全体では809事業所ございますので、その約20%を占めております。指定に当たりましては、施設系のサービスにつきましては、「介護保険事業計画の達成に支障が生じるおそれがある」場合には指定を拒否できますけれども、在宅系のサービスにつきましては、拒否することができないこととされております。また、公平・公正な仕組みを担保するため、指定の際には事業者や利用者、学識経験者等が参加する運営委員会の意見を聞くこととされておりまして、指定に当たっての問題は特に発生しないものと考えております。
 次に、県内の要介護認定者数と介護費用に関する推移。また、介護保険料の負担増の限度についての県の認識についてのお尋ねでございます。
 平成12年度からの10年間で県内の要介護認定者数は、1万8,000人から1万4,000人増加しまして3万2,000人。また、介護給付費は298億円から238億円増加しまして536億円へそれぞれ増加をいたしました。また、介護保険料の県内平均は、3,158円から4,253円へ上昇しております。
 厚生労働省は、平成22年度の介護保険料の改定により、全国の保険料が月額5,000円を超えるとの推計を公表しておりますが、今ほど申し上げました県の保険料の平均がこの10年間で1,095円の上昇であったことを考慮しますと、この国が公表しました推計のように、保険料が急激に上昇することは好ましくないと考えております。
 次に、介護職員と全産業の平均賃金の比較についてのお尋ねでございます。
 県が今年度実施いたしました調査では、介護職員の平均給与月額は、平成21年6月の21万7,828縁から平成22年6月の23万1,938円へ、1万4,110円増加しております。一方、全産業の平均給与月額は、平成21年6月の26万4,581円から平成22年6月の27万5,453円へ、1万872円増加しております。
 介護職員と全産業の平均給与の差は、3,238円縮まってはおりますけれども、介護職員の給与はいまだ4万3,515円低く、さらなる給与水準の向上が課題であると認識しております。なお、現在、県では介護職員処遇改善交付金を通じまして、介護職員の給与水準の向上を図っておりますけれども、交付金の申請を行った事業所の割合は86.9%でございまして、申請を行っていない事業者もありますので、今後引き続き申請を強く働きかけていきたいと考えております。
 最後に、介護職員によるたん吸引等の問題についてのお尋ねでございます。
 現在、老人福祉施設や障害者施設におきましては、利用者の要介護度の重度化等によりまして、医療的ケアの必要性が高まっております。こうした現状の中で、特別養護老人ホームにおいて、一定の条件のもとで介護職員が行います「口腔内たんの吸引」や「胃ろうによる経管栄養」が可能になったことは、利用者にとって大きな意味があったと評価しております。
 県では、4月に国の通知を受けまして、今年度、必要な研修を実施したところでございまして、県内の特別養護老人ホームにおきましては、それぞれ介護職員がたん吸引等の行為を行うための体制が整いつつあるところであります。
 なお、国におきましては、特別養護老人ホームだけでなく、他の介護施設や障害者施設におきましても、これらの行為が可能となるよう、来年度の法整備に向けた検討が現在進められているところでございます。
 以上でございます。

◯議長(中川平一君) 産業労働部長林君。
    〔産業労働部長林雅則君登壇〕

◯産業労働部長(林 雅則君) 私からは、介護休業の普及の課題につきましてお答えをさせていただきます。
 これから、少子・高齢化の進展に伴いまして、労働力人口が減少していくような時代に入りますと、企業経営の観点からも当然、仕事と家庭の両立を進めるような介護休業等の普及というのは必要でございます。そういった点で、介護休業制度の充実・強化が進められておりまして、現在は家族の介護で通算93日、3カ月間、複数に分けて休業を取ることができるようになっております。また、あわせて休業中は雇用保険から賃金の40%が最大3カ月支給されるようになっております。
 そういう中で、課題としまして二つございますが、一つは企業・事業所でのこういった制度の導入でございます。これについては、本県で前に調査している抽出調査ですが、600事業所等を調べますと、まだそういった制度の導入が約5割強といったような状況にとどまっております。これは、制度導入についての強制力がないといったこともありますが、そういったことが必要でございます。
 また、次にもう一つは、制度が導入されても利用されるかどうかということでございますが、ハローワークに介護休業給付金を申請し、受給している労働者は、昨年1年間で98名でございます。別のアンケート調査で見ますと、周りの人の業務負担になるといったことで、介護休業が取りづらいといった御意見もございます。そういった意味においては、周りの方の理解が必要だということであります。
 これまでも労働局と連携しまして、ハンドブックの配布等、普及啓発を進めてきておりますが、今後は企業訪問等を強化いたしまして、制度の導入、あるいは職場での理解促進といったものを一層強化してまいりたいと考えております。

◯議長(中川平一君) 教育長広部君。
    〔教育長広部正紘君登壇〕

◯教育長(広部正紘君) ことしは、国民読書年ということで、県立図書館についての御質問をいただきました。
 まず、ことし県立図書館においてどういった事業を実施したのかという御質問でございます。
 ことしは、国民読書年ということで、これにあわせまして著名な作家等を招いての講演会であるとか、絵本原画展の開催等をいたしました。相当の盛況裏でございました。
 それから、子供たちが読書活動を記録したり感想文を書いたり、そういった読書ノートを5,000部ほど作成いたしまして、来られた子供さんに頒布するということで、これまでに4,000数百冊売れております。このほか、市・町の図書館と共同で図書館利用キャンペーン等を行ったわけでございます。こうしたことから、県立図書館においては、貸し出し冊数がこの10月末で54万5,000刷と、前年の同月より1万3,000冊ほど増加しております。また、来館者数も46万3,000人と前年同月より1万人ほど増加してきております。
 今後も各種の資料とか情報の収集、あるいは企画展や資料の検索や調べもの等の相談に応じますレファレンスサービス、こういった充実にも努めていきたいと考えております。
 次に、図書館のいろんな資料の整備は全国でどのような水準にあるかとの御質問でございます。
 県立図書館の蔵書冊数でございますが、平成21年度末におきまして、分館であります若狭図書学習センターも含めまして、約107万冊でございます。これは、全国順位でいいますと第8位、人口比で申しますと全国3位でございます。
 それから、図書編につきましては、先ほど知事が申し上げましたとおり、全国でも相当の高水準にございます。県立図書館の蔵書のこういった増加に対応するために、昨年12月には約1億2,000万円を投じまして、書庫に約45万冊分の新たな書架を増設いたしました。既に運用を開始しております。
 そのほか、資料の検索とか調べものなどの相談に応じます、いわゆるレファレンスサービスの件数でございますが、これも人口比率、全国第2位ということで、全国でも有数の充実したサービスを提供しているわけでございます。
 次に、県内各図書館との協力について御説明を申し上げます。
 県立図書館におきましては、中小規模の図書館では整備し切れない図書を充実いたしまして、県内の市・町の図書館への貸し出し等を行っております。現在の県立図書館が開館いたしました平成15年2月から、市・町図書館への貸し出しをよりスムーズに行うために、市・町との間に定期便、いわゆるリボックスでございますが、これを運行しているところでございます。これによりまして、市・町の図書館へ昨年度は約2万冊を貸し出しております。
 それから、県内の各大学等の附属図書館8館との間におきまして、平成19年度から20年度にかけまして、相互協力協定を締結いたしました。それぞれの特色ある所蔵資料の相互貸借が可能となっております。インターネット検索の導入と相まって、現在は相互のネットワークが構築されまして、利便性が非常に向上していると思っております。
 次に、フレンドリーバスの運行状況について申し上げます。
 このフレンドリーバスでございますが、御承知のように県民挙げての読書機運の醸成であるとか、生涯学習の推進をねらいといたしまして、県民の方々が福井駅前から県立図書館や生活学習館などへの容易なアクセス、こういったことで、平成15年8月に運行を開始いたしました。
 平成20年2月には運行経路を南北2ルートに広げまして、それから昨年11月にはこども歴史文化館の開館にあわせまして、乗降可能な停留所の設置を行うなどの改善を重ねまして、県民の利便性の向上に努めてまいりました。
 利用状況でございますが、本年10月末までの約7年間で延べ約51万6,000人の利用者がございました。1日当たりにしますと232名、1便当たり約5.7名でございます。利用者、特に高齢者であるとか高校生の方は、大変これについて好評でございまして、これからも県民の皆様の利便性の向上についてさらに努めていきたいと考えております。

◯議長(中川平一君) ここで、休憩いたします。
  午後2時37分 休 憩
             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  午後3時00分 再 開
                会議に出席した議員(37名)
   1番  西  本  正  俊          4番  鈴  木  宏  紀
   2番  藤  野  利  和          5番  大  森  哲  男
   3番  田  中  宏  典          6番  大久保      衞
   8番  欠        員          25番  仲  倉  典  克
   9番  玉  村  和  夫          26番  東  角     操
   10番  糀  谷  好  晃          27番  小  泉  剛  康
   11番  宇  野  秀  俊          28番  渡  辺  政  士
   12番  笠  松  泰  夫          29番  斉  藤  新  緑
   13番  谷  出  晴  彦          30番  石  橋  壮一郎
   14番  宮  本     俊          31番  山  田  庄  司
   15番  笹  岡  一  彦          32番  野  田  富  久
   16番  谷  口  忠  応          33番  山  岸  猛  夫
   17番  松  井  拓  夫          34番  田  中  敏  幸
   18番  欠        員          35番  前  田  康  博
   19番  鈴  木  宏  治          36番  石  川  与三吉
   20番  四  谷  昌  則          37番  屋  敷     勇
   21番  山  本  正  雄          38番  関     孝  治
   22番  吉  田  伊三郎           39番  山  本  芳  男
   23番  田  村  康  夫          40番  山  本  文  雄
   24番  松  田  泰  典
             ───────────────────
                会議に欠席した議員(1名)
   7番  中  川  平  一
             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◯副議長(小泉剛康君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 宇野君。
    〔宇野秀俊君登壇〕

◯11番(宇野秀俊君) 皆さん、こんにちは。民主党・一志会の宇野秀俊でございます。
 通告に従い、質問させていただきます。
 今、政府は食料自給率を40%から50%にすることを進め、言っているだけで、何も具体的に進んでおりません。なぜ、自給率向上が必要か。非常に必要に迫られておりながら、食の安全・安心や食糧を戦略的に使われると困るというようなことから、この目的が強く言われているわけです。この中で自給率100%をはるかに超えているのが、米だけなんです。食の多様化で米の消費量は40年の間に2分の1以下になってしまいました。米余りによる生産調整、減反、転作だ、保障を要する補助金だとか、本当に猫の目にと言われるほど、何回も何回も政策を繰り返してきました。
 結果はどうでしょう。米価は下がり続けています。もちろん、農業所得も下がり続けています。また、農業も国際化の波にもまれ始めて、WTOとかFTAだとか、TPPだとか、本当に複雑な問題を抱えています。このような中で続けられている農業・農村整備事業について質問をいたします。
 本県の農業は、米づくりを中心とした食糧供給において、重要な役割を果たすとともに、自然環境の保護、集落における地域文化の継承など、有形・無形の豊かな財産をはぐくんでおります。
 しかし、近年の農業を取り巻く状況は厳しく、農業生産額、農業就業者数は減少が続き、変革が迫られています。自然を相手にした産業で天候に左右される中、生産技術を発揮し、生産量を上げれば需給のバランスが崩れて収益が上がらないという問題点があります。
 こうした状況ではありますが、農業の重要性はだれでも認めるところであり、米生産を中心とした農業維持振興のため、多くの農業・農村整備事業が続けられています。農業・農村整備事業は、農業生産の基盤と農村の生活環境の整備を通じて、農業の持続的発展、農村の振興、食料の安定供給、こういう多面的な機能の発揮の実現を図られることを目的といたしております。農業生産基盤整備事業を中心として、昭和30年代から本格的に行われております。
 平成5年から12年ごろのピーク時には、毎年300億円から400億円余りの事業費で進められてきました。最近では、百二、三十億円前後になっていますが、国営事業も続けられ、本県におけるこの事業は目をみはるものがあります。当初の30区画から始まり、最近では1ヘクタール以上の大規模圃場整備がなされ、その整備率は86.5%にまでなっています。まだ整備できていない地域も考慮しなければいけないんですが、事業を実施した地区等の平成16年度の調査結果によりますと、圃場整備事業による10アール当たりの労働時間は、10アール区画では51.9時間、30アール区画では38時間、1ヘクタール以上の大区画では14.4時間となっております。大区画にすることにより、労働時間は4分の1近くに短縮されました。また、区画の大きさによる生産コスト、10アール区画では15万6,400円、30アール区画では12万400円、1ヘクタール以上の大区画では7万4,300円となっております。このような結果からも、圃場の大区画化は、水田農業のさらなる生産コスト低減に不可欠でございます。
 そこで、農業・農村整備事業の現在の状況と今後の展開について伺います。
 水田の圃場整備率は、30アール区画、または1ヘクタール以上の大区画、それぞれどのような割合になっているか伺います。また、今後、圃場整備事業による大区画への移行計画はどのようになっているのか、あわせて伺います。
 また、農業は、食料安定供給だけでなく、環境保全、水源涵養などに大きな役割を果たしています。農業・農村整備事業における自然環境の保持等に対する所見を伺います。
 また一方、最近この40年間に6,600キロメートルにも及ぶ用排水の整備がなされました。これらの施設の老朽化が進行し、順次更新整備が必要となってきます。また、大多数の集落が若者の農業離れと参加者の高齢化から、整備された圃場の維持・保全活動にも課題があると認識しています。
 圃場の維持・保全といった課題に対し、県はどのような施策をとるのか伺います。
 次に、農業に従事する農家の状況について伺います。
 福井県の農業者は兼業農家が多く、専業農家と思われる認定農業者は、平成7年度の173人から平成21年度では1,110人にふえていますが、総農家数は、平成7年の4万2,500戸から平成22年には2万7,500戸に減少しています。この中で、集落営農組織に県全体では約1万5,000戸の農家が参加している状況にあります。
 農業就業者の高齢化も進んでいます。平成22年では、65歳以上の農業者が、全農業就業者、約2万3,500人の75%を占めています。また、国の統計によると、稲作における10アール当たりの粗収益は、昭和61年の18万2,000円をピークにして、現在では12万1,000円です。対して、10アール当たりの物材費と労働費を加えた生産費、昭和61年では15万2,000円です。現在では13万1,000円となっており、粗利益は3万1,000円から1万円となり、大幅な所得の減少であります。このような変化について、今後の農業振興の観点から、担い手育成の方向性を県はどのように考えているのか伺います。
 農業・農村整備事業に長年多額の費用をつぎ込んできました。その状況を否定するものではありません。確かに、圃場整備事業等により、効率的な生産条件は整備されてきました。しかし、主な結果を見て、本当にこれで農業の将来が見えてきたということは言えません。現在は、米の生産過剰による米価の下落、生産調整による転作作物の採算割れなど、農業所得の不安定さから農業従事者の減少、若者の就農者不足等、さまざまな問題を抱えています。
 ここまで整備された現在、当初の目的である水田を有効に活用し、生産力の向上を図り、農業の健全なる発展が望める状況になっているのか、所見を伺います。
 次に、国営かんがい排水事業、九頭竜川下流地区について伺います。
 今、国営かんがい排水事業として、九頭竜川下流地区パイプライン化事業が1,100億円余りの事業で進められ、それに附帯する県営かんがい排水事業も430億円近くで進められております。その受益面積は1万1,600ヘクタール余り、対象農家は1万1,500戸余り、事業費、対象地域とも、国でも有数の事業となっております。
 国の予算が厳しい中ではありますが、県も早期進捗を国に要請し、来年度には十郷用水関連では供用の開始が始まります。順調に行けば、平成28年には完成となっております。平成11年に事業が開始され、国・県・市・町が多大なる事業費をもっての大事業の完成が見えつつあるのです。
 しかし、農業を取り巻く厳しい環境の中で、これが本物の農業振興のモデルになっているのか、不安もあります。九頭竜川下流域農業用水再編推進協議会を中心として、地域農家へは事業完成による主たる効果を、「子供達の夢の実現」「後継者づくり」「農業所得の向上への支援」の3点を上げています。
 県は、このような効果を上げていくために、今後どのような活動を支援していくのか伺います。
 この事業は、全国でも有数の事業です。成果を具体的にどのように生かすのか、また生かされるのかが問われます。農業地区モデルとして、水稲農業だけでなく、多角的な農業として、野菜・果樹・園芸作物・畜産・林業・水産業、すべてを結びつけた、一大モデル事業としての展開を望むものであります。
 さらに、地域振興といった点から、高齢者の生きがい拠点化や観光拠点化も視野に、やる気と経験のあるリーダーや、そこにスペシャリストを活用して、そのリーダーのもと、若者の就農者の育成をしていくといったことも考えられるのではないでしょうか。
 来春には一部供用開始となっていますが、県として、九頭竜川下流域の農業振興について、どのように進めていくのか所見を伺います。
 これは、私の提言ではございますが、これだけ整備される地域で、昨年策定された「ふくいの農業・農村再生計画」の実証を具体的にしていただきたいのです。まだまだ米の生産調整は進みます。転作作物は何がいいのか、稲作と何を組み合わせたらいいのか、野菜と何を組み合わせたらいいのか、畜産と何を組み合わせたらいいのかということを実証してほしいのでございます。
 これは一つの例ですが、今注目されているのは、飼料米、いわゆるえさ米です。食べる米と同じ条件で、同じ技術で、同じ機械で取り組めるからです。えさの自給率は3%です。現在の福井県の飼料米の生産については、畜産農家と契約をしていないとできないというようになっております。これは、現在、畜産をしている人だけとの契約でなくて、飼料メーカーとの契約をやる。それから流通米価格と、本当にハードルは高いですが、これをなし遂げている先進県もあります。これはほんの一例ですが、こういうようなものの経営が成り立つ、そして農業に期待される、こういうことを実証するべきだと思います。
 以上、質問と提言を終わります。

◯副議長(小泉剛康君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 宇野議員の一般質問にお答えをいたします。
 まず、農業・農村整備事業全体の中で圃場整備の整備状況、そして今後の大区画化への移行の計画はどのようになっているのかということであります。
 福井県の農業・農村整備事業につきましては、良好な営農条件を備えた農地や農業用水等を確保するため、昭和30年代から全国に先駆けて積極的かつ継続的に今日まで実施してまいりました。その結果、特に圃場整備につきましては、30アール、3反、区画以上の整備率は87%、面積では3万1,000ヘクタール、3万1,000町分ということで、全国トップクラスになっています。そのうち1ヘクタール以上の区画の整備率は約13%、4,600ヘクタールであります。
 大区画圃場整備については、農業の担い手への農地利用集積を促進する基盤整備事業として、平成の時代に入ってから実施しております。平成21年度までに実施された県下の31の地区では、認定農業者や農業生産法人、あるいは生産組合などへ約8割の農地が、その地区では集積をされています。
 今後とも、地元農家の意向も踏まえながら、農業用水の不足や農地の排水不良といった課題の解消とあわせまして、企業的農業経営が見込める地域での大区画圃場整備を実施してまいりたいと考えます。
 次に、この問題にも関連いたしますが、農業・農村整備事業における自然環境の保全についての考え方であります。
 水田や用排水路などの生産基盤の整備に当たりましては、福井県の自然豊かで恵まれた農村環境を次の世代に確実に引き継ぐため、環境との調和に配慮することが重要であると考えます。
 福井県では、学識経験者や専門家を交えた協議会を設け、生態系の環境保全に関する指導や助言を受けるとともに、地域住民の意向を反映した事業を実施いたしております。具体的には、用排水路等における生態系の調査や、農業試験場における調査結果の成果であります水田魚道、魚の道ですね。水田魚道やスロープ型水路等を事業に取り入れております。また、生き物の生息場所として、例えば坂井市上兵庫地区など多くの地域でビオトープや魚巣、魚の巣ですね。魚巣ブロックを設置し、環境に対し積極的に配慮いたしております。
 さらに、事業実施箇所においてモニタリング調査を行い、効果を検証するとともに、これからも環境との調和に配慮した事業を進め、福井県のすぐれた環境というのは、ほとんど農村・農業の地域に依存しているわけでありますので、この地域の自然環境の保全に努めてまいります。
 次に、今後の農業振興の観点から、いわゆる担い手育成の方向性を福井県としてどのように考えていくのかという御質問であります。
 農業従事者の減少と高齢化が進む中、専業で生計を立てるプロフェッショナルな農業者の育成が重要であります。そこで、県におきましては、効率的な農業を実践する集落営農組織や認定農業者を多数育て、これらの経営体による作付シェアを平成17年度の28%であったものから、平成22年度には60%以上にするという集積目標を達成するための推進活動を行っております。その結果、集落営農組織は平成17年度に比べまして38組織増加し、現在、519組織となっています。また、個人の認定農業者は、新たに264名が育ちまして、924名の農家となっております。こうした経営体は、本年9月現在で合計しますと、県の水田面積全体の57%に当たる、約2万700ヘクタールの水田を集積されたことになり、生産性の高い農業生産を目指しているわけであります。
 これからも市や町、JA等と一体となった推進活動により、経営の組織化や規模拡大、経営の多角化を推進するとともに、組織化等が困難な地域においては、地域の特色に応じた営農体制の整備や農作業をサポートする人材の活用を図り、地域全体の農業振興に努めてまいりたいと考えます。
 次に、大きく九頭竜川下流域での農業振興について、これから具体的にどのように進めていくのかという御質問であります。
 福井県では、九頭竜川流域で進めている国営のかんがい排水事業は、単に用水路をパイプライン化するという更新整備のみを目的とするものではなく、整備された農業水利施設を基盤とした、御指摘もございましたが、全国に誇れるモデル的な農業地域とすることを絶えず念頭に置いております。このため、平成23年、来年春に通水を予定している十郷用水の受益地においては、「夜間かんがい」夜の間のかんがいによる福井米の品質向上、坂井北部丘陵地においては、自然エネルギーを利用したヒートポンプ等を活用した施設園芸に導入するなどの検討を進めております。さらに、計画的な通水区域の拡大にあわせ、塩害に苦しむ川西地域における農業生産の安定を図るとともに、三里浜砂丘地等において、ニンジンなど新規作物を導入し、園芸振興を進めてまいります。
 現在、関係する市や町や農業団体等で構成する営農推進委員会において、これらの営業振興を実現するための振興目標や営農計画などを包括した「農業ビジョン」の検討を進めており、今後、県としてはこのビジョンをもとに、農業振興について積極的に支援してまいりたいと思います。
 なお、この国営事業については、国に対し、または当時の大臣に対しましても、インフラのみならず協議の農業振興について、福井県をモデルとしていただくよう、積極的に福井県を応援していただきたいということで要請をしているところでもございます。
 その他については、関係部長から答弁します。

◯副議長(小泉剛康君) 農林水産部長山田君。
    〔農林水産部長山田義彦君登壇〕

◯農林水産部長(山田義彦君) 私から、3点お答えをさせていただきます。
 まず、圃場の維持・保全といった課題に対して、県はどのように対応するのかというお尋ねがございました。
 本県では、昭和30年代から用排水路などの農業生産基盤の整備を積極的に進めてまいりました。こうしたことから、本県の基幹的水利施設でございますが、用排水路813キロのうち約3割、揚排水機場162カ所のうち約7割。さらに、圃場整備等で整備いたしました末端施設につきましては、約6割が耐用年数を超えている現状でございます。そのため、県では基幹的水利施設につきましては、平成17年度から21年度までの5カ年間で機能診断を実施いたしますとともに、末端施設につきましても現在調査を進めておりまして、長寿命化対策など、施設の機能保全に努めているところでございます。
 今後は、農家また市・町などと連携いたしまして、施設機能の監視、診断、補修、更新など、計画的に実施してまいりたいと考えております。また、農地・水・環境保全向上対策によりまして、地域ぐるみで農地や農業用施設などの保全管理を行います共動活動に対しまして、引き続き支援をしてまいりたいと考えております。
 次に、効率的な生産条件が整備された現在、水田を有効に活用し、生産力の向上を図り、農業の健全な発展が望める状況になっているのかというお尋ねがございました。
 米や大麦、大豆と地域特産物を組み合わせました水田農地の確立を目指します本県にとりまして、生産意欲の高い農業者が効率的な営農を実践いたしまして、所得安定と農村の活性化を図ることが重要であるというふうに考えております。
 県内各地で活躍をいたしております多くの集落営農組織、また認定農業者は、圃場整備による大区画化、また汎用化などの良好な条件を生かしながら大規模化を図り、全国第1位の3,511ヘクタールまでに拡大いたしました直まき導入などによりまして、低コスト生産を現在行っているところでございます。また、さらに麦、大豆の生産性向上、また、平成22年度までに120億円を目指しております園芸作物の導入を進めておりまして、農業経営の強化が図られつつあるところでもございます。
 今後は、みずから生産した作物の加工、直売を組み合わせた、いわゆる独自産業化など経営の多角化を進めまして、農業者の所得の向上、また地域の活性化など、農業の健全な発展につなげてまいりたいというふうに考えております。
 最後でございますが、国営かんがい排水事業の効果を上げていくために、今後どのような活動に支援していくのかというお尋ねがございました。
 九頭竜川下流域は、本県耕地面積の約3割に当たります1万2,000ヘクタールを抱えておりまして、集落営農の組織率も高く、本県農業におきましては、重要な位置を占めているところでございます。県では、国営かんがい排水事業、並びに関連する県営土地改良事業を積極的に現在推進をいたしております。この国営事業を契機といたしまして、国と関係する市・町、また農業者などで平成17年度に設置いたしました「営農推進委員会」におきまして、本地域の農業振興策を現在検討いたしているところでございます。
 また、関連いたします県営事業におきまして、後継者としての担い手の育成、また、農業所得のさらなる向上を図ります農地の利用集積を着実に現在進めているところでございます。
 さらに、地域用水機能の維持・増進を目的に、地元関係団体と平成10年度に設置いたしました「地域用水対策協議会」におきまして、地域住民や子供たちが参画いたしまして、親水空間創出などの計画検討も行っているところでございます。
 県では、今後も「事業管理・コスト縮減検討会議」におきまして、「農業用水再編推進協議会」の意見を踏まえ、国に対しまして事業の効率的、また計画的な執行、また本地域の農業振興など、地元が望む活動への支援を強く申し入れたいというふうに考えております。
 なお、議員からいただきました御提言につきましては、今後の事業振興の中で果たしてまいりたいというふうに考えております。

◯副議長(小泉剛康君) 田中宏典君。
    〔田中宏典君登壇〕

◯3番(田中宏典君) 自民党県政会の田中宏典でございます。午後も大変長くなってまいりましたが、もう少しおつき合いをお願いいたします。
 それでは、事前の通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。
 まず、低炭素化社会づくり事業につきましてお伺いをいたします。
 ことしも余すところ約1カ月となり、1年を振り返る機会が大変多い時期となりました。さまざまな出来事が県内でありましたが、福井県として明るい未来を予感させるものの一つとして、6月に福井市で開催されましたAPECエネルギー大臣会合を挙げたいと思います。
 低炭素社会の実現に向けたAPECエネルギー大臣会合の福井宣言は、クリーンエネルギー供給県である福井県としても大変意義深いものであり、その実現に向けて貢献できる素地が福井県にはあると思います。
 また、ちょうど11月29日から12月10日までの間、メキシコにおきまして2013年以降の地球温暖化対策を話し合う気候変動枠組み条約第16回締結国会議、いわゆるCOP16が開催され、京都議定書に定めのない2013年以降の地球温暖化対策の次期枠組みについて議論されております。世界的にも喫緊の課題でもある地球温暖化対策について、先進国である日本の先進モデルとして福井県がクローズアップされることを期待しております。
 福井県における地球温暖化対策につきましては、平成18年3月に改定した地球温暖化対策地域推進計画に基づき、平成22年度の温室効果ガス排出量を平成2年度に比べ3%、約26万トンを削減するという目標値を設定しています。
 この計画期間が最終年度を迎えておりますが、計画の目標値の達成の見込みはどのような状況であるのか、また、これまでの取り組みとあわせてお伺いをいたします。
 また、今年度県では、7月に検討委員会を設置して、新たな計画の策定作業を進められておりますが、今後の地球温暖化対策として、どのような課題があり、どのような方策が議論されているのか、現時点での検討状況についてお伺いいたします。
 さて、先般の9月補正予算では、APEC「福井宣言」低炭素化社会実現調査事業が予算計上され、原子力だけでなく、再生可能エネルギーの集積でトップランナーとなるようなクリーンエネルギーによるまちづくりの検討が始まりました。
 先月19日には、1回目の検討会が開催されました。そこでまず、今後の事業の進め方やスケジュールについてお伺いをいたします。
 言うまでもなく、低炭素化社会づくりを進め、定着させるためには、地域住民の理解と具体的な行動が必要になってまいります。このため、地域住民に近い存在である市・町と連携した啓発活動は不可欠であり、また、今後の嶺南西部でモデル地域を選定し、全県に展開する方策も議論するとのことでありますが、そうなると市・町のモデル地域の成功に対する意欲や熱意も重要となってまいります。私の地元高浜町では、公共施設等への太陽光発電の導入、街頭のLED化、EV車の導入、木造建築の推進など、さらなるエコ化を実現するために「高浜エコ・タウン構想」を策定しており、先日、県に対して同構想に対する支援についても要望が行われました。
 今後、モデル地域の選定につきましてどのように進めていかれるのかお伺いをいたします。
 次に、福井経済新戦略についてお伺いをいたします。
 福井経済新戦略における嶺南地域の振興策についてお伺いいたします。先月22日に県内外の経営者や有識者が参加する中で、おおむね10年先を見据えた「福井経済新戦略案」が了承されました。それによりますと、環境エネルギーなど新分野を強化する。新たな成長産業の展開と本県の地場産業を支援するふるさと産業の元気再生の二つを基本戦略として、それぞれ5項目にわたり指標プロジェクトが盛り込まれております。
 来年度の早い時期に工程表を含めた事業の実施計画を策定することになっており、各プロジェクトにかかわる個々の事業については、これから詳細が進められる予定ですので、現段階で示されている方向性につきまして伺うことにいたします。
 この新戦略案の前段において、本県全体の産業構造の分析が行われ、今後は、本県の特色であるクリーンエネルギーの供給とものづくり技術を中心として、経済成長を生み出すバランスのとれた産業構造を形成する必要があることが指摘されております。今後、10年間に及ぶ内外の経済情勢の変化を予見することは不可能であるため、変化に強い、足腰の強い産業構造とするためには、県全体として、そのバランスが重要であることは共感いたします。
 とはいえ、もう少しエリアを絞った分析に基づいて、県内の各地域の産業構造なり、特性を分析する必要もあるのではないかと考えます。一口に産業構造といいましても、嶺北地域、また嶺南地域では大きく異なることが考えられます。
 そこで、まずこの新戦略案を策定する過程において、嶺南地域の産業の将来像について、どのような分析や議論が行われ、どのような方向性が示されたのかお伺いいたします。
 さて、先月12日、データセンターが小浜市に立地することが決定されました。これは、データセンターという業態から、サーバーやネットワーク機器の稼働の冷却用に大量の電気を使用するために、電気料金の補助制度がある原子力発電所の立地地域に住む立地の優位性が後押しをしたことが要因の一つと考えられます。
 なお、データセンターの誘致については、今後、電気料金で優位性がある原子力発電所の立地地域間で競争が激化することも予想されております。ことしの8月にはインターネットイニシアチブが島根県松江市でデータセンターの構築を発表し、10月にはヤクルトIDCフロンティアが福島県白河市でデータセンターを建設することを発表しております。
 また、北海道や青森県でもデータセンターの誘致に積極であり、氷や雪を冷房に活用した、消費電力を抑えた形でのデータセンターの立地を売りに誘致活動を実施すると聞いております。さらには、海外では、世界的なIT企業は、アジア地域において、シンガポールや台湾などデータセンターを建設しており、アジア諸国との競合も踏まえたグローバルな視点での誘致活動も必要ではないでしょうか。
 嶺南地域でのデータセンターの集積化に向けて、他の原子力発電所の立地地域など、国内での競合のみならず、アジア諸国にも負けない誘致制度の充実や誘致活動の強化が必要と考えます。
 さて、県内に目を転じると、県内のIT企業などの情報通信産業は、これまで嶺北地域に立地が集中しており、嶺南地域については立地がほとんど進んでいなかったというのが現実であります。今回のデータセンターの立地は、地元企業との連携による新たなビジネスの展開や関連産業の立地の促進など、雇用面のみならず、産業振興面にもメリットを及ぼすことが期待できるのではないでしょうか。
 県では、データセンターの立地の意義をどのように認識し、また、今後、嶺南地域の産業振興面でどのように生かしていくおつもりなのかお伺いをいたします。
 次に3点目、学校教育の施設の充実についてお伺いをいたします。
 学力・体力日本一を支える福井県の教育力につきまして、その教育力を今後も堅持していくためには、学校・家庭・地域などの各方面でのソフトとハードの両面の教育環境の充実が重要であり、不可欠でございます。
 特に、ことしの夏のような猛暑を踏まえると、学校現場における教育環境のハード面での整備が早急に必要であると考えております。先般の9月定例県議会の一般質問におきましても、小・中学校でのクーラーの設置に関して教育長から、クーラーの設置を含めた猛暑対策については、今後、市町と協議していくとの答弁がございました。
 ことしの夏の記録的な猛暑については、気象庁は専門家による異常気象分析検討会を9月3日に開催して、30年に一度の異常気象と見解を発表されております。ことしの夏の日本の平均気温が、統計を開始した1898年以降、113年間で最も高くなるなど、全国的に厳しい暑さとなった要因について分析しました。検討会によると、日本付近を流れる偏西風の蛇行や今週までに続きましたエルニーニョ現象が主な原因ということでございます。
 検討会会長であります木本昌秀さん、東京大学の教授は、記者会見でも、地球温暖化の影響を考えると、近いうちにまた同じような猛暑を経験することになることもあり得るということでお話をされております。
 今後、ことしのような夏の異常気象が繰り返されることになりますと、子供たちが学校で集中して勉強できなくなるのではないか。また、そのような気象条件のもとで、子供たちが集中して学習できる環境を整備する必要があるのではないかという思いが、私も保護者の皆さんも、地域の住民の皆さんもたくさん思っておられると思います。
 県内のクーラーの設置状況につきましては、普通教室にクーラーを設置している小学校は、学校数では12校、全体の約5.9%でございます。教室は、これは特別教室であると思うんですが、104教室で全体の5.4%でございます。また、中学校では、学校数では22校で全体の28.9%、教室数では132教室で全体の15.5%のことであり、小学校・中学校ともに少数にとどまっていると言わざるを得ません。また、児童・生徒に平等な学習環境を提供するという観点からも課題があると思います。
 まず、このような県内の小・中学校のクーラーの設置状況は、全国的に見てどのような水準にあるのかお伺いをいたします。
 県内の小・中学校のクーラーの設置が進んでいない背景として、学校設置者である市町の財政的な問題が一番のネックになっていると思われます。事実、福井市議会でも同様の議論が行われ、クーラー未整備の市立小・中学校の827普通教室にクーラーを設置した場合、約25億円の経費が必要となり、また、電気代も年間約1億5,000万円増加するということで試算が示されております。財政面から、当面整備することは困難との考えが示されました。
 このような背景は、福井市に限らず、県内多くの市・町に共通する課題であると認識をしております。学校設置者である市町が、設置費や維持費の両面から二の足を踏んでいるクーラーの整備に対して、国や県の財政支援の充実が必要であるのではないかと考えます。
 そこで、小・中学校のクーラーの設置やその維持に対する既存の助成制度について、その内容と県内での利用実績についてお伺いをいたします。また、県内の市・町との協議経過も含めて、今後、日本一の教育力を支えるため、教育環境の整備という観点から、小・中学校でのクーラー設置を推進するための支援の充実について、御見解をお伺いいたします。
 次に、県立高校の施設の充実として、バリアフリー化についてお伺いをいたします。
 平成15年に高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律が施行され、学校施設が新たにバリアフリー化の努力義務の対象として位置づけられました。一方、文部科学省も学校施設のバリアフリー化を推進するための指針を策定するなどして、各学校設置者に対してバリアフリー化の着実な実施を促しているところでございます。
 県におきましても、福祉のまちづくり条例を策定し、官公庁施設を初め文化施設、商業施設や娯楽施設など、公益的施設を障害者や高齢者などが安全かつ円滑に利用できるように、その設置者や管理者が努めることを求めており、学校などの教育施設も例外ではなく、障害者などの活動も制限している物心両面にわたる障壁を取り除いていくことが重要かと思います。
 これまで県立高校に通学した、体に障害のある生徒さんはどれくらいの人数がおられたのか、最近の推移についてお伺いをいたします。
 また、県立高校における段差の解消、またエレベーターやユニバーサルトイレの設置など、バリアフリー化の現状はどうなっているのかお伺いをいたします。
 バリアフリー化の推進は、この施設の利用を通して、障害のある生徒とそうでない生徒が一緒に障害者に対する理解を深める学習効果も期待でき、教育的意義も高いものであると考えております。また、超高齢化社会への対応という観点からも、バリアフリー化は重要と考えます。本県の人口について見ると、平成22年7月現在で65歳以上の人口は20万人を超え、県人口の25%を占めております。平均寿命がさらに伸びることによって、今後10年間で3万人程度の増加が見込まれており、高齢者の割合が3割を超えるのも約10年後と推計されております。
 このような状況は、全国に比べ5年程度早く進行することになり、超高齢化社会への対応も先進的に取り組まなければなりません。超高齢化社会を迎えるに当たっては、人口構造の変化に適応した社会構造が求められており、バリアフリーは、より一般化した概念として、超高齢化社会において定着する必要があると思います。このような意味からも、学校現場でのバリアフリー化は意義は大きいと考えております。
 今後、県立高校でのバリアフリー化について、整備をどのように進めていかれるおつもりなのか、方針をお伺いいたします。
 最後に、スクールカウンセラーの拡充についてお伺いいたします。
 これは、先般の代表質問、また一般質問等でもございましたが、私は私なりに質問させていただきます。
 スクールカウンセラーにつきましては、いじめ、不登校問題などは専門化のアドバイスが大事であるため、平成13年度から中学校に臨床心理士や精神科医などを配置することから、本県ではスタートしております。
 現在、51名が県内の小・中学校に配置されているものの、学校での相談時間は大変短く、相談体制としては不十分であると言わざるを得ません。また、子どもと親の相談員につきましても、児童にとって親しみやすい相談相手であり、その役割に期待するものの、県内の小学校には17名が配置されているにとどまっております。いずれも不十分な体制であるため、嶺南地域ではさらに手薄な状況ではないかと危惧いたしております。
 スクールカウンセラーや子どもと親の相談員の設置につきましては、嶺南地域と嶺北地域ではどのような状況にあるのかお伺いをいたします。
 また、スクールカウンセラーにつきましては、専門的な知識が求められるため、臨床心理士など資格が必要であり、現在でも嶺南地域では人材が不足していると思います。
 今後、スクールカウンセラーの配置が拡大されることになれば、人材不足はより深刻化するであろうと思います。嶺南地域におけますスクールカウンセラーとなる人材の確保につきまして、県はどのようにお考えなのか御所見をお伺いいたします。
 結びに、9月議会、また今回の一般質問につきましても、嶺南地域に大変こだわった質問をいたしました。これにつきましては、先ほどの大森議員の質問の言葉をお借りするならば、私ども立地地域が長い間さまざまなリスクと戦いながら、電力供給という国策に協力をし、これからも協力を得ていくという覚悟の中で、国・県におきまして、地域に対する対応というのをしっかりとしていただきたい。これは、嶺南地域、また立地地域、共通の思いでございます。そういったことを十分しんしゃくをしていただいて、御答弁をいただきたいと思います。
 ありがとうございました。

◯副議長(小泉剛康君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 田中議員の一般質問にお答えをいたします。
 まず、低炭素化社会づくりについて、クリーンエネルギーによるまちづくりについて、今後の事業の進め方、またモデル地域の選定についての考え方であります。
 原子力発電によりますアジア最大のクリーンエネルギー供給基地である本県において、低炭素のまちづくりを推進していくことは、極めて大きな意味があり、APECエネルギー大臣会合「福井宣言」を受けまして、開催県として原子力に加えまして、再生可能エネルギーの導入やエネルギーの効率的な利用についても、全国のトップランナーを目指す必要があります。
 このため、検討会におきましては、電気自動車を初め、スマートメーター、あるいはメガソーラーなど、先進的な関連技術の導入を一定のエリアで集中的に実施することにより、お住まいになっている人たちが生活レベルでのメリット、こういうものを実感できる低炭素のまちづくりのための議論を行っております。
 事業を集中・集積するモデル地域については、原子力発電でクリーンエネルギーの供給に実績があり、貢献してこられた嶺南西部が考えられます。今後、地元自治体にも検討会に参加を願って、具体的な事業内容等の検討を進め、来年度には事業の推進母体となる協議会を設け、できるだけ早くこの地域で事業が具体化できるようにしてまいりたいと考えます。
 次に、福井経済新戦略の中での嶺南地域の産業の将来像の議論と方向性がどのようになっているかとの御質問であります。
 福井経済新戦略の検討においては、本県産業の将来像として、県内各地域の特色ある地域資源、また産業形成の蓄積を生かしながら、世界的な社会経済情勢の変化に対応した新たな成長産業などを中心とする、バランスのとれた産業構造にいかに転換していくかを主に議論がなされました。
 嶺南地域では、クリーンな電力の地産地消型の産業として、リチウムイオン電池関連の製造業やデータセンターなどの企業誘致を進めるとともに、電子線など原子力エネルギー関連技術の蓄積を生かした原子力関連企業を育成して、クリーンエネルギー関連産業の形成を目指すとしています。
 あわせて、全線開通する予定の舞鶴若狭自動車道と、アジアとの交流ゲートとなる敦賀港を結んだ若狭湾岸エリアにおいて、関西・中京やアジアとつながる観光の振興と物流・人流の活性化を図るほか、農業などにおいては、CO2を排出しないヒートポンプを活用した園芸農業などを振興して、バランスのとれたこの地域の産業構造を形成していくという考え方であります。
 次に、同じく経済新戦略の中でデータセンターの立地の意義をどのように認識し、どのように生かしていくとの御質問であります。
 最近、クラウドコンピューティングの利用拡大に伴い、データセンターの需要が増加しております。また、データセンターは大量の電気を使用するため、クリーンエネルギーを供給する嶺南地域への立地は、これからのスマートコミュニティのようなIT化した低炭素社会形成の基盤になります。このため、私自身も企業を訪問して積極的に誘致を行った結果、日本ユニシス(株)の小浜への進出が決定しました。日本ユニシスは、現在約450の企業等のシステムを取り扱っており、年々これから5倍程度のスピードで進むと言われておりますクラウドコンピューター化に合わせ、数年後には小浜市のデータセンターを日本最大級、30万サーバーに整備する予定という発言をされておられます。
 今後、今回の立地をきっかけに、データセンターの集積が進むとともに、県内企業や自治体において、クラウドコンピューティングが普及することにより、クラウドサービスを提供する情報関連事業者やメンテナンス関連事業者の浸出も期待されると考えられます。
 嶺南地域においては、こうしたさまざまな成長の見込める分野の企業の立地が進むことによりまして、これからいろんな課題となっております若者の就業の場の確保や定住化に結びつくものと考えられ、今回こうしたものにとどまらない次の誘致に向けて、全力でまた取り組んでまいりたいと考えます。
 その他については、関係部長からお答えします。

◯副議長(小泉剛康君) 安全環境部長石塚君。
    〔安全環境部長石塚博英君登壇〕

◯安全環境部長(石塚博英君) 私のほうからは2点お答えをさせていただきます。
 低炭素化社会づくり事業に関しまして、地球温暖化対策地域推進計画の現在の目標値の達成の見込み。さらには、これまでの取り組みとあわせて伺うという質問でございます。
 まず、これまでの取り組みでございますが、温室効果ガスの削減につきましては、これまで家庭・業務の部門におきまして、省エネ活動を実践いたします「わが家・わが社のエコ宣言」や太陽光発電の導入、クールビズ・ウォームビズなど、地球温暖化ストップ県民運動であります「LOVE・アース・ふくい」を推進してきたところでございます。また、運輸部門では、相乗りなどにより過度の自動車の利用を控えます「ストップ乗りすぎ運動」や低公害車の普及に努めてきたところでございます。
 こうした施策、さらには産業界の削減努力などの結果、平成20年度の温室効果ガスの排出量は、基準年度であります平成2年度の排出量、883万トンでございますけれども、これを初めて1.3%下回り、約870万トンとなったところでございます。
 最終年度でございます平成22年度も、これらの対策を継続することによりまして、温室効果ガス排出量の基準年度比3%削減という目標を達成できる見込みと考えております。
 次に、2点目でございますが、今後の地球温暖化対策としてどのような課題があるのか。また、どのような方策が議論されているのかというお尋ねでございます。
 本県の地球温暖化対策の課題といたしましては、家庭や業務部門での温室効果ガス排出量の増加が著しいこと。また、環境と経済の両立を図ることなどが挙げられております。このため、検討委員会では、本県が進める施策といたしまして、太陽光発電や省エネ設備、次世代自動車のさらなる導入促進、さらには家庭・企業でのCO2削減分や植林とか間伐によりますCO2吸収分の取引を可能にしますクレジット化の検討。さらに、資源循環ビジネスの事業化など、環境関連産業の振興などについて議論をいたしておるところでございます。
 また、本計画を策定する上で前提となります温室効果ガス25%削減を掲げました地球温暖化対策基本法案が現在未成立でございますこと、さらには、議員からもお話がございましたが、気候変動枠組み条約COP16での国際的な温室効果ガス削減の枠組みの議論、またこの成立が不透明であることなどから、こうした国内外の情勢を十分に注視していく必要があるというように考えています。

◯副議長(小泉剛康君) 教育長広部君。
    〔教育長広部正紘君登壇〕

◯教育長(広部正紘君) 県内の小・中学校へのクーラーの設置状況と、この設置や維持に関する補助制度についてお答えを申し上げます。
 全国の小・中学校普通教室へのクーラーの設置率のまずお尋ねでございましたが、この夏以降、私ども、文科省のほうへいろいろ尋ねているわけですが、平成19年度しかまだ出ておりません。最新のものは今調査中ではないかなと思うんですが、この平成19年の文科省の調査結果でも申し上げますと、小・中学校合わせて全国で10.2%ということですが、当然、現在はそれよりは高くなっていると思われます。
 これに対しまして、本年の本県の小・中学校の普通教室における設置率は、8.5%でございます。なお、平成19年当時の本県の設置率は4.5%でございました。また、クーラーのこれらの設置に対しましての設置・更新に要する経費については、補助率3分の1の国庫補助の制度がございます。しかしながら、維持に対する助成制度はございません。この助成制度を使いまして、平成18年度から見ますと、この制度によってクーラーを設置いたしました本県の学校は、現在までに4校となっております。
 次に、小・中学校でのクーラーの設置の推進についてのお尋ねでございます。
 非常に夏が暑いということで、学校でのクーラー設置というのは大きな課題になりました。しかし、それ以降、市・町の教育委員会ともいろいろ話をしているわけでございますが、今現在では積極的とは言えません。むしろ耐震を優先してやりたい、こういうことでございます。と申しますのは、先ほどの質問の中にありましたように、非常にお金がかかるということで、ちなみに未設置の小・中学校の普通教室は、カウントしますと全体で約2,500教室ございます。これについてのほぼ六、七十億円ぐらいかかるんではないかと思います。
 こういったことでございますが、今後県といたしましては、クーラーの設置ということだけでなくて、今後、各市・町、各学校といろんな、特に夏休み、中学3年生は10日間ぐらいの補習を行いますので、そういったことも含めながら、さらに市・町といろんな検討を進めていきたいと考えております。
 次に、県立高校に通学いたしました身体に障害のある生徒についてのお尋ねでございます。それから、県立高校におけるバリアフリー化の現状についてお答えを申し上げます。
 まず、県立高校において、身体障害、ここでは肢体不自由に限って申し上げますが、この生徒の数でございますが、平成18年度で9人、19年度で8人、20年度で5人、21年度で6人、そして今年度、22年度は6人となっております。
 県立高校の施設設備面でのバリアフリー化の現状につきましては、校内の段差がほぼ解消されている高校は4校、それから車いすで利用できるトイレが設置されている高校は10校となっております。また、エレベーターを設置している高校はございませんが、階段にいす式の昇降機を設置している高校は3校ございます。
 次に、今後の建築工法でのバリアフリー化について、整備の方針についてお尋ねがございました。
 県立高校のバリアフリー化につきましては、生徒の障害の状況に応じまして、スロープであるとか手すり、階段昇降機の設置やトイレの改修を行っております。これからも障害のある生徒の受け入れにつきましては、高校受験の段階から本人の状況を十分に把握いたしまして、施設の改修であるとか、介助員の配置等を行いまして、一人一人の個に応じた、状況に合った適切な受け入れ態勢を整備していきたいと考えております。
 次に、スクールカウンセラー、さらには子どもと親の相談員の設置状況について申し上げます。
 スクールカウンセラーは、すべての中学校と小学校21校に。また、子どもと親の相談員、これも国庫3分の1の事業でございますが、合わせまして小学校17校に配置いたしております。子どもと親の相談員については、小学校17校、それからスクールカウンセラーについては、すべての中学校と小学校21校でございます。
 それから、小学校への配置に当たりましては、各市・町の学校数をもとに、児童数、不登校者数を勘案して決定をいたしております。
 それで、嶺南とそれから嶺北のバランスでございますが、小学校でございますが、スクールカウンセラー、それから子どもと親の相談員、嶺南地区とそれから嶺北、29校となっておりまして、児童1,000人当たりの配置人数で申しますと、ほぼ同一でございます。なお、子どもと親の相談員につきましては、全国の状況を見ますと、より専門性の高いスクールカウンセラーへの移行、こういった状況が見られるところでございます。
 それから、嶺南地域でのスクールカウンセラーとなる人材の確保についてのお尋ねがございました。スクールカウンセラーの採用につきましては、県のホームページなどで広報いたしますほか、県内で臨床心理士の資格を取得できます仁愛大学大学院であるとか、県内外の臨床心理士会などに広く呼びかけております。
 平成22年度は、62名の応募者から51名を採用しております。近年、応募者が増加しておりまして、人材は確保されつつございますが、御指摘のように嶺南地域では人材が不足していると申しますか、受験者数が極端に少のうございます。そういったことで、嶺南地域でのこういった人材の確保をいかにこれから進めていくか。現在は、県外からいらっしゃっている方もかなりおられますので、こういったことを県内外を問わず、幅広く来ていただくよう、その確保に今後も努めていきたいと考えております。

◯副議長(小泉剛康君) 田中君。残り2分でございます。

◯3番(田中宏典君) 要望だけさせていただきます。
 今ほどの教育長の御答弁、大変よくわかったんですが、夏休みだけではなしに、学校施設を子供たちが利用するに当たりましても、6月と9月の温度、気温というものは、大変近年高くなっておるところでございます。そういったことも含めまして、今後検討していただきたいと思いますし、高校のバリアフリー化につきましては、階段昇降機、確かに便利でよいのですが、大変時間がかかります。授業等にも支障を来す可能性もございますし、今後、奥越のほうは終わりましたけれども、今後、高校の統廃合ということを考えられる中で、そういったこと、施設の拡充ということも十分に御検討いただければありがたいなと思いますので、要望だけして終わります。

◯副議長(小泉剛康君) 宮本君。
    〔宮本俊君登壇〕

◯14番(宮本 俊君) 皆様こんにちは。お疲れさまでございます。自民党県政会の宮本俊でございます。早速ですが、質問に入らせていただきたいと思います。
 まず最初は、産業・経済に関する質問を数点させていただきたいと思います。
 現状の経済環境を俯瞰して見ますと、政府の10月の月例経済報告では、景気の基調判断を「足踏み状態」と下方修正がなされ、基調判断の下方修正は、リーマンショック以来1年8カ月ぶりとなっています。一時の80円を切る勢いの急激な円高は落ちついたものの、それでも11月25日現在で1ドル83円前後と、輸出企業が為替の予約などで耐えられるレベルをはるかに上回っていると考えられます。
 麻生内閣が自民党の置き土産として残した基金の設定による緊急経済対策も残りほぼ1年となり、新たな経済対策が望まれる状況になってきております。
 また、福井県においても、11月4日発表された福井街角景気速報10月分によりますと、景気現状判断DIは47.1ポイントと、前月比マイナス3.2ポイント、先行き判断DIは43.0と、前月比プラス0.7ポイントと、若干のプラスにはなっているものの、トレンドは下降線を描いております。9月のエコカー補助金の打ち切りや先月末の家電エコポイントの半減により、個人消費という意味でも暗雲が立ち込めております。
 このような環境下、知事は、今後の経済動向についてどのような見通しをお持ちか、所見を伺います、見通しについてでございます。
 さて、このような状況だからこそ、自治体における経済対策や産業政策の巧拙が、地域間競争においても大きな差となると考えます。私が接する県民の知事への評価で共通するものがあるのですが、それは、西川知事は教育とか文化はお好きだが、産業政策には余り興味がないのではとか、人は衣食足りて礼節を知る。現状は、衣食が足りていない状況なのに、おなかの膨れない政策ばかり重視しているのではというものです。
 私個人は、西川知事はしっかりと産業政策をやっていくおつもりだと感じているのですが、どうでしょう。このような評価を払拭するためにも、知事に経済や産業政策に関するお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 私は、経済対策はすべての政策の中でも最も重要であると言っても過言ではないと考えます。なぜならば、福祉であれ環境であれ教育であれ、例えばバブル期のような、バブル期を称賛しているわけではないですが、税収が潤沢にあり、幅を持って大きな投網をかけるように政策が打てる時期には、少々ポイントを外して政策を打っても、結論的には、結果的にはポイントは大きな投網の中に入っている可能性が高いでしょう。
 しかし、現状のような景気停滞期には、少ない財源からの予算をピンポイントで最も適切な事業に投下しなければならなく、選択と集中が極めて重要になり、後でほかの事業に充てるべきであったという結果を招きやすいと考えるからであります。
 知事は、県政における多種多様な政策課題に対応するための予算の選択と集中を考える際、経済及び産業に関する項目について、どのような優先順位で見ておられるのか所見を伺います。
 2点目は、創業支援と、過去の議会でも質問させていただきました企業家誘致について質問をさせていただきます。
 まず、創業支援についてですが、県は平成15年から19年にわたり、新規創業者の減少という政策課題を認識し、新規創業支援を事業として実施いたしました。その主な施策は、金融機関との協調融資と相談・派遣指導による支援というものでした。
 この施策により、4年間で融資による支援にて219社、相談・派遣による支援にて139社、合計で358社の新規創業が行われました。これら創業企業の平成22年10月末における生存率を見てみましたが、358社中252社が現在も営業中であり、その割合は70.4%となっております。残り3割は、廃業ということですが、その理由には、行方不明というのもあったそうでございます。この70.4%が高いか低いかの議論はありますが、私自身はかなりいい生存率であるという印象を持っています。そして、正式なデータがないということなので非常に残念なのですが、このほとんどは、いわゆる第二創業と言われるもので、既にある企業が子会社として新しい分野に進出したものであるという、そういったイメージを担当部局とのヒアリングの中からも持っております。
 私は、第二創業もさることながら、今まで働いてきた会社を独立して起業するとか、学生が卒業と同時に学生時代に考えたビジネスモデルを実施するためという形で新規に起業していただくことも、この施策の本質的な意義だと考えます。第二創業は、それなりに社会的な信用のある既存の存続会社が行うわけですから、資金調達についてもある程度は行えるわけです。しかし、先ほど述べました純粋な創業につきましては、その実績がないわけで、資金を準備することは非常に難しいと考えられ、このような対象者にも、この事業にて手を差し伸べるべきだと考えております。
 一方、支援のリスクについても、第二創業と新規創業では大きく違い、支援の仕方も違ってくるはずだと考えております。したがって、施策において、創業という形で一くくりに考えるのではなく、分けて取り組み、進捗管理を行うことが必要だと考えますが、所見を伺います。
 また、平成15年から19年の施策においては、資金調達的に見ると、融資による支援であり、株式発行による資金調達への支援は行っていませんでした。公による株式取得については議論があるところですが、例えば、創業5年後にその企業が存続している場合には、県取得の株式を発行企業に買い戻していただくオプションをつけるとか、資金の出どころをある証券系資産運用会社で運用している福井県応援ファンドの一部を充てていただくとか、または県が主導となりファンド形成して、出資者を広く浅く募るという方策も考えられると思います。
 何らかの形で返済義務のない資金を起業される方へ提供できる施策が実施できたらと感じているのですが、所見を伺います。
 この分野における最後の質問は、起業家誘致。つまり、県外から会社を興したい人に福井に来ていただくという施策についてです。
 この件に関しては、平成20年2月に、私はこの議会で触れましたが、その後のフォローの意味を含め、再度質問させていただきます。
 過去の創業支援の事業については、県外在住の方が福井へ移り住んでいただき、会社を興したケースはほとんどないという指摘をさせていただき、知事からは、「今後とも県内外を問わず、より多くの起業家が県内において新規創業を行うよう支援してまいります」という答弁をいただいたのですが、その後、起業家誘致の試みはされているのでしょうか。現状について伺います。
 この起業家誘致の試みの一つとして、最近県では「ふるさと起業」という形で事業を始めたようでございます。この事業は、もともと内閣府が地域社会雇用の創造と地域課題の解決を目的として実施している事業で、福井県においては、この事業とふるさと帰住を統合した形で進めているという話を伺いました。
 この取り組みは、私がお話しした起業家誘致は定住人口の増加にもつながるという意図に合致しているもので、その成功に向けて御尽力いただきたいと考えております。
 そして、よりよい制度にするために、幾つか提案をしたいと考えております。
 この事業については、社会起業に限定されているものであるがため、県においてそれ以外のすべての分野についても支援ができるような修正を行い、制度としてパッケージ化することはできないでしょうか。
 また、現在、観光営業部の所管にて推進されているようで、もちろん、ふるさと起業の候補者へのアプローチについては、エキサイト福井の開設やUターン説明会の開催など、同部署にそのノウハウがあると感じています。しかし、その候補者への具体的な支援内容の検討や、施策としての支援ラインナップを考える分野については、産業労働部に一日の長があると考えます。
 したがって、この二つの部局の連携において初めてこの事業は成功すると思われ、ぜひとも部局の壁をなくし、事業を推進していただきたいと感じています。分野の拡大と部局間の連携についてどうお考えでしょうか、所見を伺います。
 続きまして、今議会においてもアウトカムが充足しているかという観点で質問をさせていただきます。
 今回は、協動というキーワードのもと、各部局で最近多く見られる、企業へある事柄を要請して御協力いただくタイプの事業についてであります。これらの事業につきましては、実施主体が企業であり、非常に進めにくいという性質があります。例を挙げるならば、「ふくい女性活躍支援企業数」の増加であるとか、「消防団協力事業所」の設定、または子育て支援において法律で規制のない小規模企業における「一般事業主行動計画策定企業数」の増加などが、これに当たります。
 これらは、平成21年の政策合意事項の中では、おおむね良好な達成状況であり、「目標を達成しました」と記述されているものであります。しかし、実は、「県からの要望なので、枠組みや制度の設定については、おつき合いで協力しますが、実際の運用となるとね」というような否定的な状況も心配されるところで、この目標達成とされた政策合意事項が、本質的な意味で有効であったという確信が持てないというのも正直なところであります。
 これらの不安をぬぐい去っていただきたく、今申し上げた例について伺いますが、実際に女性の働きやすい環境づくりを進めていただくことになった企業では、「女性の管理職」はふえているのでしょうか。また、「会社に勧められて入った地域における消防団員」の数は、消防団協力事業所の登録に伴い、ふえているのでしょうか。
 さらに、「育児休暇を取る男性社員」の数もふえているのかどうか、状況を伺います。
 企業は、社会的責任を果たすという命題があり、利益を生まないところにも積極的な資金配分を行うべきであるというのは正論であります。しかし、この不景気の中、正論だけでは企業存続にまで影響を与えます。企業は、特に余裕のない中小企業は、利のあるところ、メリットのあるところでのみ、その活動を行うものです。逆に言うと、利のないところでは動かないというのが実態だと考えます。
 そういった観点から考えますと、企業が県の事業の推進に協力することが、企業の利益にもつながるような、いわゆるウイン・ウインの関係を築くことが必要ではないかと思います。私見ですが、指定管理者設定や公共工事物品購入時の入札における優遇措置、及び減税措置といった具体的なメリットがあれば、中小企業も動いていただけると思います。最近見られる企業に要請するタイプの施策への協力において、今私が申し上げたようなメリット提供を進めることを今後前向きに御検討いただきたいと思います。
 また、これらの事業は現在、各部局がそれぞれ予算を配分、進捗管理を行っています。そのため人的・経済的資源の分散化が見られ、思い切った事業が行えていないという印象を持ちます。具体的な要請内容の検討など、政策立案については、各部局でいいと思うのですが、この広報、企業への依頼、表彰、進捗管理については、「CSR認証制度」として一つにまとめ、どこか一部局で一元管理のもと対応したほうがよろしいのではないでしょうか。
 具体的には、福井県としましては、現在このようなことを企業にお願いしております。どれでもいいので御協力いただけることはないでしょうかというスタンスでの広報活動を行い、各種項目をその貢献度合いによってポイント化し、どの分野への協力であっても、そのポイントに応じて認証、表彰を展開したほうが、より効率的な事業推進を行えるのではということです。
 また、協力いただいた企業に対するイメージアップを県が肩がわりして行うにも、大々的に行えることになり、県内の中小企業の振興にもつながり得ます。
 このような企業依頼型事業の一元化を進めるべきと思いますが、所見を伺います。
 最後は、各原子力発電所構内に貯蔵されている使用済み燃料について質問いたします。
 現在、福井県内の貯蔵状況を見ますと、関西電力においては平成21年9月末現在、三つの発電所の合計で2,690トンの使用済み燃料が構内に一時保管されています。また、日本原電敦賀発電所においても、同時期540トンの構内貯蔵がされ、合計で3,230トンの保管がなされているということです。
 そして、管理できる容量についても、当初計画のまま推移しているわけではなく、過去の議会でも議論されているとおり、貯蔵能力変更計画により、貯蔵施設の増設やリラッキング、つまり貯蔵している使用済み燃料体のそれぞれの間隔を周密化することによりまして、その管理容量を増大してきています。
 例えば、関西電力においては、運転開始時には2,625トンであった容量は、現在5,168トンにまで、そのキャパシティーが引き上げられています。現状の保管量3,230トンは、現在、青森県むつ市に計画中のリサイクル燃料貯蔵センターの第1期工事分の容量3,000トンを上回るものであり、かつ引き上げられた関西電力の保管場のキャパシティーは、2期工事増設分2,000トンを加えた5,000トンに等しいものということであります。
 ここで、シンプルな質問を知事にいたしたいと思います。
 現在、これだけの使用済み燃料が構内に保管されているわけですが、そのリスクについて、専用施設にて中間貯蔵された場合と、現状のような発電所構内に一時保管されている場合とでは、総合的なリスクはどちらが大きいとお考えか、所見を伺います。シンプルな質問ですので、シンプルにお答えいただけたらと思います。
 現状分析の後には見通しとなるわけですが、ざっくりとした計算ですが、各発電所からは年間約100トンの使用済み燃料が排出されるということを聞いております。その計算でいきますと、現在のキャパシティーから考えて、四、五年でいっぱいになることになります。もちろん、さらなる構内貯蔵施設の増設やリラッキングでの対応も考えられますが、先ほどの貯蔵センターで想定される5,000トンのキャパシティーをはるかに上回る保管量になることは間違いありません。
 さきの議会で田村議員の質問に対して、ほかに懸案事項があれこれあるので、そこまで手は伸ばさない旨の答弁をされ、使用済み燃料の中間貯蔵の誘致には否定的な知事ですが、先ほどの質問でありました、いわゆる総合的なリスクや、そして決定をしたとしても施設完成までに長い時間がかかることから考えて、建設の方向性はともかく、実現可能性の調査くらいは今から始めておかないと、将来に禍根を残す結果になりかねないと考えていますが、所見を伺います。
 以上で私の12月議会の質問を終えます。御清聴ありがとうございました。

◯副議長(小泉剛康君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 宮本議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、経済・産業政策についてであります。
 今後の経済動向についてどのような見通しを持っているのかとの御質問であります。
 最近の経済状況でありますが、県内につきましては、電子部品等の分野において、依然高い生産水準にありますが、中国などからの受注の勢いがやや落ちたことなどから、9月の鉱工業生産指数は、前月比3.2ポイント減の95.9となっています。
 一方、繊維、眼鏡等の製造業では、企業間のばらつきはありますが、生産の回復が続いており、ここ数カ月新規求人数が増加しているため、10月の有効求人倍率は、全国第1位の0.90倍に回復をしている状況であります。しかし、円高の長期化等で国全体の景気が今後も先行きが不透明であり、建設業や卸・小売業など、県内中小企業の多くは厳しい状況が続いているため、12月議会の補正予算案では、資金繰り支援を強化する資金繰り円滑資金の融資枠拡大や、県内経済の活性化を図る公共事業の118億円上積みなどの追加経済対策を実施したところであります。
 それから、予算の選択と集中を考える際、経済及び産業に関する項目について、どのような優先順位で見ているかとのことであります。
 県政の最終的な目標は、県民生活の安定と向上であり、経済・社会情勢に応じ、適切な政策を実行することが最も重要であります。
 平成15年4月からの4年間といいますか1期目は、厳しい経済・雇用情勢を踏まえ、雇用創出や新規創業などに取り組むとともに、行財政の健全化を進めました。経済情勢が比較的安定した2期目は、少子・高齢化の進行を見通して、少人数学級の推進や放課後子どもクラブの全校区設置、介護予防などの教育・福祉政策に力を注ぎ、結果が出ているかと思います。この間、平成20年のリーマンショックなど、突発的な経済情勢の悪化に対しても、経営安定資金などによる金融支援、雇用確保、消費拡大のための商品券発行などを迅速に対応してきました。
 アジア諸国の急成長や円高が進行する現在、グローバル化の新しい局面に対応するため、柔軟な発想と広い視野のもとに、経済雇用対策を進めなければならないと考えております。具体的には、中小企業の販路拡大、環境問題や超高齢化社会に向けた新しい技術製品の開発。また、次世代を支える若者や女性に重点を置いた幅広い雇用対策。また、おいしい米づくりなど、農林水産品のブランド化、競争力の強化など、雇用の安定と力強い産業の成長を目指した政策が必要であります。
 現在、経済・雇用の問題は、県民生活の最重要課題の一つであり、各御家庭での日々の生活、雇用、また企業の生産状況の中で、先行きに不安の気持ちを持っておられる方が多いというふうに認識しており、それをいかに解消していくかというような大きな課題でありますので、県議会とともに、この問題に全力で取り組みたいというふうに思います。
 次に、原子力の課題であります。
 使用済み燃料の問題であります。専用施設にて中間貯蔵された場合と、現状のような発電所構内に一時保管されている場合とでは、総合的なリスクはどちらが大きいのかということであります。
 原子力発電所内にある使用済み燃料貯蔵設備や発電所外に設置する中間貯蔵施設については、それぞれ原子炉等規制法に基づき、国の安全審査で施設の安全性が確認されております。さまざまな危険があるのかとは思いますが、原子力安全・保安院によりますと、それぞれの施設の安全性について、危害はないとの説明であります。
 次に、中間貯蔵施設の建設の方向性はともかく、実現可能性の調査くらいは今から始めなくてはならないんではないかというお尋ねでございます。
 使用済み燃料の中間貯蔵施設については、関西電力が現在までに県外での立地に向け努力していると聞いており、まずその方向で取り組むべきだと考えます。中間貯蔵施設の立地につきましては、核燃料サイクル政策上の重要な課題として、福井県域にとどまらず、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の確保とともに、国家的見地から解決されるべきものと認識している現状であります。
 その他については、各関係部長からお答えします。

◯副議長(小泉剛康君) 総務部長瀬脇君。
    〔総務部長瀬脇一君登壇〕

◯総務部長(瀬脇 一君) 私のほうから、企業要請型の施策の関連で、女性の活躍という点で、女性の管理職はふえているのかといったような御質問でございます。
 調査、さまざまな調査がございますが、一つは国のほうが5年に一度行っております調査で申し上げますと、若干調査期間等の関係はございますが、平成14年の調査によりますと、管理職全体に占めます女性の割合、福井県の状況は7.0%ということで、これは全国46位という状況でございました。5年後の平成19年の調査におきましては、これが9.7%ということで、全国28位ということでございます。
 一方、県で毎年実施しております調査によりますと、これは企業への調査でございますが、「意欲と能力のある女性を役職あるいは女性の少ない分野へ積極的に配置している」という回答をした企業でございますが、平成18年にこれは16.7%でございましたが、21年には23.7%といったような形で増加しているところでございます。
 御質問にございました「女性活躍支援企業」の制度でございますが、これは管理職への登用ということも、これももちろんでございますが、そのほかに「仕事と家庭の両立支援」でありますとか「採用拡大」、そういった形で、さまざまな取り組みを行っていただくという企業さんに御協力をいただいているということでございます。引き続き、こういった形での取り組みをお願いしてまいりたいということでございます。

◯副議長(小泉剛康君) 安全環境部長石塚君。
    〔安全環境部長石塚博英君登壇〕

◯安全環境部長(石塚博英君) 私のほうからも企業要請型施策につきまして、消防団協力事務所の増加に伴いまして、消防団員数がふえているのかというお尋ねでございます。
 県では、事業所の協力を得て消防団員を確保するため、平成20年度から消防団協力事業所認定制度の導入を各消防本部に働きかけているところでございまして、平成22年10月現在で126事業所、事業所内の団員数は601名、順調にふえているところでございます。
 これが消防団総数にどうかということでございますが、全国的に消防団員が減少する中で、本県の消防団員は、平成20年4月の5,411名から平成22年10月現在では5,629名と218名増加をいたしておりまして、この消防団協力事業所認定制度は、消防団入団への動機づけの要因の一つとして考えているところでございます。
 今後とも、地域防災力のかなめとなります消防団に加入しやすい環境整備を進めまして、消防団員の確保を図ってまいりたい、このように考えます。

◯副議長(小泉剛康君) 産業労働部長林君。
    〔産業労働部長林雅則君登壇〕

◯産業労働部長(林 雅則君) 私からは、質問の中の5点お答えをさせていただきたいと思いますが、まず最初に、創業支援におきまして、第二創業と新規創業を分けて支援すること。さらには、そういった新規創業支援の中に返済義務のない資金を起業する方に提供できる施策ができないかという点でございますが、まず、県内経済の活性化を図るために、御指摘のように新たな企業の参入というのは極めて重要でございます。そういった中には新規創業、あるいは既存企業の新分野進出といった第二創業といったものでございます。特に、第二創業については、県内企業のいわゆるライフサイクルの中で、特に後継者の若い方、人材が主体となってチャレンジするようなものがたくさん出てきております。こういったものは非常に重要であるというふうに思っています。
 そういった意味で、これまでも二つのものを分けながら我々も応援しておりますが、まず、新しい分野へ進出するという第二創業については、特に建設業など、中小企業がこれまで持っている人材などの経営資源を生かして、新しい分野での創業を行うということでございますので、まずは進出先の、例えば農業でありますとか介護といった、そういった分野の専門家による経営指導といったものを中心に行っております。また、資金面でも既存分野と共通したような融資ということで、県制度融資の産業活性化支援資金などの融資による支援を行っております。
 一方で、新たな創業者に対しましては、経営や事業に関するノウハウ、あるいは資金調達能力に乏しいといったことも多くございますので、創業支援の応援をしたり、あるいは中小企業診断士による経営全般にわたるような指導を行っております。
 また、資金面でも、無担保で資金調達ができます開業支援資金といったもので応援しておりますが、引き続きこれからは、その進捗管理についても、こういったものを分けながらそれぞれの応援をしていきたいと思います。
 なお御指摘をいただきました投資型の資金調達を応援する制度でございますが、これについては制度のあり方を検討する際、先ほどお話もございましたが、既存企業と比べますと新規創業の支援リスクが高くなるといったこともありまして、公的資金の導入に当たっては、企業経営の健全性など、万全な審査が必要となるといったことから、制度の実効性をどう持つか、保つかといったことを考えていく必要があると思います。
 次に、いわゆる起業家、業を興す方の誘致の試みについてでございますが、これまでも起業家誘致という観点に立ちまして、県外からの創業希望者に対しまして創業セミナーの開催、あるいは専門家の派遣を行いまして、創業計画の策定を支援する。さらには、開業支援資金による資金支援といったものを行ってきております。
 平成20年以降、これまでに支援をいたしました方々として、10名の県外の方々が現在運用しております。その中には、例えば、空気電池の製造販売といったものをやっている方、あるいは乗馬クラブの経営でありますとか、さらには建設CADとか印刷関係の情報システムサービスといった事業を展開している事業者がいますが、まだまだ開業から間もないことから、その規模はおよそ数千万円ぐらいまでにとどまっておりますので、引き続きこういった方の御支援をしながら、また新しい起業家誘致を進めてまいりたいと考えております。
 次に、育児休暇を取る男性の数の増加についてどうかということでございます。
 こういった子育て支援の応援につきましては、先ほど御紹介をした一般事業主行動計画について、本県の場合、法定以下のものについても働きかけをする。あるいは、そういった応援企業に対しての知事表彰などを行うということを進めてきておりますが、従来、平成19年ごろまでは、年間に取得される方が、これは抽出調査で500人ぐらいの方に聞きますと、二、三名にとどまっておりました。率でいうと0.5%ぐらいですが。しかし、それが20年以降は少しずつふえまして、年間で10人を超えるような状況になっています。率では1.5%ぐらいになっています。
 ただ、この状況が本県の場合にはある意味でいい状況として、例えば3世代同居とか3世代近居といったような、いわゆるいい家族関係の支え合いがありますので、こういったことも背景にあるかもしれませんが、引き続き男性の育児休業の取得を促進してまいりたいと考えております。
 最後に、企業依頼型事業の一元化についてのお尋ねでございます。
 御指摘のように、子育て支援でありますとか防犯・安全性に対する地域づくり、また男女の働き方の改善といったような、よりよい社会づくりになります県の施策の推進に当たりましては、地域の一員であります県内企業にさまざまな御協力をいただいてきております。
 先ほどありました、例えば育児休業のそういった一般事業主行動計画を策定していただいている企業は537社ありますし、また、消防団の入団促進をしていただいているような事業所は、先ほどのように126社ございます。
 ただ、こうした活動は、それぞれ社会全体で子育て支援を推進していく。また、地域の安全づくりを推進していくということが目的でございますので、企業貢献のみを今一元的に評価するといったことについては、まだまださまざまな課題があるかと思っています。
 ただ、そうした中で、企業に対します広報、協力依頼といったことにつきましては、これはできる限り企業訪問する際に、他部局の事項についてもあわせて要請をするように努めておりまして、今後ともそういった企業の理解・協力を得やすい方策を講じてまいりたいと考えています。

◯副議長(小泉剛康君) 観光営業部長五十嵐君。
    〔観光営業部長五十嵐嘉也君登壇〕

◯観光営業部長(五十嵐嘉也君) 私からは、ふるさと起業の分野の拡大と部局間の連携についてお答えをさせていただきます。
 県では、雇用情勢が厳しい中で、Uターン、Iターンを希望する方々への新たな雇用の受け皿を提供するために、今年度から国の「地域社会雇用創造事業」を活用した「ふるさと起業」を推進いたしております。現在、ビジネスプランを募集しておりまして、来年2月に事業計画の審査、選定を行った上で、地域性や社会性が高く、事業化が確実と認められるものにつきましては、国の起業支援金として、1人当たり300万円を上限に支援するということになります。
 県としましては、この事業を進めるために、国の支援にとどまらず、開業支援資金の支援、経営専門家によるアドバイス等の県の新規創業支援策等もあわせて積極的に活用することといたしております。
 国の事業は、社会的課題の解決を目的とした、いわゆる「社会起業」に限定しておりますけれども、県では「ふるさと起業」はこれに限定するものではございません。
 今後とも、御指摘のありましたように、産業労働部局、さらには農林であるとか福祉などの部局とも連携をしながら、幅広い分野で「ふるさと起業」を推進してまいりたいと考えております。

◯副議長(小泉剛康君) 宮本君。

◯14番(宮本 俊君) 先ほどのふるさと起業について、1点要望ということでお願いしたいのですが、県内でそういった起業をしていく方に対しては、それなりの遡及力をもっていろんなアピールができると思うんですが、例えば東京にいらっしゃる方、北海道にいらっしゃる方、青森にいらっしゃる方に、福井へ来て会社をやりませんかというアプローチは、今余り見えてないような気がしますので、その部分をしっかりやらなければ、来ていただけて、会社をやっていただけるという方も減ってくると思いますので、そこらをしっかりやっていただけたらというふうに思っております。
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◯副議長(小泉剛康君) 以上で、本日の議事日程は全部終了いたしました。
 明3日は午前10時より開議することとし、議事日程は当日お知らせいたしますから御了承願います。
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◯副議長(小泉剛康君) 本日は、以上で散会いたします。
                              午後4時41分 散 会