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平成22年行財政構造改革特別委員会 本文




2010.07.29 : 平成22年行財政構造改革特別委員会 本文


◯笹岡委員長  ただいまから行財政構造改革特別委員会を開会する。
 本日の傍聴人であるが、当委員会での傍聴人はおられないので、報告する。
 それでは、議事に入る。
 本委員会の付議事件の一つである「外郭団体等のあり方に関する調査」について議題とする。
 議題については、お手元に配付してある会議次第のとおり進める。
 組織・団体評価を行うため、七つの外郭団体を選定し、6月定例会の本委員会において四つの外郭団体の調査を行ったところであるが、本日は財団法人福井県企業公社、財団法人認知症高齢者医療介護教育センター、財団法人福井県国際交流協会、以上三つの外郭団体について調査を行う。
 なお、調査は団体ごとに行う。
 さきの委員会での決定に基づき、お手元に配付してある参考人名簿のとおり調査対象である外郭団体から参考人の出席を求めておいたので、了承願う。
 なお、これらの団体については、7月16日に視察調査を終えたところであり、本日は、その調査結果を踏まえて質疑を進めたいと思う。
 また、本日、理事者については、あらかじめ私の方で調整し、議長を通じて出席を求めておいたので、了承願う。
 これより質疑に入る。
 なお、評価結果と改善提案については、今回の質疑等を踏まえ、来年2月議会前に提出予定としているので、あらかじめ了承願う。
 それでは、財団法人福井県企業公社についての調査に入る。
 資料No.1を用意願う。
 参考人にはお忙しいところ当委員会に出席いただき御礼を申し上げる。
 本日は貴団体の運営状況及び諸課題等について直接意見を伺い、今後の審議の参考とするため出席を願った次第である。
 初めに参考人から団体の設立趣旨、概況等について説明願う。
 通常は団体の設立趣旨、概況が先であるが、都合により、当担当人である山本正雄委員から先日の視察概況を報告願う。


◯山本(正)委員  それでは、財団法人福井県企業公社に関する視察調査の概要について報告させていただく。
 当公社については、去る7月16日に視察調査を実施し、同公社が指定管理者となっているテクノポート福井総合公園及び管理など業務を受託しているテクノポート福井浄化センター、三里浜ハマナス公園の現地視察を行うとともに、事前に提出いただいた調査票及び平成21年度事業報告、平成22年度事業計画をもとに質疑を行った。
 質疑の概要については、お手元に配付のとおりであるが、その主な内容について説明申し上げる。
 まず、指定管理を受けている総合公園の利用状況及び施設利用者や利用料収入の数値目標に関する質問に対して、指定管理者となった平成18年度以降、平成20年度までは順調に増加したが、平成21年度は雨天の大幅増や新型インフルエンザの流行によって前年度から減少した。今後の利用者と利用料収入については、平成22年度が10万3,000人、520万円、平成25年度が11万5,000人、560万円を目標としているとの説明があった。
 次に、総合公園や浄化センター等の管理業務を受託しているが、県が直接運営する場合と比べて費用はどのようになるのかとの問いに対して、企業公社の経費はほとんどが人件費であるが、公社職員の給与水準は県職員と差があるので、その差額分は県の負担が減っていると考えられるとの説明があった。
 次に、指定管理者としては、経費を抑えながらサービスを充実する必要があり、自助努力で収入をふやすために、施設利用料を値上げするしかないが、一方で安い料金で県民に広く利用してもらうことも重要であり、どのように取り組むのかとの問いに対し、サッカー場の利用を石川県や富山県でお願いしたり、芝生広場の利用を坂井市や福井市を中心に公民館や幼稚園や保育園、学校でPRしており、さらに営業活動を強化していきたいとの説明があった。
 次に、テクノポート立地企業の下水道料金収入は、県と企業公社で按分しているのかとの問いに対して、立地企業の水道料金は県の臨海下水道事業会計で処理しており、企業公社に対しては同公社に委託している浄化センターの設備の制御・監視にかかわる実費を支払っているとの説明があった。
 そのほかの主な質疑は、お手元の質疑概要のとおりである。
 以上報告する。


◯笹岡委員長  次に、財団法人福井県企業公社から運営状況及び諸課題について概況を報告していただきたいと思う。

      〔理事長、出席者紹介〕


◯理事長  企業公社の概要であるが、正式な名称は、財団法人福井県企業公社である。平成5年10月1日に設立され、福井県及び福井県市町の公営企業の円滑な事業推進の支援、福井県の行う公営企業の効率的運営のための業務受託並びに福井臨海工業地帯の発展に寄与する事業等を行い、公共の福祉増進に寄与することを目的としている。
 所在地は、坂井市三国町黒目22の51の1番地である。
 現在、主たる事業としては、指定管理者の指定を受け、テクノポート福井総合公園の管理、あるいはスタジアム、芝生広場、マレットゴルフ場、パットゴルフ場などの利用を県民に提供するなどの総合公園管理受託事業が一つである。
 それからもう一つ、テクノポート福井浄化センターの運転管理ということで、テクノポートに立地している企業の下水処理事業の運転管理事業を受託している。
 現在、大きなものは、その二つの事業を実施している。
 職員の状況であるが、常勤の役職員が現在20名おり、役員は理事長、常務理事の二人、職員が10名、そのほか事務補助、嘱託員ということで8名、あわせて都合20人ほどいる。
 以上である。


◯笹岡委員長  説明及び報告が終わった。
 これより質疑に入る。
 各委員から発言願う。
 先ほどの予算会計は、どういう発想からあのようになったのか。
 どこか手本にした団体でもあるのか。


◯理事長  公益法人は、本来営利を目的とせずに、不特定多数の者の利益増進に寄与するといった目的を持っているわけであるが、発生した剰余金については、翌年の公益事業にすべて使うということで、今までそういう形をとってきたわけである。
 特にほかの団体を参考にしたということはないが、そういう考え方で予算書を作ってきた。


◯笹岡委員長  使い切るという形になると、少しでも経費を抑えようという方向には進まない。そこが非常に問題だと思うし、決算と大きくかけ離れているという結果が出てしまう。当然、予算管理がしにくい、県民にわかりにくい、そして、次の指定管理者にのぞむ姿勢にしても非常に弱く、体質が強くなっていかない。そこの発想を少しかえるべきではないかと思うが、いかがか。


◯理事長  それについては、先ほども説明させていただいたが、必要な経費をより一層精査し、必要な資金を充当するという考えを持って支出を明確に減じて、予備費が必要ならば、繰越金が必要であれば、設定して予算書を改めさせていただきたいと思う。


◯産業労働部企画幹  委員長ご指摘のとおりで、むしろ概念の精査をしていただき、御礼申し上げる。
 以前の会計基準は、まさに収入の下に繰越があって、繰越も一つの収入と考えて、あわせてそれに応じて支出があるという発想で考えたものである。そういったものがあって、必要な事業にその全体を充てる。今回会計基準がかわったということで、要するに必要な事業がまずあって、それに必要なお金をいかに充てるかという発想の転換が必要だと思っている。
 まずは必要な支出を必要な収入の中で、きちんとまかなっていけるのかということがあると思うが、必要に応じて剰余金を充てるとか、本当に予備として積む必要があるものには、予備費として計上するなどして、精査していくと思うし、今後、ご指摘のあった指定管理についても、精査していこうと思う。


◯笹岡委員長  よろしくお願いする。
 我々が言ったのは、予算管理の仕方を是正するという結果的なことも大事なのであるが、それよりも経営管理の基本的な考え方、そこを発想転換して、きちんと是正をしていただきたいということを求めている。


◯松井委員  県公営企業は、四つの事業に分けられているが、なかなか複雑であろうと思うが、事業を一本化するとか、そういう方向性を今後考えているのか。


◯公営企業経営課長  公園と浄化センター、下水道処理の関係は今公社の方に委託している。水道関係でいうと、坂井水道と日野川水道の二つがあり、これに関しては、設備の監視とか制御について一般企業の方へ外注している。これは、一応指名競争入札で選び、民間でできる部分については民間でという形で入札をかけさせていただいた。ただ、浄化センターについては、全国で唯一、活性炭処理という相当な高度処理をしているので、それを統合するということは考えていない。


◯松井委員  テクノポート総合公園管理受託事業については、事業収入がそれほど上がらない面も幾つかあると思うし、使用者がごく一部に限られているのではないかと思うので、今後の経営状況を考えたときに、何かいい方向で今後の方向性というものを示していかなければ、大変な赤字が出るのではないかと思うが、どうか。


◯公営企業経営課長  将来的にどうなっていくのかによるが、例えば浄化センターにおいては、そこの受託業務については、随契でやっているが、そこで要した費用については、すべてかかった分だけ公営企業経営課の方で支出しており、そこで過剰な負担をかけることはないと思っている。
 あと、公園の方の受託においては、ある程度公社の方で努力をしているので、それを精査していくことになると思う。


◯松井委員  今後の方向性をしっかりと見極めながら、公社の運営を図っていただきたいと思う。


◯関委員  テクノポートのサッカー場にしろ、総合公園にしろ、サッカー含めて運動公園の利用者が少ないとか、いろんなことがあるが、テクノポートのすべてのプランを書いたのは、もう50年も前の話である。それはどうしようもない。
 下水道については、もうける必要はない。いろんな意味で総合的にプラスになってくれればいいのだから。人が来てくれる、企業が発展する、そういうように行けばいい。だから、下水道の浄化センターのかかった経費はかかっただけまた請求していく方法があると思う。
 しかし、公園やサッカー場などの利用性の低いものは、始末がつかない。だから、総合的に判断していかなければならない。


◯公営企業経営課長  浄化センターの管理業務はいろいろあるが、県として、下水道事業として会計を一つにしており、それで浄化センターの経営をしている。その中で処理をする企業からは、例えば将来的な施設の改良なども含めて、お金をいただいている。機械の監視とか制御とか、県の業務の一部分だけを企業公社の方へお任せしているということで、全体ではない。


◯笹岡委員長  少し論点がずれている。公園の方をどうするのかという質問である。浄化センターのことはもう仕方がない、だけど、公園はこのままであれば問題があるので、それをどうするのかという質問である。


◯常務理事  確かに、サッカー場のスタジアムは、利用者数は富山や石川と比べると少ないが、利用日数は、テクノポート福井の場合には年間115日ある。他県を調べてみると、富山県の総合公園陸上競技場は年間45日であり、石川県の西部公園陸上競技場は40日である。富山、石川の利用者数が多いのは観客が多いためであるが、本当にサッカーを楽しむ人の利用ということでは、テクノポートはフルに利用されている。
 ただ、福井県には強いサッカーチームがないので、ゲームをしても観客がたくさん来てくれない。我々もそんなに大きな支援はできないが、サウルコスの特設コーナーを設けてPRを行っている。


◯渡辺委員  県の考え方で運営していくのと、企業の考え方で運営していくのとでは、かなり異なってくる。県民の施設として、一つ一つのものについて採算性をとるような事業として取り上げていくべきかどうか。もちろん採算性はとらなければならないが、県民はこういう施設は必要ないとは絶対に言わない。ましてや、これから8年後には国体まで開くのであるから、これからいろいろな面でスポーツに金がかかってくる。浄化センターのことについてはちょっと別問題として、総合公園の運営そのものについては、いま一度少し考え方をかえて、県からの委託がすべてではなく、営業活動をやることによって、本当に収益をあげるような性格のものなのかどうかということを基本的に一遍考える必要があると思う。できるだけ赤字にならないようにやっていくべきではあるが、さりとて県民の不満が生まれるのでは困る。
 ほかの県はどうしているのか。施設全体をなくしてしまうというわけにはいかないし、置いておくならばどのようにして赤字を少なくしていくのかということを経営的に考えないといけない。
 県からの委託事業でいいというのではなくて、その甘さから抜け出して、一つの企業として、営業活動もやらないといけない。何かかわったサッカー選手が来た、それを記念に一遍何かやろうかと、とにかく仕掛けをしていくべきである。あれだけのいい施設、サッカー場は知っているが、全体的なものとしてあんなものがあるということを、おそらく県民は知らないと思う。何か私は企業努力がちょっと足りない、親方日の丸でやっているなという感じが、この間、見学させてもらって感じた。
 であるから、「よし企業としてやってみようか」という気持ちで一遍考えてほしい。そうすることによって、私はおそらくもっと違った形で伸びてくるという感じがする。
 サッカー場はもう仕方ないけれども、人をどうやってあそこへ運び込むかということを考えなければいけない。あそこへ人が来たくなるような試合をやっぱりやらないといけないし、それには強いチームづくりということもあるかもしれない。これも簡単にはいかないと思うけれども、とにかく少し考え方をかえて、親方日の丸的な考え方から脱皮して、企業的発想のもとにあの施設を一遍全体的に考えてみるとどうなのかと感じた。


◯理事長  とにかく収入を当然上げていく必要がある。収入の財源としてはサッカー場辺りがやっぱり大きいわけであるが、今の段階ではまだちょっと観客をたくさん呼べるようなチームがない。Jリーグのチームは、地元を中心に試合展開をするため、なかなかほかの県までは試合に来てもらえない。J2辺りのチームを呼び込むような格好でまた営業に歩きたいと思うし、ほかの芝生広場については、嶺北一円の公民館にパンフレット等を持参して、PRに歩かせてもらっている。隣県の石川県であると、加賀市辺りまで、文書で各小学校、保育園とかに通知を出して、いろいろとPRに努めているところである。
 ただ、先ほど松井委員から、テクノポート福井が外れにあって、なかなか行くには遠いというような意見もあったが、昨年奥越からも遠足で来ていただいたので、地道ではあるが、まずは営業活動をやって、さらにもう少しイベント的なものを考えられるのなら今後さらに検討していきたいと考えている。


◯関委員  今、販売価格4万8,000円になっている。売る値段は、50年前に計算した4万8,000円でずっと安定したままだ。少しはかわったのか。


◯公営企業経営課長  公園関係であるが、公共用施設の整備であり、単価については、全体の施設の整備費をみて、実際の値段を決めている。平成13年に見直しをかけている。


◯鈴木(宏紀)委員  企業の経営視点で経済性や効率性を高められたらどうかという話が出ているが、一つ気になったのが、基本財産の運用状況で、今まで調査してきた外郭団体、結構こういう状況の中でも高い運用利回りで運用しているのであるが、こちらは極端に基本財産の運用、利回りが低いような気がする。また運用期間も短い。これに関して何か理由があるのか。


◯理事長  基本財産の運用については、公社の運用規程があって、「安全性の確保、これを前提とした利率の高い金融機関を選定して運用する。このほか、極めて信用性の高い債権である国債、または地方債による運用をする」となっており、それに基づき、平成16年度から額面5,000万円の国債があり、それに充当させていただいた。あと残りについては、適当な地方債や国債がなかったため、民間の金融機関で運用させていただいている。


◯鈴木(宏紀)委員  資本金の運用に係る規定については、ほかの外郭団体と、そんなにかわらないと思う。今1億円という中で、運用の利回りを確保するということで、基金自体の金額が小さいからという理由の説明がなかったため、ほかに探せば幾らでもあるような気がする。ほかの外郭団体の運用利回りとかいうのは当然ある程度把握されていると思うが、その辺についての見解はどうか。


◯常務理事  ほかの団体の運用利回りというのは、承知をしていない。過去はもっと短期の半年、1年で運用していた。ここ最近、3年ものに切り換え、なるべく利回りをよくしたいということでやっている。
 定期預金にかえたのは、それまで国債0.6%の5年ものでやっていたわけだが、これを切り換えるときに、国債は価格がオーバーで買えなかった。地方債については、北海道債が一つあったが、うちの満期日と一か月以上離れており、購入期日が少しあわないということで、この時点で一番高い金融機関を調べ、ペイオフ対策で上位5社を選んだわけである。
 ここに書いてある利回りは、中間払いのものであるから、7掛けをしたものが書いてある。定期預金の場合、最後に利息が出るという形であり、7掛けのもので少し低く見えるが、実際はこれを0.7で割った0.5とか、一番低いもので0.4であるが、そういった利率のもので運用している。


◯鈴木(宏紀)委員  基本的に短期で運用しないといけないという何か理由があるのか。例えば10年ものとか20年ものとか。説明さえしていただければ納得できるのであるが。
 例えば、長期のものでは数千万では買えないとか、平成21年9月のタイミングのときには、ほかになかったということか。


◯常務理事  先ほども言ったが、そういうものがなかった。期間の3年について、なぜ10年とかにしなかったかということについては、今は利率が低いため、少し短期にしておき、利率の高いものが出た場合に切り換えていきたいと考えている。


◯笹岡委員長  運用利回りに示されている利回りというのは中間利率なのか、それとも最終利率なのか。


◯常務理事  中間利率である。


◯松井議員  ということは倍の運用利回りか。


◯常務理事  いや、倍ではなく、例えば、0.35%と書いてあるのは0.5%である。0.5の7掛けであるので、0.35となる。


◯鈴木(宏紀)委員  基本的に基本財産を運用するときに、最終年度に運用利回りというか、総利回りが出るという形なのか。


◯常務理事  3年ものであると1年目、2年目、3年目と3回出るわけである。これは中間で9月に買ったので、そのために今年度はゼロということになっている。
 1年目が例えば0.5%の利率であると、その70%の0.35%。2年目も0.35%。3年目が1.6倍である。0.5%の1.6倍の0.8%が出る。


◯鈴木(宏紀)委員  後年度ほど運用利回りは高くなるということであるのか。


◯常務理事  そうである。


◯鈴木(宏紀)委員  基本的に基金を利用して果実で運用するのであれば、やっぱり単年度ごとに運用益がしっかり出てくるものを運用するというのが基本だと思うが、その辺に関してはどうか。


◯常務理事  定期預金以外のもので、もっといいものを今後見つけたいと思う。


◯鈴木(宏紀)委員  今後、もう少し先を見て半年後にどういうものが出るのか、一年後にどういうものが出るのかということを見ながら、もう少し運用利回りの高いもので単年度ごとに運用益が平均して出るもので、かつ、長いもので運用された方がいいと思うが、またこれから検討していただきたい。


◯関委員  アルゼンチン債の問題のときに、預金は何年以内とか何か決めたのではないのか。


◯事務局次長  資金運用規程があり、その中には期間の定めはない。安全確実という定めはあるけど、何年ものという定めはない。


◯笹岡委員長  ほかにはないか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯笹岡委員長  ないようであるので、財団法人福井県企業公社の調査を終了する。
 参考人及び理事者には退席いただいて結構である。
 委員は準備ができるまで、しばらくお待ち願う。

      〔参考人、理事者退席〕

      〔参考人、理事者入室〕


◯笹岡委員長  ただいまから財団法人認知症高齢者医療介護教育センターについての調査に入る。
 資料No.2を用意願う。
 参考人にはお忙しいところ、当委員会に出席いただき御礼申し上げる。
 本日は、貴団体の運営状況及び諸課題等について直接意見を伺い、今後の審議の参考とするため出席を願った次第である。
 初めに、参考人から団体の設立趣旨、概況等について説明願う。
 さきの視察調査で、基本的な説明は既に聞いているので、本日は時間の都合上、説明は5分程度に願う。


◯理事長  初めに出席者の紹介をさせていただく。

 〔理事長、出席者紹介〕

 それでは、当財団の概況等について説明をさせていただく。
 当財団であるが、設立は平成6年3月1日である。平成7年4月1日から県立すこやかシルバー病院の管理運営を受託している。なお、平成18年4月1日からは指定管理者として引き続き管理運営を行っているところである。
 また、当財団の経営状況であるが、調査票1ページの1、平成21年の決算であるが、収入としては事業収入、診療報酬ということである。それから、県からの交付金収入をあわせて5億7,387万6,000円。支出であるが、事業費等5億5,425万円となっている。債務等については2ページ目に掲載しているが、貸借対照表の方で、流動資産については2億3,866万円。固定資産1億7,821万8,000円。それから流動負債、固定負債、負債あわせて1億8,057万9,000円、正味財産として2億3,629万9,000円となっている。


◯笹岡委員長  説明及び報告は終わった。
 これより質疑に入る。
 視察調査の概要について、正担当委員である関委員から報告願う。


◯関委員  先般どうも御苦労様であった。
 財団法人認知症高齢者医療介護教育センターに対する視察調査の概要について報告する。同センターについては、去る7月16日に視察調査を実施し、同センターが指定管理者になっている「県立すこやかシルバー病院」の現地視察を行うとともに、事前に提出いただいた調査票及び平成21年度事業報告、平成22年度事業計画をもとに質疑を行った。
 質疑の概要については、お手元に配付のとおりであるが、その主な内容について説明する。
 まず、「すこやかシルバー病院」のような施設は県内には民間も含めてどれくらいあるのかという問いに対し、認知症専門は当病院のみであり、精神科で認知症を診察する病院は、県内に3病院あるが、専門施設は全国的にもほとんどないとの説明があった。
 次に、県がこの病院を設置するきっかけは何か、認知症高齢者対策という設立目的を踏まえ、外部の意見を取り入れながら運営すべきではないかとの問いに対して、県精神保健審議会の答申を受け、高齢化に伴う認知症の増加に対応するため、早期発見・早期治療、意識改革に向けた教育も行う先進的な施設をつくることになった。病院は運営委員会や家族会の意見を参考にしながら運営しているとの説明があった。
 次に、医師等専門職の不足はあるか、また今後、職員の平均年齢の上昇に伴い給与も上がると思うが、経営の見通しはどうかとの問いに対して、医療法上は医師が3人必要であるけれども、常勤が2人であるため、非常勤の医師に応援に来てもらい基準は達成しているが、院長に負担がかかっているのが現状である。
 また、平成18年度に指定管理者になった際、県に準じていた手当の一部をカットしたりしたが、現在の診療報酬制度では今後も収入増が見込めないため、職員の了解を得て、平成22年度に大幅な給与制度の改定を行ったとの説明があった。
 次に、万一指定管理者を外れたらどうするのか、指定管理の位置付けはおかしいのではないかとの問いに対して、認知症高齢者医療介護教育センターは、この病院を運営するために設立されたものであり、指定管理者を外れれば、財団の存在意義はなくなる。指定管理者には完全に民間の立場で手を上げており、経営努力によって競争入札に勝ち残らなければならないと考えているとの説明があった。
 その他の主な質疑はお手元の質疑概要のとおりである。
 以上、報告して終わりとする。


◯笹岡委員長  説明及び報告は終わった。
 これより質疑に入る。
 各委員から発言願う。


◯中川副委員長  この病院で一番の問題は何かというと、交付金が平成21年度決算で5,100万円もらっている。平成22年度で4,500万円に減っているが、県から交付金がすこやかシルバー病院に交付されているのが一番の問題である。
 最初に、ほかに県内にこのような施設はあるのかという質問をしたが、松原病院、福仁会病院、敦賀温泉病院があって、そういう病院には県は交付金を出していない。ところが、先進的な病院をつくるとか、早期発見、早期治療の病院であり、また介護教育をしているという名目で5,000万円ほどの交付金がいっているのであるが、それだけの仕事をきちんとしているのか。そういう名目で県がその病院を助けているのではないか。
 だから、この交付金を辞退して、民間の病院はすべて自助努力でやっているのであるから、この病院だけに5,000万円もの交付金がいっていることが、私は問題じゃないかと思う。


◯地域医療課長  政策医療交付金について、ご意見があった。いわゆる繰入金という形になるが、すこやかシルバー病院の繰入金については、地方公営企業法基準があり、それに基づき行っている。
 すこやかシルバー病院については、現地調査の際にも説明したとおり、いわゆる患者の症状にあわせて治療を行い、処遇の判定を行い、在宅や福祉施設に戻していくという医療施設である。
 こちらの方で起きた問題的な症状について、ある程度治療をした段階で症状の判定を行い、在宅や施設に戻していくというような通過型の病院である。あまり長期にわたる入院というのを想定した施設ではないので、どうしても入院、退院するという場合になると、受け入れ施設というのが必要になるのであるが、なかなかそういう施設が十分ではないということもあって、長期にわたる入院が出てくる場合があるので、そういう場合について、どうしても長くなると診療報酬が少なくなるため、その減収分を補てんしている。
 あと、この病院はいわゆる患者家族への研修であるとか、専門職、医療機関、福祉施設の職員研修であるとか、そういうことを行っている病院であるが、認知症の患者を入院させる施設というのは県内で3病院あるが、どこもそのような研修は行っていない。この研修については、あくまで採算がとれないので、そういうものについては繰入れをしている。
 例えば、研修であれば、患者家族の部分を除いても、年間150回とか、人数も6,000人という数字を実績として残しているが、あくまでお金をとってやるというものではなく、求めに応じて外に出かけていって研修をするというようなことであるので、そういうものについては採算がとれない部分であり、繰入れをするという考え方であるので、理解いただきたいと思う。


◯中川副委員長  通過型で、いったん預かって治療して家に帰す。入院していないため、診療報酬がたくさん入らないから補助金を出しているということか。例えば、通過型で、しばらく入院してすぐ退院できるような状態になったとか、そういう効果はあるのか。
 もう一つ、研修に必要な費用は、研修の補助金として分けたらどうか。赤字補てんの補助金と研修というのは関係がないわけであるから、研修代と明確に分けた方がいいと思うが。


◯理事長  3か月間で鑑別判断して、在宅が適当か、入院するのがいいか、施設へ入ってもらうかということで、当初から通過型という形の考え方をしている。今もそういう考え方は変わっていない。ただ、現実的に在宅で見てもらう、施設へ入ってもらうということにしても、例えば施設に空きがない中で、もう少し置いてほしいといった場合、病院として出せるかどうか。家庭で見られるような状況であったとしても、家庭の事情によってもう少し病院で何とか見てもらえないかという場合に、出せるかどうか。あくまでも財団法人が、福井県立という冠がついた病院を預かっている以上、無理やり出ていけとか、果たしてできるかどうかというのが一つある。これが、若干長期になる場合があるということである。
 それから、もう一つ研修の話があったが、研修についても業務委託という形であれば、県が企画してそれを実施して、委託料をもらうわけである。しかし、今は、専門病院としてやっているわけであるから、研修回数にしても対象者にしても、どのようなものが必要かということを、こちらで企画してやれる。果たして業務委託で押しつけられるのがいいのか。やはり、うちの方で企画部分をもつというのも必要ではないかと考えている。


◯中川副委員長  説明はうまいのであるが、本当に納得させるものではない。
 とにかく、この交付金は民間の病院にはないものであるから、その辺をきちんと来年度予算でカットするかどうか、厳しい中で経営努力をしていただきたい。


◯笹岡委員長  ちょっと今の部分で整理しておきたいのであるが、補助金をもらっているが、そのお金の意味合いとして、医療部門と研修部門があるが、これを分けて研修部門だけに使うのであればわかるけれども、医療部門に使うにはほかの民間に対して不公平じゃないかという意見だったと思う。この使い方としては何か整理されているのか。


◯理事長  一応、研修部門については、医師なり看護師なり管理栄養士が講師を務めており、研修に対する準備の期間とか、研修の期間、それに相当する時間の人件費をいただくということで、実際の診療には当たれないわけであるから、その分は研修の費用としていただいている。
 実際は、給与として支払うので少し難しいが、計算上は、これだけの研修があり、これだけの時間がかかり、当人の給料はこれだけであるから、これだけの費用がかかるなど、積み上げて計算している。そういう面では医療とは完全に分けているということである。
 ただ、最終的には、人件費として出してしまうので、一本化されているということである。


◯笹岡委員長  整理すると、研修部門については実費をいただいているので、恐らくとんとんだが、医療部門については補助金を充てていると理解すればよろしいのか。


◯理事長  医療部門、いわゆる初期加算というか、長くなる部分についてもそういう計算をしている。何人今入院していて、そのうち何割の人が今長くなっていて、初期加算が外れて、安くなっているからその人の分については、いくら県からいただくとか、研修にかかる職員の給料分はいくらいただくとか。収入でいただくときには、そのような基礎があって計算しているので、色分けはきっちりとなっている。


◯笹岡委員長  補助金については、どちらに使っているかわからないということか。


◯理事長  いわゆる歳出基礎は、きっちりとなっている。


◯笹岡委員長  歳出基礎はきっちりとなっているけれども、補助金は全体的である。


◯理事長  そうである。


◯渡辺委員  100床分の72床だそうであるが、満杯であるのか。
 申し入れがある患者に対し、もういっぱいであるため「だめ」ということになっているのか、それとも「どうぞいらっしゃい」というのか、今、どういう状況なのか。


◯理事長  病床数は100床あり、きょう現在で75人。
 まだ25床余裕はある。ただ、100床とすると看護師が足らない。一応、100床あるけれども、目標は90人であげている。90人は何とか確保しようという努力目標のもとでやっている。


◯渡辺委員  90人でいくと、看護師とか医師とかは足りるのか。一人当たりの看護量が粗雑になってくるのではないか。


◯理事長  法律上、また診療報酬の設置基準上では満たしている。ただ、渡辺委員が言われるように、一人にかかってくる業務量というのは当然重くなってくる。一般病院と違い、やはり認知症の病院、お年寄りでトイレの誘導にしても何にしても時間も手間もかかる。そういう意味での負担というのは非常にかかってくる。ただ、基準どおり人数がそろえばいいかというと、一人当たりの労働条件は、大変なことになってくるというのが現実である。


◯渡辺委員  正直いって、もう余裕はないのであろう。今の人員からいくと。


◯理事長  まだ入れる。


◯笹岡委員長  看護師一人に対して、今患者は何人か。


◯理事長  診療報酬上の設置基準でいくと4人に対して1人。昔は6人に1人だったが、今は4人に1人ということで少し厳しくなっている。


◯渡辺委員  まだ四、五人ぐらいは余裕があるというと、市内の病院から受け入れしてくれと来るであろう。数をふやせば採算はよくなるであろうが、今いる職員が負担が多くなる。その辺りはどういう方針で経営をやろうとしているのか。


◯理事長  平成20年度に比べて平成21年度は、一日当たり12人が年間で減ったということであるが、あと10人ふえても今の体制では十分やっていける。それ以上ふえてくれば、それはその時点で看護師の採用とか、介助人の採用とか、そういうことを考えていかなければならない。


◯関委員  患者の負担は、一般の病院と比較してどうか。


◯理事長  うちの場合、高齢者の方で医療費が1割負担であるので、3か月以内であると月6万1,500円ぐらいの個人負担になる。
 一般の病院といわれても、病院の内容によってもかわるので、これは比較できない。


◯笹岡委員長  先日、視察に行ったときは、看護師長は月当たり2万円ほど安いと言っていた。


◯関委員  私も記憶が定かではないが、病院は運営委員会、また家族会の意見を参考にしながら運営しているということであるが、家族の意見といってもなかなか難しいと思う。普通の患者と違って、認知症であるから。実際にそんなことができるのか。


◯理事長  確かに具体的なというか、建設的な意見というのは、なかなかいただけないのが現実である。ただ、「こうあってほしい」という意見はあるので、それは家族の方の意向に沿って、医療をしていく。


◯関委員  補助金ではなくて交付金で入っているが、どういうことか。


◯地域医療課長  すこやかシルバー病院については、基本的に診療報酬は、まず県の方に診療報酬が入ってきて、それをそのまま病院の方に交付金として出す。政策医療交付金について繰入金という形であるが、その交付金の中で運営をしてもらうというような形にしてある。


◯関委員  補助金5,000万として丸ごとだすのか。


◯地域医療課長  あくまで企業会計であるから、診療報酬で賄ってもらうという考え方である。先ほどの交付金については、それぞれ積み上げがあるので、それで使ってもらう。


◯松井委員  できるだけ多くの患者を入れて採算を合わせる、重度の患者が入れば当然職員も多くとれる、診療報酬も入ってくるということもあると思うが、その辺のPRをしていくための方策、基本的な計画、今後の方向性は何かあるのか。


◯理事長  患者を増やすことが経営難の転換を図るために、まず第一に必要だと思う。ただ、そのためには、どうしても医師の確保というのが重要になってくる。
 現状として、福井大学の医学部の先生にもいろいろお願いをしているが、とても医師をそんなに出せる状況ではない。患者を増やすためには医師が必要であり、医師がいなければ診断もできない。診断して入った後、入院患者をずっと見るのも医師である。今、75人の患者を診ているのも、院長はじめ二人で一生懸命診ており、非常に負担がかかっている状況である。医師を確保して、患者を増やしていく。そこが一番うちの課題でもあるので、それを何とか解決していきたいと思っているが、現実的にはなかなか厳しい。


◯松井委員  患者何人ぐらいが最終目標ぐらいに思っているのか。


◯理事長  うちの立てている目標は、非常に高い90人ということであるが、今の状況ではなかなか難しい。せめて80人ぐらいはと思っている。


◯山本(芳)委員  最大の目標として、医師確保が現状では厳しいということを言われている。しかしながら、ニワトリが先かタマゴが先かということになると、理事長が言われているとおり、医師確保を早急にやっていただいて、そして患者数を90人の目標に近づけるために孤軍奮闘というか、頑張ってやってほしい。そうすることによって、県民の皆様の期待に応えられるのではないかと思っているので、最大のその目標、医師確保、法律上では3人と書いてあったが、それに近づけるためにもう一人必要なのであろう。最大の努力を急いでやってもらうことが先決である。そして、大学病院から応援を頼んでいるようであるが、その人たちに対しても負担がかからないように、早急に手を打つべきである。


◯理事長  厳しい現状ではあるが、精一杯、院長とも協力しながら、医師確保に努めていきたいと考えている。


◯関委員  財団が、平成6年に設立されて16年。こういった専門施設は全国的にまれであり、ほとんどないということである。全国に例がないということは、見方によれば、とんでもなく先に進んでいるか、とんでもなく遅れているのか、どっちかだと思う。そういうことを考えれば、よく似た施設はいろいろできていると思うが、どっちが有利かわからないが、今後とも介護教育センターとしてこのままいく方がいいのか、それとも現在ある三大病院のような形の方向へいくのがいいのか、何かお考えはあると思うが、今のままでやっていくのが一番いいということになるのか。


◯障害福祉課長  委員が言われるとおりで、それが進んでいるのか、遅れているのかというのは、非常に難しい問題だと思うが、ただ一つの形として、すこやかシルバー病院のような、いわゆる家庭と病院とをうまくつないでいる、ずっと入所というのではなくて、本当は受け皿がしっかりできていて回転していくような、こういう認知症のやり方が、基本的には先進的だと思っている。
 今後は、受け皿とか、教育とか、もっと大きなことも必要だと思うが、認知症に対する取組みというのは、病院に収容するのではなくて、やはり悪いときは病院へ行く、よくなれば戻る、そういう意味では、すこやか病院のやり方というのは決して間違っているとは思っていない。


◯関委員  では、なぜ他の県は、そんな施設ができてこないのか。


◯障害福祉課長  やはり規模というのもあるのではないかと思う。
 要するに、福井県というのは、割と小回りが利くところであって、100人規模というのは、認知症をやっていく上で適正な規模だと思う。今、ほかの病院でも50床ぐらいの病床しか持っていないので、病床をあまり増やすと、今度は本当に職員に支障、過重も出てくる。他県でやろうとすると、たくさんつくらなければならなくなる。そういうことで二の足を踏むというか、なかなか専門的な形にはならないのではないかと考える。


◯関委員  言い方をかえると、ほかの県にすれば、こういう施設がほしいと思っているけれども、いろんな条件でつくっていないという解釈をすればいいのか。


◯障害福祉課長  極論すればそういうことであると思うし、また、やはり建設費の問題、特に都会では建設費が非常に高くかかる。民間では、こういう形ではなかなかとれない。採算があわないというのが基本で、認知症を抱えてしまうと採算がとれない。全体の中で運営しているからうまくいくというような形を民間はとっていると思うので、専用となるとどうしても県立ということになるし、県立とか公立というのもなかなか今持たない時代になってきているので、それも一つ他県が持っていないという大きな要素ではないかと思う。


◯関委員  では、福井県は先に進んでいるということが、結論であるのか。


◯障害福祉課長  はい。認知症に対する県民の要望に応えるという意味では進んでいると思っている。


◯関委員  ドクターも何か意見をお願いする。


◯院長  高齢者の認知症医療は、全国的に見ても65歳以上の方々の8%ぐらいが認知症になっているという現状の報告である。
 福井県では、先般の報告であったように10%を超えているということで、人口が80数万人と考えて、高齢者人口が2割5分とすると20万人。そのうちの10%が認知症とすると2万人という単純計算ができる。
 それらの方々に対してどのようにしていくのか、なおかつ、我々の病院は認知症を取り巻く方々のことも考えなきゃいけない。そういうことに対して、オリジナリティーを持ってやっていくという今後の方向づけを目指している。そのためには、介護教育部門というのは非常に大事なところであって、これを捨てるわけにいかない。
 これをやらなければすごく楽で、ありがたい。実際診療行為に専念すればいいので、余分なエネルギーを他に使わなくてもいいわけである。でも、やらなきゃいけない。やるということが前提で設立された病院であるので、職員を全員フルに活用してやっていかなければいけない。土曜日、日曜日、関係ない。夜だろうが行く。そういうような形でやらせていただいているというところを理解していただき、では、全国でそれをやっているところはあるのかというと、ない。そういう意味では、割と先進的にやらせていただいている。
 ただ、内容がまだまだ我々未熟であるので、いろんなことを学びながらやらないといけない。そのためには、自分たち自身も研修にいかなければならないが、研修にいくにも費用がかかる。そういうことも踏まえて、なかなか潤沢に使えるわけじゃないが、それぐらいの範囲で、そして経費も抑えながらやっていくということをやらせていただいている。
 今後、まだまだ高齢の方々が増えていく。でも、先ほど申し上げたように高齢の方々だけがいるわけではない。その取り巻きが周りにはいっぱいいる。もちろん、それに関連する介護保険課の方々とか、医療関係者との連携も深めて、一層専念してやっていくという心づもりでやらせていただく予定をしているので、理解していただければと思っている。


◯関委員  現在70数%の充足率であるが、これは医療行政として、それから病院単独の考え方としても、もっともっと施設を大きくしていく方が福井県のためになる、そうしなきゃいけないということなのか。


◯理事長  院長の話もあったが、介護教育に非常に力を入れている。特に小中学生の職場見学があるが、その中で、子どもとか若い人にも認知症に対する認識を持ってもらう。そういうことをやっていけば、早い時期に診断してもらえる。
 今までなかなか家族も病院へ連れていかなかった。これが、早い段階で診断ができるということであれば、大規模な病床数を持たなくてもよくなる可能性はある。
 診断して、処方箋を医師が書いて、かかりつけ医で対応する。そういうことが進んでいけば、必ずしも病床をたくさん持たなくても、規模を大きくしなくてもいい。
 そのために介護研修に力いっぱいやっていくので、よろしくお願いする。


◯障害福祉課長  いわゆる認知症の方々が増えていくのは間違いがない。先ほども言っていたが、全国で8%だったときに本県はもう10%と、そういう時代にこういうものをつくっていくというのは、正しくずっと進んできたわけである。
 認知症の治療というのは、実は国の方でも第二の社会的入院をさせないという動きにこれからなっていくと聞いている。第二の社会的入院というのは、精神疾患、いわゆる統合失調症という方が、20年、30年と入院されている方が中におられるわけである。なかなか今度逆に社会に出ていけない。最近は、1年以内に退院する方が非常に増えてきている。考え方としては、一般的な精神的疾患とか認知症に関しても、悪いときがずっと続くというわけではなく、医療が必要なときに医療を受けて、医療が不要なときには入院しないということで、地域で生活するのが本来の姿になるわけである。そういう形をとっていければ、本当のことをいうと、病床数を増やすという方向にはならない。国の方でも今認知症について研究を始めているところである。どういう形で認知症の方々に医療の治療をするのか。そういう方をどうやって地域に戻していくのか、ということを平成21年から研究を始めていて、来年に一応結論を出すということを言っているので、またそういう中で認知症の方は増えていくのは間違いないが、いわゆる医療と地域での介護というか、その適正な役割、機能というものを今後我々としても考えていくべきだと思う。
 そういう意味から、認知症の対応、病床数については、現状のままで我々は足りると考えている。


◯渡辺委員  最近とてつもない若い方々が認知症になる。記憶力が落ちて、もう本当に奥さんの顔もわからないような、それが60代、50代の後半だというような人たちも出ているという話をテレビでやっている。
 認知症というのは絶対治りはしないけれども、進行を抑えることはできる。いわゆる家族環境、社会環境によってそれはできるのだと、こういうわけである。例えば、家族環境の中では、子どもがいる、孫がいる、小さい子どもがいる。その小さい子どもとか若い人たちというのは皆、年寄りをのけものにしてしまって相手にしない。そうではなくて、子どもたちも年寄りと一緒にいろんなことを考えることや、テレビを見たりすることによって、進行を抑えることができるのであると。あるいは、職業関係でいうと、第一次産業、特に農林業なんかの人たちは、近くの山や畑に行って何かをやるとか、町の方なんかは家庭菜園をやることによってその進行を抑えることができるのであると、こんなことをテレビでは言うのである。その辺りは医学的にどうも何かはっきりしないのであるが、最後に教えていただければありがたいと思う。


◯院長  今、委員が言われるとおり、なかなか難しい問題と思う。
 まず、第1点目に「若年期」の言葉が混とんとしていて、若い方で、例えば30代、あるいは今のところ65歳未満の方を一般的には「若年期の認知症」と言っており、2年ほど前の報告では10万分の37、40人程度の発症率が発生し得るというところがあって、それで考えると、福井県の中では、私が勝手に想像したのでは、数百人程度、多くて500人程度いるのではなかろうかと思う。
 もちろん、タイプとして、いろんな認知症を含んでいる。特にアルツハイマー病も含めてというようなところで考えていただければと思う。
 考え方として、イギリスが一番進んでいて、バーミンガム市において、もう5年か6年ぐらいで一応終わっているが、市の政策として対応した経緯がある。そこの報告を見ると、いろんなことが書いてあるので、県の側でも参考にしていただければと思う。
 先ほどうちの理事長が申し上げたように、小学生レベル、小学生といっても高学年の児童を対象に啓発活動、これで3年目になるが、やり始めているところである。
 核家族や単身世帯が増えているわけであるが、認知症予防をどういうふうにするかというのは非常に難しいところであると思う。孤独が認知症と関連するというような報告は、日本の国内ではまだあまり見たことないのであるが、海外では幾つか出ている。であるから、薬物療法も大事であるが、薬を使わない対応として、接点を持つというところはやはり非常に大事なところで、介護保険もその役割の一部をになっているところもあると認識している。
 それで、現実的に今福井県の中でやらなければいけないことは、うつ病対策というのは、3万2,000人ぐらいと患者が多いため非常に表立って対策を実施しているが、同じように認知症も同等に、非常に大事な病気だと思うので、そういうことを含めたいろんな啓発的な、それは福井全体を取り込んだやり方でないとなかなか難しい。我々だけの病院でやれるものではないし、そういうふうに理解していただければと思う。かなり進行を抑えることはできると思う。


◯関委員  福井県は、認知症は多いほうなのか、少ないほうなのか。


◯院長  やはり全国から見ると高齢者の数が多いということは、有病率という観点から申し上げると多いという形になると思う。
 それと、もう一つ付け加えさせていただくならば、地域ケアということについて、認知症を地域の中でどのように対応するかということの報告書が出ているので、また、読んでいただければと思っている。


◯笹岡委員長  全国の中での認知症率の比較がわかる資料を提出願う。
 もともとこの財団法人は、福井県というのは高齢者率が高いから認知症専門の施設をつくるべきだと福井県の長期構想、21世紀ビジョンに位置付けされている。それを受けて財団が設立され、病院が開院されたわけである。その運営については諮問委員会の方から、県が直接経営すべきであるが、便宜上、二つの保健や福祉との連携が必要であるから、財団法人に経営を委託する方がいいであろうということを受けてこういう形になったのである。
 しかしながら、今指定管理者制度になっているというのは、非常に私も無理を感じたし、皆も無理を感じたのである。
 今のように、絶対採算がとれない研修部門とか、あるいは絶対採算がとれない認知症専門医療機関というものを担いなさいとやっているのにもかかわらず、指定管理者で他と競争しなさいというところに何か無理があるのではないか。あるいは指定管理者が指定席になっているならば、公平性に疑問が出てくる。そこが非常に矛盾点を感じる。
 それと、先ほどから何度も出ているが、医師の確保が必要である、そして、医師の確保ができた結果、患者も増やしていって採算をとれるようにしていくということであるが、指定管理者の対象になっていると安定した立場を確保できない。安定した立場が確保できないところに福井大学から医局が先生を回すのか。回すはずがない。だから、医師が確保できない、患者が増えない、負担が増える、ますます医師も看護師も不足する。その悪循環に陥っているのではないか。
 ここの見直しの位置づけというものを、県はもっときっちりやるべきであると思う。そこが根本的に間違っていると思う。
 日本最先端でやられたのに、何か今指定管理者の対象になってきた。非常に矛盾して理解できない。誇るべきものを実はこうおかしな立場に置いている感じがするのであるが、その点はいかがか。


◯健康福祉部企画幹  委員長指摘の矛盾というのは確かに運営をする上では、感じられるのは仕方がないと思う。
 設立の経緯を見ると、今委員長が言われたように、これにふさわしい運営形態として財団がやるべきだという当時の判断があった。その当時は、県の公の施設を運営委託するのは、こういう財団でなければだめであるという制度の中で始まっていたのが、地方自治法が改正された際に、指定管理者制度というのは民間でも構わない、その上で、現にやっているものは基本的に指定管理者制度でやりなさいという、法律上の規定になった。
 指定管理者を公募でやるか、あるいは直接選定でやるかについては、自治体側の考え方による。
 平成18年に指定管理者を導入したときは、その当時調べた段階で、病院であっても既に指定管理者制度でやっているところもあり、県としては公募でやらせていただいた。現に今も県立の病院や公立の病院でも、指定管理者でやっているところが相当ある。その運営のあり方自体について、制度だけを見ると確かに矛盾点もあるかと思うが、特殊なケースではない。ただ、今、指定管理者をやるというときには、財団として運営するより、機能としてどこでもできるものは基本的に公募でする。
 前回の公募のときは、外部の委員さんの意見を踏まえながら、県からお願いをする内容を一番適当にできるのは財団であるということで、決めさせていただいている。
 今回、6月が、ちょうど指定管理者の入替えの時期であるが、今年度、シルバー病院については、再度、指定管理者の公募で委託するという報告をさせていただいたと思う。12月に議決をいただくという形になっている。そのときのいわゆる判断基準というのも、県が勝手に判断するわけではなくて、そういう関係の専門の方々の意見も伺いながら決めて、最終的に議会の議決をいただくという指定手続をとる。
 その中で選ばれるという立場である。財団としては、その立場の中でできるだけのことをする。先ほどの形式的な部分とか、あるいは自分たちで工夫し、企画しながら研修をやる。それをどう認められるかというところで、公平な判断をされるという手続になっている。
 機能としては、県としてこの機能は絶対要る。ただ、運営としてはそういう公募ので決めようというのが今の法律制度であるので、それだけを見ると若干不都合な点と見えるかもしれないが、制度としてもそういう形で運営させていただいているのが実態である。


◯笹岡委員長  財団が指定管理者として現状で運営しているものは、県としては、例えば独立行政法人にするとか、あるいは県立病院で統合するとか、いろんな判断ができたはずである。
 現状が高い位置付けにはないということを私は言っている。指定管理者制度の対象になっていることで、不安定な立場になって、それが原因で医師が来ないのであるから、いつまでたっても改善できない。
 だから、今、6月1日、11月に指定管理者が決まるにしても、大変おかしなことである。
 県民にとって必要なものはきちんと守っていかなければいけないというのが県議会の立場でもあるので、一方的に無駄を削減するという観点だけでは不十分だと思うし、そういう意味から申し上げているので、きょうは指摘にとどめておく。


◯健康福祉部企画幹  私どもも、今の指定管理者制度について、法律にのっとってやらせていただいているので、議会の方からそういう意見があれば、また検討させていただく余地はあると思うが、既に今年度の場合には手続的に始めているので、その中で再度財団が選ばれて、ほかにないようなことがあれば、そういうことも考える。
 それから、全国的に公立病院自体も非常に厳しい状況にあるので、運営形態を相手に自由をもたせるという形で、国の方からも経営改善プランを示し、ここ何年かの間に各公立病院が計画しているが、それらも基本的には病院がいかにその地域でやっていけるか、そのために何をすべきか、を検討している。その観点で県の方も組織のあり方も含めて、今後とも検討は続けていくべきだと思っている。


◯障害福祉課長  認知症率については、県の介護保険計画の中で長寿福祉課が調査したものである。各市町の要介護認定者は、主治医等とかの診断書によって調査しており、平成17年というのが全国と比較できる統計になっている。
 福井県が8.6%、全国が6.7%である。全国が毎年数字を出していないため、平成17年しかないが、ただ、平成22年3月末では福井県は2万1,000人、平成17年には1万5,715人であったので、約5,000人増えていると聞いている。


◯関委員  8.6%というのは、人口に対してか。


◯障害福祉課長  高齢者に占める割合である。65歳以上の高齢者のうち認知症認定者が8.6%。全国は6.7%。約2%近く高くなっている。


◯関委員  今の組織でやろうとしている指定管理者のやり方でいいのかどうか。
 なかなか効果、成果も出しにくい患者だから難しい。根本的に考えないといけない。今、委員長も言っているけども、根本的に考えないといけない。


◯笹岡委員長  それでは、ほかにないようであるので、これで財団法人認知症高齢者医療介護教育センターの調査を終了する。
 参考人及び理事者には退席いただいて結構である。
 御苦労様である。
 ここで休憩し、3時20分から再開する。

                              〜休  憩〜


◯笹岡委員長  休憩前に引き続き、委員会を開く。
 ただいまから財団法人福井県国際交流協会について調査に入る。
 資料No.3を用意願う。
 参考人には、忙しいところ当委員会に出席いただき、御礼申し上げる。
 本日は、貴団体の運営状況及び諸課題等について直接意見を伺い、今後の審議の参考とするため出席願った次第である。
 初めに、参考人から団体の設立趣旨、概況等について説明願う。
 さきの視察調査で、基本的な説明は既に聞いているので、本日は時間の都合上、説明は5分程度で願う。


◯専務理事  委員の皆様には日ごろから国際交流会館の運営及び当協会の事業の推進について格別の指導・支援をいただいていることに厚く御礼を申し上げる。
 まず初めに、本日出席している職員の紹介をさせていただく。

 〔専務理事、出席者紹介〕


◯専務理事  それでは、当協会の概要を説明申し上げる。
 当協会は、県、市町村、経済団体等からの出捐をいただき、福井県における国際交流を推進する中核的な組織として平成元年3月に設立をし、県民会館の国際交流センターで業務を開始している。
 加えて、平成5年には嶺南地域における活動拠点として敦賀市に開設された国際交流嶺南センターでも業務を開始した。この間、平成2年には旧自治省から地域の国際交流の中核となる民間組織として地域国際化協会に認定をされている。
 平成8年には、国際交流センターにかわり、新たに福井県国際交流会館が設置されることに伴い、当協会は県から施設の管理運営の委託を受け、職員を増強して会館の管理運営に当たるとともに、各種国際交流事業に取り組んできた。
 平成18年4月からは指定管理者に指定をいただき、国際交流会館及び嶺南センターの管理運営を行っている。
 平成21年4月からは再度の指定をいただき、現在に至っている。
 設立目的は、幅広い県民の参加による全県的な国際交流を推進することを目的としている。
 協会の組織であるが、役員は会長をはじめ理事が17名、監事が2名である。事務局は、現在事務局長を専務理事が兼務し、正職員は10名、嘱託職員4名、アルバイト7名、派遣会社からの派遣社員1名の合計22名である。
 事業内容であるが、資料の(5)国際交流会館及び国際交流嶺南センターの管理運営については、公平な運営を心がけるとともに、安全でより快適に利用いただけるよう、職員が一丸となって取り組んでいる。おかげさまで会館の利用者は、昨年度は約20万人となり、多くの県民の皆様や外国人の方々に利用いただいている。
 また、(6)からの国際交流事業については、平成元年の協会設立当時の外国人登録者数は約5,500人であるが、昨年の12月末時点では1万2,000人であった。
 また、定住化する外国人がふえてきている。こうした変化を踏まえ、協会では多言語での情報提供であるとか、日本語学習の支援、生活相談窓口の充実、国際交流団体の活動促進、ボランティアの育成などに取り組むとともに、近年では異文化理解促進事業など県民と外国人が互いの文化的な違いを認め合い、地域社会の構成員として、ともに、いわゆる多文化共生の社会づくりを目的とした事業に力を注いでいる。
 以上で説明を終わらせていただく。
 よろしくお願いする。


◯笹岡委員長  次に、さきに行った視察調査の概要について、正担当委員である山本芳男委員から報告願う。


◯山本委員  財団法人福井県国際交流協会に対する視察調査の概要について報告する。
 同協会については、去る7月16日に視察調査を実施し、同協会が指定管理者となっている国際交流会館の現地視察を行うとともに、事前に提出いただいた調査票及び平成21年度事業報告、平成22年度事業計画をもとに質疑を行った。
 質疑の概要についてはお手元に配付のとおりであるが、その主な内容について説明をする。
 まず、県からの受託事業収入及び指定管理料の推移に関する問いに対し、平成18年度に指定管理者となってから、県からの受託事業費は4,000万円から5,000万円で推移している。指定管理料の年額は、1期目は1億400万円、2期目の現在は1億円であるとの説明があった。
 次に、県からの受託事業のうち、外国語による生活相談を行う「在住外国人ホットライン整備事業」の内容及び「旅券発給業務事業」の事業費に関する問いに対し、ホットラインの整備事業は中国語とポルトガル語の職員を1名ずつ採用して対応しており、それぞれ年間300件前後の相談がある。また、旅券発給業務については、業務の一部を県から受託しており、経費のほとんどが人件費であるとの説明があった。
 次に、同協会の事業収入の仕組みに関してである。国際交流会館の利用料金収入がふえると、会館の管理運営に係る経費以外の事業に予算を回すことができるのかとの問いに対し、指定管理者事業収入は、県からの指定管理料と会館の利用料金収入があり、利用料金収入は指定管理者が努力して収入を上げ、経費を賄うという考え方になっているため、可能であるとの説明があった。
 その他の主な質疑は、お手元の質疑概要のとおりである。
 以上、報告する。


◯笹岡委員長  説明及び報告は終わった。
 これより質疑に入る。
 各委員から発言願う。


◯笹岡委員長  先ほど指摘させていただいた予算管理については、経費項目が全部膨らませてあって、そして赤字予算になって、最終的に前期繰越金の額だけ赤字になった。そしてとんとんにしてあるというような状況なので、実態は非常に離れていると思う。このまま放っておくと、どんどん繰越金がふえていく分だけ、予算と決算がかい離し続ける非常にまずい状況になる。県民にわかりにくい状況であり、経営の意味で、実態に近い予算でないと予算管理はしにくい。
 経営的な基本的な考え方がまず一番大事なのはそこの発想の転換をしていただきたいということであるので、ただ単に予算表を是正するというのではなくて、経営の発想の転換をしていただきたい。実態にあった予算にして、そして、そこを見ながらコストダウン、あるいは経営努力をしていただきたい。


◯専務理事  予算については、必要な経費を計上させていただいているが、今後、さらに予算の内容を精査して、予算編成を組んでいきたいと思う。
 そして、不透明な部分については、予備費という科目もあるので、そういった工夫をしながら、実態にあった予算の編成に心がけていきたいと思っている。


◯中川副委員長  報告の概要の中で、県からの受託事業費は4,000万円から5,000万円と書いてあるが、この評価調査票を見ると、県からの受託収入1億4,700万円と書いてあるがなぜか。


◯観光営業部企画幹  指定管理者に対する指定管理の委託料、この中には会館の管理と会館の運営に伴う事業委託と二つ入っている。もう一つ国際交流協会がどこにあろうが、県民会館に戻ろうが委託してお願いしている事業がある。事業委託の部分をここ数年大体4,000万円から5,000万円で推移していると申し上げた。いわゆる総額としての委託料ということになると指定管理の委託料プラス今申し上げた事業委託を足さないといけないので、1億4,000万円から1億5,000万円という数字になる。


◯中川副委員長  事業の委託が元々あって、指定管理者の受託というのは別になっているのか。


◯観光営業部企画幹  国際交流協会には、いろんな県の事業をお願いしてやっていただいていたわけである。国際交流会館ができたときに会館に移っていただいて、会館の運営をお願いした。それは別の委託というとらえ方である。事業委託が4,000万円から5,000万円で、プラス約1億円の指定管理料がいっているという整理である。


◯中川副委員長  国際交流会館がやっている全部の事業のうち一部を指定管理者として受けているということか。


◯観光営業部企画幹  調査票の7ページをごらんいただくと、上のほうに書いてあるのが受託事業である。これは県がやらないといけない仕事をどこにお願いしようかというときに国際交流協会がノウハウを持っているので、会館と関係なしにお願いしている。下のほうは会館の運営の委託料、これの合算額になる。


◯松井委員  平成21年度の特別会計(喫茶)であるが、予算で他会計への繰入金支出を40万円として決算は50万円になっており、赤字になっている。40万円で予算立てて50万円を支出したことは、10万円分どうでもかかったというか、繰入金の支出をしているわけであるが、ほかのところで特に支出はしていない。なぜ、40万円ではないのか理由を教えてほしい。


◯専務理事  50万円は一般会計の方へ繰り入れをしている。
 実は当初見込みよりも収入があったため、50万円を一般会計に繰り出したとこういうことである。
 特別な理由はなくて、数字をそろえたとこういうことである。


◯笹岡委員長  繰越金をなくしたかった。そして、一般会計に持っていきたかったということか。


◯観光営業部企画幹  恐らく先ほどの話と同様で、収入の予算にしても支出の予算にしても、どちらかというと収入を少し厳し目に見て、支出を少しゆるめにして、何かあったときにいろいろ泳げるようにするというような、少し最終的な決算をきっちりやっていくという手法を持った方がよくて、この場合も40万円、50万円という切りのいい数字でやるというところがあるのかと思うので、そこは最初から決算を見通してやる。補正予算を組むときに、例えば収入の目標があるのにその収入に達しなかったとか、あるいは支出が足らなかったとかということを逆に懸念するあまり、そういう持ち方をしている可能性もあるので、それは先ほど委員長が言われた決算をきっちり見据えて、一つ一つを精査して予算を組むというふうにかえていく。
 今回も新しい会計基準でそのようにする方がいいということが、逆にはっきりしたと思う。


◯松井委員  冒頭のあいさつの中に利用者が年間20万ということと、外国人が平成21年度は1万2,000人登録されたとお聞きしたが、毎年徐々に上がってきていると思うが、利用者数は毎年何%ずつぐらいふえているのか。


◯専務理事  利用者数は、昨年度よりは1万2,000人ふえている。あと多い年と少ない年とばらつきがあるが、そのような状況である。


◯山本(芳)委員  会長は、月何日ほど来られるのか。どれぐらいの時間を過ごされているのか。そして、報酬は出ているのか。その辺を聞きたい。


◯専務理事  会長の出勤は週2日で、報酬は年間360万円である。


◯山本(芳)委員  週2日というのは、1日中いるのか。


◯専務理事  午前10時から午後3時である。
 会長は会館出勤だけではない。いろんな協会の行事もあるし、また団体からの出席要請もある。また、外国からの来賓の応接とかいろいろあり、福井県の国際交流の重要な役割を担っていただいている。


◯山本(芳)委員  わかった。


◯関委員  県がどんどん観光でいこうとしている。また、国も日本という国を観光的な面でやろうとしている。そして、その中で国際交流会館の立場というのもいろいろあると思うが、今どういうような状況で考えているのか。
 とにかく福井県は、敦賀港はじめ海の方も中国と盛んにやっているし、そういった観点から少し話をしていただけないか。


◯観光営業部企画幹  観光については、やはり今ビザの解禁等で中国の需要をどうやって福井に取り込むかというのが最大の課題で、要するに中国とか台湾とか香港からどうやってお客を引っ張ってくるのかというのが最大の課題である。
 要するに、国内の需要は小さくなっているため、そういうところの需要を取り込んで、事実上サービスを輸出するような形であるが、福井に来てもらってお金を落としてもらうしか恐らく経済の成長の道はないと言っている人もいるので、そこを徹底的にやりたいと思っている。
 そういう中で、国際交流協会との関係であるが、いろんな諸外国の方が来られたときにどれだけ気持ちよく過ごしてもらえるか、店に行ったときでも、歩いているときでも、そういったことが何回も来てもらうために非常に重要なので、そういう中で国際交流協会の多文化共生とか、外国人に対するいろんな相談支援もやっているので、そこも十分連携しながらそういったことをやっていく。
 さらに、国際交流協会、いろんな外国の自治体との提携とか交流もやっているので、そういう中でそういった人脈を通じた誘客活動も一緒にやっていきたい。


◯関委員  今、中国はビザなしでOKになったのか。


◯国際・マーケット戦略課長  中国人が日本に入るビザは必要である。今は15日以内のビザが個人申請の場合出るのであるが、この7月から中国人の日本に来るビザの要件が緩和されている。今までは160万世帯が対象であったものが、1,600万世帯、約10倍に広がっているということで、今後、中国の個人旅行、団体旅行がふえてくると予想されている。


◯関委員  ゼロになったのではないのか。


◯国際・マーケット戦略課長  ゼロになったわけではない。
 要は収入要件が、平成21年の7月は25万元、約40万円程度であったものが6万元に引き下げられた。また、中国企業の幹部、管理職も個人ビザの要件に当てはまる、またその家族も当てはまるということで、全くビザなしで日本に来れるということにはなっていない。


◯観光営業部企画幹  今までは160万世帯であるから、その4倍として何百万人しか日本に来れなかったのが、今度は1,600万世帯、単純に3かけると4,000万とか5,000万人ぐらいが来れる対象の所得層になるわけである。ハードルが少し下がったということである。


◯関委員  元は、今いくらか。


◯国際・マーケット戦略課長  大体13円から14円で推移している。


◯関委員  所得が上がった、だから来る人の枠が広がったということであるか。


◯国際・マーケット戦略課長  今までは高い収入を得ている所得層しかビザが出なかったのであるが、もう少し低い所得層でもビザが出るようになったということで、日本に来ることができる人がふえた。ピラミッドでいうと、先端だけだったのが、そこそこすそ野が広がった。それでも4,000万とか5,000万人であるから、まだまだそんなに広くはないとは思うが、それがこれからどんどん経済発展に伴って広がっていくだろうといわれている。


◯関委員  今、海外からの観光客数はどの程度か。また、そのうちどこが一番多いのか、説明願う。


◯国際・マーケット戦略課長  官公庁が出している海外からの宿泊客数というのをとらえているわけであるが、平成21年は全国で1,830万人である。そのうち福井県は1万6,000人である。
 多い国の順番は、福井県の場合、台湾が一番で約6,000人、その次に中国で3,500人、あと韓国が1,500人、そのような数字になっている。


◯関委員  これだけの外国人が来るようになると、いい県だとか悪い県だとか、いろいろな話も耳に入ると思うが。


◯専務理事  観光客からの話というのは、あんまり聞いていない。


◯笹岡委員長  国際交流協会は、観光面ではあまり貢献してない、そういうことか。


◯次長補佐  基本的に国際交流協会の方では、県内に在住されている外国籍の方に対する支援というのを主目的として活動を行っていて、観光目的で来られている方に対する事業というのは行っていない。ただ、相談業務の中で、観光客の方がどこか県内の有名なところとかあるいは観光地とかを紹介してほしいというような相談というのはある。そういったときには、こちらのほうからそういう情報提供はするというのはあるが、特に観光客の方のために何か協会としてやっていくということは今のところはない。


◯関委員  外国人は、どのぐらいの金を落としていくのか。


◯国際・マーケット戦略課長  官公庁のデータによると約11万円である。


◯関委員  一回当たり、一日当たり、どういうふうになるのか。


◯国際・マーケット戦略課長  日本に来た、一回、一旅行当たりである。大体5泊6日が中国の場合は中心である。


◯関委員  5泊6日、日本にいて11万円。そんなものか。


◯国際・マーケット戦略課長  11万円は買い物だけである。旅行代とか宿泊代、それは入っていない。正味買い物だけに使う金が11万円である。


◯中川副委員長  平成21年度決算と平成20年度予算を見ると、決算と予算の比較であるが、県からの受託事業が決算では500万円ほど多くなっている。これは事業をふやしたのか。それからもう一点、県からの補助金収入が500万円ほど減っている。受託事業がふえて、補助金収入が減っている。事業収入の中の受託事業がふえているが、補助金収入は減っているのは、なぜか。


◯観光営業部企画幹  まず補助金の方であるが、これは平成21年度にあったクレアからの補助事業が一つなくなったため、45万円減になった。
 クレアという自治体国際化協会という国の団体があるのだが、そこから県を経由して補助金がきていたのであるが、それが今新年度に見込めないので、その分を落とした。


◯国際・マーケット戦略課長  クレアというのは、総務省所管の自治体国際化協会というところであって、国際交流員とか英語指導主事、ALTの各県への派遣とか、また、ソウル、パリ、ニューヨーク等に海外事務所を持っており、そういったところで自治体の国際化に対して支援している団体である。


◯中川副委員長  そのクレアからの補助金がなぜ減ったのか。


◯国際・マーケット戦略課長  多言語ラジオ番組というのをやっているわけであるが、これがクレアからの補助金、県を通じて国際交流協会の方にいっているのであるが、これが平成21年は249万円の予算であったが、それが減額されて、200万になったということである。


◯中川副委員長  国の財政が厳しいから、国の方で減らしたのか。


◯国際・マーケット戦略課長  そのとおりであって、実際、国際化協会は、先ほどの事業仕分けでも、団体で「経費削減をせよ」というようなことにもなっているので、国際化協会としても、いろいろ事業費の見直しで、削減できるものは削減していっていると聞いている。


◯中川副委員長  県絡みの受託事業が500万円ほどふえているが、これは何か。決算が、昨年度は1億4,200万が平成22年度は1億4,700万になっている。


◯観光営業部企画幹  先ほどの問題と若干関連するかもしれないが、予算の段階ではある程度額を見込んでいたものが、決算ベースでは、実績として落ちた。平成20年度予算は決算にあわせるのではなくて、当初前年度に見込んでいたレベルで予算化をしているために、この差額が起きているということである。
 今後の予算の立て方の中で、精査すべきことがあるのであれば、そこは精査していく。


◯関委員  企業公社の運用利回りと国際交流協会の運用利回りの差があるような感じがするのであるが、どうなのか。国際交流協会は、全部国債で運用するのか。地方債もあるのか。


◯専務理事  私ども資金の運用規程並びに運用方針を設けており、安全を第一にしている。その上で高利率運用ということで、国債と地方債と政府保証債、これでしか運用が認められていない。
 したがって、今やっているのは、国債、地方債なのであるが、平均では1.9%、超低金利時代が続いており、非常に苦しい。


◯松井委員  指定管理者制度は、次はいつ切りかえになるのか。


◯専務理事  平成21年度から2期目が始まっているので、平成25年度である。


◯松井委員  今、知事経験者とか県のOBが入っておられて、指定管理者の公平性というか、そういった面について、疑問に思われる方がおられるのかどうか、なかなか難しい面が審査をするときにあるのでないかなと思うのであるが、その辺はどう思うか。


◯観光営業部企画幹  平成21年度の指定管理については、公募をし、公正中立にその能力をみて判断をしているので、少なくとも今回の指定に関してはそういう問題は一切ないように感じている。


◯松井委員  平成21年度は、何社、指定管理者で応募してきたのか。


◯観光営業部企画幹  応募したのは2社である。
 特に国際交流協会の場合は、外国語に堪能な職員がいるとか、非常にマンパワーがすぐれているので、金額というよりもそういうマンパワー、これまでの長年の経験等もノウハウとして蓄積しているというのが最も重視されたと理解している。


◯松井委員  そういう特殊的なものがあるので、大事なことは継続されているものもあると思うので、しっかりと外国人の対応や観光も含めて、福井県のよさをPRしてほしい。


◯関委員  ポルトガル語、中国語を話せる外国人というか、外国人でないのかもしれないが、何人ぐらいいるのか。


◯専務理事  実は、世界的な景気低迷により、ブラジル人並びに中国人からの相談が急増しているものであるから、ポルトガル語ができる通訳と中国語ができる通訳を雇用している。嘱託である。


◯次長補佐  資料の5ページをごらんいただきたいと思う。
 (2)の職員の人数の数員のところであるが、「アルバイト・臨時職員等」のこの数の中に入っている。


◯関委員  結局二人いるだけか。何人ぐらいいるのか。


◯専務理事  外国語を話せる職員であるが、正職員の中にも何人もいる。英語、それからスペイン語、中国語、イタリア語が話せる正職員がいる。


◯笹岡委員長  その中国語とポルトガル語の通訳は何人いるのか。


◯専務理事  ポルトガル語の通訳は嘱託で1人、それからアルバイトで1人いる。
 ただ、アルバイトの勤務は、金曜日と土曜日ということである。


◯笹岡委員長  嘱託というのは臨時のことを言っているのか。


◯専務理事  はい。


◯笹岡委員長  中国語の通訳は何人か。


◯専務理事  中国語の通訳は嘱託が1人である。ただ、職員の中にも中国語ができる職員が1人いる。


◯関委員  ポルトガル語というのはどこの国のことを言っているのか。


◯専務理事  ブラジルである。ブラジル人が中国人に次いで2番目に多い。特に越前市に。


◯関委員  減ったであろう。


◯専務理事  経済の低迷により、平成17年まではずっとふえ続けていたが、平成18年度から少しずつ減り、平成21年度では、ブラジル人は200人減った。


◯関委員  200人になったということか。


◯専務理事  1年間に200人減った。昨年の12月末現在では、ブラジル人は2,338人である。外国人全体では918人が1年間で減った。
 減ったものの中で一番多いのは中国人である。中国人が427名減り、4,804名ということである。


◯関委員  やっぱり越前市に集中しているのか。


◯専務理事  ブラジル人の方は、越前市が1,629名。次いで多いのが福井市で341名。その次が大野市の94名である。


◯笹岡委員長  ほかにはないか。

      〔「なし」と呼ぶ者あり〕


◯笹岡委員長  ないようであるので、これで財団法人福井県国際交流協会の調査を終了する。
 以上で、本日予定していた調査はすべて終了した。
 委員長報告については私に一任願うとともに、委員会記録の作成についても委員会条例第27条の規定により私に一任願う。
 以上で、行財政構造改革特別委員会を閉会する。
 なお、お諮りしたいことがあるので、委員にはそのままお残り願う。
 皆さん方にはお引き取りいただいて結構である。
 御苦労様であった。

                              〜以  上〜

                  行財政改革特別委員会
                    委員長   笹 岡  一 彦