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平成22年第366回定例会(第4号 一般質問) 本文




2010.09.15 : 平成22年第366回定例会(第4号 一般質問) 本文


◯議長(中川平一君) これより、本日の会議を開きます。
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◯議長(中川平一君) まず、書記から諸般の報告をさせます。
    〔書 記 報 告〕
    欠 席 届
      谷  出  晴  彦 議員 所用のため
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◯議長(中川平一君) 本日の議事日程は、お手元に配付いたしましたとおりと定め、直ちに議事に入ります。
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  第1 第54号議案から第70号議案まで(17件)及び報告第16号から報告第25号まで(10件)

◯議長(中川平一君) まず、日程第1を議題といたします。
 これより、14日の本会議に引き続き、各議案に対する質疑及び県政全般にわたる質問に入ります。
 よって、発言は、お手元に配付の発言順序のとおりに願います。
 西本君。
    〔西本正俊君登壇〕

◯1番(西本正俊君) 皆さん、おはようございます。民主党・一志会の西本正俊でございます。
 ただいまより、一般質問をさせていただきます。
 ことしは記録的な猛暑と雨の少ない状態が続き、川の水も少ない日が続きました。先週になって台風9号が福井県を通過し雨が降りましたが、雨の極端に少ない夏でした。農作物への影響が出ています。とはいえ、また異常気象の影響で、いつゲリラ豪雨のような集中豪雨が発生し、河川がはんらんするかわかりません。
 思い起こせば平成16年7月18日、福井豪雨は起きました。福井県を中心に非常に激しい雨が降り、九頭竜川水系の足羽川ほか1カ所で堤防が決壊し、福井市や美山町などを中心に多数の浸水被害が生じました。不幸にも死者4名、行方不明者1名、住家被害は全壊57世帯、半壊139世帯という甚大な被害がもたらされました。
 はんらんした足羽川の改修については、その後、国の河川激甚災害対策特別緊急事業に指定され、河床の掘削、低水護岸、堤防の強化、特殊堤の強化、破堤部の復旧、橋りょうの架けかえなど多くの工事が行われ、昨年11月、ようやく竣工いたしました。6年という期間で、大災害で破壊された足羽川は、安全・安心の川によみがえりました。この間、昼夜、休日をたがわず災害復旧に取り組まれた福井県土木部を初め関係者の皆様方に、改めて心より敬意を表します。
 災害が起きてから手を打つのは大変であります。とうとい人命が失われるなど、取り返しのつかないこともあります。それゆえ、防災にまさる災害対策はないと言えます。県には、河川整備を初め、できる限りの防災対策に努めてもらいたいと願うばかりであります。
 さて、福井県が管理している河川の数は約200、その整備に当たっては「河川整備計画」が策定され、その中から優先順位を決めて河川整備を進めることとされております。
 まず、県の「河川整備計画策定」の現状、計画に基づく工事の実施状況、また、河川改修工事で問題となっていることはどんなことか、所見を伺います。
 また、大規模な改修事業を行う以外に、しゅんせつや伐木等により、既存のストックを活用して、河川の流下能力を確保する方法もあわせてとられています。
 河川のしゅんせつについては、経済対策の補正予算で工事が前倒しで進められたりもしていますが、どのような計画に基づき進められているのか、工事の進みぐあいはどうか、今後の計画はどうか、所見を伺います。
 ところで、私が今回取り上げたい河川として、小浜市民にとってなじみの深い南川があります。
 南川は、旧名田庄村南部から小浜市東部を流域とする河川で、嶺南地方最大の二級水系です。福井県と京都府の県境に位置する頭巾山の山ろく、尼木峠付近に発し、道の駅名田庄付近より国道162号沿いに流れ、小浜市街地を通って小浜城付近で北川、多田川と堰堤を挟み小浜湾に注ぎ込みます。河川延長は32.4キロ、流域面積は211平方キロです。
 南川周辺の住民には、辛い経験があります。もう60年前近くになりますが、昭和28年の台風13号のときに、まず、遠敷川左岸堤防が決壊、次いで、南川右岸の湯岡橋上流、そして北川左岸堤防が決壊し、小浜市に甚大な被害がもたらされました。死者・行方不明者53人、重軽傷者約200人、家屋にも1,900戸余りに全壊や流出、一部損壊といった非常に大きな被害が出ました。この未曾有の大水害により、時の小浜市長、中崎源治郎氏が濁流に押し流され行方不明となられたのであります。一定の年齢以上の住民には、水が荒々しく押し寄せてくるそのときの記憶が焼きついておりますし、家や学校などで見聞きして知っているという若い人も多くいます。
 最近では平成10年9月の増水時、南川の尾崎付近の堤内側に無数の気泡が出現するということがありました。これは川の水が、住宅地や田畑側へ漏れ出てくる危険性があるということだと思います。この付近は昭和28年のときにも、増水した川の水が田んぼの方に流れ出し、厚さ1メートルほどの土が、まるで昆布のように波打って流されていったと聞きます。
 この付近の住民は、雨が降るたびに不安感を抱えたまま、南川と向き合っている状態であります。南川がはんらんを起こすと、小浜市民の大半が住む市街地にも甚大な被害が及びます。大事になる前に早く手を知ってほしいというのが、住民の切なる願いです。
 南川の堤防補強については、生守付近において、平成12年ごろから平成18年ごろまで断続的に行われました。堤外地に矢板を打ち、護岸シートを敷くという工法がとられました。つまり堤防の川の流れている側から矢板を打って漏水を防ぐ方法です。
 しかし、その後、平成20年度に行われた南川の生守より少し上流の尾崎付近では、この工法はとられず、堤内地側、つまり堤防の住宅地側から漏水対策を行うという、より安上がりの工法に変更されました。同じ南川の、そう離れた場所でないにもかかわらず、場所によって堤防補強の工法が違うのはなぜか伺います。
 と申しますのは、住民はなぜ工法が変更されたのか。新しい漏水対策で、本当に安全が確保されるのかについて、全く納得ができていません。福井豪雨以降は、足羽川整備に予算がとられたため、コストの安い工法に変更になったのだろうとか、いろいろな推測がなされています。県が専門的見地等から、いかによい工法だと考えても、多くの地元住民は工法の変更について納得できていないのであります。住民への工法の変更の説明が不十分であると考えますが、所見を伺います。
 また、住民に十分な説明を行い、理解の得られた工法によって、現在とまってしまっている工事を早急に再開させ、住民の安全と安心を確保すべきと考えますが、あわせて所見を伺います。何としても、南川流域の皆さんにも、まくらを高くして眠っていただきたいと願うのであります。
 県立高校再編について伺います。
 私はこれまでも三度、高校再編について質問してまいりました。それは、これからの若狭地域、福井県、そして日本を担う人材育成に直接かかわる重大事であるからであり、地域についての明確なビジョンのもとに進めなくては、将来に禍根を残すと考えるからであります。学校づくりは人づくりであることはもちろん、福井県づくりであり産業づくりでもあります。学校教育による地区づくりをどのように考えるかであると思います。
 5月に開かれた第3回若狭地区高等教育懇談会では、若狭地域の高校再編について二つの案が示されました。3校体制を廃止して、総合産業高校をつくるほうの案では、農業・水産系の生産技術科、海洋バイオ科、食文化創造科、工業系の機械科、電気科、商業系のビジネス創造科が方向性として示されています。これでは農業、水産業、それぞれ1.5学科ずつしかありません。現在の農業系2学科、水産系3学科という体制から大きく縮小されてしまいます。
 仮に2校体制で議論するとした場合、農業関連2学科、水産関連2学科という案でなければ、これまで若狭の地で脈々と培ってこられた海洋水産教育と農業教育を、継承・発展させていくことができるかという不信感にかられてしまい、議論の対象になりません。
 先ほども述べたとおり、高校再編は地域づくりであり産業づくりであり、県づくりです。福井県や若狭地域の魅力ある農業、水産業と水産加工業や「育てる漁業」と、それらを維持・発展させるための人材育成を、どうしていくのかという視点が不可欠であります。
 教育長は、水産教育の拠点校とも言うべき県内唯一の小浜水産高校を、どのように再編・整備しようとしているのか、より明確なビジョンを示すべきと考えます。教育長もこれからの時代を見据えて、他県の状況も含めいろいろな検討をしていると思いますが、地元の水産業や農業関係者を中心に、まだまだ不安や不満が残っています。
 県はどのような地域づくりのビジョンに基づき、若狭地区の高校再編の学科編成を考えているのか所見を伺うとともに、水産関連学科、農業関連学科が現行より減ってしまうという案について、どのように考えているのか所見を伺います。
 また、教育長より示されている再編案では、座学と実習場が離れることによる水産科生徒の不利益や、海洋系のクラブ活動にも支障を来すことになることが予想されます。
 船舶職員の養成課程という全国でも数少ない専攻科はどうなってしまうのか。実習船「雲龍丸」はどうなるのか、そして福井の海洋水産教育や海洋水産業はどうなっていくのか、関係者の不安を募るばかりであります。
 水産学科の座学の教室と実習場が離れてしまう問題について、どう対応する考えか。また、専攻科の存廃についてどう考えているか、あわせて伺います。
 一方、示された案では、普通科の生徒の人数がふえることとなります。若狭地方から県内の他地域や県外の普通科高校に進学している生徒も少なからずいますが、若狭地域の高校普通科が生徒にとって、より魅力あるものになり、地域外に通わなくてもよいようになっていくことも重要だと考えます。
 普通科の定員がふえることによって、普通科自体はどのように魅力アップが図られるのか。また、普通科高校に対する地元住民の意向について、どのように把握・認識しているのか所見を伺います。
 さて、学力・体力全国上位を誇る福井県の小・中学生、高校生の学業成績も全国トップグループにあると聞きます。こうした好成績を支えているのは、生徒本人の努力はもちろんでありますが、家庭や地域社会、そして学校の先生方の献身的な働きによるところが大きいと考えます。
 先月、福井県教職員の先生方と懇談をさせていただく機会を得ました。国の教育施策に関すること、福井県の教育施策に関すること、教職員の勤務、生活に関することなど。また、各地域からの要望についても懇談させていただきました。アシスタントティーチャーやスクールソーシャルワーカーの配置などマンパワーの増員を初め、懇談させていただいた項目の一つ一つは、次代を担う子供の教育環境向上のために急いで対処しなければならないものですが、特に印象に残ったものとして、教員の多忙化があります。
 何も学校の教員だけが忙し過ぎると言うつもりはありません。将来を担う子供のために、教員に肉体的にも精神的にも少し余裕を持っていただきたい。余りの多忙さは、教員の心身の健康をむしばんでいってしまうという思いから、質問に至ったわけであります。
 さきに述べましたように、好成績を支えている福井県の学校の先生方でありますが、非常に忙しい、忙し過ぎるという声をよく聞くのであります。
 私がお聞きした例では、夕方、一たん帰宅して家族の夕食をつくり、その後、再び学校に戻って仕事をする女性教員や、早朝4時に登校して仕事をしている教員もいるとお聞きいたしました。夜の帰宅も遅く、土曜・日曜も部活動指導やテストの採点、教材研究などで、ほとんど休めないという声も聞きます。
 教育庁を通さずに知事部局から、直接、作品募集の依頼が来る。この種は教育庁以外の部局からの依頼のほうが多いとのこと。学校や教員にとって参加依頼は、無言の圧力とさえ感じているのではないでしょうか、ぜひとも改善が必要と考えます。
 教育長は、本県の教員の多忙さについて、どのように認識しておられるのか。また、対応策についてどう進め、効果は上がっているのかあわせて伺います。
 集落移動販売について伺います。
 県内のいろいろな地域を回っておりますと、町内会や集落の高齢化ということが大きな課題となっています。若い世代が集落から都市部へ流出してしまい、地域の担い手が高齢者中心になっています。日ごろの買い物にも不便を来しているという高齢者の方も多いのが現状であります。
 現在、策定中の福井県民の将来ビジョンにおいて、つながりを生かすテーマのつながりの地域づくりや、交流を広げるテーマの「希望のまち福井」創造の中で、いわゆる限界集落など高齢化が進む田舎の集落の進むべき方向性も示されております。
 また、福井県では7月、高齢化が進む中山間地への移動販売を支援するモデル事業をスタートさせました。県が指定する地域において新たに移動販売を行う事業者に対し、人件費等の面から支援し、買い物に不便を来している住民を応援しようというものであります。こうした取り組みは、新聞などの報道でも好意的に受けとめられていますが、私も移動販売については重要な取り組みだと思っております。この移動販売事業に対する地元住民の反応や事業効果について、現時点でどのようにとらえておられるのか、所見を伺います。
 ところで、このような移動販売を欲している地域は、国見岳周辺以外にも多くあると思われます。嶺南でもしかりであります。私が行き来する地域でも幾つも思い浮かんでまいります。
 聞くところによると、この移動販売の事業は2年間のモデル事業ということですが、単なるモデル事業に終わらせることなく、結果を検証しながら、ぜひ県内全域に展開していただきたい。この事業の目的及び今後の展開について、県の所見を伺います。
 また、交通不便地域における高齢者の足の確保という観点から、県は福井市で交通空白地帯となっている地区(高須地区)において、市が自治会にワゴン自動車を貸して、地域の住民ボランティアが運転して、地域の足を確保するという仕組みを導入しました。県は、市が貸し出しする車両購入に補助する仕組みであります。コミュニティバスでもなくタクシーでもなく、また、単なる相乗り活動とも異なる、住民同士の新しい助け合いの交通手段として期待されます。
 福井県民将来ビジョンにおいても、つながりのまち創出戦略の中で、郊外と中心市街地を結ぶ鉄道やバスなど、これまでの交通手段に加えてコミュニティバス、ボランティアバス、買い物バス、デマンドバスなど、地域を支える新たな交通ネットワークづくりが考えられております。それぞれの地域に応じた交通ネットワークを、適切なコストでどう形づくっていくか大きな課題であり、いろいろな試みをしていく必要があると思います。
 高須地域で始まった自治会輸送のシステムについても、結果を検証し、問題を解決しながら次の展開につなげることを期待いたしますが、事業の目的と現状、今後の展開について所見を伺います。
 以上で、私の一般質問を終わります。御清聴を感謝申し上げます。ありがとうございました。

◯議長(中川平一君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 西本議員の一般質問にお答えをいたします。
 まず、安全・安心の河川整備についてであります。
 県の「河川整備計画」の策定の現状、また、工事の実施状況、また、具体的な河川改修工事でどのようなことが課題になっているかということであります。
 現在、県管理の河川は190の河川がありますが、浸水被害の大きかったところや、治水安全度の低い区間である九頭竜川水系など6水系・36の河川について河川の拡幅、護岸の整備など、今後、20年ないし30年間での河川整備計画を策定しております。これまでに五つの河川において、計画に基づく整備が完了し、今年度はダム建設も含め25の河川において整備を進めております。
 河川改修工事については御指摘もございましたが、近年のゲリラ豪雨への対応も求められる中、上流・下流、あるいは本川と支川の流下能力のバランスをとりながら、早期に治水安全度を確保することが課題となっております。
 このため、抜本的な河川改修はもとよりでありますが、堆積土砂のしゅんせつなど、そのほか局地的なさまざまな改修など適切な維持管理により、流域周辺の安全を確保する、こういうことを行うと同時に、ハザードマップの活用など、いざというときの、万が一の場合の警戒・避難体制の支援を初めとしたソフト対策についても、あわせて行っていきたいと思います。
 なお、個別の地域で南川のお話をいただきました。昭和28年の台風13号でございましたか、そういう状況をお話いただきましたが、南川については平成10年の増水時に、生守地区の堤防の外側のほうに湧水があったために、現地調査に基づいて平成12年度から18年度に、堤防の基礎地盤からの漏水防止対策として矢板、シート及び護岸による補強工事を行ったという土木部の説明を受けておりまして、また、近接の尾崎地区については全県的にといいましょうか、こういう堤防点検結果を受けて、平成18年度に実施した詳細な調査結果に基づき、堤内ですから住宅のほうに土練を設置し、堤防の河川敷のほうに水を排水させる対策を行ったという説明がございまして、なお、これは地元のいろんな事情もございますので、よくお話を聞いて必要な対応、何が問題なのかというのをやるように言っておりますので、今後の対応をしたいと、このように考えます。
 それから、集落移動販売及び地域交通の問題であります。
 移動販売事業を単なるモデル事業に終わらせることなく、検証しながら県内全域に広げてはどうか、今後の展開方向であります。
 中山間地域のいわゆる限界集落では、日常の買い物の利便性が大きな課題となっております。県が行った調査でも、困っていることの代表として買い物が困難である集落が約7割にのぼっているわけであります。
 こういう結果も受けまして7月から、福井市内の国見岳周辺において、移動販売のモデル事業をスタートさせました。それでは近くまで来てくれるので助かるとか、あるいは家まで声をかけてくれるので、安心という声があるわけであります。
 これらの地域は、集落が極めて点在をしており、個々の世帯数も小さいわけであります。事業の採算性が低いため県が応援を行って、必要な品ぞろえ、買い物の頻度、事業の採算性などのほか、ひとり暮らしの高齢者の見守り効果ですね、こういうものの効果などについてもチェックをしていくことになります。
 今後の展開でありますが、高齢者集落の集積の度合や周辺の道路の様子、そこにある小売店も含めた既存事業者の様子なども踏まえて、支援を要する地域がほかにどの程度あるのか、また、どんなやり方がいいのか、その内容などについても市町と一緒になって検討を進めてまいりたいと、このように考えます。
 それから、この問題に関連しまして、高須という地域がございますが、この地域で自治会が住民をマイクロバス等で自主的に動かす、輸送すると、これを応援しているモデル事業であります。今後の方向づけであります。
 集落の住民が主体となって輸送を支援し、中山間地域の高齢者集落における生活・交通問題を解決することを目的としまして、今年度から導入をした事業であります。
 高須地区においては8月19日から、10人乗りのワゴン車による本格運行を開始し、現在まで1週間の間で、1回で5人ぐらいが乗っておったような計算になっております。利用者の意見としては、「気軽に外出ができることになった」「今後も続けてほしい」という肯定的な意見がほとんどであります。
 県としては、本県の特徴であります地域のつながりを生かす集落移送活動は、少子高齢化が進む中、住民の足を確保する大きな手法の一つと考えておりまして、この高須における実施状況を検証しながら市や町と連携し、他の地域にも拡大できないか検討してまいりたいと思います。
 その他については、関係部局長から答弁いたします。

◯議長(中川平一君) 総合政策部長森近君。
    〔総合政策部長森近悦治君登壇〕

◯総合政策部長(森近悦治君) 私からは1点、集落移動販売についてお答えいたします。
 集落移動販売の地域住民の反応や事業効果についてのお尋ねでございます。
 7月20日から開始しました移動販売モデル事業でございますが、これは民間事業者では経営的になかなか成り立たない、そういう高齢化が進んだ集落の買い物支援をするというものでございまして、現在、福井市国見岳周辺の地域で17集落、約200世帯を対象に、週1〜2回の頻度で移動販売車を運行しているところでございます。
 利用状況を見ますと、7月から8月にかけて、対象集落の約4割強の世帯で活用しているという結果でございます。
 住民の反応も先ほど知事からもお話がございましたけれども、「バスでの買い物は、時間がかかる上に重い荷物が大変なので、移動販売は大変助かる」とか、「ひとり暮らしで健康面に不安があったが、定期的に移動販売が来て、家まで声をかけてくれるので安心だ」といったお話。それから、特に、「離れた息子さんが2週間に1回迎えに来てくれて買い物に行っていたけれども、気が引ける。移動販売があると、気兼ねなく買えるのでありがたい」といった御意見がございます。
 本事業につきましては、こうした買い物の利便性向上ほか、利用者同士による井戸端会議を通じた集落のにぎわいづくりにもなるといった効果もございます。引き続き、事業効果を検証してまいりたいと考えております。

◯議長(中川平一君) 土木部長近藤君。
    〔土木部長近藤幸次君登壇〕

◯土木部長(近藤幸次君) 私の方からは、1点お答えさせていただきます。
 河川のしゅんせつについて、どのような計画に基づき進められているか、また、工事の進みぐあいはどうか、また、今後の計画についてはどうかとのお尋ねでございます。
 河川内の堆積土砂につきましては、平成19年度に実施した調査におきまして、流下能力の改善を図るために約80万立米のしゅんせつが必要との結果を得ております。このため、特に、川の流れを大きく阻害しております箇所や、背後が市街地などの緊急度の高い箇所について、計画的にしゅんせつを実施しているところでございます。これまで、平成20年度及び21年度におきまして、経済対策などの補正予算も投入しまして、全体で6億4,000万円、約20万立米をしゅんせつしております。
 今年度におきましても、今回の補正予算案で約1億4,000万円を計上しまして、約4万立米のしゅんせつを予定しており、当初予算と合わせて9万立米をしゅんせつする計画でございます。
 今後、大きな出水により土砂の堆積状況に変動が生じることが予想されますが、引き続き、河川内でのしゅんせつや伐木を行い、適切な維持管理に努めていきたいというふうに思っております。

◯議長(中川平一君) 教育長広部君。
    〔教育長広部正紘君登壇〕

◯教育長(広部正紘君) 若狭地区の高校再編について御答弁を申し上げます。
 若狭地区におきましても、全県どの地区も大体同じような傾向でございますが、高校に入る子供たちが、ちょうどピークであったのが平成元年でございました。これが昨年生まれた子供たちが高校へ入学するのが平成36年でございます。その折にほぼ半減してしまうと、こういった事実がありますので、今のうちに何らかの対応をしておく必要があるわけです。そうしないと、必ずいろんなゆがみが出てくると。こういったことから、若狭地区におきましても、この高校再編を初め高等学校のいろんな問題に、今現場へ入りまして、いろいろ御相談を申し上げているわけでございます。
 ただ、今御指摘がありましたように、この高校というのは一つのその地区の文化でもございますので、若狭地区にありましては、どういう対応をするにしても、そういった地域の特色を生かした、例えば地元産業界の人材のニーズであるとか、生徒の学習ニーズへの対応。
 あるいは、若狭地区ということで、いわゆる「御食国」、伝統ある食文化であるとか、それから県立大学の海洋生物資源学部、各種試験場等が近接しております。こういった地域的な環境を生かした、特色ある教育をするにはどうしたらいいか。こういった視点からも考えていく必要があると思っております。
 そういったことで、先般、現地の懇談会のほうでお示しをいたしました再編案、これは仮でございますが、学科編成につきましては、水産・海洋分野における基礎的、基本的な知識・技術の習得はもちろんでありますが、農業と水産が一緒になることで、時代のニーズに対応した幅広い専門教育を行うことかできないか、こういった分野からも対応を今いろいろ検討しております。
 並行しまして、水産教育ということで、水産教育をなくすわけではございませんので、さらに充実していくにはどうしたらいいか、専門家も入れたいろんな検討を行っております。
 なお、この学科編成でございますが、具体的な学科編成であるとかカリキュラムにつきましては、今後、奥越地区でもそうでありましたように、学校関係者やPTA代表等からなります新高校準備委員会等を設けて、検討していくことになるわけでございます。
 それから、これも仮に2校に統合編成した場合のことでございますが、水産系の学科ですね、これは今の水産高校の校舎をなくすということではございません。今の案では、今の水産高校はすばらしい立地条件にありますので、その校舎を使わせていただくと。こういったことを前提として考えております。
 他県におきましても、再編によりまして教室と実習の施設が分かれる場合には、実習日を決めて、同一日の移動をなくしたり、あるいはスクールバスを運行するなどのいろんな工夫をしている事例が見受けられます。こうしたことも参考にしながら、生徒の移動の負担軽減について十分配慮をしていく必要があると考えております。
 なお、専攻科がございますが、この専攻科は昭和46年に設置され、専攻科ですから3年プラス2年ということでございますが、遠洋漁業の船員の養成であるとか、高度な漁業技術の習得などに重要な役割を、これまで果たしてきております。しかしながら、定員は約10名ということでありますが、現在の入学者は、ここ数年ずっと1人から4人と、こういった状況になっております。それで、この1人から4人の子供を乗せてハワイ沖まで遠洋航海実習等にも行かなくちゃならない。1航海、約4,000万円ほどかかるわけですが、そういったいろんな課題もございますので、ほかの北陸3県を見ましても、富山県は平成11年度から廃止、それから石川県も平成25年度から廃止という予定になっているそうでございまして、本県といたしましても、やはりこういった全国の傾向も専攻科は、そういった意味では一つの役目を果たしているのかなと思っております。
 それから、普通科のレベルアップといいますか、魅力アップをどう図っていくのかということでございますが、御承知のように若狭高校を中心に、普通科が頑張っているわけでございます。
 それで若狭地区の高校におきましても、近年、いろんなアンケート等を見ますと、普通科を志望する生徒が増加をしてきております。地区の懇談会におきましても、若狭地区の現在の普通科の割合を見ますと、嶺北は普通科の割合が約65%ございますが、これに対して若狭地区は52%しかないということで、嶺北地区とはバランスがちょっと崩れております。
 仮に、この現在の3校体制をずっと今後も維持していくとすれば、若狭地区の普通系と職業系の定員の割合が、現在の52対48から40対60まで普通科が落ちてしまうと。こういった若狭地区の教育の、一つの大きな課題になるんじゃないかと思っております。
 この再編整備に当たりましては、この職業系だけではなくて普通科系の学科においても、例えば学力の到達度であるとか、受験科目に応じたクラス編制、あるいは国公私立別、文理別の類型分けなどを行って、生徒の進学希望に十分対応できるような、きめ細かな対応をしていく必要があるかと考えます。
 それから、教員の多忙化でございますが、これはもう以前からずっと、一つの大きな教育界の課題となっております。
 学校の現場では、授業や生徒指導、あるいは部活動など、子供に直接かかわる業務以外に、学校内外の会議であるとか報告書の作成とか、あるいは各種団体からの作品募集依頼への対応など、いろんな業務がふえまして、教員の多忙化につながっているわけでございます。
 この多忙化の解消を図るための一つの方策でございますが、昨年の6月には教育研究所において、「教材の研究支援システム」を導入いたしました。これは教員が学校や自宅のパソコンでホームページから取り出すことができるわけですが、これが授業準備であるとか、教材研究の負担軽減に大きく役立っているわけでございます。
 また、ことしの6月には、県教委が学校を対象に行う調査文書の見直しを行いまして、35%(93件)の文書について、廃止であるとか、内容の簡略化等の改善を図ることとしております。それから、ICTを活用した校務の支援システムの導入であるとか、教員の負担軽減につながる学校事務の共同実施、これについても、現在、検討を進めております。
 これからも現場の先生方の意見を聞きながら、効果的な多忙化の解消策を検討してまいりたいと考えております。

◯議長(中川平一君) 西本君。

◯1番(西本正俊君) ありがとうございました。それぞれ御答弁いただきました。
 まず、南川ですが、土木部長から御答弁をいただけるのかと思っておりましたら、知事から御答弁いただきまして、知事には現状をよく理解をしていただいたと思いますし、どうか地元の気持ちといいますか、思いをしっかり聞いていただいた上で、この事業を着実に前へ進めていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。
 それから、高校再編につきまして、専攻科でございますが、1名から4名という話でございました。これはやはり県内に限らず、日本海側有数の水産高校でありますので、やはり募集の方法にも私は問題があるといいますか、募集の方法にもよるのではないかというふうに考えておりますので、そのあたりもぜひ御検討いただきたいというふうに思います。
 学科のあり方につきましては準備委員会をつくって、これから検討していただけるということでございますので、安心をいたしましたが、ひとつ地元の御意見をしっかり聞いていただいて進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上で終わります。ありがとうございました。

◯議長(中川平一君) 石橋壮一郎君。
    〔石橋壮一郎君登壇〕

◯30番(石橋壮一郎君) 公明党の石橋でございます。
 秋本番、けさは久しぶりにすがすがしい朝でありまして、政治も経済もこうありたいと思いますが、なかなかそうはいかない。
 民主党代表選、菅さんに決着をしましたわけですけれども、党内に遺恨も残り、これから大変だなというふうに思います。国民から見れば、この3カ月、まさに政治空白以外の何ものでもない。もっと言えば、この1年間、政治空白以外の何ものでもないと言わざるを得ないわけであります。
 急激な円高・株安、そしてデフレ、政府は先日の閣議で、予算規模9,150億円の追加経済対策を決定しました。余りにも遅く、規模も内容も全く不十分であります。もともと菅政権は経済無策と言われ、円高が続く非常事態にも危機感に乏しく、厳しい国民生活の現状を差し置いて、党内の権力闘争にかまけてきたことが、日本の経済危機を加速させてきたと言わざるを得ません。さらに、機能不全のこの政権がこのまま続けば、我々、地方の疲弊は、ますます深刻になると思います。福井県の9月補正予算、32億円の追加経済対策でありますが、これはやれることは限られておりますけれども、しっかりやっていただきたいと思います。
 さて、本県の新たな経済新戦略について、これまで5回の検討会議でまとめられた骨子案をいただいております。リーマン・ショック以降、経済・社会構造の変化への対応、中国を中心とするアジア市場への進出、そして環境エネルギー分野など、新たな成長産業の創出など基本指針と、その実現をするためのプロジェクトが提示されております。今までの焼き直しのようなものも多く、実際に成果を出すのは大変だと思います。
 一つだけ注目したいのは、成長する中国、アジア市場の開拓のための商社機能の構築、その実行組織と考えられる「ふくい貿易促進機構(仮称)」の創設であります。県内中小企業が自社製品をアジアに売っていくための、いわばベースキャンプとなるものであります。例えば、県産品の統一プライベートブランドを定め、商品登録を行い、信頼性を高めた認証商品の販売拡大につなげるなど、これまでより一歩進んだ機能も果たしながら、企業の中国進出の段階に応じた支援プログラムを設定して、本格的な支援体制を確立しようというものであります。
 私は、中途半端では効果は出ないと思います。やるならば、本腰を入れてやらなければならない。そのためには人的体制、組織・運営をどうするのか。また、県としての予算規模、また、全体の投資額、そのランニングコストはどの程度なのか。かえって空洞化を招いてはなりませんけれども、心配なのは、福井県にその体力があるのかということでもあります。この「ふくい貿易促進機構(仮称)」の創設について、県の認識を伺いたいと思います。
 また、全体の新戦略を実際に実現していくためのサポート体制、高度な研究・開発のための人材の確保・育成、新たな資金的支援スキームをどうするかなど、具体的な中身が大事であります。
 今回の経済新戦略によって、これまでと比べ、具体的にどういった点に力を入れた支援の仕組みとしていくのか、所見を伺います。
 次に、子宮頸がんについて、昨日、野田議員が触れましたけれども、私の立場で角度を変えて伺ってまいりたいと思います。
 20代、30代の若い女性に多く、毎年、全国で約1万5,000人が発症し、約3,500人が亡くなるというこのがんの特徴は、ウイルスの感染が原因ということであります。12歳の女子に予防ワクチンを接種することで、70%以上がんの発生が減り、定期的な検診とあわせて、ほぼ100%近く予防可能と言われております。
 現在、世界では、約30カ国で公費助成による接種が行われており、イギリス、イタリア、ドイツなどは、全額が公費負担されているということであります。日本はワクチン後進国と言われておりますが、私ども公明党は、かねてからワクチンの有効性、安全性の速やかな評価と、早期承認を政府に迫り、ようやく昨年10月、承認になりました。
 また、本来、この種の予防ワクチンの接種というのは、全額国費でやるべきだと思います。私どもは全額国費を、引き続き強く求めてまいりました。実は、福井県におきましても、ことしの春、全県下で署名活動を展開し、4月20日、私みずから県民の方々1万3,181人分の署名簿を添えて、厚生労働省へ要望書を提出いたしました。
 先般の来年度予算概算要求では、市町村が実施する子宮頸がん予防ワクチンの助成事業に対し、接種費用の3分の1相当を国が補助するため、150億円が計上されたとのことであります。全国の自治体の中では、既に独自に全額助成に踏み切るところも出てきております。来年度からは全国的に、子宮頸がん予防ワクチンの助成が広がると思いますけれども、自治体の財政負担が伴い、その取り組みに差が出てくるのではないかと思います。
 いずれ近いうちに、国の全額負担の時がくると思いますけれども、「がん予防日本一」、これを標榜する福井県として、市町への支援で一歩先んじていくことに、大きな意義があると思います。
 さらには、ワクチンの一斉接種は、子宮頸がんへの関心を高め、成人の女性のがん検診受診率向上にもつながると思います。県の支援について、所見を伺います。
 なお、昨年、創設された子宮頸がん・乳がんの検診無料クーポン発行事業、民主党政権下で国の負担は半分に減らされ、残り半分は地方が負担せざるを得なくなりました。厚労省は来年度も、今年度と同規模の予算で実施すると予定しております。来年度も福井県においては、全市町が無料クーポン発行事業を実施できるよう、県の助成が必要と思いますけれども、所見を伺います。
 がん検診受診率50%については、ちょっと時間の関係で割愛をさせていただきます。
 次に、高齢者所在不明問題が東京足立区で、111歳とされた男性の白骨遺体が見つかった事件をきっかけに、大きな社会問題になりました。かねてから、独居老人の孤独死などが問題になってまいりましたけれども、家庭関係や地域のつながりの希薄化など、現代日本における無縁社会の広がりなどが、こうした問題の背景にあると思われます。
 昨日、田村議員からもありましたけれども、この問題を契機に、地域における福祉の担い手である民生児童委員の重要性が高まっています。
 民生委員の職務は、住民の生活状態や福祉ニーズを日常的に把握し、相談に応じ福祉サービスなどの情報提供や、関係機関との連絡調整を行うこと。そして民生委員みずから、生活支援活動を行うこともあります。近年、その担い手を確保することがだんだん難しくなっている、この民生児童委員の業務の負担軽減、待遇の改善、定員の増加などの見直しについて、見解を伺います。
 西川知事は、「新しいふるさと・つながりの共同社会」を提唱しており、民生児童委員は、そのキーパーソンと言えると思います。
 個人情報保護の関係で、行政側から活用に必要な情報が適切に提供できていないなどの問題もあり、民生委員を支援する仕組みづくりが必要であります。行政の連携や支援体制の強化について、見解を伺います。
 教育問題について、非常勤講師の現状と課題について伺います。
 小・中学校において、福井県は独自の学級編制基準を設け、少人数学級の拡大を図ってまいりました。そのため非常勤講師の配置をふやし、ボランティアの導入も図ってまいりました。しかし、教育現場では教職員は依然多忙をきわめ、非常勤講師にも、より多くの業務を頼らざるを得ないという現状であります。
 また、正規の教員が足りないため、学級担任の教員を1年契約の非正規教員が担わなければならないところもあります。
 福井県では、こうした1年契約の非正規教員を常勤講師と言うことであります。常勤講師は学級を担当し、正規の教員と変わらない業務を行い、部活動を担当する場合もあります。しかしながら、給与面、待遇面で、正規教員と比べて格差があります。そして、その多くは毎日の業務や準備に追われつつ、難関の教員試験を目指しております。やはり常勤講師が学級担任をするというのは、酷な話ではないかと思います。
 本県には非常勤講師と常勤講師は、それぞれ何人ぐらいいるのか。また、これらの人の中で、教員採用試験を受ける人は毎年どのくらいいて、どの程度合格しているのか伺います。
 採用試験の倍率が高い福井県では、5年、6年と挑戦しながら非常勤講師を続けている人もおります。合格を夢見ながらも将来の生活の不安を抱え、学校では元気に子供たちと接していかなければならない。過酷な教育現場で自信を持って、子供たちにしっかり向き合っていけるためには、生活の基盤がしっかりしていなくてはなりません。
 ある議員さんが言ってました。何年も採用試験を受けながら非常勤講師を続けることは、見るに見かねることもある。場合によっては、教員採用試験に見切りをつけて、ほかの産業に人材を移す仕組みを考えることも大事であると。非常勤、常勤講師も含めて、その年齢、あるいは勤務年数と採用試験合格者数との関係をどう分析して、また、福井の教育の質を高めていくためにも、県として、正担任等の採用枠を独自に確保するなどの検討も含めて、講師の待遇改善や教員採用、配置のあり方の改善が必要ではないかと思いますけれども、所見を伺いたいと思います。教育長には、簡潔な答弁をお願いしたいと思います。
 小学校の外国語活動についてであります。
 学習指導要領の改訂によって、来年度から小学校5年、6年生で、週1コマの「外国語活動」が始まります。外国語活動とは、主に英語を通じて言語や文化について子供たちが体験的に理解を深め、音声、声を中心に外国語になれ親しみながら、コミュニケーション能力の素地を養うことが目的であります。
 本県は、平成20年度から段階的にふやしてまいりましたが、いよいよ来年度から必修化されるわけであります。授業は学級担任の教師、または外国語を担当する教師が行うことになりますけれども、ネイティブ・スピーカー、いわゆる外国人英語指導助手の積極的な活用が大切になってまいります。これによって、ネイティブの自然な英語に触れ、外国人とかかわり、コミュニケーション能力を養い、国際的な感覚を身につけることを目指します。
 そこで、外国語指導助手の適正な確保と配置、また、人件費など財政的な課題が生じてまいります。例えば、英語指導助手の生活保障のための報酬の適正化によって、必要な人材を確保していかなければなりません。
 現在、福井県では、外国人英語指導助手は何人いるのか。また、新年度からはALTの人数や、その配置はどうなるのか伺います。
 人材の確保の費用など、どのような体制で「外国語活動」を実施していくのか。また、今後の課題や取り組みについて、所見を伺います。
 最後に一言申し上げます。
 鹿児島県の阿久根市では、市長が半年以上も議会を招集せず、専決処分を繰り返すなど市政が混乱をしています。二元代表制を否定する阿久根市長の行為は論外としても、地方主権が叫ばれる中で地方議会のあり方、地方議員の役割も、改めて問われているのではないかと思います。
 最近、しばしば有権者から、議員定数の削減が声高に求められています。市民・県民から見て、本来、地方自治を担う地方議員がその役割をしっかり果たしているのか、こういう疑念のあらわれにほかならないというふうに思います。ぼんやりしていると、二元代表制の崩壊につながる。
 首長は、職員をまとめて、法令に従って日々の行政事務に当たる地方行政の責任者という側面も強いわけであります。一方、地方議員は、自治体の行政を不断にチェックしつつ、住民に最も近い立場で議会において審議を重ね、住民の意見を集約して政策を見直していくという、まさに地方自治、地方政治そのものの役割を担っております。議員同士が活発に議論し合い、創造的な合意形成を目指す、それを県民・市民に見える形を工夫し、わかりやすい議会にしていくことも重要であると思います。
 これから議会改革の議論が始まりますけれども、条例のための条例の論議ではなく、実質的な議会改革を、ぜひ議員諸兄と進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上であります。

◯議長(中川平一君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 石橋議員の一般質問にお答えいたします。
 まず、景気・雇用対策と経済新戦略についてであります。
 「ふくい貿易促進機構」の確立に向けて、どのような組織・運営体制をつくるのか。また、コストなど運営経費は、どう思っているのかというお尋ねでございます。
 今回の経済新戦略の主要プロジェクトとして検討しております「ふくい貿易促進機構(仮称)」、中小企業が中心であります福井県の産業が一体となって、これから成長するアジア市場での販売・営業力を発揮するため、福井製品の統一ブランドづくりや、企業の駐在が常駐するような戦略拠点の整備など、全国でも行われていないような、官民が連携した仕組みを形成してはどうかという提起であります。
 このプロジェクトの具体化はこれから進めなければいけませんが、例えば、組織・運営体制については、既存組織を活用するか、新しい組織をつくるのか。また、場所については、アジアの販売・営業戦略上、最も適しているエリアはどこか。それから、運営経費については、拠点運営費や事業活動費など必要となる機能と、それにかかる経費をどのように見積もり、分担していくのかといった課題を、整理していく必要がございます。
 今後、県内企業の意見などを聞きながら、経済新戦略検討会議の中で十分議論して、形をつくってまいりたいというふうに考えます。
 それから、今回の経済新戦略で、これまでの支援と比べ、具体的にどういった点に力点を変えていくのか、あるいは入れていくのかということであります。
 今回の経済新戦略の第1の柱は、環境・エネルギー分野など、新たな市場をつくり、高い技術力や教育力、また、豊かな地域資源や生活水準など、本県のすぐれた点を生かす、新たな産業をつくり出していくことにあると思います。
 この新しい産業の創出において最も重要となる点は、まずは技術革新をリードする高度な研究人材の確保を、できるだけ行わなければならないと思いますし、成長分野への進出に意欲的な企業の育成と、その応援であります。
 このため、サポート機能の充実策として、優秀な人材確保が困難な新規創業企業等が、高度研究・開発人材を確保できるよう、既に先行実施を今しておりますが、ポストドクターを県が一定期間雇用しながら企業に派遣し、定着させる制度や、また、県内企業で活躍しようとしている大学院生などへの就学奨励金の貸与制度、また、こうした企業の創造資金を応援する新たな資金支援システムを、この経済新政略会議で議論してまいりたいと、こういうふうに考えます。
 次に、大きく健康・福祉行政であります。
 民生児童委員に対する行政との連携や、支援の強化について、地域とのつながりの中で今後どのように進めていくのかとの御質問であります。
 高齢化の進展や家族形態が、年々変わってきております。地域のつながりが希薄化することが懸念されておりまして、安全・安心な地域社会をつくるためには、地域コミュニティにおける「新たなつながり」づくりが重要であります。
 この「新たなつながり」においては、住民の最も身近な支援者として活躍され、地域の実情をよく知っている民生委員の皆さんが、中核的な存在としてさまざまな人たちと協力しながら、活躍をされることが重要であり、期待も大きいわけであります。
 そこで、民生委員が、地域における新しい課題に適切に対応できるよう、例えば、認知症高齢者等の権利擁護、あるいは児童虐待の防止、自殺防止などにつながる心のケア等に関する研修の実施、制度を含む福祉サービス情報の迅速な提供などを行ってまいりたいと考えております。
 さらに、民生委員の活動に必要な情報を行政と共有するための方法、新たなつながりの仕組みづくりへの支援策について、市や町と、また、社会福祉協議会とも協力しながら、具体的な検討を進めてまいりたい、このように考えます。
 その他につきましては、関係部局長から答弁いたします。

◯議長(中川平一君) 健康福祉部長小竹君。
    〔健康福祉部長小竹正雄君登壇〕

◯健康福祉部長(小竹正雄君) 健康・福祉行政につきまして、3点お答えをいたします。
 まず、市町の子宮頸がん予防ワクチン接種助成に対する県の支援についてのお尋ねでございます。
 子宮頸がん予防ワクチンは、現在、予防接種法の対象ではなく、任意接種となっておりまして、接種費用の補助は市町の判断で、独自の事業として実施されておりまして、県内では今年度から坂井市が接種費用の2分の1相当額の助成を始めております。
 国が、来年度予算の概算要求に計上いたしました新規事業は、ワクチン接種費用を補助する市町に対して、国が直接助成を行うものであり、その目的は、ワクチン接種に関連した情報を収集・分析いたしまして、ワクチン接種とがん検診とを組み合わせ、一貫性のある子宮頸がん予防対策の検討を行うというものでございます。
 今後、国におきましては、この事業で得られました知見を踏まえ、予防接種法の抜本的な見直しを行うこととなっておりまして、県としましては補助事業や、予防接種法見直しの国における検討状況を見きわめて、対応をしていきたいと考えております。
 次に、来年度も、全市町が無料クーポン発行事業を実施できるよう県の助成が必要と思うが、どうかとのお尋ねでございます。
 国は、平成21年度に一定の年齢に達しました女性に、子宮がん、乳がん検診の無料クーポンや検診手帳を配布し、その検診費用等の全額を、実施主体の市町に直接助成する事業を実施するとともに、がん検診に関する市町への地方交付税を増額したところでございます。
 平成22年度は、この補助事業の国の補助率が2分の1に引き下げられているものの、県内では、すべての市町におきまして、21年度と同様に事業が実施をされております。
 国の平成23年度予算の概算要求におきましては、今年度と同様の事業を予算計上しておりますので、県としては、今後もこうした国の予算を活用しまして、すべての市町が継続して無料クーポンの発行事業を実施するよう、適切に指導しますとともに、広報やイベントなどを通じて、県民にがん検診の受診を促していきたいと考えております。
 最後に、民生児童委員の業務の負担軽減、待遇の改善、定員の増加などの見直しが必要になってきていると思われるが、見解を伺うとのお尋ねでございます。
 民生委員の業務につきましては、平成19年度から21年度までで、ひとり暮らしの高齢者世帯は3,125世帯、約13%増加をしておりまして、また、生活保護世帯は649世帯増加するなど、支援を必要とする世帯がふえており、負担が大きくなっていると考えております。
 民生委員の定数でございますが、平成10年度の1,751人から19年度は1,800人と49名ふやしてきたところでございまして、今後とも市や町の意見を聞き、実情を考慮しながら、必要とされる定数を定めていきたいと考えております。
 また、地域では、民生委員さんのほかに、福祉委員やボランティア、自治会の方など、さまざまな方が福祉活動に携わっておられることから、こうした方々に、民生委員が行っている見守りや生活支援活動の一部を担っていただくことによりまして、負担軽減を図っていきたいと、このように考えております。

◯議長(中川平一君) 教育長広部君。
    〔教育長広部正紘君登壇〕

◯教育長(広部正紘君) 小・中学校の常勤講師と非常勤講師の数と、それから教員の採用試験の合格者数についてのお尋ねでございます。
 平成22年5月1日現在でございますが、県内小・中学校の臨時的任用、これはいわゆる法律に規定があるわけでございますが、いわゆる常勤講師と言っております。この臨時的任用の常勤講師は約290名、それから、いわゆる非常勤の非常勤講師は約200名でございます。
 それから、平成21年実施の教員採用試験におきましては、非常勤講師と常勤講師を合わせて約470名のうち約260名が受験をいたしまして、この中で37名が合格をしております。
 なお、これに県立学校を含めますと、非常勤講師と常勤講師を合わせて約840名おられます。このうち480名ほどが受験をしまして、95名が合格をしております。この合格者数でございますが、合格者全体に占めます割合は、約7割ということでございます。
 それから、この非常勤講師と常勤講師の年齢、あるいは勤務年数と、採用試験合格者数との関係についてお尋ねでございます。
 平成22年度採用者のうちで、小・中学校の非常勤講師と常勤講師経験者の平均年齢は25.8歳でありまして、約4年程度の講師経験がございます。
 この講師経験を通して、学校現場で実践的な力量を高めることは、採用試験においても非常にプラスになっているのではないかと考えております。
 それから、この講師の待遇改善であるとか、教員採用、配置のあり方の改善が必要ではないかとの御指摘でございます。
 この教育の質を高めていくためには、これは言うまでもございませんが、優秀な教員を確保するということは、非常に大切なことでございます。
 このため、近年、100名前後であった教員の採用枠を昨年は140名、ことしは150名とふやしております。なお、採用に当たりましては、講師経験者には1次試験を免除する制度を導入いたしまして、講師経験者の受験に配慮をいたしております。
 また、講師の待遇につきましては、これまでも報酬などの勤務条件の改善等に努めております。
 今後とも、教育現場の実情を十分把握しながら、正規教員、講師を問わず、働きやすい環境を整備しながら、教育力の一層の向上に努めてまいりたいと思います。
 なお、教員の確保という点におきましては、中央教育審議会の議論を踏まえまして、国が35人学級などの少人数学級を実現するための定数改善を、現在計画をしておりまして、その動向を見守っているところでございます。
 最後に、英語指導助手の人数や、その配置についてのお尋ねでございます。
 本県におきましては、現在、ALTを82人任用いたしまして、高校に34人、中学校に47人、それから県教育委員会に1人配置しておりまして、来年度も同様の人数と配置を計画しております。
 来年度の小学校新学習指導要領の全面実施に伴いまして、小学校においても外国語活動が導入されますことから、ほとんどの市町では、独自にALT等を任用するなどの準備を進めております。
 また、県におきましては、要請に応じて県で配置しておりますALTを小学校に派遣したり、こうした活動を支援することとしております。
 小学校における外国語活動は、学級担任等が原則として行うこととされておりますことから、指導に当たります担任等の英語指導力の向上が、今後の課題でございまして、今後、教員に対する研修の充実を図りますとともに、ネイティブ・スピーカー、いわゆる英語を母国語とする外国人でございますが、こういったネイティブ・スピーカーの活用であるとか、外国語に堪能な地域の人々の協力などを、求めていく必要があると考えております。

◯議長(中川平一君) 石橋君。

◯30番(石橋壮一郎君) ちょっと2点ほど。
 まず、子宮頸がんでありますけれども、これは部長、厚生労働省の側に立った発言というのは、どうかと思います。大体、厚生労働省の長妻大臣も、これはずるいと思うんですよね。市町村負担しますかと。そしたら負担します、国も持ちますよという。こういうことでは、やはりいけないと思いまして、市町村が判断をする、非常にかわいそうだというふうに思います。県としての支援、何らかの形でお願いしたいというふうに思います。
 また、もう一つはALTですけれども、これは本当にネイティブ・スピーカーというのが、音ということで大事だというふうに思いますので、これはぜひ充実した、そういう外国語活動ができるように増員方、また見直しを考えていただきたいというふうに思います。

◯議長(中川平一君) 鈴木宏治君。
    〔鈴木宏治君登壇〕

◯19番(鈴木宏治君) 民主党・一志会の鈴木宏治です。
 県庁舎の前に立って空を見上げます。この建物から飛び下り自殺をする気持ちというのはどんなんだろう。どこまで追い詰められたら、あそこから身を投げられるんだろう。毎日そんなことを考えながら、この質問を書きました。
 事件が起きましたのは7月5日の朝、参議院選挙の真っただ中で、大きなニュースにはなりませんでしたけれども、仕事の悩みを記した遺書もあり、このまま放置するというわけにはいきません。
 思い出されるのは今から9年前、福井市役所の職員が二人、相次いで自殺をするという衝撃的な事件がありました。市の農林水産部長と農業委員会の次長という幹部職員で、その後の調査で、中央卸売市場のPR館建設をめぐって、議員が入札に圧力をかけていたということがわかり、その板挟みの悩みから自殺に至ったとのことでした。
 福井市役所はこれを機に、職員にとっても働きやすい職場環境を目指して、市政改革がなされてきたと認識しています。私たちも今回の事件を機に、県庁のあり方をどのように改善すべきか、ともに考えたいと思います。
 そこで、この職員の名誉のために断言いたしますが、うつ病など精神的な病にかかっていた兆候は見当たりませんでした。ただし、彼は本当にまじめに仕事に取り組む職員で、港湾空港課に所属し、敦賀国際ターミナル会社の設立、敦賀港の重点港湾指定、最近では、スカイ・レジャー・ジャパンという大イベントの開催と激務をこなして、心身ともにかなり疲れていたようです。その過程で、何らかの直接のきっかけがあり、みずから身を投げるという行為に至ったものと思われます。
 県庁という3,000人以上いる組織ですから、事件、事故、さまざまなことが起こり得ます。これまでも県職員の自殺は、何度も起きていると聞きます。ただし、心理カウンセラーによれば、自殺の現場に職場を選ぶということは、よほど職場に対して残したいメッセージがあるんだということでした。
 そこで、まず、ここ数年で、何件の自殺案件があって、それぞれどういった理由とされているのか。特に、仕事上の理由のものがどれぐらいあったのか、御説明を願います。
 今回の職員は主任という肩書で、港湾空港課にかわってきてから2年半という期間です。ただし、13人いる職場で、彼より在任期間の長い職員はいなかったと聞きます。ベテランとは言えない立場ながら、最古参として責任を負っていたというふうにも考えられます。職員異動の短過ぎるサイクルが、彼に必要以上の負担をかけたおそれもあります。多くの民間企業と比べると、2年や3年で全職員がかわっていくという人事異動の仕組みは、短過ぎるのではないでしょうか。
 議会でも時折指摘されてきたことですが、現行の人事制度を見直して、それなりに仕事に習熟するのを待つような制度に変えられないのか。今後、同じように過大な負担を持つ職員を出さないために、一考を願いたいと思いますが、所見を伺います。
 こういったケースでは、御家族の苦しみはいやしようもありませんが、せめてもの補償として公務災害の認定制度があります。御家族や代理人の弁護士からの申請によって、地方公務員災害補償基金、その県支部に申し出る制度で、認められれば遺族に補償金が支払われます。
 ただし、これまでの事例では、自殺が公務災害に認定されることは、極めて難しいと聞いております。先ほど申し上げた福井市役所の職員が2名、自殺に至ったケース。明らかに仕事上のプレッシャーが原因とされるケースでも、再審査請求を経てようやく1名のみ、公務災害が認められたという狭き門となっています。今回のようなケースでの公務災害の認定の見通しをお伺いするとともに、制度の改善に向けて提言していくことはできないのか、見解をお聞きします。
 この職員が携わっていたスカイ・レジャー・ジャパン、これは福井空港を利用して航空ショーや熱気球の体験フライトを行うと、そういうイベントです。昨年まではスカイフェスという小さなイベントだったものが、ことしは各県持ち回りの大規模イベントとして、スカイ・レジャー・ジャパンと名前も変えて行っています。そしてイベント規模も予算規模も大きくなったために、昨年までは広告代理店と随意契約で行っていたものを、指名競争入札で行うようになったようです。
 ことし6月30日に入札があって、昨年までとは異なる業者が落札し、7月1日、2日あたりに、その落札結果に対して他の業者から、再三にわたり抗議があったと聞いています。この職員が休日出勤をして、悩んでいたのが7月4日、身を投げたのが5日の朝ということですので、本当に全く断言はできませんけれども、何らかの影響を与えた可能性もあります。どういった立場の人から、どんな内容の抗議があったのか、何回程度あったのか、そういった事実を明らかにしていただきたいと思います。
 また、その抗議内容などを職員に、だれが、どういう形で伝えたのか、どういう反応をしていたのか、あわせてお聞きをいたします。
 さらに、このスカイ・レジャー・ジャパンの入札にかかわるある種の圧力が、自殺の原因の一つになった可能性もあると考えられるのか。それとも、無関係だと認識しているのか。職員のトップに位置する、西川知事の所見をお伺いします。
 さて、次に話を変えまして、福井駅の周辺整備と総合交通体系について、あわせて質問します。
 駅西の再開発については、ようやく県議会の判断を問われる時が来ました。私たちは、今、NHKの4階部分を何に使うか、3案を中心に選ぶよう迫られています。さまざまな場で申し上げてきましたが、再開発ビルは、これまで何十、何百という自治体が手がけてきて、その多くが失敗に終わっています。
 岡山県の津山市の事例は大変象徴的でありまして、地権者と行政が一体になってビルを建てて、一時は成功例と、もてはやされていましたが、結局、大型テナントが抜けたことで破綻、市長のリコールまでいったという事例であります。市長がリコールされて終わりというのであれば、それはいいんですが、その後も駅前に空きビルが残ってしまうのでは、どうしようもありませんし、そこに税金をつぎ込まなければなりません。もし今の県都の現状で、再開発ビルで失敗をしてしまうと、本当に福井県全体が死んでしまう、そういう危機感を持っています。
 それにしても、NHKの4階部分とは、やはり使い勝手が悪過ぎます。なぜ最も使いにくいフロアを、10億円もかけて購入しなければならないんだろうという思いが、頭から離れません。委員会の協議会でも議論されていたように、NHKの4階部分ではなく、例えば1階部分であるとか、あるいは地権者棟のほうに変えてもらうとか、もしくは、床取得はするけれども、運用は福井市に任せるといったような枠組みの議論、これはもう全く不可能なのか。もう一度、市と協議をするようにお勧めをしたいのですが、その点について見解をお伺いします。
 その上で、中身の議論であります。どういう施設を入れるのかの前に、ターゲットをどこに設けるかということを決めなければなりません。つまり、どういったお客に来てほしいのかということであります。観光客に来てもらいたいのなら「恐竜博物館のサテライト」であるとか「食の博物館」という案もありましたし、子供たちに来てもらいたいというのであれば、「キッザニア」という案が適切かというふうにも思います。コンセプトというか、そのターゲットを明確にしないと、だれでもいいからとにかく来てほしいというような戦略性のない施設では、結局、だれも来てくれないということになりかねません。知事には、この県が取得するフロアにだれを呼びたいのか、集客のそのターゲットについて、お聞きをしたいと思います。
 また、県議会の意見も聞きたいということですので、あえて私の意見を申し上げます。
 私は、ターゲットは観光客だと思っています。スイスのツェルマットという観光地の、比較的著名な事例を紹介したいと思います。
 ツェルマットの観光ガイドは、お客に対して異なる季節の話を積極的に伝えるように訓練されています。冬山に来たお客には、春の花畑の美しさを強調して、リピート心をくすぐるというやり方です。それを観光戦略として統一的にやっています。福井でもそのようにすべきでありまして、たまたま旅行やビジネスで福井駅を訪れたお客の、それこそ電車待ちの時間にぶらっと時間つぶしをする場所として、「恐竜博物館のサテライト」を用意してはいかがでしょうか。そこを訪れたお客にガイドは、「本場はもっとすごいんだ」ということを吹き込んでいきます。そうすれば、次には勝山の恐竜博物館を目がけて、また観光に来ていただけるという流れであります。このツェルマット方式を参考にしました、私の提案に対する見解をお聞きいたします。
 さらに、民主政治の適正手続について苦言を申し上げます。
 この再開発は、当然、県議会でも注目をされていまして、総務教育常任委員会でも6月議会で特に委員長から、今まで議会に報告もせずに勝手に進めてきたんではないかと。今後は委員会にきちんと説明をして、そして一緒に考えていこうという指示がありました。にもかかわらず、3案の提示は8月の下旬、9月議会の始まる直前になってでありまして、委員会協議会でもこの件について、批判が噴出をしたところです。もっと早い段階で、例えば80案が出そろったときから議会に提示をして、協力して選考を進めるべきだったのではないかと、今さらながら考えます。改めて、議会で承認を求める手続のあり方についても、見解を求めたいと思います。
 また、少し話を変えまして、えちぜん鉄道の高架化について話をしていきたいと思います。
 この事業は、えちぜん鉄道の勝山永平寺線を高架化して、福井駅につなぐものでありまして、現在は、地上部分を走っているために東西交通の妨げになっており、その円滑化のためにも早い実現が望まれています。
 知事は新幹線の高架化と一体で工事したいという答弁を繰り返していますので、新幹線の認可のおくれで、えちぜん鉄道の高架もともにおくれています。この際、北陸新幹線に対する私と知事の認識の若干の違いは横に置いておくとして、新幹線がおくれてしまっているという現実の中で、しかも、民主党の代表が新幹線に積極的でなさそうな菅直人さんに決まり、ますます新幹線が遠のきそうな雰囲気も認識しつつ、ここで再度取り上げます。新幹線がこのまま認可されない状態が続いたとしても、知事は、あえて一体工事の線を貫くのか。場合によっては、先行工事もあり得るのか、福井市議会においても議論が噴出しているようですが、所見をお伺いいたします。
 その際、高架化以外のほかの案というのは検討できないのでしょうか。平成19年につくられた現行案では、技術的にもたないというような意見も出ておりますし、高架化にかかる95億円の支出は、市民・県民からは、費用対効果を考えれば、もったいないという声も聞くようになりました。
 私自身、議会に通勤するのに、日の出の踏み切りを横断して来てますので、駅東に住む皆さんの早く何とかしてくれという声は、痛いほどよくわかります。現行案にかわる別案というものも検討していく可能性があるのかどうか、所見を求めたいと思います。
 以上、知事にとってはおもしろくない質問も多かったと思われますが、西川体制がやや惰性に流れているのではないかという声も出るようになってきた中、あえて厳しい質問をいたしました。
 これにて降壇をしたいと思います。ありがとうございました。

◯議長(中川平一君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 鈴木宏治議員の代表質問にお答えをします。
 まず、職員の自殺の問題であります。
 イベントの関係で、このことがいろいろ自殺の原因になったんじゃないかというような御質問でございますが、日ごろ仕事に熱心に取り組んできた職員が、自殺で亡くなったということは、まことに残念に思っております。
 この自殺に至る原因といいましょうか、これについてはさまざま事情や背景があるんだと思いますが、いずれにしても、どれが、どういう関係にあるかという判断とか推測はできない状況にあると思います。
 いずれにしても、みんなで議論をし、明るい職場づくりが重要であるということを、改めて管理者会議、あるいは部局長の会議などで指示したところでございまして、職員の健康管理、あるいは職場管理の改善などに努めてまいりたいと、このように思います。
 それから、福井駅の周辺整備及び総合交通体系であります。
 西口再開発について、県が整備予定のNHK4階の中身について、知事はこの4階にだれを呼びたいのか、集客のターゲットは何かということであります。
 西口再開発における建設の整備については、先般の6月議会で、NHKの上層4階という条件のもとで、文化活動やサイエンス施設などの例を挙げ、床取得を前提に議会の御意見や御提案をいただきながら、まとめていくということにしております。
 集客の考え方については、県民に親しまれ、楽しめる施設とする必要があり、平日は子供や高校生、あるいは年配の方。休日は、若者や親子連れなどが来ていただき、恒常的に利用していただける施設とすることが大事かと思います。
 さらに、福井駅に隣接する西口という立地条件を生かし、県民だけではなく県外客にも福井がどんな県なのか、何を目指して、何をアピールしている県なのかというようなことを、福井のよさを知ってもらえる施設とすることが必要であると考えます。
 いずれにしても、県施設だけではにぎわいをつくることは難しく、今回の再開発ビル全体、さらには民間を中心とする駅前地区全体で、にぎわいづくりをつくり出していく必要があると、このように考えます。
 次に、福井駅の周辺整備及び総合交通体系の中で、えちぜん鉄道の高架化であります。
 新幹線との関係があるわけですが、先行工事もあり得るのかということであります。
 えちぜん鉄道の連続立体交差事業は、踏切除却による東西交通の円滑化や、駅周辺の市街地の一体的整備など、福井市のまちづくりにとって大変重要な事業であります。
 勝山永平寺線の高架につきましては、えちぜん鉄道と新幹線の構造物を別々につくるのではなくて、将来の手戻りを最小限にする観点から、一体的に整備することが合理的と考えております。
 いずれにいたしましても、この新幹線が地方として困らないように、早く方針を出していただかねばと、このように考えるものであります。
 その他については、関係部局長から御答弁します。

◯議長(中川平一君) 総務部長瀬脇君。
    〔総務部長瀬脇一君登壇〕

◯総務部長(瀬脇 一君) 職員の方の自殺に関する御質問でございます。3点お答えをさせていただきます。
 まず、ここ数年で何件、そういった事件があったのかと。特に、仕事上の理由のものが、どういったことがあるのかといったお尋ねについてでございます。
 ここ数年というお尋ねでございますので、平成12年以降ことしまでの10年間という形でお答えをさせていただければと思いますが、10年間の間に、知事部局におきまして、みずからお命を絶たれたと考えられる方、職員の方は6名でございます。
 そして、その原因なんでございますが、これにつきましては、その都度、さまざまな形で調査等を行っているわけでございますけれども、やはりそういう命を絶たれるということにまで至ったということでございますので、なかなか簡単に、お答えが整理ができるというようなものではないかと思います。
 やはり健康上の理由でありますとか私生活上の理由、それから、もちろん仕事上の理由と、こういうのもいろいろあるわけでございます。そういった複数の原因が関連しているものが、どうも多いようでございます。でございますので、どの理由が何件という形で明確に整理、判別をするということは、なかなか困難であろうかと考えてございます。
 次に、職員が頻繁に変わる人事制度というものを、やはり見直すべきではないのかといったお尋ねでございます。
 この点についてでございますが、これまで人事異動に関しましては、これまでも各所属の業務の継続性ということを重視しているところでございます。また一方で、職員の能力の幅を広げていくという面、あるいは職員の組織の新陳代謝といいましょうか、そういう組織の活性化というのを図っていくという観点から、配置がえを行っているわけでございます。あるいは、また職員の意欲、あるいは能力を引き出していくというための適材適所の配置でありますとか、あるいは当該職員の健康状態、そういったものも考慮して異動等を考えているわけでございます。
 やはり、この人事異動のサイクルという点につきましては、人材をどう育成していくかという点にも、大きくかかわってくる問題でございます。これまでは、やはりさまざまな分野の業務を幅広く経験していただくという、いわゆるゼネラリストと申しましょうか、そういった職員を養成していくという観点が中心であったかと考えているわけでございますが、やはりこういう形で、今日、行政に対するニーズというのが、複雑多様化してまいってまいりますと、特に、一般行政部門におきましてはゼネラリストの方だけではなくて、やはりある分野に通じたスペシャリストの方の養成でありますとか、あるいは御質問の中で御指摘もありましたが、業務に対する習熟度を高めていくとか、専門性を高めていくとか、そういう観点、これも必要だと考えてございます。
 そういう観点から、人事異動のサイクルの見直しといった点につきましても、現在、人材育成の基本的な方向性、方針というのを検討・議論をしているところでございまして、そういった中で、取り上げてまいりたいと考えてございます。
 それから、公務災害の認定のお尋ねでございます。
 御質問の中にもございましたが、こういった自殺の案件、これが公務災害として認定、認められるに当たりましては、幾つかの要件が、これはあるわけでございます。
 示されている基準によりますと、例えば、お亡くなりになる前に、特別な状況下における職務により、通常と比較して、過重な職務を行うということを余儀なくされていたことでありますとか、あるいは、お亡くなりになる前に職務による強度の肉体的疲労、精神的ストレス等により、精神疾患を発症していたということが、医学的に明らかに認められることと、そういった基準が示されております。
 こうしたことがございますので、引き続き関係された方からのさまざまな聞き取りでありますとか、精神科医の御意見なども伺いながら検証を行いたいと考えてございまして、その上で、地方公務員災害補償基金の本部との協議に臨んでいくということになろうかと考えております。
 なお、今回の事案につきましては、御遺族の方が行われます、この公務災害認定の申請・請求の手続、これが円滑に進められますように、私どもとしましても必要なサポート、資料の作成、調整等についても、十分、御協力・御支援をしてまいりたいと考えてございます。

◯議長(中川平一君) 総合政策部長森近君。
    〔総合政策部長森近悦治君登壇〕

◯総合政策部長(森近悦治君) 私からは、4点お答えいたします。
 まず初めに、西口の再開発事業に関してでございますけれども、NHKの4階ではなく1階にするとか、地権者棟にするとか、また、床取得はするが市に任せる。そういうようなことで、市ともう1回協議できないのかというお話でございます。
 NHKにつきましては、再開発事業を成立するための有力な保留床取得者として、市が誘致を進めておりまして、1階から3階までの連続したフロアの確保が、事業の性格上必要であるとしているため、県の施設を1階に配置することはできないと考えております。
 次に、県の施設を地権者棟に配置するという考え方でございますが、これは管理運営を分けることで、新たな保留床取得者が誘致しやすい。また、その後のビルの運営やリニューアル時期などがいろいろ違っていることから、そうしたことで分棟型としたということでございまして、この再開発ビルの大幅な見直しが、今後、それをするとすれば必要になるということで、なかなか難しいということでございます。
 また、県は床取得だけを行い、運用は市に任せるといった案については、6月議会においても、床取得を前提に県施設を検討するということで進めておりまして、地元は県が事業に参画し、県の施設を整備することで、事業の信頼性、安定性が高まるということで期待をしているという状況でございます。
 いずれにしましても、長い時間を要した再開発がようやくまとまりつつある中、こうした協議には相当の時間がかかると、御提案の協議ですね。これ以上、先延ばしされると市の地元調整が困難となり、再開発事業そのものが、とんざしてしまうといった可能性も出てくるというとこでございまして、我々といたしましては、御提案のあったいずれの案についても事業全体の枠組みを変更することになり、実現は非常に難しいというふうに考えております。
 それから、ターゲットは観光客ではないかと。「恐竜博物館のサテライト」を提案したいがという御提案でございます。
 御提案の「恐竜博物館のサテライト」につきましては、6月議会以降、検討を進めた際にも、施設の候補の一つとして検討させていただきました。この施設は、福井駅利用の県外客の立ち寄りという点で、先生おっしゃるように一定程度の集客を期待できるというふうに考えております。ただ、恐竜に関心のある県外客の多くは、恐竜博物館本体を利用すると想定されること。恐竜のPR施設を分散させるのでなく、本館施設を充実させ、魅力アップを図ることが効果的であるといった観点から、見送りをしたというところでございます。
 現在、県から3案をお示しし、御議論いただいているところでございます。今後、県議会と議論を深めていく中で、御提案についても、十分検討してまいりたいというふうに考えております。
 次に、もっと早い段階で議会に提示し、協力して選考を進めるべきではなかったかと、議会の承認を求める手続のあり方についてのお尋ねでございます。
 県施設の検討につきましては、NHKの上層4階という場所や、2,000平米という規模的な条件、また、施設の公共公益性や既存施設とのすみ分け、費用等を考慮する必要があったということでございます。さらには、市から9月議会において、県の施設内容を明らかにしてほしいという強い要請をいただいていると。
 こうした中で、議会で効率的に御議論いただけるよう、実現可能性のある県施設案をあらかじめ庁内で整理し、1案ではなく数案に絞った上で、議会にお示しすべきと判断したところでございます。
 県としては、何よりも県民にとって、よりよいものとなることが大事であると考えておりまして、今後の進め方につきまして、議会と十分意思疎通を図ってまいりたいと考えております。
 続きまして、えちぜん鉄道の高架化案についてでございますが、今の高架化案にかわる別案も検討していくのかどうかというお尋ねでございます。
 現在、勝山永平寺線の1日当たりの利用者数は、約3,500人でございます。そのうちの7割の方が、福井駅や新福井駅で乗降しておりまして、現在のサービス水準や利便性を損なうことなく、福井駅に直接乗り入れることが重要と考えております。
 これまで、えちぜん鉄道の高架化にかわる御提案もいろいろいただいてるわけでございますが、福井口駅で乗りかえるため、御年配の方やお体の不自由な方への負担が大きく、移動時間もふえるなど利便性が低下することが考えられ、ひいては、鉄道利用者数の減少や、鉄道経営に影響を与えるといったことが、懸念されるところでございます。
 えちぜん鉄道の高架化につきましては、福井市など沿線市町を初めといたしまして、関係者から強く高架化の要請を受けておりまして、今後とも、えちぜん鉄道を高架化して、福井駅部に乗り入れるという現行案を基本に、さらに、協議・調整を進めていきたいというふうに考えております。

◯議長(中川平一君) 土木部長近藤君。
    〔土木部長近藤幸次君登壇〕

◯土木部長(近藤幸次君) 私の方からは、職員の自殺について2点お答えさせていただきます。
 福井空港でのイベントの入札について、どういう立場の人から、また、だれに対して、何回程度、どんな内容の抗議があったのかとのお尋ねでございます。
 また、抗議内容などを当該職員に、だれが、どう伝えたのか、どういう反応だったのか伺うとの御質問で、まとめて答弁させていただきます。
 福井空港でのイベントの入札につきましては、入札が行われました翌日、7月1日と、翌々日の7月2日に、入札に参加した業者から、私と港湾空港課長、福井空港事務所長に、それぞれ1回、落札業者の入札参加資格についての御質問がございました。入札指名業者については、県の登録業者から指名しており、入札は適正であったというふうに回答しております。
 また、港湾空港課長は業者からの質問に、管理者としまして責任を持って回答しておりまして、その旨を担当者にも、情報を共有するという形で伝えたというふうに聞いております。そのときには、本人は特に変わった様子は見られなかったというふうに聞いております。

◯議長(中川平一君) ここで、休憩いたします。
  午前11時48分 休 憩
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  午後1時00分 再 開
                会議に出席した議員(35名)
   1番  西  本  正  俊          22番  吉  田  伊三郎
   2番  玉  村  和  夫          23番  田  村  康  夫
   3番  田  中  宏  則          24番  松  田  泰  典
   4番  鈴  木  宏  紀          25番  仲  倉  典  克
   5番  大  森  哲  男          26番  東  角     操
   6番  大久保      衞          27番  小  泉  剛  康
   8番  欠        員          28番  渡  辺  政  士
   9番  宇  野  秀  俊          29番  斉  藤  新  緑
   10番  糀  谷  好  晃          30番  石  橋  壮一郎
   11番  藤  野  利  和          31番  山  田  庄  司
   12番  笠  松  泰  夫          32番  野  田  富  久
   14番  宮  本     俊          34番  田  中  敏  幸
   15番  笹  岡  一  彦          35番  前  田  康  博
   16番  谷  口  忠  応          36番  石  川  与三吉
   17番  松  井  拓  夫          37番  屋  敷     勇
   18番  欠        員          38番  関     孝  治
   19番  鈴  木  宏  治          39番  山  本  芳  男
   20番  四  谷  昌  則          40番  山  本  文  雄
   21番  山  本  正  雄
             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                会議に欠席した議員(3名)
   7番  中  川  平  一          33番  山  岸  猛  夫
   13番  谷  出  晴  彦
             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◯副議長(小泉剛康君) それでは、休憩前に引き続き、会議を開きます。
 冒頭に申し上げておきますが、理事者の方におかれましては、答弁の際、声をもう少し大きくしていただきますようお願いいたします。
 藤野君。
    〔藤野利和君登壇〕

◯11番(藤野利和君) 民主党・一志会の藤野でございます。
 いつも皆様、理事者にも議員の先生方にも大変御迷惑をおかけしております。
 質問のできはよくありませんが、ぜひ理解をしていただいて、県にはスピード感をもって実行。元気宣言をお聞きできればと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それでは、「大丈夫なの?考えているの?やらなきゃ」についてお伺いをします。
 さて、急激な円高の進行、株安が地方の経済にも悪影響を及ぼし、政府は日銀の追加経済対策の動向を見ながら、重要な対策を講じていかなければならない。さらに政府は、新たな対策も必要であると、エコ補助対策等々で、一部の中小企業は持ち直しの動きはあるが、多くは依然として厳しい状況が続いているところであります。
 こんな時代に世論の反応を気にして、恐る恐るやっている内閣では、政治主導、政治責任による強い経済上昇はまず無理と考えています。だからこそ、ここ一番、何を言われても強いリーダーシップが求められる。
 昨日の民主党代表選で菅代表の続投は決まったが、410人体制でやっていくとか、責任感のない発言をしないで強いリーダーシップを発揮し、政治の責任で今の日本経済、地方を立て直してもらいたいと思っております。
 さて、地方自治、地方主導は、民主党の最大の公約である、それは今も変わらない。国は「地方主導」、つまり地方の自立を促していく取り組みにおいて、地方からの1からの立て直し、地方の元気創造がなければ日本の元気はない。地方が力をつけていくことが、国を支えていくことということであります。私は国の言う「地方の自立」とは、県が市や町の地域自立を促し、頑張りを支援して、県の隅々まで原点から取り組んでいくことであると考えております。
 例えば、知事が県民の声を直接聞くというのもその一つであります。そして、私たち民主党・一志会も市や町、民間企業の話を聞くことが、県政を進めていく上で重要であると、出前広聴会や課題検討会を開催をいたしております。しかし、知事の前向きさや思いやりがなければ、せっかくの県民の声も県政に生かせないということになります。そこで、知事は「地方主導」、つまり「地方自立」をどのように理解しておられるか、御所見をお伺いしたいと思います。
 それでは、福井県がどうやって立て直しを図り、自立をしていくかであります。私は、やはり市や町が決断し、頑張ろうとしていることを、県が温かく見守る姿勢を持ち、市や町の自立をサポートしていく。中には自立を促し、支援を必要とする場合もあるかと思います。県内を見ますと、景気動向も市町により傾向が違います。知事は現在の県内経済情勢を地域ごとに細かく分析して、必要な対策を効果的に実施していくべきであります。
 例えば核燃料税については、昔から議会でも幾度も質問があり、また、昨日の一般質問でも田村議員がおっしゃったとおり、この点について論及がありました。やっと新しい政府になりましたから、税を抜本的に見直しする時期ではないか。核燃料税の見直しと、新税の構想が重要と考えます。それができるのも福井県であり、今こそ大きな声を出すときであります。
 私はいつも原子力は、福井県や市町の将来ビジョンに欠かせないダイヤと言い続けておりますが、この件に関して、知事からの前向きな答弁はなく、後ろ向きな御意見ばかりであります。
 わかりにくい核燃料税でなく、例えば「原子力発電税」として、消費者から使用料に応じて税金をいただいたほうが、県民にわかりやすいのではないかと考えております。できれば福井県民、また市町のために、前向きの御意見をいただければ、大変ありがたいと思っています。
 さて、知事は燃料中間貯蔵施設についてはいつも変わらずで、関西電力が燃料の中間貯蔵施設は和歌山方面としか言えなかった前知事のときを検証や説明責任もせず、また、あれからどうなったのと意見も聞けず、ただただ和歌山方面と言っているからと切り捨てており、知事独特の感覚、とらえ方で、ほうっておくような経済状況ではないと考えております。
 ある町では議会や住民は重く受けとめて、真摯に議論をして、先を見て、前向きに地元の厳しい経済・雇用、また、県全体の経済対策のためにも施設を受け入れる姿勢でおられる。原子力施設内で保管されては税収が1円も入りませんから、それならば燃料の中間貯蔵施設を建てて交付金を考えるのは当然であり、地元の意見をとめる権限は、知事、あなたにはないと私は考えております。
 そこで、知事は原子力発電そのものが、福井県にとってよくないと考えているのか、あるから仕方がないかと思っているか、その点について御所見をいただければ、大変ありがたく思っています。
 本来、知事としてやるべきは、燃料の中間貯蔵施設を認め、立地市町、周辺の準立地市町村に交付金が入り、住民のサービスを低下させないようにすることであります。これが「地域を思い、県民を思う」ことであると思っております。
 そこで、まずは何としても燃料の中間貯蔵施設の県内での建設を、一日も早く進めるべきと考えますが、その点について相変わらずの御意見をお伺いしたいと思います。
 県民のために、知事は先を読み、敏速に対応する。そして大胆な構想で福井県全体を動かしていく。安全で安心が確認ができれば、関西電力とともに歩くことが福井県の発展につながり、まずは、それには「美浜1号機」の後継機の設置のために自主調査を認め、燃料中間貯蔵施設を県内で許可をすることである。それと引きかえに、電力会社に大胆な地域貢献をさせる。
 例えばですよ、琵琶湖若狭湾快速鉄道建設では、関西電力に可能な限りの地域貢献をさせ、新しいエコ電鉄を走らせる。そして新幹線を米原経由での決意をして、まずは政府・国交省に、福井駅部までの着工ではなく認可を求めさせる。と同時に、福井から米原までの計画を図るとすれば、先が見える。そのときも関西電力の協力が必要になることは、否定できないことであります。また、こういったことの議論をどこかでさせていただければ、大変ありがたく思っています。
 そして昨年も申し上げましたが、地球温暖化対策、CO225%削減について、ことしのような猛暑が続かないために、また、福井県の安全のためにも、福井県にできることは一日でも早く、危険な火力発電をなくして、将来安心な原子力発電への切りかえを提案し、促すことであると考える。それが安全で安心な「生活第一の日本」の実現、そして地球温暖化の回避になると思いますが、この点についても知事のよいお考えをお伺いをします。
 それほど厳しい財政でありますから、なりふり構わず行動することが知事の役目であり、どうか福井県の経済活性化のために燃料中間貯蔵施設の建設については、必ず実現するという強い決意を持って前進させていただければ、大変ありがたく思っています。
 次に、福井国体開催に向けて着々と準備が進んでおりますが、地域を潤し、税収をふやすという知事の強い決意、具体策が全く見えない中で、福井国体が実現できるか不安であります。
 まず、この厳しい経済状況と県財政の見通しが立たない時代に、国体開催ははっきり申し上げて「前向き国体」ではないが、それでも、この福井国体開催の中に、福井県の将来の光を見出しているということでありますが、それは具体的にどういう点か御意見をお伺いをします。
 福井国体開催に向け、県は募金の呼びかけ、そして各競技の決勝戦入場の有料化など、工夫をされると聞いています。また、県立の馬術競技場や県立のアーチェリーセンター、県のライフル射撃場など指定管理者を募集をしております。これらは国体終了後の継続した施設運営やスポーツ振興を行うことを念頭に置いてのことと思いますので、県がさまざまな観点から予算確保と予算削減を実行し、取り組んでいることもよくわかります。
 県は、市町、民間団体や民間企業から、予算面や施設会場の運営管理など大きな力を借りることになります。この厳しい経済の中で苦しいのは、市・町、県内の民間企業も同じであります。
 市や町、民間企業、そして県民に対する思いやりある国体にするためには、昭和43年福井国体のデメリット分析と把握が必要である。こうした分析・把握ができているのか、また、その対策について検討されているのか、御説明をいただきたいと思います。
 では、メリットといたしまして、県が行った国体検討懇話会の意見を拝見しますと、昭和43年の国体開催により地域に定着したスポーツとして、私の地元であります越前町のホッケーが挙がっておりました。確かに越前町は、福井国体のホッケー競技開催で地域にホッケーが定着しており、現在も子供たちや学生のクラブ活動、サークル活動を支える取り組みが、町で行われております。
 例えば4町合併や少子化で中学校が統廃合したことより、もう一つの中学校を宿泊施設として改装し、ことしの7月に開設しております。この施設は、学校部活動機能研修、サークル、ゼミ、子供会の合宿や研修等々として利用していただくことはもちろんでありますが、イベント、大会を通して県内外の子供たちと交流し、心身の健康をはぐくむことをサポートしております。この体験型交流という、新しい時代に合った施設利用を始めております。
 このような市町のスポーツ振興・交流と観光をつなげて、地域の活性化を図っていくという施策に県が協力し、地域の自発性を生かして、地域復興を進めていくことが、福井の国体の受け入れを可能にしていくと考えております。福井国体のために何かするというものでは、結果として財政の無駄のほうが多く、有効とは思えません。
 さらに国体が終了した後に、会場となった施設の運営管理やスポーツ振興・交流を継続して推進をしていくためには、日々の市町の積み重ねが欠かせないということを御理解をいただきたい。
 つまり、「地域元気対策」の結果が国体開催の実現であり、地方や福井の元気であると考えています。国体準備にあわせ急務であります「地域元気対策」について、知事の御所見をお伺いしたいと思います。
 県が地域の自立を行っていって初めて地方の自立が実現する。例えば、市町が県全体のことを思って、自分たちで税収を上げようと決断し、住民に説明をし、県に要望していることに対して、県はできないと。地域の自立を妨げている状態である。これは国への新幹線要望と同じ状況であり、知事には胸が痛いほど気持ちがわかるんではないでしょうか。
 自立は自己決定していくことであり、自己決定を妨げられた状態では地域の自立はもちろん、地方の自立機能はなくなります。国体ぐらい県がする気持ちで、知事が地方の自立の責任を持っていただきたい。この責任と知事の指導によって、県の行く末は違ってきます。でも、これが実を結べば、福井国体が大いなる意味を持つことになります。
 「子供たちの明るい未来につながる大会を目指し、県民の元気と力を結集する」という基本方針を実現するためには、昭和43年の開催当時とは全く違う社会背景にある、現代に合った開催計画をつくり、実行しなければなりません。
 8年後の主役になる、今の子供たちに伝えていかなければならないことは、国体開催という事実ではなく、それまでの過程が重要な意味を持つようなものでなければ、虐待や自殺、貧困を抱えている時代に生きる子供たちが、国体を成功させる原動力になるはずもない。
 あす、あさって、毎日可能性や希望を持って生きてもらう地方、地域にすることが、豊かな時代を知る私たちの役目であると感じております。子供たちが育つ地域環境を整え、地域元気を高める理想を経て国体が実施されることが、知事の言う「子供たちの明るい未来につながる国体」であると考えますが、この点について知事の御所見をお伺いしたいと思います。
 それでは、最後になりますが、そんな地方にするために、県の「将来ビジョン」素案を拝見すると、五つのテーマのすべてのキーワードは「予防」、予防接種であると私は解釈をしております。人づくり、環境、経済などさまざま分析し、これから悪くなっていくものを、将来、悪くならないように「予防」策を打っていこうというのが、今回のビジョンの目的ではないか。
 県は、それが未来の福井を築き上げるためのビジョンになるという意識を持っているのか、それとも持っていないのか、この点についてお聞きしたいと思います。
 県が研究し分析してるような社会が、10年先に待っているということでありますので、それに早目、早目の対応をしていくことは間違いないことであります。その観点から、ビジョンであるならば、予防政策になることは自然なことかもしれません。福井県の行方となるであろう将来ビジョンに、県がどのように認識・意識を持っているのかが重要となります。この「予防」というキーワードと認識が、将来ビジョンを実行する際にも、その時々の変動に対応していく原点となると思っています。
 特に、知事は提案理由によれば将来ビジョンに関して、「福井県の持つすぐれた可能性を掘り起こし、誇りと自信を持って前進するため」とおっしゃっており、「予防」というよりも、大変前向きで「未来ある」がキーワードになるような説明であります。
 ですから題目に戻りますが、原子力、国体等々を例に知事のお考えをお聞きしてきましたが、知事のこれまでの姿勢では、今の悪い流れをストップさせ、次の新しい展開を図ることを私には期待ができない。市や町や県が応援し、10年後、20年後に県民が健康で働き、地域の経済を回す。そして、あらゆる手段を尽くして税収を上げるように導くのが県の最大の使命であり、今、こうした動きを出すようなときであると私は思っております。
 将来ビジョン、これで大丈夫なの、知事・県は何を考えているの、知事や県の思いを県民にぶつけ、具体的にやらなきゃ県民に伝わらないと思っております。そういう将来ビジョンになるよう、9月定例会を閉会した後も期待をして、壇上での質問といたしたいと思います。終わります。

◯副議長(小泉剛康君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 藤野議員の一般質問にお答えします。
 まず、「地方主導」「地方自立」を、どのように理解しているかという御質問であります。
 地方の自立を進めていくためには国や都道府県・市町が、その役割・責任を果たすことが大事であります。前提として、それぞれ住民・国民に信頼を受けるとともに、相互の信頼も大事であります。
 中でも、自立のための都道府県の役割は極めて大きいと考えており、その具体的な役割としては、第一に求められますのは、例えば御指摘にもございましたが、市や町のまちづくりを応援する市町村振興プロジェクトや、地方同士の連携を進める知事ネットワークなどさまざまありますが、市や町を応援し、住民や市町の創意ある活動を引き出す仕組みをつくることがあると思います。
 二つ目は、ともいたしますと、集権的になりがちな国の政策を十分チェックし、税財源の重視など地方分権を進め、市町、行政と県民の自発的な活動をガードするといいますか、守る役割もあると思います。
 その上で、このような自治を充実する仕組みとともに、市町村、住民と一体となりまして、身近な地域の歴史や魅力を知り、より高めていこうとする「考福学」といいましょうか、ふるさと教育などの運動を進め、「自治の精神」を涵養し地方自治を進めていく、これが基本にあると、このように考えます。
 次に、具体的な税制の御議論がございました。
 例えば、原子力発電税として、消費者から使用料に応じて税金をもらうほうが、より税制の方向としてはいいんじゃないかということであります。
 御提案がありました、この電子力発電税については、電力の生産と消費を結びつける上で、租税哲学からは極めて有効な考え方と私は課題が思っております。消費者にわかりやすい税制となるものと考えられます。
 ただ、いろいろな租税技術上の課題が背後にあるのでありまして、そういう理想をなかなか追えない部分があるというお話を申し上げます。現在の税制は、電力事業者が納税義務者であります。今、御提案のございましたような制度は、消費者が納税義務者になると思いますので、現在ございます電源開発促進税、これは地方税ではなくて、国税で課税されてしまっておりますから、二重の課税の問題が国との折衝で起こってくるということ。
 それから、もう一つは消費税との議論も、また国税との関係できついものがあるということであります。そして、もう一つは、地方自治体としての課題でありますが、関西圏の住民に対し福井県が税金を課税にいけるかという、そういう議論もございまして、一方で難点もあるということでありまして、解決すべき困難な課題があります。
 そして、現行の核燃料税については電気料金に転嫁され、その結果、電力消費者に広く分担をしていただくということですが、必ずしもその要素は、よく納税者といいますか、消費者にはわからないという問題があるということであります。
 いずれにしても、この電力に対する租税、地方税というのは、福井県が最も日本で最初に考え出して、これを実行し、他の県がこれに大体ならっているわけでありますので、間もなくいろんな見直しの機会がありますので、そこで福井県らしいさまざまな工夫ができるかできないか、こういうものを含めて検討してまいりたいと、このように考えます。
 次に、原子力発電そのものが、福井県にとってどういう意味があるのか、どういう位置づけをしているのかの所見であります。
 今ほども若干申し上げましたが、福井県の原子力は、関西地域で使用されている電気の約半分を供給し、地元の税収、雇用など、地域経済に重要な役割を果たしており、本県の重要な産業と認識をしているわけであります。
 県としては、原子力と地域との本当の意味での共生を図るため、何年かになりますが、エネルギー研究開発拠点化計画を新たに立て、積極的に推進し、その具体化がここ数年、出てくると思うんであります。そして、今やアジア全体がエネルギー、原子力に深い関心を持ち、プラントなどの設置も考えているとこでございまして、まさに原子力関係の人材育成のセンターとしての役割も、福井県は担わなければならないと考えております。
 そうしたことから、今後とも原子力の安全、それから県民理解という、こういう一つのシステムといいますか、文化というものを大事にして、これをアジアの皆さんにも理解をし、そしてさまざまこうしたシステムを海外にも示して、これが世界的なモデルになるといいましょうか、こういうことが重要ではないかと、このように思います。
 それから、たびたび御質問を受けております中間貯蔵施設の課題であります。
 使用済み燃料の中間貯蔵施設については、関西電力が、現在まで県外での立地に向けて努力していると聞いており、その方向で取り組むべきであると考えておりまして、これはこれまでもお答えしている内容かと思います。
 「もんじゅ」の運転や高経年化対策など、福井県としてあれこれさまざまな課題と負担を今感じており、この山積する課題をいかに県民の理解の中で進めるかというのが、県としての今の気持ちであります。
 中間貯蔵施設の立地については、核燃料サイクル政策上の重要な課題として、福井県のこの区域にとどまらず、まだ決まっていないんですが、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の確保の問題などが、重要なテーマとしてあるわけであります。そして、この問題については、国家的な責務の中で解決されるべきものと認識しており、この問題については、今お答えしたような考え方にあるということであります。
 それから、一日も早く、危険な火力発電をなくし、安心な原子力発電への切りかえを提案し、促すことが、安全・安心な「生活第一の日本」、あるいは「福井」といいましょうか、地球温暖化の回避にもなるのではないかということであります。
 本年6月に閣議決定をされました国のエネルギー基本計画においては、原子力は発電過程においてCO2を排出しない低炭素電源として、安全確保を大前提に、原子力発電を積極的に推進するとしております。
 この計画では、原子力と太陽光など再生可能エネルギーの電源割合を、現状34%から2020年までに約50%以上、さらに10年後の30年までには70%を目指すということでありまして、プラントの設備稼働率の向上とともに、2020年までに9基、それから30年までに14期の新増設を行う内容になっております。
 今後、国が、こうした原子力政策を進めるに当たりましては、立地地域との関係においては、福井県として「共生も大事」なんだということではなくて、そういう程度ではなくて、国が主体となって、国みずからが立地地域と共生を基本にして物事を進めていく、我々もそうした考えで原子力政策に応じていくと、こういうことかと思っております。
 次に、厳しい経済状況と県財政の見通しがなかなか立たない中で平成30年の国体、どのような「前向き国体」になるのか。また、福井県の将来の光といいましょうか、希望をどのように示していくのかということであります。
 市や町とともに、厳しい財政状況の折、施設整備などに多額の経費を投入することは困難な状況にありますが、何よりもこの国体については県民一人一人がスポーツを「する」、そして「見る」、そしてこの国体を支えていく。そして、その「支える」国体までに、さまざまな活動をし、終わっても継続的にスポーツや、あるいは健康に、すぐれた福井県民になっていこうということが大事であります。
 例えば、福井国体の主役となる子供たちにとって、スポーツに親しみ、日々努力することによりまして、将来の夢や目標に向かって頑張る姿勢が身につくわけであります。もちろん、一流選手の本物のプレーを身近に見ることも大事かと思っております。
 また、大人にとりましても、県外客へのふくいブランドのアピールや、地域での民宿受け入れなどを通じて、福井のよさを再認識するということが大事でありますし、そのことによって地域の結びつきも深まるはずであります。そういう考え方があるわけでありまして、これをこれから8年間、まず着実にこういう機運を醸成し、実行するということが重要かと、このように思っております。
 次に、越前町のホッケーなどの例を挙げられまして、国体準備に向けまして「地域元気対策」が急務ではないかということであります。
 越前町のホッケーについては、前回大会から地域に継続的に根づいた競技の代表例でありまして、行政、地元関係者の理解・協力のもと、さまざまな団体が結びつき、スポーツによるまちづくり、中学生の全国大会も10年間、継続的に行われているところであります。
 今後、こうした問題につきましては、会場地の選定に向けた作業を進めていく上で、市町と協議団体の意向を一致させる。あるいは、施設基準の充足のほか、その地域での開催協議を含めたスポーツの振興、また、住民の参加などを判断しながら、開催地を決定していきたいと考えます。
 平成30年の国体は、多くの協議がさらに地域に根づいて、県民一人一人の健康、あるいはスポーツ振興につなげることが極めて重要でありますので、これからさまざま検討するわけでありますが、御指摘になられましたように、地域が元気になるように応援をしてまいりたいと、このように思っております。
 次に、子供たちが育つ地域環境を整え、元気を高めるプロセスを経て国体が実施されることが、子供たちの明るい未来につながる国体になるのではないかという御提示もあったところでありますが、国体の開催に向けまして、広く県民がスポーツにかかわりを持つためには、地域や世代間の交流が促進され、人づくり、地域づくりに大きく寄与するような仕方が重要であります。
 今ほど「する」「見る」「支える」ということを申し上げましたが、県民運動に参加し、国体が盛り上がっていく中で、将来の展望といいましょうか、そういうことが重要であります。
 そうした考えのもとに、先月末には、市や町や広く関係団体からの参画を得て、準備委員会が設けられたところでございます。そして、さらにこれは将来の課題でありますので、特に具体的な個別の検討会議の中で、若い方々に積極的に参加していただいて、ある程度年齢のいった方、そして将来の世代の方とよく意見を交換しながら積極的な議論がなされ、すぐれた国体になるようにもっていきたいと、このように思います。
 それから、将来ビジョンの御質問がございました。
 これは福井県が、今、すぐれた部分が少なからずあるんだけれども、これがいろんな影響で悪くならないように、こうした予防といいましょうか、こういうことをメーンにしているのか。また、それを意識しながら、さらに次なる展望も考えているのかという御質問であります。
 将来ビジョンは、少子高齢化やグローバル化など、社会情勢が大きく変化する中で、福井県の将来像を示すものであり、策定に当たりましては現状認識を十分に行うとともに、政策の考え方を整理しました。
 今、議員御質問の方向で一例を挙げますと、例えば、現在25%を占めます本県の65歳以上の方々の割合は、10年後には3割を超えます。超高齢化社会となるわけでありまして、ここでまず、現在の福井県のすぐれた医療・介護の水準や、システムのレベルが低下しないように準備をし、実行しなければならないと思います。
 逆に、現在65歳以上75歳未満の方々の9割以上は、介護を必要としない元気な方でもありまして、こうした方々を「高齢者」と呼ぶことは実情に合わないと考える、思考法の転換を行うべきだとビジョンとしては思っておりまして、元気で現役の65歳以上の方を、表現はともかく活動的なシニア世代であると、こういうことで地域活動や農業など、さまざまな分野で活躍される仕組みをつくる戦略も考えるべきだと思っております。
 一例でございますが、そういう意味でビジョンは現状を直視するという点では、予防でありますが、既成観念にとらわれず、福井に存在する可能性を引き出すという点で、さらに将来の展望も加えてまいりたいと、このように考えます。
 その他については、関係部局長から御答弁します。

◯副議長(小泉剛康君) 教育長広部君。
    〔教育長広部正紘君登壇〕

◯教育長(広部正紘君) 教育委員会関係の御質問にお答えを申し上げます。
 昭和43年の福井国体のデメリット、いわゆる反省点をどう考え、どう対応するかとの御質問でございます。
 昭和43年の福井国体は、人口100万人未満の県において、初めて単独で開催された大会でありまして、男女総合優勝という成績を初め、数々の開催競技が地域に根づきまして、県内のスポーツ全体の振興に大きく貢献をいたしました。
 そこで、このデメリット、いわゆる反省点でございますが、当時の分厚い報告書が残っておりまして、これを見ますと、2、3の競技を除いて「観客数が少なかった」、あるいは「シンボルマール等のデザインについて関心が低く、また、これも行政主導で決定されていた」と、こういった大会関係者の声も記載されております。そのほか、各競技団体等でいろんな反省点を持っていると思いますが、こういったことを踏まえまして、今後の対応をしていくものと思われます。
 平成30年の福井国体でございますが、先般設置されました県の準備委員会を中心にいたしまして、県と市町の役割分担をまず明確にして、それから民間団体や民間企業の参画を得ながら、大会開催に向けて一丸となって準備を進めていく必要があります。
 また、インターネットなどの多用な広報媒体を効果的に活用しまして、大勢の皆様の来場を図りますとともに、大会愛称であるとかマスコットなどの公募、それから民泊の推進、ボランティアの活用など、大会の準備から開催までの各段階において、県民の力と創意を結集していきたいと考えております。

◯副議長(小泉剛康君) 藤野君。

◯11番(藤野利和君) 変わりませんでしたから、新幹線、新幹線と言って軽いジャブを打ちながら、できれば、この中部縦貫道路の油坂の着工を先にもらう。敦賀重点港湾の拠点をさきにもらったほうが、この菅政権はちょっと僕もよくわからんが、青臭い政権ですから、そういったことでやっていったほうが、うまくいくのかなと。そして時を待って新幹線でストレートパンチを打つような、そうした政治手法が、知事、これからは必要でないんかと。その点についてはどうですか、この1点をお聞きしたい。

◯副議長(小泉剛康君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) おっしゃられましたように福井県の一つの課題について、我々議会、知事といいましょうか、行政だけでできない課題が多いわけですね。これが中部縦貫道であったり、敦賀港の日本海側の拠点港化であったり、あるいは新幹線でありますので、さまざまな戦術とか国への対応がございますが、ここは皆さんと御相談しながら、極めて知恵を出していかなければならないと思いますが、よく考えて、さまざまな効果が早く出るように、そして力を集めて県民の期待にこたえるように、さまざまな方法をとって成果を出すようにしてまいりたいと、このように思います。

◯副議長(小泉剛康君) 山本正雄君。
    〔山本正雄君登壇〕

◯21番(山本正雄君) 民主党・一志会の山本正雄です。
 昨日、2週間にわたって論戦を繰り広げた民主党代表選挙の結果が出ました。今、幹事長からもいろいろお話がございましたが、予想以上の大差に驚いています。その結果、国民目線の党員、サポーターの票の差が、大差につながったと思います。これで政策の方向性は明確となり、挙党一致の内閣を望むものです。私たちも今後はこれを踏まえ、県政の実現を図っていかねばならないと思っています。
 質問の第一は、知事の政治姿勢についてであります。
 私ども前回の地方統一選挙では、県民連合時代にマニフェスト選挙を行い、専門家も入れた2年間のマニフェスト評価をしていただいたところ78点でありました。その後の政権交代で10月5日に民主党・一志会を結成し間もなく1年になります。合体をしたので共通のマニフェストはありませんが、それ以上に会派での協議や視察を多くし、国への要望は地域戦略局を通して与党・政府へ、県民目線の県政実現のためには県政課題検討会を12回、出前広聴会を4回行うなど、県民意見を集約しながら県政実現に当たってまいりました。
 福井県の最重要プロジェクトの中部縦貫自動車道は、ある程度前進していますが、北陸新幹線は、さまざまな形で要望を続けているところですが、厳しい状況にありますので、年末まで一層努力をしていかなければならないと思っています。今年度の学校の耐震工事は要望の全額、来年度の鳥獣被害対策では5倍の予算がつく予定など前進もありますが、地方にとっては、まだまだ十分とは言えません。
 さて、知事の2期目のマニフェストは平成19年度から始まり、四つの元気と10の施策を掲げ、2期目は県民の暮らしの質の向上を目指すものとして、2年間の「中間評価」を行うに当たり県民アンケート調査や有識者の評価、数値目標の進捗評価を行いました。
 満足度の上昇が17項目、低下が6項目と全体に高い評価であります。「福井に住んでよかった」が83%、学校で十分な学力がついているが40%と前回よりアップしています。一方、景気・雇用対策や高齢者・障害者対策は前回より低下しました。
 有識者の評価では、福井の教育ブランドが確立されつつあるが、さらに質の高い教育を目指すための具体策が必要である。女性や障害者の活躍する企業や雇用の確保が必要。新産業発展のためには、明確なビジョンと戦略が必要などと指摘がございました。
 これらの県民の指摘や有識者の評価を2期目後半、どのような点を重視し実現してきたのか、知事2期目の総括評価と、今後、残された課題は何なのかを伺います。
 次に、福井県民の将来ビジョン素案について伺います。
 提案理由の説明で、知事は福井県のすぐれた可能性を掘り起こし、誇りと自信を持って前進するため、県民の考え方を共有し、行動につなげていく将来ビジョンにしたいと強調していますが、余りにも網羅的過ぎて、我が会派の代表質問では、10年後の明確なイメージをとの要望もさせていただきました。
 実際に素案を拝見しますと、「人が生きる」など五つのビジョンから構成され、それぞれ戦略と主要プロジェクトが提案されていました。この素案を見て疑問に感じたことを列挙しますと、一つ、福井の将来像のかなめになるべき「少子化対策」の打ち出しが弱い。ふるさとをつくっている「コミュニティ」は、都市部、農村部など場所によって異なるが、その質の違いを見ないと政策実現が難しい。3番目、推進役の主体はだれなのか。例えば、県民一致スポーツなどだれが推進するのか。県か市町か、あるいは地区公民館か。4番目、地区の福祉・防災など、公民館依存が多いが、人的体制が脆弱で、その充実がなければ推進できないなど4点の疑問点について、今後、どのように対応していただけるのか、見解を伺います。
 さて、私ども議会からの要望は、知事のマニフェストは任期中の4年だけの設計図であり、これまでの20年、30年スパンの中長期構想では、急激な経済社会変化に対応できないので、10年後を見通したビジョン、すなわち新幹線や高速自動車道、国体の開催が具体化される中での県民共通の設計図、ビジョンが必要とのことでまとまったように私は解釈をしています。
 10年後の県民の共通ビジョンがないと、これまでのインフラ整備のように交通インフラとも関係なく、市町と連携もなく、ばらばらな県土づくりになってしまう心配があったからであります。
 県都の歴史的ランドマークとなるべきこの福井城址に県庁や県警本部が建ち、県立音楽堂、図書館、武道館、博物館、美術館などがばらばらに散在し、県民の利便性やにぎわいの創出からかけ離れたものとなり、石川県金沢市と大きな格差が出ています。それが今なお市街地活性化に、大きなマイナス面として私どもを悩まし続けています。
 およそ10年後の交通結節点としての県都福井市の広域的なビジョン、中部縦貫自動車道路沿線の大野城や恐竜博物館を中心とした奥越ビジョン、舞鶴若狭自動車道の開通と若狭の食育・観光圏としての若狭ビジョンなどが必要だと思います。坂井、丹南、二州も同様であります。
 ぜひ交通インフラと結びついた産業・観光を含む広域圏ビジョンをつくり、そのプロジェクトも追加していただきたいと思いますが、見解を伺います。
 知事の政治姿勢の最後に、福井県の総合交通ビジョンについて伺います。
 舞鶴若狭自動車道無料化の社会実験や平成26年度の開通、中部縦貫自動車道の着実な進展と油坂までの連結運動、新幹線、琵琶湖若狭湾快速鉄道、私鉄・越美北線、バス路線・空路などを含めた相互関連を考えた県の総合交通ビジョンが必要になってきたと思います。
 関連したものがないのか調べてみましたが、平成15年に出された「新世紀ふくい生活交通ビジョン」のみであり、これは車と共存する生活交通ネットを提示しているものでありました。各課がそれぞれ縦割りの中で努力をしてきたわけですが、交通インフラを総合的に考えてきたものではありません。私ども会派では、今月24日に新幹線を中心に交通インフラ問題を総合的に考えるため、与党国会議員4名と話し合いをする予定であります。
 国・地方とも財政難の折、「選択と集中」の中で優先順位や相互関連を考えた「福井県総合交通ビジョン」の検討を提案します。あるいは、現在検討中の「福井県将来ビジョン」の中で検討していただきたいと思いますが、知事の認識と見解を伺います。
 質問の第2は、教育行政についてであります。
 初めに、学校における猛暑対策について伺います。
 ことしも夏休み中に巳寅令子市会議員と、福井市内の全学校現場を視察してきました。ことし目立ったことは、連日の猛暑と闘う生徒や先生の姿と、周辺部での複式学級の増加でありました。生徒指導の困難校の多さ、研修会の多さ、低学年支援サポーターの不足、公立幼稚園の将来不安、プールの老朽化と事故防止対策などさまざまでした。
 ことしの夏は猛暑続きが格別で、教室での補習や外での部活動は大変なものでした。3階教室などは体温以上で、普通教室では業務用の扇風機で対応している学校もありました。2学期が始まった学校ではあれこれ工夫をしていますが、このうだるような暑さの中で、学習効果は上がりません。体力・学力日本トップクラスを維持していくためにも、障害となっています。当面の猛暑対策、熱中症対策は早急に対応していると思いますが、指導概要と解決すべき課題を伺います。
 さて、県立高等学校は、全部の普通教室にクーラーが設置済みで賢明であったと思いますが、これからは地球温暖化が進む中、義務制全部の教室にクーラーの設置を支援していくべきと考えます。
 文部科学省は学校環境衛生基準の中で、教室等の温度は10度以上30度以下であることが望ましいとなっています。校舎新築時には2分の1の国庫補助、大規模改修には3分の1の補助、賢明な市町はこれを活用し、広島市は昨年から10年計画で、全小・中学校に設置を計画していますし、福井県内の小・中学校でも上手に活用しているところがあるようです。
 その設置状況を伺うとともに、今後、県として、学力・体力トップクラス維持のためにも、公立学校教室へのクーラー設置実現のための検討会を持ち、早急に対応するよう提案しますが、いかがでしょうか。
 教育について二つ目は、少人数学級と複式学級についてであります。
 文部科学省は、ことし7月の中教審の学級編制及び教職員の定数改善において、具体的に現行の40人からの引き下げがうたわれ、ここ数十年これまでの政府は、事あるごとに先延ばしを繰り返してきましたが、先月27日に発表された定数改善計画案では、年次計画として35人、30人学級の具体化のためのプログラムを明示し、来年度から6年間で35人学級完成の計画が出され、早速来年から小学校1・2年生の35人学級分の予算要求を出していますし、平成24年からは小学校での複式学級の基準も引き下げられ、これまでの16人から14人になります。
 この概算要求が国会で可決されますと、当然、福井県にも適用されます。そうすると笑顔プランや、福井県で増加している複式学級への改善策が考えられますが、それぞれ具体的に、どのような改善見通しとなるのか伺います。
 また、今回の学校訪問で、複式学級を担当している先生方から、学力保持のためには国語、算数だけは学年別指導で力をつけさせたいので、講師派遣などをお願いしたいとの希望が出ていますが、現在の取り組みと今後の対応策を伺います。
 次に、幼稚園と保育園のあり方について伺います。
 福井市内の保育園・幼稚園教育の現状を見ますと、周辺部は小学校と併設の公立幼稚園で、少ないところでは4、5人と希望者が少なく、保育時間の長い私立保育園や勤務先の幼稚園へ入園させています。中心部は私立の幼稚園や保育園が多いという状況です。坂井市や鯖江市は、幼保一元化の方向とのことです。保護者の就労形態の多様化等により、延長保育を含む保育サービスへのニーズが高まっている中で、小学校教育に円滑に移行するための保育園、あるいは幼稚園での就学前教育のあり方が重要になっています。
 今回の「福井県将来ビジョン」の中にも、学力・体力の基礎を育てる「幼児教育の推進」や、「幼保小連携」がうたわれていますが、保育園、あるいは幼稚園での就学前教育の充実について、有識者からなる検討会をつくり、発達障害の早期発見や地域の特色も踏まえた、福井県として望ましい方向を出す時期にきていると思いますが、これまでの取り組みも含め認識を伺います。
 質問の第3は、地球温暖化対策についてであります。
 県内での新たな温室効果ガスの削減目標を示す福井県地球温暖化対策地域計画の策定に向け、県は有識者でつくる検討委員会を7月に発足させました。25%減とする国の目標を踏まえ、現計画の目標を引き上げる方針ですが、現計画の目標はクリアされておらず、排出量は逆に増加しているとのこと。委員からは、経済活動の両立を求める意見が相次ぎ、削減目標の設定は難航とも報道されていました。
 本県では6月のAPECエネルギー大臣会議で、原発の新規建設促進を初めて明記した共同声明「福井宣言」が採択されました。2009年度の原発発電量のトップが福井県、県内消費量の9倍、関西での消費量の約半分を賄い、CO2削減に貢献をしています。しかし、別の一面もあります。千葉大学がまとめた08年度報告書によりますと、太陽光など自然エネルギーの自給率は、福井県は2.94%で全国28位、供給量だけでは41位という低さであります。
 県内原発の高経年化時代から廃炉の時代を迎え、原子力に偏らず自然エネルギーを融合させ、低炭素化社会を地域でどう実現していくのか。本県の名を世界に発信した「福井宣言」には重い宿題を投げかけていると指摘している新聞もありますが、ぜひ前向きな検討をしてほしいと思います。県の認識と対応策を伺います。
 また、原発の廃炉作業期間が約20年と言われていますが、それに伴うCO2の排出量の算出方法や、その扱いをどのようにしていくのかについても伺います。
 質問の最後は、県都問題というより、県民生活に密着した問題について伺います。
 私の地元、福井市明新地区で、先月、県政報告会を開いたところ、新幹線の延伸に一生懸命なのはよくわかるけど、JRが9本も減ったのを知ってますかとか、安全を守る警察官や消防士があちこちで事故を起こしている。これでは事故や災害のとき心配でならないとか、原発の事故があれば福井市沿岸は心配とか、広いまま放置されている駅前広場問題とか、厳しい意見が多く出されました。このうち二つ伺います。
 県民の足である列車が突然9本も減った原因と理由、及び今後の対応策について伺います。
 先ほど触れました警察官や消防士の事故についてですが、地元の方から質問が出たので少し調べてみました。
 福井県警察関係では、昨年11月の小浜署での雨の中、案内板に激突した2名の殉職事故。昨年9月、岐阜県の防災ヘリコプターの墜落による3人の死亡事故。昨年5月には、大分県防災航空隊員の水難救助訓練中の溺死事故。ことし7月の埼玉県の防災ヘリの秩父山中で墜落による5人の死亡事故など多くなっています。また、全国の消防署員15万8,000人のうち3分の1が、今後、10年間に定年退職を迎え、消防技術の伝承と人材不足が大きな課題となっています。
 福井県では5,560人の消防団員で機能別消防団の育成や、自主防災組織の拡大を目指しているようであります。一方、県警察においても人材確保や技術の伝承において、同様の状況があると伺っています。安全・安心の県土づくりには、警察も消防も数多くの現場を踏んできた隊員の冷静な対応が欠かせません。
 そこで、福井県における警察官の人材確保の現状や技術研修の原状を伺うとともに、今後の対応策をそれぞれ伺います。また、消防の人材確保の現状や技術研修の現状、今後の対応策を伺うとともに、万が一のときのために防災計画や隣県との相互協力の協定があると思いますが、見直しは必要ないのか伺います。
 以上、大きく4点目の質問をしましたが、明快な答弁をお願いし質問を終わります。

◯副議長(小泉剛康君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 山本正雄議員の一般質問にお答えします。
 まず、政治姿勢についてであります。
 マニフェストの中間評価における県民等の指摘、後半どのように受けとめるか。また、2期目の総括評価、それから今後残された課題であります。
 昨年末にまとめましたマニフェスト「福井新元気宣言」の中間評価に際して行った県民アンケートでは、「福井に住んでよかった」とする回答が前回を上回って83%になっております。全体としては、「福井新元気宣言」の目指す「暮らしの質の向上」が、実感として県民の中にあらわれていると受けとめております。
 一方、個々の分野では、例えば、本県の次世代を担う産業の創出を求める意見や提言、また、県民、有識者双方から声がございました。これを受けてこの1月から、「経済新戦略」の策定をしているところであります。
 また、景気動向や、働き方に関する県民の満足度が御指摘のように低下していること。女性、障害者の活躍を支援すべきとの有識者の提言を受けまして、例えば、放課後子供クラブへの受け入れ学年といいましょうか、この拡大。それから障害者については、授産施設の商品の売り込み強化などの施策を追加実施しております。
 今後は、健康長寿などをより確かなものにする「がん検診の受診率の向上」、それから、より質の高い教育、これは学力・体力日本一と言われる福井でありまして、より次のレベルを目指す教育、これは学校教育はもちろんでありますが、幼児教育の充実。それから、学校が企業や大学、また一般社会との連携をして、課題を一つ一つ解決していくような教育といいましょうか、こういうことを行いまして、本県の暮らしの豊かさを、足らざるところをさらに深めていくというのが、残されたといいましょうか、当面の課題の一部であります。
 次に、今回のビジョンの素案について、具体的な御提示がございました。
 少子化問題、コミュニティ、それから、まちづくり、地域づくりの推進役は公民館なのか、あるいは人づくりはどうなっているのかということでございまして、さらに、できれば具体的な御提案も、また御議論の中でいただければありがたく思いますが、人口減少時代でありますので、官民が協力した、きめ細やかな少子化対策が必要でございまして、このためビジョンでは、地域ぐるみの子育て支援、それから子育てしやすい職場環境の充実を戦略として掲げるとともに、結婚の支援についても、できるだけ自然な出会いによる縁結びなど、「縁結び先進県」の実現を目指しておりまして、そういうものが書いてございます。ただ、これは全体として、少子化対策にビジョンとしてなり得るかということは、また御議論願いたいと思います。
 それから、また、多くのコミュニティの問題でありますが、これについては、教育・子育て、医療・介護、御指摘ございました治安・防災などの重要な担い手でありますが、一方、山間部の集落などによっては、行政の一層の支援が必要なところもございます。また、一方で、町中のコミュニティの課題もございますので、これについては御指摘も踏まえて、今後、検討を深めてまいりたいと考えます。
 いずれにしても、今回のビジョンは県民、企業・団体、県・市や町が将来像を共有し、ともに行動していくことを目指しております。県がリーダーシップをとりながらも、それぞれがビジョン実現への推進役となるものと考えてございまして、今、それぞれ御指摘がございました分野についても、さらに御意見をいただきまして、よいビジョンになるように努力したいと考えます。
 こうした中で、特に広域圏のビジョンがどうかという御質問がございました。
 これは奥越、あるいは坂井地区、あるいは嶺南地区さまざまございますが、今回の将来ビジョンは、県政全体の将来像や課題についての大きな方向性を示すものでございまして、従来の総合計画のように圏域を、さらに広域圏ごとに分けたブロック的な網羅スタイルのビジョンを作成することは、今のところそういうことはしていないんであります。
 しかしながら、北陸新幹線延伸を見据えた「県都のまちづくり」、あるいは、舞鶴若狭自動車道の整備促進を見越した「若狭湾岸ハイウェー」観光プロジェクト、あるいは、中部縦貫自動車道の整備促進を踏まえた「ダイナソーバレー」構想など、地域の特徴、あるいはこれからの発展性方法を押さえた戦略プロジェクトは、ビジョンの重要な構成要素として掲げなければならないだろうというふうに考えております。
 なお、先日は福井・石川の県境サミットを開き、これまでの広域圏の枠を超えた市や町の連携もあらわれているわけでありまして、今後、課題に応じまして市町村と十分協議しながら、新しい戦略も加えるものは加えていくと、こういうふうに考えております。
 次に、同じく総合的な交通ビジョンをどうしたらいいかということで、具体的な、また御検討もされるというお話でございますが、今回の将来ビジョンは、これも従来の計画のようなインフラ整備そのものを、ある地域にどれだけ、どうやってつくっていくんだと、そういうことではなく、10年後を見通してインフラをいかに活用し、活性化につなげていくのかが重点にあるわけであります。
 新幹線や高規格道路などの高速交通体系や身近な鉄道、バスなどの地域交通につきましては、それぞれ期待される役割、課題などを判断しながら、本県の交通インフラ整備や利用促進に努めています。
 そこで、本県の最重要課題であります国家プロジェクトとしての新幹線、あるいは高規格道路などについては、まず、実現することが大事でありますので、今、大事なことは、計画をつくるのも悪くはないんですが、まずはみんなの力で骨格をつくってしまうと、あとのことは割合もう方向が見えるわけでありますので、一日も早い整備に向けまして、ちょっと答えの方向が違ってくるかもしれませんが、県民を挙げて全力で国に対しては働きかけると、こういうことであります。
 また、県民の生活の足でございます地域公共交通につきましては、相互乗り入れやカー・セーブ運動など、車に頼り過ぎない社会に向けた具体的な政策、これは県民皆さんとともに、着実に実施していかなければならないものでありますから、こういうものをビジョンとして、明らかにもしなければならないと考えます。
 次に、地球温暖化対策であります。
 自然エネルギーを融合させ、低炭素社会を地域でどう実現していくかという方向づけを明らかにすべきだということでありますが、ことしの6月に採択されましたAPECエネルギー大臣会合「福井宣言」を受けまして、開催県福井としては、この原子力を基本に置きながら、再生可能エネルギーの導入や、エネルギーの効率的な利用についても、全国トップランナーを目指さなければならないと考えます。
 そのため、低炭素化社会の実現のための検討会を設け、原子力だけでなくてメガソーラー、スマートメーターの先進的な省エネ関連技術の導入を、一定のエリアで集中的に実施することにより、住民が生活レベルでメリットが実感できる、クリーンエネルギーのまちづくり推進のための調査研究を行ってまいりたいと考えます。
 あわせて、御指摘がございました全国中位、あるいは、ちょっとそれよりも低いというポジションにとどまっております、太陽光発電などの再生可能エネルギーの県内における普及率を、さらに押し上げるための具体的な政策についても検討を進めてまいります。
 その他につきましては、関係部局長から御答弁します。

◯副議長(小泉剛康君) 総合政策部長森近君。
    〔総合政策部長森近悦治君登壇〕

◯総合政策部長(森近悦治君) 私からは1点、県民の足である列車が突然9本も減った原因と理由、今後の対応策をということでのお尋ねでございます。
 ことしの3月にJR西日本のダイヤ改正では、芦原温泉・武生間の普通列車が、9時台から14時台という昼間の時間帯で、上下合わせて9本削減されたということでございます。
 これらの列車は、私どもがそれまでいろいろ要望によりまして、平成16年秋のダイヤ改正で、回送列車などを活用するなどして、14本増便されたものでございます。JR西日本によれば、昨今の厳しい経営環境の中で乗車率、つまり定員に対する乗客数が2割程度と、この路線につきましては低迷していたということでございまして、JR西日本全体として経営の判断で、乗車率が3割以下の列車を削減するということで、今回の対応になったというふうに聞いております。
 ダイヤ改正の連絡を受け直ちにJR西日本に対し、一方的な削減について抗議を申し入れるとともに、利用者の声に対して最大限対応するように申し入れたところでございます。
 今後は、さらなる削減をしないようJRに対し強くさらに申し入れるとともに、県民に対しても車の利用を控え、公共交通機関を利用していただくよう、引き続き呼びかけてまいりたいというふうに考えております。

◯副議長(小泉剛康君) 安全環境部長石塚君。
    〔安全環境部長石塚博英君登壇〕

◯安全環境部長(石塚博英君) 私の方からは、2点お答えをさせていただきます。
 まず一つ、地球温暖化対策について、原発の廃炉作業中のCO2の排出量についてのお尋ねでございます。
 財団法人電力中央研究所では、火力、原子力、再生可能エネルギーなどの電源ごとに、発電所の建設から運転、解体、廃棄物の処分までのライフサイクル全体を通しての二酸化炭素排出量を算定しております。
 これによりますと、本年7月に公表されました2009年度のデータがございまして、出力100万キロワットの軽水炉、設備利用率70%、耐用年数40年という前提条件で、原子力発電所の1キロワットアワー当たりの二酸化炭素排出量は約20グラムとなっております。このうち、廃炉時の排出量は0.5グラムでございまして、ほとんどが燃料製造時関連ということになっているということでございます。
 これは火力発電所、例えば石炭火力で言いますと943グラム、石油火力で言いますと738グラムに比べますと、非常にわずかでございます。また、再生可能エネルギー、風力発電で申し上げますと25グラム、太陽光発電で申し上げますと38グラムと比べましても、少なくなっているという状況でございます。このような算定も参考にしながら、排出量を算定していきたいと考えております。
 次に、消防の人材確保の現状、さらには技術研修の現状等についてお尋ねがございました。
 消防職員の人材確保につきましては、本県では、今後10年間で全体の約30%、約350人の退職が見込まれるところでございますが、市町におきましては、計画的な採用がなされておりまして、現在のところ人材は充足されているという状況にあります。
 また、消防職員には高性能な機械の導入、あるいは救急搬送の増大などから、高い技能と的確な対応が求められているところでございまして、消防学校におきまして技術力のすぐれた現職の職員やOB職員を活用しまして、技術の伝承に努めているところでございます。
 なお、県の地域防災計画では、消防職員と消防団員の確保や、教育訓練の実施を明記しておりますほか、さらに広域応援協定におきましては、大規模災害の際に必要な人材の派遣や、防災資機材、支援物資の提供などの応援体制について、定めているところでございます。
 これらによりまして、人的消防力の確保につきましては、十分対応できるというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。

◯副議長(小泉剛康君) 教育長広部君。
    〔教育長広部正紘君登壇〕

◯教育長(広部正紘君) 学校の猛暑対策と熱中症対策についてお答えを申し上げます。
 この猛暑、熱中症対策につきましては、これまでも各学校等、それから教育委員会等に細かく指導を文書で行っております。
 それから、夏休みを終えた9月に入りましても猛暑が衰えないために、9月7日付で、小・中学校すべての学校に対しまして、猛暑・熱中症対策に関する緊急調査を実施をいたしました。
 いろんな対策が書いてあったわけですが、各学校におきましては、例えばクーラーのある部屋を普通教室として使用、転用するということであるとか、熱中症計の設置、あるいは児童・生徒へのお茶や塩あめの配布、あるいは激しい運動の後は保冷剤を渡したり、スポーツドリンクを飲ませる等のさまざまな対策、工夫をとって、子供たちの安全確保に努めているわけでございます。
 また、クーラーであるとか大型扇風機の設置、運動会等屋外行事の実施方法の検討等が課題となっております。
 現在は、この猛暑もおさまりまして、子供たちは元気に勉強しているわけですが、今回の猛暑の教訓を、来年度以降に生かしていきたいと思っております。
 次に、県内小・中学校のクーラーの設置状況について申し上げます。
 県内で普通教室にクーラーを設置している小学校は、学校数では12校、約5.9%、教室数で申し上げますと104教室、約5.4%、それから中学校におきましては、学校数では22校、28.9%、教室数では132教室、15.5%となっております。
 国庫補助があるとはいいましても、クーラーの設置・維持には多額の経費を要しますことから、設置につきましては、財政的な面も含めて学校設置者であります市町における検討・判断が必要でございます。
 クーラー設置も含めた猛暑対策につきましては、ことし各市町、学校で行いましたさまざまな工夫、対策を参考にしながら、市町の意向も踏まえながら、今後、各市町教育委員会等と協議をしていきたいと考えております。
 次に、国の概算要求で、学級編制基準の引き下げが、今、準備されております。こういった引き下げの動きと、県独自でやっております少人数学級「笑顔プラン」との関係でございますが、こういった概算要求の動きに対応して、本県の体制づくりも必要になってまいります。
 県におきましては、この「新笑顔プラン」におきまして、小学校1・2年生については、来年度につきましては31人以上の学級に「低学年学校生活サポート」、いわゆる非常勤講師を配置して、正教員と二人で授業するわけでございます。仮に35人学級というのが実施された場合でありましても、同様にこの非常勤講師を配置して、よりきめ細かな低学年指導を行えるようにしていきたいと考えております。
 それから、複式学級につきましても、国に対してこれまで学級編制基準の引き下げ等の要請を行ってきております。
 今後、児童・生徒数の減少に伴う学校の小規模化に即応した学校運営や、学習指導のあり方についても検討していきたいと考えております。
 それから、複式学級担当の教員から、特に、国語、算数の学年別指導で、力をつけるための講師派遣と、こういった要望でございますが、今年度、県内には小学校で41校、82の複式学級がございます。学んでいる子供たち772人となっております。この複式学級におきましては、各市町の教育委員会で独自の講師を配置したり、各学校が指導面等で工夫をして、国語、算数では、現在、約3割程度、それから理科、社会では約6割程度の授業を、各学年単独で行っております。
 今後、少子化に伴いまして、複式学級を有する学校も増加してまいりますので、今後、複式指導のあり方とか、指導技術のことで研修の機会をふやすなど、これからその複式教育の向上に努めてまいりたいと考えております。
 最後に、保育園や幼稚園での就学前教育の充実でございますが、これは健康福祉部にもつながるわけでございますが、現在、県、特に健康福祉部のほうでは保育カウンセラーを市町に配置するなど、いろんな施策を実施しているわけでございますが、小学校教育におきましても、これから不登校対策であるとか、発達障害児の対策等で、これから教育の面でも、この就学前教育がますます大切になってまいります。
 御指摘のありましたように、今後、保育士であるとか、幼稚園や小学校の教員、あるいは大学等の幼児教育の専門家等に集まっていただく、そういった会議を開催して、就学前教育、それから幼保小連携のあり方等につきまして、検討を進めたいと考えております。

◯副議長(小泉剛康君) 警察本部長尾崎君。
    〔警察本部長尾崎徹君登壇〕

◯警察本部長(尾崎 徹君) 初めに、警察官の人材確保についてお答えいたします。
 県警察では、今後10年間で、警察官の約3割が入れかわることになります。これに先立ち県警察では、平成19年度からリクルーター制度の導入、関西・中京方面での就職説明会の開催など、新たな人材確保対策を積極的に講じてきたところでございます。
 こうした施策が功を奏しまして、大学卒業の男性警察官では、平成18年度には約6倍であった採用倍率が、昨年度には、約10倍と増加しております。
 県警察といたしましては、大量採用に伴う警察力の低下を招かないよう、高い採用倍率を維持するとともに、今後、人材確保に当たっては、体力・知力はもとより遵法精神にすぐれ、正義感の強い人材を数多く採用するため、面接試験をより一層重視していくこととしております。
 次に、技術研修の現状についてお答えいたします。
 新規採用の警察官につきましては、警察学校における採用時教育に加え、早期に戦力化するため、5年を目途としてマンツーマン方式による実践的教育を通じて、警察官として必要な技能を習得させることとしております。
 中堅以上の警察官に対しても、昇任に伴う学校教育に加え、経験や勤務年数に応じた職場研修、刑事・交通等の部門に応じた専門教育、高度の専門技能を有する技能指導官による指導教育など、幅広い教育を実施しております。その中には、議員から御指摘のあった殉職事案の絶無を期するために行う緊急走行の技術や、判断力を習得する訓練等も含まれておるとこでございます。
 県警察といたしましては、今後とも力強い信頼される警察を確立するため、犯人制圧等に必要な術科訓練や職務倫理研修などを恒常的に行い、適切な職務執行と受傷事故防止に努めていく所存でございます。

◯副議長(小泉剛康君) 宮本君。
    〔宮本俊君登壇〕

◯14番(宮本 俊君) 皆様、こんにちは、自民党県政会の宮本俊でございます。
 打てば響く、これはすばらしい言葉だなと思うのですが、打てども響かず、これは本当に疲れる話でございまして、何のことかはあえて言いませんけれども、皆様お疲れのことだと思いますが、あと私で休憩に入りますので、少々おつき合いいただきたいと思っております。
 ことしの夏は暑かった。政治の世界、特に国政も、表面上は暑い夏を過ごしていたようですけれども、実質的な議論というのは、お寒い状況でありました。本当に人々が夢と希望で熱くなれる、そういう形で元気をもって質問に入りたいと思いますので、理事者の方々には、前向きで明快な御答弁をお願いしたいと思います。
 まず最初は、先般、議員へ提示のありました「福井県民の将来ビジョン(仮称)」のたたき台についての質問をさせていただきます。
 この中で、まず最初に気になったことは、これまでも何度かお話してきたことでもありますが、このビジョンの中で知事が未来をどういうふうに見通し、その中で、福井をどういうふうに知事として導いていきたいかという思いが、いま一つ感じられないということです。
 この点につきましては、代表質問でも取り上げられましたし、それがいいことか、悪いことかは別としまして、考え方の違いかなとも思いますので、あえてここでは言及せず、今回は、より具体的になってきた個別の項目について、考えを述べたいと思います。
 成長を生み出す、いわゆる産業政策に関する分野についてですが、政策の前提となる将来への見通しについては行動指針ということで、少子高齢化や環境、グローバル社会への対応など7項目が挙げられています。しかし、これらの見通しのうち、「グローバル社会への対応」以外には、産業政策へ結びついているものが見当たらないという点には、違和感を覚えます。
 例えば、少子高齢化が予想されるならば、子供1人当たりにかけるお金は大きくなることが予想され、子供向けの従来よりハイレベルなサービスの提供や、商品開発はビジネス上の大きなマーケットになる可能性を秘めています。高齢者サービスや医療分野も同様に、市場の成長が予想されます。また、環境についても景観など、知事のお好きな自然資源に言及はあるものの、ビジネスという発想には至っていないという印象を持っています。
 行動指針、すなわち将来への見通しと産業政策が結びついていないという私の違和感は、ビジョン策定の工程において、まず、県政を各分野に分けた上で、将来見通しと課題を洗い上げ、そして各部局への振り分けを意識した形で具体的施策に結びつけるという、ボトムアップ的手法にも理由があると思います。言いかえるなら見通し、つまり行動指針を策定した段階で担当部局を想定しながら、従来型の縦割りの政策立案をしているのではないかという不安であります。
 産業政策において将来の見通し、これはすべてビジネスチャンスになり得るものです。これらの見通し、とりあえずはすべて考慮した上で、その後、その市場規模を想定して、産業政策を考えていくことが必要だと考えております。
 このようなビジョン作成の手法により、将来見通しが産業政策に結びついていないという私の指摘について、所見を伺います。
 もう一つの産業分野に関する質問は、挙げられている政策が、技術、伝統産業、農業など、現状の課題解決型、またはものづくりをベースにした、現状の産業資源のレベルアップにとどまっており、いわゆる現在、福井県として認知度がないと思われる新分野、特に、新サービスの開発という分野に視点、いわゆるビジョンがないということでございます。
 さきの質問と重複する部分もありますが、この将来ビジョンの行動指針、いわゆる見通しの中では、「価値多様化社会」というものを挙げています。価値観が多様になれば、受けたいサービスも多様化し、従来にはない新しいサービスへの需要も大きくなってくるはずですし、産業構造上弱いと言われている福井県のサービス産業については、このような視点からのてこ入れが必要だと感じています。
 また、何をつくるかもさることながら、ビジネスモデルの構築により「どう売る」か、どのように売っていくかということも、産業育成上重要なポイントになってきています。
 この新サービスの創出の支援と、物の売り方の支援という二つの視点は、ビジョンにも取り上げるべき重要な部分だと思いますが、所見を伺います。
 続きまして、あすの新聞には取り上げられないかもしれませんが、マニアックな質問を2点ほどさせていただきたいと思います。
 自治体の資金管理についての質問でございます。
 従来、この問題に関する議論は、市場公募債を含む県債残高など、長期の調達に集中していましたが、本日は余り触れられてこなかった部分だと思われる短期の調達と、基金などの資金運用について質問をいたします。
 まず、県では、決済用短期資金として歳計現金と呼ばれる資金を充てています。この資金は昨年度実績で、ピーク時には約520億円、ボトム時には歳出が歳入を上回りマイナス137億円となっています。残高不足時には、財政調整基金などの基金から流用し、それでも足りない部分については金融機関よりの短期借り入れにて、やりくりしているという現状を伺いました。
 基金からの流用分については、資金需要がなくなった段階で、その時点でそれぞれの基金で想定されている運用収益分を乗せて、基金へ返済しているということです。
 また、金融機関からの借り入れについては、1.0%前後の金利水準にて650億円の一時借り入れの限度額、いわゆる当座借り越しの枠が設定されているとのことでした。
 ここで私の問題意識は、格付機関であります格付投資情報センターで、長期債の格付がダブルAの福井県が、短期資金を調達する上で、現行の資金コストは高過ぎるのではないかということです。
 短期資金調達の金利水準を比較するのに、企業が発行しますCP、いわゆるコマーシャルペーパーの金利水準を見てみました。9月3日に発行されたCPの企業の発行実績を、証券保管振替機構のホームページで見てみました。そうしますと、0.12%から0.24%と福井県より格付の低い企業のこういった借り入れに対して、現在、金融機関から一時借り入れているレートに比べて、はるかに低い状況になっております。また、基金に戻し入れする際、返済する際の金利分と比べても低い状況ではないでしょうか。
 現在、自治体にCP発行は認められていないため、机上の空論だと思われるかもしれませんが、しかし、大阪府など自治体の一部では、行財政改革の一環としてCPの発行を検討しています。また、早稲田大学の犬飼教授などは、自治体にCP発行を認める提言を、そのレポートの中でされています。従来では考えられなかった市場公募債が、現在、市場をにぎわせているという状況では、早晩、CPの解禁も認められるのではと考えております。
 県では、一時借り入れのコストについて、このような問題意識をお持ちでしょうか。もしお持ちであれば、県の短期金融市場へのアクセスについて、今からしっかりと準備をしていくことが必要だと考えますが、所見を伺います。
 続いては、基金の運用に関する質問です。
 県では平成22年7月末現在、総額約864億円の基金を運用してます。そのうち約91%の786億円が1年以内の預金、約9%の78億円が1年を超える国債、地方債などの債券で運用されており、現金と債券の比は10対1となっています。このうち財政調整基金や県債管理基金のような、流動性を確保しなければならない基金もあるでしょうが、大部分はその基金の性格から、1年以上固定しても問題のない基金であると思われます。
 例えば元本は利用せず、利息を事業に充てる基金もあれば、ふるさと雇用再生基金などのように3年間に分けて、3分の1ずつ一般財源に繰り入れる資金もあるでしょう。これらについては、今後の基金の取り崩しなど、しっかりと資金計画を立てた上で、1年を超える期間においてより高いレートを求め、債券などで運用してもいいのではないでしょうか。
 単純な算数で釈迦に説法ですけれども、100億円の資金を1年運用する際、0.5%金利が違えば5,000万円の差が生まれるということです。より緻密な資金計画を条件に、国債などの運用部分を拡大することが必要だと感じていますが、所見を伺います。
 証券ということで、リスクを過大に見過ぎている感もありますが、預金というのは金融機関への融資と考えれば、国に貸したほうがいいじゃないかという考え方もできるきではないでしょうか。
 続いての質問は、今回、9月補正として上げられている各項目の中で拡大事業、または既にある予算項目に、新規で上乗せをしている予算項目についてのものであります。
 予算を組むに当たっては、当然、これまでの事業の評価を踏まえていると思いますが、知事のおっしゃるとおり、世の中の流れは早く、時流に合った事業かどうかの評価とその対応も、1年たった後、決算が過ぎた後でするのでは遅いのかもしれません。
 例えば、労働政策課所管の新規学卒者緊急就職面接会開催事業ですけれども、当初予算が482万円に対して、今回の補正では305万円計上されています。しかし、過去3回の面接会において、就職できる可能性が高まった。つまり、この事業が有効に寄与した新規学卒者はどれぐらいいて、その成果は、予算に比して大きかったのでしょうか。本来であれば、これらをしっかり評価して、有効だという判断のもと、補正を組むべきだと考えます。単に、年末までにまだ期間があるので、従来どおりの面接会を、来年、社会人になる学生のためにあと2回実施しましょうでは、予算の有効性という意味で疑問があります。
 このことについてヒアリングしてみましたが、面接に参加した方からのアンケートを集計、分析した結果から、改善策を模索した様子はなく、アンケートの中身からも、その後の面接会に改善を加えるための、何か不都合な点はなかったかという発想での質問項目も見当たっておりません。
 また、もう一つは、観光振興課所管の新ビジットふくい観光客誘致拡大事業について、これまでの実績を見ますと、事業による観光客入り込み数自体は順調に伸びており、これに対しては担当部局の努力に敬意を表したいと思います。
 しかし、全体の入り込み増加数に占めるこの事業による入り込み数の増加分の割合というのは、平成19年度こそ6.4%と高いものの、あとの年度では1%前後と、この事業のインパクトが全体に与える影響が低位、横ばいであるということになっております。
 また、前年度に比べて、この事業による入り込み数の伸びが事業開始当初、平成17年度には27.8%、これは前年度ですけれども27.8%と大きかったものの、その後、年を追うごとに鈍化して、平成21年度には、前年度比で5.2%の伸びにとどまり、頭打ち感があります。
 また、これらの観光客の落としていったお金は、予算の5,058万円に対してどれぐらいの乗数効果があったのでしょうか。そして、このような議論の後、改善点などを検討しつつ、次年度分契約のために、債務負担行為の補正を組んでいらっしゃるのでしょうか。
 個別の項目を挙げると切りがないので、まず、先ほどの新規学卒者就職面接会開催事業について、補正に上げる前段階での事業効果についてどうであったか、あわせて新ビジットふくい観光客誘致拡大事業についても、事業の効果についてお伺いいたします。
 時流に合った事業かどうか適切に評価するために、私は9月補正を組む段階、つまり事業をおよそ半年実施した段階で、その評価を行い分析し、その結果を踏まえた上で補正予算を組んでいただく必要があると思っております。所見を伺います。
 次の質問ですが、補正予算は増額のみならず、現在、予算書には見られておりませんが、減額予算というのもあり得る話で、これは2月補正に先送りされ、減額予算案として計上されるとのお話を伺いました。
 減額理由のほぼすべては、予定された国庫補助がつかなかったためだそうです。まだこの先、補助がつく可能性があったり、違う財源が見つけられそうな場合には結構だと思いますが、今後、事業執行が難しく、それが1,000万円以上など、ある程度の規模を持っている予算の場合には、その減額について、その都度、「予算案の概要」にて説明すべきだと考えますが、所見を伺います。
 予算は税金の使い道として、議員や県民が仕方なく認めているわけではなく、この事業はやるべきだと肯定的に認めているものも多くあるわけですから、やると決めたことをやれていないときにも、おのずと説明が必要だと考えますが、どうお考えでしょうか。
 そして減額の理由ですが、先ほども申しましたとおり、国庫補助がつかないというような原因がほとんどだという状況にも違和感があります。
 先ほどの質問にもありましたように、期中における事業評価がなされるとすれば、その会計年度中に事業の効果に疑問がある場合には、その事業を中止することを考える必要はないのでしょうか。
 人的、物的な資源の投入やインフラの整備など、手段を100%実施してきても、その事業本来の目的が達成されないことはよくある話であり、このような場合には、勇気をもって事業を中止することも必要だと考えますが、所見を伺います。
 松下幸之助氏は、「成功の要諦は、成功するまで継続すること」と教える反面、槍の達人は、「突くときよりも引くときのほうが早い」とも言います。一度決めたら必ずやること、一度決めてもうまくいかなかったら早々にやめること、このバランスが必要だと考えています。
 最後の質問は、今年度、平成22年度に改定が予定されております、日野川地区水道用水供給事業における給水単価についての質問です。
 同事業は、平成18年12月に運転開始、施設の総工費456億円を要する越前市、福井市、鯖江市、越前町、南越前町の3市2町にまたがる上水供給事業です。
 越前市では、受水計画に基づく県との協定により、1立米当たり113円にて、1日当たり平成19年度に1万立米、平成22年度に1万7,500立米、平成25年には2万5,000立米を受水する契約となっており、3市2町の中で最大のお客様となっております。
 ここで単刀直入に結論を申しますと、見直しの際には、ぜひともどうかできる限り安くしていただきたいということであります。ただ、要望として挙げていても、聞いていただけないことも考えられますので、その理由について幾つか申し上げます。
 まず、一般の上水利用者にとって、この受水単価がここ何年かで急騰しているということです。一般的なお客様をあらわす指標として、13ミリの配管で供給を受けている月間使用量30立米以内のユーザーで見ますと、支払い料金を使用量で割った水の単価は、それまで72円だったものが、平成16年の改定で83円、平成20年の改定により112円と、5年間で約56%の増加となっています。幾ら計画的な受水量と決められた単価に基づくものだとしても、一般ユーザーにとってはあずかり知らぬことであり、このデフレの時代に一般では考えられない上昇率にて、家計負担の増加を強いられてきたことになります。
 また、上水に対する需要についても、受水計画が策定された時期と比べ景気の後退と、工場における水のリストラ努力などにより、実際の給水量は総量で、平成18年には1日当たり2万9,841立米であったものが、平成21年の実績では2万7,077立米と約9.3%低下している状況です。言いかえるならば、市の上水事業としては売り上げが減る中、高い仕入れを計画的に増加させなければならないという状況にあり、これが一般県民にはね返っているという現状です。
 一方、供給サイドを見ると、県の上水事業は公営企業という形で、一応企業という名称がついていますが、先ほどからお話しておりますとおり、単価も一定で確定的に売り上げが伸び、長くやれば必ず黒字になるという一般企業からすれば、極めてうらやましい経営環境にあります。財務諸表を見せていただきましたが、各種積立や留保金など安全率、つまり今後の事業に対するリスクを、必要以上に高く見積もって積んでいるイメージもあります。
 また、他県では家計負担軽減のため、事業の累損の解消前に料金の引き下げを行っているところもあるようです。
 このような環境下、知事は今回の料金改定に対して、どのようなお気持ちでいらっしゃるのか、所見を伺います。
 以上をもちまして、私の壇上からの質問とさせていただきます。御清聴どうもありがとうございました。

◯副議長(小泉剛康君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 宮本議員の質問にお答えをします。
 まず、将来ビジョンであります。
 ビジョン作成の際の手法について、産業政策に必ずしも十分マッチした手法ではないんじゃないかという所見であります。
 将来ビジョンの策定につきましては、さまざまな課題がございますので、県民の皆様、また、専門家の御意見も伺った上で「人が生きる」、あるいは「成長を生み出す」「交流を広げる」など、五つの大きな方向性を最初に定めたものであります。
 そのため、ビジョンは大きな戦略を重点的に示すものとなり、例えば、産業分野については、活力を生み出す原動力として「アジアの成長」に注目し、市場開拓やアジアからの観光誘客などに向けた戦略を打ち出しております。
 それから、「エネルギー」分野の新ビジネスの育成、福井ブランドの担い手としての地場産業の発展も方向性として打ち出しております。ほかにも多くの分野にビジネスチャンスはあるものと考えており、現在、ビジョンと並行して策定中の「経済新戦略」で、具体化を進めているところであります。
 そして、これに関連いたしまして、新サービスの創出支援、それから物の売り方、営業などについての支援、二つの視点をぜひビジョンに取り上げるべきでないかという御指摘でございます。
 この新しいサービス業や新しい物の売り方という視点は、本県の成長にとって重要でありまして、ビジョンの中にどの程度具体化するかというのも一方でありますが、策定中の経済新戦略の中で、これを具体化する必要があると、このように考えます。
 現在、アジアでは、可処分所得が3万5,000ドルを超える所得の高い層ですね、これが6,000万人から、10年後には2億3,000万人になると見込んでおります。将来ビジョンは、そのような層を目標にしながら、観光、医療などのサービスにより、県内に誘致することを政略の核としています。
 一方、高齢化に伴い、地域に密着した給食、介護サービスなどのコミュニティビジネスも大きな可能性がありまして、地域と協力して、このようなビジネスの拡大を支援してまいります。
 また、アジア市場においては日本の部品、いわゆる昼間材の需要が高いため、官民が役割を分担しながら商社機能をつくり、福井のすぐれた部品などを売り込む戦略を掲げているものであります。
 それから、日野川地区の水道用水供給事業でありますが、越前市を初めとする3市2町を対象に、上水道として段階的に給水量を増加させていることといたしまして、平成18年の年末から一部供給を始めております。
 その際には、給水設備がすべて整備された全量給水が可能となる時点で、改めて料金を見直すこととし、現行料金1立米当たり113円と定めております。この水道料金の設定については、維持管理費、減価償却、支払利息など必要となる年間平均費用を年間給水量で割ってと言うんでしょう、計算して算定をしております。
 今回の給水施設の整備完了に伴う料金改定において、建設事業費を当初計画より抑制をし、これは471億円が456億円になっております。これによって減価償却、支払利息を減額できること。あるいは、維持管理費の一部の縮減などが考えられますので、こうしたことを背景にしながら、関係市や町と協議し、適正な水道料金を設定してまいりたいと、このように考えております。

◯副議長(小泉剛康君) 総務部長瀬脇君。
    〔総務部長瀬脇一君登壇〕

◯総務部長(瀬脇 一君) 補正予算の編成に関連いたしまして、3点御質問にお答えさせていただきます。
 まず、事業が時流に合った内容かどうかというのを評価するためには、当該年度の事業についても9月補正予算を組む段階で、その前に評価をして補正予算に反映させてはどうかといった御質問でございます。
 これにつきましては、二つに分けて考える必要があるのかなと思っております。
 まず、一つは前年度、あるいは複数年度から継続して実施しているような事業、これにつきましては、年度途中におきましても、これまでの事業の実績でありますとか成果といったものをもとに、検証、評価を行うということは可能であろうかというふうに考えてございます。
 ただ一方で、やはり当該年度の4月からスタートしております新規事業につきましては、これはやはり執行途中でございます。また、9月補正予算に反映させるということになりますと、補正予算編成の作業日程等から考えますと、実質3カ月程度の実績をもとに評価、検証を行わなければならないということになりまして、事業内容にもよりますが、やはり十分な評価を行った上で予算を組むということは、なかなか困難なのではないかと考えております。
 ただ、御質問の中にもありましたが、やはり限られた財源をもとに、できるだけその事業効果を最大にしていくという観点は、これは忘れてはならないわけでございまして、その事業の実施状況、あるいはその都度の成果等々もよく見ながら、適切な時期に検証を行いまして、予算にできるだけ反映させていくという努力は、続けていかなければならないと考えてございます。
 次に、減額補正に関連した御質問でございますが、特に事業執行が難しくなって、それが1,000万円以上あるような、ある程度の規模を持ったものについては、減額する際には「予算案の概要」など、資料において説明をするべきではないかという御質問についてでございます。
 減額の補正予算につきましては、御質問の中でも御指摘がありましたが、さまざまな理由がございます。一つは、一番大きなものといたしまして、予定いたしました国からの補助金等の減少ということが、一つ大きなものとあるわけでございますが、そのほかにも具体的には、事業執行に当たりまして、関係者等との協議が難航したことによる事業執行のおくれがある場合。あるいは事業の実績でありますとか、入札の結果によりまして、不用額が発生した場合、そういったものが多々あるわけでございます。
 特に、9月補正予算を編成いたします段階では、今後の財源確保の見込み、あるいは執行方法の改善、そういった余地もまだあるわけでございまして、そうしたことから減額補正は原則として行いませず、具体的な執行見込額がおおよそ確定した段階、ということで2月補正予算で計上をさせていただいているわけでございます。
 なお、御指摘がありました理由を説明すべきという点につきましては、今年度から年度末の補正予算において減額する主な事業につきまして、これは部局ごとで資料を策定しておりますが、「予算案説明資料」という資料がございます。これにおきまして、減額理由も含めて記載するよう改善することとしておるところでございます。
 それから、3点目でございます。
 これは当該年度の事業について、その当該会計年度中に、例えば事業効果に疑問があるといったようなものについて、事業を中止するということも考えるべきではないかという御質問でございます。
 これにつきまして、御指摘もございました事務事業評価、これまでやっておりますが、これはやはり事業実績、成果、そういったものをもとに検証し、廃止・見直し等を行っておるものでございますので、その性質上、評価結果を具体的に予算に反映いたしますのは、決算ができたその翌年度ということになるわけでございます。
 そういうこともございますので、これまでできるだけ事務事業評価の日程を、可能な限り前倒しいたしまして、現在は6月の初めに、各事業担当部局と協議・調整を行っておりまして、その当該年度の事業につきましても、執行段階で見直しが可能なものについては、当該年度の執行にできるだけ反映するように、努力をいたしておるところでございます。
 特に、想定できない急激な社会経済情勢の変化等も起こり得るわけでございますので、現状把握をできるだけ迅速に努めまして、情勢の変化等がございましたら、予算の範囲内で必要な見直し、あるいは場合によりましては事業の中止と、そういったことについて適切に、機動的に対応してまいりたいと考えてございます。

◯副議長(小泉剛康君) 産業労働部長林君。
    〔産業労働部長林雅則君登壇〕

◯産業労働部長(林 雅則君) 今議会の補正予算に計上しております、新規学卒者就職面接会開催事業の補正に上げる前段階での事業効果についてのお尋ねでございます。
 なかなかこういった面接会はきっかけづくりでございますので、成果のあらわし方は難しゅうございますが、一つの私どもの判断として内定率とか、そういったところ等を見ておりますが、まず、ことしの春卒業した者に対しまして、昨年度、こうした就職面接会、従来よりも回数を5回ふやしまして9回開催しております。年度がわたりますが、前年の1月から卒業直前の2月まで実施しておりますが、昨年はこれまでで最も多い、延べで6,500人の学生が参加をしております。
 こういった機会がありましたこともあって、就職内定率は高校生が全国1位の98.1%、大学生等も全国水準を上回る93.8%となっております。今年度は大学生等に対する求人が減少して、さらに厳しい状況でございます。
 こうした中、来春の卒業予定者に対しましても、ことし1月以降、5回の就職面接会を開催しております。特に、先ほどお尋ねの就職活動が本格化しました5月から7月にかけての3回の就職面接会では、昨年を13社上回る482社の企業に参加をいただいております。こういった機会に就職を希望する学生が、これも昨年よりもさらに300人ふえまして、延べ4,000人が集まってきているような状況であります。
 こうした就職面接会といった機会もありまして、8月末時点、各大学で集計しておりますもので、就職のめどの立っている大学生の割合、いわゆる内々定というような状況でありますが、これが昨年を2%上回る現在で49.9%、ほぼ50%に近いところまでなってきております。しかし、依然まだ就職が決まらない学生もたくさんございますので、今回の補正予算におきまして新規学卒者就職面接会の追加開催を、お願いしてるところでございます。

◯副議長(小泉剛康君) 観光営業部長五十嵐君。
    〔観光営業部長五十嵐嘉也君登壇〕

◯観光営業部長(五十嵐嘉也君) 私の方からは、同じく補正予算の組み方に関する質問について1点、御答弁をさせていただきます。
 新ビジットふくい観光客誘致拡大事業について、事業効果についてのお尋ねでございます。
 この事業では、県内での宿泊、土産物施設の利用などを伴う県外からの送客に対し助成金を支給しておりまして、平成21年度の送客数4万1,120人の県内における観光消費額は約10億円と推計されます。
 また、観光客入り込み数における宿泊者の割合が、やや下降傾向にある中で、本事業による送客数は毎年度順調に伸びておりまして、宿泊客の確保につながっていると考えております。
 さらに、この事業におきましては、パックツアー以外について、本県の宿泊施設や観光情報のみを記載した単独のパンフレットの作成を、助成金支給の条件としておりまして、平成21年度は、この本県単独のパンフレットが約87万部発行されております。これ以外にも、この事業によりまして、数千万部のパンフレットに本県の観光情報、観光地の情報が記載されております。
 これらのパンフレットが、旅行社の全国1,000以上の店頭に置かれておりまして、広く県外の方々の目に触れることによる広告の効果も、大きいものがあるのではないかというふうに考えております。

◯副議長(小泉剛康君) 会計管理者吉村君。
    〔会計管理者吉村治君登壇〕

◯会計管理者(吉村 治君) 県の資金管理につきまして、2点お答えをさせていただきます。
 まず、1点目は、一時借り入れのコストについての問題意識を持っているかと。それから、短期金融市場へのアクセスについて、今から準備していくべきと考えるがどうかというようなお尋ねでございます。
 金融機関からの一時借り入れにつきましてはコストが高いということから、綿密な収支計画を立てまして、その中で、まず、県債の前倒し発行、そして基金の運用、そして他会計からの一時借り入れ、こういったものを行いまして、できる限り金融機関からの一時借り入れが生じないように努めているわけでございます。
 事例として議員が上げられましたコマーシャルペーパーの自治体での発行は、議員もおっしゃっておられましたが、現在のところはこれは認められておりません。従いまして、これは法律改正等を待たなければいけないということでございますが、やはり一時借り入れのコストの軽減ということにつきましては国の動向、それから金融情勢ですね、こういったものを注視しながら、今後も研究をしていきたいというふうに思っております。
 それから、2点目の基金の運用についてでございますが、もっと債券での運用をふやしてもいいんじゃないかというお尋ねでございます。
 基金の運用につきましては、基金の担当課と協議をいたしまして、年間の運用計画を立てて行っております。その中で債券につきましては、現在、国債、地方債での運用なんですが、5年から10年という商品を買って運用しているということでございます。
 しかし、現在、1年以内の預金で運用しているのは約786億円あるわけですが、これらについて見てみますと、この中にも、さらに債券で運用できるものがあるというふうに感じておりますので、これらにつきましては預金の利率との見合いもございますので、そういったものを十分見きわめながら、債券での運用も拡大をしていきたいというふうに考えております。

◯副議長(小泉剛康君) それでは、ここで休憩いたします。
  午後2時58分 休 憩
             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  午後3時16分 再 開
                会議に出席した議員(35名)
   1番  西  本  正  俊          22番  吉  田  伊三郎
   2番  玉  村  和  夫          23番  田  村  康  夫
   3番  田  中  宏  則          24番  松  田  泰  典
   4番  鈴  木  宏  紀          25番  仲  倉  典  克
   5番  大  森  哲  男          26番  東  角     操
   6番  大久保      衞          27番  小  泉  剛  康
   7番  中  川  平  一          28番  渡  辺  政  士
   8番  欠        員          29番  斉  藤  新  緑
   9番  宇  野  秀  俊          30番  石  橋  壮一郎
   10番  糀  谷  好  晃          32番  野  田  富  久
   11番  藤  野  利  和          33番  山  岸  猛  夫
   12番  笠  松  泰  夫          34番  田  中  敏  幸
   14番  宮  本     俊          35番  前  田  康  博
   15番  笹  岡  一  彦          36番  石  川  与三吉
   16番  谷  口  忠  応          37番  屋  敷     勇
   17番  松  井  拓  夫          38番  関     孝  治
   18番  欠        員          39番  山  本  芳  男
   19番  鈴  木  宏  治          40番  山  本  文  雄
   21番  山  本  正  雄
             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                会議に欠席した議員(3名)
   13番  谷  出  晴  彦          31番  山  田  庄  司
   20番  四  谷  昌  則
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◯議長(中川平一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 鈴木宏紀君。
    〔鈴木宏紀君登壇〕

◯4番(鈴木宏紀君) 自民党県政会の鈴木宏紀でございます。
 議員諸氏におかれましては、大変お疲れのことと存じますけれども、もうしばらくおつき合いのほどお願い申し上げます。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 まず最初に、「新幹線金沢駅開業後に迎えるであろう本県の暗黒時代について」と題して、さらっとお伺いをいたします。
 北陸新幹線は平成26年度に金沢まで開業することが、既に確定しております。本県も今度こそ、敦賀までの新規着工区間の決定が望まれましたが、全国都道府県議会議長会の代表として福井県議会議長が菅内閣総理大臣に、直接、早期整備を強く要請するなどしたものの、年度内着工は困難な情勢となってしまいました。
 また、7月21日には民主党・一志会が早期着工を要請されましたが、社会的な合意がきちんと得られるようにとか、着工に関する地元での理解活動が必要というような認識を示したという新聞報道もなされておりました。一体何を根拠に、住民の理解が深まっていないという認識に至るのか、大いに疑問を感じたのは私だけではないはずであります。
 ところで、今回の政府の来年度予算概算要求見送りを受け、極めて残念なことではありますが、現時点で、既に本県までの新幹線の延伸は事実上、金沢駅開業後から少なくとも5〜6年のタイムラグが発生したことになります。
 さらには、昨日の民主党の代表選を受けて、また、本日の民主党・一志会の各議員の皆さんの一般質問を拝聴している限り、このタイムラグがさらに長くなるような嫌な予感がしているところでございます。私はこのタイムラグが、本県にとって暗黒の時代となるのではないかと大変危惧をしております。
 例えば、小松空港の飛行機の便数は激減するでしょうし、JR在来線の特急の運行本数も減ることになるでしょう。福井県だけが新幹線開業から取り残された場合、交通の利便性や沿線のまちづくりなどにも極めて大きな影響が想定され、そして新幹線開業がおくれれば、おくれる分だけ、本県経済へ及ぼす影響も長引き、より深刻な問題に発展してしまうことが容易に予測されます。
 そこで、北陸新幹線が金沢まで開業した後、敦賀までの開業にこぎつけるまでの間、県は現段階で、本県の交通体系やまちづくり、さらには産業経済界に、どのような悪影響が出る可能性があると想定しているのか、知事の見解をお伺いいたします。
 また、今回の概算要求見送りを受けて県民の皆さんの中に、「新幹線が来ないなら来ないでいいじゃないか」というあきらめムードが漂うことが心配されます。県民の皆さんは、漠然と新幹線の必要性を認識されてはいるものの、新幹線が金沢駅でとまったときの本県の交通利便性の低下や、経済・雇用に及ぼす甚大な影響については、やや認識が薄いような気がいたします。
 こんなはずではなかったと県民の皆さんに後悔させないためにも、そして新幹線の早期開業をいま一度、県民が一丸となって強力に訴えるためにも、金沢開業後から敦賀まで開業しない間の本県に考えられる「負の部分」について、これまで以上に県民の皆さんの前に明らかにする必要があるのではないかと考えますが、知事の見解をお伺いいたします。
 次に、観光振興に対する揺るぎないビジョンの必要性について、お伺いをいたします。
 今議会の我が会派の代表質問でも、外国人観光客の誘致策として、医療、観光や県境を超えた広域観光連携について質問をさせていただきましたが、私は本県における観光の10年、20年後の観光ビジョンの必要性について、お伺いをいたします。
 現在、県は「新ビジットふくい推進計画」を策定し、観光客入り込み数、観光消費額、教育旅行受け入れ数、そして外国人観光客数に対する数値目標を掲げられ、その目標達成に向けて努力をされておられます。
 計画自体を、今さらどうこう批判する気は毛頭ありませんが、この計画はあくまでも5年という短期間における観光振興の「戦略」であり、この戦略の上位に掲げるべき10年後、20年後のビジョンは明確に示されておりません。
 県では現在「将来ビジョン」を策定されております。我が会派の代表質問においても知事は、「アジアに広がる新しい活力を強めていく」とか、「今後、県の個別の計画や予算で具体化していきたい」と述べられましたが、全国的に外国人観光客の受け入れ増加対策の強化が叫ばれている中、私は本県において将来ビジョンと並行して、わかりやすい「観光振興ビジョン」を県民や企業の皆さんに明確に示すことが求められると思います。
 そして、その観光振興ビジョンを示す上で最も大切なことは、県民の皆さんの声に耳を傾けながらも、最終的には、知事御自身がみずから描いたビジョンを明確に示すことだと私は思います。そして、そのビジョンを実現するためのいわゆる戦略や戦術は、情勢の変化に柔軟に対応できるものでなければなりませんが、そのビジョンは決して揺らぐことがあってはならないと思います。
 なぜならば、例えば、外国人観光客がふえてくると、県民の皆さんは生活習慣やマナーの違いによる不快感を覚え、国内旅行者が増加すれば、道路の渋滞などにストレスを感じることになり、観光客の増加が県民の皆さんの生活向上につながらないことに、不満を抱く県民もふえてくるでありましょう。
 また、観光ボランティアの人たちは、果たして観光が地域の振興につながるのかといった素朴な疑念を抱き始めます。教育関係等の各種団体は、ただでさえ多忙な毎日を過ごしているのに、これ以上忙しくなることへの不満を募らせます。
 そして観光関連の事業者は、一向に伸びる気配のない県内観光消費を懸念して投資をちゅうちょし、国内観光客との対立を生みかねないことなどのリスクの高い外国人旅行者の受け入れには、きっと難色を示すことでありましょう。
 このような県民の不満や不安を払拭する、明確で揺るがない観光振興ビジョンをお示しにならない限り、戦略にしかすぎない新ビジットふくい推進計画だけでは、県民の皆さんの御理解や御協力、そして事業者の自助努力につながらないのではないでしょうか。
 県民・各種団体・観光関連事業者、そして行政が連携した協働体制を築き上げるためには、まずは知事御自身が、本県の揺るぎない観光振興ビジョンを明確に示すべきと考えますが、知事の見解をお伺いいたします。
 続いて、陽子線がん治療センターの治療開始に向けた諸課題について、お伺いいたします。
 総事業費約100億円をかけた陽子線がん治療センターは既に建築工事が完了し、現在は、来年3月の治療開始を目指して加速器を稼働させての陽子線ビームの調整や、専門の医療スタッフの研修などの準備を進めているところであります。
 私は一昨年の6月議会と昨年の6月議会の一般質問において、陽子線がん治療にかかるさまざまな課題についてお伺いをしてきました。そして、今回も治療開始に向けて幾つかの諸課題について、質問と提言をさせていただきます。
 まず、1点目、放射線治療の課題の一つでもあります専門スタッフの確保状況についてお伺いをいたします。
 一般的に陽子線がん治療を、適切かつ安全に行うためには、職種を超えたチームを組んで相互協力することが重要であると言われております。これに対応するために県は昨年度の時点で、診療放射線技師4名と医学物理師2名を確保し、先行する施設に派遣して長期研修を行っているとのことでありました。
 しかしながら、県の陽子線治療施設等整備検討委員会は、200人の患者を想定したとき、専門的な治療経験が求められる治療医が4名、実際の照射治療に当たる診療放射線技師7名、照射装置の精度管理などを行う医学物理士の3名の計14名専門スタッフが必要としております。検討委員会が示した人員より不足しているそれぞれの専門スタッフについて、どのように今後対応されるおつもりなのか、まずお伺いいたします。
 2点目は、陽子線がん治療センターの患者受け入れについてお伺いいたします。
 県は、来年3月の診療開始後の数年間は、年間200人程度の利用を目指しておられます。当然、治療患者の受け入れ体制も整いつつあると思いますが、県内の病院や診療所、さらには県内外の「地域がん診療拠点病院」や「特定機能病院」などからの、現在の治療患者の紹介状況についてお聞かせ願います。
 また、これに関連して、治療対象となる小児患者の受け入れ体制についてお伺いいたします。
 一昨年の6月議会の一般質問において、成長障害を最小限に抑えることができ、安全で痛みもほとんど感じない陽子線がん治療は、児童の治療にも適している。本県の施設では、児童の患者を受け入れるのかとの私の問いに対し、知事は、陽子線がん治療施設は、治療時の体への負担や副作用が少なく、高い治療効果が期待できるため、本県の施設においても子供から大人まで、幅広く治療の対象にしたいと答弁されました。
 しかしながら、4月に開設された陽子線がん治療センターのホームページの治療を予定しているがんについての紹介欄では、児童患者受け入れについては明確に示されておりません。
 小児がんと呼ばれる病気は、白血病やリンパ腫が多く、陽子線がん治療の対象とならない病気が多いのは確かでありますが、患者の7割が10歳未満とも言われている横紋筋肉腫などの病気は、陽子線がん治療の対象となるのではないでしょうか。
 小児患者を受け入れる場合、対象となる小児患者数がごくわずかであるにもかかわらず、全身麻酔をした上での照射が必要となるため、麻酔管理などの特別な安全管理が必要にはなりますが、知事のマニフェストに明記されているように、「がん予防・治療日本一」を掲げて、最先端の医療を安心して受けられるシステムをつくるというのであれば、小児患者も受け入れるべきではないでしょうか。改めて知事の見解をお伺いいたします。
 また、陽子線治療は、公的医療保険の対象ではないため高額な治療費負担を軽減して、利用しやすい料金体系とするため、県民の方に限り1治療当たり25万円の減免措置を設けることとしております。
 全国で最も低く設定された治療費と今回の減免措置により、県民の皆さんが全国で最も陽子線治療を受けやすい環境を整備されたことは評価できますが、それでも治療料金が200万円を超える高額な治療であることに何ら変わりはありません。
 小児患者も陽子線治療の対象となった場合、小児患者に対する減免措置のさらなるかさ上げを検討できないものでしょうか。その財源については、例えば、所得基準を設けて高額所得世帯の減免措置を低く設定し、その分を小児患者への減免措置のかさ上げ財源に充てるとか、陽子線治療を受けている大人の患者の皆さんから、減免措置を0から25万円の間で自由に選択していただいて、仮に10万円の減免措置を選択したときは、通常の減免措置25万円との差額15万円を小児患者に寄附していただいて、小児患者の減免措置かさ上げの財源に充てるとか、ふるさと納税の一部を財源に充当するなどの知恵を出して、小児患者がより治療を受けやすい環境を整備されてはと考えます。
 小児患者も陽子線治療の対象になった場合の小児患者に対する減免措置のさらなる底上げについて、知事の見解をお伺いいたします。
 3点目は、陽子線治療の公的医療保険の適用に向けた取り組みについてお伺いをいたします。
 今ほども申し上げたように、全国で最も陽子線治療を受けやすい環境か整備されましたが、それでも治療費は優に200万円を超えるわけで、公的な医療保険が適用されないままでは、経済的に余裕がある人しか治療を受けられず、医療格差が生じるおそれもあります。そのため、私を含めた多くの議員が、これまでも公的医療保険の適用の実現に向けた県の取り組みをただしてまいりました。
 これに対し知事は、昨年5月には10県4市の賛同を得て、「全国粒子線治療促進協議会」を設立し、この協議会の会長に知事御自身が就任され、国に対して公的医療保険の適用を求めてこられました。にもかかわらず、いまだに公的医療保険の適用は実現しておりません。
 これまで知事は、公的保険適用の実現のためには、治療の安全性、有効性、普及の程度が判断基準となるという見解を示されておられます。このうち安全性と有効性については、他県の施設で一定の評価が得られておりますが、普及の程度という観点から考察すると、平成24年度までに、本県を含めた陽子線治療施設が3カ所設置されても、既存の施設と合わせて合計10カ所にしかならず、また、これ以上、粒子線治療施設の建設計画が進展するとも考えにくく、残念ながら、まだまだ全国民が平等に治療を受けられるほど粒子線治療は普及していないと言わざるを得ません。
 この状況を打破するためには、粒子線治療施設が設置されている県が、それぞれの隣接する都道府県と連携して、広域で粒子線治療施設の利用を促進しない限り、公的医療保険適用は実現されないのではないでしょうか。知事の見解をお伺いいたします。
 4点目は、陽子線がん治療センターとがん医療センターの連携についてお伺いをいたします。
 がん治療は、それぞれの患者さんに、さまざまな治療方法を組み合わせた、最適とされる集学的治療を実施することが重要であると言われております。そして、これに対応するために診療科の垣根を取り払い、外科・内科・放射線科・麻酔科、さらには緩和ケアやリハビリテーションなどの医療スタッフが集まって、各患者の症例に対する最善の治療方法や治療方針を包括的に決定するカンファレンス、つまりキャンサーボードが全国の病院で導入されつつあります。
 本県の県立病院においても、昨年2月に開設された「がん医療センター」にてキャンサーボードを導入し、個々の患者に応じた最先端のがん治療を目指しておられます。県の現在のこのような取り組みを勘案すると、患者への陽子線治療の適用についても、この「がん医療センター」のキャンサーボードにて最終判断されるものと思います。
 しかしながら、この「がん医療センター」は、胃がん・大腸がん・肺がん・肝臓がん・子宮がん・乳がんの六つのがん治療に重点を置くとしており、陽子線治療に最も適している前立腺がんや、鼻や顔面やのどなどの頭頚部のがん、そして今後拡大していくと考えられている脳腫瘍や膀胱がん等の疾患は対象となっておりません。
 本県の罹患率が高いがんを、「がん医療センター」の重点がんとすることは理解できるのですが、100億円という巨額な投資をした「陽子線がん治療センター」の整備を一つのきっかけとして、本県をがん治療先進県として国内外に認知させるというのであれば、このような陽子線治療には適してはいるけれども、「がん医療センター」の六つの重点がんの対象外となっている疾患についても、今後「がん医療センター」の重点がんの対象とし、「陽子線がん治療センター」と「がん医療センター」の連携強化を図るべきではないでしょうか。
 「陽子線がん治療センター」と「がん医療センター」の連携強化について、県の見解をお伺いいたします。
 5点目は、陽子線がん治療センターと地域医療機関との連携についてお伺いいたします。
 陽子線治療施設等整備検討委員会の報告書には、この治療施設には高額な投資が必要とされることもあり、県内に複数整備できるような施設ではないため、県内の医療機関と連携して施設を効率的・効果的に利用しなければならない。そして、そのためには県内の病院がネットワークを築いて、陽子線がん治療センターを共同で活用することが求められ、そのための一つの手段として、陽子線がん治療センターと地域の医療機関の連携に必要な情報や、診断画像の伝送システムの導入を検討する必要があるとの内容が記されております。
 この電送システムの導入についてでありますが、データセンターの設備を所有しないで、データセンターが提供しているサービスを必要とする、その部分だけに対価を支払って利用する「クラウドコンピューティング」を利用すれば、運用コストの大幅な縮減が図られますし、インターネットの接続環境さえあれば済むため、システム構築費用も大幅に削減可能となります。
 最先端のがん治療体制を整備するには、最先端の情報通信技術を活用することも一考に値すると思いますが、見解をお伺いして、私の9月の一般質問を終わらせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。

◯議長(中川平一君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 鈴木議員の一般質問にお答えをいたします。
 まず、新幹線金沢開業後の対応であります。
 金沢まで開業し、敦賀まで開業しない間の本県への影響などについてであります。
 県議会とも強く求めてまいりましたが、金沢開業から福井県内への整備におくれによる地域格差が生じないよう、早急に敦賀までの認可が実現しなければならないわけであります。
 これまで、あらゆる機会に国、または県民に対しましても、認可のおくれによるまちづくりの影響、また、新幹線により地域が等しく時間短縮などの利便性、県内の経済波及効果等、その効果を受ける必要性を訴えてまいりました。
 県内で新幹線開業がおくれるほど、開業する他県に比べまして交流人口、県内の消費・生産等経済活動による、本来受けるべき経済効果が受けられなくなります。県民の利益に差が出て地域格差が生じることは非常に不合理な問題であり、これらは県民益が十分確保されるよう、敦賀までの認可実現に向けまして、全力で取り組んでまいります。
 暗くなるというお話でございましたが、福井県は全国、あるいは関西を明るくしてるわけでありますので、福井県が暗くならないように頑張ってまいりたいと思います。
 次に、観光振興に対する揺るぎないビジョンについてであります。
 県民各種団体・観光関連事業者、そして行政が連携した協働体制を築き上げるため、知事が本県の揺るぎない観光振興ビジョンを示すべきではないかということであります。
 今回、素案で示した将来ビジョンには、専門家や観光・産業団体、各地区の皆さんの意見に基づきまして、一つは、高速交通ネットワーク整備を見据え、本県観光を施設、もてなしの両面からレベルアップすることによる交流人口の増加促進、それから、豊かな中間層が急速にふえているアジアをターゲットとした、海外誘客による外需の取り込みなど、観光振興の戦略として盛り込んでいるわけであります。
 国内の観光振興については、この1日に石川県との県境サミットにおきまして、広域的な枠組みもつくられており、さらに検討を進めるわけであります。
 ビジョンをさらに充実した上で、策定後に、その戦略を迅速に実現することが重要であると考えており、「新ビジットふくい推進計画」などに基づき、各年度の予算や政策合意により、具体的な政策を進めてまいりたいと、このように考えております。
 次に、陽子線がん治療センターであります。
 「がん予防・治療日本一」を掲げて、最先端の治療を安心して受けられるシステムをつくるのであれば、いわゆる小児患者も受け入れるべきではないかということであります。
 小児がんへの陽子線治療につきましては、既に先行して治療をしております筑波大学陽子線医学利用研究センター、それから静岡県立静岡がんセンターにおいて、子供たちの横紋筋肉腫や神経芽細胞種などの小児がんに適用されているわけでありますが、適用症例数が少なく、適切な線量や照射回数などが十分定まっていない現状にあるものであります。
 しかし、陽子線がん治療は身体への負担や副作用が少なく、高い治療効果が期待できるため、本県の施設においても、これら先行施設における実績を参考にして、できるだけ早期に小児がんを陽子線治療の対象にしてまいりたいと、このように考えております。
 本県におきましては、毎年、小児がんの発症例が10例程度あるということでございます。
 次に、陽子線がん治療につきまして、小児患者に対する減免措置の加算が要るんじゃないかということでありますが、既に御説明をしておりますように、治療費については、多くの方々に利用いただけるよう、福井では基本料金を全国他施設の平均的な治療費よりも低い240万円を設定しております。そして、さらに県民負担を軽減するために25万円を助成するなど、手厚い助成措置を講ずることにいたしております。
 特定の患者に、さらに助成をかさ上げすることは、他の利用者で、経済的に非常に負担となる方とのバランスや、収支への影響があることから、現在、国に対し、医療保険の適用を強く働きかけているところでございます。
 なお、医療保険適用が認められる場合には、ほとんどの小児がんが対象となります「小児慢性特定疾患治療研究事業」、それから「子供医療費助成事業」の助成が受けられるという、こういう関係にあるというふうに御理解を願えれば、まずありがたいと思います。
 それから、この陽子線がん治療施設につきまして、公的医療保険の適用が実現されるのはなかなか厳しいから、隣接する都道府県と連携し、さらに都道府県ごとに各利用者といいますか、働きかけを広げていってはどうかということであります。
 医療保険適用を実現するためには、陽子線治療の普及の程度が判断基準となっており、広く普及を図るためには、広域での利用を促進することが重要であります。
 このため、御紹介にもございましたが、10県4市で構成する全国粒子線治療促進協議会の活動方針として、それぞれが広域的利用のための普及啓発を行うこととしており、近隣の都道府県で講演会を開催するなど積極的に活動しております。
 本県においても、近隣府県の医療機関に働きかけを行うなど、関西有数の会員制健康サポートクラブとも連携し、利用促進に努めております。
 そして、これから福井県のほかに鹿児島県、それから名古屋市で治療が開始され、また、佐賀県、それから長野県でも具体的な計画が発表されており、さらに普及していくと思います。
 このような動きを踏まえまして、早期に保険適用が認められるよう、私が会長を務める全国自治体病院開設者協議会や、今ほど申し上げました全国粒子線治療促進協議会を構成する自治体と連携して、引き続き、政府・国に対し、強く働きかけてまいります。
 なお、保険の場合に、陽子線治療によって他の治療よりも、より効果が高いんだという治験が、よりたくさん出ることが重要でありますので、そういうことについても厚生労働省のそういう研究部門に、強く研究を促進するように要請をしているところでございます。
 その他につきましては、関係部長からお答えします。

◯議長(中川平一君) 総合政策部長森近君。
    〔総合政策部長森近悦治君登壇〕

◯総合政策部長(森近悦治君) 私からは、新幹線金沢開業後についての御質問でございまして、金沢まで開業した後、本県の交通やまちづくり、そして産業経済界などに、どのような影響の可能性があるのかという御質問でございます。
 北陸新幹線の金沢開業後の北陸本線、それから小松空港のダイヤにつきましては、JR、また、航空会社によって、開業までに検討されるということになると思いますが、在来線特急につきましては、特に大阪のほうは変わりませんけども、米原経由で首都圏へ向かう方が、金沢周りになってくるということは想定されます。そういうことから、利用の減少による「しらさぎ」などにも影響が出るのではないかと。それから、全体として新幹線をお使いの方が出てくると、小松の利用が小松・羽田便で減便になってくるということが、可能性としては考えられるんではないかというふうに考えております。
 また、県内のまちづくりにつきましては、県内の新駅設置の4市におきましては、広場の整備や駅舎の改築など、駅周辺のまちづくりを計画的に進めておりまして、新幹線の県内整備がおくれることで、事業が進まないといったことで大きな影響が既に出ているという状況でございます。
 産業面では、本県と首都圏の時間的な距離とか、相対的に下がってくるということでございまして、企業の受注機会、また、取引の減少、それから県外企業の県内への誘致、こうした他県との競合した場合の優位性が、低下するおそれがあるというふうに考えております。
 こういったことで、認可がおくれるほどこうした課題、地域格差が大きくなるということでございますので、よりスピードをもって「敦賀までの認可」が実現するよう、取り組んでまいりたいというふうに思っております。

◯議長(中川平一君) 健康福祉部長小竹君。
    〔健康福祉部長小竹正雄君登壇〕

◯健康福祉部長(小竹正雄君) 私からは、陽子線がん治療センターに関する四つの質問について、お答えをいたします。
 まず、検討委員会が示しました人員より不足している専門スタッフについて、今後、どのように対応するのかとのお尋ねでございます。
 現在、陽子線がん治療センターの医療スタッフといたしましては、医師4名、うち1名は10月の採用を予定しております。それから、診療放射線技師7名、医学物理職3名、看護師2名を確保しておりまして、それぞれ他県の治療施設で長期の専門研修を受けております。来年2月からは、チームとしての治療トレーニングを開始いたしまして、3月の治療開始に備えることとしております。
 これらのスタッフ数は、平成17年9月に策定いたしました「陽子線がん治療施設の整備に関する報告書」において、年間治療患者数200人に対応して必要とされる職員数でございまして、計画どおり確保されております。
 次に、県内の病院、さらには県内外の地域がん診療拠点病院などから、現在の治療患者の紹介状況についてのお尋ねでございます。
 患者紹介につきましては、これまで県内はもとより石川、富山、滋賀、京都など、近隣の地域がん診療拠点病院や大学病院等への主要な医療機関に対して働きかけを行っております。今後は、特に隣接県の主要病院の医療関係者に対しまして、治療基準や具体的な患者紹介の手続などを説明し、働きかけを強化することとしております。また、県立病院の地域連携医460人の方に対して、ニュースレターの提供や研修会を開催しますとともに、県内の医師会に対しても患者紹介を依頼するなど、医療関係者との連携も着実に進めております。
 それから、具体的な治療予約につきましては、がんという病気の性質上、進行の遅い前立腺がんにつきましては本年12月から、その他のがんにつきましては、来年2月から開始したいと考えております。
 3点目に、陽子線がん治療センターとがん医療センターの連携強化についてのお尋ねでございます。
 陽子線がん治療センターでは、適用するがんの種類、大きさ、進行度などを規定いたしまして、治療基準を定めまして、その基準を満たす患者さんについて、陽子線治療を行うこととしております。
 一方、がん医療センターは、罹患者数、死亡者数の多い難治性の胃がん、大腸がん、乳がん、子宮がん、肺がん、肝臓がんの六つの重点がんを対象といたしまして、チーム医療の導入を行うこととしており、現在は胃がん、大腸がんの医療を実施をしております。
 こうした状況の中で、院内の患者さんにつきましては、一般的には各診療科の医師が治療基準をもとに判断し、陽子線がん治療センターのスタッフと協議を行いながら、陽子線治療を実施をすることになりますが、特に、がん医療センターが対象とするがんにつきましては、陽子線がんの治療センターのスタッフが、がん医療センターのチーム医療に参画をいたしまして、相互に連携を図ることとしております。
 陽子線がん治療センターは県立病院に併設されることから、がん医療センターを初め、県立病院の総合病院としての機能を十分発揮いたしまして、患者さんに対して最適な医療を提供していきたいと考えております。
 最後に、最先端の情報通信技師を活用することも考えてはどうかというお尋ねでございます。
 県では、医療機関相互の連携と役割分担を進めるため、今年度、ITを活用した患者の診療情報を共有できるシステムを構築するための検討会を設置しまして、平成25年度の運用開始を目指して、現在、検討を進めているところであります。
 この検討会では、共有する診療情報の範囲、セキュリティー対策、システムの方式等について検討しており、その中で、整備・運用にかかる費用の縮減が図られるよう、クラウド等最近の情報通信技術の活用を含めて検討を行っていくこととしております。
 陽子線がん治療センターと地域の医療機関との連携に必要な診断画像等の情報の伝送につきましては、このシステムを活用することにより、実現することが可能と考えております。

◯議長(中川平一君) 松井君。
    〔松井拓夫君登壇〕

◯17番(松井拓夫君) 自由民主党県政会の松井拓夫です。
 今定例会、最後の一般質問になりました。先ほどから暗黒とか、不安とか、先が見えないとか、何か寂しい話ばっかりでございますけども、このピンチを逆手にとって、皆さんとともに景気のために頑張りましょう。
 それでは、質問に入ります。
 奥越の将来ビジョンについて、知事におかれましては地方自立の時代に向けて、おおよそ10年後を見据えた将来ビジョンを策定する一環として、本年4月に、奥越に3日間来てくださいまして、道路や砂防堰堤の整備状況、また、学校の授業風景や子育て教室、そして当地のうまいもんを食され、桜祭りなどをごらんいただきました。
 私は、奥越には恐竜、スキージャム、平泉寺、大野まちなか観光、自然環境、食べ物など、すばらしいところがたくさんあると自負をしております。
 県内、それぞれの地域ごとに、このようなすぐれた点と特有の課題がありますので、例えば、奥越のビジョンはどうあるべきかなど、それぞれの地域のことを常に念頭に置いて、施策を進めていただきたいと考えております。
 知事は、奥越地域についてどのように感じられ、どのような奥越ビジョンを描こうとされているのか、その一端をお伺いをいたします。よろしくお願いいたします。
 2番目に、観光施策の連携についてお伺いいたします。
 産業が停滞ぎみの中、社会を活気づけるにはたくさんの人が訪れ、地域の魅力をPRすることができる観光の施策が大切だと私は考えております。そういう意味から勝山観光協会長として、また、奥越前観光連盟会長として意欲を燃やしているところでございます。
 7月24、25の両日、勝山市は、ふくい南青山291において、かつやまフェアを初めて開催をいたしました。勝山観光協会も協力をして、私も参加してきました。地元特産品の販売のほか、恐竜化石発掘体験や織物の体験、おろしそばの試食などを行ったところ、7月24日のショップ全体の売り上げは67万7,000円と、ふくい南青山291オープン以来の第2位だったということであります。
 奥越には、他の地域にまねのできないぐらいすばらしい資源がたくさんありますが、それは「点」のままで、必ずしも「線」で結ばれていないものではないかと思います。つまり、1カ所を見て帰ってしまうのはもったいない、複数のコースを組んで、市街地にも来ていただきたいとの声が多く聞かれております。
 一方、本年7月には、福井、あわら、坂井、永平寺の4市町に、新たに大野、勝山の両市を加えた「福井坂井奥越広域観光圏」が、国土交通大臣の認定を受けました。変更計画では、大野と勝山を滞在促進地区に加え、勝山では、県立恐竜博物館を中心とした体験ツアー、大野では、まちなか散策の山里の食の提供などを展開することにより、拡大された圏域の魅力をPRし、観光客の増加や滞在日数の増加につなげるとしています。
 さらに、今月1日には、「福井・石川県境サミット」が開催されました。これにも私は出席をしましたが、今後、県境の行政と団体と一体となって、広域観光推進協議会を設立し、県境エリアの観光振興に協力して取り組むことになりました。
 これらを機に、観光客を石川県から福井県に呼び込み、恐竜博物館、大野まちなか観光を初めとする観光地区を回り、宿泊していただく具体的な方策を進めることが必要であります。
 県においては観光について、大野市・勝山市の連携、また、他の地域の連携について、今後、ぜひとも指導性を発揮してほしいと考えますが、具体的な進め方について県の所見をお伺いします。
 まずは観光について申し上げましたが、他の分野においても連携についての県の指導性の発揮をお願いをいたします。
 3点目は、高齢化、人口減少と定住促進についてお伺いします。
 少子高齢化が進む中、福井県の高齢化は全国よりも早く進行しております。2020年には人口の3分の1が高齢者となる見込みと言われており、高齢化や人口減少に対する対応が大きな課題となってきています。
 特に、奥越地域は高齢化、人口減少ともに他の地域よりも早く進んでおり、対応が急務です。
 高齢化に対して在宅介護や施設介護、そして健康づくりや高齢者が活躍できる社会づくりなど、さまざまな対策が必要でございます。このうち、施設については待機者が多く、ひいては介護や就労などの家族の負担が重く、深刻な問題であります。今後の高齢化の進展に合わせ、さらなる整備が必要となってくることは言うまでもありません。
 奥越の高齢化の進展に対応して、県としては、奥越地域の施設の整備をどのように進めていくのか、所見をお伺いをいたします。
 私がよく相談を受ける身近な事例からも感じるところでありますが、子供が就職するには親も元気であり、子供の新天地への出発にも抵抗なく送れました。しかし、年月を経て親も高齢となり、介護が必要な状態になられました。それを気にかけ帰郷した、あるいは帰郷したい、しかし職がないとの相談をよく受けます。
 御承知のように、今、雇用の問題が大変深刻であります。高齢化と雇用のこのような姿を見詰めるとき、本当に何とかならないものかと心を離れない、現在の姿の一端であると思います。
 また、人口減少への対応では、定住促進も重要であります。
 全国各地で定住促進が叫ばれている中、本県においても平成21年度をふるさと帰住元年と位置づけ、平成23年度までの3年間で、3,000人の定住を目指しております。初年度である昨年度は、950人の目標に対して1,000人を超える県内定住者を確保したということであります。
 定住促進については、もともと団塊の世代の大量定年を機に、そういった人たちを地域に呼び込もうとする側面もあります。団塊の世代の移住によって、地域の担い手が増加し、福祉産業などにも貢献してもらうなど、その効果が大きく期待されています。
 団塊の世代と同時に、若い世代に対するアプローチ、バランスのよい定住促進策が必要であります。そういう考えがあってのことだと思われますが、県では本年度から官民協働で、県外の未婚の方を対象にした婚活イベントにも力を入れていることであり、成果が期待されます。
 しかし、最近の経済情勢により県内企業の求人数も減少しており、若者が福井に帰って、また、新たに福井に来て住みたいと思っても、働く場所がなければ実現されません。福井に定住したいと考える若者に対して、どのような就職支援を行っていくのか、所見をお伺いします。
 次に、中部縦貫自動車道の整備についてお伺いします。
 中部縦貫自動車道は、福井県の東の玄関口として、本県の発展のために重要な役割を期待されています。
 上志比・勝山間が平成20年度に開通したのに続き、勝山・大野間は平成24年度に完成することが見込まれています。さらに、大野・和泉間など未開通区間の一日も早い完成が、奥越を初め本県の発展には不可欠であります。
 今後の整備スケジュールはどのようになっているのか、また、国との協議はどこまで進んでいるのかお伺いします。
 ところで、この中部縦貫道の効果を十分に発揮するためには、インターチェンジから勝山市、大野市に接続する国道157号の整備が重要です。この国道157号の整備が進むことにより、岐阜県からの観光客もスムーズになり、大野のまちなか観光や勝山の恐竜博物館や、平泉寺へアクセスできるようになります。また、勝山と大野の一体感が増し、交流もさらに盛んになり、奥越の将来にも希望を持てるものと思われます。
 現在、157号は、平泉寺大渡まで4車線が進んでおり、そこから大野市との境までの間は2車線となっております。一日も早く4車線化を進めることが必要と考えますが、この区間は橋やトンネルがあり、事業費もかさむことは予想されますが、このような計画を進めようとしているのか、いつごろまでのスケジュールかをお伺いをいたします。
 次に、有害鳥獣対策についてお伺いをいたします。
 ことしもイノシシによる農作物の被害が多く発生しており、農家からは稲の収穫を目前にして、田一面をイノシシに荒らされ刈り取りができなくなったとか、農業をする意欲もなくなった。県と市町で何とかしてもらえないかなどといった切実な訴えが、数多く寄せられております。
 国が予算を削減する中、県内各市町においては防護さくを設置するなど、その対策に力を入れていますが、さくを設置するだけでは不十分であり、鳥獣害の抜本的な解決には個体数の削減も必要となってきています。鳥獣の個体数について県では、健全な個体数の維持と農林業被害の軽減、防止のため、特定鳥獣保護管理計画を策定し、狩猟捕獲頭数制限等を行っています。
 現在、イノシシに関する特定鳥獣保護管理計画の策定を進めるとともに、ニホンジカについては計画の見直しを行っているということであります。生息数の増加に歯どめがかかっていない現状において、狩猟捕獲頭数制限や狩猟期間の撤廃など、できる限り規制緩和を行う必要があると考えますが、所見をお伺いします。
 有害鳥獣駆除に関して大きな役割を担っている猟友会は、現在、会員の減少や高齢化が進んでいます。そんな中、地元の猟友会員の方は農業者の方と連携して、有害鳥獣対策の中心となって地域の中で働いていただいております。しかし、現在、狩猟に欠かせない散弾銃の練習場がありません。これでは駆除を安全に行うための銃器の点検や、定期的な練習による技術の向上はおろか、猟友会員の有害鳥獣駆除に対する士気にも影響を与えてしまいます。
 これまでの議会でも何度か提言してまいりましたが、ふえ続ける有害鳥獣対策として狩猟者の練習場を確保するためにも、現在、使用できない勝山市のクレー射撃場を、早期に再開する必要があると思います。よろしくお願いいたします。
 県は、環境面での検討とあわせ、平成30年の福井国体に向けた施設整備の方針の中で、そのあり方を検討するとしています。国体選手の育成のためにも、そして狩猟者の支援・育成という観点からも、クレー射撃場の早期の再開は必要と考えますが、再開に向けた具体的なスケジュールについてお伺いをいたします。
 6番目に、世界遺産登録の推進についてお伺います。
 ジオパークは貴重な地形の断層などの地質遺産に親しめる自然公園であります。昨年、勝山市全域が恐竜渓谷ふくい勝山ジオパークとして認定されました。先月22日に同時に認定された阿蘇などの3地域とともに認定書が授与されたことは、まことに喜ばしいことであり、県民にとっての誇りであります。
 一方、平成20年9月に開催された文部科学省の文化審議会では、残念ながら奥越の「霊峰白山と山ろくの文化的景観」が世界遺産暫定一覧表へ追加記載する文化資産としての選定はされませんでした。
 今後、国史跡白山平泉寺を中心とした世界遺産の登録に向けて、県民、経済界を巻き込んだ積極的な事業転換を進め、「福井県から世界遺産を」の実現に向けて取り組むことが必要であります。
 世界遺産登録が実現すれば、過疎化、高齢化等の進行に伴い、人類の貴重な文化遺産が消滅することが防止できるとともに、県民にとって大きな誇りになっております文化財保護意識の高揚にも、資することと考えられます。また、国内外からの観光客の増加に、よい影響を与えることは、言うまでもありません。
 お隣の石川県においては、教育委員会の文化財課の中に「世界遺産推進室」を設け、登録に向けた取り組みを進めているということであります。本県としても、今後、関係自治体とも共同歩調をとりながら、世界遺産への登録を積極的に目指していくべきではないかと考えますが、知事の所見をお伺いをいたします。
 次に、奥越高等学校再編についてお伺いします。
 大野東高校と勝山南高校が統合した、県内初めての総合産業高校が、来年4月開校に向けて準備が進められています。先月10日には体験入学会が大野東高校で行われ、来年春の受験を控える中学3年生が約300人訪れ、熱心に見て回ったということであり、これからの奥越の産業を支える人づくりの拠点として、大きな期待が寄せられているものであります。
 新しい高校は「奥越明成高等学校」と名づけることとされ、条例案が今議会に提出されていますが、明成は江戸時代に、大野藩と勝山藩が文武両道の教育を行った藩校「明倫館」と「成器堂」から一字ずつ取ったということであり、奥越地域に根差した発展する高校として、すばらしいネーミングであると思います。
 また、校訓は「自立」「創意」「協調」ということでありますが、実際の生徒への指導に当たっては、これに加え、先生、家族、友達を初め、あらゆる人たちへの感謝の気持ちを忘れない教育を、ぜひ進めていただきたいと思います。
 さて、奥越明成高校には、奥越の地場産業とも連携した、地域の特色を生かした教育が求められていると考えますが、具体的にどのように奥越らしさを出していくのか、県の所見を教育長にお伺いをいたします。
 また、今回の再編に伴い、勝山南高校については、平成25年3月に最後の生徒が卒業するまでの間、教育活動に支障を来さないように、生徒に対するさまざまな観点から教育的な配慮が必要と考えます。具体的に、どのような配慮をしていくのかお伺いします。
 一方、勝山高校にかける期待も大きいことは言うまでもなく、普通科教育の充実強化を図ることが求められています。勝山高校についても、今後、どのような方針で教育を進めていくのか、お伺いをいたします。
 今回、7項目の多くの項目を質問させていただきましたが、知事初め理事者の方々の目の覚めるような答弁を期待をして質問を終わります。ありがとうございました。

◯議長(中川平一君) 知事西川君。
    〔知事西川一誠君登壇〕

◯知事(西川一誠君) 松井議員の一般質問にお答えいたします。
 将来ビジョンについてであります。
 奥越地域についてどのように感じ、どのようなビジョンをみんなで描くべきかということであります。
 目が覚めるというお話がありましたが、奥越地域は要するに懐の深いところでありますし、これからのフロンティアになる場所だと私は思っております。したがって、少し時間はかかるかもしれませんが、さまざまな政策を市や、あるいは町といいましょうか、これは永平寺からずっと奥越にかかる部分だと思いますが、加えていく必要があると思っております。
 特に、永平寺、あるいは続く白山連峰、平泉寺、恐竜、あるいは城下町など魅力のある自然や、歴史的な地域資源に恵まれた地域でありまして、大きく発展できる可能性を持っていると思います。これから皆さんと力を合わせて最大限の努力をいたさなければなりませんが、中部縦貫自動車道などの開通などにより、その可能性はさらに高まると思います。
 将来ビジョンでは、恐竜化石発掘現場を野外博物館化するなど、恐竜博物館を中心に、恐竜博物館に話が限定されずに、もっと幅広く当該地域で物事が進められるような戦略を展開しなければならないだろうと、このように考えます。
 また、中部・東海地方との距離もさらに近くなることにより、伝統的には繊維や鉱山業さまざまございましたが、そうしたこととは別に、産業振興を復興させる必要があると思っております。
 今回、福井・石川県境サミットを開きまして、県境の7市1町、これはもちろん奥越も入ってございますが、仕組みもできたところであります。これからも、この多様な資源を生かしながら、新たな活力を何とかしてこれから生み出すように、地元の市や町と協力しながら進めてまいりたいと、このように考えます。
 次に、中部自動車縦貫道、そのものの整備スケジュールであります。
 国との協議はどこまで進んでいるかであります。
 今後の整備スケジュールにつきましては、勝山・大野間の平成24年度、2年後の確実な開通はもとより、永平寺大野道路の平成28年度、早期全線開通を目指すとともに、大野油坂道路の大野東・和泉間の早期工事着手、それから未着工区間の早期事業化を、政府・与党に働きかけてまいらなければなりません。
 また、国との協議については、先般、近畿地方整備局長との会議を初め、国や沿線市町長を含めた事業調整会議等を通して、情報共有化を図ってまいっております。
 勝山・大野間につきましては、10月にも大袋トンネルの掘削に着手することになります。これにより、ほぼ全面展開される予定であります。
 さらに、大野油坂道路についても、まずは事業化された区間で速やかに工事が着手できるよう、あらゆる機会を通して働きかけてまいりたいと、このように考えます。
 次に、有害鳥獣対策であります。
 イノシシ、シカなどに対する保護管理計画、これをもう少し弾力的に、実態に合った対策が要るんじゃないかということでありますが、有害鳥獣による農林業被害を削減するため、現在、捕獲頭数制限の緩和、それから狩猟期間の延長などを内容とした、イノシシとニホンジカの特定鳥獣保護管理計画の策定及び改定を考えております。
 具体的には、シカについては、1日1頭という制限があるのであります。既に嶺北では1日2頭、それから嶺南では1日5頭まで緩和していますが、実際に捕獲に当たる猟友会の方々の意見も参考に、今回、さらに県下すべての区域で1日5頭まで捕獲ができるよう、福井県としての独自の判断を決定をしたいと、こういうふうに考えております。なお、イノシシにあっては、1日の頭数制限は既にないものであります。
 また、期間でありますが、11月16日から2月15日までの狩猟期間を、3月15日までさらに1カ月延長するとともに、休猟区においてもイノシシとシカに限り、狩猟可能にすることにしておるわけであります。
 このイノシシとニホンジカの特定鳥獣保護管理計画は、今後、県環境審議会の審議を経て、この秋の狩猟解禁までに決定したいと、このように考えます。
 それから、国内のクレー射撃場の再開というんでしょうか、この問題でありますが、クレー射撃場については、新たな環境問題が生じないような対策が、これは根っこに必要でありまして、他県での環境対策工事なども参考に、対策費用や工法について検討を加えているところであります。
 クレー射撃協会や猟友会などの要望は十分に承知しておりますが、将来にわたる環境とか健康とか、大きな問題も一方にあるわけでございますので、そのための対策や費用を十分勘案しながら、国体準備委員会による30年国体の会場地選定や、施設整備方針策定の進捗状況を見ながら検討してまいりたいと考えます。
 それから、世界遺産でありますけれども、今後、関係自治体とも協調しながら、世界遺産への登録を積極的に目指していくべきではないかと。現在、福井、石川、岐阜それから関係市村で、3県6市1村で動いとるわけでありますが、我が国の世界遺産登録の案件は3件、平泉の文化遺産、国立西洋美術館、小笠原諸島がユネスコの世界遺産審査中であります。11件が世界遺産への推薦を待ってる状況であります。また、近年の世界遺産登録の動向を見ると、新規登録は極力抑制される傾向がうかがえます。
 このような厳しい中、史跡、白山平泉寺旧境内を構成資産の中心とした「霊峰白山と山ろくの文化景観」の世界遺産の登録に向けては、史跡の追加指定など資産の充実を図ることが重要であります。
 県としては、当面、勝山市が実施しております、白山平泉寺旧境内の遺跡等の活用事業を重点に支援するとともに、近代和風建築総合調査、名勝庭園の悉皆調査などを実施したいと考えておるところでございます。
 いずれにしても、さらにこういうこと以外に、例えば永平寺だとか、他のいろんな歴史遺産ですね、こういうものとどんなふうに関係させて、この問題に取り組んだらいいのかというようなことも検討しなければ、あるいは検討に値すると言いましょうか、そういうことかと思いますので、今後とも共同提案者である石川県、岐阜県及び関係する市や町と協力しながら、粘り強く取り組んでまいりたいと、このように考えます。
 その他については、関係部局長から御答弁します。

◯議長(中川平一君) 健康福祉部長小竹君。
    〔健康福祉部長小竹正雄君登壇〕

◯健康福祉部長(小竹正雄君) 私からは、1点お答えをいたします。
 奥越の高齢化の進展に対応して、奥越地域の施設の整備をどのように進めていくのかとのお尋ねでございます。
 介護保険施設の整備率は、平成20年度ですが、全国平均が31.9%のところ、本県の整備率は42.5%と全国的にトップクラスとなっております。
 奥越地域は、高齢化率や要介護認定率が、県内4地域で最も高いという現状の中で、施設整備率は39.2%と、県内の他地域と比較してやや低くなっております。
 現在の第4期の介護保険事業支援計画、これは平成21年度から23年度までの3カ年計画でございますけれども、その中では、特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホーム等の施設整備数につきまして、県全体で900床、そのうち奥越地域で171床を整備することとしております。
 今後の奥越地域の施設整備につきましては、来年度に策定を予定しております平成24年度からの第5期計画の中で、大野市及び勝山市と十分協議しながら、必要な施設数を検討していきたいと考えております。

◯議長(中川平一君) 観光営業部長五十嵐君。
    〔観光営業部長五十嵐嘉也君登壇〕

◯観光営業部長(五十嵐嘉也君) 私からは、2点お答えをさせていただきます。
 まず、観光にかかる大野市・勝山市の連携、また、他の地域との連携について、指導力を発揮してほしいと考えるが、その具体的な進め方はどうかとのお尋ねでございます。
 奥越地域の観光につきましては、昨年度、県と大野・勝山両市、観光関係者が共同で、この地の観光地であるとか食、体験スポットなどを紹介する冊子、素材集を共同で作成いたしまして、これを使いながら、中京、関西の旅行社への営業、あるいは全国旅行雑誌へのPRを、現在、強力に進めているところでございます。
 また、今年度、奥越地域を福井坂井広域観光圏に加え、新たに松島水族館や恐竜博物館、大野城などの共通の入場券、また、鉄道やバスの共通切符を発行し、奥越を含め、全域を周遊させる仕組みづくりを進めているところでございます。
 さらに、今月1日の福井・石川県境サミットにおきまして、奥越地域を含む県境地域の観光連携を進める協議会を設立することといたしておりまして、この協議会を10月中にも発足させ、県境エリアの温泉宿泊客を奥越の観光地に誘導するルート、また、白山連峰やスキー場といった両県共通の観光資源の共同PRなど、エリアを一体的なものとして誘客活動を展開していきたいと考えております。
 それから、次に、定住の促進に関しまして、福井に定住したいと考える若者に対して、どのような就職支援を行っていくのかとのお尋ねでございます。
 若者が福井に戻り、県内で活躍してもらうことは、本県の発展のためにもちろん非常に重要なことでございまして、このため県では、新たな成長産業の育成、企業誘致、地場産業の新事業展開への支援を積極的に進めるなど、若者の働く場の確保に、まず努めているところでございます。
 また、Uターン就職を支援するため、ふくい雇用セミナー等合同面接会や、都市圏からのUターン無料バスの運行などを行っております。
 一方、この4月の県内企業の新規大学卒業者等の採用者数を見ますと、計画数に対しまして約85%と、前年度よりアップはしておりますものの、いまだ十分に企業側で人材確保ができていないという現状もございます。このため、都市圏での合同面接会、県内ものづくり企業の体験事業などを実施し、ミスマッチの改善にも努めているところでございます。

◯議長(中川平一君) 土木部長近藤君。
    〔土木部長近藤幸次君登壇〕

◯土木部長(近藤幸次君) 私の方からは、1点お答えさせていただきます。
 一般国道157号の平泉寺大渡から大野市との境までの間についても、4車線化を進めることが必要である。今後、どのような計画で進めようとしているのかとのお尋ねでございます。
 一般国道157号の勝山市猪野口地係から平泉寺町大渡の平地部につきましては、朝夕の交通混雑の解消を図るために、昨年度から4車線化の整備を進めているところでございます。その先の大野市境までの約1キロメートルにつきましては、橋りょう新設とかトンネルなど、多額の費用と期間を要するということから、中部縦貫自動車道の大野・勝山間が平成24年度に開通しますので、その交通状況を見ながら検討していきたいというふうに考えております。

◯議長(中川平一君) 教育長広部君。
    〔教育長広部正紘君登壇〕

◯教育長(広部正紘君) 奥越の高等学校の問題につきまして、答弁をさせていただきます。
 まず、奥越明成高校には、どのように奥越らしさを出していくのかという御質問でございます。
 今議会で条例をお願いしております奥越明成高校でございますが、機械科、電気科、ビジネス情報科及び生活福祉科の4学科を設置する、県内初の総合産業高校として、工業、商業、家庭、福祉の各分野が協働した、特色ある学校づくりを目指しております。
 まずは、ビジネス情報科でございますが、地域の産業や奥越の魅力をPRする、観光に関する科目を学校独自に設定いたしますほか、生活福祉科の生活コースにおきましては、地域の方々を招いて、地元の食材を使った講習会などを計画いたしております。
 また、この総合産業高校の特徴の一つであります「総合選択制」におきましては、測量などの土木に関する科目であるとか、大学進学に対応するための普通科の科目も開設することとしておりまして、幅広い知識・技術の習得とともに、多様な生徒の学習ニーズにこたえていきたいと思います。奥越の皆さんに愛される高校に、育てていきたいと考えております。
 次に、勝山南高校在校生への配慮についてお答えを申し上げます。
 勝山南高校では、今後、生徒が減少していく中で、部活動や学校行事において、単独での実施が難しいことが予想されるため、生徒の希望を尊重した上で、他校との合同チームの編成であるとか、学校行事の合同開催について検討を行っております。
 進路支援の面におきましても、より一層の進路実現を目指すため、就職支援コーディネーターを1名から2名に増員をしておりまして、すべての生徒を卒業までしっかりとサポートしていきたいと考えております。
 また、平成25年の3月まで、生徒が授業や実習で使用する本館と北館の校舎を残すこととしておりまして、近隣の体育施設の利用も含めまして、すべての授業に支障がないよう配慮してまいります。
 なお、同窓会やPTAの活動に対しても、可能な限り支援をいたしまして、勝山南高校で学ぶことができて本当によかったなと、そう振り返ってもらえるような最大限の努力をしていきたいと考えております。
 次に、勝山高校について、今後どのような方針で教育を進めていくのかということでございます。
 奥越地区の再編によりまして、勝山高校では、現在の4クラス編制から1クラス増の5クラスの編制をする予定でございます。
 そこで、従来より多様な進路希望を持つ生徒の入学が予想されるために、従来の文型・理系の類型分けを、より発展・充実させたものにしていきたいと考えております。
 具体的に申しますと、国公立難関大を目指すクラスを、文型・理系それぞれに1クラスずつ、国公立大学を目指すコースを1クラス、それから4年生大学や短期大学、専門学校等、幅広い進路に対応できるコースを2クラス設けることを計画しております。
 また、大野高校におきましても、地元の普通科の高校として、生徒一人一人の学力の到達度に応じたクラス編制や、進路志望に応じた類型分けを行い、さらなるレベルのアップを図ってまいりたいと思います。
 いずれにしましても、福井まで出て行かなくても、大野、勝山でしっかりと充実した高校教育を受けることができるよう、対応をしっかりしていきたいと考えております。

◯議長(中川平一君) 以上で、通告による質疑及び質問は終了いたしましたので、ほかにないものと認め、日程第1の各議案に対する質疑及び県政全般にわたる質問は終結いたしました。
             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           第2 決算特別委員会の設置及び委員の選任について

◯議長(中川平一君) 次に、日程第2、決算特別委員会の設置及び委員の選任についてを議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 日程第2につきましては、地方自治法第110条及び委員会条例第4条の規定により、10人の委員をもって構成する決算特別委員会を設置の上、日程第1のうち、第69号議案 平成21度福井県歳入歳出決算の認定について及び第70号議案 平成21年度公営企業会計決算の認定についてを付託することにしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(中川平一君) 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
             ───────────────────

◯議長(中川平一君) これより、委員会条例第5条第1項の規定により、委員を指名いたします。
 日程第2の決算特別委員会委員に、西本君、鈴木宏紀君、大森君、糀谷君、谷出君、谷口君、仲倉君、東角君、山田君、山本芳男君の以上10名を指名したいと存じますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(中川平一君) 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
             ───────────────────

◯議長(中川平一君) さらにお諮りいたします。
 ただいま設置されました決算特別委員会に対しては、その審査のため、地方自治法第98条第1項の権限を付与することにしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(中川平一君) 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
 なお、委員会の委員長及び副委員長の互選のため、決算特別委員会をお手元に配付の招集表のとおり、本会議終了後、招集いたします。
             ───────────────────
                    委員会招集表
                                平成22年9月15日
      ┌────────┬───────┬───────┬───────┐
      │  委員会名  │ 時   間 │ 場   所 │ 議   題 │
      ├────────┼───────┼───────┼───────┤
      │決算特別委員会 │本会議終了後 │第2委員会室 │委員長および │
      │        │       │       │副委員長互選 │
      └────────┴───────┴───────┴───────┘
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                  第3 陳情について

◯議長(中川平一君) 次に、日程第3の陳情についてをあわせて議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 会議規則第38条第1項及び第94条の規定により、日程第1のうち、第69号議案及び第70号議案を除く議案15件及び日程第3の陳情3件を、お手元に配付いたしました議案付託表及び陳情文書表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(中川平一君) 御異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
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                  議 案 付 託 表
                                    第366回定例会
┌──────┬───────────────────────────────┬──────┐
│ 議案番号 │        件             名        │付託委員会名│
├──────┼───────────────────────────────┼──────┤
│第54号議案 │平成22年度福井県一般会計補正予算(第1号)          │ 予  算 │
│第55号議案 │平成22年度福井県母子寡婦福祉資金貸付金特別会計補正予算    │ 予  算 │
│      │(第1号)                          │      │
│第56号議案 │平成22年度福井県中小企業支援資金貸付金特別会計補正予算    │ 予  算 │
│      │(第1号)                          │      │
│第57号議案 │平成22年度福井県農業改良資金貸付金特別会計補正予算      │ 予  算 │
│      │(第1号)                          │      │
│第58号議案 │平成22年度福井県沿岸漁業改善資金貸付金特別会計補正予算    │ 予  算 │
│      │(第1号)                          │      │
│第59号議案 │平成22年度福井県林業改善資金貸付金特別会計補正予算      │ 予  算 │
│      │(第1号)                          │      │
│第60号議案 │平成22年度福井県駐車場整備事業特別会計補正予算(第1     │ 予  算 │
│      │号)                             │      │
│第61号議案 │平成22年度福井県港湾整備事業特別会計補正予算(第1号)    │ 予  算 │
│第62号議案 │平成22年度福井県下水道事業特別会計補正予算(第1号)     │ 予  算 │
│第63号議案 │平成22年度福井県病院事業会計補正予算(第1号)        │ 予  算 │
│第64号議案 │福井県県税条例の一部改正について               │ 総務教育 │
│第65号議案 │福井県立学校設置条例の一部改正について            │ 総務教育 │
│第66号議案 │損害賠償額の決定および和解について              │ 厚  生 │
│第67号議案 │県有財産の取得について                    │ 産  業 │
│第68号議案 │県有財産の取得について                    │ 総務教育 │
└──────┴───────────────────────────────┴──────┘
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                 第366回定例会陳情文書表
                福  井  県  議  会
                 目         次
(陳情)
┌──────┬──────────────────────────────┬──────┐
│ 受理番号 │        件            名        │付託委員会名│
├──────┼──────────────────────────────┼──────┤
│陳情第30号 │舗装工事の入札制度等に関する陳情              │ 土木警察 │
│陳情第31号 │地方財政の充実・強化を求める意見書提出を求める陳情     │ 総務教育 │
│陳情第32号 │高浜原子力発電所3号機・4号機へのプルサーマル運転の中止  │ 厚  生 │
│      │を求める陳情                        │      │
└──────┴──────────────────────────────┴──────┘
             ───────────────────
陳情第30号
              舗装工事の入札制度等に関する陳情
1 要   旨
  舗装工事の入札制度等において、なお一層、実情を正確に把握し、反映した内容にしていただき
 たく、下記のとおり要望するので、来年からの見直しが実施できるよう早急な対策を講じていただ
 きたい。
2 理   由
  福井県内の舗装業者は、建設業界全体の状況と同じく、公共工事・民間工事の落ち込みと利益率
 の悪化、さらには、百年に一度と言われる一昨年からの不況の中、企業経営維持のため、余儀なく
 利益度外視の受注合戦となっている現状の中、健全な企業経営は困難をきわめ、倒産もしくは舗装
 業からの撤退が相次いでいる。
  このような現状においては、企業経営・雇用問題の悪化、品質の低下はもちろんのこと、緊急時
 における出動等もままならず、さらには、地方の基幹産業としての建設業全体の崩壊にもつながり
 かねない。
                      記
(1) 入札参加資格の見直し
   入札参加資格については、最近自社保有のフィニッシャー及びオペレーター等の制限が設けら
  れた工事が特にAクラスにおいては見受けられるが、さらに、Aクラスはモーターグレーダー
  を含めた4点セット、Bクラスにおいてはモーターグレーダーを除いた3点セットを保有とし、
  なおかつ、2年平均の舗装工事完成工事高がAクラスでは1億円、Bクラスでは3,000万円以上
  の条件を設定し、確実に舗装工事業を営む業者が生き延びることのできる入札参加資格にして
  いただきたい。
   また、支店業者の入札参加資格については、県内業者では施工できない特殊舗装工事等の物件
  のみとしていただき、なおかつその物件に関しては、県内業者とのJVとし、県内業者の育成
  に努めていただきたい。
   県内業者でできる物件は県内業者発注、できない物件は県内業者と支店業者とのJVとするこ
  とを入札参加資格としていただきたい。
   さらには、支店業者については、雇用の確保並びに税収の面を考え、福井県内に住所を有する
  従業員を常時15名以上3カ月以上雇用していることを入札参加資格条件としていただきたい。
  同じ北陸地方の石川県においては支店業者は排除し、富山県においても県内居住者10名以上常
  時雇用という条件のもと、入札参加資格を得ている現状をかんがみ、福井県においても同等も
  くしはそれ以上の条件を付けていただきたい。
(2) 入札制度の見直し
   1) 地域性の確保
     そもそも、建設業自体が地元住民の協力なしでは成り立たない業種であるため、地元によ
    り近い、もしくは、より密着した企業が工事施工をすることが地元の安心安全につながると
    思う。その理由から、入札制度において地域性を十分考慮した入札制度の構築をお願いした
    い。
     さらに、舗装工事という特殊性も考え、入札参加資格がおおむね20社ありきではなく、各
    土木事務所単位で入札ができるような制度の構築をお願いしたい。各土木事務所ごとに入札
    が可能になることにより、地元業者の安定的な雇用も確保されると思う。
   2) 最低制限価格の引き上げ
     平成20年8月の「公共工事に係る最低制限価格等の設定方法」の改正により、最低制限価
    格が少々上昇したが、舗装工事については合材、砕石等の材料費の金額が受注金額の5、6
    割を占め、現在の価格では利益を求められないのが実情であるので、さらなる最低制限価格
    の引き上げをお願いする。
     また、設計金額において、嶺北と嶺南では合材等の価格が違っているが、県内においては
    統一価格にてお願いしたい。
3 提 出 者
  福井県舗装協会
  会長 森 隆二
4 受理年月日
  平成22年8月27日
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陳情第31号
          地方財政の充実・強化を求める意見書提出を求める陳情
1 要   旨
  2011年度の地方財政予算全体の安定確保に向けて、下記の事項を求める意見書を地方自治法第99
 条の規定に基づき、国に提出していただきたい。
                      記
(1) 医療、福祉分野の人材確保を初めとするセーフティネット対策の充実、農林水産業の再興、
   環境対策など、今後増大する財政需要を的確に取り入れ、2011年度地方財政計画、地方交付
   税総額を確保すること。
(2) 地方財源の充実・強化を図るため、国・地方の税収配分5:5を実現する税源移譲と格差是
   正のための地方交付税確保、地方消費税の充実、国の直轄事業負担金の見直しなど、抜本的
   な対策を進めること。
(3) 2010年度予算において創設された「地域活性化・雇用等臨時特例債」などに相当する額を恒
   久的に地方財政計画、地方交付税措置に取り入れ、自治体が安心して雇用対策に取り組める
   環境整備を行うこと。
(4) 景気対策を通じて拡大する公共事業に対して、地方負担を増加させることのないよう十分な
   財政措置を講じること。
2 理   由
  世界同時不況に端を発した経済不況は深刻の度を増しており、地域の雇用確保、社会保障の充実
 など、地域のセーフティネットとしての地方自治体が果たす役割はますます重要となっている。
  特に、地域経済と雇用対策の活性化が求められる中で、介護・福祉施策の充実、農林水産業の振
 興、クリーンエネルギーの開発など、雇用確保と結びつけこれらの政策分野の充実・強化が求めら
 れている。2010年度予算において地方交付税が前年度比1.1兆円増加されたことは、三位一体改革
 で深刻な影響を受けた地方財政に対し、新政権が地方交付税の充実という地方の要望にこたえたも
 のとして評価できるものであり、来年度予算においても本年度の予算規模を地方財政計画、地方交
 付税措置に継続的に取り入れるなどの大胆な予算措置が必要である。
3 提 出 者
  自治労福井県本部
  執行委員長 酒井 里巳
4 受理年月日
  平成22年8月30日
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陳情第32号
     高浜原子力発電所3号機・4号機へのプルサーマル運転の中止を求める陳情
1 要   旨
  高浜町民や福井県民、他府県周辺住民の安全・安心を確保するためにも、最低限使用済みMOX
 燃料の具体的処分方法が明示されるまでは、高浜原発3・4号機での燃料装荷計画をストップし、
 プルサーマル運転を中止していただくよう陳情する。
2 理   由
  関西電力は高浜原発3・4号機でのプルサーマル計画を進め、まず高浜原発3号機で10月にもM
 OX燃料を装荷し、12月には発電をしようとしている。プルサーマルを実施すればウラン燃料を使
 っているときよりも制御棒の効きが悪くなり、発熱量や放射線量が大きくなることが指摘され、そ
 れらによる危険性がウラン燃料使用時より増加するのは自明である。加えて使用済みMOX燃料の
 持っていく所がなく、現時点では高浜発電所内で保管することを余儀なくされている。また、処分
 の方法が決まっていないため、かなりの長期間保管することが予測される。
  高浜原発でのプルサーマル計画が10年おくれているのに、その間、国や事業者は使用済みMOX
 燃料の処分について何もしてこなかった姿勢は安全・安心を求める県民の意を踏みにじった行為と
 思わざるを得ない。また、前述のように使用済みMOX燃料は使用済みウラン燃料より発熱量や放
 射線量が大きく保管がより困難である。プールの健全性も心配である。
3 提 出 者
  石地 優
4 受理年月日
  平成22年9月7日
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◯議長(中川平一君) 以上で、本日の議事日程は全部終了いたしました。
 この際、お諮りいたします。
 各委員会付託案件審査等のため、明16日から来る10月3日までは、休会にいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

◯議長(中川平一君) 異議なしと認めます。
 よって、そのように決定いたしました。
 各委員会は、休会中十分審査され、来る10月4日にその審査の経過及び結果について御報告願います。
 来る4日は、午後2時より開議することとし、議事日程は当日お知らせいたしますから、御了承願います。
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◯議長(中川平一君) 本日は、以上で散会いたします。
                              午後4時34分 散 会