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石川県 輪島市

平成29年  2月 定例会(第1回) 03月07日−02号




平成29年  2月 定例会(第1回) − 03月07日−02号









平成29年  2月 定例会(第1回)



          第1回市議会定例会会議録

          平成29年3月7日(火曜日)

          (午前10時00分開議)

出席議員(16人)

   1番  下 善裕         2番  高田正男

   3番  鐙 邦夫         4番  森 裕一

   5番  西  恵         6番  一二三秀仁

   7番  森 正樹         8番  漆谷豊和

   9番  竹田一郎        10番  上平公一

  11番  坂本賢治        12番  大宮 正

  13番  椿原正洋        14番  小山 栄

  16番  橋本重勝        17番  中山 勝

欠席議員(1人)

  15番  玉岡了英

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説明のため議場に出席した者の職氏名

 市長                 梶 文秋

 副市長                坂口 茂

 交流政策部長兼地方創生推進室長    山下博之

 福祉環境部長             田中昭二

 産業部長               中山由紀夫

 建設部長               茨木則夫

 建設部技監兼土木課長         野口裕一

 建設部参事兼上下水道課長       吉村正一

 会計管理者兼会計課長         西山豊一

 門前総合支所長            宮下敏茂

 市立輪島病院事務部長         井上 治

 総務部総務課長            岡本文明

 総務部防災対策課長          平岡 広

 総務部財政課長            田方利彦

 交流政策部企画課長          中前 豊

 福祉環境部市民課長          浦西武司

 福祉環境部健康推進課長        森 祐子

 福祉環境部環境対策課長        藤田健市

 産業部農林水産課長          中山 隆

 産業部観光課長            大西正浩

 産業部漆器商工課長          橋爪朱文

 教育長                吉岡邦男

 教育委員会事務局教育部長兼学校教育課長

                    松山真由美

 教育委員会事務局文化課長       定見充雄

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△開議・会議時間延長



○議長(森正樹君) これより本日の会議を開きます。

 本日の会議時間は、あらかじめこれを延長しておきます。

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△質疑・質問



○議長(森正樹君) 日程第1、議案第2号から議案第35号までを一括して議題とし、質疑及び市政一般に関する質問を許します。

 漆谷豊和議員。

     (8番 漆谷豊和君登壇)



◆8番(漆谷豊和君) 皆さん、おはようございます。

 本日、議場に多くの方々がおみえでございます。私の後援会、またその関係する皆様方、そしてきょうは、輪島漆器組合の役員の方々もおみえでございます。ありがとうございます。

 平成29年第1回市議会定例会に当たり、自民党輪島支部並びに拓政会を代表いたしまして、市長並びに関係者に質問をいたします。

 さて、早いもので年が明け、もう2カ月がたち、ことしは酉年ということで、この鳥にちなんで誰もがことしは羽ばたこう、飛躍の年にしようと思ったのではないかと思います。そして、ことしはあの能登半島地震が発生した年からちょうど10年という節目の年であります。

 思い起こせば10年前、3月25日午前9時41分に発生した地震はマグニチュード6.9を観測し、輪島市に甚大な被害をもたらしました。震源地に近い門前町を中心に家屋は倒壊し、道路などは至るところで崩壊、電力、水道なとのライフラインも寸断されるなど孤立した地区もありました。また、時間がたつにつれ倒壊した家屋などはマリンタウンに運ばれ、大量のごみの山がマリンタウンに山積みにされていたことが思い起こされます。

 あのときは復興するのにどれぐらいの時間がかかるのか大変心配をいたしておりましたが、全国各地の温かいご支援のもと、そして国や県のご協力のもと、こうして復興、そして発展することができました。ここに改めて支援いただいた皆様方に感謝を申し上げる次第であります。

 そして、この10年の間には東日本大震災や、昨年は地震の少ない熊本にも大きな地震が発生し大変な被害がもたらされました。被害も大きく、復興にはまだまだかなりの歳月がかかると言われておりますが、一日でも早くもとの生活が取り戻されるよう念願し、質問に入ります。

 まず、第2次輪島市総合計画についてお尋ねをいたします。

 昨年は、北陸新幹線や「まれ」効果から2年目を迎え、市内経済もやや勢いが衰えている感が見えるところであります。任期最後の総仕上げとなる新年度予算にはさまざまな新規事業が盛り込まれており、市長の意気込みが感じられるものであります。

 今こそ行政だけでなく民間も力を合わせ、活力を持続し、さらなる発展を目指していかなければなりません。そのような中、合併後10年が経過し、第2次となる輪島市総合計画が今議会に示されました。

 新しい今後10年のまちづくりの施策の方向性を示すこの計画について、第1次計画の主要な施策の達成状況も簡潔に説明の上、第2次計画の目標、基本方針をお示し願います。

 続きまして、住民投票についてお尋ねをいたします。

 まず、今回の住民投票で反対の立場の人たちは、風評被害で観光も漁業もだめになる、放射性廃棄物が持ち込まれるおそれがある、国内最大級で全国から産廃が持ち込まれると、殊さら市民の不安をあおるような宣伝活動を行いながら、住民投票の成立を意識した賛成・反対にかかわらず投票に行きましょうとも呼びかけておられました。

 このような中、私ども拓政会は、市民の皆様に産廃施設建設を容認するに至った理由、この産廃施設に対する正しい情報を新聞折り込みチラシなどを通じ提供してまいりました。今回の住民投票の投票率42.02%の意義は、市民の皆様がこの問題について正しく理解されたかどうかわかりようがない中、明確な反対の意思表示のために投票所に行かれた方は50%を超えなかったとも言えます。このことについて、産廃施設設置の許可権限を持つ石川県知事も、これで決着したと受けとめないと解決への道筋が見えてこないと報道関係にも述べております。

 市長は、この投票結果についてどう民意は示されたかと考えるのか、お答えを願いたいと思います。

 次に、この産廃施設の今後の事業手続はどう進むのか、今後の市のかかわりの中で市民に不安が生じないよう安全性の担保など、十分な対応を行うべきと考えますが、その点についてどうお考えかお答えを願います。

 次に、住民投票条例の課題についてであります。

 本市の住民投票制度について市長は、間接民主主義を補完する制度とも説明されております。しかし、今回の住民投票の請求は、こんな怖い話市議会だけで決めていいのか、住民投票で決めようと、議会は不要ともとれる議会制民主主義を軽視するかのごときの主張でありました。

 市政に関する重要事項であると主張し、6分の1の署名を集めれば自動的に住民投票が実施される常設型と言われる本市の住民投票の制度は、住民投票となる条例で定める市政に関する重要事項とは何かが明確にされていない中で、迷惑施設と言われる火葬場、ごみ処理施設といった施設の必要性は認めるが、私の住んでいるところにはつくらないでほしいといったテーマが、マルかバツか、賛成か反対かと明確に賛否を問う住民投票になじむのか疑問があります。

 また、過半数を超えないから開票しないのはおかしい、署名集めのやり方がいいかげん、署名の有効・無効の判断基準がおかしいとさまざまな問題点が指摘されており、公正公平が大前提のはずの住民投票は、公職選挙法では違反に当たる戸別訪問、制限のない広報活動、投票への送迎などが行われました。今後どうするのかお答えを願いたいと思います。

 続いて、輪島市の財政についてであります。

 厳しい財政事情の中、新年度の当初予算に公共施設等総合整備基金として1億円の積み立てが計上されております。今後の市の公共施設の建てかえ、補修などの将来を見据え基金を積み立てると提案理由の中でされておりますが、この基金設置の目的、その理由、使い道についてお答えを願います。

 続いて、教育・文化についてお尋ねをいたします。

 まず、小学校における適正規模・適正配置についてであります。この件については、昨年12月議会において、現在、教育委員会において小学校の適正規模・適正配置に関する素案を作成しているところであると答弁されております。適正規模・適正配置を議論するには、各小学校ごとの児童数、学級数などの現状把握と将来の推移予測が不可欠であります。まず、各小学校ごとの児童、学級数の推移の見込みをお示しの上、適正規模・適正配置に関する素案づくりは済んだのか、どのような方向性を目指しているのかをお答え願います。

 続いて、石川県指定文化財阿岸本誓寺のカヤぶき屋根の修復についてであります。市長も日本三大カヤぶき屋根の一つと紹介する阿岸本誓寺のカヤぶき屋根は、その大きさゆえに、ふきかえに多額の経費がかかるとされ、聞くところによると1億円を超えるとも言われております。昔と違い、いろりを炊かない状態では、カヤぶき屋根の寿命は15年前後とされると言われております。約15年ごとに1億円以上の経費がかかるふきかえの負担は大変なものであります。文化財の修理には国や県の補助があり、補助された残りの負担を市と所有者が折半して負担するルールがあると聞いております。しかし、事業費が高額になった場合には、所有者が負担金を賄い切れないということが発生いたします。

 昨年、国の重要文化財に指定されました「角海家」においても、能登半島地震で全壊となり、所有者個人では負担金を賄えないとのことで、市が寄贈を受け、修復・復元をいたしました。高額となる文化財の保存修理についてどのようにお考えなのか、どのような計画、負担割合で修復するのかをお尋ねいたします。

 続いて、福祉・保険施策等についてお尋ねいたします。

 市の福祉施策を補完する取り組みを行っていただいております輪島市社会福祉協議会が、新年度、事務効率化のため旧河井保育所跡地に建設を予定している事務所に対し、支援する1億円を超える予算が計上されております。この事務所の概要や支援の内容などをご説明お願いいたします。

 また、社会福祉協議会が行う生活困窮者への支援拡大について、市から新たに1,000万円を補助する事業費も計上されております。その目的、支援内容についてもお答えをお願いいたします。

 次に、本議会には国民健康保険税条例等の改正議案も提出されております。予定されている保険税の引き上げを圧縮する内容と説明されておりますが、さらなる国保税の激変緩和等についてその理由、内容等についてご説明をお願いたします。

 続いて、ごみの不法投棄についてお尋ねいたします。

 環境省によれば、不法投棄はピーク時の平成10年代前半の40万トンに比べ、平成27年度は約16.6万トンと大幅に減少し、法規制の強化等により一定の成果が上がったとされております。しかし、一方で5,000トン以上の大規模な事案もあり、悪質な不法投棄が新たに発覚し後を絶たない状況にあるとされております。

 不法投棄、これは廃棄物の処理及び清掃に関する法律に違反して、同法に定めた処分場以外、これは人目につかない山中や海などとされておりますが、これに投棄することとなっております。一般と産廃とありますが、個人でも決められたルールに沿ってごみを出さない場合は不法投棄とみなされます。そして、不法投棄のデータで先ほどご紹介しました約40万トン、平成27年度は16.6万トンと紹介いたしましたが、しかしながら、私に言わせると不法放置と言えるものは、依然としてかなりの数字にあると思われます。16.6万トン以上の数字になるかと感じております。

 不法投棄の撲滅には、不法投棄の監視体制を強化し、不法投棄を防ぐ新たな廃棄物の処理、埋立施設が必要と考えます。また、輪島市内に計画されている管理型の産業廃棄物埋立施設には、放射性廃棄物、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃PCB、感染性の医療廃棄物は絶対受け入れないとなっており、これらは特別な管理のもと処理されると聞いております。

 そこで、本市におけるごみの不法投棄の状況と監視体制についてお答えを願います。

 また、不法投棄を減らす施策はどのようなものを考えておられるのかも、あわせてお答えください。

 続いて、観光誘客についてお尋ねいたします。

 昨年は、前年比較観光入り込み客数7.1%減の約132万人、宿泊数では10.3%減の18万8,700人と市のホームページで紹介してあります。勢いは衰えたとはいえ、新幹線、「まれ」効果前に比べ約14%も宿泊者数が増加しており、市内宿泊施設の不足感はぬぐえない状況と感じております。

 そのような中、昨年12月議会における私ども拓政会の代表質問で、外国人観光客の誘客、輪島塗の導入など本市独自の特色を生かす宿泊施設の魅力アップなどを行う施設に支援制度を創設するなどの施策に取り組むべきとの要望に応える形で、新年度予算の新規目玉事業として1億円の宿泊施設魅力アップ事業が計上されております。

 この事業の対象施設、対象事業、助成率などその目的、制度内容についてお答えを願います。

 次に、新年度の新たな取り組みの一つに輪島ご当地グルメ開発事業が示されております。本市魅力アップと情報発信を行うため、輪島産食材による統一メニュー開発を行うと提案理由で説明されておられますが、この事業の狙いと効果についてお答えを願います。

 続きまして、漆器産業の振興についてお尋ねをいたします。

 先ほどご紹介いたしましたが、漆器組合の役員の方々もきょうはおみえでございます。執行部にはしっかりとご答弁をお願いしたいと思います。

 まず、輪島塗後継者育成奨励事業についてであります。

 この事業は、合併前の旧輪島市において、後継者が不足するとされる木地、塗り部門などの後継者育成に年間60万円を3年間支給する漆器新規入職者支援事業を復活させる事業と理解しております。復活する理由があるからこそ予算化されたものと考えますが、改めて後継者の現状と支援内容など、その目標、効果についてお答えを願います。

 次に、輪島塗技術再認識・普及事業費についてであります。

 予算説明によると、ふるさと納税を原資とする基金を充てる事業と説明されております。クラウドファンディングによる総輪島塗キリコ製作に続く、ものづくりによる伝統文化継承事業と捉えております。この輪島塗技術保存会が製作しようとする地球儀製作の意図はどこにあるのか、その概要と目的を含めお答えを願います。

 続いて、離島振興についてであります。

 我が日本には、離島と言われるものが6,800余りあるとされています。そのうち国境地域に位置する離島として、本市の舳倉島や萩市の見島、島根県隠岐諸島、佐渡などの71の島で構成される15の地域が昨年4月に、議員立法で成立した略称、有人国境離島法の特定有人国境離島地域に指定され、離島振興法に加え国の新規支援制度が拡大されたとお聞きしております。今議会にも関連予算が計上されておりますが、新たな支援について支援の概要、その効果についてお答えを願います。

 特に漁港、漁礁整備等のハード事業、へぐら航路の貨物運賃値下げ、アワビ・サザエの放流や藻場再生などのソフト事業についてどうなっていくのかをお示し願います。

 そして、へぐら航路造船事業についてであります。

 県内唯一の離島航路であるへぐら航路の定期船老朽化に伴い、新しい船を市が建造して、へぐら航路株式会社が運行する公設民営の手法で船を建造し運行するスキームと説明されておりますが、現在の運行赤字の補填減少など、その改善につながるのかをお答え願います。

 以上で私の通告による質問を終わらせていただきますが、初めに申し上げましたように、本年は能登半島地震から10年の節目の年であります。地震が発生した3月25日には輪島市文化会館において、金沢大学教授であります平松良浩氏や気象予報士で有名な天達武史氏、そして衆議院議員石破 茂氏による防災に関する講演会が計画されております。市民の皆様におかれましては1人でも多く参加いただき、いつ起こるかわからない災害に備え、防災意識を高めていただければと思う次第であります。

 そしてこの日、白米千枚田においては3年半ぶりにあぜの万燈も開催されます。あぜのきらめきのもととなったイベントであり、3万個のローソクがともされるわけでありますが、この日がぜひ快晴で穏やかな日となることを祈念いたします。

 そして最後に、本年3月をもって退職される職員の方々には、長年にわたり市政発展のためにご尽力をされました。そのご労苦に対し敬意と感謝を申し上げたいと思います。今後はお体に十分ご留意され、さらなる私どもへのご指導、ご協力を賜ればと思います。

 以上をもって私の質問を終わります。(拍手)



○議長(森正樹君) 梶 文秋市長。

     (市長 梶 文秋君登壇)



◎市長(梶文秋君) 皆様おはようございます。

 きょう、あす2日間にわたりましての質疑・質問でありますが、まず最初に、自民党拓政会代表の漆谷議員のご質問にお答えをしてまいります。

 最初にお尋ねいただきましたのは、第2次輪島市総合計画に関してであります。その第2次総合計画作成に当たって、まず第1次計画のときの達成状況、そして今後10年間の目標並びに基本方針を示せとのお尋ねであります。

 第1次の総合計画では、平成28年度を目標年次といたしまして、地域特性と市民の知恵を最大に生かしたまちづくりの推進、これを基本理念として、あらゆる分野における施策に取り組んでまいりました。

 この第1次総合計画の主な施策ごとの達成状況をかいつまんで申し上げますと、まず、安全・安心なまちづくりといたしまして、平成19年、能登半島地震の教訓を踏まえまして、防災士の育成あるいはハザードマップの作成を行ったほか、新たに防災拠点となる新消防庁舎の建設も進めてまいりました。

 また、子育て支援などでは、3人目以降の保育料の無償化、高校生までの医療費の窓口無償化の導入など、子育て世帯が安心して生活できる環境を整備してまいりました。

 また、快適なまちづくりといたしましては、能越自動車道の輪島道路区間の事業着手、国道249号輪島バイパスの塚田、杉平間の供用開始、門前町の中心部と七浦地区を結ぶ「おさよトンネル」の開通などのハード事業の整備を進めるとともに、私としては政策課題のトップに上げておりましたけれども、上水道の未普及地域の解消という課題であります。水道の普及率が85.5%であったものが、現在では91.4%となっております。

 また、観光面ではキリコ会館を核とした交流拠点施設及び輪島塗会館の整備によって観光資源の充実を図ってまいりました。

 また、漆器産業の振興と観光振興にも寄与する施策として、漆の香る里づくり推進事業を実施いたしまして、飲食店などへ輪島塗の購入に対する支援を行い、需要喚起を行うとともに産地ならではの魅力発信に努めてまいりました。

 こういったことを受けて、第2次総合計画では第1次計画で掲げた基本的な考え方は踏襲しつつも、さまざまな地域資源を生かし、平成38年度に将来人口2万5,400人、交流人口では200万人、これらを目標として、ハードルとしては大変高いわけでありますけれども、その達成に向けて計画を推進してまいりたいと考えております。

 主な施策でありますが、安全・安心・快適なまちづくりの分野では、交通弱者や高齢者に対する公共交通の確保など、交通ネットワークの充実や人口減少対策として、移住定住対策の推進に重点的に取り組んでまいりたいと思います。

 また、活力を生み出すまちづくりの分野では、観光産業の振興を軸として、滞在型観光への転換を目指した宿泊施設の魅力向上や外国人観光客への対応の強化、また新鮮な地元食材を使った輪島の食などの魅力発信などによって交流人口の拡大に取り組んでまいります。

 また、健やかに過ごすまちづくりの分野では、引き続き高齢化率の高さを逆手に捉えるなど、これまで以上に高齢者福祉の充実に取り組んでまいりたいと思います。

 ふるさとを学び誇るまちづくりの分野では、輪島塗の後継者育成など伝統文化を継承するという人づくりに取り組んでまいります。

 スポーツの分野では、スポーツ施設を有効活用し、各種スポーツ大会の誘致やスポーツの指導体制の強化によって、世界で活躍できるアスリートの育成にも取り組んでまいりたいと思います。

 2番目に、先般行われました住民投票についてのご質問であります。

 投票結果について、どう民意は示されたと考えるかとのお尋ねであります。

 まず最初に、今回住民投票に至った経緯をご説明いたしますと、施設の建設に反対される「輪島の産業廃棄物処分場問題を考える会」の皆様方が施設建設の賛否を問う住民投票を求める署名収集を行いまして、輪島市自治基本条例で定めているところの住民投票の実施要件であります有権者の6分の1の数を上回る署名を集められ、先月19日にその住民投票が実施されたところであります。その結果、投票率は42.02%となりまして過半数に達しなかったことから、輪島市住民投票条例第21条の規定により、この住民投票を不成立であるとして開票は行いませんでした。

 この結果についてでありますが、有権者の皆様方それぞれの考え方があるとは思われますが、大局的には市を二分するものではないとの民意が示されたものと考えております。

 そこで、産廃施設の今後の事業の手続等についてお尋ねをいただいたところであります。現在、事業者におきましては、ふるさと石川の環境を守り育てる条例に基づきまして、環境影響評価書の作成を行っているとのことでありまして、今後、この評価書の公告、縦覧がなされ、石川県廃棄物適正処理指導要綱に基づいて事業計画書が石川県に提出をされる予定となります。その後、石川県におきまして、この事業計画書のしっかりと審査が終了いたしますと、事業者は次に廃棄物処理法に基づく施設の設置許可申請書を石川県に提出をすることとなります。石川県では、専門的な知識を持った方々などに意見を聴取した上で、最終的な判断をするものと考えております。

 ただ本市としては、市民の皆様方が不安を感じることがないよう安心・安全を第一優先として、事業者に対しては法令遵守はもとより、受け入れ廃棄物の監視体制など、管理・運営面積におきましても徹底した対応と環境保全措置を講ずるように求めてまいりたいと考えております。

 特に事業者との間に、この先においても放射性物質として定義づけられているクリアランスレベルを超えるものは絶対に受け入れさせないなどの項目を含んだ生活環境の保全に関する協定の締結に向けた準備を進めてまいります。

 次に、住民投票条例の今回の課題というのが浮き彫りになったということで、その対応策はどうかというお尋ねであります。

 本市におきましては、平成20年4月から輪島市自治基本条例に基づく常設型での輪島市住民投票条例を設けております。こうした中で、今回本市として初めての住民投票が実施されたところでありますが、今回の住民投票を検証いたしますと、署名収集について、選挙管理委員会が実施しましたアンケートの結果、あるいは署名簿の縦覧などから、議員ご指摘があったとおり多くの点が問題点として明らかになりました。

 まず署名収集活動におきましては、印鑑を押すということになっておりますが、あらかじめ印鑑にかわり拇印だけを押してあって署名がないもの、あるいは署名をしていない方の署名が実は提出されていたということ、受任者が署名を集めるわけですが、受任者以外の方が署名を集めていたということ、また署名の審査を行う立場の選挙管理委員会では、本人のものか判断が不可能な拇印が実は有効とみなされ、一方で印鑑とは区別が困難な、いわゆるシャチハタ印が多いという問題点もありました。また代理署名についてでありますが、本来その制度を利用しなければならない心身に障害のある方以外の方が代理署名になっていたという事例もありました。

 こうしたことから、署名が有効であるか無効であるかの判断基準について、一つの課題が残ったということは言えるわけであります。さらに、住民投票運動に関しましては、本市の条例により行われたことであり、いわゆる公職選挙法のような罰則規定が適用にならないということから、さまざまな署名収集運動や投票運動が行われたことも事実であります。

 これらの運動に共通して見られましたのが、施設の規模が国内最大級であるとか、放射性物質を含んだごみが持ち込まれるなど、明らかに間違った情報や意見がチラシや戸別訪問などで、あたかも正しい情報や意見のごとく市民の皆様に伝えられ、署名や投票に至った可能性があるという点でも大きな課題があったと考えられます。

 これらの課題に加えまして、有権者の6分の1の署名で発議できる現行の常設型の設置が適切か、また合併問題のように1市1町を選択するA案か1市2町を選択するB案かの二者択一で民意を明らかにするものではない今回のような案件が、果たして住民投票になじむのかなど、さまざまなご意見をいただいてまいりましたが、この後もさらにしっかりと検証してまいりたいと考えております。

 次に、市の財政についてお尋ねであります。

 今回、公共施設等総合整備基金1億円を積み立てするという予算案を提出されていただいたということになります。その理由や使途はどうかとのお尋ねであります。

 本市が保有いたします公共施設や道路、橋梁などのインフラ資産につきましては、建設から30年以上経過しているものが多数あります。これらの施設などの更新、老朽化、長寿命化対策などの改修や維持修繕などの多額の財政需要が今後見込まれてまいります。一方で、今年度から歳入の大きな根幹となっている普通交付税の合併特例措置、いわゆる合併したことによる算定がえの段階的な縮減が始まるとともに、人口減少による税収の減収といったことなど、今後も歳入面における一般財源総額の減少が見込まれるところでありまして、将来の財政見通しは厳しいものとなってまいります。

 加えまして、本庁舎及び文化会館の耐震化を含む再整備、市内一円に設置をしてある防災行政無線の更新、これはアナログ波が使えなくなるということからデジタル波にしなければならない、そのための更新、それから志賀町にあります石川北部RDFセンターが平成34年に閉鎖されることに伴う新たなごみ焼却施設の建設、こういった大型事業も控えておりまして、これらの財源の確保は喫緊の課題であります。

 このような将来の財源不足に対応するとともに、単年度での財政負担の平準化を図るために今回、基金を設置いたしまして、平成29年度当初予算で1億円、また明日、追加で提案をさせていただきたいと考えておりますが、今年度の3月補正予算におきましても1億円の積立金を計上させていただくという予定であります。

 この基金の使途についてでありますが、一般会計が保有する全ての公共施設及びインフラ資産を対象として整備や更新、改修、維持修繕、解体撤去などに加えまして、これらの経費に活用した地方債の償還金にも充当可能とさせていただき、幅広く活用できる体制にしたいと考えております。

 今後とも長期間的な視点を持って、計画的な施設等の更新改修に努めてまいりたいと思います。

 教育・文化のご質問に関しましては、後ほど教育長より答弁を行います。

 次に、福祉・保険施策等に関するご質問であります。

 新年度に支援することとした社会福祉協議会の事務所の概要についてご説明を申し上げます。

 輪島市社会福祉協議会の事務所は、現在、ふれあい健康センターに福祉総務部門が入っております。一方、文化会館には介護保険部門が入っておりまして、2カ所にそれぞれ職員が配置されていると。この中で年々増加する相談対応あるいは利用者の利便性の向上、また各部門の連携が図られるように、この2つを統合すると、そして新たに旧河井保育所の跡地にこの拠点センターを建設するというものであります。

 施設の概要につきましては、総事業費で約1億2,000万円、延べ床面積で約490平方メートルであります。木造2階建てで、本年12月末の完成予定であります。

 本市からの支援内容でありますが、介護保険事業部分、これはいわゆる介護保険制度によって収益事業を行うことになりますので、この部分については除かせていただくということで、その専有面積70.37平方メートルを除く各種福祉サービスや相談活動、ボランティアや市民活動支援などの地域福祉事業部門について、1億230万円の建設補助を行うものであります。地域福祉の推進を図る上で地域に未着したきめ細やかな対応は、行政のみで行うことは困難でありまして、また本市の委託事業、さまざまな事業について社会福祉協議会に委託をいたしておりますが、こういった事業や福祉や介護サービス事業、また生活困窮者の方々の支援や相談事業を展開しているということで、この輪島市社会福祉協議会の役割は、本市にとっても極めて重要な事業であります。拠点センターの完成によって、ますます多様化する福祉ニーズへの対応や本市のさらなる地域福祉の向上につながるものと考えております。

 今回の予算の中で生活困窮者の方への支援拡大の予算を計上いたしましたが、その目的や内容について示せとのお尋ねであります。

 現在、社会福祉協議会におきましては、低所得者の方々を対象として10万円を限度に生活資金の貸しつけを行うという北山資金を活用した事業を初め、石川県社会福祉協議会の福祉資金の貸しつけなどを行っているところでありまして、このことによって生活困窮者の方の生活の安定と経済的自立への支援を行っております。

 しかしながら、貸しつけ要件などによって既存の貸しつけ制度が利用できないケース、また昨年度より輪島市社会福祉協議会に委託しております生活困窮者自立相談支援事業におきまして、貸しつけ制度の柔軟な対応の必要性など、新たな課題が見えてきておりまして、本市といたしましても早急な対応が必要であると考えてまいりました。

 そこで、新年度より社会福祉協議会におきまして、新たな貸しつけといたしまして、これから就業するという方に対して就業などの生活維持を支援するために自動車がどうしても必要だという方に自動車購入費として100万円、また高校卒業後の進学や就職時に一時的に必要となる準備金として50万円を限度額として無利子での貸しつけなどを行うものであります。これらの新たな貸しつけに対しまして、原資となるべき1,000万円の積み増し部分を市のほうから補助しようということであります。

 また、あわせて北山資金の貸しつけ手続についても簡略化を行い、さらなる経済的自立及び生活意欲の助長促進を図ってまいることとしたいと思います。

 次に、国保税の激変緩和について、その理由と内容を示せとのことであります。

 この国保税の激変緩和に至ったことについて、まず冒頭にご説明申し上げたいと思いますが、国民健康保険税というのは4つの税の柱から成り立っています。1つは、所得に関して何%あるいは固定資産がどれだけあるか、固定資産税に関係して何%を保険税として積算するか、あるいは1世帯当たり幾らか、それからその世帯の人数について幾らか、この4つの柱で税が組み立てられています。ただ、そのうちの資産割、固定資産税を資産があるために払っているわけでありますが、その固定資産税の額の40数%を国保税のほうに支払っていただく、ここがある意味では二重課税的な形になるということから、資産割という項目をこの国保税の4本の柱から1つなくすると。つまり資産はあるけれども、現実には年齢も高くて働いていない、しかし資産があるために多額の資産割を払う。この不合理な部分をなくすると。それをなくした分は、どこか全体として保険税の額を確保するということになれば、いわゆる1人当たりあるいは世帯割、そういったところにその資産割をなくした分だけ積み上げていかなければ国保税全体を確保できない。それで計算をすると国保税がいきなり、一方は安くなった人はいるけれども、一方で高くなる人が出てくる。そこのところを緩和策ということで激変緩和を行ってきたということであります。

 新たに今回、さらなる激変緩和をということでお示しをしたところでありますので、その説明を行いたいと思います。

 本市の国民健康保険税につきましては、被保険者数が減少傾向にあること、あるいは高齢化によりまして1人当たりの医療費の増加によりまして、一般会計同様厳しい財政状況にあるわけでありますが、この輪島市国民健康保険財政調整基金というのが一方でプールをされておりましたけれども、これを取り崩しをしながら運営をしてきたというところであります。

 こうした中で平成28年度の被保険者1人当たりの所得を見ますと、平成27年度に比べて増加をするという景気の状況が反映されたことかと思いますけれども、そういうことになりました。この伸び率が比較的大きかったために、平成29年度におきましては当初の見込み以上にこの基金の取り崩し額が少なかったということから、これを取り崩して活用することが可能になりましたので、その基金を活用してまいりたいと。また、資産割を廃止したことに伴う保険税の減収分というのは均等割で補うということにいたしておりますので、平成29年度における1世帯当たりの保険税額というのは、平成28年度から比較すると2.9%の引き上げをしなければならないというふうに見込んでおりましたけれども、今ほど申し上げましたように基金を充当することによって、この2.9%の引き上げを1.4%までに緩和することができるというふうに判断をしたところであります。

 このように被保険者の皆様のご負担を少しでも軽減できるように検討してきたところでありますので、ご理解を賜りますようにお願いを申し上げたいと思います。

 次に、ごみの不法投棄についてのお尋ねであります。本市におけるごみの不法投棄の状況、監視体制についてであります。

 本市における不法投棄につきまして、大変大規模であった経緯が過去にありました。これは平成14年、門前町の久川地内におきまして硫酸ピッチの不法投棄事件があったところであります。志賀町と門前町久川の山中に、警察発表によりますとドラム缶で521本156トン、汚泥の袋32袋28トンという極めて大規模なものでありました。

 現在の監視体制につきましては、こういったこともありまして、輪島地区で8名、門前地区で8名、計16名の方々に不法投棄監視員として活動をいただいているところであります。しかしながら、残念ではありますけれども、平成27年度は46件、28年度は、これまでに49件のご報告をいただいているところであります。

 不法投棄を減らす施策としては、これら監視員の皆様による監視の強化にあわせて、市民の皆様お一人お一人が監視の目となっていただきますように、市の広報などによってお願いをさせていただきますとともに、石川県能登北部保健福祉センターの産業廃棄物監視機動班、また輪島警察署とも連携をいたしながら、その撲滅に取り組んでまいりたいと考えております。

 また、不法投棄は当然のことでありますけれども、不適切な処分でありますので、今回、大釜において計画されているしっかりとした管理のもとに適切な処分が行われる施設が近くにあるということは、不法投棄を防ぎ、環境保全につながっていくというふうに考えているところであります。

 次に、観光誘客についてお尋ねをいただきました。宿泊施設の魅力アップ事業について、その目的と制度内容を示せとのことであります。

 宿泊施設魅力アップ事業につきましては、減少している宿泊収容人数の増加を図ることに加えて、近年の多様な宿泊ニーズに対応するために旅館あるいは民宿などの新設、増築、改装などを行っていただき、輪島温泉郷の魅力を高めようとする取り組みに対して、その整備費用を市のほうで支援をしようというのが大まかなところであります。

 過去10年間の観光入り込み数に対する宿泊率を見てみますと、年間18%の年もありましたが、ここ3年で見ますと、平成26年では15.1%に下がっております。27年度は14.8%、28年度では14.3%と低迷いたしております。本市を訪れ朝市や千枚田などには立ち寄るものの泊まらずに他の市町へ移動するといった人の流れが、こうした数字に反映されているということであります。

 そこで、滞在時間を延ばし、ゆっくりと散策をし、見て触れて、体験をして、食を楽しみ、宿泊をしていただく、こういう流れをつくるということは市内の経済にも非常に大きな効果を生み出すと。そのためにこういう流れをつくることを最優先課題としながら、しかし、そのためには、旅全体の満足度に直結する質感の高い魅力ある宿泊施設の整備が必要であると考えております。

 今回の制度を提案させていただきましたのは、市内で宿泊業を営む方や新たに始めようとする方、また、休止していて再開をしようとする方を対象といたしまして、施設改装費の3分の2を補助しようと、限度額は1,000万円まで出そうということであります。

 備品購入費などについては、原則対象とはなりませんが、高齢者の方への対応あるいは外国人旅行者には必須となるであろうベッドであったり、椅子、テーブル、こういった基幹的なものについては必要性が高いというふうに捉えながら、これらの部分では、特例として2分の1の補助対象で支援をして、使い勝手のいいものにしてまいりたいということであります。

 補助金を交付するに当たりましては、市全体が一体となって盛り上がっていただきたいとの思いから、申請する事業者の方々には輪島市観光協会、門前町観光協会、曽々木観光協会のいずれかの会員であること、また、施設の新築、改装を行う際の工事契約や、あるいは備品の購入契約については、市内経済への波及効果を考え、市内の事業者または市内の店舗と契約を締結するという条件をつけてまいりたいと考えております。

 次に、ご当地グルメの開発の狙いは何かとのお尋ねであります。

 能登半島の先端にある本市は、新鮮でおいしい海の幸というイメージが、ある程度全国的に認知されているとは思いますが、もう一歩踏み込んだ食への取り組みが他の市町村と比べ弱いのではないかというふうに捉えております。ここで、改めて海の幸を輪島の大きな観光資源であるという認識のもと、販売計画を立て、しっかりとしたイメージ戦略を持って情報発信をしていく必要があると感じているところであります。

 最初に取り組む第一弾は、輪島のフグを使った統一メニューをつくりたいと考えています。天然フグの漁獲量でいいますと、輪島市は年間428トン、これが順位としては全国第1位だと、第2位の香川県高松では、年間226トンであります。

 きょうは朝テレビで、フグの産地としてといいますか、有名なところが私どもの姉妹都市の萩市だということで、萩市のフグ料理がテレビで放映されておりましたけれども、萩市が第9位で169トンです。そういう意味では、輪島市は全国市町村別の天然フグ漁獲量が日本一であり、その水揚げの8割を占めるマフグを中心として、輪島で水揚げされた天然フグを輪島フグとして売り出したいということでありまして、先般、飲食業同業組合の皆様、旅館民宿、漁協、商工会議所の方々などに呼びかけをいたしまして、統一メニューづくり等について意見交換をさせていただいたところであります。

 平成26年度に整備をいたしましたJF輪島支所の加工施設、光浦町にありますが、ここの施設では、フグの毒を取り除いた身を出荷するという体制が整っているために、フグの調理師免許を持たない市内の飲食店においても、この輪島フグを使ったメニューを提供することは可能となったことから、この取り組みをきっかけに関係者が連携して、ヘルシーな輪島フグのおいしい一品が市内のあちこちの店で味わえるという形として発展、展開していくことを期待しているところであります。

 次に、漆器産業の振興についてお尋ねをいただきました。輪島塗後継者の育成奨励事業について、これは再度の支援制度となるが、後継者の現状と支援内容など、その目標や効果について示せとのお尋ねであります。

 お答えする前に、昨日、日帰りで東京へ行ってまいりました。東京では、オリンピック・パラリンピック競技の大会組織委員会の皆様とお会いいたしまして、北村代議士に同行いただいたところでありますけれども、そこで、オリンピック開催にあわせて輪島塗をどんなふうに使うことができるか、輪島市の漆器の生産高の現状あるいは伝統工芸のすばらしさ、いろいろなサンプルなどもお渡ししながら、ぜひ、来た方に買っていただく、あるいは海外からの要人の方々にプレゼントする、そういう品物として、あるいは場合によっては競技の入賞者の方に記念品として使っていただくことができないか、そういう多様な使い方について、日本を代表する輪島塗の産地として、ぜひ組織委員会の方々に大きなチャンスをいただきたいということで行ってまいりました。その答えが、何とか早く成果となって出てくれればいいなということを思いながら、答弁に入らせていただきます。

 実はこの制度は、平成12年から18年度にかけて実施いたしました輪島塗技術後継者奨励金制度であります。本市がこのときは主体となりまして、とりわけ木地と塗りの部門に特化をして実施し、その間一定の成果を得ましたけれども、奨励金を実施した平成18年度の従事者数は、全体として1,752人でありましたが、これは漆器全体の従事者数ですけれども、1,752人です。ところが、平成27年度は1,378人、その中の木地部門では、平成18年度には67人でありましたが、これも平成27年度には48人ということで減少いたしております。

 なぜ後継者が育たないのか、その原因を業界の皆様方としても根本的に改善をし、生活できるような仕事量を確保できない限り、技術だけどれだけ取得したとしても、その後継者の減少に歯どめをかけることはできないという悩みを持ちながら、輪島漆器商工業協同組合におきましても、全ての部門での後継者不足を認識する中で、とりわけ木地部門には深刻な状況が続いていくと危惧されているところであります。

 それを受けて、今回の輪島塗後継者育成奨励事業につきましては、漆器組合が事業主体となる、特に木地部門に力を入れつつも塗りや呂色、加飾と範囲を拡大し、新たに後継者となる人材を雇用する事業者に対しまして、1人当たり月額で5万円、年額では60万円を漆器組合から3年間支給するという手法であります。輪島市では、その支給額の2分の1を今度は漆器組合のほうに補助すると。前は、市のほうから直接雇用した親方のほうに出しておりましたけれども、今回は漆器組合が事業主体となって、輪島市が漆器組合に補助をするという形になるわけであります。

 この事業では、平成34年3月末までに合計15名の後継者を育成することを目標としておりまして、さらに詳細な部分については、今後、漆器組合と協議してまいりたいと考えております。

 次に、輪島塗の技術再認識・普及事業として、輪島塗技術保存会が製作しようとする地球儀の製作意図は何かとのお尋ねであります。

 この事業は、ほかの産地と比較して伝統的な漆器づくりの技術が総合的に残る輪島の奥深さを再認識し、国の内外に広く示すために伝統と新規性を併存させながら、高いイメージ性を込めた作品製作を実現いたし、これによって製作技術における地域特性と水準の高さを広くアピールすることを目的といたしております。

 その製作につきましては、漆芸としては国内で唯一、重要無形文化財保持団体として認定されている輪島塗技術保存会にお願いをいたしております。輪島塗技術保存会におきましては、平成2年に菊紋蒔絵沈金懸盤、そして平成15年には四季草花蒔絵沈金棚、これらを製作いたしておりまして、いずれも将来の国宝を目指せるほどのすばらしい作品であります。今、この2つの作品は県立美術館で現在、展示中ということになっております。そこが終われば、輪島の漆芸美術館のほうで展示することになろうと思いますが、大変すばらしい作品であります。

 今回の事業は、地球儀を製作するというものであります。直径は約100センチ、1メートルです。その1メートルの球体をつくって、それを台座に載せて1メートル60センチの高さにすると。この漆器の製品として球体をつくるということは余り例がありません。とりわけこんな大きなものは例がなくて、これまでの輪島塗技術保存会が製作された数々の作品と同等以上に価値があるものと期待をいたしております。

 輪島塗技術保存会が今回の事業で意図するところは、1つ目は、国境を越えて最もインパクトを有する理念である「平和」、「融和」を明確に伝えることができ、単に芸術品としてだけではなくて、教育的素材として活用することもできるということなどから、輪島から国内外に向けてメッセージを発信するということであります。

 2つ目は、技術的に非常に困難な課題を多数有しておりまして、それらを輪島塗技術保存会が保持する技術力を結集いたしまして取り組んで、かつこうした前例のない製作を次世代に経験をさせて、課題解決の専門的知識を継承するなど、最高難度の輪島塗技術の保存と後進への発展的な継承ということであります。

 3つ目は、輪島が最高級の技術を保持していることに加えて、革新的な作品開発に挑む気風を備えた産地であるということを広く示す、輪島塗全般のイメージの拡大であります。

 今後といたしましては、来月から木地の製作にかかりまして、5年後の平成34年に完成予定ということであります。

 次に、離島振興についてのお尋ねにお答えをいたしたいと思います。

 有人国境離島法による新たな支援について、その概要、効果について述べよとのことであります。

 平成28年4月に議員立法によりまして、有人国境離島地域の保全及び特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する特別措置法案、大変長い話しましたけれども、いわゆる有人国境離島法案といったものが可決されまして、平成29年、本年の4月1日から施行されることとなります。これを受けまして、平成29年度から、仮称ではありますが、地域社会維持推進交付金が設けられることとなりまして、その支援内容では、航路・航空路運賃の低廉化、また離島からの輸送コストへの支援、滞在型観光促進、雇用拡充といったことが盛り込まれております。

 お尋ねの漁港整備などのハード事業あるいは種苗の放流、藻場の再生といった事業については要望を行いましたけれども、これらは当該交付金に盛り込まれず、既存の補助事業を活用して対応せよということでありました。

 これらのうち、へぐら航路の旅客運賃につきましては、現在も通常往復4,520円のところ、島民の方については3,620円と割り引きが行われているところでありますけれども、これらについては、本年4月から1,950円に価格を引き下げするというような予定であります。また、輸送コストに対する支援では、サザエ、アワビ、海藻類、水揚げされた魚などを舳倉島から輪島港へ運搬する経費に対して行われることとなりまして、石川県漁業協同組合輪島支所が、その経費負担分を補助を受けるということになる予定であります。

 次に、へぐら航路の造船事業についてでありますが、へぐら航路株式会社が運行している「ニューへぐら」でありますけれども、平成9年に進水式を行って就航を始めて19年が経過をいたしました。基本的な耐用年数である14年を超えて運行されているわけでありますが、今後、主要機器類の保守対応をする際の部品の製造が打ち切られているなど、運行に支障を来すというおそれが出てまいりました。早期に新たな船舶の建造を行う必要性があるということでありまして、今回、造船するという計画を出しております。その造船に当たりましては、本市が過疎地域自立促進法による過疎債を活用いたしまして造船をし、へぐら航路株式会社へ賃貸で貸してあげるというような、いわゆる公設民営方式で行おうということであります。この事業が国庫補助事業として採択されるためには、燃費性能の改善などによって、へぐら航路株式会社の経営改善が必須となっていることから、乗船定員の見直しあるいは近年増加している貨物輸送への対応、バリアフリー化などの船内環境の改善などを含めた離島航路改善計画の策定に向けて、現在、関係機関と協議を重ねているというのが現状であります。

 大変長くなりました。私のほうからは以上であります。



○議長(森正樹君) 次の教育長の答弁に当たっては、輪島市議会会議規則第158条の規定による資料の配付及びパネルの使用を議長のもとにおいて許可いたしますので、報告しておきます。

 資料の配付をお願いいたします。

     (資料配付)



○議長(森正樹君) 吉岡邦男教育長。

     (教育長 吉岡邦男君登壇)



◎教育長(吉岡邦男君) ご質問の4番目、教育・文化についてお答えをいたします。

 初めに、小学校の適正規模・適正配置について各学校の児童数、学級数の推移の見込みを示し、それを受けて適正規模・適正配置に関する素案づくりの進捗状況と方向性を示せとのお尋ねであります。

 児童数及び学級数の推移につきましては、12月議会で申し上げましたとおり、本年度における全小学校児童総数は942名でありますが、5年後の平成33年度には818名となり、124名の減となります。また、学級数は53学級から4学級減の49学級となり、小学校の小規模化が進んでいくこととなります。

 こうした中、まず今後の小学校の適正規模・適正配置につきましては、昨年10校の全小学校校区で開催いたしました意見交換会での多様なご意見を踏まえ、教育委員会が基本方針の素案を作成いたしました。現在、教育委員会の諮問機関として、児童の保護者、地域住民等の皆様で組織する小学校適正規模等検討委員会におきまして、その素案に関し検討を進めていただいているところであります。その後、検討委員会の答申を踏まえ、教育委員会での審議を得た後、教育総合会議における協議の上、最終的な基本方針を定める予定といたしております。

 次に、基本方針の素案が目指す方向性は、児童への教育の機会均等であり、これを実現するにふさわしい教育環境の整備であります。

 教育委員会では1学校1学級における児童数が過度に少なくなることに伴い、切磋琢磨をする機会が少ない、あるいは社会性を育む機会が少ないなどの教育課題が生じていると捉えており、児童を取り巻く教育環境が悪化し、教育の機会均等が果たせていないとの危惧を抱いております。こうしたことから、切磋琢磨や社会性の育成などが可能な教育環境を提供するため、その整備の一環として一つの方法は、学校の統合をする、もう一つの方法は、複数校による交流学習・合同学習をすることであり、これら2つのうちのいずれかの手段の実施が必要であると考えております。

 そこで、基本方針の素案の内容についてでありますが、さきの意見交換会におけるご意見を踏まえ、28年度より5年計画で進めております輪島市教育振興基本計画の期間中は、学校の統合を行わないことを基本といたしました。ただし、この期間中であります平成33年3月31日まで、まず統合の代替手段として、複数校による交流学習・合同学習を拡充することで教育の機会均等の実現に資するものかどうか資料の蓄積とともに、その検証を行うことといたしました。この検証を行う一方、これと並行しながら各校区におきまして児童の保護者や地域住民の皆様方との意見交換会を行っていきたいと考えております。

 児童数の減少による児童の教育環境への具体的な影響につきまして、問題意識の共有化とともに深い理解が得られるよう対話を重ねてまいります。こうした取り組みを行う中で、統合についての気運が高まり、児童の保護者や地域住民の皆様との合意形成がなされる場合におきましては、統合を進めてまいりたいと考えております。

 次に、県指定文化財、阿岸本誓寺のカヤぶき屋根の修復について、どのような計画や財源及び負担割合で修復するかとのお尋ねであります。

 石川県指定文化財、阿岸本誓寺本堂は、岩手県奥州市の正法寺本堂、山形県鶴岡市の出羽三山神社、三神合祭殿と並んで日本最大カヤぶき屋根の一つと言われており、12年の歳月をかけて江戸期の1792年に棟上げされた全国的にも稀有な建造物であります。また、江戸初期の1650年から明治初期の1873年まで、鳳至郡浄土真宗大谷派106カ寺の触頭となり、幕府や加賀藩の宗教統治の一翼を担うとともに、天保10年には関白左大臣の二条家の息女五百姫が嫁いだ寺院でもあります。

 そのような格式の高い寺院でありますが、現在の本堂の屋根は、経年劣化や能登半島地震の影響もあり、カヤが腐食し、表面の植物の繁茂も見られ、一部雨漏りがある箇所や野垂木が外れている箇所もあり、早急な修復が必要な状況となっております。

 今回の修復計画は、平成29年度から平成32年度までの4年をかけて、前方と左右の扇の間の屋根のふきかえや部材の部品修理をしようとするものでありまして、概算の総事業費は1億4,400万円を見込んでおります。事業費の負担割合は、石川県の指定文化財であることから、石川県が2分の1、残りを本市と寺院が2分の1ずつ負担することとなっており、寺院の負担額は、概算の総事業費から算出いたしますと3,600万円にも上ります。

 今議会においてご審議いただく当初予算の中には、事業初年度として調査・設計費やカヤの調達費などの事業費1,000万円に対する市の補助金250万円を計上いたしているところであります。一方、寺院の檀家の現状を考えますと、収入は年金のみで現役を離れたご高齢の方々が主であり、檀家数の減少も見込まれる中で、今後の事業進捗にあわせて増加する負担金を賄い切れないことがあることも考えられます。

 このようなことから、現在寺院からは、市に負担軽減についての要望を受けているところでございます。



○議長(森正樹君) 下 善裕議員。

     (1番 下 善裕君登壇)



◆1番(下善裕君) 皆様、ご苦労さまです。会派、勇気の下 善裕です。

 平成29年第1回輪島市議会定例会の一般質問をさせていただきます。

 私からは、3つの項目について質問並びに提案をさせていただきます。

 なお、さきの漆谷議員の代表質問の発言と重複する点があるかもしれませんが、あらかじめ申し添えておきます。

 まず1つ目は、有害鳥獣対策についてでございます。

 平成28年度のイノシシの生息域は市内一円に広がり、捕獲頭数も積雪が少ないことも影響し500頭に迫る勢いです。作付がまとまった区域での稲作農地の被害予防対策は、電気柵が効果を発揮し、被害額は抑えられていると聞いています。しかし、中山間地域の小規模な田んぼや耕作放棄された農地が付近に多い区域は、イノシシによる稲や農地の畦畔、あぜの崩壊などが深刻となっています。

 「経費はかかるし、もうけなんかない」と言いながらも、「先代からの田んぼをつくり続けることは生きとるあかしや」と言う人たちもたくさんいます。このような人たちの取り組みがあって、今日の能登の里山里海が守り、育てられてきたのではないでしょうか。また、果樹や畑の野菜、これらの被害が増加傾向にあることも聞いております。生産者の間では対策に経費がかさむため、生産面積の縮減をするかしないかを検討している方もいます。

 そこで確認ですが、有害鳥獣による被害防止、被害減少に係る支援として、生産者への電気柵や捕獲おり等の補助に対する適用方法はどんなものがあって、それぞれにどんな条件があるのかを今後の生産形態に応じた対応が求められると思いますが、どう取り組むかお伺いいたします。

 それから、かつてはそもそも狩猟をして得た獲物を食する目的で捕獲をしていました。近年では、全国的に広がってきた人間社会の生活に有害な、都合の悪いとでもいいますか、そういう鳥や獣として駆除するための捕獲がイノシシやシカを初め実施されています。そのイノシシにおいては、冒頭でも述べましたが、輪島市での年間捕獲頭数が平成28年度で500頭に迫る勢いなんです。

 イノシシは、大きなものでは120キロを超えるものから、小さなものでも二、三十キロはあります。捕獲した後の処理としては、先日も一部の新聞でも報道されていましたが、捕獲者によってさまざまであり、もちろん食する場合もあれば破棄するケースもあります。県内の自治体の中には処理加工施設を設置支援し、獣肉や皮などを効率的に利用し活用している例をよく耳にするようになりました。人間社会に有害だったものがジビエ料理や加工品として利用され、そういうことは望まれることですし、捕獲目的の一つにもなり、今後の頭数激増の抑圧にもつながります。

 このように捕獲されたものを持ち込んで処理できる処理加工施設が必要だと考えますが、捕獲後の処理についての現状と今後の対応はどうか伺います。

 2つ目に、交流活動による地域振興について。

 まず、修学旅行の誘致に向けた今後の取り組みについてお伺いします。

 学校の修学旅行などの教育旅行など、こういうことに対応したメニューづくりが必要だと考えます。近年の教育旅行の傾向としては、伝統工芸、ものづくり体験、スポーツ体験、料理体験など体験学習が主流であり、このような体験学習の実施率が約6割となっています。また近年、農林漁業体験も増加しています。さらに、交流を目的とした民泊の増加も見られます。

 また、今後の期待として、子供の感性の育成は今後の教育に不可欠でありながら学校の授業だけでは容易ではない、または地域文化との出会いや体験、感動を通して感性を育む教育旅行をデザインすべきなど、教育旅行現場の声が上がっております。

 近年の旅行として都会の中学生、高校生が主であり、規模は120名から200名、3泊4日から4泊5日が多い傾向です。宿泊は分泊、体験は行き先によって違うことがかえって自己満足感を高めます。

 輪島に来た人々にとって、自然と人の気持ちに触れ合うことで心にゆとりを持てるようになる旅であり、農山漁村にとっては地域の活性化につながります。地域の人々との交流が生まれ、知らず知らずのうちに体験者は第2のふるさとを見つけることにもなります。

 情操教育の旅行先としても、輪島市はふさわしい受け入れができるのではないでしょうか。輪島らしさを感じてもらい、子供たちが大人になったときに再び訪れたくなるような取り組みができないでしょうか。

 次に、外国人観光客へのもてなしとこれからの取り組みについてです。

 輪島市にも外国人観光客数の増加が感じられますが、近年の状況はどうでしょうか。

 食に関して、輪島の料理は大変喜んで食べてくださいます。また、2020年の東京オリンピックやさまざまな国際的なイベントの開催増加に伴い、来日外国人客が増加すると見込まれます。また、近年の外国人旅行客の形態もそれぞれの価値観や興味を出発点とする目的型観光や地域の文化に触れ、地域の人々と交流する地域密着型の体験型観光へと変化してきています。

 環境に配慮した持続可能性を意識した観光、サスティナブルツーリズム、そういうことや体験型観光などのニーズの高まりとともに、輪島市を初め地域振興を目指す自治体において幅広い産業への波及が見込める観光産業への期待の高まりがあると考えられます。既存の観光地と呼ばれる地域だけでなく、これまで集客・交流に無縁であった地域においても、潜在する物的・人的資源の掘り起しと商品化により展開が可能であり、地域振興の新たな切り口として考えられます。

 輪島らしさを感じていただきながら、再び訪れたくなるような外国人観光客へのもてなしにはどう取り組みますか。

 3つ目に、市民協働によるまちづくりとしてです。

 第2次輪島市総合計画策定がまとまりました。10年前の平成19年3月に策定した第1次輪島市総合計画から、さまざまな社会情勢の変化によって今日まで時が刻まれました。その10年前に、まさか能登半島地震が起こるとは予想だにしていませんでした。それから国内外では忘れることのできない自然災害や事故が発生し、この10年間は人間として深く、大きく考えさせられた10年間です。

 その時々の暮らしの中で今何ができて、そのとき何をすべきかを問う場面や話をたくさん聞き続けています。今回の第2次輪島市総合計画の中にも大きく書いてありますが、市民と行政の協働によるまちづくりが重要なんです。行政は、住民が思う安心・安全を一緒に考え、一緒に解決できるように、これまでも行政サービスとして取り組んできています。

 世間では、目標管理型の事務事業評価の定着や進化するIT技術を駆使した効率的で質の高い行政運営を追求しています。一方で、さきにも述べた近年の災害や事件、事故などを見聞きしていて強く感じることがあります。

 人として本来持つ資質や能力が地域や人々を支え合い、強く安定した地域基盤を形成する地域コミュニティーのつながりが少なくなってきていると思います。効率や効果を数値だけで判断してしまうのは拙速ですし、一人一人の能力ははかり知れません。職員それぞれの個性や特性を生かし、市民のモデルとなり、また市民がモデルとなるような行政サービスを期待しますが、その改革方針をお聞かせください。

 次に、広域連携の推進についてですが、能登半島という地理的条件を考えると、近隣市町との強固な連携がまさに地域コミュニティーとも言えるのではないでしょうか。特に防災対策を初めとする住民の継続的な安全においては、いつ起こるかわからないことに対する危機管理が手おくれにならないように懸念されます。

 災害時の過ごし方に安心・安全であるための自助、共助と言われる住民の地域コミュニティーが重要であるように、日ごろの奥能登の自治体連携も優先的に取り組むべきではないでしょうか。奥能登地区の広域連携の取り組みについて伺います。

 私からは以上でございますが、3月11日で東日本大震災から6年が経過します。3月25日で能登半島地震から10年が経過します。これまでとこれからを生きる者として、住民と行政の協働によるまちづくりを願い、また、若者や学生、子供たちの意見や発言を積極的に取り込むことを願います。

 以上です。ありがとうございました。



○議長(森正樹君) 梶 文秋市長。

     (市長 梶 文秋君登壇)



◎市長(梶文秋君) 下議員のご質問にお答えをいたします。

 3点に絞ったご質問でありました。

 1点目の有害鳥獣対策につきましては、後ほど農林水産課長から、交流活動による地域振興につきましては、交流政策部長からお答えを申し上げます。

 3番目の市民協働によるまちづくりについてお答えをいたしたいと思います。

 行政サービス改革の推進並びに広域連携の推進についてでありますが、第2次総合計画におきます基本計画では、行政サービス改革の推進に向けまして、職員の資質や意欲、能力向上等への取り組みを基本方針の一つとして掲げております。具体的には、職員の研修あるいはいろいろなところへ派遣をするということもありますし、職場の中での研修といったことなどの研修制度の充実をより推進するとともに、自己啓発研修や職場がえ研修による職員のスキルアップにも取り組み、支援をしていきたいと考えております。

 また、よりよい行政サービス提供のためには、市民目線の徹底あるいは行政の円滑化に向けた職場改善意識の浸透も大切であります。それらを含め積極的に職員の意識改革を推進いたし、管理職員による人材育成と人事評価制度の見直しによりまして、適材適所の人員配置を行いつつ精いっぱい行政サービスの効果を上げてまいりたいと思います。

 また、広域連携の推進についてでありますけれども、防災対策における広域連携の現状につきましては、本市を含みます県内11の市におきまして、市民の生命と財産を守るための救出救助、消火、医療救護、防疫等の応急活動のほか食料や飲料水、その他生活物資の供給活動、また水道、下水道などの応急復旧活動や被災児童・生徒の受け入れなどという大規模災害時においての当該被災市が必要とする支援活動が迅速かつ円滑に行われるような主要な項目を定めて、それぞれ災害時相互応援協定を締結いたしているところであります。

 また、県外の自治体との間では、ご存じのことと思いますけれども、愛知県の尾張旭市あるいは北海道石狩市、山口県萩市などと災害時相互応援協定を締結いたしております。また、本市を含む全国で76の自治体で組織をいたします、いわゆる中越大地震以降、ネットワークおぢやというのが組織されておりまして、そのネットワークおぢやの自治体共同で、さまざまな今回の熊本地震であったり、東日本の震災に被災地支援活動といったことを積極的に行い、職員の派遣などをしてまいりました。また、これらの方々とともに、支援に必要な技能の向上についても取り組んでまいったところであります。

 一方、最も身近な問題としては、奥能登広域圏内での対応ということが出てまいります。もう既に人事交流あるいは共同での電算処理体制、あるいは共同で行うことが有利な事業などについても進めておりますけれども、とりわけ消防・防災体制などでは、自治体の境界を越えた活動も既に行っております。これが今の広域圏の消防本部の大きな役割だというふうに捉えて対応しているところであります。

 今後も引き続きしまして国や県、協定する自治体、奥能登広域圏内などの自治体との連携を図りまして体制を強化し、不測の事態に備えてまいりたいと思います。

 私のほうからは以上であります。



○議長(森正樹君) 交流政策部長。

     (交流政策部長 山下博之君登壇)



◎交流政策部長(山下博之君) 2番目のご質問、交流活動による地域振興について、輪島らしさを感じていただきながら、再び訪れたくなるような取り組みについてお答えいたします。

 まず、修学旅行の誘致に向けた今後の取り組みについてのお尋ねであります。

 近年の教育旅行は体験学習が主流となっていることから、石川県が発行する「いしかわ教育旅行ガイドブック」におきまして、本市における「My箸づくり体験」や「地引網体験」、「わたふじ草木染め体験」などを他市町の民泊や体験学習とあわせて掲載され、三大都市圏を中心に石川県と連携しながら教育旅行の誘致を図っているところです。

 しかしながら、教育旅行は都会の中学生や高校生の修学旅行がほとんどであり、対象者が200人以上と規模が大きいため、特に宿泊においては本市のみで受け入れることが困難な状況にありますので、近隣市町との広域的な班分けによる受け入れ及び体験学習の一部について本市において受け入れております。

 一方、春蘭の里や能登島においては民泊とあわせた農作業体験や魚さばき体験、イルカウォッチングなど都会で経験することができないものを体感でき、さらに200人規模の受け入れが可能となっていることから増加傾向であると伺っております。

 そのような中で本市におきましては、子ども長期自然体験村による体験交流や、現在のところ1軒ではありますが、先月本格的に営業を開始した三井地区における農家民宿など、恵まれた自然景観や地域文化を生かした素材があり、このほかにも生かせる素材が潜在していると考えられます。

 本市を訪れた方に地域文化等の体験による感動を与えるとともに、これを機会にリピーターとなっていただけるような継続した取り組みが必要であり、複数の宿泊施設が連携して分宿可能な受け入れ体制をつくり上げていただけるのであれば、官民連携のもと、さらなる情報発信や積極的な誘致活動を進めてまいりたいと考えております。

 次に、外国人観光客へのもてなしとこれからの取り組みについて、本市の現状と方針についてのお尋ねであります。

 日本政府観光局の統計によりますと、訪日外国人の入り込み客数は平成27年の約1,970万人に対し、平成28年は約2,400万人と20%を超える増加となっております。一方、本市を訪れる外国人観光客の宿泊者数は、平成27年の2,821人に対し平成28年が2,417人と減少してはおりますが、平成26年の1,428人に比べますと約70%の増加となっており、今後、2020年東京オリンピックや石川県が中心となり行われる海外誘客活動により、さらに増加するものと考えられます。

 また、訪日外国人の旅行形態は、単なる観光地を訪れるのではなく、長期間滞在し、人やものなどが観光地化されていない地域や文化に触れることを目的とした地域に密着した体験型観光がふえていると言われております。このような中、本市におきましても余り知られていない食や文化などの潜在的素材の発掘に努め、新たな魅力として情報発信することも訪日外国人を取り込むための一つの方策であると考えられます。

 いずれにいたしましても、訪日外国人を取り込むためには民間の方々の力が必要不可欠でありますので、各関係機関と協力しながら食の取り組みや受け入れ体制の充実を図りつつ、外国人の誘客に努めてまいりたいと考えております。



○議長(森正樹君) 農林水産課長。

     (農林水産課長 中山 隆君登壇)



◎農林水産課長(中山隆君) 有害鳥獣対策について、電気柵、捕獲おりの補助に対する条件と対応についてにお答えいたします。

 近年、本市を含む奥能登地区におきましては、イノシシによる農地への被害が拡大し、被害農家におきましては営農意欲の低下の声も聞かれるようになっております。本市では、猟友会などの協力により設置した輪島市有害鳥獣対策協議会が主体となり、平成24年度から国の補助を受けて購入した電気柵や捕獲おりを地域や集落ごとに貸しつける被害防止対策を進めております。しかしながら、国の補助につきましては一定規模以上の農業被害があった3戸以上の農家であることなどの条件があり、補助事業は被害があった翌年度以降の対応となることから、小規模に点在する農地への迅速な対応ができない制度となっております。

 そこで、本市といたしましては小規模な田・畑地の迅速な被害対策のため、平成27年度から販売農家に対しましてJAおおぞら・JA町野町の協力を得ながら、市単独事業といたしまして電気柵や捕獲おりの購入費に2分の1を補助し、現在までに電気柵では74件の申請があり、距離にして2万8,000メートル余り、また捕獲おりでは58件の申請があり、58基の設置が行われているところであります。

 今後におきましても、引き続き対応してまいりたいと考えております。

 次に、捕獲後の処理についての現状と今後の対応はどうかについてお答えいたします。

 捕獲によるイノシシの処理につきましては、個人によります食肉としての消費や焼却処分により対応いたしております。今年度におきましては、既に2月末で454頭の捕獲数となっております。来年度以降におきましても捕獲数の増加が見込まれるところであります。

 これまで県内処理施設の視察や先進地事例を検証するとともに、石川県主催のジビエ利用促進研究会に会員として参加いたしておりますが、食肉処理加工におきましては、効率性、経済性に課題がある状況であります。今後におきましても、近隣市町や民間事業者の動向を注視しながら、処理方法等についてさらに検討してまいりたいと考えております。

 以上です。

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△休憩



○議長(森正樹君) 暫時休憩します。

 午後は1時30分から会議を始めます。

          (午前11時56分休憩)

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          (午後1時30分再開)

出席議員(15人)

   1番  下 善裕         2番  高田正男

   3番  鐙 邦夫         4番  森 裕一

   5番  西  恵         6番  一二三秀仁

   8番  漆谷豊和         9番  竹田一郎

  10番  上平公一        11番  坂本賢治

  12番  大宮 正        13番  椿原正洋

  14番  小山 栄        16番  橋本重勝

  17番  中山 勝

欠席議員(2人)

   7番  森 正樹        15番  玉岡了英

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△再開



○副議長(西恵君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

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△質疑・質問(続)



○副議長(西恵君) 質疑・質問を続行します。

 鐙 邦夫議員。

     (3番 鐙 邦夫君登壇)



◆3番(鐙邦夫君) 日本共産党、鐙 邦夫です。一般質問を始めます。

 初めにお断りしておきます。通告どおりに読み上げますと質問時間が足りなくなります。一部割愛しての質問となります。

 最初は、住民投票についてです。

 今回の住民投票は、輪島市門前町大釜の管理型産業廃棄物最終処分場の建設に賛成か反対かの民意を明らかにするために行われました。投票用紙も賛成の者は賛成の欄に丸、反対の者は反対の欄に丸をつけるというわかりやすいものでした。2月19日の住民投票の投票率は42.02%となり、成立要件の過半数を超えることができず賛否を明らかにすることができませんでした。

 民主主義の社会では、投票の自由が保障されなければなりません。あわせて投票の秘密も守られなければなりません。しかし、今回の住民投票は、市長の「賛成の人は投票へ行かないのも選択肢の一つ」発言や自民党拓政会の市議の皆さんの「住民投票に行かないことで民意を示してください」と棄権を呼びかける行動によって、投票の自由も投票の秘密も守られませんでした。そのため市の職員や家族、市発注の事業を受けている業者や、その家族の多くが投票に出かけることができませんでした。

 こうしたやり方は、投票妨害ではないかとの怒りの声がありますが、どうお考えですか。

 また、投票に行かないのも選択肢の一つとの発言は、住民投票条例そもそもの趣旨に反していると思いますが、条例の趣旨にのっとっていると言えますか。ある新聞では邪道と評し、首長や議会がみずからの意に沿わない民意が出ることを避けるため、住民に意思表示する権利の放棄を促す今回の手法は、地方自治に大きな禍根を残したと論じていますが、これらへの見解を伺います。

 住民投票の不成立によって住民の意思を明らかにすることができませんでした。住民合意のため、どのように対応するお考えですか。

 投票に行く者は反対派という圧力のもとで投票に行った人は42.02%、それ以外の全てが賛成者とは言えないでしょう。6月議会で下水道との接続議案が賛成多数で議決されたといっても、2年前の市議選では、産廃誘致が争点になっていたわけではありません。選挙広報では誘致すべきと公約された方はゼロ人、誘致反対が2名でした。

 そこで提案ですが、来年3月の市長選までこの問題は凍結して、市長選で堂々と産廃誘致の是非を問うことにすればと思いますが、いかがでしょうか、見解を伺います。

 2番目は、産廃処分場問題についてです。

 まず、浸出水量の算出根拠について伺います。12月定例会の答弁では、独自に試算されたものとの指摘がありました。そこで、再び山本町にお住まい齊藤伸二さんから、「門前クリーンパークにおける浸出水量の算出根拠についての疑義」という文書をいただきました。紹介します。

 今回行った浸出水量の計算シミュレーションは、輪島市上下水道課が浸出水調整槽の容量計算は、最終処分場の設計マニュアルである「廃棄物最終処分場の計画・設計・管理要領2010改訂版」全国都市清掃会議に記載された計算方法に基づき計算していますと説明している。その要領に記載されているQ(浸出水量)は、C(浸出係数)掛けるI(降水量)掛けるA(埋め立て面積)割る1,000の式を使用して1日ごとの浸出水量を計算し、下水道への接続水量との収支を1年間にわたって積算したものである。グラフは省略しました。

 輪島市は、これまでどのような計算方法を用いて浸出水量を求め、昭和34年の雨が2年連続しても安全という評価を下したのかについて、具体的に説明をしていないので理解のしようがないが、浸出水量と放流する処理水量との収支は、年間降水量だけで云々することはできないはずである。2013年の日降水量データを用いてシミュレーションすると、2年どころか1年を待たずに3万5,000立方メートルの貯水槽容量を超える結果となる。改訂設計要領には、2、浸出水量調整設備容量と浸出水処理設備の計算流入量の決定方法の中に、水収支計算に用いる日降水量時系列は、原則として最終処分場の存在する地域の気象台や測候所の埋め立て期間と同じ期間、年間の直近の年降水量データの最大年及び最大月間降水量が発生した年の日降水量時系列を用いるものとし、このとき両者を比較して最大調整設備容量が大きいほうで、かつ内部貯留を生じ得ない規模の浸出水調整整備容量とするとある。

 これに従えば、直近の最大年である2013年の降水量データを用いて計算がなされているはずである。その過程と結果を公開していただきたい。

 輪島市上下水道課からは、近隣地区での浸出水調整槽の例として、金沢市と新潟県にある処分場の施設の仕様をまとめた表と上記記載のごとく、さまざまな条件下により計算を実施するため安易な比較はできないものの門前クリーンパークの調整槽は、他の処分場と比べても容量的には小さくないことは判断できると思いますというコメントが出されている。

 浸出水調整槽の容量は、最終処分場の安全性を担保する仕様の一つではあろうが、山間地に3万5,000立方メートルもの貯水槽をつくることが正しい事業計画と言えるだろうか。実際の寸法は不明だが、縦50メートル、横70メートル、深さ10メートルで3万5,000立方メートルとなる。まして、そこにたまるのは汚染された水である。安全のためには、処理水の放流量を大きくし、処分場内に極力浸出水がたまらないようにするべきではないのか。

 大規模な地震や豪雨災害による地すべりを持ち出すまでもなく、万が一にでも起こり得る事態を考えたことがあるのか、輪島市の危機意識を問いたい。

 改訂設計要領には、一般的には設定した種類の浸出水処理設備計画流入水量に対して、水収支計算をおのおの行い、浸出水調整設備容量を算出し、浸出水処理設備の稼働率や経済性、地域の実情などを勘案して適切な浸出水処理設備計画流入水量が決定されるとある。門前クリーンパークの場合、この地域の実情として公共下水道への接続が優先され、山間地、傾斜地であるという実情が軽視されてはいないか。

 同様の問題は、第1期埋立地と第2期埋立地の階層的な配置計画にも見られる。この産業廃棄物最終処分場建設計画には、施設の保安上、極めて重大な疑義があるというものです。

 次に、下水道との接続について伺います。

 産廃処分場では、汚水処理施設をつくり有害物を取り除いて川に流すことになっていましたが、きれいになった水を下水道でさらに浄化すると、二重、三重の安心となる意味がわかりません。さきの議会でも質問しましたが、別の尋ね方をいたします。

 埋立地から出た浸出水は、門前クリーンパーク内の除害施設で処理を行うとのことですが、どのような有害物質をどのような方法で取り除くのか、そのマニュアルをお示しください。下水道施設についても同様です。

 また、さきの議会でも質問しましたが、専門家によれば下水道設備は、ヒ素、カドミウムなどの重金属を浄化する機能はなく、逆に下水を処理する微生物の働きを弱め、下水処理機能を低下させると指摘していますという質問への答弁がありませんでした。改めて伺います。

 3番目は、輪島病院についてです。

 6月定例会で、2016年度中に策定するよう求められている新公立病院改革プランについて質問しました。そんな中で、今後、県からの病院再編と医療費削減の圧力が強まり、地域医療の後退が進むおそれはありませんか、療養病床の継続も気になりますとの質問に対して、医療と介護の一体改革を受けた慢性期医療の再編として、平成29年度末には療養病棟入院基本料が廃止されることが決定していることから、今後の慢性期病床の体制についても重点的に検討を進めてまいりたいと考えておりますという答弁がありました。

 輪島病院の療養病床は、慢性期医療にとってどうしても必要な病床です。輪島病院の改革プランの概要と慢性期病床がどうなったかお尋ねいたします。

 4番目は、就学援助の入学準備金についてです。

 12月定例会では、他市町の状況を参考に前向きに検討したいと考えておりますという答弁があり、その後、希望者には3月に支給することにしたとの報告がありました。これまでにどれだけの方の希望がありましたか。

 ちなみに羽咋市では、2月13日に平成29年度援助申請(新入学児童生徒学用品費分)の認定についてという通知が発送され、3月10日金曜日には支給される予定となっていると聞いています。来年度からの改善を期待しています。

 次に、2017年度から要保護世帯に対する就学援助のうち新入学児童生徒に対する入学準備費用の国の補助単価が約2倍に引き上げられ、小学生の補助単価は4万600円、前年までの2万470円よりも倍増しています。中学生は4万7,400円、同じく今年度ですけれども、現在は2万3,550円というふうになっているわけですが、これが引き上げられることになったわけです。

 そこで、準要保護世帯の就学援助額についても、新入学費用の高騰に対応した援助単価の引き上げを実施するお考えがあるかお尋ねいたします。

 5番目は、保育士の待遇改善についてです。

 政府は、2017年度から民間の保育施設には保育士のキャリアアップ制度を導入し、副主任保育士、専門リーダー、職務分野別リーダーを設け国が定めた研修を受けることを条件に副主任保育士、専門リーダーであれば4万円、職務分野別リーダーには5,000円の加算をつけるとしています。

 また、これとは別に民間に勤務する全職員に対して2%、月額6,000円程度の処遇改善を実施し、予算として500億円を充て、国が2分の1、自治体が2分の1負担するとしています。しかし、これらの処遇改善は民間に勤務する保育士に限られています。民間の保育士の処遇改善にあわせて、市立保育所に勤務する保育士の処遇改善を行いますか。

 6番目は、児童クラブ支援員の処遇改善についてです。

 放課後子ども総合プランは、計画を1年前倒しし、18年度末までに学童保育の受け入れ数を計122万人分確保する目標を掲げています。輪島市での新たな施設整備計画はありますか。

 17年度は、運営費補助基準額を児童数40人の場合で年額430万6,000円に増額するほか、放課後児童支援員の経験に応じた処遇改善が行われます。認定資格研修を受講した支援員であれば年額12万4,000円、より専門性の高い研修を受講した勤続5年以上の支援員であれば年額24万8,000円、事業所長的立場にあって、勤続10年以上の支援員であれば年額37万2,000円の人件費加算ができることになります。

 輪島市の該当者は何人いますか。

 7番目は、認知症施策の推進についてです。

 認知症対策は、今や国民的課題です。2012年の認知症者数は462万人であり、2025年には65歳以上人口の約2割になると言われています。地域包括支援センターなどで医療機関や介護サービス及び地域の支援機関の間の連携を図るための支援や、認知症当事者を支援する相談業務等を行うのが認知症地域支援推進員です。また、認知症は初期症状のうちにプロがかかわることが大事だとされており、医療や介護の専門職が適切な治療やケアにつなげて自立生活をサポートする認知症初期集中チームの配置も重要です。

 これらは2018年度までに全ての市町村への配置が求められているようですが、検討は始まっていますか。

 最後に、市長は27日の議案説明及びきょうの拓政会の代表質問への答弁の中で、大局的には市を二分するものではないとの民意が示されたと述べられました。私はその反対で、市を二分する民意が示されたと思います。

 それは、通常市議選の投票率は、国政選挙に比べ高くなっていますが、2年前の市議選は77.73%、当日有権者数は2万4,747人で、今回より145人多かったのですが、棄権が5,512人でした。2月19日当日の有資格者数は2万4,602人、同じ投票率では1万9,123人となり、今回の投票者1万338人は、この数の半分を上回っています。明らかに市を二分する民意が示されたと言えます。投票が自由に行われていれば、建設反対が恐らく民意となっていたでしょう。

 私は明るい間、街宣車の宣伝活動を中心に取り組んでいましたが、数多くの中学生や高校生が手を振って応援してくれました。これも家庭の中でのそういう雰囲気をつかんでの、恐らく手振り応援の行動だったと思いますが、これも建設反対が民意という証明につながります。



○副議長(西恵君) 鐙議員、発言時間を超過しておりますから簡潔に願います。

     (何かいうものあり)



◆3番(鐙邦夫君) 以上で終わります。



○副議長(西恵君) 梶 文秋市長。

     (市長 梶 文秋君登壇)



◎市長(梶文秋君) 鐙議員のご質問にお答えをいたします。

 最初に、住民投票についてのお尋ねでありました。

 投票の棄権を呼びかけるやり方は投票妨害ではないかとの怒りの声があるが、どう考えるか、それから、投票に行かないのも選択肢の一つとの発言については、住民投票条例そもそもの趣旨に反している、条例の趣旨にのっとっていると言えるのかどうか、また、住民の意思表示について、この権利を放棄するよう促すという今回の手法への見解ということでありました。

 今回の住民投票については、この間たびたび申し上げておりますけれども、建設に反対をされる皆様が発議したということでありまして、それに相反する意見を持つ、いわゆる賛成をされる皆様が棄権を呼びかけるということについては、今回の住民投票における考え方の一つでありまして、投票妨害には当たらないと考えております。

 住民投票は、市民の皆様の意思を市政に反映するために行うものであると輪島市の自治基本条例で定められておりますが、一方で、輪島市住民投票条例第21条には、過半数に達しなければ成立しないというふうに規定をしてありまして、この場合には開票しないということになっております。このことは、民意を市政に反映するという趣旨から考えますと、過半数に達しないということは、結果として、市を二分するような市政に関する重要な事項に当たらないものと解することができる、そのことから設けられていると理解をいたしております。

 そこで、さきの12月の定例会で、今回の住民投票は反対される方が発議したことから、反対の方が投票に行って民意を示せばいいのであって、それ以外の方は投票に行かないということも一つの選択肢であるかと質問で問われましたので、それも民意であるというふうに答弁を申し上げた。しかし、それから以降、住民投票に至るまでの間に、私が、それは選択肢の一つであるというふうに申し上げた12月の議会と1月の新年祝賀名刺交換会、この場所で、そこにお集まりの特定の方々に、こういう質問がありましたので、こう答えましたということを言った。公にはその2回なんです。しかし、それ以降、住民投票の直前まで、考える会の皆様方や、あるいは反対に支援をしている議員の皆様方が、市長がそういう発言をしたことはおかしい、そういう発言をしたことがおかしいということをいろいろな新聞折り込みなどでどんどん市内へ広げていかれたわけです。

 私が申し上げたのは、重ねて言いますが議会の質問に答えたと、それから名刺交換会で、そのように問われたので答えましたということを引用して申し上げた。その2回が全体、いわゆる公開の場で申し上げた話です。あとは皆様方が広げたんじゃないですか。そう言っている、そう言っていると言って。

     (何かいうものあり)



◎市長(梶文秋君) あなたに今答弁しているわけじゃないですが、これは公共の電波ではありません。ケーブルテレビですよね。そのことを折り込みチラシでどんどん広げておいて、そして、そう言うのはおかしいんだと、この決めつけ方は、私はどうかと思います。

 それともう一つ、投票の結果の中で42.02%でありました。しかし、議員言われるには、行かなかった方が全部賛成したわけではないと、こういう発言もありました。しかし、逆に投票に行った方全てが反対したわけでもありません。これは正確かどうかわかりませんが、某新聞紙による出口調査で、およそ90%の方が反対に投票したということでありますから、42%に、その出口調査の結果をかき合わせても3割台ということになります。それが、双方主張の違う部分であろうと、そんなことになってまいります。

 そこで、この住民投票の不成立によって住民の意思を明らかにすることはできなかったけれども、住民合意のためにどのように対応するのかとのお尋ねにお答えしますけれども、繰り返しになりますが、先ほどの漆谷議員の代表質問にお答えをいたしましたとおり、投票した方の総数が過半数に達しなかったということは、有権者の皆様方それぞれの考え方があると思われますが、大局的には市を二分するものではないとの民意が示されたというふうに考えておりまして、知事のコメントの中でも、これで決着したと受けとめるというコメントもありましたけれども、一定の方向性が示されたものと考えております。

 それから、市長選で堂々と誘致の是非を問うことにすればどうかとのお尋ねもありましたけれども、現段階でお答えすべきことではありません。

 次に、浸出水量の算出根拠等についてのお尋ねであります。

 産業廃棄物最終処分場の施設計画につきましては、本市が判断するという立場になくて、石川県におきまして、繰り返しになりますけれども、ふるさと石川の環境を守り育てる条例に基づきまして、専門家や学識経験者等で構成された環境審議会において審議されており、今後、許可権者である石川県が適切にこれらに対応するものと考えておりまして、このたびの齊藤氏のご意見に対する答えは、現在、私のほうからはお答えするということにはなりません。

 次に、下水道との接続についてでありますが、当初は、事業者により処理された浸出水を事業者みずからが水質を確認し、河川へ直接放流するという計画でありました。がしかし、下水道へ接続することによって行政が関与し、流入水の水質と河川への放流する処理水の水質を再確認するということで、二重、三重のチェックができる、そんな意味から市民の皆様の安心・安全に少しなりともつながるというふうに考えるところであります。

 事業者の計画によりますと、まずは産業廃棄物の受け入れ段階で規制をかけておりまして、浸出水処理施設の化学的処理においても、重金属は十分に除去されるそうでありますが、微量成分を吸着処理するための重金属吸着装置を組み込みまして、安全を期すということであります。また、汚水排出事業者が除外施設を設けて重金属を除去し下水道へ受け入れいたすこととなりますので、下水処理場への影響はないものと考えております。

 次に、浸出水処理施設についてでありますが、1つ目には無機物の化学的処理、2つ目には微生物による有機物の分解処理、3つ目には砂ろ過・活性炭吸着・重金属吸着による高度処理で構成されておりまして、さらに水の汚れをあらわす指標の一つであります化学的酸素要求量、CODと水素イオン濃度、ペーハーの常時監視を経まして、下水道に放流する処理過程において常時監視の数値に異常が出れば、自動的に再処理に戻るという回路設計となっておりまして、本市の下水道へ受け入れる汚水については、常時コントロールされることとなり、下水処理場での処理可能な水質となるものであります。

 また、本市の下水道処理場では、微生物を多量に含んだ活性汚泥の入った池に汚水を入れて、空気を送りながら攪拌することによって微生物が汚物を食べて分解・沈殿し、上澄みに塩素消毒を行い河川へ放流いたしているということでありますので、ご理解をお願いいたします。

 その他の輪島病院の問題、就学援助費の入学準備金、保育士の待遇改善、児童クラブ支援員の処遇改善、認知症施策の推進につきまして、それぞれ担当から答弁を行います。

 私のほうからは以上です。



○副議長(西恵君) 病院事務部長。

     (輪島病院事務部長 井上 治君登壇)



◎輪島病院事務部長(井上治君) 3番目の質問、輪島病院について。

 今回の新たな改革プランにおける病床機能の方向性、特に慢性期病床は今後どうなるのかとのお尋ねについてお答えをいたします。

 平成28年度に輪島病院で取り組んでいる改革プランの方向性といたしましては、引き続き経営改善に取り組み、地域のニーズに応えながら、安定した医療提供体制を維持・継続するため調査・検討を進めてきたところであります。その結果、今回の改革プランの期間内、2020年度までにおきましては、病床数199床の変更を行わず、急性期を100床、回復期51床、慢性期48床のそれぞれの機能を維持するということにいたしました。

 また、議員ご指摘の療養病床につきましては、回復に時間を要する方や施設や在宅に移るまでの期間、引き続き入院を可能にする病床のことでありまして、輪島病院にも1病棟ございます。しかし、療養病棟入院基本料2という診療報酬制度ですが、これが平成29年度末に廃止となることが決定をしておりますことから、慢性期医療の今後のあり方につきまして検討をいたしております社会保障審議会の議論などを注視しながら適切に対応し、慢性期病床機能を維持してまいりたいと、そういうふうに考えております。



○副議長(西恵君) 教育部長。

     (教育部長 松山真由美君登壇)



◎教育部長(松山真由美君) 4つ目の質問の就学援助の入学準備金についてということで、3月中の支給を希望する方がどれだけあったか、もう1点は、来年度より要保護世帯に対する就学援助のうち新入学児童・生徒に対する入学準備費用の国の補助単価が約2倍に引き上げられるが、それに応じて準要保護世帯の就学援助も援助単価の引き上げを実施するかということについてお答えをさせていただきます。

 新入学児童・生徒学用品費の入学前の支給希望者数ですが、2月28日現在で、2世帯で3人の申請がありました。3人の内訳は、小学生1人、中学生2人となっております。

 本市においては、1月下旬に次年度の小・中学校1年生の保護者に対し発送いたします入学通知書に就学援助制度案内文書を同封し、新入学児童・生徒学用品費の入学前支給についてお知らせいたしました。入学前支給を希望される保護者から2月末日までに申請書を提出していただき、審査を行った後、3月上旬に認定通知書を発送し、3月中旬に支払う予定といたしております。

 支給要件である輪島市内の小・中学校に入学することが間違いないと確認できる時期に支給したいと思いますので、来年度以降も本年度と同じ工程で進めたいと考えております。

 国の要保護児童・生徒援助費補助単価のうち新入学児童・生徒学用品費等が平成29年度から小学校で2万470円から4万600円に、中学校では2万3,550円から4万7,400円の約2倍に引き上げられるという予算案が平成29年1月30日付で事務連絡で文部科学省から示されております。家庭の経済状況が児童・生徒の就学に影響されることのないように援助を行うことは、安心した学校生活を送るために必要であると思いますので、国が示す補助単価どおりの金額を支給したいと考えております。

 また、先ほど申し上げました新入学児童・生徒学用品費の入学前支給対象者にも改定後の金額が支給されるように、補助単価の正式な決定を確認した後に追加で支給したいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(西恵君) 福祉環境部長。

     (福祉環境部長 田中昭二君登壇)



◎福祉環境部長(田中昭二君) 児童クラブ支援員の処遇改善についてのご質問で、本市での新たな施設整備計画についてのお尋ねにお答えいたします。

 現在、本市の放課後児童クラブは11クラブあり、輪島市社会福祉協議会が10クラブ、社会福祉法人町野福祉会が1クラブを運営しておりますが、来年度からは、輪島市社会福祉協議会が全ての放課後児童クラブの運営を行う予定であると伺っております。

 また、河井児童クラブの適正配置を図るため、来年度から河井児童クラブを2クラブに分け、1増の12クラブとなりますが、各児童クラブにおきまして待機児童がいないことや新規の児童クラブの設置要望もないため、新たな施設整備計画は現在のところ予定いたしておりません。

 次に、本市の放課後児童支援員処遇改善加算該当者についてのお尋ねにお答えいたします。

 国では、経験年数などに応じた放課後児童支援員の処遇改善を図ることになっております。現在、本市の放課後児童クラブに勤務する職員は27名で、そのうち処遇改善加算対象者である放課後児童支援員の資格取得者は3名おり、その内訳は、年額24万8,000円の加算該当者が1名、年額37万2,000円の加算該当者が2名であると伺っております。処遇改善加算につきましては、事業の実施主体であります輪島市社会福祉協議会が実際に処遇改善を実施する場合に加算されることになりますので、ご理解をお願いいたします。

 次に、認知症施策の推進について、認知症地域支援推進員、認知症初期集中チームの市町村へ配置が求められているようですが、検討は始まっていますかとのお尋ねにお答えいたします。

 認知症対策につきましては、本市におきましても認知症が介護認定の原因疾患で上位を占めていることから、これまでも認知症サポーターの養成、認知症高齢者みまもり声かけ訓練の実施、行方不明者の早期発見を目的とした市内事業者の協力による「かえらんけネットワーク」の創設などさまざまな取り組みを行っているところであります。

 認知症地域支援推進員につきましては、本市では現在、地域包括支援センター職員7名が研修を受講しており、既に活動として医療職及び介護職を対象とした認知症対応研修会の開催や認知症高齢者と、その家族を支援する相談業務を行っております。

 認知症初期集中支援チームにつきましては、認知症が疑われる人または認知症の人の早期診断、早期対応に向けた支援体制を構築することを目的に、認知症サポート医1名とチーム員2名で構成されております。

 認知症サポート医及びチーム員となるためには、それぞれ国の定める研修を受講する必要がありますが、本市におきましては既に医師1名が認知症サポート医研修を受講し、地域包括支援センター職員2名がチーム員研修を受講いたしており、平成29年度中に認知症初期集中支援チームを設置する予定でございます。

 以上です。



○副議長(西恵君) 総務課長。

     (総務課長 岡本文明君登壇)



◎総務課長(岡本文明君) 私のほうからは、保育士の待遇改善について、政府は2017年度から民間の保育施設で働く保育士に限りキャリアアップ制度を活用し、処遇改善を行うこととしているが、それにあわせて市立保育所で働く保育士の処遇改善を行う予定はあるかとのお尋ねについてお答えいたします。

 本市におきます市立保育所の保育士の給与につきましては、国の給与制度に準じておりまして、本年度も保育士を初めとする本市の全職種におきまして給与月額のベースアップや期末勤勉手当の支給月数をふやすなどの措置を行ったところであります。また、経験年数や職責等に応じた給与月額の設定や手当の支払いも行っているところでありますので、さらなる処遇改善につきましては、今のところ考えておりません。

 なお、厚生労働省の調査によりますと、民間の保育施設で働く保育士の皆様の全国平均年収は、他の職種と比較いたしましても高い水準ではない状況にあり、本市の市立保育所の保育士と比較いたしましても若干低い状況であります。

 このことから、国におきましては民間の保育施設で働く保育士の皆様の処遇改善に向けた取り組みを引き続き行っていただきますよう望むものであります。

 以上でございます。



○副議長(西恵君) 坂本賢治議員。

     (11番 坂本賢治君登壇)



◆11番(坂本賢治君) 第1回市議会定例会に当たり、私も市政一般について、とりわけ住民投票及び産廃施設の建設問題について伺います。

 去る2月19日に産廃施設建設の是非を問う住民投票が実施されました。残念ながら、結果は全有権者の50%に達しなかったため開票はされませんでした。昨年の9月22日に輪島の産廃問題を考える会を発会させ、以来この住民投票に向けてこられた会員の皆様、そして市民にとっては至極残念な結果になってしまいました。

 昨年12月議会における市長答弁で、住民投票に行かないのも選択肢と言った言葉が発端となり、住民投票の告示前までは市長や最大会派の言動、これについては強制力はないまでも無言の圧力と感じて投票に行かなかった人も多かったのではないでしょうか。

 11年前、この問題が浮上したころの梶市長は、この産廃問題は輪島市だけの問題ではなく、能登全体として捉えるべき問題だとしていました。当時は私も全くそのとおりだと思いました。あのときの市長と今の市長の心境が大きく変化した原因は何なんでしょうか。私には、いまだに理解ができません。

 住民投票の話に戻りますが、先ほど鐙議員も指摘したとおり、住民に最も近い2年前の輪島市議選、投票率は77.73%でした。今回の住民投票の投票率は42.02%、最も近い市議選においても約22%の方が何らかの形で投票に行けない、あるいは行かなかった、そういう人がいるということになります。

 この住民投票の42.02%の賛否を確認することはできませんが、市長もこの議場にいる議員の皆さん方も市民の関心は極めて高かった住民投票だったというふうに思います。特に子育て中のお母さん方や輪島へ嫁いできている方、そして移住し定住されている方々は、総じてこの産廃施設の安全性について、いまだに大きな疑念を抱いているのが現状であります。恐らくこのことも50%に満たないと言えども、市長自身も十分認識していることと思います。

 先ほどの答弁にもありましたが、住民投票が50%に至らなかったことのみで判断を下すには、輪島市の将来に大きな禍根を残すことになり、慎重にも慎重を重ねた協議が求められます。先ほどの拓政会の代表質問にもありましたが、十分な安全性の確保を担保する必要がある、私も全くそのとおりだというふうに思います。そのためにも、改めて提案をさせていただきます。

 先ほどの答弁でも市長は、公害対策協議会、専門的知見を持つ方を入れた公害対策協議会を開催し、その答申を受けて対応していると言っておりますが、私もその専門的知見を持つと言われる5人の方の名前を見せていただきました。私は、その専門的知識というのは産廃施設あるいは環境問題等に特に専門的な知見を持っているとは思えない方々でした。

 また、下水道への接続についても公が関与するという理由だけで、浸出水を下水道へ接続することとしていますが、この下水道へ接続することによるメリットやデメリットが明確に示されていません。ある専門家によると、この浸出水の下水道への接続には何ら有益性がなく、市民負担がふえるだけだという指摘もあります。

 そんな多くの矛盾を解消するために、そして多くの市民の方々の不安を払拭するためにも、再度この産廃処分場に関する本当に専門的知見を持った有識者を交えた公害対策協議会を設置し、産廃施設建設による生活環境への影響等について、さまざまな角度から再検討すべきだというふうに思います。それが、これまで市長が市民の少数であっても民意をつかんで市政執行に当たってきた市長たるゆえんではないでしょうか。そして、それが市民ファーストの政治ではないでしょうか。

 今回の住民投票により市民の政治不信が、より強まったように思います。残念ながら、今回の住民投票については、報道を通じて全国へと発信されました。平成29年度から輪島市第2次総合計画がスタートいたしますが、この産廃施設の建設や今回の住民投票のあり方が新年早々、悪い結果としてあらわれるように思えてなりません。

 市長任期も余すところ1年、ことしは完了、完遂の年とも市長は申しておりましたが、ぜひ19年前の市民党を名乗った梶 文秋市長として、最後の1年を市民の民意に応えるような対応を期待して、私の質問を終わります。



○副議長(西恵君) 環境対策課長。

     (環境対策課長 藤田健市君登壇)



◎環境対策課長(藤田健市君) 住民投票について、公害対策協議会を再度設置し、市民の不安払拭に意を注ぐべきではないかとのお尋ねにお答えいたします。

 公害対策協議会につきましては、ふるさと石川の環境を守り育てる条例に基づく環境影響評価方法書及び準備書のそれぞれの段階におきまして、石川県知事から市長意見を求められた際に開催をいたしておりますことは、議員も十分ご承知のことと思います。

 今回の事業につきましては、許可権を持つ石川県におきまして各種専門分野において、それぞれがご専門の大学教授などを委員とした石川県環境審議会を開催しているとのことであり、既に十分な審議を行っていると伺っております。

 なお、今後につきましても事業者から石川県に対し、施設の設置許可申請が提出された場合には、石川県が専門的な知識を有する方々からご意見をいただきながら適正に判断をするとのことでありますので、本市におきましては、今後改めて公害対策協議会を開催する必要はないと考えております。



○副議長(西恵君) 坂本賢治議員。



◆11番(坂本賢治君) 残念ながら、市長から直接答弁をいただくことができませんでした。そして、環境対策課長からは、公害対策協議会は再度設置する思いがないということでありました。

 能登地域は、平成23年6月に日本で初めて世界農業遺産に認定されました。現在、日本国内で8地域が世界農業遺産に認定されております。この世界農業遺産の創設の背景には、世界各地で森林破壊や水質汚濁等の環境問題を引き起こし、さらには地域固有の文化や景観、生物多様性などの消失を招いたことから、地域システムとして一体的に維持保全し、次世代へ継承していくこととあります。それほど将来ともに守り続けなければならない豊かな自然がこの地域に残っているということであり、その自然がもたらす海の幸も、全国から安全でおいしいという評価をいただいているところでもあります。

 これまでも何度も指摘をしてまいりましたが、産廃施設と世界農業遺産に認定されたこの地域は相入れないということであります。にもかかわらず、市長はなぜそれほど少数とはいえ民意を汲まないで、この産廃施設の建設に前のめりになるのか理解ができません。公害対策協議会を再度設置し、慎重な協議がなされない限り、環境保全に係る協定書の締結はしないでいただきたい、そのことを求めて私の再質問といたします。



○副議長(西恵君) 今のは質問でしょうか。

 梶 文秋市長。



◎市長(梶文秋君) 坂本議員からの、質問なんですかね。

 世界農業遺産に限定をされたこの地域、これは世界の先進国で初めて、この宝達志水町以北がそのように認定をされたということであります。その認定された経緯の中には、能登の里山里海、そこで営まれてきた農業の一つ一つであったり、あるいは水産業、いろいろなものが特徴的に捉えられたと、とりわけ農業では千枚田、この輪島で農業というものを捉えたとすれば、棚田の、いわゆる国がいうような大きな耕地面積、広い耕地面積で平たんで機械化ができるというそういう地域ではなくて、逆に千枚田に象徴されるような、ああいう棚田も一つ一つ生かして、そこを米づくりの場所としてきた、それが災害も未然に防いできたと。それから、水産業に関していえば、特に県の文化財にも指定された素潜り漁、この漁法というのは韓国の済州島を初めとして、特に道具をつけずに素潜りで10メートル、大海女と言われる人たちは20メートルも潜る。そうやって生計を立ててきた。一つ一つが国連大学の方々を初めとして、それが調査研究されて、すばらしい財産として世界農業遺産の認定につながってきた。いろいろあろうかと思います。

 静岡県の茶畑、それだけが特徴的で世界農業遺産に認定された地域もあります。ですから一くくりとして、この能登全部の景観であったり、いろいろなものも確かに一面的にあるかもしれませんけれども、もしもそういう一面も含めて考えるとすれば、午前中答弁しましたように、逆に不法投棄であったりいろいろな問題がこの地域にとって過疎地であり、あるいはなかなかそこに人がいないから不法投棄の場所になっていくという、そのことよりも、逆にきちんとした管理するそういう施設を持って、その中で適正に、いわゆるごみ処理問題というのが考えられていかなければならないと思います。

 つい先般、金沢市において、このタケエイの系列の埋め立て処分場の2期分がいよいよ起工式を行って、新たなスタートを始めたという話をその地域の方から聞きました。小京都、すばらしい歴史や文化がある金沢市においても、そういう施設が必要であれば、それは金沢市が判断して、そのようにして進めていったわけであります。なぜ、この奥能登の地にそういう施設があることが問題だと言われるのか、いろいろ考え方はあると思います。

 私は私なりに、珠洲市、能登町、穴水町、そういう方々の意見も確認をした上で、輪島でこの仕事を受けていこうということについて、それぞれの首長の方々、議会の代表の方々ともお話もさせていただきました。その上で、能登全体の問題といったことについては、それなりに配慮してきたつもりです。

 そこで、なぜ市長はこのことに前のめりになるのかという話がありました。これは、まさしく合併の直前からこの問題というのが急遽持ち上がって、そのとき以来、非常にこの問題は、その過疎に悩む限界集落の方々の大変な思いというものを目の当たりにしながら、この地域に生きてきた人たちの思いというもの、この思いも大事にしていかなければならないということについても、やはり同様に真剣に考えてきたわけです。

 全体としていろいろな考え方はあると思いますけれども、私は、新年祝賀名刺交換会の際にも言いました。もしも、あと何年かして美谷の埋立処分場が仮にいっぱいになったとします。現在の施設は、当時の輪島市の税収24億円の中で29億円かけて、あの施設をつくりました。23億円は全部借金でした。しかし、あの施設は25年の計画で25万立方メートルを埋め立てる計画が、能登半島地震も含めて単純に計算すると、3分の2の期間が過ぎたときに、あの埋め立て容量の3分の2が埋まっているという現実はありました。次にあそこが仮にいっぱいになったときに、あれにかわる施設をどこで、幾らの経費をかけて輪島市がつくらなければならないか。そのことを輪島市の政治の方向として考えたときに、では誰もが必要な大事な施設ですね。だけれども、それはわかりますけれども、うちのところは困りますと、それぞれの地域の皆さんから全部断られたときに、大変な思いをしなければならない。あの美谷の施設をつくるだけでも5年間、時間をかけて、29億円かけてつくったんです。

 こういう状況の中で、今新しい場所を私たちが求めて、たくさんの金を投じてやるか、あるいは、もう目の先にたくさんの経費を何十億円という単位の金をかけてやらなければならない行政経費、行政事業はいっぱいある。こういう中で今振り返って、地元の大釜地区に住んでこられた人たちの思い、あそこを使ってもらって、輪島市のためにあの土地を提供する。それは非常に大事なことだと感じたわけで、私はこのことだけに単に、議員おっしゃるように前のめりになって、ここへ走ろうというそんな考え方は一つもありません。

 これは、当時の門前町の宮丸町長とも十分に話をした上でこういう結論を出したということについては……

     (傍聴席で何かいうものあり)



○副議長(西恵君) 静粛に願います。

 坂本賢治議員。



◆11番(坂本賢治君) 市長が冒頭言われたように、当時、大釜の宮坂区長さんが、この建設問題が浮上したときに何回か私も個人的にお会いしてお話を伺いました。それは一定の理解は、輪島市民誰もがするところであります。そこで、今ほど市長が答弁した件について確認をしたいんですけれども、門前クリーンパークと内々にでも一般廃棄物の受け入れ問題について協議されておりますか。

 それとさっき質問したのは、環境対策課長が公害対策協議会を開く思いはないという答えであったんですけれども、私は環境保全に関する協定を結ぶ前に、再度本当にこれだけ市民の方々がいろいろな不安を抱いている中で、ぜひ短期間集中的でもいいかと思うんですけれども、ぜひ開いていただきたい。そして市民に安心・安全な情報を届けてほしいと。それは私たちの仕事でもあり、市長の仕事かなというふうに思うので、その2点について再々質問させていただきます。よろしくお願いします。



○副議長(西恵君) 梶 文秋市長。



◎市長(梶文秋君) 坂本議員の再々質問にお答えをいたします。

 先ほどの美谷が仮にいっぱいになったときにどうするかということは、その心は何かといえば、輪島市の一般廃棄物の埋め立て処分についてどうするかという問題を今ほどお話ししたわけです。その話の延長線上にあるのは、その大釜で産業廃棄物処理施設をつくるわけですが、その1期目、2期目というのは定められています。1期目は12年間、2期目は二十何年、その3期に分かれています。その1期が終わった段階ぐらいのときに、今の美谷が仮にいっぱいになれば、そこの2期目のところで一般廃棄物を受け入れてもらうことができるかどうかというところにかかってくるわけです。そこは、事業者の方とお話をいたしまして、あとは許可をするのは、今度許可するのは輪島市の立場になりますので、そこはしっかり受け入れてもらうと、その話はしてありますので、ご理解をいただきたいと思います。

 それから、公害対策協議会の問題は、これは先ほど環境対策課長のほうから、私ども協議した上で環境対策課長が答弁したということですので、ご理解をいただきたいと思います。

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△閉議



○副議長(西恵君) 以上で本日の議案に対する質疑及び市政一般に関する質問は終了いたしました。

 次会は、明日3月8日午前10時から会議を開き、議案に対する質疑及び市政一般に関する質問を続行いたします。

 本日はこれにて散会いたします。

 お疲れさまでした。

          (午後2時44分散会)

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          (参照)議事日程(第2号)

                           平成29年3月7日(火)

                           午前10時開議

 日程第1 議案第2号から議案第35号まで

       一括議題

       質疑及び市政一般に関する質問