議事ロックス -地方議会議事録検索-


石川県 金沢市

平成19年  3月 定例会(第1回) 03月12日−03号




平成19年  3月 定例会(第1回) − 03月12日−03号










平成19年  3月 定例会(第1回)



          平成19年3月12日(月曜日)

◯出席議員(40名)

     議長  平田誠一君        副議長 森 雪枝君

     1番  安居知世君        2番  宮崎雅人君

     3番  黒沢和規君        4番  松井純一君

     5番  森 一敏君        6番  粟森 慨君

     7番  北 篤司君        8番  清水邦彦君

     9番  新村誠一君        10番  福田太郎君

     11番  横越 徹君        12番  田中展郎君

     13番  村池敬一君        14番  浅田美和子君

     15番  東出文代君        16番  干場辰夫君

     18番  苗代明彦君        19番  渡辺 満君

     20番  近松美喜子君       21番  山野之義君

     22番  上田 章君        23番  澤飯英樹君

     24番  玉野 道君        25番  増江 啓君

     26番  出石輝夫君        27番  田中 仁君

     28番  中西利雄君        29番  関戸正彦君

     30番  升 きよみ君       31番  高村佳伸君

     32番  宮保喜一君        33番  不破 実君

     34番  木下和吉君        35番  南部康昭君

     37番  安達 前君        38番  的場豊征君

     39番  上田忠信君        40番  井沢義武君

◯欠席議員(なし)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◯説明のため出席した者

 市長      山出 保君      助役      須野原 雄君

 助役      蓑  豊君      収入役     近藤義昭君

 公営企業管理者 山本文男君      教育委員長   津川龍三君

 選挙管理委員会

         湯澤邦夫君      技監      藤崎 強君

 委員長

 都市政策局長  武村昇治君      総務局長    角 健治君

                    産業局

 産業局長    加納明彦君              宮島伸宜君

                    農林部長

 市民局長    小川秀一君      福祉健康局長  古田秀一君

 環境局長    浜田健一君      都市整備局長  坂戸正治君

 都市整備局              市立病院

 土木部長    土谷久幸君              廣田 健君

                    事務局長

 芸術工芸大学

         小村 隆君      教育長     石原多賀子君

 事務局長

 消防局長    宮本健一君      財政課長    丸口邦雄君

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◯職務のため出席した事務局職員

 事務局長    篠田 健君

                    議事調査課

 議事調査課長  縄 寛敏君              西田賢一君

                    担当課長

 主査      上出憲之君      主査      横山 健君

 主査      関戸浩一君      主査      水由謙一君

 主査      安藤哲也君      主査      木谷満貴子君

 書記      一ノ宮直之君     書記      小木 茂君

 総務課長補佐  松田雅典君      書記      竹本 豊君

 書記      越田健靖君

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◯議事日程(第3号)

  平成19年3月12日(月)午前10時開議

 日程第1 議案第1号平成19年度金沢市一般会計予算ないし議案第76号市道の路線変更について

                                   (質疑)

 日程第2 一般質問

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◯本日の会議に付した事件

  議事日程(第3号)に同じ

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午前10時2分 開議



△開議





○議長(平田誠一君) 本日の出席議員数は、ただいまのところ40名であります。

 よって、会議の定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



△会議時間の延長について





○議長(平田誠一君) あらかじめ本日の会議時間を延長いたしておきます。

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



△諸報告





○議長(平田誠一君) 説明員の出席等について及び説明員の出席についての通知がお手元に配付のとおり参っておりますので、御報告いたしておきます。

   〔説明員の出席等については本号末尾参照〕

   〔説明員の出席については本号末尾参照〕

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



△議案上程





○議長(平田誠一君) これより日程第1議案第1号平成19年度金沢市一般会計予算ないし議案第76号市道の路線変更について、以上の議案76件を一括して議題といたします。

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



△質疑・一般質問





○議長(平田誠一君) これより、質疑並びに日程第2一般質問をあわせ行います。

 通告がありますので、これより順次発言を許します。

 3番黒沢和規君。

   〔3番黒沢和規君登壇〕     (拍手)



◆3番(黒沢和規君) おはようございます。質問の機会を得ましたので、自由民主党金沢・市民会議の一員として、以下、数点にわたり質問いたします。

 質問の第1点は、市街地に隣接する丘陵・低山間地の整備についてお尋ねをいたします。

 この冬は大変暖かく、雪が降らない晴れの続く1、2月でありました。そのためなのかどうかわかりませんが、里山では蛇が道端で冬眠せずにいたとか、クマが冬眠から目覚めたというような話まで聞こえてまいります。私どもにとりましては、結構な冬ではありますが、農林業は言うに及ばず経済全般、ひいては生態系等々、森羅万象に何らかの影響があるのではないかという不安を持つものであります。それはそうといたしまして、クマといいますと昨年の秋もあちこちで出没をいたしました。私の住んでおります伏見台地区でも、窪や高尾の住家や農地に接する里山地域で姿をあらわし、地元住民を大変驚かせました。リンゴ農家の方々は、出荷直前のリンゴを食い荒らされ大きな被害を受けました。また地域住民の方々は、子供たちに危害が及ぶことを心配し、安全確保のためのパトロールを行うなど苦労いたしたのであります。収穫間際のリンゴを食い尽くされたリンゴ農家の方々の落胆ぶりは、ひとしおではありませんでした。加えて、ハクビシンやイノシシなどの他の動物による被害もあり、その実態は大変深刻であると申し上げなくてはなりません。これらの動物が里山近くに出没するようになった一つの要因として里山の手入れ不足が言われておりますが、人とこれら動物たちのすみ分けができる方途としての里山の整備を改めて認識しなければならないと思うのであります。市におきましては、来年度、森林を育てる事業として種々の施策を新たに手がけられることとしておりますが、森林の再生にかける市長の意気込みと、改めて里山の整備についてどのようなお考えをお持ちか、まずお尋ねをいたすものであります。

 また一方で、クマに代表される、いわば害獣とも言える野生動物に対する被害防止策については、捕獲おりの早期の設置など、積極かつ周到な対策が求められているところでありますが、新年度においてはどのような対策を講じられようとしているのか、お示しをいただきたいのであります。

 また、クマが出没した場合の対応部署は現在、産業局農林部となっておりますが、住民への危害ということからいたしますと市民局、鳥獣保護の観点からいたしますと環境局にもかかわる部分があるわけであり、これらの部署の連携は十分になされているとは承知をいたしておりますものの、人的被害の側面を重視し、また一層の総合的な対応策の必要性からいたしまして窓口を一本化され、市民局あたりで所管されることが機動性ある対応を期待できるかとも考えるのでありますけれども、この点いかがお考えかお伺いをいたします。イノシシやハクビシンなど、動物によって所管が違うともお聞きをいたしておりますので、この際、そうした動物についての対応窓口を一体化する趣旨からもぜひ実現をしていただきたいと存ずるのであります。

 ところで、里山は近年、市民のいやしの場所としての機能を従来にも増して多く持つようになってきております。市民に親しまれている近隣の山や丘陵としては、古くからの卯辰山や大乗寺丘陵、キゴ山などが公園化されており、また平栗いこいの森や医王の里、直江谷健康の森などが整備されております。そして来年度には、新しく金沢見晴台整備事業を実施するとのことであります。そうした中にあって、市南部地域の丘陵・低山間地においてはまだまだ活用されていない貴重な資源が多く存在すると思われるのであります。市長は、満願寺山や高尾の山々近くにある住宅街からの金沢の夜景をごらんになったことがおありでしょうか。このあたりからは、金沢市のほぼ全域と白山市、野々市町などが一望でき、夜景のすばらしさは北陸随一と地元住民は内心自負をいたしているのであります。この夜景を、地元の皆さんは100万ドルの夜景ならぬ百万石の夜景とも言っているのでありますが、私はぜひそうした面にも目を向けていただきたいのであります。昼は美しい金沢のまち並みの向こうに青く光る日本海を一望し、夜にはきら星のごとくきらめく金沢の夜の光を市民や観光客にもぜひ楽しんでいただきたいと思うのであります。家族そろって里山の楽しさを満喫でき、また自然を生かした市街地に隣接する里山など、低山間地からの眺望や夜景を楽しむことのできる公園等の整備を、地元の協力のもとにぜひ実施していただきたいと存ずるのであります。市長の考えをお聞かせいただきたいのであります。

 そして、いま一つ申し上げておきたいのは高尾城跡の整備についてであります。高尾城は、御高承のとおり、加賀の国守であった富樫氏によって高尾山一帯に築かれた山城であり、長享2年−−1488年、富樫政親が一向一揆の猛攻を受け自刃するまで続いたものであります。富樫氏がこの地に城を設けたのは、この地から加賀平野を一望することができたからだとも言われているのであります。高尾城跡は、昭和61年から平成元年にかけて市教育委員会が行った調査では、260ヘクタールにも及ぶ広大な範囲のものとされており、中世の山城、特に戦時の拠点となる城砦遺跡としては全国的に見ても貴重なものであり、ぜひこの整備が望まれるところであります。富樫氏の建物があったとされる場所は、残念なことに昭和45年に北陸自動車道の建設工事に伴い土砂採取が行われたことと、その後ここに石川県教育センターが建設されたことによりまして、現在遺跡が破壊されてしまっているのでありますが、周辺にはとりで跡や壕、石垣などと思われる多くの遺構が残されております。これらを一体的に整備し史跡公園化し、市民に親しまれ、また郷土史の学習の場所にすることは、大きな意義があると思うのであります。あわせて、この場所は加賀平野を一望できる景観もすばらしいところでありますので、そのことに思いをいたし、整備に向けて検討し、着手すべきできはないかと思うのでありますが、この点、市長はいかがお考えでありましょうか、前向きな御答弁を期待するものであります。もちろん対象地域は民有地が大部分を占めており、全面的な地元地権者等の協力が必要とはなりますが、地元の郷土史家や住民の強い期待もありますので、ぜひ推進をしていただきたいと考えるものであります。市長の御所見をお伺いいたします。

 質問の第2は、行政委員会の姿勢とあり方についてであります。

 新しい地方自治制度ができ60年余が経過し、当然のことながら地方の行政組織も、外見は変わらないながらもその内容は大きく変化いたしてまいりました。特に近年に至りましては、地方分権の時代を迎え、地方行政の果たす役割と期待はますます大きなものとなってきております。そのような中で法制度も少しずつ変化をし、今般、収入役が廃止され助役制から副市長制への導入が進められましたのも、地方分権が進み市行政の役割が一層重きを増し、また実態に合った行政組織へと脱皮していく一つの流れと理解をいたすものであります。そのような中にありまして、今日の地方自治制度の中では、長から独立をし、特定の分野の行政を担う教育委員会や選挙管理委員会などのいわゆる行政委員会が置かれておりますことは申すまでもありません。本市におきましてもその趣旨から、教育委員会は今日、多種多様な教育の諸課題に日々取り組まれ、教育行政の推進に専心をされておりますことに深い敬意を表するものであります。そこで教育委員長にお尋ねをいたすものでありますが、今日さまざまな課題を抱え、また教育に関し各界各層から多くの意見や要望が出される中で、教育委員会の取り組むべき最も重きを置くべき今日的課題は何と認識をされているのか、そしてそれについては、教育委員会としてどのような方針のもとに主体的に施策を展開されようとしているのか、お聞かせをいただきたいのであります。

 日々報道されております今日の多くの社会的事象を見ておりますと、私どもの常識を超えた犯罪などが日常茶飯事のように起こり、それを異常とさえ感じなくなってきているのであります。そこには、かつて日本人が持っていたはずの高潔な価値観でありますとか、品位や思いやり、誇り、矜持、恥を思う心や節度、人としてあるべき姿というもののかけらさえも見られないと思うのであります。学校教育の根幹である知育・徳育・体育のうち知育・体育については、今日、大変充実をいたしておりまして満足すべきものが多いのでありますが、いま一つ、徳育についてはなかなか目に見えてこない部分が多いだけに、あえて申し上げさせていただくといたしますならば、その評価はいささかいたしにくいようにも思うのであります。徳育については、ひとり学校教育のみがかかわることで事足れりとするものではありませんが、学校教育における徳育のあり方についてどう臨まれようとしているのか、この際お聞かせをいただきたいと思うのであります。そして、それらを踏まえ、その存立する意義を改めて認識した上で積極的に行動する教育委員会のあり方について、教育委員長はどのような抱負を持たれ、今後、教育行政を進めていかれようとするのか、この際、御所信のほどをお聞かせいただきたいと存ずるのであります。

 また、私どもの今日の大きな関心事の一つは、申すまでもなく教職員の人事権の移譲についてであります。このことは、さきの代表質問でも取り上げられましたが、国は都道府県教育委員会の同意があるところから人事権を市に移譲する意向を示してきております。本市においては、移譲にかなり消極的と言われる石川県当局に対し、より積極的な働きかけと協議が必要と考えるものであります。この点、現在、石川県当局との協議はなされていないとのことでありますけれども、今後どう対応されていくのか、教育長のお考えをお聞かせいただきたいのであります。時間的なことも視野に入れ、教育委員会としてのアクションをぜひ起こしていただきたいと考えるのでありますが、また、このことにつきましては、強力に推進をされてこられた山出市長の強いリーダーシップとバックアップも必要かと存ずるのでありますが、市長のお考えについてもお伺いをいたすものであります。

 ところで、行政委員会として各種の選挙を執行管理するという重要な使命を有しておりますものに選挙管理委員会があります。選挙管理委員会の職務の中には、各種選挙の適正な執行という最大の目的のほかに、選挙の棄権防止や啓発活動という重要な役割があるところであります。投票率の向上をいかに図るか、この古くて新しい課題に選挙管理委員会は積極的に取り組み、実行に移すべきであります。これまで、本議場におきまして多くの議員から投票率の向上や棄権防止策について提言がなされ、議論がなされてきたわけでありますが、なかなか実行に移されていないのが実態でもあります。選挙管理委員会におきましては、これらの課題に真摯かつ積極的に取り組み、実効ある方策を推進していっていただきたいと思うのでありますが、この点、選挙管理委員長はいかがお考えか、御所見をお聞きするものであります。

 そして一般論としてではありますが、時代の変化に即応し、時代の流れを的確にとらえ、行動を起こす行政委員会として、選挙管理委員会もそうあるべきと思いますし、また今ほどもるる述べましたけれども、教育委員会でもそうあるべきと存ずるものであります。それぞれの組織を代表または統括する両委員長の、このことについての御所見を承りたいと存じますとともに、また、この機会に市長には、行政委員会の存在意義や避けて通ることのできない課題として、今日俎上に上っております教育委員会の選択制についてどのような所見をお持ちになっているのか、あわせてお聞かせをいただけたらと思うのであります。

 質問の第3点は、長町研修館を廃止統合し、新たに名称を金沢長町中央公民館として組織されることになった中央公民館本多町館についてであります。

 本公民館が本多町の現在地に立地いたしましたのは昭和45年のことであり、その後35年以上を経過し、建物も老朽化いたしてまいりました。今回の移転は、長町研修館のあり方が議論され、また実態としてその内容が似通ってきた嫌いもありましたことから、時宜を得たものと存ずるのであります。そこでお尋ねをいたしておきたいのでありますが、新しい形の長町中央公民館は生涯学習施設としてどのような機能を持ち、役割を持たせようとしているのか、まずお示しをいただきたいのであります。

 私は、かつて本議会におきまして、生涯学習拠点としての長町研修館のあり方、機能の充実について取り上げさせていただきましたが、総合的・拠点的生涯学習施設としての役割や機能の充実については、どのようにお考えになっているのか、改めてお尋ねをいたしておきたいのであります。また、あわせまして、両施設が統合されるがゆえに、現在両館でさまざまな使用をされている利用者には多少の影響が出るのではないかとの懸念を持つのでありますが、これらの対応についてお尋ねをいたすものであります。

 そして、これに付随する問題として、現中央公民館に隣接する観光会館につきましては、今議会におきまして「歌劇座」への名称変更条例案が提案されているところであります。これが議決をされますと本年の10月から新名称に変わることになるわけであり、従前にも増して市民から親しまれる施設となることを願わずにはおれません。しかしその一方で、「観光会館」という名称は長年市民に親しまれてきた名称でもあり、愛着も深いものがありますがゆえに、市民等への周知が十分に図られるべきであり、4月から新名称との併用を行うなどの工夫も必要かと思うのであります。このことについていかがお考えかお尋ねをいたしますとともに、現中央公民館の建物はどうなるのか、お示しをいただければと思うのであります。

 現中央公民館前の道路は、観光会館の側面と同様、狭隘なままのところもあるやに思うのでありますが、この際、付近のまち並み整備の一助とされることもあり得るのかとも存じますが、このことを最後にお尋ねさせていただきまして、以上で私の質問を終わらせていただきます。     (拍手)



○議長(平田誠一君) 山出市長。

   〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 3番黒沢議員にお答えをします。

 まず、森林の再生、里山の整備ということについてお尋ねでありました。森林が荒れてまいってございまして、水の供給に悪い影響を及ぼすのではなかろうか、災害の防止にも悪影響を及ぼすことはないのだろうか、公益的な機能の低下を実は恐れるわけでございまして、御指摘のクマの出没、これも里山の荒廃に起因すると言って過言ではなかろうかと思っておりまして、そんな意味で森林を再生しなければいけないと、本当にそう思っております。新しい年度におきましては、森林再生課という課を設けることにいたしまして推進体制を整えることにした次第でございますし、予算におきましても施策の強化を図った次第でございます。具体的に言いますと、民有林の間伐に対する助成を強化するということをいたしました。また、伐採区域の拡大を図っていく、こんなことも考えておるわけでございますし、新しく針葉樹と広葉樹の混交林をつくっていく、こんなことも大事ではなかろうかなというふうに考えておりますし、市民の皆さんとか企業の方々にぜひともこうしたことについての支援を促すと、こういう考え方を持っておる次第でございまして、森林の所有者と一緒になって、きれいな、そして災害のない山を維持していきたいと、こう思っておる次第でございます。クマとかイノシシなんかもあるわけでございまして、これらへの対策については農林部長からお答えをいたします。

 窓口を市民局にしたらどうかということでございます。現在は農林部を中心にしまして防災安全課、消防局、教育委員会、こんな関係の部署がクマ対策の本部に一体化して連携をしておるところでございます。やはりクマの生態とか生息する山間地の地勢に詳しいのは農林部でございますし、被害の多くは農作物ということでもございますので、私は、そうした現況から踏まえますと、農林部が窓口になって、そして役所全体のチームワークをとっていく、これがいいんではなかろうかなというふうに思っておる次第でございます。

 次に、眺望や夜景を楽しむ場所をちゃんと整備すべきだという御意見でございました。確かに、金沢市には地形からして俯瞰景観、眺望景観を楽しむ場所、夜間景観を楽しむ場所のあることは事実ございます。それぞれに整備をしていく必要があるというふうに思っておりまして、これまでも必要な場所にベンチ等を置いたりしてきたところでございます。南部方面を取り上げることにいたしましても、例えば大乗寺の丘陵公園、ここもそうした手配をすべきところだと思っていますし、これからのテーマといたしますと四十万の寺山、こういうところもあるわけでございまして、できるだけ眺望を楽しめることができるようなそういう整備を逐次進めていきたいと、こう思っておる次第でございます。

 そこで、高尾城跡について触れていただきました。この遺跡の中心でございますのは城山であるわけですが、この城山地区が壊されてまいっておりまして、大変残念であります。遺跡の範囲も260ヘクタールと大変広いものでございますし、ほとんどが民有地でありまして、そういう事情からいたしますと史跡公園として整備するということは、私は大変難しいというふうに思っております。ただ、御指摘の見晴らしのいい場所でもございますし、散策に使えるように、あるいはまた富樫をしのぶ歴史を学ぶ場として意味がありますので、地元の方々と十分話し合いをしながら整備について研究してまいりたい、こう思っております。

 行政委員会についていろいろお触れでございました。私に対しましては人事権移譲について見解を尋ねられたわけであります。学校の設置者は市町村であります。しかし、人事権はありません。私は、教育に責任を持ち、地域に根差した特色のある教育を推進したいと考えておりまして、そのためには中核市への教職員の人事権移譲は不可欠、このように思っておる次第でございます。教育の再生には、各地域が責任を持って教育に取り組むことができるように、人事権の移譲を初めとする分権型教育の仕組みをつくることが大事だと、こう思っておるわけでありまして、いろいろ困難な事情にはありますけれども地道な努力を続けていかなければいけないと、そう思っています。時間はかかろうとも実現すべきテーマでございまして、努力していくつもりでございますし、また黒沢議員の御支援もお願いしたいと、このように思います。

 次に、教育委員会の選択制のことにお触れでございました。行政委員会制度もこのあたりでほころびも出てきていますので、私は変えていいと、本当にそう思っています。そういう趣旨できょうまで地方制度調査会でも御意見を申し上げている次第でございます。ただ、教育委員会、選挙管理委員会につきましては、やはり政治的中立性を確保すると、このことが重要というふうに思っています。一般論として教育委員会制度のことを申し上げるわけでございますが、一般論として形骸化が指摘されている。私も、一般論とすればそういうふうには全国的に見ても言えるはずだと思っておりまして、そういう意味で、教育委員会を設置するか、設置せずにその事務を長が行うかは公共団体の判断によって選択できるようにする、これも一つの方法だと、そう思っています。ただ、仮に設置をしないということになりましても、教育は極めて専門的な分野でございますし、中立性を確保しなければならない大事な分野でもありますので、専門家を加えたところの第三者機関的なもので対処していく、このことが大事だと思っていることを申し上げます。

 中央公民館の移転についてお触れでございました。今度、本多町館と長町研修館を統合して長町中央公民館ということにしたいというふうに思っております。ここでは市民の研修・講習会の場にするわけでございますし、いろんなグループ活動の場にもしたいというふうに思っています。言いかえれば生涯学習の総合的な拠点にしていきたいと、こう思っておる次第でございます。

 長町研修館と中央公民館本多町館を一体化するわけでありますが、長町の方はまちなかに立地してございまして、交通も便利であります。エレベーターもございます。したがって、バリアフリー対応もできておるということでございまして、市民の利便性の向上につながるというふうに考えています。今までの両施設の利用者にとって利用しやすいように十分配慮してございまして、活発な利用を期待している次第でございます。

 歌劇座との関係についてお尋ねでありました。今度、観光会館を金沢歌劇座と名前を変えるということにさせていただきたいと今議会に提案をさせていただいた次第でございます。来年度は施設機能の向上を図るための基本設計に着手することにいたしてございまして、これに合わせまして中央公民館本多町館を取り込んでいくと、そして歌劇座としての利用を促していくと、こういうことにしたいと思ってございます。こうした変更について、市民の皆さんの周知には遺憾のないように気をつけていきたいと、このように思っています。なお、本多町館の前の道路のことでございますが、歩行者あるいは車両の安全性の向上を目指してまいりますとともに、周辺の景観にも配慮した整備を進めてまいりたい、このように思っておる次第でございます。

 私からは以上であります。



○議長(平田誠一君) 宮島農林部長。

   〔産業局農林部長宮島伸宜君登壇〕



◎産業局農林部長(宮島伸宜君) クマやイノシシなどの野生動物に対して、新年度どのような被害防止対策を講ずるのかとのお尋ねでございました。里山の再生については、人とクマなどの野生動物とのすみ分けにつながると考えておりまして、新年度では天然林や竹林などの伐採や集落周辺のやぶ刈りに対し助成を行うとともに、出没地域におきましては早い段階から捕獲おりの設置を行うなど、市民の安全確保を第一に考えまして迅速に対応していきたいと思っております。また、ハクビシンやイノシシなどによる農業被害につきましては、防止効果が高い電気さくに対しまして支援策を講じているところであり、今後とも被害防止に万全を期してまいります。



○議長(平田誠一君) 津川教育委員長。

   〔教育委員長津川龍三君登壇〕



◎教育委員長(津川龍三君) 3番黒沢議員のお尋ねにお答えをいたします。

 教育委員会について幾つか御質問がございました。

 教育委員会が取り組むべき最も重きを置くべき今日的課題は何か、その課題についてどのように施策を展開していくのかということでございました。最初の方につきましては、世界都市金沢を担う子供たちに、何よりも知・徳・体のバランスのとれた教育を行い、世界に通じる人材を育てていくことが大切と考えております。そのためには、学校の教育力を高めるための授業力の向上や、子供たちに社会的な規範を身につけさせ、豊かな心をはぐくむための取り組みを充実させるとともに、家庭とも連携しながら生活習慣などの見直しを図り、子供たちの健康増進や体力向上にも努めていきたいと、かように考えております。

 それから、次に学校教育における徳育のあり方についてという御質問でございました。それをどのように臨まれるか、やるかということについての御質問でございました。当然のことではございますが、学校教育における徳育は大切だと考えております。現在、私には、教育委員長としての立場と老人保健施設の長という2つの立場がございます。保健施設におりますと、小中高等学校の児童・生徒から体験学習ということで訪問を受けることがあります。子供たちは、音楽や小演劇の際に車いすの列に入りまして御老人たちと握手を交わすなどしております。子供たちからは、「おじいさん、おばあさんから心のこもった御礼を言われ感激した」とか、「人生何事もあきらめずにやるんだと励まされ、その気になった」などという感想が寄せられております。子供たちの教育のあり方を考える教育委員の立場と、また子供たちを受け入れている施設の長という2つの立場をあわせ考えますと、これは質の高い徳育だと思っております。学校での徳育の重要性はもちろんですが、地域社会の皆様や保護者の皆様による、こういった機会を新たにつくり出す−−いわゆる創出でございますが、こういうことも徳育の一層の充実につながるものと考えております。

 また、積極的に行動する教育委員会のあり方についてどのような抱負を持ち、今後教育行政を進めていくのか、また時代の変化に即応し、時代の流れを的確にとらえ、行動を起こす教育委員会であるべきと思うがいかがかと、こういうような御質問でございました。私は、教育委員長として積極的に活動しているというふうにいささか自負しております。今年度も多くの学校に直接出向いて授業等を視察し、教職員と意見交換をしているほか、これから学校を担っていく若手の教員との懇談や、県教育委員会への人事の内申に当たり、適切な学校経営がなされるよう対象者全員と面接するなど、学校現場の実態把握に努めているところでございます。これまでも先駆的な取り組みとして、小中一貫英語教育、2学期制、中学校学校選択制を導入するとともに、健康教育の観点から受動喫煙の防止などにも力を尽くしてきたところであり、これからも問題意識を持って時代の変化に的確に対応していきたいと、かように考えておる次第でございます。



○議長(平田誠一君) 石原教育長。

   〔教育長石原多賀子君登壇〕



◎教育長(石原多賀子君) 3番黒沢議員のお尋ねにお答えいたします。

 教職員の人事権移譲につきまして、石川県当局との協議はどの程度進んでいるのか、また今後どう対応していくのかというお尋ねがございました。石川県教育委員会に対しましては、広域人事交流の連絡調整を行う場としての協議機関の設置を強く求めてまいりましたが、しかし、県教育委員会におきましては、中核市への人事権移譲につきましては県下全体の均衡を欠くという観点で反対の立場でございまして、現在、県との協議は行われておりません。しかし、学校設置者である自治体への人事権の移譲の方向性は示されておりますので、今後とも粘り強く話し合いの場を持っていただけますよう要望していきたいと思っております。同時に、県だけでなく国に対して、人事権移譲の全体像が見える法改正を強く要望していきたいと思っております。さらに、黒沢議員初め、金沢市議会の議員の皆様の御指導、御協力が絶対に不可欠になってきておりますので、ぜひよろしくお願い申し上げたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(平田誠一君) 湯澤選挙管理委員会委員長。

   〔選挙管理委員会委員長湯澤邦夫君登壇〕



◎選挙管理委員会委員長(湯澤邦夫君) 選挙管理委員会委員長の湯澤でございます。御質問の点についてお答えしたいと思います。

 御質問は、投票の棄権防止や啓発、投票率の向上をいかに図るかとの課題に真摯かつ積極的に取り組むことが必要と思うが、選挙管理委員会委員長の所見を聞きたいとのことでございます。この点についてお答えいたします。

 まず、御質問の課題には真摯かつ積極的に取り組むことが必要であると考えております。当委員会は、従前もそうでありましたが、今後も真摯かつ積極的に取り組むものであります。投票の棄権防止については、あらゆる選挙において有権者に呼びかけております。投票の棄権防止を呼びかけることは、結果として投票率の向上につながるものでございます。

 さて、御質問の真摯かつ積極的な取り組みについては、次の点の考慮が必要であります。黒沢議員も御指摘のとおり、選挙管理委員会の最重要の本来の職務は、選挙の管理執行を適正に行うことであります。また、選挙の啓発は、公職選挙法第6条の「選挙が公明かつ適正に行われるように、常にあらゆる機会を通じて選挙人の政治常識の向上に努めなければならない」との規定に基づくものであります。したがいまして、選挙啓発は、選挙が公明かつ適正に行われるようにするためのものでなければなりません。また有権者への呼びかけなど本来の選挙啓発事業のほかに、選挙の管理執行にもかかわることで投票率の向上に役立つことを考えるような場合には、本来の重要な選挙の管理執行に支障がないかどうかを慎重に検討する必要があります。以上のような慎重な検討こそ真摯な取り組みと言えるものであります。これらの配慮を十分にした上での積極的な取り組みが求められていると考えております。

 以上、御質問の点について答弁いたしました。

   〔「議長、3番、再質問」と呼ぶ者あり〕



○議長(平田誠一君) 3番黒沢和規君。



◆3番(黒沢和規君) ただいま選挙管理委員長より丁重なる御答弁をいただきました。1点だけ再質問をさせていただきたいと存じますが、現在の選挙制度、いわゆる参政権を得られましたのは、男性にあっても普通選挙法が施行されたのは大正以降であり、そして女性におきましては戦後からであるわけであります。そうした大変長い歴史の中で参政権というものが得られてきたわけでありますが、そうした長い歴史と、そして血と汗の出る国民の努力の結果得られた参政権というものに対しても、最近大変認識が薄れているという、特に若い人たちにはそういう実態があるわけであります。そうした部面におけるいわゆる啓発、そして選挙に対しての関心を持っていただく、選挙に行っていただく、そうした部面の選挙管理委員会における具体的な努力といいますか施策も必要ではないか、そういう趣旨から御質問申し上げたわけでございますので、具体的にいろいろな提言等があるわけでございますが、それらについて真摯に検討するということはわかりますが、選挙管理委員会といたしましてもみずからそうしたアイデアを持ち、そして選挙管理委員会としての考え方を持って選挙の啓発等について御尽力をいただきたい、このように思うわけであります。再度、御答弁をいただければというふうに思います。



○議長(平田誠一君) 湯澤選挙管理委員会委員長。

   〔選挙管理委員会委員長湯澤邦夫君登壇〕



◎選挙管理委員会委員長(湯澤邦夫君) お答えいたします。

 本日は、議員の御質問が真摯かつ積極的に取り組むことが必要かという基本姿勢をお尋ねでございましたので、個々の活動について細かいことを述べる時間的ゆとりもないと思いましたので準備しておりませんが、従来、啓発広報車による市内循環、街頭啓発の実施、横断幕・広告塔の掲出、啓発ポスター、卓上広告等の配布、バスの側面広告、公用車のマグネットシートの掲示などいろいろとやっておるわけでございます。そして若年層に対する、大学生や園児の保護者などに対する対象の啓発事業も実施しております。そのようなわけで、個々のことを述べていきますならば、十分時間をちょうだいいたしますならば幾らでも述べることができるのですが、ただ、本日は基本姿勢をお尋ね、特に教育委員会と2つ並べられまして、その行政委員会の姿勢ということを尋ねられたわけでございますが、御承知のように教育委員会も選挙管理委員会も、それぞれの法に基づいてそれぞれの職務が決まっているわけです。それと選挙管理委員会の職務というのは、その基本は、私が先ほど述べたようなことでございまして、選挙啓発ということを考える場合にも、絶えずそういう政治的な中立姿勢も考えながら、公職選挙法第6条の公明かつ適正に行われるということを常に考えながらやらなきゃいかんなと、そこらから考えておるものでございます。

 それから、我々はあらゆる機会をとらえてできるだけと思っておりますので、先ほどもちょっとお答えしましたように、そういった選挙啓発事業は、本来は呼びかけするのが選挙啓発事業ですけれども、そのほかにも選挙の管理執行にかかわるようなことについても少しでも投票率の向上に結びつけばということで、例えば期日前投票とかそういったことの充実も努力しているわけでございますけれども、そういうのは本来、できるだけ多くの機会を与えるというための我々の方の職務でございまして、投票率というものは、議員の方が詳しく御存じだと思いますが、そういう争点の問題とか政党の活動とか国民の活動とかいろいろなところによって投票率の向上があるわけでございまして、期日前投票とかいった我々選挙管理に関することについての投票率の向上というのは、我々はもともとそういったできるだけ投票環境をよくしたいというそういう努力はしてますけれども、投票率の向上ということについて、そこにだけ目を注いで、本来投票率の向上はどうあるべきかというようなことを考えることについての視点を見失ってはならないと思っております。

 低投票率の問題につきましても、たまたま低投票率の選挙の方にばかり関心を持たないで、ただいまの御質問の中にも戦後の長い歴史的なことが御質問にはございました。長い選挙の中には大変高い投票率の選挙も行われておるわけでございます。そこには、別に投票時間の延長がなくても、期日前投票制度がなくても、やはりそういう政治的な関心が大きい選挙では極めて選挙の投票率が高いわけです。近年行われました衆議院選挙でも、大変高投票率の選挙がございました。そのようなわけで、高投票率というと、投票率を考えるときにはやはり高い投票率のあったときは一体なぜかということも探究しなきゃならないわけでございます。そういうことで、議員御指摘のように、やはりいろいろ歴史的なことにも目を向けながら、今後とも先ほど申し上げましたとおり真摯かつ積極的に取り組んでまいりたいと思います。どうもありがとうございました。



○議長(平田誠一君) 6番粟森慨君。

   〔6番粟森 慨君登壇〕     (拍手)



◆6番(粟森慨君) 質問の機会を得ましたので、以下、数点お伺いいたします。

 質問の第1は、障害者福祉施策についてであります。

 昨年の4月から障害者自立支援法が施行され、同じく10月からは新しいサービス体制が導入されました。この法律は、障害者及び障害児が、その有する能力及び適正に応じ、自立した日常生活または社会生活を営むことができるために定められた法律で、名前のとおり前制度の支援費制度よりも自立に向けた支援体制を強化するとのうたい文句でスタートした制度であります。ところが、この法律が施行されてから1年、サービス開始から半年を迎えようとしている現時点でも、サービスの内容が難しいために利用者に周知されにくく、求めるサービスが受けにくいという現実や、事業者サイドから見ても、補助金の請求方法が大幅に見直されたこと、補助金の補助率が削減されたことなどにより混乱を招き、法を軌道に乗せることで精いっぱいだったと指摘がされております。これらの現実を見ると、自立という目的に向かって進むことよりも自己負担が発生したということで障害者福祉施策の後退につながったのではないかという指摘も耳にしております。

 新年度予算編成では、低所得者の利用者負担軽減事業費が計上され、月額負担上限額が下げられました。加えて、自立支援対策臨時特別事業費を計上するとともに事業者に対する報酬も一部保障されておりますが、これらの施策は本市独自のものではなく、国の特別対策によるものであります。しかも、この特別対策は平成19年度、20年度の2年間に限定されており、その後は国の特別対策の存続が保障されておらず、現在ある食費などの支援体制も見直されることから、今後を見据えた法の整備が必要であると考えます。そこで、金沢市長として、この1年間の障害者自立支援法を振り返り、どのように感じておられるのか、また全国市長会会長として、利用者の立場を踏まえ国に対しどのような法整備を求めていかれるのか、御所見をお伺いいたします。

 ところで、障害者自立支援法で自己負担が発生したことを受け、昨年、本市としても独自に負担軽減策を実施されてきましたが、今回の国の特別対策と同様に踏み込んだ施策を打ち出していただきたかったのが率直な思いであります。障害者の生活の実態を考えますと、自立支援法に対する負担軽減策は今後も必要であり、さらなる支援を求めていきたいと思います。そこで、市長提案理由説明の中に、「障害者にあたたかい社会をつくる」という言葉がございました。その言葉に感銘を受け、大きな期待を寄せていますが、具体的にどのようにして「障害者にあたたかい社会」をつくろうと考えておられるのか、その計画もあわせてお伺いいたします。

 「障害者にあたたかい社会をつくる」ためには、障害者の言葉一つ一つに耳を傾け、これまで本市独自で行ってきた制度をきめ細かく見直し、負担を軽減させることも一方策であります。例えば、本市が所有している市立体育館や陸上競技場などの体育施設では、障害者に対し使用料減免措置がありますが、障害者と高齢者の専用体育館であるむつみ体育館に関しては無料となっております。県立の体育施設は障害者に対して使用料を徴収しないことからも、むつみ体育館だけを特別に扱うのではなく、市立のすべての体育施設を無料の対象にすることがノーマライゼーションの考え方であると思います。また、金沢市独自で福祉タクシー制度をつくられておりますが、利用者からは、よい制度であるにもかかわらず、一度の乗車に基本料金程度しか利用できなく利用しにくいという声もあります。そのほかにも、障害者便利帳に記載されているサービスの支給要件が厳しく、支給を受けたくても受けられないという声もお聞きします。こうした声に対するお考えをお伺いするとともに、今後、金沢市としてどのようにしてきめ細かな対応をとられていこうとするのか、御所見をお伺いいたします。

 質問の第2は、中学校学校選択制についてであります。

 導入2年目を迎えた中学校学校選択制は、初年度の選択応募状況などを参考に各学校の受け入れ枠を一律40人に拡大されたことで、通学区域外の中学校を希望する人数が増加したと聞いております。その結果、1校のみが抽せんになりましたが、入学辞退者が出たことや指定校変更制度の適用などにより、結果としてすべての応募者が希望する学校に行けるようになったと聞いております。子供を持つ親として、また思春期の子供の心境を考えますと、ほっとしているところでございます。そこで、今年度、受け入れ枠を一律40人とした理由をまずお伺いするとともに、学校選択制を通じて各中学校にどのような特色ある学校づくりを期待しているのか、お伺いいたします。

 中学校学校選択制は、児童の持つ可能性を伸ばすとともに、保護者と児童たちに学校に対する積極的な参画意識と責任感が生まれることや、学校の自立性を促進することが重要な目的であると理解をしております。ところで、昨年、ことしと過去2回の応募状況では、ある小学校から複数の中学校に通学区域が分かれる場合、通学区域外となる隣接した中学校を希望する傾向が見られます。これは、通学距離や友人関係などが主なるもので、あわせて部活動の活動状況や活動したい部活動の有無なども学校選択の大きな要因になっているのではないでしょうか。そこで、6年生の児童が中学校を選択している要因にどういうものが多いのかお伺いし、あわせて選択する要因が通学区域や部活動にあるのであれば、これらに対する対応が必要であると考えますが、御所見をお伺いいたします。

 本市の中学校学校選択制が本来の通学区域を基本としていることを考え合わせますと、地域の学校が通学区域内の生徒、保護者から支持されることが何よりも大切なことであると考えます。また、子供たちが通学区域外の学校へ通うよりも、住みなれた地域の学校へ通うことが望ましいはずであります。これらを考えますと、本来入学するはずであったが選択されなかった学校について、なぜそうなったのか振り返ってみることも必要なことであると思います。選択されなかった理由を考え、適切に対応することで、選択される学校がふえるものと考えますが、過去2年間の選択結果を受けて、教育委員会として選択されなかった学校の問題点をどのように分析し評価しておられるのか、お伺いいたします。

 質問の第3は、犀川地区周辺の諸課題についてであります。

 犀川地区は犀川の上流に位置し、広範囲にわたり緑が広がり、自然に親しめる地域であります。しかも本市の中心部からわずか6キロ程度しか離れていないことから、住宅地として、あるいは金沢学院大学、金沢東高校、金沢辰巳丘高校などの学校が立ち並ぶことから教育の地としても充実しております。この地区は、金沢市都市計画マスタープランの中で南部丘陵地区と位置づけられております。このプランによりますと、交通施策の方針は市街地と本地域を結ぶ幹線道路と山間地ネットワーク道路に主軸を設定し、加えて公園・緑地の方針は、人と自然が触れ合うレクリエーションの場として整備を図り、憩いの場として有効利用するとされております。これらのことを踏まえた上で、この地区の住環境整備とまちづくりについて幾つか質問させていただきます。

 まず初めに、内川スポーツ広場についてであります。この広場は金沢市郊外にあり、2面の学童野球場、サイクリング施設、テントウムシの形をしたモノレール、ボブスレー施設、人工芝を利用したそり場、加えてバーベキュー施設などがあり、多機能型スポーツ公園として親しまれており、市民の憩いやスポーツを通じた健康増進の面からも理想的な大規模広場であると言えます。この内川スポーツ広場をより有効に活用していくためには、駐車場の問題を避けて通ることはできません。この広場はシーズンになると大人から子供まであふれんばかりの人出でにぎわっていることから、週末は必ず広場の駐車場が不足し、路上駐車せざるを得ない状況になっております。片側のみの路上駐車ではなく、広場の反対側まで自動車がすき間なしに並んでおり、広場の特性から子供の利用者が多く、子供は車と車の間から飛び出し、いつ事故が起きても不思議ではない状況にあります。さらに広場の面積は約8万平米と広いことに加え、駐車台数は約200台と少なく、しかも公共交通を利用しにくい地区にある広場で、利用者のほとんどが自家用車で来られることから駐車場の増設は必要不可欠であると考えますが、どのようにお考えかお伺いいたします。

 また、この広場は学童野球場を2面有しておりますが、週末に至ってはシーズン当初から少年野球大会の年間予約で埋まっております。現在、大きな少年野球大会は4面のグラウンドを利用することが多く、近隣にもう2面グラウンドを増設すれば、大会会場が分割されず同一会場で大会を行えます。これらを踏まえ、野球場の増設についていかがお考えかお伺いいたします。

 次に、辰巳用水についてであります。辰巳用水は、約4キロにもわたって隧道を通した工事の難しさや370年以上前に逆サイフォンを用いた当時の最先端技術から、江戸の玉川上水、箱根用水とともに日本三大用水と呼ばれており、当時の姿を残して利用されている隧道は辰巳用水だけであります。また本市では、「城下町金沢の文化遺産群と文化的景観」の世界遺産登録に向けて取り組んでおられますが、辰巳用水はその構成要素として必要不可欠であると思います。このように最近、脚光を浴びている辰巳用水でありますが、藩制期に人力で掘削された隧道は思った以上に老朽化が進み、ところどころ崩落が発生している箇所もあるとお聞きしております。その現状をどのように把握し対応されているのか、まずお伺いいたします。

 ところで、辰巳用水の隧道には多数の横穴があり、外部とつながっておりますが、隧道内で大規模な崩落が発生した場合、行き場のなくなった水は横穴を通り、外にあふれ出すことになります。辰巳用水はがけ地や険しい場所を通っている箇所も多く、復旧作業は困難が予想されることから、日常の管理や災害時の復旧のために隧道わきに遊歩道を設置することができないものか、お伺いいたします。これにあわせ、辰巳用水を直接かいま見ることができる横穴を設ければ、国史跡指定の暁には史跡見学ルートとしても活用でき、文化遺産の価値を高めることにつながると考えますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、浅川−下辰巳線についてであります。この路線は、小立野台地を横断し、県道倉谷−土清水線と主要地方道金沢湯涌−福光線を結ぶ道路として、周辺住民にとってはなくてはならない生活道路であります。この車道から少し離れた丘の上に遊歩道があり、東浅川校下の生徒が犀生中学校へ通う通学路として利用されております。しかしこの遊歩道は、車道よりも高い山側斜面にあることや、照明灯が設置はされているものの木々に囲まれ見通しが悪いこと、加えて周辺に民家がなく、時には不審者やクマが出没するという話もあることから、安心できる通学路とは言いがたい状況です。そこで保護者から、道路沿いの歩道を通学路にしてほしいという要望が出ておりますが、冬期間は歩道が除雪による雪で埋まってしまうことや、一部歩道が整備されていないという事情で通学路には適しておりません。ことしの冬は異常気象とも言える暖冬で積雪が少なく、雪の怖さを忘れさせるような年でありました。しかし山間地ということもあり、例年この道路ではスリップのために自動車が坂を上れないことや、ブレーキをかけても車がとまらず雪の壁に激突したということをよく耳にします。現在、この道路は除雪の第1次路線ではありますが、縦断勾配が約9%ということや通学路にしてほしいという要望を考えますと、消雪装置と歩道の一体的整備が必要であると考えます。幸い地下水を使わなくても河川水、寺津用水で水量が確保できることから、これらの水利を利用して消雪装置を設置することができないか、お伺いいたします。あわせて、車道と歩道が一体となった道路整備ができないかお伺いいたします。

 質問の第4は、世界遺産登録に向けての取り組みについてであります。

 本市は、城下町としての遺構や伝統工芸、伝統文化が色濃く残るまちであり、この貴重な財産を守るべく、昭和43年、全国に先駆けて金沢市伝統環境保存条例を制定したほか、平成6年には本市独自のこまちなみ条例、その後用水保全条例、寺社風景保存条例などを制定し、伝統文化の継承に意を尽くしてきたところであります。そこで、昨年11月末、初めて文化庁が世界遺産候補を公募した際に、本市は「城下町金沢の文化遺産群と文化的景観」を打ち出し、暫定リスト入りを目指してこられましたが、残念なことに、今回は24あった公募の中から4つ選ばれた暫定リストに入ることはできませんでした。今回は世界遺産暫定リストへの登載がかないませんでしたが、その要因をどのように分析しているのか、新たにつくられる世界遺産調査研究室の役割についてもあわせてお伺いいたします。

 今後、世界遺産登録を目指すに当たっては、構成資産の文化財指定を進めることは当然として、城下町金沢の特質、優位性をさまざまな観点から検証し、加えて世界的な位置づけを明確にしていかなければならないと考えます。そのためには世界遺産登録に対する市民の意識の改革や深い理解も必要となってくると考えますが、いかがお考えなのかお伺いいたします。さらに、「城下町金沢の文化遺産群と文化的景観」ということで、金沢市全域の文化遺産群を中心に世界遺産登録を目指そうとされておりますが、その周辺の景観も重要な役割を担っております。しかし、本市の現在のまち並みは、新旧の建物が入り乱れているのが現状であります。今後、世界遺産登録を展望しながらまちづくりを進めていくことが求められると思いますが、金沢市都市景観形成基本計画の改定ではどのような点の見直しを進めていかれようとするのかお伺いし、質問を終わります。

     (拍手)



○議長(平田誠一君) 山出市長。

   〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 6番粟森議員にお答えをします。

 まず、障害者福祉施策についてでございますが、この1年の国の施策をどう感じているかということであります。地域で安心して暮らせる社会の実現、そういう法の理念は共感をできるわけでございますが、今回の制度改正に当たりましては、何よりも国からの詳しい内容の周知が遅うございまして、市町村においても、また事業者においても十分な準備期間が持てなかった、このことで不安と混乱を招いたことは事実だというふうに思っています。これからでございますが、特別対策として実施いたします利用者負担軽減、この継続というのは一つの課題でございます。また、サービスの種別ごとに設定されている負担上限額、これを統合して整理する、これも一つの課題だと思っておりまして、いずれにいたしましても住民の皆さんにわかりやすくて、そして障害のある方が安心して利用できる仕組みになるように国に求めていきたいと、このように思っています。

 具体的に「障害者にあたたかい社会」をつくろうというその計画はどんなものなのかというお尋ねになりました。すべての人々が安心して生き生きと生活できる地域社会づくり、これを考えてございまして、そのためには自立して生活していくことが何より大事であることからいたしまして、まずは就労支援の施策の充実を期していきたいと考えています。このため、新年度にありまして知的障害のある方の芸術分野での新たな就労支援に着手すると同時に、福祉的就労のための通勤時の交通費の助成、施設への支援、こんなことなど本市独自の施策を講じたところでございます。なお、将来に向けての具体的な計画につきましては、ノーマライゼーションプランの見直し作業の中で検討してまいりたいと、このように思っています。

 本市独自で行う細かな対応というのはどういうことなのかというお尋ねでございました。障害のある方の社会参加、この機会を少しでも余計に提供できるように、福祉タクシー助成制度、それから体育館の使用料を半額にする、こういうことなど必要な支援を行うために独自の制度を設けてきていることは事実でございます。ただ、利用者負担につきましては、障害のある方とはいいましてもそれぞれの能力に応じた負担をいただくこと、また障害のある方の制度全体を見通した中での検討、こういうことが大事ではなかろうかと思っています。これからも制度の見直し、負担のあり方につきまして、障害のある方の声を十分お聞きしてきめ細やかな施策を進めていきたいと、こう思っています。

 次に、犀川地区の諸課題についてお触れでございまして、まず内川のスポーツ広場について、駐車場不足を御指摘になりました。その実態は私もよく承知をしているつもりでございます。土、日、祝日には利用が多うございまして、県の埋蔵文化財センターの駐車場もお借りをしておるということでございますし、とりわけゴールデンウイークには来場者が集中するということがございまして、できれば相乗りでの来場を呼びかけるということをいたしますとともに、ことしから駐車対策の整理員というものを配置することにしておるわけであります。駐車場の増設ということにつきましては、地形的な条件がございまして、いろいろ探してはおるわけでございますが、現実はなかなか難しいと、こういうことであります。御理解をいただきたいと、こう思っています。

 野球場の増設のこと、辰巳用水のことについては所管の局長からお答えをいたしますが、辰巳用水については、私も実は隧道に入っています。400年前の先人があのような施設をつくられたことの御苦労をしのびまして、言葉も出ないというのが実態でございます。史跡指定をぜひ進めたいというふうに思っておりますし、このことにあわせまして、傷んだ場所がありますので、その復旧も逐次進めていきたいと、こう思っています。

 浅川−下辰巳線については土木部長からお答えをいたします。

 それから、世界遺産の暫定リスト登載の件でございますが、提案をいたしました。資産の文化財指定を進めなければいけない、広くまち並みを構成資産に追加すること、こういうことがリスト登載のための要件であると、このように思っています。こうしたことに対応するために、関係職員で構成いたします、また専門家を加えました歴史遺産調査研究室なるものを設置したことでございます。惣構堀、用水、寺院群を初めとする金沢の歴史遺産に関する資料の収集整理、保存整備についての調査研究を行うことにしておるわけであります。こうした調査に基づきまして、資産の文化財指定等を進めて登録実現に資していきたいと、こう思っておる次第でございます。市民の意識改革も必要でございまして、市民の皆さんと行政が連携をして、そして遺産について広く関心を寄せて意識を高めて、その価値を後世に伝えていく、このことが極めて重要と考えています。そのために世界遺産セミナーを開くとか、あるいはさまざまな関連する事業を通じまして理解と啓発に努めてまいりたいと、このように思っておる次第でございます。

 都市景観形成基本計画についてお触れでございまして、城下町の資産である城跡、兼六園、惣構堀のほかに寺院群や伝統的なまち並み、これを良好に保全することにあわせまして、周辺地域の景観保全を積極的に図っていかなければいけないと思っています。このために、現在見直しを進めております景観形成基本計画におきまして、世界遺産登録も視野に入れて景観対象区域を市内全域に広めていく、このほか歴史的・文化的資産はもちろんでありますが、現代のまち並み、それから自然・都市景観、これが一体的で調和した景観になるように計画をしてまいりたいと、こう思っています。

 以上であります。



○議長(平田誠一君) 石原教育長。

   〔教育長石原多賀子君登壇〕



◎教育長(石原多賀子君) 6番粟森議員のお尋ねにお答えいたします。

 中学校学校選択制につきまして幾つかお尋ねがございました。まず、新年度から受け入れ枠を一律40人とした理由と、学校選択制を通じて各中学校にどのような特色ある学校づくりを期待しているのかというお尋ねでございました。受け入れ枠につきましては、できるだけ保護者や児童の希望にこたえることを基本に、各中学校の教室数の状況や安定的に受け入れ可能な人数とすること等も検討いたしまして、一律40人としたものでございます。特色ある学校づくりとは、校長の学校経営方針のもと、教職員が生徒の実態を十分に把握し、それにふさわしい教育方針や指導方法等を確立して一生懸命教育に取り組むことでございまして、各中学校には全校一丸となった積極的な取り組みを期待しております。

 中学校を選択している要因にはどのようなものが多いのか、また、その要因の中で通学区域や部活動にあるとすれば、これらへの対応をどのように考えるのかというお尋ねがございました。通学区域外の中学校を選択し、昨年4月に入学した生徒や保護者を対象に実施いたしましたアンケート結果では、学校を選択した理由は、非常に多様でございますが、生徒の場合、比較的多いのが「部活動」で23.8%、「友人関係」で23.8%と、いずれも4人に1人程度となっております。現行の通学区域制度で対応することが難しい生徒や保護者のさまざまなニーズに対応できることは、学校選択制導入の目的の一つでございまして、アンケートの結果はそのことを反映していると考えております。

 選択されなかった学校の問題点をどのように分析し評価しているかとのお尋ねでございました。本市の中学校学校選択制は、理由を問わずに、地元の学校への入学を希望するのか、それ以外の学校を希望するのか、こういうことを入学する中学校を指定する前にお聞きする制度でございます。児童や保護者のニーズは大変多様化しておりまして、地元以外の中学校を希望する児童にその道が開かれていることも大切でございます。地元の学校であるか地元以外の学校であるかにかかわらず、生徒がみずからの判断で選択した学校であるという自覚を持ち、学校生活を主体的に過ごしていけることが何よりも肝要であり、各学校は入学した生徒や保護者の期待にこたえるべく、それぞれの学校の魅力を高めるよう一生懸命努めているところでございます。

 以上でございます。



○議長(平田誠一君) 武村都市政策局長。

   〔都市政策局長武村昇治君登壇〕



◎都市政策局長(武村昇治君) 内川スポーツ広場の学童野球の増設のお尋ねにお答えをさせていただきます。本市の学童野球専用の球場は、内川スポーツ広場に2面、戸室スポーツ広場に1面、湊野球場に1面の計4面ございまして、恵まれた環境にあると考えております。内川スポーツ広場につきましては、地形的な条件もございます。また親子が自然に触れて楽しむ多目的なレクリエーション施設でもございますことから、学童野球の増設は難しいことに御理解を願いたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(平田誠一君) 土谷土木部長。

   〔都市整備局土木部長土谷久幸君登壇〕



◎都市整備局土木部長(土谷久幸君) 浅川−下辰巳線における消雪装置の設置と歩道の整備についてお尋ねでございます。消雪装置につきましては、河川水などの利用による必要水量が確保できるのか、新年度調査を行ってまいります。次に、防犯上の問題や安心して歩ける通学路設置のため、当該道路と一体となった歩道整備につきましては、新年度実施設計を進めることとしております。



○議長(平田誠一君) 宮島農林部長。

   〔産業局農林部長宮島伸宜君登壇〕



◎産業局農林部長(宮島伸宜君) 辰巳用水について、老朽化が進んでおる隧道部の現状をどのように把握し、対応しているのかとのお尋ねでございました。

 現在、国の史跡指定におきまして全区間の調査を行っているところでありますが、上辰巳町から犀川浄水場までの4.2キロメートルにつきましては、平成11年度に現行調査を行った結果、そのうち1.2キロメートルについて老朽化が見られております。隧道部の点検につきましては、毎年、市と辰巳用水土地改良区で合同パトロールを実施しており、崩落箇所があれば辰巳用水改修計画検討会の提言に基づきまして、できる限り現状を変えない石積み工法などの復旧工事を行っているところでございます。

 次に、隧道わきに遊歩道を設置することはできないか、また新たに横穴を設けて史跡見学に活用できないかとのお尋ねでございました。遊歩道につきましては、隧道が河岸段丘のがけ地などに位置しておりまして、また上部には一般住宅も多いことから、設置は難しいと思っております。新たな横穴の設置などの形状変更につきましては、歴史的な価値を損なうことからできないものと考えておりますが、既存の横穴が史跡見学ルートとして活用できないか、管理している土地改良区と協議してまいります。

 以上でございます。



○議長(平田誠一君) 14番浅田美和子君。

   〔14番浅田美和子君登壇〕     (拍手)



◆14番(浅田美和子君) 発言の機会を得ましたので、私は公明党金沢市議員会の一員として、以下、数点にわたって質問いたします。

 質問の第1は、子供のための教育の実現についてです。

 学校でのいじめによる自殺や家庭での虐待など、子供にかかわる悲惨な事件が相次いでいます。子供は死を通してまで私たち大人に、そして社会に何を訴えたかったのでしょうか。私たち大人は、子供たちをそこまで追い込んでしまった原因はどこにあるのかを探り、今後何をなさねばならないのか真剣に考えていかなければなりません。今、自治体における教育行政のあり方が根本から問われているのも、また真に子供のための教育を目指して改革の道筋が問われているのも、多くの国民がこのいじめや虐待の問題解決を教育の現場に期待しているからではないでしょうか。いじめは、単に子供の問題ではなく、大人社会の投影であり、現代社会の自分さえよければ、自分の身だけ守れればという周囲を気遣わない風潮、つまり排除の理論、マスコミなどの無責任な報道に見られるいじめ肯定の文化、選別主義など、大人社会の負の部分が子供同士の関係に影響を与え、そのしわ寄せがすべての子供たちに及んでいると言えるのではないでしょうか。

 私たち公明党は、21世紀を教育の世紀と位置づけ、今後の教育改革の基本的視点として、人間のための教育と現場からの改革、そして社会の教育力の向上を掲げております。人間のための教育とは、戦前の富国強兵策や戦後の経済至上主義のように教育を手段ととらえるのではなく、一人一人の能力と可能性を最大限に開花させる子供の幸せそれ自体を目標とする教育であります。また現場からの教育改革とは、上からの改革ではなく、子供、保護者、教員などが抱える悩みを直視し、その意見が生かされる教育改革であります。我が党はこの3月6日に教育改革推進本部として、現場の直面する声を精力的に聞きまとめた「現場からの教育改革」の緊急提言を安倍総理に申し入れたところです。内容は、いじめに立ち向かう強いきずなづくり、不登校をつくらない安心サポート体制、パパママスクールの推進、教育の機会均等のために公教育を充実の4つの提言と、14項目の具体策を示しております。時あたかも昨年12月には、長年議論されてきた教育基本法が59年ぶりに改正され、今後5年間の教育政策の基本方針を定める教育振興基本計画の策定など、教育改革の具体的な作業が一気に動き出しました。この1月には教育改革再生会議が、学力低下やいじめ対策などを盛り込み、「社会総がかりで教育再生を公教育再生への第一歩」と題する第一次報告を安倍総理に提出いたしました。これを受けて、現在開会中の国会で審議され、教育関連3法案の提出へ向けた作業が進められているところです。そこで、人生経験豊かで博識のある市長に、現場からの教育改革、子供のための教育改革についての御所見を伺いたいと存じます。さらに、教育行政をあずかっておられる教育長にも、この点について重ねてお尋ねします。

 さて、昨年は悲しいことにいじめを苦にしたと見られる子供の自殺が相次ぎ、そのいじめの連鎖を断ち切るため、さまざまな対策が議論されております。連日のようにいじめ問題を研究してきた大学教授やNPO法人の理事長、教育委員の方々の論文や声、また子供を亡くされた保護者の悲痛な叫びがテレビや新聞紙上に取り上げられています。深刻ないじめはどの学校、どのクラス、どの子供にも起こり得るとの認識を持ち、学校ではいじめがあることを隠さないで、こうしたいじめがあるがこう対処しているという学校を目指していかなければなりません。

   〔議長退席、副議長着席〕

 ところで、石川県において昨年11月に小中高校生に対していじめについてのアンケートが実施され、その結果、1割近くの1万1,464人の児童・生徒がいじめられていることがわかり、県教委は危機感を募らせ、24時間対応の電話相談など対応を充実させています。2005年度に県教委が報告を受けたいじめ件数は143件しか把握されておらず、調査結果は大きく乖離し、潜在するいじめの実態が浮き彫りになったと言えます。特に私の目を引いたのは「いじめられた場合だれにも相談しない」が高校生で35.4%と、学年が上がるにつれ一人で悩む傾向があり、「いじめを見たとき何もしなかった」と答えた割合は小学校高学年で約60%、中高生が70〜80%と高く、いじめの認識では「いじめられている人も悪い」と答えた割合が中高生が約48%と高い比率を示していたことです。いじめはどんな意図であれ、いじめる方が100%悪い、傍観者も同じく悪いんだと本気で訴えることが大事です。本市では、このアンケート調査の結果を受けてどのように判断し、どのように取り組んでいかれるのか、例えば保護者や教師がいじめを発見できるチェックリストのあり方、またいつでも相談したいときにカウンセリングが対応できるスクールカウンセラーの全小中学校への配置、教育委員会・学校・家庭・地域への総合的対策となるマニュアルや指針の策定も必要かと思います。ほかにもいろいろな対策が考えられますが、本市の取り組みについてお尋ねします。

 3点目に、子供たちを加害者にさせない取り組みについてです。1つはピース・メソッドの取り組みです。ピース・メソッドは、オーストラリアのいじめ防止プログラムであるピースパックを参考に開発されたもので、日本の学校の生徒指導上の諸問題の解決には何よりも教職員の連携、協力が不可欠であるという認識から、それを実現する手法として提案されております。P・E・A・C・Eという5段階のステップの中で、子供の課題について教職員の共通認識をつくり出し、共通の目標設定をし、計画的、継続的に子供たちに働きかけていく、子供や保護者の協力も得ていくという形で1年以上にわたる取り組みを行っていく点がポイントです。子供たちのストレスを減らす方法によって効果を上げていく日本版ピース・メソッドについてのお考えをお聞かせください。

 2つ目に、子供の尊厳を高める日本のピアサポートプログラムの取り組みです。事前によく準備された異年齢交流や奉仕活動により、自分もだれかの役に立てた、他人から認められたという自己有用感を子供全員に獲得させる考え方と手順であり、いじめに向かう必要のない子供に育つと言われております。この2点は、いずれも国立教育政策研究所が成果を確認し紹介しているものであり、本市におかれても導入ができないか、お尋ねします。

 4点目に、メディアリテラシー教育の実施についてです。メディアの子供に与える影響ははかり知れないものがあります。日常無制限に流され続けているテレビは、番組にもよりますが、人をばかにしたり欠点をあげつらって、それで笑いをとって視聴率を稼ぐというまさに商業主義一辺倒で、子供への配慮などみじんもありません。最近では、さらに無秩序なインターネットや携帯電話が加わりました。昔は江戸川乱歩のように、子供向け推理小説には殺人事件は扱わなかったという配慮がありました。今はもうその配慮もモラルもなくなりました。モラルなき日本のマスメディアの豪雨に今の日本の子供たちは無防備なまま立たされております。メディアリテラシー教育は、メディア側、そして権力側の主張のうそを読み解ける力を養うものです。できれば子供と保護者が一緒に学習できるようにしてはどうでしょうか。本市におけるメディアリテラシー教育の取り組みについてお尋ねをいたします。

 5点目に、「放課後子どもプラン」の創設についてです。放課後や週末にすべての子供たちが安心して楽しく過ごせる居場所づくりを促進するため、文部科学省と厚生労働省の地域子ども教室と放課後児童クラブが連携して行う「放課後子どもプラン」を創設することになりました。19年度の予算に226億円が計上され、ほぼすべての小学校区2万カ所でスタートさせていくことになりました。学校の空き教室や体育館、運動場を舞台にした多彩な活動の場が用意されることになります。教員OBや教職を目指す学生らの指導で授業の予習、復習、補修などを行う学びの場は、塾に通われない子供にも学習の機会が提供され、またスポーツや文化活動をする体験の場や遊びの場も地域のボランティアの担当で進められます。土曜日も開催され、児童の参加は毎日でも希望日だけでも可能で無料で運営され、夕方以降の時間帯は、共働き家庭の10歳未満の子供を対象とした専任の指導員が遊びの場を提供し、面倒を見ることになります。また、活動の場を児童館や民家利用から順次小学校の利用へと転換させていく指針が打ち出されております。運営には何より児童が安心して過ごせる安全な放課後にすることが重要であり、学校の内外でさまざまな事件、事故が起きている世相の中で、地域住民の協力と最大限の注意が必要になろうかと思います。

 さて、本市では地区社協の皆さんの協力を得て、全国の中でも先駆の取り組みと評価されている放課後児童クラブが各校下に開設されていて、19年度も2カ所の新設で72カ所になる予算が計上されております。また、地区児童館を活動の舞台に地域の皆さんに協力をいただいている育成クラブも31クラブが活動しております。しかしながら、これら既存の事業の参加者は、一部限られた対象者中心の運営になっております。社会総がかりでの教育再生はまさにみんなで子供を育てよう、地域も家庭も学校も、そして企業も町会・自治会も商店街も子供や若者を応援しようという取り組みが必要であり、この事業の成否は地域の教育力が結集できるかどうかだと存じます。本市では、19年度に団塊の世代を対象にした数々の事業が計画されていますが、時宜を得た施策と評価するところです。この方々にも協力を得て、学校を拠点にした地域づくりともなる「放課後子どもプラン」をぜひ成功させていきたいものです。放課後児童クラブなどを成功させてきた本市だからこそ、金沢らしいさらに充実した放課後対策を望み、期待するものですが、今後どのように取り組まれていかれるのか、前向きな決意のほどをお尋ねします。

 質問の第2は、みんなではぐくむ健康都市金沢についてです。

 昨今、国民の健康維持と増進という視点から、予防の重視という考え方が定着しつつあります。予防というこの課題の地域に身近な自治体としての役割は極めて重要であり、年々その果たすべき責務は増しているように思います。それは、予防も健康づくりも医療、保健、福祉そして介護、さらには教育まで含めた連携、つまり自治体総体としての取り組みなくしてその推進は不可能だからです。また、一朝一夕には決してできないのもこの予防や健康づくりであり、効果があらわれるのに5年、10年かかるかもしれません。また、何よりも市民一人一人の自主的な行動が基本となります。まずそのためには、一人一人に自分の健康は自分で責任を持つという健康意識を持ってもらう意識改革から始めなければなりません。正確でわかりやすい情報の提供と行動のきっかけづくりが何よりも重要です。本市では国や県の健康増進法や健康プランの取り組みを受け、平成15年3月に「金沢健康プラン」を策定し、市民の主体的な健康づくりに取り組んできたところです。19年度に見直しのための予算が計上されていますが、この間のプランに対する総合的な評価と積み残した課題について、まずお尋ねします。私は、市民の健康意識の実態調査を経年調査し、比較検証することが必要かと存じますが、どのように取り組まれていかれるのか伺います。

 2点目に、健診と保健指導についてです。糖尿病、高血圧症、高脂血症などの生活習慣病は徐々に進行し、脳卒中や心筋梗塞の原因になるほか、人工透析や失明などの重い合併症を招きます。生活習慣病予防のかぎとなるのが、おなかにたまった内臓脂肪によるメタボリックシンドロームだと言われております。一部自治体では、検診で有病者・予備軍と診断されると、治療を受けたり、運動や食事に関する保健指導を受けたりして体質改善を図り、将来の生活習慣病の発症を予防する取り組みが始まっていますが、本市での健診に基づいてこれらについての対策にはどのように取り組んでいるのか、お尋ねします。

 さて、昨年の医療制度改革で健康診断が大きく変わることになりました。2008年度から新たにメタボリックシンドロームの概念を導入した生活習慣病健診と保健指導を実施することとし、医療保険運営者に40歳以上を対象にした健診を義務づけ、さきに紹介した事項に取り組むことになっております。受診率の向上とともに、実際に受け入れる医療機関の確保や対象者のスクリーニング、保健指導のための人材の確保など、大変大きなハードルになるかと存じますが、本市としての現状においての課題と今後のあり方について、また、今後どのように検診と保健指導を一連のサービスとして体系化し、より効果のあるものにしていかれるのか、お尋ねします。

 3点目に、がん検診の推進と質の向上についてです。がん対策基本法がこの4月に施行され、基本法に基づきがん対策を具体的、計画的に実行するための推進計画が国や県でも策定されることになりました。がんは1981年以降死亡率の第1位を占め、死亡者全体の3人に1人ががんで亡くなっております。この数は32万人にも上り、10年後には2人に1人ががんで亡くなる時代が来ると言われております。こうした状況に歯どめをかけるために基本法は制定されました。基本的施策として、がんの予防・早期発見、がん医療の均一化、がん研究の推進を柱にがん検診の受診率向上、放射線療法の専門医の育成、早期からの緩和ケアなどを定めることになっております。がん予防とあわせて取り組まなければならないのは、何といっても検診の受診率向上による早期発見です。本市では胃がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がん、肺がん、前立腺がんなどの検診を実施しているところですが、いずれのがんも受診率が低迷し、13%から27%程度です。がん検診でがん死亡率を減らすには、少なくとも対象人口の60%が受診する必要があると言われております。アメリカでは3年に1度の子宮頸がん検診の受診率は80%以上で、死亡率低下に効果を上げているということです。本市としても、胃がん検診の内視鏡導入や働く女性を対象にした乳がん、子宮がんの夜間検診や、すこやか検診未受診者に対する翌年検診など、より効果的な検診体制のあり方を検討し、きめ細かい普及啓発などを進めていくべきと考えますが、本市の取り組みをお尋ねします。

 質問の第3は、妊婦無料健診の拡大についてです。

 健康で安全なお産をするために、胎児の超音波検査や妊婦の内診・血液検査など定期的に行う妊婦健診は任意であり、医療保険の適用対象外であるため、出産世帯の負担軽減が課題となっております。無料健診は、現在、原則として妊娠前期1回と後期1回の2回が国から助成されておりますが、費用は1回約5,000円、血液検査を伴うと1万円から1万5,000円程度かかり、無料の2回分を除いても自己負担の総額は平均すると約12万円となります。若い夫婦の負担感は大きいものがあります。我が党は、原則として健診を全額無料化するよう毎年のように国に働きかけ、それぞれの自治体に要望してまいりました。このたび国は19年度予算で、市町村の少子化対策事業費への地方交付税を拡充し、地方自治体がこの範囲内で地域の実情に合わせ無料健診の回数を上乗せできるようにしており、5回以上の拡大ができることになりました。本市では18年度よりハッピーマタニティー券を支給し、妊婦健診費用の一部を5回分助成しており、対象の方々からは大変喜ばれております。厳しい財政状況ではありますが、当初予算にはハッピーマタニティー券が計上されており、感謝しております。さらに、これに加えて5回以上の無料健診の実施についてのお考えをお聞かせください。

 最後に、私は今期限りで議員生活を終え、引退をいたします。この3期12年は、国・地方こぞって少子高齢社会や男女共同参画社会への取り組みの大事なときでありました。私自身、人生の総仕上げを迎えるこのときに、大好きな金沢市の議員として貴重な勉強をさせていただきましたことは、この上ない幸せなときでございました。これもひとえに、微力な私を支えてくださいました大勢の市民、支持者の皆様と議員各位並びに山出市長を初め、執行部の皆様のおかげと、この場をおかりして心から感謝と御礼を申し上げます。ありがとうございました。これからは一市民として、地域に根を張り、理想のコミュニティーへの取り組みと市民福祉の向上のために尽くしていく人生を送りたいと決意をしております。学術文化世界都市金沢市勢のますますの発展と議員各位並びに執行部、市民の皆様の御健勝を祈りながら、私の最後の質問とさせていただきます。ありがとうございました。     (拍手)



○副議長(森雪枝君) 山出市長。

   〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 14番浅田議員にお答えをします。

 まず、教育改革について市長の所見を問うということでありました。効率優先、市場原理主義導入の手段としての教育ではなく、人間中心主義に連なる教育でなければいけないと、こういう御意見でございまして、私も全く同感でございます。そういたしますと、学校における子供たちの実態を知って、そして教育に対する地域のニーズを一番把握している市町村が教育の面で大きい役割を果たさなければいけない、このように思います。国の教育改革につきましても、現場である市町村の声が最大限に生かされるものとなるように、よその自治体とも力を合わせましてそのような教育の実現に努めてまいりたい、このように思います。

 健康づくりについてお触れでございまして、まず「金沢健康プラン」の見直しについてでございます。金沢市では、健康プランに基づきまして、これまで数多くの施策を展開してまいりました。18年度にありましては118の事業を実施いたしまして、市民の健康づくりにそれなりの成果を上げていると、そう思っています。特に、運動普及推進員の養成、それから介護予防事業の体系化によりますところの高齢者の健康づくり事業、これについては高い評価を得ていると、そう思っています。しかし、これからの課題ということになりますと、働き盛り世代、この健康づくりへの意識を高めること、このことだと思っております。19年度にプランの見直しを行うことにいたしておりまして、この作業の中で市民の健康意識を調査して、そしてプランをつくりました最初に行った健康意識実態調査と比較して検証して、そして成果を上げる努力をしていきたいと、こう思っています。

 それから、健診と保健指導のことでありますが、生活習慣病の予防については福祉健康局長からお話をし、私からは医療制度改革とのかかわりについてでございます。御指摘のとおり、各保険者にとりまして、健診と保健指導の受け入れ機関や人材確保は大きい課題でございます。本市といたしましても、基本健康診査にあわせて実施しております介護予防のための検診、結核検診、それから前立腺がん検診、これをどのように行っていくのか、また、ここに来て広域連合が保険者となる75歳以上の方への健診にどのようにかかわっていくのかなど、たくさんの課題がございます。今後の国の動向も見きわめながら、各保険者と一層緊密な連絡調整が必要になってくると考えておる次第でございます。本市といたしましては、健診の主体が変わりましても保健指導は健診結果に基づいて一体的に行われるべきと考えてございまして、その体系化について研究してまいりたいと、このように思っております。

 がん検診のことについては所管の局長からお答えし、ハッピーマタニティー券についても福祉健康局長からお答えをし、最後に、浅田議員におかれては3期12年、真摯にお取り組みでございまして、本当に御苦労さまでございました。主として教育、福祉、環境問題に御熱心でございましたし、とりわけ女性ならではの貴重な御意見をいただきました。感謝をしながら御健勝を念じ上げ、どうぞひとつ社会公共への奉仕をお続けくださるようにお祈りをいたします。



○副議長(森雪枝君) 石原教育長。

   〔教育長石原多賀子君登壇〕



◎教育長(石原多賀子君) 14番浅田議員にお答えいたします。

 子供のための教育改革について、教育長の所見をお尋ねでございました。保護者や地域のニーズを踏まえまして、子供たちの可能性を最大限伸ばし、子供の幸せを目標としていくことが教育の目的であり、使命であると考えております。そのためには、国の教育改革につきましても現場からの教育改革、子供のための教育改革となるよう強く求めていきたいと思っております。

 県教育委員会のアンケートにつきまして、本市の対応はどうかというお尋ねがございました。今回の石川県教育委員会のアンケート調査は、「嫌なことをされる」「悪口を言われる」などの訴えを含めました幅広くいじめをとらえる調査でございました。今、いじめる側にいる子供が、その前はいじめられる側にいる場合など、いじめる側、いじめられる側、傍観者と立場が変わることもよくあり、複雑な構造がございます。だからこそ、いじめることや傍観していることはよくないということを浅田議員の御指摘のとおりきちんと教えることが大切であると思っております。各学校におきましては、いじめを発見するためのチェックリストや対応の仕方を示しましたいじめ対応マニュアルを作成しておりまして、全教職員の共通理解を深めまして、早期発見、早期対応の手だてを講じております。金沢市教育委員会といたしましては、いじめ対策サポートチームを発足させ、また平成19年度にはスクールカウンセラーをほとんどの中学校に配置するほか、「こども専用相談ダイヤル」の開設など、充実を図ってまいります。

 子供たちを加害者にさせないために日本版ピース・メソッドについての考え、また本市においてもピース・メソッドやピアサポートプログラムを導入できないかというお尋ねがございました。いじめの対応として、子供たちを加害者にさせないことは大切であり、その取り組みといたしまして、学校の雰囲気や人間関係を改善することでストレスを減らし、最終的にいじめをなくそうとする日本版ピース・メソッドは効果的なものと聞いております。また、いじめ防止の方策の一つでありますピース・メソッドやピアサポートプログラムにつきましては、その手法を生徒指導の研修会等で積極的に情報提供していきたいと思っております。

 本市におけるメディアリテラシー教育の取り組みについてお尋ねがございました。すべての市立小中学校におきましては、コンピューターの活用に当たってのモラルについては教えておりますが、メディアリテラシー教育については学習指導要領には示されておらず、学校では行われていないのが現状でございます。しかし、御指摘のように情報がはんらんする生活におきましては、学校や家庭だけでなく情報を提供する側も含め、社会全体でメディアリテラシーについて啓発し、考えていく必要があると思っております。

 「放課後子どもプラン」の創設について、地域の教育力を結集し、金沢らしいさらに充実した放課後対策を期待するが、今後どのように取り組んでいくのかというお尋ねがございました。御指摘のとおり、放課後や休日に子供たちが安心して楽しく過ごせるよう地域全体で子供をはぐくむことは、大変重要な課題であると考えております。かつて子供同士が地域で自由に仲間とともに遊んでいたあの活気や自主性を、今の時代どのようにはぐくんでいけばよいのかということを基本に、地域での取り組みや、家庭、子供の育成に携わる団体や児童クラブ等の連携、ボランティアのあり方等を検討し、金沢市独自の総合的な地域教育を推進いたしますために、来年度、検討委員会を設置してまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○副議長(森雪枝君) 古田福祉健康局長。

   〔福祉健康局長古田秀一君登壇〕



◎福祉健康局長(古田秀一君) 健診に基づく生活習慣病の予防対策につきまして御質問がございました。すこやか検診では、17年度から腹囲の測定を導入いたしておりまして、かかりつけ医が個別にメタボリックシンドロームに関する保健指導も行っております。また、集団検診受診者に対しましては、検診会場に保健師や栄養士が出向きまして個別指導を行っておりますほか、福祉健康センターで行われておりますかなざわ健康塾や国民健康保険受給者を対象にしたヘルスアップ事業などで、健診結果に基づいた集団健康教育を行っております。

 次に、がん検診に対する本市の取り組みにつきましてお尋ねがございました。本市では、毎年4月に「健康診査のご案内」を全戸配布するほか、すこやか検診の対象者には個別に受診券を送付し、受診率の向上のためのPRに努めております。また、平日に検診に行くことのできない働く方々には、日曜日に福祉健康センターを会場にしたがん検診も行っております。なお、偶数年検診であった子宮がん検診につきましては、19年度から前年度未受診者も受診ができるよう見直しを行うなど、きめ細かな取り組みを行っているところでございます。

 次に、妊婦無料健診の拡大につきましてのお尋ねでございますが、金沢市では現在、妊娠期間に2回の無料健診に加え、独自にハッピーマタニティー券による健診費用の助成を行っているところでございます。妊婦無料健診は県内のどこの産婦人科でも受診できるよう県下同一の制度で行われておりますので、この制度の拡大につきましては、各市町が歩調を合わせて実施する必要があると思っており、県における調整も含めまして検討していきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



△休憩





○副議長(森雪枝君) この際、暫時休憩いたします。

     午後0時4分 休憩

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午後1時3分 再開



△再開





○副議長(森雪枝君) 出席議員数は、ただいまのところ39名であります。

 これより、休憩前に引き続き会議を開きます。

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



△質疑・一般質問(続き)





○副議長(森雪枝君) 休憩前の議事を継続して質疑並びに一般質問を続行いたします。

 5番森一敏君。

   〔5番森 一敏君登壇〕     (拍手)



◆5番(森一敏君) 会派社民の一員として、以下、諸点にわたりまして御質問を申し上げます。

 質問の第1項は、特別支援教育への移行に当たってです。

 昨年6月に学校教育法の一部改正を初め、関連法が改正され、特殊教育と呼ばれてきた障害児教育が4月より特別支援教育へと本格的に移行することとなりました。この法改正によって、障害種別ごとに分かれていた養護学校が特別支援学校として一本化されるとともに、特別支援学校がセンターとして、幼稚園から小中高等学校に在籍する子供たちの教育に対する助言、援助を行うことになりました。関連法案が審議された第164回国会において極めて注目すべき議論が展開され、1961年に当時の文部省が「わが国の特殊教育」で示して以来の障害児の分離別学体制を大きく見直し、世界の潮流である共生と統合のインクルージョン教育、つまり、障害があるなしにかかわらず、子供たちがともに学び育つ教育へと方向づけることになったと評価されています。

 私は、2つの思い出がよみがえります。その1つは、小学校のころ私自身が、通学途中で時折出会う障害のある女性とすれ違いざまに後ろ指を差し、友達とくすくす笑いながら登校していたことです。顔の表情や歩き方から知的な障害があると思われるその女性に、無自覚に偏見のまなざしを向け、嘲笑の対象にしていた恥ずかしい記憶です。2つ目は、そんな私が教員となり、教職員組合の教育研究活動に触発され、普通学級の担任として、あるいは障害児学級担任として、身体に障害がある子、情緒に障害がある子、知的な障害がある子とともに学校生活を送り、たくさんのことを子供たちから学んできたことです。いずれのときも、特別な指導を意識する担任の思惑を超えて、子供たちは自然にクラスメートとして障害のある子を受け入れ、日々の学習や生活を通じ、その子との絶妙のつながりをつくり出していったのです。障害のある子は周りの子供たちとのかかわりに支えられ、学習や生活への意欲を高めました。時に差別的な言動が出るたびに、子供たちは話し合い、互いに反省しながら関係をより深いものへと発展させていきました。また以前、学校側が修学旅行で、障害のあるクラスメートに親の付き添いを求めたことに抗議し、生徒たちが彼を一緒に連れて行くと宣言して、綿密な計画のもとに親の付き添いなしで修学旅行を成功させた中学校での実践報告に触れ、感動したことも思い出されます。このいわば対極の記憶を振り返るにつけ、いまだに差別や偏見が渦巻く現実社会を人間尊重の共生社会へと変革しようとするときに、1994年の特別ニーズ教育世界会議が採択したサラマンカ宣言の提唱を再び想起します。「インクルーシブな方向性を持つ普通教育こそが、差別的な態度と闘い、喜んで受け入れられる地域をつくり、インクルーシブな社会を建設し、万人のための教育を達成するための最も効果的な手段である」と。4月からの特別支援教育への移行が、果たして金沢にインクルーシブな共生と統合の教育を進展させることになるのか、今後の金沢市における特別支援教育の実施に関し、以下、御質問します。

 国会では、現在、国連で策定作業が進められている障害者権利条約を初め、インクルーシブな社会へと向かう国際的な流れを踏まえた与野党を問わない質疑、発言が多く出されました。インクルーシブ教育は特殊教育論を圧倒し、さしずめ院内世論を形成した感があったと伝えられております。また、政府答弁も審議を通じ、分離別学体制に固執する立場から統合教育への流れを肯定する方向で変化があったとも伝え聞いております。そこでまず、国会論議を通じて採決時に付された衆参両院での附帯決議並びに政府側答弁をどのように評価、認識されているのか、市長並びに教育委員長にお尋ねします。

 また、4月からの特別支援教育は、改正学校教育法第1条の条文に加え、そのインクルージョンへの方向性からして、小中の学校教育にとどまらず、高校教育、幼児教育、さらには子育て支援施策にも敷衍して施策を考慮すべきところと考えられます。昨年7月18日付の文部科学省通知では、要請に応じ特別支援学校が行う助言または援助の対象として、認定こども園を含む保育施設が掲げられています。金沢市立工業高校への障害のある生徒の受け入れや学校教育と保育の連携を含め、特別支援教育の実施について教育長並びに福祉健康局長にも基本的な考え方をお尋ねしておきます。

 次に、国会審議終盤の質疑でも、特別支援教育がその本旨においては特別なニーズを有するすべての幼児・児童・生徒に保障されるべきものであり、すなわち障害児への教育が学校教育の核心の中核であるべきである、この考え方は学校教育全般に相通ずる理念であることが確認されております。特別支援教育は、その対象を特別支援学校、同学級に在籍する子供たちに特化するのではなく、通常学級に在籍する障害のある子供はもとより、不登校や学習・生活面でのつまずきなど、すべての子供の抱える特別なニーズに対応する教育であるとの認識を共有する必要があります。この障害児教育に関する考え方の転換について、教育長はどのように受けとめておられるのか、お尋ねいたします。

 ここで、幾つかの具体的な問題について教育長にお聞きします。既に2003年度から特別支援教育推進事業が各都道府県への委嘱事業として実施されてきました。本市はモデル事業の指定は受けてはいないものの、校内委員会の設置、LD、ADHD等の子供たちの把握、特別支援教育コーディネーターの位置づけ、個別の教育支援計画の策定などにも取り組んできています。ただいま述べました特別支援教育の根本理念に照らしたとき、新たな障害児捜しや一方的な障害児の取り出しとなるような対応は戒めなければなりません。この間、そういった実態はなかったのか、また学校に対し今後どのような指導を行っていかれるのか、お聞かせください。

 ところで、当初の特別支援教育の構想では、小中学校にある特殊学級は廃止し、当該の児童・生徒が通常学級に在籍したまま必要に応じて通級指導を受けられる特別支援教室を設置することになっていました。環境が整っていないことを理由に当面特別支援学級を存続することに落ちついたようですが、国会での質疑を通じ、その在籍については本人、保護者の意向を最大限尊重すべきものとされました。そこで、本市の就学指導についてお伺いします。就学指導の一般的な入り口として、就学時健康診断が学校に委託される形で実施されています。就学時健康診断が就学のための義務的な手続ではないこと、健診の結果が、就学先を振り分ける材料ではなく、あくまでも相談のための資料であること、また学校にとっては就学後の学校生活の支援のための参考資料として用いられるものであることを保護者に対して明確に知らせることが必要です。また本市は、保護者に対して就学相談の機会となるよう配慮してきたとしていますが、地域の普通学校やその通常学級に就学することも同等に尊重され、そのための情報が教育委員会側からも積極的に提供される就学相談とはなっていないという批判があります。特別支援教育への移行を機に偏りない情報を提供し、就学への本人や保護者の意向を最大限尊重するとともに、就学後の学校生活を円滑に送るための相談機能を重視した修学−−学び修めるための相談へと、質的な転換を図るべきです。さらに、金沢市就学指導委員会の構成を見直し、インクルーシブな地域社会を目指す障害者団体や、共生共学の教育、子育てに識見と経験を持つ保護者や市民の参加を促すよう求めますが、見解をお伺いします。

 当面は、現在の通常学級と特別支援学級との交流授業の拡大充実が重要な課題となります。本人、保護者の希望によって地域の学校に障害児学級が設置できるようになって以来、現在まで県教委によって交流事業の時間を50%以内とするよう強い指導が行われてきました。学級や子供たちの状況に応じて学校現場が自主的な裁量を持って交流事業を実施できるよう、その上限枠の撤廃を県教委に求めるべきです。見解をお聞きします。

 本市には、全国的に例を見ない特学分校として中央小学校芳斎分校、小将町中学校特学分校が設置されています。今日までの位置づけが中途半端で、人的な体制や予算措置が不十分であるとの現場サイドの声もあります。今後、両分校はどのような位置づけになり、いかなる役割を期待されることになるのでしょうか、両分校の将来像についてお聞きします。

 さて、本市来年度予算案には、特別支援教育充実費として、特別支援教育指導補助員の予算が1,000万円程度拡充され、派遣校数の拡大、派遣時間の延長が計上されています。この本市独自の人的な支援制度は、子供たち一人一人との丁寧なかかわりを求める現場教職員から歓迎されてきました。さきの国会審議でも、各学校全体で子供たちの多様なニーズに対応するための人的体制の整備が課題とされ、来年度予算措置として市町村分約250億円が計上されたところです。これは、2年かけて全国の全小中学校に支援員を配置することを目指し、その1年次分−−7割相当の財政措置と報じられております。地方交付税として配分される国からの財政措置に加えて、従来からの本市独自予算と合わせれば全校配置も可能と思われますが、本市において少なくとも現場からの要望に十分こたえられる予算措置となっているのか、お聞かせ願います。

 このように特別支援教育の理念がかつてなく深められた状況を受け、とりわけインクルージョンの教育に関して、教職員はもとより、保育、子育て支援、福祉、医療の各関係機関、保護者、地域住民も含め、基本的な認識を共有するための研修機会が必要です。講師陣も共生共学の観点に立った人選に留意する必要があります。研修や啓発をどのように行っていくのか、また、あわせて特別支援教育の今後のあり方を体系的に指し示す意味で、中断してきた金沢市特別支援教育指針の策定作業を再開する必要はないのか、お尋ねします。

 質問の第2項は、市民参加と協働の推進に向けてです。

 金沢市協働推進計画の年度内策定作業が進められています。素案策定に当たった「協働をすすめる市民会議」の地域団体に加えて、市民活動団体や公募委員も加わり、ワークショップ手法も取り入れた実践的な討議が行われてきたと伺っております。素案には少子高齢化、就業形態の多様化、国際化などの社会変化の中で多様化、複雑化する地域公共課題を解決するために、地域の自治力の向上を目指して地縁組織、市民団体、行政の三者が連携する本市の新しい協働のあり方を示すと述べられています。その基本的な方向性に賛同しつつ、御質問します。

 まず、参加と協働の推進には、第一義的に行政の側がみずから門戸を開き、とりわけ政策形成過程において情報開示と市民意見の吸収を行う意識、機構両面の改革が必要と考えます。素案にはその点、各課に協働推進担当者を設け、意識改革、能力向上、実績の庁内共有、ノウハウの相互利用の仕組みを整えるとしています。新年度からの計画実施のために機構上の改革をどう実践されるおつもりか、まずお伺いします。

 次に、市民が自発的に行動するための施設環境として協働センター設置が目指されています。私もこれまでに市民活動支援センターの設置を提言し、前向きな答弁を市長からいただいておりますが、「協働をすすめる市民会議」が研究グループを設置し、人と情報の交流拠点、プラットホームとしての協働センターのビジョンを考えるとしています。同研究グループが常時活動を行い、ビジョンを練り上げるための、いわば実験場のような場所が必要ではないかと思いますが、協働センター設置に向けた本市としての取り組みはどのように展開されるのでしょうか、御所見をお聞かせください。

 質問の第3項は、平和憲法施行60周年と平和教育の推進についてです。

 日本国憲法が間もなく施行60周年を迎えます。21世紀を平和の世紀との願いに反して、世紀をまたいで超大国が関与する国際的な武力紛争が絶えません。そうした情勢の中、徹底した非武装平和主義を理念とする日本国憲法、とりわけ第9条は、平和を求める世界の人々から21世紀の世界規範、宝物と極めて高い評価を受けています。一例を挙げれば、私も講演を拝聴したオハイオ大名誉教授で元空軍パイロットであったオーバービー博士は、憲法9条の会を主宰して合衆国憲法に戦争放棄条項を入れるよう提案しています。また、1999年に開催されたハーグでの平和会議で採択された10の基本原則の冒頭には、「日本国憲法第9条が定めるように、世界諸国の議会は政府が戦争することを禁止する決議を採択すべきである」とうたっています。昨今の首相の改憲発言から、当の日本政府に憲法の普遍的価値が十分認識されていないことを非常に残念に思っているところです。まず、今や水や空気のような存在になった感がある日本国憲法を再認識し、その具現化に向かって市民が思いを新たにするべく、日本国憲法施行60周年記念事業を、「平和都市宣言」を行った本市として実施することを提案いたします。市長の御所見をお伺いします。

 「平和教育は、世界のあらゆる学校で必修科目であるべきである」、これはハーグ市民平和会議基本原則の第9項目めです。ここ金沢においては、長年にわたり、学校現場教職員の総意によって8月6日を中心に全校登校日が自主的に設定され、被爆体験を初め、さまざまな戦争体験を継承し、平和を目指すための学習が展開されてきました。しかしながら、近年、校長によってはその登校日の特設学級を認めなかったり「平和」と名のつく教育活動を認めないとする言動が聞かれ、平和学習が後退しているとの指摘があります。広島市では、被爆地でありながら被爆の日を知らない子供たちがふえている現状を憂慮し、秋葉市長の要請とともに、市教委が各学校に8月6日の全校登校、被爆体験継承の平和学習の実施を文書で呼びかけています。11年前にさかのぼりますが、我が会派の東出議員の質問に答えて、「夏休み中の機会をとらえて平和教育を実践することは意義のあること」と答弁された教育長に、再度その御認識をお伺いするとともに、学校現場への支援を求めます。

 質問の第4項目は、市民のつぶやきから。

 出石議員が代表質問で取り上げました、金沢の新たな公共交通戦略にもかかわり、まちなかの市民からはふらっとバスの路線新設を待望する声が、また郊外地域の市民からは公共交通の利便性、経済性の向上を求める声を多く聞いてきました。私も議員としての第一声に、犀川左岸地域でのふらっとバスの路線新設を提案し、研究したいとの答弁を受けてきたところです。次年度予算案にも、条例案とともにまちの活性化と環境都市づくりの核として公共交通利用を促進させる施策が盛り込まれておりますが、さきの市長選を通じ、路線新設の方向性を耳にした関係地域住民からは、一日も早い開設を求める声が強まっています。新路線開設の目途はいつごろになるのか、また路線の経路はどのようなプロセスを通じ策定されていくのか、具体的な策定スケジュールをお尋ねし、私の質問を終わります。     (拍手)



○副議長(森雪枝君) 山出市長。

   〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 5番森一敏議員にお答えをします。

 まず、特別支援教育のことでございます。学校教育法等の一部を改正する法律に対します附帯決議がございますし、また審議における答弁がございましたが、それにつきましては、障害者施策における国際的な潮流を踏まえて、これからの我が国における教育施策の方向性を示したと、こんなふうに認識をいたします。そういたしまして、国や県、そして市町村の役割、権限を明確にした教育改革の推進を望む次第でございます。もちろん、その場合には人の配置とか財源について国が責任を持つべきだと、私はこのように思っています。

 そこで、予算措置を市としてどうしたのかというお尋ねがございました。特別支援教育の充実に向けましては、人的措置などの法整備、それから条件整備につきまして、本来、国が責任を持って行うべきものという認識は持っておるところでございますが、学校の実情を見てまいりますと、目の前にいらっしゃる子供さんに対する支援の必要性、それに係る教師の負担、こういうことを考えますと、市独自に指導補助員の派遣が必要だと思って、その派遣を実施してきておるところでございます。市単独で導入をいたしました平成17年度と比較をいたしますと、19年度は予算の額にして約2.2倍になってございまして、充実をしているというふうにとりあえず思っております。

 それから、市民参加と協働の推進についてお尋ねでありまして、機構上の改革をどう実践するのか伺いたいということであります。市民との協働を進めるためには、まず協働とは何か、市民と市職員がお互いに理解をする必要があるというふうに考えています。そのために、新年度は市民と行政の双方が協働について理解をして、そして実践していくための手引書、これを作成したいと思っています。この手引書に基づきまして、すべての課を対象とした協働に関する研修を実施すると同時に、この研修を機会にすべての課に協働推進員なるものを設けまして、市民と行政の協働による市政の一層の推進を図ってまいりたい、このように思っています。

 協働センターの設置のことでございます。NPO法人とか、あるいは市民活動団体がここ数年の間に大きく増加しまして、市民活動の輪が年々広がってきていることは承知をいたしています。このことから、地域活動や市民活動の基盤を整備して自主性と独自性のあるまちづくりを進めるためにも、これらの活動を支援する協働センターの必要性は十分認識をしています。「協働をすすめる市民会議」の中で、立地環境とか管理運営方法等を研究して、人と情報が集まるセンターについて具体的に検討してまいりたい、このように思っています。

 次に、平和憲法施行60周年に関連をしまして、記念事業を市として実施しないかというお尋ねでありました。衆議院と参議院におきまして記念式や記念植樹が行われると聞いておりますが、これ以外には国や県においても記念事業を開くと、行うということは聞いておりません。したがって、今のところ市独自で記念事業を開催することは考えておりません。

 最後に、ふらっとバスの路線新設についてお尋ねでありました。まちなか区域につきましては、歩けるまちづくりを進めまして、マイカー利用を控えていただくと。この一方で、公共交通の利便性を増進するということにいたしております。ふらっとバスの新路線導入につきましては、歩けるまちづくりの進捗状況も勘案しながら検討してまいりたいと、このように思っています。導入に当たりましては、ふらっとバス導入検討会を新年度に設けますとともに、新規ルート検討のための住民のアンケート調査や走行実験を実施しまして、ルート案の確定後にバス停等の協議を行う予定でございます。

 以上であります。



○副議長(森雪枝君) 津川教育委員長。

   〔教育委員長津川龍三君登壇〕



◎教育委員長(津川龍三君) 5番森議員からの御質問にお答えを申し上げます。

 衆参両院での特別支援教育の推進に係る附帯決議並びに政府側答弁をどのように評価、認識されているのかという質問でございました。附帯決議等に示されている理念には共感はいたします。しかし、それを実現するためには、現場を見た限りでは人や財源の配置、そのための教員免許制度の改革など教育諸条件の整備が必要であり、国は責任を持って取り組んでいただきたいというふうに考えております。また、特別な支援を必要とする子供さんの教育には専門性が必要であり、私、医者という立場からすると、特別支援教育の充実を図るためには、例えば医療の専門家を配置することが必要かと思います。また、福祉のサポートを受けられるようにするなど、制度設計が重要であろうというふうに考える次第でございます。



○副議長(森雪枝君) 石原教育長。

   〔教育長石原多賀子君登壇〕



◎教育長(石原多賀子君) 5番森議員にお答えいたします。

 市立工業高校への障害のある生徒の受け入れや、学校教育と保育の連携を含め、特別支援教育の実施につきまして、基本的な考え方をお尋ねでございました。特別支援教育の実施に当たりましては、対象となる子供たちの適切な支援を継続的に進めていくことが大切でございます。既に教育プラザ富樫において、幼稚園・保育所、小学校の教職員が連携する研修プログラムが組まれており、情報交換や研修が行われております。市立工業高校の入試に合格した障害のある生徒につきましては、それぞれの状況に応じて適切な支援をしていきたいと思っております。

 すべての子供の抱える特別なニーズに対応する教育であるという障害児教育に関する考え方の転換について、どのように受けとめているのかというお尋ねがございました。特別支援教育が学校教育法第75条第1項に、教育上、特別の支援を必要とする児童・生徒及び幼児に対し、障害による学習上または生活上の困難を克服するための教育を行うものであると定めていることから、その趣旨を踏まえて特別支援教育を推進したいと考えております。

 障害のある子供の把握が適切に行われているのか、障害児捜しや障害児の取り出しがないか、また今後どのような指導を行っていくのかというお尋ねがございました。特別支援教育として個に応じた支援を進めるに当たっては、適切な実態把握が必要でございます。国のガイドラインに基づき実態把握を行うため、校内委員会の設置、特別支援教育コーディネーターの活用などを進めているところでございます。今後とも特別支援教育の推進に向け、教職員の適切な理解のもとで校内支援体制が十分に機能するよう指導していきたいと思っております。

 就学時健康診断のあり方について幾つかお尋ねがございました。まず就学時健康診断は、学校保険法第4条に基づいて実施しておりまして、適切な就学に向けての相談の第一歩と考えております。就学指導に当たりましては、十分な情報提供を行いながら、本人及び保護者の意向を尊重し、児童・生徒に最も適切な教育を提供する観点に立ち、就学後における学校生活への円滑な移行に努めていきたいと思っております。金沢市就学指導委員会は、学校教育法施行令第18条の2の趣旨に基づきまして、教育学、医学、心理学、その他専門的知識を有する者によって構成されております。

 交流事業の拡大充実について、通常学級との交流事業における時間数の上限枠撤廃を県教委へ求めるべきだと思うが見解をということでございました。特殊学級に在籍する児童・生徒の障害に応じた十分な学習を行うため教員が配置されておりますことの趣旨を踏まえ、通常の学級との交流事業について、県教育委員会が時間数の上限枠を設けていることは理解できます。

 特学分校の位置づけと将来像をお尋ねでございました。中央小学校芳斎分校、小将町中学校特学分校をどのように位置づけ、いかなる役割を期待するのか、また両校の将来像についてお尋ねでございます。中央小学校芳斎分校と小将町中学校特学分校は、特殊学級の一つでございまして、全市から通学が可能な学級でございます。かつて両分校は、ノーマライゼーションの理念が普及する以前において、各学校に特殊学級を設置しないで集中方式の特殊学級として運営してきた経緯がございます。今後のあり方につきましては、特別支援教育の方向性や児童・生徒数の推移、保護者のニーズを踏まえながら、総合的に研究を進めてまいりたいと思います。

 インクルージョンの教育研修についてお尋ねがございました。教育プラザ富樫では特別支援教育に関する研修を小中高の教員だけでなく、幼稚園・保育園の職員、保護者等も対象として実施しております。また、気になる子に対する巡回専門相談も、広く関係者への研修・啓発の機会となっております。障害のある子の視点に立って一人一人のニーズを把握し、必要な支援を行っていく必要がありますことから、今後も外部の有識者や専門家を講師としてお招きし、基本的な知識や認識を共有するための研修会としていきたいと思っております。

 中断してきた金沢市特別支援教育指針の策定作業を再開する必要はないのかというお尋ねでございました。本市における特別支援教育の指針につきましては、国による新たな特別支援教育の制度改革がなされるという中で策定することとしていました。しかし実際には、現行制度を基本的に維持する中で、通級による指導の対象となる障害の拡大や特殊学校の運用の弾力化を進めるにとどまったため中断しております。本市における特別支援教育につきましては、校内支援体制の確立や教育プラザ富樫との連携など、その取り組みを進めている状況でございまして、今後の指針策定に向けて、まずは市教育委員会内部で検討していきたいと思っております。

 戦争体験を継承し、平和を目指すための教育として、夏休み中の機会をとらえて平和教育を実践する意義についての認識をお尋ねでございました。学校におきましては、社会科や総合的な学習の時間などにおいて国際的な地域紛争や難民問題なども取り上げて学習しておりまして、さまざまな教育活動の機会をとらえて平和の大切さについて学んでいるところでございます。

 以上でございます。



○副議長(森雪枝君) 古田福祉健康局長。

   〔福祉健康局長古田秀一君登壇〕



◎福祉健康局長(古田秀一君) 特別支援教育の基本的な考え方につきましてお尋ねがございました。まずは子供の育ちを第一に考え、保育所での集団保育がいいのか、専門機関での療育がいいのかを、それぞれのお子さんの状況に応じ対応していくことが最も大切であると考えております。本市では、保育所での集団保育が望ましいと判断したときには、公立・私立にかかわらず従来から統合保育を実施しております。このため、全国的に非常に手厚い保育士の加配を行っているところでございます。さらには、こども総合相談センターで巡回専門相談を実施し、保育所のみならず幼稚園や児童クラブからも発達障害などについて相談を受けております。

 以上でございます。



○副議長(森雪枝君) 20番近松美喜子君。

   〔20番近松美喜子君登壇〕     (拍手)



◆20番(近松美喜子君) 質問の第1は、貧困と格差社会を解消し市民生活支援の予算についてであります。

 国民の暮らしは、政府の景気回復のかけ声とはほど遠く、特に貧困と格差がますます深刻になり、必死に働いても貧困から抜け出せないワーキングプアは少なくとも400万世帯と言われています。本市でも生活保護世帯は年々ふえ続け、就学援助を受けている児童・生徒は全体の15%を超えています。若者の2人に1人は非正規雇用、その多くは3カ月未満の契約を渡り歩く状況です。年収200万円以下の人が急増し、ついにOECD諸国の中で日本の貧困率は米国に次いで世界第2位になり、景気が回復しているはずなのに貧困者が増加していることをあらわしています。景気回復の実感がない、これが市民の実感であります。私たちは、この深刻な貧困と格差の広がりの背景には、第1に財界、大企業による雇用政策破壊と規制緩和、構造改革の名で進められてきた政治の責任があると思います。その結果、正規雇用が減少し、驚くべき低賃金の非正規雇用を生み出してきました。第2は、社会保障制度の連続改悪で、貧困を減らすはずの税・社会保障制度がその役割を果たしていないこと、それどころかOECD諸国の報告によれば、子供のいる世帯では税・社会保険料負担が社会保障制度を上回って、逆に貧困率が拡大している、雇用破壊と逆立ちした財政があると考えます。我が党は、ここを改めるよう国に予算の組みかえを提案したところでございます。国が逆立ちした政治を進めれば進めるだけ、地方自治体が住民の暮らしや福祉を守る本来の役割を発揮すべきです。ところが、国と同じようにコマツのような大企業には大盤振る舞いをする一方、介護や医療、障害者施策を削る対応がとられました。ここを改めるべきです。市長は所信で「ようやく長い不況から抜け出そうとして」と言われました。しかし、税収の微増は、税源移譲と定率減税の全廃など結局、庶民増税によってもたらされたものではありませんか。莫大な財源を投資するコマツの進出がこの上もない喜びと言われ、最大のテーマが新幹線開業と言われる市長に、貧困と格差の広がりで不安を抱えて暮らす市民の声は届いていますか。

 私たちが行ったアンケートでは、介護や医療、子育ての財政負担につらい声がたくさん寄せられました。30代のお母さんは、「子供が生まれたときはかわいくてうれしかったけど、経済的なことや将来を考えると不安になる」「発熱で嘔吐していても現金がなく病院に行けなかった」、つらさ、悔しさをつづっていました。また、高齢世帯では、「体のぐあいが悪くても費用のことを考えたら我慢している」「安心して医者に行けた昔が懐かしい」と言われ、「もし不治の病が判明したら自殺を遂行する」と書かれている方もありました。この市民の不安にこたえる予算とすべきではありませんか。

 昨年引き上げられた医療や介護の負担軽減や心身障害者医療費助成の所得制限、福祉用具貸与の基準を緩和し、障害者の方々に過酷な利用制限となった福祉タクシーなどをもとに戻すべきです。福祉タクシーは視覚3級に拡大したことを最大の理由に言われましたが、その拡大はわずか12名ということです。これでは、粘り強い要求にこたえたとはならないのではありませんか。福祉タクシーについては、1万を超す署名が取り組まれ、その影響の広さが示されました。もとに戻すべきです。

 次に、保育料についてです。9年据え置き多子世帯の対象拡大を言われますが、若い世代の願いはもともと高い保育料の引き下げであり、多子世帯の対象拡大は小学校までとすべきではありませんか。保育料が下がればもう一人子供を生みたいという若いお母さんにこたえる対応を求めます。さらに、子供の医療費助成の一部負担廃止や現物給付については、県の制度を理由に対応されませんが、能美市などが行っていることを見れば行政の姿勢が問われています。

 次に、今回、市営住宅に駐車場有料化が提案されています。みどり住宅などバスの便が悪く、交通格差さえ感じられる地域を中心に有料化反対の署名運動が起こっています。もともと公営住宅は、所得の高くない市民に低廉な住宅を提供することを目的に設けられているものです。その趣旨からしても、今日これ以上の負担増は避けるべきです。

 次に、生活保護について伺います。窓口申請に弁護士がボランティアで同行する、このような報道に見られるように、人権侵害の窓口対応が後を絶ちません。輪島では、申請を拒否された55歳の男性が水道もとめられ衰弱死するという事件がありました。本市でも、申請が1日延ばしにされるなど苦情が後を絶ちません。生活保護は、憲法が保障する生存権にかかわる最後のセーフティーネットであることを肝に銘じた職員対応が求められます。まず、申請用紙は窓口に置き、人権を尊重した対応をすること、このことを求めておきたいというふうに思います。

 次に、雇用問題です。若者に広がる非正規雇用は、少子化をもたらし、年金など社会保障基盤を壊す深刻な状況になっています。少なくとも市が助成している企業への正規雇用への働きかけ、労働実態報告を求めるなど、雇用環境改善の積極的な取り組みが求められます。さらに、市役所など公的職場でも非正規雇用がふえていることから、行政が率先して、フルタイムを希望する人にはその道が開けるようにするべきです。さらに、労働相談は出前相談を行うなど、マスコミにも広く知らせ、相談体制の充実と工夫ある取り組みを求めておきたいというふうに思います。

 質問の第2は、粟崎工業用地造成と防風林についてです。

 金沢港において、13メートルの大水深岸壁を初め、株式会社コマツ1社のために国、県、市挙げて総額247億円をかける基盤整備事業が動き始めました。ことし1月には、金沢港大浜地区でコマツ金沢工場が本格稼働を始めています。今回、コマツの機械工場進出を見込んで新たに提案されている粟崎の用地は、お隣の内灘町からかほく市までの約10キロに及ぶ、鳥取砂丘に次いで日本で2番目に大きい内灘砂丘に連なるところにあります。今回、3万坪に及ぶ防風保安林を伐採しての突然の工業用地整備に、地元住民の皆さんから困惑の声が上がり、今議会に「やすらぎの林」の伐採中止を求める陳情が届けられています。防風林の歴史は明治初期にまでさかのぼり、かつて内灘砂丘は不毛の地と言われていたところであります。日本海から吹く激しい風は、海抜30メートルから50メートルといううずたかい砂を盛り上げ、その飛砂は太古以来、何世紀にもわたって村々を襲い、家々を埋没させてきたそうです。そのために村ごとの移転も余儀なくされ、鎮守の森すら埋没させられたそうです。砂と戦いながら砂地に植林し、防風林が形づくられてきました。荒涼とした砂地が緑広がる農地になったのは、昭和30年代の試射場接収の見返り事業として、防風林としてアカシアの苗木を大規模に植林したことによるそうです。以来、防砂林や防風林の役目を果たしながら、「やすらぎの林」は、春にはニセアカシアが濃密な香り漂う花を咲かせ、カッコウやキジが生息し、地域住民だけでなく、広く市民の安らぎと潤いをもたらす貴重な場所になっています。内灘のハマナス町会のタウンミーティングでは、寿命30年で風にたたかれ倒木する防風林を保全、保護する対策が語られていました。現在は市有地となっている粟崎の防風林も地元住民では守りきれなくなり、貴重な財産を行政で守ろうということで市に移管された経緯があるところでもあります。そのような守り継がれてきた貴重な林を一企業誘致のために伐採してもよいのでしょうか、慎重な対応を求めたいと思います。当局は代替施設があれば防風林解除は問題ないと説明しますが、防風フェンスでアカシアの林のかわりができるでしょうか。潤いや安らぎは期待できますか。許可権限を持つ石川県の保安林の事務に関する要綱では、保安林の解除に当たっては、保安林の指定の目的並びに国民生活及び地域社会に果たすべき役割の重要性にかんがみ、地域における森林の公益的機能が確保されるよう、森林の保全と適正な利用との調整を図るなど、厳正かつ適切な措置を講ずるなど、森林法に基づき安易な用途転用を抑制しています。さらに、住民合意はなされていますか。提出されている陳情の署名は336名、締め切り目前の2日間の取り組みだったそうです。粟崎4丁目は大体450世帯で、十分な説明、合意が得られているとは言いがたいのではありませんか。

 次に、環境に対する影響の問題です。防風保安林を解除するというのは重要な転換であり、安易に進めるべきではないということは言うまでもありません。環境アセスメントを行うべきであり、その結果も見ないで契約をするべきではないと考え、市長の見解を伺います。

 質問の第3は、中学校の給食の完全実施と今後のあり方についてであります。

 東部共同調理場の完成により、ようやく金沢市内すべての中学校で完全給食が実施されることになります。初当選以来、高校受験で殺伐とした中学校にも温かい給食をと繰り返し実施を求めてきた私としても感慨深いものがあります。しかし、私たちが求めてきたものは、それぞれの学校で調理する自校方式の学校給食です。食を通じて調理する人と児童・生徒の交流からはぐくまれる教育効果は、スライドや調理場見学では決して期待できません。調理をするにおいとつくる人の気配や思いを感じる中で、食べ物への関心や感謝の気持ちが生まれるのであります。学校給食法は、目的、目標ともに、食を通じて人間づくりの基本を教育として実現していくことを明記しています。その第1条で、「児童及び生徒の心身の健全な発達に資し、かつ、国民の食生活の改善に寄与するもの」と学校給食を位置づけています。第2条では、このような学校給食によって学校教育の目的を実現していくこととしています。言うまでもなく、学校教育の目的は児童・生徒の心身の健全な発達を保障することであり、学校給食法は学校給食が教育であることを力説しています。学校給食活動は、子供たちに正しい食事感や食の自立を身につけさせ、身体、知性、人格の総合的な発達を進めるものです。そのため、調理員や栄養士、生産者の仕事なども教育活動と位置づけています。さらに、学校給食活動は学校の教育計画と関連づけて全教職員が一つになって実施するものであり、学校給食の普及と健全な発達を図ることが国や地方自治体の任務とされています。この観点に立てば、その実現は共同調理場では難しいのではありませんか。少なくとも、今ある小学校の自校方式は存続をさせ、大規模改修や建てかえ時期を迎える共同調理場は自校方式に切りかえるべきです。

 さらに、食中毒などのトラブルも最小限に抑えることができます。ことし1月、衛生管理を誇っていたはずの共同調理場でノロウイルスの感染が広がり、その影響は11校、3,400食に上りました。幸い子供たちには感染は広がりませんでしたが、大規模であるために代替ができず、長期にわたって給食が停止をされました。衛生管理体制の見直しと、今後の問題としてあってはならないことですが、自校方式であれ共同調理場方式であれ、100%トラブルを避けることは不可能です。そういうときも、自校方式であれば被害を小さくする、こんなことにはならないと、現場の校長先生も語っておられました。このような教訓を生かして、今後の方向を改めて示していただきたいと思います。

 質問の第4は、全国一斉学力テストと行き届いた教育についてです。

 全国すべての小学校6年生と中学3年生を対象とした一斉学力テストは、国語と算数・数学の2教科で知識と活用を問う学力調査のほかに、子供たちの関心、意欲や学習環境という名目で、「何日学習塾に行って何を学んでいるか」「家にはどのような本があるか」など、生活環境に立ち入って約100項目の設問に答えさせています。しかも、学校名、男女、組、出席番号を書かせた解答用紙は、委託先のベネッセコーポレーションとNTTデータに送られ、採点、集計が行われるというものです。そもそも全国一斉学力テストは、46年前−−1961年から行われていたことがありました。しかし、平均点を上げるために成績の悪い子を参加させないとか教師が答えを教えるなど、およそ教育とは無縁の実態が広がり、わずか4年で中止に追い込まれたものです。現在、東京などで独自に学力テストを実施し、結果を公表している自治体では、学力テストのためのプレテストや、成績を上げるために過去の問題を繰り返し子供にやらせている学校もあります。成績が悪いと「おまえの学校はばか」と言われるなど、子供たちにも大変傷つけています。今、いじめによる自殺、学力低下や不登校、暴力事件など子供と教育を取り巻く深刻な事態は、政府・文部科学省によって長い間進められてきた受験中心の詰め込み教育、競争と格差を広げる教育が行われてきたことによるものでありませんか。その上に全国一斉学力テストが実施をされたら、子供たちはますます追い詰められていくのではありませんか。さらに、学校選択制や学校と教師への外部評価制度が加わる現在、教育バウチャー制度に道を開こうとする安倍総理の教育再生プランが加わり、一層の競争に追いやるのではありませんか。このように、子供たちを競争に追いやるのではなく、金沢市の教育の実態、学校の実態、子供たちの実態がわかる教師による副読本づくりや、少人数学級を保障していくことが真の学力をつける道であると考えますが、教育長の見解を求めます。

 しかも、銀行や生命保険会社、さらには大学病院、NTT、NHKなど、個人情報が紛失、漏洩したなどの事件が毎日報道されています。教育を営利の目的にしている教育産業に個人の情報をそのまま渡すことになり、企業に利用されないという保証はありません。参加するべきではありません。ましてや結果の公表などはすべきではないと思いますが、見解を伺っておきます。

 質問の最後は、政務調査費についてです。

 去る2月9日、北海道道南市民オンブズマンが函館市長を相手取り、使途基準に反して使われた政務調査費を返還するよう求めていた住民訴訟の控訴審判決が札幌高裁でありました。判決は、オンブズマン側の訴えをほぼ全面的に認め、函館市長に対し、民主・市民ネット、公明、市政クラブなど市議会4会派に総額115万9,170円の返還請求を出しました。政務調査費をめぐっては、東京都目黒区など各地で相次ぐ不正支出問題に住民の怒りが強まっています。こうした問題を明らかにできたのは、収支報告書に領収証の添付が義務づけられており、住民がそれを検証できたからです。しかし、政務調査費問題を全国的に見れば、本市も含めて領収証の添付さえ義務づけていないのが実態です。政務調査費は、地方自治体の議員の調査研究に必要な経費として、議員報酬とは別に各議員、会派に支給されている公金・補助金です。当然、調査研究活動以外に使うことは許させません。しかし、不正流用は繰り返し明るみに出て、深刻な広がりを見せています。本市でも、政務調査費を飲食代に充てていたのは違法だとして、市民オンブズマンが費用の返還を求める控訴審が始まっています。2003年度の政務調査費の収支報告書で、自民党金沢・市民会議とかなざわ議員会が、会議費の使い道として食糧費として記載していました。このためオンブズマンは、条例の使途基準から逸脱しているとして、会議費1,989万円の返還を請求するように市長に求めています。一審の金沢地裁は、飲食の違法性を認めながらも、使った額がわからないとして訴えを棄却していました。判決に先立って、裁判所が2会派に対し、領収書などの証拠書類の提出を求めていましたが、これに応じず、それぞれ10万円の過料を支払って済ませています。市長も、厳正に……



○副議長(森雪枝君) 20番近松美喜子君に申し上げます。申し合わせによる発言時間が経過しておりますので、この際、発言を中止して速やかに終了されますようお願いいたします。



◆20番(近松美喜子君) 支出されているとコメントしています。控訴審も証拠書類は提出をしないで済ませようとしています。領収証の添付をした条例提案を市長の立場から行うべきではありませんか。このことを求めて質問を終わります。     (拍手)



○副議長(森雪枝君) 山出市長。

   〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 20番近松議員にお答えをします。

 まず、市民生活の現状は知っているのかということでございました。中小企業の方々のお仕事は厳しい、給与所得者の状況も伸びがないということは承知をしています。ですから今度、国民健康保険料につきましては、料率を引き下げるという努力をいたしましたし、保育料は据え置くということにした次第であります。

 介護保険の保険料を引き下げるという御趣旨でございますけれども、第3期の介護保険料の改定に当たって引き下げを図るということをいたしてございますし、減免対象者の拡大もいたしましたし、利用限度額を超えた方に対する助成など市独自の措置を行っております。したがって、これ以上の負担軽減はできないと、こう申し上げます。

 それから、福祉用具の貸与でございますが、国の通知によりまして、医師が必要と認めてサービス担当者会議を経たケアプランに適切に位置づけられる、このことを市が確認した場合においては、19年4月から貸与を認めるということにいたしております。

 福祉タクシー、それから心身障害者医療費助成制度の所得制限のことでございますが、負担の公平化を図ろうと、また持続可能な制度にしようというために導入したものでございまして、障害のある方々の制度全体の利用者負担を見きわめながら、金沢市障害者施策推進協議会とともに研究をしてまいりたいと、このように思っています。

 保育料を引き下げるようにという御趣旨でございますが、今までも国の徴収基準額より低く抑えています。9年連続で据え置いています。保護者負担の軽減に努めておりまして、これ以上の引き下げは考えておりません。また、多子世帯の軽減でございますが、これについては、幼稚園、認定こども園のほかに、市単独で、障害児通園施設に通うお子さんについてもその算定対象にいたしまして、負担の軽減を図ったところでございます。これにつきましても、これ以上の拡充はできませんと、こうお答えをいたします。

 それから、子育て医療費助成の一部負担をなくして現物給付に改めるようにということでございますが、この御趣旨は何度もお聞きをいたしております。県の制度に基づいて運用している部分がございますので、市が独自に制度を変えるということはいたしかねると、こう申し上げます。

 それから、市営住宅駐車場の有料化でございますが、入居者の受益者負担の公平化、そして敷地管理の適正化、このことを図るために有料化を実施するものでございます。

 生活保護申請窓口のことにお触れでございました。親切、丁寧に相談に応じておるというふうに私は部下を信じております。制度によって定められたとおり、公平かつ適正に事務を行っていると思いますし、これからも厳正に、公正に、適正にやっていかなければならないことは当然だと思っております。御本人が申請をしたいという場合は、申請書に「生活保護のしおり」を添えて手渡してございまして、こうした仕組みも行っているということを御承知いただきたいと思います。

 それから、雇用に関する相談窓口の件でございますが、本市の労働相談窓口が設けられてございまして、ここで専門の社会保険労務士が常駐をしています。そして相談に応じておるわけでございまして、これからも懇切丁寧な説明に努めたいと思っています。また、広報とかホームページとかいろんなセミナー等を通じまして、市民の皆さんへの啓発に努めているところでございます。

 雇用問題について、市が助成している企業に対して正社員化の働きかけを行うべきではなかろうかという御趣旨でございました。新規雇用に対する企業立地助成金は、進出企業による市民の常用雇用を促すと、このことを意図したものでございます。正社員化につきましては、新年度、国の施策に呼応する形で正社員転換促進奨励金制度というものを設けたところでございます。こちらの活用がなされることを期待したいと思います。企業立地助成金の交付を受けた企業につきましては、一定期間、運営状況報告書を提出することになってございまして、その中に従業員の雇用状況も含まれています。また、テクノパークに進出している企業につきましては、適宜雇用状況の把握に努めていると、こう申し上げておきます。

 それから、市みずから公益的な立場で雇用拡大を率先して行うべきではないかという御趣旨でございました。厳しい財政状況の中、経済状況の中でございますので、本市にありましても行政改革実施計画に基づいてシビアな運営をしていかなければなりません。そういう意味で職員定数の削減を図ってきているところでございます。職員の採用は、法により競争試験の方法によって行うことが原則でございます。臨時職員になっていらっしゃる方で受験資格に該当される方については職員採用試験を受けていただきたいと、このように思っています。職員採用試験を受けて正規職員になられた方もいらっしゃるということであります。

 次に、粟崎工業用地の造成のことに幾つかお尋ねでございました。まちを元気にするためには産業の基盤強化が不可欠でございまして、粟崎地内の市有林において新たな工業用地をつくることにした次第でございます。コマツの進出表明がございまして、本市経済への貢献は大きいというふうに思っています。関連企業もありますし下請企業もあるわけでございまして、こうした方面にかかわる影響ははかり知れないと、こう思っておるわけでございます。保安林の開発に当たりましては、防風フェンスを設けるとか新たな植樹等もいたしまして周辺の環境に十分配慮してまいりたいし、また、このことについて、地域住民、また関係の方々に対して説明を行いまして理解を得ることができたと、こう思っております。防風フェンスのことでございますが、研究所などの実験によりまして十分な防風効果があるとされたものを設置することにいたしておるわけでございます。また、今回の工業用地整備につきましては、法的な環境影響評価は求められておりません。しかし現在、風や砂の状況調査を初め、植物や鳥類などの生物調査も行っておるということを申し上げます。この調査結果を踏まえながら、議会の審議、また保安林の解除申請等の手続を踏んで確実に進めてまいりたいと、このように思っておる次第であります。

 政務調査費のことにお触れでございました。既に議会の中で、この政務調査費についての検討が行われているやに聞き及んでおります。しかるべく対応されるものと思っておる次第でございます。また、食糧費の支出はどうだという御趣旨でございましたが、判決は食糧費への支出をすべて違法としているのではありません。必要性、金額の妥当性があれば支出も違法ではないとしておりまして、この点、常識的な判断と、こう踏まえておる次第でございます。

 以上であります。



○副議長(森雪枝君) 石原教育長。

   〔教育長石原多賀子君登壇〕



◎教育長(石原多賀子君) 20番近松議員にお答えいたします。

 中学校給食の完全実施と今後のあり方について、幾つかお尋ねがございました。

 まず、共同調理場方式ではなく自校方式に切りかえるべきである、また、今回のような衛生管理上の問題が発生した場合には影響が大きいので、順次自校式に転換すべきであるがというお尋ねでございました。本市における学校給食は、衛生的かつ効率的な運営及び労働の安全確保など、多角的な視点から近代的な調理設備の導入による共同調理場方式を基本としておりまして、今後もこの方針に変わりはございません。

 中央共同調理場のノロウイルス感染の集団発生についてもお触れでございました。金沢市保健所の調査によると、給食の調理作業を行う調理室内については、衛生管理マニュアルに基づき入念な手洗いなどの衛生管理が徹底されていたため汚染がなかったとのことから、児童・生徒への感染がなかったものでございます。今回、休憩時におけるトイレ後の手洗いが不十分であったことから、設備を改善するとともに、衛生管理マニュアルを改訂し、休憩時のトイレ後の手洗いを2回励行することとし、各調理場に徹底を指導したところでございます。

 学力テストについてお尋ねがございました。本年4月に実施予定の全国学力・学習状況調査は、国が定める学習指導要領の目指す力が子供たちについているのかを総合的に把握し、学習指導要領の改訂や教育施策の検討に生かすため、国の責任で実施するものでございます。その上で教育委員会、学校等が全国的な状況との関係において、みずからの教育及び教育施策の成果と課題を明らかにし、その改善を図ることを目的としており意義があると考えております。

 民間委託による全国一斉学力テストは、個人情報保護の点で問題があるのではないかと触れておられました。この調査の実施主体は国でございまして、調査における個人情報の保護等を含め、国の責任において適正に取り扱われるものと考えております。

 学力テストの結果を公表すべきではないと思うが、金沢市の対応はどうするのかということにもお触れでございました。国の学力調査に関する実施要綱を踏まえて、適切に対応していきたいと思っております。

 以上でございます。

   〔「議長、20番、再質問」と呼ぶ者あり〕



○副議長(森雪枝君) 20番近松美喜子君。



◆20番(近松美喜子君) まず、生活保護について伺います。繰り返し取り上げてきたときに、市長は親切な対応を信じると、こういうふうにして言われてきましたけれども、私たちのところに苦情は絶えません。例えば、生活保護は申請を受け付けた日から申請が発生しますけれども、12月19日に月4万円足らずの年金の高齢の女性が相談に来られて、家賃証明をする書類がないということで、「年末はいろいろ混雑するので年明けに来てください」、これが親切な対応でしょうか。高齢のこの方は、本当に病気も持っておられて、不安を抱えて来られたそうですけれども、こういう対応が実際に窓口で行われています。そこはやっぱり改善をするべきだというふうに思います。

 次に、防風林です。防風林を守り育ててきた歴史を私は言いましたけれども、一企業の進出に、そして住民合意がされていると言われましたけれども、336の署名、4丁目の方は190名ほどだそうでありますけれども、2日間の取り組みでこれだけの声が上がるというのは、やはり合意がされていないということじゃないでしょうか。公的に環境影響調査の必要はないというふうに言われていますが、実際に調査をされていて、その結果を見ないで先に契約をするというのは、私は慎重な対応だというふうには思えません。その辺もう一度お願いいたします。

 学力テストで、教育長の答弁についてですが、子供たちの状況をはかるということで、適切に処置をするというふうに言われましたけれども、子供たちの行き届いた教育というのがこのような競争の教育で実現すると思われますか。その辺、私は教育長の見解を改めてお聞きしておきたいと思います。



○副議長(森雪枝君) 山出市長。

   〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) お答えをいたします。

 生活保護の件でございますが、私は事情あってのことと思っておりまして、部下を信じます。

 それから、工業用地の件でございますが、石川県におきまして保安林の転用に係る解除の取扱要領というのがございまして、この要領に基づいています。同時に、解除手続の必須の条件ではないけれども、地域住民の理解を得たいと思いまして住民説明会を開いたりして、粟崎校下町会連合会から−−これは全部で10町会を含む、そういう町会連合会からの同意もいただいている次第でございます。一連の手続を経て契約ということになることを申し上げておきます。一連の手続の中には議会の御審議も含まれるということであります。



○副議長(森雪枝君) 石原教育長。

   〔教育長石原多賀子君登壇〕



◎教育長(石原多賀子君) 学力テストについて、競争を促すものではないかというお尋ねがございました。本年4月実施予定の国による学力テストは、国が定めている学習指導要領の目指す力が子供たちにどのようについているかを、国の責任においてきちんと把握し、次の学習指導要領の改訂や教育施策の検討に生かすためのものでございます。この趣旨において学力テストが実施されると理解しています。

 以上でございます。

   〔「議長、20番、再質問」と呼ぶ者あり〕



○副議長(森雪枝君) 20番近松美喜子君。



◆20番(近松美喜子君) 生活保護は、特別な事情と言われましたけれども、年明けに私が同行して何の事情もない方でした。年末にはお一人で来られたそうです。それで、年明けには受け付けがされました。それを1日延ばしにされたということは私、変わりはないというふうに思います。市長は信じると言われますが、どのように現場の状況を、この実態を受けとめられるのか、その辺もう一度お聞きしたいと思います。

 もう1点は、工業用地防風林の問題です。指定解除の要綱の中には、その土地以外に他に適地を求めることができないか、または著しく困難か、そういう条件もつけ加えられて、簡単に転用はできないよというふうにして言われています。地元町会などの賛同が得られたというふうに言われましたけれども、2日間の取り組みでこれだけの署名が集まっている、地域住民の声が、心情が今上げられています。4丁目は190名ほど、実際にその防風林に隣接するところです。アカシアといえば市長、桜と同じように地域住民に親しまれて愛されてきた防風林です。これだけの声があるのに、このことを無視してさらに建設を進めようとおっしゃるのか、その辺を伺っておきたいと思います。

 そしてもう1点は、政務調査費。議会が対応することは当然だというふうに私は思っています。しかし、領収書添付の問題を繰り返し私たちは取り上げてきましたが、そのことを対応されませんでした。条例提案する権限を持つ市長が一歩踏み込んでこのことに対応する、公金支出は透明でなければならない、その立場に立った対応を求めたいと思います。



○副議長(森雪枝君) 山出市長。

   〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 生活保護の件については、あらゆる事情を含めて私は部下を信用しておると、こう申し上げます。

 それから、工業用地の件でございますが、県当局とは密接な連携のもとに、いろいろと打ち合わせに遺憾のないようにいたしてございます。町会連合会とはしかるべき手続を経て、そして合意を得ておるということを申し上げておきたいと思います。近松議員も金沢市議会の一員でいらっしゃるわけでございまして、私も議会の意思を尊重するのは当たり前と、こう申し上げます。

   〔「議長、30番、関連」と呼ぶ者あり〕



○副議長(森雪枝君) 30番升きよみ君。



◆30番(升きよみ君) 学力テストの件で御答弁ございましたが、私は日本語がなかなか十分に理解があれなんで、少なくとも国の状況の中で実施されるということになって、適切に対応ということを言われましたが、公表ともなりますと、そのことについてはいかがか、するのかしないのか、そこは明快に答えていただきたいと思います。4月は目の前です。そういったことについて御答弁をお聞かせください。



○副議長(森雪枝君) 石原教育長。

   〔教育長石原多賀子君登壇〕



◎教育長(石原多賀子君) 国の学力テストの公表につきましては、国の学力調査に関する実施要綱がございます。それを踏まえて対応していきたいと思っております。

 以上でございます。

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



△休憩





○副議長(森雪枝君) この際、暫時休憩いたします。

     午後2時27分 休憩

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

     午後2時47分 再開



△再開





○議長(平田誠一君) 出席議員数は、ただいまのところ39名であります。

 これより、休憩前に引き続き会議を開きます。

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



△質疑・一般質問(続き)





○議長(平田誠一君) 休憩前の議事を継続して、質疑並びに一般質問を続行いたします。

 8番清水邦彦君。

   〔8番清水邦彦君登壇〕     (拍手)



◆8番(清水邦彦君) 発言の機会を得ましたので、かなざわ議員会の一員として、以下、数点にわたり質問いたします。

 質問の第1は、世界遺産登録についてです。

 本市は、「城下町金沢」の世界遺産暫定一覧表登載に向けて、昨年11月29日に石川県と共同提案をし、庁内組織を設けて本格的に活動を始めたところですが、本年1月23日に文化庁記念物課は、文化審議会文化財分科会を経た上で、一覧表登載については継続審査としました。今後は2008年の審議会での追加選定を目指すこととなりますが、国からは類似している「近世高岡の文化遺産群」との一体化した検討も促されるなど、今後の課題も示されたようです。歴史遺産の保存に関する連絡会議の中でも、推進体制のあり方を協議されるころ、新年度からは有識者による検討委員会も設置されるとのことですが、今回の文化庁の決定についての御所見とあわせ、今後の取り組みについてお伺いします。

 私は、「城下町金沢」の世界遺産登録に賛意を表する者として、以下、数点お伺いします。ユネスコの2000年世界遺産委員会では、地域紛争や自然災害の多発、人工的な開発による危機遺産とその予備軍が増加し、その対策が優先され、新規登録へのフォローが難しい状況のもと、新規登録抑制方針が打ち出されました。具体的には、登録推薦は各国1年につき1件のみ、さらに、登録済み世界遺産と同種の遺産は受け付けないというものであり、極めて高いハードルが暫定一覧表入り後にも想定されます。また、世界遺産登録後は6年ごとに定期報告書の提出が要請され、再度審査を受けなくてはなりません。こうした一連の流れを市民と共有することが極めて重要であると考えますが、市民への啓発活動にどのような意を用いていかれるのか、お伺いします。

 新幹線開業を見据え、世界遺産登録を超一級のブランド価値として世界に向け発信することができれば、世界都市金沢を標榜する本市として、この上ない機会であります。これらの取り組みを通じ、観光での経済波及効果が期待できるほか、市民の立場では、登録されたことにより自分たちの地域には世界に誇れるすばらしい文化遺産があると実感するようになり、そのことが文化遺産保護につながる効果をもたらすというプラス面があると考えます。また一方、観光客のマナー問題や住民の日常生活などに影響が及ぶ事例も顕在化し、遺産保護と観光振興の両立に苦慮している自治体もあると聞きます。例えば、平成17年に登録された北海道の知床であります。独自の海と陸の生態系がある環境の中、観光客が羅臼山頂の岩に落書きをしたり、遊歩道以外に立ち入り植物を踏み荒らすなどのマナー違反や、漁業では絶滅が心配されるトドのえさとなるスケソウダラの漁獲量調整、カムイワッカ湯の滝での観光客の転倒事故の増加に対する管理当局の立ち入り規制強化、人なれしたヒグマと飲食のごみを放置する観光客との接触といった自然との共生に悪影響が報告されています。また、平成7年に世界遺産に登録された「白川郷・五箇山合掌造り集落」の南砺市菅沼地区では、人口32人の住民が日常生活をしながら景観に配慮する苦労もあると聞いております。農機具庫・車庫の地下埋設化や、高齢化により荒れ地化する農地、住居の改築にも制約がかかるなど、私権とのかかわりが生じる一方、観光客が家の中で飲食や仮眠をする、無断でカメラを撮影する、菜園の果樹を食べる等、マナー違反による日常生活への影響とあわせ、山村の生活様式の急激な変化から、カヤぶき屋根のふきかえサイクルが20年から10年になり、ふきかえの費用が約1,000万円かかるなど家屋の維持費の問題や、後背地の山斜面が雪持林として木の伐採が禁じられている地区指定があるなど、集落の中心部だけでなく、周辺部も景観保全の対象となっています。このように世界遺産登録後に生じる市民生活に影響する規制や観光客のマナー啓発などの受け入れ体制などの課題に対して、登録後とはいえどのような準備を進めていかれるのか、お伺いします。

 世界遺産とは、文化遺産が創建時の趣そのままに維持されていたり、自然遺産では地理的に不便さがゆえに特異な生態系を持ち続け、開発から免れたところに希少価値があり、それが最大の魅力である場所です。観光地というイメージとは異なる、逆転した場所ととらえられると思います。この相反する関係をうまくかみ合わせながら、義務と責任を果たすために、隠して守るのではなく、公開して守りながら文化遺産の大切さを市民共通の認識で次世代へ伝えていく体制を整えて、世界遺産を目指す必要があると考えますが、市長の御所見をお伺いします。

 質問の第2は、新金沢交通戦略についてです。

 平成18年4月、山側環状の一部暫定2車線での全線供用開始で都市内交通が大きく変化しました。7年後の新幹線開業が目に見えてきた中で、本市を取り巻く交通環境はますます変化してくるものと考えます。本市では、平成13年に新金沢市総合交通計画策定から6年、具体化した施策を目指して新金沢交通戦略を策定すると伺っております。こうした状況の中、公共交通はモータリゼーションの進展による利用者の減少で危機的状況にあります。これは、公共交通の利便性向上を事業者任せにしていた行政、マイカーに依存してきた利用者、利用者のニーズを把握し、それに見合ったサービス提供の努力を怠った事業者の三者が、それぞれに問題があるようです。マイカー利用の増加が公共交通の利用者減少につながり、これが事業者の料金値上げや便数を減らす原因となる、さらにマイカー利用者がふえる悪循環を引き起こしていると考えられます。社会的には、CO2の排出量が多くなり環境問題にもなります。この三者が意識を共有して公共交通の利便性の向上と利用者の増加を図っていくとの共通認識で、新金沢交通戦略は本市を交通環境ごとに4つのゾーンに分け各施策を策定し、さらにそのゾーン間の連携を図ると聞いております。特に、郊外ゾーンに住んでいる私としては、都市内交通体系構築のための施策についてお伺いします。郊外ゾーンでは、高齢化の進展で運転ができなくなる高齢者や運転免許を取得できない学生にとって、公共交通は貴重な移動手段でもあります。本年3月には、金沢市の一部地域において、民間事業者が事前に予約が入ったときだけバスを運行するオンデマンドバスシステムを導入しました。路線廃止は免れたものの、より一層利用の制約がかかりました。また、路線のない山間地域では、高齢者が病院や買い物に行くにも事を欠き、不便さを訴える声もあります。当初予算案では郊外ゾーンのモビリティー確保のための調査検討費が計上されていますが、どのような事業内容かお伺いします。

 一方、他地域の取り組みを見ると多様な運行形態があります。例えば、2004年4月に運行を開始した岩手県の雫石町のデマンドバス方式による通称「あねっこバス」は、不採算を理由にしたバス会社の撤退を契機に、身の丈に合わせ集客策を凝らした代替バスを運営し、成功をおさめた自治体の事例です。また、2006年10月から茨城県のひたちなか市と取手市で運行をスタートしたコミュニティーバスは、交通空白地域に住む高齢者ら住民の買い物や通院の足として、周辺部と中心市街地を結ぶ役割を果たしています。そのほか、企業の協力を得ながら地域住民やNPO法人が主体となって運営する事例もあります。こうした事例を踏まえて、本市においても、地域高齢者の声に応じた運行形態として、山間部の小学校で運行されているスクールバスに高齢者を便乗させることができないものか、地域との協議を前提にモデル的な実施も含め、お考えをお伺いします。

 こうした中、前年に機構改革で都市政策局に戻したばかりの交通政策課を都市政策局内の部に昇格させ、公共交通利用促進にかかわる条例を制定されると聞いておりますが、組織改編の意図と今後の役割もあわせて、条例の具体的な内容についてお伺いいたします。

 質問の第3は、私が平成17年定例第1回議会で質問した地域の情報化についてであります。

 内容は、本市山間部において市中心部との情報格差が生じている地域があり、この地域の産業の活性化、地域福祉、防犯や事故、さらに自然災害に対する防災上の観点から、情報の基盤整備は必要不可欠であるとの趣旨のものでした。この質問に対して、当時の赤穂助役より、難視聴対策は難視聴解消施設も含めて国の方針が決定していない状況であるとの回答が示されました。この間、総務省は、平成18年8月に「次世代ブロードバンド戦略2010」を策定し、平成22年度までにブロードバンドゼロ地域解消と超高速ブロードバンドの世帯カバー率を90%にする整備目標を掲げました。また、平成23年7月には地上デジタル放送への完全移行も決定しており、かほく市では新年度、全域でケーブルネット網を整備し、平成20年4月からテレビ難視聴地域解消と地域の情報の発信を図るための予算案が議会に内示されたと伺っており、残るは石川県内で穴水町、小松市の山間部と本市の山間部がまだ整備計画がない地域であるとも伺っています。本市においても地上デジタル放送が既に始まっており、現時点での地上デジタルテレビ放送難視聴地域の把握は可能と思われますが、まず、本市としてその地域を把握しているのか、把握しているのであれば、その地域内にあるテレビ共聴施設も含めて難視聴解消に向けた対策が必要であると考えますが、御所見をお伺いします。

 さらに、現在の市民生活にはなくてはならないインターネットなどの情報通信サービスは、山間地域の定住化にも大きな影響を与えていることも事実です。総務省の見解は、こうしたサービスはあくまでも民間主導ではあるものの、条件不利地域には投資インセンティブの付与を行うことで事業推進事業者と行政とが連携していくことが重要であり、また、利用者のニーズや実情に応じ、適切な技術の利用環境を整備する必要があるとする一方、地方自治体が設置する光ファイバー網を民間に開放して効率的な整備が可能であるとしています。本市においても、今回の当初予算案では、情報通信格差是正事業で市内山間部に高速通信網を整備するなどの地域間情報格差是正を図るための基本計画を策定し、光ファイバー網を整備し、通信、放送の事業者に貸し出してサービスを提供する方針と伺っておりますが、民間事業者の参画を促していく上でも緊密な連携が大切であると考えます。特に、本市独自の光ファイバー網を敷設してない現状、新たな整備とは別に、他の自治体では下水道管や共同溝に敷設し、貸し出しコスト削減を図っている事例を参考に取り組みを進めていくべきと考えますが、御所見をお伺いします。

 利用者には、光ファイバーこそが万能であるとのニーズは薄く、光ファイバーなのか携帯なのかADSLでいいのか、利用者がいてこその情報であるということも踏まえて、利用者の意向把握も必要です。さらに、ブロードバンドの効用や利活用方策を周知、啓発し提示することで、需要の喚起や利活用の促進に取り組むことも望まれています。具体的に言えば、医療・福祉分野で岩手県の「いわて医療情報ネットワーク」のような遠隔診断支援、宮崎県木城町での高齢者への家族から定期的に声かけする見守りシステム、観光産業では、オーストラリアからのスキー客でにぎわう北海道のニセコ町の宿泊施設の予約・発注環境の整備や、徳島県上勝町の地場産品販売の売上実績や出荷予測を分析する彩事業、教育分野では、富山市の電脳山田と言われている旧山田村のインターネット市民塾など、本市としてどういった付加価値をつけていくのか、利用者のニーズを把握した上で、特化したニーズにモデル地区指定をして整備することも必要と考えますが、いかがでしょうか。あわせて、今後の整備に向けたスケジュールについてお伺いします。

 質問の第4は、「森本ふるさと歴史街道」文化財詳細調査事業についてです。

 平成16年9月に森本ふるさと文化財調査研究会の発会式が行われて以来、2年半にわたる市民レベルでのふるさとの歴史に関する調査研究会も、先般2月25日にもりもと文化遺産シンポジウムでの調査研究の総括と、調査研究を牽引したディレクターによるシンポジウムの開催をもって、大きな成果を上げて無事終了したようです。本市は、前田利家が西暦1583年に尾山城に入城して以来、加賀百万石の城下町金沢として現在に至るまで独自の文化をはぐくんできましたが、1583年以前の金沢の歴史文化は、前田家が金沢の地にアスファルト舗装をしたように地中にしまいこまれています。一方、森本地区全域には中世の城館跡や日蓮宗寺院群、古道跡が複数存在し、現在もそのままの姿や景観が部分的に残されています。この事業は、この地域に眠るこうした歴史文化遺産をテーマごとに絞り、市民研究員と呼ばれる地域住民の主体的な参加のもと、各ゼミにディレクターを配置し、考古・歴史・民俗・工芸・建築学などの総合的な視点から調査研究を行政と協働で実施したと聞いております。今回の森本ふるさと歴史街道文化財詳細調査事業では、金沢の近世以前の歴史をひもとく上で貴重な数多くの資料、古文書、遺品、風俗、史跡が市民の手により日の目を見、さらに調査研究がなされました。そのうち堅田城址や本興寺文書が本市の指定文化財として登録され、今後、数件は指定に向け調査が続けられていると聞いております。そこで、平成17年8月に行われた研究フォーラム「わがまち森本再発見?」とあわせ、この研究成果から得られた森本地区の歴史的位置づけと金沢の中近世期の歴史調査にどのような意義があったのか、お伺いします。

 さらに、今回のシンポジウムでは、調査成果をもとにイベントの開催、堅田城址周辺歴史遺産と三谷法華寺院群散策コース、森下川七つ橋めぐりのマップ作成や案内板設置、遊歩道の整備など具体的な提言とあわせ、今後、地域の次世代につないでいくためにも公民館を核として調査の継続や成果の公開が必要であるとの声が上がり、新たな組織が生まれようとしているとも聞いております。こうした地域の要望と意欲に対して、本市として今後、具体的にどのように対応していかれるのか、お伺いします。この取り組みは、地域住民がふるさとを再認識し地域の誇りを自覚する上でも、市民と行政の協働を促す意味でも非常に意義ある取り組みであったと考えますが、このように市民レベルの歴史研究会が地域の活性化の一助となった成果を踏まえて、今後、本市がどのような形で支援していかれるのか、あわせて他地区での取り組みも考えているのかお伺いし、私の質問を終わります。     (拍手)



○議長(平田誠一君) 山出市長。

   〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 8番清水議員にお答えをします。

 まず、世界遺産登録について、これからの取り組みをお尋ねになりました。確かに、今回は継続審議ということになったわけでございますが、文化庁から示された宿題がございます。その宿題を解決することで、一覧表への登載とか、さらには世界遺産登録の可能性もないわけではないと、そう感じていまして、提案の意義はあったと思っておる次第でございます。近く宿題解決のために歴史遺産調査研究室、それから2つの検討委員会を識者を加えて設置することにいたしておりまして、そうした専門家の指導・助言のもとに調査研究を進めてまいりますとともに、文化庁の指導も受けて登録の実現に向けて着実に取り組んでまいりたいと、このように思います。同時に、こういう仕事に取り組むということが、ある意味では新幹線開業後に役立つと思ってございまして、そういう趣旨からも一生懸命取り組んでいくつもりでございます。

 ついては、市民への啓発活動が大事だという御指摘でありました。そのとおりだと思っています。世界遺産への登録の過程、それから登録後の遺産の維持には難しい課題も多いわけであります。こうしたことにつきまして、世界遺産セミナー、こういうものを開催するなどいたしまして、市民の理解と協力を求めながら取り組んでまいりたいと、こう思っています。登録後の遺産の維持には歴史遺産を守る市民の自発的な活動も必要であるということでございまして、文化財愛護推進員の拡充などの施策も検討してまいりたいと、このように思っています。

 市民生活の影響が出てくるので、規制とか、観光客のマナーの向上とか、こんなことも大事だという御発言でございました。これもそのとおりでございまして、登録には構成する資産の保護、資産周辺の環境保全も重要な課題になります。したがいまして、住民の方々の理解、協力はもちろん大事でございますし、観光客にもマナーの遵守を呼びかけてまいりたいと、このように思います。既に、東山の伝統的建造物群保存地区では地区の保存計画に基づきまして、住民協議会と市が相談をして地区内への車の進入規制、それから観光客のマナーの向上、こういうことなど、来訪者と住民の環境整備に積極的に取り組んでおるところでございます。こうした事例を参考にしながら、文化財の指定を進める中で関係住民の理解と協力を得て保存計画の策定を進めてまいりたいと、このように思っております。

 具体的にこの遺産を次の世代へ伝える体制を整えなければいけないという御発言でございました。そのとおりだと思っています。歴史文化遺産の大切さを認識しまして、保存、継承について深い理解と協力を市民の皆様から得ることは重要なことでございます。親子を対象にした用水を訪れる探訪会、あるいは史跡を訪ねる歴史の探検隊とか、名称はいろいろつければいいと思いますが、こうしたことなどを開催しまして、幅広い世代が文化財を守って育てる心をはぐくんでいく、そして歴史文化遺産を市民共通の財産として保護する、そういう意識を高めていく、こんなことに積極的に取り組んでいきたい、こう思っています。

 交通戦略についてお尋ねでございました。具体的には都市政策局長からお答えをいたしますが、私からは、山側環状道路ができたということを通じて都市内の交通政策というものを確立していく必要があるということで、組織の変革に踏み切った次第でございます。交通政策部という部をつくることにしたわけでございますが、このセクションは、外環状道路整備後の交通環境に対応しまして、かつ新たに策定する交通戦略を積極的に展開していくためにつくったものでございます。交通政策課と歩ける環境推進課、この2つの課で構成したいと思っています。歩ける環境推進課は、歩けるまちづくりを推進しまして、まちなかにおける公共交通と歩行者優先の交通環境を整序すること、そのことがこれからの重要課題であるとの思いから新設するものでございます。一方、交通政策課は、新たな交通戦略の具現化、駐車場の適正配置、新幹線の整備促進などに関する仕事を担当するということにしたいと思っています。

 具体的な条例の内容とかについては所管の局長からお答えをいたしまして、今度は地域の情報化でございます。地上デジタル放送の難視聴地域の把握、その対策をお尋ねになりました。地上デジタル放送の難視聴地域の実態と今後の対策につきましては、来年度、情報通信格差の是正に向けた基本計画を策定することにいたしております。その中で十分調査検討していきたい、このように思っています。具体的な事項につきましても都市政策局長からお答えをしたいと思います。

 そこで、「森本ふるさと歴史街道」のことであります。森本の地区は、奈良・平安の時代から越中や能登に通じます道が数多く存在したところでございます。人や物、そして情報が行き交うところの歴史的にも重要な地域であったと思っています。また、中世以来、日蓮宗とか浄土真宗等のお寺さんがたくさん残ってございまして、お講の風習があるというふうなことから考えても、たくさんなハード・ソフトの文化財が伝えられております。今回の研究会の調査を通じまして、本興寺文書とか、あるいは堅田城址が市の指定文化財になるなど、歴史遺産の掘り起こしも進んでまいってございまして、金沢の中世の歴史調査に大変意義のあるものというふうに思っています。調査研究会を終えた後の自主的な活動、これについては引き続き、市として御支援を申し上げたいと、このように思っています。このことについても細部のことは所管の局長からお答えをいたします。



○議長(平田誠一君) 武村都市政策局長。

   〔都市政策局長武村昇治君登壇〕



◎都市政策局長(武村昇治君) まず、新金沢交通戦略について幾つかお尋ねがございました。

 最初に、郊外ゾーンのモビリティー−−移動確保の調査の内容についてのお答えをさせていただきます。現在策定中の新金沢交通戦略では、民間事業者によります公共交通路線の維持が難しい郊外地域におきまして、住民の皆さんの参加も得ながら自主運行などにより移動手段の維持、確保を図ることといたしております。新年度実施いたします郊外ゾーンにおけるモビリティー−−移動性の確保調査におきましては、モデル地区を1地区選定いたしましてアンケート調査により住民の移動ニーズを把握するとともに、自主運行の担い手や活用可能な車両あるいは運転手の確保なども把握した上で地域にふさわしい運行形態を検討してまいりたいと考えております。

 次に、スクールバスに高齢者を混乗することができないかとのお尋ねにお答えをさせていただきます。新金沢交通戦略におきましては、具体的な運行形態の事例としまして、他都市で実施しているスクールバスの混乗運行も掲げておるところでございます。しかし、混乗運行となりますと、既に児童でスクールバスの定員を満たしている場合、あるいは下校時間が不定期なために運行時間が日々変更する、そういった場合も考えられますし、児童数の減少に合わせてスクールバスからスクールタクシーへの切りかえを行っているなど、継続的に利用できない可能性があることなどの課題もございます。こうした点も踏まえまして、地域交通計画の策定・支援等を通じてそれぞれの地域にふさわしい移動手段の確保に努めてまいりたいと考えております。

 次に、公共交通利用促進条例の具体的な内容にお答えをさせていただきます。今議会でお諮りをいたしております公共交通利用促進条例は、自家用車から公共交通への転換等によりまして、公共交通の利用を促進することを目的としております。この条例の特徴は、公共交通の利用促進に関し、市、市民、事業者等のそれぞれに責務を課しているところにあります。市は総合的、計画的な施策の策定・実施や、このことを通じて公共交通の利便性向上に努力する、そういったことを課しておりますし、市民の皆さんには公共交通の利用に努めていただくとともに、まちなか区域でのマイカー利用を控えていただくように努めること、公共交通事業者には公共交通の利便性を高めるよう努めること、こういったことを規定しているところでございます。加えまして、公共交通の利用促進に取り組むべき基本的な施策でございましたり、利用促進のための活動を推進する公共交通利用促進市民会議などの規定も盛り込んでいるところでございます。この条例の制定によりまして、既に制定をいたしました歩けるまちづくり条例や駐車場適正配置条例と相まって、良好な都市環境、あるいは交通環境の形成に積極的に努めてまいりたいと考えております。

 次に、地域の情報化についてのお尋ねがございました。まず、他の自治体の例を参考にして情報通信格差是正事業につきましては、整備コスト削減などに取り組めというお尋ねにお答えをします。情報通信格差是正事業は、国、県の補助金を活用いたしまして市が山間地などに高速通信網を整備いたしまして、これを放送あるいは通信事業者に貸し付け、情報通信などのサービスを提供するものでございます。こうしたことから、御指摘のように市と通信放送事業者との連携が大切でございます。新年度の基本計画におきましては、整備区域あるいは整備方法などにあわせまして、御指摘の整備コスト削減のための効率的な手法でございましたり、市と事業者間の費用負担のあり方などについて、他都市の例も参考にしながら検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、情報通信技術の利活用を図って地域ニーズに特化した利活用について、モデル地区指定などについての考えはないかというお尋ねにお答えをさせていただきます。まずは高速通信網の整備を進めることが肝要であると考えております。御指摘の地域ニーズに即した情報通信技術の利活用方法につきましては、整備後の利用実態も見ながら研究をしてまいりたいと考えております。

 次に、整備スケジュールについてお答えをさせていただきます。整備に当たりましては、国、県、そして通信・放送事業者と十分協議しながら進めることといたしております。国の方針やデジタル放送移行時期を踏まえますと、平成22年度までには整備を完了したいと考えておるところでございます。

 最後に、「森本ふるさと歴史街道」の件についてお答えをさせていただきます。地域のマップ作成の要望等、それから他の地域での取り組みについてのお尋ねがございました。新年度に、ふるさと文化財調査研究会の提言にございましたように、文化財探訪会や地域のマップづくりに対し支援をしたいと考えております。また、史跡の案内看板の設置などについても検討してまいりたいと考えておるところでございます。調査研究会終了後も研究に携われた皆さんが自発的に調査研究を進められたいとされておりますことは、地域の歴史文化に深い愛着を寄せ、まちをよくし、まちづくりにも役立つことだと考えております。要請があれば、技術的な支援でございましたり、講師派遣などの人的な支援を行ってまいりたいと考えております。他の地域でもこうした御要望がございますれば、研究会の開催について検討をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(平田誠一君) 1番安居知世君。

   〔1番安居知世君登壇〕     (拍手)



◆1番(安居知世君) 自由民主党金沢・市民会議の一員として質問の機会を得ましたので、以下、数点にわたり質問させていただきます。

 先日の提案理由説明において、市長は北陸新幹線開業を見据えたまちづくりのために、まちの魅力と活力を何としても高めておかねばならないと述べられました。その魅力を高めるために、本市の個性である歴史・伝統と学術・文化に磨きをかけ、さらに新しい息吹を吹き込んでいくとのことでありました。金沢ではお茶やお花や芸事が盛んであります。そのために器や和菓子、着物などが大切にされております。また、食文化が発達しており、食べることを目でも楽しむことが好まれておりますので、焼き物や漆器、箔なども大切にされております。お茶やお花や食文化といった伝統文化とそれを支える伝統工芸品は、金沢らしさをつくり出すために欠かせないものであります。文化や伝統工芸を考えるとき、例えばお茶やお花や踊りの先生、また染物や焼き物、漆器や和菓子をつくり出す職人の方々など、それらを継承していく人はもちろん欠かすことはできません。しかし、これらの人々の活躍は、文化や伝統工芸をめでる人がいて初めて成り立ってゆくのです。まちの景色をつくるのは、そのまちに住む人々でありますから、何を残し、何を守り、そして新しく何をつくっていくのか、この貴重な感性を育てることが大切であると思うのです。そこで、本市としてもこの感性の伝承に、より一層積極的に取り組んでいくべきと考えますがいかがでしょうか、市長のお考えをお聞かせください。

 新幹線開業に伴い、大都市に人や物を吸い取られるストロー現象を心配する声も聞かれます。しかし、逆に言えば大都市や世界に金沢を送り出す絶好の機会であると考えることもできるわけで、まさに金沢の魅力を広く発信するチャンスが訪れたのであります。今日では日本じゅうで西洋料理が食べられ、普通に洋食器が使われ、洋楽を楽しんでおります。同じように、これから先、世界じゅうで加賀野菜や加賀料理、そして金沢生まれの和菓子を金沢ゆかりの器に盛りつけ、素囃子をバックに食する、そんなことも決して夢ではないと思うのです。そのような時代が訪れることを目指して、文化と伝統工芸に裏づけされた金沢ブランドを世界に発信していくとともに、活動を積極的に支援していただきたいと願っておりますが、市長のお考えをお聞かせください。

 いま一つは、まちの活力を高めるためには地元産業の基盤強化が不可欠とのことでありました。コマツが大浜地区に進出されたのも、県内にコマツを支える技術力の高い企業が集積していることなどが決め手の一要因ともお聞きしております。本市として、これからも技術の集積を維持するよう、地元の企業、産業の育成に全力で努めなければならないと存じます。

 ところで、金沢のものづくりは伝統工芸に端を発し、繊維、繊維機械を中心に内発的に新しい工業技術を生み出し、長年地元産業を発展させてきた経緯がございます。そして、それらの地元産業は、決して大きくはないまちの工場に支えられてまいりました。残念ながら今、研磨や小さな部品を製造する職人の方の確保が難しいと言われております。これらは長年培われてきた技術が要求される仕事であり、ものづくりを支えるためには必要不可欠な職人のわざであります。金沢にものづくりを支えるわざ、すなわち人材があってこそ、大手の企業が進出することができ、それによって地元の技術が生かされ広まるわけであります。この相乗効果によって地元経済や産業が発展していくものでありますから、まず、ものづくりを支えてくださっている工場で働く皆さんの作業環境の向上と人材の育成・確保に本市としても積極的に取り組んでいただきたいと存じますが、いかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。

 次に、旧町名復活についてお伺いいたします。

 去る3月1日に「袋町」の旧町名が復活いたしました。袋町町会及び地元商店街の方々におかれては、平成13年からまちの活性化のため、活性化プランの作成や「ふくろう朝市」の開催など周到に取り組みを重ねられ、このたびの「袋町」の復活の実現を果たされたことに改めて敬意を表するものであります。この「袋町」の旧町名復活は、市内で8番目となる復活でありますが、先に復活を果たされた「並木町」では先日、町民作品展を開催され、まちなかに活気を与えておりました。また、「六枚町」では本年6月に旧町名復活の記念誌を発刊される予定など、地域コミュニティーの結束が強まっております。本市では、平成16年4月に金沢市旧町名復活の推進に関する条例を施行し、旧町名の復活と、復活後の各町会の活動を推進してきたわけでありますが、これまでの復活を振り返っての市長の御所見と、今後の復活推進に向けた方針や取り組みについてお伺いいたします。

 ところで、私の家が南町のバス停に近いことから、高校時代はバスの乗りかえをする友人が便利だということでよく家に集まってまいりました。そのときの合い言葉が「南町でね」でありまして、そのため、いつの間にか私のあだ名も「みなみ」になっておりまして、今でも高校の同級生には「みなみ」と呼ばれております。そのころの南町は、全国から企業や法人の支店やショールームが集まっておりまして、「南町にお勤め」と言えばちょっと鼻が高いものでしたし、「南町OL」といえば女子学生のあこがれでもありました。その思い出の南町が、平成17年春から旧町名復活による南町ブランドの再生とまちの活性化を検討し始め、これまで地元の南町商工会主催で4回にわたり商工会メンバー、ビルオーナー、ビルテナントなど、計150を超える住民、法人、商店の方々などを対象に旧町名復活の地元説明会を開催し、復活の機運が高まっております。ところで、こうした全国規模の企業・法人の支店やテナントの一部に、旧町名復活にかかる手間や経済的負担などから復活に消極的な企業等があると伺っておりますが、「南町」の旧町名復活に向けてどのように取り組まれているのか、お伺いいたします。

 本市がこれからの都市間競争に勝ち抜いていくためには、都市圏に本社を有し、金沢に支店を構えて北陸圏内で経済活動や商業活動を展開する企業や法人にも、この旧町名復活の推進に関する条例や屋外広告物条例等、本市独自のまちづくりのための条例や施策に協力していただくことは必要不可欠であると考えます。金沢の個性を輝かせるためにも、ぜひ積極的に協力していただくべきと考えますがいかがでしょうか、市長のお考えを聞かせください。

 次に、消防団と消防活動についてお伺いいたします。

 消防団は、みずからの地域はみずからで守るという精神に基づき、平素はさまざまな職業に従事している地域住民が、火災発生時には非常勤の地方公務員として災害に対応する組織であり、地域コミュニティーの維持及び振興にも大きな役割を果たしております。また消防団員は、地域で発生した火災に対応するだけでなく、大規模地震や河川決壊などの自然災害における消防活動や住民の避難誘導、広報活動など、大規模災害発生時においても地域住民の安全・安心に対して常に大きな役割を果たしております。しかしながら、産業・就業構造の変化に伴い、全国的に消防団員数が減少し、団員の確保に苦慮している状態が続いており、消防団員数の確保が各地の消防団にとって喫緊の課題となっております。金沢市の消防団は市民の皆様に随分と御協力をいただいているところではありますが、地区によっては団員の確保が重要な課題となっておりまして、今後の団員確保の方法の一つとして、日ごろから金沢市民のために職務に当たっていただいております金沢市職員の皆さんに参加をお願いできないかと考えております。本市消防といたしましても、日ごろから事業主の皆さんに対して消防団で活躍してくださる分団員の方々への理解を求めているところであり、本市としても率先して消防団活動を応援するべきと考えます。いかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。また、消防団を定年で退団された方の再登用も考えられるのではないかと存じますが、いかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。

 さて、昨年、女性の視点から消防団活動を応援するということで女性消防団員が登用されました。約1年間いろいろな行事に参加してまいりましたが、今後一層の活躍が期待されるところであります。そこで、他都市の女性消防団との交流や、講師を招いての勉強会を開催してはいかがかと存じます。本市としても、市民の皆様から信頼される女性消防団員育成のために、関係団体とともに前向きに取り組んでいただきたいと存じますが、いかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。

 次に、ごみの問題についてお尋ねいたします。

 本市における一般廃棄物の収集運搬に関しては、長い間、金沢市一般廃棄物事業協同組合に加盟している事業者によってのみ行われ、競争原理が働く状況にありません。今後、民間委託を拡大させていくのであれば、時には非効率的な細街路専用の立米数の少ないパッカー車や、容積の割に重量が少ないごみを運ばなくてはいけないこともあるわけですから、地域貢献の精神を持った事業者の参入が求められるところであります。本市におかれましては、市民のためによりよい競争原理を働かせることができるよう、一般廃棄物の収集運搬の許可の拡大も視野に入れた許可のあり方を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。

 ところで、分別ごみのうち容器包装プラスチックは、容量が大きいために家庭内に保管しておくのが大変であるとの声を耳にいたします。そこで、容器包装プラスチックごみの出し方を見直すとともに、容器包装プラスチックの収集回数をふやせないものかお尋ねいたします。

 次に、学校給食についてお伺いいたします。

 先日、中央共同調理場でノロウイルスの感染により給食配給が停止となりました。長男が通っております中央小学校でも給食が停止となりまして、私が子供のころに母につくってもらっていたノリ段々のお弁当を子供につくったところ、最初、「ノリ段々って何」と聞いていた子供も随分と気に入ったようで、「きょうもノリ段々のお弁当にしてね」とリクエストをするようになりました。家庭の味を伝える上でよい経験だったなと思う反面、お弁当のおかずは朝御飯や前日の夕飯と同じ物を詰めることになり、毎日栄養のバランスを考えて献立をつくっていただいている給食に改めて感謝した次第であります。また、お弁当があらかじめわかっていれば仕事の出張やシフト勤務も対応できるものの、突然の停止ではお弁当をつくることができない方もいらっしゃるわけで、突然の配給停止は避けなくてはなりません。また、今回は幸いにも児童・生徒に被害が出なかったものの、給食に対する信頼を裏切ることがあってはならないと存じます。今後、このような事態が起こらないようどう取り組まれるのか、お伺いいたします。また、かかる事態が起こったときにほかの調理場でバックアップを行えるような体制も必要かと考えますが、いかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。

 ところで、金沢市における給食費の未納率は0.032%と少数であります。しかしながら、保護者間の公平性を保つためにも子供の道徳教育上も、少数だからといって放置してよい問題ではありません。滞納がある場合、学校がほかの予算などから補てんしたり、給食の材料の質を落とすなどの支障が生じているため、給食の配給停止など厳しい対応をとっている自治体もあるようですが、本市におかれましてはどのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。

 次に、まちなかの活性化のために2点お伺いいたします。

 玉川こども図書館が20年秋に開館されるとのことですが、開館を待ち望む声が今から聞こえております。ところで、このまちなかには郊外のように子供たちが遊べる遊具というものがございません。小さなお子さんを持つ保護者の方やお孫さんを持つ御高齢の方から、このこども図書館の整備にあわせ遊具を置いてはどうかという声が聞かれます。まちなかに子供の喜ぶ声があふれることは、まさにまちなかの活性化につながるわけでありますから、前向きに取り組んでいただきたいと存じます。お考えをお聞かせください。また、隣接する県所有の玉川公園の横には惣構堀も通っており、この区画の総合的な整備を行うために、金沢市が所有するまちなかの用地と玉川公園の用地を交換することは考えられないでしょうか、御所見をお伺いいたします。

 さて、平成19年度予算において金沢ふらっとバス新規ルート導入に向けた検討調査費が計上されております。どの地域にふらっとバスの新規ルートを開設するかということは、今後のふらっとバス導入検討会の答申を待たなければならないとは存じますが、新規ルートの策定に当たって、まちなか住民の皆さんの声をぜひ市長に届けたいという思いで質問させていただきます。

 中心市街地であるまちなかには、食料品、日用品など身近な物を買える場所やスーパーマーケットなどがございません。高齢者の方にとって、雨、雪など足元の悪いとき、また荷物を持っての道のりはかなりの負担になっており、「庶民の台所である近江町市場などにふらっとバスで行けたらな」という声や、遠方の病院に通う方から、「病院に通院する際にバスの乗りかえに便利な武蔵や金沢駅のバス停にアクセスできるふらっとバスがあったらな」という声をよく耳にいたします。この地区にふらっとバスが通れば、そのような皆さんの日々の足としての地域コミュニティーバスとして機能することは間違いありません。また、このまちなか地区には金沢市民芸術村や中央体育館、女性センターや母子福祉センター、そして玉川図書館や平成20年に開館予定の玉川こども図書館など、公共の施設が多数ございます。しかしながら、施設の中には駐車場が十分確保されていないものもありますし、公共交通機関がほとんど通っておらず、不便だという声を耳にいたします。国道157号から海側を通るまちなかルートがあれば、バスの乗りかえ接続が可能になり、公共交通機関での利便性が高まります。また、この地区には武家屋敷などの観光資源も点在しており、観光客の方々にも利用していただけると思われ、地域コミュニティーバスの機能だけにとどまらず、まちなかを訪れるすべての人々の足として活躍すること間違いありません。ぜひ国道157号より海側のまちなかにふらっとバスの新規ルートを開設していただきたいと存じます。そこで、まちなかふらっとバスを御提案させていただくとともに、新規ルート開設の事業計画と方向性についてお尋ねいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

     (拍手)



○議長(平田誠一君) 山出市長。

   〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 1番安居議員にお答えをします。

 まちの魅力についてお話でございまして、文化とか産業を支えているのは市民の感性だとおっしゃいました。私も同感であります。伝統芸能とか伝統工芸を大事にして、そしてこれを発展させていかなければなりませんし、市といたしますと、美術工芸大学がある、新しい美術館ができたと。こういう施設なり機関と市民とのかかわり、これも大事にしていきたいと、このように思っておりまして、やはり感性を磨くことにも力を入れていくと、このことがまちの魅力向上に連なって、そして、新幹線が来たときに多くのお客を呼ぶことができる、その背景になると、こう思っています。

 それから、ブランドをつくるようにということでありました。これも仰せのとおりでございまして、私は、金沢のまちの歴史・伝統そのものはブランドだというふうに思っていますから、やはり古いものをちゃんと整備して残していかなければいけません。前の大戦で日本の大きいまちは全部焼けて、古いものをなくしたんですから、これこそブランドだと私はそう思っています。歴史・伝統にこだわるゆえんでございます。みんなでこれをちゃんと守っていく、このことが大事だと思いますし、同時に新しいこともしなければまちは前へ進みませんし、金沢というまちは古いものを大事にしながらその中にちゃんと新しいものを残してつくっているねと、これが金沢のブランドになると、そう思っておるんです。そういう意味で、私は「ライフ&ファッション 金沢ウィーク」、ああいうこともぜひ大事にしていきたいと思っておるわけであります。新年度におきましては、金沢ブランドを効果的に発信するところのアクションプログラム、これを作成することにいたしておりまして、新幹線も遠からず来るということでありますので、この機を逃すことなく積極的に対応したいと、このように思っています。

 ものづくりを進めるについて技術が大事だと、仰せのとおりであります。ものをつくる、人を育てることの大切さ、そしてものをつくる精緻な技術を後世に伝えていくと、こんなことが大事だと思っています。今、安原工業団地の中に異業種研修会館をつくって、技術の向上を意図しておるわけでございますが、今度、粟崎地区でのいろんな仕事もふえてくるということでございますので、金沢の北部地区でもう一つ、ものづくりの研修・交流の会館をつくりたいと、こう考えたこともあるわけでございまして、こうしたことを通じて技術の水準を高めていきたいと、こう思っています。

 人材をつくることが大事だと、仰せのとおりでございまして、職人大学にマイスタースクールというものが開設をしました。小さいお子さんからものづくりの大切さを教えていこうということでございますし、同時に私は、ぜひ忘れていけないのは市立工業高等学校の存在だと、こう思っています。きょうここにおいでの議員の中にも母校として市立工業を見ている方もいらっしゃるわけでありますが、この学校での技術者の養成ということについてもぜひ力を入れていかなければいけない、そう思っています。大学でのテクニシャンも必要でありますが、高校の卒業生、修了生、こうした人たちの技能も高めておくということが大事だと思っておりまして、総体としてこういうものづくりの人材が豊かであると、このことが、企業がまた来てくださるということに通ずるんだと思っていまして、子供さんから高校生、そして大人に至る一連の技術を高める施策強化、こう申し上げておきたいと思います。

 旧町名復活にお触れでございました。町会をつくることによって町会行事への参加者がふえた、地域のきずなが深まったということが言われておりまして、旧町名復活がそういうところで成果を上げておるんだったらよかったというふうに思っています。自分の住んでいるまちがこういうまちだということを知って誇りに思って、そして、こんないいまちに住んでいるんだから、お隣、近所手を合わせて仲よくみんなでいいまちにしようという、そういう機運に連なったら、こんないいことはないというふうに思っておる次第でございます。引き続き旧町名復活に努力したいと、こう思っています。年度内に旧町名のホームページを改めて、そして復活したまちの活動状況に加えまして、300余りの旧町名やその由来等を紹介することによりまして旧町名の周知に努めていきたいというふうに思っておりますし、これから積極的に各町会役員の方々に働きかけを行いまして、機運を一層高めてまいりたいと、このように思っています。

 南町はどうなるんですかというお尋ねでありました。今、いろいろと世話をしてくださっているということを聞いています。ただ、ここには事業所がたくさんございまして、そういう意味で御苦心をなさっていらっしゃるというふうに考えております。店舗を置くとか事業所を置く、そういう企業に対しましてはいろんな御支援もしなければいけないというふうに思っておるんですが、同時に、そうしたお店とか事業所も、地域のために貢献をするんだというそういう意識をお願いしたいものだと、こう思っております。引き続き、地域の皆さんと一緒になって南町復活がなったらと願っておる次第でございます。

 それから、ディベロッパーとか、あるいは建築確認を行う指定確認検査機関、ここにいろんな仕事を頼んだらどうかということでございますが、これは住みよいまちづくりをつくるための手法をぜひという御趣旨であろうと思っています。とりわけ、ここに来まして、大きいマンションが建ったりアパートが建ったりするわけでございまして、これはこれとして意義のあることではございますけれども、逆に遠いところから金沢市に進出をしてくださる方々の中には、やはり土地の事情というものについて理解をしていただけない、関心を寄せていただけない、そういう向きもないわけではありませんので、ここら辺についてはよく協力をしてくださるようにお願いもしていかなければいけないと、こう思っています。いろんな機会を得まして、まちづくりに参加してほしい、地元の商店街に加入してほしい、そういう趣旨を述べて、その実現を期したいと思いますし、どういう仕事の過程でそういうことをお願いするのか、ここら辺もよく研究したいと、こう思っています。

 次に、消防団のことにお触れでございました。市の職員も団に入るようにと。今33人入っています。私は頑張ってくれているということで感謝をしておるんであります。職員が入団することによりまして、地域住民との協力関係が強くなりましてコミュニティーの活性化にもつながると期待をしておるわけでございます。災害発生時には市の職員として活動しなければならない場合もあるわけでございますが、広く入団を促していきたいと、このように思っています。

 定年で退職した団員の再登用とかあるいは女性消防団員のことについては、消防局長からお答えをいたします。

 次に、ごみの問題でございますが、一般廃棄物の収集運搬の許可の拡大を視野に入れた許可のあり方を検討すべきだという御趣旨でありました。一般廃棄物収集運搬業につきましては、過当競争による不適正処理、これを防止する観点からいたしまして、ごみの量に応じた必要車両台数に基づいて許可をしてきた経緯がございます。これからは民間委託の拡大、事業系ごみの分別、資源化、これを進めていきたいと思っておりまして、このため次回の許可見直し時期をめどにして収集体制や許可のあり方を再検討することにしたいと、こう思っています。

 容器包装プラスチックごみの扱いについては環境局長からお答えをいたします。

 玉川こども図書館のことであります。この整備につきましては、お隣の玉川公園と一体になった緑あふれる空間をつくっていきたいと、このように思っておりまして、その中で子供たちが楽しめる遊具の設置について検討したいと思っています。市有地と県の玉川公園用地の交換のことを述べられたわけでございますが、一つの考え方だと思っています。県と市がまちづくりを連携して進めることも大切でございまして、これからの課題にさせてほしいと、このように思います。

 それから、ふらっとバスについてお尋ねでございました。御指摘の国道157号から海側のまちなか地域につきましては、まちなかであるにもかかわらず、公共交通の不便な地域が多く存在し、そして新しい金沢交通戦略等に基づいて利便性を高める必要があると、そういうふうに思っています。そこで、ふらっとバスの新規ルートの導入に当たりましては、新年度−−19年度にふらっとバス導入検討会を開催するということにいたしてございまして、新規ルートの検討のためのアンケート調査であるとか走行実験等も実施する予定でございます。まちなか地域につきましては、歩けるまちづくりを推進しなければならないという、そういうことも片やあるわけでございまして、歩けるまちづくりの推進とあわせまして新規ルートの導入を積極的に前向きに検討したいと、このように思っています。



○議長(平田誠一君) 宮本消防局長。

   〔消防局長宮本健一君登壇〕





◎消防局長(宮本健一君) 定年で退団した団員の再登用についての御質問にお答えいたします。本市消防団では、平成10年から消防団活性化推進研究会を設置し、種々の施策を講じた結果、充足率も93%を超えていることから、退職団員の再登用は現在のところ必要ないと考えています。今後とも消防団と連携しながら消防団組織の充実強化に努めてまいります。

 次に、他都市の女性消防団との交流と講師を招いての勉強会の開催についての御質問でございますが、昨年入団した19名の女性消防団員を対象に、先ごろ初任者研修を終えたところでございます。今後、火災予防広報など、女性団員の活動をより一層推進するため、消防団と連携を図りながら交流会や勉強会などの開催について積極的に支援していきたいと考えております。

 以上であります。



○議長(平田誠一君) 浜田環境局長。

   〔環境局長浜田健一君登壇〕



◎環境局長(浜田健一君) 容器包装プラスチックごみに関しましての2つのお尋ねにお答え申し上げます。

 まず、出し方の見直しについてでございますが、現在は資源として回収していますほか、著しく汚れているものにつきましては埋立ごみとして出させていただいております。今後につきましては、環境負荷の低減や埋立場の延命化など、総合的な視点から見直す方向で検討を進めてまいりたいと存じます。

 次に、収集回数をふやせないかとのお尋ねにお答え申し上げます。収集回数をふやすとなりますと、とりわけ、本市の市街地におきましては、狭隘道路が多いということもございまして小型の収集車両や収集人員が不足すること、また、ごみ当番の御負担の問題など解決すべき課題もございますので、さらに研究を続けてまいりたいと存じます。

 以上でございます。



○議長(平田誠一君) 石原教育長。

   〔教育長石原多賀子君登壇〕



◎教育長(石原多賀子君) 1番安居議員にお答えいたします。

 ノロウイルスの感染による給食の一時停止について、今後このような事態が起こらないようどのように取り組むのかというお尋ねがございました。このたびの中央共同調理場調理員のノロウイルス感染の集団発生につきましては、大変御迷惑をおかけいたしました。今回の件では、調理室内の衛生管理は徹底されておりまして、給食を介しての児童・生徒への感染はございませんでしたが、職員が休憩時に使用いたしておりますトイレの手洗い設備が流水時間の短い手押し式であったため、十分な手洗い時間を確保できなかったことから、直ちにトイレの手洗い設備を感知式に改善いたしました。あわせて、衛生管理マニュアルを改訂いたしまして、すべての調理場に対してトイレ後の手洗いを1度ではなく2回励行することとしたところであり、さらに職員の健康の自己管理と衛生管理を徹底し、再発防止に努めてまいりたいと思っております。

 他の調理場におけるバックアップ体制も必要ではないかとのお尋ねでございました。他の調理場でバックアップを行うためには、各調理場に予備能力があることと、調理後2時間以内に子供たちが給食を食べることができるように学校まで配送できることが衛生管理上、不可欠でございます。今回はこれらの条件を満たすことが極めて困難であったことを御理解いただきたいと思います。

 給食費の未納について今後どのように取り組んでいくのか、お尋ねがございました。経済的な理由で未納となっている保護者に対しましては、就学援助制度を周知し、その申請を促しております。また、それ以外の保護者に対しましては、学校で文書、電話、面談による催促を行っております。保護者の責任感や規範意識の希薄化に伴い、学校の負担感も少なくないことから、市教育委員会といたしましても、他市の取り組みも参考にし、学校と連携しながら具体的な未納対策を検討していきたいと思っております。

 以上でございます。

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



△散会





○議長(平田誠一君) これにて、本日の質疑並びに一般質問を終わります。

 よって、本日はこれにて散会いたし、次の本会議は明13日午前10時から開きます。

 本日はこれにて散会いたします。

                              午後4時5分 散会

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

   〔参照〕

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

                  (写)

                               発財号外

                               平成19年3月8日

                               (2007年)

 金沢市議会議長  平田誠一様

                         金沢市長  山出 保

            説明員の出席等について(通知)

 先に収財第97号をもって通知しました議会説明員のうち、教育委員長 津川龍三は、12日の本会議に教育委員 佐藤秀紀の代理出席を取り止めて出席しますので、よろしくお取り計らい願います。

                  (写)

                               収財第98号

                               平成19年3月8日

                               (2007年)

 金沢市議会議長  平田誠一様

                         金沢市長  山出 保

            説明員の出席について(通知)

 平成19年3月7日付け、発金議議調第139号で出席要求のありました説明員として、3月12日の本会議に選挙管理委員会委員長 湯澤邦夫が出席しますので、よろしくお取り計らい願います。