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石川県 金沢市

平成18年  6月 定例会(第2回) 06月22日−03号




平成18年  6月 定例会(第2回) − 06月22日−03号










平成18年  6月 定例会(第2回)



          平成18年6月22日(木曜日)

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◯出席議員(40名)

     議長  的場豊征君        副議長 東出文代君

     1番  安居知世君        2番  宮崎雅人君

     3番  黒沢和規君        4番  松井純一君

     5番  森 一敏君        6番  粟森 慨君

     7番  北 篤司君        8番  清水邦彦君

     9番  新村誠一君        10番  福田太郎君

     11番  横越 徹君        12番  田中展郎君

     13番  村池敬一君        14番  浅田美和子君

     16番  干場辰夫君        17番  森 雪枝君

     18番  苗代明彦君        19番  渡辺 満君

     20番  近松美喜子君       21番  山野之義君

     22番  上田 章君        23番  澤飯英樹君

     24番  玉野 道君        25番  増江 啓君

     26番  出石輝夫君        27番  田中 仁君

     28番  中西利雄君        29番  関戸正彦君

     30番  升 きよみ君       31番  高村佳伸君

     32番  宮保喜一君        33番  不破 実君

     34番  木下和吉君        35番  南部康昭君

     36番  平田誠一君        37番  安達 前君

     39番  上田忠信君        40番  井沢義武君

◯欠席議員(なし)

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◯説明のため出席した者

 市長         山出 保君   助役         須野原 雄君

 助役         蓑  豊君   収入役        近藤義昭君

 公営企業管理者    山本文男君   教育委員長代理    小杉善嗣君

 都市政策局長     武村昇治君   総務局長       角 健治君

 産業局長       加納明彦君   市民局長       小川秀一君

 福祉健康局長     古田秀一君   環境局長       浜田健一君

 都市整備局長     坂戸正治君   都市整備局土木部長  土谷久幸君

 市立病院事務局長   廣田 健君   美術工芸大学事務局長 小村 隆君

 教育長        石原多賀子君  消防長        宮本健一君

 農林部長       宮島伸宜君   財政課長       丸口邦雄君

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◯職務のため出席した事務局職員

 事務局長       篠田 健君

 議事調査課長     縄 寛敏君   議事調査課担当課長  西田賢一君

 主査         上出憲之君   主査         横山 健君

 主査         関戸浩一君   主査         水由謙一君

 主査         安藤哲也君   主査         木谷満貴子君

 書記         一ノ宮直之君  書記         小木 茂君

 総務課長補佐     松田雅典君   書記         竹本 豊君

 書記         越田健靖君

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◯議事日程(第3号)

  平成18年6月22日(木)午前10時開議

 日程第1 議案第1号平成18年度金沢市一般会計補正予算(第1号)ないし議案第20号公有水面の埋立てに関する意見について及び報告第1号ないし報告第6号専決処分の報告について

                             (質疑、委員会付託)

 日程第2 一般質問

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◯本日の会議に付した事件

  議事日程(第3号)に同じ

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     午前10時2分 開議



△開議





○議長(的場豊征君) 本日の出席議員数は、ただいまのところ38名であります。

 よって、会議の定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。

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△会議時間の延長について





○議長(的場豊征君) あらかじめ本日の会議時間を延長いたしておきます。

 なお、上着の着用は御自由に願います。

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△議案上程





○議長(的場豊征君) これより、日程第1議案第1号平成18年度金沢市一般会計補正予算(第1号)ないし議案第20号公有水面の埋立てに関する意見について及び報告第1号ないし報告第6号専決処分の報告について、以上の議案20件、報告6件を一括して議題といたします。

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△質疑・一般質問





○議長(的場豊征君) これより、質疑並びに日程第2一般質問をあわせ行います。

 通告がありますので、これより順次発言を許します。

 3番黒沢和規君。

     〔3番黒沢和規君登壇〕     (拍手)



◆3番(黒沢和規君) おはようございます。

 自由民主党金沢・市民会議の一員といたしまして、以下、数点につき質問いたします。

 質問の初めは、地方分権改革についてであります。

 全国知事会長の麻生渡福岡県知事、全国市長会長の山出保金沢市長、そして全国町村会長の山本文男福岡県添田町長といえば、今では知る人ぞ知る地方分権推進3人男であります。この3人は、その出自こそ違え、3本の矢のごとく常に手を携え、国と堂々と渡り合い、地方分権推進を訴え続けておられます。私ども地方自治の一端に身を置く者といたしましては、何とも頼もしく、心強く、そして心からの敬意と感謝の念を持つものであります。麻生知事会長は、昭和14年5月生まれでことし67歳、福岡県知事は現在3期目であります。前身は旧通産省のエリート官僚であります。印象は人懐っこさと親しみを感じさせるものがありますが、眼鏡の奥はひとみがきらりと光り、明晰な頭脳と知性的な雰囲気を漂わせております。また、山出市長会長は、申し上げるまでもなく、昭和6年生まれでことし75歳になり、現在4期目、市職員から市長に上り詰めたいわば立志伝中の人であります。物腰もやわらかく、口調も穏やかではありますが、その口から発せられる言葉は正鵠を射、また博覧強記であります。山本町村会長は大正15年1月生まれの80歳、福岡県にありますが、山間部が町の面積の80%を超える自然豊かなまち、添田町の町長を9期務めておられます。眼光鋭く、一見近寄りがたさを感じるのでありますけれども、人情に厚く、全国小規模町村の苦悩と期待を一身に背負い、さっそうと先陣に立つ、いわばドン的な存在であります。余談ではありますが、それぞれこのお三方のえとは、順にうさぎ、ひつじ、とらだそうであります。この個性豊かな3人の侍に国は、かなりてこずっているようであります。それゆえか、各省庁の中にはもう三位一体改革はこりごりといった空気も流れているやにもお聞きをいたしております。

 しかし、改革は、物申す、嫌がられる存在があればこそ、前進いたすものであります。地方分権改革推進の3人の侍は、年齢的には、失礼ながらも、他の全国のそれぞれの首長たちと比べまして若いとは申し上げにくいところでありますが、その分、知識と行政経験はすこぶる豊富であります。その豊富な知識と行政経験を縦横無尽に生かし、「理論の麻生」、「知恵の山出」、「行動の山本」の三人三様の強烈な個性のもと、ひるむことなく国と対等に渡り合い、苦言を呈し、提言をし、このトリオがいつまで続くのか私にはとんとわかりませんけれども、その任にある限り、真の地方分権の確立に向けて今後とも御尽力いただければと思うのであります。アメリカの詩人サミュエル・ウルマンは、「青春とは、人生のある期間をいうのでなく、心の様相をいう。人は信念とともに若く、自信とともに若く、希望ある限り若い」とうたっております。交付税論議の中でも、知事、市長においては総額を維持すべきという意見が80%を超えているのに対し、国会議員では維持すべきとするのは40%に満たないとのことであります。そうした国と地方とのいろいろある意識の違いをどう埋め、理解を得、さらなる分権を獲得していこうとされているのか、改めて市長には、全国市長会長としての熱い思いをお聞かせいただけたらと思うのであります。

 あわせて、今後は、同時に道州制や小規模自治体のあり方など、都道府県、市町村の存立そのものにかかわる議論も多くなされてくるはずであります。道州制を支持する立場、反対する立場など、地方団体において立場や考え方が相反する議論も必然的になされてくるわけであります。そうした場合、個々の立場をどう乗り越え、調整し、小異を捨て大同に立ち、地方が最後まで結束して新しい地方自治制度の構築に向けて主張を貫いていくことができるのか、まさに正念場を迎えることになります。この際、市長には、道州制についてはどう考えているのか、また、その州都となり得る基幹都市となるための不可欠な要件とも考えられます政令指定都市、あるいはこれに準ずる都市に金沢市がなるためには、何をしていかなければならないとお考えなのか、地方六団体の中における考え方の相違が生じ得る問題について、どのように意見の調整・集約を図っていくかという課題とともに、この際、御所見をお聞かせいただけたらと思うのであります。

 ところで、地方分権推進に関しまして、教育問題、特に小中学校教職員の人事権移譲問題に触れておきたいのであります。本件につきましては、昨日も議論のあったところでありまして、簡単に触れておきたいと思いますが、県教育委員会は、5月下旬、教職員の人事権移譲に関しまして、県内の市町教育委員会から意見聴取を行いました。また、事前に県内の市や町の教育長にアンケート調査も行っております。もともと県教育委員会は、教職員人事権の中核市移譲には積極的ではなかったとも言われており、それゆえにこの意見聴取の結果をどう取りまとめ、文部科学省にどのような報告をするのか、大変興味の持たれているところであります。教職員の広域人事の必要性は、もちろん十分に理解をいたしているところでありますが、そのことをもってして中核市に人事権を移すことに難色を示す理由にはなりません。この際、市長には、この教職員人事権の移譲について積極的でないとされる石川県及び県教委に対し、どのように理解を求め、国に対してもその実施について働きかけを強めていかれるのか、教育問題ではありますが、あえて市長にお尋ねをいたすものであります。

 また、教育長には、県教委に対しての意見具申の内容とそこで提言された広域圏の人事異動に関する本市と周辺市町、県教委の協議機関の設置については、移譲にかかわる県等の理解を得るための重要な要素を持つものと思われますので、そのための働きかけ及びその手だてについてどうお考えになっているのか、再度お尋ねをいたします。

 また、市長には、かねて論議されております義務教育費国庫負担金の制度のあり方について、公立学校校長会や日本PTA全国協議会等々が本制度の堅持を強く望んでいる中、今日まで一貫してこの一般財源化を主張してこられております。今後、維持を訴えるこうした団体等にどう説明をし、理解を得、実現をしていくのか、改めて御所信のほどをお聞かせ願いたいのであります。

 質問の第2点は、新しい交通体系の確立についてであります。

 本市の新交通システムの導入につきましては、本議場においても久しく論議され、また市当局においてもこれまで種々研究・調査が進められてきたところであります。近年におきましては、採算性を含めた財政的問題、社会経済情勢の変化、まちづくりに対する考え方の変化等、さまざまな要因から、その導入について積極的な議論は余り聞かれなくなってきたようであります。この4月の山側環状の開通により、金沢市内における交通の流れは大きく変わりました。こんなにもと思えるほど交通渋滞が解消されたところもあります。この状況でまいりますと、やがて海側環状が供用された暁には、もっと大きな効果が生まれるのではないかと期待を持ってしまうのであります。時代は動き、少子高齢化、人口減少の時代に突入いたしました。まちなかに人を呼び戻す施策が積極的に進められています。新幹線もそう遠くない時期に入ってくることになりました。そういった状況を見ますとき、今日こそ従来の新交通システム導入ということから一歩踏み出し、金沢市における新しい交通体系のありようというものを真剣に考えるべき時期が来たのでないかと思うのであります。市長は、かねてより市内交通の総量抑制と唱えられ、公共輸送機関優先の交通体系の構築を説いてこられました。地球温暖化防止、化石燃料使用抑制、高齢化社会における快適輸送機関の確保、まちなかのにぎわいの確保などからいたしまして、都市の交通体系をマイカーから公共輸送機関に転換していかなければならないことは時代の要請でもあります。環状道路は、市内交通量を劇的に減少させ、その効果は大なるものがありますが、全体としての車の総量を減らすまでには至りません。また、そのことで公共輸送機関が充実されることにつながるものでもありません。だといたしますならば、公共輸送機関のあり方について、環状道路の整備とは別にきちんと議論をされていくべきものと存ずるのであります。そうした状況の中で、現在、本市における新交通システムの研究・検討はどうなっているのでありましょうか。経過を含めて、まずお聞かせをいただきたいと存ずるのであります。

 富山市では、去る4月下旬、富山港線を路面電車化した富山ライトレールが開業し、今後の地方都市交通の一つのモデルケースともなり得ると言われております。今後は都市の規模、都市の個性に合った多様な交通体系、システムづくりが求められるところであり、富山市の取り組みの例は、一つの参考になるものであります。莫大な設備投資を必要とする新交通システムの導入を図るのではなく、北陸鉄道石川線と浅野川線を基軸として活用することを考えてもよいでありましょう。定時に運行できる鉄道は渋滞に巻き込まれることはありません。ネックは、線路が中心市街地で切れていることであります。線路が切れたところでも、乗りかえせずに、そのまま中心市街地を走り、両線を結ぶことができたらと思うものであります。最近、JR北海道で開発研究が進められ、実用化間近いと言われるデュアル・モード・ビーグル−−通称DMVは、道路とレールの双方を走ることのできる乗り物であります。まちなかなどの連檐地域には、ふらっとバスが既存の地域だけでなく、もっと縦横に走ってもよいかもしれません。新幹線の開通に伴い、JR北陸線が第三セクター化されることにあわせ、石川線や浅野川線がそこに乗り入れてもよいでありましょう。野々市町との合併論議が盛んでありましたころ、構想として示された石川線のLRT化があってもよいはずであります。今こそ本市の実態に根差した新しい総合的な交通体系の構築に向けた作業に着手し、実際の導入も視野に入れた検討に踏み出し、また交通事業者等々とも協議を進めていくべきではないかと考えるのでありますが、市長のお考えのほどをお尋ねいたすものであります。

 質問の第3点は、医療制度改革と市立病院についてであります。

 このほど、医療制度改革の一環として、健康保険法及び医療法の一部改正案が国会において可決成立いたしました。このことにより、平成20年度から、老人保健制度にかわり、新しい制度として高齢者医療保険制度が導入されることになります。その中身は、75歳以上の後期高齢者の医療と65歳から74歳までの前期高齢者の医療を異なった制度で行うというものであります。このことは、本市国民健康保険事業にも少なからぬ影響を生じさせてくるものでありますが、法律が国会で成立したばかりであり、不透明な部分が多くあるかとは存じますが、国保事業にはどのような影響や効果があるとお考えになっているのか、まずお尋ねをいたすものであります。

 また、社会的入院解消のため、病床転換支援事業の実施が盛り込まれましたことは、御承知のとおりであります。市としてもそのための対応が求められてくることは当然であります。市当局としては、今回の法改正によって、どのような対応をしていかなければならないとお考えか、昨日の答弁もあったところでありますが、改めてお尋ねをいたすものであります。

 そして、今回の医療法改正の趣旨は、医療に対する安心・信頼を確保し、質の高い医療サービスを受けられる体制づくりの推進にあると理解をいたしておりますが、本市が設置者である市立病院における対応については具体的にどのように考えているのか、あわせてお聞きをいたすものであります。

 そこで、金沢市立病院に関しまして少しお尋ねをいたしておきますが、医薬分業、患者の利便性の観点から、この10月から石川県立病院では、外来患者における医薬品の全面的な院外処方が実施されることになりました。医薬品の院外処方については、金沢大学附属病院や国立病院機構金沢医療センター等で既に実施されておりますが、市立病院においてはまだそこまで至っておりません。外来患者における医薬品の処方については、調剤の待ち時間短縮を図る趣旨から、市立病院においても患者の希望に応じて実施したいとの意向も示されておりますが、将来的には、本格的実施に向け検討し、移行すべきものと考えるものであります。病院設置者としての市長のお考えをお尋ねいたすものであります。

 また、その一方で、外来患者の院外処方が進むことにより、医薬品による医業収入が減り、病院経営に多少なりとも影響が生ずるのではとの懸念も持たれているのであります。この点、どのように想定をされておられるのか、また、収益の減少があるとすればどのような対応策をお考えになっているのか、お尋ねをいたすものであります。

 質問の最後は、公共用地の跡地利用についてであります。

 昨今、市におきましては、市有地やこれに準ずる土地について、その多くを優良宅地として造成することを条件に、民間に譲渡する方向で進められているのであります。特段、利用計画のないものは処分することは当然といたしましても、公共としての貴重な土地であるだけに、できるだけ公共のための用地として活用していただきたいとも存ずるのであります。それぞれ当該地のある地元や周辺地区では、そうした土地に対し、かねて設置を望んでいる公共施設等もありますだけに、この点、格別の御配慮も必要かと存じます。一例としては、本市の所有する土地ではありませんが、昨日も取り上げられました金沢大学農場跡地については、スポーツ愛好者からは、ぜひパークゴルフなどスポーツのできる広場として整備を進めてほしいとの声もあるとお聞きもいたしております。あわせて、これらの跡地については、優良住宅を造成することを条件として譲渡される例が多いわけでありますが、まちづくりの視点から、今後は特にそのような方向性を持って対応されようとしているのか、改めてお聞きをいたしまして、以上で私の質問を終わります。     (拍手)



○議長(的場豊征君) 山出市長。

     〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 3番黒沢議員にお答えをいたします。

 地方分権改革について、激励もいただきました。サミュエル・ウルマンの言葉を使ってくださって激励をしてくださいまして、感謝したいと思います。3人のチームワークよろしきを得て、頑張りたいと、こう思っています。知事会と市長会と町村会、この3つの間には、大きい視点では全く一緒なのですが、細部のことになりますと微妙なところも実はあるわけで、今ほど御指摘になりました中核市への教育の人事権移譲、あるいはもう一つおっしゃいました後期高齢者医療制度の運営の主体、こういうようなことになりますとちょっと微妙なところがあるのですけれども、そういうものを乗り越えて、ともかくチームワークよろしきを得て、大事な分権改革でありますので、頑張ろうということで意気は盛んであります。頑張るつもりでございます。

 そこで、国と地方の交付税論議なんかを見ると、見識の違いがあるのではなかろうかというお話が出ました。学者とか経済人によりますところの地方を余り御存じでない方の議論、そしてまた一部の官僚の議論というものが、やはり国会の方々等への影響というふうに及ぶことがないわけではないというふうに思っておりまして、こうした地方を知らない人たちの方向に論議が流れていくということでありますと、我々としますと我慢ができないと、こういうことにもなるわけでございまして、地方の実態を私どもの方から強く申し上げる、このことから始めなければいけないと、こう思っておる次第でございますし、実態を知って、そして一番苦労しておるのは現場の我々なのでありまして、ここはひとつ強力に主張をしてまいりたいし、そのような仕事をしておると、こう申し上げておきたいと思っています。

 三位一体改革の第1期改革におきましては、国がみずからの権限と財源の維持に固執をしたという経緯がございますし、このことに加えまして、国と地方のあり方に関する本質的な議論が、どちらかといえば補助金改革をしようということからの始まりという、その経緯がありまして、しかも時間的余裕がなかったことから、本質的な議論というものはどちらかといえば行っているゆとりがなかったということがありまして、そういう意味で、議論の主体は財政論議に終始したと。そのことが国民の皆さんにとりますと大変わかりにくいと、こういうことになったわけなのでありまして、第1期改革の反省点であったと思っています。したがいまして、我々はそうした現状分析からまず始めて、国は何をなすべきか、地方は何をなすべきか、この役割分担という議論を原点から始めようと、こういうことになった次第でございまして、原点から始めて、そして大きい視点から地方のありようについて意見を求めて、そしてそれを強力に実現する手法として、法律に基づく意見書の提出権の行使と、こういう形をとることにしたわけであります。こういう行使の方法というのは、背景に法律がございますし、内閣と国会は遅滞なく答えなければいけないと、こういうことにもなってございますので、私どもは内閣と国会の誠意ある対応をこれから強く求めていくということになるのだろうと思っています。決して事柄はそれほどたやすくはありません。決して簡単でありませんけれども、粘り強く、ねちっこくやっていかなければいけない、そう思っておる次第でございます。

 そこで、道州制についてお触れになりました。この道州制というのは、分権改革の観点から国と地方の行政のありようを基本的に変えていくという、そういうことでございまして、この導入には国民的な世論の高まりが大事だと、こう思っております。簡単に地域の分割論、そういう傾向に陥りやすいというのは一つございますし、もう一つは、経済界からの議論といたしますと経済的側面の論議が先行すると。こんなこともあるわけですが、やはり基本は住む人の立場に立たなければなりませんし、地方には地方としての歴史・伝統があるわけでございますし、地域の一体性ということも大事な観点でもございまして、そういう視点を看過できない、忘却をしてはいけないと、こう思っておるわけであります。そういう前提の上で、国から地方への権限、財源の移譲という議論ももっともっと深めていかなければいけない、こう思っておるわけでございますし、あわせまして、道州と都道府県の関係、そしてここへ議論が及んでまいりますと、今度は都道府県と市町村との関係、こういう議論もまだまだこれからという段階だと私は思っております。しかし、やはりこういう議論をしなければならない、そろそろ時点に来たなという考えが深うございまして、お互いに研究をしてまいりたいと、こう思っておる次第でございます。

 そこで、金沢が州都となり得る条件は何か、どういうふうな取り組みが州都たり得るのかと、こういう御指摘でありました。私は、将来の道州制というものを見据えてまいりますと、新幹線でありますとか、外環状道路でありますとか、東海北陸自動車道でありますとか、能越自動車道でありますとか、こうした広域にわたる交通基盤の整備を進めていくということが大事でございますし、同時に、市や町、大学、産業、環状道路沿いには多くの大学があるわけでございますので、そうした市と町、大学との連携、こういうものを一層強化してまいりまして、そして拠点性を高めていく、国際性を高めていく、そして世界に通ずる学術文化都市としての形成を目指していって、このことが将来の道州制の州都たり得る条件を満たすことにつながっていくというふうに思っていまして、地道な努力を続けていかなければいけない、このように思っておる次第でございます。

 次に、小中学校教職員の人事権の移譲のことにお触れでございました。私は、中核市に人事権が移っていく、このことによりまして、地域に根差した特色のある学校づくりが進められていくはずだと思っておりますし、このことによって金沢市の学校教育が活性化するということは、即、県全体の学校教育の活性化につながると、このように思っておるわけであります。国におきましては、中央教育審議会の答申が出てございます。人事権移譲を行うものと、私はそのように思っています。中教審が答申を出しています以上は人事権移譲はあると、こういうふうに思っておるわけでございまして、ただその際に生ずるいろいろな課題はあるわけでございますので、この課題の整理、そのことについて研究を深めていかなければいけない、そう思っております。国に対しましては、市長会、また中核市市長会でこの問題を議論してございまして、引き続き早期の実現に向けて働きかけてまいりたい、こう思っております。

 あわせまして、義務教育国庫負担金の一般財源化のことにお触れでございました。国庫補助負担金の一般財源化は、単なる財源の議論ではあるまいと思っておりますし、既に一般財源化は進められてきておるわけでありまして、最後に教職員の給与の問題だけが残っておるというふうに私はとらまえております。数字の議論とか財源の議論ということよりも、むしろ本質は教育における国と地方の役割分担の議論だと、そう思っています。国は学力の到達目標を設定して、その到達度の判定をする、これは国の責任、そしてその到達までの過程におけるカリキュラムをどうするか、授業時数をどうするか、こんなことは地方に任せてほしいというのが私どもの主張なのであります。何でもかんでも地方にという、そんな言い方はいたしておりません。国は何をなすべきか、地方は何をなすべきか、そこの見識をしっかりやってほしい、こういうことを実は言いたいわけなのであります。

 憲法が規定をいたします義務教育の根幹につきましては、国が責任を持つべきことは当然でございます。地方が求めてございますのは、教育現場におけるもろもろの教育活動・運営方法について、地方の自由度を増してほしい、地域の実態に即した質の高い教育を進めさせてほしいと、こういうことを申し上げておるわけであります。そういたしますと、教育現場、すなわち学校設置者と教職員の人事権、研修権、給与負担、こんなことがばらばらの実態は困る、こういうことなのでありまして、一体化していない現状について改善をしていこうと、これが我々の言い分なのであります。こうしたことにつきまして、市長会、中核市市長会等を通じまして、また国や関係団体、また国民の皆さんの理解を広く求めてまいりたい、こう思っております。

 次に、新交通システムの研究・検討のことをお触れでございました。金沢市におけるこの問題の研究というのは、歴史は大変に古いと、そう申し上げておきます。モノレールの議論から始まってまいりまして、かれこれ30年は議論はしておるというふうに思っております。比較的近くに参りまして、ゆりかもめのようAGTに始まって、それから平成10年度になりますと、ガイドウエーバスとか、LRTの導入比較調査等を進めてまいりました。研究ばかりしていて何も進まぬという、そういうお気持ちは私もよくわかります。しかし、それほどに事柄は難しいということも事実だろうと思っております。平成12年度になりましてから、県・市共同でパーク・アンド・ライド、それからバスの専用レーンの拡大、シティライナーの運行等の交通実験を実施しまして、公共交通の活性化を探ってきたところでございます。新しい交通システムの導入につきましては、まずは公共交通の利用者がふえなければいけません。それから、財政支援制度の拡充が欠かせません。引き続き交通実験等を通じまして、じれったいかもしれませんけれども、検討を続けて、そして国等に対して必要な要請をしていきたいと、こう思っておる次第でございます。

 実際の導入を視野に入れた検討が大事だと、こういう仰せでございますが、私は、最大のポイントは採算性と、こう申し上げたいと思います。採算性を確保するということになりますと、国によるインフラ整備に対する支援措置の拡大、これが不可欠ということになるわけであります。既に導入した都市もないわけではありませんけれども、例えば、愛知県小牧市の桃花台線、これなんかは導入したけれども、赤字がふえて、ことし3月に廃止したという事例も出ておるわけでございまして、そういたしますと市長というのは余りいいかげんなことは言えませんで、やはり確たる見通しがないと言えないという、そういう立場は非常に厳しいものがありますので、その点はひとつ御理解をいただきたいというふうに思います。

 ただ、環状道路ができてきた、金沢というまちの形態は歴史都市、古い、そういう視点からいたしますと、導入の必要性は、私は、十分認める立場であります。これがなければいけないし、これからはやはり公共交通と歩くということを主体にした政策にまちなかは転換をしていかなければいけない、そうしなかったら高齢社会もクリアできないし、環境問題もクリアできない、そういう思いは持っておるわけでございます。かねてから連続立体交差事業、これを行って検討してきておるわけでありますが、これと、そして山側環状後の都市内交通対策、この双方を今度もっと力を入れて研究する必要があるというふうに思っておりますので、この専門家を近く任用する方向で今話を進めている、こう申し上げておきたいと思います。

 それから、医療制度改革につきまして、高齢者医療保険制度が行われると国保に影響が及ぶかというお尋ねでありました。私は、及ばないことはあるまいというふうに思っています。75歳以上の高齢者は、国保、それから社保等の保険から抜けることになりまして、従来の老人保健医療制度は廃止になるということであります。国保財政への影響ということになりますと、後期高齢者医療制度における保険料の導入等によりまして、国の試算によりますと、市町村国保の保険料は現行に比べて軽減されると、こういう言い方をしておるわけであります。いずれにいたしましても、平成20年度からこの仕組みが導入をされるということになっておるわけであります。事柄は運営いかんでありますし、運営をどうするかがポイントというふうに思っておりまして、そういう意味で、都道府県単位、そして広域連合による運営ということになっています。私は、この過程で県の役割も大きいよということを申し上げていきたいのでございます。この運営をどうしていくのかというのが、これからの最大のポイントと、こう思っております。

 それから、介護型、医療型の療養病床数のこと、それから病院の医療提供のこと、こうしたことは局長及び事務局長からお話をいたしまして、私からは、院外処方のことにお答えをしたいと思います。医薬分業は、質の高い医療サービスの提供と、高齢社会に向けてより安全な薬の利用、医療費の適正化等の観点から進められている施策でございます。市立病院におきましても、この趣旨にのっとりまして、院外処方を希望する患者さんに対しまして、院外処方せんを発行しておるわけであります。ただ、市立病院の立地環境等からいたしまして、お年寄りの患者さんが多うございます。病院の方が安心ですとか、あるいは院外処方は二重手間で不便ですと、こんなことが言われておりまして、院外処方を希望する患者さんが少ないというのが現状でございます。こんなことから、まずは院外処方制度の趣旨、仕組み等につきまして周知を図ることが大事だと、こう思っております。院外処方の案内サービスコーナーをこれから設置するということ等をいたしまして、患者さんの理解を深めてまいりたい、こう思っておる次第でございます。

 院外処方をやっていくと収益が減少することについての対応策をお尋ねになりました。これが進んでまいりますと、医業費用である薬剤費が減少する、これに伴って投薬による医業収益も減少するということになるわけですが、院外処方の推進で減少いたしました薬剤師による調剤の仕事を入院患者さんへの服薬指導−−お薬の指導の充実強化というものに充てることで、医業収益の確保を図りたい、こう思っております。病院を取り巻く環境は診療報酬の引き下げ等がございまして大変厳しいわけでありますが、地域の医療機関との連携をより一層推進いたしますとともに、さらに経費の節減、効率化を進めて、そして収益性が上がるように努力をしてまいりたい、こう思っております。

 次に、公共用地の跡地利用のことにお触れでございまして、まず四十万の農場跡でございました。この跡地は、金沢大学の農場用地といたしまして、地元の皆さんが御提供いただいた土地であります。南部方面の広大な土地でもございまして、市としても長い間にわたって関心を寄せてきたところでございます。北陸財務局が処分するという方針をお示しになりましたことから、全体の2分の1を市が取得して、そして地元の皆さんの意向も踏まえながら、スポーツもできる多目的広場の整備を検討していきたい、こう思っております。

 市有地等について、優良住宅の造成を条件に譲渡される例が多いと、地域に有益な公共利用も必要と思うけれどもどうかと、こういうお尋ねでありました。市有地も跡地が時として出てくるわけでございまして、これについては市民の大切な財産でございますので、市政の財政状況等も踏まえ、また、まちづくりにも役立つ適切な取り扱いが必要だと思っております。玉鉾の企業局のガスの工場跡地は、定住促進を図る視点からいたしまして、石川県木造住宅協会に売却したものでございまして、公共の空間も配置して、周辺環境に配慮された、いい住宅地として活用されているところでございます。今、市の保健センターでありますとか、金石の若潮寮でありますとか、一定規模の公共用地の跡地利用ということがあるわけですが、定住の促進に資するように、周辺環境と調和する、そして良好な住宅地が造成できるように、こんなことをいろいろ考えて、そして処分をしてまいりたいと、こう思っております。



○議長(的場豊征君) 石原教育長。

     〔教育長石原多賀子君登壇〕



◎教育長(石原多賀子君) 3番黒沢議員にお答えいたします。

 本市と周辺市町、県教委への協議機関設置のための働きかけの手だてについて、教育長の見解を問うということでございました。現在、周辺市町との協力の中で、金沢市が取り組んでおります小学校英語のカリキュラムや教材の提供、指導主事及び教員の授業への派遣など、既に広域的な取り組みをしているところでございます。今後、教員の資質向上を図り、県下すべての自治体の教育水準の向上が図られるためにも、このような取り組みをさらに発展させ、各自治体が対等な立場で人事交流の基本的なルールづくりや市町間の連絡調整を行う場としての協議機関の設置を多方面にわたり働きかけていきたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(的場豊征君) 古田福祉健康局長。

     〔福祉健康局長古田秀一君登壇〕



◎福祉健康局長(古田秀一君) 医療制度改革に伴う療養病床削減の対応につきまして、お尋ねがございました。市内の療養病床数は、介護療養型が963床、医療型は1,933床でありますが、今後、県と協調して事業者の意向調査を実施し、全容を把握した上で本市としての対応方針を定めてまいります。介護療養型につきましては、地域介護・福祉空間整備等交付金を活用しながら、老人保健施設などへの転換の促進を図っていかなければならないと思っております。なお、県が行うことになっております医療型への対応につきましては、介護保険者である市として十分に意見を反映させていきたい、このように思っております。

 以上でございます。



○議長(的場豊征君) 廣田市立病院事務局長。

     〔市立病院事務局長廣田 健君登壇〕



◎市立病院事務局長(廣田健君) 市立病院における安心・信頼と質の高い医療提供に向けた具体的な対応について、御質問がございました。

 市立病院は、これまでにおきましても、市内東南部の地域中核病院として、質の高い医療の提供に努めてまいりました。また、昨年度、患者サービスの向上、医療スタッフの充実、チーム医療の推進や高度医療の提供など、さらなる医療体制の充実を目指しまして、市立病院中期経営計画を策定したところでございます。今後とも中期経営計画の実践に取り組みますとともに、地域連携、病診連携を推進いたしまして、登録医制度の充実、オープンベッドによる診療施設の開放など、他の医療機関との円滑な連携を図りながら、市民から信頼される病院として効率で質の高い医療を目指してまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(的場豊征君) 7番北篤司君。

     〔7番北 篤司君登壇〕     (拍手)



◆7番(北篤司君) 質問の機会を得ましたので、かなざわ議員会の一員として、市政の諸課題について、以下、数点お尋ねいたします。

 質問の第1は、憲法改正と地方自治についてであります。

 憲法改正については、各政党が新憲法の草案や新憲法に対する提言、改正に対する考え方を取りまとめ公表したことを初め、全国知事会も憲法問題に関する報告書をまとめたことと相まって、国民的論議も高まりつつあると言えます。さて、憲法改正といえば、論議の中心と国民的関心は戦争放棄を規定した第2章第9条でありますが、ここでは第9条についてはさておき、地方自治を規定した第8章第92条以下の4カ条の憲法改正問題に関連し、質問をいたします。

 地方自治の規定は、明治憲法には設置されておらず、戦後日本を民主国家にしようという意図で連合国軍総司令部−−GHQが作成したマッカーサー草案をもとに、戦争放棄の章とともに、新たに現行憲法に盛り込まれたものであります。翻って、自民党の新憲法草案では、前文にわずか1行ではあるものの「地方自治の発展を重視する」という文言が入れられ、また民主党による憲法提言では、新憲法が目指す5つの基本目標の中に分権国家の創出が掲げられたことは、地方の側からすれば評価に値することであると言えます。「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律に定める」としたのが第92条であり、この条項の中の「地方自治の本旨」という文言が大きな論点として取り上げられています。すなわち、「地方自治の本旨」という表現は極めてあいまいであり、真の地方分権社会を確立しようという動きを阻害する要因にもなっているという指摘であります。

 全国知事会の報告書でも、「『地方自治の本旨』という表現は抽象的でわかりにくく、地方自治の侵害を防ぐための明確な解釈基準としては不十分である。真の民主国家を実現するためには、地方自治の基本原則である住民自治及びそれを制度的に保障する団体自治を具体的権利として憲法上明記することが不可欠である」としています。そこで、山出市長は、現行憲法の「地方自治の本旨」という表現について、どのような見解を持っておられるのか、さらに、憲法改正で地方自治の基本原則を明確化する必要性を認識されておられるとすれば、どのような視点を盛り込むべきと考えておられるのか、御所見を伺います。

 三位一体改革が進められる中、地方分権型国家の実現に向け、地方自治体のあり方をめぐっては、さまざまな論点が提示されています。例えば、道州制については、第28次地方制度調査会が9、11、13という3つのパターンの道州の区割りを盛り込んだ道州制のあり方に関する答申を出したのを初め、地方六団体が設置した有識者会議の新地方分権構想検討委員会においては、地方共有税の創設や地方行財政会議の設置など、地方財政自立のための7つの提言を盛り込んだ分権型社会のビジョンを公表しています。こうした地方自治のあり方をめぐる今日的な議論は、その多くが憲法改正と密接にかかわる問題ととらえることができます。地方行政と地方自治のプロフェッショナルと自他ともに認める山出市長におかれましては、ぜひこの際、基本的な考えで結構でありますから、地方自治に関する憲法改正山出ビジョンをお示しいただきたいと思います。さらに、全国市長会会長として、市長会としての憲法改正に向けての考え方や提案を取りまとめるということも大変に意義深いことと考えますが、いかがでしょうか。山出市長の全国市長会の会長の任期は来年6月までであります。まだまだ時間はあります。速やかに検討をスタートさせることを御提案いたします。

 質問の第2は、公立小中学校の教職員の人事権移譲についてであります。この問題につきましては、昨日の増江議員、先ほどの黒沢議員がお触れになりましたので、できるだけ重複しないよう質問をいたします。

 昨年10月の中教審の答申を受け、文部科学省は人事権を中核市へ移譲するという方針を固めたと伝えられています。そこで、これまで学習指導基準金沢スタンダードや小中一貫英語教育など、本市ならではの特色ある教育を進めていく上で、人事権の移譲は必要不可欠という認識のもと、人事権移譲を求める中核市の先頭に立たれて、さまざまな機会をとらえ訴えてこられた山出市長と石原教育長の現在の心境をまずお聞きします。

 ところで、政令市の教育委員会は、既に教職員の人事権を有しています。このうち仙台市や千葉市、広島市では、県と共同で採用選考を行っており、こうした手法は、採用時に特定の自治体に優秀な人材が集中するのを防ぐ手だてとなっていることに加え、経費の節減にもつながっています。人事交流については、石原教育長は、先月30日の県教育委員会の意見聴取に対し、協議機関の設置を提案されたということですが、人事権移譲をめぐっては、県と一部の市や町の教育委員会には、中核市が教員を独自に採用し、配置をすることになれば、優秀な人材が中核市に集中してしまうという懸念があり、こうした声に配慮する意味でも、さらに踏み込んで、本市の教育委員会として早急に採用の方法や人事の交流のあり方についての考え方を取りまとめ、具体案を示していくことが必要であると考えます。昨日の本会議で山出市長が設置を明らかにした「金沢市における地方分権型教育のあり方を考える懇話会」で、十分に検討をされることを期待しております。

 一方、中教審も答申で、広域で一定水準の人材が確保されるような仕組みが不可欠と指摘をしており、文部科学省でも協議機関を設置する方向で調整に入っているとお聞きしていますが、今後問題となるのは協議機関の中身であります。協議機関のありよういかんでは、せっかく中核市へ人事権が移譲されても、権限自体が形骸化するおそれがあります。山出市長は、提案理由の説明の中で、中核市市長会によるプロジェクトチームの設置を明らかにされましたが、人事権が形骸化するような仕組みとならないよう、プロジェクトチームを通じて文部科学省に積極的に働きかけていくべきだと考えますが、いかがでしょうか、山出市長の御所見を伺います。あわせて、県から本市に人事権が移譲された場合、本市の教育委員会が人事権を有することになる教職員は何人程度になり、県全体に占める割合はどの程度なのか、また、本市とほかの市や町との間の転入転出の規模は年間どの程度になるのかについてもお示しください。

 次に、放課後児童クラブについて伺います。

 児童に放課後の安全で安心な生活の場を提供する放課後児童クラブは、共働き家庭の増加などの理由から、施設、入所児童の数とも、全国的に増加の一途をたどっています。けさの新聞各紙にも、ことし5月1日現在で、全国で68万人の児童が児童クラブに入所しているという記事が掲載されていましたが、本市では今年度当初でクラブ数が70、入所児童数が3,650人と、10年前に比べクラブ数で24、児童数でも2,100人もふえています。小学校1年生から3年生までで見てみますと、4人に1人が利用しているのが現状です。本市では、昨年度策定された「かなざわ子育て夢プラン2005」の中に、児童クラブの充実のための幾つかの施策を盛り込んでいますが、クラブ数を見てみますと、平成21年度で74カ所という目標が掲げられています。このところの増加傾向を考えると、果たしてこの数字でおさまるのかどうか、見通しを伺います。さらに、市内でまだ児童クラブが設置されていない小学校区は幾つあり、それら未設置地区でのニーズや今後の設置の見通しについてもお答えください。

 本市での児童クラブの設置は、保護者の努力や地域住民による支援、市の助成もあって、比較的スムーズに進んでいると見受けられますが、幾つかの問題や課題が指摘されています。まずは規模の問題であります。10年前の1996年では1クラブ当たり平均33人であった児童数が、今年度では52人と、19人もふえています。設置されている施設の違いや立地の条件などさまざまな要因から、一律に適切な規模を定められないことや各クラブの定員が決められていない事情は理解をいたしますが、中には狭い空間に児童がひしめき合うように過ごしているクラブもあると聞いています。こうした大規模化の現状をどのようにとらえておられるのか、山出市長の御所見を伺います。

 次に、利用料金についてお聞きします。本市の児童クラブの利用料金は、昨年度で1カ月当たり最低は4,000円、最高額は1万4,000円と1万円の開きがあり、平均では8,300円となっています。本市の児童クラブは、民間が設立し、民間に運営を任せている現状に加え、施設の設置場所や規模、地域の支援の状況などさまざまな違いもあり、利用料金を統一することは極めて困難ではあると思いますが、3倍以上の料金格差について、保護者からは不満の声も聞かれます。料金格差についてどのようにお考えなのか、あわせて今後料金格差を是正する考えがあるのかどうかを伺います。

 本市では今年度から、児童数80人以上の児童クラブに、従来からの委託料に加え、補助指導員1人分の人件費を加算しました。大規模クラブの運営改善につながるものと一定の評価をするところではありますが、この交付基準では、加算の恩恵を受けるクラブの数は10カ所と限られます。加算基準をさらにきめ細かく設定し、できるだけ多くのクラブに予算アップの恩恵が行き届くことが望まれますが、いかがでしょうか。

 多くの児童クラブでは、児童が集中する時間帯に指導員がてんてこ舞いしているというお話をよく耳にします。何とか子供たちを安全にけがなく過ごさせるのが精いっぱいというのが実情のようです。指導員の増員が望ましいということなのですが、しかしそれが困難だということであれば、指導員の資質を一層向上させねばなりません。本市では指導員を対象とした研修会を年に2回程度開催しているとお聞きしていますが、どのような内容なのか、お伺いをするとともに、教育や保育の専門的知識を習得する機会をふやすなど、研修制度のさらなる充実が必要と考えますが、いかがでしょうか。

 ここ最近は、子供たちを取り巻く社会の環境が極めて悪化し、相次ぐ凶悪事件や不審者の出没などが社会問題となっています。こうした中、保護者の児童クラブに対する期待が高まる一方で、児童クラブからの帰宅途中の安全確保が課題になっているという指摘もあります。本市では、各クラブに対し帰宅途中の安全確保についてどのように指導し、また、今後どのような対策が必要と考えておられるのか伺います。

 ここまでお聞きした質問の多くは、児童クラブの設置・運営基準に密接にかかわる課題であります。設置に至る経緯や地域事情など、それぞれの児童クラブを取り巻く環境は千差万別です。しかし、市内全域で設置が進み、今では保育所と並ぶ極めて公共性が高い行政サービスとなりつつある現状を踏まえますと、そろそろある程度統一した設置と運営の基準が必要な時期に来ており、「夢プラン2005」の中でも、基準を検討するという方針が盛り込まれています。国や県との調整や連携も必要と考えますが、現在の検討状況と基準設置に向けての今後の見通しをお示しください。

 続いて、JR西金沢駅の整備について質問します。

 今年度の当初予算に西金沢駅周辺整備の基本設計に着手する費用が盛り込まれたことは、駅の全面改築と駅西側への通路の整備に向け一歩踏み出したものと、周辺住民の一人として大いに評価をしているところであります。ところで、西金沢駅の整備・改築に関しては、平成11年度に西金沢駅周辺まちづくり協議会が策定した基本計画があります。計画では、通路の設置は当然のことながら、駅西広場やアクセス道路の整備が盛り込まれています。今年度着手する基本設計は、以前の基本計画をたたき台として策定されるのかどうかをお伺いするとともに、この計画に対する山出市長の思いをお聞かせください。

 また、現在の駅舎が新幹線ルートと重なることから、駅舎を移転、改築するとなれば、新幹線工事の設計内容と整合性を図る必要があると考えますが、新幹線工事の主体となる鉄道・運輸機構と現段階でどのような協議をされているのか伺います。

 あわせて、昨年度の6月定例会で私の質問に対し山出市長がその必要性を指摘した、県、市、JR西日本、鉄道・運輸機構から成る協議会の設置に向けての取り組みについて、現在の進捗状況と設置時期の見通しをお尋ねいたします。

 最後に、コミュニティーシネマに対する支援について質問いたします。

 山出市長は、映画をごらんになる機会がおありでしょうか。大変お忙しい市長でありますから、なかなか時間がとれないとは思いますが、最近見られたとすれば、いつごろ、どのような映画をごらんになられたか、まずお聞きします。

 私は、先週、「マンダレイ」というデンマーク人の監督が制作した作品を見る機会がありました。1930年代のアメリカを舞台に、人種差別をテーマに据え、人間の愛とエゴを極限まで描いた秀作でありました。実はこの映画を上映していたのは、本市の中心部、香林坊唯一の映画館シネモンドであります。このシネモンドのスタッフを中心に、3年前に「金沢コミュニティシネマ推進委員会」という市民団体が設立をされています。この団体は、市民に地方都市では上映されにくい国内外の質の高い映画を見る機会を提供するとともに、映画についてもっと知ってもらおうと設立されたもので、これまで「金沢コミュニティ映画祭」や「こども映画教室」など、さまざまな活動を展開してきています。本市においては委員会の活動にこれまでどのような支援をしてきたのか、また今年度の支援の内容はどのようになっているのか、まずお聞きします。

 私は、映画を、映像文化、メディア芸術の一翼を担うとともに、作品によっては子供からお年寄りまで楽しみと感動を共有できる大衆文化の中核をなすものであると考えています。国において文化庁では、映画の振興を芸術文化振興施策の一つの柱と位置づけている一方で、地方自治体の中にもコミュニティーシネマの活動を支援しようという動きが広まってきています。そこで、映画という文化が本市の文化振興プランの中でどのように取り扱われているのか伺います。

 さて、市内では唯一、名作名画を中心に上映するシネモンドが経営危機に陥る中で、「金沢コミュニティシネマ推進委員会」では、この4月に本市に対し、1万4,000人余りの署名を添えて、公共の映画館の設置を提案しました。財政状況の厳しい中、新たな劇場を建設するということは困難ではあるとは思いますが、例えば県に対し旧県庁舎の南ブロックの活用策の一つとして提案をするであるとか、市内中心部の空きビルを利用するなど、検討の余地はあると考えますが、いかがでしょうか。

 多額の制作費をかけたハリウッド映画やキャストに人気俳優を配した話題作は、複数の大型スクリーンを持つ郊外のシネマコンプレックスでいつでも見ることができます。しかし、その一方で、商業ベースには乗らないものの、深い感動を与えてくれる作品、不朽の名作、社会に一石を投じる作品、そんな映画を市内中心部で鑑賞できることは、中心部のにぎわいづくりに少なからず資することになり、そうした上質の映画を鑑賞する機会を提供することは、多様な文化を醸成することにもつながります。映画という文化が世界都市、学術文化都市を標榜する本市の文化政策の中にしっかりと位置づけられることを願いながら、この4期16年間、高い見識で文化振興にとりわけ力を注いでこられた山出市長のコミュニティーシネマへの支援に対する御所見を伺って、私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。     (拍手)



○議長(的場豊征君) 山出市長。

     〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 7番北議員にお答えをします。

 まず、憲法改正と地方自治のことにお触れでございました。「地方自治の本旨」という言葉を憲法上使っておるわけですが、どういう見解を持っておるかというお尋ねでありました。教科書的に言われておりますことは、地域のことは地域住民が主体的に決めるという、いわば住民自治の原則、それからそれを制度的に保障する団体自治、この住民自治と団体自治を地方自治の本旨というというふうに教科書的に言われて、長い間来ておるわけですが、いま一つ明確ではないということでございます。なおかつ、住民自治とか団体自治と、そんな言い方をいたしましても、本来的な自治が本当に確保されているのかどうか、国のもろもろの規制とか関与によって事実上侵されているのではなかろうか、こういうことがあるわけで、そういうことのないようにすることが大事だと、私はそう思っておる次第でございます。そういたしますと、地方分権を本当の意味で確立するためには、国の最高法規でありますところの憲法において、地方自治の尊重とその具体的な保障手段、この保障手段を憲法の中で明記する、こういうことが一番大事なのではなかろうかな、こういうことを実は思っておる次第でございます。

 憲法改正山出ビジョンを示せということなんですが、そんな見識はありませんけれども、戦争が済んで60年たちまして、日本の仕組みはいろんな面でほころんでまいりました。これに対応するには、やはり新しい国の形を考える時期に来ておるというふうに思っていまして、このことをさらに申し上げていけば、国は、外交、国防、そんな国際社会における国家としての存立にかかわる役割は、これは国の役割、それから全国的に統一が必要な行政などの本来国が果たすべき役割、こういうことはあるはずなので、ここはきちっと明らかにして、そしてそれ以外の行政は地方自治体がすべて担うと。こういうふうにして、国と地方の役割分担というものをはっきり憲法に書くべきだと、私はそのように思っておるわけであります。同時に、地方自治体にありましては、地域住民に密接な行政は、基礎自治体−−市町村がまさにそうでございますが、基礎自治体が担って、そして広域自治体というもの、これは都道府県はその一例なのでありますが、広域的な事務を担うと。そのほかに、適切に基礎自治体を補完すると、市町村を補完する仕事、これが広域自治体の仕事であると。こんな基礎自治体と広域自治体の役割分担も明確にすると。こんなことが大事なのではなかろうかなというふうに思っておりますし、さらに条例制定権を拡大するとか、財政自主権を保障するとか、国政に地方自治体の意見を反映させる仕組み、こういうものを憲法上明記して保障すると。こういうことが、我々自治体の側から憲法改正に申し上げる主張ではなかろうかと、こんなことを実は思っておるわけであります。

 市長会でもこんな議論をするようにという仰せでございまして、大事な御指摘だと思っています。六団体が新地方分権構想検討委員会というものをつくりまして、そしてあるべき分権型社会のビジョンを取りまとめておるところでございまして、そうした議論の中で、憲法とのかかわりについても必要に応じて検討していくことになるというふうに思っておりますし、市長会としての議論も大切であると、そう思っております。

 それから、教職員の人事権移譲についてお尋ねでございまして、市長の今言われていることに、動向についての心境はというお尋ねでございました。私は、学校の設置者といたしまして、市の先生には、金沢というまちに愛着を持ってくださって、地域に根差した特色のある学校づくりを進めてもらいたいと、そう願っています。そんな意味で、教職員人事で権限と責任が一元化されることが必要不可欠と、このように思っております。これまで全国市長会として国に強く要望してきておりまして、さきの中央教育審議会でも答申があって、国における関連法案改正の動きへと実が結ばれつつありますことは、地方分権の観点からも大変望ましいことというふうに思っております。当面、中核市への人事権移譲が言われておるわけでございますので、私も中核市市長全部が一堂に会するということをいたしました。余り難しい細部の議論よりも、大局に立って、お金の議論ということよりもむしろ権限をもらうという、そういう視点でいこうよと、こういうことを私からも申し上げて、皆さんもその意向に賛同してくださっていますし、今、取り組みとしますと、知事会とのいろんな話がありまして、知事会とも具体的な話をやっている、そういう段階だと、こう申し上げておきます。何としても移譲はさせてほしいというのは、私の強い願いでございます。

 協議機関のありよう次第では、権限が形骸化される危険性もあるよという御指摘でありました。十分心していかなければいけないと、こう思っております。人事権移譲の趣旨が損なわれるというようなことがあっちゃならぬわけでございまして、中核市市長会の中でも検討し、その結果は国へも十分働きかけていきたいと、こう思っております。

 次に、児童クラブのことにお触れでございました。確かにここに来まして様相は変わってきたなという感じを持っています。クラブそのものの設置というのは、地域の要望と自主性を尊重するという、そういう視点で始められておるわけでございますが、必要があれば、この「かなざわ子育て夢プラン」の目標値にこだわることなく整備をしていきたいと、こう思っております。今、設置のない校区は5つあるというふうに聞いていますが、現在、開設に向けて準備をしておる校区もございまして、地域の皆さんと相談をしながら、ひとつ大切な事柄でありますので前向きに積極的に進めてまいりたいと、こう思っています。

 それから、大規模化の現状をどうとらえておるかということであります。児童クラブのニーズが本当に高まってまいりました。地元のお子さんのことを大切に思いまして、受け入れに努力をされてきた結果、いささか適切な生活空間が確保できないクラブもあると、こういうことだろうと思っています。地域の皆さんの意向も十分聞きながら、この解決に一生懸命努力したいと思っています。真剣に取り組んでいきたいと、こう思っています。

 利用料金とか、指導員の資質向上のことにつきましては、またクラブの基準のことについては、所管の局長からお答えをし、私からはJR西金沢駅の改築の件でございますが、今年度行います基本設計は、平成11年に策定された計画を具現化させてまいりたい、そのために主要な構造物、あるいは施設配置計画の基本的な条件というものを整理して、そして事業費でありますとか、年次計画を検討しようと、こういうものであります。自由通路、それから東西の広場、それからアクセス道路等の整備によりまして駅の東西が結ばれ、そして交通結節点としての機能が向上していくということがねらいでございますし、バリアフリー化によりまして、今までより格段に便利で使いやすくなると、また、そうしなきゃならぬわけでありまして、こんなことで地域の活性化、にぎわいの創出に資することになったらと思っておるわけであります。駅舎とその周辺の整備は、本当に長い長い間の懸案でありました。いよいよここに来ましたので、それだけに地域の皆さんと一緒になって、みんなで一生懸命仕事をして、そしていい形に仕上げていきたいと、このように思っておることを申し上げたいと思います。

 具体的なことは所管の局長からお答えをし、コミュニティーシネマへの支援でございますが、最近、市長はいつ映画を見たかというお尋ねでありました。学生のころはよく見ました。最近はゆとりがありません。テレビのドラマも見ていません。あえて見たことを言えとおっしゃれば、3年前であろうかと思いますが、「秋聲旅日記」、こんなのを見たことがございます。見ればやはり感動もするわけでございまして、いい映画はやはり必要だという気持ちは変わっていません。

 「金沢コミュニティシネマ推進委員会」への支援については、所管の局長からお答えをしまして、私からは、市内の中心部で鑑賞できるように、映画文化の振興についての市長の考え方を問うということでありました。市民の皆さんと一緒になってまちの中で映画を上映するということは、にぎわいをつくっていく上に役立つということだというふうに思いますし、新しい文化活動として支援はしていきたいと、こう思っております。ただ、市民向けの映画の上映を行っているまちなかの公共施設というものもあるわけでございますし、商店街等がこういうことをなさっているという事例もございますので、まずはそういう利用をお願いしたいという気持ちもあるわけであります。仰せの中にもございましたが、公設民営による映画館の設置ということになりますと、やはり安定した管理運営、採算性を考えるということも無視できません。このところ民間によるスクリーンが増設をされている、増設の予定もあるということでございますと、この採算性ということを考えると、そうたやすいことではないと思いますし、現に難しいという意見もあるわけでございますので、これはひとつこれからの研究課題にさせてほしいと、こう思っています。



○議長(的場豊征君) 石原教育長。

     〔教育長石原多賀子君登壇〕



◎教育長(石原多賀子君) 7番北議員にお答えいたします。

 文部科学省の来年度関連法案の改正、20年度施行の動向を受けて、教育長の心境はということでございます。市区町村及び学校の自主性、自律性を高める分権改革を進めますには、人事権移譲はまさにかなめであると認識しております。これまでの中核市教育長連絡会並びに全国都市教育長協議会の要望が、ようやく実現に向けて前進してきたと認識しております。「教育は人なり」と申します。次代を担う子供の教育を行う教職員が、地域の子供に愛情と責任を持って一生懸命に教育に携われるよう、一層活力ある教育行政を推進していきたいと思っております。

 本市に人事権が移譲された場合に、人事権を有することになる教職員数及び県全体に占める割合、また、現状での本市と他郡市における教職員の転出人数についてお尋ねがございました。平成17年度学校基本調査に基づきますと、本市が人事権を有することになる教員数は約2,000人でございます。県全体に占める割合は約31%となります。現在、人事異動は県教育委員会の方針のもとなされておりますが、本年度の人事異動におきましては、本市から他郡市へ転出した教員数は86人、他郡市から本市へ転入した教員数は104人でございます。

 以上でございます。



○議長(的場豊征君) 古田福祉健康局長。

     〔福祉健康局長古田秀一君登壇〕



◎福祉健康局長(古田秀一君) 児童クラブにつきましての御質問にお答えをいたします。

 まず、児童クラブの利用料のことでございますが、利用料が住んでいる地域によって大きな格差が生じていることは、決して望ましいことではないと思っております。ただ、利用料はそれぞれの児童クラブがその実情に応じて定めることとなっており、地域の自主性は尊重したいと考えております。

 次に、児童クラブに対する委託料交付基準のことにつきましてお触れでございました。御指摘の加算基準の見直しにつきましては、今年度新たに補助指導員の加算制度を設けたところであり、この状況を踏まえる中で検討を加えてまいりたいと思っております。

 次に、児童クラブの指導員に対する研修につきましてお尋ねがございました。昨年度は、子供たちとのコミュニケーションのやりとりや防犯・安全対策に関する研修を実施いたしました。今年度は、こうした集合研修に加え、新たに専門的なセミナーへの派遣研修も予定をいたしておりまして、今後とも指導員の資質向上に努めてまいります。

 次に、子供たちの帰宅途中の安全対策でございますが、本市では各クラブに対する児童への安全教育の実施や地域の警察などとの防犯に関する連携を図るよう指導いたしておりますほか、必要に応じまして、集団での帰宅や保護者による送迎などを要請いたしております。今後とも子供たちの安全確保のため、地域の方々の御理解と御協力を求めていきたいと考えております。

 次に、児童クラブの運営基準につきましてお尋ねがございました。現在、各クラブの運営の状況につきまして、その実態の把握と分析を行っているところであります。本市の児童クラブは、地域の実情に応じて弾力的な運営を行っております。統一的な基準によって、これまでの地域の方々の御努力が損なわれないよう、慎重に検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(的場豊征君) 坂戸都市整備局長。

     〔都市整備局長坂戸正治君登壇〕



◎都市整備局長(坂戸正治君) JR西金沢駅の改築に関連して、新幹線工事の主体となる鉄道・運輸機構との協議内容及び協議会の設置に向けての取り組みについてお尋ねであります。現在、新幹線の設計作業が行われておりまして、主要な構造物の位置の検討など、計画の実現に向けた協議を行っているところであります。今後、設計内容の全体が示され次第、協議会を設置いたしまして、駅舎の改築や自由通路等の具体的な設計作業に取りかかることとしております。



○議長(的場豊征君) 武村都市政策局長。

     〔都市政策局長武村昇治君登壇〕



◎都市政策局長(武村昇治君) 「コミュニティシネマ推進委員会」の活動への支援、そして今年度の対応についてのお尋ねがございました。「金沢コミュニティシネマ推進委員会」は、21世紀美術館などを会場にいたしまして、良質な映画上映と映画文化の振興に関します市民シンポジウムなどを内容としました「金沢コミュニティ映画祭」あるいは子供さん向けの映画教室などの開催を行って活動してまいりました。こうした活動は、文化の振興とまちなかのにぎわいにも役立つということでございますので、本市としましては、平成16年度から予算を通じまして支援を行ってきたところでございます。今年度もこうした映画祭につきまして支援をしてまいりたいと考えております。

 本市の文化芸術振興プランの中での取り扱いについてのお尋ねがございました。3月末に策定をいたしました文化芸術振興プランは、市民の生活に根差した自主的な文化活動を促進しまして、金沢の文化芸術の振興を図るものでもございます。まちなかでの映画活動につきましては、文化芸術によりますにぎわい創出につながる、市民と協働して進める新しい文化振興事業として盛り込まれているということでございます。

 以上でございます。



○議長(的場豊征君) 20番近松美喜子君。

     〔20番近松美喜子君登壇〕    (拍手)



◆20番(近松美喜子君) 私は、市長並びに関係者に質問をいたします。

 質問の第1は、三位一体改革に臨む市長の政治姿勢についてであります。

 竹中総務大臣の私的懇談会である地方分権21世紀ビジョン懇談会は、新型交付税を導入するなどとした最終報告案を取りまとめました。新たな骨太方針策定が目の前となっています。市長は、国の歳出削減のみが先行し、地方分権に係る議論が先送りされかねない事態はまことに遺憾であるとして、12年ぶりに地方自治法に基づく意見提出権の行使に踏み切ったと報告されました。そもそも小泉内閣が進めてきた三位一体改革は、地方財政の構造改革、地方分権拡充と称して、幾らかの税源移譲と引きかえに国庫補助負担金や地方交付税を大幅に削減しようとするものであり、そのねらいは、福祉や暮らし、教育の財源を削りながら、第2期関西空港建設など財政破綻の大もとのむだな大型公共事業を聖域化し、3兆円の米軍基地移転補償に見られるように、財界やアメリカの要請にこたえた構造改革であることを我が党はこれまでも何度となく指摘してきたところです。

     〔議長退席、副議長着席〕

 昨年12月、改めてこの点を指摘し、憲法第25条に明記された国民の生存権、国の社会保障的義務を後退させることのないよう、国民の教育や福祉にかかわる必要な財源は国が責任を持つべきと市長に見解を求めると、市長は、「17年度、国庫補助負担金と地方交付税の削減を上回る額が所得譲与税で置きかえられて交付されている。心配ない」と言われました。しかし、この3年間を振り返ると、国庫補助負担金の削減は、03年の先行分を含めて4兆7,000億円、地方交付税は5兆1,000億円、合わせて9兆8,000億円が削減されたことになります。一方、国から地方への税源移譲は、名目3兆円、実質2兆円と言われています。国の財政対策で自治体と住民に負担が押しつけられる形そのものではありませんか。地方六団体の反発は当然でありますが、私たちからすれば、依然として国のねらいの土俵の上であり、義務教育国庫補助負担金など削減された財源の復活を求め、教育や福祉など国民の暮らしにかかわる財源は国が責任を持つべきであるという姿勢に切りかえるべきと考えますが、市長の見解を改めてお聞きいたします。

 今回の意見書の中に、国庫補助負担金改革の財源として、地方消費税の割合の拡大が盛り込まれていますが、本来、消費税は弱い者いじめの不公平税制です。国は社会保障財源としてその引き上げを計画していますが、地方財源として配分拡大を求めることは、不公平税制を是認し、地方から税率引き上げに道を開くことになるもので、みずから組み込むべきではありません。どのように考えておられるのか、見解を伺っておきます。

 最後に、これまで市長は、三位一体改革に地方六団体が法定化を求めている一方、21世紀ビジョン懇談会はそのことに触れていない協議の場についてであります。これまでの協議の場のありようも含めて、市長の御所見を伺っておきたいと思います。

 質問の第2は、教育行政についてです。

 未来を担う子供たちは、文字どおり社会の宝です。その健やかな成長は、保護者のみならず、国民全体の共通の願いであります。しかし、今日、いじめや不登校、学級崩壊など子供と教育を取り巻く深刻な状況、少年犯罪の低年齢化、さらには幼い子供たちを犠牲にする犯罪の横行など、大人社会の映し鏡と言われる子供たちの実態に、多くの人々が胸を痛め、何とかしなければならないと多くの方が考えています。しかし、このような現状解決は教育基本法改定だと、国会では、子供たちの内心にまで踏み込み、戦争する国を支えた、かつての教育勅語を持ち出した歴史の逆流かと思うような危険な議論まで行われています。その内容は昨日、升議員が取り上げましたので、繰り返しはしませんが、教育基本法が掲げる行政の役割について、改めて市長の見解をお聞きしておきたいと思います。

 市長が、提案説明で、教育力の向上を目指してや、マン・ツー・マンによる教員の指導、新たな学習指導法の開発など発言された内容は、教育内容にかかわるものであり、行政の立場からして踏み込み過ぎた発言になるのではありませんか。教育基本法の10条にある教育行政の役割は、その目的を遂行するに必要な諸条件の整備であります。今求められているのは、少人数学級など行き届いた教育を進める条件整備であり、子供たちと向き合う時間を確保することが難しい教員の多忙化の解消ではありませんか。教育行政の役割を市長はどのように認識しておられるのか伺います。

 さらに、市長は、教育現場の自主性や効率性を高めることが不可欠であるとも言われました。自主性はそのとおりであると思いますが、実際の教育現場は、処遇に反映させ、教職員を萎縮させる人事考課制度など、さまざまに管理され、自主性を保障し高める方向であるとは言いがたい状況です。この間、2学期制の導入、中学校選択制など、トップダウンでさまざまな教育改革が進められましたが、現場の実情と声に耳を傾け、合意をもって進めたとは言いがたい状況に、関係者から多くの批判が寄せられました。これまで本市教育行政が、効率性の名のもとに、自校方式よりも教育効果が求められないとわかっている学校給食の共同調理場化、山間部の学校統廃合、このことは今日、山間部の過疎化を促進し、ますます重要視されてきたぬくもりある地域と密着した食育を困難にもさせています。将来の金沢を見据えた人づくりと言うのであれば、多少財政負担がふえても、百年の大計に立った自校方式での給食や少人数学級の拡大に積極的に踏み出すべきであります。国の役割責任を求めながらみずから実践していくことが、地域の独自性・特色を生かした教育における地方分権ではありませんか。市長の見解を伺います。

 市長はこれまで、市民要望が強い少人数学級の実現に対し、国と地方の役割分担、それが明確にならなければ実践できないと繰り返されてきました。その一方で、義務教育の国庫負担金制度の廃止を主張されていますが、そもそも義務教育の国庫負担金制度の廃止は憲法に反する主張です。ここの一般財源化は、平等に行われるべき義務教育に地域間格差を持ち込み、何よりも市長が言う国の責任の免罪になるのではありませんか。私たちは、当然、国や県の責任において少人数学級を実現し、一人一人にひとしく行き届いた教育を実現すべきと考えるものですが、子供たちの成長には待ったはありません。御承知のように、この間の運動によって、市町村が要望し、県が同意をすれば実施可能となりました。にもかかわらず、役割分担がはっきりしないから難しい、独自の工夫もしないというのは、教育の条件整備のみずからの役割放棄になります。地方自治体の弾力運用が認められた今日も踏み切らないのはいかなる根拠なのか、明らかにしていただきたいと思います。

 さきの議会でも求めましたが、特に昨年25.7人だった2年生が新3年生で40人学級になった大浦小学校など、クラス減で児童が著しくふえた新3年生が課題となりました。これまで教育関係者や国民の要望や運動に対し、国はみずからの責任を棚上げにした形で、初等中等教育局財務課事務連絡で少人数学級にするための弾力運用を次々と打ち出してきました。この中にある児童・生徒に対する教育的配慮の観点を生かして、新3年生に拡大するための具体的対応を県に相談し、積極的に働きかけるべきで、そのことが行われたのかどうか、伺いたいと思います。

 同時に、中学校1年生の35人以下学級についても、校長から強い要望があったと県教委は説明しましたが、対象が14校ありながら、結果として1校しか選択しなかった現状を正面から受けとめ、3月議会でも求めましたが、独自の対応を図るべきです。小学校でも中学校でも、市単独で少人数学級を拡大しようとすれば、少なからぬ財政負担を要することは承知をしています。国の責任で行うのは当然ですが、子供たちの成長はそのような条件が整うのを待ってはくれません。実施のための財源は、未来への投資です。市民に説明をし、理解を得る努力を始めるべきではありませんか。市長の判断、行政の姿勢が問われています。見解を求めておきたいと思います。

 次に、小中一貫英語教育について伺います。市長は、特区制度により他に先駆けて取り組んできた小中一貫英語教育の必要性が全国的に認められ、中央教育審議会の外国語部会の提言の中で、小学校における英語の必須化が盛り込まれたと言われました。小学校での英語教育は引き続き賛否両論があり、国際化の中で親たちは期待をする一方で、ほかの教科をしっかりと学んでほしい、子供の負担がふえる、英語嫌いになるなど、不安が広がるのも当然です。外国語を学ぶ意義の一つは、自分と自分を取り巻く世界についてよりよく知ること、つまり物の見方を豊かにすることだと専門家は指摘をしています。同時に大切なのは、わかりやすい発音としっかりした文法、さらにそれを生かす語彙という基礎であり、基礎なしに簡単な英語をやれば丸暗記の競争となり、最悪のやり方だとし、何が英語力なのか学問的にもまだ確立していないことを指摘しています。今日の受験制度のままの導入には多くの識者が疑問を寄せていますが、過去にも小学校での英語教育の実施が中教審で検討され、見送られた経過があります。児童の負担、小学校では国語能力の育成が重要など、その主な理由でした。これらはいずれも置き去りにされたままとなっています。指導者の問題などさまざまな問題を先送りにし、わずかな特区で行い、結論を引き出し、全体に広げるというものは、それだけに私は先駆けて行った特区の責任は重大であると考えます。

 本市における英語特区に関する内閣府への調査回答を見ると、「小学校で高い効果がある」と53%の校長が答え、「多少効果がある」と合わせると100%効果があるとなっています。中学校では83%、担当教諭でも肯定的に回答されていますが、現場からの声は、「かなり定着している」、高い効果は3%、5%と、かなり隔たりがあります。教育委員会が高い評価を内閣府に報告する一方で、インストラクターとの打ち合わせの時間の確保や通知表評価などで問題がある、負担が大きいなど、導入を見直すべきであると提言していることをどのように受けとめ、改善されようとするのか、改めて伺っておきたいと思います。

 現場からは、英語学習が負担になっている子は小学校で71%、中学校で90%にもなると答えているのに、内閣府への報告書には1%も1行の意見もないというのは、余りにも不自然です。教育現場の正確な実態を把握する手だてが大切ではありませんか。一部の「好きだ」、「おもしろい」という子をつくりながら、たくさんの英語嫌いを生み出してはならないと考えます。子供たちを追い立てて選別をする英検など、見合わせるべきであることを重ねて申し上げておきたいと思います。

 最後に、英語教育を進める上でも改めてその重要性が指摘をされている国語力を養う対応はどのように充実を図っているのか、改めてお聞きしておきたいと思います。

 質問の第3は、交通行政についてであります。

 1点目は、山側環状道路に関してです。全長26.4キロ、区画整理組合施行を除く総事業費は総額約1,400億、まちなかの渋滞緩和、環境対策などさまざまな効果がうたわれ、本年4月15日に全線開通を見ました。小立野台を貫き、大桑に向かう三つ目トンネルなど、物議を醸しながらも、確かにまちなかの車の流れがスムーズになった、時間短縮で便利になったという声が上がっています。しかし、その反面、生活道路や住宅地近くを走る大型道路に安全面での不安が多く寄せられています。この間、行政当局としても、沿線関係住民とともにパトロール調査を行い、関係機関に改善要望をされています。私たちが行ったアンケートにも多くの市民が声を寄せられました。その内容は多くの点で重なりますが、事は市民の安全にかかわることだけに、具体的にどのように改善されていくのか伺います。

 まず1点目は、交通量の増加で通学路を含む生活道路への車の出入りがふえ、安全性、歩行者の安全確保が新たに求められることになった点です。特に鈴見、若松、田上、長坂、窪など、従来の生活道路を山側環状道路で分断された地域の子供たちを初め、歩行者の安全を確保する対策をどのように考えておられるのか伺います。

 2点目は、信号機の改善です。信号機の連動性で車の流れをスムーズにすること、特に要望が多かった右折表示が出る信号機の改善は関係機関でどのように検討されているのか、伺っておきたいと思います。

 3点目は、冬季対策です。融雪装置が設置されているところもありますが、昨年の冬も、杜の里通りの除雪が周辺道路の中で一番おくれて、機械除雪のためにアイスバーンとなり、とても危険な状態でした。全線開通の道路となり、これまで以上の対策が求められると考えますが、さらに融雪があるとはいえ、小立野トンネル前後の急な高架部分と、高架をおりてすぐに合流する、右折、左折する道路構造は、特段の安全対策が必要であると考え、あわせて対策を求めておきたいと思います。

 4点目は、わかりにくい道路標識。小立野トンネル前後のわかりにくさと、野田、長坂、山科、窪など沿線地域へのアクセスがわかりにくく、迷っていると危険であり、わかりやすい表示が求められています。これらの改善要望にどのようにこたえていかれるのか、伺っておきたいと思います。

 最後に、本市の公共交通の重要な役割を担っている北鉄問題に関してです。ことし1月11日、北鉄路線バス街路樹に衝突、乗客ら7人がけが、後続タクシーが追突、3月15日、加賀白山バス、ドアをあけたまま100メートル走行、同日、北鉄金沢中央バス、高速道路分岐点を行き過ぎ、バックして道路変更など、北鉄グループのバストラブルや事故が相次いでいます。その都度、北陸信越運輸局や石川運輸支局が監査や立入調査を行い、改善を求めていますが、その後も行き先表示誤りなどトラブルが相次いでいます。これまで北鉄グループ各社は、連続する事故やトラブルについて、すべてヒューマンエラーであり、教育や管理を厳しくすれば防げるとしてきていました。しかし、運輸支局の監査では運転手の長時間労働や拘束時間による過労の実態も確認をされています。この間、北鉄バスでは、さまざまな原因による運収減を分社・子会社化による人件費の削減と労働条件の切り下げ、定期点検整備の削減など安全面の削減で対応してきました。相次ぐトラブルや事故は、偶然ではなく、このような中で起こっています。昨年のJR西日本福知山線の大事故は、効率性のみが追求された安全軽視の経営体質が問題になったことは御承知のとおりです。監督省庁による指導は当然ですが、公共交通の安全確保の観点からも、労働条件の改善や過密運行ダイヤの見直しなど、市長として求めるべきであると考えますが、見解を伺って、私の質問を終わります。     (拍手)



○副議長(東出文代君) 山出市長。

     〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 20番近松議員にお答えをします。

 まず、税源移譲額に比べて、交付税とか国庫補助負担金の削減額が多くて、福祉の切り捨てにつながっていくという御趣旨でありました。先般も申し上げましたが、三位一体改革はあくまでも財政中立が原則でございまして、廃止に見合う税源等が確実に移譲されなければいけないというわけであります。この3年間の第1期改革の金沢市への影響というものを見てまいりましても、国庫補助負担金と交付税の削減額、これと税源移譲は同額ということになっています。一方で、交付税が大幅に減額になっておると。これは事実なのでありますが、地方財政計画の圧縮によるものでございまして、この中身は主として地方単独事業と、このように思っております。だからこそ三位一体改革は進めるべきでないんだということには決してなりませんで、これは本末転倒と言いたいと思っています。今後とも三位一体改革に努力をしていくつもりでございます。

 それから、地方消費税の配分の引き上げということが六団体の意見の中に書かれておるけれども、これは消費税の増税につながるのではなかろうかという御趣旨でございました。消費税と地方消費税の配分比率でございますが、現行は4対1ということになっています。この4対1の比率を2.5対2.5にしようということであります。消費税総額は変わらないということでございまして、したがって増税につながるというものではございません。地方六団体が地方消費税にウエートをかけるようにと主張しておりますのは、地域偏在性の少ない税目を地方に税源移譲をすると。このことで地方の間の税源の偏りをできるだけ抑えようという趣旨であることを御承知いただきたいと思います。

 それから、21世紀ビジョン懇談会が国と地方の協議の場の法定化を言っていない、これについてどう思うかということであります。私といたしまして非常に遺憾であると、こう言いたいと思っています。したがいまして、今回、地方行財政会議の設置という表現で盛り込んだわけでありまして、この内容の意見書の提出を行ったところであります。これからも六団体としては、国と地方の協議の場の法定化、言いかえれば地方行財政会議の設置、こういうことについて主張をしてまいりたいと、こう思っています。ただ、事柄はそれほど容易ではありません。政府あるいは国会の理解は、なお遠いという現状でございますので、努力は格別にしなきゃいけない、そう思っています。

 次に、教育現場に市長は効率性を求めると、こういう表現をしたのはいかがなものかという御趣旨でございました。私が申し上げたいのは、地域に根差した教育を進めていくためには、何よりも教育現場が国とか県とか市の三重行政の形になっておる、そんな複雑な形の中で行われていることをなくしたいと、こういう趣旨であります。そのために責任と権限を一体化して、そして効率的な教育活動をしていくことが大事ですと、こう申し上げておるのでありまして、教育内容そのものに私がかかわってる、触れているということではありません。私の趣旨は、教育の仕組み、組織権限の簡素・合理化、こういうことを実は申し上げておりますので、誤解のないようにお願いをいたします。

 次に、山側環状の開通後の課題についてお尋ねになりました。安全対策でございますが、4月に市と沿線住民の代表と関係機関が現地を見ました。その結果、標識・信号機の設置あるいは改善の要望がございまして、これらについては関係機関と改善に向けた会議を開催しまして、対応中でございます。

 それから、田上と大桑の間の冬季の雪の対策でございますが、御指摘の高架部分につきましては、道路の整備にあわせて消雪装置を設置してございまして、ことしの冬には稼働はできると、このように県から聞いております。

 それから、北鉄グループで事故が多いと。これに対する市として注意をしたのかということでございますが、国土交通省北陸信越運輸局におきましては、ことしに入りまして市内路線に関しては文書警告を3回、口頭指導を2回行ったと、このように聞いております。市といたしましても、3月29日でございましたが、北陸鉄道との間の公共交通確保のための連絡会、この場におきまして私から安全の確保に関する申し入れを口頭で強く行ったところでございます。今後も必要があれば適切に対処していきたいと、こう思っております。



○副議長(東出文代君) 石原教育長。

     〔教育長石原多賀子君登壇〕



◎教育長(石原多賀子君) 20番近松議員にお答えいたします。

 現在実施されております少人数学級、35人学級につきまして、幾つかお尋ねがございました。御承知のとおり、義務教育における学級編制や教職員の定数にかかわることは、国・県の責任と判断において行われております。石川県教育委員会は、かねてよりの県市町教育長会の要望にこたえ、小学校低学年の実情を踏まえまして、昨年度から校長の選択により、小学校1、2年生に35人学級を実施しているところでございます。

 中学校1年生の35人学級につきましてのお尋ねもございました。小学校1、2年生における35人学級は、そのために必要な教員をふやすことにより実施されています。しかし、中学校1年生の35人学級の場合は、教員をふやすことなく、学校の工夫により、校長の判断で35人学級を編制してもよいということであり、教科担任制である中学校での実施については課題があると思っております。なお、市単独でそのための教員を配置するつもりはございません。

 小中一貫英語教育について見直すべきでないかとの声が聞かれるが、どう受けとめているかというお尋ねがございました。小中一貫英語教育は、保護者や地域のニーズを踏まえまして、世界に羽ばたく子供たちを育てることを目的に導入したものでございます。保護者からは、さらなる充実を求める声が多く寄せられ、子供たちのアンケートでも、「英語の授業が楽しい」「英語の授業がわかる」との回答が多くあります。担任及び英語指導講師、インストラクターの非常に熱心な取り組みにより、成果も着実に上がってきていると思っております。全体的に小中一貫英語教育は順調に進んでいると考えております。

 それから、英語も大切だが国語の力をつけることはより大切であり、そのためにどのような取り組みを考えているかというお尋ねがございました。御指摘のとおり、英語教育も、また国語教育もとても大事でございます。小学校ではあらゆる教科において教育活動が国語で行われておりまして、国語力はすべての教科の根幹をなすものであり、またすべての教科ではぐくんでいくものでございます。何よりも、子供たちを取り巻く大人たちが美しく正しい日本語を使うことが、子供にとって国語力を身につけていく最も大事な教育環境であると私は思っております。なお、今年度は、語彙力金沢検定と創作文コンクールを実施する予定になっております。

 以上でございます。

     〔「議長、20番、再質問」と呼ぶ者あり〕



○副議長(東出文代君) 20番近松美喜子君。



◆20番(近松美喜子君) 少人数学級でもう一度お聞きしたいと思います。

 これまで、当初は、国の標準法を守る立場だということで実施できない、独自に実施することは難しいと言われて、かつてはいました。その後、国が弾力化を認めて、県の判断で認めた後は、今度は県の判断で独自ではできないと。国と地方の役割分担を市長は盛んに言われます。私もそのとおりだというふうには思いますが、要するに同時に教育の地方分権、独自性、自主性なんかも強調されているんですけれども、質問でも触れましたけれども、子供たちの成長というのは待ったがきかない、そのときにはもう取り返しがつかないということで、全国の地方自治体でやっぱり意欲的に取り組みが始まって、簡単に言えば、道路を100メートルつくるよりも、子供たちにその財源をという議論がされています。要するに、国だ、県だと言いながら、私たちから見れば、市長は財源の問題で実施をしない、そんなふうにしか受け取れないわけですけれども、その点、やはり財源−−かなりの財源が必要になります、市単でする場合は。そのためには私、熊本なんかは、その財源を使用するための市民的理解を得られる努力を行政が行って、やっぱり踏み出しているという事例もありますので、そういう対応をとってやっていくべきだというふうに思いますが、改めて伺います。

 もう一つは、英語教育ですが、私は内閣府に報告をされた教育委員会の報告書と、また現場の先生方でとられたアンケートの差が余りにも大きいのに、本当に不自然さを感じています。先般、文科省が調査をしたことが報告されていましたが、教育施策について現場の声が反映されていないという文科省自身の調査が、50%以上の方が反映されていない、この硬直化した教育界のあり方が、私は本当に問題だなというふうに思います。トップダウンでいろいろやられてくる中で、自由な意見が述べられない、調査をする対象によって答えが違ってくる、こんな状況はあってはならないというふうに思いますので、やっぱりそういう点をきちんと把握する体制をいま一度見直すべきだと思います。校長先生の回答などは、100%効果があると。1%もないということが出ていないという、そういう調査結果自身は、私、非常に不自然だというふうに思いますけれども、正確に反映する調査をもって今後対応されるべきだと思いますけれども、その点についての見解をお願いします。



○副議長(東出文代君) 山出市長。

     〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 私は、学級編制の基本は国の責任だと、こう思っています。県のこともお触れでございましたが、私は、極めてあいまいでありまして、私は、お金の議論を言いたいのではありません、筋論です。筋をきちっと通したい。これが地方のためです。



○副議長(東出文代君) 石原教育長。

     〔教育長石原多賀子君登壇〕



◎教育長(石原多賀子君) 20番近松議員にお答えいたします。

 英語教育についてのアンケートなど、現場の声を十分にとらえるようにということでございます。さまざまなアンケートや教員との懇談、また英語を担当しております英語の担当教諭、また指導講師、インストラクター等、学校の先生方とのいろいろな意見は十分に聴取しております。なお、内閣府は、私どもの報告書だけでなく、金沢の学校を現に評価委員の方がごらんになり、そこでの評価をなさっておられます。

 以上でございます。

     〔「議長、20番、再質問」と呼ぶ者あり〕



○副議長(東出文代君) 20番近松美喜子君。



◆20番(近松美喜子君) 市長は筋を通すというふうに言われましたけれども、子供たちは、生身の体、やわらかな成長を保障されるべき人格を持った子供たちです。そういうことがあっても、他の自治体では、やっぱりこの時期踏み出すべきだということで踏み出している。そのことをみずからの筋が通らないからといって何もしないというのは、もう本当に姿勢が問われるというふうに思いますけれども、その辺、もう一度。



○副議長(東出文代君) 山出市長。

     〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 未来を担う子供たちにも筋を教えたいと、そう思っています。

     〔「議長、30番、関連」と呼ぶ者あり〕



○副議長(東出文代君) 30番升きよみ君。



◆30番(升きよみ君) 山側環状線道路の開通に伴う課題ということで、今、いろいろマップをつくられたり、いろんな形で項目を集中して関係方面に働きかけて、御努力されておられますが、土木部長にお聞きします。局長にお聞きいたしますが、課題と地域的にどのように−−土木ではなかったかと思います。済みません、都市整備局になるかと思いますが、そうした点では、地域で緊急性を要するところはたくさんあると思います。交通が遮断されたり、いろいろなことがございますが、そうした課題をどのように考え、そして緊急対策としてどういうふうに地元としての合意をつくる努力をなさっていらっしゃるのか、簡潔にお答えいただきたいと思います。



○副議長(東出文代君) 坂戸都市整備局長。

     〔都市整備局長坂戸正治君登壇〕



◎都市整備局長(坂戸正治君) 山側環状の開通に伴いまして、いろいろな問題点、御指摘がございました。私ども4月24日、25日、地元の方々と合同でパトロールいたしました。その後、6月いっぱい国土交通省のインターネットを通じて、また御意見をいただいております。これらを集約いたしまして、今、関係所管と相談をいたしまして、すぐできるもの、そして期間を置いてやらなきゃいけないと、そういったことを今整理しているところでございます。

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△休憩





○副議長(東出文代君) この際、暫時休憩いたします。

     午後0時12分 休憩

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     午後1時2分 再開



△再開





○副議長(東出文代君) 出席議員数は、ただいまのところ39名であります。

 これより、休憩前に引き続き会議を開きます。

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△質疑・一般質問(続き)





○副議長(東出文代君) 休憩前の議事を継続して、質疑並びに一般質問を続行いたします。

 2番宮崎雅人君。

     〔2番宮崎雅人君登壇〕     (拍手)



◆2番(宮崎雅人君) 40年ぶりぐらいに東出副議長に大きな声で名前を呼んでいただいて、緊張しておりますが、よろしくお願いいたします。

 発言の機会を得ましたので、自由民主党金沢・市民会議の一員として、当面する市政の重要課題について、以下、数点にわたり質問いたします。

 まず初めは、金沢21世紀美術館についてです。

 一昨年10月に華々しくオープンして以来、日本の美術界に大きな旋風を巻き起こした金沢21世紀美術館であります。開館2年目で200万人を超える入場者は、日本の美術館の常識を覆したものであり、金沢21世紀美術館の成功はあらゆるメディアを通して国の内外に発信されました。伝統文化のまちで新たな文化との融合という意味では画期的な試みであり、市中心部の活性化に大いに寄与したことは間違いないと思いますし、未来の文化を担う子供たちに夢を膨らませる美術館であると私も確信しているのであります。そこで、まず初めに、毎年の運営費のことを考えると、この美術館が常に金沢をリードする存在であり続ける必要があると思いますが、今後どのようにあるべきとお考えか、さらにはそのあるべき姿に向けてどんな努力を重ねていかなければならないとお考えか、お伺いいたします。

 また、美術館について私なりに幾つかの不安を感じておりますので、以下、その観点から御質問させていただきます。

 学芸員を初めとするスタッフについては、当初に予定していた体制に比べ、慢性的に不足している状況が続いており、常設展示や企画展示の運営に不安を抱くものです。せっかく採用した学芸員が在職しようとせずに次々とかわるようでは、21世紀美術館の当初設立からのコンセプトが確実に引き継がれていくのかも心配です。学芸員のキャリアについては、一つの美術館に長く居つくことが必ずしもよしとはせずに、転々と幾つかのところを回るのが、いわば学芸員のキャリアアップにも通ずるような世界観があるようですが、正直、私自身にはわかりかねるところです。金沢21世紀美術館と金沢というまちに誇りと愛着を持って、長くかかわっていただくことを基本に選ぶべきと思いますが、蓑助役におかれては館長として、御自身も学芸員としての御経験からして、きょうのこのような状況をどのように受けとめておられますか。金沢に永住する学芸員の採用方策、スタッフの充実策にあわせてお聞かせいただきたいと思います。

 また、細かなことかもしれませんが、来館されるお客様にとっては、館長、受付、そして展示ロビーの係員や駐車場の警備員まで、すべての方々が21世紀美術館のスタッフとして映っているということです。美術館に行って嫌な思いをしたという話は幾度となく耳にするのであります。美術館のスタッフと見られている一人一人の言動が来館するお客様の印象を左右することになるわけですから、今や金沢の新しい顔ともなった美術館のスタッフは、全員が一様にその設立意義やコンセプトを理解し、もてなしの心でお客様に接してほしいと願うものです。市から出向した職員、財団雇用のプロパー職員、さらには人材派遣会社からの派遣されてくる職員と、多様な集合体である美術館のスタッフの研修体制はどうあるべきか、今後の研修計画にあわせお聞きしたいと思います。

 次に、21世紀美術館とその周辺のにぎわいを継続させるための関係者のバックアップについてです。私は、県外に視察する際には、よくタクシーの運転手さんやホテルのフロントで耳寄りの話を聞いたりするのですが、この地元の人の口コミ情報というのは案外外れることがなく、確かなものとして期待を裏切られないことが多いのであります。さて、金沢の場合はどうでしょうか。柿木畠や広坂周辺の皆さんは、21世紀美術館と一緒にまちおこしに加わっていますので、理解されていると思いますが、ちょっと離れた駅周辺の施設ではどうでしょうか。ホテルや旅館等のフロントの方々は、21世紀美術館のよさをお客様に正しく伝えているでしょうか。また、観光客を乗せて走るタクシーやバスの運転手さんは、お客さんから問われて、どういう受け答えをしているのでしょうか。大変気になるところですが、このような周辺関係者の現状を正確に把握しておられるのか、お伺いいたします。少なくとも、観光客の方から聞かれて、「あんな美術館」といった伝え方は絶対にあってはならないと思うのですが、いかがでしょうか。必要な研修会を開催し、旅行業者や交通事業者等に対し参加を働きかけていくべきと思いますが、お伺いいたします。

 さて、身近な問題もさることながら、遠い将来の課題に対しても布石を打たなければなりません。確かに、山出市長が政治生命をかけて挑んだ美術館であり、蓑館長もその実力を発揮されて、国の内外に金沢21世紀美術館の名を知らしめることができました。ロケットでいえば第1段階の発進に成功したと思いますが、次の段階は21世紀美術館を安定軌道に乗せることであり、そしてこのことが世界に通ずる美術館としての確固たる地位を築くことになると考えるものです。山出市長や蓑館長の御努力で差し当たり今はよしとしても、10年、20年、さらには50年といった流れで考えた場合、当然のことながら、施設は老朽化し、スタッフも入れかわってしまうでしょう。21世紀美術館を悠久の時間軸の中でとらえたときに、入れかわる学芸員による企画展で食いつなぐことは限界があると思います。基底にあるものは残しつつ、さらなる発展を目指していく上でも、日本に誇る金沢美術工芸大学との連携強化こそがキーワードと考えるものですが、いかがでしょう。毎年、美大からはすぐれた人材が輩出されており、この蓄積やノウハウを生かさない手はないのであります。将来の一本化も念頭に、金沢美大と21世紀美術館の連携をさらに深めていくお考えはないか、市長の思いをお聞かせいただきたいと思います。

 質問の第2点は、まちづくりと個人資産の問題についてお伺いいたします。

 私は、金石の防災まちづくり協定の締結に当たり、本当に心血を注いで地域の皆さんにお願いをした者の一人として、痛切に感じましたことは、所有権が明確でない財産が余りにも多くて、その物事を進めようとした際に、その壁で一歩も動けなくなることがいかに多かったかということであります。問題の本質は、相続、登記、所有といった一連の行為がそれぞればらばらで、例えば、移転登記の手続をしていなかったとしても、どこからか違法性を問われるといったものではないということです。そして、このことは行政においてもそうです。市役所は、固定資産税の納税者が死亡した場合、仮に登記の変更がなされていなかったとして、次の年に法定相続人に対し納税通知書を送り、税金さえ払ってもらえればいいわけで、登記の変更があろうがなかろうが、痛くもかゆくもないのであります。つまり、所有者が亡くなった時点で相続という行為が始まっているのにもかかわらず、ふだんはだれも不自由さを感じない。しかし、いざ防災のまちづくりといったような重要かつ時間的余裕のない問題を進めるとすると、話がそこで中断してしまうのであります。また、公共事業で用地買収を進める際、戦前からの登記がそのままというのもざらで、その法定相続人、さらには法定相続人も亡くなっていて、孫の代まで承諾が必要となり、話を聞いて初めてそんな財産が自分にも権利があったと知って、変に意欲を示してきたりしているという話は、用地買収にかかわったことのある職員ならだれしも経験のことと思います。国の制度の問題とはいえ、民民の事柄とはいえ、相続という法律の規定があって登記という制度が確保されているのにもかかわらず、それが機能していないのは、まちづくりを進める上で大きな問題であると考えます。相続と登記をきちんとやれと、所有権がだれにあるのかちゃんと実態と登記を整理せよと、国が国民にしっかり伝えるべきだと思いませんか。法律で義務化されていなければ、制度改革を働きかけていくべきでないでしょうか。私にしてみれば、これも仕事といったように時間のかかるのは当たり前のようにしている姿は、お役所仕事にしか見えないのです。市長は、相続、登記といった制度が十分機能していないことに、またこのことで行政の仕事が停滞することについてどのようにお考えか、御所見をお聞かせいただきたいと思います。また、制度の弊害に対する是正を国に働きかける考えはないか、お聞かせください。また、金沢市として積極的な対応を望むものですが、どのようなお考えか、あわせお聞かせください。

 個人の資産と行政のかかわりで、もう1点伺います。建築確認に対しての事柄であります。昨年の耐震偽装問題が発覚して以来、建築確認行政の見解が問われる事態となりました。本市にあっても、本年度において建築確認審査に万全を期すために建築確認審査室を設置するとともに、新たに中間検査を実施して、法令の遵守を確実なものとしていこうとした姿は、まことに時宜を得たものと理解するところです。そこで、新年度が明けて2カ月、審査室の業務と中間検査の実施の状況はどうなっているのか、明らかにしていただきたいと思います。

 さて、先ほどもお話ししたとおり、建築行政は今その真価が問われているのであり、ある意味では強い権限で指導していくことも必要なのであります。そこで伺います。平成17年度において、本市で違法建築とされたもの、また指導対象となったものはどれだけあり、これらの指摘後はどのような状況になっているのか、さらには是正が完了していないものはどれだけで、その主な理由は何なのか、明らかにしていただきたいと思います。

 次に、現実的な問題を取り上げます。建築確認申請の際に、申請上の図面からは建築基準法での建ぺい率と容積率は見るものの、隣地はどれだけ離れているかは問題としていません。民法で隣地とは50センチメートル以上離しなさいと規定されていても、慣習がそうなっていれば構わないとして、何ら疑問を抱かずに建築確認申請がおります。いざ建物が建ち始まると、隣が近過ぎるやないかと苦情が出る。隣地とのトラブルは民民のことで、行政はかかわれない、建築基準法上は何ら問題がないとの指導ですが、さらに悪質なのは、建物の完了検査終了後に改造や増築するといった行為です。建築確認の審査上は優遇制度が受けられる範囲内に抑えておいて、金融公庫からも借りるだけ借りておいて、検査が終了してから届け出義務のない範囲で増改築をする。このような法律のはざまをかいくぐるような行為が、本来の建築行政の意図する目的とは反するような行為が、現実に行われているのです。しかし、担当セクションにおいて、建築基準法上は問題がないとの理由で、そのことを疑問にも思わない、法の趣旨が曲げられている現実に対し、それを是正しようとする意気込みが低いと思われますが、いかがなものでしょうか。私は、今こそ建築行政はみずからの責任を自覚し、きちんと果たすべきと思います。隣地との話し合いはできているかということを確認するだけで、少なくとも民民のトラブルは激減するでしょう。また、悪質な事例があれば、場合によっては厳重な指導で除去や建てかえといった強い処分も必要でしょうし、また、顧客の要望で違法性を認識して請け負うような建築業者に対する処分も、飲酒運転を幇助した者が処罰されると同様な考えで実施すべきと思います。市長は、建築行政のあるべき姿をどのようにお考えか、審査室の機能強化とあわせ、お聞かせいただきたいと思います。

 最後の問題は、金沢港を核とした観光とまちづくりについてです。

 金沢港にあっては、世界のトップ企業であるコマツが、港に隣接し工場を建設し、さらにはこれに関連する企業の集積が港の周辺のエリアに見込まれるところであり、金沢港の大水深岸壁と航路泊地の整備がなされれば、文字どおり金沢港は重要港湾としてその役割を高めることとなるわけで、本市の都心軸の一端が世界に向けたターミナル基地となることを心うれしく思う一人です。そして、このことが本市産業の活性化や雇用機会の増大といった形で莫大な影響をもたらすものと理解していますが、とりわけ金石、大野を初めとした金沢港周辺の皆さんにとっては、金沢港の周辺がどうなっていくのかということが最大の関心事となっているのであります。まず、率直に伺います。市当局におかれては、コマツ進出に伴う集積をどの程度見込んでいるのか、また、それに見合う用地の必要量をどう考えているのでしょうか。

 次に、金沢港周辺の全体をとらえた話ですが、私は、金石や大野が歴史と文化を備えたまちであることを考えた場合、工場だけではなくて、観光振興を図れないかと思うものです。古くは金石・大野は宮腰の港であり、北前船にとっても最も大事な重要港湾としてにぎわいがありましたし、昭和には「北陸の宝塚」とも呼ばれた粟崎遊園がありました。今は卯辰山で行われている高校相撲も、もとは金石で行われていたものです。このように考えれば、観光を受け入れる素地はあると思うのです。皆さんも御存じのとおり、横浜港は、みなとみらい21に大観覧車がそびえ、臨港パークにはコンベンション施設やショッピングモールが展開しています。神戸港は、ポートアイランドを初め、ハーバーランドのアミューズメントパークには若者があふれ、観光でにぎわってはいますが、私は、金沢港においては、金石、大野の歴史と文化を生かした観光振興策こそが金沢らしいと思います。広域観光の組織もできたとお聞きしており、このような仕掛けなどを生かし、例えば、大花火大会を誘致するなど、広く金石・大野の観光振興を図るお考えはないかお尋ねして、私の質問を終わります。     (拍手)



○副議長(東出文代君) 山出市長。

     〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 2番宮崎議員にお答えをします。

 まず、新しい美術館のことでございまして、蓑助役からお答えをいたしますが、私から、つい最近ですが、堺屋太一さんとお話しすることがございました。私におっしゃいましたことは、そういう施設に最初にかかわった人がいる間は、その人は運営に集中するからいいものの、人が去ったり、かわったりしたときに、最初の情熱がうせていく嫌いがあると、こういうお話を私にされたことがありまして、ああいう種類の施設の運営について心すべき一つの言葉だったなと、忘れることはできないのであります。注意しなきゃいかんなと、そう思っています。

 まちづくりと個人資産のことについてお話がございました。用地の買収とか計画について同意を得る際に、土地等の所有者を特定する必要があると。しかし、相続登記が行われていない。そんなときには権利関係の調査に随分時間がかかる、労力が費やされるということでございまして、改めて所有者の適時適切な権利変換手続が望まれる、私も同感であります。同時に、一人一人自分のことに引き当ててみますと、果たしてしっかりやっているかなということもお互いの反省点ではなかろうかなと、そう思う次第でございます。相続登記を法律的に義務づけるということにはなってございませんし、その方向に制度を変えるべきだという御趣旨でありましたが、このことの難しさというものも大変なものではなかろうかなということを想定いたしております。だといたしますと、やっぱり今なすべきは、行政は仕事をしていくわけでありまして、仕事を進めるためにはきちっとした所有関係を確立していく必要があるわけですが、所有者個人の問題でもあるというふうに考えますと、やはり一人一人の資産をお持ちの方に対する啓発、こういうことが大事になってくるわけでありまして、相続登記の有益性とか必要性とか、こういうことを機会をとらえましてPRをしていきたいと考えておりまして、改めてその方法をどうするかということについて、市役所として研究を始めたい、こう思っております。

 建築確認審査の重要性、こうしたことにつきまして所管の局長からお答えをいたしたいと思いますが、私からは、建築行政のあるべき姿をどう考えているかということについてお答えをしておきたいと思います。全国的に最近発生した建物等に関する一連の事件を見ますと、建築行政の信頼感がうせてきたと、不信感が募ってきたと、こう思っております。そういたしますと、私どもは、確認審査室を設置しまして審査・検査体制の強化を図って、そして法を的確に執行して、違法な行為に対してはより厳格に対処してまいりたいと、こう思っております。建築行政は、一義的には厳格な法の執行の分野というふうに踏まえておりますが、同時に、御指摘の趣旨は、法を超えての指導、事実上の扱い、こんなことも行政は忘れてはいかんよと、こういう御注意だったというふうに思います。特に建築にかかわる仕事は市民の暮らしと密接な関係にありまして、今まで以上に市民の立場に立ったきめ細かい相談を行って、そして市民の皆さんが安全で安心して暮らせる、そんなまちづくりに努めていくと、こうありたいと思っています。法内のことだけでなしに、法外のことについても目配りをするように、こういう御趣旨と受けとめまして、努力をしてまいりたいと、こう思います。

 金沢港のことにお触れでございました。コマツの進出に伴う企業集積をどの程度見込んでおるのかとのお尋ねでありました。コマツがお出ましをいただくということでございまして、これに伴って関連企業の立地が想定されるわけでございまして、これにつきましては、すべては今後の生産計画によるわけであります。そういたしますと、現時点で集積の度合いがどうなるのか、用地の必要量がどうなるのかということは、当方として把握することは難しいわけでございますが、コマツの受注は引き続き好調と、こう聞いておりまして、そういたしますと、さらなる拡張、それから相応の関連企業の立地、これは期待できると考えております。コマツ、また関連企業の動向をよく見てまいります。そして、かたつ・いなほ工業団地の整備を急いでまいりますとともに、さらに用地が必要ということになりますれば、その他の工業適地を検討するなどいたしまして、機を逸することなく対応には万全を期していきたいと、こう思っております。

 金石・大野の観光振興にお触れでございました。かつてにぎわった港町でございます。港町のまち並み、そして古い神社・仏閣、しょうゆの蔵、こうした見どころはやはり多いわけでございまして、城下町みて歩きコースの一つとして紹介もしているところでございます。これからは、こうした歴史文化施設、これも少なからず今のところはあるわけでして、銭五の館もありますれば、からくりの館もあるわけでございます。こうした施設間の有機的連携を図っていく、これも大事でございますし、歴史的建造物、これもないわけではありませんので、こういうものも残していく。それから観光の客船、これも少しずつふえてきていますので、さらにふやす努力をしていかなければいけないし、いろんなイベントもばらばらでなしに連携をしていく必要もあるでしょうし、私は、食品の加工を通じての産業化、こんなこともテーマではなかろうかと思っていまして、この可能性の調査、こんなこともして、そして歴史文化の活用策、観光の振興策を地元の皆さんと一緒になって考えていきたい。ただ、みんなで考える場をどんなふうにつくっていくか、これもとりあえず研究をしていくと、こう申し上げておきます。



○副議長(東出文代君) 蓑助役。

     〔助役蓑  豊君登壇〕



◎助役(蓑豊君) 2番宮崎議員から、金沢21世紀美術館についていろいろ御質問をいただきましたので、お答えいたします。

 初めに、おかげさまで2年目も昨日現在、76万人を超える入館者があり、このままいきますと100万人を超えられると思います。これも金沢市民の皆さんの御支援のたまものと感謝しております。美術館の大きな使命でございます、子供と一緒に成長する美術館ということを最初からずっと考えております。それと、市民の参画交流型の美術館として努力しております。また、本年は市内小学4年生を対象にしたミュージアムクルーズの実施や、10月オープン予定の能楽美術館との連携、魅力的で話題性のある展覧会や、週末には親子で楽しめるイベントの開催などを進め、まちなかのにぎわい創出に努めてまいりたい。また、今月初めに開催されました「宇宙技術および科学の国際シンポジウム」や7月に開催予定の「日本・メキシコ文化サミット」など、これまでの美術館では行われてこなかった国際会議など、多様な利用も図ってまいりたいと思います。

 次に、学芸員についての御質問にお答えいたします。学芸員みずからの都合で退職する学芸員もいますが、その後には美術館の企画や運営を担う優秀な学芸員が採用されており、支障はございません。この8月から、新しい学芸員と広報・情報担当の2名を採用する予定でございます。引き続きこの体制の充実を図っているところでございます。学芸員やスタッフの採用については、魅力的で話題性の高い展覧会を企画できる優秀な人材を地元はもちろん、広く全国に公募し、採用しております。職員が金沢のまちをよく知り、理解することは、館の運営や企画にも大切なことなので、今後ともこうした研修に意を用いてまいりたいと思います。

 また、多様な集合体である美術館のスタッフの研修体制についての御質問がございました。多くの市民でにぎわう美術館として、職員にはもてなしの心で接するよう指導しております。御指摘のように美術館には多様な職員がいますので、それぞれの職場、職域に応じて接遇研修を展覧会ごとに行い、日々の状況を報告させ、常に改善を図っております。また、財団雇用スタッフについては、学芸、交流、総務において、年間を通して計画的な研修はもとより、常に職場内研修を行い、資質の向上に努めております。今後とも必要な研修を適時適切に実施してまいります。

 また、旅行業者や交通事業者等に対して必要な研修会をと質問がございました。21世紀美術館を国内外に発信するために、開館時に料金後納制度を導入し、旅行業者と連携した団体旅行客の受け入れや、交通事業者と共同で企画商品の開発を行っております。また、昨年12月にはバス協会と共同してガイド研修会を開催し、今月には中京・東京方面の旅行業者等を訪問して、美術館のPRを図ってきております。さらに、来月には市内タクシー業者を対象とした美術館見学と研修会を開催する予定でございます。今後とも関係事業者と連携を図りながら、美術館の魅力を伝えるため、研修会の開催や情報の発信に努めていきたいと思います。

 最後に、将来、21世紀美術館と金沢美大と連携をさらに深めてはという御質問がございました。金沢美大は美術・芸術の高等教育機関として、金沢21世紀美術館は市民が美術・芸術と触れ合う場として、設置目的が異なることを御理解願いたいと思います。美大と美術館の連携は大切なことであり、これまでも美大生の卒業制作展や教員作品展の美術館での開催、アーティスト・イン・レジデンスの共同開催、さらには学芸員を講師として派遣したり、美大生の博物館実習を行ってきております。今後とも一層の連携を図ってまいりたいと思います。

 最後に、これからもたくさんの人に喜ばれる、子供に愛される美術館にしていきたいと思いますので、またこれからもよろしくお願いします。

 以上です。



○副議長(東出文代君) 坂戸都市整備局長。

     〔都市整備局長坂戸正治君登壇〕



◎都市整備局長(坂戸正治君) 建築確認審査室の業務内容と中間検査実施の状況についてのお尋ねであります。審査室を設置いたしまして、建築担当と主事に新たに副主事を加えた3段階審査とし、構造計算等の審査に万全を期しております。中間検査は、分譲・共同住宅及び多数の者が利用する建物を対象としておりまして、構造躯体の立ち上がったときに検査を行うこととしています。現在のところ、対象物件は28件ありまして、そのうち4件の分譲住宅が中間検査を終えております。

 次に、平成17年度中の違法建築及び指導対象の件数、そして是正指導状況と是正が完了しない主な理由についてであります。違法建築及び指導の件数は40件ありまして、そのうち是正が完了したものは24件、是正指導中のものは16件あります。指導の対象は、無届け、建ぺい率違反及び老朽家屋に対する維持保全であり、必要に応じて勧告等の指導を行っております。このうち是正が完了しない主なものは、老朽家屋に対する是正指導でありまして、所有者の高齢化や修繕等の資金面での問題があり、改善に至っておりません。

 以上でございます。

     〔「議長、2番、再質問」と呼ぶ者あり〕



○副議長(東出文代君) 2番宮崎雅人君。



◆2番(宮崎雅人君) 先ほど防災まちづくりの件で質問させていただきました。私は、決して金石だけのことを言って質問したわけではありません。最初に金石を取り組ませていただいた。それをまだ、金石以外で、金沢市内でも6地区あると思います。そういう流れの中でそういうものを参考にしていただきたいという思いで質問もしましたし、関係の部署の方には先日も5月9日に会議を開かせていただきまして、いろんな隅切り等の問題もあります。今から取り組んでいく地域のことも考えて、電力さんやら、まちなみ対策課、建築指導課、道路管理課と話もしました。まだ取り組んでいない場所に対しても、いずれは取り組んでいくのでありますから、事前に避けれることは避けてほしいという意味で、私自身も、参考にできる意味で、まだまだ始まったばかりなんで一生懸命させていただきたいので、参考にしていただければ結構かと思いますので、よろしくお願いします。



○副議長(東出文代君) 山出市長。

     〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 非常に広い意味での御心配をいただいておるわけでございまして、謙虚に受けとめて、そして他日を期したい、こう思っています。ありがとうございます。



○副議長(東出文代君) 9番新村誠一君。

     〔9番新村誠一君登壇〕     (拍手)



◆9番(新村誠一君) かなざわ議員会の一員として、質問の機会を得ましたので、以下、数点について質問をさせていただきます。

 質問の第1は、産業振興についてであります。

 平成17年10月、コマツの金沢港大浜地区進出の報道から、18年1月の土地売買仮契約、4月の起工式、12月の竣工、19年1月の操業開始と、具体的な工場立地の話がとんとん拍子に進んでおり、産業振興面で大変喜ばしいことであります。この進出計画につきましては、県の支援もありますが、山出市長のトップセールスが功を奏しているものと確信をしております。一方で金沢市は、金沢港の整備について、昭和39年4月の金沢港建設着手から平成17年度末までの42年間で約205億円を負担するなど、インフラ整備を進めてきました。

     〔副議長退席、議長着席〕

 さらに今回、コマツの進出に伴う大水深岸壁整備事業には、今年度4億2,700万円、継続事業分として6億3,900万円を、また、平成19年度から完成の27年度までに41億1,600万円の経費負担をすることになっておりますが、金沢の産業界に多大な好影響を与えるものと確信をしております。金沢市としては、企業の誘致、雇用の拡大等を含め、将来的にどのような経済的波及効果をもたらすとお考えなのか、お伺いいたします。

 2点目は、企業誘致についてであります。コマツの大浜地区への進出に伴い、金沢市にとって企業の進出、雇用の拡大、製造業においては受注の拡大による経済的波及効果が期待できますが、残念ながら、企業進出については当分の間、期待薄との話も聞きますが、実情はどうなのか、お伺いいたします。

 金沢市は、平成7年に金沢テクノパーク、9年に第4次安原異業種工業団地、17年にいなほ工業団地第1工区を整備し、20年にはいなほ及びかたつ工業団地の整備が完了する予定であります。これらにあわせ、企業立地助成、新規雇用促進助成、企業立地促進資金融資等の制度を創設してきましたが、これまでの助成制度による投資額と、本市への企業進出、企業移転、雇用創出等で本市経済の活性化にどのような経済的波及効果を及ぼしてきたのか、お伺いするとともに、安定的な税収の確保、定住人口の減少を食いとめるためにも今後とも企業誘致策、企業流失の防止策を積極的に推し進めるべきと考えますが、市長の意欲と具体的な戦略をお伺いいたします。

 企業誘致の推進については、企業立地課職員を初め、平成16年4月に1名、17年度に県外の2名の企業誘致推進員を委嘱するとともに、18年にはコマツの進出表明に伴いコマツのOBを委嘱し、鋭意努力をされてきました。しかし、工業団地で未分譲としていまだに残っている土地は、金沢テクノパークで7区画、安原異業種工業団地で5区画、いなほ工業団地第1工区で4区画と、整備後経過年数の長いものが目立ち、できるだけ早く売却する施策の検討が必要と考えます。今年度、金沢テクノパーク分譲仲介報奨金制度を立ち上げられましたが、テクノパークにこだわらず、すべての工業団地を対象にし、整備した工業団地を速やかに完売することが必要と考えます。しかし、当制度は不動産取扱業者に限定しているようであり、市内に進出した企業や県外企業と取引のある市内の企業及び企業誘致推進員にもその枠を拡大し、人脈をフルに活用した推進が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。

 3点目は、助成額の拡大についてであります。ある企業が、整備団地への移転を検討するに当たって、必要としている土地面積が大きいため、土地代金の負担が多くなり、事業計画と合わず、少しでも価格の安い隣接自治体への移転も検討中とのことであります。損をせずに売却をというより、早く売り、早く操業してもらい、雇用の促進をし、定住人口の拡大をねらうことが得策でないかと考えます。助成制度の拡大や新規助成策の検討に時間を要し、逃がした魚は大きかったと悔やむより、まずは誘致し、育てて大きくするという発想も必要と考えます。市長のお考えをお伺いいたします。

 4点目は、ファッション産業都市宣言の具現化についてであります。産業界の活性化を図るため、2年前にファッション産業都市宣言をし、ファッション産業創造機構の設置や本年10月の「ライフ&ファッション 金沢ウィーク」の開催など、その具現化に向け、各種の事業・施策が展開されてきました。その中に、21世紀美術館のミュージアムグッズやすぐれたデザインを生かした商品開発がありますが、これら商品の販売が拡大していけば、本市にとっては内なる企業誘致とも言えるものであり、その取り組みに大いに期待を寄せている一人であります。しかし、今日までの取り組みは、私の感覚では、繊維中心の従来型のファッションから抜け出ていないような気がします。市長はどのようにお感じになっておられるのか、お伺いいたします。

 現在、ファッション産業創造機構が中心となり商品開発を推進しておられますが、ミュージアムグッズを購入した私としては、機能と価格がマッチしていないものがあるのではないかと感じました。ものづくり基盤のある金沢の製造業のたくみのわざの活用も視野に入れた商品開発を行っていただき、顧客を満足させるよう頑張ってほしいものであります。そこで、ファッション産業創造機構が関連してこれまでに開発、商品化したアイテム数、販売額、その他参加企業数はどのような状況なのか、お伺いするとともに、今後の具体的な戦略についてお尋ねいたします。

 5点目は、研修・交流施設の整備についてであります。私は以前の質問で、新たに整備されるかたつ工業団地内にコーディネート機能を持った施設の整備を提案させていただきました。そのとき市長は、「既存の清湖工業団地、港木材団地等も視野に入れ、もう一つ新しい研修施設の設置が検討課題と思う」と御答弁をされています。当時と違い、いなほ工業団地の整備・販売、大浜地区へのコマツの進出、かたつ工業団地の予約受け付けと、時代は大きく変化してきており、その必要性が増してきていると考えます。場所はかたつ工業団地にこだわらず、機能もコーディネート機能重視ではなく、交流・研修機能等を備えた時代に即応したタイプの施設整備をと思いますが、市長のお考えをお伺いいたします。

 質問の第2は、西部クリーンセンターの整備についてであります。

 私は、昨年12月の質問で、西部クリーンセンターの整備について質問をしました。山出市長は、「今のセンターができたときの経緯を承知しており、まちなかにある施設ということであり、安全で安定した処理の確保、環境負荷の低減に役立つもの、循環型社会形成に寄与することと同時に、周辺地域との調和、そして信頼性が高く経済性にもすぐれた施設を目指したい」と御答弁をされております。そこで現在、庁内プロジェクトチームによる検討会、ごみ焼却炉処理方式等検討委員会が設置され、検討が進んでいるとのことでありますが、現段階での施設整備計画について、処理能力や処理方式等の基本的事項がどのようになっているのか、お伺いいたします。

 2点目は、クリーンセンター周辺の住民にとって最も重要な公害防止対策についてであります。現在の施設も建設当初から非常に高度な公害防止対策をとられてきたと聞いておりますし、平成15年2月にはISO14001の認証も取得され、継続的に環境負荷の低減が図られてきました。また、市のホームページで排ガスの測定結果等の公表もされており、良好な状況であることを評価しておりますが、新センターにおいて、排ガス、騒音、振動、臭気等についてどのような対策を講じられるのか、お伺いいたします。

 3点目は、センターの周辺整備についてであります。具体的には伏見川対岸の保古雨水ポンプ場横の簡易グラウンドの整備で、環境局長は、「保古雨水ポンプ場横の広場整備は、ソフトボール場が利用できなくなる期間において、どのような利用が可能か検討したい。また近隣に代替として利用できる施設がほかにないか調査を行いたい」と御答弁をされております。現在のソフトボール場は新センターの建設地となり、平成19年10月から20年3月の6カ月間、20年6月から26年3月までの5年9カ月間使用不能となります。これまで使用してきた各種団体も練習場の確保に苦慮しなければならず、当該地区の団体もぜひ代替グラウンドの整備を希望しており、その後の検討・調査結果がどのような状況なのか、あわせて今後の対応についてお伺いいたします。

 4点目は、センター機能の充実についてであります。私どもかなざわ議員会は、今月の初め、平成18年3月に竣工した沖縄県の那覇・南風原クリーンセンターを視察してきました。センターは、施設を環境を考える学習の場と位置づけ、処理施設の仕組みや役割を楽しく理解してもらうため、ごみに関するさまざまな情報をゲーム感覚で学習できる工夫がなされていました。また、関連施設として近接地に「環境の杜ふれあい」を整備中であり、その施設には温浴室、サウナ、体育室、トレーニング室などの健康増進機能のほか、研修室、会議室、談話室などのコミュニティー機能及び環境学習のための学習コーナーや展示コーナーを備えた多機能複合施設になるとのことでした。現在、施設周辺には体育館、プール、スポーツ広場、西部市民憩いの家、デイサービスセンター等の公共施設があり、「環境の杜ふれあい」のように地域に密着した施設とするためにも、さきに述べたような環境を考える学習の場的機能を付加した施設にすべきと考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。

 質問の第3は、金沢市立工業高等学校についてであります。

 その前に、さきの第90回高校相撲金沢大会では、市立工業は入賞こそすることはできませんでしたが、荒木関君の個人戦3位という成績には、市立工業OBとして大きな拍手を送りたいと思います。

 1点目は、改修工事についてであります。市立工業は、以前の寺町台から昭和38年12月に現在地の畝田に移転して、42年が経過しております。こうした年月を経たことから、建物が老朽化し、平成12年度には基本構想策定に入り、16年7月には5年4カ月に及ぶ改築工事の起工式が行われました。計画では平成21年10月に竣工の予定で工事がスタートしたことから、寺町旧校舎最後の卒業者、南部議員、関戸議員はもとより、現校舎での最初の卒業生として期待を持って見守っていましたが、おくれぎみのような気がいたします。改築計画は当初のとおり達成できるのか、お伺いいたします。

 2点目は、工業教育懇話会についてであります。当懇話会は、市立工業における工業教育のあり方を検討することを目的に設置されたと認識をしていますが、今回の設置はどのようなことを主眼に検討することを考えられておられるのか、また、これまでの開催経過、委員からの意見など、今後の開催予定、最終的な提案がどのような形で学校運営や改築工事に反映されるのか、お伺いいたします。

 3点目は、校長、教員職への民間人の任用についてであります。平成12年4月の学校教育法施行規則の改正により、教員資格を所有していない人を校長に任用できることが可能になったことを受け、金沢市も、企業等で培われた経営感覚、すぐれたリーダーシップ、柔軟な企画力・発想力等を生かした学校運営によって、これからの時代にふさわしい教育改革と人づくりを進めるため、平成15年4月から、北陸電力に在籍していた高橋現校長が着任しておりますが、学校運営、学校内風土がどのように変化してきたのか、お伺いいたします。

 また、市立工業ではものづくり教育の充実を図るため、民間技術者を教員として任用しており、18年度には、市立工業高校の活性化とレベルアップを目指し、学校経営アドバイザーを配置され、ものづくり人材育成の専門高校として成果を上げてきていると理解をしています。民間技術者及び教育専門家の活用、授業力評価委員会の新設、工業教育懇話会の提言等により、授業内容、クラブ活動、学校運営など総合的な指導を受け、失われつつあるものづくりの心と現場技術者育成を大切にし、より魅力ある学校にしていただきたいと思いますが、市長としての市立工業への将来像について、お考えをお伺いいたします。

 4点目は、金沢美術工芸大学との連携についてであります。金沢市は、平成16年にファッション産業都市宣言をし、その具現化に向け、各種の事業・施策を展開されております。まさにものづくり産業では、性能は同じでもデザインのすぐれたものが好まれる時代でありますし、また、建築や土木面でもデザインが重視されるようになってきていることは周知のことであります。このように、今日、分野を問わずデザインの素養が不可欠となってきておりますことから、将来、県内の製造業や建設業の現場に携わることとなる市立工業の生徒にとって、美大と連携した教育実践が大変有効、有意義であると思いますが、現在どのような連携の取り組みがなされているのか、生徒の反響はどうなのか、今後の見通しはどうか、お伺いいたします。

 5点目は、グラウンド等の附帯施設の整備についてであります。市立工業には多くの運動クラブがあり、その中でもグラウンドを必要としている部には野球、サッカー、ハンドボール、陸上競技等があり、それぞれに広いスペースを必要とするのは各位も御承知のとおりであります。現在、これらの運動クラブは1つのグラウンドで練習をしております。複数の運動部が同じグラウンドで練習することは非常に危険であり、突発的な事故が起きても不思議でない状況にあり、大事な子供たちをけがや死亡事故に遭わせてはならず、伸び伸びとスポーツができる場所の確保、整備の必要があると思います。新しい時代に即応した知・徳・体を学び育てる学校整備が求められているものであり、グラウンドの確保、室内練習場等の整備も含めた改築工事の推進を期待するものでありますが、市長の御所見をお伺いし、私の質問を終わります。     (拍手)



○議長(的場豊征君) 山出市長。

     〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 9番新村議員にお答えをします。

 まず、港の大水深岸壁整備による経済的な効果についてお尋ねになりました。この岸壁の整備は、港が名実ともに国際物流拠点として飛躍するための基盤整備と、このように思います。港湾機能の拡充によりまして、輸出入の増加が見込め、またコマツを初めといたしまして港湾活用型企業の集積が見込める、こういうことだろうと思っております。港が盛んに利用され、企業が立地することで、また新しい設備投資がふえてくる、また雇用もふえると。こういう効果だけではありませんで、取扱貨物の増加に伴います定期航路の拡充とか、さらに企業の立地を呼び込むとか、金沢の産業の活性化には大きくかかわってくると、このように期待をしておる次第でございます。

 コマツが大浜地区に進出するにつれての関連企業の進出は、当分の間、期待薄いのではなかろうかという御趣旨でございましたが、コマツにつきましては、売り上げが好調でございまして、これからもフル生産の状況が続く見込みでございます。このように聞いております。コマツ本体はもちろん、関連企業の立地も期待してもいいのではなかろうかと、こう思っておる次第でございます。

 これまでの工場団地の造成とか助成制度によります投資額と経済波及効果のことにつきましては、産業局長からお答えをし、私からは、これからの企業誘致の政策についてお話をしたいと思います。助成制度とか融資制度に加えまして、交通基盤の充実、それから高等教育機関の集積を図っていく、歴史文化の集積も図る、教育・医療・福祉の水準を高めていく、こういうことを通じてまちとしての総合力をアピールして、そして私自身も先頭に立って積極的に取り組んでまいる所存でございます。現在の助成制度につきましては、テクノパークで市は最大6億円、県・市合わせますと最大26億円ということになりまして、この金額は決して小さくはないというふうに思っております。それ以外の立地につきましては、市単独では2億円を限度にしておるわけでございますが、多くの雇用や税収が見込めるというような場合にありましては3億円の特認制度もございまして、こうしたものを使って適切に対応してまいりたい、こう思っておるところでございます。

 分譲仲介報奨金制度等については産業局長からお答えをし、私からは、ファッション産業都市宣言の具体化につきまして、ややもすると繊維中心の従来型のファッションに堕しているんではなかろうかと、こういう御趣旨でございました。私どもが目指すファッション産業というのは、繊維はもちろんでございますが、工芸品やインテリアなど生活文化すべてにかかわる分野で、伝統工芸を生かしたアクセサリーとか、あるいは加賀友禅のフロアライトとか、繊維以外の業界も積極的に取り組んでおります。単にファッションだけではありませんで、この「ファッション」という言葉の先に「ライフ」という言葉がついておるわけでありまして、「ライフ&ファッション」と言っておりますので、極めて広い意味だと。このライフを加え得るところがまた金沢の特色だと、こう思っておるわけであります。美大を持ち、工芸の分野に強いまちでございますので、単にテキスタイル、アパレルの領域を超えて、そしてライフ&ファッションのビジネス化を図っていこうと、こういう趣旨でございまして、幅広いものを意図しておるということを御承知いただきたいと、このように思っております。10月に「ライフ&ファッション 金沢ウィーク」を開きますが、業界のほかに、美大生とか卯辰山工芸工房の研修生による作品も加えまして、そしてバイヤーとかジャーナリストも呼びまして、たくさんの人を呼ぶことによって少しでもいいからビジネスにつなげていきたいし、これからこういうものを持続させることで、金沢のまちの一つの特色として発信をしていきたいと、こう思っておる次第でございます。

 ファッション産業創造機構が開発したものの販売額とか関連企業数は、所管の局長からお答えをいたしまして、私からは、工業の部門の研修・交流施設の整備について触れておきたいと思います。かたつ工業団地のほかに、清湖工業団地とか港木材工業団地等が北部地区にございまして、今度、港の周辺にコマツの進出があるわけでございまして、そういうことでありますので、研修・交流施設は北部地区、港周辺を含めてぜひ必要だというふうに思っております。適当な候補地を選びたいと、こう思っておりまして、その上で、ものづくり全般の振興に役立つような技術開発とか研修・交流の拠点になるような施設を検討してまいりたいと、こう思っております。

 それから、西部クリーンセンターのことでございますが、整備計画の概要、公害防止対策等については所管の局長からお答えをし、私からは、センター機能の充実であります。環境を考える学習の場とか、そういう機能を付加すべきだというお尋ねにお答えをしたいと思います。循環型社会の形成というものを進めていくには、処理施設の仕組みとか、あるいは役割を理解してもらうことが非常に大切というふうに思っておりまして、限られたスペースでございますが、情報の発信機能とか、学習の機能とか、こういうものを備えた施設にしたいと、こう思っております。

 それから、市立工業高校について、改築工事は計画どおりいくのかというお尋ねでありました。第1期工事といたしまして新しい体育館が完成をしておるわけでございますが、ここに来まして、産業構造の変化とか、少子化の進展とか、また特に県の高校再編の動向、こんなことが出てまいりまして、社会情勢の変化が出てまいっておりますので、これを踏まえました上で、工業教育のあり方について、現在、懇話会をつくって熱心に議論をしておるところでございます。したがいまして、校舎改築につきましては、この懇話会の意見も踏まえて整備につなげたいと、このように思っておりまして、結果といたしますと完成時期はおくれるということになりますが、多少時間がかかっても、厳しい激しい変化の時代でございますので、時代に即したいい学校にしたい、こう思っています。拙速はいささか避けまして、実質いいものを目指すという視点に立ちたいと思っていますので、どうかひとつ御理解をいただきたい、このように思っておる次第でございます。

 工業教育懇話会のことにつきましては教育長からお答えをし、それから私につきましては、校長、教職員等への民間人の任用のことについて触れておきたいと思います。平成15年度に民間から校長が着任をいたしました。この人の発想とか経験を生かしながら、これまでは学校中心でございましたが、この人が参りまして、生徒を中心に据えた運営というふうに切りかえることを目指して、いろんなことを積極的に進めてきておるわけであります。また、学校マニフェストをつくりまして、このマニフェストは、例えば資格取得率が県下ナンバーワン、これを目指す、こういうマニフェストをつくりまして、実現のために取り組むと、こんなこともしておるわけであります。着実に先生の意識に変化が生まれてきておるというふうに思いますし、こんな社会の要請に学校全体でこたえていこうと、そういう機運が生まれてきておると、こう思っております。

 それから、市立工業高校の将来像について市長の考えを問うということでありました。金沢市のものづくり、このものづくりにかかわる人をつくるのが市立工業の役割だというふうに思っております。頭を使って、そして価値の高い製品をつくる、これは藩制時代から培ってきました伝統工芸の職人の姿、わざであろうというふうに思っておりまして、これが繊維機械を生み、今の食品関連機械を初めとした近代産業を生んできたと、こう理解をいたします。だといたしますと、探究心を持ち続けること、そして額に汗すること、これがものづくりの原点でございまして、忘れてはいけないと、こう思う次第でございます。市立工業高校は、こうした視点から次代を担う若者たちのものづくりの精神をはぐくむ、そして感性と創造性あふれる技術者を育てる、これがこれからのありようだろうと思っておるわけであります。

 最後に、グラウンド等の附帯設備の整備についてお触れでございました。ほかの高等学校に比べますとはるかに、屋内プールとか、弓道場とか、屋内相撲場とか、これは私はすぐれておるというふうに思っておりまして、クラブ活動のための環境整備にはこれまでも十分意を尽くしてきたところでございます。それから、グラウンド等の屋外の競技用の体育施設について御指摘でございますが、全体の整備計画の中で検討していきたいと、こう思っております。



○議長(的場豊征君) 加納産業局長。

     〔産業局長加納明彦君登壇〕



◎産業局長(加納明彦君) 企業誘致について、まずこれまでの助成制度による投資額と波及効果についてお尋ねがございました。これまで企業立地助成金につきましては、テクノパークで約16億6,000万円、第4次安原工業団地で約1億2,000万円、いなほ工業団地で約1億5,000万円を交付しておるところでございます。こうした助成金を受けた企業が投資しました額は、公表されている額だけでも、テクノパークで約220億円、第4次安原工業団地で約42億円、いなほ工業団地で約11億円となっております。こうした建物・設備への投資のほか、雇用、それから原材料購入や地元企業への発注増といった直接的な経済効果もございますし、また、消費の増加など間接的な波及効果も得られているわけでございます。

 金沢テクノパークの分譲仲介報奨金制度の対象枠を拡大してはという御質問にお答えいたします。この報奨金制度は、幅広い情報収集が重要との認識から、全国的なネットワークを持つ大手不動産事業者等を対象としております。それで、テクノパーク以外の工業団地につきましては、比較的小規模な区画が多く、また最近引き合いも多々来ておりますことから、現在のところは考えておりません。しかし、市内企業や企業誘致推進員も対象とすることにつきましては、今後の制度の実績とか分譲状況も見ながら研究してまいりたいと存じます。

 それから、次にファッションのことで、ファッション産業創造機構が開発、商品化したアイテム数、販売額、関連企業数についてお答えをいたします。創造機構では、まずはミュージアムグッズの開発指導に取り組んだわけでございますが、これまで約140品目に上る応募がございまして、そのうち13社の20品目について商品化につなげました。このうち昨年から販売しております8品目で、約850万円の売り上げを上げているところです。創造機構では、このほかにもデザイナーや職人、メーカー、商社間の橋渡しとか、異業種交流に努めておりまして、カーテン飾り、テーブル、照明器具など、多様な分野で新製品の開発を進めているところであります。



○議長(的場豊征君) 浜田環境局長。

     〔環境局長浜田健一君登壇〕



◎環境局長(浜田健一君) 西部クリーンセンター新工場の整備計画の概要に関しましてお答えをいたします。新センターは、安全かつ環境に優しい施設であることを第一に、焼却灰の再資源化や発電によりまして、リサイクルエネルギー施設としての役割をも果たすものといたします。学識経験者に御検討願いました結果、処理能力は1日340トン、170トンの炉を2基整備する計画となっております。燃焼方式は、現施設と同様、ストーカ型といたしますほか、新たに灰溶融炉を設置することといたしております。また、高温高圧ボイラーの導入によりまして、ごみ発電の容量を大幅にアップさせる予定でございます。

 次に、公害防止対策についてお尋ねでございました。排ガス中の窒素酸化物やダイオキシン類につきましては、現在の施設よりも一層厳しい排出基準を設定することといたしております。また、騒音・振動につきましては、低公害型機種の選択と建屋内設置等により対応をしますほか、臭気につきましても、燃焼脱臭や活性炭吸着処理によりまして適切な発生源対策を講ずるなど、公害防止対策につきましては万全を期す所存でございます。

 最後に、ソフトボール場の代替施設の調査結果と今後の対応につきましてお答え申し上げます。近隣の学校や公園のグラウンドの使用状況を調査いたしましたところ、いずれも他の団体による利用頻度が高うございまして、現状では代替施設としての利用は困難な状況にございます。また、保古雨水ポンプ場横の広場につきましては、面積やその形状からは本格的なソフトボール場としての使用は難しいですけれども、ソフトボール場の練習程度が可能な広場として利用できないか、検討したいと考えています。

 以上でございます。



○議長(的場豊征君) 石原教育長。

     〔教育長石原多賀子君登壇〕



◎教育長(石原多賀子君) 9番新村議員にお答えいたします。工業教育懇話会について幾つかお尋ねがございました。

 まず、どのようなことを検討するのかということでございますが、21世紀における新しいものづくり人材育成に向けた学校づくりの実現を目指しまして、多様化する進学希望者に応じた進路指導の充実、ものづくりを中心とする学科・コースの再編、高等教育機関等との連携、デザイン教育のあり方というようなことを主眼として検討することにしております。

 これまでの開催経過や、また今後の予定、最終的な提言がどのような形で学校運営や改築工事に反映されるのかというお尋ねがございました。平成18年1月と5月の2回開催いたしました。委員からは、インターンシップの充実、企業ニーズに合った人材育成、英語や数学等の基礎学力の向上等が必要であるとの意見をいただいております。今後、数回開催し、年度内を目途に報告をいただく予定でございます。その報告を踏まえまして、学科再編やカリキュラムの見直しも視野に、学校運営や改築工事に反映していくことになると思います。

 金沢美術工芸大学との連携について、その取り組みと生徒の反響、また見通しについてお尋ねがございました。平成16年度からは、夏季休業期間を利用いたしまして、美大の教員と大学院生が講師となって、デザインを学びますデザインサマースクールを開催しております。また、従来から、建築科のデザイン力を高めるため、美大のデザイン専攻の教員に授業を担当してもらいますとともに、卒業生を非常勤講師として、色彩感覚やデザイン力の向上に取り組んでいるところであります。デザイン教育は好評でございまして、特にサマースクールは生徒にデザインを学ぶ意欲を高める刺激剤ともなっております。デザイン教育はこれからの工業教育に不可欠でございますので、今後とも市立工業として美大との連携を深めてまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(的場豊征君) 13番村池敬一君。

     〔13番村池敬一君登壇〕     (拍手)



◆13番(村池敬一君) 自由民主党金沢・市民会議の一員として質問をいたします。本議会の最後の質問者となります。重なる点もあるかとは存じますけれども、御容赦をいただきたいと存じます。

 まず、少子化対策と子育て支援についてお聞きいたします。

 私たちの予想をはるかに上回るスピードで超少子化が進行し、人口減社会が到来をいたしました。合計特殊出生率1.25、人口減少元年という見出しが示す衝撃的な事実は、将来社会に対するさらなる不安を私たちに与えずにはおきませんし、2005年のエンゼルプランに始まる国・地方挙げてのさまざまな少子化対策は一体何だったのかという思いに至ります。金沢の出生率はまだ明らかにはなってはいませんけれども、さらに数ポイント低いことも予想されております。もとより少子化対策に即効を期待すべきではないことは重々承知でありますが、16年間にわたり金沢市政のかじ取り役を務められ、また、保育先進都市として子育てナンバーワン都市を目指し、さまざまな施策を講じられてきた山出市長に、本市のこれまでの少子化対策に対する評価と感想をお聞かせいただきたいと存じます。

 また、少子化と人口減少は、労働力不足が経済活動を停滞させ、社会全体が活力を失い、社会保障制度を初め、人口の維持・増加を前提とするあらゆる制度を破壊してしまうマイナス面のとらえ方と、逆に労働効率の向上と供給体制の再編成などで生産性の維持向上と経済発展は可能であり、人口減少社会に適応した国づくりを進めていけばよいという考え方もありますが、市長のお考えをお聞かせください。

 どちらの考え、立場に立つのか、今後の金沢市政を進める上でこのことは極めて重要であり、金沢市民から見て、金沢市は政令指定都市を目指すのか、それともコンパクトシティーを目指すのか、小さくともきらりと光る世界都市金沢と言いつつ、都市間競争に打ち勝つとも言い、いささかわかりづらいものがあるような気がいたします。そこで、超少子化と人口減少元年という現実を目の当たりにしての本市の方向性と展望をお聞かせください。

 2003年の次世代育成支援対策推進法に基づき、本市でも「かなざわ子育て夢プラン」を策定し、これまでの保育所整備中心の施策から、在宅家庭支援の強化策など広範な子育て支援体制づくりに取り組んでいることは評価するのでありますが、その現状と問題点をお聞かせください。

 特に2004年に始まったファミリーサポートセンター事業は、多面的な機能を有し、子育てサービス券支給事業との相乗効果で会員数も増大をいたしましたが、援助者と被援助者の希望者数のアンバランスが指摘されており、せっかくのいい制度が十分に生かされていない現状は改善されるべきであり、例えば、子育て支援センター開設園や夢ステーション事業を展開している施設にもそのセンター機能を持たせることも、制度の充実発展につながるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 また、行動計画の策定を義務づけられた300名を超える従業員を有する企業、また今は努力義務になっている従業員300名以下の企業の本市における実態と本市との連携についてもお聞かせください。

 そしてまた、今、国で大きな論議を呼び、今後の施策として実現性の高い子育て減税の金沢版は考えることができないのか、お聞きをいたします。

 さて、子育て支援の最大の担い手は、本市の保育所でありますが、今までの本市の保育施策は、どちらかというといわゆる特別保育の普及と充実にウエートが置かれ、その結果、全国有数の保育先進都市としての高い評価も得ているわけではありますが、反面、時代の新しい要請である次世代育成支援という新メニューに対するスタートダッシュにおいては、少々おくれをとっているのでないかと不安があります。いかがでしょうか。例えば、本市の新メニューの中心となる夢ステーション事業は、今までの地域活動事業と親子のびのび広場事業の焼き直し的な事業のように思えます。幼稚園や地域児童館への開設促進と普及は確かによろしいわけでございますけれども、一面からすると、それは予算等、単にパイを広く薄く伸ばしたという印象がなきにしもあらずでありまして、この点に関しての御所見を伺いたいと思います。

 正直言って、現時点での子育て支援施策に関しては、石川県の方が元気がいい、積極的であるという印象が私にはあります。ここ1年ばかりの間に県が矢継ぎ早に打ち出して進めている子育て支援施策には、見るべきものがあると私は思います。プレミアム・パスポート事業は全国注視の的でありますし、追随する自治体もふえてきております。また、全国初のマイ保育園制度は、登録数の増加には悩んではいますけれども、現状認識を持って将来ニーズを見越した積極策と私は評価をいたしております。金沢市が子育て夢ステーション事業を展開しているという理由だけで導入を見送ったということは少々理解に苦しみますし、いい施策は後追いであろうが、積極的に参入、連携すべきだと考えます。マイ保育園制度と夢ステーション事業をドッキングさせて、なおかつ付加価値をつけた施策を展開すれば、さらにいいものができると私は確信いたします。石川県の子育て支援策に対する評価と今後の県・市の連携、協調関係について、市長の見解を伺いたいと思います。

 次に、百万石まつりと観光について伺います。このことに関しては、我が会派の澤飯幹事長も質問されておりますが、昨年、活性化研究会委員の一人として、今回の成果を率直に喜びながら、幾つかお聞きをいたします。

 まず、この活性化の努力は一過性のものに終わらせることなく、反省を踏まえ、さらなる発展に向け、今後も努力を重ねていく必要があり、実行委員会の諮問機関的な活性化研究会の存在意義は非常に大きく、今後は常設の研究会として継続していくべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 時間短縮とコンパクト化がなされ、出発は金沢駅もてなしドーム前の鼓門、武蔵、香林坊、広坂と進み、夕暮れ時に石川門から金沢城入城という新企画は、起承転結、めり張りのきいた筋立てで、行列が若干延びたことを除いても、成功裏に終わったと思います。たしか第1回目の研究会だったと思いますが、ある旅行関係の委員が印象的な発言をされたことを覚えております。百万石まつりの宣伝と称して、銀座のど真ん中で利家とお松の方と武者を並ばせてもだれも見向きもしないが、加賀鳶のはしご登りを披露したら、大勢の人垣ができ、テレビカメラが駆けつけるであろうという意味の発言をされ、はしご登りの演技経験者の一人としてうれしくも複雑な思いでしたが、これまでの百万石行列の本質を突かれたような気がいたしまして、妙に納得したところでございます。いささかシビアな表現をすれば、わき役が主役を食ってしまい、中央の有名な俳優を頼んで辛うじて体裁を保っているような感じと言ったら言い過ぎでしょうか。私だけかもしれません。そういうイメージが払拭されたというふうに私は思いますけれども、今回の活性化において、祭りの大枠は大体でき上がったというふうに思います。次は、中身をさらに深めていく、いかに魅力ある付加価値をつけていくかが重要な課題であります。

 私は、キーワードは「本物志向」、「ファッション」、「もてなしの心」の3つだと思います。史実に基づき本物志向を一層高めていくこと、そのために金沢城の復元や周辺整備といった環境設定は欠くことのできない必要条件であり、同時に本市の格と魅力を一層高めるものと確信をいたします。今回、前田利家の持つ「かぶきもの」の側面にスポットを当て、試みの一つとして、「かぶきもの」コンテストを私も提案をさせていただきましたけれども、この試みはぜひとも今後続けていってほしいと思います。「かぶきもの」をある意味でファッションの原点と位置づけて、ファッション産業都市金沢に通ずる新たな企画もまた考えられるのではないかと思います。金沢市民自身が楽しむという祭り本来の要素も当然必要でありますが、ここは観光都市金沢の発展という目的を優先させていただき、市民に御理解をいただき、もてなしの心を市民一人一人が持っていただくように、意識の高揚を図ることも大切だと考えますが、いかがでしょうか。

 以上の点に対する御所見を伺い、3月に作成いただきました観光戦略プランの中で、この装いを新たにした百万石まつりをどのように位置づけ、他の観光資源と連動させていくのか、本市観光のメーンイベントとしての百万石まつりの今後の展望をお聞かせいただきたいと存じます。

 また、百万石まつりを現在の金沢という限られた地域に限定することなく、江戸時代の加賀藩の領域ととらえた場合、百万石まつりのイメージはさらに大きく膨らんで、そこからさまざまな企画が生まれてくるような気がいたします。広域観光の推進という観点からどのようなことが考えられるのか、また百万石まつりだけではなく、観光資源の有効利用という点からも、他市町との連携を含め、広域観光をどのように進めていかれるのか、お聞きをいたします。

 次に、山側環状と観光交通についてお聞きをいたします。

 ことし4月、全線開通を見た山側環状道路ですが、当初の期待どおり、国道159号の渋滞緩和など具体的な効果が見られるように思いますが、現在の状況はどのようになっているのか、また、先ごろ本市の調査結果として改善事項80件が指摘されましたが、国、県等に要望すべき重要事項はどのようなものなのか、お聞かせください。

 一つ気になるのは、山側環状は、全線が地域高規格道路とはいえ、自動車専用道路ではなくて、自転車、歩行者も通行可能ということです。卯辰トンネルには自転車、歩行者とも通れる立派な専用道路があり、狭いながらも森本トンネルにも一応歩道整備がされているのに対し、月浦トンネル、神谷内トンネル、御所トンネルの3つは未整備状態で、道路としての統一性、整合性に欠け、山間地域で自転車や歩行者とも利用の頻度は低いとはいえ、もし自転車や歩行者が通行した場合のことを考えると非常に危険であります。何らかの手だてが必要と考えますが、いかがでしょうか。

 また、地理的に不案内な県外者が金沢森本インターから卯辰トンネルまでノンストップの高速走行で走ってきた場合、トンネルを抜けると、そこは信号機の連続で、歩行者も多いまちなかであったということで、戸惑ったり、高速走行のまま走っていって交通事故の危険性も増すということも考えられ、あらかじめ注意を促す標識等、何らかの対応の必要性を感じますが、あわせてお伺いをいたします。

 さて、観光戦略として、観光客誘導のための道路整備は最重要課題であり、全線開通した山側環状は重要な観光戦略道路と考えられます。金沢以北、海沿いからの観光客は、北陸自動車道と国道8号を利用して金沢森本インターから山側環状へ、中部山間地方と中京方面からは、東海北陸自動車道、国道304号、金沢−井波線、完成が期待される金沢福光連絡道路を経由して、また加賀・福井方面からは、加賀産業道路を通り、山側環状へ直接入り込みます。山側環状の完成は、市内の中心部の渋滞緩和という目的を果たしつつ、同時にこれからの交流人口の増大と金沢の発達につながるものと確信をいたしております。その意味でも、全線4車線化に向けた積極的な取り組みが望まれますが、山側幹線の積極的な位置づけと今後の取り組みをお聞かせください。

 次に、城北地区における課題についてであります。

 まず、千木−神谷内線でございます。この道路は、今、全線開通を見た山側環状と国道8号及び北陸自動車道を結ぶと同時に、国道159号を横切り、またもうすぐ完成予定の疋田−上荒屋線の起点をなすという、わずか二、三キロの短い距離ながら、中環状を形成する道路の中でも最重要路線であります。ところが、接点に当たるところの神谷内インターが未完成のままであります。1地権者の同意が得られないという理由で、神谷内インターが今もって開設できず、最重要路線が本来の機能を十分に発揮できないという状況は、まことに残念なことであり、大きな損失であります。地元住民も大変に苦慮をいたし、膠着状態打破の地域的な取り組みとして、現在、早期完成を望む署名運動が城北地区一帯で展開され、局面は終局に向けて大きく動いておるような気がいたします。解決に向けて地域住民がみずから動き出したという事実は極めて重く、市長はこの事態をどのように受けとめ、最終決着をどのように考えていらっしゃるのか、お聞きをいたします。

 次に、疋田−上荒屋線と周辺整備についてでありますが、今、ようやく最後の未着工、高柳町600メーターの本格着工が決定いたしましたが、問題はその周辺の整備であります。道路完成がおくれた理由として高柳区画整理事業のとんざが挙げられ、区画整理事業と一体化した道路築造を目指しながら、地元の理解が得られず、結果として街路事業買収方式になってしまった。細かな経緯と評価は別として、区画整理という手法を使っての周辺地域の一体的整備が不可能となった今、心配されるのは、この道路ができることによって恩恵を受ける沿道の行き届いた整備とにぎわいとは裏腹に、一歩通りの裏通りに入ると、荒廃した休耕田と中途半端なミニ開発による虫食い状態が広がる風景となりかねず、周辺地域の整備を一体どのように考えているのか、お聞かせください。

 また、人口減社会の確実な進行の中、都市近郊の整備手法の常道であった区画整理事業は曲がり角に来ているのではないかと思え、今後の整備のあり方に対する御所見をお聞かせください。

 次に、金沢各地で行われたさわやかトークは、地域住民の切実かつ率直な要望に、市長を初め執行部の方々が丁寧に答えており、大変有意義な会であると評価をいたしております。昨年11月19日、松ケ枝福祉館で城北地区6校下を対象に開かれたさわやかトークも例外ではなく、大変活発な論議が展開され、複数の校下にまたがる重要課題も幾つか論議されております。その1つは、さきに述べた神谷内インターの件でありますが、2つ目が、小坂分団から夕日寺班の分離独立、分団化の要望で、安心・安全のまちづくりを進める上での切実な要望と受けとめております。本市数十年の発展の歴史から生じた市内中心部の人口の郊外拡散化による人口動態の変化と、住宅・経済ゾーン等の移動に伴う関連機関の適正配置の見直しと不均衡是正という問題は、避けて通れない重要な課題であります。また、これは一地域の問題ではなく、金沢市内至るところで生じている全市的な問題と受けとめております。さわやかトークでの金沢市長の回答は、国の消防力基準に合致している、分団数は49で適正であるとのことで、事柄を消防という小さな枠内にしかとらえていないということと、個々の問題があるのに、それに目をつぶり、全体がよければそれでよしとするといったような感じがあります。話が若干かみ合わないで、参加者が不満を持って帰ったという記憶が残っております。特に今回は、単に消防という観点から適正配置を求めるのではなく、本市が進める安心・安全のまちづくり、地域の自主防災を進める上で、地域における連携・協調・協働に不可欠な要素としての分団のあり方を問う切実な問題であり、本市としても重要な課題と受けとめ、対応すべきと考えます。見解をお伺いし、終わりといたします。ありがとうございます。     (拍手)



○議長(的場豊征君) 山出市長。

     〔市長山出 保君登壇〕



◎市長(山出保君) 13番村池議員にお答えをします。

 まず、人口減少社会について市長はどういう感じを抱いているかということでございますが、この課題は、国・地方を挙げて取り組まなければいけないわけでございまして、喫緊の課題と、こう言わざるを得ないと思っております。金沢市においても、独自に先駆的な取り組みをしながら、子育てしやすい環境は我々なりに整えてきたつもりでございます。私といたしますと、改めて子供を産み育てることの喜び、幸せ、また自然の摂理、この大切さ、加えて言えば親子のきずなの大切さ、こんなことを教えていく、この取り組みも大事ではなかろうかと、こんなふうに思っております。

 私自身は、人口減少社会は労働力不足が経済活動を停滞する、そんなおそれがあるということ、もう一つは、健全な人口構成が崩れていって、地域コミュニティーの維持が難しくなるのではなかろうか、そんなことを実は心配する次第でございます。ただ、これからの社会は、単にまちの規模を大きくするとか、小さくするとか、そんなまちの規模の大小を争うということではありませんで、みずからのまちの個性を磨くと。そして、元気で美しくて安心して暮らせる、そういう都市をつくっていくと。これこそがこれからのまちづくりの方向ではなかろうかなと、こんなことを思っておる次第でございます。そういたしますと、都市基盤の重点的な整備とか、時代に即した新しい産業、また雇用の創出を図っていく、教育とか文化とか福祉等の暮らしの質を高めていく、そしてまちの個性を磨いていく、こんないろんなことを多面的、重層的に展開をしていくと。このことが一番大事であって、こういうことをすることでまちの持続的な発展を可能にしていくと。このことを地道に確実に進めていく必要があると、こう思っておる次第でございます。

 産み育てやすい環境づくりのことについては、所管の局長からお答えをしまして、私からは、金沢独自の子育て減税を行えないかと、こういうお尋ねでありました。個人市民税であれ、他の税目であれ、地方税は地方税法に基づいて課税されるものでございまして、自治体において勝手にできませんし、減税についても同様だと、こう思っております。現在、自由民主党税制調査会におきまして、子育て減税についての検討が始められているところでもございますので、我々としますと、その動向を見守っていきたいと、こう思っておる次第でございます。

 保育問題の現状と今後のあり方については、所管の局長からお答えをいたしまして、私からは、県の子育て支援策と金沢市の施策との相関、このことに触れておきたいと思います。子育て支援につきましては、県がすべきこと、市がすべきこと、それぞれの役割を踏まえながら、そして互いに連携をしていくと、こういうことが大事だろうと思っています。県は確かにプレミアム・パスポート事業を始めていらっしゃるわけでございますが、これにつきましても、市といたしましても受け付けの窓口をつくるとか、企業へのこの事業の周知のために、この役割を担っている推進協議会へ財政的な支援を市がすると、こんなこともしておるわけであります。本市におきましては、保育所の運営を担う実施主体といたしまして子育て夢ステーション事業を現に展開をしておりますので、この充実に向けてさらに努力をして、必要なことは実施してまいりたいと、こう思っておる次第でございます。

 山側環状の効果と問題点、課題、これにつきましては所管の局長からお答えをいたしまして、私からは、観光基幹道路としての山側環状の位置づけ、4車線化への取り組み、このことにお答えをしたいと思います。この環状道路は、能登と加賀を結ぶということになりますし、また、中京方面とも平成19年度に全線開通になる東海北陸自動車道を通じてつながりまして、市内へのアクセスを容易にするということからいたしますと、観光上も非常に大事な道路というふうに位置づけられると思います。そういう意味で、全線4車線化の整備がなされるように、今、山側環状ができたばっかりでございますが、引き続きこの実現方も国へ要望してまいりたいと、こう思っておる次第でございます。

 千木−神谷内線と神谷内インターにお触れでございました。御指摘の未買収の地面があるわけでありまして、これによりまして神谷内インターが利用できないということについては、私自身も大変心配であるし、苦慮もしています。早期に解決をしなきゃならぬ重要課題だと、このように私も認識をいたしております。解決のためには土地収用の適用も考えられるところでございますが、事業主体である国土交通省を初めとした関係機関とよく連携をとりながら、できるだけの市としての協力も心していきたいと、こう思っておる次第でございます。

 疋田−上荒屋線と周辺整備のことにお触れでございました。初め、土地区画整理事業を前提に地元と協議を重ねてきたわけでございますが、地元の営農意欲が強かったということもございまして、面的整備を断念いたしまして、一部区間を街路事業で整備するということになった次第でございます。このために周辺地域の市街化区域への編入を見送ったものでございまして、当分の間、整備は考えておりませんけれども、東金沢駅西口に面するこの地区は、市街地としての整備がふさわしいと考えてございまして、今後も整備方策を探っていきたい、こう思っております。

 人口が減ってくる社会の中で、区画整理事業は曲がり角に来ておるんではなかろうか、こういうお考えでありました。私は、市街地整備はこれまで区画整理事業手法を用いてやってきたわけでありますが、ここに来て、事業の展開がかなり難しくなっているということは事実だろうと思っております。今後、整備が必要な地区につきましては、その地区の特性とか、その地域の住民の皆さんの意向をよく酌み取って、地区にふさわしい新しい手法について研究をしてまいりたいと、こう思っております。

 それから、城北地区における課題として、消防の分団の扱いにお触れでございました。消防分団にはそれぞれの歴史的な背景がございまして、1つの分団区域で複数の校下・地区に及ぶケースが幾つも存在をしております。住民協力のもと、工夫を重ねて、効率的な運営を行ってきているところでございます。小坂の分団につきましては、地域の実情を考慮しまして、平成9年に夕日寺班の設置を認めまして、消防力の増強を図ってきたところでございます。今のところ、団本部の意向もございます。住民負担の増を伴う分団の分離ということは考えておりません。御理解を賜りたいと思います。



○議長(的場豊征君) 古田福祉健康局長。

     〔福祉健康局長古田秀一君登壇〕



◎福祉健康局長(古田秀一君) 子育て支援体制づくりについて、御質問がございました。

 本市では、子育てに悩んでおられる方のため、「こども総合相談センター」を設けましたほか、未就園児の親子を対象に、子育て夢ステーションなどの事業を行っております。妊婦健診費用の助成制度を新たに設けるなど、妊娠から育児まで継続した多様できめ細やかな子育て支援を実施いたしております。ただ、課題として、これら事業の十分な周知と支援に携わる人たちのさらなる資質向上が必要であると思っております。御提案もございましたファミリーサポートセンター事業につきましては、昨年度の活動実績が事業開始当初の3倍以上になるなど、着実に利用がふえておりますが、今後とも利用者の要望にこたえるための取り組みは常に考えてまいりたいと思っております。

 次に、御心配をいただきました次世代育成支援のことでございますが、本市の保育所におきましては、従来から、親子ふれあい教室、妊婦教室、小中高生の乳幼児ふれあい体験教室などなど、多岐にわたる子育て支援事業を実施しておりまして、決しておくれをとっていることはないと思っております。また、子育て夢ステーション事業は、保育所のみならず、幼稚園、児童館が参画するなど、他都市に例を見ない事業であると思っております。これまでそれぞれに実施してきた子育て支援をさらに強化するため、実施メニューをふやしたり、利用時間を拡大するなど、内容を充実発展させたものであることをぜひ御理解をお願いいたします。

 以上でございます。



○議長(的場豊征君) 須野原助役。

     〔助役須野原 雄君登壇〕



◎助役(須野原雄君) 百万石まつりと観光についての御質問にお答えをいたします。

 今回、大幅な見直しをいたしまして、鼓門前の出発式や金沢城公園での入城祝祭、そして武者行列の演技など新たな企画を取り入れたことで、利家の金沢城入城の再現という祭りのテーマが明確になったものと思っています。さらに、勇壮な武者行列といった百万石の意気込みといった、そんな演出など、ドラマ性も高めて、感動や余韻を楽しめるようなお祭りにしていかなければと思っています。いずれにしましても、市民がまちに愛着を持って、祭りを育てていくということが重要だと思いますので、今後とも研究会を含めいろいろな御意見をお聞きしながら、新しい試みを重ねて、魅力を高めてまいりたいと考えてます。また、百万石まつりの充実は、観光戦略プランの中の「伝統と創造のほんもの文化の提供」という基本戦略の一つの具体策でもありますので、百万石茶会とか、薪能、それから芸能選などといった伝統文化、伝統芸能にもあわせて触れていただくことで、祭りの魅力が深まるものと考えています。同時に、歴史や文化を共有する加賀藩ゆかりの地域には、魅力的なお祭りや伝承行事などがありますので、そうしたお祭りや歴史文化遺産などとの広域連携も大事な視点だと思います。先般、立ち上げました富山県西部の5つの都市との広域観光連携推進プロジェクト会議を通じまして、お互いのお祭りへの参加でありますとか、イベントの共催、観光資源を活用した広域観光ルートの設定などを行って、地域の振興、圏域交流の推進にもつなげてまいりたいと考えているところであります。

 以上でございます。



○議長(的場豊征君) 加納産業局長。

     〔産業局長加納明彦君登壇〕



◎産業局長(加納明彦君) 一般事業主行動計画の策定の実態と企業への働きかけでございますが、石川労働局ではこの策定状況を市町単位では公表しておりません。それで、県下全体では策定を義務づけられた企業124社はすべて策定済みであります。そして、努力義務となっている従業員300人以下の企業につきましては、約1万6,000社のうち74社にとどまっていると聞いております。それで、本市では行動計画の策定を促すために、これまでセミナーの開催や子育てに優しい企業の認証を行っておりまして、さらに今年度から制度融資の利子補給、入札参加資格の優遇制度などを設けますとともに、社会保険労務士の巡回によりまして啓発活動も進めているところであります。

 以上でございます。



○議長(的場豊征君) 坂戸都市整備局長。

     〔都市整備局長坂戸正治君登壇〕



◎都市整備局長(坂戸正治君) 山側環状道路に関連しての御質問であります。

 まずは、渋滞緩和など、開通2カ月を経過した現在の状況にお答えいたします。開通直後から、国道159号の小坂付近、中環状道路の下菊橋付近、泉が丘通りなどで大幅な渋滞緩和効果が見られております。開通後の交通量も落ちついてきていますことから、交通量調査を、当初の予定を繰り上げ、国・県・市協力して今月から実施し、効果を検証してまいります。

 次に、市が実施した沿線の安全調査の結果、国・県等に要望すべき重要な事項の内容であります。4月24、25の両日、市と山側環状沿線の各種団体の皆様と協働して点検した結果でありますが、標識や信号機の設置・改善の要望、通学路の安全確保やスピード制限に関するもののほか、危険箇所の通行規制等の要望がございました。これらの要望については、各所管と協議しながら対応しているところであります。

 東部環状道路の卯辰トンネル以外には自転車、歩行者専用の道路が整備されておらず、安全面から何らかの手だてが必要ではないかとのお尋ねであります。国土交通省からは、東部環状道路の車道上を自転車で通行する人がたびたび見受けられることから、警察とも協議しまして、交通安全上の配慮から、歩行者及び自転車の進入を抑制する注意看板を今月末までに設置する予定であると聞いております。

 次に、卯辰トンネル鈴見出口で、信号が予測できず、交通事故の危険があるため、対策が必要ではないかとのお尋ねであります。御指摘の箇所については、「信号機交差点あり」などの看板を設置できないか、現在、国土交通省と協議しているところでございます。

 以上でございます。



○議長(的場豊征君) 以上をもって、質疑並びに一般質問は終わりました。

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△委員会付託





○議長(的場豊征君) ただいま議題となっております議案第1号ないし議案第20号及び報告第1号ないし報告第6号の各件は、お手元に配付いたしてあります議案審査付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

     〔議案審査付託表は本号末尾参照〕

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△請願の委員会付託





○議長(的場豊征君) なお、今定例会におきまして本日までに受理いたしました請願の各件は、お手元に配付いたしてあります請願文書表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

     〔請願文書表は本号末尾参照〕

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



△休会について





○議長(的場豊征君) 以上をもって、本日の日程は終了いたしました。

 お諮りいたします。

 本日はこれにて散会いたし、24日及び25日は休日のため休会とし、23日及び26日は委員会審査等のため休会といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(的場豊征君) 御異議なしと認めます。

 よって、さよう決定いたしました。

 この際、御通知申し上げます。

 次の本会議は、27日午後1時から開きます。

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△散会





○議長(的場豊征君) 本日はこれにて散会いたします。

     午後3時8分 散会

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   〔参照〕

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      平成18年定例第2回金沢市議会議案審査付託表

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          総務常任委員会



議案番号
件名
ページ数


議案書
説明書


議案第1号
平成18年度金沢市一般会計補正予算(第1号)
 第1条 歳入歳出予算の補正
  歳入 全部…………………………………………………………………




  歳出 2款 総務費………………………………………………………




     8款 土木費
      4項 港湾費……………………………………………………

12


     10款 教育費
      6項 社会教育費………………………………………………

14


      7項 保健体育費………………………………………………

14


     14款 予備費………………………………………………………

15


 第2条 地方債の補正………………………………………………………

16


議案第5号
公益法人等への職員の派遣等に関する条例の一部改正について…………
14
 


議案第6号
金沢市非常勤職員の公務災害補償等に関する条例の一部改正について…
15
 


議案第7号
金沢市税賦課徴収条例の一部改正について…………………………………
17
 


議案第14号
工事請負契約の締結について(金沢市中央消防署味噌蔵出張所(仮称)新築工事(建築工事))………………………………………………………
38
 


議案第15号
工事請負契約の締結について(金沢市立十一屋小学校校舎改良工事)…
39
 


議案第16号
金沢能楽美術館の指定管理者の指定について………………………………
40
 


議案第20号
公有水面の埋立てに関する意見について……………………………………
45
 


報告第1号
専決処分の報告について(金沢市税賦課徴収条例の一部改正について)
46
 


報告第6号
専決処分の報告について(和解について)…………………………………
65
 





          産業企業常任委員会



議案番号
件名
ページ数


議案書
説明書


議案第1号
平成18年度金沢市一般会計補正予算(第1号)
 第1条 歳入歳出予算の補正
  歳出 6款 農林水産業費………………………………………………

11


議案第2号
平成18年度金沢市水道事業特別会計補正予算(第1号)…………………

17


議案第3号
平成18年度金沢市公共下水道事業特別会計補正予算(第1号)
 第1条 総則(一部を除く。)……………………………………………

 


 第2条 業務の予定量(一部を除く。)…………………………………

 


 第3条 資本的収入及び支出
  収入 2款 資本的収入…………………………………………………
       (2項企業債中1目企業債及び3項国庫補助金中1目国庫補助金の一部を除く。)
 

 
19


  支出 2款 資本的支出…………………………………………………
       (1項建設改良費中2目雨水関連施設費を除く。)

20


 第4条 企業債(一部を除く。)…………………………………………

 


議案第4号
金沢市農業委員会条例の一部改正について…………………………………

 



          市民福祉常任委員会



議案番号
件名
ページ数


議案書
説明書


議案第1号
平成18年度金沢市一般会計補正予算(第1号)
 第1条 歳入歳出予算の補正
  歳出 3款 民生費………………………………………………………




     4款 衛生費………………………………………………………

10


議案第9号
金沢市国民健康保険条例の一部改正について………………………………
29
 


議案第11号
金沢市消防本部及び消防署の設置等に関する条例及び金沢市消防団条例の一部改正について……………………………………………………………
34
 


議案第12号
金沢市消防団員等公務災害補償条例の一部改正について…………………
35
 


議案第13号
金沢市消防団員に係る退職報償金の支給に関する条例の一部改正について…………………………………………………………………………………
36
 


報告第2号
専決処分の報告について(金沢市消防団員等公務災害補償条例の一部改正について)……………………………………………………………………
59
 


報告第4号
専決処分の報告について(平成18年度金沢市老人保健費特別会計補正予算(第1号))…………………………………………………………………
62
 





          都市整備常任委員会



議案番号
件名
ページ数


議案書
説明書


議案第1号
平成18年度金沢市一般会計補正予算(第1号)
 第1条 歳入歳出予算の補正
  歳出 8款 土木費………………………………………………………
       (4項港湾費を除く。)

 
12
 


議案第3号
平成18年度金沢市公共下水道事業特別会計補正予算(第1号)
 第1条 総則の一部…………………………………………………………

 


 第2条 業務の予定量の一部………………………………………………

 


 第3条 資本的収入及び支出
  収入 2款 資本的収入
      2項 企業債
       1目 企業債の一部…………………………………………

19


      3項 国庫補助金
       1目 国庫補助金の一部……………………………………

19


  支出 2款 資本的支出
      1項 建設改良費
       2目 雨水関連施設費………………………………………

20


第4条 企業債の一部…………………………………………………………

 


議案第10号
金沢市地区計画等の区域内における建築物等の制限に関する条例の一部改正について……………………………………………………………………
31
 


議案第17号
市道の路線認定について………………………………………………………
41
 


議案第18号
市道の路線廃止について………………………………………………………
43
 


議案第19号
市道の路線変更について………………………………………………………
44
 


報告第3号
専決処分の報告について(損害賠償の額の決定について)………………
61
 



          教育環境常任委員会



議案番号
件名
ページ数


議案書
説明書


議案第1号
平成18年度金沢市一般会計補正予算(第1号)
 第1条 歳入歳出予算の補正
  歳出 10款 教育費………………………………………………………
       (6項社会教育費及び7項保健体育費を除く。)

 
14
 


議案第8号
金沢市公民館設置条例の一部改正について…………………………………
28
 


報告第5号
専決処分の報告について(和解について)…………………………………
64
 



          平成18年定例第2回金沢市議会請願文書表

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 1 新たに受理した請願(3件)



番号
請願件名
請願人
紹介議員
受理年月日


請願要旨
付託委員会


第34号
「誰もが安心して暮らせるよう医療保険制度の改善と療養病床削減の中止を国に求める意見書」の提出を求める請願
金沢社会保障推進協議会
 事務局長 児玉一八
     ほか1人
近松美喜子
18.6.14


市民福祉


請願趣旨
 政府・厚生労働省は、高齢者をねらい撃ちにした大幅な負担増を行おうとしている。また、医療保険制度を再編し、医療に対する国の責任と負担を後退させ、国民と自治体に責任を転嫁しようとしている。既に4月から診療報酬の大幅引き下げが強行され、保険で受けられる医療が狭められると同時に、病院など医療機関の収入を減らし、医療水準の低下や、今でさえ深刻な看護師などの人手不足に拍車がかかっている。その上に、現在38万床ある療養病床(医療療養病床25万床、介護療養病床13万床)を、2012年までに15万床まで廃止・削減(介護療養病床13万床全廃、医療療養病床10万床削減)しようとしている。特別養護老人ホームの待機者数が34万人にも上っているにもかかわらず、療養病床23万床削減することは、高齢化が進む日本社会で医療や介護を必要とする患者・利用者から療養し介護を受ける場を奪うものであり、さらなる「介護難民」「療養難民」を生み出す深刻な問題である。
 厚生労働省は「社会的入院を是正する」としているが、「社会的入院」と言われる人の中には医療が必要で退院することが不可能な方が多くいる。そして在宅での療養環境が安心して療養できるように整備されているわけではない。今後の高齢化の進展で、独居や高齢者世帯の増加が予想され、療養病床の削減は重大な社会問題になる。
 石川県医師会理事会は「強引な在宅ケア推進により、「介護難民」を増加させ、療養病床を有する医療機関を経営危機に陥れ、地域医療を崩壊せしめる政府・厚生労働省の療養病床再編計画には、断固反対するものである」との声明を出した。
 今回の医療制度改悪は、小泉内閣が進める構造改革・規制緩和、小さな政府づくりの流れに沿って、高額な患者負担増と強引な医療費の抑制を進め、国民の医療を受ける権利、そして生命を脅かすものであり、認めることができない。「保険で安心してかかれる医療」「療養病床の削減中止」が国民の共通の願いである。医療に対する国の責任を強め、国庫負担の増額など財政措置を強化することが今求められている。地方自治法第124条に基づき請願する。
請願事項
  1、国に対して、「保険で安心してかかれる医療保険制度の改善と療養病床削減の中止を求める意見書」を提出してください。







番号
請願件名
請願人
紹介議員
受理年月日


請願要旨
付託委員会


第35号
最低賃金制度の改正を求める請願
石川県労働組合連合会
 議長 八田好弘
升 きよみ
18.6.14


産業企業


請願趣旨
 格差拡大社会の弊害が、至るところに噴出している。上場企業は4年連続して増収・増益を達成し、おくればせながら中小企業の景況も回復基調にあると言われている。一方、労働者についてみれば、失業率は低下したとはいえ、平均賃金は7年連続して低下し、働いても貧しさから抜け出せない「非正規」不安定雇用の増加ばかりが目立っている。とりわけ青年の雇用情勢は相変わらず厳しく、正規就労を希望してもパート・臨時、派遣、請負などで働くことを余儀なくされ、あげくは求職も就学もあきらめてニート状態にとなる人もふえている。こうしたことが、この国の未来の見通しを暗くさせている大きな要因である。
 「非正規」労働者は今や雇用労働者全体の3割を占め、「基幹的」あるいは「典型的」働き手として職場を支えていることも珍しくはないが、低賃金は一向に改善されない。経済の規制緩和が進められる中で、最低限のセーフティーネットである最低賃金法がきちんと機能していないためにこうした事態が放置されている。今の石川県の地域別最低賃金は649円にすぎず、フルタイム(8時間×22日=176時間)で働けたとしても月収114,224円にしかならない。最低賃金での暮らしは、健康に支障が出るほど食費を切り詰め、交際はもちろん冠婚葬祭も不義理して節約しても収支赤字となってしまう。このような低額の最低賃金は抜本的に引き上げる必要があるが、個別企業の努力だけで低賃金を引き上げることは容易ではない。法定最低賃金制度によって競争条件をそろえながら賃金の最低額を引き上げることが、今、重要な社会政策となっている。
 また、今の最低賃金制度は、隣県との不合理な格差や、全国的に一貫した仕組みでないために社会保障制度(生活保護制度や年金制度など)との整合性がない問題、下請単価・工賃、米価・自家労賃等との連関がない問題などを抱えている。さらに最低生計費には非課税が近代税制の基本であるが、現行制度ではこの基本も守られていない(生活保護費は非課税)。
 憲法は「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」(第25条)を万民に保障し、働く際の労働条件は「人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない」(労働基準法第1条)と定めている。働けば、貧困に苦しまずに生活できて当然であり、これを保障する最低賃金制度は、最低賃金額について「労働者の生計費、類似の労働者の賃金、通常の事業の支払い能力を考慮して決める」(最低賃金法3条)としている。今の最低賃金の実態は、こうした法の趣旨を満たしていないと言わざるを得ない。最低賃金法を改正して生計費原則を満たした最低賃金額を実現すること。それをもって、中小企業の下請単価の底支えとし、地域経済の回復と持続的発展を図ることが重要である。
 以上の趣旨を理解いただきたく、下記事項につき請願する。
請願事項
  1.最低賃金制度に関し、国に対して意見書を提出するよう請願します。







番号
請願件名
請願人
紹介議員
受理年月日


請願要旨
付託委員会


第36号
教育基本法「改正」案の廃案を求める意見書の提出に関する請願
新日本婦人の会金沢支部
 支部長 飯森博子
升 きよみ
近松美喜子
18.6.14


教育環境


請願趣旨
 現行教育基本法は、憲法と一体で生み出され、その名のとおり戦後の日本の教育の基本原理が記された極めて重要な法律である。今国会で教育基本法「改正」法案の審議が行われてきたが、どの世論調査でも「今国会の成立にこだわらず、十分時間をかけて審議すべき」と言う人が8割に上っている。
 政府は教育基本法を変える理由として、子供の「学力低下」や相次ぐ子供の事件、「ニート」の増加などを挙げているが、法案にも、審議の中でも「改正」の理由は一切明らかにされなかった。それどころか審議をすればするほど法案の矛盾が明らかになっている。
 提出された法案は、「国を愛する態度」などの「徳目」を、法律に書き込んで強制するものである。これは、思想・良心・内心の自由を保障した憲法に反する。さらに法案は、教育への権力統制を無制限にし、教育の自主性と自由を根底から覆すものである。
 よって、小泉内閣が提出した教育基本法改定案に反対し、廃案を求める意見書の提出をされるよう、ここに請願する。