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平成17年11月第 4回定例会−11月29日-01号




平成17年11月第 4回定例会

  平成十七年十一月二十九日(火曜日)
    午前十一時三分開会
          出席議員(四十四名)
            一  番   宮   地       治
            二  番   小   泉       勝
            三  番   宮   下   正   博
            四  番   宮   本   惣 一 郎
            五  番   作   野   広   昭
            六  番   宮   元       陸
            七  番   米   光   正   次
            八  番   新   谷   博   範
            九  番   盛   本   芳   久
            十  番   広   岡   立   美
            十一 番   田   中   博   人
            十二 番   尾   西   洋   子
            十三 番   宮   下   源 一 郎
            十四 番   中   村       勲
            十五 番   吉   崎   吉   規
            十六 番   下   沢   佳   充
            十七 番   山   田   憲   昭
            十八 番   山   田   省   悟
            十九 番   藤   井   義   弘
            二十 番   粟       貴   章
            二十一番   米   澤   賢   司
            二十二番   若   林   昭   夫
            二十三番   中   谷   喜   和
            二十四番   木   本   利   夫
            二十五番   紐   野   義   昭
            二十六番   和 田 内   幸   三
            二十七番   小   倉   宏   眷
            二十八番   米   田   義   三
            二十九番   長   井   賢   誓
            三十 番   吉   田   歳   嗣
            三十一番   石   坂   修   一
            三十二番   北   村   繁   盛
            三十三番   山   根   靖   則
            三十四番   向   出       勉
            三十五番   上   田   幸   雄
            三十六番   矢   田   富   郎
            三十七番   稲   村   建   男
            三十八番   長       憲   二
            三十九番   福   村       章
            四十 番   中   川   石   雄
            四十一番   金   原       博
            四十二番   宇   野   邦   夫
            四十三番   宮   下   登 詩 子
            四十四番   庄   源       一
      ──────────────
△開会・開議
○議長(米田義三君) おはようございます。
 ただいまより平成十七年第四回石川県議会定例会を開会し、直ちに本日の会議を開きます。
      ─────・──・─────
△会議録署名議員の指名
○議長(米田義三君) 日程に入り、会議録署名議員を指名いたします。
 本署名議員に宮下正博君、盛本芳久君、庄源一君を指名いたします。
      ─────・──・─────
△会期の決定
○議長(米田義三君) 次に、会期の決定を行います。
 お諮りいたします。本定例会の会期は、本日から十二月十四日までの十六日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
 〔「異議なし」と言う者あり〕
○議長(米田義三君) 御異議なしと認めます。よって、会期は、十六日間とすることに決しました。
      ─────・──・─────
△知事議案説明
○議長(米田義三君) 次に、本日、知事から提出のあった議案第一号ないし第二十号及び報告第一号並びに平成十六年度一般会計歳入歳出決算及び特別会計歳入歳出決算十二件に対する説明を求めます。谷本知事。
 〔知事(谷本正憲君)登壇〕
◎知事(谷本正憲君) 本日、ここに、平成十七年第四回県議会定例会が開かれるに当たり、最近の県政の状況と提案をいたしました一般会計補正予算及び特別会計補正予算並びにその他の諸議案につきまして、その大要を御説明申し上げます。
 小松―上海便につきましては、昨年十一月末の就航以来、はや一年が経過をいたしました。この間の平均搭乗率は七割を超えるなど高い利用実績が続いており、経済界などからさらなる利便性向上のため、増便を求める声をいただいておりました。県としてもこれにこたえるべく関係機関への働きかけを行ってまいりましたが、おかげさまを持ちまして、十一月二十五日には国土交通省から増便の認可がなされ、十二月六日から現在の木曜日及び日曜日の運航に加えて火曜日が増便となり、週三便体制が実現することとなったところであります。
 増便に至るまでの議員各位を初め、県民各界各層の皆様方の御支援、御協力に対しましてお礼を申し上げますとともに、この増便に御理解をいただきました防衛庁、小松基地並びに空港周辺住民の皆様に深く感謝を申し上げる次第であります。
 今後、県といたしましては、小松―上海便の三便化を北陸地域と中国華東地域との交流のさらなる拡大につなげていくため、同路線の一層の利用促進を図ってまいりたいと考えております。引き続き、皆様方の御支援を賜りますようお願い申し上げます。
 金沢港大浜地区に日本海側では類を見ない港湾活用型の産業機械等の新工場が建設をされることになりました。県としましては、今回の立地決定を機に金沢港隣接地区への関連企業等の集積を進めることにより、全国に誇るものづくり産業のクラスター形成を図るなど、本県の産業基盤をより強固なものにしてまいりたいと考えております。
 さらに、金沢港を国際物流港として大きく飛躍をさせるべく、先月、商工労働部内に港湾活用推進室を設置したところであり、新たな貨物の集荷、航路の拡充なども含め積極的に取り組むことにより、本県経済の活性化の起爆剤にしてまいりたいと考えております。
 こうした取り組みを推進するためには、大浜地区における大水深岸壁の早期整備がぜひとも必要であると認識をしており、経済界等とも連携をしながら、平成十八年度における新規事業採択に向け、引き続き国に対し強力に働きかけていくこととしております。
 金沢能登連絡道路につきましては、能登地域と金沢のアクセス強化のための重要な幹線道路であり、平成十九年度の整備区間の指定を目指しておりましたが、今般、金沢港整備事業の一環として実施をしている大浜用地の整備に伴う搬出土砂の一部を有効活用することにより、コストを大幅に削減できることから、前倒しして整備をすることといたしました。今年度は、整地・盛土工事を県単独で先行着手することとしており、あわせて平成十八年度の事業採択を国に対して強く要望していくことといたしております。
 石綿を使用した建築物の解体工事等につきましては、県独自に規制を強化することとし、さきの議会でふるさと石川の環境を守り育てる条例を改正したところであり、十二月一日から施行されることとなっております。石川労働局とも連携をしながら、条例の周知や立入検査の徹底など、石綿の飛散防止の監視強化に努めてまいります。
 また、県有施設につきましては、現地調査を終え、一部分析検査を実施中でありますが、既に石綿が含有されていることが判明した施設はもちろんのこと、今後も石綿含有の分析結果が判明する都度、石綿の除去等の必要な対応を実施することといたしております。
 福祉施策の充実につきましては、第三者による適切な評価と利用者への情報提供によりサービスの質の向上を図るため、福祉サービス第三者評価公表システムを構築するとともに、介護サービス提供の根幹となるケアマネジャーの資質向上の観点から、その資格や就業履歴などを全国ネットワークで管理をするため、介護支援専門員資格管理システムを整備することといたしました。
 また、今回提案をいたしました補正予算では、これらの経費以外に、職員給与や災害関連など、九月議会以降における状況の変化により、現時点における対応が必要なものを計上したところであります。
 平成十七年度の職員の給与改定につきましては、さきの人事委員会勧告どおり実施をすることといたしました。これらの措置に伴い職員費については、昨年に引き続き減額計上となっております。
 また、平成十八年度以降の給与構造の抜本的な改革につきましても、職員にとっては厳しいものとなりますが、人事委員会勧告を尊重し、今後、必要な措置を講ずることといたしております。
 繰越明許につきましては、年度末までの限られた期間に工事を完了させることが困難な事業について、今回の補正予算に計上することにより、年度を越えての標準工期の設定による良質な施工を担保するとともに、年度末、年度始めの端境期での切れ目のない事業展開による公共事業の平準化を図るものであります。
 以上が今回の補正予算の大要でありまして、一般会計補正総額は一億五千七百万円余の減額補正となっております。その財源としては、国庫支出金二億五千五百万円余、県債二億七千二百万円などを充てることとしているほか、職員費の減額に合わせ、財政調整基金の取り崩しを十億円取りやめることといたしました。また、公営競馬特別会計や中央病院など四事業会計でも職員費の補正を行っております。
 次に、その他の諸議案のうち、主なものについて御説明申し上げます。
 議案第十号は、公の施設の指定管理者を指定するものであります。公募を行った七十一施設を含め、平成十八年度から指定管理者制度を導入する百十八施設の管理者を定めるものであり、県民サービスの向上及び効率的な施設運営を図ることといたしております。
 議案第十二号外二件の請負契約の締結は、加賀沿岸流域下水道処理場整備工事などに係るものであります。
 次に、その他の県政の諸課題につきまして、進捗状況等を御説明申し上げます。
 最近の本県経済は、生産面では一部に弱い動きが見られるものの全体としては堅調に推移をし、設備投資も増加が続いております。また、雇用面でもおおむね堅調に推移するなど全体的には回復基調にありますが、業種や企業規模によるばらつきや原油価格の高騰などに引き続き留意をする必要があると考えております。
 このような地域経済の回復基調を本格的なものとするため、制度金融や中小企業再生・事業転換支援プログラムの積極的な活用を進めるとともに、産業革新戦略に基づく施策の着実な推進に取り組んでいるところであります。
 ニッチトップ企業等の育成につきましては、飛躍的成長が期待される企業を集中的に支援する制度を十月に創設をし、相談の受け付けを開始したところであります。近く、ベンチャー支援等に関し卓越した識見やネットワークを有する専門家から成る評価委員会を開催し、対象企業の認定を行うことといたしております。
 産業人材の育成・確保につきましては、県内経済を担う若手経営者等を育成する石川経営天書塾を先月開講いたしました。また、企業の求める専門技術者の確保を支援するため、これまでに首都圏の人材紹介会社十社と提携関係を結んだところであり、今後はそのネットワークを活用するとともに、首都圏の人材の県内就職を促進するため、新たに休日相談を開始をし、人材誘致に積極的に取り組んでいくことといたしております。
 雇用対策につきましては、県内の雇用状況は全体として堅調に推移をしているものの、依然として若年者の失業率は高く、中高年齢者でも求人不足の状態が続いております。このため、ジョブカフェ石川及び加賀、能登のサテライトセンターにおいて就職準備講座を開催するなど若年者の就業支援に引き続き取り組むとともに、若年者及び中高年齢者の職場実習等の着実な推進に努めることといたしております。
 能登空港につきましては、御承知のとおり一年目、二年目と想定していた以上の利用実績を上げてきたところであります。国内旅行につきましては、首都圏からの国内旅行需要をめぐって全国各地で誘客を競っている状況にあります。県としては、さらなる能登の魅力をPRすることにより、首都圏の方々や旅行会社等に対する誘客に積極的に取り組んでいくこととしておりますが、地元の皆様方にも建設、開港時の熱い思いを忘れることなく、能登空港を利用するような事業活動や生活スタイルを取り入れていただきたいと願っているところであり、地元の利用促進を担っていただいている市や町の今後の取り組みに大いに期待をいたしているところであります。
 北陸新幹線につきましては、用地取得や並行在来線対策など開業に向けた取り組みを鋭意進めているところでありますが、金沢までの早期開業に係る整備に必要な予算額の確保、及び白山総合車両基地以西の早期全線整備に向けて、沿線各県と連携を密にし、県議会及び関係各位の御支援をいただきながら、最大限の努力をしてまいりたいと考えております。
 旧県庁舎本館南ブロックにつきましては、庁内検討チームにおいて、外部専門家のアドバイスをいただきながら鋭意検討を進めているところであり、今後、議会の議論も踏まえながら、年度内には利活用策について具体的な導入機能や機能配置を取りまとめたいと考えております。
 今般、地域の活性化や観光振興を目的に誘致を進めてまいりました映画「釣りバカ日誌」のロケが、来春、本県を舞台として行われることが決定をいたしました。来年夏ごろには全国の映画館で上映される予定と聞いており、これまでの誘致活動が実を結び、まことに喜ばしいことであります。このことは、石川県を全国にアピールする絶好の機会でもあり、知名度のアップとともに、観光誘客による経済効果など、地域の活性化に大いに寄与するものと期待をしているところであります。県としても、先ごろ県内の市や経済界、観光団体等を中心としたロケ支援体制を整えたところであり、できる限りの協力をしてまいりたいと考えております。
 本県が申請をしておりました地域再生計画が、今月二十二日に国の認定を受け、全国で初めて、子育て支援に積極的に取り組む企業に対する低利の融資制度が、日本政策投資銀行の協力を得て実現することとなりました。今後はこの制度を活用し、企業による子育て支援の取り組みのさらなる促進を図るとともに、そうした企業に対する社会的評価が一層高まるよう期待をするものであります。
 新たな国際化戦略プランにつきましては、本県の特色ある自治体外交をさらに進めていくため、これまで三回、有識者等で構成する策定専門部会を開催し、年度内を目途に鋭意策定を進めているところであります。
 兼六園周辺の文化施設につきましては、兼六園周辺文化施設活性化検討委員会において、文化ゾーン全体の魅力アップを柱とする当面の活性化案を中心とした中間報告が示されました。現在、パブリックコメントにより多くの県民の皆様方の御意見をお聞きしており、これらの意見も参考にしながら、中長期的な方向性についてもさらに検討を重ねていただき、来年度前半には最終報告を取りまとめていただくこととしております。
 国民保護計画の策定につきましては、先月七日に第二回の国民保護協議会を開催し、計画案をお諮りしたところであり、パブリックコメントや県内二カ所で開催した説明会等での意見も踏まえ、年内には第三回目の協議会を開催し計画案を取りまとめた上で、国との正式協議を行うことといたしております。
 新たないしかわの農業・農村・食料ビジョンにつきましては、今年度中の策定に向け、現在、検討委員会において御議論をいただいているところであります。近日中に中間取りまとめを行うとともに、地区別検討会や県民意識調査などを通じ、幅広い御意見をいただきながら、生産・流通・消費対策や農地・担い手対策、農村の活性化対策を柱として、今後の本県農業のビジョンを提示をしてまいりたいと考えております。
 道路網の整備につきましては、県土ダブルラダー構想の実現に向け、金沢外環状道路や能越自動車道、南加賀道路などの整備を推進しているところであり、十二月中には月浦白尾連絡道路の白尾ランプ橋のほか、国道三百四号の東原バイパス、松木代田線のバイパス部が完成供用することとなっております。
 さて、全国知事会において第一期改革と位置づけ、三兆円の税源移譲を目指す国庫補助負担金改革も大詰めを迎えようとしております。地方側から、昨年及び本年の二度にわたって、政府の要請を受けて国庫補助負担金の改革案を提出したのに対し、小泉総理が「地方の改革案を尊重する」と再三にわたって発言されているにもかかわらず、一部の省庁の対応は不誠実きわまりないものであります。
 特に、生活保護につきましては、関係者協議会において四カ月にわたる科学的な分析を国、地方共同で実施をした結果、「保護率と失業率や高齢化、離婚率等との相関は高く、経済・雇用情勢や社会的要因は、保護率、保護費の上昇や保護率の地域間較差に極めて大きな影響を及ぼしている」との国と地方との共通認識が得られ、単なる地方負担率の引き上げでは生活保護の給付の適正化にはつながらないことが明確になりました。しかしながら、厚生労働省は、協議会におけるこうした議論の経過を無視し、地方の負担を引き上げる見直し案を提示してきた上に、十分な議論も尽くさないまま一方的に協議の打ち切りを宣言するなど、そのやり方は余りにも拙速であり、国と地方の信頼関係を損なうものと言わざるを得ず、まことに遺憾であります。
 また、義務教育費国庫負担金については、中央教育審議会が国庫負担制度の堅持を答申し、施設整備に関する国庫補助金についても、その財源が国債であることから税源移譲できないとの主張が行われるなど、果たして本当に地方の改革案が尊重されるのか、予断を許さない状況であります。
 我々は、何もみずからの都合でより好みをしているわけではなく、地方の自由度を高め創意工夫に富んだ施策を展開するために裁量を拡大する。そのことによって、住民ニーズに的確にこたえ、より効率的な施策を展開することが可能となり、国、地方を通じた財政の健全化にもつながるとして、地方側でも真剣に議論をし、国庫補助負担金の改革案を提出したものであります。
 こうしている現在も、政府・与党においてぎりぎりの調整が行われていることと思います。これまでも再三申し上げてまいりましたが、改めて小泉総理が強いリーダーシップを発揮され、また各省庁も小異を捨てて大同につくという精神のもと、三位一体の改革が真の改革の名に値するものとなるよう、英断を下していただきたい、このことを強く求めるものであります。
 以上をもちまして、私の説明を終わりますが、議員各位の一層の御指導と御協力を賜りますとともに、何とぞ慎重御審議の上、適切なる御決議あらんことをお願いいたします。
○議長(米田義三君) 説明を終わります。
      ─────・──・─────
△休憩
○議長(米田義三君) 暫時休憩いたします。
  午前十一時二十三分休憩
      ─────・──・─────
 午後一時三分再開
          出席議員(四十三名)
            一  番   宮   地       治
            二  番   小   泉       勝
            三  番   宮   下   正   博
            四  番   宮   本   惣 一 郎
            五  番   作   野   広   昭
            六  番   宮   元       陸
            七  番   米   光   正   次
            八  番   新   谷   博   範
            九  番   盛   本   芳   久
            十  番   広   岡   立   美
            十一 番   田   中   博   人
            十二 番   尾   西   洋   子
            十三 番   宮   下   源 一 郎
            十四 番   中   村       勲
            十五 番   吉   崎   吉   規
            十六 番   下   沢   佳   充
            十七 番   山   田   憲   昭
            十八 番   山   田   省   悟
            十九 番   藤   井   義   弘
            二十 番   粟       貴   章
            二十一番   米   澤   賢   司
            二十二番   若   林   昭   夫
            二十三番   中   谷   喜   和
            二十四番   木   本   利   夫
            二十五番   紐   野   義   昭
            二十七番   小   倉   宏   眷
            二十八番   米   田   義   三
            二十九番   長   井   賢   誓
            三十 番   吉   田   歳   嗣
            三十一番   石   坂   修   一
            三十二番   北   村   繁   盛
            三十三番   山   根   靖   則
            三十四番   向   出       勉
            三十五番   上   田   幸   雄
            三十六番   矢   田   富   郎
            三十七番   稲   村   建   男
            三十八番   長       憲   二
            三十九番   福   村       章
            四十 番   中   川   石   雄
            四十一番   金   原       博
            四十二番   宇   野   邦   夫
            四十三番   宮   下   登 詩 子
            四十四番   庄   源       一
          欠席議員(一名)
            二十六番   和 田 内   幸   三
      ──────────────
△再開
○議長(米田義三君) 会議を再開いたします。
      ─────・──・─────
△質疑(知事提出議案第九号)
○議長(米田義三君) 知事提出議案第九号「一般職の職員の給与に関する条例及び一般職の任期付研究員及び任期付職員の採用等に関する条例の一部を改正する条例について」を議題とし、本案に対する質疑を許します。盛本芳久君。
 〔盛本芳久君登壇、拍手〕
◆盛本芳久君 八月十五日の人事院勧告、十月十七日に行われた本県人事委員会の勧告の内容を踏まえ、本議会に提出された給与条例改正案に対し、数点にわたりお尋ねいたします。
 さて、本県公務員の年間平均給与は、昨年の寒冷地手当見直しによる削減を含めれば、過去六年間下がり続けております。本改定案が可決されれば、七年連続の引き下げになるわけであります。御承知のように、労働基本権が制約されている公務員においては、その代償機関としての人事院、人事委員会が専門的立場から行う勧告に基づいて賃金決定するのが現行のシステムであります。しかし、政府・与党は小さな政府を目指し、経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇五などで明らかなように、公共サービスを削り、より一層の総人件費を削減する方針を打ち出しております。
 本年の勧告は、このような政府方針に従った内容であることは明らかです。みずから身を削る姿勢を示すことで消費税率の引き上げなど、近い将来の国民負担の増大に向けて理解を得やすくしようとするなど、公務員給与を財政再建のスケープゴートや政治の道具として取り扱おうとしているのではないかと考えざるを得ません。
 公務員当事者の意見を聞くこともなく、一方的に公務員給与のあり方を方向づけ、水準を枠づけることは人事院勧告制度をみずから否定することであり、現行法制下では極めて問題があると考えます。
 政府が人事院勧告制度の枠組みを超えた方針を盛り込むのであれば、労働基本権のあり方を含め、団体交渉に基づく賃金、労働条件決定のシステムを確立する方向性を明確に示すべきではないでしょうか。
 まず、人事委員長にお尋ねいたします。今述べたような政府追随の人事院と国の人事院勧告に大きく方向づけされる人事委員会のあり方から見て、石川県人事委員会の人事院との関係、その役割と主体性についてどのような姿勢と見解をお持ちでしょうか。また、長年続いてきた公務員給与の決定システムの今後の方向性について率直な御意見をお聞かせください。
 さて、本年の改定案についてですが、二年ぶりの月例給の引き下げは日本経団連調査による一・六七%アップという春闘相場や、本県の最低賃金が時間当たり三円引き上げられた状況から見て妥当なものとは考えられません。また、四月にさかのぼっての実施は不利益不遡及の原則を踏み外しております。そして、勤勉手当の〇・〇五月分引き上げも民間実態から見れば極めて小さいという印象は免れません。
 そして、この給与改定は公務員に準じて支給額が決まる、恩給受給者や農漁協職員、社会福祉関係職員、市立病院医療職員、私立学校教職員などに大きく影響を及ぼします。ひいては地場民間企業の賃金引き下げになることは容易に想像できます。このマイナススパイラルが地域経済に大きく影響すると認識しなければなりません。
 公務員賃金の引き下げと、それに伴う県内民間企業等の賃金への影響をどのように予想しておられますか。また、石川県経済に及ぼすマイナスの影響をどの程度と考えておられますか、商工労働部長の御所見を伺います。
 次に、ことしの人事委員会勧告においては、職員が心身ともに健康な状態で職務に取り組むことは、県民に対して質の高い行政サービスを提供する観点からも重要な課題とし、超過勤務の縮減は極めて重要な課題であることや、年次有給休暇についても引き続き計画的、連続的な取得促進に努めることが必要との勧告がなされております。
 しかし、公務における時間外労働の解消、超過勤務の縮減を初めとする労働条件の改善は進んでいるのでしょうか。夜の県庁舎を見たとき、遅くまで明かりのついている窓が多く見られることは御存じのとおりです。超過勤務が常態化している職員も多数いると考えられます。
 学校現場においても、教職員は授業の準備や生徒指導、部活動と膨大な時間外勤務を余儀なくされております。時間外勤務手当の存在しない教員にとってはまさしくサービス残業であります。しかしながら、これらの勤務実態をどれだけの県民にわかってもらえているのかは疑問であります。給与を含めた勤務労働条件のよしあしは仕事に対する士気に大きく影響を及ぼします。
 県当局は、質の高い公共サービスを確保するためにも、安易な公務員バッシングにくみするのではなく、いかに多くの県職員が県民のために努力しているかをさまざまな場面を通して県民に伝えていくべきであると考えます。知事はどのような御所見をお持ちでしょうか。
 また、地味ではあるが、まじめに働く職員を励まし、質の高い行政サービスを実現するためにも、勧告にうたわれているとおり労働環境の改善に意を尽くすべきであると思います。その具体的な施策と決意を知事及び関係部局長にお伺いをして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
○議長(米田義三君) 谷本知事。
 〔知事(谷本正憲君)登壇〕
◎知事(谷本正憲君) お答えをいたします。
 まず第一点は、本県職員の働きぶりについての御質問がございましたが、今回の人事委員会の勧告、職員にとりましては正直言って厳しい内容でありますけれども、これも民間企業がベースアップの抑制とか初任給の据え置きなどなど、引き続きさまざまな経営努力を行っておられる、これを踏まえたものでもあるということでもございます。このような厳しい社会経済情勢にあるということを、これ自身は素直に受けとめざるを得ないのではないか、こういう思いがしておるわけであります。
 しかしながら、これによりまして職員の士気にこれは当然影響することがあってはならないわけであります。こういう時期であればこそ、職員一人一人が全体の奉仕者である、こういう自覚と責任を持っていただいて、県民サービスの向上にぜひ努めてほしい、このように願っておるわけでありまして、また、そのことが県民の信頼をかち得る道筋ではないか、こういう思いがいたしておるわけであります。
 次に、労働環境の改善についての御質問がございましたが、県民サービスの一層の向上を図るためにも、職員が日々意欲を持って健康で働くことのできる職場環境づくりはこれは大切でございます。こういう観点から、時間外勤務の縮減でありますとか健康管理対策の充実、さらには仕事と子育ての両立の促進、こういった勤務環境の改善には十分意を用いていきたい、こういう思いでございます。
○議長(米田義三君) 土肥商工労働部長。
 〔商工労働部長(土肥淳一君)登壇〕
◎商工労働部長(土肥淳一君) 公務員賃金の引き下げと、それに伴う県内民間企業等の賃金への影響、それと本県経済に及ぼすマイナスの影響について質問がございました。
 民間企業におきましては、それぞれの収益状況等を勘案して、労使間で賃金が決定されております。公務員の給与については、議員よく御承知のとおり、毎年四月現在での民間給与を半年かけて分析をいたしまして、十月ごろに勧告がなされ、後追い的に見直す仕組みとなっておりまして、今回の公務員給与に係る減額措置が逆に地元民間企業などに影響を与えることは制度上も予定していないところでございます。
 また、今回の公務員給与の逆較差〇・三四%減に伴う減額措置によって、本県経済への影響、つまり悪循環的なスパイラルを生じないかという御心配につきましては、今回の県職員の給与改定による影響は、県全体で約八千万円の減となりますが、そのすべてが消費の減に反映された場合であっても、県内家計最終消費支出の△〇・〇〇四%程度と極めて軽微であります。また、マスコミ等の報道によりますと、今冬の民間ボーナスの伸びが予想され、また設備投資も順調なことから、景気の全体的な回復基調に水を差すものではないというふうに考えております。
 以上であります。
○議長(米田義三君) 久藤人事委員会委員長。
 〔人事委員会委員長(久藤豊治君)登壇〕
◎人事委員会委員長(久藤豊治君) 県人事委員会からお答えさせていただきます。
 本年の人事院勧告については、地場賃金を反映させるための地域間配分の見直し及び年功的な給与上昇の抑制と職務・職責に応じた給与構造への転換及び勤務実績の給与への反映を柱とした改革を勧告したものであると考えております。それと同時に、国家公務員の給与水準につきましては、これまでと同様に民間給与との精密な比較に基づきまして、その是正を勧告したものであります。
 人事院勧告が示す給与構造、給与制度のあるべき姿は、国家公務員のみならず、当然地方公務員にも当てはまるものと考えております。このため、県人事委員会としては地方公務員法第二十四条第三項の均衡の原則に基づきまして、国家公務員の給与制度に準じた仕組みを取り入れるため、平成十八年度以降の給料表についても勧告したものであります。
 県人事委員会としましては、あくまで地方公務員法に定められた役割を法令に基づいて果たしていくべきものと考えており、現に果たすべき最大限の努力をしているところであります。今回、勧告をした十八年度以降の新給料表や地域手当などの新制度が導入された場合におきましても、県職員の給与につきましてはこれまで実施してまいりましたとおり、代償機関としての役割を果たすべく、適切に勧告をしてまいる所存でございます。
○議長(米田義三君) 中谷喜和君。
 〔中谷喜和君登壇、拍手〕
◆中谷喜和君 先ほど提案されました一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例案に関して、数点お伺いいたします。
 まず、今回の改正案は、その改正理由として、去る十月十七日付の県人事委員会の勧告にかんがみた改定ということであります。お尋ねしたい第一は、制度に関してでありますが、すなわちこの間、総務省や政府の経済財政諮問会議は、人事院や人事委員会が公務員の労働基本権制約の代償機関、すなわち中立的な第三者機関であるにもかかわらず、事実上、公務員給与の抑制に言及するなど、相当の政治的圧力をもって関与し、勧告制度に少なからず影響を与えていると思われます。
 事実、本年六月二十一日閣議決定された経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇五、そして十一月十四日付の経済財政諮問会議による総人件費改革基本指針を見るにつけても、私は制度の存立を大いに危惧しているところであります。
 今や人勧制度は、不当な政治的圧力によって揺らぎつつあると考えますが、知事の御所見をお伺いいたしたいと思います。
 そして、政府による人事院勧告の実施を閣議決定した九月二十八日には、総務省は地方公務員の給与改定に関する取り扱い等についての知事等あての事務次官通知を発し、さらに各県人事委員会が出そろった十一月七日には給与法、退職手当法に関し、すべて国どおりに取り扱うこととの内簡を発したとのことであります。これはまさに国による地方への干渉と言わざるを得ないと考えます。
 もし、今後、人事院や人事委員会が政治的圧力によって勧告がゆがめられ、第三者機関としての役割を十分果たすことができないとしたら重大な問題と言えます。勧告制度に基づく給与決定システムのもとでのこのような政府等の介入は、勤務条件の決定の参加と関与を一方的に制限、剥奪されている公務員に対する権力的な政治的圧力であるとともに、勧告制度を否定するものにほかなりません。
 お尋ねしたい第二は、このような中で既にILOが日本政府に対して、公務員への労働基本権の回復を勧告していますが、知事どうお思いか、御所見をお伺いいたします。
 次に、お尋ねしたい第三として、今年度分の人事院勧告に基づく給与改定については、遡及改定しないとしながらも、制度調整という名のもとに四月からの較差分を十二月の期末手当から差し引くなど、実質的に遡及する内容となっております。仄聞するところによると、現在、行財政改革の中にあって人員削減が一層進み、しかし県民ニーズにこたえるために業務量は減らず、職場では大変な苦労があるとのことであります。そんな中にあっても県職員は士気を高め、県民のために質の高い公共サービスの提供に向けて日々努力していると私は確信しております。この士気に影響を与えないのか。今後の対応とあわせて、知事の御所見をお伺いいたします。
 以上をもって質疑といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(米田義三君) 谷本知事。
 〔知事(谷本正憲君)登壇〕
◎知事(谷本正憲君) お答えいたします。
 第一点は、人事委員会についての御質問がございましたが、公務員の給与に対しまして厳しい財政事情、あるいは各般の構造改革というものを背景に、国民の皆さん方の関心も高まってまいっております。経済財政諮問会議等において、この公務員の給与の見直しについてさまざまな議論がなされておるということは私も承知をしておるわけであります。
 一方、御指摘のように、今委員長からもお答えがございましたけれども、人事委員会には公務員の労働基本権制約の代償機関としての役割も求められておるわけであります。今回の勧告においても、人事委員会においてはさまざまな議論を踏まえながらも、労働基本権制約の代償機関として独立をした立場で適正な給与制度、給与水準とするように勧告を行っていただいたと、このように考えておるわけでありますし、また今後とも与えられた役割を適切に果たしていただきたい、このように考えておるところであります。
 県としては、この人事委員会の勧告の取り扱いについては、これまでどおり勧告尊重の基本姿勢に立ちまして、社会経済情勢を踏まえながら、ひとつ県民の理解が得られるように適切に対処していきたい、こういう思いであります。
 次に、ILOについての御質問がございましたが、公務員の労働基本権の制約については、これまで政府ではILOに対して人事院勧告制度を初めとする代償措置を確保しつつ、現行の制約を維持するとの方針を示しておられました。ILOからも一定の理解が得られてきたわけでありますが、一方、最近の公務員給与の見直し等に関連をして、公務員に対する労働基本権の付与について前向きに検討すべきとの議論も行われておるということは承知をしておるわけであります。
 この公務員の労働基本権の制約については、これは人事院勧告制度など相応の代償措置を確保しながら、そして国民の理解を得ながら、長年の経緯を経て定着をしてきたものというふうに考えておるわけでありますが、公務員の労働基本権の問題については、場合によっては国民生活に重大な影響をもたらす問題でもあります。これは幅広い国民的な議論が必要と、このように考えておるわけであります。
 次に、職員の士気についてという御質問がございましたが、今回の人事委員会の勧告は職員にとりましては正直厳しい内容でございます。これも民間企業がベースアップの抑制とか初任給の据え置きなどなど、引き続きさまざまな経営努力を行っておられるということを踏まえたものでありますので、こういう厳しい社会経済情勢にあるということを率直に受けとめていかざるを得ないのではないか、こういう思いがしておるわけであります。
 しかし、これによりまして、職員の士気に影響することがあってはならないことは当然のことであります。こういう時期であればこそ、職員一人一人がまさに全体の奉仕者であるという自覚と責任を持って、県民サービスの向上にぜひ努めてほしい、このように願っておるところでございます。
○議長(米田義三君) 以上をもって質疑を終結いたします。
      ─────・──・─────
△議案の委員会付託
○議長(米田義三君) 知事提出議案第九号を総務企画委員会に付託いたします。
      ─────・──・─────
△休憩
○議長(米田義三君) 委員会審査のため暫時休憩いたします。
  午後一時二十四分休憩
      ─────・──・─────
 午後一時四十一分再開
          出席議員(四十四名)
            一  番   宮   地       治
            二  番   小   泉       勝
            三  番   宮   下   正   博
            四  番   宮   本   惣 一 郎
            五  番   作   野   広   昭
            六  番   宮   元       陸
            七  番   米   光   正   次
            八  番   新   谷   博   範
            九  番   盛   本   芳   久
            十  番   広   岡   立   美
            十一 番   田   中   博   人
            十二 番   尾   西   洋   子
            十三 番   宮   下   源 一 郎
            十四 番   中   村       勲
            十五 番   吉   崎   吉   規
            十六 番   下   沢   佳   充
            十七 番   山   田   憲   昭
            十八 番   山   田   省   悟
            十九 番   藤   井   義   弘
            二十 番   粟       貴   章
            二十一番   米   澤   賢   司
            二十二番   若   林   昭   夫
            二十三番   中   谷   喜   和
            二十四番   木   本   利   夫
            二十五番   紐   野   義   昭
            二十六番   和 田 内   幸   三
            二十七番   小   倉   宏   眷
            二十八番   米   田   義   三
            二十九番   長   井   賢   誓
            三十 番   吉   田   歳   嗣
            三十一番   石   坂   修   一
            三十二番   北   村   繁   盛
            三十三番   山   根   靖   則
            三十四番   向   出       勉
            三十五番   上   田   幸   雄
            三十六番   矢   田   富   郎
            三十七番   稲   村   建   男
            三十八番   長       憲   二
            三十九番   福   村       章
            四十 番   中   川   石   雄
            四十一番   金   原       博
            四十二番   宇   野   邦   夫
            四十三番   宮   下   登 詩 子
            四十四番   庄   源       一
      ──────────────
△再開
○議長(米田義三君) 会議を再開いたします。
      ─────・──・─────
△採決(知事提出議案第九号)
○議長(米田義三君) 知事提出議案第九号を議題といたします。
      ──────────────
△委員長報告(省略)
○議長(米田義三君) 本案の総務企画委員会における審査の経過並びに結果については、委員長から原案のとおり可決すべきものと決した旨、文書をもって報告がありました。
 お諮りいたします。この際、委員長の口頭報告は省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
 〔「異議なし」と言う者あり〕
○議長(米田義三君) 御異議なしと認めます。よって、委員長の口頭報告は省略いたします。
      ──────────────
△質疑
○議長(米田義三君) 別に御発言もありませんので、質疑なしと認めます。
      ──────────────
△討論
○議長(米田義三君) これより本案に対する討論に入ります。尾西洋子君。
 〔尾西洋子君登壇〕
◆尾西洋子君 日本共産党は、議案第九号に反対です。
 この議案は、人事院による国家公務員の給与引き下げに準ずるもので、今回の一般職員の給与については月例給で〇・三四%引き下げる一方、期末・勤勉手当を〇・〇五カ月引き上げるものです。しかし、一般職員の年収は平均で〇・〇三%ダウンの賃下げ押しつけです。
 今回の月例給の引き下げは、昨年と同様にベアゼロ、定期昇給のみで推移し、日本経団連調査によっても一・六七%アップという春闘相場や時給三円から二円の引き上げなど、四年ぶりの改善が答申されている最低賃金の目安額からもかけ離れたものです。そもそも労働者の賃金は、憲法が保障する労働基本権のもとで、労使交渉に基づき決定されるものです。しかし、自治体労働者や国家公務員は労働基本権が不当に制約されており、その代償措置としての制度がいわゆる人事院、人事委員会の勧告制度です。公務員労働者に賃下げを押しつけることは、人事院の本来の役割を投げ捨ててしまったことに等しい行為です。このことを厳しく指摘し、反対の理由を述べます。
 第一点目に、今回の賃下げ勧告は、四月にさかのぼり賃下げ分を十二月期末手当で調整措置するとしていますが、不利益不遡及の原則を踏みにじるもので、労働者の権利侵害に及ぶ重大な問題を繰り返すことになり、到底認めることはできません。
 第二点目に、給与構造の見直しですが、地方公務員給与の基本原則を根本から崩すことになります。本来、地方公務員給与は地方分権にふさわしい自治体運営に当たる人材の確保と公務サービス、住民サービスの専門性、安定性、継続性を維持する視点に立って、人事院の勧告では同一労働、同一賃金、生計費維持原則などの基本が守られてきました。しかし、給与構造の見直しでは、最も民間賃金の低い地域に合わせて地方公務員労働者の賃下げを進めるものです。
 今回、地域手当や勤務実績反映の給与制度の導入など一部設けていますが、当然二重三重に矛盾を深める結果を招いています。ことしの県人事委員会勧告の内容を見てもそのことは明白です。
 まず第一に、五年後に平均四・八%引き下げるとのことですが、中高年層で七%引き下げです。若年層は引き下げず、給与の伸びを全体的にフラット化するとしています。また、五年間の経過措置を講ずるとしていますが、給与の伸びが抑えられることには何ら変わりありません。
 第二に、金沢市と内灘町に勤務する職員には三%の地域手当が設けられますが、県人事委員会は同一労働、同一賃金の原則を守らなくても問題ないと奨励するようなものです。これは、地域間の給与較差を持ち込むものであり、明らかに矛盾しています。
 第三に、このような給与構造の見直しは、自治体、教職員を初め、地方公務員と関連労働者の生活と労働を脅かすとともに、地域の民間労働者の賃金水準引き下げにもなるものです。人事院勧告で公務員給与が凍結、削減された翌年の春闘相場は落ち込んでおります。リストラによる民間賃金の抑制が公務員給与を抑え、さらに民間を押し下げる。民間と公務員の対立構造で国民を分断し、悪循環を押しつける構造です。ひいては、疲弊している地域経済が大きく打撃をこうむり、地域住民の暮らしへの悪影響も避けられません。
 加えて知事は、十八年度以降の抜本的改革の推進について述べられました。公務員大幅削減を大きな課題としている小泉総理が議長の経済財政諮問会議が公務員数と人件費の削減指針を決めました。今後五年間で国家公務員を五%、三万五千人純減、十年間で総人件費をGDP比で半分に減らすなど、大幅な公務員、人件費減らしに乗り出そうとしています。
 地方公務員は、二十万人削減です。石川県の行政も指定管理者制度導入などで、向こう五年間に三百人の職員の削減を新行革大綱に掲げています。しかし、小泉内閣が公務員を削減する理由としている小さな政府論で、国民の安全は守れるのでしょうか。世界の国と比較しても、総務省の調査によると、人口一千人当たりの公的部門の職員数はフランス九十六人、アメリカ八十人、イギリス七十三人などと比べて、日本の公務員は三十五人と半分以下にすぎません。国と地方の公務員の総人件費もGDP比による比較で、フランス一三・七%、アメリカ一〇・一、ドイツ七・九、イギリス七・六、日本は六・六%と主要国の中で最低となっています。
 国家公務員の総人件費は二十年前とほぼ同じ金額に抑えられ、日本を公務員の数、総人件費で大きな政府のようにいうのは誤りです。公務員は少なければ少ないほどいいのか。何でも効率優先で民間に任せればいいのか。今問われております。国鉄民営化でJRの福知山線での事故。また、今話題になっている高層ビルの耐震強度の偽造も、七年前に官から民へと一九九八年の法改正で検査それ自体を事実上、民間任せにしてしまった結果です。
 国民の命と安全を守る、民間では担い切れない公的責任をどう果たすかが今問われています。安全・安心を丸投げするような人減らしの行政改革は住民サービスへの攻撃であります。社会的な連帯で国民サービスに直結する教育や福祉の人はふやす。しかし、国家公務員の四割を自衛隊と防衛庁職員が占めている問題。政治家や業界と官僚との癒着、高級官僚の天下りや巨額の退職金問題などにこそメスを入れて、数も額も減らしていくことは当然です。
 次に、特別職と議員の期末手当〇・〇五カ月引き上げに反対です。多くの県民は、不況下で苦しみ、リストラ、合理化、医療、年金、介護、増税などの住民負担増の押しつけで苦しんでいるときに、このような特別職や議員報酬の年間引き上げは県民の理解と納得が得られません。
 このことを強く指摘し、反対討論を終わります。
○議長(米田義三君) 討論を終結いたします。
      ──────────────
△知事提出議案採決
○議長(米田義三君) これより知事提出議案第九号を採決いたします。本案を委員長報告のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
 〔賛成者起立〕
○議長(米田義三君) 起立多数。よって、本案は、委員長報告のとおり可決されました。
      ─────・──・─────
△休会
○議長(米田義三君) 次に、休会の件についてお諮りいたします。
 議案調査のため明三十日及び十二月一日は休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
 〔「異議なし」と言う者あり〕
○議長(米田義三君) 御異議なしと認めます。よって、以上のとおり休会することに決しました。
      ─────・──・─────
△閉議
○議長(米田義三君) これをもって本日の議事は終了いたしました。
 次会は、十二月二日午前十時より会議を開きます。
 これにて散会いたします。
  午後一時五十一分散会
      ─────・──・─────