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平成17年 7月21日兼六園周辺整備特別委員会−07月21日-01号




平成17年 7月21日兼六園周辺整備特別委員会

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│            兼六園周辺整備特別委員会会議記録            │
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│1 日  時  平成17年7月21日(木曜日)  午前 10時 3分 開議   │
│                         午前 11時50分 閉議   │
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│2 場  所  特別委員会室                         │
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│3 出席委員  下沢委員長、米光副委員長、木本委員、紐野委員、小倉委員、   │
│        福村委員、中川委員、米澤委員、盛本委員、庄源委員       │
│        (欠席委員:なし)                      │
├───────────────────────────────────────┤
│4 出席職員  山田課参事兼課長補佐、田島主幹                │
├───────────────────────────────────────┤
│5 説明員   稲岡企画振興部長、森県民文化局長、岡田土木部長ほか      │
│        関係部局次長・課長                      │
│        (欠席:なし)                        │
├───────────────────────────────────────┤
│6 会議に付した事件等                            │
│                                       │
│  付託案件について                             │
│ (1) 第1回兼六園周辺整備特別委員会指摘事項について             │
│  ア 各施設の建設費、維持管理費等について                  │
│  イ 各文化施設等の入館者の状況について                   │
│  ウ 兼六園周辺文化ゾーンの動植物の生態に関する調査等について        │
│  エ 兼六園周辺文化ゾーン(中央風致地区)内における法規制について      │
│   ? 都市計画法、都市公園法及び関係金沢市条例に関する規制         │
│   ? 文化財保護法及び県文化財保護条例に関する規制             │
│  オ 明治以前に建築された金沢市内の指定・登録文化財について         │
│ (2) 第2回兼六園周辺文化施設活性化検討委員会の開催結果について       │
│ (3) 金沢城公園の整備について                        │
├───────────────────────────────────────┤
│7 議事の経過概要                              │
│  別紙のとおり                               │
├───────────────────────────────────────┤
│8 特記事項                                 │
│  特になし                                 │
└───────────────────────────────────────┘
                 石 川 県 議 会



               会  議  の  概  要

△(説明)
◎角田隆 企画振興部長 
(1) 第1回兼六園周辺整備特別委員会指摘事項について
ア 各施設の建設費、維持管理費等について
 7月5日付けで企画振興部長を拝命いたしました角田と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは早速、説明に入らせていただきますが、資料1の1ページです。
第1回の当特別委員会において、福村委員から御指摘があった点について、一覧表にまとめさせていただいたところです。
 そこに記載のように、兼六園周辺文化ゾーンの中の主要な文化施設について、建設費、それから維持管理費などについて数字を整理させていただいたところです。
 記載してある10の施設のうち、左の2つが公園として管理しているものです。真ん中の近代文学館から歴史博物館までが文化施設ということになろうかと思います。右側の県庁旧庁舎の施設をまだ暫定利用しているという状況ですが、ハローワークなど行政上の施設等が入っています。
 建設の年月日をご覧いただきますと、新しいものから明治にさかのぼる。あるいは江戸時代にさかのぼるような古いものまであり、なかなか幾ら建設費がかかったかということを把握できないものも中にはありまして申しわけないですが、近年つくったものについては建設年月日、延べ床面積、建設費などを整理させていただいたところです。
 また、維持管理関係ですが、支出については職員費と管理運営費に分けてあります。職員費は人件費です。管理運営費については、さらに管理費と事業費ということで、事業費というのは最小限の管理費に加えて、例えば個別の企画展などを行った場合に要した費用などを入れてあります。
 また、事業費の下には不定期大規模改修等ということで、平成16年度決算に基づいてこの表を作成させていただいているのですが、たまたまその年に大きな支出があったということで、これは平年度としてカウントするのが不適切と思いましたので、外側に記述させていただいているところです。
 使用料等ですが、使用料をいただいているものもあれば、図書館のようにどちらかといえば無料で使っていただくという施設もあり、いろいろ混在して横並びで比較するのは難しいところですが、客観的に16年度決算に基づいて整理させていただいたところです。
 なお、基本的には県が管理運営主体になっていますが、石川近代文学館及び藩老本多蔵品館については、財団の管理運営になっていますので、赤字の補てんについては県の方から補助金を入れさせていただいている形になっています。
 最後に、備考欄のところに大体何人雇われているかという数字を示しています。
 総じて、兼六園を除くと、いずれもコストというか、支出の部分と収入の部分とを比較すると決してバランスのとれた状況ではないわけですが、こういう施設の基本的な性格を踏まえると、こういう状況と考えているところです。
 また、この委員会の御議論を踏まえて、さまざまな活性化ということを図っていきますと、結果的には収入の増にも若干寄与していくということにもなってくると思いますので、ぜひ活性化の検討を進めさせていただきたいと考えています。
◎森久規 県民文化局長 
 イ 各文化施設等の入館者の状況について
    私から、資料1の2ページにより御説明します。
 各文化施設等の入館者の状況についてアンケート調査を実施したので、その結果を簡潔に御説明したいと思います。
 今回のアンケートは、兼六園周辺文化施設の利用者の状況を把握するために6月20日から7月3日までの2週間、美術館等7施設の入館者を対象に行ったものです。
調査結果ですが、まず「4.主な内容」のところで、「(1)入館者の年齢構成」ですが、歴史博物館以外の施設ではいずれも「60歳以上」が最も多く、次いで「50歳代」の割合が高くなっています。
 歴史博物館については、高校生以下の児童生徒の団体での利用がありましたが、今回のアンケートの対象にはしませんでした。主に小学生の遠足での来館で、歴博の欄の下段に括弧書きでその利用者数を含めた人数を記載してありますが、期間中、入館者の約4割を占めている状況です。学習の場として利用されている割合が大変高いという状況が見てとれるわけです。
 また、「(2)入館者の性別」ですが、全般的には女性の入館者が多い傾向が見られますが、今回の調査においては、歴博については60.8%とやや男性の割合が高い結果となっています。
 それから、「(3)入館者の住所」ですが、美術館の82.2%を初めとして能楽堂、広坂休憩館では県内客が多く、その他の施設では歴史博物館の72.5%など県外客が多くなっています。
 美術館はアンケートの期間中、貸し館で洋画の展覧会が開かれていたことから、作家の団体の会員等を中心に県内客が多く訪れたことによるものであり、広坂休憩館については句会等の定例会的な会合もあって県内の利用者が多くなっています。
 「(4)来館手段」ですが、どの館も比較的車での来館が多い状況にあります。特に美術館では6割を超えています。本多蔵品館では貸し切りバスが、58.2%と多くなっていますが、定期観光バスが入るということで多くなっている状況です。それから、近代文学館などは車や徒歩、路線バス等々の手段が分散している状況がうかがえます。
 「(5)来館のきっかけ」ですが、美術館は展覧会への来館者で、「知人の紹介」とか「チケットを入手したから」などということで来館が多かったということで、「その他」が多くなっています。歴史博物館や本多蔵品館では、「旅行雑誌」による来館が多くなっている状況です。
 「(6)来館回数」では、美術館は来館回数が「3回以上」のものが多くなっています。これは毎年開催の展覧会など定期的な利用者が多いということによるものと考えています。歴博や本多蔵品館等は「初めて」が多くなっている状況です。
 「(7)兼六園周辺施設の立ち寄り状況」では、県立美術館では21世紀美術館をあわせて見る人が24%見られます。歴史博物館とその他の施設では、兼六園、金沢城の見学にあわせて文化施設を見るケースが多いことが見てとれます。
 「(8)入館者の印象」ですが、「満足」とか、あるいは「ほぼ満足」という割合が大変高いという状況になっています。
 印象の具体的内容ですが、「(ア)展示内容」については全体的に「魅力がある」とした人の割合が高かったのですが、広坂休憩館については「普通」以下の割合が高い状況になっています。
 「(ウ)展示説明」ですが、全体的に「普通」とする人の割合が多くなっている状況があります。これは検討課題として受けとめるべきではないかと考えているところです。
 「(エ)料金」ですが、入館料の多寡に連動した傾向が見られ、250円の歴史博物館では「適切」というのが多くなっています。
 「(オ)駐車場」ですが、美術館などで「不十分」と答える人の割合がやや高いという傾向が見られます。
 アンケート結果については以上ですが、調査結果は今後の活性化策を検討する際の基礎データとして活用していきたいと考えています。
 次に、右側の月別の入館者数ですが、文化施設では企画展が開催されるか否かが入館者の増減に大きく影響する傾向があります。また、各施設においては総じて冬場の入館者が少ない状況です。
 美術館の16年6月の入館者が多くなっていますが、これは日展の巡回展があったためです。それから、歴博では10月が多くなっていますが、これは秋の特別展「発掘された日本列島2004」が開催されたことによるものです。
 17年度ですが、美術館については前年同期を約23%下回っていますが、これはことし開かれた現代美術展を21世紀美術館と共同開催したというようなこと。それから、日展が隔年の開催でことし開催されていないことなどが影響しているのではないかと受けとめています。また、歴博が前年同期で約12%減少していますが、これは定期観光バスのコースから外れてしまったことなどが影響していると考えているところです。
◎岡田稔 土木部長 
ウ 兼六園周辺文化ゾーンの動植物の生態に関する調査等について
   次に、土木部より兼六園周辺文化ゾーンの動植物の生態系に関する調査の資料収集について、盛本委員から御指摘がありましたので御説明します。
 5ページの兼六園周辺文化ゾーンの自然環境については、これまで多くの研究者によりさまざまな調査が実施されてきています。この表は、金沢城を中心に進められた動植物の生態に関する調査研究について、近年、県が実施した調査や金沢大学を初め関係団体や専門家により調査された主なものの概要を取りまとめたものです。表の上の方、県が調査したものから御説明申し上げます。
 まず、平成3年度に取りまとめた金沢大学城内キャンパスにおける植物の生態調査です。これは金沢大学総合移転に伴い、その跡地利用に資するため、キャンパス内の植物の全種類調査を実施したものです。
 次は、同様に動物の生態調査です。この調査では、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、昆虫類などの種類の数と個体数を調査しています。
 次は、昭和51年に発刊した兼六園全史です。兼六園に関する各分野の資料を網羅した文献で、植物や鳥類、昆虫の種類、土壌について調査したものです。
 次の中間の欄が、民間の団体や専門家が調査したものですが、まず金沢城跡およびその付随区域の巨樹です。豊かな緑がある本多の森や金沢城などについて巨樹が集中分布するこの区域の巨樹の樹種や形状を調査したものです。
 次は、金沢城公園の動物相です。公園整備を進める中で、人間生活との共存を図るため、野生生物の生息状況を調査したものです。
 その次が、金沢城公園における樹木伐採などの攪乱が植物と生態系に及ぼしつつある影響です。金沢城公園生態系保全研究会が実施したもので、これまでの動植物調査を取りまとめ、金沢城の生態系の現状を把握することを初め、花と昆虫との関係など生物間相互の分析などにより、公園整備による影響を分析しています。
 次は、金沢城公園植物共同調査です。石川県地域植物研究会、また金沢みどりの調査会、都市と緑の研究会が共同で調査されたもので、金沢城の植生変化を継続的に把握するため、現況植物相の調査が進められているものです。
 これらの調査研究による生態系の変化についてですが、金沢城公園の動物については全体としては、やはり動物の種類数が次第に減少しているものと推定されるとの報告をなされています。また一方、金沢城公園を中心にした植物については、若干ですが種類が増加しているという報告がなされているところです。
 最後に下の欄、参考ですが、金大跡地利用に資するため、キャンパス内の立竹木調査を実施し、生態系の特徴や分布状態を調査したもの、また金沢城公園と兼六園については樹木管理システム構築のために整備した樹木の調査などがあります。
 以上が、金沢城を中心に進められた動植物の生態系に関する調査研究の資料の主な概要ですが、今後とも調査研究団体の皆様方の御協力を得ながら、生態系の変化には十分留意していきたいと考えています。
エ 兼六園周辺文化ゾーン(中央風致地区)内における法規制について
?都市計画法、都市公園法及び関係金沢市条例に関する規制
 続いて、本委員会で対象とした中央風致地区に属する区域における法規制について、6ページ、都市計画法から都市公園法及び金沢市条例による規制について御説明します。
 まず、1番目の都市計画法によるものとして、5つの項目の規制があります。
 まず、用途区域ですが、用途区域というのは都市の目指すべき市街地像に応じて住宅地、商業地、工業地など用途別に定める12種類の地域のことで、当該地域は第一種住居地域及び第二種住居地域に属しています。建築物としては、住宅や公共施設のほか、店舗、事務所、ホテルなどについて建設が可能となっています。また、どちらの地域も建ぺい率60%、容積率200%に制限されています。
 次に、2番目の項目で風致地区があります。都市の風致を維持するために定める地区で、県の条例により第一種から第五種に区分されており、今回の対象地区については第二種、四種、五種の3つの種別が指定されていて、高さ制限は第二種風致地区で8メートル、第四種で12メートル、第五種では15メートルとなっています。このほか、建ぺい率40%、緑地率30%などの規制があります。
 3つ目に、準防火地域があります。市街地における火災の危険を防除するため、建築物の材料、構造などに関して規制が設けられています。
 4つ目に、特別緑地保全地区があります。住民の健全な生活環境の確保に必要となる緑地について、建築物の建築や木竹の伐採などに規制が設けられています。
 5つ目に、駐車場整備地区があります。自動車交通が著しくふくそうする地区において、円滑な道路交通を確保するため、大規模建築物に対して駐車場の設置が義務づけられているところです。以上が都市計画法により指定されている規制です。
 後ほど7ページにそういう関係の地図を転記してありますので、あわせて御説明します。
 続いて、2の都市公園法関係についての規制です。
 1つ目が、公園施設の種類です。公園施設とは、当該都市公園の効用を全うするため公園内に設けることのできる施設のことで、具体的には樹木や花壇などの修景施設、休憩所、ベンチなどの休養施設、美術館、博物館などの教養施設、あるいはまた便所、売店、駐車場などの利便施設です。
 2つ目は、建ぺい率の制限です。都市公園では、オープンスペースとしての機能を確保するために、公園内に設けられる建築物の建ぺい率の緩和を原則として2%以下とすることとされています。ただし、休憩所、美術館、博物館などに限っては10%を限度に緩和できる特例が認められているところです。
 以上が都市公園法による規制です。
 3番目に、金沢市の条例関係ですが、4つの条例による5つの項目があります。
 1つ目が、景観条例です。当該地区には、伝統環境保存区域及び眺望景観保全区域が指定されています。伝統環境保存区域は、金沢の行政・文化ゾーンにふさわしい景観形成を図ることを目的とし、建築物の規模、位置、デザイン、緑化などについて景観形成基準を定めて規制誘導しています。また、眺望景観保全区域は、兼六園や金沢城公園などから見える良好な眺望を保全することを目的として、建築物の建築において周辺の山並みや町並みと調和を図る必要がある区域を設定して、眺望景観保全基準を定めて規制誘導しています。
 次に、2つ目に寺社風景保全条例があります。本条例は、金沢の伝統的なたたずまいを残す寺社風景を保全し、歴史的文化資産として後代に継承すべき区域を指定するものです。建築物の位置、高さ、デザインなどについて周辺の町並みとの連続性を保つため、寺社風景保全基準を定めて規制誘導しています。
 3つ目に、金沢市斜面緑地保全条例があります。本条例は、斜面緑地として保全することが必要な区域について、緑地の保全、動植物の生育環境の保全、都市の防災機能の確保などを目的とし、それらに配慮するため、斜面緑地保全基準を定めて規制誘導しています。
 4つ目が、金沢市の屋外広告物条例です。当該地区は、第1種禁止地域に属しており、広告物などの表示、設置は原則禁止されています。なお、5平方メートル以下の自宅の住所あるいは事業所の敷地に設置する自家広告物の設置は許可をとることにより可能となっています。以上が金沢市の条例による制限です。
 7ページは、ただいま申し上げましたこれらの規制区域のエリア、ゾーンについて、区域を11のゾーンに分類してわかりやすい色分けをしたものです。ここの中で、法規制の指定状況などの相違によって区分したものです。
 そこで、各ゾーンに係る法規制の規制値については、図面の左右の枠内に記載してあります。なお、関連する金沢市の条例については、右下の表で示すように、略称の記載をさせていただいております。
 主要なものを御説明しますと、中央公園や旧県庁などがあります、ここで言うとAゾーンについては都市計画法による規制として、第五種風致地区、第二種住居地域、準防火地域及び駐車場整備地区があります。また、主な規制値としては、その右に記載してあるように建ぺい率40%、容積率200%、及び高さ制限15メートルなどが挙げられます。関係する条例は、伝統環境保存区域などがあります。
 次に、同じ要領で、金沢城公園や兼六園があるBゾーンについても、第五種風致地区、第二種住居地域及び駐車場整備地区などがあり、その規制値としては記載のようになっているところです。
 このように、全部でAからKまでのゾーンについて図面に記載しているところです。以上で土木部関係の説明を終わります。
◎佐藤康夫 教育次長 
  ?文化財保護法及び県文化財保護条例に関する規制
 それでは、教育委員会からは、法規制のうち文化財保護法及び県文化財保護条例に関する規制について御説明します。
 まず、資料8ページの右側ですが、文化財保護の体系を示してあります。文化財は、上の方から有形文化財、史跡・名勝等の記念物、伝統的建造物群などに区分されており、右の方に行くに従い国が関与した重要度の高い文化財となっています。
 左の方の文化財保護法での規制関係では国指定の重要文化財として歴史博物館や近代文学館等がありまして、特別名勝としては兼六園が、天然記念物としては堂形のシイノキがあります。これらをあわせて、現状を変更する場合やその保存に影響を及ぼす行為をしようとする場合に文化庁長官の許可が必要となっています。また、国の登録有形文化財としては石川県庁石引分室として使用されていた旧陸軍第九師団司令部庁舎等があります。これら移転や、外観の4分の1を超える現状変更には文化庁への届け出が必要とされ、今ほど申し上げました指定文化財と比べると緩やかな規制となっています。
 一番下の県の文化財保護条例での規制関係では、県指定有形文化財として金沢城・兼六園管理事務所分室として使用されている旧津田玄蕃邸玄関があります。現状変更する場合や、その保存に影響を及ぼす行為をしようとする場合には、県の許可が必要となっています。
 この表に記載してありませんが、金沢市も同様の文化財保護条例を制定しており、市指定の有形文化財についても県と同様、市教委の許可が必要となっています。
 続いて、9ページです。
 さきの特別委員会において、木本委員から金沢市内の明治以前の建物についてお尋ねがありました。教育委員会で文化財として把握している建物ということでお答えさせていただきます。
 この資料は、金沢市内の明治以前の建物を国指定重要文化財、県及び市指定有形文化財、国登録有形文化財ごとにまとめたもので、名称、棟数、所有者、建築年代、所在地を記載してあります。兼六園周辺文化ゾーン内にあるものについては、○印をさせていただきました。
 記載の順序は、基本的に建築年順としていますが、建築年代が不明である建物については江戸時代の中期とか後期などと記載させていただいております。
 まず、重要文化財ですが、尾崎神社本殿、大乗寺仏殿など11カ所26棟となっております。このうち7カ所19棟が兼六園周辺文化ゾーン内に所在しています。
 次に、県指定有形文化財ですが、大乗寺山門や大野湊神社など18カ所22棟となっています。ゾーン内には、このうち8カ所9棟が所在しております。
 次に、金沢市指定有形文化財ですけれども、長田菅原神社拝殿、天徳院山門など10カ所11棟で、このうち個人住宅2棟がゾーン内に所在しています。
 次に、登録有形文化財ですが、金沢神社本殿、松風閣を初め、4番の尾山神社東神門など23カ所37棟となっています。このうち13棟がゾーン内に所在しています。
 なお、旧県庁本庁舎については、登録有形文化財となるよう文化庁の方に去る7月14日付で申請を行ったところです。
 以上、金沢市内にある明治期以前の指定・登録済み文化財の合計は、62カ所96棟となっています。
 次に、10ページですが、これは今申し上げました文化財のうち、主に中央風致地区内にある建造物をプロットしたものです。参考までにということで、資料として添付させていただきました。以上で説明を終わります。
◎森久規 県民文化局長 
(2) 第2回兼六園周辺文化施設活性化検討委員会の開催結果について
  次に、資料の2により、去る6月28日に開催した第2回兼六園周辺文化施設活性化検討委員会の結果について御報告いたします。
 この委員会では、今後の活性化策についてソフト・ハードの両面から様々な御意見をいただいたところです。
 各委員の主な発言内容としては、ソフト面については、まず1番目にあるように、「ゾーン全体を生涯学習ゾーンとして、それぞれが講座を持ち、単位を取り卒業できるような仕掛けもおもしろい」とか、「県、市の区別なくお客の立場に立って連携を進めるべき」という意見がありました。また、「フリーゾーンを作れば人が集まる。お金を払わなければ入れないという意識を変えていくべき」、あわせて「人をもてなすという気持ち、モチベーションが大事で、職員は意識改革をしていくべくき」、「これからは、団塊の世代をターゲットにした取り組みを考える必要がある」などの意見がありました。
 また、ハード面については、「旧陸軍の施設であった石引分室を歴史博物館の近くに移転し、旧軍都の施設(明治時代のハイカラな施設というふうな感じ)として見せるなど再利用してはどうか」とか、あるいは「中長期的には、本多蔵品館や出羽町分室は、2棟とも建物が老朽化していることもあり何らかの対策が必要である」とか、「石浦神社横から本多の森へ周遊できる石畳の歩道が整備出来れば良い」などの御意見がありました。
 新たな視点での施策展開の提案とか利便性の向上などについて活発な御意見をいただいたところです。
 今後、8月2日に第3回目の検討委員会を開催することとしていますが、この特別委員会とか総務企画委員会の御意見も踏まえ、さらに検討を進めていきたいと考えています。
 また、各文化施設の活性化に関連して口頭で御報告しますが、活性化に向けた施策の検討の一環として、県立美術館において、小中学校、高校も本日から夏休みに入ったことでもありますので、きょうは展示がえのために休館をしておりますが、明日から8月いっぱいまで毎週土曜日開館時間を延長して、閉館時間を午後8時までとすることを試行したいと思っています。そして、検討の基礎データを得たいと考えているところです。

(質疑応答)
◆小倉宏眷 委員  今説明がいろいろありましたが、この表を見ると、利用者数にしても金沢城より兼六園の利用者が非常に多いわけです。ですから、私は兼六園と金沢城と分けるというより、2つを一体化した方がこれからはいいのではないか。面積にしても、金沢城の方が兼六園の倍以上ある。ですから、大きな公園というイメージを持たせるためにも、今、兼六園だけよりも金沢城も含めて一つの公園として考えた方がいいのではないかという気がします。
 そういう考え方をすると兼六園と金沢城の通路は石川門のところに一つしかないので、もう1カ所ぐらいあってもいいのではないか。そんな気もします。そして、全部で合わせれば、3.5ヘクタールの大きなものになってくると、ゆっくりとそこで楽しむことができるのではないかということも考えてみたらどうかと思います。
 もう一つ、金沢城の下の方は、金沢市が管理していると思います。ですから、大手堀なども金沢市が管理している。そうなると、浄化すると言っていましたが、浄化したのかどうかわかりません。そういう運営管理は、金沢城となれば、下の方まで一つの地域として考えなければならないのではないかと私は思うのです。下の方は金沢市で、上の方は県である。これも少しおかしいのではないか。やはり金沢市と連携をとって、ここからここまでは市、ここからここまでは県とすべき。
 カラス対策にしても、今動植物の話がありましたが、カラスの話は一つもない。嫌なことは避けているのかも知れませんが、カラスの駆除などというのは、下の方は一生懸命やっているけれども、上の方はやらないとか。あるいは連携してやっているかもしれません。そういう動植物を大事にしなければならないのですが、カラスをそこまで大事にしなければならないのか。このあたりをどう考えているのか。
 角田部長は今来たばかりですから、あまりわからないと思いますが、森局長や岡田部長は十分にわかっていると思いますから、その辺をどのように考えているのか、説明をお聞きしたい。
◎岡田稔 土木部長  まず、1点目の兼六園と金沢城公園を一つの公園としてはどうかという御意見ですが、委員御承知のように兼六園は現在、特別名勝に指定されていて、一方、金沢城公園は県の公園として現在取り組んでいるところです。
 それで、一本化という面ではいろんな法的な問題、それからこの地域全体を一つの総称をすることに対して全国に対するアピールの違いがどうなるのかとか、その効果、そういったことなど大変難しい研究すべき課題が出てくるのではないかと思っており、我々としては実務的には兼六園と金沢城公園とは同じ、いわゆる兼六園・金沢城公園管理事務所で管理していますし、行政的にも一本化して管理し、それからいろいろと運営もしているわけです。そういう面では、現状においては一応この形で行くのが、我々としてはいいと考えております。
 もう1点、通路が石川門のところに渡っている橋しかないということですが、確かに現状はそうなっています。もう1カ所ということになると、例えば公園下の交差点を横断して渡るという一つの方法があるわけですが、兼六園と金沢城を結ぶという面では今考えられるのはその2本ということになるわけです。これ以外ということになると、これは非常に物理的にも、あるいはまたいろいろな史跡等との将来的な関係等もあり、いろんな面で大きな検討すべき課題があると考えています。
 それから、2点目、金沢城の下の金沢市と県とそれぞれ大手堀、あるいはまたそれ以外のところで管理を分けているということですが、これも過去のいきさつを、私も実はつぶさには存じ上げていませんが、いろんな形で市と県との協議の中で管理運営されてきたわけですが、例えば大手堀の水質対策についてはいろんな情報を絶えず得ながら、我々としても、いろんな形で資料等を提供しながら管理運営に力を差し伸べているところで、樹木のいろいろな手入れとか、そこに至る通路の管理も含めて、市といろいろと連携協議は常にさせていただいているところです。
 それから、3番目のカラス対策ですが、これについては金沢城公園をねぐらとするカラスの数というのは、最大となる冬場を対象とした場合、金沢市の調査ではおおむね9,000羽から1万羽と推移しており、ここ数年、大きな変化は見られていないということです。
 平成13年の金沢城公園の開園以来、これまで来園者に危害を加えるといったような苦情は寄せられていませんが、都市部でのカラス増加防止対策についても全国的にも有効な対策がなかなか見つからないという実情でもあり、金沢市でも餌となる生ごみの管理の徹底を呼びかけているところです。
 一方、県としても、金沢城公園においてこれまでもごみ管理の徹底とか、あるいは花壇や芝生のついばみを防止するテグスなどを設置したり、あるいはまた、糞による施設の汚れの清掃などを実施してきて、今後とも引き続き園内のカラスの生態を注意深く観察しながら、清潔で安全な公園の維持管理に努めていきたいと考えているところです。
◆小倉宏眷 委員  いろんな規制があって何かできないような、そんなことを言われましたが、そういう検討をする気持ちがあるのかないのかを私は聞きたいのであって、そんな規制があるのは当たり前の話ですし、それからカラスのことも、1万羽、それで適数なのですか。何羽ぐらいがいいのか。1万羽でいいと、被害がないと。それでいいのかどうかということ。苦情がないと言っていましたが、私はいろいろと苦情を聞いています。しかし、あなた方はないというようなことを言いましたが、果たしてそうだろうか。今8,000羽から1万羽いるということでいいのか。その辺はどう思っているのですか。
◎岡田稔 土木部長  カラスの数が果たして妥当なのかどうかというのは、これは大変難しい議論になりまして、私としても的確なお答えはできないのですが、現在、カラスの駆除については一応金沢市において取り扱っており、鳥獣保護の観点から駆除は限定的に実施していますが、金沢城の抜本的なカラス対策ということになりますと、なかなか現時点の基準では厳しいということになっています。
 一応、有害鳥獣保護捕獲基準というものがあり、これによると鳥獣が農林水産業に被害を与える場合、生活環境、もしくは生態系に被害を与える場合、またはこれらのおそれがある場合で、被害の防止の実施または追い払いなどによっても被害が防止できないときに駆除できるという基準があり、その中で運用していかなければならないということになっています。
 現状においては、今の1万羽ですが、一応現状の形で推移して安定というのは変ですが、数の上では大きく増えているものではないと聞いているところです。
◆小倉宏眷 委員  それから、大手堀は金沢市が管理しているそうですが、きれいになったのですか、ならないのですか。
 もう一つは、金沢城へ上がっていく坂道の通路があるのですが、規制の箇所が相当あります。あれはいいかげんに自由に出入りできるように解除したらどうですか。そうすれば、どこからでも金沢城へ入れる。主なところが石川門だけでは窮屈だと思うのです。その辺、入園者を多くするためにも規制を緩和すべきだと思うのですが、その辺もどうお考えか説明してください。
◎岡田稔 土木部長  まず、大手堀の件ですが、ここは用水などが流入しない閉鎖性の水域であることから、以前から水質が悪化しており、その浄化対策が課題となっています。昨年9月に金沢市において、大手堀水質浄化検討会というものを立ち上げ、ことし2月までに3回の検討会を実施されました。その中で浄化対策をまとめたわけですが、一応今の予定で今年度は浄化対策として、夏に浄化用の新しい水の確保のために既設の井戸の揚水量を再度調査する。それから、また秋には汚泥のしゅんせつや、また逆サイホンを利用して汚水を排水する設備の設置、あるいはまた循環用の水中プロペラの改良などを行うといった形で浄化対策に取り組んでいくということをお聞きしているところです。
 それから、2点目の金沢城への入り口の一部規制ということですが、現在、金沢城公園の出入り口は金沢大学時代と同様5カ所あります。このうち、徒歩による一般利用者の出入り口は4カ所ありまして、この中には兼六園に面する石川門側、それから広坂、中央公園側のいもり坂口、それから近江町や武蔵が辻方面の黒門。黒門は、ことし5月に新丸広場が完成したので新しく開放させていただいたところです。そして、大手堀や尾張町、中町通りに面する大手門であり、公園を取り巻く各方面からのアクセスは一応確保されているところです。
 しかしながら、1カ所確かに甚右衛門坂というものがありまして、これは南町方面への出入り口につながるわけですが、ここは車両が出入りする管理専用の出入り口としています。なぜかというと、現在、公園の管理用の車両であるとかイベントを開催したときの業務関係車両の専用通路として、また今後、金沢城の復元などの整備をするときの工事用の車両とか資材置き場といったことも見込まれることから、この甚右衛門坂口については引き続き公園の安全な利用管理を図るため、現時点では管理用通路としたいと考えているところです。
◆小倉宏眷 委員  それから、新丸広場には芝生だけ植えて、ただ眺めるだけでは何か殺風景な気がするのですが、あそこはどういうふうに利活用しようと考えているのか。樹木でも植えた方がまだいいと思うのですが、何かお考えはあるのですか。
◎岡田稔 土木部長  新丸広場については、大きなイベント、レクリエーションといったものに活用いただきたいということで、芝生をベースにしながら考えており、その間に樹木等を植えるといろいろイベント等への支障等も考えられるということで、現時点ではあの形で御利用いただきたいと考えています。

△(説明)
◎岡田稔 土木部長 
(3) 金沢城公園の整備について
 続いて、土木部から本日の御審議していただきます金沢城公園の整備について、資料3により御説明します。
 まず表題ですが、1番として、これまでの金沢城公園整備事業の概要を説明した後、金沢城の復元に関する説明として、2及び3の金沢城復元基本方針検討委員会での検討結果を中心に御説明します。
 1ページの1は、これまでの金沢城公園整備事業の概要です。本公園については、平成8年3月に金沢大学跡地を取得し、右側の図の黄色い線で囲まれた区域、約24ヘクタールを対象に整備を進め、本年度で10年目を迎えているところです。
 (1)の整備方針として、「貴重な文化遺産と自然環境を保全しながら、江戸後期の城郭の地割りを基に、史実を尊重して、公園としての基盤を整える」ことを基本方針として取り組んできました。
 (2)の整備内容ですが、右側の図面で御説明しますが、先ほど整備は城郭の地割りをもとにと言いましたが、右下の図は、金沢城の主な郭を示しており、公園整備にはこの郭をゾーンとしてとらえて、おのおのの郭の地形に沿って園路、広場などの整備を進めてきました。
 おのおのの郭、すなわちゾーンですが、図面左側が本丸ゾーン、ここは現在は豊かな緑の本丸となっています。中央が二の丸、その下が三の丸です。このゾーンは、菱櫓、五十間長屋を初め、門、土塀、堀などの城郭建造物を一体的に復元するとともに、広場などの整備を行い、現在、金沢城の顔として、また公園利用の中心となっているゾーンです。
 図面右側の大手町側が新丸ゾーンです。現在、芝生の広場としてイベントなどに利用されています。この新丸の上が現在管理ゾーンとして利用している北の丸ゾーンです。そして、図面の上、尾山神社側の現在体育館の一帯が玉泉院丸ゾーンです。公園としては、ここはまだ未整備の区域です。
 このように、平成8年の金大跡地取得以降、埋蔵文化財調査を行いながら、鋭意整備を進め、平成13年9月の全国都市緑化フェアの開催に合わせて供用を開始し、その後も公園としての基盤整備を進めてきました。
 次に、左側の(3)の利活用ですが、開園以来、復元建物の案内や延べ100人余りのボランティアガイドの育成を初め、金沢城と兼六園の一体的利用を図るため、城と庭の探求講座やガイドツアーを実施するほか、四季折々のもてなしのイベント開催に取り組んできているところです。
 また、後ほど御説明しますが、石垣の博物館とも称される石垣を身近に見学し、理解を深めてもらうため、石垣回廊を設置してきています。
 入園者数は、参考2に示していますが、平成13年度が都市緑化フェアや、平成14年度の加賀百万石博の大規模イベントの開催もあり、金沢城公園開園以来、これまでに550万人を超える方々に御利用いただいているところです。
 公園の整備概要は以上です。
 次に、2ページ、2の金沢城復元基本方針検討委員会についてです。
 先ほど御説明したように、10年間にわたる基盤整備の第一段階を終え、今後は第二段階と進めることになるわけですが、これまでの成果を踏まえ、金沢城の歴史的文化遺産や観光文化資源としての価値を一層高めるために、引き続き、将来の史跡指定を視野に入れながら、城郭の整備に取り組む必要があると考えています。
 そのため、復元の基本的な考え方や復元に際しての留意点などについて、専門的視点のみならず、伝統文化、観光からのまちづくりなど、幅広く、総合的かつ専門的視点から検討を加えるため、昨年2月に土木部と教育委員会が共同で金沢城復元基本方針検討委員会を設置して、約1年間検討を進めていただいたところです。
 委員会の構成は、右側に記載してあるように、委員長は小堀金沢学院短期大学名誉学長、副委員長は城郭建築の専門家である平井昭和女子大学学長にお願いし、各分野の17名の皆様により検討を行っていただきました。
 (4)の開催状況ですが、約1年間、延べ5回にわたって検討され、結果については本年3月22日に小堀委員長より知事に報告書を提出していただいたところです。
 また、この委員会での検討状況を広く紹介するとともに、県民の意見を聞くため、昨年7月には意見募集を、また8月にはシンポジウムを開催して、検討委員会の審議に反映していただいたところです。
 それでは、委員会での検討結果について、次のページから御説明します。
 これは、金沢城復元基本方針検討委員会報告書の抜粋ですが、?の基本方針であります。
 1の基本理念については、「金沢城は本県の歴史・文化・伝統を継承する『象徴』であり、全国へ情報発信する『源』であるとの基本認識のもと、将来の史跡指定を視野に入れながら、学術的な調査研究を踏まえつつ、史実を尊重した本物志向で進めるべきであり、なかでも、金沢城の復元は、文化遺産の価値を育むとともに、永く後世に引き継ぐべき新たな文化資産の創造を図るものである」としているところです。
 次に、2に取り組み方針及び活用方向については、(1)の取り組み方針としては、調査研究の進展と蓄積を図りながら、現在ある遺産を良好に保存・修築するとともに、一部復元を含めた総合的な取り組みを進めることが望ましいとしています。
 また、(2)の活用方向としては、?にある歴史・文化や自然環境の資産を広く公開し、学習の場としての活用を初め、以下?の伝統技術の継承と技術者の育成、?の都市の活性化やにぎわい創出の基盤整備、また?として国内外への金沢城の魅力発進、?として金沢城にふさわしいイベントの開催、誘致を挙げており、これらの具体的な取り組みが今後の大きな課題と認識しております。
 次に、右側の3の取り組みの基本的考え方です。今後の復元に際しての基本的な考えとして、以下5項目が示されています。
 (1)の史跡指定を視野に入れ、史実の十分な調査と検証を行い、本物志向により史実性の高い整備を行う。
 (2)としまして、時代設定については江戸後期「文化の大火後」に時代を統一することが適切であるが、江戸後期に存在しなかったものについては、映像や模型の活用等により、引き続き、復元の可能性を検討するとしています。なお、この時代設定という課題ですが、これについては次の4ページ目で説明します。
 金沢城は江戸時代に三度の大きな火災に見舞われており、城の姿は大きく変わってきています。その姿は、初期、前期、中期、後期に区分されて、ここに代表的な前期と後期の絵図を記載していますが、前期にあった建物が後期には再建されていなかったりする場合があります。例えば、本丸などもそういう事例です。これらの変遷状況については、次の5ページをご覧願いたいと思います。
 ここに各構造物の本丸から北の丸までの欄を各年代ごとにどのような変遷をしてきたかということで記載しています。主な建造物ごとに示していますが、このうちの三度の大火は朱色に示されているように、寛永、宝暦、文化の大火です。例えば本丸の欄の上から3つ目に記載がある隅櫓については、この中には辰巳櫓等も含まれていますが、中ほどの宝暦の大火以降、再建されなかったことが判明しています。
 このようなことから、いつの時代の姿を復元対象に進めるかということが課題になったわけですが、種々検討された結果、現存する三の丸の石川門や本丸にある附段三十間長屋と整合する江戸後期、文化の大火後に時代を統一することが適切であるとされたところです。
 それでは、もう一度、3ページにお戻りいただき、引き続き、右側の取り組みの基本的な考え方、(3)以降をご覧願いたいと思います。
 (3)は、復元に際しては、自然環境の保全・活用を初め、多様な公園機能に配慮する。(4)として、復元と並行して、金沢城の歴史や特性への理解を深めるための仕組みづくりを進める。そして、今後の整備に関しては、(5)として、各施設の特性や整備効果、費用など十分検討しながら、長期的な視点も含めた段階的な取り組みを進めるといったことであり、今後、復元の検討に当たっては、この5項目の考え方を基本に進めていく必要があると受けとめているところです。
 以上が基本方針です。
 次に、6ページ、?の実施上の留意事項についてです。
 まず、1のゾーン別の留意事項についてですが、城内を6つのゾーンと外縁ゾーンに区分し、それぞれのゾーンの留意事項を記載しています。
 まず、本丸については、豊かな緑の活用を図りつつ、城郭の中枢部として遺構の調査と保全対策を進める。また、二の丸、三の丸ゾーンについては、史実性の高い復元を進め、金沢城公園のシンボルゾーンとする。すなわち、後ほど説明しますが、復元対象の中心となるゾーンと位置づけられています。新丸ゾーンは、広場空間として活用、また玉泉院丸は体育館の移転後、庭園の復元を検討または園地整備を進める。最後の外縁部は、堀や石垣の保全、整備を進め、風格のある景観の形成を図るといったところです。
 次に、7ページ、2の施設別の留意事項として、以下、建造物、堀、石垣、それぞれの留意事項をまとめてあります。
 まず、(1)の建造物ですが、先ほど説明した時代設定の考え方に基づき、江戸後期「文化の大火後」に存在した主要建造物について、主な留意事項を示してあり、特に二の丸の橋爪門や三の丸の河北門については現存する石川門とともに金沢城の三御門として整備が望ましいとの意見をいただいています。
また、二の丸御殿については、中核をなす建物ですが、調査が長期にわたることや活用策、費用等の課題も含め更に検討が必要となっています。
 次に、8ページ、(2)の堀についてです。
 検討方向として、堀は金沢城の城郭構造を明確にさせ、城郭景観形成上も重要な役割を有するものであり、特に外堀については都心部における水辺空間の創出や周辺の土地利用や景観との調和などの観点からも復元等の整備を検討していく必要があると示されており、留意事項としては、外堀の宮守堀(東)については、過半が公園区域内にあり、景観の向上を図るうえで効果的な復元の範囲や段階的な復元手法について、具体的な検討を進めることが望ましいとの御意見をいただいています。
 次に、右側の(3)の石垣についてです。
 まず、検討方向として、全園的にその保全対策を講じるとともに、各々の立地条件、規模、形状等に応じた効果的な景観対策を講じることとし、具体的な留意事項としては、最初の藩政期より現存する石垣に記載されていますが、石垣面へ侵入している樹木の根の計画的な除去、また石垣を見えにくくしている樹木の整理、石垣巡りコースの整備が必要であるということです。
 以上が、建造物、堀、石垣の留意事項です。
 次に、9ページ、「3、今後の整備の進め方」についての留意点です。
 中ほどの(2)対象区分の検討ですが、個々の復元対象施設は史実の解明状況や整備効果など条件が大きく異なることから、アとして、「比較的条件が整っており、具体的に検討が可能なもの」次に、イとして、「現時点では諸課題が多く、長期にわたる検討が必要なもの」そして、ウとして、「現時点では実現性が乏しく、まちづくり等の観点も含めて将来的に考えていくもの」と3つに区分し検討を進めていくことが適切との御意見をいただいており、これらに該当する施設については、右側に記載してあります。
 そのうち、アの対象施設として考えられるものは、建造物では河北門、橋爪門の二の門、南門などを初め、玉泉院丸庭園、堀は宮守堀の東、石垣は現存する石垣の保存と修築などです。
 県としては、このような区分を行い、特にアに区分されたものを対象に今後史実の解明状況、整備効果などの観点からさらに検討を進めていく必要があると考えているところです。
 以上が、本年の3月に取りまとめられた検討委員会の報告書の主な点です。
 この報告を受けて、今年度、県としての整備方針と先ほど申し上げましたが、主に具体的な検討が可能なものを対象に整備計画を策定する予定です。その上で、史実などの十分な調査や検証を行いながら、貴重な文化遺産の保存、修築を初め、新たな復元に取り組んでいきたいと考えています。
 また、これらの整備計画を進める一方、石垣の保全などで早急な整備が必要なものについては、今年度より取り組むこととしています。その概要については、資料10ページをお開き願います。
 4として、平成17年度の整備事業の概要であります。
 先ほど御説明しましたが、石垣については、石垣を見えにくくしている樹木の整理などの景観対策を初め、修築などの保全対策や石垣をより身近に見学してもらう石垣回廊の整備に取り組むこととしています。
 石垣の景観対策ですが、図面番号の?の体育館の下から丸の内駐車場にかけての区間について、石垣調査を行った上で順次石垣を見えにくくしている樹木の移植や整理に取り組む予定です。
 石垣の修築は、図面の?番で、ズレが目立つ体育館下の石垣です。
 次に、図面の?番、石垣回廊の整備であります。この石垣回廊については、全体像を次の11ページをご覧ください。既に園内には特色のある石垣10カ所──ここに赤丸で1から10番まで記載しておりますが──をめぐるコースを設置しており、また赤の色でのルートを設定しています。今回新たに図面左側の黄色で表示している宮守堀の跡から体育館裏までのコースを整備するものです。特に体育館裏の玉泉院丸跡の特徴的な石垣の周辺については、動植物の生態に配慮し、木道型というか、地面から少し上げた形での木道型の歩道を整備する予定です。
 最後に、10ページ、図面の?番の宮守堀跡についてです。先ほども御説明しましたように、今後復元に向けて、復元する堀の形状や規模、水の取水方法、また水質の確保、鯉喉櫓台の石垣のあり方など、実務的、技術的に検討を進めることとしていますが、当面はテニスコート跡地について埋蔵文化財調査が終了したことから、発掘調査結果に基づき、左下のイメージ図のような堀の遺構の形状を一部を示す緑地や都心の回遊性を高める園路などの暫定的な環境整備を行い、この図面でいうと左側の旧県庁の東庁舎跡の広場整備とあわせて、9月中旬より広く県民に御利用いただく予定としています。
 以上で、金沢城公園の整備、特に金沢城復元基本方針検討委員会による結果を中心とした説明を終わります。

(質疑応答)
◆紐野義昭 委員  資料の中で、金沢城の復元についてという部分がありますが、第一段階はほぼ終了、新たな第二段階へと進むこととなった。他人事のような結果ですが、そこでお聞きしたいのは、当然これからの整備計画ができないと先ほど御説明があった堀や門のような建物の復元というのは当然あり得ないだろうと思いますが、そうならば、できるだけ早く次期の整備計画をつくるべきだろうと思うのです。
 今ほど説明がありました検討委員会の最終報告書も出ているわけですけれども、一体いつこの整備計画ができ上がるのか。そして、第一段階は、10年間が一つのスパンであったわけですが、次の整備計画もおおむね10年ぐらいが一つのスパンとなるのか、この辺をまずお聞きしたいと思います。
◎岡田稔 土木部長  今年度の整備計画の今後の見通しですが、前年度の金沢城復元基本方針検討委員会の報告を基本にしながら、一方でまた現在、この特別委員会でいろいろまた本日も御審議いただき、今後も御審議いただくわけですが、そういった議会の御意見をお聞きしながら、県としての整備方針、整備計画を策定する予定です。
 その内容については、史実の解明状況であるとか整備効果などの点で、条件が整っているぐあい、あるいは具体的に検討が可能なものはどうかといったものは、中長期的なスケジュールを含めて策定することとしており、現時点で明確にこの時期であるということは即答できませんが、今年度なるべく早期になされるように取り組んでまいりたいと考えているところです。
 また、どのような今後の計画のスパンかということですが、これについてもどのくらいの年数というのは非常に難しい考えで、必ずしも10年と限定されたものは明確にはありません。例えば、二の丸御殿は膨大な資料や文献の調査が必要であり、活用策、費用などの課題も含め、さらに検討が必要という意見も出されるなど、現時点では、まだまだ諸課題は検討していくべきものがあります。
また、長期にわたる検討が必要なものがあります。そういうものを整理しているところで、現時点では具体的、将来的なスパンというものをまだお示しする段階には至っていないということです。しかしながら、なるべく早くなるように取り組んでいきたいと考えているところです。
◆紐野義昭 委員  当然、特別委員会の議論は大切だろうと思いますが、そういうものが新たな段階へ進む間の足かせになっては、当然いけないわけですから、私は次の整備計画はなるべく早く原案であっても立ち上げて、逆に委員会等にそれを見せて議論を図るということも一つの手段というふうに思います。
 それから、この資料のとおり、比較的条件が整っているものというのがあるわけですし、確かに暫定整備も進んでいることはよくわかるのですけれども、この中で宮守堀とか、それから実質的な表門と言われる河北門、それからこの前、宮守堀のところを見てきたら、鯉喉櫓ですか、こういうものは比較的目につきやすいものですし、こういうものの整備は当然早くできるし、行われるべきだろうと思いますが、この点についてはどういうお考えですか。
◎岡田稔 土木部長  今、委員が言われたように、検討委員会においても比較的条件が整っており、具体的に検討可能なものを中心に整備計画を早めるようにという趣旨もいただいておりますので、その中で河北門については金沢城の実質的な表門であり、三の丸の城郭景観形成上も重要な位置にあること、またその上で整備効果も高いということですので、優先的に取り組む必要があると考えているところで、取り組みの内容についても今鋭意検討を進めているところです。
 また一方、宮守堀については、今年度より旧県庁北側一帯での堀の全体的な復元も視野に入れながら、テニスコート跡地内での段階的な復元について、庁内に検討チームをつくり、また専門家のアドバイスを受けながら堀の景観であるとか、また取水法、水の取り入れ方法、また水質を濁らさないような方策などについて技術的、実務的に検討を進めていく予定で、これらには数年、三、四年ぐらいは要するかと見込んでいますが、できるだけその期間も短縮しながら早期に着手できるような取り組みをしていきたいと考えています。
 そういったことで、我々も宮守堀の復元の中で、今委員が言われたように鯉喉櫓台もできるだけ見せるべき大きな一つの観光的、景観的要素になっていますので、その辺の取り組み方も今後鋭意検討させていただきたいと考えています。
◆紐野義昭 委員  こういうものは、どちらかというと終わりが明確でないような整備だろうと思うのですが、そうであるならば余計に空白のないように、どこが一番大切なところかということも考えながら整備を進めていただきたいと思います。
 それから、石垣についてですが、前にも本会議、委員会等々でよくお話をさせていただいているのですが、石垣全体の整備計画というものをしっかりつくって整備に当たっていただきたいと思います。
 そこでお聞きしたいのですが、資料8ページの石垣のところですが、石垣に侵入している樹木、植物、こういうものについては計画的に除去していくというようなことが書いてありますけれども、石垣に負担を与える樹木というのは影響の大小はあるでしょうが、計画的というより、これは即座に除去するべきものであると思うのですが、その辺についてお聞きしたいと思います。
 それから、石垣をぜひ見せたいということであるならば、多少であっても見えにくくしている樹木については、樹木の保全よりも優先して除去ということも考えていかなければいけないのではないかと思いますが、この点についてお答えをいただきたいと思います。
◎岡田稔 土木部長  石垣面に侵入している木根等の計画的除去ですが、これについてはその樹木、植物の大小だとか、あるいはまた、悪さのしぐあい、そういった面を今現在実態調査しており、それらを見ながら、どういうところからどういう順番で除去していくべきかということで、今現在検討しているところです。
 また、見えにくくしているところを速やかに除去すべきではないかということです。確かに景観の面から考えてもその必要があるわけですが、我々は見えにくくしているところの除去のみならず、やはり移植とかそういう視点をどちらで取り組んでいくべきか。そして、石垣の景観のためにはどの程度の除去をして、樹木と石垣との景観バランスといったこともあるのか。その辺のことを現在いろいろ種々検討させていただいているところですが、明らかに見えにくいところについては速やかに整理あるいはまた移植等に取り組んでいきたいと考えています。
◆紐野義昭 委員  樹木については、戦国時代には当然そんなものはあったはずもないわけですから、私は石垣を優先して皆さんに見ていただく、さわっていただくのであるならば、できるだけ問題にならないような樹木というのはぜひ除去していただきたいと思います。これは今すぐにでもと思っているのですが、各方面からいろんな御意見もあるでしょうから、その辺のところを十分踏まえて、時間をかけずに進めていただきたいとお願いしておきます。
◆木本利夫 委員  高岡の瑞龍寺は、大変立派に復元されて国宝になったわけですが、私も興味があったものですから早い時期から見に行っていますと、復元するに当たってあちこちに分散していた資材ですが、ここのものがどこかのお寺の一部に使われていたとか、これは官庁のどこかにあったとかというようなものをできるだけ集めて、それを中心にして復元したような記憶があるわけですが、今の資料の5ページ、5番で、幾つかの施設が「順次解体」にクエスチョンマークがついているわけです。
そうすると、つまりこれらの施設の部材、柱、彫刻、その他の一部がひょっとしたら近在のお寺とかいろんな古い施設の中に活用されている可能性もあるのではないかという気がするわけですが、それらに対する調査というのは、されていますか。
◎南孝 文化財課長  解体された部材等については、残っているものもあります。それで、順次それも調査を進めており、その調査でわかり次第、そういうものをまとめて、復元に活用していきたいと思っております。
◆木本利夫 委員  それは大変いいことです。できるだけ本物を中心にしながら、史実に基づいて国指定になるようなレベルの高いものにしていくということが大事なので、できるだけ一般の県民、市民からも情報を集めて、勉強しながら、できるだけかつてあった部材でもあれば集めていただきたいと思います。
 それから、先ほど紐野委員の質問についてお答えがあったわけですが、資料9の「ア.比較的条件が整っており、具体的に検討が可能なもの」というのがあるわけで、せめてこの部分だけでも整備計画をある程度つくる。まず、アを実現するのには何年ぐらいかかって、5年ぐらい要するとかいうふうにして、全体の二の丸まではなかなか難しいと我々も理解するわけですが、しかし、アの比較的条件が整っている部分についてはある程度計画も可能ではないかという気がするわけですが、せめてこの部分だけでも先取りして整備計画をつくるというわけにはいきませんか。
◎岡田稔 土木部長  検討委員会の報告でも、今委員が御指摘のようにアの「比較的条件が整っており、具体的に可能なもの」というものを一応ベースにして整備計画をという趣旨が考えられます。我々としても、当然史実性だとか整備効果とか事業規模というものを考えながら、一応このアというものをベースにして中長期的なスケジュールをどのようにしていくかということを現在いろんな角度から総合的に検討している最中です。
◆木本利夫 委員  金沢城の復元の事業というのは、県政の中でも数少ない県民に夢を与える大事な事業というふうに思っているわけです。ですから、せめてアぐらいは中長期的と言わずに中期ぐらいで納めるように部長以下のスタッフは考えていないと、あまりのんきに構えていると、いつまでにやればいいのかわからないことになってしまいますので、できるだけ、アぐらいは中期で完成するように、特に第一次が10年ならば、ここも10年以内ですべてを完成していくというぐらいの形でやっていただきたい。この答弁は結構です。
◆庄源一 委員  金沢城の整備については、現段階における県政の最重要課題だろうと思います。私も土木企業委員会のときにも随分いろいろと質問させてもらいましたが、話が前に戻って恐縮ですが、今この整備計画と県の方針を見ますと、既に後期の金沢城、文化の大火以降ということでもう既に設定が明確になっています。
 そこでお聞きしたいのは、私はこの問題に非常に議論があったのは、時代設定の問題であろうと思うのです。なぜこの時代設定になったのかということが非常に難しい点だろうと思います。そういう点でいうと、本当に金沢城の史実に沿って復元ということであれば、前期金沢城の方がある面では金沢のすべての内容を含んでいるという意味では前期金沢城に時代設定をしてもよかったのではないか。これがなぜ今後期の設定になったのか。まずここから県の見解をお聞きしたいと思います。
◎岡田稔 土木部長  金沢城の整備委員会でもその辺の御議論ありました。確かに前期にはかなりの施設もあったのではないかということです。いろんな景観とか観光とかといった面で考えると、後期でいいのかという御議論も確かにあったことは事実です。その中で、委員のどちらかというと少し多くの方々が現存している石川門、あるいはまた三十間長屋等の、そして現在つくられた菱櫓あるいは五十間長屋、橋爪門続櫓、こういった時代が後期で設定している。しかも、これらについてはそれなりの文献も整っている。また、資料も整理され、写真もあるということで、復元の根拠があってしやすいということもあり、基本的には江戸後期というものが妥当であるという一応結論をいただいたという経緯があります。
◆庄源一 委員  史実とか、あるいは図面とか、そういうものがあるということもわかるのですが、最大の理由は前期金沢城を復元したら莫大な費用がかかって、県ではちょっと持ちこたえられないのではないか。そういう意味で一つの後期金沢城という形で史実に沿って史跡指定を目指す。これがある面、妥当な意見だろうと思うのです。
 そうしますと、今、紐野委員からもありましたが、後期の金沢城の復元についても、この中には当面復元整備にしなければならないというものがありますが、そうなってくるといつ始まって、いつ終わるのかというと、非常に曖昧であると思うのです。そのためには、まず復元をしなければならないそれぞれの施設、建造物が一体どのぐらいの費用がかかってくるのか。こういうものが明確に出されていかないと、一つはここで議論しても、それはつくった方がいいに決まっています。それを一体どうやって今の県財政の厳しい中でやっていくのか。それを20年でやるのか、50年でやるのか、100年でやるのか、こういう議論になってくると思うのです。
 そういう意味では、二の丸御殿一つをとっても恐らく四、五百億円はかかるのではないかと言われる方もいます。県庁を建てるぐらいかかる。そうすると、これはいつ建つのかという話になってくるわけで、そろそろ今後の整備の進め方、随分議論も続いています。そういう中で、この施設について幾ら分の費用がかかるのか。財政的裏づけ、この一つは明確にしていただきたい。
 そういう中で、当然巨額なお金はかかる。かかっても金沢城の整備は、木本委員からもありましたが、県民にとっての夢ですから。もともとあった加賀百万石の金沢城を整備していくことは県民にとっても非常にこれは夢であるし、いかに皆さんが待ち望んでいることは間違いないと思うのです。
 そういう意味では、県民の皆さんにもこれだけの費用はかかります、それでいいのですかという県民の世論というか、これを吸収する必要がある。もう1点は、そうであれば、平成の築城であれば県民の皆さんにも拠出してもらう。県財政や国からの補助金をもらってやるのではなくて、県民の皆さんもこの平成の築城にともに努力をするというメッセージをそろそろ出す必要があるのではないか。このためにはいろんな基金とか方式があるかと思いますが、そういう点についてもどのように検討されていかれるのか、お聞きしたいと思います。
◎岡田稔 土木部長  これからの金沢城の整備については、資料とか写真等を今現在収集していますが、それをベースに個々の施設について、建造物についてどれぐらいの費用がかかるかという、概算になりますけれども、それは非常に大きな我々もテーマの一つだと認識しています。
 それらの事業の概算額を出した上で、しかも整備効果がどの分が高い、あるいはまた皆さんの利活用していただく視点から見ても、どこからどんな順番にやっていくべきか。そういったことも検討の中に入れて、我々の内部作業の中ではそういう作業を行いながら、いずれ概算額も含めて、県民の皆様方にお示しし、またその内容の順番等についてもいろいろお見せした上で我々も取り組んでいかねばならないと思っています。
 また一方、平成の築城であるという視点から県民の皆様方のいろんな形での参加ということも我々大変大事なことであると思っております。やはり21世紀の一番大事なこの時期に、県民のみならず国全体から見ても大変大きなウエートを占めている金沢城の復元に関しては、何らかの形で県民の参加をしていただく手法を現在いろいろ種々検討していますが、それについても全体の整備計画、あるいはまた整備の規模、概算事業費を含めて、そういったものが確定する中で検討していきたいと考えています。
◆庄源一 委員  この検討懇話会の方針が出ていますが、金沢城の整備の中で莫大な費用をかけてやっていくわけです。当然それが県民や、あるいは県外の人たちが当然これを見に来るわけですが、その検討懇話会の中でこういうものに対する駐車場の整備、これは「利家とまつ」とかああいうときには、今の宮守堀の跡地を駐車場に利用して相当の車とか観光客に対する区分、整理はできたわけですが、こういう形で整備していく、そこに来るときにはどこに、これは兼六園の周辺整備とも重なるわけですが、そういう駐車場等の整備等についてもあわせて検討されているのか。これを最後にお聞きします。
◎岡田稔 土木部長  金沢城の整備に関連して、来ていただいたお客様方の車の駐車ということは非常に大きな課題だと思っています。我々も既存の兼六園周辺にある駐車場の実態、あるいは利用可能な状態を調べて、さらにどのような形で駐車場整備が必要であるのかどうかということを総合的に今後検討していきたいと考えています。
◆福村章 委員  いろいろ議論がありますし、金沢城の復元というのは県政の中でも大きな課題の一つであるということは間違いないと思っています。しかし、これだけが県政ではないので、今も庄源委員からもいろいろありましたが、私はこの検討委員会の結論といいますか、方向性はある意味では極めて現実的で妥当な答申が出たと受けとめています。
 そういう意味で、今整備方針がア、イ、ウとありますが、アから始めてやっていくということは極めて現実的で、今当面やるべきことがこんなことなのかというふうに理解しています。
 問題は、急ぐのではなくて、史実にきちんと基づいたものを復元してもらわなければ意味がないわけで、急いできらびやかなものをつくってみてもこれは何の意味もないということ。それからもう一つは、百万石博や緑化フェアがあったときにはうんと入っていますけれども、かなり金を使って今ここを整備しても兼六園に及ばないと思います。それはどんな立派なものをつくっても、これも意味があることですけれども、復元は復元でしかないわけで、本当のものではないわけです。
 だから、これからは整備していく上で何をやると幾らお金がかかるのかということを先にきちんと明示してほしい。そして、この復元を含めてこういう財政の厳しい中では費用対効果を考えずにやっていくわけにはいけないと私は思っています。どこまで今県民の皆さんがこの復元に期待をされるのか、こういう財政の中で金をかけることを選択されるのか。この県民世論というものをしっかり把握してやっていかないと、何百億円というお金をずるずるとかけていくということであってはいけない。
そういう意味で、このアについてはやらなければいけないことだろうと思います。当面、何年かかるのか知りませんけれども、これもお金次第だと思います。物すごいお金がかかるなら10年でできないかもわからないし、そう思ったほどでないということなら10年以内でできるかもわからない、要は予算の中のお金次第だと私は思っています。それを判断するには、これをやると幾らで、これやると幾らかかるということが出てこなければ、我々も議会としても判断はできないし、また県民の皆さんに選択を仰ぐこともできない。政策選択を県民の皆さんに提示することもできないということになるので、ぜひ私の申し上げたいことをもう一遍整理して申し上げると、この整備方針はいいのではないか。まずア、イ、ウと、当面はアということに絞ってやっていかれる。そしてもう一つは、費用対効果ということをおろそかにできない。県政全体の中で、今限られた予算の中で復元にどれだけお金をかけることが県民に許されるのか。このことを的確に判断すべき。さらにまた、そのためには宮守堀をやれば幾らお金がかかり、石垣の修復をやれば幾ら予算が要ります。これが出てこなければ何でもいいからやってくれというわけにはいけないと思うので、当面、アに含まれているものについてどのくらいお金がかかるのか、予算は幾ら要るのかということを我々議会や県民に明示して、そしてそれなら早くやれとか、それは10年以上かかってもしようがないという判断を私は仰ぐべきだと思っていますが、いかがですか。
◎岡田稔 土木部長  復元に当たり、一番かなめになりますのは、より効果的で現実的に予算の県政全体のスタミナから見てもどうなのか。その視点はまず大きな意味で大変基本にあると私も認識しているところです。
 したがって、いろいろ資料等を取り寄せながら、概算ですが、その事業費がどれぐらいになるのか、個々の施設について今算定をし始めているところで、それを個々の施設でわかった段階で、委員会はもちろんのこと、県民の皆様にもこういう取り組みの中の事業費で、かつ細かく言うと、例えば、公園行政の予算の中でもどのようなウエートを占めているのか。その中で現実的に可能なのかどうか。そういったことも皆様方にお示ししながら御相談して今後取り組む必要があると認識しているところです。
 また一方、我々、費用対効果の話には利活用という面から考えていく視点があると思っています。ものづくりもそうですが、金沢城公園全体としてさらに利活用を広めていただくためのいろんな方策をあわせて検討していきたいと考えています。
◆米澤賢司 委員  スケジュールの話も出ました。確かにいろんなこういう会議がありますと、報道などで河北門が5年以内で復元とかいろんな新聞記事になるわけです。そうすると、県民の方々は確かに、ああもうできるんだという認識があるわけで、今福村委員が言われたようにいろんなことをきちんとした資料をぜひ提供していただきたい。そして、ある程度の大きな幅を持って議論ができるような形の資料提供をぜひお願いをしたいと思っています。
 そこで話は変わりますが、金沢城の入園者数の資料が1ページに載っています。平成14年度は加賀百万石博があり約120万人の来園者があったわけですが、ここ最近かなりの落ち込みがひどいようです。17年度はまだまだ4月、5月、6月の段階ですから、まだ比較はできないわけですけれども、16年度にしてももう17万人に落ちている。そういう意味で、金沢城を舞台にした入園誘致策というか観光策というのは、どのように今具体的に進めているのか、そこら辺はいかがですか。
◎岡田稔 土木部長  まず、土木部の方からお答えしたいと思います。
 後ほど観光の方からあるかと思いますけれども、金沢城へ来ていただく入園者の数をできるだけ増やしたいということで、我々もいろんなイベントとか、県全体でもイベントをしていますし、それから非常に公益性、また公共性の高い民間のイベントについても、可能な限り金沢城にふさわしい範囲内でのイベントについては、例えば新丸広場を、あるいは三の丸広場を利用していただくということで、我々も努力しています。
 そのほか、いろんな四季折々の風物、県内におけるいろんな風物をこの場で楽しんでいただくというようなイベントなども取り組みながら、できるだけ土木部としても観光部局とも連携しながら、そのようなイベントに取り組んでいるところです。
 今後もそれらを一方で見直しをかけながら、さらにどのような在り方があるかということも今後利活用策を検討していく中で考えていきたいと思います。
◎山口裕啓 参事兼観光交流局次長  金沢城と兼六園は、観光支援と一体ですので、金沢城公園が整備された平成14年度から四季折々の金沢城の良さをお楽しみいただくとともに、石川県のいろんな伝統芸能をそこで披露し、春夏秋冬のそれぞれの金沢城の良さ、それから兼六園の良さを味わっていただくということで、既に大手の旅行会社等については年3回、旅行商品の説明会をしていますが、その中で金沢城の良さ、兼六園の良さをPRしています。
 それから、金沢市にお越しになったお客様については、市内の旅館、ホテル等にパンフレットを配り、その時期時期の兼六園の良さなり金沢城の良さを知っていただき、イベントに参加するようなお誘いもしていますので、今後とも四季折々の良さを県内外の観光客の皆さんに十分PRをしていきたいと思います。
◆米澤賢司 委員  確かにいろいろやっているようですけれども、現実的には非常に数字は下がってきています。そこで、先ほど庄源委員からもありましたが、駐車場の整備の問題があるわけです。最初の報告では、車での来園が多い。兼六園にしてもどこの文化施設にしても多い。ただ、問題点は駐車場不足ということがあります。まさに1ページの表を見ていますと、兼六園は約164万人の方が見えられている。そして、金沢城公園は69万人。それならば、金沢城の中に駐車場を考えたらどうかという委員からの御指摘もあったわけですが、例えば、入るときに金沢城のところでバスを降りていただいて、観光客の方に金沢城も見ていただいて、それから石川門を通って兼六園に行く。そして、兼六園の成巽閣のところでバスに乗るとか、そういう回遊ルートみたいなものは考えられないのかどうか。ここら辺はいかがでしょうか。
 また、例えば、兼六園を見て、そのまま石川門を通って、金沢城も見学しながら、そこからバスに乗って行ける。そういうような観光客に対しての利便性ということも一つの案としていかがかと思いますが、どうでしょうか。
◎岡田稔 土木部長  兼六園と金沢城を相互に行けるように、お客様の起点と終点を違えてバスでそれぞれ乗り降りしていただくというのは大変観光客の方々にとっては確かに非常に利用しやすい、あるいはまた行きやすいという面があるかと私も認識するところです。
 具体的にそのような、いわゆる駐車スペースというものがどのようなところで確保できるのかということが大変大きな課題になってきます。確かに現状のような周辺部にある駐車場をどのように活用するかとの観点も含めて、総合的に駐車場のあり方、また兼六園と金沢城の乗り降りの利便性向上策といった視点で少しその辺は研究させていただきたいと考えております。
○下沢佳充 委員長  山口参事からも話がありましたが、観光交流局としては今の答弁によるとまさしく兼六園と金沢城公園が金沢の観光の、石川県の観光の目玉の双璧みたいな言い方だったと思います。現実に、福村委員等が指摘したとおり、なかなか兼六園に逆立ちにしても勝てないと思います。それはなぜかというと、まず兼六園の場合、四季折々とありますけれども、金沢城公園は残念ながらないとは言わないが、そこに比べるとかなり劣る部分があるということ。それと、金沢城の場合は、もちろん石川門とか外から見えるわけであるし、実際に歩いて楽しむという感覚が非常に少ないような気がします。
 観光パンフレットにはどの程度、兼六園と金沢城公園の比率になっているのか知りませんが、多分、金沢城公園には、石川門が出ていて、中の櫓がちょっと写っている程度ではないかと思うのです。
 したがって、今ほど議論が出ているとおり、回遊性等を考えるとまさしく重複した話になりますが、このアの部分の整備というのは早くやらなくてはいけない。とりわけ、見て、触れる、歩く、この辺は今どきの観光は皆キーポイントのようになっているわけであります。石垣がどの程度のグレードのものなのか承知しませんが、聞くところによるとかなり昔のままであり、城の石垣としては全国的にもグレードが高いのであるならば、その辺、再三この議論が出ていますが、まさしく今の議論を聞いていますと、委員会の総意に近いものがあると思います。早く整備をしてもらわないといけないということになると思います。
 参事いかがでしょうか。大体私はこのような気がするのですけれども。観光当局としてはどうですか。
◎山口裕啓 参事兼観光交流局次長  委員長がおっしゃったように、兼六園については歴史的な公園ということで、全国的に非常に評価の高い公園で、そこの樹木であるとか庭園の良さ、これは観光からも良いわけですが、金沢城公園は石川門等の施設を除けば、新しい施設ですが、これも一つは金沢のシンボルで、私どもはそういう新しい施設のハード面の良さを生かしながら、そこでソフト面のイベント開催をすることによって、より集客効果を高めようと考えています。
 先ほど申し上げましたように、四季折々の金沢城公園内でライブを実施しており、それも14年度から毎年やっているということで非常に評価が高いです。定着していますので、金沢城についてはそういうソフトのイベントも併用しながら、金沢城の魅力をPRしていくということが重要かと思っています。
○下沢佳充 委員長  最後に、どうぞ各担当者の皆様、今金沢城の議論は今回だけということですが、特別委員会としての期待も高いわけでありますし、検討委員会はどこまでお金のことを考えてくださるのか知りませんが、特別委員会は財政も考えなければいけないということも承知しながら、今種々意見が出たわけですので、その辺、要はプライオリティ、優先順位の問題だと思います。その辺をしっかり認識して進めていただきたいと思います。