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平成17年 6月第 2回定例会−06月24日-04号




平成17年 6月第 2回定例会

  六月二十四日(金曜日)
    午前十時五分開議
          出席議員(四十三名)
            一  番   小   泉       勝
            二  番   宮   下   正   博
            三  番   宮   本   惣 一 郎
            四  番   作   野   広   昭
            五  番   宮   元       陸
            六  番   宮   下   源 一 郎
            七  番   中   村       勲
            八  番   米   光   正   次
            九  番   新   谷   博   範
            十  番   盛   本   芳   久
            十一 番   広   岡   立   美
            十二 番   田   中   博   人
            十三 番   尾   西   洋   子
            十四 番   吉   崎   吉   規
            十五 番   下   沢   佳   充
            十六 番   山   田   憲   昭
            十七 番   山   田   省   悟
            十八 番   藤   井   義   弘
            十九 番   木   本   利   夫
            二十 番   紐   野   義   昭
            二十一番   粟       貴   章
            二十二番   米   澤   賢   司
            二十三番   若   林   昭   夫
            二十四番   中   谷   喜   和
            二十五番   和 田 内   幸   三
            二十八番   米   田   義   三
            二十九番   長   井   賢   誓
            三十 番   吉   田   歳   嗣
            三十一番   向   出       勉
            三十二番   石   坂   修   一
            三十三番   北   村   繁   盛
            三十四番   山   根   靖   則
            三十五番   上   田   幸   雄
            三十六番   矢   田   富   郎
            三十七番   稲   村   建   男
            三十八番   長       憲   二
            三十九番   北   村   茂   男
            四十 番   福   村       章
            四十一番   中   川   石   雄
            四十二番   金   原       博
            四十三番   宇   野   邦   夫
            四十四番   宮   下   登 詩 子
            四十五番   庄   源       一
          欠席議員(一名)
            二十七番   小   倉   宏   眷
      ──────────────
△開議
○議長(米田義三君) おはようございます。
 これより本日の会議を開きます。
      ─────・──・─────
△質疑・質問(続)
○議長(米田義三君) 日程に入り、質疑及び質問を続行いたします。米澤賢司君。
 〔米澤賢司君登壇、拍手〕
◆米澤賢司君 おはようございます。
 私は、去る四月二十二日から五月二日までブラジル石川県会館の開館十周年、アルゼンチン、マナウス石川県人会の創立四十五周年記念事業出席のため、知事や米田議長とともにブラジル、アルゼンチンなどを訪れる機会がありました。
 現地でのさまざまな歓迎行事や式典などに参加し、地球の反対側で一生懸命に頑張っている本県出身者の方々と親しく交流の機会を持てたことは大きな喜びであり、同時に熱い胸の高まりを感じました。これまで気候、風土も異なる、言葉や生活習慣も違う遠い異郷の地で頑張ってこられた一世の方々が、お元気でふるさと石川に今もなお望郷の念を抱かれていることに深い感動を覚えました。
 ブラジルで長年にわたり県人会を支えてこられた中西名誉会長を初め、小堀会長、竹下前会長ら県人会の方々の御労苦にも改めて敬意を表したいと思います。知事も米田議長も恐らく熱い思いは私と同じ、あるいはそれ以上ではなかったかと思います。
 さて、今回の訪問でブラジル、アルゼンチン国民として活躍されている二世、三世の方々とも直接お話を聞く機会もありました。世代がかわるに従って、ふるさと石川に対する思いが薄れていくことはやむを得ないこととは思いますが、私としてはやはり石川県人としての誇りを持ち続けてほしいと思った次第であります。そのような意味では、本県の伝統文化である謡や陶芸、和菓子づくりの指導員を派遣し、現地で直接指導を行ったことは大変有意義であったと思っています。県人会の皆さんは、ふるさと石川とのきずなをこれからも持ち続けたいとの強い思いから、青少年の相互交流や文化講師の派遣などの提案をされました。ぜひとも地についた交流、親善事業を通じてさらに本県とのきずなを強めていってほしいと願っております。
 そこでお伺いいたしますが、まず知事にとっては二回目のブラジル訪問とのことでありました。十年前と比較して現地の方々の暮らしぶりや環境なども相当変化があったのではないかと思いますが、今回の訪問の印象をまずお伺いいたします。
 先ほど申し上げたように、青少年の相互交流事業や文化講師の派遣などは今後の国際交流や国際親善を図る上においても大変重要なことであり、現地の方々の期待も大きいものがあると思います。その実現にはさまざまな検討課題もあり、時間がかかるものもあるでしょうが、ぜひ前向きに取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 今回のブラジル、アルゼンチン訪問のように実のある国際交流の大切さ、重要さを身を持って実感いたしました。今後、このような交流の輪を広げていくことは、本県の認知度を高めるのみならず、広く国際親善を深める上でも大きな意義があると思います。県では、今年度さらなる国際交流の進展も含めた石川県国際化戦略プランを策定されるとのことでありますが、新しいプランのねらいと方向性について、知事にお伺いいたします。
 さて、今回の訪問スケジュールの終盤に米国を訪問しました。民間シンクタンクの調査によれば、本県の米国への輸出額は三百三十四億円と全輸出額の一五%を占め、中国に次いで高いウエートとなっています。また、進出企業も十七社を数えるなど、米国は本県経済にとっても非常に重要な地域となっています。そのニューヨークの日本クラブで初めて米国ビジネス懇談会が開催されました。
 私は、この懇談会は当初、形式的な座談会程度のものと考えていましたが、実際には現地の経済人の方々と大変活発な意見交換や具体的な提案がなされ、石川県の存在感を十分にアピールする場となりました。米国においても憶することなくビジネス展開に打って出ることができる可能性を感じ、ニューヨークにおいて多くのサポーターを得たということを肌で感じることができ、昨年四月に設置した県ニューヨーク事務所の開設成果が徐々にあらわれてきていると認識した次第であります。
 しかしながら、一方で国際ビジネスは、言葉はもちろん、文化や習慣の違い、さらには距離的な問題などさまざまな乗り越えるべき課題が数多くあるということもビジネス懇談会での議論を通じて実感いたしました。
 そこで、この懇談会で具体的に議論された事柄の幾つかについて、現在の状況と今後の展開について知事にお尋ねをいたしたいと思います。
 まず一点目は、国際観光振興機構ニューヨーク事務所の後藤靖子所長から、「米国人に体験型のツアーを提供することを考えた場合、石川県ほどすばらしい素材に富んだ地方は少ない。北米はアジアに比べまだまだこれからの市場であることは間違いない。酒や和食、アニメなど日本文化が浸透し始めた今、やったもの勝ちという面がある」と述べられ、「世界の経済、文化の中心であるニューヨークにおいて、東京や京都ではない日本の地方をPRするには絶好の機会である」と強く語っていました。そして、現在計画中の酒蔵めぐりツアーに石川県の協力が欲しい旨の要請がありましたが、このツアーの実施に向けた取り組みについてお伺いいたします。
 また、今後は石川県のさまざまな文化資産を活用し、テーマを絞ったツアーを県みずから企画し、国際観光振興機構などに提案していくことも必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 二点目は、ジェトロの細川昌彦所長の北米における和ブームを背景とした日本酒を含む日本食や伝統工芸などの販路開拓につながるような大規模な展示会の実施、その企画に対する石川県の参加などについての提案もいただきました。
 最近、輪島塗や山中漆器などの伝統工芸業界や食品メーカー、酒造メーカーなどが米国市場への展開を目指しているやにお聞きをしております。私は、これら県内企業の海外戦略に対し側面的支援となるようジェトロの展示会への出展にとどまらず、メディア戦略を含め、本県の多彩で奥深い食文化を広く発信するなど、米国でのビジネス展開を総合的に支援する時期が来ているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 三点目は、ニューヨーク州政府から、本県が知的クラスター事業で実施しているアルツハイマーに関する研究について国際研究交流への意欲が示されました。本県の大学や企業の技術が高く評価されたわけですが、一歩進め、例えば米国の研究者や企業を招聘し、本県の研究開発プロジェクトから生まれた医療機器をじっくりと見てもらうなど、米国市場への販路開拓をにらんだ戦略的取り組みが必要ではないかと思います。今後どのように研究交流を進めていくつもりなのかをお伺いいたします。
 さらに四点目として、米国の放送局から、本県が実施している地域文化資産のデジタル保存事業、石川新情報書府事業に強い関心が寄せられ、本県の放送・映像事業者とのビジネス構築への意欲が示されました。先般、この放送局の日本責任者が来県し、県内の事業者と意見交換を行ったとお聞きをしておりますが、その際どのような具体的な進展があったのかお伺いして、この質問を終わります。
 次に、来年度から導入されます指定管理者制度についてお伺いいたします。
 ほかの先行自治体では、公募によって民間事業者などを管理者に指定するに際して、施設管理を円滑に進めるためにこれまで施設管理に従事してきた職員を新たな指定管理者に転籍させるなど、きめ細かな対応をとった事案もある一方、場合によっては企業の利潤追求という形で市場原理が最優先され、かえって県民サービスが低下するおそれもあるやにお聞きします。新制度導入が真に県民サービス向上と、あわせて施設の効率的な管理運営に資するものとすべきと思いますが、今後の進め方についての基本的なお考えをまず知事にお伺いいたします。
 さて、公募で新たな管理者が指定されることで、長らく施設管理に従事してきた職員の処遇はどのようになるのでしょうか。職を失うことになるのか、あるいは再就職ということになるのか。現在、施設に従事している職員の方々は不安を抱きながらの毎日ではないでしょうか。
 これまで県の委託業務を実施するために雇用され、業務に従事してきた職員であります。就業環境の厳しい中、施設業務従事者の雇用を守ることも県政の雇用対策の重要な視点であり、再就職のための取り組みが必要だと考えます。
 最近の事案として、指定管理者制度とは異なりますが、県民ふれあい公社ではこの四月から兼六、丸の内駐車場、兼六園案内所の料金徴収業務について民間委託を導入し、施設職員で再就職を希望する職員については民間事業者から雇用条件などの提案を求め、五十人近い職員のうち八割を超える方々が委託先企業へ転籍し、業務が円滑に委託されたと聞いております。
 県としても、このような事案も参考にしながら公募の条件に盛り込むなど、きめ細かに対応することによって職員の再就職希望者の雇用確保と、さらには指定を受けた事業者にとっても経験者を再雇用することで新たな制度へのスムーズな移行につながるものと考えます。今回の制度の導入に当たって、これらも検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、私はこの本会議場で金沢社会保険病院の旧鳴和病院跡地の問題を何度か質問をさせていただきました。地元としても何がしかのとの強い思いがあったわけですが、その思いも吹き飛ぶような計画がことしの三月発表されました。
 というのは、社会保険庁が近年の年金制度を取り巻く厳しい財政状況や施設を取り巻く社会環境、さらには国民のニーズの変化などを踏まえ、これまでの年金・健康保険福祉施設などの整理合理化を進める計画を発表したことであります。
 全国には、これらの該当施設は三百十八カ所あるとのことですが、本県では金沢市内で石川厚生年金会館、額谷町にあるいしかわ社会保険センター、私の地元小坂町にある金沢社会保険健康センター、小松市内ではサンピア小松、宝達志水町の健康保養センターのとの県内五施設が該当するわけであります。これまで県民や市民に親しまれてきた施設であり、非常に残念な思いです。
 そこでお伺いいたしますが、まず国からこのような動きに対しての何らかの事前相談があったのか。また、それぞれの地元に少なからず影響があると思いますが、県としてこれらの施設の有効活用といった観点から、この対応についてどのように取り組むつもりなのか、総務部長にお伺いいたします。
 次に、金沢市内の慢性渋滞の解消対策として、地元の念願でありました金沢東部環状道路の御所トンネルが去る五月二十八日に貫通し、ようやく全線開通の一歩手前までこぎつけることができました。
 これまでの関係者並びに関係機関の方々には心から感謝を申し上げたいと思っておりますが、しかしその最後の一歩が用地取得の問題で行き詰まっていると聞いており、まことに残念に感じている次第であります。
 残る地権者の方には誠意を尽くして対応をし、何とか御理解を得て一日でも早く工事を完成させていただきたいと願うばかりでありますが、その見通しについてまずお伺いいたします。
 御承知のとおり、公共事業についてはその必要性についての県民の理解と協力を得ていくことはもちろん、いつも課題となるのが必要な用地取得をいかにスムーズに進めていくかということであります。
 さて、県が作成していた浸水想定区域図が先般公表され、百年に一度の大雨による洪水が県都に与える被害の甚大さが浮き彫りとなりました。その洪水調節という大きな役割を持つ辰巳ダムについてお尋ねをします。
 河川の治水対策として建設事業が進められている九谷ダム、北河内ダム、辰巳ダムの三つのダムの完成によって、本県のダム建設に一応のピリオドが打たれるとのことであります。
 このうち九谷ダムについては、三十年以上の歳月を費やしてようやく完成しました。また、平成七年度から計画が進められている北河内ダムについては、今年度に建設に着手し、平成二十二年度をめどに工事が進められる予定であると伺っております。
 一方、辰巳ダムについては昭和五十八年度から建設に向けて動き出したものの、今年度に入ってようやく残る地権者との交渉を積極的に進め、おおむね十年先の完成を目指していくとのことであります。
 これは当然ながら未買収用地の地権者との交渉がスムーズにいくことが前提にあると認識しておりますが、九谷ダムが結果的に予想以上の長い歳月を要したのも用地取得が大きな原因であったと聞いており、辰巳ダムについても同様の事情によって事業の停滞を招かないことを危惧しているところであります。
 さきの二月定例会において、今年度早々にも辰巳ダムの用地交渉を開始するとのことでありましたが、今現在、地権者の理解を得るための取り組み方と用地取得の進捗状況をあわせてお尋ねします。
 さて、今後の用地交渉の問題といえば、最も大きなものは北陸新幹線に係るものではないかと思います。県内では金沢から白山総合車両基地までわずか九キロ弱ではありますが、用地交渉の最大の難所であるとも聞いています。
 さきの代表質問においても知事は、「用地交渉には万全を期す」とのことではありますが、代替地の確保を含め用地交渉は多難であると思います。担当人員の増強などを含めた対応は必要ないのでしょうか、県のお考えをお尋ねいたします。
 さらに、県内のみならず、長野県や富山県における用地取得がスムーズに進んでいるのかも気になるところであります。特に長野県については、地元交渉も手つかずの地域があるやに聞いておりますが、県として詳細な情報を把握しておられるのでしょうか。富山、長野両県における用地取得の進捗状況と二〇一四年までの開通についての見込みもあわせてお聞かせ願いたいと思います。
 最後に、警察関係についてであります。
 眠気覚ましやストレス解消のため、あるいは興味本位に麻薬や覚せい剤などの違法な薬物に安易に手を出す主婦や青少年が国内に相当数いることが報道される記事からもうかがい知ることができます。
 昨年の警察白書を見てみますと、平成十五年中に覚せい剤で検挙された人は一万四千六百人であり、押収された覚せい剤も実に四百八十六キログラムとのことであり、他国から日本は麻薬、覚せい剤の消費大国と皮肉られているとのことであります。
 このような薬物犯罪は石川県も決して無縁ではなく、私たちの身近なところで起きております。最近の例を見ても、五月にはフォクシーと呼ばれる麻薬で金沢市内に住む夫婦が全国で三例目の検挙がされ、また今月初めには金沢市内の旅行会社経営者らが事情を知らない観光ツアー客を使って、タイから覚せい剤を密輸しようとして検挙されたことが報道されていますが、これはまさに警察白書のサブタイトルで掲げられている第三次覚せい剤乱用期の継続を物語る一端ではないでしょうか。
 違法な薬物事案は、検挙もさることながら需要があるからはびこる点を踏まえて、もっと身の破滅を招く違法薬物の怖さについて広報を行って、特に好奇心、興味本位から薬物に手を出そうとする動きを思いとどまらせることが重要ではないかと考えますが、県民の安全・安心を守る立場の警察として、後を絶たない違法薬物の現状と今後の封じ込め対策について、警察本部長に見解をお伺いいたします。
 不調が続き、そして右足首を痛め、大変心配をいたしていましたが、けがの功名により打率も二割九分六厘まで戻り、ようやくエンジン全開の松井選手のより一層の活躍を期待して、私の質問を終わります。(拍手)
○議長(米田義三君) 谷本知事。
 〔知事(谷本正憲君)登壇〕
◎知事(谷本正憲君) 米澤議員の一般質問にお答えをいたします。
 第一点は、今回のブラジル、アルゼンチン訪問に関連をしての御質問でございます。私自身も今回、平成七年のブラジル石川県会館建設時以来ということでありますので十年ぶりにブラジルを訪問させていただいたわけであります。
 現地での会館を活用し、さまざまな文化交流活動などもつぶさに拝見をさせていただきました。まさに会館が県人会の皆さん方の拠点としてお役に立っておるということを目の当たりにしたわけでありますので、大変そういう意味では喜ばしい思いがいたしたわけでございます。
 そして、今回、南米へ参りまして強く感じましたことは、アルゼンチンあるいはブラジルの県人会の皆さん方が、私たちが想像する以上に石川に対する限りない思慕の念を持ち続けておられる。このことについても改めて深い感慨を覚えた次第であります。
 いわば石川の血が流れるこの県人会の会員の皆さん方、ある意味では石川県とブラジルあるいはアルゼンチンの双方をよく理解しておられる方ということでもありますので、友好のかけ橋的な存在。そういう見方をいたしますと、石川県にとりましてはある意味ではかけがえのない財産、こういう言い方もできようかと思うわけであります。
 特に一世の皆さん方は、今、世代交代が進んでおるということで、このまま放置をしておくと石川とのきずながどんどん薄れていくのではないかという大変強い危機感をお持ちでございます。若い世代の人たちにもぜひ石川県の血が流れているということを伝えていこうという大変な努力をされておるということも目の当たりにいたしたわけでございます。
 私どもとしましても、気候、風土が異なる地で懸命に頑張っておられる県人会の皆さん方を心からこれからも応援をしていきたいというふうに思いますし、またそのための必要な支援も行っていきたい、このことを強く感じた次第でございます。
 次に、青少年の交流事業、文化講師の派遣事業についての御質問がございましたが、今回のブラジル訪問を機に県人会の皆さん方から大変強い御要望のございました青少年交流事業につきましては、鉄は熱いうちに打てと、こういうことわざもございます。いろんなものを吸収できる若いうちに母なる県石川を訪れていただいて、人や文化に触れることで石川との固いきずなを末長く保っていきたいという、南米県人会の皆さん方の強い思いのあらわれだと、このように受けとめたわけでありまして、若い世代の皆さん方が実際にこの石川県においでをいただいて、この石川の豊かな文化土壌というものを肌で感じるということが大変大切なことだというふうに思います。と同時に、県内の若い人たちにも南米に赴いていただいて海外で暮らす日系人との交流を深めていただくということも大変大事なことでございますので、ぜひこうした事業の実現に向けてこれから精力的に作業を進めていきたい、このように考えております。
 そして、文化講師の派遣についてはブラジルの石川県会館を拠点として、これまで日本的な謡などの伝統芸能、あるいは陶芸、あるいは料理などを中心に会員相互の交流は深まっておるわけでありますが、こうした分野に対する指導者が不足していると、こういう話もちょうだいいたしましたので、今後とも県人会の皆さん方の御意見をお伺いをしながら、ぜひとも定期的に継続して派遣できるように検討してまいりたい、このように考えております。
 次に、米国のビジネス懇談会でありますが、南米から帰る途中、ニューヨークへ立ち寄りまして国際観光振興機構──JNTOと言うそうでありますが、このニューヨーク事務所の後藤所長と会談する機会を得たわけであります。その中で、現在ニューヨークでは日本ツアーへの人気が大変高い。日本旅館での宿泊でありますとか伝統工芸に関心を持つ人が多いということ。そして、昨年行われました日本ツアーの訪問地で金沢が全国第九位であったということでありまして、東京、京都などに加えて金沢もアメリカの人たちにとって魅力のある地であると、こういうお話を伺ったわけでございます。
 そして、昨年からJNTOでは伝統工芸とか日本酒など特定分野に的を絞ったツアーを企画をしておられる。そして、日本への送客を試みているという話もちょうだいをしたわけであります。
 所長の方からは、今年度の酒蔵めぐりツアーには石川県をぜひ対象に加えたい、こういう提案もせっかくちょうだいをしたわけでありますので、帰りましてから早速JNTOと具体的な協議を行いまして、先般、県内の酒蔵を含みます伝統文化の体験コース、こういったものを盛り込んだ企画書を提出をさせていただきました。そして、その実施方を今要請をしているところでもございます。今後その内容について、JNTOあるいは旅行代理店において承認がされれば、実際の募集に入る、このようにお聞きをいたしておるわけであります。
 この訪問を契機として、JNTOニューヨーク事務所との連携をさらに我々は強めていきたい、このように考えておりまして、この事務所のほか米国内の約三十社の大手旅行代理店に本県の観光ポスターあるいは観光パンフレット、観光のCD─ROMなどを送付をいたしたところでもございます。
 今後、本県の豊かな自然でありますとか温泉とか工芸、食、そういった観光資源、文化資源を生かした商品企画を提案をして、北米からの誘客促進にもぜひつなげていきたい、このように考えているところであります。
 次に、ジェトロの所長ともお出会いをしたわけでありますが、ジェトロの所長の方からは来年度早々に計画をしておる日本の食文化をテーマとした展示会へ本県からの参加を期待する旨の御提案がございました。
 ジェトロの展示会につきましては、時期等を含めて今検討中だというふうに我々お聞きをしておるわけでありますが、私どもとしましてはせっかくの御提案でもございますので、今アメリカで日本の食文化、いわゆる和の文化がかつてないほどのブームになっておると、こういうことでもございますので、こうしたチャンスは逃すべきではない、このように考えておるわけでありまして、この懇談会の開催が一つの後押しになりまして、このたび国のジャパンブランドの推進事業に輪島塗、能登のいしりが新たに認定をされました。昨年度認定の山中漆器、九谷焼とともに、国やジェトロの支援も得てこの会への販路開拓に取り組むということに相なったわけでございます。
 今、伝統工芸、食品、日本酒など本県の質の高い文化が米国にもぜひ浸透するように、展示会の参加のみならず、例えばメディアを活用したPRとかイベントの開催、こういったものを通じ、ジャパンブランド事業とも連携をとりながら、ぜひ幅広い御支援をしてまいりたい、こういう思いでございます。
 そしてもう一つ、知的クラスター事業で実施をしておりますアルツハイマーに関する研究開発につきましては、ニューヨーク州政府の方から研究交流の御提案がございました。ことしの十月ごろをめどにニューヨーク州政府職員や研究者を招聘すべく今準備を進めておるところであります。
 研究者間の交流によりまして、本県の研究が一層加速をすることを期待をしておるところでありますし、加えて単に研究の推進にとどまってはならないというふうに思うわけであります。この研究の成果が具体的な事業化や商品化に結びついていく。そして、それがこの交流を通じて国際市場で評価をされる。そのことを通じて本県産業の活性化につながるようにひとつ戦略的な意味合いを込めながら取り組んでいくことが重要である、このように考えておりまして、今、知的クラスター事業で開発を進めております脳磁計とかバイオセンサー等の診断機器について、アメリカの企業とか医療機関の現状、さらにはニーズをできる限り調査をすると同時に、研究者のネットワークなども活用しながら、ひとつ国際市場への展開も視野に入れた取り組みをぜひ進めていきたい、このように考えているわけであります。
 そして、懇談会では新情報書府を初めとした本県の映像ビジネスの米国展開の可能性についても意見交換をさせていただきました。全米にアジアの番組を配信しております放送局から、新情報書府のコンテンツについて大変高い評価をちょうだいしたわけであります。この放送局の日本責任者が先般来県をされました。県内の放送事業者、映像事業者と意見交換も行ったところでありまして、その結果、県内事業者が制作をした番組の幾つかをサンプルとして持ち帰り、放送への活用を検討するということに相なりました。それに加えて、他の米国の放送局へも本県の取り組みを紹介いただけるということになりましたので、いわば今後に期待が持てる内容になったというふうに我々は理解をしておるわけであります。
 せっかく来県をしていただいたわけでありますので、この来県を踏まえまして県内の放送・映像事業者のビジネス展開が一層進展するように、引き続き積極的な支援を行ってまいりたい、このように考えているところであります。
○議長(米田義三君) 大鹿総務部長。
 〔総務部長(大鹿行宏君)登壇〕
◎総務部長(大鹿行宏君) まず、指定管理者制度についてお答えいたします。公の施設につきましては、県が直接管理を行うもの以外の百十八施設について、平成十八年四月より指定管理者制度を導入するため、当初議会におきまして関係条例を改正していただいたところであります。
 このうち県営住宅、都市公園、保健休養林など七十一施設につきましては、民間事業者等を対象とする公募によって指定管理者を選定することとしており、現在、各部局におきまして管理仕様などを定める募集要項の作成等の準備を進めているところであります。今後、選定作業を進め、十二月議会には指定の議決をお願いしたいと考えております。
 指定管理者の選定に際しましては、御指摘のとおり施設の管理水準が保持向上されること、また申請者の多様な創意工夫による経費縮減が図られることなどが肝要と考えており、このような観点からより効率的な管理運営となる指定管理者を選定し、県民サービスの向上につなげてまいりたいと考えております。
 そこで、御提案の民間事業者等への再雇用ということを公募条件の中に盛り込むということにつきましては、人事配置を初めとする管理体制の整備に際して民間事業者等の創意工夫を狭めてしまうおそれがあること。また、現実問題として雇用条件が不明の段階で職員の意向確認ができないことなどから、一律の条件づけは困難ではないかと考えておりますが、事業者からの提案を受け付ける際に人材の確保策など管理体制の一環として必要に応じ、雇用についての提案を求めることなどによりまして施設管理の円滑な移行に努めてまいりたいと考えております。
 次に、年金・福祉施設関連の問題についてお答えいたします。厚生労働省社会保険庁におきましては、近年の年金制度を取り巻く厳しい財政状況等を踏まえ、年金、健康保険、福祉施設の整理合理化を進めることとし、去る三月に年金・健康保険福祉施設に係る整理合理化計画を取りまとめ、発表されました。
 本県内の対象施設は御指摘の五施設となっておりますが、整理の具体的な方法、内容などにつきましてはこの十月に設立予定の独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構において決定されると聞いております。
 今後、地元市町におきましてもこの機構の動向に大きな関心が寄せられるのではないかと考えておりますが、県におきましても機構の動向を十分注視しつつ、必要に応じ関係市町と相談しながら対応してまいりたいと考えております。
 なお、今回の件につきましては事前に国からは相談にはあずかっておりません。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 稲岡企画振興部長。
 〔企画振興部長(稲岡伸哉君)登壇〕
◎企画振興部長(稲岡伸哉君) 北陸新幹線に係る用地取得の関係についてお答えいたします。
 今回の認可に伴い、新たに着工となりました区間の用地買収は、市街地で民家が密集しており、工場、事務所、倉庫等も多数存在していることから、代替地の確保、移転先の選定等用地交渉には時間を要することも予想されます。
 このため本年度、関係市町からの派遣職員を含め新幹線用地対策室を設置し、室長以下十名体制で取り組んでおりますが、今後の用地交渉の進捗状況等を踏まえて、必要があれば来年度以降、組織体制の充実も検討していかなければならないと考えております。県といたしましては、地権者の方々の御理解を得られるよう誠心誠意取り組み、おおむね四年程度での用地取得の完了を目指して鉄道・運輸機構、関係市町と連携し全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、御指摘の長野県内における用地取得につきましては、長野県の浅川ダム建設中止による影響から、長沼地区において用地交渉に時間を要していることは承知しております。
 これにつきまして、鉄道・運輸機構からは用地測量や設計協議等はほぼ完了しており、平成十八年度中にも用地買収を完了したいというふうに伺っておるところでございます。
 また、長野─富山間の用地取得の進捗状況につきましては、本年四月末現在五九%となっていると伺っております。
 今後とも他県の状況につきまして情報収集に努めることとしておりますが、昨年末の新幹線の整備スキームの見直しにより、長野─白山総合車両基地間で一体的に平成二十六年度末の完成を目指すということになっておりまして、県といたしましては一日でも早く金沢開業ができますよう用地買収に万全を期してまいりたい、このように考えております。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 新宅観光交流局長。
 〔観光交流局長(新宅剛君)登壇〕
◎観光交流局長(新宅剛君) 石川県国際化戦略プランのねらいと方向性についてお尋ねがございました。
 今年度策定を予定しております国際化戦略プランにつきましては、これまでその準備作業として県内の外国人や県民などを対象としたアンケート調査や有識者へのヒアリングなどを実施したところでございます。
 その中では、「日本語・日本文化研修プログラムは外国の学生に非常に評価が高い」「これからもきめ細かい国際交流事業は大切である」といったことや、「能登空港の完成、上海便就航は石川県の国際化に大きく寄与する」、また、「外国人子女の教育支援や外国人に対する防災、医療面でのサービス提供などが今後の課題である」など、さまざまな意見、要望、提案が出されたところでございます。
 こうした提案、意見なども踏まえながら、近く設置予定の専門部会において検討することとしておりますけれども、今後、経済、観光、文化など幅広い分野における国際交流の積極的な展開、国際インフラを活用した積極的な外客誘致、そして外国人との共生ができる交流社会づくり、国際化社会に対応した人材の育成と活用などを図っていく観点から、交流人口の一層の拡大、そして多文化が共生する交流社会づくりなどを基本的な方向として今後検討してまいりたい、こんなふうに考えております。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 岡田土木部長。
 〔土木部長(岡田稔君)登壇〕
◎土木部長(岡田稔君) 金沢東部環状道路の用地取得の見通しでございますが、現在の取得状況につきましては本線部の用地取得は既に完了しておりまして、神谷内インターチェンジ取りつけ部におきまして未買収地が残っておりまして、国土交通省は平成三年からたび重なる交渉もやっておるわけでございますが、いまだに取得できていない状況となっております。県といたしましては、早期解決に向け、現在、鋭意交渉進展への努力を行っているところでございます。
 国土交通省からは、用地取得ができたとしましても移転、引き家などの工程に約一年、道路工事に約半年かかる見通しとのことであり、今後とも粘り強く交渉を続けると聞いております。
 県といたしましては、国土交通省や金沢市との連携をさらに強化し、できるだけ早期に供用できるようなお一層の努力を行ってまいりたいと考えております。
 次に、辰巳ダムの用地に関する取り組みと進捗状況でございますが、辰巳ダムの用地につきましては既に九九%の面積を取得しておりますが、残りの約一%、約四千八百平米はダムの建設に理解を得られない方々を中心とした共有地と相続等に関する事情のある土地となっております。
 また、未買収地の地権者につきましては五百人を超え、居住地が県の内外に分散しておりますことから、交渉に当たっては本庁、出先の職員が一体となり班編成を行い、総力を挙げて鋭意交渉を進めているところでございます。
 進捗状況でございますが、辰巳ダムの新計画に関する国の同意を得まして、五月から交渉を開始し、現在までに地権者の約四割に当たる二百人余の方々と電話や面談による交渉を行い、辰巳ダムの新計画などの説明を行い、理解を得るよう努めてきておるところでございます。
 今後とも早期解決に向け、引き続き積極的に用地交渉を進めてまいりたいと考えております。
○議長(米田義三君) 干場警察本部長。
 〔警察本部長(干場謹二君)登壇〕
◎警察本部長(干場謹二君) お答えいたします。
 国内における薬物情勢ですが、平成十六年中も覚せい剤事犯で一万二千二百二十五人が検挙、また相当量の押収もございまして、依然として根強い需要が認められるところでございます。
 また、大麻、錠剤型のMDMA、こういった事犯は検挙人員また押収量ともに過去最高を記録しておりまして、特に二十歳代を中心といたしました若年層への乱用の拡大、これが顕著となっております。
 一方、県内における情勢でございますが、昨年、薬物事犯で八十一人、前年比プラス十一人を検挙いたしまして、コカイン約一・六キロ、また覚せい剤、大麻等を押収しております。本年も五月末現在で二十五人、前年同期比プラス三人を検挙いたしております。
 大半は覚せい剤事犯でございますが、MDMA、また通称フォクシー等新たな規制薬物事犯も見られまして使用の多様化がうかがえるところでございます。
 大半を占めます覚せい剤事犯、これを見ますと初犯者の割合が五割を超えております。また、女性の割合も三割を超えておりまして、薬物乱用者のすそ野、これが拡大傾向にございます。さらに暴力団員による薬物乱用、これも依然として認められまして非常に憂慮される状況でございます。
 県警といたしましては、密売を支え、需要を生み出しております末端乱用者、これの徹底検挙を推進いたしますとともに、税関等関係機関・団体、これとの連携を強化いたしまして、密輸入・密売組織に対します取り締まり、これによるところの供給ルートの遮断、これにも意を用いているところでございます。
 また、これらの取り締まりと並行いたしまして、薬物乱用を拒絶する地域社会、これを実現いたしますために、検挙事案につきましては直ちに県民に対しまして報道により危険性、有害性を伝える一方、自治体、防犯協会等の関係機関・団体と連携をいたしまして、各種広報媒体、これを活用の上、乱用の害悪、立ち直りの困難性、これについて積極的な広報啓発活動を実施しております。
 とりわけ、次代を担う中学生や高校生、これに対しましては薬物乱用防止教室、これを繰り返し開催する等の対応をしているところでございます。
 以上です。
○議長(米田義三君) 宮本惣一郎君。
 〔宮本惣一郎君登壇、拍手〕
◆宮本惣一郎君 質問の機会をいただきましたので、通告に基づきまして順次質問を行いたいと思います。
 まず第一点目は、市町村合併に関してでありますが、実質的に合併特例法が機能する期間内に、従来八市二十七町六村の四十一市町村が最終的には来年二月に十市九町の十九市町になるとのことであり、数だけでいいますと五四%減ることとなり、半分以下となってしまいます。
 自治体経営の効率化が強く要求される時代の要請に対応する改革とはいえ、関係住民の一部には改革が軌道に乗るまでの一時的な期間であるにせよ、かつてなれ親しんだ日常生活がいや応なしに変化したことによる困惑と戸惑い、これでよかったのかなという後悔の念らしきものを聞くことがあります。
 継続可能な自治体形成のために、県としては合併協議会事務局への職員派遣や財政支援など合併促進の支援策を展開したところではありますが、最終形が見えることとなった現在、県内の平成の合併をどのように総括しておられるのかをまずお尋ねいたします。
 また、今後県としては、合併により顕在化することとなった地域間の社会資本整備率のアンバランスや住民負担割合の不均衡など、合併協議会レベルでは合併後速やかに統一するものとするというように基本方針が定められた事項は財源を抜きにして議論することはできないことから、第二ステージとしての合併市町におけるさまざまな諸問題解決のためにどのような施策の展開を考えておられるのかもお尋ねいたします。
 合併に起因する施策の変化の具体例として、合併前にそれぞれが行っていた姉妹都市交流に代表される地域間交流が合併によりなくなったり、あるいは縮小される傾向にあると思われますが、交流が生み出す人と物と情報のダイナミックな動き、それに起因する文化的・経済的生産活動の活性化という観点からすれば、若干交流形態に変化が生じるにせよ、やはり交流というきずなを持ち続けることが必要だと考えられます。
 県全体の活性化のためにも、県内二十二市町の姉妹都市を契機とした交流の場を確保し、方向性を一つにしてエネルギーを集中させ、情報の全国発信を行うためにも、例えば従来の関係市町を一堂に会し、県内交流都市フェアというようなイベントを開催するなど、姉妹都市を積極的に活用することは観光立県を目指す本県としても看過できない必要なことではないかと考えられますが、知事におかれましてはどのような見解をお持ちであるかをお尋ねいたします。
 次に、日韓及び日中の外交上のあつれきに起因する交流事業問題と県内進出企業への影響について伺います。
 領有権問題や教科書問題に端を発している日韓両国の緊張関係から、交流事業が延期及び中止のやむなきに至っております。私の地元七尾市においても、市長の相互訪問、中学生交流事業、美術作家協会、野球協会、テニス協会の訪問が中止となっております。
 従来行われてきておりました行政レベルでの交流はもとより、民間レベルまでの各界各層による交流や中学生、高校生のレベルまでの交流など、さまざまな形と手法で国際交流が営まれてきたわけでありますが、外交的な要因がこれを阻害し、交流の機会を奪っております。
 外交問題であるがゆえに国政レベルでの解決が要求されている課題であるとは存じておりますが、このような現状をどのように認識し、今後どのような対策が必要であると考えておられるのか。そしてまた、あわせて全国知事会副会長という目から見た問題解決の糸口と全国レベルでの活動の展開についてどのように考えておられるかもお聞かせ願えればと思います。
 去る十七日に行われました代表質問にもございましたが、中国で経済活動を展開している県内企業は五十六社、七十二事業所にも及んでおり、幸いにして今般の大規模な反日デモに関連した被害は発生していないと伺っております。
 政治的な要因が大きなウエートを占める事象に関しては、突然として爆発的に発生展開することが多く、事前に予測を立て対策を講じることは大変困難なことだとは思いますが、それでもなお人命及び財産を守るという観点からすれば当然のこととして対策が求められます。
 産業革新戦略という観点からも、県内の産業力を活性化し、次のステップである製品の販売というフィールドでは、まず隣国である中国が物流的側面からも非常に優良なマーケットとして考えられ、中国との経済的交流は今後ますます活発になると推測されます。
 今後ますます増加するであろう進出企業の安定的経済活動の確保及び在留県民の生命の安全確保のため、どのような危機管理体制を企業に要求しているのか。また、そして県としてはいかなる方策を検討しているのかもお伺いいたします。
 第三点目は、観光戦略の展開と能登空港の利活用に関してであります。
 観光には、移動ということが必要かつ不可欠の条件であります。足にわらじを履いて歩くことが唯一の移動手段であった昔から、船舶、列車での移動、自動車での移動、そして現在の航空機での移動とその歴史を顧みれば、絶えず利便性を追求し、より快適により遠くへの移動を求め続けてきたことが一目瞭然であります。
 そして、短時間で広範囲の移動が可能となることは、物流の迅速化が図られるだけではなく、観光産業という分野においても大きな変化をもたらし、観光の広域化が要求されております。
 去る三月に策定されました新ほっと石川観光プランにおいても、石川県の魅力を余すことなく満喫していただくためのアクセスの整備が挙げられ、空港を活用した周遊観光の推進の必要性がうたわれております。特に本県は、全国的にもまれと言われる一県二空港というまことに有利な条件を有しました。富山空港と結びつけた三極ネットワークの形成により、広域周遊観光の実施が可能な状況下にあります。それゆえに、まず本県がイニシアチブをとり、富山湾を含む能登半島全体を一つの広域観光のエリアとして全国に発信する戦略の展開が必要と考えられますが、この点について見解をお聞きいたします。
 次に、三極ネットワークを形成する能登空港に関してでありますが、御承知のとおり一昨年の開港以来、能登半島の空の玄関としてその存在を遺憾なく発揮し、能登半島活性化の一翼を担っております。
 二年目の平均搭乗率は、搭乗率保証制度の目標値である六三%を上回るとはいえ、四月の搭乗率は五〇%弱、五月も五六%といずれも六〇%を切っており、開港以来最低の搭乗率となっておりました。これにはさまざまな要因があるとは思いますが、端的に申し上げればその一つに地元市町の補助制度が合併により条件が厳しくなった、つまり能登空港を利用する方々が直接的に利益を享受できるという補助制度が財政的側面からの議論が先に立ち、利用者に補助するという本来の考え方が後退したことが挙げられるのではないでしょうか。
 関係市や町における合併前の補助制度と合併後の補助制度の内容及び実績数の推移についてどのように掌握しておられるのか。また、実績が減少しているのであれば改善に向け関係市町及び地元経済界に今後どのように協力を求めていく所存であるのか。さらには、協力をしてくださる市町には県として特別交付税等の財政的な支援策を検討することは可能なのかどうかについてもお尋ねいたします。
 第四点目は、食育基本法に関してであります。
 基本法は、国、地方自治体、教育関係者、農林漁業者、食品関連事業者、そして国民とそれぞれに食育推進の責務を求め、政府に必要な関連法整備と財政措置を義務づけております。
 国レベルでは、総理を会長とする食育推進会議を設置し、基本計画を策定し国民的運動として取り組むこととなると聞いており、当然、地方自治体においてもアクションプランの構築が早急に必要になってくるわけでありますが、担当省庁が農林水産省、厚生労働省、文部科学省、さらには内閣府と多岐にわたり、県においても運動を展開するには組織の横断的対応が必要になってきますが、七月からの基本法施行についてどのような方針で臨むかをお尋ねいたします。
 教育といえば、まず第一段階として義務教育段階での学習活動の必要性が挙げられます。食というジャンルは子供たちには身近なものであり、単に給食という範囲にとどまらず、地域の特産物の生産形態や輸入食品を通じた国際関係など多方面への関心を呼び起こす絶好の機会にもなります。
 本県における栄養教諭の導入に関しては、三月議会で紐野議員が質問いたしましたが、その後の進捗状況を確認するという意味で、学校栄養職員を対象とした栄養教諭の免許取得に関する認定講習の開催計画と栄養教諭配置方針について所見をお尋ねいたします。
 第五点目は、統合に伴う小中学校の空き校舎の利活用対策についてであります。
 少子化社会の到来により、小中学校の統合が全国的な話題となっており、本県もその例外ではないと思います。統合すれば当然のことながら空き校舎が出てきます。この空き校舎の利活用については、単に地域の住民が知恵を絞れば解決するという問題だけではなく、学校施設以外の使い方を考えるとき、建設に伴う起債の繰上償還や補助金関係の法律の問題などクリアすべき問題が数多くあると伺っております。
 加えて、従来存在していた市町村が合併により消滅し、いわゆる身近な相談相手としての役場組織がなくなったことから、心細さを痛感していると話す住民も少なくありません。
 人口減少が進む中、統廃合問題は今後も確実に発生する問題であることは予測の範囲内ではありますが、県教委におかれましては小中学校はもとより、再編という課題が横たわっている県立高校の統廃合に関してどのようなデータ収集を行い、現状をどのように分析しておられるのか。また、今後の統廃合に関してのシミュレーションをどのように描いておられるのか。そして、空き校舎の有効な利活用策については、先ほど申し上げたとおり非常に専門的な対応策が要求される分野が存在することから、今後の指導方針及び相談体制についてどのような基本姿勢で臨まれるのかをお聞きいたします。
 最後に、県民の治安問題に関して県警本部長にお尋ねします。
 県民の日常生活を脅かすような治安に関する報道記事が連々日のように紙面をにぎわしております。ごく最近の例では、あの痛ましいJR西日本の福知山線列車事故を模倣したのでしょうか、JR北陸本線などへの置き石事件、またわいせつ目的の児童生徒に対する反社会的な恥ずべき事案、あるいはまた肉親の情のすき間をねらった卑劣きわまりない振り込め詐欺事件などを挙げることができますが、こうした状況に油断のならない物騒な世の中ということを肌で感じているのは、決して私一人だけではないと思います。
 このような治安の悪化を引き起こす要因に関しましてはいろいろありましょうが、私なりに分析をしますと、日常生活における行動様式の多様化や価値観の変化、自分さえよければいいという自己中心的な考え方の増大と蔓延、見て見ぬふりをする地域社会における連帯感の希薄化、金さえあればいいという拝金主義の風潮に加えて、素行不良の外国人の流入など、さまざまな要因が複雑に絡み合って悲しむべき現象、事象を引き起こしていると考えております。こうした問題を打開するためには、警察力の力だけに頼りっきりというわけにはいかないのではないでしょうか。
 県警本部では、治安状態を回復し県民一人一人が安心して生活できるために、一昨年来、街頭犯罪や侵入窃盗などの犯罪検挙に力点を置いてきた取り組みをされており、その成果が徐々にあらわれてきているということを仄聞しているところではありますが、県民サイドから見れば本当に安心して生活が営める状態になったとは言いがたいというのが偽らざる本音ではないでしょうか。
 そこで、治安回復に向けた一つの方策として、これまで以上に警察サイドと地域社会が連携した防犯対策の取り組みを推進するとともに、地域の人々が自分たちの力で何とかしようという防犯運動を開始した地域もございます。地域社会の秩序と安寧を確保するために、まことに正鵠を射た取り組みであると考えております。
 特に、町内会や老人会、あるいは女性団体や商店街などの各種団体関係者も参加、連動した取り組みは人と人とのきずなを深めたり、あるいは各機関、各団体相互の理解と連帯を強化するという相乗効果も期待できます。
 七尾市を例にとってみますと、ことしに入って七尾市御祓地区防犯協議会が一月に発足しております。また、四月二十九日には東部商店街振興会防犯隊、さらに六月の初旬には健全パトロール隊、こういった地域活動が組織としての産声を上げております。
 このような民間の防犯ボランティア団体は能登から加賀まで県下全面に布陣されれば、石川県はどこへ行っても監視が厳しいぞという状況をつくり出すことになり、防犯対策の有効な手段となると考えますが、県内の民間ボランティアによる活動団体結成の推進状況は現在どのようになっているのか。そしてまた、犯罪の検挙と防犯は治安の両輪という観点から、県警本部長は今後どのような方針で犯罪防止に対処していかれるのかもお尋ねいたします。
 以上をもちまして私の質問を終わりますが、質問六項目につきまして知事及び関係機関の御所見をお伺いして終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(米田義三君) 谷本知事。
 〔知事(谷本正憲君)登壇〕
◎知事(谷本正憲君) 宮本惣一郎議員の一般質問にお答えをいたします。
 第一点は、市町村合併についての御質問がございましたが、おかげさまで今議会に今提案中の新輪島市の設置までで、従来四十一ございました市町村が十九の市町に再編されるということでございます。全国的に見ましても合併が大いに進展をした、そういった地域ということに相なっておるわけであります。
 私どもとしては、合併はゴールではなくて、あくまでも新たなまちづくりのスタート、このように考えておるわけでありまして、今後は新市、新町の住民の皆さん方が合併をしてよかったと実感をしていただけるような市町のまちづくりをしっかりサポートをしていくということが大事だと、このように考えておりまして、この四月に自主的な地域づくりの取り組みを支援するということで、地域振興課も設置をさせていただいたわけでございます。
 自主的、主体的に取り組まれた今回の合併は、いわば成り立ちも歩みも異なるそれぞれの市町村が改めて一つの自治体として歩み始めるということになりますので、御指摘の地域間の不均衡の解消など課題もこれはあるわけでありますが、新市、新町においては住民意識や行政運営の一体感を早急にぜひつくり出していただきたいと思いますし、そして地域の発展に一丸となって取り組んでいただきたい、こういう思いでもございます。
 次に、姉妹都市交流についての御質問がございましたが、この姉妹都市交流、経済、文化、観光、教育などなど幅広い分野において、双方の地域の活性化に資する。そして、交流人口の拡大にも寄与するというふうに考えておりまして、今後新しい市町の体制の中でも姉妹都市交流は活発に行われることを我々は期待をいたしておるわけであります。
 そういう中で、御提案がございました姉妹都市が一堂に会して交流フェアを行う、こういったことは交流関係の一層の拡充、あるいは石川県の情報発信の機会になると同時に、県民の皆さん方が他地域の文化にも触れるという機会にもなりますので、私は大変意味のあることだというふうに考えておるわけであります。
 ただ、このフェアの主人公はあくまでも姉妹都市の皆さん方ということにもなるわけでありますので、今後関係市町村の意見も聞きながらどのような方法、仕組みで実施できるのか、こういった点を十分検討してまいりたい、このように考えております。
 次に、日韓、日中の問題でありますが、次の世代を担います中学生、高校生、こういった青少年交流、さまざまな分野での自治体交流、民間レベルでの草の根の交流の推進というのは各国間のより親密な関係を構築をしていく上で私は大変大事なことだというふうに思います。
 最近、韓国や中国との関係におけるさまざまな問題、領土問題、靖国問題、歴史問題などなどによりまして、本県の自治体交流や民間交流の一部に支障が出ているというのは御指摘のとおりでありまして、大変残念な思いがいたしておるわけでございます。各国政府の外交努力によって平和的にできるだけ早期にこれらの問題の解決がなされることを強く望んでいるところでもございます。
 そして、各国政府がただ単に対立を深めるだけではなくて、それぞれが冷静に共通の理解を深めていくということが大事でありますし、国の外交努力に期待をする一方で、我々自治体でなければできない交流とか民間の草の根の交流を粘り強く積極的に推進をしていくということが今大事ではないか、このように思うわけでございます。
 そして、このことについては全国知事会におきましても実は去る四月、こうした問題が生じているときにこそ、お互いが理性的な対応をするということが必要である。地方自治体における交流を一層推進をし、相互の理解と信頼を深めていくべきというメッセージを実は韓国の全国市・道知事協議会あてに伝えたところでもございます。
 私ども本県としても、今後とも中国・江蘇省、韓国の全羅北道、これまで交流を積み重ねてきたわけでございますので、こういった地域を中心とした自治体相互のフェース・ツー・フェースの交流をこれからもひとつ積極的に進めてまいりたい、このように考えておりまして、このことを通じて、ひいては日本、韓国、中国三国相互の信頼関係がより一層深まり、このことが北東アジアの平和と安定に貢献できるのではないか、このように考えているところでもございます。
 次に、能登空港についての御質問がございました。能登地区の市町ではこの能登空港の利用促進を図るということで、地元住民あるいは観光客や帰省客に対する運賃助成制度を設けるなどの取り組みが行われているところであります。
 今年度に入りまして、一部住民向けの助成制度を廃止したところもあるわけでありますが、他の市町では前年度とほぼ同じ内容の助成制度を継続しておられるわけであります。その利用実績についても、前年度とおおむね変わらない状況、このようにお聞きをいたしておるわけであります。
 能登空港は、もともと能登地域の活性化の起爆剤として五百億円もの予算を投じて開港したわけであります。羽田便を維持拡充していくためにも、地元市町あるいは経済界がいわばこの能登空港を支える当事者であるということを改めてぜひ自覚をしていただきたい、このように思うわけでありますし、利用促進のための主体的な取り組みを積極的に行っていただきたいというふうに考えておりまして、そういったことをさまざまな機会をとらえて私どもも要請をしてまいりたい、このように考えておるわけであります。
 地元住民や地元に来訪する観光客などに対する対応については、地元の市町や経済界が主体的にこれはぜひ取り組んでいただきたいというふうに考えておりまして、その方策の一つである運賃助成制度についてはそもそも県が財政的支援を行う性格のものではないと、このように私どもは理解をいたしておるわけでございます。
 次に、食育基本法についての御質問がございましたが、この食育については食べる物を選ぶ力でありますとか食べ方でありますとか調理法とか味覚の形成、食べ物の生育に関する知識、あるいは豊かな食生活の楽しみ、こういったものを覚えるなどの力を育てる意味だというふうに理解をいたしておるわけでありますが、今日の食に関しては食を大切にする心の欠如でありますとか生活習慣病の増加でありますとか食品の安全性に対する信頼の低下などなど、さまざまな問題点が指摘をされておるわけであります。こうした食料や食生活に関する問題の解決に向けて、国民一人一人が食について考え判断する能力を養う、そういう運動を展開をしていこうということで、今般これは議員立法により食育基本法が成立をしたと、このように聞いておるわけであります。
 今後、国においては内閣総理大臣を会長とする食育推進会議を立ち上げまして、来年六月までに食育推進基本計画を策定をするということになっております。こういったことを通じて、食育に関する施策を総合的かつ計画的に推進をし、国民的なうねりとなるように目指しておられると、このように聞いておるわけであります。
 私ども県の方でも、これまでも健康福祉部、農林水産部、教育委員会が相互に連携をしながら、この食育の推進にも取り組んできたわけでございます。この食育は健全な心身をはぐくむだけではなくて、本県に根づいております食文化の継承、あるいは地産地消などにも結びつくものと、このように考えられますので、今後、国の基本計画の策定内容を踏まえながら実効性のある行動計画、今後の展開方策など、その具体的な取り組みについて我々もぜひ検討してまいりたい、このように考えております。
○議長(米田義三君) 土肥商工労働部長。
 〔商工労働部長(土肥淳一君)登壇〕
◎商工労働部長(土肥淳一君) 中国進出企業の危機管理体制についてお尋ねがございました。
 四月の反日デモが行われた間、進出企業や中国と取引のある企業など計二百社に対しまして随時、外務省などの注意喚起情報などを送付し注意を促してきたところでございます。
 県としては、今後とも県上海事務所と在外公館との連携を一層密にいたしまして、最新の情報を収集し、進出企業、取引企業に対しきめ細やかな情報提供を行うなど危機管理対策を徹底してまいることとしております。
 また、中国進出企業、それから進出希望企業、それから取引企業に対しましては中国ビジネスにはこうしたリスクとか商習慣の違いなどがありますことから、今月から本県、上海の双方におきましてビジネス研究会を発足いたしまして、専門家のアドバイスや進出企業の事例紹介を通じまして、中国ビジネスの留意点についての理解を深めていただくこととしております。
 この研究会におきまして、企業における危機管理対策としての必要な事柄、例えば今回のようなデモとか、あるいはまた自然災害などに直面した場合の対応方針の策定、あるいはまた危機管理体制の明確化等につきましてもテーマとして取り上げまして、危機管理意識の高揚を図ってまいることといたしております。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 新宅観光交流局長。
 〔観光交流局長(新宅剛君)登壇〕
◎観光交流局長(新宅剛君) 能登半島を一つの広域観光のエリアとして全国にアピールする戦略の展開が必要ではないかとの御質問でございました。
 御指摘のとおり、他県からの時間距離が短くなった能登半島はこれまでの半島内観光にとどまらず、より広い、例えば加賀、金沢あるいは富山県も含めた広域周遊観光が可能となりました。実際にも能登空港に到着して県内観光の上、小松空港を利用して帰路に着くケースも多く見られるようになってきております。
 県といたしましては、今後とも能登半島広域観光協会などと連携しながら、富山湾を含む能登半島の魅力や能登半島へのアクセスの向上を全国に強くPRしていくとともに、隣県とも協力しながら旅行代理店等に対しまして広域観光ルートの提案など旅行商品づくりの働きかけなどを積極的に行ってまいりたい、このように考えております。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 山岸教育長。
 〔教育長(山岸勇君)登壇〕
◎教育長(山岸勇君) 教育に関する質問にお答えしたいと思います。
 最初に、食育についてでございますが、今ほど知事からも答弁がございましたけれども、児童生徒が生涯にわたって健康な生活を維持するためには、教育の場で食育を一層推進をすることが大変大事だというふうに思っておりまして、学校でも今さまざまな取り組みを進めているところでございます。とりわけ御指摘のありました学校栄養職員が栄養教諭として学校給食管理と一体となった食に関する指導を担うことは大変大事だと、このようにも思っております。
 先般の学校教育法の一部改正も受けまして、今年度は現職の学校栄養職員を対象に栄養教諭の資格を得るための講習を実施することにしたところでもございます。
 講習は七月の二十五日から行う予定でございまして、現在、栄養職員百二十八名中百十一名がこの受講を希望しておる状況にございます。
 なお、栄養教諭の配置につきましては、市や町の教育委員会の意向、さらには学校の現状、そしてまた栄養教諭の免許取得の状況等を踏まえまして、平成十九年四月以降になると、このように思っているところでございます。
 次に、学校の統廃合についてでございますけれども、御案内のとおり昨今少子化傾向が続く中で小中学校の統廃合が進んでおりますが、市町村立の小中学校の設置廃止というのは県教委の認可事項でもない。また、各地域のいろんな事情があることから、将来に向けた状況の把握は容易でないということでもございますが、今後の教員の任用であったり、あるいはまた配置等のことからもできるだけその状況の把握に努め的確な対応をしてまいりたい、このように思っているところでございます。
 また、今後予定いたしております県立高等学校の再編整備につきましては、単なる数合わせのための統廃合ではなくて、本県高等学校の教育水準の維持向上と活性化を図る観点から取り組むことにいたしているところでございます。
 なお、再編整備案の検討に当たりましては、平成十一年に策定をいたしました再編整備案に示してございます近い将来検討すべき八校に限定することなく、全県を視野に入れて通学区域を廃止した今年度の各高等学校の志願状況や入学状況からの将来分析、さらには今後予想される地区別の中学校卒業予定者の推移、各高等学校の特色ある学校づくりの取り組みの成果などを十分参考にしながら、この整備案を作成してまいりたい、このように思っておるところでございます。
 なお、統廃合に伴う小中学校の空き校舎につきましては、御案内のとおり国の補助を受けて建設したものが多いことから、統廃合により廃校となった校舎を処分制限期間内に転用等を行う場合には、国の転用基準によって国の承認が必要となっておりますけれども、平成九年度からは社会教育施設に加えまして社会福祉施設などの学校教育以外の用途にも転用できるように要件が大幅に緩和されたところでございます。
 県教委といたしましては、今後とも統廃合等による空き校舎が地域住民のニーズに考慮して有効に活用されるように市や町の教育委員会に指導助言をいたしたい、このように思っております。また、市や町から転用に関して個別の相談があれば、互いに知恵を出し合って協力してまいりたい、このように考えております。
 そして、今後予想される県立高等学校の再編に伴う空き校舎につきましては、地域の意向を十分尊重しながら対応していかなければならん、このように思っておるところでございます。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 干場警察本部長。
 〔警察本部長(干場謹二君)登壇〕
◎警察本部長(干場謹二君) お答えいたします。
 議員御指摘のとおり県内では現在、みずからの地域の安全はみずからが守る、こういった機運が大変高まってきておりまして、学校の登下校時の安全パトロール、こういったものを初めましてさまざまな活動を行っていただいております自主防犯ボランティア団体、県内各地で多数結成をされております。
 現在、県警察で把握しておりますこういった防犯ボランティア団体の総数でございますが、本年五月末で百四十一団体でございます。このうち、ほぼ半数の六十九団体、これらは今年新たに結成されたものでございます。
 県警察といたしましては、こうした団体に対しまして地域の安全に関する情報の積極的な提供、またパトロールの具体的要領、この指導と合同パトロールの実施、これらの支援を行いまして連携を図っているところでございます。
 こうした団体が県下一円に多数結成をされまして地域における犯罪抑止の中核となる。こういったことは県警察としても大いに期待をしているところでございまして、新たなこういった団体の結成を広く呼びかけているところでございます。
 また、これとともに従来から県及び各市町の防犯協会等、こういった団体におかれましても各地域におきましてパトロール等の防犯活動を行っていただいております。私どもこうした既存の防犯関係団体の皆さん方の活動、これも極めて重要でありまして、さらに連携を深め活動を支援してまいりたいと、こう考えております。
 去る六月二十日には、石川県防犯まちづくり条例、これに基づきまして推進協議会も設立をされております。今後とも県警察といたしましては、こういった協議会、各自治体、関係機関・団体、地域住民の方々と一層連携を強めまして、犯罪の抑止にともに努めてまいりたい、かように考えております。
○議長(米田義三君) 庄源一君。
 〔庄源一君登壇、拍手〕
◆庄源一君 久しぶりに一般質問の機会をいただきました。感謝を申し上げ、早速質問に移りたいと思います。
 まずは、県民の安全・安心の確保についてであります。
 JR福知山線脱線事故は、死者百七人、負傷者五百四十九人を数える戦後四番目の大惨事となりました。世界で最も安全と言われる日本の鉄道への信頼を根底から崩壊させたのであります。しかも事故後、次々と列車の停止ミスが起こり、また一方では空のダイヤである航空機も大事故につながりかねない重大なミスが連続をして発生したのであります。
 知事は、最近のトラブル続きのニュースをどのように受けとめておられますか。公共交通機関の安全な運行は、社会生活を営む上で私たちの根幹をなすものであります。この際、県民の安全・安心の確保のためにJR西日本を初め、県内に関係する公共交通機関の事業者に、安全性に関し県としても申し入れをすべきと思いますが、知事のお考えをお尋ねしておきます。
 第二点に、県の特殊勤務手当の見直しについてお尋ねをいたします。
 給与の二重取りとの批判が強かった職員の特殊勤務手当について、昨年度の見直し以来、合計で二十項目を圧縮をし、五十四項目に削減した県当局の努力を一応評価したいと思います。しかしながら、例えば病院窓口業務等手当、これは病院職員が患者と接する業務についたときに支給される手当や病院薬剤業務手当、薬剤師が薬剤業務に従事したときに出る手当が温存しています。病院に勤務する職員が患者と接するのは当たり前の話であり、薬剤師が薬剤業務につくのは当然であります。それが本来の仕事ではありませんか。お手盛りの勤務手当と言われても仕方がないのであります。
 常識で判断して理解できないものはおかしいと言わざるを得ません。むだを省く、むだな税金は使わない、それが財政改革の基本です。特殊勤務手当の改革について、総務部長のさらなる取り組みをお聞かせ願いたいのであります。
 次に、兼六園周辺文化ゾーンの施設に関してお尋ねいたします。
 兼六園周辺文化施設の活性化策を検討する活性化検討委員会が設置をされ、また県議会におきましても兼六園周辺整備特別委員会ができ、今後活発に議論されるところでありますが、これに関してお聞きしておかなければならない問題があります。それは兼六園周辺文化施設に該当はしておりませんが、隣接をする石川厚生年金会館についての扱いであります。
 先ほども米澤議員から質問がございましたが、本年の三月末に社会保険庁の年金・健康保険福祉施設に係る整理合理化計画によると、本年十月に独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構を設立をし、五年以内に民間等に譲渡するか、または廃止するとのことであります。しかし、民間に売却するといっても採算の問題もあり、さらに兼六園周辺文化ゾーン内に位置するため、県との整合性の問題もあります。金沢市が取得する方法もありますが、二十一世紀美術館を建設をし、お隣の観光会館も大規模な改修を終えたばかりであり、とても応じられるものとは思えないのであります。
 御承知のとおり、石川厚生年金会館は以前は県立の兼六園球場跡地であり、当時の中西知事が熱心に誘致をされた施設でもあります。しかも、年金会館前の駐車場は県営の石引駐車場となっており、利用頻度と実績から見ても既に県民に定着をした施設となっております。県が継承することが自然と思われますが、県の対応を知事にお尋ねをしておきます。
 次に、人口減少社会としての少子化問題であります。
 少子化問題については、県政の最優先課題でありますので、重複の質問をお許しをいただきたいと思います。
 六月一日に公表されました厚生労働省の〇四年人口動態では、合計特殊出生率が一・二九と四年続けて最低更新し、とまらぬ少子化の実態が浮き彫りになっております。本県も同じく一・三五で、統計をとり始めた一九六五年以来過去最低となり、少子化の進行が明らかであります。
 石川県も二十五年後の二〇三〇年には、県人口は百一万六千人、金沢市も四十万二千人、小松市では十万人を切ると推計をされています。いわんや、能登地域に至っては極めて深刻であります。まさに人口減少時代は、私たちの目前にあると言っても過言ではありません。
 そこでお尋ねをいたします。第一に、次世代育成支援対策推進法に基づき、各自治体にことしの三月末までに策定が義務づけられていた子育て支援の特定事業主行動計画が県内では九市町が策定されていないようであるが、これは明らかに義務違反となるのではありませんか。
 また、同じく民間についても、従業員が三百一人以上の企業に対し一般事業主行動計画の策定が義務づけられておりますが、いまだ策定していない企業も多くあるやに聞いております。そこでお尋ねをしますが、県内企業の策定状況と策定していない企業に対する県の取り組みをお聞きをしたいと思います。
 二点目に、三人以上のお子さんを持つ多子世帯を対象に割引などの優遇措置を設ける県のプレミアム・パスポート事業が非常に話題性もあって今大変好評とお聞きをしております。マイ保育園制度とともに、官民挙げて子育てしやすい社会環境を整備することはまことに重要であり、かけ声倒れにならないように何としても成功させねばなりません。この全国初の試みであるプレミアム・パスポート事業の具体的内容と取り組みについて、改めて知事の思いをお聞かせ願いたいと思います。
 三点目に、子供の医療を担当する小児科医の不足が大きな社会問題になっておりますが、この小児科医の確保に向けてお隣の富山県では、今年度、医学生を対象に修学資金貸与制度を創設したとのことであります。
 将来、小児科医として勤務しようという大学生、大学院生に対して毎月四万円を貸与し、貸与期間の一・五倍の期間、県内で勤務した場合は返還免除となる制度であります。
 石川県も今回、能登北部における医師不足の状況にかんがみ、金沢大学に対する寄附講座としてのへき地医療学講座を実施するとのことでありますが、これに加えて、慢性的に不足している小児科医及び産婦人科医の確保という少子化対策の視点から修学資金貸与制度を本県も検討してはどうかと思うのでありますが、知事及び健康福祉部長のお考えをお尋ねしたいと思います。
 次に、本県観光の活性化の視点から、YOSAKOIソーラン祭りについてお尋ねをしたいと思います。
 私は先般、札幌市で開催をされました第十四回YOSAKOIソーラン祭りを見学をしてまいりました。参加チーム四百三十三チーム、海外からの参加者を含めて四万三千人、五日間の観客動員数は約二百十四万人と言われており、あの有名なさっぽろ雪まつりを凌駕して、今や北海道一のイベント・祭りに育っているのであります。
 本県にもYOSAKOIソーランがあるわけでありますが、県としてこの急成長するYOSAKOIソーラン祭りの秘訣は一体何であるのか。その分析は行っているのか、まずお尋ねをしておきます。
 御承知のように、このYOSAKOIソーラン祭りは当時、北海道大学の一学生であった長谷川岳氏が高知県の恋歌であるヨサコイと労働歌であるソーラン節を一体化させる発想から始まり、十五年前に北海道大学の学園祭に取り入れたのが祭りの始まりでありました。
 なぜ、YOSAKOIソーランが短期間にこれほどの急成長と拡大を続けているのか。まさに、そこに私どもが学ぶべきヒントがあるのではないかと思うのであります。
 私は従来の祭りが歴史と伝統と格式を重んじるばかりに、演じる人と見学するだけの観客側に区別され、いわゆる普通のお祭りの域を抜け切っていないのではないかと思っています。百万石まつりもそのような指摘がなされております。
 これに対してYOSAKOIソーランは、若者を初め親子が一体になり、そしてだれでも総踊りに参加できるシステムになっており、幅広い年齢層からのパワーが結集をし、これに各市町村が呼応して取り組んできたところにまさに草の根の民衆パワーが結実したのではないかと思っています。
 本県にもまたYOSAKOIソーラン日本海があります。本年で五年目を迎えるのでありますが、当初は旧押水町が後援をしてスタートして以来、県内にも六十五チーム、四千五百人の人たちが参加をし、県内における市や町のイベントに出演をし、地域の活性化に一役買っているところであります。
 そこでお尋ねをいたします。二点目に、北陸新幹線の金沢開業に向け、まちづくりや交流人口の拡大、産業振興等をいかに図るかが今大きな県政の課題になっているのでありますが、そこでせっかく県内で育ったYOSAKOIソーラン日本海組織委員会をさらに観光活性化の視点にとらえ、例えば県商工会議所や経済団体との連携を図り発展させていくために県が音頭を取り、その仲介役を演じてはどうかと思うのであります。実に札幌では、道や市の商工会議所を初め観光協会と一体になって取り組む姿がまことに印象的でありました。県の取り組みをお聞きいたします。
 三点目に、札幌の大通り公園のような最高な舞台は望むべくもありませんが、例えば加賀百万石行列が香林坊、広坂等の都心軸での開催に対して、YOSAKOIソーラン日本海祭りを鞍月周辺の副都心、すなわち金沢駅から金沢港にかけての駅西五十メートル道路を開放し、全国から参加者の踊り子と観光客を招致する一大イベントにしてはどうかと提案するものでありますが、知事及び観光交流局長の見解をお尋ねしておきます。
 四点目に、北海道と石川県がYOSAKOIソーランで連携するためにも、毎年札幌で二百十万人を超える人たちが集う札幌のYOSAKOIソーランのイベント広場の出店に本県からも参加すべきと考えます。既に三重県を初め、他県は観光案内等に必死に汗をかいております。石川からも参加者を含めて総勢三百人を超える人たちが札幌に出かけているのでありますが、本県の関心がまだ薄いように思います。県のYOSAKOIソーランに対する評価と観光交流の活性化に果たす役割について、知事はどのように認識をしておいでるのか、お尋ねをしておきます。
 この問題の最後の質問に、教育長にお尋ねをいたします。学校現場の教員や生徒たちにもYOSAKOIソーランは好評とお聞きをしております。テレビの「金八先生」にも登場しました。また、一番荒れていた北海道の稚内南中学校がYOSAKOIソーランで団結、再生をした南中ソーランは有名な話であります。
 教育長もYOSAKOIソーランには大変お詳しいと思いますが、部活動など学校現場の中でも大いに活用してはどうかと思うのでありますが、教育長の御見解をお尋ねをしておきます。
 次に、若者の就業支援についてお尋ねをいたします。
 この四月における県内の有効求人倍率は一・〇八倍と雇用情勢は全体として改善状況にあるとされておりますが、県の労働力調査によれば若者の失業率は依然として高いことに加え、いわゆる七・五・三と言われるように高校生、大学生が就職しても長続きしないという問題も一方で指摘されています。
 私は若者が定職につかず、フリーターを繰り返すことは、本人のみならず地域経済にも影響を及ぼしかねないと懸念をしており、また結婚もできず、健全な家庭も築けないため、一段と少子化を加速させるのではないかという危惧を抱いているものであります。
 県では、この対応として若者しごと情報館やヤングハローワークに加え、就業支援に当たるジョブカフェ石川を開設をしたのでありますが、私も先般見学をしてまいりました。そこでお尋ねをいたしますが、開設より約一年経過しておりますが、これまでの若者しごと情報館、ジョブカフェ石川などの利用状況や就職状況はどのようになっているのか、その成果をお尋ねいたします。
 また、単に就職促進だけでなく、若者がいかにその企業に定着していくのかなどの取り組みももっと力を入れる必要があると考えますが、今後ジョブカフェ石川の機能強化、さらには若者しごと情報館、ヤングハローワークを含めた施設間の連携強化にどのように取り組んでいかれるのか、知事のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
 次に、クマの異常出没と林業との共生問題についてであります。
 昨年のクマの出没は異常でありました。えさ不足が原因とのことであり、実に百六十三頭のクマが昨年駆除されたのであります。
 そこで、先般テレビでも取り上げられていましたが、クマの出没に悩んだ村がクマの好物であるシバグリを植林したところ、クマの出没が激減したとの報道がありました。一方、林業経営者の視点から見ても、単価の安い杉の植林事業からクリに変えることによって木材価格も三倍程度高くなり、一挙両得との内容でもありました。
 そこにはいろいろと難しい課題もあると思いますが、本県もこのような試みが今からでも必要ではないかと思うのであります。クマ被害対策として、これまでのコナラやミズナラに加えて、シバグリの植林も必要ではないかと思うのでありますが、農林水産部長のお考えをお聞きしたいと思います。
 最後の質問に、交通安全施設の充実強化についてお尋ねをいたします。
 私は先般、地元上荒屋地域の危険な交差点への信号機の設置について、地元の町会長とともに金沢西署へ要望に参りました。署長のお話によると、この西署管内では既に連合町会から二十八カ所の信号機の要望が出ているが、今年度は二、三基しか設置する予算しかなく、いつ設置できるかも約束できない状況であるとの説明があったのであります。
 これを裏づけるように、過去五年間の県下における信号機設置数を見てみると、平成十三年度で五十八基、十四年度で百基、十五年度で四十四基、十六年度は三十八基あったものの、今年度は県下で二十六基と激減しているのであります。厳しい財政事情の中での予算の減額には理解できますが、県民の生命にかかわる交通の安全・安心の施策は何よりも優先すべき課題ではないでしょうか。
 そこでお聞きをいたしますが、信号機の設置要望数と設置数について実情はどうなっているのか。金沢市内、いわゆる金沢三署分及び県下の状況等についてお聞きをしておきたいと思います。
 あわせて、交通安全施設の拡充に対してどのようにお考えになっておいでるか、警察本部長にお尋ねをいたします。
 さらに、信号機設置の増減は一に財政措置にかかっていると私は思います。したがって、信号機等の交通安全施設整備の予算措置についてどのように対処なされるのか、県のお考えをお尋ねをして、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(米田義三君) 谷本知事。
 〔知事(谷本正憲君)登壇〕
◎知事(谷本正憲君) 庄源議員の一般質問にお答えをいたします。
 第一点は、公共交通機関の安全性ということでございましたが、JR福知山線での列車脱線事故については鉄道への信頼を根底から揺るがす、あってはならない大変痛ましい事故でございました。亡くなられた百七人の方々の御冥福と、そしてけがをされた方々の一日も早い回復を心からお祈りを申し上げる次第でございます。
 鉄道事業であれ、航空事業であれ、私どもが日常利用する交通手段でありますし、そして多くの利用者の命を預かる公共交通機関ということでもございます。こういった機関にとっては安全性の確保が何よりも優先されるべきであると、こう思うわけでありますが、にもかかわらず最近大事故につながりかねないトラブルが相次いでおるわけであります。まことに遺憾でありますし、公共交通事業者は利用者の信頼を回復するためには改めて安全性の確保に徹することが最も大事であるということを胸に刻まなければいけない、このように考えているわけであります。
 引き続き、鉄道事業者や航空事業者などに対して安全対策を徹底するように要請を行ってまいりたい、このように考えているところでございます。
 次に、少子化対策についてプレミアム・パスポートについての御質問がございましたが、この事業は民間企業の協力を得まして多子世帯の経済的負担を軽減するということでありますが、それだけにとどまらずに子育てを地域社会全体で支援をするという機運の盛り上げを図るということを目的とした事業でございます。
 具体的には、十八歳未満の子供さんが三人以上いる世帯を対象に、その世帯からの申請に基づきプレミアム・パスポートを交付をする。と同時に、この事業に協賛をしていただいた企業の店舗でパスポートを提示をしますと、各店が独自に設定した割引、特典を受けられるというものであります。来年一月から始めるということにいたしておりまして、少しでも多くの企業の皆さん方に参加をしていただいて、多子世帯にも協賛企業にもお互いにメリットのある事業にしていくということで、企業が子育て支援に積極的に取り組むきっかけにしていただきたい、このように考えておるわけであります。
 これまで新聞広報、テレビ広報などの県の広報媒体を活用しながら制度の周知に努めておりますと同時に、協賛企業のPRになるような情報誌やホームページの作成、さらには子育て支援に積極的な取り組みをしておられる企業に対する新たな表彰制度を設けるなどしまして、民間企業のこうした取り組みが社会的に評価をされるようにひとつさまざまな工夫を積み重ねてまいりたい、このように考えているところであります。
 また、県の関連施設につきましても、いしかわ動物園あるいはのとじま水族館など子供向け施設で利用できるように今準備を進めておるところでありますし、県内の市町の公営施設にも参加を呼びかけておるところでありまして、官民挙げて取り組んでまいりたい、こういう思いでございます。
 次に、YOSAKOIソーランについての御質問がございました。YOSAKOIソーランは北海道で急成長を遂げておりますのは、いろんな分析があろうかと思いますが、一つは北海道は大変歴史が浅い。その分、新しい文化を取り込む進取の気質に富んでいるということがあろうかと思いますし、秋田県の竿燈、青森のねぶたなど市民参加型の祭りが北海道では少なかったということがあろうかというふうに思います。
 そして、今お話がありましたように、当時、北海道大学の学生でありました長谷川岳氏が中心となって企画した高知県のよさこい祭りと北海道のソーラン節の一体化が好感を持って受け入れられたことなどが主な要因ではないかというふうに言われておりますし、私自身もそのように感じておるところでございます。
 本県で行われておりますYOSAKOIソーラン日本海におきましても、これまでのイベントにない新しいスタイルとして何よりも子供からお年寄りまで多く参加者が楽しめるという市民参加型のイベントということでありますし、地域の熱いエネルギーをベースにしながら多くのボランティアにより企画運営されているということがございます。それに加えまして、参加者自身が音楽、振りつけ、衣装を自由に創作できる。こういうことがございまして、その祭りの魅力を高めているのではないか、このように思うわけでございます。
 そして、平成十二年に旧押水町から始まりましたYOSAKOIソーラン日本海については、私もこの発足当初から幾度となく拝見をしてまいりました。華やかで迫力のある円舞に祭りの熱いエネルギーというものを感じておるわけでありまして、これまでにない新しいスタイルの地域参加交流型のイベントということで急速にこの地に根づいてきたという実感もいたしておるわけでございます。
 この祭りは、県内各地はもとより、県外からも多くの参加者があるわけでございますので、本県の観光振興とか地域の活性化、さらには交流人口の拡大に果たす役割は大変大きいものだというふうに私自身も考えておるところでございます。
 次に、若者の就業支援についての御質問がございましたが、若年者の失業とか早期離職、これは本人のキャリアの形成とか本県経済の活力のみならず、本県産業の将来の発展の上でも大変これは重要な課題でございます。特にジョブカフェ石川では就職支援はもちろんでありますが、就職先企業での職場定着の促進を図っていこうということで、新入社員向けの職場定着研修などに取り組んできたわけでございますが、若年者の就職と職場定着を図る上では就職の前段階で業界や企業、現場の実情等を十分に理解をしておくということが大事でございます。
 今後さらに企業と若年者の接点をふやしてまいりまして、県内企業の情報、魅力を適切に伝え、マッチングの効果を高めていくということが大事だというふうに考えているわけであります。
 ジョブカフェ石川における新たな取り組みとしては、若年者向けの職場実習の効果をさらに大きくしてまいりますために就職活動集中ゼミ、こういったものを夏休み期間中の八月に五日間連続で開催をするということにいたしておりまして、若手社員が自社及び業界の魅力を伝えましたり、ジョブカフェ石川の支援を受けて就職をした若者がみずからの成功体験を直接語る機会もぜひ設けたい、このように考えているわけであります。
 そして、企業向けには若者のニーズを把握した求人活動、あるいは職場定着の促進策を講じるための人材戦略セミナーの開催も予定いたしておるところであります。そして、ここはワンストップセンターとしての機能があるわけでありますので、この機能をさらに充実をさせるということで、去る三月から若者しごと情報館、ヤングハローワークも含めた三施設の総合受付を設置をしたところであります。そして、六月三日にはいしかわサイエンスパークにおきましてベンチャー企業の合同説明会を共同開催したところでもありまして、相互の連携強化に取り組んでいきたい、このように思いますし、現在、国、これは石川労働局でありますけれども、労働局においても私どもからの要請を踏まえまして、ヤングハローワークの時間延長でありますとか土曜日開庁の実施に向けて検討を進めていただいておるところでもございます。今後とも関係機関とも密接な連携を図りながら、若年者の就業支援、職場定着の促進に取り組んでまいりたい、こういう思いでございます。
 次に、信号機等交通安全施設についての御質問がございました。信号機や標識、歩道、ガードレールなどの交通安全施設の整備につきましては、県民の安全・安心な暮らしの実現のために必要な予算措置も講じてまいったわけでございます。
 中でも特に信号機の新設・更新につきましては、交通安全対策上の重要性にかんがみまして重点化を図っておるということでございます。特に信号機の新設に当たりましては、平成十六年度から視認性にすぐれまして省エネ効果の高いLED信号機を採用するということにいたしております。そして、旧電球式の信号機につきましても順次LED信号機に更新をするということにいたしておりまして、いわば質の向上にも努めておるところでございます。
 財政状況は大変厳しいわけでございます。選択と集中という方針のもとで今予算の編成、執行に努めておるところでもございます。交通安全施設全般につきましても必要な整備は着実に進めてまいりたい、こういう思いでございます。
○議長(米田義三君) 大鹿総務部長。
 〔総務部長(大鹿行宏君)登壇〕
◎総務部長(大鹿行宏君) 職員の特殊勤務手当についてお答えいたします。
 特殊勤務手当の見直しにつきましては、これまでも真摯に取り組んできたところでありますが、昨年末の国の指摘を踏まえまして、また本県の行財政改革の取り組みの拡充強化という観点も踏まえまして、年初以来、特殊勤務手当全般について再度総点検を行ってきたところであります。
 今回の見直しの結果、当初議会での見直しを含めまして、国から指摘を受けた手当についてはすべて廃止、見直しが完了しました。全体として七十四ありました手当が五十四まで減少することとなったところでもあります。残る特殊勤務手当につきましても、社会情勢の変化等により特殊性が薄れたものや特殊性が認められなくなったものは見直していく必要があると考えておりまして、今後とも職場の実態や他県の状況を踏まえて適切に対応してまいる所存であります。
 なお、御指摘の病院関係手当につきましては、県立病院の経営効率化という観点からの検討も必要であると考えておりまして、引き続き十分な点検を行ってまいりたいと考えております。
○議長(米田義三君) 稲岡企画振興部長。
 〔企画振興部長(稲岡伸哉君)登壇〕
◎企画振興部長(稲岡伸哉君) 石川厚生年金会館についてお答えいたします。
 御指摘のとおり、石川厚生年金会館は昭和五十二年四月、元兼六園球場の跡に同種の施設といたしましては全国五番目にオープンし、以来多くの方々に利用されている施設であると承知しております。
 一方、国は近年の年金制度等を取り巻く厳しい財政状況、施設を取り巻く社会環境、それから国民のニーズの変化等を踏まえまして、年金・健康保険福祉施設につきまして整理合理化を進めるということとし、本年三月に年金・健康保険福祉施設に係る整理合理化計画というものを取りまとめたところでございます。
 この計画における整理合理化の対象施設は全国で三百十八施設となっておりまして、本県では御指摘の石川厚生年金会館も対象となっているところでございます。
 具体的な施設の取り扱いにつきましては、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構におきまして、本年十月一日の設立後に検討されることとなろうかと思いますけれども、石川厚生年金会館は兼六園周辺文化ゾーンの中に位置し、長年、県民、市民の皆様方に親しまれてきた施設であることから、今後とも機構等の動向を注視してまいりたいと考えておるところでございます。
○議長(米田義三君) 木村健康福祉部長。
 〔健康福祉部長(木村博承君)登壇〕
◎健康福祉部長(木村博承君) 少子化対策に関連いたしまして二点お答え申し上げます。
 まず初めに、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画及び特定事業主行動計画の策定状況と県の取り組みについてでございます。民間企業における一般事業主行動計画の策定状況は、六月二十二日現在で策定が義務づけられております三百一人以上の企業で六十九社であり、届け出率にして約五四%となっております。
 このような状況から未提出の義務づけ企業に対する指導など、法施行に関する指導監督権限を有する国の石川労働局におきましては未提出企業に対して個別に強く働きかけていると聞いておりますが、県といたしましても未策定の大企業はもとより、県内企業の大多数を占める中小企業の取り組みを促進するべく、経営者向けセミナーやシンポジウムを開催するほか、県ホームページ上で計画策定企業の取り組みを紹介しますとともに、新たな表彰制度を通じ積極的な取り組みを行う企業を顕彰するなどにより、企業経営者の意識改革や県内企業の自主的、積極的な取り組みを促すこととしております。
 一方、自治体が事業主の立場から策定いたします特定事業主行動計画の策定状況につきましては、六月二十二日現在で既に十三市町で策定済みでございますが、二市七町では合併による事務のふくそうなどにより策定作業がおくれ、いまだ未策定となっているものの、秋までにはこのうち七市町が、残り二市町も今年度中には策定予定と伺っております。
 しかしながら、これからの少子化対策は職場における子育て支援が大変重要でありますことから、今後ともできる限り早く策定されるよう繰り返し強く働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、医療確保の観点から、医学生に対する修学資金制度についてでございます。本県における医師充足率は県全体では一二五・五%と充足している状況にありますが、能登北部地域におきましては八一・五%にとどまっております。また、小児科と産婦人科の専門医の数につきましても県全体では全国平均を上回っているものの、能登北部地域におきましては全国平均を大きく下回っている状況でございます。
 このように、能登北部地域における深刻な医師不足の解消が行政としての大きな課題であると認識いたしておりまして、今後、修学資金制度の見直しを含め、どのような施策が効果的、効率的かについて関係者と協議を重ね、県民の方々の医療ニーズにこたえられるような施策を的確に展開してまいりたいと考えております。
 なお、修学資金制度の見直しに当たりましては、僻地を対象とした修学資金制度の中で小児科医や産婦人科医につきましてもどのような確保策がとれるのか、多角的に検討をしたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 土肥商工労働部長。
 〔商工労働部長(土肥淳一君)登壇〕
◎商工労働部長(土肥淳一君) 私の方から、若者しごと情報館やジョブカフェ石川の利用状況と就職状況についてお答えをさせていただきます。
 若者しごと情報館とジョブカフェ石川の五月末時点での利用者数は、開館から約八万三千人となりました。十六年度で年間換算してみますと、当初目標の一・五倍を超えております。また、ジョブカフェ石川やヤングハローワークを通じた就職者数は千七百九十一人となっております。
 このように大変多くの若者に利用され就職につながりましたのは、若者しごと情報館、それからジョブカフェ石川の提供いたします職業に関する情報、それからカウンセリング、それから若手社員による就職体験、職場体験を話す場といったサービスが若者のニーズにマッチしたことが一番と考えておりますが、設置場所が広坂、香林坊などの中心市街地にも近く、それからまた兼六園周辺文化ゾーンの中で自然環境もいい、あるいはまた駐車場も整備され、交通の便がいいといった立地条件がよかったことも大きな要因と受けとめております。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 新宅観光交流局長。
 〔観光交流局長(新宅剛君)登壇〕
◎観光交流局長(新宅剛君) YOSAKOIソーラン祭りについて三点お答えをいたします。
 一つ目は、YOSAKOIソーラン日本海組織委員会と商工会議所や経済団体との連携に向けての取り組みについてお尋ねがございました。県といたしましては、これまでYOSAKOIソーラン日本海に対しまして各種の支援を行ってきたところでありますが、地域活性化の観点から経済団体などとの連携も大切と考えておりまして、今後、経済・観光団体にも組織委員会への参画ができないか呼びかけてまいりたいと考えております。
 次に、YOSAKOIソーラン祭りを駅西五十メートル道路を開放して実施できないかとの御提案でございますが、このような大規模なイベントの開催につきましては観光誘客にも大きな効果がある一方で、一般道路を利用して行うことから道路交通事情や周辺住民の生活環境等への影響など解決すべき課題も数多くあると考えておりまして、まずは警察や道路管理者も含めた関係者と相談しながら研究をしてまいりたいと考えております。
 最後に、札幌のYOSAKOIソーランのイベント広場への出店について御質問がございました。札幌のYOSAKOIソーラン祭りのイベント広場におきまして、今年度から初めての試みとして道内の祭りに参加している市町村に呼びかけて物産販売のブースを設けることとしたと聞いております。今回、道外の都道府県では三重県が出店したと聞いておりますけれども、札幌の組織委員会では来年度の物販計画についてはこれから検討するとのことでございました。
 県といたしましては、三重県の出店状況なども参考にし、また石川県からの参加チームとも連携を図りながら、今後の出店について検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 東方農林水産部長。
 〔農林水産部長(東方俊一郎君)登壇〕
◎農林水産部長(東方俊一郎君) クマの異常出没と林業との共生問題につきましてお答えをいたします。
 昨年のクマの異常出没の原因の一つとして、ブナ、ミズナラ、コナラなどの主要なえさ資源が例年にない大凶作であったことが挙げられているわけでございますが、県ではこれまで多様な森づくりのために治山事業等における荒廃地の復旧や複層林の造成にブナやドングリ類などの植林を進めてきておりまして、将来これらが実をつければクマのえさともなるものと考えております。
 お話のシバグリにつきましては、その多くがミズナラ、コナラなどとともに自然の雑木林に散在的に生育をしておりまして、古くから一部の木材としての価値の高いものが建築用、土木用に利用されてきたところでございます。
 経済林としての植林はこれまで行われてきておりませんが、今後、他県での例を参考にいたしまして、クマのえさとしての効果も見込まれるシバグリにつきまして、奥山での混交林等の造成に当たって植栽対象樹種の一つとして検討していきたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 山岸教育長。
 〔教育長(山岸勇君)登壇〕
◎教育長(山岸勇君) 学校の部活動でYOSAKOIソーランを活用してはとのことでございますけれども、児童生徒の創造的な表現力等をはぐくむために学校行事である学園祭や体育祭などにおきまして、YOSAKOIソーランを取り入れている学校も多くございます。こうした取り組みは児童生徒にとりましても達成感を味わったり、あるいはまたチームワークづくりといった面からも教育的効果は大きいものがあろうというふうに思っておりまして、多くの学校でこうした取り組みがなされることが望ましいとも考えているところでございます。
 しかし、この取り組みには指導者の役割は大変大きいものがございます。そして、その養成が課題であろうというふうに思っておりまして、県教委といたしましては昨年度、内灘高等学校で開催されました元稚内の南中学校長を講師とされた講演会、あるいはまた実技指導がございましたが、このような講演会であったり、いろんな研修の機会により多くの教員が受講するよう働きかけ、その活用を拡大してまいりたい、このように思っているところでございます。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 干場警察本部長。
 〔警察本部長(干場謹二君)登壇〕
◎警察本部長(干場謹二君) お答えいたします。
 平成十六年度末現在の県下の交通信号機の設置数でございますが、二千百三十二基、そのうち金沢市内には八百十四基、全体の約四割が設置されております。
 地域住民等からの信号機の設置要望でございますが、平成十七年度の設置計画分といたしましては、県下十五警察署全体では県警本部へ百八十三カ所について上申がなされております。うち金沢市内三署では六十五カ所について上申がなされております。
 本年度の設置につきましては、これらの要望箇所につきまして地元住民の方々、関係機関等からの意見、要望等を十分に踏まえまして、その必要性、緊急性等を全県下的見地から検討しながら選定をしてまいりたい、こう考えております。
 次に、交通安全施設の拡充に関してでございますが、議員御指摘のとおり交通安全施設の整備、これは県民の生命にかかわります交通の安全・安心の策とも言えまして、県警察の重要課題の一つであると、このように認識をいたしております。
 今後とも県民のニーズにこたえた効果的な安全施設の整備に努めてまいりたいと、このように考えております。
      ─────・──・─────
△休憩
○議長(米田義三君) 暫時休憩いたします。
  午後零時十三分休憩
      ─────・──・─────
 午後一時十三分再開
          出席議員(四十二名)
            一  番   小   泉       勝
            二  番   宮   下   正   博
            三  番   宮   本   惣 一 郎
            四  番   作   野   広   昭
            五  番   宮   元       陸
            六  番   宮   下   源 一 郎
            七  番   中   村       勲
            八  番   米   光   正   次
            九  番   新   谷   博   範
            十  番   盛   本   芳   久
            十一 番   広   岡   立   美
            十二 番   田   中   博   人
            十三 番   尾   西   洋   子
            十四 番   吉   崎   吉   規
            十五 番   下   沢   佳   充
            十六 番   山   田   憲   昭
            十七 番   山   田   省   悟
            十八 番   藤   井   義   弘
            十九 番   木   本   利   夫
            二十 番   紐   野   義   昭
            二十一番   粟       貴   章
            二十二番   米   澤   賢   司
            二十三番   若   林   昭   夫
            二十四番   中   谷   喜   和
            二十五番   和 田 内   幸   三
            二十九番   長   井   賢   誓
            三十 番   吉   田   歳   嗣
            三十一番   向   出       勉
            三十二番   石   坂   修   一
            三十三番   北   村   繁   盛
            三十四番   山   根   靖   則
            三十五番   上   田   幸   雄
            三十六番   矢   田   富   郎
            三十七番   稲   村   建   男
            三十八番   長       憲   二
            三十九番   北   村   茂   男
            四十 番   福   村       章
            四十一番   中   川   石   雄
            四十二番   金   原       博
            四十三番   宇   野   邦   夫
            四十四番   宮   下   登 詩 子
            四十五番   庄   源       一
          欠席議員(二名)
            二十七番   小   倉   宏   眷
            二十八番   米   田   義   三
      ──────────────
△再開、質疑・質問(続)
○副議長(藤井義弘君) 会議を再開し、休憩前の議事を続けます。宮元陸君。
 〔宮元陸君登壇、拍手〕
◆宮元陸君 質問の機会をいただきましたので、二つに焦点を絞りまして知事及び教育委員会の見解をお聞きしたいと思います。
 まず、知事の多選問題についてであります。
 この三月の予算特別委員会で、私は知事の多選禁止論への見解をお聞きいたしました。職業選択の自由、立候補の自由に抵触するとの指摘もあり、冷静な議論を期待したい。また、多選禁止条例についても現行法上、一般的に多選を禁止する条例は規定できないとの見解を示されたのであります。
 今回、私は改めて知事の多選問題に触れ、論点を整理して知事の所見を伺いたいと思います。
 昨今の知事多選批判の議論もさまざまであり、国会議員が地方分権の足を引っ張ったり、改革派知事を押さえ込もうとする思惑から議論が行われたりと的外れな議論は論外として、本来論ずべきは民主主義や地方自治の健全な統治システムとしてどのように機能させるか。また、分権とは何かという視点で議論しなければならないものだと思います。
 知事の多選禁止問題は、中央対地方の図式の中でさまざまな議論が行われ、過去三回にわたり国会において議員提案がなされてきました。しかし、昭和二十九年、昭和四十二年、平成七年といずれも審議未了の廃案となっております。しかし、平成九年七月の地方分権推進委員会の第二次勧告、あるいは平成十年五月に閣議決定した地方分権推進計画、そして平成十一年旧自治省の首長の多選見直し問題研究会の見解等を通して多選禁止の流れが徐々に進みつつあります。
 現時点で多選を条例で禁止しようとする場合、上位法である公職選挙法に首長の多選禁止規定もなく委任規定もないことから条例で定めることは法に抵触することとなり、当事者のみを縛る努力目標としての多選自粛条例とせざるを得ず、一般的な多選禁止条例は公選法の改正が必要ということであります。
 このような中で、知事の多選禁止について賛否両論が言われております。多選反対としては、知事権限の長期独占による政治の独裁化、人事の偏向、側近政治、職員の士気の低下、マンネリ化、議会とのなれ合い等幾つかの点で指摘がなされています。また、多選賛成論として、法による規制は憲法違反であるとの主張を中心に常に選挙による審判を仰ぎ、厳しく自然淘汰されている。また、多選弊害論は抽象的で誇張されている。また、行政の長期計画に一貫性が確保できる等々、賛否両論が言われているのであります。
 しかし、実際は多選が多選を呼び、今や三選ぐらいでは多選と呼ばないほど三選以上の知事は現在十五人。全知事の三人に一人が三選知事だということであります。その中にはことし四選出馬が取りざたされている宮城県の浅野知事ら、俗に言うところの改革派知事もおり、まさに分権派知事の多選化現象も進んでいるのであります。このように多選化傾向が顕著にある背景として現職の持つ絶対的な権限、そして現職圧倒的有利の実態があります。
 一般的意味で申し上げても知事や政令指定都市の市長は絶対的な権限を有しております。例えば人事権、事業の発注、補助金の支給を初めとする予算執行権、また許認可権等々数多くの権限が与えられています。また、冠婚葬祭や公的な会合も含め、あらゆる会合に出席し顔を売る機会が多く、新人との比較において比べるまでもありません。つまり現職の首長が選挙に落ちることのない仕組みが既にでき上がっているのであります。
 例えば県の広報一つとってみても、石川県では四十三万部、年四回発行されているのに二億数千万の経費がかかっており、現職はみずからの職務の一環として利用できるわけでありますが、新人にはそうはいかず、個人や政党でさえこのような膨大な費用を賄うのは至難のわざであります。
 このような事実上の新人候補に対する制約が政治の新陳代謝や世代交代を阻害し、結果として多くの無投票当選や現職への与野党相乗りの構図をつくり出し、有権者の白けムードは投票率の低下につながっているのであります。
 そういう中で、当然弊害も生まれております。プラスイメージは首長に、マイナスイメージは副知事や助役にというように役割分担が決められ、中には忠誠心の度合いに応じてポストを配分する自治体もあるようですし、首長の顔色だけをうかがう側近政治が横行したりなど、政治の独善化、人事の偏向が生まれているとも言われております。
 そのような多選化の流れの中にあって、近年、知事みずからが多選自粛を表明する動きも出始めております。みずから多選自粛条例を制定した埼玉県の上田知事初め、三選限度が政治信条で条例化を目指している秋田の寺田知事、神奈川県の松沢知事、また三選自粛条例を提出したものの否決をされた長野県の田中知事、また三選を辞退した三重県の北川前知事など、みずから自粛するという傾向も生まれつつあります。
 同じように、多選に批判的な鳥取県の片山知事はこのように言っております。「率直に申し上げて十年一生懸命やってきてできないことはもうできないと思います。また、権力は自己目的化します。自己目的化して県庁スタッフは住民のためにではなく、トップのために仕事をするようになる。だから多選はよくないと思います」と述べておられます。
 また、昨今では既成政党みずから多選批判を行っており、推薦を自粛しようとする動きが表面化してきております。民主党は二〇〇二年より都道府県及び政令指定都市の知事や市長の四選以上の推薦はしないという方針ですし、公明党も原則として三選以上の知事への推薦は認めないとのことでありますし、自民党も多選は自粛すべきとの意見を武部幹事長が表明をしております。
 そこで知事にお伺いしたいと思います。まず、多選制限の最大の目的は多選弊害排除と腐敗防止に尽きると思いますが、これにどのように対処していくべきか、見解を伺いたいと思います。
 次に、各県知事の多選自粛の動き、あるいは政党の多選反対表明や三選、四選推薦せずの方針についてどのように思うか、所見を伺いたいと思います。
 そして、知事は来年出馬されるとなれば四選になり、既に多選の領域に踏み込むことになるわけでありますが、これら多選批判の議論を踏まえ、知事の任期は何選まで妥当と考えるか、伺いたいのであります。
 最後に、民主主義と地方自治をより健全にかつ公正に機能させる統治システムの一つとして多選自粛条例は有効だと思いますが、知事みずから制定する意思はないか、お伺いをしたいと思います。
 次に、教科書採択についてお伺いをいたします。
 歴史教育の目的について、ある学者はこのように言っております。英国、イギリスの哲学者オーエン・バーフィールドの言葉に、「歴史の事実は雨上がりの空の水玉みたいに無数にある。しかし水蒸気もある角度から見上げれば虹が見える。歴史教育とは多くの歴史事実の中から、子供たちに輝く虹を見せることだ」と言っております。つまりこの国に生を受けたことに喜び、この国の将来を担おうとする思いを抱くこと、それが歴史教育の意義だと解説をしているのであります。
 さきの小泉議員の質問に知事は、「歴史教育の目的は学習指導要領に示すとおり」との答弁でありました。つまり「我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てる」ことが歴史教科の目標である以上、教科書採択の重点目標は常にその視点で検討されるべきであります。さきの県議会で採択された請願もまさにその部分を訴えているのであります。今回の採択過程において教科の目標こそ最も重視すべき項目と思いますが、教育委員長の見解を伺いたいと思います。
 次に、前回の採択において中国、韓国からの誹謗中傷はもとより、教育界や歴史関係者だけでなく、マスコミも含め国内外にわたる歴史観論争まで引き起こし、ある意味、戦後の日本にとって画期的な国民意識の覚せいを促すことができたことでありました。そして、これまで使用してきた教科書がいかなる内容のものであったか。また、教科書採択において教育委員の役割がいかに大きなものであったかということを再認識させる効果も生んだのであります。
 しかし採択の現場では、外圧をいかにかわし、真正面から問題に向き合うことをひたすら避けようとする雰囲気に包まれていたのであります。他県の教育委員会で採択過程で実際に次のようなやりとりが行われたとのことでありました。
 会議の冒頭、教育委員会の課長がこう言いました。「歴史の教科書は既に検定を通っておりますので、どれもみんな同じであります。ですから、歴史の内容についてはきょう御議論いただくことは控えていただきたい。我々は政治的に中立でなくてはならないので教科書の内容に踏み込んだ討議は本日は行いません」。ある委員が、「それなら何を論じるのですか」と問うと、「子供にとってわかりやすいとか先生たちが教えやすいとかに関してです」。その後、教育長が引き取って、「つまり歴史観で選んではいけないということです」と言われ、余りの発言に唖然としたということであります。
 要するに、内容は皆同じだから図表がわかりやすいとか挿絵がきれいだとかという観点で議論をしてほしいということであり、中身の議論はだめだということであります。結局、選定審議会の答申を尊重してほしいという教育長に最後は押し切られ、既に絞り込まれた教科書に決まったということでありました。恐らくこのような信じられないようなやりとりが全国的に行われていたのではないでしょうか。
 後で聞いたことでありますが、石川県の幾つかの採択協議会において選定審議会の答申として既に東京書籍と帝国書院の二社のうちどちらかに絞り込みが行われており、実際の議論はいわば形だけで、最後は教育長の誘導で落としどころが決まっていたという話であります。
 教科書の採択権者は各地区の教育委員であり、それは法律や通達に明確に位置づけられており、その責任において慎重な採択がなされなければならないにもかかわらず、実際はあらかじめ決められたレールの上を歩かされていたとも言えるのであります。難しい判断になればなるほど地教委は県教委の顔を見ております。人事と予算を持つ県教委ならなおさらのことであります。
 地元紙がこの四月の社説で鋭く指摘をしておりますが、歴史、公民とも県内どこも判で押したように帝国と東書の二社独占であるのは一種の談合ではないかと指摘をしております。県教委を中心に何らかの意思統一が図られたのではないかという疑念が起こるのでありますが、見解を伺いたいのであります。
 次に、前回の採択においても大きな問題になった中国、韓国からの不当な圧力、不当な干渉に対して、政府は修正要求には応じなかったものの、各自治体目がけて行われた圧力にはなすがままでありました。
 聞くところによると、平成十三年七月二十四日付で大韓民国全国市及び道教育委員会一同の名において日本のあらゆる地方自治体の教育委員会にあて、扶桑社教科書の不採択要請の手紙が送られたとのことであります。我が県においてもそのようなことがあったのかお伺いをしたいと思いますし、また友好関係にある中国・江蘇省や韓国・全羅北道からそのような圧力があったのか。また、あったとしたらどのような対応をしたのか、現時点の状況もあわせてお尋ねをいたします。
 また、このような他国からの圧力や干渉について、知事の率直な感想をお聞きしたいと思います。
 それに、これも全国的に言われていることでありますが、採択の最終段階を迎えたころ、採択の実質的な責任者である各県の教育長は、もはやこの判断は自分の手に負えないとして知事の意向を打診したとのことであります。実際、我が県において知事と教育長との間でそのようなやりとりが行われ、知事の採択に関する関与があったのか、伺いたいのであります。
 次に、錦丘中学の採択についてであります。さきの我が党の稲村議員に対する答弁にあったように、県の採択方針や教科用図書選定資料に基づき、金沢錦丘中学の生徒にふさわしい教科書を採択するため、石川県立中学校教科用図書選定審議会を設置したとのことであり、その答申を尊重し採択したいとのことでありました。
 しかし、石川県においては教科用図書選定審議会の答申を受け、県教委みずから地教委の判断材料となる教科用図書選定資料を既に作成しているわけであり、みずから示した採択方針と選定資料をもとに県教育委員みずから直接の採択権者としてその責任をしっかりと果たすべきであり、責任の所在があいまいになるような選定委員会の設置は必要ないと思うのでありますが、県教委の見解を伺うものであります。
 最後に、歴史認識についてであります。冒頭にも申し上げたように、歴史教科書の選択は挿絵や図表ではなく、あくまでも歴史の内容であるのは当然であります。今回検定を受けた七社の教科書から偏向歴史教科書の象徴でありました「従軍慰安婦」という言葉は消え、また南京事件の誇大な犠牲者数も日本書籍新社一社を残すのみとなりました。しかしながら、自虐的な歴史認識が消えたわけではなく、マルクス主義的な階級闘争史観は今もなお健在であり、あるときは少数民族の立場から政府が告発をされ、あるときは中国、韓国の立場から日本が糾弾されているのであります。そこで二、三の例を挙げ、見解を伺いたいと思います。
 まず、人物の取り上げ方であります。いわゆるどのような人物を重視して取り上げているか、いわゆるその内容であります。学習指導要領の目標はこのように規定をしております。「国家社会及び文化の発展や人々の生活の向上に尽くした歴史上の人物を理解させ尊重する態度を育てる」とあります。
 そこで注目したいのは、扶桑社以外の中で恐らく初めて耳にする人物が多数取り上げられております。例えば浅川巧、阿弖流為、安重根、伊波普猷、違星北斗、大塚楠緒子、影山英子、岸田俊子、姜ハン、コシャマイン、伊治砦麻呂、尚巴志、尚円、尚泰、田代栄助、知里幸恵、閔妃、柳宗悦、李参平、柳寛順、李舜臣等々どれも聞いたことのない名前ばかりであります。
 すなわち、これはどのような人物群かというと、沖縄、アイヌ、蝦夷、朝鮮で日本に敵対した人々もしくはそれに同情する日本人や自由民権論者ばかりであり、いわゆる反日、反権力の象徴としての人物紹介と言えます。
 何を目的にこのような人物をあえて義務教育の歴史教科書に入れてくる意味は何なのか。また、将来を背負う中学生に日本の歴史上の重要な人物を差し置いてでも教えなければならない意図は何か、理解できないのであります。「我が国の発展に尽くした人物を理解させ尊重する」という学習指導要領とは大きくかけ離れていると思いますが、県教委の見解を伺いたいのであります。
 次に、秀吉の朝鮮出兵と元寇についてであります。当時の戦争は、領土獲得が常套手段であり、近代的意味での独立主権国家という概念がない時代に、侵略という近代の概念を中世の国家間戦争に当てはめること自体そもそも間違いだということであります。
 そこで今回、扶桑社以外の教科書すべてにおいて朝鮮出兵を「朝鮮侵略」と明記しており、今日の価値観で過去を断罪するかのような表現は明らかな誤りであります。さらに不思議なことは、鎌倉時代に元が攻めてきた元寇において、その表現は「元軍の侵略」と明記されるべきところを「元軍の遠征」となっているのであります。朝鮮への出兵は侵略、元からの侵略は遠征と表現するこの二重基準は異様としかありません。
 また、朝鮮出兵では我が国の加藤清正や小西行長のような英雄には一切触れず、李舜臣という朝鮮の英雄だけを殊さら大きく紹介しているのはなぜかということであります。そもそも自国の軍事行動を侵略であると教える国が世界のどこにあるのか。この倒錯した思想は正常とは言えず、一体どこの国の教科書かと疑いたくなるのであります。このように我が国の視点を無視し他国に迎合する教科書が真に我が国に対する愛情を深めることになるのか、率直な感想をお聞きしたいのであります。
 次に、南京事件であります。今回の教科書で二十万人殺害という具体的数字を上げた教科書は日本書籍新社一社だけでありますが、南京事件そのものの記述が改善されたわけではありません。扶桑社以外はすべて南京事件は市民に対する虐殺であり、国際批判があったと一様に記述をしております。
 ただ、中国が主張する三十万人虐殺説が極めて疑わしいと言われているのは、南京陥落時の人口が二十万人いたということ。そして、翌年には二十五万人に増加しているということ。また、陥落後、外国人を中心とした安全区委員会が日本側に報告した記録によると、陥落から翌年二月までの間に民間人殺害事件は二十六件四十九人としていること。また、陥落直後に百名を超す日本人ジャーナリストが南京市内を取材をしており、その事実を確認できていなかったことなど、事の信憑性が疑わしいという学者の検証も数多く行われております。
 つまりこの事件を疑いもない歴史的事実として記述することには極めて慎重でなければならず、学習指導要領の要求する歴史的事象を多面的に考慮し、公正に判断する能力と態度、そういう観点から逸脱していると思いますが、見解を伺いたいと思います。
 中山文部大臣は六月十一日、このように発言されています。「正しい歴史教育とは国旗、国歌に敬意を表することが大事である。愛国心を子供に植えつけるには、親が子供を大事にすること。そして、子供たちが親に感謝をする気持ちを持つこと。ふるさとを愛し国を愛する心、日本を守っていかなければならないという意識が生まれるのではないか」と愛国心教育の重要性について言及し、さらに「戦後教育は日教組の影響が強過ぎて日本をだめな国と教え過ぎたこともある」と戦後教育と日教組を批判されたのであります。
 採択権者の皆さんに申し上げたいのであります。国の将来を担う子供たちの心の基礎を形成する極めて重要な時期の教科書を採択するに当たり、組合とのトラブルは避けたいとかマスコミの批判を受けたくないとか、責任を押しつけられたくない、だからみずからは主張しない。みずからの道徳や良心にも従わないとするならば、それはまさに国を売る恥ずべき行為であります。
 今回の採択で今後四年間に学ぶ中学生は四万五千六百三十七人であります。僕は日本という国に生まれてよかったと素直に感じる子供たちを育てていくためにも、輝く虹を見せる歴史教育を行うべきであります。
 そのことを強く最後に訴えて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
○副議長(藤井義弘君) 谷本知事。
 〔知事(谷本正憲君)登壇〕
◎知事(谷本正憲君) 宮元陸議員の一般質問にお答えをいたします。
 まず第一点は、知事の多選問題についての御質問がございました。在職期間の長期化の弊害をどのように防止をし、腐敗を防止をするかということでありますけれども、一義的にはまさに四年に一度の県民の皆さん方の厳粛な審判、そして県議会の皆さん方の厳正なチェックにやっぱり帰趨するのであろう、このように私は思っておるわけであります。
 そのためにも知事自身が常に自戒をし、県政をガラス張りにして県民の皆さん方に県政にかかわる情報を広く公開をしていくという姿勢、そして県議会の皆さん方と常に緊張感を大切にしながら事に当たる姿勢が何よりも肝要だと、このように思うわけであります。
 そして、一部の首長さんの多選自粛の動きでありますとか、最近の地方分権進展とのかかわりの中で多選反対の動きがあるということは私も承知をいたしておるわけでありますが、しかしながら御指摘がありましたように多選制限というのは大変奥行きの深い問題でもありますし、憲法とのかかわり合いも十分考えなければいけない難しい問題でもございます。まさに民主主義の担い手でもあります国民や県民の皆さん方が、被選挙権など国民の権利と公共の福祉のかかわりの中で多選禁止の必要性をどのように判断するかということだろうと思います。
 民主主義の理念に照らして、多選制限という手段、方法が民主主義のルールとして必要最小限のものであるとして許容されるかどうかが議論の焦点であろう、このように考えておりまして、前回も申し上げましたけれども、単純な批判に陥ることなく、ここはひとつ多選のメリット、デメリットを含めて冷静に掘り下げた国民的な議論が行われていくことを期待をいたしておるわけでございます。
 知事の任期についてでありますが、現行法制度上、知事の任期は一期四年ということであります。県議の皆さん方と同様に、この四年の任期ごとにその成果について県民の皆さん方から厳粛な審判を受けておるわけであります。
 私としては、これまで県民の皆さん方からの信託を受けるごとに、一期一期まず初心に立ち返って、謙虚に県民の皆さん方の声に耳を傾け、積極果敢に知事としての職務に邁進をし全力を傾注すると同時に、みずからを常に戒めているところでもあります。
 したがいまして、知事の任期の限界につきましては候補者それぞれの県政に対する意欲と能力、そして県民の皆さん方の信託の度合い、その相関関係によって私は決まってくるものと考えておるわけでありますし、加えて現行法制度上、一般的に多選を禁止する条例を制定できない、このようになっておることからすれば、埼玉県の知事さんのようにあえてみずからの政治信条、政治姿勢を条例制定という手段を使って議会にお願いをし表明することまでは考えていないというのが率直なところでございます。
 次に、教科書問題についての御質問がございました。教科書採択は設置者である市町の教育委員会の専管事項ということでもございます。他国からのいろんな申し入れということがございましたが、圧力は干渉というふうに受けとめるのかどうか、受けとめ方はさまざまであろうというふうに思いますけれども、いずれにしても専管事項ということでございますから、市町教育委員会の権限と責任のもと、こうした要請に右顧左べんすることなく、適正かつ公正な採択が行われるべきであり、また行われてきたと私は理解をしておるところでございます。
○副議長(藤井義弘君) 中田教育委員会委員長。
 〔教育委員会委員長(中田修君)登壇〕
◎教育委員会委員長(中田修君) 教科書採択についてのお尋ねでございますが、県教育委員会におきましては教科書採択事務を行うに当たり、採択方針を学習指導要領が示す基礎的、基本的な内容を確実に身につけさせるための工夫がなされていること。それから、学ぶ意欲やみずから学び、みずから考える力を育成する工夫がなされていること。学習指導要領の基準性を踏まえた指導の充実を図る適切な工夫がなされていること。この三点を掲げまして、市や町の教育委員会にお示しをしたところでございます。そして、これに基づいた教科用図書選定資料を作成しまして、これも市や町の教育委員会に対しまして送付したところであります。
 各市や町の教育委員会におかれましては、これらの資料をもとに十分調査研究が行われ、適正かつ公正な採択が行われるものと理解しているところでございます。
 以上でございます。
○副議長(藤井義弘君) 山岸教育長。
 〔教育長(山岸勇君)登壇〕
◎教育長(山岸勇君) 教科書採択についてのお尋ねにお答えをしたいと思います。
 最初に、教科用図書選定審議会と申しますか、この選定資料についてのお尋ねであったかと思いますけれども、前回の中学校の教科書採択時期でもありました平成十三年度におきまして県教育委員会が策定いたしましたこの資料につきましては、市町村教委や採択地区へお示しをいたしているわけでございますが、その際、策定をいたしました中学校教科用図書選定資料につきましても、同年設置をいたしました教科用図書選定審議会におきまして、すべてのいわゆる検定済み教科書について綿密に調査研究が行われ、その特徴等について答申を受け選定したわけでございまして、各市町村教育委員会におかれましてもそうした資料を参考に十分議論を尽くされた上、採択がなされたと、このように理解をいたしているところでございます。
 次に、韓国、中国・江蘇省からの特定の教科書についての不採択要請があったかとのことでございますけれども、御発言もございましたけれども、平成十三年七月二十四日付で大韓民国全国市・道教育委員会議長協議会及び同教育委員一同より県教育委員に対し要請文書が送付されてきておるところでございます。その他のところからはこうした要請文書は送付されてこなかったというふうに認識をいたしております。
 しかし、県教委といたしましてはこうした要請にとらわれず適正かつ公正な教科書採択事務を進めてきたと、このように思っておりますし、今年度におきましても県教育委員会に対するこうした要請は現在のところ送付あるいはまた要請されておりません。
 次に、教科書採択に当たって知事の意向を打診したかとのお尋ねであったかと思いますけれども、先ほど知事からも答弁がございましたように、教科書の採択は採択権者である県教育委員会及び市町教育委員会の権限と責任のもと適切な採択事務が行われてきたというふうに考えております。今後とも適正かつ公正な採択事務を進めてまいりたい、このように思っておるところでございます。
 次に、金沢錦丘中学校の採択に選定委員会の設置は必要がないと思うがどうか、こういうお尋ねであったかと思いますけれども、県の定めました選定資料は今ほど申し上げましたようにすべての教科書の特徴、特記事項を記載したものでございまして、特定の学校を意識して策定したものではなく、したがって各採択地区協議会では選定資料に基づき、地域の特色や生徒の実態を踏まえた採択を行うため、研究委員会を設置し調査研究を進めているというふうに理解をいたしております。
 同じく金沢錦丘中学校におきましても、その特色や教育目標を踏まえた採択を行うため、学識経験者あるいはまた学校関係者等を含む選定委員会を設置したところでございます。現在、選定委員会にそれぞれの教科別の調査員を置きまして調査研究を進めていただいているところでございます。今後、選定委員会からの答申をも尊重しながら、県教委としても十分審議をし責任を持って適正な教科書選択に努めてまいりたい、このように思っておるところでございます。
 次に、教科書の内容について三点の御発言とお尋ねがあったかと思いますけれども、御案内かと思いますけれども、我が国の教科書の検定制度は民間が教科書の著作・編集を行うことにより、著作者の創意工夫に期待するとともに、検定を行うことにより適切な教科書を確保することをねらいとして設けられている制度でございます。
 教科書の検定は、学習指導要領はもちろんでありますけれども、検定基準に基づき教科用図書選定審議会の専門的な審議を経て厳正に行われているというふうに私は理解をいたしております。また、検定においては記述内容を具体的に指示するものではなく、どのような記述をするかは申請図書の著作・編集者の判断にゆだねられていると、こういうふうにされているわけでございます。
 とりわけ、歴史教科書の検定については、国が特定の歴史認識や歴史事実等を確定するという立場に立って行われるものではなく、あくまでも検定基準により申請図書の具体的な記述について、その時点における客観的な学問的成果や適切な資料等に照らし、欠陥を指摘することを基本として行われていると、このようにされているわけでございます。今回の検定においてもこの考えに基づいて厳正に行われたと、このように理解をいたしているところでございます。
 以上でございます。
 〔宮元陸君発言を求む〕
○副議長(藤井義弘君) 宮元陸君。
◆宮元陸君 自席から再質問をさせていただきます。
 答弁をお聞きをいたしまして、まず一つ、教育委員長が言われました採択について、学習指導要領に示す教科目標についての私の質問に対して答弁をされた答えというのは、いわゆる県教育委員会の中学校教科書採択についてという、こういう文書が出ておりますが、それを三つ羅列をされて答弁されただけなんですね、教育委員長のおっしゃったお答えというのは。
 私がお聞きをしたのは、学習指導要領が示しておる基礎的、基本的な内容を確実に身につけさせるというその一文のところでありまして、基礎的、基本的な内容が私はまず大事なのではなかろうかというお尋ねをさせていただいたわけです。
 どういうことかというと、学習指導要領には歴史的分野の目的の一番最初のところに、いわゆる我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てるという文言が入っております。それは今お話のあったとおり、教科書の編成の基準にもなっておるし、学習指導要領の最大のというか、一番大事な部分であります。そこの部分に対して県教委としては重要に思っているのかどうなのか。最優先に考えているのかどうなのかということを実は私はお聞きをしたかったわけであります。
 それともう一つ、錦丘中学校のところでちょっとよく聞き取れなかったんですが、各学校において特色があるんだと。特色に合わせて、いわゆる教科書を選んでいかなければいけないというようなお話でした。私はその特色を最優先すること以前に、今申し上げたような学習指導要領の目的にどうかなっているかということをまず最大の前提として考えるべきではないだろうかと実は私はそんなふうに思っております。
 県教委みずからが選定資料もつくり、採択方針も決めておられるわけでありますから、そういう中で自分自身で教科書を手にとって、どの教科書が一番いいのかということを御自分みずからが考えるべきであろう。選定委員会の答申を受けるまでもない。私はそういう話であろうと実はそんなふうに思っております。
 もう一点、先ほど最後のところにいろいろと歴史認識の話でありますが、教育長がいろいろとお話をされました。要は内容については検定が済んでいるからそれでいいんだろうということなんだろうと思います。
 それでは最も素朴な質問を私からさせていただきたいと思いますが、中学校の生徒が、私が今先ほど申し上げた朝鮮の進出と侵略という問題に関して、先生これはどうしてこういう違いがあるんですかと。日本が攻め込んでいったときは侵略になって、向こう敵国が攻め込んできたときは進出とか遠征になっているというのは、これは先生どういう意味なんでしょうかという質問を生徒がしたときに、教師の皆様方は一体どう答えるんでしょうか。
 私はその部分を法律的な云々の解釈以前の、現場の生徒に現場の教師が教えるためにはどうしたらいいのかということを、私は当然沸き起こってくる問題でありますので、それに対してのお答えを私はいただきたいということなのであります。
 以上です。
○副議長(藤井義弘君) 中田教育委員会委員長。
 〔教育委員会委員長(中田修君)登壇〕
◎教育委員会委員長(中田修君) ただいま御指摘をいただきました学習指導要領の基礎的、基本的内容を確実に身につけさせるという、議員も御存じのようにこの三点の採択方針というのは、社会科だけを指すわけでございませんので、全体の教科に対して一番共通的な一番大事なところを押さえて、この三つを十分わきまえながら選んでいくということが大前提でございますよということなので、もちろん学習指導要領の目的に沿ったものを当然ながら、もちろんまた学習指導要領の目標に沿っていないようなものが検定を通っておるはずがないという一つの考え方もあります。当然ながら学習指導要領の目標に沿ったものを、その基礎・基本というものを重要視して、中心にして選んでいくということになるかと思います。
 それから、錦丘でございますけれども、教科書は御存じのようにやはり重要な主たる教材でございますので、これは大事なものであることは言うに及ばないことでございます。だから、なおさら私どもは、一つの県立中学校でございます。そういう意味では慎重にこれを選んでいく必要があるということで、各委員も今教科書の展示会が開かれておりますから、今そっちの方へ重点的にすべて教科書は出ていると思いますけれども、その前に私どももわずかな時間ですけれどもいろいろ見せていただいたわけですけれども、何しろ全部で百三十五冊ですか、全体としてはあるわけでございます。そういう中からまだ全体は目を通しておるということではございません。これから選定の八月に向かって委員それぞれが勉強していくと、見ていくという機会が十分あるというふうに思っております。
 さらに、やはり教科書の、県立中学校においても選定委員会を設置したわけでございますが、やはりいろいろ現在調査研究しております。そういう形で、我々五名ですか六名だけでそれですべてを判断するということは、もちろん最終的な責任は持たなければいけませんけれども、そういう専門の方々のいろいろ検討の資料というものも私どもはやはり考えていかなければいかんだろうというふうに思っております。
 例えば私にしましても、全教科はすべて得意中の得意というわけではございません。ある分野について弱い部分もあります。そういう意味におきましてはいろんな人の、そういう選定委員会というものもある意味では十分な機能を果たすものだというふうに私どもは考えておりまして、責任逃れをするためにやっておると、選定委員会をつくっておるということでは決してございませんので。
 お答えになりましたかどうかわかりませんが、以上でございます。
○副議長(藤井義弘君) 山岸教育長。
 〔教育長(山岸勇君)登壇〕
◎教育長(山岸勇君) 委員長から答弁がございましたので補足する形になりますけれども、お許しいただきたいと思います。
 まず、金沢錦丘中学校での選定委員会の必要はないかというお話で委員長から答弁がございましたが、つけ加えて申し上げますと、教科書採択は教育委員会が責任を持って採択することはこれは当然でございます。しかし文科省からの通知もございますように、開かれた採択に努めよという、こういう一項目ございまして、私どもは選定委員会において保護者の代表も入れて議論をいただいておると、こういうことをぜひ御理解いただきたいというふうに思います。
 また、具体的な質問の中で、いわゆる遠征か侵略かどうしているのかというお話がございました。私は現場でそうしたことについて立ち会ったことはございませんけれども、これからの採択に当たりましては十分審議をした上で採択していきたい、このように思っております。
 〔福村章君発言を求む〕
○副議長(藤井義弘君) 福村章君。
◆福村章君 今いろいろ答弁を聞いておるんですけれども、どうもすっきりしない。もう一遍、教育委員長にお伺いをいたします。
 教育委員会教科書選定について、地教委に対して選定の基準や指針をそれぞれお示しになっておるわけですね、県教委から。それだけの県教委が、地教委に指針を示されるような県教委が、わずか一校の教科書選定をなぜ教育委員会として責任を持ってできないのか。
 今、委員長の話を聞きますと、何科目もあるのでこれ全部読んでおると一年ほどかかるかもわかりません。もうとても得意、不得意があってそんなことできませんという話ありましたけれども、今問題になっているのは理科や算数が問題になっておるわけではないんです。社会で今一番問題になっておるのは歴史教科書なんです。せめてこれだけは、恐らく教育委員というのは百十数万県民の中で教育に対してこれ以上の人はないということで選任をされておる教育委員だと私は信じております。
 そういう意味で、教育長も含めてこの五人か六人で、社会で大きな問題になっておるこの歴史教科書だけは、しかも県立中学校の歴史教科書だけは責任を持って選定をする。そういうやっぱり自信と誇りを持っていただいてもいいのではないか、私はそう思っております。指針やあるいは基準を地教委に示しておられる教育委員会ですから、ぜひこれはやっていただいて、これが一番大きな町や市の教育委員会に対する私は手本になる。どんな文書をやるよりも、これがこれからの地教委を強めていくための指針になる、こう思っております。
 ぜひ立派な教育委員、教育長、自信を持って将来の子供たちを育てる間違いのない歴史教科書を選ぶために、皆さんでこれから一月ほど、本当に精根傾けて選んでいただきますように心からお願いをいたします。
 教育委員長の明快な答弁を求めておきます。
○副議長(藤井義弘君) 中田教育委員会委員長。
 〔教育委員会委員長(中田修君)登壇〕
◎教育委員会委員長(中田修君) 私ども責任逃れのために選定委員会を設定したわけでは決してございませんので。開かれたいわゆる採択ということが文部科学省からも指摘されておるわけなんです。そういう意味では、今おっしゃったように五人だけで、六人ですか。六人でどうぞと言われて、はいそうですかということではなくて、そんな意味でそういう選定委員会をつくっておるわけなので、決して責任逃れするためにそういう委員会をつくったわけではございません。
 それから、各市町村に示した指針というわけではなくて、方針ですね。採択方針と選定資料をつくって配付したということで、今御指摘いただいたようにやはり一つの県立中学校でございますから、私どもやはり責任を持って教科書を選ばせていただくということでございます。
○副議長(藤井義弘君) 若林昭夫君。
 〔若林昭夫君登壇、拍手〕
◆若林昭夫君 発言の機会を賜りましたことを感謝しつつ、早速質問に入らせていただきます。
 このところ、せっかく開設された小松―上海便の搭乗率が下降を始めました。昨年は定期便開設に結びつけるチャーター便の運航を含めて、最初の定期便が就航以来、かなり高い搭乗率を維持してきたものが、四月七六%、五月六五・六%と低迷いたしました。言うまでもなく、この四月以降、中国国内における反日感情の悪化により、民衆による過激なデモが拡大。日本大使館や日本料理店が襲撃を受ける事態が起こりました。中国滞在の日本人が外出を控えるとか日本語での会話を避けるなど、かつてない険悪な状況に立ち至ったことは周知の事実であります。今回の事件は、日中友好関係に大きな影を落とすものであり、両国にとって不幸な事件であります。
 谷本知事におかれても、幾たびかの訪中を積み重ねて小松―上海定期便の開設にこぎつけられたことは、ともに働きかけてきた県議会にとってもひとしおの喜びであったはずであります。ようやく定期便開設に成功したものが、今直面している不幸な事態によって閉ざされたり支障が起こることがあってはならないのであります。さらに来月からは東方航空と日本航空の共同運航も始まり、この定期便にかける期待は大きなものがあります。今日の日中関係が小松―上海定期便の今後にどのような影響を及ぼすものと受けとめておられるのか、お尋ねいたします。
 私は今、日韓、日中両国にとってこれほどぎくしゃくしている不幸な事態を招いたものは、教科書問題と首相の靖国参拝が背景にあると考えるものであります。二つの問題に共通しているのは、我が国の戦争に対するあいまいさと戦争被害国に対する謙虚さの欠如によるものであると言わざるを得ません。その善処を求める中国、韓国に対して内政干渉とのみ片づけるわけにはまいらないと思います。知事は、今日の日中間における事態の悪化の原因をどのように受けとめておられるのか、お尋ねいたします。
 また、小松―上海定期便や県内企業の中国進出を踏まえて日中友好関係の改善のために何らかの県としての友好交流活動を起こされるお気持ちはないのか、お尋ねいたします。
 憲法と同様、教育基本法もこれまでもその精神をないがしろにされ続けてきたものでありますが、台頭するナショナリズムなのか、改定論議の中で愛国心をどう取り入れていくのかをめぐって、特に論争がなされていることを深く憂慮するものであります。戦後の教育で育てられた人がこの議会でも大半ではないかと思われます。自分たちが育てられ、成長してきた教育課程の中でどれほどの不都合があったのかと、今声高に改定を主張される方々に、より冷静に国と教育のありようを熟慮していただきたいと訴えます。
 愛国心をなぜ法律にうたい、教育の場で強要しようとされるのか。そのようにしなければ愛国心は醸成されないものでしょうか。私もふるさとや国を思う心はだれにも引けはとらないと自負しているものです。昨今、サッカーのワールドカップやその他の国際試合において、顔にまで日の丸をペインティングして応援し続けるサポーターや若者の姿をどう見ておられるのか。あれでもなお強要する必要があるでしょうか、知事にお伺いいたします。
 あなた御自身も戦後の教育を通して、最高学府を出られ、現在の知事の座を手にされたはずであります。現在の教育基本法について、また愛国心についてもどのような御所見をお持ちなのか、お伺いいたします。
 嘱託、臨時職員について数点お尋ねいたします。
 この県庁舎内や県の出先機関にも相当数の嘱託、臨時職員が働いているはずであります。嘱託は知事部門、本庁五十二人、出先七百十五人、臨時職員は本庁七十四人、出先百五十人となっています。行財政改革では厳しく職員数の削減が求められています。行財政改革は進めねばならないが、職員に課せられた仕事量は少なくなるわけではありません。これまで以上に密度の高い仕事量をこなさなければならないと言えます。
 かてて加えて、これまで公務員が民間との格差が全く逆の時代に少しでも格差を埋めるためにつけられてきたさまざまの手当が今見直しに遭っているのです。それでも、これまでの仕事量が削減というわけにはまいらないのであります。こんな中で、嘱託、臨時職員数はどのように推移しているのかをお尋ねいたします。
 そして、これら嘱託、臨時職員の労働者としての諸権利は守られているのでしょうか。本来、正規職員に守られているものと同様に権利が守られ、処遇がよくならない限り、季節労働者や外国人労働者への権利や理解も進まないのであります。嘱託や臨時職員が使い捨て労働力として扱われていないのか、お尋ねをいたします。
 現状の県行政の中で、職員は全力で精励されているのでありますが、正規職員ではし切れないものを補うために嘱託や臨時職員もいるのでありましょう。これら嘱託には、一年限りあるいは三年限りが慣例になっているかと思われますが、この人たちの資質を向上させて正規職員に道を開くことはできないのか。そのためには、嘱託、臨時職員への研修会等も取り入れながら資質向上がなされれば県民サービスにも直結すると思われますが、いかがでしょうか。
 雇用の現場が今、正社員にはほど遠い非正社員が三人に一人。しかも労働条件の悪いパートや派遣社員であふれているのです。フリーターやニートの激増も言われますが、採用する企業にとって安上がりの労働者を求めているのがこのところの雇用実態ではないのでしょうか。県内雇用の拡大を目指す県にとって、足元の職員の雇用にも目配りは欠かせないことであります。嘱託、臨時職員の待遇改善をどのようにされていかれるのか、お伺いいたします。
 障害者自立支援法が、支援費制度施行後二年足らずで、この改正案とも言うべきものが提出されております。その法案について数点お聞きいたします。
 この法案の骨子として、身体障害、知的障害、精神障害のそれぞれを一元化することは評価できるものであります。それでも施設入所者にとっては厳しい負担増が求められます。
 現在入所している障害者にとって、所得といえば障害者年金であります。ところが今回の法案では、負担が家族など同居家族に及ぶことになるとのことであります。親や兄弟に一定の収入があれば減免が受けられなくなる。すなわち、障害者がまさに自立し得ない扱いを国があえてそうするに等しいと言えるものであります。
 しかも、来年度からは住民税課税ラインが下がります。障害者を取り囲む家族の課税がふえることになります。施設入所者の年金額を超える負担に対して、その減免措置はあるのかどうか、お聞きをいたしておきます。
 支援費制度では応能負担であったものが、法案によれば応益負担となったのは障害者の社会進出を促すとしながら、移動支援などに障害者自身が負担増のため社会へ出ていくに必要な各種サービスの抑制をせざるを得なくなります。果たして障害者が求めるサービスを支援費制度と同様に受けることができるのか、お尋ねいたします。
 法案の施行を既に打ち出しながら法案の審議を現在やっているようでは、法案自体の説明、障害者への周知はどうされるのか。拙速のそしりは免れないとしても十分な説明がなされなければ、施設も利用者も戸惑うばかりであります。周知説明についてはどのようにされるのか、お尋ねいたします。
 さらに法案は、障害者がもっと一般就労を進め、自立を促すことをねらいの一つにしているのであります。就労移行支援をするとのことであります。負担増をねらいとすれば、障害者が一般就労への道を開かねばなりません。所得が必要となります。
 障害者法定雇用率を下回る県内の実態を見ながら、施設と雇用のネットワークを構成することができるのでしょうか。ジョブコーチの配置や精神障害者の法定雇用率適用など、どのようにされようとするのか、お尋ねいたします。
 法案では、サービス利用の手続や基準の透明化、明確化をも目指していると言われるが、主体の市町におけるサービスの量などを決定する際の標準や基準が明示されていません。最も大切なケアマネジメントの制度化もなされていないのであります。見直しをどうされるのか、お尋ねいたします。
 介護保険法の一部改正についてお尋ねいたします。
 この改正もそのねらいは、一気に増加したおよそ百六十万人の要支援、要介護の利用者に介護予防を進めていくことが骨子であります。今もう一点は、介護保険三施設における居住費、食費の自己負担であります。在宅施設との不公平感を是正するとのことでありますが、低所得者にとって負担増は厳しいものがあり、年金収入を上回る負担を強いられる施設入所者が生じないのかどうか、見通しをお聞きいたします。このようなケースに減免措置はなされるのかもお答えください。
 軽度の要支援、要介護者を対象とする新たなケアマネジメント、それも地域においては保健師がケアプランの作成に当たることになります。全国で五千カ所とも言われます。県内でおよそどれくらいの地域包括支援センターが創設されるのか、見通しをお尋ねいたしておきます。
 筋力向上トレーニングが導入されるのでありますが、介護保険制度の利用の申請がなされる年齢では真の筋力トレーニングには遅いのであります。制度上のつけ焼き刃にすぎない、そんな気がいたします。筋力トレーニングを望まない軽度の要支援、要介護者には法で一律に強制されるのか、他のサービスで対応されるのか、お聞きいたしておきます。
 ようやくにして錦城学園の改築が補助事業に採択されました。二年越しの決定であり、補助金の大きな削減を受けながらも、まずは関係者も胸をなでおろしたことでありましょう。健康福祉部におかれては、部長を陣頭に努力されたことを多とするものであります。
 補助金五千五百万円が割り振られました。当初予算において既に整備費七億一千二百万円余が計上がなされております。今後の着工から完成までのスケジュールと、補助金の削減はありましたが、改築の計画はこれまでどおりの規模でなされるかを改めて確認いたしておきます。
 国民保護法に次いで国民の保護に関する基本指針が打ち出され、それに基づいて県民が直接有事や戦争にかかわることが現実のものとなりつつあります。国民保護法と言われればもっともらしいのでありますが、国民や地方自治体、公共機関などが戦争への協力、動員が求められているものであります。
 知事には、第一回の県国民保護協議会で県内において予測され得る武力攻撃事態についての見解を示されたようであります。今日の国際情勢からいかなる国によっても我が国への武力攻撃事態など、私には到底予測しがたいのでありますが、国民保護法について質問をいたします。
 国民保護法の制定以来、当然有事に備えて避難訓練といいますか、国防訓練になるのではと想定をしていたものが現実のものとなりつつあります。地震や自然災害の多い日本列島であります。それぞれの都道府県においては防災訓練を実施されていますが、県内市町村も同様であります。これからは防災訓練イコール国民保護計画の中での避難訓練等に切りかわるのでないか、どう区別すればいいのか明らかにしていただきたいのであります。
 もしもテロや武装工作船を予測すれば、原子力発電所への攻撃は想定の範囲内に入ると思われるが、万が一、原子力発電所への攻撃があれば風向きを見ながらひたすら避難すること。それよりも遠隔の地へ避難する以外に生き残る道はないと思われます。例えば志賀原子力発電所へのロケット弾によるテロ攻撃があれば、放射能被曝から避難のため、能登地区の多数の住民が一気に移動することなど、想定するだけでも恐怖心が先に立ちます。
 一九九九年九月三十日、茨城県東海村のウラン加工施設において国内で初めての臨界事故による地域一帯の状況は、目に見えない恐怖にさらされた住民の姿を浮き彫りにしたものです。このときは、事故を起こしたウラン加工施設から十キロ以内九市町の三十一万人に避難要請がなされたことを忘れてはならないと思います。
 万が一、志賀原発にロケット弾がと予想すれば、ウラン加工施設の臨界事故よりもはるかに事態は深刻なものとなります。対応は不可能に近いと思われます。決してそのような事態を招いてはならないのであり、訓練ではなく、そのような武力攻撃事態を回避する努力こそが人間の英知ではないのかと言いたいのです。
 知事、国民保護計画策定に当たり、それによって県民の安全を守れるとのお考えは不動のものでありますか。人間の英知、平和を求める外交努力によって、戦争やテロによる武力攻撃事態を回避することはできないのか、お尋ねいたします。
 伝統的工芸品産業についてお尋ねいたします。
 つい先般、県議会の伝統的工芸品産業活性化議員連盟も誕生いたしました。それでも伝統的工芸品産業は今や危機的状況にあると言っても過言ではありません。毎年、生産額、売り上げの減少が続いています。さきの一般質問でも昨年の売り上げについての答弁もありましたが、依然下がり続けているのです。
 今度、文部科学省の都市エリア産学官連携促進事業に石川県の温新知故産業創出プロジェクトが新規採択されたとのこと。伝統産業と先端技術が連携した新産業の創出を目指してプロジェクトが発足することになったことは、伝統産業にとっても何らかのかかわりを持つことができると期待するものであります。実際にはどのような利活用ができるのか、具体的な事業内容をお伺いいたします。
 たまさか、伝統産業と先端技術の融合による新産業の創出を図るのが目的であると知事の議案説明にもありましたが、ここに現在、伝統的工芸品産業を支える唯一の法律である伝統的工芸品産業の振興に関する法律の条文を想起いたしました。一九七四年三月制定されたものであります。
 この法律によれば、伝統的工芸品は次のような要件を満たしていなければなりません。一つ、主として日常生活の用に供されるものであること。二つ、その製造過程の主要部分が手工業的であること。三つ、伝統的な技術または技法により製造されるものであること。四つ、伝統的に使用されてきた原材料が主たる原料として用いられ製造されるものであること。五つ、一定の地域において少なくない数の者がその製造を行い、またはその製造に従事しているものであること。
 もしこれらの要件から外れて製造されれば伝統的工芸品の指定が外されると思われます。技術や技法が合理化され、技術革新がなされ、多量の製造が可能になれば伝統的工芸品ではなくなるのが伝産法の規定ではないのか、お伺いをいたします。
 伝統的手法での製造では生産高も上がらない。生産を上げるために機械化を図れば伝統的工芸品の指定が外される。昔ながらの手仕事で細々とつくり続ける従事者の姿に、伝統的工芸品のあすの運命を思いやらずにはいられないのであります。
 伝統的工芸品の希少価値を重視されるかもしれないが、伝統的工芸品産業の振興に関する法律の見直しがなければ滅びゆく産業になりはしないのか。
 伝統的工芸品の指定の要件をある程度緩和することによって新しい分野への進出や新商品の開発が進みます。伝統的工芸品としての価値をおとしめぬ程度の要件の緩和が図れないのか、経済産業省への働きかけをしていただきたいのですが、御所見をお伺いいたします。
 最後に、教科書問題についてお伺いいたします。
 既に県内に某出版社の白表紙本が配布されていたことは、さきの盛本議員の質問で指摘をいたしました。また、私の委員会質問でも教育長は受け取っていないことを明らかにされました。
 ただ、この出版社は確信犯的であり、文科省の三回にわたる聴取で陳謝を繰り返しながらひそかに配布も繰り返していたものです。このような不正な行為を繰り返した某出版社の白表紙本の県内における配布の実態を、県内市町教育委員会などをも含めて改めて調査されないのか、お尋ねいたします。
 教科書会社が採択前に白表紙本を配布する行為は許されないことであります。教育長の御所見をお伺いして、いささか早いのでありますが、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長(藤井義弘君) 谷本知事。
 〔知事(谷本正憲君)登壇〕
◎知事(谷本正憲君) 若林議員の一般質問にお答えをいたします。
 第一点は、日中関係についての御質問がございました。さきの代表質問でもお答えをいたしましたけれども、上海便につきましては、去る四月に中国各地で発生をいたしました反日デモの影響によりまして多少の落ち込みがありましたけれども、四月、五月の平均搭乗率は約七〇%と総じて高い実績を示しておりますし、六月に入りましてからの搭乗率は八〇%近いという状況に相なっておるわけであります。
 このように、これまでのところ、日中関係の諸問題が小松―上海便に与えた影響は大きくないものというふうに受けとめておるわけでありますが、小松―上海便の需要安定のためには今後の日中間の関係が良好であることが望ましいのは、これは当然でございますので、そうなるように強く期待をいたしておるところでございます。
 次に、最近の我が国と隣国中国との間のさまざまな問題については、両国の認識の違いによるものというふうに理解をいたしておりますけれども、事態の改善に向けて日中両国政府が冷静に共通の理解を深めていくということが大切だというふうに思うわけであります。両国政府の外交努力によりまして、平和的にできるだけ早期に解決されることを強く望んでいるところであります。
 さきの答弁でもお答えをいたしましたけれども、我が国と長い交流の歴史を持つ中国との友好関係を維持していくということは大変大事なことでございます。国の外交努力はもちろんでありますけれども、自治体レベル、民間レベルでの草の根の交流を進めるということが両国民の相互理解や信頼を深めていくということにつながるのではないか、このように思うわけであります。
 次に、県内企業、中国進出に関連をしての御質問がございました。私ども石川県、三十年近くにわたりまして青少年、文化、環境、農業などの幅広い分野で交流を行っておりますのは中国の江蘇省でございます。今後とも幅広い自治体交流、そして日中友好協会を初めとする民間交流団体との連携を通じての積極的な友好交流を進めてまいりたい、このように考えておるわけであります。
 また、小松―上海定期便を活用した観光ミッションの派遣でありますとか旅行代理店の招聘などを通じて本県の認知度を高めてまいりまして、中国からの誘客推進を図る。そのことを通じて日中両国民のフェース・ツー・フェースの交流をさらに進めていきたい、こういう思いでありますし、そのことが相互理解をより一層深め、ひいては日中友好関係の改善に貢献できるのではないか、このように考えているところであります。
 次に、愛国心についての御質問がございました。教育基本法、戦後の我が国の教育の根本理念を明らかにするために制定をされたわけであります。教育における機会均等の理念を実現をする。国民の教育水準を高め、社会経済発展の原動力となり、今、今日、経済的な繁栄をもたらしたものと、このように考えているわけでありますが、制定以来半世紀以上が経過をしたわけであります。この間、社会情勢は大きく変化をいたしましたし、教育全般にもさまざまな問題、課題が生じていることも周知のとおりでございます。
 こういうことを踏まえ、一昨年三月に中央教育審議会から教育基本法の改正に向けた答申がなされたわけでありまして、本年一月には教育基本法改正案の政府原案ができたわけでありますが、ただ、愛国心の条文化をめぐっては与党内での意見の一本化がまだできないという状況のようでございます。そういう状況で今日に至っておるということでございますので、今後ともこうした国の動向を我々も見守ってまいりたい、こういう思いであります。
 そして、教育には今みずからの住むふるさとの自然とか歴史とか伝統、文化に学び、ふるさとを愛し、ふるさとに誇りを持つと同時に、それを通して日本人としての自覚を深め、真の教養を身につける。そして、広い視野に立って活躍できる、そういった人間の育成が求められておるということでもございます。
 さきに県教委の方で策定をいたしました石川の学校教育振興ビジョンにおきましても目指すべき人間像の一つに、「ふるさとに誇りをもち、広い視野にたって社会に貢献する人間」、こういったものを掲げているところでございます。
 次に、国民保護法についての御質問がございました。近年、我が国周辺で武装工作船が横行しております。そして、突然のミサイル発射が行われるという事態が起きておるわけでございます。そういった意味では、平和と安全を脅かす事態に備えまして国民保護法に基づき、県民の生命、財産を保護するための体制を整備するということは、県民の安全・安心を守る自治体の責務として大事なことだと、このように思うわけであります。
 したがって、万一の事態においてはどのような状況であろうとも可能な限り県民を安全に避難誘導するなど、県民の保護のためには最大限の努力を重ねてまいりたい、こういう思いであります。
 しかしながら、こうした武力事態は決して我々は望んでいるものではございません。そういう事態を未然に防止できるものであれば、そうした手だてを講ずるということもこれは大切なことでございます。平和と安全を確保するためには、国がその責務において国際協調に基づく外交安全保障政策などに取り組むと同時に、先ほどもお答え申し上げましたけれども、自治体としても国際交流とか近隣諸国との連携強化などによりまして、国際社会の平和に貢献していく努力を続けていくということが大変大事なことだと、このように思うわけであります。
 このために、私ども県としてもこれまで中国・江蘇省とか韓国・全羅北道などとの友好交流、国際的なシンポジウムの開催などに取り組んでおるところでございます。こういった取り組みを通じて、近隣諸国との交流などを進めると同時に、平和のとうとさを次の世代にもしっかり伝えてまいりたい、こういう思いでございます。
 次に、伝統工芸品産業についての御質問がございましたが、近年、ライフスタイルの変化とか消費者ニーズの多様化によりまして、生活の便利さだけではなく、感性という面での価値の高さを求める傾向が強まってきておるわけであります。
 このプロジェクトは、こうした時代の流れを踏まえまして、建築、インテリアなど新たな分野での製品開発、あるいは販路開拓を支援するいわばツールの開発に取り組もうというものでございます。
 具体的には、従来のIT技術ではなかなか表現が難しかった漆塗りや九谷焼などのいわば工芸素材を持つ高級な質感をコンピュータの中で忠実に表現することができるような技術の開発を行うということにいたしておるわけでありまして、これができますと伝統工芸素材を活用した壁紙などの内装とかキッチンなどの家具でありますとかテレビなどの家電製品、こうした開発しようとする製品のイメージをパソコンや大型ディスプレーなどに映して、ユーザー側のニーズや感性にマッチした製品が仕上がるように、一々試作品をつくらずともさまざまなシミュレーションを行うということが可能になるわけでございます。私も先般、上京の折に大型ディスプレーによるシミュレーション設備を視察をさせていただいたところでもございます。
 今回の開発に当たっては、このシステムを参考にしながら伝統産業業界の新商品開発などに実際に役立つものをぜひつくり上げたい、このように考えておりまして、業界の皆さん方ともよくよく議論をしながら取り組んでいきたい、こういう思いでございます。
○副議長(藤井義弘君) 大鹿総務部長。
 〔総務部長(大鹿行宏君)登壇〕
◎総務部長(大鹿行宏君) 嘱託、臨時職員についてのお尋ねにお答えいたします。
 限られた定数の中で多様化する行政ニーズに効果的に対応するため、専門的知識、経験を有する業務や補助的業務などで、非常勤職員での対応が可能なものについては嘱託職員、臨時職員を配置して正規職員との業務の分担を図りながら効率的な業務の執行に努めてきたところであります。
 また、近年では新規の行政需要に対しても非常勤職員で対応できるものはできるだけ嘱託もしくは臨時職員を充ててきたところでもあり、その結果、両者合わせまして、平成七年度は九百八人であったものが平成十二年度は九百七十二人、本年度は九百九十一人と増加基調に推移しているところであります。
 なお、ここ二年間では行革の観点を踏まえ、極力圧縮に努めました結果、二十六人の減少となっているところであります。
 これらの嘱託、臨時職員も正規職員と同様、各職場で熱意を持って仕事をしていただいていると理解しておりますが、今後も県民に対し、質の高い行政サービスを効率的、安定的に提供していくため、正規職員のみならず嘱託、臨時職員の活躍に期待しているところであります。
 しかしながら、嘱託職員の正規化につきましては行財政改革大綱に基づき、現在、職員数削減に取り組んでいる中にありまして、職員の採用については計画的かつ適正に行ってまいりたいと考えております。
 また、嘱託、臨時職員に対する研修につきましては、自治研修センターにおいて県に勤務する心構え、接遇等についての研修を実施しておりますほか、業務上必要な場合には情報化研修など選択研修の受講も認めるなど、その資質の向上を図っているところであります。
 さらに、嘱託、臨時職員の休暇等の勤務条件につきましても、正規職員との均衡を図りながらその改善に努めてきているところであり、この四月には仕事と子育ての両立を推進するため、看護休暇、介護休暇の導入を図ったところであります。
 今後とも嘱託職員、臨時職員が意欲を持って仕事できるよう十分配慮してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(藤井義弘君) 木村健康福祉部長。
 〔健康福祉部長(木村博承君)登壇〕
◎健康福祉部長(木村博承君) 障害者自立支援法案に関連して四点、改正されました介護保険法に関連しまして三点、錦城学園の改築に関連しまして一点、合わせて八点の御質問に対しましてお答え申し上げます。
 まず初めに、障害者が求めるサービスを支援費制度と同様に受けることができるかといったことと、それに関連しての施設入所者に対する減免措置についてでございます。障害者自立支援法案は、現在の支援費制度では福祉サービスの利用者が増大し、現状のままでは制度を維持することが困難でありますことから、必要なサービス量を確保するため、サービスの利用者を含めてみんなで費用を負担し合うこととし、公費の義務負担化とあわせて利用者が受けたサービスの量と所得の両者を勘案した利用者負担を導入しようとするものでございます。そして、利用者負担につきましては世帯全体の負担能力を加味した月額上限設定を初めとして種々の負担軽減措置が盛り込まれているところでございます。
 しかしながら、低所得者に対するきめ細かな経過措置や、収入や預貯金のない者に対する配慮をする必要がありますことから、利用者負担の導入に当たりましては適切な利用者負担額並びに負担上限の設定など、低所得者に対し十分配慮をするよう国に対して要望してまいりたいと考えております。
 次に、サービス決定の際の基準やケアマネジメントについてでございます。福祉サービスの支給決定につきましては市町で行うこととなりますが、その際の基準につきましては、支援の必要度に応じて公平にサービスを利用できるよう客観的な基準を新たに設定するため、現在、国において障害者程度区分判定に係る試行事業を実施しているところでございます。その結果に基づき、国により作成、提示されることとなっております。
 また、障害者からの求めに応じ、サービスの利用や生活相談などについて支援するケアマネジメントの仕組みが新たに創設されることとなっております。この新しい仕組みの中で、障害者の意向を踏まえたサービス利用計画案が作成されることとなっております。
 次に、関係者への周知についてでございます。障害者や保護者、関係施設などに対する法案の内容説明につきましては、各障害者の全国団体を通じて情報提供されているところでございますが、県におきましても、これまでも適宜各障害者団体の総会などの機会をとらえて内容説明に努めてきたところでございます。
 今後、法律が成立し、さらに政令や規則が示された時点で速やかに県内の身体障害者団体連合会、手をつなぐ親の会、家族会連合会など関係諸団体を通じて広く周知を図ってまいりたいと考えております。
 また、県内の市町に対しましても、国からの新しい情報を得る都度、逐次情報提供しているところでもございます。
 県といたしましては、現在、国会において引き続き法案が審議されていることから、これらの審議状況を注意深く見守りながら障害者の方々の自立支援に向け、今後とも適切に対応してまいりたいと考えております。
 次に、このたび改正されました介護保険法に関連して、まず初めに低所得者への配慮についてでございます。国では、制度見直し後の利用者負担について市町村民税世帯非課税で年収が二百六十六万円以下の低所得者を対象として新たな給付を行うこととしております。
 これまで示されている国の試算におきましては、老齢基礎年金が年額八十万円の方であれば個室に入居されている方であっても利用者負担が年金を上回らないこととなっております。
 なお、その他の低所得者対策といたしましては、特別養護老人ホームにおいて、現行の社会福祉法人による入居者負担軽減措置の運用として、収入要件をおおむね年収百万円から百五十万円に引き上げる方向で検討されており、さらに利用者負担に係る激変緩和措置についても講じていくと聞いております。その詳細につきましては今後示されることとなっております。
 次に、地域包括支援センターについてでございます。今回の介護保険法の改正で新たに創設される地域包括センターは、地域住民の保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的として設置される施設でございまして、事業の実施主体は市町となっております。
 センターの設置に当たりましては、市町の人口規模、業務量、運営財産や専門職の人材確保の状況、地域における日常生活圏域との整合性に配慮しまして、最も効率的、効果的にセンター機能が発揮できるよう、市町において弾力的に判断し設置することとされております。現在、各市町で検討を進めているところでございます。
 センターの設置箇所数につきましては、国においておおむね人口二万から三万人に一カ所としており、県におきましても地域において格差が生じないよう適切な設置について指導していきたいと考えております。
 次に、筋力トレーニングについてでございます。今回の介護保険制度の見直しで新予防給付が創設され、新たに要支援一、二と認定された軽度者を対象として、要介護状態の軽減や悪化防止を目的としたサービスが提供されることとなりました。
 この新予防給付のサービスは、これまでの介護給付のサービスと同様に、あくまでも利用者本人の選択が基本でございまして、筋力向上トレーニングを強制されることはございません。本人がそれを望まない場合は、それらのプログラムを含まないプランが適切なケアマネージメントに基づいて提供されることとなっております。
 最後に、錦城学園の改築に係るスケジュールなどについてでございます。錦城学園の改築整備に係るスケジュールにつきましては、本年度から三カ年を予定しておりまして、規模につきましても当初の計画どおりに改築することといたしております。入所者や保護者の期待に沿えるよう、事業を着実に進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(藤井義弘君) 安田環境安全部長。
 〔環境安全部長(安田慎一君)登壇〕
◎環境安全部長(安田慎一君) 武力攻撃事態等に係る災害に対応するための訓練についてでありますが、現在策定中の県の国民保護計画の中でその内容あるいは方法等について詰めていきたいと考えております。
 その際、自然災害と異なりまして攻撃という人為的な目的を持って引き起こされるものであることから、事態の推移を予測しがたいといった一面もありますので、避難方法や避難区域の特定の仕方、あるいは避難先の遠い近い、そういった事柄について自然災害の場合と異なる、そういった対応が必要ということにもなりますので、こうした点も踏まえまして検討していきたい、こう考えております。
 しかし一方におきましては、例えば避難所の運営や救援物資の手配などにおきましては、相互に応用が可能な事項や、あるいは類似をする部分もありますので、こうした点につきましては防災訓練において蓄積されたノウハウを活用してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、目的あるいは対応を異にする部分につきましてはそれぞれ実施していきたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(藤井義弘君) 土肥商工労働部長。
 〔商工労働部長(土肥淳一君)登壇〕
◎商工労働部長(土肥淳一君) 私の方からは、障害者雇用についてお尋ねがありました。
 本県における障害者の雇用率は一・六四%と全国一・四六%よりは上回っておりますが、法定の水準までには達していない状況にあります。このため、これまでも障害者職業能力開発校における職業訓練、あるいはまた障害者向けの職場実習事業などに取り組んでおります。
 障害者の就業支援を進めるため、福祉施設と雇用支援機関とのネットワークが重要でありますことから、今後ともハローワークとか福祉作業所あるいは養護学校といった地域レベルの連絡協議会、あるいはまた行政レベルでの連絡協議会を開催するなど、相互の連携協力に努めていく必要があると考えております。
 また、知的障害者等の就業から職場定着までの支援を行うため、国が配置しているジョブコーチにつきましては現在県内におきまして十一名が配置されておりますが、現在国で審議中の改正障害者雇用促進法においてジョブコーチの体制を拡充するための新たな助成制度も盛り込まれております。
 さらに、同法案では知的、身体に加えまして精神障害者も法定雇用率に含めることとされておりますことから、障害者向けの民間委託訓練におきまして本年度新たに精神障害者向けのコースを予定をいたしております。
 今後とも国における審議、検討状況を注視しながら関係機関とも十分連携を図りながら県内障害者の就業支援に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(藤井義弘君) 新宅観光交流局長。
 〔観光交流局長(新宅剛君)登壇〕
◎観光交流局長(新宅剛君) 伝統工芸品産業について、技術革新等に伴う指定要件の緩和と国への働きかけについて御質問がございました。
 伝統的工芸品の国指定につきましては、議員御指摘のとおり原材料、製造工程、技術・技法について法令で規定されておりまして、これによらずに製造された場合は伝統的工芸品とはならないことになるわけでございますが、国の指針では原材料で既に枯渇したものや入手困難なものについては伝統的工芸品としての持ち味を変えない範囲での原材料の変更や、主要部分が手工業的でその持ち味に影響を与えるに至らなければ機械力の一部導入等による製造技術や技法の改善、そういったものは指定を逸脱するものではないとしております。
 もとより、伝統的工芸品産業の振興発展のためにはその保全、継承とともに、消費者ニーズに適応した新商品開発のための新技術の導入や新分野との連携は不可欠なものであると考えておりまして、今後、具体的に懸念される事例が生ずれば各産地の声もお聞きしながら、必要に応じて国と協議し働きかけをしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(藤井義弘君) 山岸教育長。
 〔教育長(山岸勇君)登壇〕
◎教育長(山岸勇君) 教科書採択にかかわって、いわゆる白表紙本についてのお尋ねがございましたけれども、これまでも申し上げてまいりましたが、教科書採択に当たりましては採択の公正確保に努めることは採択権者にとりまして極めて大事なことでございます。そうしたことから、教科書見本の献本等につきましてはあってはならないこと、このように認識をいたしております。
 なお、教科書会社の献本状況等につきましては、採択事務終了後に文部科学省において調査が行われる、このように承知をいたしているところでございます。
 以上でございます。
○副議長(藤井義弘君) 中村勲君。
 〔中村勲君登壇、拍手〕
◆中村勲君 発言の機会を得ました。今議会最後の一般質問であります。今回の質問は部局横断型ではありません。一極集中型での質問でありますので、再質問が出ないような、傍聴席の皆さん、あるいは県民にわかりやすい答弁を期待するものであります。
 さて、第一問は県立中央病院についてであります。
 代表質問で我が党稲村議員が陽電子放射断層撮影装置、いわゆるPETについて導入計画はないかとの質問がございました。聞くところによると、今はまだPET検診の需要がそれほど多くないため、採算をとるためにはPET一台当たり約十五万人から三十万人の人口が必要とも言われ、仮に平均二十万人とすれば人口百二十万人の石川県では六台もあれば事足りるという計算になるようであります。
 高額ではありますが、民間病院でも導入が進んでいるPET、民間病院も公立病院もこぞって導入し、その結果、各病院が採算ラインを割ることになっては過当競争の時代、さらに厳しい経営が余儀なくされる状況が生まれてくると言います。しかし一方では、PET検診の需要は近年どんどん高まり、隣国韓国へのPETツアーまで企画されているとも聞いています。
 今年度、総務部、健康福祉部が県立病院の効率的な経営に向けた検討をスタートさせたとのことでありますが、その検討の中で公立病院と民間医療機関との役割分担を明確にしていくことは当然のことでありますが、さきの代表質問で県立中央病院におけるPETの導入については他医療機関の導入計画や需要見込みを見きわめたいとした答弁の趣旨について改めてお尋ねをいたしておきたいのであります。
 県立中央病院における最先端医療機器の導入に対する基本的な考えをも改めてお聞きしたいと思っています。
 次に、後発医薬品、いわゆるジェネリック医薬品の利用促進について伺います。新薬の特許期間が切れた後に発売され、低価格で同じ効能があるとされるジェネリック医薬品は患者負担の軽減になり、ひいては医療費の抑制をも図られ、さらに医療機関にとってもジェネリック医薬品を使用した場合、診療点数が上乗せされ、経営の効率化にもつながるというまさにバラ色の医薬品と言われています。
 欧米では、数量ベースで四割から五割をジェネリック医薬品が占めているのに対して、日本ではまだ一割にすぎず、今後ジェネリック医薬品の利用促進が大いに望まれているところであります。効率的な経営を目指す県立中央病院として、さらには患者の負担軽減につながることからして、まず最初に取り組むべき課題ではないでしょうか。
 隣県富山県では、昨年度から既に行政、医療機関、医薬品メーカー、薬局、消費者代表による研究会を発足させ、ジェネリック医薬品の利用促進に向け、県挙げて取り組みを開始したと聞いています。
 そこで伺います。厳しい経営状況の県立中央病院におけるジェネリック医薬品の利用状況はどのようになっているのでしょうか。また、今後どのように利用をふやそうとお考えなのか、利用促進策についてもお聞かせいただきたいのであります。
 県立中央病院の果たしている役割は重いものがあります。県民から信頼される病院であり続けることを願いまして、次の質問に移ります。
 土木部長にお尋ねをいたします。
 金沢外環状道路山側幹線二十六・四キロメートルが全線にわたり、平成十七年度中に供用開始されることになりました。外環状道路の役割は各位も御承知のとおりであります。広域的な交流ネットワークの位置づけのもと、県土ダブルラダー構想の実現、特に能登、金沢、加賀方面を結ぶ道路ネットワークの形成を目指すものであります。その他、交通渋滞緩和はもちろんのこと、都市活力の増進等の目的の中着々と工事が進捗しているものでありますが、ここに来て大きな障害が発生いたしております。それは東部環状道路の九・四キロメートルの中で、ただ一つ、神谷内インターチェンジの供用が危ぶまれているということであります。
 きょうは地元の方も来ておられますが、このことについては当本会議においても論議をされていることは記憶に新しいところでありますが、今、地元及び地域で心配されていることはこのままでは供用できない事態になるのではないかという心配であります。
 これまで国、県、市の大きな努力はもちろん、地元でも一日も早く利用できるようにとの思いで協力をいたしてまいりました。特に先祖代々の土地を提供をしていただいた地権者の皆さん、生きているうちにぜひ開通、そして利用したいものと、そんな切なる願いがあります。
 そこで、平成十七年度中に本当に供用できないのかどうか。また現在、地権者の理解も得られるようになったと聞いていますが、どのように進展しているのか、状況の説明をいただきたいのであります。最悪、供用開始に間に合わないとしたらどうなるのか。地元では変則的でもよいから暫定的利用できないものかとの強い要望があります。神谷内インターチェンジの供用がおくれれば、千木神谷内線、国道百五十九号線、さらには疋田御経塚線への影響はもちろんでありますが、北部地区全体、さらには金沢市全体の交通問題、環境問題にも大きな影響を与えるものと大変心配されているものであります。
 改めて現状及び状況、そして今後の見通し、供用開始についての考え方をお聞かせいただきたいのであります。
 次に、農林水産部長に質問いたします。
 先日、私のところに元漁師であった方が御夫婦で見えられ、私に泣きながら訴えるのであります。「輪島から出てきて二十二年間、まじめに漁一筋やってきた私がいまだにこんなひどい目に遭わされた理由がわからない。悔しい」と言うのであります。いろいろと事情を聞いてみますと、当時、漁協に支払われた海岸の埋立補償金について、当時、理事の一人としてその補償金の使途についてただしていたことから、組合長初め組合との摩擦に発展してしまったということであります。
 話を聞いて、私は除名されるだけの理由もあったと思いますし、組合の臨時総会にて除名決議もされたとのことでありますので、それはそれとして仕方がないのではないかと思いましたが、不思議に思ったのは補償金が他の四漁協では組合決議に従って組合施設及び整備に使われているのに対して、この漁協だけが施設整備もしていないし、本来の補償目的である生活保障にも使われていない。つまり組合員には一切分配もされていないのであります。
 平成十年の総会において補償金は組合に留保するとの決議がなされているようでありますが、それはそれで仕方がないと思いましたが、その説明によると今日現在、その後の使途について明確に説明されていないということでありました。
 既に六年余りが経過していますから、今さらとの感じもするのでありますが、先般、町の議会でこの件が改めて論議をされたとのことでありますから、根が深いとの思いであります。
 そこで部長にお聞きいたします。部長にお聞きいたしますことは、酷なことはよく承知しておりますが、本来漁協の監査は県漁連が実施しているやに聞いていますが、監督指導の立場にある県当局としてこのような場合どのように対処すべきと思っていますか、まずお聞かせをいただきたいと思います。
 また、このような問題が当時マスコミ等で取り上げられていましたが、県当局は全く関与しなかったのかどうか。できなかったのか。私は当時、特別監査を実施すべきではなかったかと思うのであります。
 二十八年間営々と営んできた漁業、生活の糧であったはずであります。組合除名の翌日から奥さんが魚の行商をして生計を立ててきたのであります。漁業権、生活権を失うという大きな事件でもありました。
 きょうも関係の皆様が傍聴に来ておられるようでありますが、県当局がもっと関心を持って積極的に関与あるいは事情把握に努力をしていれば、だれもが傷つくことなく終わっていたことではなかったのでしょうか。単純で根の浅いものであったと多くの心ある町民が反省ぎみに語っていたのが極めて印象深いものがあります。平和的に解決の糸口が見つかればとの思いでお尋ねをいたしております。お聞かせください。
 さて、次に教育の問題であります。
 今議会ほど教科書問題が論議されたことは過去にあったでしょうか。私は今、日本の教育は大きな曲がり角にあると思っています。青少年による犯罪の多発化や凶悪化、低学年齢化が進み、学校ではいじめや不登校、学級崩壊、学力低下等深刻な事態に直面しているからであります。だからこそ教育の再生が叫ばれ、それを実現するための教育基本法の改正が不可欠となっているのであります。
 「白地に赤く血の色染めてああ恐ろしや日本の旗は」。これは広島県で、ある教師が日本の国旗日の丸をやゆしたものと聞いています。共産党が教科書をつくり、それを社会党が学校で教え、予算を何と自民党、よく言ったものです。
 知事や教育長は、教育の現場をどれほどまでに理解していますか。例えば小中学校の入学式や卒業式に出席されたことがありますか。依然として国歌君が代を歌わない先生。しかも、生徒を初め出席者全員に歌うことを指示しながら、正面の国旗や校旗にすら顔を向けようとしない先生、国歌を歌おうとしない先生がいることを知事御存じですか。こんな教育現場であるからこそ、しっかりとした教育の指針になる教科書が必要になってくるのではないでしょうか。
 教育とはそもそも何でありましょうか。一般的には、人を一人前まで育成していくことではないでしょうか。辞書には、「知識や技能の習得。社会人としての人間形成などを目的として行われる訓練」とあります。親や親にかわる人々によって育てられ、一人前となり、それで終わるのではなく、生きるため生涯にわたって学んでいくのであります。その意味では、教育はまさに人類始祖から存在したと言えます。それが後に公教育となっていくのであります。
 明治維新後、教育なくして立国なしと、政府は並々ならぬ決意で教育に取り組んだとあります。明治五年、学校教育制度、いわゆる学制の公布。このとき、「人たるものは学ばずんばあるべからず」と断じ、明治政府の教育に対する思い入れがうかがえるのであります。
 しかし、戦後教育は戦前体制の否定としてスタートいたしました。それを担っていたのが現行の教育基本法であります。現教育基本法の最大の欠陥は、歴史や伝統、それに宗教性を教育の場から消滅させてしまったことと言われています。
 小渕恵三首相の私的諮問機関教育改革国民会議は、二〇〇〇年、平成十二年十二月の最終報告で教育基本法改正の必要性を打ち出し、二〇〇三年、平成十五年に中教審が改正を打つべきとの答申を提出。それから既に二年もたっているのにいまだに改正されていないのであります。
 政府の教育基本法改正原案によると、教育の目標に「公共の精神の重視」を入れ、学校教育については「規律を守り真摯に学習する態度の重視」を記し、新たに家庭教育の条文を設け、「親は子の健全な育成に努める」と親が子育てに第一義的責任を有していることを定め、しつけ教育の重要性を強調しているのであります。
 残念ながら「愛国心」の明記には、公明党はこれを拒否し、「国を大切にする心」にすると求めています。既に祝日法では公明党も賛成していますが、建国記念日を「建国をしのび国を愛する心を養う」と明記されていますので、教育基本法では「愛国心」の明記は不可欠と思っている一人であります。
 教育は国家百年の大計であります。その支柱となる教育基本法の改正こそ焦眉の急であり、まさに今議会で論じられている教科書問題はその教育の原点であり基本となるものでありましょう。
 教育長は、歴史に名を残す教育長となれるのかどうか。石川の教育百年の大計として論じていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 そして、現実の問題として教科書を採択するのは教育委員会でありますが、一般の人たちが教科書を見てその教育委員会に国民の声を届ける、これが教科書展示会の目的趣旨と思っています。石川県の場合、どのように教科書採択に反映されているのでありましょうか。
 以前は先生方が展示場に出かけ、意見を述べる。その場合は研修として勤務時間内に行くことができたようであったと仄聞いたしますが、現在はどのようになっているのでありましょうか。
 また、所属名、校長、教員等を記入させるようになっているようでありますが、いかなる目的なのでありましょうか。
 さらに、展示会では述べられた意見書の管理はどのようにされているのでしょうか。
 そして、各教育委員会は開かれた採択の推進のため、教科書の見本本については速やかに一般住民に展示し、または展示場所を周知する措置をとることとなっていますが、どのように周知徹底をされたのか、お聞きしたいのであります。
 最後に、もし教員の意見が重要視されるものであれば、いわゆる学校票方式の変形となるのではないかと思いますが、極めて重要なことであり、お聞かせいただきたいのであります。
 次に、警察問題であります。
 さて、ことし三月、穴水町のパチンコ店経営者宅に中国人と日本人らが押し入り、約五百五十万円を奪う強盗事件が発生し、県民を恐怖に陥れましたが、県警の素早い捜査により数時間後に滋賀県内において犯人七名を一網打尽に逮捕されたことはまだ記憶に新しいところであります。
 さらに今般、余罪として昨年十二月、埼玉県狭山市で発生した一億四千万円の強盗事件を初め、横浜市、栃木県等で発生した同様の強盗事件などにつきましても彼らが関与している可能性が極めて高いとの報道がありましたが、これは県警の検挙が他府県の未解決重要事件の解決に大きく寄与する結果となったことであり、改めて組織的な犯罪の捜査に日夜従事されている捜査員の皆様に御苦労さまと、その労苦にねぎらいの言葉を送るものであります。
 さて、県民にとりましても自宅の近くにある交番や駐在所というのは、今さら申し上げるまでもありません。最も身近な存在であり、安全・安心のよりどころであります。そして、そこに勤務する地域警察官というのは、いざまさかのときにすぐに駆けつけてくれる近所のお巡りさんでもあります。
 このような中で県警では、一昨年新たな取り組みとして地域警察官の勤務実績評価制度をスタートさせたと承知していますが、当初私は、現場の警察官が通常であれば指導、注意で対応できることを数字合わせの件数主義、点数主義に走り、親切で頼りになるお巡りさんが一変、こわもてだけのお巡りさんになるのではないかと大変気にし心配いたしたものであります。
 こうしたことから昨年六月議会本会議におきまして、県警として県民の安全・安心の確保に向けた空き交番の解消と、現場の交番、駐在所員と地域住民との連携強化に向けて、今後どのようにして取り組んでいかれるのかと質問いたしたところであります。
 その際、前任の横山県警本部長から前向きな答弁がなされ、そして今年度空き交番の解消に向けた交番相談員十一名増にあらわれたと思っています。さらに地域住民との連携を密にした地域安全活動につきましても、これまでになく高揚する機運にあることに一応の安堵を覚えるとともに評価しているものであります。
 そこで伺いますが、地域警察官の勤務実績評価制度を実施して二年が経過していますが、この制度実施後の勤務実績の成果はどのようになっているのでありましょうか。
 そして、その成果を踏まえまして、警察本部長として次代を担う若い地域警察官を今後どのように指導して育成されようとしておられるのか、伺いたいと思います。
 干場本部長には、気さくでよい、現場主義、あるいは現場重視、さらには議会重視との声も聞こえてきます。そんな期待に率直にこたえていただきますことが県民の安心・安全を守る上で極めて重要であると思い、また大切なことであります。
 御健闘を期待して、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
○副議長(藤井義弘君) 谷本知事。
 〔知事(谷本正憲君)登壇〕
◎知事(谷本正憲君) 中村議員の一般質問にお答えをいたします。
 ジェネリック医薬品についての御質問がございましたが、これは新薬の特許が切れた後に他社から販売される、新薬と同じ有効成分を含んでおるということでありますし、用法とか用量とか効能、効果が同じ医薬品のことを指すということでもありまして、後発医薬品とも言われるようでありますが、今県立中央病院ではこういったジェネリック医薬品の利用状況は平成十六年度では品目ベースで三・五%、金額ベースで二・〇%ということでございますので、まだわずかということでございます。
 こういった後発医薬品は、医療費の削減とか患者負担の軽減に資するということでもありますし、ひいては県立中央病院の経営の効率化にも資するということでありますので、これは積極的に採用していきたい、このように考えておるわけでありまして、今当面は使用量の多い内服薬でありますとかCTなどの造影剤、こういったものについて新たに後発医薬品への切りかえについて今検討をしているところでございます。
 今後とも積極的にこういった後発医薬品を採用したい、このように考えているところでございます。
○副議長(藤井義弘君) 木村健康福祉部長。
 〔健康福祉部長(木村博承君)登壇〕
◎健康福祉部長(木村博承君) 県立病院におけるPETに関してでございます。
 近年、がんの診断において注目されておりますPET画像診断装置を用いました検査は、がんの悪性度、転移、再発巣の診断治療の効果判定など機能診断に有効であると言われておりまして、特に全身を一度に検査することができるため、微小ながんの早期発見にも効果があるものと認識しております。
 県立中央病院でのPET導入の是非につきましては、県内の医療機関におけるPETの導入台数は、来年度末には六台以上となる見込みでございまして、現時点でのPETを用いた検査の需要見込みによれば、県下全域をカバーできるとも言われていることもあり、今後の需要の動向や他の医療機関の導入計画などを十分見きわめ、総合的に検討したいと考えております。
 県立中央病院の役割は、県民への質の高い医療提供体制の確保であると考えておりまして、その一環としてこれまでもがん治療のための医療機器で民間ではほとんど導入されていない放射線治療機器などの整備を行ってきているところでもございます。今後とも効率的な経営を前提にしつつ、がん治療や小児、未熟児医療など高度で先進的な医療を提供できますよう、必要な医療機器の整備に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(藤井義弘君) 東方農林水産部長。
 〔農林水産部長(東方俊一郎君)登壇〕
◎農林水産部長(東方俊一郎君) 漁協に対する指導についてのお尋ねにお答えをいたします。
 本来、漁業協同組合は、漁業者等により自主的に組織された法人でございまして、その運営は組合員の総意により決定されるべきものと認識しているところでございます。
 一方で、漁協が有する公共性を考慮いたしますと行政の指導監督も必要であり、県といたしましては漁協の事務手続や会計処理についても、水産業協同組合法を初めとする法令や組合定款等の規程類に反することがないよう指導することとしているところでございます。
 例えば埋立補償金のような例につきましても、その処理について指導すべき点があったとすればしかるべき指導がなされていたものと考えております。
 以上でございます。
○副議長(藤井義弘君) 岡田土木部長。
 〔土木部長(岡田稔君)登壇〕
◎土木部長(岡田稔君) 金沢東部環状道路につきまして二点お尋ねがございました。
 神谷内インターチェンジの取りつけ部の未買収地につきましては、事業主体であります国土交通省の平成三年度からのたび重なる交渉にもかかわらず、いまだに取得できない状況となっております。しかしながら、県といたしましても早期解決に向け、現在鋭意交渉進展への努力を行っているところでございます。
 また、国土交通省からは用地取得ができたといたしましても移転、引き家などの工程に約一年、道路工事に約半年かかる見通しと聞いておるところでございます。
 次に、暫定利用についてでございますが、未買収地に隣接します幅が四メートルの現在の市道及び工事用の道路を仮にアクセス道路として使用したといたしました場合、沿線民家への影響及び交通安全上からの課題が多いと聞いているところでございます。
 今後、国土交通省では粘り強く交渉を続けるとのことであり、県といたしましても国土交通省や金沢市との連携をさらに強化し、できるだけ早期に供用できるよう、なお一層の努力を行ってまいりたいと考えております。
○副議長(藤井義弘君) 山岸教育長。
 〔教育長(山岸勇君)登壇〕
◎教育長(山岸勇君) 教育問題についてのお尋ねにお答えをしたいと思います。
 一点目は、これからの石川の教育の発展に向けた取り組みについてということでもあろうかと思いますが、今日の教育界は少子化や都市化の進展など社会のさまざまな発展や変化を背景として、学ぶ意欲の低下や、あるいはまた青少年の規範意識の低下、また、いじめ、不登校が依然として多いこと、さらには他県のこととはいえ、ここ数日間の続発した少年犯罪の凶悪化など憂慮すべき課題を抱えているというふうに思っています。
 そんな中で、これからの本県の教育は石川の持つ教育環境の特性を最大限に生かして、他者とのかかわりの中でみずから学び、みずから考え、それらを総合して的確な表現する力をはぐくむ教育を展開し、次代を切り開くたくましい人材を育成することが肝要であろう、このように考えています。
 こうしたことから、県教委では一昨年一月、今後十年間を見通した石川の学校教育振興ビジョンを作成したところでございまして、確かな学力を身につけ、個性や創造性に富む人間、あるいは責任とモラルを重んじ、人を思いやる心豊かな人間、そして健康や体力の増進に積極的に取り組む活力ある人間、先ほど知事からも答弁もありましたが、ふるさとに誇りを持ち、広い視野に立つ社会に貢献する人間、こういった四つの目指すべき人間像を掲げ、その具現化に向けまして教職員の資質のより一層の向上や教育環境の整備など、さまざまな施策を積極的に展開し、石川の将来を担う子供たちが変化の激しい社会の中でたくましく、そして夢と希望を持って羽ばたくことができるよう取り組んでまいりたいと、このように思っているところでございます。
 次に、教科書採択に関し教科書展示についてのお尋ねがございましたが、教科書展示会の主たる目的は学校の校長及び教員、採択関係者の教科書の調査研究を行うために実施するものであるとされております。しかし今日の県民の教科書に対する高い関心にこたえるため、一般にも公開し、提出された意見につきましては県教育委員会で取りまとめ、各採択地区協議会に知らせているところでございます。
 それぞれの教科書センターでの閲覧者につきましては、教科書採択終了後に校長、教員あるいはまた教委職員、一般県民に分けて来館者の人数を文部科学省へ報告することになっていることから、所定の様式に記入をいただいているところでもございます。
 なお、教員が教科書展示会場へ行く際の勤務態様は研修といたしているところでございます。
 次に、ことしの教科書展示の期間は六月十四日から七月一日までの十八日間といたしておりまして、会場につきましては県内の十一の教科書センター及び土曜、日曜にも閲覧できますように十の公立図書館を展示会場といたしております。
 周知につきましては、市や町の教育委員会や県立学校などへ通知を行ったほか、報道機関への資料提供、さらには私ども教育委員会のホームページの掲載など、さまざまな方法を通じて各学校の教員、教育関係者はもとよりでございますが、保護者等広く一般県民にも周知を図っているところでございます。
 なお、繰り返して恐縮でございますけれども、教科書の採択につきましてはそれぞれの市や町の教育委員会におきまして採択地区協議会等を設置し、調査員による十分な調査研究を踏まえ、適正かつ公正な採択がなされるべきであろうと、このように考えております。
 御指摘のような学校票方式というようなものはあってはならないと、このように考えているところでございます。
 以上でございます。
○副議長(藤井義弘君) 干場警察本部長。
 〔警察本部長(干場謹二君)登壇〕
◎警察本部長(干場謹二君) お答えいたします。
 交番及び駐在所についてでございますが、これにつきましては地域警察官が住民の安全を守るために昼夜分かたず勤務する活動の拠点でございます。私も議員御指摘のとおり、県民の最も身近な存在であり、安全・安心のよりどころであると、このように認識をいたしております。
 そこで勤務する地域警察官についてでございますが、それぞれの管轄地域の特性を踏まえました活動、これが求められております。したがいまして、活動実績の評価もこの管轄地域の特性、この点に即したものと、こういたしております。
 例えば職務質問による刑法犯人の検挙、これは無論評価の対象となります。しかし、それだけはございませんで、管内の実態把握、困り事相談、そして地域住民との交流を深め連携を密にすることによる、こうしたことによります犯罪抑止活動、こういった事柄も評価の対象といたしております。
 地域警察官、本県におきましても全体の四割弱の人数を占めております。私、この地域警察官の積極的な活動なくして本県警察の前進はあり得ないと、かように考えております。
 昨年、地域警察官の刑法犯の検挙人員、過去最高の数字となっております。しかし、その一方で地道な街頭での交通監視活動、あるいは各地域で住民の方々との合同のパトロール、こういったものも地道に積極的に行われておると思います。
 私、地域警察官の活動実績評価制度、これは県民の方々の県警察の期待、これにこたえるために有効に機能してきたと、かように考えておりますが、今後とも各地域の情勢の変化を踏まえまして、評価項目等には適宜必要な変更、修正を加えつつ、今後とも地域警察官の一層の士気高揚、これを図ってまいりたいと、かように考えております。
 次に、次代を担う若い警察官の指導育成についてでございます。ここ十年、今後十年で本県警察官のほぼ半数が入れかわります。私、先輩の培った県警察の実績と伝統のもと、その技能、技術をしっかりと受け継いで県民の方々から信頼される警察活動を行ってほしいと、かように考えています。
 そのためには、まず治安維持の立場から社会に貢献するとの使命感、そして警察官としての職務倫理、まずはこれをしっかりと身につけさせたいと、かように考えております。
 以上です。
○副議長(藤井義弘君) 以上をもって質疑及び質問を終結いたします。
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△議案等の委員会付託
○副議長(藤井義弘君) 次に、今定例会に知事から提出のあった議案十件及び報告三十七件並びに請願四件は、お手元に配付した議案等付託表及び請願文書表のとおり所管の常任委員会に付託いたします。
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△休会
○副議長(藤井義弘君) 次に、休会の件についてお諮りいたします。
 委員会審査等のため六月二十七日及び二十八日は休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
 〔「異議なし」と言う者あり〕
○副議長(藤井義弘君) 御異議なしと認めます。よって、以上のとおり休会することに決しました。
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△閉議
○副議長(藤井義弘君) これをもって本日の議事は終了いたしました。
 次会は、六月二十九日午後一時より会議を開きます。
 これにて散会いたします。
  午後三時十五分散会
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