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平成17年 6月第 2回定例会−06月17日-02号




平成17年 6月第 2回定例会

  六月十七日(金曜日)
    午前十時六分開議
          出席議員(四十四名)
            一  番   小   泉       勝
            二  番   宮   下   正   博
            三  番   宮   本   惣 一 郎
            四  番   作   野   広   昭
            五  番   宮   元       陸
            六  番   宮   下   源 一 郎
            七  番   中   村       勲
            八  番   米   光   正   次
            九  番   新   谷   博   範
            十  番   盛   本   芳   久
            十一 番   広   岡   立   美
            十二 番   田   中   博   人
            十三 番   尾   西   洋   子
            十四 番   吉   崎   吉   規
            十五 番   下   沢   佳   充
            十六 番   山   田   憲   昭
            十七 番   山   田   省   悟
            十八 番   藤   井   義   弘
            十九 番   木   本   利   夫
            二十 番   紐   野   義   昭
            二十一番   粟       貴   章
            二十二番   米   澤   賢   司
            二十三番   若   林   昭   夫
            二十四番   中   谷   喜   和
            二十五番   和 田 内   幸   三
            二十七番   小   倉   宏   眷
            二十八番   米   田   義   三
            二十九番   長   井   賢   誓
            三十 番   吉   田   歳   嗣
            三十一番   向   出       勉
            三十二番   石   坂   修   一
            三十三番   北   村   繁   盛
            三十四番   山   根   靖   則
            三十五番   上   田   幸   雄
            三十六番   矢   田   富   郎
            三十七番   稲   村   建   男
            三十八番   長       憲   二
            三十九番   北   村   茂   男
            四十 番   福   村       章
            四十一番   中   川   石   雄
            四十二番   金   原       博
            四十三番   宇   野   邦   夫
            四十四番   宮   下   登 詩 子
            四十五番   庄   源       一
      ──────────────
△開議
○議長(米田義三君) おはようございます。
 これより本日の会議を開きます。
      ─────・──・─────
△質疑・質問
○議長(米田義三君) 日程に入り、知事提出の議案第一号ないし第十号及び報告第一号ないし第三十七号に対する質疑並びに県政一般に対する質問を許します。稲村建男君。
 〔稲村建男君登壇、拍手〕
◆稲村建男君 おはようございます。
 平成十七年度がスタートして早くも二カ月半がたちました。この間、国内外を問わず、さまざまな出来事が伝えられる中、特にショッキングだったのは百七人の死者と多くのけが人を出したJR西日本の福知山線脱線事故でありました。国民に大きな衝撃を与えたことは今さら言うまでもありませんが、この事故はJR西日本の安全管理に対するずさんさを露呈した事故として受けとめるだけではなく、あってはならない行政の安全管理、危機管理の怠慢への警鐘として率直に受けとめることが大切であると思っております。
 十七年度の県政は、谷本県政三期、十二年目の総仕上げの年であります。しかし、県債の本格的償還、介護保険、老人医療費などの扶助費の増加、団塊世代の大量退職など厳しい財政状況のもと、行財政改革、北陸新幹線建設事業の促進、さらには新観光プラン、産業革新戦略、新エンゼルプラン、環境総合計画など、県政の指針となる計画の実効ある推進が県政に課せられております。
 このような中で、県民の幸せにつながる県政のかじ取りが知事に注目されているところであり、本日このようなことを念頭に置きながら、自由民主党を代表して当面する県政の諸課題につきまして質問いたします。
 先月半ばにカルガモの親子が議会庁舎前の池で泳ぐ姿が見られました。卵をかえす安全で安心な場所として、県庁周辺を選択した親鳥は本能的に先見の明があったのではないかと思っております。森の中の県庁を目指すこの地が、そのテーマに一歩一歩近づいているように思われ、楽しみの一つでもあります。
 このカルガモの安心・安全のトピックスに絡め、まず最初に県民の生命、財産を守り、県民の安心・安全を確保するための施策をテーマに何点かまとめて質問いたします。
 まず、地域防災計画についてであります。
 昨年の新潟、福井豪雨並びに中越地震を踏まえ、高齢者など住民の避難誘導対策を強化することを盛り込んだ県地域防災計画の修正案が先月二十五日に発表されました。
 今回の修正は、災害時に住民に最も身近で初期対策を担う市町の役割をより明確にしたものであると考えております。これまで災害時にはいつも災害弱者と言われる高齢者や子供の犠牲が避難対策の教訓として示されていることから、この修正計画をしっかりと市町や住民に周知徹底してほしいものであります。
 迅速な避難誘導体制を確立するために、先般、避難誘導の課題を盛り込んだ洪水等避難計画作成支援マニュアルを策定し、今後これを市や町の避難計画に活用してもらうとしておりますが、県内全市町が足並みをそろえ、温度差が余りないようにしておく必要があると思いますが、どのように市町の避難計画の策定を徹底していかれるのか。また、策定の目途をいつごろとして指導されていかれるのかお聞かせ願います。
 また、高齢者や障害者など災害時の要援護者を平時から電子データやファイルなどで把握し、さらには複数の支援者の手配をあらかじめ定めておき、個々の避難支援プランを策定することとなっておりますが、これら要援護者に関する情報については、個人情報でもあり、その保護にも十分配慮が必要であると考えております。県では、市町に対して要援護者の把握やその情報の管理についてどのように指導されているのか、あわせてお聞かせ願います。
 さて、我が県庁は震度七の地震にも広域防災拠点として機能できるよう安全な設計で建設されており、六階には災害時の司令塔となる災害対策本部室が万全の体制でその出番に備えております。しかし万が一のときに懸念されるのが県下市町の庁舎であり、いまだ耐震補強がなされていない庁舎もあるやに聞きます。市町村合併により、それぞれの庁舎の機能と役割が変わり、大災害のときに置かれる対策本部の機能が十分に発揮されることができるのかどうかという不安を抱く人もおります。県と市町との連絡網が寸断されては県が誇る災害に強い県庁舎も機能を果たすことができなくなり、救助、復旧、避難等に生じるロスタイムは甚大な被害にもつながりかねません。
 そこでお尋ねしますが、市町の中で耐震化されていない役場庁舎の現状をお示しいただきたいと思います。また、災害対策室を置く庁舎の耐震化について、県はどのような対策あるいは指導をなされているのか、あわせてお尋ねします。
 次に、国民保護計画に関してお尋ねします。
 平成十六年六月十四日に成立した武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律、いわゆる国民保護法に基づく国民保護計画の作成が進められております。これは、国のモデル計画を参考に、長い海岸線など地理的特徴や志賀原発や七尾LPG基地の爆破も想定し、県や市町の役割と平素からの備えや予防、攻撃事態発生に対する対処法などについての石川バージョンを今年度中につくり上げていくとのことであります。
 この中で、当然ながら住民の避難、救援に関する事項も盛り込まれるわけでありますが、一方では地震、土砂災害、河川はんらんなどに係る避難誘導対策がそれぞれの分野で作成、あるいは作成されようとしております。有事の際の避難誘導は特殊のケースであり、これらの自然災害の避難誘導対策とは違うように思いますが、県民の円滑な避難誘導を図るための基本的考え方についてお聞きいたします。
 次に、河川の洪水対策についてであります。
 まだ記憶に新しい昨年の福井県での集中豪雨は、二百年に一度の予想できなかった集中豪雨とも言われ、また新潟から南下した梅雨前線が富山、石川を通過し、福井県で停滞した結果であり、本県での大きな被害も十分に考えられたものでありました。
 地震、台風、集中豪雨、津波など全国どの地域においても被災地となり得る自然災害に対する備えを、いろいろな教訓を踏まえながら、日ごろから行政、住民がどの程度その対策に取り組んでいくかが問題であります。
 本県においても、これらの災害に対する緊急的、重点的取り組みがなされているようでありますが、公共事業費は昨年度と比較して約一二%も落ち込むという厳しい財政事情の中にあっても、県民の生活の安心・安全を確保するための河川改修などは強く望まれているところであります。防災への取り組みの怠りは、結果としては悔やまれる人災としてあらわれてくることを肝に銘じておかなければなりません。
 県民に石川の防災対策は大丈夫だと大きく胸を張れるような取り組みを期待しているところでありますが、本県の河川整備について、十七年度における基本的な取り組み方針についてお聞きいたします。
 また、先般、県内九十二河川、二百八十五カ所の重要水防箇所のうち、五十河川、百四十の重要水防箇所の河川カルテが作成されて、堤防の補修状況などを管理していくとのことでありますが、地域住民も自分の近くの河川の状況を知りたいところであり、今後どのように周知徹底されていくのか、お尋ねいたします。
 引き続き、土砂災害についてであります。去る四月一日に、北陸電力送電用鉄塔を倒壊させた羽咋市福水町の地すべりは八ヘクタールに及ぶ県内最大規模のものであり、その現場に立つと自然の脅威を改めて感じ、生命の安全と生活の安定を維持するライフライン確保の重要性を改めて痛感させられました。
 今回、直接、防災ヘリに乗り込み、現地を視察された知事は、その自然の脅威をどのように感じられたのか。まず、その感想をお聞きします。
 知事は、いち早く被災現場に飛び、その対応に陣頭指揮をとられ、宮谷川に土砂流出を防ぐための砂防ダムを今年度内に建設することを迅速に決定されたこと。特に初期段階の調査が的確かつ迅速であり、地元羽咋市との協力体制がスムーズにいき、避難体制の準備が早期にできたことなどは高く評価されるものであると思っております。今後もそのリーダーシップに大いに期待するものであります。
 ところで、県内には地すべりなどの土砂災害の危険箇所が二千七百もあり、このうち昨年度から調査している危険度が高い場所については、今年度内に土砂災害防止法に基づき、特別警戒区域に指定し、建物の建築を規制していく準備を進めているとのことでありますが、この三千近くある危険箇所の整備を進める必要があると思います。
 一度に整備することは極めて困難であることは理解しておりますが、雨が降るたびに住民の生命が危険にさらされる場所、あるいはライフラインを守るべき重要な場所等の整備をどのように進めていかれるのか。十七年度を含め、今後の取り組みをお聞かせ願いたいと思います。
 また、ハード面の対策と並行して、住民がどのような地区にどのような危険箇所が存在するのかを確認し、日ごろから避難に対する認識を高めておくことが極めて被害を少なくする上で必要であると考えます。
 先般、ホームページで二千七百カ所を紹介するシステムを立ち上げ、また既に四万八千戸に土砂災害ハザードマップを配布しているとのことでありますが、危険箇所に対する住民へのきめ細かな説明が必要であると思います。特にひとり暮らしのお年寄りやインターネットを引いていない家庭などに対する説明について、これまでの対応を含め、その取り組みについてお聞きいたします。
 次に、少子化対策についてであります。
 少子化に歯どめをかけるために、国や自治体が知恵を絞っているところでありますが、即効薬がなかなか見つけ出せないのが現状であります。県においては、今年度から少子化対策の指針とする新しいエンゼルプランをスタートさせ、安心して子供を生み育てるための取り組みを進めているところでありますが、先般、平成十六年の人口動態統計が発表され、合計特殊出生率が全国では一・二九と四年連続過去最低を記録しました。本県でも一・三五と昨年の一・三八を下回り、過去最低の数字となっております。
 知事は、この厳しい実態をどのように受けとめておられるのか。また、この厳しい現状を踏まえ、この新しいエンゼルプランの実効をどのように上げていかれるのか、お尋ねしておきます。
 さて、県民が健康で長生きするためには、病気の予防と早期発見、早期治療が不可欠でありますが、特に今回は石川県のがん対策に絞ってお尋ねをいたします。県民の死亡原因の第一位を占めているのが、昭和五十五年以来、その地位を譲らないがんであります。平成二年に当時の厚生部にがん対策室が設けられ、早期発見、早期治療や健康教育などの取り組みが進められておりますが、依然としてここ数年、毎年約三千人のとうとい生命ががんにより死亡している現実を見たとき、その対策の重要性をますます認識し、現在の取り組みへのてこ入れが必要であると考えます。
 そのがん対策室が平成十二年に生活習慣病対策室に、そして今年度には健康フロンティア戦略推進室に改組され、その取り組みが後退しているかのような印象を受けておりますが、これまでがん対策への取り組みをどのように充実させてこられたのか、その内容をお尋ねします。
 最近、がんの早期発見に大きな威力を発揮すると言われている通称PETと呼ばれている陽電子放出画像診断装置についてであります。聞くところによりますと、正常な細胞よりも多くのブドウ糖を摂取するがん細胞を、特殊な薬剤を静脈から注入し、ブドウ糖の異常集積を発見するというこの医療機器の機能について、県ではどのように評価されておられるのか、まずお聞きをいたします。
 あわせて、全国の自治体病院における設置状況並びに県内の公立、民間を含めた医療機関の導入状況についてもお聞きします。
 また、この機器は本体そのものも高額であるとともに、設置についても施設の改修が必要であると聞いております。しかし、中央病院が担う使命を考えますと、高額を理由に、あるいは病院経営のコスト縮減を図ることを理由に設置を差し控えるものであればいささか疑問であります。がん対策には、早期発見、早期治療が極めて重要であるという視点からも、早急に設置についての検討を行うべきと考えますが、その御所見をお伺いいたします。
 県立中央病院についてお尋ねします。
 中央病院は、御承知のとおり昭和二十八年に五十の入院ベッドでスタートし、昭和五十一年に現在の地に移転してきたわけでありますが、やがて三十年が経過します。能登、加賀を結ぶ国道八号沿いという県民の交通利便を考えて建設され、入院、外来合わせて年間五十万にも上る患者に高度医療を提供してきました。しかし最近では、老朽化も目立ち始め、院内の通路もわかりにくく、またここ数年の修繕費も毎年一億を超えている現状を考えますと、そろそろ建てかえということを真剣に、また前向きに検討する時期が来ているものと思います。
 妊産婦から青年期、壮年期、高齢期と生涯を通じた健康づくりと医療分野における県民の安心・安全の確保に大きく寄与し、今後も金沢大学附属病院などと第三次医療を担う極めて重要な病院であることは、県民すべてが知るところであります。
 財政厳しい中、箱物に待ったをかける意見も多くありますが、健康こそが幸せのあかしであり、それを実現するための行政の一翼を担う中央病院のリニューアルについてどのように考えておられるのか、知事の率直な所見をお聞きします。
 次に、食の安全についてであります。
 この三月に、国では平成十二年に策定された食料・農業・農村基本計画を見直し、今後の農政の重点的に取り組むべき課題や施策を明らかにした新たな基本計画を策定しましたが、この計画の基本方針の一つに食の安全と健全な食生活に対する取り組みが挙げられております。
 これは、四年前に牛海綿状脳症が国内で初めて発生したことや七十九年ぶりの高病原性鳥インフルエンザの国内発生、さらには食品の偽装表示など、消費者の食の安全・安心に対する信頼を大きく揺るがす問題が発生した状況を踏まえ、その取り組みの必要性を掲げたものと理解するところであります。
 この消費者の信頼を確保するためには、消費者と生産・流通・販売業者並びに行政三者の信頼関係の確立が極めて重要であり、食材の大半を担う農畜水産物の生産・流通・販売段階における食の安全・安心に関するそれぞれの取り組みをお示し願いたいと思います。
 次に、BSEについてお尋ねします。
 先月、国の食品安全委員会は、牛海綿状脳症、いわゆるBSE対策で、若い牛の場合、BSE感染の有無を判定することは困難であることを大きな理由として、国内の生後二十カ月以下の牛を全頭検査の対象から外すという緩和容認を厚生労働省と農林水産省に答申しております。このことにより、米国産牛肉の輸入再開の具体的な条件が整理された後、早ければ秋にも輸入解禁が実現されるのではないかと思います。
 一方、国内産の牛については、基準緩和後も向こう三年間、生後二十カ月以下の牛にも検査費用の国庫補助が継続されることとなっていることから、国産牛と輸入牛の二重基準の牛が市場に出回ることになります。
 今後、選択する側の消費者には、食の安全をみずからが選択することが求められ、また行政においては適切な判断ができるよう消費者にきちんと判断材料を提供することが必要となってきますが、県ではどのように消費者に対する情報提供を行っていくのか、その取り組みについてお尋ねします。
 また、県内産の牛をこれまでどおり全頭検査牛として付加価値を高め、安心・安全な能登牛などとしてブランド化し、市場へ供給することも畜産振興策の一つとして考える絶好の機会であると思いますが、基準緩和後の全頭検査に対する県の基本的な方針について確認しておきます。
 次に、消費者の立場から安心・安全対策への取り組みについてお尋ねします。
 県民が安全かつ安心して消費生活を営むことができる社会の実現を目指すという目的で、十六年四月に制定された石川県安全安心な消費生活社会づくり条例に基づき、現在、安全が確保される権利、不当な被害から救済される権利などを守るためのさまざまな施策が推し進められております。
 その施策の中で、消費者のサポート機関として位置づけられているのが消費生活支援センターでありますが、担当業務であります相談業務の件数を見ますと、五年前の約五千件を上回る一万七千件にも上っております。これは、一般消費生活における県民の不安のあらわれであると感じますが、条例を制定し、組織を変え、取り組みを強化したにもかかわらず、十六年度の相談件数が増加したことについて、これをどのように分析されておられるのか伺っておきます。
 トラブルの事後処理に対するアドバイスも重要でありますが、消費生活支援センターの役割としてはトラブルを未然に防止することも極めて大切であります。平成十六年度の相談件数の中で、未然防止につながったサポートがどの程度あったのか、承知しているその主なものと概数についてお示し願いたいと思います。
 また、インターネットなどを通じて苦情相談事例や未然防止のための情報発信を積極的に行うべきと思うが、現在の取り組み状況をお聞かせ願いたいと思います。
 安心・安全への取り組みに関する質問の最後に、警察本部長にお尋ねをいたします。
 干場本部長は、ことしの四月一日に赴任され、当然ながらもう既に県内をくまなく回り、石川県の現状を把握していることと思われますが、人口百十七万人、南北に長く三方を海に囲まれた地形と、能登、加賀の玄関口として能登空港、小松空港が所在し、外国、国内も含め年間約二千五百万人の観光客が歴史や伝統文化、豊かな自然を楽しむ多くの観光スポットや、北陸一の繁華街を持つ県都金沢など特色ある自然環境と都市形態を持つ石川県の、さらには二十一世紀における日本海側の中核県としての役割を担う石川県の治安を守る最高責任者として、まず本県の印象をどのように感じ取られたのか、お聞きいたします。
 昨年の本県における刑法犯の件数でありますが、一万四千六百四十八件で、過去最高でありました前年と比較して約一七%減り、減少率は全国三位に、また検挙率は全国四位にランクされ、石川県警察緊急治安対策プログラムに基づく取り組みの成果が明らかにあらわれているように思われます。このプログラムの実効ある推進に今年度はどのように取り組んでいかれるのか、そのお考えをお聞きします。
 全国では、男女間の猟奇的な犯罪や線路の置き石まで全く信じられない事件がほとんど毎日我々に知らされます。検挙にまさる防犯なしという言葉があります。県民の治安への不安を払拭し、安心・安全の一層の確保を図るための努力を本部長に期待し、その決意をお伺いいたします。
 次に、行財政改革についてお伺いいたします。
 この三月に新行財政改革大綱の一部が見直され、各分野において新たな取り組みが進められております。この行財政改革の項目の中に県行政の守備範囲の見直しが挙げられており、市町への権限移譲を逐次進めていくとのことでありますが、その進め方として今年度に権限移譲推進指針を策定し、十八年度から順次権限移譲を行うとのことであります。
 基本的には、住民に身近な事務はその地域の実情を把握している、また把握できる市町が担うべきであると思いますが、見方を変えれば県にとっては身軽になるものの、市町側とすれば処理事務が多くなるばかりか、住民サービスの低下を招くことにもなりかねません。さらには、新たな職員の確保など事務処理コストの増などを心配する向きもあります。
 そこでお尋ねいたしますが、まず県と市町の役割分担をどのように考え、具体的な権限移譲を決定されていかれるのか、お聞かせ願います。また、受け皿となる市町には当面の間、県がサポートする必要があると考えますが、その取り組みと市町側との今後の協議スケジュールもあわせてお尋ねします。
 ところで、当面する県政課題に的確に取り組み、成果を上げていくためには、知事の強いリーダーシップと職員の熱意が必要不可欠であります。行財政改革大綱の中でも資質の向上、幅広い人材の登用、ポスト団塊世代対策が組織の活性化のための人材の育成確保として明確に盛り込まれております。
 先般、「働かざる者、公職去るべし」というショッキングな報道がありました。これは鳥取県がとった勤務成績不良者に対する「学問のススメ」ではなく、「退職のススメ」に関する記事でありました。民間にあっては当然のことと受けとめられますが、親方日の丸の公務員体質に一石を投じる施策であるとの評価もあります。
 本県においては、働かざる職員はいないと信じていますが、職員のモチベーションを高めるための取り組みについて、今後どのように行っていかれるのか、具体的にお聞かせ願いたいと思います。
 また、団塊世代の大量退職に伴い、人材確保対策に真剣に取り組む必要があります。大量退職とともにノウハウの大量流出であっては行政の停滞、つまり住民サービスの低下を招くことになりかねません。技術の断絶ともなりかねない経験豊かな職員の大量退職に伴い、ぽっかりあいた穴をどのような形で埋めていかれるのか。その対応をお聞かせ願いたいと思います。また、当面の後継者の育成についての取り組みもあわせてお聞かせ願います。
 次に、関連して県財政の中期見通しについてお伺いいたします。
 団塊世代の大量退職は県財政に大きな影響を及ぼすことは言うまでもありません。来年度以降、退職者が急増することに伴い、退職手当の対応が心配でありますが、今後の退職手当の推移をどのように見込まれておられるのか。また、十六年度の財政調整基金と減債基金の取り崩しは過去最大の百億に達したとのことでありますが、十七年度当初予算においても百八十五億円を見込んでおります。
 貯金が減り、借金の返済が続くという厳しい財政運営が強いられているところであります。また、人件費、扶助費、公債費が増加する中で、今後の財政硬直化が心配であります。
 財政指標を見ても十五年度の経常収支比率が八五・四%、起債制限比率が一〇%と、ともに全国平均を下回っており、その順位も上位にあることは評価されるものであると思いますが、一方では標準財政規模に対する県債残高が四倍を超え、全国平均の三倍と比較すると厳しい状況にあります。財政の健全性を維持するために今後どのような財政運営を行っていかれるのか、そのお考えをお聞きいたしておきます。
 次に、北陸新幹線についてであります。
 今月四日、三十年来の県民の悲願であった北陸新幹線建設工事の起工式がとり行われ、私は十数年後にはこの新幹線が北陸の地をどのように発展させるのか、その期待と想像をめぐらせながら出席しました。
 知事は、この起工式に臨み、どのような思いをめぐらせたのか、その率直な気持ちと北陸新幹線建設元年として新幹線対策に取り組む知事の決意を伺っておきます。
 北陸新幹線の開業には、並行在来線、小松空港の方向性、交流人口の拡大、まちづくり、産業政策、ストロー現象などの多くのキーワードがあります。これらはともに高いハードルであり、十年という長いスパンで考えていてはとても飛び越せないものであり、早急に的確な取り組みを進め、遺漏なきことを強く求めておきます。
 さて、課題は多くあるものの、今はまず、解決に向けて全力投球すべきことは当然ながら用地買収であります。地味な業務でありながら、極めて重要な事業でありますことは御承知のとおりだと思います。
 県ではこの四月から用地買収のプロ集団を集め、新幹線用地対策室を設置し、金沢市、野々市町、白山市の三班体制でその作業を進めているとのことでありますが、公共工事の期間延伸はこの用地交渉のつまずきが原因となることが多いのが実態であります。金沢から白山総合車両基地の十一キロの中には、住宅やアパート、工場、事業所、店舗などが密集する難所があり、しっかりと鉢巻きを締めて作業を進めていってもらいたいと考えております。
 今後、時には知事みずからが現地に赴き、その進捗を確認する熱意にも期待するところでありますが、現在における白山総合車両基地を含めた買収予定の規模と当面の買収スケジュールについてお示し願いたいと思います。
 次に、兼六園周辺文化ゾーンについてお尋ねをいたします。
 兼六園周辺文化ゾーンの整備活性化については、これまで文化・情報フォーラムにおいて旧県庁舎本館の保存活用の基本構想がまとめられ、また金沢城の復元については金沢城復元基本方針検討委員会でその基本方針が整理されており、さらに今年度は新たに兼六園周辺文化施設活性化検討委員会や議会の特別委員会においてその議論が深められ、県都金沢のシンボルゾーンとしてふさわしい整備案の方向づけが示されるものと期待しているところであります。
 この中で、先日、知事の議案説明の中で、旧県庁舎跡地の全体構想については、本県の財政状況や今後の県庁跡地周辺の状況を見きわめながら中長期的な視点で検討し、また南ブロックについては国の登録有形文化財への登録申請を進めるとのことでありました。
 しかし、耐震工事もまだなされておらず、老朽化が進んでいるこの南ブロックの活用については早急な対応が必要であります。知事はどのような構想を考えておられるのか。また、具体的な利活用などの取りまとめなど、今後の供用までの具体的な整備スケジュールをお示し願いたいと思います。
 一方、文化施設の活性化でありますが、金沢市の二十一世紀美術館の盛況に刺激され、今回の総点検となった感は否めませんが、歴史と伝統文化の継承と入場者増への取り組みなどは、よほど思い切った対策を考えなければ効果のある処方せんを書くことができないのではないかと懸念をしております。
 その意味からも、兼六園周辺文化施設活性化検討委員会の大いなる議論に期待するものであり、特にこのゾーンのうち旧県庁石引分室の整備については既に今年度の当初予算にその整備費が計上されておりますが、今後議論が進む中で将来ビジョンにふさわしいアイデアが出てくればその対応を考えるべきであると思っておりますが、いかがでしょうか。
 三十九年の整備以来、県都金沢の顔として県民、市民、それに多くの観光客に歴史と文化遺産を紹介してきたさまざまな文化施設の将来を知事はどのように考えておられるのか、率直な御所見をお願いをいたします。
 次に、産業革新戦略についてお聞きします。
 本県の経済を活性化し、今後の産業振興の新たな指針として産業革新戦略が策定され、この推進元年としてさまざまな取り組みが始められております。
 さて、今回の戦略は十年後の平成二十六年にGDPを約三千億円ふやし、新たに約二万六千人の雇用創出を見込み、さらに具体的な目標値を掲げて、それを順次評価しながら事業展開していくとのことであります。
 具体的な戦略を見ますと、産学官の連携による新産業の創出や次世代型企業の育成に関する事業の推進、大型プロジェクトなどを活用した戦略的な企業誘致の推進、さらには団塊世代が大量に退職し、これまで蓄積された経験やノウハウが次世代に継承されない、いわゆる二〇〇七年問題に対する産業人材確保などを柱にさまざまな取り組みが進められております。
 そこで、今後の成果の礎を築く意味から、特に今年度は重要な年であると考えますが、掲げている目標達成に向け、今後どのような施策を展開されていかれるのか、当面の取り組みについてお聞かせ願いたいと思います。特に企業誘致については、今年度から新たに最大三十五億円の助成制度を設け誘致活動に取り組まれるものでありますが、我々も元気な企業の進出に大いに期待しているところであります。三十五億円誘致元年として企業誘致に臨む知事の意気込みと、その具体的な取り組みについてお聞かせ願います。
 次に、新ほっと石川観光プランについてお尋ねします。
 能登空港や北陸新幹線の金沢延伸など、新しいインフラ整備を新たに視野に入れ、今後十年間の本県の観光施策の指針となる新ほっと石川観光プランが作成され、その取り組みが始められております。
 特にこのプランでは、平成二十六年の目標値を三大都市圏からの誘客を一千万人に、富山、福井からの誘客を二割アップ、海外にあっては三倍増を見込み、全体では平成四年のピーク時を二百万人上回る目標値を立てており、観光における県の意気込みが感じられます。
 しかしながら、本県も含め、全国的にも厳しい観光客の入り込み実態がある中、よほど魅力ある観光資源をアピールし、創出し、観光メニューに追加していかなければ、この目標値の達成は極めて困難であり、県民の期待を裏切ることになりかねません。このため、今年度から観光担当部局を独立させ、積極的、意欲的な取り組みを展開していくようでありますが、この新観光プランの作成に際して、石川県の観光のあり方をどのようにとらえられたのか、知事の所見をお伺いいたします。
 また、観光資源の魅力アップのためのハード、ソフト両面の取り組みが必要であると思いますが、その見解を伺います。さらに、その取り組みについて、十七年度を含め、当面の具体的な事業展開をお示しいただきたいと思います。
 次に、教科書採択についてお尋ねいたします。
 本年度は、中学校の教科書採択の年であります。既に県内各地において教科書展示会が開催されるなど、現在、県教育委員会や各市町教育委員会において採択に向けての事務が進められているものと思われます。
 言うまでもなく、どのような教科書を使って学習するかは、子供たちにとって極めて重要なことであり、基礎、基本の定着はもとより、物の考え方や日本人としての気構え、人格形成にも大きな影響を及ぼすものであり、その採択に当たっては慎重に行われる必要があります。
 県教育委員会は、県立金沢錦丘中学校で使用する教科書を採択する権限を有することはもとより、各市町教育委員会に対し指導助言等を行わなければならない大変重要な立場にあることから、私どもは先般、超党派の立場に立って適切かつ慎重な教科書採択を行うよう教育長に申し入れを行ったところであります。
 そこで教育長にお尋ねいたします。まず、県教育委員会が作成する教科用図書選定資料についてでありますが、これは市町教育委員会が教科書を採択する上で大変重要な資料であり、その作成に際しては綿密な調査研究が求められるわけでありますが、県教委ではどのような視点で調査を行い、この資料をまとめられておられるのかお尋ねします。
 次に、県内にある八つの採択地区についてでありますが、金沢を除く七つの採択地区は複数の市町で構成されております。これらの採択地区では地区内の市町が共同して同一の教科書を採択することになっていることから、それぞれの採択地区協議会を設置して協議するわけでありますが、せっかくの協議が生かされず、各市町での採択の足並みがそろわないことが想定され、双方の責任の所在があいまいになることも考えられます。この点について、県教委として市町教育委員会に十分な指導助言を行っているのかどうか、お聞きしておきます。
 また、教育委員会が採択する県立金沢錦丘中学校の教科書については、四年前の中学校教科書採択のときとは違い、今回は県教委も当事者となるわけでありますが、どのような方針、手順で行うのか、明確にお答えを願いたいと思います。
 次に、高校の入学者選抜についてお伺いします。
 教育をめぐってはさまざまな課題が議論されておりますが、その一つに入学者選抜があります。現在、学校によっては同程度の学力を持つ生徒が集中することから、学力検査の点数が開きにくく、適切な合否判断が難しいなどの意見もあります。生徒が中学校で身につけた学力を十分に評価できるような選抜方法が必要であります。
 また、今年度から全県一学区制の導入により、高校がまさに選ばれる時代を迎えており、今後はこれまで以上に各高校が独自色を強く打ち出し、社会の期待にこたえていく必要があるものと思っております。こうした中、教育委員会では先般、公立高等学校入学者選抜に関する検討会を設置されたとのことであります。
 お聞きするところによると検討会では、学校レベルに合った独自の問題の作成も視野に入れているとのことでありますが、ここで改めてその設置のねらいと検討状況について、まずお聞きします。
 また、その導入時期を含めた今後のスケジュールについてもあわせてお聞かせ願いたいと思います。
 最後になりましたが、ことしは日韓条約が調印されて四十年。石川県日韓親善協会が設置されて三十五年の節目に当たることから、これを記念する事業が幾つか実施されることになっており、両国の友情が一層深まるための一助になることを信じているものであります。
 しかしながら、竹島問題、教科書問題、領海侵犯問題など両国の間に立ち込めているもやが一向に消え去らないことはまことに残念な思いをいたしております。日本と韓国をつなぐ七色の虹が一刻も早くかかるよう願ってやみません。
 我が県では、これまで小学校や中学校同士の友好提携、産業技術交流、青少年交流事業、県議会議員間の訪問交流など、いろいろな分野で両国の友好を築くための取り組みがなされてきました。国の外交施策とは別に、自治体のこのような草の根運動こそ、両国の関係のより親密化に大きく寄与していくものと考えており、今後とも積極的な事業展開が必要であると思います。
 四十年の節目に当たり、知事は隣国韓国との友好をどうお考えなのか。また、両国の友好促進に自治体が果たす役割をどのように考えておられるのかお尋ねをし、私のすべての質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(米田義三君) 谷本知事。
 〔知事(谷本正憲君)登壇〕
◎知事(谷本正憲君) 稲村議員の代表質問にお答えをいたします。
 第一点は、県民の安全・安心の確保についての御質問がございました。昨年の福井、新潟の豪雨災害、いろんな課題を突きつけたわけでありますけれども、最も大きかったのは避難勧告のおくれと、そして高齢者を中心とした、いわば援護を必要とする方々の避難誘導、この点が大変大きな問題になったわけでございます。
 市町において、より実効性のあるいわば洪水時の避難計画、これを策定する必要があるということでございます。この計画を策定するためには、その前提として河川の浸水想定区域図の作成がどうしても必要になるわけでございます。
 今、県管理の主要河川につきましては、私ども順次その区域図を策定をしておるわけでありますけれども、それまでの間にもぜひ市町においては避難計画を策定をしていただきたい。こういう思いで、簡易な浸水想定区域図の作成手法などをまとめました避難計画の策定マニュアルというものを今市町にお示しをいたしておるわけでありまして、ぜひこれに基づいて、できるだけ早く避難計画が策定されるように今支援をしているところでございます。
 次に、国民保護計画についての御質問がございましたが、これはいわゆる有事法制の一環として武力攻撃事態などに備えましてあらかじめ避難救援の措置を定めるということで、先般、私ども県の国民保護協議会を開催いたしまして、この計画づくりに着手をしたところでございます。
 御指摘のように、武力攻撃時の災害というのは、これは自然災害とは当然異なるわけでございまして、攻撃という目的を持ってこれは引き起こされるわけでございますので、事態の動きを確実に予測をするということが難しいということもございますし、また一義的にはこれは国家の有事として国の責任において避難措置などの指示が行われるということにも相なっておるわけであります。この辺が自然災害と大きく異なる点ではないかというふうに思うわけであります。
 したがいまして、県民の避難誘導に当たりましては、さまざまな攻撃方法、時々の被災状況などによりまして避難先とか移動方法を変更したり、あるいは県域を越えた大規模な避難を想定をする、そういった的確な対応が必要になってまいろうかというふうに思います。そういった意味で、計画の作成に際しましては、石川県は日本海に突出をした半島、そして長い海岸線、そして原発、こういったものがあるわけでありますので、こういった本県の特徴を十分考慮をいたしまして、多様な事態を想定した複数パターンの避難実施要領の作成ということが大事でありますし、大規模な武力攻撃災害に備えた国や他県等との事前の調整ということも大事になってこようかというふうに思うわけであります。
 そして、実際の避難ということになってまいりますと、市町の消防組織、こういった既存の防災網の活用ということも大事になってまいりますので、こういった点に重点を置きながら実効性のある計画にぜひしていきたい、このように考えておるわけであります。
 次に、河川整備についての御質問がございましたが、従来から計画的に取り組みを進めておるわけでありますけれども、本年度の基本的な取り組みとしましては、何せ昨年は新潟、福井の豪雨災害がございました。これを踏まえまして、堤防の総点検をいたしまして緊急に対策を要する箇所が二十七カ所ございます。これにつきましては、八月末までに完了させるということにいたしております。そして、犀川水系では辰巳ダムの新計画を着実に進めていきたいというふうに思いますし、課題になっております鞍月用水堰付近の堤防の補強につきましても、本年度から三カ年で完了させるということで着手をしたところでございます。
 そして、浸水被害を繰り返して起こしております河川もございます。こういった河川につきましては、特に重点的に整備をしていこうということで、例えば鷹合川でありますとか直下川におきましては本年度完了を目指すということにいたしておりますし、吉崎川では十九年度の完了を目指して今圃場整備事業と調整をしながら、ぜひ集中投資を行っていきたい、このように考えているわけであります。こういった選択と集中を図りながらハード対策の推進に取り組んでいくということにいたしておるわけであります。
 他方、福井や新潟の豪雨のように、計画を超えます豪雨に対しましてはハード対策だけでは対応できないということも我々経験をしたわけでございますので、避難に役立てるソフト対策につきましても今積極的に取り組んでおるところでございます。
 先ほどもお答えをいたしましたが、特に犀川、浅野川につきましては浸水想定区域図を策定をいたしまして、近日中に公表するということにいたしております。そして、本年度は大聖寺川と河原田川につきましても作成をするということで、いわばハードとソフトを両輪として市町と連携をしながら県民の皆さん方の安全確保に努めてまいりたい、このように考えておるわけであります。
 そして次に、羽咋市の福水町での地すべり災害がございました。四月の十五日に防災ヘリで上空から全体の被災状況を把握をさせていただきました。その後、実際に現地を歩いて状況も確認をさせていただいたわけでございます。
 地すべりの規模が予想以上に大きいということでありますし、そして鉄塔があめのように曲がっておりましたし、また地すべりによる崩落土砂によりまして川が全く埋まり、天然ダムの様相を呈しておるということでありますので、改めて自然災害の脅威というものを肌で実感をいたしたところでもございます。
 今後、雨が降ってまいりますと、土砂流出によります二次災害が危惧されますので、既に着手をしております応急対策工事を早急に完成をさせるということと、県と市が連携をして監視を強化をするように指示もいたしたところでございます。
 今回は幸い人命や家屋に被災はなかったわけでありますが、こういった土砂災害が仮に人家密集地で起こらないとも限らないわけでありますので、日常からの防災対策と万一のときは避難勧告・指示を早く出せるように日ごろからの備えが大切だということを改めて痛感をいたしたわけでございます。
 周辺住民の皆さん方が一日も早く安心して暮らせるように恒久対策としての砂防ダムの工事でありますけれども、八月には着手をして年度内には完成をさせる。そういう予定で進めてまいりたい、このように考えております。
 次に、少子化についての御質問がございましたが、本県による出生率、国よりは高いわけでありますけれども、少子化は着実に進行しておるということでございます。これは社会経済、あるいは子供さん方の育成環境に大変好ましくない影響が生ずるということは多くの識者が指摘をしておられるわけであります。そういった意味で、少子化の進行に少しでも歯どめをかけるということが、私どもにとりましても大変大事な課題だというふうに理解をいたしておるわけであります。
 ただ、少子化の要因というのは、いろんな要因が複雑に絡まり合っておりますので、この対応につきましても幅広い対応が当然これは必要になってくるわけであります。
 ことしの三月、いしかわエンゼルプラン二〇〇五を策定をいたしました。この中で、まず考え方の基本として、従来はこの問題、ややもすると若い夫婦の問題という形でとらえがちであったわけでありますけれども、これを社会全体の問題としてとらえ直す。そして、地域社会全体で支援をするというふうに考え方の基本を改めたわけでありまして、それに基づいて総合的な幅広い施策を盛り込んだところでもございます。
 特に今年度は、民間企業の協力を得まして多子世帯を支援をしますプレミアム・パスポート事業。来年一月からのスタートということで募集を開始をしたわけでありますが、昨日までに百十二店舗からお申し込みをいただいておるところでございます。
 そして、身近な保育所で、出産後だけではなく妊娠時からの育児体験、そして出産後の一時保育の利用などによりまして、専業主婦家庭も含めてすべての子育て家庭を支援をしていこうというマイ保育園の登録制度につきましては、今十月からの事業実施に向けまして七つの市や町で準備を今進めていただいておるところでございます。
 さらに、行政がどこまでかかわり合いを持つのかという難しい問題でありますが、未婚男女の出会いの場を提供するということも一つのポイントではないかということで、これは子育て支援財団の方でしあわせ発見事業ということで、この七月にはしあわせアドバイザーの養成講座、八月からはタウンミーティングを開催をするということにもいたしておるわけでございます。
 そして今、県立中央病院で整備を進めておりますのはいしかわ総合母子医療センターということでありまして、産前産後の母子の健康を確保するということで、ことしの秋にはオープンをするということに相なっているわけであります。
 そして、せっかくつくったプランでありますから、このプランを推進をしていくための協議会も設置をしながら、このプランの着実な実施に努めていきたい、このように思うわけであります。
 こうしたことを継続をしていくことによりまして、大変この少子化対策というのは難しい課題でありますけれども、何とか中長期的な視点で出生率の上昇につなげていければ、こんな思いでございます。
 次に、がん対策についてでございますけれども、名称は順次変更してまいりましたけれども、決してこのがん対策をおろそかにしておるということではございませんので、その点はぜひ御理解をいただきたい、このように思う次第であります。
 私ども、まずは市町の実施するがん検診、より多くの方々に受診をしていただくということで、受診者をふやす努力をしてまいりました。その結果、平成九年度から平成十五年度までの六年間の間で受診者は約二割増加もいたしておるわけでございます。
 そして、これは検診の精度を高めるということも大変大事でございます。早期発見が何よりも大事でございますので、胃がん検診車の導入についての助成措置も講じてまいりましたし、特に乳がん検診につきましてはマンモグラフィの導入ということが強く要請もございましたので、これも導入をさせていただきました。平成十六年度では全市町でマンモグラフィによる検診を受けるということが実現をいたしました。これは石川県を含めて全国で二県だけということでございますので、このマンモグラフィによる乳がん検診につきましては全国のトップクラスだと、このように私ども理解をいたしておるわけであります。
 そして、平成十五年度からは、より微小な肺がんを早期発見、早期治療をしますために、これは全国で三番目でございますけれども、マルチスライスCTを搭載した検診車、こういったものの整備にも助成をさせていただいたところでございます。
 こういった取り組みを進めながら、ひとつがんの早期発見、早期治療にさらに最善を尽くしていきたい、こういう思いでございます。
 次に、中央病院のリニューアルについての御質問がございましたが、御指摘のようにこの中央病院、最新の高度な医療水準を維持をしていこうということでこれまで逐次必要な施設の改修、設備の充実にも努めてきたところでございます。いしかわ総合母子医療センターも本年秋にはオープンをするということでもございますし、耐震補強工事も平成十四、十五の二カ年で実施をしたところでもございます。
 御指摘のように、県民の医療に対するニーズは大変高度化、多様化をしてきておりますし、建設をしましてから相当期間経過をしたということもございます。病院の将来構想につきまして考えるべき時期が近づいてきたという認識はいたしておるわけでありますが、ただ、病院の実際建てかえということになりますと、これは県庁舎の建てかえに匹敵するほどのビッグプロジェクトということに相なってまいります。多額の予算が必要ということにもなってまいりますので、現在、健康福祉部内で他県の取り組み状況など、今後必要となる情報の収集に今努めておるという状況でございますので、ぜひ御理解をいただきたい、このように思う次第であります。
 次に、食の安全についての御質問がございました。まさに食は生命の糧ということでもございます。県民の皆さん方すべてに深くかかわり合いを持つ課題ということでもございます。私ども平成十五年度には、この基本方針を策定をいたしまして、毎年度行動計画を策定をして着実な取り組みを進めておるところでありまして、これは部局を超えた連携も大事でありますし、生産から消費に至るまでの一貫した施策も重要になってくるわけであります。
 農畜水産物の安全性の確保については、第一義的にはこれは生産者が責任を有しておるということでございますので、今農産物のトレーサビリティシステム、こういったものをより一層整備拡充をしていこう。そういった取り組みに支援もさせていただいておるところでございます。そしてその次が流通、販売段階ということになるわけでございます。これもいわば生産者と消費者の中間にあるということでございますので、大変大事な役割を担っていただいておるわけであります。そういった卸・小売業者の表示の実態調査とか食品表示モニターによります食品表示の適正化、こういったものを今私ども精力的に行っているところでもございますし、そして消費者の信頼を得るということが何よりも大事であります。そのためには生産、流通、消費に係る関係者の双方向のコミュニケーションが何よりも重要であるということで、そういった取り組みを今強化をさせていただいておるというところでもございます。
 次に、行革についての御質問がございましたが、市町村合併の進展によりまして各市町におきましても権限移譲の受け皿としての基盤の強化が図られているということでもございます。今、議員の方から御指摘がございました。住民に身近な事務は市町村で処理するという原則は大変大事であろうというふうに思います。今、市町への移譲対象事務リストを盛り込んだ指針の策定に向けた作業を進めておるわけでありまして、できるだけ早期にこの指針を市町にお示しをしたい。ことしの秋にも市町との協議を開始をしたい、このように考えておりまして、協議が整った事務については特例条例を改正いたしまして、早ければ平成十八年四月から権限移譲も行いたい、こういうふうに思っておるわけでありますが、ただ、議員御指摘のように市町村合併が今進んでおるわけでございますので、新しい市町の組織体制の安定には一定の期間が当然必要になってまいりますし、さらには市制に移行した自治体については近年の法改正によりまして福祉とか児童相談業務、こういった分野での権限の移譲が相当進んでおりますので、こういった市町の受入態勢の状況も、これは私ども勘案をしていく必要があるのではないかというふうに思いますので、決して拙速に走ってはならない、こんな思いもいたしておるわけでございます。
 そして次に、財政の健全性についての御質問がございましたが、本県の財政状況、これまで国の経済対策に呼応して積極的に社会資本の整備に努めてまいりました。その結果でありますけれども、県債残高、御指摘のように平成十四年度には一兆円を突破いたしました。平成十五年度決算では、全国第五位という大変高い水準にあるわけでございます。
 歳入の面では、平成十六年度は若干の県税は増収に転じたわけでありますけれども、何せ昨年度の交付税が二百三十億円と大幅に削減をされた影響が大変大きいわけでございます。さまざまな歳出削減の努力は行いましたけれども、昨年度は最終的には基金を過去最大百億円取り崩しを余儀なくされたということでございます。
 そして、今後は、御指摘のように県債の償還が本格化してまいります。そして、医療、介護関連経費、こういった扶助費がふえてまいりますし、御指摘の団塊世代の大量退職というものが、もうそこまで来ておりますので、退職手当が相当増加をするということであります。
 そういったことを考えますと、本県の財政は極めて厳しい状況に置かれておるということでもございます。その中で、行革大綱におきましては県債残高の抑制と基金残高の確保、これを掲げまして行財政改革の取り組みをさらに拡充強化するということにいたしたわけであります。
 具体的には、職員数の削減の上乗せ、前倒し、加えて常勤特別職の期末手当、管理職手当の削減、そういった見直しも行いまして、職員費を抑制をする。そして、投資的経費につきましてはローカルルールを積極的に活用していくということにいたしておるわけでありまして、標準財政規模に対する割合を全国平均まで逐次抑制をしていかざるを得ない、このように考えておるわけであります。
 と同時に、県税収入につきましては滞納整理をもっと促進をしていくということもやらなければいけませんし、給与とか旅費事務の集約化、あるいは公社・外郭団体の見直しにも着手をしたところでございます。
 将来の公債費負担の抑制ということでは、県債残高を前年度に引き続き、平成十六年度も減少させたわけでございます。そして、平成十七年度の予算でも県債発行額を一六%減少させるということで今県債残高の抑制にも努めておるところでもございます。
 いずれにしましても、右肩上がりの経済が終えんをしたということでございますし、人口減少時代が到来をするということでもございます。持続可能な財政基盤をどうしても確立をしていかなければなりません。そのためには、行革の手を緩めてはならないということでもございます。選択と集中による施策の重点化をぜひこれからも推進をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。
 次に、北陸新幹線についての御質問がございましたが、平成二十六年度末の完成を目指しまして、この六月四日に起工式が行われました。振り返ってみますと、昭和四十二年の北回り新幹線建設促進同盟会の結成以来、整備五線の計画決定という時期もございました。そして、建設計画が凍結をされたという時期もございました。幾多の変遷を経て、ようやくといいますか、金沢までフル規格による着工を迎えることができたということでありますので、大変そういう意味では感慨深い思いがいたしておりますし、率直にすべての県民の皆さん方と喜びを分かち合いたい、こういう思いでいっぱいでございます。
 ひとえに四十年近くの長きにわたります県民の皆さん方一丸となった粘り強い取り組みのたまものでありますし、これまで御尽力をいただいた多くの皆さん方に改めて心から感謝を申し上げたい、こういう気持ちでございます。
 いずれにしましても、北陸新幹線の開業によりまして、本県は強固な広域交流の基盤を得るということになるわけであります。今後はそのメリットを最大限に活用していくための戦略づくりが何よりも大切でございますので、その開業を見据え、庁内横断のプロジェクトチームを設置し検討していくということにいたしておるわけでございます。
 そして、開業時にはJR西日本から経営分離される並行在来線がございます。この在来線につきましては、六月末に官民挙げての検討組織を立ち上げるべく今その準備を進めておるところでもございます。
 そして、一日でも早く金沢開業ができるように、御指摘の用地買収につきましては万全を期していかなければいけない、このように考えておりますし、加えて金沢以西の延伸につきましても、これは早期認可、全線整備に向けましてさらに最善を尽くしていかなければいけない、このように考えておるところでございます。
 次に、兼六園周辺文化ゾーンについての御質問がございましたが、まず旧県庁本館の南ブロックにつきましては、建築の専門家の皆さん方から構成されました専門家会議におきまして「歴史的、文化的価値が高く、堂形のシイの木と一体として活用を図るべき」、こういう見解もいただきましたし、文化・情報フォーラムにおきましても「南ブロックの保存と早期利活用を図るべき」、こういう御意見をいただいたところでもございます。
 これを踏まえまして、今南ブロックについて庁内の検討チームによります具体的な活用策の検討に着手をしたところでございます。そして、歴史的建造物としての保存活用ということでありますので、本年度中に国の登録有形文化財の登録を目指すということにいたしておるわけでございます。
 南ブロックの活用策につきましては、文化・情報フォーラムの基本構想の中でも例示として、例えば知的資産のワンストップの検索化の機能でありますとか知的実験、創作活動が行えるブース、あるいは発表・展示コーナー、さらには憩いの場と和やかな議論の場としてのオープンカフェなどが挙げられておりますので、これらの御意見も踏まえながら今検討を進めておるところでもございます。
 南ブロックの活用策につきましては、議会の御意見も伺いながら一年程度を目途に具体的な導入機能、機能配置などを取りまとめたい、このように考えておりまして、これを受けまして、平成十八年度以降、基本設計、実施設計、そしてこの地は埋蔵文化財調査が不可欠でございますので、こういった埋文調査等を経まして改修工事を進めまして、できるだけ早い供用を目指したい、このように考えておるところでございます。
 次に、文化施設についての御質問がございましたが、兼六園周辺、これはもうボリューム感あふれます緑豊かな環境でございますし、その中に江戸期から明治、大正、昭和にかけての貴重な建造物というのがあるわけでありますので、これらを生かして歴史的、文化的な施設の集積を図る中で文化ゾーンを形成しながら、いわば本県の文化の拠点としての役割を果たしてきた、このように理解いたしておるわけであります。
 ただ、この周辺の文化施設、近年その利用者が減少傾向ということもございます。その活性化を図るということで検討委員会を設置をさせていただきまして、今検討を始めたところでもございます。
 この検討委員会では、文化施設が例えば都心に集積をすることで都市の活力を生み出す、こういう考え方から、この文化ゾーンについては時代の変化を踏まえ、活性化を検討するということは意義がある。施設間の連携強化や文化ゾーンの回遊性を確保するための整備が必要だと。そして、文化ゾーンは明治、大正のいわば建物が集積をしておる地域でありますので、そうした面としての特徴を生かすということが全体の魅力アップにつながるのではと、こういった御意見も出ておるということでございます。
 今後、議論を重ねてまいりまして、当面の各文化施設の活性化方策については秋ごろをめどに中間取りまとめをいただくということにいたしておりますし、中長期の方向性も含めた検討結果の報告についてはいましばらく少し時間をかけて検討をしていただくということにいたしておるわけであります。
 文化施設の将来につきましては、それぞれの施設のいわば後世に受け継ぐべき基本コンセプト、これは大事にしていかなければいけないというふうに思いますし、それを大事にしながらもせっかく立ち上げた委員会でもございます。その御報告でありますとか、議会の方でも特別委員会が開催をされておるわけでありますので、そういった御意見もお聞きをしながら、ひとつ活性化策に向けて取り組みを進めていきたい、こういう思いでございます。
 なお、石引分室につきましては、改修の予算をお認めをいただいたわけでありますけれども、活性化検討委員会あるいは議会の特別委員会での議論も踏まえながら必要な見直しは行ってまいりたい、このように考えているところでございます。
 次に、産業革新戦略についての御質問がございました。せっかくつくりました戦略でありますので、着実に成果を上げますために、初年度であります今年度は、まずは戦略の推進体制をしっかり築き上げる。二つ目には、産学あるいは産業間の連携を図るための具体的なプロジェクトを立ち上げる。三つ目には、いわゆる全国トップシェアを誇る独自の技術を持った企業、いわゆるニッチトップ企業の創出に向けた取り組みを進める。四つ目には、喫緊の課題であります産業人材の育成確保につきまして実効性のある対策。この四つを重点に挙げておるわけであります。
 この推進体制につきましては、この四月、商工労働部内に革新戦略推進デスクを設置をいたしました。大学、産業界との連携も密にしながら、企業等からの相談にも適時適切に対応していきたい、こういう思いでありますし、産業間の連携を図る具体的なプロジェクトにつきましては、今、脳機能計測診断支援システムの構築などを内容とした知的クラスターの創成事業、これをさらに計画どおり進めていくということでありますし、幸いその研究を進める上で必要な小動物の心臓や脳の異常の有無を確認する装置の開発が国の事業に新たに採択をされたということでもございます。そして、伝統産業と先端技術の融合により、新産業の創出を図るというプロジェクトが今回国の大型事業に採択をされました。三年間で約三億研究費が認められたということでございますので、ぜひ新たな分野での製品開発を行っていきたい、このように考えておるところでございます。
 そして、ニッチトップ型の企業の育成でございますけれども、現在、目ききをしていただくための県内外の一流専門家の人選を進めておるところでございます。と同時に、認定候補企業の発掘のための聞き取り調査を今行っておるわけでありますので、こういった準備が整い次第、認定手続を行いたいというふうに考えております。恐らく五社程度ぐらいになるのではないかというふうに思いますが、そういった認定をされた五社の企業につきましては、ぜひニッチトップ型の企業として成功していただくように万全の体制で私ども御支援をしていきたい、このように考えているわけであります。
 そして、産業人材の育成につきましては、産業人材サポートデスクも設置をいたしまして、首都圏の人材紹介会社とのネットワークを構築をいたします県内の会社を選定をさせていただいたわけでございます。そして、次代を担う経営人材を育成するための石川経営天書塾、本年秋の開校に向けた運営委員会も発足をさせていただいたところでございまして、こういった具体の対策を進めていくことを通じて革新戦略の内容をより実効性のあるものにしていきたい、このように考えているわけであります。
 次に、企業誘致についてでありますけれども、これはもう地元経済の活性化、地元雇用の拡大、さらには税収増にも大きく貢献をするということでございます。これまでこの企業誘致を始めましてから約二十年以上が経過をするわけでありますけれども、百十一社の県外企業を誘致をしたわけでございます。そして、最近の景気回復基調に伴います製造業の設備投資の増加、あるいは製造拠点の国内回帰という状況がございますので、企業誘致にとっては大きな追い風ということでもございます。この機会をとらえまして、これまで以上に積極的に取り組む必要がある、このように考えておりまして、企業誘致を進めるに当たりましては、石川県の交流基盤の充実ぶり、あるいは地震、台風等の自然災害は少ない、あるいは高等教育機関の集積、こういった魅力を積極的にPRをしていきたい、このように思いますし、最後の決め手になります助成の限度額が今トップクラスの制度であるということもしっかりと相手方にはお伝えをしていきたい、このように考えております。
 これまで以上に熱意と誠意を持って積極的に取り組んでいきたい、このように考えておりますし、これからの企業誘致につきましてはせっかく大型プロジェクトがスタートしまして産学官の取り組みが進んでおります。こういったものを御縁にして戦略的な企業を石川県に誘致をしていく、あるいは大学研究者との共同研究を通じたネットワークを活用しながら企業の誘致を進めていく、こういった手法も積極的に活用していきたい、このように考えておるところであります。
 次に、観光施策についての御質問がございました。人口減少時代という中で、交流人口の拡大が地域の活性化にとりましては大きなテーマの一つでございます。石川県は従来から観光立県も標榜いたしておりますし、既に多くの皆さん方に県外からお越しをいただいておるという実績もあるわけでございます。観光というものを中核に据えながら、交流人口の拡大を目指していきたい、このように思っておりますし、二十一世紀の観光はこれまでとは様相が大きく異なってくる。体験型とか、その地でなければ味わえないものを自分の肌で実感をしたい、こんな思いが非常に強くなってきているというふうにお聞きをいたしております。
 そして、海外からの誘客がこれからはどんどんふえてくる。こういった見通しもあるわけでございます。こういったニーズの変化に積極的に対応していきたい、こういう思いでございます。
 こういった時代の変化を踏まえながら、石川県の観光に関する施策を再構築をするということで新たな観光プランを策定をさせていただいたということでございます。このプランをよりどころにしながら、これまで石川県が築いてまいりましたいろんな資源にさらに磨きをかける。そして、新たな観光資源を発掘をする。そして、何よりも心温まるおもてなしができる環境づくりを進めていくということが大事ではないか、こういう思いがいたしておるわけであります。
 次に、日韓国交正常化四十周年についての御質問がございましたけれども、日本と隣国であります韓国との友好関係、これは両国の経済、文化などの交流発展だけにとどまらずに、これは北東アジア地域の平和と安定にとりましても大変大事なことだというふうに理解をいたしておるわけであります。
 御指摘のとおり、国の外交施策とは別に、両国の自治体同士が草の根の交流を深めていくということは、両国のより親密な関係を構築していく上で大変私は大事だというふうに思うわけでございます。
 本県では、既に韓国の全羅北道と友好交流に関する合意書も結んでおります。既に職員の相互交流を初めとして、青少年、農業、文化など幅広い分野でこれまでも友好交流を活発に進めてまいりました。県の日韓親善協会におかれましても、本年は日韓国交正常化四十周年、これを記念をして各種の交流事業を展開されるというふうにお聞きをいたしておるわけであります。充実をした草の根の交流が特色であります石川県としては大変私は喜ばしいことだというふうに思うわけでございます。
 自治体外交を積極的に推進しております私ども石川県では、今後とも全羅北道を中心とした韓国とのいわばフェース・ツー・フェースの交流を積極的に進めていきたい、こういう思いでございまして、このことがひいては相互の信頼関係をより一層深めることになってまいりますし、そして両国の平和と安定に貢献できるのではないか、こういう思いがいたしておるわけでございます。
○議長(米田義三君) 大鹿総務部長。
 〔総務部長(大鹿行宏君)登壇〕
◎総務部長(大鹿行宏君) まず、職員のモチベーションを高めるための取り組みについてお答えいたします。
 行財政改革を進める中で限られた人的資源を有効に活用し、県民ニーズに的確にこたえていくためには職員一人一人のモチベーション、すなわち意識、意欲を高めることが重要であると考えております。
 これまで、職員の意欲の喚起と能力の活用を図るために、派遣研修やイベント的要素の強い業務等につきまして、庁内から職員を広く公募する庁内フリーエージェント制というものを実施するほか、自己申告制度を積極的に活用してまいりました。また、能力を発揮できる職場環境の整備の一環としまして、部長等の幹部職員と若手職員とのフランクトークの実施にも努めてまいりました。さらに、職員の仕事と子育ての両立を推進するために、特定事業主行動計画を策定し、これの着実な実施を図ることにしております。
 現在、国におきましては、能力、実績に基づく人事管理を柱とする公務員制度改革についての議論が重ねられている状況でありますが、県としても主体的にできることには積極的に取り組む考えであり、職員の自発的な能力開発向上を促す観点から、勤務評定の評価基準の公表や、管理職につきましては勤勉手当への勤務実績の反映について今年度から実施することとしております。
 職員が常に意欲を持って仕事に取り組み、組織としての力が最大限発揮されるように人事管理等については今後も改革の志を持って取り組んでいく必要があると考えております。
 次に、経験豊かな職員の大量退職についての御質問にお答えいたします。
 厳しい財政状況のもと、職員数削減に取り組む中、御指摘のとおり豊かな知識と経験を持った団塊世代の職員の大量退職を見据えた対応は、県民サービスの低下を来さないためにも大変重要な課題であると認識しております。
 このため、定年退職者のうち、意欲と能力のある者を短期的に再度任用するための新たな再任用制度について、今年度から試行を行っているところでありますが、団塊世代の大量退職が始まる平成十九年度からこれを本格導入することとし、県民サービスの急激な低下を来すことのないようにしてまいりたいと考えております。
 一方、若年職員の採用につきましては、職務経験者採用の拡充と計画的な新規採用に努め、いびつな職員構成を繰り返すことのないよう、これらをバランスよく運用し、職員構成の平準化を図りながら組織の活力の維持に努めてまいりたいと考えております。
 また、団塊世代の大量退職への対応といたしましては、職員の確保とあわせまして人材育成も急務であると考えており、職員研修につきましてこれまで以上に職員の主体的な研修受講を促すという観点から、昨年度から意欲やみずからのキャリア形成に合わせて選択できる研修を大幅に拡充したほか、幹部職員を対象に思索討論型研修、いわゆるアスペンメソッドを全国の自治体に先駆けて実施するなど、職員の能力向上、意欲喚起に意を用いているところであります。
 今年度におきましては、ポスト団塊の世代を担う中堅職員を対象に複雑・高度化するさまざまな行政課題に対応できるようマネジメント能力の向上を図るため、行政経験を有する公共政策の専門家による行政経営ゼミナールを新たに開催するなど、職員に求められる能力、スキルの緊要度に応じて内容面の充実を図っているところでございます。
 今後とも職員研修の充実を図りながら、複雑・高度化するさまざまな行政課題に的確に対応できるよう、職員の育成に鋭意努めてまいる所存であります。
 さらに、最後に退職者の急増についての御質問にお答えいたします。
 本県におきましては、ここ三年ほどの退職者は教員や警察官を含めましておおよそ五百七十人程度でありましたが、来年度、十八年度からはこれが急増し、今後五年間をとりましても毎年六百七十人程度から、多い年で八百五十人程度の退職者が見込まれるところであります。
 これによりまして必要となる退職手当も増嵩し、近年おおむね百四十億円から百五十億円程度で推移し、また十七年度当初予算では約百三十億円を見込んでおりますこの退職手当が、平成十八年度は約百七十億円、平成十九、二十年度は二百十ないし二百二十億円程度になるものと見込まれております。
 なお、このような事態を踏まえまして、平成十八年度からは勧奨退職基準を段階的に見直すことなどにより、可能な限り退職者の平準化を図ることとしているところでありまして、今後とも適切な対応に最大限意を用いてまいる所存であります。
○議長(米田義三君) 稲岡企画振興部長。
 〔企画振興部長(稲岡伸哉君)登壇〕
◎企画振興部長(稲岡伸哉君) 北陸新幹線の用地買収の関係についてお答えをいたします。
 白山総合車両基地につきましては、去る四月二十七日の認可で見送られましたことから、用地買収の規模は現時点では明らかではございませんが、本年秋には認可がなされるものと承知しております。
 新たな着工区間の用地の買収規模につきましては、用地の測量前でありますことから確定的なことを申し上げることはできませんが、工事区間が約八・九キロメートル、買収用地幅が約十二メートルであることから、本体部分につきましては約十一ヘクタールになるものと考えております。
 なお、年内には用地測量を完了する予定と聞いておりまして、これを受けて新規着工区間につきまして買収規模が確定するものと考えております。
 次に、用地買収のスケジュールでございますが、現在、鉄道・運輸機構、県による地元への事業説明会を行っておりまして、地元説明会終了後、用地測量及び地質調査等を実施いたしまして、これらの作業は年内に完了する予定となっております。
 県といたしましては、買収用地の確定後、年度内には一部の用地を取得するなど、おおむね四年程度で用地の取得を完了いたしたいと、このように考えておるところでございます。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 森県民文化局長。
 〔県民文化局長(森久規君)登壇〕
◎県民文化局長(森久規君) 消費者相談に関する御質問についてお答えをさせていただきます。
 まず、相談件数増加の分析でございますけれども、消費者を取り巻く環境の変化に対応するとともに、消費者が自立した主体として行動できる環境を整備するために平成十六年四月、石川県安全安心な消費生活社会づくり条例を施行したところでございます。
 その条例を実効性のあるものとするために、平成十六年度には消費生活地域フォーラムを県内六地区で開催するとともに、消費者支援の拠点となります消費生活支援センターからの出前講座の充実など、条例の周知と消費者自身がみずからの生活を守る意識を育てるための各種施策に取り組んできたところでございます。
 しかしながら、平成十六年度は消費生活支援センターに寄せられた苦情相談件数が一万五千八十二件と前年度に比べ四千百五十一件の増加となったところでございます。これは十五年度の対前年度比八〇%増よりは少なかったんでありますが、三八%の増となっております。
 その主な要因としましては、架空請求などの情報サービスに関するものが九千三百二十五件となり、前年度よりも四千九百四十一件の増加、倍増したことが大きく影響をしております。
 その情報サービスの苦情内容としましては、使っていないサイトの利用料を名目とした架空請求やアダルトサイトなどに接続しただけで登録していないにもかかわらず高額な登録料の請求を受けたというものがほとんどを占めております。
 また、性別で見ますと、女性の相談件数が三千七百八十二件増加し、前年度の七倍となっております。これは以前は架空請求などの対象が主に男性であったものが、さらに女性にも広がってきたものと思われます。
 このような相談件数の増加は、消費者相談窓口の周知に努めたことや、県民の意識の高まりによるところもあるものの、全国的な架空請求などの急増に連動した動きによるところが大きいと考えております。
 次に、未然防止の状況でございますけれども、苦情相談一万五千八十二件のうち、相談員の助言があって、結果として未然に防止されたものは一万三千五件で全体の八六%でありました。
 未然防止できたもののうち、最も多いのは架空請求などに関する相談で、絶対連絡をとらないこと、あるいは相手にならないことなどの助言をしたものが九千九百九十件あります。その九割は情報サービス利用料などについての請求でございました。また、解約の仕方についての相談で、クーリングオフ制度などを相談員が説明し自主交渉の仕方などを助言したものが二千七百八十件ございました。
 次に、インターネット等を通じての情報の発信についてでありますが、県のホームページにおいては架空請求や不適正な取引行為を行った事業者名の公表、そしてまたそれらの手口の説明、最近の苦情相談事例などを掲載しておりますほか、メールマガジンによる緊急情報として消費生活ほっと情報を発信し未然防止のための情報発信に努めているところでございます。
 また、新聞広報や情報誌などによります情報提供や、県内各市町での消費者向け出前講座や消費生活推進員による地域での啓発活動などの機会も設けております。さらに、今年度新たにテレビやラジオによります情報提供や弁護士による高校生を対象とした消費生活講座、さらには専門相談員の養成を目的とした夜間ゼミナールを開催することとしているところでございます。
 今後とも安全で安心な消費生活を確保できますよう、状況に応じた情報発信に積極的に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 木村健康福祉部長。
 〔健康福祉部長(木村博承君)登壇〕
◎健康福祉部長(木村博承君) 私の方からは二点御答弁させていただきます。
 まず第一点目は、PETと呼ばれる画像診断装置の関連についてでございます。近年、がんの診断におきまして注目されているPET画像診断装置を用いた検査につきましては、がんの悪性度、転移、再発巣の診断や治療の効果判定などに有効であると言われておりまして、特に全身を一度に検査することができるため、微小ながんの早期発見にも効果があると認識しております。
 全国の設置状況でございますが、全国の自治体病院では秋田県立脳血管研究センターや県立静岡がんセンターなど、合わせて九病院がPETを導入している状況でございます。
 一方、県内では現在、民間病院に一台設置されておりまして、このほか今年度中に新たに民間病院で一台、公的病院で二台導入する予定と聞いております。
 なお、県立中央病院におきましては、県内の医療機関における導入状況や需要見込みなどを十分見きわめた上で、導入の是非につきまして今後検討していきたいと考えております。
 次に、BSEに対する検査についてでございます。去る五月上旬、内閣府の食品安全委員会におきまして国内の屠畜場におけるBSE検査対象を従来の全頭検査から月齢二十一カ月以上とすることを容認する内容の答申がなされたところでございます。しかし、この答申に基づき、厚生労働省がBSE関係法令の改正案を発表し、パブリックコメントを実施しましたところ、寄せられた意見の九割は改正に反対の意見であったとのことでございます。
 また、輸入面におきましても、米国産牛のうち月齢二十カ月以下の牛肉が国産牛肉と同程度に安全かどうかについて、現在、食品安全委員会において審議しているところでございますけれども、その結論はまだ出されていない状況であります。
 このように、国産牛、米国産牛ともに規制緩和が実施される方向に進むかどうかを予断しますことは、いまだ困難な状況でございます。しかしながら、このような状況の中にありまして、本県におきましては既に国産牛肉のトレーサビリティシステムが完備されていますことに加え、県内唯一の屠畜場である金沢食肉流通センターにおいて、金沢市が行っているBSE検査につきましては引き続き全頭検査を実施すると聞いておりまして、消費者の不安に今後ともこたえていけるものと考えております。
 県といたしましては、今後とも国の動向をよく見きわめながら適時適切に正確で的確に判断できる情報を県のホームページの活用を初め各種の消費者団体への提供など、さまざまな方法を用いまして県民に広く情報提供していくように努めてまいりたいと考えております。
○議長(米田義三君) 安田環境安全部長。
 〔環境安全部長(安田慎一君)登壇〕
◎環境安全部長(安田慎一君) 防災関係につきまして二点お答えをいたします。
 初めに、災害時の避難に支援を要します方々の情報の取り扱いについてであります。災害の際に、要援護者の方々が支援を受けながら確実に避難をするためには、市や町の防災関係者あるいは避難誘導に当たります個々の支援者が、あらかじめ本人の健康状態や家族の構成、そういったことについてこれを把握し的確に対応することが必要であります。
 ただ、その場合でも個人情報保護の視点が重要でありまして、さきに私どもが市や町にお示しをしました避難計画策定マニュアルでも情報の収集は原則として本人の同意もしくは申し出などを基本とする旨、明記をいたしておりますとともに、把握した情報は知り得る範囲も最小限の関係者に限定するほか、電子化されました情報につきましてもパスワードの厳正な管理を求めており、引き続きこうした趣旨の徹底を図り、万全の措置を講ずるよう指導してまいりたいと考えております。
 次に、市や町の庁舎の耐震化の問題であります。この三月末現在で、県内の二十二の市町につきまして、現行の建築基準法に基づきます耐震基準で整備をされているものが十六市町であります。残りの六市町につきましては、耐震化の診断は実施しているところもありますが、市町村合併後の庁舎の利用方法や財政事情などもありまして中長期的に対応するというふうに承っております。
 まずは、当面の措置として堅牢な代替の施設の確保や必要箇所に絞り込んだ部分的な改修など暫定的な手だてを講ずるといったことも働きかけてまいりたいと考えておりますし、また本格的な整備につきましては、災害時における庁舎の役割の重要性を説きながら計画的に進めるよう働きかけてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 新宅観光交流局長。
 〔観光交流局長(新宅剛君)登壇〕
◎観光交流局長(新宅剛君) 観光資源の魅力アップのためのハード、ソフト両面の取り組みについてお尋ねがございました。
 御指摘のとおり、観光施策でのハード、ソフト両面の取り組み、大変大切なことと考えておりまして、新しい観光プランでも温泉地の活性化や魅力あるまちづくり、個性ある観光イベントの開催、観光人材の育成などハード、ソフト両面にわたり総合的な施策の推進を目指すこととしております。
 当面の具体的な施策といたしましては、ニューヨークヤンキースの松井秀喜選手を初め六名の方々に石川県の観光大使に、また全国的に知名度があり高い識見をお持ちの十八名の方々に観光創造会議委員として就任をいただき、大所高所からの御意見を賜るとともに、石川県の情報発信についても御協力をいただくこととしております。
 また、三大都市圏の旅行代理店を対象とした旅行商品づくりコンテストを実施し、石川県への誘客を働きかけているほか、全県レベルや能登地域、加賀地域におけるイベントの可能性調査などにも取り組むことといたしております。
 さらに、観光地の魅力アップのため、温泉地などが実施いたしますハード、ソフト事業への支援、そして温泉旅館のユニバーサルデザイン化への支援も行うことといたしております。
 また、海外誘客につきましても、韓国、中国、台湾での国際観光展への出展や、中国、韓国での観光プロモーションの開催、そして金沢城公園、兼六園での外国語併記案内板の整備、さらに外国人向けの観光DVDの作成などを行うことといたしておりまして、今後とも新しいプランに基づきます各種施策に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 岡田土木部長。
 〔土木部長(岡田稔君)登壇〕
◎土木部長(岡田稔君) 土木部から三点お答え申し上げます。
 まず最初に、河川カルテについてでございますが、今回作成いたしましたカルテは県、市町の防災担当者や水防管理団体が的確な河川管理でありますとか実効性のある水防活動ができるよう堤防や護岸などの状況を図や写真でわかりやすく示し、電子データ化したものでございます。
 この河川カルテは、市町が作成されます洪水ハザードマップや避難体制の構築に活用していただきますよう、六月一日に土木総合事務所や市町の防災担当者を対象に説明会を開催したところでございます。
 一方、今後はこの河川カルテをもとに地域住民にわかりやすい工夫を凝らした上で、県と市町が一体となり説明会を開催するなど重要水防箇所情報の周知徹底を図っていくこととしたいと考えております。
 次に、二点目の土砂災害危険箇所の整備についてでございますが、その整備につきましては、ハード対策としまして住民の生命、財産の失われる危険性の高い箇所や病院、老人ホームなどの災害時要援護者施設がある箇所につきましては優先的に整備を進めてきております。特に今年度は、新潟県や福井県の災害を踏まえまして事業効果のより早期発現のため、選択と集中により完成箇所の前倒しを積極的に図っていくこととしております。
 一方、ソフト対策としましては、土砂災害のおそれのある区域につきまして危険の周知、あるいはまた警戒避難体制の整備、さらに建築規制などを進めますために、市や町と協議し土砂災害防止法による警戒区域や特別警戒区域の指定に向け取り組んでまいりたいと考えております。
 また一方、ライフラインの保全につきましては、これまでも施設管理者に対し地域防災計画書あるいは箇所図の提供により土砂災害危険箇所の周知に努めてきたところでございますが、今回の災害を契機としまして定期的に情報交換を行い、災害の防止と軽減を図っていくこととしております。
 土砂災害から人命と財産を守るためには砂防ダムなどのハード対策とともに、危険箇所情報の周知や警戒避難体制の整備など、市や町と連携したソフト対策も重要でありまして、車の両輪としてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、三点目の土砂災害危険箇所情報の周知についてでございますが、これまで土砂災害の一般的な注意事項を記載いたしました、いわゆるダイレクトメールでありますとか、土砂災害箇所のいわゆる簡易ハザードマップを土砂災害の危険区域内の全部の世帯に配布したり、またインターネットでの閲覧など危険箇所の周知に努めてきたところでございます。
 今年度は、昨年度に引き続きまして土砂災害危険箇所を明記しました地図を土砂災害危険区域内の全世帯四万八千戸に再度配布することとしておりますが、特にひとり暮らしのお年寄りなどの情報入手困難な方に対しましては周知徹底を図るための効果的な方法につきまして、市や町と協議し実施してまいりたいと考えております。
○議長(米田義三君) 山岸教育長。
 〔教育長(山岸勇君)登壇〕
◎教育長(山岸勇君) 教育行政についてのお尋ねにお答えをしたいと思います。
 最初に、教科書の採択に関しまして、県教委が作成いたしました教科用図書選定資料についてでございますけれども、県教委が教科用図書選定審議会から答申を受けてこの資料を作成しているものでありまして、御案内のとおりでございます。
 そこで、教科用図書選定審議会では答申するに当たりましては、県教委が既に定めた採択方針でございます基礎的・基本的な内容を確実に身につけさせるための工夫がなされている、あるいは、学ぶ意欲やみずから学び、みずから考える力を育成する工夫がなされている、そして、学習指導要領の基準性を踏まえた指導の充実を図る適切な工夫がなされている、こういったことをもとに、文部科学省におきまして適切な教科書として検定を終えられたそれぞれの教科書について教材の精選の工夫、あるいはまた生徒の興味・関心に関する記述配慮、そして文字図版の鮮明度等の観点で十数項目にわたり綿密な調査研究を行い、その答申原案を取りまとめられたと、このように理解をいたしております。
 次に、教科書採択に当たりましては、採択地区内の市や町の協議が整わない場合には同一の教科書となるよう、これは法律事項でございますが、関係市町教委間でルールを定め、あらかじめ公表するなど採択手続を明確にするよう今強く指導いたしているところでございます。
 次に、金沢錦丘中学校の教科書採択についてでございますが、今ほど申し上げましたように既に決定した採択方針や教科用図書選定資料に基づき、金沢錦丘中学校の生徒にふさわしい教科書を採択することとし、先般、石川県立中学校教科用図書選定委員会を設置をいたしたところでもございます。
 現在、この選定委員会におきまして、それぞれの教科別に調査員を置き調査研究を進めていただいているところでございまして、今後、選定委員会からの答申をも尊重しながら適正な教科書採択に努めてまいりたい、このように思っております。
 次に、教科書と変わりまして、公立高等学校の入学者の選抜についてでございますが、生徒の多様な進路希望や、あるいはまた生徒一人一人が中学校で身につけた力をより適切に評価するよう、常に入試については改善に努めてきたところでございますが、しかし御案内のとおり平成十七年度には学年進行で導入してまいりました新しい学習指導要領が高等学校のすべての学年で実施されることから、選抜方法の一層の改善を図る必要があると考えておりまして、今般、公立高等学校入学者選抜に関する検討会を設置をいたしたところでございます。
 四月二十八日にはこの第一回の検討会を開催いたしまして、全日制高等学校の二日目の入試について、生徒の読解力や表現力、あるいはまた論理的な思考力を評価するには、受験生に小論文または作文のいずれかを課すことが適切であるとの意見が多かったことから、早速、平成十八年度、来年度の入試よりすべての学校でいずれかを選択して実施することにしたところでもございます。
 また、一日目の五教科の学力検査に関しましては、全県一学区制となったこともございまして、これまで以上に学校の特色化を進めていく上で学校独自問題を導入すべきとの意見が多く出されたところでもございます。今後さまざまな課題等について検討いただきまして、今年度末には結論を出したいというふうに考えています。なお、もし学校の独自問題制度というものを導入するといたしましても、平成十九年度以降になる、このように考えているところでもございます。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 干場警察本部長。
 〔警察本部長(干場謹二君)登壇〕
◎警察本部長(干場謹二君) お答えいたします。
 まず、本県警察本部長に着任しての印象についてでございます。本年四月一日付で着任いたしまして、二カ月半余りが経過いたしました。改めて、加賀百万石の地に脈々と息づく歴史、そしてすばらしい伝統文化を誇る当石川県、本県に勤務できますことを大変光栄に感じております。
 本県警察本部長として警察行政のかじ取りに当たりまして、私は何よりもまず県民の方々の要望、求めるところをしっかりと踏まえまして具体的に何をなすべきか。そのための具体的な施策、これをいかに推進するかにつきまして思いをいたしまして、県民の方々の警察活動に対します理解と協力、そして信頼を得るために部下職員とともに汗をかいてまいりたいと、かように考えております。
 このような観点に立ちまして、私は今後とも機会を見て一線署に足を運びまして、交番、駐在所も含めましてその業務の一線の現状を確認するとともに、一線勤務員の意見、これも可能な限り聴取をいたしまして、県民の要望を踏まえた具体的施策、この一層の推進を図ってまいりたいと、かように考えております。
 次に、石川県警察緊急治安対策プログラム、この今年度の取り組みについてでございます。本プログラムにつきましては、一年目である昨年、これを実行の年と位置づけまして組織の総力を挙げて取り組みました結果、議員御指摘のとおり犯罪の増加傾向、これに一定の歯どめがかかるなど、治安回復の兆しが見られるようになったものと考えております。
 しかしながら、一般民家への侵入盗、最近かなり問題になっております子供への声かけ事案等、県民の方々にとりましては体感治安、これに不安を感じる場合が依然として多いものと考えております。
 したがいまして、県警察といたしましてはこの治安回復の基調、これをさらに継続発展をさせまして確固たる軌道に乗せることが今年度の最大の課題と、こう考えております。すなわちプログラム実行二年目、その今年度がまさに正念場であると、こういった認識のもと、現在県警察一丸となりまして各種の施策を強力に推進しているところであります。
 そして、この施策の推進に当たりましては、これまでの取り組み状況、またその効果等につきまして適時適切に検証を行いまして、さらに必要な工夫を加えつつ着実に推進をしてまいりたいと、こう考えております。
 他方、この四月に石川県防犯まちづくり条例、これが施行されたところでもございます。今後とも各自治体、地域住民、防犯ボランティア団体、こういった方々との連携を図りつつ安全・安心な石川の実現に向けまして全力で取り組む所存でございます。
      ─────・──・─────
△休憩
○議長(米田義三君) 暫時休憩いたします。
  午前十一時五十三分休憩
      ─────・──・─────
 午後一時三分再開
          出席議員(四十四名)
            一  番   小   泉       勝
            二  番   宮   下   正   博
            三  番   宮   本   惣 一 郎
            四  番   作   野   広   昭
            五  番   宮   元       陸
            六  番   宮   下   源 一 郎
            七  番   中   村       勲
            八  番   米   光   正   次
            九  番   新   谷   博   範
            十  番   盛   本   芳   久
            十一 番   広   岡   立   美
            十二 番   田   中   博   人
            十三 番   尾   西   洋   子
            十四 番   吉   崎   吉   規
            十五 番   下   沢   佳   充
            十六 番   山   田   憲   昭
            十七 番   山   田   省   悟
            十八 番   藤   井   義   弘
            十九 番   木   本   利   夫
            二十 番   紐   野   義   昭
            二十一番   粟       貴   章
            二十二番   米   澤   賢   司
            二十三番   若   林   昭   夫
            二十四番   中   谷   喜   和
            二十五番   和 田 内   幸   三
            二十七番   小   倉   宏   眷
            二十八番   米   田   義   三
            二十九番   長   井   賢   誓
            三十 番   吉   田   歳   嗣
            三十一番   向   出       勉
            三十二番   石   坂   修   一
            三十三番   北   村   繁   盛
            三十四番   山   根   靖   則
            三十五番   上   田   幸   雄
            三十六番   矢   田   富   郎
            三十七番   稲   村   建   男
            三十八番   長       憲   二
            三十九番   北   村   茂   男
            四十 番   福   村       章
            四十一番   中   川   石   雄
            四十二番   金   原       博
            四十三番   宇   野   邦   夫
            四十四番   宮   下   登 詩 子
            四十五番   庄   源       一
      ──────────────
△再開、質疑・質問(続)
○議長(米田義三君) 会議を再開し、休憩前の議事を続けます。北村繁盛君。
 〔北村繁盛君登壇、拍手〕
◆北村繁盛君 新進石川議員会を代表して、県政の諸課題について質問させていただきます。
 さて、三位一体改革を初め、国と地方の税源のせめぎ合いの中で、地方のかじ取りが大変厳しい時代になっています。このため、地方にとっていかによきリーダーを持つかということが従来以上に大事であると言えます。幸い我が県は谷本県政のもと、北陸の中心県としてさまざまな時代背景と戦いながら県勢発展に努めてまいりました。今後も不透明な先行きの中で厳しい状況が続くと推察されますが、谷本知事には一層の奮闘を期待するものであります。
 間もなく三期目を終えようとしておりますが、改めてこの十一年の感想と総括をいただき、三期目の総仕上げとしてあと半年余りどのような姿勢で臨もうとされているのか、お伺いします。
 続いて、行財政改革についてであります。
 市町村の合併、三位一体の改革などの進行により、これから本当の意味での地方の時代を迎えます。現在の厳しい地方財政の状況のもと、少子・高齢化や団塊の世代の大量退職への対応など、県にとっても課題は山積しており、まさに地方自治体としての県の真価が問われることとなります。
 このような中、県政にとって今最も重要なことは、行財政改革の歩みをさらに推し進めながら、県民に豊かで生き生きした将来の石川県の姿を示すことではないでしょうか。
 去る三月には、新行財政改革大綱が改定され、大幅に見直しされました。知事部局の職員数削減の前倒し及び拡大することを初めとして、企画開発部の企画振興部への再編や観光交流局の新設、あるいは県行政の展開と密接なかかわりを持つ公社・外郭団体などについての経営改善、県職員の特殊勤務手当の見直しに至るまで、多くの項目の見直しがなされております。
 県民の厳しい目の中で、県民の信頼を得て実のある行政を行っていくためには、ここに掲げられた改革項目一つ一つが非常に大切なことではありますが、その具現化には知事のリーダーシップが不可欠であります。知事の意気込みを含め、不断に取り組む行革に対して具体的にどのように実現していこうとするのか、見解をお伺いします。
 次に、三位一体の改革について、昨年はまさに三位一体の改革の記事が新聞に載らない日がないくらい、三位一体の改革一色の年でありました。地方六団体は、昨年八月、苦労に苦労を重ねて三・二兆円の国庫補助負担金改革案を取りまとめ、政府へ提案したわけでありますが、十一月に示された政府・与党の合意は我々の期待を大きく裏切るものでありました。地方が求めていた国庫補助負担金改革は義務教育費国庫負担金を除いてほとんど盛り込まれず、かわりにとても地方の自由度が高まるとは思えない国民健康保険国庫負担金の一部が地方へ移管されました。しかも、義務教育費国庫負担金もあくまで暫定措置という扱いです。大山鳴動してとはこのことで、今年度に積み残された課題は多いと考えています。
 ところが最近は、郵政民営化の議論に押されたのか、三位一体の改革について報道されることは少なくなりました。一時の熱気が失せてしまったような気がしてなりません。しかし、残された課題は多く、さらに一段の改革が必要であります。
 昨年が華々しく弾を撃ち合う空中戦であるとすれば、ことしは残された課題を一つ一つ詰めていく地上戦が必要であります。全国知事会の副会長として、知事は三位一体の改革の残された課題をどう認識され、どう対応されるおつもりか、考えをお聞かせください。
 次に、北陸新幹線についてであります。
 県民の長年の悲願であった金沢までのフル規格による着工が認可され、二〇一四年度末の開業に向け起工式がとり行われたところであり、まずは大変喜ばしく、これまでの関係者の御尽力に敬意を表するものであります。引き続き、一日も早い全線開業に向け、県民一丸となって運動を展開していかなければならないと思います。
 まず、並行在来線についてであります。並行在来線の経営分離については、工事認可の前提とのことで、今回の認可に先立ち、県、金沢市及び津幡町が国に対し同意し、分離後は第三セクター方式で存続する方針を決定しております。
 これに関して、知事はさきの当初議会で、「分離後の経営体制、運行体制についての検討組織をできるだけ早期に立ち上げる」と述べておられますが、具体的にはいつごろをめどにどういった構成で立ち上げていかれるのか。また、白山総合車両基地関係でありますが、着工認可が沿線四県の地元負担調整などのため今回見送られ、秋口にずれ込むとの観測もあるようですが、開業時期の前倒しを実現する意味でも早期の認可が必要と考えますが、見通しはどうなのか。また、施設規模などは決まっているのか。あわせて、事業費の三分の一を地元が負担することとなっておりますが、県負担の一部について関係の市町にも負担を求めることになるのかもお聞きいたします。
 次に、今回新たに着工する金沢駅から白山総合車両基地までの用地取得についてであります。この地域は、住宅、工場などが密集しており、このため補償物件も多く非常に困難が予想されますが、今後の計画と具体的な取り組みについて改めてお聞きします。あわせて、公共事業関連企業が苦しんでいる中、地元企業参加についても働きかけていくことも大事だと思いますが、お尋ねしておきます。
 次に、空港行政についてであります。
 まず、小松空港ですが、現在、東京へは羽田便が一日十一便飛んでいますが、都心までの時間距離を考えれば、新幹線が開通いたしますとかなり有利になると考えられます。他空港の例からも、羽田便の減便は避けられないのではないかと危惧いたしております。
 小松空港利用者の大半を占める羽田便が縮小されれば、小松空港は今後具体的にどういった方向を目指すことになるのでしょうか。さらに、小松空港では現在滑走路の改良工事が進められており、既に仮滑走路が完成し、平成十八年度には本滑走路の工事が完成することになっています。また昨年はカーゴルックス航空が増便され、週五便体制となりました。滑走路の改良により、重量制限も緩和されることとあわせて、今後の貨物取扱量の増加が期待されておりますが、小松空港が今後ますます発展するためにも新たな航空貨物便の需要開拓が期待されます。小松空港の物流拠点化を目指す県の取り組みについてもお聞きしておきます。
 また、小松空港インターチェンジの整備についてでありますが、北陸の国際空港の玄関口として、現在、北陸自動車道を利用した小松空港へのアクセスは主に小松インターが利用されております。福井方面からの利用を考えると、逆戻り現象が生じています。小松空港の今後の発展を図るためにも、空港のアクセス強化策として小松空港インターチェンジの整備は不可欠と考えますが、いかがですか。
 次に、能登空港についてでありますが、能登―羽田便については間もなく開港二年目を終えようとしております。比較的順調であった利用状況がことし三月以降は落ち込み傾向にあるとお聞きしますが、県は航空会社と六三%の搭乗率保証について心配ではないのか、今後の見通し、取り組みについても伺っておきます。
 次に、中国の反日デモの影響についてであります。
 上海を中心とする中国華東地域には、石川県からも多くの企業が進出し、また今後進出しようとする企業も数多く、中国が企業収益に大きな影響を及ぼす市場となっている中で反日デモの影響が懸念されております。
 そこで、今回の反日デモで、まず県内進出企業で直接被害を受けた企業はあるのか。あるとすれば、どの程度の状況か。また、今回の騒動を受けて、今後、華東地域から撤退したり進出を見合わせたりするような動きがあるのかもお聞かせください。
 次に、昨年十一月に小松―上海便が就航して以来、搭乗率は非常に高く推移し、中国東方航空でもこの路線を高く評価しておりますが、ただ四月中旬以降、反日デモの影響で定期便の利用が落ち込み、さらに連休中に予定していた臨時便も取りやめとなり、今後の回復に県としてどう考えているのか。
 あわせて、このような反日の動きが生じないようにするためにも、中国の市民に対し日本や石川県を紹介し、観光誘客や文化交流に努めていくことが必要かと思いますが、県としてどのように取り組んでいくつもりなのか、お尋ねいたします。
 次に、景気動向についてであります。
 我が国経済は、一九九〇年代初頭のバブル崩壊以降、停滞が続いておりましたが、平成十四年一月を景気の谷として景気回復局面に入り、以来長期にわたり拡大が続いているとのことであり、政府は景気は緩やかに回復しているとしております。
 しかしながら、十六年度のGDPが政府の見込みの二・一%に届かなかったことや、これまで景気回復を牽引してきた外需が十七年一月から三月まではマイナスになるなど、先行きは楽観できないようであります。特に、中国は昨年来の金融引き締め策に見られるように、政策は景気の過熱鎮静に向いております。また、これまでのもう一つの景気牽引役のデジタル家電においても生産調整がいまだに続いており、価格低下もとまらず、さらには原油高などの素材価格の上昇など懸念材料は尽きないのであります。
 本県経済の状況につきましても、知事は議案説明で全体としては回復基調にあるとしておりますが、一部では実感がないとの声も聞かれるところであり、地域の中小企業にとりましては依然として厳しい状況が続いております。
 一方、県内の雇用情勢についてでありますが、有効求人倍率は五カ月連続して一倍を超え、この四月には一・〇八倍とようやく平成五年当時の水準まで回復してきたところであり、全体として改善傾向が続いていることは大変喜ばしいことだと思います。
 しかしながら、県が独自に行っている労働力調査によれば、県内には依然として二万人を超える失業者がいるとのことであり、有効求人倍率が一倍を超えたといっても即座に就職が確保できるような楽観できる状況にはなく、年齢や職種、地域といった求人、求職のミスマッチの問題や、一方では企業が必要とする人材が得られないとの声も耳にするところであります。
 そこで、本県経済の現状認識と今後の見通し、また現下の雇用情勢をどのように認識し、どのような対策を講じていこうとしているのか、あわせて知事にお聞きいたします。
 次に、温泉地の活性化方策についてであります。
 愛・地球博が今大変な人気であります。当初予定の千五百万人の入場者を上回る勢いとも報じられております。このため、特に加賀温泉郷の皆さんは危機感を持って対応策を模索されているところであります。
 景気低迷が長引く中で、温泉地の入り込み状況も芳しくありません。先ごろ県が発表した十六年の観光統計でも、主要七温泉の入り込み状況は前年比三・三%減の三百六十三万人とのことであります。そうした中で、県は新しい観光プランを策定するとともに、この四月には観光交流局を新設し、人口減少時代における交流人口の拡大を図るために、観光を核にした地域活性化方策に取り組まれるとのことであり、今後の具体的かつ実効性ある観光振興策にぜひとも期待したいものであります。新しい観光プランの中でも温泉地の魅力アップと活性化方策が唱えられております。
 まず、そこで愛・地球博でありますが、温泉関係者は万博の影響をどのように受けとめているのか。また、県がこれまで万博対策としてどのような措置を講じてきたのか、お尋ねいたします。
 次に、新しい観光プランの中で、温泉地の位置づけをどのようにとらえているのか。最近の旅行雑誌やインターネットでも、料理はもちろん、旅館の部屋づくりに工夫を凝らすとか、好みの浴衣が選択できるとか、温泉の新しい楽しみ方が紹介されております。このような嗜好に合った温泉地づくりが大事だと思いますが、具体的な振興策をお聞かせください。
 また、温泉地の活性化のためには地域市町の果たす役割も重要だと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
 そこで、県は今三大都市圏から一千万人の誘客構想を実現させるべく、本年度を観光元年と位置づけるほどの強い意気込みで、その積極的な姿勢は高く評価したいと思いますが、知事の今後の温泉観光地の活性化にかける思いを伺っておきます。
 次に、健康づくり、いしかわ健康フロンティア戦略についてであります。
 我が国の平均寿命は、男性が七十八・四歳、女性が八十五・三歳であり、ともに世界一の長寿となっております。また、高齢化が進み、今後十年後には人口の四人に一人が六十五歳以上になると言われております。しかし、幾ら世界一の長寿大国となっても、世の中を見回すと朝食をとらない若者が多く見受けられ、スポーツを楽しむ者も少ないといった状況であります。
 一方、女性の喫煙率が増加傾向にあり、さらに厳しい経済情勢のもとでストレスからうつ病に至るなど、健康づくりに関する課題も多く、また介護が必要な高齢者も増加の一途をたどっている状況にあります。
 このような高齢社会の中にあって、単なる長生きするだけではなく、寝たきりや認知症などで家族や社会のお世話にならず、いつまでも元気でかくしゃくとした生涯を送ることを私たちみんなが望んでおります。このためには、日ごろから食生活の改善や運動を行うなど、生活習慣病の予防が大切であることは言うまでもありません。
 県では、これまで「健康づくり21」などで健康づくりに取り組んできたところですが、今般新たに健康フロンティア戦略推進室を設置し、いしかわ健康フロンティア戦略に取り組むとのことでありますが、まずは健康フロンティア戦略推進室を設置した意図は何か、改めてお聞きし、また県民の健康づくりはそう簡単なことではないとは思いますが、今後、戦略を考える上でどのように取り組んでいかれるのかもお聞きいたしておきます。
 次に、環境安全問題についてお尋ねいたします。
 今日の環境課題は、廃棄物問題、地球温暖化問題、自然との共生など多岐にわたっており、こうした環境課題に対処していくためには県民挙げてさまざまな活動を展開していく必要があります。
 昨年度には環境総合計画が策定され、県民、事業者、行政がともに協働して本県のすばらしい環境を守り育てていくためのよりどころが整備をされました。これからが本当の意味での新しい条例、あるいは環境総合計画がその役割を果たしていくための正念場であります。
 まず、このような条例や計画があることを、またその内容を県民なり事業者なりが理解しているかどうかということであります。この点について、これまで周知のためにどのような手だてを講じられてきたのか。今後、どのようにして普及を図っていくのか、お尋ねをしておきます。
 次に、県民、事業者が一致協力して取り組んでいくための仕組みづくりについてであります。環境総合計画には百三十二の行動目標が掲げられ、これを達成するために七百余りの取り組みが盛り込まれております。例えば小松市には市民、事業者、行政が一緒になって活動を行うこまつ環境パートナーシップがありますが、このような組織が各地域にできれば取り組みの広がりも期待できます。県としてどのような仕組みづくりを行っていくのか、お伺いいたします。
 次に、循環型社会の形成に向けた取り組みについてであります。今日、環境問題の大きな要因は、これまでの大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会にあると言われており、このような社会から脱却し、天然資源の消費をできるだけ抑制し、資源循環型の社会を構築することが求められております。
 そのためには、廃棄物の排出抑制、再使用、再生利用を進め、環境総合計画では平成二十二年度までに廃棄物の最終処分量を平成九年度の二分の一に削減するとの目標も掲げております。昨今の家庭生活や事業活動の中で排出抑制、再使用、再生利用の推進がどのようにして図られているのか、お尋ねいたします。
 また、循環型社会の構築を目指し、目標達成を図っていくためには、企業や地域での排出抑制、中間処理施設の整備を進めることが重要であると考えますが、今後どのような施策を講じていかれるのか、お伺いをしておきます。
 次に、防災関係についてであります。昨年度は、新潟、福井での豪雨、新潟、福岡での地震、スマトラでの津波など、国の内外で災害の多い年でありました。こうした災害は、いつ本県を襲うとも限らず、常に備えを万全にすることが求められます。
 これらの災害での教訓を踏まえ、本県の防災計画を見直したとのことでありますが、どのような教訓を踏まえて、どのように見直しを行ったのか。また、市町へどのように指導しようとしているのか、お尋ねいたします。
 次に、国民保護計画についてであります。国では、武力攻撃や大規模テロという重大な国家の緊急事態に対処するため、いわゆる有事法制の整備を行っておりますが、その中で万一の事態における住民の避難に関する措置や避難住民の救援など、国民の保護のための計画を各都道府県や市町村が作成することとされております。
 本県でも、こうしたことを受けて、過日、国民保護協議会が開催され、計画づくりが始まったと聞いておりますが、本県には原子力発電所など他県にない施設があり、こうした本県の特性も踏まえ、住民にとってできるだけわかりやすいものである必要があります。また、実効性のある計画となるため、隣県や市町との連携も大切であります。計画づくりに当たっての基本的な考え方、今後のスケジュールについてもあわせて伺っておきます。
 次に、水産業の振興についてであります。
 本県は、水産物の水揚げ金額が、平成十四年度には約二百六十一億円と日本海側随一の水産県であります。しかしながら、近年の漁業を取り巻く環境は水産資源の減少に伴う水揚げ金額の減少を初めとして、輸入水産物の増大などによる魚価の低迷、漁業就業者の減少や高齢化の進行など、ますます厳しさを増しており、漁業経営者に対する支援も喫緊の課題であります。
 こうした中で、本県海域の水産資源を持続的に利用するため、つくり育てる漁業の推進による資源の涵養と天然資源も含めた資源管理の徹底を一層進めることは極めて重要ではないかと思います。
 そこで、小松市の沿岸におきましても、志賀原子力発電所の温排水を利用して水産総合センターで生産されたヒラメの稚魚が、漁業者により間もなく放流されるとも聞いております。こうした取り組みは、水産業の生産基盤を強くし、ひいては県産魚の安定供給につながる重要な布石と受け取っています。しかし、例えばヒラメについては、小さなものを放流してもなかなか効果が上がらなかったり、他の県へ移動するものもあると聞いております。県では先般、第五次栽培漁業基本計画が策定されました。効果的な栽培漁業の確立に向け、どのように取り組んでいこうとしているのか、お尋ねいたします。
 次に、教育問題について。
 まず、学力向上対策についてであります。人づくりは、国や県、地域づくりの基本であり、我が郷土石川の未来はそれを担う子供たちをどのように育てていくかにかかっていると言っても過言ではありません。特に小学校や中学校における教育は、人間の一生を通じての成長と発達の基礎づくりとして基礎的・基本的な内容を確実に習得させるとともに、子供たち一人一人の豊かな個性を伸ばす教育を充実させることが必要であると考えます。
 中央教育審議会においては、学習指導要領全体の見直しについて審議され、国の方向がさまざまに揺れ動いているようでありますが、子供たちに「読み、書き、算」に代表される基礎的・基本的な知識、技能はもとより、身につけた知識などを実生活に生かす力を培うことは、昔も今も、そしてこれからも変わらない不変のことであります。
 先般、PTAの全国協議会が昨年十月から十一月にかけて行った保護者の意識調査の結果が公表されましたが、学力低下を心配している保護者が八割弱で、昨年度よりも増加しており、学校に対しては習熟度別授業と少人数指導、放課後や夏休みの補習を望む声が多かったとのことです。また、子供の学力を高めるために、小学校では約四割、中学校では約六割の保護者が学習塾を利用していると回答しており、多くの保護者は子供たちにテストの点数などにあらわれる知識や技能の定着を願っていることがわかります。
 県教委としては、このような保護者の要望にこたえつつ、県として目指す学力を子供たちに身につけさせる必要があると考えますが、教育長は学力観についてどのように考え、現在の子供たちの状況をどのようにとらえているのか、お聞きします。
 さらに、子供たちの学力向上に向け、県教委においては石川の学校教育振興ビジョンをもとに、保護者や県民の願いにこたえるためにも、県内の学校や市町教育委員会にさらなる指導の充実を図っていく必要があるのではないかと考えます。学力向上対策の取り組み状況と今後の方針についても伺っておきます。
 また、本年も教科書採択がなされる時期がやってまいりました。近年、近隣諸国とのあつれきの原因として教科書の内容が問われることが多くなってきましたが、そもそも教科書は児童生徒にいかにふさわしいかという一点において検討されなくてはなりません。
 本県では、市町教育委員会向けの石川県教科用図書選定資料の作成のみならず、県立金沢錦丘中学の開校により、みずからも採択権者として責任を持たなくてはいけないことになりました。今回は教科書展示期間の延長など、きめ細かな対応をしておられると思いますが、改めて教科書採択に当たっての県教育委員会の基本姿勢並びに、特に歴史教科書の採択のあり方について見解を求めておきたいと思います。
 最後に、警察関係についてであります。
 去る四月二十五日、兵庫県尼崎市のJR福知山線で起きました快速電車の脱線事故は五百七十余名の方が死傷するという大惨事となりました。犠牲になられた方々の御冥福をお祈りしますとともに、けがをされた方々に対しまして心からお見舞いを申し上げる次第であります。
 今回の脱線事故は、私たちに対して大規模地震や水害、火山噴火などの自然災害のみならず、テロを初めとする予想しがたい突発的な事案に対して、日ごろから、いざまさかのときの事前準備と素早い立ち上がり、加えて装備の充実が極めて大切であるということをいま一度思い起こさせるものでありました。
 こうした中で、最近、北朝鮮が核実験の準備をしている様子がうかがえ、実験に失敗した場合、漏れた放射能が日本に来る可能性が否定できないとか、あるいはテロ組織アルカイダが日本もターゲットの例外ではないとしているとの報道を耳にするとき、この石川県は大丈夫なのかと漠然とした不安感を抱くのは私一人ではないと思います。
 県警では、こうした状況の中、9・11アメリカ同時多発テロ以降、今日まで志賀原発に対する二十四時間体制での警戒警備、さらに小松や能登空港並びに金沢、七尾港においてもテロに対する警戒監視をしていると承知しておりますが、先の見えない長期警備のなれから来る警戒の緩みも懸念されます。
 県民の安全・安心を担う警察として、日々発生する殺人や強盗事件などの捜査、防犯活動並びに交通指導取り締まりなどの任務もさることながら、こうした一たん事が起きたら県民生活に多大な影響を及ぼす各種の災害やテロなどの、いざまさかの重大な事案に対する未然防止や対応に十分備えができているのか、警察本部長の見解を伺いまして、質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(米田義三君) 谷本知事。
 〔知事(谷本正憲君)登壇〕
◎知事(谷本正憲君) 北村繁盛議員の代表質問にお答えをいたします。
 第一点は、知事の政治姿勢についてということでございました。平成六年の三月に県民の皆さん方の信託を受けて知事に就任をしまして以来、早いもので十一年が経過をいたしたわけであります。光陰矢のごとしと言うように、あっと言う間の年月でありましたけれども、おかげさまで多忙で充実した日々であったと、このように私は感じておる次第でございます。
 この間、個性、交流、安心のふるさとづくり、これを基本目標にいたしました長期構想も策定をさせていただいたわけでありまして、そして議会、県民の皆さん方の御支援、御協力をいただきながら、この構想に盛り込んださまざまな事業を一つ一つ着実に実行に移させていただいたところでもございます。おかげさまで、石川県内の交流基盤の整備につきましては、これをしっかりと進めることができたというふうに私は理解いたしております。
 小松空港の国際化、能登空港の開港による一県二空港の実現、小松バイパス、月浦白尾インターチェンジの連絡道路、さらには金沢外環状道路など県土幹線道路網の整備、そして何よりも悲願でありました北陸新幹線の金沢までのフル規格の整備の着手などなど、まさに国の内外との交流を盛んにするための多様な手段を手に入れることができたと、かように思っているところであります。
 新年度予算では、県民の皆さん方の最大の関心事の一つでございます行財政改革の取り組みをさらに加速をさせたところでもございますし、人口減少時代の到来、こういった時代の転換期ということで新たに策定をいたしました石川の観光プラン、あるいは産業革新戦略、さらにはいしかわエンゼルプラン、石川県環境総合計画、こういった内容を最大限予算にも反映をさせていただいたところでもございます。私としては、残る任期、その執行に全力を挙げて取り組んでまいりたい、こういう思いでございます。
 次に、行財政改革についての御質問がございました。三位一体など地方分権が本格化してまいります。そして、交付税の大幅削減による財政環境の悪化、こういった変化を受けまして、去る三月に新行財政改革大綱の改定を行ったわけでございます。改革項目も百二十四から二百三項目に拡充をさせていただきました。
 この行革の取り組みの充実強化を図りながら、もう一段のギアチェンジを行ったというふうに私は考えておるわけでありまして、そういった意味では平成十七年度は行財政改革の新たなスタートの年、このように考えているところでもございます。
 職員費につきましても、常勤の特別職は期末手当は一割カット、管理職の皆さん方には管理職手当を一〇%カット、初任給も一号切り下げる、そういった職員の皆さん方の御協力もいただいたところでございますし、職員数につきましても平成十五年度から十年間で、当初は四百名の削減を予定しておりましたけれども、これを四百五十人にまで拡大をする。これが実現をいたしますと、ちょうど知事部局の職員定数は昭和四十年代の前半、高度成長期以前の水準にまで下がるということに相なるわけでございます。そして、上半期の削減数を三百人に前倒しをするというその条例改正案も今この議会にお願いをいたしておるところでございます。
 そして、削減に当たりましては、一律に本庁や出先機関の職員数を削減するということではなくて、組織のありようとかシステムのありようなどにしっかりメスを入れながら、民間委託の推進でありますとか事務の集約化、そういった工夫をしながら、ぜひこの数値目標を達成をしていきたい、このように考えているところであります。
 そして、県民の皆さん方にはこの行革の取り組みの理解を求めますための対策ということで、今年度は職員数については今後の退職者、採用者の見込みでありますとか、年次別の職員削減数の内訳を示す定員適正化計画を公表させていただきました。そして、本県の行革の取り組みをわかりやすく解説をした広報資料なども作成をさせていただくことにいたしております。
 行財政改革は、先ほども申し上げました県民の皆さん方の最大の関心事の一つでございます。不断に取り組むべき課題であるということは言うまでもないわけでございますので、常日ごろからの点検を怠ることなく、職員の皆さん方と危機意識と改革意欲を共有しながら、しっかりと取り組み、県民の皆さん方の負託にこたえてまいりたい、こういう思いでございます。
 次に、三位一体改革についての御質問がございました。これは御指摘がございましたように、三兆二千億の改革案のうち、政府・与党合意に取り上げたものは暫定扱いの義務教育国庫負担金八千五百億円を含めても約一兆円。かわりに、地方が望んでいなかった国民健康保険国庫負担金の一部が移管をされるということで、内容、規模ともに地方の提案が十分に生かされたものにはなっていない、多くの課題が先送りをされた不十分な結果だと、このように理解をいたしておるわけであります。
 そういうことで、今地上戦という話もございましたが、平成十七年度は義務教育国庫負担金、そして残された六千億円の税源移譲額に見合う国庫補助負担金の削減案につきまして地方の提案を実現させるように強く求めていかなければいけない、このように考えているわけでありまして、今全国知事会が中心になりまして六千億円の国庫補助負担金改革のリストの作成に着手をしたところでございます。そして、国が主張します生活保護費の負担金でありますとか児童扶養手当の負担率の引き下げ、これは地方の自由度を高め、地域の実情に応じたきめ細かいサービスを提供するという三位一体改革の本来の趣旨とは全く無関係なものだと、単なる負担転嫁にすぎない、このように言わざるを得ないわけでありまして、今関係省庁の地方団体の協議の場において、私自身が代表者の一人としてその旨強く主張しておるところでもございます。
 三位一体の改革は、まさに今年度は第一期改革の仕上げの年、そして、第二期の改革につなぐべき重要な一年でもございます。国民の皆さん方の御理解をいただきながら、何に増しても残された課題に対して地方が一致結束をして対応していくということが何よりも肝要でございます。
 私自身も、全国知事会の副会長という立場で大きな山を切り崩す、そういう意気込みで事に当たっていきたい、こういう思いでございます。
 次に、並行在来線の御質問がございましたが、これについては北陸新幹線の開業時にJR西日本から経営分離するということで、これはもう合意をいたしておるわけであります。私どもとしては、地域住民の足を確保するということでこの存続を図るということにいたしておりまして、経営形態としては官民共同での第三セクター方式、これを想定しているところであります。
 本県内の旅客流動というんでしょうか、利用者数、これはこれまで経営分離された他の並行在来線に比べて多いわけでございますが、利用客の減少傾向というものもございますので、経営見通しは決して楽観できないものと、このように考えているわけでありまして、第三セクターの安定的な経営に向けて、官民挙げて協議をするための関係市や町、経済界などを構成員とした並行在来線対策協議会、これを六月末をめどに立ち上げるように今準備を進めているところでございます。
 次に、小松空港についての御質問がございました。北陸新幹線がフル規格で開業した場合には、金沢駅から東京駅まで二時間三十分で結ばれるということでございます。北陸新幹線が航空機に比べ三十分程度優位に立つということに相なってまいります。常識的には小松―羽田便の運航便数に影響が及ぶということは避けられないのではないか、このように思うわけであります。
 他方、規制緩和はこれからさらに進んでまいります。新幹線と航空の間には適正な価格競争というものも発生してこようかというふうにも思います。交通手段の選択肢は広がるということにもなるわけでありますので、定時性を求めるか搭乗時間の短さを求めるかなど利用者の選択も多様化していくであろう、このように思うわけであります。
 そういう中で、新幹線の開業を見据えました地域振興方策などを検討する中で、空港の位置づけについても当然検討していくということになるわけでありますが、小松空港は地理的にも施設機能的にも将来にわたりまして北陸の拠点空港としての資質を備えていると、このように理解をいたしているわけでありまして、例えば世界の工場から世界の市場へ発展を遂げます中国華東地域に直結をします上海便の開設でありますとか、海外との直行便とまではいきませんが、準国際線としての成田便の開設にも取り組んでまいりましたし、カーゴルックス便も増便を重ねてまいりました。国際物流拠点としての整備を進めてきたところでもございますし、引き続きそのような取り組みを着実に進めていかなければいけない、このように考えておりまして、いずれにしても新幹線の金沢までの延伸完成後の小松空港、能登空港も入るんだと思いますが、そういったありようについては先ほど申し上げましたようにプロジェクトチームあるいは検討委員会などを設けまして、これはぜひ必要な検討作業を今から進めておく必要があるのではないか、こんな思いがいたしておるわけであります。
 次に、小松空港の物流拠点化についての御質問がございましたが、小松空港につきましては日本海側における国際貨物の物流拠点化を目指して、これまでハード面では上屋の整備、各種運搬機材の整備を進めてまいりました。そして、ソフト面におきましてはHIACTでの輸入貨物の通関の際に発生する保管料、こういったものの無料化などを行っておるわけでありまして、こういったことを通じて国際貨物の取扱量は順次増加をしてまいったわけでございます。引き続き、カーゴルックス便の維持強化を図りながら物流拠点化に向けてさらなる貨物便の充実を図っていくということも大変大切な課題だというふうに思っております。
 アジア近隣諸国などの航空会社でありますとか貨物チャーター便を扱っておられますフォワーダーなどに対し、三大都市圏とのアクセスが容易であるといった優位性を強く訴えながら積極的に誘致活動も行っていきたい、このように思いますし、航空貨物を扱っている北陸地域の企業なども訪問して小松空港の利用促進なども図ってまいりたい、このように考えているところでございます。
 次に、能登空港の利用状況でございますが、能登―羽田便の利用者数、三月以降、愛知万博の影響などもありまして弱含みで推移をしておりました。地元の利用促進の強化を求めましたほか、担当者を首都圏の旅行代理店に出向させまして、能登空港を扱う旅行商品の販売促進も強く働きかけをしたところでございます。
 こういった取り組みによりまして、利用者数は六月中旬から相当持ち直してきております。この状況はこのまま推移をすれば目標搭乗率の六三%はクリアできるのではないかと期待をしているところでもございます。
 いずれにしても、能登空港は能登地域の活性化の起爆剤ということで、多額の予算を通じて建設をしたものでございます。羽田便を維持拡充をしていくためには、今後とも地元の市町、経済界の頑張りが私は何よりも不可欠だというふうに思います。このような取り組みと相まって、県としても利用促進にさらに努力をしていきたい、こういう思いでございます。
 次に、上海便についての御質問がございましたが、昨年十一月就航しまして以来、昨年度は九〇%近い高い搭乗率で推移をいたしました。ゴールデン期間中には臨時便の就航も予定をされていたわけでございますが、残念ながら去る四月に中国各地で起きました反日デモの影響で、この臨時便が取りやめということになりました。全国的に見ましても幾つかの空港では上海便が運休になる、こんな影響も出たようでございます。
 そういう中で、小松―上海便につきましては今年度に入りましても約七割という総じて高い搭乗実績を残しているわけでございます。来月からは中国東方航空と日本航空での共同運航も始まるということでありますので、引き続き旅行会社等と連携をしながら利用の促進に努めてまいりたい、このように考えております。
 次に、反日デモの影響についての御質問がございましたが、我が国と長い交流の歴史を持ちます中国との友好関係を維持していくということは大変大事でございます。国の外交努力ももちろんでございますが、自治体交流や民間レベルでの草の根の交流を進めていくということが、ひいては両国民の相互理解や信頼を深めていくということになるんだろうというふうに思います。
 石川県では、江蘇省とこれまで青少年、文化、環境、農業などの幅広い分野での交流、観光ミッションの派遣、観光交流大使の相互派遣、旅行代理店の招聘などなど各種の事業を積極的に実施をしてまいりましたし、小松―上海便の就航に当たりましても江蘇省の大変なお力添えを得たわけでございます。こういった取り組みを通じて、石川県への理解が深まるように努力もしてきているところでございます。
 今後とも幅広い自治体交流、民間交流を進めていくと同時に、石川県を紹介する誘客宣伝にも積極的に取り組んでいき、市民同士の相互理解がより深まるように努力をしていきたい、こういう思いでございます。
 次に、本県経済についての御質問がございましたが、議案説明でも申し上げましたが、生産面では一部に弱い動きがございますけれども、建設機械や自動車関連向けの工作機械などが大変堅調に推移をいたしております。全体では前年を上回っておりまして、設備投資もおかげさまで増加基調が続いておるわけであります。
 雇用面でも有効求人倍率、五カ月連続して一倍を超えるということでございますので、全体としては回復基調にある、こう申し上げて差し支えない、このように思うわけでございます。この十五日には内閣府も月例経済報告をされましたけれども、その中でも個人消費の改善傾向があり、弱さを脱する動きということで十一カ月ぶりに上方修正をされたということでもございます。
 私どもも主要企業からの聞き取り調査を行っておりますが、先行きについて好調を予想している、そして有効求人倍率などの雇用面の回復も順調であることから、今後も現在の回復基調が持続すると、こういった感触を得ているわけでございます。
 しかしながら、この景気回復基調はすべての業種に及んでいないということもあるわけであります。建設業を初め、観光客が減少しております観光産業、あるいは小売業、業種とか企業規模によりましては依然厳しい経営環境にあるということも事実でございます。そういった面もございますので、本県経済の今後の動向については今後もしっかり注視をしていくことが大事である、このように思うわけであります。
 そして、雇用情勢でございますが、先ほど申し上げましたように有効求人倍率、四月では一・〇八ということでありますので、平成五年以来の水準にまで回復をしたということでもございますが、御指摘のようにその内容の中では年齢別のミスマッチ、高失業、早期離職が課題の若年者、雇用機会不足の中高年齢者というミスマッチがございますし、職種間のミスマッチ、就職希望が集中する事務職、専門技術職の不足、あるいは地域間のミスマッチ、製造分野等が好調な加賀地域、雇用機会が不足する能登地域、こういったさまざまなミスマッチがございますので、県内の失業者は依然として二万人を超える状況が続いておりますので、雇用対策は依然として重要な課題、こういう受けとめ方をしているわけであります。
 雇用対策としては、昨年オープンしましたジョブカフェを通じての若年者への支援でありますとか中高年齢者の職場実習、これに加えまして本年度新たに若年者向けの職場実習、ニート対策、こういったものにも一層力を入れて取り組んでいるところでございます。
 そして、企業が必要とする技術や技能を持った人材の育成、これも大変大事な課題でございます。具体的には、昨年リニューアルしました小松産業技術専門校を初めとして各種専門校における技術習得の支援を引き続き充実をさせておるところでございますし、民間の人材紹介会社を活用して高度専門技術者を、都市部からいわば石川県に誘致をする、こんな取り組みも進めておるところでございます。
 次に、温泉地の活性化についての御質問がございましたが、大変厳しい状況にありますけれども、加賀、能登の主要七温泉地は平成十六年度も約三百六十三万人の入り込みがあったということでありますから、本県の観光を支える重要なこれは資源だという位置づけは変わらないわけでございます。
 二十一世紀の観光は、その地でなければ体験できないものとか本物のよさを味わえるもの、そして旅行形態も団体のウエートがどんどん下がってきておりまして、個人から小グループ、あるいはいやしを求めるという、そんな方向に大きく変化をしてきておりますので、こういった観光ニーズの変化にこたえるための特色ある温泉づくりを進めていくということが今大変大事でございます。
 そういった意味では、温泉旅館のリニューアルだけではなしに、その周辺の町並みの修景とか施設づくりとかイベントの開催でありますとか日帰り観光、こういったものもさらに多様な手法で進めていく必要があるのではないか、こんな思いがいたしておるわけでございます。
 次に、健康フロンティアについての質問がございましたが、健康はすべての県民の願いということでもございますし、豊かな人生を送るための基本条件ということでもございます。
 最近、がん、あるいは心筋梗塞、脳卒中などの生活習慣病が死亡原因の多くを占めるようになってまいりました。加えて、高齢化の進展ということで、介護を要する高齢者でありますとか認知症の高齢者が年々増加をしておりますので、病気の早期発見、早期治療だけではなくて、病気そのものを予防するための生活習慣の改善、あるいは介護予防、こういったものがこれから重要な課題になってくるのではないか、そういう思いがあるわけでございます。
 そして、我が国は世界一の長寿国にはなりましたけれども、これからは単に長寿というだけではなく、寝たきりとか認知症などにならず、生涯にわたって元気で生活できる期間というんでしょうか、健康寿命をいかに延ばすかということが大変大事なテーマになってこようかと、このように思うわけでありまして、今回、都道府県レベルでは全国に先駆けまして、健康福祉部の関係する課が連携をして健康フロンティア戦略推進室というものを新たに立ち上げまして、健康寿命を延ばすことを基本目標にしました戦略を策定をするということにいたしたわけでありますので、当然この中には健康増進のための対策でありますとか生活習慣病の予防対策でありますとか介護予防、こういったものを一体的に推進をしていくということになりますので、総合的な行動計画、こんな性格づけをしたい、このように思っているところでございます。
 次に、環境安全についての御質問がございましたが、この環境保全につきましてはこれは行政だけではなく、あらゆる活動主体のたゆみない努力の積み重ねが何よりも求められるわけであります。
 私どもことしの三月に石川県環境総合計画を策定をしたわけでありますが、県民、事業者、行政などの役割を明らかにして、それぞれがお互い協力をし合いながら取り組みを進めていく、それを具体的に盛り込んだところでもございます。
 まず、この目標を達成しますためには、県民、事業者等が計画の目指す方向とか内容を十分に理解をしていただくということが何よりも大切でございますので、この四月、県のホームページに計画内容を掲載すると同時に、県内四カ所で説明会も開催をいたしました。産業界や各種団体にも説明の場を設けたところでございます。今後ともひとついろんな機会をとらえてこの周知徹底を図ってまいりたい、このように思うわけでございます。
 そして、計画を実践するための仕組みづくりということにつきましては、従来から省エネとか省資源、ごみの減量化などに取り組む家庭や地域につきましては、いわゆる企業の環境ISO、それに倣いまして家庭版、地域版、学校版の環境ISOの導入といった事業に取り組んできたわけでありますが、これをさらに増加拡充をしていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
 そして、小松を例に挙げての御指摘がございましたが、これから環境保全活動の中核的な役割を担うのは地球温暖化防止活動推進員ということになるわけでありますので、これを中心にして町会、公民館、学校、各種の団体、そして行政が参画をした地域活動を推進する組織づくりを小松市の取り組みを一つのモデルにしながら県下全域に広げていきたい、このように考えているところでございます。
 そして、循環型社会の形成についての御質問がございましたが、これは詰めて言ってしまえば資源を繰り返して利用し、最終的に廃棄物となるものをできるだけ少なくするということだと思います。
 ごみの排出抑制、再利用は最終処分量を減らすための方法でございますけれども、産業活動においては大量に廃棄物を排出する事業者が廃棄物の減量化計画を策定をして再生利用により減量化に取り組んでおりますし、また企業のISO14001の取得もどんどん進んでおるところでございます。
 家庭や地域でもごみの堆肥化とか食用油のリサイクル、こういった取り組みも行われておるわけでありますので、こういった取り組みをリサイクル製品の認定などを通じて少し検証するような取り組みもさらに強化をしていきたい、このように思うわけであります。
 ただ、現状としては再資源化などの中間処理が増加をしておりまして、最終処分量は減少しておりますけれども、排出量そのものについては実は顕著な減少が見られないという状況が続いております。
 これからはこの中間処理施設の整備の支援に加えまして、排出量そのものを減少する方策ということも大変大事だと、このように思うわけでありまして、今年度から企業向けに廃棄物の減量化マニュアルを策定いたしまして、その普及を図っていきたい、このように考えておるわけでございます。
 いずれにしましても、この問題は大変難しい問題でございます。それだけに行政だけではなく、県民、事業者の積極的な御参加が何よりも大事だと、このように思うわけでございます。
 次に、防災計画についての話がございました。昨年、大変災害が多発した年でもございました。この災害の中で問題として指摘されたのは被害情報の収集伝達と避難誘導、あるいは避難所における健康管理、こういった問題でございました。
 こういった課題を受けまして、先般、県の地域防災計画を見直したわけでございますが、その中で市町において適時に避難勧告が発せられるように洪水時の避難計画の策定のマニュアルをお示しをいたしましたほか、ケーブルテレビとか携帯電話、多様な方法を活用した避難情報の伝達でありますとか要援護者に対する複数支援者の手配とか余裕を持った形での避難勧告、さらには避難所における保健衛生とか健康管理の強化策を明示をさせていただいたところでございます。
 加えて、今年度は津波への備えとして、県において浸水想定区域図というものを作成をしまして、市町における津波ハザードマップの作成でありますとか避難路の選定などに活用していただく。そして、避難所の運営マニュアル、あるいは災害廃棄物処理のマニュアルも策定いたしまして、市町における防災計画の充実に生かしていただくということにいたしているわけでございます。
 次に、国民保護計画についての御質問がございましたが、これは有事法制の一環ということで、武力攻撃事態等に備えてあらかじめ避難救援等の措置を定めるということであります。先般、県の国民保護協議会を開催をして計画づくりに着手をしたわけでございます。
 この策定に当たりましては、避難救援の基本的な事項について定めております国の基本方針を踏まえて作成をするということになるわけでありますが、いずれにしても実効性のある計画にしなければならないわけであります。そのためには、日本海に突出をした半島、長い海岸線、それで原子力発電所の立地、こういった本県の特性を十分考慮していかなければいけませんし、計画に具体性を持たせるということになってまいりますと、攻撃事態というものを具体的にやっぱり想定をしていく。それに対する的確な避難救援等の措置内容をぜひ詰めていきたい、このように考えておるところでございます。
 そして、大規模な武力攻撃災害が発生をした場合には、県域を越えた対応も必要になってくるであろう、このように思いますので、福井県や富山県などとも十分協議をしていきたい、このように考えておりまして、今後のスケジュールにつきましては年度内をめどに計画を策定をしたい、このように考えておりまして、今後、計画素案をまとめまして協議会において御審議をいただくと同時に、パブリックコメントなどによりまして県民の皆様方の御意見も伺うと、このようにいたしておるところでございます。
○議長(米田義三君) 稲岡企画振興部長。
 〔企画振興部長(稲岡伸哉君)登壇〕
◎企画振興部長(稲岡伸哉君) 北陸新幹線の関係についてお答え申し上げます。
 白山総合車両基地につきましては今回認可が見送られることとなりましたが、その理由は整備新幹線全体の事業費削減が求められます中で、白山総合車両基地の事業費削減に係る施設規模の調整、また車両基地に係る関係県の経費負担の調整を行う必要があるためと伺っておりますけれども、これらの調整を行った上で車両基地については秋ごろには認可されるものと承知をいたしております。このため、車両基地の施設規模等につきましては確定的なことは現在言える段階ではないと国土交通省から伺っておるところでございます。
 また、車両基地の事業費につきましては沿線各県が負担する共通経費でございまして、地元負担は石川県を含めた沿線各県が共同して負担をするということになっております。この共通経費につきましては、これまでも市町から負担をいただくという扱いとはしていないことから、市町の負担を求める考えはございません。
 次に、用地取得の関係でございますけれども、御指摘のとおり当該地区は市街地で民家が密集しており、工場、事務所、倉庫等も多数存在することから、移転先の選定、代替地の確保など用地交渉には時間を要することが予想されます。
 このことから、県といたしましては本年度、関係市町からの派遣職員も含め新幹線用地対策室を設置し、用地取得の体制整備を図ったところでございまして、おおむね四年で用地買収を完了できるよう鉄道・運輸機構、関係市町と連携し全力で取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
 それから、地元企業の参加の関係でございますけれども、鉄道建設・運輸施設整備支援機構によれば施工中の事業については地元企業も入った共同企業体が元請となっているものもあり、また相当程度の地元企業が下請として工事に参加しているということでございます。また、国におきましても地元企業の参加について検討を進めていくというふうに伺っております。
 北陸新幹線につきましては、地元企業の受注の機会をふやすということも大切な視点でございまして、地元の建設業者等の活用について配慮するよう、今後とも機会をとらえて鉄道建設・運輸施設整備支援機構に要望してまいりたいと、このように考えております。
○議長(米田義三君) 土肥商工労働部長。
 〔商工労働部長(土肥淳一君)登壇〕
◎商工労働部長(土肥淳一君) 中国の反日デモの企業への影響についてお答えをさせていただきます。
 四月二日から十七日の反日デモの間、商工労働部内の国際ビジネスサポートデスクや上海事務所に登録してございます県関係企業二百社に対しまして、随時、外務省や在中国日本大使館、上海総領事館などの注意喚起情報やジェトロ上海発の現地情報を十三回にわたり送付し、注意を促してまいりました。
 上海事務所では、さらに県人会企業等から独自に情報収集を行いますとともに、県内企業には問題があれば御連絡いただくように連絡をしてまいりましたが、県内進出企業は五十六社七十二事業ございますが、それら企業からは被害に遭ったという報告は受けておりません。また、上海市、江蘇省、浙江省等の華東地域からの撤退や進出見合わせについても、県内企業からは今のところそのような声は聞いておりません。
 先般の反日行動の動きは、鎮静化したとも受けとめられますが、中国ビジネスにはこうしたリスクとか商慣習の違いなどに十分留意する必要があることから、今月から本県、上海の双方におきまして中国ビジネス研究会を発足いたしました。本県で開催しました研究会には、販路開拓を検討中の企業の十五社、上海での研究会には進出企業等十社を超える企業が参加をいたしまして、中国ビジネスの留意点、あるいは法令の動向等について専門家や進出済み企業からアドバイスをしてもらうこととしております。
 今後とも県内進出企業あるいはまた取引企業等に対しまして、現地情報の提供などきめ細やかな支援を行ってまいることとしております。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 新宅観光交流局長。
 〔観光交流局長(新宅剛君)登壇〕
◎観光交流局長(新宅剛君) 温泉地の活性化方策につきまして、愛・地球博の影響、それからこれまでの万博対策についてお尋ねがございました。
 県内主要温泉地では、五月の連休期間中は全体として前年を若干上回る入り込み客がありましたが、万博が始まって以降の四月、五月の二カ月間を見ますと、推計ではございますが、総体として五%強の減少という厳しい状況となっております。温泉関係者に伺ったところ、これがすべて愛知万博によるものかどうかは判断が難しいとしながらも、少なからず影響があると見ているところでございます。
 県の方では、これまで大手旅行代理店に対しまして万博期間中、北陸へ重点送客するキャンペーンや県内での記念イベントの開催を働きかけてきました。また、旅行代理店を対象に旅行商品づくりコンテストを実施しまして、愛知万博と本県を絡めた企画商品に助成するなど、これまで各種の誘客対策を講じてきたところでございます。
 また、万博会場におきまして、中部九県共同でPRコーナーを出しまして、石川の観光資源を積極的に紹介しているほか、万博会場内に出展しております県内企業と連携して観光PRにも努めております。さらに、九月の八日にはいしかわの日を設定して来場者に秋、冬の魅力をPRして、万博閉幕後の石川県への誘客の促進を図ることとしているところでございます。
 次に、新しい観光プランの中での温泉地の位置づけ、そして温泉地の具体的な振興策、さらに地域市町の果たす役割について御質問がございました。新しい観光プランでは、温泉地を石川県の大切な観光資源としてその魅力アップと活性化を重要な施策の一つに位置づけております。本年度新たに観光地魅力創出支援事業を創設いたしまして、温泉地を中心とした主要観光地の魅力アップを図ることといたしておりまして、具体的には市町が取り組むハード、ソフトの魅力創出計画の策定に対する支援、そしてその計画に基づくハード、ソフト事業に対する支援、さらには温泉旅館などが実施いたします高齢者などに配慮したユニバーサルデザインの推進事業に対しても支援措置を講ずることとしております。
 いずれにいたしましても、温泉地の活性化は地域においても大事な課題でありまして、地元市町や温泉組合など地元の方々が主体的な意識を持って相互に連携しながら活性化などに取り組んでいただくことが大切であると考えております。
 県といたしましては、これらの取り組みに対しまして今後とも積極的に支援してまいりたいと考えておるところでございます。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 東方農林水産部長。
 〔農林水産部長(東方俊一郎君)登壇〕
◎農林水産部長(東方俊一郎君) 水産業の振興につきまして、第五次栽培漁業基本計画の具体的な取り組みについてお尋ねがございました。
 水産資源の増大と持続的な利用等を目的といたしまして、三月に第五次栽培漁業基本計画を定めたところでございます。この中で、増殖効果があって経済性も見込むことができますマダイ、クロダイ、ヒラメ、アワビ、サザエ、アカガイにつきまして引き続き種苗生産技術の向上を目指しますとともに、放流数量の目標を定め、達成に努力することとしております。
 そして、これまでの調査結果等を踏まえまして、マダイ、クロダイ、ヒラメにつきましてはこれまでより大型の種苗を放流をいたしまして、その効果の向上を目指すとともに、例えば舳倉島に放流するアワビにつきましては、より大型に成長するメガイアワビにつきまして生産の技術が確立いたしましたことから、現地の要望が強いそのアワビに移行することとしたところでございます。
 お話のヒラメにつきましては複数県に回遊が及びますことから、他県の機関と連携をいたしまして広域回遊調査を行い、その結果を見て放流場所の見直しや天然資源を含めた小型のものの保護措置などを検討することといたしております。
 今後とも漁業者や関係機関と連携をしながら資源の培養と資源管理による水産資源の持続的利用に取り組みまして、漁業経営の安定に努めることとしているところでございます。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 岡田土木部長。
 〔土木部長(岡田稔君)登壇〕
◎土木部長(岡田稔君) 土木部から一点、小松空港への乗り入れインターにつきまして回答申し上げます。
 このインターチェンジにつきましては、小松空港へのアクセス強化や交通の円滑化を図る上で有効な手段の一つと認識しております。このため、設置の可能性を探るため、利用台数調査を平成十五年の十一月からことしの二月までの間、計七回、小松空港と北陸自動車道の相互利用の実態調査を行ったところでございます。
 この調査結果によりますと、一日当たり小松空港に出入りしました車両約七千百台のうち、北陸自動車道を利用した割合は二割の約一千四百台とほぼ一定した利用割合となっておるところでございます。
 このほか、昨年十月に実施いたしました朝夕の通勤時間帯に高速道路料金を半額にする社会実験中の実態調査では約二千百台と増加しており、料金施策が高速道路利用率に与える影響が大きいことが認識されましたことから、料金軽減され利用拡大が図られるETCの普及にも期待しているところでございます。
 いずれにしましても、追加インターチェンジの設置には十月の民営化後に北陸自動車道の管理者となる中日本高速道路株式会社や国との協議調整が不可欠であり、県といたしましては引き続き採算性の基礎となります利用交通量推計やインターチェンジの構造のコスト縮減策など課題を整理し、今後とも設置可能性の研究を進めてまいりたいと考えております。
○議長(米田義三君) 山岸教育長。
 〔教育長(山岸勇君)登壇〕
◎教育長(山岸勇君) 教育問題についてのお尋ねにお答えしたいと思います。
 最初に、子供たちの学力の現状とその向上策についてのお尋ねでございますけれども、子供たちがこれからの変化の激しい社会にたくましく生きていくためには、大切なことと言えば、学校におきまして日々の学習において基礎的・基本的な内容を身につけることはもとよりでございますが、総合的な学習の時間等、あるいはまた家庭での学習習慣の定着をさせる中で、問題解決能力であったり、あるいはまた論理的な思考力、判断力、学ぶ意欲などの総合的な力、つまり学力観と申し上げていいと思いますが、確かな学力をしっかり身につけることが大事であろう、このように思っているところであります。
 そこで、県が独自に実施いたしております基礎学力調査によりますと、基礎的な知識、技能は正答率は向上しておりますけれども、表現力や問題解決能力などの応用的な力は十分身についていない、このようにとらえているところであります。
 こうしたことから、これからの学力向上への取り組みといたしまして、各学校におきましてはこの基礎学力調査の分析結果をもとにいたしまして、教育課程の編成の見直しであったり、あるいはまた授業の一層の工夫改善に取り組むとともに、家庭での学習習慣の定着化に向けまして家庭との一層の連携に努めているところでございます。
 次に、本年度はとりわけ学校におきましては学習指導面と同様に生活指導面でも大切な時期にございます小学校の一、二年生でティームティーチングか、あるいはまた三十五人学級編制かのいずれかを選択できる制度といたしましたし、また小学校三年生以上では引き続き習熟度別少人数授業を充実するための加配教員の増員もいたしたところでございまして、個に応じたきめ細かな指導の充実を図っているところでございますし、これからも図っていきたい、このように思っております。
 さらに、学校におけます研究主任も制度化をいたしまして、学力向上に向けた組織的な取り組みを一層進めてまいりたいというふうに思っておりますし、県教委におきましても新たに学力向上対策の専任指導主事を配置いたしたところでもございます。
 そして、今年度から教職員の指導力の一層の向上を図るために、金沢大学の教授を教育センターの教授に併任をいたしまして、教員研修の充実を図ったところでございまして、成果を上げていきたい、このように思っておるところでございます。
 次に、教科書の採択についてのお尋ねでございますが、教科書採択は採択権者の権限と責任のもと、十分な調査研究をもとに適切な手続により行われるべきものであることは、これは御指摘のとおりでございます。
 そこで、今事務を進めております来年度より使用する中学校用の教科書の採択につきましては、県教委といたしましては既に採択方針を明確にお示しをいたしましたし、また教科書の調査研究に必要な教科用図書選定資料につきましてもこれまでにも増して充実し、市や町の教育委員会に送付もいたしたところでもございます。
 お尋ねの歴史教科書の採択に当たりましても、市や町の教育委員会、あるいは県教委におきましてもこうした手続等によりまして適正かつ公正に採択されるべきである、このように考えているところでございます。
 以上でございます。
○議長(米田義三君) 干場警察本部長。
 〔警察本部長(干場謹二君)登壇〕
◎警察本部長(干場謹二君) お答えいたします。
 まず、大規模な災害事故等の突発重大事案への対応であります。本県警察では、平素より災害警備計画や突発重大事案措置要領、これらに基づきまして防災関係機関との連絡を密にしながら実戦的訓練を実施いたしております。また、装備資機材の整備充実もあわせて図っております。これらによりまして、この種事案への初動体制の確立を図っておるところでございます。
 大規模な災害、事故等が発生した場合には、早期に警備体制を確立いたしまして、各種情報の収集、これを行うとともに、広域緊急援助隊、そして機動隊等を直ちに現場に派遣いたしまして、関係機関・団体との緊密な連携のもと、被災者の救出・救助、住民の避難誘導等の災害警備活動に万全を期する所存でございます。
 次に、テロ事案への対応についてでございます。平成十三年九月の米国における同時多発テロ事件以降、原子力発電所、これを初めまして空港等の重要施設の警戒警備をさらに強化いたしまして、各種テロ対策も推進し、テロの未然防止に努めているところでございます。
 特に志賀原子力発電所につきましては、機動隊の銃器対策部隊、これを常駐させまして二十四時間体制の警戒警備を実施いたしております。議員御指摘のとおり、警戒警備がかなり長期にわたっております。このため、公安委員長を初め公安委員会による視察督励、これを受けますとともに、私を初め県警の関係幹部が督励巡視を繰り返し行っております。これによりまして、警戒員の緊張感の保持及び士気高揚に努めているところでございます。
 今後とも大規模災害はもとよりのこと、列車事故等の突発重大事案、そしてテロ等に十分対応できますよう必要な警備諸対策を推進いたしまして、県民の安全・安心の確保に万全を期してまいりたい、かように考えております。
○議長(米田義三君) 以上で本日の質疑及び質問を終わります。
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△休会
○議長(米田義三君) 次に、休会の件についてお諮りいたします。
 議案調査のため六月二十日及び二十一日は休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
 〔「異議なし」と言う者あり〕
○議長(米田義三君) 御異議なしと認めます。よって、以上のとおり休会することに決しました。
      ─────・──・─────
△閉議
○議長(米田義三君) これをもって本日の議事は終了いたしました。
 次会は、六月二十二日午前十時より会議を開きます。
 これにて散会いたします。
  午後二時二十三分散会
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