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富山県 南砺市

平成22年  3月 定例会(第1回) 03月09日−03号




平成22年  3月 定例会(第1回) − 03月09日−03号







平成22年  3月 定例会(第1回)



議事日程(第3号)

                    平成22年3月9日(火)午前10時開会

日程第1 市政一般に対する質問

     議案第1号 平成22年度南砺市一般会計予算

     議案第2号 平成22年度南砺市バス事業特別会計予算

     議案第3号 平成22年度南砺市国民健康保険事業特別会計予算

     議案第4号 平成22年度南砺市老人保健医療事業特別会計予算

     議案第5号 平成22年度南砺市後期高齢者医療事業特別会計予算

     議案第6号 平成22年度南砺市介護事業特別会計予算

     議案第7号 平成22年度南砺市訪問看護事業特別会計予算

     議案第8号 平成22年度南砺市工業用地造成事業特別会計予算

     議案第9号 平成22年度南砺市簡易水道事業特別会計予算

     議案第10号 平成22年度南砺市病院事業会計予算

     議案第11号 平成22年度南砺市水道事業会計予算

     議案第12号 平成22年度南砺市下水道事業会計予算

     議案第13号 平成21年度南砺市一般会計補正予算(第8号)

     議案第14号 平成21年度南砺市バス事業特別会計補正予算(第4号)

     議案第15号 平成21年度南砺市温泉事業特別会計補正予算(第5号)

     議案第16号 平成21年度南砺市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)

     議案第17号 平成21年度南砺市後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)

     議案第18号 平成21年度南砺市介護事業特別会計補正予算(第3号)

     議案第19号 平成21年度南砺市訪問看護事業特別会計補正予算(第2号)

     議案第20号 平成21年度南砺市病院事業会計補正予算(第4号)

     議案第21号 平成21年度南砺市水道事業会計補正予算(第3号)

     議案第22号 南砺市協働のまちづくり支援センター条例の制定について

     議案第23号 南砺市クレー射撃場条例の制定について

     議案第24号 南砺市職員の勤務時間、休暇等に関する条例及び南砺市一般職の職員の給与に関する条例の一部改正について

     議案第25号 南砺市特別会計条例の一部改正について

     議案第26号 南砺市手数料条例の一部改正について

     議案第27号 南砺市税外収入金の督促手数料及び延滞金徴収条例の一部改正について

     議案第28号 南砺市積立基金条例の一部改正について

     議案第29号 南砺市立学校設置条例の一部改正について

     議案第30号 南砺市公民館条例の一部改正について

     議案第31号 南砺市立図書館条例の一部改正について

     議案第32号 南砺市城端勤労青少年ホーム条例の一部改正について

     議案第33号 南砺市児童館条例の一部改正について

     議案第34号 南砺市国民健康保険診療所条例の一部改正について

     議案第35号 南砺市上平自然環境活用センター条例の一部改正について

     議案第36号 南砺市都市公園条例の一部改正について

     議案第37号 南砺市駐輪場条例の一部改正について

     議案第38号 南砺市駐車場条例の一部改正について

     議案第39号 南砺市集落排水処理施設条例の一部改正について

     議案第40号 南砺市消防団条例の一部改正について

     議案第41号 南砺市立幼稚園設置条例の廃止について

     議案第43号 字の区域の変更について

     議案第44号 辺地総合整備計画の策定について

     議案第45号 市道路線の廃止について

     議案第46号 市道路線の認定について

     議案第47号 市道路線の変更について

     議案第48号 損害賠償に係る和解について

     議案第49号 南砺市合掌造り等活用施設(旧野宇家等)の指定管理者の指定について

     議案第50号 南砺市五箇山民俗館及び南砺市塩硝の館の指定管理者の指定について

     議案第51号 南砺市民謡の里(民謡の里公園)の指定管理者の指定について

     議案第52号 南砺市民謡の里(上平林業振興センター)の指定管理者の指定について

     議案第53号 南砺市世界遺産菅沼合掌造り集落展望広場の指定管理者の指定について

     議案第54号 南砺市利賀みどりの一里塚サービスステーションの指定管理者の指定について

     承認第1号 専決処分の承認を求めることについて

     報告第1号 専決処分の報告について

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本日の会議に付した事件

 議事日程に同じ

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出席議員(29人)

      1番  河合常晴議員        2番  赤池伸彦議員

      3番  水口秀治議員        4番  脊戸川義之議員

      5番  (欠員)          6番  山本勝徳議員

      7番  助田幸雄議員        8番  長井久美子議員

      9番  水上成雄議員       10番  榊 祐人議員

     11番  中島 満議員       12番  山瀬悦朗議員

     13番  齊藤光一議員       14番  向川静孝議員

     15番  池田庄平議員       16番  高田龍司郎議員

     17番  川邊邦明議員       18番  山田 勉議員

     19番  岩崎 誠議員       20番  石崎俊彦議員

     21番  前田美好議員       22番  才川昌一議員

     23番  蓮沼晃一議員       24番  浅田裕二議員

     25番  片岸 博議員       26番  西井秀治議員

     27番  香川俊光議員       28番  水木 猛議員

     29番  城岸一明議員       30番  且見公順議員

欠席議員(なし)

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説明のため出席した者

 市長       田中幹夫      副市長      中山繁實

 教育長      浅田 茂      教育委員長    石岡敬夫

 代表監査委員   高桑俊介      医療局管理者   倉知 圓

 会計管理者    石村悦朗      市長政策室長   平本和雄

 総務部長     下田正佳      民生部長     山畔勝博

 医療局長     仲筋武智      産業経済部長   三谷直樹

 建設部長     上坂吉明      市長政策室次長  大浦章一

 総務部次長    一二三敦司     総務部次長    高山博文

 教育次長     永井 厳      民生部次長    水上正光

 産業経済部次長  西坂英嗣      産業経済部次長  長谷川正昭

 建設部次長    西村俊郎      建設部次長    裏田 親

職務のため出席した事務局職員

                    主幹

 事務局長     松田泰彦               林 律子

                    議事調査係長

 議事調査係主任  溝口早苗

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△開議 午前10時00分



△開議の宣告



○議長(且見公順議員) ただいまから本日の会議を開きます。

 議事日程は、お手元に配付のとおりであります。

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△市政一般に対する質問並びに議案第1号から報告第1号まで



○議長(且見公順議員) 日程第1、市政一般に対する質問並びに議案第1号 平成22年度南砺市一般会計予算から報告第1号 専決処分の報告についてまでを議題といたします。

 これより市政一般に対する質問並びに提出案件の質疑を行います。

 通告がありますので、順次発言を許可いたします。

 14番、向川静孝議員。

   〔14番 向川静孝議員登壇〕



◆14番(向川静孝議員) おはようございます。

 会派自民クラブの向川静孝でございます。本日の朝一番の質問が市当局に届くように、外は雪がちらついていますが、緑の里から発信されるがごとくさわやかに行いたいと思います。

 それでは、発言通告書に基づき南砺市の緑の里の形成に大きな役割を果たしている「農業・農村の振興」について一般質問させていただきます。

 南砺市の豊かな自然や風土の上に長年にわたり培われ、引き継がれてきた景観・歴史・文化などの多くは、農業・農村を中心に守り育てられてきました。

 しかし、近年の高齢化の進展や後継者不足、急激な生活環境の変化などによって、農業・農村を取り巻く状況は大きく変わっていますが、農業や農村が持つ多くの役割や機能を、今後も農業の生産を維持することで、豊かな地域社会を築いていかなければならないとの思いを強く抱いている1人でございます。

 19年に策定された南砺市の総合計画において、農業・農村振興の現状と課題として、「農業生産と経営基盤、農業特産物や農村環境、都市と農村の共生と対流、食育と地産地消」について示されていますが、既に策定されてから3年を経過していることから、今後の農業・農村の振興を図る上で、まず、現状の検証を行って課題を明確にする必要があると思います。

 そこで、まず初めに南砺市における農業の現状と課題について、現状をどうとらえ、課題がどこにあると認識されているのか、まず市長にお伺いをいたします。

 2つ目に、総合計画の農業・農村振興における施策の展開の方針の具体的な指導や推進体制及び実績、主な指標に対する目標値の進捗状況についてお伺いいたします。

 質問の性質上、総合計画に記載されている農業・農村の振興の具体的な施策の展開方針について、ここで改めて確認をしておきたいと思います。

 一つ、ほ場整備や用排水路などの生産基盤の整備と優良農地の保全。

 一つ、認定農業者の規模拡大や集落営農の組織化及び担い手の育成と確保。

 一つ、消費者ニーズに対応した農産物の安定供給と高品質で安全な農産物の生産。

 一つ、低コストや省力化などの技術の普及。

 一つ、地域農産物の生産性の向上及び、新たな農産物の開発やブランド化などによる生産地育成の推進。

 一つ、水源や自然環境など農地の多面的機能の保全。

 一つ、住民や組織協力による環境保全を重視した農業の推進。

 一つ、自然環境や生態系保全機能の増進。

 一つ、バイオマス資源の利活用の推進。

 一つ、農村文化の継承などの地域づくりの推進。

 一つ、都市と農山村交流を図るためのグリーンツーリズムの推進や各種オーナー制度などの活用。

 一つ、団塊世代等の帰農の受け皿づくりと定住化の推進。

 一つ、健全な食生活の実践を図るための食育の推進と、安全で安心な地産地消の拡大。

 以上、総合計画における農業・農村の振興の展開方針を述べさせていただきました。

 総合計画策定以来、農家・関係農業団体・市民とともにこれらの施策に取り組んでいただいているところでございますが、総合計画に基づいて今まで行ってこられました具体的な指導や推進体制及び実績についてお尋ねをいたします。

 また、主な指標について目標年度を定め、目標値を設定されておられますが、現在の進捗状況についてもお伺いいたします。

 3つ目に、市民に対して、食と農に対するアンケート調査の実施を要望いたします。

 農業・農村の振興を図る上で、まず現状について把握しておく必要があります。

 ことしは5年に1度の農林水産省の農林業経営体調査、いわゆる農業センサスが農林業を営むすべての世帯、法人を対象に行われていますが、調査項目は農林業の経営内容が主であり、南砺市の目指すべき農業・農村の現状を知る上で決して十分とは言えません。

 農業経営の状況調査に加えて、農業の後継者や農業環境保全に関する実態、食の安全性や消費者の食のニーズ、食育や地産地消の現状などの南砺市独自の食と農に関するアンケート調査を実施し、南砺市の未来の食と農を考える基礎データを作成すべきと思いますが、いかがお考えかお伺いいたします。

 4つ目に、南砺市「食料・農業・農村基本計画」の策定を提言いたします。

 平成17年に策定された国の「食料・農業・農村基本計画」において、政府が中長期的に取り組むべき方針を定めています。この中の基本的施策として、食料の安定供給の確保、農業の持続的な発展、農村の総合的な振興について公共団体や農業者及び農業団体、市民、食品産業の事業者等が重点的に取り組むべき課題や、施策が示されています。

 当市においても、魅力ある食料・農業・農村を次世代に引き継ぐとともに、その進むべき道を明らかにするために、前段で要望いたしました食料と農業・農村に関するアンケートをもとに現状と課題を分析して、基本的施策の概要と目標値の設定を行い、各主体の行政指針及び推進体制を決め、南砺市としての食料・農業・農村像を定める必要があると考えています。

 特に、食料の信頼の確保、地産地消や食育の推進に必要な施策、担い手や産地の育成、農業経営の確立に必要な施策、生産基盤の維持や保全等に必要な施策、農業の資源循環機能の維持及び環境保全に必要な施策、グリーンツーリズムの推進に必要な施策は重要な課題であります。

 また、農業の持つ他面的な機能、「食料の供給・資源や景観及び生き物の保全・伝統文化の継承や人間生活の発展」を維持するためにも必要な計画です。

 食の安全安心と安定供給や農業・農村の持続的な発展を図るために、農業者だけでなく、すべての市民が関心を持ち、農業・農村が市民共有の財産であるということを認識し、市民がさまざまな形で参画する食料・農業・農村基本計画の策定を提言いたします。お考えをお聞かせください。

 最後に、地域特産物に対し、支援を要望いたすものでございます。

 ことしから始まる戸別所得補償制度の転作助成金に当たる水田利活用自給力向上事業において、野菜はその他作物に分類され、助成額が従来の水準を大きく下回ることになりました。

 水田農業が中心の南砺市において、野菜を転作の戦略作物として位置づけるとともに、野菜の自給率向上を目指し、タマネギなど地域特産物として強化を図っている矢先であっただけに、その影響は大きいものがあります。

 富山県に転作助成金の激変緩和調整額7億100万円が配分されたことで、転作を下支えするようでありますが、特産作物として生産性の魅力が半減すれば、米の生産数量目標に影響を来すだけでなく、不耕作地の増加を引き起こしかねません。

 新たな農産物の開発やブランド化など、南砺市の地域特産物として取り組まれている野菜等その他の作物に対する助成金をJA等関係団体とともに協議の上、せめて従来の同水準まで引き上げる施策を市として講じていただく必要があると思い、お願いをいたします。

 今回提言させていただきました食料・農業・農村基本計画の策定は、緑の里から世界へ目指す南砺市にとって、未来の南砺市を占う意味で大きな役割を果たすと考えています。

 基本計画に基づき農業生産者・市民・行政がこの計画のもと、それぞれの役割で行動を起こすことが未来の南砺市をつくり上げると確信しています。

 3月議会は22年度計画を審議する重要な議会であり、今回の提言が22年度に実現されますことを期待し質問を終わります。



○議長(且見公順議員) 田中市長の答弁を求めます。

 田中市長。

   〔田中幹夫市長登壇〕



◎市長(田中幹夫) おはようございます。

 向川議員の質問についてお答えをいたします。

 私からは、南砺市における農業の現状と課題についてお答えをし、そのほかの質問につきましては、産業経済部長から答弁をいたします。

 まず、南砺市の農業の現状及び課題でございます。

 担い手の高齢化等あるわけでございますが、特に中山間地域においては、平地に比べ高齢化率が非常に極めて高く、農家人口の減少や農業従事者の高齢化などによる労働力の不足の進行が著しいこと。そして、また近年はイノシシ被害等の急速な拡大が要因で耕作放棄地の増加にもつながっており、その解消に向けての対策を実施することが課題となっております。

 加えて、五箇三村では、地域農業が確立するまでの間、農業公社において管理耕作を行っている状況にあり、今後の担い手確保が喫緊の課題となっております。

 また、平地においては、農業の集積は進んでいるものの、まだまだ分散化している状況にあるため、今後は地域の核となるべく、認定農業者の育成や営農組織の法人化に向けた支援をさらに行う必要があると思っております。

 現在、農業は米価の下落が進んでおり、このような状況の中にあっても、南砺市においては米作、米が中心の農業が営まれておるわけでございます。

 今後は、農家の所得確保の見地からも効率的で、安定的な農業経営に向け、さきに述べました認定農業者や営農集落組織への農地集積等も踏まえ、規模拡大や園芸作物なども取り入れた複合経営の経営改善も図らなければならないと考えております。

 22年度から始まります新政権のもとでの戸別所得補償モデル対策、自給率向上のための戦略的な作物等の直接助成も激変緩和措置を講じていただくことになっておりますけれども、先ほどご質問にございましたように、今、その他作物になっておりますタマネギ等の特産物の対応や、チューリップ球根等の園芸作物等がこの後どうなるのか、大変心配をしております。引き続き国・県への要望をしていかなければならないと、このように思っています。

 さらには、農商工連携を軸とした地域ブランドの開発や、地域活性化につなげるべく直売所の整備、充実に努め、地場産業としての確立を目指し、足腰の強い農業へと変革しなければならないものと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(且見公順議員) 三谷産業経済部長の答弁を求めます。

 三谷産業経済部長。

   〔三谷直樹産業経済部長登壇〕



◎産業経済部長(三谷直樹) それでは、向川議員さんの総合計画の農業・農村の振興における施策の展開方針について、まずお答えをいたします。

 現在まで取り組んできました具体的な指導や推進体制と実績についてでありますが、中山間地においては、農業公社に対し、農業施設や農業機械の整備を図り、生産体制の強化と充実に努めております。

 また、平野部においては、集落営農組織や担い手農家に対し、農業施策や農業機械の整備に国・県補助事業の導入を図り、農家負担の軽減に努めながら、あわせて農地の集積促進を図り、低コストの縮減と体制充実を積極的に支援してまいりました。

 その結果、主な指標に対する目標値の進捗状況としては、平成20年度末までの実績でありますが、中間年の平成23年度末目標値に対する割合は、認定農家数では、目標値123人に対し147人で、達成率は119.5%となっております。

 また、担い手による経営面積割合は、中間目標値70%に対し67.3%になっており、達成率は91.6%であります。エコファーマーの確保数につきましては、目標数値600人に対し807人で、達成率は134.5%であります。

 また、学校給食での地元産品使用割合は、目標値27%に対し29.6%で、達成率は109.6%でありました。

 なお、昨日の岩崎議員さんの地元食材の利用割合のご質問で、浅田教育長より平成21年11月現在の割合について答弁がありました。

 今ほど私が申し上げた数字よりも伸びており、20年度末よりも実績が上がったことがわかり、農政を預かる身として大変喜んでおります。

 以上のことから、おおむね順調に推移していると考えております。

 次に、南砺市食料・農業・農村基本計画の策定及びアンケートについてお答えいたします。

 国が定めた食料・農業・農村基本計画においては、食料・農業・農村をめぐる情勢の変化や各種施策の効果に関する評価を踏まえ、その計画をおおむね5年ごとに見直すこととされております。

 また、一方で農業に関する法律の中に、農業振興地域に関する法律があり、この法律により市町村は農業振興地域整備計画を策定することとされております。

 この法律の施行当初は、極めて土地利用に限定されたものでありましたが、時代の経過とともに、「担い手育成」、「流通販売」、「農業生産」、「農村生活環境」、「土地利用」などについて定めることとされ、さらには「食育」、「有機農業」、「森林政策」などに関する事項についての記述も求められており、市といたしましては、ご質問にある基本計画の内容が網羅されているものと考えております。

 しかしながら、現在の南砺市における振興地域整備計画は、合併前の旧町村の計画を引き継いでおり、5カ年の暫定的な経過措置の中にあることから、時代に合わないため、新たな農業振興地域整備計画を策定することとしております。

 市民アンケートにつきましては、振興地域整備計画を策定するに当たり、農業者や消費者など、市民の調査協力も得て策定することから、市民アンケート調査の実施にかわるものと考えております。

 次に、地域特産振興作物に対する支援についてお答えいたします。

 平成22年度から実施される水田利活用自給力向上事業は、従来の産地確立助成交付金事業の中で、「地域振興作物」として位置づけされている野菜が、本事業では「その他野菜」となり助成金が著しく低下したことから、今回継続的で安定的な生産体制が維持できるよう、激変緩和措置が講じられる予定となっております。

 現在、内容については、国と県での協議中であり、協議成立後、直ちに助成単価の調整がなされる予定となっておりますが、おおむね昨年度交付金との減少分、もしくはそれに近い金額までの加算が激変緩和措置により確保できるものと見込んでおります。

 なお、今後一大産地として作付の拡大が見込まれるタマネギにつきましては、北陸農政局管内でも屈指の新規振興作物と位置づけされており、市といたしましても、3月補正予算により国の国産原材料サプライチェーン構築事業を活用し、集出荷施設建設の支援や県事業を活用し、播種プラントや畝立成型ロータリーなどの設備整備に支援を実施するものであります。

 また、22年度におきましても、引き続き国・県事業により5月中旬から始まる収穫に備え、収穫機器の整備に対し、支援を行うこととしております。

 また、ソフト面についても市場に出荷したタマネギの価格が著しく低下した場合に、その値下がりに対して補給金を交付する野菜価格安定制度資金など、今後とも生産農家の経営の下支えと産地の健全な育成に支援していくこととしております。

 以上、向川議員さんの答弁といたします。



○議長(且見公順議員) では11番、中島満議員。

   〔11番 中島 満議員登壇〕



◆11番(中島満議員) 私は、利賀ダム建設による洪水調節の効果と懸念される地すべりについてお伺いします。

 利賀ダムに関しては、昨年9月議会の一般質問でイヌワシやクマタカなどの猛禽類への影響について質問しました。利賀ダムの建設を考える場合、私は3つの面から考える必要があると思います。

 1つは、猛禽類への影響であり、2つには、地すべりの懸念、3つには、利賀ダムの建設が果たして庄川の洪水調節に大きく役立つかどうかということであります。

 政府は昨年12月25日、平成22年度に全国で行われる136のダム事業のうち、事業を継続するかどうかを検証する89事業を発表し、その一つに利賀ダムが対象となりました。しかし、工事用道路の整備は計上されています。

 利賀ダムの事業効果についてでありますが、費用便益費は1.6となっています。費用便益費には、洪水のはんらん被害面積や維持管理費が正しく見込まれていないなど、かなり意図的に計算がなされています。この便益効果とは別に、ダム計画単体の経済性、すなわち建設コストの工程についての尺度は総貯水容量と総事業費との比で判断することができます。単純に、水1立方メートル当たり幾らの費用がかかるかという方法です。

 総貯水量5,000万立方メートル以上のものでの調査結果ですが、今、全国的に問題となっている群馬県の八ッ場ダムが第1位で4,279円。第2位が奈良県の大滝ダムで4,143円となっています。

 利賀ダムの総貯水量は3,110万立方メートルで、総事業費が1,150億円であり、1立方メートル当たりの事業費は3,698円となります。先ほどの5,000万立方メートル以上の中に入れれば、第3位になる事業費となります。参考に県営の境川ダムは、総貯水量が5,990万立方メートルで、総事業費が384億9,000万円でありますから、1立方メートル当たり643円で、利賀ダムはその5.75倍の事業費がかかるということになります。

 庄川治水対策の代替案比較では、ダム調節案と河道断面の増大を図る引堤案・低水路掘削案・堤防嵩上げ案を比較し、概算事業費で、ダム調節案が若干安くなるとしています。

 利賀ダムの事業費1,150億円のうち、本体工事には70%、800億円かかります。そこで、境川ダムと比較しても余りにも巨額な事業費でありますが、見解を伺います。

 1997年、平成9年に河川法が改正され、従来の工事実施基本計画を見直して、それを河川整備基本方針と河川整備計画に区分することになりました。それは、過大な基本高水流量を設定して、それに応じた治水事業を実施するのが困難だからであります。

 そこで、基本高水流量は変更せずに、実現可能な整備計画目標流量を設定し、それに基づいて当面20年から30年ほどの治水事業を進めるものであります。庄川河川整備計画は、平成20年7月に策定され、庄川の雄神基準点で毎秒6,500立方メートルだったものを4,200立方メートルとしました。

 昨年11月、庄川水系河川整備計画の目標流量に対しての利賀ダムによる水位低下効果を国土交通省の富山河川国道事務所にただしたところ、雄神基準点で約10センチメートル、万葉線橋梁地点では約8センチメートルと答えています。

 平成16年10月の台風23号による戦後最大の洪水において、高岡市、射水市などで約2,800人に避難勧告が出されましたが、そのときには大門観測地点では危険水位7.01メートルに対して、観測史上最大の水位7.68メートルを観測したとしていますが、利賀ダムが建設されても、約8センチメートルにすぎませんから、7メートル68センチが7メートル60センチになるだけであります。これでも利賀ダムの洪水調節効果があると考えるのかを伺います。

 また、昨年12月の県議会で、我が党の火爪県議が利賀ダム建設問題を取り上げました。質問を前に専門家を招いての現地調査には、私も同行し、住民の方々の意見、声もお聞きしました。利賀地域の住民の中には、ダムは要らない、取りつけ道路があればいいという声があります。

 利賀ダムのパンフレットの庄川水系、庄川浸水想定区域図でも、南砺市では福野地域のごく一部に最低ランクの水深0.5メートル未満の区域が見られるだけであります。

 利賀ダムの取りつけ道路の建設については、県は30%の負担となりますが、取りつけ道路とせずに独自の国道改良となれば50%の負担になると言います。

 そこで、旧8町村の時代でも利賀ダムの建設がなければ、国道の改良も困難ということで、ダムの建設を要望してきたのが実情であります。

 今、ダム事業の見直しが進んでいます。注目された八ッ場ダムや川辺川ダムの本体工事は中止されますが、周辺道路など関連事業は継続されます。利賀ダムについても取りつけ道路の重要性はだれも否定できるものではありません。道路の早期完成を要望しつつも、ダム本体の建設には、多くの懸念もあり、慎重を要すると考えますが、見解を伺います。

 そこで、さきの県議会での質問も踏まえて、地すべりに関して伺います。

 平成14年に完成した奈良県川上村の大滝ダムで、平成15年3月に試験湛水が開始されると、ダム湖の浮力で1カ月もたたないうちに集落ごとダム底に向かって地すべりを引き起こし、集落が丸ごと移転を余儀なくされました。

 これは、我が国ダム史上最大規模のダム地すべりであり、ダム管理者である国土交通省は、ダム湛水試験を中止して、対策に追われました。大滝ダムは昭和47年に計画が明らかにされると、村民は専門家に調査を依頼し、昭和50年に、地すべりが拡大することは必至であり現在までの科学と技ではそれを防止することができないと警告されていました。

 当初230億円だった建設事業費は、6回増額され3,640億円と16倍にもなっており、あと幾ら税金を投入すれば済むかも言えない状況にあります。

 戦前は、地質的に疑念のある場所にはダムはつくらないというのが原則でしたが、戦後はとにかくダムをつくり、途中で問題が生じれば、調査と対策を行えばよいという風潮があるとの指摘が多くなされております。

 南砺市土砂災害警戒区域等指定一覧によれば、平成20年6月に利賀村地域の地すべり区域として、19区域が指定されています。利賀川右岸の全集落15区域、庄川の右岸と左岸の4集落を指定され、すべての集落が地すべり区域です。

 利賀川の右岸に地すべり地が多く、また、平地区の大崩島・東中江・籠渡・大島などの地すべり地も庄川の右岸であります。これは、利賀川も庄川も右岸は傾斜に向かって地層が手前に傾いている流れ盤だからであります。流れ盤は崩れやすく、逆に受け盤は崩れにくい傾向にあると言われております。

 平成17年8月に行われた利賀ダム貯水池周辺地すべりに関する調査会議では、ダム湖に関する地すべり防止区域の6地区を指定しています。

 県の担当課で言えば、砂防課が北豆谷・利賀、森林政策課が押場・大豆谷・下利賀、構造改善局が岩渕であります。

 専門家を招いての現地調査を前後して、党の地方議員団として、独自に県の河川課に質問書を提出し、レクチャーを受けたり、個別に説明も受けてきました。そこで感じたのは、同じ利賀地域の地すべりであるにもかかわらず、全く担当課同士の横のつながりがないということであります。

 地すべりについて、一番熱心なのは、大豆谷を担当している森林政策課ですが、利賀ダム関連の担当では、地すべりを含めて河川課開発班であり、他の課は直接ダムの担当ではないため、口を挟めないという状況でありました。県に対しても、利賀ダム建設により懸念される地すべりに対して、総括的に取り組む部署を設けるよう要望すべきと考えますが、見解を伺います。

 特に、大豆谷地区は昭和37年、47年、平成9年と地すべり指定地の追加指定が出されています。土塊の移動量が多く、昭和40年代には年間20から30センチと非常に大きく、昭和47年には、4カ月間で15センチメートルに達したとしています。昭和60年以降、集水井工の地下水排除工が整備され、60年以降は年間5ミリメートル以下になったとしております。これまでに旧農地林務事務所だけでも約14億円の事業費をかけています。

 県議会の質問で、ダム本体の建設に伴ってとられる地すべり対策に例えば大豆谷の上部ブロックや利賀地区が対象ブロックから外れているのはなぜか。また、これで県は責任が持てると考えているのかとの問いに、県当局は利賀ダムの洪水時最高水位よりも高い位置にあるため、ダム設置による地下水位の上昇が考えにくいことから、対策工の検討ブロックから外れていると答え、ダムの設置に伴って必要になる地すべりの対策の調査工事等については、現任者であるダム設置者の国土交通省においてなされるべきであると考えているとしています。

 しかし、専門家によれば、地すべりは下部ブロックのすべりから、どんどん上部ブロックへのすべりへと引っ張られ、拡大するのが一般的である。したがって、下部ブロックがすべったという条件のもとで、順次上部ブロックの検討が必要である。これは、いわば常識であると、そして地すべり対策工事実施者としての、また地域指定した当事者としては余りにも無責任であり、県民の生命・財産・暮らしを守る立場はどうなるかと指摘されております。

 県がこのような態度では、住民の生命・財産・暮らしを守るということはできません。県に対してもっと責任ある対策をとらせることを求めるとともに、県の持っている情報の開示を求めるとともに、市としてもあらゆる情報を集め、国・県に対策をとらせることが必要と考えますが、見解を伺います。

 地すべり地は、ほぼ新第三紀層と言われる約200年前から2,500万年前の地層の分布と合致する特徴があります。新第三紀層は、もろくて弱い粘土、泥岩、凝灰岩を挟む地層に集中しております。

 県が発行しているパンフレットに地すべり対策工事を実施した典型的な例として、砺波市庄川町の落シ地区での地すべり対策を大きく載せています。落シ地区では主な地すべり対策の工法がすべてといってもいいほど行われています。横ボーリング工、集水井工、アンカー工、そして杭工として、鋼盤杭、深礎杭の工事を行い、事業費は49億円とのことであります。

 この落シ地区は、利賀の地すべり地区と同じ庄川の右岸であります。大豆谷地区は、過去に3度も大きな地すべりがあったと言われています。県内にはよく地すべりの由来となった地名が数多くあると言われます。現地視察を行った際、専門家の方が大豆谷の地名を聞いて、これは、ずったんと言ったものを「ず」を豆という字としたのではないかと言っておられました。私は、言い得て妙と感心したところでもあります。

 いずれにしても、奈良県の大滝ダムの経験をよく学び、万が一にもダムの湛水による地すべりが起こるようなことがないよう、十分研究すべきであります。

 大滝ダムでは、国が大丈夫と言っていたところで、実際に地すべりが起きたのであります。安全性が直接確認できないダム建設の事業継続、まして利賀出身の市長が国に求めるべきではないと考えますが、見解をお伺いします。

 なお、先月20日に利賀ダム本体建設の再検討を求める会の発足を兼ねた講演会が開かれ、会員の研修と関係機関に対する要請を行い、利賀ダムの本体工事の再検討を図ることを目的とし、私も準備会からかかわってきたこともあり、世話人に選出されました。

 今後とも、市民の皆さんとともに、利賀ダムの本体工事の建設で懸念される問題の解明に努めることを表明し、私の質問を終わります。



○議長(且見公順議員) 田中市長の答弁を求めます。

 田中市長。

   〔田中幹夫市長登壇〕



◎市長(田中幹夫) 中島議員の質問にお答えをいたします。

 まず、境川ダムとの比較でございますが、ダムの計画というものは、その建設の目的を効果的効率的に達成できる位置や規模について検討されるべきであります。単にほかと比較できるものではなく、それぞれのダム建設による治水対策と河川改修などのほかの治水対策とどちらが有利かということを比較した結果、利賀ダムによる治水対策が有利と結論づけられ、決定し、事業が進められていると認識をしております。

 次に、庄川河川整備計画における利賀ダムの洪水調節効果についてのご質問でございます。庄川の治水は、庄川水系河川整備基本方針に基づいて、基本高水6,500トンを処理するために河道や洪水調節施設を整備することで完遂するとされております。

 また、平成20年7月に策定されました庄川水系河川整備計画では、この基本方針を最終目標としているものの、その整備の過程におけるおおむね30年後の途中段階の目標を定めたものであります。

 その内容は、戦後最大洪水に相当する規模である毎秒4,200トンの洪水を計画高水位以下で安全に流下させることを目標とし、利賀ダムの整備と既存ダムの効果で200トンをカットし、河道配分流量を4,000トンとし、堤防の断面が不足している箇所の整備や橋梁の架けかえ等を実施するものとなっております。

 ダムにより、洪水時に河道内の水位を下げられることが下流沿線の皆さんの安全安心にとって大変重要であると考えております。

 水位の低下につきましては、利賀ダムは基本方針で500トンの洪水調節効果があり、雄神橋地点で31センチ、万葉線橋梁地点で45センチ見込まれること。また、庄川水系河川整備計画でも万葉線橋梁地点では約8センチ、和田川合流地点で約11センチ、雄神橋地点で約10センチが見込まれるということでございます。大きな洪水に対して、より効果が期待できるものであると聞いております。

 一方、庄川の場合、河道内の水位を低下させる方法といたしましては、洪水調節や引堤が考えられますけれども、引堤は多くの家屋移転が伴う等社会的影響が大きく、ダムにより水位を低下することが有効であると伺っているところでございます。

 中島議員も一昨年の7月28日の洪水時に池川の状況をよく見てご理解をいただいているはずでございますし、質問の中にありましたように平成16年10月の台風23号、大変多くの方に避難勧告が出され、その気持ちもわかっておられると思っております。

 次に、道路の早期完成を要望しつつも、ダム本体は慎重を要するのではとのご質問でございますが、ダム建設地の利賀地域の方々は、下流の皆様の安全安心のために建設される利賀ダムに対し、ご理解をいただき、家屋の移転や土地の買収にも応じ、事業の促進に協力をいただいております。

 議員の質問の中にありました取りつけ道路さえあればいいという住民の方の声が多くあると言われましたけれども、どれだけの方にお聞きになったのかわかりませんけれども、大変、地元住民としても、大変遺憾に思っております。地元住民を惑わす、もしくは不安を増長するような発言ではなかったかなというふうに思っております。

 ダム建設による便益は、ダムより下流の洪水被害の軽減や利水供給などが主で、水没する地域には余りメリットがないのが一般的と思いますけれども、利賀ダム建設の場合は、その工事用道路を完成後に国道471号のバイパスとして利用することで、水源地域全体の生活再建や地域活性化が図られるよう、国と富山県が利賀ダム工事用道路と国道471号利賀バイパスの合併施工に関する協定を結び、現在工事が進められているものであり、利賀地域にあっても大きなメリットがあるものでございます。

 利賀地域の住民の皆さんにとりましては、長年の悲願でございました。雪、雪崩、そして大雨での交通規制のない生活の道路、命をつなぐ道路の早期確保に大きく期待する思いは当然でありますし、利賀ダムの完成により、下流域の洪水被害の防止が図られることも願っておられるところでございます。

 このようにダムと道路の効果や事業の進め方において、ダムと道路は一体のものであるという考えは、地域の方々も含めた流域の皆さん共通の認識と理解しているものでございます。

 今後とも利賀ダム建設促進期成同盟会を中心に流域沿線の関係者一丸となって、建設促進に向けて取り組む考えでございます。

 次に、地すべりに関し、総括的に取り組む部局について県への要望についてのご質問でございます。

 地すべり防止区域につきましては、昭和33年3月31日に制定されました地すべり等防止法によりますと、指定及び管理につきましては、砂防法の規定により指定された土地にある地すべり地域は国土交通大臣、森林法の規定により指定された保安林の地すべりの地域及び土地改良法の地すべりは農林水産大臣、そして、これらの指定は関係主務大臣が相互に協議しなければならないとされております。

 利賀ダム貯水池周辺の地すべりにつきましては、国土交通省の指定区域と農林水産省の指定区域があり、県の担当課といたしましては、砂防課、森林政策課、耕地課となっております。いわゆる地すべり3課ということになりますけれども、地すべり防止区域の所管が異なっても、関係機関で調整が行われ、情報が共有され、対策工事が進められているものと認識しており、特に南砺市から総括的な部局の設置をお願いする考えはございません。

 次に、地すべりに関する県の情報開示を求め、国や県に対し、対策をとらせることが必要ではないかというご質問でございます。

 情報開示による一部資料の収集は可能と考えますが、収集した資料を解析するには、大変高度な専門知識が必要であり、市で対応するには大変無理があると考えております。

 今後、ダム貯水池の地すべり対策につきましては、国と県で十分協議をされながら、利賀ダム工事事務所の調査が進められていくものと思いますが、市といたしましても、住民の安全を担う立場から、地域住民の不安を払拭するため、調査が進んでいく段階において、地域住民に対して説明いただけるよう強く働きかけてまいる所存でございます。

 次に、奈良県の大滝ダムを例に取られてのご質問でございますが、大滝ダムに関する地すべりにつきましては、試験湛水中に地盤の変動が起こったことは報道等を通じ情報を得ているところでございますが、詳細な状況については承知しておりません。

 ご指摘のありました大豆谷地区の地すべりにつきましては、昭和37年に林野庁所管の地すべり防止地区に指定され、富山県において集水井、暗渠、谷止工など対策工事が施工され、平成9年に概成したと聞いております。

 いずれにいたしましても、地すべり等につきましては、専門的知識が必要であり、利賀ダム工事事務所において、さらに調査が進められ、専門家のアドバイスを受けつつ、関係機関の間で調整が進められ、対策工事が進められると考えております。

 市といたしましては、一番大事な住民の安全安心を第一義と考えており、このことを踏まえて利賀ダム建設が進められるよう関係市と足並みをそろえ、鋭意努めてまいる所存でございます。

 以上であります。



○議長(且見公順議員) 暫時休憩といたします。議場の時計で11時から会議を再開いたします。



△休憩 午前10時50分

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△再開 午前11時00分



○議長(且見公順議員) 会議を再開いたします。

 各議員による市政一般に対する質問並びに提出案件の質疑を継続いたします。

 7番、助田幸雄議員。

   〔7番 助田幸雄議員登壇〕



◆7番(助田幸雄議員) 7番、助田幸雄。

 私は、先に言います。これは八尾の方、老人の方、それから利賀の方、そういう方とお話しした中で一般質問をさせていただきます。根拠がないわけではありません。よろしくお願いします。

 まず第1に、新しい観光ルートと施設利用についてお伺いいたします。

 先日、越中・飛騨観光圏協議会の設立総会が開かれ、南砺市など富山県西部6市と高山市と飛騨市、白川村の岐阜県飛騨地域2市1村が滞在型観光推進へ連携を確認され、「海・山・人をつなぐ旅」をキャッチフレーズに年間宿泊者を5年間で25万人ふやすということを目指した整備計画を承認されました。

 この2日には、南砺市全域を博覧会に見立て、金沢まち博と連携して里山の魅力を発信する南砺里山2010の開催委員会の設立総会が開催、その席でことし初めて7月24日から10月31日まで100日間開催されることが決められました。

 市長は、南砺市議会3月定例会における提案理由の説明の中で、まず最初に提案されたのは観光の問題でした。市長はこの1年間、南砺市ブランドを売り込んでいくために、南砺市のトップセールスマンとして、東海地方はもとより、関東、関西、海外までも積極的な南砺市の売り込みに行動されたことは、高く敬意を表するものであります。

 南砺市のPRのために、昨年の9月5日、6日と富山市総曲輪グランドプラザにて、南砺市の23の出店者の参加のもと観光連盟が主催された「なんと観光博」は、来場者数が2万8,000人、品切れの状態も出たほど大盛況にあったと聞いております。

 また、名古屋の南の玄関口であります金山駅において、南砺市物産展として商工会が開催されたイベントも大変盛況であったと聞いております。それなりに南砺市のPRに大きく寄与したことと考えますし、これからも観光客の誘致に対しましても、大きな弾みがつくと想定するところであります。

 そこで、これからの観光行政を考える上にも観光客の利便性を最優先に考える上にも、新しいルートの開発が重要事項であると考えます。

 現在では、東海北陸自動車道からの観光客の流れが主流かと思われますが、それに加えるに、南砺市と接する利賀と富山市の八尾からの誘客ルートを考慮し、富山、利賀、五箇山、石川や岐阜方面への観光ルートをも新たに開発する必要があると考えるところです。

 2010年には、北陸新幹線が開通することにより、観光客がふえてくることが予想されるとともに、富山空港から1時間もかからない秘境利賀村ルートを生活道路ではなく、観光ルートとして誘客することにより、利賀の民宿や各施設の利用促進と雇用の安定を図り、また、県外の青少年の健全育成短期生活体験宿泊利用方法も一考として、また、八尾おわら観光祭の期間は多くの方々が来られ、宿泊先に困っておられるときに、利賀の宿泊施設に余裕があると聞きます。

 市長は、交通手段や道路整備も含め、富山市、富山県に対して、トップセールスを考えていただき、南砺市の新しい観光ルート開発にご尽力を願うものですが、市の考えをお聞きいたします。

 第2に、井波地域の消雪対策についてお伺いいたします。

 井波地区の1月の人口は9,531人。そのうち市街地の人口は5,261人であり、半数以上の人が急峻な坂の多いところに集中しております。

 また、ご多聞に漏れずそれぞれ高齢化が進み、冬季間の除排雪はどうしても労力の要らない消雪装置に頼らざるを得ません。その整備がなかなか進まない当地にとっては、若者が定着しにくく、人口流出の現象が起きています。村部の人口の変化は少ないのですが、町部のほうの人口が大幅に減少傾向になっています。

 また、一方現在、谷今町線、都市計画内環状線の説明会が幾度も開かれております。この計画道にも消雪装置が取りつけられることになっています。

 方や、流雪溝の問題では、冬季間の南砺用水取り入れは、12月20日より毎秒0.65トンで、消雪や流雪に使える保留水は2万5,000トンで、消雪に使うと半日余りで渇水してしまうのが大まかな現状認識でございます。

 少ない水量での流雪をされた場合には、下流のほうで流雪溝が詰まり、消火栓ホースによる人海戦術で非常に危険な側溝内のトンネル作業となります。以前には、雪水とともに消防団員が数百メートル流されましたが、一命を取りとめるという事故がありました。

 道路ができるたびに、水の問題が発生します。冬季流雪水源の確保等、除排雪に対する当局の方針、あるいは考えについてお尋ねいたします。

 第3に、井波都市計画道谷・今町線内環状線についてお伺いいたします。

 この計画は、救急車や消防車が入れない、類焼防止等を考えての計画と聞いておりますが、井波町部の人口減の現状を考えたときに、環状線にかかる住居家族のその町内での移住地の確保をぜひお願いしたいと思います。また、坂の町のため、雨による洪水の問題、特に排水受け入れ量の側溝等の問題を含め、慎重な計画をぜひお願いし、住民のトラブルのないように十分ご配慮のほどよろしくお願い申し上げます。

 以上、質問を終わります。



○議長(且見公順議員) 田中市長の答弁を求めます。

 田中市長。

   〔田中幹夫市長登壇〕



◎市長(田中幹夫) 助田議員の質問にお答えをいたします。

 なお、利賀地域の施設利用、消雪対策、谷今町線対応の各質問につきましては、それぞれ担当部長から答弁をいたします。

 質問にありましたように、3月2日には、南砺市五箇山において、石井富山県知事同席のもと越中・飛騨観光圏協議会の設立総会が開催されました。この協議会は、富山県西部の高岡市・射水市・氷見市・砺波市・小矢部市・南砺市及び岐阜県飛騨地域の高山市・飛騨市・白川村の8市1村で構成されており、ミシュラン・グリーン・ガイド・ジャポンの最高峰の3つ星評価を得た観光地が3カ所、そして県域を超えた範囲での観光圏ということで、大変注目をされている地域での設立となりました。

 商工観光団体などが県境を超えて連携し、滞在型観光エリアとして、一体的な交流人口の拡大を目指しております。

 本観光圏の計画では、新幹線高岡駅を利用する観光客の交通の利便性を図る高岡駅・五箇山・白川・高山間バス運行事業や、宿泊施設と観光資源を結ぶ2次交通の整備、圏域内観光情報の発信を初め、ご当地めぐりツアーや、ものづくり体験等も盛り込んであります。

 圏域内には、世界遺産を初めとして、歴史と伝統、文化に裏打ちされたすばらしい観光資源が豊富に存在しており、これらを広域的にかつ複合的に結びつけ、圏域として観光、魅力をより高めることが、誘客につながるものと考えております。4月中旬に観光圏として国の認定が得られれば、その実施事業に対しまして、財政支援等が得られるというものであります。

 一方、海外誘客を推進する飛越国際観光都市連合でも、富山市・飛騨市と連携をし、韓国に特化して観光プロモーション事業並びに韓国マスコミ招聘事業を継続して展開していきたいと考えているところでございます。

 なお、4年後の北陸新幹線の開業に向けた新観光ルートでありますけれども、まず、石川及び岐阜方面については、一大都市、一大観光都市である金沢市及び高山市との連携が重要であると考えております。

 金沢市と高山市、松本市及び白川村を含めた3市1村で構成する協議会では、連携して誘客活動に努められているところであり、市といたしましても、昨年春よりこの協議会に加入することも視野に入れ、関係自治体と連絡を密にしているところでございます。

 金沢・高山間の周遊観光ルートに五箇山を初め、南砺市も組み入れていただくことなど、今後とも石川県及び岐阜県方面と連携強化を図りながら、広域的観光ルート形成に努めたいと考えております。

 また、今年4月1日には、待望の南砺市観光協会が設立となりますが、民間から観光プロデューサーを登用し、首都圏を初めとして、大都市圏での強力に誘客事業を展開するため、魅力ある観光ルートの商品開発について整備を進めるとともに、観光に携わる関係者の人材育成もお願いし、南砺市の観光推進全般に尽力いただきたいと考えております。

 さらに、中京方面からは、北陸並びに富山県の玄関口として、上梨地域に合掌造りの総合案内所を整備し、南砺市はもとより観光圏エリア全体の情報発信を担っていきたいと考えているところでございます。

 次に、新観光ルートとして、八尾・利賀村・五箇山を結ぶということでありますけれども、八尾と利賀村ルートについては、現在、南砺市コミュニティバス百瀬線が八尾と利賀村間を40分で結んで運行しております。本路線を観光面でも活用することが効果的ではないかと考えているところでございます。

 今後、関係機関及び富山市とも連携し、PR等観光面での活用を検討してまいりたいと考えております。

 また、利賀村五箇山間につきましては、今ほど申し上げました越中・飛騨観光圏事業の中で、交通体系を検討していくものとしており、八尾・利賀村そして五箇山間についても、これら交通体系の整備と連動させながら、観光ルートの企画開発及び旅行エージェントと連携した商品開発等を推進しなければならないと考えております。

 一方、八尾で開催されております越中八尾冬浪漫の民謡セッションには、越中五箇山こきりこ唄保存会や越中五箇山麦屋節保存会が出演し、五箇山で毎年開催されているこきりこ祭りでは、富山県民謡おわら保存会が友情出演いただくなど、伝統芸能の相互交流も盛んに行われているところでございます。

 なお、八尾と利賀村を結ぶ国道471号、472号の整備状況につきましては、富山県が国道の整備及び維持管理を所管していることから、県に確認しましたところ、現在の事業箇所は急峻な地形であり、すぐには事業効果があらわれにくい状況であるが、今後も予算の確保に努め、両路線の拡幅改良に向けて、鋭意努めてまいりたいとの見解でございました。

 市といたしましても、早期完成に向け、関係機関に対し、強く要望を継続していく所存でございます。

 私からは以上でございます。



○議長(且見公順議員) 三谷産業経済部長の答弁を求めます。

 三谷産業経済部長。

   〔三谷直樹産業経済部長登壇〕



◎産業経済部長(三谷直樹) それでは、助田議員さんの利賀村地域の施設利用の増加を考えよとの質問にお答えをいたします。

 大自然に囲まれた利賀地域には、ツクチェ村のトラチャン氏が描いた4メーター四方の曼荼羅を4面に展示した瞑想の郷や世界のそば資料の展示及びそば打ち体験施設を備えたそばの郷があります。

 また、美肌効果の高い温泉と山里の心温まるもてなしで迎える天竺温泉の郷や、道の資料館・利賀民俗資料館・富永一朗とが漫画館など多彩な文化に触れる飛翔の郷のほか、オートキャンプを初めコテージでの宿泊やアウトドア体験のできる利賀国際キャンプ場などの多くの施設があります。

 これらの施設を最大限に生かし、観光振興を図ろうと、利賀村観光協会と利賀ふるさと財団が中心となり、昨年7月24日から本年2月28日までの間、利賀のもてなし・ふるさとの味「利賀地域観光推進キャンペーン」と銘打って、県外小学生のセカンドスクールや紅葉ハイキング、新そば体験ほか多種多様な誘客イベントが展開されました。

 また、平成20年度からは総務省、文部科学省、農林水産省の連携により、小学校における農山漁村での長期宿泊体験活動を推進する子ども農山漁村交流プロジェクトに取り組み、他県の子供たちと地域住民との交流も行われております。

 また、スノーバレー利賀スキー場の休止に伴う緊急雇用及び誘客対策事業として、3月末まで冬季限定でスターフォレスト、天竺温泉施設を利用して、かまくら制作や利賀越冬食体験等の企画を展開し、地域一丸となって、誘客に努めているところでございます。さらに平成22年度は、そば打ちを通じ、仲間づくり、地域づくりを進めることを目指し、全麺協素人そば打ち最高段位(5段位)認定会を利賀において実施する予定であり、利賀地域をそばの聖地として全国に大いにアピールしていきたいと考えております。

 市といたしましても、それらの取り組みに対し、支援をさせていただいているところであります。

 今後は、利賀地域観光団体とともに、4月1日に設立される南砺市観光協会が連携して、食・文化・体験をテーマとした観光コースを設定し、富山県名古屋事務所内の砺波地域情報センターの協力を得て、中京方面の旅行エージェントに企画販売していただけるよう依頼していきたいと考えております。

 なお、新聞、テレビ、ラジオ等のマスコミ関係にも積極的にPRし、利賀村の施設の利用増進とイベント振興につながるよう努力してまいりたいと考えております。

 以上、助田議員さんの答弁といたします。



○議長(且見公順議員) 上坂建設部長の答弁を求めます。

 上坂建設部長。

   〔上坂吉明建設部長登壇〕



◎建設部長(上坂吉明) それでは、井波地域の消雪対策と谷今町線にかかる移住先の確保のご質問についてお答えを申し上げます。

 まず、消雪対策でございますが、井波地域では、昭和57年から無雪害まちづくり事業で防火及び消雪、流雪のための施設整備を行ってきております。水源は境川ダムからでございまして、南砺用水を経由して、貯水槽に流入し、配水をしております。水量は12月20日から3月10日までの間、533万トンの取水をすることができることとなっております。

 また、施設の内容を申し上げますと、貯水タンクは坂下、松島、志観寺の3カ所にありまして、合わせて4万トンの貯水量がございます。

 消雪延長は市街地を中心として、19キロメートル整備され、流雪溝とあわせて冬季の生活道路の確保をしております。

 また、本年度におきまして、新たに無雪害まちづくり交付金事業が採択され、3キロメートル新設できることから、調査を実施しましたところ、貯水量が一部不足するという結果になってきております。

 そこで、そのことや、谷今町線の消雪も含めた、さらには今後の少子高齢化等の社会状況の変化も見据えた井波地域の10年、あるいは20年先の除排雪整備計画が必要になってくると思っております。

 また、新たな除排雪計画は、全市域においても同様で、その時期に来ているとも思っております。

 市としましては、新年度におきまして、調査費を計上し、まずは各地域の除排雪の現状、課題を調査したいと考えております。

 今後は、これらの調査結果をもとに、整備する箇所、役割分担など住民の皆さんと話し合い、数年後には、将来に向けての継続可能なみんなの無雪害まちづくり計画を作成し、その中で対応していきたいというふうに考えております。

 次に、谷今町線にかかる移住先の確保のご質問でございますが、都市計画道路谷今町線は、中心市街地の交通安全や防災対策上、まちづくりにとって、大変重要な内環状道路でございます。

 また、さきに井波地区まちづくりを語る会の皆さんでまとめられました安全で安心なまちづくり提案書においてもしっかりと位置づけされた重要な道路でございます。

 整備計画は、山見交差点から八日町広場前交差点まで平成20年に完成をしておりまして、本年度からは東へ閑乗寺線まで7年間で県が、国道471号までを5年間で市が施工しようとするものでございます。今現在は、測量設計調査に着手をいたしております。

 課題について申し上げますと、市街地の中心部を縦貫し、現道に沿っていないために、多くの住宅や店舗が支障物件となることであります。

 さらに、建てかえが困難な狭い敷地が多く残るということでございます。

 議員ご指摘の移住先の確保につきましては、大変重要な課題であると認識をいたしております。

 現在、南砺市では市有の分譲地等のあっせんや、民間の優良住宅団地造成の支援などを行っておりますが、移転に際しましては、十分にご意見をお聞きし、また、地域の皆様のご協力もいただきながら、積極的なご支援をしてまいりたいというふうに考えております。

 また、排水計画につきましても、設計の段におきまして、十分に現状を把握し、関係の皆さんと協議をしながら、慎重に進めてまいりたいと思っておりますので、今後ともご理解ご協力を賜りますようにお願いを申し上げます。

 以上でございます。



○議長(且見公順議員) 21番、前田美好議員。

   〔21番 前田美好議員登壇〕



◆21番(前田美好議員) なんと市民の会の前田です。

 最初にふるさと教育の推進について質問いたします。

 南砺市は豊かな自然に恵まれ、特色あるすばらしい歴史、伝統、文化を継承し、たくましい粘り強い誠実な人情味あふれる人を育ててきました。心豊かな創造的なまちづくりを推進するため、21世紀を生き抜く主体的な人づくりを目指す。

 一つ、人間の生き方を考える優れた知性。

 二つ、自然と芸術、文化に親しむ豊かな心。

 三つ、風雪に耐え抜くたくましい体。

 と三つの教育目標を掲げ、さまざまな施策に取り組みに努めてきております。

 先般開催された知事と話そう子育て支援・教育ミーティングにおいても、石井知事はふるさと教育の推進で先人の英知や偉業に理解を深め、ふるさとに誇りと愛着を持つ国際人を育てたいと提言し、これは社会全体で推進することが大切と訴えておられました。

 まず、一つ目の質問は、歴史的遺産の活用と、説明表示板の設置についてであります。

 今、全国各地で地域の歴史遺産を見直し、地域の活性化や観光資源に生かそうと取り組みが注目されております。

 井波、城端、福野、福光の4市街地と、旧村部には歴史遺産がたくさんあります。まず、一例を挙げるなら、「旧東京中央郵便局設計者吉田鉄郎生誕の地」、「加賀藩御蔵跡」、「大判小判600枚発掘の地」といった歴史遺産の地があちこちにあり、このような貴重な場所に説明表示板を設置して、順路を示し、回遊式にしてはいかがでしょうか。

 市内のある地域では、既に研究者によって表示箇所のリストアップや説明文が考案されているところもあります。このようにすれば、来町者には、まちの散策を楽しんでもらい印象に残る町となり、新たな観光資源として地域の活性化につながります。

 また、住民はすばらしい歴史を新たに知り、自信と誇りを持って生活をしてもらう。

 児童・生徒たちは郷土の課外学習コースとして、郷土の歩みを知り、郷土に愛着を持つことができると考えます。

 県内では、黒部市生地市街地が順路回遊式に整備されており、観光に生かされております。

 以上の提案について、市長の見解をお伺いいたします。

 二つ目には、市指定文化財の指定の取り組みについてお尋ねします。

 現在、南砺市には、国指定文化財13件、県指定文化財28件、市指定文化財198件が指定されています。市指定文化財はすべて旧町村時代に指定されたものであります。ちなみに、高岡市の市指定文化財は81件、砺波市は49件に比べ、大変南砺市は非常に多いんですが、文化財の宝庫である地域として誇れるものでありますが、管理面から文化財の見直しが必要かと思われます。

 市指定文化財の指定解除は限定的と考えますが、市長の見解もお伺いします。

 一方、市制発足後5年間には、市指定文化財の新たな指定はされていませんが、国では登録文化財の指定を進めております。新しく市指定文化財に指定すれば、次のステップの県の指定や国の指定へと進む道が開けていくものと思います。ぜひ、登録文化財の指定を進めてほしいものです。

 三つ目は、南砺市名誉市民条例の制定と名誉市民の推挙及び南砺市の偉人から学ぶ人づくりについて質問をいたします。

 昨年は、南砺市合併5周年記念事業の一環として、市に功労のあった方々に特別表彰、一般表彰と表彰式が行われました。この次には、南砺市に在住、または南砺市の出身で、国や世界で大活躍され、社会に大きく貢献された功績をたたえる南砺市名誉市民の推挙を提案いたします。

 ところが、県内10市のうち南砺市と射水市には、名誉市民条例が制定されておりません。「さきがけて緑の里から世界へ」を標榜する南砺市として、ぜひ名誉市民条例を制定され、市民がこぞって栄誉をたたえたいものです。

 例えば、学術の面では、我が国のバイオ学を世界一の水準まで引き上げ、日本学術会員にも推挙された大学教授や、スポーツ界の柔道では、オリンピックで金メダルに輝き、翌年には世界選手権で優勝と世界二連覇をなし遂げた方、そのほか最高学府の教授、国立大学学長や国政で活躍された方々がたくさんおられます。秋の文化の日には、称号贈呈式を行い、市民一同とともに喜びを分かち合いたいものです。

 南砺市名誉市民条例の制定と名誉市民の推挙について、市長の見解をお尋ねいたします。

 市では、毎年数多くの講演会やフォーラムを開催し、多くの講師が招かれています。そこで、名誉市民に推挙された方、あるいは推挙されない方々も講師に招き、苦労話や南砺市への熱い思いなどを拝聴したいものです。

 その結果、市民一同が大きな功績をたたえ、認識を新たにして、郷土への大きな誇りと自信につながるものと思います。

 テレビでも「課外授業ようこそ先輩」という番組がありますように、郷土の大先輩が市内の小中学校、高校を巡回していただくと、生徒には自信とやる気がわき起こり、大きな夢をはぐくむチャンスづくりの場となって、一層勉学に励むものではないでしょうか。

 南砺市の偉人から学ぶ人づくりへの市長の見解をお伺いします。

 最後に、限界集落世帯アンケートから見えたキーワードについて質問します。

 南砺市の高齢化率は30%を超え、今後さらに上昇の見込みです。昨年市内の高齢化率が50%を超えている31の限界集落を対象に世帯アンケートを実施し、現況調査が行われました。今後、この集落や町内会の高齢化問題は、南砺市全域の共通課題になることととらえても過言ではありません。

 そこで、このたびの調査点検シートから見えてきたキーワードについてお伺いいたします。

 集落地域のほとんどの人は、住みなれた地域で住み続けたいとの思いが大変強く、現在は車の運転はできるが、この先、数年後には買い物や病院、診療所など医療機関への足の確保の不安と要望が多く、市営バスやコミュニティバスの運行への期待度が大変高いことがわかりました。

 今後、要望の多い足の確保対策は、喫緊の課題だと思います。公共交通機関の支援策について、市長の見解をお伺いします。

 その他、限界集落の課題はさまざまであり、山間地、村部、市街地とその地域の実情に合った支援策が必要となってきます。

 その集落に住む方々が知恵と工夫を出し合い、守ろうとする地域力と近隣の応援、NPO組織や支援ボランティアの応援、協力で守れることなど幾つかに分類されると思います。

 そこで、この4月より開設される協働のまちづくり支援センターを拠点に、限界集落支援ボランティアの要請を提案いたします。

 隣の砺波市では、1市民1ボランティアが提唱され、相談窓口が設置されて、ポイント制の導入もあるようです。

 市民協働のまちづくりを目指す南砺市として、あらゆる分野で地域を守り育てるボランティア精神は欠かせません。市内には、さまざまなボランティア団体がたくさんありますが、支援センターを中心に横の連携を密にして、支援団体の養成につなげたいものです。

 地域で支えあう取り組み事業の最先端をいくモデル市となる南砺市を目指し、市長の熱い思いをお伺いして質問を終わります。



○議長(且見公順議員) 田中市長の答弁を求めます。

 田中市長。

   〔田中幹夫市長登壇〕



◎市長(田中幹夫) 前田議員の質問についてお答えをいたします。

 なお、市指定文化財の指定の取り組みの質問については教育長から、そして、歴史遺産の活用と説明表示板の設置の質問については産業経済部長からそれぞれ答弁をいたします。

 まず、南砺市名誉市民条例の制定と名誉市民の推挙についてでございますが、議員ご指摘のとおり、昨年11月1日の合併5周年記念事業と同日に、市政功労表彰を行いました。

 この表彰につきましては、南砺市表彰規定に基づき、市政の発展に寄与され、長年にわたり献身的にご尽力を賜りました方々に対して、平成18年度より毎年市政功労表彰を行っており、これまで6団体、65名の方々に授与させていただいております。

 お尋ねの名誉市民に関することにつきましては、合併協議会での協議事項の中で、新市において新たに条例制定すると確認がなされておりますが、現在のところ制定されていない状況でございます。

 今後、新たな南砺市名誉市民条例の制定に向けて、準備を進めていきたいと考えております。

 また、名誉市民の推挙については、国内、世界で活躍され、大きな功績を残された方々に市民がこぞって賞賛と尊敬の念を表するとともに、郷土の誇りとして、社会に大きく貢献された方々の功績をたたえることは、南砺市における社会文化の交流に対し、大変意義のあることと考えております。

 また、未来の南砺市を担う子供たちにとっても、偉業をなし遂げられた人の成功と、そこまで至る苦悩を知ることにより、自分の生き方を深く考える好機となるものと思っております。

 今後、南砺市名誉市民条例の制定や、名誉市民の推挙につきましては、市民の皆さんの目標や市民生活の規範として、大きな意義を持つことになるとともに、市民協働のまちづくりを進める上でも、大変重要なことと考えており、この後、条例制定に向けた作業を進めてまいりたいと思いますので、議員各位のご指導とご協力をよろしくお願いをいたします。

 次に、南砺市の偉人から学ぶ人づくりについてのご質問にお答えをいたします。

 議員ご指摘のとおり、南砺市出身の方で、県外あるいは国外等で活躍をされておられる方々がたくさんいらっしゃいます。そうした方々のお話を聞く機会が多くあれば、市民の皆さんにとって大変ありがたいことだと、私も思っております。

 「課外授業ようこそ先輩」の南砺市版をという議員のご提言でありますけれども、現在、市内の中学校でも総合的な学習の時間などで、地域の偉人、達人、専門家を招いて、講話を聞く機会を設けております。

 また、元気な学校支援事業の補助金を活用して、修学旅行の旅先で地域出身の先輩と車座になって話を聞くというユニークな取り組みを実施している学校もございます。

 一方、一般の市民の皆さんに対しても、市教育委員会では、市民大学講演会などでさまざまな分野からの著名講師を招き、日ごろなかなか聞けないお話しを聴講する機会を提供しております。

 議員ご指摘のように、市民の皆さんが南砺市にゆかりのある方々から南砺市への思いを直接聞く機会が得られれば、郷土に誇りを持ち、自信を深めることになると考えております。

 このことから、平成22年度では、新たに市民大学講座の中で、「なんとを語る」と題し、南砺市にゆかりのある方や、縁の深い方々にいろいろな視点で、それぞれの思いを語っていただく講座を企画しております。

 例えば、城端出身でパロの開発者の柴田崇徳氏や「南砺市の歌」作曲者の高原兄氏など、5名の方々を招いて実施していきたいと考えております。

 また、ことしの12月9日に15周年を迎える世界遺産登録五箇山の合掌造り集落に焦点を当て、南砺市の宝について身近に感じてもらえるような講座も計画をしております。

 そのほかにも、城端地域では、「先輩に学ぶ」と題して、平成15年度から公民館主催で城端中学校の卒業生で国内や海外で活躍されている方々を招いて生徒たちに将来の夢を持つきっかけづくりを目的に先輩の話しを聞く講演会も開催されており、大変好評を得ていると伺っております。

 今後、市といたしましても、市民大学講座、市民大学講演会、社会教育推進大会や地域の公民館活動を通じて、南砺市民の元気と活力へつながり、将来を担う子供たちへの一助となるよう、各種生涯学習事業等に支援をしてまいりたいと考えております。

 次に、公共交通の見直しと支援策についてのご質問でございます。

 市営バスにつきましては、現在23路線、主として地域内巡回と地域間往復便を運行しており、より一層の利便性の向上が望まれております。

 市営バスの見直し案といたしまして、まず第一に地域間を往復運行している既存の路線を接続し、環状線方式になるよう検討を進めております。

 環状線は1周に要する時間をおおむね1時間とし、多くの市民に利用いただけるよう、駅、病院、ショッピングセンター、行政センターなどの主要施設を組み込んだルート設定を考えております。

 第二に、ほかの地域とも行き来がしやすい交通網を目指し、鉄道やJRバス、加越能バスなど、他の公共交通機関との乗り継ぎがしやすいダイヤ編成に努めてまいります。

 また、山間部路線につきましては、予約により運行するデマンド方式により、小規模集落への乗り入れなど、利用実態に即した運行を今後とも継続してまいりたいと考えております。

 第3に、利用者にとってやさしい市営バスを目指し、今年度更新予定のバスについては、高齢者や障害者などの方々が乗り降りしやすいようにステップのない低床バスを導入することといたしております。あわせて車体のデザインの統一、バス停の表示を一新するなど、市民の皆様に親しまれる市営バスを目指してまいります。

 また、定期券についても、1日券と同様に、市営バス全区間で利用できることとし、さらに新年度からは高齢者運転免許自主返納支援事業を開始したいと考えております。

 これは、運転能力の低下を感じて、運転免許を自主的に返納された70歳以上の高齢者の方に対し、市営バス定期券を1年間分補助する制度であり、これにより市営バス利用の促進、そして高齢運転者の負担解消を目指すものでございます。

 また、現在、市営バスでは、運行のほとんどを民間委託としておりますけれども、今後は地域事情に即した新たな運営方法も模索をしていかなければならないと思っております。

 特に、昨今はNPO法人等による地域内限定のコミュニティバスが各地で運行されるようになってきております。補助制度を含め、検討を進めてまいりたいと考えております。

 続きまして、高齢化率の高い集落、いわゆる限界集落への支援策の1つとして、支援ボランティアの養成に関するご提言をいただきました。熱い思いを込めてお答えをさせていただきます。

 昨年秋に、高齢化率が50%を超える市内31集落の全世帯の皆さんに世帯アンケートを実施いたしました。また、あわせて集落の方にお集まりをいただきまして、集落点検シートを座談会形式で記入いただきました。

 今回の調査によって、逆に少し問題が生じました。市が調査をしてくれた、来年から何かしてもらえるのではないかと。また、集落の維持が困難となってきた。草刈りや江ざらいも市でやってくれ、こういったご意見が実は出たのでございます。

 改めて、はっきり申し上げました。集落支援は福祉施策ではございません。集落支援は村づくりや地域づくりへの支援であり、住民維持活動を維持存続していくための支援であります。言いかえれば、今後、ますます高齢化が進んでいく集落において、いかに安心安全で住みよい地域を維持していくかを自ら考えていただく仕組みづくりのための支援でございます。

 そのためには、まずは自分たちでできることは何なのか。次に、集落や地域でできることは何なのか。周りの地域や市民ボランティアにお願いしたいことは何なのか。本来、市がすべきことは何なのかを十分に集落で議論をいただきたいと考えております。それが地域力の向上につながり、協働のまちづくりの一つだと思っております。

 平成22年度当初予算において、知恵や仕組みづくりをアドバイスしていただける集落支援員を派遣する費用といたしまして123万4,000円を予算案としてお願いしているところでございます。

 何をしてくれるかではなくて、何ができるのか、どうすればいいのかをぜひ考えていただくためのアドバイザーの派遣でございます。限界集落を消滅集落にするのか、あるいは再生集落にするのか、最終的には、そこにお住まいの住民の皆さんの努力と熱意が最も重要な要素だと考えております。

 一方、共助にかかわる部分として、議員ご提案の限界集落ボランティアの養成にも努めてまいります。

 ただし、あくまで地元の要請に応じての派遣を考えてまいりたいと思っています。自助、共助、公助の部分を十分検討、協議をいただいた上での派遣を原則としていきたいと思っています。

 何度も申し上げますけれども、福祉ボランティアとは一線を画す考えでございます。いずれにいたしましても、4月1日から設置をお願いしております協働のまちづくり支援センターの業務としてまちづくり講座の開設や、まちづくりリーダー、支援ボランティア等の育成にも努めてまいります。

 今後、新しい支援センターを拠点として、協働のまちづくりの実現に向けて、着実にかつ確実に前進してまいりたいと考えております。

 議員の皆様方のさらなるご指導とご協力をお願い申し上げまして、答弁とさせていただきます。



○議長(且見公順議員) 浅田教育長の答弁を求ます。

 浅田教育長。

   〔浅田 茂教育長登壇〕



◎教育長(浅田茂) それでは、私のほうから文化財に関する市の取り組みについて申し上げます。

 先ほど前田議員おっしゃいましたように、現在、市が指定している文化財は198件あります。これは、県内の市の中では最も多い数であります。この198件の文化財は、もとの8町村がそれぞれの考えに基づいて指定したもので、南砺市はそれをそのまま受け継いできております。そのため、同じ市の文化財でありながら、価値に大きなばらつきがある、そういう問題が生じております。

 そうした問題も含め、市が指定する文化財の取り扱いについては、市の文化財審議会で今後慎重に議論していくことが必要だと考えております。

 次に、登録文化財について申し上げます。

 登録文化財というのは、指定文化財と違いまして、国が緩やかな形で保護をする、そういうふうに定められております。

 維持管理に関してのそういう厳しい制約がない反面、国から補助金をもらうという、そういう助成措置もありません。

 その登録文化財は、現在、南砺市内に3棟あります。城端織物組合の事務棟はそのうちの1つであります。

 ほかの市におきましては、この登録文化財の建物をアーティストや学生に貸し出すとか、あるいはレストランとして利用するとかしている、そういう例もあります。

 先ほど申しました登録済みの3棟以外に、南砺市内に登録文化財としてふさわしい、そういう建造物等があれば、所有者の方に登録申請をしていただくよう働きかけるとか、あるいは国や県への書類提出を手伝うとか、そういうふうにしてまいりたいと思っております。

 そんなふうにして、登録文化財ができれば、それを地域のまちづくりの重要な柱にしていただく、そういうふうになればいいなと、そんなふうに思っております。

 以上であります。



○議長(且見公順議員) 三谷産業経済部長の答弁を求めます。

 三谷産業経済部長。

   〔三谷直樹産業経済部長登壇〕



◎産業経済部長(三谷直樹) それでは、前田議員さんの歴史遺産の活用と説明表示板の設置についてお答えをいたします。

 地域の歴史遺産を見直して、地域の活性化や観光資源に生かそうという取り組みは、とてもすばらしいことと考えております。

 ご存じのとおり、南砺市内には世界遺産を初め、たくさんの文化財を有しており、埋もれた歴史遺産もほかにたくさんあると推察されます。

 地域の歴史遺産を訪れる方々に、遺産を広く紹介し、印象に残るものとするためには、まず、そこに住む地域住民がみずからの地にあるすばらしい歴史遺産を強く認識し、愛着を持つことが重要であると考えております。

 そのためにも、まず、地域が中心となり、埋もれた歴史遺産の発掘や取りまとめを地域活動として行い、その地域を訪れる方々に対し、みずから地域を紹介し、もてなしてあげられるような仕組みづくりが必要だと考えております。

 仕組みづくりとして、提案にもありましたように、将来地域を担っていく子供たちに対する小中学校での郷土学習や地域の先輩から学ぶ事業などのふるさと教育も重要な柱と考えております。

 また、説明表示板の設置につきましては、地域での歴史遺産調査等の蓄積をもとに、市として発信していくものを検討し、それらをつなぎ合わせる回遊式の歴史物語ルートについても、地域の方々とともに考えていきたいと思っております。

 市内にある歴史遺産を活用し、地域の活性化や観光資源に生かそうとするには、まず地域住民が南砺市や地域のことをもっとよく知っていただくことが大切と考えております。

 そして、みずから率先して、市や地域のよいところについて、宣伝、紹介ができ、内外に向け情報発信者や観光ボランティアとなれるよう、知識の習得や自己啓発、意識改革が今後特に重要となってくるものと考えております。

 以上、前田議員さんの答弁とさせていただきます。



○議長(且見公順議員) 暫時休憩といたします。午後1時から会議を再開いたします。



△休憩 午前11時55分

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△再開 午後1時00分



○議長(且見公順議員) 会議を再開いたします。

 各議員による市政一般に対する質問並びに提出案件の質疑を継続いたします。

 2番、赤池伸彦議員。

   〔2番 赤池伸彦議員登壇〕



◆2番(赤池伸彦議員) 通告に従いまして質問いたします。

 まず、耕作放棄地の解消と、それから午前中の向川議員の質問に対する市長のご答弁にも少し入っておりましたが、農業公社のあり方について、少しお尋ねをいたします。

 日本の食料自給率は、1965年度には70%を超えていましたが、年々低下し、1998年度に50%を切ってからは、その後、2007年度まで10年連続で40%台を推移しています。

 2008年度の食料自給率、カロリーベースではありますが、41%、前年に比べ1ポイントアップしたとはいえ、アメリカの128%、カナダの145%、フランスの122%、イギリスの70%といった欧米諸国と比べ、著しく低い状態にあります。

 日本の食料自給率が低くなったのは、たび重なる減反政策とともに、米中心の食生活からパンとかめん類を取り入れた食生活への変化が関係していると考えられます。

 このように食料事情が変化する中で、食料の安定供給、食料自給率の向上を図るために、優良農地を確保するとともに、耕作放棄地を解消し、農地として有効に利用することが必要不可欠であります。

 食料・農業・農村基本法に基づいて国が定めました食料・農業・農村基本計画でも日本の食料自給率の向上のためには、農業生産にとって最も基礎的な資源である農地の効率的な利用の推進が大切とされています。

 農林水産省による2005年の農林業センサスでは、全国の耕作放棄地は22万ヘクタール、耕作面積に占める割合は、耕作放棄地率ですけれども、5.8%となっています。これに土地持ちの非農家分を加えますと38万6,000ヘクタール、東京の1.8倍。埼玉県の総面積に匹敵する農地が耕作放棄地となっています。

 累計別に見ますと、耕作放棄地は中山間農業地域で5割以上を占めています。中山間地域の傾斜地の多さとか、それに伴う経営規模の零細性、機械化の限界などがその原因として挙げられます。

 地域別に見ますと、中山間地域の多い中国、四国地域や都市化の進んでいる関東地域が高く、経営規模の大きい北海道、東北、北陸地域が低くなっています。

 一方、同センサスによる富山県の耕作放棄地は約1,086ヘクタール、耕作放棄地率は2.4%となっていましたが、2008年度に実施した耕作放棄地全体調査では、これは耕作放棄地に関する現地調査ですけれども、約551ヘクタールとなっています。南砺市につきましても、2005年度に約75ヘクタールあった放棄地が26ヘクタールとなっております。

 この面積については、センサスと全体調査の耕作放棄地に対する定義の相違からくる差異も考えられますが、まだまだ私の周りの中山間地には多くの耕作放棄地が見られます。

 耕作放棄地発生の要因としては、高齢化等による労働力の不足が最も多く、次いで、生産性が低い、農地の受け手がいない、土地条件が悪い、相続による農地の分散化などが挙げられます。

 耕作放棄地には、雑草が繁茂して、病害虫の温床や有害鳥獣の隠れ場所となることから、その増加は周辺農地の耕作に支障を来すことになり、ひいては農家の方々の営農意欲をそぐことになりかねません。

 このため、農地を有効に活用して、将来に向かって安定的に食料を確保するためには、農地を耕作放棄地にさせない、さらには現在ある耕作放棄地を解消していく取り組みが必要であります。利賀村では、「みんなで農作業の日」in五箇山と銘打ちまして、耕作放棄地を再生した農地でソバの刈り取りを、また氷見市余川では、ワイン用ブドウ生産に取り組んでおられると聞いております。

 市として、農地の有効利用について、耕作放棄地の現状と今後どのような耕作放棄地再生支援を考えておられるのかお聞かせください。

 次に、農業公社の位置づけについてお尋ねいたします。

 平成20年4月に平農業公社と上平農業公社が合併して過疎化・高齢化に伴う耕作放棄地に発生防止を目的として、五箇山農業公社が誕生いたしました。

 零細農家の多い山間地農業の振興を図るために、五箇山地域の農家から農作業を受託するとともに、特産物の栽培にも取り組んでいます。

 また、「みんなで農作業の日」in五箇山のイベント、これは世界遺産相倉集落の中で棚田オーナー事業とか、世界遺産米、五箇山合掌の里における赤かぶオーナー事業などにも取り組んでおられ、都市と農山村交流にも力を入れております。

 山間地の農地保全を図るとこで、多面的機能や景観の保護、ひいては世界遺産の保全にも貢献しています。

 零細農家が多く、農協店舗の撤退などにより、ますます農業公社の役割が重要になってきています。現在、公社が抱えている問題としまして、この冬の大雪で押しつぶされました15棟の育苗ハウスの復旧があります。

 22年度については、緊急措置ということで、砺波農村振興センターに調整をお願いして、市内にて育苗を確保することになりましたが、公社としての安定的運営のためには、ハウスの新設が不可欠であります。

 しかしながら、このハウスも耐用年数が過ぎており、古いものであったことから、災害復旧事業の適用はなく、建設にも多額の費用が見込まれます。22年度中には建設したいのですが、公社には財政的な余裕もなく、対応について検討をしているところであります。

 市として、耕作放棄地の発生防止及び解消を主たる目的として設立したこの公社のあり方をどのようにとらえておられるのかお聞かせください。

 以上で質問を終わります。



○議長(且見公順議員) 田中市長の答弁を求めます。

 田中市長。

   〔田中幹夫市長登壇〕



◎市長(田中幹夫) 赤池議員の質問についてお答えをいたします。

 まず、農業公社の位置づけに関する質問につきましては、産業経済部長から答弁をいたします。

 まず、今後の耕作放棄地再生への支援についてでございます。

 議員ご指摘のとおり、耕作放棄地については、農家の高齢化による労働力不足や後継者問題、農地のさまざまな要因により、中山間地を中心に増加しているのが現状でございます。

 その結果、管理が行き届かず、雑木雑草が生い茂り、病害虫や鳥獣害の発生源となることから、農家の営農意欲をそぐ結果となり、さらに耕作放棄地がふえるという悪循環に陥っております。

 また、耕作地の減少は、食料自給率の低迷が指摘される我が国にとって、今後の食料の確保に悪影響を及ぼすだけでなく、水田の持つ洪水防止や環境保全など多面的機能の低下にもつながることも指摘されているところでございます。

 平成20年度に実施をされました全国一斉農業委員会の調査では、市内で24ヘクタールの耕作放棄地が確認されており、農地全体の0.3%となっております。

 また、平成21年度の調査では、新たに4ヘクタールの農地で、耕作放棄地が確認されましたけれども、農業委員会を初め、関係機関のフォローアップにより、おおむね8ヘクタールの耕作放棄地が農家の自助努力により解消されたところでございます。

 しかしながら、農家の高齢化による担い手の減少や、特に中山間地域での近年イノシシ被害が拡大をしており、耕作放棄地はさらに増加するのではないかと懸念しているところでございます。

 現在、南砺市におきましては、耕作放棄地の解消に向けて、農業委員会との連携をとりながら、耕作放棄地台帳の整備、現地パトロールの強化、所有者への解消に関する意向調査等を行っているところでございます。

 また、新たな取り組みとして、福光立野原西地内において、国の耕作放棄地再生利用緊急対策を活用し、再生された圃場で、ニンニクの試験栽培を行っているところであります。試験結果によっては、新規特産として、今後規模拡大を図っていくこととしております。

 議員ご質問にもございましたけれども、そのほかにも五箇山では、農業公社への支援も行っております。

 そして、「みんなで農作業の日」in五箇山についても耕作放棄地の解消の1つとらえて支援をしているところでございます。

 利賀地域におきましても、昨年11月に初めてでございますが、農業公社によって約1.2ヘクタールにタマネギを植えました。その一部には、耕作放棄地の活用も含まれていると伺っているところでございます。

 また、平成22年度も引き続き砺波農林振興センターの指導のもと耕作放棄地を活用して、春植え秋取タマネギの栽培も計画されているところでございます。

 さて、市といたしましては、継続事業となりました中山間地域直接支払制度により、集落協定活動に基づき、地域ぐるみでの耕作放棄地の発生防止や、拡大するイノシシ被害の対策として、国の事業も活用しながら、電気さく等の設置について、さらに推進をしていくことにしております。

 いずれにいたしましても、今後、遊休地を含めて耕作放棄地を発生させない対策の必要性が極めて高いと考えております。具体的には、中山間地域を中心に農地利用実態調査を行い、実情を把握した段階で、担い手への農地のあっせん、調整活動、新規作物や地域特産物の導入、都市農村交流、環境体験利用、山菜採取地などあらゆる可能性について検討し、地域内はもとより各関係機関と連携をして、実施していくことが重要かと思われます。

 さらには、耕作放棄地の発生予防と解消に向けて、関係情報の提供により、中山間地域直接支払制度や農地・水・環境保全向上対策の導入によって、農業生産基盤を図りつつ、集落機能の維持と地域伝統文化の継承に地域と一体となって、取り組んでいく所存でございます。

 私からは以上でございます。



○議長(且見公順議員) 三谷産業経済部長の答弁を求めます。

 三谷産業経済部長。

   〔三谷直樹産業経済部長登壇〕



◎産業経済部長(三谷直樹) 赤池議員さんの五箇山農業公社のあり方についてお答えをいたします。

 財団法人五箇山農業公社は、ご質問にありましたとおり、平・上平地域において、農地保有合理化法人として、農地の利用権を設定し、意欲のある農業者への農地の流動化を促すことにより、耕作放棄地対策、農業・農村の振興、地域活性化に寄与することを目的として、平成20年4月に平・上平両農業公社が合併し、設立されました。

 さて、平成21年度の平・上平地域の水稲作付面積は、なんと農協から聞き取った数字でありますが、64.8ヘクタール。農家戸数は251戸。1戸当たり平均作付面積は25.8アールとなっており、余りにも零細農家が多いという実態がうかがい知れるところであります。

 さらには、平・上平地域は、いわゆる棚田といわれる傾斜農地が地域全体の農地の大半を占め、10アール前後の小区画の圃場が多い等、農作業の効率化を図ることができない地域であります。

 それに加えて、過疎・高齢化の進んだ地域でもあり、平成21年3月末の数字でありますが、高齢化率は37.5%と高く、将来の地域農業に対する見通しは厳しく、その結果、意欲のある担い手農業者は出現していない状況であります。

 このような中山間地域農業の危機的状況の中、五箇山農業公社は、利用権設定をした農地を中間保有する形で管理耕作をし、耕作放棄地の発生防止、農村景観の保全に全力を注ぎ、ひたすら意欲ある担い手の出現に向け、農業振興に努めております。

 しかしながら、農業公社は、農地保有合理化法人であって、農耕者、つまりは農業者ではありませんので、風水害や病虫害による減収に対応できる農業共済制度に加入することは、国は認めておりません。

 したがいまして、農業災害補償法が適用されない農業公社の経営基盤は、非常に脆弱であり、加えて農地の利用権設定による流動化は一向に進んでいない中、待ってはくれない農業者の高齢化に伴い、農作業受託業務が拡大の一途であります。

 このように、農業公社は大きな問題を抱えながらも地域のさまざまな要求にこたえながら、五箇山地域の農業活動維持や、耕作放棄地を防止するために重要な役割を果たしており、市といたしましても、これからも必要な支援を行っていきたいと考えております。

 また、今後の農業公社のあり方については、第1には前述しましたとおりでありますが、こきりこ、麦屋など全国でも特異な文化と美しい棚田、世界遺産に登録されている合掌集落が保全される五箇山地区がミシュラン・グリーン・ガイド・ジャポンにおいて3つ星の最高評価を得て掲載されましたが、このすばらしい五箇山の農村景観を今に残す貴重な地域の保全に一役買っているその1つとして、当公社の取り組みも挙げられると思います。

 費用対効果だけを考えますと、耕作放棄地の問題を農業だけで考えると難しい面があると思います。地域活性化といった場合によっては農業以外の面からも考え、地域資源を活用するいわゆる地域マネジメントという発想で、持続可能な公社のあり方を検討することも必要かもしれません。

 今、ちょうど公益法人制度改革が求められております。安定した持続可能な経営ができるよう公益法人と農業共済制度への加入が可能な一般法人とのすみ分けについて、県、JA、農業共済等関係機関による勉強会を設置し、よりよい方向性を検討してまいりたいと考えております。

 さて、今年度の大雪で倒壊したハウスにつきましては、地域農業の基幹施設であり、早急な対応が迫られていると認識しております。平成22年度分の苗は平野部の組合にご協力をいただき、苗を確保できると伺っております。しかしながら、平野部での育苗は応急的な対応であり、平・上平地域の農業を守っていくためには、平成22年度中に育苗ハウスを建設しなければなりません。

 市といたしましても、国庫補助事業や県補助事業を活用し、復旧に支援をすることが可能であるか、現在検討している段階でございます。

 以上、赤池議員さんの答弁といたします。



○議長(且見公順議員) 15番、池田庄平議員。

   〔15番 池田庄平議員登壇〕



◆15番(池田庄平議員) 先般、新聞報道によると、先進国で若年層の失業が深刻になってきたとの記事が出ていました。

 日本も昨年12月の若年層(15歳から24歳)の失業率は8.4%と全体の失業率の4.8%に比べて高くなっております。

 特に、若年層の失業率が悪化しているのは、企業が新規採用を手控えしているとのことからであります。

 市においても、市税の減少など不況の影響が表れてきており、さらなる景気対策の必要性を望むものであります。

 市長におかれましては、民間企業、自治体職員、そして議会議員と各分野の経験のもと、市民とともに取り組む市政の推進や行政組織機構などの見直し、市民協働の市政の推進など、市民との対話集会を含め、強力なリーダーシップを発揮され、着実に成果を上げておられますことに対し、敬意を表するものであります。

 しかしながら、市政を預かる以上は満点ということはあり得ません。よりよい市政遂行には、優秀な指導力を持つトップと有能かつ資質の高い職員が必要だと思います。

 今後、ますます研さんを積まれ、希望ある市政運営を期待するものであります。

 それでは、本題のほうへ入りたいと思いますが、南砺市集中改革プランについてお伺いいたします。

 この件に関しましては、昨日の河合議員の質問と重複する部分も少しありますが、計画期間18年度から22年度と策定されており、今年度が見直し年度ですが、変化の早い昨今、5年で見直しは少し時代遅れの感もあります。

 早めることができる項目は前倒しするとのことですが、実態とかみ合わない項目や実施されていない項目もあり、計画見直し年度の短縮も考慮すべきと考えます。

 例えば、その項目も1つで、将来を見据えた健全な財政基盤の整備として、定員管理と人件費の適正化、人材育成の推進と多様な人材の確保など、行政、民間企業問わず重要な項目はあるわけであります。

 その中で、組織や業務の整理合理化に伴う職員定数の削減については、平成17年度職員数を基準とし、病院を除き10年間で200人以上の削減を図り、平成27年には647名の計画となっています。

 平成21年には、当初計画よりも32名多く削減の751名となり、今年度は計画772名のところ、737名の見込みとなっています。

 18年度実施以来、毎年度計画以上の人員削減となり、行財政改革が順調に展開されているとの報告がされていますが、中には優秀と思われる幹部職員も毎年多く退職されており、急激な削減は市の機能低下、市民サービス低下を招くなどと懸念されています。

 昨年9月定例会、12月定例会にも経常的経費削減の一環として、定員適正化計画に基づく職員の削減との答弁でした。

 行財政改革だけのための人員削減をしているのか、また、現在職員は多過ぎるのか、少ないのか、どういうところで判断をしているのかお聞きいたします。

 よく類似自治体との対比がなされますが、南砺市は4町4村が対等合併し、広大な面積とそれぞれの伝統文化があります。それらも考慮し、南砺市独自の職員数を考えるべきであり、単に計画の整合を図るため、過度な削減をしているのではないでしょうか。

 このため、臨時職員、嘱託職員、業務委託などで対応しているとのことですが、職員が少なく、県様式を取り入れ、マニュアルのみに頼り過ぎ、仕事の目的や意味も考えず、内容も理解せず処理している部署もあると聞いたこともあります。

 県様式を取り入れるのであれば、職員も最低限県レベルにしなければなりません。将来の事業量も予測した上で、おおむね適正職員は何名ぐらい必要とお考えかをお聞きいたします。

 また、冒頭、若年層の失業率の悪化とのことを述べましたが、優秀な職員の新規採用増を配慮すべきと思いますが、あわせて考えをお聞きいたします。

 次に、人材育成の推進と多様な人材の確保についてであります。

 これからの地方分権の時代は自治体が地域の課題をみずから解決していかなければならないこととなります。このため、職員には個々の資質と政策形成能力の向上が求められることから、職員研修に関する基本方針を定めて、研修内容の充実を図り、他団体への研修派遣や人事交流を実施するなど、先見性と幅広い視野を持った職員の養成に努めるとのことであります。

 取り組み内容として、職員一人一人の能力開発及び意識改革を図るため、自己啓発研修、職場研修、特別派遣研修、研修担当課主催研修など、計画に基づき実施するとあります。

 加えて、目標管理制度の研修の実施、そして本年1月から次代を担う幹部候補者職員の意見を吸い上げる機会を設けるなど、前向きな施策を実行するとの期待の持てる内容もあります。

 市においても、自己啓発助成規定がありますが、対象資格の限定はあるのか、金額の上限と利用状況もお聞きいたします。

 以前のことですが、県内のある市では、職員自主研修助成制度があり、自己啓発や専門知識の習得を目的とし、国家資格や公的資格を取得するための講座受講、大学院などへの就学、講座聴講などの経費として、上限額50万円の支援をしています。

 この制度を利用し、若手職員を中心に技術士、宅建主任など資格取得や通信大学の受講などが盛んで、1級建築士に合格した職員も多くいます。このため、専門分野での仕事の幅が増したとのことです。

 技術職員が少ない南砺市もこの制度を拡大し、職員の意識向上と専門知識向上の起爆剤とすべきと思うがいかがお考えでしょうか。

 あわせて、今まで実施された研修項目、並びに研修成果の検証と市民サービスにどのように反映されたかをお聞きいたします。

 次に、能力や適正を生かした職員配置の取り組みの中、人事評価制度の導入についてお伺いいたします。

 内容としては、職員の能力や実績を重視した人事評価システムを導入し、新たな人事制度を構築するとあります。この計画は、18年試行、19年実施となっていましたが、今現在も試行中であり、導入されていないのはなぜかお聞かせください。

 民間企業では、人事評価制度導入は当然のことでありますが、市職員は能力重視、業績重視と言われても生産性があるわけでもない。税収にも影響はない。枠内で働く地方公務員に適用するのは難しいとは思いますが、市職員にも潜在能力豊かな人材も多数おります。人事に反映されていないのではないでしょうか。

 試行では、上司が部下を評価し、適材適所の人員配置がされているとのことですが、どのような内容か、また、試行による影響もお聞かせください。

 人事評価制度を運用し、効果を上げるためには、公正なものにしなければなりません。上司と部下の信頼関係にも配慮すべきであり、職員がそのことのみに集中すると、市民サービス低下につながるおそれもあります。上司が部下を評価し本人に伝え、やる気を起こさせ、適正な職種につかせるのが一般に行われているものであるが、市が正式に導入するものであれば、お互いの意思疎通、緊張のため、外部評価と部下が上司を評価する項目も加え、簡素で理解しやすいものとし、早期に公表すべきと思いますが、いかがでしょうか。

 国においても、新政権は先月9日、内閣府政策会議で国家公務員法改正案に事務次官や局長級から部長級への降任を可能にする特別規定を新たに盛り込んだことを正式に公表しました。

 また、幹部となる能力の有無を判定する的確性審査を行い、能力を備えた人材を幹部候補者名簿に登載し、名簿の中から幹部を選ぶことを改正案に盛り込む内閣人事局の4月1日発足を目指しています。

 行政が裕福になり、市民が貧困になることが許されるものではなく、市政に携わる者すべてが市民の公僕であることを肝に銘じて、市民目線でのかじ取りに努めなくてはなりません。このことは議員もしかりであります。

 以上、思いのまま申し述べましたが、1を聞き10を知る市長の思いのままの答弁をお願いしまして、質問を終わります。



○議長(且見公順議員) 田中市長の答弁を求めます。

 田中市長。

   〔田中幹夫市長登壇〕



◎市長(田中幹夫) 池田議員のご質問についてお答えをいたします。

 南砺市集中改革プランは、行政改革懇談会からの提言を踏まえて平成18年4月に南砺市行政改革推進本部において策定したものでございます。

 この計画を基本として、毎年、計画、実行、検証、是正といったPDCAマネジメントサイクルによって、状況変化に適合するよう配慮し、早期に取り組むべきと判断した場合は、前倒しをして対応する措置もとらせていただいております。私といたしましては、本計画が議員ご指摘のような時代遅れの計画といった考え方は、今、持っておりません。

 ご質問の適正な職員数について申し上げますと、県内の自治体別職員数をもとに、独自に試算した住民数に対する職員の割合は、最も少ない自治体で、職員1人に対して住民数159人となっております。南砺市の場合は、職員1人に対し住民数75人となっており、県内の市では最も高い値となっております。

 同様に、県内の市全体の平均値を申し上げますと、職員1人当たり123人ということでございます。

 また、別の指標との比較では、類似団体の平均値と南砺市の職員数との差は、平成20年度で150人多い職員数となっております。

 新たな指標である人口と区域面積をもとにして試算した平成20年度の職員数データでは、105名多いという参考データもございます。

 これらの各データを直ちに南砺市の職員削減数の目標値とすることは、問題もあると考えておりますけれども、将来を考えた場合、現在の職員数を妥当な数値と見ることもできかねると判断をしております。

 よって、計画期間中は、定員管理と人件費の適正化の項目で上げる200人、23.6%以上の削減を目標とし、平成27年度までにこの目標値を達成することが大変重要と考えております。

 去る12月定例会におきまして、蓮沼議員からのご質問で、財政と人材の構造計算に関して答弁をさせていただきました。

 南砺市の業務に対する対応として、正規職員が対応すべき業務は正規職員が、民間で対応いただくべき部分は民間で、臨時職員で対応すべき業務は臨時職員で対応することで、少しでも市の経常経費を削減し、新たな行政サービスの財源とすることこそが、市民の皆様に対する責務と考えております。

 職員の新規採用に関しましては、選考試験のあり方として、人物本位の選考に心がけさせていただいております。具体的には、上級職に関して、従前は筆記試験、適正検査及び個別面接のほかに、作文、集団討論及び集団面接を実施しておりました。今回の対応は、個別面接の回数を複数回とし、本人の個性、適正の把握に努力をさせていただき、採用すべきと判断した受験者を内定させていただいているところでございます。

 平成22年4月採用に関しましては、上級職で6名の内定を、別に中級職について4名の内定を行い、新規採用職員の確保に努めさせていただいていたところでございます。

 ただ、残念なことに一部辞退もございましたので、引き続き優秀な職員を採用すべく努力してまいりたいと考えております。

 次に、人材育成と多様な人材の確保についてお答えをいたします。

 南砺市では、市民の期待に応える市政の実現に向けて、基本姿勢を市民とともに歩み信頼される職員を目指してとした人材育成基本方針を策定いたしました。

 以前より研修に関しましては、年間計画を策定し、その計画のもとで実施いたしておりますけれども、自己啓発研修に関しましてもこの中で掲げており、通信教育、放送大学及びeラーニングがこれに当たります。

 ご質問の南砺市職員の自己啓発助成規定に関しましては、平成20年度に新設しております。

 その内容は、自発的に業務に必要となる資格、知識または技術の習得を図ろうとする職員及び職員グループに対する助成を行うもので、通信教育の場合は、助成割合を4分の1として、2万円を上限に、資格取得については、受講料、テキスト代について2万円を上限とし、自主研究グループ活動に関しては、講師の謝礼、交通費、会場使用料等の全額を対象とし、職員の旅費については、実費の2分の1を上限に定め、合計額を最大1グループ15万円と定めております。

 この実績は、平成20年度に2件あり、社会福祉士、2級建築士の資格取得講座受講の経費助成、21年度では1件、認知症ケア専門士の資格取得講座受講に関する助成の予定となっております。

 また、技術職員の育成を目指した対応は、平成20年度において、全国建設研修センターに2名の職員を派遣いたしております。

 そのほか、技術職員以外の若手職員の研修といたしまして、若手職員による政策課題研究の取り組みを実施しております。この取り組みは、職員を5人から6人の1グループとし、グループごとに政策課題を絞り込み、それに関する施策を6カ月間にわたって検討し、研究発表するというもので、昨年12月10日に、私も参加をし、講評もいたしました。

 ここで、提案されたました施策に関しましては、発表後に取りまとめて、関係部署に配付しておりますけれども、現段階ではその成果を市の施策に導入するまでには至っておりません。

 また、職員研修という位置づけではございませんが、別途要領を制定し、市が取り組むべき政策課題について、調査、研究及び提案を行う政策課題研究会を設置しております。

 昨年7月に市が直面している喫緊の課題である過疎化対策、少子化対策の2つの研究会を設置し、12月の研究成果の報告を受け、不妊治療助成事業の拡充等、新年度予算に反映したものもございます。

 いずれにしろ、若手職員による政策課題研究会の設置につきましては、職員の政策形成能力や自己啓発意識の向上にもつながると思いますので、今後も継続して取り組んでいき、どんどん施策に反映できる提案をしていただきたいと考えております。

 さらに、平成19年12月25日には、市として職員の自己啓発を支援する目的で、南砺市職員の自己啓発等休業に関する条例を制定いたしております。

 この制度を設けたことにより、現在、修士課程取得のため、海外で就学をしている職員が1名おります。

 そのほか、この制度を利用した取り組みではございませんが、職員がみずからスキルアップを目指した資格取得のケースとして、看護職で多数の取り組み実績がございます。具体例といたしましては、業務に取り組みながら学士課程を修了した職員が3名あるほか、各種協会が認定します資格取得に取り組んだ職員は、多数在籍しております。

 研修は実務的なものであれば、比較的短い期間で効果が表れるものでありますけれども、一般的に即効性を求めることは難しいものと考えております。

 しかし、公費助成や待遇面で、市として、職員を支援する以上は、市民の血税のもとで実施している研修という認識は必要であり、より高い成果の研修となるよう今後も努めてまいりたいと考えております。

 次に、現在、南砺市の人事評価制度の取り組みについてでございます。

 業績評価と能力評価の2つに大別して、取り組みを行っております。

 まず、能力評価に関しましては、平成17年度から内部で制度を構築し、試行として取り組みを行い、本年度で5年目となっております。

 この間、7.28豪雨災害の発生により、極めて短時間の評価しか行えなかったケースもございますけれども、各課の評価者の対応により、継続して取り組みを進めることができました。

 評価者から評価方法等に対する意見を反映すべく、評価の方法やシステムの改修等を重ねる一方で、被評価者の範囲も本庁の一般行政職から保育士、技能労務職まで対象を広げさせていただきました。

 さらに、評価者に対する対応といたしまして、当初、内部講師で研修を行っておりましたけれども、人材評価の分野を専門とする外部講師を招き、評価方法の研修も重ねさせていただいたところで、本格導入に向け、取り組んでまいりたいと考えております。

 一方、業績評価として、目標管理制度に関しましては、今年度パイロット的な取り組みとして、各部から1部署を選出し、全体で8部署新たに試行として取り組んでおります。

 今後は、試行ではありますが、目標管理データを取りまとめ、新年度においてはより多くの部署で対応が可能となるよう、検証し、準備を行う必要があると考えております。

 能力評価に関しましては、評価者の意見として、制度も定着してきており、試行から本格実施をという意見も出されております。試行期間が余り長期になることは好ましくないと考えております。

 試行及び本格実施、いずれの場合でも、研修を継続的に実施し、職員組合にも協議を行い、頑張った職員が報われる職場づくりのため、職場がより活力あるものとなるよう努力してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(且見公順議員) 暫時休憩といたします。議場の時計で55分から会議を再開いたします。



△休憩 午後1時45分

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△再開 午後1時55分



○議長(且見公順議員) 会議を再開いたします。

 各議員による市政一般に対する質問並びに提出案件の質疑を継続いたします。

 13番、齊藤光一議員。

   〔13番 齊藤光一議員登壇〕



◆13番(齊藤光一議員) 私は、地域・時代に即応した医療体制の拡充について質問させていただきます。

 南砺市が誕生して以来5年間、この間に医療組織の改編や電子カルテシステムの導入など、病院改革プランの先取り的な取り組みがありました。

 また、総合医の育成や医療マイスター養成講座を取り組み、関係者だけでなく、市民の認識も深まりつつあります。

 そして、このたび病院改革プランが提示されました。1年遅れとなりましたが、この間さまざまな議論や協議が積み重ねられ、認識が今まで以上に深まったものと期待しております。

 当初、常任委員会に示された改革プラン素案では、冒頭に明記されるべき理念、基本方針、それが空白であり、がっくりしたことを思いだすのですが、この点についても十分議論されたものと思います。

 当市は広大な面積の中に山間地を抱え、独自の文化、伝統をはぐくんできました。しかし、高齢化が進行し、一方、人口の社会的流出や少子化とあいまって、限界集落も少なからず存在します。住民の皆様の気持ちに応えるべき行政の力をどのように発揮するのか、これは市民協働の大きな課題であります。

 その課題の一つに医療、介護、健康があります。病院改革プランに加え、4診療所を維持し、市民の皆さんの安全安心の期待に応えようとする体制は、高く評価できます。

 当市の目的は、高度医療に対応できる中核病院ではなく、高齢者にやさしく、子供や親御さんに安心を与える医療提供であります。

 県内において、2病院、4診療所の布陣で市民の命、健康を守っているのは、ほかに例がなく、これは誇りに感じてよい点だろうと思います。

 しかし、懸念がないわけではありません。1つには、外来、入院患者が両病院ともに減少する傾向にあります。砺波総病の利用者の多くが南砺市民である。社会的要因もあると思われますが、砺波総病の利用者の多くが南砺市民であるという点では、考えざるを得ません。つまり、両病院に対する認知度、信頼度が低いのではないか。

 2つには、市の財政に負担を与えていることも事実であります。公的病院として医療を提供するには、当然のことながら不採算部門が生じますが、それはしっかり行政が支えるという従来の姿勢を変えることなく、持続することが必要であります。

 また、情報を公開し、病院の現状や理念に基づく改革の取り組みを市民に十分に理解していただくということが必要であります。

 とりあえず、2つの病院体制が維持されるということでは、ほっとしているというのが正直な気持ちですが、課題も多いように思います。組織改革は並大抵のことではできないことは、市長が日々痛感していることと思いますが、病院改革プランについて、どのように評価し、将来の課題をどのように設定されているのかをお聞きします。

 引き続き、制度問題など改革プラン達成の課題について、現場を知り尽くされている倉知管理者にお聞きします。

 両病院が同じ性格で並立していくのではなく、それぞれが特徴ある病院として差別化を図りながら両立していくのが望ましい方向だと考えます。そのとき、欠かすことのできないのが療養病床です。いろいろと批判のあった病床ですが、高齢化が進行するもとでは必要不可欠な病床であります。

 国は、平成23年度をもって介護病床は全廃。医療型は削減するとしていました。昨年以降、国はどのような方向を向いているのか、それに対し、関係機関にどのような働きかけをしているのかお聞きします。

 高齢化率が30%を超えて、今後ますます高くなっていきますが、医療のあり方も地域需要に即応したものが求められています。病院を訪れる患者さんの中には、車いすや家族に支えられてやっと歩いてこられる方が少なからず見受けられます。このことを見通しながら、市内訪問看護の充実を図ってきたものと理解しています。その内容は、年間延べ訪問階数が2万件を超え、県内平均約3,000件を大きく上回っています。

 今後、この制度のさらなる充足が求められる状況が生まれると思います。今後の計画、方向性を伺います。

 地域医療マイスター養成講座を取り組まれたこと、富大の山城、小林教授を初め、関係の皆さんに心より感謝を申し上げます。

 受講生は幅広く横断的に取り組まれたことは画期的なことでありました。そして、市民の関心度が高まったことが何よりの成果だったと思います。

 新年度は診療報酬のアップが図られるようですが、他方、患者から見れば窓口負担や保険料の値上げに直結しかねない問題であります。保険者にとっても国保税のあり方などに問題意識を持っていることと思います。

 市民の期待が高まる中で、行政は健康づくり、予防、そして医療一体のものとしてどう取り組むのか。とりわけ保健師の役割は軽視できません。

 合併により、保健行政の体制が整ったのですから、有効な人材活用を図っていただきたいと思っています。

 また、院内組織の地域医療連携室、あるいは地域連携科でございますが、これを行政と結びつける役割を持ったものとして、明確に位置づける必要があると考えています。

 医療を取り巻く環境が大きく変化し、医療崩壊が時代の言葉となっています。本市においても、医師の招聘に苦労するだけでなく、看護師も同様の現象に見舞われています。

 このような状況のもとで、医療事務に携わるスタッフについては、順番に市長部局から異動という形で本当によいのでしょうか。医療の現状や専門職で構成されている組織を理解して、現場に精通し、業務を支える縁の下の力持ちが求められています。また、院長をしっかりサポートする能力も求められています。ぜひプロパー的な事務スタッフの育成を図ってください。

 勤務医が病院を去る大きな原因の1つが過酷な労働条件にあることは周知の事実であります。このような中で、県内でも医療クラークを導入する病院があらわれいます。

 従来、医師が行っていた事務作業、電子カルテの入力など補佐することによって、医師の負担が大きく減ると同時に医療行為に集中できますから、質の向上にもつながります。クラーク制度そのものにはこだわりませんが、医師負担の軽減を図ることによって選ばれる病院、この点にはこだわりたいと考えています。ぜひその方策を検討してください。

 日本における単位人口当たりの医師数は、先進主要国を大きく下回っています。南砺市管内ではなおさらのことであり、地域に密着した医療提供をしていくには、公的病院と開業医との連携は欠かすことができません。かかりつけ医−病院の連携により安心した医療サービスを市民に提供することが可能となります。

 現在も訪問医療を開業医の方の協力によって支えていただいていますが、さらに充実した体制の確立を図る必要があると思います。

 市民にとって、安心な一次医療の確立を目指していただきたいと、これは切にお願いするしかございません。

 病院改革プランには、将来の方向として、公営企業法の全部適用、独立行政法人化を軸に目標年度である平成25年度に向け、検討を進めるとあります。

 しかし、まずなすべきことは、現在の一部適用のもとでの経営等の分析を十分にすることであります。

 プランは数値目標を明示していますが、現状の問題点、課題等を明確にし、組織改革に取り組んでいるのでしょうか。そのことを抜きにして経営形態の見直しを先行させるということは考えられません。

 市民に良質で安心な医療サービスを届けるという基本理念から外れることなく、慎重な対応を望むものであります。

 改革プランは、病院経営の基本方針です。昨今、医療、病院のあり方について、さまざまな場でさまざまな言い方がされているだけに、職員の中には動揺している方もあります。現在の病院のあり方について、抜本的に検討したことは、過去を振り返っても恐らくなかったことです。この機会に方針を職員に提起し、議論を巻き起こし、病院改革のエネルギーをぜひ引き出してください。

 最後に、倉知管理者には地域医療のあり方について、先駆的な企画、立案、実践をしていただきましたことを心より感謝を申し上げます。私たちも医療に対する見識を深めることができましたし、市民の関心も高まりつつあります。

 今後ますます厳しくなる医療環境を目前にし、池に投げた小石が波紋を広げるように、理解を示す人々がふえたらこんなにすばらしいことはございません。関係者、市民が一体となって力を合わせれば、課題も克服できるものと確信します。

 改めて、過酷な労働条件のもとで、昼夜を問わず地域医療を支え、市民の命を守っていただいております医師、医療スタッフの皆さん一人一人に感謝を申し上げ、質問を終わらせていただきます。



○議長(且見公順議員) 田中市長の答弁を求めます。

 田中市長。

   〔田中幹夫市長登壇〕



◎市長(田中幹夫) 齊藤議員のご質問にお答えをいたします。

 私からは、地域医療体制の拡充についてお答えをし、病院改革プラン達成のための具体的課題については、医療局管理者から答弁をいたします。

 病院改革プランに対する総括的評価でございますけれども、南砺市立病院改革プランにつきましては、最終的な調整をほぼ終え、今月中に県を通じ、総務省に提出をする予定でございます。

 昨年10月から策定委員会で協議いただき、また行政改革懇談会でもご議論をいただき、平成25年度を目標に改革を進めることとしております。

 協議の過程で市立2病院の経営状況、一般会計からの繰り出し、南砺市の診療所、開業医の状況とその中での2病院の役割、今後の病院の方向性などさまざまなご議論、ご提言をいただき、プランをまとめていただいたところでございます。

 何よりも、両病院のスタッフがこのプランを自覚し、今後それぞれの病院改革に邁進することが肝要と考えております。

 22年度に向け、プランの具体的な取り組み内容に沿い、南砺家庭・地域医療センターの国保直診化、看護師確保に向けての奨学金制度の創設、市民病院における(仮称)糖尿病センターの開設等を初め、さまざまな取り組みを進めていく所存でございます。

 また、今後の施策はプランに沿った形で進め、プラン検討委員会により、実施状況をチェックいただくこととしております。これらを次年度以降の施策に反映させ、プランの実効性を確保していくこととしております。

 次に、行政としての課題設定ということでございますけれども、さきの議会でも述べましたけれども、広域圏単位だけではなく、南砺市といたしましても、医療圏内での役割を担うには、中長期の市の医療のあり方について、検討が必要であると思っております。

 従来から、両病院の院長、副院長等も交えた医療協議会で一部議論をしているところでございますけれども、より広範な形での議論が必要であろうと考え、そのためにも内部で南砺市の医療のあり方検討プロジェクトチームを発足させたいと考えております。

 これは、病院を含む医療局だけではなく、市の健康、福祉、財政等関係部署を横断した形での検討していくものを想定しており、新年度早々にも発足させたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(且見公順議員) 倉知医療局管理者の答弁を求めます。

 倉知医療局管理者。

   〔倉知 圓医療局管理者登壇〕



◎医療局管理者(倉知圓) まず、齊藤議員には、常日ごろから医療関連の諸問題に関して深い関心を持たれ、含蓄に富んだご質問をちょうだいしておりますことを心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。

 また、ご質問の最後には病院医療職員に対しての温かい励ましといたわりの言葉をいただきました。職員になりかわりまして厚くお礼申し上げたいと思います。

 それでは、議員の病院改革プランの達成のための具体的な課題についてのご質問に、順次お答えをいたします。

 まず、第1番目、療養病床の今後のあり方についてのご質問ですが、市長がさきの12月の議会において、高田議員さんのご質問にお答えした中にもありましたが、長妻厚生労働相が昨年の11月2日、午前の衆院予算委員会で慢性疾患の高齢者等が長期入院する療養病床のうち、介護型を平成23年度末に廃止するという従来の政府の方針を見直すということを明らかにされて、その中で、受け入れ側のベッド数がどうなっているか議論が整理されないまま、社会問題になっており、従来の介護型病床の廃止方針を凍結しようという答弁をされております。

 南砺市の公立病院改革プランにおいても、療養病床の存続を求めているところでありまして、プランもそのことを前提に策定をしたところであります。

 病院という特性を生かして、特別養護老人ホーム、老健施設等ではケアが難しいより高度の介護を実施する施設としての活用を図り、病院の特徴としていくことにしております。

 国が進めております在宅医療を確かなものにするためにも、病状が悪化した場合や介護を担う家族が家を空けざるを得ない場合等、安心して入院、あるいはショートステイが可能な体制が不可欠であります。

 現に、公立南砺中央病院の療養病床の利用率は、医療型で84%、介護型で83.6%でありまして、実質92%を超える万床に近い状態が続いております。

 厚生労働相の発言を受けて、今後どのように議論が進むのか、注意深く見守るとともに、市といたしましても、関係団体等を通しあらゆる機会をとらえて介護病床の必要性を訴えてまいりたいと考えております。

 次に、訪問看護、訪問診療の今後のあり方についてのご質問ですが、議員ご指摘のように、超高齢化社会を迎えつつある中で、訪問看護、訪問医療は、今後ますます重要性を増していくと考えております。

 これは、単に国の方針だけでなく、地域社会のあり方を考えても在宅療養の推進は必要であると考えているからであります。

 訪問看護につきましては、平成20年度の実績を見てみますと、訪問延べ回数が2万617件、利用者数は3,665名を数えており、富山県内、他の36カ所の訪問看護ステーションの平均が約3,000回であることを見ても、飛び抜けた活動状況であります。

 しかし、市内の各地域の現状を見ますと、井波、庄川、福野地域に比べて、福光、城端地域での利用が人口に対比してもやや少ない状況となっており、合併後の地域格差を解消することも課題の一つであると認識しております。

 また、平・上平・利賀の山間地域も利用が少ないのですが、これはセンターからの訪問に時間がかかるためと考え、平成21年7月から、平の診療所に訪問看護のサブセンターを設け、臨時職員1名を配属しております。

 また、福光、城端地域の訪問看護体制の拡充を図るために、新年度2名の嘱託職員を正職員に採用し、休日夜間等の訪問体制の強化を図ることにしています。

 一方、南砺家庭・地域医療センターと上平診療所では、みなし訪問看護活動を開始して、地域医療サービスの向上と研修医師の教育研修にも効果を上げております。

 今後とも、訪問看護利用者数の動向等を見ながら、市内各医療機関との連携を深めて、訪問看護を充実させていきたいと考えています。

 また、南砺家庭・地域医療センターは、国保会計に移管することで、国保直診化するのですが、これにあわせて診療所群の中核として、各診療所の事務的なサポート、あるいは富山大学附属病院の総合診療部との連携で、総合医の認定医制度の発足にあわせ、総合医を目指す医師の研修拠点となることを目指しております。

 訪問診療については、さきの限界集落へのアンケート調査結果でも、特に山間部におけるひとり暮らしの世帯について、今後も自分で暮らしていきたいという希望が大変多かったので、不安の要素として医療が挙がっておりました。

 そういった意味でも、診療所の役割、あるいは訪問診療、訪問看護の役割が大変大きくなるものと考えており、まずは平診療所の在宅療養支援機能を強化し、在宅みとりにもしっかり対応できるように、在宅医療の機能を向上させたいというふうに考えております。

 次に、医療と行政の連携についてのご質問ですが、議員のお話しにもありましたが、昨年開催いたしました地域医療マイスター養成講座は、議員を初め関係者のご理解とご尽力で無事に終了し、南砺の地域医療を守り育てる会の発足というすばらしい成果につながりました。

 特に、保健、福祉、医療各分野や、一般住民の方など、多くの立場の受講生により、地域横断型の勉強と議論がされたことが特筆できるかと思っております。

 次年度におきましても、ぜひとも予算を認めていただき、引き続いて、本年秋に本講座2回目を開講したいと考えております。

 また、医療と行政の連携をとのことでございますが、その一環として、医療局所管の新規採用職員研修、新年度22名を予定しておりますが、この南砺市の医療や保健福祉のシステムの理解を深める目的で、民生部にも教育講師を依頼しております。

 この新規採用職員研修では、3カ月後には施設外の研修として、近隣の各施設の研修も企画しております。

 また、平成22年度採用の保健師については、2年間程度の病院実習を実施する計画でございまして、今、プランを進めているところでございます。

 いずれにしても、高齢化社会では、医療と保健福祉は一体となって活動する必要があると考え、関係部署との連携と協働を進めていきたいと考えております。

 さらに、先ほど市長からの答弁にもありましたが、南砺市の医療のあり方についての検討するプロジェクト、これには行政からもご参加いただき幅広く検討していく予定でございます。

 次に、医療専門の事務局職員の育成についてでございますが、病院事務につきましては、より専門的な知識が要求されることは認識しておるところであります。

 合併前の1病院時代と違い、2病院があるわけですので、両病院間での人事異動も可能になりました。したがいまして、時期を見て実施することにより、より緊張感のある業務が可能になるかと考えておるところであります。

 この数年、病院や医療のマネジメントに関する大学の教育体制が進んできておりますので、そういった大学の卒業生の採用や、あるいは市職員の修士課程への研修なども検討されるべきと考えております。

 今後は、医療事務に精通した職員の養成や、人事異動による配慮なども考えていきたいと考えているところであります。

 次に、医師の過重労働の軽減措置の検討ということでありますが、現在、南砺市民病院で3名、公立南砺中央病院で1名の医師事務補助者、いわゆる医療クラークを活用しております。

 県内の同規模病院に先駆けてこの制度が認められて直ちに採用したものであります。

 主な仕事の内容としては、訪問看護指示書の作成、主治医意見書の作成、診療情報提供書の作成、あるいは診断書等の作成の補助でございます。

 医療クラークについては、診療報酬上も認められておりまして、今回の22年4月の改定では、医師の業務軽減対策として、医療クラークに対する点数もアップされているところであります。

 両病院のさらなる活用につきましても、費用対効果の面もにらみながら、検討してまいりたいと思っております。

 また、医師の当直明けの勤務の軽減措置などとして、少しでも負担を軽減できるように、両病院と一緒になって考えてまいる所存です。

 いずれにしましても、1人でも多くの医師を確保することが肝要であり、働きがいのある職場を築き上げるなど、今後とも医師確保に向け全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。

 次に、南砺市の医師会との連携についてのご質問であります。

 昨年12月の議会で、山瀬議員のご質問に対して、市長からも答弁されたところでありますが、現在、南砺市医師会には、日曜日における南砺中央病院の一次救急医療について、当番体制によりご協力いただいております。

 また、特定健診を初めとする市が実施している各種検診も医師会のご理解とご協力により、円滑に実施することができており、改めてこの席をおかりして感謝申し上げます。

 南砺市医師会には、市立2病院も会員として参加しており、両病院からそれぞれ医師会の理事、監事として役員会にも出席するなど、普段より連携に努めているところであります。

 また、訪問看護事業などの在宅医療などにおいても協力体制を構築しております。

 議員ご指摘のとおり、これからの地域医療においては、公的病院とかかりつけ医、医師会、それぞれが役割分担の明確化を含め、より一層の連携強化が不可欠であります。

 地域医療の観点からは、病院も診療所も医師会も一致して市民の健康と生活を守るという理念のもとに、それぞれが役割を果たすことが求められていると考えております。

 次に、経営形態の見直しは慎重にということで、実践は大胆にということをいただきましたが、総務省のガイドラインにおいては、目標年次までに経常収支比率が100、すなわち黒字化をクリアできない場合においては、経営形態の見直しを含めて抜本的な改革を求められております。

 当然、南砺市といたしましても、黒字化に向け、プランの中でさまざまな取り組みを掲げております。

 一方で、県内の自治体において、2つ以上の自治体立病院を運営しているところがないのもまた実態であり、両病院がともに赤字経営であるという実態もございます。その中で、2病院をいかに存続させるかという中での経営形態についての見直しに関する方向性をプランの中で示したものであります。

 まずは、改革プランの実行と実現に向かって各病院の努力を求めるものであります。ご理解をいただきたいと存じます。

 最後の改革プランの関係職員の周知徹底をということでございます。

 この病院改革プランに関しては、作成に当たって、医療局が両病院の計画を策定するという手法ではなくて、それぞれの病院で現状分析から目標数値の設定、達成への取り組みに至るまで、両病院がそれぞれ病院のプランを院内で協議して、作成したものであり、それを医療局で取りまとめたものであります。

 南砺市立の2病院を包括した経営形態と再編ネットワークの記述のみ病院側と医療局が協議の上、作成したものでありまして、両病院ともプランの目標数値達成に向けて、程度の差はあろうかと思いますが、院内での取り組みを既に始めております。

 議員ご指摘のように、今後実施する中で、職員からのさらなる新たな取り組みが出てくることも期待しているところであります。

 最後になりましたが、今回の診療報酬の改定では、相当大胆な理念が示されていると評価しております。特に、地域医療や在宅分野にきめ細かな内容が盛り込まれておりまして、さらに2年後にはこうなるぞというようなことも透けて見えるような内容でございます。

 病院として、改定の内容に応じた細かな対応をいたしますと、受診者、患者様の皆様の負担が多少増加することも懸念されます。ご理解いただければありがたいと思っております。

 以上で、齊藤議員のご質問への答弁を終わりたいと思います。ありがとうございました。



○議長(且見公順議員) 22番、才川昌一議員。

   〔22番 才川昌一議員登壇〕



◆22番(才川昌一議員) 本定例会を含めて21年度の定例会における一般質問最後の1人となりました。消化試合にならないようによろしくお願いをいたしたいと思います。

 まず、子育て支援についてお聞きをいたします。

 長年にわたり、民主党が主張してきた看板施策の1つである子ども手当てが民主党政権に変わったことにより、この法案が提出をなされまして、現在、国会において審議をされているところであります。

 この法案については、国の責任として、全額国庫負担を求める地方自治体との議論や、扶養控除や配偶者控除廃止による一部世帯に向けた増税や負担増による不公平感、国債増発による財政赤字の懸念、消費税による財源確保の動向などの問題が大きく議論されているところでありますが、この児童手当の形式上の存続の意義について、疑問を持つところでありますし、また財源の地方負担の問題については、地方自治体として、23年度以降の子ども手当ての国による全額負担にするよう、国に強く求めたいものであります。

 また、子ども手当ての制度設計の諸課題、例えば、小中学校の学校給食費の滞納分というものを子ども手当から充当できる制度づくりなどを国に強く求められるべきだというふうに考えます。

 さて、南砺市において、22年度予算では、約6,000人の対象者に7億8,000万円の給付が行われる予算計上となっておりますが、この本来の目的に沿った有効利用がされることが望まれ、子供たちが安心して育つために活用することとともに、市内においてうまくこの給付金が循環するようその経済効果というものにも期待をしたいというふうに思います。

 それに向けて、県ではその政策として子ども手当利用促進キャンペーン事業、家庭で過ごす富山の魅力再発見アイデア募集事業、とやま子育て応援トクトクキャンペーン事業というものを企画なされ、その予算措置も計上されておられますが、それでは、市においてそれらの事業にリンクされるということはもちろんでありますが、より南砺市独自の考えというものがあるのか、市当局にお聞きをしたいと思います。

 また、このたびの子ども手当給付について、いろいろ議論もすべきだというふうに思いますが、子どもたち一人一人の視点に立って、子どもたちが安心して育つことができる社会の実現を目指すといわれる施策であれば、直接現金給付という短絡的な発想ではなく、より総合的な子育て支援策が必要だと考えます。

 子ども手当は、子育て世代の負担軽減につなげ、経済的支援がなされるわけでありますが、少子化社会に歯どめをかける政策としては、根本的な問題を放置したままであり、給付金額をどれだけふやしてもその問題が解決されるとは思われません。

 南砺市においては、地域全体で子育てを支援できる、そんな地域であり、また、三世代同居の家庭が多いことなど、南砺市の地域の特性を生かした安心して産み育てることができる地域であることを市外、県外にアピールしていけばというふうに考えます。

 そのことと同じような考えの中で、市長はマニフェストに三世代同居を推奨し、さまざまな知恵を生かした心豊かな生活の継承というものをうたっておられます。その具体的な考えというものがあれば、お聞きをしたいというふうに思います。

 また、同じく市長マニフェストで、子育て支援窓口の一本化を行い、より充実した環境をつくるというふうなことも言っておられます。

 ことしの県内でのある市長選挙で当選されました市長は、子育て窓口一元化というものを公約なされ、当選されました。田中市長はそれよりも1年半も前にそのことを取り上げておられます。そのことの具体的な方針というものを、今後のスケジュールというものがあれば、お聞きをしたいというふうに思います。

 平成17年12月の定例会において、私の幼保一元化についての一般質問に向けて、前溝口市長は子どもをしっかりと育てていくためには、保育所の時代から学校との接点を強めて、きっちりと教育していくほうがいいということから、福野町長時代に教育委員会に保育所の仕事をやるセクションを置いたと。市になって、組織の問題だが、分庁舎方式でも教育委員会と民生部は同じ建物の中で協力してくれということで、そのような区分けになっているとの答弁がありました。

 その後、どのような協力体制になっているのか、また、一歩進めて子育て支援に向けて教育委員会と民生部の協議会というものを望んでおるものであります。

 また、子育て支援窓口の一本化とは、どのような市長の考えておられるそのことは、どのようなことなのか、そのお考えというものもお聞きしたいというふうに思います。

 平成22年度市長マニフェスト事業表というものを拝見しました。その中にある子育て支援策の内容というものは、(仮称)福野東部・西部両保育園の整備事業の予算というものもあり、21年度予算よりも予算的には大きく膨らんでいるというふうに思いますが、その内容について、先ほどからお聞きしている内容も含めて、これまでの施策と大きく変わったところを、そんなことを市長の子育て支援に対する方針とともにお聞きをしたいと思います。

 次に、地域内分権制度についてお聞きをいたします。

 今、新たな住民自治の仕組みに向けて、地域内分権制度の提案というものがなされております。市民と行政の協働の視点から、住民が主体的に地域運営にかかわり、住民みずからが地域の問題点を拾い出し、問題解決をするために権限と予算の配分をし、自分たちのことは自分たちでという地域主権のあり方として、自治振興会がその担い手として期待されているものだと、先月号の市報に掲載をされていました。

 これからの新しい公共の姿として、国内各地でそのことが議論をなされまして、国と地方自治体の姿をとらえても大きな方向として進めていかれるものだというふうに認識をしておるところであります。

 しかしながら、地域分権の本質というものは、権限の移譲とともに、責任の移譲でもあります。その受け皿となるべきと示されている自治振興会の組織編成は、地域の歴史的経過や規模や環境の違いなど、それこそ地域の特性を持った組織であります。

 そららを同じ受け皿として議論されることの自治振興会の方々にとっての戸惑いと不安というものが大きな問題となっているのではないかと心配をするところであります。

 今、限界集落などが取りざたされる中、地域コミュニティの再構築というものは急務であり、その担い手となるべき自治振興会の位置づけというものを明確になされ、よりしっかりと支援していただきたいものだというふうに考えます。

 しかし、町内会、自治会などの地縁団体・組織というものは、もともとは独立した自治組織であり、行政の手先となるものではありません。つまり、自治振興会は行政に言われなくてもみずからの地域のあり方に関して、みずから決定してきたものであり、行政に対して対等の立場でこれまでもいろいろな意味での協働が確立されてきたというふうに思います。

 そこで、現在の市内の自治会、自治振興会の現状というものがどのようなものなのか、どのように認識をしておられるのかお聞きをしたいというふうに思います。

 次に、地域内分権を取り入れておられる先進地での現状として、リーダーのなり手が続かないことや、その後の広がりができていないこと、そして何よりも地域の民意の集約が大変に難しいことなど、実に多くの課題があると聞いております。

 また、このことに対して、大きくかかわる地域とそうでない地域の地域間の格差も生じてくるのではというふうに思うものであります。

 また、予算の再配分を行う行政のあり方として、交付金の配分、またその財源ももとを正せば住民の税金であります。

 国と地方自治体においての交付金配分のあり方と、地方自治体が地縁団体に自由に使える補助金を交付することは大きく違っているものだというふうに思いますが、予算執行をする市長の意思と関係なく、予算の使途が決められる制度の導入ということになるとすれば、責任の転換といったようなこと、また税の還付といったことに対する考え方、そして市民にとってもこのことが上からの押しつけだと思われれば、自治組織という名の行政下請け機関の拡大となってしまうということが懸念されるところであります。

 市長の地域内分権の基本的な考え方、そしてそのことに対する問題点の認識についてお聞きをしたいというふうに思います。

 これからの大きな変革の時代の中で、時代をとらえた変革が求められることに対応をしていきたいとの意気込みというものは十分に理解するものであります。

 しかし、このような重要な施策に対して、その政策決定に向けて、もっと自治振興会、議会、そしてそれらとしっかりと議論すべきであり、それらが尽くされないまま公表がなされたのでは、今後うまく機能していくのか心配をするところであります。

 これからは、これら重要施策や市長マニフェスト施策等の意思決定については、議論の積み上げをしっかりとなされ、共通認識を持つ努力をされることを強く求めて、私の質問を終わります。



○議長(且見公順議員) 田中市長の答弁を求めます。

 田中市長。

   〔田中幹夫市長登壇〕



◎市長(田中幹夫) 才川議員の質問についてお答えをいたします。

 まず、子ども手当の給付に関するご質問でございます。

 私も早々に全国青年市長会において、議員も懸念されておりました地方自治体での負担のないように、また、さまざまな問題があるということにつきまして、国への要望をさせていただいたところでございます。

 国は、この手当の趣旨を次の世代を担う子供一人一人の育ちを社会全体で応援することにあるとしており、手当の受給者にあっては、その趣旨に沿うよう、その手当を使用する責務があるとしております。

 したがって、単に先を見越して貯蓄するということではなく、家庭以外の親子の触れ合いやともに学ぶ場をふやすための経費などに使用することを期待しているものと思われます。

 その意味では、議員もご指摘のとおり、この手当が子育て家庭への経済的支援であると同時に、滞留せず流通して、ひいては地域商業等の活性化に資するべきであると考えております。

 県においては、そういった意味も含め、22年度において3つの新規事業を実施するとお聞きをしております。

 その1つは、子ども手当利用促進キャンペーン事業でございます。子育て家庭からこの制度の趣旨に見合う活用方法を募集をし、テレビのCM等でその周知を図るというものでございます。

 2番目は、家庭で過ごす富山の魅力再発見アイデア募集事業で、子ども手当を利用した富山県民家庭の日、第3日曜日だそうでございますが、の過ごし方、県の魅力の再発見につながるような親子の触れ合いや学びの場の創出を目指し、すぐれたアイデアを募集して県のホームページ等で広くPRしようというものでございます。

 第3は、とやま子育て応援団トクトクキャンペーン事業でございます。応援団に登録された各協賛店の特典メニューを県のホームページ等で広く紹介するものであります。

 子ども手当を子育て家庭にとってメリットのある魅力的な「買う」「見る」「学ぶ」などの機会に大いに使ってほしいという、いわば行政としての仕掛けだというふうに受けとめております。

 市として、つけ加える新たな手立ては特に持ち合わせてはおりませんけれども、各地域のイベント等の計画立案に当たっては、できるだけ親子で参加しやすい内容や特典を盛り込むなど、イベントの実行委員会や商工会等のご理解とご協力を得られるよう、積極的に働きかけてまいりたいと思っております。

 また、子育て応援団の協賛店に関しましては、南砺市の登録店は240店で、小売業者の約3割を占めており、県下の登録件数2,171店の約1割強を占め、数としては、県下第3位に位置するなど、趣旨に積極的に協賛していただいているところでございまして、地域商業分野の子育て支援策の目玉として、利用率が向上し、ひいては地域商業等の活性化の一助につながるよう、市としても県や商工会等と連携を図りながら、一層そのPRに努めてまいりたいと考えております。

 次に、子育て支援に関するマニフェストについてのご質問にお答えをいたします。

 まず、私が掲げております三世代同居を推奨し、さまざまな知恵を生かした心豊かな生活の継承についてであります。

 才川議員には、熱心にPTA活動に先頭に立って活躍をされまして、改めて敬意を表しますとともに、感謝を申し上げます。

 私もPTAの基本理念、子供は家庭で育て、学校で鍛え、地域で磨くに強く共感をしております。また、豊かで確かな未来は、懐かしい過去とふるさとにあるのではないかと思い、言い続けておるところでございます。このような子育てができる家庭、学校、地域、そして地域の連携と力があるのが南砺市だとも思っております。

 家庭での子育てに、父母はもちろんでございますけれども、祖父母の知恵ややさしさを、そして子供たちが祖父母に対し、尊敬の念と思いやりを持って接する気持ちを醸成し、家族愛や郷土愛をはぐくみ、きずなを大切に思う心こそ、今後の日本において大変大事だというふうに思っております。

 心豊かな生活を営むことが大事でございます。そして、子供の笑顔と元気な声にあふれた地域社会がそのことによって、実現できるものと思っております。

 かつては、三世代が同居している家庭が多く、地域の古きよき習慣や伝統に培われた子育ての仕方を祖父母が父母に伝え、さらには、父母が多忙で子供とのかかわりが少なくなっても、祖父母がきっちりとそれを補うなど、相互に助け合いながら子育てできる環境にありましたが、核家族化がますます進行しておる今日にあっては、その子育て手法もうまく継承されず、そのことが家庭はもとより、地域の養育機能の低下につながっているようにも感じております。

 とにかく、かつての心温まる子育て環境を少しでも取り戻すべく努力をしなければならないと考えておりまして、三世代交流事業等、対話集会や講演会等で話しをさせていただいておりますし、あらゆる機会を通じて三世代同居のよさをさらにPRをしていきたいと思っております。

 また、具体的な施策でございますけれども、今のところ施策実行しておるものはありませんけれども、現在も移住人数によって補助をしております南砺市に住んでみんまいけ事業の拡充とか、具体的には三世代同居型の公営住宅の整備、同類の民間住宅整備への補助、三世代同居体験事業、なおそういった講演会など、さらに画期的施策を考えたいと思っております。

 次に、子育て支援窓口の一本化についてでございます。

 基本的には小中学校の義務教育上の相談等は教育委員会が、乳幼児の育児や健康相談は健康課、または保健センターが直接窓口でございます。

 児童手当、こども医療、児童・母親クラブ、放課後児童クラブ、保育園、さらには、児童虐待とか、子供にまつわるもろもろの相談等については、児童育成課が窓口になっております。

 特に窓口がわかりにくいというご意見は、教育委員会が所管している幼稚園、子育て講座、放課後こども教室、社会福祉協議会が実施している子育てサロンの関係ではないかと思います。

 市の子育て支援の総合窓口は、こども相談室として、この役割を担っている児童育成課と位置づけております。

 どこへ聞けばいいのかよくわからないという場合には、児童育成課にぜひお問い合わせをいただければと思っております。児童育成課で対応できないケースであれば、各関係各部に速やかに連絡をとり、連携しながら対処してまいりたいと考えております。

 しかしながら、まだまだ完全ではないと思っております。今後、拡充を含めて検討が必要だと思っております。さらにご指導のほどお願い申し上げます。

 次に、子育て支援に関する考え方についてのご質問にお答えをいたします。

 現在、策定作業を進めております次世代育成支援後期行動計画におきましては、子育てにかかわる各種施策について、26年度に向けて継続するもの、拡充を図るもの、目標値を見直すもの等々、さまざまでありますが、ポイントを申し上げますと、まず保育園入園前の乳幼児と保護者に対しては、育児相談や母子保健指導等を一層強化するとともに、子育て支援センターの機能強化と箇所の拡充を図り、母親の孤独感の解消、子育て家庭や地域の養育能力の向上、明るく楽しい地域ぐるみの子育ての実現に努めてまいりたいと考えております。

 入園児や保護者に対しましては、保育園統合を進める中で、乳児保育や延長保育、病後児保育等の保育サービスの拡充を図り、保護者の皆さんの利便向上を実現するとともに、統合保育園に子育て支援センター、あるいは子育て支援室を併設することにより、まさに保育園を地域の子育て支援の拠点施設として位置づけてまいりたいと考えております。

 就学児や保護者の皆さんに対しては、児童の健全で安全な居場所づくりを推進するために、児童館の機能の充実、さんさん広場を含めた放課後児童クラブや放課後子ども教室の拡充等に努めてまいりたいと考えているところでございます。

 続きまして、地域内分権に関するご質問にお答えをいたします。

 昨年の11月5日からことしの2月18日にかけて、就任以来2回目となります市民の皆様との対話集会「地域づくり談議」を市内31自治振興会単位で開催をさせていただきました。

 議員の皆様を初め、多くの市民の皆様にお集まりいただき、貴重なご提言、ご意見を賜りました。この場をおかりして心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。

 さて、2回目となりました今回の地域づくり談議は、新たな住民自治の仕組みとして、地域内分権制度について、私の考えを提案させていただきました。

 最初にご説明させていただきますけれども、この地域内分権制度を自治振興会の皆さんや市民の皆さんの了解を得ることなく実施することは絶対にありません。議員がご心配されていらっしゃるところの押しつけ、あるいは行政の下請化ということもありません。

 この制度は、行政の下請化と全く逆の制度だと考えております。これまで行政の押しつけ的制度の強かった単一の目的の補助制度を廃止・統合することにより、地域の自由裁量で重点的に地域課題を解決し、地域の安全・安心を守っていただこうとする制度であります。

 これまで市が実施してまいりました補助制度は、一律・公平・公正の原則のもとに、補助要綱を策定し、その要綱に決められた範囲で助成するという画一的なものでございました。

 したがいまして、補助対象事業や補助対象品目の変更は、要綱を改正しない限り、不可能でございました。弾力的な運用はなかなか認められないのが現状でございます。

 また、市全体から見て、特定の地域や少数意見となるような補助の要望は要綱を制定しませんでした。結果として、補助できなかった、しなかったということでございます。この画一的な補助要綱こそが、ある意味行政の押しつけであったのではないかと考えております。

 また、住民自治とは、誰かがするだろう、それは行政の仕事だと無関心でいるのではなく、住民お一人お一人が自分たちの地域のことは自分たちで考えよう、地域住民が一緒になって、よりよい地域に変えていこうという活動をいいます。

 したがいまして、住民自治の範囲は、一番小さなもので集落や町内の班の単位、次に集落や町内会の単位、そして自治振興会の単位と、順に大きなエリアになります。旧町村の単位、南砺市の単位、富山県の単位、そして最終的には日本全国の単位でも住民自治は存在するものと考えております。

 議員ご指摘のとおり、新たに交付を提案している地域づくり交付金の財源は市税の一部であります。市民の皆様に納めていただいた税金の一部でありますからこそ、さきに申し上げました住民自治を推進するために、その使途を住民の意思の、皆様の合意で決めていただき、地域の意思で自分たちの地域をよりよくするためにお使いいただきたいという制度でございます。住民自治を推進し、地域力を高めていくための新しい制度の提案でございます。地域内分権制度は、行政の下請化とは180度正反対な制度提言とご理解を賜りたいと考えております。

 現状の31自治振興会の組織は、ご指摘のとおりさまざまであります。組織力、財政力が異なっております。しかしながら、自治振興会の組織を画一化する必要はないと考えております。

 なぜなら、自治振興会、自治会、集落を初め、地域内の各種団体を取りまとめ、住民自治を推進する要の組織であります。行政の下請け組織ではありません。行政と対等な立場で地域づくりやまちづくりを行う住民自治組織でございます。行政がやりやすい組織ではいけないと考えております。それぞれの地域に応じた組織、役員、役員構成で構わないと考えております。

 したがいまして、今後、地域内分権制度に関する疑問や不安な点を一つ一つ解決していくために、自治振興会の皆様とさまざまな協議を重ねさせていただきます。その協議を重ねていく課程こそが、住民自治や協働のまちづくりを実現していくために、最も重要な課程であると確信しているからにほかなりません。

 新しい時代には、新しい制度が必要です。その必要性をぜひご理解賜りますよう、今後、さらに議員の皆様方と前向きで熱い議論を重ねていただき、よりよい制度の確立を目指してまいりたいと考えております。引き続きご議論、ご協議をお願い申し上げまして、答弁とさせていただきます。

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○議長(且見公順議員) これをもって市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を終了いたします。

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△議案第1号から議案第41号及び議案第43号から議案第54号まで並びに承認第1号までの委員会付託



○議長(且見公順議員) ただいま議題となっております議案第1号から議案第41号及び議案第43号から議案第54号まで並びに承認第1号については、会議規則第37条例第1項の規定により、お手元に配付してあります議案付託表のとおり(末尾参照)、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

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△休会について



○議長(且見公順議員) お諮りいたします。議案調査のため、3月16日及び19日の2日間は休会といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

   〔「異議なし」と言う人あり〕



○議長(且見公順議員) ご異議なしと認めます。

 よって、そのように決定をいたしました。

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△散会



○議長(且見公順議員) 以上で、本日の日程は終了いたしました。

 ご苦労さまでした。

 次回の本会議は3月23日午後4時に再開し、委員会審査の結果報告、質疑、討論、採決を行います。

 以上、本日はご苦労さまでした。



△散会 午後2時56分