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富山県 南砺市

平成20年  6月 定例会(第3回) 06月16日−03号




平成20年  6月 定例会(第3回) − 06月16日−03号







平成20年  6月 定例会(第3回)



議事日程(第3号)

                   平成20年6月16日(月)午前10時開会

日程第1 市政一般に対する質問

     議案第61号 平成20年度南砺市一般会計補正予算(第2号)

     議案第62号 平成20年度南砺市工業用地造成事業特別会計補正予算(第1号)

     議案第63号 南砺市鳥越農作業準備休憩施設条例の一部改正について

     議案第64号 南砺市利賀農山村滞在型交流施設条例の一部改正について

     議案第65号 南砺市病院事業使用料及び手数料条例の一部改正について

     議案第66号 過疎地域自立促進計画の変更について

     議案第67号 南砺市国民宿舎「五箇山荘」改修工事請負契約の締結について

     承認第2号 専決処分の承認を求めることについて

     報告第2号 繰越明許費繰越計算書の報告について

     報告第3号 予算繰越計算書の報告について

     報告第4号 専決処分の報告について

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本日の会議に付した事件

 議事日程に同じ

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出席議員(33人)

      1番  田中幹夫議員        2番  山瀬悦朗議員

      3番  齊藤光一議員        4番  向川静孝議員

      5番  池田庄平議員        6番  高田龍司郎議員

      7番  長尾益勇議員        8番  川辺邦明議員

      9番  堀 豊次議員       10番  生田長範議員

     11番  大島 孝議員       12番  高橋 猛議員

     13番  山田 勉議員       14番  岩崎 誠議員

     15番  石崎俊彦議員       16番  前田美好議員

     17番  才川昌一議員       18番  蓮沼晃一議員

     19番  浅田裕二議員       20番  吉田 清議員

     22番  片岸 博議員       23番  西井秀治議員

     24番  香川俊光議員       25番  中川邦宏議員

     26番  中島洋三議員       27番  水木 猛議員

     28番  中田勝治議員       29番  城岸一明議員

     30番  且見公順議員       31番  島田勝由議員

     32番  倉 一雄議員       33番  大西正隆議員

     34番  嶋 信一議員

欠席議員(なし)

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説明のため出席した者

 市長       溝口 進      副市長      清都邦夫

 収入役      山本勝徳      教育長      梧桐角也

 教育委員長    蓑口勝美      代表監査委員   伊東 浩

 市長政策室長   平本和雄      総務部長     大家信二

 民生部長     石村悦朗      医療局長     三谷直樹

 産業経済部長   細川 哲      建設部長     小西正信

 市長政策室次長  大浦章一      総務部次長    下田正佳

 総務部次長    上坂吉明      教育次長     仲筋武智

 民生部次長    池田祐昇      民生部次長    山畔勝博

 産業経済部次長  松田泰彦      産業経済部次長  長谷川正昭

 建設部次長    加藤信行      建設部次長    西坂英嗣

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職務のため出席した事務局職員

                    局長補佐

 事務局長     奥野伸一               中嶋真知子

                    議事調査係長

 議事調査係主任  溝口早苗

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△開議 午前10時00分



△開議の宣告



○議長(水木猛議員) ただいまから本日の会議を開きます。

 議事日程はお手元に配付のとおりであります。

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△市政一般に対する質問並びに議案第61号から議案第67号及び承認第2号並びに報告第2号から報告第4号まで



○議長(水木猛議員) 日程第1、議案第61号 平成20年度南砺市一般会計補正予算(第2号)から議案第67号 南砺市国民宿舎「五箇山荘」改修工事請負契約の締結まで、承認第2号 専決処分の承認を求めることについて、及び報告第2号 繰越明許費繰越計算書の報告についてから、報告第4号 専決処分の報告についてまでを議題といたします。

 これより市政に一般に対する質問並びに提出議案の質疑を行います。

 通告がありますので、順次発言を許します。

 8番、川辺邦明議員。

   〔8番 川辺邦明議員登壇〕



◆8番(川辺邦明議員) おはようございます。

 自民クラブの川辺でございます。通告に従いまして一般質問をさせていただきます。

 平成20年度は総合計画2年目に入り、実施計画に盛り込まれた事業のうち福祉施設と教育施設が着手されることになり、一般会計は2.3ポイント増と微量ながら合併して初めて増加に転じております。

 そこで今回は総合計画に基づき施策の柱となっております生き生きとした活力のあるまちづくりの中で農業・農村の振興と、安全で快適なまちづくりの中の道路交通網の整備の観点からお伺いをいたします。

 平成19年3月にできました南砺市総合計画書を何度か目を通しましたが、現時点では、すべて最高の目標と方針を描いております。農業経営基盤では、地域の特性を生かし魅力ある足腰の強い経営基盤の確立に向けて規模拡大の支援などは、なかなかの努力目標化と考えます。また、道路整備の計画では、市民の日常生活や産業・経済活動を支える重要な生活基盤である。また、整備では適切な維持修繕を行うとなっております。全般にわたり偏ることなく総合計画に基づいて進めていただきたいと考えております。

 そこで、まず農政面についてお伺いをいたします。

 平成11年に農林省農村振興局が1年をかけ、中山間地域等直接支払制度検討会で概要がまとまり閣議決定され、平成12年から16年の5年間を前期対策として、また、平成17年から21年を新対策として進められ、市内の中山間の対象地域においては農道の補修整備、用排水路の点検補修、水門の修理、畦畔の草刈り維持、メダカの育つ川づくり等、環境問題にも力を入れ、高齢化が進行する中、農業生産条件が不利益な地域を有利に誘導し、多面的機能の低下を抑える大切な制度と考えております。

 しかし、新対策の期限は平成21年となっており、21年以降の対策は見えていないのが現状であります。当初の専門部会の検討会の報告には、期間は農業収益の向上等により、対象地域と農業生産活動の継続が可能であると認められるまで実施する。また、詳細については、事業主体については5年間という期間を設けて見直すとともに、当該集落が次の第2ステップへのマスタープランを作成した場合には、次の段階の直接支払いの対象とすることが適当ではないかと諮問をしておりますが、現在の中山間地域の農業は米価の下落、生産者の高齢化、後継者不足など深刻な問題であります。

 現在の直接支払制度は集落で助け合い、そしてまた、かばい合える唯一の制度ではないでしょうか。心配なのは今後どのようになるか。平成21年以降の対策について、産業経済部、また農政課としてどのように考えておられるのか。あるいは、国・県への働きかけは行われているのか否かをお聞きをいたします。

 また、万一あっては大変困る問題ですが、21年以降、直接支払制度が廃止された場合、それにかわる中山間地域の支援があるのかどうか。また、現行行われております農地・水環境保全向上対策事業にすぐ移行できるのか、産業経済部長にお伺いをいたします。

 あわせてお伺いをいたしますが、今年度新規で実施期間が平成20年から21年の2年間事業で、小規模・高齢化集落支援モデル事業の取り組みについてお聞きをいたします。

 該当する地域は、南砺市ではごく少数の限られた地域ですが、先般、市の担当の方から「こんな事業があるが、ことしはもう時期が遅く、来年度に実施されてはどうか」とのことでありましたが、21年度以降もこの事業があるのかどうかをあわせてお聞きをいたします。

 さて、次に道路問題についてお伺いをいたします。

 今年3月の予算特別委員会で、自民クラブの片岸議員から質問がありました市道全般にわたる路面の補修・修繕について再度お伺いをいたします。

 また、同様に市が管理をする橋梁828橋の保守点検補修もありますが、これは次回の質問にいたしまして、今回は市道に絞りお伺いをいたします。

 ここ近年、平成17年ぐらいから市道全般にわたってアスファルト舗装の損傷が非常にひどくなり、中には以前補修をした舗装がめくれ上がり、大きな亀裂と穴がむき出しのところも見受けられるようであります。除雪に携わる業者の皆さんは、白線が消えて除雪がしにくくなった。また、市民の皆さんからは、夜間、走りにくくなったというような声を聞きます。

 現在、建設部の説明によりますと、道路の損傷の度合いを7段階に分けて、損傷の軽度なものの路面にクラックが入っている状況で、アスファルト液のクラック充てんで補修できるものを1から3クラス、次に、下層路盤はそのままで、舗装路面だけのみをやり直す打ちかえ工法を4から7クラスとなっておるようですが、7クラスの中には、路面のみならず路盤まで損傷し、道路が陥没、また波打ったように変形しているところも見受けられます。

 3月の予算特別委員会の説明では、7クラスの路盤が傷んでいて、早く整備をしたいところが1.6キロメートル、5,000万程度、6クラスが17キロ、5クラスが30キロ、4クラスが35キロ、ここまでが打ちかえ工法で施工、また、3クラス、58キロメートル、2クラス、54キロメートル、その他小さな損傷1クラスが32キロメートル、これがクラック充てん工法と説明をいただきました。その中で4クラスから7クラスまでの打ちかえ工法を要するものが85キロメートル、工事費用の試算では25億円、また、1クラスから3クラスの充てん工法でできるところが約114キロメートル、工事費用の試算では1億2,000万円、トータル229キロメートル、工事費は26億円ということでありました。市道1,335キロメートルの約2割に近い箇所が損傷しているということであります。

 そこで改めて建設部にお伺いをいたします。

 路面のみならず路盤まで損傷している路線については、合併特例債が活用できると聞いておりますが、将来のことも考えますと、5クラスから7クラスの道路をできるだけ路盤からやり直してはいかがでしょうか。また、4クラスは打ちかえ工法で、また、ここで特にお願いしたいのは、現在1から3クラスの軽度の傷みの道路は、1日も早く補修することが必要ではないでしょうか。クラック程度だからと後回しにすれば、二、三年で4ないし5クラスの傷みに変わるように感じます。今1億2,000万かけるか、三、四年後に40億以上のお金をかけるか、当局は真剣に考える必要があると思っております。

 ただ、1から3クラスのクラック充てん工法は一時的な傷ばん、あるいは痛みをとめるモルヒネのようなものであります。この1から3クラスは絶えずきめ細かな道路パトロール、あるいは業者による調査等を行い、計画的に順次補修をお願いしたいと思いますが、建設部として今年も含め、来年度からの年次計画ができているのか否か、できているならばその計画の内容をお伺いいたします。

 何度も申し上げますが、3月の予算特別委員会で前建設部長は、土木部としては精いっぱい予算要求をさせていただきましたが、昨年よりも4.5%ダウンは全般を見て財政課の方で組まれたと思っており、経緯としては私からはお答えできませんとの答弁でありましたが、公共性の度合いやあるいはその事業の必要性・緊急性・安全確保などの面から総合的に判断すべきと考えます。

 一方、財政面から考えますと、大変厳しい面があることは十分承知をしておりますが、起債が借りられないか、あるいは補助対象にならないか、できるだけ細かくチェックをして早期に着手していただきたいと思います。

 前段に申し上げました市道の補修、また、今回は取り上げませんでしたが、市の管理する橋梁の点検補修、市道新規路線に関しましては、計画に従って着実に行うことが、後々の財政健全化の大きな一項目となるのではないでしょうか。建設部長のご所見をお伺いいたしまして、質問を終わります。



○議長(水木猛議員) 細川産業経済部長の答弁を求めます。

   〔細川 哲産業経済部長登壇〕



◎産業経済部長(細川哲) 私からは川辺議員さんの農政に関する問題についてお答えをいたします。

 議員ご承知のとおり、中山間地域等直接支払制度は中山間地域の持つ水源涵養機能、洪水防止機能などの国土防災、二酸化炭素低減や景観の保全、環境機能の向上など、多面的機能を確保するために平成12年度から実施され、現在、17年度から第2期対策が実施されており、市内では協定面積1,020ヘクタール、53集落で協定締結され、農地の保全に取り組まれているところでございます。

 昨年度は第2期対策の中間年評価年とされ、県、関係する市町村及び集落協定者において評価調査がなされたところでございまして、この評価作業により実施されましたアンケート調査結果からは、県下の協定締結集落332集落のうち99%が、この制度が耕作放棄地の増加を防止する効果があると回答しております。また、本制度の平成21年度以降の継続を希望すると回答した集落が92%を占めておるところでございます。

 さて、ここで直接支払制度について少し述べたいと思います。

 直接支払制度は、1960年ごろヨーロッパで起きました考え方で、国や国民が目的達成に必要な行為に対する経費の全部、または一部を国民にかわって国が負担するという考え方でございます。ですから、中山間地域等直接支払制度におきましては、多面的機能と言われております国土防災、環境機能向上などがこれに該当するものでございまして、また、中山間地域等直接支払制度に類似した事業に、平成19年度から始まりました農地・水・環境保全向上対策がありますが、この事業は農業の生産基盤を守りつつ、集落の環境向上を目指すものですが、ここでは農林水産省が果たすべき行政目的達成に対する事業補助として実施されているものでございます。

 中山間地域等直接支払制度は、平成21年度以降には所管省庁や支援内容の変更はあるものの、かなりの高い確率で本制度の要旨を踏まえた制度として存続されるものと考えております。いずれにいたしましても、さきのアンケート結果から、大多数の人々が望む制度でありまして、中山間地域の振興のためにも、強力に国・県に対し事業制度の存続を要望してまいりたいと思います。

 次に、小規模・高齢化集落支援モデル事業の延長についてのご質問ですが、この事業は、現在中山間地域等直接支払制度に取り組んでおられます協定集落が、集落間の連携により農家戸数19戸以下、かつ全農家人口の65歳以上の高齢化率が50%以上の小規模・高齢化集落に出向いて、集落内に存在する水路、農道などの保全管理活動を行い、要は、現在取り組んでいない集落へ、現在取り組んでいる集落が助けに行って保全活動を行ったり、事務についても肩がわりをしてあげようというものでございまして、この事業では、市、協定集落、高齢化集落で集落連携促進協議会を設立することで、助けられる高齢化集落や助けようとする集落へ助成が受けられるというものでございます。

 南砺市では、このように事業の対象となる集落が福光地域に3集落、対象面積としまして約20ヘクタールほどあると思われます。この事業は、20年度からの2カ年事業で、国の中山間直接支払検討会などの議論から高齢化率が高く、取り組みが困難な集落への対策として事業化されたものですが、今年5月半ばの段階で、全国で取り組んでいるところはまだないというふうに聞いておりますが、この事業は直接支払制度の拡充として検討された経緯もあり、22年度以降につきましては、直接支払制度の3期対策の中で取り扱いを検討されるものと思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。



○議長(水木猛議員) 小西建設部長の答弁を求めます。

 小西建設部長。

   〔小西正信建設部長登壇〕



◎建設部長(小西正信) 川辺議員の市道全般にわたる路面の補修・修繕についてお答えをいたします。

 議員ご指摘のとおり、市道の約2割弱に何らかの道路の損傷が見られることから、安全な交通確保を図るため今後は道路整備に加え、維持補修にも重点的に取り組んでいく必要があると考えております。しかし、維持修繕にはかなりの事業費が必要なことから、クラック発生率が45%以上の5クラスから7クラスの道路については、ご指摘のとおり合併特例債の対象となる路盤再生工法を取り入れての舗装の打ちかえを進めていきたいと考えております。

 また、クラック率35%から45%までの4クラスにつきましては打ちかえ工法、クラック率35%未満の3クラスから1クラスにつきましては、アスファルト充てん工法による維持補修が適当であると考えております。軽度の損傷のものにつきましては、早急に延命措置を講じて、後年度の大きな負担にならないよう計画的に実施していきたいと考えております。

 今年度初めて合併特例債事業による1,000万円の舗装打ちかえ工事が予算化されておりますが、今後の道路補修計画では、現段階では未策定となっているため、道路の損傷度合いや交通量を考え合わせ、今年度中に道路補修計画を策定し、来年度以降計画的に補修工事を実施していきたいと考えております。

 また、工事実施に当たり白線引きや保安柵、標識等の交通安全施設にも必要に応じて整備していかなければならないと考えております。特に、地域防災計画の緊急輸送に関する市指定緊急通行確保路線では、震災時緊急通行確保路線として1級幹線市道19路線、2級幹線市道2路線、計21路線が、また、風水害時緊急通行確保路線として1級幹線市道87路線、2級幹線市道98路線、計185路線、合計足しますと206路線の幹線市道が指定となっております。これらの路線は冬期間においても大変重要な役割を持った道路であり、除雪に支障があってはならない路線であると認識しております。いつ、どこで発生するか予測のできない地震、集中豪雨災害に対し、日ごろからの適正な道路の維持管理が必要不可欠であると考えております。道路を管理する立場の者といたしましては、極力事故の起こらないよう、今後とも事故の未然防止のためにも、土木課のみならず各行政センターの協力も得ながら、きめ細かい道路パトロールに努めていきたいと考えております。

 しかし、すべてを網羅することは難しいところでもあります。もし、道路を通行されていて道路上に異常を見つけられた場合には、お手数でも土木課もしくは最寄りの行政センターにご一報いただきますようお願いをいたします。

 また、市民の快適で安全な生活を確保するために、舗装のみならず橋梁についても、現在進めている耐震補強事業に加え、今後、安全点検を実施し、近年、国・県において事業の重点化が図られつつある橋梁アセットマネージメントと呼ばれる−−仮称ではありますが、橋梁の長寿命化、維持管理計画等の策定に向け検討していくことも大切であると考えております。

 川辺議員ご指摘のとおり、今後は道路全般にわたり、新設整備のみならず舗装や橋梁の維持補修計画を策定し、来年度以降計画的な補修工事を行うことにより、総合計画の着実な推進に努めていきたいと考えております。

 以上であります。



○議長(水木猛議員) 2番、山瀬悦朗議員。

   〔2番 山瀬悦朗議員登壇〕



◆2番(山瀬悦朗議員) 7月に行われる洞爺湖サミットの一番のテーマでもある地球温暖化防止に向けて、最大の課題である温室効果ガスの削減について、南砺市としてどう取り組むかというのが重要な問題であります。

 1番の質問は、南砺市として地球温暖化防止の中でも大きな原因となっているCO2の削減にどう取り組むか、これから建設する施設について、改修などを行う施設についてのエネルギー供給の方法を中心にお尋ねします。

 2005年の京都議定書の発効により、CO2などの温室効果ガスの排出量を1990年水準に比べ2008年から2012年の間に6%削減が義務づけられました。しかしながら、2005年の温室効果ガス総排出量は90年比、プラスの14.8%とふえているのが現状であります。私たちの利用しているエネルギーは1次エネルギーと2次エネルギーに分けられますが、1次エネルギーとは自然の中から得られるエネルギー資源のことで、石油、石炭、水力、天然ガス、太陽光、ウラン、風力などがあります。そして、このエネルギー資源を利用して発電をしたり、トラックで物を輸送したり、日常生活での冷暖房、炊事などを行っているわけであります。

 日本全体で見ると、エネルギーの自給率はわずか4%であります。また、エネルギー資源の割合は石油が49%、石炭が20%、ガス14%、原子力11%、水力3%、その他新エネルギーが3%となっております。石油ショック以前は70%以上を石油に依存しておりましたが、エネルギー転換により石炭、ガス、原子力がふえております。このうち石化資源、すなわち石油、石炭、ガスについては、温暖化の原因であるCO2の排出に大きなウエートを占めております。

 次に、このCO2の排出源はどうなっているかというと、発電で30%、産業界で30%、運輸、輸送で20%、民生部門の家庭用で5%、民生部門の業務用で8%となっており、この中でも産業界の排出はエネルギー転換やエネルギーの再利用などで減っておりますが、特に火力発電部門においては、大きくふえているのが現状であります。

 このCO2排出でも大きな比率を占めている発電の状況はどうなっているかといいますと、資源別の割合は全電力会社合計では原子力が36%、天然ガスが25%、石炭が21%、水力が10%、石油が7%となっており、石油から原子力や天然ガス、そして石炭への転換が図られております。

 さて、私たち富山県南砺市が電力供給を受けている北陸電力はと言いますと、2007年度の実績ですが火力が78%、これは石油も石炭も占めての割合です。そして、水力が17%、あと残りは他社からの購入が5%となっており、志賀原発が運転中止でありましたため、ほとんどを火力発電に依存しておりました。しかも北陸電力は石炭による発電がほとんどで、CO2の削減どころではなく、ますます排出を加速させているのが現状であります。

 先日、志賀原子力発電所が営業運転を再稼動させましたが、とは言っても石炭の発電にかなりの部分を依存させざるを得ない状況は変わりません。つまり電気による冷暖房、調理は直接的にはCO2は排出しませんが、火力発電により間接的にCO2を出しているということになります。

 それでは、発電によるCO2とガス、灯油などによるCO2のどちらが多いかということになりますと、電気は1キロワットアワー当たり0.63キログラムに対し、LPガスは約3分の1の0.22キログラム、灯油は0.24キログラムであります。また、発電で熱を出し電気をつくり、そして、その電気を離れたところに持って来て、また熱に戻すという、家庭からすると送電ロスが約6割とも言われています。ガス、灯油などを直接エネルギー源にしたほうがエネルギーの無駄がなく効率がいいのは自明であります。

 さて、このような北陸電力の状況のもとで、南砺市として施設のエネルギー源を何に求めていくか。当然のことながら導入コスト、ランニングコスト、利用者の利便性、そしてCO2の排出削減量について考慮をしながら決定をお願いしたいと思います。

 今年度、建設並びに修繕の予定の施設としては、福野小学校、平・上平の統合中学校、福寿園、中央図書館、住宅団地などが挙げられます。設計段階が最終段階に進んでいるものもあるかもしれませんが、いま一度CO2の削減に向け検討を重ねていただくよう方向性をお尋ねします。

 また、市の施設だけでなく、南砺市民としても生活のエネルギーをどう求めるか考える大切な機会であります。何でも電化というふうに進むのではなく、コスト、環境、そして災害時、非常時のリスクも含めて、どうエネルギーを求めるか検討していただければと考えます。

 次の質問に移ります。

 指定管理者制度は平成18年から順次導入して、平成20年度末で満了を迎える施設は全市で138施設、その指定管理者は64の会社、財団、公社、団体となっていて、その指定管理料は総額で6億1,000万になります。この138施設の中には地区公民館などのコミュニティー施設、体育施設、観光施設、福祉施設、産業施設などさまざまな施設が含まれ、維持管理方法もそれぞれの管理者が独自に市民サービスが向上するように、利用者がふえるように、そして、経費が削減できるようにいろいろな工夫をして管理運営しております。

 さて、この満了を迎える138施設、管理する64組織について、平成21年度以降はどのように管理していくかは、まずは管理状況がどうであったかというのをしっかりと評価することが第1ステップであります。公の施設の目的である住民の福祉を増進する目的を持って、その利用に供する、このことがまた指定管理制度の目的である多様化する住民ニーズにより効果的、効率的に対応するため、公の施設の管理に民間の能力を活用しつつ、住民サービスの向上を図るとともに、経費の削減等を図ること、このような抽象的な表現では何を基準にすればいいのかあいまいでありますが、施設によっては、数字ではとらえられないものもあるように思いますので、指定管理者、利用者、そして利用していない市民も含めたヒアリング評価をお願いしたいと思います。

 また、指定管理者は利用料金などの収入をふやすことや、人件費、施設の維持管理経費などの削減をすることに努力しながら管理運営を行っております。それぞれの経営努力についての評価も、サービスの向上と合わせて評価されることをお願いします。

 次に、次期指定の方法についてですが、64組織については特認の組織が62、公募による指定が2組織でほとんどが特認であります。次期指定に当たっては、管理者とどのようなやりとりを行い、どんなスケジュールで進めるのかを明らかにしていただきたいと思います。組織によっては、この指定管理料が事業収入のほとんどである組織もあるわけで、今年度いっぱいとはいえ、余裕を持って次期指定に至れるようにお願いします。

 また、指定管理料の決定方法については、さきにも述べたように、各組織の評価をどのようにするか、サービス面、経費面、収入面、経営方針などさまざまな観点での評価に基づき、それぞれの組織ごとに十分な話し合いをしながら決定されるようにお願いいたします。

 最後に、次期指定に当たって64の組織がありますが、継続して特認で指定するのか、それとも公募に移るのか、また、逆に公募の施設についてはどうしていくか方向性をお尋ねします。

 以上、南砺市の経常経費のうち6億1,000万円、市民1人当たり年額1万円余りの税負担をして管理運営していく施設であります。行革係並びに各現課と市民組織が協働で運営し、市民サービスの向上が図れるようお願いいたしまして、質問を終わります。



○議長(水木猛議員) 大家総務部長の答弁を求めます。

 大家総務部長。

   〔大家信二総務部長登壇〕



◎総務部長(大家信二) それでは、山瀬議員の質問にお答えしたいと思います。

 まず、地球温暖化防止に向けてのCO2の削減へ向けての取り組みという質問についてですが、皆様報道でご存じのことかと思いますけれども、局地的な異常気象、それから巨大熱帯低気圧の発生、北極海の氷の変化、海面の上昇など、いろいろな現象が世界的に見受けられております。また、今、議員の質問の中にもご指摘がありましたけれども、富山県の温室効果ガスの部門別排出量の推移ですけれども、産業部門では4.8%削減しております。マイカーなどを含めた運輸では10.7%の増、それから、民生家庭、業務で約30%ほど増加しております。これは特に家庭からの排出量が多くなっておるというのはご指摘のとおりであります。

 このようなことから、私たちにできることは市民一人一人がライフスタイルを変革することが不可欠となります。また、できるだけ不要なものは買わずに大事なものを使い、再利用やリサイクルを心がけていくことも大変重要かと思います。

 南砺市としても、このような運動を市民・関係団体の協力を得て、引き続きCO2の削減に向けて努力してまいりたいと考えております。また、庁舎内等におきましても、CO2の削減に向けいろいろな活動等を取り組んでおるところでございます。

 続きまして、現在、南砺市の施設改修に係るエネルギー供給方法についてお答えしたいと思います。

 まず、福野小学校の改築工事ですけれども、既に設計ができ上がっております。7月早々に現在、入札するような予定で準備を進めておるところであります。また、給食室につきましては、文部省の衛生管理基準で調理室等は内部の温度及び湿度管理が適切に行える空調等を備えた構造であること、それから、調理場は十分な管理を行い、湿度は80%以下、温度は25度以下に保つことが望ましいというふうに記載しております。これらを踏まえ光熱量、二酸化炭素の排出などを含めいろいろ検討した結果、設備の初期投資額と維持管理費を考慮し、コスト面で有利な電化方式を採用することになっております。

 また、暖房につきましては、深夜電力を利用した蓄熱方式、これらの床暖房を予定しております。今申し上げましたことは福寿園におきましても同じような考え方で進めております。

 それから、平・上平統合中学校につきましてですけれども、現在測量を終えたところであります。エネルギー供給を初め基本設計はこれから検討していくことになるかと思います。

 また、新中央図書館につきましては、これは内部改装と申しましょうか、改築でありますので、現有施設を生かしながら利用していきたいというふうに現在のところは考えております。

 次にですけれども、指定管理者の次期指定に向けての対応についてお答えしたいと思います。

 まず、施設の管理状況とその評価ですけれども、当市における公の施設の管理運営につきましては、平成18年4月から従来の管理委託制度から指定管理者制度に移行し、それまで地方自治法では規定されておりました管理委託団体に加え、民間業者へも拡大してきたところであります。

 南砺市の指定管理者の導入状況について申し上げますと、ことし4月現在ですけれども、公の施設が441、そのうち36.5%に当たる161施設について導入をしております。これら今までの施設ですと、当然職員もそこに配置しておりました。そういう職員17名もこの指定管理者によりましていろいろ引き揚げてくるということも行いまして、定員適正化計画を推進していくという側面も持っております。

 また、基本的に地区集会所などのコミュニティー施設ですけれども、これは指定期間を5年、スポーツ施設、温泉施設などは3年と定めております。今ほど議員からもご指摘がありましたけれども、今年度中に指定期間が満了する施設138施設について、次の指定管理者を選定する必要があるかと思っております。

 今後の日程ですけれども、公募、特認、いずれの場合でもですけれども、新年度に入り担当課からは評価表の提出をしていただいております。それから、指定管理者からは報告等を受けております。これらをもとに制度を継続する際の指定期間、それから特認から公募への移行、管理業務の範囲の妥当性について今現在審査を行っております。次期指定に向けてその方向性を現在確認しているところであります。今月中には指定管理料の再算定、募集要項、仕様書等の見直しを進めたいというふうに考えております。

 当然ですけれども、各団体から申請を受けた後、これは公募、特認ともですけれども、副市長をトップに各部局長で構成する指定管理候補者選定委員会において、この中で検討しております。主に住民の平等利用の確保、施設の効用の最大限の発揮、管理経費の削減、安定した管理を行うための人的、財政的な能力、これらの項目について、特認については担当課からのヒアリング、公募については当然、申請団体からのプレゼンテーション等を通じまして、厳正かつ公平に審査を行う予定にしております。施設がたくさんございますので、9月議会、12月議会に議案として提出したいというふうに考えております。

 さて、指定管理者制度を適用している施設の管理状況につきましては、定期的に提出を義務づけている報告書、それからまた、現地におけるモニタリング調査などを行っております。その結果、おおむね適正に管理されておるというふうに考えております。

 指定管理者導入の成果を具体的に申し上げますと、徹底した管理経費の削減ということは当然ですけれども、市民の方が利用しやすい環境を確保するため、これまでにも休館日の廃止、それから開館時間を延長するなど、これまで直営施設では柔軟に対応し切れなかったことについても機敏に取り組まれ、利用者のサービスにつながっておるというふうに考えております。

 次期指定管理者の選定に当たりましては、これらのサービスの継続を確保することは当然でありますけれども、かつ安定的に管理運営が持続できるよう、それぞれの指定管理者が持つ経営方針、これまでの経営努力に配慮していきたいと思っております。

 その一方では、市としては制度導入の目的である公共の利益について、指定管理者となる団体と協議を進める中で追求していきたいというふうに考えております。

 いずれにいたしましても、利用者の皆さんの福祉向上ということを最優先に進めてまいりたいと考えております。

 次に、指定管理料の改定についてですが、現在指定管理者制度を導入している161施設のうち121施設について、指定管理料を支払っております。指定管理料の算定については、管理する上で必要な光熱水費、委託料、人件費などの支出額、これまでの決算額を参考に算定し、あわせて利用者から納めていただく利用料、収入見込み額を差し引いて、不足する額を指定管理料というふうにしてお渡ししております。指定管理料は公共の施設であるという理解のもと、管理経費の縮減と利用の拡大を図り、利益を追求されていることはご存じのとおりかと思います。指定管理料の改定に当たりましては、個々の施設の特性、規模、経年によって差は生じますが、昨今、原油価格の高騰による管理経費の物価変動、利用料金改定に伴う収入見込みなど、収支両面から慎重に検討を重ねていきたいと考えております。

 また、経営努力の結果として剰余金、繰越金等が生じた施設ですけれども、その相当額を指定管理料から単純に削減することは、将来にわたって良質、かつ安定的な管理を確保する上で閉塞感などの悪影響を与えかねないかと思っております。そういったことに陥らないよう指定管理者となる団体とのヒアリングを通して、支出項目ごとの決算状況を加味し、適正に対処していきたいと考えております。

 しかしながら、それぞれの指定管理者において管理経費の縮減や利用者を拡大する手法について、それぞれの得意分野を持っていることから、それらの得意分野の中から市の財政効果を引き出すことが指定管理者の導入の本旨でもあるかというふうに考えております。つまり指定管理料は施設の利用の有無にかかわらず、市民の皆さんから納めていただいている税金の一部であるということでもあります。その用途の縮減に努めることは、市として当然の使命であり、果たしていかなければならないこともご理解をいただきたいというふうに考えております。

 次に、指定管理者に当たっての指定管理者の公募についてですけれども、これまで公募によって指定した数は4施設です。そのうち3施設、具体的に指定管理者になっておられますのは2組織ですけれども、これらは次期の指定管理者を選定しなければなりません。この数字はほかの自治体と比べてみまして、余り多いとは言えません。その主な理由ですけれども、指定管理者を導入する以前において、直営施設で管理運営した施設を対象にしたこと、さらに、地域振興をしていく上で配慮すべきスポーツクラブなどの育成を組み入れていることなどから、あらかじめ指定管理者を指名する特認措置を適用した結果であります。言いかえれば外郭団体などのしがらみのない直営施設を対象に、かつ民間業者が既に展開している分野を選択して公募していることになります。

 ただし、この公募施設が少ないからと言いまして、決して制度の質が低いわけではないと考えております。公募する初期の段階では、今まで市内に事業所を有する団体に限定しておりました。現在では、その募集エリアも全国に拡大しております。提案いただきました経験豊かな高い専門性を持つ団体を今後とも選定していきたいというふうに考えております。

 ちなみに、先月公募を行いました国民宿舎五箇山荘についてでありますけれども、市内はもとより東京、大阪を含め10団体から資料の請求があったところであります。申請期限であります7月には複数の応募があるものと期待しておるところであります。このことから前回公募をしました施設については、引き続き全国からの公募を継続し、競争性を確保することが公の施設の設置目的を効果的に達成できるための有効な手段というふうに考えております。

 また、施設の種別や管理運営状況によっては、前回、特認指定しました施設であっても、公募への移行について検討していきたいと考えております。

 指定管理者の導入は、ほかの自治体におきましても平成18年度から本格的に始まりました。今年度が次期指定管理者の選定のピークを迎えることになるかと思います。南砺市におきましても、3年間の制度運用の結果をもとに、当初推測することができなかった事項もあります。そういう課題等の解消に向けて、ほかの団体の事例も参考にしながら、市民サービスの向上と経費の削減、この2つの視点から適正な形を見きわめたいというふうに考えております。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



○議長(水木猛議員) 暫時休憩いたします。

 議場の時計で11時5分から会議を再開いたします。



△休憩 午前10時55分

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△再開 午前11時06分



○議長(水木猛議員) 会議を再開いたします。

 各議員による市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を継続いたします。

 10番、生田長範議員。

   〔10番 生田長範議員登壇〕



◆10番(生田長範議員) 通告に従いまして一般質問をさせていただきます。

 南砺市の伝統文化や文化財の保存と継承についてであります。

 本市の豊富な伝統文化・文化財などは、南砺市にとっては貴重なかけがえのない財産であります。とりわけ世界遺産合掌造り集落は、世界遺産であると同時に国指定史跡でもあります。全国的にも知名度は高いわけですが、東海北陸自動車道の全線開通が目前に迫った今、また、新たな希望と不安があり、いよいよスタート台に立ったという気持ちであります。

 昨年3月定例会の予算特別委員会で、山田議員が世界文化遺産の価値保存や環境整備の取り組みについて取り上げられていますが、このことについて末永く後世に伝えていくことは世界にとっても責務と考えている。今後も建造物の保存や環境整備に取り組んでいきたいとのお答えをいただきました。紛れもなくこの貴重な文化遺産であり、観光資源を末永く維持保全していくことが、私たちに課せられた大事な責任であります。

 合掌造りの保存、そして継承につきましては、私はやはり行政と、維持保存に大きな役割を果たしておられる地元森林組合、そして市民が一体となってしっかりと取り組んでいくことが重要な課題であると考えているのであります。このことは南砺市総合計画実施計画に定められている施策の一つに、伝統文化・文化財の保存と継承が掲げられており、より実効性の高い計画が立てられているのではないかと期待感を抱いていると同時に、ありがたく思っているところであります。

 この実施計画を遂行するためには、表面にはあらわれていない基本的な業務、そして、事業の一つである合掌造りの屋根葺き材料となるカヤの確保や屋根葺き技術者の養成などの課題があるのでありまして、いろいろな問題を抱えているのが現状であります。

 このようなことを踏まえ質問させていただきます。

 1つは、屋根葺きの材料となるカヤの確保とカヤ場の造成についてであります。

 現在、五箇山地区の合掌造り家屋数は、世界遺産である相倉、菅沼の両合掌造り集落の住宅・寺院・板倉などを合わせて41棟となっております。また、相倉、菅沼集落のほかには国指定重要文化財が4棟・県指定建造物が4棟・市指定文化財の4棟・指定を受けていない建造物が42棟であり、合わせて95棟が南砺市に現存していることになります。地区別にすると、平地区では43棟、上平地区で42棟、そして利賀地区では10棟となっております。これらを合わせたカヤ葺き屋根の総面積が約1万8,000平方メートルと見込まれ、屋根の持続期間は平均15年とすると、年間約1,200平米の吹きかえが必要であります。これに要するカヤはおおよそ2万6,400束と言われています。五箇山地区のカヤの収穫束数を見ますと、年間約1万5,000束であり、不足となる約1万1,400束は岐阜県旧荘川村から調達しているのが現状であります。

 しかしながら、旧荘川村では隣の白川村合掌集落へも多く出していることと、あわせて高齢化の進行に伴って年々調達が減少しております。このようなことをかんがみると、南砺市の大事な文化財であり、観光資源である合掌造りを末永く保存していくためには、早期にカヤ場の造成に取り組む必要があると考えます。このようなことについて教育長のお考えをお伺いいたします。

 2点目は、若年葺き替え技術者の確保と人材養成についてお伺いいたします。

 以前は、屋根葺き替えを行う家屋は所有者自身でカヤの確保、調達をして葺き替え工事が行われていました。私も子供のころ、おじいさんとともに5年から10年は長持ちするとされる良質なコガヤ刈りを経験しましたが、今日では屋根葺き替え技術者の高齢化、過疎化に伴って、また結制度が崩壊し、今では五箇山森林組合にすべてを依存しております。

 このような状況の中、屋根葺き替え技術を将来にわたって安定的に実施していくには、若年技術者の養成を図ることが重要かつ緊急な課題と考えますが、教育長のお考えをお伺いいたします。

 3点目は、ことし10月1日、呉西地域の5つの森林組合が合併することになっております。事務所は南砺市に置くとあり、また、各森林組合は出張所として残ると聞いておりますが、このように特色を持つ五箇山森林組合の今後についてであります。

 五箇山森林組合の屋根葺き作業は、県外にも出先作業を行っております。遠いところでは北海道・福岡・奈良・愛知、そして川崎市の日本民家園には南砺市の合掌家屋が3棟移築されております。そのうち1棟は国指定重要文化財であり、他の2棟は県指定重要文化財となっています。また、北陸では能登・湯桶・金沢市の個人の家屋、県内では南砺市以外に7カ所の屋根葺き替え作業を行っています。積雪の多い県内では、冬期間屋根葺き替え作業は困難でありますが、積雪のないところでは冬期間でも作業が可能であります。このことは雇用の拡大が図られるとともに、事業経営にも大きく貢献していると考えます。

 しかし、5つの森林組合が合併すればどうなるのか不安があります。このようなことから、合掌造り建物の屋根葺き作業を請け負うという特色性を持つ五箇山森林組合の今後について、本来は合併後の新しい森林組合そのものの問題であるとは思いますが、世界遺産や文化財などをしっかりと守っていくという市の役割があると思うので、市長にお答えをお伺いいたします。

 4点目は、文化財の保全に対する補助金制度についてであります。

 合掌屋根の葺き替え建設は過去8年を平均すると、年平均8棟の葺き替えがなされています。19年度を見ますと、合掌造り家屋保存に関する主な事業として、事業の計画的件数は12件であり、うち屋根葺き事業は4件となっております。また、20年度計画では、事業計画件数14件のうち屋根葺き替え事業は10件となっており、心強く思っております。今後、この事業を安定的に継続していくため、国・県に対し一層の働きかけをお願いしたいと思い、最後に世界遺産に登録されている合掌造り集落を初め、国指定・県指定・市指定、そして指定外の補助金制度の内訳とカヤ場造成の事業に対する支援をお願いするものですが、教育長の所見をお伺いしまして、私の質問を終わらせていただきます。



○議長(水木猛議員) 溝口市長の答弁を求めます。

   〔溝口 進市長登壇〕



◎市長(溝口進) 生田議員のご質問にお答えを申し上げたいと思います。

 私からは、五箇山森林組合の今後という部分についてお答えをし、残りの質問につきましては、教育長からお答えを申し上げます。

 ご案内のとおり、森林組合は五箇山森林組合も含めまして、県西部の5つの森林組合が合併し、本年10月1日に富山県西部森林組合として設立されることになりました。先般、仮調印も行われたところでございます。事務所も南砺市荒木に決定したと聞いておるところでございます。この県西部の森林組合が1つになるということは大変大きな合併でありまして、経営基盤が大きくなること、そのこと自体が森林組合が強くなると、そういうことでなかろうかと思っております。

 特に、ご質問にありましたが、このカヤ葺きの問題でありますが、合併の合意確約事項の一つに、カヤ葺き屋根の葺き替えなどの特色ある専門技術を有する事業をしっかり引き継ぐということが明記されておりまして、全国的に多年、合掌造りの葺き替えで培われてまいりました技術の伝承をしていくということにも期待が持てますし、また、事業展開できる強固な基盤が形成されるものと私は期待しておるところでございます。

 また、現在の五箇山森林組合の事務所も、合併後支所として人員が配置されるということを聞いておりまして、五箇山の森林の、あるいは山林の保全、管理等にも役立つわけでありますけれども、合掌造り家屋の屋根葺き替えのための作業など、あるいは管理などのたまり場として、十分に利用できるんじゃなかろうかというふうに思って、これまでどおり森林組合からはご協力がいただけるものと考えておるところでございます。

 これらを含めまして、森林組合に関しましては、構成する南砺市として必要な支援を行ってまいりたいと考えておるところでございます。

 以上であります。



○議長(水木猛議員) 梧桐教育長の答弁を求めます。

   〔梧桐角也教育長登壇〕



◎教育長(梧桐角也) 生田議員の残りの質問についてお答えをいたします。

 まず、世界遺産合掌造り家屋屋根葺き替えの材料であるカヤの確保とカヤ場の造成についてであります。

 かつての五箇山はほとんどの家が合掌造りでありまして、それぞれ自前のカヤ場を持ちまして、屋根の葺き替えに必要なカヤを確保しておられたところであります。現在では、相倉、菅沼集落の個人所有の合掌造りにつきましては、地元で収穫したコガヤを優先して使用しておるところでありますが、個人所有から市の所有になりました合掌造り家屋につきましては、市外から購入したオガヤを使用している現状であります。コガヤはオガヤに比較して長持ちしますので、合掌造り家屋の屋根葺きにはコガヤを使用するのが最も望ましいことと思っております。

 合併前の平村、上平村では、コガヤを確保するためにいろいろな手だてを講じてこられました。旧上平村では平成9年から15年までの7カ年間にタカンボスキー場で、村の事業として1万1,840平方メートルのカヤ場造成事業を起され、また、旧平村では県の指定文化財五箇山の念仏道場を持つ寿川集落が、集落内で平成11年から16年まで4,500平方メートルのカヤ場整備に取り組まれたことに、村単独の補助を行っておられます。

 南砺市になってからは、相倉集落において、世界遺産合掌造り集落保存財団が行う下草刈りや肥料散布など1,000平方メートルのカヤ場復旧整備事業や500平方メートルの新規造成に対しまして補助を行っているところであります。これまでに整備してきましたこれらのカヤ場では、徐々にコガヤの収穫量がふえてきており、今後も増産できるものと期待をしておるところでありますが、まだまだコガヤが足りないというのが現状であります。今後もカヤ場の整備を進めるとともに、カヤ場普及に支援をしていきたいというふうに考えております。

 次に、若年葺き替え技術者の確保と人材の養成についてであります。

 五箇山地方には結と呼ばれる伝統的な相互扶助の慣習により、屋根の葺き替えが行われてきたというすばらしい文化がありました。本来、これこそが今後に残しておきたい文化であると考えておりますが、現実にはご指摘のとおり高齢化、過疎化により、屋根の葺き替え作業は五箇山森林組合へ請け負いに出すという現状になっているところであります。

 現在、五箇山森林組合では、12名の方が屋根葺き作業に従事されておりまして、このうち20代の方が4名、30代の方が4名の若い方がいらっしゃるというふうに聞いております。こういう若い世代が屋根の葺き替え作業に携わっていただいて、技術を受け継いでいただけることは大変ありがたく喜ばしいことであります。森林組合に関しましては、広域で合併が予定されておりますが、引き続き屋根葺き替え技術者を養成していただくことにより、広域の中で技術者の確保も期待できるのではないかというふうに考えております。

 また、利賀地域にも新たに屋根葺き替え作業を手がける事業者があると聞いておりますので、五箇山各地で特色ある屋根葺き技術者が継承されていくことをうれしく思い期待をしているところでもあります。地域の文化財は地域で守る。このことを行政、森林組合、地域住民すべてが共通の認識を持って、社会総がかりで文化財を、とりわけ世界遺産については末永く後世に守り伝えていくものであると考えております。

 次に、補助金制度の安定的な継続についてであります。

 五箇山合掌造り家屋の屋根葺き替え事業につきましては、今後も事業枠の拡大について引き続き国・県に要望していきたいと考えております。合掌造り家屋の屋根葺き替え事業補助制度につきましては、幾つか段階があります。世界遺産に登録されている国指定史跡、相倉、菅沼集落においては、市が所有する家屋ですと国が50%、県が25%の補助がありまして、市は残りの25%を負担して実施をしているところであります。

 また、個人所有の家屋の場合には国が50%、県が20%、市が25%の補助がありまして、事業主体である支援者の負担は5%となるわけであります。

 また、岩瀬家住宅や村上家住宅などの国指定重要文化財につきましては、事業主体となる所有者の経済状況により補助率が変動しまして、国は50から85%、県と市はともに23から6%の補助がありまして、所有者は3%から5%の負担となることになっております。

 また、県の指定文化財でありますと、富山県からは40%、市からは55%の補助がありまして、所有者は5%の負担ということになります。

 市の指定文化財につきましては、市から95%の補助がありまして、所有者はこれも5%の負担というふうになっております。このうち市の指定文化財及び指定外の五箇山の貴重な観光資源の保存を目的とした事業につきましては、富山県観光・地域振興局から20%の補助がありまして、基準に基づいて事業を実施しているところであります。

 次に、カヤ場造成に関する補助につきましては、相倉合掌集落で荒廃したカヤ場の復旧費用に対する市単独補助事業として補助率30%、上限25万円の補助をしておりまして、カヤ場の保護を行っております。引き続きカヤ場の造成にも支援をしていきたいというふうに考えております。

 以上であります。



○議長(水木猛議員) 29番、城岸一明議員。

   〔29番 城岸一明議員登壇〕



◆29番(城岸一明議員) アメリカがくしゃみをすると日本がインフルエンザにかかる。また、北京で一羽のチョウチョウが羽ばたくとニューヨークでハリケーンが生じる。いずれもミクロの揺らぎが予知できないマクロの変化をもたらすという例えです。天はまたしても非道なる振る舞いに及びました。いまだ未知の断層が動いたとも言われるマグニチュード7.2、岩手・宮城内陸地震は大惨事を引き起こし、次々と悲報が届いています。空白地も空白期間もない自然の巨大な猛威の前に、脱力感にさいなまれながらも防災・減災への新たな挑戦の日としなければなりません。

 さて、1カ月前、記憶に新しい中国四川の大地震、そのおから工事に天災転じて人災だと人々は激怒し、日本ではネット空間が硫化水素自殺や劇場型犯罪の連鎖を生み、また、世界同時株安を生んだ世界経済混迷の犯人とされているアメリカのサブプライムローン破綻により、物価の上昇はとどまるところを知らず、世界的な石油危機・食糧危機もレッドゾーンに入りました。

 景気もいびつな歩みの中で3度目の踊り場にあるといいます。過去2度は軽い足踏みで済みましたが、今度は一挙に階段を転げ落ちるのではないかと危惧されています。諸景気指数の悪化に加え、国の政治もただただ漂流するのみで機能不全が露呈しているからです。バブル期にはジャパンパッシングという言葉がはやり、それも今は遠い昔、最近ではついにジャパンナッシングという言葉で表現されています。

 三位一体改革の劇薬は、私たち地方を呪縛し多くの副作用をもたらしていますが、かつて徳富蘆花の国家の実力は地方に存するとの言葉を、まさに至言として受けとめ、思いを強くし、さらなる歩みを進めてまいりたいものであります。

 それでは、通告に従って質問に入らせていただきます。

 まず、ふるさと納税制度についてです。

 60日もの長い大型連休、国民不在のままでの国政の攻防戦は、与野党が息の合わないダンスに打ち興じていたとしか言いようがありません。この間、宙に浮いていた地方三法案については、逼迫した地方財政に大きくかかわる問題であり、地方再生策の目玉の一つとして、自治体の特に都市と地方との税収格差是正に役立つと期待されていたからです。ようやく4月30日に成立し、日の目を見ることができました。

 自治体は子育て支援に始まり教育・福祉など多額のコストを負担しており、そのふるさとで生まれ育って税金を納める段階になると都会に出て行ってしまう。しかし、高齢者は田舎で福祉のお世話になっている。自分が生まれ育った地域を思う気持ち、いつまでも美しく元気であってほしい、応援したい、それがふるさと意識を喚起し、ふるさと納税へつながっていくのでしょう。その効果はいかほどか、目くらましになると懸念する人もあり、金額の多寡は未知数であることは否めないようですが、いずれにしても、ふるさとへの恩返しを形にした寄附であり、自分をはぐくんでくれたふるさとのよさを再認識し、きずなを深めることになろうと思われます。

 さて、選ばれる自治体になるには、まず真摯にPRに努めたいものです。富山市は5月8日、射水市は16日から募集を始め、我が南砺市でも東京、近畿の出身会でPRを行っていただいたようですが、今後の広報活動についてどのようにお考えでしょうか。

 6月2日に寄附の方法について、4日にはふるさと納税制度とそれぞれ南砺市のホームページに掲載されましたが、もっと充実した内容に更新願いたいものです。ほかにリーフレット配布、マスコミによる情報提供などありますが、一番大切なのは出身会など諸会合での協力方のお願いでしょう。また、何につけても実施要綱の作成が急務かと存じます。

 まず、寄附金の活用先、使い道についての検討が必要です。子育て支援、教育、高齢者福祉、環境保全、産業振興、イベント、祭りなどなど使い道を寄付者にお選びいただくのかどうか。また、寄附金の控除についてもわかりやすく説明すること、個人住民税所得割額によるモデルケースを例示し、寄附金から5,000円を控除した金額が全額補てんされる寄附金の上限額を明記することも肝要かと思います。

 また、自治体によっては返礼として特産品・記念品など贈答合戦で過熱の様相を見せているようですが、余り過熱すると一過性のもので終わる危険性もあります。広報なんと、観光パンフなどをお送りして南砺市との息の長いえにしを深めていくことが大切かと存じますが、いかがお考えかお伺いいたします。

 次に、消防団協力事業所表示制度について質問します。

 昭和27年に200万人を超えていた消防団員は、その年度をピークにして減り続けており、現在は90万人を割り込み、目指せ100万人と総務省消防局が消防団員の入団促進キャンペーンに取り組んでいます。消防団員は消防組織法により、消防活動を行う権限と責任を持つ非常勤特別職地方公務員として位置づけられていますが、その活動は消火や火災予防にとどまらず、地震など大規模な災害発生時や行方不明者の捜索など自治体消防の強力な支援部隊であり、時と場所によっては、その尖兵として住民生活の安全、安心の確保のため、危険も省みず献身的なご活躍をいただいているところです。

 当南砺市消防団は、定数や人口に対しての率も他市町村に比して高いものがあり、また、定年制を定めることなく、ひたすら地域消防力の維持に懸命な努力を傾注しておられることに敬意を表する次第であります。

 しかしながら、団員の職業構成の変化については不安視もされているのが現状です。比較的自由に活動できる自営業者より被雇用者の比率が高くなっていること、被雇用者の場合、勤務時間内の活動にはおのずと制限があり、雇用者の理解、協力が不可欠であるからです。

 消防庁はサラリーマンでも入団しやすく、勤務時間中でも活動しやすい環境をつくるため、昨年1月1日から消防団協力事業所表示制度の運用開始がなされました。県内では、射水市、小矢部市が表示制度を創設し、ほかにも検討を進められているようです。このことは事業所にとって、消防団員の協力が事業所の社会貢献として広く認められるものであります。

 ほかに地域連携の実施という評価項目の一定要件を満たすことにより、企業の防災対策促進事業に優位な金利で融資を受けられる対象にもなります。また、本年度の建設工事の入札参加資格審査に係る審査基準、主観点数の改正では、地域社会への貢献度として、他県の災害協定の参加などとともに新たに消防団協力事業所の認定として加点されることになりました。どうかそのメリットのことも勘案し、当該協力事業所にそのあかしとしての表示証を交付することにより、当事業所の信頼性が高まり、消防団と事業所の連携・協力関係が一層強化されることによって、地域における消防・防災体制の充実強化が図られるものと確信いたします。

 このことにつきましては、遅きに失している感がいたします。早急に表示制度の導入が必要かと存じますが、その時期はいつごろか、また、団員数の認定基準や表示方法及び表示有効期間などについても、検討を加えた実施要綱の策定が急務であろうかと思いますが、いかがお考えかお伺いをいたします。

 次に、子ども農山漁村交流プロジェクトについて質問に入ります。

 子供が変わる!地域が変わる!先月5月19日東京でシンポジウムが開催されキックオフ宣言がなされました。子供たちが自然豊かな農山漁村で地域の人々との交流を行いながら、自然や文化に触れる体験や農林漁業体験などを通じて、子供たちの学ぶ意欲や自立心、思いやりの心、規範意識などをはぐくみ、力強い子供の成長を支える教育活動として、1週間程度の宿泊体験活動を推進する総務省、文部科学省、農林水産省連携のプロジェクトです。そのシンポジウムでの川勝会長の基調講演では、もはや学ぶべきものは教科書だけでなく、日本の地理と歴史、列島全体をテキストとすべきである。そして、これからは学校の先生だけでなく、すべての大人たちがすべての子供たちを教えはぐくむ責任を持つべきである。私たちは農林水産業をもっと尊敬した目で見なければならない。第1次産業の従事者、自分たちの力を自覚するためにも外からの刺激が必要となる。大都会から農産漁村へ子供たちが行き、いいところを学び、交流することで地域も力をつけていく。地域が自立することで1億2,000万の日本国民が全国どこでも誇りを持ち、その誇りを持つ子供たちを育てると述べられました。

 そして、このプロジェクトの愛称も公募の結果、「ふるさとこども夢学校」に決定しました。また、昨年友好盟約をしました武蔵野市が、市内の小5、中1の全員を対象に、長期滞在型のセカンドスクールを全国に先駆けて実施されていること、いわば武蔵野発の先端教育がモデルとなっていることも深いえにしを感じるところでございます。

 さて、今般、県内からは唯一利賀地域が全国50カ所のモデル地域に選ばれ、名称も南砺市利賀地域長期宿泊体験協議会として、今後受け入れ組織の整備等について万全を期していかなければならないところですが、地域一体の受け入れ態勢づくりはもとよりでございますが、モデルプランの作成、地域内のローテーション(分宿)による対応、連絡調整の窓口機関と人材コーディネーターづくり、必要数の体験指導者(インストラクター)の確保、安全衛生管理体制の確立など、数多くの要件を満たしていかなければなりません。

 今回のプロジェクトについては、日ごろ縦割りに陥りがちな国の各省が連携しての壮大なプロジェクトであり、南砺市としても関係部署の連携を密にして、それこそ「南砺市ふるさとこども夢学校プロジェクトチーム」をつくり、窓口を一体化して総合力を発揮することが肝要です。そして、国の財政措置を含めソフト・ハード両面から幅広い支援をすべきであると思います。また、他自治体においてこの事業は教育のみならず地域産業育成や老人の生きがい対策等にも非常に有益と期待されていることから、受け入れ態勢をつくり積極的な誘致活動に入っています。

 先ほど触れましたが、現在、利賀地域で受け入れている武蔵野市のセカンドスクールについては、長い歴史を積み重ねてはいますが、近年他県の自治体からの誘致活動には激烈なものがあるやに聞いております。南砺市としても、他の自治体に負けないトップセールスが必要不可欠だと思います。どうか武蔵野市への従来からの体験学習の継続についての働きかけを初め、自然・文化・農林業などの資源を豊富に持つ本市を積極的に全国の小学校にアピールすべきではないでしょうか。そのためにも受け入れ組織の整備が早急に求められています。いかがお考えかお伺いいたします。

 また、現在、受け入れモデル地域は50カ所、体験推進校としての応募は171校のようですが、将来的に500カ所、2万3,000校へとプロジェクト事業の展開をかんがみるに、南砺市としても受け入れ地域、組織の拡大化、広域化へ向けてさらなる取り組みを検討すべきと存じますが、いかがでしょうか。

 今までは、受け手側のことについて述べてまいりましたが、送り手側としての今後の南砺市内小学生の交流プロジェクト推進について伺います。

 今般、改定されました小・中学校学習指導要領にも、教育理念として生きる力を育成することとし、発達段階に応じた集団宿泊活動、自然体験活動、職場体験活動などを推進することが明記されました。当南砺市としても、人間性や社会性を醸成する上で、この交流プロジェクトに積極的な参加を推進し、体験から体感をも重視した交流を深めていく必要がありますが、今後の計画についてお伺いし、質問を終わらせていただきます。



○議長(水木猛議員) 溝口市長の答弁を求めます。

   〔溝口 進市長登壇〕



◎市長(溝口進) 城岸議員のご質問にお答えを申し上げたいと思いますが、私からはふるさと納税制度についてを、総務部長と分担してお答えをすることにいたしたいと思います。

 ご承知のとおり、ゆかりのある地方公共団体に財政的に貢献したいという納税者の思いを生かすために税制上の方策として、いわゆるふるさと納税制度が平成20年度の税制改正に盛り込まれたわけであります。それに基づきまして、寄附金控除制度の拡充がありまして、南砺市としてはこれを売り込むことにして、条例の一部改正を専決処分いたしました。今議会において、その専決処分についてご承認を得ようとしておるところでございます。

 この制度がどうしてできてきたかということを考えますと、国の三位一体改革によって生じました都市と地方の間の税財源のひずみを是正する措置の一つ、つまり都市から地方へ個人が寄附することによりまして、大都市から田舎へ財源を移すことを考えたわけであります。寄附先は出身地に限らず全都道府県、市町村から自由に選ぶことができる。ふるさとへの恩返しという面と好きな地域を応援するという側面とを持っておるわけでございますが、これは地方同士で地域間の競争を誘発することにもなるんじゃないかと思っております。特産品を贈答品として贈るようなサービスとか、いろいろ既に出ておるわけでありますが、税とするならば、そういうことはおかしなことであると私は思うわけで、税でない寄附金に対してお礼をするということであれば、それはそれであり得ることでありますけれども、私の考えでは、寄附金制度で大都市から地方へ財源を移すというのは、そんなに大きな効果のあるものではなくて、やはり本筋としては地方交付税で格差是正をすべきものである、そんなふうに思っておるところであります。

 しかし、制度が始まった以上は当市としても広報活動を行って、少しでも成果を上げたいということであります。6月2日には南砺市のホームページにおいて、ふるさと納税のお知らせを掲載し、受け付け方法など寄附の流れや関係書類を提示しておるわけであります。また、5月に開催されました東京城端会、あるいは東京井波会、関西井波会、そういう会合では制度のPRチラシを配布して、ふるさと納税制度の周知を図ってきたところでございます。

 今後、細部にわたっての取り扱い方針を検討しなければならないと思っておりますし、同郷会でのお願いや南砺市ゆかりの方々にはもちろん、この南砺市の自然、文化、産業などに親しみを抱いておられる方々、そういう方々にもご厚志をいただけるようなことを考えていきたいと思っております。いわば応援団をつくるということは大切なことではあると思うわけでありますが、大きな財源を確保するというものではないというふうに思っておるわけであります。

 実は、昨日関西福野会というのがありまして、清都副市長が出席しておるわけでありますけれども、早くもその中で何人かの方がふるさと納税には必ず応じますよと、南砺市を応援しますよという言葉もいただいたそうでありまして、地道にそういうPRはしていきたいと、そんなふうに思っておるところでございます。

 その他の件につきましては、総務部長が答弁いたします。



○議長(水木猛議員) 大家総務部長の答弁を求めます。

   〔大家信二総務部長登壇〕



◎総務部長(大家信二) それでは、城岸議員のご質問にお答えしたいと思います。

 まず、いわゆるふるさと納税の寄附金の活用先、使い道についてですが、寄附金を納められる場合、その用途にもかかわりなく地方公共団体を応援したいという納税者もいらっしゃるかと思います。今のところ寄附金の活用先は特定しないで、広くすべての事業に対応できるように受け付けをしております。また、寄附時における寄附金申込書には、南砺市への一言ということでメッセージを書き込むこともできるような様式を整えております。

 一方、これまでにも南砺市へは当然、市外の方から広報、福祉事業、教育事業、特定の目的の寄附もたくさん寄せられております。当然、寄附金の用途につきましては、寄附された方の意向に沿って使用しているのが現状かと思います。しかしながら、ふるさと納税では特に寄附した方々の善意がどのように使われるのかということについても、強い関心が持たれていると考えております。市では当然、翌年度に広報、ホームページ等を使って決算を公表する予定にしております。いずれにいたしましても、制度が始まったばかりでして、利用者の方の人数、それから寄附金額など、事前にちょっと推計することが困難な状況でもあります。今回このような体制で受け付けを開始いたしましたが、今後、状況を見ながら基金の設置、あるいは使い道を特定した政策メニューの掲示をすることも検討していかなければならないかというふうに考えております。

 次に、寄附金控除のモデルケースについてですが、ご指摘のように住民税の所得割額は、寄附金によって違ってきます。例えば個人住民税の所得割が30万円の方の場合です。市へ3万円寄附されますと、5,000円を超える部分、2万5,000円の1割、2,500円が確定申告によって所得税が還付されることになっています。その申告に基づき翌年度の住民税において、先ほどの2万5,000円の1割の2,500円と個人住民税の所得割30万円の1割、3万円を上限として控除ができます。この場合ですと、所得税で2,500円、住民税で2万2,500円、計2万5,000円が控除されることになります。寄付者の負担は5,000円ということになるかと思います。また、同じ方が4万円寄附された場合ですけれども、所得税で3,500円、住民税で3万1,500円、計3万5,000円が控除され、寄付者の負担というのは同じように5,000円になります。同じように5万円を寄附された場合ですけれども、所得税で4,500円、住民税で3万4,500円、計3万9,000円が控除されます。この場合は寄付者の負担が1万1,000円になるということになります。このように納税者の個人住民税の所得割額、寄附金額によりまして、上限の詳細は異なってきますので、個別に対応することがベストかと思っております。

 なお、非常に大ざっぱな言い方で恐縮ですけれども、上限の目安として5,000円に個人住民税の所得割額の1割を加えた金額が上限というふうに考えていただければいいかと思います。

 次に、消防団協力事業所表示制度の導入時期についてですが、この制度は全国の消防団員がだんだん減少してきておる。消防団に入団しやすく、活動しやすい環境づくり、それから、防災力の提供などの協力を行っている事業所に対し、社会的に評価することによって事業所の信頼性にもつながるかと思います。消防団と事業所の連携・協力体制が一層強化され、地域における消防・防災体制の充実を図ることを目的としている制度であります。この制度の導入につきましては、南砺市ではことしの秋を目途に実施することにしております。

 次に、その事業所表示制度の実施要綱についてですが、この要綱には幾つかのポイントがあると考えております。1つには、事業所に複数の消防団員がいること、それから、当然協力事業所でありますので、消防署による事業所への査察調査の実施があります。そして、この場合ですと、消防法に違反している場合、この表示を発行できないことになります。特に、消防団員の協力人数などにつきましては、広域圏内の砺波市と統一した運用基準も必要かと考えております。現在、砺波広域圏消防本部におきまして、県下の状況も勘案しながら、実施要綱を調整していただいておる状況であります。

 以上で答弁を終わります。



○議長(水木猛議員) 細川産業経済部長の答弁を求めます。

   〔細川 哲産業経済部長登壇〕



◎産業経済部長(細川哲) 私のほうからは子ども農山漁村交流プロジェクトへの取り組みについて、その中の当面する受け入れ組織の整備と今後の事業展開についてご答弁をさせていただきます。

 このプロジェクト事業は議員お述べのとおり、平成20年度より国の3つの省が連携して農山漁村での宿泊体験や自然体験を通じて、学ぶ意欲や自立心、思いやりの心などをはぐくみ、将来を担う子供の力強い成長を支えることを目指して、あわせて子供を受け入れる地域の活性化や交流による地域間の相互理解の醸成にも寄与することを目的としております。

 市内におきましては、旧利賀村が武蔵野市との交流の一環で先進的に取り組まれておりますことから、先般、全国50カ所のモデル地域の一つに採択されたわけで、これまでの実績また受け入れノウハウが高く評価された結果であり、大変喜ばしい次第でございます。

 現在は、関係する組織が一丸となって長期宿泊体験協議会を立ち上げられ、実施計画を作成し、その内容について農林水産省と協議を行っておられるところでございます。実施計画の内容につきましては、今年度新たに武蔵野市以外の小学校1校を受け入れ、翌年度以降さらに受け入れ小学校数をふやしていき、それに伴い農家民宿の登録促進や体験インスタラクターレベルの平準化など、これまでの実績に基づきながら受け入れ能力を拡充し、体制をより強固なものにしていこうとするものであります。

 受け入れ組織の整備についてということでありますが、本取り組みは受け入れる地域住民の意欲と地域を挙げて取り組もうという一体感が最も重要であり、その地域住民のやる気があすを担う子供たちの笑顔へと結びつくものであります。つきましては、子供の情操教育のみならず、受け入れ側であります利賀地域のコミュニティーの維持、経済効果、生きがいの創出などにより、山間地域の活性化に大きな効果をもたらすものと期待をしており、市といたしましても、当協議会の一員となり、関係する部署が一丸となって、他県の受け入れ地域におきます先進的な活動事例や農山村に出向く意向を持っている小学校の掌握及び情報提供、また、市のホームページの活用による広報などを積極的に行い、地域住民の意欲と一体感が実を結ぶよう、側面から支援してまいりたいと考えているところでございます。

 次に、今後の事業展開についてですが、このプロジェクトは5年後に全国で500の受け入れ地域において120万人の子供たちが体験活動を展開するという目標が掲げられております。この目標達成に資するためにも、利賀地域は全国の先駆けであるモデル地域として、今以上により多くの受け入れを可能としなければならず、そのためにもさきの実施計画を実践して、当地域の受け入れ態勢、能力をより強固なものにしていくことが必要であります。それには当然ながら、これまで以上の地域の方々のご理解とご協力が必要であることから、当協議会の強いリーダーシップを期待しているところでございます。

 また、この事業は交流人口の増加による地域活性化の起爆剤になり得る取り組みであるため、市といたしましても、利賀地域の活動が広域的、全市的な場となるよう期待しているところであります。

 しかしながら、利賀地域におかれましてはリーダーの育成、体験プログラムの策定や農家民宿での利賀ならではのおもてなしの実践など、これまでの努力の結果、今日の姿が築かれたわけでありまして、ただ単に収容施設や一つの珍しい体験メニューがあるから実施できるというものではなく、その魅力ある点を線で結ぶことが必要であり、それには地域を挙げて取り組もうという意欲とこの事業に携わる人づくりが最重要課題ではないかと思われます。

 このことから、県とも連携し、農家民宿の開業に向けた県集会の実施や先進地の事例紹介などを通して掘り起こしに努めるとともに、利賀地域長期宿泊体験協議会と協調し、当地域で培われた実施ノウハウの普及啓発に努めたいと考えております。

 いずれにいたしましても、主役であります地域の方々の自主的、主体的な活動に配慮しつつ、全国に名をはせる先進モデル地域が市内にあることを強みに、その受け入れノウハウの普及による広域連携を視野に、南砺市型のふるさとこども夢学校を目指して、地域の方々の熱意で将来を担う子供たちに最高の笑顔で感動を与えられる事業となりますよう、推進を図ってまいりたいと思っております。以上でご答弁といたします。



○議長(水木猛議員) 梧桐教育長の答弁を求めます。

   〔梧桐角也教育長登壇〕



◎教育長(梧桐角也) ロスタイムに入りましたが、四、五分あるようでありますのでお答えをさせていただきます。

 南砺市内小学生の交流プロジェクトの推進についてでありますが、平成18年12月に制定から60年ぶりに改正された教育基本法に基づいて、教育振興基本計画が策定されました。また、ことしの3月には新しい学習指導要領が公示されたところであります。新しい理念、新しい計画、そして実践の基準が示されたところでございます。

 小学校では平成23年から、中学校では24年から完全実施されますが、よりスピードアップを図る必要があるため、来年度よりできるところから一部前倒しで実施されることになっております。

 今回の改正は、近年の急激な社会の変化に伴う国際化、情報化、少子化、高齢化等への対応の中で、教育改革を推進し青少年の健全育成等を着実に進めて、一人一人の充実した人生と我が国の持続的な発展を実現していくものとして行われたものであります。

 子供たちにはゆとりと心の豊かさを持ちつつ、生きる力をはぐくみ、確かな学力を身につけさせるため、今までのよいところを継承しつつ、基礎・基本の習得が強調されまして、総合的な学習の時間を削減して、国語、社会、算数、理科、体育の授業時間を小学校では約10%ふやしまして、5・6年生を対象に週1回、英語活動を必修化するなど、授業時間はおよそ30年ぶりに増加に転じることになります。

 学習指導要領の中で生きる力について、文部科学省と学校関係者、保護者、社会との間に十分な共通理解がなかったとも言われておりまして、新しい指導要領では改善事項の一つに、体験活動の充実が強く位置づけられたところであります。

 我が国の教育をめぐる現状と課題といたしましては、子供の学ぶ意欲や学力・体力の低下、問題行動、家庭・地域の教育力の低下などが顕著でありまして、施策の基本的な方向といたしましては、社会全体で教育の向上に取り組むべきであり、中でも学校、家庭、地域の連携協力を強化し、社会全体の教育力を向上されることが最重要視されているところであります。

 そこで、南砺市立の小学校におきます宿泊体験学習の実施状況について述べさせていただきます。

 市内11の小学校すべてにおいて実施しておるところでありますが、その実施の形態は4年生から実施している場合もありますが、5年生、6年生が中心でありまして、小規模校では複数の学年が合同して研修施設を利用して行っております。日程的には1泊2日が多いわけでありますが、2泊3日のところもあります。内容的には、国立能登青少年交流の家におきまして、カヌー、カッター、サイクリング、アーチェリー、利賀創造交流館におきましては、問題解決ラリー、野外炊飯、イワナのつかみ取り、砺波の青少年の家では、追跡ハイキング、ネイチャーゲーム、皮工芸、呉羽青少年自然の家ではウオークラリーなど、ほかに富山の特徴を生かした立山登山、あるいは帆船海王丸での海洋教室も実施されておりますが、利賀小学校の武蔵野におけるホームステイを除けば、圧倒的に研修施設を利用した体験学習が多いところであります。

 現在実施しております施設利用の宿泊体験と農山漁村交流プロジェクト等を比較してみますと、1つ目には、期間、日数が長いということになりますと、これは年間の授業時数の確保がちょっと難しくなってくるということがあります。結果的には、夏休みを短くするとかということが必要になってくるかと思われます。

 そして、また引率者、あるいは現地指導者などの指導者をどうして確保するか。これは養護教諭をそのところに連れて行くかどうか、連れて行くとすれば、学校での養護教諭をどう確保するかというような問題も起きてくるわけであります。

 3つ目には、企画内容はどうなのか。あるいは、企画する人をどうやって確保するかということがあります。さらに保護者の経費負担が増大するという大きな問題もございます。

 このように学校現場においては解決すべき問題が多くあると考えております。1学年の全児童をまとめて農山漁村交流プロジェクトに参加させることにつきましては、受け手側、送り手側双方の認識、考え方の一致をさせることが必要でありまして、今後まだ時間があると思いますので、慎重に検討していきたいというふうに考えております。

 以上であります。



○議長(水木猛議員) これをもって市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を終了いたします。

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△議案の委員会付託



○議長(水木猛議員) ただいま議題となっております議案第61号から報告第4号までにつきましては、会議規則第34条1項の規定により、お手元に配付してあります議案付託表のとおり(末尾参照)、それぞれの所管の常任委員会に付託いたします。

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△休会について



○議長(水木猛議員) お諮りいたします。議案調査のため6月20日、23日の2日間は休会といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。

   〔「異議なし」と言う人あり〕



○議長(水木猛議員) ご異議なしと認めます。

 よって、そのように決定いたしました。

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△散会



○議長(水木猛議員) 以上で本日の日程は終了いたしました。

 次回の本会議は6月24日午後4時に再開し、委員会審査の結果報告、質疑、討論、採決を行います。

 本日はこれをもって散会いたします。

 ご苦労さまでした。



△散会 午後零時09分