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富山県 南砺市

平成19年  6月 定例会(第3回) 06月08日−02号




平成19年  6月 定例会(第3回) − 06月08日−02号







平成19年  6月 定例会(第3回)



議事日程(第2号)

                    平成19年6月8日(金)午前10時開議

日程第1 市政一般に対する質問

     議案第74号 平成19年度南砺市一般会計補正予算(第1号)

     議案第75号 平成19年度南砺市国民宿舎事業特別会計補正予算(第1号)

     議案第76号 南砺市公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例の一部改正について

     議案第77号 南砺市温泉施設条例の一部改正について

     議案第78号 砺波地区老人福祉施設組合規約の変更について

     承認第1号 専決処分の承認を求めることについて

     報告第1号 継続費繰越計算書の報告について

     報告第2号 繰越明許費繰越計算書の報告について

     報告第3号 予算繰越計算書の報告について

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本日の会議に付した事件

 議事日程に同じ

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出席議員(33人)

      1番  田中幹夫議員        2番  山瀬悦朗議員

      3番  齊藤光一議員        4番  向川静孝議員

      5番  池田庄平議員        6番  高田龍司郎議員

      7番  長尾益勇議員        8番  川辺邦明議員

      9番  堀 豊次議員       10番  生田長範議員

     11番  大島 孝議員       12番  高橋 猛議員

     13番  山田 勉議員       14番  岩崎 誠議員

     15番  石崎俊彦議員       16番  前田美好議員

     17番  才川昌一議員       18番  蓮沼晃一議員

     19番  浅田裕二議員       20番  吉田 清議員

     22番  片岸 博議員       23番  西井秀治議員

     24番  香川俊光議員       25番  中川邦宏議員

     26番  中島洋三議員       27番  水木 猛議員

     28番  中田勝治議員       29番  城岸一明議員

     30番  且見公順議員       31番  島田勝由議員

     32番  倉 一雄議員       33番  大西正隆議員

     34番  嶋 信一議員

欠席議員(なし)

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説明のため出席した者

 市長       溝口 進      副市長      清都邦夫

 収入役      山本勝徳      教育長      梧桐角也

 代表監査委員   伊東 浩      教育委員長    小林敏夫

 市長政策室長   中山繁實      総務部長     大家信二

 民生部長     上田一郎      医療局長     重原一雄

 産業経済部長   細川 哲      建設部長     畑 清一

 市長政策室次長  松田泰彦      総務部次長    下田正佳

 総務部次長    上坂吉明      教育次長     仲筋武智

 民生部次長    石村悦朗      民生部次長    森田清樹

 産業経済部次長  池田祐昇      産業経済部次長  新谷一明

 建設部次長    小西正信      建設部次長    奥野伸一

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職務のため出席した事務局職員

 事務局長     平本和雄      議事調査係長   中嶋真知子

 議事調査係主任  溝口早苗

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△開議 午前10時00分



△開議の宣告



○議長(大西正隆議員) ただいまから本日の会議を開きます。

 議事日程はお手元に配付のとおりであります。

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△市政一般に対する質問並びに議案第74号から議案第78号及び承認第1号並びに報告第1号から報告第3号



○議長(大西正隆議員) 日程第1、市政一般に対する質問並びに議案第74号から議案第78号まで、承認第1号及び報告第1号から報告第3号までを議題といたします。

 これより各議員による市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を行います。

 さきの議会運営委員会での申し合わせにより、質問時間は答弁を含め1人30分といたします。

 なお、答弁漏れの場合に限り、持ち時間の有無を問わず、1人1問のみ自席で再質問を許します。

 通告がありますので、順次発言を許します。

 14番、岩崎誠議員。

   〔14番 岩崎 誠議員登壇〕



◆14番(岩崎誠議員) 皆さんおはようございます。南砺自民クラブの岩崎誠でございます。

 きょうは、傍聴席に市民の皆さんが大勢お越しくださいました。近年、政治離れが叫ばれている今日、このように議会に大変関心を持っていただきまして、大変うれしく思っております。私たち議員も市民の皆さんにわかりやすい質問をいたしますので、市当局もわかりやすく前向きな答弁をお願いしたいというふうに思っております。

 それでは、道路問題を中心に、森林政策の今後の指針と市民にわかりやすい行政窓口の改善、農業転作作物の対応について質問させていただきます。

 まず最初に、森林政策についてであります。

 南砺市全体の面積6万6,886ヘクタールのうち森林面積は5万2,414ヘクタールで、全体の78%を森林で占めており、森林から受ける恩恵は市民1人当たり年間356万とも言われていますが、この森林が近年急速に荒廃し、市内各地で災害が発生しております。特に、近年、地球温暖化の影響か、集中豪雨が頻繁に発生しています。

 昨年の梅雨明けに、福光の山間地帯の森林や林道、農道などの被害状況を地元集落の責任者や関係者の方々とともに視察を行いました。私も福光の山間地地帯に生まれ育った1人としてある程度の状況は理解していたつもりでしたが、現実に山に入ろうとすると、山肌は削り取られ、新設した未舗装の林道は豪雨により道路路面が雨水で洗い流され、道の中央で約1メーター50センチほどの深さの溝が数キロにわたってできておりました。車の通行はもちろんのこと、地元の方々が作業に行くことができない状況でありました。集落責任者の説明では、近年、若い方が村を離れ、町部に出て家を建てられる方が多くなり、残っているのは高齢者のみで、まさに限界集落そのものであります。

 そんな現実社会の中で、先祖から受け継がれてきた大切な山や農地を少しでも守り続けたい、自分たちの集落は自分たちの手で守ろうと、残っている方々が日曜日や休日に、村を離れた方々にも草刈り作業や道路作業などに参加を呼びかけるなど、涙ぐましい努力をしていらっしゃいました。しかし、肝心の林道が崩壊しているので、山に入って作業ができないなど、極めて厳しい状況であります。

 南砺市の林道延長は約422キロで、林道舗装率は約41%と伺っておりますが、交通量が少ない、財源不足などの理由で舗装が後回しになっているのが現状のようです。林道は、ご承知のとおり平野部と違い急勾配の箇所が多く、一たん大雨になると、途端に路面の敷き砂利が流れ去り、荒れ放題になってしまうわけであります。これでは、せっかくの事業費をかけて新設した林道も砂上の楼閣となってしまいます。新規林道整備は、多少おくれてでも新設と同時に舗装を順次行っていく事業計画ができないものかと思いますが、お考えをお伺いをいたします。

 森林は水源を守り、地球環境を保全するはかり知れない機能を果たしております。しかし、現状は、外材の輸入による価格の低迷により、林業に対する熱意の低落、後継者不足、国の林業予算の削減などで森林は全体的に荒廃しつつあり、県も森林の果たす役割にかんがみ、新たに水と緑の森づくり税の導入も行って対策を講じています。

 市長も一昨年に森林政策課を新設され、時代の流れに沿った行政運営に取り組まれており、大変心強く、高く評価を申し上げる次第です。南砺市においても南砺市森づくりプランを発表されて、計画期間は平成16年4月より平成26年3月までの10年間となっており、森林整備基本方針に基づき里山林、混交林、生産林の整備計画がありますが、森林を守る後継者不足の折、森林組合任せの計画倒れになっていないか心配しているところです。計画期間が10年間のうち、既に3年間が経過しておりますが、計画に対する実施率はどれくらいになっているのでしょうか。実施状況をお伺いをいたします。

 また、今後も崩壊の繰り返しを続ける林道整備の基本姿勢と、森林政策課を新設されての目標、効果がどのようにあらわれてきたのか、市長にお考えをお伺いをいたします。

 次に、わかりやすい行政窓口の改善についてお伺いをいたします。

 林道の現状視察後、中山間地地帯までおりたところで川の斜面が崩れ落ち、道路肩も崩れた災害場所がありました。この場所を少し説明しますと、下に川があり、川より十二、三メーター高いところに県道があり、さらに農道が交差したところでありました。地元の説明では、梅雨明けの豪雨で川が増水し、川底がえぐり取られたようになると同時に、道路も勾配があることから雨水が川のようになり、路肩へ水が流れ落ちたとのことであります。

 地元責任者としては、原因を追求しながらまず行政担当者に報告し、災害復旧を依頼しなければならないと判断いたしました。しかし、現場の状況は、河川と県道、市道、さらに農道が関係している場所であり、地元責任者は、窓口が県土木センターなのか、市の福光行政センターにある建設部なのか、城端行政センターの農村整備課へ行けばよいのか、判断がつかなかったとのことでありました。担当者にアポイントし、福光、城端、福野を回りましたが、担当者の日程や時間が合わず、会社を3回も休まれ、最終的には建設部にて対応していただき、地元責任者としては一応手続上のみ処理ができたようです。たまたま災害現場の関係するところが複雑なこともありましたが、この1件を見ても、現在の分庁舎方式による行政運営のデメリットの1つであると思います。

 さきの合併による評価のアンケート調査によると、合併してよかったと思う人は約47%、逆に、合併してよくなかったと思う人が約53%であり、半数以上の方が不安に思っておられる調査結果が出ております。不満の方の意見もそんなに難しいものではなく、精神的なものも多いようです。合併前は、役場へ行けば全部用事が済ませ、行政が身近に感じておりましたが、合併後は分庁舎方式になり、市民から見れば、どのような問題が起きたときはどの庁舎へ行けばよいのか全くわからず、ただあちらこちらに振り回されている状況です。このままでは市民と行政は遠のくばかりではないでしょうか。

 このようなことは、合併推進協議会で分庁舎方式が決定されたときから心配されたことでもありましたが、合併説明会でも住民には、合併後も特に専門的なことや業者の方以外はおのおのの行政センターで対応できる、何ら不都合は起きないとの説明でありました。システムに工夫をして、市民に極力迷惑をかけないようにするということでありました。

 私たち議員や市職員にすれば、県や国のつながりからも考え、実務上現在のシステムを理解し、さほど疑問や不都合を感じないかもしれませんが、集落の区長や町内会長さんは1年とか2年で交代される方が多く、行政機構、仕組みなどはほとんどの人が理解できないと思います。例えば道路にしても、県道、市道なのか農道なのかわからず、ましてや道路番号や道路名がわかるはずもありません。

 対策として、毎年年度初めに各自治振興会長さんや区長、町内会長さんへの行政懇談会の説明会の中で簡単な行政機構の説明と、その中でも自治振興会長、町内会長さんの関係の強い部分の事務担当課、係等のわかりやすい事務内容のマニュアルをA3用紙1枚程度にまとめたもので説明し、周知を図ることを提案をいたしたいと思います。

 合併して2年6カ月がたち、溝口市長のリーダーシップにより、合併前の継続事業も終わりました。今の分庁舎方式は構造上やむを得ないものと思いますが、システムにおいて総点検と反省、発想の転換をしてみる時期に来ているのではないかと思います。今後は、一日も早く市民が身近に感じ取れる行政、すぐ実行してくれる行政になるよう努力をしなければならないと思いますが、市長のお考えをお伺いをいたします。

 今回の山間地集落の現状を視察し、農道や林道の維持管理の重要性と、少数の高齢者での山間集落を守る難しさを改めて感じました。平野部の大型基盤整備によって、大型農業機械化の農業経営と、山間地の山合いにある小さくて排水も悪い圃場で大豆や麦を同じように作付をし、収穫量も皆無に近いとわかっていながら一律による行政指導は大変やるせないものがあります。

 昨年9月に質問させていただいた農業関係のバイオマス構想の中で、北陸農政局は、山間地などの大豆や麦の主力転作物が不適地な場所には北陸193号という飼料米を栽培して、米よりエタノールを製造し燃料化に取り組んでいます。通常の主食米は10アール当たり500キロ前後、8俵から9俵前後のところ、この北陸193号は950キロ前後、15俵から16俵の収穫量があり、何よりも農家にとっては水田の管理もしやすく、従来のコンバインや田植え機の農機具もそのまま利用でき、新たな農機具の投資も必要なく、さらに農業機械の使用効率も上がるというものではないかと思います。

 米どころの新潟県でも取り組んでおり、さらに世界でもオレンジの木を伐採してトウモロコシを作付するなど、穀物からエタノールを精製し、地球環境の配慮と年々高騰し続ける化石燃料に対応するため、このような施策が始まっています。

 このようなことから、将来を見越したか、穀物価格がどんどんと高騰してきております。世界で最も食糧自給率の低い日本は、いち早く取り組まなければならないと思います。耕作面積が市の全体の15%弱を占める山間地に対して、南砺市独自の農業政策を県や国に交渉し、方向づけを始めるべきと考えます。市長の所見をお伺いして私の質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(大西正隆議員) 溝口市長の答弁を求めます。

 溝口市長。

   〔溝口 進市長登壇〕



◎市長(溝口進) 岩崎議員のご質問にお答えを申し上げます。

 まず、森林関係のご質問がございました。南砺市森づくりプランにつきましては、本年3月に策定を終わりまして、その中には旧8町村の森林整備計画が、平成16年4月から平成26年3月の10カ年計画として盛り込まれておるわけであります。

 森林の整備、保全に当たりましては、市の新しくつくりました総合計画と整合性を図りながら、森林の持つ多面的機能を総合的かつ高度に発揮させるよう、水、土、こういうものの保全、森林と人との共生、資源の循環利用などの機能に応じた適正な森林施策や森林保全の確保にこれからも努めていきたいと思っておるところでございます。

 育成単層林における保育、間伐の積極的な推進、人為と自然力を適切に組み合わせた多様性に富む育成ふくそう林の積極的な整備、天然生林の的確な保全及び管理等に加え、保安林制度の適切な運用、そして山地災害等や森林病害虫の防止対策等、重視すべき機能に応じた多様な森林資源の整備、保全を進めてきているところでございます。

 また、林道や作業道は、効率的な森林施業、森林の適切な管理運営に欠くことのできないものだと思っておりまして、整備を計画的に推進し、有効かつ効率的な森林整備によって林業の担い手の育成、森林の保全を図りながら、自然や動植物の生息環境が侵されない市民の憩いの場となる豊かな森づくりを目指しておるところでございます。

 森林整備計画が策定されて、旧8町村時代からのもので3年たったわけでありますけれども、南砺市内の枝打ち、間伐、除伐といった保育事業を約2,640ヘクタール実施いたしまして、これは市の森林の5%に当たる面積であります。

 また、作業道路につきましては、計画60キロメートルのうち、平成18年度までの実施延長が5.2キロメートルとなっておりまして、実施率は9%ということであります。

 今後も、国や県などに保育事業の積極的な実施を要望し、推進を図ってまいりたいと考えております。

 林道の整備につきましての基本的な姿勢でございますけれども、1つには、人工林が集団的に分布し、集約的な林業経営が期待できる地域や集落間の生活道路となるものなどを優先度の高いところから取り組むことにしておるわけであります。整備計画目標を定めて、国・県の補助を得ながら重点的に実施していきたいと考えております。

 2つ目には、災害に強い林道の整備といった点も考慮しなければなりません。いろいろとご指摘もありましたけれども、地形や地質など、諸条件に応じた効果的な工法の検討を図って、維持管理の省力化に向けた林道整備に努めていかなければならないと思っております。特に、勾配の急な場所につきましては、局地的な舗装や側溝、横断溝といった排水施設の設置についても検討していく必要があると考えておるところでございます。

 3つ目としては、これからの南砺市の林道整備は既設林道の整備を促進することが第一だろうと思っておりまして、維持管理費の低減を目的として、開設工事から改良舗装工事へ整備のウエイトを進めていかなければならないというふうに思っておるところでございます。

 議員がご心配の未舗装区間における流水による侵食なども、順次こういう工事をやっていくことによって次第に減っていくんじゃなかろうかというふうに思っておるところであります。

 次に、昨年4月に森林政策課を新設したところでありますけれども、この目的は、南砺市にとって78%に及ぶ面積の森林を守っていくという形、そして、よりよい形で後世に引き継いでいくということから、従来は森林行政はソフトとハードの2つの課に分かれておったわけでありますけれども、それを一つの課に合わせて効果的な仕事のやり方をやっていこうと。自然保護とかそういうことも含めて、窓口を一本化した次第でございます。今後とも、森林組合や関係諸団体とも協調をとりながら、質の高い森林分野の専門的な課として効果のある体制づくりを目指してまいりたいというふうに考えております。

 次に、行政窓口のお話がございました。お話の事例のように、複数の部署がまたがるケースがありますと、どちらがというような形になりがちでありますけれども、私どもとしては、まずは行政センターで受け付けて相談に乗って、専門的な方につないでいくということだと思うわけであります。担当者が不在だったというようなアクシデントが重なってご迷惑をおかけしたのじゃないかと思いますけれども、今後とも親切を旨にするように徹底していきたいというふうに思っております。

 また、合併してよかったとか悪かったとかいう評価もいただきました。大変半々で残念でございますけれども、このことは皆さんにも何回か申し上げたかもしれませんけれども、合併して約6億円から7億円年間経費が節減できる。その中で約半分、3億円から3億5,000万円は住民の皆様方の負担ですね。例えば、固定資産税であるとか国民健康保険税であるとか保育料であるとか、それらを一番低いところに合わせたわけでありまして、住民の1人頭5,000円から6,000円は年間の負担が低くなっているわけであります。だけれども、のど元を過ぎますと忘れてしまいまして、サービスが悪いとか何とかいう話になったりしますけれども、もともとはそういうサービス向上、負担を軽減する、そういうようなことが合併の趣旨でありまして、もう一度思い起こしていただければというふうに思うわけでございます。

 先ほどのご質問の中で、区長さん方、あるいは自治振興会長さん方が市の機構がよくわからないというようなご指摘もございました。これは、一応ホームページなどにははっきり出しておるんですけれども、おかわりになった自治振興会長さん、区長さん方にその都度市の機構や担当業務をお渡しして徹底を図っていきたいと思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。

 次に、山間地の農業の適地適作ということでありますけれども、南砺市での転作の状況を申し上げますと、全水田面積6,800ヘクタールのうちの約30%に当たる1,990ヘクタールが生産調整面積となっておりまして、そのうち一番大きい転作の作物は、ライスが778ヘクタール、麦が495ヘクタールで、この2品目で約65%ということになっております。残りは、加工用米とか飼料作物、それから地域の特徴を生かした特産品、あるいは果樹などという状況でございます。

 大豆、麦につきましては、主力転作作物として栽培技術の確立や機械の導入なども行われておるわけでありまして、なかなか今他の作物にすぐ転換するというわけにもいかないんじゃなかろうか。ちょっと今私どもが心配しておりますのは、大豆につきましては収量が減少したり、気候の影響を受けておるというようなことでありまして、そのことから、富山県産の大豆の収量を増す。そういうことも含めて、土壌改良とか密植栽培とか、普及指導センターや各農協で今調査研究を行っているところでございます。

 特に、山間地域におきましては沢とか谷とかいろいろ地形が複雑でありまして、一般的には圃場も狭いわけでありまして、適当な転作作物があるのかどうかということでありますけれども、例えば南蟹谷地区では銀杏を栽培しておられて、銀杏祭りとか地域のイベントにも利用しておられる。あるいは、東太美地区や大鋸屋地区では、干し柿の産地として組合をつくって一生懸命やっておられる。あるいは、上平や利賀地域では赤カブの生産拡大を図って、これを特産化している。そういうような取り組みをそれぞれのところでやっておられるわけでございます。

 もちろん、そのことは人手が必要でありますし、皆さんがやる気にならなければどうにもならないわけでございますが、今後ともJAなどと相談をして、転作作物のいいものがあれば導入を図っていきたいと考えております。

 ご質問の中で触れられました北陸193号とバイオエタノールの製造について申し上げます。

 新聞とマスコミで報道されております平成18年度までの事業は、全農が実施した調査事業でありまして、新潟県で試験的に実験モデルを選定したバイオエタノールの製造でございますが、新潟県の実験では作付面積87アールに多収穫米、これは10アール当たり800キログラムとも900キログラムとも言われておるわけでありまして、そういう、これは人間が食べる米ではございませんで、飼料作物とか、あるいは今の需要開発米とか言われるものでありますけれども、この作付に当たりましては国の認証と許可が必要であります。

 一番の問題は、このつくられた米というのは主食米の10分の1の値段しかしない。2倍とれても10分の1の値段ということでありますので、現在では余り代替といいますか、転作作物としてはどんなものであろうかというふうに思っておりますけれども、これから研究を重ねまして、何%かガソリンに入れて燃料に使うということも大変この石油の次の時代には貴重な話でありますが、今のところは転作作物として余り機能していない。もう少し様子を見なければならない、そんなふうに思っておるところでございます。

 以上であります。



○議長(大西正隆議員) 次に、3番、齊藤光一議員。

   〔3番 齊藤光一議員登壇〕



◆3番(齊藤光一議員) 今回私は、道宗さんの道を通して、南砺、五箇山の再発見をテーマにして質問、提言させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 富山は、佐々成政のザラ峠越えによって語られています。高岡は、万葉集の大伴家持によってうたわれています。金沢は、加賀百万石のきらびやかな文化によって賛美されています。そして、多くの観光客を魅了しています。

 では、南砺市は何によって成り立ってきたのか。今日の南砺市の文化の基調となったのは何なのか。加賀との経済、文化のつながりが強調されていますが、それは戦国時代が終えんし、安定した徳川幕府のもと、加賀藩が前田利家によって治められるようになって以降のことであります。その前史はなかったのか。

 昨年、「一向一揆と赤尾道宗のシンポジウム」が井波の地で、現地視察を含め2日間にわたって開催され、南砺市民以外にも歴史に興味のある方や南砺を愛する方々が集い、大変に盛況でありました。私もシンポジウムに参加させていただき、現場説明でも大変興味ある話も聞かせていただいたところであります。

 1400年代後半からほぼ100年の間、越前からこの南砺に至る地は「百姓の持ちたる国」でした。いわゆる一向衆が守護大名の支配を嫌い、1488年、高尾城に富樫氏を滅ぼして以降、浄土真宗門徒として本願寺に属し、支配者を仰ぎませんでした。これは、日本の歴史の中でも特筆される極めて異例のことであり、この地に住む者として誇れることでもございます。

 しかし、武力により天下を統一しようとする戦国大名、とりわけ織田信長と激しくぶつかり合うことになったのは歴史の必然でありました。その戦国時代の末期、百姓の持ちたる国が終えんを迎えようとしていたとき、越中の国において最後のとりでとなったのはこの南砺の地であり、日本における浄土真宗のメッカと呼ばれるのもそこに由来しているものと思われます。戦国末期の五箇山には、蓮如に深く帰依した赤尾道宗以来、浄土真宗信仰が広まり、門徒組織が形成されていたのです。

 当初、越中の一向一揆は上杉家に敵対していましたが、石山本願寺と上杉の和睦により、その後は上杉と組んで織田方に対抗しました。しかし、上杉謙信の死後、越中国内の勢力は織田方につき、一揆の代表的勢力である瑞泉寺、勝興寺に敵対行動をとるようになり、1581年、両寺は織田方の攻撃により陥落したと言われています。このとき、織田信長に屈することを快しとしない武士団が五箇山に入り込んだとも言われているのです。今日残されている武家の道具などはこのときのものと考えることができます。

 井波の閑乗寺から大寺山、扇山、高清水山、高落場山、そして五箇山の里に至るルートは道宗さんの道と言われ、そのルート上には多くのとりで跡が見つかっています。また、この道にはモーゼの十戒にも類似する船曳道の伝説も残っています。これらのとりで群はいずれも南砺平野を見下ろす形で築かれており、五箇山側の勢力が平野側から五箇山に入るルートを押さえ防衛を図るために築いたものと考えられています。

 さらに、このスカイラインのルート道宗道は、五箇山と平野部を結んだ山岳道路であり、数本の峠道と交差しながら稜線上を走っています。これらの道は、中世の早い時期より生活・経済道路として利用されていたとみられています。その期限は、修験者の道にさかのぼるものでございます。まさに浄土真宗や天台宗の信仰の古道であり、生活、交流のルートであり、県内でも最古の道の1つであります。

 私は歴史素人ですから、さまざまな想像力を素人なりにめぐらすことを許していただきたいのですが、以下は私の思いであります。

 全国に平家落人伝説の地は広く分布しています。五箇山も平家の落人の里として語られ、また辺境の地、秘境の地として語られ、そこに住む人々は影を潜めて質素な暮らしをしてきたと言われています。そして、今日、日本人の心のふるさととして、心安らぐ空間として、合掌集落は世界遺産に指定されています。これも1つの物語でございます。しかし、果たしてそれだけであったのか。本当にそうだったのか。

 石山本願寺を支えたのは信仰の力だけだったのか。その背後には当然経済力もあったはずです。経済力がなければ、本願寺や瑞泉寺を初めとする多くの仏閣の建設、維持や、そこに起居する僧侶などの生活を支えることはできません。さらに、塩硝の道は加賀藩との関係で語られますが、江戸時代になってはじめて塩硝はつくられたのか。石山本願寺を支えた軍事力の背景には五箇山の塩硝もあったのではないか。

 五箇山は、私たちが今日イメージする五箇山ではなく、実は山村、山林の生産物を商品として流通させていた経済的に豊かな地域で、この地で生産される商品物流ルートも白川、飛騨を通して東海地方に通じていたのではないかなどなど、さまざまな疑問が次から次へとわいてくるのです。

 親鸞の教えは、阿弥陀如来様の前では貧富や職業の貴賎の分け隔てなく皆平等でした。これは大変進歩的な考え方であり、さまざまな職業の人々が混在したであろうと思われる五箇山の地では非常に魅力的な教えであったはずです。如来様に手を合わせただけで元気をいただけたことでありましょう。

 一向宗は、この北陸に存在しただけでなく、三河や、あるいは伊勢長島でも一向一揆が起こっています。だとすると、当然庄川・長良川ルートを通して交易があったことが容易に想像できます。五箇山豆腐は大豆だけではできません。当然にがりが必要となりますが、これは海水から採取するものです。麦屋節や獅子舞のルーツは能登に求められるようですが、文化だけが伝わることは考えられません。だとすると、来春に開通しようとしている東海北陸道、そして能登に通じる道に匹敵する物流ルート、日本海・太平洋ルートが当時から通じていたことになります。そのように考えていくと、経済力が豊かであり、塩硝に代表される技術を持ったテクノロジー集団が五箇山門徒だったのではないかとの想像力がわいてくるのです。

 石山合戦では、本願寺の生命線となったのが雑賀と北陸の門徒であったと言われています。雑賀衆は言うまでもなく、当時の最新兵器であった鉄砲を自在に操る集団でございました。織田信長を最後まで苦しめたのは雑賀衆だと言われています。したがって、塩硝の製造や鉄砲の操り方などの技術面についても交流があったと考えて不自然ではありません。

 このように見てくると、今日私たちが抱いている五箇山とは全く異なったイメージが浮かび上がってくるのです。このような経済力、そして技術力があったからこそ真宗門徒として結束を図ることができ、また戦国大名に抵抗しておよそ100年もの間「百姓の持ちたる国」が維持できたものと考えられないでしょうか。

 これらの裏づけをとるためには、さまざまな調査研究など、科学的な裏づけが待たれますが、八乙女山から高落場に続く稜線や張り尾根にとりでがあったのが発見されたのは意外と新しく、平成元年から5年にかけてであったと聞いています。さらに、昨年の晩秋に、県内では最高の標高に位置する新たなとりで跡が見つかったとも聞いています。この山岳のとりで群としては、富山県内では最古の部類に位置するものであり、非常に歴史的価値の高いものである可能性は否定できないものと思われます。

 五箇山の旧家にはまだ解読されていない古文書が多くあると聞きますし、さらに善徳寺の古文書などの研究もこれから進められようとしています。これらの調査研究が進めば、今までの概念とは全く違った五箇山、そして南砺地方が浮かんでくる可能性があります。そして、それは浄土真宗のメッカと呼ぶにふさわしい信仰、文化、産業、経済に支えられ、そして軍事にたけた集団であった可能性であります。

 以上のことを踏まえた上で、以下の提言や質問をさせていただきます。

 遺跡の発掘、調査をどのように取り組んでいるのかということが1点目であります。

 2点目に、遺跡として積極的な保存施策や方策がされているのかということです。

 3点目に、最近新たなとりで跡が発見されたと先ほど言いましたが、その調査状況はどのようになっているのかという点であります。杉尾峠のすぐ北側に位置する1,111メートルのピークにそのとりで跡が発見されたと聞いていますが、今後さらに詳しい調査が必要かと思います。

 4点目として、市の文化財保護審議会組織がありますが、道宗道、とりで群などについて審議されているのか。また、県への申請などの手続状況はどうなっているのかお聞きします。

 いわゆる道宗道ととりで群は分離不可の関係にあり、ゾーンとしての指定が必要と思われます。合併前には井波、井口、城端、平、上平、利賀の6町村にまたがっていたのが、幸いにして合併して一つの市になりました。1行政区としての取り組みが可能になったのは、合併のメリットとして考えてよいものです。

 5点目として、林道、あるいは作業道の建設などの開発行為に対して適切な処置がとられているのか。関係部署と連絡調整機能がシステム化されることを提言いたします。過去の史跡は一度破壊すると再現不能です。史跡ゾーンの開発には慎重な対応が不可欠であります。

 6点目として、シンポジウムが昨年開催されましたが、継続的な開催をお願いしたいと思います。調査や研究の結果を市民や歴史愛好家、あるいは信仰の厚い人々に定期的に発表する機会を設けていただきたいと考えています。また、市民の生涯学習のテーマとしても十分にたえ得る内容かなというふうにも思っているものです。

 7点目として、真に古道を愛する人々の心の故郷としての位置づけも必要かと思いますが、教育委員会と産業経済部との連携を望むものであります。

 高岡伏木の勝興寺は、平成30年まで修理事業を行う計画になっており、現在工事が続けられていますが、その前身は1471年、蓮如が営んだ土山御坊であり、福光地区とも関係の深いものであります。中京、飛騨、南砺、砺波、高岡をつなぐ見えない糸が歴史を通してつながっており、南砺市は飛越交流のかなめをなす歴史上の経済的・文化的地位を占めているものと位置づけることができるのです。単なる調査研究にとどめず、また過去の歴史上の出来事にとどめず、過去の遺産を現在にどのように引き継ぐのか、現代に相応した積極的な活用を図る条件を整備していただくよう提言いたします。

 8点目としまして、真宗古道散策の道の開設をしていただきたいと思います。

 私の家から、井波に端を発した山並みが緩やかに弧を描いてはるか五箇山へと続いているのを眺望することができます。だが、この道宗さんが歩いたと考えられている道は、現在やぶに埋もれ、残雪があるころにしかたどることはできません。ぜひ散策の道、あるいは思索の道を開設していただきたいと思います。この山岳は、ブナに覆われた天然林も多く残っており、またエスケープルートもとりやすい地理的な条件にありますから、市民の健康の道としての利用も十分に可能でございます。

 以上、この古道は市民の心の支えとなり、よりどころとなり、あるいはまた誇りとなり得るものです。この道は、市民の歴史ロマンを刺激してやまないものでもございます。南砺市誕生の記念的事業として、あるいは総合計画の1つの柱として、調査研究、さらに保存や活用の方法を検討し、具体的な事業展開をぜひしていただきたいと望むものであります。

 以上、質問を終わらせていただきます。



○議長(大西正隆議員) 溝口市長の答弁を求めます。

   〔溝口 進市長登壇〕



◎市長(溝口進) 齊藤議員のご質問にお答えを申し上げます。

 齊藤議員はよく山歩きをされるとお聞きしておりますけれども、それ以上に歴史にも造詣が深く、大変勉強させていただきました。五箇山、南砺地方の歴史というのは、まだまだ発掘すべきものがあるのじゃないか。ロマンと情熱を感じた次第でございます。

 1981年に、富山県が歴史の道調査報告書というものを出したわけでありますけれども、その中には残念ながら道宗道というのは入っていなかったわけでございます。ただ、今金沢とのおつき合いを非常にやっておる中で、塩硝の道であるとか、あるいは蓮如の道であるとか、そういうことも指摘されておりまして、私どもも研究をする必要があるんだろうと思っておるわけであります。

 こういうことについての基本姿勢でありますけれども、南砺の先般の総合計画では、心豊かで創造的なまちづくりを目指す。伝統文化、文化財の保全と継承を推進すると、こうなっておるわけでありまして、目指すべき姿として、地域の持つ多様な歴史や伝統的文化が地域の宝として認識され、保存、活用され、さらに世代を超えて継承されるということが私どもの目指すべき道であろうというふうに思っております。

 遺跡の調査目標としましては、主な指標では、平成17年度において平野部では55%の遺跡分布調査が完了しております。19年で恐らく60%になると思っておりますけれども、23年までに100%を目指そうということにしておるわけであります。山間部につきましては、これは大変広いわけでありまして、工事予定など、緊急性のある場所から随時調査を進めていくということにしております。現在、利賀ダムの埋没される地域に縄文時代の遺跡が出ておりまして、それも調査しておるところでございまして、今後とも何か工事がある場合にはしっかりと調査をする必要があるだろうというふうに思っております。

 城跡の保存につきましては、先般北日本新聞で南砺に県内最高の場所としての城跡というふうな記事も出ておったわけでございますけれども、城と言えるのか、とりでぐらいの感じなのか、そこら辺は大きな城ではなかったんだろうなと思っておりまして、見張り所みたいなものもありますので、どの程度なのかなということが私どもまだよくわかりませんけれども、それらの保存等につきましては今後の研究や調査の成果を見ながら、それから必要があれば、シンポジウムやフォーラム、ワークショップなど、親子で参加できるようなことも含めて、地域住民の理解を得なければならんというふうに思っております。

 特に、私1点だけ申し上げておきますが、市内で発掘した出土品を収納する場所など、これまでの発掘したものはそれなりに考えておりますけれども、もう少し不要な公の施設などが出ましたら、そういうものを活用して収納場所、展示場所にしていきたいものである、そんなふうに思っております。また、失われ、処分されるような民具や、あるいは建てかえによる民家、その収容品などにつきまして、価値のあるものであれば保存したいものだというふうに思っておりますので、ポイ捨てをしないようによろしくお願いをしたいと、そんなふうに思っております。

 具体的な質問がたくさんありましたけれども、教育長からお答えを申し上げます。



○議長(大西正隆議員) 梧桐教育長。

   〔梧桐角也教育長登壇〕



◎教育長(梧桐角也) 齊藤議員の具体的な質問にお答えをいたします。

 1点目の遺跡の発掘・調査をどのように取り組んでいるかという点でありますが、市の教育委員会が行う遺跡の発掘調査につきましては、その遺跡が開発行為等で破壊されるおそれがある場合、その経費を原因者負担によって調査をし、記録に残すということになっております。言いかえますと、現地保存がそのままできないために、やむを得ず行うものであります。したがいまして、開発行為がなされなければ、調査を行うということはありません。この意味では、高清水山系で発見されたとりで跡群につきましても、緊急に発掘調査を実施する必要はないものというふうに考えております。

 なお、このとりで跡群の調査研究に関しましては、県内の城郭研究の第一人者であります高岡徹氏が、平成7年刊行の「井口村史」で詳しく記述をされておるところであります。

 2点目の遺跡としての申請などを行い、積極的に保存するなどの施策、方策がとられているかという点でありますが、詳細な調査が行われておらず、文化財としての価値、重要度がいまだ明らかになっておりませんので、現在市の文化財の指定ということにはなっておりません。歴史的な価値などを見きわめ、大変貴重なものであるということがわかれば、その時点で保存の検討に入ることになろうかと思います。

 3点目の最近新たなとりでが発見されたが、その調査の状況や結果はどうかということであります。

 5月30日の北日本新聞朝刊で報道されましたように、昨年11月に高岡徹氏が城端山岳会員の案内で標高1,110メートルの杉山山頂を調査し、新たなとりでを発見、確認されたものであります。この杉山とりでは、尾根の頂上部に幅5メートル、長さ25メートルの平たん部をつくり、その両端に防御のための深さ2メートル余りの掘り切りで尾根を断ち切った簡単なものでありますが、県内では最も標高の高い場所に築かれたものであります。尾根の上はいわゆる道宗道で、とりでのすぐ西には杉尾峠道が通ることから、このとりではほかのとりでと同様に、戦国時代末期に交通の要衝に設けられたもので、監視・防衛施設としての性格が強いものというふうに考えております。

 4点目の市の文化財保護審議会で道宗道などの保存方法について審議がなされているかという点でありますが、合併前の旧平村、旧城端町でそれぞれ指定となっておりました杉尾峠道、朴峠道につきましては、合併して南砺市の文化財として引き継いでおりますが、平成18年10月の委員会の審議でこれは1件として取り扱うべきでないかということになりまして、旧五箇山街道峠道として一つになって、見直しと指定をされております。合併によって全体を把握しやすくなったということが、ご指摘のように合併のメリットでないだろうかというふうに思っております。

 また、この見直し審議のときに、ほかの峠道の指定追加を行ってはどうかということが議論されたわけでありますが、しかしながら、その新たな指定をするときには、文化財としての価値判断を行う調査研究が、しっかりしたものがなければならないだろうということ、そして指定した後の保護、活用策についても考えておるべきではないかということで、今後の検討課題となっておるところであります。

 5番目の林道、作業道の建設などの開発行為に対して適切な処置がとられているかという点であります。

 林道、作業道につきましては、なかなか実態を把握し切れていないというのが実情であります。高清水山系で計画されておりますウインドファーム事業においても既存の林道拡幅と新規延長が行われるようでありますので、貴重な遺跡の保護と産業振興面が両立するように、関係各課と連絡を密にしていきたいと考えております。

 6点目のシンポジウムの継続的な開催をということでありますが、昨年6月に井波歴史民族資料館で行いましたシンポジウム「戦国の寺・城・いくさ」には、市内外から100名を超える参加があり、関心の高さを物語っております。真宗王国と呼ばれる北陸において、とりわけ南砺の地域に根差した重要なテーマでもあります。毎年というのはちょっと無理かと思いますが、ある程度の研究家の発表資料が整った段階でこういうような学習機会を設けていきたいというふうにも考えております。

 7点目の真に古道を愛する人々の故郷としての位置づけも必要であるが、教育委員会と産業経済部との連携はどうかとの点であります。

 高清水山系で見つかったとりで跡群と峠道、尾根道を物語るには、まず歴史的、文化的な背景を踏まえた研究によってその価値を明らかにすることがまず第一であります。その価値が明らかになった時点で、関係部署と密接に連携をとり考えていきたいというふうに思っております。

 8点目の真宗古道散策の道の開設をという点でありますが、真宗古道というものの価値を見きわめつつ、地権者の理解も得なければならないというふうに思っております。行政が直接行うのには、それにふさわしいものでなければならないという認識があろうかと思います。現在も、山岳会やナチュラリストの方々が自然解説、散策道の整備を行っておられます。皆さん方のお力を存分に発揮していただけるよう、行政は活動の支援を行うということに当面の間努めていきたいというふうに考えております。

 以上であります。



○議長(大西正隆議員) 暫時休憩いたします。議場の時計で11時10分から会議を再開いたします。



△休憩 午前11時01分

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△再開 午前11時11分



○議長(大西正隆議員) 会議を再開いたします。

 各議員による市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を継続いたします。

 7番、長尾益勇議員。

   〔7番 長尾益勇議員登壇〕



◆7番(長尾益勇議員) 南砺自民クラブの長尾益勇でございます。通告に従い、南砺市の森林整備施策と森林組合の合併について一般質問をさせていただきます。岩崎議員の質問と一部重複する部分があるかと思いますが、よろしくお願いいたします。

 南砺市の山間部は白山自然公園に指定され、自然景観を残しており、庄川や小矢部川に沿った平地部は豊かな水に恵まれた水田地帯であります。また、全国でも珍しい散居村として、五箇山の合掌づくり集落は平成7年度にユネスコにより世界文化遺産に登録されました。この貴重な自然環境をかけがえのない財産として将来確実に引き継いでいかなければなりません。

 南砺市の森林面積は5万2,414ヘクタールで、市全体に占める林野率は78%と高く、うち国有林は9,446ヘクタール、民有林は4万2,968ヘクタールであります。人工林は1万2,073ヘクタールとなっております。民有林の材積である蓄積は6,971千立米で、平米当たりの蓄積は162立米となっております。戦後、先人の努力により、森林で多くの育成林が造成なされております。

 地球を包む大気中には、二酸化炭素やメタンなどのガスが含まれております。このガスは、地球を冷やし過ぎないように、太陽熱の一部を地球に返す役割をしておりますが、近年急激に増加をしております。地球温暖化の原因となっている省エネ対策やエネルギー対策が重要な課題となっております。異常気象で台風の発生による豪雨被害や大災害が多く発生しております。

 1997年に京都議定書で日本が出す温室効果ガスの量を2008年から2012年の5年間に1990年のレベルから6%減らし、日本ではそのうち3.8%を森林で吸収する目標を立てました。目標達成のためには、日本国土の森林の7割を、1,750万ヘクタールを健康な森の状態にしなければなりません。しかしながら、このままの森林整備では、目標達成には到底及ばないのが現状であります。

 適切に整備された健康な森林は、森のタンクとなり、たくさんの二酸化炭素を吸収、貯蔵し、緑豊かな安全で安心できる住民生活に大きく寄与されるものと思います。

 美しい国づくりのためにも、美しい森づくりが不可欠であります。その実現のために、南砺市森づくりの森林整備施策が最も重要と思いますが、市長の見解を賜りたいと思います。

 平成19年4月より、水と緑の森づくり税を財源とした水と緑の森づくり事業がスタートいたしました。税額につきましては、個人で年間500円、法人では資本金で年間1,000円から4万円となっております。平均割の5%となり、税収規模は年間約3億3,000万円程度で、課税期間は5年間となっております。5年を経過した時点で税額の見直しが図られると聞いております。

 みどりの森再生事業については、風雪害を受けた人工林や過密となった人工林などの公益上または景観上放置しがたく早急に整備が必要と認められる人工林を対象に、1施工地当たり0.2ヘクタール以上となっております。また、里山再生事業につきましても、人家耕地周辺などの里山林で孟宗竹林も含まれており、地域の合意が図られている森林が対象となっております。1団地おおむね5ヘクタール以上あること等の採択条件がついております。

 19年度実施予定箇所と事業主体、事業内容についてご説明をいただきたいと思います。また、クマ出没により被害が出た場所についても十分に検討されているのかお尋ねをいたします。

 今後、この水と緑の森づくり事業につきましては個人負担がないので、大変多くの地域や集落から要望があると思われますが、採択されない地区について、市が単独で事業を実施する考えがあるのか、今後の見通し等についてお伺いいたします。

 次に、官公造林等による分収造林につきましては、契約期限が大部分において45年から50年間となっております。当初契約は、分収比率の割合が公団、公社が6、森林土地所有者が4の割合で、木材の売却益を分ける設定で協定がなされ、契約が締結されておりました。

 しかしながら、国産材の需要と木材価格の低迷から、経営が大変厳しい状況になっております。県造林公社の分収造林事業で見込まれる赤字は400億円程度となっており、県の公社営林経営改善検討委員会で協議が現在なされております。

 経営改善策で分収比率の見直し、伐採期の延長、コスト削減等について協議検討がなされておりますが、抜本改善には国の施策が不可欠であると思います。市長に、見直しについて、どのように考えておられるのかお伺いいたします。

 次に、治山事業につきましては、山地に起因する災害から市民の生命と財産を保全するため、災害に強い地域づくり、水源地域の機能強化、豊かな環境づくりを目指し、緊急かつ計画的に事業を積極的に進めていただいていることに対し、市長を初め国・県に感謝を申し上げたいと思います。

 治山事業の実施状況と今後の整備方針についてお聞かせいただきたいと思います。

 次に、大規模林道大山福光線の整備事業につきましては、大変予算が厳しく、事業が減少しております。事業推進につきましては、市長には関係方面に働きかけをしていただいておりますが、現在この事業の進捗についてお伺いいたします。

 間伐実施につきましては、砺波森林組合の山の手入れ状況を調査したところによりますと、現在21%であり、思うように進んでおりません。山の手入れは個人負担は必要となりますが、間伐材の収入を負担金に充てる搬出間伐が現在行われております。林道沿いの間伐材につきましては、作業道を開設して搬出されております。搬出間伐は、地理的条件がよく収入が見込める場合にのみ実施できますが、地理的条件が悪く搬出できない場所においては間伐材を切り捨てるしかありません。この場合において個人負担が発生しますので、間伐の実施がなかなかできないのが現状でございます。

 森林は多面的機能をしており、間伐の推進が急務となっております。このことから、富山県内においても富山市は、間伐については地元森林所有者の負担がなしで積極的に推進がなされております。南砺市においても、市の間伐補助金が7%となっています。市補助金をふやして間伐促進を積極的に取り組んでいただくべきと考えますが、市長の所見をお伺いいたします。

 近年、カシノナガキクイムシの異常発生により、立ち枯れ被害によるツキノワグマの異常出没は市民生活に大きな不安となり、市民の森林に対する関心は年々高くなってきております。こうした中において、林業体験をしてみたいと思っている人も多く、市民参加によるNPO法人「南砺の山々を守る実行委員会」による植樹祭が井波の閑乗寺公園で盛大に実施されました。

 市としても、植樹活動に対する支援や地域産材の活用や間伐材の公共事業、緑化活動への利活用をどのように普及し、南砺市独自の取り組みを検討なされているのかお伺いいたします。

 次に、県内の地籍調査の進捗率は、平成16年度末で27%となっており、全国平均46%を大きく下回っています。27%の内訳は、市街地24%、農用地で70.3%、林地においては6.2%となっており、林地は特におくれております。

 高齢化、世代交代によって、年々山林の境界場所を把握している方が少なくなってきております。南砺森林組合のアンケート調査の結果、山林の場所、境界がわかる組合員の皆さんは30%弱となっております。場所、あるいは境界も全くわからないという方が2割を上回っております。境界問題は自分1人ではどうにもならない現実であり、地域挙げての境界管理活動が必要であるかと思います。

 旧砺波市につきましては、昭和45年に国土調査が完了しております。南砺市の国土調査についての現状をお聞かせいただきたいと思います。

 また、山地部の境界線確定事業につきましては、事業費がかさむ地籍調査が困難だと思われます。GPS、レーザーコンパスによる簡易測量を早急に実施し、森林管理簿や図面の作成をすべきと思います。

 森林整備を進める上で境界問題が支障になると思いますので、市において今後どのように実施を考えておられるのかお尋ねをいたします。

 最後に、森林組合の合併について質問をいたします。

 県内で2流域2森林組合体制の実現に向けて、県内で先駆けて、県西部の5森林組合が合併を目指し、昨年12月に高岡地区森林組合において利賀村森林組合、五箇山森林組合、砺波森林組合、高岡森林組合、氷見森林組合と関係する6つの市、県、富山県森林組合連合会による庄川流域合併推進協議会が設立されましたが、合併後の組合員数は1万3,000人、所有林面積は7万ヘクタールと県内最大の規模となりますが、合併等による森林組合の経営基盤の強化や、今後も地域の森林整備の担い手として、新森林組合の誕生に大きな期待が寄せられています。今後、新組合が誕生するまでのスケジュール予定や、本所の位置や執行体制が検討なされているとは思いますが、森林組合の合併について市長の所見をお伺いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。



○議長(大西正隆議員) 溝口市長。

   〔溝口 進市長登壇〕



◎市長(溝口進) 長尾議員のご質問にお答えを申し上げます。

 私からは、お尋ねのうち、水と緑の整備事業と官公造林について、それに森林組合の合併についてお答えを申し上げ、その他の問題につきましては産業経済部長の方から答弁をさせたいと思います。

 まず、新聞紙上などで既にご承知だと思いますけれども、富山県では荒廃が進む森林保全のための財源として、水と緑の森づくり税を今年度から導入いたしました。この税の導入に当たりましては、南砺市が非常にボランティア活動、企業の活動で森を守るという機運の醸成に努力をしてきたことが非常に大きいファクターになっているんじゃないかなと思っておるわけでございますけれども、先般も南砺の山々を守る植樹活動に議員各位も参加いただきまして、ありがたいことだと思っております。

 この趣旨は、森を持っているところだけではなしに、いわば下流部も全部含めて、県民全体が森づくりを支えていかなければならないという認識に立っておりまして、森づくりの計画が策定されて、体系的に網羅しておるわけでございます。

 この水と緑の森づくり税を財源とした事業としては、1つには里山再生整備事業でありますし、もう一つはみどりの森再生事業ということになろうかと思っておりますけれども、平成19年度のこの里山再生整備事業の実施箇所につきましては、福野地域で1件、福光地域で3件、城端地域で2件、利賀地域で1件の約7カ所が採択になっております。また、みどりの森再生事業につきましては、福光地域、利賀地域の2カ所において事業を実施することとしております。

 ただ、これらの事業を実施する際には、森林所有者、それから市、そして県、三者で協定書を締結する必要があるわけでございます。ご協力をいただかないと事業に結びつかないということになるわけであります。また、山林とされていない雑木林などにつきましては採択されないわけでありますけれども、環境整備事業などを取り入れて明るい森へと再生をして、クマやイノシシなどによる被害対策にも資していきたいというふうに考えておるところでございます。

 次に、官公造林についてお答えを申し上げたいと思います。

 本市におきましては、森林面積約5万2,000ヘクタールを有しておりまして、昭和初期から木材や木炭の生産を中心とする林業が大変盛んでありました。林業への期待が非常に高かったために、官行造林地を初め公社、各旧の町村との分収造林地の整備が進められたわけであります。しかし、昭和30年代以降の高度成長時代にはエネルギー革命が起こりまして、全国の森林地域と同じように、低価格の外材が輸入され、国産材の林業採算性が低下するといったようなことで、それから、林業に携わっておられる方が高齢化するとか、過疎化によって森林所有者の生産意欲がなくなってきたとか、いろいろな問題があるわけでありまして、この官公造林の考えも今大きく変わってまいったところでございます。

 そこで、先ほどお話がありましたように、公社の抱えている債務といいますか、それも非常に大きなものになっておるということから、先般来、公社営林経営改善検討委員会が県に設置されまして検討が加えられました。私も市長代表ということで、一番森林を持っておるものですから、委員になって大変だなという感を深くしたわけでありますけれども、その結果、これはまだ県へ取りまとめた報告書を出していないかもしれませんけれども、ほぼ最終の委員会が先般ありまして、農林水産公社との分収契約についてはこれまで6対4であったわけであります。それが、個人との契約は8対2にすると。それから、市町村などとの契約は9対1にすると。つまり、農林水産公社の負担をできるだけ軽減するといったような報告になっておるわけでありますが、これは公式にはまだ委員長が知事に報告したかどうかはわかりませんけれども、そういうことでございます。

 あるいは、今まで大体伐採する期間を55年ぐらいと考えていたものを80年ぐらいにするとか、そういうようなことで少し先延ばしをしていくというようなことも含まれておろうかと思っておりますけれども、しかし、そういうことをやっても、今の情勢では公社の抱えている借金が減るとはなかなか思えないわけでありまして、抜本的な何らかの措置が国も含めて今後とられることを期待しなければならないんじゃないか、そんなふうに思っておるところでございます。

 次に、森林組合の合併について申し上げます。

 先ほどから申し上げておりますように、産業としての森林組合、なかなか厳しい時期になっておりますし、木材価格とか人件費とか、なかなか森林組合を経営していくについては今状況が悪化していると言わざるを得ないわけであります。

 全国の森林組合組織では、森林組合活動21世紀ビジョンを制定する。富山県でも森林組合改革検討会が設立されて、県内を2つの森林組合に統合すればどうだろうかということになっております。県の西部では利賀村、五箇山、砺波、高岡、氷見の5森林組合が平成20年度中の合併を目指して、今協議会を開催して検討を進めておるところでありますが、統合いたしますと、組合員数1万3,500人、組合員所有林が6万ヘクタール、事業規模として16億円余りの新組合になろうかと思っておりますが、その中で南砺市の占める割合は過半数になるわけでありまして、大きな部分を占めることになるので、いわば指導的な立場でこの合併に取り組んでいかなければならん、そんなふうに思っておるところでございます。

 私からは以上の答弁とさせていただきます。



○議長(大西正隆議員) 細川産業経済部長。

   〔細川 哲産業経済部長登壇〕



◎産業経済部長(細川哲) 続きまして、長尾議員のご質問にお答えさせていただきます。ちょっと声が、ちょっと不摂生しておりましてがらがらで、本当に申しわけありません。

 治山事業の実施状況と今後の整備方針についてのお尋ねでございますけれども、今年度南砺市におきましては県営事業により41カ所の事業が予定されておりまして、復旧治山事業8カ所、保安林整備で15カ所、地すべり防止事業で3カ所、県単事業で9カ所余りということであります。また、市の事業としましては2カ所の整備を実施することとしており、引き続き豪雨災害によります被災箇所の復旧を重点的に進めるとともに、災害に強いまちをつくるため、復旧治山、地すべり防止、なだれ防止事業等、水資源の確保と国土保全を進めるため、引き続き国・県に積極的に要望してまいりたいと思っております。

 次に、大規模林道に関するご質問でございますけれども、現在大山福光線の整備につきましては、ご承知のとおり、大山福光線は延長70.7キロの林道の開設と改良をしようとするものでございまして、昭和56年度より事業を進めております。

 利賀村地域の延長5.7キロメートルにつきましては平成5年度に完成を見ており、現在市道山の神線として冬期間においても安全に通行できる道路でありまして、住民生活の幹線道路として大きな役割を果たしております。

 また、上平福光間の計画延長21.9キロのうち、福光地域では2.6キロ、また、上平地域では1.1キロの整備が完了し、移管を受けておりまして、整備率につきましては16.9%となっております。これにつきましても、事業促進のため、国・県に強力に働きかけていきたいというふうに考えております。

 次に、間伐事業における森林所有者への負担金の助成の提案でございますけれども、南砺市の発注します民有林の間伐事業におきましては、事業費の約7%を市が上乗せ助成をしておりまして、ご指摘のように、県内の市町村には間伐事業に限り補助金の残全額を助成しているところがございますけれども、南砺市では民有人工林が約1万2,000ヘクタールもの広大な面積がありますことから、さらに上乗せ助成ということにつきましては財政上からも厳しいものがございますけれども、今後県等に働きかけを行ってまいりたいというふうに思っております。

 次に、南砺市独自の取り組みについてでございますけれども、植樹活動につきましては、南砺の山々を守る実行委員会や企業の森づくり活動を通じ人的支援を、わずかではありますが、また財政的支援を行っているところでございまして、引き続き地方植樹祭などを通じて緑の森づくりに努めてまいりたいと思っております。

 また、間伐材につきましては、市は、間伐材に使用されますと、1本50円で助成を行っているところでありまして、昨年度は1万7,000本の利用実績がございました。今後ともこういった活動については引き続き積極的に支援をしてまいりたいと考えております。

 次に、山林地籍調査についてでございますけれども、地籍調査は土地の1筆ごとの境界面積、地目、所有者などを示したもので、いわば土地の戸籍づくりであります。所有者の立ち会いに基づき土地の境界を確認し、位置や面積などを測量し、その結果、地籍図と地籍簿にまとめていくものであり、南砺市では全体面積のうち道路、河川を除く調査対象面積が555平方キロメートルで、うち調査済み面積が130平方キロメートル、進捗率23.5%で、県平均の進捗率27.1%になっており、特に五箇山村地域の整備率は低いため、引き続き地籍調査事業を国・県より補助を受け、地権者のご理解のもと事業を進めたいと考えております。

 特に、山地では地権者の高齢化や不在村化森林の荒廃等により土地境界の不明確化が進行しておりまして、今後も精力的に事業を進めてまいりたいというふうに思いますので、皆さんのご協力をお願い申し上げ答弁といたします。ありがとうございました。



○議長(大西正隆議員) 次に、11番、大島孝議員。

   〔11番 大島 孝議員登壇〕



◆11番(大島孝議員) 11番、大島孝です。通告に従い一般質問を行います。

 懇意にさせていただいている国会議員から時折メールが送信されてきますが、その中に武蔵野市が実施している食・農教育のようなものを国みずからが全国で実施すべきであると政府に要求したとのくだりがあったので、事務局にお願いして資料を取り寄せていただきました。送っていただいた資料は、1つ、季刊むさしの2004年春、1つ、こどもの食に関する実態調査報告書、1つ、武蔵野市子どもの食環境研究会報告書、1つ、平成18年度むさしのセカンドスクール・プレセカンドスクール実施報告書、1つ、武蔵野市農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想、1つ、安心・安全武蔵野農業〜市民の豊かな生活を彩る〜武蔵野市農業振興基本計画でした。

 送っていただいた資料をざっと通読しましたが、その中でも強く心を引かれた2つの資料を紹介いたします。

 1番目、武蔵野市子どもの食環境研究会報告書について。

 武蔵野市子どもの食環境研究会設置要綱があって、その3条に外部委員7名が任命され、農業委員、高齢者食事学研究会、2名の大学の先生、保健所栄養指導担当者、市立0123はらっぱ園長、エッセイストで構成され、4条には庁内プロジェクトチームとして9名の指名がされておりました。調査対象を乳児、ゼロから2歳、幼児、3から5歳、小学1から3年、6から9歳で区分しています。

 各委員のコメントを記載すると、1つ、食べ物がどこから、どんな人の手によって、自分の手元にあるのかわからなくなっている現代であるがゆえに、食の安心、安全にも注目が集まっている。だからこそ、地元の安心できる農作物を食べたいと願っている。

 1つ、食を通した取り組みは、健康づくりであるとともに、私たち大人も忘れがちな食を通した心の交流、地球全体の環境問題、すべての命を大切にすることなどを再確認させてくれる。

 1つ、子どもの育ちを願って食を大切にすることは、大人、高齢者、子供を取り巻くすべての人々の豊かな食と生きがいにつながっている。

 1つ、最近では食の安全性がよく言われる。野菜生産者の1人として、安心して食べられる野菜を提供できるよう、農業者仲間と一緒になって努力する。

 1つ、都市生活家族の食生活は、BSEもSARSも他国のことではなく、食卓に牛肉や鶏肉が乗ることをためらう日常がある。育ち始めた我が子を食物アレルギーの影響から守るために神経を削る母たちも多いのが現状です。武蔵野市は、地域でとれた食物を地域で食べることのできる恵まれた地域ではございません。楽しむ食卓、伝え合う食卓、心を育てる食卓、体が喜ぶ食卓、これらはすべてともに食べ合う関係の中から心が育てられ、家庭機能が調整され、人間関係能力が培われ、大切な価値観や伝統が継承され、健康に注意深い配慮が注がれるものとなるのです、と結んでいます。

 子供の食に関する実態調査から、子供たちにとって、食は単に身体発達のための栄養にとどまらず、家族が集まる食卓を通してはぐくまれる心の発達、いやしなど、子供の成長に欠かすことのできないさまざまな要素を含んでいることが確認され、子供の家庭教育の基本になると思います。

 子供の心身の発達は、民生部、教育委員会に関係するでしょうし、食の安全性と消費者の購買志向から農業者の営農計画、販売戦略などは産業経済部に関係すると思います。したがって、民生部が主体となり、教育委員会が協力する体制で、子供の食環境の実態調査を南砺市においても武蔵野市子どもの食環境研究会設置要綱を参考に検討されてはと思いますが、当局の所見を求めます。

 2番目、安心・安全武蔵野農業〜市民の豊かな生活を彩る〜武蔵野市農業振興基本計画について。

 武蔵野市第4期長期計画の農業の振興の施策の実現を目指し、国や東京都の農業振興政策との整合性を図り、農業の多面的機能を維持するためにも見直しを行うとし、武蔵野市農業振興基本計画検討委員会設置要綱が制定され、その3条組織には、市農業委員会会長と委員3人、学識経験者2人、消費者代表2人、農業関係者1人、市環境生活部長の10名の委員で構成されている。第8条庶務は、環境生活部生活経済課が担当。施策の検討に当たっては、アンケート調査並びに市民の意見、ヒアリングなど、多くの市民が参加できるシステムが用意されている。

 子どもの食環境研究会の成果が平成16年3月に報告され、それも踏まえる形で武蔵野市農業振興基本計画が平成18年11月に作成され、ここには、1つ、市内の農家は安心、安全な農作物を市民の食卓に供給するという熱意を持って農業に従事している。1つ、都市に残された農地自体が心安らぐ景観であり、ヒートアイランド現象を緩和する緑地であり、さらには地震などの大規模災害時の防災空間となるなど、多面的な機能を持っている。1つ、「安心・安全武蔵野農業〜市民の豊かな生活を彩る〜」を市の農業の将来像に設定する。1つ、農業の振興、農地の保全はもちろん、人と環境に優しい農業の推進や、食と農の教育なども記述し、幅広く長期的な視野に立った計画である。武蔵野市は、この基本計画に基づき、農家の方や農業関係団体はもちろん、市民の皆さんの協力を得て事業の展開を図っていく、と結んでいる。

 総合計画は市の目標であり、市民と協働で目標達成に向かって努力するものです。

 基本計画、実施計画は、市民の理解と積極的な協力が得られ、市民の望む内容でなければなりません。

 それぞれの基本計画の作成に当たっては、少々時間がかかっても、アンケート調査、市民の意見、ヒアリングなど、多くの市民参加が必要だと思います。

 多くの市民参加のもとに作成された基本計画は、市民の全面的な協力が得られ、市民と一体となった事業の展開が期待できると思います。

 そこで、提案ですが、農業振興基本計画を南砺市においても武蔵野市農業振興基本計画検討委員会設置要綱を参考に検討されてはと思いますが、産業経済部長の所見を求めます。

 以上でございます。



○議長(大西正隆議員) 上田民生部長。

   〔上田一郎民生部長登壇〕



◎民生部長(上田一郎) 子どもの食環境の実態調査についてお答え申し上げます。

 南砺市におきましては、ご紹介をいただきました武蔵野市と同様の実態調査は行われておりません。しかし、幾つか関連すると思われます調査等が実施されておりますので、ご紹介させていただきます。

 平成17年度には、食生活改善推進委員の方々による朝食についてのアンケートが実施されております。また、学校での調査といたしまして、文部科学省から安心な学校給食推進地域の指定を受け、市内の中学2年生482名を対象に食に関するアンケートを実施されました。これをもとに、市内小・中学校の栄養職員や給食調理員など、関係者と保護者が連携し、学校給食の衛生管理、地産地消の推進、健康教育などに取り組まれておられます。

 平成18年度には、同じく地域に根ざした学校給食推進地域に指定されまして、学校関係者や保護者、生産者やJAなどの農業関係者による推進協議会を設置され、市内の11小学校、9中学校における地場産物や米飯給食の研究報告が実施されております。

 また、富山県におかれましても、平成17年度に4歳未満の子供約2,700人余りを対象に乳幼児栄養調査を実施され、平成18年には幼児519人、小・中・高生1,613人を対象にした食育に関するアンケート調査を実施され、食に関する現状と課題をまとめておられます。

 いずれの調査によりましても、食に関する課題はご紹介をいただきました内容とほぼ同様にとらえておりまして、食は生活の基本であり、乳幼児からの望ましい食習慣の定着を目指すことが重要であるとしております。

 また、平成17年3月に策定いたしました市の次世代育成支援行動計画や、本年3月に策定いたしました市民健康プランにおきましても、ご意見にありました食に関する項目を掲げているところであります。

 このような現状から考えまして、現在のところ、改めて市独自の実態調査を考えていないところであります。

 食に関します現在の活動といたしまして、保育園におきましては保育参観日などを通じて朝食の大切さ、あるいは食事のバランスなど、実際に給食の様子を見ていただきながら、保護者への食に関する啓蒙を実施しております。また、学校におきましては、給食時間や特別活動での食事指導を初めといたしまして、各教科のほか、道徳の時間での取り組みを体系的、継続的に実施しておられると聞いております。

 今後とも、各計画の着実な推進を図るために、また食を通じた心身の健全育成を図るため、ご紹介をいただきました資料などを活用してまいりたいと存じます。



○議長(大西正隆議員) 細川産業経済部長。

   〔細川 哲産業経済部長登壇〕



◎産業経済部長(細川哲) 次に、農業振興基本計画の検討についてのご質問にお答えをいたします。

 南砺市の農業施策は、国が策定しました食料・農業・農村基本計画にうたってあります内容を柱として、食料・農業・農村に大別し、幾つもの施策をあわせ持って推し進めているところでありまして、市ではご承知のとおり、本年3月に策定しました南砺市総合計画におきまして、農業・農村の振興の中で農業経営基盤、食育・地産地消など6項目に大別し、施策の展開方針や目標値を示しております。この策定に当たりましては、市民の皆さんの意向を最大限に反映できるよう、市民アンケート、市政懇談会や市長への手紙などを実施した上で、審議会での意見を踏まえ進めてきたところでございます。

 また、市にはほかに農業経営基盤の強化の促進に関する基本構想を策定しております。これは、農業経営基盤強化促進法に定めるところにより策定したもので、この内容は、農業経営基盤強化促進に関する目標、効率的かつ安定的な農業経営の指標及び農用地の利用の集積に関する目標を示したものであります。

 そして、管内の3水田農業推進協議会が策定する水田農業ビジョンが示されておりますが、策定に当たりましては市、国、県、農協、生産者、消費者など、関係機関での協議を重ねたものであり、当然ながら、内容につきましても市の協議構想に沿った活動をされているものであります。

 そこで、南砺市の施策の大きなものといたしまして、食料については、安全安心、地産地消の推進などがあるわけでありますし、また農業につきましては農業経営基盤の強化などがありますが、とりわけ農業者の高齢化と農地の減少からの脱却を図る上で、大部分の農地を意欲ある農家や法人、あるいは集落営農組織が経営する、すなわち担い手が主流となる経営的にも強い農業づくりへの取り組みが肝要かと思っております。

 また、農村についてでありますが、生命の源であります食料の生産を支える農村の持つ機能を維持することも重要であり、農地、水、人があってこそ健全な農業の振興が図れるものと思っております。今年度から始まります農地・水・環境保全向上対策もあわせて推し進めなければならないと考えております。

 一方、南砺市の農業振興を考えますに、平地の農業ばかりではなく、中山間地の農業もあるわけでございまして、これらにつきましても、今ほど申し上げました方向性はもとより、地域の特性を生かした特産物の生産振興、また消費地である都市との交流を深めてのオーナー等が農業に参加いただいたり、地域の個性を生かした農業施策も実施しているところであります。

 また、市単独事業で、畜ふん堆肥散布の取り組み、また、県単独事業の緑肥のすき込みや堆肥の散布などの土づくり、また、県内トップのエコファーマーの認定実績に見られますように、有機農法の取り組みなど、減農薬、減化学肥料を実施する環境に優しい農業を推進されており、また推進をしておるところでございます。

 そして、農薬の使用状況なども記録し、生産履歴を示すトレーサビリティー、また農薬や食品添加物の使用を制限され、残留濃度を管理するポジティブリスト制の実行を徹底し、消費者ニーズに沿った農産物の取り組みへの両方をあわせ持った農業の展開を生産者と県、農協等、関係機関との連携を図りながら推し進めているところでございます。

 いずれにいたしましても、南砺市の農業振興は、食料・農業・農村を総合的に、また平地、中山間地域を問わず地域の個性を生かしつつ、いかに意欲と能力のある担い手を育成、確保し、頑張る認定農業者や農業組織には支援をしていくことが基本姿勢かと思っております。

 そこで、議員が提案されておられます基本計画の策定手法につきましては、多くの市民参加のもとに作成する計画は、市民の全面的な協力が得られ、実効性も高く、市民と一体となった事業の展開、そして実施効果も高くなることが期待できますことから重要なことだと考えておりますけれども、新たな計画の策定につきましては、今ほど申し上げましたとおり、既存の構想、計画もあるわけでございまして、むしろ構想をいかに実践し、実効性あるものにしていくかが重要課題ではなかろうかと思っておりますので、議員におかれましては一層ご理解とご協力をお願い申し上げ、答弁といたします。



○議長(大西正隆議員) 暫時休憩いたします。午後1時から会議を再開いたします。



△休憩 午後0時06分

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△再開 午後1時00分



○議長(大西正隆議員) 会議を再開いたします。

 各議員による市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を継続いたします。

 1番、田中幹夫議員。

   〔1番 田中幹夫議員登壇〕



◆1番(田中幹夫議員) 一昨日、市内の施設研修が終わりまして帰宅をした直後に、大きな雷音とともに、うちの近所の杉の木に雷が落ちました。家を揺さぶる音、そして木から燃え上がる炎で、今もなお心臓がどきどきしております。

 そしてまた、きのうは、季節が夏になって暖かいなと思っておりましたが、利賀の方ではひょうと一時的な豪雨でした。南砺市内といえども広く、そしてまた平野部と山間地が天気も気温も標高差もいろいろ違うものがあるんだなと改めて痛感をしたところであります。

 それでは、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。

 本日は、農山村振興策、そして公募による共同事業の実施の提案、頑張る地方応援プログラムについて質問をさせていただきます。

 市内は、水田は青々と育ち、水を張った田んぼはきらきらと光り、麦畑は刈り取りの真っ最中、山々は緑もえる一番きれいな季節になってまいりました。新しい総合計画のもと新年度がスタートし、はや2カ月がたちました。本格的な米政策改革である経営所得安定対策の品目横断的経営安定対策と、農地・水・環境保全向上対策が本格的に始まり、農業を取り巻く環境は大きく変わってきています。

 また、けさから先輩議員の質問にもありましたように、世界的な環境問題意識の高まりから、本県では水と緑の森づくり税を設置、約2億7,000万円を財源に事業も開始されました。これら農林業施策は、市にとっても大きな転換期であり、また新たな事業ということで、住民の皆さんへの説明や対応にも今なおご多忙のことと存じますが、ぜひ事業が成功するように、今後も市当局におかれましてはご指導賜りますことをこの場をおかりしてお願いするところであります。

 さて、新しい事業は展開したものの、全国的な地方の財政状況はまだ厳しい状況が伝えられております。国と地方の税財政の三位一体改革が行われました16年から3年間、東京等の大都市圏の自治体の一般財源が拡大する一方、地方の一般財源が減少していることが県の試算でわかりました。富山県は11.5%の減で、秋田県に次いで減少幅が大きいことになり、大都会との格差が大きいということになるのであります。

 県の一般財源が大幅に減少しているということは、さらに市の財政に直結してきます。さらなる県、市などの行政の行財政改革を進めながら住民サービスの根本を考えていくべきときが来ているようにも思われるのであります。

 そして、最近よく言われる地域間格差を特に高齢化集落になればなるほど強く感じられるようになっています。もともと身近にあった行政は、公共サービスの充実と高度化が主要なミッションでした。現在はどうですか。あらゆる社会的資源の効率的活用と公共サービスの根本的な見直しにその役割を変革しなくてはならなくなっています。そのことは、従来公共サービスの質と量によって自治体を評価してきた地域住民にも意識変革を迫らざるを得ないものとなってきています。このように、住民意識の中に仕方ない、どうしようもないといった言葉がついつい出て、山村地域を中心に高齢化過疎に追い打ちをかけるのであります。

 上流農山村が、山間地が崩壊した地域において、下流部の平野部のみが発展するところはありません。均衡ある国土の発展は重要なことだとつくづく思っております。

 地域では、地域審議会で議論し、自治振興会が中心となって、みずからが地域活性化に向けて取り組み、明るい安心安全の自治を守っていくべきところでありますが、人材不足やさまざまな諸問題で理想的な自治になっていないところもあります。

 私自身は、行財政改革を断行する上で一番重要なことは、住民の理解を得ることだと思っております。それらを担うのが自治振興会であり地域審議会であるというふうに思っております。市当局におかれましては、今後ますますご指導、ご支援を賜り、しっかりとした自治組織の育成をお願いしたいと思います。その中でしっかりとした行財政改革を行い、財政力基盤を確立し、健全な運営を行っていただき、市民の福祉向上に、教育に、安心安全の住みやすさ日本一の南砺市を市民とともに築き上げていただきたいものだと考えております。しかしながら、余り時間がないこともご理解をいただきたいものです。

 我が市の山間地域は、少子・高齢化という言葉よりも、けさから岩崎議員の質問にもありましたが、そしてまた、以前に山瀬議員が質問されましたけれども、限界集落、もしくはそれに近い状態に陥っているところが多くあります。冠婚葬祭など、協力し合って生活してきたはずが、集落活動もできない高齢者の家庭がふえてきているのも現実です。集落は、あるときは励まし合い、またあるときは助け合い、集落単位の集合体の自治振興会等により大きなコミュニティーへと変化しているにすぎないのであります。根本的な解決策にはなっておりません。まさに、過疎は今もなお進行しております。

 平成12年4月に施行されました過疎地域自立促進特別措置法の目的は、人口の著しい減少に伴って地域社会における活力が低下し、生産機能及び生活環境の整備等がほかの地域に比較して低位にある地域について、総合的かつ計画的な対策を実施するために必要な特別措置を講ずることによりこれらの地域の自立促進を図り、もって住民福祉の向上、雇用の増大、地域格差の是正及び美しく風格ある国土の形成に寄与することとうたわれております。

 ここへきて、社会は自然環境や伝統文化の残る美しい日本の風景、心のふるさとを必要ともしています。最近の新聞には、ふるさと納税や、国土交通省の2地域居住の情報サービス支援事業や、農林水産省の急速に進む高齢化等で衰退する農村住民の互助活動の再生に乗り出す、ソーシャルキャピタル、地域力を生かした地域活性化を図る事業等、新たな行政と住民の協働の関係から生み出す活性化事業が生まれ始めています。今後そういった事業の展開を農山村振興策としてぜひ積極的にお取り組みをいただきたいと思います。

 我が南砺市には、今なら日本の心、日本の技、日本の原風景がたくさん残っています。独特な山村の生活文化を生かした振興策をお考えいただき、さまざまな国の事業、県の事業を利用して振興策に取り組むこと、そのことは地域を再生し、地域が元気を取り戻す大きなきっかけとなるはずであります。都市住民を巻き込んでの市民参画の事業をぜひお願いしたいと思います。このことについて、市長の考えをお聞きをいたします。

 次に、協働によるまちづくりについてお聞きをします。

 地域の中に、都市住民を巻き込んでまちづくり、村づくりを行う組織として幾つかのNPO法人があります。調べてみますと、富山県内には現在199のNPO法人があります。そのうち南砺市には16のNPO法人が実在します。中身は、なんと−eユビキタスネットワーク協議会のようなICT関連法人が2つ、スポーツクラブが旧町部の4つ、南砺市医師会などの医療福祉関係が3つ、南砺の山々を守る会のような自然環境関係が1つ、残りの6つは伝統文化継承やグリーンツーリズムの実践など、地域振興関連の法人であります。

 面積は富山県で2番目に大きい南砺市でありますが、16のNPO法人。少し少ないようにも思うところであります。総合計画の中では市民協働のまちづくりを挙げている割には少ないというふうに思います。裏を返せば、行政に依存型なのでしょうか。

 県は、とやま夢づくりNPO協働事業と言いまして、提案型の事業を展開しているところであります。テーマは、活力あるまちづくり、子育て支援、教育の充実。健康づくりと医療、福祉の充実。そして、自由テーマ。この4つのテーマに一般公募して事業を進めるものであります。

 協働とは、NPO等と行政が相互の相手の行動原理や特性を認め、対等な立場で共通する公共的課題の解決に向け、公共サービスの提供などで連携することというガイドラインは決めてあります。

 その発想で、我が市もさまざまな事業を公募型にしてみてはいかがでしょうか。NPO法人のみならず、市長が認める集落単位、自治振興会など、行政がつくったメニューの中で集落や地域が行う事業は今までも幾つかはあります。市の決めたテーマによって公募をする。例えば、空き店舗利用、集落単位の老人福祉、子育て支援、グリーンツーリズムの実践、自然環境問題など、新しい方法、考え方が生まれてくる可能性は大いにあると思います。また、そういったことは、NPO法人等団体数の増加と活性化、そして市民が市政にかかわるきっかけとなり、協働意識が高くなり、自立性が高まり、人材育成にも寄与できると考えます。ぜひ、現在の公共サービスと違う角度から提案が必ずや生まれてくると思います。何よりも、地域に大きな責任感も生まれてくるでしょう。ぜひ実践していただきたいと思います。このことにつきましても、市長にお考えをいただきたいと思います。

 次に、政府の交付税措置の目玉と言われております頑張る地方応援プログラムについて質問いたします。

 市長の提案理由にもありましたとおり、我が市は南砺ゲートウェイ構想の推進プロジェクト、南砺市集中改革プロジェクトの二本立ての取り組みとお聞きしました。このプログラムは、やる気のある地方に自由に独自の施策を展開することにより魅力ある地方に生まれ変わるよう、地方独自のプロジェクトをみずから考え、前向きに取り組む地方自治体に対し地方交付税等の支援措置を講ずるもので、私たち地方においては大きな期待が持てるところであります。

 さきに新聞報道によりますと、県内市町村も応募の検討や具体的な応募内容等を掲載されていたところでありますが、我が市においても財政的措置につながるものだと考えております。

 市当局におかれましても、さまざまな財政支援策を講じて住みよいまちづくりに邁進していただいているところでございますが、今回の頑張る地方応援プログラムについて、どのような考え方で進めていらっしゃるのか、またどれぐらいの交付税参入を期待しておられるのか、市長政策室長にお聞きし、私の6月定例会の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(大西正隆議員) 溝口市長。

   〔溝口 進市長登壇〕



◎市長(溝口進) 田中議員のご質問にお答えを申し上げます。

 魅力ある農山村の振興策というのは、これは本当にいいことは積極的にやっていくということになるわけでありますけれども、過疎地帯というのはいろいろな要因があって過疎地帯になっている。五箇三村の人口の推移を見ておりますと、昭和22年、最も多いときが3カ村で1万1,186人でありました。平成17年度の国勢調査によりますと2,923人、3,000人を切りました。最盛期といいますか、一番人口の多かったときから見ますと26%になっているのであります。

 これは、私思うんですけれども、当時その先の時代も含めまして、日本の国のエネルギーというのは炭であり、まきであったわけであります。そういうエネルギー源というのは、森林地帯に一番そういうものがあった。いわば、それが石油になり、そして今電気になりつつある。そういう時代の変化というものがやはり過疎地帯を引き起こしているわけでありまして、それを人為的にとめようと思ってもなかなか難しいわけでありますけれども、しかし、それはそれなりに、それぞれの地域の価値を生かした個性あるふるさとづくりをこれからも施行していかなければならない。小人数であっても、ぴりりとした地域があってもいいんじゃないか。その価値を見詰め直す時期ではないか。そんなふうに思っておるところでございます。

 現行の過疎地域自立促進特別措置法の期限は平成22年3月末日までとなっておるわけでありますが、今日これからの地域づくり、それぞれの地域が自立するということを目標に考えていく場合に、やはり私どものこの南砺市では合併効果もできるだけ山村の方にもそういうことが起こればいいなと思っております。

 去る5月24、25の両日、東海、近畿、北陸の各県庁の過疎担当課長会議が南砺市で開かれまして、相倉合掌集落の1棟でこれまでの取り組みについて話し合い、活発な議論がなされたということであります。南砺市におきましても、これまでの過疎対策を振り返り、それらが市民や地域づくりにどう生かされてきたか、そういうことを考えて参加しておったわけでございます。

 今後も、国の施策等を取り入れて努力をしていかなければならないと思います。例えば、国土交通省の支援制度であります観光まちづくりコンサルティング事業、これは南砺市が指定されたわけでありまして、南砺市の観光の拠点とも言える五箇山の地域で、観光施設が集中的なコンサルティングにより新たな観光素材として商品化され誘客につながるというように思っておりまして、この指定を生かしていきたいというふうに考えております。

 また、林野庁が提案いたしました「越中・加賀世界遺産・街道物語」につきましても、南砺市を含む全国14市町村が山村力誘発モデル事業というものの採択を受けたわけでありまして、これは、この事業は補助事業とは異なりまして、いわゆる提案型と言われるものでありまして、独創的なアイデアを生かしてより実践的に取り組む、そういう事業で、それに対して事業費が配分されるというものでありまして、現在行政センターと地域が一体となって推進体制づくりを考えている。そして、特に金沢市との業務提携など、細部にわたる調整が進められているところでございます。

 私は、五箇三村がこのような国の施策を受けることによりまして地域づくりが少しでも進めばいいなというふうに思って、大いに市としても応援をしていきたい、そんなふうに考えておるところでございます。

 2番目の公募による協働事業の実施ということでありますが、ご指摘のとおり、現在市内には16のNPO法人が設立されて、それぞれの分野で活発に取り組みがなされ、市民パワーが社会的に認知されつつあるというふうに思っております。16が少ないんじゃないかというご指摘もありますけれども、人口割にしますとそんなに少ないこともない。まあまあというところじゃなかろうかと思うわけで、問題はこれからいかにそのNPO法人が活躍していくかということでなかろうかと思います。

 これからの時代は、すべてのサービスを行政だけで提供できるものではありませんで、市民の皆さんと協働して推進していく分野がふえていくであろうと思われておるわけで、NPO法人に期待するところも非常に大きいわけでございます。公的施設の管理運営や地域の福祉の推進、市民の健康づくり、さらには緑の保全運動、ICTを活用した魅力あるまちづくりなど、市内のNPOの皆さんの活動にこれからも大いに期待をし、そして一緒になって市の活性化を目指していきたいというふうに考えておるところでございます。さきに申し上げました山村力誘発モデル事業なども、そういうところから出発しなければならない、そんなふうに思っております。

 3番目に、頑張る地方応援プログラムについて、私からも若干申し上げたいと思いますが、現在総務省の河合政務官が土・日など全国を飛び回っておられまして、平成19年度からスタートした頑張る地方応援プログラム、これの内容について、話し合いを各地方で行われております。

 富山県においても行われたわけでありますけれども、私もその会議に参加させていただきました。制度の概要につきましては、特別交付税において単年度に3,000万円をこれに充てると。3カ年にわたって措置をするということが1つの取り組みであります。また、頑張りの成果を普通交付税の算定に反映させるということになっておりまして、19年度におきましては2,700億円が措置をされるということでございます。

 過日、総務省に行ってお聞きしました結果では、南砺市は非常に取り組み状況がいいので、この2,700億円をどの程度というのは置くとして、富山県の市町村の中では最高の額を確保している。そんなふうに私は思って、それをちょっと見せてもらったのもあるんですけれども、今まで南砺市が特にやってきた中で評価されておりますのは行政改革であります。3カ年で76人の職員を減らすとか、一生懸命合併後にやってきたことが評価されているということをご報告申し上げ、細かな点につきましては中山市長政策室長から答弁をさせていただくということにしたいと思います。

 以上であります。



○議長(大西正隆議員) 中山市長政策室長。

   〔中山繁實市長政策室長登壇〕



◎市長政策室長(中山繁實) 田中議員の頑張る地方応援プログラムに関しまして、お答えを申し上げたいというふうに思います。

 この事業の平成19年度における地方交付税による支援措置につきましては、今ほどの市長答弁にございましたように、1つは市町村のプロジェクトへの取り組み提示に対して特別交付税で500億円程度を措置するというものがあります。また、市町村の頑張りの成果を普通交付税の算定に2,200億円程度反映させようという、そういうものとの2つがございます。

 まず、前者のプロジェクトへの取り組みの県内市町村の状況につきまして概略的に申し上げたいと思いますけれども、総務省の第1次募集における県内の申請市町村は13市町であり、プロジェクトの総策定件数は27件ということで、6つの市町が1件策定、当市も含めました4市町が2件策定、残る3市町は3件以上策定というように聞いております。

 また、プロジェクトの類型についてでございますけれども、最も多いのが観光振興・交流プロジェクト、これで8件でございます。次に、まちなか再生プロジェクト、これが7件。この2つで全体の約6割を占めているということでございます。

 南砺市におきましては、今ほどございましたように2件のプロジェクトを策定いたしましたが、既にホームページ等でごらんになっていらっしゃるかもしれませんが、その概要について簡単に触れさせていただきたいというふうに思います。

 まず、1つ目が、観光の振興を目指したなんとゲートウェイ構想の推進プロジェクトでございます。その内容は、東海北陸自動車道の全線開通を見据え、国内外との広域的な連携を深め、人、物、情報が集まり、付加価値をつけて送り出せる拠点都市としての求心力を高めることを目指すものでありまして、五箇山インターチェンジ、福光インターチェンジの利用者数、相倉、菅沼の世界遺産合掌集落の入場者数を成果目標として、これらの増加を目指すものでございます。

 そして、2つ目でございますが、地域の経営改革を目指した南砺市集中改革プロジェクトでございます。その内容は、行政の効率化、財政の健全化を目指し、事務事業や組織機構、外郭団体などの見直し、民間委託や施設の統廃合の推進により職員定数の削減や行財政のスリム化を図るものでありまして、指定管理者制度導入の割合、自動交付機利用率等を成果目標として、その向上を図るものでございます。

 さて、お尋ねの交付税の算入額に関してでございますけれども、まずプロジェクトへの取り組みに対する支援につきましては、プロジェクト件数や掲示総額にかかわりなく、1団体当たりの特別交付税措置額は単年度3,000万円の上限、3カ年の措置ということでございますので、当然のことながら、この限度額いっぱいの確保に努めなければならないというふうに考えております。

 また、普通交付税の算定に成果指標を反映させる支援措置につきましては、現時点では制度内容が明らかにされておらず、試算できる状況ではございません。行政改革指標、転入者人口、あるいは出生率など、9つの成果指標が示されておりますけれども、これの普通交付税算定への反映に当たりましては、それぞれの市町村が置かれている状況が異なっていることから、条件不利地域に対して適切に対処していただかなければならないものと思っております。

 最後に、頑張る地方応援プログラムをどのような考え方で進めていくのかということでございますが、「さきがけて 緑の里から 世界へ」を将来像とする総合計画の実現に向けて力強く歩み始めた本年度に時を同じくいたしまして、国においてもこのような支援措置が新たに制度化されるということは、市民と行政が協働し、お互いに汗を流しながら夢や目標に向かって果敢に挑もうとする姿勢を基本構想においても記述をいたしておりますけれども、この方向性への応援のようにも受け取れます。これを追い風と感じつつ、総合計画を初めとする各種計画に基づく事務事業を着実に推進していかなければならないと思いますし、また、それぞれの市町村がみずから考え、みずから前向きに取り組んでいく姿勢とその成果が評価されるということからは、あわせてさらなる自主改革努力、たゆまぬ自助努力が必要なのではないかと考えているところでございます。

 以上でございます。



○議長(大西正隆議員) 続いて、2番、山瀬悦朗議員。

   〔2番 山瀬悦朗議員登壇〕



◆2番(山瀬悦朗議員) 本日の最後ということで、しっかりと声を出してエネルギーを伝えていきたいなというふうに思っております。

 自分は、前年度の9月、12月の議会で続けて人口減少の問題を取り上げ、9月には総合計画の中での人口対策の取り組み、12月には限界集落を取り上げ、特に高齢化が進んでいる山村部の集落の維持について提案させていただきました。

 今回は、全国他の自治体の取り組みと、我が南砺市はどんな方向で進めばいいのかを検証し、提案いたしたいと思います。

 地方分権、地方への権限移譲を三位一体改革の中で進めていくこの1年、都市と地方の地域間格差が大きく取り上げられるようになりました。税収面での東京都のひとり勝ちの構図が見えてきて、ことしに入ってはふるさと納税制度ということで地方を何とかしようという新しい税制が論議され始めました。しかし、東京ひとり勝ちととらえると、じゃほかの自治体と手をつないでいれば何とかなるのかといいますと、実態は違っています。地方の自治体間でも大きな格差が生まれてきています。

 平成17年度に実施された国勢調査をもとに、人口の面で平成12年度のものと人口を比較して分析したデータが総務省から出ております。それによりますと、2,217市町村全国にあるんですが、その7割強の1,605市町村で人口が減っております。当然南砺市もその中に入っており、平成12年の旧町村の合計6万1,082人が17年の5万8,140人になり、率にして3.4%の減少になっております。

 しかし、この2,217市町村の中でもふえている自治体があるということです。その中でも2割以上ふえている自治体というのが京都府の精華町、富山県の舟橋村、埼玉県の滑川町、この3町村、この3つの町村が20%以上の人口増になっております。そして、10%以上ふえているところも、富山県の大島町を初め全国に18市町村ございます。その要因としては、地方でも県庁所在地の人口集積している地方都市のベッドタウンとなるような周辺市町村が多いのですが、ただ周辺にあればそれでふえているかといいますと、やはりその自治体によって、施策によって大きく変わっています。

 南砺市の人口減の要因を検証すると、亡くなる人より生まれる人が少ない自然減、それと、転入する人より転出する人が多い社会減に分けられます。南砺市の平成18年1年間をとらえると、合計で494人人口が減っています。生まれた人が359人、亡くなった人が585人で、自然減が226人。226人生まれる人が少なかったということです。転入者は975人、転出が1,243人ということで、社会減となっているのが268人になっています。南砺市が、この後も将来に向かって子供たちが誇りを持って住んでいける南砺市としていくために、社会減を社会増にしていくという具体的な目標を持って行政、市民が一丸となって取り組むことが必要と考えます。

 仮称「暮らしてみっしゃい南砺市」、こんなのを提案したいと思います。社会減の行き先、年齢によって検証しますと、一番考えられるのは、高校卒業後の進学及び就職による出ていく動きがあります。進学は、当然地元には大学、専門学校等がございませんので、市内に帰ってくる施策をとるとして、就職については、やはり市内にある元気な企業への就職を市としてももっとサポートすることを提案いたします。議会でも企業視察をいたしましたし、幹部職員の方も市内の企業を視察されて感じられていらっしゃると思いますが、南砺市内にもすばらしい企業があります。ただ、市内の皆さんに余り知られていない。そして、求人しているにもかかわらず余りわからないというのが現状ではないでしょうか。直接行政がハローワークをすることはできませんが、商工会の組織を使ったやり方とか、NPO法人のなんと−eが商工会をつなげた求人情報の発信とか企業紹介、市内企業への新卒就職助成制度など、商工会、なんと−eなどのNPO法人とタイアップすれば可能な施策が出てくるように思います。新卒者の採用だけでなく、大学卒業者、Iターン、Uターンの方も含めて考えられます。

 次に、南砺市内就職者で、なおかつ南砺市内に住んでもらうということのサポートとしては、市営住宅情報、分譲宅地情報の一元化と情報発信プラスここで行政として取り組んでほしいのが、空き家の情報の提供による空き家の有効利用です。県内の他市町村でも既に取り組んでいらっしゃいますし、前回の3月定例会で中島議員が質問され、市長からは研究してみるとの答弁がありました。これは、単なる不動産効果だけではなく、空き家になっている農家、町屋などを生かしてリサイクルすると。そして、南砺市の美しい資産である散居村空間や伝統的な家屋を保存していくことにもつながる施策としてぜひとも取り組んでいただきたいと考えます。

 次に、じゃ暮らし始めて必要になるのが安心して暮らせる医療の問題です。さきに民生病院委員会の視察で行ってきました三豊総合病院は、すばらしい実績を上げていらっしゃいました。医療管理者、院長先生、看護師長の皆さんが信念を持って24時間全科救急診療体制をとっておられます。住民は安心して生活することができます。今回の提案ではこれ以上は取り上げませんが、昨年9月議会の高田議員の質問に対して市長の答弁にもありましたように、安心して暮らしていける病院を医療局のリーダーシップのもと、南砺市の医療のあり方を研究して取り組んでいただきたいと思います。

 次に、安心して暮らし始め、そして結婚、子育てとつながり、保育所、学校というふうにつながっていきます。このプロジェクトの一番大きな課題として、今年度末の東海北陸道全線開通をにらんだ社会増の施策なんですが、今年度インターチェンジ設置促進事業ということで436万円の予算が上がっております。インターチェンジをどこにつくるのがいいかという議論が先行しているように考えられます。南砺市の社会増を目指すためには、企業を誘致せんなんからインターチェンジをつくらんなん。どこどこにつくって、例えば100ヘクタール規模、これは大げさですが、そんな企業団地を隣接させ、働く人はここにアパートなり分譲住宅をつくる。そして、その隣接にはスーパーマーケットを誘致、そしてアミューズメントエリアを設けてというような大きなまちづくりをもってこのインターチェンジに取りかかっていただきたいというふうに思います。インターチェンジをつくるのが目的ではなく、手段であって、人口増が目的となるような、そんなプロジェクトにしていただきたいということです。

 中京圏からの企業誘致、そして新しいまちの発展、自然、歴史的文化、世界遺産など、現有資産を有効に利用したまちづくりとともに、こんなふうにイメージを膨らませ、部局横断的なプロジェクトを立ち上げて検討していく。そして、出てきたアイデアの中には予算もかからないものがあると思います。そのまた少ない予算ですぐ取り組めるものも出てくるはずです。スピード感をなくさず、即実施して検証、修正、対策を打つというPDCAを回して、先ほども言いました仮称「暮らしてみっしゃい南砺市」を全部局横断のプロジェクトとしてぜひとも立ち上げていただきたいなというふうに提案いたしたいと思います。

 2つ目には、南砺市内での地域間格差の是正についてお伺いします。

 社会インフラとは、生産や生活の基盤を形成する構造物。ダム、道路、港湾、発電所、通信施設などの産業基盤及び学校、病院、公園などの社会福祉、環境施設が該当すると辞書にはありますが、ハードな施設だけでなく、そこから発生するソフトの部分こそが大事な社会インフラであります。この社会的インフラの地域間格差をできるだけ少なくしていくのが平準化ということだと考えます。

 合併により市民が負担する面の地域間格差は、例えば公共料金、税などでは平準化が進んで是正が進んでいます。また、通信インフラでは、携帯電話の不感地帯の解消が今年度実施されると聞いております。

 ここで、私の昨年12月議会の質問を繰り返すことになりますが、行政が社会インフラを担っている福祉、健康、教育などの地域間格差は、合併により旧町村時代と比較すると、一部には後退して格差が広がっているものがあるのではないでしょうか。福祉の面からすると、保健センター、保健師の配置は、合併前は旧町村部にもあって、乳幼児健診、妊婦健診などが身近に受けることができました。しかし、この4月からは、利賀、上平、井口地区にあった保健センターは廃止されました。

 市長は、南砺市に産婦人科が復活して赤ん坊が生まれたときにおっしゃいました。婦人科を運営していくことは、財政的には見ると赤字だが、これは赤字でもやっていくのが行政としての大事なことだと。私は、産婦人科と同じように、保健センターも財政上は赤字でも運営していくことが、社会インフラを維持していく行政の務めであると考えます。いかがでしょうか。

 教育の面からすると、平、上平地区で今小学校、中学校をこの後どうしていくかという課題について住民の間で議論され、方向づけされようとしています。その方向の1つとして、学校統合ということも選択肢に入っているようです。

 しかし、そこでよく議論してほしいのが、学校が存在する意義です。その地域に学校が存在すると。その意義についてよく議論してほしいなというふうに思います。平、上平が独自に保存してきている民謡を中心とした伝統芸能、相倉、菅沼の世界文化遺産を中心に残る生活文化、これらの継承を考えたときに、統合の学校で同じ五箇山地区でよく似ているとはいえ、学校が一緒になると独自のものがなくなっていく心配があることです。それぞれ独自のものとして残していくためには、学校という存在が大きな役割を担っていると考えます。

 教育効果や財政上の面から考えると、それぞれを存続させることは難しいと思います。ただ、そのためのやり方として、利賀のアーパスというのが大きなモデルとして南砺市にはあります。学校に公民館、図書館機能を持たせた複合施設としての運営です。今度は、アーパスよりもっと機能を複合させ、学校、公民館、図書館、保育所、高齢者福祉施設なども複合させたもっと幅広く住民が集まってみんなで子供を育て、高齢者を見守るような施設としての学校のあり方、そんなような学校を中心に持ってきたあり方を選択として提案いたします。

 また、今度は生活面からすると、JAなんとの経営の合理化で、支店、事業所の統廃合により購買部門がなくなる地区が平、上平地区に出てきました。商店に関しては民間に任せて行政がタッチすることではないという考え方もありますが、この後どうやって生活していくかをサポートするのは、やはり行政の重要な役割だと考えます。直接店をどうこうというのではなく、その地区の住民がみずから行動していけるように導いていくという役割です。

 この購買の部門を残していくモデルとして、宮城県の丸森町北部の大張地区というところにある大張物産センター「なんでもや」というのがあります。自分たちの手で店を復活させようということで、商工会の支部や行政区長たちが呼びかけ、一口2,000円で出資を募り、大張地区の3分の2に当たる約200世帯がそれに応じ、事業所や地区の顔役たちが大口出資をされ、集まった開店資金220万円で行政の支援を受けずに地区の住民総出でつくった共同店というものです。

 これは、沖縄にルーツがあるんですが、こういう共同店を提案したいと思います。五箇山地区には「ゆい」という助け合いの精神が濃く受け継がれてきています。高齢化が進んだ地区にはより地域のネットワークが必要ですし、この共同店は購買から福祉に広がる事業も考えられます。このような住民が協働でみずから運営していく事業を行政としてサポートしていくことを提案いたします。

 以上、自治体間競争に負けない南砺市、そして市内どこに住んでいても安心して暮らしていける南砺市を目指し、市長のお考えを伺います。

 以上で終わります。



○議長(大西正隆議員) 溝口市長。

   〔溝口 進市長登壇〕



◎市長(溝口進) 山瀬議員のご質問にお答えを申し上げます。

 最後の質問でやや辛口のご意見も伺いましたが、もともと山瀬議員には、これまで人口対策や南砺市の振興策についていろいろなご提案をいただいておるわけでありますけれども、今回は地域間格差の問題を取り上げて、南砺市の進むべき道のご提案があったわけであります。

 企業誘致であるとか、あるいは新卒者の採用、中途の若者たちのIターン、Uターン、住宅問題、医療問題、保育園の問題、学校の問題、インターチェンジの問題、そして東海北陸自動車道の全線開通対策などを含めまして、「暮らしてみっしゃい南砺市」プロジェクトというご提案がございましたけれども、これらのご提案は、文章的な表現、あるいは施策の分類方法などから多少は異なった面もありますけれども、しかし、本年度からスタートした総合計画に掲げた21のプロジェクトにすべて網羅されていると私は思っております。

 問題は、その実行でありますけれども、企業情報の提供などは商工会にも頑張ってもらっておりますし、田中議員のご質問にお答えを申し上げた頑張る地方応援プログラムのなんとゲートウェイ構想の推進プロジェクトや、山村力誘発事業モデル事業についても、この今ご提案の中に相当ダブるものがある。プロジェクトそのものでないかという感じがするわけでございます。

 先般の議会でご質問のありました空き家対策につきましては、県が中心となって進めております「くらしたい国、富山」推進協議会の運動の源でもありまして、市もこれに参加することを考えて、県との間で今調整をしております。その中で空き家対策も出てくると思っておるわけでございます。

 医療につきましても、私は行かなかったんですが、議員さん方ご視察になった大変立派な病院がある町でありますが、しかし、この南砺市は今3つの病院、1つは病院じゃなくなりましたが、2つの病院、かなりの規模の病院を持っておりまして、医師や看護師不足など、あるいは診療報酬の引き下げなど、厳しい環境のもとではありますけれども、医療局を中心に今頑張っておる最中でありまして、改革を進めながら住民の皆様方にサービスを低下させないように頑張っているところはご理解いただきたい、そんなふうに思っておるところであります。

 次に、市内での地域間格差というものを取り上げられました。保健センターを統合して、より強力な体制のもとで市民の健康の保持、増進を考えていること、これがどうして地域間格差になるのでしょうか。私は、そうではなくて、同じサービスをすることを目的としておる。みんなが力を合わせてやる、そういうことを目的としておるわけでありまして、合併前の上平村には1人の保健師さんがおられた。その1人の保健師さんが、産休ですかね、育児休暇ですか、そういうことで休まれる。そういうことで、保健センターに人がおらなくなる。それをみんなでカバーしようということで、保健師を集めることも考えたわけであります。同じサービスをしていると思っております。そういう意味で、どうしてそれが地域間格差につながるのか、私はちょっと合点がいかないわけであります。

 もともと企業会計で賄っております病院事業と、地域保健活動の拠点であって、赤字とか黒字とかいうようなことを目安にしていない保健センターとを同列にして比較すること自体に無理がある、私はそんなふうに思うわけでございます。

 平、上平の小・中学校のあり方につきましては、私は複式学級にならないように、集まって友達が多い方がいいじゃないかというような感じで今地元の方々に投げかけて、子供たちにとって一番いい最良の選択ができるように、両地域合同で検討、協議をしていただいておる最中でございます。民謡のために学校を分ければいいというようなことではないと私は思うのではあります。

 また、複合施設に対するご提案は、既に平地域では春光荘という形で実現しておりまして、これはなかなかいい形だと思って、ご提案のとおりだと思いますけれども、今後とも施設の統合とか、あるいは新しい施設をつくるとか、そういう場合には集約化を図っていくべきでなかろうかというふうに思っておるところでございます。

 農協さんの撤退に伴って購買機能が空白したというお話もありまして、私も胸を痛めておりますけれども、住民の皆さんがご提案のように協働で何か購買組織をつくるということを考えられるならば、お手伝いができることがあれば、市もお手伝いしたいと思います。

 しかし、行政が主体となって物を売り買いするのは、これはできないことでなかろうか。今のご提案の趣旨もそうではなかったわけでありますので、そういう意味で、非常に店がなくなったというようなことは、近くの人たちには残念なことなんでありますけれども、ただいまの中で福光の方の私に対する手紙で、いやいや、近くの小さな店がなくなって、どこやらに行くには何キロかかって、バスに乗るにはバスの路線が遠くてというような話がございました。どこにでもある話です、それは。それだからといって、その住んでおられる方の隣に店をつくるわけにもいかないわけで、ある程度いろいろと利便性を考えることは考えなければなりませんけれども、経済活動という範囲内でやっておられることに市が何でもやるという話にはなりにくいんじゃなかろうか。ご理解をいただきたいというふうに思います。

 以上であります。



○議長(大西正隆議員) 以上をもって、市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を終了いたします。

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△議案の委員会付託



○議長(大西正隆議員) 次に、ただいま議題となっております議案第74号から議案第78号まで、承認第1号及び報告第1号から報告第3号までにつきましては、会議規則第37条第1項の規定により、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

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△休会について



○議長(大西正隆議員) お諮りします。議案調査のため、6月13日及び14日の2日間は休会といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。

   〔「異議なし」と言う人あり〕



○議長(大西正隆議員) ご異議なしと認めます。

 よって、そのように決定いたしました。

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△散会



○議長(大西正隆議員) 以上で本日の日程は終了いたしました。

 なお、次回の本会議は6月15日午後1時に再開し、委員会審査の結果報告、質疑、討論、採決を行います。

 本日はこれをもって散会といたします。

 ご苦労さまでございました。



△散会 午後1時59分