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新潟県 長岡市

平成27年12月定例会本会議−12月10日-02号




平成27年12月定例会本会議

 平成27年12月10日
         ────────────────────────
    議 事 日 程  第2号
     平成27年12月10日(木曜日)午後1時開議
第1 会議録署名議員の指名について
第2 市政に対する一般質問(5人)
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〇本日の会議に付した事件                           ページ
日程第1 会議録署名議員の指名について………………………………………………………30
日程第2 市政に対する一般質問(続)
 1 中山間地域の地域づくりについて
   家庭の教育力について(高見美加君)……………………………………………………30
 2 TPP大筋合意に関する諸問題について(服部耕一君)………………………………38
 3 マイナンバー導入に伴う長岡市の取り組み状況について
   地方創生のための子育て支援強化について(中村耕一君)……………………………43
 4 子どもの貧困について(桑原 望君)……………………………………………………50
 5 シティプロモーションについて(広井 晃君)…………………………………………56
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〇出席議員(34人)
        田 中 茂 樹 君        五十嵐 良 一 君
        池 田 和 幸 君        服 部 耕 一 君
        池 田 明 弘 君        深 見 太 朗 君
        大 竹 雅 春 君        広 井   晃 君
        高 見 美 加 君        関   充 夫 君
        中 村 耕 一 君        加 藤 尚 登 君
        細 井 良 雄 君        丸 山 広 司 君
        山 田 省 吾 君        永 井 亮 一 君
        杵 渕 俊 久 君        藤 井 達 徳 君
        諸 橋 虎 雄 君        古川原 直 人 君
        松 井 一 男 君        丸 山 勝 総 君
        桑 原   望 君        水 科 三 郎 君
        長谷川 一 作 君        関   正 史 君
        笠 井 則 雄 君        酒 井 正 春 君
        高 野 正 義 君        関   貴 志 君
        加 藤 一 康 君        五 井 文 雄 君
        小 熊 正 志 君        小坂井 和 夫 君
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〇説明のため出席した者
  市長      森   民 夫 君    副市長     磯 田 達 伸 君
  副市長     高 見 真 二 君    地域政策監   高 橋   譲 君
  政策監兼新エネルギー政策監兼       市長政策室長  近 藤 信 行 君
  原子力・防災統括監・危機管理監
          金 子 淳 一 君
  総務部長    大 滝   靖 君    財務部長    阿 部 隆 夫 君
  原子力安全対策室長            地域振興戦略部長渡 邉 則 道 君
          小 嶋 洋 一 君
  市民協働推進室長山 崎 茂 樹 君    市民部長    広 瀬 弘 之 君
  福祉保健部長  水 澤 千 秋 君    環境部長    茨 木 正 春 君
  商工部長    森 山 建 之 君    農林部長    野 口   剛 君
  技監      中 野 一 樹 君    都市整備部長  安 達 敏 幸 君
  中心市街地整備室長            土木部長    志 賀 耕 一 君
          小 林   周 君
  会計管理者   松 永 辰 夫 君    水道局長    野 口 和 弘 君
  消防長     品 田   満 君    教育長     加 藤 孝 博 君
  教育部長    佐 藤 伸 吉 君    子育て支援部長 若 月 和 浩 君
  代表監査委員  金 山 宏 行 君
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〇職務のため出席した事務局職員
  事務局長  吉 田 正 雄 君    課長       松 永   薫 君
  課長補佐  諸 橋   正 君    議事係長     宮 島 和 広 君
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  午後1時開議
○議長(関正史君) これより本日の会議を開きます。
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○議長(関正史君) なお、報道関係者から写真撮影の申し出がありましたため、傍聴規則に基づいて議長においてこれを許可いたしましたので、御了承願います。
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△日程第1 会議録署名議員の指名について
○議長(関正史君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において水科三郎議員及び長谷川一作議員を指名いたします。
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△日程第2 市政に対する一般質問(続)
○議長(関正史君) 日程第2、市政に対する一般質問を行います。
 昨日に引き続き、通告順により発言を許します。
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△質問項目
 中山間地域の地域づくりについて
 家庭の教育力について
○議長(関正史君) 中山間地域の地域づくりについて、家庭の教育力について、高見美加議員。
  〔高見美加君登壇〕
◆高見美加君 市民クラブの高見美加です。通告に従いまして質問させていただきます。
 最初に、中山間地域の地域づくりについて質問させていただきます。いわゆる中山間地域は、日本では国土の約7割を占めると言われており、当長岡市では平成の合併に伴い、面積が拡大いたしました。平成16年には中越大震災が発生し、中山間地域に多大な被害をもたらしました。
 当市では、これらの地域に対し、誰もが安心して暮らし続けられる地域を目指して、国の総合特別区域制度などの活用を図りながら、交通、買い物、除雪などの生活サービスの確保、都市との交流促進や新たな雇用創出に向けた取り組みを地域団体や中間支援組織の方々と協働しながら進めてきたことは高く評価いたします。しかしながら、これら地域での人口減少、高齢化はその加速をとめてはいません。
 所属会派市民クラブでは、毎年支所地域の方々との懇談、現地視察などを行い、地域が本当に必要としているものは何かを聞き取りながら、来年度の予算に向けたさまざまな議論をしております。住民からの人口減少、高齢化による地域コミュニティの縮小や人材の硬直化など、地域集落の存続に危機感を示す意見が多く聞かれた経緯などから、さきのクラブ会での議論では中山間地域支援の今後の方向性についても大きな議論がありました。
 さきの市長選挙では、中山間地域を多く抱える合併地域の今後については、大きな論点でもあったと思います。選挙戦を通じて、私自身、この地域に住む者として、住民自身が課題の整理、住みやすい地域にしていくには何を行政に、社会に求めるのか、みずからが何をやるべきなのか、何が優先順位なのか、またそれが住民の総意であるのかは鮮明になっていない現状を感じました。地域住民のニーズを的確に把握し、地域課題に共通の認識を持ちながら、官民一体となって対策に取り組む必要があると考えます。
 市全体の膨大な施策と限りある財源の中で、より効率的な中山間地域支援をどのように進めていくのかは、市民全体の共通認識と理解が大切であり、今後さらに調査、研究、議論をしていく必要性があります。人口減少という大きな課題がより顕著である中山間地域に対し、今後さらなる施策展開をしていくことは当市の未来の姿への試金石であるとも認識しております。
 過去の議会議論の中でも、公共交通空白地の交通施策の方向性、高齢ひとり暮らしの雪処理等の生活環境の整備、地域医療、福祉など繰り返し議論がなされてきました。私自身もそうでありますが、中山間地域に住む方々は、その地域に長く安心して住み続けられる魅力のある地域にしていきたいと願っております。地域住民がみずから考え、汗を流し、地域全体が一つとなって住民満足度の高いさまざまな取り組みを行う必要があると思います。当市の中山間地域について、現状と課題をどのように捉え、今後の地域づくりの方向性をどのようにお考えなのか、まず伺います。
 国では、昨年地域再生法を改正し、地方創生を進めているところでありますが、当市ではその取り組みにいち早く対応し、栃尾、山古志、小国、川口の中山間地域4地域を対象とする地域再生計画を国に提出し、本年3月27日認定を受けました。地域再生制度は、地域の自主的な取り組みにより、地域経済の活性化や雇用機会の創出など地域の活力の再生を総合的かつ効果的に推進するため、地域が行う自立的な取り組みを国が支援するもので、中山間地域の地域づくりにも重要な計画だと考えます。長岡市の地域再生計画の目的と事業の取り組み状況についてお伺いいたします。
 先日、私は会派メンバーとともに人口減少の勉強会に参加いたしましたが、そこでは人口100人程度の集落におおむね3世帯の移住があれば、その集落は持続可能な集落に飛躍的に生まれ変わるという事例を学んできました。と同時に、地方創生のためには地域に根を張り、地域にタックスペイヤーを着実にふやしていくという視点も必要であり、それは従来型の地域支援という枠を超えた取り組みが必要になってくるのだろうと思います。
 地域に若者を呼び込む施策の1つとして、地方自治体が3大都市圏をはじめとする都市圏から都市住民を受け入れ、地域おこし協力隊として委嘱し、隊員が住民票を異動させ、おおむね1年以上3年程度、地域で生活し、地域協力活動に従事し、その後、定住によって地域の産業への従事、起業を呼び起こすとする施策が展開されるとお聞きしており、中山間地域の地域づくりには有効な手段と考えます。この施策の概要、さらに長岡市の現在の取り組み状況についてお伺いいたします。
○議長(関正史君) 森市長。
  〔市長森民夫君登壇〕
◎市長(森民夫君) 中山間地域の地域づくりについてのお尋ねでございます。中越地震で大きな被害を受けました栃尾、山古志、小国、川口の4地域では、この10年間で人口が約20%減少して、高齢化率も約40%になるなど、他の地域に比べて過疎化、高齢化が進んでいるという現状でございます。加えて降雪も多く、非常に厳しい住環境にあるということでございます。
 一方、さきの地方版総合戦略でもお示ししましたように、人口減少ということ自体でいえば、これはもう待ったなしの問題になっているわけでございまして、ある意味では今申し上げた地域が非常にさらに厳しい状況になるということの反面、中山間地域以外の地域でもまた相当な人口減少が進むという現状の中で、どのように中山間地域の地域づくりを考えていくかということが大変大きな課題になっているというふうに認識せざるを得ないわけでございます。
 そうした中で、私がそれぞれの中山間地域を訪れまして、四季折々のお祭りとか、あるいは地元食材を使った農家レストランでありますとか、地域活動団体あるいはNPOの活気ある活動、人口減少しているにもかかわらず、そうした活動を見ることができます。いつも感じますのは、大震災から復興の過程で生まれましたふるさとへの誇りと愛着、そしてここで暮らし続けたいという住民の皆さんの熱い思いというものがその根っこにあるんではないかというふうに思っております。
 先ほども申し上げましたが、この思いに根差したさまざまな活動が行われているわけでございますが、やはりその基本になるのは、まず住んでいる方がふるさとに対する誇りと愛着を持つということ。それに加えて山古志地域、栃尾地域の一之貝あるいは来伝の集落などを見たときに、外部との交流により、その地域の活力が高まって、先ほど申し上げましたふるさとへの誇りとか愛着がさらに高まっていくというふうな傾向も見られるように私は思っております。
 長岡市は、そうした住民の皆さんのふるさとへの強い愛着というものをしっかりと受けとめまして、誰もが訪れたくなる魅力ある地域を実現させなければならないと考えております。そのためには、まず第一に必要最低限の生活サービスの確保、これは集落の維持が非常に難しくなっている中で、行政としてまず基本的にやらなければならないことであろうと思います。ただ、これだけでは生活を支えるだけにとどまりますので、その次に移住あるいは定住施策の推進をしっかりとまた図っていくと。さらには、先ほど申し上げましたそれぞれ地域にある資源、宝物を生かした交流事業などを進める中で、外部との交流を活発化していく。これは現実に今のそれぞれの地域でも起きていることでありますが、交流人口を増加させるだけではなく、質の高い交流を進めていくということが大事ではないかというふうに思います。
 以上申し上げました3つの視点に立って、活力あふれる中山間地域を長岡市が中心になって、住民の皆さんと力を合わせてまいりたいと、このように考えているところでございます。
 残りの御質問につきましては、地域振興戦略部長からお答えをさせていただきます。
 私からは以上でございます。
○議長(関正史君) 渡邉地域振興戦略部長。
  〔地域振興戦略部長渡邉則道君登壇〕
◎地域振興戦略部長(渡邉則道君) 私からは、地域再生計画と地域おこし協力隊についてお答えいたします。
 まず、地域再生計画ですが、高見議員から紹介のあったとおり、本計画は中越地震で大きな被害を受け、過疎・高齢化が進む山古志、小国、栃尾、川口の4地域を対象エリアとした計画で、本年3月に国から認定を受けたものです。震災復興の過程で得たノウハウや中山間地域の地域資源を最大限に活用しまして、人口減少下でも暮らし続けられる中山間地域の再生モデルを構築するための計画でございます。
 計画の柱は3本ございまして、1本目の柱は、錦鯉を切り口とした地域産業の創出としまして、錦鯉のブランド強化と誘客促進に取り組むものでございます。今年度は展示水槽の設置やプロモーション映像の制作などを行っております。
 2本目の柱は、中山間地域の健康、安心と安全な暮らしを守るといたしまして、今年度は移動販売車を活用しまして買い物弱者対策や高齢者の見守りなどを実施しております。
 3本目の柱は、地域への新たな人の流れをつくるといたしまして、交流から半定住、さらには定住へとつながる施策を展開いたします。今年度は、地域資源を組み合わせたツアーや都市部住民のお試し居住などを行っております。東日本大震災の被災地をはじめ、全国の中山間地域では人口減少に伴うさまざまな課題を抱えております。その一助となるよう、本計画をしっかり推進しまして、中山間地域の再生モデルを構築していきたいと考えております。
 次に、地域おこし協力隊についてお答えいたします。本制度は、都市部から中山間地域などの条件不利地域に生活の拠点を移したものを地方自治体が地域おこし協力隊員として委嘱しまして、一定期間、農作業への従事、伝統作業の継承、地域の生活支援活動などを行いながら、その地域への定住を図る取り組みでございまして、平成21年度に総務省が創設した制度でございます。人口減少で悩む地域にとっても、中山間地域への定住を考えている都市部住民にとっても有効な施策であると考えております。また、国からの財政支援もあることから、地方創生に向けた有効な施策として、長岡市総合戦略に位置づけております。地域として、協力隊員に何をしてもらいたいか、また集落での受け入れは可能かと、そういった地域のニーズをしっかり把握しながら、導入の検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(関正史君) 高見美加議員。
  〔高見美加君登壇〕
◆高見美加君 ありがとうございました。次に、家庭の教育力について質問をさせていただきます。
 平成6年に日本でも批准された児童の権利に関する条約第18条で規定された保護者の責任や行政の役割についての部分を踏襲し、平成17年、教育基本法が改正され、その第10条第1項では、「父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする」とし、第2項では「国及び地方公共団体は、家庭教育の自主性を尊重しつつ、保護者に対する学習の機会及び情報の提供その他の家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならない」と規定されました。また、その背景には、近年児童虐待や少年犯罪の増加、また不登校、いじめの増加等の課題が顕著になってきたこと、関係機関のさまざまな調査でも親自身、保護者自身が家庭の教育力、しつけについて低下の危機感を高い割合で示していることなどがあります。
 平成25年度の長岡市の全児童・生徒、保護者、全教員意識調査の結果の報告書を見ると、保護者向けの家庭教育についての考えや家庭での様子の項では、「子どもにきちんとしつけをしているほうだと思いますか」の問いに、全体では「そう思う」「どちらかというとそう思う」の合計85.8%の保護者が子どもにきちんとしつけをしていると考えているのに対し、教員意識調査では、「しつけや基本的な生活習慣が身についていない子どもがふえている」について、「そう思う」「ややそう思う」と回答した教員は85.1%となっています。また、「家庭は子どもにきちんとしつけをしていると思いますか」という問いに、「そう思う」「ある程度そう思う」と回答した教員は44.3%にとどまっており、保護者と教員に大きな意識のずれがあると総括されております。
 これら社会の流れの中で、果たして昔より家庭のしつけ、教育はなおざりにされているのかと考えるとき、家庭における教育費の支出の割合は、若い世代の低所得が指摘されている中で高くなっている現状も明らかになっておりますし、私自身、保育園、幼稚園、小学校、中学校と子どもたちを見ていますが、きちんと挨拶、礼儀が身についており、我々が子どもであった時代と比べても、こちらがどきっとさせられるほど、社会的意識が高い子どもも多いと感じる経験を多くしてきました。そして、親の意識も高い方が多く、教育熱心である割合は高くなっていると捉えております。むしろ神経質になり過ぎてはいないか、過干渉、過保護と言われる状況が教育力をそいでいるのではないかと感じるほどであります。なぜ社会の大きな流れが家庭の教育力の向上に取り組むべきという方向性を掲げるのか、なぜ社会、教育現場と家庭とで意識の違いが出てくるのか、そのギャップを埋める努力を模索していく必要性を強く感じております。
 と同時に、100%に近い子どもたちが受験する新潟県の高校入試選抜制度が昨年学力だけではない、個の意欲、思考力、知識の応用力を見ていくというふうに大きく変わりました。将来の社会の姿を想定し、今の子どもたちが人口減少、国際化、第3次産業の成長の中、1人当たりの生産性の向上を求められ、個のアイデアや新たなスキルが必要になってくるとされ、今の職業の6割がなくなってしまうのではないかとも言われる新たな時代を生き抜くための能力を育んでいくためには、この高校入試の改革は必要不可欠だったのだろうと考えますし、そのためには従来以上に家庭の果たす役割は大きくなるだろうと。従来から申し上げているとおり、家庭に大きな宿題が出たと認識もしております。
 家庭教育は、子どもの発達の原点であり、やがて子どもが成長していく過程においても常に子どもに影響を与え続けるということから、その重要性については論をまちません。まず、近年の社会の指摘、国の方向性、当市の意識調査を受け、長岡市の家庭の教育力に対し、どのような認識を持ち、課題をどう捉えておられるのかをお聞きいたします。
 我々保護者は、学校、家庭以外での子どもの様子をつぶさに見ることができません。1人の子どもを取り巻く人とのかかわりの数が絶対的に減少しているとも言われ、家庭教育の孤立化が懸念されている状況においては、子どものしつけ、生活習慣を認識していくことは、より困難になっているかもしれません。
 相談体制の充実も必要ではありますが、積極的に情報発信のできない受け身の家庭でも、ハードルの低いと思われる従来から導入されている学校の家庭訪問、個人面談などの充実は直接の対話によって、より相互理解を図ることができるのではないかと考えますが、一部の自治体では家庭訪問を見直し、従来の傾聴というスタイルから積極的に家庭とのコミュニケーションを図れるトレーニングをし、家庭との連携を図るという取り組みも始まっているとお聞きしております。現在、学校の現場では家庭訪問、個人面談はどのように行われているのかをお聞きいたします。
 従来、家庭の教育に行政が足を踏み入れることはタブー視されてきましたし、むしろ現在その傾向は強まりつつあるとも認識しております。より高い家庭の教育力が求められている今、どの親も自分の子育て、教育が問題なくうまくいっている、完璧であると考えている親は少ないと思います。自分は精いっぱいやっていると思っていても、そうではないのかもしれないと、さらに子育て家庭を追い詰めるようなことがあってはなりませんが、法の改正、社会の大きな流れは子どもの健やかな成長のために、第一義的な親の責任を求め、行政も家庭教育に必要なさらなる支援策を求めています。そこで、現在の当市の家庭教育に対する施策をお伺いいたします。
 最後に、今後の取り組みについてお伺いいたします。長岡の意識調査を見ても、親が学校に求める要求の高さが浮き彫りになっております。当市の意識調査では、保護者が学校に求めることとして、4つのニーズが他を圧倒して高くなっております。基礎学力は72%、挨拶や礼儀などの社会生活を送る上での必要な態度や習慣が69%、友達をつくることや他人とのコミュニケーション能力が80%、決まり、ルールを守ろうとする意識や他人を思いやることなど道徳性が80%と従来家庭が担ってきた生きるためのスキルを学校に求めている傾向が見えてきます。
 しかし、近年指摘されているさまざまな課題は多岐にわたっており、地域における市民同士の希薄化、子どもの減少による教育の当事者の減少や核家族化による家庭教育の情報不足、そして情報過多、父母世代と祖父母世代の価値観の確執など、子どもを育てている親の環境も大きく変化しております。これら状況から、今後子どもたちの健全な育成と子どもたちが生きていくための高いスキルを身につけるためには、家庭と学校教育を補完する仕組みづくりが重要になってくるのだろうと思います。
 文部科学省では、平成28年度、家庭教育支援関連として、新規にアウトリーチ型の家庭教育支援体制の構築として1億100万円、家庭教育支援チームによる家庭教育支援体制の強化に70億2,700万円、その他学びの機会の充実や多様な主体のネットワークによる家庭教育支援、子どもの基本的な生活習慣づくりのための普及活動事業など概算要求予算を示しました。これらからは、学校を核とし、家庭、地域とがより密に連携し、きずなづくりと活力あるコミュニティの形成を図ろうとしていく姿が見えてきます。
 今、子どもたちは3つの間と言われる時間、空間、仲間を失っている状態にあることが指摘されております。この基本的な要素を取り返し、復活することが我々保護者や社会、関係機関に課せられた大きな仕事であると思います。私は、特に家庭、行政、そして民間の力を活用しながら、スポーツも含め、学習機会が足りない状況にある子どもたち、人とのかかわり合いの機会の少ない子どもたちを積極的にフォローしていく仕組みづくり、学校、家庭だけではできない高いスキルが全ての長岡の子どもたちに身につくようなまちづくりを期待したいと思います。当市が子育てに関し、全国に誇れる取り組みをしてきたことは十分承知しておりますし、既にこれらメニューを先取りした施策も当市には見られますが、国の動向を踏まえ、国の予算も活用し、思い切った予算を子どもたちを取り巻く新たな仕組みづくりに投入していただきたいと強く要望いたします。子どもは、親との関係性を超え、地域にとっての宝であり、長岡市においても日本にとっても未来の担い手であることは言うまでもありません。当市の現状課題を踏まえた今後の新たな施策展開の方向性をお伺いいたします。
○議長(関正史君) 佐藤教育部長。
  〔教育部長佐藤伸吉君登壇〕
◎教育部長(佐藤伸吉君) 家庭の教育力につきまして、まず当市の現状認識と課題についてお答えいたします。
 家庭教育は、人がこの世に生まれて一番最初に受ける教育であり、全ての出発点となるとても大切な教育であると認識しております。教育基本法の全面改正におきまして、家庭教育に関する規定が新たに盛り込まれるなど、以前にも増して家庭教育の大切さに目が向けられるようになってまいりました。
 近年、家庭の教育力の低下ということが言われるようになってきておりますが、当市においてもそのような声がないわけではございません。しかし、実際には多くの保護者が熱心に家庭教育に取り組んでいると感じております。
 一方、都市化や核家族化、少子化などの影響により、地縁的なつながりが薄れたり、身近な人から子育てを学ぶ機会が減ったりして、子育てに自信が持てず、不安や悩みを抱えている保護者がふえていることもまた事実であります。学校教育と違って教科書がない家庭教育では、我が子を思う愛情、励ましや叱咤などの一つ一つの言葉がけ、そして何よりも懸命に生きる親の姿そのものが子どもにとって世界に一つしかない教科書だと思っております。全ての親、保護者に自信と誇りを持って我が子と向き合ってもらいたいものであります。そのために、地域や学校が家庭と連携協力し、ともに子どもたちの教育に携わっていくことが重要であり、かつこのことはこれからの課題でもあると考えております。
 次に、家庭訪問、個人面談の実施についてお答えいたします。家庭訪問や個人面談は、保護者と担任が直接対話し、相互理解を図る重要な機会であり、現在各学校がそれぞれの目的に応じたやり方で行っております。近年では、家庭訪問や個人面談だけでなく、学習参観や行事への参加など保護者と担任が直接顔を合わせて話す機会をたくさんつくるようにしております。また、連絡帳で子どもの様子を家庭に伝えたり、気になる様子があれば家庭に電話や訪問をするなどして、保護者と直接話し合うよう努めております。
 児童・生徒を対象とした面談も行い、面談の中で不安な点があれば、すぐに家庭と連絡をとりますし、保護者の希望があればいつでも懇談に応じております。このように保護者と直接話をする機会として、家庭訪問や個人面談をはじめとして、その他のいろいろな方法も組み合わせながら、保護者との相互理解や連携を深めるように努めております。教育委員会としても教職員に対して、相互理解や連携の前提として、保護者との直接のコミュニケーションの大切さについて改めて指導してまいりたいと考えております。
 次に、現在の家庭教育に関する施策についてお答えいたします。当市では、家庭教育に関する意識啓発として、現在さまざまな取り組みを行っております。乳幼児期には、母子保健推進員による訪問活動や子育ての駅での子育てコンシェルジュの相談など、親、家庭を支援する体制づくりを進めております。
 また、小学校就学前の子どもを持つ全ての親が集まる機会を利用して、生活習慣やしつけなど、家庭教育の基本を伝える就学時家庭教育講座を実施しているとともに、全市的な運動として家庭で子どもに手伝いをさせよう運動を展開しております。
 さらに、子育てに自信が持てない、子育てがうまくいかないといった親を対象に、さまざまな研修やセミナーを実施しております。例えば親への支援プログラムとして、自信を持って子育てできるようにするノーバディズ・パーフェクト、完璧な親なんていないというような講座ですとか、親のストレスを軽減するための思春期の親向けストレスマネジメント講座なども実施しております。このような取り組みを通じまして、家庭教育への支援に努めているところであります。
 最後に、今後の取り組みについてであります。議員が御指摘の家庭と学校教育を補完する仕組みづくりについてでありますが、本市においては、平成19年度に3つの地域で放課後子ども教室事業に取り組み始めております。その数は年々ふえておりまして、現在は12カ所となっております。この事業は、地域のボランティアが先生となって実施するものでありまして、子どもたちは放課後の時間をスポーツや文化活動、学習などを行いながら、有意義に過ごしております。今後もこの事業をさらに拡充してまいります。
 また、国は経済的困難、児童虐待、不登校などのさまざまな問題を抱え込んでいる家庭への訪問型支援を推進しようとしております。本市では、既に児童相談所や警察などの関係機関や民生・児童委員などで組織する要保護児童対策地域協議会やそれぞれの分野の専門家で構成するサポートチームが個々の家庭を訪問し、きめ細かな支援を行っております。
 そのほか、学校、家庭、地域が連携して行う施策の1つとして地域連携フォーラムを開催しております。これは、ネットの危険性あるいは子育てにおける親の役割、いじめの防止など家庭や子どもに関することをテーマに講演会や勉強会を実施するもので、子どもの健全育成と家庭の教育力の向上につながっていると考えております。今後もこうした施策を強化するとともに、学校、家庭、地域、行政を含む関係機関がより密に連携し、未来を担う子どもたちの健やかな成長のために家庭教育の支援に力を入れてまいりたいと考えております。
         ────────────────────────
△質問項目
 TPP大筋合意に関する諸問題について
○議長(関正史君) 次の質問に移ります。
 TPP大筋合意に関する諸問題について、服部耕一議員。
  〔服部耕一君登壇〕
◆服部耕一君 日本共産党長岡市議員団の服部耕一です。通告に基づいて、TPP大筋合意に関する諸問題について、一括方式で質問をいたします。
 10月5日、政府よりTPP閣僚会議において大筋合意に至ったと発表がありました。今回の大筋合意は、さまざまな問題点があるものと考えていますが、最初に私が指摘したいことは、2013年4月に衆議院農林水産委員会で決議された環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉参加に関する件、いわゆる国会決議に反しているのではないかという点です。
 思い返せば、2012年の総選挙において、日本共産党はもちろん、この総選挙で再び政権を担うことになった自民党も、「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」という政策ポスターを張り出すなどして反対の立場を表明していました。しかし、3カ月後の13年3月に安倍総理は、総選挙での公約を翻してTPP交渉への参加を表明しました。当然のことながら、国民から大きな批判が起きました。
 そこで、農林水産業や農村漁村に深刻な打撃を与えるおそれがある、食の安全・安心が脅かされるなど国民生活にも大きな影響を与えることが懸念される、幅広い国民の合意が形成されている状況ではないとして、米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物などの重要5品目は除外、再協議とすること、交渉により収集した情報については、国会に速やかに報告するとともに、国民への十分な情報提供を行うことなど、8項目の要望から成る国会決議が採択されました。安倍総理も再三国会決議を遵守することを表明していました。
 今回の大筋合意の内容は、国会決議に照らしてどのようになっているのでしょうか。聖域として、関税撤廃は認めないとした農林水産物重要5品目については、その3割の関税が撤廃されるなど、政府の公約に反したものとなっています。このことは、JA新潟中央会の会長も指摘しています。
 そして、情報開示という点においてはどうでしょうか。政府が11月に公表した大筋合意の協定概要は、英文の協定文の10分の1であり、日米2国間並行協議も含め、隠されていることが多いという指摘もあります。日本に重大な影響をもたらす可能性を持つ条約であるにもかかわらず、秘密交渉とも言える経過で大筋合意に至ったことは問題であると言わざるを得ません。この点を鑑みて、今回の大筋合意は国会決議に反するものと言わざるを得ないものとなっているのではないでしょうか。
 長岡市も3月議会で細井良雄議員の質問に対して、「国会決議厳守の原則に基づき、しっかりと議論を尽くしていただきながら、適切な情報開示とともに国民の納得が得られる対応をお願いしたい」と答弁がありました。長岡市民の生活にどのような影響があり、どのような対策を立てるか検討するに当たって、正確な情報を得ることは大変重要なことなのではないでしょうか。この点を踏まえて、以下の点をお伺いいたします。
 1つ目は、TPP大筋合意の内容と交渉過程の全面開示を国に求めるべきであると思いますが、市の考えをお伺いいたします。
 2つ目は、今回のTPP大筋合意は国会決議に反したものとなっていると思いますが、市の見解をお伺いいたします。
 さて、昨日の池田和幸議員の質問の中でも指摘がございましたが、今回の大筋合意の内容は農業分野には極めて厳しいものとなっています。農産物重要5品目については、輸入規制の制度を残す品目についても輸入拡大や関税の引き下げを行うという厳しい内容となっています。
 お米については、アメリカに当初5万トン、13年目以降に7万トン、オーストラリアに当初6,000トン、13年目以降に8,400トンの無関税特別輸入枠を新設することとなっています。
 小麦は、事実上の関税である政府が輸入する際に徴収している差益、いわゆるマークアップを9年目までに45%に削減することとなっています。
 牛肉は、現行38.5%の関税を当初27.5%に、16年目以降に9%に引き下げることとしています。さらに、輸入急増時に関税をもとに戻す制度であるセーフガードについては、4年間発動がなければ廃止するという規定があります。
 豚肉は、高価格帯の肉の関税は10年目に廃止することにしており、中・低価格帯の肉の関税は徐々に引き下げ、10年目以降はキロ50円に引き下げることとしています。
 乳製品については、バターと脱脂粉乳に最大7万トンの低関税輸入枠を新設することとしています。
 甘味資源作物についても、加糖調製品やでん粉に低関税輸入枠を新設することとしています。
 重要5品目以外の農産物も厳しい内容となっております。特に野菜については、キャベツ、白菜、ジャガイモ、ネギ、ニンジンなど主力品はほとんどTPP発効時に関税を撤廃することとなっていますし、即時撤廃されない野菜、果物についても6から11年後に撤廃することとなっています。長岡市がアピールしている長岡野菜も少なからず打撃を受けるのではないかと心配されます。
 そして、もう1点心配に感じることは、TPPは小規模農家、特に中山間地農業に大きな打撃を与えるものとなるのではないかということです。TPPに対する政府の対策を見ても、大規模化や機械化、国際競争力の向上、企業の農地保有の緩和などの記述はありますが、中山間地農業を守るための具体的な対策はありません。それどころか、農地利用促進として耕作放棄地の固定資産税を1.8倍に引き上げることが検討されています。これは実態を見ていないものであると言わざるを得ません。
 今回のTPP大筋合意に対して、農家の皆さんは大変な憤りを感じています。ある農家の方は、「今の米価では大規模農家であってもぎりぎりの経営を強いられている。TPP加入によって、安い米が大量に輸入され、米価が下がったら、中小農家はもちろん、大規模農家や農業法人でもやめるところが出てくるのではないか」、「政府の対策を見ていると、農産物の輸入をふやすことに重点を置いているが、そもそも国内自給率を上げる対策のほうが先なのではないか。安全・安心な食糧を国内で生産するという観点が抜け落ちているのではないか」、このような心境を話してくださいました。
 農水省が11月27日に発表した2015年農林業センサスによれば、新潟県の農業就業人口は調査を始めた1985年以降、30年間で半分になり、耕作放棄地は初めて1万ヘクタールを超えたということです。この数字を見ても、今の農業がいかに深刻な状況に置かれているか示していると思いますが、TPP加入によって県産米の産出額が92億円減少するという県の試算も出されているなど、さらに深刻な事態に陥ることが心配されます。
 そこで質問であります。昨日の池田和幸議員の質問と重複する点もありますが、今回のTPP大筋合意の内容が長岡の農業に対して与える影響について、市としてどのように捉え、どのような対策を検討しているか、改めてお伺いいたします。特に中山間地の農業は深刻な影響が出ることが考えられますが、市の考えをお伺いいたします。
 そもそもTPPは、交渉に参加している12カ国の域内において関税を撤廃すること、各国のさまざまな仕組みやルールを統一することを目的としております。そのため、農業分野以外でも国民生活に大きな影響を与える可能性があることが考えられます。
 特に私が影響が大きいのではないかと心配していることはISD条項です。これは多国籍企業などが進出先の国の政策や規制などによって自由な競争を阻害され、損害をこうむったと判断した場合、その国を相手取り、訴訟を起こすことができる規定です。2012年にアメリカと韓国の間で米韓版TPPとも言える自由貿易協定、FTAが結ばれました。韓国の学校給食は、各自治体が条例に基づいて地元の食材を優先的に使う地産地消を進めてきました。しかし、FTA締結後、アメリカの食品会社に非関税障壁だとして訴えられることを恐れて、韓国政府は各自治体に条例を改定するように指示を出したという事例がありました。日本でもこのように各自治体が条例で地域振興のため、独自のルールを制定しようとしても、政府から待ったがかかる、あるいは改正するように指示される、そんな事態も予想されます。
 それ以外の分野でも、国民生活への影響が懸念されます。例えば医療と保険の問題です。アメリカは、医療サービスの開放を一貫して要求してきましたが、それが実現すれば、国民健康保険など公的保険が使えない自由診療の拡大によって、医療費や薬価が高騰し、高所得者しか満足な医療が受けられなくなる事態も想定されます。
 そして、食の安全の問題では、自由貿易の妨げになるとして、残留農薬や食品添加物の使用、そして食品への表示などの基準やルールを緩和するように圧力がかかることも予想されます。過去には、アメリカはBSE対策で設けた輸入規制を緩和するよう要求し、日本政府が受け入れたこともありました。
 日本政府は、医療や食の安全などの制度で変更はないと説明しています。しかし、TPP交渉とともに行われた日米並行交渉では、保険、投資、知的財産権、政府調達、衛生植物検疫など9分野で非関税障壁の除去に取り組むことを確認しました。これらはアメリカ大企業の積年の要求であり、今後は国民の暮らしを守る諸制度がアメリカの多国籍企業の要求によって改変されるおそれがあります。
 これから各国でTPP批准に向けた議論が始まります。日本でも本格的な議論はこれからということになります。しかも、日本が批准しなければTPPは発効しない仕組みとなっています。国会決議では、重要5品目の聖域が確保できないと判断した場合は脱退も辞さないとの項目があります。また、市議会6月議会において全会一致で採択した意見書でも、重要5品目を守ることと国会決議の実現を求めています。
 そこで最後の質問となりますが、重要5品目を守るとした国会決議に違反していること、それから農業分野では深刻な影響が出ることが明白なこと、また農業分野以外でも国民生活のさまざまな分野で大きな影響が出ることが予想されることから、これらの点を総合的に勘案して、市民生活を守る立場からTPP交渉からの撤退を国に求めるべきであると思いますが、市の考えをお伺いいたします。
 以上の質問に対し、市の答弁をお願いいたしまして、私の質問を終わります。
○議長(関正史君) 森市長。
  〔市長森民夫君登壇〕
◎市長(森民夫君) 昨日の池田和幸議員への答弁と重複いたしますが、さまざまな懸念があるということは事実だと思います。したがいまして、長岡市といたしましても国の農林水産分野におけるTPP対策について、攻めの対策や重要5品目に関する守りの対策などが万全かつ実効性のある対策となるかどうか、これは来年度予算がどのような予算になるかとかそういったことも関係するわけでありますが、今後の国会審議の推移に注視しながら、必要に応じて対応してまいりたいと考えております。
 中山間地対策につきましては、担い手育成施策や中山間地域直接支払制度等の活用とあわせまして、集落を越えた広域的な取り組みなども促しながら、永続的な担い手の確保と地域の基盤である農地の保全、当該担い手による農地利用の活性化を図り、地域資源や特性を生かした中山間地農業の振興につなげていきたいと考えているところでございます。
 私からは以上でございまして、残りの御質問につきましては市長政策室長からお答えをさせていただきます。
○議長(関正史君) 近藤市長政策室長。
  〔市長政策室長近藤信行君登壇〕
◎市長政策室長(近藤信行君) 私から残りの御質問に対してお答えをさせていただきます。
 まず、交渉過程の情報開示についての御質問です。TPPに関しましては、基本的に国同士の外交交渉であり、交渉参加国に厳しい守秘義務が課されていると聞いております。また、合意内容につきましては、今後のTPP批准の国会審議の中で明らかになってくるものと思われますので、その動向を注視し、情報収集に努めてまいります。
 次に、大筋合意に対する市の見解についての御質問です。TPPは、非常に高いレベルの自由化を目指した協定で、基本的には関税は撤廃となります。こうした中で、平成25年の国会農林水産委員会において、米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物などの農林水産物の重要5品目について、聖域として確保するよう決議がなされているところでございます。今回の大筋合意の内容を見ますと、例えば米に関しては新たに無関税の輸入枠は設けるものの、現行の関税を堅持する合意内容となっておりまして、増加する輸入枠の部分については、国が備蓄用の買い入れ量をふやし、影響を極力抑えるなどの対策が検討されております。農林水産省では、こうした内容を踏まえた上で、国全体としては大筋合意の農産物への影響は限定的としており、原則として例外を認めないTPP交渉においては、聖域確保に一定の配慮がなされているものと思われます。
 最後に、TPP交渉からの撤退を国に求めるべきとの御質問についてです。TPPの影響範囲は非常に多分野にわたっており、国の統一試算でも農業分野ではマイナスの影響が出るものの、工業製品の輸出等については、全体としてはプラスとなるなど、TPPのメリット、デメリットは一概に言えないものとなっております。今後はTPP批准の議論の中で明らかにされるメリット、デメリットが市民生活にどのような影響を与えるのかを慎重に見きわめていく必要があります。市といたしましては、市民生活に悪影響が及ぶことのないよう、国に対してしっかりとした国内対策を求めていくことが重要であると認識しておりまして、議会とも協議しながら対応してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(関正史君) 服部耕一議員。
  〔服部耕一君登壇〕
◆服部耕一君 どうも御答弁ありがとうございました。1点だけ再質問をさせていただきます。
 先ほど答弁いただきました中で、TPP交渉からの撤退を国に求めるべきであるという質問に対して、私の受けとめとしては、今後国会の審議の過程、そういうものを見守る中で慎重に対応したいというような御答弁だったというふうに理解しております。しかし、この点についてなんですが、繰り返しになりますけど、国会決議、重要5品目を守るとしたことに関しては、もう既に3割の関税が撤廃されるという結果が明らかになっていること、それから交渉結果についても先ほどの私の質問の繰り返しになりますけど、まだ10分の1しか開示されていないという点がある。そういう点から見て、国会決議を守ったとは到底言えるような中身ではないということは明らかであります。
 そして、これも繰り返しになりますけど、政府が再三にわたって遵守すると表明した国会決議には、重要5品目の聖域が確保できないと判断した場合は脱退も辞さないとの項目もあります。また、これも繰り返しになりますが、6月議会において全会一致で採択した意見書でも、重要5品目を守ることと国会決議の実現、これを求めております。この点だけを見ても、TPP交渉からの撤退を十分国に求めるべきではないかというふうに私は考えますが、この点について再度市の見解をお伺いしたいと思います。
○議長(関正史君) 近藤市長政策室長。
  〔市長政策室長近藤信行君登壇〕
◎市長政策室長(近藤信行君) 御答弁申し上げます。
 先ほども申し上げましたとおり、TPPに関しましては基本的に国同士の外交交渉であるということが大前提だと思いまして、市としましても国会審議等の国の動向に今後も注視して情報収集に努めてまいりたいと考えておりますし、昨日の池田和幸議員の御質問の答弁にもありましたとおり、TPP交渉の大筋合意に関し、全国市長会のほうでは「将来にわたり持続的発展が図られるよう、万全な国内対策を速やかに講じること」と国に提言もしております。市としてもこの提言を踏まえて、市民生活に悪影響が及ぶことのないように、国に対してしっかりとした対策を求めていくことが重要と認識しておりますので、議会とも協議しながら対応してまいりたいと考えております。
 以上です。
         ────────────────────────
△質問項目
 マイナンバー導入に伴う長岡市の取り組み状況について
 地方創生のための子育て支援強化について
○議長(関正史君) 次の質問に移ります。
 マイナンバー導入に伴う長岡市の取り組み状況について、地方創生のための子育て支援強化について、中村耕一議員。
  〔中村耕一君登壇〕
◆中村耕一君 長岡市公明党の中村耕一です。通告に従いまして、2つの項目について分割方式で一般質問を行います。
 初めに、マイナンバー導入に伴う長岡市の取り組み状況についてお伺いいたします。長岡市でもマイナンバーの通知カードの発送が11月より始まりました。いよいよ市民のもとに届き、質問や不安などの声が直接聞こえるようになってきました。国の行政機関や地方公共団体などにおいて、マイナンバーは社会保障、税、災害対策の分野で利用されることになり、国民には年金、雇用保険、医療保険の手続、生活保護、児童手当、その他福祉の給付、確定申告などの税の手続などで申請書等にマイナンバーの記載を求められることになります。マイナンバーに関しては、制度、内容の重要性にもかかわらず、いつの間にか決まったようなイメージもあり、市民に対する周知等の事前準備が不足していたのではないかと感じております。制度そのものの利便性よりも、詐欺や情報漏えいなどのマイナスイメージが先行し、特に高齢者の方々から不安の声が聞こえているところでございます。全世帯に簡易書留で配達するという手続も大変な作業でした。
 そこで、お伺いをいたします。介護やDVなどの事情で住所登録地に配達できない方に関しては、事前申請するなどで現在の居住地に配達が可能ということでしたが、事前申請の件数は長岡市内ではどうだったのでしょうか。そして、その方たちはスムーズな受け取りができたのでしょうか。全国的には、制度に批判的な方による受け取り拒否などの問題もあるようです。そのようなトラブルはあったのでしょうか。その他、市民の手元に届けるまでの状況はどうだったのかお伺いいたします。
 また、簡易書留という手法のため、直接手渡しでないと配達することができません。通知カードが届かなかった場合、配達郵便局において1週間保管され、再配達等の希望を伝え、保管期間経過後は差し出し元の市に戻されることになります。市民のもとに届かず、戻ってきたのはどのくらいあったのでしょうか。そして、市に戻ってきた通知カードはどのように対応されているのかお伺いいたします。その他、市民からの質問、相談等の状況はどうであったのかもあわせてお伺いいたします。
 次に、申請方法について伺います。通知カードの封筒の中には、個人番号カード交付申請のご案内が同封されており、申請方法が説明されております。通知カードについている申請書類に記入し、顔写真を張って郵送で送る方法、スマートフォンからカメラで顔写真を撮影して、申請用のウエブサイトにアクセスして申請する方法、自宅のパソコンから同じように申請用ウエブサイトにアクセスして申請する方法、またまちなかの証明用写真機からというのもあるそうです。そのほかにも国は企業とか町内会等でまとめて申請することも可能と言っているようですが、現時点で長岡市では具体的にどのような申請方法が可能なのかをお伺いいたします。
 次に、個人番号カードの利便性向上の取り組みについてお伺いいたします。普及のためには、個人番号カードを使うと生活する上においてこんなに便利になると市民の方から感じてもらうことが重要です。現行では住民基本台帳カードがあります。やはり行政手続の簡略化等のために導入されたわけですが、その発行数は市内で1万強であり、4%弱となっています。個人番号カード申請もあまり積極的ではない人が多いと感じており、住民基本台帳カードの二の舞になるのではと心配をしております。
 個人番号カードは、住民基本台帳カードと同様、顔写真のついたカードであり、本人確認を1枚で行うことができます。身分証明書としても使用できるほか、搭載されているICチップを利用して図書館カードや印鑑登録証など市が定めるサービスに利用でき、e─Taxなどの税の電子申請等が行える電子証明書も標準搭載されていると説明をされています。市や国が提供するさまざまなサービスごとに必要だった複数のカードが個人番号カードと一体化し、それ1枚で何でもできるようになれば利便性は向上いたします。今後、健康保険証としての利用にも言及されるなど、その将来性も明るく語られているところです。しかし、市当局にとっても個人番号カードの普及がなければ、費用対効果の関係でそれらも進めにくいのではないでしょうか。だからこそ普及がポイントであり、個人番号カードの普及は行政手続のインフラ整備とも言えると思います。
 そこで、本市としては個人番号カードの交付申請を拡大する必要性について、どう考えているのか、またそのために具体的に考えていることはあるのかお伺いいたします。
 私たちもさまざまな場で市民の皆さんにマイナンバーの説明をする機会がありました。その際に、総務省の説明ビデオやパンフレットを活用しましたけれども、その中でコンビニでの証明書交付サービスや図書館カードの活用などが例として挙げられるなど、幅広い可能性を紹介していました。しかし、個人番号カードの活用は自治体ごとの取り組みであり、現状は何も決まっておりません。そこで、代表的な例として取り上げられたコンビニでの住民票等の発給について、本市の考えを問うものであります。
 長岡市は、市内17カ所で証明書の発給業務を行っています。他市と比較しても利便性は優位であると言えます。コンビニの市内全域での偏在、費用対効果などさまざまなことを考慮して進めなければなりません。しかし、既に実施済みのコンビニでの税金の納付に対する市民の反応を見れば、24時間、365日対応可能なコンビニでの発給業務は利便性を実感できることに間違いありません。
 マイナンバーの導入は、社会保障、税に係る行政手続における添付書類の削減やマイナポータルのお知らせサービス等による市民の利便性の向上に加え、行政を効率化して人員や財源を市民サービスに振り向けられるなどの利点があり、行政の仕事を大きく変えていく可能性もあります。
 今後は順次、社会保障や税、災害対策の手続で住民票の写しなどの添付が不要になります。もちろん引き続き住民票の写しなどの添付が必要な分野もありますし、戸籍はマイナンバーの利用対象に入っていませんので、発給業務がなくなることはありません。しかし、それでも今後の展開によっては、大幅な発給業務の縮小が考えられます。マイナンバーによって行政の文書発給業務の手続が大幅に少なくなり、人手がこの作業から開放され、事務手続で浮いた時間をほかの住民サービスの時間に充てられる可能性があり、民間でできるものは民間にという流れからも委託することも必要かなと考えるところでございます。公共施設マネジメントの観点からも考える必要があると思います。市民生活の利便性向上のためにも、個人番号カードに付加価値をつけることは大変に重要なことだと考えます。それが個人番号カードの普及につながり、さらに個人番号カードによる利便性のある環境づくりを進めていくことになります。鶏が先か卵が先かということもございますけれども、市民が利便性を実感しやすいコンビニでの発給業務を検討することは、個人番号カードの推進に大きく寄与すると考えます。市のお考えをお伺いいたします。
○議長(関正史君) 広瀬市民部長。
  〔市民部長広瀬弘之君登壇〕
◎市民部長(広瀬弘之君) 初めに、マイナンバー導入に伴う通知カードの発送状況と個人番号カードの申請方法についてお答えいたします。
 個人番号、いわゆるマイナンバーが記載された通知カードの長岡市における発送状況ですが、12月1日現在で全世帯への発送は一通り終えている状況でございます。その発送通数は10万5,591通で、そのうち不在や転送扱いなどにより市に返戻された通数が5,645通、返戻率5.3%であります。この返戻された通知カードに対する市の対応ですが、転居による返戻が215件あり、それについてはカードに新しい住所の裏書きを行い、簡易書留で改めて送付しております。それ以外の理由で長岡市に返戻された通知カードについては、預かっていることをお知らせする通知文を普通郵便でお送りし、御本人から直接アオーレ長岡1階の窓口にお越しいただき、本人確認を行った上でお渡しすることとしております。
 また、介護やDVなどの理由により事前申請され、住所地以外に発送したものは283通でありました。なお、通知カードの発送に際しては、住所地以外への発送分も含め、誤配送やトラブルなどは長岡市においてはなかったものと伺っております。市民から寄せられた相談や問い合わせの主なものですが、「通知カードがまだ届いていないが、どうなっているのか」、「市役所に通知カードが届いているそうだが、どうしたらよいのか」などが主な内容でありました。
 次に、申請に基づき、来年1月より順次交付される個人番号カードの申請方法でありますが、議員が御紹介された方法のうち、長岡市が可能なものは通知カードに同封された申請書による方法、そしてパソコンやスマートフォンなどでオンライン申請していただく方法の大きく2通りとなっております。また、企業や学校、町内会などの団体単位での申請につきましては、その取り扱いが各自治体に委ねられております。個人情報を取り扱うことから、慎重な対応が求められており、市といたしましては、どのような条件であれば対応できるのか、現在手続的な内容を研究中であり、早期に決定していきたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(関正史君) 大滝総務部長。
  〔総務部長大滝靖君登壇〕
◎総務部長(大滝靖君) 私からは、個人番号カードの利便性向上の取り組みについてお答えをいたします。
 マイナンバー制度は、国民にとって利便性の高い公平、公正な社会を実現するための社会基盤として導入された制度です。個人番号カードは、マイナンバーを記載した書類の提出やさまざまな本人確認の場面で利用できる公的身分証明書として既に申請の受け付けが始まっておりますが、申請が義務ではなく任意であるため、多くの方から申請していただくためには、議員がおっしゃるとおり、利便性の向上が大きな鍵になるものと認識をしております。
 一例といたしましては、平成29年1月から運用が開始される個人専用サイト、マイナポータルがございます。これは自分の情報が閲覧された記録や行政機関からのお知らせなどを自宅のパソコンで確認できるというもので、マイナポータルを利用するには個人番号カードが必要となります。
 また、さらに個人番号カードの機能を高め、普及拡大を図るため、国は健康保険証の機能の搭載や引っ越し時に電気、ガス、水道、金融機関などの住所変更が一度にできるワンストップサービスなど、利便性を高めるための検討を進めているところでございます。各自治体におきましても独自に利用目的を加えることができるため、議員御指摘のとおり、印鑑登録証や図書館カードなどでの利用を検討している自治体もございます。これらの仕組みが徐々に整うことで、個人番号カードの利便性が高まり、カードの普及も進むものと考えております。
 その一方で、独自利用を行うためには経費も生じますので、費用対効果も勘案しながら、検討する必要がございます。当市におきましても今後国の動向を見きわめつつ、他自治体の情報を積極的に収集しながら、個人番号カードの独自利用について研究するとともに、個人番号カードの普及拡大に努めてまいりたいと考えております。
 続いて、長岡市における各種証明書のコンビニ交付サービスの導入についてですが、国は平成28年度中に導入市町村が約300団体となり、全国で6,000万人の方が利用できると想定し、個人番号カード取得による利便性の1つとして掲げているところであります。議員のおっしゃるとおり、現在長岡市においては各種証明書の発行は支所を含め17カ所で実施しており、年間32万件の証明発行を行っております。また、アオーレ長岡をはじめ、東西のサービスセンターなど窓口によっては休日、夜間の時間帯にも対応しており、窓口の利便性的には全国的に見ても十分な窓口体制が整っております。
 一方、当該サービスを導入するためには数千万円にも上るシステム改修経費のほか、運営経費も必要となります。このことから、コンビニ交付サービスの導入につきましては、全国における当該サービスの導入状況やサービスの費用対効果等を十分に検証した上で、導入の検討をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(関正史君) 中村耕一議員。
  〔中村耕一君登壇〕
◆中村耕一君 御答弁ありがとうございました。
 マイナンバーに関しては、まだまだこれからというところも多くあります。市民の理解もなかなか進んでいるとは言えませんので、特にまた高齢者の方々、不安を抱えている人は多いと感じておりますので、引き続き丁寧な説明、周知に努めていただきたいと思います。
 2つ目の質問に移ります。地方創生のための子育て支援強化についてです。
 本年は、地方創生元年に当たり、国を挙げた子育て支援、少子化対策が叫ばれ、子ども・子育て支援新制度がスタートしました。長岡市も全国に先駆けて、市民と協働によるさまざまな子育て支援策に取り組んできたところです。特に子育ての駅は、子どもの遊び場、保護者同士の交流や悩み相談の場、多世代にわたる交流と全国の注目を浴びる施設として成長し続けています。
 さきの9月議会最終日には、全支所地域に子育ての駅を整備するなどの予算が追加提案され、さらに子育て支援策が拡充されようしております。このような子育ての駅の活動を核として、多世代にかかわる子育て支援の輪を広げようとすることは、地域を挙げて未来の宝を育てようとすることと大いに評価をしたいと思います。
 その上で、今回は包括的に支援を進めるソフト面での支援強化を取り上げるものです。一人一人の子育て環境に寄り添った支援は一律ではありません。核家族化やひとり親世帯の増加、地域のつながりの希薄化などにより、保護者が孤立しがちであることから、出産や子育てに感じる不安感、負担感の軽減が必要だと思います。外出しない方や忙しくて子育ての駅や集いの場へ出かけることができない方もおられます。また、昨今の若い人たちは、親しそうにしていても自分から悩みなどを訴えることが苦手なようです。子育ては一人一人状況が違い、悩みは尽きません。だからこそ、フェース・ツー・フェースという訪問相談などの手法がとても重要なことだと思います。
 長岡市では、地域の中で顔が見える子育て支援として、母子保健推進員が活躍されております。すこやか妊婦訪問やすこやか赤ちゃん訪問など育児不安などの相談に応じながら、子育て家庭とつながってくれております。現在は市の要請に応じての訪問のようですが、一人一人をしっかりと見守っていく視点こそが必要であると思います。その意味で、母子保健推進員の活躍が今後も期待され、その活動のフォローに力を入れていただきたいと思うものであります。そのような心の触れ合いが大切であり、ソフト面での充実強化につながると思います。そこで、現在の母子保健推進員の活動実態と今後のかかわり方、強化についてお伺いをいたします。
 次に、父親の育児協力に対する支援について伺います。長岡市では、平成25年度に子育て家庭の生活実態や意識、サービスの利用状況及び今後の利用意向等を把握するためのニーズ調査を行いました。その中で、就学前、小学生ともに父親の希望の優先度は「家事、育児も仕事も全てを両立させたい」が最も高いのですが、現実は「仕事を優先している」が最も高くなっています。母親の希望の優先度も父親と同様に「全てを両立させたい」が最も高くなっていますが、現実は「家事、育児を優先している」が最も高くなっています。父親、母親とも仕事と育児、家事を両立することへの意識の高さがうかがえますが、現実はどちらか一方を優先せざるを得ない状況であり、まだまだ理想と現実のギャップがあることがわかりました。このように家事、育児の負担が大きい母親は、時として孤立し、育児不安に陥るなどの可能性もあります。
 また、育児休業制度を利用した女性は増加しているものの、男性の利用者割合は低い状況で、子育ては母親任せという風潮は変わっていません。まだまだ世の中は男性社会ですが、子育てに父親も深くかかわらないと、女性は子育てへの不安などから子どもを望めなくなってしまうのではないでしょうか。女性が継続して働ける環境を整備するとともに、男性を含めた働き方の見直しを進め、男女がともに働き、ともに育てる企業風土、社会風土を醸成することが必要です。特に育児における父親の役割の重要性を訴え、理解してもらうことが必要だと思います。
 そこで、父親の子育てに対する役割についての市の認識とその取り組みの現状を伺います。また、今後どのように進めようとお考えなのかもお伺いいたします。
 自宅にいながらにして、個々のニーズに沿った情報提供を図るツールとして、育児専門アプリを活用する自治体も出てきました。核家族化やひとり親世帯の増加、地域のつながりの希薄化などにより、保護者が孤立しがちであることから、出産や子育てに感じる不安感、負担感の軽減が課題とされています。
 そこで、妊娠期から小学校就学前の子育て家庭を対象に、この世代の多くが日常的に利用しているスマートフォンで好きなときに好きな場所で気軽に子育て支援情報を取得できるようにすることで、不安感の軽減、孤立化の予防、効果的な情報伝達を図るというものです。
 例えば東京都世田谷区では、せたがや子育て応援アプリにより、子育て支援情報の提供を始めました。アプリで手に入る主な情報は次の7つです。1、おむつがえ、授乳スペース、公園、児童館等の検索をする施設マップ。2、子育て支援情報や申請・手続きなどの情報を閲覧する子育て支援ナビ。3、幼稚園、保育施設等の情報を閲覧する保育施設検索ナビ。4、利用者の登録した子どもの生年月日や住まいの地域等に応じ、乳幼児の健診や予防接種の時期到来などをお知らせする通知機能。5、現在空きのある保育施設を一覧表示する保育施設空き情報検索。6、区が実施する子育てに関するイベントを一覧表示する機能。7、緊急時に24時間診療を行っている病院などの必要な情報を閲覧する機能です。
 以上ですが、特にお知らせ通知機能は効果的に子育て情報を配信しています。これは子どもの生年月日を登録することで、乳幼児健診、予防接種の情報が自動的に配信されてくるプッシュ通知機能により、アプリを開いていなくても情報が届いたことを確認できます。このような取り組みにより、子育て家庭のニーズと子育て支援サービスを適切に結びつけ、子育てへの不安感や負担感の軽減を図るものにしていったほうが、さらに寄り添ったものになると思います。発信側としては、きちんと情報を提供していると思っていても、支援を必要とする人たちのところに届いているとは限りません。情報は正確に届いてこそ、市民に理解してもらえます。
 長岡市では、来年春をめどにスマートフォンやタブレット端末向けのポータルサイトを立ち上げる予定になっていますが、どのような形態、内容になるのかを伺います。
 さらに、今後のより積極的な情報発信のための子育てアプリの導入も検討すべきと思います。本市の見解をお伺いいたします。
○議長(関正史君) 森市長。
  〔市長森民夫君登壇〕
◎市長(森民夫君) お答えをいたします。
 長岡市は、御承知のように総合戦略で長岡リジュベネーションにおきまして子育てを重要な柱としているわけでございます。その施策の1つとして安心して出産、子育てができるよう、妊娠期から育児まで切れ目のない支援、長岡版ネウボラを展開してまいります。この中で、中心的な役割を担っていただいているのは、昭和44年から46年間にわたりボランティアとして地道に活動を続けてこられました母子保健推進員の皆様でございます。今年度も255名もの方がそれぞれのお住まいの地域で顔の見える関係を大切にしながら、献身的な活動をされておられます。
 また、母子保健推進員の日ごろの活動の中から、みずからの発案でなかなか家から出られない母親が気軽に集える場、ままのまカフェを子育ての駅などで開催をしております。ここではお母さん方の相談相手となったり、専門職に相談できる産後デイケアる〜むままリラにつないでいく、子育ての駅からままリラへリレーをしていくという方も出ておるわけで、一人一人の母親に寄り添った支援を行い、大変好評を得ていると思います。このようなさまざまな場面場面の子育て支援策が1つのつながりとして体系づけられているといいますか、相談の内容に応じて、程度に応じて幾つものステージがあって、そこがつながっているという、そういう子育て支援活動自体は、私としては全国に誇れるものと思っておりますし、その場合にやはり母子保健推進員の皆様のさまざまなアイデアが生かされた結果だというふうに感謝を申し上げているわけでございます。今後とも母子保健推進員の皆様としっかり連携して、子どもたちが健やかで安心して成長できるように、さらに推進してまいりたいと、このように考えているところでございます。
 以下の質問につきましては、子育て支援部長からお答えさせていただきます。
○議長(関正史君) 若月子育て支援部長。
  〔子育て支援部長若月和浩君登壇〕
◎子育て支援部長(若月和浩君) 私からは、父親の育児協力に対する支援及び子育てアプリの導入についてお答えいたします。
 最初に、父親の育児協力に対する支援についてお答えいたします。子育ては、男女がともに役割を担っていくことが大事であると認識しておりますが、現状では議員と同様、家事、育児と仕事の両立が希望どおりにいかない状況にあると認識しております。当市では、父親への意識啓発の取り組みとして、父親が子どもへメッセージを送る父と子のメモリアルカードを母子手帳と一緒に手渡したり、夫婦で沐浴や離乳食づくりを体験するパパママサークルをはじめ、父親同士で子育てについて話し合うパパトーク、父親と母親が一緒に参加するパパママと赤ちゃんのつどいを今年度新たに始めまして、延べ8回行います企業向けの出前子育て講座などを行っております。今後もこのような事業を充実し、意識啓発を図っていきたいと考えております。
 次に、子育てアプリの導入についてお答えいたします。市では子育て世帯の利便性を向上させるため、来春子育て支援ポータルサイトを導入し、これまで紙媒体でお知らせをしてきたさまざまな子育て支援情報を掲載して市が発行している子育てガイドの情報や保育施設の空き情報、子育て関連施設のマップ情報などが見られるスマートフォン向けの情報提供サービスを開始する予定です。議員から御提案いただきましたサービスにつきましては、現在市としては事業を導入したばかりですので、利用者の皆様の御意見をお聞きしながら、今後研究してまいりたいと考えております。
 私からは以上であります。
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○議長(関正史君) この際、20分程度休憩いたします。
  午後2時29分休憩
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  午後2時50分開議
○議長(関正史君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
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△質問項目
 子どもの貧困について
○議長(関正史君) 次の質問に移ります。
 子どもの貧困について、桑原望議員。
  〔桑原望君登壇〕
◆桑原望君 桑原望です。通告に従いまして、子どもの貧困について一般質問をさせていただきます。
 日本では、子どもに関する政策というと、少子化対策が中心であります。人口減少社会を迎え、出生率の低下、労働力の減少など少子化問題を最重要課題とすることは当然の流れであり、私自身も少子化対策は極めて重要だと考えております。しかし、子どもの数がふえればそれでよいのかというと、そうではありません。重要なのは、子どもの健全な発育の場と教育の場が確保され、自己肯定感の高い幸せな子どもをいかにふやしていくかということであります。
 全ての子どもの幸せを追求するために、最大の障害となっているのが子どもの貧困の問題であります。貧困によって、子どもの教育機会を奪うこと、健康状態に影響を与えることなど、子どもの未来に大きな影響を与えるばかりではなく、負の連鎖がつながっていくという現状があります。
 厚生労働省の平成25年国民生活基礎調査によりますと、2012年における17歳以下の子どもの貧困率は16.3%でした。2003年の13.7%から徐々に上昇し、過去最悪の値となってしまいました。これは子どもの6人に1人が貧困という数値であります。
 また、OECDがことし10月に発表したよりよい暮らし指標2015でも、日本の子どもの貧困が深刻な状態にあることが示されました。同調査によると、日本の子どもの貧困率は15.7%で、OECD加盟36カ国の平均13.7%を上回っております。
 2013年には、子どもの貧困対策の推進に関する法律が成立しました。この法律が成立したのは、OECD加盟国とも比べ、高い子どもの貧困率、中でも極めて高いひとり親世帯の貧困率、また生活保護世帯の子どもの高校進学率の低さなどがあり、これらが世代を超えた貧困の連鎖につながっているということが背景にあります。この法律は、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図るため、子どもの貧困対策を総合的に推進することを目的としており、子どもの貧困対策は子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのない社会を実現する旨として推進されなければならないとし、国及び地方公共団体の関係機関相互の密接な連携のもとに、総合的な取り組みとして行わなければならないとしております。日本の法案の多くは内閣府から提出されますが、この法案は議員立法として成立し、衆議院、参議院ともに全会一致で可決・成立したことは、子どもの貧困が日本全体で取り組むべき問題であることから大きな意味があると言えます。
 昨年8月には、子供の貧困対策に関する大綱が閣議決定されました。そして、ことし4月には森市長も全国市長会会長として発起人であります子供の未来応援国民運動発起人集会が開催されました。10月からは子供の未来応援国民運動が始動し、ポータルサイト、マッチングサイトの開設、基金への募金受け入れ開始などが行われております。
 日本財団は、今月、深刻化する子どもの貧困を経済的視点から捉えるため、子どもの貧困を放置した場合の経済的影響を推計したレポートをまとめました。このレポートの中で、現在15歳の子どもを対象にした研究で子どもの貧困を放置すれば、経済損失は約2.9兆円にも及び、国の財政負担は約1.1兆円ふえるという試算を出しました。この結果から、子どもの貧困は経済に大きな影響を及ぼすことが浮き彫りになったと言えます。そして、子どもの貧困に対して、適切な対応を行うことは非常に効果的な投資であり、長期的に見れば極めて有効な経済対策であるとも言えます。
 さて、子どもの貧困を図る指標の1つになるのが就学援助であります。就学援助を簡潔に説明するならば、経済的理由で小・中学校に通うのが難しい児童・生徒に対して、市区町村が給食費や学用品代などを支給する制度であります。就学援助を受けている小学生と中学生は、2012年度には約155万人に上り、就学援助率は過去最高の15.61%に達しており、これはクラスの児童・生徒の6人に1人が援助を受けている計算になります。これらを踏まえ、長岡市の子どもの貧困の状況について、市はどう認識しているのか、またその指標の1つとして就学援助受給状況についてお聞きいたします。
 次に、教育支援についてお聞きいたします。親の貧困が子どもの学力や高校や大学の進学率に与える影響は少なくありません。世帯の年収と大学進学率には高い相関関係があり、世帯年収の水準によって大学進学率は2倍近くの差があります。また、親の経済的困窮がその子どもの学力や学歴、就業機会などにおいてさまざまな不利益を子どもにもたらし、その不利益が長期間固定化される、次の世代に引き継がれるという貧困の連鎖という問題を生じています。
 厚生労働省によりますと、一般世帯の高校進学率は98.2%である一方、生活保護世帯は89.5%であり、実に10ポイント程度低い状況があります。その要因として、親が教育や進学について興味や関心がないことが子どもに影響していること、また生活が不規則であったり、生活習慣が身についていないことなどから基礎学力が乏しいことが理由として考えられるとしております。
 このような現状に対して、埼玉県では先駆的に民間の支援団体と協働して学習支援を行いました。その結果、この事業に参加した子どもの高校進学率が一般世帯並みになるという結果があらわれました。このことからも生活困窮世帯の子どもへの学習支援には効果があると考えます。長岡市でも生活困窮世帯の子どもへの学習支援を行っておりますが、さらに事業を拡大すべきと考えます。そこで、生活困窮世帯の子どもに対する学習支援の現状はどうか、また事業の拡大についてどのように考えているのかお聞きいたします。
 次に、奨学金についてお聞きいたします。昨日の笠井則雄議員の質問と重複するところもございますが、あらかじめ御了承ください。
 現在の大学進学率は、短大も含めたもので56%くらいであり、専門学校などを含めると8割近くの若者が進学しております。大学進学の議論の中で、「貧困であってもやる気と能力があれば学費の安い国立大学に入ればよい」という意見をお聞きすることが少なくありません。しかし、その議論の前提となる大学の学費への認識は、世代間でかなり異なります。1975年当時でいうと、国立大学の授業料は年間たったの3万6,000円で、入学金も5万円でした。しかし、2012年では国立大学法人の授業料は約53万5,000円、入学金も約28万円かかります。30年余りの間に授業料は14倍にもなっております。物価が約2倍になったとはいえ、国立といえども、かつてのように安い学費ではなくなったと言えます。
 家は貧しいが大学に行きたい、そのような若者を支えるのが奨学金であります。日本最大の奨学金貸与団体である日本学生支援機構から奨学金を受ける学生は2.6人に1人に膨れ上がっており、年間の貸与額は1兆円をも超えております。このように奨学金は、社会を支えるインフラになっている一方で、卒業後に返済することができず、破産する人もあらわれるなどの課題も出ております。
 教育の機会均等を高めていくためには奨学金の充実が欠かせません。有利子よりも無利子の奨学金がいいことは言うまでもありません。しかし、無利子の貸与型の奨学金であっても、20代という年齢で数百万円の借金を背負うことは、結婚や子育てなどその後の人生において大きな影響を与えることになることから、理想はやはり給付型の奨学金であると考えております。
 長岡市でも米百俵財団が無利子の貸与型の奨学金を行っております。私は、米百俵財団の奨学金も理想は給付型と考えますが、長岡市単独で給付型の奨学金を実施するには、財政面で簡単ではありません。そのため、まずは返還金の猶予や減免などの助成金制度の充実が必要だと考えます。そこで、米百俵財団の奨学金貸与制度の現状はどうか、また返還の猶予や減免など奨学金制度の充実について市の考えはどうか、お聞きいたします。
 次に、ひとり親家庭への支援についてお聞きします。子どもの貧困は、特にひとり親家庭で深刻であります。厚生労働省の調査によれば、ひとり親家庭の子どもの貧困率は平成24年で54.6%にもなります。ひとり親家庭のうち半数以上が等価可処分所得の中央値の半分となる年所得122万円以下で暮らしていることになり、これは先進国の中でも最悪の水準であります。このようなことから、子どもの貧困の問題を解決するためには、特にひとり親家庭への支援が求められると考えております。
 ひとり親家庭の場合、就労し、所得を得ることと、子育てなど家事を行うことを1人で行わなければいけないために、就労所得が低いだけではなく、子どもと向き合う時間が少なくなり、お金と時間、両面の貧困に直面することが多い現状があります。
 ひとり親家庭の多くを占める日本のシングルマザーの就労率は、2011年では80.06%であり、これは世界的に見ても驚異的に高くなっております。女性の社会進出が進んだ国と比較しても、際立って高いと言えます。しかしながら、仕事と子育ての両方を1人で行うために、どうしても非正規の仕事が多く、そのため働いても貧困となっており、これが日本のひとり親家庭の現状であります。
 また、父子家庭のシングルファーザーの就労所得の平均はシングルマザーよりも多いですが、以前よりもその差が縮小しております。これはシングルファーザーでも子育てを優先すると、低い賃金の非正規に追い込まれるといったことによるものと言えます。シングルファーザーもシングルマザーと同様に子育てと仕事を両立できるような働き方を望んでおり、そのような形の支援が求められております。
 ひとり親家庭への就労支援で特に実績を上げているのが、高等職業訓練促進給付金等支給制度であります。この制度は、看護師、介護福祉士、保育士、理学療法士などなどの国家資格を取得する学校に2年以上就学する場合、生活費相当額が支給される制度であり、2013年度からはシングルファーザーにも対象が拡大されました。この制度は、修了者の正規雇用率も高く、給料も比較的高いため、非常に効果的な制度であると言えます。ひとり親家庭に対する支援は、このような支援が特に重要だと考えます。そこで、市の取り組みはどうか、お聞きいたします。
 次に、児童虐待の防止という点でお聞きいたします。子どもをめぐる環境を考えたときに、無視できないのが児童虐待の問題です。児童虐待は、身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待の4つに分類され、平成24年度の虐待対応件数は6万6,701件にもなり、統計を取り始めてから毎年増加しており、平成11年度の約5.7倍にもなっております。
 虐待の原因は、さまざまな要因が複雑に絡み合って起こると考えられております。虐待発生のリスク要因は明らかにされてきており、危機状況の家族や育児困難を感じている親子を見きわめるための目安として重要であります。養育環境のリスク要因の1つとして、生計者の失業や転職の繰り返し等で経済不安のある家庭もあり、各種の調査から経済的に困窮している家庭ほど児童虐待の発生件数は多くなっております。もちろん貧困に苦しむ家庭だからといって、必ずしも虐待につながるわけではありませんが、貧困の解消は児童虐待の減少につながると思われます。そこで、この問題に対する市の見解と取り組みをお伺いいたします。
 貧困によって子どもの健康に影響が出ることがあってはなりません。しかし、家庭の経済状況と子どもの健康状態に一定の関係があるとの指摘があります。特に心配なのが、貧困層の子どもが適切な医療を受けているかどうかという点です。公的健康保険の保険料が払えないために、健康保険制度から漏れる子どもの無保険の問題は法の改正により解消されました。しかし、健康保険に加入していても、3割の自己負担が払えない、払うのが厳しいという理由で受診を控える、受診抑制が起こっていると言われております。また、貧困層の家庭はひとり親世帯が多いため、子どもが病気であっても病院に連れていくことがおくれたり、十分な世話をすることができなかったりします。このようなことから、貧困が子どもの健康状態に影響を及ぼす場合もあると考えますが、どのようにお考えかお聞かせください。
 最後に、スクールソーシャルワーカーの活用についてお聞きいたします。子どもの貧困対策として期待されるのが、文部科学省のスクールソーシャルワーカーの活用であります。スクールソーシャルワーカーとは、社会福祉士などの資格を持つ福祉の専門家で、心のケアを行うスクールカウンセラーとは異なります。スクールソーシャルワーカーは、いじめや不登校などの問題を抱えている子どもや親からの虐待が疑われる子どもなどについて解決策を考えます。家庭の貧困が問題の背景にある場合には、経済状況を改善するため、例えばハローワークと連携して親に仕事を紹介したり、生活保護の申請を手伝ったりするなど、総合的に子どもの貧困の問題の解決に向けて取り組みます。このようにスクールソーシャルワーカーは、学校を拠点として家庭へと支援を広げていく点から、子どもの貧困の解消に向けて期待ができます。
 子供の貧困対策に関する大綱では、現在全国でおよそ1,000人いるスクールソーシャルワーカーを来年度から5年で10倍の1万人にふやす方針が打ち出されました。新潟県では、教育事務所に配置をしていて、中越教育事務所にも配置されているとお聞きいたしました。そこで、子どもの貧困に対しては、スクールソーシャルワーカーをさらに活用するべきと思いますが、市の考えはどうか、お聞きいたします。
 以上について質問をさせていただきます。
○議長(関正史君) 森市長。
  〔市長森民夫君登壇〕
◎市長(森民夫君) 長岡市は、米百俵のまちでございます。米百俵のまち長岡市が、生まれ育った家庭の経済的な環境によって子どもの将来が左右されたり、あるいは貧困の連鎖によって将来が閉ざされるようなことは決してあってはならないと、特に米百俵のまち長岡として重要な課題として捉える必要があると考えます。
 貧困は、子どもの生活や成長にさまざまな影響を及ぼしますが、その責任は子ども自身にはないわけでありまして、夢と希望を持って生活できる社会の実現を図ることは私たち大人の責任であると考えます。
 ただ、一口に子どもの貧困対策と申しましても、その対策については非常に多岐にわたる、これは桑原議員もいろいろ勉強される中で気がつかれていると思いますが、特に文部科学省だけでは対応できません。厚生労働省だけでも、また難しいというところがございます。税制とか、あるいは児童手当の給付型の政策とか、そういった政策を総合的に捉えていくということが必要だと思うんです。
 例えば奨学金の問題一つとっても、奨学金の制度を改善するのか、あるいはいろいろ教育に係る費用をきっちりと行政が負担する方向に行くのかということによって全く対策が違ってくるわけで、そうした総合的な政策を立てていく必要がある課題だろうというふうに思います。
 したがいまして、御指摘がございましたけれども、私も発起人の一人として4月に参加いたしましたが、首相官邸で安倍総理の出席のもとで産・官・学が連携して対応する子供の未来応援国民運動が発足いたしましたけれども、これも総合的な視点から考えていくという、そういう考え方に立脚している動きだと、このように思うわけでございます。
 一方、地方自治体である長岡市は、保育料の軽減や就学援助あるいは高校でも私立高等学校の学費助成など、あるいは保護者の経済的な負担の軽減などの政策を担っておるわけで、これがやはり国の政策と地方公共団体、国及び市町村との連携というものが非常に大事なことになってくるんじゃないかと思います。
 ただ、私どもは現場でありますから、やはり課題を的確に捉えて、総合的な政策ができるだけできるように、抜本的には私は先ほど申し上げましたさまざまな法律に基づく制度、それを総合的に見ていく必要があると考えますけれども、市は現場を預かる市としてしっかりと子どもの貧困問題に正面から取り組む必要があると、このように考えているところでございます。
 以下、具体的な答弁は個々の政策ごとになりますので、教育部長と福祉保健部長がそれぞれ分担してお答えをさせていただきます。
 私からは以上でございます。
○議長(関正史君) 佐藤教育部長。
  〔教育部長佐藤伸吉君登壇〕
◎教育部長(佐藤伸吉君) まず、長岡市の子どもの貧困の現状についてであります。
 現在小・中学生で貧困が理由と思われる不登校など深刻な状況の報告はありません。しかし、学校現場で給食費や諸経費の未納などがありまして、経済的な問題を抱える家庭も少なからずあると捉えております。
 子どもの貧困の現状を見る指標の1つ、小・中学校の就学援助制度の受給状況につきましては、10年前の平成18年度が3,500人、その5年後の平成22年度が約3,900人、昨年度の平成26年度は約3,400人でありまして、ここ数年の全児童・生徒数に対する受給割合は16%前後ということで、ほぼ横ばいで推移しております。今後とも家庭の経済状況にかかわらず、子どもたちが安心して就学できる環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、奨学金貸与制度についてであります。当市における奨学金制度は、長岡市米百俵財団が行っております。財団では、教育の機会均等を確保する観点から、学力優秀でありながら、経済的理由で大学への就学が困難な方に無利子で奨学金を貸与しております。今年度は新たに50名に貸与いたしまして、貸与者は合計で183名となっております。貸与額は、自宅通学者は月額4万円、自宅外通学者は月額5万円でありまして、貸与終了後、1年間据え置いた後に10年以内の返還をお願いしております。
 次に、奨学金返還の猶予や減免など、制度の充実についてであります。米百俵財団では、昨今の経済情勢を踏まえ、平成25年度採用者から貸与額を月額1万円増額し、平成26年度には募集人員を10名ふやすなど、制度の拡充も図ってまいりました。返還の猶予につきましては、これまでも返還者の収入の状況に応じまして相談に乗りながら、返還額を調整するなど柔軟に対応するようにしてまいりました。
 一方、減免につきましては、財源と財団の財務状況を踏まえまして、検討、研究する必要があると考えております。
 次に、貧困と児童虐待の関係についてお答えいたします。児童虐待に至る要因としてはさまざまな問題がありますが、家庭の経済的な問題もその1つと捉えております。実際に経済的な問題が要因として考えられるケースの支援に当たりましては、生活保護の担当を含め、さまざまな関係機関と連携しながら対応しているというのが実態であります。また、乳幼児健診や子育てコンシェルジュなどさまざまな窓口におきまして、子育ての悩みとともに経済的な不安に関する悩みが寄せられることがあります。そうした場合にはよくお話をお聞きして、必要な支援につなげるよう努めているところであります。こうした取り組みで家庭の経済的な問題に起因する児童虐待が少しでも減少することを期待しております。
 次に、貧困と子どもの健康問題についてであります。当市では、家庭の経済状況にかかわらず、全ての子どもたちが医療機関に受診できますよう、子どもの医療費助成制度や就学援助制度の医療費助成などの支援制度がございます。子どもたちの健康状態については、乳幼児期では健診や子育て相談の中で、また学校では春の健康診断や毎朝担任が行う健康観察等により把握しておりまして、現在貧困が原因で深刻な状況にある子どもはおりません。
 しかし、保護者が忙しいなどの理由で医療機関を受診していない子どもや、食生活などの生活習慣の乱れによって栄養状態がよくない子どもがいることも事実でありまして、この裏には貧困が隠されている場合もあると感じております。そのような保護者に対しましては、再度受診を勧めたり、子どもの健康状態に注意や関心を持ってもらうための情報提供や経済的な悩みの相談に応じたりしております。
 最後に、スクールソーシャルワーカーの活用についてであります。スクールソーシャルワーカーは、子どものさまざまな問題に関しまして、その関係者や関係機関に働きかけて改善解決に導く専門家でありますので、その専門性をぜひ活用したいと考えております。そのために、本市では不登校や問題行動に対応するために委嘱しております各分野の専門家の1人にスクールソーシャルワーカーからも入っていただいております。これまでスクールソーシャルワーカーにかかわってもらった事例として、医療的な支援を必要とする不登校生徒を医療機関につなげた事例、あるいは家庭の複雑さから不登校になった生徒の家庭に働きかけてもらって登校に結びつけた、こういった事例がございます。貧困を起因とするさまざまな問題に対してもスクールソーシャルワーカーは議員御指摘のとおり、専門性が生かせると考えられますので、必要に応じて積極的に活用を図ってまいりたいというふうに考えております。
○議長(関正史君) 水澤福祉保健部長。
  〔福祉保健部長水澤千秋君登壇〕
◎福祉保健部長(水澤千秋君) それでは、私からはまず生活困窮世帯の子どもに対する学習支援についてお答えをいたします。
 生活困窮世帯の子どもが成長しても貧困から脱することが困難となる貧困の連鎖を防ぐためには、小・中学生の段階から個別的な学習支援を行いまして、学力の向上を図ることが非常に重要であると考えております。そこで、当市では平成23年度から市独自の事業としまして、生活困窮世帯の子どもに学習の場を提供し、個別に指導をするという事業を実施しております。昨年度までの4年間で39名の子どもたちが学習支援を受けております。対象者については、本年度から生活保護世帯のほか、就学援助世帯で家庭内暴力など困難な問題がある世帯にも対象を拡大しております。現時点では受け入れ可能な人数に余裕がありますので、事業の拡大については当面考えておりませんが、貧困の連鎖を防ぐという政策目的を念頭に、今後も必要に応じて検討していきたいと考えております。
 次に、ひとり親家庭の保護者の就労支援につきましては、先ほど議員の御質問にもありましたように、看護師、介護福祉士、保育士など安定した収入が期待できる国家資格の取得を目指す保護者に対し、最大2年間の支援を行う高等職業訓練促進給付金等支給事業を実施しております。事業を開始した平成21年度から昨年度までの受給者は合計で40名となっております。うち35名の方が国家資格を取得し、自立につながっております。
 また、自立相談を専門に行う窓口として、今年度から新たに母子・父子自立支援員を1名庁内に配置しております。相談者の個々の状況やニーズにきめ細かく対応した自立支援プログラムを作成しまして、ハローワークなどの関係機関と連携しながら、自立に向けたさまざまな支援を実施しております。ひとり親世帯の就労は自立した生活を維持する上で極めて重要なことですので、今後とも支援に力を入れていきたいと考えております。
 以上でございます。
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△質問項目
 シティプロモーションについて
○議長(関正史君) 次の質問に移ります。
 シティプロモーションについて、広井晃議員。
  〔広井晃君登壇〕
◆広井晃君 市民クラブの広井晃です。通告に従い、長岡市のシティプロモーションについて、一括で質問いたします。
 森市長、1カ月前の11月の市長選、御当選おめでとうございます。長岡市民が森市長に対して4期の実績を評価し、5期目に大きな期待をかけているということは言うまでもありません。その期待の1つに、長岡市を売り込むシティプロモーションがあると思います。そして、当選直後から、市長は以前にも増して精力的に動かれております。その1つとして、お二人の大臣も長岡においでになっております。この本会議直前には、ホノルルでの慰霊祭に参加され、名実ともに長岡のトップセールスマンだと思っております。本当にありがたいことです。
 12月8日といえば、連想されるのが慰霊と平和の花火白菊です。その原点となる白菊がことしも長岡の空に打ち上がりました。市民の力で打ち上げられています。NHKでも全国に放映されました。振り返ると、長年長岡の花火を支えてきた嘉瀬花火師が、シベリアに抑留されたときに、無念にも帰国がかなわなかったお仲間をしのび、アムール川で打ち上げたのが最初の白菊でした。
 ここまで至るには、数々の海外での長岡花火の打ち上げがあります。アメリカではフォートワース、ニューオリンズ、シアトルもありますが、特に1984年、ロサンゼルスオリンピックでの打ち上げは、長岡花火を世界に広めました。そのほか、ブラジルのサンパウロ、オーストリアのドナウ河畔、ドイツのトリアーなどたくさんあります。
 長岡まつりでは、空襲のあった8月1日の夜10時30分に白菊が当時実行委員長の提案で上げられるようになりました。現在では8月2日、3日の花火大会の初めにも打ち上げられています。
 今日では、ホノルルの平和を願う花火が世界中の多くの人に知られております。そして、このことは次世代を担う子どもたちに郷土の誇りとして醸成されています。そのおかげで、花火だけでなく、たくさんの長岡自慢をできる子どもたちが育っていると思います。
 また、花火が取り持つ御縁もたくさん生まれています。越後長岡応援団もその1つです。著名な方々がいろんなところで発信をしていただいております。広告宣伝費に換算したら、相当なものになると思われます。大林宣彦監督の手により、花火が映画になったこともすごいことです。それにより、大きな輪が世界中に広がっています。これらによる経済効果も相当なものです。経済界にもその効果が及んでいるようです。産業界においても京セラやダイハツなどにも地場産業との接点をつくっていただいております。ますます今後が楽しみです。
 そこで、最初に長岡花火、特に現在は平和の花火によりいろいろな成果が出ていると思います。長岡市としては、その成果をどのように捉えているかお聞きします。
 ホノルルで花火を打ち上げるには、ただ花火を打ち上げるだけでなく、多くの企業、多くの人の力があったと思います。また、日本の花火を海外で上げることは単純に簡単なことではありません。ましてテロが横行する中では、平和といえども、より困難になってきていると思います。資金的にも多額の協賛金を集めることが必要となります。長岡市民からだけではなく、多くの方から集めることが想定されます。厳しく困難になればなるほど、打ち上げる意味はより大きいと思います。しかし、資金面や交流面で課題がないわけではないと思います。
 私は、今の時代、こういったシティプロモーションは地域の生き残りとして重要と考えています。特にトップが動くことが必要です。市民としては、これからの展開が気になります。長岡市のシティプロモーションとして、長岡花火をどのように展開していかれるのか、そのお考えをお聞かせください。
 話はかわりますが、長岡市は昨年度、長岡市の魚を錦鯉と制定いたしました。海外での人気も高いようです。海外からのバイヤーも多くなっているようです。色鮮やかな錦鯉は、長岡では生産の過程から見ることができます。今や泳ぐ宝石としての付加価値がより高くなっています。この錦鯉についても花火同様、長岡の宝物です。錦鯉に誘われ、養鯉業にインターンシップに来た若者もあらわれたようです。人口減少対策にも対応できそうです。それは夢があるからでしょう。まさに鯉に恋したと言えます。
 錦鯉を活用したシティプロモーションを長岡市はどのように考えられているのでしょうか。県庁では、正面入り口に水槽が置かれ、いつでも見ることができます。小千谷市は錦鯉の里があります。小千谷の駅前には、地下道の入り口が錦鯉の形になっています。秋には品評会もあり、アオーレ長岡でも何回か見ることができます。通年でPRできる錦鯉の活用はできないものでしょうか。長年の清掃活動できれいになった東北中学校脇の稲葉川に、ことしサケの遡上が見られました。例えば津和野のようにまちじゅうで鯉が見られないものでしょうか。長岡市における錦鯉を活用したシティプロモーションのお考えをお聞きします。
 温故知新、次に話題を歴史に切りかえます。市長は、歴史を生かしたまちづくりも提唱しておられます。和島のはちすば通り、良寛ファンにとって一度は訪ねてみたい場所です。まちの趣も景観を整え、自然に一句を言いたくなる雰囲気が出ています。
 2015年も終わります。いよいよ2年後の2018年には長岡牧野藩開府400年を迎えます。大正デモクラシーのさなかの100年前、長岡では開府300年祭が行われました。牧野家長岡藩のことは、武士の世界の話です。しかし、垣根のない長岡です。それを町民がまちを活性化するために利用したのです。歴史を生かしたまちづくりです。開府300年祭の3年くらい前には何も話題になっていませんでした。ところが、長岡の原点を見直し、自分たちのまちは自分たちでつくるという気運が高まっていったことが発端のようです。悠久山公園、互尊文庫などの話は、当時の勢いを感じさせられます。
 開府300年祭に対する市からの資金拠出は全体資金の5%程度だったようです。当時から市民協働の動きがあったようです。その上、街角に手づくりの城門をつくった話も残っております。「ええじゃないか」のような馬鹿ばやしの踊りも盛んになったようです。その結果として、多くの産業製品が生まれ、工業出荷額も増加したと聞いております。
 合併10年を迎えた今、地域のルーツを学び、地域のよさ、特徴を見つけ、地域を生かしていくことが大きくなった長岡市を理解するチャンスと思います。そして、1つの長岡の同胞として意識を持つためにも、よいチャンスだと思っております。開府400年祭という機会は、長岡のシティプロモーションとしても有効的な成果を見込める素材だと思われます。
 浜松市は、徳川家康をゆるキャラとして全国1位に持っていきました。歴史の中で幕末の人材育成を掲げる長岡にとっては、これからの400年、大切な年になります。米百俵の精神を伝えることは重要です。「国がおこるのも、ほろびるのも、まちが栄えるのも、衰えるのも、ことごとく人にある」、開府300年祭のときとは時代も違います。先人の行った悠久山公園や互尊文庫の開設などの大きな偉業は困難かもしれません。しかし、今の長岡には市民力、そして市民協働があります。この開府に伴う事業は、通年で時期を問いません。花火と違い、数年にわたり長い時間、外に発信ができます。前後合わせると3年くらいの期間が利用できると思います。地方創生と言われる時期でもあります。
 市長は、長岡には歴史、産業、人と誇れるものがあると言われております。先日も新聞で話題となりましたが、河井継之助、長岡は「ツグノスケ」ではなく「ツギノスケ」。河井継之助の大河ドラマ化に向けてもぜひこの開府400年祭の機会を捉え、シティプロモーションとして市民協働で動くべきだと思います。市民の中にはいろいろプランを持っている方もおられます。開府400年祭について、長岡市のお考えをお聞きします。
○議長(関正史君) 森市長。
  〔市長森民夫君登壇〕
◎市長(森民夫君) シティプロモーションという言葉はまだ完全には定着した言葉ではないと思っております。幅があるわけですが、私としては、ただ長岡市のことを知ってもらえばよいというものではないと考えております。その背景にある物語、精神、かかわっている人々の思いなども含めて正しく理解をしてもらう。そして、何よりも大事なことは、長岡市の持っている、合併市町村も含めたさまざまな歴史的な遺産や産物いろいろございますが、そうした価値に市民自身が気づくということだと私は思います。
 例えば長岡花火のことで御質問がございました。ことし8月に真珠湾で打ち上げたことは、広く国内外に浸透したわけでございますが、例えば真珠湾という場所で山本五十六の出身の長岡が世界平和を祈って打ち上げるという価値、この価値がどういうふうに評価されたかということで申し上げますと、例えばトヨタ自動車あるいは新日鐵住金、セイコーホールディングス、サントリーといった全国規模の企業から大変その企画に賛同していただいて、協賛金をいただきました。これはお金をいただいたということよりも、真珠湾で平和の花火を打ち上げるということに賛同をしていただいたという意味で、私は大変大きかったと思っております。金額も長岡の企業やホノルルの企業も含めて3,000万円近く協賛いただいたわけでありますが、その内容を正しく理解してもらったということが大変大きかったと思います。もちろん全国紙の1面に取り上げられたり、NHKのニュースで取り上げられたのも同じ意味だというふうに思っております。その価値を長岡市民自身がしっかりと捉えて、シティプロモーションの意味を理解していただくということが何よりも大切なことだというふうに思います。
 具体的に御質問いただきましたもので言えば、錦鯉についても今7割から8割が海外に輸出されていて、10月になると、長岡市内に大変大勢の外国のバイヤーの方がお見えになる。品評会になると、半数以上が外国人であるということを、これは私どもの努力も足りないところがあるわけでありますが、このこと自体をやっぱり長岡市民の皆さんが正しく御理解いただいた上で、価値を生かしていくという気持ちになっていただくということが大事なことだと思います。
 開府400年についても、ただ長岡藩の開府という意味ではなくて、長年培われてきた米百俵をはじめとする全国に誇る精神性を、それをどう評価して、どのように生かしていくかということが最も大切なことではないかと。今申し上げましたような、もう一度繰り返しますと、その宝物、地域資源にあるものを正しく理解していく、このことが最も基本になることではないかと思います。
 また同時に、御提案いただいた花火、錦鯉、開府400年といった地域資源以外にも合併市町村には大変全国あるいは世界に誇るべき資源があるわけであって、これらを総合して11地域が1つの価値観を持って、それぞれのいいところを総合して、連携して、総合力を発揮していくということがシティプロモーションにとって大変大切なことになると私は考えている次第でございます。
 私からは以上でございます。以下御質問にありました花火、錦鯉、開府400年につきましては、それぞれ市長政策室長、農林部長からお答えをさせていただきます。
○議長(関正史君) 近藤市長政策室長。
  〔市長政策室長近藤信行君登壇〕
◎市長政策室長(近藤信行君) 私からは、花火とそれから開府400年の御質問に対してお答えをさせていただきます。
 まず、長岡花火の成果と今後の展開についてということで、あわせてお答えをさせていただきます。市がことし10月に策定した長岡リジュベネーションでは、長岡の歴史、文化、自然、特産品を市民とともに磨き上げ、広く国内外に情報発信し、長岡ファンをふやすことで人、物、情報の交流を拡大するという戦略の柱を掲げております。長岡花火については、越後長岡応援団をはじめとする著名人の方々や協賛企業の皆さんから実際にごらんいただき、そこに込められた思いを国内外に向け、広く発信していただいております。
 具体的には、花火を観覧された写真家の蜷川実花さんが、JR東日本が来春に運行を予定しております現美新幹線の外観デザインに長岡花火を採用してくださったり、あるいは漫画家の弘兼憲史さんが長岡花火をテーマにした作品を執筆してくださったりと、花火を通じたシティプロモーションが実を結んでおります。今後は、さらに多くの方々や企業の理解と協力を得ながら、長岡リジュベネーションで掲げておりますとおり、長岡ファンをふやし、人、物、情報の交流を拡大していきたいと考えております。
 また、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックを活用した発信につきましても今後検討を進めてまいりたいと考えております。
 それから、もう1点、長岡開府400年の今後の展開についてお答えいたします。平成30年に迎える長岡開府400年という節目の年は、長岡がこれまでに培ってきた歴史、伝統、文化はもちろんのこと、米百俵の精神、常在戦場といった長岡ならではの精神性を見詰め直すとともに、全国に発信するまたとない機会と考えております。市ではこれまでに懇談会の開催のほか、機運醸成に向けたPR冊子の制作準備に取りかかっております。また、今年度中に多様な地域、世代、分野を横断した市民主体の実行委員会組織を立ち上げて、開府400年記念事業の実施に向けた準備を加速させてまいりたいと考えております。
 私からは以上です。
○議長(関正史君) 野口農林部長。
  〔農林部長野口剛君登壇〕
◎農林部長(野口剛君) 私からは、錦鯉を活用したプロモーションについてお答えをいたします。
 錦鯉は、世界30カ国以上から愛される我が国を代表するクールジャパンブランドになっております。しかし、長岡は錦鯉発祥の地であり、聖地として海外から高い評価を得て、バイヤーや愛好者、メディアなど毎年大勢の外国人が長岡を訪れていることなどはまだまだ市民に知られておりません。先ほど市長が申し上げましたとおり、錦鯉の実態を多くの市民に周知し、理解していただくことで、改めてその価値に驚き、誇りに感じていただけるのではないかと考えております。
 本年10月には、小千谷市とともに「錦鯉発祥の地」活性化推進協議会を設立し、世界農業遺産への登録申請に向けた活動をはじめ、錦鯉の歴史や文化的価値の掘り起こしに向けた検討を進めております。また、このほどアオーレ長岡ややまこし復興交流館おらたるに錦鯉の展示水槽を設置したほか、本年作成したプロモーション映像やリーフレット等の活用を通して長岡の錦鯉のPR活動を展開しております。今後も官民が一体となった、より一層のプロモーションを国の内外に展開し、錦鯉を切り口として市民の誇りの醸成と観光、文化、産業の振興並びに地方創生につなげてまいりたいと考えております。
 以上であります。
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○議長(関正史君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後3時46分散会
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 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。
                       長岡市議会議長  関   正 史
                       長岡市議会議員  水 科 三 郎
                       長岡市議会議員  長谷川 一 作