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新潟県 長岡市

平成27年 9月定例会本会議−09月09日-02号




平成27年 9月定例会本会議

 平成27年9月9日
         ────────────────────────
    議 事 日 程  第2号
     平成27年9月9日(水曜日)午後1時開議
第1 会議録署名議員の指名について
第2 市政に対する一般質問(4人)
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〇本日の会議に付した事件                           ページ
日程第1 会議録署名議員の指名について………………………………………………………34
日程第2 市政に対する一般質問(続)
 1 柏崎刈羽原発について(五十嵐良一君)…………………………………………………34
 2 地方創生と産業振興について(広井 晃君)……………………………………………38
 3 人口減少が著しい地区への対応について(深見太朗君)………………………………43
 4 統一的な基準による地方公会計の導入について(池田明弘君)………………………45
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〇出席議員(34人)
        田 中 茂 樹 君        五十嵐 良 一 君
        池 田 和 幸 君        服 部 耕 一 君
        池 田 明 弘 君        深 見 太 朗 君
        大 竹 雅 春 君        広 井   晃 君
        高 見 美 加 君        関   充 夫 君
        中 村 耕 一 君        加 藤 尚 登 君
        細 井 良 雄 君        丸 山 広 司 君
        山 田 省 吾 君        永 井 亮 一 君
        杵 渕 俊 久 君        藤 井 達 徳 君
        諸 橋 虎 雄 君        古川原 直 人 君
        松 井 一 男 君        丸 山 勝 総 君
        桑 原   望 君        水 科 三 郎 君
        長谷川 一 作 君        関   正 史 君
        笠 井 則 雄 君        酒 井 正 春 君
        高 野 正 義 君        関   貴 志 君
        加 藤 一 康 君        五 井 文 雄 君
        小 熊 正 志 君        小坂井 和 夫 君
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〇説明のため出席した者
  市長      森   民 夫 君    副市長     磯 田 達 伸 君
  副市長     高 見 真 二 君    地域政策監   高 橋   譲 君
  政策監兼新エネルギー政策監兼       市長政策室長  近 藤 信 行 君
  原子力・防災統括監・危機管理監
          金 子 淳 一 君
  総務部長    大 滝   靖 君    財務部長    阿 部 隆 夫 君
  原子力安全対策室長            地域振興戦略部長渡 邉 則 道 君
          小 嶋 洋 一 君
  市民協働推進室長山 崎 茂 樹 君    市民部長    広 瀬 弘 之 君
  福祉保健部長  水 澤 千 秋 君    環境部長    茨 木 正 春 君
  商工部長    森 山 建 之 君    農林部長    野 口   剛 君
  技監      中 野 一 樹 君    都市整備部長  安 達 敏 幸 君
  中心市街地整備室長            土木部長    志 賀 耕 一 君
          小 林   周 君
  会計管理者   松 永 辰 夫 君    水道局長    野 口 和 弘 君
  消防長     品 田   満 君    教育長     加 藤 孝 博 君
  教育部長    佐 藤 伸 吉 君    子育て支援部長 若 月 和 浩 君
  代表監査委員  金 山 宏 行 君
         ────────────※───────────
〇職務のため出席した事務局職員
  事務局長    吉 田 正 雄 君    課長      松 永   薫 君
  課長補佐    諸 橋   正 君    議事係長    宮 島 和 広 君
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  午後1時開議
○議長(関正史君) これより本日の会議を開きます。
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○議長(関正史君) なお、報道関係者から写真撮影の申し出がありましたため、傍聴規則に基づいて議長においてこれを許可いたしましたので、御了承願います。
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△日程第1 会議録署名議員の指名について
○議長(関正史君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において山田省吾議員及び永井亮一議員を指名いたします。
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△日程第2 市政に対する一般質問(続)
○議長(関正史君) 日程第2、市政に対する一般質問を行います。
 昨日に引き続き、通告順により発言を許します。
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△質問項目
 柏崎刈羽原発について
○議長(関正史君) 柏崎刈羽原発について、五十嵐良一議員。
  〔五十嵐良一君登壇〕
◆五十嵐良一君 民成クラブの五十嵐良一です。柏崎刈羽原発について、通告どおり御質問いたします。
 先月8月11日、九州電力川内原発が1号機を再稼働いたしました。全国の原発が停止して以来、約2年ぶりに原発ゼロが終了いたしました。福島第一原発の事故後、新しい規制基準のもとで全国で初めての再稼働になりました。この新しい基準に、原子力規制委員会の田中委員長は「この規制基準は原子力施設の設置や運転等の可否を判断するものです。しかし、これを満たすことによって、絶対的な安全性が確保できるわけではありません」と、このように述べております。この再稼働について、東京電力福島第一原発事故で全町避難が続いている福島県浪江町の馬場町長は「避難のあり方など議論が不十分であり、福島の教訓が生かされておらず、残念だ」と、こう述べております。
 また、浪江町は福島第一原発が立地する双葉町に隣接し、事故当時、情報が十分伝えられず、高線量地域に避難した住民の多くが被曝いたしました。緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム、通称SPEEDIのデータを住民に公表し、活用されていれば、ある程度の被曝は防げたのではないでしょうか。原子力規制委員会は、この拡散予測を実施する体制を解除するとしました。自治体側からは、住民の被曝低減に向けての活用の声が上がっております。馬場町長は「事故があれば、影響は周辺自治体にも及ぶ。避難の受け入れについて自治体間で協定を結ぶなど、我々の経験を踏まえた議論がされたのか」と疑問を呈しております。
 さらに、8月20日、再稼働したばかりの川内原発に異常が発生し、出力75%運転をいたしました。再稼働後、トラブルで工程が延期されたのは初めてであります。外部への放射性物質の影響はないとされております。しかし、福島原発には定期点検で停止中の4号機が原子炉建屋内で水素爆発を発生しております。再稼働には十分な安全点検をすることが確実に必要であります。UPZ、5キロから30キロ圏内で約26万人を有する長岡市は、このような事態に対する確固たる避難計画が必要であると思います。
 長岡市は、柏崎刈羽原発に隣接する自治体として、原子力災害への対応を強化していくため、原子力安全対策室を立ち上げております。原子力安全対策室は、原発の安全対策に関する研究・検討や情報収集に当たるほか、市町村による原子力安全対策に関する研究会の事務局も務め、原子力に対する知見を広めた上で原子力安全対策を推進しますとしております。そして、本年度中に避難計画を策定する方針としております。
 長岡市の避難計画と柏崎刈羽原発の再稼働についての考え方をお伺いしたいと思います。
 最初に、避難計画について、次の点についてお伺いしたいと思います。
 1点目として、市町村による原子力安全対策に関する研究会の取り組み状況はどのようなものになっておるでしょうか。
 2点目として、新潟県は本年、27年7月28日に新潟県の広域避難に係る取り組み状況を公表いたしました。これをもとにした本市の避難計画の進捗ぐあいは、どのようなものになっておるのでしょうか。
 原子力防災ガイドブック等の中で降雪及び水害等の自然災害に関しての対応がないような気がいたしますが、これはどうしてでしょうか。
 最後に、再稼働の問題でございますが、本市は柏崎刈羽原発の再稼働についてどのようなお考えなのかお伺いしたいと思います。
○議長(関正史君) 小嶋原子力安全対策室長。
  〔原子力安全対策室長小嶋洋一君登壇〕
◎原子力安全対策室長(小嶋洋一君) 初めに、避難計画についてお答えいたします。
 まず、市町村による原子力安全対策に関する研究会につきましては、国や県が出す原子力に関する難解な情報をそしゃくし、判断できる実力を備え、実効性のある原子力安全対策を検討することを目的とし、長岡市長が代表幹事となり、平成23年9月に設置しております。以降、県内全市町村が参加し、連携して実効性のある原子力安全対策について研究しております。主な取り組みといたしましては、東京電力株式会社との安全協定の締結、さらに国、新潟県の職員から原子力安全対策について直接説明を受けるなど、研究を重ねております。また、国や新潟県に対しては、これまでの研究会の成果を踏まえ、福島第一原子力発電所事故の検証に基づき、徹底した安全対策を講じるよう要望しております。これら研究会の取り組みにつきましては、県内外から評価をされております。
 お尋ねの避難計画につきましては、研究会が平成24年11月に「実効性のある避難計画(暫定版)」を作成しております。これは、万が一原子力災害が発生した際に30市町村が連携して対応できるように、避難や屋内退避、避難者の受け入れに関する共通の考え方を整理したものであり、この計画についても原子力規制委員会の委員長から高い評価をいただいたところであります。
 新潟県が公表いたしました新潟県の広域避難に係る取り組み状況につきましては、市町村から新潟県に要請をし、先ごろ第11回研究会において新潟県の危機管理監から説明を受けたものであります。このときに新潟県が示されました避難市町村と受け入れ市町村の組み合わせにより、柏崎刈羽原子力発電所から30キロ圏内の約46万人が万が一全て避難することになったとしても、避難できる避難先が県内に確保された点が主な内容になります。これにより、本市を含む8市町の避難先が決まり、避難計画策定を進めていく材料が示されました。本市の避難計画の進捗につきましては、新潟県が示されました避難先をもとに、現在10市町村と具体的な避難先施設や避難経路などについて細かな調整作業を進めており、年内をめどに策定してまいりたいと考えております。また、新潟県は今後、避難する市町村と受け入れる市町村間における調整、避難先を柔軟に選択できる体制等の検討にも取り組むと聞いておりますので、当市といたしましても関係機関と連携し、対応してまいりたいと考えております。
 次に、原子力防災ガイドブックについてお答えいたします。原子力防災ガイドブックは、昨年4月に市政だよりとともに全戸配布したものであり、まずは屋内退避、特定区域のみ避難など、基本的な取り組みを理解してもらうことを目的に作成しております。降雪時の対応などにつきましては、今後も広域的な検討が必要と、新潟県や県内市町村の間で認識しております。そのようなさまざまな想定への対応につきましては、新潟県を中心に関係機関と連携し、検討を進めてまいりたいと考えております。
 最後に、再稼働についての御質問ですが、再稼働につきましては、これまでも申し上げてきましたとおり、国が責任を持って専門的、技術的な立場から原発の安全性を確保することが大前提となります。柏崎刈羽原子力発電所につきましては、現在新規制基準に基づき、適合性審査が進められている最中であります。したがいまして、まず審査結果が明らかにされ、その内容を把握した上で判断してまいりたいと考えております。また、原子力発電所は動いていなくても、そこにある限り防災面の備えは必要であると考えております。したがいまして、避難計画につきましてはしっかりと策定してまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(関正史君) 五十嵐良一議員。
  〔五十嵐良一君登壇〕
◆五十嵐良一君 1点目、2点目につきましては、本当に今後とも努力していただきたいと思います。
 原子力防災ガイドブック等でございますが、これは私が長岡市のウエブページでダウンロードしたものです。言われましたように、これは平成26年2月に作成し、一般家庭に全戸配布されたものです。さらに、これが本年の27年3月に作成されたDVDです。この内容について、1年たったらDVDの内容は若干変わったのかなと思いましたけれども、本質的には変わっていないようです。きょうも台風18号で浜松地方が大変な水害に見舞われております。この原子力防災ガイドブック「みんなの安全と安心を守るために」の中に、「この原子力防災ガイドブックは、福島第一原子力発電所事故の教訓、これまで長岡市が培ってきた防災力、防災訓練の成果などを踏まえて作成しました」と書いてございます。昨年の冬も大変な大雪でして、先般7月の特別委員会で土木部道路管理課の方々が大変御苦労されたという報告がございました。雪害あるいは水害、そういった自然災害についての書き方がここにはないような気がいたしました。過去に大雪で大渋滞が発生しましたし、水害で小学校が孤立した、そういった状況もございます。過去の長岡市が培った防災力というのは、そういったところから当然出てくるものであろうというふうに思っております。そういった自然災害について、今後どういうふうな方向性を考えておるのかもう少しお聞きしたいですし、またこの中で職員が放射線をはかる場面が出てまいります。職員の安全ということもやはり考えなければならないのではないでしょうか。今ドローンというのはイメージ的に悪いようですけれども、ドローンに放射線の計測機器、さらにはカメラを搭載した中での現場の確認というのも大変必要ではないかなというふうに私自身思っておりますし、災害対策本部会議室がここにあるわけであります。そういったところでリアルタイムに災害や放射能の状況というものを把握できるんではないかなというふうに思いますが、こういった形について再度お考えがありましたらお願いしたいと思います。
○議長(関正史君) 小嶋原子力安全対策室長。
  〔原子力安全対策室長小嶋洋一君登壇〕
◎原子力安全対策室長(小嶋洋一君) 3点いただいたと思います。
 1点目の雪の御懸念ということですけれども、先ほども少し答弁でも触れさせていただきましたけれども、雪害ですとか、あるいはほかの要因、不測の事態といいましょうか、そういった事柄というのはいろいろあり得るということは承知しております。そういった事柄に対処していくということになりますと、長岡市1市でできる部分も当然あるでしょうけれども、やはり広域的な観点から取り組みを進めていくということが求められてくる部分がたくさんございます。その意味で、そういった部分については、新潟県あるいは県内の市町村はこれからもその辺の議論をきちんとやって、対策を考えていかなきゃいけないという点では我々の考えと一致しております。また、そういった議論も始まっておりますので、その進めた結果を踏まえて、我々の避難計画の中にはしっかりとそういった部分も取り込んでいきたいと思っております。
 それから、2点目の職員の安全、あるいは測定時の問題ということでございますけれども、そういった従事者といいますか、原子力災害時に携わる方々の放射線防護の問題、これにつきましては国が既に検討会を立ち上げておりまして、その中でどういった対応ができるのかという議論が今始まっております。そういった事柄も見ながら、我々の職員の問題もありますし、また民間の方々のどういった対応が可能なのかという問題もあります。そういった事柄を我々のほうでもしっかりと把握して、生かしていきたいなと思います。
 それから、3点目のリアルタイムに測定データを入手という点ですけれども、現在県が設置しているモニタリングポスト、それから長岡市が設置しているモニタリングポストがございますけれども、そのほかにこういった放射線の値を自動に測定する装置というものはまだまだ必要なんではないかという議論は以前から行っております。これは、我々長岡市だけではなくて、県内のほかの市町村からも当然出ておりますし、県もそういったお考えです。ですので、そのあたりも今後どのように対応していくかというのは、我々の避難計画の動きとほぼ連動していくんだろうと思いますけれども、しっかりと災害に対応できるように取り組んでいきたいと思っております。
 以上でございます。
○議長(関正史君) 五十嵐良一議員。
  〔五十嵐良一君登壇〕
◆五十嵐良一君 ありがとうございます。市民の安全ということでございますので、対策は十分にとっていただきたいと思いますし、また再稼働についても市の見解を賜りました。
 昨年6月30日に長岡市日本酒で乾杯を推進する条例というものが議員発議により制定されました。この長岡市が誇る日本酒伝統文化のお酒やお米、あるいは農産物、海産物、特産物、万が一あってはなりませんけれども、そういった場合には大変大きな状況になってくるんではないか。また、ことしホノルルで打ち上げられた平和の花火、本当に世界一の長岡の花火でございますけれども、そういったものが影響を受けるおそれが十分あるのではないかなというふうに思います。そういった意味では、再稼働については慎重かつ周辺地元自治体とともに避難計画に万全を期すものとしなければならないと思っております。
 福島第一原発の事故のように、立地している大熊町、双葉町に限らず、浪江町や南相馬市、川内村、飯舘村など、原発が立地していない自治体まで被害を及ぼしております。このことから、最低限UPZ圏内の市町村も、新潟県及び立地する柏崎市、刈羽村と同様に、再稼働の可否の意思を表明できる地元自治体にすべきと思っております。長岡市民の生命、財産、未来を思うと、ぜひともこのことを関係機関、国に強く働きかけるべきと私自身は考えております。私自身の考えを申し述べて、質問を終わらせていただきます。
         ────────────────────────
△質問項目
 地方創生と産業振興について
○議長(関正史君) 次の質問に移ります。
 地方創生と産業振興について、広井晃議員。
  〔広井晃君登壇〕
◆広井晃君 市民クラブの広井です。通告に従い、一括で質問いたします。
 このたびは、地方創生と産業振興について長岡市のお考えをお聞きいたします。地方創生には産業振興が重要であるという点で質問いたします。
 ちょうど放送90周年ドラマとして、テレビドラマで3人の人物を取り上げております。日本のケインズ、高橋是清、阪急電鉄、宝塚歌劇の創設者、小林一三、高度成長を支えた電力の鬼、松永安左エ門、現在の日本をつくったと言える3人、その生涯を描いた番組です。この3人に共通した言葉として、経世済民があります。これは、中国の古典に登場する言葉で、世を経め、民を済うの意味です。経済の語源になった言葉です。日本が近代的な国民国家を目指した明治元年から間もなく150年。明治、大正、昭和の激動の時代、国民の生活は大きく変化し、経済大国と呼ばれるまでになりました。かつての経済大国日本はどのように生み出され、そして危機を乗り越え、成長していったのか、歴史を振り返ることは地方創生の第一歩と考えます。
 時を同じくして、長岡でも河井継之助の命を受けた外山脩造、長谷川泰がおります。河井継之助は、経世済民の学を修めるため、備中松山藩の山田方谷のもとで教授を受けました。その河井の勧めで、外山脩造は河井継之助から福沢諭吉を紹介されて、経済界に進んでいきました。小林一三も福沢諭吉の影響を受けております。長谷川泰は、救民済世、困っている人を助け、世の中を救済することを生涯の銘としました。地方の長岡でも、日本の経済のもとと同様なことが動いておりました。三島億二郎も幕末に佐久間象山門下で吉田松陰ともつながりがあったと伝えられています。おそらく近代日本の共通した思想を持っていたと思われます。小林虎三郎も佐久間象山の門下でいたことから、戊辰戦争で勝利した官軍だけが目立っていますが、長岡の人材は近代日本の創生に劣らないものがあったと誇れると思われます。
 歴史を振り返りましたが、地域を再生するには経世済民の考えが当てはまるように考えます。したがって、まちを元気にするには、ものづくりが元気になることです。これにより雇用の窓口が広がり、生活が豊かになることで若い人の活躍の場が出てきます。技術は積み重ねです。その積み重ねは、ほかではできないものを生みます。そして、人材を育てます。だから、米百俵が大切です。
 長岡のものづくりにおけるよさや特徴は何でしょうか。長岡市の企業は、技術力がありながら、最終消費者向けの製品が少ないことなどから、認知度が低くなっています。このため、市内の企業の技術PRは重要と考えており、展示会出展は有効な手段でありますが、小規模企業者には負担が大きくなります。そこで、1つ目の質問です。現状で展示会への出展状況、それに対する支援策はいかがでしょうか。
 技術は積み重ねと述べましたが、小規模企業者にとっては、県外などへの出展に対しては、なかなか一歩を踏み出すことができにくい状態です。特に伝統技術やわざと言われるものは、見せ方や表現力が問われます。また、異業種の交流や若い世代にものづくりに興味を持ってもらうため、産業博覧会的な事業が有効と考えられますが、平成26年度に開催したものづくりフェアと平成24年度に開催した匠展の参加状況、その成果はいかがだったでしょうか。
 実はここに東京都大田区、地元県央地区でことしこれから行われる展示会のパンフレットを持ってきました。(資料を示す)例えば燕三条ものづくりメッセでは、地元以外に県外からも多くの企業参加が見られます。出展者のプレゼンも行われ、小規模企業者も多く参加されています。同時に、工場見学ツアー、俗に廃材と言われる加工後の余った廃材を利用したブランキングアート展など、そして海外進出をサポートする企業も出ており、盛りだくさんです。実は燕三条では毎月のように何かのものづくりに関係した展示会が開催されております。このような展示会は、金沢や諏訪、東京の墨田区、板橋区などでも毎年行われております。大田区や板橋区では、その技術力を一般市民に知ってもらえるように、表彰や認定制度などもあります。当然どの会場でも近隣の大学や高専、公的研究機関も出展しています。言い忘れましたが、燕三条ものづくりメッセには、長岡のNAZEをはじめ十数社が出展しております。頑張っている企業があることを御理解いただきたいと思います。
 もし長岡で毎年開催があれば、与板の打刃物や寺泊のわっぱ、小国の和紙など伝統技術同士のコラボなど、外に発信するきっかけになってくると思います。何より若い世代に継承していただくためにも、地元での展示会を定期的に行うことは重要と考えます。また、昨年の展示会で同時に開催された製造業のコマ大戦、若い世代の引き寄せによいと思われます。実際ことしの4月に開設された匠の駅では、造形大学の女子学生が旋盤の指導を受け、コマをつくり上げています。長岡発の世界女性コマ大戦も夢ではなくなると思います。そして、鉄鋼素材の切り粉を使った絵画にも挑戦しています。このような取り組みをすることが若者に対する長岡独自の技術や伝統産業への継承につながると思います。その芽が出始めていると聞いております。
 さきに述べた打刃物や和紙、そしてわっぱなど、金属製造で言えば、キサゲなどの技術は全国的に見ても後継者が少なくなっています。そこでできた品物の活用するところも減っています。まずは地域内での情報共有など、今から手を打たないと、これらの技能がものづくりの絶滅危惧種になってしまいます。地域の宝の磨き上げとして、長岡独自の技術の継承に地場産業や伝統産業への支援が必要と考えますが、市のお考えをお聞かせください。
 長岡市の企業は、技術がありながら、その技術力をまだまだ生かし切れていないと思われます。国内の市場の収縮が懸念される中、企業が生き残っていくために、技術力を最大限発揮できるよう、他の地域にない分野への取り組みも必要と思われます。新潟市は航空機産業、燕三条地域は医療分野、上越地域は植物工場と取り組みをされています。長岡も小水力発電をはじめとする水、鉄道関連分野など特徴を出していくべきと考えます。そのためには、さらなる支援とまち全体の取り組みが必要と考えます。
 経済産業省は、来年度から福島県沿岸部で災害対応ロボットの実証や開発に使う大規模拠点、テストフィールド6キロメートル四方の整備を始めるようです。被災地における飛行ロボットや自走ロボットなどを使った行方不明者の捜索や被害を受けた建物の確認、放射線量の測定などを実証し、国際標準化や人材育成に必要な施設も整え、ロボット関連企業の現地進出を促す計画です。隣県であることから、大いに参画もできると思います。このようなことも踏まえ、さらなるものづくりへの支援が必要と思いますが、長岡市のお考えをお聞きします。
 最後になりますが、国内事情ばかりに視点を置くだけでなく、国際取引も大切と思います。ハワイでの花火打ち上げ成功で、世界に長岡という名前が大きくPRできたと思います。そこで、長岡における経世済民を考え、長岡から世界に出せるものをより多くすることが重要と考えます。施策でスタートした国際ビジネス研究会も2年を経過してきました。これからは、国際都市長岡として、海外ビジネスをより波及させるべきと考えます。貿易は、大企業だけのものではありません。地元産業の海外展開へのさらなる支援が必要なときと考えます。
 自分の仕事は自分でつくり出す、独立中小企業へ革新することが必要です。大企業に直接、間接に市場を依存していた中小企業は衰退しました。中小企業が存続、発展するには、独立中小企業への脱皮が不可欠です。そのためにも海外を見れる企業づくりが重要です。
 今できつつある長岡版総合戦略に「頑張っている産業の事業展開を応援するとともに、新たな起業や産業の誘致を促進することによる働く場の確保」という考えがあることが書かれております。未来ある総合戦略の策定を期待して、お聞きします。国内市場の収縮が懸念される中、市内企業の海外進出に対する支援はどのようにお考えかお聞きして、質問を終わります。
○議長(関正史君) 森市長。
  〔市長森民夫君登壇〕
◎市長(森民夫君) 昨日の加藤尚登議員の御質問にもお答えいたしましたが、長岡市の地方創生において、もともと長岡を基盤としている企業にさらに発展、飛躍をしてもらうことを重点的に目指すということを総合戦略の基本に位置づけているわけでございます。これまでもフロンティアチャレンジ補助金、地元企業の新技術・新製品開発の支援をしてまいりました。20年間既に実績があるわけでありますが、延べ150社、300件の新技術・新製品が開発されたわけでございまして、中には全国シェアでトップクラスになるような大きな成果を上げたものもございます。
 そのことを踏まえまして、今年度はさらに今までのフロンティアチャレンジ補助金に加えて、御指摘もありました開発した製品の市場投入に対する支援を追加する、つまりわかりやすく言えば売り込みの支援ということでありますが、これを追加して、ものづくり未来支援補助金に拡充をしたわけでございます。また、これは十分御承知かと思いますが、産学金連携研究開発補助金、あるいは3大学1高専ワンポイント活用事業補助金のさらに一層の充実を図ったところでございます。冒頭申し上げましたが、地方創生の目玉として、地元の企業の伸びる可能性をさらに支援していくという方針で今後とも取り組んでまいりたいと、このように思っております。
 残りの質問につきましては、商工部長からお答えをさせていただきます。
○議長(関正史君) 森山商工部長。
  〔商工部長森山建之君登壇〕
◎商工部長(森山建之君) 私からは、市長が答弁した以外の質問にお答えいたします。
 まず、展覧会への出展状況と支援策についてお答えします。本市は、中小企業者の新たな販路開拓や新規の受注獲得を支援するため、展示会への出展に対して事業費の一部を助成しております。支援実績としては、平成22年度の制度創設からこれまで、延べ117社が出展いたしました。この成果として、昨年度は試作や見積もりの依頼が80件あり、そのうち58件が商談につながっております。また、長岡の基幹産業である鉄工、鋳物業界の受注拡大を図るため、東京や大阪で開催される機械要素技術展等への共同出展も支援しております。昨年度は、東京と大阪の機械要素技術展に合わせて13社が共同出展いたしました。この成果として、試作が17件、見積もり依頼が59件あり、そのうち8件が商談成立しております。今後も引き続き展示会出展に対する支援により地元企業の技術力をPRするとともに、受注促進や販路開拓につなげていきたいと考えております。
 次に、ものづくりPRイベントの成果についてお答えをいたします。平成24年度に開催した越後長岡匠展は、伝統産業に関連の12団体が出展し、延べ1万5,000人が来場しました。また、26年度に開催した長岡ものづくりフェアは、ものづくり関連の54団体が出展し、延べ1万8,000人が来場いたしました。いずれのイベントも、参加した企業や団体が自社の技術、製品のPRやものづくりの実演、体験を熱心に行い、親子連れをはじめとした来場者に対し、長岡のものづくりの技術や魅力を伝えることに大きな成果があったと考えております。こうした取り組みは、長岡のものづくりの技術や企業を市民や若い世代に伝えていく意味で非常に有効なことから、関係団体等の意見をお聞きしながら、継続的な開催に向けて検討してまいりたいと考えております。
 次に、地場産業や伝統産業の支援についてお答えします。長岡の地場産業や伝統産業は、地域の長い歴史や風土に培われ、品質については高い評価を得ている一方、生活様式の変化による需要の低迷、職人の高齢化や後継者不足など、厳しい状況が続いていることが共通課題であると認識しております。本市といたしましても、すぐれた技術を持つ技術者を育成し、技術を継承していくことは技術水準の維持に必要なことと考えております。その前提といたしましては、産業として成り立つということが不可欠であると考えておりまして、そのためには事業者による新たなニーズを取り入れた商品開発や新規市場の開拓等も必要になってくると考えております。例えば越後与板打刃物匠会は、今年度女性向けの本格的な大工道具を開発し、イベントでの商品PR等により、販路開拓に取り組むと聞いております。本市は、こうした事業者の動きを支援し、長岡で培った技術力で開発された商品により新規の受注獲得等につなげ、産業としても成り立っていくよう、事業者と一体となって今後も取り組んでいきたいと考えております。また、今後の地方創生の取り組みの中で、ながおか・若者・しごと機構の重要な任務の1つとして、インターンシップなどにより地場産業や伝統産業の魅力をPRし、その後継者育成を支援していきたいと考えております。
 最後に、海外進出に関する振興策についてお答えします。本市は、平成25年に国際ビジネス研究会を設立し、ジェトロやJICA等の関係機関と連携し、地元企業の海外進出を支援してまいりました。この研究会には、製造業だけでなく、農業分野、商業分野など幅広い業種の方にも入会いただいております。研究会では、専門家やジェトロ等から海外戦略や現地の最新情報、商習慣等をお聞きする勉強会のほか、これまで台湾やタイ、ベトナムを視察してまいりました。あわせて、昨年度海外の展示会への出展に対する補助制度を拡充するなど、地元企業の海外進出を総合的に支援しております。今後も長岡商工会議所等と連携し、国際ビジネス研究会の活動を核としながら、参加者の皆さんの意見を参考にし、必要な支援策について検討していきたいと考えております。
 以上でございます。
         ────────────────────────
○議長(関正史君) この際、20分程度休憩いたします。
  午後1時40分休憩
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  午後2時開議
○議長(関正史君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
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△質問項目
 人口減少が著しい地区への対応について
○議長(関正史君) 次の質問に移ります。
 人口減少が著しい地区への対応について、深見太朗議員。
  〔深見太朗君登壇〕
◆深見太朗君 市民クラブの深見太朗です。通告に従いまして、人口減少が著しい地区への対応について、一括にて質問をさせていただきます。
 地方創生元年と言われていることし、地方公共団体は今後5カ年の目標や施策の基本的方向、具体的な施策をまとめた地方版総合戦略を策定することが求められており、長岡市でも現在、人口減少対策を中心とした長岡版総合戦略の策定が進められております。長岡版総合戦略は、志をキーワードに掲げ、数値化できない目標を盛り込むことで長岡らしさを出し、未来を担う若者に志を持ってもらい、若者の考えや思いを主体とし、今後の政策やまちづくりに生かしていくことを施策の中心に盛り込んでおります。
 また、本年は長岡市総合計画の策定から10年目の最終年であり、現在、次期総合計画の策定に向け、市民、学識経験者から成る長岡市総合計画策定委員会を設置し、策定へ向けて審議、検討している最中であります。現在の総合計画は、市町村合併や災害復興が中心に策定されたのに対し、次期総合計画においては人口減少が大きな課題であり、人口減少対策が軸となった総合計画になるかと思われます。
 そこで、最初の質問です。現在お聞きしているところによりますと、次期総合計画は総合戦略を反映させ、策定すると聞いておりますが、次期総合計画も総合戦略のように若者を中心とした形となるのでしょうか、それとも総合戦略を踏まえつつも、別の形となるのでしょうか。総合戦略はどのような形で総合計画に反映されるのか、教えていただきたいと思います。
 次に、次期総合計画は、今後10年を考え、10年後の長岡市の姿を思い描き、策定を進めていくと思われますが、仮に人口減少が抑制されたとしても、中には存続自体が危うくなる地区もあるかと思われます。先日行われました市民クラブと合併地域との意見交換会において、地域委員の方の意見の中に、現在私の住んでいる町は、町内に設置してある街灯の電気代を町内会費で支払うことも困難になってきているとのお話をされていた地域委員の方もおられました。今現在においても市内の中には存続が危うい地区もあり、人口減少が進む中においては、今後も存続が危うくなる地区がさらにふえていくと考えられます。また、そのような地区においては、若者が少ない、もしくはいないというケースも多く見受けられます。若者を中心とする総合戦略、総合計画は、今後の長岡の発展を考えるに当たり、必要なことであり、大変共感を持てることではありますが、このような地区においては若者の目が届かない可能性もあります。現在の総合計画においては、長岡市内各地域の地域展望が盛り込まれておりますが、地域の中にも人口減少率や高齢化率には差があり、地域単位の計画では対応し切れない事態も出てくる可能性も十分にありますし、最悪の場合、地区から人がいなくなり、存続が不可能になることでしょう。このような事態を避けるためにも、次期総合計画においては、人口減少が著しい地区においては、地域という大きな枠組みではなく、町もしくは小学校区など、現在もしくは今後存続が危うくなる地区に限定して計画を立てていく必要があると考えます。
 そこで、2つ目の質問ですが、人口減少が著しい地区の中には存続自体が危うくなるような地区もあるかと思いますが、どのような形で総合計画に盛り込まれるのか、現在のお考えをお聞きしたいと思います。
 最後に、人口減少が著しい地区が今後存続していくためには、その地区の住民の方々が自身の地区に対する将来展望や生かし方を考え、実行していくことが何よりも重要だと思います。そのためにも行政は、地域ではなく、地区という限定した枠組みの中で住民とさらに綿密な関係を築き、持っている情報などを提示していくなどで、その地区の住民の方々に現状を認識し、問題意識を持ってもらい、その地区の将来展望や対策を住民と共有し、さらなる連携をすることが人口減少が著しい地区の存続には必要だと考えます。
 そこで、最後の質問ですが、人口減少が著しい地区の存続のためには、住民に問題意識を持ってもらい、行政とのさらなる連携をすることが重要であり、そのための行政の取り組みが必要だと思いますが、市の考えを聞かせていただければと思います。
 以上で質問を終わります。よろしくお願いいたします。
○議長(関正史君) 森市長。
  〔市長森民夫君登壇〕
◎市長(森民夫君) 総合戦略と総合計画の関係についてのお尋ねだと思いますが、今回の国あるいは地方の総合戦略の根本にある考えは、人口減少によって、国全体から見れば、経済活動をはじめとする国の力、国力が著しく減退する、また東京への一極集中が進むと、ただでさえ子育てのしにくい東京、出生率の低い東京に人口集中が進むことによって、さらに人口減少に拍車がかかるという、そうした考えで、主として人口減少の問題に対応するのが国及び地方の総合戦略でございます。これは、人口減少問題ということになると、非常に長期の視点が必要になります。計画自体は、例えば5年という期間があったとしても、人口そのものは2040年とか2060年を見据えた議論をするわけです。したがいまして、その2040年、あるいはさらにその先で、長岡なら長岡、あるいは日本全体なら日本全体でありますが、その時点でしっかりと中心になって働く世代が今の若い人たちでありますから、地方版総合戦略においてはむしろ当然のことのわけですね。若い人たちの問題でありますから、みずからの問題としてしっかりと捉えてほしいという思いで、若者が主役ということを打ち出しておるわけでございます。それに対しまして総合計画というのは、もちろん共通する点はいっぱいあるわけですが、必ずしも人口減少問題だけに的を絞っているわけではないわけで、福祉とか環境とか、そういったあらゆるものを取り込むのが総合計画でございます。そういう意味で、非常に密接に関係もしておりますし、共通点も多々あるわけでありますが、目的のところで少し違いがあって、それによって計画の内容も違いが出てくるというふうに御理解をいただければと思うわけでございます。
 御質問にあります存続自体が危うくなるような地区の問題というのは、先ほど言った人口減少問題全体から見ますと、人口の偏在の問題というよりは、トータルとして日本全体の人口がどうなるか、長岡市全体の人口はどうなるか、活力が維持できるかというところを総合戦略は中心にやるわけで、人口の偏在の問題というのは、例えば対策として非常に人口が減ったときにコミュニティをどう維持するか、あるいは維持できなくなった場合に行政サービスをどのように強化していくかということもございますから、必ずしも人口減少を食いとめるということだけが目的にならないという意味では、長岡市内における人口の偏在、あるいは特に存在自体が危うくなるような、そういう過疎の問題については、どちらかといえば、主として総合計画で扱っていくということになろうかというふうに思います。
 私からは以上でございまして、残りの質問については市長政策室長からお答えさせていただきます。
○議長(関正史君) 近藤市長政策室長。
  〔市長政策室長近藤信行君登壇〕
◎市長政策室長(近藤信行君) 私から残りの質問に対してお答えいたします。
 まず、総合計画に盛り込まれる地域、地区の課題についての御質問にお答えいたします。身近なコミュニティの人口が減っていく中で、町内や集落といった小さな単位での日常生活はもちろん、祭りをはじめとした伝統行事を大切にしながら、どうやって集落を維持していくかを考えるということは、そこで暮らす人々にとって大変重要なことでもありますし、議員が御心配しているのと同様に、行政の課題としても認識をしております。次期総合計画では、生まれ育った場所でずっと住み続けたい、集落を守りたいと思う住民の意見や気持ちをしっかりと受けとめ、誰もが安全・安心に暮らし続けられるように、福祉、教育はもちろん、公共交通の確保、インフラの整備、空き家対策、コミュニティ施設の維持管理など、生活基盤をしっかりと守っていけるような施策を盛り込んでいきたいと考えております。
 もう1つ、住民に問題意識を持ってもらうための取り組みについての御質問ですけれども、議員がおっしゃるとおり、人口減少や地区の将来につきまして住民の皆さんから問題意識を持ってもらうということは大変重要なことであります。同様に、考え、行動するということがコミュニティの維持につながっていくと考えております。行政の取り組みといたしましては、先ほど申し上げた生活基盤の整備、あるいは住民サービスの提供はもちろんのことですけれども、住民の皆さんから直接お住まいの集落の課題や活性化に向けての意向を聞き取り、時には一緒に議論し、地区の将来展望を皆さんと共有することが大切だと考えております。また、町内会長、区長、コミュニティセンターなどを通じて行政と情報交換をするとともに、コミュニティセンターや地域NPOなどと連携し、地区内での議論だけではなく、例えば特徴ある活動をしているコミュニティやNPOを視察して現地で意見交換するなど、住民の皆さん自身が地区の課題を認識あるいは議論し、行動できるような機会も設けていきたいと思っております。
 私からは以上です。
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△質問項目
 統一的な基準による地方公会計の導入について
○議長(関正史君) 次の質問に移ります。
 統一的な基準による地方公会計の導入について、池田明弘議員。
  〔池田明弘君登壇〕
◆池田明弘君 長岡市公明党の池田明弘です。通告に従い、統一的な基準による地方公会計の導入に関連して、一括質問方式で質問いたします。
 これから少子高齢化と人口減少が進み、税収も地方交付税も減少していくことが予想されます。一方、社会保障費の増加やインフラ、公共施設の更新費用という大きな課題があります。これらに対し、今後、人口減少や市民のライフスタイルの多様化などの変化に対応した公共施設の活用や住民サービスの適正化を図り、いかに持続可能な社会を構築していくかを考えていかなければならないと思います。
 現在の財政状況と将来の見通しを踏まえて、優先的に解決すべき課題は何かを考えるためには、税金投入額や将来の維持費などの財務情報と施設の利用人数や地域の将来人口の見通しなどの非財務情報をあわせた財政の見える化が必要であり、これらを活用し、市民への説明責任を果たすとともに、地域にとって何が一番大切なのかを考え、施策に生かすことが大切なのではないでしょうか。
 そこで、従来の新地方公会計による財務書類の活用について質問いたします。国は、行政改革の手段として公会計の改革を繰り返し、企業会計的な手法を取り入れた現在の新地方公会計による財務書類を自治体に要請し、財政マネジメントへ活用を想定してきました。しかし、日本生産性本部の自治体マネジメントセンターが昨年7月に発表した第7回地方自治体の新公会計制度導入に関するアンケート調査によれば、財務書類の情報を活用しているのは、中期的な財政の状況の推計で2.2%、行政評価で1.7%、予算編成で2.4%と、ほとんど活用されていません。当市では、現状の財務諸表をどのように活用されているのでしょうか。
 次に、行政コストの効率化について質問いたします。本年1月、総務大臣通知「統一的な基準による地方公会計の整備促進について」が公表され、原則として平成27年度から29年度までの3年間で、全ての地方公共団体において統一的な基準による財務書類等を作成することが要請されました。ようやく民間企業と同じ複式簿記、発生主義会計による公会計制度が導入されることになりました。これにより、行政サービスに対するコストの概念が大きく変わります。例えば25年間使う宿泊施設を10億円でつくったとします。従来の公会計で採用された現金主義会計では、その年度に10億円支出したことだけが記録され、あとは人件費と維持費だけを考えるので、1泊当たりのコストは一見安く見えます。発生主義を使う民間では、単純に言えば25年で割ったものを費用として認識しますので、1泊当たりのコストは高く見え、公共で建てたほうが経済的に見えてしまうかもしれません。このように、コストを比較するときには発生主義ベースで考えなければ、正しい意思決定はできないのです。これからは、民間企業と同じ尺度で行政サービスに対するコストを計算できるようになります。
 今回の大臣通知では、財務書類等のわかりやすい情報開示だけではなく、事業別、施設別のセグメント分析等による予算編成等への活用について、特段の配慮が求められています。これについて、先日、公会計の先進的な取り組みをされている町田市の方から事業別財務諸表について説明を聞いてまいりました。町田市の特徴としては3点。1つ目は、日々の会計処理に複式簿記を導入し、全組織、全職員による取り組みを行っている。2つ目は、予算科目の歳出目を1課1目となるように組み替えた上で、全ての歳出目について事業別財務諸表を作成。3つ目は、財務上の観点から特に有効性や効率性を検証する必要がある事業について、特定事業別財務諸表を作成。これらの事業別につくられた財務諸表と事業の目的、成果、今後の課題等の非財務情報を1枚のシートにまとめることで、事業にかかったコストとそれによる成果を対比・分析することができるようになります。また、各データが3年間経年比較されていますので、その事業の成果や費用の推移もわかります。そして、私がすばらしいと思うところは、職員がこの財務書類を活用し、事業のコストや適切な資産形成を考え、次年度予算編成へ活用していくというPDCAサイクルができているということでございます。さらに、住民に対して公表されている事業別財務諸表ダイジェストには、市長メッセージに「事業別財務諸表には事業の成果と事業のために使用した費用が掲載されています。これにより、事業の成果が上がっているのか、税金が効果的に使われているのかなどが明らかにされています」とあり、中身を見ますと、例えば学童保育であれば、保育料収入や国・都支出金を収入に表示した行政コスト計算書と貸借対照表の記載とともに、入会児童の数とその1人当たりコスト、施設の利用者負担割合などが記載され、大変にわかりやすく表示されています。
 住民サービスのコストとそれに対する住民の負担とをあわせて明示することにより、市民のコスト意識が高まると思われます。行政サービスやインフラは、無料のものが多くあります。そのため、無料だからいいねと賛成する人が多くいますが、実際には公益的なサービスなので、サービスを使う以外の人もコストを負担していることになります。しかも、無料のサービスの裏側では、税金のほかに足りない分は、子や孫たちが将来負担する借金で賄われます。そこを見える化することで、無料に見えるものにも実はこれだけお金がかかっていますと住民にお知らせすることができ、そこで初めて、借金をしてまでそんなサービスは必要ない、あるいは必要なサービスだから、皆で負担するのも仕方ないという判断ができるようになります。
 今後の厳しい財政下で、市民のニーズに合った、バランスのとれた行財政運営を進めるため、事業別、施設別に財務情報と非財務情報を交えた財務状況を開示し、市の財政を見える化することによって、行政コストの効率化を図るべきと考えますが、市の見解をお聞かせください。
 次に、固定資産台帳の整備の現状について質問いたします。固定資産は、市の財産の極めて大きな割合を占めるため、財政状況を正しく把握するためには、正確な固定資産にかかわる情報が不可欠です。昨年4月30日総務省発表の今後の新地方公会計の推進に関する研究会報告書には「整備期間は1年から2年を目安とし」と、固定資産台帳の速やかな整備が望まれるとされています。固定資産台帳の整備は、地方創生を進める観点からも、今ある地域の資源を発掘し、強みとして伸ばすという点で、早急に整備すべきと考えますが、市の見解をお聞かせください。
 最後に、統一的な基準による地方公会計の推進体制について質問いたします。冒頭御紹介した日本生産性本部の分析によれば、財務書類をマネジメントに活用するためには、公会計制度だけではなく、予算や行政評価などのマネジメントシステムをトータルで見直すことが必要であるとあります。現状の改訂モデルの財務諸表は、財政課の職員だけがデータをまとめて作成することで完結しているのではないでしょうか。財務書類等の積極的な活用により、市の限られた財源を賢く使うことにつなげるためには、やはり財務書類等を作成、活用できる職員の育成が急務と言えます。そのためには、職員研修の実施による人材の育成や全庁的な推進体制の整備が重要であると思いますが、市の見解をお聞かせください。
 以上で統一的な基準による地方公会計の導入に関連しての質問を終わります。どうかよろしくお願いいたします。
○議長(関正史君) 森市長。
  〔市長森民夫君登壇〕
◎市長(森民夫君) 現在、全国の地方公共団体で統一的な基準による地方公会計の導入が進められているわけでございます。その背景は、御指摘にもありましたが、財務情報をわかりやすく開示して、行政の説明責任を果たすということがまず第一。それから、財務情報を活用して行政運営の効率化を図る、無駄遣いをできるだけ少なくする。そういった意味で、今後の自治体経営に必要かつ重要な制度であるということは全く同感でございます。制度導入後の財務書類においては、全ての資産状況の把握とあわせて、個別の資産状況も把握できるわけでありまして、また財務状況の分析や団体間の比較も可能となりました。予算編成あるいは行政評価などにも有効に活用できるというふうに考えるわけでございます。
 ただ、池田議員もよくわかって質問されていると思うんでありますが、少し逆説的な言い方をすると、そういう数字とか、そういった合理的な理由だけで仮に行政を進めることができれば、これは非常に合理的であると同時に、ある意味では判断が非常に明快になるという面はあるんですが、なかなかそれだけではいかない面があるのがやはり政治で、時々そういう財務諸表とか、そういった数字をいろんな御要望に対してお断りするときに使う傾向があるわけですね。そういったことにならないように、やはり御要望とか市民の夢、希望という一見なかなか数字にできないものをどうしんしゃくして、それとやはり財務上の問題というものを総合的に勘案して、調和させていくというところが非常に難しい点であるわけでありますが、そうは言いながらも、やはり基礎的なものをきちんとつくった上で1つの判断材料にしていくということを今後とも努力を継続していくのが非常に大事だということで考えておりますので、御指摘を受けとめさせていただきたいというふうに思います。
 以下の質問につきましては、財務部長からお答えさせていただきます。
○議長(関正史君) 阿部財務部長。
  〔財務部長阿部隆夫君登壇〕
◎財務部長(阿部隆夫君) それでは、私から個別の4項目の御質問にお答えをいたします。
 最初に、現状の財務書類の活用についてでございますが、長岡市では平成20年度決算からいわゆる総務省方式の改訂モデルに基づき、財務書類を作成してまいりました。ただ、この財務書類は非常に細かく、また他団体との比較もなかったため、わかりにくく、かつ財政分析がなかなかできなかったというのが現状でございます。そこで、平成25年度決算から新たに財務書類の概要版というのを作成しまして、年度ごとの財務に関する指標の動きや市民1人当たりの資産や負債の数値、また県内他市との比較などの分析を行い、よりわかりやすい財務情報の提供に努めてまいりました。ただ、現段階の財務諸表は地方財政状況調査、いわゆる決算統計でございますが、この数値をもとに作成しており、個別の資産状況の把握ができていない等のため、行政評価や予算編成への活用は困難な状況と、このようになっております。
 次に、行政コストの効率化についてでございます。統一的な基準による地方公会計の目的の1つは、発生主義の考えで、減価償却費や引当金といった将来的に発生する行政コストを正確に把握し、先ほども申し上げましたが、予算編成や行政評価、あるいは公共施設マネジメントなどに幅広く活用することでございます。御質問にありました町田市は、全国的に見ても、この公会計を活用している先進地でございまして、部門別、事業別、あるいは施設別の行政コスト分析を行い、業務に活用されていることは私どもも承知しております。議員御指摘のとおり、市民の皆さんから納めていただいた税金の適正かつ効果的な執行という観点からも、市の財政、具体的には管理費などの財務情報と利用状況などの非財務情報、これを見える化して行政コストの効率化を図ることは大変重要であります。今後は、先進的な自治体の取り組みを参考に、長岡市といたしましても、この新たな公会計制度をしっかりと検討し、対応してまいりたいと、このように考えております。
 次に、固定資産台帳の整備でございます。国は、平成29年度中の統一的な基準による地方公会計制度の導入につきまして、全ての地方公共団体に要請しているところでございます。その前提として、複式簿記の導入と御質問の固定資産台帳の整備が求められております。このため、本市といたしましても来年度中を目途に、各部署が所管する市全体の固定資産を網羅した台帳を整備したいと考えております。なお、今後国から固定資産台帳や財務書類の作成、活用といった機能を持ったソフトウエアが随時提供される予定ですので、これらを活用しながら整備を進めてまいります。
 最後に、地方公会計の推進体制等についてお答えをいたします。今後、統一的な基準による地方公会計の導入によりまして、予算編成や行政評価などの活用が業務全般にかかわるものとなりますので、部局の垣根を越えた全庁的な推進体制を構築して、導入に取り組んでまいりたいと考えております。また、先ほどもお答えいたしました行政コストの分析という観点からも、職員には複式簿記の基礎知識に加えて、行政コスト計算書を読み解く分析能力も必要になってまいります。このため、これまでも専門機関に職員を派遣し、レベルアップを図ってまいりましたが、今後は今までの派遣研修に加え、市職員を対象とした研修も実施し、必要な人材の育成に努めてまいりたいと、このように考えております。
 以上でございます。
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○議長(関正史君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後2時35分散会
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 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。
                       長岡市議会議長  関   正 史
                       長岡市議会議員  山 田 省 吾
                       長岡市議会議員  永 井 亮 一