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新潟県 長岡市

平成27年 3月定例会本会議−03月04日-03号




平成27年 3月定例会本会議

 平成27年3月4日
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    議 事 日 程  第3号
     平成27年3月4日(水曜日)午後1時開議
第1 会議録署名議員の指名について
第2 市政に対する一般質問(4人)
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〇本日の会議に付した事件                           ページ
日程第1 会議録署名議員の指名について………………………………………………………50
日程第2 市政に対する一般質問(続)
 1 伝統的工芸技術の継承と人材育成について(大平美惠子君)…………………………50
 2 市民の願いに応える国民健康保険事業の運営について
   農業・農村問題と農協に対する政府の対応について(細井良雄君)…………………57
 3 地方創生と市民活動について
   災害弱者の防災対策について(広井 晃君)……………………………………………64
 4 地域の宝磨き上げ事業について(関 充夫君)…………………………………………68
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〇出席議員(37人)
        高 見 美 加 君        藤 井 盛 光 君
        木 島 祥 司 君        浮 部 文 雄 君
        広 井   晃 君        山 田 省 吾 君
        佐 藤 伸 広 君        丸 山 広 司 君
        関   充 夫 君        永 井 亮 一 君
        杵 渕 俊 久 君        細 井 良 雄 君
        中 村 耕 一 君        加 藤 尚 登 君
        水 科 三 郎 君        桑 原   望 君
        松 井 一 男 君        長谷川 一 作 君
        大 平 美惠子 君        諸 橋 虎 雄 君
        丸 山 勝 総 君        西 澤 信 勝 君
        杉 本 輝 榮 君        藤 井 達 徳 君
        古川原 直 人 君        関   正 史 君
        高 野 正 義 君        関   貴 志 君
        酒 井 正 春 君        笠 井 則 雄 君
        山 田 保一郎 君        加 藤 一 康 君
        五 井 文 雄 君        小 熊 正 志 君
        大 地 正 幸 君        小坂井 和 夫 君
        矢 野 一 夫 君
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〇欠員(1人)
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〇説明のため出席した者
  市長      森   民 夫 君    副市長     山 崎 和 夫 君
  副市長     磯 田 達 伸 君    地域政策監   笠 原 芳 彦 君
  政策監兼原子力・防災統括監・危機管理監   理事・商工部長兼新エネルギー政策監
          金 子 淳 一 君            高 橋   譲 君
  理事・土木部長 中 野 一 樹 君    市長政策室長  近 藤 信 行 君
  総務部長    大 滝   靖 君    財務部長    阿 部 隆 夫 君
  原子力安全対策室長            地域振興戦略部長渡 邉 則 道 君
          小 嶋 洋 一 君
  市民協働推進室長山 崎 茂 樹 君    市民部長    広 瀬 弘 之 君
  福祉保健部長  水 澤 千 秋 君    環境部長    茨 木 正 春 君
  農林部長    野 口   剛 君    都市整備部長  森 山 建 之 君
  中心市街地整備室長            会計管理者   松 永 辰 夫 君
          小 林   周 君
  水道局長    野 口 和 弘 君    消防長     品 田   満 君
  教育長     加 藤 孝 博 君    教育部長    佐 藤 伸 吉 君
  子育て支援部長 若 月 和 浩 君    代表監査委員  金 山 宏 行 君
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〇職務のため出席した事務局職員
  事務局長    吉 田 正 雄 君    課長      松 永   薫 君
  課長補佐    神 保 亜由美 君    議事係長    高 橋 浩 二 君

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  午後1時開議
○議長(丸山勝総君) これより本日の会議を開きます。
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○議長(丸山勝総君) なお、報道関係者から写真撮影の申し出がありましたため、傍聴規則に基づいて議長においてこれを許可いたしましたので、御了承願います。
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△日程第1 会議録署名議員の指名について
○議長(丸山勝総君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において広井晃議員及び山田省吾議員を指名いたします。
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△日程第2 市政に対する一般質問(続)
○議長(丸山勝総君) 日程第2、市政に対する一般質問を行います。
 昨日に引き続き、通告順により発言を許します。
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△質問項目
 伝統的工芸技術の継承と人材育成について
○議長(丸山勝総君) 伝統的工芸技術の継承と人材育成について、大平美惠子議員。
  〔大平美惠子君登壇〕
◆大平美惠子君 無所属の会の大平美惠子です。きょうは、伝統的工芸技術の継承と人材育成について質問をさせていただきます。
 行政視察や研修などで県外のいろいろなまちを訪れる機会があります。そのときに受けたまちの印象というものは、案外強く人の脳裏に刻み込まれるもののようです。時間がたってから思い出すときに、雰囲気をすぐに再生できるまちとそうでないまちに分けられるのは、一体どこに違いがあるのかを考えてみました。「古い家のないまちは、思い出のない人間と同じである」、この言葉を残したのは画家である東山魁夷です。どのまちにも今は同じつくりのコンビニがあり、全国チェーン店の看板がやたら目を引き、都市計画に沿った規格道路は3世代前のまちがどんな風景や風情を持っていたかをすっかり覆い隠してしまっています。歴史的風致地区として昔ながらの風情を残す努力をしているところは別として、大抵は画一的な印象のメインストリートが並び、よほどの事前知識がないとこのまちの特徴や個性が見えてこないように感じます。
 こうした中でも地域に対する印象をさらに深めようと考えるなら、私はそのまちに昔から伝統的に受け継がれているなりわいや暮らしの中に残っている手わざはどんなものがあるかを知ることが大事な手がかりになると考えています。ふとウインドーをのぞいたときに、例えばその土地特有の機織物が飾ってあったり、独自の技術による工芸品がきちんと展示されていたりすれば、厳しい冬を耐えて営まれるその土地の人々の暮らしについての想像や理解につながります。まちの外観と落差が大きければ大きいほど、なおさらそのまちへの関心は深まり、表面だけではわからない、まちが秘めているいわばその土地のアイデンティティーというものがこうした伝統的ななりわいには色濃く投影されていると考えます。
 地方創生元年が叫ばれる2015年、生き残りをかけた地方の時代が幕をあけたと言われます。東京を中心に据える目線を改めさせ、地方にこそ豊かな暮らしや資源があるとのアピールを地方に住む私たちがどれだけ本気でやれるかが今問われるのではないでしょうか。そのためにも私たちは足元にある地域の伝統産業の価値に気づき、しっかりと再認識をする必要があると思います。そこで、風土の中で時間をかけて育まれてきた伝統的工芸品産業にいま一度スポットを当てながら幾つか質問をさせていただきます。
 第1の質問は、長岡の伝統的工芸品産業の置かれている現状への認識と市が取り組んできた振興策の成果についてお伺いをします。先ほどの東山魁夷の言葉になぞらえるなら、古いなりわいの消えたまちは思い出のない人間と同じと言いかえられると思います。長岡市には、現在国が指定する伝統工芸品、長岡仏壇、与板打刃物があり、これは100年以上前から続く技術、技法でつくられており、その工程は主に手仕事であり、材料は天然のものを用い、暮らしに使用されてきた工芸品であること、さらに一定の地域で産地が形成されていることという厳格な条件を満たしていることを認められ、国が指定しているものです。このほかにも文化財及び民芸品として小国和紙や栃尾紬、手まり、寺泊曲物工芸等、市内には今も十分魅力的な手わざが残っています。米どころにうまい酒ありと知られた日本酒の数々の蔵元、みそ、しょうゆづくりなどのこうじ文化が根づいているのがここ長岡です。重要なのは、この伝統的ななりわいを守り続けている職人たちが今なお地域に存在しているという事実であります。しかし、一方では激しく移り変わる生活様式の中、伝統のなりわいは現代の暮らし方とスピード感に追いつけなくなってしまい、伝統が非常に厳しい状況に追い込まれている点は、容赦なく今も進行中です。地方に残る古きなりわい、それらを代表する伝統的工芸品産業の現状について、市はどのようにこの実態を受けとめ、今日までどのような支援を展開してきたのか、その評価をお聞きいたします。
 第2の質問は、地方創生の観点からも長岡にある伝統的工芸技術の持つ価値を広く普及させていくべきと考えますが、市としての考え方をお聞きしたいと思います。平成20年6月議会で私は伝統工芸産業の伝承及び地域資源としての活用についてという質問をし、また22年12月にも長岡市に伝わる匠のわざと越後与板打刃物についての質問をいたしました。今回で3度目となります。もちろんこの間与板打刃物は有志が新たなPR団体を立ち上げることができ、本当に与板支所と商工部、特に工業振興課の力強い導きと励ましがあって、ことしで4年、曲がりなりにも前を向いてここまで歩みを進めてくることができました。厚く感謝をしております。
 ただ、伝統工芸の技術が今後も生き残れるのか、このまま消滅してしまうのかについての答えは、いまだ誰にも出せないのが正直なところであります。職人の高齢化と仕事量の減少は、ここ数年以内に仕事場を片づけることになる職人の数の予測ができるほどになりました。まさにもう後がない状態であり、伝統技術の存続も危ぶまれる新たなる局面に立ち至ったと私は感じています。
 以前市長は答弁の中で、与板打刃物はまだまだ産業としての活力もあり、誇りを持ってつくっている職人たちがいる、むやみに保護するような政策をとることは急がず、心意気と誇りを持って自力で頑張る姿を市としては応援し、支えていくと答えられました。平均年齢70を超える鍛冶職人たちは、それを胸に受けとめ、今日まで頑張ってきたと私は評価をしています。市長がおっしゃるように、産業としての力が残っているうちはその力を最大限に生かし切る、これは確かに基本ではあります。伝統的工芸品219品目を国がわざわざ指定する理由は何か。それは、今や希少価値となってしまった日本の手仕事の形と日本人の暮らしの記憶をでき得る限り次世代に伝え、生きたわざとして手渡していくということではないのかと思います。保存といっても、珍しいチョウチョウをピンでとめて標本にするような方法ではなく、暮らしの中で、細々とではあるが、ちゃんと息をしている姿のまま次世代に伝えていく必要があります。
 そのためには2つの道があり、1つは伝統技術を時代にマッチした新デザインにより革新的なものによみがえらせて次世代につないでいくこと、これは優秀なコーディネーターの存在が不可欠で、チャレンジする意欲と覚悟が試されます。そして、もう1つは産業支援と並行して伝統的手仕事の出番をもっとさまざまな場面を通して意識的に仕組むこと。つまり体に刻んだ記憶を次世代に手渡していくことです。以前アオーレで開催された匠展、ものづくりフェアでは、大人から子どもまで幅広い世代が道具を使い、木や鉄の塊に真剣に向き合っている光景を目にしました。学校教育にとどまることなく、若者の工芸技術体験、就労訓練、高齢者向けの生涯学習活動、そして子どもと高齢者が触れ合い、教え合うワークショップなど、地域の活性化メニューにこうした身近なものづくりが取り上げられ、交流を広げるということが地方の暮らしの豊かさを実感させることにつながるのではないでしょうか。伝統工芸の支援がこれまでは生産販売、マーケットの拡大というフィールドで語られてきましたが、それだけでは限界があり、残り時間も少なくなってきております。幾ら貴重な技術があってもそれを使う文化や楽しむ生活、伝える努力のない地域に伝統工芸は残っていかないのです。
 長野県の池田町会染小学校の例を挙げます。この学校は肥後の守という折り畳みナイフを全ての入学児童に配り、全校児童に鉛筆を削らせる活動で知られています。この取り組みは、校長先生の発案で始まり、30年以上にもわたって続いているもので、6年生が1年生に削り方を教え、心を落ちつけて削る、ナイフは人に向けないという心構えを指導します。子どもたちは、ナイフの扱い方と研ぎ方を身につけて、年2回全校児童の削った鉛筆は並べられ、展示会が開かれているそうです。民間調査によれば、ナイフで鉛筆を削れる子どもは、日本では20%にとどまり、スイスの子どもの53%と比べて大きな差があるとのこと。使い方を教えられない親の割合もスイスでは3%ですが、日本では31%にも上ります。物騒な事件があるたびに刃物を子どもたちから遠ざけることを繰り返して、私たちは暮らしに必要な基本的な道具の使い方をきちんと身につけさせることを怠ってきたように思います。
 この例のように、都会の生活とはひと味違う里山に恵まれた地方だからこそ暮らしの中にある豊かさを体感させること、それはふるさとへの愛着につながると考えます。市内でも小国小学校の児童が自分の卒業証書にする和紙をみずからすく取り組みなど、すばらしい教育財産もあります。私たちの与板地域でも、ある若い世代のグループが最近与板産の刃物を使って木のスプーンを削るなど、若者向けの小さいワークショップを開きたいと提案をしてくれました。うれしい提案であり、産地ならではの工芸体験企画をこれからも継続できるようにしていきたいです。こうした活動は一過性のものではなく、息の長い取り組みになると思いますが、地域振興のツールとしても伝統工芸の教育的価値に目を向け、積極的なPRにつなげる必要があると考えます。市は、こうした伝統工芸技術の価値をどう生かし、その普及についてどうあるべきと考えているのかをお聞きします。
 最後の質問に移ります。伝統的工芸品産業にかかわる次世代の育成支援のあり方についてです。深刻な後継者不足が叫ばれるものづくり産業、特に伝統工芸分野では人材確保はじり貧です。与板打刃物では、昨年造形大大学院で学んだ東京生まれの若い女性が技術を学ぶために鍛冶屋の仕事場に入りました。もうすぐ1年を迎えますが、さまざまな迷いや葛藤を近くで見聞きしておりますと、職人の道を選択することの厳しさ、特に自立までの道のりの長さに対して生活の保障をどう確保するか、その悩みは深いものがあると感じています。昔のような住み込みの徒弟制度は望めませんし、修業は辛抱と我慢が当たり前というのでは今の若い世代には通用しません。今の時代に合った計画的で合理的な訓練プログラムが検証可能な形で整備されることも今後は必要です。また、取り組む製品についても、従来どおりのものがつくれたとしても果たして現代の需要に合うのかどうかという課題に突き当たります。このようにせっかく職人の道を志してもたくさんの困難や迷いを抱え、挫折する例が少なくありません。
 私は、10月に燕市の磨き屋一番館を訪ねましたが、燕市は地場産業である金属加工を中心に、三条市とともに県央のものづくり拠点としての名声を確立しています。特に研磨は世界に誇る技術を持っていますが、個人経営の事業所が多いことから人材確保が困難で、やはりここでも後継者不足が深刻と聞いていました。平成18年に燕市は磨き屋一番館を建設、研磨振興協同組合が市からの運営委託を受けて、翌19年から毎年職人希望の研修生を受け入れ、技術指導を行っています。3年を研修期間として、その間月額15万円の奨学金を支給、また実際の製品を委託加工することで工賃を稼ぐシステムにもなっています。磨き加工は、製品の最終仕上げの工程であることから、一連の製造過程が堅調に推移していることが前提で、仕事量が十分に確保できている燕市において成り立つ人材育成機関とも言えるでしょう。燕市のお隣、三条市では、都会や県外からの若いものづくりクリエーターやアーティストを積極的にまちに呼び込み、そして定住させようと、まちなかの空き家を活用して体験工房を備えた宿泊滞在施設のPRを大々的に行っています。
 このように新たな担い手を育てるには、以前は事業主が抱え込むことが当然と受けとめられていましたが、地域を挙げて若いものづくりの担い手たちをどう地域に呼び込み、定住と起業にまでつなげていくかは、自治体の存続をかけた課題ともなりつつあります。受け入れ態勢を整えられるかどうかが人材育成の出発点だろうと思うのです。新年度予算の中にながおか・若者・しごと機構の設立がうたわれました。地元就職と定住を促進する狙いと聞いていますが、市内企業への求職を目指す者を対象とするだけではなく、例えば伝統工芸分野で独自の道を歩き出そうとする若者の存在も含めて設計してほしいと思います。彼らを職人の弟子ではなく、1人の起業家とみなして同様の寄り添った支援が受けられるようにすることを心から強く望むものです。さらには、さきの項目で述べた教育的な普及活動への橋渡し役を積極的に彼らに担わせることを通して何らかの奨励金等助成制度を設計することも必要と思いますが、いかがでしょうか。
 実は、最近若い世代の伝統工芸分野への関心は高く、テレビ番組の影響もあると感じますが、見学や視察がふえ、職人を志したいとの問い合わせも県外から寄せられます。しかし、残念ながら個々に対応できる状況にはないのが現実です。人材育成は、どこのまちでも1番目の目玉政策として知恵を絞り、しのぎを削っています。今後伝統工芸に携わる人材育成には、どのような支援と政策展開が可能なのかお聞かせいただければと思います。
 打刃物の鍛冶職人の平均年齢は既に70歳を超え、今後しばらくすると仕事場だった工房は次々と閉じられ、取り壊されていくでしょう。一度消えてしまうと二度と復活はできません。こうした工房を借り上げ、例えば造形大の若い学生やチャレンジしたいクリエーターが職人の助言を受けながら作品づくりにトライする、そんな場所が地域内に出現したならば、伝統工芸を持つ地域の記憶がまた新たなる価値となって次世代に受け継がれていくのではないか、私はそんなふうに考え、今後も夢を描いて打刃物産地としての地元与板を見守り、諦めずに応援していきたいと思っております。
 今回が私の最後の一般質問となりました。市の答弁を心を込めてお聞きいたします。
○議長(丸山勝総君) 森市長。
  〔市長森民夫君登壇〕
◎市長(森民夫君) 私は、今御質問をお聞きいたしまして、以前にも答弁をいたしましたけれども、今一番感じておりますのは時代が変わりつつあるなということでございます。地方創生という目的が国の主要課題になったということも、各地域のさまざまな資源を活用して人口減少問題に立ち向かうという、そういう意味合いがあるわけでありますから、ある意味で大きな転換点にあるんじゃないかと。もう1つ大切なことを申し上げますと、東京オリンピックが開催されることを一つの契機として、地方の伝統技術、あるいは文化をしっかりと見直そうという動きが出ております。そうしたことを見ますと、ある意味で伝統工芸品も含めた地方の文化をただ単に守るのではなくて、攻めに転じるという姿勢を非常に感じるわけでございます。
 と申しましても、産業として成り立たせていくためにはさまざまな難しい課題がございます。これまでは、例えば長岡仏壇や与板打刃物などの伝統工芸については、産地の皆様の地道な努力によりましてきょうまで守られてまいりましたけれども、そうした技術というものはやはり長岡市民が愛着と誇りを感じることができる貴重な財産であるというふうにまず考える必要があると思います。与板打刃物の技術が国宝の法隆寺の修復を手がける宮大工の棟梁、あるいはドイツのバイオリンマイスターから高い評価を受けるなど、長岡の伝統工芸の技術がすぐれているということについては、これは論をまたないわけでございますが、やはり産業として維持していくというこの視点は、そうした高い評価があるわけでありますから、何かそれを探っていく道があるのではないかというふうに考えている次第でございます。
 先ほど御指摘もございましたが、職人を目指す長岡造形大学大学院の修了生が後継者として育っていくためにも、長岡市としても生産者や関係団体としっかりとスクラムを組んで支援していく必要があると思っております。ただ、産業として成り立っていくためには、その保護するという視点になった途端にこれはもう先が見えてしまいます。やはり産業として成り立つということがまず絶対に必要な条件だと思うのでありますが、これはやはり需要を開拓したり組織を近代化したりという、そういう不断の努力は必要になるだろうと思います。新たなニーズを取り入れた商品開発、あるいは新規市場の開拓も必要であろうと思います。与板打刃物では、女性向けの本格的な大工道具の開発にも取り組まれておりますが、こうした動き、あるいはユーザーを地域に招いた体験ツアーなど、少しでも販路の拡大につなげ、そしてそれを産業として成り立たせるという意味では、いわゆる職人さんが生活していけるようにするということでありますけれども、これについては長岡市も一体となって今後取り組んでいくという方針でございます。
 先ほど地方創生の中のながおか・若者・しごと機構についても言及されましたが、これはもう当然のこととして、このながおか・若者・しごと機構の重要な任務の一つに伝統工芸をしっかり育成して後継者を育てていくということも含まれております。ただ、制度設計については、私は先ほど申し上げた長岡造形大学大学院の修了生も含めて、実際に若い人の意見、提案を求めていくということは必要だろうと思っております。ターゲットは、若者なわけでありますから、私のような年齢の者が机の上で考えてもどうなるもんでもないなという気がしておりまして、具体的な制度設計はこれからながおか・若者・しごと機構を設立して、若い人と一体になって考えていく必要があるだろうというふうに思っております。そういう意味で冒頭に申し上げましたようにこれまでの政策に加えて新しいステージに入っていくということは言えると思いますので、ぜひ今後とも見守っていただければ私も大変うれしいということを申し上げたいと思います。意気込みとしては、長岡の伝統工芸の各産地の皆様と連携して子どもたちが自信と誇りを持てるような、そうした製品として全国や世界に向けて発信していきたいと、そういう意気込みで臨んでまいりたいと、このように思っております。
 以下の質問については、担当部長からお答えさせていただきます。
○議長(丸山勝総君) 高橋理事。
  〔理事・商工部長兼新エネルギー政策監高橋譲君登壇〕
◎理事・商工部長兼新エネルギー政策監(高橋譲君) 私からは、市長が今ほど答弁した以外の御質問にお答えをいたします。
 最初に、長岡の伝統工芸産業についての現状認識、今まで市が行ってきました振興策についての評価ということにお答えをいたします。長岡の伝統工芸は、議員からも御紹介ございましたが、国が指定をした伝統的工芸品である長岡仏壇、そして与板打刃物、それから県の無形文化財であります小国和紙、そして市の無形文化財であります寺泊の曲物などがございます。これらは、長い歴史や風土に培われ、品質について高い評価を得ている一方で、生活様式の変化による需要の低下、さらには議員のほうからもお話ありました職人の高齢化や後継者不足などの状況が続いている、これが共通の課題であると認識をしております。長岡市は、これまでこれらのすぐれた技術を持つ生産者や産地団体と一体となりまして、販路拡大、新商品開発などへの支援を行ってきたところでございます。一例を申し上げますと、与板打刃物に対しましてブランド力強化事業として東京日本橋での展示即売会の開催などを継続して支援をしてきております。一定のリピーターも獲得できるようになってきておりますし、ここを訪れる職人からも高い評価を得ていると認識をしております。また、長岡仏壇と小国和紙では市の開発支援事業を活用しまして、長岡造形大学との連携により、それぞれデザイン仏壇、和紙のアクセサリーなどの小物を開発しております。今後は、これらを販売につなげていくということが大切であるというふうに考えております。
 次に、伝統工芸の価値を広く普及させる取り組みについてお答えをいたします。地域の伝統工芸を広く知ってもらうということは、地域の歴史、文化を守り、そして伝えていくことにつながるということであると思っております。そのためには、まず市民から知っていただく場が必要であるということを考えております。議員からも御紹介がございましたが、平成25年2月にアオーレ長岡で開催をいたしました越後長岡匠展、そして昨年11月に開催をしました長岡ものづくりフェアで長岡の伝統工芸を一堂に集めまして、実演や体験だけでなく、その歴史についても紹介をしたところでございます。この越後長岡匠展、それから毎年開催をされております新潟県伝統的工芸品展というのがございますが、これらを開催するときに子どもたちが多く集まる青少年のための科学の祭典、これらと同時開催をすることによって、子どもたちが会場を回りながら伝統工芸に関心を持ってもらうような工夫をしております。私も実際に現場で何回も拝見しておりますが、これらのイベントで与板打刃物のコーナーでは子どもたちが、多少危なっかしい手つきではありますけれども、のみでヒノキを削ったり、あるいは鍛冶体験で切り出しナイフを実際に大きな金づちをたたいて火花を散らしながらつくったり、匠のわざに身近に触れて大人にまじって楽しむ姿が見られております。今後も各地域の伝統工芸のすばらしさを次代を担う子どもたちに継承するとともに、産地と連携しながらさまざまな機会を通じて広く市内外へPRし、そして評価をしてもらうことで地域資源に一層の磨きをかけていくことが産地、それから地域住民の誇り、あるいは自信につながるものと考えております。
 以上であります。
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△質問項目
 市民の願いに応える国民健康保険事業の運営について
 農業・農村問題と農協に対する政府の対応について
○議長(丸山勝総君) 次の質問に移ります。
 市民の願いに応える国民健康保険事業の運営について、農業・農村問題と農協に対する政府の対応について、細井良雄議員。
  〔細井良雄君登壇〕
◆細井良雄君 日本共産党議員団の細井良雄であります。通告いたしました2つの課題について、一括方式により質問いたします。
 第1の質問は、市民の願いに応える国民健康保険事業の運営についてであります。日本共産党議員団は、この4年間多くの市民が加入する国民健康保険事業会計の抜本的な改善を訴えてまいりました。それは、国民健康保険は国民皆保険のベースとなる保険であり、他の社会保険などの健康保険に加入することのできない自営業者や農民、そして非正規労働者やお年寄り、そして失業者などの医療を保障する、医療のセーフティーネットの役割を果たすものだからであります。しかし、その実態は非常に厳しい状況が続いております。私どもの調査によると、世帯当たりの平均所得はこの間下がり続けているにもかかわらず、保険料はこの4年間連続して値上げとなり、1世帯平均で1万8,037円の上昇となっております。新年度におきましても2,935円、1.74%の値上げが予定されております。月25万円の所得のある自営業者の夫婦と子ども2人の世帯の場合、この4年間で値上げ幅は11万円を超え、年間の保険料は52万円ともなります。また、非正規で働く夫婦で月給が合わせて26万円の場合、7万円上がって33万円の保険料となっております。これは、年間の保険料額が月収の1カ月から2カ月分にもなっているのであります。失業して国保に入り、保険料が高いのにはびっくりした、保険料が高くてとても大変だという声が多くの方々から寄せられております。社会保険と比べると、4人の家族で所得が300万円の場合、社会保険の保険料が25万992円に対し、国保の保険料は52万2,992円と社会保険料の2.1倍にもなり、重い負担としてのしかかっているのが現実であります。負担の限界に来ているものと考えるものです。何としても抜本的な改善が必要と提起するものであります。
 そこで質問です。まず、1として長岡市の国民健康保険事業の現状について市はどのように認識されているのか、まず伺うものであります。その?として、加入者の状況や所得状況、医療費の推移、保険料、滞納者等の状況、また一般会計からの繰り入れの状況、給付の改善など、ここ4年間の実態を市はどのように認識しているか、そのデータとともにお示しいただきたいと思います。
 ?として、国、県の国保事業に対する国の負担率は25%を下回っていますが、1984年当時は国の負担率は50%でありました。これに戻すことが今必要と考えますが、国へ要望してきた経過やその結果について伺いたいと思います。
 その2として、国保事業に関する都道府県化などの今後の制度改正の方向について伺うものです。1984年の国保法の改悪で国保の国庫負担を引き下げたのを皮切りに、国保の財政運営に対する国の責任を後退させてきました。1984年度から2010年度までの間に市町村国保の総収入に占める国庫支出金の割合は50%から25%へと半減されました。その結果、1人当たりの国保料は2倍以上に引き上げられたのであります。国保財政を危機に追いやっているもう1つの原因は加入者の所得減、貧困化です。かつて国保加入者の多数は自営業者と農林漁業者でした。今では4割が年金生活者、3割が非正規労働者です。国保の加入世帯の平均所得は、1991年の260万円から2010年では145万円と激減しております。加入者が貧困化しているのに国保料が上がり続けるのでは、滞納がふえるのは当然であります。日本社会を未曽有の貧困が覆っている今、国保制度の抜本的な改革はもはや避けられないものと考えます。
 ところが、この間自公政権や民主党政権は国保の根本的問題の解決に背を向けたまま、市町村国保を都道府県単位に寄せ集めて、市町村の一般会計の繰り入れをなくし、都道府県の監視のもとで住民負担増や収納対策を推進するという国保の広域化、都道府県単位化を言い出し、そのための制度改変を繰り返しております。安倍政権は、通常国会に提出予定の医療保険改革法案に国保の都道府県単位化を完成させる制度改変を盛り込む構えであります。市町村の独自繰り入れをなくして国保料をさらに引き上げ、保険証の取り上げや差し押さえなどが一層強化されるのでは住民の苦難は増すばかりであります。日本共産党は、このような都道府県単位化は進めるべきではないと考えるものであります。長岡市の見解をお聞きするものでございます。
 その3として、国保料の滞納の実態と市の対応について伺うものであります。?として、物価の上昇、消費税の値上げ、非正規労働等による賃金の低下等の経済的困難の中で滞納世帯がふえております。その実態を市としてどのように捉えて対応しているのか、まず伺うものであります。
 ?として、資格証発行者の中で長岡市においても病気で死亡したという例が出たと聞いております。市としてどのような対応をしてきたのか、このことについて伺いたいと思います。当面は、資格証発行者の見守りが大変重要だと考えるものであります。資格証を発行しただけじゃなくて、これをちゃんと見守ることが大事だと思います。近隣の加茂市や見附市は既に実施しているように、今こそ医療抑制につながる資格証の発行はやめるべきと考えますが、どうか、市の見解を伺うものであります。
 この質問の4として、セーフティーネットとしての国保の役割と保険料の減額について伺うものであります。国民健康保険は、国民皆保険のベースとなる保険であります。他の保険に加入できない低所得者の医療を守るものであり、国民の生活の安定を図り、地域の生活を支えるものであり、他の保険に比較しても割高な国保料、この負担は既に限界に来ていると市も認めてきたところであります。一般会計からの繰り入れをふやして保険料の軽減に努めるべきであると考えますが、どうか、伺うものであります。
 第2の質問は、農業・農村問題と農協に対する政府の対応についてであります。昨年から米価下落が続いております。農水省が発表した12月の2014年産米の相対取引価格は、全銘柄の平均で1俵1万2,142円であり、消費税や経費を除けば約9,000円であります。産地によりますが、JAの概算金との差は数百円程度と見られます。2013年産米の価格の下落が始まったのは、昨年の春以降でありました。全国各地で米価対策を求める運動が起こり、そして2014年産米が早場米の出荷から大暴落という事態で、全国の農協や農民連関係者を中心とした農水省交渉や中央、地方での要請行動が起こりました。米価対策を求める運動がこれまで繰り返されてきました。政府もこの米価の安定対策要求を無視できず、2014年産米への対応で無利子融資、また2015年産米の飼料用米としての取り組みの推進などを打ち出しましたが、2014年産米の価格暴落の対策は一切ありませんでした。政府は、この国会で審議されている米対策として、売り急ぎ防止対策、2015年産米に対するナラシへの参加を促すための対策、補正予算での体質強化緊急対策などを打ち出しましたが、どれも後追いにすぎず、米価下落の歯どめをかける効果の薄い予算ばかりであります。即効性のある米価対策が見当たりません。この予算の合計額は635億円にもなり、この額は1俵1万2,000円で約32万トンの買い入れが可能な金額であります。政府がその気になれば備蓄米買い入れなど即効性のある対策は財源的にも可能であり、今こそこれを実施すべきであると考えるものであります。
 そこで、質問であります。1として、米価暴落で農業と農村の展望が持てない状況が続いておりますが、国、県及び市の対応についてお聞きするものであります。?として、2014年産米の暴落、生産資材の高騰などの影響について、市としてどのように把握しているのか。また、長岡市の農業にどのような影響が今も含めて今後起き得ると考えているのか伺うものであります。
 ?として、市はこれらに対し、どのような方針で対応を進めるつもりか、また2015年度予算においてどのような対応をしたのか伺うものであります。ここでは、前議会でも言いましたが、特に中山間地域の影響は大きいので、ぜひこの対応もしてほしいということを重ねて申し上げておきたいと思います。
 さて一方、TPP交渉は今春の決着に向けて米国との大詰めの議論が進んでいると報道されておりますが、先般のTPP日米事務レベル協議で、ミニマムアクセス米の枠外でアメリカ産米の輸入を5万トン以上ふやすなどと報道されております。現在国産米が豊作でも毎年100万トン近いミニマムアクセス米が輸入されております。これをさらにふやせば米の過剰に拍車をかけるもので、断じて許されるものではありません。TPP交渉は、国会決議に従って米を中心とした主要5品目が守られない場合は交渉から撤退すべきであります。TPP参加交渉の現状について、市はどのように把握し、対応しようとしているのか伺うものであります。
 次に、安倍首相は通常国会の施政方針演説の冒頭で、農協や農業委員会などの改革を上げました。中でも農協改革については農協法に基づく中央会制度の廃止等に言及しました。これらの農協改革は、農業関係者が求めたものではありません。改革案の骨格も政府の規制改革会議で財界代表から持ち出されたものであります。安倍首相は、全国中央会が単位農協の自主性を制限しているなどと発言していますが、現場の農協組合長の大多数が指摘は当たらないと述べております。農協自身の自主的改革案の主要な部分を否定し、首相の強い意向として全中に強引に受けさせたもので、農業関係者の意見を無視した強権的な介入であります。安倍首相は、農家所得をふやすために改革が必要と言いますが、どのような手だてで強い農業をつくり、農家所得の増大を進めるのか説明がありません。そればかりか生産米価の暴落などで米生産の継続が瀬戸際に立たされている農家の深刻な事態に背を向けているものではないでしょうか。
 今日の農業や農村の困難、食料自給率の低下は、歴代自民党農政が進めた農産物の輸入の拡大や価格、所得政策の削減、中小経営の政策対象からの排除などが原因であり、農協の責任によるものではございません。重大なことは、この改革によって戦後農政の民主的なあり方も大もとから崩されることであります。財界が繰り返し要求してきた農業生産、農地管理、販売、購買、信用、保険などを営利企業の新たなビジネスチャンスとして提供することになるからであります。それは、同時にJA全中の影響を弱め、大きな役割を果たしてきたTPP反対の国民的な運動を力尽くで抑え込むためのものではないでしょうか。長岡市議会は、昨年の12月議会で地元の農協が連名で提出したJAグループの自己改革の実現に関する請願を全会一致で採択し、政府によるJA改革はJAグループの方向と大きな差があり、現場に混乱をもたらすもので、これを強行することは改革に逆行するものとして、強制をしないことを求めるという意見書を議決しております。農民の自主的組織であり、農協に対する政府の農協潰しとも言える対応について、市の見解を伺うものであります。
 以上であります。
○議長(丸山勝総君) 森市長。
  〔市長森民夫君登壇〕
◎市長(森民夫君) ただいまの細井議員の御質問でございますが、まず長岡市の農業への影響でございますが、これまで組織化、法人化、農地集積等を通じて担い手育成に努めてまいりました。米価下落や資材の高騰は、このような大規模な担い手ほど影響は大きいわけでございまして、特に中山間地域では農業のみならず集落の維持に関しても深刻な影響を懸念しているところでございます。米価下落に対しては、いわゆるナラシ対策の活用を農家自身も十分御検討いただきたいと考えております。また一方、今後導入予定の新たな収入保険制度については、実効性のある制度となるよう国に働きかけてまいります。長岡市としては、これまで行ってまいりました売れる作物づくりや長岡産プロモーションなどによる産地体制の強化に加えまして、今回新たに頑張る担い手支援事業を制度化いたします。これは、第1には個人農家も含めた頑張る担い手の規模拡大や経営基盤の強化に対する助成制度を創設いたしますが、この助成額は県内トップクラスとなるわけでございます。また、2つ目として、これは県内初の取り組みになりますが、独立、自営する意欲のある新規農業者に対して運転資金を助成する制度を創設いたします。これらの政策によりまして農業経営の強化と安定持続につなげていきたいと考えております。
 私からは以上でございまして、残りの御質問につきましては福祉保健部長と農林部長からそれぞれお答えさせていただきます。
○議長(丸山勝総君) 水澤福祉保健部長。
  〔福祉保健部長水澤千秋君登壇〕
◎福祉保健部長(水澤千秋君) 私からは、国民健康保険事業に関する御質問にお答えいたします。
 まず、事業の現状と認識についてですが、平成23年度から26年度までの4年間の推移としましては、加入者数は約1,000人の減少、1世帯当たりの平均所得は約1万9,000円の減少、1人当たりの医療費は約2万6,000円の増加、1世帯当たり保険料は約1万8,000円の増加、また滞納世帯数は119世帯の減少となっております。一般会計からの制度外繰り入れは、平成23年度から25年度までの3カ年の決算平均で、年2億1,500万円となっております。国民健康保険は、低所得者や高齢者の方が非常に多い構造になっておりまして、年々医療費が増加しております。その結果、保険料も年々上がらざるを得ないということでございますが、加入者の方の負担が厳しくなっているということにつきましては、私どもも十分認識をしているところでございます。このため、市としましては一般会計からの制度外繰り入れを行うなど、保険料の上昇をできるだけ抑えるよう努めてきているところでございます。
 次に、国庫負担の引き上げにつきましては、これまでも全国市長会を通じ、要望してきておりますが、昨年度からの医療制度改革において、より一層強く国の支援の強化、拡充を要望してまいりました。その結果、平成26年度から低所得者への保険料軽減の拡大、平成27年度から約1,700億円の国保財政支援の拡充、さらに平成29年度には後期高齢者支援金制度の改正により生じる国費を優先的に活用し、約1,700億円が国保財政に投入されるという成果が得られております。今後も引き続き国に対し、国保財政の安定化に向けた支援を要望してまいりたいと考えております。
 次に、国保の都道府県化についてでございますが、これは国民皆保険を支える重要な基盤である国民健康保険制度の安定的な運営を維持するために必要な改革であると考えております。また、この制度改正により、全国の市町村が国保会計に一般会計から繰り入れしている額とほぼ同額の3,400億円の国保財政への支援が行われることになります。今後新たな制度の円滑な実施運営に向け、詳細について検討がなされることとなっておりますが、市としましては全国市長会などを通じて引き続き国、県と十分協議をしていきたいと考えております。
 次に、滞納の実態と市の対応についてお答えいたします。滞納者の多くは、低所得者や単身世帯が多く、保険料の負担だけでなく税金やローン、その他さまざまな問題をあわせ持っている場合が多い状況でございます。そのため、例えば多重債務の問題があれば専門の相談機関の紹介をしたり、その方の生活全般の状況を丁寧に伺うなど、問題の解決に向け、一緒に考え、定期的に相談をしていくということが大切であると考えております。今後も滞納者に接する機会を多くつくりながら親身な相談を心がけ、滞納者の生活実態に合わせた納付方法を考えるなど、個別に丁寧な対応を行っていきたいと考えております。
 資格証明書の交付につきましては、納付相談や電話相談、あるいは訪問相談にすら応じていただけない方に対して、やむを得ない方法として実施しているものであります。ただ、それによって必要な医療が受けられないようなことがないように、個々のケースごとに柔軟に対応してきております。今後もそうした対応は徹底していきたいと考えております。
 次に、保険料の減額についてですが、長岡市においてはこれまでも保険料の引き上げに伴う加入者の負担増、とりわけ低所得者の生活への影響を配慮する中で一般会計からの制度外繰り入れや保険料軽減の拡大、さらには予防医療の拡充を行うことにより、保険料負担を軽減する方策をとってまいりました。今後もジェネリック医薬品の普及や多世代健康づくりなど予防医療の拡充を行い、医療費増加の抑制に努め、保険料の増加を抑えていきたいというふうに考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(丸山勝総君) 野口農林部長。
  〔農林部長野口剛君登壇〕
◎農林部長(野口剛君) 私からは、TPP参加交渉及び農協改革に関する御質問についてお答えいたします。
 まず、TPP参加交渉の現状についてであります。政府は、TPP交渉について春ごろの大筋合意を目指すとしているようですが、一部報道のように新たに米の輸入枠が拡大されますと、国内における米の需給バランスの改善に取り組んでいる中でさらに大きな混乱を招くことになりかねません。市といたしましては、国会決議遵守の原則に基づき、しっかり議論を尽くしていただきながら、適切な情報開示とともに国民の納得が得られる対応をお願いしたいとする従来の立場に変わりありません。
 次に、農協改革についてお答えします。政府は、強い農業をつくるため、農家の所得をふやすために改革が必要としているところであり、どう強い農業をつくり、農家の所得増大につなげるのかなど、目標実現に向けた工程手順をしっかりと示しながら個別の課題に取り組むことが必要と考えます。また、農協改革におきましては、国主導の画一的な見直しではなく、これまで農協が果たしてきた地域農業、農村における役割を踏まえながら、その時代、時代に応じた姿に修正していくことが望ましいあり方であり、農協を支えている組合員を主体とした農協みずからの前向きな発案を期待しているところであります。
 以上であります。
○議長(丸山勝総君) 細井良雄議員。
  〔細井良雄君登壇〕
◆細井良雄君 2点ほどお伺いしたいというふうに思います。
 1つは、国保のほうからでございますが、長岡市において資格証を発行した方の中で62歳の男性が1人亡くなっております。これについては、いろんな経過があったというふうな話を聞いております。しかし、大変残念なことであるというふうに考えます。いろんな対応もされたという話は聞いておりますが、結果としてそういう事態をなるべく起こさない、このことが大切であります。私どもが聞いた範囲では、医者に行きたかったんだけれども、金がなかったというような話を聞いております。今までもいろいろと担当課とのやりとりの中では、病気になったような場合は言ってもらえば短期保険証を出すからという話を聞いております。このことがしっかり伝わっていなかったということに大きな問題があったんではないかというふうに考えておりますが、この点については今後しっかりと対応、資格証の発行をするだけじゃなくて、この人をしっかりとフォローして、そういうことのないようにきちんと医療はちゃんと受けさせるという立場で進んでもらいたいというふうに思いますが、その点についての答弁をお願いしたいなというふうに思っております。
 もう1点は、TPP交渉の関係で農協の対応についてありました。これは、農協の役員さんの意見などを聞くと大変怒っているのが実態であります。今の実態では、このままでいけば米の生産を継続していくことが困難なところに価格帯は来ているわけです。このことをしっかり国が認識してこの価格対策を含めた対応をしなければ、はっきり言いまして特に周辺地域の農業というのは崩壊の道をたどるのがもうはっきり見えているという実態ではないかと私は思います。そういう点で、この地域では農協が果たす役割というのは大変重要です。そこで、こういったTPPの問題も含めて反対の立場に立つ農協いじめについて、今部長からも話がありましたけれども、許さないことはちゃんと市としてもきちっと言っていただいて、この対応を進めてもらいたいというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。お願いします。
○議長(丸山勝総君) 水澤福祉保健部長。
  〔福祉保健部長水澤千秋君登壇〕
◎福祉保健部長(水澤千秋君) 私からは、資格証明書に関する御質問でございます。私どももこの資格証明書というものについては、できるだけ発行しなくて済めばという気持ちで日々日常業務に携わっております。やむを得ずということを先ほど答弁申し上げましたが、やはりまず接触をさせていただいて、その中で相談をしていただくことから始まりますので、その機会としてやむを得ずそういった方法もあるということであります。その上で、先ほど申し上げましたように医療を受けられないということがあってはならないということで私どもも当然考えております。具体的には、例えば医療機関へ救急搬送されて、そして証明書であるというような状態の場合、御本人の同意を得て病院から市のほうに連絡をいただきます。その際に市のほうの担当者がすぐに出向きまして保険証を、短期保険証になりますが、発行させていただいて医療をまず受けていただくという対応をしております。また、その相談を受けていただいておれば、その中で生活状態ですとか健康状態を具体的にお聞きして、その中でこれは医療が必要であるということであれば、直ちに保険証を発行して医療を受けていただくという対応を具体的にとっておりますので、そのような対応を今後も続けていきたいというふうに思っております。
 以上でございます。
○議長(丸山勝総君) 野口農林部長。
  〔農林部長野口剛君登壇〕
◎農林部長(野口剛君) 農協改革に関する再質問でございますが、いろいろ改革の動きが出ている中で市内の5JAの代表の方々が市長表敬をされております。その中でも申し上げているように、基本的には組合の皆さん方がどのように考えているか、組合の皆さん方がやりやすい、あるいは農業しやすい、そういった体制をつくることが必要であるということを一貫して申し上げております。先ほど申し上げたように、あくまでも組合員の方々の意向に沿った、それから地域の実態に合った農協改革が必要であるという認識でおりますので、私どももそのような対応をとってまいりたいというふうに考えております。
 以上であります。
○議長(丸山勝総君) 細井良雄議員。
  〔細井良雄君登壇〕
◆細井良雄君 もう1点だけ聞かせてもらいます。資格証の発行のことで、近隣の加茂市と見附市はこの資格証の発行をやめております。これは、いろんな検討をした上でやっているかと思います。今言ったように、資格証を発行されると保険証がないということで医療抑制になるということは、やっぱりいろんな手だてをしても出てくる問題だと思います。そうだとしたら、短期保険証を渡しておいていろんな対応を進めるほうが皆さんの命を守る上でも大変重要だというふうに考えています。見附市や加茂市のように、長岡市としてこの資格証の発行をやめるという判断をぜひやっていただきたいというふうに思うわけですが、いかがでしょうか。
○議長(丸山勝総君) 森市長。
  〔市長森民夫君登壇〕
◎市長(森民夫君) 先ほど部長が答弁いたしましたように、納付がないからといってすぐ発行するわけじゃないわけです。まずは御相談に応じていただけますかと申し上げるわけです。そして、御相談に応じていただければ、じゃあできる範囲で幾らお支払いしていただくかとか、あるいはいつまで待つとかという判断をしているわけです。先ほど部長が申し上げましたように、その相談にも乗っていただけない方がいらっしゃるわけです。ある意味では、その方に私どもとしては泣く泣くそういうことをしているという面があるということで、見附市や他の市にはそういう方がいらっしゃらないという可能性もあるわけでありますから、やはりきちんと国民健康保険料について長岡市の接触に応じていただいて、御自分の実情を話していただいて納付相談に応じていただくということは大事なことじゃないかというふうに私は思います。
 以上でございます。
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○議長(丸山勝総君) この際、20分程度休憩いたします。
  午後2時11分休憩
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  午後2時30分開議
○議長(丸山勝総君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
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△質問項目
 地方創生と市民活動について
 災害弱者の防災対策について
○議長(丸山勝総君) 次の質問に移ります。
 地方創生と市民活動について、災害弱者の防災対策について、広井晃議員。
  〔広井晃君登壇〕
◆広井晃君 市民クラブの広井です。通告に従い、分割方式で質問いたします。
 本会議初日、平成27年度市政執行方針について市長からお話がありました。その冒頭の基本姿勢で、将来に向け、長岡市は市民との協働により総力を挙げて地方創生に取り組んでまいりますと言われました。地方創生は、まさに市民力によるところが大きいと考えます。思い出すのが7・13水害、中越地震が起きた平成16年、その年の暮れ、年越しの花火「がんばろねか!カウントダウン」を急遽企画しました。声がけで賛同者を集めました。当然市民だけではできません。ここにも当時御協力いただいた市の関係者もおられます。リリックホールを深夜まであけていただきました。おかげさまで長岡からNHK紅白歌合戦の全国中継までしていただきました。これこそ市民協働のはしりだと思います。森市長もお忙しい中、イベントの最後まで参加いただきました。官民の力を合わせた結果です。そして、平成17年、復興祈願花火フェニックスになったわけです。この部分は、今は伝える人がいませんが、フェニックス花火のルーツがここにあります。フェニックス花火も始めるには資金が必要でした。復興基金の決定通知を市内金融機関に持ち込み、個人名義で数千万円というお金を貸してもらいました。金融機関が市民活動に協力したおかげで動き出すことができました。市長をはじめ、行政各部の方々の陰の力があったことは言うまでもありません。実は、「がんばろねか!カウントダウン」の花火と同時に、与板でもろうそくの明かりのイベントが連動して行われました。心は、与板と同時進行でした。この方々も今も与板の活動を支えております。
 このように長岡には米百俵の精神が生きています。新しく迎える平成27年度は、国を挙げて地方創生元年と銘を打って動き始めようとしております。長岡市でも新年度予算で示されているように、財源を確保し、数多くの施策を示されております。概要説明でも真っ先に地方創生を持ってくるなど、この施策にかける長岡市の思いの強さが伝わってまいります。従来から言われている産学官に金融を加え、若者の地元就職と定住を促進する人口減少対策もとられております。これに長岡で蓄積された技術を持つ中小企業の活性化策も施され、若者の受け入れ口についても考慮されていると思っています。産業を活性化することがこれら政策の成功の鍵となっていると私は考えます。すばらしい構想となっているわけですが、ここに人の持つ心の幸せ、生きがいを加えて考えてみたいと思います。生活の糧を得ることは、まず重要なことであります。しかし、常に気を張って頑張っているわけにはいきません。夢を持って生活できる、そこに心の幸せ、生きがいが生まれ、このまちで生きていきたい、生活したいと感じられるものと思います。そうした大人たちがふえること、それにより大人たちが自信と誇りを持てば、次世代を担う子どもたちにふるさと長岡を伝えることができるものと考えます。
 そこで質問です。地方創生と市民活動についてお尋ねします。地方創生において、市民活動は原動力と考えています。市民がそれぞれの思いの中で活動できる環境は重要であり、かつ地域の活性化そのものではないでしょうか。長岡市は、その活動支援のために市民協働推進室を設けております。改めてお聞きします。市民協働推進室の目的と組織体制をお聞かせください。
 このアオーレでは、西棟3階に市民活動の窓口を設けております。NPO組織に委託して、行政ではできない中間的な受け皿として大きく評価されていると思います。市民が市民のための、市民の立場に立った窓口は、まさに市民活動の窓口として世に誇れる活動をしていると思います。私にもここで相談してよかったと感謝の言葉が届いております。これが民間と行政の協働モデルと言えるでしょう。このモデルは、自分たちの活動の成果を伝えたり、仲間づくりを支援したり、活動の場を提供したりと業務は多岐にわたります。おそらく行政ではできない部分を補っていることでしょう。そして、行政と民間をつなぐ市民協働推進室の役割がここにあると思います。開設以来、相談の件数やかかわっている団体、グループなどの推移はどのようになっていますか。長岡市は、牧野藩の時代より行政と民間の垣根が低いという良面を継承していると思います。今後も市民活動の相談窓口として充実してほしいと思っております。地方創生を推進するために市民協働の窓口は重要となると考えますが、今後の方向性と市の考え方をお聞かせください。
○議長(丸山勝総君) 山崎市民協働推進室長。
  〔市民協働推進室長山崎茂樹君登壇〕
◎市民協働推進室長(山崎茂樹君) 地方創生を見据えた市民協働推進の今後の方向性などに関する御質問にお答えいたします。
 地方創生は、市民の力を軸として企業や行政、大学や金融機関など、地域の多様な主体が力を合わせ、知恵を出し合い、総力を挙げて進めるべきものであります。そういった意味で、市民協働は地方創生の主軸になるものと認識しており、今後もより一層強力に推進していく必要があると考えております。
 長岡の市民力は、古くは戊辰戦争や長岡空襲、近くは先ほど議員からもお話がございましたけれども、7・13水害、あるいは新潟県中越地震など、大変厳しい歴史によって育まれた筋金入りの底力を持っております。特に10年前の中越地震では、みずからの手で立ち上がろうと多くの市民の皆様が結束し、多様な活動が芽生えました。一方で、長岡の市民力は公平性や、あるいは細かいルールに縛られない自由さが売りでありまして、それぞれが得意とする分野で力を発揮できる高い柔軟性と多様性を有しております。この筋金入りの強さと高い柔軟性をあわせ持つ長岡の市民力、これはまさに他のまちではあまり見られない特徴である、これがまた大きな強みであるというふうに言えると思っております。長岡市では、早くからこの強みを最大限にまちづくりに生かすことを基本姿勢といたしまして、さまざまな取り組みを進めてきたところであります。
 御質問のありました市民協働の推進体制につきましては、市民活動をきめ細かくサポートする市民協働ネットワーク長岡、それとアオーレ長岡の運用を中心とするながおか未来創造ネットワーク、この2つのNPO法人を行政としては資金面、あるいは制度面から支援するという形で推進しております。具体的に申し上げますと市民協働ネットワークは、先ほど広井議員からも御評価いただきましたけれども、相談業務をメインといたしまして、NPO活動やボランティアを志す市民や団体をつなぎ、その活動をサポートするという役割を担っております。平成24年4月の開設以来、相談件数は1,300件を超えまして、その数は年々増加しております。傾向といたしましては、市民活動団体からの相談が約半数でございまして、またその内容につきましては助成金の問い合わせ、あるいは資金調達に関するもの、人物や団体の紹介、それから自身の活動の広報に関するようなもの、こういったものが全体の約半数を占めております。一方で、ながおか未来創造ネットワークはアオーレ長岡を中心とした市民イベントの企画、実施をサポートしております。アオーレ長岡でのイベントなどの開催を通じまして、市民が活動の達成感を実感したり、他団体と連携しやすくすることで、いわゆる創発を生み出す役割を担っております。これらの取り組みによりまして、これまで埋もれていた市民の活動がアオーレ長岡を舞台にさらに活発に展開されるというふうに思っております。いずれのNPOも市民がやりたいことを実現するためにはどうしたらいいかという視点から、市民と一緒になって考え、悩みを共有し、日々協働によるまちづくりを実践しております。今後は、この2つのNPOがそれぞれの持ち味の違いを組み合わせることでさらにきめ細かい支援を行いまして、いわゆる総合的なプラットホームとしての機能をより充実させていきたいというふうに考えております。これからの地方創生の取り組みにおきましても、これらのNPO法人との連携をはじめといたしまして、多様な団体や個人とつながりながら自由な市民活動をより一層盛り立てていくことが重要であるというふうに考えております。
 以上でございます。
○議長(丸山勝総君) 広井晃議員。
  〔広井晃君登壇〕
◆広井晃君 ありがとうございます。いい窓口ができることを祈っております。
 次の質問に入らせていただきます。3・11東北大震災からちょうど4年を迎えます。昨年は、中越大震災から10年を過ぎ、さまざまな検証が行われました。その中で、情報伝達は災害における犠牲者を減らすことでも大切です。その伝達の際、健常者であっても迅速かつ正確に伝えることはなかなか大変です。災害も地震のような大きなものから火災や道路の陥没まで、さまざまです。それを視覚、聴覚、肢体などの障害、特に見た目では判断できない精神障害やアレルギーなどの内面的な障害を持つ人がいるということをどのくらいの方が認識しているでしょうか。実は、私も中越防災安全推進機構のセミナーを受けて、たくさんのいろいろな障害を持つ方がおられることを初めて知りました。長年消防団活動をしている中で、耳の遠いお年寄りの方の隣で深夜に火災の現場に遭遇したことがありました。消防士が声をかけても玄関戸をたたいても反応がなく、焦った記憶があります。それは大事に至りませんでしたが、このような事例は数多くあると思います。
 また、外国人の方に緊急を要する情報を伝えたくても言葉が通じないと大変です。その逆は、外国で緊急事態に遭遇したが、外国語がわからず、何が起こっているかわからない状態に出くわしたら、想像しただけでもぞっとします。中越大震災の際には、地球広場のおかげで助かった外国人の方がいたことは事実であります。そのときのサインは言葉が通じなくてもわかるものでした。長岡技術科学大学では数百人の留学生がいます。
 地方創生で長岡が住みやすくなれば、障害を持った方もふえることでしょう。そんなときに的確に状況を伝え、避難を促す方法を我々は考えているでしょうか。安全・安心のまちづくりで考えてみてはいかがでしょうか。例えば消防の指揮車両に電光掲示板をつけ、文字で情報を伝える、言葉の通じない方には絵文字を示す、障害のある方はみずからが障害を伝える用具を持つなど、手段、方法はいろいろあると思います。また、思いやる気持ちを醸成する教育も大切と考えます。
 そこで質問です。まずは、災害時における災害弱者に対する情報伝達についてお聞きします。
 次に、災害弱者には高齢の方や肢体不自由の方だけでなく、一見してわからない視覚障害の方、聴覚障害の方、そして人工透析を行っているような内部障害の方など、いろいろな災害弱者がおられます。そういった災害弱者をそれぞれの地域の方が避難させる共助の仕組みを促していくために、長岡市としてどのようなことを行っているかお聞かせください。
○議長(丸山勝総君) 森市長。
  〔市長森民夫君登壇〕
◎市長(森民夫君) 10年前の中越地震の際に、私は強く印象に残る出来事がございまして、太田地区の皆さんが避難をしてこられまして、長岡農業高校に到着された際に私はそこの現場に伺ったわけでありますけれども、町内会長さんがそれぞれの避難所の、例えば清掃班、給食班、高齢者の世話をする班というようなことで、それぞれの班長さんを私に紹介されました。それは、今でも大変記憶に残っておりますけれども、そうしたことだけではなく、ほかにもさまざまな経験をいたしましたが、そういった経験の中でコミュニティ活動が活発な町内会は災害時にも大きな力を発揮するということを強く感じたわけでございます。その経験を教訓にしまして、長岡市の現在の防災体制は地域コミュニティを基本として、隣近所のきずなの力を最大限に生かすということを基本方針としてやってまいりました。この基本方針のもとで、災害弱者に対する支援につきましては地域の防災訓練やハザードマップの作成、出前講座など、さまざまな機会を捉えて支援の体制づくりについて働きかけを行ってまいったわけでございます。
 一方、また違った観点で申し上げますと、言葉や生活習慣の違いがある外国人につきましては、平時から国際交流センター地球広場を中心としたネットワークづくり、あるいは4カ国語のパンフレットを配布するなどの施策、また災害時においてはコミュニティFMでの多言語放送やホームページなどの情報伝達も行ってまいりました。今申し上げましたように、災害弱者の方々の安全確保ときめ細かな支援を行うためには、1つは町内会や自主防災会、民生委員などによる地域コミュニティを基礎にした方式とともに、また一方でそういったコミュニティの力が及ばない皆さんに対してはしっかりとした支援体制をつくるという2段構えでその強化に取り組んでいるところでございます。
 以下の御質問につきましては、危機管理監からお答えをさせていただきます。
 私からは以上でございます。
○議長(丸山勝総君) 金子政策監兼原子力・防災統括監・危機管理監。
  〔政策監兼原子力・防災統括監・危機管理監金子淳一君登壇〕
◎政策監兼原子力・防災統括監・危機管理監(金子淳一君) 私からは、個別の御質問にお答えをいたします。
 最初に、体などに障害のある方や要介護状態の高齢者、それから乳幼児を抱える方、あるいは妊婦など、いわゆる災害弱者と呼ばれる方々への情報伝達についてお答えをいたします。長岡市は、水害や地震などこれまでのたび重なる被災経験を踏まえまして、町内会長への電話や報道機関への情報提供という従来の方法に加えまして、緊急告知FMラジオ、あるいはエリアメール、さらにはながおか防災ホームページ、NPO法人が運営するメール配信サービスなど、さまざまな情報伝達手段を整備してきておるところでございます。災害が発生した場合、あるいは発生のおそれがあるときには、先ほどの災害弱者の方々が避難所まで安全に、そして円滑に避難できるよう、これらの多様な伝達手段を基本といたしまして、いろんなものの組み合わせによりまして迅速かつ確実な緊急情報の伝達に努めておるところでございます。
 次に、災害弱者に対しての避難支援対策についてお答えをいたします。高齢者、障害者などの災害弱者の方々に避難情報を速やかに伝達し、早期に安全な場所に避難できるようにしていただくため、避難行動要支援者名簿というものを作成いたしまして、町内会、自主防災会、民生委員など地域の支援者に送付いたしまして、災害弱者に関しての情報を提供しているところでございます。この名簿には、氏名、住所のほかに視覚障害、あるいは聴覚障害、内部障害などのそれぞれの障害の状況も記載してございます。その名簿によりまして地域の支援者の方々から災害弱者一人一人の障害などの状況について把握していただくなど、平常時からともに助け合う共助の体制を整備していただくようお願いをしているところでございます。今後もこの名簿を積極的に活用していただくなどによりまして、避難支援対策が円滑に進みますよう地域の支援者の皆様に働きかけをしていきたいと考えております。
 以上でございます。
         ────────────────────────
△質問項目
 地域の宝磨き上げ事業について
○議長(丸山勝総君) 次の質問に移ります。
 地域の宝磨き上げ事業について、関充夫議員。
  〔関充夫君登壇〕
◆関充夫君 しん長岡クラブの関充夫です。通告いたしました地域の宝磨き上げ事業について、一問一答方式で質問させていただきます。
 昨日の関正史議員の質問で、地域の宝磨き上げ事業について質問がありまして、市長のほうから各地域が光り輝くまちづくりを目指す元年だというような答弁がございましたが、改めてこの地域の宝磨き上げ事業について質問させていただきます。
 昨年の9月定例会で、合併10年後の支所地域のまちづくりについて、今後の支所地域の振興策には地域ごとに個別戦略が必要ではないかと一般質問させていただきました。その際の答弁で、これからの10年を考えたときに異なる自然環境や伝統、歴史、文化の中、各地域がそれぞれの地域の特性に根差し、さらに地域資源に磨きをかけていくことが大切との御答弁をいただきました。そういった考えに基づいて、新年度から地域の宝磨き上げ事業が新たにスタートするものと思っております。
 この10年間においては、それぞれの個性を大切にしながら調和を図るといった観点から、越後長岡・暮らし文化の祭典や和太鼓祭などが一体感の醸成を図る点から実施されてきたわけです。ところが、先日の新聞紙上に「地域の宝」と題して物や事象が発表されておりました。地域の方の中には「おらとこの宝はこれなんか」、「何でこんな概念的なんがいや」といった声も耳にします。この地域の宝自体は、先月25日の地域委員会の全体会において各地域の委員長が発表されていたように、地域委員会を主軸に多くの方の思いや議論を踏まえた上で候補になったものと理解しております。しかし、地域の方々には、地域の宝はこれだと示されただけで、全体会の発表でも話されていたような決めるまでの議論の過程が伝わっておらず、残念ながらせっかくのすばらしい事業なのにその趣旨がよく理解されていないように私は思います。三島や和島の地域委員会でも、この地域の宝の磨き上げ事業を実施することで地域の子どもたちにきちんと地域の歴史や大切なことを伝えていきたい、それを子どもたちからさらに生かしていけるような事業を展開すべきといったような、いわば人づくりのような議論もなされておりました。この事業を地域の未来に向けた人材育成をも含む事業にしていくには、より丁寧な周知も必要と考えます。地域の宝の磨き上げ自体は手法であって、その目指すところ、理念こそ伝えていくべきものと思っております。そこで、まずこの地域の宝の磨き上げ事業の意図、目的を最初にお伺いいたします。
○議長(丸山勝総君) 森市長。
  〔市長森民夫君登壇〕
◎市長(森民夫君) 第1次の市町村合併から10年を迎えるわけでございます。10年前を思い出しますと、当時の私は合併というものの重み、特に編入される側の市町村が長年なれ親しんだ市町村という組織がなくなる、また住所も変わる、そうしたことは大変重いことだろうと思いました。また、私が接する住民の皆さんの多くには、合併したからには今度いろんな意味で同じにならなきゃいけませんねというふうに合併市町村の方でみずからおっしゃる方がいらっしゃいました。私は、それは違うだろうと思いました。合併というのは行政の合併なのであって、伝統とか文化とか地域が長年なれ親しんできたものまで一緒になるものではない。私は、むしろそのときによく申し上げたことは、これは誤解されるかもしれませんが、合併というのは行政だけの話なんだと、行政体だけの話なんだと。それぞれの地域が育んできたものまで一緒になる必要はありませんよということを常に申し上げてまいりました。そのときに、私はその編入される側の市町村の皆さんの中に、ある意味自分たちの市町村の名前がなくなることに対して、どういう言葉を使ったらいいか迷いますが、ある種のコンプレックスというか、そういったものを感じている住民の皆さんもいらっしゃるような気がいたしました。これは、私がそういう気がしただけかもしれません。でも、合併というのはそういういろんな思いを持つ住民の皆さんがいらっしゃるということは、それは当然なことだなというふうに思いました。ですから、常に10年間一貫して申し上げてきたことがあります。行政の枠組みが一緒になって、基礎的な施策というものは、これは一体になる必要はあるけれども、それはそれだけのことなんだと。長い間育んできた伝統や文化というのは一緒になるわけじゃないと。むしろそうした違いがあるからこそ長岡の合併は成功するんだということを一貫して言い続けてまいりました。議員の皆さんの中には耳にたこができたとおっしゃる方がいらっしゃるかもしれません。
 つい先日でございましたけれども、地域委員会全体会議でも申し上げましたらば、改めてよくわかったとおっしゃった方がいらっしゃいましたけれども、長岡の合併というのは音楽に例えればドとミとソのそれぞれ音が違うからこそ和音ができる、11地域のそれぞれ違う個性が醸し出すハーモニーのような合併を目指してきましたというふうに委員会で挨拶したときに、大変そのことがよくわかったとおっしゃった方が数人地域委員の中でいらっしゃいました。長い間言い続けてきたつもりなんですが、10年たってそうした私の発言に感銘された方がいらっしゃるというのが実際、実態なんじゃないかというふうに思います。そういうことからすれば、私からすれば地域の宝物ということ、これは長岡市の行政が決めるんじゃなくて、住民の皆さんみずからが議論をしてそれをさらに磨きをかける、今まであるものを保存するのじゃなくてさらに磨きをかけていくということがこれから10年の合併の目標だと思ったわけであります。ですから、私はいろんな議論を経て何であんなもんがなったがいやと言う人がいるということは、むしろいいことだと思います。そういうものではないでしょうか。地域の宝物は、100人が100人全部一緒になるということはあり得ないと思います。でも、それに磨きをかけていく中でそれが本当に今後の10年間の合併した市町村の中で住民の皆さんの自信や誇りになればそれでいいと思うんです。ですから、何が宝物かということが重要なのじゃなくて、それぞれの地域が今後の10年間も住民自身がみずからの地域の伝統、文化や地域資源や自然環境に自信と誇りを持てるかどうかということが問題なのであります。それが私の思い描く地域の宝の磨き上げ事業でございます。何であんなもんとか、そういう議論がなされることは大いに結構なことだし、さらに今後それが追加されたり変わるということもあってもいいんじゃないでしょうか。その議論の過程が私は大事だと思います。何よりも私は、例えば議員の御出身である三島の子どもたちが三島地域にいつまでも自信と誇りを持って長岡市の三島地域から来ましたというふうに言えるような、そういう三島であってほしいというふうに心から思います。これが私の思いでございます。
○議長(丸山勝総君) 関充夫議員。
  〔関充夫君登壇〕
◆関充夫君 市長から改めてといいますか、思いを語っていただきまして、その思いが地域のみんなに伝わって、本当にハーモニーのとれた、ハーモニーが響く新しい長岡市でこれから10年先を目指してみんな頑張っていけるものだろうと思っております。
 引き続きまして、2番目の質問に入らせていただきます。まちづくり・新エネルギー対策特別委員会においても、支所地域のまちづくりに関して委員同士の議論を重ねてまいりました。今3月定例会において中間報告が予定されておりますが、そこでの議論においても各支所地域においてはさまざまな地域資源である地域の宝があり、それを掘り起こして磨き上げる必要があることで意見の一致を見ました。地域の宝を磨き上げることが地域住民の地域に対する誇りや愛着につながり、さらに地域の活力を生み出すことにもつながるという考えでした。私は、この活力といった点では2点あると思っています。1つは、地域経済の元気の活力ですし、もう1つは次世代を担っていく若者、子どもたちの元気です。地域経済の元気づくりといった点では、地域の宝の磨き上げ事業を担っていくまちづくり団体の育成や醸成が大切です。そのためには、地域で活動している人たちが自分たちの活動を充実させながらも、やらされ感や負担感に陥らせないように、地域での新たな連携に向けた取り組みや支援も必要と思っております。また、人材育成という点では、三島や和島の地域委員会で地域の宝の磨き上げ事業を通じて次世代を担う子どもたちにきちんと地域の歴史、文化などのよさを伝えて地域に誇りを持ってもらう必要が議論されていたように、急激な人口減少が進む中で改めて地域の再認識をしてもらい、先人が築いた伝統文化をまず知ってもらう中でできれば引き継いでいってほしいものです。そういった思いをこの地域の宝の磨き上げ事業を通じて醸成していくのは時間がかかるものです。また、ソフト事業の支援にとどまらないハード事業への支援も必要になってくる場合も考えられます。さらに、この事業が大きく成長したときには新たな長岡市の一つの宝に加えるなど、地域事業にとどまらない長岡市の宝となる夢を描かせることも大切なポイントだと思っております。いずれにせよ息の長い事業にしていく必要があるものと思いますが、市としてはこの地域の宝の磨き上げ事業をどのように展開していこうと考えられているのか、事業の展開についての市の考え方をお尋ねいたします。
○議長(丸山勝総君) 渡邉地域振興戦略部長。
  〔地域振興戦略部長渡邉則道君登壇〕
◎地域振興戦略部長(渡邉則道君) 地域の宝磨き上げ事業の今後の展開についてお答えいたします。
 地域住民の誇りや自信を醸成し、自慢となるふるさとをつくっていくという当事業の目的を果たすため、2つの大きな視点により事業を展開いたします。1つ目は、次代を担う子どもたちに地域の宝をしっかり継承していくという視点でございます。地域の大人たちが中心となり、学習会や体験会等の開催を通して地域の宝をしっかり次代へ継承し、全世代が共有する地域の宝とするものでございます。2つ目の視点は、さまざまな情報ツールや機会を通じて地域の宝のすばらしさを広くプロモーションするという視点でございます。地域の宝を地域外の方々から知ってもらい、評価してもらうことで地域での取り組みに光を当て、地域住民のやる気を高め、誇りや自信の醸成につなげてまいります。関議員の三島地域では、里山の資源である竹を活用した、みしま竹あかり街道を地域住民が主体的に立ち上げ、今や長岡市を代表するイベントに成長してきております。このみしま竹あかり街道のように、各地域の宝も地域の枠を超えた全市的な宝へと成長するよう、地域の皆様や活動団体の皆様と連携し、磨き上げていきたいと考えております。
 以上です。
○議長(丸山勝総君) 関充夫議員。
  〔関充夫君登壇〕
◆関充夫君 2点のポイントをわかりやすく教えていただきまして、ありがとうございました。
 それでは、3番目の質問に移ります。この地域の宝磨き上げ事業を展開していくには、人材育成の視点で子どもたちという鍵とともに、地域活動に励む地域の人育ても鍵となるものです。すなわち、既存の地域活動団体をはじめ、地域住民の活動のパワーアップが必要不可欠なものと思っております。今までの質問で目的なり展開はお答えいただきましたが、この地域の宝磨き上げ事業を展開していくには、地域活動に汗を流している地域の人の活動をパワーアップすることができるエッセンスも欠かせないものと思っております。今までも地域で活動する個人や団体は、既にさまざまな自主的な活動をしているわけです。さらに、この大きな事業を担っていくには新たなエネルギーとなる支援も考える必要があるのではないでしょうか。現実に立ち返れば、支所地域においてはこの10年間で一段と高齢化とともに人口減少が進んでいるところも多いわけです。既存の活動にプラスすることで活動団体の負担感が増すようなことがないように配慮も必要です。また、屋上に屋上をさらに重ねることがないように、活動団体を広げることのできる支援なり、地域内外の人や取り組みとの連携も成果に直結する要素と思われます。そして、地域での活動団体の力を高め、自主性を上げていくことも必要なことと思っております。こういった地域での活動に取り組む団体を育成、醸成していく支援もこの事業の展開を考える上で重要なことと思います。昨日の関正史議員の質問の際に、住民が主体のこの地域の宝磨き上げ事業を支援していくと言われておりましたが、どのような支援をしていくのかについては詳しくお答えになっていられませんでした。この事業展開に関係する活動団体の支援をどのように市は考えていられるのか、お尋ねいたします。
○議長(丸山勝総君) 渡邉地域振興戦略部長。
  〔地域振興戦略部長渡邉則道君登壇〕
◎地域振興戦略部長(渡邉則道君) 活動団体への支援についてお答えします。
 まず、活動団体の負担感についてでございますが、当事業は地域の宝を磨き上げる地域住民や団体の自主的な取り組み、これを支援していくというものが基本でございます。そういう考えのもと、各地域で実施する事業内容につきましては、地域委員会において活動団体と十分協議した上で実施可能な範囲で事業を組み立てております。したがいまして、活動団体の負担感が増すようなことにはならないというふうに考えております。関議員の言われる負担感の増大というのは、事業の自主性や継続性、これを損なうおそれもあることから、今後事業を組み立てる際には引き続き配慮してまいりたいと考えております。
 次に、行政としての支援についてですが、事業への財政的支援のほか、事業の幅を広げ、質を高めるため、他事業とのコラボレーション、また広報紙等による広報PR、必要に応じたハード整備といった支援も行ってまいりたいと考えております。あわせてまちづくりの先進事例を紹介する講演会を開催するなど、団体の育成にかかわる支援もあわせて実施していきたいと考えております。このように、市といたしましては当事業を通して頑張る地域や団体をしっかり応援していきたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(丸山勝総君) 関充夫議員。
  〔関充夫君登壇〕
◆関充夫君 ありがとうございました。今ほどの質問で、私は地域の活動団体に対する支援に関して質問しましたが、支援を受けるだけじゃなく、先ほど申したように団体自体が自主性、自立性を高めていくことも私は必要だと思っております。この地域の宝磨き上げ事業のように、地域活動に取り組む団体は行政からの支援だけに頼らず、自主性を持つ意味でも財政的基盤の充実も活動団体自身に求められているものと思います。しかし、地域活動自身は営利活動ではないのですから、協賛金や会費だけで活動を継続するのには厳しい面があります。長岡市においては、コミュニティ事業補助金や市民活動助成金の制度もありますが、実際の現場からはもらうことで活動がふえることや、そのために自己資金もさらに必要になるというジレンマを感じている団体もあります。特に高齢化や人口減少が進む中で活動の輪を広げていく仕掛けをするには、事業費のみならずしっかりとした財政的な基盤も必要なように考えます。事業補助の制度はある程度充実していますが、活動団体そのものの育成に目を向ける支援の必要も感じているところです。この活動団体の育成、財政基盤の充実を考えた場合に、地域での市有施設の指定管理者制度の活用も考えられるのではないでしょうか。長岡市が指定管理者制度を導入してかなり年月がたちました。少ないながらも和島地域や栃尾地域のように、地域のNPOが指定管理を請け負っている施設もあります。指定管理者制度導入は、行財政改革、サービスの向上などをうたい文句に始まりましたが、運用を図った施設数や運用年数から多くのデータもそろったころではないでしょうか。そのデータの分析や検証から新たな長岡市に合った運用も考えるころに来ているものと考えます。支所地域にある地域の利用が多い施設や地域の特性を生かす施設などにおいては、指定管理者に地域団体を指名し、地域の活性化に寄与する仕組みも考えられるものです。12月定例会の文教福祉委員会における指定管理に関する質問で、副市長は地域施設の指定管理者を地域団体に配慮することに関しては悩ましい問題がある旨の答弁もされておりましたが、地方創生が叫ばれている時代です。長岡市にあっては地域創生を果たしていかなければなりません。その一環として地域経済振興への波及や地域団体の自主性の確立など、ある意味地域の宝である地域での活動団体を醸成していくために指定管理者制度の新たな活用も考えるべきではないかと思います。地域活動団体が地元の地域施設の指定管理者になりやすいようにする条件緩和等に対して、市の考えを最後にお聞きいたします。
○議長(丸山勝総君) 大滝総務部長。
  〔総務部長大滝靖君登壇〕
◎総務部長(大滝靖君) 地域活動団体の自立に向けた活動基盤の強化のための指定管理者制度の活用ということでございますけれども、改めて申し上げるまでもございませんが、指定管理者制度の目的は、公の施設について民間のノウハウを活用しつつ住民サービスの向上を図るとともに、管理の効率化を図るものでございます。そのため、指定管理者の選定において最も重要なことは、公平性、透明性を確保しつつ、施設に最も適した団体を選ぶことが基本であり、幅広くサービスの提供者を求めるために公募が原則となっております。ただし、地域活動団体が管理している施設の中には指名指定となっている施設もございます。指定管理者の指名指定については、施設の形態や地域の特性、また利用者の範囲などの観点から、特定の団体でなければ適切な管理運営や公共サービスの水準を維持することが困難と認められる場合などに限っております。このため、地域活動団体の自立に向けた活動基盤の強化のために、指定管理者の選定に当たって地域の活動団体に優位性を持たせるということは、他の団体の参入を阻害することにもつながりかねず、指定管理者制度の本来の趣旨に照らしても慎重な検討が必要であると考えております。本市においては、平成18年度に指定管理者制度を導入して以来、これまで蓄積したノウハウや施設管理のポイントなどにつきましては、指定管理者選定委員会の選定委員、施設所管課、指定管理者などでそれぞれ共有し、施設管理の改善につながっているものと認識をしております。今後は、これらの改善結果を踏まえ、施設の特性に応じて地域の活性化に結びつくような仕組みなどについても検討をしてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○議長(丸山勝総君) 関充夫議員。
  〔関充夫君登壇〕
◆関充夫君 1点再質問させていただきます。
 今ほど総務部長が御答弁されましたように、公平性等を考えた場合になかなか譲れない面があるというような旨の答弁だと私は思っておりますが、ただ現に受けているNPOとかに言わせますと、非常に報告書や何かで難しい面があると。それは、参入に関してだけの条件緩和は難しいかもしれませんが、例えば管理体制は今現在もわかるわけですから、そういった点をやはり配慮した中で、どのような報告書なり、続けていけるように、市内業者なりNPOなりに対する、そこの採点を甘くせよと言う気はありませんが、できるだけ続けていけるような、それも私は一つの支援のあり方だと思っていますんで、その辺に対して考え方があればお答えお願いいたします。
○議長(丸山勝総君) 大滝総務部長。
  〔総務部長大滝靖君登壇〕
◎総務部長(大滝靖君) 先ほど指定管理者の選定に当たっての原則を申し上げたわけでございますけれども、その例外を行うという場合には市民、あるいは議員の皆様の十分な理解を得る必要があろうというふうに思っておりますので、施設の実情、あるいは施設の目的や性質に応じて選定条件に優遇措置を設けるかどうかということについては、やはりいろんな他市の例なども参考にしながら今後検討を進めていかなければならないというふうに考えております。
 以上です。
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○議長(丸山勝総君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後3時22分散会
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 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。
                       長岡市議会議長  丸 山 勝 総
                       長岡市議会議員  広 井   晃
                       長岡市議会議員  山 田 省 吾