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平成26年  2月定例会 本会議 03月03日−一般質問−03号




平成26年  2月定例会 本会議 − 03月03日−一般質問−03号







平成26年  2月定例会 本会議





平成26年3月3日(月曜日)
  議事日程 第3号
    午前10時 開議
第1 県政に対する一般質問
   ―――――――――――――――――
本日の会議に付した案件
 日程第1 県政に対する一般質問(西川洋吉君、内山五郎君、小島隆君、上杉知之君、小林一大君、皆川雄二君)

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出 席 議 員(52名)
          笠原 義宗 君  高橋 直揮 君  宮崎 悦男 君  青柳 正司 君
          坂田 光子 君  矢野  学 君  皆川 雄二 君  小林 一大 君
          冨樫 一成 君  佐藤 卓之 君  楡井 辰雄 君  小島  隆 君
          佐藤  純 君  桜井 甚一 君  小林 林一 君  西川 洋吉 君
          岩村 良一 君  沢野  修 君  金谷 国彦 君  早川 吉秀 君
          尾身 孝昭 君  柄沢 正三 君  中野  洸 君  小川 和雄 君
          村松 二郎 君  小野 峯生 君  帆苅 謙治 君  渡辺 惇夫 君
          石井  修 君  東山 英機 君  三富 佳一 君  星野伊佐夫 君
          高倉  栄 君  上杉 知之 君  梅谷  守 君  大渕  健 君
          内山 五郎 君  市川 政広 君  長部  登 君  小山 芳元 君
          竹島 良子 君  志田 邦男 君  青木太一郎 君  松川キヌヨ 君
          佐藤 浩雄 君  米山  昇 君  片野  猛 君  横尾 幸秀 君
          若月  仁 君  小島 義徳 君  石塚  健 君  佐藤 久雄 君

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議員以外の出席者
 知事            泉田 裕彦 君
 副知事           森  邦雄 君
 副知事           花角 英世 君
 副知事           池田千絵子 君
 知事政策局長        佐久間 豊 君
 総務管理部長        寺家 克昌 君
 県民生活・環境部長     中村稚枝子 君
 防災局長          山田 治之 君
 福祉保健部長        本間 俊一 君
 産業労働観光部長      池田 幸博 君
 農林水産部長        目黒 千早 君
 農地部長          圓山 満久 君
 土木部長          田宮 強志 君
 交通政策局長        坂井 康一 君
 会計管理者兼出納局長    安藤ますみ 君
 病院局長          若月 道秀 君
 企業局長          早福  弘 君
 教育長           高井 盛雄 君
 人事委員会事務局長     櫻井  優 君
 警察本部長         砂川 俊哉 君
 労働委員会事務局長     熊倉  昇 君
 監査委員事務局長      丸山 由明 君







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△午前10時開議



○議長(中野洸君) これより本日の会議を開きます。



   ――――――――☆――――――――





△日程第1 県政に対する一般質問



○議長(中野洸君) 日程第1、県政に対する一般質問を行います。

 順次、発言を許します。

 まず、西川洋吉君の発言を許します。西川洋吉君。

   〔西川洋吉君登壇〕(拍手)



◆西川洋吉君 自民党の西川洋吉でございます。前口上を抜きにして、早速、通告順に従いまして一般質問を行わせていただきます。

 質問事項第1、農政改革についてでありますが、新年度を農政改革元年として、約半世紀続いた稲作の減反政策を見直すなど、今後10年間で農業・農村全体の所得を倍増することが昨年、政府の農林水産業・地域の活力創造本部で決定いたしました。平成26年度農林水産予算で2兆3,267億円が計上され、重点項目としては農地中間管理機構、新たな経営所得安定対策、日本型直接支払制度等であります。

 また、日本経済再生本部のもとに設けられた産業競争力会議における民間有識者の意見を踏まえ、政府は農業の成長戦略を提示し、そこには農地面積の約8割を担い手に集約することや、食文化、食産業のグローバル化など、農業の競争力を強化することで農林水産業を成長産業としていくことがうたわれております。

 日本の農業は、自然と人間が調和してともに生き、地域コミュニティーを形成しながら営まれている生命の産業でございます。国内自給率の向上はともかくとして、農産物輸出の倍増など農業のグローバル化による成長産業への転換等については、一部を除き平場、中山間地ともに現場におきましては期待と不安が交錯をいたしております。この改革案に関連し何点かお伺いいたします。

 最初に、新たな経営所得安定対策についてでございますが、第1点目、今回の制度見直しにより米粉用米、飼料用米など非主食用米への支援が強化され、これまで本県が主張してきた非主食用米への生産誘導が具体化するものと受けとめております。新たな経営所得安定対策に対する知事の御所見を伺うとともに、来年度の新潟版所得保障モデル事業にはどのように反映されたか、あわせてお伺いいたします。

 2点目、今回の経営安定対策等の見直しに関し、県は昨年11月末にこの改革は本県にとって平場、中山間地ともにプラスであり、この制度を最大限活用すれば農業所得は維持、確保できるとした試算結果を示されました。県内の農業者が新たな制度を最大限活用し、所得を実際に確保していくためには、県としても積極的に支援をしていく必要があると考えますが、県の取り組み方針をお伺いいたします。

 3点目、国は新たな米政策として、非主食用米も含めて水田フル活用で需要のある作物の生産を振興し、意欲ある農業者がみずからの経営判断で作物を選択する状況を実現することとしております。これによって行政による生産数量目標の配分に頼らず、需要に応じた主食用米生産を目指すものでありますが、その成否を握るのが飼料用米と米粉用米への誘導であります。

 いずれも需要がなければ生産が成り立たず、飼料用米の出口対策として耕畜連携による畜産振興が必要であります。一般に流通コストが低い県内需要への優先的な結びつけが鍵と考えております。

 米粉用米はにいがた発「R10プロジェクト」の強力な推進が急務であると考えておりますが、米粉のさらなる需要拡大に向けて県はどのような施策を打ち出そうとしているのか、お伺いいたします。

 4点目、飼料用米等の非主食用米の取り組みに新たな国の支援策を最大限活用するため、多収性品種を導入していく必要があり、本県では新潟次郎という品種が注目されております。しかし、一般に大量の肥料を必要とする多収性品種の栽培には、肥料代などのコスト高の上、日照不足や冷水がかりなど、もともと平場に比べ不利な中山間地では、期待どおりの収量が得られるかどうか、甚だ疑問であります。

 中山間地においても新たな国の支援策に対応した取り組みが可能となるよう、県として条件不利を克服できる品種の選定や栽培技術の確立など、必要な対策を講じていくべきと考えておりますが、御所見をお伺いいたします。

 5点目、その一方、水田農業を確立するため積極的に大豆に向いた機械設備を導入し、ブロックローテーションなどにより集団転作に取り組んできた地域においても、非主食用米への作付誘導を受けて従来の大豆生産体制の縮小を危惧する声が聞かれております。これまでの意欲的な大豆栽培の取り組みを崩してはならないものと考えますが、県の対応方針をお尋ねいたします。

 6点目、減反制度発足当初から本県では麦、大豆を初め米粉用米、バイオエタノール米等を転作しながら、良質米産地としての優位性を保ち、国民に喜ばれる安全・安心な良質米を誇りを持って生産してまいりました。

 特に作業効率の悪い小区画水田が多く、平均経営面積も1ヘクタール程度の中山間地の生産者は、山腹からの湧き水や小河川上流のミネラルの多い自然水を利用し、単収は低いながらも、皇室への献上米を初め良質米を出荷し、高い評価をいただいてきた長い歴史があります。

 水田フル活用の中で飼料用米などの生産拡大も時代の流れでございますが、先ほど来申し上げたように、通風や日照、傾斜等の栽培不利な条件があるものの、米の食味がすぐれている中山間地では、その特徴を生かした米づくりが行われるべきであり、地域の条件、特性を踏まえた米政策が必要であると考えております。本県の中山間地域における米づくりのあるべき姿について知事の御所見をお伺いいたします。

 次に、農地中間管理機構についてお伺いいたします。

 1点目、農業者の高齢化や耕作放棄地の拡大などの課題が生じている中、構造改革を一層加速することを目的に、国は今回の農政改革で県段階に農地中間管理機構を設置することといたしました。今後は機構が主体となり、担い手がまとまりのある形で農地を利用できる仕組みや、耕作放棄地対策の強化などに取り組んでいくものと考えておりますが、本県の担い手育成に向けて農地中間管理機構にどのような役割を期待しているのか、知事の御所見をお伺いいたします。

 2点目、国は農地中間管理機構の設置に合わせ、地域集積協力金や経営転換協力金あるいは耕作者集積協力金などを措置することといたしました。今後機構が役割を発揮し、担い手へ農地集積・集約化を図っていくためには、このような支援策も含め、制度の十分な周知などが必要と考えます。機構では市町村段階に業務を委託できると聞いており、現場の円滑な取り組みに向け、市町村や農業委員会、JAなどとの一層の連携が重要と思います。

 その一方、過疎化、高齢化が進む中山間地では、農地の受け手がいなければせっかくの制度も十分に活用できないと心配をいたしております。このため、県としては中山間地域における担い手の育成に積極的に取り組んでいく必要があると考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。

 3点目、また農地中間管理機構の仕組みでは、あらかじめ借り受け希望者を公募した上で農地の貸付先を決定すると聞いております。これにより全く地縁関係がない一般企業の参入を拒めないケースが生じるものと懸念しております。農業は、農道の補修や水路の管理など地域がまとまっていかなければ続けられない産業でもございます。地縁関係のない企業が突然参入することは好ましい地域農業や農村形成の姿ではないと考えておりますが、所見をお伺いいたします。

 続いて、日本型直接支払制度についてであります。

 1点目、農業・農村の持つ多面的機能を維持・発揮するためには、国は今の農政改革の中で地域政策として日本型直接支払制度を創設するとしております。このうち農業者の組織が取り組む農地ののり面の草刈り、水路の泥上げなど、共同作業を対象に交付される農地維持支払は新たな支援策であり、農村コミュニティーの共同管理による農地保全に寄与するものと考えておりますが、制度創設に対する県の受けとめ方と対応方針をお伺いいたします。

 2点目、日本型直接支払制度の資源向上支払や中山間地域等直接支払、環境保全型農業直接支払につきましては、従来から大きな変更はないものと思います。特に中山間地に対しては十分な施策になっていないものではないかと考えております。その反面、国はこの日本型直接支払制度を、恒久化を図るために27年度から法制化する方針と聞いておりますが、中山間地対策としての観点からこれに対する県の受けとめ方をお伺いいたします。

 質問事項第2、未来への投資であります。

 次に、未来への投資についてお伺いいたします。

 1点目、本県の平成26年度予算編成に当たり、人づくりや産業分野への投資として未来への投資を設けられましたが、この予算を設けた狙いについて知事にお伺いいたします。

 2点目、この未来への投資において農業関係でも担い手育成や米、園芸の各分野で予算が盛り込まれておるところでございますが、今後この成果を注目しているところでもあります。本県農業を持続性あるものとするため、新規就農者確保の取り組みは重要であると考えておりますが、未来への投資においてどのように対応していくのか、知事の御所見をお伺いいたします。

 3点目、また知事はこれまでも非主食用米に着目した水田フル活用を進めてこられたものと思っておりますが、未来への投資で非主食用米の地域流通支援にも取り組まれますが、水田フル活用をどのように進めていくおつもりなのか、お尋ねをいたします。

 4点目、次に本県においても積極的に園芸振興に取り組むことで担い手である農業経営体の新たな経営の柱に位置づけていく必要があると考えております。県は、施設園芸次世代モデル創出事業を未来への投資で取り組むとのことでございますが、この事業の背景と事業内容を伺うとともに、どのような効果を期待されているのか、お尋ねをいたします。

 質問事項第3、バイオマスと森づくりについてであります。

 1点目、木質バイオマス発電についてでございますが、一昨年から再生可能エネルギーの固定価格買取制度が始まっております。この制度では、間伐材を活用した木質バイオマス発電について1キロワット当たり税抜きで32円という買い取り価格が設定されておりますが、この価格は建設廃材などで発電したものよりも高く設定されておりますことから、木質バイオマス発電により間伐材などの利用が促進され、林業関係者等の所得向上や地域経済の活性化につながるものと期待が高まっておるところであります。

 既に福島県会津若松市では固定価格買取制度による木質バイオマス発電が稼働しておりますが、5,700キロワットの発電規模で年間6万トン、材積にすると10万立方メートルもの間伐材等を燃料として使う計画ということであります。

 全国的には今後数十カ所の建設が計画されているものと言われておりますが、一部には間伐材の安定供給を不安視し、木質バイオマスのとり合いになるのではないかとの懸念や、木材チップ価格の高騰を危惧する声も出始めておると聞いております。

 このような中、豊富な森林資源を有する本県においても木質バイオマス発電の実現の可能性等について検討を行っているとお聞きをしております。その検討状況について伺いますとともに、また検討会の成果を踏まえ、今後どのように木質バイオマスの発電を進めていこうとのお考えか、知事の御所見をお伺いいたします。

 2点目、森づくり活動についてであります。

 新潟県の面積の約7割を占める森林は、水源の涵養や二酸化炭素吸収、国土保全など、さまざまな機能により我々に多くの恵みを与えてくれており、森林の持つ機能を十分発揮していくためには、適正に森林を育成していくことが必要と思います。

 さらに、近年は地震や豪雨などの頻発する災害の影響で森林の機能低下が懸念され、ますます森林整備の重要性が認識されているところであります。

 しかし、これまで森林を適正に育て、維持する役割を担ってきた中山間地域は、過疎化や高齢化などにより活力が低下し、十分な手入れができなくなっており、将来にわたって森林を適正に育成していくためには、多くの県民の皆様に森林の重要性を認識していただき、みずからも森づくりに参加してもらうような取り組みが重要と考えております。

 こうした中、本年6月1日開催の全国植樹祭は、森林の持つ役割の重要性や森づくりの活動の必要性を県民に理解していただく絶好の機会となると考えます。植樹祭を契機に緑豊かな森林を未来に引き継いでいくため、森づくり活動をどのように推進していくのか、知事の御所見をお伺いいたします。

 質問事項第4、鳥獣被害対策についてであります。

 鳥獣被害対策は、人と野生鳥獣が共存し、お互いに自然から生じる利益を享受できる環境をつくるため、捕獲等で生息数を管理する個体数の調整、電気柵等の設置による被害防除、さらには集落や耕地周辺の伐採や原野の刈り払い等による生息環境管理、この3つを基本として進めていく必要があると言われております。

 本県の野生鳥獣による農作物被害は、被害防止対策の効果も出ておりますが、猿、ハクビシンの被害、またハクチョウによる畦畔の損傷、鹿、イノシシ等の対策が急務であります。

 家庭菜園や直売所向け野菜栽培等の被害金額は小さいものの、中山間地域の高齢者の生きがいにもなっておることから、生きがいの喪失等、金額にはあらわれていない影響を与えております。

 そこで、3点お伺いいたします。

 1点目、農林水産省の鳥獣被害防止総合対策交付金や本県の農林県単事業など、農業側の被害防止対策への支援は、経済活動である農業生産の被害防止の観点から取り組みを支援するものでありますが、費用対効果が求められるとのことでございます。鳥獣被害対策は、経済効果の観点に加え、生活環境の確保と野生鳥獣の保護など総合的な観点から、そろばん抜きで地域の支援をしていただきたいと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 2点目、狩猟免許所有者は高齢化等により年々減少し、鳥獣被害対策を進める上で狩猟者の確保は重要な課題となっております。最近、全国では農林水産団体の職員や狩りガールと言われる女性ハンターも誕生していると聞いておりますが、狩猟免許取得者を確保するためには、まず若者や女性、自治体職員を含む多くの方々に狩猟はレジャーだけでなく地域の環境保全や動植物の生態系の保全の観点から重要であることを理解していただき、狩猟免許取得の促進につなげていくことが必要と考えておりますが、現在の取り組み状況と今後の対応についてお伺いいたします。

 3点目、鳥獣対策については個体数管理や被害防除などの被害の防止対策に加え、捕獲された鳥獣の肉を地域資源として活用することが有効であり、中山間地域の振興にも大いに役立つものと考えております。

 国においては、平成20年の鳥獣被害防止特措法の施行を受け、捕獲された野生鳥獣の肉、いわゆるジビエの処理加工施設の整備について交付金の対象ともいたしております。全国的には北海道のエゾシカ料理は有名でありますが、鳥取県や長野県などでも食肉として有効活用している例もあると聞いております。

 本県における地域振興の観点から、ジビエ処理加工施設の整備など、捕獲された野生鳥獣の肉の利活用に向けた取り組みについて御所見をお伺いいたします。

 質問事項第5、介護保険制度についてであります。

 制度が2000年にスタートしてから14年が経過し、当初の介護給付費3.6兆円が今は9.4兆円となり、2025年には21兆円になると推測されております。介護給付費の増大に伴い、第1号被保険者の介護保険料が1人当たり全国平均で月額2,911円から2012年には4,972円となり、1.7倍高くなりました。

 社会保障制度改革では、介護保険サービスの効率化と重点化及び介護保険料の増大を抑えることを基本方針とした改正案が検討され、一定以上の所得がある者を対象に介護サービス利用の負担割合を2割に引き上げるなどの改定が行われるとのことであります。

 今回の改定の内容等について3点お伺いいたします。

 1点目、一定以上の所得のある者について介護サービス利用に係る負担割合を1割から2割に引き上げ、また補足給付の対象者も制限されるなど、介護保険サービス利用者にとっては負担増の改正となっているものと考えますが、知事の受けとめ方についてお伺いいたします。

 2点目、特別養護老人ホームの新規入所が原則要介護3以上の高齢者に重点化されるとのことにより、要介護1、2であっても在宅で生活が困難な者の施設入所が難しくなっていると考えますが、県の対応についてのお考えをお伺いいたします。

 3点目、要支援者の予防給付が市町村事業に移管することに伴い、サービスの担い手として市町村の裁量によるNPOやボランティア等の活用が考えられます。その一方で、一律の運営基準がなく、市町村ごとのサービスに格差が生ずるものと懸念されておりますが、これに対しての御所見及び県の対応についてお伺いいたします。

 次に、24時間体制での介護サービスについてお伺いいたします。

 特別養護老人ホームなどの施設への入所は、入所希望者が多く、全員の希望をかなえることはできません。このため、訪問介護やデイサービス、ショートステイなどを利用しながら在宅で介護を受けているのが実態であります。

 介護が必要となったとき、希望の第1位が家庭に依存せず、自宅で介護を受けたいという結果であります。そこで、最近注目されているのが地域密着型サービスとしての定期巡回・随時対応型訪問介護看護や小規模多機能型居宅介護、複合型サービス等であります。

 地域密着型サービスは、地域や自宅における暮らしの継続を支えるため、24時間体制でケアを提供し、高齢者が希望する自宅での生活を実現するサービスと思います。団塊の世代の皆様方が10年後には75歳以上の高齢者となります。10年後が安心できる社会であるためにも、24時間対応のサービスの重要性は今後ますます強まってまいると考えております。

 これらのサービスは2012年に創設され、2013年9月末で事業所を指定した保険者は全国1,580中166と約10.5%でしかありません。

 本県は中山間地が多く、積雪量の多い地域が点在し、道路は狭く、冬期間は日中であっても駐車場を確保することが困難な状況であります。ましてや夜間となりますと天候にも左右され、訪問ができるか否か大変不安視をされているところであります。事業者がふえない現状の中で、中山間地域は取り残される現状にあります。こういった本県の特徴も踏まえ、県内の24時間体制サービスの現状について2点お伺いいたします。

 1点目、定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービス等、在宅での24時間対応の地域密着型サービスについての本県の現状と課題についてお尋ねいたします。

 2点目、地域密着型サービスとして今申し上げましたようなサービスは、在宅生活を支える重要な介護サービスとして期待されておりますが、今後の県の取り組みについてお尋ねをいたします。

 以上で質問を終わります。御清聴大変ありがとうございました。感謝申し上げます。(拍手)

   〔知事泉田裕彦君登壇〕



◎知事(泉田裕彦君) 西川議員の一般質問に順次お答えをいたします。

 まず初めに、経営所得安定対策の見直し等について御質問をいただきました。

 議員御指摘のとおり、本県が重視をしてまいりました非主食用米等への生産誘導の道筋がこのたび政府から示されたというふうに受けとめております。そして、これは今後確実に起きる世界的な食料不足、こういったものに対する食料安全保障体制の強化につながるというふうに考えております。したがいまして、いざというときの安全・安心を確保するという観点で消費者のメリットにもなるものと受けとめております。

 新潟版所得保障モデル事業についてでありますが、国が新たな制度を導入することを踏まえまして、中山間地域における新規就農者雇用、これに対する所得保障に加えまして、耕作放棄地等の再生も含めた非主食用米への誘導効果、これを検証するものとしていきたいと考えております。

 次に、農業者の所得確保に向けた県の取り組みについてであります。

 水田フル活用によりまして農業所得を維持、確保するというためには、国の支援策、これを最大限に活用できる環境の整備が必要と考えております。

 これは、議員御指摘のとおり、農業所得がどうなるのか、特に中山間地域の方々には不安も残っているということだと思います。国全体として考えれば、中山間地域も、それから平場で多くのお米をつくれる地域も全て同じような農業をするということではなくて、それぞれの地域性に合った形で所得保障ができればいいわけですので、中山間地域においても非主食用米に誘導していく必要性があるのかという点についてはやはり疑問なしとしません。

 中山間地域においては今までどおりの農業が続けられ、平場で大量につくれるところがいざというときは主食用米に転換できるような形で非主食用米をつくっている中で所得を確保できれば、国全体としてバランスができるということだと思います。

 ただ、本当にそういうふうにいくのかどうかという点についてはやはり検証が必要だと思います。

 市場を通すということで1つクッションが入っておりますので、県といたしましては非主食用米の多収穫を推進するとともに、県内実需者における需要拡大や安定した需給体制、これがつくれるような仕組みを支援してまいりたいと思います。

 ここがうまくいかないと理論と現場が整合しないということになると思いますので、今のままプラス現場の努力ということが必要ということを肝に銘じて取り組みを進めてまいりたいと思います。

 次に、中山間地域における米づくりのあるべき姿についてでありますが、議員御指摘のとおり、中山間地域においては、棚田米等の特色ある米づくりによって高付加価値販売もする余地があると思っております。

 実際、中山間地域において棚田米等をつくり、大変有利な価格で販売をしているという農家さんがおられるのも事実でございますし、そしてまた評価が高いのは、平場で窒素分の多い肥料を多く入れてつくる米よりも、どちらかというと冷たい砂地で条件の悪いところで育ったお米のほうがおいしいという評価もあるところでございます。

 ただ、これにはただつくるだけではなくて、流通とか販売、誰に売るのかというところがセットでできないと実現をしないということになるわけであります。

 うまくできる農家は当然、相当有利販売ができるということになりますが、基本的に生産だけであって流通、販売、経営企画まで手が出せないところにしわ寄せが行くのではないかという懸念があるというのは、これは十分理解できるところでございます。

 中山間地域において継続的な米づくりを行っていくためには、自力で有利販売をしていくということのほかに、それができない農家にはやはり公的サポートの拡充をしていくことが不可欠ではないかなというふうに考えております。

 そういった点で今回の制度設計にはまだ穴があるのではないかという懸念を持っておりますので、新潟版の所得保障モデル事業を通じてこの穴を塞ぐような取り組みを進めてまいりたいと思います。

 次に、農地中間管理機構への期待についてでありますが、農業経営基盤の強化には農地利用の集積・集約化が不可欠であります。

 機構が農業者から信頼をされる農地の中間的受け皿となれるかどうかというところがポイントでございます。貸借により流動化を進めることができれば、地域農業の担い手の経営の発展、そして集落営農の育成に貢献をするということになると期待をいたしております。

 これについてもまずやはりやってみるということが必要ではないかなと思います。

 やらなければどうなるかといえば、やはり農業の高齢化が進む中で、これは後継者を自分の子息に託すことにためらうという農家もふえているのが事実でございます。

 結果として条件不利地域から耕作放棄地がふえていくということになるわけで、これは地域にとってもマイナスですし、国全体の食料安全保障としても問題ということだと思っています。

 ある程度、これは若い人であっても土日も休めるような体制、個人で全て365日24時間対応するということではなく、お互い助け合って農村地域を維持していく仕組みをどう構築するかということでありますので、農地中間管理機構が万能ということではなく、あくまでも一歩というふうに捉えるべきではないかと受けとめております。

 次に、中山間地域の担い手育成についてでありますが、担い手を確保・育成していくというためには、やはり他産業に比べて遜色のない所得を得られるようにしていくということも不可欠だろうと思います。後継ぎさせるのがかわいそうだと思っている状況の中でやはり担い手を確保していくというのはなかなか難しいということだと思います。

 このためには、やはり1つは6次産業化の推進ということが必要だと思います。これは、生産、加工、販売という6次産業化のほかに、新潟県はかなりの部分が流通、販売のところに力を入れてこなかったために、生産者価格と消費者価格、この間に差があります。

 新潟が受け取っているのは生産者米価の水準でしか所得を受け取っていないわけで、実際に消費者に渡るときにかなり付加価値がオンされていると。それが新潟に落ちずに流通、経営企画をしている都会に流出をしているという現実がありますので、先ほどの話とも通じるのですけれども、いいものをつくるだけで終わってはだめと。いいものをつくった上で、ちゃんとした付加価値が県内に還流される仕組みをどうつくっていくかというところも重要なポイントということだと思います。

 わかりやすい例で言うと、5キロのお米、一体幾らで売られているのか。新潟のちゃんとつくったお米であれば5キロ1万5,000円で売るということが可能なわけですけれども、実際はそうなっていないということですので、この流通、企画、販売のところをどうしていくのかということも大変重要な課題であると考えております。

 そして、それは急にはできないわけですから、十分な所得を確保するための公的サポート、これを入れていく必要というのもあるというふうに考えております。

 このため、これまでの新規就農者雇用に対する所得保障に加えまして、国の新たな制度設計を踏まえた非主食用米による所得確保、これを検証いたしまして、この成果を踏まえ、地域に合った支援ができるよう引き続き国に制度創設を働きかけてまいります。

 次に、日本型直接支払制度の受けとめについてであります。

 議員御指摘のとおり、日本型直接支払制度においては農地維持支払が創設をされましたが、中山間地域等直接支払等については現行制度の維持にとどまっております。したがいまして、中山間地域における農業、特に稲作についてちゃんとした体制がとれるまでの施策をどうするのかという視点で見ますと、施策は十分なものになっていないと認識をいたしております。

 したがいまして、法制化に当たりましては、多面的機能の発揮という観点に加えて、これまで主張してきたとおり、社会政策的な観点を含めて十分な所得を確保できるための公的サポートを拡充すべきであると考えております。

 次に、未来への投資についてお答えをいたします。

 まず、未来への投資の狙いについてでありますが、投資というのはやはり将来に負担を発生させるものは投資と考えないという経済の基本に立ち返って実施をされるべきものと考えております。

 すなわち、将来人口がふえるとか、税収がふえる、もしくは就業の機会がふえる、そして個々人が自分の希望に沿って羽ばたくこと、光り輝くことができるような人づくりのための環境、これを整備していく、こういう施策を積極的に進めていくことによってあすの新潟県の飛躍につなげるということを目指しているということであります。

 将来に希望の持てる魅力のある新潟県の実現に向けて、未来への投資を着実に推進してまいりたいと思います。

 次に、新規就農者の確保への対応についてお尋ねをいただきました。

 先ほども申し上げましたが、県農業の未来を担う人材の育成、これを進めていくためには、やはり他産業並みの所得を確保できる農業、これを実現する必要があると考えております。

 現在、県内の農業教育機関、これ多々あるわけです。県立高校、専門学校、農業大学校、それから大学農学部ということがあるわけですが、これは農業大学校を除けば修了者がほとんど農業についていないという実態があるわけであります。

 農業教育機関の修了者が魅力と将来に希望を持って就農できるようにしていくこと、これが重要であると考えておりますので、その方向に従って県の施策を進めていきたいと思います。

 なお、具体的な取り組みについては、農林水産部長から補足答弁をいたします。

 次に、木質バイオマスと森づくりについてお答えをいたします。

 まず、今後の木質バイオマス発電の推進方向についてでありますが、木質バイオマス発電を継続していくためには、議員御指摘のとおり、その燃料となる木質チップの材料となる間伐材等が必要であるということであります。

 そして、これが間伐材だけに頼っていくのか、もう少し皆伐も視野に入れた形であらかじめ森を循環させるということを目指すかによっても違ってくるということです。

 県でも試算をしてみましたけれども、間伐材だけで木質バイオマス発電をしようとすると大して発電できないというのが実態であります。コストもかかります。広い面積から本来使えないものだけを集めてきて、そしてバイオマス発電しようといっても、運送費とか人件費とかかかってうまく回らないということです。

 例えば10年ぐらいで1サイクルするように山を皆伐をして、順番に全部燃やしていくことを前提にした森をつくって、そして植える手間も含めて山を持っている方にもメリットがある、そして山を管理する人もメリットがある、発電した結果はコストが下がり、売電をしてもメリットがあるという循環をつくらないと、基本的には木材生産をしてその余りだけでやりましょうといっても、これはうまく回らないという結果が出ております。

 したがいまして、地域の中で循環する森づくりを実現していくということが必要でありますので、地域の関係者の合意形成を進める必要があると思います。

 もう少し具体的に言うと、皆伐でかなり広いエリアでこれはバイオマス発電するのだということで手入れをして、早く育つわせの樹木を植えていくというようなことをやらないと、今の森林の形態だけで木質バイオマスをやっても限界があるということだと思っています。

 発電には木質バイオマスの安定供給体制の構築、これが不可欠でありますので、まず木質バイオマス発電等検討会で検討を進めているところであります。

 現在の検討状況につきましては、農林水産部長から補足答弁をいたします。

 次に、全国植樹祭を契機とした森づくり活動の推進についてでありますが、県といたしましては、植樹祭開催準備を進める中で、身近な森づくり活動に参加する意識の醸成に努めているところであります。

 植樹祭の後は、開催理念にもありますとおり、緑豊かなふるさと新潟を未来へ引き継ぐため、森林から始まる循環型社会の実現を目指して、企業やボランティア団体、次の世代を担う子供たちなど、多様な主体による森づくり活動を発展させてまいりたいと思います。

 次に、介護保険制度についてお答えをいたします。

 介護保険制度の改正についてであります。

 まず、今回の改正でありますけれども、これは世代間の公平を図るため、また世代内の公平を図るため、将来のサービス利用者である現役世代などの負担が過大にならないようにするということが1つ目標に含まれていると受けとめております。この精神に基づいて、高齢者であっても負担能力に応じた負担を求めるということも含まれております。したがいまして、今回の介護保険制度の改正は持続可能性を高めるものであると考えております。

 なぜこのようなことをしないといけないかというと、これは人口に依存しているわけでありまして、現役世代が高齢者を同じ人数で支えるということであれば、こういう工夫も要らないということなのだと思います。

 高齢者の数に比べて現役世代の数が減ってくる中で、どういうふうに痛みを分担するのかという中での制度改正ですので、こういう問題を回避しようと思えば、一つの方策は出生数をふやすことです。子供の数がふえれば、こういうことをしなくても安定的に支えていくことが可能ということです。

 高齢者の数が多く、現役世代、子供の数が少ない社会であれば、今後さらにこの矛盾が拡大するのではないかということが懸念されるわけですので、少子化対策というのが結局は年金・介護対策につながるということで、これは国を挙げて取り組むべき課題であるというふうに考えております。

   〔県民生活・環境部長中村稚枝子君登壇〕



◎県民生活・環境部長(中村稚枝子君) 2点についてお答えいたします。

 鳥獣被害対策における地域の取り組み支援についてでありますが、議員御指摘のとおり、鳥獣被害対策は農業被害防止や生活環境の被害防止、野生鳥獣の捕獲と保護など、総合的な観点から取り組む必要があり、このためには地域における取り組みを支援することが重要であると考えております。

 県では、地域における鳥獣被害対策チームを中心に、市町村、関係団体等を対象とした研修会や検討会などを開催し、効果的な被害防止対策等の情報提供や動物生態の専門家による指導・助言などを行っており、今後とも地域の実情に応じた効果的な取り組みが推進されるよう支援してまいります。

 次に、狩猟免許取得者確保の取り組み状況と今後の対応についてでありますが、議員御指摘のとおり、多くの方々に狩猟の必要性について理解を深め、免許取得の促進につなげていくことが重要であると考えております。

 県では、今年度、有害鳥獣捕獲の状況や模擬銃の体験などの研修会を県内3カ所で開催し、若者や女性を含め93名から参加いただきました。

 また、銃の狩猟免許を新たに取得する方を対象に免許取得経費の一部を補助する事業などを実施し、これらの取り組みにより、今年度の銃の狩猟免許の新規取得者は73名となり、昨年度に比べ約3割の増加となりました。

 今後とも狩猟免許取得者の確保に向け、市町村、関係団体等と連携し、より多くの方々から理解を深めていただく取り組みを進めてまいります。

   〔福祉保健部長本間俊一君登壇〕



◎福祉保健部長(本間俊一君) 4点についてお答えいたします。

 特別養護老人ホームの新規入所者についてでありますが、要介護1、2の高齢者であっても、認知症により常時の見守り・介護が必要な方など、在宅での生活が困難でやむを得ない事情がある場合につきましては、入所が認められることとなる予定です。

 県といたしましては、介護が必要となった場合でも住みなれた自宅や地域で引き続き生活できるよう、小規模多機能型居宅介護等の在宅サービスの充実を初め、地域包括ケアシステムの構築を図ってまいりたいと考えております。

 次に、要支援者に対する予防給付の市町村事業への移管についてでありますが、要支援者の通所及び訪問介護が市町村事業とされることにより、社会資源の状況や市町村の創意工夫によってサービスの実施方法や内容に違いが出ることも考えられます。

 サービス内容によってはNPO法人等を活用するなど、多様なサービスが多様な主体により提供されることで要支援者にとってサービスの選択の幅が広がると考えております。

 国では市町村が円滑に事業を実施するためのガイドラインを示すこととしており、県といたしましても市町村に必要な情報提供や助言を行ってまいりたいと考えております。

 次に、24時間対応型の地域密着型サービスに関する現状と課題についてでありますが、定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスにつきましては、平成24年度に創設されたサービスであり、平成26年1月末現在で7事業所となっております。

 また、その他の24時間対応型サービスにつきましては、小規模多機能型居宅介護が146事業所、複合型サービスが5事業所となっております。

 これらの事業所数は増加しているものの、地域によって整備数に差があることや、24時間対応サービスの利点が住民に理解されていないこと、経営における採算性への不安から事業者の参入が進んでいないことが課題と認識しております。

 次に、24時間対応型の地域密着型サービスに関する取り組みについてでありますが、県では普及啓発のためのセミナーの開催や整備費への支援などに加え、今年度新たにテレビ電話を活用した小規模多機能型居宅介護のモデル事業に取り組んでいます。

 今後、モデル事業の検証結果を踏まえ、テレビ電話の活用を支援する制度を国に提案するなど、高齢者にとってより利用しやすいサービスとすることで24時間対応型サービスの一層の普及に努めてまいります。

   〔農林水産部長目黒千早君登壇〕



◎農林水産部長(目黒千早君) お答えいたします。

 米粉のさらなる需要拡大に向けた施策についてでありますが、米粉の需要拡大には実需者が利用しやすい価格帯での供給が必要なことから、これまで固定費低減に向けた施設整備を支援するとともに、販路を確保し、量的拡大を図ることで米粉単価の引き下げに取り組んできたところであります。

 今後は、さらに技術開発などの製造コスト低減策や、米粉利用を加速するための方法として、例えば製粉企業等への支援についても検討を行い、米粉競争力の強化を図ってまいりたいと考えております。

 あわせて、新たな用途での商品開発の取り組みを支援することで新規の需要の創出につなげてまいりたいと考えております。

 次に、中山間地域における多収性品種についてでありますが、県といたしましては、飼料用米等の多収穫栽培に適した品種の選定を進めていく必要があると考えております。

 なお、中山間地域は秋の気温低下が早いため、出穂が早く、登熟期の気温が高くなるわせ品種のほうが一般的に収量性がすぐれておりますので、当面はわせの多収性品種の現地実証を行いながら、中山間地域における安定多収技術の普及・定着に努めてまいります。

 次に、大豆への対応方針についてでありますが、大豆の産出額は平成23年で8億円程度ですが、既に投資を行い、栽培に取り組んでいる農業者にとっては、収量・品質を確保すれば交付金とあわせて主食用米並みの所得が確保されることから、経営の中で重要な品目となっております。

 このため、今後とも大豆に意欲的に取り組む生産組織等を中心に、産地交付金の有効活用や大豆に適する農地での団地化の推進を図るとともに、収量・品質を向上させる技術の普及に努め、安定生産を図ってまいりたいと考えております。

 次に、企業の農業参入についてでありますが、担い手の確保が困難な中山間地域等において企業の農業参入は営農の維持や耕作放棄地の解消、地域での雇用創出などに寄与するものと考えております。

 ただし、参入に当たっては地域農業との調和が重要であり、地域の農家や市町村、農業委員会など地元関係者の理解のもとに参入することが望ましいものと考えております。

 次に、農業教育機関修了者の就農促進についてでありますが、未来への投資におきまして、農業大学校を中心に農業関係教育機関が連携した共通講座や先進農家を講師とした特別講座を開催するとともに、実習授業の強化などにより教育内容の充実を図ることとしております。

 また、経営者教育の強化や先進農家におけるインターンシップ研修の充実などに取り組み、新潟で学び、新潟で就農する若者の増加につなげてまいりたいと考えております。

 次に、非主食用米の地域流通支援による水田フル活用の進め方についてでありますが、この事業は県内実需者と生産者との安定した需給体制の構築等を進め、国の制度見直しを最大限活用するための環境整備を図るものです。

 これにより、主食用米の生産数量目標の減少分や不作付地において非主食用米の生産拡大を図り、水田フル活用を進めてまいりたいと考えております。

 次に、施設園芸次世代モデル創出事業についてでありますが、本県の園芸生産は露地栽培が中心で、出荷時期が限られ、県内需要に十分応えられていない状況にあるため、園芸振興には施設園芸の拡大が必要と考えております。

 本事業は、キュウリやトマトなどの多収穫技術と栽培環境を自動で制御する技術の導入をソフト・ハード両面から支援することで収益性の高い経営モデルの創出を目指すものです。

 これにより本県園芸の収益性と競争力を高め、県内への園芸作物の供給拡大や生産者の所得向上が図られることを期待しております。

 次に、木質バイオマス発電の検討状況についてでありますが、木質バイオマス発電等検討会において木質バイオマスの安定供給の仕組みづくりについて検討するとともに、供給可能量に応じた採算性評価を行っております。

 木質バイオマス発電に取り組もうとする地域がその特徴に応じて最適な発電規模・方式の選択ができるよう年度内をめどに具体的なモデルパターンを提示してまいります。

 次に、ジビエの処理加工施設の整備についてでありますが、捕獲鳥獣のジビエ活用に当たっては、施設整備とあわせて地域においてジビエを新たなビジネスとして位置づけ、意欲的に取り組みを進めることができる体制整備等が必要であると考えております。

 また、商品としての流通には衛生管理や品質の安定が必要なことから、県といたしましては、まずはジビエの安全性確保や流通体制のあり方など、必要なルールづくりに向けた研究を進めてまいります。

   〔農地部長圓山満久君登壇〕



◎農地部長(圓山満久君) お答えいたします。

 新たに創設される農地維持支払についてでありますが、農地維持支払は農業を営むために不可欠な水路や農道等を地域が共同で保全する活動を支援するものであり、議員御指摘のとおり、農地の保全にも寄与するものと考えております。

 県といたしましては、制度創設の初年度でもあり、市町村と連携し、まずは制度が着実に活用されるよう農家等へ働きかけてまいります。



○議長(中野洸君) 西川洋吉君の質問は終わりました。

 次に、内山五郎君の発言を許します。内山五郎君。

   〔内山五郎君登壇〕(拍手)



◆内山五郎君 民主党の内山五郎です。通告順に従いましてこれより順次質問をさせていただきます。

 今回は、大きな項目として3点お聞きします。

 まず、人口・雇用問題についてお伺いいたします。

 1月に発表されました平成25年人口移動調査結果によると、本県の昨年10月1日現在の人口は約233万人で、前年と比べ約1万6,000人減少しております。このうち自然減は約1万1,000人と2年連続で1万人を超える状況にあり、また社会減が約5,000人といずれも15年以上連続して減少している状況にあります。

 今後の人口動向について、厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は、昨年春に2040年における全国の推計人口を公表しております。本県の推計人口は約179万人と今後約30年間で現在のおおむね4分の3程度まで減少し、全ての市町村で人口減少することが予想されています。

 高齢者の割合が多くなっていてもお互いがさまざまな点で助け合い、暮らしや地域社会を維持できればよいのですが、極度に人口減少が進めば地域としての機能維持が困難となり、地域社会の崩壊も懸念されます。人口問題への対応は重要かつ喫緊の課題であると考えています。

 このような状況への対応に向けて、県では昨年度末に庁内外の関係者で構成する人口問題対策会議を設置され、今年度は子育て支援・男女共同参画、人づくり、産業振興、暮らしやすさ・定住促進の4つのテーマに係るワーキングチーム会議を開催し、さまざまな視点から検討を行ったと承知しております。

 この人口問題対策会議などでの検討等を踏まえて、新年度予算に人口問題に係る対策予算が計上されたものと考えておりますが、この点も含め何点かお伺いいたします。

 まず、人口問題対策会議に関してでありますが、本県にとって人口減少問題への対応は極めて重要な課題であり、県は人口問題対策会議を設置し、検討を行っておりますが、この人口問題対策会議について本年度の検討状況を踏まえ、来年度はどのような点に力点を置いて議論を行っていくこととしているのか、お伺いいたします。

 次に、自然減対策に関係してでありますが、本年度の人口問題対策会議では複数のチームごとに検討が行われたとお聞きしていますが、その議論を踏まえ、さまざまな事業が新年度に打ち出されたものと考えます。そのテーマの一つである子育て支援に関しどのような議論が行われ、新年度予算として事業化されたのか、お伺いいたします。

 また、予算公表後、県民に期待の声と疑問視する声、双方ある出産一時金に関する質問をいたします。

 県は、経済界からの提言を踏まえ、出産一時金も視野に入れた少子化対策に有効な手法をモデル的に実施するための検討経費を計上されました。出産一

時金については、ソフトバンクや富士フイルムなど全国的には大手企業が導入する一方、自治体では少子化対策として思ったほどの効果があらわれず、燕市など本県の市町村も含め、制度を廃止した事例が多いのが現実であります。現時点で出産一時金の事業イメージとその効果を知事はどのようにお考えなのか、お伺いいたします。

 社会減の対応についてお伺いいたします。

 人口問題対策としては、自然減対策だけでなく社会減対策も必要と考えます。そのため若者の県外への流出防止にいかに取り組むのかが重要であります。ワーキングチーム会議でも議論されたのではないかと思いますが、本県で学び、県内就職する学生をふやすため、教育面に関し高校卒業までの間どのような考え方のもとに取り組みを進めていかれるのか、お伺いいたします。

 また、若者の高校卒業後の県外流出を防ぐためには、県内の大学や短大などの進学者をふやすことが必要であると考えます。

 私の地元にある新潟薬科大学は、設置されている学部への関心度や就職率が高いこと、周辺環境がよいことなども起因するのでしょうか、毎年募集を上回る志願者があり、平成25年度も定員を超える入学者があったと発表されております。来年度からは新津駅前に新キャンパスの整備も予定され、地元ではさらなる若者増加と地域活性化を期待しているところであります。

 しかしながら、県内の私立大学では定員割れを起こしている学校もあり、また専修学校も定員に対し7割程度の充足率であるのが実態であり、大変残念でなりません。

 人づくり戦略のワーキングチーム会議で、専門家からは、学生の学びたい分野や社会のニーズに合っているかが進学先として選ばれる要因ではないかと話があったと仄聞しております。また、その大学などに何らかの魅力がなければ進学先として選択しないのではないかと私は思います。

 そこで、お伺いいたします。県内には大学・短大などが25校設置されておりますが、定員割れをしている大学などが多いとお聞きします。高校卒業時における若者の県外流出を防ぐ観点からも、魅力ある大学・短大づくりを行い、定員を充足していくことが必要と考えます。県は魅力ある大学・短大づくりに向け、設置者などにどのような支援を行っておりますでしょうか。また、今後どのような点に力を入れ取り組みを進めていかれるのか、お伺いいたします。

 さて、県内大学の魅力向上は一朝一夕で成るものではなく、一定の時間が必要と思います。この取り組みと並行し、社会減対策としていかに県外からの流入をふやすかも重要なポイントだと思います。そのためにはU・Iターン者に対する対策も重要と考えます。

 県では暮らしやすさ・定住促進に係るワーキングチームでU・Iターン者などに関するニーズ調査を実施したと聞いておりますが、その結果に関連し幾つか質問をいたします。

 人口問題対策の検討の中でU・Iターン者などに関するニーズ調査を実施され、その結果ではUターン理由として故郷に愛着があったとの回答が多かったと聞いております。このことを踏まえ、故郷に愛着を持つ人づくりを教育の場で積極的に進めることが重要と考えますが、現在の状況とあわせ御所見をお伺いいたします。

 Uターン者をふやすため、さきのニーズ調査結果からはUターン希望者が望む就労に関する情報を的確に提供し、Uターン就職を促進していくか、その対応が必要と考えます。

 そこで、1月に発表された平成25年人口移動調査結果によると、人口の社会減は平成24年に続き2年連続で拡大しております。毎年県内高校卒業者の多くが県外大学に進学している現状を踏まえれば、社会減対策として県外大学卒業後のUターン就職促進をさらに強化していく必要があると思われます。これについて知事の御所見をお伺いするとともに、新年度における県外大学進学者に対するUターン就職促進についての取り組みをお伺いいたします。

 次に、若者の雇用対策に関連し質問をさせていただきます。

 若者の雇用対策は、人口の社会減対策として有効であるだけでなく、若者が安定した生活を送ることで子供を産み育てる環境の整備につながるものと考えていますが、知事の御所見と今後の対策についてお伺いいたします。

 人口・雇用問題について質問してきましたが、この項最後の質問となります。いわゆるワーク・ライフ・バランスについてであります。

 子供を持ちたいと考えている人が安心して子供を産み育てることができるようにするためには、仕事と子育てを両立できるよう働き方を見直すことも重要と考えますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。

 大きな2点目として、農業問題についてお伺いいたします。

 今後の農政に大きく影響するTPP交渉に関しては、目標とされていた年内妥結に至っていない状況にあります。2月にシンガポールで開催された関係国による閣僚会合も合意に至らないまま閉幕し、次回日程すら定まっていないとお聞きします。

 国会で安倍総理は交渉は最終局面を迎えていると発表されたそうですが、アメリカの妥協姿勢が見えない現状では交渉はまとまらず、長期化する様相にあると思います。

 このままTPP交渉が長期化した場合、安倍総理がTPPを国家百年の計であり、成長戦略の柱と位置づけておられることもあり、現政権の経済政策に影響が出るのではないかと考えます。

 また、その交渉の内容に関して最近の報道では、政府・自民党は米を初め重要5品目などの聖域が確保されないと判断した場合は脱退も辞さないとする国会決議を遵守せず、関係国に譲歩を積み重ねていくおそれが明らかになってきたと思います。現在の状況に農業団体は疑心暗鬼になっているとお聞きします。このようにTPPの交渉の行方は五里霧中、見えない状況であります。

 一方で、政府は昨年12月に米の生産調整、いわゆる減反の廃止や農地の集約・大型化などこれまでの農業政策を転換し、農業全体で見た所得を今後10年間で倍増することを目標とする改革プランを決定しました。

 農林水産大臣は、年頭所感で平成26年度は攻めの農林水産業実行元年であるとし、改革プラン、農林水産業・地域の活力創造プランに基づき政策を進めると述べています。

 しかしながら、先ほど述べましたように、TPP交渉が長期化すればこの改革プランにおける農政改革が停滞することにならないかと危惧しております。

 いずれにせよ日本の農政は大きくかじが切られ、転換期を迎えていると思います。そういった状況を踏まえつつ、農業問題に関し質問させていただきます。

 まず、農林水産業・地域の活力創造プランに関してでありますが、日本の農林水産業は大きく転換期を迎えております。政府は攻めの農林水産業を標榜し、農林水産業・地域の活力創造プランの策定を行い、米政策の見直しなど農政改革に踏み出しましたが、この政府のプランに対する知事の評価をお伺いいたします。

 さて、政府は米政策の見直しを打ち出しました。これを踏まえ、農林水産省は農家所得に与える影響を試算し、県はその試算に準拠し、本県農家の所得に与える影響の試算を行い、昨年11月、公表しました。

 私はこの試算に関し意見を述べたいのですが、米王国である本県としては、試算方法に関し農林水産省準拠ではなく、本県の特徴などを加味し、独自の方法による試算を行い、本県の農業政策に反映すべきではないかと考えております。

 そこで、お伺いします。県は、昨年11月に制度の見直しが県内農家の所得に与える影響の試算を公表されました。この試算は、国の試算に準拠したものであるとお聞きしております。本県の農業に即した施策の検討のためにも、本県として米価の変動可能性や生産コストなどを加味し、改めて独自の試算を行うべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 さて、政府は直接支払交付金を削減する一方で、飼料用米の補助を手厚くする方針を打ち出しております。先日の新潟経済同友会による農業政策に関する提言は、飼料米に関し県内畜産農家の潜在的な需要を勘案し、畜産農家との連携を強化することで安定した需要を確保し、増産を進めるべきとの提言があったと仄聞しております。

 一方で、畜産農家は安価な飼料を求めており、本当にそれだけの需要が発生するのか、米農家にとって安定収入となり、双方の思惑が一致するのか、疑問の声も聞いております。

 そこで、お聞きしますが、政府は直接支払交付金を削減する一方で、飼料用米の補助を手厚くする方針を打ち出しております。飼料用米に関し、県試算による県内畜産農家の潜在的な需要は平成24年の生産量の約6倍あるともお聞きしますが、一方で本当に畜産農家がそれだけの量を求めているのか、飼料用米の生産増により安定した収入を得られるのか疑問との声も聞きます。県は飼料用米の生産に関し、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

 さて、知事は情報誌「新潟自治」の本年1月号の巻頭言に「2014年の年頭に当たり」という寄稿をされております。その中で農業問題に触れておられ、「昨年を振り返りますと、4月には食料安全保障や農村活性化などに取り組むWFO(世界農業者機構)の総会が開催されました。「瑞穂の国」たる我が国は、農業を通じ社会が形成され、文化が育まれてきた独自の風土があります。その中で新潟県が日本初の開催地に選ばれたことは、日本の食料生産基地として本県の果たす役割の大きさを改めて認識いたしました」と記されております。

 本県が日本の食料生産基地としてその役割を引き続き担っていくためには、現在営農されている方々に対する施策を展開するとともに、新規就農者への支援も重要であり、県でもそのために施策を実施されているものと思います。

 新規就農者に関係しますが、県には農業大学校があり、非農家出身者や女性の入学がふえており、新たな担い手としての期待も広がっていると聞くところであります。農業大学校に通う学生の父兄から、農業県の知事としてぜひ入学式や卒業式に御出席いただき、学生への激励をしていただければとの声も聞かれることを申し添えます。

 農業問題に関しいろいろ述べてきましたが、この項の最後の質問になります。私は、農業県である本県として、県にはTPPの対応を含め腰を据えて農業政策を推進してほしいと考えますが、今後の農業振興に向けた知事の意気込みをお伺いいたします。

 3点目の観光振興についてお伺いいたします。

 北陸新幹線開業を来春に控える中、本県では5年ぶり8回目の、JRと連携した新潟デスティネーションキャンペーンが今春開催されることになりました。昨年流行語にもなりましたが、本県のおもてなしの気持ちを込めてデスティネーションキャンペーンに取り組んでいただき、全国から本県への観光誘客を図っていただきたいと思っているところであります。そして、この取り組みの成果や将来にわたる効果を大いに期待しております。

 そこで、このデスティネーションキャンペーンを起爆剤とした本県の観光振興などに関し、幾つか質問をさせていただきます。

 まず、新潟デスティネーションキャンペーンに関し伺います。

 先般、今春の新潟デスティネーションキャンペーンに関する概要が県、観光協会、JRの共同会見で発表されました。今回の取り組み方針をお伺いするとともに、知事はこのキャンペーンにどのような効果を期待しておられるのかをお伺いいたします。

 次に、関西圏からの誘客に関してでありますが、デスティネーションキャンペーンに関し、昨年度9月定例会で質問した際には、北陸新幹線開業に合わせ関西圏へのアプローチに積極的に取り組むとの御答弁がありましたが、具体的にどのように取り組んでいくのかをお伺いいたします。

 本県は高速道路など道路網が整備されており、隣接県からも多くの観光客の誘客が期待できると考えております。そこで、お伺いしますが、首都圏や関西圏だけでなく、隣接県からの誘客にも力を入れ、デスティネーションキャンペーンを盛り上げてはどうかと考えますが、御所見をお伺いします。

 また、本県は新潟―佐渡間を除けば新潟県と国内主要都市間を結ぶ国内線が7路線就航しております。新潟から北海道や九州へは観光などの利用者が多いとお聞きしますが、一方北海道、九州方面からの利用者をいかにふやすかが課題であります。

 そこで、お伺いいたします。今までも例えば新潟―福岡線存続活動時、九州新幹線開業時などにもさまざまな取り組みをしてきたと思いますが、今回のデスティネーションキャンペーンの機会を生かし、航空路で結ばれている北海道、九州の誘客にも関係部局が協力をして取り組み、両地域からの新潟空港発着路線の利用のきっかけづくりに活用してはどうかと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 さて、観光誘客のためには、本県で開催される大型イベントの際にその参加者に対し本県のよさをアピールし、それをきっかけとして観光に訪れていただければと考えます。

 本年6月に天皇、皇后両陛下をお迎えし、第65回全国植樹祭が本県で開催されます。本県では、昭和47年に黒川村、現胎内市で第23回全国植樹祭を開催して以来42年ぶり2回目の開催となります。

 きょう県庁前に設置されているカウントダウンボードを見ますと、開催まで90日と表示されていました。担当されている方々は、開催が間近であることを実感し、日々準備に追われていることと思います。

 さて、今回の植樹祭に際し、県外からも多くの参加者が来県すると思います。今回の植樹祭に関する実施計画では、参加者に対する視察コースの設定、PRを行うとされています。この機会を活用し、ぜひ観光誘客につなげてもらいたいものと考えることから質問いたします。

 全国植樹祭が長岡市など中越地域を中心に開催されます。その機会を生かし、本県の自然、文化、歴史などに対する理解を深めてもらうため、参加者に対し働きかけを行うべきと考えますが、県はどのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。

 最後の質問になります。うまさぎっしり博やにいがた酒の陣の会場として利用されている朱鷺メッセ、新潟コンベンションセンターが平成15年5月に開業して以来、早いもので10年が経過しました。

 この間、コンサートや大規模イベントだけでなく、県や関係者の方々による学会、大会、会議などのコンベンション誘致に向けた取り組みもあり、朱鷺メッセでの大規模コンベンションの年間回数は今や300件を超えるとお聞きしております。改めて関係者の御努力に敬意を表しますとともに、引き続き朱鷺メッセのみならず全県でのコンベンション開催誘致に意欲的に取り組んでいただきたいと思います。

 さて、全国規模での学会、大会などが開催される際に県外から多数の方がお見えになります。主催者の方はそういった方々に対し、エクスカーションと呼ぶそうですが、コンベンション後の小旅行などを企画、提案されていると聞いております。

 県でも主催者にアフターコンベンションへの参加者数に応じた助成を行っているとお聞きしておりますが、コンベンション参加者から改めて観光目的で本県に来県していただくため、主催者支援の強化や旅行業関係者などの主催者以外への支援にも取り組んではどうかと考えるところからお伺いいたします。

 本県への観光客をふやすためのきっかけとして、学会、大会、会議などコンベンションの機会を活用することは有用であると考えます。アフターコンベンションに対する主催者支援などを積極的に行い、観光誘客に結びつけてはどうかと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 以上をもちまして私の質問を終了させていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)

   〔知事泉田裕彦君登壇〕



◎知事(泉田裕彦君) 内山議員の一般質問に順次お答えをいたします。

 まず初めに、来年度の人口問題対策会議についてであります。

 県といたしましては、これまでの人口問題対策会議での意見を踏まえまして、県民の皆様が理想とする数の子供を産み育てることができる環境の整備や、多くの若者などを引きつけ、選ばれる新潟県づくりを進めることといたしております。

 人口問題は、多くの要因が複雑に絡み合っております。自然減、社会減ということだけではなく、教育環境、子育て、介護、福祉、全ての分野にわたる問題でありまして、引き続き人口問題対策会議においてさまざまな観点での議論、検討を進めてまいりたいと思います。

 次に、出産一時金事業のイメージとその効果についてお尋ねをいただきました。

 帆苅議員の代表質問にお答えをしたとおりでありますが、経済界からの提言や合計特殊出生率の改善が見られる欧州諸国の取り組み等を踏まえて検討してまいりたいと思います。欧州諸国においてもこの少子化の問題、大変重要な問題として取り組まれて、結果を出している国があるというところ、これは見習うべきであろうと思います。現時点で考え得る対応策につきまして、具体的な制度設計を公開をしながら進めてまいりたいと思います。

 これに基づくモデル事業を実施・検証した上で、これは地方自治体で取り組める課題と取り組めない課題、国全体として実施をしないといけない課題ということが出てくると思われますので、有効な施策の方向性、さらには財政問題ともリンクをしております。現在の国債制度に欠陥があるというふうに認識をしておりますので、国債制度の問題点についても提言をしてまいりたいと思います。

 なお、欧州諸国の取り組み、つまり成功事例について、福祉保健部長から補足答弁をさせていただきたいと思います。

 次に、Uターン就職促進についてでありますが、議員の御指摘のとおり、県内の高校卒業者の多くが県外に進学している現状がございます。卒業後にそのまま県外で就職をしてしまうということが人口の社会減の大きな要因になっております。県外で学んだ学生が県内に戻ってきて就職をし、活躍をしていくこと、そしてできれば県内出身者でない方も新潟を目指してIターンで来ていただくということができれば、本県のさらなる発展につながるというふうに考えております。特にUターン就職の促進、これは強化が必要であると考えております。

 実際、県外に進学をした親御さんも帰ってきてほしいという希望を多く抱えておりますし、情報がうまくつながれば新潟県内に就職をしたいという学生さんも多い中で、十分な情報が伝わらずに進学先での情報環境の中で就職をされている方が多いと認識をいたしております。

 新年度におきましては、新たに就職活動中の学生に対しましてオーダーメードによるきめ細かな情報提供を行ってまいりたいと思います。就職活動前の学生さんに対しても県内企業の魅力の発信を拡充することでUターン就職の促進に取り組んでまいります。

 次に、若者の雇用対策についてでありますが、これも議員御指摘のとおり、若者の雇用確保は若者の県外流出を防ぐだけではなくて、経済的ゆとりが若者の中に生まれることで希望する子供を持てるという産み育てる環境の整備にもつながると認識をいたしております。

 今後の対策につきましては、若者のニーズに応じた企業情報の発信による雇用のミスマッチの解消や、職業訓練による就労支援を行ってまいりたいと思います。加えて、成長が期待できる産業分野への積極的な施策の展開、企業誘致なども行って雇用の場の確保に努めてまいりたいと思います。

 次に、仕事と子育ての両立に向けた今後の取り組みについてお尋ねをいただきました。

 安心して子供を産み育てるためには、そして希望できる子供を持てる環境をどうつくっていくかということを実現するためには、経済的ゆとりにあわせまして、男女ともに働き方を見直すことによりワーク・ライフ・バランスを進め、時間的ゆとりを充実させていくということが重要であります。

 この経済的ゆとりと時間的ゆとりを同時達成しないと希望する子供は持てないというのが世界が教えるところでありますし、歴史が教えるところであると考えております。引き続き仕事と子育てを両立できる職場環境の整備のための施策を充実させてまいりたいと思います。

 なお、具体的な取り組みについては、産業労働観光部長より補足答弁をいたします。

 次に、農業問題についてお答えをいたします。

 まず、政府の農林水産業・地域の活力創造プランに対する評価についてであります。

 このプランは、議員御指摘のとおり、農業・農村全体の所得を今後10年間で倍増させることを目指しております。

 これに向けまして生産現場の強化や多面的機能の維持・発揮を図るとともに、6次産業化による付加価値の向上、これが必要だと考えております。加えて、輸出促進等による国内外の需要拡大を推進するということといたしております。

 この場合重要なのは、付加価値の向上ということの社会一般での受けとめ方が、いいものをつくっていくということに誤解されている向きがありますので、改めて付加価値の向上の意味を確認させていただくと、付加価値というのは販売価格マイナス原材料費のことを指します。

 すなわち、高く売らない限りは付加価値はつかないわけであります。いいものをつくっても付加価値は全く向上しないと。そして、生産者がいかに高く売るかというところが重要なので、流通、企画をどういうふうに進めるのかということは6次産業化で高付加価値化を進めるへそであるということだと思っています。

 私といたしましては、このプランの方向性については評価ができるものと考えております。しかしながら、今後施策の効果を見きわめ、人によって差が生じてくる、地域によって効果に違いが出てくるということでは困りますので、セーフティーネットをちゃんと張っていく、もしくはより丁寧な制度設計をしていくという必要があるのではないかと思っています。不十分なケースが出ることも予想されますので、これを見きわめた上で国に対し見直しを働きかけてまいりたいと思います。

 次に、制度見直しに伴う影響試算についてでありますが、県の試算は何のために行ったのかというと、今回の制度改正による農業所得の変化がどうなるのかということを見きわめるために行ったものであります。

 これは、議員御指摘の制度改正以外の要因、例えば米価の変動を加味して試算をするとどうなるかというと、米価が上昇すると所得がふえるという結果が出ますし、米価が下がれば所得が減少するという結果が出るというだけにすぎませんので、現時点ではこのような試算を行う意義というのがあるとは考えておりません。

 次に、今後の農業振興についてでありますが、農業は本県産業の中で付加価値を大きく伸ばす可能性がある分野の一つであると認識をいたしております。若者が誇りと夢を持って取り組める産業へと発展をさせていくことが重要であります。

 このため、TPPや農政改革も踏まえまして、水田のフル活用と経営基盤の強化を図るとともに、園芸振興や6次産業化を一層進めまして、持続可能な力強い農業の実現を目指してまいりたいと思います。

 次に、観光振興についてお答えをいたします。

 まず、デスティネーションキャンペーンについてであります。

 今回のデスティネーションキャンペーンは8回目ということでございまして、冬は京都でやるという原則がありますので、それを除いた県でやれば本当は15年に1回ぐらいしか回ってこないということでありますが、JRさんの御理解をいただいて、今回は5年という短い期間でまたやらせていただくことができたということであります。

 関係者の皆様方に深く感謝を申し上げるとともに、この短い期間でまたやらせていただく以上、ぜひ成果を出していきたい。県の取り組みも御評価をいただいたと。県というのは、新潟県庁だけではなくて旅館組合、観光にかかわる皆様方の熱意というものも伝わった中で、今回また5年という短い間隔でやらせていただくということですので、この間の関係者の取り組みにも感謝を申し上げたいと思います。

 そして、このデスティネーションキャンペーンは春のキャンペーンということでありますので、新潟独自の魅力を発信していくということを重要視して取り組みを進めたいと思います。残雪や春の花など雪国の春のすばらしさ、これをぜひ全国に発信してまいりたいと思います。

 そしてまた、桜が咲く時期もずれますので、太平洋側、暖かい地域の方々には桜を見ていただく機会がふえるタイミングというふうにもぜひ受け取っていただきたいと思います。

 交通機関や地元と連携しながら、来年春の北陸新幹線開業も見据えて、未来につながるおもてなしに取り組むことといたしたいと思います。

 多くのお客様に御来県をいただくということ、これは大変重要なことでありますが、それに加えて何度も新潟に来ていただける新潟のファンを獲得する機会にもしていきたいと考えております。

 加えて、これを機会に観光のコンテンツの充実を図ってまいりたいと思いますし、旅行関係者とのネットワークの強化、これが図られることを期待しているところでございます。

 来春の北陸新幹線の開業、これを念頭に置けば、首都圏に加えて関西圏の事業者と新潟の旅行関係者のネットワークが強化をされると、今回のデスティネーションキャンペーンは次につながる大変大きな宝を生み出すものと期待をしているところであります。

 次に、デスティネーションキャンペーンを契機とした航空路線の活性化についてお答えをいたします。

 一部の航空会社では、デスティネーションキャンペーンを開催するに合わせて、新潟路線を利用した旅行商品を造成・販売していただけるというお話をお聞きいたしております。これは新潟のポスターが全国に張られるという機会ですので、割引制度等をJRさんにやっていただくわけですが、それに加えて相乗りをすることによって新潟路線で多くの人に来ていただく機会を航空路でも持っていただけるというのは、これはウイン・ウインの関係になるのではないかなというふうに期待をいたしております。

 県といたしましても、関係部局が連携をいたしまして、北海道、九州等遠方地域の潜在的需要の掘り起こしに努めてまいりたいと思います。

 次に、アフターコンベンションによる観光誘客についてでありますが、アフターコンベンションはコンベンションの来訪を契機とした観光誘客にもつながります。

 多くのコンベンション、全国大会等は持ち回りが多いわけですが、その持ち回りで開催されるというのは、やはり全国規模の組織にとっては、全国のいろんなところを見聞きをするということでプラスにもなっているわけです。ただ会議を行うというだけではなく、御指摘のようにアフターコンベンションの機会に地域を知っていただく取り組みということは大変重要だと考えております。

 加えて、経済波及効果も期待できることから、観光動向を踏まえた支援が必要であると考えておりますので、この施策を進めてまいりたいと思います。

 具体的な取り組みにつきまして、産業労働観光部長より補足答弁をさせていただきます。

   〔総務管理部長寺家克昌君登壇〕



◎総務管理部長(寺家克昌君) お答えいたします。

 魅力ある大学・短大づくりに向けた支援についてでありますが、今年度から定員未充足の大学を中心に、入学者の増加を促進するため、大学の知名度や教育の質の向上など、特色ある取り組みへの支援を行っております。

 一方、進学による流出超過約4,000人に対して県内大学・短大の定員未充足数は合計で約450人であることから、今後、県内高校生と保護者の進学に関する意識調査結果などを大学に提供し、魅力ある学部・学科設置など、大学の新たな取り組みを促してまいります。

 さらに、来年度は学生の県内就職を促進する観点から、県内企業や産業界と連携したキャリア教育のモデル事業を実施してまいりたいと考えております。

   〔福祉保健部長本間俊一君登壇〕



◎福祉保健部長(本間俊一君) 2点についてお答えいたします。

 人口問題対策会議の議論を踏まえた子育て支援策についてでありますが、会議においては、時間的ゆとり対策として、病児・病後児保育など特別保育の一層の充実が必要であることや、経済的ゆとり対策として、子育て世帯への一時金の支給等の検討が必要であることなど、さまざまな御意見をいただいたところです。

 このことを踏まえ、新年度予算においては病児・病後児保育の促進に向けた事業や、少子化対策に有効なモデル事業の制度設計を行うための検討費などについて今議会に提案させていただいているところであります。

 次に、欧州諸国の子育て支援策についてでありますが、保育サービスや育児休業等の充実に加え、子供の数に応じた経済的支援も充実していると言われております。

 少子化社会白書によれば、例えばスウェーデンの児童手当額は子供の数に応じ増額され支給されるなど、子供が多いほど支援が厚くなる仕組みとなっております。

 こうした取り組みもあって、1.5程度まで低下した合計特殊出生率は、近年2.0程度まで回復している状況にあります。

   〔産業労働観光部長池田幸博君登壇〕



◎産業労働観光部長(池田幸博君) 4点お答えいたします。

 仕事と子育ての両立に向けた今後の取り組みについてでありますが、具体的には育児休業など仕事と子育ての両立を支援する制度の普及と活用の啓発を進めてまいります。

 あわせまして、優秀な人材の確保や生産性向上などの観点から、企業が経営戦略としてワーク・ライフ・バランスに具体的に取り組んでいけるよう、取り組み手法の普及や専門家による相談・助言等により、より一層の支援に努めてまいります。

 次に、デスティネーションキャンペーンにおける関西圏への取り組みについてでありますが、北陸新幹線開業も見据え、在阪の交通事業者や旅行代理店などと連携し、観光展の開催や旅行商品の造成に取り組んできたところです。

 今後は、新年度の早い時期に設置する関西の情報発信拠点を活用した本県の食や観光の魅力の発信や、観光・物産イベントの実施など、関西圏の方が本県観光情報に触れる機会を提供し、本県の知名度向上を図り、誘客を進めてまいります。

 次に、隣接県からの誘客についてでありますが、キャンペーンガイドブックをJRの主要駅や旅行会社等に配置し、県内の観光情報を発信するほか、ホテルやコンビニエンスストアで新潟フェアを開催し、新潟の食の魅力を発信することにしております。

 さらに、キャンペーンのシンボルイベントであるうまさぎっしり博に合わせ、メディアとタイアップしたバスツアーを実施するなど、隣接県からの本県への誘客に努めてまいります。

 次に、アフターコンベンションによる観光誘客についてでありますが、団体から個人旅行に観光動向が変化していることから、主催者に対するアフターコンベンションの開催支援に加えて、個人旅行化に対応したソーシャルネットワークによる観光情報の提供や情報環境の整備などに取り組み、観光誘客につなげてまいりたいと考えております。

   〔農林水産部長目黒千早君登壇〕



◎農林水産部長(目黒千早君) 2点お答えいたします。

 今後の飼料用米の生産についてでありますが、新たな制度のメリットを最大限活用し、安定した収入を得るためには、多収性品種を導入し、高収量を確保するとともに、県内畜産農家の安定した需要の確保が必要と考えております。

 このため、県といたしましては多収性品種の種子確保や安定多収技術の定着を図りつつ、飼料用米の生産を希望する耕種農家と畜産農家を新たに結びつけるとともに、飼料用米の保管・流通・給与体制の構築を支援してまいります。

 次に、全国植樹祭参加者に対する本県の魅力発信についてでありますが、全国植樹祭は本県の緑化活動の取り組みを発信し、さらに全国から集まる参加者の皆様に本県の美しい自然や文化、歴史等をアピールする絶好の機会と考えており、大会全体を通して本県のさまざまな魅力を効果的に伝えられるよう取り組んでまいります。

   〔教育長高井盛雄君登壇〕



◎教育長(高井盛雄君) 2点についてお答えします。

 まず、若者の県外流出防止に向けた教育面での取り組みについてでありますが、これまで県教育委員会では郷土愛という視点を組み入れ、小・中・高一貫した本県独自のキャリア教育に取り組んでまいりました。

 地域を学び、地域の人とかかわることを通して郷土愛を育むことは、地域に貢献したいという意欲を持ち、県内で活躍する人材を育てることにつながるものと考えております。

 このため、今後とも早い段階からのキャリア教育の一層の推進に取り組んでまいります。

 次に、ふるさとに愛着を持つ人づくりについてでありますが、各学校においては郷土の伝統文化を理解し、継承する活動や、郷土の自然や歴史について学び、PRする学習等が行われております。

 児童生徒がふるさと新潟で夢をかなえることができるよう、今後も郷土愛を軸としたキャリア教育を推進してまいります。

   〔内山五郎君登壇〕



◆内山五郎君 1点だけ再質問をさせていただきます。

 昨年11月に公表された試算の関係ですけれども、ただ単に知事答弁によりますと、米価の変動だけで上がれば高くなるとか、下がれば安くなるとかというそんな単純なことを私質問しているのではないのです。

 生産コストも含め、本県として国の試算に準拠するのではなくて、農業県として、やはり今、飼料米については飼料米工場なんかは太平洋ベルト地帯にしかないのです。本県にもありますでしょう、東港にも。小さいのがあるのですが、あとは日本海側にはないと。

 輸送コストですとか、さまざまなものを加味をして、そういう生産コストなんかを加味して本県として、農業県でありますから、きちっとした試算をし、農家を守っていくというふうにならなければいけないのではないかというふうに私は思って御質問させていただいているわけでございますので、改めてもう一度知事のほうから国の試算を準拠したものだけでいいのか、それとも本県としてやはり慎重にやるべきなのか、この辺についてもう一度お伺いしたいと思いますが、いかがでしょう。

   〔知事泉田裕彦君登壇〕



◎知事(泉田裕彦君) 再質問にお答えをいたします。

 制度見直しによって県内の農家の所得がどうなるのか、もう少し実態を見て試算したらどうかということなのですが、所得は結局コストと関係なくて、いかに県内の農家が引き取ってもらえるかどうかというところで決まってくるわけです。

 恐らく議員の頭の中ではコストが高いとそれだけ売れないのではないかと、そうすると所得がどうなるのかというようなことになるのだと思いますけれども、これは何度か答弁しているとおり、国の制度が完全に動いた場合、これは飼料用米等にシフトしますので、米価としては安定をすることになるのですが、今のような話とか、それから逆に高価格で売っている人はどっちにしても影響を受けないということもあるわけです。みずから販路を持っていて売っている人は変わらないと。これはさまざまな要件があるので、一物一価で全ての人が同じ価格で引き取る価格が決められているわけではないということです。

 県内でちゃんと数が合って飼料用米として引き取られれば、所得は当然合うということになりますので、コストを反映した試算はしようがないということだと思います。

 マーケット全体の平均価格がどう動いていくかと、これは制度がうまくいき過ぎて価格上昇すれば所得はふえ過ぎることになるし、制度がうまく機能しないで結局、主食用米が余分につくられれば所得は減るということになるので、制度が入った結果どうなるのかを言えということになると、幅の中で上行ったり下行ったりしますという試算をしてもそれは構わないですけれども、余りやっても意味がないのではないか。

 そうであれば、やることは制度変更で純粋に影響を受けるものをどうするかということを試算する、それがうまくいく人、いかない人、いく地域、いかない地域ということについて問題点は是正しておくというふうに対応するのがいいのではないかというふうに考えております。



○議長(中野洸君) 内山五郎君の質問は終わりました。

 暫時休憩いたします。

  午前11時55分 休憩



   ――――――――☆――――――――



  午後1時 開議



○副議長(尾身孝昭君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 引き続き県政に対する一般質問を行います。

 まず、小島隆君の発言を許します。小島隆君。

   〔小島隆君登壇〕(拍手)



◆小島隆君 自民党の小島隆であります。通告に従い一般質問をさせていただきます。

 国の戦略特区構想について、政府は1月30日に国家戦略特区諮問会議を開き、来るべき指定の進め方について基本方針を発表しました。今月中にも具体的な指定がなされるとの報道であります。

 この基本方針の中で特区のテーマ候補として国際的ビジネス拠点、医療などの国際的イノベーション拠点と並んで革新的な農業などの産業の実践拠点という3つが候補に挙がっています。このうち報道によれば新潟市が提案したニューフードバレー特区は指定が有望とのことであります。

 農業特区については、政府の産業競争力会議において世界一の農業を目指すため、オランダをモデルに農業を強くする施策を検討するべきとの意見が出されたほか、甘利経済再生担当大臣が昨年秋にオランダの農業・食品産業の集積地フードバレーなどを視察した後、日本のどこかを農産品の輸出拠点にしていくことを考えていかなければならないとしておられるところであります。

 一方、県も政策プランで産業として成り立つ農林水産業の展開を掲げていますが、競争力の強化による本県農林水産業の所得倍増に向けて、県と市が連携して対応すべきではないかと考えるところです。

 新潟市が提案したニューフードバレー特区は、農業と地域に集積する食品産業との拠点化を進めようとするものと聞いています。ついては、農業政策の観点からこの新潟市の特区提案を県はどのように評価しているのか、お伺いいたします。

 オランダは農産物輸出額が2013年には約10兆円で世界第2位であり、これは日本の昨年の約20倍となります。産学官連携の取り組みで競争力を高めていると聞いています。学ぶべきところは多く、オランダ農業を参考に本県でも競争力強化に取り組むべきと考えますが、県の所見をお伺いいたします。

 国家戦略特区に関しては、国が示された方針の3つのテーマ候補に加え、エネルギー・環境などのイノベーション拠点などの特区指定についても今後検討するとしています。

 県は、新潟市など3市町とエネルギー供給特区構想を提案したわけですが、このことをどう評価し、国のテーマ追加の可能性についてどのように捉えているか、お伺いいたします。また、具体的な構想の実現に向けてどのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。

 さて、去る2月12日、自民党の日露天然ガスパイプライン推進議員連盟の総会が開催され、早期実現に関する提言・要請書が提案されました。この提言書では、具体的にはサハリンから北海道、本州太平洋岸を経由して茨城までのパイプラインの実現を目指しています。残念ながらウラジオストク・新潟間のパイプラインについては全く触れられていません。

 しかしながら、昨年、日本海資源開発促進議連で実施したロシア極東の視察に同行していただいた当該議連の河村建夫会長、竹本直一事務局長のこのお二人がこの議連の総会の冒頭で昨年の視察について言及され、新潟県もウラジオストク・新潟間のパイプラインに熱心に取り組んでいることを挨拶の中で紹介いただいたとのことであります。

 こうした状況の中、県としては25年度にパイプラインの調査を行ったわけですが、その構想の調査研究の検討経過と結果についてお伺いいたします。

 また、太平洋側へのパイプラインが優勢で作業が進んでいると思われますが、県も来年度のパイプラインに関する予算を増額して計上しているわけであります。今後どのような戦略で実現に向けて対応していかれるのか、お伺いいたします。

 さて、昨年末にロシアのガスプロム社の幹部が県を訪ねたと承知しています。その折にガスプロム社が県と合弁での火力発電所の創設を希望しているとの報道がありました。この訪問でそのような内容の話し合いがあったのでしょうか、お伺いいたします。また、ガスプロム社とは今後どのような対応をされていくのか、県のお考えをお伺いいたします。

 ロシアとエネルギー関連での将来の連携が一層深まると予測される中、先日それに水を差すような話がありました。それは、ロシアの極東で日本に供給すべき石油、天然ガスが量的にそれほど余裕がないということでありました。供給量が不足するのでは、天然ガスパイプラインどころの話ではありません。

 しかし、この情報も決して正しいとは言いがたいと思っています。今後とも正確な情報を収集していくべきですが、同時にロシアに対して、また日本政府に対して新潟県が一層のプレゼンスを高めていく必要もあるかと考えます。

 そこで、提案させていただきたいのですが、迅速で正確な情報収集や新潟のPRを現地で行うため、ウラジオストクに県の事務所を開設してはいかがでしょうか、県のお考えをお伺いいたします。

 また、秋にはプーチン大統領が日本を訪問すると聞いています。新潟県のプレゼンスを高めるためにもプーチン大統領を新潟に招いたらどうでしょうか、県の所見をお伺いいたします。

 ということでお伺いするのでありますけれども、この二、三日のウクライナの問題が発生して、この質問はオリンピック開催中につくったものですから、今後の推移がいかがかと思われますが、今回の質問はこれから平和裏にウクライナの問題が解決することを願って質問をさせていただきたいと思います。

 また、今月の19日に東京で第6回日露投資フォーラムが開催され、日ロの主要閣僚を初め経済界からも多数参加されて、日ロにかかわる経済交流の具体的な案件も議論されると聞いています。また、分科会で日本海側諸県とロシア極東との経済交流の新展開と題して議論が行われるとも聞いています。

 県としてはこれまでも参加されてこられましたし、今回も参加の準備をされていると理解していますけれども、絶好の機会ですので、ぜひとも積極的に参加をすべきと思いますけれども、県の対応をお伺いいたします。

 先日、産業経済委員会で県外視察を行い、徳島県では日清紡ホールディングス株式会社の遊休施設を利用し、イチゴ量産化に成功している完全人工光型植物工場について、岡山県では水島コンビナートの現況について視察をしてまいりました。

 日清紡ホールディングスは、もともと繊維、紙製品、精密機器、化学品、エレクトロニクス事業を扱ってきたのですが、近い将来予測される食料問題、環境問題を見据えて平成22年1月から調査を始め、平成23年4月からイチゴの量産試験を開始し、現在では最大6万7,000株、日量300パックだそうですけれども、体制でイチゴを生産しているとのことであります。

 植物工場としては、これまでレタスなどの葉物の生産に限られ、高コストで販路開拓に困難であることが経営問題だったそうでありますが、日清紡では普通のイチゴは夏から秋にかけてはとれないこと、ケーキなどに使用する業務用については、使用量の6割程度を占める輸入品は品質が悪く、国産品の供給も不安定であることから、洋菓子メーカーにこの端境期に安定供給できれば採算が合うと判断して、イチゴを栽培することに決めたとのことでありました。

 このような遊休施設を利用した大規模な植物工場の取り組みについて、県の所見をお伺いいたします。

 県は来年度予算の中で植物工場事業化促進事業として約1,300万円を計上していますが、具体的にはこの事業をどう促進していかれるのか、実現の目安を含めて県の所見をお伺いいたします。

 次に、水島コンビナートについてですが、20万バレル級2基の石油精製、エチレン50万トン級2基の石油化学の事業所を初め、自動車会社など250社を超える企業が集積し、製品出荷額は約4兆円と岡山県全体の約半分を占めており、西日本最大の素材供給基地となっています。就業者数は約2万5,000人とのことでありました。視察を通して、もし新潟県にこれだけの産業集積があったらと思わずにはいられませんでした。

 昨年来、東日本大震災を契機として、太平洋側でかなりの確率で発生するであろう自然災害による壊滅的な打撃を予測して、日本海側に代替機能をということで、新潟の東港の日石保有の工場用地を石油精製基地にという議論をしてきました。

 国内外の需給バランスから新たな石油精製施設の新設は難しいということで、先週の代表質問に対しても知事から同様の答弁がありましたが、国土強靱化あるいは日本海国土軸の形成といった観点から、国家的な事業として実現の可能性を探るべきではないかと考えます。

 石油精製施設を核に水島コンビナートのような化学産業の集積を図ることも必要かと思いますが、県の所見をお伺いいたします。

 次に、新たな産業として期待されている航空機産業についてでありますが、県も航空機産業参入推進事業として来年度に予算を計上しているところであります。また、最近は大手企業も県への進出を考えているという話も聞いています。

 これまでの航空機産業への参入を促進するための取り組みと、実際に進出を予定している企業の動向についてお聞きいたします。また、航空機産業の育成のために県はどのような戦略を持ち、どのような役割を果たそうとされているのか、お伺いいたします。

 県は、平成21年に電気自動車等の普及の促進に関する条例を制定し、電気自動車の普及の促進を図っているところです。昨年開催された東京モーターショーでは、本県柏崎市に本社を置くHiriko.JPが出店した超小型EV模型は、人気アニメのデザインを手がけたデザイナーがデザインを担当したもので、話題を呼び、つい先日も朱鷺メッセで紹介がありました。

 県ではさらに小型モビリティ推進委員会を設置し、小型電気自動車の民間企業による生産や日本市場への導入に当たっての課題等を協議していると聞いています。

 この電気自動車をどう県内産業の振興につなげていくのか、今後の課題についてお伺いいたします。また、課題解決に向けて県としてどのような対応を行っていくのか、お伺いいたします。

 新潟とロシア・ウラジオストク、ハバロフスクの定期航空路線が休止になって約2年が経過いたしました。しかし、昨年夏には片道で9便が新潟とウラジオストク、ハバロフスク間を、季節便ではありますが、運航され、搭乗率も72%を超えたと聞いています。まずまずの成績ではなかったかと思います。そこで、改めて昨年の9便のチャーター便の成果と課題についてお伺いいたします。

 また、ことしの夏にも昨年の4倍以上の便数でチャーター便が運航されることが昨年末に県から発表されました。今夏のチャーター便の計画と運航されることになった経緯についてお伺いいたします。

 将来の定期便復活などを実現するためにも、この夏のチャーター便のある程度の搭乗率を確保しない限り次の進展はあり得ないと思います。搭乗率の向上のためには、ビジネス需要のほか、観光需要も拡大していかねばなりません。

 アウトバウンドについては、旅行会社によるパック商品も不可欠ですし、またそのパック商品の販売には相当のプロモーションが必要ではないかと思います。販売する旅行会社の店員の皆さんにもぜひとも協力いただいて、現地の魅力をお客様に積極的に語ってもらわねばなりません。ですから、旅行会社の社員を対象とした現地研修も必要になるかもしれません。

 また、プロモーションの一つとして、県民にロシアを身近に感じてもらうために、ロシアの夕べのようなイベントを開催したらいかがでしょうか。

 また、極東ロシアのガイドブックも余り見かけませんから、これも必要になるかと思います。

 ところで、今年度の北東アジア観光フォーラムが8月に北九州市で開催されるのを機に、先日、北九州市長にお会いしてきました。新潟―福岡間が1時間50分かかるのに、新潟―ウラジオストク間は1時間20分と市長にお話ししましたら、とても驚いておられました。新潟と定期航空路を持つ国内各地には極東路線の宣伝をしていかなければならないと感じたところであります。

 県としては、今回のチャーター便のアウトバウンド振興のためにどのような施策をとっていくのか、お伺いいたします。

 さて、ビジネスや観光で需要をつくり出す一方で、実際に運航する航空会社の協力が不可欠、肝心であります。前回と今回のチャーター便はロシア・サハ共和国を拠点とするヤクーツク航空による運航であります。ロシア極東線をめぐっては成田線でアエロフロート航空が休止していますが、ロシア極東地域を拠点とした新たな航空会社の動きもあると聞いています。県としては、このような状況をどのように捉えておられるのか、お伺いいたします。

 また、定期便の復活のためには、可能であるならばヤクーツク航空などロシア側への出資をすることや、LCC、フジドリームエアラインズに対して国際線進出したらどうかという働きかけも必要ではないかと考えます。県の所見をお伺いいたします。

 さて、先般の報道でハバロフスク空港の社長の新潟便をぜひ復活させたいというコメントが掲載されました。定期便復活には、航空会社への働きかけのほか、ハバロフスク空港を含めてロシア行政当局、経済界、旅行会社などとの連携強化が必要と考えますが、県のお考えをお伺いいたします。

 次に、ロシアからのインバウンドについてお伺いいたします。

 この1月から韓国・ロシア間で相互のビザ免除が実施されています。もともとウラジオストク、ハバロフスクと韓国・仁川間の定期航空路については運航本数も多く、便利だった上にビザ免除となると、ロシアからの観光需要は韓国へ向かうと思われますし、事実、スキー客などは日本へは来ずに韓国へ流れていると聞いています。

 さらに、ある日本の旅行会社がウラジオストクに支店を開設し、この夏の期間、極東から沖縄へ相当数のチャーター便を運航するという計画もあるそうです。ビザ免除でロシア人が韓国へ流れた上、極東からかなりの観光客が沖縄へ行くとなると、新潟へ来るロシア人はいるのかというような心配が膨らんできます。

 ビザ条件の緩和については、先週の代表質問の答弁の中で知事も触れておられましたけれども、県はこうした状況についてどのように認識されておられるのか、お伺いいたします。

 また、韓国、ロシアのビザ免除あるいは極東から沖縄へのチャーター便の運航にかかわらず、ロシアから新潟へのインバウンドの促進には強力な取り組みが必要です。この夏のロシアから新潟へのチャーター便を利用した観光客の誘致、誘客に関して県はどのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。

 さて、ロシアだけではなく、世界各地からの訪日外国人客数が昨年初めて1,000万人を超えたことは話題になりました。日本経済の成長戦略の一つとして、インバウンドの活性化が大きな役割を果たすことは間違いありません。まして6年後のオリンピック、パラリンピックを考えれば、新潟もその波に乗りおくれるわけにはいきません。今こそ県民こぞって外国人観光客を迎え入れる体制を確固たるものにしていくことが重要になってくるのではないかと思います。

 最近、東南アジアからのイスラム教徒の訪日旅行が増加していると聞いています。イスラム教の観光客が利用する施設へのハラール認証など、イスラム教の宗教的な慣習に対応した受け入れの整備が必要と考えますが、県の認識と今後の対応についてお伺いいたします。

 訪日旅行の目的の一つに家電量販店や百貨店などでのショッピングがあり、最近テレビのニュースなどで中国人などの爆買いが話題になっています。銀座や秋葉原などが特に有名ですが、外国人の訪日旅行の最後の宿泊地が新潟で、新潟空港から離日する場合、県内での外国人消費の拡大が期待されるのではないかと思われます。

 こうしたニーズを取り込んでいくために、これまでは余りコンタクトがなかったと思われますけれども、家電量販店、百貨店などの関係者と連携を図り、受け入れ体制を充実すべきと考えますが、県の所見をお伺いいたします。

 さて、オリンピック誘致のプレゼンテーションでおもてなしが一躍話題となりました。これからの観光地は、このおもてなしで評価されるということになりかねません。

 このおもてなしについては多分に精神論的なところがありますから、おもてなしの気持ちを県民一人一人が自然と身につけていただいて、具体的に見える形で観光客に伝わるような、あるいは感じていただけるような仕組み、仕掛けが必要ではないかと思います。

 その具体的な仕掛けの一つがニイガタ検定を初めとする県内各地の御当地検定であったり、新潟清酒達人検定試験でもあったと思っています。

 また、県内のおすし屋さんには4カ国語のメニューが置いてありますし、社交飲食業組合加盟の店にはこれもロシア語も含めた5カ国語の指さしメニューが置いてあります。

 ある地域ではリピーター、とりわけヘビーユーザーにはそれとわかるピンバッジなどをつけてもらって、サービスを付加しているとも聞いています。

 このようにおもてなしを精神論ではなく具体的に目に見える形にする試みが必要ではないでしょうか。県民一人一人がおもてなしの心を持ちながら、それを具体的な行動としてあらわしていただくことが肝心であります。県民から観光客へどのようにおもてなしを発揮していただくべきなのか、あるいは期待しているのか、県のお考えをお伺いいたします。

 最近の観光の潮流としてまち歩きが挙げられ、県内でもあちこちでまち歩きが盛んですが、問題はワンストップインフォメーションがないことです。県の観光のホームページからワンストップで県内各地のまち歩きを紹介し、予約をできる仕組みが必要ではないかと思います。

 また、まち歩きで最も重要な要素はガイディングであります。その地、その地でのガイドさんがおられると思いますけれども、現況ではいわゆるボランティアガイドが活躍はしておられるのでありますが、問題はその技能レベルに差があることや、ガイド料金も取ったり取らなかったり、あるいはまた料金もまちまちで、サービス内容に統一的な基準がないことであります。

 まち歩きの紹介や案内に加え、ガイドサービスの内容や料金について統一的な基準を設けるとともに、ホームページなどによりワンストップで紹介できる仕組みが必要ではないかと考えますが、県の所見をお伺いいたします。

 昨年、三条・燕地区で工場の祭典が開催され、県内外から多くの方が訪れたと聞いています。以前は、各工場の現場では観光客が来るということは仕事の邪魔だということで、観光客を敬遠する傾向がありました。それが今回は実際にものづくりの現場を見てもらい、評価されることによってかえって自分の仕事に自信を持った、誇りを感じたという感想を聞きました。また、訪れた観光客、見学客にも大変好評だったとのことであります。

 今回の工場の祭典は実際のものづくりの現場を生かしたもので、観光自体の活性化ばかりではなく、製品の販路拡大など経済交流に広がる可能性も秘めています。

 このように産業観光はものづくりの現場を生かした取り組みであり、製造現場のモチベーションになるばかりでなく、観光交流に加えて製品の販路拡大など経済交流も期待されると考えられますが、今後どのように産業観光の振興に取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。

 最後に、佐渡観光についてお伺いいたします。

 佐渡の観光客の入り込み数がかつては120万を超えていたものが現在では約半分以下に減っているということは、大変残念ではありますけれども、周知の事実であります。

 佐渡には見るべき観光資源は限りなく多いと思っています。歴史的な寺院群、原生林、ユキワリソウなどの自然、トキ、金銀山、鬼太鼓、文弥人形などの地元に根づいた伝統的な芸能など、どれをとっても全国に引けをとるようなものではありません。

 このうち年間十数回にわたって佐渡の能舞台で公演が行われる薪能は、金銀山と同様にもう一つの世界遺産であります。能楽は、今回指定された和食と同様に世界無形文化遺産であると同時に県の有形民俗文化財であり、新潟県の宝と言っても過言ではありません。

 その能楽ですが、関係者の高齢化とそれに伴う後継者不足によって薪能の開催などでも苦労していると聞いています。佐渡における薪能を初めとした能楽の現状と後継者の育成に対する県の御認識と所見をお伺いいたします。

 最後に、佐渡観光にかかわる観光統計に関連してお伺いいたします。

 佐渡は、じっくりとゆっくりと見ればこれほど恵まれた観光地はないと確信します。しかし、佐渡を訪れる観光客の島内での滞在日数、滞在時間が比較的短いのではないかと思われ、せっかくの佐渡のよさを見ずに帰ってしまうのではないかと感じています。

 その滞在時間ですが、実際には平均滞在日数や過去との比較などに関する統計数値はありません。これは一例です。ほかに佐渡の人気度のバロメーターとも言えるリピーター率も実はわかりません。団体旅行と個人旅行の割合も、その割合がどう推移してきたかもわかりません。

 観光客はどこから来ているのか、島内で何泊したのだろうか、幾ら使ったのだろうか、佐渡の観光の実態がわかっているようで実際には数値的にわかっていないのが現状ではないかと思われます。

 統計数値がはっきりしないため、佐渡観光についての議論が観念的になりがちで、客観的あるいは分析的になっていないのではないかと思っています。

 県は団体、個人旅行の割合やリピーター率、平均宿泊数、島内での消費単価、出発地がどこであったかという割合など、佐渡を訪れる観光客の動向に関する基礎情報を時系列的に把握しておられるのでしょうか。

 こうした数値がわかってから佐渡観光の議論がスタートするのではないかと考えるのですが、佐渡観光の実態を客観的に知るためには、観光統計調査が欠かせないと思っています。県の御所見をお伺いいたしまして、私の一般質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)

   〔知事泉田裕彦君登壇〕



◎知事(泉田裕彦君) 小島隆議員の一般質問に順次お答えをいたします。

 まず初めに、国家戦略特区についてでありますが、新潟市のニューフードバレー特区につきましては、国際的な農業・食品産業の拠点の創設を目指す内容と伺っております。

 特区においては、農家レストランの開設の要件緩和や食品産業関連の規制緩和などが提案されておりますけれども、農業の6次産業化や食関連産業全体の発展に向け、どこまで現行規制の特例が認められるかによって評価が変わってくるものと考えております。

 次に、オランダ農業を参考にした競争力強化についてでありますが、オランダ農業はほかの農業大国と比較をすると際立った違いがあるというふうに受けとめています。特に我が国と同様に国土が狭小であるという条件の中で、集約型農業に特化をしております。そして、競争力の高い農業を展開しており、学ぶべきところがあると認識をいたしております。

 特に産学官連携による研究開発や収益性の高い施設園芸などを参考に、本県農業の競争力強化につなげてまいりたいと考えております。

 次に、国家戦略特区についてでありますが、県といたしましては、エネルギー・環境等のイノベーション拠点等がテーマとして追加されることを期待しております。しかしながら、現段階では特区担当大臣の見解レベルと聞いておりますので、追加の可能性はなかなか評価が難しいと思っております。

 エネルギーの安定的、安価な供給、これは中長期的な観点として国家戦略上重要なものと考えております。また、本県にとっては地域の特性、まさに日本書紀の時代から越の国はエネルギー、これを都にお届けしてきたという歴史もあるわけでございます。実現に向けて今後とも提案の趣旨に沿った国等への働きかけを積極的に行ってまいります。

 次に、ロシアのガスプロム社への対応等についてお尋ねをいただきました。

 ガスプロム社は、ロシアのエネルギー開発や流通に大きな役割を果たしている企業であります。本県としても日露エネルギー・環境対話を続けてきているところであります。ここで議論された課題を初めとして、広くロシアとのエネルギー協力について意見交換を進めていきたいと考えております。

 ロシア側とお話をしておりますと、パイプラインでヨーロッパにガスを輸出しているわけでありますけれども、これは安定供給を責任持って進めているということも自信を持って力説をされているところであります。

 ウクライナ情勢等、これはよく見ていかないといけないという部分あると思いますが、経済交流については、これは双方ウイン・ウインの関係のものについてはやはり追求していく必要性があるだろうというふうに考えております。

 ガスプロム社の訪問に際してのやりとりについては、知事政策局長から御説明をいたします。

 次に、ウラジオストク事務所の設置についてであります。

 現在、現地にビジネス連絡員を配置し、情報収集や本県のPRに努めているところであります。今後は、県内企業のニーズ等も踏まえながら対応してまいりたいと考えております。

 なお、情報収集について、特に国家プロジェクトについて、ウラジオストクに駐在所があるとうまく情報がとれるのかという点については少しやはり疑問がありまして、このパイプラインとかエネルギーとか、国家経営の根幹にかかわるようなところはやはりモスクワで決定がされるということになります。

 したがって、これはビジネス等々でやりとりする場合も含めてどこがいいかというのは見ていかないといけないと思います。

 私もウラジオストク訪問した際に、本当にハバロフスク、ウラジオストク等でビジネスを展開したいのであれば、モスクワにアンテナショップを出すべきだというアドバイスも頂戴いたしました。意思決定する場所がどこかということを考えないといけないという部分もあるかなというふうに考えております。

 また、プーチン大統領の新潟への招待についてでありますが、本県の拠点性を高め、国内外に新潟をPRするよい機会と捉えております。今後、本県関係者とともに日ロ双方に働きかけてまいりたいと思います。

 なお、プーチン大統領になる前、首相でおられたわけですけれども、その際、日ロ知事会議というものを開催いたしておりました。新潟にはロシア総領事館があるということから、事前にレクをお願いいたしました。パイプライン網が新潟から各方面に延びていることは、当時のプーチン首相に直接御説明をしてあります。プーチン首相からはグッドジョブというジェスチャーもいただいておると思っておりますので、ぜひパイプライン網も含めて見ていただけるというのは意義深いことではないかなと思っております。

 次に、新たな産業興しについてお答えをいたします。

 太平洋側での自然災害発生時の代替機能についてでありますが、議員の御指摘のとおり、災害時におけるバックアップ機能をしっかり持っておくということは、日本全体のエネルギー安定供給のために必要なものとも考えております。有事にあっても石油や天然ガス等のエネルギー供給の途絶が起こらないよう、国に対し働きかけをしているところであります。

 なお、石油精製施設の新設につきましては、供給能力が需要に比べて過剰であります。いかに設備廃棄を進めるかということが業界全体の課題になっておりますので、ほかのエリアでこれは失業を招きかねない、どの設備を廃棄するのか、さらに東アジアエリア全体で見ても設備量が上回っておりますので、どの国がこの石油精製の事業で利益を上げていくのかということで、スクラップする対象を決めないとビルドにはなかなかならないという現状になっております。

 特に石油について言いますと、これは第2次世界大戦の引き金にもなっておるということから、これは国際戦略上どこを要点にするかの意思決定場所が日本国内にはない。ヨーロッパであり、米国の国際石油資本が最適を考えながら決めていくということになりますので、自社が損をしてまで廃棄する会社をどういうふうに選び出すのか、日本政府にとってもかなり難しい問題を抱えているということを御理解いただければと思います。

 次に、新潟・ロシアの極東航空路線についてお答えをいたします。

 まず、ロシア極東航空会社をめぐる動きと、それら航空会社への働きかけについてであります。

 ロシア線につきましては、新潟と関係の深い地域との国際交流拠点の観点から路線の確保・定着を目指してまいりたいと思います。今回、ことしのチャーター便の成功に向けて尽力をしていくということが第一歩であり、まずは重要ではないかと考えております。

 なお、ロシア極東航空会社の対応などにつきまして、交通政策局長から補足答弁いたします。

 次に、定期便復活に向けた連携の強化についてでありますが、本県では官民の関係する団体が一体となって利用促進や定期便復活に向けて取り組んでいるところであります。

 議員御指摘のとおり、定期便の復活には新潟―ロシア間のビジネス交流拡大によるニーズの掘り起こしに加え、双方が協力して航空会社へ働きかけることが重要であると考えております。それぞれの推進組織間の協議や空港ビルサービス、こういったところで協力関係を構築して連携強化に努めてまいりたいと思います。

 次に、観光振興についてお答えをいたします。

 ロシアからの観光客の状況についてでありますが、韓国のビザ免除や沖縄への送客計画について、今後その影響を見きわめてまいりたいと思います。

 本県といたしましては、ロシア人にも人気のあるおすし、そして日本酒などの和食、これはぜひ日本一、本場の新潟を目指していただきたいということで一日の長があるのではないかと自負をいたしております。加えて、スキー、温泉などの観光資源を磨き上げてまいりたいと思います。

 加えて、時間的優位性もあります。ロシアの航空会社が韓国に行くときは北朝鮮上空通れないそうで、かなり迂回していくそうです。3時間ほどかかるということなので、時間的には1日をどう使うかということで新潟に優位性があるのではないかと考えておりますので、こういったところも生かしていきたいと思います。

 韓国や沖縄との違い、こういった優位性を活用しながらロシア人観光客の誘客を進めてまいりたいと思います。

 また、日本とロシア間のビザ免除等についても国に要望してまいりたいと考えております。

 次に、県民のおもてなしについてでありますが、おもてなしの心は県民一人一人が本県観光への関心を深め、観光地づくりへの参加などを通じてお客様に伝わっていくものと考えております。

 県といたしましては、新潟県民のおもてなしの心を最大限発揮できるよう、それぞれの地域における取り組みの支援や情報環境の整備などに努めてまいります。

 なお、具体的なおもてなしにつきまして、産業労働観光部長から補足説明をいたします。

 次に、佐渡における能楽の現状と後継者の育成についてであります。

 佐渡では、現在約20の保存団体が存在しております。そして、多くの島民の方々によって能楽が演じられております。中でも御指摘いただきました薪能は魅力のある伝統芸能であります。将来にわたって後継者を育成していく必要があると認識をいたしております。

 沖縄にも沖縄伝統舞踊があり、これは定期的な開催ということではなく、観光客がいつ行っても夜夕食と一緒に踊りを見ることができるという環境ができているわけで、プロとして食べていけるという環境をつくっていくことによってこの薪能がさらに文化として伝承されていく余地が広がるのではないか、そんな認識を持ちながら、庁内関係部局ともよく連携をしながら取り組みを進めてまいりたいと思います。

 各保存団体では、子供たちを対象に後継者育成のための取り組みも実施をしているところであります。県といたしましては、さまざまな可能性を検討し、支援に努めてまいりたいと思います。

   〔知事政策局長佐久間豊君登壇〕



◎知事政策局長(佐久間豊君) 3点についてお答えいたします。

 まず、日本海横断パイプライン構想調査の結果等についてでありますが、現在、環日本海経済研究所の協力を得ながら調査を進めており、可能性や課題を整理しているところであります。

 具体的には、ロシア極東のガス供給源の確保やロシア側への働きかけの必要性などの課題がある一方、災害時のバックアップや平常時の安価な天然ガス供給の実現などの有効性があることも確認できたところです。

 来年度は、今年度の調査で整理した課題などを踏まえ、事業スキームを想定しつつ、産業界からの協力を得てコストや事業性などを調査してまいりたいと考えております。

 このような調査を進めていくことにより、日本海横断パイプラインの実現に向けて政府や関係機関での議論が深まっていくことを期待しております。

 次に、ロシアのガスプロム社の訪問についてでありますが、昨年12月のガスプロム東方プロジェクト調整局長の来県は、日露エネルギー・環境対話に参加できなかったおわびのためであり、火力発電所など具体的な案件に関する話はありませんでした。

 一方、ガスプロム社からは今後のエネルギー協力について意見交換を進めていきたいとの意向が示され、県も同意したところであります。

 次に、第6回日露投資フォーラムについてでありますが、日露投資フォーラムは経済産業省等が主体となり、日本企業のロシア市場進出及び投資の拡大を目的として実施されており、情報収集や人脈形成の場としても活用されているものと理解しております。

 今月開催されるフォーラムでは、日ロ間の地域経済交流やエネルギー分野に関する交流などが議論される予定であり、県として参加したいと考えております。

 以上です。

   〔産業労働観光部長池田幸博君登壇〕



◎産業労働観光部長(池田幸博君) お答えします。

 植物工場事業についてでありますが、工場や倉庫等の遊休施設を植物工場として活用することは、建設費を抑えられることから、植物工場を設置する上で有効な手段の一つと考えております。

 遊休施設等を利用した植物工場の事例は既に県内にも存在しておりますが、県といたしましては、栽培技術の蓄積や販売先のニーズ、市場動向、採算性等の調査研究、関係者のマッチング等を進めることによって、県内の植物工場ビジネスの拡大を図ってまいりたいと考えております。

 次に、航空機産業への参入促進についてでありますが、県におきましては、研究会の運営により、航空機の開発に関する情報提供や耐熱・軽量材料の加工技術の指導、共同研究などに取り組んでまいりました。これらの取り組みにより、重工メーカー等のニーズに基づく試作品の開発や量産品の受注につなげている県内企業も出始めてきているところです。

 本県が主に金属加工技術の強みを生かし、広範な航空機産業の一翼を担えるよう、県といたしましては、今後も県内外の関係者とのネットワークの維持・強化に努め、業界情報を収集しながら、意欲的な企業の事業活動を後押しする役割を果たしてまいりたいと考えております。

 次に、小型モビリティに関する取り組みの課題と対応についてでありますが、小型モビリティが消費者に受け入れられるビジネスモデルの確立や、県内における多くの企業からの主体的な事業参画などが課題であると認識しております。

 県といたしましては、当面、ワーキンググループの運営等により企業間連携を促進するとともに、車両の完成後にはまず導入実証が円滑に行われるよう、関係機関との調整に努めてまいりたいと考えております。

 次に、ことしの夏のチャーター便を利用したロシアからの観光誘客についてでありますが、3月には現地旅行社を対象としたセミナーや訪問などにより、チャーターを利用したツアー商品の造成を要請するとともに、5月にはウラジオストクで開催される観光展に出展するなど、新潟のPRをしてまいります。

 また、Wi―Fiスポットの整備やソーシャルネットワークの活用など、より効果的な情報発信に努め、ロシアからの誘客の拡大につなげてまいりたいと考えております。

 次に、イスラム教の慣習に対応した受け入れ体制の整備についてでありますが、本県においても東南アジアを中心にイスラム圏の観光客が増加しつつあり、それに対応した受け入れ体制づくりが必要と考えております。

 県といたしましては、まずこの3月にイスラム教徒対応をテーマとしたセミナーを開催し、県内の観光施設の理解を促進したいと考えております。

 次に、家電量販店等との連携についてでありますが、ショッピングは訪日観光客の大きな目的の一つであり、これまでも多言語による買い物マップ作成への支援など、受け入れ体制の整備に取り組むとともに、家電量販店、百貨店等をエージェントの視察先やモデルルートに組み入れるなど、新潟のショッピングの利便性をPRしてきたところです。

 今後は、これら小売業関係者と一層連携し、外国人観光客のショッピング需要に応えてまいりたいと考えております。

 次に、県民によるおもてなしについてでありますが、観光客に対する道案内や情報提供などの日ごろの取り組みに加え、例えば大地の芸術祭などのイベントにおけるガイドの活動などがあるものと考えております。

 また、ソーシャルネットワークを活用した情報発信も重要なおもてなしの一つですので、Wi―Fiなど情報環境の整備に努めているところです。

 次に、まち歩きのための情報提供や観光ガイドについてでありますが、議員御指摘のとおり、ワンストップインフォメーションは旅行者の利便性を高めるものと認識しており、観光協会のホームページにいがた観光ナビで観光地と観光ガイドの情報を一覧で提供し始めたところです。

 観光ガイドは、各地の観光資源や組織体制によりさまざまな形態で運営されていることから、統一的な料金は難しい面があると思われますが、まち歩きのワンストップ機能の充実により、情報提供や予約の方法など、旅行者が利用しやすい体制づくりに努めてまいりたいと考えております。

 次に、産業観光の振興についてでありますが、ものづくりの現場を活用した産業観光は、誘客の拡大に加えて販売促進にもつながるものと考えております。

 県といたしましては、酒蔵とワイナリーをめぐる新たな観光コースづくりなどへの支援や、その魅力の全国発信に取り組んでいるところであり、こうした取り組みにより今後とも産業観光の振興に努めてまいりたいと考えております。

 次に、佐渡観光の統計調査についてでありますが、観光客の基礎情報につきましては、観光入り込み客統計調査や観光地満足度調査により、その推移の把握に努めているところです。

 これまでリピーター率や平均宿泊数など一部の項目に改善が見られておりますが、県といたしましては、佐渡観光を含めた本県観光の動向を客観的に把握し、観光施策に反映するため、統計調査の充実に努めてまいりたいと考えております。

   〔交通政策局長坂井康一君登壇〕



◎交通政策局長(坂井康一君) 3点についてお答えいたします。

 まず、新潟とロシア極東間のチャーター便についてでありますが、昨年のチャーター便では9便全体の搭乗率が72%程度と成功裏に終了しましたが、ロシアでの販促活動が不足し、インバウンドの利用が限られた範囲にとどまるという課題もありました。

 今回は、7月15日から9月16日までの間、火曜日に新潟―ハバロフスク間が10往復、20便、土曜日に新潟―ウラジオストク間が9往復、18便、計19往復、38便の運航が計画されております。

 この大幅な増便は、昨年のチャーターの実施主体であった日本の代理店や運航会社のヤクーツク航空が本県からの働きかけを踏まえ、昨年の実績や課題を検証した結果、決定に至ったものと考えております。

 次に、チャーター便のアウトバウンドを促進するための施策についてでありますが、官民で構成した新潟空港オンリーワン路線活性化実行委員会などを通じ、自治体、民間団体に対しチャーター便を利用した交流事業等の実施を打診しているほか、県内外の旅行会社に対し旅行商品の造成を働きかけ、そのための研修旅行への支援を行うこととしております。

 あわせて、ロシアを紹介するガイドブックの作成、通訳の確保、県の広報やマスコミ等を活用した運航のPR、団体旅行助成の要件緩和などにも取り組むこととしております。

 次に、ロシア極東航空会社をめぐる動きと、それら航空会社への働きかけ等についてでありますが、議員御指摘のとおり、アエロフロート航空傘下の航空会社が新たに設立されましたが、事業展開の内容等につきましてはまだ不明ですので、情報収集に努め、適切に対応してまいりたいと考えております。

 県といたしましては、定期便復活に向け、日ロ双方の航空会社に対し就航を働きかけながら可能性を探るとともに、機材確保等の観点からロシア側への出資につきましても今後研究してまいりたいと考えております。



○副議長(尾身孝昭君) 小島隆君の質問は終わりました。

 次に、上杉知之君の発言を許します。上杉知之君。

   〔上杉知之君登壇〕(拍手)



◆上杉知之君 民主党の上杉知之でございます。通告に従い順次質問いたします。

 初めに、人口問題についてお伺いいたします。

 県民250万と県民歌にうたわれた新潟県の人口ですが、もう230万に近づきつつあります。さらに30年後には170から180万人に減少するという推計もあります。県では人口問題対策会議を立ち上げ、自然減・社会減対策に取り組んでいるところですが、そもそもなぜ人口減少が問題なのか、今さらではありますが、原点に立ち返って考えてみたいと思います。

 地球規模の食料問題やエネルギー問題の観点から見れば、人類の総人口はこれ以上ふえないほうがいいと言う人もいます。ただ、我が国の現状を見ますと、ふえ続ける年金や医療費を誰が負担するのかという大きな問題があり、また地方では集落の維持が困難になりつつあるという現実もあります。

 これらの問題に対する解は、人口をふやせばいいという単純なものなのでしょうか。人口減少問題は、人口増加と経済成長を前提とした我が国のこれまでの社会システムが限界に来ていることが本質にあると思われます。

 出生率を上げ、Uターン就職を促進するなどの人口増加策により、本県だけが人口増に転じればよいのでしょうか。逆に、たとえ人口が減少したとしても、それぞれの地域が自立し、豊かに暮らすことができれば最もよいのではないでしょうか。

 これからの日本、特に地方においては人口減少に対応した持続可能な社会システムの構築が必要であり、本県がその先進地となり、国に対し提案を行っていくことが重要だと考えますが、知事の所見を伺います。

 人口減少に対応した持続可能な社会システムの構築が必要とはいえ、当面の間、現在の社会システムを維持しなくてはなりません。自然減対策に取り組み、出生率が回復したとしても、現在の人口ピラミッドのいびつな形が解消されるには相当な年月がかかります。

 地方においてまず取り組むべき課題は、社会減対策によって生産年齢人口をふやすことではないかと考えます。もちろん並行して自然減対策も必要ですが、子育て支援策などにより出生数が増加したとしても、地方でお金をかけて育てたあげく、大人になって都会へ出ていってしまうことも考えられます。

 社会減対策によって都会に出ていった若者が地方に帰ってくれば、生産年齢人口が1人ふえ、さらに結婚して子供ができれば2人、3人とふえていきます。

 しかし、若者にとって地方で働く場を確保することは難しく、たとえ働くことができたとしても、将来の不安から結婚や出産に踏み切れない若者も多くいます。まずは安定した雇用が確保され、将来の不安が解消されることが喫緊の課題です。

 若者が働きやすい環境を整備するとともに、正規雇用等により働く者の生活の安定を確保することが人口減少対策としても有効と考えられますが、知事の所見を伺います。

 本県にとって、というより多くの地方自治体にとって社会減の最も大きな要因は、首都圏への人口流出ではないでしょうか。高校を卒業して東京の大学へ進学、あるいは東京の企業に就職。東京には若者を引きつける魅力と実力があります。東京への一極集中、これも現代の社会システムによる結果です。地方の時代と言われて久しいですが、まだまだ東京のひとり勝ちはおさまるどころか、ここにきてますます格差が開いているようにも見えます。

 首都圏への人口流出を食いとめるにも、地方自治体による社会減対策の取り組みだけでは限界があります。国の権限や財源を大幅に地方に移管することにより、地方の拠点性と魅力を高め、大学や企業等の地方移転を促すなど、東京の一極集中の是正を国策として推進する必要もあると考えますが、知事の所見を伺います。

 社会減対策として若者の県外流出に歯どめをかけるためには、東京一極集中の是正と同時に、若者の受け皿となる地方都市の魅力向上が必要ではないでしょうか。例えば北海道における札幌市、東北の仙台市、九州の福岡市など、「おら東京さ行きてえ」のワンクッションとして、とりあえず県庁所在地など地方の中核都市に出てみてというケースも多いのではないでしょうか。

 新潟県内でもかつては高校を卒業したら新潟市や長岡市に出て就職というパターンも多かったかと思いますが、上越新幹線の開通により、新潟市に出てくるくらいなら東京に行っても変わらないという意識に変わり、県外流出に拍車がかかったのではないでしょうか。北陸新幹線の開業もまた県外流出を加速させる要因となるのではないかと危惧されます。

 そこで、本県の社会減に歯どめをかけるためには、新潟市を初め県内主要都市の魅力と拠点性を高めることも一つの方策と考えます。それはそれぞれの市町村が頑張ることと言われそうですが、県としても積極的に旗を振っていくべきと考え、知事の所見をお伺いします。

 社会減は県政に対する成績表とも言われますが、多少成績が悪くてもこのまちが大好き、生まれたまちだからという気持ちがあれば、地元に残る若者もふえるのではないでしょうか。

 サケは生まれ育った川のにおいを嗅ぎ分けてふるさとの川に帰ってくると言われます。全国で都市化が進み、どのまちも同じような風景が広がってしまいましたが、郷土の味、祭りの音など、ふるさとの思い出を五感に焼きつけておくことがふるさと回帰につながるのではないかと思います。

 私自身高校まで新潟で暮らし、大学は東京に出ましたが、地元就職を選んで新潟に帰ってきました。幸か不幸か都会の絵の具に染まらないで帰ったわけですが、全国から集まった友人にいつもふるさと自慢をしていたことがあるのかもしれません。自身の経験から言えることは、若者の県内定着対策にはふるさと新潟への愛郷心も重要だということです。

 質問の冒頭に県民250万という県民歌の話をしましたが、県民歌も愛郷心を育む取り組みの一つではないでしょうか。私の親の世代は、今でも県民歌を歌えると言っていました。

 お隣の長野県民は、宴会の席などで長野県歌「信濃の国」をみんなで歌うと聞いたことがあります。「信濃の国」は、もともとは長野県の地理を教えるためにつくられ、学校で歌われていたそうですが、今では教育現場で歌う以外にもスポーツ大会の式典や鉄道の発車メロディーなど、公共の場でもよく使われているそうです。

 また、新潟市の場合、市歌はほとんど知られていないと思いますが、市民歌「砂浜で」は多くの市民が口ずさむことができます。小学校の音楽の時間に習った記憶があり、特に式典などで歌わされたわけではないはずですが、テレビの市政広報番組や新潟駅連絡通路の放送などでよく耳にしています。

 愛郷心を醸成する取り組みの一環として、県民歌を県が主催する行事や式典で歌ったり、県政広報番組のBGMや県庁の電話に保留メロディーとして使うなど、広く普及啓発をしていくことも必要と考えますが、知事の所見を伺います。

 そして、ふるさと新潟への愛郷心を育むには、子供たちに新潟の魅力を小さいうちから伝え、新潟で暮らしたいと強く思い続けることが肝心です。学校教育の現場では、小学生から自分たちの住むまちや新潟県についての学習が始まります。教室で学習するだけでなく、遠足などでどんどん地域へ出る、またキャリア教育で地元の企業を訪問するなど、さまざまな機会を捉えて本県の魅力を伝える必要があります。ふるさとは語ることなしと言わず、どんどんふるさとのよさを語るべきです。愛郷心を育む教育について、教育長の所見をお伺いします。

 この項の最後に、新年度予算で検討予定とされている、いわゆる出産一時金モデル事業について伺います。

 どの程度の金額を想定されているのかわかりませんが、金額算定の根拠はどのように考えるのでしょうか。

 出産休暇中の所得保障、分娩費用、育児用品の購入費など一時的にかかる費用もあれば、学費や医療費など将来にわたる継続的な費用もあります。

 かつて民主党が子ども手当を拡大したとき、多くのお母さん方からは手当はなくてもいいから、子育てにお金がかからないようにしてほしいという声をたくさん頂戴しました。

 義務教育は無償ではあるものの、給食費や副読本などの教材費、修学旅行の積立金などが別にかかります。洋服や靴もすぐに小さくなって、新しいものを買わなければならないですし、次の項で取り上げますが、医療費も大きな負担です。子ども手当に対し、子供に使われず貯蓄に回っているという批判もありましたが、高校や大学に進学する際の資金として貯蓄も大事な子育て費用なのです。

 一時金の支給は、もともと子供を産もうと思っていた人にとって、支給していない自治体より支給される自治体に住みたいという動機づけになり、社会増にはつながるかもしれません。しかし、2人目の壁と言われるように、第1子の子育てで苦労した人は第2子を産むのに抵抗を感じます。第1子、第2子からの負担軽減が図られない限り、第3子を産もうというインセンティブにはなり得ないのではないかとも思いますが、知事の所見を伺います。

 人口問題から引き続き、子育て支援策としての子ども医療費助成についてお伺いします。

 そもそも子ども医療費の助成制度については、市町村ごとに制度が違い過ぎていることが大きな問題ではないかと思っていました。本来は児童手当のようなナショナルミニマムとして国が責任を持つ制度であるべきなのでしょうが、現在は市町村が主体となって助成している状況です。我が家でも子供が生まれたとき、隣の市のほうが条件がいいから、引っ越そうかなどと考えたことがあります。

 もはや市町村同士が競争している場合ではないはずです。新潟県として人口問題、子育て支援に取り組むとすれば、県が県内におけるある程度の統一基準を設定し、2分の1でも3分の1でもきちんと底支えになる財政負担をすべきではないでしょうか、知事の所見を伺います。

 現在、県の制度では入院は小学校卒業まで、通院は3歳未満が基準になっています。第3子以上がいる世帯については入院、通院とも高校卒業までと大きく対象が広がるのですが、第1子、第2子までと比較して余りにも格差があります。また、助成制度を複雑でわかりにくくしている要因の一つです。

 これは私の個人的な意見ですが、子ども医療費の助成も児童手当の支給基準に合わせ、入院、通院とも中学校卒業までとすることがわかりやすいのではないかと考えますが、知事の所見を伺います。

 また、県を初め各市町村においても第3子以降について手厚く助成しているところが多くありますが、先ほども述べたとおり、子育ての負担感は第1子、第2子も同じであり、第1子から平等に助成する制度が望ましいのではないかと考えていますが、あわせて所見を伺います。

 新年度の県の子ども医療費の拡充については、第3子以上世帯の助成に加え、第1子、第2子世帯の助成対象年齢の拡充を図っています。というよりも狙っています。

 しかしながら、県内市町村の現状を見ると、人口規模の大きい市町村でもいまだ小学校3年生や小学校卒業までを助成対象としているところもあります。一気に高校卒業までの助成に取り組む市町村は限定的になるのではないかと思いますが、知事の所見をお伺いいたします。

 今回の制度拡充に当たっては、事前に幾つかの市町村から意見聴取を行ったとのことでした。ところが、いざ発表されると、県市長会から十分な事前協議がなかったと不満の声が上がっています。

 新聞の見出しには「県、子ども医療費助成拡大」と大きく書かれましたが、実際の事業主体は市町村であり、県は市町村の後押しをする、あるいは尻をたたく立場です。制度設計に当たっては、県内市町村と密に連携すべきです。

 また、新潟市については、政令市移行に伴い県の助成制度から外れています。政令市移行時の協議において、財源を含めて新潟市に権限移譲され、政令市が独自に制度設計できるというメリットもあるのかもしれません。

 ただ、県民の3分の1を占める新潟市民が蚊帳の外というのも、全県を挙げた人口問題対策としてはおかしなものです。子ども医療費助成を初めとする子育て支援の問題は全県的な課題であることから、県内全市町村が参加する会議の場などを設置し議論すべきと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。

 次に、教育に関するさまざまな問題について質問をいたします。

 初めに、教育委員会制度改革について伺います。

 先日の衆議院予算委員会において、教育委員会制度改革に強い意欲を示す安倍首相は、地方教育行政法改正案を今国会に提出すると明言されました。

 教育委員会制度改革の論点は幾つかありますが、中でも教育行政における責任の所在と政治的中立性の確保についての問題が特に重要と考えます。

 現行の制度でも教育委員は首長が議会の同意を得て任命するため、ある程度首長の意向が反映されていると捉えることもできます。

 現在与党内で議論されている見直し案においては、議会の同意を必要とするものの、教育委員長と教育長を一体化した新教育長あるいは代表教育委員を直接任免、罷免でき、首長が設置する会議において教育基本方針を策定するなど、首長の権限が抜本的に強化される方向で議論が進められています。

 知事は、現行の制度で不都合はないとして、新制度になっても選択制にし、現行制度を継続したいとの御見解のようですが、改めて教育委員会制度改革、特に教育委員会に対する首長の影響力の問題について、現状をどのように認識されているか、また与党の改革案をどのように受けとめているか、所見をお伺いします。

 また、教育委員会制度改革における首長の権限強化の背景には、現在の教育委員会制度では責任の所在が明確ではないとの議論があります。安倍首相は、いじめ問題などで機敏な対応や最終的な判断ができない、誰も責任をとらないところに課題があると指摘しています。

 例えばいじめ自殺に関し、学校によるいじめ見逃しや教職員の対応が自殺の一因であった場合、その責任をとるのは教育委員長なのでしょうか、それとも事務方の責任者である教育長なのでしょうか。現在の教育委員会のあり方を見る限り、教育委員長に責任をとらせるのは無理があり、余り意味のないことのようにも思います。

 教育委員会における責任の明確化について現状をどのように認識されているか、また与党の改革案をどのように受けとめているか、本来は教育委員長にも伺いたいところですが、教育長の所見をお伺いいたします。

 教育委員会制度改革の議論が進む中、一般の県民はどのくらい教育委員会について知っているのでしょうか。よく教育委員会に訴えてやるなどと冗談で言いますが、私も子供を持ってPTAの活動をしていると、本当にそんな声を聞くことがあります。ただ、そう言っている本人も教育委員会の委員が誰なのかも知らないでしょうし、訴えると誰がどのような権限で指導に入るのかも知らないのではないでしょうか。

 県議会の傍聴も決して多いとは言えないと思いますので、余り強くは言えないのかもしれませんが、教育委員会の定例会議も公開されているとはいえ、傍聴者はほとんどいないのではないでしょうか。

 多くの保護者は、学校現場のさまざまな問題について、教育委員会は現場がわかっていないのではないかと疑っています。そんなことはないのだろうと思いますが、少なくともその活動の姿が見えていないのは事実であろうと思います。

 少しでも教育委員会が現場を知ろうと、新潟市では教育委員の数を増員し、それぞれに担当の区を決めて現場に入る機会をふやす取り組みを進めています。

 教育委員会制度改革の議論が本格化する中で、県の教育委員会としてもその活動内容をより積極的にアピールする努力が必要と思われますが、教育長の所見をお伺いいたします。

 次に、教育と防災について2点お伺いいたします。

 私の地元の中学校では、地域の皆さんと定期的に防災会議を開催し、今年度は初めて学校の避難訓練に地域住民の皆さんにも参加してもらうなどの取り組みを進めているところです。会議の中では、地域の皆さんから中学の生徒に対し、中学生は体も大きく、災害時には地域の防災リーダーとして救護などの手伝いをしてもらいたいと大いに期待されています。

 新潟市内では、ジュニアレスキューの講習を受け、即戦力となっている中学生もいますが、部活動などで忙しく、地域と一体となった防災訓練に参加しにくいといった課題もあるようです。

 災害時に地域の期待に応えるためにも、学校において日ごろから体系的に災害の仕組みや防災の基本について学んでおく必要があると思います。

 県では新潟県防災教育プログラムを災害別に順次作成しているとのことですが、このプログラムがそれぞれの学校で大いに活用され、子供たちが次の時代の防災リーダーとして成長してくれることを期待するものであります。

 そこで、本プログラムの作成過程においてモデル校となった学校ではプログラムがどのように活用されているのか伺うとともに、基本的な教育内容については、学齢に合わせて全県で統一した防災教育を体系的に行うべきと考えますが、今後どのように本プログラムの活用に取り組んでいくのか、お伺いします。

 東日本大震災以降、地域の方の防災に対する意識はとても高くなり、日ごろから津波避難施設の確認をしたり、避難所の運営について心配をされています。

 災害時の避難所開設は市町村業務であり、多くの市町村立の小中学校等が避難所として指定されています。近ごろは、津波を想定した避難訓練に際し、近隣住民の避難を想定した訓練を行う学校もふえているようですが、県立高校の対応にはいまだ温度差があるのではないでしょうか。

 住民の皆さんからすると、近くにある県立高校に避難施設としての大きな期待を寄せているのですが、中には地域の防災訓練に高校生を参加させてくれる学校もあれば、余り積極的ではない高校もあるようです。

 いざ想定外の災害が起きたときに混乱が生じないよう、日ごろから地域とともに訓練を実施したり、施設の利用について意見交換をしておくなど、ハードだけでなくソフトの準備が欠かせないと思います。

 そこで、県立高校の避難所としての現在の指定状況を伺うとともに、津波災害など緊急の場合にはどのような対応をするのか、お伺いいたします。

 子供を取り巻くさまざまな問題に関し、幾つか質問させていただきます。

 いじめや自殺、インターネット利用のトラブルなど、最近の子供を取り巻く問題は親とのコミュニケーション不足にも一因があるのではないかと考えます。

 その一つに中学生の部活動の影響も少なからずあるものと思われます。中学生になると、平日の放課後は暗くなるまで、そして土日、祝日も部活の練習に明け暮れます。夏休みなどの長期休暇中でもほぼ毎日練習があり、休みを利用して家族で旅行に行こうなどと思っても、なかなか子供と予定が合わない日々が続きます。生徒も大変ですが、練習試合などの送迎をする保護者や指導に当たる顧問の先生方にも、相当な負担となっているのではないでしょうか。 部活動に関連して、先に1つ気になることを確認させていただきます。

 北信越大会で一緒になるお隣の長野県では、運動部の朝練習が睡眠不足などにより生徒の心身の成長を妨げるおそれがあるとして、県の教育委員会が朝練習を原則禁じる指針を決めたそうです。

 こちらは家族と過ごす時間の問題ではなく、健康上の理由によるものですが、長野県教委の判断が正しいとすれば、新潟県を含む全国の中学生についても同様のおそれがあるということになります。本県教育委員会としては、中学生の朝練習の是非についてどのように考えているのでしょうか、教育長の所見をお伺いいたします。

 子供と親のコミュニケーション不足の問題に戻りますが、県では毎月第3日曜日を家庭の日と定め、親子の触れ合い、家族みんなが一緒に過ごせるようにということで、明るい家庭づくり運動を推進しています。しかしながら、その認知度はまだまだ低いのではないかと感じています。県民手帳のカレンダーを見ても家庭の日の記載はありません。まずは、家庭の日を知ってもらうことが大切です。

 家庭の日に家族で出かけるきっかけとなるように、県立の美術館や博物館などにおいて、家庭の日には家族で訪れた方の入館料を割り引くなど、県として民間に先駆けてできる取り組みもあると思います。いずれは市町村営の施設や企業にも協力していただき、イベントの開催や割引サービスなど、家庭の日を応援していただけたらと思います。家庭の日を官民挙げた取り組みに拡大すべきと考えますが、知事の所見を伺います。

 そして、これも私からの提案ですが、先ほどの中学生の部活動についてもこの家庭の日を活用してみてはいかがでしょうか。私は、昨今の中学校における部活動について、少し成績にこだわり過ぎているのではないかと思っています。確かに早いうちから生徒の能力を伸ばしてやることで将来の可能性を広げることにつながるのかもしれません。ただ、思春期の入り口である貴重な中学時代だからこそ、もう少し家族と一緒に過ごす時間があってもよいのではと思うのです。

 他校のチームに負けたくない、1日1時間でも多く練習の時間をとりたい気持ちもわからないのではないのです。ならば、全県一斉に練習を休むことができれば、他校との競争におくれる心配はなくなります。そこで、さきの家庭の日です。せめて毎月1回の家庭の日ぐらいは全県一斉に部活動を休みにして家族で過ごす日にできないかと考えるのですが、教育長の所見を伺います。

 最後に、近ごろの青少年問題で最もよく取り上げられるインターネットの問題について取り上げさせていただきます。

 内閣府の調査では、10歳から17歳の6割がスマートフォンなどの携帯電話を持ち、1日に平均2時間近くインターネットを利用しているという結果が報告されています。こうした情報端末の普及に伴い、インターネットを利用した犯罪に巻き込まれたり、ネット上の友達同士のトラブルからいじめに発展したりするなどのトラブルも増加しています。

 こうした事件が多発する中で、携帯電話が悪いのだから、携帯電話を法律で規制すべきだと言う方もいます。でも、本当に問題なのは携帯電話やゲーム機といった機械そのものではなく、その機械を使う人間のマナーやモラルではないでしょうか。

 人と人とのつき合いは本来フェース・ツー・フェース、お互いの顔を見て話すことから始まります。一方、コミュニケーションツールは手紙となり、電話となり、メールへと変化してきました。お互いの顔色が見えないと、文字だけの情報では微妙なニュアンスが伝わりません。小さな誤解が大きなすれ違いに発展する危険性もあります。大切なのはその危険性をきちんと理解させることであり、機械から遠ざけることではありません。

 インターネット利用のモラルや危険性について子供たちに教える責任は、一義的には保護者にあります。ただ、最近の保護者の中には生まれたときから携帯世代という方もおり、まず親の教育から始めなければならない場合もあります。また、学校生活の中でいじめが発生するのと同じように、インターネットの中でいじめが発生することもあります。

 いじめ見逃しゼロ運動の一環としても、これからの時代、学校においてもインターネット利用に関するマナーやモラル、そしてその危険性などを教育することが必要と考えますが、教育長の所見をお伺いいたします。

 以上で私の質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)

   〔知事泉田裕彦君登壇〕



◎知事(泉田裕彦君) 上杉議員の一般質問に順次お答えをいたします。

 まず初めに、人口減に対応した社会システムの構築について御質問をいただきました。

 人口減少社会、これは社会全体に大きな痛みを与える問題であると認識をいたしております。年金、介護も含めまして特定の世代に負担を強いるということになります。世代間の不公平を生じさせる要因にもなっております。したがいまして、人口減が社会に与える影響、これはできる限り緩和すべきであると考えております。

 人口減少社会は、人口が少ない社会とは違います。人口が少ない社会を安定させるということを考えることは、これはあり得るのだろうと思いますが、人口減少、徐々に減っていく社会という中で地域の活力を維持していくということはかなり難しいと思っています。すなわち、人口減少社会で豊かに暮らすシステムの構築は困難であるというふうに認識をいたしております。

 次に、若者が働きやすい環境整備等についてでありますが、仕事と生活を両立できる若者が働きやすい環境を整備していくことは、出生数の増加につながるということが期待できます。また、安定した雇用の確保は若者の県外流出を防ぐという効果も期待できます。U・Iターン就職の促進にもつながると思われます。いずれにいたしましても、これらは人口減少対策として有効であると、同じ認識を持っております。

 なお、現在の社会システムを維持するためには、生産年齢人口をふやすだけではなく、年少人口も含めてバランスのとれた人口構成、これをつくっていくことが重要ではないかと考えております。

 次に、国による社会減対策のための制度の構築についてでありますが、議員御指摘のとおり、特区を活用するなど国により大学や企業等の地方移転を促す仕組みを構築していくことは、人口の社会減対策についても有効であると考えております。

 なお、自然減をとめないと国全体としての年金問題、これも解消できないわけですし、介護保険の負担等々の問題もありますので、やはり人口を安定させていくということを考えないと、いずれにしても制度、社会の混乱の要因になると考えております。

 次に、新潟の魅力や拠点性の積極的な発信についてでありますが、先般開催した人口問題対策会議では、U・Iターン者の体験談や本県の強み、よさに関する情報など、積極的な情報の発信が重要であるという御意見をいただきました。

 これによってU・Iターンの検討をしている方々に新潟県のよさ、考えていただく機会になると思っています。

 県といたしましては、本県の暮らしやすさの魅力や求められる情報、これをわかりやすく総合的に発信してまいりたいと思います。そして、U・Iターンを促進し、多くの若者などを引きつける選ばれる新潟県づくりを進めてまいりたいと思います。

 次に、県民歌の普及啓発についてであります。

 県民歌は、戦後復興期の郷土づくりにおいて広く歌われました。新潟県民を勇気づけた大変意義のあるものであると考えております。県ではその継承に努めているところでありますけれども、一層の普及啓発に当たっては県民の皆様の機運の高まりも重要ではないかと考えております。

 なお、具体的な取り組みにつきまして、知事政策局長から補足答弁をいたします。

 次に、出産一時金制度についてお答えをいたします。

 これはモデル事業として実施をしたいということでございまして、やはり自然減をどう食いとめていくかというのは、地方自治体の問題というよりは国全体で取り組むべき課題であるという認識をいたしております。

 もう少し連邦制国家等で広域自治体が国並みの権限を有していれば別ですけれども、そうでなくて現行制度でいくということであれば、国として考えていくべきであると思います。

 これは市川議員の代表質問にお答えしたとおりなのですけれども、少子化対策を進めていくためにはどうしたらいいかというと、やはり希望する子供の数を持てるような社会どうつくっていくかということが先だと思います。これは、平均的な子供を持ちたい希望の数は3人ということになっているわけですので、これが八、九割実現すればこれは少子化、自然減の社会はとまるということになるわけであります。まずは、阻害要因を取り除いていくということが必要であると考えております。

 なお、なぜ希望の子供の数を持てないのかの阻害要因については、福祉保健部長から補足答弁をいたします。

 次に、子ども医療費助成についてお答えをいたします。

 まず、制度の平準化についてであります。

 県では、少子化対策の一環として、まずは経済的負担の大きい3人以上の子供を有する世帯を対象に手厚い支援を行ってきたところであります。また、市町村においてどういう施策を優先していくのかということを自分で決めれるようにするというのが地方分権、地域主権の考え方の基本になります。

 これを広域自治体が縛ることがいいのかどうかということについては、やはり少し慎重にすべきではないかと思います。子ども医療費助成をそれぞれの施策の優先度や財政負担を判断して実施していくというのが地域主権、地方分権の考え方の基本でありますので、市町村間で差異が出てくるということはやむを得ない部分もあると考えております。

 次に、助成対象の範囲についてでありますが、昨年度の子ども医療費助成等のあり方検討会において、高校生にも相当の医療費負担が生じているとの指摘があったことを踏まえ、3人以上の子供を有する世帯に対する助成を高校卒業まで拡充することが必要と判断をいたしたところであります。

 また、経済的負担の重さに着目すると、まずは3人以上世帯への重点的な支援が必要ではないかと思います。

 次に、市町村の取り組みについてでありますが、先ほどお答えをしたとおり、市町村においては施策の優先度や財政負担を考慮して拡充の判断がなされるものと考えております。もしこれ、一律にするということであれば、市町村の自治というのはやる必要ないということになるわけですので、やはりそこは市町村が判断する余地というのを残すことが重要ではないかと思います。

 そして、そういった中でも拡充の判断をしていくときに市町村が選択しやすいバックグラウンド、制度、仕組みにしていくということは重要だと思います。今回拡充した県の制度は、1子、2子に対しても補助しやすいように県の制度をさらに範囲を広げたという改正であります。

 県といたしましては、将来的にも予算をふやしていく方向性のもとで、2年間は制度を変更しないという方針で進めているところであります。市町村が予算単年度主義だからという心配をしないでいいように、安心して取り組める制度としたところであります。

 次に、市町村との検討会議等についてでありますが、子ども医療費助成の制度検討に当たりましては、市長会や町村会から推薦をしていただいた代表者にも入っていただいています。有識者及び子育て支援団体なども含めて議論していくべきであると考えております。

 市町村だけ全市町村集めて議論するというのは、制度の設計の仕方としていかがなものかと考えております。

 なお、今回の経緯につきましては、福祉保健部長から補足答弁をいたします。

 次に、教育問題についてお答えをいたします。

 まず、首長と教育委員会の関係についての現状認識等についてでありますが、現行制度では教育委員会が執行機関として教育行政を担っております。首長の権限は、教育委員の任命権や予算調製権、議案提出権など限定的なものと認識をいたしております。

 現在与党で議論されている改革案の中では、教育委員会を執行機関としており、中教審の答申に比べてより現行制度に近い形で見直しがされていると受けとめております。

 次に、家庭の日についてでありますが、青少年の健全育成の上で最も重要な基盤は家庭でありますが、議員の御指摘のとおり、その認知度は低い状況となっております。

 県といたしましては、自治会や学校、子育て支援を行う民間団体等と協力し、その認知度を高めるとともに、青少年の健全育成につながる明るい家庭づくりの取り組みを進めてまいります。

   〔知事政策局長佐久間豊君登壇〕



◎知事政策局長(佐久間豊君) お答えします。

 県民歌の普及啓発についてでありますが、県ホームページでの音源の提供、県民手帳や中学生等へ配付する「新潟県のすがた」に掲載などしており、その継承に努めているところであります。

   〔福祉保健部長本間俊一君登壇〕



◎福祉保健部長(本間俊一君) 2点についてお答えいたします。

 希望する子供の人数を持てない阻害要因についてでありますが、県が行った県民意識・ニーズ調査によりますと、実際の子供の人数が理想とする子供の人数よりも少ない理由は、複数回答でありますが、教育費などにお金がかかるからが56.2%、仕事と子育ての両立が難しいからが28.0%、育児の社会的支援体制が不十分だからが22.7%などとなっております。

 次に、子ども医療費助成の市町村との検討の経緯についてでありますが、制度の検討に当たりましては、医療費助成を受ける県民の視点に立って、有識者のほか市町村の代表者などの参加を得て、昨年度子ども医療費助成等のあり方検討会において議論していただいたところです。

 今回は、議論いただいた制度をベースにして支援をさらに拡充した内容でありますことから、検討会ではなく個別に意見を聞いてきたところであります。

   〔教育長高井盛雄君登壇〕



◎教育長(高井盛雄君) 8点についてお答えします。

 まず、愛郷心を育む教育についてでありますが、内山議員の一般質問にお答えしたとおり、各学校では郷土の自然や歴史について学び、PRするなど、本県の魅力を理解し、伝える学習が行われております。

 児童生徒がふるさと新潟で夢をかなえることができるよう、今後も郷土愛を軸としたキャリア教育を推進してまいります。

 次に、教育委員会における責任の明確化についての現状認識等についてでありますが、教育委員会の代表者である教育委員長と事務の統括者である教育長の権限と責任については法律等により明確にされており、本県においては役割分担が適切になされてきているものと受けとめております。

 今回の与党の改革案では、教育委員長と教育長を統合した新教育長を新設するなどの提案がされていますが、権限が集中することへの懸念も指摘されています。

 私としましては、未来を担う子供たちのために最善の制度となるよう、十分議論を尽くしていただきたいと考えております。

 次に、教育委員会の活動に関する県民へのアピールについてでありますが、教育委員会のさまざまな取り組みを広く知っていただくことは重要なことだと考えております。

 これまでも魅力ある高校づくりやいじめ対策などの教育施策について、保護者向け広報誌や県民だより、各種フォーラム等を通じて県民の関心を高め、理解を得られるよう努めてまいりました。

 今後も引き続き各種媒体などのさらなる活用により、広報に努めてまいります。

 次に、新潟県防災教育プログラムの活用についてでありますが、本年度は津波災害を対象としたプログラムに基づき、高台への速やかな避難の必要性を学ぶなど、各学校における防災教育で活用されているところであります。

 本プログラムは小学校低学年・中学年・高学年及び中学校と学齢に合わせた内容構成となっており、今後とも関連する教科や総合的な学習の時間を活用するなど、学校教育活動全体を通じて防災教育に積極的に取り組むよう各学校に働きかけてまいります。

 次に、県立高校における避難所の指定状況についてでありますが、県立高校では84校のうち75校が市町村から依頼を受け、避難所に指定されております。

 具体的な運営については、覚書等を取り交わし、あわせて毎年度担当者を確認するなど、緊急の場合に備えて日ごろから協力体制をとっているところであります。

 次に、本県中学校の運動部活動の朝練習についてでありますが、教育委員会の抽出調査では年間を通して朝練習をしている部活動の割合は21.9%で、そのほとんどは30分未満の活動となっています。

 朝練習は、栄養・休養・運動のバランスのとれた生活を確保することや、学習活動に影響を及ぼさないなどの配慮をした上で実施すべきと考えております。

 次に、中学生の家族と過ごす時間の不足についてでありますが、現在、中学校では原則として週1回土曜日または日曜日を活動の休止日としております。

 なお、地域・学校の実情等が異なることから、現時点では全県一斉に部活動休止日を設定することは難しい状況にあると認識しております。

 次に、学校におけるインターネット利用に関する教育についてでありますが、インターネットは利用の仕方によっては犯罪に巻き込まれるなどの危険性も指摘されていることから、学校における情報教育も重要であると認識しております。

 そのため、県教育委員会では児童生徒がインターネットを正しく利活用できるよう、各種研修会を通じて教職員の指導力向上を図るなど、情報モラルや情報セキュリティー等に関する教育の充実に取り組んでいるところであります。

 あわせて、関係機関と連携して適切な利用に関する保護者への啓発にも引き続き努めてまいります。

 以上であります。

   〔上杉知之君登壇〕



◆上杉知之君 1点再質問させていただきたいと思います。

 子ども医療費の助成についてでありますけれども、質問の意図なのですが、県が医療費の助成基準の統一基準、ある程度の基準を定めるという部分でありますけれども、市町村の独自性、地域主権を阻害するという方向性ではなく、これはまさに本当は国のレベルでやるべき、ナショナルミニマムであるべきという中で、それぞれの市町村がその財政事情あるいは施策の優先度などに応じて差が出るという部分が問題なのではないかと。余裕のあるところが上乗せをしていくというのはいいのでしょうけれども、余裕のないところがなかなか伸びないということがあっては、やはりバランスがとれないのではないか。

 そういった意味で、国が今のところ下支えができないという制度である以上、今、人口減問題に取り組む県がしっかりと下支えをしていくべきであり、それを縛るということではなく、最低限、県がある程度の責任を持つ、それぞれの市町村がみんなでお金を出し合って、県として平準化を図っていくというシステムが望ましいのではないかという意味での質問でありましたので、そこをもし誤解があるといけませんので、それを踏まえた中で再度御答弁いただければと思います。

   〔知事泉田裕彦君登壇〕



◎知事(泉田裕彦君) 子ども医療費助成についてですけれども、質問変わっていないと思うのですが、同じだと思います。市町村がどういう形で上乗せをしていくのか決めるのは、市町村それぞれの施策の中で優先順位を決めていくということだと思います。財政全般について首長さんがそれぞれ責任を持っているわけですので、それを県がこういう方向にと最低基準を定めてどうこうするということではないと考えております。



○副議長(尾身孝昭君) 上杉知之君の質問は終わりました。

 15分間休憩いたします。

  午後2時46分 休憩



   ――――――――☆――――――――



  午後3時5分 開議



○議長(中野洸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 引き続き県政に対する一般質問を行います。

 まず、小林一大君の発言を許します。小林一大君。

   〔小林一大君登壇〕(拍手)



◆小林一大君 自民党の小林一大です。通告に基づき一般質問をさせていただきます。

 我が国は、東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まり、また民間経済活動にも積極性があらわれ、久々に明るい前向きな空気に包まれているように思います。

 日本は、バブル崩壊後大きな制度転換の時期に入り、失われたと表現されたその間の時代感覚は、社会がこうなるだろうという共通理解の中、個々人の立ち位置の安定感に高度成長期にはなかった揺らぎが生じた結果であったと思います。

 そうした中、今必要な改革のかなめは人口動態と産業・雇用構成を持続可能なものにすることです。我が県でも人口減少は最大の課題ですが、その最後の正念場は東京オリンピック開催までの期間と時期を同じくするはずです。

 過去における経済発展の歴史は、人口の都市集中化の歴史でした。しかも、その集中化は年々進む気配があり、それが不可避であればこそ、都市の社会的資産の蓄積とその周縁圏との連結にさらなる磨きをかけることが必要となります。

 一方、これからは集積が進む都会と、人口は減少するが、活力ある地方との相補的なすみ分けが必要です。その一つのキーである農業は、単に大規模化、商業化による効率性の向上だけでなく、付加価値の高い生産物の開発を通じて都市と共生し、そのためには熟年者のノウハウと若者のエネルギーや都市化に適合した創意の結合が重要となります。

 また、今後地方の自然・文化遺産を活用した観光産業の開発もオリンピックの枠を超え大変重要です。さらに、我が国全体における防災や安全保障の視点も欠かせません。このタイミングでこの国のあり方をもう一度考える契機にしなければならないという思いから質問をさせていただきます。

 東京オリンピック・パラリンピック開催は、我が国経済のさらなる発展につなげる大きな転機になると考えますが、それを地域活性化にどうつなげるかが重要です。

 前回の東京大会は、東京への物・金が集中するまさに高度成長の象徴としてのオリンピックでありました。そして、6年後は各地方が元気になる逆の方向性を内包した、東京と名がつくものの、私たち日本のオリンピックになってほしいと期待していますが、知事の所見をお伺いします。

 また、東京オリンピックを海外交流人口拡大の好機と捉え、外国人観光客の誘客を拡大させていくべきと考えるのは皆様と同じです。巷間言われるように、Wi―Fiの整備や県内関係機関のホームページや案内看板の外国語表記など、積極的に進めていく必要があると思いますが、今後、県ではどのように取り組んでいくのか、知事の所見をお伺いいたします。

 さらに、北東アジアとの交流を強化している我が県が加えて経済発展著しい東南アジア等との交流拡大を進めることは大変有益であり、観光客等の受け入れ体制の整備とあわせ、輸出の拡大を図ることも必要と考えますが、輸出に当たってはイスラム教徒の戒律に沿ったハラールの認証取得が課題であるとも聞いております。現状をお伺いするとともに、県としてどのように対応していくのか、お伺いをいたします。

 さて、アベノミクスはインフレ目標の採用と大胆な金融緩和への政策転換を日銀に強く求め、成果を上げつつあります。金融緩和と期待インフレ率の上昇は、円安による輸出増、民間資金のリスク資産への流入による資本市場活性化と設備投資拡大につながると期待され、金融緩和への転換とともに、短期的な財政支出増で確実なデフレ脱却を狙ったものであることは御承知のとおりです。

 そして、まさに第1の矢によりデフレは解消に向かい、第2の矢もある程度の景気刺激効果を持ちました。一方で、第3の矢、いわゆる成長戦略の内容は、昨年に日本再興戦略として閣議決定されたものの、いまだ不完全とされ、特に女性の活躍、農業、医療などキーワードとビジョンは示されたものの、実行計画が不透明との指摘があります。

 成長戦略についてはこれから本格的に実行段階に移るものと思いますが、経済成長に向けた成長戦略のあるべき姿をどのように捉えているのか、またその期待について知事の所見をお伺いいたします。

 本年の経済環境における課題の一つに、4月の消費税率引き上げへの対応があります。引き上げが1から3月期の耐久消費財の駆け込み需要と4から6月期の反動減をもたらし、加えて増税による消費抑制効果が加わることは確実です。本県においても消費税の引き上げに伴う需要の反動減が懸念されるところですが、補正予算とあわせて適切に対応していただきたいというのは言うまでもございません。

 そうした中重要なのが規制緩和、選択と集中、効率性と生産性の向上によるまさに成長戦略の実行なのです。

 さて、「世界で一番ビジネスしやすい環境をつくる」という題目の現在の国家戦略特区は、2002年に生まれた構造改革特区、そして2011年に実現した総合特区に続く3番目の制度とされています。一方で、構造改革特区はその手法が地域主導、ボトムアップ型であったとされますが、今回の国家戦略特区は内閣主導のトップダウン型ともされています。

 そもそも特区の存在自体、地方分権化の流れに逆行するとの意見もあり、また市町村合併推進のために行われた交付税の特例の現況を見ても、国が自治体の行く末を差配している現状に変わりはありません。

 まさに地域の多様な競争力を生み出す地方分権改革を今、進めることが必要であり、今、成長戦略の効果を上げるために地域経済の活性化が不可欠です。そのためには地域の特性を生かした選択と集中ができる地方分権を進めるべきと考えます。

 しかしながら、知事も議案説明で新年度の地方財政対策や税制改正には地方分権の推進の観点から憂慮すべき点もあると述べられているとおり、今、地方分権議論が踊り場状態になっているのではないかと懸念しています。知事は、現在の状況をどのように捉えているのか、改めてお伺いいたします。

 また、知事は地方の自己決定力を高める施策の一環として新潟州構想を提起されています。一方で、先般には大阪都構想をめぐって橋下大阪市長が辞職し、出直し市長選が行われるなどの事象もあり、一部に暗礁に乗り上げている感もある状況です。その新潟州構想について今後どのように検討を進めていくのか、お伺いをいたします。

 アベノミクスはコスト先送り型との指摘も中にはあります。金融政策は出口で大きなコストを生じさせる可能性がありますし、公共投資の増額は財政赤字拡大を通じて将来世代のコストになり、先送りされた負担はいずれは誰かが負担しなければならず、国家主導的な成長戦略は逆に不確実性が高いとも言われます。

 現在、政府債務は世界最高水準にあり、積極的な財政支出の維持は困難ともされ、円安による輸入価格上昇等により貿易赤字の急増から経常収支の赤字転落も見込まれます。成長戦略を推進し、経済再生を図っていくためには財政再建も不可欠と思いますが、知事は現在の国の財政状況をどのように認識されているのか、お伺いをいたします。

 先日内閣府が発表した10から12月期のGDP速報値によると、輸出は2四半期ぶりにプラスであったものの、前期比の伸び率は0.4%にとどまっています。我が国を長年支えてきた輸出について、安倍政権発足時から約20%円高是正が進んだにもかかわらず、増加はほとんど見られていない現状を真摯に受けとめる必要がありますし、この流れは貿易立国日本のものづくりの基盤が変化していることをあらわしているともされます。

 長期にわたる円高の中で国内に残った貴重な生産拠点で新しい主力製品を新たに生み出す、または海外に移転した拠点をもう一度国内に呼び戻さない限り、輸出は伸びないとされるゆえんです。

 円高是正が進んだにもかかわらず輸出が伸びておらず、生産の海外移転が進んでいるとの見方もありますが、知事は日本の輸出産業の現状をどのように認識されているのか、本県の状況とあわせてお伺いします。

 こうした中、第3の矢、成長戦略は長期的な成長率を底上げする政策であり、その一つとして法人税減税の有効性についても議論されています。最近の実証分析では、10%の税率引き下げは1人当たりGDP成長率を1.1%から1.8%引き上げるとされています。これは、法人税負担の軽減が企業の投資や生産性を高め、成長を促進する効果を持つことを示唆しています。

 高い法人税は低税率国への利益移転という点でも問題があり、多くの多国籍企業はオランダ、アイルランドなど低税率国に設立した知財管理会社へロイヤリティーを支払うなどの方法で利益移転し、税負担を減らし、注目されています。

 また、本社機能や研究開発拠点を自国へ移転した企業に対して優遇税制措置を与え、積極的に外国から企業誘致している国の事例もあります。

 法人税減税は成長戦略の一環として議論されていると承知していますが、一方で麻生財務大臣は実効税率引き下げによる景気浮揚効果について、企業の7割は恩恵を受けないとも述べています。知事は、法人税減税による本県の経済成長への影響についてどのように考えているか、お伺いをします。

 東日本大震災と福島の原発事故を契機に、日本のエネルギー政策は抜本的な見直しを迫られています。原子力発電はエネルギー供給の安定確保策として重要な役割を果たしてきましたが、今後の活用をめぐっては国民世論が大きく割れています。

 政府は、民主党政権が決定した2030年代に原発をゼロにするという革新的エネルギー・環境戦略を白紙から見直し、エネルギー基本計画案をまとめ、与党との調整に入っています。

 原発を基盤となる重要なベース電源としていた昨年末の案からは修正するものの、この政府案は原発を重要なベースロード電源と位置づけ、新たな原発を建設する含みも残し、核燃料サイクルを進めるとしています。

 一方で、議論を呼ぶ原発比率などの文言をあえて避けるなど、慎重な書きぶりが目立つともされ、さらには年度内に閣議決定されるとの報道もされていますが、この新しいエネルギー基本計画に対する知事の御所見を改めてお伺いするとともに、コストや温暖化対策の観点から現実的でバランスのとれた我が国のエネルギーベストミックスのあり方について、知事の所見をお伺いします。

 国のエネルギー政策に求められるのは、多元化した目標を長期的かつ総合的な視点でどうバランスよく実現するかです。

 原発ゼロによる電気代の上昇やCO2排出量の増加、太陽光発電の大量導入による電力系統の不安定化や料金上昇などのトレードオフを最小化するには、技術革新が大きな役割を果たしますが、その普及には時間も必要です。

 世界規模でのCO2排出の大幅削減には風力や太陽光などの再生可能エネルギーは必須の技術であり、長期的視野で普及を促進する必要があることは疑う余地もありません。それを行政が率先、推進していくことはある時期まで必要なことと考えます。

 県でも太陽光発電や風力発電等の新エネルギーに取り組んでおりますが、現状と今後の見通しについて改めてお伺いします。

 そうした再生可能エネルギー普及のための基礎となっているのが一昨年7月に導入された固定価格買取制度です。しかし、余りに急激なフィードインタリフ導入は電気料金引き上げとそれに伴う国民の反発を引き起こす上、経済にも悪影響を及ぼし、長期的な普及に向けてかえってマイナスになりかねないとの指摘もあります。そのためかFIT先進国の欧州では急速な制度見直しも進んでいます。

 日本でも再生可能エネルギーの伸びは目覚ましいものがありますが、その制度は買い取り期間が20年なので、仮に認定プロジェクトが全て稼働した場合には、補助金総額が20年間で14兆円に近い水準となるとされ、電気料金の引き上げにつながって、国民生活や企業の国際競争力に悪影響を及ぼすことも懸念されています。

 特にメガソーラー発電については本県も積極的に取り組んでいるところでありますが、今まさに我が国はいわゆるソーラーバブルともなっており、中には悪質事業者の存在や安価で劣悪なパネル等が使われる状況もあると聞き及びます。

 要はFIT導入の目的の一つであり、我が国の国際競争力の強化及び我が国産業の振興と国民経済の健全な発展に寄与することという大原則に戻り、いずれ持続可能な制度に立ち返る必要があるのではないかと考えます。

 再生可能エネルギーの推進の基礎となっている現在の固定価格買取制度は電気料金の引き上げにつながり、結局は国民負担を増加させる施策になっているようにも思いますが、知事の御所見をお伺いします。

 また、県はエネルギー戦略の一環として、日本海横断パイプライン構想の実現に向けた調査研究を行っています。ぜひとも実現してもらいたいと思いますし、私たちも協力を惜しみません。

 一方で、国の日露天然ガスパイプライン推進議員連盟では、サハリンから北海道を経由し太平洋岸を通す陸上ルートを推進していると聞いています。また、先日新潟市で開かれた日露石油ガス・セミナーで講師を務めたロシア人アナリストも実現の可能性は低いと語っています。

 本構想の実現に向けては、実現可能性も含め経済的効果をしっかりと示しながら、民間と連携して取り組むことが重要と考えますが、所見をお伺いします。

 停止中の原子力発電所の再稼働に向けて新しい規制基準に基づく審査が行われています。原子力の必要性については国論が揺れていますし、原発事故のためいまだ多くの方々が避難生活をされていることに国中が心を痛めており、見解が分かれるのは当然です。一方で、その判断の根拠と過程が偽りなくしっかり国民に伝わることが必要であると思っています。

 そうした中、先般、東京都知事選がありました。原発のない東京、原発の電力を利用し発展してきた電力消費地東京で原発を争点化しようとした陣営もありました。一方、東京都知事選において、知事は原発について議論が深まることを期待する旨の発言をしていましたが、結果的には余り議論が深まらなかったように思いますが、知事の所見をお伺いします。

 また、このたびの東京都知事選では原発問題は争点にならずとする論評や、原子力政策は国政で争われるべき争点であり、地方選になじまないという議論もありました。さらには、直前の2つの国政選挙においても原発の問題は真に争点化されてはいなかったように思います。国民的課題である原子力発電所の問題について、知事は今後どのように議論されることが望ましいとお考えになっているのか、所見を伺います。

 先般、東電の次期会長にJFEホールディングスの數土氏が就任することが決定しました。次期会長は、東電変革の必要性を幾度となく口にし、国際競争の感覚が欠如している、原価意識に欠ける、トラブルの際の責任の所在が不明確だとして現状を批判しています。

 旧川鉄最後の社長としてNKKとの経営統合を主導、JFEホールディングスをつくり上げるなど、その経営手腕は高く評価されていますし、東電社外取締役として2,000人規模の大リストラを断行した実績もあり、資格は十分とされます。

 また、国民からの信用の回復を第一義に上げ、値上げよりはまず合理化とうたい、火力燃料の調達コストを下げ、電気料金の値下げを目指すとされています。常々東電を破綻処理し、発送電分離も必要であるとおっしゃる知事は、新しい会長に何を期待するか、お伺いします。

 地域活性化は、人口減少期に入った日本の市場において、内需を掘り起こすために重要なテーマの一つになっています。しかしながら、地域活性化の現実的な取り組みを見ると、商店街をテーマパークのように改装した環境演出や、いわゆるB級グルメの新規開発、年に1度程度開催する一過性のイベント、ゆるキャラの活用などが多いようです。

 確かにそうした動きも大変重要ですが、地域活性化の本質は表面的で一過性の話題づくりだけではなく、その地域における生活を本質的に豊かにし、それが継続して定着化されるものでなくてはなりません。

 こうした中、春にはデスティネーションキャンペーンが5年ぶりに開催されます。今まさに北陸新幹線の開業を前にして、観光誘客ネットワークを、新たな取り組みを始める関西を初め、全国各地並びに世界各国に広げてほしいと切に願います。

 今春のデスティネーションキャンペーンにおいて本県の自然、食、歴史、文化や人に触れ、新潟の魅力を全国の皆様に感じていただけるよう心のこもったおもてなしを期待しているところでありますが、県としてどのように取り組んでいくのか、お伺いをします。

 また、今回のデスティネーションキャンペーンの5つの主要コンセプトの一つに日本酒が挙げられています。我が県のイメージの一つとして酒は定着しており、間もなく開催される酒の陣を初めとした取り組み成果もあり、本県産清酒の国内出荷量は2年連続で前年を上回っていると聞いています。

 一方、全国各地で日本酒や焼酎を使った地域おこしが行われている現状や、ピーク時と比較して出荷量自体はまだ半分程度という実態を踏まえれば、新潟清酒の一層のブランド化に向けて海外への展開やイベントの拡充、関連商品の開発など、酒造組合などと連携し、今まで以上の取り組みを図るべきと考えますが、御所見をお伺いします。

 話はかわりますが、民生委員・児童委員は県内で5,000人近くの方が活動されており、昨年12月に3年に1度の改選が行われました。民生委員・児童委員は、少子化や核家族化によって地域のつながりが薄れる中、高齢者や障害のある方、子育てや介護をしている方々の身近な相談相手となり、行政や専門機関とのパイプ役を務めており、地域のつながりを醸成し、高齢化、福祉社会の一層の確立のためにはなくてはならない存在です。

 しかしながら、一方では負担も大きく、新しいなり手の確保が困難な状況にあると聞いております。今後、民生委員・児童委員の役割はますます重要になってくると思いますが、民生委員・児童委員確保に向けた今後の対応についてお伺いをします。

 次に、教育問題についてお尋ねします。

 教育委員会が執行権を持つ現行の地方教育行政について、首相の、誰が最終的に責任を持っているか大きな課題があるとの問題提起から、政府の教育再生会議は昨年4月、首長が任免する教育長に責任を一本化する案を提言し、12月には中央教育審議会がさらに踏み込んで首長を教育行政の最終責任者とする案を文部科学大臣に答申しました。

 それを受け、教育委員会制度改革が政府・与党において議論されています。首長の権限を強めることで教育の政治からの中立性が損なわれるのでないかとの指摘や、教育委員会の形骸化が進むとの指摘もされていますが、大切なことは首長と教育委員会の権限の均衡を保ちながら、地方教育行政を今以上にしっかり機能させることだと思います。同様の質問も幾度とありましたが、このたびの議論をどう評価しておられるのか、また今後の方向性はどうあるべきと考えるか、所見をお伺いします。

 タブレット端末や電子黒板等を使うICT教育が広がっています。生徒が興味を持つというもので、マスコミも評価し、その上ハードが普及し、教科書もデジタル化するという流れの中で、教材も整備されている現状にあります。

 また、先進的な教員の皆さんはICT教材を使用し授業を行い、それぞれ事例発表し、お互いの成果を情報交換されています。さらに、メーカーなど産業界も少なからず大きな期待をしていると聞きます。

 タブレットを使うことで空間図形をさまざまな角度から見たり、動植物の画像にすぐに触れたりできる反面、紙の上で手を動かし、頭を使い考え、また本や辞書を見ながら想像力を働かすことのほうが応用力ある知識が身につくとの意見もあります。さらに、一部地域では端末代の自己負担等、経済的負担に関する課題も出てきているとお聞きします。

 私自身はICTのよさはよさとして、これまでのやり方とうまく両立し、子供の学力を高めていくことが重要と考えますが、そこで現在の県内のICT教育の現状とその評価並びに今後の方向性についてお伺いをします。

 グローバル人材という言葉がひとり歩きしているような最近の状況に私は若干の違和感を覚えます。そもそもグローバル人材とは一体何なのか。文科省の説明によれば、若い世代の内向き志向を克服し、国際的な産業競争力の向上や国と国とのきずなの強化を基盤として、グローバルな舞台に積極的に挑戦し、活躍できる人材の育成を図り、そのために大学教育のグローバル化のための体制整備を推進することとされています。

 我が県に翻っても、新年度予算の中では新潟の未来に貢献するグローバル人材育成事業として、グローバル化する本県の地域産業や地域社会で活躍できる人材や、将来国際社会で活躍できるグローバルリーダーを育成するとありますが、その主眼が語学力の向上なのか、海外留学やグローバル企業への就職支援なのか、結果して地元中小企業の国際化を促したいのか、いま一つはっきりしません。

 そもそも県はグローバル人材をどのような人材と認識しているのか、また求めているグローバル人材をどのような取り組みで育成していくのか、御所見をお伺いします。

 今も国際的に活躍している方はたくさんいらっしゃいますが、別にグローバル教育があったからではありません。また、仮にグローバル資本主義が経済的弊害のみならず社会の紐帯をも切り崩すおそれがあるのであれば、それを担う人材の育成が郷土愛を育むべき地方の教育の現場に必要かとの懸念も拭えません。

 さらに、人口減少、中でもその社会減について大いに議論が巻き起こっている中、グローバル人材の育成が人材供給地域として今以上に我が県の優位性を確立するための取り組みであるならば、それはそれで私は正しい方向性だと思いますが、一方で自己矛盾をはらんでいるようにも思えます。

 グローバル人材の育成と人口問題、特に社会減問題との関係はどのように整理し、施策を遂行していくのか、御所見をお伺いします。

 次に、自殺防止対策について伺います。

 内閣府は先日、2013年の日本の自殺者数が2万7,276人だったと公表しました。2012年自殺者数は15年ぶりに3万人を割り、翌年はさらに約500人下回りました。このように全国的には減少傾向にあります。

 全体の減少理由の可能性の一つとして、日本経済の復調があると言われています。1990年以降の完全失業率と自殺者数は正の相関関係にあることがわかり、景気が悪化し、失業率が上昇すると自殺者数も増加し、逆に失業率が低下すると減少する傾向にあるようです。

 これまでの対策は、精神疾患が自殺の主要な原因であるという想定のもとで立案、実施されてきたところが大きいと思いますが、そうした対策に加え、そもそも精神疾患の原因となり得る社会・経済的要因が人々の自殺リスクに与える悪影響を軽減するため、セーフティーネットの拡充といった対策も求められています。

 加えて、労働と雇用をめぐる環境の改善などを含めた総合的な政策が必要不可欠です。我が県でも新潟県自殺予防対策推進県民会議を開催し、さまざまな事例や情報を交換することで県民一丸となった意識の醸成に努めているところですし、今まさに日本や世界各地で実施された過去の対策事業が実際に自殺者数の減少に寄与したかどうか厳密に検証して、得られた知見を今後に役立てていかなければならないと強く思います。

 我が県の自殺者数は減少しているものの、残念ながら自殺死亡率は他県に比べ高く、全国下位の状況にあります。県もさまざまな自殺予防対策を実施していますが、市町村や企業、マスコミ、金融機関やNPO法人、市民団体など幅広に、かつ緊密な連携が一層必要と考えますが、知事の御所見を伺います。

 また、県内市町村でも新発田市や阿賀野市で自殺対策条例を制定していると聞いていますが、県内の現状を伺うとともに、効果の状況や今後その効果をどう県内に波及させていこうとしているのか、御所見をお伺いします。

 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)

   〔知事泉田裕彦君登壇〕



◎知事(泉田裕彦君) 小林一大議員の一般質問に順次お答えをいたします。

 まず初めに、東京オリンピック・パラリンピック開催による地域活性化についてであります。

 帆苅議員の代表質問にお答えをしたとおり、東京オリンピック・パラリンピックの開催は国民のスポーツに対する関心が一層高まり、スポーツの振興、経済の活性化など、日本全国にさまざまな効果を及ぼすものと考えております。

 県といたしましても官民一体となり、本県の発展につながるよう取り組みを進めてまいります。

 次に、東京オリンピック等を契機とした外国人観光客の拡大についてであります。

 県では、オリンピックなどを見据えて本県の観光資源を一層磨き上げてまいりたいと思います。来年度からは着地型の観光や和食など、新たなコンテンツ開発に取り組むこととしたいと思います。

 今後とも市町村や関係団体と連携をしてこれらの観光資源を海外にも発信しながら、誘客活動に積極的に取り組んでまいりたいと思います。

 次に、国の成長戦略についてであります。

 国の成長戦略、規制緩和をすれば経済が成長するというほど簡単なものでないと思っております。まず、円高とデフレの是正、環境を整えることが先ということだと思います。期待インフレ率が金利を上回るようになって初めて投資が動き出す環境ができると。つまりこのときに初めて成長戦略が有効に機能すると考えております。

 もう少しわかりやすく言うと、銀行に預けておくと実質ふえるようであれば、誰もリスクを負って投資をしないということです。預けておくと目減りをする、すなわち期待インフレ率が実際の金利を上回るときに初めて資産防衛ということでお金が動き始めるという環境ですので、それ以前にさまざまなことをやってもなかなか成果があらわれないということだと思います。

 したがいまして、今必要なことは円高・デフレからの脱却、これを確かなものにすることであります。そういう意味で、消費増税がこの春あるというのはタイミングがやはりいかにも悪いと。これはデフレ政策そのものということになるわけですので、本来であれば成長戦略をとるべきであると考えております。

 円高・デフレからの脱却ができる中で民間投資の拡大を初めとした成長戦略が重要となってまいりますので、特に4から6月期に駆け込み需要の反動が予想されますので、政府・日銀には適切なマクロ経済政策、金融政策をしっかりと実施をしていただきたいと考えております。

 次に、地方分権の現在の状況についてでありますが、これまで累次にわたる地方分権一括法の成立により、地方分権改革は一定の進展が図られてきたものと考えております。一方、現在、国ではこれまでの地方分権改革を振り返り、新たなステージへの展開に向けた総括と展望の取りまとめを行っている段階であると承知をいたしております。結果として地方分権改革、地域主権改革についてはやや足踏みをしている感じは否めないものと受けとめております。

 次に、新潟州構想についてでありますが、県と政令市である新潟市との間には、広域・専門分野などについて二重行政となっている部分があります。広域自治体と基礎自治体がどういう役割を果たすべきなのかという点については、今の制度で完全ということはありませんので、やはり再構築が必要であろうと受けとめております。

 このため、まずは政令市である新潟市との二重行政の解消に向け、実現可能な具体的課題について県民・市民の皆様に御理解をいただけるよう成果を積み重ねてまいりたいと思います。

 なお、これまでに協議してきた具体的テーマについて、知事政策局長から補足答弁をいたします。

 次に、国の財政状況に対する所見についてお尋ねをいただきました。

 我が国は、世界最大の債権国であります。日本国債の状況を見ると、超低金利を維持している状況にあります。これはどういうことかというと、日本国債がマーケットから高く評価をされて、高く買われていると。よって、その裏返しの金利が低くなっているという状況であります。

 したがって、今はデフレ脱却を確かなものとするためのインフレターゲット政策、これを具体的に進めていくべきだと考えています。これ、消費者物価で見るというのはまやかしであります。やはり物価全体を見るためには、GDPデフレーターをプラスにしないといけないということであります。GDPデフレーターは、依然としてマイナスの状況であります。

 したがって、大胆な金融・財政対策を講じるというところは当初のアベノミクスの状況に比べて少し後退しているのではないかと懸念をしております。

 どうやれば財政再建できるかというと、名目です。実質ではありません。名目の経済規模を拡大して、相対的に債務の比率、これを経済に対する債務の比率を下げるということが必要であります。別に今発行している国債を返す必要ないわけで、経済の名目規模が拡大する中で相対的に小さくすれば十分であります。財政規律はそれで維持をされるということになります。

 ちなみに、わかりやすい例もう一つ出しますと、東京で都営地下鉄と営団地下鉄を比べると、営団が安くなって都営が高くなっています。これなぜなのかというと、戦後のインフレを経験したかしないかの違いでありまして、営団は戦前からありましたから、物価上昇の中で資本費が相対的に解消しているということから運賃が下がっているということで、借金返さなくても回すことは可能と。

 経済規模と債務の比率が問題なのであって、発行した国債を返さなければいけないという何かすり込みみたいなものは早く解消したほうがいいと思っております。

 次に、輸出産業の現状についてでありますが、円高是正が十分ではないと考えております。ちなみに、平成25年の輸出額、これ、円ベースで皆さんふえたというふうにこれもすり込まれていると思いますが、ドルベースで見るとどうなるかというと、1割ほど減少しています。すなわち、ドルで契約して貿易をすることが圧倒的に多いことを考えると、数量は依然減少しているということです。

 これは何でそうなるかというと、海外での工場・設備などへの投資であるグリーンフィールド型の直接投資が増加しています。すなわち、いまだに為替が円高過ぎるということです。海外と貿易をするときに日本国内で製造するよりも海外で製造したほうが有利なものですから、相変わらず円高の水準の是正が十分でないために、日本経済の空洞化がとまっていない状況というのが現状です。

 多くの方々が景気の回復の実感がないというお話を感じられていると思いますが、その原因の一つは輸出の減少です、ドルベースでの。別な言葉で言うと、日本経済の空洞化がとまっていないというのがやはり景気の回復感を抑え込んでいるということだと思っています。

 このため、まずは円高・デフレからの脱却を図り、企業が日本国内で活動しやすい経済環境を整えるということが重要であります。国において適切なマクロ経済政策を実施していただきたいと考えております。

 ちなみに、中国の人民元は国内の輸出競争力の低下を恐れてかなり政策的介入が行われているという状況です。日本が政策介入すると大変なことになるのですけれども、中国がすると見逃されるというのも、これは国際秩序なのかなといろんな思いを見ながら、本来であれば必要なマクロ経済政策を国として推進すべきであるということをこの場で申し上げたいと思います。

 本県の状況については、産業労働観光部長より補足答弁をいたします。

 次に、法人税減税による本県経済成長への影響についてでありますが、一般的には法人税減税により国内企業の設備投資拡大や対内直接投資の増加、雇用の拡大効果等が期待されると言われております。しかしながら、これが赤字企業が多い中小企業を中心に構成される地方においても当てはまるかについては疑問があります。

 今後、政府税制調査会において、法人実効税率のあり方や政策効果の検証等について検討されると聞いておりますので、県といたしましてもその状況を踏まえ、研究を行ってまいりたいと思います。

 次に、新しいエネルギー基本計画等についてであります。

 福島第一原子力発電所事故の検証・総括が行われていない中で、今後の政策の方向性を決めることは妥当ではないと考えております。

 また、事故の検証・総括がないまま原子力発電所の再稼働の手続が進められれば、国の原子力行政や電力業界は国民の信頼をさらに失うこととなります。

 エネルギーのベストミックスは、可採資源量や調達先のカントリーリスク、例えば安価な石炭エネルギーのクリーン化等の技術革新、供給に係るコストや安定性、世界人口、経済環境等、時間とともに変化するさまざまな要素の中で決まることであると考えております。

 次に、固定価格買取制度についてでありますが、本制度は今はまだ高コストであるが、普及が求められている再生可能エネルギーを社会全体で支え、導入を進めるための制度であると認識をいたしております。過度な国民負担が生じることのないよう、買い取り価格の見直し等の措置がとられるものと承知をいたしております。

 なお、発電設備の耐用年数を考えますと、特に太陽光発電で考えると、30年以上前に設置をされた太陽光発電所が立派に動いております。現在、耐用年数を太陽光発電については17年ということで置いていますので、17年たつと償却が終わります。17年以降動かす分については、ほとんどただのエネルギーが手に入るということになるわけでありまして、買い取り期間終了しても発電可能な設備は残るということになると、将来の負担が劇的に下がる可能性もあるというふうに考えております。

 次に、東京都知事選についてでありますが、原子力発電所について大消費地である東京において議論がなされるということは期待をいたしておりました。

 しかしながら、今回の東京都知事選挙においては争点は何かということが争点になった印象で、原子力発電所の立地地域のリスクと向き合い、議論を深める論戦が必ずしも行われなかったことは少し寂しく感じております。

 次に、原子力発電所の問題の議論のあり方についてでありますが、原子力発電所の立地地域は放射能汚染や使用済み核燃料をそのまま原発のサイト内で保有しているなどのリスクと長年向き合ってまいりました。その上で電力を消費地に供給してきたという経緯があるわけであります。

 今ほどお答えをしたとおり、立地地域のリスクとしっかり向き合って議論がなされるべきであると考えております。

 次に、東京電力の新会長への期待についてでありますが、現会長の下河辺氏が就任の御挨拶に来られた際に私から申し上げたのは2点であります。1つは安全第一で経営に当たっていただきたいこと、もう一つは福島事故の検証なくして安全確保は考えられませんので、しっかりとした検証をしていただくこと、これをお願いいたしました。

 しかし、これまでの東京電力の対応を見ていますと、十分な対応をしていただいておりません。次期の会長である數土氏には、これらの事項に、より真摯に取り組んでいただきたいと思います。

 次に、新潟清酒のブランド化に向けた取り組みについてでありますが、県では新潟の地酒を初めとする県産品のPRコーナーをニューヨークにも新たに設置をしたいと考えております。今後とも県酒造組合等と連携をしながら、新潟清酒のさらなる需要拡大や輸出促進に取り組んでまいります。

 次に、民生委員・児童委員の確保に向けた取り組みについてでありますが、議員御指摘のとおり、民生委員・児童委員の確保はなかなか困難な状況にあります。市町村とも協力して広く県民の皆さんに民生委員制度の広報・周知を行うということも大切ではないかと思っています。

 最近、民生委員をやっていると雪おろしをしてくれと頼まれたとか、民生委員をお手伝いさんと勘違いしているというようなところもあるかと思います。委員を選任し、どういうふうに活動されて、県民の皆さんがどう思っているのかという実態を把握した上で、有効な対策を研究してまいりたいと思います。

 次に、教育問題についてお答えをいたします。

 まず、教育委員会制度改革についてでありますが、市川議員の代表質問でもお答えをしたとおり、首長の権限を強めることは教育の政治的中立性や継続性・安定性の観点から問題があるとの指摘もありますので、バランスのとれた制度設計が必要と考えております。

 私といたしましては、選択制であれば現行制度を選択したいと申し上げてきたところでありますけれども、現在与党で議論されている改革案の中では、教育委員会を執行機関としており、中教審の答申に比べ、より現行制度に近い形で見直しがされていると受けとめております。

 今後、国政の場において十分な議論がなされることを期待いたしております。

 次に、グローバル人材の育成と人口問題についてであります。

 地域が発展していくにはどうする必要があるかといえば、やはり、米国を出せばいいというわけではありませんけれども、ワシントンとニューヨークからのみ世界とつながっているわけではありません。シリコンバレー、それからロサンゼルス、サンフランシスコ、さらにはシアトルとか、それぞれの地域が世界と直接結びついているという形で国土が均等な発展をしているという部分があるわけであります。

 やはり地域から直接世界につながる人脈、これが必要だと思います。この人脈があれば情報が集まるわけです。人脈と情報なくしてビジネスチャンスが生まれることはありません。東京経由で情報と人脈を集めるというふうに考えると、グローバル人材を大都市圏に送り出すということになるのですが、本来であれば地方から世界に直接つながる人材をやはり持つべきであろうというふうに考えております。

 人口減少を食いとめるためにもこれまで以上にさまざまな角度から経済交流や人的交流、これを東京を通さずに本県が結節点となる取り組み、これを強化していく必要があると思います。そのためにはグローバル人材の育成が重要であると考えております。

 次に、自殺防止対策についてお答えをいたします。

 まず、市町村や企業等との連携についてでありますが、議員御指摘のとおり、自殺予防には県全体で危機意識を共有し、官民が緊密な連携のもとに一体となった取り組みが必要であります。

 一方、連携体制の構築に対しまして、個人情報保護法があるので等々、情報共有、すなわちどこのお宅が困っておられるか、借金で困るケースもあります。また、高齢者を抱えて困るケースもあります。障害者、病気の人を家族が支えて困るケースもあります。

 こういった情報を関係機関が円滑にシェアして手を差し伸べるということが必要なのですけれども、一般的な連携という言葉は使うものの、個々の事情をシェアする、特に例えば電気、ガスがとめられるという情報を現場でシェアするということを、どうもちゅうちょがあるということではないかと思っています。

 電気をとめるというのは、やはり経済的な問題ということが想起をされるので、福祉関連部門でしっかりとシェアしていくということが、いざというときに、おにぎり食べたいというような言葉を残して餓死するなどということが防げるということなのだと思います。

 この情報共有の仕方ということ、これ、現場でちゅうちょなくできるような仕組みづくり、これが大事だと思いますので、このあたりも検討してまいりたいと思います。

 次に、県内市町村の自殺対策条例の制定状況等についてでありますが、現在、新発田市、阿賀野市の2市が条例を制定しているところであります。

 なお、条例を制定するとすぐ自殺が減るかというと、必ずしもそういう状況ではありません。この状況につきまして、福祉保健部長から補足答弁をいたします。

   〔知事政策局長佐久間豊君登壇〕



◎知事政策局長(佐久間豊君) 3点についてお答えいたします。

 まず、ハラール認証取得への対応についてでありますが、議員御指摘のとおり、マレーシア、インドネシアなどのイスラム教徒の多い市場への食品の輸出については、ハラール認証取得が課題となっております。そのため、昨年11月にはジェトロと共催でイスラム圏市場の現状やハラール認証についてのセミナーを開催したところであります。

 県といたしましては、今後とも企業ニーズを踏まえながら、必要な情報の提供も含め、県内企業等の販路開拓の取り組みを支援してまいりたいと考えております。

 次に、新潟州構想で新潟市と協議してきた具体的テーマについてでありますが、これまでに感染症対策、特別高度救助隊、ハローワーク、文化施設、公営住宅など8テーマについて協議をし、対応方針を合意しました。

 例えば感染症対策については、広域感染症事案が発生した際の指揮命令権限を県に一元化しました。

 また、特別高度救助隊については、広域災害発生時に県が新潟市応援隊調整本部へ連絡調整員を派遣することとしました。

 対応方針を合意したものについては、引き続き必要に応じて実務的な協議を進めてまいります。

 次に、日本海横断パイプライン構想の実現に向けた今後の取り組みについてでありますが、日本海横断パイプライン構想の実現には、ロシア極東のガス供給源の確保やロシア側への働きかけの必要性などの課題があると考えております。

 一方、災害時のバックアップや平常時の安価な天然ガス供給の実現などの効果もあるものと考えております。

 こうしたことから、来年度は事業スキームを想定しつつ、コストや事業性、経済的効果などについて産業界からの協力を得ながら調査を進め、構想の実現可能性を高めてまいりたいと考えております。

   〔福祉保健部長本間俊一君登壇〕



◎福祉保健部長(本間俊一君) お答えいたします。

 自殺対策条例制定の効果の状況等についてでありますが、条例の制定により自殺防止に対する住民の理解を深め、住民、民間団体や行政が一体となって取り組むことは一定の効果があるものと考えておりますが、これまでの実績を見ると、官民の連携においては一層の情報共有の検討も必要であると考えております。

   〔産業労働観光部長池田幸博君登壇〕



◎産業労働観光部長(池田幸博君) お答えします。

 本県の輸出産業の状況についてでありますが、本県の港湾・空港を利用した輸出額は、円高是正が十分でないため、円ベースでは増加したものの、ドルベースでの試算値では減少したことから、本県も全国と同様の状況にあることがうかがわれます。

 次に、県が関係する新エネルギーの取り組み状況と今後の見通しについてでありますが、新潟雪国型メガソーラー発電所を初め、新潟東部太陽光発電所1号系列、同2号系列で合計3メガワットの発電所が現在稼働しております。

 これに加え、今後、平成27年度までに同3号系列や北新潟太陽光発電所、新潟市北区の県有地等の活用による太陽光発電の設置を予定しております。さらには、風力発電、小水力発電、バイナリー地熱発電、バイオマス発電、潮流発電などにより、合計約60メガワット以上の増加を見込んでおります。

 次に、デスティネーションキャンペーンについてでありますが、雪国新潟のさまざまな春の魅力を楽しんでいただくため、食、花、雪、酒、たくみをメーンコンテンツとした企画を用意したところです。

 具体的には、本県が誇るコシヒカリや地酒を地元の食材とともに楽しんでいただく、にいがた朝ごはんや、にいがた地酒の宿の企画に全県で取り組むほか、各地域において提供する豊かな自然と歴史に触れる体験や、地元ガイドによる観光案内などを通して多くの皆様に新潟ならではのおもてなしができるよう、地域、関係団体等と連携しながら取り組んでまいります。

   〔教育長高井盛雄君登壇〕



◎教育長(高井盛雄君) 2点についてお答えします。

 まず、県内のICT教育の現状等についてでありますが、各学校では教科書や資料を使った学習とあわせて、議員御指摘のようにICT機器を活用し、空間図形をさまざまな角度から見たり、動植物の画像に触れたりするなどの授業もふえてきております。

 必要な場面においてICT機器を取り入れることは、児童生徒の興味・関心や思考力を高めるとともに、理解を助け、学習効果を高める上で有効であると捉えております。

 県といたしましては、教員の活用能力を一層高めるなどして、ICTを生かした教育をさらに充実してまいりたいと考えております。

 次に、グローバル人材についてでありますが、教育委員会といたしましては、日本人としてのアイデンティティーや日本の文化に対する深い理解を前提として、豊かな語学力・コミュニケーション能力、主体性・積極性、国際理解の精神等を身につけ、さまざまな分野で活躍できる人材をグローバル人材と捉えております。

 このため、小・中・高を通じて我が国の歴史や文化を深く学ぶとともに、外国語教育や国際理解教育の充実、海外留学や海外修学・研修旅行等の推進により、その育成を図ってまいります。



○議長(中野洸君) 小林一大君の質問は終わりました。

 次に、皆川雄二君の発言を許します。皆川雄二君。

   〔皆川雄二君登壇〕(拍手)



◆皆川雄二君 自由民主党の皆川雄二でございます。通告に従い一般質問を行います。

 私自身5人の子供がおりますので、人口問題という政策課題は個人的にはクリアしておりますが、改めて人口問題対策について質問させていただきます。

 県では、将来に希望の持てる魅力ある新潟県の実現に向けて、子育て支援や教育環境の充実、雇用の場の確保など、人口減対策に係る課題について体制の強化を図り、部局横断的に連携して取り組むため、新潟県人口問題対策会議を設置し、その検討の成果として新年度予算にも反映をされました。

 国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、本県人口は12年後には現在より約22万人減少すると、先ほど内山議員もおっしゃっていましたが、推計が公表されており、予想を上回るペースで人口減少が進んできています。

 知事は、人口減対策は地方でできることのほうが少ないとの発言をされておりますが、私も同感であります。新潟県から問題提起を行い、国を動かしていくことも有効な手だてであると考えます。

 非婚化、晩婚化、核家族化など、少子化が進んでいく原因は、経済的な理由以外にも現在のライフスタイルの変化などにも大きく影響を受けています。昔は、大家族で地域で子供を育てるという風土がありました。新潟県全体を大きな家族と見立て、県全体で子供を育てるという風土をつくり上げ、子供を産み育てるなら新潟県でと言われるようにしていただきたいと考え、人口問題対策会議での議論なども踏まえ、幾つか質問をさせていただきます。

 最初の質問になりますが、総務省が1月に発表した住民基本台帳人口移動報告では、昨年に比べ本県の社会減が約300人増加をいたしました。また、昨年12月1日現在の本県の推計人口は宮城県を下回り、全国15位に後退いたしました。知事は、人口の社会増減は究極の住民投票と発言されていますが、この現状をどう受けとめているのか、お伺いをいたします。

 次に、目標についてお伺いいたします。

 県の政策プランでは、人口流入促進・流出防止の指標において減少幅を圧縮するとありますが、どれくらい圧縮するのか、具体的な数値目標となっていません。

 新潟県経済同友会の提言では、100年後に人口300万人という明確な数値目標が出されていますし、秋田県では出生数や結婚件数、県内への移住者などの数値目標を設けた上で、目標とする人口の具体的な数値を設定する動きも出ています。

 また、世代別の転入、転出の理由はさまざまであり、ターゲットを絞って重点的に施策を推進する必要もあると考えます。

 そこで、次の質問ですが、具体的な数値目標とターゲットを明確にすべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

 次に、新しく設置をされる人口問題対策室についてお伺いいたします。

 縦割り行政と言われている中、人口問題対策を総合的に推進していくためには、新年度から新しく設置をされる人口問題対策室の役割が極めて重要と考え、大変期待をしているところであります。

 人口問題への対応には、子供を産み育てる環境の整備や雇用の場の確保など課題が多岐にわたり、県庁内の部局に横串を刺す部署が必須であると考えます。

 また、県庁内だけではなく、総合的な窓口として県内市町村ともしっかりと連携して進めていただきたいと思います。人口問題対策室はどのような役割を果たすのか、所見をお伺いいたします。

 次に、県内大学の魅力向上についてお伺いをいたします。

 かつて本県は大学進学率が全国最下位だったところですが、現在は全国32位まで上昇しており、高校卒業後生徒の約半数が大学・短大に進学をします。約6,000人が県外に進学する一方で、県内私立大学では12大学中5大学が定員割れをしており、地元の私立大学が受け皿になり切れていない現状となっています。

 県では、今年度から県外の大学等高等教育機関への進学による人口の流出超過を踏まえ、県内の大学等高等教育機関への支援や相互連携の推進等、県内の高等教育の充実を促進するため、大学・私学振興課を設置し、大学等の振興に本腰を入れて支援されているところです。

 大学進学者を県内にとどめるためには、県内大学の魅力を向上させることが必要であり、その魅力の一つとしては卒業後の就職があると考えます。県の役割としては、県内大学が地元企業が求める人材育成の場として機能し、魅力が高まるよう大学と地元自治体や企業、経済団体との連携をコーディネートすることが重要と考えますが、所見をお伺いいたします。

 次に、Uターン施策についてお伺いをいたします。

 本県の1月の有効求人倍率は1.12倍で、4カ月連続で改善をしています。また、新規求人数も15.4%増加し、7カ月連続で増加をしており、特に製造業は43.5%増、建設業は32.7%増と大幅な増加が見られ、アベノミクス効果が地方にも波及してきたのではないかと考えます。

 雇用の受け皿として県外からU・Iターン者を受け入れる環境整備も整いつつある今こそ、U・Iターン施策を重点的に実施し、働きやすい、子育てしやすい新潟県を全国にアピールしていくべきと考えます。

 県では、ウエブ上に県Uターンサポートデスクを開設し、第2新卒のUターンを促進するとともに、北関東磐越の5県など近県と合同でU・Iターンのイベントを初めて実施したと聞いております。

 第2次ベビーブームに生まれた団塊ジュニアを含む本県の30代は約27万人で、15歳から64歳の生産年齢人口で最後のボリュームゾーンに当たり、また県人口問題対策会議においても委員から子育て世代のUターン施策を求める意見が出ていることから、この世代をターゲットに重点的に働きかけることが必要と考えます。

 そこで、次の質問になりますが、本県の人口が減少していく中、30代の人口が4年連続で転入者が転出者を上回る社会増となっております。子育て世代の地方志向が高まっていることが背景にあり、この世代の社会増を伸ばすことが重要と考えますが、子育て世代のU・Iターン者をどのように増加させていくのか、お伺いいたします。

 社会減を減らしていくには、県外に出た学生等のUターンを推進することも重要と考えます。先般、県では定住促進に向けた人口減対策の施策を検討するため、U・Iターン等による本県への移住者等に対し、本県への移住・定住にかかわる条件や効果的な情報等を調査し、分析を行うことを目的にU・Iターン者に対するニーズ調査を実施しました。

 ネスパスを知っている割合は5割強、Uターン情報センターとにいがた暮らし相談窓口は3割弱と認知度に課題が残るものの、U・Iターンの理由として、ふるさとに愛着があったが4割と希望の持てる結果もありました。U・Iターン者に対するニーズ調査の結果と受けとめについてお伺いをいたします。

 また、人口問題対策会議ではUターンを推進するためにどのような意見があり、それをどう新年度予算に反映していくのか、お伺いをいたします。

 次に、非正規雇用についてお伺いをいたします。

 先般、国の労働政策審議会は労働者派遣法の見直しの報告書をまとめました。これまで3年としていた派遣期間の上限を撤廃する内容で、実現すれば同じ業務を半永久的に派遣に任せることができる内容となっております。正社員が担っていた業務を派遣労働者に置きかえたり、非正規労働者が固定化されるなど、雇用の安定が確保されない状況が予想をされます。

 総務省の就業構造基本調査では、県内で派遣などで働く非正規労働者は平成24年で約33万人で、10年前と比べると約6万人も増加をしています。安心して子供を産み育てるには経済的な裏づけが欠かせず、少子化問題はいびつな雇用構造など労働問題抜きには語れません。低収入や不安定な就労を余儀なくされれば、結婚して平凡な家庭を持つことさえ二の足を踏まざるを得ないと考えます。

 派遣で働く人の4割超が正社員として働きたいとの厚生労働省の実態調査結果もあり、また子供が欲しくても経済的な理由で断念する場合もあります。少子化対策には非正規労働者から生活の安定した正規労働者への転換が必要と考えますが、御所見を伺います。

 U・Iターン施策を推進する上では、その受け皿となる雇用の場の確保が必要と考えます。県では、新年度予算において未来への投資を積極的に進めていくこととし、産業分野への投資として海洋エネルギーの実証や小型モビリティの推進などを掲げています。

 特に雪冷熱を活用したデータセンターの適地調査については、今後、データセンターの誘致が進む中、IT企業も近隣に拠点を構える可能性もあり、少子・高齢化が進んでいる豪雪地帯では雇用も税収もふえ、大変期待をしているところであります。

 厄介者である雪が資産に変わる。これまで雪捨て場に捨てていただけの雪を活用し、データセンターの誘致に活用できるのであれば、これほど理にかなったシステムはないと考えます。

 まだ全国的に同種の施設は実現していないとのことでありますが、ぜひ本県で実現していただきたいと思います。このデータセンター誘致によりどれくらいの雇用につながるのか、お伺いをいたします。

 次に、農業関係についてお伺いいたします。

 本県の人口流出を防ぐためには農業の活性化が重要であり、そのためには新規就農者や後継者を増加させることが重要と考えています。

 政策プランでは、新規就農者数については毎年280人を確保することを目標として掲げており、平成24年には248人と3年ぶりに増加をしています。特にUターンや農業法人等での就業者が増加をしており、ここをターゲットに重点的に増加策を進めていくことが重要と考えます。新規就農者の現状を伺うとともに、今後、どのような点に重点を置いて確保対策を進めていくのか、お伺いをいたします。

 国の行う農政改革について、知事は前議会において、中山間地域に対する施策は従来から大きな変更がないことから、十分なものになっていないと認識していると答弁をされています。中山間地域農業が廃れれば、離村が進み、一段と人口減少に拍車がかかると考えますが、今後の中山間地域の農業振興について所見をお伺いするとともに、次年度の具体的な対応についてお伺いをいたします。

 中山間地域では少子・高齢化が急激に進み、農業の担い手確保などが困難な状況にあることから、今後は農地の受け皿として地元建設業に加え、地元JAによる農業法人の設立など、多様な担い手の農業参入が地域農業を守る上でも重要であると考えます。

 また、分散している農地を借り受けて改めて農家に貸し付ける農地中間管理機構の活用も検討されており、農地の有効利用にも期待をされております。中山間地域における地元企業や団体の農業参入について所見をお伺いするとともに、これら多様な担い手への支援策についてお伺いをいたします。

 次に、人口の自然減についてお伺いをいたします。

 本県の合計特殊出生率は1.43であり、人口規模を維持するためには2.07程度が必要と言われる中、自然減に歯どめがかからない状況であります。晩婚や未婚が進んでいることが大きな原因とされており、知事がおっしゃるように地方自治体の施策では限界があり、国が総合的に施策を打たないと根本的に解決につながらないと考えています。

 しかし、県としてできる限りのことは行い、新潟県は子供を産み育てる環境が充実をしている、子供を産むなら新潟県でと胸を張って言えるような他県にはない差別化を図っていくことが必要と考えます。

 まず初めに、合計特殊出生率についてお伺いをいたします。

 厚生労働省が発表した市区町村別合計特殊出生率では、本県においては佐渡市が最も高く、1.77であり、全国で見ても鹿児島県伊仙町の2.81や沖縄県の久米島町2.31など、上位の多くが沖縄県や鹿児島県の離島でありました。この結果をどう分析し、今後、どのように施策に反映させていくのか、お伺いをいたします。

 次に、認定こども園についてお伺いいたします。

 平成25年4月1日現在、本県の認定こども園は26カ所、定員は約5,300人とまだ浸透していない状況です。全国では1,100カ所あり、政府は当初目標2,000カ所と掲げていましたが、国の所管が文部科学省と厚生労働省の縦割りのまま、同じ建物に2制度が同居する中途半端な一元化が問題で、広がりは見られませんでした。

 今回、幼稚園と保育所の機能をあわせ持つ幼保連携型認定こども園が消費税増税による財源を使って、名実ともに一体化された施設として再スタートされますが、本県にどのような効果が期待をされるのか、お伺いをいたします。

 県では、新年度予算において有識者による検討委員会を設置し、少子化問題に有効なモデル事業の制度設計、効果測定方法についての検討経費を計上しています。

 少子化対策を国を挙げて行うには、今まで行ってきたことの延長線上の施策では期待できないこともあり、一時金のような効果が未知数の施策も検討する必要があると考えます。しかし、現金給付はかつて燕市など市町村単位でも実施しており、モデル事業を行う前にその効果を検証することが先ではと考えますが、所見をお伺いいたします。

 また、少子化に有効なモデル事業について、結果を踏まえて国への提言案をまとめるとされていますが、今後のスケジュールについてお伺いをいたします。

 知事は、人1人が生涯で納める税金の試算値が4,300万円であり、少子化対策は投資と捉えることができると発言をされています。現状でも教育費や医療費などに公費が投資されていると考えますが、知事の所見をお伺いいたします。

 一時金は、何に使われるかわからないことや将来的な出費への不安が解決されないことなど、効果が期待できないとの意見もあります。また、少子化対策としては一時金の支給よりも保育所や幼稚園、一時預かりの料金を安くするなど、子育てにはお金がかからないという環境の整備のほうが有効との意見もありますが、この意見についての所見をお伺いいたします。

 次に、ワーク・ライフ・バランスについてお伺いをいたします。

 平成22年度に開催されたワーク・ライフ・バランス推進研究会の報告によれば、本県のワーク・ライフ・バランスの状況は年間総労働時間は全国より高く、年次有給休暇取得率は全国より低く、女性の就業率は全国より高い状況にあり、男女ともに長時間働く傾向にあります。

 また、就業前の子供がいる30歳から40歳代前半の男性の家事・育児時間が同世代の未婚者と同程度で、女性が家事、育児のほとんどを担っている状況もうかがえます。

 少子化対策の観点から仕事と子育ての両立が重要なことから、人口300万人を提言している経済同友会と連携をして、県内企業に対しワーク・ライフ・バランスのさらなる推進を呼びかけることも一つの少子化対策ではないかと考えます。県内企業のワーク・ライフ・バランスの取り組み状況と今後どのように推進していくのか、お伺いをいたします。

 安心して出産、子育てのできる環境整備のためには、男女がともに育児にかかわることが重要であります。男性の育児休業取得に関する日本労働組合総連合会の調査によれば、自分の職場は男性も子育てをしながら働ける環境にあると思うかとの質問に対し、非常にそう思う、ややそう思うと答えた男性は22%であり、反対に、余りそう思わない、そう思わないとした男性は51%と半数以上でありました。

 また、育休の取得経験について、取得したことはなく、取得したいと思わなかったが48.4%と労働者側、企業側ともに男性の育児休暇取得に対する意識は薄い結果でありました。

 本県の育児休業取得率は、女性はほぼ100%であることに比べ、男性は2.0%とごくごく一部に限られ、男性の育児休業取得はなかなか進まない状況にあります。

 県では、平成26年度までの男性職員の育児休業取得率の目標数値を10%としておりますが、多くの民間企業が自治体に準拠している中、まずは県が率先して取り組むことが必要と考えます。県庁における男性職員の育児休業取得の促進のため、さらなる環境整備を行うべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

 厚生労働省は、働きながら安心して子供を産み育てることができる労働環境の整備を推進するため、男性の育児参加を積極的に促進しつつ、業務改善を図る企業を表彰するイクメン企業アワードを創設しました。

 今年度グランプリを受賞しました化粧品などを扱う花王は、男性社員に向けた仕事と家庭的責任に対する意識変革は重要であるという認識のもと、さまざまな施策を積極的に推進し、平成21年から平成24年までの男性の育児休業取得率は35%から40%で推移をしており、平均取得期間も平成24年度は約11日間になるなど、着実に伸ばしております。

 本県でもハッピー・パートナー企業登録制度を行っていますが、男女共同参画に関する県民アンケートの結果では、約8割の方がハッピー・パートナー企業を知らないとの回答であり、県民の認知度が低い状況にあります。

 ハッピー・パートナー登録企業の中で大きな実績や効果があった企業を選定し、毎年知事から表彰してもらう制度を創設するなど、積極的にPRしていくべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

 人口問題対策会議では、暮らしやすさは首都圏より本県のほうが優位性があるとの意見がありました。首都圏のほうが賃金が高く、生活の利便性がよい点は当然ありますが、物価の安さや子育ての環境など、本県がまさる部分は多く、これから県外へ進学予定の県内学生や、既に県外へ進学している学生にもぜひとも知っていただきたい情報であると考えます。

 住宅やマイカーの取得率、待機児童ゼロの状況、通勤時間の短さなど、本県の優位性をもっとアピールしていくべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

 政府は、地方都市の中心部に住宅や都市機能を集約するコンパクトシティーづくりを加速化させています。平成26年度に、国土交通省は中心部に病院や福祉施設などを整備する民間事業者へ建設費の補助制度や税制優遇措置を創設。経済産業省も中心部に大規模商業施設を整備する民間事業者に対する建設費補助制度を新たに設けることとしています。

 首都圏への流出や少子・高齢化で人口減少の歯どめがかからず、病院や商業施設など都市機能を維持できなくなるおそれが指摘されていることから、郊外への拡張型だったこれまでの地方都市政策を、生活、行政、サービスを効率的に提供しやすい中心拠点への集約型へと180度転換し、人口が減少しても地域の活力が維持できるように地方都市のコンパクト化を加速させている状況であります。

 人口減少や少子・高齢化を迎える局面において、都市の拡散による人口密度の低下や中心市街地の衰退により、都市の利便性や地域活力の低下など、さまざまな課題が生じていくと認識をしています。県はこのような課題に対し、今後の都市づくりの観点からどう対応していくのか、お伺いをいたします。

 次に、地域医療についてお伺いをいたします。

 厚生労働省の平成24年調査によると、全国医師数は30万3,268人で、初の30万人を超え、不足が深刻となっている小児科医や産科医もそれぞれ増加傾向にあります。県や都市の10万人単位での医療施設で働く医師数では、全国平均は226.5人、東京都は295.7人となっており、本県は182.1人と少ない状況にあります。また、県内の医師偏在も顕著であり、新潟県全体では182.1人ですが、新潟市では257.5人と大きな差ができています。

 医師不足は全国的な問題で、首都圏で偏重している医師を地方が奪い合う構図となっている中、他県と同じような施策を行っても本県だけが医師不足を解消することにならないと考えます。他県にない本県独自の医師確保対策が必要と考えますが、所見をお伺いいたします。

 医学部卒業者に2年間の臨床研修を義務づけた新臨床研修制度が10年目を迎えました。研修医の確保は本県の課題である医師不足の解消につながると期待をされていますが、来春県内で研修医として働き始める医学生は前年より15人減の79人にとどまる見通しです。

 厚生労働省は、都市部偏重を抑え、平準化させようと人口や面積、離島人口などを勘案した算定式をもとに都道府県の定員を求める対策をとっていますが、都市部の充足率は9割前後と高い反面、本県の充足率は4割強と低水準になっています。これまでの研修医確保に向けた県の取り組みの成果と課題、今後の対応についてお伺いをいたします。

 新潟大学が子供専門の高度医療を扱う子ども病院の整備を含め、小児医療体制に関する検討を開始したとの報道がありました。子ども病院は、小児医療に関する診療科がそろい、難病治療に対応できる総合病院であり、22都道府県に計30カ所あると言われております。

 県では、新潟大学病院が設置した小児医療に関する研究会に参加する形で検討を始めたとのことですが、子ども病院は1つの病院内で治療ができれば医師同士が連携できるというメリットがある一方、医師不足の中、1カ所に集中させると小児科医が引き揚げられる地域が出る可能性も懸念をされております。現在の検討状況についてお伺いをいたします。

 最後に、魚沼基幹病院についてお伺いをいたします。

 人口10万人当たりの医師数について、新潟県自体が全国下位の状況にありますが、その中でも魚沼圏域は県内7圏域の中で最低であり、医師の招聘が大きな課題となっております。

 そうした中、教育・研究機能を持った先進的な病院として新設される魚沼基幹病院は、新時代の地域医療再編とそれを担う医療人育成をコンセプトに、新潟県はもとより全国的なモデル病院の一つとなることが期待をされております。

 魚沼地域の高度医療や高度救急医療の確保のため、県主導で魚沼基幹病院設置を進めていただいておりますが、平成27年6月開業に向け、医師及び看護師等の確保が順調に進むようにお願い申し上げます。

 魚沼基幹病院の建設が進み、開院準備も大詰めを迎えてきましたが、医師や看護師の確保状況についてお伺いをいたします。

 また、来年に向け建設中の魚沼基幹病院において、病室のモデルルームが医療関係者に公開をされました。見学者からどのような意見があり、その意見をどのように反映させていくのか、お伺いをいたします。

 最後に、来年度から魚沼基幹病院を初め魚沼地域で医療従事者の育成を目的に県立小出高等学校に医療専攻が設置されることになりました。知事、教育長を初め関係者の方々の御尽力にこの場をおかりして感謝申し上げ、私の一般質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)

   〔知事泉田裕彦君登壇〕



◎知事(泉田裕彦君) 皆川議員の一般質問に順次お答えをいたします。

 まず初めに、県人口の現状に対する受けとめについてであります。

 人口減は社会全体に大きな痛みを与える問題であると認識をいたしております。そして、このまま人口の減少が続いていくと、地域社会の機能が失われていくのではないかという危機感を持っております。

 昨年3月に発表されました国による本県の将来推計人口は、前回平成19年の推計より上方修正をされましたように、政策によっては未来は変わる可能性があるとも思っております。

 県といたしましては、選ばれる新潟県づくりを進めてまいりたいと思います。

 次に、人口の流入促進・流出防止の指標における具体的な数値目標とターゲットを明確にしてはどうかというお尋ねでございます。

 数値目標につきましては、「夢おこし」政策プランの中で社会減をプラスの方向に持っていくという具体的な目標を設定しております。これは、圧縮するだけではなくてゼロより上に行きたいということを目標にしております。

 そして、ターゲットについてはどこか1つに絞るということが本当にいいのかというところはちゅうちょするところでありまして、若い世代の方だけではなく、例えば定年退職をして戻られる方々、クラインガルテンのような形で戻ってきて、そしてまたお子さん、お孫さんがついてくるということがあってもいいのだと思います。全ての世代の方々が対象であり、一人でも多くの方々から本県を選んでいただき、定住をしてもらいたいと考えております。

 次に、人口問題対策室の役割についてお尋ねをいただきました。

 人口問題の課題は多岐にわたることから、対外的な窓口機能のほか、人口問題対策会議の事務局として各部局や各ワーキングチームをつなぐ役割を担うことを予定しております。

 次に、人材育成における大学と企業等との連携についてお尋ねをいただきました。

 議員御指摘のとおり、卒業後の就職状況は大学の魅力の一つであると考えております。

 就職に関しましては、学生と企業の間の情報や技能などのミスマッチが課題となっております。この解決のために大学と産業界などが連携した人材育成ができるよう、県としても結節点の役割を果たしていきたいと思います。

 次に、少子化対策と正規労働者への転換についてお尋ねをいただきました。

 少子化対策を進めるに当たっては、保育サービスの充実などとともに、雇用形態にかかわらず子供を産み育てられる時間的ゆとりと経済的ゆとりを実現できる働き方が重要と考えております。

 なお、非正規雇用は正規雇用に比べて所得が低い傾向があります。県といたしましては、正規雇用を希望しながらやむを得ず非正規雇用についておられる方々に対しまして、就労等の支援を実施してまいりたいと思います。

 次に、中山間地域の農業振興についてでありますが、これまでも申し上げてきたとおり、規模拡大による所得確保が難しい中山間地域においては、6次産業化による所得向上を図るという選択肢が一つあると思います。それに加えて、やはり社会政策的側面を含めまして、十分な所得を確保するための公的サポートの拡充が必要というふうに考えております。

 新年度の具体的な対応について、農林水産部長から補足答弁をいたします。

 次に、企業等の農業参入についてお答えをいたします。

 議員御指摘のとおり、担い手の確保が困難な中山間地域等におきましては、地域の実情を理解している地元企業等の農業参入、これは有益であると考えております。営農の維持や耕作放棄地の解消、地域での雇用創出など、地域社会の発展に寄与するものと考えております。

 なお、支援策について農林水産部長から御説明をいたします。

 次に、幼保連携型認定こども園の効果についてでありますが、安定した財源の確保によって施設整備の促進や経営の改善が図られるとともに、教育・保育の連携が強化されることから、より質の高い教育・保育サービスの提供が可能となって、地域における子育て支援の充実につながるものと考えております。

 次に、少子化対策モデル事業に係る市町村の現金給付の効果検証についてであります。

 欧州諸国においては、第3子以上に配慮をした給付を行うことで合計特殊出生率の改善、特に一つの目安である2.0を超えるという改善を図った国々が現に存在をしております。

 モデル事業につきましては、外部有識者で構成する検討委員会において、市町村などの実施事例、どういうふうに実施をしたのか等の効果検証も行いながら、現時点で考え得る有効な対策について、具体的な制度設計を公開の場で行ってまいりたいと思います。

 次に、少子化対策と投資の関係についてでありますが、子供の数がふえるということは将来の税収増加につながります。また、企業にとっても需要がふえるということですので、マーケットの拡大になると。公共交通機関にとっても使っていただける方が多いということですから、廃線を免れる交通機関が出てくる、また利用頻度が上がって利便性が高まるというメリットがあるわけであります。したがいまして、少子化対策に係る経費は未来への投資と捉えるべきものと考えております。

 少子化対策に係る経費という視点に立てば、教育費や医療費などに投入される公費についても未来への投資と考えてよいと考えています。

 次に、少子化対策の環境整備についてであります。

 市川議員の代表質問にお答えをしたとおり、少子化対策には希望する子供、平均3人ということになりますけれども、3人希望しているのに3人持てないという阻害要因を取り除くことがまず必要であると考えております。

 県が行った県民意識・ニーズ調査では、阻害要因として最も多いのは教育費の負担ということであります。したがって、現金給付なのか現物給付なのかということにかかわらず、教育費の負担を下げるということが重要であると認識をいたしております。

 次に、男性職員の育児休業取得促進についてであります。

 議員御指摘のとおり、行政機関が率先した取り組みを行うことは重要であります。今後とも取得促進に向け、さらなる環境整備に努めてまいりたいと思います。

 なお、男性職員の育児休業取得の現状と課題について、総務管理部長から御説明をいたします。

 次に、ハッピー・パートナー企業登録制度のPRについてでありますが、多くの企業から男女共同参画の取り組みを進めていただくためには、さまざまな事例を紹介し、業種や規模が異なるそれぞれの企業に合った取り組みを進めてもらうことが効果的であると考えております。

 そのため、現在では事例集での周知や新聞広告等を行っているというところであります。より効果的なPRができるよう、御指摘の表彰制度についても研究してみたいと思います。

 次に、本県に優位性のある指標のアピールについてでありますが、議員御指摘のとおり、先般開催した人口問題対策会議では、通勤時間の短さや待機児童数ゼロなど、新潟の暮らしやすさや子育てのしやすさなどを積極的に発信していくよう求める御意見を頂戴したところであります。

 県といたしましても、こうした優位性のある指標を発信することで新潟暮らしの魅力をアピールしていきたいと思います。

 次に、地域医療についてお答えをいたします。

 医師確保のために本県独自の対策をとるべきではないかという御指摘を頂戴いたしました。議員御指摘のとおり、本県の医師不足を解消するためには本県独自の医師確保対策が必要であると考えております。

 このため、新年度におきましては、首都圏を初めとする県外医師に魅力的に思っていただける取り組み、これを強化してまいりたいと思います。

 なお、具体的な取り組みについて、福祉保健部長から補足答弁をいたします。

   〔総務管理部長寺家克昌君登壇〕



◎総務管理部長(寺家克昌君) お答えいたします。

 男性職員の育児休業取得の現状と課題についてでありますが、県では男性職員への意識啓発、育児休業期間中の代替職員の配置、育児休業に伴う期末手当の減額措置の改善など、育児休業が取得しやすい環境の整備に努めてまいりました。

 その結果、男性職員の育児休業取得者は増加傾向にあります。

 今後とも取得促進に向け積極的に取り組んでまいりますが、例えば休業期間中の給与を保障するには法改正を要するなど、さらなる環境整備には地方政府ではできないこともあり、社会全体のコンセンサスづくりも必要であると考えております。

   〔県民生活・環境部長中村稚枝子君登壇〕



◎県民生活・環境部長(中村稚枝子君) 3点お答えいたします。

 子育て世代のU・Iターン対策についてでありますが、本県の30代の社会増の背景については明らかではありませんが、県といたしましては、関係部局と連携し、子育て世代に限らず、就職情報などを含めた本県の暮らしやすさの情報を総合的に発信するとともに、県内への転職を望む方に対する県内企業とのマッチングなどにより、U・Iターンを促進してまいります。

 次に、U・Iターン者に対するニーズ調査の結果と受けとめについてでありますが、調査結果によれば、Uターン、Iターン検討者ともに就職情報のニーズが高く、Iターン検討者はそれに加え定住に関する総合情報や住宅情報のニーズも高くなっております。

 これらの結果を踏まえ、就職情報を初め新潟暮らしのよさや住宅情報など、U・Iターンを検討している方のニーズに応じた情報をきめ細かく提供していくことが重要であると受けとめております。

 次に、人口問題対策会議で出されたUターン推進に向けた意見及び新年度予算への反映についてでありますが、会議では本県の暮らしやすさの魅力や就職情報など、求められる情報をわかりやすく総合的に発信することが必要であるなどの御意見をいただいたところです。

 こうした意見を踏まえ、新年度予算におきましては、新たに就職活動中の学生に対してオーダーメードによるきめ細かな情報提供を行うとともに、情報誌やポータルサイトで新潟暮らしの魅力を発信する取り組みなどに力を入れていくこととしております。

   〔福祉保健部長本間俊一君登壇〕



◎福祉保健部長(本間俊一君) 7点についてお答えいたします。

 離島における合計特殊出生率についてでありますが、合計特殊出生率の高い鹿児島県の島嶼部の自治体を対象に鹿児島大学が行った調査では、子育て世代が親元に住んでいるケースが多く、働きながら子供を見てもらえる安心感や経済的負担の少なさなどが指摘されております。

 県といたしましては、必ずしも親の支援が受けられない方もおられることから、子育て世代が置かれている状況に応じて安心して子供を産み育てることができるよう、時間的ゆとりと経済的ゆとりを同時に達成できる取り組みを進めてまいりたいと考えております。

 次に、少子化対策モデル事業の今後のスケジュールについてでありますが、新年度において有識者による検討委員会を設置し、モデル事業の制度設計、効果測定方法について検討を行うとともに、県民や企業と少子化問題に有効な対応策について意見交換を行ってまいります。

 これらを踏まえてモデル事業を実施・検証した上で、国に対して有効な施策の方向性や国債の制度上の問題点について提言してまいりたいと考えております。

 次に、本県独自の医師確保対策についてでありますが、新年度においては県外医師を招聘し、当該医師の勤務環境の改善と研究活動の充実を図る医療機関に対する支援を行うなど、県外医師を引きつける取り組みを強化してまいります。

 あわせて、新潟大学地域医療教育センター・魚沼基幹病院の整備など、研修・研究機能を備え、医師のキャリア形成が可能な、医師にとって魅力ある病院づくりを進めることにより、地域医療を志す医師を全国から招聘することを目指してまいります。

 次に、研修医確保に向けた県の取り組み成果などについてでありますが、新臨床研修制度導入以降、減少傾向にあった研修医数は、良医育成新潟県コンソーシアムの取り組みなどにより一時の低迷期を脱したものの、研修医の安定確保には至っておりません。

 このことから、研修医の一層の増加に向けては、新潟大学医学生の県内定着と県出身の県外医学生のUターンの促進が課題であると考えております。

 県といたしましては、魅力ある研修プログラムの開発や若手指導医等による医学生への働きかけを行うとともに、県出身の県外医学生に対する奨学金の枠を拡大するなど、研修医確保に向けた取り組みの強化を図ってまいりたいと考えております。

 次に、小児医療体制に関する検討状況についてでありますが、先般、本県における総合的な小児医療体制のあり方について調査研究するため、新潟大学に研究会が設置され、第1回目会合では本県の小児医療の現状等について意見交換が行われ、問題点及び課題の指摘がなされたところです。

 今後、分野別に現状及び課題を整理し、本県においてどのような体制が必要か、基本的な方向性について議論されるものと考えております。

 次に、新潟大学地域医療教育センター・魚沼基幹病院の医師・看護師の確保状況についてでありますが、医師確保については新潟大学各診療科の教授と具体的な協議を行い、勤務医の人選を進めるとともに、昨年11月の新潟大学地域医療教育センター長の就任に続き、新潟大学において順次センター教員の公募を進めております。あわせて、病院長を中心に県外大学等を訪問し、医師派遣要請を行うなど、県外からの医師招聘に取り組んでおります。

 看護師確保については、プロパー職員の公募を実施するとともに、職員派遣に関し病院局と協議を進めております。引き続きU・Iターンも視野に入れたリクルート活動を積極的に行い、必要な人材を確保してまいります。

 次に、新潟大学地域医療教育センター・魚沼基幹病院の病室モデルルーム見学者の意見についてでありますが、病室の環境整備の参考とするため、病室モデルルームを設置し、医療関係者から見学の上、御意見をいただきました。

 意見の内容は、医療ガス設備の設置場所や手すりの位置、カーテンレールの取りつけ方などであり、これらの意見は病院建設工事を執行委任している土木部に伝え、対応を依頼しているところであります。

   〔産業労働観光部長池田幸博君登壇〕



◎産業労働観光部長(池田幸博君) 2点お答えいたします。

 データセンター誘致による雇用についてでありますが、データセンターを誘致することでその運営事業者や情報通信機器等の保守・点検等を行う事業者において雇用創出が期待されます。

 その雇用数は事業規模により変動しますので、現時点では推定できませんが、石狩市に立地したデータセンターの事例では、約30人の直接雇用が行われていると聞いております。

 加えて、地元でデータセンターを活用した情報サービスなどの事業が展開されれば、さらなる雇用創出の可能性があると考えております。

 次に、ワーク・ライフ・バランスの取り組みについてでありますが、平成24年度の新潟県賃金労働時間等実態調査によれば、県内企業の68%で勤務時間の短縮などの仕事と子育ての両立を支援する制度が整備されております。

 県といたしましては、優秀な人材の確保や従業員の生産性の向上などの観点から、企業が経営戦略としてワーク・ライフ・バランスに具体的に取り組んでいけるよう、取り組み手法の普及や専門家による相談・助言等により支援を進めてまいります。

   〔農林水産部長目黒千早君登壇〕



◎農林水産部長(目黒千早君) 3点お答えいたします。

 新規就農者の現状と確保対策についてでありますが、平成25年の本県の新規就農者は、青年就農給付金の活用や農業法人等との就業マッチングの取り組みなどにより251人を確保し、現在の専業農家数を世代交代により維持できる数に近づきつつあります。

 新規就農者の確保には、相談体制の充実や段階に応じた研修などが必要であり、加えて農業を学ぶ環境の整備を図っていくことが重要であると考えております。

 このため、就農相談から就農までの一貫した支援とあわせ、農業大学校を中心とした農業関係教育機関の連携を促進し、経営者教育の強化や先進農家におけるインターンシップ研修の充実などに取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、中山間地域農業に係る新年度の対応についてでありますが、広域型集落営農による持続可能な営農体制づくりを推進するとともに、新規就農者の企画・販売力を生かした新たな取り組みへの支援など、地域の6次産業化を加速してまいりたいと考えております。

 また、公的サポートの拡充に向け、国の新たな制度を踏まえ、中山間地における新規就農者雇用に対する所得保障に加え、非主食用米による所得確保を検証する事業をモデル的に実施し、引き続き国に働きかけてまいります。

 次に、農業に参入した企業等の支援策についてでありますが、県では技術や農業経営に関するノウハウを提供するとともに、認定農業者となった参入企業等には施設・機械等の整備などの支援を行っており、参入企業等が農地の受け皿として農業経営を展開できるよう、今後も取り組みをサポートしてまいりたいと考えております。

   〔土木部長田宮強志君登壇〕



◎土木部長(田宮強志君) お答えします。

 今後の都市づくりについてでありますが、新潟県「夢おこし」政策プランにおいて、本県の目指すべき都市づくりは、過度に車に依存することなく生活できるように、さまざまな都市機能が中心市街地や生活拠点に集約され、それら拠点間が利便性の高い交通ネットワークで結ばれているコンパクトな都市づくりを基本としております。

 具体の都市づくりは、都市規模や住民ニーズなどその地域の特性に応じ一律ではないため、市町村が主体となって決めていくものと考えております。

 県といたしましては、市町村の意向を踏まえ、広域的な観点から引き続き情報提供や助言を行ってまいります。



○議長(中野洸君) 皆川雄二君の質問は終わりました。



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○議長(中野洸君) これにて本日の一般質問は終了いたしました。



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○議長(中野洸君) お諮りいたします。

 議案調査のため、明3月4日は本会議を休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中野洸君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。

 お諮りいたします。次会は、3月5日午前10時から開くことにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中野洸君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。



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○議長(中野洸君) 本日の議事日程は終了いたしました。

 本日はこれにて散会いたします。



△午後4時54分散会