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昭和36年 12月定例会 本会議 12月22日−一般質問−02号




昭和36年 12月定例会 本会議 − 12月22日−一般質問−02号







昭和36年 12月定例会 本会議





昭和36年12月22日(金曜日)
  議事日程 第2号
    午後1時 開議
 第1 県政に対する一般質問

   ―――――――――――――――――

本日の会議に付した案件
 日程第1
  県政に対する一般質問(木島喜兵衛君、吉田吉平君、岡田幸平君、渡邊喜八君)

   ――――――――☆――――――――

出席議員(55名)
       鈴木吉治郎 君  志田  保 君  丸山金太郎 君  中村  孟 君
       後藤 清一 君  ?水 淳英 君  三宅 進午 君  川崎 重吉 君
       若槻  勉 君  二瓶田之助 君  小林 藤吉 君  小林 寅次 君
       鶴巻辰次郎 君  横内權之助 君  木島喜兵衛 君  川室 道隆 君
       中澤 芳郎 君  遠山 作助 君  市橋 長助 君  長谷川吉雄 君
       相場 一清 君  外山勘兵衛 君  高鳥  修 君  高橋平治郎 君
       戸田 文司 君  高橋 正治 君  塚野 清一 君  丸山直一郎 君
       阿部 榮吉 君  平田 早苗 君  中川 よう 君  富樫又太郎 君
       佐藤熊太郎 君  太古喜太郎 君  岩村時次郎 君  旗野 進一 君
       飯塚 宗久 君  佐藤 幸作 君  氏田万三郎 君  小林 源一 君
       岡田 幸平 君  水倉 新作 君  佐伯 利作 君  鈴木 太吉 君
       高山 富三 君  長谷川多喜男君  岩間徳太郎 君  柏原 正雄 君
       渡邊 喜八 君  後明五郎作 君  山岸 義司 君  吉田 吉平 君
       近藤 禄郎 君  小田長四郎 君  武江 一則 君
議会用務のため旅行した議員
       雲尾 東岳 君  吉岡喜三郎 君  田邊 武次 君  鈴木 精一 君
       山崎 和雄 君  小野 清一 君  高橋 重雄 君  渡邊 常世 君
       高橋 虎夫 君  金子 政治 君

   ―――――――――――――――――

議員以外の出席者
  知事          塚田十一郎 君
  出納長         西垣 二郎 君
  総務部長        吉浦 浄眞 君
  民生部長        折笠 正義 君
  衛生部長兼病院局長   君  健男 君
  商工労働部長      長谷川 操 君
  農林部長        野原  正 君
  農地部長        今井 信二 君
  土木部長        田所 文男 君
  教育長         柴田 美稲 君
  警察本部長       松本 良祐 君
  人事委員会事務局長   飯田  清 君
  地方労働委員会事務局長 田中 則明 君
  教育委員長       吉田  厳 君
  監査委員        神戸 八郎 君




   ――――――――☆――――――――





△午後1時45分開議



○議長(佐伯利作君) これより本日の会議を開きます。



   ――――――――☆――――――――





△日程第1 県政に対する一般質問



○議長(佐伯利作君) 日程第1、県政に対する一般質問を行ないます。通告順により発言を許します。

 木島喜兵衛君。

   〔木島喜兵衛君登壇〕(拍手)



◆木島喜兵衛君 新しい知事を迎えまして、社会党を代表いたしまして質問を申し上げますが、県民55%の信任を得られて新しく知事になられました塚田さんに満腔の敬意を表すると同時に、ことに、前2代の知事と違って、議会の姿をこの塚田さんによって新しく打ち立てられるという印象をわれわれは持つのであります。今までの古い政治から離れて、理論的に、どこまでも議会という討論によって、県民のしあわせというものを探究していくという新しい方向が、塚田さんという知事によって得られるような期待をわれわれは持っております。そういう意味で、議論は議論として十分に尽くしつつ、ともに、新潟県の大きな飛躍のために進みたいと存ずるものであります。

 今回の県会は、そういう立場においても、新しい知事の誕生によってきわめて注目されるところであります。ことに、塚田さんが政策マンであるという点あるいは学者的なタイプの方であるという点からするならば、新知事登場の最初のこの12月県会は、県民すべてが、知事のどのような方針で今後4年間県政を担当するかということを、この県会の場を通して、あなたがどう御発表になるかということを県民ひとしく期待をしておったと思うのでありますが、先般の本会議におきましては、知事の就任のごあいさつにやや施政方針らしきものもございましたけれども、少なくとも、県民が期待し、あるいは今日県会議員すべてが期待しておるところの新知事としての施政方針というべきものがなかったかと私は思うのであります。この点は、今回の県会の運営に当たりましても、1つには新しい知事の施政というものがどの方向で行なわれるかということを県民ひとしく注目する立場、同時に、中央からの予算をいかに獲得するかというここの2面をどのように調和するかという立場から、この県会の運営についてもわれわれがいろいろと苦慮しておったところであります。従って、それを両立させるために、少なくとも知事の施政方針なり、それに対するところの県会の質問があって、そうして、中央におけるところの予算獲得を進めようということが今回の前提であったとするならば、私は、今回の県会において知事が施政方針演説を行なわなかったことは、県民を悲観させ、ひいては、今回の県会の意義というものを非常に薄くしたのではなかろうか、こう思うのであります。

 私は、少なくとも、あなたの政治理念とかあるいは世界観、あるいは政府の地方自治についての考え方に対するあなたの考え方、あるいは今後の県政がどうあるべきか、あるいは今日の県の現状を分析し、それをいかなる方向に持っていかんとするか、あるいは今日の県財政の見通し、それに基づく、その中で行なわれるところの公約実現の方途等をわれわれは大きく期待しておるのでありますけれども、この点が示されなかったとするならば、あなたは公約の中でもって「みずからの姿勢を正す」とおっしゃった、その姿勢が県民に対するところの前向きの姿勢ではないのではなかろうかという疑点が起こらざるを得ない、また県民がそう思ってならない。従って、休会明けの県会に、あなたはその施政方針をお示しになる意思がないかどうか、この点をまず最初にお伺い申し上げます。

 そのような施政方針がないために――本来ならば、この県会は、あなたの施政方針に基づいて、塚田県政今後4年間の方向というものを、この議会を通して県民全体がいかに知るかということが、今回の中心の県会であります。ところが、それがないために、どのようにわれわれがあなたに質問すべきか――従って、そういう立場からするならば、選挙時におけるところのあなたの演説なり、あるいは公報におけるところのこれをもってあなたの方針と考えざるを得ないのであります。しかしながら、一般県民を対象とした限られた字数あるいは限られた時間内におけるところの演説のものと、県会という場を通しての演説のものとでは多少質が違うと申しましょうか、次元が違うと申しましょうか、そういうものがあるのでありまして、従って、そういう意味におきましては、公約あるいは選挙演説等をもっての御質問はときに当を失する場合もあるかもしれませんけれども、私が今塚田県政今後4年間の発足に当たっての足がかりとするものはそれしかないのでありまして、その点はあらかじめ御了承おき願いたいと思うのであります。

 今回の選挙は、最終盤戦では中央に直結する県政か、住民に直結する県政か、ということが争点になったといわれております。私、いわれておると申しますことは、あなたの意識の中にそれがあったということではない。けれども、おのずからそういうような方向になったということであります。しかし、私は、このことが論争の中心点であったかどうかについては私も疑問を持ちますけれども、しかし、中央に直結する県政ということが少なくとも票を左右したことには変わりがないと思う。従って、この場合、県民が中央に直結する政治に誤解なきよう、また、私も、塚田さんの中央に直結の政治というものが必ずしも世間が考えておると同じような中央直結ではないと思っておるので、そういう意味においても、塚田さんのためにも、この議会を通じて、中央に直結する政治ということのあなたの考え方を明確になさる必要があろうと思うのであります。それで、もちろん、私が言うまでもなく、中央に直結するか住民に直結するか、この二者択一を選ぶとするならば、あなたは住民を選ぶとおっしゃるでありましょう。これまた当然でなければならない。少なくとも、民主主義の原則であるところの住民というものをあなたはお選びなさるであろう。かって、あなたは立会演説の中において、承りますならば、もし新潟県民が河野構想に反対するならば、自分はむしろ旗の先頭に立って反対する、とおっしゃったというこことを聞いております。そのことは、中央と地方住民との間に矛盾のない――これはどちらでもかまわないのでありますが、もしも、中央か住民かその二者択一を迫られた場合において、あなたは住民を選ぶという前提に立っておられると私は理解する、それであるならば、当然、これは中央直結か住民直結かということの論争ではなしに、むしろ住民優先であり、そうして、中央とつながることは地方住民との間に何ら矛盾のないものであるから、これは特に言わないでいいほどの問題である。私はこのように原則的に理解するのであります。従って、あなたは、この場でもって、そういう県民の誤解を解かれることが必要であろうと思うのであります。従って、あなたが県民の窓口にみずからなるとおっしゃったことも、その意味から出発されておることであろうと思うのであります。それでは、あなたの公約の中におけるところの県民の窓口にみずからなるとおっしゃったことは、これはいかなる機会、いかなる形式、いかなる住民とどのような形において窓口になり、そうして、住民の意思というものをあなたが吸収されつつ、県政の中に生かされていくかということを、その中において、お伺いいたしたいと思うのであります。

 住民に直結する、全県民に責任を持つという前提に立つならば、そこに一つの――私はもちろんそうあるべきだというのではありませんけれども、あなたはそういう立場でもって自民党を脱党される御意思はございませんか。もちろん、民主政治の基幹が政党政治であるという政治形体というものを私は否定いたしません。従って、私はそういうことが望ましいということではありませんけれども、全県民に責任を直接負うという立場、すなわち公平な政治を行なうという立場からするならば、一党一派に偏せず、あるいは党の規制を受けずに公平な立場で行なうならば、たとえば、先ほど申しますように、もしも自民党が河野構想を推進しようとすれば、あなたはその党員であるために、それを住民が反対しても、その党の方向に従わなければならぬとするならば、当然そこに矛盾が出てくる、そういう立場を考えると、あなたは党を離党された方がいいということもあり得る。しかし、私が先ほど申します通り、民主政治の政治形体というものを否定するのではありませんからあれでありますけれども、そういう意味において、一部の階層、一部の階級の代表的な県政を行なわないというあなたの政治の姿勢を示す意味からいっても、そのことが望ましいのではないかと思うのであります。そういう意味で、また、さらにこれを発展させるならば、あなたが公平な県政を行なうとおっしゃったことは、これは第4区に重点を置くという狭い意味ではなしに、全県民に、あらゆる階層に、あらゆる住民に公平なる恩恵を与えていこうというところの意思であると私は積極的に理解いたしたい。従って、それからするならば、あなたは55%の信頼を、信任を得られましたけれども、45%のあなたを信頼しない人もあるかもしれませんし、従って他の方を選んだという一つの意思がある。これらの人たちの考え方、これらの政策というものをあなたがどのように吸収しつつ、なさっていらっしゃるつもりであるか。

 これらは、中央に直結するか住民に直結するかということの一連の中において御質問申し上げたのでありますけれども、あなたが中央に直結するとおっしゃったことは、あなたの前歴やあなたの力でもって中央からなるたけたくさん金を取ってくるということが、あなたをして直結という言葉に表現された――あなたが表現なさったかどうかは別といたしまして、そうなったのだと思うのであります。そこで、それにからんで申し上げたいことは、中央から金を持ってくるといいましても、その中心はしょせん国の補助金であろうと思うのであります。従って公共事業を増大せしめるということになりましょう。従って、あなたが今後国の金を持ってくるとおっしゃった、このことにはわれわれも、大いに期待いたしますけれども、今日といえども、新潟県は北海道、東京に次ぐ3位、4位の全国において公共事業を最も多くやっておる、国の金を多く持ってきて仕事をやっておる県であります。そこで、私たちが今問題にすることは、ことに、最近の財政の情勢下からするならば、税収入の一般財源の減というものが当然見通され、あなたが中央から金をたくさん持ってこられればこられるほど、自主財源をそれにつけなければならぬので単県が少なくなる、公共事業をよけいにやるということは、今日の財政事情の中においては、単県が少なくなるという二律背反の立場にあります。公共事業によって一方を進めるならば、少なくとも塚田新県政の性格というものは単県事業が少なくなってくる、この矛盾があるわけであります。これを、ことに今後の税制あるいは財政事情とのかね合わせにおいてどのようにして――中央直結ということで国から金を持ってくるという問題、その問題にからんで、それをやれば単県が少なくなるという、この矛盾をあなたはどのように把握され、どのようになされようとするのでありますか、この点をお伺いいたしたい。

 そこで、財政の見通しと公約の実現について申し上げたいと思います。

 今日あなたが新潟県政を担当されるこの新潟県の財政事情は、先般私が総務文教委員会で御質問申し上げましたように、今日見通せる範囲においては5億ないし5億5,000万円の36年単年度の赤字であります。しかしながら、ほかに、今までの実績としての約5億4,000万円ほどの積立金がございます。あるのではなくて、5億1,000万円と、地財法によって2月県会に約3,000万円の追加をしなければならないのでありましょう、それを合わせると5億4,000万円であります。従って、36年度の単年度の赤字の5億四、五千万円と積立金の5億四、五千万円とで、とんとんでありますから、あなたはそういう意味ではゼロから出発するといってもいいかと思います。塚田県政は財政的にはゼロからプラスもマイナスもないところから出発するといってもいいのではなかろうか。もちろん、あなたの場合におきましては37年度の再建債の1年間の償還金額がある。しかし、これはあなたの担当される場合のまず負債かもしれません。負債かもしれませんけれども、また、同時に、36年度においては2億ないし2億四、五千万円ほどの起債の繰り上げ償還をし、かつ来年度の事業費を本年繰り上げ計上しておるところを見るならば、これまたこれは大体とんとんであります。そうすると、あなたは、借金もなし蓄積もないという県財政の現状から塚田県政は出発するといってもいいのではなかろうか、私はそう思う。もし塚田さんの見解に違いがあるならば後ほど御指摘を願いたいと思いますけれども、私どもはそう思います。そういう意味において、あなたがまさにゼロの中から出発なさるということは、あなたのためにまた非常にいいと思うのでありますけれども、しかし、一方において、県財政はゼロであり、そうして、赤字は解消されたとしても、そこからあなたが出発される場合に当たっても、市町村の赤字によるところの犠性はまだ解消しておりません。あなたは選挙のときに、高校のピーク対策として高校の地元負担の軽減ということもおっしゃっておられたようでありますけれども、それらのこともその一連でありますけれども、これはこういうゼロから出発するよりも精神的には負担あるいは数字の上においても負担になるでありましょう。あるいは、また、県職員の犠性もある、あるいは職員構成においても今後いろいろな問題がある。これらは、いずれにいたしましても、そういう負担を負って、ここから財政的な出発をするあなたがあると思う。同時に、今後の財政の見通しからするならば、これは来年度の政府の予算原案が成立しないとわかりませんけれども、少なくとも、われわれが今日見る範囲においては公共事業はふえるでありましょう。公共事業がふえるから、そうして、新潟県の財政規模も本年よりもふくれるかもしれません。けれども、少なくとも、今日の池田内閣の所得倍増計画が計画通りに行なわれていない今日において、新潟県の税収入、一般財源の伸びというものは少ない。そういう一面において、ゼロから出発しつつも、あなたは財政上やらなければならないものを持っておる。しかも財政の見通しは暗い。この中で、あなたがいかにして公約を実現していくか、まことに苦しいいばらの道でありましょうけれども、しかし、あなたは250万県民に公約したものは実施しなければなりません。その公約の中においても、まず収入の面においての公約があろうかと思います。1つは先般のごあいさつの中にもございましたけれども「多額の財政需要が見込まれますため、きわめて困難が予想されるのであります。このような情勢の中にありまして、冗費を省き、経費の重点的配分を徹底し、」とありますが、そこで、冗費の節約とは、これは精神的な規定をおっしゃるのでありますか。あるいは、冗費の節約を財源とお考えなのでありますか。財源とするならば、今日までの県政の中においての冗費とは一体あなたはどのようなものをおさしになり、その冗費の節約によってどれほどの財源をあなたはお生みになれるかということであります。これは財政上の問題としてありますが、いま一つは減税の公約をなさっておられます。今日の新潟県の中においての減税の余地というものはまことに限られたものであります。その減税の、ことに中小企業に向けるところの減税の公約でありますが、その公約をどうなさるか。私が申し上げておるところは、ゼロから出発し、しかもあなたがなさねばならない負債がある、その中で公約をやる、その公約の中に歳入、歳出、この2つのものがある。と同時に、あなたは起債でもって積極的な行政をやるとおっしゃいましたけれども、先ほど申し上げますように、すでに繰り上げ償還をしなければならないところの負債を背負ってわれわれは今日まできておる。従って、中央にいたずらに期待することは――新潟県の財政の体質改善をやらんとして今日までわれわれが努力してきたこの中において、起債をあまり期待することは体質改善になり得るかどうか。そういう歳入面におけるところのあなたの公約の問題と、それから歳出にかかるところのあなたの公約の実現、このための方途、この間におけるところの非常に苦しい立場から塚田さんは出発なさるのでありますけれども、しかし、先ほど申します通り、これらの公約は実現されなければならない。これをいかにして実現されるかということであります。

 選挙公報にお約束なさったところの7つの公約、25項目について、私は今ここで一つ一つ申し上げようとは思いませんけれども、しかし、取り上げるならばきわめて大きな問題があろうと思うのであります。農林漁業の振興といたしまして、最初に米作県の新潟県の特質を伸ばすといっておられますけれども、基本的な米作県という立場と農業基本法を作つたところの立場の違いというものがある。こういう問題の中においても、あるいは近代化資金の問題、単県の農山漁村振興費の問題、これをどのように裏づけさせていくか、これは相当の巨額に上らざるを得ないと思うのであります。あるいは、中小企業にいたしましても、融資、利子補給、これらの問題、あるいは近代化、合理化という問題、これらは当然やらなければならない宿命にあるが、これらの改正はできつつも、解決ができないでやるとするならば、きわめて大きな金が必要である。しかも、これは中央からの金に依存することのできない問題もある。あるいは観光事業においてもしかり、大産業の造成にいたしましてもしかり、あるいは新工業港、関屋分水にいたしましてもしかり、これらをあなたはどのようにしておやりになるつもりか。災害にいたしましても、あなたは災害復旧をまっ先に取り上げなければならぬとおっしゃいました。それでは、それを今日具体的に県の手でどのようになさろうとするのか。あるいは教育の問題についても、高校のピーク対策について、あなたは公報ではおっしゃっておられませんけれども、これらの問題をどうなさるのか。教員研究費の増額といっておりますが、これは新設のはずだと思いますけれども、これらの問題、こういうようにあげていくと、あなたの約束されたところの歳出の面は非常に多くなる。これらを、私は今直ちに全部の御答弁をいただこうとは思わないのでありますけれども、少なくとも、これらの完璧なる行政はできないにしても、あなたの公約を4年間において計画的に実現せしめる、塚田県政の4年後におけるところの青写真を示す、これらの公約を財政の見通しの中においてどのように具体的に実現せしめるか、その具体的計画と申しましょうか、具体的プログラムと申しましょうか、これらをお示しにならなければならぬと思うのでありますけれども、これをいつお示しになりますか。この点についてお聞き申し上げます。

 なお、これらを実施する中に当たっての総合開発特別委員会とかあるいは機構改革の点をお聞きいたしたいのでありますけれども、時間がございませんのでこの際省きまして、最後に、今回提案されております中で1つ問題になりますところは、青少年保護育成条例であると思います。これはあなたが選挙中に、連合青年団の機関紙のアンケートに、この問題についてどう思うかというところに「私は不良化の責任を青少年にのみ求めるのは誤りであると思います。しかし、憲法の保障する基本的人権を侵害しない限りにおいて適当な規制を設けることは無意味ではないでしょう。政治家としての立場に限定して申し上げるならば、まず、みずからの政治の姿勢を正し、青少年に希望を持っていただける政治を行なうことが対策の根本と存じ……。」こう言っておられます。そうすると、今回あなたが知事に就任されての予算編成あるいは議案においては、もち代とこの保護育成条例だけがあなたのお考えでもって出発いたしました。しかしながら、少なくとも、これらの公約からするならば、あなたがまずなさねばならないことは、禁止することではない、青少年の責任や何かだけを追及するのではなくて、希望を与える、夢を与えるものを先にやっていこうということがあなたの考えの中心だったと思う。ところが、この条例は取り締まり条例であって、真正面からの正しい政治の姿勢におけるところの保護あるいは育成条例ということにはならないと思うのであります。これがたとえば2月に出るならばともかくも、まずあなたがなさねばならないものであろうか。これは塚田さんの今後の政治のあり方としての一つの重要なモメントであると思うのでお聞きするのでありますが、私は、今日は本会議でありますからこの条例についてこまかいことは申し上げません。少なくとも、保護育成するところの立場に立ってあるいは新潟県におけるところの青少年の育成をどのように具体的になさるかということのプランを一方において示しつつ、一方においてかかるものもやろうではないかということならば、これまた別であります。それを一方におけるところのこの取り締まりだけをまずなさねばならないとする、そこに青少年に夢をあるいは希望を与えることになるかどうか。この点、あなたの政治の姿勢からするならば、あなたの今までの公約からするならばやや相反する方向であったと私は思うのであります。従って、これはこの県議会においては撤回なさるのが至当と思うのでありますが、撤回なさる御意思ありやいなやということを承りまして、私の最初の質問を終わらせていただきます。(拍手)

   〔知事塚田十一郎君登壇〕(拍手)



◎知事(塚田十一郎君) 木島議員の御質問に対してお答えを申し上げます。

 第1のお尋ねは、休会明けの県会に施政方針を示す意思がないかということでありますが、これはどうも、今考えております情勢では休会明けにというわけにはいかないので、おそらく2月県会に、来年度の予算の見通しその他を十分立てた上で、ぜひやらせていただきたい、こういうように考えております。

 それから、中央に直結する県政という言葉が、私の地方自治についての考え方に非常に誤解を起こしておるような面がありますので、この点についてこの機会に一言お答えを申し上げておきたいと思うのでありますが、もちろん、私は、地方自治は住民に直結をするべきが当然であって、それ以外に地方自治というものはないということを考えておることは申すまでもないのでありまして、ただ、現在の県というものは、いわゆる地方自治というものの形からいえば完全自治体ということにはなっておりませんので、むしろ不完全自治体という形になっておりますので、この地方自治のいろいろな県政の運営をいたしていきます場合に、残念ながら中央の力を借りなければならない部分が非常にある。それが中央とよくつながっておる方が都合がいいのではないか、それがまた県民の御利益にもつながってくるのではないか、というような表現をいたしましたのが、何か中央に直結する政治で、それが本来住民に直結すべき地方自治と全然違ったものを考えておるのではないかという誤解を生んだと思うのでありまして、その点につきまして、この点、この機会に誤解を解いておきたいと考えるわけであります。

 次に、県民の窓口になるということを言うておるが、どういう形でやるかということでありますが、これは立候補の際のいろいろな機会にも申し上げましたように、なるべく多くの機会と時間を作って、県民の方々と直接お目にかかる、もちろん議員の方々とも十分機会を作って御意見を伺って、そうして県政を運んでいきたい、こういう考え方であり、従って、近くの方々には遠慮なく、気軽に県庁へおいでいただきたいと思うし、また、遠隔の方々のところにはできるだけひまを作って私も出て参りたい、こういう考え方でおるわけであります。

 それから、知事に当選した今日、自民党を脱党する意思はないかというお尋ねでありますが、この点は、私は、自民党の党籍は持ちながらも、しかし、決して、自民党の知事であるからといって、県政が自民党に片寄るということのないように、十分の注意をして参りたいという考え方でごさいます。

 それから、過般の選挙において示されました45%の票が代表しておる意思というものをどう考えるかということでありますが、これは当然、議会政治の本質からいたしましても、少数派の意見も尊重すべきものは尊重し、取り入れるべきものは取り入れて県政を運営して参りたい、こういうように考えております。

 それから、予算の制約という中で公共事業と単県事業の関係をどうするかということでありますが、これは公約で申し上げましたいわゆる政策面のことは、全体として、やはり、全部が予算の制約の範囲内にあることは申すまでもないのでありまして、従って7つの公約、その中にたくさんの項目を盛っておりますけれども、それは当然予算の許す限りにおいて重いものから、急なものから逐次順にやっていきたい、こういう感じであれが出ておるものであります。

 財政の見通しをどう考えるかということもあわせてお尋ねをいただいておるわけでありますが、先般のあいさつにも申し上げましたように、37年度は、私も、県政の上での収入面の困難がかなりあるのではないかと考えております。しかし、私は、長年の中央での経験を通しましても、このような状態はそう長く続かないだろう、ある時期を経過すればまた日本の経済が必ず上向きになってくる、従って、それに伴って国の経済も県の経済も伸びてくる、そうなれば県財政もまたゆとりが出てくる、こういう感じでおるわけであります。もちろん、37年度の財政の一般的な見通しは、もう先般、あらかじめ、大ざっぱなことは事務当局から聴取いたしております。全然何にもできないというような感じではありませんので、このたびの立候補に際して公約をいたしましたものが、相当程度37年度から実現できるのではないかという見通しを持っておるわけであります。従って、できる範囲において、それを37年度の時点から実現に移していきたい、こう考えております。

 それから、収入の面で幾つか私が申し上げておりましたことの中で、冗費を省くということがはたして財源として相当な比率を持つかどうかということでありますが、これは、やはり、もう400億からをこえる県財政の規模でありますから、ほんとうにむだを起こしてはならないという気持で見ますならば、まだ厳密に各部局の検討はいたしておりませんけれども、いろいろな面で省き得るものがあるだろう、こういうように考えております。ただ、しかし、私の感じとして、そう大きなものはこの面では期待ができるとは考えておりません。従って県の仕事をいたしていきます場合にその他の財源をどういう工合に考えられるかということでありますが、1つは、今申し上げましたように結局、国の経済が伸び、県の経済が伸びて、そこから出てくる増収を期待しておるわけでありますが、そのほかに、なお財源を工面する方法といたしましては、一つの考え方は、なるべく県なり市町村なりのいわゆる地元負担の率を減らして、国によけい持ってもらうという工夫を、今後も、中央に出ておられる衆参両院の議員を通して御尽力を願いたいという考え方を1つ持っております。それから、もう一つは、やはり、これから、できるならば、それがまた地方自治というものをほんとうに確立する方向にも合致するわけだと思うのでありますけれども、地方団体の自主財源をなるべく多くするような方向に、これも中央の税制改革の機会に今後とも私も努力する、国会の方々にも御協力を願いたい、こう考えておるわけであります。

 減税ということを言うておるが、ということでありましたが、これは、県の段階で現実にできる面はそう多くないと私も考えております。全然ないとも思いませんが、そう多くはない。むしろ、主としては、やはり、これは中央で税制改革の機会に、ことに中小企業の方々の減税をもう少しやって差し上げるようにするのでないと、中小企業の振興ということはなかなかむずかしいのではないか、こう考えておるわけであります。従って、その場合においては、中央で行なわれる減税に対しては、当然、その減税分は交付税その他で国から補てんをしてもらうという考え方を前提にいたしておるわけであります。

 それから、起債の問題は、御指摘の通り、そう安易に問題を考えてはならないことも私もよく承知をいたしております。しかし、起債の問題は、私は、県の財政規模との関係、さらにする仕事との関係で、現在の新潟県の状態で、もう起債によって財源を調達する仕事が全然ないというようには考えておらないのでありまして、やはり起債によってやり得る仕事もあるだろう、そういうものはなるべく起債財源によってやって、それによって浮いてくる財源をその他のものに回したい、こういうように考えておるわけであります。

 最後に、青少年保護育成条例の問題でありますが、これは、私は、御承知のように、立候補の際に、青少年の不良化防止ということに強い関心を持っておるということを申し上げたのでありまして、その自分の公約の実現のこれは第1段階のものであると考えておるのでありまして、ただいま木島議員からのお話しを伺っておりますと、この青少年保護育成条例というものが何か青少年に対して直接の規制を加えるというようなお感じでお尋ねをいただいておるように思ったのでありますが、私は、青少年保護育成条例は青少年に直接規制を加えるのではなくて、青少年に悪い影響を及ぼすようなもの、たとえば映画でありますとか、不良の図書でありますとか、そういうものを出される人または販売をされる人、そういう方面にむしろ規制が向けられているのであって、お尋ねの趣旨と少し違うのではないか、こういう感じでおります。しかし、これでもって青少年の不良化防止がもう十分とはもちろん考えておらないのでありまして、そのほか、選挙の際にもしばしば申し上げましたように、むしろ、積極的に青少年に夢を持っていただくような方法を逐次予算化し、施政の上に現実に現わして参りまして、そうして、ほんとうの青少年の健全な発達というものをはかって参りたい、こういうように考えております。(拍手)



   ―――――――――――――――――





○議長(佐伯利作君) 次に、吉田吉平君の発言を許します。

   〔吉田吉平君登壇〕(拍手)



◆吉田吉平君 県政会を代表いたしまして、県政担当の根幹並びに二、三のことについて御質問申し上げます。

 まず、御質問申し上げます前に、このたび県民多数の御支持を得られ、民選3代目の知事として御就任されましたことをお喜び申し上げます。

 私は、昨日ある会合で次のような話しを聞いたのであります。それは、今度の県会は会期半ばに休会して、知事さん初め各部長あるいは県議諸公が大挙上京して、政府各省に対して予算獲得のための陳情されるそうだ、大へん御苦労のことであります、中央に直結されておる知事が先達されるのであるから、何もかもうまくいくでしよう、どうせのこと、ついでに県会も東京で開かれたらどんなもんだろう、こういう話しをしておったのであります。こんなようなことを聞き流されてよいものでしょうか、私はりつ然としたのであります。なぜかと申しますと、私は、常に、わが国の民主化はまず地方自治の確立であり、地方自治の確立は地方財政の確立でなければならないということを考えており、またそれを主張しておるものであるからであります。もしこのような変則的なことが当たりまえなことのようになり、中央にたよらなければならないというような考えを県民多数が持ち、知事の中央における顔と力のみに期待し、知事が、もしまた、地方自治の本質と自主性を逸脱し、忘却して、中央の政策の鼻息をうかがい、その結果、補助金政策等のお恵みにあずかるということで事足れりといたされるならば、知事を選んだわれわれは、まずその不明を恥じなければなりません。知事もまた、みずから、その座からの転落のための穴掘りに骨折っておる姿といわなければなりません。新潟県政自治の根幹は、県政は県民のものであって、県民のためにあらなければならないということ、すなわち、地方自治の自主性を尊重しつつ、党派をこえて、多数県民のしあわせを築き上げるということにあります。

 しからば、地方財政の確立でありますが、一口に申しますならば、県民全部がお金持ちになるということであります。ところが先般の経済企画庁発表の「国民生活の地域差とその背景」と題する白書の結論は、依然として変わらない冬型気圧配置と同じく、晴高冬低、表日本は日当たりがよく、新潟県も含めた裏日本は日陰で寒いふところ工合というものであります。この点は、知事も十分御承知のことで、一昨日の就任のごあいさつの中にも「渾身の力を傾けて、本県が一日も早く後進性より脱却し、県民所得の増大を期し得ますよう努力いたす」と述べておられるのであります。これが対策といたしましては、第1次産業の合理化、第2次、第3次産業の開発、振興、あわせて中小企業の育成等であります。これが内容具体策は、かって私が2月県会に述べておるのであります。後日、議事録をお読み願います。北村知事のときの話だなどと言われず、ぜひ一度読んでいただきたいと思うのであります。県政の根幹をなすものは、知事がかわったからといってはなはだしく変わるものではないのであります。これが施策の実施に当たっての手段として、まず中央につながる必要性があるのであります。そこに塚田知事の手腕が県民から期待されていると言われましよう。

 くどいようでありますが、結論といたしまして、あなた自身姿勢を正され、清潔公平な県政を築くことを念願とされることは大へんにけっこうなことでありますが、その姿勢を正す前に、あなたは新潟県の御主人、すなわち主権者たる県民多数から選ばれた知事であることを心にとめられ、常に県民の声に耳を傾け、その英知とあたたかい心をもって、声なき声までも聞き取られて、自治の自主性を堅持しながら、県民多数のしあわせのためにのみ、あなたの中央に対する広い顔と、中央に通ずる力とを発揮されてこそ、中央につながる知事といわれるゆえんではないかと私は思うのであります。こういったことは県民あるいは一部の人たちにとかく誤解を招くおそれがあると私は思うのでありまして、あえて壇上からあなたに御質問申し上げ、この機会を通じて、県民にあなたのこれが信念を御披瀝なさることによって、答弁としていただきたいのであります。

 次に、公務員の勤務状況についてであります。これは知事さんがかわられたときのかわり目にかちっと言っておく必要がある。

 本日、私は、ちょうど父の命日でありまして、仏壇の前にお参りしたとき、ふと思い出したのがかっての父の言葉であります。世の中には手間盗人という盗人がたくさんいる、ということを思い出した。これは、知事さんは冗費を節約するということでありますが、毎日目に見えないむだが行なわれておる。それは勤務時間であります。役人が、勤め人が自分の職責であるところの仕事のできのいい悪いは、これは階級によってきめられておる。はたして、勤務時間をきちっと守っておる役人が何ほどあるかということであります。部長になれば1時間、課長になれば30分、係長になれば20分、その下になればどうだとか、こういういろいろのことが行なわれている。われわれが8時半きっかりにちよっと用があるからといって電話をかけても、下の人たちは、部長さんちよっと用があるようなことを言うておられたが、まだお見えになりません、課長はどうとか、こういうことを言われる。私は、これを直すことが最も簡単に行なわれることのできる冗費の節約だと思います。また、その人たちをして盗人の汚名を着せないで済むことなのであります。これをまさに手間盗人というのであります。この盗人の汚名をあなたの部下に着せるか着せないかということについて、あなたに、この際、はっきりなにしていただきたいと思います。

 それから、新工業港、関屋分水、これは、私、きようはやめておきます。(笑声)塚田知事さんもあまり研究がないようでありますから、私は資料をたくさん持ってきておりますが、きようはやめておきまして、あらためてなにいたしますが、ただ、私が婦人団体から頼まれて、この場でぜひ返事をしていただきたいということずけがありますから返事をしていただきたい。それは女子教育に関することであります。女子短大の新潟県に設置の問題、これはその婦人の人たちが昭和30年から運動してきた記録の綴りであります。いろいろなことがあります。来年から作るとか、まただめになったとか、お金があるとかないとか、こういうことであります。同時に、これは全国の短大一覧という文書であります。これには近県に女子短大のないところがほとんどないのであります。こういたしますと、これは当然必要だと私は思う。これは北村さん就任以来6年間に、この婦人団体の娘を持っておる母親たちの運動を始めたときの娘たちが、もう今度は子供を持つようになってしまった、こういった記録がここにありますが、あなたは新潟県女子短大のことについて、たぶん婦人団体からの陳情をお受けになったと思う。ここで御質問申し上げますことは、はっきり手続化するための問題であります。知事がだめだといえばよし、やりましようといえばいついっかと、こうなることによって、これが手続化されるという意味で、あえてここで御質問を申し上げるのでありますから、必要であるかないか、もし実現するならばいつごろこれを作るかということについて、御答弁をお願い申し上げたい。

 それから、今度は、これは土木部長さんにまことに申し訳ないが、あなたに御質問を申し上げたい。これは災害復旧工事に関連しての問題であるが、新潟県には今年は地震、雨、風の災害が非常によけいあった。かてて加えて、去年度からの繰り越しといったものがある。しかし、物価増あるいは手間賃が値上がりするとか、こういったことで工事がなかなか進捗しないのであります。しかも、現在に至つて入札にかけても不調のものがまだかなりあるのであります。これはどうするか。みんな聞いてみますと予算が足りないからだめなんだということである。これが原因については、私どもはあなたといろいろお話し合いをしたことがございます。しかし、最近に至っては、自分たちは県には非常に御厄介になっておる、だから困ったときにはこれに何とか協力しなければならぬという気持は十分にある。しかし、部長や課長あたりまでは大体わかるが、出先機関に至っては問題じゃない。それはどういうことかというと、いわゆる端的に、雰細業者なんかの声を聞きますと、単価が直せなかったらせめて根性だけでも直せないか、こう言うのです。それはだれの根性か、役人の根性であります。それをもっと分析いたしますと、これはかってあなたにもお話し申し上げたことがありますが、2年先に終わった工事に、役人根性を吹かせて、会計検査が来るから草むしりをせいとか、砂利まきをせいとかいってくる。これは一つの例であります。これは会計検査を受けるのは県であります。業者ではありません。それを、こういうものは昔からの慣例だからそうしたまえ、といってくる。これは豊かな時分ならよし、ところか現在は単価が非常に安いときておる。そうして、その上に、そういうささいなことまでしいられる。まだ陰に何があるかわからない。たとえばこういうことがある。当然、県費で新たに事を起こしてもいいようなことを行なわせるということであります。箱番に女人夫を1人つけさせて、長靴を洗わせたり、お茶を汲ませたりする。これは設計の内容にはないのであります。こういうことが行なわれる。あるいは、また土木の支給資材についても土地の買収についても、これは役人の心がけ次第でもっとスムーズにやれる。そのために手待ちをし、工事がおくれた、罰金は取られた、こういうことではいかぬ。こういうことで災害の復旧工事が不調となってお困りになるのだ。しかし、せめて気持だけでも変えたらこれに協力しようという気持があるということをここにお伝え申し上げまして、御答弁をお願い申し上げます。

 次に、これは新しいニユースであります。けさ出がけに新聞を見たら「陸橋下の民家焼く、新潟5世帯17人が被災」とあった。これは年が押し詰まって火災にあわれるとはまことにお気の毒みたいなことである。しかし、その下に4段抜きで「ルーズな管理に非難、土木出張所立ちのき勧告もせず」と書いてある。「焼けた陸橋下の民家は建ててはいけないところに勝手に建て、不法占用していたわけだが、橋下を管理している新潟土木出張所は、これまで正式に立ちのき勧告を一度もしておらず、しかもことしの春にも同じ橋下で火災を出し、4世帯を焼いているだけに、関係機関からルーズな管理ぶりを非難する声が起きている。」というのであります。私は、これは焼けた人にはお気の毒でありますが、一応鉄筋コンクリートだから橋自体はちょっと暖かい程度で済むが、新潟市の西、東をつなぐ大事な橋は万代橋と昭和橋のこの2本しかない。ことに昭和橋は木橋であります。その木橋の左右両岸の下に、これと同じ状況が10年以来行なわれている。もしこれが昭和橋であるならばどういうことになります。橋は一挙にして、一朝にして焼却してしまい、その披災者よりも、20万市民の交通が半分奪われる。暮れを控えて、新潟市の交通はほんとうに麻痺することでありましよう。これが今もなおそのままの状態におかれておるということは、私は寒心にたえません。これも新聞に出た一つの例でありますが、おそらく、私どもが耳にしないで、また目にしないでいるこのような危険を伴う管理状況、あるいは県有財産の無責任な管理がどのくらいあるかということは、推してはかるべきだと私は思うのであります。

 あまり憎まれ口をきくのはどうかと思いますから、この程度でやめさせていただきます。

 知事さんには2月県会にゆっくり御質問いたします。

 以上であります。(拍手)

   〔知事塚田十一郎君登壇〕



◎知事(塚田十一郎君) 吉田議員のお尋ねに対しまして、お答えをいたしたいと思います。

 地方自治の確立は、地方財政を確立しなければだめではないかという御意見、全くこれは同感でありまして、大体地方自治をその方向に今後も改正していくように、私も知事としての立場――今までは国会議員の立場で努力して参ったのでありますが、今後もそういう知事としての立場において努力して参りたいと存じます。

 それから、2月県会において吉田議員がお述べになりましたいろいろな御意見につきましては、さっそく速記録を取り寄せてお読みいたしたいと考えております。

 それから、公務員の勤務状況についていろいろと御指摘をいただきました。私も若干同感の点があるのでありまして、十分注意しなければならないと考えております。しかしそれには、まず私自身が自分で注意をして、そうして全県庁の職員の方にそれにならっていただくようにいたしたい、こういうように考えております。

 それから女子短大の問題は、先般来いろいろと陳情を私も受けております。ただ、ただいま問題になっておりますのは、新潟市に女子短大を置くということであるようでありますが、これは新潟市長ともいろいろ御相談しなければならぬ問題であります。私自身、県政の立場といたしましては、市と意見が合いますれば、37年度からとりかかって、少なくとも38年度までには1学級くらいはすでに入学をしていただけるように持っていきたい、こういう考え方をいたしております。

 残余の問題は、土木部長からお答え申し上げます。(拍手)

   〔土木部長田所文男君登壇〕



◎土木部長(田所文男君) 私に御質問の点につきまして、簡単に御答弁申し上げたいと思います。

 まず第1に、災害復旧の工事の促進の問題でございますが、仰せの通り、非常な物価高あるいは労力不足等のために、入札に付しましても不調に終わるものが最近目立っているのでございます。しかしながら、いろいろ業者の方々にも御協力いただきまして、随意契約その他の方法によりまして解決を見つつあるのでございます。現在まだ不調の分もあるわけでございまして、何とかいたしまして、これが早期解決をはかりたい、というふうに努力いたしている最中でございます。

 御質問の中にございました役人根性を早く直さなければいかぬということでございますが、これはかねがね私どもも心しているわけでございまして、土木出張所長会議等においてもそういうことを伝えているのでございます。従来の役人のような考え方をもちまして、ただいま吉田議員の御質問にありましたような、不当と思われる仕事を業者の方にお願いをする、これは強要でなくて、お願いだと思いますが、そういうことが平気で行なわれているというような状況では好ましくございませんが、業者の方々の間において根性さえ直せば協力をしてやろうとおっしやる方があると伺いまして、私まだ協力をいただける余裕があるというふうに非常にうれしく感じたのでございます。(笑声)それだからという意味ではありませんが、私どもの持っております古い役人的な根性と申しますか、考え方は至急に直さなければならないというふうに思って、私どもも努力しているわけでございますが、何分にも非常に大ぜいの職員がおりまして、すみずみまで徹底するのにかなりの日数がかかるのではないか、というふうに考えているわけでございますが、一つ、業界の方におかれましても、各地区ごとに協会等がありまして、集まりもあるようでございますから、御遠慮なく出先の職員に対しまして、そういうような声を伝えていただきたいというふうに考える次第でございます。

 それから第2点の橋梁の下にございます住家の火災の件でございますが、私も実はけさ新聞を見て驚いたのであります。こういうことにつきましては、この橋に限らず、先ほど質問にございましたように、万代橋の下流あるいは昭和橋の下、というふうに方々にあるわけでございますが、これは早急に立ちのきをしていただきたいものでございます。道路占用等の手続をいたさずに、こういうところに住家をかまえたのでありますが、これも戦時中あるいは戦後の住宅不足の時代にやむを得ずここに住みついた方々が、行く先がなくそのままになっている、というような状況でございます。不法占用と申しますれば、それまででございますが、やはりここで生活をしておりますので、住家としてのかわりを与えなければ容易にこれを撤去することはできないような状況でございます。と申しましても、それでもちまして、私どもが撤去の努力をしないわけではございませんので、さらに撤去命令等の交渉をいたしたいというふうに考えるわけであります。ことに国体が迫っておりまして、それまでには非常に見苦しい個所はぜひとも何とかしなければならない。これにつきましては、地元の市あるいは町村等にも御協力を賜わらなければならないのではないか、というふうに考えているわけでございます。私どもとしましては、できるだけの努力をいたしたいと考えておりますので、御了承賜わりたいと思います。



◆吉田吉平君 公共の物の不法占拠と申しますか、いわゆる道路とか港湾、河川敷、こういったところに自分勝手にいろいろな施設をして、それでごねている、いわゆるごね得。こういったものにも住居権というものがあるから、それにかわるべきものを与えて、しかる後、これは一般には通じます。ちょいと考えると、まことに心あたたかい措置であります。しかし、そのことによって大ぜいの者が迷惑をするというときには、奉仕者である役人は、どのような措置をしなければならないかというと、これは県民によって与えられたところの法律によって、より多くの人の利益を確保するということについて、はっきりした判断を下さなければならない義務を負わされておるのであります。もしそれを怠るならば、県民の利益を阻害し、生命、財産に危険を加える手続を、県民の禄をはみつつ行なっているという点、これは公務員の不適格者と言わなければならぬと思う。いわゆるそういった自分のふところでないからという甘い考え方から、これは新潟市、新潟県、全国的にそのような傾向があって、多くの者が迷惑しているということであります。これに対しては、私どももむろん声は大にしますが、当事者も大いに考えを変えてもらわなければ、この悪弊は除くことができない。その前に日本国は法治国であるという基本を忘れてはならない。役人は、その法律の番人であります。これは答弁は必要ありませんが、しっかり自分の立場というものを御認識されて、今後――これは土木部長ばかりではありません。そこに並んでいる役人方みなに申し上げておくのでありますが、公務員は、あくまでも県民が与えた法律の番人でなければならない、これだけはよく覚えておいていただきたいと思います。(拍手)



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○議長(佐伯利作君) 次に、岡田幸平君の発言を許します。

   〔岡田幸平君登壇〕(拍手)



◆岡田幸平君 250万県民の輿望をになわれて、民選3代目の知事に当選せられた塚田新知事に対しまして、自由民主党を代表して心から祝意を表します。(拍手)

 私は、質問の内容として5項目をあげておりまするが、これを一言にして言いますれば、知事が選挙中に公約せられたあの公約の実行をいかにして実行されるか、という一語に尽きるのであります。すなわち、先ほど木島議員が公約の実行方法いかんということに触れられましたが、私の質問内容も同様なのでありまして、あるいは若干重複するものがあるかと思いまするが、以下考えておりますことについて知事の御答弁をお願い申し上げたいと思います。

 知事は、選挙に際しまして、5つの誓い、7つの公約を掲げて県民に訴えました。今後これが実行については相当の決意を持って当たられることと思いますが、その具体的な考えをこの機会にお聞きしたいと思います。

 今定例県会の冒頭におきまして、知事は挨拶を述べられました。そうして県政に携わる基本的な考えの一端を披瀝されましたが、これからの県政を具体的にどういう方向に持っていくかという抱負経綸を施政方針として述べていただきたかったのでありますが、それのなかったことを遺憾とするものであります。もちろん、就任早々の際であり、かつ12月県会の予算は、財源のすべてを投げ出して、必要やむを得ないもののみに限った関係もありまして、その余裕のなかったことは了承できますが、しかし県民の多数は、知事が選挙中において公約せられた新潟県の産業構造を改善して、後進性を脱却せしめる、という考え方に多くの支持と期待を寄せたのでありまして、今直ちに実行はもちろん不可能な面もありましょうが、当選後初の今議会におきまして、その構想を述べられることは当然の責務でもあると思われますので、以下、二、三の点について質問する次第であります。

 まず第1に、総合開発計画の構想についてお尋ねいたします。

 知事は、選挙演説において言わましたように、また当選後の記者会見等においても、総合開発審議会のような機関を設けたいと述べておられまするが、その具体的な構想をお聞きしたいのであります。県内資源の開発利用を初めといたしまして、総合的な開発計画の実現は、県民があげて賛意を表するところであるが、従来とかくこの種の審議機関が理想図を画くのにとどまった傾向にかんがみまして、塚田新知事は、でき上がった計画は必ず実行に移して、これを県政に生かしてもらいたい。なお、これに関連して既設の審議機関との調和をどういうふうにお考えになっているか。さらにまた資料の調査、収集その他事務処理を担当する事務局は、現在の総合開発課そのままでは、いささか弱体ではないかと考えられますが、知事は、これらに対してどういうお考えをお持ちであるか、お尋ねする次第であります。

 第2に、農業の近代化促進対策についてお尋ねします。

 塚田知事の掲げられた7つの政策というのは、いわば素材であって、これを仕上げて、どのように組み立て、理想的な県民の住居を建築するかは、一にかかって知事の手腕に待つほかはないのでありますが、その第1に、農林漁業の振興を掲げられましたことは、農業県である伝統から考えましても、当然のこととして賛意を表するものであります。一面、県といたしましても、農業の近代化を促進し、他産業との格差をなくすために、さきには農業基本法の成立を見、去る39臨時国会におきましては、また多くの関連法案が成立したのでありまするが、これが実施はあくまで当事者農民であります。農民がこれを実行する意欲がなかったならば、これは何ら価値がないのでありますが、これを助長し、促進するのが県であり、市町村であるが、塚田知事は、本県農業の実態をどのように観察し、どのようにして近代化を促進するお考えか、お聞かせ願いたいのであります。

 なお、これに関連しまして、農業の近代化は農業人口の漸減移動が必至であるが、この過剰労力をいたずらに県外に吸収されないで、県内にとどめて、県内産業の発展に寄与する方法も考えなければならないと思いまするが、知事さんは、これに対してどういうふうにお考えになっているか、お聞きしたいのであります。

 第3に、中小企業の振興対策についてお尋ねします。

 知事は、かって国会内におけるところの中小企業問題の権威者であられたことは、周知の通りでありまして、本県の中小企業の関係者は、新知事に期待するものが非常に大きいのであります。本県の産業構造は、大企業が少なく、ほとんどの業者が中小企業に属すると言っても決して過言ではありません。見附、十日町の織物を初めとして、三条、燕の金物、洋食器、その他機械工具、食品等、県下数多くの工場は、いずれも小規模のものが多い。その他3次産業の商業、運輸交通事業等に至っても、1社平均の資本金は、全国平均の半分にも満たないものが多いのであります。従って、生産は低く、所得もきわめて低い事実は、統計上にも明らかに現われているところであります。生産設備が古く、技術がおくれておっては、とうてい他の先進県との競争にうちかつことのできないことは、自明の理でありまして、衰微の一途をたどりつつあるのが、多くの本県中小企業の実態であります。あるものは金融引き締めのしわ寄せにあえぎ、あるものは労務不足で生産が停滞し、あるものは商品市場の需給調整に極度の操短を余儀なくされている。こうした深刻な問題を県内各地に数多く惹起していることは、知事さんもよく御存じのことと思います。しかも、この情勢は、明年の上半期まではなお続くと言われておりますが、今日これらの業界をいかにして力づけ、育成指導されようとするのか。これまた県民のひとしく知事の手腕に期待するところが大きいのであります。知事さんのこれに対するお考えをお聞きしたいのであります。

 第4は、道路、港湾等、公共事業等の整備対策についてお尋ねいたします。

 知事は、選挙中の演説におきまして、産業基盤の整備改善を強く訴えられました。県民は、これまたひとしく共鳴し、その実現を熱望しているのであります。産業基盤の整備は、言うまでもなく道路、港湾、鉄道の開発でありまするが、今、道路を1つ例にとりましても、本県くらい道路の悪い県は、ちょっとほかにはないのではないかと思われるのであります。もちろん、気候風土のしからしむるところにもよりますが、一面、本県がこれまで赤字県であって、改良工事が思うにまかせず、修繕費等も十分出し得なかった結果が、今日の状態になっているのではないかと思うのであります。今日自動車の交通量の増加がまさに道路の限界に達していると言っても、あえて過言ではありません。毎日の新聞紙上で見るところの交通事故は、まさに交通地獄そのものであります。特に本県においては、冬季間雪という悪条件があるが、本県産業の発展と民生の安定のためには、絶対に冬季間といえども、交通確保を期さなければなりません。今や、県下4,000キロの道路整備改良は、県民の一大非願であります。塚田知事は、中央とのつながりがいかに大きな役割と貢献をもたらすかということを示すためにも、道路の整備改善に大きな力を用いていただきたいのであります。これについて、知事のお考えをお伺いしたいのであります。

 次に、港湾でありまするが、これは道路と並んであたかも車の両輪のごとく必要であることは、言うまでもないところであります。ことに近代産業を誘致して、県財政の飛躍的発展をはかろうとする場合、港の整備は、まっ先に取り上げられなければならぬ問題であります。この際、新潟港、直江津港を初め、その他県内大小の港は遅々として改良工事が進まない。これは本県の産業不振の根本原因にもなっていると思いまするが、知事はこれをいかに考えておられるか。

 なお、これに関連しまして、目下県議会において、特別委員会を設置して、その実現と推進を中央に対して猛運動を続けておりますところの新潟第2工業港の問題、関屋分水の問題、吉田議員は、これに触れることを避けられましたが、私は、これこそ新知事の政治力に期待するところが非常に大きいのであって、ぜひこの機会に新知事のお考え方をお聞きしたいと思うのでありまするが、これに対する知事の考え、見通し等をお聞かせ願いたいのであります。

 その他、本県には地盤沈下問題もあります。雪害対策の問題もあります。また只見川開発促進の問題もありまして、これらは、いずれも県会において特別委員会を設置して、その対策を急いでいる問題で、またいずれも、本県の消長に大きな関係がある問題であります。これが実現のためには、また目的達成のためには、中央から多くの予算を得なければ、なかなかむずかしいと思うのでありまするが、知事は、これに対してもどのようなお考えをお持ちでありますか、あわせてお聞きしたいと思うのであります。

 最後に、青少年対策と社会福祉施策についてお尋ねいたします。

 これも知事は、選挙中において、青少年に希望と夢を与え、老幼婦女子にあたたかい政策を、と述べられましたが、学生や働く青少年に明るい希望を持たせるということは、青少年の不良化を防止し、非行少年をなくし、そうして社会を明るくすることに役立つことは、言うまでもないところであります。県民ひとしくこれの的確なる方法を期待するのでありますが、知事さんは、具体的にどういうような腹案をお持ちになっているか、この機会にお聞かせ願いたい。

 それと同時に、老幼婦女子にあたたかい政策を、という内容についてもお聞きしたいのでありまするが、先ごろ知事は、就任早々県内の福祉施設その他を御慰問になって、心あたたまる慰問の実を示されましたが、さらに今回の補正予算においても、若干ながら計上されて、不遇の方々に対して思いやりのある何らかの措置をとられますことは、県民ひとしく拍手を惜しまないところでありますが、これらのほかに、知事は、どういう福祉策をお考えになっているか。すなわち、選挙中に述べられましたところのあたたかい政策を、という内容について、抱負の片鱗だけでもお聞かせ願えれば幸いと思います。

 以上、5項目につきまして、この機会に、知事は、本議会を通じて、一つ県民にこれらの点についての内容をお聞かせ願いたいのであります。(拍手)

   〔知事塚田十一郎君登壇〕



◎知事(塚田十一郎君) 岡田議員のお尋ねに対して、お答えを申し上げます。

 第1の総合開発計画の構想をどう考えているか、ということでございますが、これは、実は最初考えましたころは、県に総合開発計画審議会条例というものがあることを承知しておらなかったので、何かそういうものを作って、という感じでおりましたが、その後現在の昭和25年かにもうすでにできておりますこの条例があるということがわかりましたので、これを基幹にして、この考え方に基づいて総合開発審議会を発足して参りたい、こう考えております。ただ、この条例によりますと、定員が30名ということになっておりますが、30名では県の全体の産業については、人員に不足を生ずるのではないかと思いますので、とりあえず30名で発足をいたしまして、なるべく近い機会、おそらく2月県議会において、この条例の改正をお願いいたしまして、40名ないし50名の定員として、これを実際に運営して参りたいと考えております。

 なお、この機会に、今までこういう性質のもので、ばらばらなものがまだたくさんあるのではないかと私も思っておりますので、そういうものを一応再検討いたしまして、統合してしかるべきものは統合する、という考え方にいたしたいと考えております。

 さて、この総合開発計画審議会の内部の考え方でありますが、これは、私が問題を総合的に考えたいということを特に強くこの機会に考えついておりますのは、今まで県政のこういう面が個々には相当考えられたものがあるが、相互間の関連がうまくいっていない面があった、これではほんとうの新潟県の開発促進ということは、うまくできにくいと思われますので、相互間の調整をとるために、やはり総合開発計画審議会を活用したい、こういうように考えたわけであります。従って、開発審議会の中には、それぞれの業種によって専門部会を設けていきたいと考えております。たとえば農林漁業でありますならば、農林部会、漁業部会、それから中小企業は、大体一本の中小企業部会、それから大産業の部会、それから産業基盤を育成するための産業基盤整備部会というようなものが、その中にできるかと思います。さらに実際の運用の事務機関といたしまして、事務局という構想のものを置くか、あるいは県の中に企画部というような部を置くか、この辺は、なおまだ考慮中でありますが、今の考え方では、企画部ということに結局落ちつくのではないかと考えております。

 なお、このときに特に注意をしなければならないのは、現在ある各部とこの企画部との間にいろいろな権限関係の争い、その他の困難が起こるおそれが多分にありますので、この委員会の中に幹事会のようなものを設けて、それぞれ各部のしかるべき者に幹事会の中に入ってもらって、相互の部の間の調整をとって参りたい、というふうにも考えているわけであります。

 それから次に農業の近代化、その他のいわゆる産業の開発促進の計画化でありますが、これは、ほんとうは2月県会におきまして、予算との見通しをつけて申し上げるのでないと、一つの考え方に終わってしまうおそれがあるのでありますが、岡田議員の御質問も考え方でよろしいから、というような御趣旨であったように考えますので、そのつもりでお答えを申し上げます。

 まず、私が新潟県の産業をどうしても、もっと発展させていかなければならない、と考えるときに、一番心配をしておりますのは、やはり農林漁業の部分でございます。この部分は、これから伸びていく日本の経済に一番ついていくことの困難な部分であることが第1の理由、それからこれに関係されている県民が非常にたくさんの方々でいらっしやるということがもう一つの理由で、どうしても農業の問題をまっ先に重点を置いて取り上げなければならないのではないか、と考えているわけであります。

 そんなような気持がいたしましたので、実は就任早々にとりあえず農業関係の県内の各団体の幹部の方々と御懇談申し上げる機会を得たいということで、申し入れをいたしたのでありますが、先方の都合でとうとうそれが成就できなくて非常に残念に思っておりますが、新春早々にこれを実施に移したいと考えております。

 どういう考え方で農業の近代化をやっていくかということは、私自身もそう専門な意見があるわけではないのでありますが、大ざっぱな感じを申し上げますと、やはり国が考えております農業基本法の構想を中心にして、これを新潟県の実情に合うように、しかも新潟県の実情と申しましても、これは地域によっておそらく違うと考えられますので、それぞれの地域の実情に合うように、いろいろな計画をそれぞれの専門の方々にお考え願う、そうしてできた案に従って中央の予算及び資金を最大限に獲得してきて進めていく、大体、こういうことに考えております。

 それから、中小企業の振興の問題でございますが、私は、農林漁業が振興し、さらにあとで述べますが、大産業の育成ができますれば、一般論としての中小企業の振興は、ここで基盤ができるわけであります。農林漁業が振興し、大産業が県内に興れば、当然中小商工業も繁栄する基盤ができるわけでありますから、その上にさらに資金の面、税の面、それから労力をどういう工合いにして今後確保していくかという面、それらの点をあわせて考慮することによって中小企業の伸びていく、日本経済におくれないようについていくということが実現できるのではないかと考えております。しかし、この面も中央の政策を十分取り入れてこなければならないことは、もちろんであります。

 なお、もう少しこまかく申し上げますれば、設備の近代化、ことに今まで県内にございます各種中小企業は、特に設備の近代化の面に非常に重点を置かなければならないというようなことも考えております。幸いに、この点は、国の予算には36年度からもうすでに設備近代化の予算というものが盛られておりますから、おそらく37年度も同じような傾向が出て参ると思いますから、それを十分に活用して参りたい、こういうように考えております。

 次に考えられます問題は、当然大産業の育成でありますが、大産業を育成するためには、どうしてもやっておかなければならない問題は、御指摘のように産業基盤の整備でございまして、産業基盤の整備として考えられます問題は、当然道路、港湾、工業用水、電力それから労働力、これらのものが必要になって参るわけであります。その他の面におきましては、新潟県は割合、大産業育成に有利な幾つかの条件がそろっておりますから、それらの新潟県が持っている条件の上に、今申し上げたような産業基盤の整備をいたしまして、そうして県内に大産業を育成して参りたい、こういう考え方をいたしております。その場合に、今まですでに問題になっております、たとえば新潟市周辺の問題でございますならば、関屋分水の問題それから新工業港の問題、これらは、できるだけ早くその実現を期するようにしなければならないと考えております。先般18日、19日と2日おひまをいただきまして、上京して、それらの問題について中央に陳情をし、中央の情勢をいろいろと検討して参ったのでありますが、完全に楽観を許すという状態ではありませんけれども、幸いに県選出の衆参両院議員の方々が一致結束して、この問題その他の問題の実現に御協力を賜わっておりますので、おそらくこの2つの問題は、37年度からは一歩進んだ発展を見ることができるのではないかと考えております。

 最後の青少年対策と社会福祉対策でありますが、青少年対策は、先ほどもちょっと申し上げましたように、まず基本には不良化防止のいろいろな方法を考えていく、しかしその上にさらに青少年に夢を持っていただくようないろいろな施策を考えていく、たとえば育英資金を増額するなり、また働いている青少年の方々には、県外視察あるいは国内留学というような制度をあわせ考えて、積極的に夢を持っていただいて、それがまた不良化を防止するというような結果になり、健全な青少年の育成ということができるようになるように考えているわけであります。

 社会福祉対策につきましては、私は狭い意味の社会福祉対策と、広い意味の社会福祉対策というものと2段に考えているのでありまして、狭い意味の社会福祉対策と申しますのは、現在すでにもうどうにもならない立場に落ち込んでおられる人々に、当面、県の予算の許す範囲でできるだけあたたかい手を差しのべる、これがこのたびの県会に予算として提出をして御審議をお願いをしている今のもち代でありますが、この件につきましては、先般まだ予算が最終的に県会において議決になっておりませんにもかかわらず、事前にその措置を実施することの御了承をいただきまして、実は新潟市内の二、三の施設を私も御慰問して参ったわけでありますが、どこも、非常に喜んでいただいて、ほんとうに県政のあたたかみを受け取っていただけたと感じて、非常に喜んでいるわけであります。

 さらに、その上に予算に余裕のできる限りにおきまして、広い意味の社会福祉対策たとえば老人の対策でありますとか、それから婦人、ことに母子家庭の婦人の対策でありますとか、その他もろもろのそういうものをできるだけ拡充強化をして参りたい、こういうように考えているわけでございます。(拍手)



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○議長(佐伯利作君) 次に、渡邊喜八君の発言を許します。

   〔渡邊喜八君登壇〕(拍手)



◆渡邊喜八君 県政自治会を代表いたしまして、3つの問題について知事に質問を申し上げたいと思っておったのでありますが、先ほど岡田議員の方から私が質問しようと思ったところの農業問題についてすでに質問がなされ、知事もそれに対して答弁をなされたのであります。しかし私は、少し観点を変えまして、別な観点から、岡田議員の質問の補充という意味ではないのですが、さらに質問をしてみたい、こう思うのであります。

 農業問題、こう申しますと、非常に広いのでございますけれども、この農業問題について新潟県民が最も関心を抱いているのではないかと思う。それは県民の約54%の人口が農家人口である。しかるに全県の全所得の23%だけが農家の所得だということ、これは、農家の生産あるいは生活の非常に逼迫している実情をこの数字が物語っておるのであります。そういう中において、さらに農業基本法の問題があり、米作を主としてきておった新潟県の農家が今後米価がよほど上がらない限り、自分たちの所得が急速に伸長するとは考えられない、こういう状況において、農家の将来というものを非常に心配しておるのであります。一体自分たちのことをどうしたらいいのか、ということに一番関心を持っている。ここにおいて、今度の知事選挙におきましても、塚田知事は、やはり公約の中に農家の問題を一番先に取り上げておったのであります。要するに、この米作地の新潟県の特質を伸ばして、そうして各種産業の振興をはかって、県政に反映していこうということについて、まず最初に公約の中にあげておるのであります。それほど知事もやはり関心を持っている事項なのであります。そこで、私たちも知事が当選されて、一体どういう具体的対策を持ってこの農家の問題に取り組んでくれるであろうか、こういうように期待しておったところが、先ほどの知事の岡田議員に対する答弁の中にありましたが、この12月の11日の記者会見の席上で、総合開発特別委員会というものを作って、そうして、さらにその中に農業部会あるいは中小企業部会あるいは大産業部会あるいは観光部会、こういうような各部会を設けていきたい、特に農村問題については、農業団体の代表の人と、あるいは中央の専門家とよく話をして、年内にでもこの農業部会の発足を見たい、こういう希望を述べられた。また、先ほどの答弁の中に、これはことし中には間に合わなかったが、早急に明年度に入ったら発足をはかりたい、こういうふうに考えているということを述べられておるのであります。こういうふうに特に農業部会の問題について関心を持ち、緊急性を考えておられることは、けっこうなのでありますが、ここで問題になるのは、大体政策というものは、いろいろな構想もあるのでありましよう、