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平成26年  2月定例会 産業経済委員会 03月18日−07号




平成26年  2月定例会 産業経済委員会 − 03月18日−07号







平成26年  2月定例会 産業経済委員会



 平成26年3月18日





 産業経済委員会

3月18日





△開会午前10時





○小島隆委員長 これより、産業経済委員会を開会いたします。

 まず、取材の許可についてでありますが、株式会社北陸工業新聞社の宮崎暁史さんから取材の許可願いがあり、これを許可いたしましたので、御了承願います。

 本日は、農地部関係の審査を行います。

 まず、追加議案及び配付資料について、説明願います。



◎圓山満久農地部長 (「新潟県議会定例会議案(3月6日追加提出)」、「平成25年度補正予算説明書(3月6日追加提出)」及び別添「多面的機能支払について」に基づき説明)



○小島隆委員長 これより、ただいまの説明及び付託議案等について、一括して質疑を行います。

 委員長からお願いをさせていただきますが、今日は8名の皆様が質問を予定されておりますので、委員の皆様にはいつものことで恐縮ですけれども、御協力をよろしくお願いします。また、答弁側もその旨、御理解いただいて、御協力を賜りたいと思います。なお、坂井副部長、斎藤技監、清水農地計画課長におかれましては、御栄転だそうで、今日は最後の機会でございますので、くれぐれもどうぞよろしくお願いいたします。



◆三富佳一委員 皆さんおはようございます。ただいま、委員長から厳しく質疑について御意見がございましたので、委員長の意に添うように、簡潔に質問させていただきます。答弁者のほうも簡潔でけっこうですが、要領よくお願いしたいと思っております。

 まず、最初に、来年度の農地部の予算についてお伺いします。国の政権が替わって1年強が経過する中で、農政について大きな政策転換がなされました。一つは、いつも話題になっておりますように、農地中間管理機構の創設、あるいは経営所得安定対策の見直し、そしてまた、水田フル活用と米政策の見直し、そして日本型直接支払制度の創設という四つの柱の中で、力点が置かれて、国の予算も基本的な考え方に添って編成されたわけであります。今、政府が示したこういう政策転換に乗って、日本の農業者が他産業並みの所得を得られるような産業にしていこうということが最大のねらいだろうと思っております。そのためには、経営規模の拡大だとか、あるいは農地の集積率アップというようなものにして、水田をフル活用して、将来的にも食料の安定供給に寄与しようという大きなねらいがあるのだろうと思っております。この国の政策にのっとる中で、皆さんも本県の農地部としての来年度当初予算の編成に当たられたわけでありまして、基本的な骨の部分は、国の制度を活用するしかないわけですから、それにのっとった形だろうと思いますが、所管の各事業の関係予算の編成に当たっては、どのような点に重点を置いて、どのような考え方で編成作業を行ったのか。まず、その点からお聞きしたいと思います。



◎圓山満久農地部長 平成26年度当初予算の編成に当たって力を入れた点でありますけれども、今、委員御指摘のように、まず国の農政改革に伴い創設されました、日本型直接支払制度の内の、先ほど御説明いたしました、多面的機能支払の予算をしっかり確保するということが、まず第一の重要ポイントであったと思っております。それから、金額ベースとして伸ばしてきておりますのは、やはり農業水利施設の老朽化対策でございます。そして次に、相変わらず、今、農地部予算のまだ半分を占めておりますけれども、先ほど、お話もありましたとおり、農地中間管理機構の制度等も相まって実施していく、経営体への農地集積を図るほ場整備事業。これ以外には、農地・農業用施設の災害防止等について力点を置いてきたというように考えております。また、これ以外にも、この産業経済委員会で何度も御指摘を頂いておりますけれども、農業水利施設の重要性について、県民の皆様へのPRをきちんとやるべきだという御意見を頂いてきておりますので、そういったものをさらに深めるために、金額は少ないのですけれども、新たに新潟の農業農村の歴史探訪・発信事業といったものについても考えているところでございます。



◆三富佳一委員 基本的な考え方は分かりました。そこで、ここ数年見ていまして、平成24年12月に政権交代があって、平成24年度は国の経済対策によって、大規模な補正予算が組まれました。しかし、今年度の場合は、昨年度から見ると、かなり小規模になっているわけでありますが、この平成25年度2月補正予算と平成26年度当初予算を合わせた場合の一般公共事業の予算規模の比較はどうなのか。あるいはまた、平成26年度当初予算で皆さんがやりたいと思っていた事業を消化するだけの事業費というものは、皆さんなりにはある程度確保されたというようにお考えになるのか、それとも皆さんの事業への取組の気持ちからすると、予算は数字的には確保することがなかなか難しかったとお考えなのか。その辺はいかがですか。



◎坂井武徳副部長(農地部) まず、予算の比較についてでありますが、平成25年度2月冒頭補正予算と平成26年度当初予算を合わせた一般公共事業の予算規模は、合わせて253億円を計上しております。これは、昨年度と比較して85億円少なくなっているということは、委員御指摘のとおりの状況でございます。平成24年度以降、国の経済対策による補正予算を積極的に活用しまして、事業の進捗(しんちょく)を図ってきたところにより、決算ベースで見てまいりますと、平成24年度、それから平成25年度とも300億円を超える事業を実施できてきたと考えております。確かに平成26年度予算は、これを下回ってはおりますけれども、前年度からの繰越事業というものもございます。それらを活用することによって、同じ程度の事業が執行できると考えております。



◆三富佳一委員 国の総額が決まっていますから、新潟県だけが特別に突出するということは、なかなか至難だろうということは想像できるわけでございますから、今、割り当てを受けたこの予算をいかに有効に活用するかという辺りは、知恵を出しながらやっていただきたいし、できるだけ安価に工事するということで、いろいろな技術の研究だとか、今までもいろいろとやってきているわけですし、来年度もそういった事業の予算も計上されているようではありますから、そういったことが具体的に、新しい新潟向きの新潟らしい技術を開発して、導入して、事業費を有効に使うように、ぜひお願いしたいと思っております。

 次に、今、農地部長も平成26年度中に、農地維持支払、あるいは多面的機能の問題について、農地部としても重点的に考えていきたいということでございました。これは農地維持支払には約8億5,000万円が計上されているわけでございますが、ほかの経営体とか、いろいろなほかの事業といったことに、今の国の制度の考え方の変更に伴って、新しい事業が幾つか創設される中で、一般的にいう土地改良と言われるほ場整備を中心とした、あるいは用排水路とかんがい排水といった事業への影響というものは、大丈夫なのでしょうか。その点、いかがでしょうか。



◎坂井武徳副部長(農地部) 平成26年度当初予算案で農地維持支払が予算措置されたことに伴って、ほかの事業に与える影響はなかったのかという御質問と思います。農地維持支払は、先ほど、説明もありましたとおり、国の農政改革により新たに創設される事業であります。新規事業として、これまでの農地部予算に影響を与えないような形で予算計上がされております。したがいまして、委員が指摘されたほ場整備事業やかんがい排水事業等の一般公共事業の事業規模には影響はなく、一般公共事業自体も前年度を上回る約230億円を確保しているというところでございます。



◆三富佳一委員 分かりました。その次に、新潟の農業農村の歴史探訪・発信事業という事業が計上されております。予算額500万円ということで数字は小さいわけですが、平成25年度には、いろいろ皆さんのほうで、こういったことを想定した前段の仕事をおやりになってきたようでございますが、要するに新潟県の農業農村の歴史探訪、あるいはそういったものをいかに後世に伝えていくかというようなことも含む啓発活動をしようということだと思います。これは私も、多分、そういう考えなのだろうと想定しているのですが、にいがた農業水利施設100選を平成25年度にお作りになったということですけれども、この農業水利施設の歴史、役割を伝えるという皆さんが考えた啓発活動というのは、どういう大きな目的を持って、こういった事業をやろうということなのでしょうか。

 それから、例えば、出前授業みたいに学校に出かけるということなどもあるかも分かりません。あるいはまた子供たちに伝えるだけではなくて、例えば、新潟市の周辺ですと、排水事業とか、いろいろな事業によって、多面的機能の効用によって、一般生活者の生活環境がきちんと保持されているという。例えば、遠くから来て、新潟の低地のところに住居を構えたかたがたで、そういう歴史的なことを承知されているかたというのは、割と少ないと思うのです。当たり前だと思っているわけです。それは、親松排水機場の効果のおかげですとか、そこまで分かって宅地選定して、これなら大丈夫だろうと家を建てて生活している人はごく一部ではないかと思うのです。そういう意味では、そういった周辺地域のかたがたに土地改良の意義、排水事業の意義といったものをPRしていって、そういったかたがたからも土地改良事業というものを理解していただくという意味で、私はこの事業をおやりになることはけっこうだと思うのですが、そういう対象をどのようにして、どういった方法で具体的におやりになろうとしているのか。その点についていかがですか。



◎斎藤瑞穂技監(農地部) この事業の目的は、やはり地域が成り立ってきた歴史、それからやはりそのときに皆さんが頑張ってこられた先人に思いをはせて、まず、地域愛を育てていくこと。そのうえで、やはり土地改良の役割というものも御理解いただくことがまさに土地改良施設、あるいは土地改良事業の今後のありようを決めるのだというように思っております。

 具体的に、どのようなやり方でというお話がございましたが、やはりこれはそれぞれの地域によって、若干対象が違っていましたり、あるいは地域の動いていただけるかたがたはそれぞれ違うと思いますので、それぞれ多様な形で進めてまいりたいと思います。やはり今の時代ですと、音声と画像があるDVDといったものを使いながら、できるだけ平易に、あるいは皆さんに伝わりやすい形でPR活動の最初を切りたいと思いますし、また意外と現地でそういう説明がないということもございますので、PR看板などもあまり景観のじゃまにならないように設置していく。それから、委員がおっしゃられた学校出前授業なども当然大事なことですので、地域住民の皆さんに、できるだけ御理解を頂けるように、努力してまいりたいと思います。



◆三富佳一委員 ぜひひとつお願いしたいと思います。

 私のところの新潟県土地改良事業団体連合会が、土地改良事業のそういった社会貢献の面をPRしようということで、3年くらい前に「県民のいのちと暮らしを守る土地改良」という大きい垂れ幕をビルのところにぶら下げました。これはなかなか10万円、20万円ではできなくて、けっこう金がかかるのです。それから、ここ3年くらいでしょうか、株式会社テレビ新潟放送網で土地改良事業のPRコマーシャルを打ちました。これも100万円、200万円ではできないわけです。もっと倍くらいかけて、多面的機能とか、一般県民からの土地改良事業に対する理解を求める努力をやってきました。併せて、おっしゃるように皆さんからもそういったことを積極的に取り組んでいただくことによって、新潟県民の土地改良に対する多面的機能の役割について理解を深めるということは、私は非常にけっこうだと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。

 それから、新潟県が食料基地として、おいしい米を中心にした食料を安定的に安く供給していくということは、それなりの一定の計画をきちんと持って、その計画を推進していくということがベースになるかと思っていますが、平成26年度の国の当初予算は対前年度、約3パーセントの予算増でありますが、この約3パーセント増という受け止め方、そして、本県が今後どれだけ国の予算を確保することができるかどうか、農地部長の決意をお伺いしたいことと、資料がなければ後でいいのですが、この平成26年度事業を実施したことによって、平成26年度末には、新潟県のほ場整備率はどのくらいになるか。最後の点については、資料がなければ後でもけっこうですが、いかがでしょうか。



◎圓山満久農地部長 平成26年度の国の当初予算についてでございますけれども、今、御指摘のとおり、国としては対前年度比約3パーセントの伸びがあったということでございます。当初予算が平成25年度、平成26年度と、ようやく2年続いて伸びてきました。ただ、やはり平成26年度当初予算の伸びが、先ほども県の予算のところで御説明いたしましたとおり、平成25年度補正予算若しくは平成24年度補正予算と非常に大きなものが続いてきたということになります。平成25年度補正予算は、平成24年度補正予算に比べて小ぶりではありますが、そういったものと合わせていきますと、一応、それぞれの一定の需要をきちんと満たせる予算であったとは思っておりますが、やはりまだこの約3パーセント増ではと。最近のアベノミクスのおかげではありますけれども、一方で、資材の単価、公共工事設計労務単価等も増加してきておりますので、そういった面で行きますと、やはりまだまだ予算はきちんと伸ばしていただく必要があると思っています。そういった点で、計画的なほ場整備、それから農業水利施設の保全対策を進めるためには、補正予算よりも当初予算できちんとした姿を見せていただくのが望ましいと考えておりますので、そういった点で、国のほうに、きちんと当初予算を伸ばしていただくよう引き続き要望していきたいと思いますし、併せて、やはりそうは言っても、いろいろなタイミングで、国が補正予算を打つ場合には、きちんとそういったものを取りにいくよう、いろいろな機会を通じて、そういった予算確保に努めてまいりたいと思っております。

 それから、平成26年度の予算執行をもってのほ場整備率でございます。今時点で把握できているのが、平成23年度の姿で、もうすぐ平成24年度のものを御説明できる状況になるかと思います。平成23年度時点では59パーセントです。大体、毎年、0.5から0.6ポイントくらいの伸びを今のところ示してきております。ずっと農地部予算のおおむね半分くらいをこのほ場整備予算で執行してきておりますから、傾向としては変わらないだろうと思っています。確実な数字は、まだ御説明できません。申し訳ありませんけれども、そういった状況で推移するだろうということでございます。



◆三富佳一委員 しかし、このほ場整備率の算出は、そんなに難しいのでしょうか。例えば、平成23年度には、新潟県は十六、七万町歩でしょうか。その内、暗きょまでやって整備されたものは、例えば、平成23年度は暗きょまでやるのは、何町歩やった、何千町歩やった。平成24年度、平成25年度もこうやった。平成26年度の予算からすれば何町歩できる。それをトータルすると、しっかりした出来高ではなくて、多少アバウトになるけれども、数字はつかめると思うのです。要するに、今の説明からいけば、年間に0.5から0.6ポイントの伸びだと、平成24年度からの3年間で1.8ポイント伸びるということで、60パーセントを超えることは間違いない。60パーセントを超えれば、かつての全国平均です。しかし、今は全国的に伸びていますから、まだやはり届かないと。国の予算を確保するとき、国はどういう考えか分かりませんけれども、全国的に見て、例えば、富山県とか、石川県とか、福井県のようにほ場整備率の高いところがあるわけです。国に対して、同じ列での傾斜配分や、対前年度比の何パーセントではなくて、やはり我々のところは農業大県と言いながらも、湛水(たんすい)地帯で、国からも面倒を見てもらったけれども、地域の農家のかたがたも苦労して、国の食料安定供給に努力してきているのだと。したがって、そういうほ場整備率の高いところの予算を10パーセント伸ばせば、新潟県は13パーセント伸ばすとか、ほかのところは対前年度比ゼロだったら、新潟県は5パーセント伸ばすとか、そういった予算要求というよりは考え方を変えるように国への働きかけ、活動といったものをやるべきではないかと思うのです。我々もそういうことを心してやらなければならないと思いますが、皆さんの立場でもそういったことを大いにやってもいいのではないかと思いますが、農地部長いかがですか。それは無理な話ですか、どうですか。



◎圓山満久農地部長 今、委員御指摘のような予算要求のしかたも当然あろうかと思います。北陸3県との比較で見ますと、すでに北陸3県はほ場整備ではなく、水利施設の対策に力が入っているということになろうかと思います。やはりそれぞれのステージによって予算の需要が変わっているところについては、当然、御承知いただいているところでございます。ただ、新潟県はほ場整備もやらなければいけない。一方で、農業水利施設の基幹的水利施設の老朽化も進んでいるということで、同時に進めなければいけないというところで、少し重荷があるかとは思っておりますが、いずれにしても、やはりそういうものをきちんと進めていくための必要な予算を県として、他県と同じような話ではなくて、きちんと要求して、それが確保できるようなお願いをしっかりしていきたいと思っております。



◆三富佳一委員 要するに国の対前年度比何パーセントの予算割り当てを受けていますということだと、これはいつまでたっても、新潟県は全国平均に届きません。だから、それはまさに面的整備。特に排水は永年、先人たちが苦労してきた事業であります。そういうものがあるから、ほかの地域とは違って、配分率は少しプラスにしてもらおうという、それを国が理解できないということは、私は国の考え方がおかしいと思うのです。しかも、ましてや今のように、ほ場の大区画化、農地の汎用(はんよう)化、あるいは農地集積率のアップといったことを考えますと、これは農地が十六、七万ヘクタールある中で、なかなか全国平均に届かないで、今の国の施策にのっとって、規模拡大を図ろうとするときには、必ずこれがネックになるということではないかと思いますので、ぜひ、今後とも頑張っていただきたいと思います。

 最後に、まとめて簡単に申し上げますが、農地中間管理機構に本県は公益社団法人新潟県農林公社が立候補しているわけで、この年度末までには決定するのでしょう。それはそれでけっこうでございますが、運用が始まるという中で、農地中間管理機構も土地改良事業を行うことができるということになっています。その場合、農林水産部なり、他部局とも横断的にいろいろ関係する施策の実施に当たっては、意見交換等を多分おやりになっているのだろうと思いますが、その場合、農地中間管理機構が関係する基盤整備とはどういうものが想定されるのかが一つ。

 もう一つは、農地中間管理機構が関係する基盤整備を行うに当たっては、土地改良区は全く関係ないのか。その中に何か土地改良区もかかわりを持たなければならないのか。それも、これからそれぞれの地域でいろいろな計画が立案されていくでしょうし、あるいは受託者が決まっていくのでしょうから、全県一律にはいかないのかも分かりませんが、少なくとも基盤整備を農地中間管理機構がもしおやりになるとしたら、それは土地改良区とのかかわりの中ではどうなるのか。この2点についてお聞きします。



◎小泉恵達農地整備課長 今ほどの御質問のまず最初の農地中間管理機構が関係する基盤整備についてですが、ほ場整備のような土地改良事業と、それから畦畔(けいはん)除去のような簡易な整備の大きく二とおりが考えられます。まず、ほ場整備のような土地改良事業の場合、これは農地中間管理機構が農地を借り受けまして、それから貸し付けるまでの間、この期間は農地中間管理機構が土地改良法第3条に定める資格者となりまして、ほかの農家と同様に土地改良事業に参加します。畦畔除去のような簡易基盤整備の場合は、市町村、あるいは土地改良区による実施のほか、自ら実施するという手法も可能となっております。

 二つめの御質問の基盤整備に土地改良区がどのようにかかわるのかという部分でございますが、当然、農地中間管理機構の行う、あるいは関係する基盤整備は、農地中間管理機構と土地改良区の連携が非常に重要だという前提の中で、具体的には、土地改良区は、農地中間管理機構の運営上必要な農地や水の情報提供、あるいは農地中間管理機構がいわゆる3条資格者として参加する団体営事業の実施。それから、農地中間管理機構が行う簡易な基盤整備、あるいは農地流動化に関する業務の受託が考えられます。



◆内山五郎委員 すぐ終わりますので、三富委員との関連で少し質問させていただきます。

 今ほど御説明のありました多面的機能の関係ですが、私が住んでいるところに1級河川が2本流れていまして、最終的に信濃川へ自然流下するのではなくて、覚路津排水機場と大秋排水機場の農業水利施設から排水をしているところです。これに対して、いよいよ新津郷土地改良区が自らの農家負担を覚悟しながらやっていただくということで、県にも上げてまいりまして、国に上げていただいて、地区調査に入る段階まできたわけです。これはやはり全県的に農業排水機場が都市排水も担っているのだということを広く皆さんに知らしめていくために、この事業というのは、的を射た大変いい事業だと思いました。今まで農地・水・環境保全向上対策の中で、そういったものをある程度やってきたのですけれども、今回のこの改革によって、本格的によく皆さんに周知を図っていただきたいというようなことを思いながら、関連して質問させていただきます。

 多面的機能支払は、新たに創設された農地維持支払と従来の農地・水・環境保全向上対策事業を組み替えた資源向上支払の二つで構成されることになっていますけれども、現行事業との違いについて、もう少し具体的にお伺いいたしますとともに、なぜこの農地維持支払を新たに創設する必要があったのか、その理由についてお聞かせください。



◎大平忠英農村環境課長 今回、なぜ農地維持支払が新たに創設されたかという理由でございます。近年、農村地域におきましては、高齢化、あるいは人口減少によりまして、集落そのものの機能がかなり低下しているという現象がございます。そのため地域で今まで協働でやってこられた共同作業に支障が出たということで、結果としてなかなか多面的機能が適正に発揮されてこなかったというものもございますし、それから、それらの施設に対する維持管理に、なかなか担い手がきちんと対応できていないといった現状がございます。そういったことで、農業生産に不可欠という維持管理活動をぜひ支援する必要があるということで、それをさらに広い地域で取り組んでいただきたいということで、少し交付要件を緩和して、新しい制度を作ったというように聞いております。



◆内山五郎委員 今までも、私の地元である新津郷の関係で、多くの集落が農地・水・環境保全向上対策に取り組んでくれて、本当によかったなと思っております。これまた農地維持支払が新設されたことによって、今までの農地・水・環境保全向上対策に取り組んできた組織の事務作業が増えたり、過度の負担がかかる心配があるのですけれども、この辺についてどのように思っておられますか。



◎大平忠英農村環境課長 今、委員御指摘のございました事務の関係ですが、事務量の軽減ということは、非常に多くの要望がございます。今回、農地維持支払が新たに創設されますけれども、これにつきましては、例えば、交付金の管理とか、活動の実績といった取りまとめが必要になりますが、これは今までの事業の組み替えになる資源向上支払で一括でできるということで聞いております。したがいまして、これまでの農地・水・環境保全向上対策と同程度の負担でできると聞いております。



◆内山五郎委員 農家のかたは大変だと思いますので、ぜひ過度の負担にならないように、ひとつよろしくお願いします。



◆帆苅謙治委員 それでは、簡潔にお尋ねします。代表質問でもやらせてもらいましたが、農業水利施設の更新がこれからの最大の課題だと位置づけているということです。新潟県の場合、金額的に見れば国営、県営、そして団体営を含めて1兆五、六千億円あると。これを更新しなければならないということです。そこで一括してお聞きします。

 1点めとして、政府は、老朽化したインフラの問題に対して、昨年11月にインフラ長寿命化基本計画を決定したと。さらに地方自治体に対して、公共施設等総合管理計画、いわゆる行動計画の策定を要請する方針と聞いております。そこで、公共施設等総合管理計画と、現在、農地部で策定を進めている農業水利施設の機能保全計画との関連について、まずお伺いします。

 2点めは、基幹的な農業用施設の機能保全計画について、本年度の策定状況と、そして今後、どのように見通しておられるのか、お尋ねします。

 3点めは、機能保全計画策定後は、その計画を着実に進めていくことになると思いますが、老朽化する施設は、確実に増加します。今後の維持補修について、具体的にどのような対応を考えているのか、一括してお尋ねします。



◎坪谷満久農地建設課長 3点について、お答えしたいと思います。1点めですけれども、農業水利施設のインフラ長寿命化基本計画との関連でございますが、現在、詳しい内容につきましては、農林水産省からもまだ示されていないところであります。今後の作業としては、県が策定する公共施設等総合管理計画において、県が所有する各インフラ施設の施設管理者が、個別施設計画を立てることになると考えておりまして、農業水利施設の場合は、県の農地部で進めております機能保全計画が当たるのではないかと、想定しているところでございます。

 2点めでございますけれども、基幹的な施設の機能保全計画の策定状況と今後の見通しということでございますが、現在、団体営造成施設も含めて受益面積100ヘクタール以上の施設につきましては、全体で1,857の施設がございます。本年度末には、約7割強の施設が機能保全計画の策定を終えることになっておりまして、残る施設につきましても、速やかにということで、平成27年度までには、すべてで策定したいと考えているところでございます。

 それから、3点めでございますが、今後の維持補修の具体的な取組ということでございますが、まずは土地改良区などの施設管理者と県が一体となって、施設の状況を監視することが大事であると思っておりまして、その情報を共有しながら、施設の劣化や、老朽化の度合いに応じた対策を進めていく必要があると思っております。当然、機能保全計画につきましても、固定されたものではなくて、やはり順次見直しをして、進めていく必要があると思っておりますが、これについても、施設管理者の意向も踏まえながら、農家の負担もございますので、予算も平準化を図りながら、適時適切に対応していきたいと考えております。



◆帆苅謙治委員 ありがとうございます。国が公共施設等総合管理計画との関連を示していないという面もあるかもしれませんが、しかし、対応が遅れることのないように、県営施設では約7割が策定済みということでありますが、国営施設についてはほとんど終わっているのでしょう。そして、団体営施設はまだ遅れているわけでしょう。そういうことからすれば、一気通貫でやっていかなければならない問題だと思いますので、それらに遅滞なく対応できるように、農地部が頑張っていただきたいということをお願いしておきます。

 もう一つは、地籍調査についてお聞きします。この地籍調査については、昔から各市町村によって、進んでいるところと進んでいないところの温度差が非常にあると。旧安田町辺りはすべて終わっているし、旧水原町辺りは全くしていないということもございます。県全体で何パーセントくらい終わっているのか、お伺いします。

 次は、例えば、湛水防除事業、川を直す、水利施設を直すというときには、弊害になることがものすごくあると思うのです。知事からはあまり関係ないみたいな話がありましたけれども、これは全く関係ある話で、地籍も分からないところを工事したら怒られますよ。そういうことからすれば、非常に弊害がある。これらの関連をどのように克服しなければならないのか。この辺をお伺いいたします。

 そしてまた、最後に、この地籍調査の推進方策について、これは市町村が金を出さなければ予算もつかないのでしょうが、どのように農地部は進めていくのか。この辺を3点お伺いしたいと思います。



◎大平忠英農村環境課長 3点御質問を頂きました。まず、1点めの進捗状況でございます。平成24年度末時点の数字でございますけれども、県全体で34パーセントということになっております。国全体では50パーセントでございますので、やはり16ポイントほど低い状況になっているという現状でございます。

 2点めの公共事業の弊害の克服ということでございます。委員御指摘のとおり、地籍調査の目的といたしまして、公共事業の円滑化ということがございます。通常ですと、土地境界の立会確認から相当期間を要しまして、6か月程度かかるケースもございます。当然、これは地籍調査がきちんと行われていれば、そういう手間がかからないわけですので、そういった意味では、円滑化が当然図られるということです。そういったことで、3点めの地籍調査の推進方策とも重なりますけれども、県といたしましては、公共事業の円滑化や災害復旧の迅速化とか、そういったメリットをきちんと市町村にお話しすると、さらに今、いちばん言われておりますのが、市町村長の考えのほうが重要でございますので、そちらのほうにも機会あるごとに説明もさせていただきながら、地籍調査の促進に努めていきたいと考えております。



◆帆苅謙治委員 農村環境課長は異動しないようですが、そうしたらこの実績が上がるように、特にパーセンテージが34パーセント以下のところを回って、少なくとも50パーセント以上になるように努力してもらいたいと思っておりますし、私は、自分の地域のことをあまり話したことはないのですけれども、新発田地域振興局の農村整備部長以下、すべてやって頑張っていることは確かであります。しかし、一つの大きなほ場整備が、大昔失敗したために、曲がりくねった川が常に湛水すると。道路に水が上がると。ほ場整備が進めばいいのですけれども、進まない状況にあって、この川を直さなければならないという懸案事項が10年も15年も続いております。これらを克服するにはどうやったらいいのか。地域だけに任せることなく、農村環境課長もよく相談して、これが成就できるようにお願いして、終わらせてもらいます。



◆内山五郎委員 引き続き、三富委員の関連質問でございます。御説明がありました資源向上支払の組み替えの関係で、水路施設等の軽微な補修とか、長寿命化、老朽化対策も考えられるようでございますけれども、この点について各地の土地改良区が中心になって、豊富な経験を持ちながら進めてきていると思うのですが、この組み替えの資源向上支払における土地改良区のかかわりについて、お伺いしたいと思います。



◎大平忠英農村環境課長 資源向上支払におきます土地改良区のかかわりということでございますが、現行の農地・水・環境保全向上対策におきましても、土地改良区におかれましては、施設の補修、あるいは長寿命化に関する技術指導、あるいは活動組織の事務等重要な役割を担っていただいております。ということで、土地改良区におかれましては、今回の新たな資源向上支払におきましても、専門的な知識を生かした技術指導、あるいは活動組織の事務を受託していただくことで、引き続き、積極的な支援を頂きたいと考えております。



◆内山五郎委員 地域の中で、うまく事業が進むように、ひとつよろしくお願いします。

 次に、これは先ほど、三富委員が御質問されておりましたけれども、農地中間管理機構について、農林水産部でもいろいろお聞きしているわけですけれども、先ほどの御質問の中で、農地中間管理機構が関係する基盤整備には、ほ場整備などの本格的な土地改良事業と畦畔などを簡単に除去するといった簡易な整備の二とおりが考えられるというように御答弁がありましたけれども、その場合の農家負担は、どのように考えているのか、お聞かせください。



◎小泉恵達農地整備課長 まず、土地改良事業の場合につきましては、受け手に農地を貸し付けるまでの間、これは農地中間管理機構が3条資格者として、事業の農家の負担金も含む賦課金を負担します。その後、受け手に農地を貸し付けた後、今度は受け手が3条資格者となりまして、賦課金を負担することになります。一方、簡易整備等を農地中間管理機構自らが実施する場合の農家の負担金は、まずはとりあえず農地中間管理機構が負担をしまして、貸し付け後に受け手から徴収する賃料の中から回収するということになっております。



◆内山五郎委員 随分、複雑な取り扱いになっているような御答弁だと思うわけですが、農地中間管理機構は県に一つしかないわけでありますから、各市町村が事業の中心になっていかなければいけないと思っているのですけれども、これは本当に貸し手、借り手の中に入って、その場合の負担金をどの程度まで、そして何年かかるのか、さらには途中でやめられたらどうなってしまうのかとか、いろいろ複雑な関係が出てくるのではないかと心配しているわけですけれども、その辺うまくいくのですか。



◎小泉恵達農地整備課長 今ほどの委員からの御心配、これから農地中間管理機構が動いていくまでに、市町村、それからJA、地域の農業委員会、土地改良区等がみんなで、まず、この地域をどうしていこうか、あるいはこの業務についてはだれが農地中間管理機構から受けたほうがいいのか、そのような受委託等の検討も含めまして、地域の中でいろいろな話し合いをしていく必要があろうかと思います。その中で、どうしても解決できないような問題がある場合は県としても積極的に支援をしていきたいと思います。



◆内山五郎委員 ありがとうございました。この農家負担の関係について、今、農家は大変厳しくなっているわけでありまして、きちんと国なり県が負担をしてできるものなのか、その辺についてもこれから十分話し合って、うまくいくようにお願いして終わります。



◆斎藤隆景委員 大項目3点くらいでお尋ねします。まず、農業水利施設の長寿命化というものが、この前、北陸農政局の御説明の中に出てまいりました。長寿命化といったときに、私の地元にも確かにかなり機能が低下してきたかなという水路が随分ございます。県全体の農業水利施設について、まず、その老朽化の現況がどのようになっているのか、お尋ねしたいと思います。



◎坪谷満久農地建設課長 県全体の農業水利施設の老朽化状況ということでございます。老朽化の度合いの一つの尺度といいますか、標準耐用年数と言われるものでとらえた場合に、先ほどからも出ております、100ヘクタール以上の受益を持つ基幹的な農業水利施設1,857施設の内、今年度末までに約5割が、また、平成30年度末までには約6割が標準耐用年数を迎えることになります。ただ、標準耐用年数が来たといっても、直ちにこの施設が使えなくなるわけではないということかと思っております。ただ、老朽化は着実に進むわけでありますので、県としましては、劣化の状況に合わせて機能保全計画の策定を進めているという状況でございます。



◆斎藤隆景委員 今、標準耐用年数という言葉がございました。もちろん、地域や地形によって随分変わるのだろうと思いますが、基本的には何年くらいで耐用年数に達するというお考えになるのですか。



◎坪谷満久農地建設課長 耐用年数でございますけれども、委員御指摘のとおり、施設の種類や日ごろの維持管理、立地条件や稼働状況等で異なってくるのだろうと考えておりますので、この施設は何年というようにはなかなか示せないのかなと思います。例えばということで、お話をさせていただきます。鉄筋コンクリートの水路でありますと、標準耐用年数は約40年間を見込んでおります。それが、過去の診断結果を基にして、劣化状況からどのくらいもつのかというものを推定させていただきました。そうしますと、標準耐用年数からその更新時期を迎えるまでに16年ほど延伸できるということで、トータル56年程度使えるだろうといったような事例もあるところでございます。



◆斎藤隆景委員 そうしますと、平成26年度で更新時期を迎えると想定される施設は大体どの範囲くらいになりますでしょうか。



◎坪谷満久農地建設課長 今、耐用年数の延伸を想定したデータを持っておりませんけれども、統計でいきますと、大体30年なり40年の標準的な耐用年数が、今の例で申しますと約4割くらい延びるというところかと思います。施設によっては5割延びるものもございますが、集計したものはないので、その辺はお答えできないかと思います。



◆斎藤隆景委員 それでは、総括的にお伺いしますが、例えば、県全体で先ほど基幹的な農業水利施設が1,857施設あるとおっしゃっていましたが、今後、年がたてばたつほど作ったものは劣化していくわけですから、5年、10年のスパンでいきますと、当然、対応しなければならない施設は増えてくるわけです。そういったことでいくと、やはり通常のほ場整備費のほかにそういうものが重なっていくとかなりタイトになっていくのかなというような不安もないわけではないので、県全体の、10年とは言いませんが、今後の対応計画について御説明いただければと思います。



◎坪谷満久農地建設課長 県全体の今後の対応ということでございます。先ほど帆苅委員にお答えしましたとおり、基幹的な農業水利施設の機能保全計画の策定につきましては、平成27年度までに団体営の施設も含めて策定する予定であります。中には更新を実施した施設もございますが、全体を総合的に勘案して、どれだけの計画を立てなければならないかというところ、当然、対策費用が飛び出る年度もあるかと思いますので、その山崩しもしながら、その対策の実施時期については見極めていきたいと思っております。



◆斎藤隆景委員 急にマイナーな質問で申し訳ないのですが、先ほどお示しいただいたもので、資源向上支払という、従来の農地・水・環境保全向上対策の延長というお話でした。この中で、支援対象は水路、農道、ため池等の軽微な補修とあります。この軽微の範囲は大体どの程度を皆さんはお考えなのですか。私はかなり大きくても軽微なのかなと思うのですが、一定程度のメルクマールみたいなものがありましたら、お示しいただければと思います。



◎大平忠英農村環境課長 軽微な補修ということで、資源向上支払の中には軽微な補修とそのほかに長寿命化のための補修というものがございます。私どもが考えておりますのは、軽微というのは、例えば、少しクラックが入った、少しめじが開いたということで、点的にそういう状況になっているということです。長寿命化については、ある程度延長を持っているものといったことで、軽微について解釈しております。



◆斎藤隆景委員 そうすると、補修する範囲の大きさという意味で受け止めていいのでしょうか。



◎大平忠英農村環境課長 補修が必要な範囲が表面上だけとか、ため池ですと亀裂(きれつ)がもう少し中に入っているとかきちんと地域でそこを見て判断する必要があると思います。それによって一概に面積だけでカウントはできないと思いますけれども、その辺をまたきちんと把握させていただくようなことになると思います。



◆斎藤隆景委員 何となく雰囲気で理解したいと思います。

 次に、先ほど帆苅委員からも御質問がありました。本会議でも何回かお尋ねしている阿賀野市周辺の基盤整備状況です。県全体のほ場整備率を見るときに、このエリアが20パーセント台というのは、県全体の平均を下げる要因になっているのだろうと。かねて何回か質問させていただいて、かなり理解できるようになったのですが、先ほど帆苅委員がおっしゃっていたように、農業水利施設がなかなか整備されていない。水利施設が阿賀野川水系できちんと行われれば、かなり水田整備は進むのだという説明が何回かございました。現に、新発田エリアではここ数年どんどん進捗しているという報告がありまして、喜んでいるわけです。改めて、水田整備率の低い阿賀野市の水利施設、それから現在の水田の整備状況等についてお伺いしたいと思います。



◎清水俊久農地計画課長 阿賀野市の基盤整備状況でございます。まず、農業水利施設の整備状況なのですが、基幹的な用水施設につきましては国営土地改良事業、あるいは附帯の県営事業により整備済みとなっております。排水施設につきましては、国営土地改良事業は完了しております。現在、附帯の県営事業、それから湛水防除事業に取り組んでいるところでございます。

 阿賀野市の水田整備状況ですけれども、平成23年時点で24パーセントとなっております。



◆斎藤隆景委員 それでは、だいぶ水利施設の関係も整備状況が進んでいるということなので、今後の基盤整備事業の計画としてはかなり進捗の度合いが高まっていくというような理解でいいのでしょうか。



◎清水俊久農地計画課長 阿賀野市の基盤整備の今後の計画かと思います。今後5か年の、市町村の要望を取りまとめた農業農村整備事業管理計画によりますと、今後、湛水被害防止を目的とした排水路の整備は4地区程度要望が出ているところでございます。ほ場整備事業につきましては、これはまだ構想段階でございますけれども、6地区から要望が出てきているということでございます。県としましては、これらの地区について合意形成が進んで事業化に進むように支援してまいりたいと考えております。



◆斎藤隆景委員 ありがとうございました。よろしくお願いしたいと思います。

 最後の質問なのですが、今日頂いた配付資料の中にも、中山間地域等直接支払というような、条件不利地の御説明が若干ありました。具体的地名で申し上げますと、私の地元の南魚沼地域は旧塩沢町までほとんどほ場整備をやっていただいて、今、若干残りがある程度なのですが、これは大変ありがたいと思っています。ただ、湯沢町に行きますと、大型のほ場整備事業を組めるような地域状況にないものですから、湯沢の農家のかたがたには、ほ場整備事業はしないのだろうという、ある意味であきらめみたいなものもあるのだろうと思うのですが、そういうものを再々伺います。このたび、町長がお替わりになって、先ほど来、何人かのかたのお話の中にもあるように、農業用水が用水としてだけではなくて、田んぼダムとは言いませんが、そういった水を担保するというような、地域環境にとっても大事な要素があるわけです。こういうことで町長からほ場整備というのはどうなのだろうというお尋ねがございました。先般、農地整備課長に詳しく御説明いただいて理解は進んでいるところだと思うのですが、大ざっぱに言って、中山間地域の場合、調べていると1町歩というのはないのです。湯沢町などはほとんどが2反、3反、6反というのが大きいほうで、しかも、割合傾斜地ですから、これをほ場整備するのはなかなか大変だろうというものがないわけではありません。結果的には、虫食いのように耕作放棄地がどんどん進んできているというような状況であります。そこで、中山間地域における今後の農業農村整備事業の計画全般的な考えについて、まず、お伺いしたいと思います。



◎清水俊久農地計画課長 中山間地域における農業農村整備事業の負担の軽減ということだと思います。委員おっしゃるとおり、中山間地域においては地形が急峻(きゅうしゅん)だということで、整備費用がかさむということがございます。そういったことで、農家負担を軽減するために、補助率を少し高くしてやっているということがございまして、具体的には、中山間地域総合整備事業や農地環境整備事業などがございます。さらに、委員おっしゃったような本当に小規模なところについては、簡易な手続きで簡易な整備ができるという里地棚田保全整備事業などがございますので、こういった事業を活用して整備をしていただきたいと思っております。我々もその地域の状況に応じて、そういう事業が適切に選択できるように支援してまいりたいと考えております。



◆斎藤隆景委員 懇切丁寧にありがとうございました。私は本当に地元で県議会議員をやっていて恥ずかしい話なのですが、湯沢町には土地改良区はないと思っていました。そうしたら、理事長と事務1名の湯沢町土地改良区があるということだったのでお尋ねしたら、やることはないとおっしゃっていたわけです。確認なのですが、今の御説明のように、今後、その農家の皆さんが手挙げ方式というのでしょうか、ここを挟んで空いた農地も合わせてほ場整備したいのだけれども何とかなりますかというようなものがあれば、基盤整備というほどのものでもないかもしれませんが、一応、ほ場整備の対象になるという理解でよろしいのでしょうか。



◎清水俊久農地計画課長 対象になるかどうかは、その事業の採択基準というものがありますので、それに照らし合わせる必要があろうかと思います。先ほど言ったようにいろいろなメニューがありますので、そういったメニューを活用して、できるだけ対象になるように、我々も支援していきたいと思っております。



◆斎藤隆景委員 ありがとうございました。中山間地域ではほ場整備がほとんどできないと思っていたのですが、いつもお米を買う知人のところで、東頸城の旧大島村の上のほうも非常に難儀しているという話もありますので、大変ありがたいお話を頂いたと思います。今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。



◆青木太一郎委員 何点かお尋ねしようと思って準備しておりましたが、すでに今日はいろいろな面で質問が出ておりますから、できるだけ重複を避けていきたいと思います。ただ、同じ問題でもまた違った角度、視点から質問させていただきたいと思っております。

 まず最初に、農業水利施設ストックマネジメント事業についてであります。これは既存水利施設の長寿命化を図るための機能保全計画策定と機能保全計画による補修、補強、更新等の実施について伺います。もうすでにいろいろな角度からこの問題については質問が出ておりますが、もし、説明が少し足りないと思われる点がありましたら御説明を頂きたいと思います。



◎坪谷満久農地建設課長 補足的なものになるかと思いますが、御説明させていただきます。国営造成施設につきましては、国で機能保全計画を策定して、それに基づいて国営事業、また、県営事業等で補修、補強もやっているところでございます。また、それにつながります県営、団体営造成の施設につきましても、今、順次作業を進めているということでございます。当然、その施設の種類なり規模に応じた各種事業をうまく使いながら、事業主体として県営事業なり団体営事業なりで末端までの施設の維持補修を適切にやっていきたいと考えております。



◆青木太一郎委員 ありがとうございました。

 私の地元の話を申し上げて大変恐縮でありますが、もともと私の地元は西蒲原地域でございますが、御承知のとおり、国営、県営事業を通じて、特に県からもいろいろな御支援と御指導を永年頂いております。特に、これは国が中心となる国営かんがい排水事業の国営新川流域農業水利事業では、平成18年度に330億円の事業費を採択していただき、新川流域の排水機場の整備、あるいは新川右岸排水機場の整備を進め、やがて、終わりに近づいておりますが、第2次計画として220億円の事業費を採択していただきました。これには県からも、特に農地部長からもいろいろな面で本省に折衝していただき、また、北陸農政局等からもいろいろ御指導いただいて採択を見まして、国営はもちろんのこと県営あるいは団体営、いろいろな面でご苦労を頂いております。特に西蒲原地域は御承知のとおり海抜ゼロメートル地帯が非常に多いわけでありまして、そういう状況の中にあって、その海抜ゼロメートル地帯というのは意外と都市化が進んでおりまして、区画整理事業等が盛んになっております。どうしても国、県、あるいは土地改良区を中心とする団体の、そういう事業に、これは待たなければならないわけでございますので、そういう面で、皆さんがたにはいろいろ大変なご苦労を頂いて、感謝を申し上げます。

 今ほどの御説明のとおり、大変いろいろよくやっていただいておりますが、今度は地震、津波対策等も加わってきますので、続きまして、震災対策農業水利施設点検・調査計画事業についてお聞きします。今ほど申し上げましたように、農業水利施設等の耐震性の点検や調査について、対象を拡大して実施するということでありますが、併せて、ハザードマップ等の作成支援について、具体的に、今、どう取り組まれるのか。また、地震対策等も併せて、当然、関連性があると思いますが、このことにつきましてお伺いしたいと思います。



◎坪谷満久農地建設課長 震災対策農業水利施設点検・調査計画事業についてでございます。対象の排水機場なり頭首工という部分につきましては、防災受益面積が30ヘクタール以上のものについて、それが壊れた場合に人家なり公共施設に影響があると思われるところを、今、ピックアップして、一斉点検、また、耐震点検をこれからやっていこうというところでございます。また、ため池等も県内には多くございます。そのため池につきましても、できるだけ速やかに調査していこうということでありまして、この調査につきましても、国の定額補助を活用しながら、今、鋭意進めているところでございます。ハザードマップにつきましても、当然、一斉点検の結果、耐震補強が必要だというところも出てくるかと思いますけれども、速やかにハード整備ができないところもあろうかと思いますので、そういうところにつきましては、ハザードマップ等で安全に避難してもらうというところも優先しながら、ハード、ソフト両面で対策をしていきたいと考えているところでございます。



◆青木太一郎委員 ありがとうございました。特に、ハザードマップの作成等についてでありますが、西蒲原土地改良区の中には私の地元の新潟市がかなり多く含まれているわけであります。特に、私が住んでいる新潟市西区は低湿地で海抜ゼロメートル地帯がいちばん多いのは御承知のとおりでございます。政令指定都市新潟市といえども土地改良事業、農地は1本であります。ただ、ハザードマップ等について、地域住民は、我々は新潟市民なのだから、政令指定都市なのだからということで、それが優先してしまって、私もこの前も西区長ともいろいろ意見交換をしましたが、県と市と、その辺は協調しながら、このハザードマップ等については作成していただきたいと思います。よく調整されまして、ぜひ、これを徹底していただければありがたいと思っておりますが、その辺の御所見がありましたらお聞かせください。



◎坪谷満久農地建設課長 ハザードマップについてでございます。先ほど言い忘れましたけれども、今、委員御指摘のとおり、ハザードマップについては市町村から作っていただいております。その中で、県でも先般、津波浸水想定図も出させてもらいましたけれども、そういったところも含めながら、どうやって安全に避難できるかというところを示すということで、堤防が決壊した場合にどういった影響があるかという簡易な解析も進めております。そういったデータを市町村に提供するようにしていきながら、よりよいものを作っていきたいと考えているところでございます。



◆青木太一郎委員 ありがとうございました。今ほどのお話の中にありましたとおり、私どもは新川という川、これは県の管理でございますが、非常に堤防が低い、しかし、両側は低湿地でありまして、新川の水位は海の水位にやや近いわけでございますので、津波がこの堤防を越えると一気に押し寄せるので、どうしようもない、防ぎようがないわけであります。よって、新川の対策等についても、これは県が管理をしていただいているわけでありますが、これは当然、農地部だけではなくて、県の河川管理者等からもいろいろ面倒をみていただいているわけですが、西蒲原土地改良区は約2万ヘクタールと非常に広く、新潟市や燕市あるいは弥彦村と、各市村があるわけですけれども、飽くまでも関屋分水から大河津分水までは1本でございます。これは一つの地域でありますが、しかし、広大な面積を有しているわけでありますし、また、県内でも有数の穀倉地帯でありますので、その辺のことについて、各方面の関係機関とよく協議されて共同歩調で、ぜひ、維持管理について努めていただきたいと思います。これは要望でございますので答弁はけっこうでございます。

 次に移らせていただきたいと思います。多面的機能支払については、先ほど農地部長からよく御説明を頂きまして、なるほどなということで、これからいよいよ実施が始まるわけでございますので、ぜひ、こういう多面的機能の維持、発揮のために、農業者といろいろな関係者が共同で、水路や農道というものの維持管理活動をぜひやっていただきたいと思います。私の地元では、今、いちばん組織がしっかりしているのは老人会でございます。用水路の整備、花を植えたりいろいろな整備等について、今、むしろ老人会の役員が各地域、自治会ごとにしっかりとしておりますので、いろいろなお願いをしている面が多いわけであります。例えば、お宮の清掃や管理、また、水路、農道等については、これは当然、土地改良区が主導的な役割を果たしており、土地改良区の皆さんの御指導を頂きながら、一緒になって老人会の組織がお手伝いしているのが現状でございます。ぜひ、この多面的機能支払等の制度についてはもっと充実をしていただきたいと思いますが、これについて、何か御所見はありますでしょうか。



◎大平忠英農村環境課長 今、委員御指摘のとおり、各地域では老人会が非常に頑張っていただいているところとか、土地改良区が頑張っていただいているところがあり、また非常にいい制度だと、第三者委員会からも評価を頂いております。それで、拡充ということで、今、お話がございましたけれども、まだ新制度が始まっておりません。県といたしましては、まず、着実に制度を使っていただくということに一生懸命取り組みまして、その結果を見まして、冒頭に説明させていただきましたけれども、5年で見直しをするということでございますので、そういった中できちんと定着状況、あるいは効果を見極めていきたいと考えております。



◆青木太一郎委員 ありがとうございました。今までの組織の中で、これから新しい局面を迎えるわけですけれども、ぜひ、そうした土地改良区とかそういった地域のいろいろと動けるような団体、あるいは、いろいろと事業を依頼しても消化できるような団体と言いますと、先ほど申し上げましたように、私の地元では老人会がいろいろな面で地域のそういうものを賄っているということが見受けられますので、ぜひ、これからも多面的機能支払等についても活用するのも一つの方法かと思いますので、御考慮いただければありがたいと思っております。

 続きまして、農地中間管理機構の関連事業についてであります。これは先ほどからいろいろな面で議論されておりますが、このことについては、私はむしろ日本の農業の大改革につながると思っております。私が小さいときに、GHQの農地解放があったわけですが、それ以来の、それに次ぐくらいの大改革だろうと私は思っております。その面からしますと、国の農業政策の大転換によりまして、農業は大きな変革期を迎えております。農林水産業が将来に希望の持てる魅力のある産業に発展していくためには、経営の多角化や複合化、農地の集積化等による先導的な経営体の育成や経営基盤の強化について、これまでもいろいろな面で議論が先般の本会議以来、あるいはこの常任委員会でもされているわけであります。その盛んな議論の中で、農地部あるいは土地改良区の果たす役割は、私は極めて大きいと思います。農村地帯にはいろいろな団体があります。農業協同組合とかいろいろな農業団体もありますけれども、しかし、事の重要性、地域をまとめるということになれば、我々の経験からすれば地域ではどうしても土地改良区が非常に大きな役割を担っているわけであります。この農地部、土地改良区のかかわり、皆さんの御指導力によって、やはり土地改良区が大きな力を発揮するわけでございます。新潟県土地改良事業団体連合会の会長の三富委員もいらっしゃいますが、それだけ地域の信用度、役割において、土地改良区の果たす力というのは極めて大きいと思います。このことについて、御所見がありましたらお願いします。



◎小泉恵達農地整備課長 今ほどの委員からの御意見のとおり、地域の農業において、今回の農業政策の大転換等を含めまして、土地改良区の果たす役割は非常に大きいものがあろうかと思います。今回の大転換の中で、まず、委員が最初に言われました農地中間管理機構と土地改良区、あるいは農地部とのかかわりということについてでございますが、土地改良区はこれまでいろいろなほ場整備、それから各種事業等で換地あるいは集積計画を作ったりする、土地利用の調整などを通じて地域の中で集積あるいは集約ということの経験を積み重ね、ノウハウを十分に熟知していると思います。また、県もほ場整備等の基盤整備を契機に農地の利用集積を進めてきておりまして、そのノウハウも持っております。農地中間管理機構が基盤整備等を行いまして、農地の集積等を進めていく場合、県も土地改良区と一緒にノウハウを活用しながらやっていきたいと思っております。



◆青木太一郎委員 ありがとうございました。

 そこで、農村地帯にはいろいろな団体がございますけれども、今ほど申し上げたように、土地改良区の果たす役割は極めて大きいということ、この農地中間管理機構、農地集積ということにつきましては、それの果たす役割は極めて大きいと思いますので、この辺も頭に入れて、よく連携プレーを取りながら御指導いただきたいと思います。

 さらに、やはり国際競争力があり、収益力向上を目標に、もうかる、付加価値のある農産物を生産するには、何としても農地の基盤整備と維持管理が農業の原点と言っても過言ではないと思います。今後の施策方針や見通しについて、農地部長の御所見がありましたらお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。



◎圓山満久農地部長 魅力ある農業、それから他産業並みの所得を確保するといった、そのベースとなりますのが、今、委員御指摘のようなほ場整備事業です。それと併せて農地の集積を図って、生産コストをまず低減していく。そういう部分で農地部の役割、土地改良区の役割というのは重要だと思っています。生産コスト低減の意味では、維持管理、農業水利施設は保全対策と理解いたしますけれども、それを含めた維持管理対策についても、増高することのないように、適時適切な保全対策を一緒に進めていく。そういう意味で、経営体がさらに発展していくためには、6次産業化等、高く売るといった出口対策が必要なわけですけれども、その中で私どもの仕事は、まず、生産コストの低減、そして維持管理費を増やさないといった意味での基盤整備、それから農業水利施設の保全対策、これをしっかり進めていって、そういった農業の発展に向けた基礎的な部分をしっかり支えていきたいと思います。



◆青木太一郎委員 ありがとうございました。いずれにいたしましても、付加価値のある農産物生産というものは、何と言っても皆さんがたの双肩にかかっております基盤整備が原点だと思っております。かつての鉄腕アトムの漫画のように宇宙に駆け上るというような、あるいはお米が、あるいは農産物がきらっと輝くような付加価値のあるものにならないともかぎらないわけであります。やはり将来に向かって大きな夢、希望、期待というものを語り継ぐのも我々の将来的な展望だと思いますので、その辺につきましては、これからもいろいろな面で、地域の皆さんは、農地部長をはじめ農地部の皆さんには大変お世話になりますと。土地改良区の皆さんにもお世話になっております。

 そのことを踏まえまして、次に、攻めの農業として、国の国家戦略特区として新潟市が農業部門で名乗りを上げていることは御承知のとおりだと思っております。その農業部門を行政と産業界が協調して後押しするということでありますが、このことについてもすでに質問が盛んになされております。私が心配するのは、新潟市が名乗りを上げているわけですが、県との絡み、農地部との絡み。新潟市は御承知のとおり田園型政令指定都市でありますが、田園が必ずかかわるわけですので、それも皆さんのエリアの中で、特に土地改良のエリアの中でたくさんかかわっておりますので、このことについて、何か農地部としてかかわりのある点がございましたら、御所見を頂きたいと思います。



◎坂井武徳副部長(農地部) 今ほど委員からお話のありました、新潟市が提案しております特区につきましては国際的な農業、食品産業の拠点の創設を目指す内容と承知しております。この特区におきましては、農家レストラン開設の要件緩和や食品産業の規制緩和などが提案されているところでございますけれども、農業の6次産業化や食関連産業全体の発展に向けて、どこまで現行規制の特例が認められるかによって評価が変わってくるというやり取りが本会議場でなされたと承知しております。

 それから、この特区についての農地部としてのかかわりはどうなのかという御質問ですけれども、農地法を所管する農地部という意味では、すでに委員も御承知のとおり、農地法にかかわる農地転用等の権限については新潟市にすべて移譲されているというところでございます。この特区が認められて規制の内容が明らかになった段階で、新潟市の農業委員会が適切に農地転用等の審査ができるようにサポートしていくことが農地部としての姿勢だと考えております。



◆青木太一郎委員 ありがとうございました。所管外であるということは承知のうえで御質問申し上げたわけですが、いずれにしましても、産業界、特に新潟経済同友会が積極的に攻めの農業ということで、県にも知事にも提言を申し上げ、また、新潟市もこの新潟経済同友会と一緒になって、今の特区指定のために全力を挙げて取り組んでいるわけであります。私はもちろん新潟県民であると同時に新潟市民でもありますので、大きな注目と期待をしているわけでございます。本当に高付加価値のあるいろいろな分野で先が開けるような、そういうものにぜひなっていただきたいと。しかも、この国家戦略特区については全国でも指定される数は少ないと言われておりますので、農業面では新潟市が政令指定都市の中でいろいろな分野で第1位を占めているわけでありますので、その点においても、またこれからもいろいろな面で御指導を頂けるように心からお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



◆佐藤浩雄委員 農地の基盤整備の進捗率についてお伺いしたいと思います。先ほど阿賀野市が24パーセントとありました。新発田市も水害対策でずっと遅れてきましたので、非常に気になっているところでありますが、新発田地域の現状がどのようになっているのかお伺いします。



◎清水俊久農地計画課長 新発田地域の水田の整備状況ということでございます。新発田市を中心とした新発田地域におきましては、用排水整備を優先してきたことなどから、今のところ整備率は50パーセント程度にとどまっているところでございます。



◆佐藤浩雄委員 福島潟もあり、複雑な水の動きを私も見ているわけで、本当にいつも洪水に悩まされている地域です。それでも50パーセントまで来たなと、この間皆さんから御協力いただいて、本当に感謝しています。

 農家の皆さんは、事業はしたいのだけれども、経営が赤字なものですから、土地改良費の負担が重くのしかかり、やればいいことは間違いないのだけれども、それを考えると皆さんがたも引っ込み思案の状態になっているわけで、本当に悩みながらやっているわけです。これからインフラの水門だとかそういうものの老朽化対策を進めていった場合、この費用も土地改良費の中にまた加わってくるわけなのでしょう。特に福島潟の周辺地域を見ていると、洪水時は川が逆流するのです。水門などを見ているとどうなるのかなと、本当に心配する状況があるのですけれども、そのような状況の中で考えていくと、これら施設が老朽化してきた場合、完全に替えなければ災害が起きるとすれば、何だかんだ言ってもやらざるをえないと思うのです、防災上。その費用はある意味で新発田地域全体の水害対策の問題ですよね。そういう問題と新潟県全体でどのくらいの環境効果があるのかということはよく分かりませんけれども、全国的には8兆円の経済効果もあると言われているわけですから、そういう環境に対する効果やそういうことを含めて、インフラの建設やそういうことは、極端に言えば農家負担を国家がきちんとゼロにしてやるというくらいの発想があってもいいのではないかという気がするわけです。これから造り直す場合は、そういう点なども含めて検討する必要があるのではないかと思うのですが、そういった視点からの検討はされているのかお伺いします。



◎圓山満久農地部長 土地改良事業全般にわたる農家負担の軽減という点では、平成になってからずっといろいろ取り組んできていると思っております。最初は、事業を実施した後の土地改良負担金を軽減するために利子を補給したり、国営事業、県営事業、団体営事業が重なり合わさって負担金が非常に大きくなっているところについては、負担金の償還期間をさらに延ばして、その間の利子も補給するといったようなことが、まず、最初でした。次に、やはり、中山間地域等の条件不利地域に対して国費をかさ上げしたり、先ほどの中山間地域総合整備事業、農地環境整備事業等では、県、特に農地環境整備事業等の中では県もガイドライン以上に負担するといったようなことで、事業実施にまつわる直接の負担を下げるようなこともしてきております。さらに、今、ほ場整備事業については、集積を高めていただくことによる促進費が、これも合わせ技で、ソフト事業ですが、実質ハード負担に使えるような対策も執ってきているところです。

 しかしながら、今、委員御指摘のように、ほ場整備事業だけではなく、農業水利施設の保全対策というものもあります。そちらについては、実は、ストックマネジメント事業といったようなもので、これまで維持管理でやってきた部分について、投資事業で高い補助率でそういった部分に事業が入れられるような制度、そういう思想、制度の適用の考え方を変えてきているといったようなことで、これはずっと悩み深き問題ではあるのですが、時々刻々とその充実に努めてきているということについては御理解いただきたいと思います。さらに、多面的機能支払については、多面的機能評価額から直接の支援価格を算定しているものではありませんけれども、そういった突破口が開かれているというところではないかと思っております。まだまだこれは事業が始まったばかりですから、先ほど来、まずは広く使っていただくように周知させていただくということですが、これでおしまいということではありませんので、いろいろな実情をとらえまして、どういった改善策が必要か、私どもも引き続き見て、時期に応じて国にきちんと要望していくというのが、これまでもやってきておりますし、今後ともやっていくべきものだと思っております。



◆佐藤浩雄委員 最初は45パーセントくらいの負担率だったものが、今は法人化したりすれば15パーセントくらいにまで落ちてきていますから、その努力は私も分かります。ただ、農業経営としては依然として非常に負担が重いのです。ちょうど確定申告時期だから、今、いろいろな農家の相談に乗っていますが、1町1反くらいある人の例ですと土地改良費は11万9,941円で、一応、今、10アール当たり1万5,000円の経営所得安定対策の米の直接支払交付金があるからこれで黒字化していますが、いちばん近代的なというか、農業法人化した違う人の場合でも25万6,189円の土地改良費負担で、利益は55万6,515円ですが、この人は40町歩くらいの農業法人をやっていて、米の直接支払交付金だけでも600万円以上入って、そこから分配金をもらっても全体として536万円くらい収入があるのに、結果的に残った利益は55万円しかない。専従者控除も引けないという状態になっているわけです。ここへインフラの老朽化やそういうことが始まって負担がかかったり、あるいは、いちばん心配なのは、皆さんの担当ではないかもしれないけれども、この数字から見れば米の直接支払交付金がなくなったら、完全に赤字化することは明白なのです。それでもこの負担はずっと続くわけです。そういう状況の中で、せっかく皆さんがたが努力をされ、農家の人も努力して法人化しても、わずか15パーセントの負担すらなかなかクリアできないという。数字上ははっきりとそういうものが出ているわけなのです。だから、米の直接支払交付金は絶対に維持してもらわなければなりません。私はずっと農家の確定申告を20年以上も見ていますから分かりますが、農業者戸別所得補償制度で劇的に変わって、今、ようやくこれで黒字すれすれなのです。これが廃止されたということになれば、完全に赤字に転落するわけです。皆さんがたの土地改良費の負担も決して軽くはない状態なのです。そういう状況からすれば、農業が環境に与えている効果、全国的に8兆円もいろいろな形で与えているというか、数字を出しているわけですから、そういった数字からすれば、もっと農家の果たしている役割、日本国民に安全・安心な食料を提供している重要な産業ですから、それに合わせた、あるいは環境に合わせた形で、国に、今の状態でも米の直接支払交付金をなくさないように、皆さんがたも、地方から力を合わせて働きかけていただきたいと思います。数字については、1円残らずみんな私は分かります。現場はそうなっているのです。そこのところをひとつ理解していただきたいのですが、どうですか。



◎圓山満久農地部長 農業経営そのものの話と土地改良との関係の御指摘だと思います。そういった点では、土地改良負担金の軽減対策というのはずっと続いていくことだと思っていますし、先ほどお答えさせていただいたとおりのことをしていきたいと思います。農業経営そのものには農林水産部が所管している補助金がたくさんありますけれども、今回は主食用米から非主食用米の生産への転換を図るというところが主眼になっていると理解しておりまして、そういった部分の補助金はそれなりに一定程度のものがあるというのは本会議でも答弁させていただいているとおりだと思います。しかしながら、その前提条件がいろいろありますから、それがきちんと発揮できるかどうか、そういった効果を見極めたうえでそれが不足という場合には、きちんと国に対して物申していくということも本会議でも御答弁させていただいているとおりだと思っておりますので、そういった対応をしていきたいと思います。



◆佐藤浩雄委員 期待しておりますので、頑張っていただきたいと思います。この多面的機能支払という名前そのものがすでにそういういろいろな配慮をされておりまして評価しますが、ぜひ、頑張っていただきたいと思います。

 最後に、皆さんがたで基盤整備をしたり小水路やせきを造ったりいろいろされているわけですが、小水力発電の目標についてお伺いしたいのです。ある本によれば、日本じゅうの発電全部を再生可能エネルギーでやった場合、44万人もの新しい雇用が生まれて、毎年2兆7,384億円もの利益が生まれると書いてあるのです。その中で、小水力発電のポテンシャルとしては新潟県が全国第2位なのです。88万キロワットの可能性が小水力発電にはあると、この研究者たちは計算しています。いずれにせよ、新潟県にとってはポテンシャルが非常に高い分野だとすれば、再生可能エネルギーをやっていく場合に、この分野は避けて通れない分野だと思うのです。現実的に小水力発電は、現在、新潟県は全国第3位ですか、8,083テラジュールの発電をして、全体の41.59パーセントですか、全国的にも小水力発電の可能性を秘めている。そうなると、小水力発電は非常に重要な再生可能エネルギーの中の位置づけになっていると思うのです。皆さんがたは直接の担当ではないかもしれませんけれども、実際、小水力発電におけるいちばん大きな分野を担っているのではないかと思うだけに、新潟県下の水利施設の調査をして、その可能性などを十分分析されていると思うので、そうした現実を踏まえて、どこまで可能なのか、そして目標をどう置くべきなのか、そういった点なども研究されていると思うので、そこをお伺いして終わりたいと思います。



◎大平忠英農村環境課長 再生可能エネルギーにおける小水力発電の可能性、あるいは目標ということでございます。委員御承知のとおり、当部が所管しておりますものが農業水利施設を活用したということで、基本的に、基幹的農業水路については約2,700キロメートルあり、全国第2位です。なおかつ、中山間地域が県土の7割ですが、当然、小水力発電をやるためにはある程度の流量、流速、落差とかそういうものが必要になってまいりますので、そういった意味では、中山間地域では可能性のあるところが非常に多いと考えています。ただ、今まで3か所ほど大きなところをやっておりますけれども、残されたものの見込まれる発電量は数キロワットから数十キロワット程度ということで、非常に小さな発電量の箇所がほとんどで、そういった意味では、これがすべてうまく再生可能エネルギーとしてどんどんやっていけるかというと、なかなか難しいと考えております。

 ただ、こういった小さな小水力発電についてはいろいろな使い方が考えられると思います。例えば、農業用ハウスへの活用、あるいは非常用電源とかにより広く活用される可能性がございますので、まず、それらを整理させていただいて、きちんと可能性のあるところに説明させていただいて、そこから皆さんがやってみたいと思うように意識の啓発をさせてもらいたいと思っております。したがって、今、ここで県がこういった目標で進みましょうということはなかなかなじまないのかなと考えております。



◆佐藤浩雄委員 今の御答弁でよく分かりました。新潟県はポテンシャルが非常に高いところだけに、使い方も、いわゆるスマートハウスだとかそういう話があるように、農業用施設で使うことによって、できるだけローカルに、地域で作ったものはその場で消化できるようなプランも立てて、そういった分野まで研究が及んで、それで目標数値を定めて努力していただきたいと思います。ぜひ、頑張っていただきたいと思います。私は新潟県にとって大事な分野だと思いますので、よろしくお願いします。要望しておきます。



○小島隆委員長 暫時、休憩いたします。

 休憩 正午

 再開 午後1時



○小島隆委員長 再開いたします。

 休憩前に引き続き、質疑を行います。



◆西川洋吉委員 それでは、幾つかお伺いする予定でございましたが、だいぶ午前中に質問がありましたので、関連みたいになりますが、お聞きいたします。

 最初に、これはほ場整備の関係で恐縮なのですが、農地中間管理機構が土地改良事業をやるというお話がございました。ずばり農地中間管理機構がやった場合に、どのようなメリットがあるかということを最初にお聞きいたします。一般論でけっこうです。



◎小泉恵達農地整備課長 農地中間管理機構が行う基盤整備は、先ほどお答えいたしましたとおり、土地改良事業による基盤整備と簡易な基盤整備がありますが、私どもが行っております一般的なほ場整備との違いにつきましては、基本的にはハード部分のものは全く同様なことを行います。基盤整備の中でも私どもが行っておりますほ場整備、農地集積を目標に掲げ、経営体への農地集積をいちばんの目標でやっております。

 集積というものの目標につきましては、農地中間管理機構におきましても、全く同様のものでございます。農地中間管理機構がいちばん売りにしております集約も従来の県営のほ場整備も当然、換地とか集積に伴う面的な集約も行っておりますが、農地中間管理機構が行った場合は、もっと大きな範囲で集約が進むことが期待されます。そこの部分が違うのではないかと思っております。



◆西川洋吉委員 それから、また、中山間地域のことになりますけれども、一例を申し上げますと、区域設定をやる、それも先ほど斎藤委員からも湯沢町の例がございましたが、私の地元のところも同様にみんな狭いわけです。1町歩、2町歩というところは少ないわけですが、そんなところに区域設定をやる。当然ながら、国有地編入、いわゆる赤線、青線、そういったものも当然山の中にはございます。

 そしてまた、同意を取る場合、団体営でも私どものところは土地改良区がないわけですから、従来のやり方ですと、100パーセント同意を取らなければ、前進できないというようなこともあったわけですが、農地中間管理機構は土地改良区と同じ形で強制執行みたいなもので、大体7割か8割くらいの賛成があればレッツゴーだという形で進められるというようなことはどうなのだろうか。そして、いろいろな換地の話で、今ほど農地整備課長から集約化、いわゆる集団化率の問題、これは生産法人なり、あるいは個人の大規模農家が賃借するというようなことで使うと思うのですが、そういった面で、意見集約を図る、農地の集積ではなくて、耕作者といいますか、地権者の意見集約を図るというような面で利点がないだろうかと。それで、私が申し上げますのは、もういじらないでくれと、俺は申し込まないし、いじらないでくれという人がいるのですが、もしやった場合、これは虫食いみたいな形になりますので、ある程度仲間になってもらわなければ、地形上だとか、あるいは地域が困るし、導水路の問題もあるから、仲間になっていただきたいというようなことが、たまに起きると思うのですが、その辺について、農地中間管理機構であれば、かなり強力な形で説得しながら進められるのかどうか、その辺はいかがでしょうか。



◎小泉恵達農地整備課長 まず、100パーセント同意という部分で、そこまでいかない7割、8割程度ということでございますが、土地改良法では、基本的には3分の2以上の同意ということで、土地改良事業の実施が可能となっております。ただ、実際の面整備におきまして、特に面をいじる場合は、皆様の土地を直接動かすものですから、やはり100パーセントに近い同意がないと、なかなか面の整備は難しい。ここについては変わらないと思っております。

 ですから、農地中間管理機構がやったとしても、基本的には土地改良事業を実施するうえで、農地中間管理機構はいわゆる3条資格者として参加するということですので、農地中間管理機構がすべて受け持ってということにはなりえません。

 なおかつ、事業反対者なり不在者、特に所有者のかたで事業に反対しておられるかたというのは、負担金等の問題で、自分はここの土地に負担金をかけてまでやりたくないというかたの場合は、農地中間管理機構に預けて、さらにそこを耕作者に預けることで、今度、耕作者がその部分の3条資格者となって負担金を支払っていくという、そこの部分の合意ができれば、整備もできるようになってくるのかなと考えております。

 あと、不在者につきましては、しかるべき手続きを経て、その部分に農地中間管理機構が入ることは可能です。ただ、今、農地中間管理機構は、預かることに関しまして、貸し手のめどの立っているところ、要は出し手、受け手の話し合いがある程度終わっているところからやっていきたいという意向でございますので、受け手が全くいないところにつきましては、最初は多分タッチしないのではないかと思います。また、今後、それがいちばん大事なことにはなってきますが、それは少し後になってくるのではないかと思っております。



◆西川洋吉委員 細かいことですが、代位登記でも、これは都市部と違いまして、登記簿上はおじいちゃんの名前になっているとか、そういった現在の世帯主の名義になっていないというようなものもだいぶあるわけでございまして、そういった問題。それから、肝心なときに影響するわけですけれども、今ほど農地整備課長から御指摘がありましたように、問題は工事の負担金、それと、今度は3条資格者の人との話によるわけですけれども、水利費だとかあるいは固定資産税だとか、町内会費等、いろいろな形で新しい地域の負担という問題が出てくるわけでありますが、その辺のことよりも、プラスであれば、今ほどのような金額を比べて参加するか、しないかということもあるかと思うのですが、なかなかその辺が分からないわけでございます。そういたしますと、山間地は工事単価が非常に高くて、工事費がかかって、値打ちもないものができるというようなことでございますから、借り手がないところは手を着けないということを言ってしまえば、それで終わりなのですが、そうしたら、結局、治山工事でありますとか、地滑り工事でありますとか、国土保全のそういう工事をやって、耕地にするとか何かということは、ほかの面から考えていくのもやむをえないのかなと。私自身も残念だと思いますけれども、そういうことも今後の課題としては研究していかなければならないのかなと、そういう気持ちもあるわけですが、その辺についていかがでしょうか。



◎小泉恵達農地整備課長 今ほど委員からお話のありましたとおり、農地中間管理機構は、ある程度地域の話し合いが進んだところ、要は貸し手、借り手、そういうものの姿がある程度表れるところから始めていきます。

 また、農地中間管理機構が自ら行うといいますか、そういう基盤整備も借り手が見付かり、なおかつ、その借り手が基盤整備等を希望する場合という、多分そういうふうな基準になってくるのではないかと思われます。

 やはり、耕作放棄地に現状なっているとか、見込みの立たないものに関して、農地中間管理機構がすぐに入っていくことは、なかなか難しい。そういうところは、今、委員がおっしゃいましたように、ほかの公共事業なり、ほかの目的、例えば市民農園とか、保全管理をやるとか、本来の農業だけの目的でない活用を考えていかなければならないのかなということもあろうかと思います。



◆西川洋吉委員 耕地が素晴らしい形でみんなよみがえればいいわけですけれども、就農者の意欲だとか、あるいはまた、地域の地理的な条件とか、そういうことで大変難しいことも出てくると思いますので、それで少しお伺いしたわけです。

 それから、これは前回もお願いした経過があるのですが、なかなか難しいということは承知なのですが、田んぼを作った場合、水張り面積と畦畔(けいはん)の面積というのが、これこそ等高線であろうが何であろうが、大きく出るわけです。そこへもってきて私どものところは、先ほど国土調査の問題だとか、いろいろ画策するような場合、急傾斜地であったとか、あるいは日当たりの悪いところとか、あるいは通風のよくないところ、そういったところにつきましては、収量で換算して、昔の年貢を払ったというようなしきたりから、山間地は450坪のところが300坪になっていたり、あるいは極端な話、50パーセントくらい歩伸びがあるのです。ところが、法務局登記所へ行って計算しますと、計算したのは10町歩だけれども、実際、計画平面図を見ると、30パーセントくらい多くなっていて、計算違いではないかと思うほどです。そういうことがあるのですが、それが今度、換地になりますと、表面に出てくるわけです。だから、そういうことに対する抵抗というのもあったり、また、それを新しく換地するときの地目だとか。当然、畦畔が高くなるわけですから、皆さんがたがすでにやっている中山間地は、畦畔の真ん中に犬走りをつけなければ、草刈りができないわけです。はしごをかけて草刈りというわけにはいきませんから、そういったところをどういうふうに評価するのか。これは市町村の税だとか何とかということになりますけれども、農地部として中山間地は困ったものだということなのですが、その辺についてはいかがでしょうか。



◎斎藤瑞穂技監(農地部) 今、お話のような中山間地域の実情は、これまで何度か見聞きしたことがございます。今、委員は非常に具体的なことをイメージされてお話しされているのですけれども、実は我々としては知恵の出しようかなと思っておりまして、過去にはそういう斜面を別の地目で登記されたというようなケースがあったやに聞いております。今はできるかどうかは別の話ですが、ただ、そういうこともあるのでしょう。

 それから、今ほど農地整備課長からお答えさせていただきましたけれども、確かにいろいろな市民農園とかという話がありましたが、急傾斜地であるがゆえに魅力が高いということも事実なのです。農業という部分だけで考えると、まさに面積掛ける単価ということですぐに答えが出るのですけれども、実は棚田米もかなり価値が高くて、非常に高く売っておられる皆さんもおられますし、そういうことを新規で一生懸命考えてやっておられる場所もございます。今までの単価掛ける面積だけでなくて、いろいろな知恵を出し合いながらやれる方法が、実は中山間地域の解決方法なのではないかなと、中山間地域農業を考える大事な視点なのではないかと思っております。具体的に御指摘を頂いておりますけれども、やはり全体で物事を考えてみるということも大事なのかなと。ついては、やはりいちばん大事なのは、中山間地域の農業を守る、あるいは残す、生かす、そういうことをみんなで知恵を出して考えていきたいと、我々は今、考えているところでございます。



◆西川洋吉委員 大変ありがたいです。そのときに、これもへ理屈かもしれませんが、補助対象で何かをやる場合、仕様書が決まっているわけですが、その仕様書も今ほど斎藤委員からお話があったように、現場に合わせるということではないのですけれども、現地の地形でありますとか、いわゆる適応するような形で、急勾配(こうばい)のところはベンチフリュームよりも、ことによればパイプでもって集水ますをつないだとしても、上の方で大雨が降るときのために、ため池がそれぞれなければならないとか、道路も砂利でなくて、急勾配のところは舗装しなければならないが、舗装すれば舗装しただけ雨水がスピードを上げて下の方に流れますから、非常にその辺が困るので、我々耕作者にとっては厄介な場所です。おじいちゃんが頑張っているうちはいいけれども、息子の代になると耕作放棄地になるというような傾向が見えるものですから、その辺につきまして、ぜひともアイデアを駆使しながら、中山間地域のそういったところが、米の生産はもちろんでありますけれども、地域全体としての生活の場として多面的に利用できるように御指導いただきたいと、そんなことを思っています。

 それから、これは一般論ですけれども、今回の農政改革の中で、これは農林水産部が中心なのですけれども、中山間地域において水田フル活用により、10年間で所得を倍増したいと言っておりますし、また、今日の新潟日報にも、JAグループが輸出を増やしたりしながら所得を上げるというようなお話があるわけでございます。今、日本の田畑を合わせると大体460万ヘクタールくらいと、そして、以前は就農者といいますか、農家と言われるもので、大体1戸平均1ヘクタールくらいの耕作地があるのではないかというような見方もあるわけです。これは統計によっていろいろ違ってくるわけですけれども、その中で先ほど農地整備課長のお話のように、集団化率といいますか、農地集積を図りながら、だんだんと絞ってくると、生産法人、あるいは集落営農、また、その他の団体を1経営体として集積をして、5万戸から6万戸の団体にまとめたいというような内容だったかと記憶しているわけでございますが、そうすると、今より耕作面積が大体10倍になるのです。9ヘクタールくらいになると思うのです。そうしますと、所得が大体倍増するのですが、10年間で所得が倍になりましたということでは、なかなか納得しがたい。それは今の主業農家と言いますか、農業経営をやっている者の懐と言いますか、所得が倍増されなければ、地域のそういう経営体が倍増したところで、農民の生活は豊かになるわけではありませんのでね。

 これも一例で、今、水田20ヘクタールを作付けしている。それで、反収600キログラムで10俵の米が取れるとすると、合計で2,000俵取れますよね。それがどうでしょうか、1俵1万3,000円としますと、2,600万円、その内、さっきも確定申告がどうだこうだという話もありましたが、経費として例えば70パーセントにしますと、280万円くらいになるのでしょうか。そのほか、6次産業化をやるとか、あるいは園芸をやるとか、ほかのものをやるというような形で、300万円くらいの所得は上がるだろうと。しかしながら、その所得を上げるには、農業用車両とか、トラクターだとか、田植機だとかコンバインだとか、いろいろな農機具の購入に、1,500万円から2,000万円かかるわけです。そういった中で、これくらいの収入なのですが、それが順調にいって、それでも500万円なり600万円の所得が上がるようになってこそ、よく知事が他産業に負けない魅力のある、そういう農業にすれば、担い手も後継者も育つのだということをよく力説されていらっしゃるわけです。例えば農業高校や農業大学校を卒業していろいろな会社に勤める。その人が25歳で勤めて、60歳で定年になるというとき、定期昇給もあるだろうし、ボーナスもあるだろうし、年金もある。農業者は個人でやられますから、なかなかそういう定期昇給、ボーナスみたいな形では安定していない。サラリーマンも頑張ったところで、一定基準よりは上がらないということがありますから、どちらがいいか悪いかということは分かりませんが、そういった10年間で倍増するということに対して、農地部として基本的には土地改良していかなければならないというような、その辺のことでいかがお考えか、御説明いただいて、私の質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。



◎圓山満久農地部長 国の農林水産業・地域の活力創造プランにおいて、農業・農村全体の所得を倍増するという話ですが、これを私なりに理解しているところでは、農業だけではない部分もあるだろうと考えています。

 一方で、やはり農家の所得を上げて、他産業並みにという話については、県の新潟県「夢おこし」政策プランの大きな柱になっていますから、そこはきちんとした目標に向かってやっていかなければならないということだと思います。その目標を前提としたうえで、私どもの農地部の仕事は、どうしても直接所得倍増に向けた施策というのがなかなかないと思っています。

 午前中も少しお話をさせていただきましたけれども、そういった所得倍増に向けた農家の経営努力のための一つの基盤、今、委員が御指摘のとおり、農業基盤の中には農地、水といったいわゆる生産基盤、機械や倉庫等そちらのほうも基盤でありますので、その土と水という部分での支援をするということですので、所得向上に向けてはいろいろな策をすべて総合的に適用していかないと、やはり実現できないものなのだろうと思っています。ですから、農地部はその一部をしっかりと担うことで、その部分の不安はなくしていくというのが、責任ではないのかと思っております。



◆横尾幸秀委員 それでは、よろしくお願いします。私は3項目についてお伺いする予定だったのですけれども、先ほど各委員から農業水利施設の老朽化に対する機能保全、それから更新整備に対して御回答いただきましたので、省略させていただきまして、経営体育成基盤整備事業の関係と、それから、先ほど農地部長からお話を頂きました日本型直接支払制度の件、2点についてお伺いしたいと思います。

 その前に、昨年9月16日の台風18号で、矢代川の堤防が決壊して、その直下にありました上越市と妙高市の三ヶ字頭首工が壊れてしまいました。県当局の迅速な対応で、今年の春の水利に間に合うということでございまして、この間、地元のかたがおいでになって非常に喜んでいました。よろしく申してくれと言われましたので、この場をお借りして感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

 それでは、経営体育成基盤整備事業に関するお話をさせていただきたいと思います。これは、過日、上越地域の土地改良区の理事長の皆さんと県議会議員の皆さんとで懇談をした際に、地元の土地改良区の皆さんがたから担い手育成と、それから営農形態改善のためにこの事業に現在取り組んでいるのだけれども、継続している地区が9地区、それから、調査計画地区が1地区あるのですが、この現状と見通しについて、ぜひ、伺ってほしいということでございますので、お尋ねしたいと思います。



◎小泉恵達農地整備課長 上越管内の経営体育成基盤整備事業についてでございますが、平成25年度現在、9地区で実施しております。平成25年度までの進捗(しんちょく)率は、事業費ベースで84パーセント、面的な区画整理ベースで98パーセントとなっております。今後は、残りました暗きょ排水等を中心に整備を進めてまいりまして、経営体の一層の経営改善に努めるとともに、調査計画地区については事業計画の策定や地域の合意形成を進めてまいりたいと考えております。



◆横尾幸秀委員 そうしますと、事業費ベースで84パーセント、区画整理ベースで98パーセントということになりますと、相当進んでいるということで理解してよろしいのだと思います。

 地元としましては、厳しい農業情勢の中で、やはり担い手と言いましても、高齢化してきていますし、後継者不足ということで、1日も早い事業完了をお願いしたいと言われていたのですけれども、この辺についてはいかがでしょうか。



◎小泉恵達農地整備課長 今ほど申しました継続の9地区は事業を契機に新たな32の法人が設立されまして、その経営体の集積率も、平成24年度末で実施前の3倍に向上するなど、経営体の育成が図られております。今後とも経営体の経営基盤の一層の強化を目指しまして、地域の要望を踏まえながら、予算の確保と事業の早期完了に努めてまいります。



◆横尾幸秀委員 ありがとうございました。ぜひ、早々にお願いします。

 それでは、日本型直接支払制度について、先ほど農地部長からお話を頂きました。私も聞いていて、取り組みやすくなったのかなと思っています。といいますのは、中山間地域等直接支払は特定地域ということであります。環境保全型農業直接支援対策に関しては、全地域が該当するわけですけれども、今回の場合はそれを引っくるめて、新たに多面的機能支払ということになっているわけですけれども、この場合、制度のポイントとして一度確認したいのですけれども、対象者、それから対象農地、それから対象活動、これについてもう少し詳しく教えていただきたいと思います。



◎大平忠英農村環境課長 今回、新しい制度の多面的機能支払の詳しい中身でございますけれども、まず、1点めの農地維持支払の対象者につきましては、農業者だけの活動組織でもできますし、地域住民が入ってもできるということになっています。農業者のみでできるということが、今、新たな要件になっています。それから、対象農地につきましては、基本的にはいわゆる農振農用地ということが、要件となっております。活動につきましては、農地のり面の草刈り、あるいは水路の泥上げ、農道の砂利の補充、そういった営農に不可欠な基本的な活動が対象ということになります。

 それから、資源向上につきましては、従来の農地・水・環境保全向上対策の組み替えということでございますので、これまでと同様の仕組みになっておりまして、まず、対象者につきましては、農業者と地域住民による活動組織となってございますし、対象農地は農振農用地が基本となっております。活動につきましては、農村環境の保全活動を中心にやっていただくということになっております。以上でございます。



◆横尾幸秀委員 それから、多面的機能支払の取組に当たって、現行の農地・水・環境保全向上対策に対して取り組んでいる組織もあります。これと、新たに参加する組織、これは手続き上の違いというのがあるのでしょうか。



◎大平忠英農村環境課長 活動組織が取り組むための手続き上の違いということでございます。まず、新規に取り組む地区につきましては、活動に参加する組織と市町村との協定が必要になってまいります。

 ただ、現在、農地・水・環境保全向上対策に取り組んでおられる組織が、新制度の移行に伴いまして新たな活動をしたいというところにつきましては、その新しい活動についてのみ経営企画書を作って出すことで取り組めることになっており、協定が不要になっております。



◆横尾幸秀委員 それと、この新しい制度は、市町村を通じて各地区で説明会が行われていますよね。その中で、農家の人たちが心配している部分が少しあるのです。今までこの直接支払制度の中には、中山間地域直接支払と環境保全型農業直接支援、これは継続していいですよという話なのですけれども、新たに創設されたものは、農振地域のほとんどをカバーできるのですよね。そうしますと、面積が大きく増える可能性もあるわけです。

 これはまことに恐縮なのですが、地元の市役所の担当者に話を聞いてみましたら、実はものすごく増えたのだと、予定よりも増えているのだと。では、近隣の市にも確認してみたらという話をしたら、上越市、それから糸魚川市も増えているのです。相当増えているのです。そうしますと、当然、先ほど農地部長から予算の説明がありました。しかし、全県的に見ますと、予定よりも対象面積が相当オーバーして、増える可能性もあるような気がするのですけれども、その辺の心配と、それから、それに対して国が2分の1、県が4分の1、市町村が4分の1を負担するわけですけれども、この4分の1を確保するというのは可能なのでしょうか、この辺を少しお伺いしたいと思います。



◎大平忠英農村環境課長 新しい制度になりまして、今まで相当な数の地域を回らせていただいて、説明させていただいております。その感触としては、委員が御指摘のとおり、非常に評判がいいということで、ぜひ、取り組みたいというところが非常に多いと感じております。

 ただ、要望につきましては、現在取りまとめているところでございまして、今、具体的な数字は、上回るかどうかというのは、なかなか見えてこないところでございます。

 かりに予算規模を上回った場合、今ほど委員からお話があったとおり、国が2分の1を負担するということで、県だけで当然できませんけれども、国のそういった予算状況も見ながら、県としても最大限と申しますか、適切な対応をしたいと思っておりますので、もう少し要望量を注視したいと考えております。



◆横尾幸秀委員 最後にしますけれども、薄まきにならないように、予算の確保だけはお願いしたいと思います。新たな制度ですから、今後何が起きるか分からないと思います。でも、先ほど来、所得補償の問題も出ていますけれども、農業経営の中では、日本は小規模経営なのです。これを維持していくのがいちばん大事なことだと思いますので、その辺も十分配慮いただいて、新制度に取り組んでいただきたい、このことをお願いして、質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。



○小島隆委員長 以上で、農地部関係の審査は終了いたしました。

 次に、委員各位にお願いいたします。

 来る、20日木曜日の第3次連合委員会で質疑されるかたは、本日午後5時までに事務局へ通知願います。

 なお、連合委員会で質疑される場合は、本委員会で乾かなかった事項を知事に質疑するために開催している第3次連合委員会の趣旨を十二分に踏まえ質疑されますよう、お願いいたします。

 次回は、明日水曜日の本会議終了後、繰越明許費に係る追加議案の審査を行います。

 なお、審査に当たっては、関係部課長のみの出席にとどめたいと思いますので、御了承願います。

 本日は、これにて散会いたします。



△散会午後1時36分

 (以下余白)