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神奈川県 綾瀬市

市民福祉常任委員会(平成22年) 06月04日−03号




市民福祉常任委員会(平成22年) − 06月04日−03号







市民福祉常任委員会(平成22年)



綾瀬市議会市民福祉常任委員会

1 日時 平成22年6月4日(金)

 午前9時00分 開会

 午前10時00分 閉会

     9:00〜 9:04

     9:05〜 9:31

     9:32〜 9:58

     9:59〜10:00

  会議時間 0:57

2 場所  議会棟第2委員会室

3 会議に付した事件

 (1)審査案件

  ア 陳情第44号 子ども手当の廃止を求める意見書の提出に関する陳情書

  イ 陳情第45号 人権侵害救済法の成立に反対する意見書の提出に関する陳情書

  ウ 陳情第46号 選択的夫婦別姓制度の法制化に反対する意見書の提出に関する陳情書

4 出席者   7名

   委員長          吉川重夫君

   副委員長         上田博之君

   委員           比留川政彦君

   委員           青柳 愼君

   委員           安藤多恵子君

   委員           出口けい子君

   委員           二見昇君

5 欠席者  0名

6 傍聴議員 4名

   6番           笠間信一郎君

   9番           中野昌幸君

   16番           佐竹百里君

   17番           渡部市代君

7 説明員

   副市長          古塩政由君

   副市長          高島勝美君

   福祉部長兼福祉事務所長  樋口賢一君

   健康こども部長      見上 久君

   市民部長         中山利次君

   消防長          橘川利一君

   福祉総務課長       安斎幸雄君

   障害福祉課長       川添安太郎君

   高齢介護課長       池田雄一君

   保険年金課長       黒澤永子君

   子育て支援課長      見上修平君

   保健医療センター所長   小島良雄君

   青少年課長        菊地 隆君

   市民協働課長       横山正幸君

   安全安心課長       近藤正昭君

   市民課長         鈴木栄一君

   消防総務課長       三浦祐一君

   予防課長         原田明夫君

   消防署長         天野 哲君

8 議会事務局出席者

   局長           守矢亮三

   次長           志村幸弘

   議事担当副主幹      赤羽正法

   主査           保坂 敦

 午前9時00分 開会



○委員長(吉川重夫君) おはようございます。ただいまから市民福祉常任委員会を開会いたします。

 初めに、委員長、副委員長がごあいさつをさせていただきます。

 改めて、おはようございます。今回の常任委員会の委員長を仰せつかりました吉川重夫でございます。ふなれな委員長で皆様方に御迷惑をおかけすると思いますけども、どうぞいろんな意味で丁重な御説明、すばらしい御意見等伺っていきたいというふうに思っております。また、委員の皆様方におかれましても、この市民福祉常任委員会は、大変今の社会を反映した委員会じゃないかなというふうに思っております。

 私がお世話になったときには、建設常任委員会という道路関係等々が大変叫ばれていた時代でございますが、最近の市民、国民等々の考え方は、福祉に対する思いが非常に強くなっております。そういった意味では、綾瀬の市民福祉向上のために、市民の皆さんのために、委員の皆さんがすばらしい御意見を出していただいて、いい委員会にしていきたいというふうに思っております。どうぞ皆様方の御協力、御指導、心からお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。

 それでは、上田博之副委員長、お願いします。



○副委員長(上田博之君) 副委員長を仰せつかりました上田博之です。ベテランの委員長を補佐するということですけれども、本当にベテランの委員長でございますので、補佐することは何もないだろうと思いますけれども、市民福祉に一番かかわる分野でございますので、真摯な議論をして、住みやすい綾瀬を目指して、皆さんと一緒に頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 ――――――――――――――――――――――――



○委員長(吉川重夫) 暫時休憩いたします。

 午前9時04分 休憩

 ―――――――――

 午前9時05分 再開



○委員長(吉川重夫君) 再開いたします。

 ――――――――――――――――――――――――



○委員長(吉川重夫君) これより、本委員会に審査依頼された事件の審査を行います。

 これより陳情第44号・子ども手当の廃止を求める意見書の提出に関する陳情書の件を議題とし、審査を行います。

 本件の内容及び状況などについて、市側から特に説明はありますか。健康こども部長。



◎健康こども部長(見上久君) それでは、子ども手当ということで、当市も今、手続をしております現況等をまず御説明だけさせていただきたいと思います。

 子ども手当法につきましては、子供の育ちを社会全体で応援すること及び経済的負担を軽減し、安心して子育てできる社会をつくることということを政策目的といたしまして、本年3月に成立いたしました。4月からの施行というふうになってございます。従来の児童手当につきましては、ゼロ歳から小学校終了時までの児童さんのうち、所得制限を設けておりますので、当市の対象者といたしましては、約8,600人というものが支給対象となってございました。子ども手当というふうな形になりまして、中学校終了までの児童生徒ということになりまして、また、所得制限というものもなくなりましたので、約1万2,900人が支給対象というふうな形になってございます。

 支給額につきましては、児童手当が月額1万円、3歳以上の第1子、第2子につきましては月額5,000円というふうになってございましたものが、子ども手当といたしまして、一律月額1万3,000円と増額になってございます。本市の支給総額といたしましては、21年度につきましては児童手当6億7,000万円程度のところでございました。22年度につきましては、児童手当2カ月分としまして、1億1,000万円ほど、それから、子ども手当10カ月分16億7,000万円ほど、合計で17億9,000万円ほどの給付というような総額となってございます。

 財源につきましてでございます。児童手当法に基づきまして、国・地方・事業主が費用を負担するという部分が残っておりまして、それ以外の部分につきましては、全額を国庫が負担するというふうなことになってございます。このため、市の負担分だけを計算いたしますと、21年度につきましては約1億8,000万円ほど、22年度につきましては、対象者が自然増しておりますので、1億9,000万円程度というふうに見ているところでございます。

 支給の手続につきましては、支給月は6月・10月・2月と年3回の支給というふうな形になっておりまして、綾瀬市につきましては、4月の時点で支給対象となります7,400世帯に通知を発送いたしました。今現在、確認の済んでおります約6,500世帯に対しまして手続をしておりまして、6月14日には第1回目の振り込みができるような手続を進めているところでございます。新規対象者につきましては、今後も申請を受け付けておりまして、随時手続を進めてまいりたいというふうなところになってございます。

 子ども手当法におきましては、子供の成長・発達のためにのみ使用するという責務を規定しております。これは児童手当も同様だったんですが、児童手当よりも対象を拡大し、かつ増額しているというような状況もございます。少なくとも本年度につきましては、子育て世帯の経済的負担を軽減していくという部分につきましては、評価すべきものというふうに考えております。

 綾瀬市につきましては、市長会を通じて、いろいろな意見を述べさせていただいているところもあるんですが、今後、地方自治体としての考え方といたしましては、何点か考えられる部分がございます。1つは、制度の簡素化という部分がございます。子ども手当の一部といたしまして、先ほど申し上げましたように、児童手当というものを計算していくという部分がございます。また、所得制限を撤廃した部分も特別交付金というような形で精算するというような形もありまして、少なからず複雑な制度になっているのが現状であります。この辺は事務処理に時間がかかるというふうなこともございますので、今後、制度の簡素化を図っていただきたいなというような部分は考えているところでございます。

 また、23年度以降の子ども手当につきましては、1人につき月額2万6,000円の支給額となるというふうなことを聞いております。また、その中身についても、今、いろいろな検討をされているという部分を聞いてございます。ただ、先ほど申し上げたように、児童手当の仕組みを残したまま、地方自治体の負担を制度上残しているというようなこともございまして、23年度につきましても、地方の負担を求めてくるというようなこともあり得るのかなというふうなことは懸念しているところでございます。また、制度上の部分といたしまして、在日外国人の認定等の公平性の部分がございます。母国で養子縁組を行った外国人の扱いなどにつきましては、公平性を期する観点から、また、政策目的を明確化するということとあわせまして、制度設計を十分に精査していただきたいなというような部分は考えているところでございます。

 また、子育て世帯の観点からいたしますと、今年度扶養控除の廃止というものが行われました。子育て世帯への負担、そこだけ見ますと、税金がふえることになります。また、ほかの制度への影響という部分も考えられます。22年度の税政改正によりまして、16歳未満の方の扶養控除というものが廃止されました。所得税におきましては38万円の控除が23年1月分から廃止になります。また、住民税につきましては、33万円の控除があったものが24年度分から廃止されると。影響がずれ込んで後々になってくるというような形になるんですが、というふうになってございます。これらの影響は、まだいろいろな制度の関係もありまして、なかなか計算し切れない部分があることはあるんですが、そこだけを見ますと、子育て家庭に対する税金の増というような形になるのかなというふうに思われます。また、所得税と住民税の課税状況を活用しているほかの制度への影響というものも考えられるのかなというところでございます。

 今、23年度以降の部分につきましては、流動的な部分もございまして、なかなかこういうふうになるということは御説明できないところではあるんですが、今後、制度設計なりされる中には、地方自治体の意見も十分反映していただきたいなというふうに思っているところでございます。以上です。



○委員長(吉川重夫君) 以上で説明を終わります。

 これから質疑に入るわけでございますけども、前にもお話があったかと思うんですが、陳情に対しての部長さん、課長さんの質問等については、わかる範囲内になってしまいますので、その辺のところをひとつ御了解していただきたいと思います。

 それでは、本件についての質疑等ある方は御発言願います。上田博之委員。



◆委員(上田博之君) では、子ども手当の廃止を求める意見書の陳情について、質疑をさせていただきます。

 この陳情では、陳情理由の(5)で、子ども手当の受給資格は国籍を問わず、ただ日本国内に住所を有するとあるだけだというふうに問題点を指摘しています。私もこれには問題を感じ、今後、一定の改正が必要であると考えています。今、市もそういう方向での意識を説明されたかと思うんですけれども、市にお聞きしたいのは、この問題は、子ども手当の前身である児童手当における受給資格とは変わっているのか、それとも変わっていないのか、その辺の確認をまずさせていただきたいと思います。

 それから、(7)にかかわってですけれども、ここでは、子ども手当支給の根本にある「子供を社会全体で育てる」という考え方は、家庭における子育てというものの意義を軽視して、家族制度を破壊すると言っても過言ではありませんというふうに陳情の理由として述べられています。日本は、1990年に国連で採択された子ども権利条約を1994年に批准しています。この子ども権利条約では、大きく言って子供に4つの権利があることを宣言しています。細かくは説明いたしませんが、生きる権利、守られる権利、育つ権利、参加する権利というふうに代表して言われますけれども、例えば、大阪の堺市では、この子ども権利条約を市のホームページで紹介し、「私たちには、子どもの権利、子どもの利益が尊重され、その権利を社会全体で保障し、育んでいくことに最大限努めていくことが要請されています。」というふうにホームページでうたっています。子供を社会全体で育てるという考え方は、家庭における子育てを軽視するものではなく、家庭における子育てを保障する取り組みだと私は理解しているのですが、綾瀬市は行政としてこのことをどのように考えられているかをお聞きしたいと思います。以上2点、お願いいたします。



○委員長(吉川重夫君) 子育て支援課長。



◎子育て支援課長(見上修平君) 1点目の上田委員さんの御質問にお答えいたします。

 外国人の方の取り扱いについて、これまでの児童手当の制度と違いがあるのかという御質問でございますが、基本的な部分につきましては、児童手当と子ども手当については、変わりはございません。



○委員長(吉川重夫君) 健康こども部長。



◎健康こども部長(見上久君) 綾瀬市の子育ての基本的な考え方というふうなことだと思います。市といたしましては、もちろん一時的には子供の成長の部分でございますので、保護者あるいは家庭という部分の重要性というものがあるのかなというふうに思っております。ただ、昨今のいろいろな情勢の中で、家族も含めて、地域あるいは社会全体の中で次代を担う子供を育てていこうという認識は持っているところでございます。以上です。



○委員長(吉川重夫君) 上田博之委員。



◆委員(上田博之君) 最初の児童手当と子ども手当の違いについては、違いがないという御答弁だったと思いますけれども、ですので、私としては、今回、児童手当から子ども手当に制度を発展させるときに、しっかりとした制度設計をして、こうした矛盾を解決してから制度をつくるべきだったというふうに考えていますけれども、拙速に行ってしまったという問題があると思いますけれども、ただ、今回、この陳情などで指摘されている制度の欠陥は児童手当のときからあったわけであって、それを殊さら、子ども手当になったときに、児童手当をしていた人たちが問題視して大きく宣伝しているということに、政局的なといいますか、そういう思惑が感じられて仕方がないというふうに思っています。基本的に変わりがないということが確認できましたので、この質疑はこれで結構です。

 そして、2点目のほうなんですけれども、子どもの権利条約というものが大切なものであるという認識は市もお持ちだろうと思うんですね。ですから、その精神に基づいて今回の子ども手当なども創設されているというふうに私は理解しておりますので、そういった意味で、綾瀬市として子どもの権利条約というものの精神をしっかり市民にも浸透させていくという、そういう立場が必要なのかなというふうにも思いますので、これは要望ですけれども、綾瀬市においても、ホームページなどで子どもの権利条約というものをしっかりと市民に知らせていくという、そういったことを行っていただきたいなというふうに思いました。

 この件の質疑は、これで結構です。ありがとうございました。



○委員長(吉川重夫君) ほかに質疑ありますか。

  (「なし」の声あり)



○委員長(吉川重夫君) 質疑がないようですので、質疑を終了いたします。

 これより、採決に当たっての意見のある方は御発言を願います。二見 昇委員。



◆委員(二見昇君) 私は、この44号の子ども手当の廃止を求める意見書の提出に関する陳情書について、反対の立場で少し発言をさせていただきたいなと思っております。

 少し余談になりますが、今までと政権が変わったことで、1つは、コンクリートから人へというスローガンで福祉のほうに目を向けたということについて、私は非常にすばらしいことであったなというふうに当初思っていたんですが、若干ちょっと状況が変わってきたなというふうなことがあって、政策倒れになってしまうんじゃないかなという1つの危惧をしているんですが、そういう中で今回陳情書の提案の理由の趣旨の中にも書かれているんですが、ただ、問題は、満額支給になったときに、防衛費を超える巨額な支給を要するんだと、こういうこともここに書かれているんですが、私は、子ども手当と防衛費とをお金の問題で議論するということについては、いかがなものなんだろうというところで、私はちょっと疑問を感じて、もしこういう議論展開をされるのであるならば、私とすれば、防衛費を削って、例えば米軍に対する思いやり予算も全部廃止させて、子ども手当を充実させてあげるべきだと、こういうふうに思っているわけであります。

 したがって、先ほど上田委員さんのほうから質問がありましたけども、そういう意味では、余り重ねて申し上げるつもりはありませんが、ただ、国会審議の中でも財源確保ができていないということが新聞等にも出されております。そういう意味では、行政と国との連携をした形で、子ども手当をどう充実させるかという非常に大事なものが残っているとは思っているんですが、ただ、今回の陳情書の趣旨については、私はどうしても納得ができないということで、趣旨不了承の立場での発言にさせていただきます。



○委員長(吉川重夫君) ほかに御意見のある方は御発言願います。出口けい子委員。



◆委員(出口けい子君) 私は、陳情第44号・子ども手当の廃止を求める意見書の提出に関する陳情書について、継続の立場で意見を申し上げます。

 子ども手当といいますか、これは、私たち公明党が過去40年間にわたって、子育て世代の経済的支援ということで推進してきた児童手当の拡充そのものであります。どれだけの子育て世帯がこの制度に浴してきたか、また、少子化にどれだけの効果を与えたか、この制度がなかったらどうであったかということを考えるわけでございます。

 今回、民主党さんがマニフェストの目玉政策として掲げられ、実に中学卒業までの子供に2万6,000円、今年度は一律1万3,000円を所得制限なしで支給するといたしました。私たち公明党も、マニフェストに倍額を掲げさせていただきましたので、今年度に限ってはほぼ同じ方向であったため、一部修正を求め、賛成をいたしました。ですから、子ども手当そのものを廃止するとするこの陳情に対しては、反対でございます。

 しかしながら、今、市側のほうからも説明があった幾つかの課題があるわけでございます。また、来年度については、今いろいろと議論されているようでございますけれども、現物給付がいいのではないかとか、または財源はどうなるのかとか、また、今回首相も交代するというようなこともあり、そういうふうなことなどを考えますと、まだ形も決まっていなく、現状見えていないということでございますので、今回は継続審査とさせていただきます。以上でございます。



○委員長(吉川重夫君) ほかに意見のある方は御発言願います。比留川政彦委員。



◆委員(比留川政彦君) 私も、陳情第44号・子ども手当廃止を求める意見書の提出に関する陳情に継続の立場をとりたいと思います。

 先ほど市側から発言がありましたとおり、制度設計上の問題点が幾つか指摘されております。そのような中で、今後の動向をまた見きわめながら、今回は継続という方向で考えたいと思います。

 以上です。



○委員長(吉川重夫君) ほかに御意見のある方、御発言願います。安藤多恵子委員。



◆委員(安藤多恵子君) 陳情第44号に対しまして、不了承の立場で意見を申し上げます。

 現代社会におきましては、子育てあるいは教育といった問題に対しまして閉塞感、あるいは子育ては大変内向きになり、いろいろな意味で子育てや教育というものが格差を生み、そして、それがまたさらに連鎖していくという、そういう現代社会にありまして、政府が社会的理念、いわば哲学というようなことで、こうした子育て支援、子ども手当を創設したことは大変評価したいというふうに私は思っております。

 古来の日本文学でもいろいろと言われておりますように、子供というものは個人のものではなく、ボールを手から手へ受け渡していくように、世代から世代へ子供を渡していくものであるという、そういう哲学を私は堅持していきたいというふうに思っております。

 子ども手当につきましては、先進諸国ではほぼ当たり前、もっと大きな金額を出しているところもあるという実態にありまして、もっともっとこうした考え方を社会に広めていくということが大事ではないかなと思っております。

 しかしながら、制度上は、先ほど来もいろいろお話がありましたように、まだまだ議論の余地、再考の余地があるというふうに思っております。陳情者のおっしゃるような御意見には、私は納得できないという立場から不了承といたします。以上です。



○委員長(吉川重夫君) ほかに意見のある方、御発言願います。上田博之委員。



◆委員(上田博之君) 私も、この子ども手当の廃止を求める意見書の提出に関する陳情書には、趣旨不了承の立場から討論させていただきます。

 私は、子育て支援は、現金を配るだけでなく、正規雇用をふやす、保育所をつくる、医療や教育費の負担を減らすなど、総合的な対策が大事だと考えています。その一環として、現金給付の拡充も必要だと考えます。

 子育て世代の多くは所得が低く、経済的困難が深刻です。政府の調査でも、経済的支援を求める声が7割に達し、子供の7人に1人が貧困状態です。この10年間の格差を広げるひどい政治のもとでの雇用破壊で、両親とも派遣労働者という例も珍しくありません。これまで家族向けの現金給付では、日本はヨーロッパと比べ低水準でした。そうしたことも考慮し、日本共産党としては、児童手当を1万円に引き上げ、将来は18歳未満まで拡大することをこれまで公約にしてきました。そうした意味で、この子ども手当の精神について、基本については賛成ということです。

 今回の陳情で問題になっている子ども手当は、民主党が掲げる月2万6,000円を制度として固めるものではなくて、当面半額の1万3,000円を支給するというものでした。来年から子ども手当の対象となる16歳未満の年少扶養控除が廃止されます。それは先ほど市側から説明がありました。手当受給世帯以外への負担増がそこにはないことから、その限りで日本共産党はこの子ども手当に平成22年度の予算としては賛成したという経過があります。月額2万6,000円で総額5兆円を超える民主党の政策には、私は賛同はできません。日本共産党は、子ども手当の1%から2%で10万人分の保育所建設は可能だと、大体1,700億円あればできるというふうに試算しておりますので、保育所づくりに力を注ぐことなどを強力に後押ししているところです。

 財源について、日本共産党は、庶民増税との抱き合わせというものに強く反対しています。国民と共産党の批判で、今回の子ども手当では、子ども手当が支給される世帯以外への増税の抱き合わせは食いとめることができました。しかし、民主党政権には財源のめどがないため、来年度配偶者控除や青年扶養控除廃止などの増税が検討されています。日本共産党はそれには反対していきます。

 次に、外国人の支給についてですけれども、日本に子供と一緒にいる場合は、私は排除すべきではないと考えます。日本は1981年に難民条約を批准しました。同条約は、国内に住む難民に社会保障で自国民と同じ待遇を与えるよう批准国に求めています。児童手当は71年の法制定時には日本国民との支給要件がありましたが、難民条約批准に伴い、国際条項は撤廃され、外国人居住者にも支給されてきたという歴史があります。ヨーロッパでも居住する外国人に支給しており、子供と一緒に住む日本人も手当を受けています。それが世界の流れだと言えます。ただ、イギリスなども原則として子供もイギリスにいる場合としています。子供が外国にいる場合などについては、一定のルールの整備が必要だと、それを求める必要があると私は考えます。

 また、陳情の理由は、世界の人権を守る意識の高まりと人類の英知の到達に追いつくことができず、日本国が16年も前に批准した子どもの権利条約の精神をも否定しています。よって、私は、子ども手当については、廃止を求めるものではなく、不都合な点は大きく改善すべきだとの立場から、陳情第44号を趣旨不了承としたいと思います。以上です。



○委員長(吉川重夫君) ほかに意見のある方は御発言願います。

  (「なし」の声あり)



○委員長(吉川重夫君) 意見がないようですので、意見を終了いたします。

 これより採決に入ります。

 これより陳情第44号・子ども手当の廃止を求める意見書の提出に関する陳情書の件を継続審査にすることについて、挙手により採決いたします。

 本件は、継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。

  〔賛成者挙手〕



○委員長(吉川重夫君) 挙手同数であります。よって、委員会条例第16条の規定により、委員長が本件に対する継続審査の可否を採決いたします。

 委員長は本件について継続審査とすることと採決いたします。

 ――――――――――――――――――――――――



○委員長(吉川重夫) この際、暫時休憩いたします。

 午前9時31分 休憩

 ―――――――――

 午前9時32分 再開



○委員長(吉川重夫君) 再開いたします。

 ――――――――――――――――――――――――



○委員長(吉川重夫君) これより陳情第45号・人権侵害救済法の成立に反対する意見書の提出に関する陳情書の件を議題として審査を行います。

 本件の内容及び状況などについて、市側から特に説明はありますか。市民部長。



◎市民部長(中山利次君) 若干説明をさせていただきます。

 日本国憲法は、国民主権、平和主義と並び、基本的人権の尊重を三大原則の1つとしております。このように、人権は日本国憲法の柱の1つであり、国民の権利として保障されております。

 人権は、人が平和に暮らしていく上で最も大切な権利です。自分だけでなく、1人1人の人権が尊重されなければなりません。しかし、私たちの社会にはさまざまな人権問題がございます。高齢者、子供、障害者、犯罪被害者やその家族、その他社会的弱者に対する差別事象が発生しているのが事実でございます。また、近年にはインターネット上においても、特定個人や不特定多数並びに集団や地域に対する誹謗中傷など、さまざまな人権侵害が生じております。

 これらのことを防止するため、人権擁護に関する施策を総合的に推進するいわゆる人権擁護法案が平成14年の国会に提出されました。この法案では、報道や取材の自由、人権委員会の独立性の問題等が争点となり、審議はされましたが、成立せず、平成15年の衆議院解散により廃案となりました。その後、政府・与党では引き続き法案の検討が行われたものの、法案の提出はない状況でございます。

 一方、平成17年に野党・民主党から人権侵害救済法案が国会に提出されましたが、これも同年の衆議院解散により廃案となっております。昨年の政権交代後の本年2月の鳩山首相が国会で、差別問題をはじめ数々の深刻な人権問題が後を絶たない、人権救済機関の創設は非常に重要であるため、人権侵害救済法案をできる限り早期に国会に提出できるように努力すると表明がありました。このことを受けての今回の陳情と理解しております。

 いわゆる人権侵害救済法案の具体的内容が現在のところ不明ですので、市といたしましては、国の動向を見きわめながら、今後とも人権擁護に必要な情報の収集及び人権問題に関する理解と認識を深めるための啓発事業等を進めていく考えでございます。

 以上が補足の説明となります。よろしくお願いいたします。



○委員長(吉川重夫君) 以上で説明を終わります。

 それでは、本件についての質疑のある方は御発言願います。

  (「なし」の声あり)



○委員長(吉川重夫君) 質疑がないようですので、質疑を終了いたします。

 これより、採決に当たって御意見のある方は御発言願います。比留川政彦委員。



◆委員(比留川政彦君) 本件陳情第45号につきましては、先ほど市側から説明がございましたとおり、国側で法案の提出がまだされていません。よって、法案の中身についても不明確であるという立場に立って、継続で考えたいと思います。



○委員長(吉川重夫君) ほかに御意見のある方は。二見 昇委員。



◆委員(二見昇君) 私は、この趣旨に反対の立場で発言をいたします。

 今もお隣の比留川委員さんがおっしゃったように、まだ法案が出されていない中身についての審議についてはいかがなものかと、若干、私自身も疑問を持っているんですが、ただ、こういうふうにきちっとした形で文面で出されてくると、これについてのまず見解をやはりきちっと市としても出しておく必要があるんだろうと、こんなふうに思って、これについてひとつ議論させていただきたいというふうに思っております。

 今回提出された人権侵害救済法の成立に反対する意見書の提出に関する陳情書に記載の理由の中に、(1)と(3)はほぼ同様の文章になっているんですが、差別や侵害があった、あるいはそのおそれがあるという認識に基づいて、令状なしで住宅に立ち入り調査、動産等の押収ができる人権委員会が設置されることになっているというふうに記載されているんですが、ただ、私もちょっと資料を調べさせてもらった中で、実は人権侵害による被害の救済及び予防等に関する法律案の解説という中を見させてもらうと、(4)の特別救済手続というところには、人権侵害の事実認定は、独立性を持つ人権委員会が人権侵害を申し出た者のみならず、その相手方の意見を十分に聴取するなど公正・中立な立場で十分調査を行うと。それで63項の2項、一方的な事実認定はしませんということをうたってあるわけですね。したがって、そうすると、ここに書かれてある中身が一体何なのかなと、ちょっと私自身は違うだろうというふうな疑問符を持たざるを得ないわけですね。

 なお、また、3項に一方的に罰するということもできるというふうに書いてあるんですが、その中に続いてこんなふうに書いてあります。人権委員会による特別調査は刑事責任の追求を目的とするものではなく、正当な理由もなく立ち入り等を拒んだ者に裁判所を通じて過料を科すことができるのみであって、相手方が立ち入り等を拒否した場合には強制することはできないものであると、こういうふうに解説の中には説明がされております。したがって、私とすれば、陳情書の趣旨がちょっと違うんじゃないのかなというふうに疑問を持たざるを得ないわけであります。

 そして、陳情書の原文の(4)の中に書いてあるんですが、不当な差別や人権侵害などは、健全な社会、健全な人間関係のもとにおいては存在しないものです。それゆえ、私たちは、まず健全な社会、健全な人間関係を築くように努力すべきであると、こういうふうにうたっているんですが、不当な差別、人権侵害はないんだということを一番最後の(4)のところでうたっているんですが、現実の問題として、新聞報道もされておりますけれども、職務上の地位を利用してのセクシャルハラスメントなど、たびたびこれも取り上げられておりますし、また、一例を申し上げますと、横須賀の護衛艦「たちかぜ」所属の若い自衛官がいじめを苦で自殺したということが今、事件として裁判に取り上げられておりますので、この趣旨については、ちょっと私たちは理解できないので、反対であるということを申し上げておきたいというふうに思っております。



○委員長(吉川重夫君) ほかに御意見ある方は御発言願います。出口けい子委員。



◆委員(出口けい子君) 私は、陳情第45号・人権侵害救済法の成立に反対する意見書の提出に関する陳情書につきまして、趣旨不了承の立場で意見を申し上げます。

 人権とは、私たち1人1人が人間として生まれながらに持っている当然の権利です。しかしながら、今、人間の尊厳は至るところでさまざまな脅威にさらされております。人権擁護イコール平和であるはずが、世界を見れば、民族紛争、虐殺、拷問、迫害、処刑、そして貧困などが後を絶たない状況にあります。

 世界の中で日本は、経済大国でありながら、人権問題に消極的な人権小国との批判を浴びています。女性や老人への差別、児童虐待、学校でのいじめ、障害者に対する差別、学歴による差別、在日外国人への差別、HIV感染者、ハンセン病患者等への偏見、我が国の人権状況は極めて深刻なものであります。

 差別なき社会、人権侵害なき社会は、我が党の大目標でもあります。生きとし生ける人間が人間らしく生きる権利を有する観点からも、この法案はいまだ提出はされていないものの、この陳情に賛成できず、趣旨不了承とさせていただきます。



○委員長(吉川重夫君) ほかに御意見ある方は御発言願います。上田博之委員。



◆委員(上田博之君) 私は、この陳情には趣旨不了承の立場から討論をさせていただきます。

 しかし、この陳情が問題にしています人権侵害救済法案そのものには、私は反対です。それは、公権力の人権侵害に厳正に対処するには、政府から独立した人権救済機関が必要です。国連では、人権救済機関を実効あるものとするために、国内人権機関の地位に関する原則というものを明らかにしており、政府からの独立を厳しく求めています。ところが、今進められている法案は、人権救済機関である人権委員会を内閣府の外局に置くという方向であり、これでは公権力による人権侵害救済に実効性がありません。

 では、なぜこの陳情を不採択としたいのかということですが、1つは、この陳情は人権救済機関の設置そのものを否定する内容になっているからです。私は、人権救済機関の設置は必要と考えます。しかし、これまで自民党が準備してきたこの法案の前身である人権擁護法案にしても、今回の民主党の人権侵害救済法案にしても、公権力の人権侵害に対応できないだけでなく、労働現場、職場などの雇用の場での人権侵害を放置するものであり、マスコミ、報道機関の表現の自由を狭めるもので、政治家の不正の追及を困難にするなどの可能性が指摘できるものであるので、人権救済機関は必要だけれども、今準備されている法案には反対というスタンスです。

 最後に、この陳情に不適切な表現があることを指摘しなければなりません。人権侵害を起こす危険性について述べたくだりで、「まるで共産主義国にあってしかるべき制度」としているところです。まず、「共産主義国」に対する反対の言葉は「資本主義国」です。資本主義国でも歴史をちょっと振り返れば、多くの国で恐ろしいくらいに人権を抑圧してきました。お隣の韓国での光州事件、金大中事件、日本でも65年前までは国民を弾圧し、従属させ、戦争に駆り立てる恐ろしい国でした。また、共産主義という概念を社会科学的にきちんと把握すれば、自由を抑圧する制度を持つものではありません。

 陳情者は、多分旧ソ連などの国をイメージしているのかもしれませんが、社会科学的にとらえれば、ソ連は共産主義国ではありませんでした。自分ではそう名乗っていたかもしれませんが、社会主義、共産主義とは全く違う体制になっていました。ソ連が解体したときは、私も大喜びをしましたけれども、それからもう20年もたとうとしているのですから、社会科学の到達点をしっかりと踏みしめる必要があります。共産主義とは自由と対立するものではなく、逆に自由と民主主義が社会全体に浸透したときに可能な体制であり、その体制の中で自由と民主主義が花開く社会なのです。

 以上の理由によって、私は陳情第45号を趣旨不了承としたいと思います。



○委員長(吉川重夫君) ほかに意見ありますか。

  (「なし」の声あり)



○委員長(吉川重夫君) 意見がないようですので、意見を終了いたします。

 これより採決に入ります。

 これより陳情第45号・人権侵害救済法の成立に反対する意見書の提出に関する陳情書の件を継続審査とすることについて、挙手により採決いたします。

 本件は、継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。

  〔賛成者挙手〕



○委員長(吉川重夫君) 挙手少数であります。よって、本件を継続審査とすることは否決されました。

 これより陳情第45号・人権侵害救済法の成立に反対する意見書の提出に関する陳情書の件を挙手により採決いたします。

 本件は、趣旨了承とすることに賛成の方の挙手を求めます。

  〔賛成者挙手〕



○委員長(吉川重夫君) 挙手少数であります。よって、本件は趣旨不了承と決しました。

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○委員長(吉川重夫君) これより、陳情第46号・選択的夫婦別姓制度の制度化に反対する意見書の提出に関する陳情書の件を議題として審査を行います。

 本件の内容及び状況などについて、市側から特に説明はありますか。市民部長。



◎市民部長(中山利次君) それでは、これについても簡単にちょっと説明をさせていただきます。

 選択的夫婦別姓制度導入を折り込んだ民法改正につきましては、平成8年2月に法務省の法制審議会の答申として、民法の一部を改正する法律案要綱として提起されましたが、現在までのところ制定されておりません。

 昨年の政権交代により誕生した鳩山内閣に、長年この民法改正運動に取り組んできた千葉景子参議院議員ですとか、福島瑞穂参議院議員が法相とか男女協働参画相として入閣し、今国会で改正案を提出することが表明され、事態進展の予想が高まりましたが、与党内の国民新党の亀井金融省が夫婦別姓の導入に反対の考えを明言するなど、与党内の意志統一がされずに、この民法改正案は今国会の提出予定法案とされながら、閣議決定されていない状況でございました。

 選択的夫婦別姓制度とは、夫婦が希望すれば、各自の姓を結婚後も名乗ることができる制度でございます。現行の民法は夫婦同姓を規定しておりまして、大半が妻が夫の姓に変えております。このため、主に女性たちが改姓は仕事上不便だなどの理由で導入を求めてきたものでございます。

 法制審議会としては、女性の社会進出に伴い、婚姻によって氏を改めることが社会的な不利益をもたらす事態が増加する一方、少子社会の出現によって、家名を維持するため、結婚をちゅうちょする事態も生じており、これらの問題の解決策として、夫婦の氏のあり方を見直す必要があるとしておりました。日本世論調査会が平成21年12月に実施した世論調査では、賛成、どちらかといえば賛成が計49%、反対、どちらかといえば反対というのが計48%と、賛否が分かれているような状況でございます。以上でございます。



○委員長(吉川重夫君) 以上で説明を終わります。

 それでは、本件について質疑のある方は御発言願います。

  (「なし」の声あり)



○委員長(吉川重夫君) 質疑がないようですので、質疑を終了いたします。

 これより採決に当たって、意見のある方は御発言願います。比留川政彦委員。



◆委員(比留川政彦君) 私は、陳情第46号・選択的夫婦別姓制度の法制化に反対する意見書の提出に関する陳情書に継続審査の立場から意見したいと思います。

 先ほども市側の答弁にございましたとおり、非常に賛否は分かれている微妙な問題であるということにつけ加えまして、法案自体がまだ国会のほうに提出されておりません。そのような状況下を踏まえまして、推移を見守るということで、継続ということで意見したいと思います。



○委員長(吉川重夫君) ほかに御意見。出口けい子委員。



◆委員(出口けい子君) 私は、陳情第46号・選択的夫婦別姓制度の法制化に反対する意見書の提出に関する陳情書について、趣旨不了承の立場で意見を申し上げます。

 男女平等や男女協働参画社会を図る上で、選択的夫婦別姓制度は大変必要な制度であります。形式面のみを統一すべきというのは、個人の多様な生き方を否定するものであり、豊かな社会とは言えません。民法改正に応じない日本が国連女子差別撤廃委員会や国連子ども権利委員会から再三勧告を受けており、夫婦別姓の選択の自由が全くないのは日本だけです。そういう意味からも、日本が人権の後進国と言われても仕方がないと思います。まさに選択肢を広げていくことが政治の責任であると思いますので、この陳情には賛成できず、不了承とさせていただきます。以上です。



○委員長(吉川重夫君) ほかに。二見 昇委員。



◆委員(二見昇君) 私は、この陳情書については、不了承の立場で発言をさせていただきます。

 今回の選択的夫婦別姓制度については、今も申し述べられましたけれども、これまでの経過として、国連女性差別撤廃委員会をはじめ、国連の各種人権委員会からの法改正を行わない日本政府に厳しく勧告され、日本政府が法改正実施のためにとった措置を2011年度までに求められているということも伺っております。

 これまで、法相の諮問機関である法制審議会が1996年に民法改正を答申したが、この陳情書にも記載されているような夫婦別姓は、家族のきずなを壊すなどとする強い反対が自民党内にあって、法改正案を提出できないで今日に至ったと別の資料などにも記載がされております。また、この陳情書の裏側の(2)の中段に、現在、家族や地域社会などの共同体の機能が損なわれ、けじめのないいいかげんな結婚、離婚がふえ、悲しい思いをする子供たちがふえていると記載されておりますように、夫婦別姓の制度でいいかげんな結婚をしたり、離婚をしたり、家族のきずなを壊したりするのではなく、ここでは私の考え方を申し上げませんが、もっと別な要因があるんだろうと思っております。

 したがって、選択的夫婦別姓制度を一部の人たちの政治の具にするのではなく、国民に見えるような議論をしていただいて、慎重に選択すべきであると申し上げ、今回の陳情書の趣旨については不了承といたします。



○委員長(吉川重夫君) ほかに御意見のある方。安藤多恵子委員。



◆委員(安藤多恵子君) 陳情第46号に対しまして、趣旨不了承の立場から意見を申し述べます。

 そもそも夫婦別姓という議論がわき起こってきた社会的背景というものをよく考えていきたいというふうに思います。家族制度というものが、家というものを中心に強固にあった時代、嫁という字からもわかるように、家に嫁すという考え方が当然であった時代から、もう既に相当な年月がたちまして、男女協働参画の時代にあって、女性がどんどん活躍する、そういう時代にもなってきました。

 特にこの陳情者の御意見の中で、別姓を望む者は家族や親族という共同体を尊重することよりも、個人の志向や都合を優先する思想を持っているという言い方、また、選択的夫婦別姓制度の導入により共同体意識よりも個人的な都合を尊重する流れを社会に生み出しといった一方的な決めつけの仕方については、大きな疑問を感じます。

 そのようなことから、この陳情に対しましては、不了承といたします。



○委員長(吉川重夫君) ほかに御意見のある方。上田博之委員。



◆委員(上田博之君) 私は、陳情第46号・選択的夫婦別姓制度の法制化に反対する意見書の提出に関する陳情書について、趣旨不了承の立場から意見を申し上げさせていただきます。

 まず、この陳情で違和感を非常に覚えるのは、夫婦別姓の制度を封建的としていることです。この陳情者は、「明治以来の夫婦一体となった家族制度のよき伝統を壊してしまう」としていますが、明治以降の家族制度とは家父長制のことで、辞書を調べますと、この制度は家長が絶対的な家長権によって家族員を支配・統率する家族形態となっています。家族を支配するこの制度こそ封建的な制度だと私は理解していますので、このような時代おくれな趣旨に賛同することはできません。

 私は、女性も子どもも1人の人間として尊重され、多様な生き方や家族のあり方をお互いに認め合う社会こそ、人間として生きやすい社会ではないかと考えています。今、日本が目指している夫婦別姓制度は、選択的夫婦別姓制度で、別姓の強要ではなく、それぞれが同姓か、別姓かを自由に選べるようにしようというものです。陳情では、別姓にすると家族が一体感を失うだとか、離婚がふえるだとかと危惧されていますが、同姓のもとでも離婚や子供の問題も起きているのですし、この問題の原因は他に求められるものだと考えます。逆に、家の名前を守りたいという立場の方の中から、家の名前を続けるために、また、お墓を守りたいということで、夫婦同姓ではなく、別姓を求める声も出ていると聞いています。

 また、陳情では、通称の使用ができることをもって別姓を不要としていますが、通帳や印鑑、免許の名義変更など、結婚や離婚時の煩雑な変更の手続やいろいろな場面で起こるプライバシーの公表や侵害など、人権への侵害をこのまま放置できる時代ではなくなっています。

 世界に目をやると、政府の資料では、夫婦同姓を採用しているとされた国は、1996年でタイとトルコとインドと日本の4カ国だけです。現在で見ますと、タイとトルコは既に法改正がされ、夫婦別姓となっています。インドでも事実上、宗教の違いで北部は同姓、南部は別姓が多いなどとなっていて、法律で同姓を強制している国は日本だけです。日本政府が批准して25年たつ女性差別撤廃条約の第16条は、姓の選択を含む夫婦同一の個人的権利を明記しています。国連からも再三民法改正を早くするようにとの勧告も出されている事実にも目を向けて、この問題は考える必要があります。

 よって、私は、選択的夫婦別姓制度の法制化は速やかに進めるべきだとの立場から、陳情第46号を趣旨不了承としたいと考えます。以上です。



○委員長(吉川重夫君) ほかに御意見ありますか。

  (「なし」の声あり)



○委員長(吉川重夫君) 意見がないようですので、意見を終了いたします。

 これより採決に入ります。

 これより陳情第46号・選択的夫婦別姓制度の法制化に反対する意見書の提出に関する陳情書の件を継続審査とすることについて、挙手により採決いたします。

 本件は、継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。

  〔賛成者挙手〕



○委員長(吉川重夫君) 挙手少数であります。よって、本件を継続審査とすることは否決されました。

 これより陳情第46号・選択的夫婦別姓制度の法制化に反対する意見書の提出に関する陳情書の件を挙手により採決いたします。

 本件は趣旨了承とすることに賛成の方の挙手を求めます。

  〔賛成者挙手〕



○委員長(吉川重夫君) 挙手少数であります。よって、本件は趣旨不了承と決しました。

 以上で本委員会に審査依頼された事件の審査を終了いたします。

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○委員長(吉川重夫) この際、暫時休憩いたします。

 午前9時58分 休憩

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 午前9時59分 再開



○委員長(吉川重夫君) 再開いたします。

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○委員長(吉川重夫君) 以上で本日の審査を終了いたしますが、陳情の審査結果につきましては、報告書を作成し、議長に提出したいと思います。よろしくお願いいたします。

 あわせまして、継続審査となった陳情につきましては、議長に閉会中の継続審査の申し出をいたしますが、定例会最終日に議長が会議に諮り、決定することになっておりますので、委員の皆様におかれましても、御了承願いたいと存じます。

 以上で市民福祉常任委員会を閉会いたします。

 午前10時00分 閉会