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神奈川県 厚木市

平成29年 総務企画常任委員会 本文




◯寺岡委員長
 ただいまの出席委員は7人で定足数に達しております。
 当委員会に付託されました案件を審査のため、総務企画常任委員会を開きます。
 本日の日程は、お手元に配付してあります日程表のとおりです。

日程1 請願第1号 「所得税法第56条の廃止を求める意見書」を国に提出することを求める請願

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◯寺岡委員長
 日程1 請願第1号 「所得税法第56条の廃止を求める意見書」を国に提出することを求める請願を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。本請願における紹介議員の出席はいかがいたしますか。
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◯難波委員
 請願者の出席を求めると思いますので、それで内容はわかりますので、紹介議員の出席は必要ないと思います。
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◯寺岡委員長
 出席を求めず審査を進めることでご異議ありませんか。

              (「異議なし」との声あり)

 ご異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 それでは、書記に本件を朗読させます。
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◯見上書記
 はい。朗読いたします。
 請願第1号 「所得税法第56条の廃止を求める意見書」を国に提出することを求める請願。
 請願者、厚木市元町8番22号、厚木民主商工会婦人部部長、中山光子さん。婦人部副部長、飯田由江さん。事務局長、高橋雅子さん。
 裏面をごらんください。
 請願の項目、所得税法第56条は廃止すること。
 以上です。
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◯寺岡委員長
 理事者から本件に対する意見、説明がありましたらお願いいたします。
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◯市民税課長
 請願第1号につきましてご説明申し上げます。
 所得税法第56条の趣旨は、昭和24年のシャウプ勧告において、所得税の課税単位を個人単位とするとともに、家族従業員を雇用することによる所得分割を抑制する措置をあわせて導入すべきという指摘を受け、昭和25年度の税制改正において導入されたものでございます。内容といたしましては、事業者と生計を一にする配偶者その他の親族が、その事業者の営む不動産所得、事業所得、または山林所得を生ずべき事業に従事したときの対価の支払いは、その事業者の所得金額の計算上、必要経費に算入しないとするものでございます。
 なお、この例外として、所得税法第57条には、事業に専従する親族がある場合の特例が設けられており、青色申告にあっては、一定の帳簿書類を備え、記帳を行うことによって、事業と家計との分離を明確にすることができるとして、青色申告者に限り、その家族従業者に支払った給与を必要経費として控除することを認めているものでございます。これに対し、青色申告者以外のものについては、労働日数等の一定の外形的な基準のもとに専従者を認定し、その従事者に給与の支払いがされたか否かにかかわらず、概算的に一定の控除を行うこととされております。
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◯寺岡委員長
 ここで暫時休憩いたします。

                午前9時03分 休憩
               ───────────
                午前9時16分 開議

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◯寺岡委員長
 再開いたします。
 意見、質疑等お出し願います。
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◯新川委員
 うちの会派としては、基本的に反対の立場でお話をさせていただきます。
 例えば法人も含めた青色申告、やはり税の適正な課税という中で、変な話、もうかったから専従者にたくさん給料を払おうとか、役員報酬を上げようとか、今の税法はそういうのはできない形になっています。そういう面で青色申告は最初に届け出がありますし、役員報酬は定額制ということです。そういうことを考えて、私も一方的に言うわけではないのですが、やはり青色申告というのは、そういう中で適正な申告をどんどん進めていこうということで、記帳義務であったり、家事と事業を分別しようという形で国として推進しているわけです。そういう面では、青色申告にどんどん移行して、将来的には青色申告も白色申告もなく、全ての事業者がいろいろな特典が受けられるようになればいいと思います。戦後70年という話がありましたけれども、まだまだ不十分なところがあるので、今のところは青色申告という中で特典を与えながら、しっかり申告納税制度を守っていこうという制度だと私は思っていますので、ここだけをピックアップして全てが解決する話でもないし、いろいろな面を考えなければいけないので、うちの会派としては請願に反対させていただきたいと思います。
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◯釘丸委員
 先ほどの陳述の中でもありましたけれども、働いて、その正当な対価が受けられない状態になっていることを皆さんはどのようにお考えなのか。所得税法第56条は女性だけではなく家族従業者ですけれども、家族従業者の8割は妻、女性ということを考えると、やはり女性のエンパワーメントを阻害している。あわせて、本当に働いているのにその対価がしっかり認められない、計算をすれば最低賃金にも満たない状況をどのようにお感じになっているのか、私はぜひ皆さんからいろいろご意見をいただきたいのです。全国483の自治体議会で意見書採択というのは、全国に1700余り自治体がある中で、相当の数になっていると思うのです。そこで我々も論議の発展をしなければいけないと思います。そういう関係で、ぜひ皆さんからもご意見をいただきたいと思います。
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◯奈良委員
 ずっと一貫して請願の趣旨に賛同しているので、その辺は繰り返しになる部分もあるかもしれませんが、法律論的に言うと、この間ずっといろいろ見ているのですけれども、大概法律上、例えば裁判廷の争いなどを見ていても、それが著しく不合理であるとは認められないという言い方で、その法律がおかしいと思っている人が多くても通らない場合があります。例えば請願の趣旨にある納税者を差別するということについては、法廷闘争などですと、それは1つの意見としてはあるかもしれないけれども、法律上はそれは著しく不合理であるとは認めがたいと却下される可能性がある。法律というのは多分そういう体系になってしまっていると思うので、今そこに余り依存できないと思っています。
 著しく不合理であるとは認められないから変えられないというのは、例えば憲法の改正などについて言うと、それが守っている部分もあるので、法律上の解釈論の世界はなかなか難しいものがあると最近感じています。一方で、政府がこの問題を政治の側から解決するというのはある話であって、むしろこの所得税法第56条の問題について言うと、そちらが先行してというか、そちらの責任で解決しなければいけない問題なのだろうと。つまり合理性云々ということについて、新川委員は法律に詳しく、特に税についてはお詳しいでしょうけれども、青色申告の関係ではいつも議論になるのですが、ただ一方で、それは果たして将来的にどうあるべきなのかということから、政治が解決してあげなければいけない問題なのではないかと思います。だから、意見が違うことがあったとしても、その意見の違いを否定する場ではないので、むしろその意見の違いを全部出した上で、合意点を見出すのが議会の場だと思います。だから私としては、将来的にどうあるべきかで考えれば、所得税法第56条を廃止する方向のほうが望ましいだろう、それが多分将来的には合意に達するのではないかという見通しを持った上で発言させていただきました。
 国連からの勧告はこれ以外にも日本政府に対してさまざまされていまして、政府が聞き入れていないところはそのほかにもたくさんあります。それもやはり政治の体質の問題で、それを地方議会の側から対処を促進するのはありだと思いますので、本請願について、私は採択すべき立場ですが、もし異論があるのであれば、将来的にどうあるべきかという観点で意見を出し合うべきではないかと申し上げたいと思います。
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◯釘丸委員
 私ももちろん本請願に賛成なのですが、実はこの所得税法第56条廃止の請願や陳情が出されて最初に採択した高知県議会の陳情文書を見つけたのです。そこで言っているのは、実際に働いたのにその分の対価が払われていないというのとあわせて、今、中小業者が後継者不足に悩んでいると。それは、家族従業者のわずかな控除が所得とみなされるため、社会的にも経済的にも全く自立できない状況になっていますと。家業を手伝いたくても手伝えないことが後継者不足に拍車をかけているという指摘があったのです。高知県議会では昔からそう出ていたのですけれども、私は、この中小業者の営業を守り発展させる、継続させるという意味でも、働いた分をしっかり給与として支払い、そして誇りを持って働けるような税制になっていただきたいと思います。新しい観点として少し言わせていただきました。
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◯新川委員
 私もかつて税理士の仕事をしていましたので、中小企業のいろいろな面は当然見ています。今、釘丸委員が言われたのもわかるのですけれども、この税制の改正で、その中小業者の後継者問題がどうのと論ずるのは、私は少し違うのかなと思っています。先ほども申し上げたのですけれども、言い方は悪いのですが、後出しじゃんけんみたいな形で、もうかったから後でどうのという形になると非常におかしいです。白色申告でもしっかり帳簿もつけて、例えば勤怠管理もするとか、そういうことをしっかり行っていく必要があると私は思っています。だからこの第56条だけで全てが解決するとは思っていませんし、税務署からどうのという話もありましたけれども、やはりそれなりに特典を受けるためには届け出も必要だと思います。専従者給与の届け出というのは、事前に幾らまで払いますと金額まで税務署に届け出るのですね。そういう中で税の公平化が図られていると思っておりますので、先ほどと同じ意見になりますけれども、そういう意味で本請願には反対させていただきたいと思います。
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◯井上(武)委員
 新川委員とほぼ同じ意見ですけれども、この税制改正をした理由を考えても、また、第57条の青色申告にすれば給料を経費にできるという届け出が、申告の仕方で納税者を差別するというふうにも思えないのです。そういう部分からも、これは賛成しかねます。
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◯難波委員
 我が会派も反対の立場なのですけれども、今、新川委員や井上武委員の話を聞いてもそのとおりだと思っております。国のほうで青色申告を進めているというのも先ほど来の説明のとおりで、この第56条の趣旨にもあるとおり、労務の対価として支払われたのか、もしくは家計的な部分で支払われたのかという明確なすみ分けがわかりづらいというところもあって、だからこそ青色申告のほうにという流れがあると思います。
 担当課長に質問なのですけれども、今、市内で青色申告の事業主、白色申告の事業主がどれぐらいいるのか、伺えればと思います。
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◯市民税課長
 平成29年度の課税資料の数字ですが、青色申告者9590人、白色申告者4791人、合計1万4381人。青色申告者の占める割合は66.7%、約3分の2です。
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◯難波委員
 白色申告から青色申告に移っている方も結構多いという認識でいいと思うのですけれども、そういう中で、先ほど請願者の説明でもありましたが、国でも麻生財務大臣が慎重な議論と言われていたでしょうか、今後の検討も含めということなので、取り急ぎ今の段階で第56条廃止ということで話を持っていくのはまだ早いのかなと思っております。ですので、我が会派としては、今回の請願には賛成できない立場です。
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◯釘丸委員
 私、今回の請願を審議するに当たって、昨年の議事録を見ました。委員長報告の中で、昨年の青色申告は9759人、白色申告は4562人。青が減って白がふえている。これは数字として事実です。昨年、青色申告が68.14%で、昨年の答弁では前年度と比較すると青色申告者のほうが伸びていると言っていましたけれども、ことしは68.14%から66.7%ということは、青色申告が減っているということだと思います。そして、税逃れというのが青色申告ではないのかと見れば、多くの事業者がそうだとは言いませんけれども、税逃れをしたとしても、それは申告の形態ではないと私は思います。ですから、第56条の関係でいえば、やはり労働の対価がしっかり支払われていない、そこのところに大きく着目する必要があると思っています。
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◯奈良委員
 税を徴収するなり課税するなりという執行者側の観点からですと、青色申告に移行させたいという論調は成り立つのでしょうが、逆に税を納める側の観点から、実態からいって、そうしろと言われたことができない人たちがどういう扱いをされるかという観点は配慮されるのが税の体系のあり方だと思うのです。そう考えたときに第56条の存在はどうなのかということが一番の論点で、まず青色申告移行が100%される状況にないということを現状としては認めなければいけないのです、事実がそうなのですから。そのときにどう保障していくのかというのがないと、請願者の意向に応えていないばかりか、議会としてこの請願を議論した意味がないと思うのです。問題は、第56条の条項があることによって何が阻害要因となっているのか、それを存続させることに積極的な価値があるのかということが争点となるべきだと思います。先ほど来、本請願には反対だとおっしゃる方とはもちろん立場が違いますけれども、本来はそこが争点になるべきだと考えております。
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◯寺岡委員長
 採決方法を協議するため、暫時休憩いたします。

                午前9時36分 休憩
               ───────────
                午前9時37分 開議

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◯寺岡委員長
 再開いたします。
 採決方法について確認させていただきます。

               (「採決」との声あり)

 ほかになければ意見、質疑等を終結いたします。
 討論に入ります。──別になければ討論を終結いたします。
 採決いたします。

           請願第1号  採決───起立少数で不採択



日程2 陳情第9号 非常勤職員の障害者雇用を求める陳情

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◯寺岡委員長
 日程2 陳情第9号 非常勤職員の障害者雇用を求める陳情を議題といたします。
 書記に本件を朗読させます。
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◯見上書記
 はい。朗読いたします。
 陳情第9号 非常勤職員の障害者雇用を求める陳情。
 陳情者、厚木市鳶尾二丁目25番2−1003号、内木良さん。
 陳情の項目、障害者も非常勤職員として雇用してください。
 以上です。
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◯寺岡委員長
 理事者から本件に対する意見、説明がありましたらお願いいたします。
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◯職員課長
 陳情第9号についてご説明申し上げます。
 非常勤職員の採用につきましては、現在、障害者の方のみを対象にした募集は実施しておりません。しかし、各職場において、障害の有無にかかわらず、職務の内容に応じて能力や適性を勘案し、採用しております。働く意欲と能力や適性を有していれば、採用は可能と考えております。
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◯寺岡委員長
 意見、質疑等をお出し願います。
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◯新川委員
 本会議でも話が出ましたけれども、厚木市とすれば、法律にのっとった形で障害者も雇用しているという報告を受けております。障害者も非常勤職員として雇用してくださいという中身は当たり前の話だと思いますが、既に厚木市は行っていますので、不採択でいいかと思います。あと陳情の趣旨の中身が、「おばさんたち」とか、そういう表現もいかがなものかと思います。
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◯釘丸委員
 私も新川委員と同意見です。今回の一般質問の中で、障害者の雇用については前向きのご答弁がありました。それはしっかり行っていただきたいという思いです。例えば陳情の趣旨に、庁務用務員の仕事は誰でもできるとか、「軽度の障害者の雇用もいいと思います」と。庁務用務員もそれなりにしっかりとした仕事をしなければいけないところを、誰でもできるという言い方ですと、雇用する側の判断を軽視しているように少し感じました。また、「おばさんたちの小遣い稼ぎ」とか「仕事とは違うパワーハラスメントを多く感じました」というのは、もし事実なら問題だろうけれども、この書きようですと、そうかなというふうに疑問視せざるを得ません。ですから、私としてはこの陳情には反対です。
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◯奈良委員
 行政側に、この陳情者から同趣旨の相談なり申し入れはあったのですか。
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◯職員課長
 陳情の項目の障害者も非常勤職員として雇用ということについてはこちらにはございません。しかし、陳情の趣旨のパワーハラスメントに遭ったとか、そのことについては職員課にご相談がありました。
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◯奈良委員
 議会で陳情を採択するというのは厳密性も問われてしまいますし、拘束力も持ってしまうので、行政側としては善処しているという面も考慮せざるを得ないと判断します。ただ、陳情者がいろいろ苦しんで悩まれていることに関しては、行政側も積極的に対応していただいているのではないかと思うので、議会側がこの陳情を採択して行政側を拘束するというよりは、行政側がきちんと対処していただけると信頼して、議会としては陳情は採択しないということでよろしいのではないかと思います。
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◯井上(武)委員
 私も今までの皆さんのご意見とほぼ同じです。本会議でも行政側からしっかりと対応していくというご答弁がありましたし、また、釘丸委員もおっしゃっていましたけれども、パワーハラスメントとか、おばさんたちの小遣い稼ぎとか、所得が高い方の集まりとか、決めつけた部分が非常に多くて、それは確認できていない部分だと思います。この文章を考えても、気持ちは非常にわかるのですが、賛成しかねます。
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◯難波委員
 私も今までの皆さんのご意見と全く同じで、最初に新川委員が言われた陳情の項目の部分に関しては全くごもっともな話だと思いますけれども、ただ、厚木市では既に障害者の雇用の取り組みをしているという現状も認識しています。もっと言えば、陳情の趣旨の中の誰でもできるような仕事だから軽度の障害者でもいいのではないかという書き方は、今、厚木市では障害者も健常者も同じような形でという一歩進んだ形で取り組みをされていて、これに沿っていないような趣旨にも感じ取れますので、私もこの陳情に関しては反対の立場です。
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◯寺岡委員長
 ほかになければ意見、質疑等を終結いたします。
 討論に入ります。──別になければ討論を終結いたします。
 採決いたします。

           陳情第9号  採決───起立なしで不採択



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◯寺岡委員長
 以上で本委員会に付託されました案件の審査は終了いたしました。
 これをもちまして総務企画常任委員会を閉会いたします。

                              (午前9時45分 閉会)