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神奈川県 横浜市

平成13年 少子・高齢化社会特別委員会 P.1  12月05日−04号




平成13年 少子・高齢化社会特別委員会 − 12月05日−04号









平成13年 少子・高齢化社会特別委員会



          少子・高齢化社会特別委員会

◇開会年月日    平成13年12月5日(水)

◇場所       市会第一会議室

◇時間       午前10時01分開会

          午前11時47分閉会

◇出席委員     14人

  委員長     飯沢清人君(民主党)

  副委員長    丸山峰生君(自民党)

  副委員長    関 すみ江君(ネット)

  委員      田中忠昭君(自民党)

  委員      藤代耕一君(自民党)

  委員      吉村米壽君(自民党)

  委員      小幡正雄君(民主党)

  委員      野村政晴君(民主党)

  委員      横溝義久君(民主党)

  委員      源波正保君(公明党)

  委員      鈴木義久君(公明党)

  委員      高橋 稔君(公明党)

  委員      柴田豊勝君(共産党)

  委員      中島文雄君(共産党)

◇欠席委員     1人

  委員      田野井一雄君(自民党)

◇傍聴議員     なし

◇出席理事者

 (企画局)

  企画局長            金近忠彦君

  政策部長            石阪丈一君

  プロジェクト推進室長      川口良一君

                           ほか関係職員

◇市会事務局

  議事課書記           佐藤洋一君

  調査課書記           岩本克雄君

◇議題

  1 少子化の現状と対応について(「横浜市少子・高齢社会白書」から)

開会時刻 午前10時01分



△開会宣告



○(飯沢委員長) これより委員会を開会いたします。

 欠席委員は,田野井委員です。

 上着の着用は御自由に願います。

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△少子化の現状と対応について(「横浜市少子・高齢社会白書」から)



○(飯沢委員長) それでは,議題に入ります。

 少子化の現状と対応についてを議題に供します。

 当局の説明を求めます。



◎(金近企画局長) 委員の皆様方には,日ごろから企画局の所管事業について御尽力,御支援を賜り,厚く御礼を申し上げます。

 21世紀の初頭におきまして,本市も本格的な少子・高齢社会になってまいります。本年の10月には,初めて65歳以上の高齢の人口が,15歳以上の年少の人口を上回っております。そのような社会経済情勢の変動,少子・高齢化による人口構造の変化といったことが市民生活に大きい影響を及ぼしてくると考えております。

 先日,皆様方に御説明をさせていただきましたゆめはま2010プラン5か年計画の素案におきましても,少子・高齢化の進展は,策定に当たって重要な視点の1つになっております。

 少子化に伴う問題につきましては,年金だとか医療など,社会保障の負担のように国全体が取り組まなければいけない問題と,一方では市民が安心して子育て・出産ができるといった地域レベルで考えるべき課題もあります。また,行政だけではなしに,市民・地域が連携して取り組むべき課題もたくさんございます。

 そうした意味から,本年4月に,本市の少子・高齢社会におけるまちあるいは暮らしを市民と一緒に考え,つくっていくために,横浜市少子・高齢社会白書を発行いたしております。この白書を発行するのは,自治体では初めての試みでございます。

 本日は,少子化の現状と対応につきまして,この白書を中心に御説明させていただきます。

 白書の内容につきましては,川口プロジェクト推進室長の方から御説明させていただきますので,よろしくお願いいたします。



◎(川口プロジェクト推進室長) 本日は,少子化の現状と対応につきまして,今,局長の方から説明がございましたように横浜市少子・高齢社会白書を中心に御説明をさせていただきます。

 本日の資料は,お手元にお配りしてありますようにA4,9ページの冊子と資料2となっております白書でございます。

 それでは,最初に,本日の説明の流れを御説明させていただきます。

 資料1は,白書の第1章部分に当たりまして,国全体の現状などをわかりやすくまとめたものでございます。これによりまして,1の少子・高齢化社会とはから,3の少子化問題のこれまでの主な取組みまでを御説明させていただき,それらを踏まえまして,4で横浜市の現状と対応についてを資料2の白書より御説明させていただきます。

 それでは,A4版のプリントでございます資料1の1ページをごらんください。

 まず,少子・高齢化社会とは何かということでございまして,これはおさらいにはなりますが,我が国の現状などをお話しさせていただきます。

 一般に申しまして,65歳以上の人を高齢者と呼び,人口全体に占めます65歳以上の割合を高齢化率と呼んでおります。この高齢化率が7%になった時点を高齢化社会,さらに14%を超えた時点を高齢社会という言葉であわらしております。

 日本の高齢化率は,平成11年10月1日現在16.7%でございまして,既に高齢社会となっております。ちなみに,横浜市では平成12年1月1日現在13.3%で,全国平均を下回っております。

 ただいま御説明いたしましたように,高齢社会と申しますのは,高齢者の人口が多い社会というだけではなく,全人口に占めます高齢者の比率が高い社会のことでございます。したがいまして,高齢者の増加以上に人口全体がふえていけば,高齢社会から脱却することができるわけでございます。

 しかし,最近では少子化も進展しております。図1にございます我が国の出生数及び合計特殊出生率をごらんください。棒グラフが出生数をあらわしまして,折れ線グラフが1人の女性が生涯に産むであろう子供の数,つまり合計特殊出生率をあらわしてございます。

 ごらんのとおり,出生率は,第2次ベビーブームの昭和49年を境にほぼ一貫して低下してきております。合計特殊出生率も同年以降低下し始め,特に昭和60年以降の低下が著しく,平成元年には,昭和41年のひのえうまの1.58を下回り,1.57ショックと呼ばれました。合計特殊出生率は,現在も引き続き低下傾向にございまして,平成11年には1.34となっております。

 なお,ここでは文字で示してございますが,平成12年は0.01ポイント上がりまして1.35となっております。また,後ほど御説明いたしますが,横浜市の平成11年の合計特殊出生率は1.19となっております。また,平成12年度は0.03ポイント上昇しまして1.22となっております。

 それでは,2ページをごらんください。

 合計特殊出生率は,2.08を下回りますと総人口は減少すると言われておりますが,図2にありますように,日本の将来推計人口は,平成19年をピークにして減少していくと予想されております。

 図2をごらんいただきますと,総人口の低下に比例しまして,15から64歳の生産年齢人口,ゼロから4歳の年少人口が低下しているのに対しまして,65歳以上の老齢人口は増加傾向にあるのがおわかりいただけると思います。高齢化率が高まっているということだと思われます。

 少子化,高齢化の進展は,人口構造を見ると顕著にあらわれます。図3をごらんいただきますと,昭和45年の人口構成をごらんいただいてわかるように,かつては,日本の人口構造は,多くの若者が高齢者を支えますピラミッド型でございました。しかし,現在では若年層が薄くなってきております。ここに,少子化の進展が見てとれるわけでございます。さらに,50年後を見ますと,少子・高齢化が一層進展し,高齢者層が多くなり,逆ピラミッド型となる予測になっております。

 ただいま少子化の進展について見てまいりましたが,次に少子化の要因と影響についてお話を進めます。

 3ページをごらんください。

 子供を持つ,持たないは,極めて個人的な話でございまして,もちろん個人の自由な判断にゆだねるべきものでございます。

 しかし,現在の少子化は,子供を持ちたいのに,持てないという状況に問題があるのではないかと思われます。そこで,それは経済的な理由であったり,仕事と子育ての両立の問題であったり,子育てを社会的に支える仕組みが不十分であるということなどが原因と考えられております。このことによりまして,子供を持つことによるさまざまな負担感,束縛感を,子供を持つ前からあるいは結婚する前から意識し,それが結婚や子供を持つことへの意識に影響を及ぼし,躊躇させる原因となっているとも分析されております。

 それでは,少子化の進展は我々の生活にどのような影響を及ぼす可能性があるかを見ていただきます。

 表1をごらんください。

 平成9年度の厚生省の少子化社会における家族等のあり方に関する調査研究でございますが,このアンケート調査によりますと,少子化が我が国に与える影響としまして,現役世代の負担の増加,労働力人口の減少,過疎化・高齢化に伴う地域社会の変容,経済成長率の低下などが挙げられ,経済面,社会面から広く深刻な影響が懸念されています。

 図4をごらんいただきたいのですが,これらを少し分析いたしますと,少子化の進行とともに,労働力人口は平成17年の6,870万人をピークに減少を示しまして,平成37年には6,260万人になると予想されております。また,労働力人口の年齢構成を見ましても,平成12年に14.3%だった60歳以上が,平成37年には21.2%となりまして,若年層の労働力が減少し,労働力人口の高齢化が進むことが予想されております。

 こうしたことから,中段(1)にありますように,経済面の影響としましては,労働力供給の減少とともに,経済成長への制約として労働力の制約,退職者の増加による貯蓄率の低下などをもたらすおそれがございます。

 さらに,?にありますように,年金・医療・福祉の面で,世代間の扶養を前提とした現行の社会保障制度のもとでは,現役世代の負担が増加すると懸念されております。

 次に,社会面への影響では,?の子供の健全な成長への影響として,親の過干渉・過保護や,同年代・異年齢の子供同士の交流が減少しまして,子供の社会性の生育を阻む可能性が指摘されております。

 また,?の地域社会の活力の低下といたしまして,過疎化・高齢化がこれまでより広範な地域で進み,これによりまして現行の地方行政の態勢のままでは,福祉サービスや医療保険の制度運営など住民に対する基礎的なサービスを提供することが困難になるのではないかとも言われております。

 4ページをおめくりください。

 以上のような少子化問題に対しまして,国も本市もさまざまな取り組みをしてまいりました。少子化問題の取り組みは大きく2つに分けることができます。

 まず1つは,少子化の要因に対する取り組みでございます。これは,少子化の要因を取り除くことになりますが,少子化の影響を小さくするためには,少子化の進展をストップさせる,あるいはおくらせることが必要でございます。そのためには,少子化を進展させる要因を取り除けばよいのですが,例えば仕事と子育ての両立のため,保育所の整備による子育て支援や育児休業制度の充実などによる雇用環境の整備といった取り組みを進めます。これによって,少子化を進展させる要因が取り除かれることになります。

 もう一つの取り組みは,少子化の影響に対する取り組みでございます。これは,少子化による社会経済の変化に対応しまして,社会制度などの既存のシステムを変革するということでございます。

 例えば,公的年金は高齢期の生活を支える重要な社会保障制度でございますが,現在の制度は基本的に現役の若・壮年層が年金受給者を支える仕組みとなっているため,少子化の進展によります若・壮年層1人当たりの負担が過重になることが懸念されております。これに対応するためには,給付額算定方式の見直しや給付年齢額の引き上げなど,社会構造に対応した年金制度の改革が必要になります。

 なお,5ページの表2には,国及び本市の最近の主な取り組みをまとめましたので,後ほどごらんください。

 また,6ページ以降は,ゆめはま2010プラン次期5か年計画の素案のうち,少子化対策と関連が深い重点施策の分野でございます子ども施策の推進の部分の抜粋を載せてございます。後ほどごらんください。

 以上,見てまいりましたが,我が国の少子化の状況,その要因や影響,さらにはそれに対する取り組みにつきまして概括的に今,御説明を申し上げたところでございます。これからは,少子・高齢社会白書をもとに,本市の少子化について御説明を続けてまいります。なお,前段の部分はこれまでの説明と重複しますので省略させていただきます。

 白書の20ページをごらんください。

 我が国は,出生率が低下していること,平均寿命が伸びていることが影響しまして,世界に類を見ない速さで少子・高齢化が進んでおります。横浜市は,現在のところ,若い世代が市外から転入してきているため子供の数は大きく減っていませんが,合計特殊出生率は全国に比べて低く,今後,子供数が減少していくと考えられております。

 20ページの図をごらんいただきますと,年齢の5歳ごとの階級別の人口構成の変化です。平成12年と平成22年を比較いたしますと,20歳代が減少し,60歳代が増加すると予想されております。

 次に,21ページの上の図をごらんください。我が国の年齢3区分の人口構成をグラフでお示ししたものでございます。

 昭和55年には23.5%だった15歳未満の人口すなわち年少人口は,平成12年には14.7%に減少しております。下の図は市のデータでございますが,昭和55年に24%だった年少人口は,平成12年には14%に減少しました。

 次に,22ページの図をごらんください。

 区別の年齢3区分別の人口構成でございます。都筑区,青葉区,緑区といった北部地域では年少人口の割合が高く,老年人口の割合が低いのに対しまして,西区,中区,南区といいました市の中心地域では逆の傾向を示しております。このように,少子・高齢化の状況には大きな差が生じてございます。

 次に,少し飛びますが,25ページの図をごらんください。

 合計特殊出生率を国際比較したグラフでございます。先進諸国は軒並み低い水準にありますけれども,中でも日本は,ドイツやイタリアとともに最も低い水準になっております。

 26ページをごらんください。

 上の図は,我が国及び本市の合計特殊出生率でございます。先ほども御説明いたしましたが,本市は全国水準をほぼ下回った水準で推移しております。

 少子化を示す指標といたしまして,年少人口の割合や合計特殊出生率をごらんいただきましたが,今度はその要因に関する幾つかの指標をごらんください。

 下の2の20の3の図は,夫婦の平均出生児数すなわち結婚15年から19年の夫婦が平均して出生します子供の数の推移でございます。ここ20年間は2.2人前後で推移しております。このことから,結婚した夫婦が産む子供の数が減ったことが少子化の主な原因ではないことがおわかりになられると思います。

 次の27ページの図21でございますが,これは本市の年齢階級別未婚率です。男女とも各年齢階級で未婚率が上昇しております。未婚率が上がることは,生涯に産む子供の数が減ることにもつながりまして,少子化の原因になっております。

 下の図は,初婚年齢の推移ですが,我が国では夫,妻とも初婚年齢が上がり続けておりまして,また,本市ではそれを上回る形で晩婚化が進んでおります。晩婚化も,少子化を推し進める要因の1つとされております。

 次に,28ページの図をごらんください。

 母親の年齢階級別出生率ですが,平成11年を見ますと,30歳から34歳が最も多く92.3%となっております。また,35歳から39歳の出生率も増加するなど,晩婚化の影響を受け,今や出産の中心世代は30代になってきております。

 以上,本市の少子化の現状と特徴についてごらんいただきました。

 次に,少子化の要因や背景について説明を続けます。

 少し飛びますが,43ページをごらんください。

 本市では,このように少子化傾向が進んでいるために,全国に比べても子供がいる世帯の割合が低くなっております。図をごらんいただきますと,昭和55年に48.1%と全世帯数の半数程度を占めておりました子供のいる世帯数は年々減少いたしまして,平成7年には28.8%と3割を切っております。

 この背景には,晩婚化に伴いまして総体的に子供のいる世帯数の比率が低下するという面があるわけですが,それだけではなく,子供を持つということに対する意識が多様化しているということも深くかかわっていると考えられております。

 44ページをごらんください。

 子供を持つことに関して見ますと,上の図の,結婚しても必ずしも子どもを持たなくてもよいという意見を肯定する人は,男女とも半数を超えております。特に20代から30代,また男性より女性にその傾向が強くあらわれております。

 次に,子供を持つ場合,その数についてですが,45ページの図をごらんください。これは理想の子ども数を尋ねた結果ですが,3人が45%,2人が41.1%,平均も2.64人となっております。

 しかしながら,現実の子供の数は先ほどの表にありましたように平均で2.2人前後で推移しております。これを下回っているわけでございますが,理想と現実の間にギャップがあることとなります。

 次に,46ページをごらんください。

 上の図は,理想の子供の数だけ子供を欲しいと思わない理由を尋ねた結果でございます。経済的な負担が増えるからが最も多く,子育ての責任や負担感に関する理由が続いております。

 次に,47ページの図は,子育てにより生ずる問題でございますが,経済的負担の増加に加え,時間的余裕がなくなること,仕事や行動範囲に影響が出ることが多く挙げられております。特に女性は,仕事のチャンスの減少や行動範囲が狭まることを問題としております。一方,子育ての楽しさを積極的に評価する意見もございます。

 次に,48ページの図をごらんください。

 子育てにより得られることですが,さまざまな負担がふえてもなお子育てによって自分も成長できる,家庭が明るくなるなどの意見のほか,子育てを通じて新しい自分自身の発見や交友の広がりを積極的に評価する姿勢がうかがえます。とかく,子育てについては負担感が強調されがちでございますが,こうした自己実現につながりますプラス面を大切にしていく必要があると思います。

 次に,49ページでございますが,子育てに対する考え方は国によって違いがございます。

 上の図をごらんいただきますと,これは国際比較をしたものでございますが,アメリカや韓国が子育ては楽しみ,生きがいとする割合が高いのに対しまして,日本での割合は低く,子育ての楽しみを実感できていないというのが気がかりでございます。

 次に,子育ての負担感は一般的に女性が強く感じると言われておりますが,これは父親と子供との関係が希薄なことも関係していると思われます。

 50ページの図をごらんください。

 子供が親と話す頻度でございますが,小中高とも母親とはよく話すものの,父親との会話の頻度は低く,年齢が高くなるに従ってその傾向が強くなっております。

 51ページの図は,子供の親に対する評価ですが,自分のことを理解している,自分の話を真剣に聞いてくれるという点で,父親の評価は母親より低くなっております。特に年齢が高くなるとそのギャップが大きくなっております。母子関係に比べ,精神的なつながりが希薄な父子関係の様子がうかがえます。

 52ページをごらんください。

 そこの前文にありますように,育児やしつけは家庭で対応すべきものではありますが,核家族化し,父親が雇用労働力化しますと,母親に育児・教育の責任や負担が集中しがちでございます。これは,子供にとってもさまざまな人間関係を経験する機会が狭まることになりまして,健やかな成長にとってもマイナスと考えられます。

 図では,これからの育児のあり方について尋ねたものでございますが,全体としては親の力で育てるべきだとする人が過半数を占めるものの,女性では地域の共同保育などや祖父母,親戚の助け,外部サービスを利用しながらの子育てを肯定する意見が目立っております。特に,職業を持つ女性ではこの傾向が強くなっております。

 では,具体的にはどのような支援策を求めるのでしょうか。これは,53ページをごらんください。

 図は,子どもの年齢別子育て支援策への要望を示したものでございます。手当や補助などの経済的支援を初め,住宅への支援,保育サービスの充実,また54ページにわたりますが,子育てと両立できる労働条件の確立や職場風土の改善などについてのニーズが高くなっております。このようなニーズに対しまして,本市として,国・県,地域,企業と連携して対応していくことが重要と考えております。

 次に,少子化の主な要因といたしまして非婚・晩婚化を挙げましたが,その背景には結婚についての意識の変化があると考えられております。

 55ページの図をごらんいただきたいんですが,これは結婚の意向を聞いたものです。結婚したいと思う人は3分の2程度で,3割程度の人は結婚をしてもしなくてもかまわないと答えております。結婚するのが当たり前という意識から結婚を人生の選択肢の1つととらえる意識へと変化しているのがうかがえます。結婚しない人の増加の背景には,親元で優雅に暮らす俗に言うパラサイトシングルという人たちにとって,結婚に伴うさまざまな生活変動が結婚をためらわす要因になっていると考えられます。

 56ページの図をごらんください。

 親との同居の状況でございますが,今のことを裏づけるように,未婚男性の6割,未婚女性の4分の3が親と同居しております。学生時代に親元から通学し,そのまま就職後も親と同居している割合が高いものと考えられます。

 58ページをごらんください。

 前に申し上げましたように,子育てに関する意識や実際の親子関係におきまして,男女間にギャップがございました。本市のような大都市では,男性は仕事,女性は家庭という性別役割分業意識というものが希薄であると考えられがちでございますが,意外にこの構造が根強く残っております。こうした従来型の家族のあり方に対しまして女性が疑問を抱いた結果がギャップとなってあらわれていると考えられます。

 この図は,夫婦の1日の生活時間ですが,家事・育児・介護等に費やします時間は,夫がわずか30分ぐらいで,妻が圧倒的に長くなっております。

 60ページの図をごらんください。

 夫婦の役割分担につきまして国際比較をしております。家事や近所付き合いなどを妻の役割とする割合は,日本がアメリカに比べて高く,夫の役割が低いという特徴がございます。

 次に,62ページの図をごらんください。

 配偶者・パートナーとの理想の役割分担でございますが,家事や育児につきましては女性が中心に男性も行うが圧倒的に多く,家庭のことは女性にという意識が依然として根強く残っている状況がうかがえます。

 次に,64ページでございます。

 少子化の背景には,仕事と家庭生活の両立に関する問題があることは,今までのデータの中でも御説明申し上げました。特に,本市は東京に通勤する人が多く,他の地方都市に比べて自宅と勤務場所が離れ,通勤時間が長くなりがちでございます。また,残業などによる長時間労働によりまして,家庭生活や地域生活と仕事との両立を図ることが難しい状況が起きております。

 次に,66ページの図をごらんください。

 労働力の状態でございますが,横浜市の特徴は第1に,女性の労働力率が全国と比べて低いこと,第2に,徐々にですが,女性の労働力率が上昇してきていること,第3に,女性で雇用者すなわち企業などで雇われて働く人が増加していることなどが挙げられます。

 次は,少し飛びますが,70ページの図をごらんください。

 年齢階級別の労働力率の比較でございます。この形からM字カーブと呼んでおりますが,我が国は,先進諸国の中でも韓国と並んでカーブが顕著でございます。本市では,全国と比べまして,30代以降の年齢層では,全国を10%程度下回っておりまして,結婚や出産・育児で家庭に入り,その後再就職する人が少ない傾向がうかがえます。

 次に,74ページの図をごらんください。

 ライフコースの理想と現実でございますが,理想としましては仕事を一時中段し,その後再就職するを指示する人が6割と多数を占めているものの,現実には結婚や出産で家庭に入ったまま仕事を再開していない人が多くなっており,次の75ページの全国のデータに比べましても,そのギャップが大きくなっております。再就職を希望しながらもかなわず,就労ニーズが潜在化している現状がうかがえます。

 次に,76ページの図をごらんください。

 現在働いていない人の今後の就労動向でございますが,40代までは就労意欲が高く,潜在的な就労ニーズを裏づけております。現実の選択は,家庭責任とのバランスを意識しまして,性別役割分業を投影したライフコースの選択になっていますが,この背景にある要因を考えていく必要があると思います。

 77ページの図は,通勤時間と仕事時間に関するものでございますが,特に男性は,労働時間に加えまして長い通勤時間により,仕事に関する束縛時間が長くなっております。このため,家庭生活や地域活動に振り向ける時間が少ないという男性のワークスタイルが,性別の役割分業意識を生んでいると考えられております。

 都市化が進み,女性の就労が進んでいるというイメージを持たれがちな本市でございますが,実際にはそれを阻害するさまざまな要因があるようでございます。

 78ページの図をごらんください。

 年齢ごとの保育の傾向でございますが,3歳未満までは家庭でという意見が圧倒的に多くなっております。反面,79ページの図でございますが,保育所申請者入所状況にありますように,保育ニーズの高まりにサービス供給が追いついていない状況にございます。家庭で保育をという意向は,こうした保育サービスの現状を追認していく面もございます。

 80ページの図をごらんください。

 今後,保育所に望むサービスについてですが,量的な拡大とともに,対象や曜日・時間帯の拡大など質的な充実が求められております。

 公的な保育サービスとともに,企業での取り組みも重要となっております。83ページの図をごらんください。

 育児休業制度の利用状況でございますが,女性では徐々に利用がふえているものの,男性の利用はほとんどない状況でございます。

 85ページの図をごらんください。

 育児休業制度の利用意向についてですが,女性の53%が利用したいと答えており,男性も4割近くが利用したいと考えております。男性の育児休業の取得が,違和感なく受けとめられる状況が求められていると言えると思います。

 次に,86ページの図をごらんください。

 仕事と育児の両立のため,行政や企業がすべきことを尋ねたものでございますが,保育施設等の設置の充実が多数を占め,再就職への支援や労働時間の短縮を挙げる声も多くなっております。

 以上,少子化の背景にある市民意識や行政や企業に対するニーズについて触れさせていただきました。

 これらのことから,少子社会における市民生活の課題が幾つか浮き彫りになってきております。

 少し飛ばさせていただきますが,128ページにその主なものを掲げてございます。128ページをごらんください。

 1の世帯形態・家族機能のところでございますが,子育て家庭を支援してくれる親族のネットワークが少ない,また父子関係では,子供への理解や,精神的サポート面で希薄なところがあること,また,そのため仕事を持つ妻に,仕事・家事・育児全ての負担が集中しているということでございます。

 2の雇用・就労のところでは,育児などの家庭責任と仕事の両立ができる働き方が求められていること,また,本市の男性は仕事にかかわる拘束時間が長いため,妻は仕事と家庭の両立を図ることが難しくなっていることなどが挙げられております。

 本市としましては,これらの課題に適切に対応していく必要がありますが,最後に140ページをごらんください。

 このような現状と課題を踏まえまして,少子化あるいは少子社会に対応していくための方向性を示しています。

 まず,個人のレベルでの自立が必要です。特に性別を問わずということで,旧来の性別役割分担の意識や実態を克服し,男女の自立を図っていくことが重要ではないかと問いかけております。

 次に,その個人の自立を支えるコミュニティーの再編がかぎになります。子育てをめぐるさまざまな問題など身近な課題につきましては,子育てを通じた共生という考えのもと,それぞれの地域の特色を踏まえた解決が図られるべきでございます。そのために市民,行政あるいは市民相互が連携し,パートナーシップの仕組みを推進することが重要であると考えております。

 以上,御説明申し上げましたが,この白書をきっかけに,市民の皆様が少子・高齢社会における望ましい社会のあり方やそのための必要な取り組みについて,考えていただければ幸いと思っております。

 少子・高齢社会白書の少子化にかかわる部分につきまして,かいつまんで御説明申し上げました。よろしく御審査のほどお願い申し上げます。



○(飯沢委員長) これから質疑に入ります。事前に皆さんに資料をお配りしておけばよかったんですが,きょう初めて見る方もおられるかと思います。いろいろお気づきの点があれば質問してください。いかがですか。



◆(小幡委員) お話のように,横浜市が初めてこういう白書を出されたということで,その意欲は買っておきますが,日本全体に広がるこの少子化問題というのは,実はうんと昔からこういう社会になるのではないかというおそれを持っていて,私が知っているだけでも昭和30年代の後半からその研究をずっとやっていたんです。私も,大学のゼミで人口論をやって,当時から人口動態を把握していて,必ずこういう状態になるというのは予測していましたし,常々,国勢調査が行われるたびに少子化傾向がずっと指摘されてきて,それで私ども横浜市会議員になっていろいろなことを話して,高齢化社会対策室に少子化をつけてくれという話をして今日に来ていると思うんですね。それで,まとめていただいたこのレジュメの3ページに,少子化の進展が我が国に与える影響というのがいろいろ書かれているのですが,えらい話ですね。我々の世代は,世界でも有数な経済大国としていろいろな意味で利益を享受してきたんですけれども,次の世代以降は大変な世代になってしまうので,しかも国と地方で今666兆円の借金というんですけれども,実際には1,000兆円ぐらいの借金をしているでしょう。経済,社会,あらゆる面で,このまま推移したら日本は世界でも最も貧しい国になりかねないので,何とか少子化を食いとめなければいけないんだということで,今いろいろな対応を国も地方自治体もしていると思うんです。

 それで,実はそのために特別委員会をつくったので,企画局は企画局の役割でこの少子化対策あるいは少子・高齢化対策の全庁的な目配りをして,それぞれ指令をしてそのチェックをしていかなければいけないと思うんですけれども,ここの問題についてはやはり,例えばこのレジュメでいうと6ページの子ども施策の推進というので各部にわたっているし,こちらの白書でいうと53,54ページで,子育て支援への要望というのでいろいろな施策が望まれているわけです。これも各局にわたっているんですよ。

 それで,実は具体的なことをお聞きしたいんですけれども,企画局でお答えできる話と企画局でお答えできない話があるので,できればきょうは総論をお聞きしたところで,改めてトータルな話の委員会を設けていただきたいと思うんです。とりあえず,後ろの74,75ページで,理想と現実のギャップという話の中で,先ほども通勤時間が長いためにいろいろな横浜市としてのデメリットとか,横浜市は全国レベルには到達しないとあったんだけれども,ここに書いてある話は通勤時間だけではないんでしょうね。これは,何で横浜市にこういうギャップがあるのかということはおわかりになりますか。



◎(金近企画局長) このギャップというのは,必ずしも横浜市だけにギャップがあるわけではないと思うんですけれども,理想の子供の数というのが3人に近い2人,2.6人ぐらいとになっている。一方では,実際に夫婦で子供を持たれている人は2人に近い2.2人ぐらい。この差は,もうここ5年ぐらいはずっと同じような状況で続いておるわけですが,理想どおりに子供が産めない原因というのはいろいろあって,1つは住宅の事情もあるし,それから子育ての環境の問題だとか,あるいは通勤の問題だとかいろいろあるわけで,それは先ほどありましたように,アンケート調査の中でいろいろな回答が得られているわけです。必ずしも,横浜市がこういうことではないと考えております。



◆(小幡委員) 横浜市だけではないんだけれども,横浜市もそうなんですから。それで,先ほどお話ししましたように,企画局がまとめていただいた白書は,じっくり読むといろいろな読み方ができるし,我々としては新しい対応をしなければいけないと思うんですが,実は今,国も小泉政権でとにかく保育所の待機児童をゼロにするんだということで施策を出していくと打ち上げていますし,それから横浜市でも,4月に横浜子育て支援計画というものを出して多様な保育サービスの充実を目指して行くということで掲げていますが,これはみんな保育の話なんです。

 ところが,少子化対策というのは保育対策だけではなくて,それはもちろんそういったことで今まだ素案という段階ですけれども,横浜市もゆめはま企画の中で新しいことを出されていますが,この少子・高齢化社会対策特別委員会としてもいろいろ提言をして,横浜市のゆめはま企画の素案の中に我々の意見も盛り込んでいただきたいと思うんです。

 そんな意味で,先ほど申し上げましたように,ほかの方は別として私自身は,きょうは素案をお聞きして,あとでできれば保育の話だけではなくて子育てということで福祉局にも話を聞きたいし,教育委員会にも公教育の充実と書いてあるんだけれども,本当にこれで学校教育の充実ができて,横浜市民としては心配ないのかという話も聞きたいし,青少年の家庭での支援についても市民局に聞きたいので,そういう対応をお願いしたいと思います。



○(飯沢委員長) ただいまの小幡委員の要望は,各事業局にかかわることもたくさんあるので,後日そういった事業局の対応についてもお聞きしたいということで,正副委員長でまた検討し,機会をつくってできるかどうか,日程が来年の6月までと限られていますけれども,検討させていただきます。それでよろしいですか。



◆(小幡委員) そうですけれども,来年の6月だと素案ができてしまうんじゃないか。ゆめはま2010プラン5か年計画ができちゃう。



○(飯沢委員長) では,大至急検討させていただきます。



◆(中島[文]委員) 少子化の問題で,合計特殊出生率が,人口が減らないで社会的なピラミッドを維持するかどうかわかりませんけれども,先ほどの局長の話ですと2.80ぐらい以上ではないということで,この少子化の点では,先ほどの川口室長の方からはいろいろな要因を言われましたが,行政がやるべきことは何なのかということは,結局,結婚観だとか子供観だとか子育て観だとか社会観だとか,そういう大変総花的だというのでやはりなかなか的を絞れないという点はありますよね。

 そういう前提を置いて幾つか伺いたいと思うんですけれども,1つは,保育の問題をとれば,横浜市では一時,保留時の待機児童が減っていたけれども,90年以降急速にふえ初めて,私もそのときに所管の常任委員会にいましたが,ついに緊急保育5カ年計画を97年につくって,5年計画でいくところが,1年ちょっと前倒しをしながらことしの4月に横浜市子育て支援計画,言うならば5カ年計画が第1次だという言葉だとすれば第2次みたいな,1身は大分違っていますけれども,そういう形になりましたよね。たしか私の記憶ですと,5カ年計画をつくるときには保留児童が,一時900人ぐらいに下がっていたのが,1,800人ぐらいに膨れて,それからスタートしたと思うんですが,結局4年間たってみて,あのときに掲げた目標,認可保育園で3,000人,地域保育室を横浜保育室に昇格して3,000人と計6,000人が,1年残して達成できましたよね。しかし,ことしの4月現在で待機児童が1,700人ちょっとということからしますと,やはり男女共同参画社会等の問題があって,国でも動きがあるんですけれども,今度の横浜子育て支援計画の中で,こういう当面まだまだ解消しなければならない待機児童・保留児童の解消を今度の5カ年計画に,ちょうど白書が出たのは3月で5カ年計画が出たのは4月ということで,当然これが加味された支援計画となっていると思うんですけれども,その点ではこの保留児対策の点についてはどういう想定をしながら打ち出したのか,この辺の総論的なことを最初に聞きたい。



◎(金近企画局長) 御指摘のように,本市では1997年に緊急保育5カ年計画を策定して,その当時は保留児童の保育6,000人を確保しようということでやってきて,今お話がありましたように1年前倒しでこれを実際に実施してきた。しかしながら,実際には新たな待機児童がさらに生まれるという,供給することによって新たなニーズが生まれるということがありまして,先ほどおっしゃったように一時期,待機児童は1,800人ぐらいまで行っていたんですが,1,500人ぐらいまでに減り,また,昨年は1,700人ぐらいまでふえております。

 今度の子育て支援5カ年計画の中では5,300人の保育の定員を増加させて,その中で解消を図るということになっておりますし,ゆめはま2010プラン5カ年計画の中では,さらにもう1年多いわけですから,当然もう既に5カ年では解消をしているということを5カ年計画ではお示しをしております。

 お話があったように,認可保育所あるいは横浜保育室,幼稚園の預かり保育,この3本柱で指定の定員をふやして,今言った待機児童の解消を図るということを目的にして取り組んでおります。



◆(中島[文]委員) 前後して,今の内閣がやはり保留児の解消のために保育園を整備して,一面積極的な方向を出したのは7月,8月以降なんだけれども,これをつくったのは4月ということになります。そうすると,97年から始まった5カ年計画で,横浜保育室をも含めて6,000人を当面の定員数で,今度は合わせて3本柱なんだけれども,5,300人ですよね。そうすると,4年かかって1,800人が1,700人になって100人ぐらい減ったんだけれども,今度の横浜子育て支援計画の中で,企画局としては福祉局なんかと相談しながらでしょうけれども,5,300人というのはどういう形で出されたのか,その根拠を教えて下さい。



◎(金近企画局長) この定員の計算の仕方は,児童数に保育所の申請率を掛けて出しておるんですが,この申請率が実はだんだん上がってきているわけです。それで,最初の緊急保育5カ年計画のころには9%ぐらいであったんですが,近年ふえて,昨年でいうと10%とか,あるいは12%ぐらいになっています。

 今度の新たな5カ年計画あるいは横浜子育て支援計画の中では,これは14%ぐらいまで上がるだろうということで見越して,余裕を持った定員の計算にはしております。余裕を持ってというのは,現実には現在の申請率が10%から12%のところを14%ぐらいまでふえるだろうという見込みでやっているわけでございます。新たな需要の開拓というか,それがどの程度いくものかというのはなかなかわからないところがあるんですが,場合によれば余裕が出るかもしれないぐらいに申請率を大きく見て計算をしております。



◆(中島[文]委員) そうすると,申請率を現状の10%から12%ぐらいを14%ちょっとと高く見たということからすれば,いわゆる5カ年計画は97年から2001年までの4年間で保留児は数だけから見ると,約100人強減っただけですから,今度の子育て支援計画で5,300人にすれば保留児は相当解消されると計算されたのかどうか,この点を聞きたかった。



◎(金近企画局長) 要するに,子供の数の20万人というのはずっとほとんど動いてきていないわけです。それで,今言った保育所を整備していっているわけですから,どんどん減っていくはずなわけで,保留児の申請率が一定ならば当然ゼロになっていいわけですが,先ほど言いましたように申請率が若干上がってきたというのがあるわけです。その申請率の直線の伸び率よりも,もっと高い伸び率を設定しているわけでございます。そういうわけで,供給のペースを上げているわけですが,当然,御指摘のように待機児童はゼロにできるということでこういう計算をしております。



◆(中島[文]委員) 今度の支援計画だと,2001年から2006年になりますよね。やはりベースになる計算は,申請率を14%に高く見積もって,その6年間で保留児をゼロにするという計算でやったわけですね。これは,再度伺っておきます。今後どうなるか,要因との関係がありますから。

 あともう1点だけ,最後にちょっと聞かせていただきたいんですが,確かに先ほど小幡委員もおっしゃったように,保育だけではなくていろいろな部分での支援ということがあるんだけれども,この部分で,私が先ほどこの白書の説明を受けた点からしますと,出生率の問題だとか,この出生率が下がっているという原因は,夫婦あるいは結婚観の問題だとか出ていましたよね。

 そうすると,今度は施策との観点からしますと,これはかなり子育ての点に照準が当たると思うんだけれども,あと全体的には類するような,この白書に基づいた,条例でいえば施行規則みたいな細かい点が出てきますよね。そうすると,白書がことしの4月に出されて,今後,1つ1つの施策を推進するときに,企画局は福祉局だとか市民局だとか,あるいは教育委員会等の担当局と相談をして,何か個別の施策を推進するようなものを検討されることがあるのかどうか。あるのならば,先ほど言ったように,後ほど事業別にこういう特別委員会で論議をするときに,こういう部分の骨なんかも示していただくとより具体的になるのではないかと思うんですが,その辺ちょっと抱負だけ聞きたい。



◎(金近企画局長) 出生率を回復するということのためには,行政ができることは当然限りがあって,これは先ほど委員お話のように,それこそ結婚観から始まりまして非婚・晩婚の問題だとか,いろいろあるわけですけれども,行政としてできることはやはり子育て支援が中心であろうということで今のようなお話をさせていただいたんですが,しかし行政だけではなしに,これは当然,市民あるいは企業,先ほどの白書の中でも企業の役割というのもやはりいろいろあったと思います。それで,市民・企業・行政がそれぞれがやはり役割を果たさなければいけない。その中で行政が果たすべきことを,例えば子育て支援5カ年計画あるいはゆめはま2010プラン5カ年計画の中でもお示しをしているところでございます。今後,その中でもまたさらにいろいろやっていくべきことがあれば,我々企画局として,全庁的な調整をやりながら進めていきたいと思います。



◆(中島[文]委員) 先ほど正副委員長で検討されて,個別の問題でやられるということがありましたので,これについて事業局の特別委員会のときにまた聞きたいと思うので,きょうのところはこれで。



◆(野村委員) これはきょうもらって,今どんどんと追いかけて読んでいくのは容易ではないんだけれども,非常にいいことが書いてあると思うんですが,どうも主題の方は少子化だからこれは強調しませんけれども,6ページに本書のメッセージということで,高齢化の意味するものというのがありますよね。これは,非常にいい意味で洞察しているのかなと思います。そういうことで高齢化を見つめていくということ,そしてまた高齢者は,ある一定年齢に達するとすぐ要介護とイメージしがちだけれども,実際はそうではない。まだまだ十分に個の資産としては私的にも公的にも持ち合わせているというところに視点があるということでは,そういう意味で社会の一部を支えていけるということについても,今後のまたいろいろな展開の中でも支え合いの中に位置づけられていて,いい意味での高齢化社会というものを迎えていけるのかなという気がします。そういう意味で,これは質問しませんけれども,非常にいいなと思うんです。

 一方,少子化の方の関係からすると,その次の8ページに,日本の将来推計人口で平成62年,2050年を展望していますよね。日本の場合は,今の状況からすればシミュレーションをするとこうなるのかと思うんだけれども,ちょっとこういう場合に,できればほかのアメリカの人口,今の世界経済をそうやって引っ張っていくだろうという大国と言われるところ,あるいは非常に福祉社会が進んでいるところ,これはあとの方にほかの事例では韓国とかそれからスウェーデンとかフィンランドというところも記述されているようだけれども,その中での高齢化率とか少子化率というのではなくて,人口の形がどんなピラミッドを今後持っていくのかということになると,そうするとその形がほぼ同じであれば,世界の経済の動きというのは,そういう社会がこれからつくられていくんだろうと理解できるかと思うんです。

 ただ,我が国だけがこういう高齢化をもって全く違うピラミッド型の人口形成になって,だんだんと10年,20年とこう進んでいくとすると,何か孤立感があって,これではいかぬぞという何か主観的な,そういう意味でこの少子化をどうしましょうというところに視点があるとすれば,僕は少し研究が足りないのかと。だって,今どうしようもないわけだ。これだけの日本の人口を,今日的にどうしようもないわけだ。あるだけの人口であるだけの現状なのだから,これを是正していくのには,当面の間は先ほど議論が出てまいりました方面があるんでしょうけれども,なぜ人口がふえないのかというところは大きいと思うんですよね。これは,十分とらえているからいいんだけれども,日本だけがなぜふえないのか,よその国も同様にふえないのか。世界というものが,同じ視点で平成50年を見たときに,よその国とはギャップが出ちゃうのか。しかし,それは今のいろいろな経済,国力,国の水準を見ながら視点を置けば,こういうことで日本は世界の中で全く埋没しちゃうよということになるんだよ。その辺が少し見えないんだよね。だから,世界の形もそういう中でいけば,そういう中でほぼ日本も,偏りの形は違うけれども,少しそれになじんでいくという社会ができていくのではないだろうかというのが私の感想なんです。

 ですから,それには少し資料が,この辺のところ,専門に人口をやっていないから,栄区の人口の減少だけをここで私は申し上げておりますが,あそこはだんだん埋没しちゃって,12万人いて13万人目標で分区したはずが,だんだん左の方に下がっていっちゃいまして,今は瀬谷区にも負けてしまって,西区の次だ。こうなると,それでは栄区の人口をどうしようかと。中東みたいに,ほれ産めと言ったって,なかなかそうはふえない。それで,だんだん若い人が出ていってしまうと,いわゆる0歳から5歳までという人口はますます減っていってしまう。もうふえてこないから。

 したがって,保育所の必要も余り痛感しておりませんけれども,そういうことで,ちょうど実例を挙げればそんなことで,例えば横浜市内の中でも,今,都筑区やあちらの方ではどんどん若い人が集まって,そこには若い年齢層の人口がふえてきている。栄区の方は減っているというようなこと,ちょうどこの形がこれから50年先の世界の中の人口の比率になっていくとすればゆゆしき問題だから,今の保育園だのそんなことのどうこうよりも,これは自治体だけではないと思うんだけれども,日本の人口が今よりもより右肩上がりになる施策というのは強力なものが必要になってくるだろうという気はするんです。

 ですから,ちょっと意見も入れたりしたから,きょうは特別委員会だから特にそういう場であってもいいのかと思うんだけれども,あえて資料と見解があれば聞きたいのは,8ページにある日本の将来推計人口の形が,世界のある部分とも共通していくのかしていないのか,そういうところをちょっと教えてもらいたい。



◎(金近企画局長) 直接,日本の将来人口を推計したものは,最初に御説明した薄い方の資料では,2ページの図の2のところにございますけれども,このように外国の将来の人口をこれぐらい先まで予測したものは,ちょっと手元にはございません。

 ただし,大体想定ができますのは,白書の方の25ページを御参照いただきますと,国際的に見た合計特殊出生率のグラフがございます。日本と,主に大きく分けましてアメリカでは,特殊出生率がずっと安定的に2を超えている。ということは,先ほど申し上げましたように2.08で人口が増か減かの境目なわけですから,アメリカは将来とも,経済的にはどうか知らないけれども,大国であり続けるということになるかと思います。

 それから,その下にヨーロッパの国々がありまして,大体1.7とか8ぐらいの水準にあります。これもなかなか人口減少にはならないで,1.7か1.8ですから,これもそれぞれ現状維持ぐらいになるかという感じでございます。

 ただ,ヨーロッパの中でもイタリアは,日本と並べて低くなっております。イタリアがなぜ低いかというのは,厳しいカトリックの国で婚外子を認めないというところからきています。逆に北欧等が比較的高いのは,割とそういう結婚と出産ということに対する自由みたいなものがあるということが,イタリアと北欧系の国々との差になっていったと思います。

 日本の場合も,イタリアと同じように婚外子をなかなか認められない社会的な通年みたいなものが1つの原因になっているであろうということは想定されますけれども,そのほかにも日本の場合は,子育て環境あるいは父親の役割だとか,いろいろなところでこういうヨーロッパ・欧米との差というのはあるかと思います。

 いずれにしましても,この特殊出生率を前提にしますと,先ほどありましたように,日本は将来的には,人口規模から見て現在の半分ぐらいの大きさの国になる。特に問題なのは,生産年齢人口が15歳から65歳までなんです。経済的に,いわば消費市場あるいは労働力を形成するという経済的にいわば中心になるというか意味のある人口規模というのは現在の半分程度ですから,いわば韓国ぐらいの規模の国になる。あるいはヨーロッパの大体人口5,000人ぐらいの規模の国,そのぐらいの国になるということで,人口からいいますと,少なくとも経済大国であり続けるということはなくなるだろう。そういうことではいろいろな意味でゆゆしき問題になるだろうから,その辺の国の制度設計をどうやっていくかという大きな問題であると思います。

 その中で,自治体として何ができるかというのがきょうのお示ししたものでございまして,やはり安心して子供を産み育てる環境をつくっていくというぐらいしか,なかなか自治体としてできることはないので,そのほか,先ほどまず結婚を考えない人が3分の1いるとか,あるいは結婚年齢がだんだん遅くなっていく,あるいは子供を持たれる年齢も遅くなっていくということで,同じ2人の子供を産んでも,人口としては遅く産めば遅く産むほど規模は小さくなっていくわけですけれども,そういったいろいろな問題がありますが,いずれにしてもそれは価値観だとか社会観だとかいろいろな問題もありまして,なかなかそこまで行政ではできない。行政でできることは,保育は関係ないとおっしゃいましたけれども,先ほど言いましたようなことを進めていって,やはりそれが出生率の回復につながるようにするしかないのかなと思います。



◆(田中委員) ちょっと現実に戻します。

 白書の中で,少子化の理由として真っ先に経済的ということを言われていますけれども,これは経済的というのは幾らもらったら幾ら産むのか。非常に現実的に申し上げますと,その辺のデータは含まれているんですか。

 それから,世代間の所得です。

 ちなみに,申し上げておきますと,横浜市の平成11年の今手元にあるデータですと,神奈川県の常用労働者平均月間現金給与額が42万7,182円というデータが出ているんです。これは当然,平均賃金ですから40歳前後になってくると思うんですが,高齢化出産ということで30代の人の出産がふえてきている。だから,経済的理由というのはどういう経済的理由なのか。データをとっている方の世代ごとの月間収入は幾らなのか。それから,その方々が考えている子育てに対して,ゼロ歳から3歳,3歳から6歳までの金額が現状でどのぐらいかかっていて,金銭に対するどういう価値観を持っているのか。そういうものを,この白書を出すに当たって裏づけとしてデータをとっているのかとっていないのか,そこをお伺いしたい。



◎(金近企画局長) 今の御質問ですけれども,実際にこれは意識の問題で,このアンケートをした対象者が自分で,やはり子供を産めば経済的な負担がふえると思っているということであって,それが所得水準とどうかという実際の所得の調査は,これとあわせては行っておりません。大都市は,一般的に出生率が低いわけですけれども,逆に大都市は一般的に所得水準が高いわけですから,全国を比較して,客観的に見て,必ずしも所得水準が低いから子供が産めていないということには,そういう意味でならないかと思います。



◆(田中委員) そうしますと,こういう白書で精神的というか言葉的なデータであれば,やはりその補足をぜひしておいていただいておくと,さまざまな横浜市データが出てまいると思うんです。そういうデータと現状の言葉の表現等がなかなかつかみにくい。それと,各常任委員会で検討しても,今度は詳細に入れば具体的な現状に対しての横浜市の施策なりがそれに合っているかどうかということになりますので,その辺ちょっと考えていただければと思います。

 質問は全部で3点ございますが,今度は2点目です。

 これも,現実的にお伺いします。基本的には精神的なということはよくわかったんですが,子供を産んで,産まれる状況あるいは子育ての状況というのも社会的な大きな要因としては,男女平等ということが昨今出ていまして,それに対する施策はさまざまなものが必要だということでございますけれども,現実の今の社会保障制度のあり方が大きく転換しようとしています。また,給与というものが年功序列型賃金から能力給に変わっていく。この能力給に変わっていく形態から,社会保障制度のあり方も大きく転換していかなければならない。そういう社会の流れの中で,昔でいえば能力給というのはノルマ給に近いものではないかなと僕は思っていますけれども,そういう認識の中でとらえていきますと,育児休暇という休暇制度に対して,横浜市の職員がそういうものを実際に,20代,30代で世帯を持って子育てにとっている職員の世帯が,職員の世帯数に対して何世帯ぐらいあるのか。仮に5人産んだ場合あるいは10人産んだ場合,現況認識の中でそういうことを想定されているのかどうか。今後,白書を出す場合には,やはりどこに水準を求めているのか。1.32というデータ,1.34,1.35と横浜市が出た。全国平均では1.66だと。では,どこにその水準を求めて,そういうものをやはり白書を策定するに当たって,あり方,目標値として企画局でも1つの考え方を持っていると思いますから,どのような考え方を持たれているのか。雑駁ですけれども,その辺のことを考えながら,こういう白書というものを出されているのかどうかちょっとお伺いしたい。



○(飯沢委員長) ただいまのは,市の職員のケースを出しましたけれども……

        (「1つのサンプルとして」と呼ぶ者あり)



○(飯沢委員長) 全体の話からしますと,難しいです。



◎(金近企画局長) 御質問の意味がちょっと受け取りにくかったんですが,その前に,先ほどの私の答弁で経済的な負担の話ですが,負担感だけではなしに,やはり育児だかとかあるいは教育に要する費用というのは,昨今は非常にふえて,高いものですから,そういう現実的に負担があるということは事実でございまして,ただ横浜市と全国あるいはほかの都市と比較してどうかという点では,それは優位の差はないだろうということで申し上げたつもりでございます。

 それから,今の御質問なんですけれども,1つの例として本市職員の育児休暇の取り方のお話がありましたが,ちょっとそのデータは手元にございませんので,それに直接のお答えは勘弁させていただきます。

 それで,そういうことを考えながら白書をつくったのかどうかという点につきましては,やはりこの白書をつくった問題意識というのは,先ほど言いましたように少子化社会ということが将来の横浜市に与える大きな影響ということで考えて,先ほどから申し上げますように,少子化の問題は行政だけでは解決できない。先ほど言いました合計特殊出生率に尽きるんですけれども,それを回復することは行政の力だけではもちろんできないので,市民,企業,地域あるいは行政が一緒にみんなそれぞれ考えなければいけない。それぞれの役割があるということをずっとこれは白書で説明しているつもりなんですけれども,そういうことを考えていきながらつくった白書でございます。

 もちろん,行政としてやるべきことは,先ほどからお話し申し上げているように子育て支援策だとか,いろいろあると思いますけれども,この白書の最後のところにそういう方向性が示してございます。そういうものを踏まえて,今,ゆめはま2010プラン5か年計画等でも政策としてお示ししているということでございます。



◆(田中委員) 私の質問はわかりにくいと言っていますけれども,それは鑑に書いてあるわけですよ。社会保障制度に影響を与えると。だから,身近なところから一気に経済論に飛んだり社会構造に飛んでいる。手元の9ページ,鑑の部分です。

 だから,そこのところでもう1点お伺いしますと,では今,局長が言われていたもので申し上げますが,横浜市という存在を考えて,僕は地方は過疎になるのかもわからないけれども,当面,やはり都市集中型として人口はふえていく都市だろうと見ているんです。全国白書ならば,過疎化の問題を言ってとらえることはできると思いますが,横浜市の現状認識でいけば,やはりこれからますます経済情勢が悪化するとなおさら都市に対する依存度がふえてくる。ですから,横浜市の現状を見ますと,現下の経済情勢下で全国的に見れば活力がある。この状況から,やはり人口はふえているわけですよ。これはもう歴史上,どうしても活力のある都市へ人が集まってくるわけですから。そういう横浜市という中で見ると,やはり人口が減少するということは非常にとらえにくいと思うんです。非常にくどくて申しわけないですけれども,その辺どう考えられますか。



◎(金近企画局長) 御指摘のように,横浜市は,全国の都市の中で若い都市で,活力のある都市,あるいは人口が一番多いクラスの都市であるということは御指摘のとおりだと思っております。

 ただ,日本全体あるいは横浜市も,中長期的には今の社会増と自然増の問題がある関係です。ある一定の都市の中で人口がふえるか減るかということは,基本的にはまず自然増というものと社会増があるわけです。今,委員お話のものは,社会増という面では横浜市は活力があるから,若い人口が流入してふえていくであろう,社会増によって人口増が期待できる都市ではないかというお話です。私はそう受けとめました。先ほど来議論しておりましたのは自然増の方で,今ある人たちが子供を産み育てる環境を整備していこうという話です。

 もう一つの施策として,御指摘のようにできるだけ横浜市に若い人を誘致してくるといいますか,横浜市の魅力をふやすことによって結果として人口増になり,それが将来の横浜市の活力につながっていくという構造もあるかと思います。そのために,就業の場を確保したり,横浜市の都市としての魅力を高めたり,活力と元気のある都市をつくっていくということも本当に大切なことだと思います。そういう意味では,この白書の中では特殊出生率の話にいわば終始しているといいますか,委員の御指摘のような面がちょっと薄いということはちょっと否めないと思いますし,都市の政策というのはもっと全体的でなければいけないので,委員の御指摘のようなことはもっと重要であると思います。

 これは,少子・高齢社会白書でございまして,横浜都市白書ではございませんのでよろしくお願いします。



◆(田中委員) では,このことで意見として申し上げておきますけれども,資料3の経済に与える部分のところで貯蓄の低下なんかも書かれていますけれども,今デフレ経済で消費動向を拡大するのには,やはり欧米に近い貯蓄率に下げていかなければデフレ経済をインフレに変えることができないのではないかということも一般的には論じられている部分もあるわけでして,必ずしも貯蓄率の低下が,これからの将来を見た場合に,私は経済に与える影響というものがこう書かれているとおりになるとは考えておりません。やはり,要は欧米型の貯蓄率でいけば現状の日本人が行っている貯蓄率よりはパーセンテージから下げていかなければいけないという考え方を持っていることをつけ加えさせていただきます。

 3点目,最後になりますが,48ページですけれども,マイナス要因として,子育ての評価に対してやはり,将来,経済的援助が期待できると望んでいる人が女性で1.4%,男性が3.6%と非常に少ない。私どもも,実際に地元で話をしますと,子供を産んで育てても,結局,将来期待するところがないという考え方の父母が,私の世界だけかもしれませんが,一般的に言いますと非常に多いんですよ。ですから,このパーセンテージの少ない方に対する説明というのも,やはり企画局の方で分析してほしい。やはり見返り社会というんですか,子供は一生懸命育てても将来期待できないから1人ぐらいでいいのではなかろうか,あるいは自分たちだけの生活を楽しんでしまった方がいいのではないかというのが,私は若い20代,30代のお父さん,お母さんに多いのではなかろうかとも思うんですけれども,その辺,企画局はこういうデータをとった場合に分析をされているのかどうかお伺いします。



◎(金近企画局長) 白書の39ページの下の方にグラフがありますけれども,親の扶養に対する今の若い人たちの考え方というものがございます。この中で,日本は親を養っていくという意識が低いということが挙げてございます。こういうことが,委員御指摘のように今後の課題であると考えております。



◆(田中委員) 最後に意見だけ申し述べておきますけれども,やはりマイナス要因になっているのは名前や財産の跡継ぎができる,これに対する期待もない。今の若い人たちの,家庭を持つに当たって,あるいは財産価値に対しての考え方が非常に的確に出ていると私は思うんです。ですから,こういう非常にパーセンテージの少ないところの方に,僕は今の世相のあらわれがあるのではなかろうかと。そこに対するものを,たしか前段の方にありましたけれども,1つの大きな施策の中に教育制度とか,そういうところに対する反映できる部分があると思うんですが,そういうパーセンテージの少ない部分に対する積極的な取り組みを,企画局の方でも考えていただくとありがたい。



◆(柴田委員) こちら3ページに,子供を持ちたいけれども,持てないという状況にあるということで書いてありまして,白書の46ページには,理想の子どもの数だけ欲しいと思わない理由と,それから理想の子ども数を持とうとしない理由の横浜市の統計と,下の方は全国の統計がのっているんですけれども,私自身の個人の実感なんですが,保育園の子供が3人いたんですけれども,十何万円かかるというときが2年ぐらい続いたんです。きつかったなというのが実感なんです。今どうかといったら,子供の保育園の方は解消されているんですけれども,大学に行っていて,これがまたきついことなんだ。そういう意味では,この中で経済的な理由というのは一面のトップで,それは子どもの教育にかかる,あるいは一般的に子どもを育てるのにお金がかかる,こうなっていますよね。まさに,気分や感情から見ても実感なんだ。

 そういう意味では,結婚観のことととかいろいろなことがあるんだけれども,実際にお金がかかるという問題もありますが,私自身の気分や感情という面では,同時にまた,子供がいたことでいろいろなことで交流が広がったり,自分自身も成長させられるという部分では全くそういう意味ではぴったりなんです。しかし,1人の子供を育てるために,生涯どのぐらいのお金が実際かかっているのかといったことがわからないからなんですけれども,経済的なものというのは非常に大きいのではないかと思うんですが……白書に出ていましたか。

        (「45ページ」と呼ぶ者あり)



◆(柴田委員) では,その辺を含めて,経済的な問題がやはり大きいというのが実感なんですけれども,下の方のグラフは全国となっているんですが,その辺は横浜市とそんなに変わっていないのではないかと思っているんですが,46ページの下の方です。これは全国となっていますよね。これは横浜市のではないのか。



◎(金近企画局長) 今の御質問で,横浜市のものは46ページの上の方にございます。ちょっとグラフの形が違うんですけれども,上の方にございますが,やはり経済的な理由,あるいは仕事が続けにくくなるとか,あるいは自分自身の生活を楽しみたいとか,そういったことが横浜市での部分になっております。この上の方のグラフにのっています。

 それから,先ほど委員がおっしゃった教育等を中心にして子育てに費用がかかるという点は,45ページの下の方にまとめてございますけれども,2,000万円かかると。教育等も全部含めるとそれぐらいかかるとも言われているということがその中に書いてございます。



◆(柴田委員) 今いろいろ議論がありましたように,個人の努力やさまざまな努力があるんだけれども,行政がやはりリーダーシップを示して,今の社会の中での子供の役割,そういった面をもっとアピールしていくということは必要だと思うんです。

 実際に,先ほどいろいろな議論がありましたけれども,保育園が不足している区もあれば,極めて充足している区もあると。同じ18区といっても全然違う,こういった点があると思うんです。だから,そういう意味では,その区の特徴,そして全区で補うべき課題といったものをもっと形の面で示す。それがもっと必要かなという実感を僕自身はしているので,その辺はどうですか。



◎(金近企画局長) 御指摘のように,人口の増減というのは区によって相当違いますし,それから先ほどちょっと御説明しましたように,高齢化とか少子化の状況も区によって相当違います。また,保育所の過不足なんかも区によって違いますし,先ほど野村委員がおっしゃったように,栄区の方では人口が減少してきているというのが逆に大きな問題になってきておりますし,港北区とか都筑区とか,あちらの方では逆に保育所が足りないということが大きな問題になっております。それは,それぞれ状況がございます。

 その辺につきましても,実際に今度のゆめはま2010プランの中でも,いろいろ提案させていただいておりますし,今後も,委員御指摘のように区によっても状況が違うということも踏まえて,実際の施策あるいは事業として対応してまいります。



◆(高橋[稔]委員) 大変よくできている白書かなと思います。この間,皇室でもおめでたがございましたけれども,37歳という御年齢で,まさに白書の説明を伺いながら,本当に喜びを感じながら局長の説明を伺っていたところです。

 今,柴田委員の方からも話がありましたけれども,先ほどの社会保障の話と子育ては金がかかるよという話になってきますと,財源の話になってくるわけです。トータルで財源をどう生み出していくのかということにも言及せざるを得ないという気もするんですけれども,そういう角度から考えると,この財源のことについてはなかなかこういった白書では触れにくいという面もあるかと思うんですけれども,社会保障の比較論的に言えば,各国の社会保障制度の違いみたいなものも少しは触れてみてもいいのではないか。

 さっき,欧米は子供が多いという話がありましたけれども,やはり1つは社会保障の中身が違うのかと思うんです。その辺のところの考え方について,ちょっと確認をさせていただきますが,いかがでしょうか。



◎(金近企画局長) 御指摘のように,やはり欧米と日本とではそういう面での制度的な違いはございます。確かに御指摘のようにこの白書の中にそういう比較表でもあればよろしかったんですけれども,そういうものはこの中に載せておらないので,その辺については今後の課題かなと思っております。



◆(高橋[稔]委員) やはり制度の組み立て,そして限られた税を付加価値をつけながらどう再配分していくかということになってきますと,さまざまな制度を,当局も市民との対話の中で,私どもの要望も受けながら確立していただいているんですけれども,やはりリニューアルも積極的に試みながらやっていくべきかと。

 一番古い制度は,例えば家庭福祉員ですか,もう40年やっているわけですよね。学童保育についても約40年,それは長いから悪いということを言っているのではなくて,長きにわたって定着しているということもあるんでしょうけれども,やはり1つの制度の中身をリニューアルしていくというものも大事かなという視点も持っています。それはそれとして,財源の話ですけれども,例えば交付税の配分のときの財政需要額の考え方,そういうときに少子化,高齢化,このファクターをどんなふうに取り入れながら要望行動をしていけるのか。財政需要額の構成要件の中に,なかなかこういうものが入れられにくい現状にあるわけですよね。こんなことを,国に対してどうアプローチしていくのか。財源投資の関係もありますけれども,企画局はそういう観点から国に物申していくことも大事ではないか。先ほどの社会保障制度の中身が違いますという議論も踏まえながら,見解を伺っておきます。



◎(金近企画局長) 交付税制度については,今,国を挙げて改革を行うということで取り組まれておりますけれども,委員御指摘のように,基準財政需要額の算定というのは,例えば道路の延長面積だとか,そういった割と物理的な面,あるいは人口等の側面もあるんですけれども,なかなかこういう少子化というきめ細やかな基準にはなっておらないので,御指摘のようなことは,本当に今度の国の制度を換えていく上での課題であると思っております。



◆(高橋[稔]委員) そういう意味では,国全体の,まさにこの少子・高齢社会の中で国を挙げて取り組まなければいけない課題なものですから,横浜市だけで取り組むべき問題でないことは十分認識しておるんですけれども,そういった意味で社会保障を絡めまして,児童手当の拡充ですとか,さまざまな角度で国を挙げて講じていかなければいけない課題だなと十分認識していますし,横浜市で産み育てていただいても,どこに住んで何をなさろうと憲法で保障されているわけですから,十分,御健康に育って,ほかで生産人口の一翼を担ってそこで働くということになりますと,本市としてのさまざまな読み等もまた狂いが生じてくるかなと。こんなふうにも思いますし,なかなか難しいですよね。少子・高齢化社会を,今,一事件で論じていても,将来,ライフスタイル,その人の人生の中で,先ほどもおっしゃっていましたけれども,どう横浜市というものを位置づけていただくか,ここのところをちょっと総括的に何かお考えがあれば伺っておきます。



◎(金近企画局長) 御指摘のように子育てだけの問題ではなしに,少子・高齢の問題,社会の対応というのは,この少子・高齢社会白書に書いてあることだけではなしに,まさに都市政策あるいは都市そのものにもなる話であるかと思います。そういう意味では,実は私どもこれと並行して市民生活白書をつくっておりまして,本日の午後,市会の方にお配りさせていただきたいのですが,その中で,前にも小幡委員からもお話がありましたし,きょう田中委員からもちょっとお話がありましたけれども,都市の暮らしやすさとか都市の魅力とか,あるいは都市の活力とか,そういったいろいろな総合的なもの,それが最終的には,こういう合計特殊出生率という話にしてしまえば本当に非常に小さな話になってしまうんですけれども,やはり将来の横浜市を支える人の育成につながる話でありまして,そういうトータルでの都市としての横浜市の今日の姿,それから将来の課題,そしてどういうことを目指すべきかといったことを白書としてとりまとめております。それとまたあわせていろいろ見ていただきたいと思います。



◆(高橋[稔]委員) 最後にしますけれども,市長も市長選挙を4年に1遍の株主総会だと位置づけていらっしゃいまして,そうおっしゃっていましたけれども,要するに株主としての市民に横浜市の株を持ち続けていただきたい。横浜市の株が下がったのでは,市民がどんどん転売していってしまうわけですから,子供も含めて株主としてどう存続し得るか,この辺のところの御努力を一層図っていただくことを期待しておきます。



◆(関[す]副委員長) 3ページのところに,やはり皆さんおっしゃっていますけれども,子供を持ちたいけれども,持てないという状況の3点の理由がありますが,それぞれ横浜市行政として,経済的な理由に対してはどうするのか,仕事と子育ての両立の問題に対してはどう対策を打つのか,それから社会的に支える仕組みの不足というところについて,不安感みたいなものを解消していくための対策をどのように打つのかが大きな問題だろうと思うんですけれども,確かに横浜型保育だとかなされていると思うんですが,この白書との関係で,それぞれ?から?までの対策に当たる部分はどういったものがあるのかということを,概略でいいですのでお話しいただけたらと思うんです。

 保育所の増設だとか,横浜型保育をやっていますということはあるんだろうと思うんですが,それでもまだまだで,今1,758人の子供たちが待機していて,保育園に入りたくても入れない現状があるということもありますし,もちろん仕事と家庭の両立だけの問題ではないとは思います。ここに3つありますから。だから,この3つのものに対して,では具体的にどうするのかということがこれから必要になると思うんです。



◎(金近企画局長) ここに3つございますけれども,まず1番目の経済的な理由の方は,これはある意味では所得水準を上げるということもあるんですけれども,横浜市の場合に一番必要なことは,身近なところに職場,勤め先,雇用の先を確保するということが非常に重要かと思っております。単に給料が上がるということだけではなしに,先ほど来,白書の中でも説明がありましたけれども,横浜市の場合は東京に勤めている方が多くて,それがやはり子供を持ちにくい。特にM字曲線の下がり方が横浜市は大きいという話もよく言われているんですけれども,それが仕事を持って子育てをされる女性にとってその長距離通勤というのが大きな負担になるということが想像されまして,やはりこの経済的な理由の回復は,今やっている自立都市としての施策,横浜市に企業を誘致し,勤務先を確保する,雇用を確保していくということが重要なわけですけれども,その中でも特にできるだけ身近なところに確保していくということが一番重要であると思っております。

 2の仕事と子育ての両立の問題,これは行政がやる問題,企業がやる問題,それぞれいろいろあるかと思います。企業も,この白書の中にも出てくるんですが,やはり企業が行う子育て支援,先ほどありました育児休暇等々いろいろございますけれども,そういった問題,それから行政としても,この仕事と子育てを両立させるためのいろいろな施策,これは子育て支援ということで先ほど来,保育だとかいろいろなお話が出ていますけれども,そういうことをやっていくというのが中心になるかと思います。

 また,子育てを社会的に支える仕組みというのは,これもやはり行政と企業−−企業というよりむしろ地域と市民,特に地域というのがまた重要になってくるかと思いますけれども,そういう仕組みが必要だということで,これも最後のところにいろいろ方向とか施策としてとりまとめてありますけれども,そういう取り組みを考えております。



◆(関[す]副委員長) 企業,市民,そして行政それぞれが役割分担をしながらやっていかなければいけないということは先ほどからお話しなさっていますけれども,ただ現実問題,まだまだ待機児童が減らないことだとか,それから働いていなくても,子供が少なくなっていても,少なくともやはり子育てに対する不安感みたいなものから虐待の問題なんかも大きくなってくることもあるだろうと思います。子育てサポートなんかもそこは連携をしていかなければいけないということでなされていることはわかってはいるんですが,それでも現実問題,栄区の方は待機児童はいないとおっしゃいましたけれども,横浜市全体として考えますと,そういった待機児童たちが減っていかないということがありますし,財政状況ということを高橋委員の方からも言われましたけれども,そうすると財政的な限界の問題と,それでもやはり働きたいという問題,そして経済的な理由があって子供を持ちたいけれども,持てないという現実があるということから考えると,やはりある程度は今ある資源を有効活用するということも1つは手だろうと思います。また市民力みたいなもの,いわゆる子育てサポートの市民の力というものもさまざまな形で出てきていると思うんですが,そこと横浜市との関係というものが,何も横浜型保育だけではなくて,もう少し柔軟な形で緊急にそういったところとの連携での子育て支援というものが必要になってくるだろうと思うんです。

 資源の有効活用というのは,例えば何回も出ていると思いますが,小学校の空き教室の有効活用だということで,空き教室というのか余裕教室というのかそれぞれ概念がありますけれども,そういったところの有効活用ということが企画局の中でも討議されておりましたが,それが教育委員会の方に行ったままになってしまっていますけれども,この子育ての保育の問題というところから見て,再度そこのところを企画局として,資源の有効活用という面で働きかけていくという意思はどうなんでしょうか。



◎(金近企画局長) まず,保育以外にもいろいろな,子育て不安感の解消とか安心して子育てができるような環境づくりというのが最初にお話がありましたけれども,それについては,お配りしておりますこの委員会資料の薄い方の8ページのところでゆめはま2010プラン5か年計画の施策をお示ししております。この一番上の方に保育ニーズで多様な保育に対する対応というのがありますけれども,その下の方に,安心して子育てができる環境づくりというようなことで,いろいろな相談機能だとか,このようなものを今回,提案させていただいております。

 それから,こういうものに空き教室等の活用ができないかということにつきましては,これはそれぞれの状況の実態を踏まえながら,基本的には学校というのは教育の場なんですけれども,その中で子供のために使っていくというのが基本であるかと思っておりますが,そういう実態を踏まえて今後,検討していく必要があると思っております。



○(飯沢委員長) それでは,他に発言もないようですので,本件について,この程度にとどめます。

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△閉会宣告



○(飯沢委員長) それでは,本日の議題はすべて終了いたしましたので,これで委員会を閉会します。

閉会時刻 午前11時47分

        少子・高齢化社会特別委員会

        委員長 飯沢清人