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神奈川県 横浜市

平成13年 予算第一特別委員会 P.1  03月12日−10号




平成13年 予算第一特別委員会 − 03月12日−10号









平成13年 予算第一特別委員会





△福祉局関係

                               午後1時59分



○(相川委員長) それでは,福祉局関係の審査に入ります。

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○(相川委員長) これより順次質問を許します。

 まず,関美恵子委員の質問を許します。



◆(関[美]委員) 日本共産党を代表して質問いたします。よろしくお願いいたします。

 まず初めに,介護保険にかかわってです。

 介護保険がスタートし1年を迎えようとしています。介護保険で助かっていますという声と同時に,今まで利用できたサービスが利用できなくなったというサービス低下や,サービス利用での本人負担がごく一部を除いて1割がそのまま適用されたため,大幅な負担となり,サービスの自己抑制をも引き起こしています。こうした現状を踏まえ,我が党は今予算市会に低所得者である市民税非課税世帯を対象に在宅介護サービス利用料を全額無料にするなどの利用料助成に関する条例案を提出しているところです。一方,市も利用料の一部軽減策を提案されております。市民は大きな期待を込めて,切実な要望がどう反映されるのか,注目していることと思います。

 そこで,改めて市の在宅介護サービス利用料の軽減策について,提案理由と助成内容について伺います。



◎(田中福祉局長) 低所得者の負担軽減は制度上の重要な課題と考えており,国に対して働きかけてまいりましたが,国の施策としては,制度施行前からの利用者に限ったホームヘルプの利用料軽減など部分的なものとなっております。昨年11月に本市が実施した調査では,約1割の方が利用料の負担が苦しいと答え,特に低所得者層でその比率が高いことが明らかになりました。そこで,本市独自にすべての訪問通所サービスと短期入所サービスについて,保険料第2段階の方のうち生活に困窮している方は利用者負担を5%に,生活保護受給者を除く保険料第1段階の方はさらに3%に軽減することとしたものです。



◆(関[美]委員) 第1段階,第2段階,それぞれに対象人数,助成総額を伺います。



◎(田中福祉局長) 第1段階は生活保護を受給している方を除く在宅サービス利用者約600人,第2段階は在宅サービス利用者約1万3,000人のうちで生活に困窮している方を約5,000人と見込んでおります。

 また,その助成額は,それぞれ約2,200万円,約1億4,900万円と見込んでおります。



◆(関[美]委員) 第2段階はサービス利用者1万3,000人のうち5,000人に限定した軽減対象の要件は何か,伺います。



◎(田中福祉局長) 現在,保険料第2段階の方のうち助成対象となる方の詳細な基準を検討中ですが,収入については生活保護基準を目安に設定する予定であり,単身者の例で言えば,年収100万円程度に達しない方とする予定です。また,預金等の資産も要件とすることを検討しております。



◆(関[美]委員) 軽減対象の要件は,1人世帯で年収100万円ということですが,100万円と設定した根拠,これは生活保護という話がありましたけれども,根拠は何か,もう一度伺います。



◎(田中福祉局長) 収入基準につきましては,生活保護基準のうち,食費や被服費等の個人単位でかかる生活費と光熱水費など世帯単位でかかる生活費を目安として算出いたしております。



◆(関[美]委員) 世帯構成が2人,3人とふえた場合の対象要件はどうなるのか,また,その設定根拠は何か,伺います。



◎(田中福祉局長) 世帯の構成員がふえた場合でも,生活保護基準を目安にしまして,2人世帯の場合は150万円,3人世帯の場合は200万円と,1人世帯員が増加するごとに50万円を加算した額とする予定でございます。



◆(関[美]委員) 1人ふえるごとに50万円を加算していくというお話ですけれども,この中で家賃である住宅扶助相当額が含まれていないと思います。アパートに住むひとり暮らしのお年寄りが生活保護を受ける場合,5万円から6万円の住宅扶助を受けられるわけですが,これが含まれないとしますと生活保護の基準をかなり下回らないと利用料が軽減されないということです。軽減対象の要件を,住宅扶助相当額まで含めた場合,1人世帯では160万円という設定になると思うのですけれども,その場合,対象者数はどのくらい広がりますか。



◎(田中福祉局長) 仮に実際の家賃の支払いの有無を無視して住宅扶助費相当額を含めた場合,助成対象者が現在の見込みより2,000人から2,500人増加するものと見込まれます。



◆(関[美]委員) 市の提案の5,000人は,利用者の38%にすぎません。2,500人広がることで58%に引き上がります。生活困窮者というのであれば,持ち家でない対象は住宅扶助相当額も含めた助成要件とすべきです。また,軽減対象の要件として,先ほど局長は資産に触れられるというようなことも話されておりますけれども,川崎市では,相談に来るときに貯金通帳を持ってくるようにとか,貯金は30万円以上あるとだめといった窓口対応がありまして,決定件数が2000年の7月末で13件,10月末でも20件の低さにとどまっていると聞いています。本市も,窓口で申請するやり方だと思いますが,対象要件が金額を明示した大変わかりやすい,いいものとなっているだけに,資産等の要件を加えてハードルを高くしてはならないということを強く要望しておきます。

 私の知人ですけれども,71歳のひとり暮らし,年金が月12万円,市民税非課税ですが,軽減対象から外れます。この人の介護保険料はことしの10月以降は2,056円,国民健康保険料が月2,400円,家賃が市営住宅で1万8,800円,今は幸い元気ですけれども,要介護3以上のサービスを受けたとして利用料は限度額の2万4,600円の負担となり,合計で4万7,856円になります。年金から差し引くと,残りは7万2,144円になります。これが生活費になります。ところで,この方が生活保護を受けた場合の生活扶助は幾ら認められているでしょうか。7万6,470円で,生活保護の扶助費の方が多いわけです。

 これでは生活保護以下の生活を強いられることになりますが,こういう人は大勢いらっしゃいます。生活保護の対象になれず,一番苦しい位置にいる人だと思います。仮に軽減の対象となれば,5%の助成であっても生活保護以下にならずに済みます。そのためにも助成対象を引き上げるべきと考えますが,見解を伺います。



◎(田中福祉局長) 年金収入のみの場合,年間収入額が約266万円までは市民税が非課税となり,第2段階の対象の方になっておりますので,その中で今回は特に利用料が負担となっている低所得者の方を助成対象としてまいりたいと考えております。



◆(関[美]委員) 当局の考えはわかるんですけれども,ただ,生活保護以下になるこの問題をよく考えていただきたいと思います。今回の軽減策を行うことでどの程度利用率が上がると想定しているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 現段階において,助成後の利用率を見込むことは困難ですが,利用料負担の軽減により利用者にとって必要なサービスがより利用しやすくなりますので,かなり利用率が上がるのではないかと思っております。



◆(関[美]委員) 利用料軽減率が3%,5%の一部助成にとどまっていることについてですが,介護保険導入前は非課税世帯の低所得者は福祉サービスを無料で受けられました。それは,憲法第25条での生存権の保障,地方自治法の第2条地方自治行政の基本原則に基づいてやってきたからだと思います。介護保険が実施されても,住民の健康及び福祉を保障する行政の役割に変わりはありません。とすれば,せめて非課税世帯については利用料を無料にし安心して介護が受けられるようにすべきと考えますが,これは助役の見解を伺います。



◎(藤井助役) 介護保険は,国民健康保険制度と同じように社会保険制度として実施されておるわけでございます。そこで,サービスの利用に当たって一定の利用者負担を求めることは,サービスを利用しない人との負担のバランスから考えて必要なことだと考えております。しかしながら,制度上,低所得者に対する配慮が不十分であるため,本市といたしまして独自に利用料を軽減したものでございます。



◆(関[美]委員) では次に,軽減対象の認定と周知徹底についてです。保険料区分第1段階は一応全員対象なので余り問題は生じないと思いますが,第2段階は一部に限定しますから,利用者も困惑しますし,サービス課など区役所の事務負担も大変になることが予想されます。軽減の対象者をどのように認定するのか,また,利用者への周知徹底はどうするのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 申請者から世帯の年収及び貯金等の資産の状況を申告していただきまして,審査した上で助成証を交付することになります。

 対象者への周知につきましては,広報よこはま等で広く市民の方に広報するとともに,特に要介護認定を受けた方のうち,生活保護受給者を除く第1段階及び第2段階の方については個別に制度及び申請手続の御案内をお送りする予定です。



◆(関[美]委員) 当然のこととしてひとり暮らしのお年寄りや高齢者世帯が多く占めることは想像できることです。申告に基づく認定だとすれば,当局からの通知だけでは十分ではないと思います。対象者への市の職員の訪問による申告の援助,また年金額等により想定される対象者にはみなし認定など,そういった措置で利用料助成の徹底を図ることが大切と考えるのですけれども,見解を伺います。



◎(田中福祉局長) 収入額につきましては,税金の方で一定の情報を得ておりますが,個人情報に該当いたしますので,横浜市の保有する情報の公開に関する条例によりまして利用が制限されているということがありますし,また,対象者の収入をすべて把握しているというわけではありませんので,申請の際,収入額を申告していただく必要があると考えております。また,必要ならば,おいでになれない方等については訪問等をして,その手続等についてはやってまいりたいと思います。



◆(関[美]委員) 軽減策を一部に限定しているということから収入を報告していただかねばならない,そういったことで情報を出すという点でも問題がある,そういうことだと思うのです。こういうことでみなし認定もできないことになるのだと思います。我が党の提案のように市民税非課税者すべて対象にすれば,こういうことは起こり得ないことです。無料としているのも,経済的な理由からサービスを制限するといった問題を解消し得る最低限これだけはという緊急な改善策です。市としても,市民税非課税世帯をすべて対象にし,そして一部軽減策から全面的な助成制度に拡充するように強く要望をしておきます。

 介護保険料についてですが,本市として6段階制にし,一定の軽減策がとられたとはいえ,ことし10月からは65歳以上の全額徴収になり,非課税世帯で2人なら年額4万9,360円も負担しなければならず,さまざまな苦情や心配の声が寄せられております。そこで,本市の条例による保険料減免の適用者は何人になっているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 1月末日現在で288名の方が減免を受けております。



◆(関[美]委員) 保険料減免適用者288人ということですが,これは65歳以上の方のそれこそ0.06%にも達しないわずかな数字だと思います。しかし,全額徴収が始まれば保険料の軽減措置を求める市民の声が大きく広がることは予想されます。大阪市や神戸市の例では, 2000年の10月に保険料の減免制度を発足させたところ,12月には既に大阪市で3,927件,神戸市では3,000件強の件数があったと聞いています。

 本市においても,条例でうたっている市長が認めた場合の運用拡大とあわせ,市民税非課税の低所得者に対する軽減策の制度化を緊急の課題として検討すべきと考えますけれども,見解を伺います。



◎(田中福祉局長) 低所得者の負担の軽減については,制度上の課題であり,国に要望しておりますが,本市では現在保険料の収納状況等の推移を見守っておるところでございます。



◆(関[美]委員) 市長は低所得者の負担軽減は国が制度上改善すべき課題と言明をされております。我が党は,政府が介護保険制度導入と同時に高齢者福祉に対する国の補助金を2分の1から4分の1に引き下げ,国民と自治体に負担を重くした財政措置こそ問題であり,早急に改善すべきと考えております。

 そこで,本市として国に対して求めていく制度上の改善策の内容とその実現に向けての決意を助役に伺います。



◎(藤井助役) 市長もたびたび市会で申しておりますけれども,介護保険につきましては問題点もあるということで要望をしてきております。特に調整交付金の問題です。20%だけで,あとは市町村によって違うということで,定率で25%交付してほしいというようなことも含めましていろいろ国に要望しているところでございますし,あわせて,全国市長会とか政令指定都市市長会,あるいは本市独自の要望でも強く働きかけているところでございます。



◆(関[美]委員) では次に,児童虐待にかかわって伺います。

 先日も相模原市内で女児を虐待死させるという最悪の事件が起こり,県の児童相談所の対応がどうだったのかということが報じられていますが,この間相次いで起こっている虐待の現状について局長はどう認識されておりますか。



◎(田中福祉局長) 児童虐待は大きな社会問題となっており,子供の安全を保障することが最優先されるべきです。その意味から,虐待の未然防止,早期発見,早期対応,関係者へのケアなど総合的な施策を展開していかなければならないと考えております。



◆(関[美]委員) 99年度の3児童相談所の事業概要ですけれども,児童虐待件数が虐待統計を始めた93年度に比べ3.6倍,また家庭で育てられない,あるいは不適切な養育環境に置かれた子供に関する養護相談は10年来増加して99年は過去最高の相談件数と述べております。

 そこで,中央児童相談所には一時保護所が設置されていますが,99年度と2000年度上半期の入所児童数,入所率はどうなっているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 児童相談所の一時保護所の入所者ですが,11年度は339人,12年度上半期は203人でございます。



◆(関[美]委員) 入所率をお答えください。



◎(田中福祉局長) 入所率という形では出していないのですが,定員を超えて入所している日数もかなりありますが,それを平均しまして99%とか,100何%とか,そのような形では出しておりません。(「100%以上。じゃ,いいんじゃない,100%以上で」と呼ぶ者あり)済みません,12年度の上半期で見ますと28.7人で,計算上は95.6%になる人数となっております。



◆(関[美]委員) 定員を超すときがあるというふうに先ほど局長がおっしゃいましたけれども,99年実績でどのぐらいあるのか,その場合どのような対応をしているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 11年度に定員を超過した日は55日でございまして,その場合は保育士等の資格を持ったアルバイトで対応しております。(「常勤も含めて」と呼ぶ者あり)



◆(関[美]委員) 県の一時保護所の入所率は11年度実績で93.6%のようですが,定員を30名から40名にふやす動きがあると聞いています。本市でも,一時保護所が手狭になり,環境整備を行い,学習指導員を1人配置するとしていますが,一時保護所への入所が多く,職員の手が足りないことと無関係ではないと考えております。市は,2000年上半期は95.6%,県より高くなっているわけですから,職員も増員となる,定員そのものをふやすべきと考えますが,見解を伺います。



◎(田中福祉局長) 定員を上回る入所状況が見られますので,一時保護所の環境整備を図るとともに,定員増につきましては本年4月に開所いたします児童家庭支援センターでの一時保護を行ってまいりたいと考えております。



◆(関[美]委員) ぜひ定員も考えていただきたいんですが,一時保護所があふれるのは入所する先である乳児院,児童養護施設に空きがないことも原因の一つと言われています。県の施設にも市の入所枠があると聞いていますが,県市ごとの定員数と入所者数,入所率について伺います。

 また,県外に入所していると聞いていますが,どのくらいいるのか,それぞれについて伺います。



◎(田中福祉局長) 平成13年2月1日現在の数字で申し上げますと,乳児院につきましては,本市所管分は3施設でありまして,定員数は82人,入所者数81人,入所率は98.8%でございます。本市が定員を持つ県の所管施設はございません。

 児童養護施設につきましては,本市所管分は7施設ございまして,定員が371人,入所者数が358人,入所率が96.5%,また,県が所管している施設で本市が定員を持っている施設は11施設でありまして,定員が181人,入所者数が155人,入所率が85.6%でございます。

 県外の乳児院には13人,児童養護施設には8人の児童が入所しております。



◆(関[美]委員) こうした施設が緊急の対応を求められること,また,児童の性別や状況によってはあいているからといってすぐ入所できないことは,保育園や特養ホームと違う点です。ですから,現場では80%を超えると大変になると言っています。乳児院や児童養護施設の増設が必要と考えますが,見解を伺います。



◎(田中福祉局長) 乳児院の増設は現在のところ考えておりませんが,児童養護施設の増築を進めておりまして,平成13年度には10名の定員の増加が図られる予定です。



◆(関[美]委員) ぜひ今後検討して,乳児院も考えていただきたいと思います。

 最後に,保育所建設にかかわってですけれども,保育所整備費として50億3,500万円とかつてない規模の予算が計上されています。内容は,16カ所分の建設費補助と4カ所の公設保育所整備となっています。緊急5カ年計画に基づいて……



○(相川委員長) 関委員,時間です。まとめてください。



◆(関[美]委員) 保留児解消に努めてこられたわけですが,(「時間です」と呼ぶ者あり,笑声)最終年度になります待機児童の解消をどのくらいと見込んでいるのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 平成12年度には750人の増加を図りましたが,13年度におきましても引き続き認可保育所等の整備によりまして大幅に定員枠を拡大してまいりますので,保留児童数はかなり減少するものと考えております。

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○(相川委員長) 次に,関すみ江委員の質問を許します。



◆(関[す]委員) まず初めに,横浜子育てサポートシステム事業について伺います。

 核家族化や少子社会の到来に伴い,子育てに関する不安やニーズが多様化しています。保育に欠ける児童のための保育支援だけではなく,上の子供の通院や母親本人の美容院に行きたいとか,子育て中も自分の時間を持ちたいなど,いわゆる専業主婦と言われている人の子育て支援も必要であると,昨年7月から企画局のモデル事業として横浜子育てサポートシステムモデル事業が始まりました。現在,横浜南部方面の6区でモデル事業が行われておりますが,現在の利用状況,また,その特徴はどのようなものか,伺います。



◎(田中福祉局長) 平成13年1月の利用件数で申しますと185件でございまして,事業開始以来着実に増加しております。

 特徴についてですが,援助内容は,保育園,幼稚園の送迎が多くなっておりますが,病院への通院,リフレッシュなどのための利用も増加しております。



◆(関[す]委員) 利用件数が伸びているということですけれども,7月から11月までの活動内容の集計をいただいた資料から合計してみましたが,やはり589件中391件は保育園の送り迎えというふうなことで,預けた理由というところを見てみますと,仕事のためが322件,下の子の世話とか通院などが223件と,現状の利用内容の大半は現在の保育行政の二次保育的な利用状況になっています。今までの仕事と育児の両立支援だけではなく,国のファミリーサポートセンター事業も,いわゆる専業主婦も含めたニーズに対応すると変わってきています。

 現在の利用実態から考えると目的がわかりにくくなっていると思いますが,モデル事業をどうとらえ,今後福祉局としてどこに重点を置くのか,伺います。



◎(田中福祉局長) この事業の本来の目的は,住みなれた地域の中で市民が子育てとそのサポートをし合っていくということで,社会全体での子育て支援へ発展することを目的としております。

 モデル事業につきましては,先生がおっしゃったような中身になっておりますが,今後につきましてはこの目標を達成するために子育て支援の輪の拡大に努めていきたいと思っております。



◆(関[す]委員) 2001年度は南部6区から市内18区へ全区展開するとして3,500万円の予算案が示されておりますが,企画局から福祉局に移管することでどのような効果が期待できるのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 福祉局の事業とすることにより,例えば横浜子育てサポートシステム事業と保育所の連携や相互補完がスムーズになるなど,子育て支援のより一層の拡充を図ることが可能になると考えております。



◆(関[す]委員) 企画局から移管され,全区展開されるというにもかかわらず,今議会では要綱が提案されておりません。要綱といいますのは,事業の目的や内容を規定しているものと思いますが,要綱の改正をどのようにするのか,なぜ一緒に提案されないのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 横浜子育てサポートシステムの内容はおおむね継承していきますので,目的等について変更する必要はないことと,委託先について一部改正を行う予定でございますが,そういったことに対しては調整が必要でございますので,まだ提案させていただいていない状況でございます。



◆(関[す]委員) ただ,今回の議会で審議するというふうなことですので,ぜひそういった必要な資料についてはそろえていただきたいと思います。

 また,モデル事業の点検評価を踏まえて全区展開というふうなことになったと思いますが,どのような点検評価を行ったのか,また,全区展開に向けた課題は何か,伺います。



◎(田中福祉局長) 会員数や事業実績が増加していること,モデル実施区以外の市民から問い合わせや事業化の要望が高いこと,多様な保育ニーズにこたえることができることなどから,市民が主体となった子育て支援事業として有効な手法であると考えております。

 また,課題につきましては,子供を預かる提供会員と預ける利用会員の均衡がとれていないこと,入会説明会や研修会の実施についてはもっと身近な地域で開催することが望まれていることなどでございます。



◆(関[す]委員) 点検評価ということが実にあいまいかというふうに思いますけれども,さきのその課題に対してはどのような対策を考えていらっしゃるのでしょうか。



◎(田中福祉局長) 会員間の不均衡を是正するために,利用会員及び提供会員の入会促進のための事業のPR,入会説明会,研修会などを関係機関と連携しながら,より身近な地域で実施することなどによりまして対応してまいりたいと思っております。



◆(関[す]委員) モデル事業では女性協会に委託していますが,今後全区展開するに当たり,運営主体についてはどのように考えているのか,また,具体的な実施体制はどうか,チーフアドバイザーとかそれぞれの役割はどういうものなのかをあわせて伺います。



◎(田中福祉局長) 事業の目的やモデル事業の課題を解決できるようなことを考えまして,福祉局の外郭団体へ業務委託を検討しております。

 また,チーフアドバイザーは市で1人でございますが,全体の統括を,アドバイザーは入会説明会や研修会の開催,会員登録事務や地区リーダーとの連絡調整を図るなど,地区のリーダーも置いておるのですが,これらの方は一定の地域を単位として,その地区内の会員相互間のコーディネートなどの援助活動を行っていただくというふうにしております。



◆(関[す]委員) 運営主体とチーフアドバイザー,アドバイザー,地区リーダー,提供会員の雇用関係はどうなるのか,伺います。



◎(田中福祉局長) チーフアドバイザーとアドバイザーは運営主体が雇用するという形態ですが,地区リーダー及び提供会員とは雇用関係を予定しておりません。なお,地区リーダーは各区ごとに登録した提供会員の中から運営主体が委嘱することとしております。



◆(関[す]委員) 委託先が女性協会から今度は福祉局の外郭団体であるというふうなことにも疑問がありますが,利用したい人は地区リーダーに電話で依頼し,見てもらう人がどういう人かわからないままに子供を預け,提供会員の自宅で利用会員のお子さんをお預かりすることを基本としていますが,密室で預かり保育が行われることになります。現状では,提供会員に対して事前にどのような研修を行っているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 提供会員として登録するためには,援助活動に必要となる知識を事前に習得していただくために研修会の受講を要件としております。この研修会は3回を一つのコースとしておりまして,安全保育が実施できるよう専門家などを講師として安全に楽しい子育て,子供の発達,救急処置などを内容としております。



◆(関[す]委員) モデル事業を今度は本格実施,拡大するということになります。市民の市民による市民のための子育てサポートにするためにはより一層の工夫が必要であり,身近な地域で市民の発意を活用し,非営利で行っている子供に対するミニデイサービスとか,市民グループによる子育てサポートをもっと活用することが必要ではないかと思いますが,いかがでしょうか。



◎(田中福祉局長) この事業と同様に子育てサポート活動を行っている市民グループなどにつきましては,引き続き地域で御活躍いただくとともに,この事業の目的や趣旨に賛同していただける方は横浜子育てサポートシステムにも登録していただきたいと考えております。



◆(関[す]委員) 育児と仕事の両立を支援するだけではなく,心のゆとりを持って子育てができるよう支援することがこの事業の目的であると思いますが,現在の貧弱な保育体制を補完する二次保育的な利用実態を本来の目的に近づけることが必要で,点検評価をきちんと行い,委託先の拡大についても検討をしていただきたいと意見を申し上げておきます。

 次に,児童虐待防止対策についてお伺いいたします。

 2000年11月,児童虐待防止法が成立し,国及び地方公共団体の責務が規定されました。主な内容は,適切な保護のため,関係各機関との連携や体制の整備,職員の研修,啓発などですが,横浜市における子供を取り巻く状況はどうなっているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 少子化,核家族化が進み,地域の養育力も低下する中で,子育てに不安を持つ親が多くなっております。こういった中では,ちょっとした子育てのつまづきなどをきっかけとして子供にとって不適切な養育環境がつくられやすくなっている状況があると考えております。



◆(関[す]委員) バブル経済崩壊後の経済の低迷が家族崩壊などにまで及び,児童を取り巻く環境や子育てに困難を伴うようになってきていることがわかります。昨年度9,812件の相談件数があったと聞きますが,児童相談所の相談内容の特徴はどのようなものか,伺います。



◎(田中福祉局長) 内容につきましては,養護相談,障害相談,非行相談,育成相談があり,特に養護相談が年々増加する傾向にあります。その内訳としては,虐待,家庭関係の不調,養育力の問題等があります。



◆(関[す]委員) 新聞でも連日報道されておりますが,増加している虐待の把握状況から見られる特徴は何か,伺います。



◎(田中福祉局長) 身体的な虐待が最も多く,次いで保護の怠慢となっており,最近では特に心理的虐待の占める比率が上がってきております。また,虐待者は実母による虐待が最も多く,被虐待児はゼロ歳から5歳までの乳幼児が過半数を占めております。



◆(関[す]委員) 50年ぶりに改正されました児童福祉法により,児童虐待問題の深刻さが児童福祉審議会でも痛感され,また,横浜市の幾つかの施設において児童虐待に当たる不適切な対応が社会問題化したことなどにより,2000年10月,横浜市児童福祉審議会からの意見具申が提案されたと聞いています。児童福祉審議会の意見具申の内容はどのようなものか,伺います。



◎(田中福祉局長) 安心して利用できる子ども人権ホットライン(仮称)の設置,児童相談所機能の強化,児童の権利擁護のための第三者機関の創設,以上の3点でございます。



◆(関[す]委員) 24時間虐待ホットライン,仮称の開設はどこでどのような実施体制で行うのか,伺います。



◎(田中福祉局長) これは中央児童相談所で行うことにしておりますが,相談所の開所時間中においては,児童相談所職員が同ホットラインによる相談及び通報に応じます。また,夜間,休日においては,児童虐待についての専門的知識を備えた相談員を中央児童相談所に新たに4名採用,配置しまして,ローテーション体制で行います。これらによりまして虐待の相談や通報に対して24時間即時対応が可能な体制となります。



◆(関[す]委員) 横浜市内には幾つかの電話相談があります。例えば教育委員会のいじめ110番,横浜地方法務局の子ども人権110番,中央児相でも電話児童相談室,民間主体では横浜いのちの電話などが行われています。しかし,フリーダイヤルで24時間年中無休で専門的な知識を持った人が当たるという条件がなければ,なかなか適切なアドバイスができないだろうというふうに思います。また,提言を受けて児童相談所の機能強化として児童虐待対応チームをつくるということですが,対応チームの目的と役割は何か,伺います。



◎(田中福祉局長) 児童虐待対応チームは,虐待の深刻化を初期の段階で防ぐことを目的としており,危機的な状況に即時に介入していくことを主要な役割としております。



◆(関[す]委員) 全体として厳しさを増す社会状況の中で,人生の初めの時期にどのような対応を受けることができるかは,その人の人生観さえ変えてしまうことになります。

 横浜市には1995年に都筑区に市内3館目の北部児相が開設されていますが,児童をめぐる環境の悪化については大変心を痛めるものです。厚生労働省の児童相談所運営指針によれば,児童相談所は人口50万人に最低1カ所程度が必要とされており,横浜市で言えば市内7カ所は必要となります。現在,1つの児童相談所で所管の区は,北部が4区,南部が6区,中央が8区となり,児童人口で見ますと北部は16万人,南部は18万人,中央は24万人です。相談利用率を見てみますと,北部は139%,南部は149%,中央は177%,市全体で見ますと平均158%にも上ります。対応チームをつくり,機能強化をすることのようですが,もともとのキャパシティーが不足しているのではないかと思います。また,第二委員会で市民局から提案された男女共同参画推進条例では,15歳以下の相談の申し出については教育委員会や児童相談所で相談を受け,対応すると当局は答弁していますが,現在でも相談所の機能は満杯状態にあるということで,果たして責任を持って行えるか,大変懸念をしております。

 3カ所の児童相談所のうち一時保護所のあるところは中央の1カ所だけですが,一時保護所は定員30名です。先ほども11年度は55日定員を超過しているということでしたが,入所児童はどのような理由で入所しているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 平成11年度は339人が入所しましたが,多いのは虐待等による緊急保護が140人,次いで保護者の疾病が64人,家庭環境42人,保護者の出産18人などとなっております。



◆(関[す]委員) 一時保護所に入るのを待っている児童がたくさんいること,乳児の保護は他の自治体に依頼していることを先ほども伺いました。育児相談や保護者の出産など,専門性や緊急性の高いケース以外は一時保護所以外の保護の方法を検討すべきと考えますが,見解を伺います。



◎(田中福祉局長) 児童家庭支援センターに一時保護を委託するほか,里親への委託も積極的に進めてまいります。



◆(関[す]委員) 3カ所の児相のうち,一時保護機能がついているところは中央児相です。一時保護の件数がふえ,しかも幼児が増加していること,一時保護所の居室の確保が困難で児童福祉法第33条の規定により児童養護施設に直接入所していることが児童相談所の事業概要にも記載されておりますが,さきの児童家庭支援センターは児童相談所とどのような関係になっているのでしょうか。



◎(田中福祉局長) 児童家庭支援センターは平成10年度の児童福祉法の改正により新たに設けられました児童福祉施設で,児童養護施設等に併設して整備します。児童相談所の機能の一部を補完することが目的で,児童相談所の指導のもとで地域からの相談や一時保護を行うものでございます。



◆(関[す]委員) ただ,児童家庭支援センターでの一時保護の枠は4人ということで,焼け石に水の状態ではないかと思います。一時保護所退所後は家庭引き取りが昨年度は69%と一番多くなっています。その理由は,児童が施設にいることを嫌がるとか,保護者が児童を引き取りたがるなどいろいろなケースがあるかと思いますが,その後の状況把握をしているのか,また,再び一時保護となるケースはあるのかどうか,伺います。



◎(田中福祉局長) 育児不安などで一時保護した児童につきましては,家庭引き取り後の継続的な相談援助を行っております。また,虐待を理由に一時保護した児童については,家庭引き取りに当たっては慎重な対応を行っておりますので,再度一時保護となった児童は11年度55人中4人でございます。



◆(関[す]委員) 一時保護をされた児童のうち28%が施設入所となっていますが,児相は施設入所後家庭復帰に当たってはどのような支援をしているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 家庭にスムーズに復帰するためには,子供の家庭に戻りたい,保護者の引き取りたいという意向を一致させることが必要でございます。そのために精神科医,心理判定員によるカウンセリングを行うほか,親子の面会や一時帰宅などの家庭復帰に向けたプログラムを作成し,支援しております。



◆(関[す]委員) ケースワーカーの抱える件数が70から80件で,実際どこまで実施できているのか疑問がありますが,ファミリーグループホーム,里親制度の現状はどうなっているのか,また,今後どのように展開していくのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 現在,ファミリーグループホームは9カ所,里親は60組認定しております。虐待を受けた児童の養護に当たっては,家庭的な雰囲気を持つこれらのファミリーグループホームや里親でのきめ細かなケアが行われることが望ましいと考えておりますので,今後とも拡大に向けて努力してまいりたいと思っております。



◆(関[す]委員) 里親制度についてはだんだんと減ってきており,日本の中では他の自治体でもなじまないようですし,里親が病気や高齢になったとき,残った家族が果たして引き継いでいくことができるかという問題が発生してきます。また,ファミリーグループホームについても,特に家庭型になりますと小さな密室での生活ですから,そこでの虐待が発生しても問題が表面化しないというケースが出てきます。小規模でアットホームな雰囲気の中で生活することを保障していくことは必要であり,そのためには情報公開と事故に対するバックアップ体制は今後必要になってくるかと思いますが,最後に,横浜生活あんしんセンターについて伺います。

 横浜生活あんしんセンターの運営費が9,768万円,前年より780万円の増加となっていますが,この事業の開始時期と始めるに至った背景と目的について伺います。



◎(田中福祉局長) あんしんセンターの事業開始は平成10年10月で,その背景はみずからの意思を十分に表明できない在宅の高齢者や障害者につきまして,必要のない消費契約とか金銭トラブル,虐待等の事例が多発したことから,こうした方々の権利擁護の仕組みをつくる必要性が高まったことなどによるものでございます。

 設置目的は,相談を初めとして福祉サービスの利用援助や定期訪問,金銭管理サービスなどを通して,高齢者や障害者が家庭や地域で安心して生活を送ることができるよう支援していこうとするものでございます。



◆(関[す]委員) 自己決定の尊重と本人保護の調和を図るということで,軽度の知的精神障害者に対する補助人制度ができ,新しい成年後見制度が2000年4月から施行されました。明治から100年続いた成年後見制度は,無能力者の保護という考え方のもとで社会的差別や偏見に結びついていましたから,自己決定という点でまだ課題はありますけれども,一定の前進だとは思います。新しい成年後見制度との関係で横浜生活あんしんセンターの業務はどう拡大されたのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 成年後見制度によります任意後見や法的後見業務を法人として対応できるように機能を拡充いたしました。



◆(関[す]委員) 98年10月からスタートしている生活あんしんセンターに対する補助金の推移はどのようになっていますか,また,その支出先が市社協となっていますが,市社協があんしんセンターを設置することとした理由は何か,伺います。



◎(田中福祉局長) 補助金の予算額の推移でございますが,平成11年度8,244万8,000円,12年度8,604万3,000円,13年度9,374万1,000円となっております。

 このセンターが担う機能から考えて,非営利の公益性の強い法人が運営することが妥当であることなどから市社協が実施主体となったものでございます。



◆(関[す]委員) あんしんセンターの事業費の9割以上が市の補助金であることがわかります。補助金の支出先といいますといわゆる委託先のようなものですが,この事業が始まる前に,補助金を支出するに当たって市社協以外に検討しなかったということでした。市社協に対する補助金が年々上がっています。この間の事業実績を各区別で見るとどうなっていますでしょうか,また,それをどのように評価しているのでしょうか。



◎(田中福祉局長) 平成12年12月末現在の契約者110人の内訳で見ますと,保土ケ谷区で14人,泉区で12人,鶴見区で11人,少ない区では,都筑区ではゼロでございます。港北区,瀬谷区で各1人となっております。

 こういう状況につきましては,何が原因でばらついておるのかというようなことはつかめておりませんが,今後とも必要な方に利用していただけるようPRを初め関係機関とも連携を図りながら取り組んでまいりたいと思っております。



◆(関[す]委員) 高齢化率の高いところだとか,障害者の方がどのくらいいらっしゃるかだとか,それぞれの区の個性や特徴によって違うだろうと思いますけれども,定期訪問だとか,金銭管理を行うには継続したケアが必要になってくるだろうと思うのです。桜木町で1回会って終わりというわけではありませんから,相談件数とかを見ますと年間3,053人の中でも継続して相談を必要とされる人は2,535人にもなっています。職員を2名増員するということですが,横浜市1カ所で市社協が行うのではなく,例えば弁護士会などと連携するなど各区で継続して行っていくことが必要ではないかと思いますが,見解を伺って,質問を終わります。



◎(田中福祉局長) 新しい成年後見制度への対応を初め,あんしんセンターの利用希望者については,区役所を初め福祉施設等の関係機関と密接な連携を図りながら対応しておりますし,何度も足を運んでいただくことがないように継続者については対応ができるようなことが必要だというふうには思っておりますが,契約に当たって判断能力の有無の審査など専門的な業務が必要なこともありまして,そういう部分はセンターで一元的に対応することが効率的,効果的な面もございます。こういった状況を踏まえまして,各区で行うことにつきましては今後の研究課題とさせていただきたいと思います。



◆(関[す]委員) 終わります。

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○(相川委員長) 質問者がまだ残っておりますが,この際20分間休憩いたします。

                             午後2時48分休憩

                             午後3時16分再開



○(高橋[稔]副委員長) 休憩前に引き続き予算第一特別委員会を開きます。

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○(高橋[稔]副委員長) 質問を続行いたします。

 田中忠昭委員の質問を許します。



◆(田中委員) 初めに,福祉の基本姿勢と人材育成について幾つかお尋ねをしてまいります。

 近年,我が国では急速な少子高齢化の進展,核家族化や女性の社会進出によります家族機能の変化などが顕著にあらわれております。このような社会情勢の変化により,市民の福祉に対するニーズは年々増大し多様化しております。これらの課題解決に向けまして対応していくことは,市民だれもが安心して暮らしていける福祉社会づくりのためにも必要不可欠なことであると思います。

 平成13年度の福祉局予算は,一般会計では市全体の予算のうち21.8%を占め,特別会計でも41.5%を占めております。市税収入について伸びが見込めない厳しい財政状況の中で,このように高い構成比を占めているのは市政の中で福祉を最重点課題として位置づけた結果であると認識しており,また,評価するものであります。社会福祉基礎構造改革推進の流れの中で,措置型から契約型福祉へ大きく転換しつつある今日,福祉を取り巻く環境の変化の加速性は高まっており,施策の展開や体制の整備等につきましてはこれらの変化に柔軟かつ敏速に対応することがより一層求められているものであります。

 そこで,一般会計2,918億円,特別会計を加えますと8,142億円となる福祉局予算は,県下の他自治体の総予算と比較しましても大規模と言えますが,このような予算を執行する福祉局長としての感想と決意をお伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 平成13年度の福祉局予算につきましては,少子高齢化の進展などの社会の変化を踏まえまして,また,社会福祉基礎構造改革という大きな転換を視野に入れまして,市民のだれもが必要なときに必要な福祉サービスが受けられ,住みなれた地域で安心して暮らしていける社会を目指したものでございます。また,福祉局の事業は,範囲が広く,どの事業も市民に密着したものばかりでございますし,市民の福祉に対する要望は先生がおっしゃいましたように年々増加しておりますし,また多様化しております。このような福祉局の事業を推進することは大きな責任がありますし,その責任を重く受けとめておりますが,職員一同力を合わせましてこれに取り組んでいきたいというふうに思っております。

 先生方におかれましては,着任以来御指導いただき,また心配していただいたり励ましていただいたりしてまいりましたが,(「心配していないよ」と呼ぶ者あり)これからも一層の御指導と御支援を賜りますようお願い申し上げます。(「それで質問終わりじゃないか」「もう質問終わっちゃったよ,総括質問だよ」と呼ぶ者あり,笑声)



◆(田中委員) 丁重なる決意をお聞きしまして,私どももよろしくお願いをしたいと思います。(笑声)

 従来の措置型から介護保険を初めとする契約型福祉への転換など,社会福祉制度の基本的な枠組みの変化につきまして局長はどのように認識しているのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 今回の改正の主な点は,措置制度を抜本的に見直しまして,利用者がサービスを選択する契約制度に移行するとともに,苦情解決など利用者保護制度を導入することによる利用者の立場に立った社会福祉制度の構築が一つでございます。2つ目としては,社会福祉事業の範囲の拡大や社会福祉法人の設立要件の緩和,さらに,地域福祉の推進などによる時代の要請にこたえる福祉サービスの実現であります。基本的に国民の社会福祉への期待にこたえるものと理解しております。



◆(田中委員) 田中局長さんは,横浜の福祉のリーダーとして時代を先取りしたセンスをお持ちの方と思いますが,あえて苦言を呈すれば,区を含め,福祉にかかわる職員の市民に対するスタンスやセンスが果たして旧来と大きく変化しているのか,気になります。(私語する者あり)残念なことに,局や福祉事務所の職員の中には,旧来の措置するスタンスで市民,区民と接するケースもあると時々耳にいたしますが,福祉に携わる職員の資質向上は重要でありますし,また,人材育成の面でどのような取り組みをしているのか,お伺いをいたします。



◎(田中福祉局長) 福祉サービスが措置から契約による利用制度へ変化している中で,福祉に携わる職員には,市民への的確な情報提供と利用者の立場に立った相談支援が一層求められております。このため,担当者会議や研修などあらゆる機会を通じて制度改正等の情報や施策実施の考え方について職員の知識習得を図るとともに,社会福祉職や保健婦などにつきましては,相談者のニーズを的確に把握してサービスの利用につなげていくことが重要でありますので,相談業務研修等の専門研修を実施するなどして資質の向上に努めております。



◆(田中委員) 福祉の仕事には専門性が求められますことは言うまでもないわけでありますが,しかし,人事異動ではほかの局や区から福祉局へ転入し,初めて福祉の仕事に携わる職員も多いと聞いておりますが,局長はこのことについてどう考えているのか,お伺いをいたします。



◎(田中福祉局長) より多くの職員が市民生活の重要な土台である福祉の仕事を経験することは,福祉施策への理解を深め,また新たな発想で施策の推進を図ることができるなど大変意義のあることだと考えております。その反面,初めて福祉の仕事に従事する職員につきましては,理解不足から市民の方々に十分なサービスが提供できないというようなことがないように,福祉の知識,技能,そして取り組む姿勢などについて研修を充実させる必要があると考えております。



◆(田中委員) 福祉の仕事は対人サービスが中心であり,心の通ったサービスを提供するためには温かい福祉の心,いわゆる福祉マインドを持った職員の育成が大切と考えます。そのためにはまず職員が福祉の現場を知ることが必要と考えますが,どのような研修を行っているのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 新採用職員や他の局区から福祉局に転入した職員につきましては,特別養護老人ホームや障害者施設などにおきまして,入所者や利用者と直接触れ合うための福祉活動実習を実施して,最前線の福祉を肌で感じる機会を設けております。また,それぞれの職場におきましても,現場の実態に即したテーマで研修を行い,利用者の立場に立った福祉感覚と技術の向上に努めているところです。



◆(田中委員) 福祉の現場ということでは,一部本市直営によるサービス部門はあるものの,サービス提供の多くは民間事業者が担っております。そこで,今後,新しい契約型の福祉制度を管理運営する行政の立場から,民間事業者に対してどのような役割を期待するのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 契約型の新しい利用制度のもとでは,具体的なサービス提供の部分については社会福祉法人を含む民間事業者の力に負うところが大きく,民間事業者と行政は相互に協力して利用者本位のサービス提供に努めることが重要と考えております。このため,民間事業者には事業経営の透明性を確保しながら質の高いサービスの継続的な提供に努めていただくことを期待しております。



◆(田中委員) 私は,横浜の福祉を支えていく上で民間事業者は行政のパートナーとして非常に大事だと考えておりますし,介護保険実施後,民間事業者の参入が急速に進んでいるという実態があります。そこで,福祉の分野に基礎構造改革を初め大きな規制緩和の流れがあり,今後も続くと考えられますが,この流れにどのように対応していくのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 今後の増大,多様化する福祉ニーズに適切に,また柔軟に対応するためには多様なサービス提供主体の参入が必要と考えております。行政としましては,サービスの質の確保と利用者の権利擁護を図りサービスの適正化に努めることや,多様なサービス事業者の安定的な運営に向けて,例えば事業者との連絡会を開催して意見交換や情報提供を行うなど,必要な支援にも取り組んでまいりたいと思っております。



◆(田中委員) 21世紀における魅力的な都市のバロメーターの一つは,福祉の充実度にあると言われておりますが,市民が都市を選ぶ時代にあって横浜の福祉の特徴となる重点施策は何なのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 最近の特徴的な施策を申し上げますと,高齢者グループホームの整備や横浜生活あんしんセンターなど痴呆性高齢者施策の推進,また,障害児を対象とした地域療育センターによる早期療育や福祉的援助の促進,子育て支援策として本市独自の横浜保育室の整備を進め,保留児童の解消を目指してきたことなどがございます。13年度の予算におきましても,介護保険制度の円滑な推進と高齢者福祉施策の充実,それから2番目に障害者の地域生活支援と社会参加の促進,さらに,児童虐待防止対策や子育て支援事業などに積極的に取り組んでまいります。



◆(田中委員) これらの施策に取り組まれますことになった個別の理由はあると思いますが,それらに共通する基本的な考え方は何なのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) すべてに共通する考え方ということではなかなかお答えが難しいのですけれども,福祉局が重点的に取り組んでいる施策は,市民の方々が安心して生活を続ける上で早急に福祉的な対応が求められているもの,また,市民の自立した生活を支援するものという考え方に立っております。そのような視点から国に先駆けて積極的に取り組んでいる事業も幾つかございます。



◆(田中委員) この項の最後になりますが,福祉を取り巻くさまざまな環境の変化の中で,今後の横浜の福祉の方向性についてどのように考えているのか,藤井助役にお伺いいたします。



◎(藤井助役) 市民のだれもが住みなれた地域や家庭で安心して暮らせる福祉都市横浜の実現ということが大事だと思いますけれども,このためには市民,事業者,行政がそれぞれの役割を果たしながら,相互に協力し合って市民の自立した生活を支援する地域福祉を推進すること,また,福祉サービス利用者の意思を尊重する利用者本位の社会福祉制度を構築することが今後の目指すべき方向性ではないかと考えております。



◆(田中委員) よろしくお願いをしたいと思います。

 それでは,これから,先ほど局長が答弁されました重点施策につきましてそれぞれ伺ってまいります。

 まず,介護保険サービスですが,昨年4月から実施された介護保険制度も来年度は2年目を迎えます。全体としまして大きな混乱もなく,措置制度から契約制度へとソフトランディングするとともに,軌道に乗せることができたのではないかと思います。介護保険制度は介護保険法に基づき市町村に実施が義務づけられた制度ですが,地域の実態に応じ,きめ細かな運営が保険者としての市町村に求められていると思います。そこで,介護保険制度が始まって1年近くたちますが,これまでの横浜市の介護保険施策の特徴についてどのように考えているのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 本市の特徴的な施策といたしましては,介護保険料について低所得者の負担を軽減するために6段階方式を採用したこと,いわゆる上乗せサービスと横出しサービスを介護保険料の負担がふえないよう一般行政サービスとして実施していること,介護保険の対象とならないが社会的支援が必要な方を対象に介護予防,自立支援のサービスを実施していることなどでございます。



◆(田中委員) 介護保険制度は新しい制度だけに,当初から見込まれたもののほかに実際の運用の中で生じた課題もあるのではないかと思います。介護保険制度では利用者の在宅サービス利用に関してあらかじめケアマネジャーがケアプランを作成し,それに基づきサービスを利用するなどケアマネジャーが制度を円滑に実施する上で重要な役割を果たすことが期待されているわけですが,新聞報道などによりますと,業務が忙し過ぎて本来の役割が果たせないということも聞いております。

 福祉局では,昨年11月,市内に所在する居宅介護支援事業者に所属し,実際にケアプラン作成にかかわっているケアマネジャーを対象に独自にアンケート調査を実施したと聞いております。そこで,ケアマネジャーアンケート調査では,ケアプラン作成の現状と問題点についてどのようなことがわかったのか,お伺いをいたします。



◎(田中福祉局長) 介護報酬の請求事務とサービス事業者との連絡調整に業務時間の半分以上を割いていること,ケアプランの作成や見直しに必要とされる利用者本人や家庭の訪問調査が不十分と答えたケアマネジャーが約6割いらっしゃいました。今後,ケアマネジャーの事務負担を軽減し,利用者や家族の意向を十分踏まえたケアプランの作成や見直しができるようにすることが課題と考えています。



◆(田中委員) ケアマネジャーが市民に信頼され,期待にこたえていくのには,その資質の向上が不可欠であり,また,利用者の心身の状況等に応じた適切なケアプランをつくることが利用者の在宅生活を支え,その能力に応じ,自立した生活を営むことにつながっていくわけであります。このように重い役割を果たすケアマネジャーの支援は,保険者として当市の重要な責務と言えます。そこで,ケアマネジャーに対しまして平成13年度はどのような支援を行っていくのか,お伺いをいたします。



◎(田中福祉局長) 引き続きまして,平成13年度におきましても,福祉保健研修交流センターウィリング横浜におきましてケアプラン作成演習などの研修を実施するとともに,区単位の研修会や事例検討会を通してケアマネジャーのケアプラン作成力の向上及び関係者との連携強化を図ってまいります。また,新たに既存のネットワークを活用しまして,本市独自に居宅介護支援事業者に対する情報提供システムを構築し,ケアプラン作成に必要な最新情報を迅速かつ正確に提供してまいります。さらに,保健,医療,福祉の専門家から成るケアプラン指導研修チームを各区に設置してケアマネジャー支援を強化してまいります。



◆(田中委員) 来年度からはケアマネジャー支援を強化していくためケアプラン指導研修チームによる支援を実施していくことになっておりますが,どのように行っていくのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 保健,医療,福祉の専門家で構成する指導研修チームを各区ごとに置きまして,このチームが区役所と連携してケアマネジャーに対してケアプラン作成上の指導,助言を行い,ケアプラン及びそれに基づく介護サービスの質の向上を図るものですが,具体的には実際のケアプラン事例をもとに利用者の心身の状態,家族関係,住居等の状況に的確に対応した援助目標の設定の仕方や福祉系サービスと医療系サービスとの適切な組み合わせ方,一般行政サービス等の活用などの指導,助言を想定しております。



◆(田中委員) ぜひ,こうした事業によりケアプランの充実を図っていただきたいと思います。この項の要望になりますが,介護保険に関しましては制度の定着に向けて市民に制度の仕組みを十分に理解してもらうことが必要であります。10月からは特別対策が終了し,保険料が本来の額として現在の2倍になることもあり,今後もよりきめ細かな広報に努めていただくよう要望しまして,次の質問に移らせていただきます。

 次に,ショートステイ床についてお伺いをしてまいります。

 ショートステイにつきましては,痴呆や寝たきりの要介護者を抱える介護者にとりまして,日ごろの介護疲れをいやすことにより,介護者の身体的,精神的な負担を軽減することができるなど大変重要な介護サービスであると考えております。しかし,一方では,介護保険制度が始まり,全国的にもショートステイの利用が余り進んでいないとの話も聞いております。本市におきましては,平成12年4月に比べまして少しずつ回復してきているとのことですが,介護保険が始まってからのショートステイの利用状況はどうなのか,お伺いをいたします。



◎(田中福祉局長) ショートステイ床の利用可能日数に対する利用実績日数を利用率といたしますと,介護保険開始後の4月は60%でしたが,その後,少しずつ上昇し,13年1月では72%まで回復してきております。



◆(田中委員) 介護保険制度前の平成11年度には利用率は約90%あったと思いますが,現在まだそこまでは利用が進んでいないようです。ショートステイの低い利用状況の理由は何か,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 介護保険の前は,介護者の入院などの理由によりまして在宅での介護が一定期間困難となる方の利用にも対応しておりましたが,介護保険になって要介護度ごとに利用できる日数の枠が設けられたため,従前よりも利用しづらくなったことや,いざというときに備えて利用を手控える傾向が生まれたことなどが原因ではないかと考えております。



◆(田中委員) ところで,国はショートステイの利用促進策とあわせショートステイ床の特別養護老人ホームへの転換方法を提示しておりますが,その内容はどのようなものなのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 短期入所サービスの需要を十分満たしても,なお利用が低調なショートステイ床が生じていること,特別養護老人ホームの入所待ちの方がいること,特別養護老人ホームへの転換を行っても短期入所サービスの需要に応じられるといった場合に,特例措置として12床以上のショートステイ床を有する特別養護老人ホーム等について原則として20%以内の転換を認めるというものでございます。



◆(田中委員) 今の答弁からしましても,国はショートステイ利用の低調の改善を図りながら,これも課題となっております特別養護老人ホームの入所待ちの多さなど地域の実情に沿い,緊急対策として空床のショートステイ床の有効利用を認めたものです。まさに国の言う,介護保険は走りながら考えていくのとおり,現実的な対応と考えております。本市におきましては,介護保険の基盤整備としまして特別養護老人ホームの整備に努めているところでありますが,約3,000人を超す入所待ちの方がおられ,これらの方々にとりましては早期入所は切実な問題だと思います。また,施設の有効利用を図る上からも,国の提示しているショートステイ床の特別養護老人ホームへの転換を早期に実施することは非常に重要なことと考えます。

 そこで,ショートステイ床の空床状態がある中で本市としましても早急に転換を実施すべきだと考えておりますが,その点の考えをお伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 貴重な御意見をいただきました。ことし1月から,国がショートステイサービスの利用促進策として利用日数などの拡大を打ち出しましたので,本市の各施設におけるショートステイの利用状況や市民のニーズを踏まえてなるべく早く検討を進めてまいります。



◆(田中委員) この項の要望になりますけれども,ショートステイの利用の伸びが急速には見込めない中で,施設の有効活用や特別養護老人ホーム入所待ちの方の解消のためにも早期の対応を強く要望したいと思います。現場の実態を十分に踏まえた現実的対応を重ねて要望いたします。よろしくお願いを申し上げます。

 次に,介護保険サービス以外の高齢者福祉施策についてお伺いをいたします。

 介護保険制度の実施により援護が必要な高齢者の方々への支援につきましては,介護保険がその中心的な役割を担っていくことになりました。しかしながら,高齢者の心身の状態や家庭の状況はさまざまであり,すべての方が介護保険だけで十分なサービスを受けられるわけではありません。在宅生活を支えていくためには,介護保険による対応を中心としつつも,これを補完する施策をきめ細かく講じていく必要があると考えております。本市におきましても在宅の要援護高齢者への支援施策としましてさまざまな事業を行っているところでありますが,介護保険サービス以外の高齢者保健福祉施策の本市の特徴的な取り組みは何か,お伺いをいたします。



◎(田中福祉局長) 介護保険サービスとは別に,高齢者の在宅生活をきめ細かく支援するために,一般行政サービスの充実と介護基盤の整備を図っております。在宅の要援護高齢者に対しては,在宅生活支援ホームヘルプを実施するとともに,痴呆性高齢者の施策として平成8年度より国に先駆けて高齢者グループホームの整備促進に努めております。また,介護保険サービスの給付対象とならない方に対する施策としては,介護予防型デイサービスや自立支援ホームヘルプなどを実施しております。



◆(田中委員) ただいまの御答弁の中で幾つか挙げました施策の中に痴呆性高齢者グループホームがありましたが,痴呆性高齢者の介護は在宅介護の中でも特に厳しく,介護する家族の苦労は言葉では言い尽くせないものがあると聞いております。痴呆性高齢者に対しましては,その状態と特性を踏まえた施策の推進が必要と考えます。

 そこで,痴呆性高齢者施策の中でグループホームの取り組みはどのようなものなのか,また,その効果はどうなのかをお尋ねいたします。



◎(田中福祉局長) 初度設備費等の助成をするとしておりますが,現在市内に21カ所グループホームがございますが,このグループホーム同士が情報交換し,連携を深める場として横浜グループホーム連絡会を立ち上げまして,質の向上に努めてまいりました。

 効果につきましては,小規模で家庭的な環境と少人数のグループ単位のきめ細やかなケアが痴呆症状の緩和に効果的であるとの研究報告もあり,実際に入居者の家族からは,表情が和らぎ,以前のように会話ができるようになったとの感想をいただいたりしております。



◆(田中委員) このような高齢者グループホームが今後さらにふえ,より身近なサービスとして感じられるようさらなる取り組みを期待するところでありますが,13年度のグループホームの拡充策はどのようなものなのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) これまでの設置費助成とは別に,新たに社会福祉法人が特別養護老人ホーム等に併設または隣接して整備するグループホームや,医療法人が老人保健施設等に併設または隣接して整備するグループホームについて,整備費,建設費の助成を始めることとしております。これら開設に係る助成制度の拡充によりまして,13年度は14カ所の整備を進めさせていただくことになっております。



◆(田中委員) グループホームと同様に,最近特別養護老人ホームなどでもグループケアユニット型の整備が注目されております。入所者一人一人の個性を生かした質の高いケアが可能であり,痴呆性高齢者の処遇面でも効果があるとして,国におきましても平成12年度から特別養護老人ホームの整備に助成を始めたと聞いております。

 そこで,本市におけるグループケアユニットにつきまして,特別養護老人ホーム,老人保健施設での取り組みはどのようなものがあるのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 特別養護老人ホームにつきましては,昨年5月に開所しました新鶴見ホームで一部整備されておりますが,13年度予算では,新規,継続分を合わせまして4カ所で導入を計画しております。また,老人保健施設につきましては,13年度から国において補助制度が創設されましたので,今後事業者へ働きかけをしてまいります。



◆(田中委員) 厚生労働省の推計によりますと,全国の65歳以上の痴呆性高齢者は,現在の約160万人が2035年には337万人にふえ,高齢者の10人に1人の割合になると言われております。そこで,要望でございますが,痴呆性高齢者施策の切札となる小グループ単位のケアの利点を生かしたグループホームやグループケアユニット型施設の整備を今後とも推進していただくよう要望いたします。

 次に,グループホームなどの痴呆性高齢者施策について伺ってまいりましたが,痴呆に対する施策はグループホームなどハードを整備したり,事業者をふやしていくだけではありません。昨年の6月に改正されました社会福祉法では,福祉サービスの適切な利用を保障するために,判断能力が不十分な方を保護する制度を規定しております。具体的には,平成11年10月に国が地域福祉権利擁護事業としまして制度化しましたが,本市ではそれに先駆け,既に平成10年10月から横浜生活あんしんセンターの事業として実施しているところであります。さらに,民法改正により新しい成年後見制度が昨年4月から始まり,この制度の利用者が伸びていると聞いております。国では,この成年後見制度と地域福祉権利擁護事業の両者が,いわば車の両輪として判断能力の不十分な方を支えていくとしております。特に,痴呆性高齢者につきましては,こうした成年後見制度と後見的支援機関としての横浜生活あんしんセンターの果たす役割が重要であると考えます。

 そこで,このあんしんセンターにつきまして幾つかお尋ねをしてまいります。

 安心センターの相談契約件数につきまして,高齢者の割合はどのくらいなのか,また,そのうち痴呆性高齢者の割合はどのようになっているのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 平成12年12月末現在の初回の相談件数で見ますと518件で,高齢者は全体の64%,334件,高齢者のうちの痴呆性高齢者は105人で31%となっております。また,契約件数では定期訪問,金銭管理サービス及び財産保全サービスを合わせて162件で,高齢者は110件,68%,高齢者のうち痴呆性高齢者は32%となっております。



◆(田中委員) 高齢者に軽い痴呆症状が見られ,金銭管理など日常生活に不安がある場合,あんしんセンターと契約してどのようなサービスが受けられるのか,お尋ねをいたします。



◎(田中福祉局長) 判断能力を確認した上で契約することによりまして,日常生活に必要な預貯金の出納の代行,介護保険などの福祉サービスの利用援助,預貯金の通帳や保険証書などの証書類の保管などを訪問等によって行っていくサービスが受けられます。



◆(田中委員) 痴呆が進行し判断能力が不十分になった場合は成年後見制度を利用することになると思いますが,身寄りがない痴呆性高齢者の場合はどのような方法があるのか,お尋ねをいたします。



◎(田中福祉局長) 成年後見制度を利用するためには家庭裁判所に申し立てをする必要がありますが,身寄りがない方などについては,老人福祉法等の改正により市町村長も申し立てをすることができます。本市においてはこの申し立てを区長に委任しておりまして,平成13年2月に初めて1件目の申し立てを行ったところでございます。



◆(田中委員) 成年後見制度の利用に当たりましては家庭裁判所が後見人を選任するわけですが,あんしんセンターはどのような場合に後見人となるのか,お伺いをいたします。



◎(田中福祉局長) 身寄りがない痴呆性高齢者等の方について,区長の申し立てを基本にしまして,他に適切な後見人がいない場合,あんしんセンターが後見業務を行うということにしております。



◆(田中委員) 新しい成年後見制度との関係では,司法書士会や社会福祉士会などが後見業務を行うと聞いておりますが,その中であんしんセンターはどのような特色を持った機関として機能していくことになるのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) ただいまお答えしましたように,ほかに適切な後見人がいない場合にあんしんセンターが後見業務を行いますが,主に心身や生活の状況に十分配慮し,日常生活が安心して送れるよう支援することが必要な方について,そういう機能を中心に対応してまいりたいと思っております。こういうふうな方に対応している中で,不動産の処分など専門性の高い業務が必要となったときには,弁護士を初め外部の専門機関に委託するなどして対応してまいりたいと思います。



◆(田中委員) 痴呆性高齢者施策は,あんしんセンターのように高齢者を取り巻く環境を充実し,社会全体で支えていくという考え方が必要であります。今後もニーズに的確に対応した効率的な運営を望みます。

 次に,保育施策について幾つか質問をしてまいります。

 平成8年度に緊急保育対策を実施し,平成9年度には緊急保育計画を策定し,保留児童の解消を目指してと副題にもありますように,市有地の貸し付けや本市の独自制度として横浜保育室を創設するなどして積極的な保留児童の解消施策を展開した結果,平成9年4月に1,962人いました保留児童が平成12年度4月には1,535人と427人を減少するなど,保留児童の解消には至らないものの,増加傾向に歯どめをかけたことには評価をしているところであります。しかしながら,今も保留児童がいる中で,緊急保育計画の計画期間が平成13年度までとなっておりまして,なおかつ,緊急保育計画の保育所整備等の目標計画数値が平成12年度末には達成される見込みとなっております。

 そこで,新たな計画の策定を進めているとのことですが,その計画策定の趣旨及び公表時期についてお伺いをいたします。



◎(田中福祉局長) 女性の社会進出や経済状況などを反映しまして保育ニーズが増大していることや最近の地域を取り巻く環境の変化などから,市民の子育てに対する負担感も大きくなってきております。そこで,新たな計画は,保育所等での定員枠の拡大とともに,地域での子育て支援につながるさまざまな施策を踏まえて検討しております。また,現在,関係局で策定作業を進めており,早期の公表を目指しております。



◆(田中委員) そうした中,平成13年度予算案に保育所整備の新たな手法としまして再開発事業の中で保育所の整備を行うことになっております。そこで,新たな整備手法につきまして,どうしてそのような手法により整備を図るのか,また,園庭の確保などの点でほかの認可保育所に比べて遜色はないのか,お伺いをいたします。



◎(田中福祉局長) 保育所は一定の保育環境を保った利便性の高い場所が望ましい立地の一つと考えております。今回の駅前再開発ビルでの保育所整備は,広域的な利用も可能で極めて利便性が高く,保護者のニーズに十分かなうと考えたため予算計上したものでございます。

 また,園庭につきましては,再開発ビルの低層部分の屋上を園庭として整備することで他の認可保育所と同水準を確保することができると考えております。



◆(田中委員) 再開発事業の中で保育所の整備を行うことが用地の確保対策であれば,再開発事業とあわせまして市の既存施設の活用により保育所を整備することは遊休化した施設の有効活用を図れるだけでなく,用地確保が不要になることなどから,保育所整備の促進策として大いに有効な手法と思われますので,このような手法を推進していくべきだと考えております。

 そこで,既存施設活用による整備に当たりましてはどのようなことが必要なのか,お伺いをいたします。



◎(田中福祉局長) 保育所として活用するためには,その地域に保育ニーズがあることや園庭が確保できる敷地があることが条件となりますが,その上に,また,老朽度に合わせた耐震補強工事等の安全対策,まちづくり条例に基づくエレベーター等の設置などを必要に応じて行うということのほかに,保育室や調理室などを新たに整備するための改修工事等が必要になると思います。



◆(田中委員) 行政施策の展開の中で,行財政改革の観点からも,民間に任せられるものは民間に任せてもいいと考えております。そうした中,公立保育園につきましては,公立保育園としての特色もありますし,民間保育所とは異なる役割があるべきだと思っております。

 そこで,現在の公立保育所と民間保育所での役割につきましてどうあるべきか,また,公民がお互いに競い合いながら保育の質を高めていくための方策はあるのか,お伺いをいたします。



◎(田中福祉局長) 公立保育所では,各区に育児支援センター園を設置するとともに,全園で障害児保育を実施しており,一方,民間保育所では一時保育や延長保育など多様化する保育ニーズに柔軟に対応しております。これらが地域の重要な保育資源としてお互いに保育水準を高め合うよう,交流保育や合同研修などを実施しておりますが,今後もさまざまな機会を通じて働きかけてまいりたいと思っております。



◆(田中委員) 次に,横浜保育室についてですが,平成9年度にスタートしました横浜市独自の保育施設である横浜保育室は既に108施設,3,476人の定員となっております。横浜保育室は,小規模保育施設である特色を生かし,長時間保育や一時保育など柔軟な保育が実施されているところであります。しかしながら,小規模保育施設であることから,運営面の困難性もあります。保育の質の確保という観点からも,経営の安定も大切になってきますし,認可保育所との役割分担などもあると考えておりますが,横浜保育室は今後も拡大していくものと思っております。

 そこで,横浜保育室と認可保育所の役割分担などの整合性をどう図っていくのか,お伺いをいたします。



◎(田中福祉局長) 子供を保育する施設には良好な保育環境が求められますが,横浜保育室は,本市が定める一定の保育環境と保護者負担の軽減を実現しながら,3歳未満児の保育,休日保育,夜間保育など,認可保育所が十分に応じ切れていないサービスを民間の小規模施設ならではの柔軟性によって提供していると認識しております。今後も,認可保育所,横浜保育室,双方の適正配置に十分配慮し,それぞれの特色を生かしながら連携を図ってまいりたいと思っております。



◆(田中委員) この項の要望になりますが,横浜保育室は認可外保育施設ではありますが,本市独自の一定の基準を満たしたものとして認定された施設であり,認可保育所に入れない子供の単なる受け皿的なものではなく,認可保育所と同じような保育水準を目指している施設もあり,今後も横浜保育室が行政とパートナーシップの関係で保育内容が充実,向上するよう行政が必要な指導を行っていくように要望いたします。

 最後の項になりますけれども,障害児施策として学齢期の障害児の問題について取り上げたいと思います。

 本市では,全国に先駆けまして,障害の早期発見,早期療育体制の整備に取り組み,地域療育センターを方面別に整備しております。この方面別整備は当面6カ所整備することとなっておりますが,平成13年度に6カ所目の東部地域療育センターの建設に着手することとなり,これにより市域全体におきまして障害児の療育体制が整うことになります。本市におけるこのような療育体制の充実は全国的にも高い評価を得ていると聞いております。

 そこで,療育センターはどのような機能を有しているのか,また,それに対して利用者からはどのような要望があるのか,お伺いをいたします。



◎(田中福祉局長) 地域療育センターは,保健所との連携により障害を早期に発見し,医師,各種療法士,臨床心理士,ケースワーカー,保育士等の専門スタッフが相談,診療,通園指導などの総合的な指導,援助を行うとともに,児童相談所等の関係機関との連携や保育所,幼稚園,地域訓練会等への技術支援を行うなど,地域の拠点として障害児やその家族の地域での生活を援助する機能を有しております。

 現在は,主として就学前のお子さんを対象としており,就学後のお子さんにも部分的には対応しておりますが,保護者の方からは,学校に入ってからの相談支援体制の継続充実が強く要望されております。



◆(田中委員) 今答弁がありましたように,平成13年度からは学齢期の障害児につきましても地域療育センターで支援をしていくこととしておりますが,学齢前期の対応を地域療育センターで実施する意義は何なのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 小学校,養護学校等への入学は,障害児や保護者にとって大きな環境の変化であることから,精神的な援助が必要となる場合もあります。また,小学校期は心身の発達が著しい時期であることから,児童によっては医学的,心理学的な面での診断評価や指導援助が必要となります。このため,専門的な機能を有し,障害の状況等をよく把握している地域療育センターがかかわり,学校と協力しながら学齢期の生活の不安解消に寄与するものでございます。



◆(田中委員) 就学前から学齢期まで一貫して支援が受けられることが利用者にとりましても望ましいことと思いますが,学齢後期の対応につきまして小児療育相談センターで実施することとしているのはなぜなのか,お伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 小学校期までを対応する地域療育センターが,さらに学齢後期についても対応していくことは,現状の設備の規模では物理的にも困難ですし,また,学齢後期の指導援助は学齢前期とは質的に異なる対応も必要となってまいります。そこで,これまで思春期とそれ以降の障害児についても,長年療育や相談に取り組み,蓄積された経験やノウハウを持っており,また,診療機能も有している小児療育センターに委託しまして,学齢後期の障害児やその家族への支援に取り組んでいただこうとするものでございます。



◆(田中委員) 学齢後期の支援とは具体的にどのようなことを行うのか,お尋ねをします。



◎(田中福祉局長) 学齢後期は,思春期をきっかけとして社会不適応により家庭生活や社会生活に著しく支障が生じる場合もあります。このため,小児療育相談センターでは,医師,心理士等による専門的治療によりまして精神的な安定を図るとともに,ケースワーカーが生活環境の調整や社会参加活動の支援を行うことによりまして,安定した家庭生活や社会生活の中で自立生活に必要な社会経験が積み重ねられていくように支援いたしてまいります。



◆(田中委員) また,学齢期の障害児は基本的には日中は学校に通っております。障害児の教育につきましては,普通学級のほかに特殊学級,通級指導教室,養護学校などでも取り組まれております。そこで,学齢期の障害児の支援をより充実したものとするためには,教育と福祉の連携が重要と考えておりますが,この点に関しまして藤井助役に考え方をお伺いいたします。



◎(藤井助役) 地域療育センターと学校との間の情報交換等につきましては,従来から必要に応じまして個別に対応しておりますけれども,障害児が必要とする援助を就学後も一貫して提供できるようにするためには組織的な対応が必要と考えます。このため,学齢障害児の援助に関して教育と福祉による定期的な協議の場を設定するとともに,障害児の指導,援助に関する研修や研究等を双方で実施するなどの連携を図ってまいりたいと考えております。



◆(田中委員) よろしくお願いを申し上げます。

 予算や人材育成など福祉に対する基本的な取り組みを初めとしまして,福祉局の各分野における重点施策につきまして幅広く聞いてまいりましたが,最初にも述べましたように,福祉を取り巻く環境は大きく変化をしてきております。市民の権利意識の向上とともに,福祉に対する市民の目は従来の考え方では対処できないほど厳しくなっていると考えられます。今後も福祉にかかわっているという誇りを持って,現場のニーズに的確に対応しながら,職員一丸となって福祉行政に取り組んでいくことを切に要望いたしまして,質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

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○(高橋[稔]副委員長) 次に,岡本英子委員の質問を許します。



◆(岡本委員) まず初めに,小児医療費助成事業に関する交付金について伺ってまいりたいと思います。平成12年度の予算第一特別委員会の局別審査におきまして,我が党の高梨委員より交付金のあり方についてお聞きしてまいりました。平成13年度の予算を見ますと,前年度と同額,2,400万円の交付金額が記載されております。そこで,前回御答弁いただきました内容について御確認をしていきたいと思っております。

 まず最初に,指導事業計画書,事業実績報告書,決算書などを含め,包括的に書かれている部分があるということで,今後は交付金目的に沿った内容で事業ごとにわかりやすい報告を求めてまいりますという局長答弁がございましたが,その後どのように改善したのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 昨年御指摘をいただきましたので,各事業の活動内容についてわかりやすい報告ということで,詳細な説明資料を求めるなど,より一層明確になるよう改善を図ることといたしました。



◆(岡本委員) また,予算,決算書の記載項目の見直しとか,あるいは添付資料を設けるなどの工夫によりまして,より一層厳正かつ的確な実施状況の把握をするということでしたが,現在は改善されているのでしょうか,また,改善はどのようにされたのでしょうか。



◎(田中福祉局長) 平成12年度におきましては,提出していただく書類の記載内容の見直しを行ったほか,添付書類として会議の開催日時,議題,出席人数等の一覧表や事業実施によりますパンフレットなどの成果物等の添付を指示するなどの改善を行い,より一層具体的で正確な実施状況の把握に努めることといたしました。



◆(岡本委員) 昨年の御答弁の中に,平成12年度はより具体的かつ詳細に事業内容を把握するため,申請段階での事業計画書,予算書,終了後の事業報告書,決算書の記載項目の改善を図ってまいりたいと考えています,見直しの改善を行った上での執行といたしたいと考えておりますとありますが,平成13年度の予算に平成12年度の検討状況がどのように反映されているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 平成13年度につきましても,先ほど申し上げましたような平成12年度の改善点が書かれているかどうかというようなことを書類の提出があるたびに点検いたしまして見ていくとともに,引き続き改善を図ってより適切な実施状況の把握に努めてまいりたいと思っております。



◆(岡本委員) いまだに明確な改善がはっきりと見えてこない部分もあるということで,昨年の予算委員会時に申しましたように,最初に交付金ありきの感がある事業と感じてしまうのも仕方がないことと思います。1年おくれではございますが,今年度は交付される時期までに見直しをされるのか,伺いたいと思います。



◎(田中福祉局長) 13年度につきましても,交付する時期までに小児医療費助成事業の適正かつ円滑な運営を図るという趣旨に沿いまして,平成12年度に行いました提出書類の改善の見直しを踏まえまして,書類の提出をいただく都度,その点検をするなど適正な把握に努めてまいりたいと思っております。



◆(岡本委員) ぜひよろしくお願いをいたします。

 次に,障害者の自立生活支援と社会参加の促進について伺ってまいりたいと思います。

 本市におきましては,13年度予算案の重点施策として障害者の自立生活支援と社会参加の促進を挙げておられます。国際障害者年から20年が経過し,ノーマライゼーションの理念は社会全体に浸透してきた感はありますが,実際に地域で自立生活を送り,積極的に社会参加をしている障害者の数はまだまだ少数にとどまっているのではないでしょうか。そこで,これらの事業について幾つか伺ってまいります。

 幼児期から高齢期まで,障害者のライフステージ全般にわたる地域支援の拠点として,社会福祉法人型障害者地域活動ホームが新たに4区で事業化されております。この障害者地域活動ホームは障害者の自立をどのように支援していくのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 本市においては,障害者の地域生活を支えるために障害者地域ケアシステムの推進に努めているところです。社会福祉法人型障害者地域活動ホームは,身近な相談の場として障害者及び家族の生活全般にわたる相談を受ける,地域の関係機関との連携体制を構築し,問題解決に向けた連絡調整を的確,迅速に行う,みずからもデイサービス,ショートステイなどのサービスを提供するなど,障害者地域ケアシステムの中核的な役割を果たす施設として障害者の自立生活を支援してまいるというものでございます。



◆(岡本委員) 社会福祉法人型障害者地域活動ホームは,1区に1館整備する予定と聞いております。来年度4区が計上され,半数の9区で事業化されたことになり,残り9区となりました。社会福祉法人型障害者地域活動ホームは今後どのように各区での整備を進めていくのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 社会福祉法人型障害者地域活動ホームは,障害者地域ケアシステムの中核的存在であり,一定期間内になるべく早く整備を図ってまいりたいと考えております。そのために,地域の障害者団体を初め,作業所,施設等の関係機関と区役所等が一緒になって準備を進め,具体的な建設用地の選定等の条件が整い次第整備に着手してまいります。



◆(岡本委員) 障害者の自立生活を支える新たなサービスとしまして,知的障害者自立生活アシスタント派遣事業が計上されております。障害者が地域で自立的な生活を送る手段として,現在の制度の中ではグループホームがあります。しかし,これは複数の障害者による共同生活であり,地域で1人で暮らしたいというニーズにこたえられるものではありません。確かに知的障害のある方で単身で生活されている方は少ないと思われますが,この事業を導入することでどのように知的障害者が自立生活を送ることができるようになるのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 知的障害者は,判断や決定,意思表明,コミュニケーション等が難しいという特性を持っており,これが自立生活をはばむ大きな原因となっています。そのため,自立生活アシスタントによって定期的に家庭や職場等への訪問を受け,日常生活上の助言,指導,不安,悩みの解消,意思の代弁,コミュニケーション支援等が行われることで,知的障害者の不得意な面がカバーされ,地域での自立生活が可能となります。



◆(岡本委員) 地域での自立生活の形態は単身だけに限定されるものではありません。障害者の自立促進という事業の趣旨を十分に生かすためには,対象となる生活形態を幅広く押さえていく必要があるのではないかと思います。そこで,自立生活アシスタントの派遣対象について現時点ではどのように考えていらっしゃるのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 自立生活アシスタントは,家族等からの日常生活の援助を受けずに地域での生活を希望している知的障害者,あるいは家族等から日常生活上の援助を受けられない状態にある知的障害者に対して派遣するものでございます。したがって,アパートなどで単身で生活している人のほかに,夫婦とも知的障害者で親と世帯分離している人,職場の寮に入居しているが居室の提供以外の支援を受けていない人,同居の家族の高齢化や長期にわたる病気のため日常生活の支援を受けられない人なども対象になると考えております。



◆(岡本委員) では次に,障害者の社会参加の促進を支える外出支援に移ることとします。

 障害者にとって重要なことは,だれかに依存するのではなく,みずからの意思に基づいて自分のやるべきことを自分自身がやることです。そのためには1人で外出することが困難な障害者であっても,その人に合った支援策を得ることで外出することが可能となり,外出することを通じて社会参加,つまり社会的な役割を果たすことが重要であると考えます。そこで,ガイドヘルパー派遣事業など障害者の外出支援関連事業についてお聞きをしてまいります。

 まず,ガイドヘルパー派遣事業ですが,この事業は1人では外出が困難な視覚障害者,全身性障害者,知的障害者を対象にガイドヘルパーが外出介助をするということが目的であり,外出支援として有効な手だてであるために利用の希望も多いと思うのですが,ここ3年間の利用実績とヘルパー数の推移について伺います。



◎(田中福祉局長) 3年間の利用実績とヘルパー数の推移については,10年度は9,515回,11年度は1万4,052回,12年度は1月末日までの9カ月間で1万3,832回となっております。

 ガイドヘルパー数の推移ですが,10年度末で138人,11年度末で184人,12年度は1月末日で290人となっております。



◆(岡本委員) 利用実績も,またヘルパー数も確実にふえているようです。

 ところで,ことしの1月からスポーツ,文化,余暇活動にも派遣するなどの拡充を図ったところでございますが,拡充部分の実績はどれくらいあるのか,また,利用者の方々の反響はどうなのか,お聞きします。



◎(田中福祉局長) 実績につきましては,13年1月が156回,2月が200回となっております。

 利用者の方の声についてですが,初詣に行ったとか,サッカー観戦へ出かけたという喜びの声と,せっかくだからもう少し長い時間利用できるといいなといった声も聞いております。



◆(岡本委員) これまで拡充を図ってまいりましたガイドヘルパー派遣事業でありますが,利用者の利便性を考えて利用の拡大に向けて現在どのような配慮をされているのか,また,今後どのような取り組みをされていくのか,伺いたいと思います。



◎(田中福祉局長) 現在は,障害者のことをよく理解した方を障害者自身が推薦し,その障害者に派遣する推薦登録制度がございます。

 今後は,事業者の拡大を行います。事業者がふえることで利用する側の選択肢がふえ,自分に合ったヘルパーを選ぶことができるようになります。さらに,1週間前までとなっている利用申し込み日を短縮し,利用しやすい制度にする予定でございます。



◆(岡本委員) 期待をされている制度ですので,ぜひ,利用拡大のための配慮を今後ともお願いしていきたいと思います。

 次に,13年度に知的障害者の対象者を軽度まで拡大するとのことですが,その背景やニーズについて伺ってまいります。



◎(田中福祉局長) 12年度に余暇活動に拡充した際に,軽度の方ほど余暇活動が活発であり,ぜひ広げてほしいとの声が多く聞かれました。また,知的障害者は,軽度であっても1人での外出が困難である人もおり,外出支援の必要性を考え,拡大するものでございます。



◆(岡本委員) ところで,このガイドヘルパー派遣事業なんですけれども,ガイドヘルパー派遣事業を利用できる障害者の年齢要件は18歳以上となっております。学校を出て働いている障害者の社会参加,外出支援を考えますと,働いている方の場合は義務教育を終了する15歳以上とすることが望ましいと思いますが,今後対象者を拡充する考えはないのか,お聞きします。



◎(田中福祉局長) 働いている若い障害者の社会参加促進の観点からも,外出支援は重要なことであると考えますので,今後の課題として前向きに検討させていただきます。



◆(岡本委員) 実際に困っておられる障害者がおります。ぜひとも早期に実現するよう強く要望をしておきます。

 次に,障害者の外出支援に関して,盲聾者通訳・介助員派遣事業が新規事業として打ち出されておりますが,この事業はどのような人にどういったサービスを提供するものなのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 対象者は視覚と聴覚の重複重度障害者で,サービスの内容は,例えば指から指へ手話を伝える指手話といった,その障害者が用いる方法によりコミュニケーションを図るとともに,外出時の移動介助を行う通訳介助員を派遣する事業でございます。



◆(岡本委員) 新規事業ということですが,それでは,盲聾者の方々はこれまでどのように通訳介助員の方を確保していたのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 現在は,東京に事務所を置く社会福祉法人が窓口となって全国の盲聾者からの通訳介助員の派遣依頼を一括して受けております。しかし,遠いこともあって各盲聾者に適した派遣員の確保が難しいといった声が聞かれております。



◆(岡本委員) 通訳介助員はコミュニケーションの方法や外出介助のことなどをいろいろと学ばなければならないことが多いようですが,どのような人が通訳介助員になるのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 盲聾者福祉に理解と熱意があり,指手話や指点字などのコミュニケーション手段や盲聾者特有の移動介助の手法を研修により習得した人が通訳介助員となります。



◆(岡本委員) この事業を実施することでどのような効果が期待できるのでしょうか,伺いたいと思います。



◎(田中福祉局長) 盲聾者はコミュニケーション手段と外出時の移動に多くの困難を抱えております。アクセスしやすい身近な地域において通訳介助員を確保できることになるため,盲聾者の方の積極的な自立と社会参加につながるものと思っております。



◆(岡本委員) 盲聾者の方々は大変に苦労されております。ぜひとも盲聾者の方々に喜ばれる事業となるよう努力をしていただきたいと思います。

 次に,外出支援に関して,視覚障害者の盲導犬貸与事業があります。現在横浜市内で盲導犬の貸与を受けている視覚障害者は何人いるのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 3月1日現在で盲導犬を貸与している障害者は17名であります。また,現在盲導犬利用へ向けて訓練中である障害者が1人おられます。



◆(岡本委員) 盲導犬の貸与を希望する視覚障害者が多いのではないかと思いますが,希望しているにもかかわらず,実際に貸与されるまで長期間待たされるというようなことはないのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 各視覚障害者と相性の合う盲導犬を探したり,盲導犬として訓練するために1年ほどの時間がかかります。新規の貸与希望件数が増加傾向にあり,盲導犬訓練施設がやや込み合っているということでございますが,関係者の方からは直接待たされて困っているという声は聞いておりません。



◆(岡本委員) 障害者の社会参加を促進するに当たりまして,外出支援は有効な手だてであります。障害ごとに異なる支援方法が必要となりますが,今後ともきめ細かい外出支援策の充実を要望しておきます。

 次に,学齢障害児支援事業について伺っていきたいと思います。

 障害のあるお子さんにとって,学校に入ってからも生活の場面ではさまざまな課題があり,支援が必要とされていながら,現状ではこういった支援が不足しているとの声を聞いております。横浜市では平成13年度から学齢障害児支援事業を行っていくということですが,この点について幾つか伺ってまいります。

 学齢前期の対応として地域療育センターの機能を拡充するということがありますが,どのような拡充を図るのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 診療部門に非常勤医師と臨床心理士を配置し,学齢障害児に対して適切な診断,評価,治療,指導などが受けられる体制を整えます。また,学校に通うようになり環境が変化すると新たな不安が生じることもあることから,相談,地域サービス部門にケースワーカーを配置し,保護者に対する生活面での相談,学校等との連絡調整などの援助体制を整えます。



◆(岡本委員) 学齢前期の実施機関のうち総合リハビリテーションセンターは港北区と全市対応となっていますが,学齢障害児支援事業の中で総合リハビリテーションセンターはどのような役割を担うのか,伺います。



◎(田中福祉局長) リハビリテーションセンターは,港北区につきましては他の地域療育センターと同様の役割を担うほか,地域療育センターの中核機関として,各地域療育センターの職員に加えて学校教員も参加できるような専門研修や研究会を実施するほか,教育関係も含めた障害児療育の関係機関が参加する療育センター長会を主催し,乳幼児期から学齢期に至る障害児やその家族に関する課題を取りまとめるなどの総合調整を行うといった役割を担ってまいります。



◆(岡本委員) 先ほどの質問にもございましたけれども,学齢後期の対応は小児療育相談センターが実施機関となっておりますけれども,学齢前期の実施機関との連携はどのように図っていくのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 従来から,地域療育センター等と小児療育相談センターの間では,療育に関する情報が必要となる場合は,個人のプライバシーに配慮しながら必要な情報交換を行うなどの連携を行っておりますが,新たに事業展開する上で一貫した指導援助ができるよう連携を深めてまいります。また,研修や研究会等を合同で開催することなどによりまして共通の課題に対して取り組んでまいります。



◆(岡本委員) それでは次に,敬老パスについて伺ってまいります。

 敬老パスについては広く高齢者の間で愛用されておりますが,その一方で,高齢化に伴い予算額は毎年増加の一途をたどり,13年度予算では79億円に達しております。事業のあり方を十分吟味していくべきときが来ていると考えますが,まず,敬老パスについて利用者の声としてはどのようなものがあるのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 市長への手紙などで寄せられる声としましては,役に立ってありがたいといったようなお礼の手紙を多くいただいておりますが,そのほかに,今後ともぜひ続けてほしい,無料では心苦しいので一部負担をしてもよいのではなどの御意見もいただいております。



◆(岡本委員) 敬老パスの発行方法は,通常の時期は70歳到達者が順次区に申請をして発行していただくとのことですが,3年に1回の一斉更新の際は70歳以上の高齢者全員に郵送で送付するということです。そこで,一斉更新の際には敬老パスを使用しない方については戻していただいていると聞いておりますが,その枚数はどのくらいなのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 平成11年9月に行われた敬老パスの一斉更新時には,送付分に利用する予定のない方は返還していただくようお願いいたしましたが,3,328枚の返還がございました。



◆(岡本委員) 3,328枚のパスが返還されているということですが,これは11年度の予算額から見ておよそ9,300万円に相当すると思われます。敬老パス事業を効率的に執行するためには,この分は予算が支出されるべきではないと考えております。返還された敬老パスについて予算上どのように扱われているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 本事業の予算額の算定に当たりましては,使用しない方を一定程度見込んで予算額を計上しておりますので,返還された分は予算から除かれております。



◆(岡本委員) 今後ともますます高齢者は増加してまいります。そうした中で必要な事業に必要な経費をかけていくためにも,福祉行政も経費の節減に努めるべきであり,敬老パス事業もそのあり方について検討をしていくべき時期であると考えます。一定の所得を超えた場合には有料としている都市もありますが,そうしたやり方も含めて今後敬老パス事業をどのようにしていくのか,お考えを伺います。



◎(田中福祉局長) 本事業は,高齢者の健康の維持増進や社会参加の促進に役立ち,利用者の方々には大いに活用されていますので,これらの効果や市民の方々の声を踏まえつつ,今後より効果的な事務執行に努めてまいりたいと考えております。



◆(岡本委員) 次に,児童福祉施設について伺ってまいります。

 虐待防止法の施行を受けて,本市においても虐待ホットラインの新設,虐待対応チームの設置を初めとして,さまざまな新規施策が実施されようとしております。また,一時保護所も増設を予定しているとのことです。このように,早期発見,早期対応の充実に努めることは非常に大切ですが,その結果として家庭に引き取れず施設で生活する子どもたちも増加していくことと思われます。

 そこでまず,乳児院,児童養護施設の現在の入所児童数と主な入所理由について伺います。



◎(田中福祉局長) 平成13年2月1日現在,乳児院に94人,児童養護施設に521人の児童が入所しております。

 入所理由ですが,乳児院では,養育者の疾病,虐待,離婚,親の家出や置き去りなどであり,児童養護施設では,養育者の疾病,離婚,虐待,その他親子関係の不調等でございます。



◆(岡本委員) このような虐待を受けた子供を施設で育てていくわけですが,直接養育に携わる保育士や指導員などの職員の方にもさまざまな悩み,相談などがあるのではないかと思います。これについてはどのような支援をされているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 児童相談所が主催するさまざまなな研修に施設職員も参加していただき,処遇技術の向上を図る等の支援を行っております。また,県の社会福祉協議会では,施設職員の悩みに対して社会福祉従事者相談事業を実施しており,専用電話による相談を行っております。さらに,県下の児童福祉施設の職員で構成されている組織が,職員同士の研修や交流等の事業を実施しており,本市も補助金を支出しております。



◆(岡本委員) 私も先日乳児院,児童養護施設を見てまいりました。子供たちとも話す機会があったわけですが,この子供たちは,施設で生活をしている中で親との関係,施設での友達関係などなど悩みや苦しみも多いと思います。また,施設に対する不満のある子供もいるようですが,施設に入っている子供たちの相談窓口としてはどのようなものがあるのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 一義的には施設の指導員や保育士が日常の相談相手になっておりますが,児童相談所の担当の児童福祉士に相談したり,昨年4月から配付を始めた児童の権利・責任ノートにも児童相談所あてのはがきをつけて相談ができるようにしております。さらに,本年4月からは,フリーダイヤルによる虐待ホットラインを開設するほか,児童の権利擁護のための第三者機関も設置するなど,多様な相談窓口の確保に努めてまいりたいと思っております。



◆(岡本委員) 児童虐待の増加に伴い,今後も親元から離さざるを得ない児童が増加すると思われます。そこで,入所施設だけでなく子供を養育する制度としての里親制度に対する期待もございます。まず,本市の里親制度の概要について伺いたいと思います。



◎(田中福祉局長) 里親は児童福祉法に定められている制度であり,家庭に恵まれない子供を家族の一員として迎え入れ,温かい愛情を持って育てていくものです。里親には,養子縁組を最終的な目標とした養子縁組里親,養子縁組を目的とせず養育に力を注いでいただく養育里親があります。養育里親の中でも,施設経験者等によるファミリーグループホームという制度もございます。



◆(岡本委員) どのような人が里親になれるのでしょうか,伺いたいと思います。



◎(田中福祉局長) 里親制度は,里子を求める親のための制度ではなく,あくまで児童の福祉のための制度であるため,児童の養育について理解と熱意及び豊かな愛情を有し,家庭生活が精神的にも物質的にも健全に営まれているということが必要でございます。以上の条件を備えた方を児童福祉審議会の意見を伺った上で,市長が里親として認定いたします。また,市長の認定を要しない三日里親という制度もございます。



◆(岡本委員) 先ほどの御答弁の中にファミリーグループホームという言葉がありましたけれども,ファミリーグループホームというのは知的障害者や痴呆性高齢者のイメージが強いわけですが,児童のファミリーグループホームの概要について伺いたいと思います。



◎(田中福祉局長) ファミリーグループホームは,養育里親の中でも児童福祉施設の指導員等の経験を持つ方が,地域の中にある一般の住宅でおおむね6人の児童を養育する制度であり,施設と里親の長所をそれぞれ取り入れて専門的な機能と家庭的な雰囲気を持ちながら,地域社会とのかかわり合いを持って運営されていくものでございます。



◆(岡本委員) もう一つ,答弁の中に市長の許可の要らない三日里親という制度も耳なれない制度ですが,このような制度はどういうものなのか,伺いたいと思います。



◎(田中福祉局長) 三日里親といいますのは,児童福祉施設で生活している子供でお盆やお正月などに自分の家に帰れない子供を自宅に預かって,家族にかわり家庭の雰囲気を体験させるボランティアで,児童相談所長が認定するものでございます。



◆(岡本委員) それでは次に,現在の里親の認定数はどれくらいなのか,また,何人ぐらいの子供を委託しているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 平成13年3月1日付の里親数は60組で,委託している児童は62人でございます。



◆(岡本委員) 次に,里親に委託するときの子供の年齢は幾つぐらいになるのか,伺いたいと思います。



◎(田中福祉局長) 養子縁組里親では養子縁組が前提のため1歳から2歳の乳幼児を中心に委託し,養育里親はそのような前提がないため養育里親の受け入れ状況を勘案して委託しております。



◆(岡本委員) 里親は施設と異なり家庭的な雰囲気で子供を育てていくわけですが,逆に里親の方々も悩みは大きいと思います。そこで,里親に委託した場合どのような問題があるのか,伺います。

 また,そのような問題についてはどう支援しているのかも,あわせて伺います。



◎(田中福祉局長) 養子縁組里親の方々では,自分たちの実の子ではないことを伝える時期や伝え方が最大の問題になっております。養育里親の方々では,子供が虐待によって心に受けた傷がもとでさまざまな問題行動を起こすことがあり,それを温かく受けとめはぐくんでいくことの大変さが問題となっております。

 このような場合,子供を里親に委託した児童相談所の担当福祉司が日常の生活から問題行動への対処の仕方まできめ細かく相談に応じており,また,里親たちで組織している横浜市愛児会でも定期的に話し合いを行うほか,相談員制度を設けて支援をしております。



◆(岡本委員) 里親や児童福祉施設の内容について伺ってまいりました。せっかく子供を産んでも育てられずに放置したり,最悪の場合は死に至らしめる。このような事件を耳にするたびに里親や児童福祉施設に預けることを知っていたらよかったのにと思います。そこで,こういった場合の相談をどう受けとめる体制になっているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 現在は,児童相談所で相談をお受けするほか,母子保健の問題として身近な保健所の子ども・家庭支援センターでお受けしたり,福祉事務所でも婦人相談員が相談をお受けしております。今後,産婦人科医院や中学校,高等学校の養護教諭などとの連携方法を検討してまいります。



◆(岡本委員) このような問題の相談窓口をPRしていただくためにも,病院などの待合室に電話番号を記載したポスターを張るなどしていただきたいと要望します。

 先ほどのお答えの中にも,現在でも婦人相談員への相談ができると伺い,心強く感じました。婦人相談員といえば,最近ドメスティックバイオレンス被害の相談が増加していると聞いております。ドメスティックバイオレンスについては,単なる男女間の個別の問題ではなく女性差別も含んだ社会的な要因としてとらえる必要があります。さらに,3月3日の朝日新聞の「論壇」にも出ておりましたように,ドメスティックバイオレンスは男性にとっても,自分の大切な家庭をみずから破壊する行為であり,自分自身の切実な課題としてとらえる必要があると思います。

 そこで,今回各区に婦人相談員を配置することになった理由は何か,伺います。



◎(田中福祉局長) 婦人相談員は,多くの区でこれまで2区を兼務しておりましたが,女性への暴力や児童虐待など相談内容が緊急かつ深刻なことが多くなってきたことから,各区に専任配置することといたしました。これによりまして,関係機関と連携強化を図り,女性,児童問題に総合的に対処することが可能になると思っております。



◆(岡本委員) 次に,相談を受けて緊急に保護する必要がある場合は,緊急一時保護施設,いわゆるシェルターに保護していると聞いておりますが,緊急一時保護施設,このシェルターの平均入所期間はどれくらいなのか,また,退所に当たってはどのような対応,支援を行っているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 平成11年度の平均入所期間は,ミカエラ寮では19.7日,みずらでは18.8日と聞いております。

 退所に当たっては,御本人の意向を聞きながら,母子生活支援施設の利用やアパート設定,就労など自立のための支援を行っております。



◆(岡本委員) 母子世帯の場合は母子生活支援施設に入所することが多いということですが,今回母子生活支援施設の設計費が計上されたことは,このようにドメスティックバイオレンス被害及び児童虐待が増加している中で大変喜ばしいことと思います。そこで,今回整備する施設の今後の整備スケジュールについて伺いまして,私の質問を終わらせていただきます。



◎(田中福祉局長) 平成13年度は基本実施設計でして,平成14年度に着工し,平成15年の秋ごろに開所する予定でおります。定員は20世帯を予定しており,緊急一時保護のための居室もさらに3室予定しております。



◆(岡本委員) ありがとうございます。

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○(高橋[稔]副委員長) 次に,仁田昌寿委員の質問を許します。



◆(仁田委員) まず,介護保険制度について質問をいたします。

 介護保険事業に関する苦情相談の内容と件数についてまず伺います。



◎(田中福祉局長) 介護保険事業に関する苦情相談件数は,平成13年2月末現在までで3,347件となっております。

 その内容別の内訳は,保険料が2,178件で65.1%,サービス内容が375件で11.2%,要介護認定が321件で9.6%,ケアプラン147件,4.4%,利用者負担88件,2.6%などとなっております。



◆(仁田委員) 現在特別対策として2分の1に軽減されている1号被保険者の介護保険料が10月から本市の条例で定められた本来の額になるわけでありますが,市民の理解を今後どのように得ていくのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 広報よこはまを初めとして幅広く市民に対してPRに努めていくほか,平成13年度の介護保険料について6月に介護保険料額決定通知書を65歳以上の第1号被保険者に送る際に保険料の仕組みを説明したリーフレットを同封し,理解を求めてまいります。



◆(仁田委員) 本市の場合,6段階の所得階層別の保険料を設定しておるわけでございまして,1段階と2段階の低所得者の保険料を軽減しているということになっているわけですけれども,第2段階の被保険者はどのような層が対象なのか,改めて伺います。



◎(田中福祉局長) 第2段階に属する層は,介護保険法施行令により,世帯の中でだれも市民税が課税されていない被保険者となっておりますが,年金収入のみの場合,年間支払い額が約266万円までの方が対象として含まれております。



◆(仁田委員) よりきめ細やかな被保険者から所得に応じた応分の負担を求めていく,これがまた制度上大変重要なことだというふうに思います。保険料の第2段階のうち特に低所得の人については,具体的に言えば生活困窮者と申し上げた方がいいかと思いますが,10月からの保険料を減額することを検討すべきではないかと思いますが,その点について御見解を伺います。



◎(田中福祉局長) 低所得者の負担の軽減につきましては,制度上の課題であり,国に要望しております。本市では政令に基づいて独自に6段階方式をとり,第1段階と第2段階の保険料を軽減しておりますが,さらに他都市の動向や保険料の収納状況等の推移を見守っておるところでございます。



◆(仁田委員) 今の御答弁の内容を踏まえて,現在この6段階の考え方の中で,先ほどからも一部議論になっておりましたが,第2段階の中でも第1段階相当の人もいらっしゃるわけで,人が制度に合わせるのではなくて,制度が実態に合わせるということが大事なことではないかと思います。改めて助役の御見解をお伺いしたいと思います。



◎(藤井助役) 先ほど局長がお答え申し上げましたとおり,低所得者の負担軽減については制度上の重要な課題であるため,私自身も国に直接強く改善を要望してまいったところでございます。

 本市では,御承知のとおり,6段階方式によって低所得者の保険料を制度上軽減しておりますけれども,保険料徴収が始まって半年であり,ことし9月には特別対策の軽減措置が終了するという状況もございますので,さらに他都市の動向や保険料の収納状況等の推移を見守ってまいりたいと考えております。



◆(仁田委員) ぜひ前向きに御検討をいただきたいというふうに思います。

 続きまして,障害者福祉について何点か伺ってまいりたいと思います。

 まず,ショートステイ・レスパイトサービスについて伺ってまいりたいと思いますが,ゆめはま2010プランの基本計画にありますショートステイセンターが平成10年10月に開所しております。大変御苦労をされた中での開所だったかと思いますが,このショートステイセンターでは,利用登録制度を導入してセンターに直接申し込みをし利用することができるなど利便性を向上したというふうに聞いておりますが,奈良障害者ショートステイセンターの利用実績及び登録者数を伺います。



◎(田中福祉局長) 奈良障害者ショートステイセンターは定員20人でして,平成11年4月から12年12月までの1年9カ月間の利用実績は,家族の病気や冠婚葬祭などの理由,あるいは介助者の疲労回復などを目的として利用されておりまして,延べ利用者数は1,176人,延べ利用日数は1万682日となっており,一日平均16.7人が利用しております。

 また,利用登録者数は,平成11年4月末では42人でございましたが,平成13年2月末現在では342人となっております。



◆(仁田委員) 大変多くの方が登録をされ,また利用されておるわけでございますが,しかし,ゆめはま2010プランの現行の5カ年計画ではショートステイセンターの整備は見送られたわけであります。どのような考えでそのとき見送ったのか,伺っておきます。



◎(田中福祉局長) ゆめはま2010プラン現行5カ年計画の策定時に,身近な施設でショートステイを対応することが望ましいとの意見もありまして,地域活動ホームの整備を先行してきたところでございます。



◆(仁田委員) そういう観点から,社会福祉法人の運営による新たな障害者地域活動ホームの整備が進められてきたわけでありますが,社会福祉法人型地域活動ホームのショートステイサービスの特徴は何か,また,施設整備に当たって配慮した点は何か,伺います。



◎(田中福祉局長) 社会福祉法人型地域活動ホームのショートステイサービスは,身近な地域の障害児者の利用が中心になっていると考えております。したがいまして,利用者にとって身近なところでサービスが提供されることになり,送迎の実施等によりまして活動ホームからの通勤,通所,通学等が可能になるなど,利用者の日常生活を継続できるような援助が行えるという特徴がございます。

 また,施設面でも,ふろ,トイレ,キッチン,リビング等を配し,一般家庭と同様の形態にし,日常生活と違和感を感じないよう配慮しております。



◆(仁田委員) この障害者地域活動ホームには運営委員会が運営する従来からの活動ホームがあるわけですが,ここでもショートステイを行っております。社会福祉法人型,そして運営委員会型の地域活動ホームで行われているショートステイサービスはどのようなときに使われているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 地域活動ホームの実績を見ますと,家族の休養,家族の病気,家族の外出や冠婚葬祭などの理由で使われており,そのうち家族の休養の理由が7割と最も多くなっております。



◆(仁田委員) 今後ますますレスパイトサービスのニーズがふえてくるのではないかというふうに思うわけでありますが,地域活動ホームだけでは限界があると,こういうふうに思います。増大するさまざまなニーズにこたえ切れないのではないかというふうに思うわけでありますが,局長のお考えをお伺いいたします。



◎(田中福祉局長) ショートステイの機能につきましては,社会福祉法人型地域活動ホームの整備を初め既存の運営委員会型地域活動ホームの強化,通所施設の利用枠の拡大などを図って対応してまいります。また,ショートステイもいろいろな形で使われておりますので,入所施設での受け入れを含めまして,整備計画全体の中でさまざまなニーズに対応できるよう検討してまいります。



◆(仁田委員) ショートステイセンター,さらには活動ホームなどなど,それぞれ施設の間における役割や機能の整備が一定程度できたかというふうには思うわけでありますが,改めてショートステイセンター6カ所整備を含むゆめはま2010プランの基本計画上のショートステイサービスの今後の整備についての考え方をお伺いいたします。



◎(田中福祉局長) 地域での生活を支えるものとしてショートステイサービスは重要なものと考えておりますので,これまで充実を図ってまいりました。今後も,利用目的や利用期間,障害種別などさまざまなニーズに対応するため,ショートステイを含め,障害者施設それぞれの機能が有効に活用できるように計画は検討してまいりたいと思っております。



◆(仁田委員) それぞれの特徴を生かしながら整備を進めていただきたいと思います。

 重度重複障害者施策について伺いますが,平成11年度の養護学校高等部卒業生の人数とその進路状況について伺います。



◎(田中福祉局長) 平成11年度の市内在住の養護学校高等部卒業生は,20校で312人となっております。

 このうち,就労した人が56人,18%,職業訓練へ進んだ人が10人,3%,施設利用をした人が71人,23%,地域活動ホーム,地域作業所を利用した人が134人,43%となっております。



◆(仁田委員) 本人,家族の進路先の希望との関係でこのような進路状況をどのようにとらえていらっしゃるのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 本人や家族の進路希望では,就労が65人で21%,職業訓練が14人で4%,施設利用が112人で36%,地域活動ホーム,地域作業所の利用が102人,33%となっており,先ほどの数字と比べていただきますと,就労や施設利用を希望しながら地域活動ホームや作業所を利用することになった人が卒業生の1割強いたというふうに認識しております。



◆(仁田委員) さらに,本来はこの施設利用が適当と思われる重度の障害者の方々が活動ホームや作業所を利用しているというふうにも聞いておりますが,地域活動ホームや作業所の利用者の中で重度障害者の占める割合はどのぐらいになるのか,また,これらの人々に対してどのような援助策を講じているのか,あわせて伺います。



◎(田中福祉局長) 重度の障害のある人の割合は,地域活動ホームで約7割,作業所で約6割となっております。これらの方を受け入れている地域活動ホームや作業所に対しましては,平成10年度に重度の身体障害と知的障害が重複する人を対象に特別介助加算を導入し,13年度予算では,重度の身体障害または重度の知的障害のいずれかがある人を対象とした介助加算を計上しております。



◆(仁田委員) 重度の障害者,特に重度重複の障害者につきましては,施設利用を希望している人,施設利用がふさわしい人が多い,こういうふうに思いますが,重度重複障害者の施設は市内に何カ所あって,利用者は何人いるのか,また,施設利用希望者,待機者は何人で,ニーズの把握はどのように行っているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 重度重複障害者の施設は,市内の入所施設として県立も含め2施設,通所施設は3施設がございます。利用者数につきましては,平成12年10月1日現在で,入所施設は147人,通所施設は74人の利用となっております。

 また,入所に対する利用希望者,待機者数として43人となっており,通所につきましては,作業所等の利用者が195人,養護学校卒業見込み者が27人,その他施設を利用していない方も若干おられますので,この数字を合わせた数が利用者数,待機者となると思っております。

 把握の方法としましては,入所につきましては児童相談所の把握数,通所につきましては作業所の利用者数と養護学校卒業見込み者数及び児童相談所の把握数でございます。



◆(仁田委員) 重度重複障害者の保護者からは,施設整備に当たって重度重複障害者が通っていた養護学校の所在地などにも配慮して整備を進めてほしいとの要望も聞いておりますが,待機者解消などのために今後施設整備に当たってはどのような点に配慮していくのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 入所施設につきましては,横浜療育園の増改築により30人の定員増を図ることにしております。また,重度重複障害者は,日常的に医療的ケアを必要とされることから,入院ベッドを新たに設けるなど外来機能の強化を図り,通所施設に併設している診療所への後方支援的な機能を担っていくこととしております。また,通所施設につきましては,北部方面に施設がないことから,利用者の利便性も勘案し,緑区において整備を行うこととしております。

 先生のおっしゃられましたような養護学校の近くにということもございますが,こういった医療機能を多く設けていくということで困難性もございますし,また,北部方面に通所施設が全くないということで,そういったことを優先的に現在では考えております。



◆(仁田委員) 重度重複障害者への対応につきましては,福祉の施設に加えまして医療の対応も重要と考えております。この点についても,衛生局と十分に連携をとり,施策の充実に努めていくべきと考えますが,この点,助役にお考えを伺います。



◎(藤井助役) 障害者に対する医療に習熟している人材の育成や確保を図るとともに,横浜療育園等での対応が困難な疾病等に対しまして,後方的支援を担う病院との連携が円滑に行えるシステムを確立するなど,先生がおっしゃいましたように,福祉局と衛生局が連携しまして,重度重複障害者に対する十分な医療対応体制をつくっていくことが必要と考えております。



◆(仁田委員) とりわけ医療と福祉の連携が大事な分野かというふうに思いますので,ぜひ御配慮いただきたいと思います。

 続きまして,後見的な支援を要する障害者の親亡き後の支援策について伺いますが,本市では13年度,親亡き後の支援も見据えた障害者生活支援条例の制定に向けた検討を行うというふうになっておるわけであります。現時点ではこの条例がないわけでありますが,それでも既存の組織や制度を駆使することによって,親亡き後に向けた一定の取り組みは可能ではないかというふうに思われます。

 そこで,この生活あんしんセンター,先ほどから何点か議論になっておりますが,現在取り組んでいる事例の中で親亡き後を見据えた支援を行っている事例はあるのかどうか,伺っておきます。



◎(田中福祉局長) あんしんセンターが取り組んでいる事例としては,障害者と高齢の母親の2人世帯について,母親と契約を締結し,定期訪問により必要な福祉サービスの利用援助等を行うことを通じて,障害者本人の生活の見守りを行っているものがあります。また,親亡き後については,現在母親と成年後見制度の活用等について調整しております。このような支援をしている例は7例ございます。



◆(仁田委員) 昨年4月から民法などが改正をされて,新しい成年後見制度が施行され,法人の後見人,また複数後見人制度が創設をされて,新しい時代を迎えているかというふうに思います。これらの制度の効果的な活用も可能だというふうに思います。

 そこで,伺っておきますが,障害者生活支援条例の中において,後見的な支援を必要とする障害者が,生活あんしんセンターや成年後見制度などを確実に利用できるよう橋渡しする仕組みを行政が明示する必要があると考えますが,どうか,伺います。



◎(田中福祉局長) 障害者に対する後見的支援の仕組みを障害者の生活支援のための条例に明示することにつきましては,条例の制定に向けた検討の中で,当事者,学識経験者等の意見を聞きながら検討を進めてまいります。



◆(仁田委員) ぜひとも仕組みを明らかに,お願いをしたいというふうに要望しておきます。

 続きまして,あんしん電話につきましてお伺いをいたします。

 高齢者の孤独死などが時々新聞などで報道されることがあります。高齢者にとって,いざというとき高齢者の命を守る緊急通報装置としてのあんしん電話があるというのは大変心強いものと考えており,市民の中にも利用され,その声も安心ですというふうに聞いておるところでありますが,今後ますます普及していくべき制度と考えております。

 そこでまず,現在のあんしん電話の設置台数と他の政令市の設置台数について伺います。



◎(田中福祉局長) 本市のあんしん電話の設置台数につきましては,平成13年2月末時点で3,228台となっております。

 他の政令市につきましては,少ない都市では500台程度ですが,多い都市では約1万4,000台となっております。



◆(仁田委員) 資料があれば,設置台数の上位都市ベストスリーと台数を教えていただけますか。



◎(田中福祉局長) 1位は大阪で1万3,919台,2位は京都で8,833台,3位は神戸で3,632台となっております。



◆(仁田委員) ありがとうございます。他の政令市に比べて,最大の都市横浜である人口を考えると設置台数が少ないのではないかという気もいたしますが,設置台数の推移とそれをどのように評価しているか,伺います。



◎(田中福祉局長) 年度ごとに申し上げますと,9年度が3,032台,10年度が3,163台,11年度3,222台,12年度は2月末実績で3,228台となっており,最近は高齢者人口の伸びに比べ設置台数の伸びは低い状況だというふうに認識しております。



◆(仁田委員) 現在のあんしん電話の仕組みについてここで伺っておきますが,第1通報先の考え方について伺います。



◎(田中福祉局長) 事業の基本理念を,地域における支え合いにより安心して暮らせる街づくりとしていることから,第1通報先は近隣にお住まいですぐに駆けつけられる方にお願いしております。



◆(仁田委員) 昭和60年,発足をした当時,大変大事な発想なんだろうというふうに思いますが,このあんしん電話では第1通報先が不在の場合は自動的に第2通報先である消防局に転送されるようになっているわけでありますけれども,第1通報先が不在で救急車が出動した件数の推移と誤作動の件数の推移について伺っておきます。



◎(田中福祉局長) 第1通報先が不在で救急車が出動した件数は,平成9年で95件,平成12年108件です。救急車が出動しましたが,緊急通報が誤りと判断した誤作動の件数は,平成9年が35件,平成12年は37件となっております。



◆(仁田委員) 誤作動の中には,寂しくて電話したというようなこともあるやにも聞いておりますけれども,近年のように地域の連帯感がだんだん薄れてくるということになると,第1通報先になってもらうこと自体が大変難しいということもあるかと思います。ましてや,その人が留守電機能やファクス機能がついた電話はいけないと,こういうことに実はなっているわけであります。先日もある民生委員さんから,第1通報先になりたいという気持ちはあるんですけれども,残念ながら留守電やファクスが使えないというふうになると困るということで心を痛めていますというようなお話がありました。そういう機能を発揮しないという状況についてどのように対応していくのか,伺います。



◎(田中福祉局長) あんしん電話につきましては,第1通報先が留守番電話機能等を使用していると第2通報先の消防局に転送されないため,協力者の方には御不便をおかけいたしますが,留守番電話機能等を使用しないように引き続き協力をお願いしてまいりたいと思っております。あわせて,事業の推移を見ながら実施方法について検討してまいりたいと思います。



◆(仁田委員) 昨今,IT革命が言われる時代に留守電を使わないでくれということの方が現実には難しいのだろうと思いますし,ファクスもしかりでございます。そういう時計の針を逆に回すような事業の仕組みというのが大きな課題を持っている。また,受けた人がたまたまその家族の小さな子供さんだったらどうなのかというような心配の声もあり,あんしん電話がなかなかあんしん電話になり切れていない,こういうことがあるかと思います。他の政令市ではこのような課題にどのように対応しているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 他の政令市の状況につきましては,直接消防局が第1通報先になっているのが6都市,第1通報先を専門事業者等に委託しているのが4都市,本市と同じように近隣協力者が第1通報先であるのが1都市となっております。



◆(仁田委員) ちょっと確認ですが,留守電がついていない近隣協力員としているのは横浜だけと考えてよろしいでしょうか。



◎(田中福祉局長) もう一つ,広島市がそのようにしております。



◆(仁田委員) 広島の場合は,留守電に入ると第2通報先である消防局に入るというふうにも伺っておるのですが,どうでしょうか。



◎(田中福祉局長) 先生のおっしゃるようになっておるということでございます。



◆(仁田委員) 60年当時は,まさにファクスや留守電を持つというのは珍しいぐらいだったかもしれません。今や時代は大きく変わり,先ほどのような課題があるわけでありますので,本市の高齢者の命を守るということで,早急に何らかの解決を図るべきというふうに思います。本市のあんしん電話の対応については,先ほどの一つの例としては消防局という選択肢もあろうかと思います。一方,民間に委託するということの先ほどの事例から学んでいるところでありますが,一部コストがかかるという課題もあろうかと思いますし,消防局の場合は誤作動というような,また業務がそこで本来の業務とどうなのかという議論もあろうかと思います。

 いずれにしても改善をすべきというふうに思いますが,今後の改善に向けて,これは他局にわたりますので,助役の考えをお伺いします。



◎(藤井助役) 現在,西区で第1通報先を専門事業者へ委託する事業を行っております。その実施状況や他都市の状況を踏まえまして,今後の事業実施方法について検討してまいりたいと思います。



◆(仁田委員) 業務の内容としては民間の委託にするということが時代の流れではないかというふうに思いますので,ぜひ前向きに積極的に検討していただきたいというふうに思います。

 続きまして,国民健康保険事業について質問をいたします。

 最初に,国保におけるIT化の一つとして被保険者証の個人カード化がありますが,国の考え方についてまず伺います。



◎(田中福祉局長) 現在,世帯ごとに紙で交付されている被保険者証について,被保険者の利便性の向上を図るため,被保険者ごとにカード様式の被保険者証を交付することとされております。このカードは,クレジットカードの大きさで,材質はプラスチックその他耐久性のあるものとしております。

 なお,現行様式からの切りかえにつきましては,被保険者証の更新時期や各保険者の財政状況を考慮し,現行様式との併存を相当の期間認めた上で,順次切りかえていくこととしております。また,ICカード等の高機能化につきましては,多額の費用を必要とすることなどから,各保険者の任意とされております。



◆(仁田委員) 本市国保の検討状況及び他都市などの状況について伺います。



◎(田中福祉局長) 個人カード化につきましては,被保険者の利便性の向上を図る観点から,カードの材質や機能,所要経費等さまざまな視点から検討を進めております。

 他都市の状況についてですが,政令市及び県下市町村ともに平成13年度中に個人カード化を行う予定はないと聞いております。また,政府管掌健康保険につきましては,平成15年度末に予定されている被保険者証の更新時期を一つの目途として検討を進めていくというふうに聞いております。



◆(仁田委員) それでは,本市国保の今後の対応について考え方を伺っておきます。



◎(田中福祉局長) 被保険者証の更新は2年に1回行っており,平成13年10月が次回の更新時期となりますが,解決すべき多くの課題を抱えているとともに多額の経費を必要とすることから,平成13年度に個人カードに切りかえることは難しいと考えております。したがいまして,平成15年度以降の更新時に向けて検討を進めるとともに,国に対し経費の補助を要望していきたいと考えております。



◆(仁田委員) カード化を検討するに当たって,単に被保険者証番号や氏名といった基本情報だけではなくて,被保険者本人の病歴管理や主治医以外の医師にセカンドオピニオンを求める際の情報提供,これら御本人の病歴や受診データなどの情報も健康カードとして個人カードに入れるようなことを検討していくというのも考え方ではないかと思います。これについてどのように考えているか,伺います。



◎(田中福祉局長) 個人の医療情報等を医療機関において共有する手段として,将来的には保険者としてもカードの高機能化は検討課題と考えますが,今後国の動向や医療機関側のシステム構築に向けての推移を見守ってまいりたいと考えております。



◆(仁田委員) 本市が今見直しを行っております行政情報化ないしは高度情報化の推進計画の見直しの中にこれらを位置づけるべきというふうに思いますが,助役の御見解を伺います。



◎(藤井助役) 今後,国や他都市の動向,医療機関側のIT化の進捗状況等を踏まえまして,行政情報化推進計画における位置づけについて研究してまいりたいと考えております。



◆(仁田委員) 研究というのは大変寂しいお答えでございますが,いずれ前向きに御検討いただける日が来るだろうというふうに信じておりますので,ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 続きましては,保険料と収納率の向上対策について幾つかお伺いをしたいと思います。

 国保は,さまざまな社会情勢の変化により,医療費の伸びと保険料負担能力との乖離が拡大しているというふうに言わざるを得ないのだろうと思います。本市国保の保険料と健康保険の保険料の違いについてまず伺います。



◎(田中福祉局長) 本市国保と政府管掌健康保険の保険料を平成12年度で比較いたしますと,総所得200万円,夫婦2人世帯の事例では,本市国保が約12万8,000円,政府管掌健康保険は約9万5,000円となっております。



◆(仁田委員) その負担にかなり格差があるようでありますけれども,本市国保の保険料は他の政令市と比較してどうなのかを伺います。



◎(田中福祉局長) 平成11年度決算における1人当たりの保険料で比較しますと,本市は8万177円で,川崎市に次いで2番目となっております。



◆(仁田委員) 今お伺いしてまいりましたが,政府管掌保険や他の政令市と比較して本市国保の保険料は高くなっている,その理由は何か,伺います。



◎(田中福祉局長) 政府管掌健康保険と比較して保険料が高い主な理由は,老人の加入率が高いことが挙げられます。また,他の政令市と比較して保険料が高いのは,国保は保険料対象医療費の50%を国庫負担としておりますが,本市国保は,このうち10%に当たる普通調整交付金が,医療費が比較的低いことや被保険者の所得水準が高いことから交付されていないことによるものであり,これについては国費の増額を要望しております。



◆(仁田委員) 国費の増額については今後も努力していただきたいと思いますが,収納率の向上対策について伺いますけれども,本市国保の加入世帯数と加入率はどのくらいか,伺います。



◎(田中福祉局長) 平成13年1月末現在,本市国保の加入世帯数は約56万世帯で,本市世帯数に占める割合は約41%となっております。



◆(仁田委員) その中で滞納世帯はどのくらいあるのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 平成11年度分の保険料につきまして,平成12年度に滞納として繰り越された世帯は,1回でも払い忘れなどがある世帯を含めまして約9万3,000世帯となっております。



◆(仁田委員) どのような世帯が滞納しているか,分析をされているというふうに聞いておりますが,滞納世帯の状況について伺います。



◎(田中福祉局長) 滞納世帯の状況について,平成11年度末現在で所得区分別に見ますと,全滞納世帯数に占める割合が最も高いのは給与所得の世帯であり,約51%を占めております。また,所得階層別に見ますと,全滞納額に占める割合が最も高いのは500万円を超える所得階層の世帯であり,約20%を占めております。



◆(仁田委員) この中で,経済的な理由などによって納付困難な場合はどのように対応しているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 災害や失業などの事情により納付が困難な世帯に対しましては,申請により保険料の全部または一部について減免を行い,負担の軽減を図っております。



◆(仁田委員) 今後ともそのような方々については適正な減免を進めていただきたいと思いますが,これに対して納付資力がありながら保険料を納めない場合には,負担の公平の観点から保険料徴収を進めていく必要があるというふうに思います。昨年4月に介護保険制度の導入に伴いまして,国民健康保険法が改正され,滞納対策としての資格証明書の交付が市町村に義務づけられましたが,被保険者証返還請求の義務化前の資格証明書交付件数と義務化後の交付見込み件数について伺います。



◎(田中福祉局長) 義務化される前の平成11年10月の被保険者証更新時における資格証明書交付件数は5,448件でした。義務化により交付件数の増が見込まれますが,滞納者との納付折衝等により交付件数が少なくなるよう努めてまいりたいと考えております。



◆(仁田委員) 具体的にはどのくらいの見込み件数になると考えていらっしゃるのか,再度伺います。



◎(田中福祉局長) 義務化される前の件数を5,448件と申し上げましたが,こういった交付件数の後,納付折衝を繰り返す中で,平成11年10月に5,448件であったものが13年2月には2,869件に減少してきておりますので,あらゆる機会を通じて納付折衝を行うことにより交付件数が余り多くならないように努めてまいりたいというふうに思っておりまして,現在の時点でどのぐらいになるかということを見積もることは非常に難しい状況でございます。



◆(仁田委員) その交付によりまして滞納世帯との納付折衝の機会がより多くなりますが,資格証明書交付の対象にならなかった世帯などに対してはほかの収納対策を講じていく必要があると考えますが,資格証明書交付のほかにどのような収納対策を考えているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 従来から行っている電話や訪問による催告,悪質滞納世帯に対する滞納処分の実施に加えまして,平成13年度から新たに有効期間6カ月以内の短期被保険者証を交付することによりまして,滞納者との接触機会をふやし,世帯の状況に応じたきめ細かな対応を図ってまいりたいと思っております。



◆(仁田委員) 短期被保険者証の交付見込みはわかりますでしょうか。



◎(田中福祉局長) まだ現在のところどのぐらいになるかということについてはわかっておりません。



◆(仁田委員) 被保険者間,保険者間の負担の公平性を担保して,国民健康保険の安定運営を図っていくためにも保険者の責務として今後とも保険料徴収に尽くしていただきたいというふうに思います。

 続きまして,民間賃貸住宅における高齢者等に対する公的な居住支援策についてお伺いをしたいというふうに思います。

 高齢者や障害者が民間の賃貸住宅を借りる場合,保証人がいないなどの理由で契約を締結できずに居住の場の確保に大変苦労されているという事例が見受けられるわけでありますが,公的保証人制度など公的な居住支援策が求められるというふうに考えております。公的な保証人制度について本市として今までどのように検討してきたのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 福祉局では,平成8年に設置した横浜市高齢者・障害者の権利擁護に関する検討委員会で,公的保証人制度について検討した経緯がございます。この委員会の最終報告で横浜生活あんしんセンターの設置が提言されましたが,あんしんセンターは保証人とは異なる立場で高齢者等の支援を行うこととされました。また,昨年3月に策定した高齢者保健福祉計画,介護保険事業計画の中において,民間賃貸住宅への入居支援策について触れており,検討課題である旨を明記しております。



◆(仁田委員) 公的な保証人制度について他の政令都市ではどのような実施状況になっているのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 政令市では川崎市のみが実施しており,昨年4月,市内居住期間などの要件を満たす高齢者,障害者を対象に,民間の保証会社と住宅供給公社の協力を得て保証人の役割を担う新しい入居保証制度を創設したもので,実績といたしましてはことしの2月末現在で38世帯が利用していると聞いております。



◆(仁田委員) 国では今国会に高齢者の居住の安定確保に関する法律案を上程したというふうに聞いておりますが,主な内容について伺います。



◎(田中福祉局長) 今回の法律案で最も注目されるものは,家賃保証制度の創設であります。具体的には,高齢者の入居を拒まない民間賃貸住宅を県に登録しておき,高齢者が家賃を滞納した場合には家主に最大6カ月の未払い家賃を保証するもので,保証機関としては高齢者居住支援センターを新設するとしております。このほかにも,高齢者が死亡するまで住み続けられるようにする終身建物賃貸借制度の創設や高齢者向け優良賃貸住宅の入居者に関する所得制限の撤廃などがございます。



◆(仁田委員) これら国の動向も踏まえて本市としても積極的に検討を行うべきというふうに考えますが,藤井助役に伺います。



◎(藤井助役) 先ほど局長からもお答え申し上げましたけれども,高齢者等の居住支援策は検討課題と考えておりますが,公的な支援の部分につきましては,公共と民間の役割分担のあり方を整理することが不可欠でございます。また,このこととも関連しますけれども,居住支援システムの全体像については,入居対象者の範囲や保証の内容など,さらに煮詰めなければならない多くの課題もございます。いずれにいたしましても,居住支援策は重要な課題でございますので,引き続き関係局,関係機関とも調整し,そのあり方について検討してまいりたいと思っております。



◆(仁田委員) 私も本会議,委員会等で何度かこのことについてはお訴え申し上げておりますが,福祉局といたしましても,関係局と十分に連携した上で積極的な検討を進められることを強く要望しておきたいと思います。

 最後に,虐待・思春期問題情報研修センターについてお伺いをしたいと思います。

 まず,国と市の役割と責任,権限の分担の明確化をどのように考えていらっしゃるか,お伺いします。



◎(田中福祉局長) 役割と責任についてでございますが,国はセンターを整備し,支障なく運営する財源を負担し,本市は国と法人との間に立って必要な調整を行うとともに,補助金執行が適切に行われているかどうかを確認しますが,国,本市ともにこのセンター事業が円滑に実施されるように必要な協力を行う必要があると考えております。権限については,法人の事業である点を認識しつつ,三者で随時調整してまいります。



◆(仁田委員) センターの設計及び建設段階での体制についてはどうなっているのか,また,運営委員会の構成メンバーはどうなっているか,伺っておきます。



◎(田中福祉局長) 体制でございますが,実際の設計は13年度になってからになりますが,既に法人内部では検討を始めております。本市も検討に加わっており,今後も建設に当たっての協力をしてまいります。

 運営委員会につきましては,まだ詳細は決まっておりませんが,全国規模のセンターであることから,児童相談所や児童養護施設等の全国組織を代表する方々や,児童虐待に造詣の深い学識経験者等を想定していると国から聞いております。



◆(仁田委員) 先ほどからの御答弁の中で,法人と国との間に入ってという表現もあるし,今のお答えの中にもあったかと思いますが,横浜市がどういう方向を向いてこの整備をしていくかというのは大変重要なことだろうというふうに思います。本市としてセンターをどう位置づけていくのか,私は法人と一緒に市民に大変利便性のあるものをというふうに思っておりますが,どのような位置づけにしていくのか,また,市内そして全国の児童虐待に関する施設とどのように連携していくのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 高いレベルを持つ研修や相談事業を行う施設が市内にあることは本市にとっても大変有効であり,今後の本市の児童虐待施策の推進に際しまして重要な役割を担っていただけるものと考えております。

 児童虐待に関する施設との連携ですが,市内の施設とは,研修,相談だけでなく,日常的な情報交換等を通して密接な連携をとっていただき,センターの持つさまざまなノウハウを共有していくことができればと考えております。全国の施設となりますと,センターだけで連携することは困難な面が予想されますので,国と協力して連携の強化に努めてまいります。先生おっしゃられましたように,法人と協議しながら,この施設が横浜市にとっても有効なものになるように努力してまいりたいと思っております。



◆(仁田委員) 相談業務を行うようでありますが,対象者はだれなのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 相談業務については,保護者等の一般の市民を対象とするのではなく,児童虐待等に直接携わる児童相談所や児童福祉施設の児童福祉司や児童指導員,心理療法士などの専門職員の方々を対象としていただく予定となっております。



◆(仁田委員) そこなんです,局長。横浜にあるメリット,意義がそこに例えばあるのではないかと思います。直接,市民への相談窓口も持つというようなことも積極的に検討すべきではないかと思いますが,お考えをちょっとお伺いしておきます。



◎(田中福祉局長) 国が,最近問題になっております虐待に対応することのできる施設としてこの施設をつくっていきたいということでございますので,国全体のそういった専門的な相談を行っている施設の専門職員の方々のニーズにまずこたえられるような中身をぜひ整備していくことが,その施設の性格上どうしても必要になってくるのではないかというふうに思います。我々といたしましては,そこで蓄積されたノウハウを各施設あるいは福祉局で担当する職員が十分に把握するようにして,そのレベルで市民に対してはそれを還元していくことができるようになればというふうに思っております。



◆(仁田委員) 法人と一緒に,国に向かって,目線を市民の側に,そして有効活用できるようにぜひ考えていただきたいと思いますが,臨床研究を行っていくわけでありますけれども,どのように研究機能,研究者を確保するのか,また,文献,臨床データなど開設段階でどの程度をそろえていこうと考えていらっしゃるのか,伺います。



◎(田中福祉局長) 臨床研修については,研究部門の責任者のもとで,その時々に応じたテーマごとに全国レベルで最適な方を客員研究員としてお願いする方向だと聞いております。

 文献等につきましては,国内文献を収集するだけでなく,海外の児童虐待に対する研究を集中的に取り扱っていて,しかも国内では入手が困難な書籍,雑誌をそろえるとともに,大学等の研究機関とのネットワークの構築など,最新の情報を必要なときに直ちに入手できるように検討していると聞いております。



◆(仁田委員) この実施法人が運営している情短施設との連携をどのように行っているのか伺って,終わります。



◎(田中福祉局長) 情緒障害児短期治療施設は,心理的な面や生活面でさまざまな不適応を示している子供が入所して,児童精神科医や心理療法士による総合的な治療を行う施設であります。したがいまして,そこでの治療に関するノウハウをセンターの研究に生かしたり,逆にセンターでの研究成果を実際の治療に生かしたりできるのではないかというふうに考えております。

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○(高橋[稔]副委員長) ほかに御質問はございませんのでお諮りいたします。

 福祉局関係の審査はこの程度にとどめて常任委員会へ審査を委嘱し,来る3月14日午前10時から市立大学関係の審査を行いたいと思いますが,御異議ございませんか。

        〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○(高橋[稔]副委員長) 御異議ないものと認めます。

 よって,さよう決定いたしました。

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○(高橋[稔]副委員長) 本日は,これをもって散会いたします。

                             午後5時23分散会