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神奈川県 横浜市

平成13年 予算第一特別委員会 P.1  03月08日−08号




平成13年 予算第一特別委員会 − 03月08日−08号









平成13年 予算第一特別委員会





△衛生局関係

                               午後1時48分



○(星野副委員長) それでは,衛生局関係の審査に入ります。

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○(星野副委員長) これより順次質問を許します。

 まず,加納重雄委員の質問を許します。



◆(加納委員) 衛生局予算について何点か伺ってまいります。

 まず最初に,平成13年度の予算編成に当たっての局長の考え方をお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 平成13年度の予算でございますけれども,多様な市民ニーズに対応した適切なサービスの提供が求められている中で,生涯にわたる健康づくりの推進を基本方針といたしまして,特に虐待の予防や子育て支援施策の充実,小児救急の充実や北部病院の整備など地域医療の充実,精神保健福祉センターの構想検討を初めとする精神保健福祉対策の強化,遺伝子組み換え食品の検査による食品衛生対策の充実などに重点的に取り組んだところでございます。



◆(加納委員) それでは続きまして,医療事故につきまして幾つかお聞かせいただきたいと思います。

 数年前から数多くの医療事故が報道されております。医療における安全が脅かされていることに大変な危機感を私も持っております。そこで,衛生局長は医師であると聞いておりますが,医師として医療における事故についてどのように考えているのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 医療事故は起こしてはならないものでございますが,人間が行う以上,ミスを完全になくすことは不可能であるため,事故の発生しにくいシステムづくりを進めるとともに,一人一人の職員が専門職としての知識や能力を高め,責任感を持って職務を忠実に努めることが大切だと考えております。とりわけ医師は,医療チームのリーダーとして,他の職種と緊密な連携を図り,事故防止に率先して取り組むことが極めて大切であると考えております。



◆(加納委員) 医療事故防止のために,実は事故にならなかった段階でいわゆるひやりはっとということで,さまざまな形で自助努力をされていると聞いております。そのひやりはっと時に提出するインシデント事例の報告が大切だと伺っております。今回,横浜市立大学医学部附属病院の医療安全管理の取り組みという資料をいただきました。それを見ますと,インシデント報告の職種別内容のところに,これはたしか平成12年の7月から9月の資料でございますけれども,看護婦さんが73%事例として挙げている。そして,技師,薬剤師等の方につきましては21%挙げていただいている。それに比べますと,先ほど局長が医師というのはチームリーダーであり,率先してというような御答弁をいただきましたけれども,資料にありますのは約5%しか出てきていないという,こういう事例がございます。

 そこで,どの病院でも医師のインシデント報告の提出が看護婦などの他の職種と比べると少ないと聞いておりますが,事故防止に対する意識の問題かと私は思っております。そこで,どのように考えているのか,局長にお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 一つには確かに意識の問題というのがあろうかと思いますが,例えば,インシデント報告の進んでいるアメリカなどにおきましては,報告者の免責が州法等で規定されているというようなことがございます。しかし,我が国では法的な保護がないことなども報告の進まない理由の一つというふうには思われます。しかし,医療事故防止のためにはインシデント報告の分析と周知が何より大事であるということは先生のおっしゃるとおりでございますので,市立病院として先進的役割を果たしていくためにも,統括安全管理者が中心となって,医師を初めとする各職種への報告促進の働きかけを行っております。



◆(加納委員) 先ほど私が紹介させていただきましたのはたしか市大の2病院ということでございますけれども,ちなみに衛生局所管の病院ではこのインシデント報告の提出は行われているのか,確認のためにお聞かせください。



◎(鳥羽衛生局長) 行われております。



◆(加納委員) 最近市大が発表いたしました公表基準は,病院の医療事故の発生を契機に衛生局とも意見交換をしながらつくったようでございますが,公表する事故の範囲の妥当性を含めて,今回の公表基準を作成したことの意義をどのように考えているか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 今回の公表基準につきましては,外部の有識者や専門家などからも広く意見を求めて作成したものでございまして,公表する事故の範囲は妥当なものと考えております。また,公表基準作成の意義でございますが,病院が自主的に医療事故を公表することにより,患者の安全管理の質や病院運営の透明性が向上して,結果として病院に対する市民の信頼を高めることができると考えております。また,他の医療機関に注意を喚起することにもなりますので,安全な医療の確立に幅広く役立つものと考えております。



◆(加納委員) ぜひとも医療における安全性と透明性を高めていただきまして,市民が安心して病院に行けますよう,また,すべての医療従事者が医療事故をなくすための最大の努力をしていただきますよう,衛生局が率先してこれに取り組まれますようよろしくお願い申し上げます。

 続きまして,アレルギーセンターについてお伺いをいたします。

 我が党では,依然からアレルギー疾患の対策には党を挙げて取り組んでまいりました。特に,疾患に対する理解を深める啓発や原因の究明に全力を挙げて取り組んできておりますけれども,そこでまず,昨年10月,横浜市小児アレルギーセンターから横浜市アレルギーセンターへと名称変更した横浜市アレルギーセンターにおける小児,成人の主な疾患の患者数,そして,どのようにそれが推移をしているのか,また,成人の患者数についてどのように受けとめているのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 小児の外来患者数は,平成2年度から11年度までの10年間で,アトピー性皮膚炎が約4倍に増加する一方で,ぜんそくは約2割減少しております。また,成人の外来患者数は10月から2月までの5カ月間で皮膚科が延べ1,172人で一日平均28.6人,呼吸器科が延べ387人で一日平均9.4人となっておりまして,アトピー性皮膚炎の患者さんは当初の想定よりも多くなっているという傾向がございます。



◆(加納委員) その数につきましてどのように受けとめているのか,もう一度お伺いします。



◎(鳥羽衛生局長) 患者さんの数でございますけれども,特に成人の外来患者数に関しましては,開院する前にいろいろ調査をいたしまして,アレルギーセンターと同様の機能を持った似たような病院についての調査をあらかじめいたしておりまして,その患者数とほぼ匹敵するような患者数をそれぞれの科ごとに想定をいたしておりました。ただ,それに比べますと,アトピー性皮膚炎の患者さんが想定よりも多くなっているということでございます。



◆(加納委員) 私も地元の皆さんや同僚議員と何度かここを訪問させていただきました。多くの患者さんが来院をしておりまして,その中でアンケート調査を実施しておりました。アレルギーセンターにおける患者アンケート調査の概要と受診後の感想などの回答状況についてお聞きいたします。



◎(鳥羽衛生局長) この調査は成人の患者さんを対象に現在も実施中でございますけれども,これまで約200人の方からの回答をいただいておりますので,その中間集計という形でまとめたものを申し上げますと,受診後の感想では,治療内容,そして診療説明などについてはおおむね高い評価をいただいております。さらに,意見や要望としまして,医師が患者の話を丁寧に聞いてくれるので安心感がある,また,万一の場合の夜間診療もやってほしいなどがございました。



◆(加納委員) 治療内容,そして診療説明など,そのアンケートを見ますと患者さんの満足度は高いように思います。一方で,病気に対する不安や悩みの度合いも高いようでございますけれども,今回の成人への拡大もアレルギーセンターのあり方検討委員会報告に基づいたものと聞いております。改めてアレルギーセンターのあり方検討委員会報告の骨子についてお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 報告書では,アレルギー疾患に対する診療対象範囲の拡大,包括的診療体制の整備など医療機能の整備,そして,臨床と直結した調査研究機能,情報提供機能,地域医療機関,保健所等との連携などについて幅広く御提言をいただいております。また,整備に当たっては,人材確保及び効率的な病院運営などのさまざまな角度から整備の手法も含めて検討する必要があるとされております。



◆(加納委員) 今御答弁いただきました骨子に基づきまして,昨年の予算市会,そしてまた決算市会等々におきまして多くの委員からアレルギー疾患,アレルギーセンターへの対応についての御質問がございました。例えば,複合化,重症化した患者対応についてはどうするのか,そしてまた,今局長がおっしゃったように夜間をどうするのか,休日についてはどうするのか,他の病院との連携,協力についてはどうするのか,また,大変大事な点ですけれども,心のケアなどについてはどうするのか,さまざまな形での御質問がございました。そのときに局長が,今後ともしっかりと検討してまいります,推し進めてまいりますというような趣旨の御答弁をされております。その答弁後,具体的にどのように取り組んでこられたのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 複合化,重症化した患者さんにつきましては総合的な病院を紹介しておりまして,今後も引き続き他病院との連携の中で対応してまいります。

 心のケアにつきましては,小児神経科医師によるカウンセリングや看護婦等による家族との面談などを実施しておりまして,11年度に比べて件数は増加しております。

 また,夜間,休日の診療につきましては,専門医師の確保等の問題もありますので,今後の状況を見て引き続き検討してまいりたいと考えております。



◆(加納委員) それでは,国立相模原病院との連携について具体的にどのような状況なのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 紹介の必要性のある患者さんにつきましては,国立相模原病院とも連携を図ることとしておりますが,患者さんの希望に基づきまして,市大センター病院を初め,主に市内の病院を紹介しております。なお,昨年9月に国立相模原病院へ看護職員を派遣いたしまして,アレルギー疾患への対応などについて研修を行わせました。



◆(加納委員) 今の御答弁をいただきまして,本市のアレルギー対策につきましては,残念ながら今後の課題が多くて,まだまだそこまで行っていないという状況がございましたけれども,平成11年度の決算で我が党の加藤委員からの質問で,横浜市を代表するアレルギーセンターが今回10月に拡充するということから,さまざまな観点での御質問がございました。そして,特にまだまだ地元すらアレルギーセンターがあるということを知らないということでPR不足ではないか,このようなお話もございました。たしかホームページの話もされまして,3月にこのことが言われ,10月からスタートする半年後の10月の質問で,まだ小児アレルギーセンターという名称の看板等がある,ましてやホームページにも小児アレルギーセンター,そして,その内容についてもそのような趣旨のホームページであったと,このようなことからの御質問でございました。

 私も今回,アレルギーセンターはどのような形になっているのかということで見せていただきまして,先ほどのアレルギーセンターにおけるアンケート調査も見せていただきましたらば,最寄り駅からなかなかわかりづらい,本当にここにアレルギーセンターがあるのかどうかもわからない,このような回答例がございました。そして,当局の方にお聞きしましたら,ちゃんと最寄り駅である三ツ境にございますと言われたのですけれども,行ってみましたらば確かにございました。小児アレルギーセンターこちらですという案内板でございました。これは最寄り駅の北口の案内板,そして方向を示す案内板でしたけれども,まだ小児アレルギーセンターということでの2つの案内板がありました。しかも,これは非常に見づらいところにございました。三ツ境駅の改札をおりますと,どんと見えるのは横浜動物園ズーラシアこちらですというのがございまして,その下はあいていましたけれども,そして曲がっていきますと,意識をして私が見ましてやっと,あっ,あった,小児アレルギーセンターこちらですと,このような趣旨の看板でございました。

 こういうことを考えますと,たしかもう1年になるかと思いますけれども,前回の御質問でも,どうしてこのように手を打つのが遅いのだ,これは衛生局の体質の問題だと,このように問われても仕方がないのでないかというような趣旨の御質問がございました。この件につきまして局長のお考え,そして看板,何とかならないか,あわせてお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 厳しい御指摘を受けまして,衛生局といたしても反省いたしておるところでございます。

 なお,看板のことでございますが,現在三ツ境駅等の合計4カ所にアレルギーセンターについての掲示を出しておりますが,名称については確かに旧のままでございます。これにつきましては,設置者である相模鉄道などに対しまして,これまでも名称の変更をお願いしてきておりますけれども,なかなか変更していただけないという状況がございます。ただ,御指摘もありますとおり,私どももそういうことに努めなければいけないと考えますので,早急に名称を変更していきたい,そういう働きかけをしてまいります。



◆(加納委員) そこで,アレルギー性疾患に対しましてさまざまな観点からさらに積極的に取り組むことが必要であると私は考えます。そしてまた,トータル的に対応するため,現在のアレルギーセンターの場所でいいのかどうかも含めまして今後どのように考えておられるのか,助役にこれはお聞きしたいと思います。



◎(藤井助役) アレルギー疾患につきましては,眼科,耳鼻科等の関連診療科を持ち,医療設備が充実した病院で包括的に対応することが望ましいとの専門家の御意見もございます。今後,場所の問題も含めまして,アレルギーセンターの将来のあり方についてさまざまな角度から検討してまいりたいと考えております。



◆(加納委員) さらに,免疫・アレルギー科学総合研究センターを本市として誘致をしているというようなことも聞いております。そしてまた,現在ございますゲノム科学総合研究センター,この2つのセンターとの連携については,今後やはり大事な観点かなと,このように私も思っております。このことについてどのようにお考えになっているのか,改めて藤井助役にお伺いいたします。



◎(藤井助役) 両研究センターとの連携につきましては,今後どのような対応を図ることができるのか研究してまいりたいと思っております。



◆(加納委員) アレルギー性疾患は大変多くの方が悩んでおります。そして,まだ原因がなかなか解明し切れていないというのも一方にございます。そのようなことから,横浜市が今回誘致をしているという問題と,そして,去年10月に拡充をしてきているということからしますと,先ほど大変失礼なお話をしましたけれども,1年かかって看板もというような話もさせていただきましたが,この辺の問題につきましてはどうぞ速やかな手を,そして幅広い情報を集めていただきまして御検討いただきますようよろしくお願いを申し上げます。

 いよいよ4月からは新学期でございますが,学校などの現場では,新学期が始まりますと給食等の問題がございまして,食物アレルギーへの対応や啓発などに大変苦労していると聞いております。

 そこで,東京都では,保健所や学校などの相談,指導の現場におけるハンドブックといたしまして,また,都民の疾患への理解を深めていただける一助とするためにアレルギー疾患ガイドブックを作成しております。私も見させていただきまして,当局の方にも,これはどうでしょうかというような御相談をさせていただきました。非常にトータル的に書かれておりますし,保健婦さんも,そして学校の調理士さん等々も非常に見やすいような形になっております。そういったようなことで,横浜市としてもこのようなものを作成すべきと思いますが,どのようにお考えになっているのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 相談や指導を行うための指導者の側の資料といたしまして,国では平成13年度にリューマチ・アレルギー白書の作成を予定しておりますので,これを活用したいと考えております。



◆(加納委員) 続きまして,電子カルテについてお伺いをいたします。

 最近はさまざまな方面においてIT化が進んでおります。このような状況の中で医療分野におけるIT化も着実に進もうとしております。診療した医師がコンピューターを通じて直接指示を出すオーダリングシステムはもちろんのこと,一昔前までは厚生省が認めていなかった電子カルテについても平成11年度から認められ,現在はその有用性が広く知られるようになってまいりました。この4月1日に開院する北部病院においても,最新鋭の医療情報システムの一環としてこの電子カルテが導入されると聞いております。そこで,この電子カルテについて何点か伺ってまいります。

 まず,電子カルテを導入している病院にはどのようなところがあるのか,また,使用の状況はどうなっているのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 先生が御指摘になった北部病院のほかに,千葉県の亀田総合病院,それから島根県立中央病院等で導入がなされておりまして,質の高い医療の提供に貢献していると聞いております。



◆(加納委員) それでは,電子カルテを導入するメリットは何か,また,デメリットは何か,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) メリットといたしましては,記述の標準化による医療レベルの均質化,情報共有化によるチーム医療の推進,情報の一元化による重複検査や投薬の防止等が考えられます。一方,デメリットとしては,現在までのところ,システムに関する初期投資やメンテナンスの費用が非常に高額であること,個人情報流出の危険性,そしてカルテ改ざんのおそれ等が挙げられます。



◆(加納委員) 今局長がおっしゃったようにメリットは大変多いというふうに聞いておりますし,また反面,金額の問題,そして個人情報等々ございますけれども,今後電子カルテの導入を検討する医療機関はふえてくると私は思っております。そこで,電子カルテを導入するに当たっての課題はどのようなものと考えているか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) システム導入にかかる費用負担,データの流出や改ざん防止のセキュリティーの確保,そしてシステムダウン時における診療の確保などが考えられると思います。



◆(加納委員) 今までは導入例も大変少なく,また課題もあったことから,導入を考えるということも大変難しいと,このように思います。そこで,今回4月1日に開院する北部病院で導入されますが,それを受けて市立病院での電子カルテ導入についてぜひ検討していただきたいと思っております。局長のお考えをお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 北部病院等の状況や導入を検討している国及び医師会の動向を見守りながら調査検討をしてまいりたいと考えております。



◆(加納委員) 電子カルテについて日本医師会の取り組み状況はどうなっているのか,また,横浜市医師会の取り組みについてはどうなっているのか,そして,本市として支援していく考えはあるのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 日本医師会では,全国医療機関における電子カルテの導入や医療情報ネットワークの構築を決定いたしまして,当面,全国で100から200の医療機関が参加する試行を行うと聞いております。

 一方,横浜市の医師会における具体的な動きは現在のところありませんけれども,今後動向を見守ってまいりたいと考えております。



◆(加納委員) それからもう一方,昨年12月に国が決定いたしました健康保険証の個人カード化に関連いたしまして,個人の健康管理,意識向上に寄与する健康カードへの展開については局長はどのようにお考えになっているのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 4月1日から健康保険証が保険者の選択でICカード化することも可能になってまいりまして,そこに薬歴とか健診に関する情報を入力することもできるようになってまいりますけれども,プライバシーの保護等の課題もありますので,その推移を見守ってまいりたいと考えております。



◆(加納委員) 電子カルテの導入につきましては,業務の効率化の側面のみならず,情報の共有化による医療機関同士の連携や薬剤投与や検査の際の本人確認など医療事故の防止にもつながり,そして患者の側にとっても非常に有益なものであると思っております。課題は多いと思いますが,どうか積極的な対応をお願いいたします。

 続きまして,精神障害者の保健福祉についてお伺いをいたします。

 精神障害者を抱える御家族からの相談には現在保健所が対応しているとのことですが,近年,家族の高齢化や単身生活者の増加などにより相談内容が複雑,困難化し,保健所だけでは対応が難しく,より高い専門性を求められる場合が多くなっていると聞いております。今回の精神保健福祉法の改正により,平成14年度には政令指定都市においても精神保健福祉センターを設置することが義務づけられております。

 そこで,今後設置を予定している精神保健福祉センターには専門の相談機能を付加し相談機能の充実を図る必要があると思いますが,局長いかがでしょうか。



◎(鳥羽衛生局長) 先生御指摘のように,保健所だけでは対応が困難なケースが増加しておりますので,専門性の高い相談機能,そして保健所への支援機能について検討してまいります。



◆(加納委員) 次に,精神科救急医療についてですが,これまで夜間,休日において急激な病状の悪化により入院が必要となっても,病院の救急病床が満床で十分な対応ができない場合があったと聞いております。そこで,平成11年度と12年度の精神科救急件数の推移はどのようになっているのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 精神障害のために自分自身を傷つけたり,他人に害を及ぼすおそれがある場合の救急通報件数は,11年度の236件に対しまして12年度は本年1月末までの10カ月間で既に272件となっており,著しく増加しております。



◆(加納委員) ただいまの答弁からも,精神科救急ニーズは増加傾向にあることがよくわかりました。4月には横浜市北部病院が開院をし,夜間,休日用の精神科救急病床が新たに3床確保されますが,そこで,救急病床3床の確保で増加する救急ニーズに対応できるのかどうか,そして,その見通しについてお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 精神科救急につきましては,県,川崎市と協調して同一のシステムを運用しておりますけれども,12年度に市大センター病院と川崎市立川崎病院で合わせて5床,そして13年度に先生御指摘の北部病院で3床ふえまして全体で19床となりますので,大幅な改善が図れるものと考えております。



◆(加納委員) 夜間,休日の精神科救急医療体制については,現在22時までの受け入れ体制と伺っております。障害者を持つ家族の方などからは,なぜ精神科だけは救急の受け入れが制限されるのかという要望が実は寄せられているところでございます。市民が24時間安心して医療を受けられる体制づくりが急務であると考えております。そこで,精神科救急24時間体制整備のためにどのような課題があり,また,今後どのように取り組むのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 精神科救急24時間体制につきましては,夜間,休日用の救急病床の確保,入院受け入れ体制の整備,患者を移送する体制等の課題がございます。このため,早期の体制整備に向けまして,県,川崎市及び関係医療機関等とともに定期的な協議を進めております。



◆(加納委員) 要望でございますが,精神科救急については,家族も大変混乱することが多いと思いますので,どうぞ適切な受け入れができますよう24時間対応などの体制の充実に向けた努力をぜひお願いしたいと思います。

 また,地域で適切な医療を受けられなくて困っている市民の方も大変多くございます。今後,精神保健福祉センターを整備する際には,専門的な相談体制の充実もあわせて要望いたします。

 続きまして,親と子の心の健康づくりについてお伺いをいたします。

 平成11年度の横浜市児童相談所の児童虐待に関する調査報告書によりますと,横浜市の3つの児童相談所で把握した児童虐待数は,調査を開始した平成5年から増加の一途をたどり,平成11年度は合計396人,前年比1.58倍となっております。これまでにない伸び率を示しております。児童虐待については早期発見,早期対応及び被害を受けた児童の適切な保護を行うことが実は求められております。乳幼児の場合には,虐待が起こってしまうと死につながるケースが多いため,起こってしまった後の素早い対応がとりわけ重要となりますが,虐待が起こらないように予防する施策は一層重要であると思われます。

 このような状況の中で,本市の児童相談所における平成9年度,10年度,11年度の児童虐待確認数とその中に占める乳幼児数の数,構成比の推移はどのようになっているのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 児童相談所の統計によりますと,9年度が225件,10年度が250件,11年度が396件で,その中に占める5歳以下の件数は,9年度125件,55.6%,10年度123件,49.2%,11年度204件,51.5%となっております。



◆(加納委員) 衛生局では虐待の予防と早期発見に新たに取り組むとのことですが,事業の特徴についてお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 保健所の乳幼児健診の問診項目に養育者の心の健康に関する項目を追加いたしまして,医師,保健婦などが相談に応じます。また,医療機関における健診受診月齢を変更し,保健所の4カ月児健診と合わせまして,1歳までに1カ月,4カ月,7カ月,12カ月の計4回,小児科医等による健診と育児相談が受けられる体制を整えてまいります。



◆(加納委員) 福祉局でも,13年度,児童虐待防止対策の推進を行うとのことですが,福祉局と衛生局事業ではどのような役割分担と連携があるのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 福祉局では,主に虐待の発見やその後の対応を行い,衛生局では,虐待に至ることがないように育児不安などに適切に対応することで未然に防止する施策を行います。また,保健所や医療機関,地域の育児相談などで虐待事例を早期発見した場合には福祉局につなげるなど,両局で密接な連携を図ってまいります。



◆(加納委員) 受診率90%を超えている保健所の乳幼児健診を利用して養育者の相談に乗ること,そしてまた,虐待の予防にこれは効果があると思います。しかし,現に虐待をしていたり,虐待に至るおそれがあるケースでは健診しない可能性が多い。

 そこで,乳幼児健診未受診者に対して他都市ではどのようなことをされているのか,また,その課題は何か,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 他都市におきましては,現在,仙台,京都,大阪,福岡などで保健所の乳幼児健診未受診者に対して電話や訪問などを行っておりますけれども,未受診の理由までは把握しておらず,この点が課題だと聞いております。



◆(加納委員) 局長に,未受診の理由にはどのようなものがあるのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 未受診の理由としては,子供が入院中または定期通院中である,2番目に仕事等で都合がつかないなどの理由が多いというふうに考えておりますけれども,このほか育児の問題を抱えながら全く返信をされないという方も相当数あるのではないかというふうに想定しております。



◆(加納委員) それでは,他都市の課題を踏まえ本市ではどのようにしていくのか,どのようにフォローしていくのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 本市では,未受診の理由を把握するとともに,返信のない方を含めまして保健婦が電話や訪問で支援を行いまして,育児の仲間づくりを促したり,あるいは発達相談員による個別カウンセリングにつなげてまいります。いずれも,保健所の3回の健診について継続的なフォローを行ってまいります。



◆(加納委員) これは,乳幼児の健全なる成長とともに,児童虐待防止の大変意味あるものでございますから,どうぞよろしくお願いいたします。

 ところで,保健所の乳幼児健診では問診票に耳の聞こえについても尋ねておりますが,現在の本市の乳幼児を対象とした聴覚検査はどのようになっているのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 保健所の乳幼児健診で日ごろのお子さんの様子を確認いたしまして,小児科医が診察の上,聴力障害が疑われる場合には地域療育センターや耳鼻科の専門医に紹介いたしております。また,4から5歳のお子さんを対象といたしました視聴覚検診を神奈川県児童福祉医療財団に委託して行っております。



◆(加納委員) 国は,難聴等を早期に発見し早期治療を進める観点から,新生児聴覚検診事業を平成12年度から試行しております。モデル試行をする場合には,都道府県に検査費用を補助することと決定いたしておりますけれども,新生児聴覚検診について今後どのように本市として考えているのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 検査装置が導入されている医療機関が限られていることなどの課題がございますので,国の動向や試行実施を計画している神奈川県の実績などを参考としながら,聴覚検査のあり方については今後の検討課題としてまいりたいと考えております。



◆(加納委員) 本市では2病院でこの装置が入っておりまして,例えば,市民総合医療センターでは去年の11月から購入されて入っておりますけれども,そこの病院で出生している人数とこの検査をしている回数が大幅に違います。この装置は非常にいいと言われていますけれども,この装置を使ってさらに拡大していくことを検討していただきたい,このように思っておりますので,どうぞよろしくお願いをいたします。

 終わります。

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○(星野副委員長) 次に,関美恵子委員の質問を許します。



◆(関[美]委員) 日本共産党を代表して質問いたします。

 初めに,福祉保健センターにかかわってです。

 福祉保健センターは,保健所機能を変えない,センター長は保健所長と福祉事務所長とを兼務するとしています。94年に福祉保健センターをスタートさせた仙台市では保健所長がおおむねセンター長になったようですが,本市でも医師ということのようです。そうすると,保健所長がセンター長ということになりますか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) センター長は,福祉事務所長と保健所長を兼務することとしております。したがいまして,機構上では,保健所長である医師がセンター長になることが想定されます。



◆(関[美]委員) 福祉保健センターは部相当の組織になるということですが,現行の保健所長は法律上,結核の命令入所,食品衛生監視の立入調査,許認可業務,毒薬の管理などの権限がありますが,センター長兼務になることでこれらの権限に変更はないのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) センター移行後もその権限は変わりございません。



◆(関[美]委員) 感染症が出た場合,保健所長をトップに保健婦,検査技師,ドクター,食品衛生監視員,事務職が一斉に立入調査に入るわけですけれども,福祉保健センターでは体制をどうとるのか,センター長はどうかかわっていくのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 健康危機管理業務の所管部門を新たに明確にいたしまして,センター長の指揮のもと,組織的かつ迅速的確な対応を図ってまいります。



◆(関[美]委員) 次は,保健婦にかかわって伺います。

 保健婦は,健康面を見る看護婦や生活面のニーズにこたえるケースワーカーとも違って,公衆衛生看護婦と言われて,地域のニーズにこたえて働いています。グループで区内の一定の地区を担当し,民生委員等の地域の人とも連携し町内会等を使って,例えば,貧血の多い地域では血液検査,高血圧の多い地域ではコレステロールの学習というように,地域の実態に合わせた地区活動をやってきたと聞いております。ある保健婦は,業務量の4分の1が訪問,4分の1が外来,4分の1が地区健康教育,4分の1が会議,研修というように,半分は地区活動になっています。平均でも業務量の4分の1が地区活動になっているようですが,保健婦の今まで行ってきた地区活動についてどう評価されているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 地区活動につきましては,保健婦業務の主要なものと認識いたしております。



◆(関[美]委員) 地域保健法第2条でも,地域住民の健康の保持及び増進,地域における公衆衛生の向上及び増進,地域住民の多様化しかつ高度化する保健,衛生,生活環境等に関する需要に的確に対応,地域の特性及び社会福祉等の関連施策との有機的な連携に配慮というように,地域住民また地域を繰り返し強調しています。基本理念に沿っていくためにも,保健婦の地区活動を今後も強め,地域住民とのかかわりを強化すべきと考えますが,見解を伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 地区活動につきましても,高齢者,障害者,子供などの対象者別にサービスを一体的に提供するという福祉保健センターの基本的な考え方に基づいて行ってまいります。



◆(関[美]委員) 強化するという点ではどうでしょうか。



◎(鳥羽衛生局長) 申し上げましたように,対象者別のサービスということではございますけれども,もちろんその内容を強化していくということでございます。



◆(関[美]委員) ところが,機構再編によって地域活動がやりにくくなるのではと保健婦は指摘します。現行では地域のニーズにこたえて保健,医療,福祉のスーパーバイザーのような役割をしているわけですが,専門性を高めるということで,ある区では,事業企画に地区を持たない1人の保健婦,健康づくりに3人の保健婦,障害者支援に1人,子供,家庭支援に7人というように分かれ,しかも,それぞれが全区を担当するようになり,全区を回り切れず,地域のニーズとして取り組んできたものもやめざるを得ないので,地区活動の強化にならないというのです。こうした心配はないのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) おっしゃるような心配はないものと考えております。



◆(関[美]委員) 子供,家庭支援の保健婦は,乳幼児の4カ月健診を看護婦,助産婦,保健婦9人の11人でやることになります。青葉区の例では,子供,家庭支援に振り分けられる保健婦は8人で,これでは1人足りません。保健婦の少ない区では人数が不足し,乳幼児健診ができなくなることになります。乳幼児健診以外でも起こり得ると思いますが,どんな業務が考えられますか。



◎(鳥羽衛生局長) 区によっては基本健診などが考えられると思います。



◆(関[美]委員) そこで,足りない場合はどのように対応するのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) まず,業務改善に取り組みまして,さらに必要があれば部門間の柔軟な応援によって対応してまいります。



◆(関[美]委員) 部門間の柔軟な応援ということですが,課や係にまたがるわけですが,その調整はどこでどのように行うのか。仙台市の例では文書を交換して煩雑になっているということも聞いておりますが,調整が煩雑にならないのかどうか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 今後,具体的な応援方法等につきましては検討いたしまして,円滑な業務執行を図ってまいります。



◆(関[美]委員) これからということですけれども,応援という責任を持たないやり方ではなく,きちんと必要な保健婦をふやしてこそ福祉保健センターの役割を果たしていけると考えますが,(「そうだ」と呼ぶ者あり)局長の見解を伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 福祉保健センターの設置に当たりましては,現在の職員体制を基本に組織の再編を図りまして,福祉保健サービスの向上を図ってまいります。



◆(関[美]委員) この点でもぜひ検討していただきたいと思いますが,2002年1月のスタートに向け,今後関係局間でどのような調整を行っていくのか,また,センター条例の制定についてどう考えているのか,これは助役に伺います。



◎(藤井助役) 今後,市民への周知やレイアウトなどにつきまして関係局区による調整を進めるとともに,条例が必要かどうかについても検討してまいりたいと思っております。



◆(関[美]委員) はっきりしないわけですけれども,この点ではぜひ職員の十分な合意を図ることを強く要望しておきます。よろしくお願いします。

 では次に,保健所が行う健診にかかわってです。

 人は皆病気になったら医療にかかりますが,病気の予防的な取り組みは保健所の仕事です。生活習慣病の早期発見や地域住民の健康増進につながる各種の健診は,保健所の大事な業務です。地域の特性をつかむ上でも,地域での健診活動は大きな意味を持っていると思います。

 ここに広報よこはまの港南区版がございます。(資料を提示)これを見ますと,この中に保健だよりとしまして,乳幼児健康診査,がん検診,基本健康診査の3月11日から4月10日の実施分が掲載されていますが,地域の出張会場で実施されるのは胃がん検診1回だけです。同じページに,犬の登録と狂犬病予防接種が出ています。この開催状況を見ますと,全部出張会場,19回あります。土日を除いて連日午前,午後,一日じゅうやっているときもあります。これを見た限りでは,人間より犬に対しての方が随分親切ではないかと思うのですが,(「そうだ」と呼ぶ者あり)局長はどう思いますか。



◎(鳥羽衛生局長) 犬の登録と狂犬病予防注射につきましては年1回4月のみの集中開催となっておりますけれども,胃がん検診等につきましては年間を通じて行っておりまして,受診希望者には十分対応できていると考えております。



◆(関[美]委員) 犬のことですけれども,出張会場,個人の家まで活用してやっているということを言っておきたいと思います。

 それでは,がん検診,基本健康診査を出張会場で行う目的,意義は何か,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 身近な地域での集団健診を希望する市民に受診の機会を提供するために実施するものでございます。



◆(関[美]委員) ここに港南区の保存版があります。(資料を提示)保健所からのお知らせ,これを見ますと,半年間の検診日程がわかりますが,半年間でも胃がんの出張会場での開催は3回,乳がん,子宮がんは7回にとどまっています。そこで,がん検診,基本健康診査の出張会場での97年度から2001年度予定までの実施回数,受診人数の推移を伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 9年度が1,688回,約9万4,100人で,13年度が1,429回,約6万9,000人でございまして,回数,人数ともに減少傾向にございます。



◆(関[美]委員) 局長のおっしゃるように減っております。それでは,同じく5年間の推移で保健所,医療機関も含め,基本健康診査,がん検診の受診人数の推移はどうなっているでしょうか。



◎(鳥羽衛生局長) 基本健康診査は,9年度の約21万2,900人から13年度の30万5,900人と一貫して増加の傾向にございます。一方,がん検診は,年度により増減がございますが,9年度約19万7,900人,12年度見込みで約19万3,000人,13年度予算では18万6,100人となっております。



◆(関[美]委員) がん検診ではその年によってということがあったのですが,これを両方合わせますと一貫してずうっとふえてきているのです。そこのところに注目していただきたいわけです。ふえてきているというのは地域ニーズが高くなってきていると言えるのではないかと思いますが,そこで,受診者がこのようにふえている理由,また,がん検診についてふえてきているのですけれども,2001年度では減らしています。その理由は何でしょうか。



◎(鳥羽衛生局長) ふえている理由につきましては,市民の健康に関する意識の高まりのあらわれであると考えております。

 また,がん検診につきましては,13年度下半期から乳がんマンモグラフィー併用検診を本格的に実施いたしますけれども,この検診では対象者が50歳以上の偶数歳で,受診が二年に一回とされているためでございます。



◆(関[美]委員) 関心が高くなっているという御答弁もありました。それでは,基本健康診査とがん検診において,保健所としてやっている検診の実施回数,受診人数を5年間の推移で伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 基本健康診査が9年度892回,約6万2,300人から13年度630回,4万9,300人へ,また,がん検診車に関しましては,9年度1,246回,約6万1,600人から13年度は1,076回,4万4,400人へと,ともに減少傾向にございます。



◆(関[美]委員) これもともに減少傾向ということですが,保健所での実施を含めても回数,受診者ともに減っているということです。この受診者で言いますと,保健所も含めての実施分は現在もう全体の受診者の20%を切っているのです。このことは,保健所の大事な役割である予防機能が医療機関に移っていることを示しているというふうに私は考えます。保健所の予防機能を相対的に低下させていると言えると思うのですけれども,局長の見解はどうでしょうか。



◎(鳥羽衛生局長) 健診全体の受診者数は増加しておるということがございます。また,保健所につきましては,健康教育等,生活習慣病にならないようにするための一次予防事業にも力を入れておりますので,むしろ予防機能は向上しているものと考えております。



◆(関[美]委員) 向上しているというような御答弁なのですけれども,保健所によっては,やはり身近なところでという出張会場を保健所が実施している,そういうのがあるわけです。胃がん,乳がんの検診を同じ日にやって受診しやすくし,受診率を高めようとしている保健所もあると聞いています。医療機関では,がん検診は料金も高く,地域の特性もつかめないと思います。ニーズが高いのに,住民サービスの点でも,また地域住民の健康増進でも保健所が責任を持ってこたえていない一面があるのではないでしょうか。

 零細企業労働者への事業所健診も行うなど,保健所や出張所会場での受診率を高めるべきと考えます。また,出張会場で受診者が20人を切った場合回数を減らすという話も聞いたのですが,本当なのか,あわせて伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 市民のニーズが集団健診から個別健診へと変化してきておるということもございますので,受診希望者に対応しつつ効率化を図ってまいりたいと考えております。

 なお,会場の選定に当たりましては地域と十分調整をいたしておりまして,20人というような一律の基準で会場を決めているわけではございません。



◆(関[美]委員) 乳幼児健診は,4カ月,1歳6カ月,3歳の全員を把握できます。この健診によって虐待の早期発見の機会も計画的に保障されているようなものです。乳幼児健診での虐待に対する取り組みの強化が虐待予防にもなると考えます。我が党の総合審査で,児童相談所が対応した虐待事例の中で保健所から連絡されたケースは10%程度との答弁でしたが,保健所の乳幼児健診では,明らかに虐待というところまではいかなくても,体重の増加が少ないなど虐待のおそれがあるケースを発見することはあると思います。虐待や不適切な育児のおそれがある場合,養育者の育児不安が強いケースなどについてどのように対応しているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 不適切な養育のおそれがある場合には,後日保健婦が電話あるいは訪問等で継続した支援を行っております。



◆(関[美]委員) 後日ということがありました。乳幼児虐待については早期発見と予防が何より大切と言われています。早期発見のため,虐待と判断する心理相談員等が健診会場には必要と考えますが,配置されていますか。



◎(鳥羽衛生局長) 健診会場には心理相談員を配置しておりません。



◆(関[美]委員) 国は,児童虐待防止対策にかかわって,1歳6カ月,3歳児の相談体制の充実として,健康診査会場に心理相談員を配置し育児不安への相談指導を行うとともに,保育士を配置して虐待などの兆候を発見するとして,2億8,000万円を新規に計上したと聞いています。国の新規事業との関係で,乳幼児健診の相談体制に今回改善はあるのでしょうか。



◎(鳥羽衛生局長) 保健所の乳幼児健診におきましては,乳幼児の身体の発育発達面に加えまして,新たに問診項目を活用いたしまして養育者の心の健康についても尋ね,専門職が相談に応じる体制をとっております。



◆(関[美]委員) 先ほども答弁があったのですけれども,乳幼児虐待の件数の増加が社会問題となっており,国も保健所の乳幼児健診に心理相談員等を配置することを奨励しております。心理相談員について今後配置すべきと考えますが,そういった考えはあるのかどうか,伺っておきます。



◎(鳥羽衛生局長) 心理相談は必要な方に別途個別に実施しておりますので,乳幼児健診につきましては保健婦を中心に現行のスタッフで対応してまいります。



◆(関[美]委員) 保健婦は,これは虐待だと決めるあれはないというふうに聞いております。専門家の方がその会場にいればそれだけ発見が早いと思いますので,ぜひ検討をお願いしたいということを申し上げておきます。

 最後に,感染症予防対策事業にかかわってです。

 事業費1億2,600万円の減の理由は何か,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 入院期間の短縮等によりまして,結核医療費の公費負担が減少したということが主な理由でございます。



◆(関[美]委員) 結核治療に関連して,2000年2月から患者が薬を飲み込むところまで看護婦が確認をするDOTSを導入し効果を上げていると聞いております。DOTS導入後,当該地区において治癒率はどのように変化したのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 事業を開始した平成12年2月から12月末までに国立療養所南横浜病院を退院した寿地区の結核患者の治癒率は56%でございまして,平成10年の治癒率26%と比較しますと大きく改善されております。



◆(関[美]委員) この事業は,横浜市が国の結核対策特別促進事業の指定を受けて全額国費でやっていると聞いています。簡易宿泊所や住所不定者が集中している寿地区の結核患者が対象になっています。生活の保障や人間的な扱いをし,確実に治療するシステムをつくって効果を上げ,評価されていると聞いていますが,どのような取り組みなのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 南横浜病院における院内のDOTS,それから退院後の寿診療所におけます外来のDOTS,この2つの組み合わせで行っております。事業を円滑に行うために,医療ソーシャルワーカー等を南横浜病院へ定期的に派遣するとともに,寿診療所へは結核の専門医や看護婦を配置いたしております。



◆(関[美]委員) 効果を上げているわけですけれども,アルコール患者への対策や対象者を広げる課題があるようですが,どのように対処されるのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) アルコール依存症等の専門病院である県立せりがや病院などとの連携を図りまして,治療中断を予防しながら治癒率の向上に努めております。また,対象地域の拡大につきましては,現在のDOTS事業の推移を見ながら今後検討してまいりたいと考えております。



◆(関[美]委員) 今,結核に関してはBCGの予防接種などがありますけれども,この効果が10年ぐらいということで,中学校の一年生で最後やっても,就職のときには免疫は弱まっているとかで患者がふえるのではないかと,そういうことがいっぱいあるわけです。住宅事情も結核患者をつくる原因というふうに指摘する意見もありますけれども,これが数年で見直されるという話もあるようですが,結核への対策として,国が国庫補助を打ち切ったとしてもDOTS事業は継続していく必要があると思いますが,局長の見解を伺っておきます。



◎(鳥羽衛生局長) 国の施策の動向や今後の事業推移,そして市内における結核の蔓延状況等を踏まえまして検討してまいります。

      −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○(星野副委員長) 質問者がまだ残っておりますが,この際20分間休憩いたします。

                             午後2時50分休憩

                             午後3時10分再開



○(高橋[稔]副委員長) 休憩前に引き続き予算第一特別委員会を開きます。

      −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○(高橋[稔]副委員長) それでは,質問を続行いたします。

 梅野りんこ委員の質問を許します。



◆(梅野委員) 初めに,横浜市が医師会に貸し付けている事務所について何点か伺います。

 まず,確認の意味で,横浜市と横浜市医師会との関係について伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 社団法人横浜市医師会は市民の保健,医療,福祉の充実を目的とする公共公益的事業を行う団体で,市は本市事業への協力要請,事業委託,助成等を行っております。



◆(梅野委員) 横浜市は,桜木町にある横浜市健康福祉総合センターの6階と7階の一部を医師会に事務所として貸し付けていると聞いていますが,その貸付額及び貸付面積について伺います。

 また,貸付額は本来の貸付金額に比べどのくらい減額されているのか,また,その契約は何に基づいているのかもあわせてお聞かせください。



◎(鳥羽衛生局長) 横浜市医師会への貸付料は年額約581万円で,貸付面積は約1,350平方メートルとなっております。

 なお,貸付料につきましては,市医師会事業の公共公益性にかんがみ,貸付基準額に対し約6割の減免を行っております。また,これらの扱いにつきましては,地方自治法,本市の財産の交換,譲渡,貸付等に関する条例及び公有財産規則に基づき決定し,貸付契約書を取り交わしております。



◆(梅野委員) 県の選挙管理委員会の政治団体登録によれば,政治団体である横浜市医師連盟の事務所が横浜市健康福祉総合センター内にあり,住所録にもきちんと載っていますが,市はこの事実を知っているのか,また,知っているとすれば,それはいつからなのか,お聞かせください。



◎(鳥羽衛生局長) 横浜市医師連盟の所在地が健康福祉総合センター内にあることは,最近になって初めて知りました。



◆(梅野委員) 私との話の中で初めて知ったというふうに私は聞きましたけれども,横浜市医師会への貸し付けは,法的な根拠があって行われています。横浜市の財産の交換,譲渡,貸付等に関する条例に,公共的団体において,公共用または公益事業の用に供するときとして,無償または時価よりも低い価額で貸し付けることができるとあり,先ほどの答弁にもありましたように,医師会事務所はトータルで6割もの値引きをされて貸し付けられています。医師会との公有財産貸付契約書を見てみますと,第4条,指定用途には,借り受け人は貸付物件を貸付申請書に記載した使用目的,医師会事務所以外の用途に供してはならないとあり,また,第13条,権利譲渡等の禁止には,借り受け金は市の承認を得ないで貸付物件を第三者に転貸し,または貸付物件の賃借権を第三者に譲渡してはならないと明記されております。

 契約書の第4条,第13条から見て,医師会が公益的であるということで横浜市から貸付金額の減額も受けて借り受けている横浜市の公有財産を,家主である横浜市に知らせもせず,また了承も得ずに,政治団体である横浜市医師連盟に又貸しまたは間借りをさせている事実について局長はどのようにお考えか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 貸付契約書では,市医師会が使用することとなっておりますので,横浜市医師連盟が所在地としていることは好ましくないと考えております。使用実態を調査いたしまして,適切に対応してまいります。



◆(梅野委員) 私たちの調査によりますと,横浜市医師連盟が県の選管に政治団体登録したのは1976年,現在の横浜市健康福祉総合センターに住所が登録されたのが1983年です。18年にわたりこうした事実があったわけですが,医師会との契約書の第18条には,義務に違反したとき支払わなければならない違約金についても明記されております。また,第19条には,義務を履行しないときの契約の解除も書かれており,市民に説明責任を果たすことのできる市政運営という視点で調査し対応していただきたいと思います。

 次に,遺伝子組み換え食品検査事業について伺います。

 遺伝子組み換え食品については,スターリンク混入事件などを経て,昨今市民の関心が大変高くなっています。昨年5月に食品衛生法の基準が改正されましたが,遺伝子組み換え食品への対応はどのように変わるのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 安全性審査の義務づけによりまして,未審査の食品の流通が禁止され,違反が判明した場合にはその食品の排除や営業者等に対する行政処分等ができるようになります。



◆(梅野委員) 食品衛生法の基準が改正された理由は何か,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 遺伝子組み換え食品は国際的に広がってきておりまして,今後もさらに新しい食品の開発が予想される中,食品の安全を確保するためということでございます。



◆(梅野委員) 遺伝子組み換え食品検査事業の内容を伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 遺伝子組み換え食品を取り扱っていると思われる製造施設や販売施設等におきまして各区保健所や衛生局の食品専門監視班が抜き取りを行いまして,それを衛生研究所で検査を行います。



◆(梅野委員) 今回の事業実施に伴い実態調査を行うということですが,どのように行うのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 通常の監視指導の一環として,立ち入りを行いまして流通状況や使用実態を調査いたします。



◆(梅野委員) 自治体に検査の義務づけはないということですが,他都市における検査体制の整備状況はどうなっているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 13大都市の中では東京都及び福岡市が検査体制を整備すると聞いております。



◆(梅野委員) 違反を発見した場合どのように対応するのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 営業者に対しまして,当該食品の製造及び販売等の禁止,回収及び廃棄等の行政処分等を行います。



◆(梅野委員) 遺伝子組み換え食品が未知のアレルギーを生み出すという危険性を指摘する学者もあり,次の私の化学物質過敏症に関連する質問の中でも述べますが,これ以上人間の体に自然とかけ離れた物質を取り込むことは大変危険です。その上,ターミネーター技術を施された種子は一握りの企業に食料を独占させることにもなりかねず,新たな南北問題を生み出さないとも言い切れません。正しい表示を見て賢明な選択が可能なためにも,検査事業に期待をしています。

 次に,住まいの健康づくり事業について伺います。

 初めに,シックハウス症候群とはどのようなものか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 現在のところ明確な定義というのはございませんが,住まいを原因として,頭痛,めまい,慢性疲労などの自律神経系の過敏症状を示す化学物質過敏症,そして,ぜんそく,鼻炎などのアレルギー症状の性質を示す健康障害であると言われております。



◆(梅野委員) 昨年,日本では指針が定められたようですが,その内容とこれまでの動きについて伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 平成9年度にまずホルムアルデヒドの指針値が示されまして,平成12年6月以降トルエンなど7物質について指針値が示されております。



◆(梅野委員) 横浜市ではそれらの物質についてどのような対応をしてきたのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 平成10年度から,市民からの御相談を受けまして,必要に応じてホルムアルデヒド等の測定を行っております。



◆(梅野委員) 市民からの相談はどこが受けているのでしょうか,また,相談内容及び相談件数の状況について伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 各区の保健所衛生課で相談を受けております。

 主な相談内容といたしましては,平成11年度ではホルムアルデヒドについてが223件,ダニアレルゲンについてが206件,カビ等についてが171件などとなっております。



◆(梅野委員) 市民からの相談にはどのように対応するのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 職員が必要に応じて現場調査を行いまして,相談者の生活状況に応じて,効果的な換気,原因物質の除去など改善のアドバイスを行っております。



◆(梅野委員) 横浜市の公共的な建物のシックハウス対策には衛生局としてどのような働きかけをしているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 建築局と連携いたしまして,化学物質の放散が少ない建材等の使用や施設完成後に揮発性有機化合物の試験的測定を実施するとともに,施設管理者に対し適正管理を指導いたしております。



◆(梅野委員) シックハウス症候群に代表される化学物質過敏症についてはまだわかっていないことが多く,今後の研究が待たれます。しかし,化学物質に囲まれて生活せざるを得ない現代人の体が警告を発しているのは間違いありません。アレルギーに関してもよく言われることですが,私たち一人一人が体内に持っているバケツに日々化学物質がたまっていき,ある日限界を超えてあふれ出したとき症状が出始めるということです。きょう無事な私たち自身も,いつ自分のバケツがあふれ出すかわからないということでは,この病気は人間すべてにかかわりがあると言えると思います。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)

 子供たちの不登校の原因にシックスクール,つまり,学校における化学物質の暴露があるとも言われています。学校の建物に使われている物質のみならず,たばこや化粧品,整髪料,本に使われているのりやインキ,絵の具,墨汁,洗剤,ワックスなどに含まれる化学物質に反応して物理的に学校に行けない子供の不登校の原因が心理的な問題にされてしまい,本当の原因が見逃されている場合も少なくないと聞いております。それ以外にも,うつ病を含む精神病,神経症,更年期障害や学習障害等と診断されている病気の中にも化学物質過敏症が疑われるものがあり,解明が進むに連れて問題が広がってきています。

 今回の指針の中にも含まれているパラジクロロベンゼンは,防虫剤やトイレの芳香剤としていまだに家庭などで広く使われており,これらの物質の危険性についてまだ知らない市民もたくさんいると思われます。シックハウス症候群を含む化学物質過敏症について市民に知らせ関心を高めていくことが,今後は大変重要だと思います。そのためには市民への広報啓発活動が必要と考えますが,2001年度はどのように行うのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 広報よこはま,パンフレット,ホームページ等で周知しますとともに,保健所での講習会等で引き続き啓発を図ってまいります。



◆(梅野委員) 次に,精神保健福祉対策について伺います。

 精神障害者の数は5年前と比較してどうなっているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 保健所の把握数は,平成7年3月で2万9,150人,12年3月で3万8,648人となっておりまして,この5年間で約9,500人,割合にしますと33%の増となっております。



◆(梅野委員) 大変増加が著しいようです。私が先ほども述べましたように,化学物質過敏症による,そういった診断もあるようですので,私も大変心配をしておりますけれども,精神障害に対する法的な位置づけも変わり,市民の理解が前よりももっと必要となってきていますが,そのための対策をどのように行っているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 1つは保健所における講演会等による普及啓発,2番目に横浜市精神障害者家族連合会が実施しております普及啓発活動に対する助成などを行っております。



◆(梅野委員) 93年に成立した障害者基本法が精神障害者を対象としたことを踏まえ,95年に精神保健法が精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に改正され,精神障害者に関して初めて福祉という考え方が導入されて,ニーズに根差したケアサービスを受ける権利が保障されました。これまでの法整備のおくれから進まなかった精神障害者の施策ですが,ノーマライゼーションを基本に,住みなれた地域でのサービスの整備も徐々に始まっています。

 初めに,生活支援センターの法的な位置づけについて伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 保健所などと連携し,地域での精神障害者の生活を支援していく社会復帰施設として位置づけられております。



◆(梅野委員) 生活支援センターの運営はどのような団体が行っているのでしょうか,また,運営団体の決定はどのように行うのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 神奈川区は横浜市総合保健医療財団が,また,栄区につきましては社会福祉法人恵友会が運営しております。

 運営団体は,精神障害者の社会復帰に実績のある法人の中から,既存施設の運営状況などを考慮して選定いたしております。



◆(梅野委員) 神奈川区の利用者数の推移,また,栄区の開所後の状況はどうでしょうか。



◎(鳥羽衛生局長) 神奈川区の一日の平均利用者数で申し上げますと,平成11年度36人,12年度54人と着実に増加いたしております。

 また,栄区の2月の利用者は同じく29人となっております。



◆(梅野委員) 生活支援センターの活動には,いかに市民のボランティア活動と連携し地域との交流を図っていくかが重要と考えますが,その現状と今後の対策について伺います。



◎(鳥羽衛生局長) ボランティアの皆さんには,利用者の話し相手や各種イベントへの御協力をいただくとともに,運営連絡会にも参加していただいております。今後とも,ボランティア養成や地域交流の機会の提供に努めてまいります。



◆(梅野委員) 神奈川区,栄区に続いて港南区,保土ケ谷区で整備が進められていますが,その後の整備予定はどのようになっているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) ゆめはま2010プランに基づいて整備を進めておりまして,今後とも着実に取り組んでまいります。



◆(梅野委員) 次に,精神障害者訪問介護試行事業の概要について伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 平成14年度からの本格実施に向けまして,1つはホームヘルパー養成と試行派遣,2番目にケアマネジャーの養成と試行実施,こういったことを行ってまいります。



◆(梅野委員) 対象者についてどのように考えているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 精神保健福祉手帳の所持者で病状が安定している方のうち,日常生活に支障のある方が対象となります。



◆(梅野委員) 訪問介護の具体的な支援内容はどのようなものか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 主なものといたしまして,食事の準備,体の清潔の保持,住居等の掃除や整理整とん等が想定されております。



◆(梅野委員) 委託先は福祉サービス協会と聞いていますが,今後の委託先拡大についてはどのように考えているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 本格実施の際には,社会福祉法人など一定の要件を満たす民間事業者等に委託を拡大する方向で検討していきたいと考えております。



◆(梅野委員) 2002年度からの本格的な事業開始に当たっての課題にはどのようなものがあるのでしょうか,また,それに対してどのように対応していくのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 障害の特性に応じた援助のあり方,ヘルパーの養成確保,関係機関との役割分担と連携などがありますので,試行の中でこうした課題の整理を進めてまいります。



◆(梅野委員) 次に,グループホームの法的な位置づけ及び機能について伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 精神保健福祉法で,社会復帰の促進を目的とした在宅福祉サービスの一つとして位置づけられておりまして,障害者が共同生活を営む住宅に援助職員を配置いたしまして,食事の世話や相談等日常生活の援助を行うものでございます。



◆(梅野委員) 2001年度に1カ所ふえて29カ所になりますが,未設置の区はあるのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 緑区,青葉区,栄区の3区となります。



◆(梅野委員) グループホームはどのようなプロセスで設置されるのでしょうか,また,今後の設置についてはどのように考えているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 設置,運営を希望する市民団体等からの要望書をもとに,地域のニーズや運営体制等の審査をいたしまして補助を行っております。今後とも,利用者のニーズや地域配置状況等も考慮しながら設置を支援してまいります。



◆(梅野委員) 次に,子育て支援者事業について伺います。

 初めに,子育て支援者事業の内容について伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 子育て支援を毎週1回2時間程度,地区センター等で実施しておりまして,養育者相互の交流の場にもなっております。また,地域での自主活動を始める新しい子育てグループなどに対する支援も行っております。



◆(梅野委員) 子育て支援者の役割は何か,また,支援者になるのはどのような人か,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 子育ての先輩ママとして,身近な相談役,養育者同士の橋渡し役などを担います。

 主に乳幼児の子育てにつきまして知識と経験を有する方の中から選任しております。



◆(梅野委員) 子育て支援者の研修体制はどのようになっているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 新任の支援者に対しましては,基礎知識,技術を習得するために育成研修を実施しております。また,活動中の支援者に対しましては,事例検討やカウンセリング技法などの研修を行っております。



◆(梅野委員) 相談件数の実績の推移と相談の主な内容について伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 相談件数は,平成10年度は約1万5,000件,11年度は2万3,000件,12年度は見込みで2万8,000件と毎年大幅に増加しております。

 主な相談内容といたしましては,子供の発育発達,食事,睡眠,しつけなどでございます。



◆(梅野委員) 2001年度は事業を拡充するということですが,その理由は何か,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 相談件数や来所者数の増加,身近な地域での開設を望む声が多いことから18会場を増設いたしまして,計72会場で実施する予定にしております。



◆(梅野委員) 核家族化が進む中で育児不安を抱える母親にとって,身近な場所で行われるこの相談は大変有益と思いますので,今後も頑張ってほしいと思います。

 次に,区福祉保健センターについて伺います。

 福祉と保健の組織統合を行う理由を伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 福祉保健センターは,保健所の区への編入,福祉保健サービス課の設置などの取り組みを踏まえまして,福祉部と保健所の組織を高齢者,障害者,子供などの対象者別に再編することによりまして,福祉保健サービスの一層の充実を図ろうとするものでございます。



◆(梅野委員) 統合を行っている他都市の状況とその評価について伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 指定都市のうち札幌,仙台,広島,北九州の4市が,区における福祉部門,保健部門の統合を図っております。

 市民からは,わかりやすくなった,たらい回しがなくなったなどの評価を得ていると聞いております。



◆(梅野委員) 区福祉保健センター整備による市民のメリットは何か,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 市民の方々から見まして,わかりやすく,利用しやすい総合相談窓口を設置することで利便性が増しまして,また,相談からサービス提供までを一体的に行うことで迅速かつ的確なサービスが受けられるものと考えております。



◆(梅野委員) 今後の具体的なスケジュールについて伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 平成14年1月に予定している開設に向けまして,市民への周知やレイアウトなどについて今後関係局区と調整してまいります。



◆(梅野委員) これまでにも縦割り体制の弊害については議論されてきました。子供に例をとると,幼児は衛生局,幼稚園は教育委員会,保育園は福祉局,学童保育は市民局と,年齢や立場によって縦割りの局に分かれてしまって包括的に見ることができない現状があり,そうした意味から今回の試みは評価ができると考えます。今後も,局の縦割り体制を柔軟化し,市民生活のニーズに適切に対応できる組織編成で市政運営を図っていくことが重要と考えますが,助役の見解を伺います。



◎(藤井助役) 組織編成に当たりましては,市民ニーズに的確かつ迅速に対応し,事業を効率的に執行できる体制整備が必要であると考えます。今回こうした考えに基づきまして福祉保健センターを設置いたしますが,今後とも効果的な組織機構を目指してまいりたいと思います。



◆(梅野委員) それでは次に,墓地について伺います。

 墓地の許認可はどのように行われているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 他の法令との整合性を踏まえまして,墓地埋葬等に関する法律に基づいて,横浜市が定めた位置の制限や施設基準などを審査し判断いたしております。



◆(梅野委員) 最近も戸塚区で住民が知らないうちに計画が進み,知ったときにはどうすることもできないという事例がありました。住宅地の非常に近くにできているこういった例があり,旭区でもこうしたことがありました。局では墓地整備と住民とのトラブルの現状をどのように把握しているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 許可申請に当たりましては,近隣住民の同意を得るよう事業者を指導しておりますので,事業者は近隣住民への説明を行っております。これに対して,反対の意思表明を受けるということがございます。



◆(梅野委員) 住民とのトラブルの要因を当局はどう把握しているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 高い需要を背景に墓地計画がふえているということ,また一方では,近隣住民は周辺環境への関心が高いため,トラブルが発生するものと考えております。



◆(梅野委員) 川崎市では規制強化へ向けて条例制定の動きがあると,つい二,三日前に新聞に載っておりました。横浜市でも独自のルールづくりが求められていると考えますが,見解を伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 宗教法人が行う墓地経営につきましては,宗教法人法に基づく一定の制約がありますので,宗教法人を所管する神奈川県の意見及び他都市の動向を見てまいりたいと考えております。



◆(梅野委員) ありがとうございました。

 終わります。

      −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○(高橋[稔]副委員長) 次に,古川直季委員の質問を許します。



◆(古川委員) 初めに,歯周疾患検診について伺います。

 長寿社会を迎え,高齢者の保健福祉サービスが問われる今日,厚生労働省並びに日本歯科医師会は歯科保健に関して8020運動を提唱しております。この運動は,日本人の平均寿命である80歳に至るまで20本の歯があれば食生活にほぼ満足できると言われることから,80歳になっても自分自身の歯を20本以上保つことを目標とする歯の健康づくりを進める運動です。しかし,厚生労働省が平成11年に行った歯科疾患実態調査によりますと,一人平均の歯の保有数は80歳で約8本であり,また,この目標を達成している方は約15%と厳しい現実が報告されております。これら歯を失う多くの原因が歯周疾患にあると言われているのは,皆さん御存じのことだと思います。

 そこでまず,横浜市においてはどのような歯周疾患対策を実施しているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 保健所で成人を対象に年間約160回の歯周疾患予防教室を開催いたしまして歯科指導を行うとともに,歯の衛生週間や健康づくり月間におきまして歯周疾患予防の普及啓発や歯みがきの実技指導などを実施いたしております。



◆(古川委員) 本市では歯周疾患検診は実施されておりませんが,歯周疾患検診に対する国の動向はどうなっているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 平成12年に見直されました老人保健事業第4次計画で,歯周疾患は重点的に取り組む疾患の一つとして位置づけられました。これにより,従来は基本健康診査などとの組み合わせの中でのみ認められてきました歯周疾患検診は,単独でも補助の対象となりました。



◆(古川委員) そのような国の動向を受けまして,他都市における歯周疾患検診の実施状況はどうなっているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 指定都市では,仙台市,川崎市,名古屋市,大阪市など8都市で実施いたしております。



◆(古川委員) 私は,高齢者の方々がより豊かな老後を過ごすために8020運動の実現に向け,よりきめ細かな専門的な支援ができる歯周疾患検診の実施が非常に大切であると考えますが,横浜市においては歯周疾患検診の実施についてどのように考えているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) これまでは歯周疾患の予防や医療機関への受診に関する普及啓発を中心に行ってまいりましたけれども,国の動向を踏まえまして,歯周疾患検診のあり方に関する調査を行ってまいります。



◆(古川委員) 歯周疾患検診のあり方に関する調査をするということでありますが,いつからどのような内容の調査をするのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 学識経験者,歯科医療関係者などから成る検討会を早期に開催いたしまして,歯周疾患の実態や検診の実施方法等について調査を進めてまいります。



◆(古川委員) 歯周疾患検診の実施については,我が党が以前より要望してきたところであり,来年度から歯周疾患検診のあり方に関して調査をするということは大きな前進であると高く評価をいたします。この調査を機に,できるだけ速やかに歯周疾患検診が実施されるよう引き続き要望をいたします。

 次に,たばこ対策事業について伺います。

 国の調査によりますと,日本の成人男性の喫煙率は長期的には減少しつつありますが,依然として50%を超え,先進国の中では最も高い率を示しています。一方,女性の喫煙率は最近増加傾向を示しており,特に20代ではこの10年余りで倍増しているとのことです。未成年者の喫煙経験率を見ても,中学校一年生の男子で約30%が喫煙経験があると報告されております。また,1999年の世界保健機関,WHOの報告によれば,1998年の世界における死亡者数のうち400万人がたばこに原因があるものと推定され,その数は2030年には1,000万人を上回る見通しであるとされています。さらに,財団法人医療経済研究機構が1993年に行った調査研究によりますと,我が国ではたばこによる疾病や死亡のために年間1兆2,000億円,何と国民医療費の5%にも及ぶ医療費の超過負担があり,たばこによる疾病や死亡のため就労できないことによる所得の損失やたばこのごみ処理費用,たばこによる火災被害等まで含めますと4兆円以上の社会的な損失があるとしています。したがって,たとえ本市のたばこ税の収入が平成11年度決算で218億円で市税の約3%を占めることや愛煙家の皆さんの気持ちを考慮したとしても,真剣に取り組んでいかなければならない問題であると考えます。

 そこで,たばこ対策として現在衛生局ではどのような取り組みを実施しているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 公共施設でのポスター掲示,6月の禁煙週間での講演会開催,各区の保健所での講演会や健康教室などによりまして啓発を行っております。また,一人一人の生活週間の改善を支援する個別健康教育の一環といたしまして,保健所で禁煙支援を実施いたしております。



◆(古川委員) ただいま答弁がありました禁煙支援の健康教育の内容はどういうものなのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 禁煙を希望する方に対しまして,個々の禁煙意欲の程度や喫煙習慣の分析などに基づいたプログラムをもとにいたしまして,3カ月間にわたって面談等により継続的に禁煙をサポートしていくものでございます。



◆(古川委員) その個別健康教育における禁煙支援の実績,効果はどのようになっているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 平成11年,12の両年度に3区で実施した結果では,合計57人の方が参加されまして,禁煙成功率が54%とよい結果が得られておりまして,今後も実施区の拡充を図りたいと考えております。



◆(古川委員) サンプルの数が少ないとはいえ,禁煙成功率が54%というのはすばらしい成果だと思います。たばこをやめたいと思っている多くの市民のために,ぜひこの事業を拡大していただくようお願いいたします。

 ところで,喫煙は,本人はもとより周囲の人々にもさまざまな健康への影響を与えています。喫煙習慣は,受動喫煙の危険性やニコチンの依存性を踏まえると,個人の嗜好にとどまらない健康問題だと考えます。そこで,受動喫煙の健康への影響はどのようなものか,また,その対応をどのように考えているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 喫煙者と同様に肺がん,心筋梗塞などの虚血性心疾患,肺気腫など肺機能障害等の危険性を増大させると言われております。そこで,受動喫煙を含めたたばこの健康への影響について普及啓発を行いまして分煙の推進や喫煙マナーの向上を図ることが大変重要であると考えております。



◆(古川委員) さて,ここで誤解のないように申し上げておきますが,私は,愛煙家に無理にたばこをやめるように言っているわけではありません。(笑声)今お答えにあったような受動喫煙の危険を避け,しかも愛煙家の権利を守りながらたばこ対策を進めていく方法として分煙を徹底することが必要であると考えます。まずは,市庁舎,区庁舎の分煙化,さらには市民に多く利用される公共施設の分煙化を進めるべきであると思っております。

 そこで,市庁舎や区庁舎など市民の窓口がある施設の分煙化の状況は以前と比べてどのようになっているのか,同様に,市民利用施設の状況はどうなっているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 市役所や区役所及び行政サービスコーナーの待合室やロビーなどの分煙化の状況を9年度と12年度に衛生局が行った調査で比較いたしますと,喫煙場所を完全に分離した施設が13%から47%に増加いたしまして,その他の施設につきましても何らかの形で分煙化を進めております。



◆(古川委員) 庁舎での分煙化は進んでいるようですけれども,市民利用施設についても,市民の健康を守る衛生局としては関係局に働きかけるなど,さらに一層たばこ対策を進めていくべきと考えます。全市的な問題として今後のたばこ対策をどのように進めていくお考えなのか,これは助役にお伺いいたします。



◎(藤井助役) たばこ対策は,市民の健康を守る上で大変重要なことと認識しておりますので,従来からの分煙対策を引き続き強力に進めていくとともに,関係局区が緊密に連携し,知識の普及,未成年者の喫煙防止,受動喫煙の防止,禁煙支援などのたばこ対策を進めてまいりたいと思っております。



◆(古川委員) 国では,策定した健康日本21でたばこ対策を推進していますし,東京都でも都立施設分煙化推進計画を策定しまして,12年度内ということで,もうすぐ結果が出ると思いますけれども,都立施設の100%の分煙化を目標に取り組んでいるということですから,本市もより一層の分煙化の取り組みについて推進を図るように要望しておきます。

 次に,エイズ対策について伺います。

 エイズの問題は,昨年の沖縄サミットでも大きなテーマの一つとして取り上げられているように,世界全体が取り組むべき大きな問題となっております。もちろん,エイズ予防のためには一人一人が正しい知識に基づいた行動の積み重ねが必要でありますが,差別や偏見の払拭のためには社会全体で取り組んでいくという姿勢が何より重要であると考えます。しかし,我が国では,エイズに関するマスコミの報道も減っており,社会の関心が年々薄らいでいるように思います。先日の厚生労働省の速報によりますと,昨年1年間に全国で新たに報告のあった件数は,HIV感染者は多少減ったものの,エイズ患者は320人と過去最多であるとのことです。一方で,全国の保健所における検査件数はここ二,三年ほぼ横ばいの状態となっております。私は,エイズ予防には社会の関心を高めることと検査を受けやすい体制をつくることが非常に重要であると思っておりますので,昨年に引き続きましてエイズ対策について伺ってまいります。

 まず最初に,平成12年のエイズ患者,HIV感染者の届け出の状況と保健所等での検査の状況を内訳も含めて伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 届け出件数は36件で,過去最高となりました。

 検査件数につきましては2,787件で,前年と比較いたしまして47件の増となりました。内訳といたしましては,平日の昼間の検査が1,511件,夜間検査が957件,土曜検査が319件で,特に土曜検査は,昨年4月,月1回から毎週に実施回数をふやしたことに伴いまして173件の増となっております。



◆(古川委員) 土曜検査の拡充については昨年の予算特別委員会でも答弁していただきましたが,実施1年目から効果が出たことは評価できると思います。

 ところで,昨今効果的なエイズ治療薬が開発され,適切な治療によりエイズの発症をおくらせることができるようになっていると聞いており,保健所等の検査で感染が判明した場合にも,医療機関への受診までつなげていくことが大切だと思います。

 そこで,ただいまの答弁にあった保健所等での検査のうち陽性者は何人いたのか,また,陽性者に対してどのような対応をしているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 陽性者は4人となっております。

 陽性者に対しては,医師が結果について十分説明した上で,専門医療機関の紹介を行い,早期受診を勧めております。また,御希望に応じまして,最新の医療情報の提供や専門カウンセラーによる面談も実施いたしております。



◆(古川委員) 保健所などの相談検査機関と医療機関との連携はとても重要ですので,今後も患者,感染者が安心して医療が受けられるよう引き続き取り組んでいただきたいと思います。

 ところで,衛生局の13年度予算案によりますと,性感染症対策として,土曜検査において結核予防会に委託し,梅毒,クラミジア,淋菌感染症の3疾患を対象に無料,匿名の検査を実施するようですが,導入の目的を伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 性感染症は,不妊症などを引き起こすほか,HIVに感染する危険性を高くすると言われております。このことから,性感染症の検査をモデル事業として実施することにより容易に検査を受けられる機会を設け,性感染症に対する理解を深めることを目的といたしております。



◆(古川委員) STD,いわゆる性感染症にはほかにもたくさんあると思いますが,検査対象を3疾患とした理由を伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 性感染症の中でも梅毒,クラミジア及び淋菌感染症は,無症状でも感染している場合があること,そして感染者が多いということが主な理由でございます。



◆(古川委員) 国の研究班の調査によりますと,特にクラミジアが増加しております。また,先ほどの局長答弁にもありましたが,こういった性感染症にかかっているとエイズウイルスに感染する可能性が高くなることも問題ですので,積極的な取り組みをお願いしたいと思います。

 ところで,予防のためには啓発も重要であると考えますが,13年度において新しい取り組みがあるのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 新たな取り組みといたしまして,学校の場において生徒が自主的にプログラムに参加してエイズなどについて学習する特別授業を,NGOの協力を得ましてモデル実施いたしてまいります。



◆(古川委員) ただいまの取り組みは非常に興味深いものであると思います。これからのエイズ対策は,衛生局だけでなく他の機関との連携も重要になると思います。そこで最後に,性感染症も含めた今後のエイズ対策の基本的な考え方を伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 今後は,性への関心が高まる青少年への対策を特に重視してまいります。このため,教育委員会と十分に連携し,年齢及び性別を考慮したきめ細やかな啓発を効果的に進めてまいりたいと考えております。



◆(古川委員) 今まで伺ってきましたように,本市においては患者,感染者数は増加傾向にありますので,エイズ対策の一層の推進をお願いしたいと思います。

 次に,市立病院の経営改善について伺います。

 全国には,平成11年10月現在で約9,300の病院があるとのことですけれども,その運営主体としては,国,地方自治体,学校法人,医療法人などさまざまであります。このうち都道府県立や市町村立の公立病院は約1,100あり,病院数の約1割強,病床数では約15%を占めていて,地域医療にとって欠くことのできない存在となっております。

 さて,地方公営企業法によりますと,公立病院は公共性と経済性を発揮し,地域住民の医療,福祉に寄与するものと定められており,具体的には一般医療の提供のほか,先ほどのエイズ治療など,他の医療機関では提供することが困難な医療,救急医療,高度医療,先駆的な医療などを提供しています。私もこのような公立病院の役割や存在価値については一定の理解はしておりますが,本市を含めてどこの自治体も今日のような厳しい財政事情の中にあっては,赤字経営が続くことは問題ではないかと考えます。

 そこでまず,現在のように国民医療費の抑制など病院の経営環境が厳しい中にあっても,全国の公立病院の中には優良経営を続けている病院があるのではないかと思います。本市の病院もそのような病院を目指すべきだと思いますが,モデルとするような病院があるのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 病床規模や立地条件等が異なりますので正確な比較は難しい面がございますが,500床以上の病院では,愛知県小牧市の小牧市民病院,岐阜県の大垣市民病院などが経営状況のよい病院として挙げられると思います。



◆(古川委員) 今局長が答えられたモデル病院の経営の中に経営改善のヒントがたくさん隠れているのではないかと思いますが,モデル病院と本市の病院を比較して具体的にどのような点が異なるのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) まず,収入面におきましては,入院診療単価が本市より高いこと,また費用面におきましては,職員給与費や光熱水費,委託費等の経費の収入に対する比率が低い点が異なっております。



◆(古川委員) 今の局長の答弁から,大まかですけれども,本市の病院が取り組むべき道筋が見えているものと思います。入院診療単価の向上を図るためには,市立病院が持つ機能をもっと効率的に活用すること,また,人件費と経費の節減に積極的に取り組むべきだと考えます。これらについては衛生局もある程度は承知していることと思いますが,もっと大胆に,既成の概念にとらわれることなく取り組むことが必要だと思います。

 さて,昨年来から港湾病院の再整備に関して,民営化したらどうかという意見も出されています。公営であることのメリットもあると思いますが,それは一体何か,また,公立病院が果たす役割とは何か,あわせてお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) まず,公立病院の果たす役割でございますが,公立病院には民間の医療機関では不採算などによりまして対応困難な救急医療や高度特殊医療,災害医療等を担いまして,地域に不足する医療機能を補完し医療水準の向上を図るという重要な役割がございます。

 次に,公営であることでございますが,これまでエイズ,O157,毒物事故等に迅速に対応するなど,公立病院としての役割を発揮してまいりました。このことによりまして,市民に安心感や信頼感を持っていただけることが大きなメリットであると考えております。今後も,診療情報等の提供,公開等,病院運営の透明性の向上などの面におきましても先導的な役割を果たしてまいりたいと考えております。



◆(古川委員) 公立病院に一定の役割があることは理解いたしましたが,現在の社会経済情勢の中にあっては,多額の繰入金があるのに,それでも赤字経営ということは,やはり経営努力が足りないと言わざるを得ないと思います。本市の財政事情も,これまで以上の繰り出し金や赤字を認める余裕はなくなってきていますので,ぜひとも経営改善に努めていただきたいと思います。

 そこで,市立病院では経営改善についてこれまでどのように取り組んできたのか,また,今後どのように取り組もうとしているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 各病院及び局に経営改善委員会を設けまして,局,病院が一体となって病床利用率の向上,地域医療機関との連携,経費の節減など,その年度ごとに重点的に取り組む目標を定めまして,経営基盤の強化に取り組んでおります。その結果,収支はここ数年改善の傾向にはございます。しかしながら,依然として厳しい経営状況にありますので,今後もさらに病院職員の意識改革を進め,より一層の経営改善に努めてまいりたいと考えております。



◆(古川委員) 経営改善については,内部の人間だけで知恵を絞っても,おのずと限界があるのではないかと思います。そこで,外部のコンサルタントなども入れて,民間の経営ノウハウなど新たな発想も取り入れて病院経営に取り組むべきだと考えますが,局長の見解を伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 平成11年度の包括外部監査におきましても有益な御指摘をいただきましたので,今後とも専門家の御意見を取り入れながら引き続き経営改善に努力してまいりたいと考えております。



◆(古川委員) 今後とも,安全意識を徹底して,また,患者サービスの向上を図り,経営改善に真剣に取り組んでいただくよう強く要望いたします。

 次に,国立病院の再編成について伺います。

 昭和61年1月に,国は国立病院,療養所再編成の全体計画を発表しました。その中で国立横浜病院と国立横浜東病院が統合されることになりました。国では,再編成が円滑に進むように,国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律を制定し統合を推し進めようとしましたが,思うようには進展しませんでした。平成11年3月になって国は,国立病院,療養所の再編成計画を見直すとともに,統合地を明確化し,国立横浜病院と国立横浜東病院を国立横浜病院の場所で統合する方針を打ち出しました。国立横浜東病院を利用している地域住民にとっては,身近で通いなれた医療機関を利用できなくなるわけで,特に高齢者や体の不自由な方にとっては大きな不安がありました。そこで,我が党の議員が中心となり,地域の方々と一体となって存続のための運動をし,市会請願などを通して病院存続に向けて積極的に運動をしました。そうしたこともあり,このたび国立横浜東病院が社会福祉法人聖隷福祉事業団に経営移譲されることになりました。(「国立として残した方がいいです」と呼ぶ者あり)

 まず,聖隷福祉事業団が国立横浜東病院から経営移譲を受ける時期はいつごろか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 平成14年度を目途に聖隷福祉事業団と国は調整していると聞いております。



◆(古川委員) 聖隷福祉事業団はどのような団体なのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 浜松市にある700床規模の2つの病院を中心といたしまして,健診センター,特別養護老人ホーム,障害者施設など,保健,医療,福祉事業を全国的に展開している社会福祉法人でございます。横浜市内におきましても,上大岡のオフィスタワーで訪問看護ステーションなどを運営いたしております。



◆(古川委員) 市民は,聖隷福祉事業団が運営する新病院について医療の存続を期待しています。そこで,新病院はどのような診療機能になるのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 現時点では明らかになっておりませんが,聖隷福祉事業団は,基本構想を策定していく中で今後国と調整を行いながら検討していくと聞いております。



◆(古川委員) ところで,戸塚区にある国立横浜病院の地に新たに開設される統合新病院はどのくらいの規模で,どのような機能を持った病院となるのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 現在の国立横浜病院は,稼働病床が435床,21診療科で運営しておりますけれども,統合新病院は病床数580床,26診療科に拡充されると聞いております。また,機能につきましては,がん,循環器病などに関しまして,国立がんセンターや循環器病センターなどナショナルセンター等との連携のもとに,専門的な医療,臨床研究,教育研修及び情報発信機能を備え,高度で総合的な医療機能を持った病院になると聞いております。



◆(古川委員) 高度な医療機能を持った病院になることはわかりました。統合新病院は,病床数の少ない横浜市にあって,規模も充実されることは喜ばしいことと思います。横浜市としてはこの統合新病院にどのようなことを期待しているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 国立がんセンターなどで開発された高度先駆的な医療技術の提供や救命救急センターの機能強化など,地域医療の充実が図られることを期待しております。



◆(古川委員) 統合新病院の整備については,設置主体である国の責任で進められていくと思いますが,横浜市としても将来の医療供給体制を見据えながら,横浜市として必要な医療機能について統合新病院に一定の役割を担っていただくようにすべきであると考えます。この点,国に対して積極的に働きかけをしていただくよう強く要望いたします。

 次に,動物取扱業及び指定動物の規制について伺います。

 従来,犬や猫は愛玩動物として飼育され,最近では家族の一員としての認識が急速に広まりつつあります。また,輸入動物などさまざまな動物がペットとして飼育されるようになってきています。一方,飼い主の飼育に対する知識やモラルの欠如等により近隣への迷惑,苦情も増加し,動物の遺棄や虐待等がマスコミをにぎわせるため,動物の保護及び管理に関する法律が動物の愛護及び管理に関する法律として改正され,それを受けて本市においても横浜市動物保護管理条例が全面改正され,横浜市動物の愛護及び管理に関する条例として昨年12月25日に公布され,本年4月1日から全面施行されることになっています。

 今回の条例改正では,旧条例で届け出を義務づけしていた動物販売業に加え,ペットホテル,ペットレンタル等の動物取扱業者についても届け出を義務づけ,また,動物取扱業者の事業所ごとに動物取扱主任者を設置させるなど,取り扱う動物の飼育または管理を適正に行わせるように新たに規定したとも伺っています。これら動物取扱業に対する規制は今回の条例改正の中心的事項の一つであると思いますが,このことに関連して幾つか伺います。

 まず,今回の法改正及び条例改正を受けて届け出の対象となる本市の動物取扱業をどの程度把握しているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 3月5日現在,148事業所から届け出を受けております。4月1日以降,本市規則で規定いたしますペットの美容業を含め,今後約300事業所の届け出を予測しております。



◆(古川委員) かなり多くの届け出が出ているようですが,動物の愛護及び管理を推進するという改正条例の趣旨を徹底するため,これら動物取扱業者に対して監視指導をどのように行っていくのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 今後,全施設に対しまして,本市条例に規定する施設基準の適合についての確認検査を実施いたします。また,動物愛護指導員による年1から2回程度の定期的な立入調査及び指導を予定しております。



◆(古川委員) 一般的に市民は動物販売店からペット動物を購入することが多く,また,販売店ではライオン,ワニ等いわゆる危険動物を販売することもできると聞いています。今回の法改正において,これら危険動物の種類がふえていますが,市民の安全を確保するために販売店にどのような規制をかけているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) いわゆる危険動物を本市では指定動物と言っておりますけれども,その購入者に対しまして,市長の許可が必要である旨を説明すること及び購入者の住所,氏名等を届け出ること,この2つを義務づけております。



◆(古川委員) 指定動物は市内において何種何頭くらい飼育されているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 公立動物園での飼育を除きまして,ワニ,猿,クマ等5種類,27頭が飼育されております。



◆(古川委員) それら指定動物の飼い主に対する指導はどのように行っているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 実地調査を行いまして,おりなどの飼育施設が施設基準に合致しているか検査をいたします。また,人への危害防止を図ることや動物の習性等に配慮した飼育を行うよう指導しております。



◆(古川委員) 指定動物の飼育においては,市民への危害の防止等を図る必要がありますが,例えば無許可で飼育している場合には,改正条例における規制はどのようになっているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 無許可の飼育に対しましては,旧条例では5万円以下の罰金でございましたが,改正条例では1年以下の懲役または50万円以下の罰金を科すなど罰則を強化いたしております。



◆(古川委員) 指定動物に関しては,飼育方法や飼育管理の小さなミスが人への傷害事故や死亡事故を引き起こしかねません。横浜市では幸い事故は起きていないようですが,昨年,東京都町田市の動物プロダクションで飼育係がトラにかまれ死亡するという事故が発生しました。このような事故が再び起こることのないように,動物取扱業者や飼い主に対する指導を徹底していただき,市民への危害防止に努めるよう要望いたします。

 次に,猫について伺います。

 横浜市衛生年報によりますと,猫に関しては毎年市民から約5,000件近くの苦情が保健所に寄せられています。猫の飼い方について,一部理解のない方がいらっしゃるようです。昨年末,都筑区内で猫退治に絡んでのトラブルが発生したと聞きましたが,どのような内容だったのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) ある自治会が,猫のふん等で迷惑しているために,猫とり器を使って捕獲をするという内容のチラシを自治会住民に配布いたしました。そのことを知った市民等から,捕獲をやめさせるよう自治会への指導を求めまして,電子メール等によりまして多くの要請文が都筑区や市広聴課に寄せられました。なお,都筑区の指導等によりまして自治会は捕獲を中止いたしております。



◆(古川委員) 今後とも,衛生局,保健所等が連携して啓発を図り,地域での動物をめぐるトラブルの防止に努めていただくようにお願いをいたします。

 ところで,犬については保健所や畜犬センターで保護,収容,引き取りをしていますが,猫についてはどのようにしているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 横浜市獣医師会に委託いたしまして,その会員の動物病院で引き取り等を実施いたしております。



◆(古川委員) 猫の引き取りについて,この10年ほどの頭数の推移はどうなっているのか,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 平成元年度は1万409頭でしたが,その後徐々に減少いたしまして,11年度は5,687頭となっております。



◆(古川委員) 平成元年度と平成11年度を比べると引き取り頭数が約半分程度に減少していますけれども,その理由は何か,伺います。



◎(鳥羽衛生局長) 一生涯飼育するという終生飼育の考え方が市民に定着してきたことや,本市と横浜市獣医師会が共催で毎年実施しております猫,犬1,000頭の不妊去勢手術推進事業の効果があらわれてきたものと考えております。



◆(古川委員) 飼い主等からの引き取り頭数が減少しているとはいえ,今なおかなりの数に上っています。衛生局としては,引き続き終生飼育の啓発等に努めていただくとともに,現在,猫,犬1,000頭に制限されている不妊去勢手術費の助成について,助成頭数をさらに拡大していただくよう要望いたします。

 最後に,21世紀をすべての市民が健やかで心豊かに暮らせることができるように,衛生局には今後も積極的な施策展開をしていただくようお願いをいたしまして,私の質問を終わらせていただきます。

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○(高橋[稔]副委員長) 次に,横溝富和委員の質問を許します。(「頑張れ」と呼ぶ者あり)



◆(横溝[富]委員) それでは,早速質問に入らせていただきたいと思います。

 まず初めに,先ほど古川委員の方から同様な質問が出ましたけれども,市民病院,あるいは港湾病院の経営改善について何点か質問をさせていただきたいと思います。

 21世紀を迎え,医療が大きく変わっていく中で,病院は今生き残りをかけた時代に入っていると言われております。こうした時代背景を考えますと,財政状況が厳しい中で,公立病院といえども,経営基盤を確立して,より一層効率的に経営し,安全で充実した医療サービスを市民に対し提供する責務があるものと考えております。

 そこで,本市においては3つの企業会計病院を経営しているわけでございますけれども,まず初めに市民病院と港湾病院の過去5年間の経常収支の推移及び赤字額の累計はどのようになっているのか,また,平成12年度の見通しについてもあわせてお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) まず,市民病院ですが,過去5年間の経常損失額は,平成7年度7億7,500万円,8年度5億9,900万円,9年度4億3,700万円,10年度7億5,600万円,11年度6億1,300万円で,5年間の累計は約31億8,000万円となります。また,平成12年度は約3億8,000万円の経常損失額が見込まれます。

 次に,港湾病院では,経常損失額は,平成7年度7億6,100万円,8年度5億9,300万円,9年度4億2,300万円,10年度3億8,300万円,11年度3億7,900万円で,5年間の累計は約25億4,000万円となります。また,平成12年度は約4億9,000万円の経常損失額が見込まれます。



◆(横溝[富]委員) 今のお話を伺いまして,経営改善はここ数年多少なりとも進んでいるように思われるところでございますが,累積赤字の主な要因はどのようなものがあるのか,お伺いしたいと思います。



◎(鳥羽衛生局長) 公立病院は,民間の医療機関では不採算などにより対応困難な医療等を担っていることが主な要因の一つであると考えております。これまでも紹介率の向上などによる収益の確保や委託の推進などによる費用の節減に努めてまいりましたが,今後も病院職員の意識改革を進め,より一層の経営改善に努めていきたいと考えております。



◆(横溝[富]委員) 聞くところによりますと平成13年度も前年度に比べて収支が悪化するようでございますが,そこで,先ほどの累積赤字の分析も踏まえまして,経常損失額の削減に向けて,市民病院及び港湾病院における平成13年度の経営努力の特徴点はどのようなものがあるのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 市民病院におきましては,紹介率の向上などにより収益の確保を図るとともに,業務の効率化,費用の削減等経営の健全化に努めるほか,医療情報システムの導入に着手するなど事務の簡素化にも取り組んでまいります。

 港湾病院におきましては,新港湾病院開院に向けまして,職員の病院経営に対する意識をさらに向上させるため,引き続き病床利用率などの部門別目標を設定いたしまして,目標達成ができるよう進捗管理を行ってまいります。



◆(横溝[富]委員) ところで,もう一つの企業会計の病院である脳血管医療センターは,平成11年8月に開院し,平成12年度にはフルオープンし,平成13年度は安定的な稼働ができるものと思われます。そこで,脳血管医療センターの平成13年度の経営状況はどのようになっているのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 平成13年度の経常損失額は約25億5,000万円と見込んでおります。入院期間が長く,また,採算性の悪いリハビリ等が必要な脳血管疾患の専門病院であるという性格から,現行の診療報酬体系では収支均衡を図るのは困難ではありますけれども,病院職員の意識改革を進め,より一層の経営改善に努めていきたいと考えております。



◆(横溝[富]委員) 言われましたように,3つの公立病院の経営状況が残念ながら思わしくない状況にある中で,港湾病院の民営化の件で,先日の本会議で我が党の中島議員の質問に対し市長は,公立病院としての役割を果たす,このような答弁をされましたが,その役割とは何なのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 公立病院には,民間の医療機関では不採算などにより対応困難な救急医療や高度特殊医療,災害医療等を担い,地域に不足する医療機能を補完し医療水準の向上を図るという重要な役割がございます。また,診療情報等の提供,公開等病院運営の透明性の向上などの面においても先導的な取り組みを行っていくことも大きな役割であると考えております。



◆(横溝[富]委員) 公立の病院が高度医療や救急医療を拡充する役割がある,このようなことであれば,港湾病院の近くには市大センター病院や脳血管医療センターもあります。近隣に2つもの公立病院があるのになぜ港湾病院が公営でなければならないのか,改めてその理由をお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 港湾病院は,市が直接運営する病院として約40年の実績を有しておりまして,公設公営の病院としての運営が地元の信頼と評価を得て定着しているものと考えております。今後とも,本市直営の病院として,地域医療において先導的な役割を担うなどの公共的使命と経済性との調和を図りつつ,市民の信頼にこたえてまいりたいと考えております。



◆(横溝[富]委員) 病院の機能面から見ますと,高度医療の提供が公立病院の役割の一つであるとのことでありますが,昨年の包括外部監査報告書の入院患者の実態分析によれば,軽症と推測される患者が市民病院では約50%,港湾病院では約40%も入院しているとのことであります。高度医療を提供する市民病院及び港湾病院になぜこのように軽症の患者が多く入院しているのか,その理由と両病院の入院待ち患者の状況をお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 軽症の患者が多く入院している理由につきましては,従来から地元の医師会と協力しながら病診,病病連携に努めてまいりましたけれども,一方で患者さんは基本的に病院を自由に選択できるということもございまして,役割分担を徹底させることが困難であるということが挙げられるかと思います。

 また,入院待ち患者の状況についてですけれども,市民病院で約200人,港湾病院で約100人でございます。入院日につきましては,患者さんの重症度に応じて決定いたしておりまして,おおむね1週間から2週間程度お待ちいただいているという状況でございます。



◆(横溝[富]委員) 高度医療の提供という公立の病院の役割を果たすべく,私は本来の目的に立ち返るべきだと思っておりますが,今後どのように努力していくのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 病院ごとに地域の医師会との症例検討会や懇談会を行うなど,高度医療機関にふさわしい紹介患者をふやす努力,これをしてまいります。また,患者さんにも病診,病病連携の趣旨を御理解していただくようPRに努めてまいりたいと考えております。



◆(横溝[富]委員) 公立の3病院の力強い経営改善努力をお願いいたしまして,次に地域中核病院構想についての質問に移ります。

 本市では,必要なときに地域で適切な医療が受けられるよう,市立病院に加えて地域中核病院の整備を進めております。このたび,4月1日から都筑区に24時間365日救急対応と数々の高度専門医療機器を備えた北部病院が開院することになっておりますが,北部地域市民の期待と安心感はさぞかし大きいものがあるのではないかと思っております。一方では,新年度の予算を見ても,未整備地域の新中核病院の整備が明示されていない中,今後整備計画がどのようになっていくのか,非常に気がかりであります。そこで,この件に関連して何点か質問をしてまいります。

 まず,確認の意味合いを含めまして,ゆめはま2010プランにおいて地域中核病院の整備計画はどのように規定されているのか,また,それに基づき現在までにどのように整備されているのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) ゆめはま2010プランでは6カ所整備する計画となっておりまして,この4月に北部病院が開院いたしますと,南部,西部,横浜労災と合わせ4カ所が整備済みということになります。



◆(横溝[富]委員) ただいまの答弁からわかりましたように,未整備のものが東部と南西部と2カ所あるわけでございまして,ぜひ早期の整備をお願いしたいと考えます。

 ところが,国の医療政策の関係から,現在必要とされる病床数の制約もあり,東部も南西部も整備が難しい,このような話も聞いております。しかし,その一方で港湾病院の再整備に当たり増床されるとのことでありますが,そこで,港湾病院はなぜ増床が可能になったのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 市大センター病院が再整備に伴いまして病床数を減らしておりますので,その分を港湾病院の増床に充てたものでございます。



◆(横溝[富]委員) 市民病院は保土ケ谷区,港湾病院は中区にありますが,入院患者のうちで当該区と周辺区を合わせた地域にお住まいの方の割合は両院とも約70%にもなっており,地域の方にとっては非常に心強い存在になっております。このことからもわかりますように,やはりかかりつけ医に加えて方面別に高度医療ができるような地域中核病院の整備が必要であると考えますが,見解をお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 高度医療や24時間365日の救急医療など充実した医療機能を持つ病院を方面別に整備するゆめはま2010プランの実現に努めてまいります。



◆(横溝[富]委員) ところで,最近,病床数の考え方のもととなる医療法が改正されました。そこで,新病院の整備に当たっても大きな影響があると思いますが,医療法改正の内容はどのようなものなのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 改正の主な内容ですけれども,その一つは,従来その他病床として一括されていたものを療養病床と一般病床に区分いたしまして,患者の病態にふさわしい医療を提供すること,2番目に,必要病床数の算定に当たりまして,地域の実情と平均在院日数の短縮化などを加味すること,こういったものが挙げられます。



◆(横溝[富]委員) ただいまの御答弁などの状況を踏まえまして,東部と南西部に地域中核病院を整備していくことについてどのように考えているのか,また,その際の課題とはどのようなものがあるのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 今後の整備につきましては,県保健医療計画の改定などを視野に入れながら検討してまいります。

 その際の課題としては,次期計画における不足病床数,事業主体の選定,そして病院用地の確保などが挙げられます。



◆(横溝[富]委員) ただいまの答弁で,課題の一つとして用地の問題が挙げられましたが,東部方面では今度市立鶴見工業高校が移転することになっております。そしてまた,県立寛政高校の移転統合の話もございます。そこで,これらを候補地として地域中核病院を整備する考えはないのか,藤井助役にお伺いをいたします。



◎(藤井助役) 不足する医療機能や病床数の状況など県保健医療計画の内容を見きわめつつ,今後検討してまいりたいと考えております。



◆(横溝[富]委員) 実は地域の熱望は強いものがございまして,同じ横浜市民税を納付しているのに,東部には中核病院がないがため,東部の住民は川崎の市立病院の方に入院あるいは通院している人が数多くおられまして,地域の方々は大変な不満を抱いております。ぜひ早期に実現されることを強く要望いたしまして,次の小児救急医療の充実についての質問に移りたいと思います。

 少子化の対策の一環といたしまして,安心して子育てができるような医療体制,とりわけ小児の夜間,休日の救急時に安心して受診できる医療機関があるかどうかは極めて重要な問題であると思います。そこで,小児救急医療の充実について何点か質問をいたします。

 まず,少子化が進展していると言われておりますが,昨年は西暦2000年ということでミレニアム結婚,あるいはミレニアムベービー,こんなような言葉がマスコミを騒がせました。そこで,西暦2000年の市内での出生数は何人だったのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 人口動態の速報値によりますと,平成12年の市内出生数は3万2,078人でございます。



◆(横溝[富]委員) 聞くところによりますと,本市の出生数は約3万二,三千人で推移しているというようなことでありますので,このような効果はなかったよようでございますが,一方で小児の救急患者は年々増加し,平成11年度は約6万9,000人と聞いております。これは,15歳未満人口約48万人の14%に相当します。その多くは軽症者でありますが,入院を必要とする重症患者も当然含まれております。そうすると,重症者を速やかに受け入れる二次救急医療機能の確保が必要であり,本市は地域中核病院において小児科二次救急の充実を図るというようなことでありますが,地域中核病院のない地域にはあらかじめ二次救急医療機能を果たす病院を指定しておく必要があるのではないかと思っていますが,局長の見解をお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 他の病院にも体制を確保することは意義のあることではあると思いますけれども,市内病院における小児科医の現在の配置状況からは困難であると考えられますので,当面は現行の病院群輪番制により対応してまいりたいと考えております。



◆(横溝[富]委員) 小児科を標榜する病院は平成9年の71病院から平成11年には63病院へと,2年間で1割以上も減少しております。これは少子化の影響で,小児科患者数が減少し,小児科が病院にとって採算が合わなくなっているのも一つの原因ではないかと,このようなことを言われております。夜間,休日の二次医療を担う病院で小児科が確保されるのか,実は不安になっているところでございまして,そこで,市内各病院の小児科医の人数はどのようになっているのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 市内の小児科標榜63病院におけます小児科常勤医の平均配置数は3.0人でございますけれども,二次救急医療を担う57病院に限りますと1.7人というふうになります。



◆(横溝[富]委員) ただいまの答弁で,57病院のうちで平均で1.7人ということでありますので,そうしますと1人しか配置していない病院が数多くあるのではないかと推測いたしますが,夜間,休日の診療体制が十分に確保できない状況であると思っています。そこで,365日24時間の救急体制を確保するためには6人程度の医師が必要だと聞いておりますが,今回,小児救急医療を充実する地域中核病院の小児科医の人数は十分なのか,もし十分でないとしたら今後どのように確保していくのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 新たに確保する必要のある病院もございます。現在病院が確保に向けて努力いたしておりますので,本市としても支援してまいりたいと考えております。



◆(横溝[富]委員) 21世紀を担う子供たちの救急医療体制の充実に向けての御努力をお願いしたいと思います。

 ちょっと局長に見ていただきたいものがあるので,よろしいでしょうか。



○(高橋[稔]副委員長) はい。(「時間がないぞ」と呼ぶ者あり)



◆(横溝[富]委員) まだ時間は大丈夫。(笑声)時間配分しながら質問させていただきます。(資料を鳥羽衛生局長に手渡す)実は,今局長にお渡しさせてもらったのは,小児救急医療の視点とはちょっと違うのでありますが,それは特定疾患医療給付支給の決定書でございまして,それを見ていただくとおわかりのとおり,これを読んで手続をしてくださいと言われましても,判読ができない。私は老眼をかけておりますが,老眼をかけても判読ができない印刷物になっております。その書式だけではなくて,ほかのものも同じような状況になっておりますが,市民サービスの視点に立ってぜひ改善をしていただきたいと思っておりますが,局長の見解をお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) ただいま拝見しましたが,御指摘のように大変読みにくい印刷で申しわけございません。大至急改善を図ってまいります。また,これを機に,ほかの市民向けの印刷物についても,このようなものがないかどうか再度点検をいたさせます。申しわけございませんでした。



◆(横溝[富]委員) ぜひひとつよろしくお願いをしたいと思います。

 次に,療養病床の整備についての質問に移らせていただきたいと思います。

 高齢社会が進展する中で,市民が安心して暮らすことのできる高齢者の医療体制,とりわけ介護と医療の機能をあわせ持ち,長期入院が可能な施設の確保が必要であると考えております。そこで,今年3月1日施行の改正医療法において,一般病床と療養病床という明確な区分がなされたと聞いておりますが,療養病床について何点か質問いたします。

 まず,市内で高齢者医療を中心的に行っている病院は幾つで,何床あるのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 今後療養病床として位置づけられる療養型病床群,特例許可老人病床を合わせまして,本年3月1日現在,35病院,10診療所で合計3,025床となっております。



◆(横溝[富]委員) 高齢者医療を中心に行っている病床が3,000床以上あるわけでございますが,必ずしも高齢者がこれらの病床に入院できるわけではなく,一般病床に入院している方も数多くおられます。そこで,療養病床に入りたくても入れない人がどれぐらいいるのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 人数については把握しておりませんけれども,療養病床を持つ病院の平均病床利用率を見ますと90%を超えておりますので,このことから考えますと比較的入りにくい状況があるというふうに考えられます。



◆(横溝[富]委員) かなりの人がいるのではないかと私も感じたわけでございますが,一般の病院では長期間入院すると診療報酬の削減率が大きいため,短い期間で転院させられることがあると聞いておりますが,この現象をどのようにとらえておられるのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 現状では,主に急性期に対応する一般病床でありながら,慢性期の患者が入院している状況がございます。このことから,一般病床に入院した慢性期疾患患者が早期に転院を迫られるということがあるのではないかと考えております。



◆(横溝[富]委員) ということは,医療ニーズと医療提供体制がうまくマッチしていない,いわゆるアンマッチ,このような状況だと思いますが,そうであれば療養病床の増加が必要と考えますが,見解をお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 病床を慢性期,急性期のいずれかに特化し,その機能に合った病態の患者を受け入れていく必要があるというふうに考えております。



◆(横溝[富]委員) 今その特化の話が出ましたけれども,今後市内の医療機関で療養病床が増加する見込みがあるのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 今回の医療法改正によりまして一般病床と療養病床が明確に区分され,医療機関は平成15年8月までにどちらかを選択することとなっております。療養病床は,医師や看護職員の配置基準が緩やかなため,療養病床への転換を図る医療機関も出てくると思われますので,今後は増加するのではないかというふうに考えております。



◆(横溝[富]委員) ここ2年半ぐらいのうちには療養病床が増加するのではないかと,このような御答弁でしたが,本市として療養病床の整備を促進すべきと考えておりますが,見解をお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 療養病床を選択するかどうかということは基本的には医療機関の判断でございますけれども,本市としては整備を図るため療養病床の整備に対する低利の貸付制度を設けております。また,療養病床への転換等につきまして医療機関からの相談があれば,適切に対応してまいりたいと考えております。



◆(横溝[富]委員) たらい回しをされている人の心情は察するに余りあると思っております。また,転院先の病院を探す御家族の御苦労はこれまた大変なものだろうと思っております。そういった面におきまして,療養病床の整備に向けて最大限の御努力をお願いいたしまして,次の医療情報システムについての質問に移りたいと思います。

 3月の医療法改正により医療機関の広告についても若干の規制緩和がされたようでございますが,まだまだこうした規制もあって,市民は医療機関の情報に接する機会が少ないように思います。そのようなことから,医療機関情報の提供システムの必要性についてどのように考えているのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 医療機関の情報を的確に提供することは,市民が適切な医療機関を選択する上で重要であると考えておりまして,市民が入手しやすい形で情報を提供できるシステムが必要であると考えております。



◆(横溝[富]委員) 医療機関情報について,市の医師会と病院協会とそれぞれ別のシステムを構築しているようでありますが,それらに対する市からの補助金はどのようになっているのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 本市が助成を行っている医療情報システムといたしましては,医師会,病院協会,市民代表等によって構成されます横浜市医療機関連携推進本部における協議に基づきまして開発,運営がなされております病診連携管理システムがございます。このシステムの運営費といたしまして,平成13年度には約197万円の助成を予定しております。そのほかには助成を行っておりません。



◆(横溝[富]委員) 市や医師会,病院協会が参加している医療機関連携推進本部のシステムと病院協会独自のシステムがあるようでございますが,それぞれの進捗状況はどのようになっているのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 医療機関連携推進本部の病診連携管理システムは,平成11年8月から運用を開始いたしまして,市内病院,診療所の診療科,診療時間などを電話,ファクスで提供するサービスを実施いたしております。本年4月からはインターネット化を行いますので,市民の方がみずから医療機関を検索できるようになります。

 病院協会のシステムは,平成12年1月に運用を開始し,病院の診療科などの情報や病院群輪番制の当番表をインターネットにより提供しておりまして,各病院のホームページへのリンクも設けられております。



◆(横溝[富]委員) 患者の立場からは,どの情報システムからも同じように必要な情報が得られた方が当然いいわけでございますから,情報システムの連携,共用化についてどのように考えているのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 病診連携管理システムのインターネット化に際しまして,病院協会の病院群輪番制当番病院などの救急医療施設情報にもリンクを設けまして,システムの連携を進めることとしております。



◆(横溝[富]委員) 実は,ある医師が病院に患者を紹介したところ,医療界にはえてしてあり得ることかと思いますが,医師の出身系列が違う,こんなような理由で診察を断られたという,まことにゆゆしき事実を聞いております。そこで,医療情報システムの整備はこのような系列を超えた紹介の円滑化につながるのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 病診連携管理システムは,市民への情報提供とともに医療機関の連携促進を目的として,相互に診療機能等の情報も提供しておりますので,患者紹介や受け入れの円滑化にも資するものと考えております。



◆(横溝[富]委員) 医療機関情報の提供につきましては,このほかにも横浜市救急医療情報センターで救急医療機関の紹介を行っておりますが,医療機関連携推進本部の医療情報提供システムが充実されるとのことでありますから,これを救急医療情報センターでの紹介業務にも利用することで効率化が図れるのではないかと考えますが,見解をお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 救急医療情報センターでは,市民からの問い合わせに対しまして医療機関を紹介しておりますが,今後,病診連携管理システムを活用することによって業務の効率化,高度化が図れるものと考え,現在その準備を進めております。



◆(横溝[富]委員) 期待しております。

 それでは,この項の最後の質問になりますが,医療情報提供システムの整備や活用が進むことがわかりましたが,その効果についてどのように考えているのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 医療機関に関する情報が質,量ともに豊富になることから,市民が迅速に症状に応じた適切な医療機関を受診できるということ,それから,医療機関相互の情報交換が容易となりまして連携が促進される,そういう2つの利点があるというふうに考えております。



◆(横溝[富]委員) 市民も大いに期待していると思います。

 それでは次に,精神保健福祉センターについての質問に移ります。

 平成10年の自殺者数は国全体で3万人を超しているということでありますし,本市でも800人にも及んでいます。その背景には心の病があると指摘もされております。近年増加している心の病を持つ方への相談や援助を強化することはますます重要になっていると考えます。

 こうした中,本市では精神保健福祉センターの設置が予定されておりますが,まず,精神保健福祉センターが必置機関に位置づけられた背景と法令上の機能についてお伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 精神障害や心の健康に関する相談が増加している中にございまして,専門的な相談を行う機関の重要性が増しているということから必置機関とされたものでございます。

 法令上の機能といたしましては,精神保健福祉に関する正しい知識の普及,調査研究,複雑または困難な事例に対する相談や保健所等への技術支援などがございます。



◆(横溝[富]委員) ただいまの答弁で背景と法令上の機能はわかりましたが,13年度予算に精神保健福祉センターの基本構想を策定するための経費が計上されています。このことは,本市が設置する精神保健福祉センターでは,法令上の機能にとどまらず,本市が精神保健福祉の分野で抱える課題に対し総合的に対応していこうとするものだと推測しておりますが,基本構想の策定に当たってどのような方向で検討していくつもりなのか,基本的姿勢をお伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 法令上の機能に加えまして,実効性のある相談援助体制の確保,精神障害者の病院への移送等について総合的に検討してまいります。



◆(横溝[富]委員) 近年,青少年を取り巻く環境はさまざまに変化しており,登校拒否,家庭内暴力等の問題を持つ青少年が増加しております。そこで,思春期に発生するこれらのさまざまな問題に精神保健福祉センターが果たす役割も大きなものがあると考えますが,心の健康に関する専門技術機関としてこれらの問題にどのようなかかわりができるのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 家庭内暴力等で精神保健にかかわる場合は,専門の職員による相談指導等を通じまして適切な援助を行っていきたいと考えております。また,青少年やその家族,教育関係者に広く心の健康に関する知識を普及するということなどは,精神保健福祉センターの役割の一つと考えております。



◆(横溝[富]委員) 思春期の問題については,教育機関や児童相談所等との連携は欠かせないものと考えます。そこで,精神保健福祉センターとこれらの関係機関とはどのような連携が想定されるのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 精神保健福祉の専門機関として,関係機関への相談援助や専門研修,こういったことを行うとともに,日常的な連絡調整や情報交換などを通じての連携協力を考えております。



◆(横溝[富]委員) 思春期を中心とした青少年の心のケアの問題はこれからますます重要になるものと考えております。そこで,精神保健福祉センターが教育機関等との連携のもとに,これらの課題,問題に適切に対応できるような機能を持つことが大変重要であると考えておりますので,基本構想の作成に当たっては,これらの視点も十分検討されることを強く要望しておきたいと思います。

 次に,乳がんマンモグラフィー併用検診についての質問を行いたいと思います。時間の関係もありますので,前置きは若干省略しながらの質問だけになるかと思いますので,よろしくお願いしたいと思います。

 平成13年度からマンモグラフィーを併用しての乳がん検診,このようなことでできておりますが,まず初めに,マンモグラフィーによる撮影はどのように行われるのか,また,試行実施の内容と実績及びその評価についてお伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) マンモグラフィーとは,乳房を圧迫しまして,専用の撮影装置でエックス線を用いて撮影する検査方法でございます。

 試行実施は,神奈川県予防医学協会に委託し,40歳,45歳及び50歳以上の方を対象に年1回の受診で,左右の乳房を2方向から撮影しております。

 実績としては,平成4年度から11年度までに3,259人が受診し,この中からがんを27例発見いたしました。がん発見率は0.83%と,同じ期間の視触診の実績0.14%に比べ高い実績となっておりまして,マンモグラフィー併用検診はより多くのがんを発見することができる検診であると考えております。



◆(横溝[富]委員) 平成13年度から試行実施の評価を踏まえて本格的に行うと,このようなことでありますが,実施する内容は試行してきたものと同じようなものなのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) マンモグラフィーを使用することについては全く同様でございますけれども,国の指針を踏まえまして,現行の試行事業とは次のような違いがございます。1つは対象が50歳以上であること,検診間隔を二年に一回としたこと,斜めからの1方向撮影としたことなどでございます。なお,受診者の負担額につきましては,試行実施と同様1,080円でございます。



◆(横溝[富]委員) より早期に乳がんを発見するためには,若い世代から毎年検診を実施した方がよいのではないかと,このように思っておりますが,なぜ50歳以上が対象なのか,また,二年に一回で十分なのか,お伺いをいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 国の研究班の報告によりますと,50歳未満につきましては乳腺の密度が高く,鮮明な画像がとりにくいなど,今後のデータの集積と検討が必要であるとされております。また,国の精度管理マニュアルによりますと,検診間隔や対象年齢,実施方法等を検討した結果,二年に一回の検診で十分有効とされております。



◆(横溝[富]委員) マンモグラフィー併用検診は,検診に使う装置も特別で,撮影,読影も専門的であると聞いております。検診が実施可能な医療機関は40カ所あるようでございますが,レベルの高い検診の撮影や読影に従事する医師,診療放射線技師の確保はできているのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 今後,国の指定する精度管理中央委員会と共催いたしまして,検診実施医療機関を対象とした講習会を開催いたしまして,検診従事者の確保,そして技術向上に取り組んでいくとともに,専門医による二重読影,いわゆるダブルチェックと申しますが,これを行ってまいります。



◆(横溝[富]委員) マンモグラフィー併用の検診はいつから開始して,市民へのPRはどのように行う予定なのか,お伺いいたします。



◎(鳥羽衛生局長) 13年度下半期から本格実施の予定で,市民への周知につきましては,広報よこはまでお知らせするほか,新たに検診の意義,検査方法や受診場所等について記載したリーフレット,ポスターなどを作成いたしまして,医療機関や保健所などで御案内するなど,積極的に市民へのPRに努めてまいります。



◆(横溝[富]委員) 最後に,ほとんど毎日のように医療事故の報道がされておりますが,このことは医者神話を崩壊させるものであり,極めてゆゆしき問題であります。そこで,医療事故防止に向けた藤井助役の決意をお伺いいたしまして,私の質問を終わります。



◎(藤井助役) 医療事故の発生しにくいシステムづくりを進めますとともに,一人一人の職員が専門職としての知識や能力を高め,責任感を持って忠実に職務に努めることが大切だと思いますので,そのための取り組みを充実してまいりたいと考えております。



◆(横溝[富]委員) 終わります。

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○(高橋[稔]副委員長) ほかに御質問はございませんのでお諮りいたします。

 衛生局関係の審査はこの程度にとどめて常任委員会へ審査を委嘱し,来る3月12日午前10時から環境保全局関係の審査を行いたいと思いますが,御異議ございませんか。

        〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○(高橋[稔]副委員長) 御異議ないものと認めます。

 よって,さよう決定いたしました。

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○(高橋[稔]副委員長) 本日は,これをもって散会いたします。

                             午後5時03分散会