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神奈川県 横浜市

平成13年 予算第二特別委員会 P.1  03月13日−09号




平成13年 予算第二特別委員会 − 03月13日−09号









平成13年 予算第二特別委員会





△建築局関係

                             午前10時00分開会



○(池谷委員長) ただいまから前回に引き続き予算第二特別委員会を開きます。

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○(池谷委員長) それでは,建築局関係の審査に入ります。

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○(池谷委員長) これより順次質問を許します。

 まず,中家治子委員の質問を許します。



◆(中家委員) 日本共産党を代表して質問してまいりたいと思います。

 衣食住と言われるように,住まい,住宅問題は,私たちが生きていく上で基本となるということは言うまでもありません。住まいは人権という観点で個人のことのみとせず,公もその支援をしていくべきものと考えます。その視点から,本市での住宅問題に関しての質問をいたします。

 初めに,市営住宅について伺いたいと思います。

 まず,1996年から5年間の供給実績を伺いますが,この5年間の総数での推移と,新設,建てかえ,借り上げでそれぞれの推移はどうなっていますか。



◎(田島建築局長) 平成12年度は見込みでございますけれども,平成8年度から5年間で新設が1,300戸,建てかえ2,234戸の建設を行うとともに,借り上げ1,926戸の供給計画を承認いたしまして,総数では5,460戸でございます。

 過去8年度から12年度までの推移でございますが,直接建設につきましては,平成8年が787戸,平成9年が474戸,10年が792戸,11年が706戸,12年は見込みでございますが,775戸でございます。それは直接建設でございます。借り上げにつきましては,平成8年が99戸,9年が436戸,平成10年が435戸,11年が490戸,12年が466戸という推移になってございます。



◆(中家委員) 2001年度では公営住宅整備費が約5億4,000万円減額となっています。その理由は何かを伺います。



◎(田島建築局長) 主に住宅建設費が減額したためでございます。



◆(中家委員) 資料によりますと,直接建設が減ったことによるものだというふうに聞いています。減額はこれまでの公営住宅整備の考え方に変化があったのか,また,ゆめはま2010プランでの建設計画との関係ではどうなっているのか,伺います。



◎(田島建築局長) これまでもゆめはま2010プランに基づきまして計画どおり直接建設方式と借上方式によりまして供給をしておりますので,考え方に変化はございません。



◆(中家委員) 昨年の6月に国の住宅宅地審議会答申が出されましたが,その基本となる考え方はどういうもので,この答申に対する局長の見解と,特に地方自治体の役割がどうなっているのかを伺います。

 また,本市でこれから策定されるゆめはま2010プラン次期5カ年計画への考え方にどのように影響するのかも伺います。



◎(田島建築局長) 答申では,新たな住宅政策体系といたしまして,良質な住宅ストック,居住環境への再生,住宅ストックを活用した循環型市場の整備による居住水準の向上,少子高齢社会に対応した安心居住の実現の3つの基本的方向が示されております。その中で,公営住宅につきましては,既設住宅の的確な改善更新,公団,公社との連携強化による住みかえの促進,高齢化への取り組みや子育て世帯に対する住宅供給の検討などが答申されております。今後国におきまして施策の具体化に向けた取り組みが進められるものと聞いておりますので,国における動向を見ながら本市の住宅施策の検討を進めてまいりたいと考えております。

 また,ゆめはま2010プラン次期5カ年計画につきましては,ゆめはま2010プラン基本計画に基づき,社会経済の変化に留意し検討を進めてまいります。



◆(中家委員) 住宅宅地審議会での答申で出された中身につきまして,市場の重視,ストック重視という新たな住宅政策の2つの方向があります。市場重視では市場の活用を住宅政策の基本とし,公的主体の役割は,1つとして市場の環境整備,2つとして市場の誘導,3つとして市場の補完の3点に徹すべきでありとし,特に市場の補完では社会的弱者に対するセーフティーネットの観点からと,公共の役割の限定を意味するものになっています。答申をもとに策定された第8期住宅建設5カ年計画によると,初年度になる2001年度では,公営住宅建設数は前年度と比較して2,000戸ふえて4万7,000戸としているものの,その内訳では改善戸数が前年度比で6,000戸と大幅にふえています。その結果,新設分はおのずと減るということになります。こういう国の動きと本市の公営住宅整備費の減額は考え方として連動しているものではないかと思いますけれども,見解を伺います。



◎(田島建築局長) 市営住宅の建設につきましては,国庫補助事業でございますので,国の動向により本市の事業も影響を受ける場合もございます。本市といたしましては,ゆめはま2010プランに基づき供給してまいります。



◆(中家委員) 我が党は,これまでも市営住宅を必要としている世帯に対して本市の住宅供給量のおくれを指摘してきましたけれども,市営住宅の管理戸数は1,000世帯当たりでの戸数が現在どうなっていますか。また,政令市での比較ではどのような順位になっているか,伺います。



◎(田島建築局長) 1,000世帯当たりの市営住宅の管理戸数でございますが,約19戸となっております。政令市の中では第12位でございます。



◆(中家委員) 最下位ということだと思いますけれども,2000年度新たに追加になった管理戸数は,直接建設で660戸,借り上げで474戸ということです。2000年度4月と10月の市営住宅応募状況については,新築,空き室での平均倍率はどのようになっているでしょうか。



◎(田島建築局長) 4月募集におきましては,新築が13.4倍,空き家が7.7倍,10月募集につきましては,新築が10.8倍,空き家が13.4倍となっております。



◆(中家委員) 同じく2000年度の募集で,新築,空き室での最高倍率はどのタイプがどのくらいだったのか,教えてください。



◎(田島建築局長) 4月募集につきましては,新築が82.5倍,空き家が104.5倍でございます。10月募集につきましては,新築が144.5倍,空き家が136倍となっております。



◆(中家委員) こういう高倍率をどう見るかですが,いただいた資料によりますと,受け付け区分ごとの割り当て戸数が少なく,例えば新築一般組で割り当て戸数が2戸に289件の応募があり,倍率が144.5倍となっています。空き室でも特認C組6回以上,これは市営住宅への申し込みが6回以上の人ですけれども,磯子区滝頭で6.8倍になっています。市営住宅に入りたくても,一,二回の申し込みでは当選しないとの声を多数聞きます。市営住宅での募集の高倍率は,長引く景気の低迷などでの収入減少もあり,市民からの要望の大きさと戸数自体が足りないということのあらわれではないかと思いますが,見解を伺います。



◎(田島建築局長) 高倍率になった理由でございますけれども,今先生がおっしゃったように,駅から近いなどの利便性の高いところに加えて,募集戸数が少ない住宅に倍率優遇のない一般世帯の応募が集中したためであると考えております。平均倍率につきましては,従来から7倍から10倍の間で推移しておりますので,特に高い倍率ではないというふうに私たちは思っております。



◆(中家委員) 市民からの要望にこたえていくという点では7倍から10倍が本当に低い倍率なのかということについては,考え方の違いがあったとしても問題であるということを指摘しておきたいと思います。このままゆめはま2010プランでの年間1,100戸という建設ベースで本当にいいのか検討すべきと思いますし,市民からの要望に積極的にこたえ,大量の直接建設の必要性があると思いますが,再度見解を伺います。(「会社が破綻しちゃうよ」と呼ぶ者あり)



◎(田島建築局長) 市営住宅につきましては,ゆめはま2010プランに基づき着実に供給を進めてまいりたいと考えております。(「考え直してやめるべきなんだよ」と呼ぶ者あり)



◆(中家委員) 家賃の問題でも高くて大変,教育費がかさむ時期は特に大変であると,家賃を低廉にしてほしいという要望が強くあります。また,市の家賃減免制度を利用したいが,よくわからないという市民の声もよく聞きます。ことし1月にパンフレットをつくったことは周知の点で一歩前進ですが,現在入居している世帯に限っての配布だけではなく,これから入居を希望している人も含めて周知していくことが大事ではないかと思いますが,どのようにしていくのか,伺います。



◎(田島建築局長) 家賃減免制度の関係の入居者の周知の問題ですが,入居時に配布している「住まいのしおり」や全戸に配布している「市営住宅だより」によって掲載して周知しておりますけれども,減免制度につきまして,さらに年2回の募集時に「募集のしおり」に掲載をしております。そういう形で周知をさせていただいております。



◆(中家委員) しおりには減免制度がありますということだけで,中身については書かれていませんので,これから検討も必要かと思います。

 家賃減免制度の利用実績は,1996年からどのように推移しているでしょうか。



◎(田島建築局長) 平成8年度末において930件,9年度978件,10年度1,220件,11年度1,393件,12年度は2月末現在で1,532件でございます。



◆(中家委員) 特別減免も含めた数だというふうに思いますけれども,一般減免はもっと少ないという資料をいただいております。市営上飯田住宅での収入区分ごとの世帯数の割合は2000年度でどうなっていて,最も多いところの世帯月収額は幾らでしょうか。



◎(田島建築局長) 13年1月現在で,第1分位が75.1%,第2分位が4.6%,第3分位は4.1%,第4分位は3.0%,第5分位は4.7%,第6分位は2%,第7分位は3%,第8分位は3.6%となっております。世帯別認定月額でございますが,第1分位はゼロから12万3,000円でございます。



◆(中家委員) 県営住宅などに比べて申請者が少ないということはよく言われているんですけれども,減免の対象になり得る人がいても制度の内容がわからず,申請することや制度自体がやはり知られていないということで,これは改善が必要であるということを御意見として申し上げたいと思います。

 市営住宅の耐震診断調査はどこまで進んでいるのか,伺います。



◎(田島建築局長) 昭和56年の建築基準法改正による新耐震設計基準以前に建設された住宅のうち,高層住宅と低層階に車庫等がある中層住宅について耐震診断調査を実施しておりまして,現在耐震補強の必要性について検討しているところでございます。



◆(中家委員) これまでの調査結果はどうで,今後の調査結果で耐震補強が必要とされる場合はどのように対応していくのか,伺います。



◎(田島建築局長) 具体的な工法の検討を行うとともに,入居者や併設施設の管理者の方々との調整がございますので,その調整をしながら検討を進めてまいりたいというふうに思っております。



◆(中家委員) 磯子区の滝頭住宅のように住宅の下がバス車庫というところは,一般的に危険度が高いと言われているピロティー形式だと聞いています。早急に耐震補強をすべきですが,その考えがあるのか,再度お聞きしたいと思います。



◎(田島建築局長) 1階部分がバス車庫となっている市営住宅につきましては,現在耐震補強の必要性につきまして検討を進めているところでございます。今後その結果を踏まえながら必要に応じて対応を図ってまいりたいと考えております。



◆(中家委員) 大震災の折には命にかかわる問題ですので,早急な事業推進を要望したいと思います。

 続きまして,分譲マンション問題について何点か伺います。

 我が国では分譲マンションの本格的な供給が始まってから35年以上がたちました。大都市圏を中心に,1997年末の累積供給戸数は334万戸となっており,都市の住まいの主要な形態の一つとして定着してきていますが,年数の経過などによりさまざまな問題も出てきています。市民の住形態の一つとしての分譲マンションに対する施策が今こそ必要なときはないのではないでしょうか。本市でも99年に分譲マンションに対する施策のあり方についてという横浜市住宅政策審議会答申が出されているところです。

 初めに,市内の分譲マンション戸数はどのように推移しているのか,また,本市での分譲マンションの占める割合はどのくらいなのか,伺います。



◎(田島建築局長) 平成5年の住宅統計調査では15万6,000戸でございましたけれども,10年では約20万3,000戸となっております。

 居住世帯のある住宅数約122万2,000戸に対しまして,その割合は約17%となっております。



◆(中家委員) 本市にはマンション問題でのさまざまな相談を受け付け対応するところがあるか,伺います。



◎(田島建築局長) マンション問題の相談窓口につきましては,建築局民間住宅課とハウスクエア横浜の住まいの相談カウンターがございます。



◆(中家委員) ハウスクエア横浜での相談件数の推移は,97年から3年間どうなっているでしょうか,また,相談内容は何か,相談窓口には専任で専門家が配置されているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 相談件数でございますが,平成9年度は42件,10年度は84件,11年度は145件でございます。

 主な相談内容でございますが,管理組合の運営,計画修繕,管理会社に関するものでございます。

 なお,相談窓口には専門家としてマンション管理組合役員経験者や建築士などを配置してございます。



◆(中家委員) ハウスクエア横浜の運営主体である株式会社日本住情報交流センターに本市から補助金が出されていますが,その額はどのぐらいで,内訳はどうなっているでしょうか。



◎(田島建築局長) 日本住情報交流センターが行うリフォーム促進事業に対しまして本市から800万円の補助を行っております。

 補助の内訳でございますが,ハウスクエア横浜住まいの相談カウンターにおける相談事業や市民を対象とする各種セミナーの開催などに対するものでございます。



◆(中家委員) 横浜市住宅政策審議会の答申の中で幾つかの重点的に取り組むべき施策の一つとして,分譲マンションに関する基礎データの把握としての基礎台帳作成の必要性が言われています。現在調査は行われているのか,調査状況と結果についての活用はどうするのか,伺います。



◎(田島建築局長) 平成6年までに建設されました市内のすべてのマンションについて平成7年度から11年度にかけて調査を行いまして,現在データベース化を進めております。

 調査結果につきましては,マンション管理組合に対してマンション管理に関する適時適切な情報提供を行うとともに,今後の住宅施策を展開する上での基礎資料として活用してまいりたいと考えております。



◆(中家委員) 分譲マンションの支援で,本市では耐震診断についてマンション耐震診断支援事業が行われていますが,1981年以前の建築に限られています。阪神・淡路大震災ではマンションの損壊によって住民の命が失われるという事態になりましたが,窓やショーウインドーによって壁の一方が偏っている建物,1階が駐車場になどで柱だけのピロティー方式の建物については深刻なダメージを受けており,慎重に点検する必要があります。損壊などの危険度が高いと考えられるピロティー方式マンションについても,81年以後のものであっても耐震診断支援事業に入れるべきではないかと思いますが,伺います。



◎(田島建築局長) 昭和56年6月の建築基準法の改正によりまして,それ以降に建築されたマンションはピロティー形式のものでありましても,大地震に対する建築の安全性を確保した新耐震設計基準によって建てられております。したがいまして,昭和56年6月以降に建築されたマンションは,マンション耐震診断支援事業の対象とすることは考えておりません。



◆(中家委員) 分譲マンションの供給が本格的に始まり,かなりの年数がたっています。そろそろ大規模修繕,リフォームするところが出てきていますが,本市では30年以上経過し大規模修繕やリフォームを必要としているマンションがどのくらいあるのか,それらのマンションへの本市からの支援をどのように考えていくのか,伺います。



◎(田島建築局長) 建設されて30年以上経過する分譲マンションでございますが,平成10年の住宅・土地統計調査によりますと約1万4,000戸となっております。

 本市からの支援といたしましては,現在行っておりますハウスクエア横浜でのマンション管理相談やマンション耐震診断に加えて,13年度から実施するマンション耐震改修への助成などにより対応してまいります。



◆(中家委員) 先ほど言われたように,本市のマンション相談でも,修繕関係を見ても大規模修繕や建物設備老朽化診断の相談などの件数がふえています。97年では15件,99年では49件,これはいただいた資料の中に書かれていましたけれども,管理組合での長期修繕計画作成への援助やその技術的な助言を行うための専門家の配置など,自治体としての体制整備が必要になってきていると思いますけれども,見解を伺います。



◎(田島建築局長) 私も先ほどお答えしましたとおり,マンション管理相談につきましては,建築局民間住宅課やハウスクエア横浜の住まいの相談カウンターで対応しております。平成13年度からはハウスクエア横浜のマンション管理相談を第2,第4土曜日の月2回から毎週土曜日月4回に拡充する予定でございます。



◆(中家委員) 分譲マンション問題については,これまで横浜市では外郭団体での相談やアドバイスをする仕組みはある程度できています。ハウスクエア横浜1カ所だけであり,現在は市民,マンション住民にとっては,区役所など身近なところに相談窓口があり,専門家での対応ができることや,耐震改修など自力での修繕等が難しいところ,高齢化対応でのリフォームへの助成なども含め,本市が具体的な支援をしていくということが非常に大事だというふうに思います。そのことについての見解と,あわせまして良好な街づくり,住生活の安定を確保するためにも,自治体が分譲マンションを重要な施策として位置づけ,地域の実態やマンション住民の意見を踏まえたマンション条例も考えるべきではないかということを伺って,私の質問を終わります。



◎(田島建築局長) 平成13年度からは,区役所において現在行っている一般建築相談に加えまして,マンションの耐震診断,耐震改修についての相談にも対応してまいりたいと考えております。

 先生のおっしゃいました条例化については,今後研究をさせていただきたいと思っております。

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○(池谷委員長) 次に,工藤恒子委員の質問を許します。



◆(工藤[恒]委員) まず初めに,分譲マンションに対する支援策についてお伺いしてまいります。

 住宅政策の今後の大きな課題の一つに分譲マンションに対する支援対策が挙げられると思います。横浜市は宅地開発に伴って人口が急激にふえてきたという経過もある中で,先ほどの質問の中にも数字はありましたけれども,市民の9割が民間住宅に居住していること,とりわけ分譲マンションの割合17%ということで,約20万戸のストックがあるのではないかということです。これまでは住宅政策が,市営住宅を初めとする公的住宅の供給や横浜市建築助成公社の融資による持ち家取得の支援などを中心にして行ってきておりますけれども,しかし,少子高齢化が進み,そしてまた,経済状況も低成長時代になっているという状況の中で,分譲マンションに対する支援策,新たな課題,そうした視点で何点か伺ってまいります。

 先ほどもありましたけれども,横浜市住宅政策審議会に市長から今後の民間住宅施策のあり方についてという諮問があり,99年の10月の審議会から中間答申が出され,その中に,先ほどもありました分譲マンションの基礎データの把握の必要性ということで,当局は分譲マンションの調査を行っているということで,改めてその具体的な内容をもう少し詳しくお伺いいたしたいと思います



◎(田島建築局長) 平成6年までに建設された市内のマンションすべてを平成7年から11年度にかけて調査を行ってまいったわけですけれども,調査の項目といたしましては,建物の本体,それからエレベーターとか駐車場などの附帯施設の概要,管理の状況といたしまして修繕計画の有無や修繕工事の履歴などでございます。



◆(工藤[恒]委員) そうした調査の中からどのような課題が見えてきたんでしょうか。



◎(田島建築局長) 課題につきましては,良好な維持管理の誘導,適時適切な修繕,改善実施への支援,高経年の分譲マンションの更新への対応などが明らかとなっております。



◆(工藤[恒]委員) 高経年という言葉ですけれども,私は古くなったという言い方に変えさせていただきたいと思います。その中間答申の中で,古くなった分譲マンションの更新への対応ということですけれども,もう少し具体的な内容を確認の意味でお聞きいたします。



◎(田島建築局長) 老朽化したマンションの更新手法といたしまして,既存の躯体を生かして内部改善や増築を行う再生と建物全体を建てかえる方法がございます。しかし,建てかえにつきましては,関係者の合意形成,資金の確保等の課題があることや建設廃棄物が大量に発生することなどの理由から,更新の手法としては再生を重視していく必要があると答申されております。



◆(工藤[恒]委員) 私もざっと目を通させていただきましたけれども,その当時の中間答申によると,築後30年以上,約1万5,000戸を10年後には6万4,000戸という,かなり具体的な数字もその中間答申には挙げられておりました。そういったために,対応ということで情報提供,相談体制は必要だと思います。古くなったマンションが建てられた当時というのは,やはり質よりも量ということを優先されてきた,そのツケが今回ってきているのではないかなと私は考えております。

 そうした中で,聞くところによりますと,今具体的に更新に向けて動き始めているというのが金沢区の六浦台住宅の方々と聞いております。この住宅,鉄筋コンクリート5階建ての共同住宅8棟270戸,専有面積が48.9平米。昭和46年という建設ですので,まあ,そんなものだろうということですが,約30年たっている団地。そのかわりと言ってはなんですけれども,緑豊かな環境だということです。そして,古いということもあり,そうした環境の中で自治会活動などかなり活発に取り組みを行っているということで,いわゆる第一世代と言うそうですけれども,そういった第一世代の方々だけじゃなくて,第二世代はいわばそこがふるさとということで定着をしていると。そうしたふるさとを守っていく,そして快適な住まい,生活をそのまま獲得していきたい,維持していきたいというのも含めて,あるいはまた不十分なところはよくしていきたいということで,住民の方々にアンケートをとったり,意見交換など活発に行って,六浦台住宅の建てかえ基本構想案というものをつくったということです。しかし,住んでいらっしゃる方々の高齢化が進んでいる中で,賃貸にして引っ越しをする方もふえていって,建てかえにするのか,はたまた改修にするのか,いろいろな選択肢の中から意見を一つにするということはなかなか簡単にいかないという状況も聞いております。しかし,このままにしておきますと高齢者に冷たい。4階,5階の方,特に3階でもそうですけれども,やはり階段の上りおりも大変と。あるいはコミュニティーが壊れてしまっていくのではないかということを懸念して,各方面に今基本構想案,何かができないかということで支援の要望をしているとも聞いております。

 ただ,資金的な支援制度に関しましてはやはり今後十分に議論をしていかなければならないと考えますけれども,まずは建てかえ,修繕,改修,いろいろそういったものによって生じる問題,課題に対しまして,関係者の中で知恵を共有化すること,まずそれが求められているのではないかなと思っております。当事者という住民の方々,管理組合の方々はもちろんのことですけれども,今やはりこういったことに対して取り組んで,そしてNPOの法人格をとって活動している団体も,まだまだ少ないのでしょうけれども,あるとも聞いております。また営利企業,シンクタンクもアドバイザーとして活動できるかもしれません。そしてまた,担当当局の方ともいろいろ意見交換をさせていただきましたけれども,まだまだ新しい分野ということです。今後の取り組みということが大きな課題の中で,私はこういった事例,もう動き始めている事例もある中で,まず事例から学びとっていく知恵の共有化が必要だと思いますけれども,その点いかがでしょうか。



◎(田島建築局長) マンションの建てかえ実施に当たりましては大変難しい問題がございまして,区分所有者の合意形成とか資金の確保,あるいは技術的,法律的な制約とか,あるいはマンション管理組合の合意形成の問題もございます。多くの課題がございますので,本市といたしましては,現在のところ建築局の民間住宅課やハウスクエア横浜で,建築士,弁護士,管理組合役員経験者などの専門家によるマンション管理相談によって私どもは対応してまいりたいというふうに考えております。



◆(工藤[恒]委員) そこがなかなか難しいところで,本当に新たな課題です。実例もなかなか少ないところで,やはり実際動き始めたところから持っていくのがいいのではないかなと思います。先ほども申し上げたようになかなか順調に進んでいないという最新の情報もいただいておりますので,ぜひもう一度,当事者も含めて同じテーブルの中で対等な関係でやはり知恵の共有化を進めていってほしい,これは意見として申し上げておきます。

 それからもう一つ,建てかえという手法ではなくて,いわゆる再生という手法,これも大変重要だと考えます。特に資源の有効という視点,そして建設の廃棄物を出さないという視点から,これから建てかえということよりも,もっともっと知恵を出していかなければならない手法,再生というものが考えられると思います。中間答申では技術手法や法律的位置づけが未整備ということで,条件整備を進めていく必要があるだろうということがありましたけれども,今後どのような取り組みを進めていくおつもりなのか,お伺いをいたします。



◎(田島建築局長) 市内の分譲マンションのうち小規模マンションが約7割と多いわけでございまして,管理情報や人材の不足などにより十分な維持管理がされにくい状況となっております。このため,適切な維持管理が図られるよう,現在作成中の横浜型の標準管理規約を普及するなど,情報提供や相談に努めてまいりたいと考えております。



◆(工藤[恒]委員) これも新たな課題,重要な課題と言えると思います。繰り返しになりますけれども,つくっては壊し,つくっては壊しではなくて,私もこれを考えたとき,やはり廃棄物にかなり重要な考えを持たなければいけないと思いました。そして,もちろん街づくりのコミュニティーを大切にしていくということも重要です。そういった意味で,先ほどから知恵と申し上げております。これは政治,行政,市民,すべてのものにとっての知恵という意味です。そういった知恵が問われているということだと思います。

 その次に,横浜市建築助成公社助成費についてお伺いをしておきます。

 この建築助成公社,先ほども述べましたように,市民の住宅取得の支援,良質な住宅ストックの形成に向けて個人住宅融資事業や耐震関連融資を行っているということです。まず,確認の意味でお伺いをいたしますけれども,2001年度予算案における助成費3億2,462万円余ということですが,内訳はどうなっておりますでしょうか。



◎(田島建築局長) 内訳でございますが,職員の給料などの人件費といたしまして2億1,899万円,物件費といたしまして1億563万円を計上してございます。



◆(工藤[恒]委員) 人件費が2億1,899万円ということですけれども,具体的な助成対象はどのようになっておりますでしょうか,また,99年度,2000年度と,ここ3年ほどの経過もあわせてお聞かせください。



◎(田島建築局長) 建築助成公社に対する助成する人件費でございますが,住宅融資事業に従事する人員27名に対して支払うものでございます。

 予算額でございますが,平成11年度は2億6,454万円,平成12年度は2億5,252万円でございます。



◆(工藤[恒]委員) 今,来年度27人ということで数字で人数を教えていただきましたので,99年,2000年は人数ではどうなっておりますでしょうか。



◎(田島建築局長) 平成11年度でございますが,31名でございます。12年度が30名でございます。



◆(工藤[恒]委員) 31人,30人,27人と少なくなってきていることはわかりましたけれども,私たちネットでは,昨年の決算特別委員会で私どもの福田委員が質問させていただきました個人住宅融資実績を見てみましても,平成8年から9年度は目標の1万3,000戸,それから平成10年,11年度は目標1万戸としておりましても,実績が半分,3分の1ということで,徐々に乖離が出てきているのではないかという指摘をいたしました。来年度予算案ではどのくらいの戸数ということになっているのでしょうか。



◎(田島建築局長) 個人住宅融資に対する予算戸数についてでございますけれども,市民が良質な住宅を取得しやすいように融資額をできるだけ広げて設定しております。平成13年度におきましても,12年度と同様1万戸としております。



◆(工藤[恒]委員) できるだけ広くということで,相変わらず強気の1万戸という予定を組んでいらっしゃるようですけれども,そうしますと,本市の損失補償額というのは幾らに設定しておりますでしょうか。これは2000年度の予算ベースと比較してどうか,あわせてお伺いいたします。



◎(田島建築局長) 13年度予算につきましては2,370億円の損失補償を設定しております。

 12年度との比較でございますが,12年度は損失補償額2,310億円となっておりまして,13年度は60億円増加しております。



◆(工藤[恒]委員) 60億円の増加ということですけれども,私,損失補償の設定のことを資料でいろいろ見させていただきました。設定は単純ではなくて,新規の貸し付け,今回1万戸というそのままの予定ですけれども,それと借りかえのための必要額から繰り上げ償還を差し引いて設定されるということです。しかし,具体的な実績,これは損失補償の場合は実行額と言うそうですけれども,その実績はまたかなり設定額とは異なっているようですので,どうなっているのか,5年間の推移で教えていただきたいと思います。2000年度は見込みということになりましょうけれども,予算額に比べて実行額がどうなっているか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 平成8年度は予算額2,240億円に対して実行額が1,016円でございました。9年度は1,770億円に対して419億円,10年度は2,000億円に対して647億円,11年度は2,510億円に対して1,495億円となっております。平成12年度は見込み額でございますが,予算額2,310億円に対して1,220億円でございます。



◆(工藤[恒]委員) 今ずっと数字を教えていただきましたけれども,本当に予算額と実行額の差が大きくかけ離れております。その理由を教えてください。



◎(田島建築局長) 予算額と実行額の差についてでございますけれども,景気が低迷する中で融資額が減少していることと,利用者から繰り上げ返済が多く,これを貸し付けに回したことなどの理由から,予算に比べ市中金融機関から調達を必要とする資金が少なかったためでございます。



◆(工藤[恒]委員) それの背景としてはやはり経済状況があるわけでして,ほかのところでも申し上げております,今の経済状況をどうとらえるかということになると思います。総合審査のところでも申し上げましたけれども,いわばゼロ金利がまた復活してしまったと言ってもいいわけでして,こういったゼロ金利の状況が今すぐ急に変わるとはとても考えられないと思います。市民の方々から言えば,金融公庫,市中金利,非常に借りやすいという中で,どうしても公社の融資が必要という根拠がなかなか私わかりません。やはりその実績は根拠がないのではないかということを示していると言わざるを得ません。多額の補助金を出して優秀な職員も派遣していらっしゃるという外郭団体,公社の役割はもう終わったのではないかな,今の時代状況がそう変わらないとすればそう言えると思いますけれども,これは見解を中島助役にお伺いしたいと思います。



◎(中島助役) 建築助成公社ということでございますが,市民の方々が住宅の取得や建てかえ,あるいはリフォームを行う際に,住宅金融公庫融資を補完して,長期間,低利な資金を融資する本市の窓口としまして幅広く利用されておりまして,我々としては依然として重要な役割を担っていると考えております。また,本市の政策的な融資としまして,高齢化社会に対応したシルバーリフォーム融資や防災対策を推進するための木造住宅の耐震関連融資,また宅地防災工事資金融資などを実施しておりますので,今後とも市民のニーズに対応した融資を実施してまいりたいと考えております。



◆(工藤[恒]委員) あえて助役にお伺いしたのは,午後総務局の方で外郭団体ということで若干質問をさせていただきます。私,今回質問したのは,民間の特に分譲マンションに対する課題が新たに生まれていると。そして,もう一つは公社の役割が終わったのではないか。これからもうどんどん時代状況が変わる中で,今まさに行政改革が問われているということですので,それは午後の質問の方に引き継がせていただきます。

 終わります。

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○(池谷委員長) 次に,畑野鎮雄委員の質問を許します。



◆(畑野委員) 質問通告により順次お伺いしたいと思いますので,よろしくお願いいたします。

 まず1番目に,高齢者向け優良賃貸住宅について伺います。

 高齢社会の到来を迎えて,高齢者の住居に関するニーズはますます多様化していくものと考えております。このような状況の中で,横浜市では高齢者住宅対策としてさまざまな施策を実施しており,高齢者用市営住宅の直接供給や借り上げ型高齢者向け市営住宅であるシニアりぶいんの供給などに重点を置いていることは評価できるものと考えております。

 また,平成12年度からは高齢者住宅対策の新たな取り組みとして高齢者向け優良賃貸住宅事業を開始しており,平成13年度予算案においても14款2項3目優良賃貸住宅事業の高齢者向け優良賃貸住宅の供給のため1億3,480万円の事業費が計上されていますが,この事業について何点かお伺いいたします。

 高齢者向け優良賃貸住宅の制度内容について,確認する意味で伺います。



◎(田島建築局長) 高齢者向け優良賃貸住宅制度でございますが,民間土地所有者等が建築するバリアフリー住宅を活用しまして,建設費と家賃の一部を助成することにより比較的低廉な家賃で高齢者用住宅を供給するものでございます。入居者は,生活相談員の派遣や緊急時対応の基礎的なサービスに加えて,事業者が任意で実施いたします食事サービスや健康管理,健康相談などの生活支援サービスを有料で利用することができます。



◆(畑野委員) 高齢者向け優良賃貸住宅では,これまで実施してきた公的な高齢者住宅施策とは違った新たな取り組みをお考えのことと思いますが,既に実施しているシニアりぶいんとの違いについて伺います。



◎(田島建築局長) シニアりぶいんは公営住宅法に基づく借り上げ型市営住宅で,横浜市が借り上げるものでございます。これに対して高齢者向け優良賃貸住宅は,国の制度要綱に基づき,管理業務者であります横浜市住宅供給公社及び神奈川県経済連農業協同組合連合会が借り上げ,または管理受託を行うものでございます。また,入居対象者につきましては,シニアりぶいんは借家にお住まいの方だけが対象となりますが,高齢者向け優良賃貸住宅は持ち家に居住する方でも入居が可能でございます。さらに,提供される生活支援サービスにつきましては,シニアりぶいんは生活援助員派遣サービス及び緊急時対応サービスのみの実施となっておりますが,高齢者向け優良賃貸住宅は,これに加えて事業者が任意で食事サービスや健康管理,健康相談などの生活支援サービスを実施することができます。さらに,家賃の支払い方式でございますけれども,シニアりぶいんは月払い方式でございますが,高齢者向け優良賃貸住宅では,借り上げ方式を採用する場合には月払い方式のほかに,あらかじめ一定期間分の家賃をまとめて支払う一時払い方式が採用できます。



◆(畑野委員) 高齢者向け優良賃貸住宅は民間事業者が建設した高齢者向け住宅を活用する制度ということですが,公的住宅として供給することによる事業者のメリットとして助成制度があるようです。そこで,事業者に対してどのような助成があるのか,伺います。



◎(田島建築局長) 廊下,階段,玄関ホールなどの建物の共用部分の整備費用,屋外の通路,広場,緑地などの共同施設の整備費用,エレベーター,高齢者用浴室,緊急通報システムなどの高齢者向け設備の設置費用につきまして建設助成を行います。また,住宅の家賃と収入に応じて入居者が支払う負担額との差額を助成いたします。



◆(畑野委員) 民間事業者にとっては建設費助成や家賃助成があることで事業意欲が高まるものと思います。この事業は平成12年度から事業を開始し既に事業者の募集を行ったと聞いておりますが,事業者の応募状況はどのようになったのか,伺います。



◎(田島建築局長) 現在のところ,2事業者から2団地,61戸の応募がございました。



◆(畑野委員) 2団地の応募があったということですが,高齢者向け優良賃貸住宅は高齢者対応の住宅として整備され,高齢者向けのさまざまなサービスが実施されるということですが,そこで,応募物件の中で特に生活支援サービスはどのようなものが予定されているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 必ず提供されるものといたしまして入居者の事故,病気などに対応する緊急時対応サービスと,生活援助員が安否確認,生活相談などを行う生活援助員派遣サービスがございます。また,事業者の任意で提供されるものといたしまして,医師による健康相談,食事の配達サービス,理髪出張サービスの手配,クリーニングや宅配物の受け渡しを行うフロント業務サービスなどが予定されております。



◆(畑野委員) 入居者にとっては,安心して住まうことができ,高齢者の多様なニーズにも柔軟に対応できる住宅になるものと考えられます。高齢者のためにもこのような住宅が早急に整備されてほしいものですが,そこで,応募物件については今後どのような手続を行っていくのか,伺います。



◎(田島建築局長) 供給計画の内容を審査した上で,今年度中には認定を行ってまいりたいと考えております。



◆(畑野委員) 高齢者向け優良賃貸住宅は,居住環境のバリアフリー化などハード面での整備とともに,高齢者が求める生きがいや生活上の安心感にこたえられるようにソフト面での支援体制などを整備していくことが必要になると考えておりますので,今後とも積極的に取り組んでいただきますよう要望しておきます。

 次に,市営住宅使用料の滞納対策について幾つかお伺いいたします。

 市営住宅は住宅に困窮する低所得者に低廉な家賃の住宅を提供することを目的としておりますが,住宅使用料の滞納は歳入の確保という点で問題があるだけでなく,入居者間の公平性を損なうものでもあり,滞納者に対しては厳正な措置をとるべきだと考えます。

 そこで,市営住宅使用料の滞納対策について伺います。

 まず,滞納戸数と,それが管理戸数に占める割合はどれくらいか,伺います。



◎(田島建築局長) 平成12年12月末現在におきまして,滞納が1カ月以上の戸数は2,403戸となっております。管理戸数に占める割合は約9.2%でございます。



◆(畑野委員) 住宅使用料の滞納者に対してどのような対策をとっているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 滞納を初期段階で解消するため,月1回の督促状の発送,2カ月に1回の催告書の発送,各戸訪問による徴収業務を行っております。また,納入手続の自動化を推進し,金融機関,郵便局での口座振替率が向上するよう努めています。滞納が長期にわたる者に対しましては,民事訴訟法による即決和解や,民事調停法による調停及びその不履行者に対する住宅明け渡しの強制執行などの法的措置を行っております。



◆(畑野委員) 滞納が長期にわたる入居者に対しては即決和解を活用しているとのことですが,民事訴訟法による即決和解とはどのようなものか,また,その効果について伺います。



◎(田島建築局長) 即決和解とは,訴えの提起の前に,当事者間の合意により簡易裁判所においてなされる和解でございます。住宅使用料の滞納の即決和解は,滞納額の分納納付額とその支払い方法,納付不履行の場合の住宅明け渡しについての合意事項が和解調書として作成されます。この調書は確定判決と同一の効力を持ちますので,即決和解の効果といたしましては,滞納者が使用料の分割納付を履行しない場合,訴訟手続によらず住宅明け渡しの強制執行を行えることでございます。



◆(畑野委員) 即決和解は住宅使用料の滞納者に対する措置としては効果的な手法だということがわかりましたが,それでは,過去3年間の即決和解の成立件数を伺います。



◎(田島建築局長) 平成10年度は162件,11年度は133件,12年度は2月末現在で171件でございます。



◆(畑野委員) 今年度の即決和解の成立件数は前年度に比べてかなり増加していることがわかりましたが,即決和解を成立させていく上でどのような問題があるのか,伺います。



◎(田島建築局長) 和解を成立させるために,電話,文書,各戸訪問による和解への働きかけを行っております。不在であることが多い滞納者には夜間や休日に訪問を行っております。それでも連絡がとれない場合には,保証人に対して滞納者本人に和解に応じるよう説得をお願いしております。こうした取り組みにもかかわらず,なかなか和解に至らないことが問題であると考えております。



◆(畑野委員) 即決和解の成立のために夜間や休日まで滞納者宅を訪問するなど御苦労が多いこととは思います。しかし,それでもなお即決和解に応じようとしない滞納者もいると伺いました。そこで,即決和解への働きかけに応じない滞納者に対してはどのような対策をとるのか,伺います。



◎(田島建築局長) 和解に応じない滞納者に対しましては,民事調停法に基づく調停を申し立てます。滞納者が調停に応じず,調停が不成立となった場合は住宅の明け渡し請求を行い,入居許可を取り消します。入居許可の取り消し後も住宅を退去しない場合は,市会の議決をいただいた後,住宅使用料の支払いと住宅の明け渡しを求める訴訟を起こしてまいります。



◆(畑野委員) 市営住宅の使用料の滞納整理は歳入の確保及び入居者間の公平性の観点から考えて大変重要な業務です。加えて市営住宅への入居を希望する多くの市民が存在することも事実です。したがいまして,早期に即決和解を成立させるよう滞納者に対する働きかけを強化した上で,和解等の働きかけに応じない,長期にわたる滞納者に対しては,明け渡し訴訟をも辞さない姿勢で臨むよう要望いたします。

 次に,横浜市中高層建築物等の建築に係る住環境の保全等に関する条例,いわゆる住環境保全条例について伺いたいと思います。

 住環境保全条例は,中高層建築物等に関して,建築計画の周知手続や紛争についての調整などにより,良好な近隣関係の保持,安全で快適な住環境の保全等に大きな役割を果たしてきたものと承知しております。昨年は住宅ローン減税等の効果により,首都圏では史上最高のマンション供給があったと聞いております。それに伴い住環境保全条例の対象である中高層建築物の取扱件数も多かったのではないかと思われます。

 そこでまず,住環境保全条例の対象となっている建築物について,平成9年度以降の各年度ごとの届け出件数を最初にお伺いいたします。



◎(田島建築局長) 平成9年度は636件,10年度は574件,11年度は717件,12年度は2月末現在で625件となっております。



◆(畑野委員) やはり11年度,12年度と多くなっています。マンションを初め建設の推進は,経済の活性化や良好な居住環境を提供するという面では重要なことです。しかし,一方,計画地の周辺に住む住民からすれば,これまで享受していた住環境に影響を及ぼすということになり,困惑される場合もあると思われます。そういう意味で,件数の増加に伴いさまざまな問題も出てきますし,建築局への相談も増加しているのではないかと思うところです。私の地元である港北区におきましては,最近工場跡地や建築資材置き場にマンションが計画され,大規模な建築物が建てられるということを私も相談を受けたことがあります。

 そこで,平成9年度以降,各年度ごとの住民からの相談件数と主な相談内容を伺います。



◎(田島建築局長) 住民からの相談件数は,平成9年度は1,386件,10年度は1,351件,11年度は1,718件,12年度は2月末現在で1,304件となっております。

 また,主な相談内容でございますが,日照阻害,工事上の問題,プライバシー,圧迫感などに関するものでございます。



◆(畑野委員) 相談件数もふえているようです。また,主な相談内容は,港北区のケースでも周辺住民が心配している内容と同様であります。

 そこで,これらの問題で相談があったときに,私は初期段階での指導が非常に重要になると思います。建築局としては,相談を受けた場合,住民と建築主の双方にどのような指導を行っているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 住民からの多様な相談に対しまして,建築紛争についての一般的な考え方を紹介しながら問題点がどこにあるかを整理し,それぞれの状況に応じた対応策を助言しております。具体的には,建築計画が及ぼす影響を明確にするため,建築主側から計画の説明をよく聞き,不明な点はさらに説明を求めることや,影響に対する改善策を要望すること,あるいは話し合いの進め方などをアドバイスし,十分話し合うよう指導しております。また,必要に応じまして住民の要望を建築主に伝えております。一方,建築主側に対しましては,住民に計画内容を丁寧にかつ十分説明するとともに,周辺住環境に対し可能な限りの配慮をするよう指導しております。



◆(畑野委員) 適切な指導をしていただいているようです。双方の話し合いが第一であることは当然のことと思います。しかし,それでも話し合いが進展しないような場合は,住民としては建築局に調整してもらわなければ困ってしまうわけです。住環境保全条例上では建築局職員が間に入って調整を行うあっせんという制度があるわけですが,その状況について伺いたいと思います。

 そこで,平成9年度以降,各年度ごとの住環境保全条例に基づくあっせんの件数と和解と不調の件数について伺います。



◎(田島建築局長) あっせんの件数及びその結果は,それぞれ,平成9年度21件中和解6件,不調15件,10年度14件中和解5件,不調9件,11年度37件中和解20件,不調17件,12年度は2月末現在で,38件中和解16件,不調19件,あっせんを実施中のもの3件となっております。



◆(畑野委員) 困難な問題を扱いながら,平成11年度は50パーセントを超える和解率ということで,職員の方が非常に努力されていることが伺えます。

 また,あっせんで解決が図れない場合は弁護士など専門の委員が調整を行う調停という制度がありますが,同様に,平成9年度以降,各年度ごとの住環境保全条例に基づく調停の件数と和解と不調の件数について伺います。



◎(田島建築局長) 調停の件数及びその結果は,それぞれ,平成9年度は7件中和解3件,不調4件,10年度3件中和解1件,不調2件,11年度4件中和解1件,不調3件,12年度は2月末現在で,5件中和解が4件,不調が1件となっております。



◆(畑野委員) あっせんでも調停でも,残念ながら和解に至らなかった事例もあるようですが,不調になった場合,そのままですと市民にとっても建築主にとっても不満が残ります。不調になる主な理由と不調になった場合の建築局の対応はどのようにしているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 不調となる理由でございますが,日照阻害や圧迫感について,戸数や階数の削減をめぐる双方の主張に大きな隔たりがあることが挙げられます。

 不調となった場合は,条例の手続を終了し建築確認手続に移行することとなります。その場合でも建築主に対し日影やプライバシーの影響などについて個別の話し合いを続けるよう指導したり,工事の着手に当たっては工事説明会の開催や工事協定の締結などをするよう指導しております。



◆(畑野委員) 双方の主張に隔たりが大きい場合は解決を図ることはなかなか難しいようです。しかし,そこであきらめることなく話し合いの場を継続することが双方にとって大事なことと思いますので,ぜひとも当局としては粘り強く指導していただきたいと思います。

 これまでの答弁で,建築局として適切な指導をされていることがわかりましたが,残念ながら市民の方が住環境保全条例の存在を知らず,建築計画を知ってもどこに相談に行ったらいいかわからず,話し合いの機会を逃してしまったという例もあるようです。これまでも条例の周知を図ってきたことと思いますが,より一層周知に努めることが必要と思います。そこで,保全条例の周知を今後どのように図っていくのか,伺います。



◎(田島建築局長) 住環境保全条例の周知についてでございますが,近隣住民,建築主,設計者,一般市民のそれぞれに向けた各種パンフレット等を作成し,4方面建築事務所,各区役所,行政サービスコーナーなどで配布してまいりました。さらに,建築局ホームページにも掲載をしております。なお,平成12年度は新たに市民向けリーフレットを市営地下鉄各駅のPRボックスを利用し配布しましたが,平成13年度は市内の鉄道各駅や地区センター等でも配布し,一層住環境保全条例の周知に努めてまいります。



◆(畑野委員) 住環境保全条例のPRや適切な運用により住民,建築主双方へ的確な指導を行い,良好な近隣関係の保持と安全で快適な住環境の保全及び形成を図っていただくよう要望します。

 次に,第14款1項1目建築行政総務費のうち住宅地街づくり支援事業に280万円の予算が計上されておりますが,これについて何点か伺ってまいります。

 建築協定や地区計画は,住民みずから話し合いを行い,建築基準法で定められた最低限の基準に上乗せして,さらに一定の制限を定めることができる制度で,住宅地としての良好な環境を守るために意義のある制度と考えております。この建築協定や地区計画による街づくりを支援するため,本市では住宅地街づくり支援事業により街づくりコーディネーターを派遣していると聞いております。

 そこでまず,これまで街づくりコーディネーターの派遣により建築協定や地区計画の検討について何地区で支援してきたのか,そのうち建築協定の締結や地区計画の決定に至った地区は何地区か,伺います。



◎(田島建築局長) 建築協定については47地区で支援を行い,31地区で建築協定が締結されております。地区計画につきましては,9地区で支援を行いまして,1地区で地区計画が決定され,3地区で地区計画の決定に向けた手続を行っているところでございます。



◆(畑野委員) 市の支援によるコーディネーター派遣が,実際に建築協定の締結や地区計画の決定につながっていることは評価できると思います。港北区でも幾つかの地区で建築協定が締結されておりますが,私の知っている藤和フレッシュタウン日吉建築協定地区では,住宅地街づくり支援事業による支援を受け建築協定が更新されたと聞いています。

 そこで,藤和フレッシュタウン日吉建築協定地区では更新に際してどのような課題があったのか,伺います。



◎(田島建築局長) 課題となったことでございますが,当初の建築協定が宅地の販売前に開発業者によって締結されたいわゆる一人協定であったことから,一部の住民は建築協定について反対しておりました。建築協定の制限内容のうち,高さ9メートル以下,階数2階建て以下,敷地の再分割禁止,壁面の後退90センチ以上とする内容が厳しいため,見直しをしたいという意見が一部の住民からも出されておりました。建築協定の有効期間を10年間とするか,あるいはそれ以上の期間とするかで意見が分かれていたことなどが課題でございました。



◆(畑野委員) それでは,その課題をどのように解決してきたのか,伺います。



◎(田島建築局長) 課題の解決についてでございますが,建築協定に反対していた住民に対しましては個別に何度も説明を重ねまして,建築協定に引き続き参加することで理解が得られました。協定の制限内容が厳しいという意見の住民につきましては個別に説明を行ったものの,将来的に3階建てにしたいという意向が最後まで残ったことから,議論を重ねた結果,合意を得るためには高さと階数を緩和することとし,それ以外の制限は従来どおりとすることとなりました。有効期間につきましては,10年間がよいという意見と,更新の都度協定不参加者がふえることが懸念されるため10年以上がよいという意見に分かれましたが,両方の意見を生かし10年間とし,過半数の反対がない場合にはそのまま継続することで合意をいたしました。



◆(畑野委員) 建築協定を更新する際にはさまざまな苦労があることが伺えます。

 次に,現在市が支援を行っている地区の中には建築協定から地区計画への移行を検討する地区もあるようですが,地区計画への移行を検討している地区はどこか,伺います。



◎(田島建築局長) 地区計画への移行を検討している地区でございますが,栄区の湘南桂台地区,桂台自治会地区,港南区の野村港南台自治会地区,青葉区の美しが丘中部自治会地区の4地区でございます。



◆(畑野委員) それらの地区で地区計画に移行する理由は何か,伺います。



◎(田島建築局長) いずれの地区も,建築協定の更新により良好な住環境を守っていきたいという意向でございましたが,昭和40年代から50年代にかけて開発された地区でございまして,協定の運営に携わってきた運営委員会の方々が高齢化して,世代交代の中で運営委員会の担い手がいなくなることの不安があるということ,これらの地区は500戸以上の住戸を抱えておりまして,運営委員だけでは協定の届け出審査や相談,苦情への対応が十分行えない状況にありました。そして,協定の更新を重ねるに従いまして協定に理解を示さない地権者への交代が進んでおりまして,協定不参加者がそういうことで増加している状況にありました。こういうことなどから地区計画へ移行したいということでございます。



◆(畑野委員) 地区計画へ移行する場合の本市の役割は何か,伺います。



◎(田島建築局長) 地区計画は,住民の意向を反映させながら市が案を作成しまして,都市計画審議会の審議を経て都市計画として決定します。そこで,本市の役割でございますが,住民の意向を十分に反映させるため,地元運営委員会と調整しながら,住民へのアンケート調査,勉強会,説明会などを繰り返し行いまして地区計画の案を作成すること,また,もともと協定に参加していない方などの反対者がいる場合,繰り返し個別に説明し理解を求め,合意形成に努めること,そして,住民合意が得られた後,都市計画として決定するとともに,地区計画で定められた内容を建築基準法に基づく条例の制限として定めまして,その実効性を担保することなどでございます。



◆(畑野委員) 地元住民が中心となって建築協定や地区計画を進め良好な環境の形成を図っていくことは,本市の街づくりにとって意義のあることと思います。引き続き住宅地街づくり支援事業を積極的に展開していただくよう要望しておきます。

 次に,建築基準法に基づく建築物の完了検査制度について伺います。

 完了検査制度は,建築物が完成した時点で建築基準法に適合しているかどうか検査を行うものであり,建築物の安全確保や町の環境確保などのために重要な制度であると考えます。本市では他都市に先がけて平成11年7月に中間検査制度を実施しており,木造建築物を含めほとんどすべての建築物を対象として実施しております。新聞報道等によれば中間検査制度は十分に定着しているとのことであり,今後も引き続き同様の対応が必要であると思います。この中間検査に合格した後,建築工事が完了した際には完了検査を受けることとなっておりますが,その手続としては,完了検査の申請を行い,適合していれば建築主に検査済証が交付されることになっております。

 そこでまず,平成11年度以降平成13年2月までの完了検査申請件数と検査済証の交付件数について伺います。



◎(田島建築局長) 平成11年度の完了検査の申請件数は1万2,091件で,検査済証の交付件数は1万1,973件でございます。平成12年度は2月末現在で完了検査の申請件数は1万1,662件で,検査済証の交付件数は1万1,560件でございます。いずれも,検査済証の交付件数は完了検査の申請件数の99%以上となっております。



◆(畑野委員) 完了検査申請が出されているもののほとんどに検査済証が交付されていることがわかりました。検査済証が建築基準法に適合していることが確認され交付されているものであり,建築確認件数に対して検査済証の交付件数がどれくらいあるかの割合,いわゆる検査済証の交付率が重要な点と考えます。

 本市では先ほど述べましたように平成11年度より中間検査制度を実施しており,その前後を比較するため,検査済証の交付率について,中間検査制度実施前の平成9年度及び10年度についてと,実施した平成11年度以降平成13年2月までについて伺います。



◎(田島建築局長) 検査済証の交付率でございますが,中間検査実施前の平成9年度は57.5%,平成10年度は53.2%でございます。中間検査実施後の平成11年度は64.1%,平成12年度は2月末現在でございますが,71.2%でございます。



◆(畑野委員) 中間検査制度の実施が検査済証の交付率の向上に役立っていることはわかりました。

 ここで,神奈川県内の他都市の状況について伺いたいと思います。

 平成11年度,神奈川県下における各都市の検査済証の交付率の平均はどのくらいなのか,また,本市は何番目に位置するのか,伺います。



◎(田島建築局長) 平成11年度,神奈川県下におけます本市を除く各都市の検査済証の交付率の平均は39.6%でございます。本市は先ほどお答えいたしましたように64.1%でございますので,県下では最も高い交付率となっております。



◆(畑野委員) 本市における検査済証の交付についての取り組みについては評価できると思いますが,平成12年度について見ますと,まだ3割の建物には検査済証が交付されていない状況は問題であると思います。そこで,検査済証が交付されていない原因について伺います。



◎(田島建築局長) 完了検査制度そのものについてのPRがまだ不足していることと,一部の建築主,それから設計者及び工事施工者の制度についての認識が不十分であると考えております。



◆(畑野委員) 建築基準法では工事が完了した場合は完了検査申請を行うことを義務づけております。完了検査申請をしたほとんどの建築物が検査済証の交付を受けていることから,今後は検査済証の交付率を向上させていくことが必要であると考えます。そこで,検査済証の交付率の向上へ向けて今後どのような対応策をとるのか,伺います。



◎(田島建築局長) 現行では,建築主に対し建築確認通知の時点で完了検査を受けなければならないことを説明した通知文を添付しております。今後は,中間検査の合格証交付の時点でも同様の通知文を添付してまいります。さらに,中間検査後2カ月以上経過した時点で,設計者,工事施工者などに完了検査の手続についてはがきを送付するなど積極的にPRをしてまいります。それでも完了検査申請が提出されない建物については,現地調査を行いまして,工事監理者や工事施工者へ完了検査を受けるよう直接指導してまいります。



◆(畑野委員) 検査済証の交付率を向上していくことが個々の建築物の安全を確保することとなり,災害に強い街づくりにつながっていきます。こうした観点から,今後は中間検査制度への対応に加えて,完了検査制度についても十分な取り組みを行うようお願いいたします。

 次に,がけ対策についてお伺いいたします。

 14款1項1目の建築行政総務費において5億5,651万9,000円が計上されている急傾斜地崩壊防止事業について何点か伺います。

 横浜市は市域の多くが丘陵地であり,梅雨や台風時期の集中豪雨により崩壊のおそれのある多くのがけが残されています。こうしたがけの対策は,市民が安全で安心した生活を送るための重要な課題であり,急傾斜地崩壊防止事業はがけ崩れを予防する対策として最も効果的な施策であると考えております。この事業は神奈川県が急傾斜地崩壊危険区域を指定し崩壊防止工事を行うものであり,本市が工事費の20%を負担していると聞いております。

 平成12年12月末時点において急傾斜地崩壊危険区域は市全体で522カ所,そのうち私の地元港北区でも54カ所が指定されておりますが,まず初めに,指定済みの区域における急傾斜地崩壊防止工事の整備状況について,整備済みのもの,工事中のもの,未着工のものはそれぞれ何カ所あるのか,伺います。



◎(田島建築局長) 整備済みが409カ所,工事中が67カ所,未着工のものが46カ所となっております。



◆(畑野委員) そのうち港北区ではそれぞれ何カ所あるのか,伺います。



◎(田島建築局長) 港北区では,整備済みが43カ所,工事中が8カ所,未着工のものが3カ所となっております。



◆(畑野委員) 港北区では3カ所が未着工とのことですが,今後の工事予定についてどのようになっているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 未着工のうち1カ所は平成13年度の工事を予定しております。残りの2カ所につきましては,平成14年度以降の工事となりますが,事業を所管している神奈川県に対してできるだけ早い時期に工事を行うよう強く要望してまいります。



◆(畑野委員) 港北区だけではなく,指定されているがけについては早期に工事が行われるよう神奈川県に働きかけていただきたいと思います。

 区域が指定されているがけについては順次整備が行われることとなりますが,市内には国の工事採択基準である高さ10メートル以上,被災想定家屋が10戸以上の基準を満たしていても,まだ指定されていないがけが残されていると思います。そこで,工事採択基準を満たしているが指定されていないがけは何カ所あるのか,伺います。



◎(田島建築局長) 神奈川県の調査によりますと,昨年12月末時点では79カ所となっております。



◆(畑野委員) 崩壊防止工事を行うためにはまず区域の指定が必要となりますが,急傾斜地崩壊危険区域の指定に向けて横浜市が担っている役割は何か,伺います。



◎(田島建築局長) 区域の指定を行うためには,土地所有者を初め地元の住民の方々の合意が必要となります。そのために関係権利者の調査を行った上で,事業を理解していただくための説明会の実施や事業に賛同が得られない方への個別の説明を行うなど,合意形成を図るための地元調整を行っております。



◆(畑野委員) 市が区域指定へ向けて努力をされていることはよくわかりました。今後ともぜひ積極的な取り組みをお願いいたします。

 ところで,市内には国の工事採択基準に満たない高さが10メートル未満のがけが多く残されており,これらのがけを個人で改善するには多額の費用がかかるため整備がなかなか進まないのが現状です。こうしたがけの改善を促進するためには急傾斜地崩壊防止事業の適用が望まれるところですが,高さ10メートル未満のがけに対する急傾斜地崩壊防止事業の適用に向け,市としてどのような取り組みを行っているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 本市といたしましても,こうしたがけの改善を促進するためには,御指摘のように急傾斜地崩壊防止事業を適用することが最も効果的であると考えております。そのためには工事採択基準の緩和が必要となりますので,これまでも国に対しまして、本市独自に工事採択基準の緩和による事業の強力な推進を要望しているところでございますが,さらに強く働きかけを行ってまいります。



◆(畑野委員) 今後も国に対して粘り強く工事採択基準の緩和を働きかけ,危険ながけの改善に努めていただきたいと思います。

 次に,公共施設の長寿命化について伺います。

 本市において昨年12月,公共施設の長寿命化の基本方針が発表され,この基本方針を受けて,平成13年度以降,各施設管理者が具体的な取り組みを進めていくことになっています。公共施設には道路,下水から建築物までさまざまな施設がありますが,建築物につきましては施設の設計,工事を所管する建築局の役割が大きいと考えます。

 そこで,建築物の長寿命化について幾つかお聞きいたします。

 まず,建築局がかかわってきた建築物は全部でどのくらいあるのか,また,建築後どれくらい経過しているのか,伺います。



◎(田島建築局長) これまで建築局が設計や工事にかかわってきた施設は約1,460施設でございます。

 このうち建築後20年未満が44%,20年以上30年未満が41%,30年以上が15%となっております。



◆(畑野委員) 20年以上経過している古い施設が過半数を占めるということは, 今後多くの施設が設備などの更新時期を迎えるであろうことが予想されます。

 ところで,建築局で設計,建設された施設は竣工後施設管理者に移管されると聞いていますが,建築後の公共建築物の維持管理について建築局がどのようにかかわっているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 市庁舎,区総合庁舎,病院などの施設につきまして電気設備や空調設備等を管理しております。そして,局所管の市営住宅については建物全般にわたる維持管理を行っております。また,施設管理者からの維持管理に関する相談対応や修繕工事の予算見積もりの作成及び修繕工事の実施につきまして,建築局,建築保全公社が一体となって対応しております。



◆(畑野委員) 建物ができた後も建築局がかかわっていることがわかりましたが,定期的な施設の点検とあらかじめ必要な手当てを行い,建築物の長寿命化を進めていくことが必要と考えますが,今後の長寿命化の取り組みについてどう考えているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 既存施設につきましては,施設管理者と連携を図りながらライフサイクルコストを考慮した施設ごとの長期修繕計画を策定し,それに基づいて計画的な点検,修繕を行うことによって施設の長寿命化を図ってまいります。また,新規施設につきましては,耐久性の向上を図るとともに,将来の機能変化に柔軟に対応できる設計を進めてまいります。



◆(畑野委員) 最後に,平成13年度における具体的な取り組みについて伺います。



◎(田島建築局長) 既存の総合庁舎,地区センター,地域ケアプラザについて,施設管理者とともに施設の修繕データや光熱水費などからライフサイクルコストの分析を行い,長期修繕計画の策定を行ってまいります。また,新規施設について,施設の耐久性向上につながる新技術,材料等の研究や,将来間取りの変更や設備機器の更新に対応しやすい設計の検討を行い,その成果を長寿命化設計指針としてとりまとめてまいりたいと考えております。



◆(畑野委員) 建築局におきましては,施設の設計,工事だけでなく,完成後の維持管理の段階においても中心的役割を担って,長寿命化を推進していただくようお願いいたしまして,質問を終わります。

 ありがとうございました。

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○(池谷委員長) 次に,松本敏委員の質問を許します。



◆(松本[敏]委員) 花粉症が花盛りでして,花粉を吸収するような建築物の研究,開発について議論をしてみたいきょうこのごろではありますけれども,次回に譲らせていただきまして,まず,住宅施策における少子化対策について何点か質問いたします。

 本市の合計特殊出生率を平成10年の統計で見ますと1.24です。これは全国平均の1.38を下回っております。少子化は高齢化を一層促進する側面もありまして,少子化と高齢化が同時に進むことによりまして社会あるいは経済にさまざまな影響をもたらすわけであります。少子化対策の基本的な考え方は,私は安心して子供を生み育てられる社会づくりを進め,子供たちそのものが夢と希望を持って心身ともに健やかに成長できる環境を整えていくということだろうと思っております。そのためには,労働あるいは福祉,そして保健,こういった面で多面的な取り組みが必要であります。

 少子化の進行には幾つかの理由が挙げられておりますが,私はその一つに,住宅費の負担など我が国の住宅事情があるのではないかと思っております。特に横浜などの大都市におきましてはこの影響が大きいと考えられますので,建築局として少子化対策にどのように取り組んでいるのか,まず伺います。



◎(田島建築局長) 子育て期,あるいはこれから子育て期を迎える中堅ファミリー世帯向けの公的賃貸住宅の供給といたしましてヨコハマりぶいんの供給を進めております。ヨコハマりぶいんは,民間土地所有者等が建設する良質な賃貸住宅について,家賃助成により入居者の家賃負担の軽減を行うものでございます。また,子育て世帯の良質な住宅の取得,建築を支援するために横浜市建築助成公社融資を実施しております。良質な住宅の建築や購入,増築工事のための個人住宅資金融資に加え,初めてマイホーム割り増し,多様な住まい方を支援するための制度として二世帯同居割り増し,多人数世帯同居割り増し,親と子の隣居,近居のための住宅の建築や購入に対する親子触れ合い割り増しを実施しております。



◆(松本[敏]委員) 質的な向上を目指すということだろうと思っております。今,平成13年度予算案の事業内容につきましてもるる説明があったと思います。

 そこで,少子化対策の一つでありますヨコハマりぶいん,これは中堅ファミリー世帯向けの良質な賃貸住宅として供給されていると思います。平成10年の住宅・土地統計調査によりますと,市内の賃貸住宅の面積は平均で41.5平方メートルほどでございます。平成12年度のヨコハマりぶいんの住戸の平均面積,それから住戸タイプはどのようになっているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 平均住戸専用面積でございますが,約66平米でございます。

 また,主な住戸タイプでございますけれども,3LDKでございます。



◆(松本[敏]委員) このヨコハマりぶいんは民間住宅に比べまして広くて質がよいというふうに受け取れます。また,収入に応じた家賃補助がありますので,中堅ファミリー層から応募が大変多いのではないかと思います。

 そこで,伺いますけれども,平成12年度のヨコハマりぶいんの応募者数,それから応募倍率はどうなっておりますか。



◎(田島建築局長) 応募者数は3,663人,応募倍率は4.5倍となっております。



◆(松本[敏]委員) 今後の社会情勢をかんがみますと,ヨコハマりぶいんに対するニーズ,これはもっともっと多くなるだろうと私は考えております。現在のヨコハマりぶいんに住んでいる世帯主の平均年齢は何歳なのか,また,年齢層はどの辺が多いのか,教えてください。



◎(田島建築局長) 世帯主の平均年齢につきましては35.8歳となっております。

 また,世帯主の年齢層でございますけれども,30歳代が58%,20歳代が約20%で,20歳代,30歳代が全体の約8割を占めております。



◆(松本[敏]委員) 20歳代,それから30歳代のいわゆる若い世帯がかなり多く入居しているという答弁でございますが,それでは,入居世帯の中で18歳未満の子供がいる世帯の割合,それから子供の平均人数,そして子供の平均年齢を教えてください。



◎(田島建築局長) 入居世帯の中で子供がいる世帯の割合につきましては約65%でございます。また,子供のいる世帯の子供の平均人数は1.6人でございます。平均年齢は5歳でございます。



◆(松本[敏]委員) 平均年齢が比較的若いという御答弁でした。いわゆる子育て期の若い世帯が多く入居しているということだと思います。一般的に言われておりますが,子育て世帯では子供の養育費,学費などの経済負担が多くて,家族構成に合ったような広さの住宅を確保していくということが大変困難な状況にあります。そこで,ヨコハマりぶいんの方で何らかの優遇策を検討していただきたいと考えておりますが,局長,いかがですか。(「ほかの市では始めているぞ,ちゃんとやれよ」と呼ぶ者あり)



◎(田島建築局長) 今先生の御指摘の状況もよくわかりますので,今後子育て期の中堅ファミリー世帯がヨコハマりぶいんに入居しやすいような優遇策について検討してまいります。(「局長,自信持って答弁してくれればいいのに」と呼ぶ者あり)



◆(松本[敏]委員) 明確に検討していくという答弁をいただいたものと受けとめまして,次の質問に移りますが,少子化対策は市営住宅においても必要であります。(「そうだ」と呼ぶ者あり)18歳未満の子供が3人以上いる,いわゆる多子世帯が市営住宅にどのくらい応募しているのか,過去3カ年にわたって状況をお聞かせください。



◎(田島建築局長) 応募状況につきましては,平成10年度は応募者が618人で倍率は8.7倍,11年度は応募者が697人で倍率は7.8倍,12年度は応募者が803人で倍率は12.7倍となっております。年々ふえている傾向にございます。



◆(松本[敏]委員) 多子世帯の応募者数が年々増加をしている,しかも倍率も高い,こういう答弁でございます。したがいまして,非常に多子世帯の入居がしづらいという状況にあろうかと思います。(「そうだ」と呼ぶ者あり)本市では市営住宅の募集におきまして,高齢者や母子家庭,さらには障害者世帯,こういった方々を対象に,特認B組として一般世帯よりも3倍ほど入居優遇がされております。育ち盛りの子供を3人以上抱えた多子世帯というものは,先ほど私が申し上げましたように養育費,学費,家賃などの経済的負担を考えますと,民間の賃貸住宅に入るということは大変難しいものというふうに受けとめております。

 そこで,市営住宅の募集において多子世帯に対しても入居しやすい優遇制度を導入すべきと私は考えておりますが,局長の考えを伺います。



◎(田島建築局長) 多子世帯の応募状況や経済的負担などを考慮しますと,高齢者世帯などと同様住宅の困窮度が高いと考えられますので,多子世帯に対する優遇制度の導入につきましては,平成13年度に実施してまいりたいと考えております。(「いいぞ」と呼ぶ者あり)



◆(松本[敏]委員) ぜひお願いをいたします。

 次の質問項目に移ります。建築基準法改正に伴う緩和措置について何点か伺ってまいります。

 言うまでもなく地域の環境を守るために建築基準法が定められているわけでございますが,地域の環境に配慮しながらも土地を有効に活用していく,そのためにさまざまな規制緩和が導入をされております。規制緩和につきましては,その趣旨をきちんと踏まえながら,本市のような大都市におきましては積極的に有効活用していくことが大切であると考えているところであります。

 まず,昨年5月に改正されました建築基準法,この中で新たに設けられた緩和規定はどのようなものか,伺います。



◎(田島建築局長) 改正に伴います緩和規定は2点ございまして,1点目は,密集市街地等で老朽建築物の建てかえを促進させるために,隣地境界線から後退する壁面線を指定する区域で建ぺい率を緩和する許可制度でございます。2点目は,商業地域内の特に土地の高度利用を図るため,都市計画で定める区域内において関係権利者の合意により容積率の移転を指定することができる,これは特例容積率と呼ばれておりますけれども,こういう制度でございます。



◆(松本[敏]委員) 今の答弁の中で新たな建ぺい率の許可制度,これはどのようなものでしょうか。



◎(田島建築局長) 許可制度の内容でございますが,制度を適用するには建築基準法第46条に基づき壁面線を指定することが条件となります。この壁面線は道路に囲まれた一定の区域内の環境を向上するために隣地境界線から建築物までの距離を定めるもので,指定に当たっては関係権利者の合意を前提に建築基準法に基づく公聴会を行いまして,かつ建築審査会の同意が必要となります。その壁面線が指定された敷地に建築する建築物で,安全性確保や防火性能の確保,通風,採光などの確保について総合的に判断しまして,支障がないと認め,建築審査会の同意を得て許可したものは建ぺい率が緩和できる制度でございます。なお,都市計画により地区計画を定めた区域内で,隣地境界線から後退する壁面の位置の制限がある場合も同様の手続により緩和できる制度でございます。



◆(松本[敏]委員) 狭い敷地においてこの建ぺい率の許可制度をぜひ活用していただきたいというふうに考えておりますが,本市におきまして今後この建ぺい率許可制度をどのようなところに適用していくのか,伺います。



◎(田島建築局長) この許可制度につきましての施行は5月18日を予定しておりますので,その際に具体的な基準が示されると聞いております。その基準を踏まえまして検討してまいりたいと考えております。



◆(松本[敏]委員) きょうの時点では具体的な話がしづらいわけでございますが,私といたしましては,ぜひ有効に本市として使っていただいて,あらゆる施策を考えながら対応していただきたいということを申し上げておきます。

 木造建築物の耐震性に関する内容が改正をされました。新たに定められました木造住宅の柱や筋交いの接合部の規定,これが従来と比較してどのようになったのか,伺います。



◎(田島建築局長) 従来は,柱や壁の筋交いの接合部の緊結方法について,補強金物の形状,寸法やボルト本数などの具体的な規定はございませんでした。今回の改正では,柱や筋交いの接合部の緊結方法について,柱の位置及び筋交いの太さや入れ方に応じて接合部に用いる補強金物の形状,寸法,ボルトやくぎの本数などを具体的に規定したものでございます。



◆(松本[敏]委員) それでは,なぜそのような改正を行ったのか,伺います。



◎(田島建築局長) 今回の改正でございますが,大地震の際の耐震性の確保をより確実にするために行ったものでございます。



◆(松本[敏]委員) 多くの市民の皆さんが利用しております住宅金融公庫融資の家というものは,従来から柱や筋交いの接合部について工事標準仕様書が定められておりました。昨年の施行令改正後,接合部の工事について現場では混乱があったと聞いております。なぜ混乱があったのか,また,施行令の規定と住宅金融公庫の仕様規定は現在どのようになっているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 工事現場で混乱があった理由につきましては,施行令の改正内容が平成12年の5月31日に示されまして,その翌日,6月1日施行でありましたために周知期間がとれなかったことが1つ挙げられます。それからもう一つは,施行令改正に基づく住宅金融公庫の工事標準仕様書の改定が施行日に,6月1日に間に合わなかったということでございます。現在は施行令の規定に基づきまして金融公庫の工事標準仕様書が2カ月おくれの12年8月に改定されましたので,混乱は生じてございません。



◆(松本[敏]委員) 施行令改正後の工事現場におきましては,今まで目にしておりました従来の木造の工事と異なりまして,柱や筋交いに取りつける補強金物が大変多くなったように思われます。柱に対して何カ所もボルト穴をあけていくということは木材の強度を弱めるのではないか,こういう危惧があるのですが,どうでしょうか。



◎(田島建築局長) 今回の改正は,国が構造計算や実験によりまして安全性を確認した上で行ったものであります。柱の金物取りつけ部分にはボルト穴をあけることになりますが,補強金物により接合部が一体的なものとなりますので,建物全体としての安全性や耐震性は十分に確保されております。



◆(松本[敏]委員) 木造住宅の建設というものは,施工者の経験,あるいは伝統的な施工方法,これらによって工事が進められてきております。今回の改正は接合方法の大きな改正でありますので,施工者を初め設計者など建設に携わる人たちがその改正内容を十分に把握して,適切に施工を進めることが必要であります。

 そこで,木造住宅の接合部の改正内容について設計者や施工者に対してどのように周知を図っているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 改正内容の周知でございますが,方面別建築事務所にポスターの掲示をするとともに,建築確認通知書を交付する際に改正内容を記載した説明書を添付しております。また,設計者,工事監理者に対する説明会を8回開催いたしまして,施工者に対する説明会を3回開催しております。さらに,改正内容についてわかりやすく解説したものを建築局のホームページに掲載しております。今後とも改正内容の周知に努めてまいります。



◆(松本[敏]委員) 次に,だれもが利用しやすい公共建築物づくりという視点で質問をいたします。

 公共建築物は市民共有の財産であります。だれもが利用しやすい施設であることが最も重要であります。

 そこで,伺いますが,公共建築物の設計に当たって局長の基本的な考え方を伺います。



◎(田島建築局長) 公共建築物におきましては,健常者だけでなく障害者,高齢者などだれもが支障なく施設を利用できることが基本でございます。さらに,多様化する市民の方々のニーズにきめ細かく対応することが重要であると考えております。



◆(松本[敏]委員) 高秀市長は昨年の本会議におきまして,車いす使用の方など高齢者,障害者や視覚聴覚障害者に対するバリアフリー化に加えて,乳幼児を抱えた方や内部障害者の方への対応など,これまで以上にきめ細かなバリアフリー対応が必要である,このように答弁をされております。乳幼児を抱えた方や内部障害者の方への対応についてどのように施策の中に反映をされているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 乳幼児を抱えた方々への対応といたしましては,最近整備された区役所,地区センター等の施設のトイレにベビーシートやベビーキープを設置しております。また,内部障害者の方への対応といたしましては,現在工事中の市会棟において人工肛門、膀胱保持者,いわゆるオストメイトの方にも利用できる多目的トイレの設置をいたします。また,さらに現在設計中の旭区総合庁舎においても同様の対応を考えております。



◆(松本[敏]委員) 今後高齢化がますます進むわけでありますが,施設利用者の中で急病になってしまうケースもあると思います。そういった場合に救急車が来るわけでありますが,病人を搬送するストレッチャー,かなり大きなものでございますけれども,エレベーターが狭いために使えないということも聞いております。そこで,こういった急病人が出たときにスムーズに搬送できるような計画あるいは配慮がされているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 昨年6月のエレベーターに関する建築基準法の改正によりまして,急病人などを運ぶストレッチャーの利用が可能なトランクつきエレベーターが設置できることになりました。これは,緊急時にエレベーターの奥のトランク部分を開き,先生がおっしゃっているストレッチャーを乗せることができるものでございます。それを受けて,不特定多数の市民の利用が想定される公共施設において設置することとし,現在瀬谷区庁舎と自立支援センターにおいて導入を前提にした設計を進めております。



◆(松本[敏]委員) 大変柔軟性のあるすばらしいアイディアだと思いますので,このエレベーターをこれからも公共建築物の中にぜひ取り入れていただいて,急病人の搬送に役立てていただきたい,このように思います。

 さらに質問を続けていきますが,施設利用者の声を十分聞くということが大切であります。施設の設計に当たってどのように市民の声を反映させているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 地区センター,地域ケアプラザなどの市民利用施設の設計に当たりましては,町内会の代表や公募された市民などで構成される建設委員会などを設置し,地域の利用者の声を聞きながら設計を進めております。



◆(松本[敏]委員) 今IT革命と言われておりますが,本市の予算におきましても電子市役所の実現に向けて予算が計上されております。ITを利用したシステム,これによって市民の意見を聞くということも大事でございます。

 そこで,ホームページの市政提案箱でEメールによる市政への意見,提案を受けていますが,市民利用施設の施設計画に望むこと,あるいは既存施設の改善に関する意見,市民の方からどのくらい届いているのか,伺います。



◎(田島建築局長) 横浜市のホームページにある市政提案箱では,本年2月末までで1,618件のメールを受けております。このうち建築局が設計した施設に関する意見は,既存公共施設への子供用プレイルームの設置についての要望1件となっております。



◆(松本[敏]委員) 1件という数値は予想外でございますが,これから公共建築物に関する意見を広く求めていくべきだというふうに考えております。

 そこでもう一つ,建築物の設計に関して中心的な役割を担っております建築局が主体となって広く利用者の意見を求めて,それを生かしていくということが必要だと思いますが,局長の考えを伺います。



◎(田島建築局長) 建築局ではこれまでも各施設の利用者の声を取り入れるように努めておりますが,今後はさらに建築局のホームページ内に公共建築物に関する投書欄を設けるなど,広く利用者の意見を聞き,施設計画に反映させてまいりたいと考えております。



◆(松本[敏]委員) 利用者の意見も大切でありますが,一方で,施設管理者の意見というものも重要だと思いますので,管理者サイドの意見をどう生かしていくのか,局長の考えを伺います。



◎(田島建築局長) 施設管理者からの意見反映につきましては,建物が完成してから1年後に行われます瑕疵検査の時点や維持管理に関する相談などさまざまな機会を通じ直接意見を聞いてまいりましたが,今後はさらに工夫を重ねながら施設設計に生かしてまいりたいと考えております。



◆(松本[敏]委員) それでは,最後の質問項目に移りますが,公共建築物の耐震対策について伺います。

 阪神・淡路大震災から6年が過ぎました。震災時に公共建築物が応急対策の拠点となるわけでございますけれども,拠点としての機能を十分果たしていくためには幾つかの課題に取り組んでいかなければならないと思います。平成13年度における公共建築物の耐震対策の取り組みについてまず伺います。



◎(田島建築局長) 公共建築物の耐震対策を効果的,効率的に推進するため,公共建築物耐震対策事業計画の進捗管理を引き続き行うとともに,公共建築物耐震工法検討委員会で個別施設ごとに具体的な補強計画の検討を行ってまいります。



◆(松本[敏]委員) 当局の資料によりますと,補強完了の目標は平成22年度となってございます。現在ゆめはま5カ年計画内に着手する第1群施設と,それから来年度,平成14年度以降着手する第2群施設に分けられております。公共建築物の耐震対策を推進するために事業計画の進捗管理というものが大事でございますが,どういった進捗管理をするのか,伺います。



◎(田島建築局長) 耐震対策事業計画に位置づけられた施設の執行状況を確認するなど,耐震対策事業計画の全体の進行管理を行っております。また,耐震診断の結果,新たに補強対策が必要となった施設や防災上の位置づけが変わった施設について,横浜市防災推進会議に諮り,事業計画の追加や変更を行っております。



◆(松本[敏]委員) 事業計画の追加あるいは変更があったという御答弁ですが,平成12年度当初の事業計画の内容がどのように変更されているのか,教えてください。



◎(田島建築局長) 耐震診断の結果,新たに補強が必要と判定された12施設を耐震対策事業計画に追加し,また,防災上の位置づけが変わった施設について第1群から第2群に変更いたしました。その結果,耐震補強が必要な施設は全体で474施設となり,第1群は188施設,第2群は286施設となっております。



◆(松本[敏]委員) 第1群の施設から第2群の施設へ変更された具体的な施設名,それからその理由についてお聞かせください。



◎(田島建築局長) 第1群から第2群に変更された施設は,教育文化センターと市場ポンプ場でございます。教育文化センターでは,センター内の防災行政用無線統制局がみなとみらい21地区のメディアタワーへ移転し,防災拠点の機能がなくなったこと,また,市場ポンプ場では,新たに周辺の下水道幹線が増強整備され,下水の流入量が減ったことなどにより,災害時に果たすべき機能の重要性が薄れたことが変更の理由となっております。



◆(松本[敏]委員) それぞれの施設の機能の重要性を考えながら変更したという答弁でありますが,それでは,平成13年度は第1群施設に着手する最終年度ということになりますけれども,第1群施設の進捗見通しについて伺います。



◎(田島建築局長) 平成13年度は港南区総合庁舎,港北土木事務所など50施設に着手する予定となっております。平成13年度までの累計では,第1群188施設のうち177施設となります。その結果,第1群の進捗率は平成12年度が68%だったものが平成13年度では94%となる見通しでございます。



◆(松本[敏]委員) 94%という数値はかなり高い率だというふうに受けとめます。しかし,11施設が着手できないという御答弁でしたけれども,第1群施設にせっかく位置づけたわけでありますので早期に着手をしていくことが大事だろうと思いますが,今後の取り組みについて,それからなぜ着手できなかったのか,この辺を伺います。



◎(田島建築局長) 1群の11施設が期間内に着手できない主な理由は,耐震補強にあわせて施設の老朽化に伴う改修,建てかえを含めた検討が必要となり,その調整に時間を要していることなどでございます。これらの施設につきましては,できるだけ早期に事業の推進が図れるよう引き続き関係局と協議調整を行ってまいります。



◆(松本[敏]委員) 第2群の施設が300近くあるわけでありますが,これを平成22年度まで実施をしていくということでございます。きめ細かな管理を行わなければ実現も難しいと思いますけれども,今後第2群の施設についてどのような進捗管理を行っていくのか,伺います。



◎(田島建築局長) 第2群の施設の進捗管理につきましては,平成13年度内に耐震対策に関する実施計画を定め,それに基づきまして計画的に推進してまいりたいと思っております。



◆(松本[敏]委員) 耐震対策は本市にとって大変重要な事業でございますので,ぜひ積極的に,しかも緊密な計画を立てながらそれを実現していただきたいと思っております。

 質問を終わります。

      −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○(池谷委員長) 質問者がまだ残っておりますが,この際60分間休憩いたします。

                             午後0時05分休憩

                             午後1時06分再開



○(吉村副委員長) 休憩前に引き続き予算第二特別委員会を開きます。

      −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○(吉村副委員長) それでは,質問を続行いたします。

 牧嶋秀昭委員の質問を許します。



◆(牧嶋委員) それでは,高齢者用市営住宅,高齢者住宅施策について何点かお伺いしたいと思います。

 平成13年度予算案では,高齢者用市営住宅といたしまして直接建設方式28戸,借り上げ方式としてシニアりぶいん450戸が計上されております。これまでに供給された高齢者用市営住宅はどのくらいあるのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 平成12年度末の見込みでございますが,119団地,2,890戸でございます。



◆(牧嶋委員) 13年度予算案でもほとんどが借り上げ方式であるシニアりぶいんによる供給を進めているとしておりますけれども,これまでに供給されました高齢者用市営住宅のうち借り上げ方式の割合はどのくらいなのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 借り上げ方式によるシニアりぶいんの供給戸数は,同じく平成12年度末で2,031戸の見込みでございまして,その割合は約70%でございます。



◆(牧嶋委員) 高齢者用市営住宅は,これを必要とする高齢化率の高い地域の方々に的確に供給していくことが大変重要な施策の一つではないかと思います。そこで,高齢者の多い,私の住んでおります鶴見区,神奈川区,西区,中区,南区,いわゆる都心5区で,これまでのシニアりぶいんの供給戸数と市全体に占める割合はどのくらいなのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 平成12年度末の見込みで50団地,1,091戸でございます。また,市域全体に占める割合につきましては約54%でございます。



◆(牧嶋委員) 今申し上げました都心5区,鶴見,神奈川,西,中,南の区別のシニアりぶいんの供給戸数はそれぞれどのくらいなのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) いずれも平成12年度末の見込みですが,鶴見区169戸,神奈川区295戸,西区110戸,中区260戸,南区257戸でございます。



◆(牧嶋委員) かなり区別にばらつきがあるようですが,特に西区や鶴見区では供給が余り多くないというふうな感じがいたしますけれども,供給戸数に差が見られます。そのような状況の中で,シニアりぶいんの今後の供給についての局長の考え方をお伺いしたいと思います。



◎(田島建築局長) シニアりぶいんは,従来の直接建設方式では供給の難しい都心部などの高齢化率の高い地域を中心に供給しております。厳しい財政状況の中,ゆめはま2010プランに基づく着実な供給を図るため有効な方式であると考えております。供給水準の低い鶴見区などにおきましてはできるだけ供給増に努めてまいります。



◆(牧嶋委員) 私も,住宅につきましては,地元を回りますと高齢の方々から相談を受けることが大変多うございます。問題意識を強く持っているところでございますけれども,高齢者の方々が安心して生活を送るためには住みなれた地域で住み続けることが非常に大切だと考えております。そのため,市民の需要にこたえるよう積極的な戸数の確保とともに地域のニーズに対応した供給が図れるよう要望いたします。

 続きまして,市営住宅募集の周知の方法についてお伺いいたします。

 市営住宅の募集案内が高齢の方にどこまで広報されているかは大変大切なことだと思っております。市役所や区役所で知らせるのは当然でございますけれども,それ以外のところでどのような対応でもって広報されているのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 行政サービスコーナー,地区センター,保育園,市立病院及び水道及び交通局の各営業所のほか,地下鉄や私鉄の駅構内や,市バス,地下鉄の社内にもポスターを掲示しております。



◆(牧嶋委員) 高齢の方がよく集まる老人福祉センター−−特に御元気な高齢の方が集まるのでございますけれども−−などでは広報がされていないということでございます。高齢の方は若い人たちに比べて情報をつかむのが非常に苦手でございますので,老人福祉センターなどにおいて募集広報を行う考え方があるのかないのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 施設管理者との調整もございますが,早期に実施してまいりたいと考えております。



◆(牧嶋委員) この場合の募集につきましては,ポスターを張ればいいという大前提があるのではないかと思いますけれども,できればこの4月から募集を始めるのがいいのではないか,このように思っておりますけれども,局長のお考え方はどうでございましょう。



◎(田島建築局長) 4月募集から実施できるよう施設管理者と調整してまいりたいと思っています。



◆(牧嶋委員) 続きまして,現在市で行われておりますIT講習会,聞くところによりますと,60歳以上の方でもって半数ぐらい,ざっと会場を見ると1割ぐらいの方が70歳を超えているのではないかというような大盛況ぶりだということを聞いております。市営住宅募集のホームページをこれから開いてくる高齢者の方々も,このIT講習会を経まして大変多くなってくるのではないのかな,こんなふうに思います。私も建築局のホームページを何度か開いておりまして,市営住宅の募集のところまで行くのに7工程ぐらい,最後に募集のページに来るんですけれども,ざっと書いてありまして,何か疑問点があったときに問い合わせをする場所も,電話番号も,要するにこの中には記入されていないというような状態でございます。

 それで,お伺いいたします。市営住宅の募集ホームページにつきまして,特に高齢者向けのホームページは,もっと見やすく,問い合わせの電話番号等も加えて大きな文字にするような,そういう改善の考えはないのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 先生が御指摘のとおり,すべての情報が網羅されているわけでございますが,確かに高齢者の方にとっては大変見にくく,あくせくしやすい部分があろうかと思いますので,ことしの秋までには高齢者の方が検索しやすく見やすいホームページに改善したいと思っております。



◆(牧嶋委員) 要望としてお願いしたいんですけれども,この高齢者のページ等でもって,要するに若い方たちがつくると,ただ文字を大きくすればいい,色をきれいにすればいい,見やすくすればいいというだけではないのではないかという気がします。できればこのホームページ改善に当たりまして高齢者の方々の声等も事前に聞きまして,使いいい,読みいいページをつくっていただきたい,こんなふうに思っております。

 続きまして,民間住宅の高齢者対策についてお伺いいたします。

 現在,国レベルでは急速な高齢化を踏まえ,民間住宅全般を視野に入れた高齢者の居住の安定確保に関する法律案が国会で審議されております。この高齢者の居住の安定確保に関する法律案骨子についてお伺いいたします。



◎(田島建築局長) 法律案におきましては,高齢者の居住の安定を確保するため,民間活力を活用した高齢者向け優良賃貸住宅の供給の促進,高齢者の入居を拒否しない賃貸住宅の登録閲覧制度の創設,登録住宅において家賃の滞納があった場合の債務保証制度の創設,高齢者が終身にわたり契約することができる終身建物賃貸借制度の創設,リフォーム資金を死亡時に一括償還する公庫融資制度の特例措置の創設などが骨子となっております。



◆(牧嶋委員) 民間住宅にも本格的に高齢者対策が進められるというこの法案に対しまして大きな期待を寄せるところでございます。法律が成立した場合,本市では今後どのような取り組みが求められることになるのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 先ほどお答えいたしました法律案の骨子の中で本市に求められる取り組みは,これまでも行ってきておりますが,高齢者向け優良賃貸住宅の供給の促進がございます。また,高齢者が終身にわたり契約することができる終身建物賃貸借制度において民間事業者が申請する賃貸住宅の認可がございます。



◆(牧嶋委員) この高齢者住宅法の中に高齢者の円滑な入居を促進するため賃貸住宅の登録事務制度がありますけれども,本市ではこの事務制度はありません。県等と連携をして制度に関する情報の提供や相談体制を強化するなどの検討を早急に行うなど法律の趣旨を十分に生かした運用に努められるとともに,この状況を踏まえてゆめはま2010プランの次期5カ年計画の検討を進めていただきたい,このようなことを要望いたします。

 続きまして,密集住宅市街地整備促進事業につきましてお伺いいたします。

 鶴見駅から京浜臨海部末広地区へつながる鶴見川沿いの潮田町から小野町周辺一帯は,道路等の公共施設が未整備なまま住宅が建て詰まり,防災上あるいは住環境上多くの課題を抱える一方,住んでおります住民の方々の高齢化も大変進んでいる地域でございます。現在,横浜市ではこの地域で密集住宅市街地整備促進事業を実施しており,その中で老朽建物から耐火構造等の賃貸共同住宅建てかえに際しまして助成を行っております。

 そこで,この制度におきまして助成件数及び助成額はどのくらいあるのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 平安地区では平成元年から,本町通潮田地区では平成5年から事業を実施しております。平成13年2月末まで両地区を合わせまして27件に除却費,建築設計費の助成を行いました。

 また,助成額でございますが,合計で5,318万円となっておりまして,1件当たりの平均助成額は約197万円でございます。



◆(牧嶋委員) 該当地区約1万8,000世帯,助成件数27件,結果として事業上どのような効果が現在まで上がっておるのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 建てかえ助成によりまして老朽住宅74戸が除却され,耐火構造の賃貸共同住宅が168戸供給されています。また,助成した建物は不燃化され,敷地内には一定の空地も確保されていますので,街区内の防災性の向上や住環境の改善に寄与しているものと考えております。



◆(牧嶋委員) 住宅の状況が大変厳しい地域でございますので,今後ともどんどん進めていただきたい,こんなふうに思います。

 平安地区と本町通潮田地区では合わせて180ヘクタールぐらいの広さがございます。その広さの割には実績がもう一歩という感じがいたします。この制度を活用した建てかえ促進のために今後どのように取り組んでいくのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 老朽化した木造賃貸住宅のオーナーに対して建てかえ助成制度の概要や助成事例等の資料を送付するとともに,建てかえのための法律や資金計画の相談会を実施してまいります。また,設計,建設,融資等の関係団体に対しては,助成制度に関する説明会を実施するとともに,要請に応じて個別説明を行い,周知を図ってまいります。

 なお,平安地区につきましては,当初の整備目標として全戸数に占める木造賃貸住宅戸数割合を30%にするよう定めておりましたが,平成11年度に目標を達成いたしましたので,1年間の周知期間を置き,平成12年度で事業終了いたします。



◆(牧嶋委員) この地区周辺には市営住宅を初めとした公営住宅が大変少ない地域でございます。地元へ行くと入居希望者も大変多い感じがいたします。

 そこで,助成を受けて建てかえられる住宅をヨコハマりぶいんやシニアりぶいんとして活用すべきと思いますが,このような事例は現在あるのでしょうか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 本町通潮田地区におきまして,平成11年度に計画承認いたしましたヨコハマりぶいん1棟17戸,シニアりぶいん1棟20戸について,平成12年度に建てかえ助成を行っております。



◆(牧嶋委員) ヨコハマりぶいんやシニアりぶいんになった場合は,当然として高齢化対応,バリアフリー化がされておるわけでございますが,りぶいん以外の建物であっても助成をする場合には,高齢化対応をしておく,そういうふうに思いますけれども,いかがでございましょうか。



◎(田島建築局長) 平成13年度から助成を行うものにつきましては高齢化対応をするよう指導してまいります。



◆(牧嶋委員) 建てかえ促進助成の対象になるのは賃貸共同住宅への建てかえのみでございます。大半は戸建ての住宅のまま建てかえをしたいというのが現状でございます。助成制度の対象とならない戸建て住宅に対しましても建てかえを促進するための取り組みが必要と思いますけれども,今後どのように取り組んでいくのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 老朽化した木造戸建て住宅の建てかえを促進し,地震や火災に強い安全な街づくりを進めることが重要であると考えております。建てかえに当たりましては,道路や敷地が著しく狭く,道路の拡幅整備や床面積の確保が困難な地区については,大変難しいとは思いますが,これらの課題を解決するため地区計画制度などさまざまな手法について今後検討してまいります。



◆(牧嶋委員) 大変難しい地域と思いますけれども,今後力を入れて新しい街づくり,ぜひお願いしたいと思います。

 ところで,この地区には街づくり協議会というのがあります。地域の改善のために活動を行っていると聞いております。これまでの協議会の活動と行政の支援についてどのようなことになっているのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 平成9年に住民による潮田本町通地区街づくり協議会が発足し,住民アンケート,町の点検会,街づくりニュースの発行などを行いながら,平成11年に街づくり構想をまとめました。現在協議会では狭隘道路の拡幅整備に向けた話し合いを行っております。本市といたしましては,これらの活動に対してコンサルタント派遣や活動費用の助成などの支援を行ってまいりました。



◆(牧嶋委員) 潮田本町通地区街づくり協議会の区域は,密集住宅市街地整備促進事業地域の一部であります。協議会以外の区域においても地元としてのいろいろな課題を抱えております。これらの地区についても協議会設置を進めていくという考え方はあるのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 地域住民の方々から防災性の向上や住環境の改善など街づくりについての相談があった場合は,地元の方々と話し合いを進めるとともに,必要に応じて街づくり勉強会の開催やコーディネーター派遣を行い,協議会の設置などについて積極的に支援をしてまいりたいと思います。



◆(牧嶋委員) 地元の方といろいろお話をしておりますと感じることは,当局が目指している方向性と住民の方が欲している施策とに多少ギャップがあるのではないか,そんなふうに思います。それは大変大きな単位での協議会を持たれているので,自分たちの意見がなかなか通らない,聞いてもらえない。協議会を持っていても,逆に住民の方はそういう感じがしている部分が多分にあるような感じがする。ぜひ小さな単位でその箇所別の協議会等を持っていただきまして住民の意見を聞いていただけると,きっとあの町並みもいい町並みになってくるのではないかなと思いますので,よろしくお願いいたします。

 そこで,潮田本町通地区街づくり協議会の地域の中で,12年度の事業として街角広場が整備されることになりました。この広場整備に当たりまして住民意見をどのように取り入れたのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 住民参加によるワークショップを構想段階から3回実施しまして,延べ約80名の参加をいただきました。ワークショップでは,現地調査や整備イメージの話し合い,構想案づくり,模型づくりを行い,その中で出されましたシンボルツリーや花のある広場,高齢者の憩いの場,災害時に役立つ広場といった提案を整備計画に反映させております。



◆(牧嶋委員) 現在までの街角広場整備の状況はどうなのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 広場中央に鶴見区の木でございますサルスベリの木を植え,災害時において活用することができる防災井戸を設置するなど,4月開園に向けて整備を進めております。



◆(牧嶋委員) 私も工事中見てまいりました。密集地の中に本当に一輪の花が咲いているという感じの広場でございます。地域の皆さんもぜひ大切にしていきたいということでしたので,すてきな公園をつくっていただきたいと思います。

 続きまして,平成13年度事業として小野町に緑地整備費が予算計上されております。再編整備が進む京浜臨海部末広地区の横浜サイエンスフロンティアとの関係においても大変関心が高いわけでございます。そこで,京浜臨海部横浜サイエンスフロンティアへの玄関口,小野町緑地整備の目的と内容についてお伺いいたします。



◎(田島建築局長) JR鶴見小野駅周辺に不足する緑地を確保するとともに,京浜臨海部末広地区への歩行者アクセスを改善するため,鶴見線沿いの鉄道用地の一部,幅6メートル,延長250メートルを取得し,緑地と歩道を整備するものでございます。



◆(牧嶋委員) 地元といたしましては,これは大変うれしい話でございまして,鶴見小野町の緑地整備地域は末広臨海部の玄関口に当たります。人の集まりやすい環境づくりが大切ではないかと思います。駅舎裏から始まるJRの跡地の緑地です。駅へ集まる人たち,そして,この緑地へ来られる方々の自転車等もちょっと置けるような場所などつくりました多目的広場もあったり,そして,春にはゲノム研究所,横浜市立連携大学院の前から桜の並木道がずっとつながる予定になっておると聞いております。この緑地までその桜並木が続きまして,四季を通じて季節感の感じられるような,人の声が明るく聞こえるような,地域の人たちの思いが十分に生かされた緑地整備をされるよう要望いたします。

 続きまして,鶴見区生麦五丁目住宅地区改良事業につきましてお伺いいたします。

 鶴見川に面する生麦五丁目地区は,河川区域内に未接道の木造住宅が密集し,住宅環境上大変課題の多い地区でございます。また,住宅や倉庫,作業場等の多くの物件もあり,現在も堤防が未整備である鶴見川に残された唯一の地区として地元でも大変懸案の地区でございました。予算説明書によれば,改良住宅建設費の中に生麦五丁目地区の改良住宅建設費が計上されております。当事業によって移転する方々の改良住宅は生麦五丁目ではなく鶴見中央三丁目に建設されると聞いております。

 そこで,鶴見中央に建てられる改良住宅の概要,入居時期についてお伺いいたします。



◎(田島建築局長) 改良住宅の戸数は42戸となりますが,一般公募する公営住宅23戸と合わせ,旧鶴見土木事務所跡地に1棟の建物として建築いたします。

 入居時期につきましては,平成14年12月ごろになる見込みでございます。



◆(牧嶋委員) 改良住宅の入居予定者は,新しい住宅でこれまで同様の生活が送れるか,大変不安な感じを持っている方も多いと聞いております。

 そこで,新しくできる改良住宅の家賃はどのようになるのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 家賃につきましては,入居世帯の収入や住宅の広さなどに応じた応能応益制となっております。ほぼ公営住宅の家賃と同じでございます。



◆(牧嶋委員) ところで,この住民の方々が移転しました建築物の跡地のその処理はどうなるのか,この生麦五丁目の跡地利用はどうなるのか,また,いわゆる地元で言っております貝殻浜,この保存,その管理はどうなるのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 生麦五丁目地区につきましては,堤防及び道路が整備される予定でございます。

 また,貝殻浜につきましては,国土交通省が保存を前提とし整備し,管理すると聞いております。



◆(牧嶋委員) 今後とも,生麦五丁目住宅地区改良事業の円滑な推進のために,地元住民の方々,関係機関と十分調整を図っていくように要望いたします。

 また,鶴見川下流域におきまして唯一の自然な感じが残っている,いわゆる貝殻浜と言われているこの地域,管理は国ということでございます。地元としても大切に守っていきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。

 続きまして,福祉環境改善計画策定事業についてお伺いいたします。

 13年度歳出予算,公共建築物福祉環境改善計画策定事業について,この事業は平成12年,13年,2カ年にわたるものと聞いております。そこでまず,この事業の目的と内容についてお伺いいたします。



◎(田島建築局長) 本事業は,既存公共建築物のバリアフリー化を進めることを目的としております。すべての既存公共建築物は建築基準法など設計時点での関係法令に適合しておりますが,昭和52年に制定された福祉の都市環境づくり推進指針については改正が重ねられて,現在の横浜市福祉のまちづくり条例に移行してきた経緯がございます。このことから,設計時点では基準等に適合していても,現在の条例に照らすと一部改善が必要となるケースもございます。この福祉のまちづくり条例では既存建築物への対応は努力義務となっておりますが,バリアフリー化を積極的に進めるため,条例の適合状況の調査と改善計画の策定を行い,その結果を施設管理者に通知して改善を働きかけてまいります。



◆(牧嶋委員) 平成12年度の調査の内容についてお伺いいたします。



◎(田島建築局長) 不特定多数の市民が利用する233施設について福祉のまちづくり条例の適合状況を調査し,改善を要する項目の内容に応じてランク1,2,3の3区分に分類をいたしました。



◆(牧嶋委員) 市の施設というのは全部で大体2,300カ所あると聞いております。どのようなお考えでもって今お話がありました233施設に絞り込んだのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 建築局が設計工事を担当した施設のうち,小中学校など既に施設管理者において対応中の施設,そして耐震補強等の工事を予定している施設,消防署やポンプ場など使用者がほぼ限定されている施設などを除きまして,不特定多数の市民が利用する市民利用施設に絞り込んだ結果,233施設を調査対象といたしました。



◆(牧嶋委員) 改修規模に応じた分類の目安というのはどのようなものか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 分類の目安につきましては,ランク1はエレベーターの新設など工事中施設運営に支障を来すもの,ランク2は出入り口の幅を広げることなど施設運営に一部支障を来すもの,ランク3は視覚障害者誘導ブロックの設置など施設運営に支障のない軽微なものとしております。



◆(牧嶋委員) 条例整備基準の各項目につきまして調査が行われたわけでございますけれども,その結果はどうだったのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 福祉のまちづくり条例に規定された項目について,233施設で延べ2万3,000項目を対象に調査を行った結果,約1万9,000項目,83%が条例に適合しております。改善を要する箇所は約3,800項目で,これをランク別に見ますと,ランク1が約50項目で1%,ランク2が約250項目で7%,軽微な改善で済むランク3が約3,500項目で92%でございます。



◆(牧嶋委員) 全体の83%がクリアされているとはいえ,その17%が大変大事なのではないかと思います。今後ひとつその整備をお願いいたします。

 以前は福祉の都市環境づくり推進指針に基づいて設計されていたものが,現在の条例に照らし合わせたときに適合しない箇所が出てきている,これはやむを得ない面もあると思います。それだけに,この福祉環境改善計画策定事業に,弱者に対しまして優しいもの,そういう思いでもって向かっていっていただきたい,こんなふうに思っております。その調査の結果を踏まえましてどのような項目で改善箇所が多く見られたのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 主に使用する階段部分や建物の出入り口から受付に至る視覚障害者誘導ブロックの設置,そしてトイレ内の手すりの設置などでございます。



◆(牧嶋委員) 例えば私たちというか市民の皆さんが多く使う有名な建物というか,横浜美術館とか野毛の中央図書館,これにつきましては具体的にどのような調査結果であったのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 両施設とも設計時点では基準に適合しておりますが,今回の調査結果では,両施設とも一般用トイレに手すりがないこと,階段に視覚障害者用誘導ブロックが設置されていないこと,ホール内の客席に補聴設備がないことなどの点で改善を要することになりますが,すべてが軽微な改修で対応できる項目でございます。



◆(牧嶋委員) ぜひその対応をお願いしたいと思います。

 次に,今年度事業費といたしまして200万円が計上されておりますが,13年度の事業内容をお伺いいたします。



◎(田島建築局長) 13年度の事業内容でございますが,改善が軽微なものを除き,施設別に改善費用を含めた具体的な改善計画を策定してまいります。



◆(牧嶋委員) 施設別に改善計画が示されるということでございます。大切なのはどのように各施設の改善を実施に移すのかということだと思います。そこで,策定されました改善計画をどのように活用していくのか,お伺いいたします。



◎(田島建築局長) 施設管理者に対して改善計画の通知と改善の働きかけを行い,既存施設のバリアフリー化の推進を図ってまいりたいと思います。



◆(牧嶋委員) バリアフリー化の実効性を上げていくためには,各施設を管理する局や区が調査の結果からその状況を把握した上で,計画的に予算化を図っていく必要が大変重要であると思います。今後の予算化を含めましてどのようにバリアフリー化の具体化を図ろうとしているのか,中島助役のお考えを伺いたいと思います。



◎(中島助役) 既存の公共建築物につきましては,市民サービスを低下させることなく,施設利用をしながら施行することとなりますが,施設の広さなどの制約もございますけれども,今回の調査を踏まえましてバリアフリー化に向けて積極的に取り組んでまいります。



◆(牧嶋委員) 福祉のまちづくり条例では,既存施設の改善につきましてはあくまでも努力義務とされております。バリアフリーの精神を深く理解した上で,改善に対する強い意思がないとなかなか実現は難しいものでございます。行政は率先して既存施設の改善に取り組むとともに,民間にもその改善を促し,真のバリアフリー社会を実現していく責任があると考えます。

 確かに,施設によりましては大規模な改修が予想され,対応が難しいところもあるようでございます。そうだからといって何もしないのではなく,障害を持つ利用者の痛みを知った上で,改善できる部分から手をつけていくといった工夫も必要ではないかと思います。先ほど質問をいたしました高齢者住宅法につきましても,福祉環境改善計画につきましても,ともにその制度をどのように理解して,その時代に中心になって動いておる世代の高齢者の方々の身になって,絵そらごとではない行政制度を確立していくことが私たちの使命ではないかと思います。言葉だけの優しさではなく,今回の事業を単なる調査だけに終わらせるのではなくて,全庁的な取り組みの中で公共建築物のバリアフリー化を実現していただきたい,このことを強く要望しまして,私の質問を終わります。

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○(吉村副委員長) ほかに御質問はございませんのでお諮りいたします。

 建築局関係の審査はこの程度にとどめて常任委員会へ審査を委嘱し,総務局関係の審査を行いたいと思いますが,御異議ございませんか。

        〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○(吉村副委員長) 御異議ないものと認めます。

 よって,さよう決定いたしました。

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○(吉村副委員長) 当局の交代を願います。

                             午後1時39分