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神奈川県 横浜市

平成13年 大学教育委員会 P.1  06月13日−07号




平成13年 大学教育委員会 − 06月13日−07号









平成13年 大学教育委員会



               大学教育委員会記録

◇開会年月日      平成13年6月13日(水)

◇場所         市会4階大会議室B

◇時間         午前10時00分開会

            午前10時42分休憩

            午前10時44分再開

            午前11時33分閉会

◇出席委員       11人

  委員長    菅野義矩君(民主党)

  副委員長   佐藤祐文君(自民党)

  副委員長   手塚静江君(公明党)

  委員     小林昭三郎君(自民党)

  委員     鈴木喜太郎君(自民党)

  委員     田野井一雄君(自民党)

  委員     川辺芳男君(民主党)

  委員     花上喜代志君(民主党)

  委員     石井義了君(公明党)

  委員     手塚勇夫君(共産党)

  委員     脇田久美子君(ネット)

◇欠席委員    なし

◇傍聴議員    なし

◇出席理事者

  助役                 藤井紀代子君

 (市立大学)

  学長                 加藤祐三君

  事務局長               大場浪男君

  総務部長               池田輝政君

  医学部事務室室長兼附属病院管理部長  斎藤 勲君

  医学部附属市民総合医療センター管理部長

                     荻原信吾君

  医学部長               奥田研爾君

  理学部長               馬来国弼君

  総合理学研究科長           小川恵一君

  医学部附属病院長           松原 升君

  医学部附属市民総合医療センター病院長 近藤治郎君

                            ほか関係職員

 (教育委員会)

  教育委員会委員長           高杉 暹君

  教育委員会委員長職務代理委員     是枝匡輔君

  教育委員会委員            春口 廣君

  教育委員会委員兼教育長        太田和彦君

  総務部長               佐々木五郎君

  教職員部長              阪間育男君

  施設部長               牧野和敏君

  学校教育部長             北里善司郎君

  担当部長(学校教育部児童・生徒指導担当課長)

                     西村哲雄君

  人権教育担当部長           横松進一郎君

  養護教育総合センター所長       寺澤博昭君

  生涯学習部長             岩倉憲男君

  中央図書館担当部長          藤澤 昭君

  教育センター所長           松永昌幸君

  教育総合相談センター所長       中村満智子君

                            ほか関係職員

◇市会事務局

  議事課書記              石原雅久君

  議事課書記              山本一夫君

  調査課書記              内牧直之君

◇議題

  市立大学関係

   1 市第20号議案 900メガヘルツ型核磁気共鳴装置の取得

  教育委員会関係

   1 請願審査

    (1) 請願第3号 義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書の提出方について

    (2) 請願第5号 就学援助申請に関する受付窓口の拡充について

   2 陳情審査

    (1) 陳情第4号 義務教育諸学校の事務職員等給与費の国庫負担適用除外反対に関する意見書の提出方について

   3 その他

    (1) 大阪教育大学附属池田小学校で発生した殺傷事件について

    (2) 市立図書館の差別表現図書利用制限等について

  調査案件

   1 大学施設の整備状況について            (継続審査)

   2 教育関係諸施設の整備状況について         (継続審査)

  その他

   1 各種委員会委員について

開会時刻 午前10時00分



△開会宣告



○(菅野委員長) これより委員会を開会いたします。

 上着の着用は御自由にお願いいたします。

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△市第20号議案の審査,採決



○(菅野委員長) 市立大学関係の審査に入ります。

 市第20号議案を議題に供します。

   市第20号議案   900メガヘルツ型核磁気共鳴装置の取得



○(菅野委員長) 当局の説明を求めます。



◎(大場事務局長) 市第20号議案について御説明申し上げます。

 一般議案書の175ページをお開きください。

 本件は,予定価格1億円以上の理化学機器の取得にかかわるものでありまして,市立大学におけるたんぱく質の立体構造解析の研究の用に供するために,900メガヘルツ型核磁気共鳴装置を買い入れようとするものでございます。

 まず初めに,核磁気共鳴装置の導入の意義や機器構成などについて御説明させていただきます。

 お手元にお配りしてございます資料をごらんいただきたいと思います。

 横浜市立大学では,平成13年4月に,大学院総合理学研究科に生命科学分野の新専攻といたしまして,隣接する理化学研究所との連携大学院,生体超分子システム科学専攻を開設いたしました。連携大学院における教育研究の目的でございますが,生命活動に不可欠なたんぱく質やDNAなど生体超分子を中心に,生命現象の仕組みを解明しようとするものであります。基礎研究と技術開発の距離を近づけた実践的な教育研究を行います。

 次に,教育研究の内容についてでございますが,核磁気共鳴装置などを用いまして,たんぱく質の構造や機能及びそれらの相互作用を分子・原子レベルで解明する基礎研究を行います。また,その効果といたしましては,基礎研究の成果を踏まえ,応用研究につなげることにより,医薬品,食品,素材,環境保全などの分野ばかりでなく情報処理,分析・計測機器など幅広い産業にも貢献し,本市経済の活性化にも寄与することが期待されます。

 この核磁気共鳴装置でございますが,たんぱく質やDNAなどの生体超分子の構造と機能,それらの相互作用につきまして,分子・原子レベルで解析するための基本的かつ必須の実験機器でございます。

 今回の900メガヘルツ型核磁気共鳴装置の導入の意義についてでございますが,1つには,感度性能や分解能力の高い高磁場の核磁気共鳴装置によりまして,たんぱく質の構造解析の迅速化と精密化が可能となります。また,分子量の大きい,より多くの種類のたんぱく質の解析が可能となります。

 核磁気共鳴装置につきましては,既に500メガヘルツ型,600メガヘルツ型,800メガヘルツ型の装置を購入してございます。500メガヘルツ型では,分子量が1万前後のたんぱく質の解析を行うことができます。また,600メガヘルツ型装置では分子量が3万前後までのもの,800メガヘルツ型では分子量5万前後までのものは解析を行うことができます。しかしながら,分子量5万を超えるたんぱく質などの構造や機能に関しましては,900メガヘルツ型装置によって初めて精密で迅速な解析が可能となります。また,これらの磁場強度の異なる複数の機器を総合的に使用することで,さまざまなたんぱく質等の正確な分子運動のより精密な解明が可能となります。

 次に,核磁気共鳴装置の内容についてでございますが,主たる機器の構成は,超高磁場超伝導磁石,液体ヘリウム温度冷却装置,分光計,検出器,データ処理装置,試料温度制御用温度可変装置及びその他の装置から成り立っております。取得予定価格は6億7,200万円でございます。

 説明は以上でございます。



○(菅野委員長) 質疑に入ります。



◆(石井[義]委員) 900メガヘルツ型を1台購入するとのことですが,このほかにも5台あり,合わせて6台になるわけです。先般の本会議の質問への答弁では,客員教授等による指導を受けるときとか,共同研究等が行われたときには理化学研究所のものも使用できるということだったと思うんです。そういう機会は一体どのぐらいあるのか。それはどのぐらい想定していますか。



◎(大場事務局長) 今回,研究のスタッフが理化学研究所から客員教授という形で総合理学研究科に配属されております。そのもとで大学院生が指導を受けております。ですから,教育の日常活動の中で市大のものを使う場合もありますし,理研の機械を使う場合もあるということです。

 共同研究につきましては,これから幾つかいろいろな形で組み合わせが出てくるかと思います。その組み合わせの数によって,また頻度が変わってくるかと思いますが,スタート時期でございますから,今後一層ふえてくると思っております。



◆(石井[義]委員) そうすると,日常的な研究というか,講義を受けるときにも使えることになるわけですが,その際,使用料みたいなものがかかるのかどうかについてはいかがですか。



◎(大場事務局長) お互いに共同利用する場合については,費用,経費はそれぞれが負担します。負担するというのは,理研の機械を使う場合は理研側が負担し,市大の客員教授が研究する場合には市大の方が負担するという形になります。



◆(石井[義]委員) 購入価格は6億7,200万円でありますけれども,ランニングコストが日常活動の中で当然予測されるわけですね。今回900メガヘルツ型を初めて1基買うわけですが,その前に800メガヘルツ型1基,600メガヘルツ型2基,500メガヘルツ型2基を購入済みなわけです。そのそれぞれの年間のランニングコストはどのぐらいになっているのか。今回,900メガヘルツ型で2,000万円近くになるのかなという気がし,その予算をまた計上しなければいけないことになるわけですけれども,その辺は織り込み済みなのかどうか。それもあわせてお答えください。



◎(大場事務局長) 900メガヘルツ型については今年度末までに据えつけを行いますが,ランニングコストについては,来年度予算から出てこようかと思います。既に据えつけておるものにつきましては,例えば500メガヘルツ型ですと2基で約300万円,600メガヘルツ型ですと2基で500万円程度でございまして,800メガヘルツ型ですと約1,000万円になります。ですから,900メガヘルツ型についても,大体1,800万円ぐらいかかるのではないかと,今見積もっております。



◆(石井[義]委員) 買ったはいいけれども液体窒素だとかヘリウムだとかかなりいろいろ使用するわけで,その使用によってランニングコストもかなり重荷になってくるのかなという気もしないでもないんです。これからもっとふやす方向であるとなると,またこのランニングコストは結構かかるのかなと。その辺はどう予測していますか。



◎(大場事務局長) 先ほど私,2基でとお話ししましたが,1基の値段でございます。訂正させていただきます。

 特に生命科学の分野等においては,やはり先端機器そのものが開発途上でもありますし,確かに委員がおっしゃるように,初期投資と,ランニングコストもまだまだかかるかと思います。今後,機械等がさらに性能がよくなってくれば,ランニングコストの面も縮小されるかと思いますが,現在のところでは,今私が申し上げましたような見積もりの程度の経費が,どこの研究所,大学でもかかっているのが現状でございます。



◆(石井[義]委員) いずれにしても,かなり高額なお金を使用するわけですから,それなりに研究成果を期待するわけで,大いに実績を上げられるように御努力いただきたいと思います。



◆(脇田委員) 先日の議案関連質疑のところで,ほかの公立大学でもという質問をさせていただきましたけれども,私もこういうのは全く素人で,よくわからないので教えていただきたいんです。市大を入れて3大学だったと思うんですけれども,例えばそれぞれの大学,これを使用する学生の数はどのぐらいで,どのぐらいの頻度で利用されているというデータはあるんでしょうか。



◎(大場事務局長) 大学院の学生が主に使いますので,ほかの学生に比べれば数そのものは少なくなりますけれども,頻度につきましては,研究が継続しておりますので,今回私どもの計画でも,1年間稼働しない日はないぐらい稼働させております。そういう中で,例えば500とか600メガヘルツ型については,学生が操作の仕方や分析の仕方を中心に勉強してまいりますが,800,900メガヘルツ型になりますと研究用というウエートが高くなってまいります。いずれにしても,使用頻度から言いますと,あいている時間がないぐらい使われると聞いております。



◆(脇田委員) では,市大では,この研究にかかわっている学生数は,大体どのぐらいいるんですか。



◎(大場事務局長) 30名ほどでございます。



◆(脇田委員) そうすると,例えば都立大学とか大阪市立大学それぞれの購入台数が6台ずつぐらいでしたか。それぞれにかかわっている学生の数はどのぐらいかおわかりになりますか。



◎(大場事務局長) 台数は都立大学が7台,大阪市立大学は7台と聞いております。学生については,ちょっと今,私も資料を持っていませんが,同じぐらいの規模だろうと思っております。



◆(脇田委員) それと,この6億7,200万円という金額です。これも全く素人なのでよくわからないんですが,800メガヘルツ型の機械は大体3億円ぐらいと聞いているんです。500,600メガヘルツ型は,購入年次によって価格が若干違うのかもしれませんが,何で800から900メガヘルツ型へ,いきなり倍以上の値段になるのかというのは,性能の問題なのか。それも教えてください。



◎(大場事務局長) 800メガヘルツ型も,当時としては世界でも最先端の機器でございまして,機器そのものを開発して間もない,第1号,第2号機という時期を通して800メガヘルツ型が普及して,そして今度の900メガヘルツ型は,まだ世界的にも10数台しか企業への発注がされていないということでございまして,開発コストがまだまだ高かったということがコストに反映しているのだろうと思います。ですから,現在ではそういう金額の水準でございますけれども,今回の6億円を超える額につきましては,全体の相場から見ると非常に安くなっていると聞いております。



◆(脇田委員) そうすると,もう少し台数がふえていけば値段が安くなる可能性はあるんですか。それとも,どうしてもこの時期に900メガヘルツ型を買わなければいけないのか,その辺のところはどうなんでしょうか。



◎(大場事務局長) たんぱく質の研究については,ポストゲノムということで,今世界が一刻を争う,まさに大変な競争の時期にありまして,日本の経済,日本の産業も,この競争におくれればある意味では全体がついていかれないということでございます。今,大変重要な研究分野を国も全精力を挙げて当たっていると同時に,東京,大阪などの大都市の重要な研究所についても,地域の産業も含めてそうした研究にかかわっているわけでございます。そういう意味では,2年,3年おくれれば,研究そのものが全くのおくれになってしまい,横浜経済に大きな影響が出るということでございまして,私どもとしては,最先端の研究を通じて市全体が技術開発力を上げていくという面で,市大が一つの役割を担いたいということで,今回導入させていただきたいということでございます。



◆(脇田委員) 済みません。最後です。900メガヘルツ型というのは,市大だけなんですか。



◎(大場事務局長) 理化学研究所が4台設置する計画になっており,そのほか横浜市が1台でございます。その後,ほかの大学等で購入計画は出ているかもしれませんが,現段階で私どもがつかんでいるところではそういうことでございます。



◆(手塚[勇]委員) 議案に関連している部分で市長にお尋ねした回答では,この900メガヘルツ型は,今世界でも稼働していない。発注済みは7件あって,今年度中に設置されるものはアメリカで2件,理研で2件ということです。理研の2件については発注済みが2件ということで,将来は4件の計画と聞いているんですけれども,稼働はいつになっているかわかりますか。



◎(大場事務局長) 理化学研究所からのお話では,今年度中に据えつけると聞いております。それが年内なのか年度末なのか,正確な情報はつかんでおりません。



◆(手塚[勇]委員) 市大の900メガヘルツ型のNMRは今年度中に設置,稼働は来年度になるわけですか。そうすると,理化学研究所の2台と大体同じぐらいのペースで稼働すると思うんです。先ほども,あいている時間がないほど稼働率が高いというお話をされたんですけれども,市大の連携大学院の方でそういう稼働率だったら,当然理研の方でも相当な稼働率でやっていると思うんです。先ほど言われたように,国際的な競争になる大変な研究で,特にアメリカは相当力を入れていると思うんです。そういう状況の中で,連携大学院のそもそもの構想としては,連携先の研究所の設備も使うということなんでしょうけれども,実際そんなに使えるのかなという感じがするんです。その辺はどうでしょうか。



◎(大場事務局長) 先ほども申し上げましたけれども,客員教授,客員教員という形で理化学研究所の重要なスタッフが市大の教員を兼務しているわけでございまして,彼らの研究内容そのものが教育指導の内容にもなってくるわけでございます。そういう意味では,教員のノウハウと,理研の施設設備が一体的に活用されますので,私どもとしては十分期待できると思っております。



◆(手塚[勇]委員) 勘繰りみたいな質問になってしまうんですけれども,国際的にも激烈な競争をやっているような設備を,連携大学院の学生が使って勉強することがそんなにできるのかなという感じがするのです。そのために僕は,理研にある同じ設備を大学の方にも設備せざるを得ないのではないかと思うんですけれども,どうでしょうか。



◎(大場事務局長) たんぱく質の構造解析等については,最先端の装置を使って分析しなければ,学問的にも難しいということであります。ましてや10万種類もあるたんぱく質でございまして,分子量が5万以上のものもあるということでございます。市大としても,さまざまなたんぱく質の研究にチャレンジしていくわけでございますので,市民の医療の面から見ても大事な研究分野でもありますから,最低限必要なものとして最先端機器を何種類か持っていることは,大事なことだろうと思っております。



◆(手塚[勇]委員) その設備があって,そういう先端の研究をやるのは悪いことではないと思うんですけれども,余りにも高額な設備,しかも連携先の理研にあるのと全く同じものを設置することについて,我々は質問しているわけです。メガヘルツという高磁場をつくるということで,世界的にもこんなセクションはありませんので,確かに開発費は相当かかってしまうんだと思うんです。

 確かに先端技術だから,この設備を用いてやらなければならないということはわかるんですけれども,世界的にも連携先の理研でも稼働していない設備を,本当に大学院としてそこまでやらなければいけないのだろうか。800メガヘルツ型まであるわけですから,そういう設備で具体的に基礎的なことを研究して,足りない分野については理研の900メガヘルツ型を使って勉強するので十分ではないか,それが連携大学院のそもそもの構想ではないのかという感じがするんです。その辺はいかがでしょうか。



◎(大場事務局長) アメリカなどがこれだけ発展してきた一つの大きな理由は,大学が科学技術をリードしたということで,逆に言うと日本がある意味で立ちおくれたのも,大学の支援の活用が一歩おくれたということだと思っております。今回,新しく国内的に,また地域において言われておりますけれども,産学共同という形で大学の力が産業なり経済を引っ張っていくということでありますから,横浜市大もそういう気持ちに立って,私どもも最先端の研究に取り組んでいこうということであります。そういうことでよろしゅうございましょうか。



◆(手塚[勇]委員) もう一点お聞きしたいんですが,石井委員からも話があったランニングコストの件です。6セット完了した時点で4,500万円程度ではないかと答えてもらっているんですけれども,どういう内容なんでしょうか。



◎(大場事務局長) 900メガヘルツ型が大体1,800万円ぐらいかかると見ておりますが,800メガヘルツ型で約900万円,600メガヘルツ型1台が500万円,500メガヘルツ型1台が約300万円でございまして,合わせて大体4,000万円ぐらいになるという予定でおります。



◆(手塚[勇]委員) 質問はそういう内容ではなかったんです。ランニングコストの中に含まれているのは,例えば設備維持だけかということなんです。



◎(大場事務局長) 例えば,補修委託関係の経費が当然かかってまいりますし,また,材料費としての液体ヘリウム,あるいは液体窒素がありますが,この3つの要素が主なものでございます。900メガヘルツ型でいきますと補修経費が1,000万円ぐらいでございます。液体ヘリウムが600万円,液体窒素で約200万円ぐらいでございまして,各機においても,大体そういう傾向で経費の割合が分かれているかと思います。



◆(手塚[勇]委員) 我々は連携大学院について反対しているわけではなくて,基礎研究をやる大学院として過大設備ではないかという点を指摘しているんですけれども,もう一点,連携大学院にこういう高価な研究施設を設置することによって,ほかの方に影響があるのではないか。例えば,キャンパスなんかの改修について見てきたんですが,今回,窓枠などの改修に1億円ついたんですけれども,先端設備に余りにも過大な投資をする一方で,そっちの方がおろそかにならないように,ぜひ留意してほしいと思います。



◆(花上委員) 私どもは素人ですから,今,説明を聞いただけですべてがわかるわけではないんですが,手塚委員が先ほど質問されたことは,素朴に我々も考えることなんです。しかしながら,日本がこれから先,国際競争に打ち勝って豊かな国として発展していく国家百年の大計を考えたときには,ITがあれだけおくれをとった中で,ゲノムを初めとする,生命科学の分野においておくれをとってはならないという危機感をみんな共有していると思うんです。そういう中で,横浜市大が連携大学院にこういう機器を導入しようとする意欲は,私は正面から受けとめていかなければいけないのではないかなという思いがあるんです。

 特に理研の社員がアメリカから資料を持ち出したということで大騒ぎになりましたが,日本とアメリカのみならず世界的にこの研究がどう進んでいくのかについて非常に注目を集めているし,その中で日本が勝ち抜いていくための取り組みを積極的に行っていくことが必要である。そのために大学も,役所も,あるいは業界も企業も一体となって取り組んでいく必要性があるだろうと思うわけですが,この機器の意味するところの全体的な考え方について,もう一度お聞かせいただければと思います。



◎(大場事務局長) 今回横浜市が,言うなれば横浜の産業構造も含めて,生命科学を中心とした新しい構造をつくろうということで理研を誘致し,横浜市立大学連携大学院を設置させたということでございまして,私どもなりにそういったものに十分対応できるだけのものにしていかなければいけないというところでございます。1つは,今委員が言われた装置の面も当然そうでございますけれども,同時にそこで研究を進めていく人材が一番大きな要素だと思います。そういう意味で,今回のスタッフは33名おりますが,これについては理研からの客員研究員は連携大学院ということでお呼びしますけれども,さらに全国各大学に公募,最先端の学者を集めた経緯がございまして,市大出身者というよりも,大阪大学を初めといたしまして全国から精鋭が集まってきてございます。そういう意味で,人材と最先端の装置,それから,彼らの持つ情報ネットワーク等も含めまして,何とか市民の期待にこたえられるような,力のある研究教育施設にしていきたいと思っております。



◆(花上委員) いずれにしろ,この装置は,私どもも御説明を聞けば聞くほど必要なんだなと思いますが,高価な機器であることも事実です。これがむだに使われるとか,宝の持ち腐れにならないように,横浜市大が先駆けてこういうものを導入しようという意欲を現実に生かせるような使用状況をつくっていただくように,強くお願いしたいと思います。大学側として,この辺の意欲をお聞かせいただけませんか。



◎(加藤学長) ポストゲノムと言われるのは,確かにたんぱく質です。それで,分子量が5万以上のところが今最先端になっていて,それがまさに基礎研究であると同時に,そこから生まれてくるいろいろな波及効果がある。800と900,数字だけ並べるとほとんど違わないのではないかと私も素人だったので初めは思ったんですが,解析するための対象がたんぱく質であるとすると,分子量5万以上に対応できるのは最先端の900メガヘルツ型しかないであろうということで,この機器の重要性を確かめてございます。

 それと同時に,世界的なポストゲノムの研究開発の戦いはすでに火ぶたを切っておりまして,その中に大学がいかに食い込んでいくか。大学というのは特殊法人等と若干違うところがありまして,学生をとにかく持っており,そして,一番若い優秀な人間たちが自由に研究を進められる,そういう院生集団をきちんと指導できる教員集団がいるという,そこが本来大学の持っている一番大きな点だと思います。それを最も上手に,これからこの900メガヘルツ型を使いながら,ここにも最先端の研究者が列席しておりますが,強く期待しているところでございます。



◆(花上委員) ぜひ頑張っていただきたいと思います。



◆(鈴木[喜]委員) 私もお伺いしたところによると,ゲノム解析にしても,日本の北海道の北の先端から南は九州までの中で,1個の1円玉が落っこっているのを探すようなものだと,理化学研究所の和田教授がそのような表現をされている。膨大な基礎研究の上に成り立って,その解析も大変なものなんですね。僕らはその辺に関しては極めてうといのですが,ただ,その表現一つ聞いても,大変な作業,工程があるものだなと理解しているところです。

 先ほど来,花上委員の方からもありましたけれども,まさに国際競争の中でこれが一番注目されている。特にアメリカと,そしてアジア圏は,日本のここだけが唯一,EUももちろんやっている。この3つの中で,アジアの代表的な日本が,そして,横浜がまた選ばれて,世界有数な理化学研究所が誘致されているんです。そしてまた,市大が参加して連携大学院になる。そういった意味では,市民に対する誇りという部分も非常にあるし,それと,この恩恵をこうむるのは市民だけではなくて,国民であり世界の人なんです。世界人類のためにしっかりとそのようになっていくんだというところというのは,まさに横浜市大の公立の大学としての志だと思うんです。そういう意味では,機器も日進月歩でありますし,それに対しては,この900メガヘルツ型にしても,分子量5万を超えるもの。また,しっかりと基礎研究を済ませないと,まさにこの効果という,ここが我々にとって一番大切なところなわけです。研究そのものは,大学の教授がそれぞれのテーマをお持ちで,専門としての知識を集中させてそこをやってもらう。ただ,我々議会人としては,どちらかというと効果の部分をどう結びつけるかの環境づくりを,いかに協力しながらやっていくかだと思うんです。そういう意味では,いい機械でもあるし,市長がおっしゃったように,連携大学院の効果を結びつけていくには,これからどういう環境をつくってやるかです。例えば理化学研究所も,日本のメーカーと研究し,実験の場面でいろいろな話し合いをしながら改良を加えて,新しい実験機械をつくっているような経緯も聞いているわけです。そういうことも一つの産業の醸成にもなるわけですし,私も極めて期待しているところであります。

 そういった中では,効果を呼び起こすために大学側もいろいろな壁を越えて,産業を,そしてまた将来的にはベンチャー企業等との連携もあるわけですね。市民にとっては,それが経済だとかそういうものになるけれども,経済効果だけではなくて,受け皿づくりについてもいろいろな情報をとらえていただきながら,大学が枠を破ってそういう結びつきを強くしていってほしいと要望させていただきます。



◆(川辺委員) 私も学校時代に多少の分析はやったけれども,こういった分析機器は日進月歩で,どんどん進歩していくわけですね。確かに600メガヘルツ型はいろいろな部分で生徒には使われているけれども,実質的には過去の遺物になってしまう現状にある。こういう先端技術は,1社,2社の単独の会社がやっているのだろうから,売りつけちゃった方が会社としてはいいわけだけれども,この機械に関してはリースはないんですか。



◎(大場事務局長) この核磁気共鳴装置の開発ができるのは世界で2社でございまして,現在,まだリースというシステムで動いていないと聞いております。医療機器等におきましては,ある程度の利用台数が出てきますと,メーカーが直接リースということではなく,間に入ってリース業を始めるところもあると聞いておりますけれども,この機械については,まだそこまではやっていないということでございます。



○(菅野委員長) ほかに御発言もないようですので,本件については質疑を終了し,採決することに御異議ございませんか。

        (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○(菅野委員長) それでは,採決に入ります。

 採決の方法は挙手といたします。

 市第20号議案については,原案どおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。

        (挙手)



○(菅野委員長) 挙手多数。

 よって,市第20号議案は原案可決と決定いたします。

 以上で市立大学関係の議題は終了いたしましたので,当局の交代を求めます。

 当局交代の間,暫時休憩します。

        休憩時刻 午前10時42分

        (当局交代)

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        再開時刻 午前10時44分



○(菅野委員長) 委員会を再開いたします。

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△請願第3号,陳情第4号の審査,採決



○(菅野委員長) 教育委員会関係の請願及び陳情審査に入ります。

 請願第3号及び陳情第4号については,義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書の提出を求める請願と陳情ですので,2件を一括議題に供します。

   請願第3号   義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書の提出方について

   陳情第4号   義務教育諸学校の事務職員等給与費の国庫負担適用除外反対に関する意見書の提出方について



○(菅野委員長) 請願及び陳情の要旨等については事務局に朗読させます。



◎(石原議事課書記) 請願第3号,件名は義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書の提出方について。受理は平成13年5月31日。請願者は,西区横浜市教職員組合執行委員長,山田喜代司さんでございます。

 紹介議員,横山栄一議員,谷田部孝一議員,源波正保議員,荒木由美子議員,工藤恒子議員,井上さくら議員でございます。

 請願の要旨ですが,現行の義務教育費国庫負担制度を堅持するよう,意見書を国に提出されたいというものであります。

 続きまして,陳情第4号,件名は義務教育諸学校の事務職員等給与費の国庫負担適用除外反対に関する意見書の提出方について。受理は平成13年5月28日。陳情者は,西区学校事務職員労働組合神奈川執行委員長,大宮明さんでございます。

 陳情の要旨ですが,国に対して,義務教育諸学校の学校職員等給与費の国庫負担制度からの適用除外に反対する旨の意見書を提出されたいというものであります。



○(菅野委員長) これより質疑に入ります。



◆(鈴木[喜]委員) これは毎年のように出してきているわけですけれども,この趣旨に同意して,全会一致という形で過去ずっと出ているということで,我が党の方も基本的には同じ考えを一貫して持っているわけです。特にこの場で申し上げたいのは,今の行政改革だとかいった中で,実は国と我が党も,地方分権の中で新たな税源移譲の課題も本会議でもいろいろと議論しているところでございます。ある意味では,特にこの件については一貫して財政的な見地から,ぜひとも国税の還元を主目に置いてということを申し上げて,趣旨には賛同すると申し上げたいと思います。



○(菅野委員長) ほかに御発言もないようですので,本件については質疑を終了し,採決することに御異議ございませんか。

        (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○(菅野委員長) まず,請願第3号についてお諮りいたします。

 本件については,採択すべきものとすることに御異議ございませんか。

        (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○(菅野委員長) 御異議ないものと認め,請願第3号については採択すべきものと決定いたします。

 次に,陳情第4号についてお諮りいたします。

 本件については,同様趣旨の意見書を提出することに御異議ございませんか。

        (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○(菅野委員長) 御異議ないものと認め,さよう決定いたします。

 ただいま意見書の提出を決定いたしましたが,案文の作成については正副委員長に御一任いただきたいと思いますが,御異議ございませんか。

        (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○(菅野委員長) 御異議ないものと認め,さよう決定いたします。

 本件については全会派が紹介議員となっているところでもありますので,正副委員長においてあらかじめ作成した案文を用意いたしました。それでは事務局より配付の上,朗読させます。



◎(石原議事課書記) 義務教育国庫負担制度の堅持に関する意見書案。

 義務教育費国庫負担制度は,義務教育無償の原則にのっとり教育の機会均等と教育水準の維持向上を図ることを目的とするものであり,わが国の義務教育の円滑な推進を支えてきた根幹的制度である。

 しかしながら,財務省は昭和60年度以来義務教育費国庫負担制度の見直しを進めており,昨今その対応は「財政構造改革の推進に関する特別措置法」の施行に見られるようにさらに厳しさを増してきている。このような状況の中で,義務教育諸学校の事務職員及び学校栄養職員の給与費がこの制度の対象から除外されることになれば,厳しい地方財政がさらに圧迫されることは必至であり,ひいては義務教育の円滑な推進に重大な影響を及ぼすこととなる。

 よって,国におかれては,義務教育費国庫負担制度の精神を尊重され,今後とも制度を堅持し,平成14年度予算編成に当たり義務教育諸学校の事務職員及び学校栄養職員の給与費をこの制度の対象から除外しないよう強く要望する。

 ここに横浜市議会は,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 議決年月日。衆議院議長,参議院議長,内閣総理大臣,財務大臣,文部科学大臣,総務大臣あてでございます。



○(菅野委員長) ただいまの案文について,各委員の御意見をお伺いいたします。

        (発言する者なし)



○(菅野委員長) それでは,案文のとおり決定することに御異議ございませんか。

        (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○(菅野委員長) 御異議ないものと認め,さよう決定いたします。

 なお,字句の整理及び提出方法等については正副委員長に御一任いただきたいと思いますが,御異議ございませんか。

        (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○(菅野委員長) 御異議ないものと認め,さよう取り扱わせていただきます。

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△請願第5号の審査,採決



○(菅野委員長) 次に,請願第5号を議題に供します。

   請願第5号   就学援助申請に関する受付窓口の拡充について



○(菅野委員長) 請願の要旨等については,事務局に朗読させます。



◎(石原議事課書記) 請願第5号,件名は,就学援助申請に関する受付窓口の拡充について。受理は平成13年5月31日。請願者は,中区新日本婦人の会神奈川県本部会長,柳下靖子さんでございます。

 紹介議員,関美恵子議員,与那原寛子議員でございます。

 請願の要旨ですが,就学援助申請をする窓口を現在の学校だけではなく,区役所や市役所にも拡大されたいというものであります。



○(菅野委員長) ただいま事務局に朗読させましたとおり,本件は行政当局に対する要望に関する請願でありますので,当局の見解について説明を求めます。



◎(太田教育長) 当局の考え方でございますが,現在就学奨励金の申請書は,市立小・中学校に在籍する児童・生徒全員に対し,制度の周知も兼ねて,学年だよりなど他の配布文書と同時に4月中に全員に配付し,また,それ以降の転入生についても随時配付しております。

 申請書の受け付けは毎年5月,9月に学校において行っておりますが,それ以降も翌年の1月まで随時受け付けをしております。

 就学奨励金は,保護者の口座へ振り込むか,保護者に直接現金で給付するかいずれかの方法により支給しているため,児童を介しての現金の授受はございません。

 請願の御趣旨のように,各区役所,市役所において受け付けし資格審査を行うことは,多岐にわたる就学奨励金の請求理由の資格審査をする上で,児童・生徒が市立学校に現に通学しているかどうかの確認などが各区役所,市役所で行うことができず,改めて各学校長へ問い合わせることとなり,かえって学校現場の事務の煩雑化を招くことや,実態の把握に時間がかかることにより,奨励金の支給がおくれることが予想されます。児童・生徒の保護者に迅速で適正に就学奨励金を支給するためにも,現行制度が妥当であると考えております。

 以上でございます。



○(菅野委員長) 質疑に入ります。



◆(手塚[勇]委員) この就学奨励金を受給している児童の数はどんな推移になっているのでしょうか。



◎(太田教育長) 就学奨励金の認定人数でございますが,平成10年度が1万6,360人,平成11年度が1万8,514人,平成12年度が2万724人となっております。



◆(手塚[勇]委員) そうしますと,児童数と対比しますと14人に1人ぐらい受けているということですね。平成12年度だと受給者が2万人を超えました。児童数はほとんど変化がない中で,12人に1人ぐらいの計算になるのではないかと思うんです。それで,通知は,生徒に全員配付する今の方式でいいと思うし,権利と言えば権利ですが,こういう少数の中でプライバシーの問題なんかもあるというふうに報告を受けているんです。父兄も生徒も,学校でやるのもいいけれども,直接学校に行くのをためらう人にとっては,特に区役所の窓口で手続ができれば非常に気安いということなんです。そういう意味では,煩雑といっても,今言ったように数も少ないし,区役所そのものも担当課が非常にオーバーな仕事になるとは思われない。先生が自分のクラスにそういう生徒がどのぐらいいるかという実情をつかむ上では当然学校の方で把握することが必要ですから,区役所なりと十分連絡はとるとしても,そんなに煩雑になることはないと思うんです。そういう面で窓口を広げることも一つの方向ではないかと思うんです。したがって,この請願については採択していただきたいと思います。



◆(脇田委員) この請願にも書かれていました,プライバシーの問題でどういう問題があるのかを手塚さんにお伺いします。私はこの請願をいただいたときに,こういう窓口を設置することが,果たして本当に子供や保護者にとってメリットがあるのかどうかというのは逆ではないかなと思ったもので,具体的にどういうものがあるのかというのをお聞きしたいんです。



◆(手塚[勇]委員) 子供が持ってきたので,お母さんが書いて渡した。そうしたら,それをお姉ちゃんが見て,家庭のことが子供に知れたというようなことがあったということと,クラスで2人,3人ぐらいの中で手続をするということが,父兄にとっては後ろめたくなるということらしいんです。そういう点で,後ろめたいということのないように区役所でできれば苦労がないと聞いております。



◆(脇田委員) では,意見です。

 お子さんがもし書類を持っていかれるということがあるなら,別に保護者が持っていっても構わないと思いますし,入金に関しては,今,教育長からも答弁があったように,口座へ振り込む手だてもあるわけですので,お金の授受のところで特にプライバシーの問題があるとはとても思えません。むしろ学校の方が近いわけですし,現状の制度のままで何ら問題ないのではないかと思いますので,この請願の趣旨には沿いがたいということで,意見として申し上げます。



◆(石井[義]委員) 1点お聞きしますけれども,保護者から児童が預かって学校に持ってきますよね。その場合に封筒に入っているんですか。そのままの紙で先生に届けられる形になっているのか。



◎(太田教育長) 親が申請する場合,こちらから出すものについては全員に配りますので,差異はございません。申請書類を書いて出す場合には,親が直接校長のところへ持ってくるのが多いです。実際に持ってこれない場合は,封筒に入れて事務職様,学校長様というようなあて名を書いて子供が持ってくるケースが主でございます。そのままで持ってくることは一切こちらも指導しておりませんので,現実にはございません。



◆(石井[義]委員) そうしますと,プライバシーの侵害には全く当たらないのではないかなと思いますし,現行の制度そのものの方がかえっていいのかなと。枠を広げれば広げるほどいろいろな問題がそこに生じてくるといった観点からしますと,趣旨には沿いがたいことになると思います。



◆(鈴木[喜]委員) 先ほどの国に対する意見書の場合は,事務局の資料によると,神奈川県内の市町村を含めて,皆さんが各議会に提出,申請されて,それぞれが意見書を提出しているという経緯があるけれども,この就学援助申請に対するものは,今の状態ではこの横浜だけで出ているように私は認識しているんです。横浜で特別に何かあったのかなと思ったんですが,教育長の今の御説明で言えば,特段それらしいことは今御発言の中にもなかったし,なぜ横浜の市会の方にそれが出たのか。ただ,こんな経済状況ですから,リストラなどで生活状況が急遽変わったという背景もとらえながら,実のある教育をしていこうということで,学校の先生方は家庭訪問を含めて教育現場でやっていらっしゃるわけです。少なくともそういった面とプライバシーの話は,先ほど議論がありましたけれども,かえって窓口が広がらない方がいいと私は思っています。今の教育長の御答弁によりますと,そういったことには配慮しているようでありますし,なるべく児童・生徒を介さないでやろうという指導は教育委員会でされているわけでしょう。

 そういうことを総合的に勘案すると,生徒の側から特別にそういった不都合はないと思うんですが,親としては,何となく嫌だなというお気持ちはあるかもしれない。しかし,今のシステムで言えば,学校の中にそれぞれの役割をし,担任の協力を得てやっているような形をとっているわけでしょうから,それについては問題がないと私も理解し,請願の趣旨には沿いがたいということでお願いしたいと思います。



◆(花上委員) 各会派が態度表明しておりますので,うちもやらなくちゃいけないということですが,請願者が心配している事故や教育上の問題とかプライバシーの問題,これは特段取り上げる話ではなく,現行で十分だろうと思いますので,この請願には賛同しかねるということだと思います。委員長,取り計らいをお願いします。



○(菅野委員長) ほかに発言もないようですので,本件については質疑を終了し,採決することに御異議ございませんか。

        (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○(菅野委員長) それでは,お諮りいたします。

 本件については,不採択とすべきものとすることに賛成の方の挙手を求めます。

        (挙手)



○(菅野委員長) 挙手多数。

 よって,本件については不採択とすべきものとすることと決定いたします。

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△大阪教育大学附属池田小学校で発生した殺傷事件について



○(菅野委員長) この際,当局より発言を求められておりますので,これを許します。



◎(太田教育長) 平成13年6月8日に大阪教育大学附属池田小学校で発生した殺傷事件に関しまして,簡単にではございますが,ただいまのところの状況を御報告させていただきます。

 今回の事件は,刃物を持って学校内に侵入した成人男性によって,29人の児童と教員が無差別に危害を加えられ,うち児童8人のとうとい命が奪われるという,大変痛ましく,決して許すことのできない凄惨な事件であります。まず初めに,被害に遭われた方々に対し,心からの御冥福とお見舞いを申し上げます。

 本市におきましても,今回の惨事を深刻に受けとめまして,その教訓を本市の学校現場に生かしていかなければならないと考えております。これまでも,平成11年12月に京都市で発生した児童殺傷事件,また平成12年5月,本市で誘拐事件が発生いたしました。そのときを含めまして,学校現場の中には,外部からの来訪者の確認や不審者への対応のあり方,緊急時における集団下校体制や保護者への緊急連絡体制の整備,また誘拐が下校時にございましたので,登下校時の安全確保ということで,学校長あてに児童・生徒の安全確保及び学校の安全管理について通知しまして,その徹底を図ってきたところです。そういう体制づくりを今までもしてまいりました。ただ,今回の事件を受けて,改めて各学校の安全対策につきまして具体的な再点検を先日指示いたしまして,危機管理に対する教職員の適切な対応及び連絡体制の確立,それから関係諸機関との密接な連携など安全確保にかかわる取り組みについて具体的な報告を現在求めているところでございます。

 また,今回の事件を踏まえまして,6月8日に発表された文部科学大臣談話において,最近,大人社会において残虐な事件が頻発している風潮が見られ,学校だけでは対応できない事態にかんがみ,社会全体でこうした卑劣な行為を断じて許さないとの思いを共有していただきたいとの訴えがなされております。今回の惨事の背景には,数々の残虐な事件に象徴される社会の風潮も否定できないものがございます。本来,子供たちがその夢をはぐくみ安全に学習できる場であるはずの学校に凶器を持って侵入し,子供たちの純粋な夢を踏みにじった行為の残忍さに対する憤りはもちろんでございますが,こうした事件が二度と発生することのないよう,関係者,教育委員会が最前に出て,力を合わせて取り組むことを痛感しております。

 教育委員会としては,地域の青少年指導員や少年補導員及び学校警察連絡協議会等との連携を深めまして,児童・生徒の安全確保を指導してまいります。また,多くの方々に地域の学校を見守り育てていただくといった視点から,学校内外における不審者の早期発見,そして通報体制の整備など家庭や地域との連携の充実をより一層図っていく体制づくりを進めていきたいと思います。また,さらに,校長や教職員の危機に対する研修を深めたり,PTA代表,警察関係者,行政担当者,学校代表者から成る横浜市児童生徒指導中央協議会などにおきまして,各学校の安全管理についての協議を重ねて,学校への周知徹底に努めてまいります。

 今回の事件でかけがえのない命を奪われた方々の御冥福を祈りつつ,今後二度とこのような惨事が繰り返されないように最大限の努力を払う決意を新たにしております。皆様方のなお一層の御協力と御指導を賜りますようお願い申し上げます。

 以上でございます。



○(菅野委員長) この件に関して何かありますか。



◆(脇田委員) 集団登校をやっている学校とやっていない学校があると思うんですが,子供の数が少なくなって,班を組むのがなかなか難しかったりして,集団登校しなくなってきている学校もあると思うのです。ただ,それがいいかどうかはそれぞれの主体性で決めることだと思いますけれども,例えば1年生のお子さんが通学路を一人で登校することもあると思うのですが,今実際に集団登校をしている学校はどのぐらいですか。



◎(太田教育長) 正確な数はわかりませんが,集団登校は,実はある時期,全市的に行っていた経緯がございます。その経緯の中で,交通が非常に頻繁なところで,ガードレール1本,またはガードレールがない狭いところを集団登校していかなければいけないところでは無理だろうと。また,中区のある学校ですが,集団登校中にトラックが突っ込みまして,死亡者,重傷者,軽傷者が13人も出た事件がございました。そういうことを考えまして,集団登校のよさ,悪さがいろいろ議論されまして,親も含めまして各学校ごとにいろいろ議論した中で,うちの学校は集団登下校しないようにしようということでだんだんと解除されてきて,今はどちらかというと,集団登校している学校の方が少なくなっているのが現状でございます。



◆(脇田委員) 地域性はやはりあると思うので,私もそれが必ずしもベストな方法だと思ってはいないんですが,例えば今回のような事件を受けて,学校の力だけでは解決できないことを,今後開かれた学校づくりも目指して,地域の中で必ず,子供の安全や命を守るような協議をしていきましょうという働きかけは,もちろん教育委員会としてやっていかれるということですよね。



◎(太田教育長) 先ほど申しましたように,各学校での取り組みについて,今報告を受けているところでございますが,幾つかの学校から上がってきている例を申し上げますと,ゆめはま教育プランで,まちとともに歩むということをうたって2年目になりまして,大分地域の方が学校を見詰めてくれるようになりました。その成果が出てきているのか,すぐPTAが集まりまして,今回の模倣的なものを防ぐためにも,PTAが当番を決めまして,臨時的にでもいいから学校の登下校について見守ろうとか,ある区では昨年の事件から,学警連が強く連絡体制をとっておりまして,この時期,登下校について警察がパトロールするといった動きもございます。何かの災害のときには集団で登下校させる体制づくりは学校の方でできております。こういう日はという場合には,緊急ですぐできるような体制づくりには現在努めております。



◆(石井[義]委員) 言葉ではわかるんですけれども,具体的な面でちょっと真新しいものがないという気もしないでもないです。川崎市では,PTAの方々が当番でバイト料1日800円とか,ボランティアで学校を回ることもいち早く決めているようですし,最近,駅で職員が殴られるケースがあって,警察官やガードマンをホームに立てたりしているのが,きのうあたり,かなり目立っています。郵便局もかなり襲われていて,OBの方なんでしょうが,必ず表に1人立って,カラーボールを持って1日見ているということで,何かの事件に基づいてそういう体制がすぐにとられる。そういった面からするならば,500近い学校に何らかの処置を具体的に立てなければいけないのではないか。その辺でお考えがあるのかないのか伺います。



◎(太田教育長) 先ほど申しましたように,学校の状況に合わせまして,各学校でどう取り組めるのか,今報告をいただいているところです。その後,長期安定的,継続的にできるものなのかも含めまして,対策をとっていきたい。昨年5月の誘拐事件のときにも,実際に緊急的にやったこともございますけれども,緊急よりも,それぞれが本当に無理のない,そして長期に安全管理をする方法とは何かを学校ごとに考えております。今,報告を受けた後,長期的なものを具体的に考えていきたいと思います。



◆(石井[義]委員) 少なくとも学校周辺のお宅等については,校長や副校長が1回回って,不審者を見たらすぐ通報してください,連絡してくださいぐらいのお願いは,直ちにやるべきだと思います。そういう形で周辺の人たちの御協力をいただくためのアクションを具体的に出さないと,学校は何をしているのかみたいなことを逆に周辺から言われる可能性もあると思うんです。その辺はどうですか。



◎(太田教育長) その辺は,学校と家庭との連携方法という形での点検を出しております。学校ごとの形がございますけれども,地域で不審者を見つけた場合の連絡体制はこうしてくださいというお願いを学校で出しているところでございます。



◆(鈴木[喜]委員) 大阪での事件で,先生の指導のもとに生徒さんがすぐ校庭に並んでいるのがヘリコプターの映像から見えていました。テレビでやっていましたけれども,市町村や警察署ですぐ模擬訓練をやって,逆に生徒がえらく怖がってしまったというのは私も問題はあるだろうと。ただ,日ごろの中で不測の事態に備えた訓練は,拡充していくことも視野に入れて考えざるを得ない世の中の状況であるわけですから,その辺については教育委員会の方からも本当に指導を徹底していただきたいと要望します。



◆(田野井委員) まちとともに歩む学校,はまっ子ふれあいスクールの全校展開と裏腹の指導を子供たちに対してしなければならない。現場は本当に大変なことだと思います。その中で家庭,学校,地域の連携はやってきているんですが,それも限界があるだろう。子供110番やさまざまな展開もしているわけですが,そこで学校に生徒がいる時間帯をどうガードするか。これはある意味では,専門家を常駐させない限り無理ではないか。そういう観点からいけば大変な経費もかかってくる。さまざまな課題があろうかと思うんですが,その辺の生徒に対する現場での指導はどんなことをされているのかお伺いさせていただきます。



◎(太田教育長) 実際に,学校はいろいろな人が入り込んでくる構造になっていますし,また,特にまちとともにということで,地域からの協力者がたくさん入ってまいります。不審者と協力者を差をはっきり出すと,きょうは何年何組でこういう活動を手伝いにといってせっかく訪ねてきたその方が不審者と間違えられるケースが出てくる可能性もあります。こういう方が昔遊びの人ですよと協力者を全校生徒の前で紹介したり,PTAでもできるだけ広く先生方が顔を知っていく。校長はすべての親の顔を知らなければいけませんし,また地域の方とのかかわりの中でも,積極的に飛び込んでいって,地区での懇談会を開催して顔を覚えていくという指導は,以前よりもまちとともにという中で,地域との教師,または子供とのかかわり方ができつつあるというのは現実ですが,まだ完全ではございません。



○(菅野委員長) ほかに御発言もないようですので,本件についてはこの程度にとどめます。

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△市立図書館の差別表現図書利用制限等について



○(菅野委員長) ほかにありますか。



◆(脇田委員) 6月8日の神奈川新聞に掲載されていました,市立図書館の差別表現の取り外しの記事に関して何点か伺います。

 まず,私はこの記事しか情報がありませんので,事実関係だけ確認させていただきたいんです。どこかの団体からの圧力だったのか,教育委員会御自身の判断でこういう対処の仕方をしたのかということと,そのことはいつ,だれがどういう会議の場で決定して,最終的な判断はどなたがされたのかについて,伺わせてください。



◎(太田教育長) まず,新聞に載っております件について,概要を先にお話しさせていただきます。

 市立図書館の資料の中で,名前を申し上げますと,クロワッサンという雑誌の10月号です。それと日経ネットナビの1月号でございますが,その中に差別的な表現に当たる部分があるということで,この出版社の方で自主的回収を行いました。その回収を行ったという情報が私たちに入りましたが,私たちはそれ以前に購入していたものですから,一緒に回収させるべきなんですが,購入したものですので図書の資料として保管していくというのが図書館としての考え方です。ただ,その差別的表現によって回収し,それについて出版元そのものが謝罪文を出しております。そういう事態ですので,これについては図書資料として展示するべきでないと考えますが,図書というのは研究用の部分もございます。実際にも,この雑誌そのものを見たいという要望も市民の中には多いです。ですから,回収の原因になった,差別表現の部分の記事だけを取り外し,そこに理由をつけた白い紙を置きまして,ほかの部分は閲覧に供するという形をとったものです。これはどこかの運動団体の圧力によってやったものではございません。出版元そのものが差別と認めて自己回収したものであるので,教育委員会が差別を助長してはいけないということで,差別的な部分の研究としてどうしても閲覧したいという部分につきましては,研究用として保管し,閲覧はできるようになっておりますが,一般には公開閲覧していません。そういう措置をとったものでございます。



◆(脇田委員) これまでもこういうことがあって,同じような処置をしていたのですか。



◎(太田教育長) 今回の件だけでございます。



◆(脇田委員) それと,日本図書館協会が出されている図書館の自由に関する宣言がこの新聞の記事にもあるんですけれども,その中に,正当な理由がない限りは資料の内容に手を加えたり,撤去したり廃棄したりしないといって,利用を制限できるケースというところで,人権またはプライバシーを侵害するものと書かれております。横浜市立図書館には利用制限に関する要綱や内規はないということで,この自由に関する宣言はどの程度の拘束力があるものなのか。これに基づいて,全国の公立図書館がこういった利用制限に関することを処置として行っているのかどうか。その辺はいかがなんでしょうか。



◎(太田教育長) 利用制限の取り扱いということに関しましては,先生御指摘の図書館協会の図書館の自由に関する宣言という考え方がございます。本図書館も,図書館協会の自由に関する宣言の考え方とか,国立国会図書館の図書利用制限措置に関する内規等を参考にして判断しております。こうした宣言とか規範に照らし合わせますと,資料提供の自由というのは原則的役割がございます。ところが,図書館協会の中にも,人権またはプライバシーを侵害すると認める資料については最小限の利用制限を講じざるを得ないという書き方をしてございます。この部分で,差別を流布するような図書については利用制限を講じていくという形で,一般の閲覧はできない。ただ,研究に使う場合には資料として出すという措置を考えております。



◆(脇田委員) この記事によると,今後ルールづくりをするとお答えになっていらっしゃる。今後こういうことがもし起きたときにということもあるので,予定と,教育委員会内部だけの判断とするのではなく,例えば第三者に判断をゆだねるとか,審議会なり委員会なりといろいろ形はあると思うんですが,そういったお考えがあるのかどうか,最後にそれだけ伺います。



◎(太田教育長) 今後もこういう問題について,第三者というのが本当に妥当なのか検討してみたいと思います。横浜市の人権施策基本方針がございますので,人権施策の中で,人権を尊重した中で取り扱いをして,出版社が回収しないものまで検閲したりということはいたしておりません。出版社そのものが回収した場合に,またはおわびを入れて改本にした場合にどうしていくのかという判断は,そういう中で決めていきたいと思います。



◆(手塚[勇]委員) 1点だけお聞きします。予算の局別審査で,鋼構造の校舎の件でパネルを出して質問をやったんですけれども,あそこで写真に撮ってきた上郷中学を教育長も見に行ったという話を聞いているんです。感想はどうだったでしょうか。



◎(太田教育長) あの建物そのものを私も見てまいりました。校長,副校長,教員にも案内させましていろいろ歩いてきましたけれども,学校の急増期の年代に,鋼構造という中で,短期間に早く学校数をつくらなければという中で建てた学校でございます。鋼構造そのものですので,耐震等については強いんですけれども,確かに湿気を帯びて天井が反り返っている部分,天井の落下等も1件あったと聞いております。これについては,まず早急にできるところはやって,鋼構造についての全体的計画は年度ごとに進めておりますので,それに沿いまして,またそれを少し早めるような形ででも,全体的な教育環境整備には努めていきたいと思いました。



○(菅野委員長) この際,委員の方々からほかにありますか。

        (「なし」と呼ぶ者あり)



○(菅野委員長) 以上で教育委員会関係の審査は終了いたしました。

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△閉会中継続調査案件について



○(菅野委員長) 次に,閉会中調査案件についてお諮りいたします。

 1,大学施設の整備状況について,2,教育関係諸施設の整備状況について,以上2件を一括議題に供します。

 お諮りいたします。

 本件については,いずれも閉会中継続審査といたしたいと思いますが,御異議ございませんか。

        (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○(菅野委員長) 御異議ないものと認め,さよう決定いたします。

 以上で本日の審査はすべて終了いたしましたので,事務局に委員会報告書等の朗読を求めます。

        (委員会報告書等を朗読)

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△各種委員会委員について



○(菅野委員長) 次に,各種委員会委員について御報告いたします。

 本件についてはお手元に配付されております資料のとおり,過日の運営委員会で役職をもって充てるということで決定されておりますので御了承願います。

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△閉会宣告



○(菅野委員長) 以上で本日の議題はすべて終了いたしましたので,委員会を閉会いたします。

閉会時刻 午前11時33分

               大学教育委員会

               委員長 菅野義矩