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神奈川県 横浜市

平成13年 福祉衛生環境保全委員会 P.1  01月22日−02号




平成13年 福祉衛生環境保全委員会 − 01月22日−02号









平成13年 福祉衛生環境保全委員会



              福祉衛生環境保全委員会記録

◇開会年月日       平成13年1月22日(月)

◇場所          市会第一会議室

◇時間          午後1時03分開会

             午後2時59分閉会

◇出席委員        10人

  委員長        小幡正雄君(民主党)

  副委員長       横山栄一君(自民党)

  副委員長       中島文雄君(共産党)

  委員         福田峰之君(自民党)

  委員         山田一海君(自民党)

  委員         今野典人君(民主党)

  委員         大滝正雄君(公明党)

  委員         手塚静江君(公明党)

  委員         中家治子君(共産党)

  委員         宗形もと子君(ネット)

欠席委員         1人

  委員         横溝義久君(民主党)

◇傍聴議員        なし

◇出席理事者

 (衛生局)

  衛生局長               鳥羽和憲君

  市民病院長              森岡 健君

  総務部長               渡邊興三君

  保健部長兼衛生研究所庁        渡邉 哲君

  医療対策部長             酒匂芳興君

  市民病院管理部長           戸塚克己君

                        ほか関係職員

◇市会事務局

  委員会係長              内田康一君

  議事課書記              藤田健一君

  調査課書記              山岸左近君

◇議題

  衛生局関係

   1 小児医療について

   2 報告事項

    (1) 寄附受納について



△開会時刻 午後1時03分



△開会宣告



○(小幡委員長) これより委員会を開会いたします。

 欠席委員は横溝(義)委員でございます。御了承願います。

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△小児医療について



○(小幡委員長) それでは,衛生局関係に入ります。

 小児医療についてを議題に供します。

 本件については,当局説明の後,引き続き参考人の意見聴取を実施いたしますので,参考人として出席をお願いしてございます聖マリアンナ医科大学小児科教授兼横浜市西部病院小児科部長の加藤達夫先生に入室していただきます。

 それでは,事務局より連絡願います。委員の方はしばらくお待ちください。

        (加藤教授入室)



○(小幡委員長) それでは,私より一言ごあいさつ申し上げます。

 私は,福祉衛生環境保全委員会委員長の小幡正雄でございます。本日は,加藤先生におかれましては,大変御多忙の中を御出席いただき,まことにありがとうございます。

 本日は,当委員会の所管事務調査として小児医療についてを議題にしております。

 昨年の暮れに,健やか親子21検討会から,小児医療に関する実態等についての報告書が出されておりますが,この中では,ここ数年,小児医療が危機的な状況にあるといろいろと報告されていまして,当委員会としても勉強したいと思っております。そういったことを先生には御理解いただきまして,率直な御意見を賜りますよう心からお願い申し上げるところでございます。

 それでは,初めに当局の説明を求めます。



◎(鳥羽衛生局長) 小児医療を取り巻く今日の現状について御説明いたします。

 少子化の進展に伴い,年少人口は減少を続けておりまして,小児医療を担う小児科医療機関数も減少しております。一方で,市民は小児医療に対し,24時間いつでも専門医による適切な医療,より高度な医療を求める傾向が強まっております。こうした状況に対応するため,本市は小児救急医療体制の充実,周産期医療の充実に努めております。

 それでは,配付いたしました資料に基づきまして少子化の状況,小児医療体制,救急医療体制,周産期救急について医療対策部長より説明をさせていただきます。



◎(酒匂医療対策部長) それでは,お手元の資料に従いまして御説明いたします。

 表紙の一番下に衛生局と書いてある資料のまず1ページをごらんください。

 本市の少子化の状況についてですが,表1−1に平成2年から平成11年までの9年間の本市の人口,年少人口の推移を示しています。15歳未満の年少人口は毎年減少を続け,この9年間で15%も減少しております。

 表1−2にあります出生数は,ここ数年3万2,000人から3万4,000人で推移しており,大きな変化はございません。出生数はここ数年,毎年3万3,000人と横ばいですが,参考の表のとおり,平成元年以前において昭和50年の4万8,000人から平成元年の3万3,000人へと大きく減少しており,この間の出生数の減少が,現在における年少人口の減少の主な要因と思われます。

 次に,小児医療の提供体制についてですが,資料の2ページをごらんください。

 表2−1の本市の小児科標榜病院数は,平成2年の77病院が平成11年には63病院となっており,この9年間に病院の小児科は18%減少しております。一方,小児科診療所の数には大きな変化はございません。

 次に,表2−2の小児科医師数ですが,平成4年から平成6年の間に大幅に増加している調査結果になっておりますが,これは平成6年から複数の診療科を担当する医師に対する診療科の集計方法を変更したことによるもので,平成6年から平成10年の4年間では大きな変化はございません。

 表2−3には,小児科医師数の性別を示していますが,平成10年に医療施設に従事する全医師のうち女性の占める割合は13.9%ですが,小児科は29.3%と著しく女性医師の割合が高くなっております。また平成4年からの推移を見ても,小児科の女性医師の割合が24.7%から平成10年には29.3%となるなど,年々女性の割合がふえております。

 次に,表2−4の小児科医師の平均年齢ですが,男性の平均年齢が平成4年の44.9歳から平成10年は48.7歳へと3.8歳上昇しており,女性の平均年齢も43.4歳から45.9歳へ2.5歳上昇しております。これに対して,医療施設に従事する全医師の平均年齢は,この間47.0歳から47.2歳へわずかに上昇しておりますが,小児科医の高齢化,とりわけ男性小児科医の高齢化が急速に進展していることを示しております。

 次に,本市の救急医療体制について御説明いたします。

 資料の3ページ,図3−1の本市の救急医療体系図をごらんください。

 本市では医療資源の効率的な活用を図りつつ,症状に応じた適切な医療を提供するため,重症度に応じて一次から三次までの救急医療体制を整備しております。

 下段の一次救急医療としましては,18区の休日急患診療所と3カ所の夜間急病センターで小児科の初期救急患者を受け入れております。また,在宅当番医制は,これら一次救急医療施設の診療時間の空白帯に対応するため,土曜日の午後と平日の夜9時まで診療を行っておりますが,これにも小児科医が参加しております。

 中段の入院加療を要する患者を対象とした二次救急医療としては,市内3ブロックに1カ所ずつ病院群輪番制により,小児科に応需できる病院を確保しております。

 上段の三次救急医療施設としては,国立横浜病院など市内4病院が救命救急センターを設置しており,24時間体制で心停止や呼吸停止など重篤な患者の救命医療を行っています。

 なお,周産期医療体制として,本市では独自に母児二次救急システムを整備し,産科診療所と二次救急医療機関の連携を図っておりますが,これについては後ほど御説明いたします。

 4ページをごらんください。

 表3−2に,各救急医療施設の小児科患者数をお示ししてございます。平成11年度には延べ6万8,717人の小児の患者さんが各救急医療施設で診療を受けており,これは全患者数の約半数に当たります。また参考の表には,年間を通じ24時間救急応需を行っている市立病院,地域中核病院の夜間・休日の患者数を示しております。平成11年度の小児科患者数は1万2,888人であり,全夜間休日の患者数に占める割合は約25%となっております。

 次に,周産期医療について御説明いたします。資料5ページをごらんください。

 表4−1に周産期死亡数,表4−2に周産期死亡率の推移をお示ししましたが,周産期の定義が平成7年から変更され,それまでの妊娠満28週から妊娠満22週以降,生後1週間未満を周産期とするようになったため,統計上,平成7年に大幅に死亡数,死亡率が増加したように見えますが,傾向としましては,この8年で周産期死亡数,死亡率とも減少しております。

 6ページをごらんください。

 図5−1は,本市の母児二次救急システムの体系を示しております。周産期医療対策として,平成10年度から県の周産期救急システムを補完する形で運用しているものです。このシステムは,産科診療所等と二次救急病院との連携により,周産期医療の充実を図るもので,周産期の救急患者の受け入れが可能な病院を選定し,市内産科診療所からの依頼に基づき,救急患者の受け入れを行うものであります。現在二次病院として,下の表の網かけをしてある各医療圏4病院ずつ,計12病院を選定しており,原則として妊娠34週以降,かつ推定出生体重2,000グラム以上の周産期救急患者を対象としております。

 神奈川県のシステムは,三次救急病院としての周産期基幹病院と二次救急病院としての協力病院を指定し,周産期基幹病院が産科診療所からの連絡により,基幹病院または協力病院の中から適切な受け入れ先を紹介するものですが,紹介に際しての基幹病院と協力病院との調整を要することから,協力病院での受け入れの円滑化が課題となっておりました。そこで本市は県のシステムを補完するため,診療所と二次救急病院が直接受け入れを依頼できるよう,母児二次救急システムの運用を始めたものでございます。

 7ページ,表5−2に母児二次救急システムの実績をお示ししております。

 1の取り扱い件数ですが,平成11年度に産科診療所等から二次救急病院に対して受け入れを依頼した件数は507件で,そのうち478人は依頼された病院が受け入れております。

 2の症状別件数ですが,周産期の母性は,分娩前191人,分娩後13人の合わせて204人,新生児は76人,その他に妊娠初期117人,婦人科疾患81人がこのシステムにより二次救急病院で受け入れられております。

 以上でございます。



○(小幡委員長) 次に,加藤先生から御意見を述べていただきますが,その前にお願いを申し上げます。

 御意見を述べていただく時間は30分以内で,その範囲は小児医療についてを超えないようお願いいたします。その後に各委員より質疑の時間を設けさせていただきますが,発言はすべて委員長の許可を得てからにしてください。なお,加藤先生からは委員に対しての質問はできませんので,この点を御了承願います。

 それでは,加藤先生から御意見をお願いいたします。



◎(加藤聖マリアンナ医科大学小児科教授兼横浜市西部病院小児科部長) 本日お招きいただきました聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院の加藤でございます。

 小児医療について,健やか親子21ということで厚生省の指針が出されたところでして,私,小児科学会の役員といたしましても,その提言に対して具体的な施策をとるように小児科学会の会長からも申し付けを受けているところであります。

 本日は,この機会をいただきましたので,横浜市だけの問題ではなく,全体的に小児科医としての問題点を,具体的な数値がなくて恐縮ですけれども,総論的にお話をさせていただきます。

 私ども小児科医は,御承知のとおり,現在の少子化の中で,心身ともに健全な子供を育てて,そして世の中に送り出す手助けを行うということが,今求められている最大のポイントであろうかと思っております。しかしながら,少子化に加え,医療の細分化が行われております。例えば内科でありますと腎臓内科,心臓内科,内分泌内科等がございまして,おのおのの講座があって,そこに一定の人数の医者が入っていくわけですが,小児科の場合にはそういう状況ではございませんで,小児科という1つのくくりがございます。中を見ますと,やはり内科と同じように,小児科の中にも循環器小児科,神経小児科,そのほか内科と同じような細分化がなされているところに,表に出ない小児科医の悩みがある。すなわち,人数が少ないということであります。

 資料の1ですが,もう1つは,医療の細分化に伴い高度な医療水準に変化してきたということが,小児医療の中での大きな点でございます。私が小児科医になりましてから三十数年たちますが,その当時と現在との大きな違いを具体的に申し上げますと,私が小児科医になり始めたときには,白血病は2年の生存があれば十分である,その医者は合格であると言われていた時代ですが,しかし,現在は白血病の患者が入ってまいりましたときに,これは助かる病気であるという話をする時代になってまいりました。

 また,もう1つは,小さく生まれた子,昔でいう未熟児ですが,生まれたときに400グラムとか500グラムの小さな赤ちゃんが生きるようになってまいりました。そのことに関連して,後にきょうお話しすることの中に幾つかの問題点が含まれてまいりました。

 このように医療が非常に高度になったということと医療が細分化されたことによりまして,小児科の医師の数が充足されなければならないところが,なかなか確保しにくいところがあるのでございます。先ほど市側から御説明がありまして,医師数全体とすればこの10年間でほとんど変化がない。入局者数に関しても変化はないけれども,開業の先生方がふえているという傾向が明らかにされております。裏返しますと,大病院,大学病院等で働いている小児科医はだんだん数が減ってきている。なおかつ仕事が厳しい状況になってきているということであります。

 そこで1ページに書きましたように,我々が21世紀になさなければならないのは,小児科医の確保でございます。すなわち小児の保健医療水準を維持向上させる環境整備の一環としては,十分な小児科医の確保が必要であるということになろうかと思っております。

 それでは,小児科医をどのような形で確保するかということは極めて難しいことでありまして,特別に小児科医に対して行政面から経済的な援助をしていただければ希望者がふえるかということも,また1つの問題点でありますが,我々大学にいる者といたしましては,少子化の中で小児科医が子供たちを健全に育てていくという夢と希望を持てるような現場というものをアピールしていきたい。また小児科医のものの考え方を十分に伝えていきたいと考えております。やはり大学での講義でありますとか臨床講義によって,それらのことをアピールしていく必要があるのではなかろうかと考えております。

 いずれにいたしましても,小児科医の確保は,今申し上げましたような現状から考えますと,どうしてもなさねばならないところであります。

 次に,資料の2ページですが,小児科におきましては女医の数がかなりふえております。先ほどの表では29%ほどと書いてありましたけれども,実感でいきますと,このところもっと多い。例えば毎年入ってくる医局員の割合は大体3分の2ぐらいが女性である。すなわち,現有医局員の60%が女性である大学も実際に出てきているということでございます。大学で女性が多いということは,大学からいろいろな基幹病院に出向しますが,そこの病院でも女医がふえてくるということで,これから私どもは女医の協力なしにして医療を行っていくことはできせん。しかし,残念ながら女医は結婚,妊娠いたしますと,どうしても退職していきます。激烈な入学試験,そして激烈な国家試験を乗り越えてきて女性たちが,数年の間に社会から遠ざかっていってしまうということは,私どもにとっては非常に残念なことでありますが,それが現状でございます。

 なぜ女医が退職していってしまうのかを考えてみますと,その裏返しになりますが,横浜市または川崎市でも同じだと思いますけれども,女医の占める保健所の所長の数は比較的多いと私は考えております。すなわち,女医さんが大学または勤務病院を退職した後,働きたいんだけれども,今までどおりの働きはできない。すなわち,わかりやすくいうと,当直はできない。子供が生まれた後,5時を過ぎた後の勤務はできないということであります。それは子供を預かってくれるところがないからです。

 なぜ保健所の所長さんには皆さん手を挙げてなるのかというと,多くの場合は9〜5時の仕事で終わるということで,女医さんの働き方と育児の仕方がうまくバランスがとれている。しかしながら,勤務医または開業医の場合にはそれが難しいということを意味しているものであろうと思っております。

 そこで,これからは女医をなくしては我々の生活は成り立ちませんので,女医確保に当たっては,勤務時間体制の改革であるとか,病院等への託児所の設立が望まれると考えております。病院内の託児所というのは,院内の建物の広さ等を考えますと,なかなか難しいところもありますので,できることであれば社会的に御理解をいただきまして,24時間または深夜までの保育を担当できる託児所のようなものを設立していただきたいと常に思っているところでございます。

 次の問題点は,長期の入院患者の対応でございます。大学病院または大きな病院におきましては,どこも抱えている問題であります。すなわち,現在は500グラムの子供も生きるようになってまいりました。彼ら小さい子供たちは,どうしても呼吸障害がございますので,喉のところに穴を開け,チューブを入れて呼吸をする。または人工換気するという状況で,長期に渡って入院している場合が多くございます。彼らのうち本当は退院できる状況の子供たちが半数以上ございます。しかしながら,病院へ入院しておると母親,父親にとっては非常に安全で,子供にとっても,親にとっても楽な場所なわけで,家に一緒に連れて帰りたがらないという現象がございます。長期の慢性の患者が病棟の3分の1程度を占める事態が起きてまいりまして,病棟の回転が非常に悪くなっております。そうしますと急性の病気の子供たちを入院させることが,まずできにくくなる。それからもう1つは,小児科病棟において経済的な意味においての不採算が生じてくる。小児医療というのは不採算性が強いという評価になってくる。そのような風潮が伝わりますと,小児科医になりたがる者が少なくなってくるという悪循環をどんどん繰り返していくわけです。

 そこで,私が常々,横浜市大の教授または県下の教授等と話し合っていることですが,長期入院患者に何とかうまく家に帰っていただく。またはずっと長期に大病院にとどまっているのではなく,何らかの形でほかに移動していただく方法をとれないかいつも頭を悩ませております。ちなみに,きょうは資料に入っておりませんが,在院の年数が10年を超えるような方もおられる。実際に4,894日入院されておられる方もおりますし,または2,000何日入院されている方もおられます。彼らすべてが入院を続けなければいけないかと申しますと,必ずしも全員がそうではなくて,一部の方々はお家に帰れるのです。しかしお母さま方が不安で連れていきません。

 そこで私が提案いたしたいのは,介護といいますと今は必ず老人の介護ということになりますが,長期入院している方々で,家に帰れる状況にある方々に介護の目を向けていただいて,彼らに対して介護の手当を何とかできないものだろうかと考えております。

 また,そう簡単にできることではないと思いますけれども,市内におきまして,大きな病院から直接退院は無理だとすれば,ワンクッション置くような一時的に預かるところ,そのようなセンター的な病院,またはセンターを設立していただけないだろうか。そこへ一時的に帰り,ひどくなったらまた病院に入院していただくという形で,老人病院と中間病院との関係のような施設があってもいいと考えております。何よりもそろそろ帰れそうであることが医療的にはわかっているけれども,なかなかお家に帰れない方の介護と,また収容できるような施設が今後必要になってくるのではないか。大きな問題になると考えております。

 次に取り上げます問題は,御承知のように心の問題でございます。心の問題と一言で言いますが,私どもが日常の診療で一番経験が多いのは不登校であります。不登校の問題点は,とりあえず最初に病院に参りますときに,最初から学校へ行きませんといって子供たちや親が来るわけではありません。最初は必ず頭が痛いとかお腹が痛いとか,不定愁訴を訴えて参ります。かかりつけの先生のところへ行って,ある程度の検査などをしても,もちろんこれは心の問題ですので異常はございません。何でもないと帰されるわけです。しかし,何でもないわけではなくて,どこかに問題があるわけで,彼らは私どものような大学病院へ参ります。また同じような検査をして,そして異常がない。その辺のところから,その子の場合は心の問題があるのではなかろうかということで医療が始まるわけです。

 日本全体の問題ですが,心の問題を扱う医師が極めて少ないのです。児童神経科を標榜しているところもありますけれども,極めて少ない。我々小児科医が努力をして,児童精神科を目指す医師を育てていかなければいけないということが大きな問題点であろうとは考えますが,現在のところ,彼らがどうも精神神経科の方にまず最初に行ってしまうきらいがある。精神神経科だけでは心の問題というのは十分整理はできないわけで,我々小児科が少し頑張ってこれをやっていかなければならないわけですけれども,小児の児童精神科を目指そうという方々がふえるような社会環境を,何らかの形でつくれないものか常々思っていることでございます。

 一方では,臨床心理士という役職もございますが,臨床心理士は医師ではありませんので,投薬とか医療行為ができません。したがって,臨床心理士のみに心の問題をお任せするわけにはいきません。どこかに小児科医が絡んで,彼らにアドバイスをして,治療していくことが必要ではなかろうかと考えております。

 保険の点数等で不登校等はかなり点数が与えられるようになりましたけれども,3分間診療とよく申しますが,心の問題を抱えた方が一人来院いたしますと,その子が診察室へ入ってきてから出ていくまで大体40分ぐらいの時間を使います。40分といいますと,かなり急性期の患者を診察することができる時間でして,小児科医にとって点数の割合には時間も使う,精神も使うジャンルで,もう少し何らかの形で精神,心の問題を取り上げる側の待遇を改善していただきたいと考えているわけであります。

 次に,5ページの小児の夜間診療の問題です。先ほど市の方からいろいろなシステムについて御説明がございましたが,一番多く第一次夜間診療に参りますのはやはり小児科でございます。小児科は熱だけでも夜中に救急車を使って平気で参ります。しかし,風邪だと思っていた子供がとんでもない大病だったということが中には含まれるから,それらを軽く診ることはどうしてもできません。したがいまして,仮に一次救急という制度があった場合においても,一次救急で働いていただく方は,やはり小児の専門家であっていただきたいというのが私の願いであります。

 夜間または休日の救急に関しては,一次救急,二次救急,三次救急とあるわけですが,これはどの立場の方が決めたのかが極めて大きな問題点でして,もし一次救急,二次救急,三次救急という区別が存在するのであれば,存在の仕方をもう少し市民に徹底していただきたい。発熱を起こした患者さん当人にとってみると,一次救急,二次救急,三次救急の区別はつかないわけです。患者の立場になれば,一番よい医療を自分の子供が受けたいと思うことは当然で,そうなりますと三次救急の指定病院である私どものところへも一次救急の患者さんが入ってくることになります。もしそういうことが許される状況になりますと,三次救急の病院,また二次救急の病院に患者は殺到して,二次救急,三次救急の本来の機能が失われてしまうことも考えられます。そこで三次救急,二次救急,一次救急の区別というものを市民にもう少し伝えていただけないかというのが私の1つの考え方であります。

 もう1つは,小児科医の数は減っていない。ここ10年横ばいである。しかし,開業する先生がふえてきたと先ほど数値で出されました。これはとりもなおさず二次救急,三次救急をする医者が少なくなってくる。それでは一次救急は開業の先生方がすべて賄っていただけるのかというと,決してそうではございません。実情は一次救急の場に医師会から予算がつき,だれかが当直に行くわけですが,私どもの理想的な考え方は,開業された診療所の先生方がそこへ行って一次救急を輪番でやっていただく。今は貸しビルで診療している先生がふえてまいりましたので,自分の家でたたき起こされるということはなくなりました。診療所の先生が出向いて,夜間または休日診療していただけることは我々が望むところですが,準夜帯と申しまして,夜11時ぐらいまではやってくれるけれども,深夜帯に入って,夜中の12時から朝の6時までを希望される先生は極めて少ないと聞いております。

 そういたしますと,その勤務帯は大学病院から若手の先生が出向いたり,または外へ出られる条件が整っている大きな病院の若手の医師が出向いて埋めるわけです。大学病院は給料は極めて低いですから,そういうところで充足できるということが1つの理由に挙げられます。医師会がつくりました一次救急は人が埋まればよいわけですから,どなたでもいいから来ていただきたいということで,そのような形をとりますと,今度は大学の若手の医者たちが疲れる。本来の勤務以上のことをしていくわけですので,なかなか辛い。

 また世間一般には十分浸透されていないと思いますが,医師の場合には,大学で当直しましても,翌日休み,半日休みがありません。また仮に一次救急に行ってくださいと言われれば,お金欲しさに泊まりにいくわけですが,次の日は休みではありません。すなわち,医師には,看護婦さん,臨床検査技師,薬剤師のような夜勤明けという制度がありません。休めません。したがいまして,幾ら生活のためとはいえ,一次救急に大学病院から医師が行くということは,疲れることであります。同時に,仕事量がふえ,ますます辛くなって,小児科医は評判が悪くなり,小児科のなり手は少なくなってくるという繰り返しをするわけです。

 そこで私の提案は,何らかの形で医師会の先生方に御理解をいただきまして,夜間または休日の一次救急はどうしても開業の先生方のお力でやっていただきたい。また,全国の小児科に携わる者たちが考えていることであろうかと思います。開業されている先生,横浜市ではかなりおられます。全国でやることは無理だと思いますけれども,少なくとも横浜市であれば,各先生方が一人ずつ1日当直していただければ間に合うし,できるであろう。私どもでは,自分たちの病院で当直をする回数が7回ぐらいございます。7回というと,残りの23日は楽でいいでしょうとお思いかもしれませんが,決してそうではありません。重症な子供を抱えている場合には,一緒に当直をしたりするのでなかなか難しい。小児を取り巻く問題としましては,夜間・休日の診療は非常に切実な問題でして,何とかして解決していきたいと考えております。

 それから,資料にはありませんが,残る5分間ぐらいで幾つかの小児科の問題点についてお話させていただきます。

 1つには,小児の医療費の助成に関してですが,現在横浜市では零歳児に関しては助成をすべからく行っておるようですが,1歳から3歳児に関しましては,所得制限枠をつけまして助成をしていただいていると聞いております。東京都はたしか6歳まで無料で患者さんの負担のない助成をしていると聞いております。私どもが内々でお母さま方と話をいたしますと,東京都から引っ越してきた方々は,横浜市の実情はこうだと時々訴える患者さんがおられます。これも今不況のさなかですので,いろいろな助成は削除していく方向にあるかと思いますけれども,少子化の中におきましては,健康を保ち,心も体も健康で世の中へ出ていくためには,日ごろから健康に気をつけていただかなければならないわけですので,軽い疾病のうちにも病院に受診できるような体制,もっと言えば,これからの21世紀は,すべての病気が治療の範囲から予防の範囲に入っていく可能性は十分ありますので,症状がない方でも病院に行けるような状況をつくっていくことが理想であろうと思っております。医療費の助成に関しましては,傾向としましては徐々に退歩してきているような感じがいたしますので,これからも退歩することないようにと,私ども大学人といたしましても,お願いをしておきたいと思います。

 似たようなことですが,小児科におきましては,生まれたての子供たちに対して,先天性代謝異常のマススクリーニングということが従来行われておりました。いろいろな先天性の代謝の病気を早期に発見して,早期に治療しようというために行う検査で,厚生省の母子保健課による補助事業として20数年間続けられてきたところですが,この事業が来年度から中止になって,一般財源の方から賄うようにとなっているようであります。私ども小児科医といたしましては,従来の補助事業と全く同じレベルでの医療が続けられるように一般財源からの助成ということになりますが,そのことによって治療,予防医療というものが退歩しないように求めていきたいところであります。

 最後になりましたが,横浜市におきましてはどのような状況になっているかよくわかりませんけれども,心の問題,その他の疾病については,予防的な措置が必要でございます。疾病になってからでは遅い。疾病になる前に,また前兆があるときに疾病を見つけてあげることが必要であり,そのためには幾つかのポイントで診ていくことが必要であります。その1つとして,例えば学校医,幼稚園医,保健所における担当の医師,それらがどうも小児科の医者がやっている現況ではなさそうです。小児科医がいない地方自治体では内科の先生,耳鼻科の先生であろうと学校医を委ねることは致し方ないことだろうと思いますが,小児科医が十分に存在している地方自治体であるならば,学校医,幼稚園医はやはり小児科の医師にやっていただきたい。やりたくないという先生ばかりであれば致し方ないですが,もしそういうような事情が何らかの形で許されるならば,医師会の先生方の働きかけによって,学校関係の校医については小児科の先生が積極的に手を挙げてやっていただくようなシステムづくりができないものか日ごろから考えております。

 総論的なお話で恐縮でございますけれども,以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。



○(小幡委員長) 大変貴重な御意見,御提言ありがとうございました。

 それでは,質疑に入ります。



◆(福田[峰]委員) 幾つか教えていただきたいことがありますので,まとめて質問させていただきます。

 まず,1ページの小児科医の確保の問題ですが,講座,臨床講義等で必要性を訴えるとお話しされていたと思いますが,精神的なアピールで小児科医の数がふえるのかどうか。もしふえないとするならば,例えばこういう方法論もあるというような御提示があれば教えていただきたい。

 夜間の診療の問題ですが,一次救急の場所を開業医の人に順番にやっていただくのがいいのではないかという話をされていたと思いますが,横浜市であれば市の医師会の中の小児科グループの先生方とお話をされたことがあるのか。あったとすれば開業医の先生たちはどういう考え方あるいは反応を示しているのかお聞かせいただきたい。

 3つ目に,先ほど小児医療費助成の話が出ていましたが,小児科医の数を確保していこうという話になると,もうかるかもうからないかという話はちょっと変だと思いますが,当然,適正な診療報酬が入ってくるかどうかということと極めてリンクする話だと思います。小児医療費の助成の充実をした場合に,当然お母さま方からの声があることは聞いていますが,一方で小児科の先生方も小児医療費助成制度をもうちょっと充実したときに,診療報酬がある程度たくさん入ってくるということで,小児科医になる人がふえていく要因になるのかどうか。3点お聞かせいただきたいと思います。



◎(加藤聖マリアンナ医科大学小児科教授兼横浜市西部病院小児科部長) 最初の我々のロマンで精神的な魅力を与えて入局者をふやすということ。これは今の世の中では極めて難しいと考えております。先ほども申し上げましたように,完全な悪循環の状況に入っており,多忙である,お金が入らない。したがって,人が行かない。行かないからますます増殖していくという形でございます。今先生がいみじくもおっしゃったように,行き着くところはやはり報酬であろうかと考えております。具体例を出しますと,小児科で開業されている先生の御子息が,医学部を卒業しましてどこの標榜科に行こうかというときに,必ずしも小児科に来てくださらない。それは父を見ているからだと思っています。父を見ていて,なるほどと納得できるものがあれば,やはり来てくれると思うのですが,現在の小児科が担っている役割は,一般的な目で見るよりもはるかに合理的ではないというふうに若者はとらえているに違いない。

 例えば内科の先生ですと一日10人診ればまあまあの暮らしができるところを,小児科の場合は100人診ませんとなかなか生活につながらない。そういう意味で今の若者たちは楽であるということと,簡単に報酬が入ることを求めてきますので,やはり報酬面で小児科医は得であるということを何らかの形で具体化していただかないと,なかなか解決しにくい。一番難しいところだと考えます。

 夜間の一次救急について,開業の先生方のお考えを聞く機会があるかどうかですけれども,大変ラッキーなことに,一昨年,横浜市で,小児科の保健所長をしていらっしゃる先生方がキーパーソンとなりまして,そして開業医の先生,また大学関係の者もひっくるめていろいろな問題点について話し合おうということで,夜間の当直の件についても話し合いをしております。ただ,統一見解というのはなかなか出ていません。開業の先生の中でも積極的にやるべきだという御意見を述べる方もおりますし,また,そこまではなかなかできないという方もおるわけです。しかし,そういう下地の,委員会,子供の健全を守る会という名前だと思いますけれども,集まる会がございますので,今後は議員の皆様方もお呼びして,そして政治的な面から何かお話を私たちにしていただける機会を持ちたいと考えております。

 医療助成の件ですが,医療助成をしていただきますと,例えば医師の方も比較的楽に検査をしてあげることができるから,保護者側に余り金銭的な苦痛を与えずに,1週間に2回来ていただきたい患者がいた場合,2回来るのはちょっとという方に,変な話ですけれども,無料であると3日後にまた来なさい。3日後に診ましょうということになると思います。また,必要なことはやりますが,医療というのはボーダーラインがありまして,どうしても必要な検査と,絶対必要ない検査,それから中間というところで非常に悩む。助成でただであれば悩まずに検査しましょうと言えるわけです。例えば横浜市はアレルギーの検査を全部無料で乳児にやっております。比較的簡単にアレルギーの検査をしましょうと言えるわけです。そうでない場合には,やはり万単位の金がかかりますので,なかなか言いにくい場合もあります。したがって,医療費の助成が行われることと小児科医の報酬が上がることは非常にリンクしてくると考えております。



◆(中家委員) まず,1点目ですが,医療の細分化の点で,例えば内科ですといろいろ細分化して専門性を持った医師の方たちが出てきている現状があるとのことですが,小児科に関しては実態は細分化しているのでしょうが,科目として細分化していないとお話しされました。どうしてそういう実態にならざるを得ないのかもう少し詳しくお話しいただきたい。

 それから女医の方ですが,女性ですから結婚して,妊娠して,出産をすることは当然考えられることで,ほかの職場で仕事をされる方も同じだと思います。特に大学病院では女医さんがふえているということですけれども,女医さんの定着率といいますか,退職をされないで続けられている方と退職をしている方の比率は,実態として今どうなっているのか。

 3点目は,特に心の問題で,実態として私も児童精神科というんでしょうか,そういう医師の方たちが本当に少ないということはお聞きしています。今の子供を取り巻く状況からいっても非常に大事な分野だと思います。1点目の細分化の部分と重なるかと思いますが,私たちはそういう専門の先生方がたくさん生まれてほしいという願いはありますけれども,誕生しない背景や,求められていることに対して,こたえることができない現状をどう考えていらっしゃるのかお聞きしたい。



◎(加藤聖マリアンナ医科大学小児科教授兼横浜市西部病院小児科部長) 最初の細分化の問題ですが,もともと小児科医はプライマリーケアということで教育を受けてきていると感じています。それが今,例えば内科ですと腎臓内科であるとか呼吸器内科だとか標榜されているわけです。今若干反省の時代になって,それらすべてを診る総合診療科という概念が入ってきております。総合診療科というのは本当は内科だけでなくて,小児科もすべて診る総合診療ということが目指されているわけですけれども,私ども大学では総合診療内科という新しい講座ができまして,そこでプライマリーケアを行う。小児科はまさに総合診療内科がそのまま小児科になっているということで,本来ですと一人の小児科医がすべてのジャンルを全部できなければいけない。特に大学病院だけではありませんので,ベッド数300以上あるようなところの小児科の医師は,細分化したすべての医師をそろえるわけにいきませんので,多方面にわたることを診ていかなければいけない。しかし,この競争が激しい時代に,かなり細分化されているところと太刀打ちをしていくためには,各病院においてそれなりの専門医を常置しておきませんと,今の社会のニーズに合っていきません。したがいまして,内科と同じように,また内科よりももう少し幅広く細分化していかないと,これからの小児科医は患者からのニーズにうまく対応することができない。そういう意味で細分化はどうしても避けられないことの1つであります。

 ただし,その中でよりプライマリーケアを重視しておりますので,内科ほど細分化していないとはいえ,個人の医師が複数にまたがっていまして,例えば私個人でいいますと,病院では神経患者,腎臓の患者,内分泌の患者も一人で診ているわけです。仮に内分泌や神経専門の病院から比較すれば,多分私の診療術は劣ると思います。できれば各ポジションに一人ずつ専門医がいることが望ましいと考えております。

 それから,もう1つ女医さんの退職の率ですが,これは悲惨なものでして,たどっていくとほとんどいなくなります。私どもの小児科で6年以上たちますと大体消滅していきます。残っていただく方は非常にまれである。全国的にそういう状況であります。全国で女性が教授になっておられるところは2大学しかございません。ですから女医が3分の1いますけれども,そういう環境にあることは事実です。非常に残念なことで,これから何とかして是正していく必要があろうかと思います。

 先ほど話をしました心の問題をとらえる医者が少ないことはどうしたものか。社会がこれだけ賑わってきますと,それこそ変な話ですが9時〜5時で十分間に合うジャンルのところだと思いますので,こういうところに女性が進出してきてくれることを期待しています。私どもの大学では心の問題を講義に取り入れて,専門の先生に年間2コマ講義していただいて,学生にアピールしておりますけれども,果たして興味がある学生が出てくるかどうか難しいところです。そこで世間が精神神経科の方に目がいきますと,興味のある学生が小児科に来ずに精神科に行ってしまう。精神科に行って心の問題を取り扱う。そうすると小児科のマンパワーにはならない。小児科は忙しいからやめて,最初から精神科で勉強をしたいという方がふえてきております。残念ながら,そのために小児科に入るという方は,今のところそのような積極的な方はございません。

 心の病気がある方はたくさんおられるけれども,専門の医者がいない場合,彼らはどうしたらいいかという話になりますが,大体のお母さま方は我々の病院へ来る前に児童相談所に先に行っておられます。今児童相談所が十分に機能を発揮しているかどうか。児童相談所の機能をもう1回見直す時期がきているような気がしてなりません。児童福祉法が随分前にでき上がって,ついこの間,児童虐待という面で少し改正されましたけれども,不登校とかいじめの問題はここ10年くらい急に起きてきたことです。これに加えて,児童虐待という問題を児童相談所はかなり首を突っ込んでやってくださるようになってまいりました。まだ不登校とかいじめというところまではなかなか入り込んでいない気がします。まだ人数が足りないところもあるようですし,窓口がまだないような気がします。何かうまく現在の組織を少し変えるとか,または幅を広げるということで,少ないところを子供たちのために窓口が広げられたらと考えております。



◆(今野委員) 2点ほどですが,1点は長期入院患者の対応で10年を超える方も実際にはいるということでした。その中で介護保険も適用できたらという提案があるわけですが,10年いる患者さんは障害者ではないのでしょうか。障害をお持ちの場合には,障害者ということで介護とか適用できるのかどうかお聞きしたい。

 もう1つは,5ページの一次救急,二次救急,三次救急の問題で,親御さんからすれば設備の整ったところに行きたいということだと思います。まずは一次救急へ行きなさいという徹底が必要だとおっしゃいましたけれども,なかなか難しいと思います。まちの小児科医さんではどれぐらいの設備があって,どれぐらいのことまでできるのか。それよりは何となく,中はどうなっているかわからないけれども,大きな病院へ行こうというのが親心ではないかという感じがします。そうは言うものの,全部そちらに集中すると,今度はなかなか機能しにくくなる。何かしらうまい施策,こんなことやったらどうかというのがありましたらお聞きしたいと思います。



◎(加藤聖マリアンナ医科大学小児科教授兼横浜市西部病院小児科部長) 1点目ですけれども,障害を持っておられる方もいます。そういう方々は障害というところで介護できると考えています。私が申し上げるのは,高度の障害がない方で,親の不安があるために退院がなかなかできない方に対して介護保険というところまではいかなくて結構ですが,巡回介護という形で週に3回ぐらい,また,もっと多ければよいですが,訪問するような介護体制で,親の心配を少し取り除いてあげられるのではないかと考えております。そういう施策を少し打ち出していただくと,もうちょっと軽く帰れるのではないか。今うちでも時々お母さまが,何カ月も自宅で介護していますとへばってしまう。だから1週間だけまた入院させてくれませんかと入院する子もいます。気管に穴が空いていて,そこからたんをとったりする子もいます。また,そういうお母さんが妊娠する場合もあります。海外旅行へ行きたいという場合もある。そういうときにまた入院してくるわけです。それは医療とはちょっとかけ離れたところでの入院になりますので,お引き受けはもちろんしていますが,そういう方々を収容できるような,ワンクッション置けるような施設的なものがあっていいのではないか,あってほしいという思いがあります。

 もう1つの,一次救急,二次救急,三次救急の件ですが,自分自身が子供のときを思い出してみますと,先生方も多分そうだと思いますが,かかりつけの先生が必ずそばにいまして,夜でも門をたたくと先生が起きてきて診療してくれたことを記憶しています。僕は幼い子ながら,そういう先生の姿を見て,自分のおやじは医者ではなかったけれども,医者もいいなと思ったことも事実です。日本医師会は,昼間はかかりつけ医にかかりなさいと言いながら,しかし,ビルで診療している方がほとんどになってきた。ビルは夜閉めますので,実際のかかりつけ医にならない。昼間のかかりつけ医,休日でない日のかかりつけ医になっている。実際に夜中に病気したときは,かかりつけ医が診てくれるのかというと,診てくれるシステムになっていない。ですから少なくともそういうシステムを少しは理想的なシステムに戻すような意味も含めて,開業の先生方は夜間または休日診療所に出向いてやっていただきたい。昔,開業していた先生方をちょっと思い浮かべて,毎日じゃなくて,月に1回もしくは1回行かないで十分に充足するはずだと僕は思っていますので,そのように私は御協力いただきたいと思っております。



◆(大滝委員) 2点ほどお伺いいたします。

 1つは,先ほど当局の説明の中にも出てきておりました周産期死亡についてですが,一時この問題を議会でも取り上げ,私どもとしても勉強させていただきました。ここにきてかなり死亡数も減ってきているし,大変いいことだと思います。しかし,これからさらに減らしていくといいますか,いろいろな問題点を整理していかなければならない。むしろこれからは非常に困難な問題の方が多い。さらにまたこれから死亡数も減らしていくのか。課題を解決するという意味で,特に先生からごらんになって,この点に関してこのようにしなければならないのではないかという点があれば,御示唆いただければと思います。

 もう1つは,児童虐待とか思春期の問題とか,子供さんたちの心に関する問題というのは今非常に社会問題化してきております。国も児童虐待防止のためのナショナルセンターを立ち上げていくことになって,その第1号が横浜市にできると来年度予算案の内示の中に出てきているようです。ここでこれからいろいろ研究されていくと思いますが,この分野に関する研修とか研究,情報の一元化の問題を考えると,この問題に携わっている機関や専門医,人権の問題では弁護士さんを初め医療機関等々さまざまで,みんなばらばらになっている。一元化された1つの施策として出てきていないという面も私は非常に大きな1つの原因になっていると思います。この分野はこれからもっともっと大事になってくると思いますが,特にお医者さんの立場から,社会問題化してきている現状の中で,ほかの機関や専門家との連携の上において,どういうリーダーシップをとっていくのが望ましいと考えておられるのか,御示唆いただければと思っています。

 それに関連したことですが,子供の医療と福祉の連携が,より一層これから大事になってくると思っております。先ほどもおっしゃっておられましたが,専門施設が余りにも少ない。私も本当にそう思います。情緒障害児短期治療施設というような学校と保護施設と医療的なケアと一体にした施設が法的に位置づけられていたにもかかわらず,今日までほとんど整備されていなかったところが,もう1つの原因になっていると思います。それから地域の最前線でケアや,家族も含めた心理カウンセリングをしてくださるような専門家のお医者さんやセラピスト等の不足あるいは連携が足りなかったとか,さまざまな面があるだろうと思います。子供の医療と福祉の連携という点,それから政策的な面で,お医者さん,学校や地域との連携,こうした問題もまだしっくりいっていないのではないかと考えております。とりとめのない質問になってしまいましたが,連携についてどういうお考えを持っておられますか。



◎(加藤聖マリアンナ医科大学小児科教授兼横浜市西部病院小児科部長) 周産期センターについてですが,日本の周産期死亡率は世界じゅうで一番減少している国になってございます。三十数年前に私が小児科医になりましたときには,ことごとく1,000グラムを切る子供たちは死亡しておりました。この範ちゅうの医学は極めて速やかに進歩いたしまして,そのときに私が読みました米国の論文では,それらはことごとく助かっているという論文ばかりが出てまいりましたので,多分うそだろうと思っておりましたところ,留学して帰ってきた先生方に聞いてみると本当だった。彼らは留学先で勉強されてきて,それらが日本に導入されまして,今では日本では1,000グラムなんていうのは当たり前に治しますし,500グラムでも生きる時代になってまいりました。これは周産期の医療にかかわる各施設が非常に充実してまいりまして,中核病院における施設に関しては,資金面についてかなりの援助をしていただいておりますので,それを十分に生かして死亡率が非常に減少してきていると思います。

 さらに努力をいたしますと,これ以上死亡率が減るかという御質問ですが,その可能性もございます。現在やっているところはぎりぎりであろうかとは思いますけれども,医療というものは日進月歩で進んでまいりますので,新たな感染症の治療,その他の新しい治療方法が見出されるごとに,これよりも退歩していくことはなかろうと思いますので,今まで以上のバックアップをお願いしたいところでございます。

 それから,もう1つの点は非常に難しい問題でありまして,医師としては心の問題はどことリンクして,これからどうやっていくつもりかということですが,保護者との話し合いは当然あるわけです。患者が一人で来るのではなくて,お父さま,お母さまが非常に悩んで来られるわけですから,保護者との会話はあります。最も欠けるのが学校側との接触です。すなわち学校の先生と医療側とはほとんど接点がありません。心が乱れて学校に行けなくなるといった不登校になってしまった大もとは,多分いじめであるとかその他のことでしょうから,学校が最も大きなポイントになるのですが,原因となる学校側との間に接点が非常に少ないので,先生がおっしゃるように,どことこれからリンクしていくのかと質問された場合,私としては,まず一番先に学校側との何らかの連絡網が組織立ててできないかを訴えたいと考えております。



◆(手塚[静]委員) 不登校の問題で,学校との連携をとるのが大変難しい,最大の課題であるというお話ですが,まず学校からどこか行くかを考えますと児童相談所の方に行く。専門というのはまず考えにくくなってしまう。不登校ぎみの子供に対して,病院へ行きましょうとは勧めにくい部分がある。児童相談所へ行ったから解決するかというと,なかなか解決しないで逆に長引いてしまう。再度引きこもってしまうというのが不登校の場合に多いわけです。逆に子供に病院へ行くことを勧めることができるとすれば,学校側として親に対してどういう言い方をしたらいいのか。現状として不登校ぎみの子供が病院に行って治った例がどのぐらいあるのかお伺いしたいと思います。



◎(加藤聖マリアンナ医科大学小児科教授兼横浜市西部病院小児科部長) 心の問題,不登校などの資料の4ページの2に書きましたが,先生と全く同じ意見で答えになりませんけれども,不登校児の経過を追い,不登校が解決できたとき,その不登校が解決できた原因を解明する。不登校児や摂食障害児はその理由を語らないことが多い。彼らは病気の最中には絶対に理由をしゃべってはくれません。でも中には解決する子が多いのです。したがって,それらが解決した時点で解決した原因を整理することが今後の治療,予防につながるだろうと考えております。今の学会報告その他に関しましては,治療について公表されているものは多い。プライバシーのことが関連しているかどうかわからないですが,治った子供を連れてきて,あのとき何で学校へ行かなかったのか聞いたときに,実際はいじめられていたからと答えていたかもしれない。ですから,治った事例を積み重ねていって,また逆に原点に戻って,この子はこれで学校へ行かなかった。この子はこれで御飯を食べなかったんだということをさかのぼって理解できるような,そういうことを学会で発表していただきたいと思っておりまして,このような提案を学会側にいたしておるところでございます。先生の御質問と私の疑問点が全く一致しているということでございます。

 もう1つは,不登校児が出た場合に,学校側としては病院へ行きなさいとはなかなか勧めにくいから,児童相談所に行ってみたらということは勧めやすいというお話ですが,先ほどの話とちょっと近づいてくるのは,やはり学校医というものは最低限度でも小児科医であってほしいわけです。学校医がまず学校の先生方の一番最初の相談相手になり得ているかいないかというところに,学校側としての問題があろうかと思います。直接お母さんに言う前に学校医がどう働いてきているかというところに1つの問題があるのではなかろうかと,きょう少し問題提起をさせていただきました。



◆(手塚[静]委員) 現状として学校医というのは,内科検診のとき,年間に1回か2回学校に来るわけですが,それ以外ほとんど学校との接点というのはないに等しいのではないかと思います。確かにそういう面で学校医というのは子供にとっては学校に来て診てくれる先生ぐらいであって,私も様子を見ていたのがあったのですが,学校に来る小児科の先生と顔見知りの子供たちというのは本当に少ない。つまりほかの病院へ行っているわけです。そういう面から学校医さんの働きというのはなかなかなされていないのではないかと思うわけです。逆に病院に来た不登校の子供の数は把握できているのでしょうか。



◎(加藤聖マリアンナ医科大学小児科教授兼横浜市西部病院小児科部長) 実数の報告は実際にはまだございません。私どもの病院に限ってはいつでもデータは出ますし,ほかにやっているところはあるかもしれませんけれども,全国レベルでは私自身把握しておりません。例えば来院患者全体の何パーセントぐらいいるかですが,専門の先生がいる病院には殺到しまして,その外来が満員になってしまったり,あるいはそういう患者が半数以上占めている病院,大学病院もございますけれども,全く専門家がいない病院では逆に病院の方が児童相談所へ行きなさいと言ってしまうぐらいの状況ですので,非常にバラつきが起きているのだろうと思います。

 それから,もう1つは,私も実情を聞いて,長い間医者をやっているわりには情けないのですが,学校医というのはもっと頻繁に学校へ行っていただいているとばかり思っていたのです。先生がおっしゃるとおり,滅多に行かないのが学校医のようなので,その辺のところからもう少し何とかうまい施策がとれないかという気がしてならないのであります。小児科医であれば当直もやらない,学校も行かないというのでは困るので,もう少し使命感を与えてどっちもやっていただきたいわけですが,特に強調したいのは,学校医のあり方というのはもう少しどこかで検討していただきたいと考えています。



◆(中島[文]副委員長) 先ほどの衛生局の説明でも,救急医療施設の小児科患者数がその患者総数の50%近くを占めているという報告があり,5ページに小児夜間診療の問題で幾つか提言されていますけれども,本市でもいろいろと一次救急のところについてはありますが,横浜市の小児救急の問題等も把握された上で,先生のように大きい大学病院から見て,地域の一次診療所も含めて,小児科医が輪番等でもっと協力すべきだ,体制をつくるべきだという御意見でしょうか。



◎(加藤聖マリアンナ医科大学小児科教授兼横浜市西部病院小児科部長) 先ほどの御質問とダブっているところが多いと思いますけれども,横浜市の中に保健所長が中心となりまして,大学の教授と病院の小児科部長,それから開業の先生方が集まりまして,子供の健全を守る会をつくりました。その中で小児の救急医療についてのディスカッションが何回か繰り返されまして,実は先生方のところへも多分行っていると思いますけれども,1つの冊子ができ上がっています。それらの数値を把握した上での私の意見でございます。



◆(中島[文]副委員長) 小児科医師の確保の問題あるいは本市でもなかなか小児科医師の後継者がなくて,私が住んでいるのは鶴見ですけれども,幾つかの小児科医院,診療所では,私が終わるとこの医院をしまうことになるかもしれないという切実な声もお聞きしています。その根底にある問題からすると,小児科医師への診療報酬だとか小児医療助成の問題をもう一度見直す必要があるのではないかという提言ですが,今は少子化になって,すぐに大きい大学病院へ連れていってしまう。一方,夜間に発熱したときに近くで診てもらうところがなくて困っているという矛盾するような意見がたくさんございます。そういう点から地域に密着した小児医療の問題と,全体的な三次救急も含めた大学病院での小児医療との関係で,ここでは幾つか言われている点もありますけれども,地域の小児医療の問題と大学での小児医療の問題との兼ね合いをどう考えていったらいいのか,もう一度御意見をお願いしたい。



◎(加藤聖マリアンナ医科大学小児科教授兼横浜市西部病院小児科部長) 少子化に伴い親御さんたちはより高度な診療を希望するところから,大学病院その他の大きな病院に出向く傾向が多い。一方では,夜は一次ぐらいは開業の先生が診てくださいということで矛盾がないのかという御指摘ですが,国の施策は御承知のように,保険の報酬その他の締めつけが,年度が変わることで点数その他がいろいろと変わっていきますが,どう読みましても200床以上の病院が得するようにできているし,そのように改善されていく。前々年度に改正になった結果を見ますと,やはり200床以上のベッドを持っている小児科の外来の収入幅が大幅に5.何%減っています。200床以下のところでは増加しています。したがって,国の政策がそうなっているので,必ずしも大きな病院が一遍にたくさんの外来患者を抱えているというシステムには簡単には移行していない。大きな病院に来れば1,000幾らかかるが,普通の病院へ行けばかからない。そういうこともあるとすれば,だんだんボディーブローが効いてきまして,患者さん自身も大病院離れ,大学病院離れしてくるだろうということを受けて,そういう数字が実際に出てきていることは事実です。しかし,私どもの病院にも極めてたくさんの患者さんがおられますが,患者さんも非常に頭が良くて,日本は景気が悪いと言われるわりに,まだそれほど景気が悪くないと思われるのは,重なって診療を受けております。風邪ぐらいはかかりつけの先生にも診てもらっているけれども,基本的な病気のときには大学病院に来る。そのようにバランスよく受けておられる方が非常に多いのではないかという気がしておりますので,地域で住んでいる方の不満度はそれほどないのではないかと勝手に思っております。



○(小幡委員長) 私も質問させていただきますので,委員長を質問の間,横山副委員長と交代します。



○(横山[栄]副委員長) それでは委員長職を代行します。どうぞ質問してください。



◆(小幡委員長)) 私から1点お尋ねいたしますけれども,今の話にも関連しますが,問題は医療報酬体系につきまして健やか親子21検討会の中でも,高齢者医療は充実しているけれども,それと同じぐらい小児医療に対してもという指摘がありまして,いろいろな問題を解決するためには診療報酬体系を変えていかなければならない。医療法の改正は逐次行われていますが,小児医療学会にとって好ましい報酬体系あるいは診療報酬のあり方についてどうであればいいとか,もっと具体的なことがわかればありがたいですけれども。



◎(加藤聖マリアンナ医科大学小児科教授兼横浜市西部病院小児科部長) どうもお金の細かい話になりますと非常に苦手なところであり,先ほど来お話ししているすべてが,最終的には小児科を魅力づける1つの大きな核となりますが,こういう席で申し上げるのは非常に不謹慎ですが,小児科をやるともうかるという実感を何らかの形で味わせてもらわないと,小児科医の確保には絶対つながらないと思っております。これはむしろ私どものような頭が固い者たちが考えることではなくて,先生方のお力を何とかおかりして,その辺を老人の医療からもう少し子供の医療の方向に目を向けていただきたいというのが心からの願いです。診療報酬という面もそうですし,介護という面においてもそうです。老人の介護だけではなくて,長期入院している患者に対する介護や家での介護について,そういうことも施策として全然出てきておりません。ですから少子化と言いながら,実際は少子化に対して国全体がまだ目を向けてきてくれない。何かドカンという大きな施策を先生方のお力でおつくりいただきたいと考えています。



◆(小幡委員長) 実際に小児医療の現場の方でなければわからない問題が多いわけですので,具体的な提言とかそういうものは出されておられますか。



◎(加藤聖マリアンナ医科大学小児科教授兼横浜市西部病院小児科部長) まだ出していないと思います。これから健やか親子21の施策にのっとって,2月末に向かって小児科学会,小児科医会,小児保健協会等が回答を提出するということでございます。



○(小幡委員長) それでは委員長に復帰します。

 ほかに発言もないようですので,本件についてはこの程度にとどめます。

 加藤先生におかれましては,御多忙の中,御出席をいただき,小児医療についての貴重な御意見を賜りまして,まことにありがとうございました。本日,加藤先生から賜りました御意見を,これから来年度の予算審査も控えているところでございますので,今後の審査の参考にしたいと考えております。

 それでは,加藤先生におかれましては,御退席されて結構です。

 どうもありがとうございました。

        (加藤教授退室)

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△寄附受納について



○(小幡委員長) それでは,当局より発言を求められておりますので,これを許します。



◎(鳥羽衛生局長) 寄附受納について御報告申し上げます。

 お手元にお配りしました資料をごらんいただきたいと思います。

 戸塚区在住のミッキー安川氏,本名安川実氏ほか3名から,横浜市のがん対策,特にがんの早期発見とその研究に役立ててほしいとのことで,市民病院に対して200万円の寄附の申し込みがあり,12月23日に受納いたしました。いただいた寄附金は,市民病院におけるがん研究費用の一部として活用してまいりたいと考えております。

 寄附受納の報告は,以上のとおりでございます。



○(小幡委員長) 失礼しました。先ほどの小児医療についての質疑を全部打ち切ったつもりではなかったので,当局に対する質問がありましたら,先にそちらをお願いします。



◆(中島[文]副委員長) 2ページの小児科医師数の推移で,酒匂部長は,さらっと平成6年に集計方法を見直してということでふえている原因を言われたのですが,全体的には前の集計方法ならば減っているのではないかと思います。その辺ではどういうことなのか。実際,小児科医師数はどういう傾向にあるのかもう一度推移との関係でお願いしたい。



◎(酒匂医療対策部長) 全国のデータを見ましても実数としてはそれほど減っているわけではないです。全国と横浜市が出ておりますけれども,平成6年から変わったのは小児科しかやっていない単科の先生,それから平成6年以降は,小児科単科と内科・小児科を診ていますけれども主が小児科だという先生が入っている。我々の理解としては,横浜市内ではそんなに減っていないだろうと理解をしております。



◆(中島[文]副委員長) 同じ資料の2ページの2−4に小児科医師平均年齢の推移があって,ここで小児科と全科について平成10年度を全国のものと比較すると,男では全科とも1歳ぐらいしか変わっていないと思うのですが,これは病院も含めての小児科医師だと思いますけれども,あえて小児科医師の推移として掲げられたのは,高齢化しているという問題をつかみたいということだということでしょうか。横浜市内の677の診療所での年齢の推移はつかんでおられるのですか。



◎(酒匂医療対策部長) それはつかんでおりません。



◆(宗形委員) 私もこのページで気になったところがありまして,今の御説明ですと内科・小児科を掲げているけれども,小児科が主な方が平成10年で365名,ただ診療所としては約670が小児科医療機関となっているわけですから,もともと専門の小児科ではない方も,内科・小児科という形で小児科をなさっている件数がかなりあると考えていいわけですね。



◎(酒匂医療対策部長) 御承知のように,ドクターは医師という資格があるだけで,別に何科ということはございませんので,申告で分類する以外にないわけです。



◆(宗形委員) 先ほどの一次救急,二次救急の話の中で,容態が悪くなると大きな病院へという話があり,開業医の方の医療がかなり高度化しているにもかかわらず,本当に風邪だけというところには,いろいろな問題があるかと思っております。



◆(福田[峰]委員) 資料の3ページの救急医療体系図について教えてください。

 先ほど加藤先生がおっしゃっていたことですが,今休日昼間と夜間,そして病院群輪番制の枠の中にそれぞれ小児科が入っていますが,ここに来ている先生はどこから来ているのか。それぞれ請け負う人は,小児科の先生が実際にそこにいるのかいないのか,教えていただけますか。



◎(酒匂医療対策部長) 一次の休日急患診療所は,中には内科・小児科専門の方もいらっしゃいますけれども小児科は大体来ているところです。夜間急病センター,北部夜間急病センター,南西部夜間急病センターの小児科は,ほぼ大体来ていると理解しております。病院群輪番制の方も病院でもともと小児科がいるという条件で指定しておりますので,これも来ていると我々としては理解しております。



◆(福田[峰]委員) 病院の方はいろいろなつながりでやっているのでしょうけれども,夜間とかの場合はどこから来ているのですか。



◎(酒匂医療対策部長) 夜間急病センターは,開業医の先生と大学の方からも来ております。



○(小幡委員長) これは医師会を通じてという意味ですか。もう少し詳しく言ってください。



◎(酒匂医療対策部長) 桜木町の夜間急病センターの方は市が委託しておりますけれども,北部夜間急病センターと南西部夜間急病センターの方は医師会がやっているものに市が補助しているわけですが,医師会の方で会員の中からとりまして,大学の方も各区医師会と同様に,大学区という医師会の区分がありまして,大学の方にも協力を依頼しております。



◆(福田[峰]委員) 先ほどの加藤先生の話は,一次救急は医師会の開業医の先生と協力して順番でするべきじゃないかという話ではないかと私は思ったのですが,そのシステムはもうでき上がっているということですか。



◎(酒匂医療対策部長) その辺の評価は完全なものとは言えないと思いますけれども,一応横浜市としてはシステムはできていると理解しております。



◆(福田[峰]委員) システムとしてできているということですが,先ほど先生がおっしゃったのは,できていないからちゃんとやってくれという理解でいいですか。



◎(鳥羽衛生局長) その点に関して補足させていただきますが,加藤先生のおっしゃっていたのは,全国のことも視野に入れた一般論というふうに考えていただくのがいいと思います。横浜市のことを特に取り立てておっしゃったと御理解いただかない方がいいと思います。今酒匂部長が申し上げましたように,横浜市としては例えば夜間急病センターにおける診療体制というのは,小児科の患者さんが数多く来られますので,それに対応できるようにしてやっていただきたいとお願いしているわけです。ただ,そこを開業医の先生だけでやっていただきたいというシステムをつくっているわけではございません。その部分は実際問題として,横浜市の中で開業医のメンバーの方と,大学の先生あるいは別のところの先生とがどのくらいの比率でお互いにサポートし合っているのか,それがお互いの診療にどういうふうな影響を与えているかというところまでは,私どもはちょっと関与できない部分はございます。実際,本市としては,体制がほぼでき上がっていると考えていいかと思います。



◆(福田[峰]委員) 繰り返して恐縮ですけれども,夜間急病センターや病院群輪番制を含めて,小児科を専門とし,内科と小児科をかけ合わせという話がありましたけれども,本当に小児科をやっている人たちが入っているのですか。



◎(鳥羽衛生局長) 小児科だけを専門とする方で全部埋まっているかという御質問であれば,必ずしもそうではないと言えます。



◆(山田委員) 関連してですが,横浜市の場合ですと救急医療体系図ができているわけです。実際に小児が救急で在宅当番医制の方に行くという形がどのくらいあるのかおわかりになりますか。



◎(酒匂医療対策部長) 患者数は小児科の患者が何人というデータをとっていません。小児科のドクターが参加している割合が大体8.5%から10%ぐらいですから,月のうち数回小児科が当たっているということになろうかと思います。



◆(山田委員) 今お聞きしたのは,救急で在宅当番医制のところに持ち込まれたのは実際どのくらいあるのかということだが。



◎(酒匂医療対策部長) 概数ですけれども,18区全体で数百人程度です。



◆(山田委員) 数百人。その辺の数字がうまく把握できないのですが,ほとんど365日夜間のところへ行くのが多いのではないか。もし割合がわかれば教えてほしい。



◎(鳥羽衛生局長) 在宅当番医にかかられている方という意味での平日夜間の各合計の数が,1日平均として大体7人ぐらいとなっています。そのうちに小児科の方が何人で,それ以外の疾患の方が何人という分類はされておりません。そういう意味で小児科の比率という先生の御質問にはちょっとお答えできません。大変申しわけございません。



◆(山田委員) 私の感ずるところでは,在宅当番医制のところに小児救急で運ばれる方はほとんどないと思っていいのではないかと思ったのです。先ほど加藤先生の提言の中で,夜間の一次救急はできるだけ診療所という形の小児科医の輪番システムを確立する。これは今後やはり市としても検討していかなければならない部分ではないかと思います。かかりつけ医制度も充実していく1つの方向ではないかと思っています。在宅というか,個人の医院で夜間の救急をお願いするというのは非常に難しいことだと思いますが,各先生方の医師としての倫理観とか,そういうものの啓発によってかなり対応ができるのかなという気もします。その辺も今後検討していただきたいと思います。



○(小幡委員長) 私も質問させていただきますので,委員長を質問の間,横山副委員長と交代します。



○(横山[栄]副委員長) それでは委員長職を代行します。どうぞ質問してください。



◆(小幡委員長) 関連して,新聞で何回か新年度から在宅当番医制がなくなると報道されていますが,前回の委員会で今野委員から話があって,まだそこまでは方向を出してないような御答弁でしたけれども,これに関しては今年度は余り審議しませんから,ざっくばらんにお願いします。夜間急病センターだとか北部夜間急病センターとか南西部夜間急病センターができましたけれども,これで穴の空くところはなくなりますか。



◎(鳥羽衛生局長) 最初の御質問ですけれども,私どもとして考えている方向は,今後も引き続き必要かということに関しては,かなり方向性としてはマイナスのものを持っております。ただ,これは予算にかかわることですので,最終的には市会に御説明をして,御承認をいただくというステップをとらないと,予算確定による本当の施策の形は決まってまいらないと思うので,そこまでの表明で御容赦願いたいと考えております。

 ほかの施設で十分賄えるのかという考え方ですが,幾つかの要因がございまして,1つは,今かつてとは状況が変わっているという面は,わりと診療時間を夜間にかけてとる診療機関がふえている。これはサービス向上の面もございましょうし,あるいは需要に応じて時間帯を全体的にずらして夜間の方に重点を置いた診療時間を設定していらっしゃる医療機関がふえていることもございます。在宅当番医の1日平均の診療実績が余り高くないという実情もございますので,トータルに考えると,この制度がないとどうしても補完できない部分がどれだけあるのかというのは,確かに設立当初とは状況がかなり変わってきていると考えています。今後に関しては,これを充実させるという方向ではなくて,ほかの体制でカバーできることを中心に考えていきたいと思っております。



○(小幡委員長) それでは,委員長に復帰します。



◆(福田[峰]委員) 二次救急で,救急告示病院でそもそも小児科をうたっているところはどのぐらいあるのですか。



◎(酒匂医療対策部長) 救急告示病院全体で61ありまして,そのうち小児科が入っているのは31病院でございます。



○(小幡委員長) 小児医療に関してはこの程度にさせていただきます。

 先ほど寄附受納の件がございましたが,何か御質問ありますか。

 私も何点か質問させていただきますので,委員長を質問の間,横山副委員長と交代します。



○(横山[栄]副委員長) それでは委員長職を代行します。どうぞ質問してください。



◆(小幡委員長) 聞くところによりますと,ミッキー安川氏は200万円以外にこれまでかなり寄附されてきたという話ですが,今までトータルでどのくらい出されていますか。



◎(鳥羽衛生局長) ミッキー安川氏及び何人かの方ですけれども,昭和63年以降,13年間にわたって毎年寄附をしていただいております。総額は2,584万円でございます。



○(小幡委員長) それでは,委員長に復帰します。

 この際,各委員より何かございましたら。



◆(横山[栄]副委員長) 議題にはないのですが,区役所の関係で保健所と福祉部が統合するとかという話があるようにお聞きしますが,どういう見解をとったらよろしいですか。



○(小幡委員長) これは予算に関係ありますので,お答えできる範囲で結構です。



◎(鳥羽衛生局長) これに関しましては,利用者の方々の利便性というのが1つの大きなファクターで,サービスを利用する方々が,これは福祉の窓口なのか,これは保健所の窓口なのかわかりにくいという現状があるという御指摘もありますし,サービスが体系的にあわせて提供できることが望ましいということで,区におけるサービス提供の形を,仮称区福祉保健センターという形で一体化してサービス提供を行った方がいいのではないかという考え方がございます。これにつきましては,現在検討している段階ですが,後日市会に御説明いたしまして,予算等で十分御審議をいただきたいと考えております。



◆(横山[栄]副委員長) この内容については,まだ細かいことはおわかりになりませんか。



◎(鳥羽衛生局長) 市会で御説明するとき市民局の方から具体的なものについては御説明することになりますので,私どもから現在の状況を詳細に御説明するのは遠慮させていただきます。



○(小幡委員長) それでは,本件についてはこの程度にとどめます。

 次回ですが,既に通知させていただいておりますとおり,あすの午後1時より環境保全局関係のダイオキシン類等調査の精度管理について外1件について委員会を開会いたしますので,よろしくお願いいたします。

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△閉会宣告



○(小幡委員長) 以上で本日の議題はすべて終了いたしましたので,委員会を閉会いたします。



△閉会時刻 午後2時59分

        福祉衛生環境保全委員会

        委員長  小幡正雄