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平成29年  防災警察常任委員会 03月03日−01号




平成29年  防災警察常任委員会 − 03月03日−01号







平成29年  防災警察常任委員会





◎《委員会記録-平成29年第1回定-20170303-000012-防災警察常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(新堀・渡辺(ひ)の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  1件申請 1件許可



4 日程第3及び第4を議題



5 同上質疑(警察本部所管事項も併せて)



田中(信)委員

 私からは、NBCテロ対策について伺っていこうと思っております。

 1月18日、県警察の年頭視閲式において、NBCテロ対応専門部隊を初めて拝見しました。また先日、日産スタジアムで行われた神奈川県国民保護共同訓練の視察をしたところ、その中に爆発事案発生時の対応訓練があり、目の前で見せていただきましたが、県警察のNBC対応専門部隊が事案対処をするということで、しっかり訓練していることを知りました。今後、ラグビーワールドカップや、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、県内でも競技が予定されておりますから、多くの方々が来場される場所においてNBCテロの発生も懸念されるところであります。

 そこで、県警察のNBCテロ対策について伺っていきたいと思います。まず、NBCテロとはどのようなテロのことか、伺いたいと思います。

警備課長

 まず、NBCとは、英語で核を意味するNuclearのN、生物を意味するBiologicalのB、化学を意味するChemicalのCをあらわしております。そして、人の生命、身体等に危害が及ぶおそれのある核物質や放射性物質、生物剤若しくは化学剤を用いたテロを総称してNBCテロ、このように呼称しております。

田中(信)委員

 今説明がありましたが、最近では暗殺事件が国際的に行われたりして、昔だったら刃物とか銃とかというイメージだったのが、少し変わったと思います、こういうことはしっかりとやらなくてはならないという思いがあります。そこで、NBCテロ対応専門部隊の任務はどういうことなのか、伺いたいと思います。

警備課長

 NBCテロ対応専門部隊につきましては、NBCによるテロ、災害、事故等、またはその疑いのある事案が発生した場合におきまして、専門的な技術や装備資機材を活用して、被害者などの救助、原因物質の検知や特定、除染活動などを行うことを任務としております。

田中(信)委員

 先ほど、暗殺事件、国際的に行われたテロなどに対して、なぜ行われたかという検証に大分時間がかかったのを思い出しました。また、日産スタジアムで行われたときの訓練でも、突入するまでいろいろな検査をするということも教えていただきましたけれども、目に見えないものを扱うので、特殊な部隊を持っていることはよいことだと思います。

 続きまして、このNBCテロ対応専門部隊が設置されたのは、どのような経緯だったのでしょうか。

警備課長

 警察では平成7年のオウム真理教による一連の凶悪事件や、平成13年の米国における同時多発テロ事件などを踏まえまして、生物化学テロへの対処能力の強化を図るために高度な装備資機材を整備したNBCテロ対応の専門部隊を順次、全国の主要な都道府県警察に設置しております。

田中(信)委員

 日本国民全員が震撼したことから、しっかり対応するという経緯があったと説明頂きました。それを受けて、NBCテロ対応専門部隊はいつ編制されたのか伺いたいと思います。

警備課長

 県警察では平成14年4月、機動隊にNBCテロ対応の専門部隊を編制しております。

田中(信)委員

 早くから対応しておりますけれども、このようなテロは増えてきていると思うので、しっかりやっていただきたいと思います。

 ちなみに、県警では14年からということでありますけれども、全国のNBCテロ対応専門部隊というのは、設置状況はどのようになっているか、把握していましたらお答えいただけますか。

警備課長

 NBCの専門部隊につきましては、本県警察を含めまして警視庁、大阪、北海道、宮城、千葉、愛知、広島、福岡、この9都道府県警察に設置されております。また、その他の府県警察におきましては、必要な装備資機材を配備したNBCテロ対策班、これをそれぞれ設置しております。

田中(信)委員

 部隊としては9班でありまして、班としても、小さく取組をやっているということですから、どんどん組織化していくかと思います、特に神奈川県は大きなイベントも多いということですから、確認をさせていただきました。

 ちなみに、部隊の主な装備品について教えてもらえますか。

警備課長

 専門部隊の装備品につきましては、NBCテロ対策車、化学物質等から身体を防護する化学防護服のほか、化学剤検知器や生物剤検知器などが配備されております。

田中(信)委員

 これは本当に専門的な話なので、恐らくいろいろなものに対応して考えていると思いますので、しっかり研究していただいて、どんどん新しいものに対応していっていただければなという思いもございます。

 NBCテロ対応専門部隊は、平時は中々ないでしょうけれども、訓練は非常に大事だなと思うのですが、平時の訓練というのは、どのようなことを行っているのでしょうか。

警備課長

 専門部隊につきましては、平素から装備資機材の操作訓練やNBCテロに対する調査研究をはじめ、関係機関との合同訓練などにより対処能力の向上に努めております。

田中(信)委員

 防護服を着るだけでも専門知識が要ると思えるくらい大変ですし、訓練をしていないと多分対応できないようなレベルの話だと思いますので、是非平時のときにも油断しないでやっていただきたいと思います。

 今、答弁の中でありました合同訓練ということだったのですが、他機関との合同訓練の実施状況というのを伺ってよろしいでしょうか。

警備課長

 県警察では、自治体や消防をはじめ、大規模集客施設や公共交通機関などの様々な関係する機関、施設と連携してNBCテロを想定した合同訓練を実施しております。なお、委員も視察されました2月9日の神奈川県国民保護共同訓練では、日産スタジアムにおいて爆発事案の想定で自治体、消防、医療等の関係機関と連携した合同訓練を実施し、NBCの専門部隊につきましては、現場における有害物質の検知活動を行いました。

田中(信)委員

 本当にこういった事件が起きていても、時代が時代でしたから、いきなり人が倒れていた、突入するぞと言ったら二次災害が本当に考えられる時代ですから、訓練をしっかり行っていただいて、素早くできるようにお願いしていきたいですし、本当に連携がないと非常に難しいなというのを思いましたので、積極的に合同訓練も行っていただければと思っております。

 続いてが、NBCテロ対応専門部隊が実際に出動したことはあるのかどうか、その事案があれば伺いたいと思います。

警備課長

 NBCの専門部隊につきましては、駅構内や大規模集客施設における不審物件事案のほか、大規模警備実施などに従事しており、昨年につきましては、計9回出動をしております。

田中(信)委員

 合計9回ということでありますが、絶対に間違いがあってはいけないことですから、慎重に対応を行っていただきたいなと思います。

 最後に、肝になりますけれども、これから大規模イベントが来ますので、警備のほうが大事になってくると思いますが、2019年のラグビーワールドカップ、そして東京オリンピック・パラリンピックが行われる我が県ですけれども、今後どのように訓練を行っていくのか、伺いたいと思います。

警備課長

 今後につきましても、県民の安全・安心を確保するために、あらゆる事案を想定した訓練を継続的に行いまして、部隊の練度の向上に努めてまいります。また、今後新たな事象が発生すれば、それに対しまして迅速に対応できるように装備資機材の充実や、新たな訓練手法を取り入れるなどしまして、的確な対応ができるよう訓練を積む所存であります。

田中(信)委員

 是非お願いしたいと思いますし、また夏の開催になると大変暑い中でやるでしょうから、体力もつけなければいけないとなれば、中の人の訓練も本当に大事になり、自然環境への対応が必要になってくると思いますから、しっかり訓練していただきたいと思います。

 最後に要望を申し上げたいと思います。民間事業者をはじめとする県民の理解と協力を得ながら、官民一体となったテロ対策を行っていただき、テロを未然に防止し、万全を期していただいて、県内でのテロの犠牲者を一人も出さないという強い意思のもと、訓練を重ね技術の向上を図っていただくとともに、関係機関との連携を図っていただき、県民の安心・安全に万全を尽くしていただきたいと要望を申し上げまして、この質問を終わりたいと思います。

 続いてですけれども、サイバー犯罪の現状と今後の取組について伺っていこうと思います。

 インターネットが日常生活や社会経済活動に不可欠な社会基盤となってきた今日、サイバー空間が生活の一部となっている中、不正アクセスによるインターネットバンキングの不正の送金事案や、ネット上の詐欺、またホームページの改ざん事案など、今やサイバー犯罪というのはあらゆる分野で身近なことになっています。社会問題としても大きく取り上げられることが多いかと思います。

 また、2020年の東京オリンピック・パラリンピック、またラグビーのワールドカップの一部の競技が県内で開催することですから、国際的なイベントも控えている中で、こうしたイベントを狙ったサイバー攻撃、本当にテロからサイバー攻撃など、大変いろいろなことが巧妙化していますので、懸念されていることだと思います。

 こうしたサイバー空間の脅威に的確に対応するためにも、県総務部内にもサイバーセキュリティ戦略本部を設置し、部門の横断的な取組を推進していることも承知をしているところでありますが、このサイバー犯罪の今後についての取組を伺っていきたいと思います。

 まず、昨年のサイバー犯罪検挙状況について伺いたいと思います。

サイバー犯罪対策課長

 本県における平成28年のサイバー犯罪の検挙件数は1,135件で、前年比プラス122件、12%の増加となり、年々増加傾向にあります。

田中(信)委員

 しっかり検挙を行っていただきたいと思いますけれども、同じくサイバー犯罪等に関わる相談を受けたという受理件数をお伺いしたいと思います。

サイバー犯罪対策課長

 相談の受理件数についても年々増加傾向にあります。昨年の相談受理件数は3,700件で、前年比プラス1,432件、63.1%の増加となっております。

田中(信)委員

 とてつもない増加ペースだということで、3,700件で1,432件増加ということですから、これは来年になったらどうなるのか全く読めない状況かと思います。相談に乗ってくれる場所があると大変安心もあるので、引き続きしっかり相談に乗っていただければなと思っています。

 今申し上げたとおり検挙件数、相談件数、増加しておりますけれども、悪質、巧妙化するサイバー犯罪に的確に対処するには、やはり人材育成というのが不可欠だと思いますけれども、人材育成に関してはなかなか難しいと思いますが、どのように取り組んでいるのか、伺いたいと思います。

サイバー犯罪対策課長

 県警察では、日々進化するサイバー犯罪に対応できる捜査員の育成をサイバーセキュリティ戦略の柱の一つとしており、最新かつ高度な知識を有する民間の知見を活用することが重要と考えております。このため、平成25年4月に全国警察に先駆けて、最新の情報通信技術の知識を有している民間の方をサイバー犯罪捜査顧問として非常勤採用し、サイバー犯罪対策に係る知識、技術に関する助言や、職員に対する教養などを行っていただいているほか、平成27年4月からはサイバー犯罪対策課員をIT関連企業に研修派遣し、技術、知識を習得させる取組を行っております。また、平成28年4月にIT企業などの勤務経験を有するサイバー犯罪捜査官3名を採用しておりますが、本年も引き続き2名の採用を予定しております。

田中(信)委員

 民間とのやりとりをして、しっかり知識や検挙数を上げ、これだけの増加件数ですから、確実にやるべきことだと思いますし、またサイバー犯罪の捜査官の人も増やしていただきますので、しっかり行っていただいて、警察のイメージというと捕り物のイメージでしたけれども、人身安全とかサイバー犯罪とか、イメージが少し変わってきたというのもありますので、しっかり人材育成をお願いしていきたいなという思いであります。

 民間の方の力を借りているということだったのですが、民間力を活用した取組のほかに、職員の知識を底上げする取組というのを行っているか伺いたいと思います。

サイバー犯罪対策課長

 県警察では、全捜査員のサイバー犯罪捜査に関する能力の向上を図るため、捜査の基礎知識や様々な捜査手法などの教養を行うサイバー犯罪捜査実践塾を定期的に行っているほか、平成27年から上位級を新設したサイバー犯罪捜査検定を実施し、知識の高度化と捜査員の受検の促進を図っております。

 また、現場を想定した実践的な専科教養を実施するなど、変化するサイバー犯罪に対応できるよう部内教養の充実に努めております。

田中(信)委員

 サイバー空間の戦いは、非常に技術や知識の習得というのが一番大事になってくると思いますので、引き続きお願いしていきたいと思います。

 また先日、全国共通でサイバーセキュリティコンテストが開催されて、神奈川県が優勝したということがありましたけれども、これはどのようなコンテストなのか、伺いたいと思います。

サイバー犯罪対策課長

 サイバーセキュリティコンテストは、各都道府県警察の人的基盤の強化を目的とした警察庁主催のコンテストで、今回は事業者のサイトが改ざんされた事件を想定し、通信履歴の解析などの正答数やタイムを競い合いました。

田中(信)委員

 是非、コンテストで底上げをしていただき、全国的にもこれは垣根がない問題でありますので、しっかり行っていただきたいなと思っております。

 一つ質問をしたいのですけれども、民間等の活力ということでありましたけれども、大学とかIT企業等の産学官の連携というのは、何か行っているかどうか、お聞きしたいのですが、よろしいでしょうか。

サイバー犯罪対策課長

 産学官の連携といたしまして、シンポジウムを現在行っております。先日は中小企業シンポジウムも行いまして、中小企業対策等に関する講演等を行いました。

田中(信)委員

 民間の力もしっかり活用して、やっていただきたいなと思います。

 また、サイバー犯罪から県民を守るためには、検挙活動のみならず被害防止策、防止の対策も重要となりますけれども、防止策や取組、何か推進していますでしょうか。

サイバー犯罪対策課長

 県警察ではインターネットを利用する方々にサイバー空間における防犯意識や、規範意識を持っていただくため、あらゆる層を対象としたサイバー講習やキャンペーン等を継続して実施しております。その中で、中小企業は予算面や人材等問題から必ずしもセキュリティが十分でないことが懸念され、先端技術に関する情報の摂取や、サイバー攻撃の踏み台として悪用されるおそれがあることから、中小企業対策を重点に取り組んでおります。昨年10月18日には、横浜市において、また今年2月23日には川崎市において、関係機関、団体と連携して中小事業者を対象としたサイバー犯罪防止シンポジウムを開催し、中小企業の事業者の方々に対し、効果的なサイバーセキュリティ対策の提案などを行っております。

田中(信)委員

 防止策もしっかり行っていただいてパソコンとかインターネットとか窓口が多くある中で、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 中小事業者を重点に置いた取組を行っているということですけれども、具体的にどのようなことをしているのか伺いたいと思います。

サイバー犯罪対策課長

 中小企業者の方には、誰でもできる、すぐできる、サイバーセキュリティ対策としてセパレート大作戦という施策を推奨しております。これは、コンピューターウイルスが電子メールやサイトの閲覧から感染することが多いことに着目し、サイト閲覧などに使用する端末と、重要な情報を取り扱ったり、インターネットバンキングを利用する端末とを使い分ける、つまりセパレートするという作戦を展開しております。

田中(信)委員

 単純ではあるけれども、効果的な話かと思いますし、また分かりやすいと思いますので、我々も今タブレット議会をやっていますけれども、まだ四苦八苦している中で、そういった簡単な話はうれしいと思います。しかし、犯罪から守るという意味では、そういったことも大事なのかと思いますので、しっかり行っていただければと思います。

 また、県でも全体的に言っていますけれども、東京オリンピック・パラリンピックですけれども、サイバー攻撃対策について何か行っているか伺いたいと思います。

警備部理事官

 3年後に迫りました東京オリンピック・パラリンピックにつきましては、サイバー攻撃による被害を防止するために、関係機関との連携が必要であると認識しております。したがいまして、県警察におきましては、こうした大規模イベントに対するサイバー攻撃の情報の収集と分析を加えるとともに、特に東京オリンピック・パラリンピックに関連する重要インフラ事業者との連携を強めながら、各種対策を強力に進めてまいります。

田中(信)委員

 国際イベントですから、テロから、サイバー攻撃から、恐らくいろいろなアクセスがあるかもしれませんので、しっかり対策を行っていただきたいと思います。

 また、サイバー攻撃について重要インフラ事業者との連携等はあるのか、伺いたいと思います。

警備部理事官

 現在、県警では神奈川県サイバーテロ対策重要インフラ事業者等連絡協議会という組織を設置いたしまして、おおむね年1回の会合を開いております。ここでは、サイバー攻撃に関する情報の提供や意見交換などを行うことによって、官民の連携を図っているところであります。また、この重要インフラ事業者の情報セキュリティ担当者を集めまして、サイバー攻撃対策セミナーを行っているところであります。さらに、個々の捜査員が各事業所を訪問いたしまして、そこでサイバー攻撃の実演や導入手法の情報提供、あるいは共同の対処訓練を行うことによって、緊急の対処能力の向上に努めているところであります。

 いずれにいたしましても、3年後に迫りましたオリンピックにつきましては、こうした関連する重要インフラ事業者のみならず、関係する団体、機関、あらゆるネットワークを広げながら、サイバー攻撃の防止対策を進めていく所存であります。

田中(信)委員

 こういった部分は肝になると思いますので、是非連携して進めていただきたいと思います。

 最後に、サイバー犯罪に対して、今後どのように取り組んでいくかについて伺いたいと思います。

サイバー犯罪対策課長

 県警察では、今後もサイバーセキュリティ戦略プロジェクトを指令塔として、部門間の総合力を最大限に発揮して、検挙そして被害防止の両面から、サイバー空間の安全、そして安心の確保に向け、官民一体となった取組を推進してまいります。また、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会など、国際的な大規模イベントを控え、総合的なサイバー犯罪対策に取り組んでまいります。

田中(信)委員

 これから本当に、複雑そして巨大化していくような犯罪になるのかなと思いますので、しっかり取り組んでやっていただければと思います。

 最後に要望を申し上げたいと思います。サイバー空間の脅威が一層深刻化する中で、職員の対応能力の向上に力を入れていくことは今の答弁の中で分かりました。全国警察によるサイバーセキュリティコンテストで優勝するなど、神奈川県は非常に進んでいるのかなと頼もしくも思っておりますけれども、いろいろと社会情勢が変わる中で、警察の対応が変わってくるのかと思います。柔道、剣道、逮捕術、次にサイバーセキュリティかと思うと、警察の中も非常に変わってくるのかなという思いがありますけれども、しっかり行っていただきたいと思います。

 サイバー空間の県民の生活、そして経済活動に不可欠な社会基盤として定着する中で、あらゆる犯罪に悪用されるようになってきています。今やサイバー空間の安全なくして、治安は安全とは言い難い状態だと認識もしています。県警察におかれましては、当面の課題として東京オリンピック・パラリンピック、そしてラグビーのワールドカップも見据えながら、サイバー空間の安全・安心に向けて、産学官の緊密な連携を継続しながら、犯罪の抑止と取締り強化のために、知識、技術の向上に努めていただきますよう要望申し上げて、この質問は終わりたいと思います。

 次に、警察相談の現状の対応の要領について伺っていきたいと思います。

 社会の仕組みや環境が複雑化、多様化する中で、警察には県民から様々な相談が寄せられていると思いますけれども、県民からの相談に適切に対応することは、相談者の不安の解消や地域が抱える問題の解決など、県民が安全・安心な地域社会の実現につながっていると思います。以前、こうのとりの赤ちゃんポストがある慈恵病院の蓮田院長から話を聞いたときに、一番のメーンは相談窓口を設けるという、それをつくって相談窓口を設けると、相談を行うことで何とか踏みとどまれる人が多いのだということで、相談窓口が大事だということをおっしゃったことを覚えています。警察も恐らく同じような思いなのかと思っております。県警では、27年4月から各所属で受理した警察相談をオンラインにより警察本部で一元的に集約管理する関係所属とリアルタイムに最新情報を共有することができる警察相談総合管理システムを導入し、迅速、的確な対応に努められていると聞いています。

 そこで、警察相談の現状の対応を何点か伺っていきたいと思います。

 そもそも、警察相談というのは、どのような相談をいうのか伺いたいと思います。

広報県民課長

 警察相談とは、県民の安全と平和に関します警察安全相談、それから警察職員の職務執行についての苦情、そのほか警察が所掌しております事務に関する要望、意見、質問、謝意等を総称したものをいいます。

田中(信)委員

 では、その警察相談の相談受理件数について伺います。

広報県民課長

 警察相談の受理件数は、過去5年間の平均を見ますと、6万6,371件となっておりまして、年々増加傾向にあり、昨年は8万4,473件となっておりまして、前年比プラス1万5,358件となっており、大きな伸びを見せているところです。

田中(信)委員

 大きな伸びがよいのか悪いのか分からないですけれども、しかしながら8万4,000件ということですから、1日何件かという計算ぱっとできませんけれども、相当数来ているというのがよく分かりました。これもまた必要なことだと思いますので、しっかりやっていただきたいなと思います。

 県民から寄せられる相談には様々なものがあると思いますが、その中でどのような相談が多いか、伺いたいと思います。

広報県民課長

 警察相談のうち多い順に申し上げますと、家庭内や近隣とのトラブルなど、日常生活に関する相談が一番多くなっておりまして、続きまして交通事故、駐車苦情、交通取締りなど、交通の問題に関する相談、続きまして犯罪の被害や発生及び犯罪の未然防止に関する相談となっております。この傾向は、ここ数年変化はございません。

田中(信)委員

 日常生活に関することが一番ということでありますから、本当に警察の在り方というものも、社会に合わせて対応していかなければならないのは、正にそういうところなのかなという思いでありますけれども、では、警察相談はどのような方法で受理をされていくのか伺います。

広報県民課長

 警察相談の受理方法につきましては、電話、面接、手紙、ファクス及び電子メールによる相談を受理しております。この中で最も多いものは電話による警察相談で、全体の約44%を占めておりまして、続いて面接による相談が多く、約38%を占めている状況になっております。

田中(信)委員

 時代は流れますが今でも電話なのですね。メールかと思いましたが、電話も大事なのだなと、よく分かりました。

 また、電話による相談が多いということですが、電話の対応時間はどのくらいなのか伺いたいと思います。

広報県民課長

 平成28年中の電話による警察相談受理件数は、3万7,039件となっております。この対応時間ですが、1件につきまして短いものですと数分から、長いものになりますと約5時間を超える相談があります。これを平均しますと対応時間は約20分となっているところです。

田中(信)委員

 相談員の方、本当に御苦労さまですね。平均20分というと、それも結構長いですね。20分でしたら、メモとるのも大変ですし、聞くだけでも大変ですので、相談員のケアもしっかりやっていただきたいなと思います。

 次に、県警における相談の受理体制について伺いたいと思います。

広報県民課長

 県警察における相談の受理体制につきましては、警察本部では広報県民課の警察総合相談室において、警視以下13人体制となっており、この中では女性警察官4名ほど含まれておりますけれども、その体制で相談を受理しているほか、警察本部各部に専門的な相談窓口、これを設置しております。警察署におきましては、警務課に住民相談係を設置しまして、警察相談の件数の多寡に応じまして、2名から8名の係員を配置して対応しておるところです。なお、女性の相談者に適切に対応するために、全ての警察署の住民相談係に女性警察官を配置しているところです。

田中(信)委員

 電話で警察に相談するくらいですから、人には言えないこともあるのかもしれないですね。そういったナーバスな問題だった場合に、女性同士がいいということもあるのかなと、そういう体制もしっかり組んでいるということの確認がとれて心強いという思いでもあります。

 受理された相談というのは、警察ではどのように対応をしていくのでしょうか。

広報県民課長

 受理した警察相談につきましては、相談者のプライバシーの保護に配慮しつつ、誠実かつ親切に指導、助言を行うことを基本として対応しておるところです。警察相談により事件化すべき事案につきましては、事件を担当する部署が対応しておりまして、その他の事案につきましては、関係所属や関係機関と緊密な連携を図りまして、相談者の立場に立った迅速、適切な組織対応を行っているところです。

田中(信)委員

 本当におっしゃるとおりだなと思う次第でありますし、また今回の委員会で人身安全の話が出ていますから、窓口からいろいろなことを行っていくと思いますので、しっかり対応のほうお願いしていきたいと思います。

 8万4,000件という件数が来たということは先ほど報告ありましたけれども、その受理した相談をどのように管理しているか、非常に気になるのですけれども、教えていただけますでしょうか。

広報県民課長

 警察本部及び警察署で受理した警察相談は、受理した職員が直ちに警察相談受理票というのがございまして、それを作成するとともに、順を経て所属長に報告するとともに、当該相談に関します情報について警察相談総合管理システム上に組織全体で一元的に管理しているところです。

田中(信)委員

 電話を受けて、管理システムを書いて、これは大変だなという思いがあるので、しっかりこの辺のサポートをしていただければと思います。

 警察相談をやっていく中で、県民から感謝された事例はあるか伺いたいと思います。

広報県民課長

 県民の方から感謝された事例を申し上げますと、ひとり暮らしの高齢者から、犯罪の被害に遭わないか毎日が不安ですと、そういった相談を受けまして、親身になって話を聞きまして、防犯指導を行いまして、あわせて相談を受理した警察署では対策をとりまして、パトロール強化を続けました。そのことに対しまして、相談者から、パトカーを見ると安心します、忙しい中親身になって話を聞いていただきましてありがとうございますというような感謝の言葉が寄せられたのがあります。

 また、子供が道路へ飛び出してくる場所があり危ないですといった相談を受けたことから、市役所と連携いたしまして、飛び出し注意の道路ペイントを整備し、交通上の安全を図ったことへの迅速な対応に対しまして、地域住民の方から、すぐに適切な対応を頂きましてまことにありがとうございますとの感謝の声が寄せられたものがあります。

 なお、これらの警察活動に関します感謝事例につきましては、県警察のホームページに、ありがとうの声というコーナーを設けまして、県民の皆様に紹介をさせていただいているところです。

田中(信)委員

 いい事例だなと思いますし、また、住民の方、県民の方からの声というのは、意外と複雑で変化する社会情勢というので、地域の状況とかも結構当たっていたりすることというのも、リアルタイムなところがありますので、そういった声も大事にするという姿勢は非常にいいかなと思うし、また5時間も聞いてくれた警察官の方も励みになるでしょうから、そういったことはしっかりやっていただきたいなと思います。

 また、警察相談総合管理システムを活用した相談の対応で、好事例、これはあるのかどうか、伺いたいと思います。

広報県民課長

 警察相談総合管理システムを活用しまして、警察相談に適切に対応しました好事例につきましては、通勤途中に知らない男性から数回声を掛けられて不安に感じた女性から相談を受けまして、男性の特徴などを聞き、警察相談総合管理システムで検索した結果、周囲の警察署でも同様の相談があることが判明いたしました。そこで、相談の内容をしっかり分析いたしまして、この男性を特定しまして、その男と面接を早急に行い、直接注意をいたしましたところ、人身安全関連事案に発展するおそれのある事案を事前に防止した事例がございました。

田中(信)委員

 警察管理システム、怖いですね。ばれないと思ったらばれるのですね。非常に心強い報告でありました。

 最後に要望を申し上げたいと思います。県警に寄せられる相談は多岐にわたり、県民の生命や財産また地域の安全に直接関係するものがあり、またこれらの相談に対してしっかりと体制がとられ、組織的な対応や管理がなされているということも確認ができました。一方で、年間8万件を超える相談件数に対して、受理をする24時間対応をしている職員の精神的な負担がある中で適切に対応していただけるということも分かりましたけれども、しっかりその辺のケアも頑張ってやっていただきたいと思います。これは大変ですから、電話相談というのも、お願いしたいなという思いでもあります。

 こうした現状の中で、これからも警察に相談してよかった、安心したと、警察に話を聞いてもらって救われた、こう言われるような県民の立場に立った親切、丁寧な対応に努めていただいて、また県民との約束でもありますよね、安心して暮らせる地域社会の実現、これにしっかりと尽力していただけますよう、要望申し上げてこの質問を終わりたいと思います。

 次に、今流行であります県警察におけるワーク・ライフ・バランスについて聞いていきたいと思います。

 まず、警察職員の働き方改革、県警察におけるワーク・ライフ・バランスですけれども、先ほど警察官の増員ということに言及をさせていただいたわけでありますけれども、その必要性は十分に理解しています、また増員された警察官の効果的な運用をお願いしたいなと思っておりますが、我が会派としてはまだまだ警察官の数が十分ではないよという話も出ておりますけれども、警察官の不足を補うためにも警察職員一人一人が心身ともに充実させて、その能力を十分に発揮して質の高い仕事をしていかなければ、警察の目的というのは達成できないのかなと思います。

 また、国においては昨年6月、ニッポン一億総活躍プランを閣議決定して働き方改革の抜本的な運用に向けた議論が進んでいるところでありますが、このような中で、県警察においてもやはり職員一人一人の治安維持という使命を果たすためには、職員が仕事にまい進できる職場環境づくりに取り組むことが必要不可欠ではないかと考えています。そこで、県警察における働き方改革について聞いていきたいと思います。

 まず、県警察において働き方改革、どのように取り組んでいるのか伺います。

警務課長

 限られた人員の中で県民が安全で安心して暮らせる地域社会を実現するためには、県警組織の質的な強化を図る必要があると考えております。そこで、全ての職員がこういった使命感を持って、生き生きと働くことのできる職場環境の構築のために、昨年4月に全職員のワーク・ライフ・バランスと女性職員の活躍等維持のための取組計画というものを策定いたしまして、働き方に対する職員の意識の改革、そして組織や制度の改革などに現在取り組んでいるところです。

田中(信)委員

 今、働き方改革というものが重要だというのがありますし、また昨年4月に全職員のワーク・ライフ・バランス、女性職員の活躍等維持のための取組計画を策定したということでしたけれども、取組計画の内容はどのようなものなのか伺います。

警務課長

 取組計画では、全ての職員が仕事と生活の調和のとれた健康で豊かな人生を歩むようにするとともに、女性職員がその能力を十分に発揮できることを目標として掲げているところです。その中で幾つか柱を設けておりますが、幾つか申しますと、働き方改革、それから子育て、介護等と両立して活躍できるための改革、女性職員の採用の拡大と執行力の確保、それから女性職員の登用の拡大などの取組を柱として、各種施策に取り組んでいるところです。

田中(信)委員

 警察業務というのはやはり特殊といいますか、いろいろな面で難しい部分もあるのかなと思いますけれども、その中でも取組計画の柱をつくってやっているということでしたので、取組計画は具体的にどのような内容なのか、詳しく伺いたいと思います。

警務課長

 例えば働き方改革では、業務の合理化や効率化を推進、それから年次休暇等の取得の促進と時間外勤務の縮減などを掲げております。また、子育て、介護等と両立して活躍できるための改革の中では、本来昇任試験合格者は警察学校に入寮して昇任時教養を受けることになるのですけれども、介護や育児等の問題を抱えている職員は、そうすると入寮では支障があるということがございますので、こういう職員には通学生の教養が選択できるようにしておりますし、これらの者の異動に際しては、職住近接などの支援策を定めております。

 また、女性の警察官の採用の拡大と執行力の確保では、介護や育児等を理由に早期退職した警察官を一定条件のもとに再採用する制度、それから育児休業者の代替職員として、早期に退職した警察官を採用する臨時的任用警察官制度などの推進を定めているところです。

田中(信)委員

 具体的に内容を伺いましたけれども、警察の中でやっていくのは難しいけれども、その中でも何とかやっていますというので、頑張っているのが見えて、いい答弁だったなと思います。

 この中で、合理化というような話が出たのですけれども、業務の合理化といっても、何か事件が起きたときに、ワーク・ライフ・バランスで帰りますというわけにいかないと思います。こういうことに関して難しいなというところもありますが、その中でもどのような業務を合理化しているのかなというのを伺いたいと思います。

警務課長

 県警察では平成26年10月から業務の合理化アクションプランというものを立ち上げまして、160項目の見直しを図ったところです。平成28年10月からは、業務合理化アクションプラン4として、神奈川署、宮前署、相模原署をモデル警察署に、64項目の業務合理化に取り組んでおります。具体的にはどのような合理化を図っているかというと、定期的に行われる会議の必要性を吟味して、時間の短縮や実施回数を少なくしたほか、部内における届出、それから登録、意思決定に関わる手続の簡素化などの事務の迅速化を図るなどの改革を行っているところです。

田中(信)委員

 できるところから着実にという感じの印象でありますけれども、いきなり全部をやりますと、警察業務というのは複雑ですから、支障が出るかなと思いますので、着実にできるところからやっていただければと思いますけれども、それを踏まえて、現場の第一線で活動している職員の反応というのが何かあれば伺いたいと思います。

警務課長

 平成28年5月に全警察署、これは各警察署5名で計272人からのアンケートをとりましたけれども、その中では、時間、業務、精神的に余裕が持てるようになったとか、それから本来業務に集中できるようになった、それから職場の雰囲気が明るくなったというような、ほとんどの意見は賛同する意見が大半でありまして、職場環境の改善が図られているものと考えております。

田中(信)委員

 現場の人にも実感できるような改革をしていただければなと思っております。業務については、できるところから合理化ということでありますけれども、一方で先ほどから申し上げましたけれども、業務の性質上、やはり警察職員というと休みがとりにくいのかなと思いますが、年次休暇の取得日数はどの程度向上したのか伺いたいと思います。

警務課長

 年次休暇の取得日数につきましては、平成27年中は職員1人当たり年間平均で5.2日でありました。平成28年は6.4日となりまして、前年と比較しますと1.2日増加し、取得の促進が図られたとところであります。これを徐々にではありますけれども、県警察の働き方改革が職員の間に浸透しているためと考えております。

田中(信)委員

 一般的に考えると、まだまだ少ないなと思いますが、しようがないのかなという部分もありますが、これは他の神奈川県の職員と比較した場合というのはどうですか、取得状況というのは。

警務課長

 平成27年の数値になりますけれども、県広報によりますと、県警察は先ほど申しましたとおり平均5.2日、知事部局は平均11.4日となります。また、教育委員会は平均で13.4日、企業庁は平均で14.3日でありました。

田中(信)委員

 他の県職員と比べても2倍強かなというところですけれども、これは特殊性の話もあるのでしょうから、県職員の中では突出して少ないなということでもありますが、県警察において年次休暇の取得が進まない要因は何でしょうか。

警務課長

 警察は御承知のとおり交番に勤務している警察官は、地域警察官ですけれども、三交代制勤務をしておりますし、警察署に勤務する専務警察官も6日ないし8日に1度当直勤務をしております。また、殺人事件などの重大な犯罪が発生した場合には、初動段階で多くの警察官を投入して捜査するなど、計画的に年次休暇を取得しにくいという特殊事情がございます。とは申しましても、ワーク・ライフ・バランスを推進するためには、働き方改革を図っていく必要がございますので、職員の意識改革とともに、創意工夫を加えながら、職員の年次休暇の取得率の向上を図ってまいりたいと考えております。

田中(信)委員

 そのとおりだなということしか言えませんけれども、前回私のほうが質問した警察官の増員という中で、神奈川県警の一人当たりの負担人口についても伺いましたけれども、年次休暇の取得が進まないというのは、県内の治安情勢に対して警察官が不足しているというのも一因になるのかなということも思われる内容でありましたけれども、業務の合理化や臨時休暇の取得促進など働き方改革、警察力を向上させるためにも、一層推進していく必要というのはあるのかなと考えておりますが、今後どのように働き方改革を進めていくのか伺いたいと思います。

警務課長

 県警察の働き方改革は、県民が安心して暮らせる地域社会を実現するために資するものでなければならないものと考えております。県警察が進める働き方改革は、この大前提に立って職員一人一人の仕事の質を高めることにあると認識をしております。県警察といたしましては、業務の合理化、実質化といった施策を持続的に推進するとともに、ワーク・ライフ・バランスの各施策によって職員の仕事に対するモチベーションを高め、県警で働く全ての職員がその能力をいかんなく発揮して、治安維持にまい進し、県民の期待と信頼に応えてまいりたいと考えております。

田中(信)委員

 最後に要望を申し上げたいと思います。

 警察職員の皆さんは、日々発生する事件、事故の対応など、昼夜問わず、休みなく活動しているイメージがありまして、県民からもそういった姿に安心感、先ほども相談の中でパトカー見たら安心するという話もありましたけれども、期待を寄せていることは事実であります。しかしながら、限られた体制の中で最大限の成果を上げるためには、警察職員一人一人の仕事の質を高めて、仕事の効率化を図るとともに、育児、介護を担う職員を含めた全ての職員が活躍できる職場環境の醸成が必要不可欠と考えています。業務の性質上、長時間労働の多さなど、難しい部分はあるかと思いますが、一層の治安向上を図るためにも、警察職員の皆さんにあっては、是非働き方改革を推進していただいて、職員のワーク・ライフ・バランスを保っていただきますよう、要望申し上げまして質問を終わりたいと思います。

いとう委員

 私からは最初に、繁華街における違法行為の取締りについてお伺いしていきます。

 最近、繁華街における悪質な客引きや賭博店の摘発に関する報道を目にすることが多くあります。実際に相鉄線の横浜駅西口などを歩いていますと、居酒屋の客引きによく声を掛けられるようになりました。こうした繁華街における悪質な違法行為は、体感治安を悪化させる要因の一つと考えられますが、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催を見据えた取締りの現状と、今後の対策等について何点かお伺いしてまいります。

 最初に、繁華街における客引き行為の現状について伺います。

生活保安課長

 平成18年から実施しております歓楽街総合対策により取締りを強化しておりますので、違法風俗店の従業員に関わる客引き行為は減少している傾向にあります。しかし、最近では居酒屋などの飲食店に関わる客引きが増加し、悪質かつ執拗な方法によって客引きをする者も増加したため、市民の方から不安に感じるなどといった苦情が寄せられる現状にあります。

いとう委員

 最近減少しているということでしたが、かつては歩いていれば軒並み声を掛けられていたような記憶もあるのですが、どのような違法行為を繁華街では取締り対象としているのか伺います。

生活保安課長

 無許可の風俗店、違法エステの摘発、悪質な客引き行為の取締りを重点に、体感治安に直結する違法行為の取締りを強化しております。

いとう委員

 それでは、昨年の客引きの検挙件数について伺います。

生活保安課長

 平成28年における客引きの検挙件数につきましては、98件になります。このうち風俗店等に関わる客引きは63件、居酒屋等に関わる客引きは35件になります。

いとう委員

 先に申し上げたように、最近居酒屋の客引きというのが急に増えているように感じる、昨年も35件の検挙があったというところですが、居酒屋に関わる客引きの特徴について伺います。

生活保安課長

 最近は居酒屋の従業員が直接客を引くのではなく、居酒屋が客引き専門の会社に客引きの業務を委託し、集客を図るといったケースが散見されます。

いとう委員

 普通はそのお店の人が客引きをしているイメージがあるのですけれども、大分形が変わってきて客引きをしていると思いました。

 客引きの取締り強化による効果、影響などがあれば伺います。

生活保安課長

 横浜駅周辺地区には、常時100人くらいの客引きが違法行為を行っていた現状にありましたが、昨年11月から集中した取締りを実施したところ、現在ではほとんどその姿が見られなくなりました。また、市民の方からも感謝の声が寄せられている状況です。

いとう委員

 私も横浜駅の西口あたりを歩いていて、よく付きまとわれるのですが、その気がないのに声を掛けられて心配だと思っていましたが、今年に入ってから少なくなったと感じていたところだったので、そのような効果が出ているということで安心したところです。

 続いて、先日もテレビや新聞の報道で見たのですが、賭博店ですか、摘発をされたということが報道でよくされますが、その摘発件数について伺います。

生活保安課長

 平成28年中における賭博店の検挙件数は13件で、このうちカジノ賭博店が12件、ゲーム機賭博店が1件となります。

いとう委員

 カジノ型の賭博とか、ゲームの賭博ということで、賭博にもいろいろ種類があるように思うのですけれども、最近の賭博店の傾向ですか、また特徴などがあれば伺いたいと思います。

生活保安課長

 警察の取締りから免れるため、短期間で店を移動したり、店舗出入り口に鉄製の二重、三重の扉を施し、複数の監視カメラを設置したり、店外に見張り役を配置するなど、悪質、巧妙化している傾向にあります。

いとう委員

 そうすると、外から見ても普通の人は分からないのかなと、そこに入ってみて初めて、そこが賭博の会場となされている。知っている人しか知らないような傾向があるので、なかなか摘発には難しい部分もあるし、しっかりとした情報がないと、そういうのは摘発ができないのかと思いました。

 また、今後の取締りの方策について伺わせていただきます。

生活保安課長

 ラグビーワールドカップ2019、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の国際的な注目を集めるイベントの開催に伴い、県内にも国内外から多くの観光客の来訪が予想されることや、県民の方が安心して過ごすことのできるようさらなる風俗環境の浄化を図るため、悪質風俗犯罪に重点を置いた取締りを推進してまいります。

いとう委員

 最後にこの件で要望させていただきます。

 今日の質問で県警察が強力に繁華街を中心に風俗環境を阻害する違法行為の取締りを強化していることが分かりました。実際私も去年のうち、相当声を掛けられたのが、年が明けて最近は声を掛けられなくなってきたのかということも、実際に自分で感じていたところでございまして、その辺が今日分かりました。

 今後、県内においては2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会を控えております。国際社会に神奈川県をアピールする重要な機会でもあります。今後も健全で魅力ある神奈川県をつくるため、開催県にふさわしい風俗環境の確立のため、県警察の総力を挙げて取り組んでいただくことを要望してこの質問を終わります。

 続いて、不法滞在者対策について伺います。

 2020年に開催されます東京オリンピック・パラリンピック競技大会では、県内においてセーリング競技などが行われることが決定をしております。東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催時は、多数の外国人の来日が予想されるほか、観光立国に向けた各種施策により今後さらなる外国人の受け入れ拡大が見込まれ、これに応じて不法滞在者もさらに増加することが懸念されます。我が国の良好な治安を一層確固たるものとするためには、不法滞在者対策は引き続き重要性を増していると考えます。

 そこで、県下の不法滞在者の情勢と、県警察における不法滞在者対策について何点か伺ってまいります。

 最初に、不法滞在者問題に対する県警察の基本的な対応方針について伺います。

外事課長

 不法滞在者問題に関しまして、県警察では入国管理局との緊密な連携のもと、不法滞在者の取締りを積極的に行うとともに、悪質なブローカー等が介在いたします雇用関係の事犯ですとか、偽装結婚のあっせん事犯等、不法滞在を助長する組織的な犯罪の取締りを推進することとしております。また、来日外国人の雇用主等に関しましても、外国人の雇用が適正に行われますように指導啓発等を行っているところです。

いとう委員

 不法滞在者の中にも組織があるということを初めて知りましたし、例えば、食事をするためにレストランに入ったときに、外国人が働いているときに、この人本当に大丈夫なのかなと心配もするときもあります。

 続いて、全国の不法滞在者の現在の情勢について伺います。

外事課長

 まず、不法滞在者の定義から簡単に申し上げさせていただきます。法務省におきましては、我が国に不法に入国、上陸した者、これをいわゆる不法入国者としております。それに加えまして、適法に入国、上陸した後に、在留期限を過ぎて不法残留する方、これをいわゆる不法残留者としております。この不法入国者及び不法残留者、この両者を合わせて不法滞在者としているところです。

 そのうち、不法入国者、こちらにつきましては、正確な数値を把握することはなかなか困難ですけれども、不法滞在者の大部分を構成しております不法残留者に関しましては、入国記録の上では、過去最少でございました平成26年1月1日現在の5万9,061人から、平成28年1月1日現在の6万2,818人と増加傾向を示しているところです。

 また、不法滞在者につきましては、主に出入国管理及び難民認定法、いわゆる入管法ですけれども、こちらで入管法違反のうち、不法在留罪及び不法残留罪により検挙がされているところです。

 警察及び入国管理局の捜査により、全国におきまして、これらの罪で検挙された違反者の人数につきましては、平成26年中は1,633件、1,390人、平成27年につきましては、1,960件、1,550人、平成28年、上半期ではございますけれども、上半期の数値としましては、平成28年は1,010件、785人となっているところです。

いとう委員

 不法入国者また不法残留者ということで分かれているとは私も知りませんでしたが、それは増加をしている傾向があるということで、日本に居残りたい人というのが多いのかなと、または帰りたくない、またはそういった目的で日本を目指して来る人も多いのかなということを実感いたしました。

 続いて、県内の外国人の住民登録者数と不法滞在者の検挙状況について伺います。

外事課長

 続きまして、県内の外国人の住民登録者数と不法滞在者の検挙状況について御説明させていただきます。

 県内の外国人の住民登録者数につきましては、平成28年1月1日現在の統計によりますと、168箇国17万4,427人と承知しているところです。主な国籍別で申し上げますと、中国国籍の方が5万7,103人、韓国または朝鮮国籍の方が2万9,165人、フィリピン国籍の方が1万9,053人の順となっております。

 さらに、県内で外国人の住民登録者の方が多い自治体に関しましては、第1位が横浜市でございまして8万1,423人、第2位が川崎市でございまして3万2,991人、第3位としまして相模原市が1万1,449人と承知しているところです。

 また、不法滞在者の検挙状況ですけれども、先ほど申し上げましたとおり、入管法違反のうち不法在留罪及び不法残留罪の県内における過去3年の検挙状況ですけれども、平成26年中は275件、258人、平成27年が303件、273人、平成28年が337件、296人となっているところです。

いとう委員

 県内に住民登録されている方が17万人を超えるということは、一つの市町村よりも多いケースもあり、なかなか不法滞在者の検挙数が上がらない、地下に隠れて表に出にくい部分があるのかなというふうに思いました。

 それでは、最近の入管法違反事件の特徴について伺います。

外事課長

 最近の入管法違反事件の特徴といたしましては、3点ございます。1点目として、不法滞在者の居住先や稼働先が保護地化しておりまして、摘発場所1箇所当たりの被摘発者が減少していること、2点目といたしまして偽造技術の向上により精巧な偽造在留カード等の各種偽造証明書が出回っておりまして、偽造在留カードに関する事件の検挙が増加傾向にあるところです。3点目といたしまして、店内に隠れ通路を設置し、摘発時に隠れる訓練を日常的に行うなど、犯罪者のほうも摘発を逃れる対策を講じている店舗等が見られるところです。このように不法滞在、不法就労の手口が悪質巧妙化しているところです。

いとう委員

 例えば、私が外国人の方を雇おうと思って在留カードを見たときに、本物かどうか分からないというような感じもあって、悪質巧妙化しているということの中で、組織的なにおいを感じるところがあります。

 それでは、続いて不法滞在者の事件捜査上の問題点について伺います。

外事課長

 県警察といたしましては、各部門が連携して不法滞在者の取締りに努めているところですけれども、捜査上の問題点といたしましては、3点考えているところです。1点目が不法滞在者は住居ですとか稼働先を転々とかえているところから、その実態把握が非常に困難であります。2点目といたしまして、身分証明書等を所持していない場合、そもそもその人間の身分事項の特定が困難であるというところがございます。3点目、捜査におきまして取り調べに通訳を必要とするケースが多く、一般の捜査よりも事件処理にかかる時間と人員を要するというところがあります。以上の3点です。

いとう委員

 今伺いました3点で、不法滞在者の状況については、壁になる部分なのかなというふうに思いますし、例えば横浜繁華街の中でも隠れている不法滞在者と思われる人も非常に多い印象もありますので、その辺しっかりと対応していただきたいと思います。

 続いて、不法滞在者対策における関係機関との連携について伺います。

外事課長

 不法滞在者を減少させるためには、入国管理局等の関係機関との緊密な連携が不可欠と考えているところです。県警察におきましては、東京入国管理局横浜支局と連携のもと、入手した情報をもとに必要な捜査を実施した上で、合同摘発を行っているところであります。県内の合同摘発における摘発者数につきましては、平成26年中が146人、平成27年中が186人、平成28年中が151人、このようにそれぞれ摘発しているところです。合同摘発につきましては、不法滞在者の取締り手法として極めて有効なものと考えているところであり、県警察といたしましては今後さらに合同摘発による取締りを強化していくことと考えているところであります。

いとう委員

 しっかりと合同摘発を進めていただきたいと思います。

 最後に、東京オリンピック・パラリンピック競技大会などの大会を控える中で、今後の不法滞在者対策について伺います。

外事課長

 政府におきましては、世界一安全な日本創造戦略に基づきまして、不法滞在、偽装滞在者対策等の推進及び情報収集の強化等により、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催も視野に入れつつ、文字どおり世界一安全な国につくりあげることとしているところであります。一方、冒頭申し上げましたけれども、全国の不法残留者数につきましては、平成26年に過去最少ではありましたけれども、昨年は平成27年に引き続きまして2年連続で不法残留者が増加しているところであります。また、偽変造の在留カードを行使する者ですとか、不正に在留許可を受けて不法就労等を行う偽装滞在者の存在が問題となっている状況であります。

 このような状況を踏まえまして、入国管理局と緊密に連携した合同摘発による不法滞在者の取締りの強化、偽変造在留カード等の行使事案ですとか、偽装結婚あっせん事案等の不法滞在を助長する組織的な犯罪の徹底的な取締り、また外国人の適正な雇用等に関する来日外国人の雇用主等に対する指導啓発、この3点を中心に不法滞在者対策を引き続き推進してまいりたいと考えているところであります。

いとう委員

 それでは、要望をさせていただきます。これまで、県警察をはじめとした関係機関の努力により、平成16年に約26万人存在していた不法滞在者が平成26年には約5万9,000人まで減少してきたことを伺いました。しかし、平成27年以降は再び増加に転じており、一旦増加した不法滞在者を減少させるためには、並々ならぬ努力が必要となることから、来る東京オリンピック・パラリンピック競技大会を見据えつつ、不法滞在者対策の手を緩めることはあってはなりません。

 一方、県内に在住する外国人のほとんどは適法に在留している方々であり、これらの方々の権利を侵害し、日常生活に支障を来すことはあってはならないことです。このため、不法滞在外国人の取締りに当たっては、適法に在留する外国人の方々に配慮した、公正かつ適切な取締りを行うよう要望して、この質問を終わります。



(休憩 午前11時52分  再開 午後1時)



いとう委員

 引き続き関連質問をさせていただきます。

 それでは、私からゾーン30について伺ってまいります。

 県警察では交通事故防止のため、諸対策を積極的に推進していただき、交通事故の発生件数、死傷者数ともに昨年までに16年連続で減少しました。また、昨年交通事故で亡くなられた方は140人と、統計上過去最少になるなど、大きな成果を上げていると承知をしております。

 しかしながら、平成28年中、交通事故で亡くなられた方の約28%、39人が歩行者であり、今後さらに交通事故を防止していくためには、歩行者を守るための対策をより一層推進していく必要があると考えています。このような中、県警察では生活道路における安全対策として、ゾーン30という対策を推進していただいておりますが、この対策は歩行者の安全確保に有効であり、今後も県民に周知するとともに、さらなる整備を推進していただきたいと思います。

 そこで、ゾーン30について整備状況や整備計画などについて何点か伺ってまいります。

 初めに、ゾーン30を設定する基準について伺います。

交通規制課長

 ゾーン30は普通の規制と違いまして、いわゆる面的な規制、区域での規制となります。幹線道路等で囲まれている住宅地で、その住宅地内の道路を自動車の抜け道として利用されるなど、歩行者などの安全を確保する必要がある場所について、住民等の合意を経て設置しております。

いとう委員

 面的な設定をされるということですが、続いて昨年度までの整備状況について伺います。

交通規制課長

 平成24年度から設置を始めております。平成24年度は29箇所、平成25年度は61箇所、平成26年度は59箇所、平成27年度は50箇所の合計199箇所で整備を行っております。

いとう委員

 平成24年の29箇所のスタートから平成27年には199箇所ということですが、平成28年度中の整備状況について伺います。

交通規制課長

 平成28年度は22箇所を計画しておりまして、これは全て現時点で整備を終了しております。

いとう委員

 平成28年度の22箇所を合わせますと、約221箇所ですか、整備をしているということですが、整備した地区での効果について伺います。

交通規制課長

 平成26年度に整備した59箇所におきまして、整備の前と後、1年間ずつの指標を比較して検証いたしました。その結果、人身事故の件数にあっては25%減少、交通量にあっては28%の減少、実勢速度にあっては5%低下したという結果が出ました。

いとう委員

 人身事故で25%、4分の1も減少しているということですが、数字的に非常に効果があるということが分かりました。交通安全に効果的な対策ですから、県民などからの整備要請があると伺っております。そこで、県民等から整備要請を受けた場合に、どのように対応されているのか伺います。

交通規制課長

 要望のありました区域につきましては、まず現地調査等を行い、設定基準がありますが、これに該当しているか否か検討を行います。その結果、整備実施が可能であれば、道路標識等の設置場所の調整を地域住民と行い、交通規制を実施することとしております。

いとう委員

 県民などから要望があっても、現地調査などの結果によって設定基準に該当しないとの理由で整備できない場合もあるかと思いますが、そのような場合にどのように対応しているのか伺います。

交通規制課長

 住民からの要望に対しまして、設置基準に該当せず整備ができないという場合におきましては、道路管理者と連携の上、当該区域に対して交通量や、それから速度を抑制する対策を検討しております。具体的には、区域規制、いわゆる面的な規制ではなくて、その当該道路に関して最高速度、30キロメートルの交通規制、これを検討します。また、通過車両の速度が速い道路につきましては、中央線をわざと抹消して、路側帯を拡幅するなどして、いわゆる車道の部分を狭くする、あるいはわざと直線道路をS字の道路に改良するなどして、速度を抑制する対策を道路管理者に依頼していきます。

いとう委員

 最近、わざとS字になっていて、走るとスピードをどうしても落とさなくてはいけなくなりますし、そういった整備も大変重要なのかなというふうに思います。

 警察庁の通達により、平成28年度までの5カ年計画の整備目標で整備を推進することを承知しておりますが、来年度、平成29年度以降の整備計画はどのようになっているのか伺います。

交通規制課長

 平成29年度ですが、川崎市麻生区で4箇所、それから横浜市青葉区で2箇所を予定しております。これ以降につきましては、新たな地域住民の要望を受けまして、候補場所を選定し、引き続き整備を実施してまいります。

いとう委員

 麻生区、青葉区で整備をされるということですが、私の地元の旭区にも危ない場所がありますから、是非要望させていただきたいと思います。前向きに整備をしていただければと思います。

 整備状況については理解をさせていただきましたが、これらゾーン30の整備を周知するために、ゾーン30の日が設定されていると承知をしております。そこで、ゾーン30の日にはどのような活動を行っているのか伺います。

交通総務課長

 県警察では平成25年9月30日から、毎月30日をゾーン30の日というふうに設定をいたしまして、そのゾーン30の設定区域内とか、また通学路、こちらにおきまして街頭活動を強化しております。具体的には、白バイを活用した児童の見守り活動であるとか、高齢者の保護誘導活動、さらには交通の指導、取締り活動を行っているところであります。

いとう委員

 毎月30日に街頭活動を行っているということですが、具体的にどのくらいの警察官が活動しているのか伺います。

交通総務課長

 昨年中、ゾーン30の日に街頭活動に従事した警察官につきましては、延べ3,117人となります。また、白バイやパトカーにつきましては、合わせて延べ501台が活動をいたしました。

いとう委員

 やはり住宅街でパトカーが走っていたり、白バイがいますと、視覚的にも安全運転を心掛けようという気持ちも芽生えますし、是非毎月30日に街頭活動をしっかりと行っていただきたいと思います。

 それでは、この件につきまして要望をさせていただきます。子供や高齢者などの歩行者を交通事故から守るためにゾーン30は非常に有効な対策であり、その効果は車の運転者をはじめ、県民に広く周知することで、より一層歩行者の安全性が高まるものと考えております。

 これまで私自身、ゾーン30について詳しいことは、よく分かっていませんでした。今日のこの質問の中で県警察からの答弁を聞く中で、県内で200箇所以上の整備が完了し、効果も十分得られているとともに、県民に対して周知するための対策も積極的に取り組んでいることが分かり、理解を深めたところであります。

 最近、自動車業界でもゾーン30に対応する企業が続々登場しています。例えば、ゾーン30を水色で表示しているような機能の付いたカーナビ、ゾーン30区域を自動的に回避してくれるトラック用のカーナビなども昨年10月にも発表されていると承知をしております。今後もゾーン30の整備の要望を踏まえて計画的に推進していただき、交通事故防止に取り組まれることを要望して私の質問を終わります。

渡辺(ひ)委員

 私のほうから、交通安全施設整備費に関連して質問をさせていただきたいと思います。

交通安全施策の中で、限られた予算の中でやっていくという非常に厳しい状況があるかとは思いますけれども、特に施設の高度化に関連をして信号のLED化について質問をしたいと思います。

 県民が見やすい、分かりやすい施設でもありますし、変化、効果が県民の実感がある施設でもありますので、これについて何点か質問をさせていただきたいと思います。

 まず初めに確認も含めて、今までの電球式に比べてLED式信号機、どのようなメリットがあるのか、またデメリットがあれば教えていただきたい。

交通規制課長

 まず、LED式の信号灯器のメリットですが、電球式に比べまず色が鮮明で、西日が当たってもよく見えること、それから消費電力ですが、これが電球式に比べて約6分の1から10分の1と少ないこと、それから寿命ですが、これが電球式に比べて8倍から11倍と長いことなどが挙げられます。一方デメリットもございまして、これは色が点灯するレンズ面の温度ですけれども、これは電球式に比べてLEDは光が出ても温度は高くならない、そのことから実際北国の信号機では雪が付着しても融けずに、表示が見えなくなるという問題が起きていると承知しております。

渡辺(ひ)委員

 メリットについては、かなりいろいろなメリットがあるなと、色が鮮明で西日でも見やすい、実際我々も走っていてそういう実感をいたします。さらには、電気代が安くて、さらに寿命も長いというメリットの御説明がありましたが、デメリットで雪の対策が必要だという、融けにくいというデメリット、御指摘初めて聞いたわけですけれども、北国でという御答弁ありましたが、実際、この冬は神奈川県でも雪を何回か経験をしているし、そういう意味では箱根だとか雪の降る地域も神奈川県の中にもあるわけですけれども、LEDにした場合、どのようなことを行えば雪対策ができるのか、御答弁願います。

交通規制課長

 雪の対策につきましてですが、北国の信号機というのは、雪対策でそもそも縦型に付いていることが多いのですが、そのレンズ面を下向きに20度傾ける、こうすることで雪が付着しないようにした特徴があるフラット型という信号機、それからレンズ面に透明なアクリル製のフードをかぶせて、雪が滑り落ちるようにしたフード型、こういった信号機が雪の多い北日本地方を中心に導入されているというふうに承知しております。

渡辺(ひ)委員

 そういう意味では、神奈川県でもそういうことを工夫しなければいけないところもあるなということだと理解をさせていただきました。

 次に、今議会の本会議の一般質問で我が会派の藤井議員から質問させていただいた中で、神奈川県が既に基準を定めているカラーバリアフリー、要は色覚障害者、これに対する様々な対応をこの時期に見直すべきというふうに質問させていただきました。特にオリンピックを控えた中でどうかという質問をさせていただきましたが、それに関連して補足したいのですが、先ほどこのLEDの信号は鮮明で西日が当たっても見やすいというメリットが御説明にあったのですが、色覚障害者、我が会派の質問のときにも、例えば赤が赤く見えずに黒ずんで見えるとか様々で、健常の方に比べると赤青黄色がしっかり把握されないことだと思いますが、これについて質問いたします。

 質問の中でも指摘をしましたけれども、推計ですけれども、そういう障害者は通常の障害者の指定を受けていない、誰がそういう方なのか分からない、ただ、そういう方々が神奈川県の中でも推計でいうと20万人いらっしゃるということになってくると、信号とそういう方々が実際どのように把握されているのかということは大切な問題だと思います。そういう色覚の障害者にとって、LED信号というのはメリットがあるのかないのか、それを御答弁お願いします。

交通規制課長

 日本の交通信号機に関しては、警察庁で仕様を策定しておりますが、そこにおいてもLED式の灯器に関しましては、色覚障害者が青色を実際に認識しやすいように、実際電球式の青色の灯器は委員の皆さんも感じておられると思いますけれども、青信号と言っておきながら青緑色になっているかと思います。LED式の青灯器は、国際規格で色の範囲は決められているのですけれども、より青に近づけた色にすることで、色覚異常者にもより見えやすいような、いわばメリットになるかと思います。そういう形で仕様を定めております。

 それから、もう一つ、委員御指摘の点もありました黄色と赤色の灯器に関してですが、これはやはり黄色と赤は見分けがつきにくい色覚障害者が多いというふうに伺っていますが、これは実際のLED灯器に光度、よくカンデラという単位を使いますが、この光の強さが異なっております。黄色のほうが赤よりも1.5倍から2倍程度強く光が出るように仕様では定められております。これにより、できるだけ色覚障害者も黄色と赤の見分けがつきやすいように工夫がなされています。

渡辺(ひ)委員

 分かりましたが、確認で、ということは、今までの電球式よりもLED式のほうがそういう色覚障害者の方にとってはメリットがある、見やすいというふうに捉えていいのか、そこは変わりがないということなのか、もう一回、御答弁お願いします。

交通規制課長

 実際LEDの信号機を開発するに当たって、警察庁が仕様を策定する際にも、実際色覚障害者の方にも被験者になっていただいて、色の違いの分かりやすさというのを見ていただいた上で仕様を策定しておりますので、そういった点からも電球式の灯器よりもLED灯器のほうが、色覚障害者にとっては、より見分けがつきやすいというふうに考えております。

渡辺(ひ)委員

 分かりました。

 それでは、LED式の信号機ですけれども、全国の整備状況を教えていただきたいのと、あわせて県内の整備状況を教えていただきたい。

交通規制課長

 まず全国のLED式信号機の整備状況につきましてですが、平成27年度末現在で車両用灯器が52万7,000灯で、青色の矢印の灯器、よく見ると思いますが、青色矢印灯器が約12万6,000灯、そして歩行者用灯器、これもLED化を進めておりますが、約45万灯であり、LED化率でいいますと、全体の約49%が既にLED化されているということになります。

 それから、県内の整備状況ですが、平成29年1月末現在で車両用灯器は1万9,187灯、青色の矢印灯器は7,090灯、それから歩行者用灯器は1万9,149灯をLED化、既にしておりまして、整備率で見ますと、全体の約41%の灯器がLED化されております。

渡辺(ひ)委員

 トータルとしても整備率41%というのが分かりましたが、この3年間、過去3年間、どのような整備推移であったか、そこを補足願います。

交通規制課長

 まず平成26年度ですが、車両用灯器は759灯、青色矢印灯器は155灯、歩行者用灯器が859灯となります。次に平成27年度になりますが、車両用灯器が1,001灯、青色矢印灯器が200灯、歩行者用灯器が897灯、そして平成28年度につきましてですが、これは平成29年1月末現在で整備されている数字ですが、車両用灯器が681灯、青色矢印灯器が181灯、そして歩行者用灯器が621灯の整備を行っております。

渡辺(ひ)委員

 それなりに整備が進んでいるということでありますけれども、それでも全国平均が49%、それに対して神奈川県が41%という整備状況で、若干その辺では差があるということだと思いますけれども、近県の主要都市圏の中でどのような整備状況になっているか、確認をしたいと思います。

交通規制課長

 いずれも27年度末現在の数字になりますが、隣県から申し上げますと、まず千葉県が約42%、埼玉県が約44%となります。そして、東京都ですが、約86%という数字になっております。ちなみに、全国で一番整備が進んでおりますのは、実は長崎県で約91%、逆に一番整備が進んでいない都道府県につきましては、北海道で約17%という数字になっております。

渡辺(ひ)委員

 そういう意味からすると、近県の中でも大分ばらつきがあるなと、東京都の86という数字、神奈川県の倍以上という数字で、財政的な問題もあるのでしょうけれども、それからすると神奈川県もしっかり取り組んでいかなければいけないと数字上は思います。

 しかしながら、費用の問題もあるでしょうから、次にLEDの更新するための整備費用、どのような状況なのか。

交通規制課長

 まず信号灯器をLED化するための費用として、車両用灯器が1灯当たり工事費込みで約17万5,000円、歩行者用灯器が1灯当たり工事費込みで約11万4,000円となります。また、歩行者用の待ち時間が表示されるタイプがありますが、これですと1灯当たり工事費込みで約24万7,000円となります。また、参考までに、なお交差点で信号機を整備しようとすると、基本的には車両用の灯器が6灯、それから歩行者用の灯器を8灯整備することになりますが、この場合でLED化するためには、約195万6,000円となります。

渡辺(ひ)委員

 車用だと17万5,000円、歩行者だと11万4,000円というのは、現状電球式ありますね。支柱だとかいろいろなものが付いていますよね。それで、既存にある信号機をLEDに付けかえるというか、この費用が今言った費用ですか。

交通規制課長

 委員御指摘のとおり、これは純然たる灯器だけを交換する場合の費用となります。もちろん、経過年数によっては、信号機を更新する場合に、柱を更新するパターン、それから灯器を更新するパターン、それから信号制御器、心臓部になりますけれども、これを交換するパターン、いろいろ信号機全体のうちにどれを交換するかというのは、年度で、経過年数とか傷み具合によって、必要に応じて交換をしていますが、純然に灯器だけの費用になります。

渡辺(ひ)委員

 そういう意味では、費用としては少し高額な費用がかかるのかなという気がしますけれども、最初に聞いたメリットからすれば東京都みたいに着々と整備をしていく必要があると思います。最初、御答弁の中にもありましたけれども、メリットの中にもあったかもしれませんけれども、電球式の場合は、球切れが起きますよね。それによって実際は消えてしまって、そこで事故を誘発するケースもあり得ると思いますが、LED式でも、先ほど寿命は8年から11年ということで御答弁ありましたけれども、実際はそういうことあるのでしょうか。

交通規制課長

 電球式の球切れのように、光る部分の機能そのものを失うということは、実はありません。ただし、LED素子の一部、御存じのとおり信号灯器をよく見ていただけば、LED式はLEDの素子が何百個もずらっと付いていて、それで実際この丸の形が見えるようになっていますが、その一部が劣化して光度が低下して見づらくなるということは、年に数件は発生しております。ただ、いわゆる電球式の灯器が切れるという確率に比べると、ずっと低くなっています。対応策としましては、もちろん警察官による常時点検、それから保守業者による定期点検などで不具合の確認といいますか、把握に努めておりまして、このような状態を発見した場合は、信号灯器内部のLEDランプユニットというものを1灯交換するということで保守をしているところであります。

渡辺(ひ)委員

 電球式みたいにぱっと消えるようなことはないということからすると、これも交通安全上はメリットとなるのかと思います。そういう意味では、LED化を推進していくことが必要ではないかというふうに思うわけですけれども、今後のLED式の信号機の導入計画、どのような形になっているのか教えてもらえますか。

交通規制課長

 実は電球式灯器の製造は既に終了しております。このことから、信号機を新しく設置する場合、それから先ほど委員から御指摘もありましたとおり、古くなって更新を行うという場合、どちらに対しても全てLED式の灯器で整備をしております。また、既存の信号灯器につきましても、言いましたとおり経年劣化しているもの、西日対策の要望があるところなどについては、計画的に更新整備を行っているところであります。

渡辺(ひ)委員

 分かりました。

 そうなりますと、今41%、今後全ての信号機をLED化するには、要は老朽化、経年劣化に伴ってかわるものは全てLED化されるという御答弁でしたけれども、要はどの程度の年数がかかるのか御答弁願います。

交通規制課長

 LED化につきましては、実際平成18年度より実施しており、既に10年が経過しておりますが、平均して1年で約1,900灯余りを整備しているところであります。このため、物価変動等を考慮せずに単純に残りの灯器を現状の今のペースでLED化をするためには15年以上かかる見込みであります。これに加えて、既にLED化している灯器についても、10年を目どに発光部分の更新というのも考えなければいけないので、実際にはさらに長期化が見込まれるというということであります。しかしながら、LED式信号灯器につきましては、省電力、長寿命などのメリットがありますので、中長期的な視野に立って、早期のLED化に向けて必要な予算の確保に努めまいりたいと思います。

渡辺(ひ)委員

 今御答弁の中で予算についても言われていましたけれども、初期投資は高いけれどもランニングコストは安いというようなことだと思います。そうすると、県警が全部持っている県下の信号灯等の電気料、膨大な費用になってくると思います。それが先ほど言ったLED化されれば6分の1になるということになると、ランニングコストということ、さらには途中で高所作業で電球を換える必要のある電球式に比べれば、そういう費用も軽減できるということからすれば、促進をしていくべきだと思いますね。今の調子でいけばあと15年と言いましたけれども、それは財政的に15年かかるとしても、実際は老朽化だとか、経年劣化、これを考えれば、15年待っていてはとてもじゃないけれども、安全は担保できない、これでは困ります。デメリットも含めてしっかり取り組んでいただきたいなということを最後に要望させていただきたいと思います。

 次に、もう一個だけ質問させていただきたいと思いますが、時間の関係で手短に質問させていただきますが、交通事故、事件の現場における外国語対応について、何点か質問をさせていただきたいと思いますが、最初に、外国語対応モデル交番の運用が始まったというふうに聞いておりますけれども、その経緯について伺いたいと思います。

地域総務課長

 外国語対応モデル交番の運用開始の経緯ですが、昨年4月に警察庁のほうから、外国語対応モデル交番の運用についてという文書が示されまして、外国人旅行者に人気の高い観光ルート上にあり、有名な観光地、繁華街、歓楽街、国際空港、大規模ターミナル駅などを管轄するなど、外国人旅行者が訪問する機会の多い本県を含めました5都府県警察に外国語対応モデル交番を設置するように指示されたところでありまして、それぞれの都府県警察で準備を進め、昨年の秋から順次運用を開始したというところです。

渡辺(ひ)委員

 全国にモデル交番どのくらいあるのか教えてもらえますか。

地域総務課長

 全国の数ですが、今答弁しました5都府県警察に六つの交番がスタートしております。その六つですが、お隣東京都に渋谷駅前交番、歌舞伎町交番、愛知県が名古屋駅西交番、京都府が祇園交番、大阪府が関西空港にありますターミナル交番、そして本県の鎌倉駅前交番の6箇所です。

渡辺(ひ)委員

 モデル交番を全国的なエリアに設置するということで理解をしましたけれども、どのような特徴があるのか、教えていただきたいと思います。

地域総務課長

 外国語対応モデル交番の特徴ですが、大きく分けると二つです。その一つが、いわゆる外国語対応が可能、語学ができる職員の配置であります。その職員は、それが分かるように鎌倉署独自でデザインをしました腕章を着けております。また、交番にはそういった、外国語対応ができますよといった地図みたいな記号を表示しております。もう一つの特徴としましては、タブレット型翻訳機というものを配備しまして、話せない言語等についても対応できるようにしてございます。この2点が大きな特徴です。

渡辺(ひ)委員

 神奈川県にはかなり多くの外国人の方々がいらっしゃる、さらに観光の方々が来ていると、様々な言語が必要になるということで、それに対応するためのタブレットという御答弁だったと思いますけれども、タブレット型の翻訳機、どのようなものなのか、教えていただきたいのと、また実際の使用状況について教えていただきたいと思います。

地域総務課長

 まずタブレット型翻訳機ですが、これは、今回初めて交番に導入したものです。ディスプレイが手のひらサイズの約7インチで、外国語を日本語に翻訳したり、逆に日本語を外国語で音声やディスプレイで表示するというものです。翻訳できるのは20箇国で主なものは、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、また中国語、韓国語などです。

 次に、その使用状況でありますが、この鎌倉駅前交番以外に、もう3箇所、計4箇所に4台配置をしておりますが、中華街の中にあります山下町交番、あとは横浜の西口にあります相鉄口交番、さらには鉄道警察隊の横浜駅の本隊、ここにも配備をしまして、通常の地域警察活動の諸執行務に役立てております。具体的には、地理案内ですとか、遺失拾得の届出の受理の際、あるいは職務質問などにも活用しているところです。

渡辺(ひ)委員

 次に、インバウンドに対応するという、外国語で対応できる交番、国のモデル事業として発動されたということですけれども、県下は鎌倉だけ、あとはタブレットは幾つか、4箇所という御答弁ですが、国は今後さらにどのようにこれを展開して広げていこうというふうに考えているのか、認識されていれば教えていただきたいと思います。

地域総務課長

 オリンピックも2020年にありますし、その年に訪日外国人が4,000万人という目標を国が立てておりますので、いわゆる訪日外国人の対策、対応というのはどこの警察でも重要な課題で様々な対策があると思います。今私がお答えをしています外国語のモデル交番につきましては、今現在試行中ですので、まだ今後拡大をしていくのか、どういう効果で広めていくのかというのは今試行期間中ですので、様々なケースを集めているという段階でありますが、いずれにしましても訪日外国人対応を様々な形で進めていかなければならないというのは、いろいろな形で落ちてきて、それぞれの部門でも対応しているところです。

渡辺(ひ)委員

 これは県だけの取組というか、国を挙げての取組なので、その状況がまた分かったら教えていただきたいと思います。

 次に、これは交番の話を聞いてきましたけれども、交番以外でも事件、事故等々についても、言葉が通じない場合の対応、現状どのように行っているかお伺いをしたいと思います。

教養課長

 現場で外国人との意思疎通ができない場合は、警察本部警務部教養課に設置しております通訳センターへ通訳要請をいたします。通訳要請の方法ですけれども、原則として警察署の幹部を通じて要請をいたします。緊急な場合は、現場の警察官が公用携帯電話を活用いたしまして、直接通訳センターへ要請をいたします。要請を受けました通訳センターでは、電話による通訳ですとか、必要により通訳職員の派遣を行います。

渡辺(ひ)委員

 通訳センターについては、この委員会でも質問が既に出ており、24時間体制で運用していただいているという御答弁を頂いておりますけれども、通訳センターでありますけれども、どの程度の数の対応をされているのか、若しくは対応している内容が警察官の方々が対応しているのか、捜査員がやっていらっしゃるのか、民間の方々が対応されているのか、どのような制度でやっていらっしゃるのか、この運用状況を教えてもらいたいと思います。

教養課長

 平成28年中における通訳翻訳の全取扱い件数というのは、1万1,363件でございました。そのうち、部内で取り扱った件数、これは通訳職員であるとか、国際捜査員という者が対応するのですが、これが全体の54.5%。したがいまして、残りの45.5%は民間通訳を活用して通訳を行っております。

渡辺(ひ)委員

 今かなりの通訳業務があって、54.5%が警察の方々がやられて、45.5%が民間通訳に御協力を頂いてやっているということですけれども、事件、事故とかの難しい通訳もあると思いますが、その辺は、守秘義務だとか、情報が他に渡らないとか、そういうことが非常に担保される必要があると思いますが、その辺はどのようになっていますか。

教養課長

 民間通訳の方の守秘義務といったような御質問だったと思いますけれども、民間通訳を活用する場合には、まず県警察に登録をいたします。その際には、履歴書等を提出させて、直接面接をしております。それで、登録が決まれば、それは秘密を洩らしませんといったような書面を提出させ、その際には保秘についての教養を行うということもしておりますし、年に民間通訳人を集めての研修会というものを実施しておりまして、その中で保秘の徹底ということも話しております。スマートフォンの適切な取り扱い、SNSに対する書き込み禁止といったような具体的な教養を行って、適正な運用に努めております。

渡辺(ひ)委員

 分かりました。

 そうは言いながらも、民間の方々に依存をするという体制は、本来はよいことではないと思いますが、本来であれば警察官が対応できる体制整備があったほうが、いろいろな意味でよいのではないかなと個人的には思います。さらには、この後、オリンピックを目指して、さらにインバウンドが増えてくるという状況になってくると、通訳センターの業務もまた増えてくるでしょうし、その中で対応していかなければいけないということになってくると、これは要望にとどめますが、この通訳センターの体制の拡充ということも、オリンピックをにらんで考えていかないといけないのかなと。さらにはその中で警察官に純化できるような体制も強化していく必要があるのではないかなというふうに私は思いますね。これは要望にとどめますけれども。

 最後に、先ほど言ったモデル交番が鎌倉にあって、それ以外にタブレットを使っている、という御答弁がありましたけれども、それ以外の交番で外国語対応、どのような方法でやっていらっしゃるのか、実際はかなりの方々が、外国人の方々が交番に来て聞いたりすると思います。それにどのような形で対応しているか、最後に確認させていただきたい。

教養課長

 ピーガル会話帳と申しまして、A4サイズの冊子を広報で発行いたしまして、警察署や交番に配布をしております。平成27年4月に作成をいたしております。このピーガル会話帳というのは、英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語の5箇国語からなる指さし式の会話帳でありまして、日本語と外国語が併記されておりまして、イラストが入っていて、意思の疎通が図りやすくなっております。このピーガル会話帳の今度は続編といたしまして、リリポ会話帳というものもつくっておりまして、これは昨年4月に発行いたしまして、伊勢志摩サミット派遣部隊などへの配布をしております。このリリポ会話帳というのは、街頭活動中の警察官の現場対応力を向上させるといった目的もございまして、携帯しやすいB6サイズにいたしまして、職務質問のカテゴリーを新たに掲載もしております。外国語が不得手な警察官、交番以外もそうですが、に対してはこのような冊子を有効活用して、円滑なコミュニケーションを図るように指導をしております。

渡辺(ひ)委員

 最後に要望です。先ほど言ったモデル交番、これは国の取組ですけれども、拡充するように国にも要望していただきたいなと思います。さらには、先ほど言った通訳センターの体制については検討願いたいなと思います。さらには、今運用されている取組については、さらに熟度を増すようにお願いさせていただいて、私の質問を終わります。

相原委員

 本日お伺いをしたいのは、信号機の老朽化への対応についてです。

 以前の本常任委員会の中で信号機の更新ですとか維持についてお伺いをしたところですが、今日は特に老朽化の対策の部分に絞ってお伺いをしたいと思います。

 先ほど、渡辺委員からも御質問があって、学ばせていただいたところがありますが、最初に、しばしば報道等で信号機が故障ですとか、老朽化して混乱があったという報道を見聞きするところがありますが、故障のほうは置いておいて、信号機が老朽化してしまってトラブルになり問題になるというのは、どのような状況をイメージしたらいいのか、初歩的なところだけ分かりやすく教えてもらえればと思います。

交通規制課長

 信号機の特に老朽化に関しましては、信号制御器が、これはいわばパソコンが壊れるのと似たような話で、20年以上使い続けた場合に故障が起きると、大体はそのまま滅灯してしまうケース、要するに信号機の全部電源が落ちてしまうケースが一番多いかと思います。または、何か故障が起こると、信号機というのはもともと交通量の多い道路のほうを黄色の点滅、そして交通量の少ないほうの信号を赤の点滅にしていますが、そういう状態に陥るケースもあります。ただ、やはり老朽化してしまうと、本当に信号全部の明かりが消えてしまうという症状が多くもあります。

相原委員

 加えて、本県内で信号制御器、信号機の故障で過去に重大事件というのはあったものなのでしょうか。その辺を把握されていたら教えていただきますでしょうか。

交通規制課長

 私の把握する範囲では、重大事故というのは起きていないと考えております。灯器が滅灯してしまうというケースは、言ってしまえば、全国的によくあるケースで、そういうときはやはり県民からの110番通報がまずありまして、警察官がまず現場に向かって、手信号で車を整理すると。その間にケースによっては、修理業者が来て、パーツを交換して復旧させるという形になって、故障が起きるのも一つの交差点のケースがほとんどですので、どちらかというと、停電とかで幾つも消えるほうが危ないことが多くて、老朽化で信号が滅灯する場合もありますけれども、少なくともそういう大きな事故になったということは、伺っておりません。

相原委員

 次に、更新時期を経過して老朽化した信号機の状況、老朽化率とでもいうのでしょうか、その状況について全国と県内合わせて御報告を頂けますでしょうか。

交通規制課長

 まず警察庁で統計をとっているのですが、これは信号機のうち、いわゆる制御器、信号の灯器をコントロールする部分ですが、そこの制御器について全国統計を取っておりまして、平成27年度末現在、全国での整備数は20万5,808器となっております。そのうち、更新時期を経過したもの、これは警察庁で基準が示されておりまして、製造から19年たったものは更新すべきというふうにしておりますが、それを経過したものは、そのうちの4万3,115器であり、全国でいうと老朽化率は20.9%になります。じゃ県内はどうかといいますと、平成28年12月末現在、県内で整備した信号制御器になりますが、これは9,394器あります。そのうち更新時期を経過したもの、いわゆる19年を過ぎたものは1,824器でありまして、老朽化率でいいますと、19.4%になります。

相原委員

 全国も県内も老朽化率は同じぐらいなのかなと確認させていただきましたが、次に、県内の老朽化率のここ数年間で結構ですので、推移もお伺いをさせていただけますでしょうか。

交通規制課長

 県内の信号制御器の老朽化率につきましてですが、平成25年度は15.7%、平成26年度は18.2%、平成27年度は20.2%となっております。

相原委員

 次に、信号機に関する予算の状況の御報告を頂けますでしょうか。

交通規制課長

 それでは、信号機に関する過去3年の予算の状況についてお答えいたします。

 信号機に関する予算というのは、もちろん県内にあります実際の信号機を老朽化で更新するとか、新しく新設をするとか、それから青矢印の灯器を加えたり、そういった改良を行う場合、それからあわせて交通管制センターがありますが、その維持管理に係る費用等も含めた数字になりますが、それが平成26年度では21億1,613万1,000円、平成27年度は24億4,638万9,000円、28年度は20億8,563万2,000円となります。なお、平成29年度の当初予算、今は案になりますが、これが22億6,584万3,000円となっております。

相原委員

 そうしますと、予算の状況もきちっと御報告いただいたのですが、信号機の老朽化が時間とともに進んでいくわけですが、それに対して老朽化対策もやっていくわけですけれども、今の予算の状況、おおむね大きな変化がないとすると、今後の老朽化率は今の予算の状況で進むとすると、改善されるのでしょうか、それとも悪化していくのでしょうか。その辺のところを御報告ください。

交通規制課長

 まず、委員も御存じのとおり、平成28年度予算、それから平成29年度予算は、交通安全施設の中でもいわゆる道路標示、横断歩道や止まれ等の道路標示の予算に重点配分を置いておりますので、言ってしまうとその他の安全施設に関しては大なり小なり前年度比で削減をしなければいけないと。この状況を続けていくと、確かに悪化されるということが予想はされます。しかし、県警察におきましては、限られた予算の中で、今言いました道路標識それから道路標示、信号機以外にも安全施設ありますが、こういった整備状況をよく勘案した上で、事業内容を調整してそういった全体的な老朽化の度合いを見て、重点配分を行うなど、老朽化した信号機の更新に係る予算に関しても確保に努めてまいりたいと思っております。

 また、道路交通環境の変化により、必要性が低くなった信号機、これに関しては廃止をするなど、また総数を削減して中長期的な視点に立った信号機の維持管理に係るトータルコストの縮減について引き続き取り組んでまいりたいと思って思います。

相原委員

 引き続き是非御尽力を頂きたいのですが、今おおむね20%ぐらいの老朽化率です、本県も全国的にも。もちろんこれはゼロであることが一番いいのは確かでしょうが、ゼロというわけには即座にいかないのは明らかだと思います。冒頭お伺いしたように、かといって信号機の年数、例えば制御器でいえば製造から19年たったから即座におかしくなってしまう、壊れてしまう、事故が起きる、そういうものでもないのでしょうから、現実的な意味でのここ数年間ぐらいを見込んだときに、老朽化率というのはどのくらいなら耐え得るものなのか、感覚的な問いで大変恐縮ですが、教えていただけますでしょうか。

交通規制課長

 確かに19年という数字は、更新の指標であって、実際に信号制御器が何年ですぐに駄目になるかというのはなかなか言い表しにくい。なぜかといいますと、信号制御器そのものは、幾つかのパーツで組まれていまして、故障したときにどのパーツが故障したかというのを見て、そのパーツだけ新しいもので差しかえて使い続けるということも実際行っております。なので、言ってしまえば、今の状況では何とかやっていけています。ただ、実は19年と申しましたが、大体今から20年前から15年前に、大量に信号機が新設されています。そのため、今後数年間、更新を同じペースで行っていくと、老朽化率はどんどん上がっていくという状況にはあります。



(日程第3、第4及び警察本部関係は一応この程度とし、次に安全防災局関係について審査することを決定)



6 日程第1及び第2を議題



7 同上質疑(安全防災局所管事項も併せて)



新堀委員

 私のほうから何点か質問させていただきたいと思います。

 最初の質問は、ビッグレスキューかながわについて伺いたいと思います。

 県が平成24年から全国的に行っている大規模な訓練でありまして、私も昨年見学させていただいて、いろいろと勉強させていただきました。

 このビッグレスキューかながわですけれども、来年度予算案を見ますと、大規模な予算になっているということもございますので、これに関して何点か伺っていきたいというふうに思います。

 まず確認のために、今まで実施してきたビッグレスキューの過去の、これまでの経過についてお伺いしたいと思います。

危機管理担当部長

 まず確認のためこれまでの経緯ということですので、まず県は平成24年度、初めて106の防災機関が参加しまして、横須賀市の陸上自衛隊武山駐屯地におきまして、医療救護活動を主体とした合同防災訓練、ビッグレスキューかながわを開始いたしました。その後は、地域防災力の向上を目的に、常に100を超える機関の参加を得まして、湘南地域の平塚市、県西地域の小田原市、県央地域の厚木市と県内の四つの地域をローテーションしまして、ビッグレスキューかながわを実施しております。28年度は委員御指摘のとおり、スタートの地の横須賀三浦地域に戻りまして、地震被害により陸路が通行できない場合の応援部隊の輸送とか、外国人の医療救護など、熊本地震等の教訓を踏まえた訓練を武山駐屯地で実施をいたしました。

新堀委員

 県内四つの地域を回りながら、たまたま私は去年横須賀の武山駐屯地で訓練をやったわけですけれども、今までの訓練の特色みたいなものがあれば、お伺いしたいと思いますが。

危機管理担当部長

 ビッグレスキューの第一の特色といたしましては、消防、警察、自衛隊、在日米軍、これにDMAT等の連携をする医療救護活動を主体とした応援部隊の実践的な訓練であるというのが第一です。第二の特色は、災害時の地域防災力の向上の鍵となります自主防災組織や市町村の消防団が主体となる自助、共助と、かながわ消防、緊急消防援助隊などを含む消防、警察、自衛隊との公助が総合的に連携できる貴重な訓練であります。そして第三は、四つの地域や開催市町村の特性や多様な災害を踏まえた訓練を織り交ぜているところであります。三つの沿岸地域におきましては、海上自衛隊や海上保安庁の艦艇等を活用した海からの救援の要素を加えた訓練、内陸部におきましては風水害や土砂災害等からの救出、救助などの訓練を加えております。

新堀委員

 確かに本当に多くの機関が連携した形での訓練というのは、他に類を見ないのかなと思っています。昨年は特に米軍の消防車も入り、神奈川らしい訓練だったなと思っておりますが、過去のビッグレスキューで出てきた成果はどのように捉えられているかお伺いしたいと思います。

危機管理担当部長

 最大の成果としましては、ビッグレスキューかながわを通じまして、消防、警察、自衛隊等による救出、救助からDMATや自衛隊、在日米軍の医療部隊、日本赤十字、そして災害拠点病院等に至るまでの医療救護活動、この一連の流れを検証でき、そして密接に連携をする神奈川モデルというものを作り上げることができたと考えております。また、訓練の実施につきましては、準備の期間を通じ災害時の各部隊の役割を明確化するとともに、災害対応を行うチームとしての一体感、これを醸成する成果があったと考えております。さらに、訓練を通じまして、地域ごとの災害対応のネットワーク、これが形成でき、神奈川消防の運用要領等の検証を行う等の貴重な機会ともなり得ました。

新堀委員

 正にチーム神奈川といった形で、他機関との連携、非常に大切だと思いますが、逆に今度は過去を振り返ってビッグレスキューで課題として残ったものがあったらお伺いしたい。

危機管理担当部長

 県が市町村と合同して実施するビッグレスキューかながわのような大規模な訓練の実施に当たっては、訓練会場として平坦で広い地域を必要といたします。したがって、開催できる場所が限定されるという問題がございます。このために、広い訓練場を有する特定の市町村に限定される傾向がございます。したがって、県内全ての市町村においてビッグレスキューかながわを実施することは事実上困難であるという点が第一の課題です。

 また、第二の課題といたしましては、防災関連機関ごとに災害時に使用する用語、組織の体制、活動要領等の違いが訓練を通じまして、また初めて明らかになる場合もございます。訓練の場での違いを確認し、これを柔軟に克服して、問題解決していくことで連携体制の構築につながるという意味でも、重要なポイントです。

 今年度の訓練に限っては、委員御指摘のとおり、荒天によりまして正に実践的な訓練内容になりました。訓練会場では複数の参加車両が泥道にスタックをいたしまして、幸いにも自衛隊の支援によって脱出できたということで、この機会に改めて災害時に荒天になることも当然想定をして、派遣車両の付加装備などを見直す課題というのが確認できたというふうに考えております。

新堀委員

 確かに手に汗握る訓練でありまして、正にあれが訓練なのかと感じたところでありますけれども、今お話のあった中で、県内で今4箇所しかできないと、横須賀、厚木、平塚、小田原、の四つですけれども、政令市でやるという可能性はないですか。

危機管理担当部長

 現在、政令市においては、ほぼ同時期に9都県市のそれぞれの地域会場という位置付けで、県の訓練のほかに政令市の訓練を実施いたしております。事実上2回の訓練をやるのか、それとも合同してやるかという問題になりますので、基本的には今それぞれが役割分担をしながら訓練を実施していると。したがって、政令市以外の部分で神奈川県では四つの地域をローテーションしているということで進めさせていただいております。そのうち、そうした政令市との連携という部分も必要となってくる場面があろうかというふうに思います。

新堀委員

 政令市は人も多いですし、いろいろな機関があるので、合同でしかも政令市のどこか広い場所でやるビッグレスキューというのを是非見てみたいと思います。

 それでは、今度は平成29年度、来年度になるわけですけれども、ビッグレスキューかながわの予算、先ほども申し上げましたけれども、かなり例年より規模が大きくなっておりました。当然、訓練の規模を拡大した形になるのかなと思いますが、29年度、今までとどのような違いいのある訓練をやるのかというところをお伺いしたいと思います。

危機管理担当部長

 29年度の訓練につきましては、9都県市の合同防災訓練のメーン会場、幹事県のメーン会場ということになりますので、平素行われております訓練に加えまして、我々は津波対策訓練などを加えておりますし、また孤立地域からの救助の訓練、県内全域にわたる広域医療搬送のための訓練、SCUの訓練などを加える予定で考えております。こういう意味で、訓練そのものにつきましては、県外からの応援部隊が参加をし、また政府からの調査団も来県することになりますので、神奈川県として陸海空から神奈川県を救うというふうな訓練にしていきたいということで、現在検討中です。

新堀委員

 政府の調査団というのは、具体的にはどのようなところから政府の方がいらっしゃるのか、お分かりになりますか。

危機管理担当部長

 これはまだ調整中ですけれども、例年でありますれば、内閣総理大臣を長といたしまして、防災5大臣ということで、総務大臣、それから防衛大臣等々、消防庁長官も入りますが、そういう方々が来県されるのが一般的です。

新堀委員

 そうなったらそれなりの訓練が必要になるかと思いますけれども、具体的にどのような内容になるかというのは、まだ決まっていないでしょうが、もし分かっていればお願いいたします。

危機管理担当部長

 現在まだ構想の段階でありまして、今後調整を実施していくわけでありますけれども、大きくは警察、消防、自衛隊等が参加をする救出救助訓練、それから様々な医療機関等が参加する現地救護所の訓練、そして厚木基地でのSCUの訓練、それから小田原の洋上に展開をして実施をする洋上SCUの訓練、津波対策訓練、孤立地域における対策訓練等々の訓練を実施していきます。それ以外に住民参加型の訓練や、あるいは防災フェア等々の訓練を予定しております。

新堀委員

 多岐にわたる訓練だと思います。

 今年度28年度と来年度、多分来年度、規模でいうと1億1,000万円ぐらいの予算になると思いますが、ちなみに28年度はどれくらいの規模だったのかというのを教えてください。予算です。

危機管理担当部長

 28年度は約700万円というふうになっております。

新堀委員

 700万から1億ということになりますと。しっかりとやっていただきたいという形になるかと思います。そういった意味も含めて、かなり予算規模大きくなりますから、県民への啓発が大切になってくると思いますが、その辺の効果というのをお伺いしたいと思います。

危機管理担当部長

 本訓練につきましては、県の自主防災戦略の対象となる大正型関東地震の類似地震を想定いたしております。地震や津波の被害者の救出、救助、医療救護、広域医療搬送等々を加えまして、県内全域において先ほど申したとおり、陸海空からの救援という形のものとなります。これを通じまして、県民に大規模な災害対応のイメージ、これをつくってもらえるものというふうに考えております。また、自主防災組織や消防団、県西部の消防部隊等が救出救助の実動訓練に参加をするほか、小田原市民の皆様にはAED等々の個別の体験訓練、防災フェア等々に参加をしていただき、様々な災害対策の取組を体験するとともに、紹介し普及啓発の効果を高めていきたいと考えております。

 また9月1日の防災の日にこうした大規模訓練を実施するということで、また総理をはじめとする政府調査団もいらっしゃるということから、注目度が上がりまして、様々なメディアで報道されますれば、ビッグレスキューかながわを県民のみならず、9都県市や全国にアピールでき、多くの国民の防災への関心を高める効果もあろうかと考えております。

新堀委員

 おっしゃるとおりだと思います。予算も大きいですし、注目度も高いというところで、しっかりとやっていただきたいなと思います。

 この質問の最後になりますけれども、今後県としてこういった訓練をどのような方向性で実施していくのかというところをお伺いしたいと思います。

危機管理担当部長

 第一に、県としては自助共助公助の連携をさらに向上させることを目指しまして、これまで同様、自主防災組織、消防団、消防、警察、自衛隊などの救出救助部隊、それからDMAT等の医療機関、そしてその他の民間事業者や各団体等を含む他機関連携の訓練を引き続き継続していきたいと考えております。

 次に、他県の災害事例等なども念頭に置き、PDCAサイクルの考え方などを活用しまして、応急活動の成果と課題をしっかり把握し、災害対策の強化を図るべく、訓練の場において課題解決に向けた取組、これを検証するなども考えております。広域連携や地域特性に応じた訓練というものも加えて継続してまいりたいと思います。また、時期的特性といたしまして、2020年に開催されます東京オリンピック・パラリンピックや、神奈川県に来訪する外国人の増加等に対応するための訓練なども加えてまいりたいと考えております。

新堀委員

 是非有意義な訓練をしていただければと思います。

 この質問の要望をさせていただきます。県が平成24年から実施しているビッグレスキューかながわは、大規模災害の備えとして大変重要な取組だというふうに理解しております。こうした訓練を重ねることは、災害時に他機関が連携する体制づくりに非常に有効であると同時に、県民への周知という上でも有効だというふうに考えております。

 しかし、来年度予算案では、例年に比べて大きな額が計上されておりますので、県民にとってより有意義な訓練となるよう努めていただきたいと思います。今後も引き続き、地域防災力の向上のために、大規模災害時に備えた他機関連携体制の構築に向けた訓練に取り組んでいただきたいということを要望いたします。この質問は以上です。

 続きまして、防犯カメラの設置促進について質問していきたいと思います。

 神奈川県犯罪のない安全・安心まちづくり推進条例、これに基づいて県として県民の防災活動にいろいろ支援を行ってきたことは認識しているところですが、先ほどからもいろいろお話出ていました、ラグビーワールドカップであるとか、2020年東京オリンピック・パラリンピックであるとかいうところが、いよいよ近づいてきた中で、本県としても地域の防犯力を上げていかなければいけないというタイミングでいうと、今年度から、地域防犯力強化支援事業、これで防犯カメラの設置がかなり進んでいると記憶しておりますが、次年度につながる取組の状況について何点か伺いたいと思います。

 まず、平成28年度から開始した新たな補助制度の内容について確認したいと思います。

くらし安全交通課長

 地域防犯カメラ設置事業ですが、これまで県が自主防犯活動団体に対して、直接補助をしておりましたが、今年度からは市町村への間接補助という仕組みにしております。具体的に申しますと、地域の安全・安心まちづくりを目的とした公共空間を撮影する防犯カメラの設置といたしまして、市町村が主体となってカメラを設置する事業、これを直営事業と呼んでおりますけれども、これに県が補助金を交付する。もう一つは自治体、町内会等の自主防犯活動団体が主体となって防犯カメラを設置する事業。これに市町村が設置費用の一部を補助する事業、これを補助事業と呼んでおりますが、これに県が補助をするというものです。県の補助率、補助金額ですけれども、市町村が主体となって設置する場合は、その費用の3分の1、または12万円を上限としたいずれかの低い額。また、自主防犯活動団体の方が主体となって設置する場合は、その費用の2分の1、または18万円を上限としております。

新堀委員

 去年の委員会でもこの件について幾つか質問させていただいて、非常に良い取組であるというふうに思っておるわけですけれども、この制度によって、今年度、何台の防犯カメラが設置される見込みなのかをお伺いしたいと思います。

くらし安全交通課長

 この事業は今年度を初年度といたしまして、平成31年度までの4年間で800台の防犯カメラを設置することを目標としているものです。今年度は2,880万円の予算で、台数にして160台ということで予算措置を行っております。その結果、16の市町から898台の交付申請を頂きました。そのうちの204台について補助金の交付を決定したということです。

新堀委員

 非常に多くの要望が来ているということが実感ですけれども、市町村ごとの台数についてお伺いします。

くらし安全交通課長

 まず市町村が防犯カメラを設置する直営事業ですけれども、これについては2市6町で45台設置いたしました。また、自主防犯活動団体が設置する補助事業につきましては、8市に159台の交付決定をしているところです。具体的な内訳を申しますと、直営事業ですけれども、大和市が18台、海老名市6台、葉山町が4台、寒川町が1台、中井町が7台、松田町が1台、湯河原町が5台、愛川町が3台、これが直営事業です。補助事業ですけれども、横浜市が62台、川崎市が28台、相模原市が30台、横須賀市が2台、鎌倉市が2台、藤沢市が30台、三浦市が2台、厚木市が3台となっております。

新堀委員

 市町村ではなくて、自主防犯団体、いわゆる自治会や町内会が防犯カメラを設置する場合は、各市町村で補助要綱の整備が必要であると聞いておりますが、この補助要綱の整備状況についてお伺いします。

くらし安全交通課長

 現在補助要綱を整備している市町村は、9市の市町となっております。内訳ですけれども、既に補助要綱を整備していた横須賀市、藤沢市、湯河原町に加えまして、今年度新たに補助要綱を整備したのが、横浜、川崎、相模原、厚木、鎌倉、三浦の各市。また、29年度は、補助要綱を整備予定した市町がさらに7市町ございます。したがいまして、平成29年度には33市町のうち、補助要綱の整備済みの市町を含めますと、約半数、16市町がこの自治会町内会がカメラを設置する際の補助要綱というものを保持する、整備する予定となっております。この県の新しい補助制度を活用して、自治会の皆様、市町村も含めてですけれども、防犯カメラの設置促進を図る動きが活発になってきているのではないかと考えております。

新堀委員

 今年度横浜市が補助要綱を整備して、大変喜ばれた事例もあります。ただ、逆にまだその要綱を全然御理解なさっていない方々もいらっしゃいます。今の感覚だと、自治会によってすごく差があると感じましたので、周知のほうを、各市町村と連携してやっていただいたほうが、もっと広くすそ野が広がっていくのではないかと感じています。

 次に、恐らく29年度も各市町村からの御意向、御要望が出てくると思いますが、改めて29年度の当初予算、こちらについて御説明頂きたいと思います。

くらし安全交通課長

 平成29年度の地域防犯カメラ設置事業の当初予算案ですけれども、250台分、4,500万円の予算を計上させていただいております。ラグビーワールドカップ2019、及び東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のプレ大会等が開催されることを考慮いたしまして、スピード感を持って防犯カメラの設置を促進させて、万全の準備を整えていく必要があるということから、前年比プラス90台、1,620万円増額した予算をお願いしております。

新堀委員

 これからの国際イベントを見据えた中で、多くのカメラがつくということは本当に県民にとっても有り難いことだと思いますので、またこれもしっかりと進めていただきたいと思います。

 最後になりますけれども、防犯カメラの設置促進含めて、安全・安心なまちづくりの促進に今後どのように取り組んでいくのかお伺いしたいと思います。

くらし安全交通課長

 安全・安心まちづくりというものを進めていくためには、防犯カメラ等のハード面だけの整備だけではなくて、地域の自主防犯活動団体による活動の活性化、またさらなるすそ野の拡大、そういうソフト面の組み合わせということで、全体として地域の防犯力を向上させていくことが必要であると考えております。安全で安心してくらせる神奈川を目指し、県警察または市町村や神奈川県犯罪のない安全・安心のまちづくり推進協議会と連携いたしまして、引き続き県民総ぐるみの安全・安心まちづくりを進めてまいります。

新堀委員

 来年度も拡充されるということもありますし、非常に有意義な取組であると思いますので、しっかりと進めていただければと思います。

 要望させていただきます。かねてより我が会派が国や県に求めてきた防犯カメラの地域への設置は、着実に推進されているというふうに思います。各市町村では補助要綱の整備が進み、自治会、町内会など自主防犯活動団体では、防犯カメラの設置の意識が大変高くなっていることを感じております。県はこの機を逸することなく、県民が安全で安心して暮らせる神奈川をつくるため、必要な場所への防犯カメラの設置をさらに促進されるよう県警察及び市町村と連携して事業の推進を図っていただけるよう要望いたします。この質問は以上です。

 次に、石油コンビナートでの大規模火災の対応について質問したいというふうに思います。

 今年の1月だったと思いますが、和歌山県の有田市のコンビナートの石油工場で大規模な火災が発生されたと、報道で記憶に新しいところと思いますけれども、この火災で、他のタンクに引火して爆発してしまうという危険性があったため、周辺住民には避難指示が出ました。さらに、JRの列車が火災現場の燃える駅を通過して通らなければならないという事態も発生したと。大変大きな影響の出た火災であったかなというふうに思っております。

 本県もコンビナートが人口密集地の近くにありますし、今も申し上げた鉄道あるいは高速道路、さらには本県の場合は羽田空港という空の玄関口の近いところにコンビナートがあるということですので、そういった意味も含めて本県の石油コンビナートの防災体制、これについてお伺いしていきたいと思います。

 今申し上げた今回の和歌山の事故ですけれども、これの被害状況についてお伺いしたいと思います。

工業保安課長

 和歌山県有田市の東燃ゼネラル石油株式会社和歌山工場にて平成29年1月22日の15時40分に火災が発生したものです。火災は同工場の石油から不純物を取り除いて潤滑油を製造する施設から出火したもので、最終的に鎮火するまで40時間以上の時間を要しております。和歌山県からの情報によりますと、幸いにも負傷者はおりませんでしたが、爆発のおそれがあるということから、近隣住民1,281世帯、2,986名に一時避難指示が出されたものです。

新堀委員

 けが人が出なかったのが本当に不幸中の幸いでありますけれども、40時間に及ぶ火災があった。現実問題、約3,000人近い方々に避難勧告が出たと。コンビナートの火災というのはそういう意味で本当に恐ろしいというふうに改めて思ったわけでありますけれども、本県に置き換えた場合に、万が一大規模な火災が本県の石油コンビナートで発生した場合、これも近隣住民もそうですけれども、鉄道、高速道路、羽田空港まで、恐らく影響が出てきてしまうのではないかと思います。ちなみにですが、本県の過去石油コンビナートエリアで発生した火災というのが、実際あったのかどうかお伺いしたいと思います。

工業保安課長

 ここ3年間の数字でお答えさせていただきます。石油コンビナート内にある高圧ガスや原油などの危険物を貯蔵する、いわゆる特定事業所というところから火災が発生したケースにつきましては、26年が14件、27年が11件、28年が12件ございます。

新堀委員

 今のお話だと、結局毎年10件程度の火災は発生しているということだと思いましたが、その10件程度発生している中で、例えば近隣住民に影響を及ぼすような火災があったのかどうかお伺いしたいと思います。

工業保安課長

 この3年間で石油コンビナート内の特定事業所から近隣住民が避難するような火災に至った例はございませんでしたが、ニュース等で報道された火災、また負傷者が発生した火災はございます。そちらを御紹介させていただきます。報道された火災としては、昨年28年6月24日に、JXエネルギー株式会社の根岸製油所で、点検中の原油タンクの点検口で火災が発生し、タンクの備え付けの消火設備から泡消火剤を投入することなどにより2時間程度で鎮火した、こういった火災がございました。また、複数の負傷者が発生した火災としては、平成26年3月1日に東燃ゼネラル石油株式会社の川崎工場で重油の脱硫装置の清掃作業中に火災が発生し、軽傷者5名が発生した、こういった火災がございました。

新堀委員

 約2件でそういった影響が出た火災があったということですけれども、特に平成26年の川崎の事故ですけれども、これはたしか東燃ゼネラルさんは今回の和歌山県と同じ会社ですよね。そういった意味では、是非御注意いただきたいということですけれども、こうした火災を防止するために、様々な対策がとられておりますけれども、各事業所単位ではどのような対策をとっているのか伺いたいと思います。

工業保安課長

 石油コンビナート内の特定事業所における火災の拡大防止のための対策といたしましては、法律に基づき自衛消防組織を整備すること、また大型の高所放水車や化学消防車などの防災資機材の配備が義務付けられているものです。また、各地区で共同防災組織を組織しておりまして、万一の場合には単独の事業所だけではなく、複数地域の事業所が連携して消火活動を行う、こういった仕組みとなっております。さらにそれぞれの事業所は、日頃から万一の場合に備えまして、様々な想定に基づく防災訓練を実施しているところです。

新堀委員

 各事業所さんレベルで消防隊、消防車を用意して、しかも日々訓練を実施しながらということですので、そういった意味ではある程度の安全は確保できているのかなという確認ができたところですが、しかし、こういった各事業者が行う保安対策、これがより推進するように県としても広域的な視点から積極的に関わっていくことも大切だと思っておりまして、そこで県としてどのように各事業所の自主保安の取組に関わりになっているのか、お伺いしたいと思います。

工業保安課長

 県では今年度から石油コンビナートに81ございます特定事業所に対して、近隣住民に影響するような大規模な災害を予防するための対策を中心として、各事業所の取組の進捗状況を調査しているところです。また、警察、消防、こうした関係機関と合同で事業所への立ち入り検査を実施いたしまして、事業者の保安対策などについて助言、指導を行っております。こうした関わりのほかにも、事業所が行う訓練への参加や、県が主催して事業所との情報伝達などの訓練も行いながら、事業所の自主保安の取組に関わっているところです。

新堀委員

 今の答弁の中で、各事業所の保安対策に対して調査であったり、あるいは立ち入り検査というもの。具体的には、立ち入り検査でどのようなところをチェックするのかお分かりなりますでしょうか。

工業保安課長

 まず立ち入り検査につきましては、一つはまず法律の基準についてきちんと遵守しているか、耐震性が大丈夫か、また大きなタンクであれば一定の液面の量の高さの余裕を持ちなさいというのが法律です。これは消防のほうで確認する事項になりますが、こうしたことの確認。また、規定の消火設備等がきちっと機能しているかどうか、また非常用電源がきちっと機能するかどうか、こういったことを検査のときには確認をして、いい例とかがあれば、我々として水平展開をしながら様々な事業所にも伝えていくし、問題があればその課題に対して教育指導していく、こういったことを行っているところです。

新堀委員

 こういった施設での火災というと、やはりイメージ的には何となく、人為的というよりは例えば何かの機材の老朽化であるとか、何かの扱い方のミスであるとか、そういった一般の家庭の出火原因とは異なったイメージがありますので、そういった立ち入り検査というのは非常に大切だと思いますので、これは是非しっかりとやっていただきたいと思います。

 そこで、今後事業所の保安対策レベル、これを上げていくために県としてどのように取り組んでいくのか改めて伺いたいと思います。

工業保安課長

 毎年発生しております火災などの事故や地震などの自然災害による被害を最小限にするためには、事業者の取組状況を把握するというだけではなく、その取組を県としてフォローしていくというところも非常に重要だと考えております。このため、先ほどお話ししました進捗状況調査、立ち入り検査で課題が見つかった場合、またいい例が見つかった場合については、様々な場面を使いまして、各事業者や消防、こういった関係機関、事業者と情報をまず共有していく、これが一つございます。

 また、共有した課題につきましては、例えば法改正、予算措置、こうしたものが必要なものもございます。こうしたものにつきましては、国の支援を求めるために国に対して要望活動を行っていくことで、事業者の取組を県として支援していくこととしております。

 さらに、事業所と連携して行う訓練としましては、29年度は特に近隣住民に影響する大規模な災害を想定して、より実践的な訓練を消防、警察、こうした関係機関や事業者と連携して、事業所の保安対策のレベルアップを図ってまいる所存です。

新堀委員

 国への法改正など、正に県としての役割ですし、そういった大規模な訓練という、先ほどビッグレスキューの話ありましたけれども、これはまた一つ大きなテーマになりますので、しっかりとこの訓練をやっていただければというふうに思います。

 では、この質問に対する要望です。神奈川県の石油コンビナートは居住者や高速道路、鉄道、空港に隣接しており、もし大規模な火災が発生した場合には、大きな被害が予想されるところであります。そこで、日頃より県や事業者はその役割に応じて、火災事故等への対策を進めていると承知しております。しかし、事業者の自主保安の原則はあるものの、大地震が発生するなど、大きな災害が発生した場合には、公設消防がコンビナート地域に入ることさえ難しい状況になるという可能性も考えられます。そうした意味でも県としては、事業者への保安への取組が進むように、国等へ要望するなど、広域的な視点からコンビナート地域の防災力の強化に努めていただくことを要望いたします。この質問は以上です。

 続きまして、犯罪被害者等支援推進計画の検証についてお伺いしたいと思います。

 今定例会に、神奈川県犯罪被害者等支援施策検討委員会から、検証結果報告書が我々議員全員、渡していただいたわけですけれども、その報告書の内容を踏まえまして、しっかりと今後の施策等に生かしていくことが重要であるというふうに考えております。特に、昨年7月の県立やまゆり園、この凄惨な事件を踏まえて、幾つか課題にぶつかったところですので、この検証結果について何点か質問していきたいというふうに思います。

 まず、計画の総合的検証について伺います。この総合的検証の結果について、全体としてどのような意見があったのかというのを確認させていただきたいと思います。

犯罪被害者支援担当課長

 全体といたしましては、計画は着実に推進されているという評価でございました。重点的な取組として計画に位置付けられた個別の施策事業については、それぞれA評価や今後の方向性について個別に御意見も頂いております。

 主な意見といたしましては、まず市町村の取組支援と連携の推進を進めることについて市町村との連携強化を求める意見が多く出されました。また、サポートステーションの支援について、被害の内容や被害者の状況に応じ、柔軟な対応をとることが望ましいとの御意見がありました。さらに、県民、事業者の理解促進について引き続き普及啓発を図っていく必要があるという御意見も多く出されました。

新堀委員

 今幾つか個別の御指摘というか、中で、まず1点、市町村との連携強化というところがあったと思いますけれども、これはどのような課題があり、また今後どのようにこの連携強化につなげていくのかというところをお伺いしたいと思います。

犯罪被害者支援担当課長

 課題としては2点ございます。1点目は、市町村により取組の状況に温度差がある中で、市町村とどのように連携していくかということです。市町村における犯罪被害者支援については、平成26年度中に県内全ての市町村に犯罪被害者支援施策の担当窓口、及び総合的対応窓口が設置されました。これを受け、県では平成27年度に市町村職員向けにハンドブックを作成しました。そのハンドブックの活用促進を図るとともに、担当者会議等を通じた意識啓発に努め、各市町村の主体的な取組につなげていきたいと考えております。

 2点目は、支援に必要な被害者等の情報の取り扱いについてです。サポートステーションでは、被害者の同意のもと情報を共有し、被害者の心情に配慮した迅速な支援に努めております。市町村と連携する場合においても、被害者の情報を適切に共有する必要がございますので、個人情報の取り扱いについて各市町村と具体的な連携の仕組み等について検討してまいります。

新堀委員

 全ての市町村に既に窓口があるということなので、そことの連携強化が大切なテーマであると思います。また、サポートステーションは今回の取組に大きな役割を担っていることは実感しているわけですが、サポートステーションでは、支援に一定の制限があるとのことですが、どのような制限を設けているのか、柔軟な対応とは、例えばどのようなことが考えられるかをお伺いしたいと思います。

犯罪被害者支援担当課長

 犯罪被害者サポートステーションでは、弁護士による法律相談については2回まで、カウンセリングについては10回までなどの一定の枠を設けております。柔軟な対応としては、例えばカウンセリングについて支援が終了して一定期間たってからフラッシュバックが起きてしまったような場合について、規定の回数にとらわれず、柔軟に対応していくことなどが考えられます。

新堀委員

 では、次にやまゆり園の事件を踏まえた重大事案発生時の対応について、この検証結果についてお伺いしたいのですが、迅速に対応したことは評価できるというふうに、たしかあったと思いますが、これはどのような点が評価されたのかというところを、確認させていただきたいと思います。

犯罪被害者支援担当課長

 事件発生当日に県警察の支援本部が設置されるとともに、サポートステーションも事件発生翌日には県弁護士会の協力により法律相談を開始したという点で、本県の被害者支援の仕組みがなければできなかった迅速な対応であり、評価ができるという御意見でございました。

 一方で、今後万一、重大事案が発生した場合に備え、休日、夜間における連絡体制等の確立や、地元市町村や関係する機関と連携した支援体制の検討が必要であるとの御意見も頂きました。

新堀委員

 一定の評価を頂いたということで、非常に良いことだと思います。ただ、今逆に課題として24時間体制をどこまでやっていけるのかというところは、今後大きな課題として取り組んでいってほしいということで、今回の検証結果ですが、これの対応について、本県としての基本的な考え方を改めてお伺いしたいと思います。

犯罪被害者支援担当課長

 今回開催した検討委員会の御意見につきましては、最大限尊重させていただき、今後の施策、事業への取組に反映をしてまいりたいと考えております。特に重大事案への対応に関しては、現行の計画に記載のない内容については、計画を修正することとし、新たな施策、事業として位置付け、計画の内容の記載を追記するなどをいたしました。計画の修正ですが、新たに施策、事業として位置付けるものは、県警察やサポートステーションを中心とした緊急支援の推進など2項目、また内容の修正については、カウンセリング等の心理的支援の実施における柔軟な対応など2項目です。また、計画の修正ではございませんが、施策、事業へ反映していくものについては、性犯罪性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの設置ですとか、より効果的な普及啓発活動の実施など14項目となっております。

新堀委員

 正に重大事案の発生、今回もそうだったわけですけれども、これへの対応というのが大切だと思います。今もお話の中で、県警察やサポートステーションによる支援、あるいは緊急時の連絡体制の整備についてのお話がありましたけれども、計画に新たに位置付けるということですけれども、具体的にはどのように検討していくのかお伺いしたいと思います。

犯罪被害者支援担当課長

 今回の事案を受けまして、県弁護士会とは既に緊急連絡体制について協議し、連絡先を決めているところですが、今後市町村の担当課や他の関係団体とも緊急時の対応について検討会を開催する等をして体制の整備を図っていきたいというふうに考えております。

新堀委員

 弁護士あるいは市町村との連携ということをお願いします。

 先ほどのお話の中で、新たにかならいんであるとか、あるいは精神的な支援についての充実というようなお話があったと思いますけれども、今回委員に新たに精神的な支援に精通された方というのが加わったようですけれども、今回の検討委員会での意見を踏まえて、被害者等への精神的な支援の充実について計画の修正を行うということですが、どのような取組方をしていくのか伺いたいと思います。

犯罪被害者支援担当課長

 今回の事件においては、県警の特別支援要員が被害者それぞれに4名ずつ配置されまして、心理面にも配慮しながら、きめ細かな支援を行うとともに、必要に応じ県警カウンセラーによるカウンセリングを行いました。こうした初期的支援については、専門家による心理的応急処置に相当するような支援であったということで評価を頂いております。

 一方、新たに加わっていただいた委員から御指摘があった点といたしましては、PTSDの発症リスクを軽減させるためには、事件後できるだけ早期に犯罪被害者支援に精通したカウンセラー等がスクリーニング等を行うことが望ましいという御意見も頂いております。

 こういった御意見を踏まえまして、県警察や民間支援団体、臨床心理士会などと連携しながら、できるだけ早期にニーズを把握し、支援が行えるよう、支援の周知や方法について一層工夫していく必要があると考えております。

 また、精神科等の医療機関の受診が必要になる方もいらっしゃいますが、こういった場合になかなかハードルが高いので、医師へまずは相談をしてみるというための県警察が負担する制度を新たに計画に位置付け、警察とも連携しながら引き続き支援を行っていきたいと考えております。

新堀委員

 いわゆる直接被害を受けていなくても、精神的なダメージを受けられた方というのは、重大事案になればなるほど、そういった方々が多く発生してしまうというところもあると思います。これは時間がかかるかもしれませんが、精神的な面でのサポートは今後非常に重要になってまいりますので、しっかり取り組んでいただければと思います。

 そういった意味では、今回津久井やまゆり園の事件に関して言いますと、直接けがをされなかった、事件を目の当たりにしてしまった方々も支援の対象に含めた取組、以前の委員会でも御報告頂いたと思いますけれども、これで以前の委員会のときに、その辺の部分、しっかりと条例を改正した取組も視野に入れてみてはいかがでしょうかというお話をしたかと思いますけれども、その条例改正に関しては、どのようにお考えなのか、このタイミングでもまたお伺いしたいと思います。

犯罪被害者支援担当課長

 検討委員会では今回の事件への対応について、県条例の規定や計画に位置付けられた施策と比較しながら検証していただきましたが、条例に規定がないことによって、支援に結び付いていないといった御意見はございませんでした。また、今回のような県や県警察の対応を推進計画に位置付け、内容の一層の充実を図る必要があるとの御意見を頂きました。なお、事件の目撃者等を支援対象として規定することにつきましては、事件の内容や被害の状況に応じ、その都度支援の必要性について判断していくことが適切と考えられるという御意見でした。

 今後、重大事案の発生した場合には、条例の趣旨に沿って、事案の内容に応じ、迅速かつ柔軟に対応していきたいと考えております。

新堀委員

 今回の検証結果で条例まで変更させることもなく、ただ、その中でしっかりとやっていくと。今回は目撃者も支援をすることができた、そういう考え方が今回の検証だったと思っております。

 ただ、引き続き今回のようなひどい事件が起こることは考えたくもないですし、ないとは思いますけれども、今こういう御時世なので、どのようなことが起きるか分からないという想定の中では、条例にあくまで凝り固まらずに、その場その場、臨機応変でまたいろいろな議論、あるいは検証をしていただきたと思っておりますので、是非よろしくお願いします。

 それでは、この質問の最後になりますが、今のところいろいろとお話がありました県立やまゆり園の事件、これを教訓として、検証結果も踏まえて、全体として今後どのように犯罪被害者等支援施策に取り組んでいくのか、これは参事監に御意見伺いたいと思います。

参事監(安全安心担当)

 犯罪被害者等支援施策検討委員会では、各委員から本当に活発な御意見を頂きまして、今後の被害者支援のさらなる推進を新たにしたところです。併せまして、被害者の視点に立った支援の重要性、こういうものを再認識しました。今後の被害者支援のさらなる推進に当たっては、市町村や支援関係機関との連携、これをより深めることが不可欠であると考えております。具体的な連携方法等について認識の共有を図るとともに、一層顔の見える関係を構築するなど、よりスムーズな支援といつでも対応できる仕組み、こういうものを作り上げていきたいと考えてございます。

 また、検討委員会において強調をされていました被害者の精神的なケアの在り方についてでありますが、とりわけ重大事案に当たりましては、カウンセラーを早期に現場に派遣をして、被害者の方々の状況を鑑みながら相談に当たる体制づくり、こういうものについて関係機関と具体的な検討を行っていきたいと考えております。

 犯罪被害者支援は、被害者の方に1日も早く日常を取り戻していただくことにあります。そのためには、常に被害者の視点に立ち、できる支援を考え、できる仕組みを考え、何が被害者のためになるのかを考えて今後も支援に当たっていきたいというふうに考えてございます。

新堀委員

 市町村との連携、それとサポートステーションの充実、さらには精神的被害を受けた方へのサポートの対応を進めていただきたいと思います。

 それでは、この質問の要望をさせていただきます。県立津久井やまゆり園の事件は、犯罪被害者支援について大きな課題と教訓を残したというふうに思います。まずは引き続き今回の事件の被害者へのきめ細かい支援をかながわ犯罪被害者サポートステーションを中心に、しっかりと継続していただくよう要望いたします。また、あわせて今回の事件を教訓として今後も犯罪被害者支援施策の一層の充実にしっかりと取り組んでいただくよう要望いたします。私の質問は以上です。

いとう委員

 私からは最初に、国民保護共同訓練について伺ってまいります。

 昨年12月のドイツ、ベルリンや今年の1月1日のトルコ、イスタンブールなど、世界各国でテロが発生し、テロの不安感は依然として大きいものがあります。昨日も、アフガニスタンの首都カブールで自爆テロが発生したことが報道されていました。我が国でも外国の出来事として捉えるのではなく、ラグビーワールドカップや2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、テロへの対応はしっかり行っていく必要があると思います。そうした中、本年2月9日に県は国や横浜市と共催で、日産スタジアムにおいて国及び横浜市との共催により大規模イベント開催時におけるテロ攻撃を想定した国民保護訓練を実施しました。この国民保護訓練に関連して、何点か伺ってまいります。

 最初に、今回の訓練について、今まで行ってきた訓練と大きな違い、また今回の訓練の特徴について伺います。

安全防災局危機管理対策課長

 今回の国民保護訓練は、2019年のラグビーワールドカップや2020年の東京オリンピックを見据え、国や開催市の横浜市、そして防災関係機関等と連携してテロ災害等への対応力の強化を図るために日産スタジアムで実施いたしました。国民保護訓練につきましては、平成18年度以降、毎年図上訓練を行っており、昨年度初めて実動訓練を行ったものですが、今回は実動訓練と図上訓練を同じ日に合わせて実施いたしました。訓練の概要ですが、実動訓練は日産スタジアムでの爆破事案を想定した初動対応を行い、図上訓練では実動訓練である日産スタジアムでの爆破事案を含めた同時多発テロについて、国、横浜市等と連携した情報収集、伝達等の訓練を行いました。

 今回の訓練の特徴としては、実動訓練と図上訓練を連動して実施できたこと、また午前、午後と時間を使って訓練を行えたことが大きな特徴と言えます。

いとう委員

 平成18年以降、図上訓練を行い、また昨年から初めて実動訓練を行ったということで、今回はそれぞれの実動訓練と図上訓練を連動して行ったということですが、それぞれの目的や効果自体が違うものだと思っております。そこで、実動訓練と図上訓練は、どのような違いあるのか伺います。

安全防災局危機管理対策課長

 実動訓練は、参加機関が実際に人員や資機材を動かして行う訓練であり、参加機関の対処方法や参加した人員それぞれの役割、連携体制の強化などの点で有効です。一方、図上訓練は、一定の時間を想定した対応を机上の地図などをもとに検討するもので、関係機関との情報伝達の検証や、訓練参加機関の状況判断力の向上などの点で有効です。

いとう委員

 実動訓練と図上訓練、それぞれ有効ですが、今回行われたそれぞれの実動訓練と図上訓練の詳細についてお伺いします。

安全防災局危機管理対策課長

 まず、実動訓練の詳細についてです。実動訓練では、日産スタジアムで爆破事案が発生し、その初動対応として観客の避難、誘導、負傷者の救出、救助、負傷者の応急救護、そして救急搬送などの訓練を実施しました。また、こうした初動対応を行う際に必要な化学隊などの検知や仮設テントによる応急救護所の設営なども行いました。

 次に図上訓練です。大規模なテロ災害が発生した場合には、本来であれば県庁や横浜市役所に対策本部がつくられますが、今回は実動訓練と連動して効果的に図上訓練を行うために、日産スタジアム内の会議室に仮想の県の対策本部と横浜市等の対策本部をそれぞれ設置して、図上訓練を行いました。

 図上訓練は第1事案の日産スタジアムにおける爆破事案から、第5事案まで同時多発テロを想定し、国、県、横浜市が連携しながら、初動対応の検討、関係機関からの情報収集、伝達、対応についての意思決定などを行いました。

いとう委員

 日産スタジアムで爆発が起きて、それから同時多発的にテロが起こる、今回の訓練では五つの事案が想定されたということですが、五つの事案というのは、それぞれどのような想定事案であったのか、お伺いします。

安全防災局危機管理対策課長

 まず第1事案についてです。第1事案は実動訓練と図上訓練を合わせて行ったものですが、事案といたしましては、日産スタジアムでラグビーの親善試合中にメーンスタンドで爆発が起こり、多数の死傷者が発生した。また、スタンドの一部では天井が崩落し、下敷きになった観客も多数いる。さらに、観客が避難する際に将棋倒しになり、多くの負傷者が発生したとの想定でございました。そして、第2事案から第5事案ですが、これは図上訓練で行いました。第2事案としては、日産スタジアムでの爆発事案への対応中に横浜アリーナで炭疽菌らしき粉が散布される。第3事案では赤レンガ倉庫において自動小銃等を用いた襲撃事案が発生し、犯行グループが観光客を人質に立てこもっている。そして、第4事案では、みなとみらいマンション群で不審車両から爆発物が発見され、住民を避難させる必要が生じる。さらに、第5事案では、橋本駅で爆破事案が発生し、約350人が死傷したといった内容です。

いとう委員

 日産スタジアムのメーンスタンドで爆発が、様々な場所でいろいろな事例が、五つの事例を想定してということですが、そうした同時多発事案の想定というのは、国民保護訓練では一般的に行われる訓練なのか。

安全防災局危機管理対策課長

 国民保護事案は、武力攻撃やそれに準ずる手段を用いて多数の人を殺傷する事態で、国として緊急に対処する必要があるものに限られます。国が情報を集約し、国の判断や責任で対処するのが国民保護の仕組みであります。そうした観点から、国民保護訓練については、他の自治体でも被害の大きい事案が多数発生するといった内容で訓練が実施されています。

いとう委員

 多数の事案が想定される上での訓練ということは分かったのですけれども、今回の訓練の講評や所感には、どのようなものがありましたか。参考になるものがあれば、この際教えていただきたいと思います。

安全防災局危機管理対策課長

 まず知事の講評です。知事からは、何が起きたのか分からない中で探りながらやっていく、そのためには想定外の時間がかかる、そうしたことも今日は確認できた。そして、こうしたことを積み重ねていくことはとても大事であるといった講評を頂きました。

 また、内閣官房の参事官からは、短時間に被害の大きい事案が多数発生するという負荷が大きい訓練であった。訓練で得られた気づきや教訓を事態対処能力の向上にしっかりとつなげてほしいといった講評を頂きました。

いとう委員

 講評でありましたように訓練の積み重ねというのは、緊急時には実際の時には役に立つのかなと思います。

 他の県では、例えば、弾道ミサイルを想定した住民避難訓練なども実際されているようですが、今後様々な想定での訓練が必要かと思います。県としては、今後どのように取り組んでいくのか、伺います。

安全防災局危機管理対策課長

 国民保護の枠組みでは、武力攻撃のような事態は当然のことながら、大規模なテロなどの緊急事態についても、単独の自治体では対応することは困難です。そうしたことから、国民保護の制度では、国が情報を集約し、地方公共団体に方針や指示を出して、それに基づいて警察、自衛隊などの実動部隊、そして医療機関などの関係機関が連携して対応していきます。そうした際に県に期待されるのは、関係機関に対してその状況に応じて調整を行うと、こういった役割です。県としては、国民保護事案に該当する様々な事案に対して的確に対応できるように、多くの機関と連携した訓練を引き続き重ねていきたいと考えております。

いとう委員

 今の多くの機関と連携した訓練ということございますが、最後に来年度も国民保護の訓練を実施していく予定なのか伺います。

安全防災局危機管理対策課長

 国民保護訓練については、引き続き国や市町村と共同で多くの防災関係機関の参加を得て実施していきたいと考えております。平成29年度の国民保護訓練につきましては、セーリング競技が予定されている藤沢市などと訓練の調整を進めていきます。今後とも、国や市町村はもとより、警察、消防、自衛隊、医療機関など、多数の機関と連携しながら、国民保護の取組に万全を期してまいりたいと考えております。

いとう委員

 是非、オリンピックの会場になります藤沢市で開催されることをお願いしたいと思います。

 最後にこの件に関して要望をいたします。ラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピックに向けて、テロ災害への対応の充実は重要であると考えております。武力攻撃事態等のように突然発生する事態に対し、的確かつ迅速に国民保護のための措置を実施するためには、平素から十分に訓練をしておくことが重要であり、訓練を積み重ねることで国民の皆さんの国民保護に対する理解が深まると考えます。テロを起こさせないことが最も重要ではありますが、万一テロが起きた場合に備えて関係機関と連携して、引き続き対応していただくことを要望して、この質問を終わります。

 続いて、大規模災害に備えた効果的な避難者支援について伺います。先の本会議の一般質問で我が会派が、いわゆる避難者カードに関して質問したところであります。平成25年8月に内閣府が、避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針を策定し、災害時に避難所の受付で作成する避難者の数や状況の把握や、要配慮者へのきめ細かな支援を目的とした避難者名簿、いわゆる避難者カードを作成することが望ましいと位置付けられました。実際問題として、災害時の避難所での援助物資や救援チームの派遣などにおいて、正確な避難所の把握が必要となりますが、緊急災害時には自治体の機能は低下し、避難所での生活主体となる自治会などは、人材不足と経験不足から混乱することが少なくありません。こういった状況下で、避難者の状況を一目で把握できる避難者カードの存在が重要となります。効果的な避難者対策を進めるためには、避難者の状況を避難者カードによりリスト化し把握することは有効であると思います。

 そこで、この避難者カードに関連して何点か伺ってまいります。

 まず、避難者カードとは、2011年に起きた東日本大震災がきっかけで作成が望ましいと内閣府が指針を提示したということですが、具体的にどのようなものなのか伺います。

災害対策課長

 避難者カードでございますけれども、災害時に避難所で避難者の状況を把握するために作成するカードでございまして、避難者の住所、氏名、年齢等のそれを避難所の基礎資料としているものでございます。避難者カードに関しての法的な位置付け等があるのではなくて、避難者名簿と同義に使われるものというものです。内閣府が25年に作成しました指針の中に、避難者名簿を作成することが望ましいというような記載がされているところです。

いとう委員

 住所や氏名など記載された基礎的な資料となるということですが、避難者カードはどのように利用されるのか、またそれが熊本地震などの直近の例がありましたら、具体的に教えていただければと思います。

災害対策課長

 被災者が避難所に避難してきた際に、避難者カードに住所や氏名などを記載していただきます。カードに基づきまして、避難者名簿を作成しまして、市町村の避難者対策の基礎データとして活用していくのですが、具体的には水や食料などの物資配給の基礎データとする、さらには安否確認などにも使っていくというふうに活用のほうは進んでいるようです。

 また、熊本の事例ですけれども、熊本県のある避難所の事例ですけれども、そこでは発災直後、指定避難所では、受付ができなかったため、人数のみ把握していたという状況であったということです。2週間、3週間後に、市全体で避難所の統廃合を行う必要が出てきて、市内の何箇所かに拠点避難所をつくって、そこに集約するという動きが出てきた。その際に、避難者を把握する必要があるということでございまして、その際に新たに避難者状況把握カードという様式を新たにつくって、それで避難者の確認を行ったというふうに聞いてございます。

 具体的には、避難者状況把握カードの中身としては、帰宅するための条件、例えば、余震が治まるとか、家が片付くとかの条件を把握する。さらには、相談したい事案があったとか、こういった情報を後で把握したと聞いております。それは拠点避難所を集約する際に、誰をどこに移すか、さらには福祉タクシーがどれ位必要なのか、といったようなことで活用したと伺っております。

いとう委員

 熊本地震の際には当初受付ができなかったり、ある程度整備されるまで二、三週間かかったということで、混乱したのかなというふうに課長の答弁で感じたのですけれども、実際に熊本地震では避難者の把握に関してどのような問題があったのか、本県が承知している限りで伺いたいと思います。

災害対策課長

 国の中央防災会議のワーキンググループの報告書がございまして、その中で、熊本では被災者が車中泊ですとかテント泊をするような、避難所以外の場所に避難しているというのが多かった。あるいは、自主的に避難所を変更したこともあり、被災者の把握に時間がかかったというふうに伺ってございます。このため、支援物資の輸送等に支障があったり、あるいは医療面でのケアが効率的にできなかった、そういった課題があったというふうに伺っています。

いとう委員

 避難者カード標準化プロジェクトという、全国での超党派の地方議員の議員連盟がありまして、実は私、その議連に入っているメンバーと一緒に、昨年の夏に熊本県の被災地の調査に行ってきました。その際、そのメンバーの方から伺った話ですけれども、プロジェクトの発起人が地元の県下における全ての自治体の避難者カードを調査したところ、内閣府が避難者カードを作成することが望ましいと指針で示してから3年が経過した時点でも、避難者カードが未作成の自治体や要配慮者を把握する項目が不十分な自治体が散見されているという状況ということを、そのときに伺ったのですね。そこで、本県の市町村の避難者カードの準備状況がどういうものになっているのか伺いたいと思います。

災害対策課長

 県内の30の市町におきまして、避難者カードまたは避難者名簿の様式等を作成しているという状況です。

いとう委員

 県内で30の市町村でもカード、名簿が作成されているということですけれども、それぞれの避難者カードに記載する内容というのは、それぞれの市町村によって異なっているのではないかと思いますが、どのような事項を記載するのが一般的なものなのか、お伺いします。

災害対策課長

 カードの内容については、市町村によって異なるため、一般的には本人の氏名、年齢、性別、さらには住所、電話番号などの基本的な情報。そのほかには、家族、世帯の情報、また健康状態ですとか、家屋の被害状況、また安否の問い合わせ等ございますので、その際にカードに記載した情報を公開してよいか、その要否、そういったものを問う欄を設けられているものが多いというふうに承知しております。

いとう委員

 基本的な情報のほかに、それを外部の方から問い合わせがあったときに答えていいか、個人情報の保護の観点から必要なのかなと思いました。

 他県の例となりますが、千葉県のある市町村では、県作成の災害時における避難所運営の避難者名簿を参考にして、各市町村が作成していると聞きました。本県では、そのようなマニュアルみたいなものが整備されているのか。

災害対策課長

 本県では阪神・淡路大震災の直後、市町村とともに避難所マニュアル策定指針を作成いたしまして、市町村に提示しております。この中で、各市町村の参考となるように、避難者の情報の把握についての留意点などについて記載しているということと、あわせて避難者カードの標準例も提示しております。

いとう委員

 市町村に標準例を示しているということですけれども、車中泊など避難所外の避難者の情報の把握方法について検討しているという答弁がありましたが、どのような方法を考えているのか伺います。

災害対策課長

 避難所外に避難をする方の把握は、これは非常に難しいと思っております。避難者対策を担う市町村、十分にこれから検討していく必要があると考えてございます。具体的に考えられる手法としては、被災地域の自治会のネットワークを活用する、あるいはNPO団体の協力を得て調査を行う、こういうことも考えられるかなと思います。また、避難所は、避難所に入所した避難者のためだけにやっているというのはなくて、周囲の在宅避難者などへの配食ですとか、情報発信、そういった地域の被災者への支援の拠点という位置付けもございますので、配食時、トイレに来た方、そういったときに情報を把握するとか、そういった工夫が考えられるかなと思っております。

いとう委員

 被災された場合に、それぞれの被災された方たちがどのような方法で、避難所に例えばいるとか、自分の家でまだ生活できるとかの判断をすると思うので、拠点としての整備が必要なのかなと思いました。

 広域避難に対応させるためには、全国レベルでの検討が必要ではないかというふうにも考えるのですが、どのように現在なっているのか。

災害対策課長

 国においては、避難者カードの様式などに関しまして、国会の質疑がございまして、それによりますと、避難者名簿の様式などについては、市町村で地域の実情に合わせて判断をすべきことであるとして、政府として一律のモデル様式を作成し公表することは考えていない。ただ、参考となる事例については周知を図っていくという答弁になってございます。また、全国レベルでの検討ということでは、超党派地方議員レベルにおいて、避難者カード標準化プロジェクトなどがあることも承知してございます。県としては、今後取り組む参考にさせていただきながら、市町村と連携して、官民共通して必要となるような項目について検討していきたいと考えております。

いとう委員

 地域の実情というのは、大切かと思います。私が住んでいる町内会でも、先日、昨年度の予算の中でそれぞれの家庭にマニュアルが実は配られていまして、そこに家族構成ですとか、アレルギーがあるかとか、そういうことまで結構細かい部分まで記載して備えて、避難のときにこれを持ってきてということを今進めている最中です。是非そういった取組を県内いろいろなところで進めているかと思いますので、そういった情報収集も活用していただければと思います。

 最後に、今後避難者カードの整備など避難者対策のために事前に行っていくことが非常に多いかと思いますが、県としてどのように対応していくのか、伺います。

災害対策課長

 避難所運営などの避難対策につきましては、基本的に市町村が担うということになってございますが、県では避難所マニュアル策定指針を作成しまして、市町村の避難所運営を支援してきたところです。避難者カードや避難者名簿による避難者の情報把握の手法を含めまして、避難所の運営に関して事前に備える事項につきましては、市町村と県を重ねまして、県の仕組みの内容の充実を図り、市町村の取組を促進していくというふうに考えています。

いとう委員

 それでは、この件について要望させていただきます。災害が多い日本ですが、被災してしまったときに周りへの配慮をすることなど意識できずに、自分たちの命を守ることを優先に考えるのは当たり前であるという考えになります。しかし、そういうときこそ、より配慮が必要な人たちに必要な支援を行えるようにしていくことが求められると思います。避難所の情報を的確に把握することは、物資や医療の提供など、必要な対応を適切に行っていくためには基礎となる重要な作業であります。熊本地震など過去の災害における教訓や先例を踏まえ、万が一の際、本県において確実な避難者対策、避難者支援が行われますよう、県として市町村と連携して取り組んでいただくことを要望して、この質問を終わります。

 続いて、高齢者の交通安全対策について伺います。

 県内における交通事故は、昨年2万7,091件発生し、4年前の平成24年と比較すると約1万件、27%ほど減少しております。しかし、この5年で、県内では交通事故件数に占める高齢者の割合は年々増加傾向にあり、本県の交通事故の一つの特徴となっております。本県を含め全国的に年々高齢化が進展しております。そのような中、昨年10月には横浜市港南区において、高齢者の運転する軽トラックが軽自動車に衝突し、横転しながら通学途中の児童の列に突っ込み、児童1名が死亡、7名が負傷する大変痛ましい交通事故が発生しました。この事故を契機として報道で多くの高齢者の交通事故を見聞きするようになりました。このような状況で、今回の本会議において、私は高齢者の交通安全対策について質問を行いました。高齢者の交通安全対策の推進は、極めて重要であることから、さらに何点か伺ってまいります。

 まず昨年、県内の交通事故死者のうち、年齢層別では高齢者の方が最も多くの割合を占めているということですが、高齢者の交通事故の推移と、実際にどのような場所で交通事故に遭っているのか伺います。

くらし安全交通課長

 まず10年前の平成19年は、県内の交通事故の発生件数5万450件のうち、65歳以上の高齢者の関係する交通事故は、1万520件ということで、その割合は約21%でございました。しかし、昨年は発生件数2万7,091件のうち、高齢者の事故は8,617件ということで、約32%を占めるようになっております。この10年間、発生件数で見ますと約2万3,400件、率にして46%減少しておりますけれども、高齢者の事故は約1,900件、約18%のみの減少となりまして、結果としまして高齢者事故の割合が年々高くなっているということです。

 また、昨年高齢者の方が自転車利用時と歩行中に事故で死傷したケースでは、約7割の方が自宅から1キロメートル以内の場所で発生をしております。さらに、高齢者の歩行者が死傷したケースでは、信号無視または横断歩道外横断など、いわゆる乱横断というものが事故の原因となっているケースが多くございます。高齢者の方は、長年住み慣れた生活圏で多く事故に遭っているということ、これは慣れからくる交通ルールの無視ですとか、または交通ルールの軽視といったものが事故を招いていると考えております。

いとう委員

 私も昨年12月の末に、高齢者の方が自転車で3車線の道路をいきなり横断してきて、非常にひやりとしました。あのときスピードを出していたら大きい事故を自分が引き起こしてしまったのではないかと思う面もあるのですけれども、やはり慣れということと、自宅に近いところで事故が多いのかなと実感としても持っています。

 次に、高齢者の交通事故抑止対策をはじめとする県内の交通安全の推進体制についてお伺います。

くらし安全交通課長

 本県の交通安全対策は、施策の大綱で計画期間5箇年の神奈川県交通安全計画と、毎年度講ずべき施策をまとめました交通安全実施計画というものによって推進をしております。これらの計画をハード、ソフトの両面から着実に推進するために、知事が会長を務めまして、223の交通安全関係団体で構成されております神奈川県交通安全対策協議会が互いに連携をいたしまして、交通安全対策に取り組んでおります。さらに、神奈川県交通安全対策協議会で設置しております高齢者対策部会、ここにおきまして、加齢に伴う心身の変化などの高齢者の特性を踏まえました交通事故抑止対策というものを推進しております。交通安全計画のもと、協議会、部会の体制によりまして交通安全対策を進めております。

いとう委員

 ハードとソフトの両面からしっかりと対策をしていくのが重要なのかと思います。

 次に、先日の本会議において高齢者の事故被害を防止する取組として、知事から高齢者事故の割合の高い市区町村を高齢者事故多発地域に指定しているという答弁をもらいました。この件について、どのように取り組んでいくのか伺います。

くらし安全交通課長

 毎年、その年の上半期の交通事故の件数に占める高齢者が関係する交通事故の割合が県内の平均よりも10ポイント以上高い地域などを高齢者交通事故多発地域に指定をしております。平成28年は、3市4区9町の16地域を指定いたしました。指定を受けた地域では、関係機関、団体と連携をいたしまして、秋の全国交通安全運動などにおきまして、街頭における交通安全指導、キャンペーンで注意喚起を行っていただいております。県では高齢者交通安全の啓発用チラシを作成いたしまして、その指定地域に重点的に配布をするなどいたしまして、高齢者交通事故多発指定地域の活動を支援してまいります。

いとう委員

 10ポイント以上高いということで、3市、約16地区で取り組んでいるということですが、次に高齢者運転者の加害防止の取組について、知事から、市町村と連携した参加体験型の取組をして広げていくという答弁がありました。そのような取組も必要であると思いますが、その前段として高齢者に安全運転を意識させるような取組も必要だと思います。今まで県ではそのような取組を行っていたのか伺います。

くらし安全交通課長

 県では高齢運転者の安全運転意識の向上を図るために、無事故・無違反コンクール、セーフティ・チャレンジ・かながわというものに取り組んでおります。この取組は県内に在住、在勤される運転免許保有者3人が1組となりまして、このコンクール期間中に無事故無違反にチャレンジをしていただくというものです。チャレンジチームの参加区分といたしまして、参加者全員が65歳以上のシルバーチームというものがございます。このシルバーチームの参加者数は、第1回目というのが35チーム、105人でしたけれども、今年度の18回では316チームということで、約1,000人の方まで増加をしたということです。この316チームのうち、約65%、203のチームの方が無事故無違反を達成していただきました。多くの高齢運転者の方にチャレンジの趣旨というものを御理解いただいて、安全運転に意欲的に取り組んでいただいているところです。県では広報などを通じまして、チャレンジの参加促進を図りまして、高齢運転者の方の安全運転意識の高揚を図ってまいりたいというふうに思っております。

いとう委員

 セーフティ・チャレンジ・かながわの取組は65%ですか。参加して意識をしている中でも、100%いかないというのは、何かしらあるのかなと思いますが、これまでも高齢者の交通安全対策が行われてきたということは理解しましたが、高齢者の交通事故を防止する上で重要なことは、地元の会合などに参加していない方への普及啓発をいかに進めるかということも重要かと考えますが、県ではそのような方々への対策を行っているのか伺います。

くらし安全交通課長

 県ではボランティア団体であります神奈川県交通安全母の会連合会と共同で交通安全教育を行いますセーフティアドバイス事業というものを実施しております。この事業は、県が広報用チラシや啓発物品を提供いたしまして、母の会の方が高齢者世帯への戸別訪問、または高齢者の参加する会合などにおきまして母の会独自、あるいは民生委員の方や関係機関、団体と連携いたしまして、交通安全啓発活動を行っているものです。具体的な活動例を申し上げますと、運転される方には高齢ドライバー安全運転のポイントなどが掲載された啓発チラシ、また運転されない方には歩行者、自転車の昼、夜の交通安全のポイントが掲載された啓発チラシ、あと夜光反射材を配布いたしまして、交通事故への注意喚起を図っております。

いとう委員

 交通安全母の会ということで重要な活動もしているかと思いますが、よく夏の盆踊りなどでも交通安全の踊りもやり、地域の方がそれぞれの訪問をしている中で、例えばそこのうちに止まっている車が、お年寄りが運転している車で、相当傷つき、前に回ったときよりも、この車がぼこぼこになっているケースもあるかと思うので、是非そうした部分の情報もしっかりと集めるのも必要なのかと思いました。

 今答弁のありました取組については、いずれも交通安全の普及啓発など、ソフト面の対策であると思います。しかし、高齢者の交通事故を防止するためには、ソフト面の対策も重要でありますが、高齢者事故の起きにくい道路環境づくりなどのハード面の対策も不可欠ではないかと思います。そこで、県ではどのようなハード面の取組を行っているのか伺います。

くらし安全交通課長

 県では交通安全対策協議会に設置をしております交通施設部会、ここにおきまして県内の交通事故が多発する交差点、またはその区間などにおきまして、ハード面の対策というものを実施しております。高齢者事故防止対策の具体的な取組例といたしまして、横浜市栄区の環状3号で行われた対策を御紹介させていただきますが、ここは対策前ですけれども、片側2車線で道路幅が広い道で、バス停の付近に横断歩道がなかったということで、道路を渡るには歩道橋を利用するしかなかったということであります。そのために、歩道橋を渡らない高齢者の方の乱横断による交通事故というものが発生しておりました。そこで、この場所を交差点化に改良いたしまして、信号機、横断歩道を設置いたしました。その結果、対策後6箇月間の交通事故というものはゼロになったということです。

いとう委員

 しっかり対策も取り組んでやっていただきたいと思います。

 高齢社会が今後ますます進展する中で、高齢者の交通安全対策は高齢者本人だけでなく、周囲の方たちの理解も重要であると思っています。県はこの重要な課題である高齢者の交通事故抑止対策をはじめとする交通安全対策に今後どのように取り組んでいくのか、最後に伺います。

くらし安全交通課長

 交通安全対策を進めるためには、家庭、学校、職場、そして地域の方で交通安全を進めることが必要であります。神奈川県交通安全対策協議会には、神奈川県交通安全母の会連合会や、神奈川県老人クラブ連合会などの多様な団体に参加を頂いております。交通安全を進める上での大きな力となっていただいております。県内では今後も高齢者人口の増加が見込まれておりまして、高齢運転者対策をはじめとする高齢者の交通事故防止の重要性はさらに増してまいります。今後も高齢者対策をはじめとする各種交通安全対策に関係機関、団体がそれぞれの特徴を生かして取り組むことができるよう、相互に連携をとりながら、幅広い交通安全対策にしっかりと取り組んでまいります。

いとう委員

 それでは、要望させていただきます。県では様々なアプローチで高齢者の交通安全に取り組んでいることは理解できましたが、一方で県内では高齢者の関係する交通事故は事故全体の約3割を占め、死者数の約4割を占めています。誰もが住みやすい社会とは、子供から高齢者まで安心して暮らせる社会のことです。高齢社会が今後ますます進展する中、高齢者の交通事故対策には高齢者本人だけでなく、周囲にいる方々の理解も必要であります。高齢者への思いやりを持った運転や、家族や周りの方々一人一人の暮らしぶりなどに配慮しつつ、高齢者の変化に気づくことも重要であります。県においては、高齢者を弱者としてのみ扱うだけに心掛けながら、誰もが交通事故の被害者にならないための交通事故抑止対策をしっかりと実施し、1件でも多くの交通事故を減少させ、交通事故のない安全で安心して暮らせる神奈川づくりを進めていただくことを要望して、私の質問を終わります。

渡辺(ひ)委員

 私のほうからは、まず昨年末に新潟県の糸魚川市、ここで大規模な災害が発生いたしました。単一の火災としては昭和51年の山形県の酒田市で起きた大火以来ということであります。こうした災害に迅速に対応するためには、我が会派は2年前、3年前からずっと提案しておりまして、昨年4月にスタートしましたかながわ消防、このような制度や体制が有効だと考えております。さらに、かながわ消防が今後、大規模化、多様化する災害に的確に対応するためには、今回の本会議の代表質問で我が会派の小野寺議員が質問させていただいたように、要は実効性をしっかり持たせると、訓練をしっかりするという意味で、消防学校がいわばかながわ版のディザスターシティというふうに実践的な訓練施設として整備される必要があるというふうに質問をさせていただいたところであります。

 そこで、この糸魚川の大火、さらにはかながわ消防、さらには消防学校の整備等について順次質問をさせていただきたいと思います。

 まず初めに、確認も含めて昨年末に糸魚川で起きた大火、これについて概要を御説明願いたいと思います。

消防課長

 新潟県糸魚川市で起こりました大規模火災の概要ですけれども、平成28年12月22日、午前10時20分ごろ発生をいたしました。ほぼ直後の10時28分には119番通報が入りまして、さらにその7分後の10時35分には消防が現場到着したと。その後、糸魚川市の消防本部のポンプ車が6台全て投入され、消防団や県内、県外の消防の応援隊も加わって、10時間余りたった午後8時50分あたりにほぼ消し止められまして、最終的に鎮火したのは翌23日の午後4時30分ということです。原因は、ラーメン店の大型コンロの消し忘れで、それが折からの強風によりまして広範囲に拡大したものです。死者は出ておりませんが、負傷者は17名となっておりまして、その内訳は煙を吸ったことによる負傷者が1名、転倒による負傷が1名、あとは消防活動中に負傷した消防隊員の方が15名いました。燃えた建物の数は147棟、燃えたエリアの面積の合計ですが、こちらは約4万平方メートル、燃えた面積の延べ床面積が3万412平方メートルということになっております。

渡辺(ひ)委員

 我々もテレビ報道等で今のような状況の一部見させていただきながら、非常に厳しい状況が続いているなと、さらに天候も影響してこのような大火になったという報道をテレビ等で見させていただきましたが、今の御答弁でありましたけれども、今の御答弁で大火は強風という理由を一部お話しされておりましたけれども、それ以外も含めて、あそこまで大火になった原因について、もう少し分かっていれば分かる範囲で教えていただけますか。

消防課長

 正式には現在の糸魚川市の消防本部が行っております火災原因調査等の結果を待つ必要がございますけれども、国では本年1月27日に学識者、消防関係者等で構成する糸魚川市大規模火災を踏まえた今後の消防の在り方に関する検討会を立ち上げまして、その第1回目の検討会を開催しております。その中で、おっしゃられたとおり、強風がまず一つあります。それと、あと木造密集地域、この条件がそろって起きたと、このような条件下では日本中どこでも大規模な火災になる可能性があると、そういった意見も出されたと聞いております。また、報道によりますと、この強風と木造密集地域の二つの条件に加えまして、地元消防本部の消防力がこの火災に対応するだけのものがなかったのではないかというようなことも言われております。

渡辺(ひ)委員

 消防力がないとなかなか大変な状況だなと、消防団の方も多くなくなられている状況の中で、不可抗力でありながら、そういうようなことで非常に厳しいなと思いますけれども、今御答弁の中に正式には調査会が結果を示すという御答弁だったと思いますけれども、とは言いながらもあのような強風と木造密集地域という話がありました。そういう地域、神奈川県の中にもないわけではありません。要は、今後大火に備えて検討すべき課題、それはあると思いますけれども、現時点で考えられるものを挙げていただきたいなと思います。

消防課長

 先ほど申し上げました国の検討会などで示された意見なども踏まえますと、木造の建築物が密集した地域においては、強風下で火災が発生した際、こういった場合には応援要請のタイミングの在り方が一つあろうかというふうに思います。あとは、消防水利をいかに確保していくか、こういうことも考えられるかと思います。あと、強風下におきまして、消火活動を行う際に、消防活動の戦術、こういったものの在り方も考えられるというふうに思います。

渡辺(ひ)委員

 最後に戦術なんていったら、昔の江戸時代のほうが戦術がしっかりしていたのかと思いながら御答弁聞いていましたけれども、分かりました。そういう課題が考えられ、あとは正式なものを受けながらどうするかということだと思いますけれども、糸魚川の火災については、大体分かりました。

 次に、かながわ消防について若干、今のことに触れながら質問させていただきたいと思いますけれども、糸魚川のような火災が仮に本県で起きた場合に、迅速な県内の応援体制、それである提言させていただいて、昨年4月に実現したかながわ消防、これはどのような対応になるのか御答弁願いますが、その上で、御答弁の前提として、今回の糸魚川もそうだと思いますけれども、神奈川県でこのような大火が起きた場合に、各市の消防は隣接市と相互応援協定を結んでいますよね。そうなってくると、初期の段階では、ともすれば自主で対応する、なおかつ応援協定を結んでいるところに応援の要請をする、そういう流れになるのが普通だと思います。その上で、もっと広域応援もする、かながわ消防というのはどういうふうに対応していくのか、微妙な対応だと思うので、それを踏まえて御答弁願えますか。

消防課長

 かながわ消防の場合ですが、大規模火災が発生した市町村長からの応援要請、これがまずあります。そうしますと、まず県のほうに連絡いただきますので、それを受けて政令市のヘリコプター、あるいはその陸上部隊、こちらで構成されます災害即応部隊というのが迅速に被災地に駆けつけて、被害状況等の情報収集を行います。その災害即応部隊と隣接応援というのはあるのですけれども、かながわ消防という制度が起きますと、かながわ消防が優先しますから、それと連携して被災地に隣接する県内の消防本部、これが協力をいたしまして速やかに消火活動、あるいは救出、救助活動を開始することになります。

 さらに、県内の出動可能な全消防本部の応援部隊が出動して、統一した指揮のもと、消火のための水を確保の上、火災ですと、これ以上は燃やさないという防御線を早期に設定をいたしまして、一斉鎮火に向けた活動を開始すると、こういうことになります。糸魚川市の大規模火災におきましては、市が隣接の消防本部への応援要請を行ったのが、火災を知ってから約1時間30分後のことですね。本県の場合は、こうした場合、被災地からの応援要請がなくとも、知事の判断で、かながわ消防の調整本部を立ち上げまして、迅速に被災地に応援に行くということになっております。

渡辺(ひ)委員

 前段の御答弁の中では、地域的には各市町村から応援要請があって、その後即応部隊とかが出ていくという話だったと思います。これは普通の考え。それでは、私が先ほど説明したように、市町村がその判断をする前に、応援協定を結んでいるところに応援をしてしまうケースがあって、神奈川県に応援要請をしないケースもあると思いますが、それに対して最後の御答弁の中で、そうは言いながらも、県知事が単独で判断をし、かながわ消防を立ち上げるということですが、もう一回確認です。

消防課長

 今のとおりで結構です。隣接応援にはそれぞれ被災した消防本部が直接応援要請をするのですけれども、かながわ消防という制度ができましたから、まずは県のほうに一報頂くのが一番、要は隣接には話もしなくても県のほうに頂ければ、あとは県内全体の消防体制としてすぐ出るような体制にはなります。ただ、それもできない場合には、知事が判断をして出してしまう、そういったことも可能です。

渡辺(ひ)委員

 確かにかながわ消防が立ち上がったのは昨年4月ですから、いろいろなケースについても、周知徹底も含めてあると思うので、今言ったような体制が一番重要な体制整備だと思うし、連携体制だと思いますので、しっかりまた取組のほどよろしくお願いしたいと思います。

 その上で、この2月10日に県内の消防本部が一堂に会してかながわ消防の初の消防訓練が実施されたということで御案内もあったとおりだと思いますけれども、どのような訓練を行ったのか概要の説明をお願いします。

消防課長

 訓練は、横浜市の消防訓練センターにおきまして、横浜市内で大規模災害が発生をして、被災地である横浜市からの応援要請、これを受けて県内の全25消防本部の応援部隊が出動したという想定で実施をいたしました。具体的には、がれきや車両からの救出等の救助活動、救出した負傷者の緊急性を判断するトリアージ、さらにその負傷者を搬送、また消火活動あるいは搬送した負傷者を救急隊が消防ヘリコプターと連携をして搬送する、そういう活動、こういったものを行っております。この訓練につきましては、消防隊等が32隊、消防ヘリコプターが2機、隊員約200名が参加をしております。

渡辺(ひ)委員

 そういう意味では実動のこういう訓練は非常に重要なので、継続的にお願いをしたいと思いますが、その訓練は先ほど言ったように2月10日に行われたということで、先ほど私は糸魚川の大火のところで聞きましたが、昨年末に起きたこの大火を踏まえながら、糸魚川の大火のようなことを想定した訓練、これは行われたのですか。

消防課長

 こちらの訓練でも、糸魚川市の消火活動と同様に、火災現場付近に消防のための水が不足している想定を行いまして、異なる消防本部の消防車が7台連携をしてホースをつなぎまして、遠距離の水源、今回の訓練ではプールから給水をして、それを直接消火する、こういった訓練も実施をいたしました。実際、大規模災害が起こった際には、多くの消火水が必要になるわけですが、そうしますと消火栓が水圧低下をしてしまったりすることもありまして、付近の消防水利が利用できないこともあり得ます。そうしたときに、県内の消火部隊が何台もの消火車両を介して、例えばこれが近くに海があったり河川があったりすれば、そこから水をとって火災現場までホースでつなぐと長距離であっても持続的に大量の水を供給することが可能となります。

渡辺(ひ)委員

 そういう意味では、しっかり位置付けて実施されたということで、評価したいと思います。特に住宅密集地は、どちらかというと消防の利便性が悪いところが多いので、今回のプログラムでは、7台つないだということで、できればそういうスキームを幾つもつくっていかないと対応できないということになると思いますね。そうすると、隣接応援ぐらいの体制ではとてもできなくて、かながわ消防の25本部がしっかり連携とれる体制整備をしていく必要があるなと思いますので、今後はそういう取組をよろしくお願いをしたいと思います。

 その上で、今回の訓練で、どのような成果があったのか、また総括というか、また課題、この点について何かあれば教えてください。

消防課長

 まず、訓練の成果ですが、今回県内全ての消防本部が一堂に会して訓練を行うということでございましたので、それぞれの消防本部ごとの装備や資機材の違い、消火や救助活動における状況の対応方法、また戦術の違いも若干はございますので、そういった違いをお互いに理解をして、その上でいかに連携するか、この訓練を通じ確認できた。また、県内の消防本部がこういった訓練をやることによって、結束力が一層高まった、こういったことが成果として挙げられるかというふうに思います。

 また、課題ですけれども、例えば海に面していない消防本部が、津波災害への対応などもすることもあり得ます。また、山岳地域や大きな河川、こういったものを抱えていない消防本部が風水害の対応、こういったものも必要でしたりしますので、地域事情によって日頃活動をやっているのかいないのかによりまして、得手不得手みたいなものもあろうかというふうに思いますね。そういった意味で、今後はこのレベルを県内全体でバランスよく高めていく、こういった必要があろうかと思っております。

渡辺(ひ)委員

 正に、手前ども会派の小野寺が質問したときにも、そういうような質問をさせてもらいました。沿岸域の消防は津波対策等についての訓練は熟知しているけれども、山岳の救助等には不慣れだとか、様々な環境がある。また、木造密集地域を持っている消防とそうでない消防では、日頃の訓練が違う。そういう意味では、そういうことを今後しっかりやっていくことが非常に大事だと思うし、そういう意味でのかながわ消防だと思いますけれども、その辺のかながわ消防の、今回図上訓練をやりましたが、今後またより実効性を高めるためには、どのような課題があるのか、もう一回御答弁願えますか。

消防課長

 かながわ消防がより実効性を高めていくためには、二つの課題があろうかというふうに考えております。まず第1は、近年災害が多様化、大規模化しておりますので、災害種別に応じた実践的な能力、消防技術こういったことを高めていく必要があろうというふうに思います。また、第2には日頃は別々の消防本部で活動している部隊がおりますので、ひとたび災害が起こった際に、これが一定的に活動できる、そういったような運用体制、これを確立していく必要があろうかというふうに考えてございます。

渡辺(ひ)委員

 そのとおりだと思います。その上で、実動的な訓練をしていく施設整備、その上で今回の予算も計上されております消防学校の施設を整備しながら、今までにない対応をしていくということが重要だと思いますので、少しこの消防学校の整備について、質問をさせていただきたいと思いますけれども、かながわ消防の消防力の技術の向上のためには、消防学校の役割は非常に大きいと思いますけれども、今回予算を計上されておりますけれども、どのような考え方で機能強化を図ろうとしているのか、まず基本的なところを教えていただきたい。

消防課長

 消防学校につきましては、かながわ消防の実践的なトレーニングセンター、こういったような位置付けもさせていただいて、救助活動などを行う際の専門技術を高める、あるいは先ほど申し上げた県隊としての部隊の一体的運用、こういった能力を向上させるため、そういったための訓練施設や資機材、こういったものを整備してまいりたいというふうに考えております。

渡辺(ひ)委員

 全体としては実践的なトレーニングセンターという意味合いは分かりましたが、それだけではかながわ消防としては機能しないと思いますが、手前どもが提案したようなディザスターシティとしての機能を持たせるという取組が大事だと思いますし、先ほど言っていただいたかながわ消防の実効性を担保するという意味では、整備が必要だと思いますけれども、その辺はどのように考えていますか。

消防課長

 ディザスターシティともいうべき整備内容といたしましては、災害現場にいるのと同様な訓練ができますよう、例えば地震や風水害等の自然災害の現場を極力リアルに再現してまいりたいというふうに考えております。また、消防学校にはこうした新たに整備しようとしている訓練施設のほかにも、地下街とかトンネル、鉄道などの既存施設もございますので、こういった既存施設と新たに整備する訓練施設、こういったものを組み合わせて、様々な災害に対応できる、こういった訓練施設として整備してまいりたいというふうに考えております。

渡辺(ひ)委員

 是非しっかり整備していただきたいと思います。その上で、この自然災害への対応が大幅に今回の体制ができて、消防が自立してできるのは分かりましたが、今回図上訓練でも、その一環でやったのだと思いますけれども、実際の図上訓練だけだと、日頃から一体的な運用をしっかり備えておく必要があると思います。先ほど言っていたけれども、少し各部隊においてやり方が違うとか、ルールが違うとかありましたよね。そういうようなことを含めて、どのように向上を図っていくのか、教えていただきたいと思います。

消防課長

 部隊の平時の運用に関しましては、まずは災害現場をリアルに再現した訓練施設において、統一された指揮のもとに、かながわ消防の救助隊や救急隊、消防隊などが連携して一体的に活動するための訓練、これはやらせていただこうというふうに思っております。また、既存の施設の中で、総合訓練所というのがあるのですけれども、こちらで消防のヘリコプターの着陸できるような形で、安全に着陸が行えるような形に整備をいたしまして、それで災害現場から負傷者を運んでくる救急隊と、その負傷者を被災地の外に搬送していく、それを応援に来たヘリコプターがとまって、それを受け入れて、それで運んでいくような、そういったような連携の訓練、こういったものもやっていこうというふうに思っております。あと、これまで消防本部ごとに活動していたものが、一体的な運用をするためには、例えば活動の具体だけではなく、活動を支えるような活動、要は後方支援みたいなものですね。そういったものも必要になります。それを神奈川県隊として一体的にやる、そういったような後方支援、例えば宿営場所を一体的につくり、そういったような訓練も必要になりますので、こういったこともやらせていただこうというふうに考えております。

渡辺(ひ)委員

 そういうことを日頃からやるということは、すごく大事だと思います。そういう意味で消防は、先ほど言った、山に強い、海に強い、川に強い、いろいろありますけれども、そういう実際の訓練の問題とは別に、他のことも熟知していく。しかしながら、どの消防も要はそういう得意分野は別にすれば、ほとんど同じ機能を持っていて日常からやっていますよね。そのときに、いざ集まったときに、どのような役割分担をしていくのか、こういうことも一体化の中では必要だと思いますので、今御答弁したような取組も日頃からやる、この施設を利用していくことは重要だと思うので、是非お願いをしたいなと思います。

 その上で、この消防学校の施設ですけれども、神奈川県の場合は昔からあのKASTの中に災害ロボットの研究も含まれ、またロボット特区の取組の中でも、エリアを決めて災害ロボットの開発のエリアとか指定しながら今取り組んでおりますけれども、消防学校の中では、災害対応ロボットの使い勝手も含めて実証実験なり、操作訓練をしておかないと、いざとなれば使えないわけですけれども、どのような取組を予定しているのか、お願いします。

消防課長

 ロボットの活用に関しましては、例えば原子力災害でありますとか土砂災害、こういったものが起こりますと、人が近づけない危険な災害現場、こういったものが発生をいたしますので、その現場の状況を把握するためには、こういった災害対応ロボット、これが有効なツールになろうかというふうに考えております。

 そこで、今度整備をいたします災害現場をリアルに再現した消防学校の訓練のこの場所を使いまして、例えばドローンを飛ばしてみたり、あるいは人命探索用のロボットなども活用いたしまして、その場で災害現場の中でどういうふうに使えるのかというような実践研究を行いまして、そういった研究の成果をもとに、かながわ消防としての部隊運用の中で、どのような形で迅速な情報収集やいち早く救助しなければならない方の探索、こういった活動にどうつなげていくのか、こういったような形で生かすための実証研究を進めてまいりたいというふうに思っています。

渡辺(ひ)委員

 是非そういう取組をしていただきたいと思います。

 それから、確認ですが、こういうような訓練施設、今回予算計上していくわけですけれども、他県にはこういうものがあるのかどうか、教えてもらえますか。

消防課長

 今回予算案として計上させていただいている施設のように、地震や風水害などの災害現場をリアルに再現をして、様々なケースを想定した訓練、こういったことを行うようなことができる消防の訓練施設につきましては、他の都道府県においてはございません。警察庁では、本県が整備しようとしている訓練施設より規模的にいうと3分の1程度の施設が、平成28年1月に近畿管区の警察局のほうに設置をされているというふうに承知をしております。

渡辺(ひ)委員

 今聞きました、そういう意味では全国の初めての施設ということになるわけですね。それはそれですばらしいことだと思います。しかしながら、これは神奈川のすばらしい施設だというだけで終わったのでは、もったいないと思いますね。9都県市だとか様々な他県との連携もしていますし、また実際はかながわ消防に応援部隊として来る方々だけではない消防隊もいますし、またこの委員会でも出ていました地域の消防団の方々もいるわけです。そういう方々に対する配慮というか、この施設利用はどのように考えていますか。

消防課長

 訓練施設につきましては、訓練の難易度をかえることができるような施設の設計をさせていただきまして、困難な救出救助の現場から、難易度をかえて少し平易といいますか、そういった災害現場の採用もすることで、いろいろな方に使っていただこうというふうに考えております。具体的には、かながわ消防のような県内消防の合同訓練以外にも、例えば各消防本部にも救助隊が、消防本部として活動する、そういったような日頃の訓練の場として、また消防学校のほうでは、消防職員や消防団員に対して教育をやっていますから、こういった場にも使っていただこうと。あるいは、消防団や自主防災組織のような共助の機関、こういった方にも幅広く活用していただけるよう、施設としては整備をしていく予定です。

 さらには、他の都道府県からは神奈川県が被災した場合は緊急消防援助隊、こちらが来るわけですけれども、その神奈川県が被災した場合に来る場合の訓練、こういったものにもこの施設を利用していただこうと、そういう活動をしていただきたいということで、そちらのほうも検討を進めていきたいというふうに思っております。

渡辺(ひ)委員

 そういう意味では非常にすばらしい取組ができる施設になると思うので、整備についてはしっかりお願いをしたいと思います。特にこの委員会で何回も何回も出ましたけれども、また3.11でしたり、様々なときに多く被災された消防団、こういう方々だってこういう施設で訓練をしておけば、人命を失わずに済むケースも出てきたかもしれないし、さらには、消防団の加入という問題からすると、こういう施設に行く、利用できる、そのことが加入促進にもつながるかもしれないので、是非幅広い対応を要望させていただいて質問を終わります。

相原委員

 それでは、水曜日に質問で取り上げました神奈川県国土強靭化地域計画、その続きということで今日も少しお伺いしますので、よろしくお願いします。

 この前、水曜日の時点では、神奈川県国土強靭化地域計画の中で関連計画に位置付けられた幾つかの計画、それの全面なり一部なりの改定時期、今現時点で改定作業をしているのはないということでしたが、平成29年度ですとか平成30年度にあるものについては、水曜日の時点では把握していないということでしたが、既に把握もなされたかと思いますので、関連計画の今後の改定時期の状況、それについて御報告をお願いいたします。

災害対策課長

 国土強靭化地域計画の20の関連計画を検討しているところです。そのうち、平成29年度、30年度、この2箇年の改定を予定されているような一つ、避難所マニュアル策定指針です。

相原委員

 避難所マニュアルだけ、それ以外は平成29、30年度ではないという意味でいいですか。それとも、現時点では何ともはっきりしていないという意味でしょうか。確認をさせてください。

災害対策課長

 この2箇年の間に計画期間が到来する計画もございますが、ただ、それ以降の継続については、国の方針等も未定であると。現時点では改定時期が不明というか、明確にはできないと、そういう状況です。

相原委員

 そうしますと、一つのもの以外は不明ということですね。ないという意味ではなく、改定は絶対ないと。了解しました。

 それで次にお伺いしたいのは、どの計画でもいいですが、要は関連計画として国土強靭化に関わる部分については、近いうちに策定される神奈川県国土強靭化地域計画を指針として、それを受けてしっかりとした内容になっていなくてはいけないと、国土強靭化部分に関しては。それはどういう形で調整なり、最終的に了解なりというのをされるのでしょうか。教えてください。

災害対策課長

 この国土強靱化地域計画は、強靱化の方向性、推進方針の方向を示すのが主眼でございます。それぞれの関連計画につきましては、様々な要因で今後修正等がされていくということでございます。その際には、この推進方針を踏まえました見直しが行われるということでございます。例えば、63ページの避難所の運営対策の整備、先ほど答弁させていただいた避難所マニュアル策定指針、個別計画の推進方針ですが、この中で避難所での生活環境を良好なものとするためということで、避難者のケアですとか、こういった方針が打ち出されてございます。来年度この避難所マニュアルの策定指針を見直すに当たっては、この推進方針をしっかり受け止めまして、この方針に沿って修正等を行っていくということを考えてございます。

相原委員

 ちなみに、避難所マニュアル策定指針というのは、どこの部署がつくられているものですか。

災害対策課長

 これは、安全防災局、災害対策課、私どもの所管です。

相原委員

 同じ課の中で処理するので、そこにそごなんていうのは絶対あり得ないはずですので、それはいいのです。問題は、他の局とかがつくっている計画がありますね、いっぱいこの中に、関連計画として位置付けられております。

 どれでもいいのですが、ページの最初のほうでいえば、9ページの計画的な土地利用とかありますが、神奈川県土地利用基本計画の関連計画になるということになります。神奈川県土地利用基本計画、いずれどこかの時点で改定作業がなされるわけですが、その改定作業が国土強靭化地域計画が示している内容をしっかりと指針として土地利用基本計画の改定をされる、それはどういう形で確認をして、最後は誰がそれで問題ないと判定をするのでしょうか。

災害対策課長

 この国土強靱化地域計画は、推進方針ですね、今後の強靭化に関する方針を示すものでございます。ここに位置付けました個別計画につきましては、やはり修正する要因としては様々な、国の制度の変更ですとか、色々な状況がございます。それを踏まえて修正する中で、国土強靱化に関する部分に関しましては、この推進方針の方向性に沿った見直し、反映がなされる、ということでうちの方では受け止めてございます。

相原委員

 今の御答弁をそのまま受け止めると、これは県土整備局の問題ではなくて、関連計画をつける局のほうがしっかりやると、間違いないという話に聞こえますが、これは本当にそれでよろしいですか。

災害対策課長

 今回この計画を策定し推進方針を示します。この内容をしっかり進行管理していきたいと思います。これは私ども安全防災局に関してだけではなくて、各所管局において進捗状況を確認していただいて、その都度見直しと、対策の見直し等もやっていただくというようなことでやっていこうかと思います。そういった形で、この推進方針というものは各局、全庁で共有していくというように考えてございます。各局において、推進方針に沿った取組がなされるというふうに考えております。

安全防災部長

 追加して補足させていただきます。

 庁内の様々な個別計画については、この関係部局に照会が来ます。我々はこの国土強靭化地域計画の所管局として、様々な個別計画について、その目線で、視線で、各局からの個別計画について見させていただいて、修正意見なり案をこちらから送り込みます。そういったところで、各計画との関係を保っていくというふうに考えております。

相原委員

 部長の御答弁で実質的なところはよく分かりました。

 これは、手続論みたいな話で恐縮ですが、最後は局長か何かが決裁をするものですか、それとも何か意見書でも付して、妥当だという文書を発行して確定という話になるものですか、それとも実質で処理できるものということでしょうか。

安全防災部長

 各局からの意見を、個別計画の事務担当が受け止めて整理をする、ということですので、こちらからは所管課の災害対策課から意見を出す、という格好になろうかと思います。

相原委員

 大体分かりましたけれども、もう一つ確認、最後は別に安全防災局としては、決裁する必要はないので、関連計画が妥当だという認証作業などは必要ないということですか。

安全防災部長

 関連計画につきましては、各個別計画は計画の審議会がそれぞれありますので、その審議会において決裁が行われるというふうに承知しております。

相原委員

 分かりました。

 神奈川県国土強靭化地域計画、内容はきっと間違いなく妥当なものだと思います。行政機構の仕事ぶりを、やり方を見ていると、一つの部局とかで完結されるような仕事にはもう間違いがないと思います。そこはしっかりとやられていると思いますが、他の組織というのか、計画で言えば、他の計画との関連性のような部分については、若干注意力が弱まるような気がしないわけではございません。いずれにしろ、近いうちに神奈川県国土強靭化地域計画、最終的に確定するのでしょうから、そこから関連計画へのしっかりとした波及、指針となるということですので、しっかりとした対応をお願いして、今日の質問は終わります。



(日程第1、第2及び安全防災局関係は一応この程度とし、次回、両部関係について審査することを決定)



8 次回開催日(3月17日)の通告



9 閉  会