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平成29年  防災警察常任委員会 02月27日−01号




平成29年  防災警察常任委員会 − 02月27日−01号







平成29年  防災警察常任委員会





◎《委員会記録-平成29年第1回定-20170227-000010-防災警察常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(新堀・いとうの両委員)の決定



3 県政記者の写真撮影許可



4 人事委員会回答書配付



5 審査順序の決定(警察本部先議)



6 警察本部報告事項(警察本部総務部長)

  「治安状況について」



7 日程第3及び第4を議題



8 提案説明(警察本部長)



9 同上質疑(警察本部所管事項も併せて)



田中(信)委員

 私の方からは、平成29年度の警察費当初予算の概要についてお伺いします。

 大変財政も厳しい中ですが、県民が期待するところは、やはり何といっても治安の維持というものを県警が中心に行っていただきたいという要望がありますので、そういうところは手が抜けないということです。そういうことを踏まえまして何点か伺っていきたいのですが、まず、平成29年度警察費当初予算の編成の考え方について伺いたいと思います。

警察本部会計課長

 平成29年度警察費当初予算の編成に当たりましては、県警察の運営重点であります、安全で安心して暮らせる地域社会の実現に向け、既存事業の徹底的な見直しを行いつつ、新たな警察署や真に必要な施策に対する重点的な予算配分を行いまして、県民の期待と信頼に応える力強い警察活動を展開するための予算といたしました。

田中(信)委員

 予算が厳しい中、平成29年度の警察費当初予算を見ますと、前年度と比較して31億6,000万円くらい増額になっていますが、その内訳について確認させてください。

警察本部会計課長

 増額分の内訳につきましては、人件費が49億7,600万円の増額、率にして約3.0%の増。一方、物件費が18億1,228万1,000円の減額、率にして約5.9%の減となっておりまして、合わせて31億6,371万9,000円の増額となります。

田中(信)委員

 少し詳しく聞きたいのですが、人件費が増額になったということですけれども、その主な要素についてお伺いします。

警察本部会計課長

 人件費の主な増額の要素は、警察官の増員に伴います必要経費で3億7,400万余円の増額、定期昇給等の必要経費で38億100万余円の増額となったことなどによるものでございます。

田中(信)委員

 先ほど物件費が減額となったということですが、こちらの主な要因についてお伺いします。

警察本部会計課長

 物件費の主な減額の要素といたしましては、平成28年度に県警ヘリコプターに搭載するヘリコプターテレビシステムの整備、自動車運転免許関係などの電子計算システムの改修などによるものでございます。

田中(信)委員

 平成29年度警察費当初予算の特徴は、どのようなものがあるのかお伺いします。

警察本部会計課長

 平成29年度警察費当初予算の特徴といたしましては、人身安全関連事案、特殊詐欺等の対策、国際イベントを狙ったテロへの警戒対策、生活道路や高齢者が関わる交通事故防止対策、治安維持拠点である警察署の老朽化対策などの対策を強化するための施策事業に対しまして、重点的な予算配分を行っていることでございます。

田中(信)委員

 平成29年度警察費当初予算において、特に重点を置いたという事業はありますか。

警察本部会計課長

 平成29年度警察費当初予算において重点を置いた事業でございますが、まず人身安全関連事案、特殊詐欺等の対策の強化につきまして、警察官57人の増員に係る経費を計上しております。

 次に、国際イベントを狙ったテロへの警戒対策の強化では、白バイとパトカーによる効果的な初動警察体制が行えるよう、白バイ用カーロケーターの新規整備に係る経費を計上しております。

 また、生活道路や高齢者が関わる交通事故防止対策の強化では、指導取締りと交通安全教育を車両の両輪のごとく推進するための新型速度測定機や、交通安全教育車の新規整備に係る経費を計上しております。

 さらに、治安維持拠点である警察署の老朽化対策では、大磯、厚木及び茅ケ崎警察署の新築工事費のほか、浦賀、緑及び津久井警察署の新築工事に伴う各種設計費を計上しております。

田中(信)委員

 それでは要望を申し上げたいと思います。

 安全で安心して暮らせる地域社会の実現に向けて、厳しい県の財政の中での編成予算とは思いますが、第一線の警察官等を支援する積極的かつ徹底した治安を推進するなど、県民の期待と信頼に応えられる力強い警察活動を展開していただきたいと思います。

 次に、我が会派の桐生議員が代表質問を行いましたが、警察官の増員と組織体制の強化について質問をさせていただきたいと思います。

 昨年の治安情勢を振り返りますと、刑法犯認知件数、交通事故発生件数は前年より減少し、県内における治安の質等は一定の改善が見られたという説明がありました。しかしながら、恋愛感情のもつれに起因する暴力的事案、高齢者が被害となった特殊詐欺などは連日放送されているところであり、県民の身近で発生するこれら犯罪は、体感治安に大きな影響を与えていると思います。また、国際テロ情勢が一層厳しさを増す中で、2019年のラグビーワールドカップをはじめ、2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会の会場を有する本県にとって、テロの脅威というものは現実のものになっているところであり、各種対策に万全を期していく必要があると考えます。県下の治安情勢はもとより、将来の治安課題を見据えた的確な対応を図り、県民が期待する警察活動を更に推進していくためには、警察の組織基盤の強化が何より重要であると考えます。

 そこで、警察官の増員については、我が会派からも質問があって、57人の増員が予定されているということなのですが、本県の警察官の条例定数はどれくらいなのか伺いたいと思います。

警務課長

 平成29年度の全国の司法警察官の増員数は886人で、そのうち本県には57人の警察官の増員がなされますので、本県の警察官の条例定数は1万5,703人となります。

田中(信)委員

 条例で定数が決まっているということで、簡単に増やしたり減らしたりできないということですが、900万人を超えるこの神奈川県で、県民のために1万5,703人の方が、恐らく昼夜を問わず一生懸命業務を行っているということで、しっかりとこれからも頑張っていただきたいと思います。

 本県の増員数は、他の大規模県などと比較すると多いのか少ないのか伺いたいと思います。

警務課長

 本県への増員は、大阪府の70人、埼玉県の64人、警視庁の60人に次いで、全国で4番目の増員数となっております。

田中(信)委員

 今回の増員というのは、3年の増員計画の最終年と伺っているのですが、今回の増員を含めて、この3年間での増員数については、どのくらいになるのか伺いたいと思います。

警務課長

 警察庁では平成27年度から3年間をかけ、3,000人の司法警察官を経過的に増員してまいりました。その結果、本県には平成27年度から3年間で180人の警察官の増員が図られたところでございます。

田中(信)委員

 本県は首都機能に近いものを持っているところですから、重点的に配備してほしいと感じました。

 今回の増員を受けた本県警察官の1人当たりの負担人口と、東京や大阪と比較した場合、本県の負担人口というのは高いのか低いのかお伺いします。

警務課長

 今回の増員を受け、本県の警察官1人当たりの負担人口は582人となります。一概に負担人口だけで警察業務の負担率を比べることはできないわけですが、単純に警視庁や大阪府の負担人口と比較しますと、警視庁が308人、大阪府が413人となっております。なお、警察官1人当たりの負担人口の全国平均は496人でございます。

田中(信)委員

 東京や大阪に比べると、まだまだ負担が高くなっておりますし、神奈川県の事情からは、もっとこの数字を低くしていくべきであると思います。

 治安上の問題に対して、本県の限られた人員を効果的に対応させていかなければならないと思うのですが、今回の警察官増員はどのような目的で行われるのか確認させてください。

警務課長

 警察官の増員については、徹底した合理化、再配置の取組を行っても、なお既存の人員で対応しがたい課題に的確に対応するために行われております。

 今回の増員は、一つ目として、ストーカー、DV事案等の人身安全関連事案対策の強化、二つ目として、振り込め詐欺をはじめとする特殊詐欺対策の強化、三つ目として、国際テロ情勢の緊迫化など、我が国を取り巻く国際情勢の変化への対応能力の強化を目的として増員が図られたところでございます。

田中(信)委員

 女性や子供が被害者となる犯罪も増え、高齢者の振り込め詐欺の被害額が40億円以上ということで、県民の身近で発生する犯罪が増えており、治安対策に大きな課題があると思います。また、これから国際的なイベントが本県で開催されるということで、体制の構築が急務であると考えています。

 そこで、今回増員された警察官は、どのような部署に配置されるのか伺いたいと思います。

警務課長

 増員された警察官は、警察本部や警察署の実働部門に配置し、現場執行力の更なる強化を図るところでございます。

 具体的には、人身安全関連事案対策につきましては、警察本部内に新たに設置する人身安全対策課や刑事部門に配置し、事態への迅速、的確な対応を強化することとしております。また、特殊詐欺対策の強化につきましては、犯行拠点の摘発、犯行グループの中枢被疑者の検挙を行う警察本部捜査第二課特殊詐欺対策室を中心に配置し、警察署への支援体制を拡充してまいります。

 さらに、我が国を取り巻く国際情勢の変化への対処能力の強化を図るため、テロ関連情報の収集や捜査等を行う警察本部の外事課のほか、警察署の警備課に配置し、県下全体の警備事案への事態対処能力の向上を図ることとしております。

田中(信)委員

 次に、人身安全対策課の立ち上げでは、どのくらいの体制になるのかお伺いします。

警務課長

 新設する人身安全対策課は、課長の下、約90人規模の体制で発足させる予定でございます。人身安全対策課は、現在の人身安全事態対処室の人員を拡充しつつ、これを発展的に解消し、急変する状況下での被害者保護への迅速な対応を強化してまいります。

田中(信)委員

 人身安全関係の事案というのは、年々増えてきていますし、ニュースでも見ない日はないというくらいですから、警察の仕事というのも多岐にわたって変わってきたと思いますが、こういった配置についても、しっかりと行っていただきたいと思います。

 次に、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック大会の開催が、あと3年半くらいになってきましたが、本県についても複数の競技の開催に伴って会場に指定された場所があります。世界が注目する大会ですので、安全で安心して暮らせる神奈川県の姿を世界に発信したいという思惑があるわけで、大会の警備は万全を期していただきたいと思っています。

 そこで、代表質問でも出ましたが、今回新しく立ち上げるオリンピック・パラリンピック対策室の体制についてお伺いします。

警務課長

 オリンピック・パラリンピック対策室は、警備課の附置機関として担当室長の下、14人体制で発足させる予定でございます。オリンピック・パラリンピック対策室は、警察庁、各自治体、公共交通機関の管理者等との連携を図るとともに、警備計画の策定や大会会場周辺道路の交通対策等、各種対策を推進してまいります。

田中(信)委員

 本当に2020オリンピック・パラリンピックは、テレビでも取り上げられて盛り上がってきていますから、しっかりと対策していただくようお願いしたいと思います。

 最後に、県警察における今後の増員の必要性について伺いたいと思います。

警務課長

 厳しい財政状況は重々承知しておりますが、県警察といたしましては、県民が安全で安心して暮らすことができる地域社会の実現に向け、引き続き県議会、県当局の御協力を得ながら、警察庁に対して警察官の増員要求を行ってまいりたいと考えております。

田中(信)委員

 それでは、要望を申し上げたいと思います。

 現下の治安状況等を踏まえると、警察官の増員については、神奈川県もまだまだ十分であるとは考えていません。先ほど報告がありましたが、県民1人当たりに対して582人ということで、平均までいってないということですので、引き続き警察官の増員に対して要望していきたいと思っております。

 安全で安心できる神奈川県を実現するためには、警察はもとより、県民と警察が手を携えて、治安対策にまい進していくことということが更に重要になってくると思います。その基盤である警察力を強化して、警察活動をより強力に推進していくことが、県民に安全・安心を与えるとともに、犯罪の強い抑止力になることから、我が会派としても全面的に協力していきたいと思います。

 昼夜を問わず治安の維持に努められている県警察の皆さんですが、今回の増員についても是非効果的な運用をしていただいて、県民の安全・安心を一層向上させていただきたいと要望いたします。

 次に、人身安全関連事案の対処についてお伺いします。

 先般も、長崎県で元夫によるストーカー殺人事件が発生するなど、全国的にストーカーが絡む殺人事件など、痛ましい事件が立て続けに発生し、ほかにも、女性や子供が被害者となる配偶者暴力事案や児童虐待事案は年々増加していると認識しております。また、近年では、インターネットや携帯電話による通信手段の普及で、双方向のコミュニケーションが十分にとられていない状況で交際し、交際の解消などを巡ってトラブルになり、中には事件の発生によって警察が初めて認知するという潜在的な被害もあると伺っています。

 警察が扱う相談等も複雑なものも多くなり、債権や不倫関係、金銭トラブルなど、これらが複雑に絡み合うものもあり、警察は多くの人員と時間を費やして、とても難しい対応を日々迫られているのではないかと思います。このような状況下、我が会派の桐生議員の代表質問のときに、本部長から、女性や子供が被害者となるストーカー事案、配偶者暴力事案や児童虐待など、人身安全関連事案への対処強化のために、生活安全総務課内に設置される人身安全事態対処室を発展的に解消して、人身安全対策課を設置するとの答弁がありました。

 そこで、昨年の人身安全関連事案の事態対処と今後の取扱いについて質問したいと思いますが、まず、人身安全関連事案とはどのような事案なのか、確認の意味でお伺いしたいと思います。

生活安全部理事官

 平成25年に、警察庁では、人の生命、身体の安全に関わる重大な犯罪に発展するおそれのある事案につきまして、それを人身安全関連事案として定義いたしました。その具体例といたしましては、ストーカー事案、配偶者暴力事案、男女間トラブル事案、児童、高齢者、障害者それぞれの虐待事案、そして事件等に巻き込まれるおそれのある事案でございます。

田中(信)委員

 人身安全関連事案というのは、どのような特徴があるのかお伺いしたいと思います。

生活安全部理事官

 まず、警察が認知した段階、あるいはその事案に対応していた際に危険性が表面化していなかったり、比較的軽微な罪状しか認められない場合でも、行為が次第にエスカレートして事態が急展開し、思わぬ方向に進んでしまって、殺人等の重大事件に発展するおそれがあるというのが、この人身安全関連事案の特徴でございます。

田中(信)委員

 さ細な話から大きな話に発展してしまうということをよく聞くので、非常に扱いが難しそうだと感じましたが、人身安全関連事案のうち、昨年のストーカー事案の取扱件数がどのくらいあったのか確認したいと思います。

生活安全部理事官

 平成28年中のストーカー事案の相談等の取扱件数につきましては1,130件であり、前年に比べて104件増加している状況でございます。

田中(信)委員

 同じく、昨年の配偶者暴力の事案の取扱件数はどのくらいあるのか教えてください。

生活安全部理事官

 平成28年中の配偶者暴力事案の相談等の取扱件数につきましては6,085件となりまして、前年に比べて933件増加しております。

田中(信)委員

 相談件数は相当増えていると思いますが、児童虐待事案についてはどのくらいでしょうか。

生活安全部理事官

 平成28年中の児童虐待事案の取扱件数につきましては3,895件で、前年に比べて734件増加しております。また、参考でございますが、その取扱いの中で、育児放棄や子供に対する暴力、言葉などによる脅し、無視等の心理的虐待などで、児童相談所に通告した人数は5,250人おりまして、これが前年に比べますと962人増加している状況でございます。

田中(信)委員

 これからどこまで増加するのか分からないのですが、隠蔽されてしまうこともあるので、どのくらいで頭打ちになるのか想像ができないのですが、こういった人身安全関連事案について、具体的にどのような対処ができるのかお伺いします。

生活安全部理事官

 まずは被害者、関係者の安全確保を第一に考えまして、本部、警察署と連携した対処を行っております。具体的に申しますと、人身安全関連事案の相談、発生があった場合、警察署ではその危険性を判断するため、重要事項等を聞き漏らさないように、チェック表というものを作成して活用しております。それに応じまして、事案が警察本部まで報告され、本部と警察署がその事案の情報を共有し、危険性、緊急性を判断することとなります。

 そういった連携の上で、各種法令の適用による積極的な傷害や暴行等での事件化、ストーカー規制法に基づく警告等の実施、被害者等の避難措置を講ずるなど、被害者の安全を最優先に考えた組織的な対応を行っているところでございます。

 なお、直ちに法の適用が困難な事案というものもございますので、そういう場合には、被害者に対する防犯指導、行為者に対する厳重注意といったことで、被害の未然防止となるための的確な対処を行っております。

田中(信)委員

 これだけの件数の事案を、チェック表などをつけて間違いないように行っているということですが、この中の一つでも事件になってしまうと、何で事前に気付かなかったのだということで、いろいろなことが言われます。なかなかほかの皆さんには、こういったことをしているということが伝わらないのではないかと思うのですが、これらが一つも事件につながらないようにやっていこうとしても、難しいのではないかと思いました。

それでもやはりやっていかなければならないということが警察の使命だと思うのですが、県内において、重大事案の発生を未然に予防した事例はあるのでしょうか。

生活安全部理事官

 県内におきましては、人身安全関連事案等が日々発生している状況であり、その事案が重大事件へと発展しないよう、最善の対処をしているところでございます。こうした対処をしている中での事例で、別れ話のもつれから、元交際相手とトラブルになっているという相談を受け、対応していた事案がございます。

 この事案は、昨年の4月に発生したもので、元交際相手が相談者方に押し掛けるのではないかという相談を受けたのが始まりでした。警察では事案対応に当たり、元交際相手の母親を粘り強く説得しまして、警察への協力体制を確立させ、その母親から、息子が行き先は不明だが車で出掛たようだとの連絡を受け、もしかしたらその相談者方に押し掛けるのではないかという危険性、切迫性が非常に高いという判断をいたしました。その結果、警察署では24時間、数十名態勢で相談スタッフへの張り付け警戒、元交際相手の行方の確認、あるいは周辺のパトロール等のあらゆる警戒活動をとって対応をしておりました。

 この事案では、元交際相手がいつ相談者方に現れるかというのが不明の中での厳しい警戒でしたが、相談者の安全確保を最優先に対応しておりました。こうした警戒の中、朝方、1台の車が相談者方の家の近くの駐車場に入ったのを確認しまして、元交際相手である可能性が非常に高かったということで、素早く近づき職務質問をした結果、元交際相手であることが判明し、さらに、果物ナイフ1本を所持していたということでございました。こうした状況から、元交際相手を銃刀法違反で現行犯逮捕しまして、正にその寸前で殺人等の重大事件を未然に防止したという事例がございます。

田中(信)委員

 その件に関しては、本当に御苦労様でしたとしか言いようがないというような内容で、もう少し昔だったら、何か別の方法で解決したのではないかと思います。相談を受けてから24時間、数十人態勢ということでやっていたということで、これは少し問題であるというような思いもあります。そういう事例もあって、恐らく人身安全事態対策室を設置するという流れになったのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

生活安全部理事官

 平成25年頃から、この人身安全関連事案等の相談が増加傾向にありまして、情報を一括して集約して対処するといった部署が必要となりました。こうした情勢から、同年7月、生活安全総務課内に、これは全国で初となりますが、人身安全事態対処プロジェクトを設置し、平成26年4月には、更なる体制の強化を図るという趣旨から、そのプロジェクトを格上げする形で人身安全事態対処室を設置し、現在に至っております。

 しかし、先ほどもお答えしましたとおり、ストーカー事案等の取扱件数が年々増加する中、人身安全関連事案等の相談に対して、その対応への重要性がますます高まっている情勢です。その事案対応を迅速かつ的確にするため、人身安全事態対処室を発展的に解消し、今年4月1日、人身安全対策課を設置し、体制の強化を図るものでございます。

田中(信)委員

 今回、対策室から対策課に移行したということですが、事案対処のために強化したところについてお伺いします。

生活安全部理事官

 先ほども答弁させていただきましたが、人身安全関連事案につきましては、いつ事態が急展開し、そして重大事件に発展するのか全く分かりません。このような事案に対して的確に対処するためには、警察署と緊密に連携した初動対応を更に強化する必要があります。

 そこで、人身安全対策課の設置に伴いまして、課内に24時間3交代、深夜でも専門の捜査員が対応に当たる初動対策係を新設いたします。また、警察署に専門的知識を有する人身安全対策課員を派遣しまして、直接警察署を支援する事態対処係を増員し、警察署の初動対応に対する指導や事態への対応など、その体制を強化する予定でございます。

田中(信)委員

 人身安全関連事案の問題というのは、これからもたくさん出てくると思いますので、しっかりと先手を打った対応をお願いしたいと思いますが、今後の取組についてお伺いしたいと思います。

生活安全部理事官

 人身安全関連事案等への対応に当たりましては、警察の相談対応、捜査の過程での失敗は許されません。最高度の緊張感を持ちまして、各省令や制度の的確な運用を図るとともに、警察組織の総合力を発揮し、被害者等の安全確保を最優先とし、今後も引き続き、最善かつ的確な事態対処を行えるよう、万全を期した人身安全対策課の力強い活動を展開していく所存でございます。

田中(信)委員

 それでは要望を申し上げます。

 警察では、増加する人身安全関連事案の対処について、被害者等の安全確保を最優先に、重大事件などの未然防止に全力で取り組むということでした。このような事案については、恋愛感情等のもつれや家族関係などによる複雑かつ根の深い問題が絡んで、個々の事案への対応も様々な対応が求められるなど、非常に対処が難しく、今後も増加していくことが予想されます。その中で、人身安全関連事案への対処、強化のため、人身安全対策課を設置するということは、非常に心強く、期待したいという思いでございます。女性や子供が被害者となる犯罪を撲滅していくためにも、大変な業務になりますが、引き続き人身安全関連事案に対する適切な対処を要望しまして、この質問を終わりたいと思います。

 続きまして、警察施設設備費について質問していきたいと思っています。

 高度経済成長期等に数多く建設され、老朽化が進行している公共施設の維持管理については、全国的に課題となっております。本県でも、神奈川県公共施設等総合管理計画を策定して、基本的な管理の考え方を整理し、持続可能な財産経営の実現に向けて、公共施設の効率的な維持管理を総合的に推進していこうとしている中で、平成29年度当初予算案の警察施設整備費を見ると、警察署や交番の新築、整備に要する経費が計上されています。

 私は、県民が安全で安心して暮らすためには、警察活動の充実や拠点の整備が必要であると考えています。特に、形になって表れる警察施設の新築や統廃合等については、県民の関心も高いために、平成29年度当初予算案に計上している施設整備費と、議案提出されている大磯警察署新築工事の請負契約変更について伺っていきたいと思います。

 まずは、平成29年度当初予算案における警察署の整備状況について伺います。

施設課長

 警察署の新築に係る経費といたしましては、22億5,210万円となっております。その内訳といたしましては、警察署新築にかかる工事費として、工事3年目となる大磯警察署、2年目となる厚木警察署及び新規工事着手となる茅ケ崎警察署の計20億7,500万円でございます。

 また、設計費といたしましては、浦賀警察署の実施設計、新規計画となる緑警察署、津久井警察署の敷地調査、基本設計費として、計1億7,710万円となっております。

田中(信)委員

 平成29年度に工事費を新規に計上した、茅ケ崎警察署の完成時期と特徴についてお伺いします。

施設課長

 茅ケ崎警察署の工事につきましては、本年の第3回定例会で工事請負契約を議決していただきました後に着工し、平成31年6月の完成を予定しております。

 新庁舎の特徴でございますが、茅ヶ崎の持つさわやかさと公共施設の安心感を両立させるようなシンメトリーな形態とし、外観、外壁は明るい色づかいを計画しております。特に、狭あい化の解消を図りながら、地域の皆様へより一層の行政サービスの充実を図る目的で、警察相談、被害者支援などのプライバシーに配慮した相談室の確保、小さなお子様を連れた方や高齢者、身体の御不自由な方にも優しい庁舎のバリアフリー化、来庁者用駐車場の確保、充実などがございます。

 また、大地震発生時に応急活動拠点となるような耐震構造とし、併せて突発的な停電時にも対応できる非常用発電機や、発電量50キロワットの太陽光発電設備も計画しております。

田中(信)委員

 機能を重視するということは大事だと思いますし、景観と合わせるという配慮から、さわやかなデザインとなるということで、しっかりとやっていただきたいと思いますが、実施設計費を計上している浦賀警察署の今後スケジュールはどうなっていますか。

施設課長

 浦賀警察署の今後のスケジュールにつきましては、平成29年度に実施設計業務を完了させ、平成30年度から32年度の3箇年の継続事業として、新築工事を行う計画でおります。完成時期につきましては、平成32年6月を予定しております。

田中(信)委員

 時間がかかりますので、しっかりとスケジュールどおりに進めていただきたと思います。

 また、平成29年度、新たに基本設計費を計上して警察署の新築計画をスタートさせる緑署と津久井署の建て替える理由についてお伺いします。

施設課長

 緑署、津久井警察署のいずれの署におきましても、老朽化が極めて著しく、耐震基準も十分に満たしておらず、大地震が起きますと甚大な被害が想定されるものと診断されました。耐震補強工事も検討いたしましたが、ブレース、これは補強のはりでございますが、これにより狭あい化が増長されることから、建て替えとなったものでございます。

 緑警察署につきましては、近隣の横浜市有地である旧中山小学校跡地に、津久井警察署につきましては、津久井合同庁舎の敷地の一部に建設する予定で、関係部局と調整を図っているところでございます。

田中(信)委員

 どの建物もいろいろな問題が起きておりますが、すぐには建て替えられないということなので、しっかりと設計していっていただきたいと思います。

 緑署と津久井署の新築工事のスケジュールはどうなっているのでしょうか。

施設課長

 いずれの警察署につきましても、平成29年度で敷地調査、基本設計を行い、平成30年度で実施設計を行う予定でございます。

 緑警察署につきましては、翌31年度から3箇年で工事を行い、平成33年6月頃の完成予定でございます。一方、津久井警察署につきましては、平成31年度に既存の津久井合同庁舎の解体工事を行った後、平成32年度から工事に着手し、平成34年春の完成を目指しております。

田中(信)委員

 徐々に進めていかなくてはならない仕事ですから、しっかりと全体の日程を見ながら進めていただきたいと思います。

 また、逗子警察署の耐震補強工事費が計上されていますが、県内警察署の耐震化状況はどのようになっていますか。

施設課長

 県内54警察署中、耐震化が必要な警察署は9警察署であり、そのうち建て替えによる耐震化に取り組んでいる警察署は、厚木、浦賀警察署及び平成29年度に設計に入る緑、津久井警察署の4警察署となります。

 また、耐震補強工事で対応するのが戸塚警察署と、平成29年度に工事着手予定の逗子警察署でございます。このため、耐震化に未着手の警察署は、残り3警察署、旭、田浦、相模原南警察署となります。

田中(信)委員

 耐震化というのは、県民の皆さんになかなか理解しにくいと思いますが、震災が起きたときに機能できるものとして、しっかりと進めていただきたいと思います。

 次に、耐震化についての今後の予定についてお伺いします。

施設課長

 平成29年度で耐震化未着手の3警察署のうち、旭、田浦警察署につきましては耐震補強工事、相模原南警察署は建て替えで進めていく予定であり、早期に耐震未着手、未耐震化庁舎の解消に努めてまいります。

田中(信)委員

 建て替えか耐震化か非常に悩むところですが、しっかりと見極めて進めていただきたいと思います。

 次に、交番についてですが、交番の新築工事についてお伺いします。

施設課長

 平成29年度は、新設の御要望を頂いております相模原警察署の南橋本駅前地区と相模原南警察署北里地区の2箇所の交番を計画しております。

田中(信)委員

 大磯警察新築工事の変更理由は、アスベストの除去処理と追加施工となっておりますが、これは具体的にどういうことをするのでしょうか。

施設課長

 大磯警察署につきましては、新しい庁舎が完成し、現在そこで業務を行っておりますが、旧庁舎の解体に当たり、あらかじめアスベスト調査を実施し、アスベスト含有建材が含まれていることを確認しておりました。今回、追加施工が必要となったものは、外壁の仕上げ塗材にアスベストが含有されていることが判明したことに加え、その際、アスベストの飛散防止処理に係る技術指針が昨年示されたことにより、新たな施工を要する追加工事となったものでございます。

田中(信)委員

 アスベストの話が出ると、非常に心配する住民の方が多いと思うのですが、近隣住民の方や施設の利用者の方々の健康被害はどうだったのかお伺いします。

施設課長

 健康被害の発生につきましては十分注意しておりますが、通常時において外壁の仕上げ塗材は著しい劣化がない限り、アスベストは飛散することはございません。アスベストの除去作業につきましても、技術指針に基づいて行うことで、近隣の住民の方や施設利用者への健康被害を生じさせないよう適切に対処してまいります。また、工事施工中もアスベストの飛散状況の調査を行い、周辺環境の変化に即応できるように配慮してまいります。

田中(信)委員

 その辺は、しっかりと注意しながら進めていただきたいと思います。

 最後に要望を申し上げたいと思います。

 警察の施設は、大地震発生の際、防災上の重要な拠点となるとともに、犯罪と対じする警察官の拠点であり、施設そのものが犯罪抑止につながっていますので、地域住民の安全・安心の拠点となっていることは、皆承知しているわけです。

 将来の人口減少等を踏まえて、財政負担の軽減と平準化、公共施設等の最適な配置を実現していくことが重要な課題となっており、警察署の移転や交番の統廃合を行うときは、近隣住民に対して移転や廃止後の治安体制をしっかりと説明して、理解を得て実施することとし、工事の施工に関しては、事業所の安全に十分配慮することを要望申し上げて、この質問を終わりたいと思います。



(休憩 午前11時58分  再開 午後1時)



田中(信)委員

 続いて、予算の中にありました交通安全施設の整備についてお伺いします。

 近年では、自動運転車両の実用化に向けた社会実験が行われるなど、道路交通を取り巻く社会情勢の変化については著しいものがあると感じます。しかしながら、自動運転技術が格段に進歩しても、信号機や道路標識等の交通安全施設の整備は適切に推進されなければ、交通事故が発生しやすい道路環境となり、せっかくの先進技術も意味をなさないものになってしまうと考えられます。さらに、交通の安全や円滑性を確保するためには、交通ルールを実体化する交通規制は必要不可欠であり、道路利用者にとって見やすくて分かりやすい交通安全施設の整備が重要になってくると考えます。

 県警察では、限られた予算の中ですが、様々な工夫をし、適切な交通安全施設を整備していくことが重要であると考えます。そこで、交通安全施設の整備に関して、平成29年度の予算内容や現状についてですが、まず、平成29年度当初予算案における交通安全施設整備の概要についてお伺いします。

交通規制課長

 平成29年度当初予算における交通安全施設整備費の概要につきましては、安全で円滑な交通環境の充実を基本とし、平成28年度に引き続き、著しく摩耗して緊急に補修が必要な道路標示や、更新時期を過ぎた信号機等に重点を置いており、その他、道路標識の更新等を抑制した内容となっておりまして、総額で31億9,200万円でございます。

田中(信)委員

 著しく摩耗して緊急に補修が必要な道路標示については、多分各委員の皆様も、その点は恐らく気になるものがたくさんあると思いますが、急ピッチで進めていかなければならない問題だと思います。

 次に、事業内容の各項目について、主な整備内容を詳しく教えてください。

交通規制課長

 まず、国から半額補助を受ける事業といたしましては、メーカーの製造中止によって修理部品が調達できない信号制御機の更新が264基、情報収集提供装置、これは光ビーコンというものですが、この更新が120基、倒壊のおそれがある老朽化した信号灯器の更新が204基、それから信号灯器の更新に合わせて信号柱の更新を行いますが、これが300本となっております。

 次に、県の単独予算の事業といたしましては、平成29年度中に供用開始を予定されている新設道路等に対する信号機の新設が17基、老朽化が著しい大型の道路標識の更新が155本、汚損等が激しく倒壊の危険度が高い路側式の道路標識の更新が3,861本、減耗が激しく視認性が極端に低下している道路標示の補修等が445キロメートル、単独の信号制御機の更新が50基でございます。単独の信号機というのは、交通管制センターとはつながっていない地方にある信号機を指します。それから、落下のおそれがある老朽化した信号灯器の更新が100式、倒壊のおそれのある信号柱の更新が300本となっております。

田中(信)委員

 とてつもない数であると思いましたが、既存のものの補修が重点になっていて、新規に関しては、まだまだ少ないと思いました。それにしても、道路標識だけで445キロということですから、どれだけかかるのかという厳しい状況だと思いますが、この平成29年度当初予算における交通安全施設整備費の特徴について教えてください。

交通規制課長

 道路標示補修等の予算に特化するために、ほかの事業を抑制したり、集中制御機、これは交通管制センターとつながっている信号機の制御機になりますが、この更新を100基から60基に、それから情報収集装置の更新を30基から18基に抑制しております。

 そして、信号機の新設は19基から17基に、大型道路標識の更新数は164本から155本に、路側式の道路標識の更新数を4,065本から3,678本に抑制するなど、事業内容を調整して道路標示の補修等に重点配分いたしました。

田中(信)委員

 今は何が大事なのかということで、重点配分してやっていこうということですが、重点配分した内容をもう少し詳しく教えてください。

交通規制課長

 道路標示の補修に要する予算額として、平成27年度の当初予算では、2億7,928万1,000円でしたが、平成29年度当初予算案では、これに対して1億5,885万7,000円増額しました4億3,813万8,000円としました。それ以外にも、信号灯器のLED化には3億224万2,000円、それから信号を立てるときの専用柱の更新に4億3,080万円といたしました。

田中(信)委員

 本当に修復するのにお金がかかる時代になってきていますし、特に交通関係のことというのは、更新が短いスパンでやってきます。特に、地面の工事自体は、恐らく交通量が多いから非常に摩耗すると思うのですが、そういったものを今回は重点的にやっていこうということがよく分かりました。

 次に、県内の道路標識、道路標示の設置状況についてお伺いします。

交通規制課長

 平成27年度末現在で、道路標識につきましては、通常の標識、路側に立てるものですが、これが約31万5,000本、道路の真上に立っております大型の標識が約1万5,000本、道路標示につきましては、先ほど申しましたとおり長さで申しますと、15センチメートル幅の標示を引くという形で換算した場合、延べ約1万7,000キロメートルとなっております。

田中(信)委員

 予算のない中、一生懸命補修に頑張ってくれていることは分かりました。特に、道路標示は大変な作業になるのだと思います。車社会によって、道路の標示がどんどん増えた結果、これはしっかりとやっていかなければならないのですが、この交通安全施設の更新時期を過ぎても更新できないものというのはどのくらいあるのか教えてください。

交通規制課長

 平成28年12月末現在で、更新時期を過ぎても更新できていないという交通安全施設につきましては、まず信号柱が全体の約53%に当たる約2万6,000本、信号灯器が全体の約38%に当たります約3万9,000基、信号をコントロールします信号制御機が全体の約15%に当たる約1,400基、通常の路側に立てる標識が全体の約76%に当たる約24万2,000本、道路上に設置する大型の標識が全体の約66%に当たる約1万本でございます。

田中(信)委員

 摩耗の激しい県内で、道路標示の補修計画というのはどのように進めているのでしょうか。

交通規制課長

 当初、道路標示の早期の補修を要望しているという市町村からの意見を反映するために、平成27年9月に、県警察において把握した摩耗が著しい道路標示につきましては、平成28年度から3年計画で補修を行うこととしておりました。しかしながら、いまだ多くの県民などから早期に補修を望む声が寄せられているという現状を踏まえまして、更なるスピード感を持った対応が必要と考え、平成30年度に補修を行う予定であった240.8キロメートル分を、今年度の既決予算の中で前倒しして執行することとし、補修計画を2年に短縮いたしました。

田中(信)委員

 横断歩道等も、2年間で重点的に補修するということですが、その進捗状況についてお伺いします。

交通規制課長

 平成27年9月に行いました緊急点検において判明しました、横断歩道の補修が緊急に必要とされる9,512箇所につきましては、平成28年末現在、81.2%に当たる7,724箇所の補修が既に完了しているところでございます。

田中(信)委員

 やはり、一番交通事故に関連してくるところですので、しっかりと行っていただきたいと思います。

 次に、道路標識、道路標示の補修要望を警察署にした場合に、どのような手続を経て補修に至るのか、その経緯について質問したいと思います。

交通規制課長

 各警察署に寄せられました道路標識、道路標示の補修要望につきましては、警察署の交通規制担当者がまず現場を確認いたします。その上で、本部の交通規制課に対して補修の上申を行います。その各警察署からの補修の上申に基づいて、関連工事を交通規制課で取りまとめ、入札の手続を経て、実際の工事が行われるという流れになります。

 これらに要する期間は、おおむね6箇月となります。

田中(信)委員

 大体手続としては、いろいろな準備があるので6箇月かかるということですが、できるだけ早くしていただきたいと思います。

 予算を有効活用するために、工事はまとめてやるということですが、その反面、完成まで時間がかかるということはデメリットであると思いますが、スピード感を持った補修をするための対策というのは何かあるのでしょうか。

交通規制課長

 今、御質問がありましたように、緊急性のある道路標示の補修を早期に実施するため、これまでは道路標識においては緊急補修というものがありましたが、これと同じ仕組みで、平成29年度から道路標示につきましても、緊急補修を試験実施する予定でございます。

 実際にこの緊急補修を行った場合、発注から約2週間で工事が完成いたします。

田中(信)委員

 そういったことを工夫しながら、是非進めていただきたいと思います。

 要望を申し上げたいと思います。

 道路を利用する全ての人が、安全で安心して利用できる交通環境を確保するため、見やすく理解しやすい交通安全施設を整備することは、都市の発展や地域の活性化にもつながっていくものだと考えます。整備した交通安全施設は、その場所の自然環境や交通量に応じて、老朽化していく度合いが異なることから、現状を的確に把握した上で、引き続き適切な維持管理に努めていただきたいと要望を申し上げて、この質問を終わりたいと思います。

 続きまして、高齢者等交通事故防止対策費についての質問をしていきたいと思います。

昨今、高齢者の交通に関する話が話題に出ることが多いのですが、昨年中は、県内における交通事故は、発生件数、死傷者数共に16年連続で減少しており、亡くなられた方については統計史上最少の140人であることは承知しているところです。これは、県警察をはじめ関係機関、団体が築いてきた各種交通事故防止対策を地道に推し進めた結果であり、私も地元の多くの方が一生懸命やっていらっしゃるのを見ておりますので、その成果でもあると思います。

 昨今では、政府が高齢運転者の交通事故防止対策に取り組むための有識者によるワーキングチームが設置されるなど、高齢者に関する事故防止対策が喫緊の課題であると認識しております。このような中、平成29年度当初予算案の警察費の中で、高齢者等交通事故防止対策費が新規事業として予算要求されています。その内容は交通安全教育車を整備するということですが、当事業の具体的内容についても何点か伺っていきたいと思います。まず、高齢者等の交通事故防止に係る事業ということで、昨年中の高齢者が関係する交通事故は、実際はどういうものがあったのかお伺いします。

交通総務課長

 平成28年中、県内において交通事故で亡くなられた方は140人で、このうち65歳以上の高齢者は38.6%を占める54人で、そのうちの44.4%を占める24人の方が、歩行中に交通事故に遭っている状況でございます。また、原付以上の自動車等の運転者が原因で発生した交通事故が、県内で2万5,235件ありましたが、このうち高齢者が原因となった交通事故は20.2%を占める5,095件発生しておりまして、この構成率は年々増加傾向で推移しております。

田中(信)委員

 高齢化が進んでいると言われる中で、事故が増加していくということは自然といえば自然なのですが、やはりこの数字は、重点的に対策を進める必要があると思います。

 次に、予算の中にも出てくる交通安全教育車の必要性についてお伺いします。

交通総務課長

 昨年、交通事故で亡くなられた140人のうち、高齢者が第一当事者、いわゆる事故の主原因となった事故によりまして39人の方が亡くなっております。この数は、各年代を通じて突出しており、この39人のうち23人の方は、高齢者御本人でございます。

 したがいまして、高齢者に交通ルールを再確認していただき、手軽に心肺機能の低下を自覚していただく機会を増やすために、各種シミュレーター等を搭載した交通安全教育車が必要であると考えております。

田中(信)委員

 免許を取ってから、いろいろな講習を更新の際に受けるかもしれませんが、御高齢になってきて、いろいろと昔のようにいかないということもありますし、状況も変わってきておりますので、随時いろいろなところで講習や訓練を受けるということは、とても大事なことだと思います。

 それでは、ほかの県ではどのくらいこの教育車が整備されているのでしょうか。

交通総務課長

 独自の調査ではございますが、全国47都道府県のうち36都道府県が、交通安全教育車を保有しておりまして、現在、全国で45台が運用されていると認識しております。

田中(信)委員

 全国的に整備している都道府県が多いと感じていますが、本県において、これまでこういった車両は配備していなかったのでしょうか。

交通総務課長

 県警察では、平成24年度まで、ゆとり号という名前の教育車をリースで使用しておりましたが、平成24年度末で更新を終了しております。

田中(信)委員

 似たようなものがあったということですが、車両の更新を打ち切って、新規のものを買うことになった理由を教えてください。

交通総務課長

 超高齢社会の到来に伴いまして、高齢者が被害に遭う交通事故の増加が懸念されておりますが、当時の教育車にはドライブシミュレーターのみしか搭載されておらず、高齢者を対象とした交通安全教育には不十分と判断いたしまして、新たな教育車の導入を視野に更新を終了したものでございます。

田中(信)委員

 やはり時代の流れの中で、かつてはなくてもよかったものが必要になるという社会の変わり目の中で、今が替えどきではないかという判断を行ったということは分かりました。

 次に、今回予算要求している交通安全教育車の具体的な装備についてお伺いします。

交通総務課長

 交通安全教育車は、トラック型の車両となっておりまして、荷台部分に各種シミュレーター等の機器を搭載いたします。走行安全教育では、荷台の側面と後部のハッチを開くことによって、各種シミュレーター等の体験をすることができるという仕様になっております。

 また、搭載を予定しているシミュレーター等ですが、大きく四つありまして、一つは歩行環境シミュレーターと申しまして、車が行き交うスケールの道路をCGで再現をして、横断時の危険を体験することができるもの。次に、自転車シミュレーターと申しまして、自転車走行時の危険な場面を疑似体験できるもの。次に、4輪運転者用セイフティーナビと申しまして、車の運転中にひやりとする場面や、危険と判断される場面を走行再現できるというものでございます。最後に、運転歩行能力診断機器と申しまして、様々な場面において必要となる認知力、判断力、動作力、瞬間記憶力をゲーム感覚でチェックすることができるものとなります。

 このような機器の搭載を考えております。

田中(信)委員

 交通安全教育車は、かなりいろいろなことが体験でき、移動することもできるので、是非見学してみたいと思いました。この様々な装備を備えた車両が完成した後は、どのように運用をしていくのか伺いたいと思います。

交通総務課長

 交通安全教育車を導入することによりまして、今までスペースがなかったためにシミュレーター等の体験ができなかった高齢者施設や自治会館などに直接出向いて、交通安全教育を実施することが可能となります。

 交通安全教育車は、これまで行ってきた交通安全教育を拡充するものであり、こちら側から高齢者施設等に出向くことによりまして、高齢者の移動の負担の軽減を図ったり、身体機能の低下を自覚していただく機会をより一層増やしていけるものと考えております。

田中(信)委員

 昔のイメージだと、交通安全教育というのは、子供の教育のイメージがありましたが、今はこうやって高齢者の方に出前で授業をしていこうという試みをしているのだということが分かりました。

 この車両を利用した交通安全教育は、これまでのものとどのように違うのかお伺いします。

交通総務課長

 現在もシミュレーターを使用した交通安全教育を行っておりますが、今あるシミュレーター機器は、車両に積み込んで搬送し、現場で降ろしてからセッティングを始める必要がございます。しかし、この交通安全教育車を使用した場合には、シミュレーター等の機器を車両に搭載したまま使用することができますので、準備や撤収作業の時間が大幅に縮小されます。その縮小された時間によりまして、安全教育の実施時間、体験可能人員が拡大されますので、現在より充実した交通安全教育が受けられるということになります。

田中(信)委員

 持ち運びの問題も解消されて、大分効率がよくなるということなので、是非期待したいと思います。

 この交通安全教育車は、知事がよく言っていますが、人生100歳時代ということで、安全・安心対策として整備するものと認識してたのですが、これは高齢者のみに特化して活用していくのかお伺いします。

交通総務課長

 交通安全教育車に搭載を予定しております各種シミュレーター等につきましては、子供から大人まで幅広い年齢層の方々に体験していただける仕様となっております。高齢者を対象とした交通安全教育を中心に活用したいと考えておりますが、そのほかにも、学校や企業等の要請があれば、柔軟に対応していきたいと考えております。

田中(信)委員

 こういうマシーンは、子供も触りたいでしょうから、うまく活用していただいて、県民により良い講習のための道具にしていただければと思っております。

 交通安全教育車については、高齢者の交通事故防止対策を軸として、他のニーズにも応えるように配慮するということですが、この整備に伴ってどのような効果が期待されるのか、意気込みも込めてお伺いします。

交通総務課長

 期待される効果につきましては、各機器を体験することによりまして、認知力、判断力、動作力、瞬間記憶力などをチェックすることができます。心肺機能の低下に気付いたり、自覚していただくことによって、それに応じた歩行や運転に努めていただけることが期待されます。さらに、その結果によっては、運転免許の自主返納を促すきっかけとなることも期待されます。

 また、この交通安全教育車には、拡声器の搭載や荷台の外側に交通安全を啓発するイラストを施すことも予定をしておりますので、移動中であっても県民に交通安全を呼び掛け、交通安全意識の広報が図れるものと考えております。

田中(信)委員

 配備を行った後は、県民に交通安全啓発運動をしっかりと進めていただきたいと思います。

 要望を申し上げます。

 昨年は、第10次神奈川県交通安全計画で、24時間以内の交通事故死者数を年間150人以下とする目標の計画を初年に達成したとはいえ、高齢者が関わる交通事故の防止は、今後高齢化の進展を踏まえると、長期的に取り組むべき課題であると考えます。

 県警察においては、是非とも新しい装備を生かして、効果的な交通事故防止対策に努めていただき、交通死亡事故の更なる減少に努めていただくことを要望して、この質問を終わりたいと思います。

 次に、適正な交番配置についてお伺いします。

 現在、県内には474箇所の交番、1箇所の県営派出所、137箇所の駐在所の合計612箇所の施設があることは承知しておりますが、交番は治安を維持するために重要な施設であり、住民にとって身近な存在であり、安心のよりどころでもあります。住民の多くの方は、地元にも交番を設置してほしいという要望が多数あるということは聞いておりますが、要望に応えられないことも認識しています。

 その状況下で、県警察として適正な交番配置について何点か質問していきたいと思いますが、交番や駐在所を新たに建ててほしいという要望は、県内でどのくらいあるのかお伺いします。

地域総務課長

 交番や駐在所を新たに建ててほしいという要望、いわゆる新設要望地区は、現在27警察署の49地区で把握しております。

田中(信)委員

 とても多いと思いますが、過去10年の交番や駐在所の新設、移転建て替えの状況というのは、どんなような状況なのかお伺いしたいと思います。

地域総務課長

 過去10年の交番、駐在所の新設、移転建て替えでございますが、平成19年から今年度、平成28年までで申し上げますと、交番、駐在所の新設、いわゆる純増というのは一つもございません。建て替えにつきましては、この10年間で45箇所行っております。その内訳についてですが、同じ場所で建て替えたのが15箇所、別の場所に移転して建て替えたのが30箇所で、いわゆる新設要望地区へ移転したのが14箇所、再開発ですとか道路の拡幅等によって代替地に移転したのが残りの16箇所でございます。

田中(信)委員

 普通の県民の皆さんは、何で純増がゼロなのかと思うのではないでしょうか。先ほどの質問で、条例によって警察官の人数が決まっているということで、なかなか簡単に増やすわけにいかないという実情があるということは理解できますが、それにしても、これだけ要望が多い中で、新設していないという状況であるということが分かりました。

 今、建て替えの話が出ましたが、交番や駐在所の新設、移転建て替えについての神奈川県警察の基本方針はどうなっているのでしょうか。

地域総務課長

 県警察の基本方針といたしましては、交番、駐在所の新設、移転建て替えにつきまして、当該地区の犯罪、交通事故の発生状況、行政区、面積、人口の実態、都市の形態、道路や鉄道の整備状況、警察署や隣接交番、駐在所との距離関係といった治安的な情勢のほか、配置できる必要な警察官の確保、さらに、交番用地の確保、選定など、総合的に勘案いたしまして検討をしているところでございます。

 その際の基本方針でございますが、限られた予算と限られた人員で、交番としてしっかり機能させるためには、スクラップアンドビルドという大方針の下で進めているところでございます。

田中(信)委員

 過去10年で廃止した交番というのは、どのくらいあるのでしょうか。

地域総務課長

 交番の統廃合などによる廃止した交番、駐在所の数ですが、過去10年、平成19年度から今年度の10年で12箇所ございます。交番が8箇所、駐在所が4箇所で、地域別に見ますと、横浜市内が9箇所、横須賀市内が2箇所、箱根町が1箇所の合計12箇所でございます。

田中(信)委員

 今年度の新設、移転建て替えと、それに伴う統廃合について内容をお伺いします。

地域総務課長

 今年度、平成28年度につきましては、2箇所の交番を建て替えております。1箇所は南警察署の浦舟町交番、もう一箇所は茅ケ崎警察署の寒川駅前交番です。浦舟町交番につきましては、現在、横浜市大病院の前にございますが、これと横浜橋商店街のほぼ中央にあります真金町交番の二つの交番を統合いたしまして、そのほぼ中間地点である新たに南区役所ができたところの脇に新しい交番を建てている最中でございます。なお、名前につきましては、今後引き続き浦舟町交番とする予定です。

 もう一箇所の茅ケ崎警察署の寒川駅前交番ですが、これは寒川駅から今、600メートルほど離れたところに寒川交番というものがございまして、従来から新設要望地区であった寒川駅前に交番を移転し、これは既にスタートしております。

田中(信)委員

 私も南区にいたことがあって、商店街の中は映画のセットみたいな形をしているのですが、非常に珍しいところにあるなと感じました。区役所が移転したということもあるので、それに伴って場所を移転するということは、とても大事なことだと思います。引き続き住民の方ともお話ししながら、移転作業をしていただきたいと思います。

 また、山手警察署の間門交番も廃止されるということを聞いたのですが、この理由についてお伺いします。

地域総務課長

 冒頭申し上げましたとおり、多くの新設要望を頂いているところでございますが、スクラップアンドビルドという方針の下に、交番の適正配置を進めております。その過程で、山手警察署の間門交番を廃止するという事業を進めているところでございます。

 交番配置の基本要素となります、犯罪や交通事故の発生状況を見ますと、山手警察署交番9箇所の1箇所当たりの負担状況が非常に低いことからから、山手警察署と廃止について協議を重ねてまいりました。

 その上で、この間門交番が選ばれたのは、立地条件を勘案したところ、同じ街道上で磯子方面に約700メートルほどのところに根岸交番という比較的新しい交番があり、関内方向に行きますと、本牧三之谷という三渓園の前にある比較的新しい交番がございますので、間門交番が選定されたということでございます。

 なお、廃止の予定につきましては、平成30年3月末ということで、約1年後の予定で進めております。

田中(信)委員

 まちの歴史として、人口が減ってしまったとか、増えたということで、要望が変わってくると思いますが、やはりまちの交番がなくなるというのは結構嫌なもので、そういうときに住民の方々への説明の手順というのは、どのように進めているのか伺いたいと思います。

地域総務課長

 住民に対する説明は、地元警察署で必要な手順を決めて進めておりますが、今お話が出ました間門交番を例に申し上げますと、昨年の10月に警察署内で地元選出の県議会議員に事前の説明をしております。また、間門交番を管轄する連合自治会長や警察署協議会の会長にも説明をしております。その後、この連合自治会や本牧・根岸地区連合町内会の定例会に出向きまして、住民の方々に説明をしたり、警察署協議会での説明を行っております。また、地元の自治会の望洋自治会、今年になりましては三之谷自治会、根岸町自治会にも出向きまして説明をしていると聞いております。

 このほかにも、中学校でPTAの役員の方々に説明をしたり、あるいは中区の学警連の席上での説明をしており、必要に応じて本部からも担当者を派遣し、同席させていただいております。

 このように、地元警察におきましては、きめ細かい住民説明を行っているところでございます。

田中(信)委員

 是非、この辺りは非常に難しいとは思うのですが、しっかりと丁寧に説明して進めていただきたい思います。

 間門交番が廃止になった後、跡地の利用についてお伺いしたいと思います。

地域総務課長

 間門交番が廃止になった後の跡地利用でございますが、現時点においては決まっておりません。一般的には、交番が廃止になった場合は、地権者に返還するということになります。間門の交番につきましては、建物は県の所有ですが、その土地は県と国、両方で混在をしておりますので、それぞれに返還をするという形になります。

 なお、交番が廃止された跡地利用のケースといたしましては、その土地ですとか建物の状況に応じて、条件が良ければ連絡所として運用したり、返還先である県や地元行政が取得して活用するといったケースもございます。

田中(信)委員

 跡地利用に関しては、警察の管理下ではないということですから、県や国が、住民の要望をしっかりと聞いて対処するべきであると思います。

 一番住民の方が気になるのが、恐らく交番が廃止になった後の治安対策だと思うのですが、間門交番の場合、治安対策はどのように行っていくのか伺いたいと思います。

地域総務課長

 交番が廃止になったからといって、当該地域を警戒する警察官の数が減少するわけではございません。廃止した交番の受持ちにつきましては、隣接する交番に振り分けて持たせるという形になります。管轄交番に勤務員によるパトロールやパトカーによる巡回といったものをしっかりと行い、間隙が生じないように努めてまいりたいと思います。

 なお、この手続を進めるに当たりまして、私も山手の警察署長と何回か話をしておりますが、署長もいろいろな説明会で地元の人と会って、非常に交番に対する要望が強いということなので、住民の方が不安にならないように、しっかりとした警戒を行いたいと申しておりました。また、委員御発言の内容も署長に伝えていきたいと考えております。

田中(信)委員

 交番というのは非常にナーバスな問題ですので、是非丁寧な対応を続けていただければと思います。

 平成29年度に、ほかに廃止を進めている交番や新しく新設するような交番があれば伺いたいと思います。

地域総務課長

 同じ平成29年度に廃止を進めている交番につきましては、あと2箇所ございます。神奈川警察署の栗田谷交番、横須賀警察署の小矢部交番の2箇所を予定をしております。

 また新設、建て替えにつきましても3箇所ございまして、一つは駐在所の建て替えですが、交番については2箇所新設する予定です。これは、先ほどの答弁でもありましたが、新設要望地区である相模原警察署の南橋本駅前地区、相模原南警察署管内の北里地区の2箇所になります。なお、この2箇所の交番は、当該警察署にとりまして、いわゆる純増という形になります。これは平成16年度に新設しました都筑警察署のセンター北駅前の交番、藤沢北警察署の湘南台駅東口交番の2箇所以来、十数年ぶりの純増ということになります。

田中(信)委員

 交番の廃止については、住民の方の関心が高いことなので、しっかりと行っていただきたいと思います。

 要望を申し上げます。

 日本の治安が外国と比較して良好だと言われているのには、この交番制度があるからであるというところもあります。交番は県民の身近で不安を解消する安全・安心のよりどころになりますから、治安情勢に対してバランスよく配置されることを、しっかりとお願いしていきたいと思います。是非、今後とも日々変化する地域の実態をしっかりと見極めながら、県民から真に交番が必要とされる地区に交番、駐在所を設置していただくなど、警察の基盤の整備に努めていただき、交番、駐在所を中心とした積極的な警察活動を展開し、県民の安全・安心感を高めていただきたいと要望を申し上げます。

 続きまして、議案にありました訴訟についてお伺いします。

 先ほどの質問の中で、訴えの提起に至った経緯について教えてください。

監察官室長

 今回の交通事故につきましては、県側と相手方による事故によって第三者に損害を与えた事故となります。通常このような場合につきましては、民法の規定によりまして、当方と相手方が連帯してその損害を賠償する責任を負うと規定されております。しかしながら、相手方は当方に過失はないといたしまして、補償を拒否しております。そのため、第三者の求めに応じまして、当方で治療費等の補償を完了したところです。その後、県は相手方にその弁済を求めることとなるのですが、相手方が依然拒否しているということで、県が支払済みの費用について請求するため、訴えを起こしたものでございます。

田中(信)委員

 経緯については分かりましたが、訴えの内容についてはどのようなものなのでしょうか。

監察官室長

 第三者に対する物損、人身損害等の補償額402万8,000円と、事故発生日から支払日が確定するまでの利息を求めるものでございます。

田中(信)委員

 相手方はどのような会社なのか伺いたいと思います。

監察官室長

 横浜市中区に事務所を置く、北斗タクシー(株)になります。

田中(信)委員

 交通事故の概要について伺いたいと思います。

監察官室長

 この事故は、平成27年4月26日午後3時57分頃、横浜市西区高島1丁目2番地先の国道1号線の交差点において、戸部警察署のパトカーが交番勤務員からの応援要請を受けて現場に緊急運行で向かっている途中に、対面直進及び左折青色標示の信号機に従わずに交差点を右折した際、対向から直進してきた相手方車両と衝突し、停車中の第三者の車両3台に次々と衝突した事故になります。

田中(信)委員

 パトカーの緊急運行をした理由についてお伺いします。

監察官室長

 事故の当日、同じ戸部警察署管内のみなとみらい交番勤務員が、窃盗容疑者を職務質問しておりました。その質問を続行するための応援要請をして、警察署幹部の指示で現場に緊急で向かっていたものでございます。

田中(信)委員

 事故の原因は何だったのかお伺いします。

監察官室長

 原因についてでございますが、双方共に交差点進行時における不注視があったものと判断しております。

田中(信)委員

 私もこの場所をよく知っており、確かに見通しは悪いのですが、お互い相手車両に気付かなかったのかということは、調査しているのでしょうか。

監察官室長

 お互いに衝突する直前まで気付かなかったものと聞いております。

田中(信)委員

 壁があって確かに見にくかったという面があり、パトカーが徐行しなかったということですが、徐行しなかった理由は何でしょうか。

監察官室長

 下り車線の右折車線、それと左折車線にほかの車両が停車していたことを認めましたので、周囲がパトカーのサイレンと赤色灯に気付いて進路を譲ってくれているものと判断し、徐行はしなかったものと聞いております。

田中(信)委員

 徐行はしていないということであれば、ぶつかったときに、パトカーが一方的に悪いと思われる面もあると思うのですが、その点はどのように考えていますか。

監察官室長

 パトカーは緊急運行中、緊急自動車として道路交通法の規定により、他の車両よりも優先されます。相手方タクシーには進路を譲る義務がありますので、パトカーが一方的に悪いわけではございません。

田中(信)委員

 緊急車両でない場合だったら、もちろん悪いのでしょうが、パトカーですから、こういったケースでは、ルールが非常に大事なことであると思います。

 最後に、訴えを提起する意義について改めてお伺いします。

監察官室長

 訴えの提起をする意義でございますが、一つには緊急運行の優先性を確保することにあると思います。緊急運行というのは、公共の安全を守るために大変有効な手段でありますし、警察車両以外の救急車も、緊急運行の優先性が確保されてこそ、県民の安全・安心が守られていると考えております。そこで、これをしっかりと確保していくということが一つございます。

 もう一つは、適正な予算執行ということになります。タクシー会社は過失がないとして一切の補償をしておりません。県が全て負担しておりますので、裁判において適正な補償を相手方にさせることで、県の負担を適正なものにするということができます。

 この二つにおいて大変必要なものだと考えております。

田中(信)委員

 特に、緊急車両の在り方について言及することは非常に大事なことであるという認識を改めて持ちました。

 最後に要望を申し上げておきたいと思います。

 本件事故に関し、訴訟の提起が必要なことは、最後の答弁で十分理解できました。損害賠償が適正に行われるためには、裁判において解決せざるを得ない問題と認識しており、県民の安全を守るため、緊急運行は十分有効な手段と考えますが、一般車両との事故だけはやはり避けなければなりません。今後は、同種の事故が発生しないように努めてもらうとともに、より積極的な警察活動を推進していただきたいと要望を申し上げて、この質問を終わりたいと思います。

 続きまして、白バイ活動についてもお聞きしていきたいと思います。

 県内における交通事故は減少傾向で推移しておりますが、これは県警察が中心となって推進した各種交通安全対策の成果であると認識をしています。今後、更に交通死亡事故を減少させていくためには、本県の交通死亡事故の特徴である速度超過による交通事故を抑止していくことが重要であり、そのためには機動力を最大の武器とする白バイの活用が大変有効であると考えます。その白バイ活動について、何点か伺いたいと思います。

 県内に配置されている白バイ全体の台数と配置している場所について伺いたいと思います。

交通指導課長

 県内の白バイの台数は136台でございます。内訳は、警察本部所属の警察機動隊等の白バイが77台、警察署の白バイが59台となっております。またこのほかに予備車としまして9台を交通機動隊に置いております。

田中(信)委員

 それでは、警察署に配置されている白バイの配置状況を伺いたいと思います。

交通指導課長

 平成28年12月末現在、警察署白バイは54警察署中、46警察署に配置しております。地域別では、横浜市内18警察署に24台、川崎市内8警察署に8台、三浦、湘南、県央、県西地区20警察署に27台となっております。

田中(信)委員

 それでは、本部に配置されている白バイと、警察署に配置されている白バイのそれぞれの役割分担、任務の違いについて伺いたいと思います。

交通指導課長

 警察本部所属の白バイにつきましては、警察署との管轄区域を越えた交通指導取締りや箱根駅伝等の交通対策や警護、交通事故多発警察署への支援活動を実施しております。

 警察署配置の白バイにつきましては、それぞれの警察署の管轄区域におきまして、交通事故の発生実態に応じたきめ細かな交通指導取締りや警戒活動をはじめ、ひったくりや路上強盗等の街頭犯罪の予防検挙活動や、登下校時間帯における子供の見守り活動など、地域に密着した活動を実施しております。

田中(信)委員

 警察署と本部の違いがよく分かりました。

 白バイの通常の活動状況というのは、どのようなものなのか伺いたいと思います。

交通指導課長

 白バイの主な活動は、交通事故が多発している地域や二輪車事故の多発路線における交通指導取締り活動でございます。また、街頭犯罪の抑止、検挙等のため、高い機動力を生かした警戒活動や緊急配備にも従事しております。

田中(信)委員

 平成28年の白バイによる交通違反の検挙状況について教えてください。

交通指導課長

 平成28年中の白バイによる交通違反の取締総件数は5万4,154件で、そのうち速度違反や信号無視など、交通事故に直結する悪質で危険性の高い違反の検挙は5万2,239件で全体の96.5%、また、二輪車による違反の検挙は1万6,880件で全体の31.2%となっております。

 このように、白バイの交通取締りは、その高い機動力を生かし、交通事故抑止に資するものとなるよう重点的に実施しております。

田中(信)委員

 136台で5万4,000件の検挙ですから、大変な機動力であると思いました。

 白バイの日頃の訓練は、どのようなことを行っているのか伺いたいと思います。

交通指導課長

 白バイ隊員は、速度違反の取締りや逃走車両の追跡など、一般のライダーよりもはるかに高度な運転技術を要求されることから、取締りに出発する前には、白バイに慣れるよう、必ず慣熟走行を行うとともに、定期的に訓練を実施し、高い技術と安全性を保持しております。また、警察庁が行っております茨城県所在の自動車安全運転センターの安全運転中央研修所において実施される研修に対し、年間約30人が受講をしております。

 このほかにも、白バイ乗務員全体のレベルアップを図るため、全国で特別な訓練を実施しておりまして、その中で、当県の白バイは、安全運転中央研修所において毎年開催されます全国白バイ安全運転競技大会において、平成27年、平成28年と、県警察初となる2年連続団体優勝、個人総合優勝という成績を収めております。

田中(信)委員

 大変厳しい訓練をしていると思いますし、我々委員も、年頭の視閲式のときに拝見しましたが、すごいテクニックで、私もバイクに乗りますけれども、あれは普通の人間は絶対できないと思いました。非常に機動力を生かした捜査ができ、安全も確保できるということで、これからも是非訓練をお願いしたいと思います。

 それでは、警察署の白バイの活動について、地域住民の方々からどのような反響があるのか伺いたいと思います。

交通指導課長

 例えば、登下校時間帯における児童の見守り活動に対しましては、父兄や教職員から、通行車両が速度を落としてくれて安心して子供が通行できますという声や、高齢者の方からは、いつも散歩で渡る横断歩道に白バイがいてくれるので安心して渡れますといった声などをはじめ、多くの方々から感謝の声を頂いております。

 また、交通安全運動や110番の日等のキャンペーンを実施するときには、子供さんを白バイにまたがらせて記念撮影を行うなど、警察の顔としての役割も果たしております。

田中(信)委員

 横浜ですと、区民祭りとかいろいろな行事でも、警察署の白バイは非常に子供たちから人気があります。私の地元では、駅伝大会とかマラソン大会で、何回か出てもらって、先導するといったことをしていただいているのです。おかげで、参加人数が大変増え、整備が大変になってしまうほどなのですが、このくらい地域と密着した活動をしているということが、今の答弁でも分かりました。

 次に、警察署の白バイによる検挙の好事例が何かあれば、教えていただけますか。

交通指導課長

 平成28年中の検挙事例といたしましては、11月8日、盗難車両が走行中との無線情報を得た厚木警察署の白バイ乗務員が、走行ルートを考えて先回りをし、対向車線を走行中の当車両を発見し検挙した事例がございます。

 また、県警察の保有しておりますヘリコプターと連携し、ひったくりや強盗、強制わいせつの被疑者を検挙した事例もございまして、正に空陸一体となり、高い機動力を生かした効果的な事例であると考えております。

田中(信)委員

 本当に無駄な抵抗はできないと改めて思いました。白バイ隊員の皆さんの機動力というのは、県の治安に対して非常に大事な役割を担っているのだということがよく分かりました。

 次に、本県では、災害時を想定して、白バイ隊員をどのように運用していくかという考え方というのはあるのでしょうか。

交通指導課長

 東日本大震災や昨年の熊本地震では、広域緊急援助隊として派遣された本部所属の白バイ隊員が、災害対策用のオフロードバイクに乗車しまして、道路状況や家屋の被災状況等の情報収集に当たりました。

 本県におきましても、富士山の噴火、南海トラフの巨大地震等による津波の被害が想定されておりますので、発災時には白バイ隊員をオフロードバイクに乗車させ、情報収集活動に当たらせたいと考えております。

田中(信)委員

 東日本大震災のときも、やはり車がうまく使えなくて、意外とバイクが活躍したという話も伺っているので、そういった意味では、白バイ隊の方がオフロードバイクに乗って、災害の際にも機動力を生かすことができるということは、非常に新しい発見でした。是非、こういったこともしっかり工夫していただきたいと思います。

 また、2020東京オリンピック・パラリンピックにおいては、白バイももちろん活躍すると思いますが、どのような活用をしていくべきか、お考えがあれば教えてください。

交通指導課長

 東京オリンピック・パラリンピックや2019年ラグビーワールドカップを控え、各国要人等の警護や先導のほか、機動力を生かし、大会を狙ったテロへの警戒を行います。そのため、平成29年度、交通機動隊の白バイ35台にカーロケーターを搭載する予定です。これにより、本部通信司令室で白バイの位置情報を把握できるようになり、事件事故の発生に際し、白バイの機動力を最大限に生かした迅速な対応ができるものと考えております。

田中(信)委員

 東京オリンピック・パラリンピックはもうすぐですから、カーロケーターもしっかりと準備していただきたいと思います。

 要望を申し上げたいと思います。

 白バイの存在は、県民にとって大変心強いものですので、交通事故や街頭犯罪の抑止により、安全で安心して生活できるまちを実現していただくことは県民の願いでもあります。白バイは、その高い機動力により災害時にも対応できることを、今日認識をまた新たにしました。県警察においては、白バイの更なる活動を希望するとともに、ハード面、ソフト面の両面で応援していきたいと思います。是非、これからも頑張っていただきたいと思っております。

 以上で本日の私の質問を終わります。

いとう委員

 私の方からは、まずはじめに、速度規制の点検見直しについて伺ってまいります。

 最高速度規制といいますのは、交通の安全と円滑を図り、ドライバー、同乗者、歩行者、自転車の方々を守るために実施しているもので、現場の道路標識や道路標示に従って、安全な速度で運転するよう心掛けなければならないというのが、ドライバーとしての基本であると思っております。交通事故の抑止には、速度違反の取締りは有効な手段の一つですが、真に効果のある取締りを行うためには、交通実態等を勘案した適切な速度規制を実施する必要があるということで、我が会派の代表質問でも取り上げたところです。県警察では、従来から速度規制の点検及び見直しに取り組んでおり、最近では平成26年4月に、警察庁の通達に基づく点検及び見直しを推進していると記憶しております。

 そこで、速度規制の点検及び見直しについて何点か伺いたいのですが、まず、速度規制の点検見直しがどのような趣旨で行われているのか伺います。

交通規制課長

 最高速度の指定に当たりましては、当該道路の構造や、歩行者の交通量等を勘案した上で規制速度を決定しております。しかしながら、速度規制を実施した当時と比較して、道路改良等により安全が確保されたり、交通量の減少等の変化が生じたため、実際の車両の走行速度が現在の規制速度とかい離しているものも実際に見受けられます。

 このような交通実態に適合しない速度規制を放置することは、交通規制全般に対する信頼や遵法意識を損なうことにもなりかねないこととなるため、平成26年4月には、警察庁から、最高速度規制の点検・見直しの推進についてというタイトルの通達が発出されまして、これに基づく交通実態に即した適切な見直しを推進しているところでございます。

いとう委員

 今、御答弁の中にありました、平成26年4月の警察庁の通達の概要についてお伺いします。

交通規制課長

 通達の概要は、大きく分けて2点になります。

 まず1点目は、速度規制の引上げに関するものでございます。速度規制が時速40キロメートル及び50キロメートルの路線について、交通事故の発生状況を勘案しつつ、実際の車両走行速度と現在の規制速度とのかい離が大きい路線を優先的に、引上げを検討することとしております。

 2点目は、生活道路における低速度規制の実施に関するものでございます。主に地域住民の日常生活に利用される道路を対象に、歩行者や自転車利用者の安全を確保するため、車両の走行速度を抑制すべき道路に対し、時速30キロメートルの速度規制を実施することとしております。

いとう委員

 まず、速度規制の引上げについてですが、実施する路線の選定についてはどのように行っているのか伺います。

交通規制課長

 最高速度を指定する場合、国の基準では、車線数や中央分離帯設置の有無といった道路の構造、歩行者の交通量等により、それぞれの基準速度が規定されておりまして、これに基づき速度規制を実施しているところでございます。こうした基準速度に基づく最高速度規制に対し、実際の車両の走行速度が上回っている路線のうち、交通事故の発生が少ないことや、歩道が設置されている、あるいは通学路に該当しないなど、基準速度を上方修正する要因があると認められる路線について、速度規制の引上げを実施することとしております。

いとう委員

 現実に運転をしていますと、何でここが40キロ規制なのかというところも、多々感じるところもあるのですが、代表質問での本部長の答弁でありました、警察庁の通達に基づき、これまで速度規制の引上げを行った路線と、今後引上げを予定している路線について改めて伺います。

交通規制課長

 点検の結果、現時点で実際の速度と規制速度がかい離している路線等の9路線について見直しを行い、速度引上げを行いました。これは実際、本部長の答弁時は8路線とお答えしましたが、今日までの間に1路線の引上げを行いましたので、9路線としております。

 また、今後引上げを予定している路線につきましては、多摩警察署管内の県道42号及び相模原南警察署管内の県道52号の2路線であり、それぞれ平成29年度中に、時速40キロメートルから50キロメートルに引き上げる予定でございます。

いとう委員

 道路2路線の速度を引き上げるに当たり、どのように周知をしているのか、その方法について伺います。

交通規制課長

 引上路線につきましては、警察本部、警察署のホームページへの掲載等によりまして、周知を図っております。そのほか道路管理者のホームページや地域情報紙への掲載を依頼するなど、周知の徹底を図っているところでございます。

いとう委員

 ホームページ等、様々な方法で周知をするということですが、知らないでゆっくり走っている車もたまにあるかと思います。速度を引き上げた路線において、交通事故の発生状況がどのように変化しているのか伺います。

交通規制課長

 引上げ後、1年以上経過した路線について、実施前後における人身交通事故の発生状況を検証しましたところ、引上げによる交通事故の発生状況に大きな変化は認められませんでした。また、引上げ後に発生した人身交通事故の原因につきましても、運転者の安全不確認等によるものであり、速度超過が原因となる事故は発生しておりません。

いとう委員

 大きな変化がないということですが、交通がスムーズになるというような良い効果があるのではないかと思います。

 続いて、生活道路における速度規制の考え方について伺います。

交通規制課長

 生活道路が密集している地域で、その周りが幹線道路等で囲まれている区域につきましては、時速30キロメートルの区域規制であるゾーン30の実施を検討しております。また、ゾーン30の整備ができない道路、こういった条件が整わない道路で、歩行者や自転車利用者の安全を確保するため、車両の走行速度を抑制する必要があるという場合には、路線ごとに原則として時速30キロメートルの速度規制を実施することとしております。

いとう委員

 やはり生活道路というのは、子供の飛び出しですとか、多くの方が生活で密接に利用している道路なので、やはり速度規制をきちんと設定していただきたいと思うのですが、生活道路において速度規制を実施する路線の選定方法について伺います。

交通規制課長

 生活道路における速度規制につきましては、沿道住民や関係機関、団体等からの要望、交通事故の発生状況等を勘案しまして、通行車両から高齢者や通学児童等の安全を確保するため、特に必要と認められる路線を選定して行っております。

いとう委員

 警察が行う速度規制以外で、速度を抑制する対策として何か取り組んでいるものはあるのか伺います。

交通規制課長

 警察から道路管理者に対しまして、視覚的な速度抑制効果のある減速ドットライン、それから速度落とせ等の文字、これは法定外標示といいますが、こういったものを道路上に標示してもらうよう働きか掛けることがございます。また、物理的な速度抑制効果がありますS字のカーブ、わざと直線道路に対してS字のカーブを当該車線に引くということや、狭さく等、道路の幅に対してわざと狭める部分をつくって、そこにドライバーに対して視覚的に速度を落とすような効果のある標示といった物理的デバイスの設置をお願いしているところでございます。

いとう委員

 最近は、そういった県警の取組も非常に進んでいると思います。

 引き続き交通事故の実態状況に即した見直しを実施していただきたいと思いますが、今後の方針について伺います。

交通規制課長

 今後も交通実態の把握に努め、実際の速度と規制速度のかい離が生じている路線につきましては、引上げを検討するなど、引き続き交通事故の発生状況を勘案しつつ、交通実態に即した適切な速度規制の見直しを推進してまいります。

 また、生活道路につきましては、引き続き住民の意見や要望を十分に踏まえつつ、交通事故防止に資する速度規制と、それから道路管理者と連携した速度抑制対策を推進してまいりたいと思います。

いとう委員

 要望を申し上げます。

 県内の交通環境は、道路の新設や改良等によって日々変化しているところですが、県警察では交通実態と適合しなくなった交通規制に対して、規制実施後も交通実態に合わせた見直しを随時行うとともに、一方では、生活道路における事故防止に重点を置いた速度規制を実施するなど、適切な道路規制の実施に向けた取組を推進していただいているところです。また、規制速度の決定の基本的な考え方や、30キロ、50キロなどの規制速度の具体的な数値が持つ意味、死亡リスクなどを県民に伝える必要がありますので、具体的に分かりやすく県民に計画を諮る対策も進めていただきたいと思っております。

 今後も引き続き、交通事故の実態等に即した速度規制の点検及び見直しを推進していただくことを要望しまして、この質問を終わります。

 続いて、本県における暴力団対策について伺います。

 代表質問において、我が会派の松本議員から、神奈川県暴力団排除条例は県全体で暴力団排除意識の浸透に貢献するなど、効果のある条例であることを認識しており、今後条例を一部改正し、暴力団事務所の開設禁止エリアを拡大するなど、暴力団排除が一層推進されるよう強く要望したところです。我が国最大の暴力団である六代目山口組が分裂したことに起因する全国規模の対立抗争は、分裂から1年半が経過しましたが、いまだに継続しており、国民に大きな不安と脅威をもたらしております。

 県警察としては、昨年3月に集中取締本部を設置して対立抗争に対処してきたと承知しておりますが、県内においては地域住民も暴力団排除に立ち上がり、六代目山口組傘下組織の暴力団事務所に対する使用差止めを求める民事訴訟を提起したものと承知しております。

 そこで、最近の全国的な対立抗争の発生状況や県警察の取組、神奈川県暴力団排除条例の具体的な改正方針について伺います。まず、山口組分裂に伴う全国的な対立抗争の現状について伺います。

暴力団対策課長

 委員お話しのとおり、一昨年の平成27年8月末に、指定暴力団の六代目山口組が分裂してからこれまでに、全国で92件の対立抗争事件が発生しており、いまだ終息の兆しが見えない状態でございます。県内におきましても、これまでに2件の対立抗争事件が発生しております。1件目は、昨年2月に厚木市所在の六代目山口組弘道会傘下組織の関連施設に対して、盗難トラックを突入させたという建造物損壊事件、2件目は、昨年3月に神戸山口組傘下組織幹部の所有車両に対する器物損壊事件が、それぞれ県内で発生しております。

 県警察におきましては、昨年3月9日に警察本部長を長とする集中取締本部を設置しまして、両団体に対する集中的な対策を推進し、対立抗争の防止と組織の弱体化を図っているところでございます。

いとう委員

 全国で92件の抗争事件があるということですが、県内の暴力団事件の発生状況について伺います。

暴力団対策課長

 昨年、県警察では、暴力団員等1,002人を検挙しております。その内訳としましては、薬物事犯が約35%で最も多く、次いで暴行傷害等の粗暴犯が約17%、詐欺が約11%となっております。主な検挙事件といたしましては、労働基準監督署に虚偽の申告をして、休業補償給付金合計約3,000万円をだまし取ったとして、指定暴力団双愛会の傘下組織の幹部ら4人を検挙しております。また、昨年の12月20日に、稲川会傘下組織の組長に対する傷害致死事件が発生しており、茅ケ崎警察署に捜査本部を設置しまして、現在捜査を推進しているところでございます。

いとう委員

 思ったより薬物犯が多いと思いました。

 県警察における両団体に対する取締状況について伺います。

暴力団対策課長

 県警察におきましては、昨年3月の集中取締本部設置以降、今年1月末までに33件の事件で六代目山口組と神戸山口組の幹部ら39人を検挙しております。また、みかじめ料や用心棒代などの不当要求行為について、六代目山口組傘下組織幹部ら7人に対して、中止命令を17件発出しております。さらに、県内の二つの事業者と六代目山口組傘下組織幹部らに対して、神奈川県暴力団排除条例に基づく勧告を2件発出しております。

いとう委員

 厚木市所在の六代目山口組弘道会傘下組織に対する取締状況について伺います。

暴力団対策課長

 委員から御指摘のありました厚木市所在の六代目山口組弘道会傘下組織につきましては、昨年2月に静岡県、埼玉県内において、それぞれ対立抗争事件を敢行した組織でございます。これら対立抗争事件の捜査において、神奈川県警といたしましては、それぞれの県に捜査協力を行い、各県警察において幹部らが検挙されております。

 県警察におきましても、昨年5月に厚木市内の資材置き場におきまして、拳銃3丁、実弾38発を押収したことを契機に、当該資材置き場が不法占拠されているという事実を解明しまして、昨年の10月に同組織の幹部ら6人を検挙しております。さらに、11月には、このうちの4人を、5月に押収した拳銃等の不法所持でも検挙しております。

いとう委員

 厚木といいますと、県道が開通して非常に拠点化しやすくなったのではないかと、話を聞いていて思いました。

 次に、厚木市所在の六代目山口組弘道会傘下組織の暴力団事務所に対する民事訴訟について伺います。

暴力団対策課長

 これまでの答弁の中でもございましたが、厚木市内の六代目山口組弘道会傘下組織の暴力団事務所は、連続した対立抗争事件の活動拠点となっており、また関連施設が対立抗争の標的になっております。こうした現状は、暴力団事務所の周辺住民の方に、対立抗争に巻き込まれるかもしれないという大きな不安を与えております。

 このため、関係機関が連携し、住民の方々を支援した結果、昨年の11月30日に当県の暴力追放推進センターが、暴力団事務所の使用差止めを求める仮処分の申立てを行ったところでございます。この申立てにつきましては、暴力団対策法に基づきまして、地域住民から委託を受けて、暴力追放推進センターが行う県内で初めての適格団体訴訟でございます。

 県警察としましても、地域住民の方々の保護対策を徹底するなど、地域の安全確認に万全を期すとともに、当該組織に対する取締りを強化してまいります。

いとう委員

 その地域の皆さんにとりましては、やはり大変不安な中で生活をされており、また、勇気を振り絞って訴訟に踏み切られたと思いますので、しっかりと取締りをしていただきたいと思います。

 続いて、リニア中央新幹線の工事に関する暴力団排除対策について伺います。

暴力団対策課長

 リニアにつきましては、本年の2月8日、川崎市麻生区において、中央新幹線神奈川県内建設工事等暴力団等排除対策協議会の設立総会が開催されており、設立総会には、JR東海、工事関係者、県警察、関係自治体、神奈川弁護士会等から約40名が出席しております。本協議会は、中央新幹線の建設工事について、事業主体であるJR東海や各施工会社が一致団結して、暴力団等に対する工事への介入や不当要求等を未然に防止し、排除することなどを目的として設立されております。

 県警察といたしましては、関連工事に対する暴力団の介入等を阻止するため、協議会との連携を強化し、必要な情報提供や積極的な支援を行ってまいります。

いとう委員

 やはり、国家プロジェクト的な大きい工事につきましては、暴力団等が介入して、少しでも自分たちが利益を得ようとすると思いますので、しっかりとその介入を阻止していただければと思います。

 続いて、神奈川県暴力団排除条例の見直し結果について伺います。

暴力団対策課長

 神奈川県暴力団排除条例につきましては、平成23年4月1日に施行され、昨年で施行後5年が経過いたしました。県警察では条例の附則に基づく検証により、暴力団排除をより強化するためには、条例の改正及び運用の改善等を検討する必要があるとの結果を得たため、昨年12月の本委員会のおきましても御報告したところでございます。今後は関係者の御意見を伺いながら、条例の一部改正に向けた検討を進めてまいります。

いとう委員

 続いて、神奈川県暴力団排除に関する有識者懇談会についてお伺いします。

暴力団対策課長

 有識者会議につきましては、本年の2月22日に、専門的見地から意見を聴取することを目的に、第1回神奈川県暴力団排除に関する有識者懇談会を開催いたしました。本有識者懇談会につきましては、警察本部長から委嘱された委員によって構成され、暴力団排除条例の改正及び運用の改正につきまして御議論をいただきました。

いとう委員

 続いて、神奈川県暴力団排除条例の一部改正に関する検討項目について伺います。

暴力団対策課長

 神奈川県暴力団排除に関する有識者懇談会におきまして、四つの検討項目につきまして御議論をいただきました。その検討項目を申しますと、1点目は暴力団事務所の開設及び運営の禁止区域の拡大、2点目は暴力団の少年に対する悪影響の排除措置の強化、3点目は暴力団の共生者対策の強化、4点目は暴力団からの離脱促進の規定の追加でございます。

 これらの四つの検討項目につきまして、委員の方々から方向性や課題につきまして、率直に御意見を頂きましたが、暴力団排除をより強化すべきという点につきましては、意見が一致しておりました。今後は有識者懇談会での検討結果を参考に、暴力団排除条例の改正素案の策定を行ってまいりたいと考えております。

いとう委員

 最後に、改正に向けた今後のスケジュールについて伺います。

暴力団対策課長

 今後は有識者懇談会での御意見を取りまとめ、条例の改正内容につきまして検討を進め、パブリック・コメントを経て、平成30年春には、県議会に改正案を上程したいと考えております。

いとう委員

 それでは要望いたします。

 県内では、我が国の一大プロジェクトであるリニア中央新幹線の関連工事について、本年2月に暴力団排除協議会が設立されましたが、県警察においては、公正な協議会となるよう取り組んでいただきたいと思います。

 今後は、2019年のラグビーワールドカップや、2020年のオリンピック・パラリンピックなど、国民の関心が高い競技について県内での開催が予定されており、関連工事や興行などに、暴力団の介入を絶対に許してはなりません。暴力団の介入を阻止するためには、地域や職域で更なる暴力団排除意識を浸透させていく必要があり、我が会派としては、暴力団排除条例の改正が必要不可欠であると認識しております。これまでの質疑で、有識者懇談会で条例の一部改正に向けた検討がされており、改正の方針が明確になってきたと感じたところです。県警察においては、県民の安全と安心を確保するため、暴力団排除が一層推進されるよう、条例を効果的に改正し、暴力団の壊滅弱体化に取り組んでいただくよう強く要望して、この質問を終わります。

 続いて、女性警察官の職域拡大について伺っていきます。

 昨年9月、女性が職業生活において、その個性と能力を十分に発揮し活躍できる環境を整備するための、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律が制定され、神奈川県にあっても、同法や次世代支援対策推進法に基づく特定事業主行動計画として、県知事、県警察本部長等、関係機関の長の連名による次世代育成支援・女性活躍推進に関する職員行動計画を策定するとともに、この中で、平成33年までに警察官の総定数に占める女性警察官の割合を拡大していくことを県警察の目標として掲げ、女性の活躍推進に向けた取組等を積極的に推進していくものと承知しております。

 女性の活躍推進は、少子高齢化の進展が著しい我が国において、労働者人口を確保していくための国を挙げての取組であるのと同時に、これまで男性中心の視点や固定概念、組織文化を形成してきたと言われる警察にとって重要な施策です。

 そこで、県警察の取組等について何点か伺いたいのですが、まず、県警察の女性警察官の採用拡大に対する考え方、また、拡大の割合について伺います。

警務課長

 女性警察官は、女性が被害者となる犯罪の対応や、女性からの困り事相談への対応など、今や県警察にとって必要不可欠な存在であり、今後とも女性警察官を積極的に採用するとともに、女性の特性を生かすことのできる適材適所の人員配置が重要であると考えております。

 そこで、県警察では、平成33年度を目どに、警察官の総定数に占める女性警察官の割合が10%程度となるよう、女性警察官の採用の拡大に取り組んでいるところでございます。

いとう委員

 女性ならではの対応が必要である部分もあるかと思いますので、しっかりと10%を確保していただきたいと思います。

 本年の女性警察官の採用者数と今後の採用予定数について伺います。

警務課長

 平成23年度に女性警察官の採用拡大を目標に掲げて以降、平成24年度に119人、平成25年に126人、平成26年度に124人、平成27年度に99人を採用しており、本年度は101人を採用いたしました。今後とも毎年100人程度を採用していく予定でございます。

いとう委員

 警察官を採用するに当たりましては、誰でもよいということではないと考えますが、優秀な人材を確保するため、どのような採用方法で取り組んでいるのか伺います。

警務課長

 女性警察官の採用の促進を図るため、平成24年度からは、採用試験の回数を年1回から、男性警察官と同じく年2回とし、受験機会の拡大を図っております。また女性限定のピーガルNIGHTスクールや、エンジョイ・ポリスワークなどの業務説明会を開催し、現職の女性警察官が受験希望者に対して直接仕事の魅力をアピールするなど、工夫を凝らして、女性警察官の応募者の増加に取り組んでいるところでございます。

いとう委員

 各都道府県においても、女性警察官の採用拡大に取り組んでいると承知していますが、本県の女性警察官の割合と、各都道府県警察の状況で大きい差があるのか伺います。

警務課長

 県警察の女性警察官は、平成29年2月1日現在で1,318人であり、警察官全体の約8.4%を占めております。全国の警察における女性警察官の平均比率は、約8.5%ですので、本県は全国平均の状況にあります。

いとう委員

 1,318人、8.4%ということですが、女性警察官が増加する中で、女性の視点を一層反映した警察運営に資するために、現在県警察では、女性警察官をどのような部門に配置しているのか伺います。

警務課長

 警察学校を卒業後は、第一線の警察署や交番勤務を経験させた後、本人の希望や適正を見極め、警察本部、警察署を問わず各部門に配置しており、基本的には男性警察官と異なることはございません。

 特に、昨年秋の定期異動では、全ての警察署の住民相談係に女性警察官を配置し、女性からの困り事やストーカー被害などの相談に対して、女性の立場に立ったきめ細かな対応ができるよう体制の強化を図ったところでございます。

 また、自動車警ら隊や高速道路交通警察隊のパトカー乗務、検視を行う検視室など、以前では女性警察官の配置が困難と思われていた部署にも、多くの女性警察官を配置しているところでございます。

いとう委員

 警察学校卒業後は、男女の分け隔てなく交番に配置しているということですが、その理由について伺います。

警務課長

 交番は、立番や警戒勤務、パトロール活動、巡回連絡、事件事故の初動捜査、初動措置などの活動を通じて、警察活動の基礎を学ぶことのできる大変重要な場ですので、男性女性を問わず、警察学校を卒業した警察官は、原則として交番に配置しております。

いとう委員

 女性警察官は、男性警察官と比べて、一般的に体力や体格の差があるという声がありますが、旭警察署の武道始式では、女性警察官が剣道で勝ち抜いていった方もいるのですけれども、女性警察官の採用拡大による執行力の不安はないのか伺います。

警務課長

 先ほども御答弁させていただいたとおり、多くの女性警察官を配置することにより、女性の犯罪被害者への対応や、女性からの相談にきめ細かな対応ができるなど、女性の特性を生かすことによって、以前にも増して県警察全体としての執行力は向上しているものと考えております。

 確かに、交番勤務などでは、男女の体力差による現場執行力の低下が懸念されるところですが、県警察では、警察学校において、男性警察官と同等の武道訓練や体力錬成を行っておりますし、県警察が独自に考案した突発的な事態に対処するための訓練であるERトレーニングを、警察署の地域課で勤務する女性警察官に実施するなどしておりますので、女性警察官の現場執行力の強化を今後とも図ってまいりたいと考えております。

いとう委員

 警察では、不規則な勤務も多いと承知しており、女性の活躍を推進するためには、職場環境の整備も重要であると思っております。

 平成29年度警察費当初予算には、警察施設費として、警察署、交番の新築工事費が計上されておりますが、県警察における女性が働きやすい職場環境づくりについて伺います。

警務課長

 女性が十分に力を発揮でき、働きやすい職場環境づくりを推進するために、全警察署に女性警察官専用の休憩室とシャワー室を設置したほか、県下61の交番に、女性休憩室と女性用トイレの整備を図ったところでございます。特に、警察署及び交番の新築設計に当たっては、女性警察官の意見や要望を反映した設計を行い、女性が勤務しやすい環境の整備を図ってまいります。

いとう委員

 警察学校を出ますと、分け隔てなく交番に女性警察官が配置されるということですので、早くそうした環境の整備をしていただきたいと思います。

 女性が働きやすい職場環境づくりを進める上で、子育ての問題は避けられないことであると思います。子育てを担う職員への具体的な支援方策について伺います。

警務課長

 女性が働きながら安心して子育てをするための支援方策として、育児に役立つ各種情報を、インターネットサイトを介して職員に提供する子育て支援サイトの開設、育児休業取得者の円滑な職場復帰を支援するための育児支援セミナーの開催、子育てを担う職員の希望に配慮した人事配置などを行っております。

 また、育児休業を取得しやすい環境を整えるための臨時的任用警察官制度や、育児や介護などを理由に、やむを得ず退職した警察官の復帰を支援するための再採用制度を、平成27年4月に構築したところでございます。

いとう委員

 やむを得ず辞めても、やはり警察官を続けたいという思いが強い女性の方もいらっしゃると思いますので、今後ともしっかりと取り組んでいただければと思います。

 最後に、女性警察官の活躍推進に向けた今後の県警察の取組について伺います。

警務課長

 全ての職員が、仕事と生活の調和のとれた健康で豊かな人生を歩めるようにするとともに、女性が個性と能力を十分に発揮して活躍することのできる職場環境の整備が、今後一層重要になっていくものと考えております。

 県警察では、女性の活躍推進に資する取組を計画的に進めるため、次世代育成支援対策や女性警察官の採用、登用の拡大、全ての職員のワークライフバランス実現等に向けた各種施策を取り入れた全職員のワークライフバランスと女性職員の活躍等推進のための取組計画を策定し、各種施策に取り組んでいるところでございます。

 今後とも、引き続き業務の効率化、合理化をはじめとする働き方改革に取り組むとともに、性別による固定的な役割分担の意識を排除した人材登用や、女性が働きやすい施設の整備などを通じまして、女性警察官がより一層活躍することのできる職場環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。

いとう委員

 それでは要望させていただきます。

 女性の活躍推進は社会のすう勢であるとともに、県警察にとってもストーカー事案や配偶者暴力事案等で女性が被害者となる犯罪が増加傾向であることなどを踏まえまして、こうした犯罪情勢や社会情勢に柔軟に対応するための女性警察官の職域拡大が求められているところです。

 そのためには、女性が働きやすい職場環境の創出が必要不可欠であり、特に県警察で働く女性が生き生きと働き続けることのできる職場環境を整えていくことが重要であり、子育て等を理由に、志半ばで職を辞する者への対応策である育児休業者の定数外措置等、様々な制度の活用や施策の推進に取り組む必要があると考えます。

 全国的には、女性警察官の幹部への登用も進んでおり、岩手県では、2013年に女性の警察本部長が誕生したということもニュースで聞いたところですが、警察署長をはじめ、警察署の刑事課等にも登用されていると聞いております。

 今後も女性の採用、登用の拡大に引き続き取り組んでいただき、性犯罪や人身安全関連事案、女性が被害者となる犯罪に的確に対処するなど、県民のニーズに沿った警察運用に資することにより、安心して暮らせる地域社会の実現を期待して、この質問を終わります。

 続きまして、平成32年に開催されます東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けた外国語対応力について伺ってまいります。

 昨年の11月、急増する外国人観光客に対応するため、鎌倉署の鎌倉駅前交番が、全国で六つある外国語対応モデル交番となり、運用開所式が行われたニュースは記憶に新しいところです。近年、アジア諸国の経済発展を背景に、東南アジア諸国を中心にビザ要件の緩和措置や免税制度の拡充などにより、LCC、いわゆる格安航空会社の新規就航や大型クルーズ船の寄港増加等により、特にインバウンド、外国人観光客の誘致を取り巻く環境が劇的に変化し、その結果、訪日外国人は、観光庁の推計によると、平成25年に1,000万人を超え、平成27年は1973万人に達し、昨年中の訪日外国人数は、史上初めて2,400万人を突破したとのことです。

 御承知のように、2019年には、ラグビーワールドカップの決勝戦が本県で行われるほか、2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会も控えており、今後更に多くの外国人が我が国を訪れることが予想されます。

 そこで、県警察では、外国人が関与する警察事象に適切に対処するとともに、外国人との円滑なコミュニケーションを図るため、警察職員に対する外国語対応力の向上を目指して、どのような取組をしているのかについて何点か伺ってまいります。最初に、通訳、翻訳業務において、県内における言語別の取扱状況及び特徴点があれば伺います。

教養課長

 通訳、翻訳の全取扱件数は、平成25年から平成27年まで、年間1万件程度で推移しておりましたが、平成28年中は1万1,363件と、1,000件程度増加いたしました。平成28年中、取扱件数の多かった言語を順に申し上げますと、中国語、英語、ベトナム語、韓国語、タガログ語の順でした。

 特徴といたしましては、中国語の件数が4,045件となり、平成27年比プラス19%、プラス645件と増加し、初めて英語の取扱件数を超えました。また、ベトナム語の件数が1,075件となり、平成27年比プラス67%、プラス443件と増加しました。

いとう委員

 中国語が英語を抜いて増加しているということは、やはり我が国も中国語を話す方たちが多く来日するようになっているという結果ではないかと思います。

 通訳等を実施するに際しましては、どのような方が対応しているのか伺います。

教養課長

 通訳を担当するのは、まず通訳職として採用されました、主に通訳センターに所属する事務職員でございます。これらの職員は、留学経験を有する者や大学の外国語学部、通訳養成学校等を卒業しております。また、外国語に堪能な警察官を国際捜査員という名称で登録しておりまして、警察業務の通訳や捜査官としての活用を図っております。この国際捜査員は、警察大学校国際警察センターの語学研修課程を卒業した者や、大学の外国語学部を卒業した留学経験のある者などでございます。

 なお、県警察部内で対応できないなどの外国語は、民間の通訳人を運用しております。

いとう委員

 通訳センターの体制については、どのようになっているのかお伺いします。

教養課長

 神奈川県警察通訳センターは、警察本部警務部教養課の付置機関でございます。通訳センターの体制は、通訳センター所長以下26人体制で、通訳を専門として採用された事務職員と警察官で構成されております。

 現在、通訳センターで対応可能な言語は8言語で、その言語は英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、タガログ語、ロシア語、アラビア語になります。

いとう委員

 26名の通訳センターの職員は、どのような業務を行っているのか伺います。

教養課長

 通訳センターの職員は、通訳を必要とする全ての警察事象への対応を行っております。具体的に申し上げますと、逮捕現場や捜索差押現場などでの通訳、被疑者の取調べでの通訳、各種相談事案の通訳、110番通報における電話通訳、文書の翻訳などの業務を実施しております。

 また、県下所属からの通訳、翻訳要請に、夜間休日を問わず24時間対応するため、通訳センター職員2人を通訳センターの当直員として従事させております。

いとう委員

 24時間体制で、しかも8言語で対応されているということで、相当な業務量であると推察するのですが、外国語ができる警察官は県警察にどのくらいいらっしゃるのか、また、外国語ができる警察官をどのように活用しているのか伺います。

教養課長

 県警察では、ある一定以上の外国語能力を有する警察官を国際捜査員として登録しており、現在、国際捜査員は16言語、271人となっております。言語別で最も多い履修言語は、中国語の80人でございます。

 国際捜査員の活用についてですが、原則として国際捜査員の所属する警察署などにおきまして、通訳や翻訳を要する事件等に対応させております。また、他の所属における短時間の電話通訳などにも対応させております。

いとう委員

 通訳職員のほか、国際捜査員約300人で対応を行っているということですが、更に語学力を高めるために実施している教養などがあれば教えていただきたいと思います。

教養課長

 通訳職員や国際捜査員に対する語学教養は、民間の語学学校へ通学させて教養を行っております。

 昨年は、通訳職員に対して実施した教養は、英語とポルトガル語の通訳職員計2人に対しまして、教養を合計12回、24時間受講させております。また、昨年、国際捜査員等42人に対しましては、中国語、英語、英会話のブラッシュアップ教養を合計28回、86時間受講させております。

 そのほかに、国際捜査員に対しまして、年1回、言語別に本部に招集いたしまして、外国人被疑者の取調べ通訳を想定したロールプレイング演習を実施いたしまして、実務に即した語学力の向上を図っております。

いとう委員

 様々な状況によって、入って来られる方が変わってくる場合もあると思いますので、しっかりと教養を高めていただきたいと思います。

 次に、外国人との円滑なコミュニケーションを図る上で、語学教養のほかに推進している施策があれば伺います。

教養課長

 外国人との円滑なコミュニケーションを図るためには、警察職員の語学力に加えまして、諸外国の文化、宗教、歴史、風習などについても幅広く習得することが有効であると考えております。したがいまして、これらの内容を盛り込んだ教養資料を発行いたしまして、インターネット上に掲載しております。

 また、昨年実施した国際捜査員の研修会において、在外公館の勤務経験者、つまり外務省に出向いたしまして、外国にある日本大使館や日本総領事館において、ある一定期間の勤務経験を有する警察官による海外事情に関する講話を実施しております。

 そのほか、警察学校入校中の学生に対し、交番に訪れた外国人との対応要領に関するロールプレイング演習や、外国語習得の必要性に関する啓発活動などを実施いたしまして、若手警察官に対する実務能力の底上げを図っております。

いとう委員

 2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、外国語の対応力の向上を図る施策について伺います。

教養課長

 東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けまして、今後も外国人が関与する多種多様な警察事象に迅速的確に対応できるように、優秀な通訳人材の確保、通訳職員や国際捜査員、そのほかの警察職員に対する語学教養の充実、諸外国の文化、歴史、風習等に関する教養を図りまして、迎える東京オリンピック・パラリンピック競技大会に備える決意でございます。

いとう委員

 それでは要望をさせていただきます。

 訪日外国人の増加に伴い、日本語が通じない外国人との円滑なコミュニケーションを図ることは、治安の悪化を防ぐことはもちろん、外国人にとっては頼りになる日本警察とのイメージが定着すると思います。

 海外に行って何か疑いをかけられたときに、言葉が通じなくて、そのまま逮捕されて勾留されてしまうといったことは、誰にとっても心配なことだと思います。特に、外国人が関与する重要凶悪事件の発生時における初動措置において、外国人との円滑、的確な意思の疎通が被害者を救い、被疑者の検挙にもつながるのだと思います。したがいまして、県警察には、今後とも警察職員に対する外国語対応力の更なる向上を図っていただき、県民の期待する治安の維持が達成されることを要望させていただきます。

 続いて、児童虐待事案への対応について伺います。

 児童虐待事案は、閉鎖的な空間で起こりやすく、また、比較的低年齢の子供が虐待を受けていることが多く、助けを求めることもできないことから、潜在化しやすい傾向にあります。児童虐待事案の潜在化、深刻化を防ぐためには、早期発見が何よりも重要であると考えます。そのためには、児童虐待事案等の通報を受けることの多い警察が、児童相談所と緊密に連携を図って対応する必要があると考えております。

 こうした中、県警察では、報告資料にあるとおり、児童虐待事案に関わる児童相談所と警察との連携に関する協定を締結し、児童虐待事案に関する児童相談所との情報共有を徹底したと承知しておりますが、これに関して何点か伺ってまいります。最初に、県警察における児童虐待事案の対応件数について伺います。

少年育成課長

 平成28年中、県警察では、前年よりも736件多い3,895件の児童虐待事案に対応しております。このうち5,250人の児童を児童相談所に通告しており、この通告人数につきましては、前年比で960人のプラスとなっております。

いとう委員

 増加しているということは心配になりますが、県警察が対応した児童虐待事案の態様別の内訳について伺います。

少年育成課長

 平成28年中に県警察が虐待により通告した児童5,250人の虐待事案の態様の内訳についてお答えいたします。

 まず、最も多いのが、児童に対する著しい暴言、児童の面前で家族に暴力を振るうなどの心理的虐待が3,807人となっておりまして、全体の72.5%を占めております。次に多いのが、児童に殴る、蹴るなどの暴行を加えたり、外に締め出すといった身体的虐待が988人となっておりまして、全体の18.8%を占めております。そして、児童に適切な食事を与えなかったり、家に残したまま長時間放置するなど、いわゆるネグレクトにつきましては442人となっておりまして、全体の8.4%となっております。最後に、児童にわいせつな行為をするなどのいわゆる性的虐待が13人で、全体の約0.2%となっております。

いとう委員

 児童虐待事案を認知した際に、県警察ではどのような措置をとっているのか伺います。

少年育成課長

 県警察では、児童虐待を疑われる情報を認知した際には、警察官が直ちに現場に赴きまして、まずは児童の安全を直接確認することを徹底しております。また、虐待を受けている児童は、自ら被害を訴えることができない可能性もありますので、保護者への事情聴取や付近住民への聞き込みなども行っておりますほか、関係機関に関連情報を紹介するなどして、児童の安全確保に向け、あらゆる措置を講じているところでございます。

 そして、虐待を受けたと思われる児童を発見した場合には、時機を逸することなく、確実に児童相談所への通告を行っております。

いとう委員

 虐待を受けている子供にとっては、親からそのような対応を受けても、それが当たり前だと思っているケースなどもあるのではないのかと聞いていて思いました。

 児童相談所への通告については、どのような種別があるのか伺います。

少年育成課長

 児童相談所への通告には、書類通告と身柄付通告の2種類ございます。

 児童虐待防止法では、虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、誰でも速やかに児童相談所等へ通告することが義務として定められております。警察では、認知した事案の中で、少しでも虐待が疑われる場合には、時機を逸することなく児童通告書によって通告を行っておりますが、これを書類通告と呼んでおります。

 また、虐待によって一旦保護した児童を保護者に引き渡せば、再び虐待が継続するおそれがある場合には、書類通告と併せて児童の身柄も児童相談所へ引き継いでおりますが、これを身柄付通告と呼んでいます。

いとう委員

 今の答弁を聞いていますと、たまにスーパーなどで顔の腫れた子供を見るときがあって、職員も私でも、積極的に連絡をしていかなければいけないのではないかと思ったところです。

 児童相談所とは、平素からどのような連携を図っているのか伺います。

少年育成課長

 児童相談所とは、平素から連絡会議や合同研修会を通じて意見交換を行うなど、顔の見える関係の構築に努めているところでございます。また、児童相談所において、児童の安全確認や一時保護を行う際に、事前に警察への援助要請がなされれば、警察か警察官がこれに同行するなど、相互に連携を図って対応しております。

 さらに、平成26年春からは、神奈川県中央児童相談所に警察官1名を派遣しており、円滑な通告事務と通告後の情報交換など、最悪な事態を回避するための連携の強化を図っているところでございます。

いとう委員

 平素からそのような連携を図っている中、なぜ今回児童相談所と協定を締結したのか伺います。

少年育成課長

 児童相談所とは、平素から相互に連携して対応に努めているところでございますが、昨年2月に埼玉県で発生した3歳の女児が虐待により死亡した事件では、事件発生前における警察と児童相談所との連絡や情報共有の在り方について、更にきめ細かく行う必要性が認められました。この事件の教訓を踏まえまして、児童の安全確認と安全確保を最優先とした対応をより的確に行うため、児童相談所との情報共有に関する協定を締結し、更に連携を強化することとしたものでございます。

いとう委員

 県内全ての児童相談所と協定を締結しているのかお伺いします。

少年育成課長

 平成28年11月に県が設置しております、児童相談所を管轄する神奈川県県民局との協定締結を皮切りに、平成29年2月中にこれ以外の児童相談所を設置している政令市等とも順次調整を図りまして、現在では県内全ての児童相談所との協定締結が完了しております。

いとう委員

 全ての児童相談所との協定が締結されているということですが、その協定に基づいて、児童相談所とはどのような情報のやり取りをするのか伺います。

少年育成課長

 この協定では、児童の生命、身体に深刻な影響をもたらすおそれのある事案などにつきまして、児童相談所長や警察署長が児童の安全確認と安全確保を図るために必要と判断した場合に、当該児童に係る過去の取扱状況や措置結果などについて、それぞれが保有している情報を共有することとしております。

いとう委員

 それぞれの情報共有というのは、非常に重要であると考えますが、協定締結によって期待されている効果について伺います。

少年育成課長

 期待される効果といたしましては、例えば虐待が疑われる事案を警察が認知いたしまして、現場で確認した結果、その時点では通告の必要はないと判断したときであっても、この協定に基づきまして、児童相談所に対し、この児童に係る過去の取扱状況等の事前照会を徹底することによって、通告の要否を総合的な観点から判断することができるということでございます。

 また、このように警察側がより一歩踏み込む対応をとることによりまして、児童相談所との情報共有をより確実なものとすることができるので、児童虐待の早期発見に向けて効果が期待できるものと考えております。

いとう委員

 最後に、早期発見が期待できるということですが、今後県警察として、児童虐待事案にどのように取り組んでいくのか伺います。

少年育成課長

 児童虐待は、何ら抵抗できない児童に対して一方的に危害を加え、児童の心身に重大な影響を及ぼす事案ですので、虐待に遭っている児童を早期に救出、保護をいたしまして、被害の拡大防止を図ることは、警察の責務であるということは言うまでもありません。

 県警察といたしましては、児童虐待が疑われる事案を認知した場合には、児童の安全確認を徹底することはもとより、児童相談所をはじめとした関係機関との連携を密にして、児童虐待の早期発見と児童の安全確保を最優先とした対応を徹底してまいりたいと考えております。

いとう委員

 最後に要望をいたします。

 児童虐待については、全国的に子供の命が奪われるなど、大変痛ましい事件が後を絶たず、深刻な状況が続いています。本県でも昨年、両親から虐待を受けていた男子中学生が自殺したニュースが大きく報道されていたと認識しています。

 児童虐待事案の未然防止は、社会全体で取り組まなければならない問題であり、事案の発生防止、発生時の迅速的確な対応から、虐待を受けた子供の自立支援など、切れ目ない総合的な対策が必要ですが、初期段階で対応することの多い県警察の役割は、今後ますます重要になると考えております。

 例えば、横浜市では、児童相談所における児童虐待相談の対応件数の中で、警察からの通告は年々増加しており、平成27年度の実績では、全体の4割以上が警察からの通告であるということを、先日私も知ることができました。

 県警察にあっては、引き続き児童相談所をはじめとする関係機関との連携を密にし、児童虐待事案をはじめとする子供の安全を確保する取組に万全を期していただくよう要望しまして、私の質問を終わります。

渡辺(ひ)委員

 私の方からは、大きく2点質問をさせていただきたいと思います。まずはじめに質問させていただきたいのは、高齢者の事故防止と運転免許の自主返納について質問いたします。

 これに関しては、9月のこの委員会でも、免許制度が3月に変わるということに伴って、高齢者対策としての体制整備をどのように行うのか、特に認知症の判断を行う認定医の確保と更なる体制整備を中心に質問をさせていただいたところですが、今回は自主返納を中心に質問をさせていただきたいと思います。

 昨今の高齢者の事故を見ていると、認知症の疑いから自主返納という形になるケースだけでなく、例えば運動機能の低下等に関連した事故が起きていると思います。その意味では、高齢の方々が納得し、御家族も含めて自主返納をして、車を活用しないという流れが促進されることが、一番自然で良いと思います。

 自主返納の質問に入る前に、今年の2月19日の毎日新聞に、高齢者の事故防止に逆行するという大きなタイトルの見出しがあり、高齢者講習の予約待ちが各県で非常に厳しい状況になっているという内容の記事がありました。この記事を見ると、自動車教習所での高齢者講習は、岡山県では117日から126日、4箇月以上待ちで、近隣でいうと、埼玉県でも110日から114日待ちという状況です。神奈川県も調査に入っておりまして、約60日弱待ちという記事が出ていました。

 今後、高齢者の運転免許を取得している方も当然対象になってきますので、この高齢者講習を受ける方がだんだん増え、3月から制度が変わると更に様々な対応整備が必要になってくるということで、この2月の記事は非常に気になるところですが、まず、この高齢者講習の待機待ちの長期化の問題について神奈川県はどのようになっているのかお伺いします。

免許課長

 当県では、高齢者講習は指定自動車教習所協会等に業務委託し、指定自動車教習所38校、届出自動車教習所2校で実施しております。

 受講待ちにつきましては、本年1月末の時点で、県内各校の平均が約50日となっております。

渡辺(ひ)委員

 現状でも50日ということだと、この3月以降の改正を考えたときに非常に心配なところもあるわけです。例えば、高齢者の方の誕生日が来て、送られてきた通知を見て、いよいよやらなければならないと気付いてから受講するということについて、何らかの配慮がないと、50日という日数も、実は非常に厳しいものになると思うのですが、これに対して何か方法はありますか。

免許課長

 委員御指摘のとおり、混在期の対策等につきましては、我々も非常に心配しているところではございますが、様々な対策を考えております。

 従前は、高齢者講習の受講案内はがきに、受講者の住所地近隣の自動車教習所1校のみを記載した案内を行っておりましたが、昨年の9月からはこれを改め、近隣の自動車教習所3校を記載し、講習箇所の選択肢を広げるなどの対策を講じたところでございます。

 また、県警察といたしましては、自動車教習所等に対し、講習回数及び1回当たりの受講者数を増やすこと、2点目として講習指導員の充実を図ること、3点目として専用室の設置等、講習施設を改善することなどを、機会あるごとに働き掛けております。

 今後も指定自動車教習所協会等と連携を図りつつ、受講待ち対策を継続して行ってまいります。

渡辺(ひ)委員

 しっかりとお願いしたいと思います。

 同じ新聞記事の中に、埼玉県のある教習所の方々に聞いた話ということで、指導員も教育室も足りないとありました。また、ある教習所では、特に2月、3月は免許を取る学生が優先で、高齢者講習は受けられないということです。要は、季節的な問題も含んでおり、3月とかゴールデンウイークとかというところにかかってくると、更にそういう問題が出てくるということなので、そのことも踏まえながら、しっかりと対策をお願いしたいということを要望させていただいて、次の質問に入ります。

 次に、自主返納の質問に戻りたいと思いますが、運転免許の自主返納数として、神奈川県の状況を教えてください。

免許課長

 運転免許の自主返納の推移につきましては、平成28年中は2万6,797件で、前年と比較しますと8,307件の増加、率にしますと44.9%の増加となっております。

渡辺(ひ)委員

 今年、また数値が多くなっているということですが、他県と比較して、どの程度の状況なのでしょうか。

免許課長

 平成28年中の件数では、東京、大阪に次ぐ3番目となっております。ちなみに昨年の増加率ですが、主なところでは、東京が約17%、大阪が約9%のところですが、神奈川が44.9%ということで、大幅に増加しております。

渡辺(ひ)委員

 それでは年齢別の返納状況を教えてください。

免許課長

 自主返納された方のうち、65歳以上の方が2万5,258件と、全体の94.3%を占めております。その65歳以上の内訳としましては、65歳から69歳が4,296件で、率でいうと約16%、70歳から74歳が1万877件で約41%、75歳以上が1万85件で約38%となっております。

渡辺(ひ)委員

 関連した新聞記事を見ますと、この自主返納は、特に神奈川県で伸びているわけですが、昨年の10月も、港南区での悲惨な交通事故の報道が全国的にされましたので、こういうことを踏まえて伸びていると思いますが、この自主返納者数が増加する原因について、県警察ではどのように把握しているのでしょうか。

免許課長

 この増加の要因といたしましては、委員御指摘のとおり、昨年10月の港南区での事故だけではなく、当県や全国的に多発した高齢運転者による重大な交通事故が要因の一つと考えられます。これにつきましては、昨年1年間の増加率が、先ほど申し上げましたとおり44.9%のところ、昨年の11月から本年の1月までの増加率は、いずれも80%を超えていることなどから推測されます。

 このほかには、来月から高齢運転者対策の推進を柱とした改正道路交通法が施行されることや、自主返納の促進に向けた諸活動などが影響したものと考えられます。

渡辺(ひ)委員

 今の御答弁で大体分かりましたが、今度は違う角度で、その自主返納した理由について、県警察としてはどのように把握しているのか御答弁願います。

免許課長

 自主返納する際の申請用紙に、申請理由欄を設けてこの理由を記載していただいております。なお、平成28年中に自主返納された方の主な理由につきましては、運転免許の必要がなくなった、これが1万8,733人で69.9%、身体機能の低下を自覚したが4,875人で18.2%、家族、友人の勧めを受けたが1,619人で6.0%となっております。

渡辺(ひ)委員

 次に、神奈川県の自主返納制度の特徴について教えていただきたいと思います。

交通総務課長

 県警察といたしましては、高齢の運転者対策として、運転免許の自主返納というのが有効な施策の一つと考えておりますので、免許更新時や交通安全教育の際、また、あらゆる機会を通じまして、自主返納制度の周知を図っております。そのほかにも、運転免許試験場での日曜日の返納窓口の開設ですとか、自主返納サポート協議会を通じました運転経歴証明書による様々なサービスの充実等、自主返納しやすい環境整備に努めております。

渡辺(ひ)委員

 今の御答弁の中にありました取組の中で、日曜も含めて取り組んでいるということでしたが、その中で私が気になっているのは、サービスの向上ということなのですが、自主返納サポート協議会の概要についてお伺いします。

交通総務課長

 自主返納サポート協議会は、高齢運転者の交通事故を防止するという取組に賛同していただいた企業、団体により構成をされております。本年1月末現在で、68の企業等に加盟していただいておりますが、今後もホームページや広報室等を通じまして、賛同していただける企業、団体を募り、拡充を図ってまいりたいと考えております。

 また、自主返納サポート協議会では、運転免許を自主的に返納された方に対して、希望によって運転経歴証明書を交付し、自主返納サポート協議会に加盟している企業、団体に提示することで、各種優遇サービスを受けられるということになっております。具体的には、高齢商品の割引や自宅までの無料配送、宿泊料金、温泉施設等施設利用料金の割引などのサービスを行っているところでございます。

渡辺(ひ)委員

 神奈川県として、その自主返納サポート協議会をつくっていただいて、様々なメリットがある体制整備をしていただいていることについては、一定の評価をしたいと思います。しかしながら、この後の質問に関連をしますが、そういったサービスの運用をすることが、自主返納の促進につながっていくのかどうかということに対しては、若干疑問があります。

 次の質問に入りますが、新聞の報道でもありましたけれども、昨年、相模原警察署が高齢者を対象としたアンケート調査を行ったという記事がありました。この調査についての背景についてお伺いします。

交通総務課長

 相模原警察署では、昨年10月に横浜市港南区で発生しました、高齢運転者が通学児童の列に突っ込む死亡事故を受けまして、高齢運転者対策として、運転免許証の自主返納を進めるに当たり、その阻害要因を把握するために、独自でアンケート調査を実施したものと承知しております。

渡辺(ひ)委員

 今、阻害要因ということで調査をしたということですが、なぜ相模原市だったのか、よく分からないところがありますが、今回のアンケートの実施対象者についてお伺いします。

交通総務課長

 アンケートにつきましては、相模原署独自で実施したものでございますが、実施の対象の地域につきましては、相模原市中央区の田名地域と上溝地域に居住する70歳以上の方を対象に実施したものと承知しております。

渡辺(ひ)委員

 この調査は終わっているわけですが、この調査の内容についてお伺いします。

交通総務課長

 アンケート調査の内容につきましては、自主返納制度の周知度、自動車の運転頻度や代替交通手段が整備された際、利用するか否かなどについての質問となります。アンケートの質問内容につきましては、桜美林大学の協力を得て作成したとのことでございます。

渡辺(ひ)委員

 このアンケート調査は、桜美林大学が関係機関と連携して行ったということですが、特に行政が関わっているのかどうかについて明確にしてほしいと思います。

交通総務課長

 アンケートの実施につきまして、相模原市は承知しております。アンケートの実施に際しては、田名地区と上溝地区の自治会の協力をいただいて配付し、また、回収に際しては、両地区の高齢者宅の個別訪問や、公民館、まちづくりセンター等の協力を得たものと聞いております。

 なお、アンケートの結果につきましても、質問内容の作成に協力をいただいた桜美林大学に分析を依頼していると承知しております。

渡辺(ひ)委員

 新聞報道を見ると、もう調査結果を基に、公共交通機関や介護事業者、同市などに働き掛け、自主返納者に対する送迎サービスの拡充などを検討しているという具体的な記事があるのですが、このアンケート結果をどのように活用していくのか、御答弁いただきたいと思います。

交通総務課長

 アンケートの結果はまだ出ておりませんが、相模原警察署では、田名地区や上溝地区の自治会、青年会議所、病院などと、代替交通手段の確保に向けた準備委員会というのを設立しております。この準備委員会におきまして、このアンケート結果を基に、対策を協議していく方針であると承知しております。

 また、アンケートにつきましては、関係行政機関にも提供しまして、この代替交通手段の確保を働き掛けるなど、運転免許を返納しやすい環境を構築していく方針であると承知しております。

渡辺(ひ)委員

 非常に大事な取組を行っていただいていると思います。そういう意味では、この調査は、今回は相模原署が行ったということですが、今後、更にどういう展開をされていくのかお伺いします。

交通総務課長

 この相模原警察署での実施結果を踏まえまして、県警察といたしましても研究をしてまいりたいと考えております。なお、引き続き県警察として、運転免許の自主返納制度の広報啓発活動を進めるとともに、代替交通手段の確保につきましても、あらゆる機会を通じまして、関係機関等に対して働き掛けを行ってまいりたいと考えております。

渡辺(ひ)委員

 是非、そういう取組を県警としてお願いしたいと思います。今回、相模原署で行った取組については評価いたします。そのことについては、9月の委員会で質問させていただいたときも、具体の質問ではないのですが、移動手段の確保がセットとなる取組でないと、なかなか進まないことであるということは述べさせていただきました。その折にも、昨年の時点ですが、滋賀県警が交通利用手段についても、しっかり体制整備をしていくという先手的な取組があるということを御紹介させていただきました。今回の相模原署のこのアンケートをしっかり活用していただいて、その取組を進めていただきたと思います。

 今回のアンケートは田名、上溝地域という限定した地域で、交通の便が余り良くない地域で行ったということだったのですが、警察が把握している地域別の自主返納率についてお伺いします。

免許課長

 県内の地域別の統計はございませんが、各警察署で運転免許の自主返納を受理した件数の統計によりお答えいたします。

 同統計の分析によりますと、横浜や川崎などの都市部に所在する警察署では、比較的高齢者の返納率が高く、それ以外の地域では返納率が低い傾向が見られます。

渡辺(ひ)委員

 一概には言えませんが、今の御答弁は重要な御答弁だったと思うのです。私は藤沢の中でも交通利便性がいいか分かりませんが、ある地域にいますけれども、福祉という面からしても、横浜市等は、様々な公共交通に対するサービスを行政として持っています。そのため、車がなくても、交通機関が発達しているし、こういう高齢者向けの様々なサービスを受けることができるという背景があり、必然的に返納率も上がってきているのではないかと思います。そういう意味からすると、私はここで何が言いたいかというと、要は地域別の傾向がないまでも、署別にそういう問題が分かっているということであれば、やはり自主返納を促進していくという意味からすると、地域別の対策が自主返納につながっていくので、個別の取組を行っていく必要があると思います。今回の予算の中にも、教育車の予算が入っていましたが、例えばそれを使って、そういう返納率の低い利便性の悪いような地域の方々に理解を促進していくということを戦略的に取り組んでいく必要があるのではないかと思いますので、この辺は要望として言わさせていただきたいと思います。

 次の質問は、今回の説明にもありました茅ケ崎警察署の新築工事についてです。

 資料には、主な機能評価ということで、何点か挙げられていますが、その中に、地域住民への行政サービスの充実強化という項目の中で、駐車場の拡充を図るという説明がありました。これに関連をして、茅ケ崎警察署だけではありませんが、警察署全体の駐車場の状況、課題について質問をさせていただきたいと思います。

 まずはじめに、茅ケ崎警察署では、住民への行政サービスの充実強化として来庁者用の駐車場を拡充するということですが、どのくらい拡充するのかお伺いします。

施設課長

 現在の茅ケ崎警察署は、敷地が非常に狭あいで、来庁者の専用駐車場が確保できない状況でございます。そのため、公用車の駐車場の一部や周辺の民間駐車場の利用をお願いしている状況であり、新しくなる茅ケ崎警察署につきましては、来庁者の専用駐車場を現在のところ14台設置する予定でございます。

渡辺(ひ)委員

 この駐車場問題は、特に茅ケ崎警察署は厳しいと思っておりましたので、今回14台に拡充していただくということで、それは評価するわけですが、本当に14台でいいのかという課題は今後もあると思うのです。その観点で、県内54警察署の来庁者用の駐車場の平均駐車台数は何台ほどあるのか教えてください。

施設課長

 県内54警察署の来庁者専用の駐車場台数につきましては、平均で14台でございます。

渡辺(ひ)委員

 平均で14台で、確かに茅ケ崎署はこれまではなかったところを、今回14台確保したということですが、茅ケ崎署が平均値の14台にするということは、これは拡充に当たるのでしょうか。

施設課長

 警察署につきましては、署員の定数、車両台数等から、警察庁の算定基準により建築規模が算出され、容積率、建ぺい率、緑化率等の建築条件を検討し、車などの出入りに配慮して、庁舎の配置を決めております。来庁者駐車場につきましては、庁舎車庫棟などの必要面積を確保した上で、最大限利用可能な面積を今回整備したものでございます。委員御指摘のとおり、十分とは申せませんが、何とか県内の平均台数まで確保を図ることができました。

 また、新しい茅ケ崎警察署の周辺につきましては、大型の商業施設や市役所等、駐車設備も周辺にございます。そのため、必要台数としましては確保されており、周辺の渋滞発生は起きないものと考えております。

渡辺(ひ)委員

 私も地域の事情はよく分かっているので、今までと比べて14台が確保されれば、周辺駐車場がかなりあるので、何とかなるという気がします。

 現在、藤沢には、警察署が2署ありますが、藤沢署の方も周りには有料駐車場がなく、実態としては、周辺の駐車場を利用して来庁しているという実態があります。藤沢北署につきましても、地域に有料駐車場がないという状況で、同様の実態があるのです。

 今後、整備をする警察署については、どのように駐車場を整備するのか、改めてお伺いします。

施設課長

 警察署の敷地面積につきましては、先ほどの答弁と重複いたしますが、署員の定数、公用車の車両台数を警察庁の算定基準に当てはめ、建築面積を算定いたします。その後、庁舎の配置や緑地等、配置条件を踏まえて規模が決まってまいります。地域性などで全ての条件を満たす十分な敷地の確保がなかなかできない状況も現実ですので、来庁者用の駐車場は、使用できる面積の最大限を活用して整備しております。

渡辺(ひ)委員

 いろいろな基準を満たした上で、残ったところが駐車場みたいな印象で、来庁者用駐車場としての明確な基準があるわけでないというように聞こえたのですが、この点はいかがでしょうか。

施設課長

 駐車場につきましては、公用車用としての車庫棟を整備する際に、1台当たりの面積は示されておりますが、警察署の基準におきましては、来庁者用という基準は示されておりません。

 ただ、各自治体におきまして、まちづくり条例ですとか駐車場条例により、駐車場の設置義務が付されており、警察署もその条例の対象になります。この場合、警察署で使用する車両も駐車場台数に含まれておりますので、来庁者用の来庁者専用駐車場につきましては、条例等に従い敷地利用可能な台数を設置しているのが現状でございます。

渡辺(ひ)委員

 県も警察も条例に従って台数を確保しているということですが、それは公用車だろうと来庁者だろうと変わらないので、やはりその辺は大事な視点だと思うのです。

 警察の立場は、地域開発で大型の商業施設ができるということになると、それに対して、必要な駐車台数について法令遵守の指導をする立場にあって、車の入退場について、様々な視点から意見を述べる立場にあります。そういう立場でありながら、実際には警察署の駐車場利用者が空くのを待つことがあるという状態が現実的にあり、また、それに起因する事故が起こってしまったのではよくないと思うのです。

 国の示している様々な基準がないのであれば、やはり神奈川県の様々な基準をつくるべきだと思うのです。基準をつくってほしいとは言いませんが、各署の駐車状況がどうなっているのか、地域によっても様々だと思うのですが、そういう実態を把握しているのでしょうか。

施設課長

 県内54警察署全ての来庁者駐車場の必要性について、現状の調査をしたことはございません。しかしながら、警察署を建て替えるに当たりまして、現在は移転用地を確保する際の基礎資料として、免許更新や車庫証明などで警察署に来庁される方々の年間の統計件数を基に、来庁者用の駐車場の必要台数を算出し、必要となる敷地面積の規模を決定し、関係機関と調整しております。

 また今後は、入庫待ちの渋滞等が具体的に発生している警察署につきましては、更に詳しい調査を行いまして、物理的に困難な部分もあろうかと思いますが、必要な対策を講じていきたいと思います。

渡辺(ひ)委員

 前向きな御答弁、ありがとうございました。

 今後については、例えば新しく建て替える場合と、現行の警察署の中で対応していく場合の二つの課題があると思うのです。その上で、確認させていただきたいのは、現在敷地が不足している場合は、地下駐車場が有効だと思うのですが、それを持っている署はあるのか教えてください。

施設課長

 警察署専用の地下駐車場を整備した警察署はございません。ただ、加賀町警察署に併設している独身寮の機械式の地下駐車場の一部を、公用車の駐車場として利用しているのが現状でございます。

渡辺(ひ)委員

 なぜ地下駐車場は整備されていないのか、御答弁願います。

施設課長

 現行の基準で古い警察署を建て替えますと、延べ床面積が敷地面積の約倍以上必要になるのが現状でございます。そういった中で、委員御指摘のとおり、地下駐車場は有効な方法であると考えますが、建設面のコストから考えますると、従来以上の費用が見込まれるといった点を考慮しながら、今後の計画を進めてまいりたいと考えております。

渡辺(ひ)委員

 今後、新しい駐車場が順次更新されるわけです。建物は新しくなったけれど、こういった課題が解決できなければ、せっかく建てた意味が半減するということがあると思います。そういった意味では、コストという話が出て、そのとおりだと思いますが、場所によっては地価が安いところもあれば、容積率がしっかりとれているところもあります。さらに、地下駐車場でなくても、1階を駐車場にして2階から建屋にするとか、若しくは半地下状態を造るとか、コストを考えながらいろいろな知恵があると思うのです。

 なかなかすぐにはできにくいことですが、当局とも連携をしながら、土地を取得するのではなくて、隣接地に土地を借りるというようなことを考えていかなくてはいけないと思うのです。現行で駐車場が不足しているところは、新築ではなく、そういう方式も検討しながら、県民サービスのための警察の在り方を考えていただきたいということを要望させていただいて、私の質問を終わります。

相原委員

 私の方からは、派出所、交番、駐在所等の建て替えの話を伺いたいのですが、特に道路整備の進捗に合わせて派出所等の移転を余儀なくされる場合などが当然あろうかと思いますので、この点についてお伺いします。以前の常任委員会におきまして、基本的な交番等の建て替えについては、御答弁を頂いているところですので、今日は少し具体的なケースをお伺いして、認識を深めたいと思っております。

 たまたま私の地元のケースで、現在、麻生警察署に東柿生駐在所という駐在所があります。川崎市の道路整備計画内にあり、今、道路の拡幅が進んできており、多分近いうちに、この駐在所は移転建て替えをしなくてはならないと思います。そこで、まず基本的なことから確認をさせていただきたいと思いますが、この場合の、移転建て替え用地の確保及び取得経費の負担は、どのようになるものなのかお伺いします。

施設課長

 用地の確保につきましては、駐在所は地域に密着した警察活動をする必要性から、現在地に近在していることを念頭に、都市計画道路の位置や買収の状況を踏まえまして、現在川崎市にお願いしているところでございます。

 また、費用負担につきましては、本件は都市計画事業であり、公共補償に該当するため、川崎市から都市計画道路用地買収後の事業残地を現物補償の方向でお願いしているところでございます。

相原委員

 次に、建物についての考え方なのですが、この駐在所は、相当年数が経過をしているように思われます。この道路の整備が仮になかったとしても、建て替えの時期に来ていると、私なりには見ているのですが、移転建て替えの場合の建物の補償については、どのようなな形になるのでしょうか。

施設課長

 この麻生警察署の東柿生駐在所は昭和55年1月に建築され、現在築31年が経過しております。この建物も公共補償に該当するため、建設費の一部は、川崎市から財産価値のいわゆる減耗分を控除した額の金銭補償を受けて建設することとなります。

相原委員

 今、金銭補償というお話がありましたが、おおむねどのような数字になってくるものなのでしょうか。

施設課長

 現在、建物の資産価値評価というのを、外部の機関に委託しておりませんので、資産評価はまだはっきりした数字が出ておりません。改めて数字が出た段階でお答えしたいと思います。

相原委員

 分かりました。

 次に、過去の本常任委員会において、交番と駐在等の用地の面積についてお伺いしましたところ、それに関する原則的な考え方、基本的な方針について、御報告を頂きました。この東柿生駐在所の周辺は、たまたま私の自宅からもそう遠くない地域なので見てみますと、既に住宅が立ち並んでおり、近くには学校等もあるので、それなりの規模の土地というのは、ほぼ見当たらない状況です。それほど大きな土地が空いているような状況にはない地域です。

 駐在所の用地に適用される原則と、なかなか土地が確保しにくい都市化された地域の中で、神奈川県警察ではどのような対応が考えられるものなのでしょうか。

施設課長

 現在の同規模の敷地の確保が難しくても、駐在所を建設するには、必要な機能を保持した建物を建設することが可能な敷地が必要となってまいります。そのため、土地の形状、接道条件、インフラの整備状況、駐在所の機能の基準を満たす敷地の確保を、現在、都市計画道路の買収後の事業残地を含めて川崎市にお願いしているところでございます。

相原委員

 分かりました。

 続きまして、この東柿生駐在所の移転建て替えの今後の見通しについてお伺いします。

施設課長

 県警察といたしましては、川崎市が施行する都市計画事業につきまして、全面的に協力する立場でございます。そのため、駐在所の移転用地の確保ができ次第、早急に移転建て替えに向けて手続を進めたいと考えております。

相原委員

 要は土地の確保の問題であり、それさえ何とかなれば、そのほかについては特段問題がないと受け止めたところですが、そのような理解でよろしいでしょうか。

施設課長

 そのとおりでございます。

相原委員

 次に、少し県内全体に目を向けたいと思うのですが、今申し上げたように、道路整備に伴う派出所、交番等の移転建て替えの課題に直面している交番、駐在所というのは、どのくらいあるのでしょうか。

施設課長

 道路整備に伴い移転を求められている交番、駐在所につきましては、具体的に計画が示されている案件に限って申し上げますと、現在、東柿生駐在所を含めて交番2箇所、駐在所2箇所の計4箇所となっております。

相原委員

 今、御答弁を頂きました4箇所のうち、1箇所は先ほど私が取り上げました麻生警察署の東柿生駐在所ですが、残り3箇所につきましては、具体的にどちらなのかお伺いします。

施設課長

 まず、交番につきましては、川崎市が事業主体となっております都市計画道路、苅宿小田中線にある中原警察署木月交番、また、神奈川県が事業主体となってます県道42号線中川橋の橋の架け替えに伴います大和警察署上土棚交番の2件でございます。

 駐在所につきましては、東柿生駐在所のほか、神奈川県が事業主体となっております平塚都市計画道路事業県道336号湘南新道の平塚警察署真土駐在所の2件でございます。

相原委員

 今、御報告いただいた交番と駐在ですが、どのくらい切迫した状況にあるものなのでしょうか。

施設課長

 麻生警察署の東柿生駐在所を除く3件につきましては、計画道路として示されている段階で、工期などから喫緊に迫ったものではございません。関係の事業主体の自治体等と連携をとりながら、必要な措置を講じていきたいと考えております。

相原委員

 先ほど、課長から御答弁いただいたように、県警察としては、道路整備に全面的に協力するという気持ちをお持ちであろうかと思うのですが、地域の住民としては、道路整備の進捗への期待があるのですが、地域によっては、交番機能の方を重く受け止められている方もいると感じているところです。

 もちろんこの二つに優劣を付けるわけにはなかなかいきませんので、両方ともうまく進めなくてはいけないということになるのでしょうが、是非この道路整備に伴う駐在所、交番等の移転建て替えについては御尽力をいただきたいと思います。道路整備自体は相当前に決定している事業である場合がほとんどですが、その割には、交番、派出所の用地を別途確保する作業が、道路事業者の方で緩慢であるという印象を持っているところです。

 是非、神奈川県警察におかれましては、この道路整備に伴う交番の整備につきましても、引き続き御尽力をいただければと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。

 本日の質問は終わります。



(警察本部関係は一応この程度とし次回、安全防災局関係を審査)



10 次回開催日(3月1日)の通告



11 閉  会