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平成29年  環境農政常任委員会 03月01日−01号




平成29年  環境農政常任委員会 − 03月01日−01号







平成29年  環境農政常任委員会





◎《委員会記録-平成29年第1回定-20170301-000010-環境農政常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(武田・飯田の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  3件申請 3件許可



4 日程第1及び第2を議題



5 当局発言



農政課長

 先日の当委員会での武田委員からございましたICT温室を導入した場合、何年程度で回収できるのかという御質問に答弁させていただきます。

 まず、温室の耐用年数を7年と答弁いたしましたが、7年は温室内部にある装置関係の耐用年数で温室自体は14年となってございますのでおわびして修正させていただきます。温室の耐用年数が14年ですので、一般的にICT温室を整備した場合、14年間に分割して平均的に償却しながら利益を出していくということになりますが、仮に試算として想定される利益を全てICT温室の償却に充てた場合、前提とする条件で多少変わるのですが、おおむね10年程度で回収はできるという試算になってございます。

武田委員

 今の御答弁で、温室が14年でICT機器が7年ということでしたら、7年したらある程度入れ替えなくてはいけないということですか。それでも元は取れるのですか。

農政課長

 装置関係は温室全体の中で4分の1から5分の1程度の装備費になりますので、耐用年数は7年ですが、それをうまくメンテナンスを行いながらなるべく引き延ばしていく。温室も14年という耐用年数はございますが、決して14年でだめになるということではなく、メンテナンスをすることによってより長く使えるということでございます。

 全体として、温室と装置を含めてICT温室という言い方をしておりますので、装置だけイコールICTとはちょっと違いますので、最終的に利益は確保できるということでございます。



6 日程第1及び第2について質疑(所管事項も併せて)



おざわ委員

 まず私からは、神奈川県事務事業温室効果ガス排出抑制計画の改定について伺っていきたいと思います。今回報告がありまして、県庁が民間の一事業者と同じように温室効果ガスの排出削減に取り組むための計画ということで私は理解しました。

 まず、現行の計画期間は2020年度までということでありますけれども、今回計画を前倒し2020年度より前に改定することとした経緯をお尋ねします。

環境計画課長

 9月のこの常任委員会で御審査いただいたところでございますが、10月に神奈川県地球温暖化対策計画を改定いたしまして、2030年度に温室効果ガスを2013年度の27%削減するという目標を掲げたところでございます。

 この目標を達成するためには、県民の皆さんや企業の皆さんの御協力を仰がなければならない。そういう中で、県庁自らも温室効果ガスを排出してございますので、県自らが率先して温室効果ガスを削減するという姿勢を示すため、現計画は計画期間中でございますが、この機に県庁の率先の実行計画として新たな削減目標を掲げるということで、改定を行うものでございます。

おざわ委員

 現行計画の取組実績を見させてもらいますと、2015年度の実績で13.7%削減実績ということになっています。これは計画の目標を前倒しして達成したことになると思うのですがその理由について伺います。

環境計画課長

 現行計画は2020年度に2008年度比で13%削減するという目標でございました。実績を見ますと2015年度に13.7%で、13%の目標より多く削減した、いわば数年間前倒しで達成したという数字の実績でございます。

 その理由でございますが、この間各施設での省エネ設備の導入など省エネを進めてきたということもありますが、振り返りますと、2011年の東日本大震災後の電力需給の逼迫があり全庁を挙げて徹底した節電に努めました。その経験とかノウハウをその後も引き続き蓄積してやっているということがございました。それがかなり大きかったかなと考えているところでございます。

おざわ委員

 大分努力をしていただいているようではありますが、今回この新しい計画における目標は2030年度に2013年度比で二酸化炭素を40%削減するということになっています。この40%はどのようにして設定したのか伺います。

環境計画課長

 この目標の40%は、神奈川県地球温暖化対策計画の目標のために、県が率先して取り組むものでございますが、この地球温暖化対策計画は、県内の温室効果ガスを27%削減という目標でございます。

 27%と40%の違いは、この27%の部門別の内訳を見ますと公的機関が含まれるいわゆる業務部門については38.3%削減するとことを目安としてございます。そこで、この38.3を切り上げて40%を県庁の実行計画の目標に設定したということでございます。

おざわ委員

 高い目標を設定しているということで達成は大変だと思うのですが、もう一つ質問したいのですが、2030年度の目標は二酸化炭素の排出量を規制する目標ということで今回挙がっているようですが、この中間目標というものがあり電力消費量を2021年度に2013年度比で8%削減するということになっています。この目標自体が二酸化炭素の排出量を抑制するというのと、電力使用量を抑制するということで二つ挙がっているのですが、この目標としているものが違う理由もお聞かせください。

環境計画課長

 この計画というのはあくまでも地球温暖化対策でございますので、温室効果ガスを削減するということですので、温室効果ガスは何といっても二酸化炭素がほとんどを占めますので、これを削減するのが最終的な目標ということで2030年度は二酸化炭素ということでございます。

 一方2030年という目標年度は今から数えると14年後という非常に先の目標になります。かなり先でございますので、目標管理をしっかりするということで、これとは別に中間目標ということで5年後の2021年度の目標を設定したということでございます。そういう目標達成のための管理をするためということでございます。そういった中間目標でございますので、どれだけ削減できたということを毎年検証して翌年度の取組に生かす。そういう目標でございます。

 そこで取り組むのは職員でございますので、職員の努力目標としましては、二酸化炭素というよりは、電力使用量というのが身近で分かりやすい。県の二酸化炭素の8割が電力でございますので、分かりやすく努力目標としてふさわしいものということで、中間目標については電力使用量を設定して職員に努力を促していく、こういうことでございます。

おざわ委員

 いろいろと理由がありこういう中間目標になっているということのようでありますが、中間目標は電力消費量を8%削減しますということになっています。ただ2030年度の最終的な目標としては二酸化炭素の排出量を40%削減となっています。そうしますと、中間目標の数字は40%が最終的には2030年度なんだけれども中間目標で8%というので、私から見ると、もう少し頑張ったほうがいいんじゃないかなという気も起きるのですがこの理由についてはどうなのでしょうか。

環境計画課長

 2030年度の目標が二酸化炭素の排出量で、中間目標が電力使用量の関係でございます。

 電力を使用することによって排出される二酸化炭素の量は、例えば太陽光発電ですと二酸化炭素はほとんど排出されない、ゼロになりますが、これが火力発電になるとかなりの量の二酸化炭素を排出することになります。電力につきましては、こういった発電、いろんな発電のやり方がありますけれども、それをどうやって組み合わせるか、あるいは目標は2030年度ですとかなり発電技術というものも進んでいきますので、国の方では2030年度に向けて電力から排出される二酸化炭素の量をどんどん排出を削減していくという計画を立ててございまして、国が示しているのですが、この電力の部分による削減分を2013年度比でいうと2030年度に35%削減する、電力を使うだけで出てくる電力を35%削減するという計画を立てているものでございます。

 そこで、その削減分というのを前提として2030年度の二酸化炭素排出削減量40%ということでございますが、この数字を電力使用量に換算し直しますと、大体2030年度までで16から17%というふうに計算結果が出てまいります。つまり、基準年度の2013年度から2030年度ですから17年間で16%から17%ですので、その半分の期間ですから大体8%という計算になりますので、最終目標の半分は達成できる数字を中間年の目標というふうに設定したものでございます。

おざわ委員

 中間目標は本当に中間の数字をとられているということで分かりましたが、温室効果ガスの削減をこれからの取組としてこの資料にも出ていますが、基本方針には、重点的、効率的な取組や実効性のある取組と示されていますが、これは具体的にどういうことをしようとしているのかお伺いします。

環境計画課長

 まず、重点的、効率的な取組でございますが、県の施設を新設したり改修したり設備更新の時期に合わせて省エネ型の設備・機器に転換したり再生可能エネルギーを導入するものでございますが、具体的には、例えば、本庁のこの庁舎で津波・地震対策工事を行っておりますが、そういった改修工事の中で、今、例えば人感センサーの照明ですとかガス式のヒートポンプの空調機を、かなり省エネ効果の高い機器を併せて導入しています。

 このように、施設の改修に併せて省エネを導入すると非常に効率的かなと考えまして、こういった効率的な取組を、特に規模の大きな庁舎や削減余地の大きい庁舎について重点的に取り組もうというのが一つでございます。

 もう一つ、実効性のある取組でございますが、県有施設はかなり多くありそこの空調機とかボイラーなどの運用改善を行いたい。具体的に申し上げますと、各施設で省エネにつながる運用改善はそれぞれの施設責任者が行っているのですが、そこで具体的にボイラーとか空調機を運用すればいいかという手順書というものを作成する。そういうことで実効性の高い取組とすることを考えているところでございます。

おざわ委員

 今回のこの計画を確実に進めていくために、毎年管理をしていかないといけないと思うんですが、そういった管理は具体的にどのように行っていくのか。

環境計画課長

 県庁の省エネは、それぞれの所属、出先機関の施設、そこでの取組が非常に重要になります。県では環境マネジメントシステムというシステムがあるのですが、それで毎年全庁の目標を掲げて、各局、各所属が、それぞれの目標、それからその目標を達成するための具体的な取組内容を設定してもらい、それで実施した後に結果を報告してもらい点検して、よくなかったら見直しを行うという、こういうPDCAサイクルを回しているところでございます。

 今回の温室効果ガスの削減目標については中間目標を立てておりますけれども、これも、こういった環境マネジメントシステムを活用しまして、毎年目標を局と各所属で設定して取組を考え、終わった後把握して、必要があれば取組を見直すことを毎年やっていくことで、目標の達成に努めてまいりたいと考えているところです。

おざわ委員

 最後に要望させていただきます。県ではパリ協定を踏まえて昨年10月に地球温暖化対策計画を改定しました。2030年度に温室効果ガスを27%削減するという高い目標に向けては、県民や企業の協力を得ていかなければならないと思います。そのために県自らも温室効果ガスの削減に率先して取り組む姿を示すことが大切だと思います。

 そこで、目標管理をしっかりと行っていただきまして、この計画に基づいて県庁自らが温室効果ガスを削減している姿を県民の皆さんに見せていただくように要望させていただきます。

 関連して、今お話に出ていました昨年10月に神奈川県地球温暖化対策計画が改定され、温室効果ガスを2030年度に2013年度比で27%削減するという目標が掲げられました。この27%目標の内訳を産業部門や業務部門など部門別に見ると、家庭部門は約35%削減す必要があり、さらに取組を進める必要があると思っています。

 そこで、この家庭部門の省エネルギーにどのように取り組んでいくのかお伺いしていきます。まず、家庭部門の省エネルギー対策全体を通じてこれまでどんな取組を行ってきたのか伺います。

環境計画課長

 家庭部門の省エネルギー対策についてですが、家庭部門につきましては県民一人一人に行動を変えていただくことが、まずもって重要な取組ということでございますので、私たちの環境行動宣言かながわエコ10トライによりライフスタイルの転換を進めることをやってまいりました。

 地域では245名の地球温暖化防止活動推進委員による活動がありますし、横浜西口のかながわ環境支援コーナーにおいて、地域の県民の方たちの支援を行っております。

 また学校では小さいころからの省エネ行動が大事ですので、小学校、中学校、高校生などに専門の講師を派遣する、環境エネルギー学校派遣事業、大学生などを対象にした環境インターンシップ制度により、環境教育を通じた省エネの取組に全体として取り組んでまいりました。その他環境計画課の職員も市町村等で行なう環境イベントに出向いて省エネルギーについて説明を行ったり、県民の皆様に対して幅広く呼び掛けたりしているところでございます。

おざわ委員

 家庭部門の省エネルギー対策の取組として、今年度から省エネ家電買い替えキャンペーンを実施しています。この事業の内容とか、また家電の種類は多いのですが、冷蔵庫とエアコンを対象にしていますので、この趣旨などについて伺います。

環境計画課長

 家電製品は、非常に最近技術の進歩によって省エネルギー性能が大幅に向上しております。特に御質問いただいた冷蔵庫は24時間動いていますので、一番家電の中で使われていることから消費電力が多いものが冷蔵庫です。それから、あとは夏のピークや冬のピーク時において、夏のピークは日中で冬は夕方なのですが、ここで一番使われているのがエアコンでこれらにターゲットを絞りました。しかも、この二つは特に省エネ性能の向上が著しく、例えば冷蔵庫は2007年の統一省エネラベルの1つ星ちなみに1つ星は余りよくないのですが、それと2014年の5つ星を比較してみると、年間のCO2排出量が69%削減されるデータがあります。エアコンも2006年の1つ星と2012年の5つ星で31%削減されるデータがございます。このように、買い替えによりかなりCО2の削減効果が見込まれるということで、この二つを特に対象にさせていただいたところでございます。

 具体的な取組ということですが、こうしたことを訴えながら、県民の皆さんの意識を具体的な行動につなげることが大事と考えました。そこで、この事業の第1段階としては、エアコンとか冷蔵庫に限らずほかにもいろいろな省エネ家電がありますが、買い替えるとCО2削減になるだけでなく電気代の節約にもなりますので、家計にも優しいですよと。そういうメリットを訴えるリーフレットの作成を夏にしまして、それを、市町村や家電販売店に配布するとともに、県のたより8月号に掲載しましたのが第1段階になります。

 第2段階として先ほどのエアコンと冷蔵庫につきまして、家電販売店、具体的に申し上げますとノジマ、ビックカメラ、コジマ、ヤマダ電機、それから町の電気屋を組合員さんとした団体である神奈川県電機商業組合、こういったところとタイアップして430店舗と連携して、11月から12月の2箇月間で省エネラベルの4つ星か5つ星の冷蔵庫とエアコンを買い替えた方に、抽選で販売店から提供いただいた賞品が当たるキャンペーンを実施したところで、応募が670件でございました。今回初めての取組だったのですが、販売店の協力体制が取れたということもあり、来年度以降も具体的な行動につなげる取組をすることで、引き続き充実させながらやっていきたいと考えております。

おざわ委員

 来年度から、新たに家電だけではなくて住宅のリフォームの促進にも取り組んでいきたいということであります。ただ住宅といっても、一戸建てもあるしマンションもありいろんなタイプの住宅があると思うんですけれども、その辺の事業展開をどういうふうに考えて進めていくのか伺います。

環境計画課長

 住宅の省エネリフォームの促進は、省エネ家電買い替えキャンペーンに引き続き県民の具体的な行動につながる普及啓発事業ということで、新たに取り組んでいきたいと考えています。

 地球温暖化対策として効果が高いと住宅の省エネは言われています。最近の動向としましては、新築の住宅については、平成27年に建築物省エネ法が公布され、今後段階的に新しく建てる時には一定の基準に適合しなければいけないと義務化がされていますが、既存住宅については範囲外でございますので、既存住宅の省エネルギー化についての普及啓発を行うものでございます。

 特に、住宅の断熱性の向上は冷暖房の効きがよくなりますし、結露とかお風呂入って急に冷えちゃって体の機能が悪くなったりするヒートショックの防止など健康にもよく様々なメリットかありますので、こうした住宅の省エネ化のメリットを県民の皆様に広げていきたいと考えてございます。

 御質問の中で、戸建て、マンションと幅広いという御指摘がございまして、おっしゃるとおりマンションは共用部分と専用部分の取組が違い、リフォームもマンション全体を行う必要があります。また借家は家主さんに働き掛けなきゃいけないなど、事業を進める上でいろいろな課題がございます。

 そういうことがございますので、我々としては、戸建ての持ち家住宅についてリフォーム関連事業者と提携した県民への情報整備など普及啓発を進めたと考えているところでございまして、併せて、借家、マンション等も検討を重ねながら、段階的に対象を広げていきたいとで考えているところでございます。

 平成29年度につきましては、マンション、借家、持ち家問わず、自分でできる簡単なリフォームということで、DIYリフォームという手法がございます。例えば、断熱性能を考える場合に、窓が一番問題でして、冬の暖房時の熱の58%が窓から流出し、夏の冷房は熱の73%が窓から入ってくるというデータもあるようですので、窓ガラスに断熱フイルムを取り付ける、あるいは西日対策としてハーフミラーシートを取り付けるなどDIYとして自分でできることもあります。これは借家でもマンションでもできることでございますので、ホームセンターと連携して、例えば店舗で省エネリフォームコーナーを設置するような取組、またポスター、チラシによる普及啓発を行って、省エネリフォームというものがあるのだということを県民に意識してもらい、それで行動につなげる取組を行っていきたいと考えているところでございます。

おざわ委員

 いろいろなことをこれから取り組んでいくということでありますので、最後に要望させていただきます。家庭部門における省エネルギー対策は、企業がいくら優れた省エネルギー家電や住宅を作っても、それを購入しようとする消費者の意識が変わらなければ、普及しないと思います。既存住宅の省エネルギー化については幅も広く、様々な取組が必要と思われますので、継続的及び計画的に行動につなげる普及啓発を続けていただくように要望させていただきます。

 続いては水産関係の質問をさせていただきたいと思います。まず、富山県と広域連携による定置網の共同研究について、これは新聞等にも出ていましたが、黒岩知事と富山県知事が共同で記者会見をして定置網の漁業に関する共同研究を行っているとの話でありました。本県の定置網漁業は沿岸漁業の基幹漁業ということで、共同研究の意義とか内容について質問させていただきます。富山県と連携することになったということで、今回、何で富山県の定置網について連携することになったのか伺います。

水産課長

 今回の富山県との連携は、富山県側からの提案により行うことになりました。神奈川県と富山県はそれぞれ水深1,000メートル以上の非常に深い湾でございます相模湾と富山湾に面しており、両県とも古くから定置網漁業が盛んな地域でございます。両県の定置網漁業の漁獲量は、平成26年のデータでは、神奈川県が1万2,000トン、富山県が1万9,000トンで、沿岸漁業に占める漁獲量の割合は、神奈川県で約6割、富山県で約9割と両県とも定置網漁業が基幹漁業となっております。

 このように、定置網漁業に関して両県が接する漁場の地形、また沿岸漁業における定置網漁業の位置付け等が似ていることから定置網について共同研究に取り組むことといたしました。

おざわ委員

 今回の富山県との共同研究は、内容的にはどんなことをやっていくのですか。

水産課長

 神奈川県の水産技術センター相模湾試験場では、定置網漁業に関する長い試験研究の実績がございます。またノウハウの蓄積もございます。さらに、海の潮の流れを再現し、定置網の模型で実験できる回流水槽という施設がございまして、これらの施設を活用して台風など自然災害に強い定置網の研究に取り組む予定でございます。また、定置網漁業は、定置網の沖に来遊する魚群の一部が網に入り漁獲される、魚を待って獲る漁法でございますから資源に優しい漁業と言われております。

 一方、定置網は自然に入ってくる魚を獲りますので、魚を選択して獲るということができないという課題がございまして、商品価値が必ずしも高くない魚も漁獲されてしまうということがございます。今後は、商品価値の高い魚だけを選択的に漁獲し、小さい魚などは保護できるようになれば、より資源に優しい漁業になると考えております。

 そこで、価値の低い小魚を逃がすために、定置網で魚をとる部分の網の目を大きくするなど、漁具の改良について両県で研究に取り組むことも検討しているところでございます。

おざわ委員

 今お話しいただいて、西部漁港の事務所に模型の水槽があって、定置網に潮が当たってどういうふうに網が動くのか私もよくわかるのです。こういうのは富山県でも施設があってそれは両県で連携してという考え方でいいのですか。

水産課長

 回流水槽につきましては、全国的に見るとそういう施設を装備している地方の研究機関にはほとんどないという状況で、富山県にはそういう施設はございません。

おざわ委員

 貴重な水槽ということで利用して行うということですね。私が聞いたら、台風の時には定置網の網を全部ばらすらしいじゃないですか。一回船で陸の方に揚げて避難させて、また台風が過ぎたらまた組むということで、水産課長も最初に言っていましたが、台風の時にその網を水面から数メートルぐらい下げて深くなると表面よりも水の波の力が弱まるので、それで逃がすことができればみたいな話も出ていたと思うのですが、そういう考えを知事が言ったのですか。江の島のオリンピックのセーリング競技の時に、定置網をどうしようかという話もあって、網を少し沈めることが本当にできれば、その上をヨットが通って網も移動しなくて済む、そういった補償もいろんな意味で削減されると思うのですが、そういったことは、オリンピックも意識して3年以内にちょっと急いでやってもらうとかの考えもあるのですか。

水産課長

 委員がおっしゃるとおり、波の影響は海の水深が深くなりますと軽減されるので、確かに網を沈めることができれば被害の防止の可能性は出てくると思います。

 ただ、一方では海上にかなり太いワイヤーロープを浮かべて、多数の浮きをつけて網を設置しているということになります。それを、例えば全部沈めるとなりますと、もう少し簡易な網でしたら、石川県の方ですとかそういう所で実際に冬の間、ガクヤという言い方をしているのですが、ワイヤーロープで作った構造物を沈めているという例もありますけれども、相模湾では規模も非常に大きな定置網になります。また、沈んでいる間ワイヤーロープですので、金属製で回りにゴムの被覆をして防食しているというとのことで、その間漁具が痛むおそれがあり、実際に相模湾でやっていくのは非常に困難ではないかなと考えております。

おざわ委員

 三浦の方では網ごと全部船に揚げちゃうというところもある。たぶん小さい網なのでしょうが、専用の船を持っていて漁師さんが台風の前にそっと揚げちゃうということもあるのですが、それができれば恐らく一番早いのでしょうが、そういうことができないから、台風対策とかその他にもいろいろな資源対策で研究するということのようでありますが、研究結果はもう進んでいるのですか。これまで定置網の研究はどういう研究を行ってきたのか。

水産課長

 本県での定置網に関する研究の今までの実績等についてお答えさせていただきますが、相模湾では、台風の影響、それから沖合を流れます黒潮が相模湾内に近づいてきますと湾内の潮の流れが速くなります。漁業者の方は、急な潮と書きますけれども急潮と呼んでいる現象が時々発生し、定置網が、先ほど御説明したガクヤと言われるロープでできた構造体も含めて、全部数キロ流されるという事故がかつては多く発生しておりました。

 そこで、この急潮から定置網漁具を守るため先ほど御説明しました回流水槽で漁具の模型をいろいろ実験してまいりました。その中で漁業者の方が経験的にやっていた中ですと、ガクヤのロープ、特にアンカーロープですね、そういうロープが実際の潮の流れでかかる力に比べて細かったということが明らかになった。それから漁業者は経験的には網が沈んだほうが潮の流れをよけて圧力がかからないと言われていたのですが、実際に実験してみますと、定置網自体が海面下に潜りますと振動なども起こりかえって力がかかるということで、浮きの量を増やして、余剰浮力と言いますが早い潮が流れても絶対沈まない構造にするなどの改造を行った結果、ここ十数年は大きな急潮の被害はなくなったということはございます。

 それから、定置網は先ほど御説明したとおり待って獲る漁法ということで、今日は例えば10トンの魚がとれても、明日はもしかしたらかご1杯しかとれないという不確実な面がございますので、たくさんとれた魚を一時的にためておきます網を、金庫網という言い方をしているのですが、これを定置網に取り付けるような試験研究にも取り組んでまいりました。

 それから現場の部分では、実際に漁師さんはちゃんと網を張っている、漁具を設置していると思っているのですが、実際海の中を目で見て確認することはなかなか困難な事ですから、自航式水中カメラ、ROVと言いますがそれを使いまして、水深の深い海に設置された定置網の状況などを実際に目で見て確認して、漁業者の方に漁具設置に関する改善等を助言や指導していることを今まで取り組んでまいりました。

おざわ委員

 今後、本県の定置網漁業の課題がどんな課題があり、またそれに対してどのように取り組んでいくのが伺います。

水産課長

 先ほど御答弁いたしましたが、急潮による漁具被害は非常に減ってきておりますが、先ほど委員からもお話がございましたが、台風被害の問題がございまして、近年は温暖化の影響もあろうかと思いますが相模湾に台風が強いまま近づいてくるということで、波浪により定置網の被害が出てくるようになっております。特に垣網という定置網の本体を沖に設置して、陸に向かって魚を遮断する網を設置しているのですが、だんだん水深が浅くなり波も大きくなる場所になりますので、その垣網の被害がいくつか報告されるようになってきておりますので、この部分について波浪対策を進める必要があると思っております。この部分、特に垣網等の波浪対策につきましては、富山県で現場の方の技術が進んでいるというお話もございますので、富山県のそういう現場の技術を本県の回流水槽で模型実験を行い、それを検証するとともにいろんな改良をさらに行い、その上で本県の定置網への導入を図っていきたいと考えております。

 もう一点目としましては、定置網は魚を待って獲る漁具ということで資源に優しい面はあるのですが、今全国的に見ますとさらに定置網においても資源管理の取組の強化を求められております。そういう部分について富山県と共同研究することで、資源管理に対応した定置網の研究も加速できるのではないかなと考えております。

おざわ委員

 定置網は本県の基幹産業であります。これまでの神奈川県の研究成果や富山県のよいところを吸収し、県民に安定して新鮮な魚介類を提供するとともにさらなる漁業経営の安定に資するよう、より一層積極的に取り組んでいただくよう要望させていただきます。

 次に資源管理型栽培漁業の取組について伺っていきたいと思います。魚の稚魚を放流する栽培漁業は水産資源を増やす取組として有効だと思っております。県では今後資源管理型栽培漁業に取り組むとなっておりますが、従来の栽培漁業との違いとか今後の進め方についてお話を聞きたいと思います。

 まず、栽培漁業は具体的にどのような取組なのか、またどのような計画を基に行われてきたのか確認させてください。

水産課長

 栽培漁業とは、魚や貝など人の手を使い稚魚を育て海へ放流して繁殖させ、魚が増えたところで最終的には漁獲する一連のことを栽培漁業と言っております。その上で計画ですが、県では栽培漁業の対象種や稚魚の生産、放流の目標を定めました栽培漁業基本計画というものを作成しまして、それに基づいて計画的に実施しております。

 現在は、第7次栽培基本計画というものを平成27年度から33年度までの7箇年の計画として策定し、それに基づいて実施しているところでございます。

おざわ委員

 今まで行ってきた栽培漁業における成果について簡単に説明してください。

水産課長

 本県を代表します魚種で御説明させていただきます。

 まずマダイでございますが、マダイにつきましては、最初に栽培漁業に取り組みまして、その成果としまして、年間漁業で約40トン、それから遊漁で同じぐらいの数量がとれるという状況がずっと続いております。そのうち漁獲される、あるいは遊漁で釣れるものの約3割程度が放流したものであるということが調査の結果分かっております。

 次にアワビですが、県全体で約20トンの水揚げがございますが、そのおよそ9割が放流された稚貝から親になったものという状況でございます。

 最後にヒラメでございますが、県全体で109トンの漁獲がございますけれども、そのうち自然の分も多いのですが、栽培で稚魚を放流のものが約10%と推定されているところです。

おざわ委員

 稚魚を放流することによって、たくさんの漁獲高になるという意味がよく分かりました。現在のこの栽培漁業に関する課題はどのようなものがあるのかお伺いします。

水産課長

 今まで栽培漁業に取り組んでまいりまして、ヒラメにつきましては実は資源が大変減った時に栽培漁業に取り組み始めまして、それが資源を増やすきっかけになったかなと考えております。そのような広範囲にある程度動く魚種については、漁獲量が増えている傾向にありますが、あまり地先で、例えば東京湾のカレイですとかアワビ類については確かに20トンの漁獲で放流効果も上がっているのですが、資源全体を見ますとまだ芳しくないというところがございますのでそういうような課題がございます。

 さらに、栽培漁業で稚魚は放流しているのですが、資源管理の部分の要するに漁業者の方、お金をかけて放流しますのでなるべくみんな回収してしまおうと必要以上に網を増やしたり、そういう漁獲努力が増えてしまうというような課題がございますので、栽培漁業をより有効にするためには、資源管理との連携が必要ではないかと考えているところです。

おざわ委員

 課題はお伺いしましたが、新しい考え方として資源管理型の栽培漁業の推進ということが来年度予算で掲げられているのですが、これはどのような取組なのか説明をお願いします。

水産課長

 この取組でございますが、栽培漁業で稚魚を放流して資源を増やしているのですが、人間の手で稚魚を放流しなくても自然の力で魚が増えるような取組につなげようというものでございます。具体的には、親をとり残して親が子どもを産んで資源を増やしていくというような取組を今後進めたいということで、資源管理型栽培漁業を推進したいということでございます。

おざわ委員

 稚魚を漁師さんが買ってそれを放流していくことだと思うのですが、これは私もちょっと思ったのですが、小田原の漁師さんがそれをやって、タイを買って自分で稚魚を放流しますよね。でもそれは小田原の漁師さんが回収できるというか漁獲できるかどうか分からないじゃないですか。その辺の話というのはどういうふうになっているのですか。県内の組合さんの中で、それはみんなのものとしてやるのですか、それとも、例えば静岡県側から漁師さんが入ってこないようになっているとは思うのですが、それは密漁になっちゃうかもしれないけれども、そういったことの考え方はどうなっているのか教えてください。

水産課長

 まず県内のところでございますが、やはり地先に放流してずっと地先にその魚がとどまっている、そういう魚種もございますけれども、どちらかというと動き回る魚種のほうが多いというのが現実でございます。県内全体といたしましては栽培漁業協会というのを作りまして、そこに漁業者の方が負担金をお支払いする。それから遊漁船業者の方からは協力金を頂いて、県全体で見まして放流に適した所に放流する稚魚を放しまして、相模湾や東京湾全体の漁業者の方がその利益を得られるという仕組みのもとでやってございます。

 それから他県での部分ですが、細かいところを見ますと確かに本県の放した魚が静岡で獲れたりとか千葉で獲れたりというのはございますが、相手の県でも同じような事業をしていますから、だいたい行ってこいということと、それから放流場所を工夫しますと、例えばヒラメですとかマダイというのは全国的にいますけれども、一つの群としてはある程度回遊するエリアが決まっておりますので、例えば神奈川で放したものがずっと遠くの愛知で獲られたりとかそういう心配はほとんどないことになっております。

おざわ委員

 そうすると、小田原などは周りが広いから相模湾はいいのですが、例えば三浦とか横須賀の方の東京湾側というのは、この後トラフグの話もさせてもらうのですが、例えば東京湾側に放流すると千葉の漁師さんも獲ってしまうだろうし東京の漁師さんも獲ってしまいます。その辺はうまく話し合って、放流量も、東京、神奈川、千葉で同じ量ぐらいにするとかその辺はうまくやっているということでよろしいですか。

水産課長

 水産分野につきましては、栽培漁業に限らず同じ海を使っている部分が大変多い産業になりますので、行政機関も千葉県、東京都、隣県の静岡と常に連絡を取り合いまして、例えば資源管理の措置ですとかそのような足並みをなるべくそろえたり、それから栽培漁業についても今までの中で放流場所等を工夫してあまり他県に行かないようにしたり、それは本県だけではなくて、静岡なんかもそうですがそういう工夫をしながら、トータルで見ていけば大体均衡がとれていると考えております。

おざわ委員

 放流する稚魚というのは、神奈川県の場合は県で育ててそれで皆さんに提供しているのですか。

水産課長

 栽培漁業の役割分担のお話になるかと思いますが、マダイやアワビのようにある程度技術も確立して放流効果がはっきりしているものにつきましては、県の栽培漁業協会が漁業者等の負担などもいただきながら毎年放流事業を実施しております。県の水産技術センターの方は技術開発ということで、まず稚魚の生産方法の技術開発、それから海へ放した後できちんと効果が上がっているかどうかという検証の調査を、県の方が役割として担って実施しているところでございます。

おざわ委員

 農業の試験場もそうだったのですが、稚魚のいろいろな研究もしていただいていて、他県さんとの連携というのもこれから考えていったほうがいいのではと思うのですが、農業もそうだと思うのですが、例えば神奈川県はマダイについてやるけれども、隣の静岡県でヒラメをやりましょうとかアワビやりましょうとかいった中でやって成果としてローコストで安全な稚魚を神奈川県が優秀な稚魚を他の県から買ってきて放すとか、そういうこともやってお互いにウインウインでやっていった方が、限られた予算を有効に使えるんじゃないかなと思うのですが今後そこについてはどうですか。

水産課長

 委員のおっしゃることは、ごもっともな部分もございます。そういう中で、生産の効率だけ見ればなるべく集約化してやっていくというのが非常にローコスト化になりますが、もう一方で、大量の稚魚を狭い水槽で飼うことで病気の発生ですとかそういうリスクがございまして、そういうリスクを考えると、あんまり集約化して、例えば今年マダイを当てにしていたのに生産をお願いした県でいろんな事故が起こり全くできなくなるということで、ある程度の分散も必要になってくるかなと思います。

 ただし、そういうことも踏まえましても将来的な課題といたしましては、他の県ともそのような部分で話し合いをしながら、連携できる部分は連携していく必要があると考えております。

おざわ委員

 今度は種類の話を聞きたいのですが、割と固定的なマダイ、アワビ、ヒラメとかですが研究をされているということなので、今後新しい品種と言いますか、例えばイセエビだとかアマダイとかそういった結構単価のいいものをやっていくとかそういった話はどうでしょうか。

水産課長

 先ほど御答弁させていただいた栽培基本計画の中では、今後はカサゴですとかメバル、トラフグ、そういうものに新しい魚種として取り組んでまいりたいと考えております。

 それから今御質問の中にありましたイセエビにつきましては、卵から浮遊した幼生、いわゆるプランクトンの状態で約1年過ごすということで国の研究機関などで一応卵からとって親にするということを技術的にはできているのですが、実際に大量生産するのは非常に難しいというような状況になっています。それからアマダイにつきましては、一部の県ですでに種苗生産に取り組んでいるのですが、特に親を飼う場合に縄張りをつくるということでかなり広い施設がないと飼育が困難ということで、機会があれば水産技術センターを見ていただきたいのですが、正直手狭な施設ですのでなかなか本県で取り組むのは技術的に難しいかなと考えております。

おざわ委員

 栽培漁業は沿岸漁業の振興を進める上で大きな柱の一つと考えています。その中で、新たな施策として取り組もうとしている資源管理型栽培漁業は有効な施策と思っております。水産資源を増やすための本県らしい取組を推進していただきまして、沿岸漁業の振興をさらに図っていただくことを要望させていただきます。

 続きまして、トラフグの栽培漁業について聞きたいと思います。テレビとか新聞で大きく出まして皆さんも注目されたのではないかなと思いますが、この点について何点かお伺いします。まず、本県におけるトラフグ漁業の状況についてお伺いします。

水産課長

 本県では、もともとトラフグを対象とした漁業はほとんど行われておりませんでした。

 平成15年度に相模湾の長井町漁業協同組合で1.1トンと、ふだんですと年間に何匹か顔を見る程度という状況が突然たくさん獲れたということがございまして、それをきっかけに、長井町漁業協同組合の漁業者の方が、トラフグを対象としたはえ縄漁業を始めるようになりました。漁業者の方も資源を増やさないといけないということで、平成16年度よりトラフグの稚魚の放流に取り組み始めまして、長井漁協のトラフグの漁獲量が平成20年度以降、大体2トン程度で安定的に推移しているという状況でございます。

おざわ委員

 次に、トラフグの稚魚の放流を始めてから、今までトラフグの稚魚の生産数と放流数の推移とか、また放流の場所について簡単に説明してください。

水産課長

 平成16年度より種苗放流しておりましたが、当初は本県でトラフグを生産していなかったということで、他県産の稚魚を譲っていただいて放流を続けてまいりました。平成23年度からは水産技術センターでも試験的な生産を始めまして、それ以降は年により変動がありますが毎年1万尾から3万尾前後の稚魚を生産して放流しております。さらに平成23年度から25年度にかけまして、相模湾と東京湾でだいたい30ミリから70ミリぐらいの稚魚を6万から11万尾ぐらい放流している状況でございます。放流している場所でございますが、三浦半島を中心に、江の島あたりから東京湾側の横須賀港のところの8箇所で放流しております。

おざわ委員

 現時点で成果はどの程度になっているか確認させてください。

水産課長

 漁獲されるトラフグのうち、放流された魚の割合が調査結果から約6割弱という状況になっております。先ほど長井町の漁業協同組合で平均して2トン前後の漁獲があると御答弁させていただきましたが、トラフグの価格を見ますと、最近のデータですと安い時ですと1キロ1,600円程度なのですが、冬場の高い時ですと1キロ1万2,000円ということで、平均でも6,500円となっておりますので、そういうことを考えますと、年間1,500万円程度の水揚げ増に貢献しているというところで、特に冬場は漁のない時期ですので、漁業者にとっては大きな収入源になっていると考えております。

おざわ委員

 キロ1万2,000円ということで、だいぶいい時はいい額になるので、これが三浦半島だけじゃなく西部の方でも獲れると有り難いなと思うのですが、そういった方法を発展させて、県西部の方にもトラフグを放してみようといったお考えはあるのでしょうか。

水産課長

 トラフグは、小さいうちは砂に潜って外敵から逃れるという性質がございまして、放流するには適度な砂浜があって、しかもちょっと真水が入っているところがよろしいようなので、相模湾側ですと、例えば横須賀の小田和湾ですとか限られたところに放流するのが効果的かなと考えております。

 それからトラフグ自体は大陸棚の上で主として生活しますので、県西域ですと残念ながらちょっと大陸棚が狭いのでなかなか分かりませんが、漁業として県西域の地先で成り立つかどうかというのは何とも言えない状況だと思います。

おざわ委員

 トラフグの栽培漁業はうまくいっているようですが課題は何かあるのでしょうか。

水産課長

 まず稚魚の生産段階の課題でございますが、フグ類は非常に歯が発達しておりまして稚魚を育てる過程で約10ミリぐらいになりますとかみ合いをしてしまい、ヒレをかんで稚魚が傷ついて死んでしまうという問題がございます。

 そういう問題を解決するために、水産技術センターではトラフグ同士が水槽の中で見えにくくするために、植物プランクトンで水に色を付け互いに見えなくするという工夫を行うことによって、稚魚のかみ合いを減らし、種苗の生産効率を上げているというようなことにも取り組んでおります。

 それから先ほども御答弁しましたが、トラフグには放流をするのに適した場所があります。そういう場所がどこなのかという調査とともに、ただ単に海にざーっとバケツから放流するのがいいのか、それとも海に少し慣らすような、囲った中に少しトラフグを入れて慣らしてから拡散させたほうがいいのか、そういうような方法を今研究しているところでございます。

おざわ委員

 今回の冒頭で天然のトラフグがとれましたよという報道だったと思うのですが、この東京湾で生まれたトラフグはどうなのかその辺は分かるのですか。

水産課長

 昨年の4月に千葉県の富津沖で成熟しつつあるトラフグが遊漁船で釣られました。かなりたくさんのトラフグが釣れているということで、春の時期に東京湾でこれだけ多くのトラフグが確認されたのは非常に珍しい事例でございます。その後昨年6月に東京湾の一番奥の葛西臨海公園近くの海岸で、1センチから4センチ程度の大きな稚魚が見付かっております。本県の水産技術センターの職員が現地で確認したところ、放流している稚魚より明らかに小さなものであるということで、天然のトラフグであろうと推定しているところでございます。

 このようなことから、従来東京湾では天然のトラフグの産卵というのは確認されていなかったのですが、東京湾で親が卵を産んで稚魚が育っていると考えているところでございます。

おざわ委員

 定着して増えているということで、非常にいい話だなと思いました。今までトラフグの栽培漁業を進めてきた経緯があると思うのですが、天然のトラフグが増えてきたというのは、どんな可能性というかどんな理由があるのか分かりますか。

水産課長

 今までは種苗放流してトラフグの資源を維持していたわけなのですが、ある程度親に育った魚が増えてきたことによって、東京湾で産卵場が形成されたのではないかと考えております。非常に期待しているところは、トラフグはサケなどと同じように生まれた場所に帰る性質があるということですので、もし産卵場が毎年形成されて稚魚が確認できるようになれば、持続的にトラフグ漁業が成り立つようになっていくのではないかなというところを期待しているところでございます。

おざわ委員

 トラフグの栽培漁業については、漁業者も非常に大きい関心を寄せていると思います。今後のトラフグ栽培漁業に関して、県としてはどのように取り組んでいくのかお伺いします。

水産課長

 まず、天然のトラフグの稚魚が生まれているということでございますので、その辺まだしっかりした調査は行われていませんので、そういった調査を行っていきたいなと考えております。さらに、自然に増えてきておりますので、資源が枯渇しないように資源管理の取組を漁業協同組合などと一緒に進めていきたいと考えております。

おざわ委員

 いろいろと注目を受けているトラフグです。東京湾のあたりの話になりますので、今回のトラフグは大切に育てていただくのは当然なのですが、そうすると東京湾のトラフグということですごいブランドに今後なっていく可能性もあると思うのですね。そうすると、やっぱり三浦とか横須賀の漁師さんは本当に助かるのかなと思っています。

 こういったことを県全体でもう少し西とか相模湾の方でもやっていくというのはどうなんでしょうか。トラフグじゃなくてほかのものでやっていくというのも当然県としても考えているということでよろしいですか。

水産課長

 それぞれの地先に適した魚種を生産していきたいなと。具体的には、カサゴですとかメバルみたいなものは県西地域の岩場でも非常に生育する魚種ですので、そういうものの放流量を増やすことによって、県の西側の漁業者の方にもいろいろ貢献していきたいと考えております。

おざわ委員

 漁師さんは期待していると思うので是非お願いしたいと思いますが、最後に1点お聞きしたいのですが、相模湾、東京湾、それぞれ湾によって住んでいる魚って違うと思うし、それを人間の都合で、例えばイセエビがいないところにイセエビを放したり、先ほど言いましたがアマダイは高級魚だから獲れるといいからと言って放流してしまう場合に、生態系には影響はそんなに出ないのですか。今までいなかった魚を放すことでその辺はどうでしょうか。

水産課長

 天然の魚のところに人工的に生産した魚種を放流するということは、どうしても親の数が限られますから、まず1点目としては遺伝的な多様性が低下するというような問題がございまして、それにつきましては一応漁獲される魚の遺伝的多様性をチェックして、そういうものが低下しないように配慮しながら進めております。

 それからトラフグなどにつきましてはもともと生息していたこともありますし、まだ獲れているといっても数トン程度ですので、それほど大きな影響を他の魚に与えるとは考えてはおりません。

おざわ委員

 トラフグは冬場の単価が非常に高いということ、また成長も早いですよね、ということで栽培漁業に対する漁師さんの関心が非常に高いものがありますので、さらにここにきて、天然のトラフグが捕獲され始め東京湾に産卵場が形成された可能性があるという話であります。トラフグの栽培漁業は県が推進しようとする資源管理型栽培漁業のモデル事例になると思いますので、積極的に推進していただくことを要望いたします。

 続きまして、漁業制度と漁業取締りについて、今回予算に漁業取締船の建造予算が来年度予算に計上されています。漁業取締業務の充実強化を図るということで新しい船を造っていくということのようでありますが、この取締りについて漁業秩序の意義にとって重要じゃないかなと思っております。

 一方で、そもそも漁業はどのような法制度に基づいて行われているかについては、私も含めてなじみがなかなかないので何点かお伺いしたいと思います。まず、神奈川県で行われている漁業はどのような制度に基づいて行われていますか。

水産課長

 漁業は、漁業法、水産資源保護法、それからこれらに基づいて県で定めます神奈川県海面漁業調整規則などの法令に基づいて行われています。本県で行われている漁業を大きく分けますと、漁業権に基づいて行う漁業、それから知事の許可によって行う漁業とそれ以外の自由漁業がございます。漁業権は一定の水面において特定の漁業を一定の期間排他的に営む権利で、アワビやサザエなどを獲れる権利になります共同漁業権、それから大きな定置網を設置する権利になります定置漁業権、それからワカメやノリなどを養殖します区画漁業権の3種類がございます。

 許可に基づくものといたしましては、神奈川県では主なものとしては、小型底びき網漁業、中型まき網漁業、それからシラス船びき網漁業、それから多くの漁業者が営んでおります刺し網漁業などがございます。自由漁業というのは漁業者であればどなたもできるということで、本県でございますと一本釣り漁業やはえ縄漁業がございます。

おざわ委員

 制度について説明は頂きましたが、漁業の制度に違反して操業している密漁者がいると思うのですが、違反の実態は実際どうなのでしょうか。

水産課長

 漁業者による違反では、いろいろ許可を出す時に許可に対して操業区域ですとか、いろんな条件、網の数ですとかそういうものをつけておりますけれども操業協定を逸脱して行う違反事例が多くなっております。それから一般の方の違反ですと、定置網の周りにはその周辺で釣りをしてはいけないようなエリアを設けておりますが、そのエリア内で釣りをしているというような事例が多くなっております。

 平成23年度から27年度までの5年間の平均で年間約34件ほどの違反がございまして、それについては現場で注意したり始末書を書いていただいたりしております。そのほかにも、平成23年度から27年度までの5年間で、年間平均約60件の漁船等の臨検を行いまして違反を未然に防いでいる状況です。

 なお、本県では最近は新聞紙上をにぎわしているような組織的な大規模な密漁は今のところございません。

おざわ委員

 大きい密漁等は本県の場合はないということのようでございますが、違反者に対する指導とか取締りの体制についてお伺いします。

水産課長

 まず本県の漁業取締りの基本的な姿勢は、違反を摘発して司法処分するということよりは違反を未然に防ぐということで、漁業に関する規則の周知などを主体に行っております。

 取締り業務でございますが、漁業法の規定により漁業監督吏員という制度がございまして、現在、水産課、水産技術センター、それから県政総合センターなど合わせて28名が配置されております。取締りの中心は、やはり漁業取締船たちばなによるパトロールが中心になっております。

おざわ委員

 いろいろと取締りの体制とか違反の実態について聞いてきたのですが、この資料にもありますとおり、今回新船にいきたいということで現状のたちばなの写真も資料に出ているのですが、そんなに何か古い船には思えないのですが、何で今回新しい船のたちばなを造らなければいけないのか。

水産課長

 現在のたちばなの見た目は手入れが行き届いていますが、実は平成4年3月25日に建造されておりましてすでに24年が経過しております。材質は軽合金、アルミ製なのですが、アルミ製の船体の場合には金属疲労が生じまして、現在建造時に比べて船体強度が4分の1まで減少しているという状況になっております。その他にも、エンジンの排気管ですとかその他いろいろ不具合が出てきていると。それと性能的にも、当初は35ノットの速力が出るのですが、現在のところ30ノット出すのが精一杯というところで取締りにも支障が相当出てきているということで、今回代船建造をお願いしているところでございます。

おざわ委員

 やはり24年ということで古くなったということのようでありますが、新しい漁業船つくって、今後、新しい船ですから恐らく性能がよくなって、速いし、何かいろいろ装備もついて、また別の取組ができると思うのですが、取締りについては今後はどんなふうに行っていくのか。

水産課長

 先ほど御答弁しましたけれども、漁業取締りは事前の未然防止という観点ですと、パトロール日数を増やすということが一番と考えておりまして限られた予算の中でパトロール日数を増やすために、今回代船建造に当たりましては省エネ性能を重視いたしております。速度その他につきましては、現在の船とほぼ同等の最高速度35ノットでございますけれども、省エネ性能に優れた船型やエンジンを導入することによりまして、だいたい取締日数を50%程度増えると見込んで、今検討を進めているところでございます。

 それから、新しい装備としましては夜間の違反船がかなり多いということで、暗視カメラ等の夜間取締りに対応した施設の導入も検討しているところでございます。

おざわ委員

 新しい装備で夜間も取り締まれるということで期待しております。漁業の秩序や水産資源を守るためにも県の取締りが重要であると考えています。また、新しい船ができるということで、今後も創意工夫を生かした効率的な取締りを実施してほしいと思います。漁業者だけでなくてレジャーのお客さんに対しても、漁業関連法の違反を未然に防ぐため今後も周知を図るように要望させていただきます。



(休憩 午前11時59分  再開 午後1時)



おざわ委員

 次に県産魚介類の販売促進事業について何点かお伺いしたいと思います。県内において大型の農産物直売所において県産の魚介類の販売が行われたり、また漁港などで朝市や直売所が設置されて多くの人が新鮮な魚を求めて非常に活況をしていると聞いています。

 一方で魚介類の消費が低迷しているということも聞いていますので、県では来年度から県産魚介類の販売促進に関する取組を行うということなので、その内容について確認させていただきたいと思います。まず直近の魚介類の消費の動向はどうなっているのでしょうか。

水産課長

 国の調査によりますと、国民一人当たりの魚介類の年間消費量は平成26年度では一人当たり27.3キログラムとなっており、前年度とほぼ横ばいでございますが、これまでの動向を見ますと平成13年度の40.2キログラムをピークにそれ以降減少傾向で推移しております。

おざわ委員

 これまで県では、魚介類の販売促進についてどのような取組を行ってきたのか。

水産課長

 魚食の普及促進の取組としましては、子供たちとその親などの若い世代での魚食普及を進めるために、食生活改善推進員と呼ばれるボランティアの皆様がいらっしゃるのですが、そういう方々に対して地魚などを使った料理教室や講演会などを開催してまいりました。また、地魚を使いました学校給食のメニューの開発や大型農産物直売所における県産魚介類の販売について漁業者が行う時に支援なども行ってきました。これらの取組によりまして、小田原市ではアジを使ったハンバーグなどが給食に取り入れられている実績もございますし、平塚や横須賀などの大型農産物直売所では鮮魚の販売が定着化しております。

おざわ委員

 今お話を聞かせてもらうと、魚介類の消費は10年ぐらいでだいぶ落ちているなというのはよく分かりました。またそれを補おうとして県でいろいろな取組をしているという話も分かったことですが、これまでの魚介類の販売促進に関してどんな課題があったのか教えてください。

水産課長

 まず、県産の魚をPRするために平成17年度に全国豊かな海づくり大会を本県で開催されるに当たりまして、代表的な県の魚11種を神奈川の魚として定めて、いろいろなパンフレット、それからさかなクンのイラスト入りのパンフレットも当時作りいろいろPRに努めてまいりました。一方で湘南シラスのようにマスコミを通じて消費者の認知度も上がった魚種もございますが、そういうPRなどいろいろ行ってきていますが、実際に県産の水産物の消費量がどのくらい増加したかというのを定量的に把握するのは非常に難しいなと感じているところでございます。

 また実際の魚を売る小売り業者や飲食店への直接的な働き掛けとしまして、スーパーと地元漁業者が連携しまして、地魚を流通させるような、促進させるような取組も行ったところでございますが、地元で水揚げされた魚をスーパーの店頭まで届けるための配送システムなどのところでコスト面の問題がございまして、なかなかうまく進まなかったというような課題を抱えているところでございます。

おざわ委員

 そういった課題がいろいろとある中で、今回県産の魚介類の販売促進事業についてということで、どんな取組を具体的にしていくのかお伺いします。

水産課長

 国が行いました消費者に対する生産業の知識・意向調査におきましては、魚介類の消費を増やす有効な取組の一つとして、店頭で知識のある人が調理方法の相談に応じるなどといったことが高い割合で挙げられております。こういう状況の中で、他県の中小食品スーパーマーケットでは、地元の魚介類を店頭販売員が説明しながら販売するいわゆる対面販売によりまして販売量の増大が図られている事例もあると聞いております。

 そこで、本県におきましても県産魚介類のスーパーなどの小売業者における取扱量の拡大を図っていくため、魚介類の販売方法、仕入れ等の流通実態について調査を行いまして、県産魚介類の販売促進を図るための課題を明らかにしていきたいなと考えております。

 また、水産物は飲食店の需要も相当ありますことから、県産魚介類の飲食店への販売量を増やすため飲食店における水産物の仕入れ先、ニーズなどについても調査を行い、既存の流通ルートに頼らない漁業者による販売ルートの開拓へ向けた取組を始めたいと考えているところでございます。

おざわ委員

 地元の小田原の駅前でも、例えば回転寿司でない昔ながらの職人さんが握っているお寿司屋さんがなくなってしまっていて、駅前でそういうお寿司を食べようとしても、二、三店舗しかない。だから、観光客の人も小田原に来て新鮮な魚介類を食べたい、地元の魚を食べたいと言ってもなかなかそういうところもないので、そこについては皆さんにいろいろ知恵を絞っていただきたいと思いますが、今後この事業の展開についてはどのように考えているのかお伺いします。

水産課長

 県産魚介類が地元で流通するとともに、飲食店での取扱量が増えるよう、その方策について検討して施策として実現できるようにしていきたいと考えております。

 他県の事例では先ほども御答弁いたしましたが、量のまとまらない地元の魚をうまく売っている食品スーパーの例もございますので、そのような事例を何とか県内で実現できないかと考えて来年度予定しています調査を通じて明らかにしていきたいなと考えています。その上で、漁業者、流通業者、小売業者、有識者などの意見を伺いながら、具体的な施策に結び付けていきたいと考えているところでございます。

 また繰り返しになりますが、他県の例では、小売店において地元の魚に精通した販売員が消費者に説明し販売することにより地魚の販売量を増やしていることから、小売店の担当者や飲食店の県産の魚の情報提供や、漁業者と小売業者とのマッチングみたいな県産魚介類の販売促進について、県としてすぐに取り組めるようなことについてはなるべく早く着手したいと考えているところでございます

おざわ委員

 いろんな工夫をしていただいて、小田原のかます棒は1本250円で割と売れているようです。買っていただいているので、やはりそういった取組を進めていただければと思います。最後に要望させていただきます。魚介類は健康食品としても機能を有していますが、県民にとってもふだんの食卓で取り入れたいと思っている食材の一つだと思います。そのための方策に様々な方向から取り組むよう要望します。

 続きまして、平成28年度の環境農政局が所管する公共事業における評価結果について、神奈川県の各地ではさまざまな農林水産物が生産されていて、漁港や林道、ほ場などを整備するための公共事業は県内の農林水産業を支える重要な役割を果たしています。一方で、県財政が厳しい中で公共事業に対して県民から厳しい目が注がれています。報告にもありましたが、県が自ら公共事業について評価を行うことは大事なことであると考えています。

 そこで公共事業の評価について何点かお伺いをしたいと思います。始まった経緯及び環境農政局では今まで何件の評価を実施しているのか確認させてください。

管理担当課長

 環境農政局では、継続中の事業の再評価を平成10年度から完了した事業の事後評価を平成18年度から行ってきました。公共事業評価を開始した経緯でございますが、再評価を開始する当時、公共事業が環境に及ぼす影響や財政状況が厳しいことが懸念されておりまして、事業の必要性が低いとか、一度出した事業は多数の反対意見があるにもかかわらず中止されないといった公共事業に対する批判が全国的にありました。

 こうしたことを背景としまして、平成10年度に国の各省庁で再評価が始まりまして、その際国から都道府県に対しても、地域の実情に応じて自立的に取り組むように要請があり、検討のうえ環境農政局としても再評価を始めたところでございます。その後平成15年度に国が事後評価を開始しまして、同様に国から要請があり、検討のうえ平成18年度から環境農政局として事後評価を開始しました。

 評価件数でございますが、これまで再評価は開始から19年間で延べ90件、事後評価は平成18年の開始から11年間で31件、合計121件の評価を実施しているところです。

おざわ委員

 この事後評価とか再評価というものをやる基準というのはどういった基準ですか。

環境農政局副局長

 先般の冒頭の報告で、私の方から説明させていただいた報告書38ページでございますが、評価の概要のところで順を追って記載しております。再評価につきましては、事業採択後5年を経過した年度で継続中の国庫補助事業といった基準、それから事後評価につきましては、事業全体が5億円以上で完了から5年が経過した事業から選択するということですので、どうしても年によって事業の実施の数に差がございますので、評価自体も多くなる年と少なくなる年があるということでございます。

おざわ委員

 こういった基準があってその中で選ぶということですが、その中でも注目度が高いものを選ぶということでしょうか。

環境農政局副局長

 基本的に基準に該当するものにつきましては全て対象として実施します。

おざわ委員

 再評価は継続中の事業を対象として行われるということですが、これまで休止とか中止とかになった事例はあるのでしょうか。

管理担当課長

 今まで再評価を行ってきました公共事業のうち、再評価により休止になりました事業が1件、中止になった事業も1件ございます。休止の案件でございますが、平成10年度に再評価を行いました林道の開設事業でございます。林道の開設予定地の付近で国内希少種の野生生物、クマタカの営巣が確認されまして、地元等の要望も踏まえその生息調査のため事業を一時休止したことがございます。なおこの事業でございますが、国庫補助事業でございまして、平成12年度に国、農林水産省でも見直し作業、再評価を行いまして、最終的に中止とされたところでございます。

 もう一件の中止の案件でございますが、平成21年度に再評価を行いました農道の整備事業でございます。用地交渉の難航等がございまして、事業の進捗がよくなかったこと、事業を継続しても費用に見合う効果が期待できなかったことから中止としております。

おざわ委員

 2件を中止したということでありますが、今回この報告で出ています特定漁港漁場整備事業で小田原漁港の件で継続となっているのでございますが、その継続とした理由について伺います。

水産振興担当課長

 この特定漁港漁場整備事業の直接的効果といたしまして、一つ目は漁港の整備等により県西地域の安定した水産物生産や流通拠点としての発展が図られること。二つ目は岸壁等の耐震強化等により災害等における防災拠点としての役割が果たせ、さらに災害が発生した場合でも早期に水産業の再開が出来ること。三つ目は都市住民との交流の促進が図られることが挙げられます。

 さらに副次的効果としましては、海藻が繁茂しやすくイセエビなどの磯の資源の生育の場となるブロックを使用して、防波堤等の整備を行うことによる自然環境の保全と創造、観光客が小田原漁港等を訪れることをきっかけに県西地域の地域振興が期待されることなどです。これらの効果を委員会で説明し、委員会から本事業の継続を可とするとの御意見を頂いたことから、県の対応方針を継続といたしたところでございます。

おざわ委員

 継続の理由については分かりました。今回この理由を聞いた上で、この公共事業を評価して継続という形になりました。こういった事業の継続になったことも含めて、県民への開示はどのように取り組んでいくのかお伺いします。

水産振興担当課長

 公共事業につきまして、広く県民へアピールし理解を深めていただくことはとても大切なことだと考えております。

 小田原漁港につきましては、すでに県の西部漁港事務所のホームページに特定漁港漁場整備事業の内容や主な施設の整備状況などを掲載しているとともに、パンフレットを作成するなど広く県民に対し周知を行っているところでございます。さらに小田原漁港では小田原みなとまつりといった各種のイベントが実施されておりまして、こうしたイベントを通じまして直接県民の方へ水産業の大切さや魅力を伝えるとともに、漁港整備の効果や必要性などをアピールしております。

 また、小田原漁港に関する統計データや定置網の写真、小田原漁港へのアクセス方法などの内容を盛り込んだ名刺サイズの大きさの漁港カードを作成しまして広く県民に配布しているところです。今後もこのような取組を継続して行い、公共事業について県民の方々の理解が深まるよう、また漁港に関わる魅力のある情報を随時発信していきたいと考えております。

おざわ委員

 これまでいろいろお伺いさせていただいて、環境農政局では公共事業について専門家からいろいろ意見を聞くなど、きちんとした枠組みの中で評価をしているということのようであります。一方、県の財政が非常に厳しい中で県民に公共事業の役割を理解してもらうことは非常に重要であり、今後ともそのための取組を積極的に実施していくことを要望させていただきまして私の質問を終わらせていただきます。

河本委員

 先般一般質問を行いまして、今回説明がありましたかながわ農業活性化指針の中から何点かお伺いしたいと思います。まずこの活性化指針の目的の中の基本理念の中に、食糧等の安定供給というところがあります。これから県民に対して安定的に供給するといった目的に対して、今回のこの活性化指針の中ではどのような目標が設定されていますか。

農政課長

 県民に県内の農産物を供給しようということで、施策方向2に安定的な農業生産と次世代への継承及び施策方向の1に県民ニーズに応じた農畜産物の生産と利用の促進のこの二つの施策の固まりが安定供給に向けた取組としてございます。配付しました別添資料の14ページには、施策方向1県民ニーズに応じた農畜産物の生産と利用の促進についての目標数値ということで三つ、マーケット・インの発想による新たな契約数、二つ目は新商品の開発や販路拡大などの成果があった畜産物のブランド数、三つ目は農業者が生産・販売した加工品の年間総販売金額、この三つをこの施策の方向の目標数値として挙げてございます。

 一方、もう一つの安定的な農業生産と世代の継承の方でございますが、こちらにつきましては19ページに施策方向2の関係の目標数値として、新規参入者・法人数、認定農業者等への農地集積率、年間販売額3,000万円以上の耕種経営体数、新規就農者の女性割合ということになっております。最後の24ページに総合的な数値目標として、活性化指針全体のトータル的な目標としまして、農産物の販売額と畜産物の販売額ということで、県内農畜産物を供給していくということの数値目標として提示をさせていただいてございます。

河本委員

 いろいろ説明があったのですが、私は消費者である県民の方々に分かりやすい数値目標が必要なのだと思っております。先ほど言われた24ページの総合的な数値目標はどちらかというと生産者ですよね。生産者がいなければ当然安定供給はできないわけじゃないですか。その生産者の目標設定という形ですね。私は県民の方に分かりやすい目標を立ててほしいなと思っているのです。この活性化指針の案の中で32ページの参考資料で県民の食を支えていますとあります。ですから、例えば野菜だったら何万人分とか、品目別に具体的な目標を持ってもらうと、県民の方も非常に分かりやすいと思うのですがどう思いますか。

農政課長

 今回、販売額のところを経営体の階層別に分析していった結果としてトップ経営体をつくっていく、今回の一つの取組の大きなポイントを示させていただいています。そういう関係もあり、経営体の規模別にある程度データを追えるものということで目標数値を考えた経過がございまして、この生産量で何万人分にあたるかというところが、なかなか経営体の規模別でいろいろ検討するデータが無いもので、こちらよりも販売額ということで今回は目標設定を考えさせていただいたという経過がございます。同じように、基本的には今の供給量をなるべく維持していくということで販売額を維持しくことを目標設定としておりますので御理解いただければと思います。

河本委員

 私がお話ししているのは、今回トップ経営体ということで3,000万円以上の経営体を増やしていくということで、その生産者の所得や雇用も確保できるというところもあるのでそれはそれですごく良いことだと思います。

 ただ消費者目線で見た時に、そういうトップ経営体を増やすことにより県民に対してどのくらいの食が提供できるかという気がします。最初に戻りますが、最大の使命は安定的な供給なので、そういったところの視点で具体的で県民にとって分かりやすい設定の仕方も必要だと思いますがそのことについてはどう思いますか。

農政課長

 県民にとっての分かりやすい目標設定というのは重要なことであると私も考えます。今回は販売額ということで設定をさせていただきました。地産地消ということで、県内生産、県内消費ということでそれを推し進めていくということで販売額ということを示させていただきました。我々としては極力御理解いただけると思って設定をさせていただいてございます。

河本委員

 確かに神奈川県の農業の取り巻く状況は非常に厳しいと思っております。目標数値がいくつかありますが、横ばいのところもありますが多少減少するところの目標数値もあります。そこはすごく分かります。ただ消費者がいなければ生産者は成り立たなのです。ですから、そういったところの、例えば、具体的に品目別にこういったところは現状維持、これは下がるかもしれない、これは伸ばしていこうといった目標の捉え方も必要だと思っていますしそれが県民にとって分かりやすいことだと思っています。ですから、今回経営体を増やしてそういった個々の生産量を増やせる、維持できると思って計画を作っていると思うので、やはり県民の方にも分かりやすい数値の出し方があると思います。ちょっとこれは検討していただきたいと思います。

農政課長

 今後この施策の評価も含めて、どの階層の販売額がどう推移しているのかということも含めて将来的な検証を行っていく上で、ここの販売額の設定を外してしまうと検証が難しい部分もございますので、そこのところは御理解をいただけばと思います。

河本委員

 販売金額は当然一緒にあっていいわけです。それも目指さなくてはいけませんし。ただ消費者の方が見ても分からないのです。もう一回言うと販売額年間当たり3,000万円以上のトップ経営体を今回10年間で50経営体も増やすという計画になっていますので、こうやって見れば、個別の生産量も増えるのだなという感覚になるわけです。ただ、この活性化指針を消費者の方々が見た時にはやはり分かりにくいということです。

農政課長

 我々としてもある程度御理解をいただけると思って作業は進めていたところでございますので、御理解いただけると有り難いなと思っています。

河本委員

 参考資料がありますから参考的な資料でもいいです。例えば県民の食を支えていますということで、今現在こうですが、多分この指針の中でそこを変えてくれというのは厳しいでしょうが、そういったものもちょっと工夫をしていただければと思います。

農政部長

 県民が分かりやすい指標ということで、何万人分という消費量というのは非常に分かりやすいと思います。こちらは目標値として定めるとすると、今後一人当たりの消費量というのが、どういうふうになっていくのかというのが需給表でその年その年によって数字をつくっていくわけで、それがどうなっていくのか予想というのは非常に難しいというところがございます。ですからこの何万人分というこの数字につきましては、わたしたちの暮らしと神奈川の農林水産業という冊子で、農林水産にかかる農産物、畜産物等について何万人分の生産量がありますということを毎年公表しておりますので、こちらできちっと公表させていただくことにしていきたいと考えてございます。

河本委員

 本県は都市農業推進条例をいち早く導入しこの指針はその中の計画ですから、条例の目的の中で安定供給がやはり大きな柱なので、安定供給というのは生産者が安定的に県民の皆さんに新鮮で安全な食を提供することですから、そういうところは消費者の人が見ても分かりやすいものになればというのを理解していただければ。とにかく分かりやすい資料提出を心掛けていただければということを要望いたします。

 次はトップ経営体の育成を目指すということで、今回の活性化指針の柱かなと思っております。50経営体を増やす予定の話をしたのですが、今現在で経営体としたら中規模だと思うのですが、そういった方でトップ経営体に引き上げる見込みは現在であるのでしょうか。

農業振興課長

 現在、農業技術センターや畜産技術センターの普及指導部門で若手農業者の育成をさせていただいておりまして、その中で将来3,000万円を目指せる農家等の指導を行っておりますので、そちらの方々が将来のトップ経営体の候補と考えております。

河本委員

 そういった若手の方は、今現在でも中核的経営体の方ですか。

農業振興課長

 3,000万円の販売額まではいっていない方になるかと思いますが、先ほど委員からお話しがございましたように、例えば売り上げが1,500万円ぐらいとかの層が主になるかと思います。

河本委員

 そういった方で後を継がれる後継者の方がいますし、辞めてしまう方もいらっしゃるかもしれませんので、なかなか新規に50経営体に伸ばせばいいということではないと思っていますし、そのところが10年目標であれば単純に言えば年間5件ですから、計画的に育成していかないと目標まで行かない。今聞いたのはそういった見込みが今現在あるのかということなのですか。

農業振興課長

 育成に当たり研修等をやる予定でございますが、現時点では平成29年度は20名の方に研修等を受講していただくということで見込んでおりまして、その中から将来の5件を目指していただくということで、スタートしていきたいと思っております。

河本委員

 現状の活性化指針というものがあって、この先4年ごとの改定ということでありますから、10年を目指す計画を立てていると思うので、そこは計画的にやっていただかないと、せっかく目標数値があっても途中で変えていくとおかしな話になってしまうので、そこは是非お願いしたいと思います。

 それでこの資料の中に、トップ経営体とは、とあり事例として載っています。そういった方が、若い人に対してトップ経営体の事例を紹介するような機会は設けられているのですか。

農業振興課長

 平成29年度から考えております研修の中では、県内の若い方たちが目指すべき経営をしている方には、いろいろと事例を紹介していただきたいと思っております。

河本委員

 神奈川県内でも様々な地域がありますしその地域で生産しているものも違ってくるのですが、その中で神奈川県内には地域別に分かれていて25ページで5つの地区に分かれているのですが、この5つの地区の中で分かるだけでもいいのですが、今現在のトップ経営体というのはこの5地区で大体何人ぐらいずついるのか分かりますか。

農政課長

 申し訳ございません。地区別に何名ずつトップ経営体がいらっしゃるのかということは今数字は把握してございませんが、耕種部門だと多いのが横須賀三浦地域、横浜川崎地域、湘南地域、この3地域がトップ経営体の方の率が高い傾向がございます。

河本委員

 逆にゼロというところはあるのですか。

農政課長

 申し訳ございません。地区でゼロかどうかというのは今データを持ってございません。

河本委員

 地区で身近であれば参考例にもなりますし、逆に言えば、そういった方にいろいろな事例を聞きにも行けますので、そこの地区は大事かなと思っていて、私は県央地域ですが、県央地域はやはりトップ経営体という話はあまり聞かないので、当然いるとは思うんですが、逆に言えば、今後そういった県内で、ある程度平均的に経営体を育成していくということは考えておられますか。

農業振興課長

 平均的ということでございますが、県央地区であれば県央地区に合ったタイプの農業経営形態があると思いますので、そちらを伸ばしていただく、目指していくということで考えています。例えば横須賀三浦地区ですと露地野菜の大産地ですから露地野菜中心ということもあるかと思いますが、それぞれの地区で特徴が生かせるような格好で助言、アドバイスしながらやっていきたいと思っております。

河本委員

 地区別にある程度トップ経営体を平均的に増やしていくという形になると、前回の委員会でも話したブランド品が必要になると思っているのですね。

 ですからここに書いてあるとおり、県西地区は湘南ゴールドというのがありいろいろな加工品ができつつある。湘南地域もいくつかあると思うのです。そういったものを、地区別にブランド化を現在も推進していらっしゃると思うのですが、県央地区だったらどういうものに力を入れているか教えてください。

農政推進担当課長

 委員からお話がありました県西部ですと、やはり湘南ゴールドとをいろいろ連携も含めて対応しているところでございます。そのほか三浦半島だったらキャベツ、だいこん、最近では新しくなすをブランドに登録しました。

 県央地区につきましては、山際なら足柄茶、また果樹の関係等も多くございます。最近では昨年厚木のお米なども指定されておりますので、地域で特色あるブランド品があります。

河本委員

 ブランド品も平均的に出していただきたいと思っているのです。かながわブランドに登録することが1つの武器にもなりますし、県央地区ならお米やお茶というお話をしたのですが、津久井在来大豆も結構注目されています。

 かながわブランドでPRをしていただいているのですが、いまひとつメジャーにならない。その理由はどういうことでしょうか。

農政推進担当課長

 津久井在来大豆につきましては複数の地域でブランドに登録されておりまして、利用方法として納豆とか加工品に使われており、かながわブランド使ってますマークというのを付けてPRしているところでございますが、量の問題もございますけれども、PR不足ということもあると思いますので、今後しっかり取り組んでいきたいと考えております。

河本委員

 いずれにしても、他県にない神奈川県ならではの商品を開発していかないと、なかなか3,000万円以上という目標だけを立てても達成はむずかしい。その地区に合った県外にも発信できるような商品が必要だと思います。湘南ゴールドならサワー、お菓子などいろいろなものに加工されています。そういった効果も出てきていると思うので、そういったものが地区毎にあれば非常に生産者の方も取り組みやすいし神奈川県のPRにもなりますので、是非そういったブランド力の高い商品を作ってPRしていただきたいと思っています。

 それで、かながわの農業活性化指針を県が策定したとしても、最終的には33市町村の生産者の方が取り組むことだと思います。都市農業振興基本法の中で地方計画というものがあるのですが、現状取り組まれている市町村というのは県内であるのですか。

農政課長

 今現在県内で作成された市町村は承知してございません。

河本委員

 そうしますと、県がいち早くこういった計画を作り、今後市町村が同じような計画を作ると思うが、同じような目標を持って進めないと進まないと思っているが、市町村に説明等に行かれたと思うのですが反響はどうだったでしょうか。

農政課長

 都市農業振興基本法に基づく都市農業振興の関係は、市町村の役割が今後非常に大きくなる部分があるかなと考えてございます。それでいくつかの説明会等で市町村といろいろお話をさせてもらった中でも、国の方からいまだに新たな制度が完全に示されている状況ではないということで、市町村としてもなかなか動きがとりづらく非常に困っているというお話を伺ってございます。

 県としましては、市町村との情報交換を密にして連携を図りながら基本法に基づく新たな制度が示された段階で市町村へも十分周知を図って、制度の運用に対する支援、いわゆる地方計画策定への支援をしていきたいと考えてございます。

河本委員

 県で計画を作っても、実際は地域や市町村の方々が行うべきものになっているので、そのところは計画ができるまでは連携してほしい。これは義務ではないので作らなくていい市町村もあるようですが、そういったところは本当に連携を密にしていただいて進めて欲しいと思っていますのでこれは改めて要望いたします。

 かながわ農業活性化指針の中に戻るのですが、雇用の関係で数値目標の中で19ページですが、新規参入者と法人数の基準値と目標値があります。これはあくまでも新規参入者の数字が10年で8人、法人は目標がないのですね。例えばこれからトップ経営体を作ることによって、これは当然法人格を持つのでしょうが、その雇用数の目標というのは雇用した場合には新規参入者に入るのですか。

農業振興課長

 こちらの新規参入者は、農家出身者以外の方が自分で農地等を借りて独立して農業を始めるという数字でございまして、雇用されてという方はこちらには入っておりません。

河本委員

 そうすると、法人の数は数字には入っていないということですね。

農業振興課長

 こちらの数字は、新規参入者と新規に農業以外の法人が入ってくる数を合わせた数字でございまして、42の法人という意味で両方入っております。

河本委員

 そうすると、法人を含めて新規参入者の方が農業に参画した人を含めて、目標数値は10年で8ということでいいのですか。

農政課長

 この目標数値は1年に入る新規参入者と法人参入の数の目標値でございまして、平成27年の42人・法人から毎年少しずつ入る人を増やして、10年後には1年で50人・法人を目標にしたいという数値目標でございます。

河本委員

 法人を年に何件増やすのか、新規就農者を何人増やすのかという話。これではそれが分からないのですよ。

農業振興課長

 大変申し訳ございません。計画時にいわゆる新規参入の人数と法人の人数ということで整理して目標値を立てておりますが、今は内訳の数字を持っておりませんので後ほど答えさせていただきたいと思います。

河本委員

 その前にこの表を2段にするとか少し分かりやすく書いた方がいいのではないか。 今持ち合わせていませんと言ったが、これでオーケーですと言ったらこれがそのままになっちゃうわけですよね。

農政課長

 このお示しの仕方については検討させていただきます。

河本委員

 検討というか分かりやすくしてください。自分たちで分からなければ全然分からないのでそこは検討をお願いします。

 先ほど話したように、法人を立ち上げて雇用を創出することについて知事答弁の中でもありましたが、雇用をどのくらい増やしていくのか、どれくらいの雇用を目指していくのか。それは新規参入者とは別に目標を立てるべきだと思いますがどうでしょうか。

農政課長

 御指摘はよく理解はできますが、まず我々としては雇用できる法人をつくらないことにはということで、そこのところをまず目標数値にさせていただいて、ある程度法人が軌道に乗ってくる段階で、その法人就農の目標についても今後考えさせていただければなと思っております。

河本委員

 これをゼロからやるのであればそのお話も分かるのですが、例えば経営体の事例ということで、この案に載っているのは役員が1名、社員が5名、パートが35名ということで働いていますとあるので、そういったデータを全部調べて今回50件を目指しましょう、3,000万円以上をという目標があるわけですから大体分かるのではないか。だから50件増やせば何人ぐらい雇用が出来るかというのも目標で立てていかないと、お話いただいた答弁と違ってきますし、そこは分かりやすくしてほしいと思いますがどうでしょうか。

農政課長

 雇用をしている経営体数というのはデータであるのですが、そこの中身の精査ができていないところがございまして、実は家族経営なんだけど雇用者がいるという形を報告されている農業者の方がいらっしゃっていて、本当に法人として雇用しているのか、家族を雇用者扱いにして置いているのかというのがデータ上見えないところがあって、そのあたりのところは今後国の統計部局とも精査をさせてもらった上で、どういう形で県内の今の雇用状況というのをどう把握していくのかというところから課題があるということで、現在、何人農業経営で雇用されているかということは正直に把握できていない状況でございます。

河本委員

 この間の質問でも次世代につながる魅力ある農業ということで、質問させてもらったんですが、やはりそういった細かいところも分からないとこれから例えば県では法人を増やしていくという中で、今回難しいかもしれませんが、雇用がこのぐらいというものが示せれば、若い世代の方もやってみようかなという人も出てくるわけですよ。そういうのも1つのPRになるし農業の活性化にもなるので、何度も言うように最終的に分かりやすいものをつくらないと本当に誰も来ないですよ。

 だから県民の方が見てこれから働きたいという人がいて、じゃあ県はこういう取組をしているのでやってみようかなという気になるようなものを作っていかないとと私は思っているのですが、今これを全部変えろというのは当然できないと思いますが、そういったものを別の資料で出すとか、そういったことは考えてほしいのですがどうですか。

農政課長

 今後、毎年この活性化指針については検討を重ねていく。進捗状況を把握しながら、様々な検証を続けていくということを毎年続けてまいりますので、その中で今御指摘をいただいた部分について、よく精査しながら進捗の状況を把握してまいりたいと考えてございます。

河本委員

 分かりました。いずれにしても雇用の中には国の振興法にもありますが多様な人材というのがあります。これにこだわったのは、是非女性の方、障害のある方を含めてそういった方が農業をやってみたいなと思えるような計画にしてほしいので、何度も言うように、県民の方が見て分かりやすい計画にしていただくことを要望しまして質問を終わります。

持田委員

 先ほどからおざわ委員が漁業関係で大分質問も多くされていましたが、そういう中で来年度の県の予算の中で水産漁業関係ですね。ここをしっかりと取り組んでいこうという意欲も見えてくるわけですが、そういう中で私ども漁業というものを少し遡って見てみますと、もう少し漁業の売上げ、水揚げ量も多かったのかなと思うのですが、そういったところをかいま見ながらと同時に、この変化があるということは何かいろいろな要素が加わって変化が出ているのかなと思うのですね。

 そういう変化の中で、東京オリンピックの時もこれからセーリング会場ということで江の島近海がそうでありますが、そういう状況の中でセーリングとか観光とかいう部分も今度は漁業に大なり小なりの影響が出てくるかと思うのですね。今でももう出てきているわけですけれども、そういったことを含めた中で数点、質問させていただきたいと思っております。

 まず頂きましたデータですと、過去の神奈川の海面漁業、漁獲量の推移を見てみますと最大の時は18万3,454トン、これは昭和43年の時ですが、このくらいの漁獲量がありこれが平成25年になると3万3,000トン強ということでありますが、これはもう5分の1、6分の1という数値になっております。

 あと生産額等々を見ましても、昭和48年頃は328億円ほどあったものが平成26年には、何と151億円ということでこれも半減をしているという状況であります。こういう状況になってしまうというのは、それぞれ要因があるわけですけれども、この要因を、例えば魚を食べる量が少なくなってきた、人口は増えておりますね。ですけれどもそういう状況がありましたと。あるいは漁業者の皆さんの労働というのがきつい、これもあろうかと思います。さらには船舶ですね。よく課題になっておりました重油が高騰して高いということ等々、要は漁業をするのにコストが高くなってきている、こういう部分も考えられるのかなと思うのですね。そういった要因というものはどのように把握をされているのかお答えいただければと思います。

水産課長

 本県の海面の漁獲量は委員御指摘のとおり、昭和40年代前半ですと十数万トンございました。そのあと徐々に減ってきて、現在3万トン強という状況になっています。

 まず、この大きな原因としましては昭和40年代までは遠洋漁業が非常に盛んでございまして、例えば三崎の地元のマグロの漁業者だけではなく、当時は大手のマルハ大洋漁業ですとか、そういうところも三崎を本拠地として漁業を行っているという部分の統計数字も大分入ってございました。そういうところがまず現在と大きく違う要因でございます。

 それから昭和50年代の前半に各国で200海里体制が非常に強化されたということで、そこから遠洋漁業の衰退が始まってきております。さらに先ほど委員御指摘のとおり燃油の問題ですとか、それから遠洋の船員さんの確保というようなところで遠洋漁業が非常に大きく減ってきたということ。

 それとあわせて、三崎地区が中心なのですがイカ釣り漁業ですとか沖合い漁業になりますが、100トン程度の船のイカ釣り漁業ですとか、それから50から60トンの船を使いまして伊豆諸島でサバを獲る、大きなたもでサバをすくうサバたもすくい漁業というのが昭和50年代ぐらいまで非常に盛んでして、昭和50年代の一番水揚げがあった頃ですと、サバだけで三崎漁港に1万数千トン水揚げがあったと。そういうものがサバの資源が大幅に減って非常に減ってきたということでございます。

 一方、沿岸漁協の方は大体2万トンから2万5,000トンぐらいで、昔から非常に安定してきているという状況でございますので、この3万3,000トンという数字は遠洋と沖合が減ってきた衰退してきた部分が非常に大きいということで、沿岸の方は量的に見れば、少なくとも昔とそれほど変わっていないのではないかなと認識しております。

 合わせて生産金額につきましても、昭和48年ですと320億円、その後ピーク時が昭和58年で500億円弱あったのですが、やはり本県の場合マグロが非常に魚価が高い魚種になりますので、マグロの漁獲量と魚価の高いというものをいっぱい獲っていたということで、水揚げ高に占めるマグロの割合が非常に高かったと。それで遠洋マグロが減ったということで非常に減ってきているという状況でございます。

持田委員

 よく分かります。水産課長の回答が非常に長くなるというのは、それだけいろいろなことの経験をなされてきたということかなと思うのですね。

 それで先ほどからお話がありましたやり取りの中で稚魚の放流というのがありましたが、それも放流して育てたから全部獲るんじゃないよと、親魚をつくっていくんだよというお話もございました。等々、漁業という中ではいろいろ方法も変わってきているということで、水産技術センターが御苦労いただきながらいろんな研究をしていただいていますね。こうした中にも記載があるのですが、例えば先端技術を用いた栽培漁業に関する研究をしながらしっかり技術を磨いていくことがあろうかと思うのですが、これからやっていくに当たって、こういった技術革新というのをどのように捉えていますか。

水産課長

 水産の分野というのは非常に広いもので、稚魚の生産部分や魚の病気の話も先ほどさせていただきましたが、そういうところから利用確保、海の環境、魚を捕る漁具の開発、そういうものも全部、例えば地方の水試で全て満足いく内容で試験研究するというのは非常に困難であると思いますので、やはり地方水試としましてはそれぞれの特徴を生かして、本県の場合でしたら栽培漁業ですとか定置の研究ですとかそういうものを重点的に行って、そういうところでしっかり成果を出していきたい。足りないところにつきましては、国の研究機関や大学等の力を借りて、漁業者のいろいろ研究ニーズもございますので、そういうものにしっかり応えていきたいと考えております。

持田委員

 そこで内部で解決ができていく研究とかによって少しずつ前進ができるという方法と、外的要因によって漁業というものがどうしても追いやられてしまう、衰退してしまうような、こういう要因というのもあろうかと思うのですね。今の後者の方というのは、先ほど私がちょっと触れさせていただきました。海のレジャーが盛んになってきているということで、漁業との関係、観光という部分では地域にとってはレジャーが盛んになってくる。これはいいことですが漁業者にとって全てこれがいいことなのかなと思うと、そうでない部分も当然あろうかと思うのですね。

 そういった時にどのように調整をしながら関係をどのように築いていったらいいのか、この辺はどうですか。

水産課長

 本県は都市部に位置しておりまして、非常に古くから釣り船によるいわゆる遊漁、それからヨット、ダイビング、そういうものが非常に盛んでございます。当然同じ海で漁業者と競合する部分がありますのでトラブルも非常に古くからございます。

 そういう中で昭和45年に漁業者と釣り船業者などが集まって、いろいろ問題を解決する県の遊漁協議会というのを組織していろいろ解決を図ってきております。また、釣り船以外につきましても、今から20年ぐらい前に遊漁協議会を改組いたしまして、遊漁海面利用協議会ということでダイビング業者の方ですとかウインドサーフィンの関係の方ですとか、それからいろんなところで問題になりますジェットスキーの方などに入っていただいて、より幅広にルールづくりを始めております。その中では市町村と協力しまして、藤沢ですとか鎌倉ですとか、当時ございましたサーフ90交流協会などとともに、海浜ルールを作ってきたり、そういう取組をしてきて、何とか調整しながら海の利用を進めているところでございます。

 一方漁業サイドにもいろいろ観光漁業的な要素、それから船からのダイビングもございますので、そういうサービス提供などを漁業協同組合が取り入れるように水産課としてもアドバイスして、そういう対応を例えば城ヶ島の組合ですとかそういうところでも20年前からダイビング業者と協定を結んで取り組んでいるということで、必ずしも対立関係だけじゃなくて、双方ウインウインの関係が築けていくものだと考えております。

持田委員

 漁業と農業ということで丘に上がると農業があるのですが、農業も観光農園等々ということで時代のニーズの中でミックスをいたしながら双方が交流していけるような形をとっていこうという部分にあろうかと思います。それで、私がお聞きしますところ水産課長は今年3月をもちまして御勇退をというお話をお聞きしております。年齢は誰しも重ねるものでありますから致し方がないかなと思うのですが、でき得れば再雇用とかそういうことでこれまでの経験も生かしていただく、こういう形もあろうかと思うのですが、いずれにしても3月末でということであります。

 ですけれども、水産課長は水産ということでは本当にいろいろな経験をされて、その知識も豊富でありますし、今少しお話いただきましたけれども、これからの神奈川の水産業をどう発展していったらいいのか。我々もそういった点は本当にプロでもないですし、そこは水産課長のこれまでの経験を生かしていただいて、我々にもお聞かせいただきたいですし、あとに続かれる職員も何か聞いておきたいなという部分があろうかと思うのですが、そういった点はどうでしょうか。これまでの経験を重ねていただいて、今後の神奈川の発展に向けて何かお話しいただければと思います。

水産課長

 私の経験を踏まえて今後の神奈川の水産業をどうしたらいいかということでございますが、漁業、基本的には魚が獲れて何ぼという産業でございますので、そこが基本になるかなと思っております。そのためには栄養が豊富で豊かな海をつくっていくということが一番肝心ではないかなと思っております。

 しかし、昨今の情勢ですと東京湾では海水中の酸素が少なくなる貧酸素水塊が毎年発生していろいろ魚の資源にも影響しておりますし、三浦半島では海藻が魚に食べられてしまう磯焼けという現象も起こっておりますし、非常に漁場環境が悪化しているという状況があります。ですから、まずは漁場づくり、漁場環境の改善ということが最優先で取り組むべき課題ではないかなと思っているところでございます。常任委員会等でも今まで水産業の振興ということで栽培漁業ですとか資源管理型漁業ですとかそれから漁場造成、漁港整備など御議論させていただいてまいりましたが、そういう施策は水産業の基本としてしっかり進めさせていただいて、今後も進めていく必要があると考えております。

 非常に今危惧しているところは、近年水産物の消費量が低迷しておりまして、先ほどの答弁の中でも触れさせていただきましたけれども、その背景には魚屋さんが非常に大きく近年減少しています。ここ10年だけ見ても全国的に見て半減しているというような非常に厳しい状況になっております。従来は漁師さんと魚屋さんは対立関係で、一方は高く買え一方は安く買おうとするのですけど、今後は水産物の販売戦略をどうしていくかが水産業あるいは漁業全体の大きな課題となっております。これまでも先ほど御答弁しましたが、魚食普及や加工品の開発などいろいろと取り組んでまいりましたが、なかなか効果が実感できないと。そこで水産物の流通を再構築していく取組が必要であると思っております。

 ただ、流通問題は行政が旗振ったからといってすぐに解決できる問題ではございませんので、漁業者の方も今までですと市場に水揚げして俺の仕事は終わりだという感覚の方が非常に多かったのですが、最近はシラスの直売ですとか流通にも関心を持って取り組んでいるのですが、漁業者の方も消費者に魚を届けるにはどうしたらいいかということを考え、自ら実践していただくような取組が必要になってくるのではないかと思っております。

 いずれにしましても漁業者は零細ですし、本県の場合、漁業組合も非常に零細なところが多くございますので、行政機関としていろいろな手助けをしていかなければいけないところがございます。水産行政の特徴としまして特に沿岸漁業の振興につきましては、都道府県に今日御答弁もさせていただきました漁業許可の権限はほとんど下りているというところ、それから数々の漁業組合の指導監督ですとかいろいろな振興の部分の役割も県に下りてきております。ただ流通につきましては、漁港ごと、浜ごとにいろいろ事情もありますし、獲れる魚も違うということで地元の市町との連携というのが非常に大事じゃないかなと思っているところです。

 このように考えますところは、実は私平成10年、11年に交流職員として小田原市に派遣されて当時の小田原の小澤市長さんに大変お世話になっています。市に行って感じたのは非常に予算の規模は小さいのですが、非常に現場に密着したきめ細かい対応をされているなと。それから非常にフットワークが軽いと感じておりまして、そういうふうなところから、最近小田原市さんでは地魚を売り出すというところで自らソフト事業を中心にいろいろな取組をされているということで、先ほどおざわ委員からもお話しありましたが、かます棒などもだんだん定着してきているのかなということも感じています。

 こういう細かい部分、ソフト的な細かい部分というのは県ではなかなか全県一律でやっていけないので、そういうところは市町村さんと連携しながらやっていく必要があると感じております。これは小田原だけでなくて、具体的に市町村の名前を出すと差し障りがありますけれども、いろいろうまくいっているなというところは市町の方が独自にいろいろ工夫した取組をしているところが県から見ていてもいい取組をしていると感じていますので、これからの時代は繰り返しになりますが、市町村さんが地元の水産をどうするかというのを積極的に取り組んでいただいて、それを県が何とか後押しして成果につなげていくのが県の役割ではないかなと考えております。

 あとは、水産業はクローズされた世界になりますので、常に世の中の動きにアンテナを張りまして、いろいろドローンなども話題になっておりますが、そういうふうな技術も取り入れられるように時代に遅れないようにいろいろ施策を進める必要があると考えております。私の方の考えは以上でございます。

持田委員

 海がまず基本だということはよく分かりますし、一方では社会の変化にしっかりと細かな視野の中でこれを把握しながら、そこにしっかりと是正を加えながら新たな方策を立てていくことが大事なのかなと思うのですが、県の皆さんも漁業についてはよろしくお願いしたいと思いますし、水産課長さん、どうぞその御経験を生かしていただきながら、ここで御勇退でしたら全て終わりということでなく、また神奈川の漁業のためにすばらしい経験を生かしていただければなと思っております。

 次の質問に移らせていただきますが、質問にあたりまして資料を使用させていただきます。これは農水時報の表紙のかがみの部分であります。1月号ということでこういう宝船となっています。これは高津区久末という地域でこれまで品評会を大正5年から行っており、ちょうど昨年の末で100回記念になったということで、それを期しまして、毎年宝船はつくっておりますが少し豪華な宝船ということで、その写真を利活用させていただいて農業時報の表紙ということであります。

 これを御覧いただきながらと思っておりますが、まずこうして100回連続的にできるということはすばらしいことだなと想っております。大正年間からですから遡りますと、大正からずっと経済的状況を見たり、戦前戦後の10年間というのは本当に農業というものはなかなか食糧生産という部分もあって日頃の農産物の生産とは違った形があったと思います。加えて農家の男性も戦争にかり出されていることでなかなか家業が思うに任せない。そこを奥さん方が何とか乗り切りながら、平素ですと500品目ぐらい品評会に出るところを10年ぐらいは100品目程度で奥さん方が乗り切って、100回ができたという地域でもございます。

 そこで、我々の神奈川県都市農業ということで法律も都市農業振興基本法ができ都市農業振興基本計画ができ、今神奈川の計画を議論しているわけでありますが、そういう中で、一方では平成4年にスタートいたしました生産緑地法が指定後30年ということで、この期限が平成34年にはやって来て生産緑地法が満了いたしますと、今度は買取り請求ということで、生産緑地として農地としてしっかり残っていたものが今度はフリーになるということで、ホームメーカーさんなどはこれから宅地が出てくるよというニュアンスで手ぐすねを引いているという状況も見え隠れしております。この制度をどうしていくかということが、国の中で議論されているところではありますが、まず本県の生産緑地の各市町村の状況をお答えいただけますか。

農政課長

 県内における生産緑地の指定状況ですが、平成27年で県全体としましては19の市で約1,360ヘクタールとなってございます。市町村別で生産緑地の指定の多い市ですが、横浜市が約302ヘクタール、川崎市が約288ヘクタール、相模原市が約131ヘクタールとなっております。各市の耕地面積全体における生産緑地の指定割合につきましては、横浜市が約10%、川崎市が約50%、相模原市が約8%となっている状況です。

持田委員

 今指定割合などパーセンテージでお伺いさせていただきましたが、川崎市は市街化区域農地面積における生産緑地の割合が72パーセントと非常に高いのですが、なぜ高いかという要因は、農地がいろいろな農地の見方をされている。ただ農地ということでなくて、生産緑地であったり一般の市街化農地でありましたり、あるいは調整区域であったりということかなと思っておりますが、川崎の場合は横浜に比して、調整地域の指定が非常に少なく、一般の市街化が多いということで、そこで平成4年に生産緑地制度ができた時に指定率が高くなったということかなと思います。こういう状況を鑑みながら、農家や農業団体の方からいろいろな声や意見が上がっていたかと思うのですが、今でもそうであろうかと思いますがどういう声が上がっていますか。

農政課長

 生産緑地は基本的には自分で耕作しなくてはいけないという条件がございまして、市街化調整区域の農地ですと、貸借などをしても納税猶予が受けられるようになっているのですが、生産緑地についてはそういうことはできないようになっています。ということで、いわゆる納税猶予制度に対する生産緑地の緩和をしてほしいという要望があります。また500平米以上は生産緑地の指定ということになってございますが、合同で生産緑地を申請していた農家の土地持ちの方の一部が相続で生産緑地の一部を解除してしまうと、自分は生産緑地でやりたいけど500平米を割ってしまうということで生産緑地の指定から外れてしまうなどの問題とか、いわゆる面積の緩和についての申し入れ、要望等をお聞きしている状況でございます。

持田委員

 道連れ解除というのを無くしていこうということで、500平米を300平米と今国の方で議論は進んでおりますがそれだけではないわけです。農家の方々は生産緑地が解除になりますとどういうデメリットが出てきてしまうのでしょうか。

農政課長

 生産緑地に指定されてから30年が経過しますと、農家の方は生産緑地の買取り申出ができることになります。市町村が買取りを行わない場合は、農地として他の人に斡旋をかけてそれが成立しない場合には、最終的には転用なり売買という格好になっていくという流れがございます。

 ただ、30年経過以降も買取り申出を行わずにそのまま生産緑地を継続することも可能ではございます。その場合は30年以降、例えば31年目、32年目、33年目のいつでも買取り申出はできる状態になるということになります。

 30年経過後も生産緑地に指定されたままということは可能なのですが、いつでも買取り申出が出来るという状況になりますので、税制の面でそういうところを農地並み課税でいいのかという議論が国の方ではいろいろなされているようで、まだ決定をしていないという状況でございます。

 仮にいつでも買取り申出ができる状態の土地だからということで、農地並み課税が適用されないということになりますと、30年経過後は農業を続けることが困難になるということが想定されます。

持田委員

 特定生産緑地制度など国がいろいろ考えているようでありますが、税制との関係はまだまだこれからというようなニュアンスだと思います。そういった中で生産緑地全てが農地ということでないのですが、県として都市農業の基本となる農地の確保のため、どのような取組をしていこうとしているのか。

農政部長

 農地の確保ということで、これから本当に都市農業をこれから続けていただくためには、その基本となる農地をきちんと確保できるような体制、仕組みがまずなければいけないと考えてございます。そのためには農地の確保のためにはこれさえやればといった手立てというのが恐らく大事だと思います。

 そこで農家が農地を確保していくためには、まず農家は健全な農業経営の基に自立していけること、まずこれが一番重要だと考えてございます。それとともに、効率的な生産ができる生産性の高い農地であると。それと税制が農業の実態を反映したものであることが是非とも必要だと考えてございます。

 そのためには県としまして、農業者の皆さんの技術面あるいは経営面から支援しますとともに、効率的な生産ができるよう農地の貸借なども含めて市町村や団体の皆さんとともに協力しながら支援してまいりたいと考えてございますし、さらに税制面につきましては、これまでも国に税制の改善についての要望を出しているところでございます。これからも引き続きこの点について要望を出していきたいと考えてございます。

持田委員

 こういう話を紹介させてください。農業の関係で川崎の北部、ここは農専地域でありましたがそこの一戸の農家のお宅を訪ねました。そこで非常に広い温室を建てて農業を営んでいる家庭でありましたが、そこのお宅の労力はというとお父さん、お母さん、そして娘さん、養子さんでありました。養子さんが主になって農業を営んでおりますが、労力としては養子さんとお父さん、お母さん、それからそこの奥さんである娘さんですね。約3.5人かなというお話でありました。

 行った時にある議員がこういう質問をされました。すばらしいですね。こんなに広い温室がたくさんあって農家の家は何千万円ぐらい売り上がるのですかという質問をされたんですね。そうしましたらこの方は何とお答えになられたかというと、実は私は養子です。このお宅に養子にまいりましたと。でも、養子に行く前は勤め人でした。今農業を3.5人でやっておりますが、その収益はというと、私が独身時代に1人で頂いていた報酬より少ないです。こういう話がございました。そのくらいに農業というのは生産を大きくやっているようであっても収益は少ないというのが事実であります。

 ただ、都市の中でそれが営めるというのはどういう理由かというと、市街化区域の土地を農家のお宅がお持ちで、市街化区域のところから何らかの方法で収益を得ている。ですから、全体としての税、それから固定資産税、あるいは日頃の生活が相成っているというのが都市の中の農家の大多数の姿であるなと私は思っております。さらにその議員が尋ねたのですが、農外収入が他にあるのではないのと尋ねましたら、その方の答えは、たった一つ農外収入があります。それは線下補償です。鉄塔とかあの線下の補償がある。ですから何とか家計が回る形です、というお話でありました。それをベースとして先ほどの久末の話ですが、久末の地域は農地面積が19.1ヘクタールで、うち市街化区域内農地が12.2ヘクタール、調整区域農地が6.9ヘクタール、市街化調整というのが昭和44年か45年、このあたりに制定されたのですが、そのため久末は市街化を選んでもよかった。どちらを選んでもよかったのですが、そこの地域は市街化調整区域ということで、ほかの転用がなかなかできない形をとったわけです。ですけれども、そこでそういう形をとったがゆえに、私は100回も品評会ができたのではないかと思っております。

 知事も現地を見られました。そして品評会の100回目を期して知事から感謝状が届きました。その式典には知事も参加を頂きました。そして昨年の暮れにありました100回目の品評会には環境農政局長に来ていただきました。そして品評会会場は久末小学校の体育館でありましたが、その会場内で600点以上あったということでありますが、それを御覧になられて、加えてその周辺の生産緑地地域もまだ夕刻間際にはなりましたけれども見られたのかなと思っておりますが、そういう時代の変化の中でどう制度を選択していくか。これは農家にとっては本当に大変なことであり、その選択の仕方によって農地がいかに残っていくか、これが農家の経済力からしたときに、冒頭の麻生区の話をさせていただきました。その家庭の状況を鑑みながらどう選択するかということが非常にこれは難しいことなのですが、そういう状況を鑑みながら環境農政局長も県全体のことを見なくてはいけないという部分もございます。都市の中の農地、農業をいかに振興ができるか、こういう観点から環境農政局長ももう局長3年目であったかなと思いますし、その前は副局長もおやりになっていたということで、農業一筋でこれまでやられてきた職員と同等に、税制なども含めて県全体を眺めて、ここはどういうふうに振興についてお考えでしょうか。

環境農政局長

 久末地区の農産物の品評会を見させていただきました。本当に出品されている野菜のすばらしさに驚きました。また私が非常に印象に残りましたのは、農業技術センターの職員が講評をさせていただきまして、ちょっと手前みそになって恐縮なのですがその職員が言っておりましたことが本当に印象的でありました。

 この久末地区の農家の皆さんは、非常に新しい野菜の品種に積極的にトライをされている。新しい野菜の品種は難しいのだろうと思うのですが、その品種の特徴を素早くとらえて非常にうまく栽培される。そしてさらにそういうことを講評で申し上げると翌年の品評会にその新しい品種の応募がどっと増えるというのです。そういう非常に積極的な意欲に満ちた農業経営をされている方々がたくさんいらっしゃると。

 そういう話を聞きまして、正に神奈川の都市農業を支えるのはこういう方々だと。支えるというより主役だろうなと。そういう技術力の高い、やってやろうという意欲の高い農家の方がいっぱいいらっしゃるということを改めて実感をいたしました。

 生産緑地も含めました市街化区域内の農地をどうしていくかということにつきましては、まだ国の具体的な制度設計が明確になっておりません。市街化区域においても農業を主体的にやっていけるような地区設定をするというようなことも新聞報道では読んでおります。そういうことで言いますと、様々な土地利用に関する制度、設計が重ねられてきますと、その中でもまた1つ大きな区切りになる制度設計になるのではないかなと私も考えております。ただそれを受けまして、神奈川県内の市街化区域内の農地をどうしていくかということは非常に難しく、また見えない状態でございます。

 主役としてはやはり都市計画やまちづくりをやっております市町村がどういうふうに市町村の土地を利用していくかということが深く関係してまいりますので、これからますます県農政と市町村の農政、プラス市町村のまちづくり行政ですね。こことの連携が非常に重要になってくると思いますので、これからその辺の連携をいかに深めていくか。それはこれまでの市町村との連携関係だけではなくて、制度的にもそういったところを一緒に悩みながら、制度設計に対応して仕組みを作っていく必要があると考えております。

 とにかく神奈川県の農業生産が10年後、20年後も今と変わらずに、若しくはもっとしっかりと根付いているという状況を生み出していくためには、今ここで何か手を打たないと、やはりこれから高齢の農家さんがリタイアされることも視野に入ってきておりますので、そこをいかに意欲のある、先ほども申し上げましたが、技術力が高くて、また将来に向けた経営戦略が立てられる農家の方々が数多く神奈川の農業を支えていただけるような支援を、私どもがしっかりしていくということが非常に重要であると思っております。

持田委員

 いずれにいたしましても、こうした農地というものを農地だけの土地と見ればそれで全て解決してしまうのですが、そのベースとなる土地が宅地にも見えますし、また駐車場にも見えますし、あるいは企業の会社をつくる用地にも見えます。いろいろな判断ができるということで、そこへ税が絡んでくるということですね。いずれにしても農産物でそうした税を全て払おうというのは無理な話であります。

 ですから、いかに農地として残すかというのは、税の関係が私は非常に身近にあるかなと思っておりますし、市町村との関係は是非ともそういったところをしっかりと携えていただきながら、できる限り都市近郊ということで類似県とともに市町村の声を吸い上げながら、国に向けても県として声を大にしていただきたいなと思っております。こうした変化の時でより大事な時かと思いますのでよろしくお願いいたします。

作山委員

 当初予算の議案から伺ってまいりますが、まずは県内の農業生産の維持に向けたトップ経営体の育成ということで、トップ経営体育成支援事業について伺ってまいりたいと思います。まず研修を実施するということでありますが、どういった研修を実施していく予定であるのか。

農業振興課長

 トップ経営体の育成のための研修でございますが、規模拡大ができ環境の変化に自ら対応できるすぐれた経営感覚を持ち、安定的かつ持続性のある経営体を育成するための研修でございます。

 6月から12月にかけて年間12回程度の研修を予定しており、労務管理や採算管理などの基礎的な知識の習得に加え、経営分析や販売戦略立案などに必要な能力の開発などのための研修で、また自らの経営を発展させるための規模拡大や収益性向上をするための経営改善計画などの策定もしてもらう予定です。

作山委員

 この研修はどういった農業の方を対象に実施していくのか伺います。

農業振興課長

 現在の経営規模がおおむね販売金額でございますが、1,500万円以上の経営体の経営者またはその経営継承者などを主な対象として考えております。

作山委員

 経営規模が年間販売額で1,500万円以上の方を目安に対象化されるということでありました。様々な生産物や販売方法がありいろいろ収益等を上げられている方だと思いますが、実際研修の中ではカリキュラムの中で多種多様な充実したものを作っていくことが大切であると思いますが、どういった考えてこのカリキュラムを作っていくのか。

農業振興課長

 研修のカリキュラムですが、先ほども申しましたように、規模拡大ができ環境の変化に自ら対応できる優れた経営感覚を持つような経営主を育成する研修にしていきたいと考えています。具体的なカリキュラムの作成の方法ですが、現在、大学教授、農業コンサルタント、中小企業診断士、農業法人の経営者、女性農業者からなる検討会でいろいろと意見を頂きながら、研修要素とバランスについて検討をしております。

 その中の意見としては、自分で考える力を養成するカリキュラムにすること、直売をしていなくても情報発信は非常に経営体としては大事だということで、その辺のコンテンツ作成、SNS、ソーシャルネットワーキングサービスなどの活用法も勉強できるようにした方がいいのではないか。あと農業者の方は財務分析が弱いのでその辺の分析もできる能力をつけさせる研修もカリキュラムに入れた方がいいのではないかということでございました。

 県としましては、検討会で頂いた意見を参考に研修の要素とバランスを見直したうえでそのバランスのある研修の具体的なカリキュラムについて、例えば講師をどのような方にお願いするか、個々のカリキュラムの内容をどうするかなどを、平成28年11月の補正予算で認めていただいたとおり、業者に委託して実際の研修カリキュラムの作成をお願いする予定でございます。

作山委員

 様々な意見があるということを伺いました。といっても販売年額で1,500万円程度、その上の方を対象にしているということでありますので、もちろん様々な知識や御経験がある方たちであると思います。こういった中で今の御意見の中では財務分析が弱いといった意見もあったようでありますが、対象となる方には、何となくの感覚で農業経営をされている、あるいはしっかりとした経営理念に基づいて学校やあるいはほかの機関で研修などを通して培ってきた経験がある方も様々な方がおられるのだと思います。ただそのカリキュラムの中で、講師の話を聞くだけといったようないわゆる受動的な研修では、実践的な能力が身につくとは、いわゆる机上のお勉強だけで終わらないのかというのが心配されるところでありますが、こうした研修の手法についてはどういった形で工夫をしていくのか。

農業振興課長

 委員からもお話がありましたように、検討会の中でも同様の御意見を頂いたことからできるだけ自らが考えるという学習方法を取り入れるようにということでございましたので、例えばグループワークや演習等も実際にいろいろと考える機会をつくるカリキュラムをできるだけ取り入れたいと思っております。

 例えば経営管理では、自分の家の経営分析や目標設定についてグループミーティングを行うことにより、自分の経営の強みや弱みを整理するようなことも自らがやるような研修のカリキュラムにしたいと思っております。

作山委員

 様々な手法や取組を行うことによって、お互いがふだんは経営者として孤立あるいは孤高である方かもしれません。様々な交流を通してみんなで一緒によくなっていこうという気持ちを醸成できるような雰囲気を持っていっていただきたいと思います。とはいえ6月から12月の間で12回行う予定であると伺いました。この研修が終了した後も当然終了したからといってある日突然トップ経営者になるというわけではもちろんないと思います。トップ経営体に育成していくためには、研修終了後もフォローアップが大変重要な取組となってくると思いますが、こうした研修終了後の体制についてはどのように考えていらっしゃるのか伺います。

農業振興課長

 研修に参加した農業者のフォローアップについては、まず研修受講中から担当する地域の農業技術センター及び畜産技術センターの普及指導員が経営計画の作成などに御相談ができるような格好もとりたいと思っております。また研修終了後についても、普及指導員が経営計画の実現に向けた技術面を中心とした相談に乗るなどのフォローアップに努めてまいりたいと思っております。さらに、計画の実現に向けて例えば機械、施設等導入するというような場合には、県で利子補給などをしております低利の融資制度などの相談も受けてまいりたいと思っております。

 また、必要に応じて既存の事業を活用してということになりますが、中小企業診断士や社会保険労務士などの専門家を派遣する事業ございますので、その辺も活用しながら計画の実現に向けたフォローアップをしていきたいと思っております。

作山委員

 こうしたトップ経営体の育成には、もちろん効果的なこうした研修の実践といったものの実施が必要不可欠であると思います。そのためにも各農業従事されている方々のオーダーメードというか、いわゆる個別のニーズに合った充実したカリキュラムも必要ではないかと思います。県内の農業生産の維持に新たな就農者の確保や育成も当然必要ですので引き続きの御支援をお願いいたします。

 続いてそれに関連して、女性の農業進出促進支援について伺ってまいります。女性の力を発揮して農業経営を改善、発展させていくための支援を行う中で、女性の新規就農促進、人材育成、経営発展促進の3つの柱でこういった支援を行うということです。

 まず、新規就農促進についてですが、直近の5年間で県内に何人ぐらい新規に就農される女性がいらっしゃったのか、そして男女の比率についても伺います。

農業振興課長

 女性の新規就農数は最近5年間、平成23年度から27年度までとなるかと思いますが114名おられました。年平均にすると23名が新規就農していることになります。この新規就農ですが、自分の家で就農するいわゆる後継者タイプが年平均6名、農地を借りて独立して農業経営を開始した人が年平均5名、農業法人等に雇用されるタイプが8名になっております。

 新規就農者の男女の比率ですが、5年間での新規就農者の合計数が770名であり、そのうち女性が114名で約15%を女性が占めている状況です。

作山委員

 いわゆる農家のお嫁さんとして入ってきた方はこの数字には入っているのでしょうか。

農業振興課長

 先ほどの114名の中には結婚時に就農されたという方は9名女性が入っておりますが、ただ結婚して家に入られたという時に農家には入っているのですが、実際に農業しているのかお手伝いか、就農という格好がなかなか把握できないものでございまして、一応結婚して就農したということで新規就農者としては5年間で9名の方をカウントさせていただいております。

作山委員

 資料では新規就農促進などを実施するようですが、どういった取組を行っていくのか。

農業振興課長

 これまで農業は男性社会のイメージが非常に強く女性が入りにくいイメージが一般的にありますので、本県内で活躍している女性農業者の方も数多くおられますので、ホームページ等でその方を紹介するなどによりイメージアップを図るとともに、平成29年度は農業系の大学生や高校生にしたいと思っており、農業に関心ある女性に対し、就農に必要な方法や就農支援策などPRするキャラバンを実施したいと思っております。

 さらに、女性農業者が活躍している現場の見学会やかながわ農業アカデミーで基礎的な農作業を体験していただく農業体験セミナーなども実施する予定でございます。

 また、それらの取組によって就農を目指すよう本格的に目指すようになった女性に対しては、かながわ農業アカデミーへの入学や先進農家経営体での研修等の紹介を勧めて就農につなげていきたいと考えております。

 なお、先進農業経営体などでの研修に当たっては、受入れ先の農業経営体で例えば女性専用の更衣スペースの設置やトイレの配慮なども必要になることから、女性の研修生を受け入れる経営体に対しての支援を行う予定でございます。

作山委員

 次に人材育成について伺いますが、この中で女性の発想を生かし経営発展ができるような研修を行うということでありますが、これはどのような女性の農業者を対象にどのよう内容で行うのでしょうか。

農業振興課長

 人材育成のための研修については対象とする女性農業者を二つに分けて実施したいと思っております。

 一つ目の対象は、農地を借りて独立して農業を開始した女性の新規就農者を対象にした研修を実施したいと思っております。この研修では、現在はこの研修の対象には現在は農業法人等で雇用されて農業に従事していますが、将来は独立して就農を考えている女性農業者も対象にしたいと思っています。研修は3日間程度で自分の経営を発展させるために、自分の経営の課題を見付けるための経営分析に基づく経営の見直しなどについてグループワークを中心の内容とした研修にしたいと考えております。

 二つ目の対象は先ほど議員からもありましたが、結婚等により農家に入り家業としての農業に従事するようになった方を対象にした研修を実施したいと思っております。この研修も3日間を予定していますが、研修では自家の農業経営の課題等を見付けるための分析や女性の立場を生かし、経営の中でどのようなことをしたらよいかのヒントを見付けられるような内容にしたいと思っております。

 さらに、研修生の交流を促進するため交流会を開催し、女性農業者同士の情報交換の機会もあわせて創出していきたいと思っています。

作山委員

 人材育成の御説明の中での二つ目、いわゆる農家にお嫁さんに来た方々を対象にされるということでありましたが、結婚されて例えばお子さんができる、あるいは日常の家事もやらなければならないといった中で、子育てや家事などの真っ最中にある世代の方はこうした研修を受講するのが難しいのではないかなと思うのですが配慮して実施するのか。その場合どうように配慮するのか伺います。

農業振興課長

 委員お話しのとおり女性農業者の方は子育てや家事などの役割を担っている場合も多く、また女性は家庭を守るべきという考えが根強い部分もありますので、研修に出やすい環境をできるだけつくることが必要であると考えております。そのため今回の研修では、例えば研修の時間帯を朝や夕方の家事が忙しい時間帯を避けて実施する、また子育てを行っている女性農業者に配慮して、研修時間中に託児サービスなどを行うことも考えたいと思っております。また研修時期の問題ですが、夏休みなど子供の休み期間中は研修を予定しないような配慮も行っていきたいと思っております。

作山委員

 いろいろ生活の様式もございますので、なるべく御意見を伺いながら多様な研修の時間帯とか設定をお願いしたいと思います。また、こうした研修を受講することにより、女性の農業進出促進支援ですから、女性農業者のどのような能力や感覚の向上を図られるのか伺います。

農業振興課長

 女性の新規就農者を対象にした研修では、自らの経営の中の強みや弱みを分析する能力をつけていただくことにより、経営を見直してさらに発展させるという能力の向上を図るというようにしたいと考えております。

 また、もう一つの結婚等により農家に入った方を対象にした研修では、経営のパートナーとして自家の農業経営の課題を見付け出す能力や女性の立場を活かして農業経営に参画していく初歩的な力をつけていただければと考えております。

 さらに、研修で集まった女性農業者同士の情報交換の中から、女性の発想を生かした新たな商品開発などの力もつけていただくことも期待しているところです。

作山委員

 女性ならではのアイデアを活かして商品開発を行いたい旨のお答えもあったと思いますが、女性農業者が自らのアイデアを生かして経営参画や発展を目指すために、商品開発の費用を補助するということでありましたが、これは具体的にどういった補助を考えているのか伺います。

農業振興課長

 女性農業者の方が研修を受講して経営参画の意欲を持っていただいて、実際に経営にそういうアイデアを生かしていただくことを期待しているのですが、実際には家族の理解や資金面などで難しい部分が想定されます。そこで、研修に参加した女性農業者が研修の成果を生かすなどにより、チャレンジする新商品の試作やテスト販売のための費用に対して県が補助することで女性の経営参画を促していきたいと考えております。さらに経営の中の一部門として本格的に商品開発や企画に取り組む場合には6次産業化の事業との連携した取組を進めるなどフォローアップにも努め、女性の経営参画などによる農業進出を支援してまいります。

作山委員

 この支援の最終的な目標としては、女性農業者が経営に参画したトップ経営体の育成、確保が目標に設定されていますが、まずは女性の新規就農される人数とか何年後にどれぐらいの女性農業者を育成していきたいなどの数値的な考えや目標はあるのでしょうか。

農業振興課長

 まだ具体的な数値目標としては定めておりませんが、新規就農者、独立就農している割合はできるだけ増やしていきたいと考えています。今後は研修の状況や取組によりそういう目標値も定めていきたいと考えています。

作山委員

 イメージアップ支援もあるようですので、一人でも多くの女性農業者が就農していただけるようにお願いを申し上げる次第です。

 また研修などに対しては、女性農業者が参加しやすく経営参画に必要な知識をしっかりと習得できるような講座にもなりますようにお願いします。

農業振興課長

 先ほどの目標数値について、具体的数字ではありませんが、新規就農者の女性の割合としては、平成38年度までに25%を目標値としていきたいと思っております。大変申しわけございません。

作山委員

 トップ経営体、女性の農業進出など今後の県としても大変重要な施策を伺いましたが、しっかりと現状を把握した上でこうした取組に進んでいかなければならないと思います。そこで、農業アカデミーにおける就農支援について伺います。先の本会議におきまして、私どもの会派から農業アカデミーの卒業生の就農率の向上と新規就農者定着促進についてその取組を伺ったところです。その点で幾つか伺ってまいります。まずかながわ農業アカデミーにつきましては、教育研修機関として一定の役割を果たしているところであります。直近3年間の卒業生の就農状況についてはどのようになっていますでしょうか。

農業振興課長

 直近3年間の卒業生でございますが、卒業生161名おり、そのうち農業に就農した方が94名で約6割の方が就農している状況でございます。

 なお就農者の94名の内訳ですが、農業後継者が自分の家で就農した方が46名、農地を借りて自らが経営者になり就農した学生が17名、農業法人などに雇われて就農される学生が31名となっておりまして、その他の学生については、農業資材会社や農協なとの団体など農業関係の直接自分ではやらなくても農業関係の進路に進んでいる方がほとんどでございます。

作山委員

 卒業生の就農先として、後継者である自家就農、あるいは自ら独立就農、そして会社などに入られる雇用就農の3つのタイプが大きくあるということですが、このうちいわゆる独立就農、新規に就農される方の支援の強化のために、これまでどのような工夫をしてきているか伺います。

農業振興課長

 農業アカデミーの学生は昔は農家の後継者の方が非常に多かったのですが、近年は農家以外の出身で自分の家が農家でない方が農業を始めたいということで入っている方が増えており、そこで、社会人経験者等を主な対象にしております1年生の技術専修科の中に独立就農チャレンジ専攻コースを平成27年度から設けました。また、この独立就農希望者が就職するためには、農地の借り受けなどが必要になりますので、これは学生以外の方も対象ですが、農業アカデミーの中に就農相談窓口を設けており、就農予定の市町村の農業委員会等との仲介などの支援も行っているところでございます。

作山委員

 平成27年度から農業アカデミーでは独立就農を目指すコースを開設しているということでありました。これは、どういった研修内容でしょうか。また、卒業生としてはこの3月で2年目でしょうか。卒業生の就農の実績についてわかる範囲で昨年も振りかえって教えていただきたいと思います。

農業振興課長

 この技術専修科の独立就農チャレンジ専攻コースですが、農家後継者以外で卒業後露地野菜を主とした独立就農を目指す方を対象にしたコースです。コースでの実習に当たっては、就農時の露地野菜経営をイメージできるように約500平米程度の畑をその人のために専用の畑として用意し、学生個人の責任でどのような野菜を栽培するかなどの計画立案から実際に栽培管理、収穫調整、販売を一貫して行うというコースでして、さらに、直売実習で新しい施設での販売まで実践してもらう内容です。県ではこのコースのために学生1人当たりの畑を広げるための整備などを行っております。

 次に、独立就農チャレンジ専攻コースの卒業生の就農実績ですが、平成28年度についてはまだ卒業していないので平成27年度の数字ですがコースの専攻の学生が9名おりました。そのうち実際に独立就農して農業経営を始めた者が7名で、1人が農業生産法人に雇用就農しています。残り1名は残念ながら御家庭の事情で家に戻り就農していません。したがって、専攻9名のうち8名が現在農業についている状況です。

作山委員

 1年間のコースの中でそれぞれ学生さんは思うところもあり自分の進路を考える方も当然おられるとは思いますが、雇用就農の方について伺ってまいりたいと思いますが、雇用就農を希望している学生さんも多いのでしょうか。31名ということで全学生の5分の1ぐらいの方が希望されているということですが、農業法人などからの求人は今どれぐらいあるのでしょうか。

農業振興課長

 農業生産等を行っている農業法人等からの求人数ですが、農業アカデミーの方は職業紹介責任者を配置しており、アカデミーに直接求人がされた農業法人に加えハローワークからも求人をしている農業法人等の求人情報を入手して学生に提供しています。学生に提供した農業法人等の求人数ですが、平成26年度が26経営体、平成27年度が24経営体、平成28年度は平成29年2月1日現在20経営体となっております。

作山委員

 求人数から見ますと、農業生産を行っている法人への雇用就農を増やしてしていくためには、当然雇用する農業法人と学生とのマッチングがとても大切だと思います。このマッチングのためにはどういった取組を今行っているのでしょうか。

農業振興課長

 求人していただいている農業生産法人の生産の特徴や労働環境などもよく知っていただくことが必要となりますので、農業アカデミーのカリキュラムの中で農業生産法人等に実地研修に行くカリキュラムがございますので、その研修先として求人予定の農業法人を選ぶなどの工夫を現在も行っておりますが、もっと積極的に行いマッチングできるようにしていきたいと思っております。

作山委員

 いわゆる法人の求人では、大体1法人1人、2人という学生の募集なのでしょうか。

農業振興課長

 求人の状況ですが、1人がほとんどで、2人というのはなかなかないという状況でございます。

作山委員

 雇用就農を希望する学生さんがおられる以上、雇用する法人を増やし求人数を増やしていくことも大切だと思います。県ではどのような取組を行っているのか伺います。

農業振興課長

 農業アカデミーは昭和18年の神奈川県立修練農場ということで、発足以来ずっと神奈川農業を担う人材を実践的な教育で育成してきたことから、県内の農業法人等では農業アカデミーがあるということは認知されているのですが、新たに農業に参入した企業等にはあまり農業アカデミーの学生がどういう人なのかというのを知らせていない部分がありますので、まずそういう参入した企業等に農業アカデミーで育成している人材の情報をお知らせして、求人につなげるように努めてまいりたいと思います。

 また、学生を雇用できる農業法人等を増やすことも大切ですので、求人を増やすために、県では常時雇用できる農業法人等にもつながる法人化を目指す農業者に対して社会保険労務士などを派遣する支援などを行っています。

 また他産業でやっている企業等が農業参入した場合には、今まで農業経営の体験がない方が多く含まれますので、雇用の受け皿になっていただけるということもありますので、その辺の企業参入についても支援をしていきたいと思います。さらに雇用なども含め、より積極的に経営の規模拡大を目指すトップ経営体の育成をすることも新たに始めますので、そこで雇用できる県内の農業法人を増やしていきたいと考えています。

作山委員

 新規の就農者を育成して確保していくことが本県農業の維持や発展を図っていくためには最も基本となることです。農業アカデミーに意欲ある新規就農者を育成して、その新規の就農者の方がしっかりと地域や農業生産する法人に定着していくことかできるように、引き続き必要な指導や支援を進めていただきたいと思います。

 そこで、新規の就農者を増やしていくと同時に農地の確保や管理といったものも大変重要です。県で単独事業であります機構集積協力金補助について伺ってまいりたいと思います。知事の方から本会議の答弁の中で、平成29年度から農地中間管理機構が行う農地の集積・集約化を進めるための機構集積協力金の単独事業を行うとの御答弁がありました。まず、国の方の集積協力金はどのような目的で交付をされているのか伺います。

農地課長

 国の協力金の目的ですが、国では農家の競争力を強化し持続可能なものとするためには農業の構造改革を加速化することが必要であるとしてございます。このため、国は都道府県ごとに農地中間管理機構を設置し、担い手への農地の集積・集約化を進めていくこととしております。農地の集積・集約化を加速化するために、10年以上機構に農地を貸し出していただいた農家に協力金が交付できる制度を設けてございます。

作山委員

 続きまして、県内における同じく国の機構集積協力金の交付実績はどのようになっているのか伺います。

農地課長

 交付実績でございますが、農地中間管理事業は平成26年7月から実施しています。事業開始から平成29年2月1日までの交付実績になりますが、本年度の見込みを加えますと、機構に農地を貸し出していただいた10.9ヘクタールについて協力金を交付する予定です。この面積は機構に貸し出していただいた全体の農地面積38.9ヘクタールの28%となってございます。

作山委員

 今28%と伺ったが、交付実績が少ないことについて、県としてはどういった形で分析をしているのか伺います。

農地課長

 県での分析ですが、国の協力金は10年以上貸し出していただくことが要件となってございますが、本県のように都市化が進んだ地域では農地の資産価値が高く、農地の売却などへの期待もあり、農家が長期に貸し出すことを敬遠するという傾向にあることから、協力金の交付実績には少ない要因ではないかと考えてございます。

作山委員

 新たな単独事業の機構集積協力金の交付要件と交付単価について伺いたいと思います。また、来年度も予算案に計上されております500万円でどれぐらいの農地を集積しようと考えているのか併せて伺います。

農地課長

 まず交付要件でございますが、国の協力金では機構が保有する農地に隣接する農地を機構に10年以上貸し出し、また所有する全ての農地を機構に10年以上貸し出してその農地を新たに担い手に貸し付けられた場合に国の協力金が交付できますが、新たな単独事業は10年以上の要件を5年以上10年未満としてございます。

 次に交付単価でございますが、機構が保有する農地に隣接する農地を貸し出していただいた農家には10アール当たり1,000平方メートルになりますが5,000円、または所有する全ての農地を貸し出していただいた農家には10アール当たり2万5,000円ということで国の協力金単価の2分の1ということとさせていただいております。

 また、来年度の本事業によります農地の集積見込みですが、500万円でどれぐらいかということですが、機構が保有する農地に隣接する農地または所有する全ての農地を貸し出していただいた割合によって単価が違ってきますので変動はあろうかと思いますが、今の試算の中では28ヘクタールの農地の集積を見込んでございます。

作山委員

 ほかの都道府県においても本県のように独自の取組というものを行っているのがあるようでしたら、わかる範囲で概要とその成果を教えてください。

農地課長

 他県の取組状況ですが、福岡県で実施してございまして、福岡県では水田を3年以上農地中間管理機構に貸し出し、受け取る方に貸し付けられた場合に協力金を交付する県単独事業が設けられていると聞いております。福岡県の農地面積は本県の1万9,600ヘクタールの約4倍以上と規模がかなり違いますが、平成27年度の実績については福岡県でございますと約500ヘクタールの水田が集積されたと聞いており、この単独事業により農地中間管理事業の活用のきっかけになり一定の効果があったと聞いています。

作山委員

 一方でこの新たな制度をリタイアされる農家等へ周知し、出し手の農業者を増やして農地を確保していくことも必要であると思います。今後この新たな制度をどのように周知していこうと考えているのか伺います。

農地課長

 この新たな協力金の制度を周知していくことは非常に大切と考えてございまして、国の協力金と同様に市町を通じて出し手農家の方に交付することとしてございます。新たな協力金の内容を市町を通じて周知に努めていくとともに、新聞広告や農業団体の機関紙などに出し手、受け手の募集と併せて制度の周知に努めてまいります。

 また昨年4月に農業委員会法の改正に伴い、農地の出し手と受け手の調整など現場活動を担います農地利用最適化推進委員が順次各市町の農業委員会に置かれており、こうした方を通じて直接農家の方へ周知されますよう各市町の農業委員会と連携してPRに努めてまいりたいと考えてございます。

作山委員

 農地の有効活用を進めていくためには、リタイアされる農業者や相続などにより農地を取得した方に農地中間管理事業制度や機構集積協力金の新たな制度を周知していくことが大変重要であると思います。農業委員会や市町等の連携を強化して制度の周知を行いながら、農地中間管理事業を一層促進していただきたいことを要望いたします。

 続きまして、かながわ農業サポーター事業について伺ってまいります。本格的に農業を行ってみたいという都市住民のニーズと耕作放棄地を活用して農地の保全を図るという二つの目的をマッチングさせる事業であります。まずかながわ農業サポーター事業の制度と概要、これまでの実績について併せて伺います。

農地課長

 かながわ農業サポーター事業の概要ですが、一定の栽培技術を持ち市民農園規模以上に耕作して年間50万円以上の農産物の販売を目指す意欲ある方をかながわ農業サポーターとして県が認定しています。県が耕作放棄地を復旧した1,000平方メートルから3,000平方メートルの農地で本格的に耕作を行っていただく制度でして、平成19年度から事業を開始してございます。

 平成28年10月までの実績でございますが、県の中高年ホームファーマー農園を利用された方や市町村等が行います農業研修などで栽培技術を習得された188名の方をかながわ農業サポーターとして認定しています。このうちの140名の方が県内の各地で耕作を行っており、このサポーター事業により約20ヘクタールの耕作放棄地が解消され農地が有効活用されている状況でございます。

作山委員

 今20ヘクタールの耕作放棄地を利用して農地として有効活用されているということでありました。基本に立ち返りますが、本県ではどれぐらいの耕作放棄地が今あるのでしょうか。最近の推移についても併せて教えてください。

農地課長

 本県の耕作放棄地の面積ですが、国が5年に1度調査を行っております農林業センサスによりますと、直近の2015年のデータでは1,444ヘクタールの耕作放棄地がございます。最近の推移でございますが、10年前2005年の1,597ヘクタールをピークに減少傾向にあります。

作山委員

 この事業も耕作放棄地の解消に一定の役割を果たしています。とはいえ、農業サポーターの方に継続して行っていただくためにはお金もかかります。そのためには、作られた農産物がきちんと売れると仕組みが必要であります。現在農業サポーターが生産した農産物はどの程度販売されているのか販売の現状について伺います。

農地課長

 かながわ農業サポーターとしての耕作を開始して3年以内の方は耕作経験や販売経験が不足しているため、地元農家や県農業職のOBによる巡回指導を行うとともに、耕作状況を年1回県へ報告をしていただいています。この報告によると耕作開始から3年以内の農業サポーターの方はほぼ全員の方が販売を行っていますが、その販売先はJA直売所やスーパーなどで販売している方が全体の約4割、その一方で半数以上の方が庭先の直売や知人等への宅配などの販路が限られている状況です。販売金額も約7割の方が販売目標である50万円未満となっております。

作山委員

 現状伺いましたがおよそ7割の方が50万円という販売目標に達していないということです。県としてこの原因はどういったところにあると分析をされていますか。

農地課長

 販売目標に達しない原因ですが、一つはプロの農家の方に比べるとまだまだ技術が追いつかず十分な品質や安定的な生産量の確保が難しい状況であることから、技術力の不足が原因にあるのではないかと考えてございます。

 もう一つは近くに気軽な販売先がないなど、販路不足が原因となっていると考えており、安定した販売に向けての支援が必要ではないか考えてございます。

作山委員

 県ではかながわ農業サポーター事業の販売支援に取り組んでいくといったことですが、技術や品質の問題もあると思います。具体的にどういった悩みを抱えていらっしゃるのか伺います。

農地課長

 県では、かながわ農業サポーターを対象に個別の巡回指導とは別に病害虫対策や個人直売のノウハウなどを学ぶ研修会を開催しております。こういう研修会の場を活用しまして、まず技術向上に向けた支援としてJAや全農土壌診断センターでの土壌診断の手続きや診断結果の見方を指導したり、作物や作柄に応じた肥料の選択、肥料を行う時期や量の基本的な知識について指導してまいりたいと考えております。

 また、販路開拓に向けた支援としては民間流通業者やスーパーなどの野菜のバイヤーを講師にお呼びして、小口農産物を集荷してくれる販路の紹介や農業サポーターで独自の販路改革をしている方を講師にお呼びして講演をいただくなど、販路開拓に向けた支援に取り組み、農業サポーターの方が継続して耕作していただけるように支援をしてまいりたいと考えてございます。

作山委員

 本県は都市化が進んで小規模で展開されている農地も多数あります。またその一方で、耕作したいという気持ちを持っていらっしゃる県民のニーズも多いところであります。このかながわ農業サポーター事業は販売支援など課題はまだ多々あるようでありますが、サポーターの方々の意見をしっかりと把握され、その改善に向かって継続して耕作していただけるような取組、後押しの支援を重ねてのお願いをさせていただきます。

 一連でサポーター事業ですとか、トップ経営体を目指す、そして新規の就農される若い学生など多々農業の方面から伺ってまいりました。こうしたものを全て踏まえまして、かながわ農業活性化指針の改定について伺ってまいります。

 この改定に当たりましては県民意見の募集を行ったとの報告がありました。当然指針の改定に当たりましては、農業関係者はじめ広く意見を伺って反映をさせていくことが我が神奈川県の根本である取組の大切な分野です。そこで改定案書について伺ってまいりますが、説明会を行ったとのことですが、市町村や農業団体はどの程度集まったのか、あるいは十分な説明をきちんと行っているのか確認します。

農政課長

 指針の改定に係る説明会でございますが、平成29年1月13日にかながわ県民センター及び湘南地区県政総合センター、1月17日に県央地域県政総合センター及び県西地域県政総合センターにて開催してございます。4箇所で合計61名の出席者をいただきました。内訳でございますが、21の市町村より27名、農協関係の団体さん6団体さんから12名、県の園芸協会など関係団体7団体より8名、その他14名でございます。

 説明会では指針の改定素案の内容を我々から説明させて頂き、各回とも質疑応答、意見聴取ということで1時間以上にわたって時間を設け御意見を伺った状況でございます。

作山委員

 この中で寄せられた意見が108件とのことでありました。説明会での意見数と県民意見募集での意見数はどの程度であったか伺います。

農政課長

 寄せられた意見108件の内訳でございますが、説明会での意見数が41件、県民意見募集での意見数が91件になります。ただ、説明会で出された41件のうち24件については同じ方から同じ御意見が県民意見募集の方において改めて文書で提出されている状況になってございます。それらがダブルカウントになりますので、その24件を差し引いて合計108件という状況になってございます。

作山委員

 この寄せられた意見の中で、改定案に参考となる意見、今後の参考とする意見としてはどういったものがありましたでしょうか。

農政課長

 今後参考とする意見でございますが、マーケット・インの発想を生かした生産の拡大について、個人経営のレストランなどではどうしてもロットが小さいということで、もう少し大きなロットを受け入れられる実需者との橋渡しをしてほしいという御意見がございました。この御意見に対しましては、施策方向1の県民の求める職の提供の実需者と生産者の双方のニーズを取りまとめて新たな契約につなげる取組の中で、量販店など、大きなロットを受け入れられる実需者との橋渡しも行っていくということで、今後の施策の展開の中で参考としてまいりたいと考えております。

 また、市町村単位ですと知名度が低くて農産物を売っていくのに限界があるということで、もう少し広い地域の農産物で地域ブランドを作っていきたいという御意見がございました。この御意見に関しましても、施策方向1の畜産物のブランド力の強化と6次産業化の推進において、今後の施策展開の中で参考としてまいりたいと考えております。

作山委員

 この寄せられた意見の中には、この施策の方向や施策を示すだけでなくて、かながわ農業の実情をわかりやすく示すべきとの意見もあったようです。これはどういった形で反映したのか伺います。

農政課長

 本県の農業の実情をわかりやすく県民、農業者、関係団体に伝えていくため、参考資料の中に、暮らしを支えるかながわ農業というものを追加いたしました。本県の農業は全国的に見ても相応の実力がある点について記述をいたしてございます。具体的には、本県農業の生産量について、全国順位で上位の農産物、品目別に何万人の生産量があるか等、本件農業が全国に比べて高い生産を誇っている点について記載をしております。

 なお、県では県内の農林水産業をわかりやすく紹介するために、別冊でわたしたちの暮らしとかながわ農林水産業という資料を作成してございますので、活性化指針については簡単な紹介にとどめさせていただいている状況でございます。

作山委員

 順位で上位に入ったから、あるいは下位だったからというのは参考にはしなければいけないところでありますが、こういった資料を付けることにより実情がよりビジュアル的、感覚的に分かるようになりましたので、今後も引き続きこういった考えも取り入れていただきたいと思います。

 そしてまた、都市農業の継続のためには、小規模農家や自給的農家の営農継続が必要だという意見があるようであります。この意見に対してはどのように対応されたのか伺います。

農政課長

 今回の指針の改定に当たりましては、安定的に農畜産物の供給を行っていくために、高齢化によりリタイアされた農家の生産量の減少分をカバーする経営体を確保していくということが本県の農業の大きな課題となっていることから、意欲が高く持続性のある経営体を育成していくという視点で見直しを行ってまいりました。

 しかしながら、小規模農家、自給的農家を含む多様な担い手は、本県農業の持続的な発展に寄与してございます。県の都市農業推進条例第3条の基本理念においても重視されているところです。そこで、新たな基本目標と施策の方向2見直しの視点というところで、各施策の取り組み内容の見直しにおいて、多様な担い手を踏まえた対応としている旨記述を追加してございます。具体的な取組内容の記載としましては、施策方向1の県民の求める食の提供として、小規模な経営体の重要な販路となっている大型直売センター等の活力維持に取り組むことを記載するとともに、引き続き従来から取り組んでおります技術指導等には積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

作山委員

 最後に周知の方法でありますが、当然多くの関係者や県民にこうした取組を理解していただくことが重要であります。その前提となる周知に関して、広く周知をするためにどんな形で行っていくのか伺います。

農政課長

 今後改定をします指針につきましては、市町村、農業関係団体に送付するとともに、県のホームページを通じて公表をしてまいります。また、PRのためのパンフレットを発表し広く周知を図っていく予定です。農業者の方や関係者が集まるイベント等、機会を捉えて改定した指針の内容を説明するとともに、農業振興の取組を周知してまいりたいと考えてございます。

作山委員

 最後にまとめになりますが、もちろんこうした県の計画や指針といったものを、当然作成して終わりということではなく、いかに取組を進めていく、狙いとした成果を上げていくことが重要であります。今回まとめた定める取組をしっかり進めていただいて、本県農業の振興をさらに進めていただくようにお願いする次第であります。

 続きまして、栽培魚業施設の再整備ということで伺いますが、来年度の予算案には資源管理型栽培漁業の推進とともに栽培漁業施設の再整備も盛り込まれています。この施設整備の視点から数点伺ってまいりますが、まず栽培漁業施設につきまして、どういった施設があるのか、その施設ではどのようなことを現在行っているのか説明願います。

水産課長

 県の栽培漁業施設は城ケ島にございます県の水産技術センター内にございます。すでに稚魚の生産、稚貝の生産をする技術が確立した魚種につきましては第1栽培漁業施設で生産を行っております。そして新たな栽培漁業対象魚種のいろいろな技術的開発を行っている施設として第2栽培漁業施設がございます。

 第1栽培漁業施設は栽培漁業を推進しております神奈川県栽培漁業協会が使用しておりまして、アワビやマダイなどの生産・飼育を行う建物や水槽などのほか、それらの餌となりますプランクトンを育成するための建物や水槽がございます。その他海水をくみ上げるためのポンプなどの附帯施設が整備されてございます。

 第2栽培漁業施設は県の生産技術センターの方が使用しておりまして、トラフグ、カサゴ、ナマコなどの新しい魚種の生産技術を開発するための建物ですとか水槽、それからそれらの稚魚の餌となるプランクトンを生産する建物、水槽等がございます。また、併せて附帯施設として海水をろ過したりする施設ですとかボイラーなどの附帯施設がございます。

作山委員

 この現在の栽培漁業施設における課題はどのようなものがあると把握していますか。

水産課長

 まず第1栽培漁業施設では施設の老朽化が大きな課題となっております。多くの施設が整備してから30年以上たっておりまして、特にアワビの稚貝を生産する採苗棟という施設がございますが、すでに建設から40年以上経過し海水を使っている施設ということもございまして基礎のコンクリートに爆裂が入ったり、水槽なども相当に傷んでおりますし、屋根なども非常に危険な状態にまで老朽化が進んでおります。

 それから第2栽培漁業施設では新しい魚種に対応するための施設となっておりません。第7次栽培漁業基本計画で取り組むこととなりましたカサゴ、メバルなどの新たな栽培漁業対象魚種に対応するための施設に改造する必要がございます。ただ第2栽培漁業施設につきましても建設から30年以上経過しておりまして、付帯施設等の老朽化も進んでおりますし、古い施設ということで省エネに配慮されていないということもございして、非常に電気代等もかさむ問題もございます。

作山委員

 それではこの施設の整備はどういった視点を持って進めていくのか伺います。

水産課長

 本県の栽培漁業は今までも御答弁させていただきましたが、県の第7次栽培漁業基本計画を基本としておりまして、現在この基本計画には対象魚種としてマダイ、ヒラメ、トラフグ、アワビなど10魚種が記載されております。まずこういう魚種を着実に生産できるような施設を整備する必要があると考えております。老朽化あるいは省力化など新しい魚種の対応を考慮いたしまして、施設の更新、再整備につきまして優先順位を決めて進めていく必要があると考えております。

 中でも第1栽培漁業施設のアワビの採苗棟の老朽化が著しく進んでおりますので、このような施設を優先的に進めていきたいと考えております。それから第2栽培漁業施設では、海水を取水しそれからろ過する施設がございますが、整備後相当経っておりまして、メーカーにもう部品の在庫もない状況でございますので、このような施設を優先的に整備したいと考えております。さらに整備に当たりましては、例えば取水ポンプにつきましてはインバータ制御などを取り入れるとか、そういうようなことで省エネに配慮した施設にしていきたいと考えております。

作山委員

 それでは今後この栽培施設を整備するに当たって計画面では具体的にどのようにされているのでしょうか、あるいは同時に整備する上でここが難点だなと思う点はどういったところでしょうか。

水産課長

 まず来年度は概略設計を行いまして、今後の整備方法やスケジュールを検討していきたいと考えております。平成30年度に基本設計を行いまして平成31年度から現場の工事に入っていければと考えているところでございますが、現在我々考えているところでは、既存の施設を使いながら更新していくというようなことを考えておりますので、その辺で海水の取水管を仮設したり、それからヤードを確保したりいろいろまだ予期せぬ難しい点があるということが予想されますので、平成29年度の概略設計の中で十分その辺を検討していきたいと考えております。

作山委員

 既存のある施設の中で新しく再整備されるということでありますから、当然こういった面でも難しい点はあるのだろうと思っております。それに加えてこれから展開を図っていく資源管理型栽培漁業も踏まえて、こうした施設を整備していかなければならない。そういった物理的、理念的といった両方の面から難しさがあると思いますが、そういったものも踏まえまして、栽培漁業施設をどのように整備していくのか伺います。

水産課長

 今後展開を考えております資源管理型栽培漁業を推進していく上で、まず磯などに定着して漁業者が資源管理をし、獲り残してまた親が育っているなと実感しやすい魚種、例えばカサゴなどを中心にまず進めていきたいと考えておりますので、そういった魚種に対応した施設にすることが肝心かと考えております。

 それから、非常に狭あいな施設の中で種苗生産の生産性を上げていく必要がございますので、効率的な施設の配置、動線を考慮した水槽の配置なども考慮していく必要があると考えております。それから一旦整備しますとこれから20年、30年使う施設でございますので、当然その間魚種のニーズですとか研究対象も変わってまいりますので、そういう対象種が変わっても柔軟に対応できるような施設というようなことを検討することが重要な点ではないかなと考えております。

 それから良質な稚魚を生産するためには質のいい親を確保することが必要なのですが、現在の施設では親の魚を飼う施設が十分ではございませんので、そういうような施設も併せて整備したいと考えております。以上のような視点から、今後相当長期にわたっての使用に耐えられる施設の整備を行いたいと考えているところでございます。

作山委員

 栽培漁業を進めていく中でこうした栽培漁業施設は必要不可欠なものです。伺った中でも様々な課題があることがわかりましたが、資源管理型栽培漁業という新たな考えの中で、施設もそれに合わせて再整備を行っていかなければなりません。時代とともに食文化ですとか、魚の嗜好、個人の嗜好も変わっていくかもしれませんので、そういった中でも水産資源を維持、増大して沿岸漁業振興に役立つような整備をしていただくように要望させていただきます。

 続きまして、漁業の新規就業者支援について伺ってまいります。漁業者の高齢化が進んでいます。県内漁業を活性化するためにはいわゆる担い手といった方々もしっかりと確保していかなければなりません。県では来年度も漁業就業者の確保のために事業を行うということでありますが、まずはこれまでの県内における新規漁業就業者数はどのような状況であるのか伺います。

水産課長

 本県の新規就業者の数でございますが、平成20年度以降は毎年30人以上新規の就業者がございましたが、残念ながら平成26年度、27年度はやや減ってまいりまして26人の就業者数になっております。就業の対象となった主な漁業種類は定置網漁業、そのほかではシラス船引き網漁業、刺し網漁業となっております。年齢構成を見てまいりますと、平成27年度人数は少し減ったのですが、30歳代以下の方が21名と若者の就業割合が非常に高くなってきているという特徴がございます。それから、漁業を生業としている方以外、漁業外から参入されてきている方が近年多くなっている状況です。

作山委員

 それでは新規就業者支援事業の内容について教えてください。

水産課長

 本県の漁業就業者数は毎年30人前後入ってきておりますが、リタイアされる方が多く、高齢化も進んでいることから、若い就業者を増やしていくことが必要と考えております。そこで、若い方を漁業へ参入していただくため平成27年度から漁業就業支援事業を始めております。事業の内容といたしましては、漁業就業にあまり関心がない若者にも漁業をまず就職先の選択肢の一つとして認識してもらうために、神奈川の漁業の状況や若手漁業者などの体験などをテーマとしましたセミナーの開催、漁業への理解をより深めてもらうため実際の漁業を見学実施してもらう漁業体験研修の実施、それから就業希望者と求人中の漁業者が面談形式で就業について直接相談できる就業マッチング会の開催、そしてロープワークなど基礎的な漁業に関する技術を学ぶ技術研修会の実施といった内容になっております。このように、漁業を知ってもらうというところから実際に漁業就業につながるまでの一連の取組を行う事業内容となっております。

作山委員

 内容について伺いましたが、具体的な結果はまだ1年でありますが出ていますか。

水産課長

 まず神奈川の漁業の実態ですとか漁業者のお話を聞くセミナーにつきましては、一般の県民を対象としたものと、県立海洋科学高校の高校生を対象としたものを実施しております。一般の県民を対象としたセミナーでは30名以上の方が受講し、その内容は漁業外からの漁業に就業した若手漁業者の方に就業のきっかけやその後の体験と言った講演、またベテラン漁業者による漁業の豊富な経験にまつわる話をしてもらっております。

 それから、海洋科学高校では2年生を対象にセミナーを行い、また今年はその方々が3年生になり、漁業へ実際に就業された方も10名前後いるというお話も伺っております。

 漁業就業マッチング会につきましては、求人側として、定置網、シラス船引き網などの漁業者が10団体前後参加いたしまして、就業希望者の方は1年目が56名、2年目が25名参加ございまして、漁業者と活発な面談が行われております。

 そういう中で、実際に漁業者の方と連絡をとり、就職した人間も数名いると承知しているところでございます。

作山委員

 今年度は2年目の取組であります。平成27年度から始まった1年目の取組の結果に対して、この2年目に改善したことはありますか。

水産課長

 まずセミナーでございますが、1年目は漁業者からの話を一方的に聞くような形で行ってその後質疑応答という形で行いましたが、より内容をよく理解してもらうために、2年目は講義形式の後に座談会で漁業者を囲みまして、ざっくばらんにいろいろな意見を交換してもらうというようなお話をしてもらう形にしてございます。それから、もう1点目としましては水産関係の大学等近隣の大学などにもセミナーを開催しているとかPRを行いまして、より多くの若者が参加してもらえるようにPRに努めているところでございます。

作山委員

 これまで取り組んできた中で、新規就業される希望者や求人をされる漁業関係者、反応はどういったものがあったか、教えてください。

水産課長

 マッチング会に参加いたしました新規就業希望者の人にアンケート調査を行いましたところ、漁業に興味があっても今までどうやったらいいかわからなかったので非常によい機会を持てたと。それから実際に漁業を体験させてもらい、いろいろ漁業者の方とお話ができたことが非常によかった、それから漁業就業は実際どういうふうにしたらいいか現場の漁業者からアドバイスを受けて大変よかったというような意見がございました。

 また求人側の業者の方も、今までそういう漁業外の人と話す機会がほとんどなかったということで、非常に就業希望者の考えが聞かれてよかった、こういう取組は今後も続けてほしいという御意見を頂いております。

作山委員

 今後新規の漁業就業者を確保して定着していただくためにはどのように取り組んでいくのか伺います。

水産課長

 新規就業の方は漁業技術を就労されて雇用なりあるいは独立ということになりますが、特に独立された方については独立すぐに経営を続けていく、収益を上げていくというのは非常に難しい面もございますので、そういう点からせっかく就労されてもやめてしまう方もいると聞いています。そこで、新たに漁業に参入し独立した就業者の方に対してフォローしていく体制を整備していきたいと考えております。具体的には、県内で先進的な漁業を営んでいる方を知事が漁業士という認定をしておりまして、その漁業士の方にフォローしていただく体制を組んでいきたいと考えております。

作山委員

 若い漁業就業者の方は当然これからの漁業の生産を担っていただく大変重要な人材であります。そのためには漁業が職業の一つとしてさらに認識していただけるようにするとともに、その魅力を伝えることが大変重要でありますので、多くの方が漁業に就業して定着する、そのための漁業経営の安定も重要な要素でありますので、この新規就業者の増加とその定着、こうした両面に対してさらなる県からの支援をお願いする次第であります。

 続きまして、花粉症対策について伺ってまいります。これまで取り組んできた花粉発生源対策10カ年計画が来年度で終了します。県として取組をさらに前進させていかなければなりません。今は国民病と言っても過言ではない花粉症でありますので、平成30年以降の広域的な枠組みについても本県が積極的に働き掛けていくと本会議での御答弁でもあったところでもあります。それにつきまして今後の対策等伺ってまいりますが、まず始めに本県のスギ花粉症の罹患率は全国に比べて高いということでありましたが、全国の罹患状況の概要を願います。

森林再生課長

 アレルギー性鼻炎や花粉症の治療法などを解説しております鼻アレルギー診察ガイドラインの2013年版によりますと、本県におけるスギ花粉症の罹患率は33.1%となっており、全国平均が26.5%ということで全国平均より高くなっております。また罹患率は最も高いのは隣の山梨県で44.5%、また最も低いのが北海道の2.2%となっています。全国的には関東や東海、四国などで高くなっており、北海道や東北、本州の日本海側と九州などが低い区域になっています。

作山委員

 県民に対して花粉の飛散情報等提供をしています。現在はどういった内容を提供されているのか、またその情報を発する中で、どういった調査を行っているのか伺います。

森林再生課長

 本県が提供している花粉飛散情報は二つございます。まず一つは花粉の飛散予測でございます。これは県内のスギ林30箇所とヒノキ林40箇所において、花粉を飛散させる雄花のつき具合を観測いたしまして、その結果を過去のデータと比較することで、春の花粉飛散量が多いか少ないかということを予測しております。スギの花粉予測は例年の12月末頃に、またヒノキについては1月末から2月ごろに記者発表させていただいております。

 二つ目が花粉の飛散数でございます。これは自然環境保全センターの敷地内に設置した装置を使い、1月から4月末までの毎日の花粉の飛散量を測定し1週間結果をまとめたものを翌週県のホームページで発表しております。

作山委員

 もちろん広域的にこうした対策は行っていかなければならないわけであります。九都県市の花粉発生源対策10カ年計画の現時点での進捗についてどういったものであるのか伺います。

森林再生課長

 九都県市花粉発生源対策では、発生源を減らす取組としてスギ林を広葉樹が混ざる混交林化や花粉の少ないスギ苗に植えかえを進めるほか、植え替えに必要な花粉の少ないスギ苗の生産供給などに取り組んでおります。この取組は平成20年から29年度までの10年間の計画で進めていますが、本県では昨年度までに混交林化及び植え替えを合わせて2,793ヘクタールを実施し、10カ年計画全体の目標面積2,428ヘクタールに対し進捗率は115%となっております。

 また花粉の少ない苗木の生産供給につきましては、現在九都県市で生産される全てのスギ苗木が花粉の少ない苗木に切り替わっております。

作山委員

 基本の確認ですが、九都県市の中に山梨県は入っていますでしょうか。

森林再生課長

 九都県市の中には山梨県は入ってございません。

作山委員

 この10カ年計画の終了後、新たな県の計画を定めることになりますが、九都県市で今お話しいただきました山梨県が全国で一番罹患率が高いということであります。当然我が神奈川県と隣接する県でありますから、こうした山梨県の取組といったものも大変本県にとっては重要なものであります。こういった中で新たに山梨県を枠に入れるとか、山梨県の取組をしっかりと本県と共用する10カ年計画の今後の取組の中で、方向性とともにこうした他県との連携といったものについて何か考えていらっしゃるのか伺います。

森林再生課長

 まず10カ年計画終了後の本県の取組でございますが、本県における現在の花粉発生源対策は、平成20年度に策定した九都県市の花粉発生源対策の10カ年計画に基づき実施しておりまして、これまでは本県独自の計画は定めてございませんでした。この取組は基本的にはスギ林を対象としたものでございますが、県ではこれ以外にもヒノキの林の混交林化やヒノキ林の植え替え、さらには花粉症対策苗木の生産なども進めてきているところですので、九都県市の計画が終了する来年度以降はまず県でしっかりした独自の取組として、ヒノキの対策やスギ、ヒノキ全ての対策苗木の生産普及、さらには発生源対策に対する研究開発など取組全体を盛り込んだ計画を立てて進めていきたいと思っております。そうした中で九都県市に入っていない山梨県ですが、隣の県ということでやはり山梨県から飛んでくる花粉もございますので、九都県市の中で一緒にやるのか、それとも山静神とかその他の枠組みの中でいろいろと協力体制をとれるのではないかと考えています。

作山委員

 何よりも隣接する県であります、そして日本一の罹患率ということでありますので、両者で話し合う場をつくるなり何なりして、お互いの進捗、政策を密にされた方がいいということを意見させていただきます。そして、その中で新たな計画、本県の計画では、スギだけではなくヒノキの対応なども盛り込むとのことでしたが、ヒノキについては、今どういった影響があり、それに対してどのように取り組んでいく考えか伺います。

森林再生課長

 ヒノキの花粉はその形質がスギの花粉と非常によく似ておりまして、スギ同様広範囲に飛散することから、スギ花粉症の原因物質の一つと以前から言われてございます。またヒノキの花粉の飛散時期はピークが3月から4月でスギの花粉時期に比べて1箇月ほど遅くなっていることから、スギ花粉症の発症期間の長期化にもつながっていると考えております。本県のヒノキ林は人工林面積にしますと40%を占めておりまして、ヒノキの花粉の影響はスギ同様に大きいと考えております。そこで、これまではヒノキに対する混交林化や植え替えについては、計画目標を持って取り組んでいませんでしたが、今後はしっかりとした計画目標を定めて着実に進めていくとともに、今現在神奈川県では無花粉のヒノキを始め、ヒノキの苗木についても花粉対策品種の取組を進めていますので、そういったものもさらに前進していけたらと考えております。

作山委員

 最後に伺いますが、平成30年度以降にこの10カ年計画が終了した後も、今現在山梨県は別にして九都県市で行っている対策について働き掛けを行っていくとのことでありました。今後そうした取組の推進についてはどのような働き掛けを行っていくのか考えを伺います。

森林再生課長

 花粉は一県域にとどまらず広範囲に飛散いたしますし、この対策は長い年月をかけて取り組まなければならない課題ですので、九都県市における広域的な取組は今後も引き続き進めていく必要があると認識しております。

 そこで、本県が九都県市の花粉対策の事務局を務めておりますが、昨年度九都県市花粉発生源対策推進連絡会を開催しまして、現在の計画が終了する平成30年以降も引き続き九都県市の枠組みで取組を進めていくことについて働きかけ、関係都県市から同意をいただいているところです。今後は連絡会の場において、これまでの取組の成果や課題などを検証するとともに、平成30年度以降具体的にどのように進めていくかなどについて来年度中に整理していきたいと思っています。その際には先ほど申し上げました本県独自で進めますヒノキの対策についても紹介をさせていただき、九都県市での広域的な取組についてもさらに推進していけるように働きかけていければと考えております。

作山委員

 効率的な取組、さらなる推進に向けて、具体的な内容を検討されていくということでした。花粉発生源対策には長い年月がかかるのだろうと思います。今後はこうした取組を着実に前進していただくとともに、希望としては、山静神でありますとか九都県市を越えた本県を中心として隣接した地域との調整や話し合いも進めていただきたいと思います。

 続きまして、フラワーセンター大船植物園の池の埋め立てについて伺ってまいります。

 フラワーセンター大船植物園の見直しにつきまして、今回施設改修に係る工事費が予算案として提案されています。それについて県民の方からの見直しの御意見も頂いているところです。その点について伺ってまいりたいと思います。

 まず玉縄桜の広場を作るために池を埋め立てることでありますが、この広場をつくる目的、池を埋め立てるという案となった経緯の御説明を伺います。

農政課長

 展示場横の池を埋め立てて玉縄桜広場を新設する目的でございますが、玉縄桜はフラワーセンターで育種した独自品種でございます。フラワーセンターで育成したというストーリー性もあることから、園の魅力アップのための広場を新設するものでございます。玉縄桜は河津桜と同じぐらいの時期、大体2月の中旬から開花が始まりまして3月の上中旬まで約1箇月間開花をいたします。花の少ない時期に開花をすることからまとめて植えることで大きなアピールポイントになると考えてございます。また開花期間が長いという特徴がございますので、イベントの企画をしても時期が外れる可能性も少ないですし、今年も昨年に引き続き夜間のライトアップなどを行ってございます。玉縄桜を中心としたイベントを開催することも非常に集客に効果があると考えてございます。また、開花時期が長い、花が少ない時期に開花するということで、将来的には団体のツアーみたいなことも検討できるのではないかと考えて広場の新設を考えています。

作山委員

 現在玉縄桜はこのフラワーセンターに何本ぐらいあるのでしょうか。そして仮にこの広場を作ることになった場合、何本ぐらいの桜を計画されるのでしょうか。

農政課長

 現在フラワーセンター大船植物園には、大きめの玉縄桜が2本、1つはシャクヤク園の横の方にもともとの玉縄桜の原木がございまして、今もう1本大きなのが正面入り口のところにございます。それは現在ライトアップなどのイベントに使用している木でございます。その他まだ大きくなっていない木が数本園内にはございます。

 今回展示場横で新しく作る広場には、約20本程度の玉縄桜を植栽することを考えてございます。

作山委員

 仮にこの20本を植えるということになりますと、広場に関しては池を全て埋め立ててしまうということなのか、一部ということでしょうか。

農政課長

 園内には展示場の横と入園口正面に大きな池がそれぞれ一つずつあります。合計2つです。それと本館横の日本庭園に小さな池が1つあります。今回埋め立てを考えていますのはその展示場の横にある池でございまして、入園口正面と日本庭園の池は残すことになってございます。

作山委員

 それでは、この展示場の脇の池は全て埋めてしまうということの計画案でしようか。

農政課長

 展示場の横の池については全て埋め立てを行う予定で考えてございます。

作山委員

 仮にこの池を埋めるといった場合、どういった工事を行っていく予定でしょうか。

農政課長

 工事の内容でございますが、展示場横の池は学校にあるプールのようなコンクリートの壁で仕切られた人口の池となってございます。水を排出した後、コンクリートの壁を破砕し、新たな土を搬入して玉縄桜を20本を植栽することを考えてございます。

作山委員

 もともとの経緯ですが、展示場横の池というのは人工的に作ったものか、あるいはもともとあった池を活用されたものなのでしょうか。

農政課長

 フラワーセンター大船植物園開園の時に、プール状にコンクリートを張って池を作った人口の池になっています。

作山委員

 展示場脇の池ですが、御意見の中には水辺の貴重な動植物が失われるといった意見もあるようであります。植物園ではありますが、動物、昆虫も含めて今動植物がいるのか、あるいはその中には希少種とされるものは存在するのでしょうか。

農政課長

 展示場横の池に現在植えてある植物は池の中にスイレンがございます。それと周辺に水生植物であるハンゲショウやミズカンナなどが植栽されてございます。また生き物ですが、昆虫までは把握ができていませんが、池にはコイがいるのとアメリカザリガニがいっぱいいると思います。あと私は見たことはないのですが、カワセミが時々飛来するという話を聞いたことがあります。何をもって希少種というかということもありますが、レッドデータブックという意味からするとハンゲショウがレッドデータブックには入っていますが、レッドデータブック自体がもともと自生地での絶滅の危惧ということですので、ハンゲショウはある意味、経済的に流通している植物ですので、そういう意味からいくと希少種という扱いにはならないのかなと思っています。

作山委員

 仮に埋め立てるとなった場合に、こうした動植物はどうされるお考えでしょうか。

農政課長

 今展示場横の池に植えてある植物でございますが、基本的には他の場所に移すということで考えてございます。スイレンは入園口正面の池の方へなるべく逃がす。ハンゲショウなど水生植物ですが、入園口正面の池の横にハスが植えてあるところがありまして、そこの使っていない場所へ移す。花菖蒲園の一番奥は水気が多くて花菖蒲の生育に適さない場所があるので、そういう場所にハンゲショウやミズカンナなどの水生植物を移植することを考えています。

 あと生き物ですが、コイについては基本的に入園口正面の池や日本庭園の池の方へ移し、アメリカザリガニは外来種ですので申し訳ないのですが駆除しようと考えております。

作山委員

 玉縄桜を植えるために広場を作るという案ですが、今池に住んでいる、あるいは生息している植物を中心として、ほかのスイレン池ですとか正面の池あるいは奥の方の沼地に持っていけるということです。県として玉縄桜の広場をつくるその意気込みというのでしょうか。作ることによりこうなるというのをいま一度基本的なものがあるようでしたら教えていただきたいと思います。

農政課長

 花を観賞できる施設は、最近はフラワーセンター大船植物園以外にもいろいろなところに多々ございます。そういう中でいかに特徴的なもので見ていただくかということが非常に重要だと我々としては考えております。そういう意味で一つもともとの農事試験場で開発したシャクヤクを中心とした魅力アップ、それとフラワーセンター大船植物園で育成した玉縄桜の新しい広場をということで魅力アップを図っていきたいと考えてございます。

 特に玉縄桜は先ほども答弁させていただきましたが、非常に花の少ない時期に非常に桜が咲いている。この時期、今年もNHKさんやTVKさんなどいろいろ玉縄桜をニュースにもしていただいています。普通の桜とはまるっきり違って早い時期に咲くという特徴的なものも園の大きな魅力になるのだろう考えてございますので、そういうことからも今後フラワーセンターの魅力アップに大きな力になるのではないかと考えてございます。

作山委員

 さまざまな御意見も当然あると思います。しっかりといま一度考えた上で、その点に関しまして答えを出していただきたいと思います。

 続きまして、病害虫防除事業費について伺ってまいります。今年度の補正予算で減額が提案されたところであります。今回の補正減の理由は国からの交付金の追加交付がなかったからとのことでありますが、そもそもこの事業が国の交付金を財源としている理由を教えていただきたいと思います。

農業振興課長

 ウメ輪紋ウイルスの防除対策については、植物防疫法の規定に基づき農林水産大臣から神奈川県知事への緊急防除協力指示書により、県知事は防除に関する業務、これは損失補償や伐採・廃棄、また感染状況の調査などになりますが、この業務に協力することが指示されております。この指示に従い県が防除に関する業務を行う場合には、その費用は植物防疫法で国が弁償することになっていますので、そのため、この事業については農林水産省からの交付金を財源に行うこととしております。

作山委員

 そうしますと、感染が確認された樹木等の損失補填や廃棄といったものが当初の予定から遅れて来年度になるということでありますが、いわゆる樹木の管理者、所有者、民間の方に対してどういった対応を行ったのか伺います。

農業振興課長

 樹木の所有者の皆様にはこのウメ輪紋ウイルスに感染をしているということをお伝えした時や損失補償の金額の算出のために木の大きさなどを測らせていただいた時などに、平成28年度内に損失補償と植物の伐採・廃棄を行う予定であるということを、所有者約100名ほどおられるのですがお伝えしておりましたことから、今回伐採等が遅れるということで、農林水産省の職員が主体となり、これには県の職員も同行させていただいておりますが、訪問または電話をして、損失補償や伐採の時期が新年度になってしまうということを説明いたしました。

作山委員

 そうしますと、100名の所有者の方々の反応はどういったものがありましたでしょうか。

農業振興課長

 遅れについては特に御意見いただかなかったという状況でございます。

作山委員

 同時に公共施設でも感染した樹木が確認されているようです。こちらに関しては対応は行っているのでしょうか。

農業振興課長

 今回伐採の対象になった木としましては、横浜市の所有する公園や街路樹の木もございました。そのため横浜市へは農林水産省から交付金が遅れるという事情等を説明しまして年度内の廃棄等が難しくなった旨を説明して、新年度交付金が措置され次第速やかに損失補償と廃棄を行うことを説明し了解を得ております。

 また、県立の三ッ池公園の中にもウメの木で2本感染が確認されておりますが、こちらにつきましては、こちらの事情で4本のウメの木を伐採する必要がございまして、年度内に伐採を行う予定で事務を進めているところでございます。

作山委員

 単純に民間の方の樹木は来年度、県が所管している方は年度内、そういったタイムラグが生まれてしまうわけでありますが、率直にこれに関してどうなのでしょう、民間の方に対し県が先行するというのは。

農業振興課長

 今回のPTV、ウメ輪紋ウイルスについては人等への影響についてはございません。ということで、一応民間の所有者の方から御理解はいただけるのかなということです。先ほど御意見はないことを説明しましたが、所有者の中には今回遅れることで最後の花見ができるというようなことをお話している方もいらっしゃいました。それはそれで率直な感想だとは思います。あと県の森林公園の廃棄については、基本的に県が持っているもので、今回の国から来る交付金のいわゆる損失補償の関係については交付金の方の対象にならないこともございまして、それで先行して切るというような処分ができるということでございます。

作山委員

 人体に影響がないとされている。こういった中での皆さんの本当に県に対する御好意といいますか温かいお心のあらわれだとは思いますが、しっかりと来年度、国からの交付金が措置され次第、速やかな対応・廃棄をできるように準備を進めていただいて、一本でも多くウイルスのまん延の防止に努めていただきたいと思います。

 続きまして、平成29年度に実施する予定のウメ輪紋ウイルス対策について伺ってまいります。今年度感染が確認されました樹木等の損失補てんや廃棄は平成29年度当初予算で実施することでありますが、当初予算ではそのほかにどのような事業を行う予定なのでしょうか。

農業振興課長

 まず、今委員からお話がありましたように平成28年度に感染が確認された梅の伐採等が必要になったものについて、損失補償や伐採廃棄の定義に加えて平成29年度に行うウメ輪紋ウイルスの感染状況などの調査経費、あとその調査の中で新たに平成29年度に新たに感染が見付かった梅などに対する伐採を行うのに当たっての損失補償及び伐採等の経費を計上させていただいております。

作山委員

 この中で、感染植物確認のための調査を実施するとのことでありますが、どれぐらいの数の家を調査を予定しているのか伺います。

農業振興課長

 まず感染調査の方法ですが、ウメ輪紋ウイルスはウメなどの葉で症状を確認するようになっておりますので、症状が確認できるようになれば、ウメの葉が開いて病徴が出てくる4月下旬頃からまず感染確認のための調査を順次行っていきたいと思います。調査の区域ですが、まず平成28年度に実際に調査した区域、それからあとその周りに順次広げていき、どこまで広がっているかという調査を改めてするような格好になります。

 調査については、ウメなどの葉を農林水産省横浜植物防疫所の防疫官という職員の方が目視等で調査の後、実際にその葉っぱを取ってきてウイルスの検定をして確認をするというようなことで調査することになっております。

 本数についてはそのエリアの中に何本ウメの木があるかということが正確にわからない部分もありますので、今年よりも多い本数になるかと思いますが、そのエリアについて調査をしていくということになっております。

作山委員

 一本一本目視で行っていくという大変地道であり、かつ重要な作業であると思います。調査を実施する対象地域の住民の皆さんにはしっかりと周知を行っていただいて、調査に対しての地元の住民の皆さんの協力をお願いして、しっかりと調査を実施していただきまして、この対策について万全の対応をしていただきたいことを要望させていただきまして私の質問を終わります。



7 次回開催日(3月3日)の通告



8 閉  会



特記事項

  資料配付(持田委員)