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平成28年  決算特別委員会 11月01日−01号




平成28年  決算特別委員会 − 11月01日−01号







平成28年  決算特別委員会





◎《委員会記録-平成28年第3回定-20161101-000007-決算特別委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(柳下・井坂の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  1件申請 1件許可



4 日程第1及び第2を議題



5 同上質疑



守屋委員

 いよいよこの決算特別委員会のそれぞれの質疑を踏まえた総括質疑日がやってまいりました。今までの質疑を振り返りながら、また、各局にまたがる視点も踏まえて質問していきたいと思います。実りの多い議論となるように私も努めますので、是非答弁者の方もそのような御理解でお願いします。

 まず1点目、寄附金の取扱いについてお伺いをしたいと思います。

 神奈川県一般会計及び特別会計歳入歳出審査意見書の27ページに、第10款の寄附金として、それぞれ平成26年度と平成27年度の予算に対しての調定額、収入済額が記載されております。平成27年度も平成26年度も、両方とも予算の見積りに対して1億円以上の減額がなされているわけなんですが、まず総論として、なぜ予算に対して1億円の減額が起こっているのか、そこをまず確認させていただきます。

財政課長

 寄附金につきましては、毎年度寄附者からどのぐらい寄附があるのかを想定し、過去の実績を踏まえながら予算を措置しているところでございますが、大口の寄附金などがありまして、その大口の寄附金によって、年度によって寄附に差が生じることがございます。平成27年度につきましては、そういったことから、前年に対して減額になっているという状況でございます。

守屋委員

 歳入を見込むのはなかなか難しいのかもしれませんが、過去を振り返ると、平成25年度は2,500万円、平成24年度も2,300万円で、ずっと予算に満たない状況が続いているんです。当然、前年度の状況を見ながらということになりますけれども、毎年予算に対して収入済額がマイナスとなる状況は、多分、予算編成をするにも、もしくは事業を執行するにも、一考の余地があるのではないかと捉えております。恐らく、様々な寄附金の事業の積み重ねだと思うんですけれども、県の寄附金の種類は何種類ぐらい窓口があるのかお伺いします。

財政課長

 寄附金の種類は、まず使途を指定した寄附金は今、9事業ほどございます。それに加えまして、使途を指定している中で、各局の施策に対する寄附に分類したものが11局等にまたがって分類されたものがございます。そして、それらに該当しないもの、使途を指定しない寄附というものがもう一つある、そういった分類で寄附を募っているところでございます。

守屋委員

 私も調べさせていただきました。使途を指定している寄附金が幾つかあります。9種類あると今御答弁いただきましたけれども、その中で、個々について何点か質問をさせていただきます。まず、まなびや基金なんですけれども、平成26年度、そして平成27年度のまなびや基金について、予算に対して実績がどのぐらいだったのかお伺いいたします。

教育局財務課長

 まず、平成26年度につきましては、予算額は2億円、これに対しまして、決算額といたしまして1億1,200余万円でございます。それから、平成27年度につきましては、予算額1億5,000万円、これに対しまして、決算額が8,600余万円でございます。

守屋委員

 まなびや基金についても8,000万円とか6,000万円、やはり予算に対して実績が少ないということなんですが、寄附を頂くことについて、いろんな方にお願いをすることになるんですけれども、寄附金を頂くに当たって、どんな努力をされていたのかお伺いをいたします。

教育局財務課長

 寄附を頂く上で、まず知っていただくということが何よりも大切だろうと考えております。そういった視点に立ちまして、当然のごとくまなびや基金の御案内を県のホームページに掲載しております。また、生徒自身による恋するフォーチュンクッキーまなびや基金バージョンを、職員がビデオ撮影してユーチューブで公開をしている。また、チラシを作成いたしまして、教育局のイベント、あるいは高校の文化祭等がございますので、そういった席で配布させていただく、またコンビニエンスストア等での配架、それから各県立学校における同窓会等への周知、さらには県内に本店を有する上場企業、あるいは県に寄附実績のある企業の方々など、450社への郵送などによってPRさせていただいています。

守屋委員

 今、様々な手段をお伺いしましたけれども、そういうのに要した経費はどのぐらいなんですか。なかなか正確に把握することは難しいかもしれませんが、もし規模だけでも分かればお伺いします。

教育局財務課長

 まず、恋するフォーチュンクッキーまなびや基金バージョンにつきましては、出演は生徒自身にやっていただきまして、ビデオ撮影は職員がやっております。ただ、編集作業は委託させていただきまして、これに20万円、それから、チラシも作成いたしました。6万枚で17万7,000余円、それから、企業への郵送料といたしまして3万7,000余円というところで、おおむね40万円強といったところかと思います。

守屋委員

 恋するフォーチュンクッキーまなびやバージョンを昨日改めて、夜見たんです。やはり生徒が、それぞれのいろいろな学校の生徒が本当に楽しそうに踊っていて、そして、流れてくるメッセージも、まなびや基金のおかげでトイレが快適になりました、楽しい学校生活が送れましたということでした。たしか5分とか、7分とか、そのくらいの少し長めのバージョンだったんですけれども、ああいうのを見ると、本当に何か自分の母校、もしくは、そうでなくても未来の社会を担う子供たちのために何かスキームを出せるものがあると思ったんです。寄附で難しいのは、どこまでお願いするのかです。それが余り強制的になってしまっては、寄附の趣旨が崩れてしまうという、難しい線引きがある中で、非常にいい動画ができたと思っています。

 もう一つ、ほかの事例をお伺いしたいんですが、神奈川の塔の整備基金について、同じように平成26年度と平成27年度の予算と実績についてお伺いをいたします。

福祉部長

 平成26年度につきましては、平成25年度から開始しまして、2年間で3,000万円を目標としてございましたので、平成25年度の実績で約3,000万円ほど集まりましたので、翌年度はその残額として予算計上をし、実績としては、963万6,999円の寄附を頂きました。また、平成27年度は、この事業については改修工事が終了いたしましたが、そのうち、寄附していただく方もいらっしゃいましたので、予算額としては150万円。それに対して2万1,971円の実績がございました。

守屋委員

 平成26年度の予算額をもう一度教えてください。

福祉部長

 平成26年度の予算額でございますが、507万8,000円。それに対して、実績が963万6,900円ということでございます。

守屋委員

 たしか、私の記憶だと、神奈川の塔の整備はもう終わっているものだと記憶しているんですが、平成27年度で150万円の予算を計上して、実績としては2万1,971円ということなんですが、ここら辺どうなっているのか、そして、今、平成28年度はどういう状況になっているのかお伺いいたします。

福祉部長

 平成27年度予算額は150万円でございます。

 また、平成27年度につきましては、先ほども申し上げましたように、平成26年度に改修工事は終わりました。その際、実際には目標額が3,000万円でございましたが、実際には2年間で3,880万余円の御寄附を頂きました。それに対して、改修工事に要した費用が2,990万円でございましたので、それを活用して、残りが900万円の残額が生じたわけでございます。この残額につきまして、寄附を呼び掛ける際に設定いたしました基金条例の趣旨から、神奈川の塔の改修のために寄附に応じていただいた方々のお気持ちを大切にする必要があるだろうと考えまして、今後とも台風などによる破損箇所の改修工事に活用させていただくことが可能ではないかということで、平成27年3月31日限りとしておりました基金設置条例の効力規定を削除いたしまして、平成27年度においても引き続き存続しているところでございます。

 また、同じように平成28年度も寄附の受入れ、あるいは運用利子の計上をさせていただいているところでございます。

守屋委員

 今のところで、目標額3,000万円に対して3,880万円が集まった。目標額を超えた金額が集まった。そして、今御答弁あったように、改修工事が目的で、それを基に3,000万円弱の予算の執行をした。改修工事が目的なのに、改修工事が終わった後も寄附を受け続けるというところについて、もう一度再確認したい。答弁をお願いいたします。

福祉部長

 先ほども答弁申し上げましたように、残額が900万円生じてございます。また、それと併せて、今後の需要としても、ちょうど沖縄の摩文仁の丘という地域は台風の通り道にもなってございますので、そうした台風の折の破損も当然想定されるわけでございますので、そうした破損の際の費用に活用させていただきたいということで、基金を継続しているものでございます。

守屋委員

 改修工事をするために3,000万円を目標にして集めました。それを超える多くの寄附が寄せられました。この後、改修工事は終わったけれども、台風がよく来る場所だから、これからある改修に備えるために、その残ったお金を運用していくと私は捉えたんです。そうすると、あの場所にある限り、その改修というか、維持管理というか難しいところだと思いますけれども、今時限を延長したという御答弁があったんです。ずっとこの先もこの基金は置き続ける、そういうつもりなのか確認をさせていただきます。

福祉部長

 現時点で、基金残高900万円という金額を用意してございますので、この後、大きな破損が生じてこういった基金を活用した後に、その残額に応じて基金の存続等は、その時点で判断してまいりたいと思いますが、現時点では継続していきたいと考えてございます。

守屋委員

 質問を変えます。

 次に、動物保護センターの建設基金についてお伺いいたしますけれども、平成27年度から始めたと承知しておりますが、平成27年度の予算額と実績、全体の目標の予算額があればお伺いをいたします。

動物愛護担当課長

 神奈川県動物保護センター建設基金の平成27年度の予算額につきましては、1億円を計上しておりました。これにつきまして、寄附実績額として収入額は4,255万1,459円で、目標額は、建設費全額を予定していまして、11億円を目標としております。

守屋委員

 初年度から、1億円に対して4,000万円ちょっとだから、6,000万円弱の見込みとのかい離があるということなんですが、これは現時点でどうなっていますか。平成28年の直近の時点の状況をお聞かせください。

動物愛護担当課長

 現時点の寄附額の実績ですけれども、平成28年10月21日現在で7,546万288円です。

守屋委員

 そうすると、足しても目標額の1割程度になると思いますが、過去に、もう時限で切ってしまったものがあるかもしれませんが、11億円の寄附を頂いた使途を特定した寄附金事業というのはあったのか、分かれば教えてください。

財政課長

 今、手元にあるデータの中では、11億円を超えた寄附金を募った実績はございません。

守屋委員

 11億円というとすごく大きな金額です。本当に寄附が集まるのかどうか。多くの方が、努力はされているのは我々も承知をしているんですが、そこはなかなか難しいんだろうと思っております。

 寄附金にはいろんな種類があると思うんですけれども、その前に、動物保護センターについてもう一回確認させてもらいますけれども、先ほどの神奈川の塔は、時限を一旦セットしたけれども延ばした。この動物保護センター建設基金については、正に建設基金ですから建設するための予算を時限でセットしているのか、または、先ほどの神奈川の塔のように、その後の改修にも備えた形で期限を切っていないのか確認させてください。

動物愛護担当課長

 神奈川県動物保護センターの建設について、今のところスケジュールは、平成31年4月オープンに向けて建て替えの事務を進めているところです。今現在の寄附については、ぎりぎりの平成31年3月末まで寄附を募集することとして周知しておりますが、この神奈川県動物保護センター建設基金条例には、特にそうした期限、いつまでという期限は規定しておりません。

守屋委員

 建設を目的として、今設計をされていると思います。これから工事に入っていって、平成31年4月にオープンする。条例上の期限を決めていない理由がなぜなのかお伺いいたします。

動物愛護担当課長

 条例の期限を決めていないのは、平成31年3月末で寄附募集を終わって立ち上げた後に、この基金についてどのように運用するのか、改めてその時点で検討しまして、議会にお諮りしたいと考えております。

守屋委員

 建設を目的とした基金です。建設スケジュールははっきりしている。でも、そのときに、改めてそれから考えるというのはどうなのか。この寄附をお願いするときに際して、説明が苦しいのではないのかと思うんです。今三つの基金を少し事例としてお伺いをさせていただいたんですが、改めて確認させていただきます。寄附金と、歳入予算でもある負担金、そして、県の会計上の歳入予算の科目ではないと思うんですけれども、よく言われる協賛金、実行委員会等で協賛金を頂くケースがあるかと思いますけれども、寄附金と負担金と協賛金、これらはどういう意味付けがあるのか、どういう違いがあるのか教えてください。

財政課長

 まず、寄附金につきましては、個人の善意に基づいて寄附していただいているものでございます。負担金につきましては、受益者負担の観点から負担を求めるというものでございます。協賛金につきましては、それに近いものでございますが、金額が、負担金に対して比較的小さくて、事業等に賛同いただくという趣旨の金額でございます。

守屋委員

 今の御答弁の中で、協賛金について再度お願いします。

財政課長

 協賛金につきましては、負担金に近いんですけれども、金額が負担金ほど大きくなくて、趣旨に賛同していただくという具合の金額ということになってございます。

守屋委員

 負担金は何となく分かるんです。正に建設事業で市町村負担金、受益者負担という考えなら分かるんですけれども、今の御答弁で、協賛金は、寄附金に比べて金額が小さい、趣旨に賛同する、そうなんですかね。寄附金だって趣旨に賛同するから寄附をするんだろうし、寄附金と協賛金は金額によって違いがあるのか、もし別の見解があれば、どなたか御答弁頂けますか。

財政部長

 協賛金につきましては、歳入科目上は別に協賛金という項目はございません。どちらかというと、寄附金に近いものだと考えております。具体的には、企業からその趣旨に御賛同を頂いて、寄附を頂く。それを称して協賛金と呼んでいる。私はそういうふうに認識しているところでございます。

守屋委員

 今の答弁が県庁の協賛金に対する統一の考え方と受け止めてよろしいですか。

総務局長

 協賛金につきましては、多くは、例えば企業ですとか団体等が寄附の一種としてしていただきますけれども、その結果として、協賛者名を掲示をしたり、それなりに相手方にもそこの事業に賛同しているというメリットが1点あるものと考えております。

守屋委員

 協賛金は県の歳入科目にはない。条例上で協賛金ということを定義するので、それぞれの立場によって考え方が違うのとは思います。私の捉え方、もしくは多くの県民の方は、今の総務局長の答弁の考え方に近いと思います。

 小さい話で言えば、この秋は県民祭とか区民祭といった運動会でパンフレットを作ります。地元の商店街の方たちが1口3,000円だとか5,000円だとかで協賛する。それで、大体協賛していただいた方の広告が載る。これは地元の中でよく見る。これは金額だとかそのデザインとか広報の大きさにかかわらず、広報という部分が私はあると思うんです。趣旨に賛同するという気持ちを前提としながらも、何か、見返りといってはおかしいんですけれども、例えば、会社でいえば、恐らく広報費で経理処理をしているところも多いと思うんです。

 そこが、協賛金の違いだと思っているんですが、少し寄附のお話を続けさせていただきますと、知事は寄附文化の醸成という言葉を使われます。世の中でもいろんな事業を実施するのに、最近ではクラウドファンディングのような手法も多く使われるようになりました。そういうものが少しずつ広がっていくんだ。感覚としては理解しているんですけれども、知事が言う寄附文化の醸成というのはどういうことなのか、お伺いをいたします。

財政課長

 知事は寄附文化の醸成という言葉を使っております。我が国における寄附は、諸外国に比べるとかなり少ないという状況もあり、本県では県の施策を積極的にPRして、県の施策に賛同していただける方を増やしていくことによって寄附金の増加につなげるとともに、寄附文化の定着を図りたいということです。そういった趣旨で、知事に寄附文化醸成という言葉を使っていただいております。

守屋委員

 そうすると、先ほど幾つかお伺いした事業で、使途を特定しているのが九つあったということなんですけれども、この事業を実施していくことで寄附文化の醸成ができる。そういう考えの下で寄附金事業を行っているという理解でよろしいでしょうか。

財政課長

 本県における寄附は、九つの事業以外にも多数ございますが、九つの事業を含めて寄附文化の醸成ができると考えてございます。

守屋委員

 寄附の話で少し関連があるので、平成28年度の事業なんですけれども質問させていただきたいんですが、知事室が所管している政策広報推進事業費がございます。予算委員会でも我が会派から取り上げさせていただいたんですが、この当初予算3,644万円のうち、3,000万円強を使用して新聞の広報を出そうということになりました。今この事業がどういう状況なのか。たしか、ホームページ等で記載されたスケジュールだと、もう相手先が決まって、そろそろ契約に至っているのではないかと思います。この事業の実施状況についてお尋ねいたします。

広報戦略担当課長

 共生社会づくりに向けた新聞広告でございますが、プロポーザルで提案を受けまして、3者から御提案を頂きました。審査の結果、朝日新聞系列の広告会社を採択をさせていただきました。ただいま、契約に向けて手続を行っているところでございます。

守屋委員

 なぜこの事業を今お伺いしたかというと、この事業は、プロポーザルなんですけれども、協力企業を集めてきてくださいとあります。新聞媒体を使って広報するのに、県の事業に協力する事業者を集めてきなさい。そして、審査項目をいろいろかみ砕いていくと、集めるという提案ができなかったところは、恐らくこのプロポーザルから落選します。それについて直接的な表現は書いてありませんけれども、読み解いていくとそういうふうに読み解けるのです。この新聞広告を使ったこの事業で、協力企業だとか寄附という、そういう目的をこの事業に盛り込んだ意図を確認させてください。

広報戦略担当課長

 一つに共生社会づくりに向けた県の事業に御協賛をいただきたいという趣旨がございます。ただ、もう一点は、この共生づくりに向けた運動を、県だけではなく企業も巻き込んで、県民総ぐるみで行っているということを、新聞紙面でも広くアピールしたいという思いがございまして、企業協賛の協力企業を募集するということを要件に入れさせていただいたところでございます。

守屋委員

 この新聞広報の中に、確かに共生社会をつくっていくには、神奈川県だけではなくて、市町村や企業などが、正に県民総ぐるみでやっていかなければいけない。憲章にもうたわれているところなんでそのとおりだと思うんですが、やはりどうしてもふに落ちないのが、新聞に載せる、ウェブとかも含めて、そのほかのいろんな共生社会の実現をするという広報をしていただくことについて、さっき朝日新聞系列の事業者がこのプロポーザルの事業者に選ばれたということなんですけれども、そこに盛り込むという概念がどうも分からないんです。

 さっきの話の確認なんですけれども、いわゆる先ほどの御答弁にあった寄附文化の醸成にその方向が一致しているという理解でよろしいですか。

広報戦略担当課長

 広く皆様から御協力を頂いて事業を達成するということで、寄附文化の醸成の一環だと考えております。

守屋委員

 先ほど、使途を特定した9事業があると言ったんですけれども、恐らく県が行う全ての事業において、あらゆる団体と協力していかなければならないし、あらゆる機会を通じてお願いしなければいけないと思うんですが、どういう事業に寄附金を充てて、どういう事業には、これは他の財源で充てていこうという、そういうことは何か幹となる考え方があるのかお伺いします。

財政課長

 寄附を通じまして、県の政策を県民に広く周知を図ろうという事業に対してまず寄附金を募るということと、あとは、県の施策に賛同してもらって、県民参加により政策を更に推進する。そういった事業につきまして、寄附を充てていきたいという考えでございます。

守屋委員

 そうすると、例えばここに載っていない男女共同参画社会や、もしくは再生可能エネルギーの普及、もしくは今、障害者の話が出たけれども、高齢者の介護の問題や、他の政策分野については、そういう賛同はいただかなくても寄附金を充てないで、県が率先してやっていきます、そういうふうにとれてしまうんですけれども、そこら辺についてどういう仕分けをしていくのか、もう一度御答弁願えますか。

財政課長

 本県は、財政状況が厳しい状況にありまして、大原則は、寄附金につきましては寄附者の意思で寄附を募り、寄附を頂いている。先ほど言いましたように、その中で、本県の施策を広く周知していきたいと考えているものや、寄附を募ったことにより、更に県の施策を推進していきたいというものについて、県から積極的に寄附の投げ掛けを行い、県民から寄附を頂いているという状況でございます。

守屋委員

 周りのいろんな人にも聞いてみたいところなんですが、なかなか分からないのです。財政状況はずっと厳しいです。これからもずっと好転することはない。財政状況が厳しいから寄附を頂くということになると、そもそも税金を頂いている地方公共団体としてどうなのかとなりますし、周知ということであれば、寄附以外にももっとたくさんの選択肢があると思うんですよね。

 今まで寄附について議論をさせていただいたんですが、やはりそこは軸ができていないと捉えています。もっと言葉を悪く言えば、そのときの判断で、これには寄附事業を充てたほうがいいんじゃないかということで予算編成の中でやっていく。正にこれから寄附文化を醸成していくということであれば、どういう事業にその寄附金を充てるんだというのを決めておく、明文化しておく。条例にしてくださいということは言うつもりはありませんけれども、そういうふうにしておけば、例えば、そこにいる皆様の立場が変わっても、そして知事が代わっても、神奈川県における寄附とはこういうものなんですということを、県民に対して周知することができるんです。今までのお話を聞くと、何かその場しのぎ、場当たり主義に感じます。さっきの話で、県として県民参加でやっていきたい、周知していきたいということですが、この事業に入っていない政策はどうなんですか。そうした事業に関わっている人たちは、すごい肩を落とすと思うんです。県として決してそんなことを思っているつもりはないと思います。そんなところで揚げ足をとるつもりはないんですけれども、是非、寄附とは何かということをもう一度考えていただきたいという思いで、今までの質問をさせていただきました。改めて、寄附の神奈川県の考え方を整理する必要があると思います。総務局長のお考えをお伺いしたいと思います。

総務局長

 いろいろ御意見を頂いておりますけれども、知事の寄附文化の醸成は、いろいろ考え方はあるとは思いますけれども、いわゆる、公と私が、一様に相互乗り入れをして、さらにその間の共の部分、ここが非常に重要になってきておりまして、そういう中で、県民総ぐるみで、あるいは住民参加、市民参加の一角としても取り組めるようなものについて、寄附文化の新たな考え方に、これまで以上に積極的な考え方を取り入れられないかという気持ちが知事にあろうかと思います。その中で、県がどれだけ、どういうものに対して寄附を求めるのか、確かに重要な御指摘だと思っております。

 ただ、それぞれで、時代によって社会経済情勢あるいは県民感覚等々が変わってきますので、明確にこれでなければいけないということはなかなか難しいと思います。今いろいろ寄附を受けているもので、例えば森林づくりの関係ですとか水源林の関係ですとか、あるいは動物保護センター、あるいは戦没者神奈川の塔とか。神奈川の塔であれば、戦争体験が非常に風化している中で、寄附を受け付けるということも通じて、そういったことも更に広めていこう。動物保護センターについては、やはりボランティアの方が相当にかかわっていただいて、単にペットショップから買って、要らなくなったら捨てるということではなくて、人の命と同じように動物の命も大切だということを皆さんに知っていただく。その一つのツールとして寄附を求めております。一定の考え方はあろうかと思っていますけれども、その辺のところをもう少し整理をして検討するという必要はあろうと思っています。御指摘を踏まえまして、私どもでも検討してまいりたいと考えております。

守屋委員

 是非お願いします。時代によって変わるのは当然だと思います。時代が変わったら、それは変えればいいだけの話ですので、是非、そこら辺の考え方を明確にしていただきたい。そのお願いを申し上げさせていただきまして、この質問は終わります。

 次に、広報について少し議論をさせていただきたいと思います。

 主要施策説明書を見ると、広報に関する予算がたくさん出てくるんです。その中で、まず、21ページにある移住促進プロモーション業務委託として、博報堂に2,339万円余りで委託をされているんですが、この事業内容について確認させてください。

総合政策課長

 移住促進プロモーション業務委託の事業内容ということでございますが、こちらにつきましては、神奈川県への移住促進動画を作製をさせていただきました。これは、3分、30秒、15秒、それぞれ作成をさせていただきまして、ユーチューブ広告や動画誘導型アンケートを実施をさせていただいたところです。

 また、全県版の移住促進冊子神奈川で暮らすを1万部作成をさせていただいたほか、雑誌で湘南スタイルというものがございます。こちらの12月25日発売の2月号に小冊子で三浦スタイル・小田原スタイルを作成をさせていただいて、挟み込みをさせていただきました。

 また、これらの効果を図るために、定量的な調査として動画誘導型アンケートの実施、あるいは定性的な調査といたしまして、湘南スタイルの読者の方、2組10名のグループにインタビューを実施をさせていただきました。

守屋委員

 ちなみに、動画再生回数はどのくらいか教えてください。

総合政策課長

 動画の平成27年度のアクセス数につきましては、全ての媒体を合わせまして約9万8,000回となってございます。

守屋委員

 もう一点、23ページに、これは、前回、我が会派の新堀委員からも質問させていただいたんですが、Feel SHONANキャンペーンCM映像放映業務委託4,500万円でCNNに委託しているんですが、この事業内容の再度確認と、たしかあのとき、このCMを作ったというお話だったんですが、その放映の状況についても併せてお伺いいたします。

地域政策課長

 Feel SHONANキャンペーンCM映像放映業務ですが、昨年度、具体の事業に本格的に着手いたしましたかながわシープロジェクトについて、Feel SHONANをキャッチフレーズに海外主要メディアの一つであるCNNの番組内でのCM放映により、湘南の海岸におけるアクティビティや景観の美しさを海外に向けて情報発信したものでございます。

 具体的には、オーストラリアをはじめとするアジア太平洋地域などに向けては、30秒CMを合計244回放映するとともに、日本航空の国際線機内で11月に同じCMを全便で放映いたしました。また、北米地域とヨーロッパ、中東、アフリカ地域に向けては、この作成したCMにヨットの映像を入れたもので、同じく30秒CMを、合計360回放映いたしました。

守屋委員

 もう一つ、次の事業を伺います。

 29ページに未病プロモーション戦略推進事業業務委託として、電通に2,999万円で委託していますが、この事業内容を確認させてください。

未病サミット担当課長

 未病プロモーション戦略推進事業委託でございますけれども、本県が進めるヘルスケア・ニューフロンティアの取組ですとか、昨年行いました国際シンポジウム、展示会などの未病サミットの一連の取組について、国内外のメディアを活用しまして発信をしたものでございまして、具体的には、まず、取材の材料となる資料を集めたプレスブックやPR動画、あるいはプレス用のウェブサイトといったメディア向けの取材ツールを作成するとともに、プレスセミナーを開催し、未病への関心を喚起させ、取材のきっかけをつくりました。

 また、先進的な取組が進む現場ですとか未病サミットを取材するプレスツアーを実施いたしました。さらには、未病に関する取組をテーマとしました海外向けの特集番組を制作し、全世界に向けて放送いたしました。

守屋委員

 次の事業に移りますが、20ページにセーリング競技普及に向けた広報戦略策定等業務委託も電通に749万円で委託していますが、この事業内容を確認させてください。

オリンピック・パラリンピック課長

 主な内容でございますが、2020年のセーリング競技の江の島開催に向け、セーリング競技啓発用のポスター、のぼり、動画を作成したほか、セーリングの陸上体験イベントの開催、それから新聞紙面での企画、広報を行ったものでございます。

守屋委員

 144ページに、いざ!神奈川英語版CMの作成業務委託がありますが、これも電通です。1,969万円で委託しています。この内容を確認させてください。

国際観光課長

 委託の内容につきましては、本県の外国人観光客の誘致促進に向けまして、鎌倉や横浜、箱根などの観光地、施設の映像を使いました、30秒間の英語版のCMの動画を制作いたしました。

 その動画に、ラグビーワールドカップ2019の開催を意識しまして、ラグビーの盛んな3箇国、具体的にはイギリス、オーストラリア、ニュージーランドのユーチューブサイトに配信いたしました。視聴回数としましては、3箇国合計で約108万回でございます。また、動画の視聴に併せてアンケートも実施しております。

守屋委員

 いざ!神奈川英語版を検索したんですけれども、ユーチューブとかで見ることはできますか。検索でヒットしなかったんです。

国際観光課長

 現在は見ることができない状況でございます。

守屋委員

 なぜ現在は見られないんでしょうか。

国際観光課長

 著作権の期間が昨年末で切れているところでございます。

守屋委員

 動画を配信した期間はどのぐらいですか。

国際観光課長

 昨年度の3月24日から28日まで、集中的に放映させていただきました。

守屋委員

 3月24日から28日に集中的にというのは、逆に、それ以外のときにはそういう業務は行われなかったという理解でよろしいですか。

国際観光課長

 いざ!神奈川を使ったこのCMにつきましては、その期間でございます。

守屋委員

 1週間で幾らでしたっけ、2,000万円でしたか。電通ですね。いざ!神奈川英語版のCMなんですけれども、この契約方法は何ですか。プロポーザルですか、入札ですか。

国際観光課長

 随意契約でございます。

守屋委員

 随意契約の理由を聞かせてください。

国際観光課長

 いざ!神奈川につきましては、日本語版につきまして既に映像を制作していたところでございます。この映像をできるだけ活用しようという思いから、その著作権を有していたのが電通でございましたので、その電通に随意契約をしたところでございます。

守屋委員

 いざ!神奈川英語版について、日本語版もあったんですが、日本語版はいつ誰がどうやって作ったのでしょうか、お伺いします。

観光企画課長

 いざ!神奈川日本語版でございますけれども、こちらにつきましては、かながわ旅行券事業の広報PR事業の一環としまして、受託事業者はJTBコーポレートセールス法人営業横浜支店になりますけれども、こちらが電通と協力して作成したものでございます。

守屋委員

 恐らく144ページの委託の一番上にある観光消費拡大事業の委託先がJTBで、6億7,800万円の事業だと思うんですけれども、これは、神奈川県がJTBに観光に関する業務の委託をして、JTBが電通にその一環として動画の作成について、再委託というか下請というか、そういうふうに出したということなんでしょうか。

観光企画課長

 JTBコーポレートセールス法人営業横浜支店が電通の協力を得て作成したものでございます。

守屋委員

 協力を得てというところを再度確認したいんですが、JTBが電通に委託をしたのか、もしくは電通が厚意で作成していただいたのか、JTBと電通の関係をお伺いします。

観光企画課長

 JTBコーポレートセールスが電通との関係で、いわゆる再委託という形での契約があった上での作成と認識しております。

守屋委員

 認識しているということは、その委託の事実、つまり下請に出す、いろんな、建設関係とかでは、下請に出すとき、ここに下請に出しますといって発注者の了解を得てから出すというのが一般的なんです。この業務に当たっては、電通にこういう業務を委託します。その内訳は幾らです。そういうことが行われていたのか、いなかったのか、そして、それいかんにもよるんですけれども、この電通が、いざ!神奈川の動画を作成した部分は、この6億7,800万円のうちどのくらいの事業費が使われたのか、分かればお伺いいたします。

観光企画課長

 まず、かながわ旅行券事業でございますが、プロポーザルでJTBコーポレートセールスを事業者として決定しております。その中で御提案いただいた中で、様々な旅行券、またはお楽しみクーポン、こういったものを販売するためのPR、テレビCMのほかにも雑誌、新聞、インターネット等々の様々な広報の一つとして提案されたものでございます。

 金額でございますが、委託事業の一部ということでございますが、動画の制作と、あとCM放映と、全てを含めまして約1億2,000万円相当の経費がかかっております。これは、今お話しございました観光消費拡大事業の6億7,889万余円の委託料の一部でございます。

守屋委員

 そうすると、このうちの1億2,000万円で電通に委託をして、CMの作成とか動画配信のお願いをした。その中で、いざ!神奈川の日本語版を作っていただいた。でも、その著作権は電通にあって、いざ!神奈川の英語版を作ろうとすると、さらに2,000万円をかけて、5日間の放映をするためにもう一回随契をしなければいけない、そういう事業の構図になっているということでよろしいでしょうか。

観光企画課長

 基本的には、国内版の動画の作成ということでJTBコーポレートセールスと契約をしておりますので、それ以外の動画につきましては別契約ということでございます。

 ただ、この動画の活用をするに当たりまして、契約外で活用する場合の取決めにつきましては、県とJTB、電通で覚書を交わしているところでございます。

守屋委員

 その覚書というのは何ですか。普通に理解すると、県がJTBに委託をする。それで、JTBが広報動画を電通に委託する。つまり、下請構造にあって、普通に考えれば、その成果物というのは、元発注者である神奈川県に帰属するというのが、私としては理解しやすいんですけれども、そうでないなら、今出てきた覚書の意味合いについて、もう一度お伺いさせてください。

観光企画課長

 今覚書と申し上げましたのは、提携者との合意書ということでございまして、こちらは、委託の事業の中で動画を作成いたしましたけれども、その中でも特に、基本的な著作権は県に所属するんですけれども、音楽、映像、ナレーター等のそういったものの著作権については別途使用料が発生する契約になっております。

守屋委員

 マスコミの世界に行ったことがないので、日常行われている契約行為なのか理解に苦しむところなんですが、でも、これは県が発注する事業なんです。これは、さっき言ったように、電通が協賛金を払って一部一緒にやるというんだったら、百歩譲ってそういうこともあるかと思うんですが、これについて英語版で2,000万円払いました、今度中国語版も作りましょう、タイでも放映したい、韓国でも放映しましょう、そういうふうになったときに、元の著作権が電通にあるから、また2,000万円かかる。今度は難しいから3,000万円かかる。いざ!神奈川の日本語版を見たんですけれども、日本語版を見た限り、そんなに多くの日本語は使われていないです。どっちかというと、ビジュアルでイメージに伝わってくるところがある。英語が達者な人だったら1時間かからない、いや、10分ぐらいで翻訳できると思うんです。著作権が握られているから、結局、随意契約で2,000万円になってしまうんだと思うんですが、事業を振り返って、別の方のどなたかに、この事業の進め方について御答弁頂けないでしょうか。

観光企画課長

 この動画の作成につきましては、先ほど申し上げましたように、旅行券、またお楽しみクーポン、こういったものをPRする様々な広報資源の一つということで、当初契約するときに、細かい著作権等の取決めについては行っていなかったというのが現況でございます。

国際観光課長

 確かに、途中で協議書というのを結んでおりますが、これは、特に今回の件だけが特別に県に帰属しないというわけではございません。当該CMそのものの著作権は、広報の委託者で、我々に権利が帰属するところでございますが、その使用する楽曲につきましては、作った人が著作権を持ってございまして、こういう映像に関しましては、その著作権の制度が非常に難しいところでございます。なので、今回につきましては、各素材著作権にそれぞれの著作者にある。全体としては我々なんですが、そのうちの素材部分については、その素材の著作者であるというところが難しいところでございます。

 今回、CMを作らせていただきましたけれども、これにつきましては、全体として約2,000万円、1,900万円でございますけれども、映像の翻訳自体につきましては200万円になっているところでございます。あとの大部分は、ユーチューブへの放映料になっております。

 今回、我々がこのCMを活用させていただきましたのは、新たに映像を作ってまいりますと、恐らくこの2,000万円という事業ではできない。できるだけ効率的に税金を使わせていただきたいという思いから、今あるものを活用させていただいたところでございます。

守屋委員

 ちょっと理解ができないんですが、この問題ばかりやっていると時間がないので、次に進ませていただきます。

 これも平成28年度の広報事業で恐縮なんですけれども、先ほどお答えいただいた知事室の戦略的広報ですが、この間、朝日新聞の全国版の全15段組で掲載されまして、御覧になった方も多いかと思います。

 これは平成28年度の事業ですが、密接に広報の戦略に係る部分なのでお伺いをいたします。この契約方法はどういうふうになったのか。そして、これは日本水産と神奈川県のコラボレーションの企画なんですが、これにかかった経費のうち、神奈川県と日本水産がどういう経費の役割分担をしたのか確認をさせてください。

広報戦略担当課長

 この広告につきましては、朝日新聞の全国紙に全面広告を行うということで、企画提案の余地がございませんので、競争入札で実施をさせていただきました。

 費用負担でございますが、総額で1,890万円でございますが、入札の条件として、半分の額を民間事業者が出すということを前提に入札をかけましたので、見込まれる総事業費の半分の額で入札するような入札執行を行いました。結果、県の負担額としては、945万円ということになっております。

守屋委員

 全体で1,890万円ということが分かりました。その半分を神奈川県が負担したということなんですが、先ほど御答弁頂いた共生社会の実現についても併せてお伺いをいたしますけれども、これは、たしか予定価格が3,000万円ちょっとだったと記憶しています。新聞の紙面について仕様書では、大手全国紙で全15段組で1回やってください。最低限それはクリアしてくださいということだったんですが、プロポーザルで出てきた回答は、どんな内容だったのかお伺いします。

広報戦略担当課長

 採択いたしました企画案につきましては、朝日新聞の全国版に全面広告を2回掲出するという内容でございました。加えまして、同じ内容のものを神奈川新聞にも同時期に出すということで、朝日新聞全国版に2回、加えて神奈川新聞の全面で2回ということになってございます。

守屋委員

 県の期待を大幅に上回る契約がなされたと思います。でも、すごく大幅に上回る提案をしてきたということです。3,000万円で1回やってくれればいいと思っていたのが、全国紙に2回、そして神奈川新聞に2回ということなんです。逆に言うと、もっと少額な費用でできたという捉え方もできると思うんですが、金額と提案内容のバランスを考えてどのように受け止めているのかお伺いします。

広報戦略担当課長

 まず、このプロポーザルの募集の段階では、全国紙に掲出ということで、一番発行部数が多く、事前のヒアリングでも価格の高い読売新聞でも御提案できるようにという金額を積算をいたしました。加えまして、提案の内容でございますが、事前に私どもが受けていた印象よりは、かなりボリューム感の点で踏み込んだ御提案を頂いたと思っております。共生社会の実現というところに企業としても御賛同をいただいて、かなり価格を下げていただいたのではないかと考えております。

守屋委員

 確かに積算は難しい世界なんだと思うんです。1回でよければもっと少額でよかったということもありますし、多分掲載する時期によっても、こういう広告料は動くかと思うんですけれども、いろいろ広告戦略についてお伺いしてきたんですが、今までは個々の事業ということでお伺いをしてきたんですけれども、神奈川県の広報戦略について平成28年3月に策定をされております。これを作成した意図、そして、今この広報戦略に基づいて行われている事業の体制についてお伺いいたします。

広報戦略担当課長

 県の政策につきましては、企画立案をして実行するというところと、それを県民の方に知っていただく広報の部分というのは、どちらも同じぐらい重要だと考えております。その意味で、広報を戦略的に進めていくために、本年3月に神奈川県広報戦略・アクションプランを定めたところでございます。

 体制につきましては、昨年度まで広報部門は県民局にございましたが、全庁的な取組を一層推進するということで、本年4月から知事室に広報部門が移管されたというところでございます。

守屋委員

 恐らく、やはり時代が変わってきて、これは自治体だけではなくて企業も、もしくは例えば、様々なスポーツ団体などでも、広報にその戦略性を持たせるため、皆汗を流しているんだと思います。同じ事業をやっていても、広報の仕方によって全然その効果が違うということは、多分皆さんも御理解いただいていると思いますし、私もそう思っています。ただ、さっきいろいろな事業について、委託の金額とその実際の事業内容と比較すると、もう一工夫も二工夫もする余地があるのではないかと思うんです。

 例えば、熱海市が、ADさん、いらっしゃい!というホームページを作っているんです。最近私もテレビで熱海の露出が多いと思っていたんですけれども、これは、市の職員によるものです。市の職員が365日24時間、ADさんから電話を受けますといって携帯番号が書いてあるんです。本当に夜中に出るかどうかは分かりませんけれども、そうすることによって、熱海市がいろんな雑誌やテレビや媒体に取り上げられるようになってきている。これについて、どこかに委託しているんですかと担当の方に聞いたんですが、いや、私は市の職員ですから、業務としてやっています。あとは、自分の周りにいるその市の事業者が協力してくれているので、どこかに委託しているものではありませんという答えが返ってきました。

 別な話をすると、前に、佐世保市の職員で佐世保バーグとか佐世保バーガーの広報戦略を担っていた方の講演を聞いたことがあるんです。女性だったんですが、この佐世保バーガーをプロモーションしようとしたときに、それぞれの媒体を自分で研究して、こういう女性誌だったらこういうプレゼンテーション資料を作った方がいい、こういうビジネス誌だったらこういうプレゼンテーション資料を作った方がいい、そういうことで、その客体に分けて自分でプレゼンテーション資料を作って、足で稼いでいる。それがいろんなマスコミに載って、それが相乗効果を生んで、あのように佐世保バーガーという一世を風びしたものができたと聞いたことがあります。

 もう一つ事例を出すと、最近では、再生が2億回とも4億回とも言われているピコ太郎のPPAPですよね。これ、幾らかけているか分かりませんけれども、そんなに多くの予算をかけていなくて、ユーチューブという動画サイトにより、今のこの時代に合った形で放映している。

 実は神奈川県もやっていたわけです。恋するフォーチュンクッキーです。昨日、私は改めて見てみました。480万回ぐらいの再生があったと思います。そして、先ほど御答弁もあったまなびやバージョンに高校生たちが出ていて、先ほど予算を聞くと、20万円しかかけていない。つまり、広報戦略の中において、いろんな事業をプロモーションしていくときに、かけたお金にその効果が比例するのではなくて、そこに一工夫、二工夫手間をかけると、いろんな費用対効果が上がると思っているんです。

 それなので、是非そのことを皆さんに御認識いただきたいと思います。ああいう専門のスタッフがいるところでないとできない事業もあると思います。だからこそ委託するということが生まれるわけです。さっきの御答弁にもあった著作権はいろいろ難しいので、安易に使うと、賠償金を何億円もよこせということがあるから、そこら辺が慎重にならざるを得ないということも理解をしますが、いま一度繰り返して言うと、皆さんの持っているノウハウ、もしくは皆さんの持っている人脈の中で、いろんな広報の手段があるのではないのかと思います。平成28年3月、昨年度にこの広報戦略をせっかくつくったわけですから、これに基づいて、より少額な費用でより多くの効果を生むような、そういう事業に進めていっていただきたいということを申し上げておきますが、最後に政策局長の考え方を伺います。

政策局長

 広報戦略、戦略的広報ということですけれども、やはり我々が日常的に一生懸命やっている仕事をきちんと県民の方々にお伝えしていかなければいけない。この辺の努力がやはり今まで足りなかったということがあると思います。

 ただ、今委員の御指摘がありましたけれども、金をかければいい、委託すればいいということではないと思います。それが全てではない。やはり職員が汗をかいて、外に出ていろんな人たちとつながって、また、特に若い職員からのアイデアをもらって、それをその施策に反映させていく。例えば、今は本当にテレビとか新聞以外にも、SNS、インスタグラム等は爆発的に広がっている、こういう広報媒体もあります。そういったことは、若い職員はアイデアを非常にたくさん持っていると思います。

 そういう中で、例えば、インターネットTVに関しては、県の若い職員が取材をして、アナウンサーとなって伝えていく、こんな取組もしています。また、職員提案等でも、若い職員からいろいろな媒体を使った効果的な広報、アイデアも頂いているところでございます。できる限り予算を抑えながら、効果的な広報をやっていく、こういうことを、やはり戦略的広報の中心に据えて、今後努めていきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

守屋委員

 次の質問に移らせていただきます。

 ちょうど1年前です。昨年、この決算特別委員会で総括質疑をさせていただいて、庁舎の清掃委託について、いろいろな質疑をさせていただきました。人件費やその他の物価が値上がりしていく中で、どんどん庁舎の清掃の委託費が下がっているのはなぜか。そこら辺のいろんなやり取りをさせていただいて、最後に、県としての統一した基準をつくっていきますという御答弁を頂いたところです。それからちょうど1年が経過するわけなんですが、その後の検討状況についてお伺いをいたします。

施設整備課長

 昨年、今委員から御質問があった以降でございますけれども、まず、私どもの課と、それから会計局調達課、それから庁舎課、今の庁舎管理課でございますけれども、その3課で12月の暮れになりますけれども、庁舎清掃業務に係る積算等検討会というのを設けさせていただきまして、どういったことが問題なのか、どういったことができるのかということで、私どものグループリーダーレベルで計4回ほど打合せをさせていただいたところでございます。

 そういったことの中で、打合せとともに、知事部局の施設にヒアリングを行ったり、アンケートを行ったり、実際の施設を見させていただいて、そういったものをまとめた上で、一定の積算、清掃業務の積算のルール化について、改めて最終的に検討しまして、この10月26日に一応積算要領を策定をしまして、知事部局関係各課に通知をしたところでございます。

守屋委員

 その後の検討状況をお伺いしたんですが、昨年の決算特別委員会ですので、以前は1月頃やられていました。この時期に移したというのは、私は、それは次年度の予算に反映するために、この決算特別委員会の開催時期を前倒ししたんだと理解しております。そうすると、昨年のこの時点でそういうことを問題提起をして検討を始めたのであれば、是非平成28年度の事業に間に合わせていただきたかったというのが、率直な今の感想なんです。そこら辺について、どうして平成28年度に間に合わなかったのか。どんなところが課題で無理だったのか確認させてください。

施設整備課長

 平成28年度への清掃業務の各施設における入札なんですけれども、これは、4月1日から即実施する必要がございます。平成27年度の第4四半期に、もうこういった次の年度の契約行為が実施されるということでございます。それに向けてということでございますけれども、前回、昨年御意見を頂きましたが、各施設におきまして仕様や設計方法が大分異なってございました。こういったことに対しまして統一のルールを決めるに当たりましては、まずそれぞれの施設で単価、あるいは積算基準、あるいは清掃の範囲、あるいは清掃の業務の実態を把握することが必要でございました。

 また、積算基準となります、国が出しております建築保全業務積算要領に基づく積算項目や作業時間等と各施設がどうなっているかも整理する必要がございました。そういったことの上で、県としての統一ルールを制定して、各施設管理者へ新しい積算方法を周知したい、的確な発注を行っていただきたいということがございまして、その実態を図る上で、先ほどの申しましたようにアンケートをとったり、ヒアリングをしたりということでございました。そういった一定の時間がかかりましたので、平成28年度には間に合いませんでした。来年の平成29年度に向けましてこれから調整をしていこう、予算に反映していこうということでございます。

守屋委員

 今まで手を付けていなかった分野なので、なかなかハードスケジュールだったのかと思います。もう過ぎてしまいましたので、平成28年度になぜ間に合わなかったという議論を進めてもしようがないですので、次に進みます。今、基準作成に当たっていろいろなヒアリングを行ったり、アンケートを行ったり、現場を見に行ったということなんですが、これについて事業者と意見交換などをしたことはあるんでしょうか。

施設整備課長

 基本的には、アンケートあるいはヒアリングは、まず施設の管理者ということでございましたけれども、全ての施設に行くということはできませんでしたが、規模だとか用途だとか、あるいは地域性を見まして、私どもで幾つか施設を回らせていただきました。その中では、直接清掃をしている委託業者にもお話を聞く機会がございました。そういった意味では、全てではございませんけれども、業者からのどういった状況なのかという意見も把握したところでございます。

守屋委員

 業界から、庁舎管理課に対して様々なこういう積算に関する要望が出されているとお伺いしていますけれども、そういうものはきちんと、この新しくつくる基準に反映されているんでしょうか。

施設整備課長

 まず、1点ありますのは、委託仕様書を出しまして、設計をして、いわゆる人件費を決めて清掃委託を出しますけれども、こういった全体の金額ではなかなかできませんということで、追加として仕様書を変えていく事例もございました。また、単年度ではなかなか清掃員の確保ができませんので、複数年度契約していただければそういった人員の確保もできる、そんなお話もあったりしました。そういったことで、既に複数年度の契約をしているところもあるということです。全てということではなかなか言いづらいかもしれませんけれども、そういった声も反映しているところでございます。

守屋委員

 私が申し上げたかったのは、業界団体として、正式に神奈川県に要望書が出されている。これは、今年、去年に限ったことではないんですけれども、そういうものが、個々の事業者に対していろんなヒアリングをされたのは、今の御答弁で理解できたんですが、団体として委員会をつくって県に提案しているということがあります。これについて庁舎管理課がどんな理解をされているか伺います。

庁舎管理課長

 庁舎管理課といたしましては、一昨年ですか、団体からいろいろ御要望をお伺いする機会がございまして、従前からやっていたことでございますけれども、積算の方法、こちらにつきましては、あくまで国の基準の単価等により、人件費の単価等を基に積算いたしまして、労務単価等が上昇している状況に当たりましては、それもきちんと反映するような形でやってきたところでございます。

守屋委員

 私が聞きたかったのは、庁舎管理課がどうやってきたかではなくて、庁舎管理課に出されている、神奈川県に出された要望を庁舎管理課が受けていると私は聞いているんですけれども、そういう出された要望が、今つくっている基準にしっかりと反映をされているのか。4回のワーキングを開催したということだったんですけれども、このワーキングの中で、そういう議論のやり取りがあったのかどうか確認させていただきます。

施設整備課長

 団体要望を毎年頂いておりまして、そちらに対しましては、そういった団体からの意見について反映をしています。国の基準、国の労務単価を使っていただきたい、実態に合わせて清掃の委託の設計書を組んでいただきたいという要望に対しましては、この検討会でも議論しておりますし、そういったものを反映するべきということで積算ルールを決めているということでございます。

 また、団体の方々の要望に対しましても、平成28年度にはそういった実態調査をしますので、平成29年度に向けてルール化をしますというお答えもしているところでございます。

守屋委員

 これからの適用に向けて、まだ半年弱あるわけですが、しっかりと分析されている資料を見たことがあります。

 是非、意見交換の場をつくってください。それで、より良い積算基準にしていっていただきたいということもお願いをしておきます。この積算基準とか、場合によっては単価が公表されるのかどうかお伺いしたいんです。なぜその質問をするかというと、どういった積算をしているのか、各それぞれの仕様書であるとか見積書について、少し勉強しようと思ったんですが、単価については非公開ですと言われたんです。なぜ非公開なのか、いろんなものはすごく公表されている時代になって、建設関係でいうと、それで、同額の入札が起っているという、また別の事象が起きているんです。終わる前に公開しろと言っているのではなくて、終わった後です。終わった後に、その積算の単価が公表されないのはなぜかという疑問を持っております。

 今なぜ非公開なのか、情報公開について、お答えできる方がいらっしゃればお伺いします。いなければ結構です。

内田委員長

 どなたか御答弁される方いらっしゃいますか。

守屋委員

 いいです。

 情報公開されていないという事実はあると私は理解しています。だから、今度つくる積算基準やその積算単価は、まず、きちんと公開すべきである。その上で、当然建物によって仕様が違うのは分かります。例えばカーペット、Pタイルのところでは、仕様が違うし、会議室なのか、執務室なのか、食堂なのかといった用途によって、当然違うんです。でも、それを踏まえた積算基準ができるのだと思います。だからこそ、それをしっかり公表することによって、公正で適正な競争を促すことができると思いますので、是非その運用に努めていくようお願いたします。さらにもう一つ、品質確保をしなければいけません。

 去年も同じことを言ったんで短く言いますけれども、雑な掃除をすれば、それだけ早く建築の材料が傷みます。神奈川県では長寿命化を進めているとなっているんですが、ここで、安かろう、悪かろうの清掃事業を行っているようだと、それに反するということなので、品質確保も重要になってくるんです。今つくっている基準の中で、品質確保をどういうふうに盛り込んでいるのかお伺いします。

施設整備課長

 今回の通知では、一定のルールを定めさせていただきました。それを施設管理者で当てはめていただいて、それでできるのかどうかということがございますので、実際にその施設に合っていないことも出てくると思います。そういったことについてはフォローアップする。その積算をした後の実態をまた続けて調査する。例えば屋根の部分がたわんでいないかとか、そういった維持管理の点検にもつながってくるわけでございます。そういったものも含めて、財産管理者の初任者研修などで言ってまいります。また、先ほどの単価等についても、公表される単価を使いますので、そういったところも開示していくということになります。そういった意味では、団体の方々の要望を全てかどうか分かりませんけれども、実態に合った用途、それぞれの広さ、そういったものに合った形で、より実態に近づけた清掃業務委託をやっていきたいと思っている次第でございます。

守屋委員

 最後もう一点伺います。

 さっき、複数年契約という言葉が出てきました。私の調べたところでは、幾つかの庁舎において複数年契約がもう既に履行されております。複数年契約は、県にとっても、そして受注者にとっても、お互いにメリットの方が多いと思うんです。

 県にとっては、複数年にすることで、より競争性が高まって価格が抑えられるという面もあるし、毎年度でしたら、4月の慌ただしい契約の手続をしなくてもいいというメリットもあります。また、事業者側にとっても、3年なら3年という安定した契約があれば、雇用の不安定さを解消するということ、そういうメリットもあると理解しているんです。どういった形で複数年契約を進めていこうとしているのか、また、複数年契約はこういった施設にふさわしいというお考えがあるのか伺います。

施設整備課長

 複数年契約という表現をさせていただきましたが、正式には長期継続契約を締結することができる契約を定める条例、同施行規則ということになってございまして、この中に庁舎等の清掃の請負に係る契約が含まれているということでございます。

 先ほど申しましたように、基本的にはそういった複数契約も可能でございますけれども、これを全部複数契約にしますと、今度は、いろんな業者が3年、4年という形で入札に参加できないということもございまして、ほかの方からすると、入札を毎年やっていただきたいということもございます。また、標準的な庁舎であれば、一般的な業者であれば誰でもできます。やはりそういったところは、状況とか用途とか見定めた上で、そういった採用をするかどうかを最終的に施設管理者側でしていただくということになろうかと思います。

守屋委員

 最終的に施設管理者が判断するということです。それぞれ建物ごとに施設管理者がいるんですけれども、そういった場合、例えば、用途、それから規模、構造、そこら辺が同じでも、それぞれの施設管理者が単年度がいいと思う、やはり長期継続契約がいいと思うということでそれぞれ決めるのではなくて、最後は施設管理者が御判断されるということであっても、その意思決定のための神奈川県の何らかのガイドラインというか方向性、一定の考え方は、あってしかるべきと思うんですが、そこら辺についてはいかがでしょうか。

施設整備課長

 平成29年度の予算に向けてということになってしまって、遅いという御意見もあったと思いますけれども、私どもとしては最大限努力させていただきました。

 ある意味では、これについて初めてルール化をさせていただいたところでございます。実際に発注して、平成29年度に委託業務を始めてみまして、実際にどうだっただろうか、やはり複数年に向いているのか、いや、複数年は向いていないのか、もっと違ったことができるのか、そういったことを引き続き、内部の検討会で検証していきたいと考えてございます。そういった中で、施設管理者にとっても、清掃委託業者にとってもやはり一番より良いことに絡めていきたいと思っているところでございます。

守屋委員

 昨年に引き続き、この問題を取り上げさせていただいて、若干スピード感がないということなんですが、それでも、前に随分進んだという点は、高く評価しております。平成29年度から、これを運用していくということです。何でもそうですけれども、運用して初めて見えなかったところが見えてくるということもあると思います。そこら辺について適宜修正等をしていただきたい。一番大きな成果は、施設整備課という、その全体を統括するセクションができたことだと思います。前からこの問題についていろいろ調べておりますけれども、これはうちじゃありませんとか、これはあそこの課ですとなっていた。どこに話をしていいのか分からなかった状態だったのですが、この基準をつくるということによって、窓口がしっかり分かってきた。そして、そのことによって、もしこういうことだったら施設整備課に行けばいいんだという、そういういい循環ができてくる気がします。気がするということを実感に変えていただくのは、平成29年度の取組となると思います。是非そのことに期待を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。



(休憩 午後零時1分  再開 午後1時)



河本委員

 未病に関する事業の中で医食農同源事業がございます。こちらの事業について幾つかお伺いをいたします。

 まず、平成27年度の医食農同源の事業予算について、多分これは食育推進事業の一種だと思うんですが、その内訳を教えてください。

健康増進課長

 医食農同源、食育を通じた食生活改善を進める取組として掲げられた679万円の予算でございますけども、現計額が679万8,000円、それから決算額が598万5,000円、不用額は81万3,000円となっております。

河本委員

 医食農同源事業だけの決算ですか。

健康増進課長

 平成27年度当初予算におきまして、当初予算の予算案というものを概要でお示しさせていただいております。そこの中で、医食農同源の取組ということで掲げさせていただく中で、医食農同源、食育を通じた食生活改善を進める取組ということでございますので、医食農同源の取組ということでございます。

河本委員

 そうしましたら、食育推進に関わる決算額というのは幾らですか。

健康増進課長

 食育の取組につきましては、非常に多岐にわたってございます。私どもは、食育を推進する計画を所管してございますけれども、その計画自体の全ての事業費を把握してございません。計画自体は取組の施策の方向性を示したものでございます。

 その中で、私ども健康増進課で所管している取組の部分で、平成27年度の食育に関する事業といたしましては、かながわの食育推進事業費ということでございますが、285万2,000円の当初予算で、それに対して決算額が263万730円、不用額が22万4,880円となってございます。

河本委員

 多分この医食農同源という取組は、知事が1期目から、当選をされてこの事業が始まっていると思っております。それから未病という話になったと思うんですが、そうしましたら、そもそも食育推進事業費の中に医食農同源事業費が入っていると思うんですが、今お伺いすると、医食農同源事業費の方が決算額が多いということになっています。

 知事が就任してからの食育推進事業費と医食農同源事業費の決算額を教えてください。

健康増進課長

 委員御案内の医食農同源の名称に特化した取組でございます。医食農同源事業費は委員お話しのとおり、もともと食育推進計画という食の取組でしていたんでございますけれども、その後、医食農同源事業費のところで、新たにその中身を追加したものでございます。初めてこの医食農同源事業費が計上されたのが、平成24年度ということになります。当時予算額は600万円となってございます。決算額は416万1,861円、不用額183万8,139円。

 その次の平成25年度につきましては、予算が1,676万円、決算額が1,653万9,326円、不用額が90万8,274円。平成26年度が予算760万円、決算額が752万41円、不用額が5万5,082円。それから平成27年度が73万8,000円、決算額が46万2,259円、不用額が27万6,741円でございます。

 平成24年度から平成26年度につきましては、医食農同源の取組がスタートしたということで、機能性の成分も含まれる機能性野菜を活用したレシピ作りですとか、それから医療チェックシートの作成、活用する事業等を展開したことなどにより、600万円から1,600万円までに至る多額の予算を計上しておりましたが、現状では、その取組ができましたので、それを使って事業展開するということで、平成27年度は73万円となってございます。

 それから食育につきましては、同じくその変遷を見ますと、平成24年度が予算160万円、不用額が19万625円。平成25年度が324万6,000円、決算額が280万2,132円、不用額47万8,868円。それから、平成26年度でございますが、予算が292万1,000円、決算が253万3,605円、不用額が35万4,768円。それから平成27年度、繰り返しになりますけれども、285万2,000円、それから、決算267万730円、不用額22万4,880円となってございます。

河本委員

 今、4年間についてお伺いしたんですが、平成27年度以外では、医食農同源事業費が食育推進事業費よりも上回っているということなんですが、これはどういう理由でしょうか。

健康増進課長

 さきの答弁と同じ答弁で大変申し訳ありませんけれども、食育の取組につきましては、この医食農同源の取組が始まる前から連綿と続けてきた取組でございます。そこの中で、新たに平成24年度から医食農同源ということで、これは食べることで病気等にならない体をつくるとか、そういう医食農同源という考え方と、地域の食材を使ってそれを生産する、農の考え方、医食農同源の取組が平成24年度から始まりました。

 その取組をまず軌道に乗せるということもございまして、平成24年度、平成25年度、平成26年度につきましては、食育の事業費よりも上回る予算を計上した。その後、例えば医療チェックシートですとかレシピ等が出来上がりましたので、そういうものを例えば皆さんに配布するとか、それからホームページ等にアップをして皆さんに活用していただくとか、そういうことを行いながら、平成27年度以降につきましては、前年度よりも、それまでよりも少ない額で進めているというところでございます。

河本委員

 今の御答弁によりますと、第2次神奈川県食育推進計画の中の4年間は重点的に医食農同源事業を行ったということでよろしいでしょうか。

健康増進課長

 委員おっしゃるとおりでございます。

河本委員

 それでは、この医食農同源事業については、いろいろな課が勉強して取り組んでいると思うんですが、例えば医について所管する課が分からないんですが、そういった個々の各取組と連携状況について教えてください。

健康増進課長

 医食農同源でございますので、私ども保健福祉局、それから環境農政局、それから教育の部分では教育委員会、それから政策局、これは県西部の未病いやしの里の取組という部分で連携をさせていただいているものでございます。

 具体例を申し上げますと、例えば県立保健福祉大学などと、野菜の中に高機能性を持っている野菜がある、その中で、単に御飯を食べると血糖値が上がる、だけれども、ヤマイモですとかそれからマグロのお刺身を一緒に食べると、血糖値がなかなか上がらないというようなものを勉強をしながら取組を進める。

 また、例えば環境農政局の所管の大型直売センター等にレシピ化したものを配布をさせていただくなど、そういった取組も幅広に行っているところでございます。

河本委員

 この医食農同源の農というところなんですが、この農についてはどのような事業をされたのかお伺いします。

健康増進課長

 これは事例でございますけれども、平成25年度に、栄養士がプロデュースいたしました食からカラダを変える in 花菜ガーデンということで、料理教室を8回ほど行わせていただきました。平成24年5月から平成25年12月まで、15回分のレシピをホームページで公開するなどの取組を進めたところでございます。

河本委員

 私が農と言うのは、例えば生産者、農業者です。そういった方は、この医食農同源事業の中で、何か関わり合いはあるんでしょうか。

農政部長

 具体的に生産者というアプローチの仕方ですけども、まず、地産地消という中で、要するに地元で採れた新鮮で安全・安心な農産物をきちんと摂取していこう。そういったコンセプトがこの農の取組でございまして、先ほど神奈川県による取組もお話をさせていただきましたが、大型直売センターにおきまして、医食農同源についての理解促進を図るため、研究会の開催を行っておりますし、また、各地域の食材を用いた医食農同源レシピによる試食PRを行い、地産地消による医食農同源の御理解を深めるということで、この大型直売センターで勤務しております職員の方、また、そこに買い物に来られております一般の消費者の方、また農業者の方も含めて、こうした医食農同源の取組ということで理解を深めていただいたところでございます。

河本委員

 例えばレシピとか料理とか、そういったものを直売所で配布することは、消費者の方には当然メリットになると思います。医食農同源には、農という言葉が入っているんですが、生産者、農業者に対しては、メリットがないということですか。

農政部長

 生産の立場から、やはりどういったものが消費者の皆さんにとって医食農同源ということで、メリットになるのか、そういったレシピも含めた情報提供をさせていただき、それでどういったものを供給していけばいいのかとか、そういった中で、生産に具体にはフィードバックしてくる、そういった取組に発展してくるものと考えております。

河本委員

 事業を始めて5年ですが、是非生産者の方々にもこういったメリットがあるような取組になるようお願いしたく要望いたします。

 そして、市町村との連携なんですが、当然この食育推進計画は各市町村ありますが、その連携についてお伺いいたします。

健康増進課長

 食育推進計画につきましては、県も策定するとともに、市町村でも策定を進めていただいているところでございます。その中で、具体な取組の中で、連携といたしましては、新規に食生活改善団体の方々がいらっしゃいます。この方々というのは、もともと県の栄養士が一緒に連携をして取組を進めていたんですが、最近、市町村を中心とした取組に移行している中で、それぞれの地域の中で、例えば自分の家族ですとか、それから周囲の地域の方々に対して、自分たちの作った地産地消の農産物を使いながら、健康に良いレシピを作っています。そういった取組を市町村でも食育推進計画の中で推進をしているというところでございます。

 私どもといたしましては、地域の各保健福祉事務所でも取り組んでいるところでございますけれども、その地域で作られた料理メニューについて、コンテストという形で案を募りまして、その方々に表彰するという形で連携を図っているところでございます。

 そういった取組を進めることで、この食育、特に医食農同源の取組は、単に行政が進めるということではなくて、例えば民間の方ですとかそれから地域の方々、家庭で取組を進めなければ、広がらないということでございます。そうした取組を地道に続けることで、県と市町村、それから地域との連携を図っていく、その取組の成果を上げていきたいと考えているところでございます。

河本委員

 それでは、現在の食育推進計画に医食農同源とか、また未病を位置付けているんですが、現場である市町村は、食育推進計画の中で、未病もしくは医食農同源事業の位置付けをされていますか。

健康増進課長

 市町村で、医食農同源という言葉、または未病という形の言葉を食育推進計画に載せるかといえば、それを載せているところは少ないと思ってございます。ただ、私どもが考えてございますのは、この医食農同源につきましても、例えばバランスの良い食事を消化してとるとか、それから、それも地域で採れた食材を使って、それを自らの健康に生かしていく。また未病の取組という部分につきましても、未病の取組の内訳を見ますと、運動とそれから食生活の改善と社会参加というところでございます。

 未病、医食農同源のそれぞれの取組も基本的にはこれまで地域で行われている取組とオーバーラップするものでございます。その中で、市町村の推進計画におきましても、その趣旨に沿った取組をしていただけるのであれば、私どもとしては名称が盛り込まれていなくても、私どもの県の食育推進計画と、それから市町村の推進計画は同一のものであると考えております。

河本委員

 同じようなものだということです。私は、市町村が作成する食育推進計画にそういった取組を是非検討の中に入れていただくように、県は言うべきだと思っています。先ほど、この計画の中に入れていない市町村はゼロとは言いませんでした。今知っている中で、どの市町村の推進計画で医食農同源、未病とか、そういったものが入っているでしょうか。

健康増進課長

 市町村の食育推進計画の中に、未病とそれから医食農同源の記載がされているか否か、私どもで今把握してございませんでしたので、載せていませんと断言しなかったということでございます。

河本委員

 把握していないで、あるかのような形の答弁は避けていただきたいと思います。ちなみに、相模原市の食育推進計画にこういった医食農同源、未病という言葉は入っておりません。

 この未病という取組は、非常に多岐にわたっております。また、この医食農同源という事業がなかなか分かりづらい。そういった中では、やはり5年も経過しているわけですから、市町村によく理解をしていただいて、この推進計画に私は入れていただくような、県の方向性と同じようなものに持っていかないといけないと思います。要するに県と市町村が異なると、非常に分かりづらくなってしまうと思うんですが、そのことについてどう思われますか。

健康増進課長

 委員おっしゃられるとおり、食育推進計画における食育の取組、また医食農同源を進めるということに関して、県の取組を各市町村の方々に丁寧にお伝えして、県の取組の考え方、または取組の中身を地域でも取り組んでいただきたいと考えてございます。県と市町村はやはり対等な立場でございます。その中で、各市町村におきましても地域性がある中で、最終的にお決めいただくのは市町村と考えてございます。

 委員おっしゃられるように、未病、それから医食農同源の取組を、重点的に行っているところでございますので、そういった私どもの取組を地道に着実に進める中で、御理解いただけるように努めていきたいと考えてございます。

河本委員

 市町村が一番身近に市民と関わっているわけです。その市町村が計画自体にそういった重点的な位置付けがないと、市民もしくは県民の理解は進まないと思っております。是非そういった計画に位置付けることをやっていただきたい。

 多分、国では本年の4月に第3次食育推進基本計画が改定されたと思っています。是非また、神奈川県もそれに伴って改定をされると思うんですが、是非そういったときには、市町村と一緒にある程度方向性を定めた計画にしていただきたいんです。そのことについてお伺いします。

健康増進課長

 国の食育推進基本計画も変わり、また、県で持っております第2次神奈川食育推進計画につきましても、平成29年度までの5箇年計画となっているところでございます。そのため、来年度におきましてはこれらの成果、取組状況を総括しながら、新たな食育推進計画を策定することになります。

 具体的な中身につきましても、庁内横断的に議論をするとともに、委員がおっしゃるように、市町村とも意見交換等も行いながら、しっかりしたものをつくっていきたいと考えてございます。

河本委員

 是非市町村に理解していただいて、一緒に取組を進めていくことを強く要望します。

 続いて次の質問をします。

 平成27年度決算の不用額についてお伺いいたします。

 まず、不用額が本当に多いんですが、その中の一つの例として、かながわ県民センター維持管理費の不用額についてお伺いいたします。

 まず、この中で施設の維持管理費ということなんですが、この予算額、決算額、また不用額をお伺いいたします。

NPO協働推進課長

 平成25年度の予算額は2億3,302万円、決算額は2億1,836万余円となっておりまして、不用額は1,465万余円でございます。平成26年度は、予算額は2億3,987万余円、決算額は2億3,552万余円、不用額は434万円となっております。平成27年度につきましては、予算額が2億4,056万余円、決算額は2億1,552万余円、不用額は2,503万余円となっております。

河本委員

 平成27年度は2,500万円が不用額ということです。これはもう少し縮減することが可能ではないかと思うんですが、何でこれだけの不用額が出たのかということと、不用額を縮減することについて、できるかできないかお伺いします。

NPO協働推進課長

 この維持管理費のうち、主な不用額としては光熱費の不用額になります。その理由といたしましては、冬期の暖房代等、年度途中で未確定の庁舎維持管理費のための光熱費について、不足が生じないよう予算で確保していたものにつきまして、差額の生じたものですとか、あと県民センターは昭和47年に完成いたしました建物であるため、施設、設備の故障、トラブル等、不測の事態に備えて確保していた修繕料について、差額が生じたものでございます。

 県民センターは、年末年始、施設点検日を除きまして、朝9時から夜10時まで、県民の皆様に御利用いただいている施設でございます。既に築40年以上を経過しており、老朽化も著しいため、施設、設備の故障等不測の事態や気象災害などに対して万全に対応できるよう、年度末まで予算を確保しておかなければなりません。

 しかしながら、今回の御指摘を踏まえまして、今後はより一層費用を精査して見込むことにより、不用額の縮減に努めてまいりたいと思います。

河本委員

 例えば水道光熱費が値上がりしたとか、建物の維持管理で何か壊れたとか、そういった場合は補正で対応もできます。毎年何千万円の不用額が出ているということは、注意していただきたいし、削減に努めていただきたいと思っています。

 それで、当初予算から状況をいろいろと見ていきますと、今回非常に不用額が多い。2月の補正予算でも減額をされていると思うんですが、それでも多額の不用額があります。例えば、不用額を多少でも減らすことができれば、新たな事業、また必要とする事業に財源が回せると思うんですが、その状況についてお伺いしたいと思います。

財政課長

 不用額につきましては、施設の修繕費や不測の事態に備える必要があることや、事業費などの推計を正確に行うことが難しい中で、一定程度生じることは避けられないと考えてございます。

 しかしながら、毎年度多額の不用額が生じている状況がございます。財源の有効活用といった観点から、予算計上時にしっかりと過去の実績を捉え、検証していくことが必要であると考えております。これまでも必要以上に不用額が生じないよう努めてきたことから、ここ数年間は不用額も減少傾向にありますが、今後も引き続き事業費を精査し、不用額の一層の縮減を図っていくことが必要だと考えてございます。

河本委員

 様々な理由があると思うんですが、それでもそういった不用額が出なければ有効活用できると思います。

 それで、最後に質問させていただきますが、これも毎年要望が出ているんですが、公衆浴場確保対策事業費補助があります。これは、さきの緊急財政対策費で補助金がカットされたわけなんですが、この団体の方が毎年復活してくれということで要望を上げておられます。

 公衆浴場は、後継者もいなくなって、徐々に団体も小さくなっているんですが、本当に死活問題だと思っています。金額にしても、平成25年度は54万円、多いときでも100万円弱しか補助は行っていないですね。

 そして、これに対して要望が県へ来ていると思うんです。県から財政状況が大変厳しいので、困難でありますという回答が出ています。こういったものについて、先ほど言ったように、こういった団体も精査すれば補助の対象にできるのではないかと思うのです。そういうところも含めて、これからの不用額について、予算編成もありますが、それに向けての不用額の削減、また先ほどの事業者に対してどのような姿勢で取り組んでいくのか、総務局長にお伺いをいたします。

総務局長

 限られた予算を効果的、効率的に執行するという観点から、不用額の縮減は重要な課題と私どもも考えておりまして、先ほど財政課長からも答弁がありましたように、ここ数年、平成25年度以降、3年連続で減少しております。具体的に申しますと、平成24年度が148億円だったところ、平成27年度は112億円ですから、この3年間で36億円ほど不用額を減少させております。

 一方、これまでの答弁のように、入札残ですとか不慮、不測の事態に備える、そうしたことで、一定やむを得ないものというのが不用額でございます。ただ、まだ多額の不用額が毎年出ていることは事実でございます。

 特に、平成29年度は650億円の財源不足と見込んでおります。この650億円も、ここ数年のように、前年度の税収増をもって翌年度の財源不足を賄えるか、どうもここのところの経済情勢が変わってきているということでございます。平成29年度の予算編成方針の中におきましても、毎年多額の決算不用額が生じている状況も踏まえて、全ての事業において真に必要な事業費を見積もることということで、通知させていただいています。

 決算特別委員会の御議論も踏まえまして、例年に増してしっかりと不用額の縮減に取り組んでまいりたいと思っております。加えて、あらゆる施策事業についてしっかりと必要性や内容を精査するなど、徹底したスクラップ・アンド・ビルドを徹底をする中で、県政が直面する諸課題あるいは県民生活に密着した喫緊の課題等にしっかりと対応した予算を編成してまいりたいと考えております。

河本委員

 先ほど申し上げたとおり、公衆浴場業の方々というのは、例えば以前あった補助金があって何とかやりくりできた。本当に死活問題だという話もあります。例えば緊急財政対策の見直しで増えたところもありますが、本当に真から必要なところもあります。是非そういったところも見ていただきたい。この団体については毎年要望が上がってきています。そういった緊急度また必要性も見ていただいて、今回の予算編成に当たっていただきたいということを強く要望して終わります。

石川(巧)委員

 まずは、エネルギー政策の取組についてお伺いしたいと思います。

 エネルギーの地産地消は、地球温暖化対策、また地域経済活性化、災害対策として大きな可能性を持っておりまして、県としてもかながわスマートエネルギー計画を策定しまして、2030年度に分散型電源による発電量の割合について45%を目指すという目標を掲げております。

 まず初めに、先日当委員会で視察しましたエネルギーセンター棟について、この施設について太陽光などの再生可能エネルギーの設備が導入されているのかお伺いしたいと思います。

施設整備課長

 この新庁舎の敷地や建物につきましても再生可能エネルギーの設置といたしましては、太陽光が考えられるわけでございますが、エネルギーセンター棟につきましては、御覧いただけますように南側道路の向かい側に高い10階から13階建てのマンション等が並んでございまして、1年を通じてほとんど日が当たらない。そういったことでございますので、場所的に太陽光発電設備を設置しても効果が見込めないということで、導入していないところでございます。

石川(巧)委員

 説明を頂きまして理解いたしました。

 続きまして、これもスマートエネルギー計画で掲げておりますICTを活用した省エネ、節電の取組、これがエネルギーセンター棟で行われているかどうかお伺いいたします。

施設整備課長

 今回のエネルギーセンター棟は、名前はそういうふうになってございますけれども、基本的には新庁舎の電気設備、それから自家発電設備ということになってございまして、そういった意味で必要な機能を設けているということでございます。いわゆるICTを活用したというところにつきましては、設けていないということでございます。

石川(巧)委員

 続きまして、これは平成26年度の第1回定例会、県政会の馬場議員の代表質問におきまして、知事が、エネルギーセンター棟に100キロワットの燃料電池を設置するという答弁がありました。これは私も先ほど答弁いただいた中で、県のエネルギーをつかさどる象徴的な建物ですので、何かやはり象徴的なものが必要なのではないかと思いますけれども、現状どのような状況なのかお伺いをいたします。

施設整備課長

 エネルギーセンター棟につきましては、正に今委員がおっしゃっていただきましたように、設計段階では国庫補助金の導入も視野に入れまして、燃料電池の設置を予定をしていたところでございます。しかし、その後の調整で、燃料電池の製作から設置まで2箇年にまたがる工事となります。こうしたときに、国庫補助金の交付を受けることが、その当時の補助金の制度上困難であるということが分かりましたし、また、補助要件の省エネルギーを満たす率も見込めなかったということもございました。

 さらには、設置した後の維持管理費の費用も現状では相当高額になる。7年に1回オーバーホールもしなければならないということがございました。当面、現在は導入を見合わせているところでございます。ただし、エネルギーセンター棟の3階には、この燃料電池を設置するためのスペースを確保してございます。そういったことで、今後、燃料電池の効率性の向上や維持管理費の低下、新たな補助金制度の状況等を見まして、今後設置していくかどうかを検討してまいりたいと思っているところでございます。

石川(巧)委員

 このエネルギーセンター棟について、どんな県民の方が見ていただいても象徴的になるような施設にしていただきたいと思いますけれども、本庁庁舎の地震、津波対策工事を行う中で、ほかの庁舎についても再生可能エネルギーの設置を考えているのか、お伺いしたいと思います。

施設整備課長

 現在、大変皆様に御不便をおかけしておりますけれども、新庁舎と本庁舎の間の渡り廊下の改修工事を行ってございますが、出来上がるときには、その南側の壁面、今のガラスのところ、それから屋根に薄膜太陽電池を設置することとして、今工事を進めているところでございます。

 また、これから建て替えを予定しております分庁舎につきましても、最上階の設備のための目隠しのアルミのルーバーの側面、あるいは上層階のサッシの縦枠、方立てと言っておりますけれども、そういったところにも薄膜太陽電池を設置する予定で、今工事を進めるところでございます。

石川(巧)委員

 県内には本当に県有施設がたくさんあります。太陽光発電の導入を促進していくためには、県有施設へ太陽光の導入を進めていく取組があると思いますけども、今どのように取り組んでいるのかをお伺いしたいと思います。

エネルギー課長

 県有施設への太陽光発電の導入につきましては、平成6年度に現在の産業技術センターに設置して以降、多くの県民の方が利用し、PR効果の高い施設である県立公園や警察署、交番などへの設置を進めてまいりました。

 また、東日本大震災以降については、県内の電力不足を補うために、企業庁におけるメガソーラーなど、県有施設への率先設置を積極的に進めてきており、平成27年度までに96施設に設置をしております。

 さらに、平成24年度には全国に先駆けて県有施設における屋根貸し太陽光発電事業を開始しまして、37施設に設置するなど、太陽光でつくった電力を売電する固定価格買取制度を活用した導入にも積極的に取り組んでおります。

石川(巧)委員

 主要施策説明書の142ページに、再生可能エネルギー等導入推進基金事業とあります。平成27年度の執行状況及び導入の件数についてお伺いしたいと思います。

エネルギー課長

 平成27年度の執行状況、まず市町村施設につきましては、小田原市など12市町の17施設に導入をしておりまして、3億132万余円を執行しております。次に、県有施設では愛川高校へ設備を導入しておりまして、2,430万円を執行しております。民間施設への導入はございませんでしたけれども、事務費を含めると合わせて3億2,584万余円を執行しております。

石川(巧)委員

 これは国の補助金を受けて執行しているんですけれども、この再生可能エネルギー等導入推進基金事業は今年度で終了するということなんですけども、今後県有施設への太陽光発電導入についてはどのように進めていこうとしているのかお伺いいたします。

エネルギー課長

 環境省におきましては、この事業とは別に、地域防災拠点などに対象を限定しない枠組みで、再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業という事業を実施しております。公共施設への再生可能エネルギー設備の導入事業への補助を行っています。

 そこで、来年度以降についてはこの補助金の活用について、対象施設の状況を検討しつつ、現行の再生可能エネルギー等導入推進基金について、機会を捉えて国に制度の継続を働き掛けてまいります。

 また、平成24年度に実施しました屋根貸し太陽光発電事業につきましても、その後で、4年ぐらい経過しまして、新設した施設や防水工事が終了して、太陽光発電設備の設置が可能となった施設が出てきておりますので、発電事業の採算性の状況を見極めながら、適宜設置を進めてまいりたいと考えております。

石川(巧)委員

 今、屋根貸し事業を復活させていくということのお話も伺いました。ただ、今、多分平成28年度の段階で、分散型電源の割合は県内で12.4%だと伺っております。2020年度に25%、2030年度に45%という目標の達成は、本当に厳しいと思うんですけども、最後にこのかながわスマートエネルギー計画に掲げられている目標達成に向けて、どのように取り組もうと考えているのかお伺いいたします。

エネルギー課長

 委員御指摘のとおり、神奈川県内においてポテンシャルの大きい太陽光発電につきましては、これまで急速に普及が進んできたことに伴いまして、電力供給が需要を上回っている状況、電力系統が不安定になるおそれがあるために、電力系統への接続制限などが行われています。

 そのため、これからは太陽光で発電した電力等でエネルギーを自給自足する自立型の住宅やビルの実現に向けて、ネット・ゼロ・エネルギーハウス、ZEHや、ネット・ゼロ・エネルギービル、ZEBの導入経費を補助することにより、普及拡大を図っていきます。

 また、太陽光以外の再生可能エネルギーを活用する場合には、自然条件や地形等を考慮する必要があるため、適した場所への導入を促進します。こうした取組を推進することによりまして、多様な再生可能エネルギーの導入拡大を図りながら、スマートエネルギー計画を実現してまいります。

石川(巧)委員

 最後に要望をします。

 まずは隗より始めよという言葉がありますが、かながわスマートエネルギー計画の旗振り役である神奈川県が、率先して県有施設への再生可能エネルギー設備の設置を促進することで、県内における普及がより一層期待できると思っております。

 改めて、屋根貸し事業による県有施設における太陽光発電設備の設置に取り組むとともに、太陽光発電以外の再生可能エネルギー等の普及についてもしっかりと取り組み、かながわスマートエネルギー計画の目標を達成していただきますよう要望いたします。

 最後に、公立小・中学校における学力向上についてお伺いしたいと思います。

 先般9月29日、平成28年度の全国学力・学習状況調査の結果が公表されました。都道府県別の順位を見てみますと、神奈川県の小学校、国語Aが47都道府県の45位、国語B18位、算数A38位、算数Bが15位という結果でありました。単純に点数や順位の良し悪しではないということは十分承知をしておりますが、県民感覚から考えると、良い結果とは思えません。

 こういった観点から、県の取組についてお伺いしたいと思います。まず、今回のこの点数や順位について、県としてどのように捉えているのかお伺いしたいと思います。

子ども教育支援課長

 文部科学省ではこの調査結果、特に教科に関する調査結果、平均正答率につきまして、これで測定できるのは学力の特定の一部分であること、また、学校における教育活動の一側面であることを踏まえるとしており、県教育委員会としても同様の捉え方をしております。

 ただし、この教科に関する調査項目の平均正答率につきましては、確かな学力の一部分と捉えるとしても、県教育委員会として重く受け止め、今後の施策、取組に反映してまいりたいと考えております。

石川(巧)委員

 確かな学力の一部分であるという認識ということで、毎年やっているんですけれども、主要施策説明書の180ページの、かながわ学力向上実践推進事業委託というものが554万7,317円が計上されております。この事業の狙いと取組内容をお伺いしたいと思いますし、また、これまでどのくらいの市町村に委託をし、県としてどのように関わって取組を進めてきたのかお伺いいたします。

子ども教育支援課長

 1点目のこの事業の狙いでございますが、児童・生徒の確かな学力の向上のために、市町村の小・中学校において、より良い授業づくりに向けた実践研究を行うといったものでございまして、取組の内容といたしましては、各市町村や学校単位で、例えば伝え合い、学び合う授業を目指してといったテーマを定め、大学教授等の有識者を継続的に招いて、実際の授業を見せ合いながら研究の実践を積み重ねるといったものでございます。

 これまで、本事業を行ってきた市町村の数でございますが、事業開始以降、政令中核市を除く全市町村29市町村で実施してまいりました。

 県教育委員会の関わりでございますが、県の指導主事が定期的に学校を訪問して、直接授業を見ながら指導、助言に努めるとともに、県内各地区、あるいは全県でかながわ学びづくりシンポジウムを開催いたしまして、ここでは政令中核市も含めて研究成果の全県への普及を図ってきたところでございます。

石川(巧)委員

 この事業を通じまして、神奈川県の小・中学校の授業改善に向けた取組はどのように充実をしてきたのか、お伺いいたします。

子ども教育支援課長

 実践研究を行った各学校では、児童・生徒が教員の一方的な話を聞くといっただけの授業ではなく、子供たちが主体的・共同的に課題を解決していくといった、話し合い活動を取り入れた授業を行う学校が増えてきております。

 また、こういった成果を全県に普及することで、このような授業が多く行われていること、これは今回の全国学力・学習状況調査の学校質問紙においても、データとして示されているところでございます。

石川(巧)委員

 先ほどのお話ですと、毎年同じ市町村には授業の指導ができないということで、回していると伺っているんですけども、こうした場合、フィードバックというか、効果が測定しづらいのではないかと思うんですけど、いかがでしょうか。

子ども教育支援課長

 本事業につきましては、県が委託をしながら進めていただくのが大体2年から3年の周期になっており、各市町村を回って委託するような形にしております。ただ、今回の本事業の大きな特色の一つとしては、県の委託事業が終わった後も、各市町村や各学校において、継続したこういった実践研究の取組が続けられているといった報告も受けているところでございます。

石川(巧)委員

 今改善されているということですけど、それが学力向上テストには反映されていませんが、その辺はどうお考えでしょうか。

子ども教育支援課長

 先ほどお話のありました調査結果、国語、算数・数学における平均正答率、教科全体としての平均正答率の中でも、例えば国語ですと話すこと、聞くこと、この領域に係る平均正答率が全国を上回っている。その背景には、先ほど申し上げた各学校の授業改善の取組が反映している。我々としてはプラス面で分析しているところでございます。

 また、一方、国語の中でも漢字を書くことですとか、そういった部分については課題として捉えている項目もございます。

石川(巧)委員

 今課題で上げられました漢字の読み書きですとか、そういった苦手な部分、これについての取組をお伺いしたいと思います。

子ども教育支援課長

 国語の教科において、漢字の読み書きが課題としてあるという部分につきまして、更に詳細に分析を進めたところ、児童・生徒質問紙、あるいは学校質問紙といった調査項目の中で、一人一人の子供が学校で習ったことを知識として定着させるために、例えば授業以外、家庭に帰ってから復習の取組ですとか、自分の苦手なところを伸ばすために、どういった学習を積み重ねればいいか、そういった子供たちの取組が課題としてある。

 さらには、そういった一人一人の子供の学習の状況に合わせて、学校で教員がきめ細かく家庭での学習の仕方を丁寧に教えるといった取組にも課題がある、そういったところが分析として見えてきております。こういった課題については、各市町村、学校に情報共有しながら強くこの部分、改善を働き掛けていると考えております。

石川(巧)委員

 今お伺いしました知識の定着ですとか復習をしない、また家庭学習の問題、これはもう5年ぐらい前からかながわの学びづくりプランで課題として取り上げられております。その改善されているかどうかという実感が湧かないんですが、今の委託事業なんですけども、その辺についてどう思われるかお伺いしたいと思います。

子ども教育支援課長

 県教育委員会としましては、神奈川県の平均正答率、この調査結果、プラス面、それから課題についても重く受け止めまして、神奈川のプラス面をより伸ばす、それから課題の改善を図るといった形で、今後も引き続き働き掛けてまいります。

 ただ、それ以上に大切なのは、県の調査結果というのはあくまで全県の平均値でございます。各市町村や学校において、それぞれプラス面、課題を分析して、市町村、学校において主体的に課題を改善するための取組を行っていく。そういった動きについて、引き続き働き掛けてまいります。

石川(巧)委員

 今日、11月1日は秋田県民読書の日だそうです。秋田県は、昭和30年代は下位に位置した学力テストの結果だったのを、何とか子供のために頑張っていこうという教育委員会の努力が探求型授業ですとか、また家庭教育がうまくいかないんであれば、秋田県式家庭学習ノート、そういった取組を続けて、今ずっと上位に位置しているのではないかと思っております。

 公の教育は非常に大事だと思います。私も小・中・高、公立を出させていただいたんですけども、教育の問題というところで、公が教育をしないでどこがやるんだという気持ちが本当にあるのかどうか、確かな学力向上というものに向けて、どのような児童・生徒を育てていこうとしているのか、神奈川県の公教育の在り方について教育局長にお伺いしたいと思います。

教育局長

 ただいま委員から御指摘を頂きました、全国学力調査、テスト調査の結果、私どもとしても、今、先ほど子ども教育支援課長から答弁をいたしました強みを生かしていく、そして課題を克服していく、まずこれが一番大事だろうと考えてございます。

 そのために、各教員が資質を向上して、生徒たちによりきめ細かく接していく、こういったようなことを通じて確かな学力の確保を図っていく、これが一番大事だろうと考えてございます。

 そういった意味で、私ども県教育委員会といたしましても、次世代を担う子供たちがこれから確かな学力を身に付けて、そしてこの神奈川県を背負っていっていただく、そのような体制をしっかりとつくっていく、こういうことを大事にしてやっていきたいと考えてございます。

石川(巧)委員

 是非、公の教育について一生懸命やっていただきたいと思います。

 以上で私の質問を終わりにします。

山口(ゆ)委員

 まず最初に、包括外部監査についてお伺いをしたいと思っております。

 主要施策説明書60ページの7、文化振興事業の1の中に、県民ホール神奈川芸術劇場事業委託の指定管理費、約2億600万円が記載されております。また、35ページには、包括外部監査委託事業も記されております。神奈川芸術文化財団が指定管理者となっている神奈川芸術劇場については、平成27年度に実施された包括外部監査で労働環境や経理処理の問題点が指摘されており、県の措置状況については先日記者発表をされたところであります。

 この問題について、平成28年2月の代表質問で、我が会派のたきた団長から質問をさせていただいており、包括外部監査結果に対する措置状況に関して、これまでの対応の内容、今後の方向性につきましてお伺いをいたしたいと思っております。

 まず、労働環境について伺います。包括外部監査では、複数の職員の恒常的な時間外労働が行われていると指摘されておりましたが、長時間の時間外労働を行っている職員が多数存在している原因について、確認したいと思います。

文化課長

 神奈川芸術劇場の特徴といたしまして、いわゆる創造型劇場として、演劇やミュージカル、ダンスなどの舞台芸術作品を、専門的な知識や技術を持つ職員自らが企画・制作するということがあります。時間外労働の大部分を占めておりますのは、主に公演の企画や出演交渉等を行う公演制作業務、それから高度な舞台機構、音響、照明の調整等を行います舞台技術業務、この二つであります。

 これらの業務は、演出家や出演者、美術関係者など、スタッフ全員が稽古や本番の時間を通じて妥協を許さず、完璧な作品を追求していく、更に良いものを目指していく、こうした業務の特殊性が長時間労働につながってしまう原因だろうと考えております。

山口(ゆ)委員

 では、その指摘を受け、改善に向けて具体的にどのようなことを行ったのか。また、平成28年度には時間外勤務が減ったのか否かお伺いいたします。

文化課長

 芸術文化財団では、県議会の御意見等を踏まえまして、社会保険労務士と継続的に相談しながら、職員の労働環境を改善するため様々な可能性を検討し、対応が可能なところから取組を進めているところであります。

 具体的には、まず一部業務のアウトソーシングができないか、その可能性を検討しまして、公演制作業務におきまして、広報・営業を専門とします派遣職員を雇用いたしますとか、舞台技術業務につきましては、繁忙に合わせましてスポット的に人員を配置しますとか、そういった対応、それから、勤務シフトの工夫、夜間に終了します公演に合わせて、例えば午後1時15分から夜10時までの勤務を新たに取り入れるという工夫も行ったところであります。

 それから、今年の7月には社会保険労務士を招きまして、主に管理職を対象とした研修、長時間動労解消の重要性、こういったものをテーマとした研修も実施いたしました。

 こうした取組の結果、包括外部監査の対象となりました平成26年度の上半期は、約6,222時間だった時間外勤務の総時間数が、今年度平成28年度上半期ですと、約3,983時間となりまして、約36%の時間外勤務の縮減が図られているところであります。

山口(ゆ)委員

 縮減されたといっても、100%にはまだまだ遠うございます。

 それでは、次に、クリエイティブ活動を行っているところでは、先ほど時間外勤務が減りましたという御報告を頂きましたけれども、単に減らせば良いわけではないと思っております。その中でどのような課題があるのか。また、県はどのように指導していくつもりなのかお伺いいたします。

文化課長

 優れた作品の制作に取り組もうとしますいわゆる創造型劇場では、舞台作品の制作が山場に差し掛かりますと、どうしても瞬間的に時間外勤務が増えてしまうといった問題があります。これは神奈川芸術劇場に限らず、創造型劇場の共通の課題であると認識しております。

 県では、こうした時間外勤務の実態や職員の状況を把握することが重要であると考えまして、今年度神奈川芸術劇場の現場の課長、係長クラスの職員に対しまして、時間外をはじめとします勤務状況についてヒアリングを行っているところであります。

 そこで出た意見としましては、一つの舞台作品を制作する場合には、企画する者、技術スタッフ、出演者等がいわば一つのチームで進めていくので、担当者の早退というのはなかなか想定しにくいとか、特にKAATでは高機能な舞台機構を備えておりますので、高度で専門的な知識を要するために、事故を防ぐ意味でも、最後まで担当者が責任を持って当たっていかなければいけないとか、そういった、単に仕事を分担すれば時間外勤務は減るといった解決策だけでは、対応し切れない、つくる劇場ならではの課題というものも改めて受け止めたところであります。

 こうしたことから、労働環境の改善に向けましては、一つの方策で解決するのは難しくて、様々な方法を組み合わせて対応していくことが重要であると考えております。既に芸術文化財団では様々な取組を、先ほど答弁したようにしているんですけれども、そうした取組の進捗状況を確認しながら、また一方で、ヒアリングを通して把握した課題や職員の御意見なども踏まえ、十分配慮しながら、ある意味で膝を突き合わせながら、引き続き時間外労働の縮減の努力を求めていきたいと考えております。

山口(ゆ)委員

 クリエイティブな活動をしているということで、難しい課題が出たと思います。これは芸術劇場が指定管理ということでございますので、しっかりと受け止めてやっていただきたいと思っております。

 次に、労働環境の問題以外に、経理処理についても曖昧な処理があったと意見がありましたけれども、どのような内容で、どのように対応されてきたのかお伺いいたします。

文化課長

 包括外部監査で経理処理に対します意見としましては、タクシー代につきまして、一般的には旅費・交通費と整理するところを、芸術文化財団では通信運搬費として処理をしておりましたほか、出演者などに出すケータリング代、これは一般的には福利厚生費や会議費で整理をいたしますところを、財団では消耗品費といって処理するなど、支出科目の適用が一般的なものとは異なっているということで、そのことが県民の皆様などに的確な情報が伝わりにくいということがあり、誤解の生じにくいものに改めるよう検討すべきという御意見を頂いておりました。

 これを踏まえまして、芸術文化財団では会計事務所、公認会計士に相談をいたしまして、また同じようなほかの団体の状況も参考にしながら、平成28年3月から新たに作成した経費執行に係るガイドラインに基づいて、より明確な基準の下で執行を行っておりますし、4月からは支出科目を誤解の生じにくい一般的な用語に改めて、それに合わせて会計システムも連動させて、メンテナンスを行うということでございます。

山口(ゆ)委員

 今回の包括外部監査では、神奈川芸術劇場の運営について多岐にわたる指摘があったと認識しております。今後こうした指摘を真摯に受け止めて、県民に誤解を与えることがないように、公正で透明度の高い運営に努めていくべきであるというのは、当たり前のことでございます。

 県として指摘事項への対応について、財団任せにするのではなく、しっかりと監督、指導をしていかなければならないとも認識しております。その点について、県の考えをお伺いいたします。

文化課長

 今言っていただいたとおり、包括外部監査結果の内容につきましては、県として改善の状況を逐次把握をしながら、必要な指導を行っていく必要があると考えております。

 そこで、今年度実施しております芸術文化財団の現場の課長、係長レベルを対象としたヒアリングにつきましては、今後は担当レベルまで範囲を広げまして、労働問題だけでなくて、指定管理業務全般に関して、自由に意見交換ができるような場をつくっていきたいと考えております。

 そのほか、指定管理業務の実施状況につきましては、第三者の中立的な立場や専門的な視点からの評価を行ってもらっている場、私どもで県民ホール及び音楽堂指定管理業務実績評価委員会というものを設けているんですけれども、そういう場も生かしまして、外部の方からの御意見も取り入れて、今後の取組に生かしていきたいと考えています。

 県としましては、今回の包括外部監査につきまして、県議会やそれから県民の皆様から頂きました御意見をしっかりと受け止めて、県と財団が一体となって、県民の皆様の信頼にきちんとお応えできるように、より適切な運営に努めてまいりたいと考えております。

山口(ゆ)委員

 るる聞かせていただきました。

 最後に要望を言わせていただきたいと思います。

 非公募により指定管理者に選定された芸術文化財団です。包括外部監査の指摘をされるということは、指定管理制度そのものの在り方を、県民からも、また我々らの信頼を損なうことになると思っております。根本的な改善に向けた取組を着実に進めていただきたいと思います。

 次に、総合職業技術校の施設の使用状況についてお伺いをいたします。

 主要施策説明書113ページの内容によりますと、東部総合職業技術校と、西部総合職業技術校において、求職者や新規学卒者に対して、企業のニーズに対応し、就職につながる訓練を実施したとあります。この総合職業技術校の役割は大きいと認識しております。その確認のため、施設が効率的・効果的に使用されているか否かという視点で、何点かお伺いをしたいと思います。

 まず、技術校の実習場について、使用の目的が定められているのかいないのか、お伺いいたします。

産業人材課長

 職業能力開発促進法では、総合職業技術校の施設は、主に求職者及び在職者を対象とした職業訓練を行うこととされております。教室や実習場などの施設は、各訓練科目ごとに使用の目的や面積を定めた国の基準に基づき、補助金を交付する県へ整備されております。

山口(ゆ)委員

 主に求職中や企業に在職している方々に対する訓練を行うということは理解いたしましたけれども、それでは、平成27年度の東西の技術校の訓練コースや受講者数を確認し、また、近年の推移を併せて伺います。

産業人材課長

 総合職業技術校における職業訓練は、機械コースなどの工業技術分野、造園コースなどの建築技術分野及びケアワーカーコースなどの社会サービス分野の訓練を、訓練期間6箇月、1年、2年で実施しております。

 平成27年度は、東部総合職業技術校では訓練コース16コース、504名、西部校では15コース、450名の方が受講されております。

 近年の推移ということでございますが、平成25年、東部校が15コース、508名。平成26年が15コース、496名。平成27年が今申しましたように16コース、504名。平成27年度につきましては、東部校はコースの検証・見直しの結果、新コースを一つ設定しておりますので、1コース増えてございます。

 西部校につきましては、平成25年の開校ということでございますが、平成25年度が15コース、475名。平成26年度が15コース、483名。平成27年度が450名の受講者数となっております。

山口(ゆ)委員

 今、コースと受講者の数を伺いましたけれども、余り変化がないと認識をいたしました。平成27年度の主な実習場の使用率、いわゆる回転率はどのくらいあったのかお伺いいたします。

産業人材課長

 使用率ということでお答えさせていただきますが、実習場を使用できる1日当たりの時間を8時間としまして、訓練日数を乗じた時間に対して、実際に訓練などで使用した時間の割合を、便宜的に使用率として計算させていただきました。

 まず、平成27年度、東部総合職業技術校では、機械コースなどが使用する機械加工実習場が93%、低いほうでは、コンピューター組み込み開発コースが使用するネットワークサーバー実習室が30%。同様に、西部校では、高い使用率となっているのは、溶接・板金コースなどが使用する溶接実習場の91%、低いのが、庭園エクステリア施工コースなどが使用する造園屋外実習場の39%でございます。主な実習場の使用率の平均は、東西校どちらも68%ということになっております。

山口(ゆ)委員

 高いところと低いところと、かなり差があるようでございますが、その差はどうして生まれてきたんでしょうかお伺いいたします。

産業人材課長

 実習場の使用率の違いでございますが、例えば機械加工実習場では、機械コースのほかにチャレンジプロダクトコース、セレクトプロダクトコースといった複数のコースが同じ実習場を共用するため、使用率が高くなってございます。

 一方、ネットワークサーバー実習室では、主に利用するコンピューター組み込み開発コースの四つの専用の実習場の一つでございますので、使用率が低くなっております。

山口(ゆ)委員

 一定程度理解できましたけれども、後ほどお伺いさせていただきますが、もう一つ、中退者がいらっしゃると思います。この中退者はどのくらいいらっしゃるのか。また、その理由をお伺いいたします。

産業人材課長

 平成27年度に、東部及び西部総合職業技術校に入校された方は、合わせて954名いらっしゃいますが、そのうち本年9月までに中退された方が245名、中退率は25.7%となっております。この退校の理由ですが、その理由の一番多いものが就職でございまして、平成27年度は187名、中退者の約76.3%を占めております。

 次いで、自己都合、こちらが36名、14.7%、3番目は疾病によるもので18名、7.3%でございます。なお、就職による中退でございますが、修了することで資格習得そのものにつながらないコースについては、就職先の企業の希望と御本人の希望により、中退して就職するケースが多くなってございます。

山口(ゆ)委員

 自己都合だとか病気だったりは仕方がないにしても、やはり退校される方の数は決して少なくないと思っております。その退校することを減少させる対策は、打たれているのか否か、どのような内容で打たれているかお伺いいたします。

産業人材課長

 まず、就職で退校というのは、やはり御本人の希望を踏まえますと致し方ないと思っております。次いで多いのが自己都合ということで、今委員からは仕方がないというお話も頂いたところなんですが、この理由としましては、入校後、実際体験して思ったより難しかったとか、想定以上に難しいと感じたり、また実際やってみて適性がないと感じてしまったりといった訓練生が、意欲が低下してしまって退校するというケースが多くなっていると考えております。

 そこで、入校前に相談を受ける機会であるオープンキャンパス、あるいは訓練の一部を実際にやっていただく体験入校について、一層の充実強化を図り、職業訓練を希望する方に訓練コースの内容を十分理解していただき、入校後のミスマッチを防いで退校の減少を努めてまいりたいと考えております。

山口(ゆ)委員

 より一層充実するということで、良い方向になるとお伺いいたしましたけれども。新たな一手も十分考えられるのではないかと思っております。そういったことも考えてやっていただきたいと思っております。先ほどから使用状況や退校状況を聞いてまいりましたけれども、その中で、実習場の使用率平均値、ともに68%という数値をお伺いいたしました。この数値をまずどのように認識されているのかお伺いいたします。

産業人材課長

 実習場の使用につきましては、国が示した標準的なカリキュラムを基に、訓練生に効果的に技術、技能を習得させることを目途に、使用時間を設定しております。こうしたことから、各実習場の使用率につきまして、一概に高い、低いというのは難しいと認識しております。

 ただし、職業技術校の実習場につきましては、より効率的・効果的に活用することを検討していきたいと考えております。

山口(ゆ)委員

 是非そう願いたいと思っております。先ほどから、訓練コースや受講者数の推移を伺ってまいりました。ほぼ平成27年度と変わらないとお答えを頂いたところでございますけれども、今まで実習場の使用率という、こういった角度を念頭に置いていらっしゃらなかったのかということを、今日認識したところでございますけれども、効果的にまた効率的に、より多くの方々に利用できる機会を提供すべきと思います、それについて具体的に何かございますでしょうか。

産業人材課長

 県の職業訓練では、今までお話ししましたような求職者、これから職を求める方の訓練のほかに、主に中小企業の在職者の方を対象とした職業訓練スキルアップセミナーを実施しております。今後はこういったスキルアップセミナーの一層の活用を図るなど、より多くの方に実習場を利用していただく方策を検討してまいります。

 そのほかに、職業訓練に関連した内容として、職業技術校の施設の使用が認められております技能検定の実施や、中学、高校生のキャリア教育の支援を目的としたものづくりの体験などでも活用してまいりたいと考えております。

山口(ゆ)委員

 それでは、最後、要望を言わせていただきます。

 職業能力の開発にはニーズがあると思います。また、企業の求人もニーズがあると思っております。そういったことを含めて、総合職業技術校の施設をより有効活用する、この知恵を絞っていただきたいと思っておりますが、予算の確保も視野に入れながら、使用率の向上や、訓練途中での退校者の減少を図る取組に努めていただきたいと思っております。

 また、以前、技術校を視察した際に、介護や調理等のコース以外のものづくりの分野のコースは、女性の受講者が少なかったので、やはり職業訓練の実施に当たっては、女性にも積極的に受講してもらえるようなコースも留意していただきたいと思っております。

 次に、予防接種に係る健康被害対策についてお伺いをしたいと思っております。

 感染症の予防及びまん延防止の観点から、予防接種は極めて重要であります。法制度上、予防接種の実施主体は市町村でありますが、予防接種により健康被害が出た場合は、都道府県も一定の役割を担うことになっています。そこで、健康被害救済制度についてお伺いをいたします。

 主要施策説明書の100ページの3、補助等の最上段に、予防接種事故救済措置費補助の記載がございます。この事業の根拠法を伺います。また、横浜市以外の市町村とありますが、八つの市町村は、どこになるのかお伺いいたします。

健康危機管理課長

 予防接種事故救済措置費補助の根拠法ですが、予防接種法第15条となります。また、平成27年度の事業対象ですが、資料記載の横浜市をはじめとした9団体に補助しており、その内訳は、横浜市、川崎市、平塚市、藤沢市、茅ケ崎市、逗子市、秦野市、大和市、寒川町でございます。

山口(ゆ)委員

 次の質問をさせていただきます。

 この事業は、国に健康被害が認められた方のみが支給されると認識しておりますが、認められない方というのは、まずどのくらいいらっしゃるんでしょうか。そして、認定されなかった方は、これをどのように受け止められていらっしゃるのか。その受け止めに対して県はどう考えてらっしゃるのか、お伺いいたします。

健康危機管理課長

 平成27年度に県に申達された申請案件は5件であり、その内訳は、認定3件、審査中2件となっております。不認定の事案は今のところ出ておりません。

 不認定となった方々の受け止めについてですが、認定結果の説明は市町村から行いますので、県が当事者のお話を直接伺うことはありませんが、内容に不服がある場合は、知事に審査請求することができることを、市町村からは説明しております。また、県としては、そうした方々からの御相談があった場合には、お話を真摯に受け止め、当事者に寄り添った適切な対応に努めているところです。

山口(ゆ)委員

 平成27年度はいらっしゃらなかった。じゃ、さかのぼってお伺いしますが、平成26年度、平成25年度にそういった方々はいらっしゃったんでしょうか。

健康危機管理課長

 平成26年度は4件、平成25年度は1件の申達のうち、平成26年度は2件、平成25年度は1件が不認定であり、過去3年で3件の不認定事案が発生しております。

山口(ゆ)委員

 それはどうして認められないのか、理由というのは分かるようなシステムになっているんでしょうか。

健康危機管理課長

 具体的な理由については、そのプロセスが公開されておりませんので、把握はしていないというところでございます。

山口(ゆ)委員

 理由が分からなければ、どうやって患者の方というか、県民の方に寄り添っていくのかという疑問が残ってしようがありません。これに対しては、国が認められませんと、はいそうですかというわけにはいかないと、私は考えております。しかるべき対処をとっていただきたいと思っております。

 次に、平成27年度子宮頸がんワクチンの対応についてお伺いしますが、国による審査が進まない中、接種後何らかの痛みに苦しむ方に対して、県が独自に救済に乗り出したことは、大変評価しております。補正予算を組みましたが、予算・決算額をお伺いいたします。

健康危機管理課長

 子宮頸がん予防ワクチン関連事業の予算額と決算額ですが、事業全体で予算額が3,169万4,000円、決算額が3,646万7,035円となっております。

山口(ゆ)委員

 決算額のほうが多くなっておりますが、これはどうして決算額が多くなったのか、お答えいただきたいと思います。

健康危機管理課長

 予算額と決算額との差額が生じた理由ですが、高額な医療費等の申請が多かったこと、そして、治療期間が長期にわたる方が多かったことなどが主な理由でございます。

山口(ゆ)委員

 主な理由は分かりましたけれども、それだけですか。もう一回お伺いします。ほかに主な理由はなかったんですか。

健康危機管理課長

 繰り返しになりますが、主な理由としては医療費等の申請が多かったことと、治療期間が長期にわたる方が多かったことということで、事業を行っていく中でそのようなこととなっております。

山口(ゆ)委員

 そうすると、見積もりが甘かった。こう言わざるを得ないんです。このことについても、ちょっと後ほど触れたいと思っております。

 次に、子宮頸がん予防ワクチン接種後の支援の流れについてお伺いいたします。

健康危機管理課長

 支援の流れでございますが、まず、対象者の方が市町村の窓口に相談に行きまして、そこから対象となる方が県の相談窓口に御相談いただきます。そして、そこでその対象者の医療機関、給付対象の医療機関を御紹介させていただいて、そこで診断書を持ってきていただいて、そこで認定をしてお支払いする。横浜市の場合は、横浜市に補助しまして、その他の市町村の場合は県が直接給付するという流れになってございます。

山口(ゆ)委員

 子宮頸がん予防ワクチン接種後の痛みに係る支援の経緯について、いわゆる横浜市が、県が、国が、いつどう手を挙げたのか、それをお伺いいたします。

健康危機管理課長

 平成26年6月1日に、横浜市が独自の医療費、医療手当を支給する制度を開始してございます。そして、その後平成27年5月に、県が設置しております予防接種研究会で、緊急対策としての支援を県に対して提言することを決定しまして、神奈川県として8月3日、独自の医療費、医療手当を支給する制度を開始しております。

 その前に、6月5日に国に対し要望書を、その支援について、審査を開始して支援してほしいという要望書を提出しております。そして、その後、国で平成27年9月に定期接種後に接種を受けた方について救済制度の審査を再開し、その後、定期接種前に接種を受けた方についても審査を再開してございます。

山口(ゆ)委員

 平成26年6月1日に、横浜市がまずこの支給する制度に手を挙げました。県は平成27年8月3日、国は平成27年9月18日に審査を再開すると、こういった形だと思うんですが、それを踏まえて、主要施策説明書の100ページの3、補助等の6段目に、子宮頸がんワクチン接種後健康被害支援補助の記載があります。99ページの1、給付事業の6段目に、子宮頸がん予防ワクチン接種後健康被害支援費の記載があります。この事業の違いをお伺いいたします。

健康危機管理課長

 二つの事業のうち、子宮頸がんワクチン接種後健康被害支援補助は、既に同様の事業を実施していました横浜市に対し、神奈川県が補助金を交付したものです。もう一方の、子宮頸がん予防ワクチン接種後健康被害支援費は、横浜市を除く県内市町村に居住しており、本事業により支援が必要な方に対して、神奈川県が直接給付したものです。

山口(ゆ)委員

 横浜市も他の市町村と同様に、一人一人直接の補助金を給付するという方法もあったかと思いますが、どうしてそうしなかったのか。また、横浜市はこれと同じ事業を平成26年度から既に開始しているわけでございます。そうしたものを後から県が補助金を出すことについて、根拠法などがあるのか否か伺います。

健康危機管理課長

 横浜市に居住している方に対して、それまで実施されていた横浜市からの給付ではなく、県からの直接給付に切り替えた場合は、県への申請手続が改めて必要となります。そこで、申請者の負担を軽減するため、県による直接給付への切り替えとはせず、横浜市への補助としました。

 なお、市町村が単独で実施している事業と同じ内容のものを、都道府県が補助金として交付することについて、根拠法となるものはございません。

山口(ゆ)委員

 理解は少ししましたけれども、根拠法となるものがない状態で、横浜市が実施している事業に後から県が補助金を出すという、この判断はどのような経緯で下されたんでしょうか。

健康危機管理課長

 平成27年当時は、子宮頸がん予防ワクチンを接種した後、何らかの痛みに苦しむ方が出ている一方で、国による救済認定が進まない状況が続いており、社会問題化しておりました。そうした背景に加え、予防接種関連の医療従事者等で構成される神奈川県予防接種研究会から、当事者に対し何らかの緊急支援が必要であるとの提言を頂きました。

 これらの状況を受け、神奈川県は、広域自治体の立場で政令市を含めた全県民を対象とする必要があると判断し、事業を実施したものです。

山口(ゆ)委員

 今その判断の経緯はお伺いしましたが、一方、横浜市の子宮頸がんワクチンの健康被害を受けた方への支援として、横浜市の予算額は1,446万円でございます。横浜市のそれに対する決算額は2,187万3,127円です。その差は決算の方が741万3,127円多いわけです。県が横浜市に1,051万1,810円の補助を出しているということは、横浜市の財布に310万円増えたことになります。

 県内の被害を受けた方が84人中、そのうち横浜市が55人となっています。だからこそ、平成26年6月に先に補助事業を開始したと私は認識しております。そして、根拠法となるものもなく、直接補助もしない。単に神奈川県民のためとおっしゃいましたけれども、市がやった業務量をお金で肩代わりしただけではないかという疑念を持ち、違和感を覚えました。

 認定者の数を、さっき見積もりが難しかったとおっしゃってらっしゃいましたけれども、今のこの計算式で行くと、決算額が増えたのはこのことも理由になるのではないでしょうか、お伺いいたします。

健康危機管理課長

 この事業は、子宮頸がん予防ワクチン接種後の何らかの痛みに苦しむ全ての県民を対象に、県が直接支援するという政策判断に基づいて実施したものであり、横浜市在住の県民も、当然に対象としております。したがって、横浜市の財政負担の肩代わりとは考えておりません。

 なお、この判断を下すに当たっては、公的な救済が進まない一方で、県独自の救済を求める提言を受けていたこと、子宮頸がん予防ワクチン接種後の健康被害が大きな社会問題となっていたことなど、事業の特殊性もあったと認識しております。

 横浜市は人口も多く、先ほどの高額な医療費の申請、治療期間が長期にわたることも多かったということで、影響は必ずしも否定はできないとは思いますが、そこは今申し上げたように、全県民を対象としているということで、必ずしもそれが理由とは考えておりません。

山口(ゆ)委員

 この事業に対して、県としての思い入れがあったんだということだけは分かりましたけれども、横浜市は接種後、医療支援の見直しを記者発表しております。いわゆる平成27年8月3日から平成27年9月17日までの、本来横浜市が負担すべきものを、県が補助金を出して負担しているということは、被害者の方も横浜市民も、この記者発表では全く理解されていないと思います。

 出したお金は縁の下の力持ちになっているんだなという状況を感じるところでございますが、このことについては何か御感想はございますでしょうか。

健康危機管理課長

 この事業は、県独自の緊急支援として社会的にも注目され、大々的に報道されました。全ての県民を対象に県が支援したことについて、新聞報道の状況などからも、世間の注目度は高い事業であったと受け止めております。

 この事業の目的は、子宮頸がん予防ワクチンによる何らかの痛みに苦しむ方の負担が少しでも軽くなるように支援することが目的であり、その点で一定の役割を果たしたものと考えておりますが、より良い周知の方法につきましては、今後も検討していきたいと考えております。

山口(ゆ)委員

 先ほど健康危機管理課長もおっしゃられましたけれども、横浜市というのは市町村単位で全国で最も人口が多く、県内に被害を受けた方84人中の55名が横浜市、こういったことで先に手を挙げられて、この支援制度を始められたわけでございますけれども、るる質問してまいりましたけれども、こういった違和感であったり疑問だったり、こんな思いをしてこういうふうなお金を出しているわけでございますけれども、このことについて、本当に被害を受けた方のためになっているんでしょうか。お伺いしたいと思います。

健康危機管理課長

 この事業の目的は、国の支援が進まない中で、子宮頸がん予防ワクチンによる何らかの痛みに苦しむ方の負担が少しでも軽くなるように、県が独自で支援するということで実施したものでございまして、被害者の方のお役に立ったと考えております。

山口(ゆ)委員

 お金には色がついていないわけですから、もらわれた方にとってどうだったかなど、多少疑問を感じるところでございます。

 では、次に、国が平成27年9月17日に健康被害救済を再開することを決定いたしましたが、県が救済する人と国が救済する人はイコールでしょうか。いわゆる県が被害を受けたと認めても、国がそっくり認めているのかどうかお伺いをいたします。

健康危機管理課長

 県の事業は、緊急支援として県独自に実施したものであり、国の制度とは認定の要件が異なっています。したがって、県による救済対象と国の制度による救済対象は一致するとは限りません。

山口(ゆ)委員

 そうすると、県が認めても国が認めなかったという方が出ていると思うんですけれども、出ていないことを期待しますが。そういった方というのは、別に救済される方法があるのか否かお伺いいたします。

健康危機管理課長

 県の事業の対象者の大半は、任意接種でワクチンを受けた方ですけれども、任意接種による国の救済制度は、都道府県を経由せず、また申請者等の個人情報は都道府県に公開されておりません。そのため、任意接種で健康被害救済の申請をした方の情報は、その申請人数や認定結果も含め、県では把握できません。

 このことは、任意接種の健康被害救済制度で不認定となった方へのアフターフォローを十分にできないという点が課題となっていると考えております。県としましては、相談窓口を設けておりますので、患者や家族の方の治療上の悩みや福祉サービス等の相談があれば、丁寧に対応してまいります。

山口(ゆ)委員

 是非、患者に寄り添って行っていただきたいと思います。

 それでは、要望を言わせていただきます。

 子宮頸がんワクチンを含む予防接種による健康被害を受けた方の救済については、第三者の立場ではなく御本人の立場に立って、県の役割とあるべき姿の見解を今後お示しいただきますよう要望いたします。

長友委員

 まず、大きくは二つなんですけれども、一つ目、障害福祉政策に関連してであります。主要施策説明書の84ページから、障害福祉に関する事業の概要がもろもろ掲載をされているところでございます。また、民生費、3の障害のある人が地域でその人らしくくらせる支援の充実では、県の役割である広域的、専門的な取組として、障害者や障害に対する理解を深める取組により心のバリアフリーを推進したと記載されています。先般、ともに生きる社会かながわ憲章を制定したところでもありますので、それらの観点を踏まえながら、幾つかについて質疑をしたいと思います。

 最初に、障害者や障害に対する理解を深める取組と記載があると申し上げたんですけれども、これはどのような事業のことを指しているのか、平成27年度、どのような成果を得たのか、併せて伺いたいと思います。

障害福祉課長

 平成27年度の取組ということでございます。まず、障害者への理解や障害者の社会参加を促進するために、障害者に接する機会の多い企業、これは、例えば公共交通機関ですとか、宿泊施設ですとか、百貨店ですとか、飲食店ですとか、金融機関ですとか、こういった企業があると思いますけれども、こういった企業が行う社員向けの研修におきまして、障害者の受入れに必要な配慮に関する研修をコーディネートする、障害者理解促進研修コーディネート事業を実施したところでございます。平成27年度におきましては35回の研修を実施いたしまして、受講者数は延べ739人となりました。また、事業費は360万円ということでございます。

 また、病気や事故等によりまして、人工こう門あるいは人工ぼうこうを設置した方でございますオストメイトの方なんですけれども、平成27年度に県内の健康センターで入浴を拒否されるという事件が発生いたしました。この事件を受けまして、平成27年度からオストメイト社会参加推進事業を実施しているところでございます。平成27年度におきましては、オストメイトについて理解を促進するため、ポスターを400部、リーフレットを約1万8,000部作成するとともに、64箇所の旅館などの施設を訪問して普及啓発を進めたところでございまして、事業費は117万円でございました。

 この他、障害者社会参加推進センターへの委託事業、この中で障害者文化芸術祭、あるいは障害者権利条約に関する講演会などを開催しているところでございまして、併せまして、12月の障害者週間には、県民センターにおきましてかながわ障害者フェスティバルを開催するなど、障害者や障害に対する理解を深められるよう取組を進めたところでございます。

長友委員

 心のバリアフリーという言葉があるんですけれども、もろもろの県の施策を見てみると、実は心のバリアフリーという言葉はほとんど出てこないんですね。幾つかあるんですけれども、ようやく見付けた一つに、かながわ障害者計画の一番最後の推進体制の中に、障害者理解の促進というところで、誰もが自然に手助けすることのできる心のバリアフリーを推進するほかと記載をされているんです。そういう意味で、心のバリアフリーというのはどういうふうに県として考えていて、平成27年度の実施された成果はどうだったか、伺いたいと思います。

障害福祉課長

 心のバリアフリーにつきましては、ハード面のバリアだけではなくて、偏見あるいは差別的思考など、心の中に潜む目に見えないバリアをなくしていくという意味で使用しているところでございます。他の使用例ということなんですけれども、例えば、平成27年11月27日に閣議決定をされました東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の基本方針の中でも、障害の有無等にかかわらず誰もがその人格と個性を尊重し合う心のバリアフリーを推進することにより、共生社会の実現につなげるということで、心のバリアフリーという言葉を使っている例がございます。このような形となるよう、先ほど申し上げましたような普及啓発事業を展開したということでございます。

長友委員

 関連して1点だけなんですが、今日折しも11月1日県のたより11月号が発行されたんです。毎月1日ですから。これを読んだんですけれども、もしかしてこの憲章のことが書いてあるかと思ったんですが、実は書いていないんです。これはなぜなのかということを是非教えていただきたいと思います。

障害福祉課長

 憲章につきましては、10月6日の予算委員会の中で、憲章をつくったらどうかという御提案を委員の方から頂きまして、それを受けて知事がその後、検討しましょうという中で、10月14日の日に議決をしていただいたということで、県のたより11月号には間に合わないという状況でございました。しかしながら、12月号には大きく載せるような方向で今、準備を進めているところでございます。

長友委員

 いわゆるスピード感というのは何を指すのかということになってしまうんですが、この県のたよりを御覧になれば分かるんですけれども、実は9月補正予算が議決されましたと記載されています。その中にはやまゆり園の再生、共生社会実現の取組の6,500万円だとか、こういうことが記載されているんです。つまり、議決は10月14日です。10月14日に議決されたものがここに記載されているわけです。今の話は6日で、実は共生憲章も10月14日で、同じ日なわけですから、予定稿として取り上げて準備していたというのは想像はできるんですけれども、では、これが議決がもし補正予算で少し何か変わっていれば、このまま広報紙になっていたのかと考えれば、恐らくそうではないです。多分それは変えます。当たり前の話です。そういう時間軸で考えるならば、今の答弁で、間に合わなかったというのは成り立たないと思うんですけれども、この辺はいかがですか。

障害福祉課長

 答弁が足らなかったと思います。今回の憲章につきましては、予算委員会の中で御提案を頂き、それによって検討するという中で、急きょ中身を詰めさせていただきまして、14日の本会議の前日の13日に提案をさせていただき、中身的にはそこで初めて固まって、県としてお出しできる状況になったというで、申し訳ありませんが、11月号には間に合わなかったということでございます。

長友委員

 もう一度だけ言います。憲章の御担当のところでなくて構いませんので、お答え頂きたいんですけれども、補正予算が成立したからこそ、ここに記事が載っているわけです。つまり、10月14日なわけです。時間軸として10月14日の議決があるから掲載されているんだということで言うならば、全く同じことなんです。予定の準備はあるとしてもです。いかがですか、もう一度お願いします。

広報戦略担当課長

 補正予算につきましては、御意見のとおり、あらかじめ御提案をしていたということで、成立を見込んで記事を作成しておりました。ちょうど14日というところが県のたよりの最終校了をして印刷所に持っていくというタイミングでございまして、14日に議会に御提案をした憲章を載せるには時間が足りなかったということでございます。

長友委員

 ちょっと答弁としては苦しいです。言わんとしていることは分からなくはないですけれども、答弁としては苦しいです。つまり、時間もないのでこれ以上言いませんけれども、スピード感を持ってやっていくのが大事だからこそ10月14日にやったんだということをしっかり捉まえれば、紙面の入稿が仮に期日があったとしたって、どうにかやりくりできるのではないですか。補正予算の記載はあるでしょう。こういうことを是非、今後の取組の中でもう一度検討し直していただきたいと思います。

 その上で、戻りますけれども、本体の予算書は一部載っていますけれども、平成27年度の主要施策説明書を読んでも、実はこの障害や障害者に対する理解を深める取組は、予算としては提示されない中身だったんです。つまり、理解を広めるという取組が本当にちゃんとできていたのかということは、改めて、この憲章もつくったわけでありますし、見詰め直す必要があるのではないかと思います。平成29年度に向けて、しっかりその点を捉えて、取り組んでいただきたいと思いますが、どなたかこの点についてお答えいただきたいと思います。

障害福祉課長

 平成29年度に向けましては、憲章の同意の議決を頂きまして、これから正に憲章について神奈川県を中心に、それから全国にもできるだけ広めていこうという取組をますますやっていくところでございます。平成29年度予算に向けてはしっかりと普及啓発ができるような形で取り組んでまいりたいと考えております。

長友委員

 次です。平成27年度は、神奈川成長戦略実現予算というふうにうたっています。当時の代表質問でも質疑をしたところなんですけれども、大きくは、県民の安心・安全の確保や、新たな子ども子育て支援制度の二本柱と言っていいと思います。成長戦略実現に向けて神奈川から経済のエンジンを回す予算だと提案されていましたので、改めて決算の場面で、知事が言うところの成果について質疑を行っていきたいと思います。

 最初に、経済のエンジンを回すということは何なのか、改めて聞きたいと思いますし、その結果は平成27年度どうだったのか、伺いたいと思います。

産業労働局企画調整担当課長

 経済のエンジンを回すという言葉の意味ですけれども、これは成長産業の創出、育成などに取り組むことにより、地域経済の活性化と雇用環境の改善を図り、県内経済の好循環を実現するということを表していると考えております。また、その実現のために、三つの特区を活用いたしまして、最先端医療産業やロボット産業などの成長産業の創出、育成を図るほか、企業誘致や中小企業への支援などに取り組んでまいりました。これらを国の施策とも相まって実施した結果ですけれども、平成26年度の実質県内総生産の前年度比増減率がマイナス0.8%だったのに対しまして、平成27年度はプラス0.5%であり、1.3%の改善となりました。また、今年の第1四半期の県内の完全失業率は3.0%となりまして、昨年の第1四半期の3.6%と比べて0.6ポイント改善しております。さらに、昨年4月の有効求人倍率は0.9倍でしたが、今年4月の有効求人倍率は1.03倍で、求人数が求職者数を上回っております。

長友委員

 もろもろ数字で、前年度から比較した場合に、よくなっていますということなんだろうと思います。それを受けましてですけれども、経済対策ということと雇用対策という意味合いがあるということでもありましたし、実体予算の提案の中では経済対策として1,800億円余り、雇用対策で130億円余りと示されていました。これらの実態、費用対効果、成果含めて、さっきの数字は分かったところなんですけれどもどうだったのか、かけた費用から見た効果について、改めて伺いたいと思いますし、それについてどのように評価しているのかも伺いたいと思います。

産業労働局企画調整担当課長

 平成27年度当初予算で措置いたしました経済対策及び雇用対策のうち、そのうち約9割は社会インフラなどへの公共投資でございまして、こうした直接的な投資につきましては、波及効果を含め、予算額を上回る需要が創出されております。一方、公共投資以外の経済対策や雇用対策につきましては、国の経済対策、それから日本銀行の金融政策などと相まって効果が表れることから、県の施策が総体として現在の県の景気や雇用状況にどの程度貢献しているかということを定量的に把握することは困難であります。ただし、個々の施策につきましては、その効果を検証しながら進めていくことが重要であると考えております。例えば、企業誘致につきましては、平成27年度融資の目標25件に対しまして誘致実績は25件、その効果といたしましては、投資額が554億5,600万円、雇用人数は432人になると推定しております。

長友委員

 次に、特区がどうだったかというのを聞こうと思ったんですけれども、少しこの辺についてはいろいろ議論がありましたので、特区についてはここでは述べないんですが、経済のエンジンが、だから、回っているというお答えなのかと受け止めました。

 そこで、確認をしたいところなんですけれども、県内の経済のエンジンがもろもろの数値から、回っているということでありますが、例えば不能欠損や収入未済、これが縮減されているというのも一つの成果だろうと思います。そこは評価をしたいところなんですけれども、そうは言いながらも、いまだに一定規模存在するのは事実でありますし、あるいは、母子父子寡婦の収入未済や不能欠損、県営住宅でも一定額の同様のものがあるということからすると、経済のエンジンの成果が本当に行き渡っているのかということを少し、数字からすると、どうなんだろうかと考えるところなんです。この辺について、これらが示す状況を捉えてどのように考えているのか伺いたいと思います。

産業労働局企画調整担当課長

 貸付金等を滞納する原因は、個々の状況や人、様々の状況により、いろいろあると考えております。そこで、そういった人が一定数いると仮定しますと、この改善を図るためには、経済対策や雇用対策などで、例えば就業が困難な障害者やひとり親家庭の方々に対しては職業訓練において優先枠を用意するなど、きめ細かい対策を実施してまいります。また、その他、成長産業の創出、育成を促進することにより、大企業と比較すると賃金水準が低い中小企業、小規模企業の参入や活性化を図り、地域の底上げを図ってまいりたいと考えております。

長友委員

 やはり、確かにいろいろな施策をやって経済のエンジンが回っているんだということは、それぞれの分野では感じるところなんですけれども、一方で、それらが残念ながら行き渡っていない現状がある。行き渡っていないところがあるということを、直視をしなければいけないと思います。そして、そのことをしっかりと捉えた上で下支えをどうするか、あるいは、経済のエンジンが回っている効果というものを行き渡らせるということが、今後の大きな課題ともなってくるわけです。その点をどうぞ、認識されていると思いますが、今回の決算の状況を受けて、改めてその点を受け止めていただきたいと思います。

 そこで、さっき先行会派でも少し議論があったんですけれども、具体的に取り組んだ内容の中で確認をしたいんですが、平成26年2月の補正予算で、国の地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金が36億円組まれたわけであります。そのときにその質疑をした記憶もあるところなんですけれども、これらの執行は平成27年度だったと記憶しています。これらの成果について、さっきの議論では分からないところもあったので、改めて伺いたいと思います。数字上の成果ということよりも、経済効果としてという意味合いが強いんですが、どういう効果により、経済のエンジンが回ったのかということを聞きたいと思います。

観光企画課長

 今お話しの、国の地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金の予算額36億円のうち、33億円を活用したのが、観光消費拡大事業及びかながわ産品消費拡大事業でございました。こちらの成果でございますけれども、まず、旅行商品や県産品を割引きで販売させていただきましていただきましたけれども、数字的な効果を申し上げますと、こちらの直接的な消費喚起効果額、旅行券やお楽しみクーポン、旅行商品の販売、また県産品の販売等々を合わせまして合計で57億1,954万円となってございます。また、もう一つだけ数字的なことを申し上げますと、この直接的な消費によりまして、経済波及効果といたしまして、こちらは産業連関表の簡易分析というのを使って職員が試算した波及額でございますけれども、参考に申し上げますと、57億1,954万円、この直接的な消費に対しまして、生産派生額は約62億円となってございます。

 これらの成果によりまして、昨年の観光という視点で申し上げますと、大涌谷の火山活動の活発化によりまして箱根の観光客は年度の前半に大きく観光客が減少したところでございますけれども、このかながわ旅行券等により喚起を目的とした観光プロモーションによりまして、年度の後半には回復が見られるなど、箱根のエリアでの観光消費額、観光消費の喚起、こちらに一定の効果があったものと考えているところでございます。

長友委員

 今回のこれがなかったら、ものすごく噴火の影響を受けて打撃を受けていたものが回復することはなかった、これがあったから一定額盛り返したんだ、こういう見解だということでよろしいでしょうか。

観光企画課長

 そのように考えております。

長友委員

 その辺が議論として、例えば観光消費額は、さっきの答弁では平成26年度6,796億円から平成27年度は6,641億円になったとに述べていたと思うんです。ちょっとメモしただけなので、数字が少し間違っていたら申し訳ないですけれども、つまり、それでは思い切り減ってしまっているではないかというわけです。それでは、何だったのという話になってしまうわけですから、その辺は、決算でもありますので、明確に示していただきたいということで、あえて質疑をしたところです。

 そこでですけれども、いろいろと税制の議論や、あるいは国と地方の在り方という議論を継続的にこれまでも行ってきています。やはり平成27年度当初予算のときの代表質問や各委員会の議論のときに、会派としてもその辺を中心的に述べてきた経緯があります。改めて知事の提案説明を読み返してみたり、当時の議論を振り返ってみると、県としてどういう方向を目指しているのかというのが見えてくると感じています。

 その上で、特に一番この点を確認しておきたいということなんですけれども、神奈川県は地方交付税の交付団体を明確に目指しているのか、知事の提案からすると、目指していると私は受け止めているんですが、改めてその点をこの平成27年度の取組の中でどう考えているか、伺いたいと思います。

財政課長

 本県はこれまで、全国に先駆けて徹底した行財政改革に取り組んできましたが、急速な高齢化の進展による介護や医療費の増加や、地方交付税の代替措置としての臨時財政対策債をはじめとする現行の地方財政制度により、不安定な財政運営を強いられている状況でございます。また、これまで大量発行を余儀なくされてきた臨時財政対策債の償還や、公共施設の老朽化に伴う修繕コストの増加も大きな課題となっているところでございます。そうした中で、本県では経済のエンジンを回す取組を行っており、また、景気回復もあり、税収も増えてきたところでございます。しかしながら、本県は不交付団体であり、地方税収が増えても交付税が減るということになるため、こうした課題に対応するための財源を確保することが厳しい状況にある状況でございます。こうした状況を解消するためにも、地方交付税の交付団体になる必要があると考えているところでございます。

長友委員

 是非、大変な道筋なんですけれども、共に目指していきたいと思うところであります。

 そこで、最後なんですけれども、これまで会派として平成27年度決算の認定に向けまして、るる議論をしてまいりました。行政の施策というのは、合格点が何点なのかというのは非常に難しいと思っています。70点が合格なのか、80点なら合格なのか、なかなか判断が難しいところなんですけれども、やはり一歩でも100点に近づけていく、向けて努力していくというのが、たゆまぬ努力が必要なんだろうと考えています。そういった視点から、数々の指摘及び提案を述べてきたところであります。決算から次に向けていく、平成29年度に向けていくという視点も踏まえまして、やってきたんですが、知事はこの提案説明のときに、プロセスよりも結果を重視するんだということを力強く本会議場で我々あるいは県民に対して発していたところであります。平成27年度の決算において、この観点から見た結果はどのように県として捉えているのか、改めてその点を確認させていただいて、私の質疑を終わりたいと思います。

総務局長

 非常に難しい御質問だと思いますけれども、経済のエンジンを回すということで、当初予算も編成をして、一所懸命取り組んでまいりました。経済のグローバル化が非常に進んでいる中で、本県経済も神奈川県のみで、県内のみで完結しているわけではございません。国そして全世界のいろいろな政策の影響がございます。県の政策と本県経済の状況をストレートに結び付けて検証するのはなかなか難しいと考えております。

 ただ、三つの特区を勝ち取って、いろいろ活用して事業を展開しております。あるいは、産業集積の促進ですとか雇用対策、あるいは観光施策も含め、そして公共投資に積極的に取り組むことによりまして、実質県内総生産の上昇ですとか完全失業率の改善、ひいては税収の増、こういったところに一定の影響を県の政策が与えているものと考えております。しかし、委員の御質疑の中でございましたように、末端まで届き切っているかというと、そこはまだまだだと考えております。そして、本県の財政構造自体が根本的に改善したわけではございません。そうしたことを踏まえまして、今後とも国の経済対策などとも連携しながら、改めて決意を新たにして、本県経済のエンジンを力強く回していきたいと考えております。

?橋(稔)委員

 はじめに、主要施策説明書91ページにあります児童福祉事業の決算状況について記載されております。その中のあすなろサポートステーションでの児童への支援事業委託におきまして、およそ800万円ほど支出しておりますが、この事業の概要と、この事業が対象としております高校卒業して児童養護施設を退所する子供の数についても伺っておきたいと思います。さらに、退所した子供はどの程度、就労及び進学しているのか、併せて伺います。

子ども家庭課長

 あすなろサポートステーションは、児童養護施設等を退所した子供たちの社会的自立を支援する拠点として、社会福祉法人に委託する形で平成26年7月に藤沢市内に開設しました。事業の内容としましては、まず、近い将来施設を退所して社会に出ていくことになる高校生や中学生を対象に、社会生活をする際に求められる様々な知識や社会の仕組みなどについて、説明会や個別相談を行っています。また、初めて一人暮らしや就職、進学等に際して、定期的な声掛けや面接、そして訪問などを通した支援を行っているところでございます。この他にも、児童養護施設の職員に対して、子供たちの自立支援に関する研修を実施しています。

 次に、退所した子供の人数等でございますけれども、県が所管する児童養護施設では、年度により異なりますが、高校を卒業して施設を退所する子供たちは毎年30人から50人程度います。そのうち就職する子供が7割、進学する子供が3割となっています。

?橋(稔)委員

 この児童養護施設を退所した子供たちの自立は非常に大事だと思いますけれども、どのような点が課題になっているのか、また、安定した就労に向けてどのような取組を進めているのか、伺っておきたいと思います。

子ども家庭課長

 児童養護施設に入所する子供の多くは、虐待などにより褒められた経験が乏しく、また家庭での生活体験が少ないことなどから、就職しても職場で叱られると自信がないためにすぐに辞めてしまったり、また給与等の管理ができなくて家賃を滞納するなどして、安定した仕事や生活が長続きしないといったことが少なくありません。こうした課題を踏まえて、企業など一般の事業主に施設退所児童の存在や実情を知ってもらう機会を設けたり、また生活支援を併せて行ってくれる理解のある事業主と退所児童のマッチングをさせる仕組みなど、こういったものをつくるために、あすなろサポートステーション、神奈川労働局、児童相談所、児童養護施設、自立援助ホームと当課による検討会を速やかに開催することとして、先日その準備のための打合せ会を行ったところでございます。県として、この検討会で出された対応策について、順次取り組んでまいります。

?橋(稔)委員

 これは、我が会派の鈴木(ひ)議員が本会議でも取り上げた施策の一つでございまして、是非この神奈川労働局をはじめ県、あすなろサポートステーションとの協議の一層の推進をよろしくお願いしておきたいと思います。

 そこで、先ほど、進学する子供たちはおよそ3割ということだったわけですけれども、やはり進学者を増やしていくということも自立の大きな柱になると思いますけれども、どのように進めておられるのか確認しておきます。

子ども家庭課長

 施設へ入所してきた子供たちの多くは、それまでの不安定な環境から、好きなことに興味や関心を持つこと、そういった余裕がありません。学習意欲も低い場合が少なくありません。このため、県では小学生や中学、高校生が学校での勉強に限らず、スポーツや美術、音楽など、自分が好きなことに興味、関心を持って自信をつけてもらうことを目的に、平成27年度から学校外活動費を補助して、ピアノやバンド活動、水泳、サッカー、バスケ、野球、卓球、バドミントン、陸上など、子供たちが自分の好きな習い事をできるようにしているところでございます。こうした取組が子供たちの学習意欲を高めて、将来進学を希望することにつながってくれることを期待しているところでございます。

?橋(稔)委員

 そういう自分の持つ可能性を追い求めていく、そういう環境をつくってあげることは非常に大事だと思います。特に、やはり経済の支援なんですね。そういう経済的なバックボーンがないと、厳しい進学状況になると思います。今、政府も実は給付型の奨学金制度を検討しておりまして、大変大きな追い風になると思うんです。私どもも成立について、今、必死になって目指しておりますけれども、こういうことをしっかり受け入れられる環境整備を県も努力していただくよう要望しておきたいと思います。

 続きまして、主要施策10ページの後段から11ページにかけまして、支援を必要とする子供、家庭への対応につきまして、情緒障害、発達障害や知的障害のある子供に対する総合的な支援体制を構築するため、心理・医療等の専門的ケアができる入所機能を持った拠点となる施設の新築工事に着手したと記載がありますけれども、この拠点につきまして、どのような施設なのか簡潔に御説明ください。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 平塚市片岡にあった県立五領ヶ台高校の跡地に、乳児院と児童養護施設である中里学園及び障害児入所施設であるひばりが丘学園の機能を統合強化し、三つの施設を有する複合施設として建設しております。一つ目は、県立では初となる児童心理治療施設で、主に情緒障害や発達障害を有する小中学生で、虐待などにより人との信頼関係が上手に築けないなど、社会生活への適応が困難な子供が治療などを受けながら生活する施設で、定員は42名となっております。二つ目は乳児院で、虐待や親の入院などにより家庭で養育できない0歳からおおむね2歳の乳児が生活する施設で、定員は12名でございます。三つ目は障害児入所施設で、知的障害のある幼児から高校生年齢の子供が日常生活及び自立に向けた支援を受けるために生活する施設で、定員は42名で、3施設の定員の合計は96名となります。

?橋(稔)委員

 この心理・医療等の専門的ケアができる入所機能を持ったとありますけれども、これは専門的ケアという言葉が分かりにくいんですが、治癒するんですか、治すんでしょうか、どういうふうに捉えたらいいのか、どのような治療を行うのか、この自立に向けました支援等をどのように行っていくのか併せて伺っておきます。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 この施設の治療といいますのは、医師や心理担当職員、ケースワーカーなどを配置する予定で、保育士、指導員が寮の中では子供たちの生活を見てまいります。まず、児童相談所を通して依頼があり入所した子供に対し、ケースワーカーが自立に向けたプログラムを立てます。次に、プログラムに従って保育士や児童指導員が生活支援を行うとともに、医師や心理担当職員など多職種が連携しチームを組んで、子供が社会で自ら生活していくことができるよう支援を行います。つきましては、この施設の中には診療所も設置するということで、医師が常駐いたしまして、子供の健康管理も見ながら心理のケアを行っていくという形の治療を行います。また、必要に応じて乳児院から障害児入所施設や児童心理治療施設へと切れ目のない支援を行っていくというところが特色でございます。

?橋(稔)委員

 虐待を受けた子供たちへの自立支援につきましては、本年6月に公布されました児童福祉法等の改正におきまして対策が一層強化されたと認識しております。こうした法改正を受けまして、この趣旨を踏まえまして、県では今後どのように子供の自立支援を行っていくのか伺っておきます。

子ども家庭課長

 今回の児童福祉法等の改正におきましては、18歳に到達した後でも一時保護の延長などが可能になったほか、これまで二十歳になるまでしか認められなかった自立援助ホームの入所期間が、大学等へ通っている場合につきましては22歳の年度末まで延長できるなど、18歳を超えた子供の自立支援が強化されたところでございます。児童養護施設等で暮らす子供たちにつきましては、衣食住など物理的な面は保障されておりますけれども、過去の入所までのつらい思い出ですとか家族との関係、更には施設を出てからのことなど、様々な不安を抱えていますので、心理面で安心感を持てるよう、継続的な支援が必要なところでございます。

 このため、改正法の趣旨を踏まえまして、日ごろから個々の子供たちへの心理的ケアを丁寧に行うとともに、施設を退所した子供たちへフォローを行うことによって、多くの大人に支えられていると実感できるような、施設、児童相談所、学校、医療機関など複数の機関が連携を図りながら、応援していきたいと思っております。

?橋(稔)委員

 今ありました自立援助ホーム運営費補助は平成27年度予算額で360万円、平成28年度予算額でも360万円、同額が計上されておりましたけれども、今の答弁にありましたように、しっかり法改正の趣旨を踏まえて、家屋の賃借料を援助するこの予算のしっかりした計上をお願いしておきたいと思います。

 続きまして、平成27年度決算は、単年度収支が3年ぶりの赤字でありまして、成長戦略の実現のため、県内中小企業等の振興によりまして経済のエンジンを一層回していくこと、この必要性を各委員の質疑を通じて認識しておりました。そこで、この県内の中小企業等の所有する知的財産の活用について、何問か質問してまいりたいと思います。

 中小企業の所有する知的財産の活用につきましては、これまで産業技術センターや神奈川科学技術アカデミーなどが知的財産に関する相談対応をするなど、その活用に関して支援を行っていることは承知しております。今後、産業技術センター、神奈川科学技術アカデミーが統合、地方独立行政法人化することによりまして、中小企業等の所有する知的財産の活用に関してどのように支援を強化していこうと考えておられるのか伺っておきます。

独立行政法人化担当課長

 今回の統合独法化によりまして、産業技術センターとKASTがそれぞれ有する中小企業ですとか大学等の知的財産に関する情報が産業技術総合研究所に一元化されることとなります。こうしたことによりまして、保有する知的財産の活用先を求めている企業等と、製品開発に必要な知的財産を求めている企業等のマッチングの強化を図ってまいりたいと考えております。また、知的財産のライセンス化ですとか海外展開などに関するセミナー、フォーラムなどの充実を図りまして、中小企業等を中心とした県内企業への知的財産支援の強化を図ってまいりたいと考えております。

?橋(稔)委員

 やはり昨今、欧米、韓国、中国などをはじめ、国際標準化への取組が非常に活発化してきておりまして、知的財産の持つ環境が変わってきていると認識を深めております。研究開発段階から標準化を視野に入れることが大事になってきていると思いますので、是非、統合化におきましては、そのような戦略性を持っていただきたいと要望しておきたいと思います。

 そこで、今、中小企業が有する知的財産について伺いましたけれども、県が有している県有知的財産についても確認しておきたいと思います。県が有している特許権その他の知的財産はどのくらいあるのか。また、それらを企業等が利用することで特許料収入等について、直近5年間の金額を教えてください。

政策調整担当課長

 まず、現在の特許権等の保有状況でございますが、県は特許権を67件、農産物の品種開発による育成者権を17件の合計84件の知的財産を有しております。これに伴う県への特許料収入の5年間の推移でございますが、平成23年度から申し上げますと、275万1,000余円、平成24年度が380万7,000余円、平成25年度は496万余円、平成26年度が357万7,000余円、平成27年度は391万5,000余円となっております。

?橋(稔)委員

 今、御報告いただきました県有知的財産ですけど、どれだけ県民生活に役立っているかという判断する指標としては、やはり県有知的財産を利用した企業の売上高が大事だと思います。そこで、平成27年度の県有知的財産の実施許諾に係る企業等の売上高はどうなっているのか、あわせて、県として県有知的財産の活用状況についてどう評価しているか伺っておきます。

政策調整担当課長

 平成27年度の特許に伴う売上高でございますが、2億1,373万余円となっております。これに関する評価でございますが、多くの国の研究機関ですとか大学の特許料の収入は、それにかかる維持費に対して赤字にあるという状況だそうでございます。そんな中で、本県は収支のバランスはとれているところでございます。さらに、特許料等の収入が、全国の都道府県を調べてみましても上位にあります。このようなことから、県有知的財産は有効に活用できていると、そのように認識しております。

?橋(稔)委員

 評価は、神奈川の持つポテンシャルから考えれば、本当にそれで、上位に位置しているからいい、そういう甘い評価が成り立つかどうか、これは注視していきたいと思っております。さらに、県有知的財産の企業への活用です。先ほど答弁ありました、マッチングの場をどう提供するかとか、今申し上げました神奈川の特性を生かしてこれまでどう取り組んできたのか非常に興味があります。また、今後どう取り組んでいくのか、併せて伺っておきます。

政策調整担当課長

 知的財産に関するものでございますが、国の動きとしまして、平成14年に知的財産基本法というものができました。それに基づきまして本県としても、地域として知的財産をどう活用していくかという指針を平成18年にまとめたところでございます。それに基づきまして県有知的財産を中心に活用を図ってきたところでございますが、昨今のグローバル化の状況なんかも踏まえまして、もう10年たってございますので、当面は必要で、更に抜本的な見直し、あるいは別のものをつくるとか、そういった方向性が必要だと認識しております。

?橋(稔)委員

 やはり知的財産基本法を踏まえて、平成18年度策定の指針は、もう十年一昔なので、戦略性を持って、高めていったほうがいいと申し上げておきたいと思います。

 そこで、ヘルスケア・ニューフロンティアの取組につきましても、海外との相互協力で、覚書、MOUを積極的に締結してきていますが、どのぐらい締結してきているのか、主なものを伺っておきたいとともに、グローバル戦略を進めている以上、県有知的財産につきまして外国特許を検討していくべきだと思いますが、併せて伺っておきます。

ライフイノベーション担当課長

 それでは、まず、覚書、MOUの状況について、私からお答えいたします。

 今、委員おっしゃいましたとおり、ヘルスケア・ニューフロンティアの取組を進める中で、ライフサイエンス分野での、いわゆる海外の先進地域や機関と積極的に連携協力の覚書を締結してまいりました。その状況でございますが、平成26年度から現在までの間に、例えばでございますが、米国のメリーランド州、それからマサチューセッツ州、あるいは英国の再生細胞医療の著名な機関でございますセル・セラピー・カタパルト、あるいはシンガポールの政府機関、こういったところと、県は合計6件の覚書を締結している状況でございます。覚書の状況は以上でございます。

政策調整担当課長

 県有知的財産の海外展開についてお答えをさせていただきます。

 県はこれまで、県有知的財産の共有者が外国特許を希望した場合、企業の知的財産戦略によるところが大きく、県としての必要性は判断が難しいこと、外国特許は費用が一般的に高額であること、それから訴訟リスクなどが高まると、そういったこともございまして、県は国内の特許を持ったまま外国特許分のみ共有者に有償で譲渡してまいりました。しかしながら、県としてもグローバル戦略には力を入れているところでございますので、そうした時代にふさわしい知的財産戦略の在り方について検討してまいりたいと考えております。

?橋(稔)委員

 先ほど御答弁いただきました神奈川のMOU締結状況を伺いましたけれども、解散しましたGCCもたしかMOUを締結してまいりました。これについてはもう破棄していくのか、どうしていくのか、もうすっかり忘れたのか確認しておきます。

ライフイノベーション担当課長

 県が主導して設立いたしました一般社団法人でございますライフイノベーション国際協働センター、通称GCCでございます。こちらが平成25年度から、やはり積極的に海外展開をする中で県と歩調を合わせて、このGCCは7件の覚書、MOUを締結してまいりました。こちらについては、GCCが一定の役割を終えたということで今年1月に解散いたしましたけれども、このネットワークのつながり、積極的にこれは引き続き使っていこうということで、県がこれを継承しているところでございます。この7件を加えた13件にちて引き続き有効に使ってまいりたいとこのように考えております。

?橋(稔)委員

 是非、有効活用についてよろしくお願いします。

 この主要施策説明書17ページにある県有財産の売却により平成27年度110億円の収入を上げたという記載がありますけれども、この県有財産というのは知的財産が含まれているんでしょうか、確認させてください。

財産経営課長

 110億円の売却の中に知的財産は含まれておりません。

?橋(稔)委員

 こういう捉まえ方を今後はしていくべきではないか、ハードだけでいいんでしょうかということを申し上げておきたいと思います。

 主要施策説明書14ページの中に、平成27年度から平成31年度までの5年間の取組として、神奈川県まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し周知を図ったと表記がありますけれども、この戦略の中に知的財産戦略は含まれていますか。

総合政策課長

 まち・ひと・しごと総合戦略の中では、明確な形で知的財産の活用について触れているというところはなかったかと承知しているところでございます。

?橋(稔)委員

 午前中、他の会派の委員の質問でも、著作権の質問がありました。一つの知的財産だと思います。どう戦略性を持って本県の行政運営をしていくか。主要施策説明書に戦略という言葉が何があるかと思ったら、今申し上げました行動戦略、まち・ひと・しごと創生総合戦略、地震防災戦略、国家戦略特区、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区、かながわクリニカルリサーチ戦略研究センター、これらがこの主要施策の中に戦略という言葉にあって、県が世界に向けて取り組んでいこうとしている姿勢の表記の一端と受け止めておりました。

 現在、国でも環太平洋経済連携協定、TPP協定に象徴される審議が進められておりますけれども、経済のグローバル化が進む中で、知的財産のグローバル展開がますます重要であると先ほど来、伺いました。IoT、ビッグデータ、AIなど、デジタルネットワーク分野での革新を推進力とする第4次産業革命が進展しつつあるなかで、県有知的財産にとどまらない、本県の総合的な知的財産戦略を検討していくべきではないかと考えますが、政策局長の見解を求めておきます。

政策局長

 知的財産戦略でございますけれども、先ほどございましたように、本県では平成18年に知的財産に関する考え方という方向性を示した活用促進指針を定めたわけでございます。委員御指摘のとおり、今までの間、大きな変化がございます。何度も出てきますように、経済は本当にグローバル化がどんどん進展している。また、ICTの急激な進化、進展の中で、例えば、これまでは一つ一つ何でもないデータだったものが、これが集まっていわゆるビッグデータ化することによって、極めて大きな価値を持つ。これも知的財産という今,正に知的財産の射程ですとか知的財産の範囲が拡大してきている。こういう状況なわけでございます。こうした状況を踏まえて、やはり我々は知的財産をどう扱っていくかということを考えていく必要が出てきていると思います。

 こうした中で、現在策定中の科学技術政策大綱の骨子案の中におきましても、知的財産の創造と活用の促進と位置付けております。また、独法化を今進めております産業技術総合研究所の中期目標の素案の中にも、中小企業等に対する知的財産支援を強化していくという位置付けをしているわけでございます。やはり県内企業の国際競争力を向上させて、県内経済活性化、また経済のエンジンを回していく、この上で知的財産というものが非常に重要だと考えております。そうした中で、御指摘のようにグローバル展開等々も含めて、新たな今の時代に合った知的財産戦略について、どうしていくかということにつきまして、今後しっかりと検討してまいりたいと考えております。

?橋(稔)委員

 知的財産標準化人材の育成が喫緊の課題だと言われております。教育におかれましても、次期学習指導要領の方向性に沿って知的財産人材をどう育てていくのか、こういうことは国でも今、真剣に議論が始まっていると聞いております。そして、各企業におきましても、最高標準化責任者を設置していこうという動きがございます。是非県内企業の産業のグローバル化を目指して頑張っていただくよう要望して終わります。

井坂委員

 私からはまず最初に、主要施策説明資料の15ページにあります土地水資源対策の推進のところで、最後のところに、水道事業の広域化を推進するため、水道事業者との意見交換を行うとともに、広域化に関する検討会を設置したということが書かれています。この中身、目的と、それから検討している状況について聞かせてください。

土地水資源対策課水政室長

 検討会の目的についてでございますが、現在、水道事業を取り巻く環境については、料金収入の減少や水道施設の更新需要の増大、あるいは職員不足や高齢化による技術継承の困難などの課題がございます。そこで、この検討会ではこうした課題の解決に向けて、民間活力を導入した官民連携と、それを活用した広域化を効果的に進める手法を検討し、将来的な水道事業者の経営基盤強化、それから水道事業の持続性の確保を図っていこうといったことを目的としたものでございます。

 取組でございますが、この検討会は本年、平成28年3月に立ち上げまして、これまで2回開催したところでございます。企業庁が箱根町で実施しております箱根地区水道事業包括委託を取組例として紹介し、意見交換などを行うとともに、現在は包括委託の導入の可能性や、導入した場合の効果等を検証するための業務量の調査等を行っているところでございます。

井坂委員

 今お聞きしますと、それぞれ県西地域で水道事業を行っている市町村の課題を解決するために、こういう検討会を持っているという中身だとは思うんですが、ここにも書かれている、水道事業の広域化を推進するためということが目的であったり、今話にありました包括委託を進めることが目的であったりということがちらほらと出てくるんですが、それぞれの市町村は広域化というのを方針に掲げているんでしょうか。

土地水資源対策課水政室長

 水道事業の基盤強化につきましては、それぞれの事業者がまずは対応するものかと考えております。しかし、個々の水道事業者によっては、職員数が少ないなどの問題から、そういった体制、対応ができるところとできないところ、そういったところがございます。また、水道事業者の直面する課題については、それぞれの事業者に共通するところが多いといったようなこともございますので、足並みをそろえて対応していくことが効率化や水道事業の基盤強化に一層つながると考えております。そういったことから、まずは一緒に検討を始めましょうということで、この検討会をスタートしたものでございます。今の検討会では、包括委託の導入をできるかどうかを検討した上で、それを共同して包括委託するというゆるやかな広域連携も検討しておりますが、市町村には水道事業を取り巻く課題を共有して、その上で安全で強じんな水道を持続していくためにはどうしたらいいか、そういう意識で参加してもらっていると認識しております。

井坂委員

 今のお話を聞くと、それぞれ広域化を進めるという立場ではまだないというふうに思うんですね。それぞれの課題をしっかり解決するために県として協力していくというのは、それは大切なことだと思うんですが、県として合理化を推進するためにこういう会議を持ったということでは、私はないと思うんです。ですから、今後こういう会議を進めるに当たっても、まずはやはり市町村の意向をしっかりと確認することや、課題を解決すると、そのために県が協力するんだという立場で取り組んでいっていただきたいと思いますが、その点について伺わせてください。

土地水資源対策課水政室長

 委員がお話しのとおり、広域化ありきということで検討しているものではございません。この検討会で検討している包括委託については、水道事業者の直面する課題を解決するための手段の一つであると考えております。実際にこの検討会で包括委託を導入するに当たっては、効果だけではなくて課題等についてもしっかりと検討、検証を進めて、メリット、デメリット、そういったものをしっかりと示していきたいと考えております。その上で、そうした材料を基に、最終的な判断は各水道事業者が行うものであり、県としては、そういった事業者の抱える課題の解決に向けて、この検討会に限らず、支援していくとともに、特に広域化の検討については、市町村の意見等を聞きながら丁寧に進めていきたいと考えております。

井坂委員

 是非、地域の課題解決というところで、取組を進めていただきたいと思います。

 次に、決算ですので、財政について全般について伺わせていただきたいんですが、決算ですので、結果が出て、それに基づいてこの間どういう取組がされてきたのかということを検証する意味もあると思っています。そういう意味で、まず、平成27年度の予算編成方針が出された、そのときには財源不足が550億円、こういう形で話がされていました。しかし、決算をしてみると黒字になった。いろいろな要因や工夫や、そして努力があったことは承知していますけれども、私が注目しているのは、歳入における県税や臨財債を含む地方交付税などが低く算定されていたのではないか考えるのですが、そこでまず、予算編成方針の発表のときの県税収入をどう算出していたのか、その点を聞かせてください。

税制企画課長

 平成26年10月での予算編成方針の時点ということになりますが、県税収入については、その時点におけます税収の動向ですとか経済状況も勘案して、また、税制改正の状況を盛り込んで見ております。具体には、県税収入について、地方消費税が平成26年4月に税率が引き上げられたということで、5から8%に全体として上がるという中での増収影響が平成27年度は年度を通じて表れるということで、大幅に増収になるということを織り込みまして、平成26年度当初予算と比べますと県税収入は1,000億円ほど上回るということで見ておりました。

井坂委員

 実際、県税収入、1,000億円以上の収入増となっていて、おまけに、当初予算を発表したときの県税収入の予算額と決算額を比較すると、約474億円、県税収入が多く入ってきたということだと思うんです。こういう状況を併せると、550億円の財源不足ということはどうだったのかということも問われなければいけないと思うんですが、その点についてはどう考えていらっしゃいますか。

財政課長

 委員のお話にありましたように、確かに黒字決算を得たわけでございますが、やはり予算編成の時点で県税収入として、地方交付税、臨財債を含む県債などの収入につきましては、その時点で最大限を見込んだと考えてございます。その後の景気動向や状況の変化により、当初の見込みと差が生じることはある程度やむを得ないと考えておりまして、できる限り差が生じないようにすることが重要だと考えております。

井坂委員

 実は調べてみますと、予算の発表したときは、これは2015年2月だと思いますけれども、このときは予算編成時の2014年10月よりも、県税収入、地方譲与税も含めて170億円プラスになるという見込みを持って当初予算を編成しています。それにプラスして、決算をしてみると474億円、これを二つ足すと644億円になるということです。予算編成の方針が出されたときと、決算をしてみると644億円の増、これは財源不足の550億円を超えているということを考えると、当初の財源不足というのはどういうことだったのかということは問われなければいけないと思うんですが、その点はどうお考えでしょうか。

財政課長

 確かに結果として、当初予算の編成時と状況が変わって、決算では税収増になったわけでございますが、予算編成の時点では、先ほどと同じ答弁になって恐縮でございますが、目一杯税収を見させていただいたという状況でございます。

井坂委員

 いろいろな要因があるので、最初から全部きちんと見込むということはなかなかできないというのは、私も理解しているんですが、やはり財源不足の発表をしたのと、税の増収ということを考えると、財源不足の発表をどうやってしていくのかというのは、やはり再考する必要があると私は思っています。

 同時に、県の財政状況を見たときに、実は決算調書の最後には基金が載っています。2012年度に臨時特例企業税の関係で補正予算が組まれて、635億円の基金を取り崩したという状況があります。それ以降はどんどん積み増しをしていて、2015年度、決算のこの年度は38億円を積み増しして、現在の財政基金は802億円あるという状況になっています。こういう状況を見ると、厳しいとは言われながらも基金を積み増しているという状況を考えると、どこまで厳しいのかということをきちんと見ておかなければいけないと思うんですが、基金の積み増しということについてはどうお考えでしょうか。

財政課長

 財政調整基金につきましては、安定した県財政の運営を担保し、不測の事態になっても対応できるよう、一定の資金を積み立てるものでございます。財政調整基金の年度末現在高は、平成25年度以降、決算剰余金の法定積み立てなどにより増加しており、平成27年度決算を踏まえた今年度の現在高は約709億円となる見込みでございます。基金の適正規模は、その時々の経済状況や歳入歳出の状況などにより必要額が異なることから一概には申し上げられませんが、当面、財政再建団体となる実質赤字額と同程度を一つの目安としているところでございます。過去には税収が2,000億円以上も落ち込んだ年もあることから、不測の事態があっても経済や県民生活に影響を及ぼさないよう、一定の積み立てが必要と考えているところでございます。

井坂委員

 不測の事態に対応するために一定の積み増ししておく、積んでおくということは、私もそれは否定するものではないんですけれども、やはり今の財政状況をどう県民に示すのかと言ったときに、こういう基金の状況について、IR資料によれば、財政調整基金だけではなくて県債管理基金の中の一般会計分というものを見ると、726億円の基金の積み立てがあって、両方合わせると1,495億円、これだけの基金を持っているというのが今のこのIR資料に示されているものです。ですから、財政状況を本当にきちんと示すということで言えば、こういうこともしっかり示して、財政状況が厳しいというだけではないということを示しておく必要があるのではないかと思います。

 一方で、歳出について端的に、一つだけ聞きたいのは、私たちはもっと県民に身近なところで仕事をしている市町村の取組をもっと応援するべきではないかと考えています。例えば、小児医療費や重度障害者、ひとり親の医療費の助成制度について、何回も市長会や町村会からも要望されているという状況ですので、この点について少し聞きたいんですが、県として2015年度、市長会や町村会から寄せられた要望に応えたものの代表例を幾つか挙げていただきたいと思うんです。

財政課長

 2015年度、平成27年度要望として市町村から寄せられた要望に応えた例といたしましては、まず、地震防災対策の支援体制の充実について、市長会、町村会からいずれも要望が挙がってきております。そちらにつきましては、自助共助に資する取組を強化するとともに、大規模災害に備えた広域連携を図る取組を促進するために、市町村減災推進事業を新たに創設したところでございます。また、放課後児童対策の更なる充実につきまして、市長会から要望がありましたことから、平成27年度当初予算で市町村の要望を踏まえた予算措置を行ったことなどが例示として挙げられるところでございます。

井坂委員

 放課後児童の対策だとか、非常にこれからも重視していかなければいけないものとして、県としてもそれに応えたということは非常に大切だと思っています。ただ、やはり長年要望と出されていることに対してなかなか応えられないところもあって、それを早く応える必要があるんではないかと思っているんですが、県民のニーズにどうやって県の財政を使っていくのかということは本当に大切なことだと思っています。県民のニーズは、県の仕事なのか市町村の仕事なのか、こういう区分けで考えているとは到底思えません。ですので、やはり県民の身近で仕事をすることの多い市町村からの要望、とりわけ福祉や社会保障、それから子育てや教育など、県民生活に直結しているところの要望に応えていく、こういう姿勢が大切だと思うんですが、これは総務局長に聞かせていただきたいと思いますが、そういう要望に応えるということについてどうお考えか聞かせてください。

総務局長

 市町村民も県民ですから、これは非常に大事なことでございます。ただ、原則のところは、県には県の役割、市町村には市町村の役割があって、それに応じた税源というのを持っているわけです。当然、自らの役割を自らの財源で果たしていくということが大原則です。それを越えて、ない袖を振って市町村に県がどんどん支援するということはあり得ないと思っています。いずれにしても、県が役割の中で、例えば広域的な施策、あるいは県市町村が協調して取り組んでいった方がより効果的な施策を、県が直接ではなくて市町村を通じて実施した方がより効果的、効率的にできるようなものについては、積極的に支援していく必要があると思いますし、毎年、市町村長と知事等の意見交換の場などを設けておりますし、また、正式に市長会、町村会からも御要望を受けておりますので、そうした御意見をお伺いしながら、必要に応じて適切な支援をしてまいりたいと思っています。

 あと、小児医療費ですとか重度障害者ですとかひとり親の医療費の助成制度は非常に重要な施策ですけれども、国がこれだけ力を入れているものでございますから、本来全国一律にする、国が責任を持って財政措置を講ずべきものと考えております。

井坂委員

 最後に一言だけ述べて終わりにしたいと思いますが、今日、財政の歳入面での話をさせていただきましたけれども、やはり県の財政力を県民ニーズにどう応えるかという視点をもう少し持ってほしい。この決算を通じて私が感じているところですので、是非今後ともそのように生かせるように要望いたしまして、私の質問を終わりとさせていただきます。ありがとうございました。

池田委員

 それでは質疑をさせていただきたいと思います。

 先日、本会議の質疑を聞いておりましたら、神奈川県庁は課長のなり手がいらっしゃらないというか、希望者が少ないという議論がありまして、課長の昇進のための試験がなくなってしまうとか、それから、課長になってくださる方を見付けるために研修をするとか、あと、特に女性の優秀な方の課長の希望者がいないですというお話がございました。組織の中で課長という大変重要な幹部の希望者がいないというのは、とても危機的な状況ではないかと思いました。どうしてそういうことになっているのか、自分なりに取材をしましたら、課長の給料が安いからだという方がいらっしゃいまして、本当にそういうことなのかと思って資料を作っていただきました。今日お配りした資料は人事課でおまとめをいただいたものですが、せっかくの機会なので、皆さんと共に見ていこうと思って、資料配付をさせていただいた次第でございます。

 これは、県の職員と国家公務員の方のポストに応じて給料がどういうふうに上がっていくのかまとめたグラフでございまして、実線に三角がついている方が国家公務員の場合で、実線だけの方が神奈川県の場合ということになります。御覧になって分かるように、グループリーダーまでは国家公務員よりも県職員の給料が1万円とか2万円ずつ多いんです。ところが、一番右から二つ目、課長に昇進した途端に、本県は10万円ちょっと昇給しますけれども、国の場合は20万円以上、25万円近く昇給をするということです。課長になると残業手当が付かないということで、課長補佐の段階で残業手当をたくさんもらうような場合は、課長よりも給料が高くなってしまうという状況になるんだといううわさを聞きましたが、やはりこれを見ると、そうなのかということであります。

 まず、御担当に、これは当局で御用意していただいた資料ということの確認をしたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。

労務担当課長

 委員お話しのとおりでございます。

池田委員

 当局で御用意していただいたということなのですが、要するに、神奈川県はもう少し課長のお給料を上げていただくような方法も考えないと、これから組織の運営とか、県民のためを考えても、そういうことを考えた方がいいのではないかと私は思うんです。今日どうこうということではないので、人事委員会のこともありますし、職員の皆様のお考えもあるでしょうし、議会の皆様のお考えもあると思います。今日のところ、これは初めて出していただいたということですので、受け止めについて責任者の総務局長から一言頂きたいと思います。

総務局長

 私どもも具体的にグラフで見たのは初めてでございますけれども、地方公務員の給与について、委員のお話しにもありましたけれども、人事委員会において民間の従業員の給与実態を踏まえて勧告されたものでございますので、管理職の給与が低いとは個人的には思っておりません。

 職員アンケートでも、管理職になりたいかどうかということで、給与額に関する設問は設けておりませんけれども、管理職になりたくない、あるいは、できればなりたくないというようなところの理由として多いのは、管理職の仕事に魅力ややりがいがないから、そして、私生活との両立が難しい、あと漠然と大変そうだから、この三つが上位3項目なんですけれども、私としては特に、魅力ややりがいを感じない、あと私生活の両立が難しい、この二つが大きな問題、課題だと思っておりまして、魅力ややりがいについては、ここにいる管理職が職員に、県の仕事のやりがいだとか大切さだとか、そういったものを身を持って示せていないのかと思っておりまして、より一層精進しなければいけないと思っております。また、私生活との両立のところにつきましては、これは女性職員が多く挙げているんですけれども、これは重要な問題で、M字カーブの解消の意味からも、県としてはイクボス宣言を2月に行いましたけれども、そういった取組、あるいはテレワークの試行もやっておりますけれども、そういったことを積極的に進める中で、必要な管理職を登用してまいりたいと考えております。

池田委員

 魅力ややりがいがないという、その中に水面下では実は給料が増えないというのもあるのかもしれませんので、よく御検討いただければと思います。また何かの機会にこういった話を聞かせていただきたいと思います。

 次の話に移らせていただきますが、先日の質疑で神奈川県の電力事業について質問させていただきました。神奈川県は発電所を持っていて発電をしておりますが、その電気を東京電力に売っている。そして、神奈川県の県庁の電気は東京電力から買っている。どうも東京電力に安く売って、神奈川県は高く売っているのではないですかというお話をして、いっそのこと発電した電気を神奈川県庁で使えば、いろいろと県民福祉のためにいいのではないかという御提案をさせていただきました。その後、具体的な数値を出していただきました。これも何か初めて出していただいたようですので、資料はありませんが、メモをしていただくといいかもしれません。

 神奈川県の発電出力は毎時10万キロワットでございまして、県全体の受電規模、要するに消費電力は毎時7万キロワットぐらいでございます。ただ、10万キロワットで、これが全部神奈川県の消費電力7万キロワットを賄えるかというと、水力発電ですので、夏の間はたくさん発電できますが、冬の間は余り発電できないということで、波がございます。ただ、発電が余分だったら売ればいいし、足らなかったら東電から買えばいいということで、この波があるというのは基本的な問題ではないということのようです。

 問題の価格でございますが、神奈川県が発電している電力の東京電力への売る方です。売る電気の価格は9.76円ということです。そして、県庁が東京電力から買っている電気の金額は1キロワットアワー当たり17.88円です。ですから、これをそのまま発電所から県庁に電気を引っ張ってくると8円ぐらいの得になるということなんですが、ただ、これは課題がございまして、託送料金という電線の使用料がございまして、電線の使用料が11.24円あるということで、9.76円で本来は買えるものが11.24円の託送料金がかかるので、今のところ21円になってしまうから、現在買っている料金の17.88円からすると割高になってしまうという状況であるということなんです。

 ただ、これは現状の託送料金が11.24円ということだから、そうなるんですが、この託送料金は、電力自由化の流れがございまして、あと二、三年すると、どうも安くなる可能性も出てきております。そうすると、この神奈川県の発電した電力を神奈川県庁が直接使ってしまった方が安いということになる事態も十分に想定されるわけでございますので、ここはそういう事態が訪れてもしっかりと対応できるように、神奈川県が発電所で起こした電力をしっかりと神奈川県庁で買えるという準備を今から少しずつ進めていただきたいと思いますが、企業庁長いかがでしょうか。

企業庁長

 ただいまのお話について、一般質疑日と、今日の話を含めまして、池田委員の提案を私は検討すべき意義のある内容だと受け止めております。その上で、先ほど、電力の供給が安定しないといった話は解決つく、こういうふうにおっしゃいましたが、実はややそこには問題があると私は思っております。発電量の違いについて、夏場と冬場、極端に違いまして、冬場は発電をしないような時間帯も存在するほど落ちてしまいます。こういった性格の発電事業者が安定的に電力を必要としている県庁に売電しますという契約をしますと、不足したときに外部から電力を調達をしてこなければならない。そこの値段が幾らになるかというのは全く不明な状態でございます。ですから、それは今の託送料金とは別の問題として、やはり解決すべき問題だと認識をしています。しかしながら、県の施設へ提供するに当たって、技術的なもの、それから制度的なもの、全く問題ありませんし、意義もあるということですので、私は将来、託送料金が下がるということであれば、きちんと県有施設への提供について検討していきたいと思っております。

池田委員

 是非よろしくお願いします。

 次のお話に移らせていただきます。神奈川県は216億円の株式を保有しておりまして、平成27年度の配当は、頂いている資料によると8,800万円でございます。この8,800万円の配当について単純計算で配当利回りを計算しますと0.4%でございまして、ちまたで言われているそこそこ良い配当の配当利回りは2%以上ですので、神奈川県民の立場に立つと、もう少し配当利回りを上げていただいてもいいのではないかということでございます。

 そして、国も政府所有の株式を何兆円も持っておりますけれども、財務省は今年の5月に政府保有株式に係る議決権行使等の方針をつくりまして、各省に企業価値や株式価値の向上の管理を踏まえて議決権を行使するよう指示をしているのです。要するに、株価が上がったり、それから配当がよくなるように、国有財産という立場から、国民の財産という立場から議決権を行使してほしいという通知を各省に出しているということなんです。本県はまだまだそういった段階には至っておりません。担当の各課に議決権の行使が任されているという状況にあります。

 そこでお尋ねしたいんですが、本県でも財務省にならって議決権行使の在り方というのをしっかりと決めていただいて、そのように各課で、県庁全体として株価の上昇とか株の価値、企業価値を高めるという方針でやっていただきたいなと思いますが、今後のことでございますが、総務局長いかがでしょうか。

総務局長

 国の特殊会社のような特別な法律で政府から経営を委託されている株式会社、これは日本郵政ですとかNTTですとかJTといったそうそうたる企業と県が出資している法人は、若干性格を異にすると思います。県が出資している法人への今までの関わりとしましては、県施策との関係の度合いですとか出資割合も大きく異なっておりまして、最大42.47%から最少の1.49%までございます。県ではこうした出資している法人、いわゆる第三セクター等については、適切な指導調整を行うための基本的な考え方を第三セクター等指導調整指針において明らかにしております。具体的には、会社法人については出資者の権利として、議決権の行使など会社法に基づくチェック手段を有効かつ適切に活用することとしております。そうした中で、法人への出資金、これも県民の貴重な財産でありますので、法人の将来の事業計画ですとか、内部留保とのバランス等を考慮いたします。財務省の言っていることでございますが、余剰金の配当など、企業価値や株式価値の向上といった視点も持って適切な議決権の行使をすることは重要なことだと思っております。今後、チェックリスト等を改定する際には、そうした点も取り入れられないか検討してまいりたいと考えております。

池田委員

 是非そういう方向でお願いいたします。

 次に、県債の管理について伺いたいと思います。今年の県債の利回りですが、一番最近のものだと、5年もので0.001%ということで、1億円借りても1年間で1,000円の利息しか付かないという状況でございます。こういう中では、借換え債を発行していただいて公債費の圧縮を図る、リ・スケジュールをしていただいて政策的経費を捻出する。そういった方向も考えていただいた方がいいのではないかと思うんです。県民生活の向上と借金返済のバランスを考えていただければと思います。今日午前中、日銀の金融政策決定会合がございまして、金融緩和政策を当分やるということで改めて議決がなされたということもございます。今後そうした金利の低下を踏まえた県債の管理をどのように進められるのか、御答弁をお願いしたいと思います。財政部長からお願いします。

財政部長

 これまでも借換え時期、すなわち満期が到来をいたしました県債については、借換えが可能な金額まで目一杯借換えを行っております。一方で、満期を迎える前の中途の借換えにつきましては、繰上げ償還を行う必要がございますけれども、本県の県債発行の約8割を占める市場公募債は実は国からの通知によりまして、繰上げ償還は行えない扱いとなっております。また、政府系資金につきましては繰上げ償還をすることも可能ではございますけれども、その場合、補償金は満期まで借りた場合の利子相当額を支払う必要があるため、実質的には利子負担の減少にはつながりませんので、投資的経費を捻出するのは困難という状況になっております。

 しかしながら、委員御案内の、現在の歴史的な低金利といった市場環境を財政運営に生かしていく視点は大変重要であると考えております。そこで、すぐに財源が捻出されるというわけではございませんけれども、この低金利のメリットを最大限に生かして、より長く享受をしていくために、現在いろいろな債券の発行の期間の長さがありますけれども、このメリットをなるべく長く享受できるように、超長期債、期間10年でございますけれども、それよりも長い年限等の発行額について、委員の御提案を参考に検討させていただきたいと考えております。

池田委員

 是非そういう方向でお願いいたします。大変ありがとうございました。

赤野委員

 それでは、本日は総括質疑日ということでございますが、これまで何回か私どもの会派から質問させていただいたものの、未消化だった部分を中心に質問をさせていただきたいと思います。先行会派からも似たような質問がありますが、観点を変えて質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 先日、決算書にございます職員手当等の中の時間外手当について質疑を行いまして、そのときの答弁の中で、平成27年度における知事部局の月平均の時間外勤務手当の平均は12.7時間であった旨の答弁がございました。最も多い職員については月217時間という回答も頂きました。私どもはこういった仕事の平準化が直ちに必要だと考えていまして、加えて、部署によって大きく忙しいところとそうでないところの差もあるのではないかと考えます。こうした対応としては、いわゆる遊軍的な存在が必要とも考えていますが、これはあえて質問しません、当たり前の話でございますので、このことをまずもって申し上げた上で質問に入ります。

 10月18日付けの東京新聞、横浜市の市職員の残業時間が長ければ長いほど早く昇進する傾向にある、こうした記事を先日、紹介させていただきました。県の答弁を求めましたところ、そのようなことはないんだといった趣旨の答弁であったかと思います。そこで何点か伺います。

 平成27年度における知事部局の時間外勤務手当の総額と管理職手当の総額をお伺いいたします。

人事課長

 時間外手当の支出済額は28億7,475万9,353円、管理職手当の支出済額は5億3,807万6,678円となっております。

赤野委員

 東京新聞が行った調査では、これは横浜市の場合ですけれども、2万6,000人の市職員のうち2003年から2005年に係長になられた312人の直近8年間の年度別残業時間データを横浜市の人事、労務の両課から入手し、各職員について昨年度までの年平均残業時間と現在の職位を比較したとのことであるわけでございますけども、本県でこういった同様の調査を過去にしたことがあるかお伺いします。

人事課長

 同様の調査を行ったことはございません。

赤野委員

 この調査によれば、横浜市は、現在課長は年平均251時間残業されているそうです。課長補佐の方は180時間、係長のままですと130時間となりまして、課長と係長では120時間を超える差があって、結果で見た場合ですけれども、残業時間が長いほど昇進が早かったということになります。本県では過去にそういった調査したことがないということでございましたが、こういった傾向は本県にもあると考えますか伺います。

人事課長

 調査を実施しておりませんので分かりませんけれども、困難事業、それから新規事業、緊急事案などで一定の成果を出せれば評価されることになりますけれども、そうした困難な事業の場合には、結果として時間外が多くなることが想定されるため、横浜市と同様の傾向が出る可能性もあると考えております。ただし、先日の総務費の質疑での答弁の繰返しになりまして恐縮ですけれども、本県では、規定の時間内で業務を処理するなど時間的概念を持って無駄なく仕事を遂行したこと、それから業務プロセスの最適化を図ったことなど、成果につながる創意工夫や業務改善を行ったことを評価項目として明記したところでございます。

赤野委員

 なかなか人事のことはデリケートなことでもありますし、人事課長も多分、答弁に非常に気を使ってされていることと推察いたします。一言一言をやはり気を付けて発言をされていると思うんですが、一方でやはり今日、総括質疑日ということで、これだけの管理職の方がこの部屋にもいらっしゃるわけでございますけれども、圧倒的に男性の方が多いわけでございます。女性の職員の方が管理職というのは少ない。これはもう一目瞭然でございまして、先日お聞きしました、最も多い職員である月217時間の残業ということでございますけれども、これはもう過労死ラインと言われます月80時間を超えております。そういった是正は早急に必要でして、この新聞報道によれば、比較的早く昇進した40代課長の男性は、どの部署も他の部署との調整役を担う庶務系係長だと評価されやすい、庶務系は仕事が多く残業が増えると、また、他の40代男性課長は、残業の多い新規事業担当や議会対応の係長は、部長、局長の上司とのやり取りが多く注目されやすいといった内容もありました。これは単なる一例であるかもしれませんが、こういった傾向は本県にもあると思いますか。

人事課長

 ポストや所属にかかわらず、新規事業や困難な調整を行うところには、適材適所の観点から、そうしたことに対応できる人材を配置しているところでございます。そこで成果を出すことができれば評価されることになるわけですけれども、残業時間との関係は調査しておりませんので分かりませんけれども、一般的には新規事業や困難な調整を行う場合には結果として残業時間が多い傾向になるということは想定されます。しかしながら、こうした業務以外のポストでも、きちんと成果を出せば評価をしております。現在、世の中全体で働き方に対する考え方が変わってきておりますし、本県においても残業を前提とした仕事の仕方を変えていくべきだと考えております。

赤野委員

 そうなんです。本当に今、政府を挙げて働き方改革が行われています。私どももそれはどんどんやるべきだと思っていまして、これはある意味、時代の変化といいますか、少子高齢化で、これから管理職になられる方は多分20歳代、30歳代、特に30歳代ぐらいの方、これから県の幹部として御活躍をされるだろうという年代が、たまたま親の介護と重なってしまったりですとか、また30歳代といえば、御結婚されて子供を授かった御家庭の方であれば子育て真っ最中といった世代です。そういった方が、正に勤務時間との関係で、残業時間が多くなければなかなか昇進できない、タイミングがそういうふうに重なってしまったがために、県のキャリアを一歩一歩上がっていくプロセスが阻害されてしまったということであれば、問題でございます。私が申し上げたいのは、もう結果があるわけです、特に前方に座っている方は重要な役職の方で、局長が多くいらっしゃるわけでございますが、時代がどんどん変わってきている。私もまだ47歳でございますけれども、10歳、20歳、若い方とはやはり働き方の感覚が変わっています、正直言って、20歳代、30歳代で大分違っているという感じもする中で、先日も平成26年度決算と平成27年度の決算での時間外勤務手当の金額にしても、金額を比較しても大きな変化は見られないということでございました。

 先ほどの話も出ましたが、県は今年の2月に知事がイクボス宣言を出されまして、宣誓までされました。県のホームページの動画も見ました。知事のダンスも見ました。切れはいまいちでしたけれども、一生懸命踊っていらっしゃって、一生懸命それに取り組まれるつもりだという気持ちは伝わってまいりました。各局長も、警察本部長も入られて、イクボス宣言をされています。この際、宣言だけではなくて、東京新聞で行った調査を県でも独自に行って、結果から見た現状を今一度再認識すべきと考えますけれども、お伺いいたします。

人事課長

 時間外勤務の縮減に向けましては、幹部職員も含めた意識改革が欠かせないと考えておりまして、イクボス宣言もその取組の一つということになります。宣言を踏まえまして、例えば職員一人一人が休暇の取得や定時退庁を毎月設定する取組も進めておりますので、そうした取組の結果や、効率的に業務の成果を出したことを評価するという人事評価を進めていく中で、併せて、委員お話の昇格との関係についても可能な範囲で検証してまいりたいと考えております。

赤野委員

 そんなことはありませんという答弁ではなくて、PDCAで言う正にCの部分です。今の現状があって、過去を振り返った場合に確かにこういう問題があったというのを問題認識していただいて、イクボス宣言をしていただいたほうが、より成果につながるのではないかと思っておりますのでよろしくお願いします。

 もう一問、質問させていただきます。私は多くの自治体の事務事業において、厳しい財政状況と効率化等を踏まえ、民間委託はそれなりに進展したと考えています。その一方で、従来型の委託事業の対象について申せば、どうしても単純的な提携業務などが中心になってしまいまして、雇用問題なども含めまして、既に様々なところで弊害も出てしまっていると考えています。民間委託を否定するものではありませんが、こうしたことを踏まえれば、平成27年度決算で見えてきたことを、本県でも新たに行財政改革を行う上で、本県事業における委託の領域や手法についていま一度整理をし、見直すべきであると考えます。加えて、先日質疑を行いました委託費と補助金が同一団体に入っていることが多いという中で、個々の事業をしっかりと精査する必要があると考えています。そこで、こうした複数事業が入っている団体については、先日質問した際、保健福祉局関係だけでも1件100万円以上の委託や補助で26団体あったとのことでございますけれども、こういった団体については、団体ごとに説明を加えるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

会計局会計課長

 ただいま赤野委員から頂戴いたしました御意見につきましては、決算を御審議いただくに当たり今後どのような形で御説明するのが適当なのか、検討させていただきたいと考えております。

赤野委員

 是非前向きに検討していただいて、できれば決算書においても記載してほしいですし、県のホームページにも、例えば平成27年度、Aという団体にはいろいろな委託補助の名目でどれだけ事業が県から出ているということも見える化できるように、そこまでして初めて理解が深まると思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、先日質疑を行いました保健福祉分野においては、これまで委託対象としてこなかった専門的な提携業務に当たると考えております。今後のアウトソーシングの在り方としては、こういった事務事業の種別が異なる専門性の高い低いといった委託事務の取扱いについて、県として整理、管理していく考えはあるのかお伺いします。

行政管理課長

 県が行うべき事務事業について民間に委ねることによりまして、民間の知識やノウハウ等を活用したサービスの向上やコストの削減などが図られる場合には、民間委託を検討することとしてございます。委託を検討する際には、定型的な業務であったり同種業務を行っている事業主体が多い業務など、コスト削減の可能性の高いものなのか、それとも、民間の自主性の発揮により弾力的で効果的な運営が期待できる業務の質の向上の可能性が高いものであるのかといった、委託によりどのような効果を狙うのかということを明確にした上で検討を進めることとしてございます。しかし、委託業務は、様々ございまして、その後の取扱いについて分類をして管理、整理はしてございません。なお、委託に当たりましては人件費を含む必要経費を積算した上で、予算額、それから予定価格を設定し、契約手続を行っているところでございます。

赤野委員

 先行会派で午前中の質疑にも出ましたけれども、広報戦略もそうですけれども、そういう○○戦略と付いているものにも非常に委託事業として外に出ているわけでございます。それ自体を否定するものではありませんが、専門性が高ければ高いほど、そのノウハウの蓄積がなされて、また、逆に言えば、県のチェック機能が働かなくなる可能性があると危惧しています。委託事務における事後評価ですね、これはどういった形で行われているのでしょうか。また、これを行うに当たって統一的な見解は存在するでしょうか伺います。

行政管理課長

 委託事業には様々ございます。今、委員からお話のあった○○戦略でも委託事業がございます。それぞれ業務の特殊性もございますので、統一的な評価項目であったり評価方法というのは存在してございませんが、民間活力の積極的な導入を目指した神奈川県民間活力活用指針というものを策定しているわけでございますけれども、この中では、委託業務にかかわらず、民間活力を活用したことによってサービス水準や業務の効率性が低下することのないよう、業務の実施状況をチェックするということにしてございます。

赤野委員

 先日、答弁の中で、例えば委託費については成果物等を添えて業務完了届に報告をしている、補助については実績報告書に県が指定する書類を添えて報告しているとありました。こういったものを積極的に県のホームページにアップをしていただければと思います。

 最後に伺います。別の視点から伺えば、こうした専門性が高い事務事業を受託をし、仮に高い評価を受けた結果となれば、受託側の団体のインセンティブが働くような仕組みも必要と考えます。例えば、先ほど言いました何とか戦略というのを委託している中で、結果が県の想定以上に良かったということであれば、受託側の何かしらのそういったインセンティブ的な仕組みが働くことも必要と考えますが、今の現状の見解を総務局長にお答えいただければと思います。

総務局長

 委託事業、非常に様々だという答弁を差し上げましたけれども、確かに専門的な知識、技術、設定、設備等の活用、あるいは弾力的で効果的な運用を期待して民間に委託をしている業務の中には、受託側へのインセンティブを働かせることで業務の質の向上を図れるケースが確かにあるのではないかと私も思います。しかし、一方でこの民間への委託に当たっては、行政でございますので、公平性、透明性を確保する必要がございますので、成果を上げたからといって、その業者とのみ随意契約とすることは難しい。そうした中で、どういうようなことが今、考えられるかということですが、一つは、工事では優良工事の表彰制度というのがあります。委託の中でもそういったものがもしかしたらできるのかどうなのか。あとは、まだ本県では取り組んでおりませんけれども、成功報酬型のソーシャルインパクトボンドですね、SIB、こういったものなども他県あるいは諸外国等の例も参考にしながら研究していく価値はあろうかと思っております。

赤野委員

 これで終わりますが、是非、委託事業も様々でございますので、いま一度一つ一つの事業を精査した上で、そういう取組も含めて、前向きに検討していただけますようお願い申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。



6 次回開催日(11月4日)の通告



7 閉  会



特記事項

 資料配付(池田委員)