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平成28年  決算特別委員会 10月20日−01号




平成28年  決算特別委員会 − 10月20日−01号







平成28年  決算特別委員会





◎《委員会記録-平成28年第3回定-20161020-000003-決算特別委員会》



1 開  会



2 委員会記録署名委員(芥川・浦道の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  1件申請 1件許可



4 日程第2を議題(一般会計歳入決算及び一般会計歳出決算のうち、第1款 議会費、第2款 総務費、第11款 警察費、第14款 公債費、第15款 諸支出金、第16款 予備費、特別会計歳入歳出決算のうち市町村自治振興事業会計、公債管理特別会計、公営競技収益配分金等管理会計、地方消費税清算会計、災害救助基金会計)



5 同上質疑



柳下委員

 重要な決算特別委員会でありますので、この平成27年度の歳入と今後の財政運営について、何点か私の方からお聞きをしたいと思います。

 まず、県財政の重要な基盤である県税収入についてお伺いをさせていただきますが、先日、概要説明を伺って、平成27年度の県税収入は、地方消費税や法人二税といった主要税分が増収となったことから4年連続の増収となったとありました。

 最初に、平成27年度の県税収入の特徴についてお伺いさせていただきます。

税制企画課長

 平成27年度の県税収入の決算見込み額は1兆2,531億円で、前年度決算額に比べて1,449億円の増収となりました。主な税目の特徴ですが、地方消費税は3,175億円で、平成26年4月に消費税率が引き上げられたことによる増収益が年度を通じて表れ、平成26年度比で1,156億円の大幅な増収となっております。法人事業税は2,130億円で、平成27年3月期の企業決算が円安を追い風としたことで、製造業はそういう結果になっています。ほかにも、国税である地方法人特別税から一部を移管されたという税制改正の影響で298億円の増収となっています。個人県民税については4,763億円ですが、均等割、所得割において、課税人員や1人当たりの所得が前年度を上回ったことによって、全体で48億円の増収となりました。

 このように、平成27年度の県税収入の特徴は、緩やかな景気回復を反映した増収もありましたが、税制度の改正に伴う増収影響が決算額を押し上げています。

柳下委員

 消費税率の引き上げなどの税制改正に伴う増収益などによって大幅な増収となったというわけですが、先日の概要説明の中では、県税収入の収入未済額の4分の3を占める個人県民税の収入未済額も6年連続で減少をしているという報告もありました。こうした収入未済額も6年連続で減少をしていることで、徴収努力も増収に貢献をしていることは考えられます。そこで、個人県民税の徴収対策というのはどのような取組を行っているのかお伺いします。

税務指導課長

 県税の収入未済額の4分の3を占める個人県民税の未済額を削減していくことは、本県の財政運営上の重要な課題と認識しております。こうした中で、個人県民税は県税ですが、実際には市町村が賦課徴収を行っておりますので、県は徴収対策として市町村への支援を行っており、主な取決めが5点あります。1点目は、県の税務職員を市町村に派遣して、市町村職員の身分で滞納整理を実施する短期派遣制度、2点目は、徴収スキルの向上を目的として、市町村の税務職員を県税事務所で受け入れる市町村税務職員研修派遣制度、3点目は、滞納事案を市町村から引き受けて、県税事務所で直接滞納整理を行う徴収引継ぎ、4点目は、サラリーマンの住民税を勤務先の会社がお給料から天引きして納める特別徴収の推進、5点目が、差し押さえた不動産を県と市町村が共同で公売を実施する不動産共同公売であります。このほか、市町村職員への研修など様々なメニューを用意して、市町村の状況に即してバランスよく実施しております。

柳下委員

 県として、個人の県民税の徴収に当たっては、市町村等の対応のフォローをしているという内容を答弁いただきましたが、そうなるとこの徴収に対しては、市町村の負担がどの程度あるのかということは、私どもには計り知れない部分もあります。県として、今後どのように市町村に対するバックアップを加速していくのか、もっと充当していくのか、その辺というのはいかがでしょうか。

税務指導課長

 県としては、先ほど御答弁しましたとおり、個人県民税の収入未済額を確認していくことは非常に重要なことだと認識しております。そうしたことから、市町村の状況に即して、必要に応じて今後とも実施していきたいと考えております。

柳下委員

 ぜひ、県として市町村の徴収業務に対してもバックアップしていただいて、個人県民税でありますのでいろいろなところで力を尽くしていただきたい。

 また、この収入未済額を圧縮していくことは非常に重要なことでありまして、住民税対策として様々なメニューによって取り組んでいるということですが、結論でいうとこれを6年連続減少していたが、より圧縮をしていかなければいけない。

 また、収入未済額を圧縮していく上で、いわゆる不良債権を適切に処理していくことも重要であると考えます。税の負担の公平性という観点を考えると、慎重な対応も求められると思います。平成27年度は28億円もの不納欠損額が計上されておりますが、この不納欠損額について、税務当局はどのようにお考えなのか答弁をお願いします。

税務指導課長

 税金は、まず期限内の納付が大前提であります。そこで本県では、納税者が期限内に納税しやすくするため、利便性の高い納税方法を順次導入してまいりました。具体的には、コンビニ納税やクレジット納税、それからATMやインターネットバンキングなどで納税できるPay−easy納税と言われる方法などを導入して、期限内の納付率を向上させてきたところです。その上で、期限内に納税がない場合には、できるだけ早期に滞納整理に着手して収入化を図ることが大切だと考えております。そうした中で、納税資力があっても納税しない悪質な滞納者には厳正に滞納処分を行い、県税の収入化を図っております。

 一方で、綿密な調査を進めても滞納処分をできる財産がない場合などには、事実上、滞納処分を行うことができませんので、滞納処分を一旦停止し、その後、一定期間待っても状況が変わらなければ不納欠損となります。この不納欠損処理については、マイナスなイメージで見られがちですが、適切に不納欠損処理を行っていくことで滞納件数が圧縮され、効果的な滞納整理を行うことが可能となります。その結果、徴収率の上昇、それから滞納額の減少というサイクルが生まれてきます。委員御指摘のとおり、収入未済額を圧縮していく上では滞納整理をしっかりと行うことと、併せて、回収の見込みのない滞納債権を見極めて適切に処理していくことが不可欠だと考えております。本県の不納欠損の率は、他県と比べても決して高いものではありませんので、適切な処理の結果と受け止めております。

柳下委員

 今、御答弁いただいた内容は理解できるものですが、例えば、平成27年度の歳入の中での質疑をさせていただいていますが、ある一定の期間で28億円もの額が不納欠損額の科目に繰り入れられるわけですよね。そこの判断というのは、今、平成28年10月ですが、どのぐらいのスパン、例えば2箇月、3箇月というところで見極めをして不納欠損にするのか、その辺というのはどのように処理されているのか御答弁いただけますか。

税務指導課長

 先ほど、滞納処分もできる財産がないといった場合には滞納処分を一旦停止してと御答弁を申し上げましたが、その停止から3年たっても、なお状況の変化がないという場合に不納欠損とするということになっております。

柳下委員

 この不納欠損額を減らしていくということも、先ほど収入未済額と併せて非常に大切な取組だと認識をしておりますので、引き続きお願いをしたいと思います。

 県税収入は歳入の6割を占めており、財政運営に及ぼす影響が多いので、今後も税収確保にしっかりと取り組んでいただくということは申し上げましたが、県税の増収などにより、平成27年度の歳入総額は県政史上最大となりました。その実質収支も黒字を確保したということですが、一方、単年度収支で3年ぶりの赤字となったという報告もありました。その要因としては、どういうことだったのか御答弁いただけますか。

財政課長

 県税収入については、前年度対比で比較してみますと4年連続の増収となったところですが、2月補正予算後の最終予算額との対比で見ますと、平成26年度は最終予算から14億円の増となったのに対して、平成27年度は主要税目の一つである法人認定が最終予算額を割り込むなど、県税全体の最終予算からの伸びが8億円にとどまったところです。

 このように、平成27年度は県税収入の最終予算額からの伸びが平成26年度ほどではなかったことから単年度収支を赤字となったと考えています。

柳下委員

 平成26年度ほど歳入の伸びがなかったために、3年ぶりの単年度収支としては赤字になったということでしたが、平成27年の年明けから、円高、株価の下落等々、あと、海外経済も不安定だったという情勢も理解はできますが、一番大事なことが前年に比べて最終収入の伸びがなかった。では、これから先は一体どのようなことになっていくのだろうということが、当然県民も私たちも非常に不安になる要素です。その辺を含めて、先日の我が自民党の代表質問でも、ここ数年の増収基調は変わりつつあるという答弁も頂いています。そうなると、今後の歳入の伸びが著しく見込めないという中で、今後の財政運営をどのようにお考えになっているのか答弁を頂きたいと思います。

財政課長

 これまでは前年度の税収増により何とか収支を均衡させ、厳しい財政状況の中でも予算を編成してまいりましたが、今年度は当初予算を確保できるかどうか微妙な状況にあるということで、来年度予算の編成に当たってはこうした工夫がなかなか期待できないという状況にあります。

 また、今後は介護、医療及び児童関係費の増加や、国の経済対策に対応するための費用負担など、追加財政需要も見込まれております。平成27年度決算は、平成26年度に引き続き実質収支で黒字となり、71億円の繰越金などが生じている状況ですが、今後も厳しい財政状況が続くと見込まれる中にあっては、こうした財源も新年度予算の編成に生かしていきたいと思っておりまして、引き続き慎重な財政運営に努めてまいりたいと考えています。

柳下委員

 今、御答弁いただいた中で、今後の財政運営という点では予算編成等々、今以上に厳しくなるであろうという認識をさせていただきましたが、当然、ここに出席されている幹部職員はじめ、今、県が抱えている様々な施策で、義務的経費が膨らんでおります。歳出の部分では、ある程度出て行くものも決まっている。どこで歳入を確保していくのかということで、予算編成では非常に御苦労されるとは思いますが、神奈川県が動かしている歳入は財産ですので、それをしっかりと繁栄をさせていただいて、単年度赤字からまた回復をする取組を、ぜひ全庁を挙げて行っていただきたいと思います。

 次に、それと関連して、県有財産の売却について何点かお伺いさせていただきます。

 財産収入について、公有財産売却収入の収入額が財産収入の8割以上を占めているとありますが、未利用の県有地、いわゆる跡地の売却収入と理解しております。過去のデータを見てみると、平成24年度から4年連続で100億円を超える跡地の売却収入を確保していますが、これは何か工夫をして取り組んできたのか、その辺を教えていただけますか。

財産経営課長

 平成24年度からの緊急財政対策では、未利用県有地の売却による収入確保に精力的に取り組んでまいりました。工夫した点ですが、県立高校跡地や職員公舎跡地といった大型土地で一定の売却が期待できるような物件の売却を優先したこと、また、建物付きでの早期売却を促進したことといった点が工夫したこととして挙げられます。

柳下委員

 それでは、売却収入の今後の見通しをお伺いできますか。

財産経営課長

 売却収入の今後の見通しですが、高校跡地や職員公舎の跡地といった大型土地や、また、立地条件の良い県有地は残り少なくなってきておりますので、今後、多額の売却収入を見込むことは厳しい状況にあります。しかしながら、そうした中にあっても、売却に向けて境界確定などの課題整理を積極的に進め、引き続き、建物付きでの売却などにも取り組むこととして、少しでも多くの売却収入を確保できるよう努めてまいります。

柳下委員

 当然、県有地が良い場所にあって良い物件であれば、非常に資産価値も増すわけですが、ただ、もう一つ置きかえると、その県有地跡地利用、利活用という基本的な考え方の中では、県有地だからこそ県が独自で全て判断してやっていいという部分ではなくて、県有地というのも、市町村であったり、民間、周りの近隣と言った方がいいかもしれないですが、いろいろなところの影響も踏まえながら、どういう方向を示していくかということが非常に大事だと思います。

 先日の決算概要説明で、平成27年度に元県立藤沢高等学校を売却したとの説明がありましたが、その近隣の地域であり市町村であり、深く関わった施設の跡地の売却に当たっては、そこの意向を丁寧に聞いて対応していくことが非常に必要ではないかと感じています。こうした点で、その市町村であり近隣の住民であり、そういう何か取組をしている、若しくは取組をしてきたところを教えていただけますか。

財産経営課長

 高校跡地のように広大な県有地の利活用は、地域のまちづくりに大きな影響を及ぼしますので、地元市町村の意向はもとより、地域住民の方々や地元の関係者の意向も把握しながら検討を進めていく必要があります。

 こうした跡地の利活用の検討に当たりましては、これまでも県は必要に応じて住民説明会を開催したり、自治会などから直接御要望を伺うなど地元の意向を伺う機会を設けてまいりました。そうした中、先ほどおっしゃられました、元藤沢高校の土地の売却については民間売却を進めましたが、この民間売却に当たりまして藤沢市から、周囲が低層の住宅地であるため建物の高さには配慮してほしい、藤沢市の高齢者保健福祉事業計画に基づいて特別養護老人ホームをこの地に設置してほしい、待機児童対策として認可保育園を設置してほしい、藤沢高校の記念碑を残すようにしてほしいといった要望を藤沢市から頂きました。この要望に配慮することとして、一般競争入札ではなく公募型のプロポーザル方式で売却しました。

 今後とも、高校跡地のように地域のまちづくりと関わりの深い跡地については、地元の市町村ともよく相談した上で丁寧に利活用を検討してまいります。

柳下委員

 いろいろ慎重な対応をしながら売却にこぎ着けたという経緯だったと思いますが、私の時間も限られているので、1点、要望を言わせていただいて質問を終わります。

 この県有地及び県有財産というのは、普通財産の中に組み込まれて数字として出ているわけですよね。そうすると、これも歳入と同じように県民の財産であるということは間違いない事実であると思います。ただ、先ほど財政の方でも答弁がありましたが、厳しい県財政に貢献をするために、跡地の売却で収入の確保をしていこうということは、ある程度理解できないわけではないですが、今、県立高校の再編統合という新たなステージで動きが出てきているわけですよね。既に実行が決まって、これからという取組も始まっています。そうなってくると、片方の県立高校の跡地というのが、この元県立藤沢高等学校と同じような部分で対象となってくる。だから、こういう県立高校を統廃合していこうという施策がもうあるわけですから、県有跡地の利活用ということは、教育委員会だけではなくて県全体として、どのように県民の財産を、売却するだけではなくて、どのように利活用していくことが最適なのか。それは先ほど答弁を頂きましたが、市町村であり近隣住民であり、もろもろな意見を踏まえた中で最適な選択をしていくということが求められると思います。予算編成の前からいろいろ大変で御苦労もあるとは思いますが、こういう県有地の跡地の利活用については慎重な対応をしながらお願いをしたいということだけを要望させていただいて私の質問は終わります。

新堀委員

 私からは、平成27年度の一般会計決算の中から特に総務費について何点か伺ってまいりたいと思います。

 まず最初ですが、かながわグランドデザイン第2期実施計画の策定について伺ってまいります。私自身、昨年度、いわゆる総合計画審議会に所属しており、正に目の前でこのグランドデザインの策定を見させていただきましたので、その辺について伺っていきたいと思います。

 まず、平成27年度に策定したこのかながわグランドデザイン第2期実施計画ですが、第1期との比較を交えて、その特徴について伺ってまいりたいと思います。

総合政策課長

 平成24年に策定した第1期実施計画は、東日本大震災の教訓を生かした防災対策の強化やエネルギー政策の見直しなどに加えて、確実に到来する超高齢社会の備えなど、そうしたことを進めているということとしました。昨年7月に策定したかながわグランドデザイン第2期実施計画では、そうした今までの取組を築いた基盤の上に立って、超高齢社会を乗り越え、神奈川の魅力を更に高めていくため、より力強く歩みを進めていくということとさせていただきました。

 そうした中で、第2期実施計画の主な特徴ですが、実施計画を推進していくことで実現したいと考えている神奈川の姿を、新たに目指すべき4年後の姿として計画の中にお示しをすること、あるいは、超高齢社会や人口減少社会への対応など、日本全体が直面している課題を受け止め、それを乗り越え全国のリーディングモデルになる政策を、新たに神奈川の戦略として示したことなどがあります。

新堀委員

 正に、県の未来、将来を見越して神奈川をデザインしていくということであるかと思いますが、こういった計画を策定していく場合には、またある意味、多くの県民から広く意見を吸い上げて実効性の高い計画にしなければならないと思っております。ともすれば自己満足で終わってしまうという危惧もありますので、そうならないために、計画策定段階において、どのような手法でどのような工夫をされて県民から意見を集めたのか、その辺について伺います。

総合政策課長

 かながわグランドデザイン第1期実施計画の策定に当たりましては、県民の皆様から御意見や御提言を幅広く聴取し、計画に反映できるよう、昨年の4月21日から5月21日までの間、県民参加の意見募集を実施しました。意見募集に当たりましては、実施計画の素案の全体版と概要版のアンケートを作成及び配付しまして、県民の皆様から御意見及び御提案を募集したところです。

 また、この実施計画素案の全体版については県のホームページで公開させていただきましたほか、県政情報センターや各地域県政情報コーナーで閲覧できるようにしました。また、概要版のパンフレットについては、県民の方が多く利用することが見込まれるようにしていく、例えば、県や市町村の情報提供窓口をはじめ、コンビニエンスストアなどでも配付させていただきました。

 このほか、県のたよりへの掲載や新聞に広報を行うとともに、ゴールデンウイークの庁舎公開時に、県民の方に直接お声をかけて意見募集する、御協力を求めるということもさせていただいています。

新堀委員

 いわゆる概要版の小冊子をコンビニでも配られたということですが、実は私、去年、ある会合でグランドデザインのことを説明してくれということがありました。その概要版を持ってその会議に臨んだのですが、皆様見たことがないという感想が正直多かったと思っておるわけです。いわゆる概要版のリーフレットですが、製作費用はどれぐらいお掛かりになったのか伺いたいと思います。

総合政策課長

 県民の皆様から幅広く御意見を伺うために、県民参加冊子として実施計画素案の概要をまとめたリーフレットを2万部作成しました。リーフレットの作成に要した費用は、デザイン及び印刷等に係る経費で、41万2,560円となっています。

新堀委員

 安価でやっていただいたということだと思いますが、実際に県民からどれくらいの意見があって、具体的にはどのような内容が多かったのかという、レスポンスの内容についてもお伺いしたいと思います。

総合政策課長

 県民の皆様から頂いた御意見の件数ですが、1,135件となっています。具体的にそのような意見を頂いたわけですが、主なものとしては、例えば安全・安心の分野では、犯罪被害者の支援について、社会に広く理解を求めるためには広報活動を積極的に取り組んでほしいですとか、あるいは健康・福祉の分野では、高齢者が安心して暮らせるバリアフリーのまちは、乳幼児から障害者まで全ての人に優しいまちになるですとか、教育・子育ての分野では、女性としてこれから出産・子育て・仕事をしていく中で、より整った環境づくりをしていただけると助かりますといった意見を頂きました。これらの意見を踏まえながら、総合計画の策定に当たり反映などさせていただいています。

新堀委員

 今、いろいろな御意見を県民から集めて、1,000件以上のレスポンスがあったということであります。他県と比較しても多い方なのかなという感想は持ちました。今後ですが、やはり、それはきっちり内容を県民に伝えていかなければいけないという大きな使命があると思っています。本番の方のプロジェクト編と主要施策・計画推進編、大変立派な冊子で、私も去年手にとってすごいなと思ったわけですが、実際のところ、この各冊子は何冊製作をして、その費用がどれくらい掛かったのかをお伺いしたいと思います。

総合政策課長

 かながわグランドデザイン第2期実施計画については、実施計画の全体を掲載した冊子、それから実施計画の内容を分かりやすくコンパクトにまとめた概要版のパンフレットを作成しました。かながわグランドデザイン第2期実施計画の計画書の冊子については、プロジェクト編と主要施策・計画推進編の2部構成となっており、それぞれ3,500部作成しました。また、概要版のパンフレットについては、2万7,000部作成しまして、掛かった経費ですが、812万2,356円となっています。

新堀委員

 では、もう一冊のそのプロジェクト編の方ですが、どのような場所に配付して、県民の方にどのように周知していったのかというところも併せて伺いたいと思います。

総合政策課長

 具体的な配付先ですが、冊子については県のホームページに掲載させていただくとともに、県政情報センターあるいは各地域県政情報コーナーなどで閲覧ができるようにしました。また、県内の市町村などにも配付させていただいています。

 また、概要版のパンフレットについては、同じく県のホームページに掲載するとともに、県政情報センター、各地域県政情報コーナーなどで閲覧できるようにしました。これに加えて、県内のコンビニエンスストアなどにも配付させていただきまして、広く県民の方に手にとっていただけるようにしたところです。

新堀委員

 今の御答弁で、広く県民にということでありました。先ほども申し上げましたが、私、総合計画審議会でずっと経緯を見てまいりまして、非常にすばらしいものができたなと思ったのですが、実際に地元に帰って、県民の方々とこういった話を当時しましたが、なかなか皆様まだ目にしていないという意見がやはり多かったのかなというのが正直なところです。その辺は、まだ1年終わったところですので、引き続き、県民の方々に広く周知していただければと思っています。

 以上を踏まえて、かながわグランドデザイン第2期実施計画、1年目である平成27年度が終わったわけですが、この平成27年度の取組について、どのような成果があったのか伺いたいと思います。

総合政策課長

 具体的な成果ということですので、数値目標の達成状況などを例に取り上げていきながらお答えさせていただきたいと思います。例えば、子ども・子育ての関係であれば、保育所等の利用待機児童数について、2014年度が1,079人だったところが、保育所の整備等に取り組み、625人まで引き下げることができました。

 また、都市基盤の整備の関係ですが、道路の渋滞がないなど、自動車で県内各地へスムーズに移動できることに関する県民意識について、道路網の着実な整備により、渋滞改善等の効果が表れ始めたことにより、前年度は17.2%でしたが、それが上昇して、2015年度の目標値17.9%を上回る18%といった成果を上げることができたと考えています。

新堀委員

 今の御答弁で、待機児童であるとか、あるいは交通網、交通渋滞の解消といったところに、一定の効果があったということです。今後の話ですが、計画を着実に推進していくために、第2期の残り3箇年をどのように取り組んでいくのかお考えを伺います。

総合政策課長

 かながわグランドデザイン第1期実施計画では、計画の着実な推進を図るために、実施計画に示した施策の実施状況について政策評価を行い、その評価に基づいて政策運営の改善を図る政策マネジメントサイクルにより計画の進行管理を行うこととしています。

 6月の議会の後でも報告させていただきました評価報告書などでは、四つの区分による評価だけでなく、数値目標の達成状況やその他の社会的指標等を分析して、さらに、今後対応が求められる課題と対応方向についても整理させていただきました。

 また、総合計画審議会からも対応が求められる課題ですとか、あるいは改善を図るべき事項について御意見を様々頂いたところです。全てのプロジェクトについて、特にこうした分析や意見なども踏まえながら政策運営の改善を図り、プロジェクトの狙いと達成に向けて、全庁を挙げて県民の皆様に成果が実感できるよう、最低限の努力をしてまいりたいと考えております。

新堀委員

 このかながわグランドデザインは、県政運営の総合的及び基本的な指針ということで大変重要になってくると思います。そのためには、この計画がいわゆる絵に描いた餅にならないように、やはり県民一人一人にしっかりと周知、理解をしていただく。それとともに、プロジェクトのいわゆる数値目標に関しても達成率を検証して、PDCAサイクルによる進行管理をしっかりとしていただきながら今後も取り組んでいただきたいと要望させていただいて、この質問を終わりにします。

 続いての質問ですが、総務費の中ですが、新たな観光の核づくり事業について伺ってまいりたいと思います。この事業は、横浜、鎌倉、箱根に次ぐ新たな国際的観光地を県内に創設しようということで、平成24年度に三浦半島の城ヶ島・三崎地域、大山地域及び大磯地域の3地域を認定して、次年度からそれぞれの構想を盛り込んだプロジェクトが進められていると承知しております。平成27年度からは、新たな観光の核づくり促進交付金を設けたことも併せて承知しておりますが、そこでまず、この新たな観光の核づくりの関連経費について、平成27年度決算額を確認させていただきたいと思います。

地域政策課長

 平成27年度は、城ヶ島・三崎地域、大山地域及び大磯地域の3地域の主体的取組を促進するための新たな観光の核づくり促進交付金の交付、外国人観光客を接客する際に活用できる指さし形式のおもてなしハンドブックの作成といった事業などを踏まえて、合計1億251万余円を支出しました。

新堀委員

 では、先ほど申し上げました、この新たな観光の核づくり促進交付金を設けた狙いについて伺っていきたいと思います。

地域政策課長

 この交付金は、新たな観光の核づくり構想など地域を活性化するためのプロジェクトを推進するため、それぞれの構想において先導的な役割を果たすと認められる事業について、その事業費の一部を県が負担することにより、地域の主体的な取組を促進し、構想全体の早期実現を図ることを狙いとして設けたものです。そのため、申請事業の審査に当たっては、事業の先導性など五つの審査項目を設けて、新たな民間投資を呼び込む効果が期待できるかどうかなどを審査のポイントの一つとしました。

 なお、事業の実施期間は平成27年度から平成28年度の2箇年としております。

新堀委員

 今の御答弁で、地域の活性化、そして民間を呼び込むといったところを支援していくというお話がありました。確かに、前年度で見ると、大山ではケーブルカーがリニューアルされたり、総務費ではありませんがリ・古典のイベントの開催がありまして、動きが見えてきたなというところは多少なりとも感じたところであります。城ヶ島・三崎地域、大磯地域といったこの2地区に関して言いますと、正直、平成27年度というところで考えますと余り動きが見られなかったのかなという感じもしているところですが、まず、この事業全体についてどのような課題認識を持って事業を行ったのかというところを含めながら、まず城ヶ島・三崎地域の事業について具体的に伺いたいと思います。

地域政策課長

 城ヶ島・三崎地域では周遊性の強化を図ることが構想を実現するための課題の一つであったことから、交付金事業として、城ヶ島西部景観整備に向けたデザインづくりと、回遊性向上に向けた動線整備の二つの事業を採択しました。

 まず、城ヶ島西部の景観整備に向けたデザインづくりですが、景観整備方針を策定し案内サインの整備を順次実施しました。

 次に、回遊性向上に向けた動線整備ですが、サイクルコート及びレンタサイクルを三崎港にある直販施設裏に整備しました。

新堀委員

 城ヶ島・三崎地域でいいますと、いわゆるハード面を中心に景観整備を行ったということは理解できました。

 では、今度は大磯地域ですが、17日に当委員会で旧吉田茂邸を視察させていただきまして、実際見させていただいたところ、大変可能性を感じる施設であるなという感想を持ちましたが、その辺を含めて、大磯地域に関しての事業がどうだったのかも伺いたいと思います。

地域政策課長

 大磯地域での事業ですが、歴史的建造物や庭園といった貴重な資産を、学習や交流施設として利活用することが構想を実現するための課題の一つであったことから、大磯を訪れる観光客に、町内に点在する歴史的・文化的価値を有する施設を巡ることで、町全体で楽しんでもらうための施設整備を実施しました。具体的には、今、委員からお話がありました旧吉田茂邸など、町内五つの施設にそれぞれ関連深いストーリーやエピソードを表現したオブジェを作成するほか、各施設の休憩環境や周辺環境を整備しました。

新堀委員

 少しずつではありますが、着実にそういった取組が行われるということではあります。ただ、もちろんこの三つの地域が、いきなり、横浜、鎌倉、箱根といったような国際的な観光地に発展するということはなかなか難しいのかなと思っております。この新たな観光の核づくり事業がスタートしてから4年という月日が流れているわけでありますので、この先に2019年だとか2020年だといった大きなインバウンドの波というのも、当然予測できるわけです。そう考えると、余り時間がないのかなという気もします。

 その辺の事業を、その時間のない中でどのように今後進めていくのか、その方向性について伺いたいと思います。

地域政策課長

 今年度は、引き続きこの交付金事業として、城ヶ島・三崎地域では城ヶ島西部において景観整備に順次取り組みまして、大磯地域では旧吉田茂邸の一般公開に向けて邸内の調度品等の整備などに取り組んでおります。

 来年度以降の方向性ですが、今年度からこの事業を所管しております産業労働局では、まずは交付金事業を中心にこれまでの取組の成果を検証し、その上で今後の事業展開の内容について、市町の考え方をヒアリングして、今後、県の支援を検討することとしております。

新堀委員

 せっかく選んだこの三つの地域ですから、ぜひ将来、観光の核に成長していただきたいと思います。私も、前職で三浦、三崎、城ヶ島といったところで、よく仕事で足しげく通っていた場所ですので、そういった意味でも非常に思い入れも強いわけであります。ぜひ、この地域がそういった形で世界的な観光地に発展していくことを望んでいます。

 また、一遍に三つというのもなかなか難しいような気もしますので、私見ですが、例えば重点地区みたいなものをつくって、いわゆる一つの目標の時間までの間にそこはここまでやるというような段階的なやり方というのも一つあるのではないかなとちょっと感じたところではあります。

 では、これについて要望させていただきます。新たな観光の核づくり事業については、3地域のこれまでの取組を総括し、今後の進め方を市町村あるいは民間事業者からしっかりとヒアリングをして、来年以降の県の支援の方向性を決定してほしいと思います。ラグビーワールドカップ2019、あるいは東京オリンピック・パラリンピック競技大会も、開催に向けて多くの外国人観光客が訪れることを想定し、横浜・鎌倉・箱根に並ぶ国際的観光地の創設に推進していただくよう要望します。

 続きましては、やはり総務費で、かながわシープロジェクトの取組について伺ってまいりたいと思います。このプロジェクトは、昨年度から具体的な事業に着手したと聞いておりますが、まずは平成27年度の決算額を確認したいと思います。

地域政策課長

 平成27年度は、FeelSHONANホームページによる情報発信、海外に向けたキャンペーン、ダイビング拠点などの整備、マリンスポーツやビーチスポーツのプロモーションイベントの開催といった、主に四つの取組を進め、合計1億879万余円を支出しました。

新堀委員

 幾つかの事業があったとお伺いしましたが、特にこの中で1点だけ聞きたいのですが、いわゆる、海外向けのキャンペーン用の費用ということで、CM映像の作成が主要施策説明書の23ページ、24ページに載っていますが、この海外に向けたFeelSHONANキャンペーンの内容について具体的にお伺いしたいと思います。

地域政策課長

 海外主要メディアの一つでありますCNNに湘南の魅力をアピールするコマーシャルを作成してもらいまして、海外のCNNの番組内でコマーシャルを放映したものです。

 具体的には、オーストラリアをはじめとするアジア太平洋地域などに向けて、湘南の海でのサーフィンやダイビングなどの30秒コマーシャルを、平成27年10月から平成28年1月初めの間に合計224回放映するとともに、日本航空の国際線機内で同じCMを11月に全便で放映しました。また、北米地域とヨーロッパ、中東、アフリカ地域に向けては、アジア太平洋地域向けに作成したコマーシャルにヨットの映像を入れ込んだ30秒コマーシャルを、平成28年2月から3月の間に合計360回放映したものです。

新堀委員

 今の御答弁で、CNNにCMの素材の製作を依頼して、これを海外メディアであるとか、あるいは飛行機の中の映像だとか、もろもろのところに放映したということですが、やはり内容を見るとそれなりの金額の支出になっているかなというところです。

 これは、当局の皆様には耳の痛い話になってしまうかもしれませんが、私、昨年ある会合で、かながわシープロジェクトの総合プロデューサーを務められている方の講演を聞く機会があり、そのときに、当然このシープロジェクトの話が出てきました。いらっしゃった方も多分この中にいると思いますが、その席であのCNNの映像については、正直余り効果がなかったという発言をその場でされていたと記憶しております。

 この海外向けのキャンペーンですが、県としてはこういった事業の効果について、今のような発言の中でどのように考えているのか、見解を伺いたいと思います。

地域政策課長

 今回のCM放映の推計視聴者数についてCNNから実績報告がされておりまして、その報告によりますと、アジア太平洋地域などに向けてつくったコマーシャルでは約130万人、ヨーロッパ、中東、アフリカ地域向けコマーシャルでは約790万人がそれぞれ視聴したと推計しております。合計で約920万人の目に触れたということもあり、これに日本航空国際線での視聴者を加えますと、更に多くの人に湘南をアピールできたことになると考えております。

新堀委員

 今の御答弁で、このキャンペーンによってまた更に多くの海外の方々に湘南を周知できたと。900万人以上というお話もありましたが、メディアの数字って余り信用しない方がいいと思っています。その辺は差し引いた中でお考えいただければと思いますが、一定の効果があったということを前提にして考えますと、当然、外国人観光客の方が湘南にお越しになったという実績があるかと思いますが、現状で、余りそこの数字が上昇しているという話は聞いておりませんので、今後、県としてどのようにかながわシープロジェクトに対する取組を進めていくのかということをお伺いしたいと思います。

地域政策課長

 CNNで作成したコマーシャルを、現在、県のかなチャンTVに設けましたシープロジェクトFeelSHONANのチャンネルの中で引き続き御覧いただけるようにしておりますとともに、今後、FeelSHONANホームページのリニューアルを行いますので、このホームページにもコマーシャルを掲載させていただきたいと考えております。さらに、ホームページのリニューアルでは、マリンスポーツを体験できる場所であるとかイベントの開催情報といった詳細の紹介も内容を充実させて、湘南の海に関する総合案内機能を充実させて外客の増加につなげていきたいと考えております。

新堀委員

 昨年度から始まった事業でありますので、もちろん、早急に結果が出るとは思っておりません。ただ、PRも大切ですが、今、課長がおっしゃったように、現地の整備もちゃんと進めていただきながらこの事業が充実するように頑張っていただきたいと思います。

 最後、要望を言わせていただきます。神奈川県の大きな魅力の一つである海を国内外にPRするということは、本県の取組として重要なことだと思います。しかし、かながわシープロジェクトが成果を上げ、神奈川の海に多くの観光客を呼び込むためには、海岸エリア自体の魅力アップと効果的な情報発信が不可欠だと思います。沿岸市町や民間と連携し、費用対効果に十分考慮して取組を進めていただきたいと思います。

 次に、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組について伺いたいと思います。平成27年度におけるオリンピック・パラリンピックに係る事業委託についてですが、主要施策説明書の20ページを見ると、オリ・パラに関する四つの委託事業の支出額が記載されております。まず、一番金額の大きい平成27年度東京2020大会セーリング競技大会会場整備に係る神奈川県基本計画(素案)制作業務委託というのが、大変長いタイトルでありますが、この業務委託の内容について確認したいと思います。

セーリング競技担当課長

 この業務ですが、江の島の会場準備に取り組むに当たり、組織委員会と調整を行うために、県としての考え方をまとめるために行ったものでありまして、江の島会場のレイアウト、それからレースエリアの調整案の検討や作成等に関する業務を行ったものです。

新堀委員

 一般的に考えると、そういった基本計画というのはオリンピック組織委員会が制作するものではないのかなと感想を持ってしまうわけですが、これは今回、県がなぜこのような支出をして制作したのか伺いたいと思います。

セーリング競技担当課長

 県で作成した理由ですが、会場となる場所が県の管理している湘南港であること、それから観光地であります江の島の事業活動に影響が及ぶ可能性があること、それから実際にレースとかが行われるレースエリア、海ですが、漁業に影響が生じる可能性があることなどが考えられます。こうしたことから、組織委員会が作成する計画を、より地域の実情を反映したものにしていただくために、県がまず調整素案を作成して組織委員会との調整を主体的に行っていく必要があると考えて実施したものです。

新堀委員

 より現実的な素案をつくるという意味では、良い取組ではなかったかなと思っております。県が組織委員会に素案を挙げてもろもろ調整を図るという形になると思いますが、現状の調整状況はどうなっているのか伺います。

セーリング競技担当課長

 この調整素案は組織委員会に既に提出しておりまして、今、組織委員会の様々なセクションにおいて内容の検討を行っているところと聞いております。

新堀委員

 いよいよリオ大会が終わって4年を切ったという状況ですが、その辺の会場プランもろもろ含め、今後のスケジュールを教えていただきたいと思います。

セーリング競技担当課長

 いつ頃この会場プランが固まっていくのかという具体的なスケジュールですが、まだ組織委員会の方から具体的に示されていないという状況です。県としては、既存艇の移動先など様々な影響がありますので、できるだけ早くこの会場プランを固めて、具体の準備に取り組むことができるように働き掛けています。

新堀委員

 まだ具体的なスケジュールが決まっていないということですが、もちろん漁業関連との調整も含め、地元の調整をきっちりとやっていただいて、せっかくオリンピックの競技大会が江の島であるわけですから、地元の方々に御迷惑が掛かってしまったら全く意味がないので、その辺しっかりとスケジュール立てして進めていただきたいと思います。

 それから次に、支出額の項目の中にリオデジャネイロにおけるセーリング競技テストイベント調査業務委託という項目がありますが、そもそもテストイベントというのはどういったものなのか教えていただきたいと思います。

セーリング競技担当課長

 テストイベントは、本番の大会の前に例えば競技の運営ですとかセキュリティーですとか、それからいろいろな技術システムがありますが、こういった運営が本番の大会で円滑に行われるかどうかという検証を行うために実施されるものです。実際に大会で使用される会場を使って行われるものでありまして、原則として、オリンピックの全ての競技で実施されるものと聞いております。

新堀委員

 競技会場を運営する側としては、必ず見なければいけないイベントだということだと理解させていただきました。

 リオの本大会に知事が行かれて、ちょっと話題になったりもしておりましたので、確認させていただきたいのですが、このテストイベントの視察を行った目的、日程、あるいは視察のポイントについて、分かる話で結構ですが、どのようなメンバーで行かれたのかというところも併せて分かればお願いします。

セーリング競技担当課長

 江の島のセーリング競技についても、2018年と2019年にテストイベントが実施される予定です。そこで、本番の大会と同様に江の島でのテストイベントに向けて、実際のリオ大会に向けるテストイベントの状況を確認しました。視察のポイントですが、このテストイベントの競技がどのように行われているのかといったことですが、いろいろな施設の整備状況がどうなっているのか、それから、リオのその周辺の町の様子がどのような感じなのかといったことについて調査を行ったものです。視察のメンバーですが、セーリング担当の私を含めて担当職員3名で行ったものです。

新堀委員

 それでは、オリンピックの中でももう一つ違う切り口になるかと思いますが、説明書の中にも明記がありますKANAGAWA事前キャンプガイドホームページ内容拡充協議会について伺いたいと思います。

 今年の第1回定例会での一般質問でもこのことに関して質問させていただいたところでありまして、当時、エリトリアの事前キャンプが決定したという御答弁を頂いたわけでありますが、平成27年度の事業として、改めてその概要を確認させていただきたいと思います。

オリンピック・パラリンピック課長

 この委託業務ですが、平成26年度に作成したホームページであるKANAGAWA事前キャンプガイドの内容をリニューアルしたものです。具体的なリニューアルの内容は、サイト内で各施設の内容を紹介する動画を設けたほか、周辺の観光・文化・産業情報を追加するなどコンテンツを強化しました。

新堀委員

 世界に向けて、県内の施設を紹介するホームページをつくるということは、大変有効なことだと思いますが、県はこれまでの間に、事前キャンプの誘致に関する取組をどう進めてきたのか伺いたいと思います。

オリンピック・パラリンピック課長

 こうしたホームページをつくるほか、パンフレットを作成しました。そのほか、市町村と事前キャンプに向けて事前キャンプ誘致等委員会を設置して、誘致に向けて取り組んでまいりまして、視察の受入れに努めてまいりました。

新堀委員

 いろいろと御準備いただいているところではあるかと思いますが、私の記憶によると、今年の当初、エリトリアのキャンプが決まって以降ですが、その他の国からの事前キャンプの決定はないと認識しておるわけであります。これは非常に残念ですが、リオ大会がいよいよ終わりましたので、2020東京大会に向けて、各国の事前キャンプのいわゆる選考活動が当然活発化してくるのではないかと思っているわけでありまして、今後、県として誘致活動にどのように取り組んでいくのかお伺いしたいと思います。

オリンピック・パラリンピック課長

 事前キャンプについては、来週になりますがリトアニアと協定が結べる見込みとなっております。また、今後についてですが、リオ大会で誘致活動を行いまして、そこでいろいろ意見が出てまいりました。リオ大会で事前キャンプの説明会をやりましたが、そこで出た意見としては、ワンストップのコーディネーターを設けてほしいですとか、事前キャンプにおいてボランティアのサポートが受けられないかといった要望がありましたので、海外各国に神奈川を事前キャンプ地として選んでもらえるよう市町村と連携しながら、県がコーディネーター役としてワンストップで対応してまいります。また、海外各国の事前キャンプにおけるボランティアでのサポートについても、市町村とともに検討を進めてまいります。

 こうした丁寧な対応を進めることで、事前キャンプだけでなく大会後も地域の住民とのつながりが残って、国際交流などが次世代に受け継がれるよう市町村と連携して取組を強化してまいりました。

 なお、先ほどエリトリアがありましてリトアニアと来週協定を結ぶという話をしましたが、英国とも川崎、横浜が県内で事前キャンプを行う覚書を締結しております。

新堀委員

 また一つ増えるということで大変すばらしいお話だと思います。今後も引き続き、事前キャンプの取組を行っていただきたいと思います。

 では、要望ですが、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催はいよいよ4年を切る形となりました。セーリング競技大会の成功や事前キャンプの誘致は、本県の最重要課題であると考えます。江の島のセーリング競技大会においては地元の意見をよく聞き、しっかりと準備を進めていただくことを要望します。また、事前キャンプの誘致は、観光振興や地域経済の活性化、さらには国際交流の発展に大きな効果があると思われます。市町村としっかり連携をとって、一つでも多くの誘致につながるよう努力していただくことを要望します。この質問は以上です。

 次は、オリ・パラが来たので、ラグビーに触れないわけにはいかないと思いまして、ラグビーワールドカップ2019開催に向けた取組について、平成27年度決算から何点か質問したいと思います。

 主要施策説明書の20ページの中に、ラグビーワールドカップ2019組織委員会に対してラグビーワールドカップ2019開催都市分担金という形で6,660万円ほどの支出が記載されておりますが、この開催都市分担金はどのような性質のものなのかお伺いします。

ラグビーワールドカップ・大規模イベント担当課長

 開催都市分担金は、ラグビーワールドカップ2019組織委員会が、大会準備や大会運営に要する費用の一部として、全国12の開催都市に対して求めている分担金です。昨年度、開催都市である神奈川県横浜市には4億円を、平成27年度から平成29年度までの3年間に均等払いで払うよう、組織委員会から要請されました。そこで県と横浜市は、4億円の半額の2億円ずつをそれぞれ負担することとして、平成27年度の6月補正予算において、3年間の債務負担行為を設定させていただいております。

 平成27年度は、2億円の3分の1である6,666万7,000円を支出したところです。

新堀委員

 今の御答弁ですと、神奈川県と横浜市が、いわゆる4億円を折半で2億円ずつ、これを3年間かけて組織委員会に支払っていくということだと思います。開催地が負担するというのは、きっと長い間のルールだと思いますが、2億円というのはかなりの金額であるということは間違いないと思います。では一体、組織委員会では、その2億円、合わせて4億円をどういう形で使っているのか、使い道に関しては当然我々としては把握しておきたい内容だと思いますが、県としては確認できているのでしょうか。

ラグビーワールドカップ・大規模イベント担当課長

 ラグビーワールドカップ2019組織委員会の予算及び決算ですが、これは組織委員会の理事会で審議されておりまして、開催都市分担金もその一つの費目として審議をされているところです。

 平成27年度の決算は、今年6月1日に開催された平成28年度第1回理事会で審議されています。理事会には各開催都市から理事が1人選出されており、共同開催の神奈川県及び横浜市からは横浜市の副市長が理事として出席しています。その理事会の資料ですが、事前送付されておりまして、県も事前に内容を確認しており、疑問点は組織委員会に確認をして、意見などは横浜市と連携して理事会で伝える体制を整えております。

 平成27年度の開催都市分担金の主な使途ですが、ラグビーワールドカップ2015イングランド大会に設置された、日本大会の認知度を向上させるということのジャパンパビリオンの設置ですとか、日本大会のロゴの開発ですとか、また、組織委員会構成員の人件費などに充てられています。

 今後、開催年度であります平成31年度までには、試合の運営、選手の宿泊及び輸送、大会プロモーション、広報、チケット販売に関する経費などに充てられる予定です。

新堀委員

 各々の項目に関しては、一応ガラス張りになっているということで、中の金額までというのは、その資料とかで明記している、あるいは県、あるいは市が組織委員会にお尋ねすることは可能なのでしょうか。

ラグビーワールドカップ・大規模イベント担当課長

 それぞれの事業費ごとに、全体の額と神奈川県として支出した開催都市分担金に対応する事業費の明細を受け取っていますので、それぞれの事業に対して、私どもの分担金はどのように使われたということは把握しています。例えば、先ほどお話ししましたジャパンパビリオンの企画実施については、先ほどの6,666万余円の中の342万円余りが充てられていることを確認しています。

新堀委員

 とりあえずは確認できるということで一安心ですが、次に、同じ説明書の20ページに、ラグビーワールドカップ普及啓発事業の実施に関する協定書に基づく県負担金について、横浜市に対して193万円の支出がありましたが、これに対しては、共同開催都市である横浜市とどのような、いわゆる啓発事業を実施したのかを御説明いただきたいと思います。

ラグビーワールドカップ・大規模イベント担当課長

 昨年度の普及啓発事業ですが、10月にラグビーワールドカップ2015のパブリック・ビューイングを実施しまして、サモア対日本戦ということで、イングランド大会で奮闘する日本代表の試合をリアルタイムで応援をするという機会を設けています。

 また、社会人ラグビーチームを有します東京ガス神奈川支社の協力を得て、10月に親子ラグビーバスツアーを実施しました。天然芝のグラウンドで東京ガスの選手と参加した親子100人が一緒にラグビーを体験して、その後社会人ラグビーの公式戦を解説付きで観戦するという内容でした。

 さらには、新横浜で開催されたスポーツレクリエーションフェスティバル、また、横浜消防出初式など多くの県民の皆様が集まるイベント会場で、普及啓発ブースを出展してラグビーボールに触れていただくなど、ラグビーというスポーツを知っていただくという事業を実施しています。

新堀委員

 パブリック・ビューイングというのは、正に盛り上がったなと私も記憶していますが、平成27年度のその普及啓発事業の成果はいかがだったとお考えでしょうか。

ラグビーワールドカップ・大規模イベント担当課長

 その成果ですが、ラグビーを普及していくために日本代表チームが活躍することを、実際にラグビーをする、見るということで、楽しさや興奮を味わうことが大切と思っております。パブリック・ビューイングでは350名の方がお集まりいただいて、一体となって応援するということで、2019年に向けた機運も大いに高まったと感じております。

 親子ラグビーバスツアーでは、親子と選手が一緒にグラウンドを走り回りラグビーの楽しさを体験いただくということで、子供、親ともに一緒に興味を持っていただくということで、大変効果的であったと考えております。

 また、ブースの出展ではラグビーを知らなかった方にラグビーを知っていただく、その拡大に大きな効果があったと感じています。

新堀委員

 昨年、ワールドカップのイングランド大会で日本代表のああいった活躍もありましたので、いわゆる国内のラグビー熱は一気に上昇したのではないかなと思っております。そういった意味では、平成27年度の普及啓発活動も一定の成果を上げたのかなと思っておりますが、いよいよ2019年の本番に向けた機運醸成を図るために、県は今後どのような取り組みをしていくのかお伺いしたいと思います。

ラグビーワールドカップ・大規模イベント担当課長

 今年度の機運醸成の取組ですが、横浜市との共同事業では、去る9月10日に日産スタジアムで初めてラグビーの公式戦ということで開催したトップリーグの試合を誘致しました。試合前には様々なイベントを実施しまして、日頃ラグビーに触れる機会のない多様なファンの方に競技場に足を向けていただくための試みとしました。また、10月10日には日産スタジアムの前でラグビーを気軽に楽しんでいただくストリートラグビーを実施しまして、幅広い年代の方々に楽しんでいただく機会を設けました。さらに、今年度後半には小学校にラグビー選手を派遣するという出前事業も計画しています。また、横浜市以外でも小田原市及び厚木市と連携して、様々なトークイベントやストリートラグビーなど、県内全域でラグビーが普及されていくことに取り組んでいます。

 このように横浜市と連携することはもちろん、横浜市以外の市町村、また競技団体とも密に連携して、更なるラグビーの普及啓発に取り組んでまいりたいと考えています。

新堀委員

 それでは、このラグビーワールドカップ2019開催に向けた取組についての要望を述べさせていただきます。先日、ラグビー・オリパラ神奈川の応援団が発足しました。県を中心に各界の方々がラグビーワールドカップ2019の開催に向け連携を図っていくことが確認されたところであります。そして、まだ記憶に新しいところでありますが、オリンピック・リオ大会で7人制ラグビーの日本代表の活躍も機運醸成に一役買ったところかと思います。このように注目が集まる中、県は今後、普及啓発はもちろん、大会に向けた会場整備や選手及び観客の受入れなど、横浜市など各市町村と連携を図り、大会成功に向けてしっかりと準備を進めていただくことを要望します。



(休憩 午前11時57分  再開 午後1時)



6 傍聴の許否について決定

  1件申請 1件許可



新堀委員

 引き続き私から何点か質問させていただきたいと思います。

 まず、神奈川県コンピュータセンターの移行について何問か質問したいと思います。

 主要説明書の14ページ記載の高度情報化の推進の中に、通常の運営管理や利用期限を迎えたシステムの更新など、大きな支出額が明記されていますが、ここでは特に神奈川県コンピュータセンターの民間データセンターへの移行という取組について何点か伺いたいと思います。

 記載にもありますとおり、東日本大震災の影響で第2分庁舎のコンピュータセンターが大きな被害を受けたということですが、まず、震災当時の具体的な被害状況について伺いたいと思います。

情報企画部長

 旧コンピュータセンターでは、耐震構造の第二分庁舎の床に免震装置を設置して、サーバー機器等を地震の揺れから保護しておりましたが、東日本大震災ではこの免震装置が破損し、免震機能が働かない状態となりました。これにより、職員にファイル共有機能を提供しているサーバーが搭載されておりましたサーバーラックが転倒、損傷し、全庁から利用ができなくなってしまった状況になりました。その他のシステムについては、地震による直接的な被害はありませんで、県民サービスに影響のある税務システム等は、当日の業務終了時間まで稼働しました。また、県民サービスに直接影響のない庁内業務システムについては、業務終了時間前にサービスを停止し、機器の点検及び確認を行ったところです。

 なお、業務終了時間まで稼働したシステムについても、業務終了後から翌土曜日にかけて、機器の点検及び確認を行い、被災翌業務日の月曜日には、各業務システムとも通常どおり稼働したところです。

新堀委員

 東日本大震災、想定以上の大きな震災であったとは思いますが、やはり県のコンピュータセンターが大きな破損をしたというのは、これ非常にゆゆしき状況といいますか、大きな事故がなくて、不幸中の幸いだったと思います。

 そういった意味でも、こういった施設に関しては、今以上のより強固な設備を導入すべきではないかという考えなわけですが、震災が平成23年3月ということで、資料によりますと、平成27年9月に民間外部データセンターに県のコンピュータセンターを移行したということです。その間、4年半掛かっていますが、この間はどのような対応をしていたのか伺いたいと思います。

情報企画部長

 まず、応急対策として、喪失した免震機能について、平成23年5月末までに床がより簡単にずれないように床と建物の仮固定を行うとともに、床の上に設置されていたサーバーラックを床に固定し、まずは転倒防止を図ったところです。

 次に、暫定対策として、平成23年度末までに床と建物の固定を強化するとともに、サーバー等が搭載されておりますサーバーラックについて、地震の揺れによる影響を少なくするため、サーバーラック単位にそれぞれ小さな免震装置の設置を行い、安全性を確保しました。

 また、この応急対策及び暫定対策と平行して、外部有識者を交えたメンバーで構成される会議を設置して、本対策に向けた検討を行ったところです。この会議では、コンピュータセンターを第二分庁舎内に復旧することと、民間外部データセンターに移行することについて集中して検討を行い、検討の結果、コンピュータセンターを第2分庁舎内に復旧しても東日本大震災と同等の地震が発生した場合、再び同様の被害が生じる可能性が高いことなどから、今後発生が想定される大規模地震においても被害を受けにくい民間外部データセンターにコンピュータセンターを再整備することとしました。

 その後、平成24年度に新コンピュータセンターの基本設計、平成25年度に詳細設計と移行するシステムの改修等を実施し、平成26年6月から契約準備を進め、平成26年10月から移行を開始、1年後の平成27年9月22日に、予定された全てのシステムの移行を完了しています。

新堀委員

 先ほど言いました想定外の大きな地震、また分庁舎に戻しても同じような被害ということを計算されたというところは、ある意味英断だったのかなと思っております。コンピュータセンターのいわゆる民間外部への移行によって、具体的に今までと比べてどのようなメリットがあるのかをお伺いしたいと思います。

情報企画部長

 新コンピュータセンターが移設した民間外部データセンターは、立地環境として活断層や水災害、液状化現象による被害が少ない場所に設置されております。また、災害時の立入り制限などが係るエリアにも指定されておりません。さらに、民間外部データセンターの建物は震度7まで耐えられる基礎免震構造となっております。

 次に、設備面では、電源、空調、通信、消火の各設備が全て冗長化または敷地外からの複数経路による引き込みとなっており、一部の設備が故障した際にも安定したサービスを継続して提供することが可能となっております。これらの設備面には業界の基準が設けられておりますが、今回利用しております民間外部データセンターは、原則としてデータセンター最高のレベルでありますティア4を実現しており、高い業務継続性を確保しています。

新堀委員

 ティア4という、非常に難しい単位といいますか、調べたところ、かなりレベルの高い安全基準というところは分かったわけです。この災害時の安全対策が、今以上に十分に確保できたと考えていいと思いますが、せっかく新しいところに移管するわけなので、それ以上に特に工夫、改善されたところとかはないのでしょうか。

情報企画部長

 今回の移設に併せて、情報システムが稼働しますサーバーの全体最適化にも取り組んでいます。それまでは、情報システムごとに専用のサーバーを用意し運用を行ってまいりましたが、今回の移設では、サーバーの仮想化技術を使いまして、1台のサーバー上に複数の情報システムを搭載し、サーバーの資源を有効に活用しながらも情報システムの高負荷や不具合発生時に、ほかのサーバーの情報システムを停止することなく移動することができる仕組みを積極的に採用することにより、庁内にあった約130台のサーバーを40台に集約することができました。また、データを保存しますハードディスクも統合し、更にそのデータもネットワーク経由で遠隔地のほかのデータセンターへバックアップをとることにより、県庁業務を支える情報基盤の全体最適化を実現しています。

新堀委員

 正直、かなり専門的なお話で難しいところもありますが、要するに、今回の移行による安全性であるとか、あるいは信頼性を確保したことに加えて、サーバーを130台から40台という話がありましたが、サーバーを集約化して、効率性もアップしたということでよろしいわけですね。ただ、そうなりますと、やはり気になるのはその経費面ではないかと思います。それだけの安全性が高まったとしても、コストが大幅に増加してしまっては問題あるかと思いますが、その経費面についてはいかがでしょうか。

情報企画部長

 今回のコンピュータセンターの再整備により、当初の目的どおり、旧コンピュータセンターと比較して、高い安全性や信頼性、効率性、拡張性及び業務継続性を確保することができました。

 その一方で、経費面においても、先ほど御説明しました全体最適化の結果、昨年9月に移行が完了して、今年度始めて通年化したわけですが、その通年化した平成28年度の予算、以前のものと比較しますと、年間約3億7,000万円の経常的な経費削減を実現することができました。

新堀委員

 年間で約3.7億円のコストダウンということで、これは県財政にとって大変大きなところではないかと思いますが、こういった分野は、ある意味で裏方の仕事になります。なかなかふだん我々も気付かないところではありますが、そういったコストダウンにつながったというのは大変評価できるのではないかなと思っております。

 では、この項目の最後の質問になりますが、そういった県の重要なデータを庁舎外といいますか、民間外部データセンターに移行するということになりますと、どうしてもこの御時世、セキュリティー面での心配がつきまとってしまうわけですが、今後、情報セキュリティーについての配慮、この辺の強化についてはどのようにお考えでしょうか。

情報企画部長

 新しいコンピュータセンターでは、サーバー等が設置されておりますフロア、その部屋への入室までが全てICカードと生体認証が必要となっております。また、室内への立入りと全てのサーバーラックの開錠についても、監視カメラによる有人監視による認証も行われております。コンピュータセンターの運用に関わるその民間外部データセンターの職員に対しては、それぞれの役割に合った権限が多く要しておりまして厳密に管理しています。また、本県職員が作業等で民間外部データセンターに入館する場合には事前申請が必要となり、入館許可がおりた場合でも、先ほどの仕組みにより厳密な管理を行っています。

 このように、新コンピュータセンターの情報セキュリティー対策は、旧コンピュータセンターに比べて格段に強化されています。

新堀委員

 今の御答弁でも分かりましたが、セキュリティー面においても、今までの分庁舎にあったものよりも数段上を行っているという理解でいいのかなと思います。正に、安全性、効率性、そしてセキュリティー面での高さというところで、この取組に対しては非常に評価したいなと思っております。

 最後に要望です。今回のコンピュータセンターの民間外部データセンターの移行により、県庁舎を支える情報通信基盤の安全性、信頼性、拡張性、セキュリティーなどが十分にパワーアップされたということが確認できました。また、最新技術を積極的に取り入れ、高い効率性と経費削減を実現したことは評価に値します。今後もサーバーの集約等を適宜進めながら、安定した執務運営に努めていただきたいと思います。

 続きまして、本庁舎の地震、津波対策工事について何点か伺っていきたいと思います。冒頭お伺いしたいのですが、この新庁舎の地下のいわゆる免震ゴムの工事の施工というのはもう既に済んでいるのでしょうか。

施設整備課長

 まだ免震ゴムは入っておりません。実は、この工事に入るまでに庁舎の執務室の改修を居ながら工事を進めてまいりまして、地下の工事には着手をしております。これはもともと機械室等がありましたが、エネルギーセンター棟ができたことからそちらに移行して、免震ゴムを設置するために、やはり柱とか梁といった構造体を強化しないと有効に発揮できませんので、鉄筋を増やす、コンクリートを打つといった工事をしております。これからこの年末、12月から1月ぐらいかけて免震工事を予定しています。

新堀委員

 年末までかかるということですね。この説明書の17ページの記述で、11件の工事に着手するとともに、分庁舎の建て替えに向けた実施設計を行ったとありますが、まず、工事全体のスケジュール、そして、大変な額だと思いますが、金額の方も伺います。

施設整備課長

 正に11件の工事ということで、これは新庁舎、第二分庁舎及び本庁舎の3庁舎の改修工事の合計です。この3庁舎の改修については、平成26年度から平成29年度までの4箇年をかけて改修することとしており、全体の予算額は220億6,000万円となっています。

新堀委員

 正に、4箇年にもわたる長い工事、そして220億円を超える大規模な改修工事ということが分かったわけですが、平成27年度の支出額についてはどれぐらいだったか伺います。

施設整備課長

 11件ありますので、庁舎ごとにお答えさせていただきたいと思います。

 新庁舎に係る工事は3件でありまして、43億4,088万余円です。第二分庁舎は3件でありまして1億919万円です。本庁舎については4件で3億3,663万余円です。

 なお、電気設備については3庁舎をまとめて1件でありまして、17億4,597万余円です。

 工事のほかに工事の管理の委託等々もありまして、こちらが1億5,259万6,680円ということになっておりまして、合計では66億8,528万余円となっています。

新堀委員

 60億円を超える工事ということで、しっかりやっていただきたいと思いますが、ここからは、先日、当委員会で視察に行ったエネルギーセンター棟について伺いたいと思います。視察時にもお伺いしましたが、ちょっと分かりづらかったので再確認させていただきたいのですが、近年、地震、津波による被害が大変多いわけでありまして、その各地の被害を踏まえて、耐震に加えて津波対策は非常に喫緊の課題というか重要課題であると思いますが、まず基本的にこの新庁舎というのは、まず海抜何メートルなのかということを知りたいので伺いたいと思います。

施設整備課長

 こちらについては、新庁舎、全く平らということはなく、多少不陸がありますが、こちら海抜で申しますと3メートルから3.8メートルの間にあります。

新堀委員

 この新庁舎の周辺地区は、いわゆる県のハザードマップというものがあると思います。公式に、最大何メートル級の津波が来るというのを想定されているのでしょうか。

施設整備課長

 県で策定しております津波浸水想定図というのがありまして、県庁周辺の海岸線、場所でいきますと大さん橋の根元あるいは象の鼻パーク付近ですが、そちらでの津波の到達高さは最大で3から4メートルということになっています。ただし、海岸線から新庁舎は距離がありまして、津波が来てもだんだん減衰します。また、新庁舎の前にあります海岸からの建物により、大分津波の波が軽減されるということでありまして、新庁舎へ来るころには威力はだんだん弱ってくるというところです。

新堀委員

 3メートル、4メートル来て、新庁舎に来るまでにもろもろの建物等があって次第に弱まってくるということですが、東日本のときも想像を超える津波が来ました。

 この間の視察で、防潮壁と言いますか、あれを見たときに、1メートルにも満たないような板が上がってくるというシステムだったのですが、正直言うと、あれを見て少し不安になったところもありますので、ちょっとその辺は引き続き、あらゆる可能性を想定した津波対策を行っていただきたいと思います。

 それでは、質問を続けたいと思いますが、改めて、エネルギーセンター棟の設備の特徴について伺いたいと思います。

施設整備課長

 まず地震対策ですが、エネルギーセンター棟は新築で造りましたので、こちらは免震ゴムを入れた免震構造とさせていただきました。また、津波対策ということでは、今まで新庁舎の方には電気設備や機械設備が全て地下にありましたので、こういったものは浸水してしまいますと大事なときに機能しなくなります。そういったことでありますので、今回のエネルギーセンター棟では、新庁舎の地下にありました電気設備あるいは自家発電設備を3階あるいは4階にしまして、水がかぶらないといったことにさせていただいたところです。

新堀委員

 では、最後に伺いますが、今の発電設備等々が3階、4階ということですが、ちなみに3階の高さというのは何メートルになるのでしょうか。

施設整備課長

 細かい数字は抜きますが、1階当たりが4メートルぐらいですので2階で4メートル、3階で8メートル、4階では12メートルとなっています。

新堀委員

 今の数字を聞くと、とりあえずは大型の津波が来ても、この庁舎の心臓部と言えるエネルギーセンター棟は大丈夫ということが確認できたかと思います。

 それでは要望させていただきます。今回の視察や本日の質疑、庁舎全体の生命線とも言うべき新しいエネルギーセンター棟の災害に対する安全性については、とりあえずは確認できたところであります。今後、いつ発生するか分からない地震及び津波に備えた対策を万全にし、一日でも早い工事の完成を目指していただきたいと思います。

 しかしながら、今回の視察で、最近、世界各地でも横行しております大型テロあるいは犯罪といったものの対象になる可能性がある、いわゆる行政の重要設備といったところにおけるセキュリティー対策に関しては、少しまだ甘さも感じるところがありました。これからは工事に対処する分庁舎を含め、そういった部分も配慮しながら工事を進めていただくことを要望します。この質問は以上です。

 続きまして、被災地及び被災者の支援についてお伺いしてまいります。

 東日本大震災の復興は国全体の大きな課題でありますし、本県としてもできる限りの支援を継続していくべきだと考えます。この平成27年度の取組についてですが、まず、説明書の40ページに被災者用民間賃貸住宅借上事業費として4億6,600万円ほど計上されておりますが、この内容について伺いたいと思います。

災害対策課長

 本県では、東日本大震災の被災3県からの要請を受けまして、災害救助法に基づく応急仮設住宅として、一定の条件を満たす民間賃貸住宅について県が借り上げて避難者に無償で提供しています。被災者用民間賃貸住宅借上事業費は、避難者に提供している民間賃貸住宅の家賃、共益費等、借り上げで要する費用です。

新堀委員

 続いて、応急仮設住宅について伺いますが、福島県からの自主避難者への支援が平成29年3月で終了すると聞いております。この応急仮設住宅はどのような制度なのか確認したいと思います。

災害対策課長

 災害により住宅を失った被災者のうち、自らの資力では住宅を確保できない方々に対して、災害救助法に基づく生活再建支援として、被災県が提供する住宅ローン等です。応急仮設住宅は、被災県がプレハブ型の仮設住宅を建設して提供することが基本ですが、東日本大震災では、既存のマンションやアパートを被災県や避難者の受け入れ自治体が借り上げて被災者に提供する方法など、みなし応急仮設住宅として応急仮設住宅として扱うことが認められております。住宅の提供期間は原則2年ですが、1年ごとに延長が可能とされており、本県は被災県からの要請に基づいて、民間賃貸住宅の提供などを行っております。

新堀委員

 この3月で一定の期限を迎えるということですが、その後、これがまた延長されるということは決まっていないのでしょうか。

災害対策課長

 応急仮設住宅については更にもう一年、延長の要請をいただいております。ただ、先ほど御質問がありました福島県からの自主避難者については、平成27年6月15日付の福島県からの通知によりまして、平成29年3月31日をもって応急仮設住宅としての供与が終了するということになっています。

新堀委員

 こういった支援をできる限り長く続けるのが神奈川県としての使命だと思っておりますので、その辺ひとつよろしくお願いします。

 では、この件についての要望です。東日本大震災から5年が経過しましたが、被災地の復興にはまだまだ時間がかかると思われます。県として、引き続き被災地への職員派遣、あるいは被災地の方々への応急仮設住宅などの支援を、先方からの要望がある限り引き続きやっていただきたいと思います。

杉山委員

 東日本大震災から5年が経ちました。今、その中で災害救助法に基づいて、国の法律、そしてその国の法律に準じて我が県も、東日本大震災で被災された方々の受入れがありました。もう少し丁寧にお答えいただきたいのですが、住宅のみならず、神奈川県としてこの被災者の受入れ、例えばメンタルの問題ということもあったと思いますが、平成27年度決算において、具体的にこういうことをしましたということがもしあるようでしたらお答えいただきたいと思います。

災害対策課長

 神奈川県では、県内避難者のニーズにきめ細かく対応するという趣旨で、平成23年6月からかながわ避難者見守り隊という事業を実施しています。この事業、昨年度は神奈川県臨床心理士会に業務委託して、その職員が見守り隊として常駐し、更に、東日本大震災支援・情報ステーションで事業を展開しています。具体的な事業の内容ですが、交流会などの支援情報の発信ですとか、それには県内避難者などからの様々な相談への対応、更には電話による定期的な生活状況の聞き取りや助言といった形で、長期化している避難生活全般へのきめ細やかな支援を行っています。

杉山委員

 今、お答えいただいたとおりでありますし、また、神奈川県では金太郎ハウスなど、実際に現地の方に向かって様々な支援活動をしてきました。そういった意味で、神奈川県ができる、そういった今の被災地への被災者支援をしっかり肝に銘じていっていただきたいということで、私からも要望させていただいて新堀委員に返したいと思います。

新堀委員

 それでは、私から最後の質問でありますが、箱根山の火山対策について伺ってまいりたいと思います。

 災害時応急活動体制の強化の中から、平成27年度の箱根山火山対策について伺いたいのですが、まずこの10月4日に予知連絡会が開催されたということで、箱根、大涌谷の最新の状況について御説明いただきたいと思います。

応急対策担当課長

 10月4日に気象庁において開催された火山噴火予知連絡会が公表した箱根山、大涌谷の評価によりますと、箱根山は噴火の兆候は認められませんが、火山ガスなどに引き続き注意が必要であるとされております。県としては、箱根町と園地事業者との連携を図りつつ、火山ガス安全対策専門部会の委員の指導を受けながら、引き続き火山ガス濃度を含めた各種の安全対策に万全を期してまいります。

新堀委員

 正に、今の状況ではその火山ガスに注視しながらということがまず最重要ではないかと思いますが、平成27年度決算の支出額の中で、火山災害対策事業費として1億5,320万円の支出があります。かなり大きな支出だと思いますが、どのような事業を行ったのか伺います。

応急対策担当課長

 火山災害対策事業費の事業内容としては二つの項目に分けられます。

 一つ目は、大涌谷周辺などの火山活動等の観測及び監視する機器の整備です。

 二つ目としては、箱根山の火山活動の状況に応じた応急対策活動を実施するために、防じんマスクやゴーグル、ガスマスクなどを整備したものです。

新堀委員

 ガスを中心にしたもろもろの設備についての費用ということでありますが、今のお話の中で特に重要だと思われるのが、その観測及び監視機器の整備状況だと思います。こちらは現状、具体的にどのような感じになっているのかお伺いします。

応急対策担当課長

 観測及び監視機器の整備については、箱根山の火山活動の活発化を受けて、人的被害ゼロを目指して、その充実強化のために緊急に進めたものです。具体的には、熱赤外カメラや地殻変動観測装置、いわゆるGPSです。さらに、火山ガス観測装置などの機器を大涌谷周辺の地域20箇所に設置しました。また、情報収集発信用資機材として、火山活動の状況をリアルタイムに、県民の皆様や観光客に発信するライブカメラも設置しました。

 これらを整備することにより、箱根山の火山活動を詳細に把握して情報を発信する体制が強化されまして、県民や観光客の安全安心の確保につながる効果が得られました。

新堀委員

 正に、これからは大涌谷園地もオープンしていますし、ロープウエーも全線開通したところであります。観光客に対する施策というのが一番重要だと思いますので、ここに関してはお金をケチることなくといいますか、しっかりとここに使って観光客の安全を守っていただきたいと思います。

 では、最後に平成27年度の事業に対して、整備したもろもろの機器あるいはそれらの成果、そして平成28年度のこれからの対応について伺いたいと思います。

応急対策担当課長

 今回、観測及び監視機器を整備したことによりまして、箱根山の火山活動を詳細に把握することができ、情報を発信する体制が強化され、県民や観光客の安全対策につながったと受け止めております。これらの機器の整備を含む各種安全対策が、火山ガス安全対策専門部会の委員から安全対策が整った旨の評価を受けました。そして、箱根山火山防災協議会で、再開が可能であるとの結論がなされました。7月26日に大涌谷園地の一部と箱根ロープウエー全線が再開されたことが効果であると考えています。

 平成28年度以降も引き続き安全対策を推進するとともに、再び火山活動が活発化したり火山ガスの濃度が高まった場合には、県や箱根町、関係機関が連携して、速やかに、事案に応じた措置を講じるとともに、正確な情報発信を行い、10年先も人的被害ゼロを実現していきたいと考えております。

新堀委員

 では、この質問の要望をさせていただきます。大涌谷園地、そしてロープウエーに関しては開通して開園という形になっていますが、そうは言っても、まだ大涌谷の一部では火山ガス濃度によって立入規制がされている場所があるという状況です。本県としては、引き続き、箱根町や園地事業者と連携して、特に観光客の安全対策に関して万全な対策をとっていただきたいと思います。

綱島委員

 それでは質問させていただきます。

 初めに、振り込め詐欺等被害防止コールセンターについてお伺いさせていただきます。

 振り込め詐欺被害防止コールセンターでは、業務委託として3,564万円の支出がなされていますが、このコールセンターの概要についてお伺いさせていただきます。

警察生活安全総務課長

 県警察では、増加傾向にありました振り込め詐欺などの被害を予期するため、平成22年度から、この振り込め詐欺等被害防止コールセンターを設置して、以後、運用を図っているところであります。その業務内容は、特殊詐欺の被害防止を目的として、委員御指摘のとおり民間企業に業務を委託して、県内の各家庭、金融機関、コンビニエンスストア、タクシー会社などに対して、特殊詐欺の手口などの情報を電話でお伝えします。それに加えて、特殊詐欺の犯行に使われた電話番号に警告の電話を掛けるといった特殊詐欺被害防止に関する事業を行っています。

綱島委員

 この委託先は(株)データリンクスという会社ですが、これはどういった内容の会社でしょうか。

警察生活安全総務課長

 こちらは東京都新宿区にあります、コールセンター業務など専門にやっている会社でありまして、我々とは毎日連絡を取り合って、情報は最新のものを提供しております。その上で、専門的な知識の下、業務を推進していただいています。

綱島委員

 それでは、コールセンターから、様々な、家庭だとか銀行、タクシー会社だとか架電先が挙げられましたが、この架電先はどのように選定されているのかお伺いします。

警察生活安全総務課長

 通常はハローページなどを活用して、各御家庭に電話を掛け、県内で発生している特殊詐欺の手口などを示しながら注意喚起しております。しかし、より活動の効果を高めるためには、実態に即した新しい情報を提供することが重要であると考えております。

 そこで県警察では、各警察署からの発生に関する報告などを入手して、だましの電話がどこどこの地域で多く入っているなどといった情報を、逐次コールセンターの方に伝えております。それによって、コールセンターにおいては、その情報に基づいて、だましの電話が多く入っている地域の御家庭や金融機関等を選別して、集中的に電話を掛けています。

綱島委員

 所轄の警察や地域からの情報を基に、そのエリアのハローページなどを使って家庭に注意喚起を促しているということですが、これは単純に地域の所轄のエリアだけと限定しているのでしょうか。それとも、もう少しその範囲を広げて、その架電先を選定しているのでしょうか。

警察生活安全総務課長

 警察署単位ではなく、その入手した情報に基づいて、場合によっては広範囲に、場合によっては狭い地域ということでいろいろな場面があります。

綱島委員

 その時々によって臨機応変にそのエリアを選定しているということですが、先ほど、課長の御説明の中に、振り込め詐欺の電話番号に警告電話をこのコールセンターがするということですが、具体的にもう少し詳細をお伝えいただけますか。

警察生活安全総務課長

 これは警察本部から、犯人側の電話番号の情報をとりまして、それをコールセンターにお知らせします。その電話番号に対して、この電話を犯罪に使用するのであれば、使用を停止して直ちに警察に出頭することなどというアナウンスをつくっていただきまして、それを繰り返し流していく状況です。それによって、警告を当てるとともに電話を使えなくするという効果を期待しております。

綱島委員

 コールセンター側から、その振り込め詐欺の番号に警告をしてその番号を使えなくする、それはそれでよくやられていることは分かりますが、これは本来、その検挙に当たる県警察との関連というのはどのようになっているのですか。

警察生活安全総務課長

 捜査に有効な情報については、もちろん捜査の方に使わせていただいております。電話番号だけで、それが犯罪の捜査に役立つかどうかということが瞬時に分からないものについてはそういった活用をさせていただいています。

柳下委員

 関連でお伺いをします。今、綱島委員からるる質問がありましたが、この平成27年度決算で3,564万円の委託料が発生しているわけですね。一番ここで関心があるのが、振り込め詐欺、重大犯罪なわけですが、コールセンターを設置することによって、実際に、平成27年度にどれぐらいの効果があったということが、その辺の認識というのは県警本部の方ではされているのか。前年比、例えば平成26年度がこうだったのがコールセンターを設置したことによってこういう実績になっていますよとか、その辺が何か分かるものがあればお答えいただければと思います。

警察生活安全総務課長

 実際に特殊詐欺が増加してしまっていますので、大変お答えにくいところですが、コールセンターの活動に関して、実は各警察署に対して県民の方々から、事前に注意していただいたのでだましの電話だと気付くことができましたなどと、被害を阻止できたという内容の連絡を各警察署に対していただいております。これは本当の手集計ですが、平成27年度は232件でした。今年度に入りましても、9月末現在で104件のそういったお電話をいただいております。

柳下委員

 まあ、俗に言う費用対効果という言葉だけで割り切ってしまうと、こういうコールセンターの意義というかそれを計れないものだと思いますが、実際に、今二百数件のそういうお声があって未然に防ぐことができたという実績を挙げていく。ましてこのように委託をされて、当然そこには費用が発生をしているわけですから、そこを効率良く、コールセンターというのが存在していかなければいけないと思っていますので、その辺の県警とコールセンター委託先との取組のつなぎというのをしっかりと保ちながら、犯罪抑止に努めていただきたいと要望させていただいて戻します。

綱島委員

 今、柳下委員の方から、今、平成27年度の効果についてお伺いをさせていただきました。本当に振り込め詐欺等の被害防止について、コールセンターは高齢者等に対してタイムリーに注意喚起を行い、関係機関に対してタイムリーに情報提供が行えることから、非常に有効な被害防止対策であると私自身感じております。県警察においては、引き続き、特殊詐欺撲滅に向けた各種抑止対策を着実に推進していただくとともに、振り込め詐欺等被害防止コールセンターを効果的に運用していただき、数多くの被害を未然に防止していただくことを要望します。

 次に、交通死亡事故抑止の強化についてお伺いします。交通新規道路標識等整備事業で約27億2,000万円強が支出されております。その中で、平成27年度の信号機の設置状況及び改良状況についてお伺いします。

警察交通規制課長

 信号機の設置状況については、平成27年度は県下17箇所に新設しております。また、改良状況についてですが、これは県下206箇所の信号機に対して行っております。

綱島委員

 それでは、信号機の改良の内訳について、206箇所改良されたわけですが、この内訳についてお伺いします。

警察交通規制課長

 信号機の改良については種類が多くありまして、代表的なものを幾つか紹介させていただきます。

 まず、連続する複数の信号機で車両の混雑時、平常時及び閑散時など、状況に応じて10種類の制御パターン、これは信号でいうと青何秒、黄色何秒、赤を何秒というのを状況別に変えていますが、このパターンを10種類用意しまして、それぞれの曜日や時間帯によってパターンを切りかえて動作させる制御手法であります、プログラム多段系統化を50の交差点に行っております。二つ目としては、横断歩行者の押しボタン操作に反応して歩行者用信号灯器を青点灯させる押しボタン化を38箇所の信号機に、三つ目ですが、時差式、それから右折矢印信号灯器の増灯等を合わせて多現示化と申しておりますが、この改修を県下30箇所に行っております。それから、四つ目としては、歩行者用青信号を表示している間、視覚障害者等に対して、ぴよぴよとカッコーの擬音で誘導する装置であります。これを視覚障害者用付加装置と申しておりますが、これを県下15箇所整備するなどを行っております。

綱島委員

 今、何点かのプログラミングの変更だとか押しボタン等、時差とかいろいろ様々なその改良があったわけですが、この改良に伴う関連だと思いますが、この委託で信号機地域制御化改良及び設置に伴う調査設計委託として3,697万9,200円が支出されています。この改良に当たっては、この委託先のサーベイリサーチセンター外3社というところが、その現地調査などを行ってこの改良に至っているのでしょうか。

警察交通規制課長

 実際、その予算額にあります委託の調査内容として、信号機を新しく設置したり、それから改良を行うときにはその信号機の設定を行わなければいけません。先ほどの答弁の中で10パターンほど時間や曜日によって青・黄・赤の時間が異なるという話をしましたが、この各時間や曜日の車の流れている交通量、それから歩行者の交通量を調査した上で、その結果に基づいて設定を行うので、その委託の内容というのはそういった車や歩行者の交通量を調査する内容のものです。

綱島委員

 今年度17箇所の新しい信号機が設置されたわけですが、平成27年度中の信号機設置要望数に対して、幾つの要望数に対して17箇所だったのかお尋ねします。

警察交通規制課長

 先ほど答弁しましたとおり、平成27年度は17箇所に新設信号機を設置しましたが、これは平成26年度中に要望を139箇所受けておりまして、それに対しての設置基数が17箇所ということです。

綱島委員

 要望が139箇所で、結果的には17箇所の設置にとどまったということですが、この経緯についてお尋ねします。

警察交通規制課長

 この139箇所の要望に関して、実際にその場所を精査しますと、その大半において、道路幅員が狭い、歩行者の滞留場所がない、車両の交通量が少ない、それから、直近に既に設置してある信号機があるなど設置基準に適合しない場所が多くありました。このような中で、道路交通の実態、それから交通事故の発生状況等を勘案して、緊急性の高い箇所を精査した結果として、平成27年度については17箇所を優先して整備することが必要と判断した次第であります。

綱島委員

 今、様々なその設置に関わる基準に達しているか達していないかというお話しで17箇所ということになりましたが、これは、例えば、予算ありきという言い方がちょっと合っているかどうか分かりませんが、予算の中で例えば20箇所しかできない、だから様々な地元地域の要望は頂いているが、更にその中で基準を設けてつくっていかざるを得ないとか、そういう状況はありますか。

警察交通規制課長

 交通規制課の事業としては、信号機に関しては新設のほかに改良も行います。それから、道路標識、公安委員会が設置する標識、それから道路標示の予算も同時に、事業として交通規制課にて行っております。それらの状況を総合的に勘案した結果としての17基ということです。

綱島委員

 続いて、平成27年度の道路標識・標示の設置、補修状況についてお伺いします。

警察交通規制課長

 道路標識・標示の設置についてですが、まずは道路標識が可変式のもの、これは道路の交通状況によって制限速度のほう数字が変わるなどの可変式の標識が3本、それから固定式が5,870本となります。それから、道路標示についてですが、これは横断歩道で示しますと合計635キロメートル、実線、はみ出し禁止等の道路の中央部分に引く点ですが、実線で74.8キロメートルとなっておりまして、厳しい財政状況の中、交通状況の必要性、効果等について十分検討を行い、計画的に設置・補修を行っているところであります。

綱島委員

 あと、横断歩道が薄くなっているところを重点的に補修して直しているといったような対策をとられていたかと思いますが、その状況についていかがですか。

警察交通規制課長

 今、委員から御指摘のありましたとおり、道路標示、とりわけ横断歩道等が磨耗して見えづらいといった県民の皆様からの多数の道路標示の補修に関する要望は多数寄せられているところでありまして、県警としても重く受け止めております。

 例えば、平成27年9月時点での横断歩道についてですが、県内に横断歩道7万3,292箇所ありますが、同月の調査によって、その約13%に当たります9,512箇所が消えかかっている等著しく磨耗していることを把握しております。この状況を踏まえて、平成29年度末までにこの把握した横断歩道の補修を行うこととしました。この補修の進捗状況についてですが、平成28年9月末現在で、全体で約55%に当たる5,146箇所の補修を終えており、平成29年度末までに残りの補修を完了させる予定であります。また、横断歩道以外の標示について、例えば、止まれという一時停止のところにある道路標示などですが、こういったものに関しても平成30年度末までに重点的に補修してまいります。

綱島委員

 様々な交通死亡対策として信号機の設置や道路標識・標示の補修等をやっていただいているわけですが、実際にこのような取組で死亡事故件数は減っているのでしょうか。

警察交通総務課長

 平成27年中の人身交通事故の件数ですが、発生件数が2万8,313件、前年比でマイナスの2,121件でありました。亡くなられた方についても、平成27年中は178名ということで、これも前年比マイナス7人、けがをされた方は3万3,773人で、前年比マイナス2,225人となっておりまして、いずれも前年の平成26年より全て減少したという状況であります。

綱島委員

 死亡者数、けが等をされた方についても、取り方によりますが、一応は効果として減っているということですね。厳しい予算の状況の中でいろいろと平成27年度は効果を上げていただいているわけですが、本当にこの交通死亡事故抑止、強化というのは、本当に日々県民の安全・安心、命に関わる本当に大切なことだと思います。ですから、もちろん限られた予算ということが前提にはあるわけですが、一方では、未病と言えば予算が付く、一方では、こういう日々、県民が交通安全、事故等に直面している中で、なかなか予算の制限があって、県民の安全・安心の確保ができない、できないと言ったら大変語弊がありますが、こういった状況は、私はどうかなと思っております。

 ですから、もっとしっかりと県警察の皆様におかれましては、この県民の交通事故の抑止の強化、そして、県民の安心・安全を更なる御指導いただいて守っていただくことを要望して私の質問を終わります。

松本委員

 まず、私の方からは、県債管理目標と臨時財政対策債廃止に向けた取組について数点伺ってまいります。

 この県債管理目標でありますが、平成27年度に達成をした県債残高の減少について、それまで本県は、公債費の負担を減少させるために具体的な数値目標を設定をして、臨時財政対策債を含む県債全体の発行抑制に取り組んでいたところであり、その中における県債管理目標については、既に平成26年度にはプライマリー・バランスの黒字化、そして、平成27年度には県債全体の残高減少が達成されたわけであります。

 そこで、この管理目標について何点か伺いますが、まずは、当初はこの県債全体の残高の減少については平成35年までを予定していたわけであります。この目標年度が8年も前倒しで達成をされたわけでありますが、この要因についてお伺いします。

資金・公営事業組合担当課長

 県債残高の減少をさせる方法は大きく分けて二つありまして、一つは新規の発行を抑制することです。もう一つは、既に発行しているものについて公債費を増やして償還を増やすということです。

 まず、新規の発行抑制については、通常の県債は事業見直しによる節減や不要県有財産の売り払いなどによりまして、財源を確保して新規の発行抑制を行ってまいりました。さらに、臨時財政対策債、いわゆる臨財債については、国への働き掛けにより国の配分方法の見直しや配分割合の引下げが行われたため、発行額が減少して目標を前倒しで達成することができました。

 また、償還の方ですが、県債についても住宅ローンと同じように借換えという手法をとっておりまして、借換え時に借換えを行わず、先ほど申し上げましたような財源確保を行い、前倒しで返済することによって借換債の発行抑制を行いまして目標達成を前倒しでできたということです。

松本委員

 一つの要因として、今、お話し出ましたとおり、この臨時財政対策債、いわゆる臨財債の発行の額の減少が要因の一つだったということです。確かに、この資料を見ても平成25年度は臨財債の発行抑制が46億円、平成26年度はこれが246億円、そして、平成27年度は357億円という形で、大幅にこの臨財債の発行抑制ができているわけでありますが、一方で、この残高を見ますと、この臨財債の残高は増え続けており、ついに、この平成27年度決算においては県債全体の半分、つまり50%超えるに至っているのが現状です。そもそも、臨財債というものは、本来、交付税として国が確保すべきだと、地方債という形で地方自治体に一方的に押しつけられているものであり、いわば国の借金を肩代わりしているという認識が私はあると思っております。

 県では、この臨財債の問題点についてはどのようにとらえて、そして、どういった対応をすべきだと考えているのかお伺いします。

財政課長

 この臨財債は交付税の代替措置として、国が地方に地方債の発行を押しつけているということで、平成13年度に3年間の臨時的措置として導入されましたが、5度の延長により、現在、平成28年度まで延長されているものです。また、臨財債は財政力の高い都市部の自治体により多く配分されているため、本県の臨財債の残高は、先ほども委員からお話しありましたように年々増加し、平成27年度末には県債現在高全体の半分となり、財政硬直化につながる公債費増大の大きな要因となっており、こうしたことが問題だととらえております。

 本来、地方の財源不足は国の責任において税源移譲や地方交付税の法定率の引き上げ等により解消されるべきものであり、本県としては、この臨財債は速やかに廃止し交付税を復権すべきと考えています。

 併せて、廃止までの間にあっても、都市部への過度な傾斜配分を見直すべきと考えていまして、国に対して強く求めていくべきと考えています。

松本委員

 正にこれは、地方自治体の立場に立ってみれば、この制度については即刻廃止すべきだということは、かねてより至る所で伺っているわけでありますが、具体的にこの制度の廃止に向けてどういった働き掛け、あるいは取組を進めていたのかお伺いします。

財政課長

 本県は、先ほど御答弁させていただいたとおり、そういった課題認識の下、これまで一貫して臨時財政対策債を速やかに廃止するよう、また、廃止までの間にあっては、財政力の高い都市部へ過度な傾斜配分を見直すよう、あらゆる機会をとらえて国に訴えてまいりました。具体的には、九都県市首脳会議や関東地方自治体などと連携した国への要請のほか、本県単独でも国に働き掛けてきたところです。その結果、平成28年度の普通交付税の算定において、臨時財政対策債の配分割合は3年連続で引き下げがなされるなど一定の成果を上げています。

松本委員

 一定の成果として、この配分の引き下げがあったとおっしゃっていますが、これまで県としても、今お話にあったように、あらゆる機会を通じて国に働き掛け、これは即刻廃止すべきだという観点で働き掛けていくことだと認識をしております。

 しかしながら、国がこの8月に公表した平成29年度の概算要求では、引き続き、この臨財債の再度の延長が盛り込まれているようであります。これに対する見解、そして、これに対してはどのように対処していくのかお伺いします。

財政課長

 国は、平成29年度の概算要求時に、平成29年度地方財政収支の仮資産を作成しており、その中には臨時財政対策債が見込まれています。また、その平成29年度の臨財債の総額も前年よりも0.9兆円多い4.7兆円となっています。しかしながら、現時点で臨時財政対策債の延長は仮試算ということで最終決定されたわけではなく、臨財債の延長も含めた国の地方財政対策の決定は、例年、年末の12月に行われるものと考えています。そうしたことから、今年も12月に決定する平成29年度の国の地方財政対策に向けて、全国知事会などと連携し、国に対し引き続き粘り強く要望していきたいと考えています。

松本委員

 この臨財債でありますが、平成13年度に導入をされたわけですね。そして、当初は臨時的な時限措置という制度でありましたが、以来、16年も続いているわけであります。私の見解だと、常にもう国の方では臨時というような考えが崩れてきているのではないかなと思っているわけでありますし、また、これを受ける側の県の感覚に対しても、何となく臨時であるという意識が最近薄れているのではないかと思います。先ほど答弁にありましたように、一定のこの働き掛けによって、配分率の見直し等の抑制効果はあるのでしょうが、そもそもこの制度自体が、地方に対して国の交付税の代替措置という形で押しつけられているものでありますから、これをなくしていくことがニュートラルな状態であると私は思っております。

 最近では、この制度存続も仕方がない。であるならば、この配分率も踏まえ、少しでも働き掛けをしたいという傾向がとらえているのかなと思われるのですが、これは私の思い過ごしでしょうか。

財政課長

 本県としましては、決して、存続するという前提の下に立っているわけでなく、一貫して臨財債の速やかな廃止を訴えておりまして、制度存続は仕方ないとは考えていないところです。特に今年度は臨財債の期限であることから、従来にも増して廃止に向けた取組を進めたと考えておりまして、具体的には、これまで行っていた国への要請活動に加えて、一般県民にも広く周知を図るため、まずかなチャンTVで知事による臨財債の問題を解説した動画を配信したり、また、一般県民でも分かりやすい漫画を取り入れたチラシを作成し、例えばゴールデンウイークの庁舎公開時等でチラシを配布して、職員による制度解説や本県の取組についての説明を行うなど、廃止に向けた機運の醸成を図っています。このゴールデンウイークの庁舎公開で行ったアンケート調査では、6割を超える方から、臨財債はすぐに廃止すべきという意見も頂いたところです。

 そうした調査結果を受けまして、6月には黒岩知事自ら国に出向いて、こうした県民の声を届け、廃止を訴えかけており、本県としては臨財債を断固として廃止すべきものと考えています。

松本委員

 ぜひ、臨時的な措置ではあるが、これについてはしっかりと廃止ということが基本であるという姿勢は、しっかりと国に対して貫いていっていただきたいと思いますし、この県債の管理目標を掲げて発行抑制に取り組んできたことには、私は一定の評価をしたいと思っております。

 しかしその一方で、先ほども申し上げましたが、県債残高が占める臨財債の割合が50%を超えているということでありますから、依然として財政の硬直化が懸念されているところであります。今年の3月より新たに平成35年までに県債全体の残高を2兆円台に減少するという管理目標を掲げているようでありますが、一方で、先ほども申し上げましたが、この臨財債制度の再度の延長の動き、そして、今後を見渡せば公共施設の老朽化対策費、そして更には、2020東京オリンピック・パラリンピックの開催に伴う新たな財政需要といったことも想定をされるわけですから、目標の達成についてはそんなにすんなりといかない、非常に困難な状況であると言わざるを得ないわけであります。

 そこで、この新たな県債管理目標の達成を掲げているわけでありますが、この達成に向けてどのような取組を含んでいくのか、これは財政部長の決意を伺いたいと思います。

財政部長

 本県では、これまでも県債の発行抑制に取り組みまして、プライマリー・バランスの黒字化、それから県債残高の減少という目標は前倒しで達成してまいりました。しかしながら、県債残高というものは現在、平成27年度末で約3兆6,000億円ということで、公債費についても平成27年度決算で2,830億円と、本県財政にとって非常に大きな負担となっております。この県債管理の目指すところは、その公債費負担というものを少しでも軽減していく、抑制していくということにあると考えております。

 委員にも御案内いただいた新たな目標というのは、平成27年度末の現在高約3兆6,000億円を平成35年度までに6,000億円以上減らすというものでありまして、非常に高いハードルだと考えておりますが、この残高を減らしていかなければ、将来必要な事業に回すべき財源が公債費負担によって圧迫されてしまうということになってしまいます。

 そこで、引き続き徹底して施策及び事業を見直し、優先順位を見極めることにより、県債の新規の発行額を抑制してまいりたいと考えております。また、当然のことながら、臨財債の廃止についても、その機会をとらえて要請していきたいと考えております。

 さらに、この臨財債問題の根底には、地方の財源不足に対して交付税の原資が足りていない、不足しているということがあると考えております。今年度、平成29年度に向けて、国の概算要求の中には、所得税等から交付税の繰り入れを引き上げるという要求も出ておりまして、本県としてもこのような動きを後押しすべく要望を行っております。

 こうした取組によりまして、何としても新たな県債の管理目標を達成して公債費を抑制してまいりたいと考えております。

松本委員

 本県の公債費負担については、過去に大量発行を余儀なくされた。特にこの臨財債の償還がこれから本格化しているところから、今後も増加していくことは見込まれているわけであります。特にこの公債費というものは、義務的経費、いわゆる必ず支払わなければならないものであります。過剰な負担の増加はこの財政の硬直化に直結をするわけでありますので、まずはこの県債の発行抑制にしっかり取り組んでいただきたいと思いますし、それと同時に、今回の質問の中で声を大にして言いたいのは、この臨財債についての認識というのは、国の借金を県が肩代わりする理不尽な制度であるということは言うまでもなく、今回のこの決算審査意見書でも記載されているとおり、これまで以上に国に対して廃止を強く働き掛け、本来の姿である交付税の復権が実現できるよう、強い姿勢で交渉していただきますことを要望してこの質問を終わります。

 続きまして、警察費の中で、まずは暴力団対策について伺ってまいりたいと思います。

 平成27年、すなわち昨年は、日本のこの暴力団における非常に大きな過渡期がありました。昨年の8月末に指定暴力団6代目山口組が神戸山口組と分裂をして、全国規模の対立抗争が勃発しています。この分裂からもう1年余りが経過をしておりますが、いまだにこの対立抗争は継続をされており、社会全体に大きな不安を与えております。

 一方、神奈川県内でありますが、2月、3月に2件の対立抗争が立て続けに発生しました。4月以降については、発生はないと聞いております。これについては、神奈川県警察の取り締りばかりではなく、県民の暴力団の排除の認識の高まりといったものも非常に大きな効果があるのではと考えております。特に、この厚木市における6代目山口組弘道会傘下組織の暴力団事務所の使用差し止め訴訟の準備を進めていると聞いているところでありますが、この対立抗争の現状と県警察の取組、そして、地域住民による暴力団排除活動、更には来年に見直しが予定をされております、神奈川県暴力団排除条例の見直しについて伺ってまいりたいと思います。

 まず最初に、山口組の分裂に伴う対立抗争の現状と、そして、県警察の平成27年度の取組についてお伺いします。

警察暴力団対策課長

 6代目山口組と神戸山口組の対立抗争は、全国で昨年8月末から89件発生しております。4月以降、全国的には発生件数は減少しておりますが、岡山県や愛知県で拳銃による射殺事件が発生するなど予断は許されない状況にあります。

 一方、県内では2月と3月に2件発生したのみで4月以降の発生はありません。県警察では、本年3月9日に集中取締本部を設置して、重点的に両団体の取り締まりや県内の暴力団事務所の警戒などを行っているところであります。

松本委員

 様々な活動をしていますが、その中でまず最初にやるべきことは、この暴力団事務所の活動拠点をしっかりと排除をしていくことが重要です。これに関しては、やはり付近住民も大きな不安を持っています。その暴力団事務所の排除に向けた取組には、地域住民と協力をしながら様々なことをやっていくわけでありますが、どういった手法があるのか教えていただきたいと思います。

警察暴力団対策課長

 厚木市所在の暴力団事務所については、対立抗争の拠点となっている事務所であります。その手段の一つとして、(公財)神奈川県暴力追放推進センターが地域住民から委託を受けて、使用差し止めの代理訴訟の準備をしていると聞いております。

 なお、訴訟費用については、基本的には同センターが負担するものと承知しております。同センターの平成27年度予算においては600万円の訴訟費用が計上されております。

松本委員

 代理訴訟という新たな手法でやるということです。特に、これは今回に限らず、暴力団排除運動というものを先頭に立ってやると、その様々な報復を受けて被害を受けるというような事例が九州等で起きております。そういった中で、このセンターが代理でこの排除に向けた訴訟をやっていくことは大変意義があることだと思っていますし、また、これの実績を上げて、更なる取組を行っていっていただきたいと思います。

 次に、この県費の中の予算措置されているものに、不当要求防止責任者講習が計上されております。この講習の平成27年度の実施状況についてお伺いをしたいと思います。

警察暴力団対策課長

 不当要求防止責任者講習は、暴力団対策法に基づいて神奈川県公安委員会が県内の事業者に対して行う講習であります。講習は、県の公安委員会から委託を受けた(公財)神奈川県暴力追放推進センターが行っております。平成27年度の講習の実施状況は、実施回数が21回、受講者は2,373人でありました。講習には金融機関、不動産業者をはじめ、県や市町村の行政機関の方々が参加しており、講習では弁護士や警察官が部内講師となり、実例を交えて具体的な暴力団からの不当要求への対応法などを説明しております。

松本委員

 20回を超える回数で、2,000人以上の申込者、参加者がいたということですが、それでは、この不当要求防止責任者講習の実施を受けて、実際の効果はどの程度見える形であったのか、成果等も含めてお伺いします。

警察暴力団対策課長

 暴力団からの金品等の不当要求については、その要求に応ずることなく、警察への通報や会話状況を記録化していくことが極めて重要になります。このため講習では、具体的な対応要領を実例も交えて講習を行っております。その成果としては、不当要求に絡んだ事件の検挙や中止命令が挙げられます。平成27年度はなかったのですが、平成26年度には不動産会社に対する右翼の街宣を威力業務妨害事件で1件検挙しております。また、中止命令も平成26年度と平成28年度にそれぞれ1件発出しております。

松本委員

 それでは最後に、今まで、昨年の山口組の抗争等の話をしてきましたが、この神奈川県内で8割を占めております稲川会の勢力のこの間の推移と、それと来年に予定をしております条例の見直しについてお伺いをしたいと思います。

警察暴力団対策課長

 県内の稲川会勢力については、過去5年間で約360人減少し、現在は約2,100人です。

 次に、平成23年に施行された神奈川県の暴力団排除条例についてですが、県警察が県民等から行った意見聴取では、条例に関して効果があったという回答が多数を占めております。条例の見直しについては、これまでの運用条件を分析するとともに、他県の同種条例や暴力団対策として更に強化すべき点があるかないかを含めて検討をしています。

松本委員

 ぜひ、来年この見直しということでありますから、これまでの取組を踏まえて実施できる条例というものをしっかりと立てていただきたいと思います。

 それでは、この件についての要望を申し上げますが、山口組の分裂に伴う対立抗争は、県内では4月以降の発生はないものの、いまだに予断を許さない状況が続いております。今後、更なる抗争事件が発生する可能性も十分に考えられることから、県警察におかれましては、万が一にも対立抗争に県民が巻き込まれることがないように万全を期してもらいたいと思います。

 また、先ほど御案内がありましたとおり、この暴力団事務所の使用差し止め訴訟など、県内での暴力団排除活動が具体的な動きを見せていることは、これは注目すべき点であります。警察の方々には住民の保護対応策を含めて、当該団体の取締りを徹底し、訴訟を全面的に支援してもらいたいと思います。

 また、この県の暴力団排除条例は制定から5年で一定の成果を上げていることが分かりました。そして、県民の暴力団排除意識の高まりというものを非常に役立っていると考えております。現在は、この条例の見直しを進めていると聞いておりますが、暴力団事務所の新規設置禁止エリアの拡大などを行い、県民の安全と安心を守る条例とするよう前向きな検討をお願いしてこの質問を終わらせていただきます。

 次に、警察における救急訓練法についてお伺いしてまいります。

 近年、凶悪事件や多人数を巻き込む交通事故等が多発をしております。当然ではありますが、警察官はいの一番で事件・事故現場に到着をすることから、負傷者の救護あるいは二次災害防止のための措置をする状況も増加傾向にあると承知しております。

 また、最近は人口の高齢化、あるいは生活習慣病の増加に伴い、一般社会の中でも突発的な病の急変による救護措置に出くわす場面も多く、その重要性が指摘されています。

 そのような中、平成24年の第3回定例会の一般質問の中で、県内全ての交番や駐在所にAEDを設置すべきであるという私の提案を受け、現在は県警察の全ての警察署、交番、駐在所や一部のパトカーに694台のAEDが設置・配備されていると聞いています。

 こうした状況の中、事件または事故で負傷した人たちの応急手当を警察官が行わなければならない場面が多々あると思いますが、警察では人命救助の能力向上についてどのようなことをなされているのか、順次伺ってまいりたいと思います。

 まず、この警察における救急法の訓練はどのような機会に行っているのか、最初にお伺いします。

警察教養課長

 まず、警察官となりまして初任科生として警察学校に入校した警察官に対して、救急法の授業を1時限80分で20時限行っており、救急法の知識・技能を習得させております。

 また、警察署等においては訓練日を設けるなどして訓練を行っておりますし、指導者を養成するための訓練を警察学校等に集合させまして、年に3回から4回、1回について4日間程度行っております。

松本委員

 今お聞きしたとおり、救急法の訓練は相当な時間と機会をとらえて学んでいることが分かりました。その救急法の訓練内容について、どのようなものがあるかお伺いします。

警察教養課長

 警察署等における救急法の訓練は、救急法の上級の資格を有する警部補または巡査部長の幹部の中から指名されたものがまず指導しております。その訓練の内容ですが、大きく分けて四つであります。まず救急法の基礎知識、二つ目に手当ての基本、三つ目には心肺蘇生やAEDを用いた除細動等の一次救命処置、四つ目は傷や骨折の手当て・搬送などであります。

 訓練は、講堂や道場において、署員が救助する者とされる者と分かれて実技訓練を実施しておりますし、また、指導者向けの訓練では、大規模な災害発生時の被災現場を想定した実践的な訓練も実施しております。

松本委員

 次に、第一線現場における急病の訓練の平成27年度の実施状況についてお伺いします。

警察教養課長

 平成27年度の数値的なものになりますが、警察署員全体約1万2,000人のうち約8,500人、約70%が救急法の訓練を実施しております。そのうち、交番やパトカー勤務員について見ますと、約4,200人中3,800人、約92%が訓練を実施しております。

松本委員

 この訓練を、時間をとって、そして各部署において行っているわけでありますが、最後にこういった救命措置の訓練が役立った事例があれば、公務あるいはそれ以外も含めて、実績をお伺いをしたいと思います。

警察教養課長

 平成27年度ですが、一次救命処置を行った件数は全部で12件でした。うち10件についてAEDを使用して1人の方が蘇生しております。

 近年の救命事例を2件申し上げます。

 1件目は勤務中に救命したという事例です。これは、平成26年11月27日、港北警察署の地域課の巡査部長が、意識不明の人倒れという通報から、新横浜駅前で倒れている男性を発見しました。その方の呼吸や脈がないというところから心肺蘇生を開始するとともに、交番備え付けのAEDを持ってまいりまして、一次救命処置を実施した後に、到着した救急隊に引き継いで一命を取り留めたという事例がありました。

 それから、2件目は勤務以外、これは通勤途中に救命した事例です。平成25年5月30日、本部の暴力団対策課の警部補が通勤途中の京急の列車内において倒れ込む男性を目撃し、その方の呼吸や脈がないことから、到着した神奈川新町の駅で、ほかの乗客の方と協力してホームに搬送して、そこで心肺蘇生を開始するとともに、駅に備え付けられていたAEDを使用して一次救命措置を実施した後、これも到着した救急隊に引き継いで一命を取り留めたという事例があります。

松本委員

 最後に要望ですが、今、2事例を御紹介いただきました。当然、警察官は勤務中に警察施設に備え付けのAEDを使用しての救命活動というのが主な仕事でありますが、今のお話のように、勤務時間以外にも公共施設等に設置されているAEDを使いこなすことができるように、そして、救命できる能力があるということをはじめとしてお聞きをしました。すなわち、結果として警察業務の域を超えて、県内にAEDを駆使して救護措置を遂行できる県民が1万2,000人増加をする、したということに対して、まずは大変心強く感じています。

 私が以前、交番などにこのAEDを設置したらどうかと提案してから、もう数年が経過しておりますが、実際に設置はされているが、果たして、その使用状態及び稼働はどうなのかという、あるいは救命の能力が実際に備わっているかという不安もありました。今回、失われる可能性があった命を救った事例も実際にあるということで、このAED設置の効果と救急訓練の成果が着実に根づいていることを聞き、安心をしたところです。今後、2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催され、国内外から多くの人が訪れます。警備に従事する警察官に対し、引き続き、この人命救助の能力向上に向けた訓練を実施していただくとともに、テロ対策あるいは暴力団対策の強化などを、県民や国内外から訪れる人々の安全・安心のため、人的基盤の整備や治安維持に向けた警察力のなお一層の強化をお願いし、私の質問を終わります。

米村委員

 私からは未病サミットの取組についてお伺いしたいと思います。本県では未病の改善と最先端医療、最新技術の追求という二つのアプローチを融合させた取組を進めることで、超高齢社会を乗り越えるヘルスケア・ニューフロンティア政策を進めており、この根幹となるコンセプトが未病であると承知しております。

 こうした中、昨年10月、初めての開催となった未病サミットは、未病の概念の普及に力を入れている本県にとって大きな取組だったと思います。今年も先週12日からパシフィコ横浜で、最新の医療関連の商品やサービスを一堂に集めた展示会、ME−BYO Japanが開催されました。ここで、本県が力を入れているこの未病サミットについて、これまでの取組状況や成果、そして今後どのように進めていくのかお伺いします。

 まず、未病サミット開催の目的について確認したいと思います。

未病サミット担当課長

 開催の目的ですが、世界有数の速さで高齢化が進んでおります日本の中でも急速に高齢化が進む本県において、未病コンセプトを国内外に発信し、神奈川発の未病産業の創出、市場拡大を目指すとともに、県民の皆様には、未病に対する考え方の大切さを御理解いただきまして、主体的に未病の改善に向けた行動を促進していくことを目的に開催するものであります。

米村委員

 未病サミットの目的、未病の国内外への発信、そして未病産業の振興、また市場の拡大、そして県民への普及ということですが、昨年行ったその未病サミットでは、これらの目的に沿ってどのような取組を行ったのかお伺いします。

未病サミット担当課長

 昨年の取組ですが大きく三つあります。

 まず一つ目に、箱根で開催しました国際シンポジウムです。こちらは、国内外の様々な分野の専門家を招へいしまして、未病について、生活、科学、産業、社会システムといった様々な観点から議論していただき、その成果を未病サミット神奈川宣言としてまとめて、世界に向けて発信しました。

 二つ目は、横浜で開催しました展示会、ME−BYO Japanです。こちらについては、最新の未病関連の商品やサービスを一堂に集めたミニ展示会でありまして、ビジネスマッチングを促進するとともに、未病産業の最新動向をPRしたものです。

 三つ目は、10月の未病月間を中心に実施しましたME−BYOキャラバンという取組です。県内35箇所で、市町村や企業と連携して、未病を改善することを実感し、身近に感じていただくためのPRやイベントを行いました。

米村委員

 未病サミットというのは、国際シンポジウム、そしてME−BYO Japanといった展示会、そして、ME−BYOキャラバンと大きくこの三つ、三本立てで行っているかと思います。そこで確認しますが、この未病サミットという名称ですが、昨年度の正式名称は未病サミット神奈川2015in箱根で間違いはないでしょうか。

未病サミット担当課長

 未病サミット神奈川2015in箱根です。

米村委員

 まず、この未病の取組ですとか、大変、なかなか分かりづらいところがありますが、私的な誤解ではありますが、この未病サミット神奈川2015in箱根を、国際シンポジウムのことだとずっと誤解していまして、国際シンポジウムは箱根で行われたものですので、結局、未病サミットというと、イコール国際シンポジウムとちょっと誤解がありまして、ぜひ、分かりやすいネーミングを付けていただきたいと言わせていただきますが、先ほど言いました未病サミットの三つの取組の実施に当たっては、どのような体制で取り組まれていたのかお伺いします。

未病サミット担当課長

 未病サミットの開催目的であります未病コンセプトの発信、あるいは、未病産業の創出や県民の行動の変革を促進するためには、産学官が連携して取り組んでいく必要があります。こうしたことから、企業、アカデミア、県、市町村で構成する実行委員会を設置しまして、そこを推進母体として様々な関係機関とも連携して、シンポジウムや展示会などを実施しました。

米村委員

 まず、実行委員会を中心にこの未病サミットを取り組まれているということですが、この実行委員会というのはどのような組織であるのか、委員の構成であったり設置の目的についてお伺いしたいと思います。

未病サミット担当課長

 この実行委員会については、国際シンポジウムですとか展示会等の実施計画の策定、あるいは未病の円滑な運営を目的として設置しました。委員構成として、実行委員長には国立研究開発法人理化学研究所の理事に務めていただいております。市町村については、未病の戦略的エリアであります県西地域に、2市8町にはME−BYO Japanの開催地であります横浜市に、未病を治す半島宣言を出されました三浦半島から横須賀市に御参画いただいております。また、県内に事業拠点を置く企業ですとか大学、研究機関などにも御参画いただいております。

米村委員

 この実行委員会の中には、市町村を含め、また、いろいろな民間の方々も含まれての組織構成となっておりますが、この実行委員会の経費はどうなっているのか、この経費の使途を併せてお伺いしたいと思います。

未病サミット担当課長

 実行委員会の全体経費ですが、県・市町村の負担金、あるいは企業の協賛金をもって充てています。昨年度の収入については、企業の協賛金で6,500万円、県・市町村の負担金で3,220万円、合計9,720万円となっています。

 一方、支出については、国際シンポジウムの開催費用として約3,300万円、展示会開催費用として約2,800万円、その他、国際シンポジウムや展示会の企画運営あるいは新聞記事広告、普及啓発イベントなどの費用として、計3,600万円となっています。

米村委員

 資料を見ますと、県の負担金としては3,000万円を実行委員会へ支払っているとあります。ただ、取組の費用対効果、1年かけて未病サミットの様々な取組を行っておりますが、3,000万円の費用を出しているというところで、県民への理解というのはなかなか難しいと思っております。昨年の未病サミットでは3,000万円という支出をしておりますが、どのような成果があったと考えているのかお伺いします。

未病サミット担当課長

 成果ですが、まず、箱根で開催した国際シンポジウムでは、WHO世界保健機関ですとかハーバード大学など国内外の様々な分野の専門家の方による活発な議論の結果、今後の課題ですとか取組の方向性をまとめました未病サミット神奈川宣言が採択されまして、本県から国内外に向けて未病コンセプトを発信できたこと、また、未病コンセプトが超高齢社会を乗り越えるモデルとして大変重要であるという合意が得られたことは大きな成果であると考えております。

 また、横浜で開催した展示会ですが、出展した企業からは、ビジネスパートナーが見付かったというお話も伺っております。また、その後、神奈川県で未病産業研究会という取組をやっておりますが、こちらに入会する企業も増加するなど、未病産業の創出市場の拡大につながっていると考えております。

 さらに、展示会ですとか県民向けのイベントなどを通じて、未病に関連する最新の商品ですとか、サービスを実際に見て体験していただくことで、県民の皆様には未病について理解を深めていただくことができたのではないかと考えております。

米村委員

 この、年間を通した未病サミットの取組ですが、恐らく、国際シンポジウムというのは、本当にこの未病の取組の川上の話であって、学術的な研究レベルでのいろいろな提言があり、展示会の方では、民間のビジネス的な縁での中間層の広がりがあるかと思います。ただ、本当に一番川下である県民への広がりというところでは、先ほどの答えの中では、県民には広がってきているというお答えでしたが、どうしても、まだまだ県民への周知というところは足りていないと感じております。

 この予算、未病サミットに関しては3,000万円の負担金を出しておりますが、未病に関する取組というのは、それ以外にも多く支出されていると思っております。そんな中で、県民にいち早くその効果を実感していただく必要があるかと思いますが、そこに関して、改めて県民への周知というところでの取組を改めて伺います。

未病サミット担当課長

 県民に対しての周知ということですが、昨年は、先ほども御答弁しましたが、とにかく、できる限り多くの場所でその未病という言葉の周知を図っていきたいという点で、市町村等が実施する健康管理イベントなどを巡回して、県がブースを出展して未病に関するPRを行いましたが、そのPRの効果が十分でないというところも、一つ課題として私どもも感じておりまして、まずこのイベントについては今年度、先ほどの巡回するパターンに加えて、県が市町村と企業と連携して、例えば未病に関する講演ですとかステージイベント、健康度チェック、あるいは未病の商品・サービスの体験などができる県民フォーラムを新たにやることにしまして、今年は県内6箇所で開催する予定です。

 さらに、既存のME−BYOキャラバン、巡回型のものについてもなるべく体験ができるような形で、目に見える形で普及啓発を図っていきたいと考えております。

米村委員

 今年度の取組を伺いましたが、未病サミットが昨年行われて、これは今年も続いております。一過性のイベントではないかと思いますが、今後、この未病サミットの取組をどのような方向性で進めていくのかお伺いします。

未病サミット担当課長

 今後の方向性ですが、この未病コンセプトを社会全体で定着させ、未病産業の創出あるいは市場拡大を目指すといったこと、あるいは、県民の行動変革を促進していくためには、この未病コンセプトを強く発信できるこの未病サミットは非常に、我々としては重要である、重要な取組であると考えております。

 今後の具体的な取組については、先ほど御答弁申し上げました実行委員会の方で事業計画を策定していくことになります。今後に向けては、市町村との連携を一層強化することで県民が一人でも多く未病について理解を深め、主体的に健康の維持増進に取り組んでいただけるように努めていきたいということ、さらには、他の都道府県ですとか海外とのネットワークも強化して、国内外に未病コンセプトを強力に発信し、未病産業の創出、市場拡大を目指していきたいと考えております。

米村委員

 それでは要望を申し上げます。この未病の取組、知事が懸命に声を上げて取り組んでおりますが、県民に周知されているというところでは、その取組がまだ足りていないと感じております。先ほども申し上げましたように、この未病に対する取組というのは、多くの予算を掛けていると思っております。その予算に見合った効果が出るように、これからもしっかりやっていただきたいと思います。この未病の取組は、超高齢化に対する取組というところは理解するところではありますが、いち早く、その県民に具体な効果というか商品として市場としての商品が手に届き、そして、その効果が表れるようにしていかなければなりません。いち早く県民の方に周知、そしてその効果が実感できるように取り組んでいただきますよう要望します。

 続きまして、県有財産の有効活用について伺っていきたいと思います。主要施策説明書の17ページ、金融財産の適正な管理と総合的企画調整の推進について伺っていきます。

 まず、この関連で、神奈川県一般会計・特別会計歳入歳出決算調書316ページからの財産に関する調書には、公有財産の土地及び建物の面積が記載されておりますが、土地について全体の価格は幾らになるのか、行政財産と普通財産に分けてお知らせをいただきたいと思います。

財産経営課長

 公有財産のうち、土地についての平成27年度末全体の価格は約1兆3,683億3,000万円になります。そのうち約92%、約1兆2,639億6,000万円が行政財産で、残りの約8%、約1,043億6,000万円が普通財産です。

米村委員

 普通財産は約8%、1,043億円ほどあると伺いましたが、その中でも、県がまだ利用していない土地があり、その利用していない土地は地元の市町村であるとか民間への売却という流れになっていると思います。そこで、主要施策説明書には、県有財産の売却により110億円の収入とありますが、午前中の質疑の中で平成27年度は元県立藤沢高等学校の売却がありましたが、ほかにどのような土地を売却したのかお伺いします。

財産経営課長

 平成27年度は県全体で47件の土地を売却しましたが、先ほどの藤沢高校跡地以外に主なものとして、秦野高等職業技術校跡地を25億1,750万円で売却し、また、京町職員アパート寮の跡地を11億1,555万円で売却したといった状況です。

米村委員

 次に、現在県が利用しておらずまた今後の利用の予定もない、いわゆる未利用の県有地はどれぐらいあるのか、併せて、金額に直すと幾らぐらいになるのかお伺いします。

財産経営課長

 県が直接利用していない普通財産の土地は、平成27年度末で419件となりますが、そのうち貸し付け、また、今後の県利用の予定がない、いわゆる未利用地は123件になります。また、その金額ですが、県の県有財産台帳の価格で申し上げますと約87億円となります。

米村委員

 こうした未利用の県有地の中には、今132件あると言っておりましたが、今後とも売却が見込めるものと、またそのまま売却が見込めないものあると思いますが、現在の状況というのはどのようになっているのでしょうか。

財産経営課長

 未利用地123件のうち、今後売却を見込めるものは27件、売却を行うことが難しい、いわゆる利活用困難なものは96件となります。

米村委員

 この96件が売却が見込めないという状況ですが、その理由というのはどのようなことによるのでしょうか。

財産経営課長

 売却を見込めない理由ですが、例えば境界確定ができない、また、崖地や帯状地などの形状に問題がある、道路に接していない、また、狭い土地で単独利用が困難といった理由が挙げられます。

米村委員

 この未利用の県有地に関しては、そのままですと、草刈りであったり、またごみが捨てられたりすると、そこの撤去の費用など維持管理の経費が掛かってくると思います。今、財産経営課が管理しているその未利用地で、維持管理の経費はどのくらい掛かっているのかお伺いします。

財産経営課長

 平成27年度末現在、財産経営課では46件、約7万平米の未利用地を管理していますが、それらの維持管理に掛かった経費として、草刈りや伐採などで約420万円、フェンスの改修などで約96万円、ごみ処理については約4万円、合計約520万円掛かっております。

米村委員

 財産経営課が管理して、掛かっている維持管理費用は520万円ということでしたが、そうではない、それぞれの局が持っているそういった土地も含めると、まだまだ維持管理の経費が掛かってくると思います。今、この厳しい財政状況の中では、土地を売却することによって収入の確保を図ることも大事ですが、やはり維持管理コストの削減も大事であると考えております。私の地元の方でも、やはりその県有地が空き地のまま活用されていないという声も聞いております。空いているのであれば、簡単な公園でもいい、広場でもいいから使いたいといった声も聞いたりもします。

 そこで、多少でもそういったところを利用することができれば、単純に草刈りの経費が削減できるとか、ごみの管理といったこともできると。いろいろなコストの削減にもつながると思いますが、この未利用地を使いたいといった希望に関しては、どのように対応されているのかお伺いします。

財産経営課長

 未利用地の利用希望ということですが、まず、未利用地でも近いうちに売却手続をとる土地については、測量など売却に向けた準備作業があることから、基本的には、利用希望があってもお応えすることは難しいと考えております。

 一方で、売却が困難な土地ですとか、また当面、売却予定がない土地については自治会等の地域の団体から利用希望があれば地元の市町村と調整し、市町村に貸して地域の方々に利用していただくといった事例もあります。

 このように、売却まで時間がある、または、売却の見通しの立たない場合には貸し付け等の利活用を図ることとしております。

米村委員

 次に、視点を少し変えて、この行政財産を活用した収入確保の取組状況を伺います。

財産経営課長

 行政財産を活用した収入確保の取組ですが、自動販売機設置場所の貸し付け、ネーミングライツ、庁舎等駐車場のコインパーキング化の取組といったものが挙げられます。

 まず、自動販売機設置場所の貸し付けは、行政財産の貸し付けの手法を活用した取組で、平成27年度は県全体で965台分、約7億円の収入を確保しました。

 次に、ネーミングライツですが、いわゆる命名権料を頂いて施設の維持管理運営費に充当するといった取組ですが、平成27年度は保土ヶ谷公園野球場、湘南大橋、芦ノ湖キャンプ村など8施設で実施し、県全体で約940万円の収入を確保しました。

 庁舎等の駐車場のコインパーキング化は、合同庁舎、自動車運転免許試験場、県営住宅などで実施しており、平成27年度は県全体で約1億6,000万円の収入を確保しました。

米村委員

 収入の金額ですが、それぞればらつきがあるかと思います。自動販売機の設置場所の貸し付けに関しては7億円の収入で、これはかなり大きな収入だと思いますが、この辺は何か工夫をしているところがあるのか、また、この7億円という数字はもっともっと伸ばすことができるのかお伺いしたいと思います。

財産経営課長

 自動販売機設置場所の貸付実施に当たり、まず工夫している点ですが、貸付期間は3年間を基本としておりますが、なるべくそろえて全庁で一斉に更新をかけます。また、入札による場合にも、保健所の許可が必要なカップ式の自動販売機と、いわゆる缶とかペットボトルの自動販売機といったものの入札物件を分けることで入札参加をしやすくする。こうした工夫と一斉更新というスケールメリットを生かすことで、7億円の収入を確保しております。

 また、今後伸ばす余地があるのかという御質問であったと理解しておりますが、自動販売機設置場所の貸し付けは、導入してからもう6年は経過しておりますので、ここで全庁的に、既に入札にもう導入できるものは全て導入しているといった状況ですので、基本的には台数の増というものは、大幅な伸びというものは期待できるところではありません。現状を維持していくものと考えております。

米村委員

 一方で、このネーミングライツの取組というのは、980万円しかないと感じております。神奈川県には様々な行政財産を持っていると思いますが、この金額というのはもっと伸ばせるものではないのかなと考えますが、今後、このネーミングライツは、どのような考え方で進めていこうとしているのかお伺いします。

財産経営課長

 ネーミングライツの今後の取り組み方ですが、今後少しでも多くの企業にネーミングライツパートナーになっていただくよう努力していきたいと考えております。具体的には、企業の皆様の発想で、施設やネーミングライツ料といったものを提案していただく提案型の募集などに取り組んでいきたいと考えております。

米村委員

 次に、施設駐車場のコインパーキング化に関して伺いたいと思いますが、具体的に申し上げますと、私の地元平塚では、10月の頭に平塚合同庁舎の近くに大型施設がオープンして、駐車場がどこも満車で、相当需要が高まっていると考えております。また、この合同庁舎の周辺には平塚市役所、美術館、博物館、図書館といった施設がありまして、平塚市としては、市が持っている施設の駐車場を有料化していこうという計画があります。そうなると、この県の合同庁舎だけが、今、無料のまま通常の駐車場という形で、周りが有料化してしまうので、合同庁舎に直接用がない人たち、もしかすると大型商業施設を使うために合同庁舎に駐車をして、駐車場代わりにしてしまうのではないかという心配があるのですが、平塚合同庁舎の駐車場に関しては、こういったコインパーキング化の事業を進めていく考えはないのかお伺いします。

財産経営課長

 平塚合同庁舎の駐車場ですが、以前、実施しました事業者ヒアリングの結果からは、場所としましてはコインパーキング事業の市場性があると認識しております。

 そうしたことから、県としてもコインパーキング化を検討していますが、平塚合同庁舎の駐車場は隣接の平塚警察署の駐車場も一部兼ねており、コインパーキング化の実施に向けては幾つか課題があります。具体的には、庁舎駐車場のコインパーキング化は庁舎の閉庁日にどれだけ収益が得られるかといった点で、事業採算性が民間事業者には判断されますが、事業者ヒアリングで複数の事業者から、警察署には閉庁日がありませんので、収益が見込みにくいといった意見を頂いているものと思っております。

 しかしながら、警察署と共用の駐車場であっても、コインパーキングをやってみたいという事業者もいますので、県としては導入に向けて検討を進めています。

米村委員

 ぜひ、このコインパーキングだけではなくてネーミングライツ、また自動販売機設置等を含めて、収入を確保する取組をぜひ進めていっていただきたいと思っております。

 また、要望ですが、未利用の県有地は、ただ保有するだけでは維持管理等が発生してしまいます。売却収入として利益を出すことも必要でありますし、使っていない土地に係る維持管理コストの低減にも積極的に取り組んでいただきたいと思っております。そして、行政財産に関しても、例えばネーミングライツはまだまだ確保が見込める状況にあると思っておりますので、ぜひ一層の有効活用に努めていただきたいと思います。

 続きまして、国民保護への取組について伺っていきたいと思います。昨年度に初めて、この神奈川県で国民保護訓練が行われました。国際的にテロが頻発する中で、ラグビーワールドカップや東京オリンピック競技会の開催会場となる本県では、テロへの対応というのは重要な課題となっております。

 まずお伺いしたいのは、国民保護の日ごろの取組として、本県はどのようなことを行っているのかお伺いします。

危機管理対策課長

 国民保護に関して、テロなどの発生に際しては関係機関が連携して対応すること、そして住民一人一人が国民保護の仕組みを理解して、テロ等が発生した際に適切に対応することが大切です。そのため県では、毎年度関係機関と連携して、国民保護の図上訓練を実施してまいりました。また、地域の防災リーダーとなる方を対象とした、総合防災センターが実施している自主防災組織リーダー研修会の中で時間を頂いて、国民保護に関する説明を行っております。また、さらに県では、国民保護について分かりやすく説明したパンフレットを作成して県民の方へ周知を図っております。

米村委員

 日ごろの取組としては、その図上訓練をされているということで、また、昨年度は実動訓練として、その国民保護の訓練をしました。図上訓練と実動訓練、どのような違いがあるのかお伺いしたいと思います。

危機管理対策課長

 図上訓練は、一定の事案を想定した対応を机上の地図を基に検討するもので、関係機関との情報受伝達の中での検証や関係機関の状況判断力の向上などに有効であります。

 一方、実動訓練は実際に人員や資器材を動かして行う訓練なので、参加機関が計画した対処方法の問題点の洗い出しや、それぞれの役割の理解、そして、連携体制の強化などの点で有効であります。

米村委員

 それでは、昨年行われた国民保護実動訓練の概要についてお伺いしたいと思います。また、どのような特徴があったのかというところを併せてお伺いしたいと思います。

危機管理対策課長

 今回の実動訓練は、国民保護に関する防災関係機関の連携体制の強化と県民の危機管理意識の高揚を図るために、本県初の実動訓練として行いました。概要としては、本年1月26日にサーティーフォー相模原球場などを会場として、国・相模原市のほか警察・消防・自衛隊などの機関が参加して実施しました。

 訓練の内容としては、大規模なスポーツイベントの開催中にサリンが散布され、多数の負傷者が発生するとともに、近隣の住宅地への爆破予告の後で不審物が発見されるという想定の下、被災者の誘導、サリンに対する除染、応急救護、医療機関への搬送を行ったものです。

 特徴としては、国・県・市・警察・消防・自衛隊・在日米軍の消防部隊、医療機関など43機関、約850人という多数が参加した訓練であり、中でも在日米軍の消防部隊が国民保護訓練に参加するのは全国で初めてだったことが挙げられます。

米村委員

 今回の実動訓練の成果について、本県はどのように考えているのかお伺いします。

危機管理対策課長

 この訓練の成果として、初動対応から救出・救助、除染、医療搬送など実践的な訓練によって災害時の連携体制が確認できたこと、そして、関係機関とのテロ災害への対応のノウハウの共有と、お互いに顔の見えるネットワークの構築が図られたことが大きな成果だったと考えています。

 さらに、行政機関だけではなく、近隣の自治会の皆様が避難所の設置・運営を連携して行うなど、地域ぐるみで訓練を行うことができたことも大きな成果だったととらえております。

米村委員

 顔の見えるネットワークができたというところで、先ほどの答弁にもありましたが、在日米軍が参加をした訓練というのは本県が初めてだということだと思います。アメリカの基地が多い本県ならではの訓練ができたのかなと感じております。

 ラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピックに向けて、神奈川県はこれからどのように国民保護に取り組んでいくのかお伺いします。

危機管理対策課長

 大規模テロなどの国民保護への対処を進める上では、国や市町村はもとより、警察や消防、自衛隊、医療機関などの関係機関と連携していくことが重要です。そのため、引き続き国民保護の訓練を実施してまいります。

 また、消防学校に化学テロや生物テロなどに対応できる資器材を整備して、そうした災害への教育や訓練を強化することによってテロ災害への対応能力を高めていきます。こういった取組を通じて、県民の皆様の安全と安心の向上に向け万全を期してまいりたいと考えております。

米村委員

 要望にさせていただきますが、これから2019年、2020年と国際的な大会の開催が控えておりまして、この国民保護の取組というのはますます重要になってくると思いますが、今回の国民保護訓練というものは、相模原という政令市、ある程度大きな規模の自治体であり、資器材もそろっている地域でのテロが予想されたというところで行っていると思います。また、多くの神奈川県官公庁を抱えておりますし、いつどこでこういったテロ被害が起きるか分からない中、一般市においても資器材の充実を図ることが重要であると考えます。自治体ごとの消防力、防災力の差を埋めていくことがこれからの課題であると思います。これからも国民保護訓練などを通して、国や市町村、警察や自衛隊など関係機関との連携を深めてこの取組を進めていっていただきたいと思います。以上で私の質問を終わります。

西村委員

 早速ですが、警察費の中から高齢運転者対策について伺ってまいりたいと思いますのでよろしくお願いします。

 まずは、現在の運転免許制度における高齢者対策について、その概要と導入をされた背景について伺います。

警察免許課長

 現行の運転免許制度における高齢運転者対策について、主なものとして二つあります。

 一つ目は、高齢運転者講習、二つ目は認知機能検査になります。

 一つ目の高齢運転者講習についてですが、これは70歳以上の方に運転免許証の更新時に受講していただくものです。この講習は平成10年から行っておりまして、当時、高齢運転者が交通事故を起こす比率が他の年齢層に比較して高く、その原因の一つは、加齢に伴って身体機能が低下する傾向がありますが、それを自覚せずに運転していることが挙げられました。そのため、運転免許証を更新する機会に実際の自動車を運転して身体機能の低下を自覚してもらい、これに応じた安全な運転方法を学んでいただくためのものと承知しております。

 次に、二つ目の認知機能検査ですが、これは75歳以上の方に高齢者講習を受講する前に受けていただくものです。この検査は平成21年から行っておりまして、先ほど申し上げました高齢運転者の交通事故の割合が高いのに加え、自動車の安全運転に影響を与える認知症の有病率が加齢に伴い高くなることから、認知機能の状態を簡易的な検査によって判定し、その結果に応じた高齢者講習を行うためのものと承知しております。

西村委員

 その認知機能検査ですが、その検査結果の違いによって更新手続に影響はあるのでしょうか。

警察免許課長

 結論から申し上げますと、影響はありません。もう少し詳しく説明させていただきますと、認知機能検査というのは約30分の検査でありまして、検査項目は三つあります。一つ目は、時計を見ずにおおよその時間感覚を答える時間の見当識、二つ目は、一度見たスライドに、少し時間がたってから後で何が書かれていたかと答える手がかり再生、三つ目は、時計の文字盤と指定された時間をその中に長針と短針で時刻を記入する時計描画があります。検査結果には、記憶力、判断力の程度によって3段階あり、低くなっている、かなり低くなっているところが第1分類です。それから、少し低くなっているところが第2分類、心配がないところが第3分類と、この3段階に判定されます。

 いずれの結果でも、先ほども申し上げましたとおり更新手続には影響ありません。しかしながら、低くなっている第1分類と判定された方が、信号無視あるいは一時停止などといった認知機能の衰えにより起こりやすいとされる特定の違反をした場合、公安委員会から認定医による臨時適性検査を受検していただく旨の通知をします。

西村委員

 その臨時適性検査について、もう少し御説明いただけますか。

警察免許課長

 ただいま申し上げました臨時適性検査といいますのは、公安委員会が運転適性の有無について検査を行うものです。この検査を受ける主なケースを挙げますと、先ほど申し上げたケースですが、75歳以上の方に更新時に認知機能検査を行いまして、先ほど言いました記憶力、判断力が低くなっている、いわゆる第1分類と判定された方が法令で規定された交通違反をしたときです。そのほか、これは年齢には関係ないですが、運転免許の保有者が認知症やてんかん等の病気の症状や身体の障害によって自動車等の運転に支障があると疑われる場合などがあります。

西村委員

 ということは、交通違反が明るみに出ない限りは免許の更新がされてしまうのかなと。運転に適性が認められなかったとしてもというのは、懸念するところですが、こういった声を受けてでしょうか、平成29年3月12日改正道路交通法が新たにまた施行されていくわけですが、ここで高齢運転者に係る制度がどのように変わっていくのか、概要について伺いたいと思います。

警察免許課長

 来年3月に施行される改正道路交通法において新たに実施される対策として、臨時認知機能検査と臨時高齢者講習の二つがあります。

 まず一つ目の臨時認知機能検査についてですが、現在、75歳以上の高齢運転者は、3年に1度の免許更新の際に認知機能検査を受検することとなっております。改正後は、今の制度に加えて、更新時期とは関係なく、信号無視や一時停止などの特定の違反をしたときに臨時に認知機能検査を受検することが義務付けられます。

 二つ目の臨時高齢者講習についてですが、先ほどの臨時認知機能検査の結果、認知機能が低下し運転に影響をするおそれがあると判断された方、若しくは判定された方、いわゆる、先ほど来申し上げております第1分類と判定された方は、機能低下を補う運転ができるように臨時に高齢者講習を受講することとなります。

 そして、もう一つ重要なものとして臨時適性検査制度の見直しがあります。改正内容として、認知機能検査を受けていただいた結果、第1分類と判定された方は、違反の有無を問わず臨時適性検査を受けていただくことになります。

西村委員

 より多くの方が臨時適性検査を受けるようになるとおおむね理解をしましたが、そこで気になるのが、先だって新聞報道にこうありました。現在、いわば2015年中に医師の判断を求められ実際に診断を受けて診断書などを提出した人は、臨時適性検査でちゃんと医師の診断書を出した人と理解していいのでしょうか。神奈川県は139名だった。ところが、今度、この道路交通法が改正をされると、今言ったように臨時適性検査を受ける方が広がってしまい、その想定の対象者数は2,500名になる。18倍に広がるということですね。果たして、それだけ急激に増加をして、これに対応して改善モデルを運用することができるかどうかというのはとても心配ですが、新制度に移行するに当たって、課題とその対応についてどのように取り組んでいらっしゃるのかお話しください。

警察免許課長

 ただいま委員御指摘のとおり、臨時適性検査対象者が大幅に増加することが予測され、我々としても大変重く受け止めております。

 主な課題としては二つ挙げられます。一つ目は、臨時適性検査の対象者の増加に伴う医師の確保、二つ目は、高齢者やその家族からの相談を受理する職員の育成になります。

 この課題に対応するため、一つ目の医師の確保については、現在認知症に係る認定医24人を確保しておりますが、更に医師会などに対する働き掛けを行い、認定医の増加に努めております。また、認知症の診断が可能な医療機関についても県警のホームページで案内するとともに、それらの医療機関に対しても主治医としての診断をしていただけるように働き掛けを行ってまいります。

 二つ目の職員の育成については、臨時適性検査の受検や運転免許の自主返納に係る相談について、高齢者御本人はもとより御家族の心情に配慮しながら適切な助言等を行えるよう、職員に対し指導教育を徹底しているほか、各種研修に参加させるなどスキルアップを図っております。

 免許本部を中心に、一致協力して改正法の適正な運用に向け努力してまいります。

西村委員

 意見、要望を申し上げていきたいと思います。現在の制度における高齢運転者に対する取組と法改正後の相違について理解しましたが、高齢運転者による事故が重大な事故になるケースが後を絶ちません。時に人の命を巻き込んでしまうケース、それから、そうでなくても、最近はドライブレコーダーや防犯カメラやあるいはスマートフォンで映像が出てきて、もしここに人が通っていたら、車が走っていたらと思うようなひやっとすること、こういったものも県民、国民の方々に周知していらっしゃって、ある意味不安に感じていらっしゃることだと思います。当事者はもとより、万が一運転者の方が人の命を巻き込むようなことを起こしたら、それを御家族も巻き込んで、特に監督責任が問われるようなケースも今後想定されてくると思います。

 改正法によって、高齢者による交通事故防止が成果を上げると期待したいところですが、これも円滑に運用された場合であって、対象者が広がる分課題も多く、今おっしゃった医師の確保、この人は適性がないですよと言って恨まれたら嫌だというような御意見もあるようですので、理解を広げていただきたいと思います。

 職員の育成、そして体制を強化していかなければいけない。あるいは、どこに相談を持って行ったらいいのだろうか。これも相談窓口の充実として明確にしていただけたらなと思います。今からというか、もう早急に準備が必要だと考えます。

 また、運転免許の返納にあっても幾つかの課題があると思います。中でも、高齢者のニーズに即した移動手段の確保が挙げられます。高齢になればなるほど、ドア・ツー・ドアで買い物や病院に行きたいと訴える方は多いです。例えば、免許証を返納された方にバスとかタクシーのチケットや、あるいは敬老パスの充実といったものがあれば、ドライバーを卒業しようというお考えが広がるかもしれません。もちろん、これは警察の業務ではないと承知をしておりますが、他県では県と県警が連携して、免許取消しあるいは返納の後の高齢者のその後の生活をサポートするという仕組みを検討し始めたところがあると伺っております。神奈川県でも県民に寄り添うような政策、免許を返納しても安心できる、返納後の生活もサポートしてくれるといった措置を部局横断で、あるいは市町村とも連携をとって構築されますよう要望してこの質問を終わります。

 続いては、ヘルスケア・ニューフロンティア政策の推進について伺わせていただきたいと思います。委員会資料の平成27年度決算の概要15ページにかながわクリニカルリサーチ戦略研究センターとありますが、このセンターの事業概要と平成27年度の決算額及び概算について伺いたいと思います。

ライフイノベーション担当課長

 このかながわクリニカルリサーチ戦略研究センターですが、こちらは平成27年度からの事業でありまして、これはヘルスケア・ニューフロンティアの中で進めております大きな柱の一つであります最先端医療、最新リソースという、この新しい医療技術及び医薬品を実用化にするときに、いわゆる人に対する研究、臨床研究ですとか治験といったところです。このクリニカルリサーチ戦略研究センターは、こうした新しい技術を人に実用化していく上で大きな課題となっております、人に対する臨床研究あるいは治験でのその計画づくりですね、企業ですとか大学が、例えば何人にどういう試験をしてどういう結果が出れば安全なのか、あるいは有効なのかといったところの計画づくり、具体的なそういったその評価手法を支援するセンターとして始動しました。

 この臨床研究のための統計学、臨床統計と申しますが、これを中心に、企業からの相談ですとか、あるいはその評価手法そのものの研究、あるいは人材育成等の事業を行うものでありまして、この立ち上げを行ったところです。

 最後に、平成27年度の決算額ですが5,000万円です。ちなみに契約の相手方としましては、(公財)神奈川科学技術アカデミーへの委託という形で事業を実施しております。

西村委員

 この事業は今年で2年目ということで評価にはまだ少し早いとは思いますが、現状での課題であるとか今後の方向性について、あれば伺いたいと思います。

ライフイノベーション担当課長

 委員おっしゃいましたとおり、まだまだ2年目ですのでこれからとは考えていますが、課題としては、まず一つは海外との連携です。これは、御案内のとおり、この最新の医療、技術の実用化というのは非常にグローバルな動きで進んでおりますので、海外の大学ですとか関係機関等々とどのように連携していくか、例えばこの事業ですと米国のスタンフォード大学といったところと連携を進めておりますが、こういったその海外との連携をどのようの進めるかというところが一つの課題と思っております。

 それからもう一つは、その企業あるいは大学のそのニーズをとらえて、その治験の計画、臨床の研究の計画をどのようにサポートしていけるか。そして最後に、先ほど御答弁の中で申し上げましたが、人材育成といったその治験計画あるいは評価手法の確立ができる人材というのはまだまだ足りません。こういったところをどのように育成していくかが課題と思っておりまして、それをサポートできるように、この先、また取り組んでまいりたいと考えております。

西村委員

 先ほどの答弁でもありましたが、かながわクリニカルリサーチ戦略研究センターの委託先は神奈川科学技術アカデミー、KASTとなるわけですが、このKASTについて伺わせていただきたいと思います。

 KASTでは、神奈川科学技術アカデミーが行うライフサイエンス分野における研究開発産業化支援などに対して補助をしたと概要の6ページにありますが、KASTへの平成27年度の補助金の総額及びこのうちライフサイエンス分野の研究開発や産業開始のために支出した補助金はおおむねどのくらいでしょうか。

政策調整担当課長

 KASTへの補助金は政策局と産業労働局が交付しておりますが、平成27年度の補助金額は、政策局からは人件費や研究室の賃料等の運営費に4億4,311万余円、それから研究事業費として4億61万余円の計8億4,372万余円となっております。また、産業労働局からは、試験継続事業費として2億670余万円となっておりまして、合計で10億5,047万余円となっております。また、ライフサイエンス分野の補助金ですが、ただいま申し上げました研究事業費4億61万余円のうち、2億5,277万余円となっておりますので、およそ63%という形になっております。

西村委員

 さて、来年度KASTは産業技術センターとの統合・独法化により(地独)神奈川県立産業技術総合研究所に生まれ変わることになりますが、統合・独法化すると県からのKASTの補助金というのはどうなるのでしょうか。

政策調整担当課長

 地方独立行政法人法では、設立団体は地方独立行政法人に対し、その業務の財源に充てるために必要な金額の全部または一部に相当する金額を交付することができると規定されており、地方独立行政法人制度が必ずしも自己資金の全てで事業を行うことを前提としていないため、必要な事業を行うための財源措置として、設立団体が運営交付金を交付することとされています。KASTは統合・独法化した場合にも、県として必要な基礎研究をはじめとした事業が実施できるよう、具体的な予算調整は今後になりますが、運営交付金を検討してまいりたいと考えております。

西村委員

 補助金に代わって交付金を検討されていくということで、形からいうと使い勝手がよくなるのかなと感じるところではありますが、二つの機関が統合するということで行革的な視点が強調されて、KASTが行ってきた研究事業などが縮小されるのではないかと懸念していますがいかがでしょうか。

政策調整担当課長

 今回、二つの機関の統合・独法化の目的ですが、イノベーション創出に向けた基礎研究から事業化までの一貫した支援の実施及び企業支援ネットワークの中心的機関構築であります。二つの機関を統合することにより、当然ながら、効率的あるいは効果的な組織運営に努めてまいりますが、統合効果によるサービスの強化が本来の目的であることから、中期目標にもKASTの研究事業としっかり位置付け、事業を後退することなく取り組んでまいります。

西村委員

 先ほど、その交付金も全部、若しくは一部という答弁でありましたが、できるだけ御検討をいただいてお進めいただけますようよろしくお願いします。

 外部からの資金についても、これまでKASTは積極的に獲得してきていると承知しておりますが、これまでどのような外部資金を獲得してきたのか、また、こうした外部資金の獲得に向けた取組は、独法化した後も問題なくできるのかお答えをお願いします。

政策調整担当課長

 KASTが県補助金以外で平成27年度に獲得した外部資金ですが、大型のものでは文部科学省の競争的資金であります地域イノベーション戦略支援プログラムで、1億7,768万余円獲得しております。そのほか、企業との共同研究や国の科研費、受託研究などで、合計で6億5,596万余円となっております。統合後あるいは独法化後についても、法律上、外部資金を獲得していくことについて何ら問題ありませんので、先ほども申しました中期目標に事業収入の確保ですとか競争的資金の確保も位置付けまして、これまでどおりKASTの強みを生かし、外部資金の獲得に取り組んでまいります。

西村委員

 ライフサイエンス関連の研究をされる方々の中で、KASTという名前は定着してきましたが、ここにおいての独法化となってまいります。今後、KASTという看板がなくなる中で、(地独)神奈川県立産業技術総合研究所が研究者に対し求心力のある新たな一流研究ブランドとして確立されますよう、特段の御努力をお願いしたいと思います。

 また、ライフサイエンスの研究に関しては、エビデンスの確立など安全性の確保にも関わる諸課題から、時に成果が上がるまで時間を要するものがあります。(地独)神奈川県立産業技術総合研究所の評価については短期的な成果のみにとらわれない、総合的な、そして柔軟な評価方法を検討されるよう要望したいと思います。

 また、併せて、このライフサイエンスの一つの節目と言えばいいでしょうか、いよいよライフイノベーションセンターもスタートをしてきたわけでありますが、先ほどお答えをいただいたクリニカルリサーチ戦略研究センターが人づくりであったりプロトコルであったりソフトの部門を担当しているとしたら、このライフイノベーションセンターは、正に、私ども公明党が要望してきたベンチャー支援をハードで支えていただいているわけです。ただ、この基礎的なところはなかなか県で手を出すのは難しいことは承知をしていますが、大学であったり研究機関であったりシーズをしっかり把握するためにも、基礎研究に何かしらのサポートができるような、こういう体制も今後御検討をいただいて、長い目で見ながら、しかも県民の皆様に恩恵をお届けすることができるように今後も取り組んでいただけますよう要望させていただきまして質問を終わります。

井坂委員

 それでは、私の方からも何点か質問させていただきます。

 まず、2015年度の決算を考える上で大きな影響を及ぼしているのは、消費税の増税による影響が強く出ているのではないかということであります。その点で、消費税の影響について少し聞きたいと思いますが、消費税の増税は2014年からだったと思います。2014年度よりも2015年度の決算に影響が大きく出ている、影響が遅れているということについてはどのような理由があるのか聞かせてください。

税制企画課長

 委員御指摘のように、平成26年、2014年4月に消費税の税率が引き上げられております。その影響については、引上げの行われた平成26年度にも一部出ておりますが、消費税の申告の仕組みによりまして、その翌年度であります平成27年度に大きく表れています。具体的に言いますと、平成26年4月から事業年度が始まるような3月決算方式に直しますと、平成26年4月から8%の税率となってはいますが、こうした毎月中間申告をしてまいります。それは、平成26年度中は5%ベースで計算をしなさいという仕組みになっている関係で、8%との差額については翌平成27年5月にならないと申告がされないという仕組みになっておりまして、そうしたことから、申告の方式に基づいて、平成27年度に大きく出たということです。

井坂委員

 その仕組みについては分かりました。

 一方で、消費税の増税に伴って地方への消費税の移譲分として、1%だったものが1.7%となっていますが、これは増税に対して1.7%税収が増えたという形でよろしいでしょうか。

税制企画課長

 平成26年度と平成27年度を比較しますと、率にしますと157.3%となりまして、1から1.7ということで1.7倍には届いていないということになります。ですが、先ほど申し上げましたとおり、平成26年度にも消費税増税の状況が一部表れておりまして、平成25年度の収入額と比較をしてみますと、平成25年度比ですと185.5%ということで、ほぼ平成27年度に平年化をしていると考えております。

井坂委員

 また一方で、消費税が増えた分の使い道は社会保障に使う、若しくは新たな行政事業に使うということで、国の方でも論議をされていて、県の方でもそのような対応をされたと思いますが、県の場合、どのようなところにこのお金を付けたのか、金額を含めて教えてください。

財政課長

 消費税率引き上げに伴う地方消費税の増収分について、本県においても、その全額を社会保障費に充当することとしています。平成27年度の本県の地方消費税増収分は639億円でありまして、急速な高齢化などに伴う、介護、医療、児童関係費等に充当しました。

 具体的には、子ども・子育て支援給付費負担金に216億円、国民健康保険基盤安定制度負担金124億円、介護給付費負担金73億円、地域医療介護総合確保基金積立金59億円、また、難病対策事業費35億円などに充当しています。

井坂委員

 消費税の増税分をそこに充当したということは分かりました。

 子ども・子育て支援制度に伴って、新たな行政事業に付けたという分は分かりますが、今まで一般財源でやっていたものについても消費税の増税分を充てたと中身を聞き取りましたが、そういった今まで一般財源でやっていたものの振替みたいな形で付けたということもあるということですか。

財政課長

 639億円の内訳としまして、充当先については、大きくして三つあります。

 新規の施策充実分に充てた税率分と、あと、消費税増税に伴って診療報酬が上がっていますので、診療報酬や介護報酬が上がりました。そして、従来の事業への安定化分という三つの部分に基づき充当しております。その中でまず優先して、制度の充実分に消費税を充てさせていただいております。具体的には509億円ですが、その次に診療報酬と介護報酬の制度改正に伴った負担分については21億円、残った109億円分を従来事業の安定化分に充てさせていただくという考え方です。

井坂委員

 従来付けていたその100億円の使い道というのは、多分一般財源ですのでいろいろなところに入ってしまったのかなと思いますが、社会保障に付けたということはないですか。

財政課長

 全て社会保障関係経費に充当しています。

井坂委員

 その次に、もう一つ消費税の影響ということで考えられるのが、神奈川県としても一般会計、特別会計で消費税を支払っていると思いますが、消費税の支払いはどのくらいしているのか聞かせてください。

会計局副局長兼会計課長

 県では、予算の執行に当たりましては税込み価格で執行しており、消費税額を別個に管理していないため、正確な金額は把握しておりませんが、一般会計及び特別会計の平成27年度の歳出決算額のうち、消費税を含んでいると思われる科目、例えば工事請負費、需用費などの額から推計しますと、消費税8%分は138億円程度になると思われます。

井坂委員

 5%から8%に増えて、どのくらい増えたのかというのは分かりますか。全体に8%でいって138億円ぐらい消費税の支払いをしているというのは分かりますが、増えた分はどのぐらいかというのは分かりますか。

会計局副局長兼会計課長

 消費税が5%から8%に引き上げたことに伴い、先ほど申し上げました平成27年度の歳出決算額から推計しますと、消費税8%分は先ほどお話ししました138億円ですが、そこから旧税率の5%で計算しますと、消費税額86億円を差し引いた推計額が差額として52億円程度と見込んでおります。

井坂委員

 消費税が地方自治体にどういう影響を及ぼすかを考えたときに、増収分があって、それを新規事業に使ったということがあると思いますが、一方で消費者、最終消費者と言いますか、この形で消費税の支払いも増えるということだと思います。この点というのは、余りこう話されていないように思いますが、ぜひこういう視点を持って、今後、消費税の増税の影響というのをしっかりと示していくというのが必要だと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

財政課長

 ただいまお話がありました消費税52億円分程度ですが、こちらの金額については県が支払うべき消費税ということで、地方公共団体、民間企業関係なく、一事業体として当然に支払うべき金額であると考えています。

 そのため、この歳出増については一定程度仕方ないと考えていますが、大きな枠組みの中では、この支出増も基準財政需用額の中に見込まれていると考えています。地方財政計画をした中で見込まれており、そうしたことから、特に差し当たってこの地方分の歳出増を区分して公表、記載するということは、今現時点では考えていません。

井坂委員

 その影響額を、それぞれの歳入と歳出の中でしっかりととらえていく必要があると思いますので、消費税増税がどういう影響があるのかは、ぜひこれからも示していっていただきたいということは要望しておきたいと思います。

 もう一つ歳入の件で、自動車税の関係で質問させていただきたいのですが、これまで米軍関係車に対して特例が適用されていると思います。2015年度で特例が適用されている台数はどのくらいで、その影響額はどのぐらいなのか聞かせてください。

税務指導課長

 委員御指摘のとおり、米軍構成員等の自動車税については、日米地位協定に基づいて、日米合同委員会において合意をされた特例税率によって課税することとされておりまして、一般の自動車より税負担が軽減されている状況です。

 この特例税率を適用した平成27年度の米軍構成員等に対する自動車税の課税件数ですが、こちらは約1万1,000件となっております。課税額が約1億2,000万円となっておりまして、この課税件数1万1,000件が仮に一般車両並みに課税されたとするならば、課税額は4億円程度となりますので、その差額の2億8,000万円程度が特例税率の適用によって減収となっているという状況です。

井坂委員

 この特例が何で行われているのか。これは日米合同委員会等で話された中身だとは思いますが、何でその特例措置をしたのか、その理由というのは分かりますか。

基地対策課長

 この米軍構成員という自動車税の特例制度ですが、もともとは日米地位協定13条の規定に基づいて、日米合同委員会の中でその点についても規定されています。これは昭和29年3月、現在の日米地位協定が締結される前の日米行政協定時代の日米合同委員会における合意内容ですが、その中で、日本国には各種の私有車両による道路の使用度に対応する税率がないため、このような税率で額を定めるという記載もありまして、日米地位協定の中に私有車両による道路の使用度に対して課税をする旨の規定があることから、その中で道路使用度に対応する税率を日米合同委員会で合意したものと考えております。

井坂委員

 随分前の話ではありますが、そういう形で特例として行っていますが、新たにこういう自動車税ができたときにはそれに応じて支払う、わざわざ特例をつくる必要はないと、これは国の方の論議なのかもしれませんが、そのように思っています。これだけ税収が少なくなっているということを考えると、この改善、できれば廃止ということを求めるという必要が県としてもあるのではないかと思いますが、その点どうお考えでしょうか。

基地対策課長

 米軍構成員等による私有車両に対する自動車税、その後、平成11年には引き上げるということもありましたが、民間車両の税率、税額と比較しますと著しく低い金額になっているということは事実です。本県をはじめとして、地方公共団体の財政状況は、大変厳しい状況でありますので、貴重な自主財源の充当のためには、こうした優遇制度については是正する必要があるものと考えて、国に対して要請活動をしています。

井坂委員

 一応、要請しているということですが、それに対して特に国の方からは、このようにするとかそういうことは特に返事がないという状況ですか。

基地対策課長

 県から国への要請活動ですが、これはまず、県を構成員とする協議会、全国の15都道府県で構成する渉外知事会ですとか、本県及び基地関係県市で構成する神奈川県基地関係県市連絡協議会を通じて、毎年要請しています。先ほど一部御答弁しましたが、平成11年にこの税額が引き上げられましたが、その後は引き上げがないといった状況です。

井坂委員

 こういう優遇をされている状況は改善されなければいけないと私は思いますし、同時に、この地位協定の問題、それから安全保障条約に関わる問題ですが、課税自主権に関わるような課題なわけで、県としても、これからも強く国に改善を求めていただきたいと思います。以上で私の質問を終わりとします。

池田委員

 まず私からは、最初に災害対策基本法に関連して、本県が抱える課題についてお伺いをしたいと思います。

 災害対策基本法は、言うまでもなく災害対策の基本の大変重要なことを定めた法律ですが、東日本大震災を踏まえて平成25年に一部が改正されまして、避難行動要支援者の名簿を市町村長はつくらなければいけないという規定が追加をされたところです。この避難行動要支援者というのは、高齢者とか障害者とか乳幼児等の、防災対策において特に配慮を要する方のうち、災害発生時の避難等に特に支援を要する方の名簿ということで、これをつくって関係する、例えば民生委員の方とか消防団員の方とかが情報をあらかじめ得ておいて、いざという時に助けるべき人を助けられるようにという趣旨で、平成25年の法改正で入ってきた項目です。

 ただ、これ我が県、実は県下12市町村でこの避難行動要支援者名簿というのがまだできておりません。そして、現場の民生委員とか消防団員とか困っているところもかなりあるというところです。

 そこで伺いますが、この県下の12市町村で名簿ができていない、この未作成の原因をどのように分析されていらっしゃいますか。

災害対策課長

 避難行動要支援者名簿の未作成理由ですが、把握している範囲で申し上げますと、大きく四つあるのかなと考えています。一つには、名簿に掲載する支援者、対象者の絞り込みができていないということ、二つ目として、名簿も含め避難者の考え方を定める全体計画ができていないということ、三つ目として、住民や、いわゆる配慮者への説明を丁寧に行っていて時間を要しているということ、四つ目として、名簿情報を管理するシステム整備も含めて、庁内の推進体制の問題等と考えています。

 この災害対策基本法の改正により、名簿の作成は市町村の義務となりました。ただ、具体的な作成の基準や方法は市町村に委ねられております。そのため、対象者の選定基準の策定、名簿の具体的な運用方法などの課題について、地域の実情に照らして慎重に検討しているものと理解しています。

池田委員

 県下12市町村で作成できていないという理由をいろいろとお話いただいたところですが、お伺いする限りは、県の方でももう少し支援ができるようなお話しではないかなと思います。平成27年度の決算では、県はこの件について何ら予算を計上していなかったというか、使ったお金がなかったみたいですが、そういうことでよろしいですか。

災害対策課長

 この避難行動要支援者名簿の作成そのもののための事業費というのはありません。ただ、市町村の減災対策を財政面から支援するための市町村減災推進事業費補助金というのがありまして、これは市町村の避難行動要支援者の対策を応援することが可能です。ただ、平成27年度については、具体的な補助金の申請はなかったということです。

池田委員

 避難行動要支援者名簿ができていないというのは、県の防災対策上、とても重要な課題ではないかと思います。今後、神奈川県は作成を促進するために、どのようなことを対応されていくのか、大事なお話しですので局長から御答弁いただきたいと思います。

安全防災局長

 災害が発生した場合、まずは避難が基本ですが、自力で避難ができない方の避難対策が非常に重要でありまして、市町村におかれては、まずそれを重視して取り組んでいただく必要があります。ただ、委員お話しのとおり、残念ながらまだ全ての市町村では要支援者の名簿ができていないという状況です。

 そこで、今後、県としては市町村と連携して、全ての市町村でつくっていただけるように取組を進めてまいりたいと思いますが、具体的に申しますと、今年の4月にスタートした自主防災戦略の重点施策の中に要支援者名簿の作成を位置付けて明記しています。

 それに加えて、今年、地域防災計画の改定を進めておりますが、この中でも県の地域防災計画の中に要支援者名簿の作成を明記してまいりたいと思います。そうしますと、市町村の地域防災計画にも反映するようになりますので、文言的にも明記していきたいというのが1点です。

 また、2点目は、今ちょっと話が出ましたが、今年からスタートした市町村に対する減災対策の補助金があります。その中で、名簿の作成だとか、あるいはそれにまつわるシステムの作成を対象にしています。今年、既に申請も来ているようですので、そのような形で市町村の具体の取組を具体的に応援していきたい。

 それから3点目は、市町村の情報提供と連携ということで、これは全国的に実は要支援者名簿の作業は余り進んでいないのです。それで国の方でも、先進事例だとか事例集を作成しているということでありますが、県内においても先進事例がありますので、そのようなものを遅れている市町村の方にお示しをしながら、お手伝いをしながら一緒に進めていきたいなということで、以上を合わせて、県としても鋭意取組を進めてまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いしたいと思います。

池田委員

 それでは次に、警察関係について伺いたいと思います。

 日ごろからいろいろと県民の安全・安心の確保に御尽力いただいているところでありますが、更に御尽力いただければということで伺いたいと思います。2020年の東京オリンピックでセーリング競技が江の島にやってくるということになっており、その選手村が大磯プリンスホテルに設けられるという方向にもなっております。今、いろいろと湘南方面で心配されているのは、夏にオリンピックが行われるということで、交通渋滞がどのように大変になるか懸念されるということであります。この点、まず、オリンピックに関連したプレプレオリンピックになりますと再来年ということもあります。警察の方では、オリンピックに関連した交通渋滞の状況を、どのように認識したり予想したりされているのでしょうか、教えていただきたいと思います。

警察交通規制課長

 本県の開催が既に決定しておりますセーリング競技について、お答えさせていただきます。委員御指摘のとおり、オリンピックの開催時期は夏の行楽シーズンと重なることから、特に江の島周辺はオリンピックの観客のほか、海水浴客、それから観光客も多く訪れるものと考えております。したがいまして、県警察としても、例年この時期に発生している国道134号線の交通渋滞が更に厳しくなる可能性があると予想しております。

池田委員

 先ほど先行会派の方の御質疑の中で、平成27年度に信号機の改良を206箇所でやっていただいたという御答弁もありましたが、これからしっかりと交通渋滞対策を含めて、関連する設備の改良なり新設なりを進めていただきたいと思いますが、今後のオリンピックの交通渋滞に備えた県警の対応方針について教えていただきたいと思います。

警察交通規制課長

 オリンピック期間中に予想される交通渋滞の発生を予期するため、自治体それから関係機関と連携して、大会期間中の会場周辺への車両乗り入れ等の自粛を要請するなど、交通総量抑制対策をまず検討します。また、県警察で持っております交通情報盤、それから、カーナビで道路交通情報を提供しますVICS、それからラジオ放送といった、これらの各種媒体を通じて、ドライバーへの情報提供を行って交通の円滑化対策を推進してまいります。さらに、必要に応じて会場周辺や選手等の輸送ルートにおいて、交通規制等の実施を検討してまいります。

池田委員

 先ほど、平成27年度の決算の関係で御答弁がありました、押しボタン化を38箇所、昨年度にやっていただいたという御答弁もありました。この押しボタン化といったことは交通渋滞にもとてもいいのかなと思いますが、こうした設備の改良という面、あるいは、右折車線とか左折車線の車線の変更といったものを含めて、具体的な対策として、情報提供という御答弁がありましたが、その他具体的に設備の改良みたいな話はどのようなものが取り入れるのか教えていただければと思います。

警察交通規制課長

 委員が今おっしゃったとおり、機器の改良等についても今後検討していかなければならないと考えております。特に134号線については、既に相当数の信号機が付いていますが、これが現状の機器で問題ないのかどうかについても、今後の検討の対象になるかと思っております。

池田委員

 134号線だけではなくて、国道1号線とか北の方の道路も迂回路として混雑が予想されることもあるかと思いますので、そちらも含めて御尽力をいただければと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 では、次に、臨時財政対策債について少し伺いたいと思います。臨時財政対策債は、国の赤字国債を発行する代わりに赤字の地方債を発行するということで、大変問題のある制度だと私も認識しております。それを踏まえて、まず県と市町村が臨時財政対策債を発行しなければいけないということになっているわけですが、県のお話はるる伺いましたが、市町村の臨時財政対策債の発行額、平成27年度で県内はどれぐらいになっているのかお答えいただけますでしょうか。

資金・公営事業組合担当課長

 市町村課の集計によりますと、県内市町村全体の臨時財政対策債の残高、平成27年度決算は約1兆2,131億円で、平成28年度の残高の推計は県内市町村全体で約1兆2,325億円です。

池田委員

 市町村は1兆1,000億円ぐらいですかね。まあ、その県も1兆8,000億円あるわけですが、これらの金額が、今のところ地方交付税がやってくる交付税交付団体である限りは地方交付税の方で元利償還が上乗せをされてくるということになっております。例えば神奈川県が、税収がどんどん調子よく伸びて不交付団体になった場合には、これらはただの赤字地方債になって、自前の財源で手当てしなければいけないということも伺っておりますが、それでよろしいでしょうか。確認の御答弁を頂きたいと思います。

財政部長

 御案内のとおりです。

池田委員

 そうすると、本当に対策をしっかりととっていかなければいけないのだろうと思いますが、今年の概算要求で、実は残念なことに、これからも臨時財政対策債が続いていくというお話にもなっているようですが、ただ、年末で予算が議決され、そしてその先に、地方財政法の改正というのも控えておりますので、まだまだ取り得る手段はあるのではないかなと思います。

 そこで伺いますが、今まで総務省の方に、知事を含めていろいろと要請していただいたと思います。ただ、これからは総務省、霞が関ではなくて、主戦場は永田町に移ってくるのではないかなと思います。総務省だけではなくて、各政党とか、それから国会議員にもこれから働き掛けていく必要というのはあるのではないかなと思います。そして、私たち県議会議員にもできることがあるのではないかなと思いますが、そうしたことを含めて、局長の方から、これからどんな対策及び取組をしていくのかということを伺えればと思います。

総務局長

 県議会議員の皆様にも御協力いただけるということで、非常に心強い御質問だったと思いますが、この臨財債、平成13年度に始まりまして、今や臨財債の返済にも臨財債を発行しているということで、麻薬に手をつけたような制度だと思っております。臨時という言葉は名ばかりで、半ば恒久的な制度になりつつあり、非常に危機感を感じております。この結果、平成27年度決算では本県の決済残高の5割を臨財債のため超えてしまうと。本県の財政硬直化の大きな要因の一つとなってしまう。将来の世代に責任を持った財政運営をする上では、一日も早くこうした制度を廃止して、本来の地方交付税に戻すことがやはり一番大切なことであると思っていまして、そのために、総務省はもちろん制度を所管しておりますことから当然ですが、今お話しの各政党ですとか国会議員も非常に重要な、有効な手段だと思っています。私も全く同感でありまして、既にそうした取組も始めさせていただいておりまして、具体的には、今年の6月20日に県内選出の国会議員の方々に、県の国に対する施策、あるいは政府への予算の要望の説明会がありました。そこで、本年度新たに作りましたチラシなども活用して、知事の方から直接、この問題を話していただきまして御協力を要請したところです。

 今後も機会をとらえてこうした取組を行っていきたいと思っておりますので、県議会議員の皆様にも御協力いただきたいと思いますし、また、良い機会があれば、御紹介いただければ、私どももせっせと出かけていって、問題点を説明したいと思いますのでよろしくお願いします。

赤野委員

 今回は平成27年度の決算について審査を行っていますが、私どもは各種事務事業とその結果による数値、決算数値は関連していなければならないと考えています。

 ただいま、先ほど先行会派からも質疑がありました、知事が力を入れられておりますヘルスケア・ニューフロンティア政策についても、最先端医療の進展はもちろんですが、今後はそれ以上に税収増ですとか健康寿命の延伸ですとか医療費の適正化といったことに数値として反映されなければ、多くの県民から見れば税金の無駄遣いといった評価も受けてしまうわけであります。

 こうした中で、本県は昨年の平成27年度の途中の7月に行政改革大綱を策定しましたが、これにより、これまでは削減中心ではなく業務量を考慮した上で、職員、組織、仕事の質を向上させ、行政組織の総合力を高める質的向上に着目した改革を推進ということが定められました。

 さらにこの中で、スマート県庁改革というのがありまして、平成26年度から平成30年度までの5箇年間でスマート県庁大作戦を展開して、ICT推進本部と行政改革推進本部が連携して、残業ゼロに向けた取組を、アクションプランに基づき順次実施していくことがありますが、実際に平成27年度決算においてどのように反映されたのかという観点から何点かお伺いしたいと思います。

 まず確認までで、この行政改革大綱の対象となる職員ですが、知事部局までであるのか、企業庁職員や警察職員を含むのかを伺いたいと思います。

行政管理課長

 行政改革大綱は、総合計画を着実に推進するため、職員一人一人が持つべき意識や県組織が取り組むべき行動の基本的な考え方を提示したものであります。こうした改革の基本的な考え方は県全体の根底に流れるものでありまして、県庁全体で進めるものと考えています。

 したがいまして、こうした考え方に基づいて、企業庁職員についても知事部局と同様に取り組んでいます。ただ、警察職員については、意識改革の議論や人材育成などといった部分では、行政職員と同一に取り組むことはなじまないため、こうした取組については大綱の理念に基づいて、各任命権者において個別に取り組むとしています。

赤野委員

 県全体ということで、警察職員は一部ということであったと見られます。

 余り対象が広がるとあれですので次の質問ですが、決算書にあります2款総務費、6項総務管理費、1目一般管理費、3節職員手当等にあります予算現額111億470万余円に対して支出済額110億5,557万余円、不用額9,912万余円となっております。この職員手当等の主なものはどういったものが含まれているのか教えてください。

人事課長

 職員手当には主なものとして扶養手当、住居手当、通勤手当、時間外勤務手当、管理職手当、期末勤勉手当などがあります。

赤野委員

 そのうち時間外勤務手当は幾らで、その対象人数について教えてください。

人事課長

 総務管理費の一般管理費のうち、時間外勤務手当については13億6,198万4,924円となっております。また、総務局職員が中心になりますので、総務局の時間外勤務手当の対象となる職員数は1,035名です。

赤野委員

 ここ数日、マスコミ等の報道で電通の社員の方が亡くなられて、電通は決算書の中によく出てくる会社の名前ですが、違法な長時間労働をさせたとして取り上げられています。そういった中で、今、お答えありました時間外勤務手当の1人当たりの月平均時間と、最も多い職員の時間数が分かれば教えてください。

人事課長

 全庁の職員でお答えしますと、知事部局ですが、1人当たりの平成27年度の月平均の残業時間は12.7時間でした。また、最も多い職員ですが、ある特定の業務が集中した月に時間外勤務が217時間になった職員がおりました。

赤野委員

 今、お話しで217時間ということですが、どういう職種の方か分かれば教えていただきたいと思います。

人事課長

 予算調整の時期の時間外の時間になります。

赤野委員

 私は、行政事務の性格上、例えば突発的な事故、事件、また自然災害ですとか、その部署によっては時間外勤務もやむを得ないということは十分承知の上で申し上げているわけですが、特に平時のこういう時間外手当の支給、そしてまた実態についていろいろ懸念するところがあります。それでは1人当たりの月平均時間、先ほど12.7時間とありましたが、これは平成26年度と比較してどうでしょうか、変わったのでしょうか。

人事課長

 平成26年度の1人当たりの月平均時間は13.0時間でしたので、平成27年度は平成26年度より0.3時間縮減されている状況です。

赤野委員

 平成26年度と平成27年度で0.3時間減ったという答弁ですが、そうは言いましても、先ほどの話ではありませんが、行政改革大綱では残業ゼロに向けた取組を昨年の4月から実施するということでありまして、ちょっと極端ですが、県はゼロに向けたっていう、いきなりゼロになるのは難しいわけで、まずは減らす取組からしなければいけないのに、いきなりゼロに向けたということにも、今さらながら違和感があるわけであります。

 それでは、時間外勤務の削減に向けて平成27年度は具体的にどのようなことに取り組んだのか伺います。

スマート県庁推進課長

 スマート県庁改革ですが、県の業務を効率化して職員の生産性を高めることによりまして、県民サービスの向上を図るということを目指しています。そのために職員の意識改革、行動を変えていくことで、県庁の業務を抜本的に見直すということに取り組んでいまして、委員御質問の平成27年度の時間外削減に向けた主な取組ですが、まずは仕事のやり方に関するルールをまとめたことがあります。仕事のやり方に関するルールは、県における内部調整業務に関して、資料作成の方法、会議の進め方などについて、実施方法ですとかフォーマットを示して、業務の平準化、共通化を図り、業務を効率化できるように、全庁に統一のルールとして明確化したものです。この仕事のやり方に関するルールは、8月に総務室長会議の申し合わせ事項として全庁に周知しますとともに、12月にも、全庁に改めて周知をして、各局、各所属で取組を徹底したところです。

 また、タブレットの活用ですとかグループウエアにおけるスケジュール機能、電子決裁機能の利用促進を図りますなど、引き続きICTを活用した業務効率化の取組を進めてきたところです。

赤野委員

 それでは、今御説明がありましたスマート県庁改革の効果が、時間外勤務手当という中で表れたと言えるのかお伺いします。

スマート県庁推進課長

 先ほども人事課長の方からも答弁がありましたが、時間外の1人当たりの月平均時間というのは、平成27年度は減ったといったところがあります。この減った原因が、全てスマート県庁改革の効果なのかについては正直分からないところではありますが、今年6月に実施したスマート県庁の取組に関する調査の結果を見ますと、一定の効果があったのかなと考えています。調査の結果では、例えば本庁所属については、90%を超える所属が、平成27年度中に業務平準化ですとか業務改善に取り組んだという回答がありました。そして、こうした取組により、事務処理、業務処理のスピードが向上したとか、時間外勤務の縮減につながったという効果があったと回答をいただいています。

 このように、内部調整に係る事務の効率化など、業務改善を意識した業務執行を行っている所属が多くなってきていると思われまして、これはスマート県庁の取組を進めていることで、職員の意識改革、それと伴う実践の一定の効果ではないかと考えています。

赤野委員

 内部調整機能はぜひ今後も引き続き、更なる見直しをお願いします。

 また、スマート県庁で特にICTの活用は、昔よく言われたのは、パソコンが出始めのころはパソコンを使うがために、それを覚えるがためにかえって勤務時間が増えたとかよくありました。何か知らないが、仕事の効率化を図るために導入したのが、かえって事務が増えてしまったみたいな、そんな笑えない話もありまして、ぜひ、こういうことも含めてしっかりとした取組をお願いしたいと思います。

 そうはいっても、残業ゼロに向けた取組はしていますが、現実にはなくならない現状があります。こういったこれまでの取組をどのように評価しているのか伺います。

スマート県庁推進課長

 御指摘のとおり、県はこれまで時間外削減に向けた取組を行ってきたところです。直近の例で申し上げますと、平成22年2月に県庁改革基本方針、改革戦略プランにおいて残業ゼロ革命実現を掲げ、その後の平成24年3月、新たな行政改革の指針においても、職場マネジメントの向上によるノー残業の推進に努めてきたといった取組を進めてきています。こうしたことによりまして、時間内に業務を終わらせなければいけないという職員の意識を変えていくことについては、一定の効果が得られたのかなと思っています。

 しかしながら、業務量の大幅な削減ですとか業務プロセスの抜本的な改革については、なかなか進まなかったと認識しています。

赤野委員

 こういった問題は、率直に私たち議員の側も気をつけなければならないと思っていまして、例えば、時間外に当局に御説明をいただきます、幹部の方がいらっしゃいます、当然、それぞれの自席には部下の方とか、上司が説明に行っているときに帰りにくいですよね。そういうことが、例えば常態化していれば正していかなければならないと思いますし、私も20代、30代、会社員のときにはそういう思いも人並みにしていましたので、そういったことも含めて、まだまだ見直していくことなのかなと思っています。

 ちなみに東京都は、小池都政になられまして、もう20時に仕事が終わって20時15分にはもう消灯ですかね。それと、先ほどお名前が出ました電通も、昨日の新聞ですかね、もうこれからは時間外労働の上限を月70時間から月65時間に引き下げる御意思を固められたといった報道がなされています。これまでの取組を含めて、今後どのように取り組んでいくのか伺います。

スマート県庁推進課長

 これまでの取組を踏まえて、今年3月に改定したスマート県庁大作戦アクションプランでは、業務の見える化を徹底して行いまして、業務の削減や業務プロセスの改善につなげていくこととしています。こうした見える化の徹底が、今回改定したアクションプランの特徴だと考えています。具体的には、本年度より全庁で作成に取り組んでおります仕事見える化シートを活用して、業務量や業務実施時期を把握して、業務量の平準化を図るなど計画的な業務管理を行うとともに、業務プロセスの改善ですとか業務量の削減を図っていこうと考えています。

 スマート県庁の取組は、県民サービスの向上のために県の業務を効率化して職員の生産性を高めていくということでありますので、業務の見える化などアクションプランに基づいた取組を全庁でしっかりと取り組んでまいりたいと考えています。

赤野委員

 一昨日ですかね、東京新聞にこのような記事がありました。東京新聞が横浜市に調査したところ、市の職員の残業時間が長いほど早く昇進する傾向にあるといった報道がありました。こういった傾向は、聞いてみるとどこの組織でもありがちですが、この記事をもし御存じであれば率直な感想、御意見を伺います。

人事課長

 横浜市のデータの分析の中で、東京新聞が、今、時間外が長いほど昇進が早い傾向があるということが記事になっているわけですが、神奈川県の場合で申し上げますと、昇任昇格の決定に当たりましては、人事評価を基礎資料の一つとして活用しておりまして、本県の評価制度では、従前から効率性、創意工夫及び業務改善といった視点を評価要素の一つとして評価を行っています。

 今回、行政改革大綱で示された行政組織の質的向上に向けて、人事評価を今年見直しております。具体的には、この効率性、創意工夫及び業務改善を評価する際の基準となる具体的な行動例として、規定の勤務時間内で業務を処理するなど時間的観念を持って無駄なく仕事を遂行したことや、業務プロセスの最適化を図るなど、成果につながる創意工夫や業務活動を行ったことを例にしたところです。

 このように、本県では時間外が多いということをもって高い評価をするという仕組みにはなっておりませんので、横浜市についての記事と直接神奈川県の評価制度とは直結していないかなと思っております。

赤野委員

 いずれにしましても、女性の活躍推進とかの中で、育児や介護を抱える職員が昇進をためらう要因になっていることもありますので、ぜひともその辺は見える化をまずはしていただいて、改善を進めていただきたいと思います。以上です。終わります。



7 次回開催日(10月24日)の通告



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