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平成28年  決算特別委員会 10月18日−01号




平成28年  決算特別委員会 − 10月18日−01号







平成28年  決算特別委員会





◎《委員会記録-平成28年第3回定-20161018-000002-決算特別委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(石川(巧)・中村(武)の両委員)の決定



3 当局発言(企業局長)

  「正誤表について」



4 日程第1を議題(日程第1のうち、公営企業関係を質疑)



5 同上質疑



川本委員

 私からは、新会計基準における公営企業決算についてお伺いします。地方公営企業会計では、平成26年4月に会計基準の見直しが行われ、平成26年度には引当金の計上など、移行処理により決算に過渡的な影響が生じていると承知しております。

 平成27年度は、こうした移行処理の影響がない決算となったわけでありますが、水道事業と電気事業の決算について何点かお伺いします。

 まず、水道事業会計の決算では、当年度純利益が42億円となっておりますが、利益の内容についてお伺いします。

企業局財務課長

 水道事業の当年度損益は、平成27年度は42億3,000余万円の黒字を計上しております。この収入のうち、営業収益の大宗を占めます水道料金収入は519億5,400余万円で、前年度比2億7,600余万円の増となりましたが、これは減免制度の見直しになどによる増収があったものです。

 その他の収入では、主なものとして新会計基準の適用により、経常的に発生する収益であります長期前受金戻入益が18億3,700余万円ほどあり、また、職員公舎跡地などの保有資産の売却などにより、特別利益を2億7,100万円計上しております。

 一方、支出減に伴う利益への反映ですが、主なものとしては、平成27年度から配水管の年度別管理を開始したことに伴い、減価償却費等が前年度から20億1,300余万円の減少となったことが上げられます。こうした収入増と支出減を合わせて、トータルで42億3,000余万円の黒字となったものです。

川本委員

 ただいまお話がありました長期前受金戻入益ということですが、これはどういうものなのか、詳しく御説明をお願いします。

企業局財務課長

 長期前受金ですが、名前のとおり、国庫補助金や寄附により取得した資産の金額を前受金として一旦計上し、それを資産の減価償却に合わせて収益化していくものです。水道事業の場合、住宅の新築などでお客様が公道内に設置した給水管については、企業庁で寄附を受けて、その後、維持管理を行っており、これに伴う戻入益が毎年度18億円程度の収益として会計処理上、見込まれるということです。

川本委員

 その利益を確保した要因の一つとして、減価償却費等の減少が寄与しているということですが、その他の経費削減の取組はどのようになっているのか、お伺いします。

企業局財務課長

 まず、水道料金収入の低減傾向が続いている中で、様々な観点から経費削減の取組を行っておりますが、主なものについて御説明します。水道事業では、施設の建設費の大部分を企業債等の借入金によって調達しているところですが、借入金に係る支払利息の負担軽減に向けた取組を進めております。具体的には、公営企業資金等運用事業の長期貸付金の活用による支払利息の低減化や、元金償還の据置期間を短縮することにより、支払利息の負担を軽減するように取り組んでおります。

 続いて、事務の効率化に向けた費用削減の取組ですが、水道営業所において量水器点検等の複数の委託業務の一括発注や、携帯電話料金の契約一元化などによって、経費削減を取り組んでいます。こうした経営改善以外にも全庁的な取組として、物品調達におけるリバースオークションの競り下げの実施など、新しい取組なども行って、様々な経費削減に努めております。

川本委員

 さきに御説明がありました貸借対照表では、自己資本構成比率による分析を行っているということでしたが、過去の推移では改善しているのか、お伺いします。

企業局財務課長

 自己資本構成比率ですが、資本と負債の合計である総資本に対する自己資本の比率で、この値が高いほど負債が少なく、健全な経営であると言えます。平成27年度は54.8%となっており、前年度からは0.8%上昇しております。5年前と比較しますと、平成22年度からは3%上昇しております。このように自己資本の構成比率が着実に上昇していることから、経営の健全性は改善の方向に向かっていると考えております。

川本委員

 水道事業のキャッシュフローでは11億円の現金が減少しているということですが、経営活動に問題が生じているのではないか、お伺いします。

企業局財務課長

 キャッシュフローですが、三つの要素によって成り立っており、業務活動、投資活動、財務活動に分類されます。本来業務である業務活動では、水道料金収入などによって160億9,000余万円増加しておりますが、施設整備を行います投資活動では、設備投資を行っておりますので、132億2,500余万円減少しております。資金の借入れや返済による資金調達を行う財務活動では、借入金の償還によって39億6,700余万円減少しております。

 この結果、三つトータルで11億200余万円の現金が減少しているところですが、現金の減少は水道施設の耐震化、老朽化に向けた設備投資の需要が増えておりますので、こういったものが背景にあると考えております。

 水道事業では、経営計画の財政収支計画により、資金残高の目標を定めておりますが、平成27年度末の計画額119億円に対し、決算では172億円と増額を確保しております。このように、更新需要の増加に向けた更新財源を確保しておりますので、今回のキャッシュフローで11億円の現金が減少しているわけですが、経営活動に大きな問題が生じていることはないと考えております。

あらい委員

 関連で1点伺いたいのですが、先ほどキャッシュフロー、長期前受金のお話が出ました。長期前受金は新しい会計制度で、今までの補助金で取得した固定資産の売却制度の変更ということですが、これは益と書いてあると現金が増えたり、収入が増えたりするというイメージがあるのですが、長期前受金制度に関しては保有資産が増えるのかどうか、その点についてお伺いします。

企業局財務課長

 長期前受金の戻入については、一旦寄附した財産をバランスシート上負債とし、そこから毎年収入化を図るという仕組みになっております。会計処理上は現金を伴う収入ではありませんので、キャッシュフローベースにおいては、これが大きく関係するとはなっておりません。

あらい委員

 県民の皆様がこういったものを見ると、益と書いてあるとキャッシュフローが増えたり、資産が増えたりと勘違いをされるかと思うのですが、そういった意味で現金収入を伴わない長期前受金に関して、資金面の管理をどのように行っているのか、その点についてお伺いします。

企業局財務課長

 資金面の管理については、内部留保資金がきちんと管理されていないと将来の更新事業に対応できませんので、まず、現金の額をきちんと把握した上で、そこから、例えば、未払金など現金の活用から除かれるものを一旦差し引き、その残りの今後の施設整備や事業面に活用していける現金ベースを常に内部の資金として管理しております。それに当たっては、財政収支計画でもそうですが、黒字の額と施設整備の支出額がどのくらいあるか、また、県債の借入額で現金収入をどのくらい確保するか、その三つのバランスを取りながら現金ベースで必要な運営資金を確保できるように進行管理をしています。

あらい委員

 長期前受金に関しては現金収入を伴わないので、資産に該当しないと思いますが、18億円の利益がバランスシートなどの会計上見えてしまうので、勘違いしてしまうのではないかと思います。このような詳しいやりとりをしないと、県民の皆様もなかなか理解していただけないところもあるかと思いますので、18億円の利益が出ているけれども資金は増えていないという説明を、何か機会があるごとに県民の皆様に知っていただければと思います。

川本委員

 次に、電気事業会計の決算では当年度損益が15億円を超えており、これまでの利益の規模に比べて増となっておりますが、その理由についてお伺いします。

企業局財務課長

 電気事業会計ですが、平成23年度から26年度までの4年間は、6億円前後の利益で推移してまいりましたが、平成27年度は当年度15億9,000余万円の黒字となっております。電力料金収入については前年度と同程度の63億7,900余万円であり、平成27年度は職員公舎の売却収入がありましたので、特別利益を8億500余万円計上した結果、利益の規模が例年に比べて大きくなったものです。

川本委員

 電気事業のキャッシュフローでは20億円の現金が増加しておりますが、営業活動、投資活動、財務活動別にどのように分析を行っているのか、お伺いします。

企業局財務課長

 電気事業のキャッシュフローですが、業務活動では電力料金収入が29億3,500余万円増加しました。投資活動では設備投資を行う一方で、所有資産の売却もあったことからトータルで1億3,900余万円減少しております。財務活動では借入金の償還により7億6,500余万円減少しており、一般的なキャッシュフローの評価としては、業務活動では本体業務による収支によって現金がプラスになっており、一方、投資活動では設備投資を行うということから現金がマイナスになる。財務活動では借入金の減が進むという観点から現金がマイナスになることが望ましいと考えられ、電気事業ではこのパターンに合致しておりますので、正常なキャッシュフローと分析しております。

川本委員

 水道事業や電気事業ともに、収入確保や経費削減に努めることにより、利益を生み出している状況を確認させていただきました。今後の経営環境は、水道事業では水需要の減少傾向や人口減少社会の到来、電気事業では電気システム改革の進展などにより、厳しさを増していくことが見込まれますが、今後も安定した事業経営のために着実な利益の確保をお願いしたいと要望します。

 次に、水道事業の経営についてお伺いします。県営水道事業は、平成26年度は会計基準の変更の影響により純損失を計上しましたが、その影響を除けば、平成18年度の水道料金改定以降、連続して純利益を計上しております。しかしながら、水道の使用量の減少傾向が続いており、今後の水道事業を取り巻く環境は厳しい状況にあると思います。そこで、県営水道事業の経営についてお伺いします。はじめに、水道事業収益の大部分を占める水道料金収入について、平成27年度の決算額は、平成26年度との比較ではどのような状況であったのか、お伺いします。

経営課長

 水道料金収入の状況ですが、平成27年度の決算額は約519億5,000万円であり、平成26年度の実績であります約516億7,000万円と比較しますと、約2億8,000万円の増加、率にいたしますとプラス0.5%という状況です。

 その内訳としては、家事用、業務用などの主な用途別に見ますと、家事用については、平成27年度決算額で約3億9,000万円の増、営業用、公共用、工業用といった業務用は、約1億円の減となっております。

川本委員

 ここ数年、水道料金収入は減少傾向にある中、平成27年度は平成26年度に比べて水道料金が増収となっておりますが、その理由についてお伺いします。

経営課長

 平成27年度には、水道料金が増収となる特徴的な要因が幾つかありました。まず、平成26年度の水道料金については、3月31日と4月1日をまたぐ場合に旧税率で消費税が8%ではなかったということがあります。平成27年度においては、全ての水道料金が8%で算定されたため、約2億1,000万円の増となりました。

 また、消費税率のほかに水道料金の減免制度を平成27年4月から見直し、生活保護受給世帯への基本料金分の減免廃止などにより、約2億円の増収となりました。こういった要因があったものです。

川本委員

 平成27年度が増収となったのは、減免制度の見直しなど特別な事由があったためであり、減収傾向は続いていると考えているようですが、今後の水道料金収入の動向はどのように考えているのか、お尋ねします。

経営課長

 水道料金収入については、これまで節水型社会への移行、企業等の地下水利用などにより、水道料金の基となります水道使用水量が長期的な減少傾向にあります。したがって、料金も減収が続いてきたものです。

 今後についても、まず、家事用については、1世帯当たりの給水人口の減少、高齢化の進展、節水機器の普及など様々な要因により、使用水量については減少傾向が続くものと考えております。業務用についても、大規模店舗や工場での地下水利用への切り替えなどが進んでおりますので、使用量の減少は続くことが考えられます。引き続き、料金収入も減収となるものと考えております。

川本委員

 料金収入が引き続き厳しい中で、県営水道が重点的に取り組むこととした事業の進捗状況はどのようになっているのか。また、平成27年度の主な重点事業の進捗状況について御説明をお願いします。

経営課長

 平成27年度の主要事業の進捗状況についてです。まず、鉛製給水管の解消事業として、平成27年度末に100%の解消率を達成する目標に対して、99.4%の解消率となり、おおむね目標を達成することができました。配水池の耐震化率は、平成30年度の目標36%に対して20.2%となっております。

 また、水道管路の耐震化については、老朽管リフレッシュ事業や耐震化事業などで、耐震継手管に取り替える工事を行い、管路の耐震化率は平成30年度の目標20%に対して18.5%となっております。そのほか、重要給水施設配水管耐震化事業としては、県指定の災害拠点病院への供給管路の耐震化についても、平成30年度の目標9箇所に対して、3箇所の耐震化が完了しております。

 いずれの事業についてもおおむね順調に進捗しており、計画どおり実施できるものと考えております。

川本委員

 水道料金収入の伸びは期待できない状況にあっても、将来にわたり県民のライフラインを維持するために必要な事業についてはしっかりと取り組むべきであり、今後の事業推進についてはどのようにお考えなのか、お伺いします。

水道部長

 今後の事業推進については、より安全で良質な水づくりや、災害や事故に備えた強じんな水道づくりなど、経営計画に定めた事業を着実に推進してまいります。しかしながら、平成30年度までの経営計画期間においても、水道料金収入が減少を続ける状況が見込まれますので、引き続き、経費の削減に努めるとともに、水道施設の統廃合、あるいは施設のダウンサイジングや長寿命化などに取り組み、コストの削減を図ります。

 また、今年度は経営期間の中間年ですので、主要事業の進捗状況や財政収支計画について点検を行うとともに、今後の見込みについても検証し、その結果も踏まえ、経営計画に基づく計画的な事業運営に努め、引き続き、安全で良質な水の安定的な供給という責務を果たすため、職員一丸となって取り組んでまいります。

川本委員

 今後の経営環境は、水需要の減少など、営業収益は減少するということが予想される中、大規模地震に備えた浄水施設などの耐震化や、高度経済成長期に整備した水道施設の老朽化に伴う更新費用の増大が見込まれるなどの厳しい状況が続くと思われますが、この課題についてどのように取り組んでいるのか、お伺いします。

水道施設課長

 老朽管の更新や管路の耐震化については、今後、事業費が増大してくるところです。そうした中、経営計画の中で30年先を見据えたロードマップを作成し、優先的に更新する部分や機能を確保させる部分を決めて、計画的、かつ効率的に取り組んでいるところです。

川本委員

 このような状況を踏まえて、平成26年度からの神奈川県企業経営方針や水道事業経営計画を策定して計画的に取り組んでおりますが、これらに盛り込まれた施策などの進捗状況はどのようになっているのか、分かる範囲でお尋ねします。

計画課長

 経営計画に目標として定めている事業ですが、主なところで申し上げますと、鉛管の解消事業、配水池の耐震化事業、管路の耐震化といった事柄について重点的に取り組む意向を持って目標を設定しております。

 その中でも鉛管については、平成27年度末で全ての公道上にある鉛管は解消するという目標を立てておりましたところ、ほぼ全て、99.4%は解消したということです。配水池については、計画策定当初18%であった耐震化率を平成30年度までには36%にする、ほぼ倍増といった目標を掲げておりますが、こちらについては昨年度末で20.2%とおおむね順調に進んでいるところです。

 そのほか重点的に取り組む事業についても、現在のところはおおむね順調に進んでおりますので、今後も引き続き重点的に取り組んでいきたいと考えております。

川本委員

 近年、県民や企業で節水志向は高まっておりますが、水道使用料の減少が続く中においても、水道を安定的に経営していく必要があることから、経営計画に基づく計画的な経営により、安全で良質な水道水の供給に着実に取り組むよう要望します。

 次に、上下水道料金未納対策についてお伺いします。水道料金収入の伸びが見込めない中、支払いが滞ることは健全な事業運営に支障をきたすばかりか、期限内に納付する利用者との均衡を失することからも、未納対策は重要であります。そこで、上下水道料金の未納対策について何点かお伺いします。はじめに、水道料金徴収の流れについて確認します。

経営課長

 県営水道における上下水道料金の徴収の流れですが、上下水道料金は検針により確定した水量を水道料金として、お客様が選択された支払い方法別に支払いをいただくことを基本としています。その後、納入期限を過ぎても収納が確認できないお客様に対しては、県営水道から督促状を発行することになり、それでもお支払いいただけない場合は、未納整理対象者として設定し、ここからの業務を未納整理業務として外部委託しています。

 まず、給水停止の通知書を郵送し、今後、未納が継続する場合は給水を停止する旨を通知します。その後、さらに現地訪問を実施し、支払いを促します。それでも納付がなされない場合は、水道営業所内で給水停止の実施判定を行い、最終的には給水停止の措置を講じてお支払いをいただくことになります。

 なお、県営水道に連絡なく転出されたお客様には、納入通知書が返送された場合には市役所などに住民票の異動情報を照会し、納入通知書を再発行する。使用者ごとに個別に対応しているところです。

川本委員

 水道料金の調定額と未収金について、近年の状況をお伺いします。

経営課長

 水道料金の調定額と未収金の状況です。平成27年度を例に申し上げますと、水道料金の調定額が約519億5,400万円に対する平成28年5月末時点での未収金は約2億5,200万円、割合で申し上げますと0.49%となっております。

 この未収金については、その後、お客様を訪問するなどの未納整理を実施し、近年の傾向を踏まえますと、平成28年度末時点には、約4,000万円前後の規模になると考えているところです。同様に、平成26年度は調定額が約516億7,800万円に対する平成27年5月末時点の未収金は約2億4,900万円、割合で申し上げますと0.48%、同じく平成25年度の調定額が約520億1,100万円に対する平成26年5月末時点での未収金は約2億4,300万円、割合で申し上げますと0.47%、同じような数値の傾向ということです。

川本委員

 未納整理業務を民間委託したということですが、導入の効果についてはどのような評価をしているのか、お伺いします。

経営課長

 企業庁では、水道営業所におきます未納整理業務について、効率性や経済性に優れた民間事業者への委託を図っております。平成18年度から一部地域にて民間への委託を開始し、平成21年度には全ての地域での委託化を開始したところです。

 委託前の平成17年度での比較をしますと、平成18年5月末現在で99.44%が徴収率となっていますが、委託を開始した平成18年度は、認定額のうち99.48%、平成19年5月末現在です。このように徴収率が向上するなど一定の効果が見られており、以降は、毎年度、委託前の水準を上回る徴収率となっています。

川本委員

 未納整理業務の委託に際しては、委託先に任せっきりではなく、実績を上げる取組が必要だと思います。どのような工夫をされているのか、お伺いします。

経営課長

 未納整理業務の委託については、実績を上げる取組として、平成23年度から25年度までは受託者に対して達成すべき一定の基準率を定めて、目標に達しなかった場合には、年間契約代金から減額するといった契約としておりました。

 また、平成26年度からについては、給水区域内を給水戸数に合わせて四つの地区に分割するとともに、更なる向上方策として、基準率を上回った場合についても事業者へのインセンティブを付与できるよう増額基準値を導入しました。これらにより、平成27年度の実績では、四つの区域全てにおいて基準率を上回る結果となったことから、事業者へのインセンティブ付与は一定の効果があったものと考えております。

川本委員

 料金収入の確保のためにも、一層、未収金の回収を図っていく必要があると思いますが、今後、どのように取り組まれるのか、お伺いします。

経営課長

 今般、報告したとおり、未収金のうち督促の期限から5年が経過し、収入の見込みがないものは債務の免除を条例に従って行っているところです。この額の大半を占めます所在不明、お客様の転居先が分からないといったものです。これについては、平成27年1月に施行された神奈川県債権管理条例の規定に基づき、他部局との情報共有、具体的には県営住宅にお住いのお客様を抽出し、これを県営住宅の管理部門に照会を行い、分かる範囲での転居先情報の照会を行っています。

 また、同じく神奈川県債権管理条例にて積極的に行うものとされました民事訴訟法に基づく支払督促制度についても、今年度、裁判所への申し立てなど実施を始めたところで、今後、活用を図ってまいります。このように、様々な手法を用いて未収金の回収を行っていきたいと考えております。

川本委員

 一方で生活困窮者については、状況に応じてきめ細やかな対応が必要になる場合もあると思いますが、委託化により、こうした生活困窮者の対応はどのように行っているのか、お伺いします。

経営課長

 生活困窮、経済的にお支払いが困難なお客様ですが、各水道営業所において、水道営業所の幹部職員と委託業者の従業員とで、連絡調整会議を行っています。この中で、訪問督促や給水停止の実施内容について、お客様の具体的な状況を勘案しながら決定しております。例えば、お客様からの申し出、相談等により、支払いが困難と認められる場合には、すぐに給水停止を行わず、水道営業所の窓口等で支払いについて話し合いを行い、分割して納めていただく、こうしたきめ細やかな対応を心掛けているところです。

川本委員

 水道利用者の負担の公平性からも、未納整理業務は重要な業務であると認識しております。今後も更なる工夫を続けて、着実に収入確保を図っていくことを強く要望します。

 次に、電力料金収入についてお伺いします。県営電気事業は、これまで再生可能エネルギーである水力発電や太陽光発電を通じて、電力の安定供給とともに県民生活の向上や経済の発展に大きく貢献してまいりました。また、県、横浜市、川崎市などへの水道原水の供給により、県民のライフラインである水の安定供給にも貢献していると承知しております。そこで、平成27年度の電気事業の状況などについて何点かお伺いしますが、県営電気事業の概要について、御説明をお願いします。

電力システム改革担当課長

 県営電気事業は、昭和13年に電力開発及び水道用水の確保を目的とした相模川河水統制事業の一環として、相模ダムの築造及び相模、津久井両発電所を建設したのが始まりです。現在は、相模川水系をはじめ計13箇所の水力発電所で、最大出力の合計は35万4,689キロワットとなっております。また、再生可能エネルギー導入推進を目的として、平成25年度に愛川太陽光発電所、平成26年度に谷ヶ原太陽光発電所の運転を開始し、その最大出力は合計2,896キロワットです。

 このほかに、県営電気事業では相模ダムや津久井導水路などの施設を用いて、県、横浜市、川崎市に水道用原水の供給を行っております。

川本委員

 売電に係る経営状況について、お伺いします。

電力システム改革担当課長

 契約の状況ですが、水力発電については、平成28年3月に東京電力ホールディングス(株)と平成28年度、29年度の電力受給契約を締結しました。料金体系については、揚水式発電所であります城山発電所の電力料金において、発電量にかかわらず年間を通して一定額を収入する定額制となっております。また、城山発電所以外の12発電所については、原価の8割を基本料金として、残りの2割は発電量に応じて収入する従量料金からなる二部制となっております。電力料金について、2箇年の平均金額は税抜きで59億6,181万4,000円で、前回の契約に比べて1.43%の増となっております。

 次に、太陽光発電については、全量従量制の単価契約となっており、平成28年度は一般競争入札の結果、丸紅(株)と契約しております。

川本委員

 平成27年度の電力料金収入はどのような状況であったのか。また、水力発電、太陽光発電のそれぞれについて教えてください。

電力システム改革担当課長

 まず、水力発電13箇所における電力料金収入の状況ですが、消費税込みの金額で申し上げますと、平成27年度は63億7,929万4,000円です。平成26年度と比べますと金額で856万3,000円の増、率にしてプラス0.1%と、ほぼ同額となりました。また、太陽光発電所ですが、平成27年度は愛川太陽光発電所などで総額1億3,944万4,000円の収入がありました。平成26年度と比べますと、金額では1,987万9,000円、率にするとプラス16.6%の増収でした。

川本委員

 小売及び発電の全面自由化に伴い、卸規制の撤廃により総活原価方式が廃止されたことから、売電価格は市場価格によって料金が決定されることとなりましたが、売電収入が不安定となることも予想されます。安定的な収入を確保するため、売電先や契約方法についてどのように取り組んでいるのか、お伺いします。

電力システム改革担当課長

 これまで県営電気事業で検討した結果、課題が3点あります。まず、城山発電所の供給予備力としての取扱い、2点目に東京電力ホールディングス(株)と平成35年度まで契約している基本契約を解約した場合に発生する多額の違約金への対応、3点目に30分計画値同時同量制度という新しい制度への対応、これら3点の課題に対応するため、現在は東京電力ホールディングス(株)との基本契約を引き続き継続し、平成28年度、29年度については、電力受給契約を締結したものです。現在は、これらの課題を解決するため、工事等を行っている状況です。

川本委員

 現状では、自由化に対応するために様々な課題があるようですが、企業庁では今後、電力システム改革にどのように取り組んでいくのか、お伺いします。

利水電気部長

 今年4月から電力システム改革により、発電の全面自由化となっております。県営電気事業としては、30分計画値同時同量制度への対応が完了していないこと及び供給予備力として活用してまいりました城山発電所の今後の位置付けが未定であるなど、課題があります。

 それらのことから、今回の契約更改では、東京電力ホールディングス(株)との契約関係を継続することが、現時点では最善であると考えているわけです。今後、課題を解決する中で、その時点において最適な売電方法を検討してまいりたいと考えております。今後とも、安定した電気事業の継続と水道用原水の供給により、県民の皆様の安心に貢献していけるよう取り組んでまいりたいと考えております。

川本委員

 平成27年度は、前年度比に比べて電力料金収入が増えたということですが、電力システム改革の進展により、これまで以上に経営環境が厳しくなるものと考えています。引き続き、コスト削減など経営の効率化を図るとともに、適正な電力料金収入の確保に向けた検討を進め、安定した運営が今後も続けられるように取り組んでいただきたいと要望します。

 次に、企業庁の国際貢献についてお伺いします。企業庁が取り組む国際貢献の一環として、神奈川県が経済交流をしているインド共和国タミル・ナドゥ州において、平成27年1月に同州自治体職員の研修機関と企業庁が、技術協力に関する覚書を締結したと承知しております。また、県が友好関係を深めているベトナム社会主義共和国における技術協力についても、検討を進められているとお聞きしております。そこで、企業庁の国際貢献について、これまでの取組と今後の展開について何点かお伺いします。

 はじめに、企業庁の国際貢献についてどのような目的で取り組んでいるのか、確認の意味でお伺いします。

計画課長

 開発途上国では、水道施設の整備や維持管理が十分にできていないことから、安全な水道水が供給されていない地域が多くあります。これは、水道事業に携わる職員の知識や経験が不足していることが原因の一つと考えられます。

 そこで、企業庁では県営水道が有する技術力を生かし、水道分野に関する国際社会へ貢献していくことは重要な役割と考えております。途上国の水道事情の改善に向けて、できるだけ協力することを目的として取り組んでいるものです。

川本委員

 次に、インド共和国タミル・ナドゥ州との技術協力について、現在の進捗状況をお伺いします。

計画課長

 現在の進捗状況ですが、インド共和国タミル・ナドゥ州については委員御指摘のとおり、昨年の1月に締結した覚書に基づき、人材育成プログラムの作成など、技術協力を具体化していくための取組を進めているところです。それと並行して、県営水道の施設や運営状況を実際にこちらに来て見ていただくといったことも重要であると考えていますので、タミル・ナドゥ州の州政府関係者の来県を促しているところです。

 しかし、州内の人事異動も多く、覚書の締結を推進した幹部職員も異動してしまったことから、来県は未だ実現していない状況です。しかしながら、引き続き、関係機関などの協力も得て、実現に向けて調整を図っていきたいと考えています。

川本委員

 では、ベトナム社会主義共和国について、どのような経緯で取組が進められているのか、お伺いします。

計画課長

 ベトナムについては、神奈川インダストリアルパークの設置やベトナムフェスタの開催など、これまでも本県との交流は非常に活発なものとなってきている状況です。そうした中、昨年8月に議会によるベトナムへの調査が行われて、同国の水道に係る課題に対処するに当たり、企業庁の技術力を活用することが期待できるとの認識が示されたところです。こういったことから、企業庁としても、同国での水道分野における技術協力に向けて取り組むこととしたということです。

川本委員

 実際にベトナム社会主義共和国に訪問して、どのような活動を行ってきたのか、そしてどのような印象を受けたのか、お伺いします。

計画課長

 今回の訪問では、ベトナム国内の大都市であるハノイ市と、県が進めているインダストリアルパークがあるフンイエン省の2箇所を調査しました。現地での活動の内容としては、現地の水道事業を担っている水道公社等の幹部職員との意見交換、それからフンイエン省については、都市部と農村部のそれぞれに水道公社があり、浄水場の視察を行いました。印象としては、主にハノイ市では人口の増加に水道の供給が追い付いておらず、フンイエン省については、浄水場について、水質に応じた処理の方法や水質の管理手法に課題が見受けられました。

川本委員

 企業庁として、ベトナム社会主義共和国などへの国際貢献を、今後、どのように展開されていくつもりなのか、お答えください。

水道部長

 企業庁における国際貢献の考え方ですが、一つ目に企業庁の技術力を活用できる、二つ目に相手地域が技術協力に強い意欲があるか、三つ目にJICA事業の採択など、技術協力に関する財源調達が可能かといった視点で検討を進め、若手職員への技術継承にもつながるように、これまで培った経験を生かして、積極的に展開してまいりたいと考えております。

川本委員

 本県の国際交流の推進の一翼を担っている企業庁が、インドやベトナムの技術支援に取り組もうとしていることは、中長期的な視点からも県民福祉の向上に資するものであり、県議会としても海外調査の意義を確認してきたことから、一定の評価をするところであります。相手国の事情もあり、関係の構築に苦労していることも理解しましたが、有効な相手先とは積極的に関係の構築を強めていただきますよう、要望します。

 次に、平成27年度決算における利益処分の考え方についてお伺いします。平成27年度の決算に伴い、それぞれの事業会計で発生した利益を処分することとしておりますが、その中で何点かお伺いします。

 まず、利益処分とは何か。また、会計基準の見直しにより増加した利益を踏まえた、企業庁の利益処分に対する基本的な考え方を確認したいと思います。

企業局財務課長

 公営企業では、財政的基礎を確立して健全な運営を行うために、毎年度に生じた利益の全部または一部について、条例の定めるところにより、あるいは議会の議決を経て、特定の使途を与える処分を行うことができるとされております。基本的な考え方ですが、まず、地方公営企業法に基づき、前事業年度からの繰越欠損金がある場合については、まずは欠損金を解消することとなります。

 次に、未処分利益剰余金変動額の処理ですが、この変動額の源泉となる資金は当該事業年度に減債積立金や建設改良積立金を取り崩した額が該当します。この資金は、既に施設整備等に充当しておりますので、既に固定資産の一部となっていることを踏まえて、自己資本金に組み入れることを行います。その後、企業債残高がある場合については、自己資本の増強を図るために減債積立金に積み立てます。

 なお、その後、利益に残額がある場合は、将来の投資に必要な一定額に向けて、建設改良積立金に積み立てていくということです。少し専門的なお話になってしまうのですが、将来のために起債の償還や建設改良のために積み立てていくという形をとっております。

川本委員

 様々な工夫をされているということは理解しました。次に、水道事業会計における利益処分について、具体的に説明をお願いします。

企業局財務課長

 まず、水道事業ですが、純利益が42億3,059万余円に未処分利益剰余金変動額9億5,1000万円を合わせた51億8,159万余円が、平成27年度の未処分利益剰余金として利益処分の対象となります。未処分利益剰余金の変動額9億5,100万円については、当該事業年度中に資本的収支の補填財源として施設整備費に充てておりますので、既に固定資産の一部となっていることから、資本金に組み入れます。

 それ以外の利益については、企業債償還財源のために2億1,200万円を減債積立金に積み立て、将来の設備投資に備えるために39億9,100万円を建設改良積立金に積み立てます。 最後、残った2,759万余円については、平成26年度からの繰越し工事がありますので、その財源として繰越利益剰余金として計上する予定です。

川本委員

 次に、電気事業会計について具体的に説明してください。

企業局財務課長

 電気事業の純利益15億9,091万円ですが、平成26年度からの繰越利益剰余金であります7億8,319万余円と、未処分利益剰余金変動額8億2,838万余円を合わせて、32億250万余円が、平成27年度の未処分利益剰余金として利益処分の対象となります。

 32億250万余円のうち、水道事業と同様ですが、未処分利益剰余金変動額8億2,838万余円は、全額資本金に組み入れます。それ以外の利益については、水力発電設備の新設や改良等に要する経費の財源として、東京電力ホールディングス(株)との受給契約に基づき、中小水力発電開発改良積立金に6,000万円を積み立てた後、残りについては自己資本の強化に向けて15億3,500万円を減債積立金に積み立てます。積み立てた以外の最終的な残額7億7,911万余円ですが、電力システム改革の進展に伴い、将来における売電方式の変更等に備えて、繰越利益剰余金として計上する予定です。

川本委員

 次に、公営企業資金等運用事業会計の利益処分について、具体的に説明してください。

企業局財務課長

 資金関係の純利益3億2,697万余円ですが、平成27年度の未処分利益剰余金として、利益処分の対象となる額です。水道事業会計への支出として、他会計繰出金を平成28年度当初予算で予定処分しておりますので、その額であります1億7,308万2,000円を処分した後に、残額の1億5,389万余円を繰越利益剰余金として計上する予定です。

川本委員

 利益処分によって積み立てた積立金は、将来、どのように活用するのか、お伺いします。

企業局財務課長

 まず、水道と電気の会計の減債積立金は、企業債の償還財源として翌年度以降の予算に計上し、使用してまいります。それから、水道会計の建設改良積立金や電気会計の中小水力発電開発改良積立金は、建設改良費の財源として、翌年度以降の予算に計上し、使用してまいります。このように、決算において確保した純利益については、借入金の償還や将来の設備投資のために計画的に活用することにより、県民のライフラインである水道、電気を持続的に供給していけるように取り組んでおります。

川本委員

 利益処分は、いかに自己資本を強化していくか、また、将来の投資にどのように備えていくかなど、持続可能な事業経営を行うための重要な事項であると捉えております。そのため、今後も引き続き安定した事業経営を目指すために、着実な利益の確保をお願いしたいと要望し、以上で私の質問を終わります。

芥川委員

 私の方からは、鉛管解消事業について何点かお伺いします。県営水道がより安全で良質な水づくりとして公道内の鉛管を解消するために取り組んできた鉛管解消事業について、まずは鉛管解消事業に取り組むことに至った経緯について改めて確認させてください。

水道施設課長

 鉛管については、安価で施工性が良かったことから、古くから全国的に普及し、県営水道においても昭和8年の創設当初からお客様が配水管から分岐する口径25ミリ以下の給水管に使用されてきました。その後、劣化による漏水が発生しはじめましたことから、昭和57年3月にはその使用を中止し、配水管の改良工事や漏水修理工事などに合わせて順次解消を進めてきたところです。

 こうした中、平成15年4月に鉛の水質基準値が強化され、県営水道としては、強化後の基準値を超えるような状況ではありませんでしたが、お客様の不安感を払拭するために、平成15年に鉛管解消事業を立ち上げ、公道内に残る全ての鉛管を解消することにしたものです。

芥川委員

 鉛管解消事業では、何管に変更されたのでしょうか。

水道施設課長

 耐震性のありますステンレス管に替えたところです。

芥川委員

 今、ステンレス管に替えたという御説明があったわけですが、鉛管解消事業においては、先ほど川本委員からの質疑の中で、平成27年度末をもって事業が終了ということです。しかし、鉛管解消率が99.4%ということで事業が終了しているのに、なぜ、99.4%なのかお伺いします。

水道施設課長

 鉛管解消事業で残った0.6%ですが、これは国県道内にある鉛管のうち、一部の578件が残念ながら期間内に解消することができなかったものです。理由としては、交通量の多い国県道の鉛管を解消していく場合には、道路管理者が主催する占用調整会議等の場において、道路管理者やガスなどの他の占用者の計画工事と可能な限り調整を図りながら、解消を進めてきたところです。

 しかしながら、国県道の場合は、ひとたび舗装工事が実施されますと、一定の期間掘削することが規制されることから、こうした影響を受けた一部の鉛管が事業期間中に解消できなかったものです。なお、解消率は99%を超え、おおむね解消目標を達成できたことから、鉛管解消事業については、平成27年度をもって終了したところです。

芥川委員

 国県道の鉛管、布設がされた578件に関しては掘削規制がかかるということで、なかなか工事ができないということですが、今後、578件残っている鉛管はどのように解消していく考えなのか、お伺いします。

水道施設課長

 国県道内に残りました鉛管については、今後は老朽配水管リフレッシュ事業などで取り組んでおります配水管の更新に合わせて、解消を図ってまいりたいと考えております。早期解消に向けて、引き続き、道路管理者や他の占用者の計画工事との調整を綿密に進めてまいります。

 また、この間、漏水が発生した際の修理工事においても、交通事情によるところもありますが、可能な限り修理範囲を拡大するなどして、公道部分の解消を図っていきたいと考えております。

芥川委員

 今、配水管のリフレッシュ事業とともに進めていく、また、漏水等した場合に関しては管を替えていくというお話があったわけですが、これはあくまでも公道内の鉛管を解消するということで、宅地内などの私有管に関してはどうなっているのか、お伺いします。

水道施設課長

 宅地内などには、お客様の資産となっております鉛管が一部残っております。宅地内の鉛管は、鉛管解消事業や配水管の更新などで工事を行った際、公道内に布設した新しい給水管を宅地内の既設管と接続するに当たり、お客様の同意を得た上で宅地内1メートル程度まで解消に取り組んできたところです。

 また、その先にも鉛管が残る場合は、お客様が単独工事で替えられるよりも我々の工事と併せて取り替えた方が御負担の軽減になる旨を説明し、積極的な解消に努めてきたところです。

 また、水道メーターの手前までの宅地内で発生した漏水についても県営水道において修理を行っており、修理での取替えによっても解消を図ってきたところです。しかしながら、宅地内にタイルなどがあった場合や水質に問題がなければ取替えを希望されないなど、様々な事情により、少なからず今も宅地内に残っている状況です。

芥川委員

 今、御説明の中に交換、接続した先、メーターの周りというのはまだ鉛管が残っている箇所もあり、また、宅地内に階段やタイルが張ってあるから、それを壊すのはやめてほしいといった所有者、お客様の方からそのような話があるから、まだ残っているという状況であります。鉛管についてお客様に対しての御説明、対応はどのようにされていくのか、お聞かせください。

水道施設課長

 鉛管解消事業では、9万9,000件を超えます公道内の鉛管を解消してきたところですが、工事の際に必ず鉛管の使用状況などを御説明しながら実施してまいりました。こうしたことから、国県道に残ります鉛管を使用されているお客様にも配水管更新時期等が決まりましたら、改めて使用状況をお知らせしていかなければならないと考えております。

 また、宅地内などに残っておりますお客様の資産となっております鉛管についても、情報提供を行っていきたいと考えております。具体的には、鉛管の使用状況とともに、現在の水質の安全性や我々が行っております水質検査なども紹介しながら、お客様が不安を持たないよう、正確で適切な情報提供に努めてまいりたいと考えております。

芥川委員

 今、しっかりと水質検査等、情報提供していくという御説明がありましたが、鉛管の解消事業には長い期間と多くの事業費を投入して取り組んできたわけでありますが、事業が終了した現在、どのような事業に今後、力を入れていこうと考えているのかお伺いします。

水道施設課長

 鉛管解消事業には、年間約25億円を投入して積極的に解消を進めてきたところです。平成27年度末で完了した鉛管解消事業費の一部については、今年度から建設改良事業費に振り替え、耐震化や老朽管更新に取り組んでいるところです。

 また、水道施設の適正な維持管理に向けて、漏水対策や水道施設の点検調査の強化も図っているところです。今後、これらの事業の水道事業経営計画に掲げた目標が達成できますよう、着実に取り組んでまいりたいと考えております。

芥川委員

 鉛管解消事業終了後は、水道事業経営計画に沿って様々な事業に力を入れて取り組んでいくということですが、是非とも進めていただきたいと思っております。今回、公道内の鉛管はほぼ解消されたということでありますが、国県道などにはまだ578件の鉛管が残っており、宅地内にもまだ鉛管が残るということです。当初のこの事業の目的である、より安全で良質な水づくりという目標を達成できるよう、全ての鉛管の解消に向けて、お客様に対してしっかりと丁寧な御説明をしていただくことを強く要望させていただきます。

 次に、老朽管対策についてお伺いします。昨今、水道管の老朽化に起因した漏水事故の報道を目にすることがありますが、ひとたびこのような事故が起これば、県民生活や社会経済活動に多大な影響を与えることから、老朽化した水道管を計画的に更新することが大変重要であると考えています。そこで、決算説明資料で報告を受けた県営水道における老朽管の更新状況などについて、お伺いします。まず、県営水道では、老朽管をどのように定義しているのか確認させてください。

水道施設課長

 県営水道では、現在、採用しております耐震管などと比べて材質的に強度が弱い昭和46年以前に布設した水道管を老朽管と位置付けております。このうち、口径450ミリメートル以上の管や、浄水場と配水池を結ぶ管など、特に送配水系統の基幹的な役割を担う管路上にあります老朽管を大口径老朽管として定義しているところです。

芥川委員

 県営水道が所有している水道管のうち、老朽管はどのくらい残っているのか、確認させてください。

水道施設課長

 平成27年度末時点において、県営水道が所有する水道管路の延長は約9,200キロメートルです。このうち、基幹的役割を担います大口径管は約692キロメートルです。老朽管については、全体で約1,193キロメートル残存している状況であり、このうち、大口径老朽管は約210キロメートルとなっております。

芥川委員

 思った以上にまだ残っていると感じているわけですが、平成26年度にスタートした経営計画では、老朽管対策の目標をどのように定めているのかお伺いします。

水道施設課長

 経営計画では、30年先を見据えた施設整備のロードマップを策定しており、この中で老朽管については、おおむね30年後に解消することとしております。これを見据えた上で、まずは経営計画期間の5箇年で老朽管を約200キロメートル解消し、平成30年度末に残存延長を1,079キロメートルまで減少させることを目標に取り組んでいるところです。

 このうち、大口径の老朽管については、漏水が発生した場合に社会経済活動に及ぼす影響が大きいことから重点的に取り組むこととし、新たに大口径老朽管リフレッシュ事業を立ち上げ、浄水場から主要な配水池を結びます送水管などを優先しながら、約20キロメートルを更新することとしております。

芥川委員

 本当に先の長い話だと感じたわけですが、浄水場から配水池までの送水管などを優先して更新していくとのことですが、スピード感を持って進めていかなければ、幾ら配水管から先の配水管に対しての耐震化を進めても、浄水場と配水池の送水管が破損しては何もならないと思っております。しっかりと送水管の耐震化ということを進めていくべきではないかと思いますが、平成26年度と27年度の老朽管の更新状況についてお伺いします。

水道施設課長

 老朽管については、漏水が発生した際の影響度などを考慮しながら解消を進めており、平成26年度が約38キロ、平成27年度が約40キロメートルを更新しました。このうち、大口径老朽管については、現在、債務負担工事などにより解消を進めていることから、平成26年度と27年度の解消延長としては、ともに約1キロメートル程度ですが、今年度には寒川浄水場から藤沢市、鎌倉市方面に送水しております口径1,100ミリメートルの湘南東送水管第1号の更新が完了し、約12キロメートルの解消が図れる予定となっております。

芥川委員

 老朽管の更新には、残存延長や更新状況から見てもまだまだ多くの期間が必要と考えるわけですが、なぜ、それほど時間がかかってしまうのかお伺いします。

水道施設課長

 水道管の更新では、御利用されておりますお客様の安定給水に支障が出ないよう、万全を期してから実施していくこととなります。特に、口径が大きい水道管を取り替えていく場合には、下水道などの他の占用物の状況によっては、全く違う別のルートに布設したり、既設管を断水するに当たりましては、水の供給ルートの変更で、濁りや水圧の低下が発生しないよう、管網計算などで何度も検証する必要があることから、綿密な作業計画を立案するまでにかなりの時間を要している状況となっております。

 また、工事においても、期間中の道路交通への配慮など、県民生活に支障が生じないよう、現場の状況に応じた工法を採用しながら進めていくことが求められるところです。こうしたことから、老朽管の更新には長い期間が必要となっています。

芥川委員

 今、様々なことから時間がかかるということがありましたが、本当に30年かけてというのは、もっとスピード感を持ってしっかりと進めていくべきではないかと思うわけです。今後、課題への対応も含めて、老朽管の更新をどのように取り組んでいくのかお伺いします。

水道施設課長

 まずは、経営計画に掲げた目標の達成に向けて、引き続き、お客様の安定給水に万全を期しながら、着実に取り組んでまいりたいと考えております。それ以降についても、ロードマップでお示ししておりますとおり、漏水した際に社会経済活動へ及ぼす影響が大きい、大口径の老朽管などを優先的に更新してまいります。

 また、更新に当たりましては、従来の水道管よりも腐食しにくい塗装が施された長期間の使用が可能とされております次世代型の耐震継手管などを積極的に採用してまいりますとともに、将来の水需要の減少を踏まえながら、口径のダウンサイジングも図ることで、ライフサイクルコストの低減にも取り組んでまいりたいと考えております。

 また、漏水対策を強化するなど、管路の適正な維持管理にも努め、老朽管の計画的かつ効率的な更新に取り組んでまいりたいと考えております。

芥川委員

 水道水を安定的に供給することは、水道事業者の使命であると考えるわけであります。将来にわたってその役割を果たしていただくこと、そして、県民が安全・安心に水道を使えるように、いつ起きるか分からない震災等に備えながら、老朽管の解消や耐震化をさらにスピード感を持って、今後もしっかりと進めていくことを要望します。



(休憩 午前11時57分  再開 午後1時)



芥川委員

 水道事業については、人口減少社会の到来などによって水道料金収入の増加が見込めない中で、老朽施設の大量更新や耐震化の推進、水質の問題など、様々な課題に直面していると思いますが、5年前の東日本大震災や本年の熊本地震では、水道も大きな被害を受けたこともあり、水道施設の耐震化は優先して取り組んでいくべき課題であると考えます。そこで、県営水道施設の耐震化について、何点かお伺いします。

 まず、主要施策体系の中にも水道施設耐震化事業が位置付けられておりますが、現行の経営計画における水道施設耐震化事業について、基本的な考え方を確認させていただきたいと思います。

計画課長

 これまで県営水道では、浄水場や配水池などの基幹的な施設の耐震化対策については、発生の切迫性が指摘されている東海地震に相当する、震度5弱から6弱程度への対策を最優先に行ってきており、これは、ほぼ完了したところです。

 しかし、平成19年の新潟県中越沖地震などの大規模な地震が頻発したことなどを受け、厚生労働省では平成20年に水道法の省令を改正しました。水道施設の耐震性について、該当地域で発生が想定される最大規模の地震動に対応することが、この省令改正によって求められるようになってきています。そこで、県営水道では震度6弱から7程度にも耐えられる耐震性を確保するため、更なる耐震化を図ってきているところです。

 また、水道管路については、東日本大震災などのこれまでの大規模地震でも被害のなかった耐震継手管への布設替えを給水区域全域を対象に進めているところです。

 これらを踏まえ、経営計画においては、水道システムの上流側にある浄水場などの水道施設や、これらを結ぶ基幹管路、重要な給水施設に供給する水道管路など、重要度の高い施設や管路を優先し、県内で最大規模となる南関東地震を対象とした耐震化を図ることとしています。

芥川委員

 今、御説明の中で東海地震を想定した耐震化はほぼ完了しているということでありますが、中越沖地震以降、厚生労働省の方で耐震化の見直しということで、南関東地震を想定した耐震化を進めていくということであります。そこで、浄水場と水道施設に分けて、それぞれの取組についてお伺いします。まず、浄水場や配水池等の耐震化でありますが、計画はどのような考え方で、どのように目標を置いているのか、お伺いします。

計画課長

 浄水場や配水池等の水道施設の耐震化の考え方ですが、災害が発生した場合でも、安定的に水道水をつくることができますように、浄水場の耐震化から取り組むこととしております。続いて、浄水場から最初に水を受ける1次配水池や、地域の応急飲料水を確保する災害用指定配水池といった重要度の高い水道施設の耐震化を進めています。

 次に、経営計画上の目標ですが、県営水道の主要浄水場の一つである寒川第3浄水場については、計画期間の最終年度である平成30年度までに、現在、取り組んでいる耐震補強を完了させることとしております。

 また、もう一つの主要浄水場である谷ケ原浄水場については耐震補強を着実に進め、平成34年度までに耐震化を図ることとしております。浄水場から最初に水を受ける1次配水池や、地域の応急飲料水を確保する災害用指定配水池については、平成30年度までに配水池の耐震化率を計画当初の約18%から36%に向上させることとしております。

芥川委員

 今、浄水場や配水池の耐震化について御説明があり、主要浄水場となっている寒川浄水場が平成30年、そして、谷ケ原浄水場が平成34年に完了となっていますが、平成27年度の浄水場や配水池の耐震化の取組は、どのような進捗があったのかお伺いします。

計画課長

 県営水道では、県の防災施策と整合を図る観点から、県の地域防災計画等で定められている想定地震を対象とした耐震化対策を進めてきたところです。

 しかし、平成27年5月に安全防災局が地震被害想定の基となります想定地震を見直したため、新たな想定地震に合わせて、各施設の耐震性能を再評価しております。この再評価結果を今後の耐震化のスケジュールに反映させるため、平成27年度の耐震補強工事は、従来から一連で工事を行っている寒川浄水場のみを実施し、谷ケ原浄水場と配水池などについては工事を実施せず、新たな地震動に基づく耐震性の再評価、詳細設計を行っております。

芥川委員

 昨年の5月に地震被害想定の見直しがあったということで、平成27年度は寒川浄水場の事業を進め、谷ケ原浄水場は行っていないというお話があったわけであります。安全防災局による地震被害想定の見直しの影響があるということですが、県内の想定地震がどのように見直されたのか、お伺いします。

計画課長

 平成27年度に安全防災局が公表した地震被害想定調査結果によれば、従来は県内で震度が最大となる地震は南関東地震でしたが、今回の見直しでは、震度が最大となる地震は県内でも地域によって異なっております。県南部では、大正型関東地震、北部では都心南部直下地震が最大の揺れとされております。県営水道の給水区域で想定される最大震度としては、県南部から県央部までは最大震度7、県北部では震度6弱程度となっており、局地的に小さくなった地域もありますが、総じて揺れは大きくなっている状況です。

芥川委員

 神奈川県南部の方では大正型関東地震、多くのところでは都心南部地震ということで、南部の方では震度7、北部の方では震度6弱であり、また、震度が低くなったところもあり、地域によって違うということであったわけであります。浄水場は大規模施設であり、耐震化には時間がかかることは理解するわけですが、一方で、配水池の耐震化について、平成27年度末の進捗率から見て、平成30年度末の計画目標の達成を懸念しますが、目標達成はできるのでしょうか。

計画課長

 耐震性能の再評価と、その結果を踏まえた補強工事の設計の見直しなどのため、平成27年度、今年度についても、配水池の耐震補強工事については中断しておりますので、おおむね2年間の遅れが生じている状況にあります。

 再評価の結果、想定地震動が大きくなったことで必要補強量が増える配水池が多くなるが、その一方で、地震動が小さくなって現状のままで耐震性が確認された配水池もあります。その結果、平成30年度末の配水池の耐震化率の見込みとしては、目標値に対して若干の遅れとなるものの、1年遅れの平成31年度には、36%の当初目標値は達成できる見込みです。

芥川委員

 配水池においては2年の遅れがあるという御説明があり、これまで地震を想定した耐震化ということで伺ったのですが、昨今、温暖化などの影響により、これまで経験していないようなゲリラ豪雨が発生し、風水災害、浸水被害といったことからも質問させていただきたいと思っております。

 昨年9月の関東・東北豪雨では鬼怒川の堤防が決壊し、茨城県常総市では浄水場が被災するという甚大な被害がありました。私も視察をさせていただき、そのときに神奈川県は大丈夫なのかと懸念したところですが、県営水道の主要浄水場であります寒川浄水場では、大雨による周辺河川の氾濫等によって、どのような浸水被害が想定され、想定された場合にはどのような対応をするのか、お伺いします。

計画課長

 寒川浄水場周辺の河川としては、相模川と目久尻川があります。県土整備局が洪水浸水想定区域図を公表しており、これによりますとおおむね50年に1度の大雨が降った場合には目久尻川が氾濫し、目久尻川が氾濫した場合には、寒川浄水場地点では50センチ未満の浸水が想定されます。また、おおむね150年に1度の大雨により相模川が氾濫した場合には、2メーター未満の浸水が想定されています。

 浸水が想定された場合の対応ということですが、目久尻川が氾濫した場合については、50センチ未満程度ということですので、浄水場内にある排水ポンプなどで既存の施設については対応することは可能であると考えております。浄水場の機能については影響ないと考えているところですが、相模川の堤防決壊などの大規模な氾濫が起きた場合には、寒川浄水場の電力は東京電力ホールディングス(株)の送電線から6万6,000ボルトという高圧な電力が供給されておりますので、感電事故を防ぐといった観点からも、おおむね50センチ以上の浸水を目どに東京電力ホールディングス(株)からの受電を停止し、浄水場の機能を停止するといった措置をとることになっています。このような事態も想定し、大雨が予想される場合には、寒川浄水場から送水しておりますそれぞれの配水池の水位をできるだけ高めに運用することにより、少しでも長い時間、給水が継続できるように対応することとしております。

芥川委員

 今、御説明の中で目久尻川が50年に1度の大雨で約50センチの浸水、相模川が150年に1度の大雨で2メートル浸水するということでありますが、直近でそのようなことがいつ起きたのか、分かれば教えていただきたいと思います。

計画課長

 目久尻川、相模川ともに氾濫の被害というのは、記憶にある限りではありません。

芥川委員

 そういうことであれば、目久尻川の氾濫というのは遠いことではないのではないかと思いますが、先ほど、浄水場の機能が停止するといった答弁がありましたが、浄水場の機能が停止した場合の水道供給への影響はどのようなものがあるのか、お伺いします。

 また、そのような状況下であっても、できる限り水道の供給を続けるためにどのような対応が考えられるのか、お伺いします。

計画課長

 先ほど答弁しましたとおり、電力を停止することで寒川浄水場からは水道水を送ることが出来なくなります。寒川浄水場から送水している地域について、断水が発生することが想定されますが、谷ケ原浄水場や神奈川県内広域水道企業団の浄水場など、近隣のほかの浄水場からの送水へ切り替えるなどの対応により、できる限り影響範囲を縮小させる対応を考えております。

芥川委員

 大規模な浸水被害では、寒川浄水場の機能が停止することが分かったわけですが、その場合の復旧にはどのくらいの日数を要するのか、お伺いします。

浄水課長

 昨年の関東・東北豪雨被害がありました鬼怒川の事例ですが、相野谷浄水場においては、水没した送水ポンプの交換や修理などを行ったため、断水の解消までに11日間を要したと聞いております。

 寒川浄水場においても、浸水や土砂の流れ込みの程度で期間が前後すると思われますが、仮にポンプの交換が必要になった場合、寒川浄水場のポンプは非常に規模が大きいため、修理部品の早期調達が困難であると考えておりますので、最低でも1箇月程度は要するものと考えております。

芥川委員

 昨年の常総市では、ポンプ交換等で11日間を要したということがありましたが、寒川浄水場の場合は1箇月の時間を要するということで分かればよいのですが、何万世帯が影響を受けることになるのでしょうか。

計画課長

 現在、寒川浄水場から送水している戸数が約57万戸あります。このうち、他の浄水場からの系統の切り替えをすることによって相当程度は助かるわけですが、それでも約19万戸程度は寒川浄水場からの給水が長期にわたって停止した場合には影響が出ると考えています。しかし、1日、2日程度であれば、寒川浄水場から水を送っている配水池に水を貯留することで給水することは可能ですので、断水はほぼ発生しないと考えております。

芥川委員

 1日、2日の影響というのは、先ほど説明いただいたポンプ等の交換がない場合ということでしょうか。

計画課長

 先ほど御答弁申し上げたように、浸水の被害が想定される場合には、寒川浄水場からあらかじめ周辺の配水池にできるだけ水を蓄えるような運用を行います。寒川浄水場からの送水が停止した場合には、溜めてあった配水池の水を運用して給水はできるということです。ただ、それについて溜めるにも限度がありますので、1日、2日程度の水を蓄えるのが限界ということです。

芥川委員

 今、できる限り配水池に水を溜めるという答弁があり、しかし、溜めるにしても1日、2日が限度であるということは、1箇月浄水場が停止した場合には影響が出るということでしょうか。

計画課長

 1日、2日を超えて貯留量が足りなくなってしまうと影響は避けられないと考えております。しかし、その際には影響が出る範囲内のお客様に対して、節水の呼び掛けを強めることにより、1軒当たりの使用量を抑えていただき、それでも足りない場合には、給水車による応急給水なども含めて対応は検討していきたいと考えております。

芥川委員

 最後に、浸水被害が発生した場合でも、被害を最小限に抑え、水道供給を続けるための取組が必要であると考えますが、今後の浸水被害への対策をどのように考えているのか、お伺いします。

浄水課長

 ハード的な整備ということももちろんあるのですが、まず、昨年の関東・東北豪雨を受けて寒川浄水場においても、目久尻川が氾濫した場合の浸水の影響やそれらに対する対策を第4回企業庁災害対策訓練において実施しております。今後も浄水場が停止した場合の配水系統の切り替えなども想定した訓練を実施してまいりたいと思っております。

 また、配水池やポンプ所などの水の流れを監視制御しております寒川浄水場内にある配水運用システムは、現在、更新工事を実施しているところですが、災害対応力の強化を図るため、上流にある谷ケ原浄水場などからも監視制御ができるようなシステムを構築し、バックアップ体制の強化を図ってまいります。

芥川委員

 浸水被害の想定の対応について質疑させていただいたわけですが、昨今、大雨による浸水被害が発生しているわけですが、重要なライフラインである水道水が1日でも早く復旧することが水道事業者の使命でもあると考えます。特に浄水場が被災した場合には、水道供給に大きな支障を及ぼすため、浸水被害による対策を強化し、万が一浸水被害が発生した場合においても、より迅速な対応が図れるように万全を期していただければと思います。

 それでは、水道管路の耐震化の取組について伺いたいと思いますが、この経営計画における目標を確認させてください。

水道施設課長

 経営計画では、浄水場から主要な配水池などを結ぶ大口径の送水管の基幹管路、また、災害時において重要な給水施設への供給管路などを対象に、それぞれで目標を掲げて耐震化事業として取り組んでいるところです。

 具体的な目標値としては、基幹管路は平成30年度までに耐震化の割合を69%まで向上させることとしております。重要給水施設では、医療救護活動において、中心的な役割を担う9箇所の災害拠点病院への供給管路の耐震化を完了させることとしています。こうした取組とともに、老朽管更新事業においても耐震継手管を採用しておりますので、全ての管路における耐震化の割合を20%まで向上させることにしているところです。

芥川委員

 平成27年度の管路の耐震化の取組は、どのような進捗だったのかお伺いします。

水道施設課長

 基幹管路の目標を達成するために、耐震管に約20キロメートル取り替えることにしており、現在、債務負担工事などによって耐震化の布設を進めているところです。平成27年度については、口径500ミリメートルから900ミリメートルの耐震管を約3キロメートル布設したところです。これまでの布設延長は、県営水道の寒川浄水場や谷ケ原浄水場からの送水管などの5路線にて約10キロメートル布設したところでして、平成27年度末におけます耐震化の割合は66.9%で、計画どおりの進捗状況となっております。

 次に、災害拠点病院への供給管路については、平成27年度は約1キロメートルの耐震管を布設し、耐震化の割合は73.3%です。9箇所のうち3箇所の施設で供給管路の耐震化が完了しており、9箇所全ての耐震化完了に向けて順調に進捗している状況です。

芥川委員

 災害拠点病院へ供給する管路の耐震化は、平成30年度の完了に向けて順調に推移していることは分かったわけですが、その他の管路について、今後、どのように耐震化を進めていこうと考えているのか、お伺いします。

水道施設課長

 県営水道では、経営計画において30年先を見据えた施設整備のロードマップを策定しております。その中で、水道管路の耐震化については、被災による断水などの影響が大きい基幹管路や重要給水施設への供給管路を優先的に実施していくことにしております。

 具体的には、基幹管路については、まずはおおむね10年後に主要配水池までの管路の耐震化を完了させ、30年後に全ての基幹管路の耐震化を完了させることとしております。

 また、重要給水施設については、20年後までに災害拠点病院以外の重要な医療施設や広域避難場所、主要駅などへの供給管路の耐震化を完了することとしております。これら中長期的な取組を見据えながら、より一層、効果的かつ効率的に水道管路の耐震化が推進するよう取り組んでまいります。

芥川委員

 配水池までの送水管等の基幹管路については、おおむね10年後、また、医療施設や避難場所については20年後を目どに耐震化を進めていくという答弁がありましたが、水道は県民生活や社会経済活動に不可欠な重要なライフラインであります。地震震災害など非常時であっても被害を最小限にとどめ、給水が確保されるよう、今後も計画的かつ着実に耐震化を進めていただくことを強く要望させていただき、私の質問を終わります。

あらい委員

 先ほど、川本議員からも電気料金の収入について質疑がありましたが、決算資料では、県営電気事業で取り組んでいる太陽光発電の電気料金に関する説明がありました。このうち、谷ヶ原太陽光発電所の売電契約においては、契約相手である日本ロジテック協同組合が平成28年4月に破産したが、平成27年度分の売電料金について回収ができたのかどうか、また、回収ができなかった未納の電気料金があれば、その内容と金額について伺いたいと思います。

財務課長

 日本ロジテック協同組合の電力料金については、谷ヶ原太陽光発電所の平成27年12月から28年2月までに発生した電力料金は、総額で873万余円が全額未収となっております。当該債権については、平成27年度決算上は、貸借対照表において未収金の中に数字を含めて整理しております。

 なお、このほかに電力料金の本体部分以外に遅延利息や契約解除に伴う違約金などが133万余円あり、これらを合わせますと1,006万余円が未回収となっている状況です。

あらい委員

 1,006万余円の未収があるということですが、日本ロジテック協同組合が破産した原因、また、破産に至る経緯について教えてください。

発電課長

 破産した原因ですが、日本ロジテック協同組合が運営する電気事業は、平成24年から26年に売上が急増し、急速かつ急激に事業を拡大しており、それが調達コストの増加を招き、経営を圧迫することとなったと聞いております。

 また、日本ロジテック協同組合は自前の発電所を持っておらず、状況を改善するために自前の発電所の建設を計画する等、安定的な電力調達に向けて取り組んできましたが、発電所建設が中止になるとこれを解決できず、逆に資金不足が拍車をかける結果となり、最終的には電力を調達することができなくなったため事業を断念し、破産に至ったということです。

 続きまして、今まで企業庁としてどう対応をしてきたかということですが、平成27年12月以降に売電料金未納となったため、督促状を送付するなど、回収に向けた対応を取ってまいりました。その後、平成28年2月に28年3月末で電気事業から撤退することが明らかとなり、同日に日本ロジテック協同組合を訪問し、平成27年12月以降の未納金について支払いの確認をしておりましたが、支払いの意思が示されなかったので、平成28年2月29日に契約を解除しました。契約解除後、法的手続について準備を進めており、平成28年4月上旬に法的手続である民事訴訟法上の支払督促を取る準備をしておりましたが、申請前に日本ロジテック協同組合に問い合わせをした結果、破産に向けた手続を始めたこともあり、法的手続を見送ることとし、数日後の平成28年4月15日に破産が発表されました。それ以降、平成28年6月9日に破産債権届出書を提出し、平成28年9月26日に債権者集会に出席して現状等について説明を受けたところです。

あらい委員

 日本ロジテック協同組合では、発電所の建設が中止になったことによって、資金不足になって事業ができなくなった。平成27年8月には、日本ロジテック協同組合も小売電気事業者の登録申請を行ったが、経済産業省から財務上のぜい弱性を指摘され、登録が延期になったこともあり、小売事業申請を取り下げたと思います。こういった経緯で、日本ロジテック協同組合は破産したということかと思いますが、破産に至るまで未納が起こってから企業庁としてもそれなりの対応をされたとのことですが、平成28年4月に民事訴訟の手続を行うということは、実際に平成28年4月15日に破産決定され、もう少し早く民事訴訟等の手続ができなかったのか、伺いたいと思います。

発電課長

 平成27年7月に顧問弁護士へ相談したところ、契約解除についてはおおむね3箇月以上の滞納がないと一般的に解約は難しいとのことでした。支払督促の申請ですが、顧問弁護士と相談した結果、一括で請求した方がよいのではないかという意見を頂き、準備をしていたところ、破産するとの情報を得ましたので、手続を行わないこととしました。

あらい委員

 専門家の御意見も聞きながら、手続されたということですが、破産になってしまうと破産管財人や裁判所の判断によって手続が進むので、債権者の意見が通らなくなるかと思います。幾ら債権を回収したいと思っても、債権の額によって配分されるので、企業庁の未収金である全額を回収することは難しいかと思われるので、いろいろ手続、破産に至る前でも企業庁で対処はされたと思いますが、今後は早め早めに対応していただいて、取れるべきときに取っていただきたいと要望します。

 平成28年9月26日に債権者集会が行われたということですが、日本ロジテック協同組合からはどのような説明があったのか、伺いたいと思います。

発電課長

 債権者集会では、裁判長が進行役を務め、裁判所から破産管財人に選出された弁護士から説明がありました。内容としては、日本ロジテック協同組合の概要と破産に至る経緯、破産管財人の活動状況、そして財務状況に関する御説明がありました。

 今回の事件では、日本ロジテック協同組合が保有する未収電力料金について、複数の担保が設定されており、担保設定権者が担保としておりました需要家が払う電力料金について、自身への支払いを主張したことから、交渉がかなり難航しましたが、おおむね電気料金についても破産管財人へ支払うことで合意できたと説明がありました。

 また、財務状況については、現在の日本ロジテック協同組合が保有する資産と負債について説明がありましたが、配当資金の原資となる資産については、税金の還付などにより増額をすることができましたが、現時点では回収できていない債権が多くあるため、引き続き、調査及び協議を進め、配当資金の増額に努力していくという説明がありました。

あらい委員

 平成28年9月26日の債権者集会では、日本ロジテック協同組合から説明があったということですが、企業庁の1,006万余円の債権に対して、どのくらい回収できるといったことが債権者集会で分かったのか、また、どのくらい回収できる見込みがあるのか、その点について伺いたいと思います。

発電課長

 債権者集会で破産管財人の説明では、多少でも債権者に対して配当できるだろうとの説明がありました。ただし、配当金については、原資となる資産額が決定していないことや負債額についても、今後、変動する可能性があることから、具体的な説明はありませんでした。したがって、現時点ではどのくらいの金額を回収できるかという見込みが立たない状況です。

あらい委員

 多少の回収見込みができるということですが、いつ回収できるのかということが平成28年9月26日の債権者集会で説明があったのか。また、回収できない債権については、今後の決算に関してどのような処理を行うのか、伺いたいと思います。

発電課長

 委員御指摘のいつ回収できるのかということについては、具体的な説明はありませんでした。しかし、平成29年3月に第2回債権者集会が開かれるので、そこへ出席して状況と説明を聞いてくる予定です。

財務課長

 今回、未回収の未収金について最終的に決算上どう処理するかということについてですが、現在は破産手続中であり、破産手続の進行によって会計上の処理が若干異なってまいります。いずれにしても費用として損失計上するという形になります。平成28年度中に破産手続が終了して配当が得られた場合は、それを除いた未収金について、貸倒損失として営業費用に計上し、損失処理を行います。今年度中に破産手続が終了せず、平成29年度にまたいでしまった場合は、貸し倒れとなる可能性が高い債権を整理する破産更正債権に今年度中に振り替えて、振り替える際に貸倒引当金を繰り入れとして営業費用に計上し、貸し倒れに備えることとなります。いずれにしても、基本的には今年度中に損失に伴う費用を計上することになります。

あらい委員

 平成29年3月に、また債権者集会があって、その後の配当等が決まるとしても、今年度中に何らかの会計処理が行われるということですが、今回の電力料破産した日本ロジテック協同組合に責任はあるかと思うのですけれども、日本ロジテック協同組合と契約した企業庁に対しても、契約するに当たって、日本ロジテック協同組合の財務状況等を判断できなかったのか。また、今後、やはりこのことに関してはこうした事態を招かないために、県民の皆様に1,000万円の損失ができてしまったことに関して説明する上でも、こういった事態を招かないようにこれから太陽光発電の売電契約について、しっかり行っていかなければならないかと思うのですが、今後、どのような対策を取るのか、伺いたいと思います。

発電課長

 今後の対応ですが、契約保証金の納付について、契約条件として予定供給電力量に電力量料金単価を乗じた額の10分の1以上の金額を納付することを契約条項に追加しています。

 また、全国26の公営電気事業体で構成される公営電気事業経営者会議において、今回の日本ロジテック協同組合の破産を教訓に、電力の小売全面自由化における発電事業者の保護として、小売電気事業者の登録審査に当たっては、経営状況を厳格に審査するなどの対策を講じるよう、平成28年6月に国に対して要望を行ったところです。

あらい委員

 今後の対応としては、保証金を取るとか、小売電気事業の登録申請に関して、財務諸表などをしっかり審査してほしいという要望を提出されたということですが、契約相手が破産した場合には、債権の回収は非常に難しいと思いますので、破産する前にその都度、遅延が発生している状況が分かったら、なるべく早く回収できるように取り組んでいただきたいと思います。売電契約をするに当たっては、相手の財務諸表等を会社の経営状況をしっかり判断していただきたいと思います。また、今後に関しても、保証金などをあらかじめ受け取るなど、破産した場合でも回収できるような何らかの対策を取っていただきたいと要望します。

 次に、企業庁の決算説明資料?の13ページに小型飛行ロボット業務活用調査事業とありますが、ドローンについては、国でも成長戦略の一つに含まれて官民問わず、その活用について検討が進んでいる将来性ある技術であり、そういった先端技術の導入に企業庁が取り組んでいるということで、何点か質問させていただきます。

 まず、どのような経緯でドローンに着目するようになったのか、伺いたいと思います。

企業局企画調整担当課長

 平成26年度にドローンに詳しい酒匂川水系ダム管理事務所の職員から、カメラを搭載したドローンを広報活動やダム関連の業務で活用する業務改善の提案がありました。その提案を本課等で検討を実施した結果、一定の効果が期待できたところから、ドローンの業務活用の検証と更なる活用に向けた調査事業を始めたところです。

あらい委員

 決算説明資料では、ドローンの業務活用についてプロジェクトチームを設置して検討を実施したということですが、どのような方法で検討したのか伺いたいと思います。

企業局企画調整担当課長

 まず、酒匂川水系ダム管理事務所内にワーキンググループを設置し、市販されているドローンを購入し、三保ダムや玄倉林道等の現地で実際に飛行させてみて、河川巡視業務での活用効果の検証等、具体的な検討を行ったところです。

 こうした酒匂川水系ダム管理事務所における検討状況の報告を受けながら、幅広くドローンの業務活用について検討するため、水道、ダムなど様々な企業庁業務に携わる職員を構成員とするプロジェクトチームも立ち上げ、更に議論を深めたというところです。

あらい委員

 小型飛行ロボット業務活用調査事業の総額が256万円ということですが、その内訳について伺いたいと思います。

企業局企画調整担当課長

 256万円の内訳は、業務検証を行うために使った普及機2台の購入経費として約42万円、カスタマイズ機の機能を技術面、コスト面から分析の検討を行うための委託経費約41万円、企業庁独自のカスタマイズ機1台の購入経費約158万円、操縦者養成に使用するソフト等の経費約15万円です。

あらい委員

 カスタマイズ機が1台で約158万円というのは、市販のものと比べて少々高く感じますが、カスタマイズのドローンというのは、それほど高いものなのでしょうか。

企業局企画調整担当課長

 カスタマイズ機の発注に当たりましては、ドローン開発に精通しているさがみロボット産業特区における神奈川県版オープンイノベーションのプロジェクトに参加している事業者3者での見積り合わせを行い、その中で一番安価のところに発注したところです。

 また、カスタマイズ機のもととなる業務用ドローンは、大量生産されている普及機と違い、市場が小さく、製造コストも高いと聞いており、その結果、高価となっていると考えます。カスタマイズ機に搭載されている各種機器も、例えば、ドローンの傾きや振動に影響されることなくカメラを安定させつつ、被写体の方向へ向ける装置が約30万円である等、部品費も高価なもので、こうした事情を考慮しますと価格は適切なものと考えております。

あらい委員

 さがみロボット産業特区のプロジェクトに参加している事業者3者の見積りから安価の事業者に発注したということですが、今後、さがみロボット産業特区で活用していただくような業務提携などを結んでおられるのか、高額な買物をしましたが、他の分野でも技術が貢献できるのか、伺いたいと思います。

企業局企画調整担当課長

 業務提携等は結んでいないところですが、ドローンの発注に当たってユーザー側として打合せを行う際に、ユーザー側の意向やニーズ等をお伝えしているところです。これらの情報提供が、さがみロボット産業特区のプロジェクトに役立つと考えております。

あらい委員

 さがみロボット産業特区の中でも活用していただけるよう、こういった技術に関して活用していただきたいと思っております。

 カスタマイズ機を操作できる職員というのは、企業庁の中に何名くらいいるのでしょうか。

企業局企画調整担当課長

 玄倉川でカスタマイズ機を飛行させるなど、その操作に熟練した職員は酒匂川水系ダム管理事務所に1人いるほか、カスタマイズ機を実際に飛行させる実地訓練を行った職員が4人おります。そのほか、段階的な操縦訓練等の研修を実施し、操縦者の養成を図っているところです。

あらい委員

 実際に指導的立場の人が1人、操縦できる方が4人ということですが、職員の方も異動される可能性があると思います。今後、そういった操縦できる経験を持った方が異動されたりするということも考えられるかと思うのですが、操縦者の養成のために企業庁では現在、具体的にどのようなことを行っているのか、伺いたいと思います。

企業局企画調整担当課長

 ドローンを主に活用している酒匂川水系ダム管理事務所で研修プログラムを策定し、操作に熟練した職員が育成指導者となり、事務所職員を対象として、パソコンのフライトシミュレーターによる訓練や小型ドローンを用いた屋内の飛行訓練を交互に実施した上で、屋外訓練を行うというプロセスで訓練を行い、操縦者を養成しているところです。

あらい委員

 そういった研修プログラムによって養成しているということですが、職員同士による訓練では限界があるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

企業局企画調整担当課長

 いきなりドローンを自由自在に操縦するということは大変難しいところですが、現在、パソコン上の訓練、小型ドローンを活用した屋内の飛行訓練、その上で普及機による屋外訓練を行い、屋外訓練でも徐々に高度や飛行距離を延ばしていくという方法で操縦技術の向上に努めているところです。こうした飛行訓練の結果、新たに12名の職員が約100メートル程度先まで普及機のドローンを飛行させることが可能となり、実地訓練ができるまでになっているというところです。

 しかし、こうした訓練について、より高度な操縦技術を教えるノウハウや、指導する職員の確保という課題があると認識しておりますので、こういった課題を解決し、効果的に操縦者を育成する仕組みについて検討してまいりたいと考えております。

あらい委員

 そのことに関しては、今後、検討していただきたいと思います。ドローンの活用には、当初、建設・企業常任委員会のときに注目しておりましたが、施設点検業務も含まれていたかと思うのですが、今回のドローンの業務については河川巡視業務や災害時現場確認業務の活用と変更していることから想定していた業務ができなかったというところがあるかと思うのですが、逆にドローンを活用し、今まで考えていなかった新たな活用方法もあるかと思うのですが、そういった点について、今、企業庁の方でドローンを活用して、新たにやろうという取組があるのか、伺いたいと思います。

企業局企画調整担当課長

 企業庁としても、今後、河川巡視業務や災害時現場確認業務以外に、例えば、企業庁業務をPRする動画を作成し、かなチャンTVに載せる等の広報業務にドローンを活用していくことを考えております。現在、主にドローンを活用している酒匂川水系ダム管理事務所の区域は、航空法等に基づく国土交通省の許可が必要ないところでありますが、例えば、城山ダムなどについて、国土交通省の許可が必要なエリアにあるので、今後、航空法等への対応も考えながら活用業務の拡大に取り組んでいきたいと考えております。

 また、企業庁が保有する普及機のドローンを全庁的な業務への活用や連携が図れるよう、貸し出しスキームを構築して各局に周知していますので、今後ともこうした枠組により、他局における更なる活用促進を図ってまいりたいと考えております。

あらい委員

 カスタマイズのドローンは高価なものですので、是非、いろいろな場で活用していただきたいと思いますが、企業庁以外の他部局でも使用できる業務があれば、そこにも貸し出して活用していただきたいと思うのですが、他部局に貸し出す際に万が一トラブルがあって壊してしまったといったときの保険等はどうするのか、伺いたいと思います。

企業局企画調整担当課長

 企業庁が使用する場合は、保険を掛けております。しかし、他部局が使用する場合、契約者が異なるため保険が使えないというところです。他部局で使う場合は、新たに1箇月くらいの保険を掛けていただくか、あるいは壊したときの物件補償等をお願いしています。

あらい委員

 その点に関しては、お互い県庁内ということでしっかりと契約を交わすなりして、万が一何かあったときにしっかりとした補償、それなりの契約でお互いが担保できるようなスキームをしっかりとつくっていただきたいと思います。ドローンは、大変高価なものですので、県民の皆様に納得していただけるような幅広い業務を行っていることを分かるような形にしていただきたいと思います。広報での使用もダムの上から撮影した画像を見ると大変迫力があるものが撮れるのではないかと思うので、ドローンを活用した広報というのも効果的であると思います。また、ダムの魅力を皆様に知っていただく良い機会でもあり、そういった機械活用方法を検討していただいて、県民の皆様に納得していただけるような活用を進めていただきたいと要望し、私の質問を終わります。

中村(武)委員

 私からは、水道事業経営についてお伺いします。水道事業経営計画は、平成26年度にスタートし、2年半が経過したところであると承知しております。これまでの決算に照らして、収支の両面から何点かお伺いします。

 まず、水道事業経営計画が開始してから平成26年度と27年度の2箇年の決算が出そろったところでありますが、平成27年度の計画で当初見込んでいた収入と支出が、それぞれいずれも計画額を決算額が下回っております。その理由についてお伺いします。

経営課長

 収益的収支におけます収入については、収入の太宗を占めます水道料金収入において、家庭における節水機器の普及、生活スタイルの変化、事業所における地下水利用の拡大などにより、使用水量が減少しております。これに伴い、大きく下回ったと考えております。

 支出についてですが、事業費精査などにより、経費削減に努めてまいりました。平成26年度には、箱根地区水道事業包括委託事業の開始に伴い職員の削減を行ったこと、平成27年度には、配水管についてより適正な資産管理を行うための管理方法の見直しを行ったことで、減価償却費等が削減されたことなどが大きな要因であると考えております。

中村(武)委員

 平成26年度から27年度にかけて収入の減少があったわけでありますが、頂いた決算説明資料を見ますと、平成23年度からそういった傾向があると思うのですが、その要因をどのように捉えているのか伺います。

経営課長

 平成26年度、27年度、いずれも計画に比較しますと収入の減少があったわけですが、この傾向は長期間、ここ数年続いているというものです。水道料金収入については、低下傾向が継続しており、家庭用については生活スタイルの変化、節水機器の普及などによりマイナスが継続している。事業所については、地下水利用への転換や、特に工業用など工場の移転などに伴い、給水戸数も減少している。こういったことが大きな要因であると考えております。

中村(武)委員

 一方、営業費用に目を転じますと、平成23年度から25年度までは上昇していて、その後、水道事業経営計画が始まった平成26年度、27年度は、前年度に比べて費用削減があったようですが、これは経営計画の影響が現れたものと推測できますが、主な要因をどのように考えているのか、伺います。

経営課長

 費用が減少した主なものですが、平成26年度においての箱根地区水道事業包括委託事業の開始については答弁で申し上げたところですが、具体的には、水道における職員数が平成26年度おいては11人減、27年度に2人減、合わせて13人減といった要因もありました。また、平成27年度においては、配水管についての年度別管理方法に伴う減価償却費の減が、大変大きな金額を占めていたと考えております。

中村(武)委員

 現在、平成28年度の期間途中ではありますが、今年度の水道料金収入は、前年度に比べてどれくらいの水準にあるのかお伺いします。

経営課長

 平成28年度の状況ですが、数値が確定しております直近のデータとして平成28年9月末までの6箇月間の実績があります。水道料金収入の実績は、約261億6,000万円です。これを平成27年度同月の実績、261億7,000万円と比較しますと、約1,000万円の減収となっています。

中村(武)委員

 箱根地区で合計13人減だったということですが、全体の中での割合はどのくらいなのでしょうか。

経営課長

 水道事業会計としての職員数ですが、600人台ですので、そのうちの13人という割合です。

中村(武)委員

 話を戻して、昨年度より減少の傾向であるということが理解できました。それでは、県営水道の料金の仕組みはどのようになっているのか、概要を確認させてください。また、合わせて最後に改定したのはいつなのか、お伺いします。

経営課長

 県営水道の料金体系は、家事用、業務用などの用途別に料金の単価を設定しております用途別料金体系というものです。家事用については、生活用水の確保に配慮する視点から、企業などの業務用の料金に比べると低額に設定しています。具体的には、お客様がいつでも水道を利用できるように準備していくための費用として基本料金を、これは全ての用途一律で1箇月710円の税抜きです。実際にかかる費用よりも低額に設定するとともにこの基本料金の中に、1箇月で8立方メートルの基本水量を設けています。

 また、この基本料金と実際の使用水量の増加に伴い御負担いただくのが従量料金であり、こちらの単価の設定は使用水量が多くなりますほど、段階的に高額となる逓増制従量料金という体系です。なお、最後に料金改定を実施したのは、平成18年4月となっています。

中村(武)委員

 最後の料金改定が平成18年4月ということですが、そのときの水道事業はどういう経営状況であったのか伺います。

経営課長

 料金改定前の経営状況ですが、使用水量の伸び悩み等によります水道料金収入の減少に加え、平成13年度以降、宮ヶ瀬ダムの本格運用に伴う神奈川県内広域水道企業団からの受水が開始したことから、単年度赤字が結果的に5年連続で発生しました。

 この間、組織の見直しや経費の削減に努めながら、平成12年度までに確保した繰越利益剰余金を赤字に充当して経営を続けておりましたが、平成17年度末には繰越欠損金が発生するに至り、料金改定が必要な状況にありました。

中村(武)委員

 今、5年連続赤字というお話だったと思うのですが、赤字になる前は当然黒字であったと思うのですが、何が原因で赤字に転落したのか、再度確認させていただきます。

経営課長

 大きな要因としては、平成13年度からの宮ヶ瀬ダムの本格運用に伴います受水、水道の浄水を受け取るということを開始しましたので、平成12年度には約115億円であった受水費が、平成13年度には約173億円と、約58億円増加しました。こうしたことが大きな要因であったと考えております。

中村(武)委員

 確認ですが、宮ヶ瀬ダムの費用がかさんだというお話だったと思うのですが、その一方でそのために入ってくる収入もあると思うのですけれども、その辺りはどのように考えればよろしいのか、それとも収入は入ってこないのか、確認させていただきます。

経営課長

 受水費は、県営水道として神奈川県内広域水道企業団にその代金をお支払いするものです。一方、県営水道の収入としては、一般のお客様から頂く水道料金になりますので、そうした水道料金は低減傾向が継続しているという状況です。

中村(武)委員

 それでは、更に確認させていただきたいのですが、平成18年度の改定のときは金額や改定率の幅はどうだったのでしょうか。

経営課長

 まず、基本料金については、税抜きで602円でしたものを108円増の710円とさせていただきました。従量料金については、家事用及び業務用の各段階区分の単価に一律に21円を上乗せさせていただきました。業務用については、使用水量の多い段階の区分を一部廃止しております。平均の改定率としては、12.3%の上昇でした。

中村(武)委員

 改定に当たって、もちろんどのくらい上げるか、下げるかを経営面で考えていかなければいけないとは思うのですが、その基にある料金の基本的な仕組みというのは、いろいろな考え方ができると思うのですが、この点まで踏み込んで改定は行われたのか、概要について簡潔に教えてください。

経営課長

 平成18年の改定時点ですが、先ほど答弁申し上げました料金体系については、これまでと同様に家事用、業務用といった用途別を、そして逓増制といった料金体系を基本的には継続しています。

 ただ一方で、業務用についての1箇月当たり2万立方メートル以上の高額であった段階区分を廃止するなど、その逓増度の度合いについては、幾分、緩やかになったという内容です。

中村(武)委員

 5年連続で赤字が続いたということですが、その5年間の営業収益と平成27年度の営業収益の差は大体どのくらいの違いがあるのでしょうか。

経営課長

 平成13年度から17年度までの5年間で赤字が継続したところでして、その後、平成26年4月に消費税率が改定となっていますので、この税の影響を除いた数値で申しますと、平成13年度は約560億円です。平成27年度の512億円と比較しますと、差は約48億円、平成14年度は約554億円でしたので、差は約42億円、平成15年度は557億円ですので、差は45億円、平成16年度は555億円ですので、差は43億円、平成17年度は552億円ですので、差は40億円といった規模となっています。

中村(武)委員

 ということは、赤字のときの方が収入は多いということでよろしいのでしょうか。併せて、同じく赤字が続いた3年間の営業費用と平成27年度の営業費用の差がどうなっているのか確認させていただきます。

経営課長

 収入については、料金改定前の水準が、今、申し上げたとおりであり、平成27年度が512億円ですので、いずれも多いことで間違いありません。

 同じく経費ですが、消費税の影響を除くと平成13年度の548億円に対して平成27年度は476億円ですので、差は72億円、平成14年度は537億円ですので、差は61億円、平成15年度は549億円ですので、差は73億円、平成16年度は542億円ですので、差は66億円、平成17年度は549億円で、差は73億円といった水準です。

中村(武)委員

 二つのことを聞いたのですが、収入が増えて赤字を解消したというよりは、営業費用を削減して赤字を解消してきたことを理解しました。長い期間なので、様々な費用の削減に取り組んだと思うのですが、どんな削減が一番大きいのか、主要原因があるならばお伺いします。

経営課長

 直近の平成26年度、27年度については、先ほど答弁させていただいたとおりですが、企業庁としては、経営の効率化という観点から、固定経費の代表的なものである職員費、人員の継続的な削減については、従前、取り組んでまいったところです。そのほか、企業債の償還残高を減少させていく、利子、利払いの減少といった取組も行ってきたところです。企業団からの受水費についても継続して、近年、引下げを行っていただいているという状況です。

中村(武)委員

 様々な取組がなされていると理解しました。平成27年度が改定する前の料金であった場合、経常収益はどうなっているのか。もし値上げをしなかったらどうなっているのか、お伺いします。

経営課長

 平成27年度の使用水量から、平成17年度以前の料金体系に当てはめたときに料金がどれくらいになるかということです。前提となる用途別、価格帯別の水量など、幾つかの条件が異なりますので、正確には算出しかねるのですが、仮に当時の平均改定率12.3%の分だけ現在の料金でなくなったことを想定します。消費税の影響を除く平成27年度の調定額481億円から、他の収入や費用等の諸条件が変わらないとしますと、12.3%の収入が失われることで、約17億円の損失が損益として発生することとなります。

中村(武)委員

 料金改定がそのままだったら赤字が続いたということになると思うのですが、改めて、平成18年度の料金改定の評価を企業庁としてどのようにしているのか、お伺いします。

経営課長

 当時の損益の上でも厳しい経営の中、安定経営に必要な最低限の御負担を水道利用者の皆様にお願いしました。その結果、平成18年度から平均改定率12.3%の改定をお願いしたものです。それ以降は現在まで、平成26年度の会計基準の見直しによる一時的な赤字決算を除けば、毎年度利益剰余金を確保できております。経営改善や経費節減と合わせて、安定的な経営を継続できているものと考えており、この料金改定については、一定の必要なものと行われたものであると認識しております。

中村(武)委員

 頂いた資料によると、給水人口と給水戸数はわずかでありますが、年々増加しているとあります。しかし、その一方で使用水量は減少している。今後の受水人口、受水戸数、使用水量がどのように変化してくると予想しているのか、確認します。

経営課長

 水道使用量で見ますと、県営水道においては、平成7年度をピークに減少傾向が始まっています。こうした中でも、給水戸数自体は増加傾向にあり、当分の間、人口は緩やかに増加すると想定されていますが、それ以降は減少に向かうものと思われます。

 また、給水戸数については、人口と同様に当分の間、増加していくものと考えられますが、そのピークにずれが生じるとしてもいずれは給水戸数についても減少傾向になると考えられます。したがって、当面は給水人口と給水戸数は増加しますが、使用水量については引き続き、緩やかに減少するものと考えております。

中村(武)委員

 給水人口が緩やかに減っていくということは水道事業の経営にとっては大切な、大きな問題であると考えております。そこで何点か伺いますが、単純に給水人口が減ってくると給水収益も減ってくるというのは、何となくイメージとして分かるのですが、実際にどれくらいの相関係数というか、関係があるのか、確認させてください。

経営課長

 委員の御指摘のとおり、給水人口については現在もなお、増加傾向にあります。そうした中でも、節水機器の普及や事業の活動の変化から、1人当たりの水道使用量は減少し、給水収益も減少しております。

 そうしますと、大変難しい御質問ではありますが、人口の増加する一方、収益は減少ということを捉えますと、人口と収益が直接の相関関係で結ばれているということではないだろうと認識しております。

中村(武)委員

 今、答弁にもあったとおり、なかなか難しいと思うのですが、私が持っている資料を見ますと、日本政策投資銀行が2015年8月に我が国の水道事業者の現状と課題を出しており、受水人口の指数と収益の相関係数は0.76ということで、大分高い相関係数があるというデータが出ております。地方公営企業年鑑を基につくった資料です。

 次の質問に移りますが、なかなか数字が出ないのは分かったのですが、給水人口の増減とコストの増減との関係について、何か考えていることがあったらお聞きします。水道事業の場合、固定的なコストが大きいので、削減が難しいと考える一方で、先ほどから経費削減しているという答弁があったと思うのですが、給水人口が減少すれば、当然、削減できる費用もあると思います。給水人口と増減と給水事業のコストは、相関係数は難しいと思いますが、どのように考えているのかお伺いします。

経営課長

 委員に御指摘いただきましたが、県営水道の費用構成を見ますと、平成27年度決算を例に取りますと、減価償却費や受水費等の固定費が全体の9割以上を占めています。そのほか、動力費、薬品費といった変動費は、1割に満たない状況になっています。したがって、人口の緩やかな低下局面においても、こうした固定経費が即座に削減されるわけではありませんので、費用については同じ傾向が続くことになります。

 また、県営水道では、給水人口が増加する一方、使用水量が減少してきております。こうした点では、例えば、動力費などといった変動費も大きくは電力価格の影響を強く受けています。同時に固定費を減らすことが、先ほどのとおりなかなか困難ですので、そうした費用の面でも横ばい、削減の努力はしているのですが、人口との直接の関連というのは表れにくいと認識しております。

中村(武)委員

 先ほど私が挙げた資料によると、受水人口の増減といわゆるコストの相関関係は、0.62だそうです。なので、受水人口が減ると、コストはその分低くなるというデータが出ております。合わせて、少し数字は出ないということなのですが、結論から言うと、個々の費用、例えば、減価償却費、動力費、光熱水費、通信運搬費などは、この資料によれば関係ないと出ております。

 続けて、企業庁の皆様の考え方をお聞きしたいのですが、ここが一番大事だと思うのですが、受水人口の増減と損益の関係について、どのように認識しているのでしょうか。

経営課長

 給水収益と給水損益についての関係についてお尋ねかと思いますが、水道において長期的には人口の増加に伴い、県営水道でも数次にわたる拡張事業を行ってきており、これが大きな費用となってきています。そして、同時に経済規模や人口が延びる中で、収益もプラスとなってきた長期的なトレンドというものがあったと考えています。現在のような緩やかな下降局面においては、その関係が出にくいというように肌身感覚で感じており、水道事業においては、一般的に給水人口の増減が収入に影響を与える使用量の増減につながると、したがって、給水収益にも影響を受けるように思われます。

 しかし、先ほど答弁させていただきましたとおり、人口増の一方で、使用水量は減少してきており、収益も減少、それに伴い損益も減少ということです。ただ、支出についても、様々な経営改善を行ってきておりますので、損益については、ここ数年黒字を確保させていただいている状況です。

中村(武)委員

 この資料というのは、神奈川県だけを対象にして分析したものではないので、神奈川県がどうなっているかは、個々に分析する必要があると思います。この資料を見ると、営業損益は余り人口と関係ない結果が出ているのです。これは、必ずしも人口が減るということが経営にとって、もちろんマイナス部分もあると思いますが、やりようがあることをデータが物語っているのかと私は認識しました。

 今の水道事業経営計画が平成26年度から2年半で、まだ半分ではあると思います。この間、先ほど答弁のあったとおり、将来的には神奈川県も人口減少を迎えるわけですから、県営水道としての次の時代の施設設備や経営の在り方について、根本的に考え方を変えていく必要があると認識しております。そこで、現在の水道事業経営計画は平成30年度で終了し、平成31年度には新しい計画に移行するわけですが、次の改定に向けた策定はどのようなスケジュールで進められていくのか、確認させていただきます。

経営課長

 今現在、現行の経営計画の点検、そして、平成29年度の予算策定に向けた作業の最中ですが、現行の経営計画を平成26年3月に策定した際のスケジュールを例にとりますと、まず、平成25年度第1回定例会の3月ですが、平成26年度を初年度とする水道事業経営計画の策定について議会に報告させていただいております。その後、平成25年度第2回定例会の6月には水道事業経営計画の改定方向を、9月には素案を、12月には案を、そして、平成26年度第1回定例会の3月には最終案を報告させていただいております。

 次の経営計画については、今後の見通しの中での検討となりますが、学識者等から成る水道事業懇話会など、外部の意見もお聞きしつつ、こうしたスケジュールを踏まえながら、丁寧に進めていくものと考えております。

中村(武)委員

 今、丁寧に進めていくということで、本当にそれは期待しております。値段は絶対に上げない方が良いと思うのです。県民の福祉の基本になると思いますので、実際にいろいろ分析していくと、様々な営業努力で、例え人口が減っても対応できるということが出ていると思いますので、神奈川県もしっかり分析して、次の経営を進めていっていただきたいと思います。

 厚生労働省から水道事業の在り方について、2013年に新水道ビジョンが出ていると思います。様々な課題が取り上げられているのですが、その中に広域化というものが取り上げられ、いろいろ懸案化されていると認識しております。私自身としては、水道事業を広域化するべきかどうかというのは、結論は出ていないのですが、県としてこういったことを検討されたことがあるのか、お伺いします。

計画課長

 新水道ビジョンでは、水道サービスの持続や強じんな水道につながる重点的な実現方策として、発展的広域化といったものが位置付けられていると認識しています。ここでは、将来の戦略的な目標を持って、人材、施設、経営の分野においてこれまでの広域化にとらわれない多様な広域化方策を近隣の水道事業者と実施していくことが望ましいとされていると認識しております。

 また、行政としての神奈川県としては、政策局の水政室が広域化を担っており、県西部の中小事業体を対象とした勉強会などを開催し、広域化に向けた検討を行っていることは承知しております。

中村(武)委員

 一般的なことで構わないのですが、水道事業を広域化することによって一般的なメリット、また、神奈川県ではどのようなメリットがあると想定しているのか。また、反対に水道事業の広域化に伴う一般的な課題や問題点というのは、あると思います。神奈川県では、どのような課題や問題点があるのか、お伺いします。

計画課長

 一般的なスケールメリット効果があると思います。事務の効率化など、経営基盤の強化を図ることが期待できるとされており、具体的には効率化による財源の確保、事業規模拡大による人材の確保、地域間の水道料金格差の是正などが挙げられます。広域連携としての例になってしまうのですが、神奈川県においては、県営水道、横浜市、川崎市、横須賀市が従前から水源の共同開発や、4事業者が設立した神奈川県内広域水道企業団を通しての広域的な水道用水供給などを行うことによって、水源開発関連事業の効率化を図っており、こういったことによって長年にわたり、県民、市民の負担軽減や水道の安定供給に寄与していると考えているところです。

 デメリット、課題、問題点といった点ですが、一般的にはそれぞれの水道事業は歴史が長いことにより、成り立ち、規模、地勢条件など経営環境が異なっています。それぞれの水道事業における経営環境に合わせた具体的なメリットや、それを実現するための方策を見いだすことができないと、広域化がスケールメリットならぬスケールデメリットになる可能性もあると考えられています。また、料金の統一について住民の理解を得なければならないという課題もあると考えます。

 神奈川県内としても、同様にそれぞれの経営環境に応じた課題や問題点があると考えているところですが、こういった点については、水道事業の広域化を所管している政策局の水政室や、水道行政を所管している保健福祉局の生活衛生課において、課題の把握や今後の方向性を検討していると承知しております。

中村(武)委員

 今、デメリットで料金の問題が出たと思いますが、神奈川県が広域化を目指していくのか、いかないのかの議論は置いておくとして、神奈川県下に存在している水道事業であれば、等しく神奈川県民でありますから、企業庁の所管ではないかもしれませんが、関心を持つべきだと思っております。

 そこで、事実確認をしたいのですが、神奈川県下の水道事業で料金の差はどれくらいあるのか、確認させていただきます。

経営課長

 水道料金の水準について、一般的に家事用における1箇月の標準的な使用量としての20立方メートル使用時の料金を例にとると、神奈川県内で最も低廉な水準となっていますのは、地下水を主な水源とする中井町、松田町の両町が1,458円という水準です。逆に、最も高水準なのは独自の水源を持たない真鶴町が5,199円です。次いで高額なのは、三浦市の3,056円の水準です。

 県営水道においては、同じ比較で2,463円という状況です。水源を同じくするのが、横浜市、川崎市、横須賀市ですが、横浜市は2,652円、川崎市は2,278円、横須賀市は2,581円、こうした水準です。

中村(武)委員

 一番安いところと高いところが3倍近くあるというのは、私はこれ以上質問しませんが、問題意識として、神奈川県としては持っておかなければいけないという意見を持ちました。

 次いで、財政状況の差、同じような形で神奈川県下の水道事業者は、どのような差があるのか、確認させてください。

経営課長

 各水道事業者のそれぞれの財政状況に関する資料は手元に持ち合わせがありませんが、県営水道に関して申し上げますと、経営の健全性を示す代表的な指標としては、例えば、経常収支比率は黒字経営を維持しておりますので、100%を上回る。また、累積欠損金比率は欠損金がありませんので、ゼロ%です。流動比率についても100%を上回るなど、同規模の団体とほぼ同様の数値として、健全経営を維持しています。

 また、県内の水道事業者としては、単年度赤字を計上されている団体もあると承知しています。

中村(武)委員

 施設整備の水準に関して、例えば、耐震化の進捗状況や浄水場の設備水準に何か差があるのか、企業庁が把握されているのか、確認します。

計画課長

 格差という観点で見てみますと、委員御指摘のとおり地震に対する備え、水道施設の耐震化ということが挙げられます。これについては、昨年度、保健福祉局が神奈川県水道ビジョンといったものを公表しております。その中では、県営水道、横浜市、川崎市、横須賀市といった大規模な水道事業体と県西部などの中小規模の水道事業体の比較がなされております。それによりますと、基幹管路の耐震適合率といった指標で比べてみますと、県営水道、横浜市、川崎市などのエリアについては67.2%、県西部の中小事業体のエリアについては29.9%といった差が出ていると承知しております。

中村(武)委員

 先ほど申し上げましたが、神奈川県企業庁が水道の広域化をするか、しないかにかかわらず、県内の水道事業で様々な差が出ていたら、これは神奈川県としていろいろと取り組んでいかなければいけない問題だと思っております。企業庁の担当ではないと思いますが、今後、神奈川県としてどのように取り組んでいこうと考えているのか、確認させていただきます。

計画課長

 水道事業の広域化については行政部門が担っており、神奈川県としては政策局が取り組んでいると承知しておりますが、一事業者である企業庁としても県西部地域の中小規模事業体への支援といった観点から、政策局が行っている広域化等の検討会にも大規模事業者による技術支援の取組として参画し、例えば、箱根における包括委託事業の実績に基づいて、情報提供を行うといった取組を行っているところです。

中村(武)委員

 それでは、意見を申し上げます。県民が安心して水道を利用できるように事業経営を進めていただきたいし、それにふさわしい経営の在り方の検討も行っていただきたいと思っております。県内の事業者もそこには県民がいるわけですから、福祉の向上の観点で、しっかりと県としての対応を取っていただきたいと思います。特に今後、平成30年度に新たに計画をつくる際には、日本の中で人口が減っている地域、そのような地域の経営をしっかりと分析することが、神奈川県に求められると思いますので、分析をするに当たり、そういった地域に目を向けていろいろと研究をすると、神奈川県の今後の課題に良い点が得られると思いますので、是非、研究していただき、次の事業計画に反映させていただきたいと思います。

 次は、企業庁における国際貢献についてお伺いします。昨年度、水ビジネスの可能性を探るため、ベトナム社会主義共和国における技術協力の実現の可能性について現地調査が行われました。会派としても、積極的に後押ししました。そこで、何点かお伺いします。頂いた決算概要の主要施策体系図の中で、どこに水ビジネスが相当するのか確認させていただきます。

計画課長

 主要施策体系図の5、地域社会や国際社会への貢献に相当します。

中村(武)委員

 水ビジネスという文字がないのは、何か意味があるのでしょうか。

計画課長

 この取組は、当初は箱根地区水道事業包括委託と国際貢献の取組の総称として使用しており、ひとくくりの事業とはしていなかったことから、決算概要に水ビジネスと表記していないということです。

 なお、取組の当初は、これまで国内の他の水道事業体の海外展開の状況も踏まえて水ビジネスといった表現を使っておりましたが、これまでの自らの海外との交流の状況などを鑑みて、国際貢献に一層重点を置きながら取り組んでいきたいと考えております。

中村(武)委員

 午前中にも、企業庁における国際貢献に関しては質疑があったと思います。改めて確認ですが、インドにおいてはホームページを見ますと覚書において様々なことを行っていくことが載っていますが、午前中の質疑の中では、人材教育プログラムをつくることと、来県を促しているがなかなか実現しないという答弁があったと思うのですが、なかなか進んでいないという印象を受けました。企業庁として、どのような感想を持っているのか、お伺いします。

計画課長

 インドタミル・ナドゥ州との技術協力関係の構築についてですが、平成27年1月の覚書締結以降、締結先の都市研究所とは事務的に研修プログラムの調整などについては進めているところです。しかし、公的な関係としては、やはりタミル・ナドゥ州の幹部職員の方に県営水道の施設の状況、運営の状況といったものを見ていただいて、その上でタミル・ナドゥ州としてどういった技術協力を受ける必要があるのかというのをはっきり認識してもらう必要があると考えています。

 そういった観点から、幹部職員の来県を促しているところですが、州内の事情、人事異動、選挙などの事情が様々あるということで、いまだに実現していないといったところが実情です。

中村(武)委員

 覚書の中で、相互派遣及び受入れ研修という言葉があると思いますが、相互派遣なので受入れを待つという姿勢も重要だと思うのですが、こちらから積極的に行くということはこちらの問題として可能であると思うのですが、何かその辺りの考え、平成27年度以降にこちらから行くといったことは行ったのでしょうか。

計画課長

 平成27年度以降に限って言いますと、こちらからタミル・ナドゥ州には行っておりませんが、それまで覚書の締結に至るまでに3回ほどインドについては訪問しております。その中で、現地の水道事情などについても一定程度視察は行っているところです。今後、先方からの来県を踏まえ、具体の技術協力関係を構築することができれば、更なる具体の取組に発展していくことが可能であると考えています。

中村(武)委員

 同じく、ベトナムについてもお伺いします。午前中の質疑にもありましたので、簡潔に状況確認させていただきたいと思いますが、特に議会で視察に行った後、その後の進捗状況はどのようになっているか、お伺いします。

計画課長

 昨年の8月に議会でベトナム社会主義共和国に視察に行っていただき、その後、私どもとしてもベトナムとの技術協力関係、県としての取組も踏まえて積極的に取り組んでいこうということから、ベトナムについてはハノイとインダストリアルパークが所在しているフンイエン省を対象に視察を行ってきたところです。

 その後、県民局が実施している政策研修員制度といったものでベトナムのランソン省という自治体から幹部職員の方が研修生として来県したこともあり、それを受け入れて企業庁事業全般について研修を受けていただいたこともあります。これらの状況を踏まえ、ランソン省、フンイエン省、こういったところとメールや、人的なつながりができたということもありますので、そういった状況を踏まえて情報の交換を進めているところです。

中村(武)委員

 やはりなかなか進んでいないのかというイメージを今の答弁を聞いても思ってしまいますが、平成27年度において予算額と決算額について確認させていただきます。

計画課長

 平成27年度予算額については、344万3,000円です。決算額については、78万6,134円です。

中村(武)委員

 予算額と決算額で大分差があるようですが、その理由をお伺いします。

計画課長

 平成27年度の予算については、インドとの技術協力を前提とした予算を組んでおり、インドへの来訪といった費用を見込んでおりましたが、その後、平成27年度にベトナムとの技術協力を進めていくことになったことから、ベトナムに訪問することとなったものです。インドとベトナム、距離の違いということもあり、費用に大幅な開きが出ているといったことになります。

中村(武)委員

 インドからベトナムに変わったことにより値段が違うという答弁だったと思うのですが、それにしてもこれだけ開きがあるとなかなか計画どおりに行っていない、若しくは計画もなかなか今の段階でどうなるか、私の中では見えてきておりません。具体的に10年後を想像したときに、一体どれだけ現状が変わっているのか若干心配しております。例えば、10年後、企業庁の国際貢献がどうなっているのか抽象的でもよいので、企業庁はどのように考えているのか、お伺いします。

計画課長

 国際貢献については、一過性ということではなく、地道かつ継続的な取組が必要と考えております。相手方の文化や国民性の違いといったことにも十分配慮しながら、信頼関係を築いていくことが重要と考えております。そういった中でも、企業庁としても相手方に対しては積極的に働き掛け、お互いの技術力向上に向けてスケジュール感を持って取り組んでいきたいと考えているところです。

 こういった中で、双方、具体的なイメージといったものをお互いが抱える問題を見極めながら構築していき、具体的なイメージといったものを統一することができれば、例えば、JICAの草の根技術協力事業の活用や、双方訪問しながらの研修といったものなどについて取り組んでいくことができるのではないかと考えております。

中村(武)委員

 今、答弁の中にも相手方があり、国民性の違いがあるという答弁があったと思います。私もそれは理解するのですが、あらゆる施策に相手というものがあり、もちろん事情が特殊なのでなかなか普通の施策と同じように計画を立てるのは難しいというのは理解するのですが、それによって計画を立てられないというのは違うと思うのです。10年後というのは、例えば、大きな目標を立ててそのために、その半分である5年間に何をやろうか、その5年間を達成するためには毎年何をやろうかといったプログラムが出てくると思うのです。なかなか難しいと思うのですが、スケジュール感を持って目標に取り組んでいってほしいと思うのですが、国際化、国際貢献に関して、企業庁として何かスケジュールを立てているのか、確認させていただきます。

計画課長

 先ほどもお話ししましたように、地道で継続的な取組といったことを踏まえつつ、まずは相手方とその一線を越えるといったところまで進めていく必要があろうかと思います。その上で、具体的な話ができるようになった上では、具体なスケジュールを組み立てながら技術協力関係を進めていくことはできると考えているところです。しかし、残念ながらまだ具体のスケジュールを組み立てて、双方了解の上でことを進めていくというところには至っていない現状です。

中村(武)委員

 今の答弁で私の感想は、それですと、また来年も同じことの繰り返しになってしまう心配があると思いました。イメージの共有ということをおっしゃいましたが、もちろん相手がいることなので、一方的にこちらの思いを押し付けるというのは私も間違っていると思います。ただ、やはりこちら側として将来、どのように取り組んでいきたいかという思いがまず必要だと思うのです。もちろん、相手があるというのはおっしゃるとおりです。ただ、こちらの思いとして10年後、一体この企業庁における国際貢献がどうなっているのか、再度確認させていただきます。

水道部長

 先ほど、計画課長から答弁させていただきましたが、やはり国民性の違いが一番の問題であり、特に、最初に取り組んでおりましたインドについては、こちらからアクセスしてもその返事が返ってくるのに相当な時間がかかり、非常に国民性の違いが大きいと感じております。去年、まだ1回しか伺っておりませんが、ベトナムについては、国民性が日本人に非常に近く、几帳面でしっかりしているという印象を持っております。今後、ベトナムを進めていけば、10年後にはよい関係が築けるとともに、その交流の中で、若手職員への技術の継承、そして、うまくいけば県内企業の進出の足がかりの一つが築けるのではないかと考えているところです。

中村(武)委員

 今現在、企業庁が取り組んでいる国際貢献については、これまで培った技術力を多くの課題を抱えている発展途上国で活用することは非常に意義のある取組であると思っております。今後もお互いの立場を尊重し、円滑に国際貢献を進めていただきたいということを意見として申し上げます。

長友委員

 私から一つだけ伺いたいと思います。今、中村武人委員の方から大きくは二つの質問をしました。策定されています企業庁経営方針の取組の考え方を基にして、水道事業経営計画に記されていることを平成27年度決算状況から質疑したところであります。これを踏まえて、企業庁長に1点だけ伺いたいと思います。

 幾つかの項目について、意見や指摘をしました。監査委員の決算審査の意見書にも課題が示された上で、企業庁の経営方針及び水道事業経営計画に沿った取組を着実に推進することにより、長期的な視点で水道施設のあるべき姿を示し、施設の長寿命化、統合、規模の適正化等を通じ、更なる経営改善に努める必要があると示されているところです。 経営方針には、安心、持続、貢献という三つの柱を定めて取り組まれています。長期的な視野という意味で言うならば、水道施設の整備のロードマップが30年後という長期の視野を持って取り組んでいるということが示されているのを認識しているところです。

 大切なのは、検証をしていくということだろうと思います。繰り返しになりますが、長期的な視点で水道施設のあるべき姿を示し、更なる経営改善に努める必要があると、指摘をされているところでありますが、企業庁長としてこの決算を受けての見解について伺いたいと思います。

企業庁長

 今年の決算ですが、企業庁、水道を中心に決算を見てみますと、大きな曲がり角だということは前から認識はあったのですが、はっきり見えた決算であると認識しております。それは、今まで水道というものは拡大の一途をたどってきた。それを縮小に転じている曲がり角の年になったものではないかと思っております。水道料金については、ずっと以前から減収は始まっていたのですが、給水人口の拡大等に伴って施設の拡大を今まで続けてきた。それを、今、ここで曲がり角を迎えるという認識です。

 そして、水道事業の今後を見通しますと、難しいのは収入に該当する部分は水を使う量に比例をしていきます。先ほど、中村武人委員からいろいろと人口によっての減少幅等、御質問があったのですが、実は、節水というものとライフスタイルの転換というものが混在しています。つまり、高齢者が増えてくると高齢者はなかなかお風呂に入らないということや、節水のシャワー、特にトイレ等で非常に節水が進んでおり、人口が増えてもそういったことで打ち消されてしまうことがあり、人口が増えているということを切り出して効果として分析できないという状況が現在ですが、これでも今後は、そうしたライフスタイルの転換や節水機器の普及が一通り終わると、正に人口の減少がストレートに水道料金の減収につながってくるという年度を迎えるだろうと、だんだん色濃くなってくると思います。

 一方支出ですが、水をつくった量、使った量に比例して経費が決まっているわけではなく、いかに大規模な投資を行ってきたものに対しての支払いをしていくかという構造になっております。したがって、収入支出が連動して収益が出てくるということになっていないので、ここを見通さなければいけないということです。この二つを考えますと、今後のキーワードというのは、私は人口減少とダウンサイジングであろうと思っております。今まで経営努力をいろいろ続けてきて、人員削減等、そのようなことはほぼやり尽した中で、今後、どういうところで経営を良くしていくかといったら、やはり大規模な投資をできるだけ抑えて小さくしたものをどうやって償還していくかという考え方をとらざるを得ません。

 そのときに、まず管路の関係等で、これは100年の経緯を見る必要があります。今、経営計画では30年を見通していますが、これでもまだ短いということです。管路の耐用年数、スペック的には40年、70年とありますが、もう少しもつかもしれません。それを検証している最中ですが、いずれにしろ、バブルの前まで急速に整備してきたその山を耐用年数ごとに更新していったら、またその山が訪れてくるので、それは100年を見越してどこまでもつかを見極め、平準化していくことが必要ですし、そのときに今まであった太い管路がそのままの太さが必要なのかどうか、見極めも必要です。

 そして、一番大きいのは浄水場の数になります。やはり水量が減っている中で、神奈川県内にこれだけ浄水場が必要なのか、この検討について、今、横浜市、川崎市、県と連携して検討しております。こうした広域連携は非常に重要になってきて、広域連携の中で一番最適なものを見いだしていくというダウンサイジングをしないと大きな減額は出てまいりませんので、そこに視点を置いて行っていくことが必要だと思っております。

 あとは、広域化の話も出ておりました。これは三浦市の問題、県西地域の問題ですが、広域化の全体を平準化するように見ていくという責任が企業庁にもあると私は思っておりますが、今の段階で三浦市や県西地域を企業庁が抱き込み、広域化、水道料金の統一を図るという意義は感じても、今の経営体でそれを引き取ったら経営していかれる自信というのはありませんので、長い目ではそういったところも企業庁が支援していく必要があると思いますが、もう少しその辺りは見極めさせていただいて、100年ということを見通す中で、最適なものを出していきたい。こうした姿については、私どもの経営計画の年限があと2年あるということもありますが、そろそろ横浜市や川崎市とも広域の連携を進めておりますので、そうした中で最適な姿をそう遠くない年度で示し、監査委員の御指摘にありましたような長期的な視点を示して、経営改善をしてまいりたいと考えています。

長友委員

 多岐にわたる見解を示していただきました。おっしゃるとおりであり、長期的な視点を持って繰り返し検証していくことが重要なわけであります。今の見解を基に、以後、進めていただきたいということを申し上げて、要望としたいと思います。

中村(武)委員

 次の質問ですが、ダム建設に関わる補償についてお伺いします。神奈川県にはたくさんのダムがあります。特に都市部に住む人たちは、飲料水などでダムの恩恵を受けています。しかし、その一方でダムを造ることで鮎の天然遡上を妨げられた地域も存在し、県は毎年その補償を行っていると承知しております。

 そこで、漁業補償について何点かお伺いしますが、ダム建設に伴う漁業補償について、概要を伺います。

利水課長

 企業庁では三つの漁業補償があります。まず、相模ダム建設により、上流の桂川への天然鮎の遡上阻害に対し、昭和20年度から毎年度、100万尾の鮎苗の放流を補償しております。

 次に、道志ダム建設により、上流の道志川への天然鮎の遡上阻害に対し、昭和30年度から毎年度、30万尾の鮎苗の放流を補償しております。最後に、相模川の支流であります牧野取水堰建設の影響による上流域の漁業損失に対し、平成3年から鮎苗放流事業のうち、5万尾に相当する経費について補償しております。

中村(武)委員

 平成27年度の鮎の購入単価、輸送費について教えてください。

利水課長

 桂川、道志川、秋山川の鮎苗の購入単価ですが、購入時期によっても鮎苗の単価は異なりますので、平成27年度の1キログラム当たりの税込みの実績単価で申し上げますと、桂川の鮎苗単価は約3,500円から約3,600円、道志川の鮎苗単価は約3,500円、秋山川の鮎苗単価も約3,500円となっております。

 次に、輸送費ですが、平成27年度実績で申し上げますと、桂川は781万円、道志川は216万円、秋山川は20万円となっております。

中村(武)委員

 100万尾、30万尾、5万尾の鮎を放流しているとのことですが、どのように確認しているのでしょうか。

利水課長

 100万尾、30万尾を放流している桂川と道志川の鮎苗の確認方法ですが、まず、琵琶湖から最大500キログラム程度まで積載できる車両で運搬したものを数が多いことから、現地でサンプル検査を2回行っており、1尾当たりの平均の重さと納入重量から1台当たりの数を算定して確認しております。

 次に、実際の放流量については、納入の都度、職員が最低1回は現地確認しており、職員が現地確認できない放流については、漁業協同組合が確認を行い、書類を提出していただいて確認しております。

 また、5万尾を放流しております秋山漁協に対する鮎苗補償ですが、秋山漁業協同組合から提出された書類をもって、当方で確認しております。

中村(武)委員

 現地確認は最低1回行っているということでしたが、現在の確認方法についてどのように企業庁として考えているのか、確認させていただきます。

利水課長

 現在の鮎苗の数の確認法については、鮎苗の放流地点が遠隔地であることや、気象条件や河川状況などにより放流日の調整が困難なことなどから、職員の立会いによる現地確認を最低1回としていますが、それ以外の放流日当日には、漁業協同組合から鮎苗納入等報告書を報告してもらい、確認しております。このように確認しておりますので、これまで適正に確認できていると考えております。しかし、補償内容の履行を企業庁が直接、確認することはとても大切なことですので、今後、検査回数などについて検討してまいりたいと考えております。

中村(武)委員

 ダム補償は必要であると思いますが、ダムの恩恵は様々な人、事業者なども受けていると思います。この費用はどこが負担しているのか、確認します。

利水課長

 まず、桂川は相模ダムの建設に伴う補償のため電気事業会計から支出しており、その内訳は約53%は県電気事業、残りの約47%は県営水道、横浜市、川崎市、横須賀市の各水道事業者が負担しております。

 また、道志川とは秋山川については、それぞれ道志ダムと牧野取水堰が発電専用の利水施設ですので、電気事業会計から支出し、100%県電気事業が負担しております。

 なお、電気事業は東京電力ホールディングス(株)からの電力料金収入を基に運営しておりますので、県電気事業の補償費については、東京電力ホールディングス(株)からの収入の中に含まれております。

中村(武)委員

 今後、電力システム改革により、将来的な電気事業の経営について、現在、検討されているところですが、ダム建設に伴う漁業補償はとても大切であると思っておりますので、今後もしっかりと続けていくのか、企業庁のお考えを伺います。

利水課長

 県内のダムについては、将来の私たちのために当時住み慣れた土地を提供し、また、生活基盤の変更を余儀なくされた方々の犠牲の上で成り立っていると思っております。現在の県民の皆様にとって、ダムは大変重要な施設と考えております。企業庁としては、将来にわたり県民の皆様の貴重な財産であるダムを適切に維持管理していくためにも、地元の方々の御理解と御協力が不可欠でありますので、今後もダム建設に伴う補償については、しっかりと継続していきたいと考えております。

中村(武)委員

 今回、ダム建設に伴う漁業補償について確認させていただきました。この補償は、ダムの建設によって、魚が遡上しなくなることに対する補償であると十分理解しております。また、ダムや河川の維持管理については、地元の方々の理解と協力なしでは事業を円滑に進めることはできないことも承知しております。

 しかしながら、その補償に当たっては、必要な鮎の数量が確実に河川に放流されているかのチェック体制を、改めて今後も企業庁がしっかり取り組んでいくよう意見を申し上げて、私の質問を終わります。

谷口委員

 まず最初に、江の島のポンプ所の改良事業について伺っていきたいと思います。江の島は、東京2020オリンピック競技大会の会場になることで、これからますます観光客が増えていくということも含めて、お伺いします。この江の島ポンプ所は、どのような施設なのか、その概要を簡単に説明いただきたいと思います。

浄水課長

 江の島の島内への水道水の供給は、二つの系統から行われております。島内の標高の低い地域は、島の外にあります藤沢市片瀬山の高台にある片瀬配水池から給水を行っております。また、標高の高い地域には、江の島の頂上付近にある江の島配水池から給水を行っていました。従来の江の島ポンプ所は、片瀬配水池から送られてくる水道水を更に江の島の頂上付近にある配水池に揚水するためのポンプ施設です。

谷口委員

 この江の島ポンプ所を改良するに至った経緯をお伺いします。

浄水課長

 近年、県や市の積極的な観光戦略により、江の島へ訪れる観光客が増加しております。これに伴い、島内の水需要も増加しているところです。島の標高の高い地域は、江の島配水池との標高差が余りありませんので、もともと水圧が低めであったのですが、水需要が増加したことにより、水量が不足することもありました。

 そこで、この標高の高い地域に常時安定して給水を行うために、江の島ポンプ所をこれまで揚水方式から配水池を介さずに給水ができる加圧方式、いわゆるブースター方式に改良し、江の島配水池を廃止したものです。

谷口委員

 観光客が増えているということですが、具体的に数字があれば教えてください。

浄水課長

 平成15年度に江の島サムエル・コッキング苑や江の島展望灯台が整備されたのですが、それ以前は、年間1,000万人以下の観光客であると聞いております。最近では、平成25年度の数字が一番新しいのですが、年間1,550万人ということで、大体5割くらい増えているかと思っております。

谷口委員

 観光シーズンのピークのときに、観光客が1日当たりどのくらい来ているか、分かりますでしょうか。

浄水課長

 1日当たりの観光客までは把握しておりません。

谷口委員

 いずれにしても、1.5倍以上に増えてきているということで、これからもますます増えていく可能性があるということだと思います。加圧ポンプ所ということで、停電の際にはポンプが止まってしまうと上には揚げられないということになると思うのですが、停電の際に水の供給はどのようになるのか。また、予備発電設備などの対応はあるのか、確認させてください。

浄水課長

 委員御指摘のとおり、停電の際には加圧ポンプは停止しますが、ポンプ所をう回してバイパスをする管が付いており、自動的にそちらに切り替わることにより、水が来る大元の片瀬配水池の標高の方が高いことから、最も標高の高い地域では圧力の不足になるかもしれませんが、ある程度の部分までは給水が継続されるところです。予備発電設備については設置するスペースがないことから、このバイパス管で対応している状況です。

 なお、セーリング競技会場となります標高の低い地域については、自然流下ですので影響がないものと考えております。

谷口委員

 ところで、江の島配水池が廃止されたことで、地震、津波の大規模災害時の対応というのはどうなるのか、お伺いします。

浄水課長

 地震などで大規模な停電や管路に被害があった場合は、配水池があればそこに貯留した水で応急給水が可能です。今回、江の島配水池の廃止に当たりましては、藤沢市と事前に十分協議を重ねて、藤沢市では災害対応として、この廃止した配水池の用地に同程度の容量がある非常用貯水タンクを平成29年度以降設置すると聞いておりますので、災害時の給水についても確保されることになります。

谷口委員

 災害時に何とかそれで対応するということですが、非常用貯水タンクの容量はどれくらいあって、どの程度の人数、何日くらいもつのか、その辺りのイメージが分かれば教えていただけますでしょうか。

浄水課長

 もともとありました江の島配水池と同程度なので、50立方メートルのタンクを設置することになっております。非常用の水ですから、1人1日3リットル程度として、かなりの人数に対応できると思っております。

谷口委員

 例えば、江の島が今度造る配水池の後の施設ですが、通常、タンクに水を溜めておくと、水質自体が悪化してしまうと思うのですが、その辺りの対応はどのようにされているのでしょうか。

浄水課長

 非常用貯水タンクですが、大きな地震の揺れを感知したときに、入り口と出口に付いております緊急遮断弁が閉まるような仕組みになっております。構造的には地中に埋められた大きな管路の一部になっておりますので、水質の低下というところについては、通常の外に設置しているものと比べれば、かなりもつのではないかということで、夏場の気温が高いときで3日程度、冬場であれば1週間から10日程度を水質は維持できると考えております。

谷口委員

 今後、江の島はセーリング競技会場ということで観光客が増えてまいりますし、大会中何かあってもいけないということだと思います。これに伴う水需要の増加に対してはどう取り組んでいくのか、お伺いします。

浄水課長

 今回のような加圧ポンプ所の改良や水道管を布設する場合、特に江の島に渡る橋のような、後から工事ができないところについては、給水量の増加に対応できるように余裕を持たせております。現在、江の島大橋には口径150ミリメートルの水道管を2条布設しており、この計画給水量は日量約1,200立方メートル程度まで対応できます。現在の江の島地域への給水量は、夏場で日平均で約600立方メートル、半分程度の使用量となっておりますので、オリンピックの開催には十分対応できるものと考えております。

 また、江の島ポンプ所でも、火災が発生した際に消火栓からの多量の水の使用にも備えたポンプを設置しており、設備の面からもオリンピックの開催には十分対応できると考えております。

谷口委員

 最後に、ポンプ所とは直接関係ないのですが、江の島ポンプ所の隣に旧かながわ女性センターがあり、東京2020オリンピック・パラリンピックでは、その場所がセーリング競技のプレスセンターになるのではないかと思われます。私も記者時代には、90年代冒頭に東京サミットがあってプレスセンターに詰めていることもあったのですが、1日に3回、若しくは夜中になる場合もあるので何度も食事に食堂に行きます。そうした場で、神奈川県の水を提供していただいて、神奈川の水は素晴らしいというのを世界各地の記者にアピールしてはどうか。また、先ほどお話のありました水ビジネスについて、県内企業など集めて、水ビジネスをアピールする場をつくっていただいて、しっかりとこのオリンピックを機に拡大をしていく、発展をさせていく取組をしていただければすごく良いと思っているのですが、いかがでしょうか。

経営課長

 県営水道のペットボトル水は、県営水道の良質な水などを広報するために各種イベント等で配布を行っているところです。オリンピック・パラリンピック競技での配布については、県スポーツ局を介して、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に照会して、配布の実施の可否も含めて、どのような対応が可能か検討してまいりたいと考えております。

計画課長

 水ビジネスのPRについては、オリンピック・パラリンピックには世界各国から関係者が来県するといったことも考えられます。そういった中で、世界にもし可能なのであれば県営水道のペットボトル水というものを体験していただき、県営水道の技術力を体感していただくといった可能性はあると思います。

谷口委員

 オリンピック組織委員会との調整は難しい面もあると思いますが、あと3年もありますので、是非、可能性を探っていただきたいと思います。

 次に、火山災害対策基礎調査についてお伺いしたいと思いますが、まず、目的について教えてください。

計画課長

 一昨年の9月に御嶽山の噴火が発生しました。その後、各地で火山活動が活発化し、火山災害に対する関心が高まっている状況にありました。これまで、火山の噴火が水道施設に及ぼす影響や対応についての具体的な知見がなかったので、今後の火山災害対策の基礎資料とするため、県営水道の施設に被害を及ぼす可能性のある富士山と箱根山を対象として、火山灰や噴石が浄水場や水源などの水道施設に及ぼす影響についての基礎調査を実施したものです。

谷口委員

 では、調査概要と調査結果について簡潔にお伺いします。

計画課長

 調査の概要ですが、直接的な被害として、水源、取水地点、浄水場などの重要な水道施設への火山灰の堆積による影響がどういったものか、調査しました。また、水質への影響が火山灰が降ることによってどういったものがあるのか、それによって浄水処理に必要な薬品がどのようなものが必要になってくるのかといったものを調査しました。

 結果としては、仮に富士山が江戸時代の宝永年間に噴火した程度の規模の噴火が起きた場合には、例えば、寒川浄水場では20センチ程度の火山灰が積もるといった結果です。谷ケ原浄水場も14センチ程度積もるといった状況が分かりました。ただ、相模川からの取水自体は継続することは可能ということですが、河川の水が相当程度濁るので、新たな薬品注入設備、浄水処理のための薬品注入設備といったものが必要になってくる。それから、施設への火山灰の混入を防止する策が必要になってくるといった結果が分かりました。また、道路交通への障害、支障が出てきますので、薬品の貯蔵量なども検討する必要があるといった結果でした。

谷口委員

 今年度は、どのような対策をとったのでしょうか。

計画課長

 まず、当面の対策として、降灰時における職員の安全対策といった観点から、発災時に品薄となることが予想される防じんマスクや保護メガネを各出先機関に配備するとともに、フッ素などの火山灰特有の水溶性成分を測定するための水質検査キットや、ろ過池などの設備を覆う大型シートなどの降灰対策用備品を各浄水場に配備しました。

 また、本格的な対策として、火山灰の影響で河川の水質が酸性傾向となることが想定されることから、寒川浄水場に設置されているアルカリ剤注入設備と同様の設備を谷ケ原浄水場にも設置することを想定し、設計の委託を実施しております。

谷口委員

 その基本設計では、どのような検討を行っているのか。また、今後のスケジュールについても確認させてください。

浄水課長

 火山災害対策基礎調査の結果から、ただいま計画課長が答弁したようにアルカリ剤注入設備が必要なほか、凝集剤などの浄水処理薬品の貯蔵量の検討も必要と報告されております。そこで、今年度の基本設計業務委託においては、新たに設置するアルカリ剤の注入施設の設置場所、能力などの仕様の決定のほか、将来を見据えた各薬品注入施設の配置、災害等を考慮した適切な貯蔵量など、薬品注入施設全体の更新計画を策定することにしております。

 今後ですが、今年度の基本設計業務委託の結果から、来年度は他の薬品注入施設に先駆けて、アルカリ剤注入施設の詳細設計業務の委託を行う予定としております。その後、平成31年度から工事を着手し、平成32年度中には完成させる予定です。

谷口委員

 今回、それなりの金額をかけて基礎調査の業務委託を行ったわけですが、それを受けて幾つか、今年度また体制をとっていくわけですけれども、ソフト対策として、今後、ソフト対策も含めてせっかく基礎調査を行ってもらったので、これを火山災害対策の対策計画策定等、きちんと調査で出てきたものをしっかりと形にしていくべきだと思うのですが、今後、どのような取組を行っていくのか、お伺いします。

計画課長

 ソフト、ハード両面からしっかりと対策を取るようにという御指摘かと思いまが、企業庁としても、今回の基礎調査結果を受けて企業庁の災害対策計画の個別計画、地震災害対策計画、風水害対策など幾つかあるのですが、この中に火山災害対策編といった形で、今回の基礎調査結果を受けて火山対策については定めていきたいと考えているところです。また、来年度以降、災害対策計画に基づいて火山災害を想定した災害対策訓練も実施していきたいと考えております。

 なお、施設整備などのハード対策についても、先ほど浄水課長がお話しさせていただいたように取り組むとともに、耐震化対策などのほかの事業とのバランスも検討しながら、効果的な対策をとっていくように検討してまいりたいと考えております。

谷口委員

 是非、しっかりといつ起こってもおかしくない状況であると思いますので、火山災害対策計画策定も含めて、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 最後に、モバイルレジについてお伺いします。まず、モバイルレジとはどのようなサービスなのか、教えてください。

経営課長

 モバイルレジは、お客様にお届けする納入通知書に印字されたバーコードをお客様の携帯電話やスマートフォンのカメラで撮影し、お客様が契約されているインターネットバンキングを通して御自宅でもどこでもお支払いいただけるという仕組みです。

谷口委員

 導入状況についてお伺いしたいと思います。また、平成27年度、28年度にどれだけ利用されているのか、教えてください。

経営課長

 ほかの水道事業者の導入状況であると思いますが、現在、58の地方公共団体で税や国民健康保険料等の支払いに利用されているようであります。上下水道料金にモバイルレジを御利用されているのは、神奈川県営水道のほか、千葉県四街道市、岩手県久慈市のみと聞いております。

 また、県営水道における導入の状況ですが、平成27年度は開始直後ということもあり、合計185件の御利用にとどまりました。平成28年度は、9月末現在で599件御利用いただいております。

谷口委員

 利用状況ですが、詳細も頂きましたが、平成27年度の導入開始の4月以降は少ないときで5件、多いときで23件、これらを合わせて185件ということです。それが、平成28年度の5月が21件、6月が96件と大幅にはね上がっています。その後、137件、157件となっているのですが、この大幅に上がった理由は何でしょうか。

経営課長

 これまで、平成27年度に仕組みを導入し、一般的な企業庁の広報媒体、企業庁のホームページで説明させていただいていましたが、平成28年6月からは納入通知書に直接モバイルレジの利用ができると記載を行い、また、アプリケーションにアクセスするQRコードなども印刷してお客様の目に直接触れやすくさせていただいたところがあります。

谷口委員

 そういう工夫を行い、平成27年度は厳しかったが、平成28年度で大幅に増えてきたということだと思います。今後、利用者を増やしていくためには、見本もいただきましたが、スペースの関係上、どうしても字が小さくならざるを得ない。例えば、もう少し簡略化して、ホームページのURLなどは不要だと思いますし、もう少し説明を簡略化していただくと同時に、例えば、ブルーダルを横に付けるなどキャラクターを記載し、目を引くような工夫をしていただきたいと思うのですが、最後にその点をお伺いします。

経営課長

 御提案いただきました、現在の納入通知書の表示内容を簡素で分かりやすくすることや、表示スペース自体を拡大するなど、いろいろなアイデアによって、より分かりやすくお客様の目にお届けできる内容を検討したいと思います。

谷口委員

 最後に要望を申し上げますが、是非、分かりやすくしていただき、平成29年度は月3桁くらいに上がってくるなど、件数を押し上げていただきたいと思いますし、若い人でもコンビニエンスストアに支払いに行くのも面倒であるという人も多いでしょうから、このモバイルレジについて更に普及していただくことをお願いし、質問を終わります。

井坂委員

 水道事業会計の決算について、お伺いします。水道事業会計では、それぞれ水需要が減少している中で、これから経営の効率化をどう図るかというのは、水道料金の問題も含めて大切であると思います。平成27年度神奈川県公営企業水道決算の審査意見書の中の7ページに、施設利用率が平成23年度から順次5年間書いてあります。これを見ますと、年々施設の利用率が下がっているという状況で、施設の効率が悪くなっていることの表れだとは思うのですが、その点についてどう考えているのか、お聞かせください。

計画課長

 施設利用率について、水道施設には必要な予備力があります。一般的には、災害や事故時、施設のメンテナンス、改良工事などの工事のときにも対応できますように、計画送水量の25%程度を標準とした予備力が勧められているところです。予備力を25%としますと、最大稼働率は75%です。1日最大の送水量と1日平均の送水量の比率を負荷率と申しますが、これを90%と仮定しますと施設利用率が出てきますが、これが68%程度になります。

 こういった68%程度というのは一般的な利用の状況と考えてみますと、県内の他の水道事業者の数字と比べてみても、横浜市は63.3%、川崎市は61.7%といった状況です。これは平成25年度の数字ですが、同じ平成25年度ですと県営水道は63.4%となっておりますので、ほぼ同じような利用状況と考えることはできると思います。全国的なデータを見てみますと、全国の事業者の平均でも63.5%といった数字になっておりますので、一般的な稼働の状況と考えられます。

井坂委員

 今、全国の比較の状況、県内の状況なども聞かせていただきました。ただ、7ページを見ますと、5年間で2.3%と利用率が下がっているということで、やはり効率的に運営していくためには、先ほど話しありました68%にどのように近づけていくのかが一つの課題になっていると思うのですが、そのような利用率を上げるためにどのようなことを考えておられるのか、聞かせてください。

計画課長

 水の需要自体を伸ばすといった努力も様々、広報などを通じて行っているところではありますが、一方で施設能力をダウンサイジングという考え方もあります。耐用年数が経過する前に無理やり廃止、縮減することもできませんので、施設更新のタイミングを捉えて、更新時期に縮小していくといった対応も考えられるかと思います。

井坂委員

 更新のタイミングで施設の統廃合を考えていくことがダウンサイジングだと思うのですが、一方で利用率ということを考えると、審査意見書の8ページのところにそれぞれの施設名、それから、それぞれの施設利用率が書いてあるのですが、神奈川県内広域水道企業団の施設利用率が50.5%と非常に低い状況になっている。ダウンサイジングというと、どうしても自分たちの持っている施設を削減していくということが、まず、第一に考えられると思うのですが、基本的には県内広域水道企業団のダウンサイジングも考えないといけないと思うのですが、企業団ではどのように話がされているのか、お聞かせください。

計画課長

 委員御指摘の県営水道自前の浄水場の施設利用率と企業団の施設利用率のかい離、状況の違いということですが、運用として、自らの施設をできるだけフルに使っていく上で、さらに必要な部分を企業団からの受水ということで運用していくといった運用の形態であります。企業団の施設というのは、5事業者全体で各企業団の浄水場から連絡されているということもありますので、災害時、緊急時の融通機能というのは非常に高いものがあり、そういった運用上の予備力といったものを企業団の施設で担っていただいているという側面もあります。

井坂委員

 ダウンサイジングということになれば、当然、自分たちのところ、先ほどから論議もありましたが、宮ヶ瀬ダムを造ってから受水費が増え、それでなかなか水需要が増えてこなかったという経営の大きなターニングポイントがあったわけです。この問題をどう考えるかということで、やはり受水費の問題をどう少なくしていくかということは、これ以前の中でも営業費用の3割以上が受水費だということに着目する必要があると思っています。その中で、2015年度に企業団の方が2016年度からの5箇年計画を策定したと思うのですが、受水費の使用単価をその中で引き下げるということが話されたと聞いているのですが、その引下げになった理由、要因、影響額はどのくらい見込んでいるのでしょうか。

経営課長

 神奈川県内広域水道企業団からの受水費ですが、委員お話しのとおり、平成28年度から新たな企業団の事業計画に基づき用水供給の単価引下げがあったということです。その引下げの要素、要因としては、企業団が行います建設事業の起債充当率を引き上げること、また、企業団としての起債残高の償還を進めること、こうしたことで経費を抑えたことから、構成団体は県のほか、横浜市、川崎市、横須賀市、4団体があるわけですが、平均的に7.9%の引下げとなったところです。

井坂委員

 そうすると、その影響額は大体どのくらいと見込んでいるのでしょうか。

経営課長

 平成27年度、28年度の当初予算費で約15億円ほどです。

井坂委員

 先ほど、起債の関係や経費の圧縮だということで、企業団の方が使用単価を改定したということで平均で言うと7.9%ですが、この料金の問題を考えると、基本料金と使用料金とそれぞれ二重構造になっていると思います。やはりこの基本料金の方が非常に影響が大きくて、各団体からも何とかしてほしいという声が上がっていると思うのですが、その基本料金と使用料金の状況を聞かせてください。

経営課長

 企業団受水費、企業団からすれば供給料金ということになりますが、今回の改定で基本料金の単価が1立方メートル当たり40.5円が36.8円に引下げとなり、使用料金の方は12.5円であったものが14.0円への引上げとなっております。

井坂委員

 基本料金は下がり、使用料金は上がったが、ただ、料金改定としては先ほど話がありました7.9%の削減で、企業庁からすると約15億円くらいの削減になる。やはり私は、こういう取組は大事だと思っているのですが、こういう財務の関係で企業団の取組をどんどん進めてもらいたいと思っているのですが、ちなみに企業団の方は繰上償還や借換えは行っているのでしょうか。

経営課長

 企業団の財務活動に伴うもので、詳しくは現時点では承知しておりませんが、起債残高の圧縮に関しては、過去に借換えによる繰上償還を実施していると聞いております。

井坂委員

 本来は、受水費はもっと基本的な見直しが必要だと私は思っていますが、まずできることからやるということからすれば、やはり企業庁の方からも企業団に対して、繰上償還を積極的に行って、今は利率が低いですから利子の借換えなどもしてもらうという取組も必要だと思いますので、その点、しっかりと発言していくということについてどうお考えているのか、お聞かせください。

経営課長

 企業団の事業計画、財政収支計画においては、それぞれ課長級、管理者級、それぞれの階層での打合せ、実務的な協議などがあります。そうした中で、経営の効率化について求めているところです。ただ1点、繰上償還については、既発債の償還をすることについての違約金が必要な場合も発生していると承知しておりますので、いろいろな手法も含めて企業団の経営の効率化を求めていきたいと考えております。

井坂委員

 もう一つ、企業団の料金改定に伴って、県から秦野市や座間市の方に分水している計算もこの企業団と似たような形になっていると思うのですが、ちなみに平成27年度中に分水に関わる協定というのは改定したのでしょうか。

経営課長

 県営水道からの座間市及び秦野市への分水については毎年度、協定、契約を交わしております。平成28年度の協定、契約は、平成28年度の単価を適用させていただいた上で、平成27年度中に結んでおります。

井坂委員

 そうすると、今回、企業団の方が単価を下げたということで、当然、秦野市や座間市にもその料金改定があり、その影響額はどのくらいなのでしょうか。

経営課長

 企業団受水費として一旦県営水道が受けたものを秦野市、座間市の両市にお分けしている分水ということであり、企業団単価の減に連動して単価の引下げを行っております。平均改定率について、構成団体としては7.9%マイナス、県営水道単体としては8.9%マイナスでした。また、座間市、秦野市の各市の割合と申しますと、受水費の構造が若干違っておりますので、座間市についてはマイナス12.5%、秦野市においてはマイナス11.3%減額の改定となっております。

井坂委員

 秦野市、座間市にしろ、料金が非常に大きいということで意見も出ているところだと思いますので、この点もしっかりと考慮していただきたいと思います。

 次の質問ですが、平成27年度の水道料金のことで言えば、先ほども少し論議がありましたが、2億円の増収の要因として減免制度の廃止があったと思います。これは、生活保護受給世帯の基本料金の減免をやめたということですが、その反応についてはどのように受けていますでしょうか。

経営課長

 平成27年4月に生活保護費受給世帯に対する基本料金相当分の減免を廃止させていただいたところであります。事前に廃止内容についての個々の御家庭へのお手紙、あるいは広報紙などでの広報をさせていただきましたが、お客様からは水道営業所へもお問い合わせを頂いておりました。それについては、一つ一つ制度の趣旨についてお話させていただいているところです。

井坂委員

 やはり、今まで減免されていた世帯、特に生活保護世帯ですから非常に生活的には苦しい。しかも、今、物価が上がっている中でこういう形で値上げということになるということは非常に反対する意見も多かったと思うのですが、その点はいかがお考えでしょうか。

経営課長

 お問い合わせを頂いた件数として、例を挙げますと廃止直前の秋に1万8,877件のお客様に郵便をさせていただいております。それに対して、その内容へのお問い合わせが2,209件ありました。割合にしますと、11.7%です。

井坂委員

 私たちとしては、こういう状況で生活保護世帯に対しての福祉的な措置というのは非常に重要だと思っていますので、是非、こういう意見を受け止めていただいて、いろいろな論議があってこういう形になったとは思いますが、支援をまた復活できるように取組を進めていただきたいとお願いして、質問を終わります。

池田委員

 まず、電気事業について伺いたいと思います。電気事業の決算を拝見しましたが、水力発電がぎりぎりの運営で、再生可能エネルギーで収益を上げて、その他もろもろの事業で全体としての黒字を確保しているという状況にあると思います。そこで、基本的なことですが、電気事業を県がやる意義を教えてください。

電力システム改革担当課長

 電気事業を県がやる意義ですが、もともと相模川河水統制事業からはじまる県の水道事業及び電気がひっ迫している時代にダムを造って水を溜めて有効利用するということで、当時の県が単独で行ったという歴史的な経緯もあり、神奈川県が電気事業で水道原水を供給する、発電で得た電力料金で施設の維持管理を賄うことに意義があると考えています。

池田委員

 電気事業の収益は、どのように県民に還元されるのでしょうか。

電力システム改革担当課長

 電気事業の収益で相模ダム等のダム施設を維持管理しているということが、まず、一番の収益の使い道であると思っています。決算で計上した余剰金は、将来の大規模改修のために蓄え、後のダムの維持管理に使われていくと考えております。

池田委員

 収益を将来のダムの維持改修のために使うということですが、そのためにはどれくらいの金額が必要なのでしょうか。

電力システム改革担当課長

 老朽化したダム施設の改修規模によって金額が変わるので、今、ここで具体的な金額は申し上げることはできません。

池田委員

 ダムの改修費用であれば、水道事業も負担する必要があると思うのですが、電気事業は余り関係ないのではないでしょうか。

電力システム改革担当課長

 相模ダム維持管理事業には、電気事業が50%を超えるアロケーションで負担しているということもあり、今後もそれは変わらないと考えております。電気事業としては、それだけの経費をかけて県民の皆様へ水道原水を安定供給していくという意気込みで行っています。

池田委員

 電気事業については、率直な印象として事業目的がはっきりしていないというか、県民も分かっていないのではないかと思います。ダムの建設費用を蓄えるために収益を出しているのか。もっと県民に対して分かりやすい還元方法があってもよいのではないでしょうか。

電力システム改革担当課長

 もちろん、我々はダムのためだけではなく、再生可能エネルギーの普及にも取り組んでいます。これは、水道原水の安定供給と両輪であると考えています。還元方法については、今すぐにお答えすることはできません。

企業局長

 電気事業の意義については、先ほども電力システム改革担当課長が答弁させていただいたように、特に相模川河水統制事業で建設した相模ダムは、発電と水道原水の供給の二つが最大の目的となっています。水道用水の供給については、電気事業が50%以上を負担しており、水道事業に対して県民の皆様に最大貢献しているということです。収益をどうするかという質問ですが、今後、想定される相模ダムの更新に使っていかなければいけませんし、今後も水道事業に対して引き続き貢献していきたいと考えております。

池田委員

 ダムの維持に使われているという部分は納得できないところもありませんが、これから更新するダムというのは余りないのではないかと思うのです。宮ヶ瀬ダムがあるわけですから、ダムを造り直すための資金を貯める理屈は成り立たないと思います。まだ検討していないとのことですが、出た収益を県民に還元する仕組みとして、例えば、県が使う電気は企業庁が発電する電気を買うということを考えられたらいかがでしょうか。監査審査意見書の中に、企業庁の電気事業は売電先を検討した方がよいと書いてあります。その中の一つに県の施設があってもよいと思うのですが、今、東京電力ホールディングス(株)から買っている電力より企業庁の方が安いのだろうから、そうしたことも検討したらいかがでしょうか。

企業局長

 売電方法については、電力システム改革の中では30分計画値同時同量制度への対応などが重要だと考えております。また、東京電力ホールディングス(株)との基本契約の解約に伴う多額の違約金ということもあります。そういったことを一つ一つ検討しながら、その都度、時点で最適な売電方法を探ってまいりたいと考えております。

池田委員

 そういう検討の中で、県の施設そのものに対する売電というものも考えていただければよいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

水道部長

 委員おっしゃるとおり、過去には水道事業も電気事業から電気を買っていた実績があります。ただ、水力発電で発電した電気は、水量によって発電量が変わってきてしまうため、安定性に欠けるという欠点があります。東京電力ホールディングス(株)から電気を購入するということは施設の安定的な運用につながるということで、現在は東京電力ホールディングス(株)から買っている次第でして、本当にきれいな安定的な発電という意味で、火力発電のように思ったような発電量が出せないという欠点もありますので、その辺りも考慮して、直接取引はなかなか難しいと考えております。

池田委員

 神奈川県のいろいろな施設が使っている電力量は、企業庁が発電している電力量より大きいということでしょうか。

電力システム改革担当課長

 県内の施設で大量に電力を使用しているのは、我々が所有する浄水場やごみ処理施設があります。電力システム改革により、以前のような相対交渉ではなく、いろいろな売電方法が出てきているのは委員御指摘のとおりです。県有施設についての売電についても選択肢の一つとして、過去から検討しております。ただ、大前提となるのは東京電力ホールディングス(株)との基本契約をどうするかというところであり、それが終わった後の選択肢の中に県内施設への託送供給のやり方等についても検討していくことになると考えております。

池田委員

 私の質問は、県の消費する電力量と発電する電力量はどちらが大きいのですかと聞いている。しっかりと正面から答えてください。

電力システム改革担当課長

 神奈川県内で消費される電力量の方が、県営電気事業が発電する電気よりもはるかに大きいです。

池田委員

 県の施設という意味で聞いているのですが、県の施設が消費する電力量の方がはるかに大きいのでしょうか。

電力システム改革担当課長

 今、手元に資料がないのではっきり申し上げられませんが、先ほど企業局長が申し上げましたように、我々は水力発電がベースですので、定格電力で24時間発電できるわけではありませんので、恐らく県の施設全てに24時間安定的に供給できるかと言われると、難しいだろうと考えております。

池田委員

 だろうではなく、しっかり検討してほしいです。後で検討の結果を知りたいと思いますので、よろしくお願いします。

 次に、水道料金の免除の状況について、決算説明資料の26ページで御報告がありました。平成27年度では4,400万円くらいあります。これは、住所が分からなくて免除になっているのですが、どうして住所が分からなくなってしまうのでしょうか。

経営課長

 住所が分からない、私ども所在不明であると申しております。県営水道に引っ越し等の際に連絡いただいたお客様は転出先が分かるわけですが、そうした御連絡がない場合、具体的には私どもとしては、賃貸住宅であれば管理会社にお聞きするなどしているのですが、昨今、個人情報保護の観点からも難しいということから、所在不明が発生しております。

池田委員

 午前中の質疑で未納者に対する住所については、市役所や町役場に転出届が出ているのでそれも確認しますとおっしゃっていましたが、この場合は確認しないのでしょうか。

経営課長

 無断転出によりお客様の所在が分からないといった場合には、市や町に協力を求めて住民票の照会はさせていただいております。

池田委員

 それでもなおかつ分からなくなるというのは、どういうことなのでしょうか。

経営課長

 住民票の異動を伴わない引っ越し、海外への転出など、そういったことが多々発生しております。年間、私どもの県営水道では12万件から13万件ほどの転出を扱っておりますが、中には住民票等の居所の確定なしに事実上引っ越しをされているというお客様もいらっしゃるということです。

池田委員

 そういう場合には、料金の徴収事務は(一財)かながわ水・エネルギーサービスという団体に委ねられていると思いますが、そちらの方でも何もなすすべがないということでしょうか。

経営課長

 未納整理の業務については、今お話のありました一般財団法人のほか、別の事業者も受託、発注をしているところです。具体的には、お客様への現地の訪問ですとか、期間を置いての住民票の照会など、何回かにわたり居所の確認に努めているところです。

池田委員

 この督促等の事務は委託先の団体がいろいろ行うようですので、しっかりとこちらの方の団体にも呼び掛けていただいて、少しでも徴収率が上がって、こういう免除がなくなるようにお願いしたいと思います。

 最後に、水道事業全体についてですが、設備更新などを進めていただいておりますが、そうした設備投資の効果が発揮されるように、県営水道の給水区域の定住人口を増やしていくことが大切かと思います。そのためには、県営水道の水は安心でおいしいというPRを積極的に進めることが大切だと思いますが、こうしたことを県の他部局や市町村と連携して進めていただきたいと思いますが、今後の方針についてお伺いします。

経営課長

 県営水道の広報として、お客様へ安全で安心な水を供給させていただいているということを伝えていくことが何より大切であり、様々なメディアを利用した広報を行っているところです。こうしたことに加えて、宮ヶ瀬、相模、津久井の3湖を有機的、一体的に運用することにより、この夏にも県内では給水制限などお客様に御迷惑をお掛けせずに安定給水を維持できたので、こうした水源の豊富さということについても、産業労働局や政策局と連携して、お客様へのPRに努めてまいりたいと考えております。

とうま委員

 まず最初に、先ほどから出ております技術継承について、若い人たちに様々な水道の技術、様々なものをどう伝えていくのか、また、海外との交流でもこの技術の継承ができるという御説明をしていただいているところですが、現在、企業庁が技術を若い人に伝えていくため、継承させるためにどのようなことに取り組んでいるのか、教えてください。

計画課長

 ここ数年、ベテラン職員が定年退職を迎えております。よって、若手技術職員に対し、設計積算や工事監督における知識、経験など、実務を行いながら教え込む、いわゆるOJTによる技術の継承が従前に比べて十分に行うことが難しいと認識しているところです。こうしたOJTによる技術の継承の不足を補うためには、適切なマニュアルの整備や、職員の経験、能力に応じた研修の実施、また、技術はもとより事務職員も対象とした研究発表会を開催して職員の技術や知識を共有するなど、様々な工夫を行った上で技術の継承を的確に行う必要があると考えております。

とうま委員

 様々な取組を行っているようでありますが、確かに170億円ほど施設に設備投資をしている中で、その監督や設計をする企業庁の人間が内容を掌握できなければ、県民財産を使っていく上で支障になっていくと思うのです。今、様々なことを行っていますと伺いましたが、実際に平成27年度で技術を若い人に伝えるために具体的に何をされたのか、教えてください。

計画課長

 平成27年度の取組ですが、マニュアルを整備するといったことと、それを扱った研修といったものを行っております。まず、マニュアルについて、平成27年8月に様々なところに記載されていた関係法令や請負契約に基づくような取扱いの留意点、それから一般的な検査の実施方法、これらの情報を取りまとめ、一層効率的に検査事務を行うことができるように工事検査の手引といったものを策定しております。

 また、平成27年12月には、工事の適切な履行を確保するといった目的から、監督業務の留意点を分かりやすくまとめた監督員の実務書を策定しております。これらを活用して、監督員、検査員を対象とした研修をそれぞれ実施するとともに、こういった実務書、手引などについては、企業庁のイントラネットに掲載をして全職員が閲覧できるようにするなど、利用促進に努めているところです。

とうま委員

 努力をしていることは十分理解できたのですが、北九州市では、古いポンプ場を使っていたら、このポンプ場の機械が古いもので使い勝手がよく分からない、そのうち先輩方が辞めていって、手引が見つからないということで、当時、在籍していた若い方が退職された職員の下へ出向き、いろいろと教わって1冊の手引を作ったのです。今、企業庁ではそういった長寿命化の中、設備を有効活用していく中で、手引がなくなってしまったものはないのでしょうか。

計画課長

 個々のポンプ、バルブといったものは、長期間にわたって使い続け、できるだけ長寿命化を図りながら使っていくといった設備になっております。そういったものを使うに当たり、ベテランの職員が実際のメンテナンスを行うに当たって、できる限り若手の職員も同行させながらOJTといった中で、技術の継承を図っていくことはできたと考えております。

 実際の失われてしまった手引といったものについては、今のところは幸いにしてないと考えているところですが、今後についてはそういった過去から継承してきている知識、技術といったものをしっかりと継承していくといったことがないと、それこそ失われてしまうということは危惧されているところです。

とうま委員

 全部あるということなのでそれは信用したいと思うのですが、継承するというのは形だけではないので、発表会をするとか様々なことを行っていただくことは結構なことですが、昔ながらというか、いろいろなコツについてもうまく手引を作っていただいて、若い人に継承していっていただきたいのですが、海外との水ビジネスも含めて、どのような技術継承をしていくのか、お伺いします。

計画課長

 委員御指摘のとおり、これまで企業庁を支えてきていただいたベテランの職員が退職してきております。これにより、培ってきた技術ノウハウといったものが途切れてしまわないようにしっかりと継承していくことが、必要と考えております。そういった観点から、先ほど答弁申し上げたようなマニュアル、研修、発表会といった情報の共有といったものについては、取り組んでいくことは行っていきたいと考えております。

 また、委員御指摘のように難しい技術継承などについては、今後、基礎的な技術に関する映像として蓄積をしていきたいと思います。特に、企業庁などでは10年や数十年に一度しか更新を行わないような設備、機械もありますので、そういった一度失われてしまった技術というのは、なかなかよみがえることはありませんので、それをできる限り映像として、どういった癖があるのかといったことについて、アーカイブ映像といった形で残していき、できるだけ技術の継承に取り組んでいきたいと考えているところです。 海外についても、積極的に若手職員を派遣するなどして、現地での技術的な取組については進めていきたいと考えております。

とうま委員

 是非、技術を残す努力をしていただきたいと思います。最後に要望しますが、これから、人口は減り、節水意識が高まる、なかなか水道料金が上がらない、増収が見込めない中で、一つでも多くの設備は大切に寿命を延ばして使っていただきたいと思いますので、若い方に技術の継承をしていただいて、県民の財産である設備をしっかりと使っていっていただきたいと思います。

 次に、企業庁が保有している資産の活用についてお伺いします。特別利益として資産を処分していると思うのですが、平成27年度に何をどう処分したのか、教えていただきたいと思います。

財産管理課長

 平成27年度における主な資産の処分ですが、職員アパートを主に売却しており、長後第1、第2職員アパート跡地については藤沢市の土地開発公社に売却しました。また、旧鵠沼職員公舎の残り半分と旧鎌倉加圧ポンプ所については、それぞれ民間事業者に売却しました。

とうま委員

 処分したことにより一定の収入が得られたと思うのですが、売却した土地は公有の財産でありますから、その土地が売却された後、どのように使われるのか、掌握している範囲で教えてください。

財産管理課長

 長後第1、第2職員アパート跡地については、地元自治体であります藤沢市が隣接する市民センターと一体的に整備すると聞いております。旧鵠沼職員公舎については、半分については民間事業者が住宅用地として開発し、残り半分については、地元自治体である藤沢市が公園として整備すると聞いております。旧鎌倉加圧ポンプ所については、民間事業者が既設のポンプ所建屋をレストランなど飲食施設として活用する方向であると聞いております。

とうま委員

 処分後は行政が活用したり、地域住民に一定の利益が享受されるようですが、地域住民にとっては企業庁が持っていた公有財産であるとの思いがあり、そうでないような施設になってしまうと問題だと思うので、今後、処分をしていく方向、または処分しづらい資産はあるのでしょうか。

財産管理課長

 処分が見込める条件の良い資産は平成27年度におおよそ売却し、処分が見込めない主な資産としては、ポンプ所跡地など30箇所程度あります。こちらについては、土地が狭く、ポンプ所という性格上、山の中腹などにあり、なかなか利用ができないところがあります。また、地中にはポンプピット等の構造物がそのまま残っておりますので、撤去費用も高くなることから、現在のところ処分は難しいと考えております。

とうま委員

 ポンプ所の跡地の処分は難しいと思うのですが、今後、それらが処分できないのなら、企業庁の内部で利用できないか、検討はされているのでしょうか。

財産管理課長

 委員おっしゃるとおり、企業庁の内部でも活用を検討しているのですが、なかなか難しい状況にあります。そこで、地元関係自治体等と情報交換しながら、土地の利活用計画がないかということで情報収集を図っていきたいと考えております。それから、未利用地であっても、毎年、草刈り費用等がかかるので、維持管理費用と土地の価格等を総合的に勘案しながら、譲渡等を図ってまいりたいと考えております。

 具体例を上げますと、災害時の飲料水確保対策のため、耐震性貯水槽を設置したいという地元自治体の意向を受けて廃止配水池跡地を譲渡したほか、今年度には民有地に囲まれた廃止配水池をその民有地の所有者に譲渡しております。今後も引き続き情報収集を行いながら、適切な利活用を図ってまいりたいと考えております。

とうま委員

 なかなか財産を処分して収入を得るということは余りないということですから、心配をしているところです。そうした中で、現在、保有している資産の活用について、今後も十分な検討をしていただき、有効かつ県民の福祉向上につながるように活用していただくことを要望して、質問を終わります。



(公営企業決算については、この程度とし、次回は一般会計決算、特別会計決算関係を審査することを決定)



6 次回開催日(10月20日)の通告



7 閉  会