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平成28年  健康・社会問題対策特別委員会 12月13日−01号




平成28年  健康・社会問題対策特別委員会 − 12月13日−01号







平成28年  健康・社会問題対策特別委員会





◎《委員会記録-平成28年第3回定-20161213-000003-健康・社会問題対策特別委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(武田・京島の両委員)の決定



3 本日新たに出席した当局出席者の紹介



4 日程第1を議題



5 調査項目の決定

  青少年の健全育成に向けた取組みについて



6 同上説明(次世代育成部長)



7 日程第1について質疑



武田委員

 私からは、まずはじめに、いじめや暴力行為、不登校への対応について、何点か質問をしたいと思います。

 今、いじめといえば、横浜市の小学校で東日本大震災による避難児童へのいじめが大きく報道されています。いじめや暴力行為、不登校については、大変憂慮すべき事態が続いていることと思います。

まず、暴力行為について伺いたいのですが、11月24日に横浜市都筑署が傷害の疑いで横浜市立中学3年生の生徒を逮捕したという事案について、現在捜査中だと思いますが、できる範囲でよいので、説明をお願いしたいと思います。

子ども教育支援課専任主幹

 11月24日に横浜の中学校3年生が逮捕された件についてお尋ねがありました。市町村立の学校における児童・生徒指導事案については、全て市町村から報告されるという仕組みはありませんので、この件に関しては報道を基に答弁させていただきます。

 報道によりますと、11月24日、傷害の疑いで横浜市立中学3年の男子生徒が逮捕されました。逮捕容疑は、4日午前11時頃、校舎内の玄関で男性教諭の左肩などを殴ったほか、他の男性教諭3人の胸や腹を殴るなどして、4人に3日間のけがを負わせたとのことです。

武田委員

 話を聞くと、生徒と教師の信頼関係が上手に築けていなかったのかなと思うところです。疑問なのは、なぜ教師で取り押さえなかったのか、どういう手順で警察に通報したのか、分かる範囲で教えていただけますでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 詳しい状況については、こちらとしては把握しておりませんが、まずは教師が毅然とした態度を示して、だめなことはだめだとしっかり伝えることが大切だと捉えております。あわせて、学校は、加害生徒一人一人が抱える問題の要因や背景にも思いを巡らせて支援に努める必要があると思っています。その際に、今回のように警察等の関係機関と十分に連携をとることも必要だと考えております。

武田委員

 先ほど申し上げましたように、信頼関係がなかったのかなと思います。例えば、仮に教師が暴れている生徒を取り押さえると、体罰になってしまうといった可能性はあるのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 ケース・バイ・ケースということもありますが、そういった有形力の行使ではなく、体罰というものは禁じられておりますので、懲戒として話して聞かせる、訓告というような手続があります。

武田委員

 それでは、体罰の定義とは何ですか。

保健体育課長

 神奈川県の考え方ということで、平成25年7月に体罰防止ガイドラインという形で定めたものでお答えさせていただきます。体罰とは、教職員が児童・生徒に対して拳や平手で頭や体をたたく、腹部を小突く、つま先や足の裏で足やすねを蹴る、肩を押して転ばせる、教科書、教務手帳でたたく、ボールをぶつける等、身体に対する侵害や、体罰として長時間正座をさせる等、肉体的苦痛を与えるものを体罰としております。しかしながら、こうした判断に当たっては、細かなそれぞれの状況がありますので、一概には言えませんが、ガイドラインではこのように示しております。

武田委員

 丁寧にありがとうございました。今回は学校が警察に通報したわけですが、逆に今後、体罰を受けた生徒がひょっとしたら警察に通報するというケースもあるかと思います。そういった場合、例えば授業中に体罰を受けて、携帯電話を使うというのは校則で禁止されていると思います。仮に生徒が電話をして警察が来ましたという場合、生徒は校則違反をしているわけですが、その校則違反は、法規上、許されるものなのでしょうか。

保健体育課長

 校則といわゆる法的なものとは別物であり、校則はあくまでも学校内で学校長が生徒の健全育成のために定めるべきルールであります。そこに対して、法的ないわゆる処罰が行われるものではありませんので、校則で禁止されているから、それを使ってということが即座に処分されるとは考えがたいと思います。

武田委員

 仮に授業中に体罰がありましたと、生徒が警察に通報しましたと、その際に校則で生徒が罰せられることは、校長判断だという認識でよろしいでしょうか。

保健体育課長

 仮にという形で今、言われましたが、通常、学校内の中で、教員から体罰を受けた場合には、その近辺にいる生徒が他の教員に知らせたりとかという形で、即座に電話で警察を呼ぶということは考えがたいのではないかと思います。しかしながら、もし電話をしたとすると、それがそのまま校則違反という形にはならないのではないかと思っております。ただ、先ほど言いましたように、各学校の状況により、校則は各学校長が定めるものになっておりますので、個々のケースは、その学校の個々の状況によって異なることがあります。

武田委員

 今の御答弁で、学校長に絶大なる権限があるということが分かりました。

 少し話を変えて、先ほどの横浜市の生徒が小学校時代におけるいじめに関して大きく報道されている件ですが、この事案の概要について、できる範囲で構わないので説明をお願いします。

子ども教育支援課専任主幹

 横浜市の中学1年生への小学校時代のいじめに対して、横浜市教育委員会が重大事態として認定し、その第三者委員会による調査が行われました。そして先般、第三者委員会による調査報告書が横浜市教育委員会を通じて被害の生徒及び保護者に手交されました。報告書には、名前に菌をつけて呼ばれるなどのいじめを受けて不登校になった、多額の金銭を支払ったなどの状況において、学校や教育委員会が適切に対応してこなかったということについて指摘がなされています。現在、横浜市教育委員会では、今回の件を検証するとともに、再発防止に向けて取り組んでいるところです。

 なお、横浜市教育委員会では、今回の事態を受け、なぜ教育委員会や学校の対応が十分でなかったのかを検証し、どのようにすれば適切な対応を行えたのかを検討するために、いじめ重大事態に関する再発防止検討委員会をこの12月15日に設置するということです。横浜市からは、この検討委員会に県教育委員会からも外部有識者として参加してほしいという依頼がありましたので、課長2名が出席し、今回の検証や今後に向けた検討に加わってまいります。

武田委員

 第三者委員会から横浜市教育委員会に対し報告された再発防止に向けた提言について、どのような提言があったのか教えてください。

子ども教育支援課専任主幹

 再発防止に向けた提言についてですが、横浜市教育委員会に対して報告された、防止に向けた提言は6点ありました。一つ目として、児童・生徒は可塑性に富み、絶えず変化していることを踏まえ、個々の特性理解を促進するとともに、個々の児童・生徒に沿った教育支援体制を確立すること、二つ目として、学校内の児童・生徒支援体制を確立し、情報共有、組織的な対応ができるようにすること、三つ目として、学校教育のかなめが保護者との連携、協働にあるということを再認識し、保護者とのコミュニケーションを日常から活性化できるシステムを確立すること、四つ目として、学校は教育委員会の関係部署及び関係機関との連携協働を密にして、チームアプローチができる体制を確立すること、五つ目として、教育委員会は各組織がその役割を理解し、学校における適切な児童・生徒支援体制を確立すること、最後に、教育委員会がいじめの調査方法について適切に判断すること、以上となります。

武田委員

 いじめの報道があるたびに、再発防止に向けた提言が神奈川に限らず、全国でいろいろつくられていると思いますが、横浜市に対して報告された新たな再発防止は、何か特徴があるのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 新たな特徴といいますか、今申し上げたようなことはこれまでもいじめ防止対策推進法等で取り組まれてきたことです。これについて改めて、11月11日付けで各市町村教育委員会教育長に対して取組が適切に行われるようにという通知を発出しました。また、11月29日付けで、教育事務所及び市町村教育委員会を通じて、小・中学校及び特別支援学校に対して、学校に在籍する被災した児童・生徒への見守り等による状況把握や、気になる状況が見られる場合に必要な対応等について、文書により依頼しました。また、12月5日には、各市町村教育委員会の生徒指導担当指導主事を集めて、平成28年度臨時県市町村教育委員会児童・生徒指導担当指導主事会議を開催しましました。さらには、12月9日に中学校校長会、12月15日に小学校校長会において、取組の再確認について依頼を行うといった状況です。

武田委員

 いじめの再発防止に向けた提言については、これまでどおりという御答弁を頂いて、余り前進しないのかなと、そのような印象を受けました。今回、原発避難問題で、これは今日の読売新聞になりますが、生徒が不登校になったため、保護者が学校に対して、100万円以上の現金がなくなると相談したことや、学校が話を聞いてくれないと副校長に訴えたことが書いてありました。子供がいじめられると、何かしらSOSを発すると思います。学校に、いじめられているとか、ひょっとしたら家族に、死にたいとか、そういったことを言っていると思います。ただ、学校としても、一方的にいじめられているとされる側の生徒の言い分だけを聞くわけにもいかないと思います。いじめをしている側とされる側の言い分も聞かなくてはいけないと思いますが、生徒が勇気を持って発したSOSに対して、学校はどのように対応していくのでしょうか。いじめの報道があると、先生に報告したが学校が動いてくれなかったという事案を多く聞きます。生徒の言葉に対して、どのように学校は対応してくれるのか、マニュアルなどがあれば教えてください。

子ども教育支援課専任主幹

 マニュアルについては、いじめの初期対応マニュアルというものを県のホームページでも発信しておりますし、各市町村の教育指導主事の担当者会等でも共有し、そこで研究をしているところです。子供のSOSに対する取組としては、大体、担任が抱え込むといったところで事態の重大化につながることが多いため、学校ではチームで対応するようにということで働き掛けをしております。その際は、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの専門的な立場の方にも一緒になって対応していただくということで、取り組んでいるところです。

武田委員

 チームで対応するということですが、具体的に生徒に寄り添って、どのように対応していくのか、詳細な部分を教えてください。

子ども教育支援課専任主幹

 まずは子供の話をじっくり聞く、そして、保護者ともそういった話を共有しながら、その子供に合った対応をしていくことを丁寧にやっていくということになると思います。

武田委員

 どういう結論が出れば、県として、いじめを認定することができるのでしょうか。要件などはあるのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 県としては、国の方がいじめについて定義をしておりますので、その定義に基づいて、いじめを認知していくということになっています。

武田委員

 いじめとはどういったものなのか、国が示している定義を教えていただけますか。

子ども教育支援課専任主幹

 いじめとは、児童・生徒に対して、当該児童・生徒が在籍する学校に在籍している等、当該児童・生徒と一定の人的関係のある他の児童・生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為、インターネットを通じて行われるものも含むであり、当該行為の対象となった児童・生徒が心身の苦痛を感じているものと定義しています。

武田委員

 平成27年度の神奈川県児童・生徒の問題行動等調査の調査結果の中に、いじめの認知件数といじめの改善率があります。いじめの改善率を見ると、平成27年度、平成26年度が、ものすごく高くなっていますが、いじめがあり、どのように改善したら、この改善率にカウントされるのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 いじめの改善ということについては、各学校が判断して、こういった調査の方に報告がされます。ただ、安易に改善したと捉えず、いじめはあってはならないものでありますが、どこにでも起こり得るという目で、本当に改善したのだろうかということで見守っていく必要があるということで、働き掛けております。

武田委員

 いじめの改善率については、いじめがゼロになった場合なのか、若しくはある程度緩和された場合なのか、各学校での指標はどのようなものになっているのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 この調査での定義は、年度内に解消しているものと、それから、一定の解消が図られたが継続支援中というものを合わせた件数が占める割合としております。

武田委員

 いじめが少しでもよくなれば、改善されたという認識でよろしいでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 そのとおりです。

武田委員

 そうなると、そもそもこの数値自体も余り信用できないような気がしてしまいます。主観的な判断で、いじめが少しでも改善されたと思えば、改善率が上がるということになるのでしょうか。私としては、この数字に意味があるのかなと思ってしまいますが、この調査の数字を受けて、何か県としてこういったことをするとか、何か具体的な政策に結び付くのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 いじめに関しては、まず認知をするということが大事だと考えております。認知をしなければ指導はできないわけで、まず、苦しんでいる子供、悩みを持っている子供がいないかということをまず認知し、そして、その子に寄り添いながら適切に支援を行うことで、いじめが解消していくということで、そのいじめを認知して指導した結果、このようになっているということが重要だと考えております。

武田委員

 いじめている生徒側に対して、どのようにいじめをしてはいけませんということを伝えるのでしょうか、どうすれば、いじめている生徒に納得してもらえるのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 学校の中の様々な教育活動の中で、相手の気持ちを考える、思いやりを持つことを、様々な体験を通して学んでいく必要があると考えております。また、いじめの背景には、いじめをしてしまう子供の様々な要因もあると考えております。学校だけでは解決できない、そういった子供が持つ背景については、専門家や関係機関の皆様と協力しながら、そういったいじめの背景にあるものも改善しながら、子供自身に働き掛けていくことが大切であると考えております。

武田委員

 今の御答弁の中で、思いやりという言葉が出てきたと思います。具体的に思いやりを学ぶために、どういった機会というか、どういった研修が生徒にはあるのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 例えば、学校の教育活動の中では、道徳といった取組もあります。また、様々な活動、例えば異年齢の子供たちと触れ合うといった活動なども考えられます。できるだけ多くの多様な活動を通して、いろいろな子供たちが自己肯定感を高めていくといったことが必要だと考えております。

武田委員

 今、県立高校では、道徳はあるのでしょうか。

高校教育課専任主幹

 全国的に、高等学校においては、現在、学習指導要領上、道徳というものは教科として位置付けられておりませんので、教科としてではなく学校の教育活動全体を通して道徳について学ぶということにしております。

武田委員

 具体的に道徳では何を学ぶのでしょうか。要するに、道徳の授業をして何の成果があるのか、思いやりと伺いましたが、具体的に、道徳の授業をした成果として、思いやりを持てる生徒になるのでしょうか。

保健体育課長

 私は、学校で教師だった時代がありましたので、その経験で申し上げさせていただきます。

 まず、委員お尋ねのいじめの件については、基本的に、教師あるいは学校教育関係者は、いじめられた子がいじめだと感じれば、それは全ていじめであるという捉え方で、今まで指導してまいりました。同時に、いじめを発せられない子もいますので、そういった意味では、教室の中で、あるいは授業の中で、あるいは課外活動の中で、そういった機会を捉えて、担任含めて学校全体の教員がよく見る、あるいは保護者との面談を通してそういった情報を得ながら、なるべく早く見付けてあげることが重要だと思います。そういったところで、見付けながら皆で解決していくという状況です。

 また、道徳に関して、どういう場面でということですが、授業としての道徳は、学習指導要領上に項目が示され、例えば国家に対する畏敬の念、公共の道徳、それから高齢者をいたわるとか、弱者をいたわるといったような項目があります。それについて、いろいろな副読本を使うこともありますし、あるいは日常生活の中で子供たちが経験したことを、作文などで書いてもらうこともあります。そういったものを取り上げてやることもあります。ただ、道徳の授業だけでは、いわゆる自分たちの実感が伴わない部分も多いため、特別活動、あるいは朝や夕方のホームルームもありますので、そういったところで今日一日を振り返りながら道徳的な指導をする場面もあります。ということで、中身的には、日常生活の中で、集団で生活し、あるいは個々の自分自身を成長させていくそれぞれの出来事を、道徳的に公共社会を教えながら生徒を育んでいるという状況です。

武田委員

 保健体育課長の御答弁を聞いて、安心しました。私も20年前は小学生でしたが、道徳の時間にエルマーの冒険という本を先生に読んでもらいました。そういった本を読むと、生徒の心が優しくなると、そういった教えでありました。

 また、いじめの件に戻りますが、いきなり暴力を振るったりとか恐喝をしたりとか、そういったいじめではなく、小さなことがこつこつと積み重なって大きないじめになり、刑法上の事件として認定できるようなところまで来てしまうのではないかと思っています。小さないじめを教諭が見付けて逐次対応していくことが大事だと思いますが、根本的にいじめがなくならない原因は何なのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 学校という集団で生活しておりますので、やはり集団の人間関係の中にはいろいろなことがあるのではないかと思います。そういったところからどうしても人間関係の中のトラブルみたいなものが生まれてくるのではないかと考えております。

 例えば、委員からいじめは軽微なものから始まるとお話がありましたが、冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われるというのが一番、いじめの件数の中では多くなっています。そういった冷やかしやからかいみたいな仲間同士のじゃれ合いといったところと、区別がつかないようなところから始まってしまうのがいじめの軽微なものと捉えられますので、正しい人間関係、適切な人間関係を結べるように、学校で丁寧に指導していくことが必要だと考えます。

武田委員

 いじめの議論をするのは簡単ですが、実際はなくならず、本当に教員も大変なお仕事だと私は思っています。いじめについて、例えば学校が動いてくれない場合、けがをさせられたときは、生徒自ら病院に行って診断書をもらうとか、精神的に追い詰められたときは、いじめによる精神的ストレスが原因という診断書をもらうなど、そういったことも自分で自分の身を守るためにしなくてはいけないのかなと、そんな時代に来たのかなと思ってしまうところでありますが、事件性として立件できるように、県として生徒に働き掛けるとか、生徒の命を守るために、そういった働き掛けはできるのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 本当にそういったことにならないように、まず学校で子供たちの様子をよく見守り、声に対して耳を傾ける、そして、定期的にアンケート等で子供の苦しみに早く気付くようにする、さらには、様々な相談先、例えば電話相談ということで、相談先を相談カードという形にして、いつも子供たちに配っています。学校にも、それを掲示できるように、そういった働き掛けもしております。できるだけ子供たちが、本当に学校に相談ができなかったとしても、もちろん一番は学校に相談ができることが大事ですが、そうでなかったとしても、相談ができる先を子供たちに知ってもらう、保護者にも知ってもらうという啓発をしております。

武田委員

 次に、いじめや暴力行為、不登校全般の話に移ります。ここ数年のいじめや暴力行為、不登校の状況について伺いたいと思います。

子ども教育支援課専任主幹

 本県の公立小・中学校におけるいじめの認知件数について説明いたします。まず、いじめの認知件数ですが、小・中学校合わせて、平成25年度は6,578件、平成26年度は6,138件ということで、マイナス440件となっております。そして平成27年度は7,584件ということで、1,446件の増加でした。

 次に、暴力行為の発生件数についてですが、小・中学校合わせて、平成25年度は6,941件、平成26年度は6,101件ということで、前年度より840件の減少でした。平成27年度は6,911件ということで、前年度より810件増加しております。

 続いて、本県の不登校児童・生徒数ですが、公立小・中学校合わせて、平成25年度は8,998人、平成26年度は9,363人ということで365人の増加でした。平成27年度は8,924人ということで、439人減少しております。

武田委員

 今回の調査で、長期欠席をしている生徒がいると思います。学校で欠席理由を特定できないようなタイプの子供も増えていると思いますが、この状況をどのように分析しているのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 長期欠席全体数の増加について、特に、欠席理由が2つ以上あるなど、主たる理由が特定できない、その他のカテゴリーに入る児童・生徒数が増加しました。これは子どもを取り巻く環境などが多様化・複雑化し、様々な理由で学校を欠席するケースが増えていることが背景としてあると捉えています。

武田委員

 欠席する生徒も含めて学校との関係が大事だと思います。子どもが抱える問題の背景に対し、環境を整えるために、スクールソーシャルワーカーがいると思いますが、このスクールソーシャルワーカーについて何点か伺います。

 まず、スクールソーシャルワーカーは1年契約ということで、時給が3,500 円となっています。スクールソーシャルワーカーが1日7時間、時給が3,500円、そのスクールソーシャルワーカーの上のスーパーバイザーになりますと、1時間当たり5,000 円となります。この算定根拠、どのように算定しているのか教えていただけますでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 スクールソーシャルワーカーの時給については、スクールカウンセラーの時給を参考に設定しております。具体的には、スクールカウンセラーの臨床心理士の資格のある方は、国の示したものを参考として5,000 円としております。それを参考にスーパーバイザーを同額としております。スクールソーシャルワーカーについては、スクールカウンセラーに準ずる者を3,500 円としており、また、社会福祉士の時給も参考にして積算しております。

武田委員

 私が疑問に感じているのは、スクールソーシャルワーカーは週1回、1日7時間ということで、短い時間でどのようなことをするのか、非常に分かりにくいと思っています。具体的にどのような仕事をしているのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 スクールソーシャルワーカーは、小・中学校ですと市町村教育委員会を通してということになりますが、要請に基づいて様々な相談に対応します。特に、学校だけでは解決できない問題について、関係機関とつなぎながら解決をします。

 週に1回ということについてですが、スクールソーシャルワーカーは、学校の先生方に、子供たちに起きている問題の背景に目を向けて対応していくという手法を伝えながら、スクールソーシャルワーカー自身が直接相談に応じるとともに、学校がその手法を用いて対応していくことになります。

武田委員

 任期が1年、たしか高校と小・中学校で違うと思いますが、たくさんのスクールソーシャルワーカーがいらっしゃいます。年度をまたいだときの情報伝達など、持続的にスクールソーシャルワーカーという制度をつくっていくのに問題点などはないのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 スクールソーシャルワーカーは、単独でケースに関わるというよりは、学校で課題を把握した学校の先生方、職員と一緒になって対応するというところがあります。一緒にチームの中で対応する中で、そのスクールソーシャルワーカーの方の社会福祉的な専門性を発揮していただくもので、ケース自体は学校がきちんと継続していくことになっています。

武田委員

 スクールソーシャルワーカーについて勉強不足で申し訳ありませんが、例えば一つの会議が仮に2時間だとしても、3件、4件ぐらいしか7時間ではできないわけで、この人数のままで大丈夫なのでしょうか。スクールソーシャルワーカーは認知されていない、表立って活動していないからなのか、それで本当に大丈夫なのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 委員おっしゃるとおり、拡充も必要だと考えておりますが、現在、同じケースの対応でも、直接、スクールソーシャルワーカーが対応する場合もありますし、学校の情報収集に基づいて、本人への直接の対応以外に、学校の対応への助言を行ったりしています。そういった工夫の下に対応していただいております。

武田委員

 小・中学校のスクールソーシャルワーカーと、県立高校で活動が始まったスクールソーシャルワーカーとの仕事上の違は何かあるのでしょうか。

学校支援課副課長

 根本から言いますと、仕事の区別は特にありません。先ほど委員からお話がありました引継ぎの件では、教員の中に教育相談コーディネーターという役割を持っている者がおります。例えば、県立学校で言いますと、各学校に必ずそういった教育相談コーディネーターを置くこととなっており、その者がうまく生徒とスクールソーシャルワーカーをつないだり、年度の変わり目のところでの引継ぎ等をスムースに行えるような役割も持っています。

武田委員

 スクールソーシャルワーカーは、過去の議事録などを見ますと、もともと教員をされていて引退した方がなったりするなど、いろいろな方がいらっしゃると思います。どういった方がスクールソーシャルワーカーにふさわしいのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 スクールソーシャルワーカーにお願いしている仕事としては、学校の教育の部分だけでは対応できないことについて対応していただくということが多いので、社会福祉の専門性を持った方ということで募集をしているところです。

武田委員

 具体的な資格など、何かあるのでしょうか。

学校支援課副課長

 募集の段階では、社会福祉士、精神保健福祉士、ソーシャルワーク教育課程の修了者等、さらには教育福祉の経験者、これらいずれかの資格を有する者を募集しております。

武田委員

 最後に、いじめや暴力、不登校に対する今後の県の対応策、基本的な考え方を教えてください。

子ども教育支援課専任主幹

 問題行動等への対応については、未然防止、早期発見、早期対応に努めていくことが何よりも大切であると考えております。未然防止として最も重要なことは、問題行動等が起こりづらい学校づくりを推進することです。そのためには学校が全ての児童・生徒にとって、学ぶ楽しさや喜びを感じる場であることが大切です。そこで、分かる授業を目指した授業の改善といった教育指導の充実と、児童・生徒が主体的にいじめや暴力行為等に対して自ら考え、語り合えるような取組といった児童・生徒指導の充実、これらを両輪とした取組を推進してまいります。さらには、早期発見、早期対応に対しては、学校がスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの専門家と協働し組織的に対応するとともに、地域や関係機関と連携した取組が推進されるよう努めてまいります。

武田委員

 最後に、要望になります。いじめや暴力行為、長期欠席、不登校といった子供たちの問題には、いろいろなSOSがあると思います。そのSOSを見逃さずに早い段階で認知し、先ほど、チーム対応という話もありましたが、多方面から粘り強く指導、支援していくことが不可欠だと思いますので、県としてもしっかりとクロスファンクションで取り組んでいただきたいと思います。

 続いて、青少年の社会的、経済的自立の促進について、質問を伺いたいと思います。

 まずはじめに、青少年の定義について教えていただきたいと思います。

青少年課長

 青少年の定義ということですが、昨年度、かながわ青少年育成・支援指針を改定しました。その中で、青少年という形で対象として取り組んでいるところが、乳幼児から青年期までとしており、ゼロ歳から30歳未満を青少年として広く捉えております。また、個々の施策においてはそれぞれ対象となる範囲が異なってきて、ひきこもり等青少年への支援など、施策によっては39歳まで、40歳未満までというようなポスト青年期的なものを対象とした施策もあります。

武田委員

 例えば、県で発行した青少年条例のパンフレットがあると思いますが、その表紙は学校の生徒、学生服を着た生徒が写されていて、非常に青少年の幅が広くて分かりにくいと思います。そういった意見は挙がってきていますでしょうか。

青少年課長

 青少年の捉え方について、従来、委員からお話がありました青少年保護育成条例の範ちゅうの中でということでは、6歳から18歳という時期があります。その後、青少年、子供たちを幅広く守るという観点から、これを18歳未満にしたところです。今申し上げたように18歳というラインが一つあるのと、それから、先ほどお示しをしたような30歳までというような青少年のための施策について、これが幅広くなっているというようなことで、分かりにくいという声も伺うことがあります。そういった中、個々の施策を取り組む中で、それぞれの対象年齢を明確にして取り組むしかないかなと考えています。

武田委員

 かながわ青少年育成・支援指針の基本目標1、全ての青少年の穏やかな成長と自立・参加・共生に向けた支援の中の施策の方向4、社会的・経済的な自立の促進の(2)で、ライフキャリア教育の促進と結婚に向けた機運の醸成というところがあります。正直、結婚というのは極めてプライベートで、結婚するかしないかというのは個人の自由であると、私は思います。行政がそこまで結婚に対して関わる理由、なぜここまで関わるのか教えていただけないでしょうか。

青少年課長

 まず、結婚については、憲法でいう個人の尊厳ということで、当然、個人の考え方、それから価値観といったものに関わるものだと認識しております。結婚するかしないか、あるいは誰を相手として結婚するのか、こういったものも含めて、自由な選択が絶対だろうと考えております。

 その一方で、若者の9割がいずれ結婚するつもりという調査結果があります。多くの若者が結婚を希望するという一方で、なかなか生涯未婚率、先ほど御報告をさせていただいたように、昭和45年から平成25年の40年間の間で、男性が10倍、女性が3倍という状況にもなっているのが現状です。こういったことから、国において、まち・ひと・しごと創生法が成立し、その中で、若い世代の結婚の希望の実現ということが挙げられています。これを受けて、本県においてもまち・ひと・しごと創生総合戦略の中で同様に、結婚の希望をかなえる環境づくりということで、結婚を希望する者が結婚に向けた機運の醸成に取り組むという位置付けをさせていただいたところです。同様に、グランドデザインでも、プロジェクト14の中で、子ども・子育て支援と結婚から育児までの切れ目ない支援という形で位置付けをさせていただいているところです。実際に全国の43都道府県で、何らかの形で結婚支援の取組をされているという状況もあります。結婚については、希望する若者を支援するということで、環境づくり、機運醸成などの役割として、行政が関わるという役割があるのかなと考えております。

杉山委員

 関連で、もう一度、行政が結婚に対する考え方、また、考え方に基づいてどのような支援を考えているのか、お聞かせください。

青少年課長

 行政が行うということについて、まず、結婚を強制したりするということではなく、その代わりに環境を整備するということですので、結婚を希望する若者たちに対して、実際にそういった必要な情報を提供したり、それから、様々なセミナーなどにより、機運を盛り立てていく、そういうところが行政の役割だと考えています。

武田委員

 御答弁の内容は理解しました。施策の方向と施策の展開によると、社会的・経済的な自立の促進と書いてあるので、結婚していないと社会的・経済的に自立ができていないのか、そういった疑問もわいてくるものですから、書き方としては余り正しくないのかなと思ってしまったわけです。県として、社会的・経済的に結婚していないと自立していない、そういう認識の下にいるのでしょうか。

青少年課長

 結婚していないことをもって自立をしていないということは私も考えておりません。結婚は、生涯で働き方を決める、あるいは妊娠や出産、それから育児、その後の介護との両立という生涯のライフキャリアを考える上で重要なライフイベントの一つであると考えています。先ほど申し上げたように、それをどう選択していくのかというのは、個人の意思によるものだと考えております。

 社会的な自立という点については、就業して親の保護から離れて公共へ参画し、社会の一員として自立していくということで、国の方でも定義というか、そういう考え方を持っていますので、それに基づいて考えますと、結婚を選択して、結婚をするというのも、一つの自立の形であるかとは思います。ただ、それだけが自立ではなく、結婚していなくても当然、自立をしていることがありますので、そういった観点から考えて、繰り返しになりますが、結婚していないことをもって自立していないとは考えておりません。

武田委員

 青少年課長の答弁を聞けば、なるほどなとは思いますが、これだけを見ると、結婚していないと、やはり社会的・経済的な自立していないのかなと思ってしまうので、少し書き方を柔らかくしたりした方がよいのかなと思います。そこら辺はいかがでしょうか。

青少年課長

 まず、繰り返しの答弁になりますが、結婚していないから経済的に自立していないということではないという考え方で、ライフキャリアの中で一つ、結婚というものも重要なライフイベントということで、それを考える機会を与えるということも重要かなと思っています。そうした中で、ライフキャリア教育と結婚の機運の醸成を一つの柱に位置付けたというところです。趣旨としては、考えるきっかけとして、結婚を希望する若者たちに結婚の様々な支援をするという考え方です。これらが少し分かりにくいという御指摘だとは思いますが、趣旨としては、そういう趣旨ですので、今現在、この内容ですぐに指針の改訂というところまでは少し考えていないという状況です。

杉山委員

 よく分からなかったのだが、今の答弁の中で、結婚についてイベントという表現をされたが、結婚をイベントとして考えることは、どのようなことか伺わせてください。

青少年課長

 イベントというよりも、ライフイベントという一つの言葉を使わせていただいています。人生の中での様々な出来事というか、事柄という意味でのイベントとして使っていると認識しています。いわゆる行事とかではなく、重大なターニングポイントといったものになってくる、その一つであると考えているところです。

杉山委員

 それでは、改めて分かりやすく、ライフイベントを日本語に和訳してください。行事でなければ何なのでしょうか。

人権男女共同参画課長

 私どもの方でライフキャリア教育を推進しておりますが、ライフイベントといいますのは、今申し上げましたように、就職、結婚、出産、育児といった、いわゆる生涯の中で起きてくるいろいろな大きな出来事、人生における節目、節目となる大きな出来事、そういった意味での捉え方として今、使っているという状況です。

杉山委員

 まず、この質問の冒頭で武田委員が、青少年の定義について伺いました。そして、青少年課長からの御答弁で、育成指針の中に、ゼロ歳から30歳未満ぐらいという年齢の話が出ました。そして、個々の施策によって、ひきこもりといった施策を含めると、39歳でもあり得るというような話が出ました。それと同時に、神奈川県では、昭和30年辺りの議員立法において、青少年保護育成条例が可決され、そして昭和30年1月ぐらいから施行されたと思います。その中で、いわゆる青少年の定義について、第1章の7条に、満18歳に達するまでの者を青少年とするとなっています。今ちょうどこの結婚という話が出ていますが、ただし書きで、ただし結婚により青年に達したものとみなされる者を除くという形で書いてあります。正しくこれが正しい青少年の範囲だと、私は思っています。なぜこれを逸脱したのか、条例というのはやはり神奈川県での最高のルール、守るべきことなのに、なぜこれに対して指針では、個々の施策においては39歳と表現するのか、そこら辺が少し分かりません。いかがでしょうか。

青少年課長

 今、委員からお話がありましたように、青少年保護育成条例においては、満18歳に達するまでの者で、婚姻により青年に達したものとみなされる者を除く者を青少年と規定させていただいています。一つに、青少年保護育成条例については、大人が青少年を様々な規制という手法を使って保護するという観点で、昭和30年代からつくられてきたものと考えます。

 一方で、様々な青少年を取り巻く環境の中で、多々困難を有する、様々な課題を有する子供たちには、その子供たちが大きくなっていくという状況があるということもあります。そういった意味で、青少年の指針という形で施策を進めていく上では、18歳ということだけではなく、幅広く更に年齢の上の者も含めて、青少年の対象にしていくということが、これまでの積み重ねの中で、なってきたものと考えております。そうした意味で、この青少年についての施策の対象がかなり広くなっていると、私も実感しているところです。

杉山委員

 もともと、そのように条例でも青少年の定義を年齢で区切っているわけであります。それはそれぞれの施策によって違うとも説明がありましたが、ただ、ひきこもりだけが39歳までという話になると、これは何か私としては、私一人だけの考えが少し遅れているのかもしれませんが、どうなのか分からない。今ちょうど青少年と結婚ということについて話が出ていますので、これ以上話をしても、きっと歩み寄りがないと思うので、これまでにしますが、ただ、やはり自分の思いだけを伝えさせていただくのであれば、日本国憲法は三つの大きな義務があり、まずは子供たち、正しくこういう青少年というか、子供たちに対して、教育の義務がある。そして、成人というか、二十歳、大学を卒業すれば、労働の義務、働きましょうということがあります。そして納税の義務、働いたら納税してくださいと、これが大きな日本国憲法です。その中で、今度は神奈川県の条例、これは守るべき条例ですから、余りこのように年齢を逸脱して、39歳まで青少年の一部ですということは、もちろん個々によっての施策かもしれませんが、余りに逸脱することによって、どんどん解釈が変わってきてしまうのではないかと思うのが私の見解です。今後もいろいろな形で、様々な青少年についての議論もされると思いますが、やはり少し注意されてといいますか、意識されて、いろいろな指針をつくられた方がよいのかなと思います。

武田委員

 先ほどの答弁でも出てきたライフキャリア教育について伺います。このライフキャリア教育は、どのような目的で、いつ頃から始めた取組なのか、伺いたいと思います。

人権男女共同参画課長

 ライフキャリア教育は、社会に出る前の高校生や大学生に対して、就職や結婚、出産、育児、介護といった出来事に対して、男だから、女だからといった性別にとらわれず、自分らしい生き方ができる人生をデザインできる力を育成することを目的として、平成25年度に立ち上げた事業です。この事業を推進することにより、男女が共に自分の望む生き方を選択し実現できるようにということ、一人一人がそのような力をつけていくことで社会全体を変えていくということを目的に事業を行っているところです。

武田委員

 県のライフキャリア教育の中で、高校生や大学生に向けて、もしも運命の人と出会えたら結婚を考えるとか、もしも家庭ができたらどのような家庭にしたいなど、いろいろありますが、結婚に対して、例えばLGBTの方々に配慮した記述も見受けられます。2015年に(株)電通が行ったアンケートによると、13人に1人がLGBTであるという結果が出ています。これは参考資料の一つですが、県のライフキャリア教育の中で、特に結婚という分野について、LGBTの方やNPO法人からどのような意見があるのか、結婚しなくてはいけないのかなど、そういったことに対して、LGBTの生徒やNPO法人の関係者から、何か挙がってきている意見等があれば教えてください。

人権男女共同参画課長

 今、委員からお話がありましたように、男女共同参画といった考え方とはまた別にといいますか、新たにLGBT、性的マイノリティーの方の問題が、今、特にクローズアップされてきております。そういったことで、県においては、既に人権の指針をつくっており、その人権の指針の中でも早い段階から、そういった性的マイノリティーの方について、理解を深めるということでの位置付けをしております。特に、意識啓発を中心に取り組んできておりますが、昨年から、毎年行っている人権メッセージ展というイベントにおいても、実際にLGBTの当事者の方々が立ち上げたNPO法人に、啓発を行うに当たって、協力していただいて事業を行っております。また、昨年、今年と、県の職員向けの人権啓発の研修を行っておりますが、こういった研修の講師についても、当事者として被害に遭われてきたLGBTの方にお越しいただいて、実際の体験に基づいたお話をしていただき、職員の啓発に努めているところです。

武田委員

 今、御答弁の中で、被害という言葉が出ましたが、どういった被害なのでしょうか。

人権男女共同参画課長

 NPO法人の方に直接お聞きしたところによると、就職に当たっての面接の際、自分はそういったLGBTであるということを告白したところ、全く面接で受け付けてもらえなかったということですとか、学校の現場で、自分がそういう意識を持っているけれども、友達に言ったらいいのか、先生に言ったらいいのかということをずっと思い悩み続けて、結局そのまま思いを伝えることがなく、いつも苦しい状態の中で過ごしてきたということなど、具体的な話もそういった方々から聞かせていただいているところです。

武田委員

 LGBTの当事者の方々の意見も聞きながら、ライフキャリア教育をしているということが分かりました。

 続いて、ライフキャリア教育の中でワーク・ライフ・バランスがあると思います。社会人として、ワーク・ライフ・バランスを充実することで、調和のとれた生活を送ることができるという基本的な考え方にのっとっていると思います。いつも疑問に思うのが、なぜワークありきのライフなのか、ライフ・ワーク・バランスでもよいかと思いますが、ここら辺は、県として、どのように考えているのでしょうか。

人権男女共同参画課長

 ワーク・ライフ・バランスという言葉は、どちらかというと国が先行して、仕事と家庭の調和という形で事業を始めてきたところがあり、その中でこのワーク・ライフ・バランスという概念については、ワークの方が先に来る形での言葉の使い方が浸透してきたと思います。もちろんワークが優先ということではなく、仕事と家庭の両立ということであれば、どちらも対等な形での扱いと考えております。

武田委員

 今後、ライフキャリア教育はどんどん広がっていくと思いますが、どのような事業展開を今後、考えているのでしょうか。

人権男女共同参画課長

 私どものライフキャリア教育の中では、ワーク・ライフ・バランスの考え方や、会社における、例えば長時間労働の問題、また、育児、介護への関わり方の問題など、そういったことの現状の数値や、これまで経験されてきた方のお話をお伝えするような形で、これから社会に出ていく方にそういったことに対する知識を身に付けていただく、早い段階から考えていただくという意味での取組を進めているところであります。

武田委員

 次に、若者の就労支援の強化に関する取組について、何点か伺いたいと思います。

 また、結婚の話に戻りますが、非正規雇用では身分が不安定で低賃金のため、結婚をちゅうちょする青少年が多いという話を聞きます。一方、最近では正規雇用でも結婚していない人が増えているようにも思います。実際に、低賃金だから結婚できないという青少年は、全体でどのくらいいるのか、正社員でも結婚しなくてよいと思っている青少年はどのくらいいるのか、そういったデータなどは何かありますでしょうか。

青少年課長

 結婚と経済状態に関するデータについては、(独)国立青少年教育振興機構が昨年度末に20代から30代の男女4,000人を対象にして実施した調査の結果があります。結婚をしていない理由として、交際相手がいる男女の63.8%が、経済的に厳しいと回答しております。さらには、年収300万円未満のケースでは、経済的に厳しいがより高くなり、70%を超える状況となっております。

武田委員

 極端に生涯未婚率が低ければ、キャリア教育の参考として、結婚しやすい職業などといったものも掲載した方が、高校生や大学生にとって勉強になるのではないかとも思います。

私は、非正規だから結婚できないというのは固定観念であり、非正規でも結婚できる社会にしていく必要があると思っています。非正規雇用だから、正規雇用だからと言っているのであれば、いっそのこと非正規雇用を禁止するために、国に訴え掛けるべきだと思いますが、そういったことを県では考えていますでしょうか。

雇用対策課長

 非正規雇用制度そのものをなくすという要望ではなく、要は、不本意ながら非正規になっている若者を正規雇用に就けるようにということは、当然、国も力を入れております。また、神奈川県も、積極的に非正規雇用から正規雇用になりたいといった人を正規雇用で雇用してくださいということは、経済団体等に国と一緒になって要望しております。

武田委員

 神奈川には若者就職支援センターがあり、そこで、カウンセリングやセミナーなど、いろいろ実施されていると思いますが、非正規雇用から正規雇用に転換した方はどれくらいいるのか、もし把握していれば、その人数や実態を教えてください。

雇用対策課長

 非正規雇用から正規雇用に転換した者について、今年4月から10月末までの7箇月間のデータがあります。その7箇月の間で、若者就職支援センターのキャリアカウンセリングを利用して正規雇用になった方が171名いますが、そのうち90名が、もともと非正規だった方です。言い換えれば、90名の方がもともと非正規ということで、パートや契約社員、派遣社員であり、そういった状況から正規雇用になれた者になります。



(休憩 午後零時3分  再開 午後1時)



8 傍聴の許否について決定

  1件申請 1件許可



9 日程第1について質疑



武田委員

 引き続き結婚について伺います。先ほど、県が結婚支援をしていると伺いましたが、具体的にどういった結婚支援をされているのか、今一度、確認させてください。

青少年課長

 県の結婚支援の取組ですが、恋カナ!プロジェクトということで、平成27年度から取組をさせていただいております。これについては、おおむね三つほどの事業となっており、一つは市町村、民間等による出会いのイベント、その他様々な関係する情報を発信する恋カナ!サイトというサイトで情報発信をさせていただいています。それから、民間関係の皆様とともに結婚の支援セミナー、結婚の相談等の恋カナ!フェアといったものにも取り組んでいます。それと、結婚支援のモデル的な取組として、出会いを支援するようなバスツアーといったものにも取組としてやっています。全体的に機運を盛り上げるための事業となっています。

武田委員

 今の御答弁で、機運を盛り上げることを神奈川県がやっているということが理解できました。いろいろな支援の中で、現代の社会において、男性はどのような女性を望んで、また、女性はどのような男性を望んでいるのか、そういった結果等がもしお分かりでしたら、お伺いしたいと思います。どういったときに結婚をしたくなるのか、そういったことが分かっていないと、やはり結婚支援にはつながらないと思っていますが、いかがでしょうか。

青少年課長

 先ほども、人生のいろいろな出来事ということで、ライフイベントという言葉を使わせていただきましたが、そういった様々な出来事を考えるようなタイミングがいろいろあれば非常によい、そういったことで考えていただけるのかなと思います。ただ、データでも申し上げましたが、交際している、あるいは、相手がいるけれども、やはり経済的に厳しいというような状況を自分で感じてしまうといった段階で、逆に結婚について真剣に考えるといったこともあるのではないかと考えております。

武田委員

 神奈川県が支援するバスツアーなど、三つの事業を実施していると伺いました。男性、女性、それぞれの年齢層について、一番ボリュームが多い年齢層を教えていただけないでしょうか。

青少年課長

 昨年度の取組の中で、参加していただくメンバーについては、39歳までを青少年課として事業の対象とさせていただきました。5歳刻みでデータをとっている中では、30代後半、35歳以降の方と、その前の30代の方に多く御参加いただいているという実情です。

武田委員

 男性、女性とも同じ傾向ということでよろしいでしょうか。

青少年課長

 男性の年齢層の方がやや高くなっておりますが、これはたまたま35歳以上の方が多かったということもあろうかと思います。特に、それが明確に違うということではありません。

武田委員

 先ほどの青少年の話になりますが、40歳を超えてしまった場合は、どういった支援を県でしていただけるのでしょうか。

青少年課長

 先ほど39歳までと申し上げたのは、バスツアーの対象と考えております。その他のサイトを御利用いただく、あるいはそのサイトの中で提供する情報については、年齢層を限定することなく、幅広く情報提供も併せてさせていただいておりますので、そういった意味では、フェアというような形の参加や、サイトの利用ということで、幅広い年齢の方、40歳以上の方も含めて対象にしているところです。

武田委員

 民間業者の話を聞くところによれば、民間業者で男性と女性をマッチングする際、仮に女性を選ぶとして、年齢層をクリックするところが、25歳から29歳、30歳から34歳、35歳から39歳などとなっており、やはり男性は若い女性に行きがちな部分も多く、そうすると年齢層の高い女性はたった一つのクリックでマッチングができないといった可能性も出て来てしまいます。そういったことを行政指導などで、男性が年齢層をもっと細かく刻みなさいといったように、方向性を示すことはできるのでしょうか。

青少年課長

 そういった部分について、行政の方で、こうするべきだというところまで案内することは、先ほどの選択の問題などもありますので、そこの部分に関しては、行政がお示しすることは考えておりません。

細谷委員

 関連で、1点だけお伺いしたいと思います。

 今、武田委員から結婚について、いろいろ質疑をさせていただきました。また、青少年課長からもいろいろ答弁を頂いたわけであり、結婚に対していろいろな相談やサポートをするということであります。例えば、神奈川県内の自治体の中で、結婚に対してサポートをする、相談をするといった自治体があるのか、また、ある場合に、それが成立したことがあったのか、そういった部分について、もしお分かりになるならば、お伺いしたいと思います。

青少年課長

 恋カナ!プロジェクトを進めるに当たっては、やはり県内の各市町村できちんと連携をとることが重要だと考えてスタートしたところであり、市町村の中でも、それぞれの地域の特色を生かした結婚支援を行っていらっしゃる市町村、先行してやられていらっしゃる市町村もありました。また、昨年の県の取組を踏まえて、新たに今年度の取組として進められている市町村もあります。そういったところに対して、県としてもいろいろなノウハウや、これまでの県としての持っている情報などを提供させていただきながら、連携をして、県として今後、各市町村、あるいは地域の方でのそういった活動をしっかりと支えていく方向で取組を進めたいと考えておりますので、地域の市町村等の取組については、今後も支えていきたいと考えております。

細谷委員

 要するに、まだそういったことを具体的にやられている行政、自治体はないと、あるいは、あったとしても、そういった専門部署でやっているところはないということですか。

青少年課長

 幾つかの市町村では、取組を行っています。ただ、専門部署かどうかというと、なかなか難しいところがありますので、企画部門がやっていたり、青少年担当が動いていたりしています。そういう意味では、県内の複数の市町村で、結婚支援に関しての取組を進めていらっしゃるところはあるという状況です。

細谷委員

 分かりました。どちらにしても、やはり結婚したくてもなかなかできないということをよく聞きますし、また、そういったこともテレビでもよくやられたりしているので、是非いろいろな自治体の意見をしっかりと吸収していただいて、県としていろいろな形で指導して、一人でも多くのカップルの誕生のために、取り組んでいただくようお願いしたいと思います。

武田委員

 最後に、要望になります。まず、ライフキャリア教育については、先ほども御答弁いただきましたように、若者をターゲットにした本県独自の取組ですので、非常に有効な手段だと思います。今後とも、教育委員会と連携を図るとともに、高校生や大学生、また教員の意見などを取り入れていただいて、より良いものをつくっていただきたいと思います。また、結婚に関しては、いろいろ私の発言のように誤解を生む場合もありますので、慎重に、また個人の裁量に任せて行っていただければと思います。

 続いて、子供の貧困対策について質問をしたいと思います。

 資料によると、日本の子供の貧困率は、16.3%と言われています。県では、昨年3月に神奈川県子どもの貧困対策推進計画を策定し、間もなく2年になろうとしています。そこで、県の取組について伺いたいと思います。

まず、子供の貧困が連鎖しないために、子供がどのような人生を歩めば貧困の連鎖を断ち切ることができるのか、具体的な子供のキャリアプランを教えていただければと思います。

子ども家庭課長

 子供の貧困については、親が貧困状態にあると、子供たちもなかなか思うような学業を修められない、また就職もできない、こういったことで貧困が連鎖すると言われております。それにより、私どもは、神奈川県子どもの貧困対策推進計画の中で、子供たちが自分たちの将来に夢を持てるようにということで、様々な視点から支援の事業を進めているところです。

武田委員

 いろいろな貧困対策をされていると思いますが、夢を持てるために具体的にどういう施策を行っているのでしょうか。

子ども家庭課長

 例えば、進学の夢をかなえられないといったことについては、進学しやすくするための奨学金などの話の多くは国の政策でもあることから、国に対して、要望活動を行っています。また、市町村の取組も重要になってくるので、そういったところを併せるような形で県が推進しているという状況です。

武田委員

 国全体の貧困率が16.3%だということで、今のところ都道府県単位のデータは国から出てきていないと聞いております。先日、県民・スポーツ常任委員会で綱嶋委員が、子供の貧困率は16.3%ということで、神奈川県にはどれくらい貧困の子供がいるのかということを質問したと思います。そのときの答弁は、神奈川県の18歳未満の子供は140万人いて、それに単純に16.3%を掛けると神奈川県の子供の貧困は23万人になるとおっしゃっておられました。何かもっとほかに、神奈川県の子供の貧困を測るより良いデータなどが、もしあれば教えていただきたいと思います。

子ども家庭課長

 参考になりますが、今年の2月に、山形大学の准教授が独自の手法で貧困率を算出したものがあります。この手法によると、全国平均が先ほどの16.3%よりも低く、13.8%となっており、本県においては11.2%になります。なお、沖縄県が37.5%で、これが最も高くなっています。次いで大阪府が21.8%、鹿児島県が20.6%となっており、このように西日本が少し高いという傾向があります。一方、逆に低い方を見ていきますと、福井県が5.5%、次いで富山県が6%となっており、北陸方面が低いという状況になっております。

武田委員

 北陸方面が低い理由には、何かあるのでしょうか。

子ども家庭課長

 はっきりした要因は分かりませんが、生活保護などでも北陸方面は低いという状況があります。

武田委員

 国の手法であると16.3%、先ほどの山形大学の准教授の手法であると13.8%ということで、どうして数字の違いが表れているのでしょうか。計算の仕方がどのように違うのでしょうか。

子ども家庭課長

 国の計算は、国民生活基礎調査という一人一人に生活の収支状況を聞いて、やっているものです。山形大学の方の手法では、就業構造基本調査のデータを用いており、これは生活保護などの受給対象となる最低生活費以下の収入しかなく、かつ17歳以下の子供がいる世帯数の20年間の推移を調べたということで、扱っているデータが違うという状況があり、こういった差が出ているところです。

武田委員

 あくまで参考の一つということでしたが、今、神奈川県に、ひとり親家庭は、どの程度いるのでしょうか。

子ども家庭課長

 県内のひとり親家庭の数ですが、直近の平成22年の国勢調査産業等基本集計結果によると、母子世帯が4万4,412世帯、それから父子世帯が6,547世帯、割合では母子世帯が87.2%、父子世帯が12.8%となっているところです。

武田委員

 ひとり親家庭の子供が貧困になりやすいというデータも出ているので、しっかりと貧困対策を行っていただきたいと思います。これまで神奈川県が行ってきた子供の貧困対策について、その経過を簡潔に説明していただきたいと思います。

子ども家庭課長

 まず、昨年度ですが、計画を3月に策定し、その後、全庁が連携して推進するための会議を設けました。そのほか、ひとり親アンケート調査による生活実態とニーズの把握をしました。また、市町村と連携するために、県市町村連絡会議を行ったところです。

 今年度の新たな取組としては、高校生や大学生、NPOなどが参加する、かながわ子どもの貧困対策会議を設置したほか、子供・青少年の居場所づくりなどを進めたところです。

 また、既存事業では主なものとして、教育の支援ではスクールソーシャルワーカーの活用事業について、また、保護者に対する就労の支援では高等職業訓練促進給付金について、それから経済的支援では児童扶養手当給付事業について、拡充を図ったところです。

武田委員

 神奈川県では、2015年度及び2016年度に、児童扶養手当受給者6万人余りを対象とした、ひとり親アンケート調査を実施しています。2015年度は651世帯、2016年度は840世帯と、関心の高さが伺えますが、数字を見ると、2015年度と2016年度で余り変わらないような気がします。ただ、一つだけ、調査結果で差が出ているところとして預貯金の状況があると思います。預貯金が0円の世帯が2015年度では34%だったのが、2016年度では46%に上昇しています。この考えられる原因と、今後、県としてどのような対策を取っていくのか、教えていただきたいと思います。

子ども家庭課長

 この調査について、先ほど委員から関心が高いという話がありましたが、必ずしも多くの回答を得られたものではありませんので、ばらつきがある中で出てきた数値と考えています。いずれにしても、アンケート調査を通して、非常に厳しい生活状況が見えてきましたので、神奈川県子どもの貧困対策推進計画にある事業について、更に進めていくというところです。

武田委員

 2015年度と2016年度の結果を踏まえて、どういった対策を今後していくのか伺います。

子ども家庭課長

 昨年の調査、それから今回の調査から、先ほどお伝えしましたように非常に厳しい生活状況だったということと併せて、児童扶養手当を充実させてほしい、また、子供と親の将来の不安を解消する精神的サポートが欲しいという声がかなり聞こえてきたところです。その大部分については、国の施策の部分も大きいので、そこについては国に対して近いうちに要望を行うこととしております。また、精神的なサポートについては、市町村と一緒になって相談体制の充実を図っていこうとしているところです。

武田委員

 児童扶養手当については、子供が小さいときにも、もちろん必要なお金だと思いますが、子供が親から巣立ってしまった場合、児童扶養手当がなくなると親が再び貧困に戻ってしまう、そういった可能性も危惧されると思います。そういったことに対して、県として何か取り組んでいることはありますでしょうか。

子ども家庭課長

 実は、今回のアンケートを通しても、自由意見の中で、今まで児童扶養手当を受けてきたが、子供が大きくなったのでなくなったということで、その先のことも考えたサポートが欲しいという話がありました。皆様においては、受給中時点での生活状況を改善することを考えていると思いますが、今後のこと、子供が大きくなった後にどのように生活していくかという視点も踏まえて、生活の相談の中で対応していくことが必要であると考えております。

武田委員

 どのように対応していくのか、具体的に教えていただけないでしょうか。

子ども家庭課長

 それについては、これからの市町村等との話合いを進めながら、具体的な相談の支援の仕方について考えていきたいと思っております。

武田委員

 市町村との子供に対する貧困の取組を推進するために、県として今後どのように対応していくのか伺います。

子ども家庭課長

 県では、子供の貧困対策について、県市町村連絡会議を昨年度から開催しているところです。こうした場などにおいて、各自治体の先進事例を紹介するなどして、取組の一層の推進を働き掛けていきたいと思っております。さらには、より一層推進するために、事例を用いたグループミーティングを取り入れるなどして、効果的な取組を進めていきたいと考えております。

武田委員

 最後に、要望になります。子供の貧困問題は非常に大きな問題でもあり、我が会派としても代表質問をはじめ定例会、様々なところで質問をしております。県では、今回アンケート調査を実施し、子供たちの置かれている状況がより厳しい状況であるということが明確になったことを踏まえ、市町村との連携をより深めて取組を進めていただくよう要望したいと思います。

 続いて、児童虐待への対応について質問をしたいと思います。

 まずはじめに、児童虐待の相談が児童相談所に寄せられたときに、児童相談所ではどのように対応しているのか、具体的な流れを教えていただきたいと思います。

子ども家庭課長

 児童相談所では、虐待通告を受理しますと、直ちに所内にいる所長など判断権限のある幹部職員のほか、児童福祉司、児童心理司、児童相談員、そして保健師などの各職種の職員を招集し、緊急受理会議を開きます。そこで通告書の内容を確認し、保護の必要性や緊急度がどの段階にあるのか協議して決定します。そして、次にどのような調査や対応をいつ誰がどのように行うのか、具体的な対応を協議して決定します。会議が終了しますと、調査等を開始し、一定の情報が集まったところで臨時援助方針会議を開き、次の対応について協議をしているところです。

武田委員

 県と神奈川県警は、児童相談所と警察の情報共有を徹底するための協定を締結し、12月1日から運用されたと聞いております。具体的にどのように12月1日になってから変わったのでしょうか。

子ども家庭課長

 県と県警とで協定を結ばせていただきました。12月1日発効ですが、県と県警との連携については、これまでにもやってきたところです。こういった締結を結ぶことにより、意識の徹底が非常に図られたということです。具体的に何が変わったというところではありませんが、そういった意識の徹底の中で、より連携が進むと期待しているところです。

武田委員

 よく分からないのですが、意識が変わっただけで、何も変わっていないという締結は、神奈川県では結構あるのでしょうか。

子ども家庭課長

 ほかにあるかどうかは分かりませんが、意識の徹底の中で、これまでも連携はありましたが、締結に基づいて警察との連携はどうなっているのか、また、警察から情報をもらって児相としては動いていましたが、例えば、一時保護をして、解除した後も警察との連携がどうなっているのか常に確認ができるようになりました。これにより、大分変わったと感じております。

武田委員

 神奈川県警の方からも、どう変わったのか御答弁を頂くことはできますか。

少年育成課長

 特に変わったということではなく、今、県から答弁があったとおり、意識付けというか、これまで口約束であった情報提供等の連携を、協定という形にして、更に連携を図って漏れ落ちのないようにしていこうという意味になります。

武田委員

 意識が高まったということで、少し安心しております。

 次に、県が運営している児童相談所と横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市の児童相談所とは、現在どのような連携を図っているのでしょうか。

子ども家庭課長

 5県市という言い方をしていますが、現在、5県市で集まる所属長の会議を年に2回、それから課長、係長の会議をそれぞれ年2回開いております。そのほかにもいろいろな場面で情報共有しながら進めているところです。

武田委員

 来年の4月から児童福祉法が改正されて、児童福祉司に受講させる研修を、県と市町村で相互に乗り入れすることで、児相設置市でない市町村職員も受講できるようにする予定だと承知しています。来年度のことになりますが、具体的にどのようなことを行っていくのでしょうか。

子ども家庭課長

 県をはじめ政令市、それから児童相談所を設置している横須賀市においては、それぞれが独自に自前で職員の研修を開催しているところです。その中身について、相互乗り入れできるところがあるのではないかというところで、今、それぞれがやっている研修の情報を集めているところです。その中で、お互いに取り入れられるところを来年度から共有してやっていこうという形で今、調整を進めているところです。

武田委員

 来年の改正児童福祉法についてですが、国としては児童虐待の対応強化のために、中核市でも児童相談所の設置が進むように支援を行っていくとありますが、神奈川県としては、どのような影響があるのでしょうか。

子ども家庭課長

 中核市が児童相談所を持つようになるということは、より身近な地域の中で、子育て、教育等のサービスを同時にできるということになります。そういった意味では、県としても中核市が児童相談所を持てるようになることは、非常に望ましいことだと考えています。ただ、児童相談所を持つためには、非常に専門性のある人材の確保が求められます。その辺を、先ほどの研修等も絡めながら、県として市町村に対して支援をしていきたいと考えているところです。

武田委員

 児童相談所では、いろいろな事案に対応していると思います。特に対応が難しい事案には、どのようなものがあるのでしょうか。

子ども家庭課長

 対応が難しい事例について幾つか挙げさせていただきます。

 まず一つは、例えば、虐待が深刻で、早急に子供を一時保護する場合です。子供の安全確保を確実にするため、先に子供を安全な場所に移してから保護者へ連絡し、一時保護の同意をとることがあります。このような場合については、一時保護に納得できない保護者が児童相談所の中で、大声で子供の名前を叫んだり、引き取りを求めて座り込みをして動こうとしなかったり、職員を罵倒したりするといったこともあります。

 また、二つ目は、乳幼児揺さぶられ症候群、SBSというものです。医師による診断が非常に難しいため、複数の専門医に意見を求めるなど、虐待かどうかの判断をするまでに時間がかかる上に、症状も重いため、医療機関等に入院した状態で一時保護することになります。このため、保護者への説明には医療機関と十分な調整を行った上で臨む必要があり、対応に当たっては多くのスタッフを必要とするというところです。

 また、三つ目としては、保護者から長期間にわたって性的な被害を受けているという事案があります。被害事実を確認するには、子供本人の心理的負担を考慮する必要があるため、特別な技法を用いた聞き取りが必要となるほか、警察への被害届や告発を検討したり、子供本人への長期間にわたる手厚いケアも求められるという状況があります。

武田委員

 SBSとは、どういった略なのでしょうか。

子ども家庭課長

 シェイクン・ベビー・シンドロームで、赤ちゃんの頭を思いっきり揺さぶる行為です。

武田委員

 来年に父子手帳ができ上がると思いますので、子供を揺らすことについても、注意事項として父子手帳に入れていただきたいなと思っていますが、そこら辺はいかがでしょうか。

子ども企画担当課長

 父子手帳については、作成の検討会をつくって、県、市町村、それからそういった子育て関係の活動をされている方々と内容を確認、検討し、今、詰めているところですので、今頂きました御意見も踏まえて、作成していきたいと考えております。

武田委員

 揺らすことで脳に障害が起きたりするなど、重大事案もたくさんあると思いますので、慎重に検討していただきたいと思います。

 次に、先ほど御答弁頂いた一時保護所についてですが、私が平塚の児童相談所に行ったときに、大人が入りにくかったりとか、そういった施設だったかと思うのですが、具体的にどのような施設であるか、説明していただけますでしょうか。

子ども家庭課長

 県内5箇所に児童相談所がありますが、一時保護所があるのは3箇所です。中央、厚木、平塚の3箇所の児童相談所になります。定員は合計で65人となっております。児童養護施設と同様に、保育士、また児童指導員がローテーションによって交代で生活全般のケアに当たるほか、看護師、心理担当、学習担当する教育指導員が配置されているところです。日課としては、小学生以下のお子様については、平日は外の学校へ通うことができないため、一時保護所の中にあります教室でカリキュラムに沿って学習し、週末は比較的ゆったりとした時間を過ごしております。幼児については、保育所と同じように敷地内で遊戯等をしながら過ごしております。なかなか外に出られない生活となるため、児童福祉司や児童心理司などとの面接だけでなく、様々なイベントを行い、できる限り楽しく生活できるように努めているところです。

武田委員

 続いて、養子縁組について伺います。児童相談所の人材不足から、養子縁組の相談支援体制が十分でないと指摘されていると聞いたことがあります。国会において、養子縁組支援についての法案が成立する見込みで、来年4月の改正児童福祉法と併せて、養子縁組についても県としての体制を変えていかなくてはいけないと思っていますが、どのように体制が変わっていくのでしょうか。

子ども家庭課長

 養子縁組については、今回の児童福祉法改正の中で、児童相談所の業務として位置付けられました。養子縁組については、ただいま県の児童相談所でやっています養育里親の中でも一部、養子縁組をされる方がいらっしゃいます。里親とはならない養子縁組をされる方については、一般のあっせん事業者等を通して養子縁組をされているところでした。また今回、千葉県等で悪質なあっせん事業者が、金銭を授受しながらやったということで、その事業者については解散されたという情報があります。来年の4月1日からの施行になりますが、児童相談所についても法改正の中で位置付けられたことで、これから準備を進めて対応できるように整えていきたいと考えております。

武田委員

 続いて、相模原市の児童相談所の件について質問します。保護を求めていた子供が一時保護されず、その後、自殺をしてしまうという残念な事案がありました。児童相談所として、一時保護する場合と一時保護しない場合の判断基準、こういったものがあれば具体的に教えていただきたいと思います。

子ども家庭課長

 虐待通告が児童相談所に入ると、緊急受理会議を開いて、対応方法を協議します。その際、国が作成した一時保護の必要性について評価するための基準に基づいて、緊急度を測ります。虐待通告は全て、原則48時間以内に子供の安全確認を行っていますが、子供が虐待によりけがをしているなど一時保護が想定されるような深刻な場合については、直ちに児童福祉司が子供のいる場所へ向かって子供の状態を把握しています。子供が会話をできる場合は、本人からの話を聞くとともに、医療機関や学校などの関係機関からも情報収集し、その情報に基づいて児童相談所において、一時保護の必要性について判断をします。

 なお、先ほどの一時保護の評価基準については、アセスメント1から8で構成され、アセスメント1が最も一時保護の緊急度が高いもので、当事者が保護を求めている状態です。アセスメント8は最も低く、虐待の発生につながる可能性のある家庭環境等になっております。ちなみにアセスメント5以上になりますと、一時保護を行う可能性が高い状況になるということで、そのように判断しております。

武田委員

 今回の相模原の件で、保護者と対立したとの話を聞きました。保護者との対立ということで、いろいろあると思いますが、子供がしゃべれない場合は、親が言ったことをそのまま聞き入れるしかないといった状況があると思います。親との対立について、児童相談所ではどのように対応しているのでしょうか。

子ども家庭課長

 児童相談所において、保護者と対立することが最も多いのは、虐待によって児童相談所の職権で子供を一時保護する場合になります。保護者が一時保護に納得できない場合には、粘り強く一時保護の必要性について説明し、同意してもらうよう努めているところです。具体的に、虐待とはどのようなことを指すのか、子供にどのような影響があるのか、それから児童相談所や一時保護所はどういうところか、そして、どうしたら家庭に引き取れるのかといったことを、時間をかけて丁寧に説明しているところです。

 また、直接子供を保護した児童福祉司への怒りが収まらず、話ができない場合もあります。そういったときには、親子支援チームや別の職員が保護者の話を聴くなど、保護者の心情に配慮しながら対応しています。保護者が興奮し危険な場合、場合によっては警察へ援助を要請する場合もあります。

 なお、一時保護については、保護者の同意を必ずしも必要としないので、最終的に保護者が納得しない場合も一時保護は継続します。この場合は2箇月に一度、児童福祉審議会に諮って、一時保護の継続が適切であるかを聞いているところです。

武田委員

 保護者に対して時間をかけて粘り強く丁寧に説明した結果として、保護者は一時保護することに対して理解はしてくれるものなのでしょうか。

子ども家庭課長

 中には理解していただけない方もいらっしゃいますが、大概はじっくり話を聞くことによって心が落ち着いてきて、自分を振り返り、納得される方は少なくありません。

武田委員

 児童虐待の対応は、関係機関との連携が重要だと考えますが、こうした連携について、具体的にどのように図っているのか、説明をしていただきたいと思います。

子ども家庭課長

 児童虐待の対応について、関係機関との連携の中核を担っているのは、各市町村に設置される要保護児童対策地域協議会です。この協議会については、市町村を事務局として、市の福祉事務所、母子保健、子育て支援、教育委員会、学校、幼稚園、保育所、児童委員、警察、医療機関、児童相談所などが構成メンバーとなっているところです。協議会には、守秘義務が課せられており、構成メンバーの間で様々な情報をやり取りすることができます。また、各機関の代表者、実務者がそれぞれ集まり、地域の虐待対策の課題について協議を行うほか、関係機関がチームとなって個別事案を支援していきます。具体的な連携による支援について、例えば、生活保護を受給している母子世帯で、母親が精神疾患となっており、保育所に通う幼児と小学生がいるような場合ですと、市の児童家庭相談窓口、それから生活保護の担当、母子保健の担当、保育所、小学校、児童委員、母親の通院先の医療機関による関わりがありますので、虐待防止の観点から、それぞれの役割に応じた支援を行うとともに、定期的に集まり、それぞれの取組を共有した上で新たに支援方針を決めて、それに向けて実施していきます。

武田委員

 今の御答弁から、県がいろいろな支援をしていることは分かりましたが、現状として、児童虐待は増え続けています。その増え続けている児童虐待には、どういった課題があり、県として今後どのように取り組んでいくのか、教えていただけないでしょうか。

子ども家庭課長

 私どもは、児童虐待の相談件数が増えていること自体は、悪いことだとは捉えておりません。これは、多くの県民の児童虐待に対する意識が高まってきて、水面下にある虐待に対して通告をしていただけるようになったと私どもは認識しております。その上で、こういった増え続ける児童虐待に対応するためには、子供や家庭に関わる全ての機関が虐待防止の視点をしっかりと持って取り組む必要があることから、要保護児童対策地域協議会の機能強化がとても重要となります。今回の児童福祉法の改正で、来年4月から協議会の事務局に、児童福祉司の任用資格者や保健師、保育士などの専門職を配置しなければならなくなり、研修の受講も義務付けられることとなりました。また、こうしたことから、県としては要保護児童対策地域協議会の事務局を集めた会議の開催、それから、市町村職員向けの研修を通じて市町村全体のレベルアップを図る取組を進めていきたいと考えております。あわせて、児童相談所の体制強化に伴い、児童福祉司の増員や職員の専門性の向上も求められておりますので、政令指定都市や横須賀市とも協力しながら児童相談所職員の人材育成に努めていくこととしております。

武田委員

 最後に、要望になります。今日、いろいろと御答弁を頂きまして、県がいろいろ支援をしていることが分かりました。また、児童相談所は子供を一時保護するだけではなく、その前後、あるいは保護をしている間も様々な取組をしていることも分かりました。一時保護により親子を引き離す影響も大きいため、ためらうこともあるかもしれませんが、子供の命を優先にして、最後のとりでとして、き然として権限を行使していただくことを要望して、私の質問を終わります。

川崎委員

 私からは、子供たちと地域の関わりについて、質問をさせていただきたいと思います。

私自身、第3回定例会の一般質問において、地域と連携した子供たちの学習活動について質問をさせていただき、教育長から前向きな御答弁を頂いたところであります。改めて、子供たちの現状について、特に社会とのつながり、規範となる地域との関わりについて、何点かお伺いをしていきたいと思います。

 まず、資料5ページに、地域の行事に参加していますかという児童・生徒への質問データがあります。具体的に、この地域の行事には、どういったものが挙げられるのか、教えてください。

子ども教育支援課専任主幹

 地域の行事ですが、地域のお祭りであるとか、様々な子ども会のイベントなど、いろいろなものが挙げられます。

川崎委員

 ここ3年間のデータというか、推移はどうなっているのか伺います。

子ども教育支援課専任主幹

 この3年間の推移ですが、地域の行事に参加していますかという質問に肯定的に回答した本県の小学生は、平成26年度が60.9%、平成27年度が61.1%、平成28年度においては61.8%と増加傾向にあります。また、中学生の回答については、平成26年度が36.9%、平成27年度が37.9%、平成28年度においては38.6%と増加傾向にあります。しかしながら、全国の状況に比べると、小・中学校ともに5ポイント以上下回っております。

川崎委員

 地域の行事に参加しているかというのは、例えばお祭りや盆踊りなどといったことも挙げられると思いますが、ちょっと行っただけでも参加しているとカウントされるのか、主体的に関わっているとかそういうわけではなしに、どこまでがこの参加しているというところに加算されるのか、教えていただいてよろしいですか。

子ども教育支援課専任主幹

 この質問に関しては、全国学力・学習状況調査の児童・生徒質問紙の中の質問になっております。これは、子供たちが自分で回答するものですので、その子供によって、お祭りに参加したということで回答している子供もいると思われますし、また運営の方に関わったという子供もいるかと思います。

川崎委員

 つまり、運営の方に関わっていても、ちょっと参加しただけでも、子供によって参加していると回答する場合もあるということだと理解しました。私の選挙区である鶴見区は、非常にお祭りが盛んな地域で、おみこしなどもすごく多く、多くの学生や子供たちが参加しています。そのみこし会の会長のリーダーシップか何か分からないですけれども、半強制的に地域の子供たちを参加させてしまうわけです。そうすると、はじめ内向的だった子供たちが1年もたてば見違えるようにポジティブになるというのを、結構、私自身目の当たりにしていて、主体的に関わるということが非常に大事なのかなと思っています。こういう主体となって子供たちが地域とつながっていけるような取組は、具体的にやられているのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 委員おっしゃるとおり、子供たちが地域の人とつながることは非常にためになることだと考えております。特に、子供は地域で育つと言われているように、進んで地域の人々や環境と関わることで社会性、人間性を育むことができると考えております。そのため、学校を通してですが、地域の方々にもそういった子供と関わるところでお声掛けいただきたいと働き掛けているところです。

川崎委員

 実際に働き掛けて、そういったことをやっているという事例はあったりするのでしょうか。具体的に、地域と子供たちが一緒になって主体的にやっているような事例があれば、教えていただきたいと思います。

子ども教育支援課専任主幹

 具体的なところでは、例えば、部活動単位などでお祭りに参加をしておみこしを担ぐ、地域のいろいろな人が動くようなところで交通整理をする、中学生が小さい子供の面倒を見るなど、そういった事例があります。

川崎委員

 私が一般質問をした際に、教育長から、公立高校で地域貢献デーを設けていると御答弁がありました。学校が主体となって、子供たちと地域がつながっていけるような取組をするのかなと認識しており、そういったことで聞いたのですが、そういうことではないのでしょうか。

高校教育課専任主幹

 今、委員おっしゃったことについては、県立高校の取組として、地域貢献ということを前面に出して活動していただいています。そういった中で、例えば地域の清掃活動みたいなことをするといったこともありますし、福祉施設などに高校生が赴いていろいろなお手伝いをさせていただくなど、様々なことをさせていただいています。例えば、先ほどのお祭りといったようなことに関しては、学校として、お祭りに行くというのはなかなか少ないところではありますが、先ほど答弁させていただいたように、部活動単位で、例えば吹奏楽部などがまとまって参加させていただいて、お祭りの中の一つの部分を担わせていただく、あるいは高校生が地域のお祭りの企画の部分に積極的に関わらせていただいているといったようなことも報告として受けている部分はあります。

川崎委員

 地域と子供たちがつながるに当たって、地域から子供たちに、もう少し手伝ってほしいといった要請、要望みたいなものはあったりしないのでしょうか。あるいは、あった場合に、それを移すことは可能なのでしょうか。

高校教育課専任主幹

 高校の事例ということで申し上げますと、小・中学生と発達段階も違うというところがあり、高校生ですと大人にもう一歩近づいておりますので、かなり主体的に考えて計画、企画することができると思います。そういった意味では、例えば、ある県立高校などでは、県立高校の会場を地域のお祭りの場として使っていただきたいということで、御提供させていただいていて、地域と一緒にイベントをつくらせていただいているといったことをしている学校もあると伺っております。そういった意味では、地域から積極的にお声掛けしていただく中で、高校側も参加しているという事例はあります。

川崎委員

 お祭りのみこしの担ぎ手や、伝統行事などの担い手が非常に少なくなってきているという声を非常に聞きますので、学生たちが自分たちの地域の伝統行事などに参加し、自分たちの地域に対して愛着や誇りを持っていただくといった面においても、また、その行事を残すといった意味においても、積極的に参加していく必要があるのかなと私は思います。そういった中で、学校と地域をつなぐ役割の一つとしてPTAの活動があると思います。PTAが学校と地域をつないでいる例があるのかどうか、お伺いします。

生涯学習課副課長

 PTAのつなぐという取組の例を挙げさせていただきますと、PTAが、地域の協力を年間の学校行事に取り入れることにより、学校と地域をつないでいる例があります。例えば、藤沢市の小学校ですが、毎年開催するお正月遊びにおいて、子どもたちが伝統的なこま回し、あるいは、あや取りといったことを地域の方々から直接教えていただいているという例があります。また、もう一例、挙げさせていただきますと、PTAが地元自治会や学校の生徒会と協働して作業を行うということがあります。例えば、秦野市の中学校では、生徒と自治会の方々が一緒に学校の校門に立ち、挨拶運動を行っているという例があります。

川崎委員

 一般質問した際、教育長の答弁の中で、新しい科目、公共の指導方法を研修していくといった御答弁がありました。公共というものがどういった科目なのか、また、その現在の進捗状況も併せてお尋ねいたします。

高校教育課専任主幹

 新しい科目の公共ですが、今、国の中央教育審議会で、次期学習指導要領についての検討がなされているところであり、ほぼまとまりつつあるとお聞きしているところです。今年度中に答申として示されると伺っているところです。そういった中で、今、公民という教科の中に公共という新科目をつくっていくという方向性で検討が進められているところです。まだ検討途中で、答申が正式に示されていないため、どういう形でしっかりと固まったものになるのか、見えない部分があります。まだ、これが公共ですと申し上げられる部分はないのですが、年度の最後のところまでには出されると思います。それを踏まえて、高等学校で平成34年から実施すると伺っておりますので、それに向けてしっかりと準備をしていきたいと考えているところです。

川崎委員

 まだなかなか見通しが立っていないという状況だと思いますが、公共に、地域との関わり合いといったものを含めることは考えられるのでしょうか。

高校教育課専任主幹

 検討途中というところであり、文部科学省の方が指導要領上、どういった内容を位置付けてくるか、まだ確定していない部分ではありますが、公共という言葉からすると、生徒たちが学ぶ中で、地域とのつながりを大事にしながらというところでは、要素として当然考えられる部分かなと思っております。検討の中には含まれていると伺っておりますが、今後どうなっていくのか、しっかりと見据えていきたいと考えています。

川崎委員

 先ほども言ったように、地域の方から地域の行事の担い手が不足してきたという声が増えている中で、子供たちが様々な体験や経験を通じて地域の方たちと直接関わることが、子供たちを成長させるという面はもちろん、古くから伝わる文化継承といった面から見ても大変重要なことであると常々考えているところであります。将来、地域を担う人材育成をするためにも、今後も地域と子供たちの関わり合いを充実させていただきたいと要望させていただいて、次の質問に移りたいと思います。

 続いて、ひきこもりの青少年への支援について幾つか質問をさせていただきたいと思います。

 まず、資料13ページに、ひきこもりに関して記載がありますが、ひきこもりの定義について教えてください。

青少年課長

 ひきこもりの定義ですが、厚生労働省のガイドラインでは、就学、就労、家庭内での交流など社会的な参加を回避し、連続的に6箇月以上にわたっておおむね家庭にとどまり続けている状態を指すとされております。

川崎委員

 6箇月以上出ないということで、5箇月では、ひきこもりには入らないということでよろしいでしょうか。

青少年課長

 この定義の中では、そういうことになります。

川崎委員

 15歳から39歳までが政策のターゲットだと認識していますが、それ以上の方々も恐らくいるわけで、そういった場合、ひきこもりと言わないで何と言うのでしょうか。素朴な疑問であり、政策のターゲットからは外れますが、無職みたいな扱いになるのでしょうか。

青少年課長

 厚生労働省の定義上では、確かにひきこもりという枠組み、政策ターゲットからは外れますが、やはりひきこもりの状態ということについては、同様の問題だと思います。そういった方が自宅にいて仕事がなければ、当然、職のない方ということにもなり、状態としてひきこもっている状態は同様なのかなと思います。

川崎委員

 ひきこもりの問題というのは、実際にはいろいろなものが複合的に重なり合っていると思います。先天性の病気や発達障害、犯罪被害者としてのトラウマなどといったことで、ひきこもってしまう方もいる一方で、非常に甘えというか、親から食事を提供してもらい、また、寝る場所もあるといった甘やかしみたいな側面も少しあるのかなと思っています。そういった部分については、いかがでしょうか。

青少年課長

 ひきこもりの状態は、家庭の中に入ってしまうという状態ですので、それを許し得る家庭の経済状態なども背景にはあるのかなと思います。一つの要素として、親との関係という部分、親がそれを支えられるという状態にあるということも要素としてあるのかなと思います。ただ、それだけが原因ではないとも思っています。やはり親子の関係ということで、相談実績などからも、親からの御相談が非常に多くなっている状況ですので、家庭の中で様々な課題を抱えている状態であると考えております。

川崎委員

 そうしたひきこもりの若者に対して、県は具体的にどういった支援を行っているのか、教えてください。

青少年課長

 先ほども申し上げましたが、まず、基本的にはひきこもりの相談ということで、本人あるいはその家族等から相談を受けるといった体制を整備してまいりました。平成16年4月から県の青少年センターでこの相談に取り組み、平成22年11月には、この相談窓口を国のひきこもり地域支援センターに位置付けて、専門相談として受け止めをしているところです。

川崎委員

 ひきこもりの方々は、だんだん高齢化して、社会的にも非常に厳しい状況になっていくと思います。そういったひきこもり問題に対する今後の県の意気込みについて、最後に次世代育成部長から心強い言葉を頂きたいと思います。

次世代育成部長

 ひきこもりになる若者の要因は様々であり、不登校に始まって、人との関わりが苦手な方がひきこもってしまうと、また、だんだん高齢化してくるというのも大きな社会問題であると思います。県としては、青少年課長が答弁したように、まず相談して、相手、若者に寄り添って、その一人一人に対して解決方策を一緒に考えていくことが大事だと思っています。まずは、社会とのつながりをつくっていくという気持ちに持っていくことが必要で、それにはいきなりというのは難しいので、相談の中で、その相談者、アドバイザーから少しずつ、慣らし運転ではないですが、社会とのつながりをつくり、やがては就労等にも持っていく、そういった支援を丁寧にやっていきたいと思っております。これは県だけではなく、市町村や民間のNPOなど、そういったところと一緒に連携してやっていくことで効果が出ると思いますので、引き続き、連携を強めていきたいと考えております。

川崎委員

 当事者に寄り添いながら、NPOや他の団体とも協力や連携をしながら、このひきこもり問題に取り組んでいただくようお願いして、私の質問を終わりたいと思います。

京島委員

 まずはじめに、資料17ページに、内閣府の平成27年度青少年のインターネット利用環境実態調査における携帯電話とスマートフォンのフィルタリング利用率が掲載されております。それを見ると、携帯電話とスマートフォンのいずれも利用率が5割以下ということで、大変低い状況になっています。これまでもフィルタリングについては、しっかりと取り組んでいただいてきていると思いますが、携帯電話、いわゆるガラケーからスマートフォンに移行している中で、現状いろいろな問題も変わってきているのではないかと思っております。そこで、フィルタリングの利用促進に関して、何点か伺います。

 まず、資料17ページに記載がある携帯とスマートフォンのフィルタリング利用率のデータは、全国のデータになっていると思いますが、神奈川県の利用状況は、どのようになっているのかお尋ねをします。

青少年課長

 平成27年5月から8月に、県の教育委員会が県内の公立小・中学校、それから県立高等学校、市立高等学校及び県立特別支援学校の児童・生徒を対象に、調査を実施しています。資料記載の内閣府の調査は保護者の回答ということで、対象者は異なりますが、その調査によると、スマートフォンを含む携帯電話のフィルタリングの設定状況は、小学生が34.4%、中学生が45.0%、高校生が42.0%ということで、全国調査の結果と近い値になっております。ただ、3年前、平成24年1月から3月に行われた前回調査と比べると、小学生が20.2%から34.4%、中学生が30.3%から45.0%、高校生が20.9%から42.0%と、それぞれの設定率は上がってきている状況です。

京島委員

 それでは、青少年インターネット環境整備法では、このフィルタリングについてどのように規定されているのかお尋ねします。

青少年課長

 主な規定として、まず、法第17条において、保護者は携帯電話やスマートフォンのインターネット接続の契約を締結する際、青少年が使用する場合には、その旨をまず申し出なければならないとなっております。また、NTTドコモなどといった携帯電話事業者は、保護者が利用しないという旨を申し出ない限りは、フィルタリングの利用を条件としてサービスを提供しなければならないとなっております。つまり、保護者が利用しないことを申し出たときだけは、それを解除できますということになります。

 次に、第18条になりますが、携帯電話に限らず、パソコンなどを含めてインターネットの接続役務提供事業者、いわゆるプロバイダーと呼ばれている提供事業者については、利用者から求められた場合には、フィルタリングサービスを提供しなければならないという規定になっています。

 そして、第19条においては、ゲーム機などインターネットに接続する機能のある機器を製造する事業者、いわゆるメーカーには、フィルタリングソフトを組み込むなど、フィルタリングのサービスの利用を容易にする措置を講じた上で販売しなさいということで、この三つの点が青少年インターネット環境整備法で定められております。

京島委員

 それでは、本県の青少年保護育成条例では、どのような規定になっているのでしょうか。

青少年課長

 保護者に対して、青少年が有害情報を閲覧しないよう努めること、青少年がインターネットを適切に活用する能力を習得できるよう努めることを規定しているほか、青少年の発達段階に応じて、インターネットの利用を制限、監督するフィルタリング等の機能を活用するよう努めることを規定しております。

 次に、保護者の知識・認識不足等による青少年有害情報フィルタリングサービスの解除を防止し利用を促進するため、フィルタリングサービスを利用しないことがやむを得ないと認められる理由を限定した上で、利用しない場合には、その理由等を書面で携帯電話事業者に提出する義務を保護者に課しております。

 また、携帯電話事業者に対し、保護者から書面提出があった場合に限り、フィルタリングサービスを利用しない契約を締結できること、またその場合には書面を保存する義務を課しております。

 こうした形で、法が有効に機能するよう、補完する規定を設けております。

京島委員

 保護者が書面を提出した場合には、フィルタリングを解除することができると伺いましたが、携帯電話会社がそういったことをやられている中で、携帯電話会社から、その書面の提出がありましたよという何か報告などについて、神奈川県は取りまとめをされているのでしょうか。

青少年課長

 携帯電話会社が書面を受け取った場合は、その携帯電話会社、若しくはその本社の方で、紙若しくは電子媒体で保管をしていただくということになっております。それに対して、県への提出義務などはありません。ただ、私どもの方では、条例等に基づき、職員等の立入調査ということでお伺いをしています。携帯電話ショップや家電の販売店等に、そういった形でお伺いをした中で、書面による説明等をしっかりとしているかどうかの確認、それから、解除の書面自体は、今申し上げたように本社の方で保管していることもありますので、営業店にはなかなかありませんが、その書面のモデル的な内容を確認させていただいております。

京島委員

 いろいろな形で規制を設けていただいています。実際に、資料の表、若しくは、先ほど御回答頂いた神奈川県内の利用状況で確認すると、いずれにしても、3年前からすると少し増えてはいますが、5割を切っている状態ということで、利用率が低いは理由には、どのようなことが考えられるのか、お尋ねします。

青少年課長

 内閣府の調査によると、フィルタリングを利用していない理由について、フィルタリングを利用しなくても子供の適切なインターネット利用を管理できるという回答が27%あったということで、インターネットの危険性に対する保護者の認識がまだ十分ではないのかなと感じています。

 それから、同じ調査になりますが、子供のスマートフォンや携帯電話のフィルタリングを使用していたが、解除したという保護者の方が全体の8.8%、105人の方が回答されています。その理由について、フィルタリングで使えないサービスやアプリを子供に使わせるため、解除したという方が46.7%、子供にとってフィルタリングがやはり不便だということで解除した方が33%ということで、フィルタリングを設定することにより、知りたい情報が得られないため、不便になるなどと感じられている状況であろうかと思います。

京島委員

 これから神奈川県として、このフィルタリングの利用を促進するために、今後どのような取組をしていかれるのか、お伺いいたします。

青少年課長

 まずは、保護者の方の認識を高めていただくということが重要だと考えています。最近のフィルタリングは、特定のサイトへのアクセスを許可したり、制限したりするカスタマイズ機能を備えていることから、フィルタリングを設定したまま、子供が使いたいサイトを利用させることが可能ですが、こうした機能について、保護者に十分に知られていない状況となっております。このようなことから、保護者には、フィルタリングの重要性について啓発し、容易に解除しないよう呼び掛けるとともに、カスタマイズ機能の活用を呼び掛ける必要があると考えています。

 平成26年度からインターネット利用に関する啓発用の保護者向けリーフレットを作成してきておりますが、中学校入学を機会に、スマートフォンを所有する子供も多くなります。そこで、県内の中学校入学予定の新1年生を対象に、フィルタリングの設定やカスタマイズ機能などを紹介したリーフレットを、今、作成しておりますので、これを年内に作成し学校に配布して、来年の1月、2月に行われる入学者説明会といったところで、配付させていただきたいと思っています。

 また、携帯電話事業者に対しては、先ほど申し上げましたような立入調査等を行っておりますので、引き続き、フィルタリングについて、保護者の方への積極的な周知というか、理解を求める活動をお願いしていくということで、取り組んでいきたいと考えております。

京島委員

 子供たちにとって、スマートフォンがなくてはならないものとなっているというところで言うと、時代の背景、移り変わりを感じざるを得ません。私の息子が小学生だったときには、まだまだ携帯を持っている子は、クラスの中でも少人数しかいない時代でした。今は、規制をかける時代ではないのだなと感じる中で、子供たちにこういった有害情報が容易に伝わったりしてしまうと、思わぬ犯罪につながってしまうという危機管理が保護者に伝わっていないのではないかと思う一面もあります。先ほど、中学の入学説明会でリーフレットを配るという新しい試みに取り組んでいくと伺いましたが、確かに、中学生からスマートフォンを持つ子も多くなっている半面、既に小学生でもスマートフォンを持っている子供もいます。逆に、もう少し注意喚起を低年齢層の保護者にもお知らせしていくべきではないかなと思っています。その辺については、また御検討していただいて、是非神奈川県としてフィルタリングの重要性を保護者の方に啓発していただいて、利用の促進を図っていただくよう要望いたします。

 続いて、児童・生徒の暴力行為への対応について伺います。

 先行会派におけるいじめに関する質疑の際に、ここ3年間の児童・生徒の暴力行為について回答がありました。その中で、件数をお伺いしましたが、校種別の件数なども分かれば、お尋ねさせてください。

子ども教育支援課専任主幹

 ここ3年間の校種別の暴力行為について、まず、小学校における暴力行為の発生件数は、平成25年度は2,518件、平成26年度は2,179件、平成27年度は3,313件です。中学校における暴力行為の発生件数は、平成25年度は4,423件、平成26年度は3,922件、平成27年度は3,598件です。小・中・高等学校全体での暴力行為の発生件数は、平成25年度が7,350件、平成26年度は6,461件、平成27年度は7,301件です。

京島委員

 小学校における暴力行為の発生件数が非常に増加していると思いますが、そこには何か理由があるのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 小学校における暴力行為の発生件数の増加についてですが、対教師暴力、生徒間暴力、対人暴力により被害者が病院で治療した割合が、小学校では、平成27年度が8.5%、平成26年度が11.4%ということで、病院で治療した割合は低下しております。こういったことから、学校が治療に至らないような暴力行為にも積極的に暴力行為と捉えるなど、きめ細かに課題を認識し対応してきた結果、暴力行為の認知件数が増加したと捉えております。

京島委員

 要するに、大きなけが、病院に行かないような軽微なけがでも、事案として報告していただいているということだと思いますが、どういったケースがこの暴力行為として報告されているのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 比較的軽微な例ですと、小学校では、児童の思うとおりにならないことがあると友達をたたく、また、教師に構ってほしくてプレイルームの遊具などを足で蹴るなどといったものがあります。

京島委員

 一方で、重傷となるケースや、繰り返し暴力を振るってしまう子供もいると思いますが、それには、どういうケースがあるのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 例として、繰り返し暴力を振るってしまう子供については、周りの子との思い違いや、自分を拒否されることなどにより暴力を振るってしまうなど、自分の感情をコントロールできなくて暴力を振るってしまうなどの例があります。

京島委員

 今のお話からすると、繰り返し暴力行為をしてしまう子供の要因には、精神疾患みたいなものも考えられるということでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 発達段階ですので、精神疾患となかなか決めてかかることはできませんが、例えば、本人の粗暴的性格、規範意識が低い、それから家族関係の中でのストレスなどが考えられます。また、小学校のような低年齢では、友達との関係を構築できないといった要因もあります。

京島委員

 そういった子供に対して、基本的にはどのような接し方が有効だと考えられるのでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 加害児童に対する接し方としては、一人一人の発達の状況や課題に応じて、心情に寄り添いながら、自分の行為に対してしっかりと向き合うような指導が有効と考えております。また、日頃から児童の状況把握に努め、共感的な関わりを持ちながら粘り強く接していく必要があると考えています。

京島委員

 生徒が毎日過ごす小学校における指導や支援が基本になってくると思います。そういった子供に対して、学校でどのような取組を行うことが有効だとお考えでしょうか。

子ども教育支援課専任主幹

 子供たちに対する指導ですが、まずは被害者等に対する謝罪といった指導、それから、善悪の判断や思いやり等について考えさせるルールの徹底や規範意識を醸成するための指導、また、友人関係を改善するための指導などがあります。こういった指導と同時に、当該の児童が意欲を持って活動できる場の用意、個別の学習支援などの指導方法の工夫も有効と考えております。一人一人の発達の状況や課題に応じて、丁寧に寄り添っていくことが大切だと考えております。

京島委員

 小学校における暴力行為の防止に関して、県の教育委員会としての主な取組を教えてください。

子ども教育支援課専任主幹

 主な取組として、課題を抱える児童や学級に対し継続的指導、支援を行い、問題行動等の未然防止を図るために経験の豊かな退職教員を非常勤講師として小学校に派遣する学級経営支援事業に取り組んでおります。この事業では、派遣された支援員が学級経営について、担任の教員に助言したり、課題を抱えた児童一人一人に寄り添い、指導、支援に当たっています。こうした具体的な指導の仕方を経験年数の少ない教員が直接見ることで、自らの指導の課題に気付き、その改善を図っています。今年度は、今まで蓄積したノウハウを、子供が輝く学級経営につながる学級担任の指導のポイントとして冊子にまとめ、各学校に配布したところです。

京島委員

 高校でもこういったことでは、同じような取組というか、防止策に対して取組をされていると思いますが、県立高校ではいかがでしょうか。

学校支援課副課長

 高校においても、暴力行為防止ということで、未然防止、早期発見、早期対応ということを基本として対応しております。特に、相手を重んじるような、相手を尊重するような、思いやりを育むようなところで、命の授業なども実施しています。また、日頃からの未然防止、早期発見の部分では、特に担任任せとならないような形で、チームとして、スクールカウンセラーや養護教諭など、いろいろな者が関わって、その生徒への適切な指導を実施しているところです。

京島委員

 高校での暴力行為の実態ということで、どういったケースがあったのか、教えていただければと思います。

学校支援課副課長

 高等学校における暴力行為の発生ケースですが、平成27年度問題行動等調査の方では、一番暴力として多いのは生徒間の暴力、その次に多いのは器物破損という状況になっております。

京島委員

 小学校の問題をお聞きしている中で、小学校、中学校というのは先生の力が存分に大きい、高校に関しては生徒の力も大きくなってくるので、比較してお尋ねさせていただきました。

 最後に、小学校の暴力行為といった問題に対して、今後の取組に向けた考え方をお伺いします。

子ども教育支援課専任主幹

 今後の取組についてですが、小学校における暴力行為を含む問題行動については、その背景や要因が複雑化、長期化する中、学校だけでの解決が難しいケースが増えてきているため、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの専門的な知見を生かし、チームとして対応することが大切であると考えております。そこで、スクールカウンセラーの研修を充実させるとともに、スクールソーシャルワーカーの小学校へのモデル的な配置の拡充を検討していきたいと考えております。

京島委員

 チームとして対応されるということで、回答を頂きました。小学校において、これだけ暴力行為が多発しているというところで言うと、小さいときから人との関わりの体験が不足し、充足された生活環境の中で我慢する体験が少なくなってきているのかなと思います。大人が叱っていくということで、私たちが子供のときには、近所にはかみなりおじさんと呼ばれる方がいました。また、学校には竹刀を持った生活指導の先生が校門のところで待ち構えているように、先生というのは非常に厳格で怖いというイメージがありました。保護者の考え方も少し変わってきていると思うのは、自分の子であってもきちんと怒ったりできない、怒って反発されて家庭内暴力につながるのが怖いからという御意見もあったりしますが、是非今の子供たちに、生活スキルを身に付けさせていただきたいと思っています。皆様も経験があるかもしれませんが、電車で靴のまま椅子の上に乗って遊んでいる子供を注意したら、注意をした方が、怖いおばさんだねと保護者が逆に子供に言うということで、私にも経験があります。また、町なかで騒いで、泣けば何でも許されるということで、周りに迷惑がかかるから、もう買ってしまえという保護者の方も多くなっていると思います。我慢するということも教えていかなければいけませんが、それが学校生活の中でどこまで学校が教えていかなければいけないのかと言ったら、あくまでも学校と保護者との連携が非常に大切だと思います。先ほど、チームとしてという答弁もありましたが、実際に私の息子も小学校のときに、暴力行為ではありませんが、友達とふざけて遊んでいる延長で骨折をしてしまった経験があります。そのときには、速やかに学校の方で、お互いの生徒同士、親、そして学校の先生で話合いをして、今回はいじめではないね、遊び過ぎてちょっとふざけ過ぎたねということを即座に当日やったものですから、後に引くこともなく、友達との関係に影響もありませんでした。そういった速やかな対応を、小学校の先生方に更に求めていかなければならないと思っています。先生方におかれる労力がますます増えるというところでは、神奈川県が行政として、先生方の支援、学校への支援をしっかりしていただきたいと要望します。

 続いて、資料11ページに記載がある不良行為少年の状況について伺います。

 平成27年度中に不良行為少年として補導された3万6,584名のうち、その6割が深夜はいかいで補導された少年となっております。昨年2月に川崎市内で男子中学生の死亡事件が発生し、社会に大きな影響を与えたことは記憶に新しいですが、この事件は深夜に発生したと見られることが報道されており、青少年の深夜はいかいに対して社会の関心が向けられたこともたしかであります。そこで、青少年の深夜はいかいについて何点かお尋ねをいたします。

 まず、深夜はいかいで補導された少年について、学校、職業別の状況など、詳しく教えていただければと思います。

少年育成課長

 平成27年中に深夜はいかいで補導した少年については、資料記載のとおり、2万2,892人となっております。これを学校、あるいは職業別で見ると、高校生が1万5,168人で全体の66.3%、中学生が2,635人で全体の11.5%、無職少年が3,138人で全体の13.7%、有職少年が1,821人で全体の8%となっています。小学生については47人です。また、年齢別で見ると、16歳が8,918人で最も多くなっており、次いで17歳が8,624人となっております。この16歳と17歳で全体の7割以上を占めているということです。

京島委員

 神奈川県の青少年保護育成条例では、深夜外出について、どのような規制を行っているのでしょうか。

青少年課長

 県の青少年保護育成条例ですが、満18歳未満を青少年として、深夜外出に伴う望ましくない誘惑や被害から青少年を守るために、深夜外出に関する大人の禁止行為等を定めております。

 まず、条例の第24条と第25条の規定ですが、保護者や県民に対して、深夜である午後11時から午前4時までの間に、青少年を外出させないよう規定をしております。

 また、第26条において、深夜営業を行う施設に対して、青少年の立入り等を制限する規定、こういったものを設けている状況です。

京島委員

 深夜の定義は、午後11時から午前4時ということですが、これは神奈川県だけでなく他の都道府県も同じ考え方で規制を行っているのでしょうか。

青少年課長

 深夜の定義は、都道府県の条例により異なっております。始まりを午後10時からとするところ、終わりを日の出までとするところもありますが、本県と同じ定義のところが全国で28都道府県あります。また、午後11時から午前5時と定義しているところが6県となっております。

京島委員

 先ほど、条例の中で保護者にこの辺の義務を課していると伺いましたが、その内容について教えてください。

青少年課長

 条例の第24条では、青少年の深夜外出について、保護者に対して、特別な事情がある場合を除いて、午後11時から午前4時までの深夜に青少年を外出させてはならないという規定をしております。ただ、この規定を違反した場合の罰則の規定はありません。

 また、保護者が青少年を深夜に同伴して外出する行為が、青少年の生活習慣の乱れ、あるいは深夜外出への抵抗感を下げるおそれがあるため、保護者同伴の深夜外出もしないように努めなければならないことを規定しております。

京島委員

 今、条例では保護者に対する罰則、要するに強制力はないということを伺いましたが、そうであるならば、保護者への啓発が非常に重要になってくると思います。保護者への周知、啓発について、何か取組をされているのでしょうか。

青少年課長

 県内全ての小学校1年生と中学校1年生の保護者向けに、深夜外出に関する規制を周知するチラシを作成しています。小学校1年生用で11万5,000部、中学校1年生用で10万3,000部を作成し、学校の三者面談等を通じて保護者に配布していただいているという状況です。

また、7月と11月に、駅前あるいはサッカーのJリーグの会場などで実施する街頭キャンペーンなどにおいて、深夜外出の禁止を周知するチラシや、あるいはクリアファイル等を作成し配布しております。

京島委員

 深夜はいかいにつながるおそれがある、カラオケボックスやインターネットカフェなど、深夜営業を行う施設への青少年の立入りについて、条例では、施設に対しどのような規制を行っているのでしょうか。

青少年課長

 条例では、カラオケボックスやインターネットカフェなど、深夜の営業施設に対して、保護者同伴であっても深夜である午後11時から午前4時までに青少年を立ち入らせてはならないと規定しております。これに違反した場合は、30万円以下の罰金となっております

それから、施設の入り口の見やすいところに、深夜における青少年の立入りを禁止する旨の表示をしていただくということも規定しております。違反した場合は、10万円以下の罰金となっております。

京島委員

 条例で、青少年の立入りを制限していただいているということで、これも時代の移り変わりを非常に感じます。私は以前、仕事柄なかなか日中一緒に出掛けることができなかったため、子供とのコミュニケーションということで、夜、一緒に出掛けたところ、そのときには自由にお店に入ることができました。保護者同伴であれば、お店に入ることができたのですが、最近はやはりそういった表示をしているお店が増えていて、めいっ子やおいっ子に連れて行ってくれと言われて、いざ行ってみると、入れないということで、大分そういったことを制限していただいていると思いました。経営者側にもこういったことの理解を促進していく必要があると思いますが、県の方で、経営者に対して何か取組を行っているのでしょうか。

青少年課長

 県では、市町村や青少年指導員の方々に御協力をいただいて、条例の規定の対象となっている営業施設に対して、社会環境実態調査を実施し、条例の遵守の状況などの確認を行っているところです。カラオケボックスやインターネットカフェなどの深夜営業施設については、深夜における青少年立入禁止の表示の有無、青少年とおぼしき者に対する年齢確認の状況などについて、任意の調査を行っております。

 この調査の結果を受けて、条例が遵守されていないおそれのあるような営業施設については、県職員、警察官等による立入調査ということで、権限を持った立入調査を実施させていただいて、不適切な事項が確認された場合には、営業施設に対して改善指導を行っている状況です。

京島委員

 任意ということでしたが、入場の際に、身分証明書などで年齢確認をするかどうかが、任意ということなのでしょうか。

青少年課長

 任意と申し上げたのは、本県が行っている社会環境実態調査の部分です。年齢確認については、法令上、年齢確認をしてくださいというような義務規定はありません。ただ、現実的に、年齢が18歳未満に当たるような方が入ろうとするような状況であれば、それについては当然、対応していただく必要があります。その対応の一つとして、身分証明書の呈示といったことをお願いする年齢確認はあると考えています。

京島委員

 条例で罰則規定があると伺いましたが、実際、過去に、先ほど言われた30万円以下の罰金などといった事例はあったのでしょうか。

青少年課長

 深夜営業施設に対して、立入禁止の表示についての罰則規定を適用した事例はないと承知しております。

京島委員

 こうした規制のある中で、逆に、警察として少年の深夜はいかい防止に向けて、どのように取り組んでいただいているのでしょうか。

少年育成課長

 県警察では、学校をはじめとした関係機関、そして少年警察ボランティアといった方々と連携し、児童・生徒の規範意識を向上させるための非行防止教室を適宜開催しております。この非行防止教室では、深夜はいかいにおける犯罪被害に遭う危険性や、トラブルに巻き込まれるおそれがあるといったこと、また、条例で深夜時間帯の外出は禁止されているということを指導しております。また、深夜はいかいや飲酒、喫煙などを行っている、いわゆる不良行為少年については、少年補導員と連携した街頭補導活動を通じて、適宜現場において必要な指導、助言等を行っているところです。

京島委員

 深夜の定義については、神奈川県でいえば、午後11時から午前4時ということですが、地域性によっても随分な違いがあると思います。私自身、神奈川県に出てきたときに、10時、11時であっても学生かばんを持った塾に通っている子供たちが普通に駅にいて、とても私の田舎からは想像がつかない、本当にある意味、ここはカジノかというぐらいのにぎやかな世界を見させていただいたような気がします。自分も神奈川県で子供を産み、育てましたので、そういった中では、この深夜の定義が午後11時となっていますが、残念ながら中学生ぐらいの塾になれば、10時半終わりで、そこから少し先生と話をして、11時過ぎに帰ってくるということも少なくはなかったかなと思います。ただ、やはり地域性もありますし、また、人通りが少ないとか人目に付かないところで事件や事故に遭いやすいということで、このような規定を設けていただいていると思います。また、夜に潜む危険から青少年を、こういった規制があるからこそ守っていただいていると思います。

 深夜外出の制限などについて、お話もお聞きしましたが、保護者の方だけでなく、多くの地域の皆様にも広くこういったことを理解してもらいながら、また、関係者や地域の青少年育成団体の人たちとの連携を深めていただいて、取り組んでいただきたいと思います。先ほどの携帯のフィルタリングと一緒ですが、子育てが終わってしまうと忘れかけるということで、こういった青少年の問題が地域の方たちの皆様に浸透していくように、是非ともこれからしっかりと進めていただきたいと要望します。

 続いて、危険ドラッグ対策についてお尋ねをいたします。

 薬物乱用について、県内で高校生が薬物を所持して逮捕されるという事件の報道などが、最近後を絶たないわけであります。そのような中、危険ドラッグについては、昨年本県でも薬物乱用防止条例を制定し、独自の規制を設けるなど強化を図っているところであります。危険ドラッグを使用した事件や事故の報道の影響で、若干減少したのかなと思う部分もあります。そこで、青少年の間で流行していた危険ドラッグに対する保健福祉局における乱用防止の取組について、何点か伺います。

 まず、危険ドラッグは、なぜ青少年に広まったと考えられるのか、お答えください。

薬務課長

 危険ドラッグが国内で流通し始めた当初は、今の医薬品医療機器等法、当時の薬事法ですが、この薬事法や、麻薬及び向精神薬取締法などの規制対象となっておらず、合法ハーブ、アロマ、バスソルトといった呼び名で販売されていました。これらの商品は、ファッション性の高いパッケージで手を出しやすく、使用することに抵抗感や罪悪感を感じさせにくくなっていたことが、理由の一つと考えられます。また、薬物の情報がインターネット上に氾濫したことも、理由の一つと思われます。このほか、危険ドラッグが店舗で販売されていたため、購入しやすかったことも、一因と考えられます。

京島委員

 実際にそのように広まってしまった危険ドラッグを、どのように規制しているのでしょうか。

薬務課長

 国は当時の薬事法を改正し、平成19年4月1日から、中枢神経系の興奮等の作用があり保健衛生上の被害が発生するおそれのある物質を指定薬物に指定し、製造、輸入、販売等を禁止しております。その後、乱用の問題の拡大に伴い、更に法改正を行い、平成26年4月には、指定薬物の所持、使用等を禁止しました。また、平成26年12月には、検査命令等の対象物を拡大するといったことなど、順次、規制を強化しております。本県においても、国の指定を待たずに迅速な対応を図るため、平成27年3月20日に、神奈川県薬物乱用防止条例を制定し、知事が独自に薬物を指定して、製造、販売、所持などを規制しております。

京島委員

 危険ドラッグに対する規制ということで、本県の条例でも規制していることが分かりましたが、現在、危険ドラッグを販売する店舗は、全てなくなったのでしょうか。

薬務課長

 県警等と連携して指導を行った結果、県内での販売店舗は、昨年の4月末時点でゼロとなり、その後もゼロが継続されております。また、厚生労働白書によると、危険ドラッグの販売店舗は全国的にもゼロになり、乱用は沈静化の傾向を見せていると記載されております。しかしながら、同じく厚生労働白書によると、インターネット販売やデリバリー販売といったものに移行し、販売手法が巧妙化、潜在化の一途をたどっているといったことから、引き続き、関係機関と連携して危険ドラッグ対策を講じていくといった状況になっております。

京島委員

 県内、また、全国においても販売がゼロということはすばらしいことだと思いますが、インターネット販売に移行しているということで、そういった業者に対しても指導は行っているのでしょうか。

薬務課長

 薬務課においては、随時インターネット上での監視を行っております。その中で、人体への摂取は絶対にしないでくださいといった、わざわざ注意書きをしているものにかかわらず、乱用を目的にしていると疑われる商品を発見した場合には、買上げ検査を行っております。その検査をした結果、麻薬や指定薬物等が検出された場合には、麻薬及び向精神薬取締法、あるいは医薬品医療機器等法に基づき、必要な措置を講じております。具体的に申し上げると、平成26年度においては、61製品の買上げ検査を行い、そのうち19製品から麻薬あるいは指定薬物といったものが検出されましたので、販売者の所在地を管轄する警察あるいは厚生労働省の麻薬取締部に情報提供をしております。また、平成27年度においては、36製品の買上げ検査を行い、そのうち7製品から医薬品成分が検出されましたので、その販売者の所在地を管轄する自治体に通報するとともに、厚生労働省へ情報提供を行ったところです。

京島委員

 危険ドラッグ対策ということで、地域でも様々な活動を行っていると思いますが、実際に青少年に対する啓発が非常に重要であると思っております。保健福祉局としては、どのような啓発を行っているのか、お尋ねします。

薬務課長

 保健福祉局における啓発として、危険ドラッグ乱用防止啓発DVDを作成し、インターネット上で公開しているほか、夏休みや冬休みの時期に、自動車教習所やインターネットカフェ、あるいは県内の主要駅の街頭ビジョンで、その放映を行っております。また、学校が開催する薬物乱用防止教室に講師を派遣するといったことも行っております。さらには、毎年1月の成人の日に、関係機関あるいは団体と連携して街頭キャンペーン等を実施しているといった状況です。

京島委員

 危険ドラッグ乱用防止啓発DVDは、非常に話題になったと思います。これにはどのような理由があるとお考えでしょうか。

薬務課長

 危険ドラッグ乱用防止啓発DVDは、危険ドラッグの危険性を強いインパクトで、かつ短時間で伝えるといったことをコンセプトとして、若者に見てもらいやすいようにアニメーションで作成したことが理由の一つではないかと考えております。また、このアニメーションは、インターネット上でトラウマ級の怖さといったことで話題になり、報道機関に取り上げていただいたことも理由ではないかなと思います。これまでに、インターネットのユーチューブでの再生回数が59万回を超えていることもあり、大変多くの方に御覧いただくことができたかなと思っております。

京島委員

 最後に、保健福祉局では危険ドラッグ対策について、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いします。

薬務課長

 危険ドラッグについては、薬物乱用防止条例に基づく知事指定薬物の指定を行い、迅速かつ適切に対応するとともに、インターネット監視を継続して行っていき、危険ドラッグの排除に努めてまいりたいと考えております。また、危険ドラッグは他の薬物への移行も懸念されている状況ですので、今後も知事を本部長とする神奈川県薬物乱用対策推進本部において、県警察や厚生労働省麻薬取締部といった取締機関との連携を強化するとともに、薬物乱用防止に取り組む民間団体の方々と協力して啓発活動を行うなど、薬物乱用防止にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

京島委員

 神奈川県薬物乱用防止条例を制定し規制強化を図ったことにより、危険ドラッグの乱用防止に一定の効果が得られたと思います。お話にありましたように、ユーチューブで59万回再生され、DVDも話題になりましたが、まだまだそうは言っても見ていない方も非常に多いと思っています。すごく軽はずみな気持ちで危険ドラッグというか薬物に一回、手を出してしまい、警察の方にお世話になった、大変なことになるとは思わなかった、友達に言われて本当に軽い気持ちでやってしまったという話も聞いたことがあります。最近では、大麻事案で多数の検挙者が出たり、また、有名歌手が覚醒剤の再乱用で逮捕されたという報道もありました。薬物乱用問題は依然として予断を許さない状況であり、生活が一転してしまう恐ろしいものだということを、引き続き、危険ドラッグ対策を含め、しっかりと薬物乱用防止に取り組んでいただきますよう要望し私からの質問を終わります。

西村委員

 私からはまず、児童養護施設の現状、また、子ども自立生活支援センターの役割について伺わせていただきたいと思います。過日、川崎こども心理ケアセンターかなでを視察させていただいて、お話を伺いました。子供を取り巻く社会環境が大きく変化する中、児童虐待が年々増加しております。虐待の影響により、心理的影響など様々な課題を抱えた子供たちが多くいることも嘆かわしい、そしてまた悲しい現状だと捉えています。このかなでを訪れた際、様々お話を伺い、心理や医療などの専門的なケアを行うことが重要であると再認識させていただきました。そこで、児童虐待により心身に影響を受けた子供たちに対する支援について、何点か伺わせていただきたいと思います。

 まず、児童相談所における児童虐待対応件数は年々増加しておりますが、児童養護施設には、虐待を受けた子供たちがどの程度生活をしていらっしゃるのか伺わせてください。

子ども家庭課長

 厚生労働省が5年に一度、全国の児童養護施設等の状況について調査を実施しております。直近の平成25年2月に行った調査によると、児童養護施設に入所している子供のおよそ6割が保護者からの虐待を受けた経験があるということでした。政令指定都市、そして横須賀市を除く県所管域には、現在、児童養護施設が15箇所ありますが、やはり同様の傾向にあります。県の児童相談所が児童養護施設に措置している児童について申し上げると、平成28年4月1日現在で、4人に3人が虐待相談として受理したお子様だったということになっております。

西村委員

 虐待を受けた子供たちのケアは、とても大変だと思いますが、児童養護施設においては、どのように支援をされていらっしゃるのでしょうか。

子ども家庭課長

 虐待を受けた子供たちの中には、親の愛情を十分に受けられず、身近に安心できる大人の存在がないまま幼少期を過ごしているため、大人に対して強い不信感を持っていたり、人との信頼関係が上手に築けないといった様々な課題を抱えている子供たちが少なくありません。こうした子供たちは、児童養護施設に入所した後、職員にべったりと甘えてきたかと思うと暴言を繰り返し浴びせたり、また、注意を引くためにわざと叱られるようなことをする、いわゆる試し行動をすることがたくさんあります。保育士や児童指導員については、こういった行動を日々、生活の中で粘り強く受け止めているところですが、その苦労は相当なものになります。このため、施設に配置されている心理療法を担当する職員が子供たちへの個別面接やグループセラピーなどを行うだけでなく、職員へ助言するなどしてメンタル面でのフォローも行っています。なお、子供のケアについては、必要に応じて児童相談所へ通所していただくなどの方法もとっているところです。

西村委員

 今伺っただけでも大変だなと思いました。子供へのフォローはもちろんですが、例えば、そこで働いていらっしゃる方の精神的なフォローの部分で、何かしらの体制があるのでしょうか。

子ども家庭課長

 働かれている方々も日々、苦労しております。そういった中では、施設の職員に対して、例えばケースワーカーや心理職員が職員の話を聞いてあげてフォローするという場面も多々あります。

西村委員

 県としてもしっかり関わっていただきたいと思います。

 それでは、虐待した保護者への対応も大きな課題だと思いますが、どのように対応されているのか教えてください。

子ども家庭課長

 児童養護施設には家庭支援専門相談員、いわゆるファミリーソーシャルワーカーという職種のスタッフが専任で配置されております。このファミリーソーシャルワーカーについては、社会福祉士や精神保健福祉士の資格を持つ者で、一定の専門性を持った職員が担当しているところです。家庭復帰に関する保護者からの相談に応じたり、また家庭引取り後のアフターケアなども行っております。一方、保護者の中には子供を強引に引き取ろうとしたり、また施設の対応に執ようにクレームを入れてくるという人もいますので、そういった場合には児童相談所、場合によっては警察といった関係機関と連携しながら対応しているという状況です。

西村委員

 先行会派の質問の中で、児相に一旦引き取ったときに同じような対応をされる保護者の方がいるという御答弁がありました。そのときに気になったのは、幾つかの虐待の話の中で、長期的な性的虐待という答弁があったと認識していますが、子供が受ける虐待で、期間で何かしら判別するという規定があるのでしょうか。

子ども家庭課長

 特に性的虐待で、長期的というものはないと思います。

西村委員

 私の聞き間違いかもしれませんが、長期的に性的虐待を受けている子供へのフォローということでおっしゃったのでしょうか。

子ども家庭課長

 長期的に被害を受けている方がいるということで、性的虐待の場合は、なかなか表面化しにくいので、長い間、被害を受けていて、初めて分かるということが少なくないということです。

西村委員

 分かりました。ただ、そこで何が引っかかったかというと、長期でなくても傷つくものは傷つくので、その深い傷に気付いていただきたいと思いながら質疑のやり取りを聞いておりましたので、一言添えさせていただきたいと思います。

 そして、こうした様々な課題に対応するためには、先ほど、県も考えてくださいと申し上げましたが、人材育成が欠かせないと思います。人材育成については、どのように行っていらっしゃるのでしょうか。

子ども家庭課長

 人材育成については、各施設において研修を実施したり、また日々の業務の中で先輩職員が若手職員へ助言するなどのいわゆるOJTを行っているところですが、このほかにも様々な取組をしております。例えば、県では、中央児童相談所において、児童相談所職員や市町村の職員を対象とした研修に、児童養護施設の職員にも声を掛けて、参加していただいています。それから、総合療育相談センターにおいては、権利擁護をテーマに、新任研修や中堅研修、さらには施設長を対象とした階層別の研修を開催しております。また、子ども家庭課においても、施設スタッフの指導等を担う職員を育成するための研修を行っているところです。なお、県内の児童養護施設等の職員たちが集まった神奈川県児童福祉施設職員研究会というのもあります。これは独自の取組ですが、定期的に情報交換をしたり、共同研究や調査、さらには研修の企画・実施など、スキルアップにも取り組んでいるところです。

西村委員

 実はボランティアをされている方々から御意見を賜ったことがあり、いろいろな施設を訪問されるそうですが、その受け取りようは様々だということも認識した上で、民間で運営をされていらっしゃる児童養護施設に関しては、ボランティアの方々からすると本当に千差万別だという言い方をされます。大変に過酷な職場でもあるので、そういったことも配慮した上で、やはりより一層の、失礼な言い方かもしれませんが、質の向上という意味で、県がやはりしっかりとその責任を果たしていただける体制、フォロー体制と言った方がよいかもしれませんが、人材育成の体制を県の方がバックアップしていただけるようにお願いしたいと思います。

 次に、県では児童心理治療施設を有する子ども自立生活支援センターの整備をするわけですが、その概要をまず教えていただきたいと思います。

児童自立支援施設開設準備拠点担当課長

 県内の児童福祉施設では、児童虐待の急増などを背景に、入所する子供の抱える課題が複雑になり、より専門的かつ治療的な支援が求められるようになってきております。このため、一人一人のニーズや障害の程度、さらには発達段階に応じた自立を支援するために、三つの施設を併せて整備することとしました。一つ目は乳児院で、虐待や親の入院などにより家庭で養育できない0歳からおおむね2歳の乳幼児が生活する施設です。二つ目は障害児入所施設で、知的障害のある幼児から高校生年齢の子供が日常生活及び自立に向けた支援を受けるために生活する施設です。三つ目は児童心理治療施設で、主に小・中学生の子供で虐待などにより、人との信頼関係がうまく築けないなど、社会生活への適応が困難な子供が、治療のために生活する施設です。また、この新しい施設には療育機能、自立支援機能、医療機能を併せた専門的なケア体制に加え、研修機能を備え、県所管域全体の総合的な自立支援体制の強化を図るものです。

西村委員

 研修機能を備えるということで、先ほど要望したことに応えてもらえたのかなと思います。このセンターの児童心理治療施設と同じかなでを視察させていただきましたが、立派な医務室というか診療所も併設されていました。心理や医療などの専門的ケアを行うことも重要であると考えますが、どういったスタッフを配置していこうと考えていらっしゃるのでしょうか。

児童自立支援施設開設準備拠点担当課長

 児童心理治療施設には、幼い頃から親から虐待を受けるなど十分に甘えられず、親との愛着関係を築けず育ったため、人への信頼や安心感が持てず、人とのコミュニケーションが上手にとれない子供たちが少なからず入所してまいります。そのため、時間をかけて子供と向き合い、幼い頃にかなわなかった甘えや思いを受け止めていくのですが、専門性も要求されるため、様々な専門スタッフが必要となります。そのため、子供たちの生活全般の支援を行う保育士や児童指導員のほか、精神科や小児科の医師、心理療法を担当する心理士、関係機関や家族との調整を行うケースワーカーなどを配置します。また、児童心理治療施設の子供たちは、施設に設置する教育施設に通学することとしており、そこには教員が配置されます。このように、課題を抱える子供たちへのケアを行うため、様々な専門スタッフを配置する予定です。

西村委員

 様々なスタッフが配置されることについて理解しましたが、具体的にどういった支援を行っていくのでしょうか。

児童自立支援施設開設準備拠点担当課長

 新施設での生活支援は、主に保育士と児童指導員が担当します。入所する子供たちの多くは自己肯定感が低く、またコミュニケーションが苦手なため、集団の中でうまく適応していくことが難しいといった課題があります。このような子供たちは、児童指導員やケースワーカーとともに、生活日課の中で、友達や職員との触れ合い、遊び、スポーツ、作業などを行い、皆と一緒に行動する楽しさや安心感を通して自信を取り戻していきます。また、心理士は自動の日常生活の様子をスタッフ間で情報共有しながら、定期的に子供と面接を行ったり、心理治療プログラムを行います。絵を描くこと、ゲームなど、いろいろなものを使って心の中の不安や葛藤を表現させ、それを乗り越えていけるよう手助けをいたします。さらには、精神科医師は子供たちの生活状況を見ながら、必要に応じて投薬も含めた治療やカウンセリングを行うとともに、生活全般を支援するスタッフへの助言も行っていきます。入所期間については、児童心理治療施設ではおおむね2年程度ですが、子供の状態によっては前後する場合もあります。

西村委員

 先ほど、子どものフォローを学校でするときに、チームという言葉がキーポイントで出てきていたと思いますが、このセンターでも、やはりチームということが重要になってくるのかなと思います。このチームをどのように運用していったらよいのかを、もし一つの形としてまとめることができれば、ほかの施設、あるいは、ほかの環境でもこれを生かせることができるのではないかなと感じながら、今お話を伺っていました。

 また、ほかの機能の一つとして、研修機能を先ほど挙げられました。私が懸念をしておりました民間の児童養護施設に対して、この研修機能が何かしらの役割を担っていくのであれば、是非教えていただきたいと思います。

児童自立支援施設開設準備拠点担当課長

 子ども自立生活支援センターでは、様々な専門スタッフによる関わりを通してその経験やノウハウが蓄積されていきます。こうした支援技術を、民間の児童養護施設などへ研修の場を通して伝えていきます。また、専門職が児童養護施設などを訪問し、個別の相談に応じていくこととしております。さらには、児童相談所をはじめとする県所管域の関係機関との連携を図り、家族関係の再構築や、社会的自立等を促進するための支援ネットワークの中心として役割を担ってまいりたいと思っております。

西村委員

 子どもたちは神奈川の宝ですから、虐待を受けた子供たちが自信を取り戻して生活を送ることができるようになるように、今後も期待しておりますので、よろしくお願いいたします。

 次の質問に移ります。報告資料10ページの非行少年の状況によると、県内の非行少年人数は10年連続で減少しているとのことです。県警察をはじめとする関係機関による非行防止の取組が、一定の成果を上げていると評価をさせていただきますが、一方で、再犯者率については、3割台で推移をしており、非行少年全体が減少しているにもかかわらず、非行を繰り返す少年が一定の割合で存在していることが見てとれます。本年8月には、埼玉県東松山市で、昨年の川崎事件を想起させるような、非行少年グループによる悲惨な殺人事件が発生するなど、全国的に少年による凶悪事件の発生は後を絶たず、体感的に少年非行が大きく減少したと感じられないのが現状かと思います。そこで、少年非行の状況と県警察が取り組んでいる非行防止対策について、何点か伺いたいと思います。

 まずは、非行ではないけれども、県立高等学校において、いじめや暴力行為などの問題行為を起こした生徒に対して、どのように指導されているのでしょうか。

学校支援課副課長

 学校においては、生徒が問題行動を起こした、その背後にある個人的問題、家庭の問題、発達上の問題、あるいは対人関係上の問題などにも目を向けて、状況の把握に努めます。その上で、各校で定めた校内指導基準といったものに基づいて、問題行動の内容に応じた、その生徒にとって最も適切な指導を行っております。

西村委員

 それでも繰り返して行う生徒に対しては、更にどのように指導されるのでしょうか。

学校支援課副課長

 学校においては、保護者とも連携を図りながら粘り強く指導を継続しますが、今、委員がおっしゃったとおり問題を繰り返す生徒も確かにおります。例えば、指導の効果がなく、盗みを繰り返すような生徒もいたりします。そういった場合は、保護者の理解、協力を得て、関係機関と連携して指導、支援を行っております。

西村委員

 ただ、保護者の方自体が余り積極的に一緒に関わってくださらないという例もあると思います。家庭の様々な状況などが原因となって非行に走る高校生もいると考えますが、そういった生徒に対しては、どのような支援を行っていますか。

学校支援課副課長

 県立学校にスクールソーシャルワーカーを配置しております。そのスクールソーシャルワーカーが、課題を抱える生徒が置かれた環境などへの働き掛け、あるいは関係機関とのネットワークの構築などを行うことで、生徒が抱える様々な課題の早期解決を図るための支援を行っているところです。

西村委員

 本日、スクールソーシャルワーカーの質問も出ましたので、割愛をさせていただきますが、今後の充足をお願いいたします。

 それでは、少年非行についてですが、県警察では少年の非行防止のためにどういった取組を行っていらっしゃるのでしょうか。

少年育成課長

 県警察では、少年の規範意識を向上させるため、少年警察ボランティアと連携して、学校を中心に非行防止教室を開催しております。また、飲酒、喫煙、深夜はいかい等を行っている、いわゆる不良行為少年に対しては、少年補導員と連携して街頭補導に取り組んでおり、現場において必要な注意、指導を行っています。また、このほかにも、警察署や県警の少年相談・保護センターにおいて、問題行動や不良行為がある、いわゆる非行傾向が強い少年などに対して、適宜必要な指導、助言を行っております。さらには、横浜水上警察署を除く各警察署単位に設置している学校警察連絡協議会等を通じて、学校と警察が相互に情報共有を図りながら各種取組を推進しております。

西村委員

 再非行を防止するための何か特別な取組はあるのでしょうか。

少年育成課長

 県警察では、家庭や学校等で問題行動や不良行為等がある少年、さらには警察が検挙、補導した少年のうち再非行のおそれがある少年、こういった者たちに対して、保護者の同意を得て継続補導という取組を行っております。この取組は、少年やその保護者等を警察署や、先ほど申しました少年相談・保護センターに招致して、立ち直りに向けた指導や助言を継続的に行っていくというもので、昨年中は再犯者を含め、581人の少年に対して行っております。

西村委員

 少年相談・保護センターの役割が大きいようですが、その体制と活動内容について伺いたいと思います。

少年育成課長

 少年相談・保護センターは、警察本部のほか、県内8箇所に方面事務所を設置しており、警察官7人と、児童心理の知識やカウンセリング等の技能を有している少年相談員を23名配置し、各種活動に取り組んでおります。

 その活動内容については、非行やいじめ、犯罪被害等に関する相談の受理をはじめとして、非行など様々な問題を抱えている少年に対する継続補導、また、犯罪やいじめ等の被害を受けた少年等に対する継続的な支援、さらには学校等における非行防止教室の開催や街頭補導活動など、少年の非行防止と健全育成を図るために幅広く活動しております。

西村委員

 最後に、今後、県警察では、少年の非行防止対策にどのように取り組んでいくのか伺いたいと思います。

少年育成課長

 次世代を担う少年の非行防止、健全育成については、日本の将来における治安の基盤づくりのためにも大切な課題であると考えております。この課題に向けて取り組むべきことは、少年の規範意識の醸成をまず着実に進めること、そして、問題を抱える少年に対する立ち直りを重点に置いた非行少年を生まない社会づくり、これは厳しくも温かい目で少年を見守る機運を高めるための取組として、かねてより全国的に進められている取組です。これを更に推進していくことが大切であると考えております。県警察では、今後も学校をはじめとした関係機関、団体、そして少年警察ボランティアなど、地域の方々と一体となった非行防止対策を推進してまいりたいと考えています。

西村委員

 最後に、要望を申し上げたいと思います。12月7日に、犯罪者や非行少年の社会復帰を支援する施策を講じるよう国や地方自治体に求めた再犯防止推進法が参議院で可決、成立しました。これにより、法務省は今後、新法に基づいて包括的な再犯防止推進計画を策定し、5年ごとに見直しを図ることになります。これを受けて、本県でも計画の策定や施策の展開が求められていくことになると思います。県警察だけではなく、今後は雇用を担当する部局、あるいは学校に戻る復学ということで教育委員会であったり、より一層の連携が求められる形になってくると思います。また、そのことにより、社会に参画をしていただけるような、これは少年にとって特に大きなことだと思いますが、施策の展開が可能になってくると思いますので、より一層、関係機関と連携を図っていただけますよう要望し、また、何よりも学校や地域の方々などと手を携えて、地域の子供を守り育てる機運の醸成を図っていただけますよう要望して、質問を終わります。

加藤(な)委員

 それでは、資料4ページの青少年の意識、自己肯定感など、この部分について質問したいと思います。ここには、小学生と中学生に対して、自分にはよいところがあると思うと答えた小学生の数、また中学生の数等を載せていただいています。やはり中学生になると自己肯定感が薄れていくというのを感じるところですが、この辺の要因についてお聞かせください。それから、全国学力・学習状況調査の結果ということで、ここには高校について記載がありませんが、高校生の自己肯定感の捉え方についても、お聞かせください。

子ども教育支援課専任主幹

 中学生になって自己肯定感が低くなるということに関して、なぜかという要因については、データはありませんが、まずは一つに、発達の段階が挙げられると思います。自己肯定感が低いことについては、今の子供たちは以前に比べて、多様な大人との触れ合いや多様な体験をする機会が少なくなっていると考えられます。自己肯定感を高めるためには、恐らく、褒められたり認められたりするという大人からの言葉掛けが非常に大事になってくるのではないか、また、そういった機会が少なくなっていることから、子供たちの自己肯定感が低いのではないかと推測されます。また、諸外国と比べてというところでも、日本の文化として、遠慮深い、自分をへりくだって伝えるなど、自分より相手を重んじるという文化も関係しているのではないかとも考えられます。

高校教育課専任主幹

 高等学校においては、委員おっしゃるとおり、こちらは全国学力・学習状況調査の結果ということで、高等学校で同様の調査が全国的に行われているわけではありませんので、同様のデータはありません。ただ、自己肯定感というダイレクトなものではありませんが、自己効力感ということで、国際的な学力調査であるPISA調査という調査が行われております。そういったPISA調査などのデータを見ると、やはり国際的な比較の中で、日本の生徒たちのいわゆる自己効力感は、比較的順位が低く出ているところはあります。先ほど、子ども教育支援課専任主幹からも話がありました国際比較というところでは、日本の国民性というところが表に出ている部分もあるのかなとは思います。これからますます国際的に子供たちが将来、活躍していくことを求められるといったところからすると、子供たちにいろいろな学習活動、いろいろな体験をさせる中で、成功体験を積み重ねていき、自己肯定感を高めていくといった教育が必要になってくるのではないかと考えております。

加藤(な)委員

 自己肯定感が低いまま青少年期を過ぎて大人になっていくと、自分の将来に希望が持てなくなり、やりたいことが見付けられなくなり、進学や就職などにもやはり影響が出てしまうと思います。自己肯定感の低い理由の一つに、幼少期の体験も非常に影響があると言われています。幼少期に保護者から人格や存在を否定されるような体験をすると、やはり肯定感を持てないことがあると思いますが、その辺について、県として認識はいかがでしょうか。

青少年課長

 小学生以前の段階の話ということで、子供との関係をきちんと保護者がつくれなかったなど、そういった様々な経緯について、先ほど、児童虐待に関する質問に対し、子ども家庭課長から答弁いたしました。そういった状況が全体的に子どもの自己肯定感につながってきている、それがその後、小学校、中学校、高等学校とつながっていくことは十分に考えられるのかなと思います。

加藤(な)委員

 社会的な要因として、貧困や親の働き方など、保護者が今、直面している様々な課題が子供に影響している中で、保護者への支援と子供への支援の総合的な支援がとても大切になると思います。11月26日に教育財政シンポジウムというのが東京で開かれ、その中で三つのことがテーマとしてありました。まず、学びの保障、勉強のこと、それから食事、それから支え手ということでした。また、小さい頃に貧困や虐待などがあったりした子供たちもいらっしゃる中で、そういった経済的な部分、それから貧困対策を総合的に街角から立ち上がっている方たちの事例が二つあったそうです。その中の一つは、一人の女性の方になりますが、自宅を提供して学習と住居を提供する居場所を自らつくられたという事例になります。また、もう一つは、中学校の空き教室を使って、不登校の子供たちを集めて学習支援を行ったという事例で、この二つの事例が紹介されていました。中学の教室を使ったという事例は、養護の先生から元PTA会長が頼まれて支援を一緒にしたという事例でした。不登校の子供の家を訪ねて、どうやったら来られるようになるかというところから、原因を追及するのではなく、行きたくなる場所をつくったということだったそうです。

 県でも様々な施策に取り組んでいただいている中で、資料22ページの施策の方向13のところに、地域の見守りと子ども・青少年の居場所づくりと記載されています。地域の子ども食堂の取組など、自発的な取組への経済的支援や人的支援を行政として行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。それから、やはり自ら行政として青少年の居場所をつくっていく取組が必要ではないかと思いますが、その点についても伺います。

青少年課長

 青少年の居場所づくりという内容になろうかと思います。これまでも市町村が実施主体で、放課後子ども教室や放課後児童クラブなど、いろいろな制度に基づいて、市町村の取組を進めてこられて、県がバックアップをしている、そういった実情があります。まずは、市町村がNPOや関係団体等と協力していただいた上で、地域の中で居場所づくりを進めていただくことが重要であろうかと思います。県としては、そういう意味では、そういったものを支援していく立場で考えていくということです。

 ただ、私どもの方では、今年度から一つのモデルとして、藤沢市の取組を支援するというモデルの居場所づくりの運営をスタートしたところです。それは一つのモデルなので、様々な居場所づくりについての情報の共有、あるいは国の仕組みなどを、広く伝えていく必要があると考えまして、今年度、居場所づくりの推進事業という形でモデル事業と一体として、情報の収集、関係機関とのネットワークづくりなどに取り組んでいるところです。来年の1月にはフォーラムの開催などを予定しており、そういった形で広く運営の連携強化をしていきたいと考えております。

加藤(な)委員

 取組を十分に進めていただきたいと思います。

 それでは、ひきこもりの部分について質問したいと思います。ひきこもりの数等のデータを載せていただいていますが、ひきこもりといっても、いろいろなパターンというか傾向があり、買物程度なら出られるという方もいれば、全く部屋から出られないという場合もあると思います。また、不登校や仕事上で、そのままひきこもりになっているという方もいると思いますが、ひきこもりになった要因というか原因について、分析はされていますでしょうか。

青少年課長

 国の方で調査したものになりますが、青少年がひきこもりになったきっかけということで、まず、小・中・高等学校での不登校からそのままなってしまったが18.3%、同じく18.3%で、仕事で職場になじめなかったが挙げられています。それから16.3%ということで、これも項目が二つあり、就職活動がうまくいかなかった、様々な人間関係でうまくいかなかったといった調査結果が出ております。

加藤(な)委員

 ひきこもりになって一番困っているのは、御本人だと思いますが、やはり御家族の方も、家族のせいではないかと思われたり、家族がいなくなった後の御心配もある中で、保健所などと連携しながら相談を受けられたりもされていると思います。また、ひきこもりの家族の会というものにも参加されたりもしていると思います。いずれ仕事に就ければよいのですが、そうならない場合には、生活困窮者自立支援との連携など、相談に乗っていただくと力になるのではないかと思います。その辺は、自治体でそれぞればらつきがあると思いますが、何か取組を聞いているところがあれば、教えてください。

生活援護課長

 昨年、平成27年4月から設置された生活困窮者の自立相談窓口は、特に年齢層など何も制限はなく、生活の経済的な困窮を中心に相談を受けています。その中で、個別の事案として、経済的な困窮のみならず、就職活動が困難であった、あるいはニート、ひきこもりといった社会的な孤立、それから、コミュニケーションが苦手である、さらには、生活習慣の乱れなど、様々な課題を複合的に抱えていらっしゃるという状況を伺っています。また、相談窓口ではアウトリーチを重視しており、高齢の御夫婦の相談を受けた相談員が自宅にお伺いしたところ、どうやら相談の主となる御夫婦には、実はひきこもりの子供が家庭にいたということを見聞きするということで、家族全体についても相談の対象となるなどの例があることは聞いております。

加藤(な)委員

 相談する場所が様々につくられてはいるけれども、なかなか進まず、ひきこもりが治らない、外に出られないというような現状です。あらゆるサポートが重要で、先ほどの生活困窮者の自立支援窓口等で救われたという声であったり、また、ケースワーカーが家に来てくれたことで部屋から出られるようになったというような事例も、私も相談に乗る中でありました。福祉の部分でのサポートもとても大事で力になる、また家族も救われるということを聞いていますので、総合的なあらゆるサポート支援に取り組んでいただければと思います。

 それでは、資料15ページの自殺の部分で、若い方たちが自殺をされているという中で、19歳以下と20歳代の人数が載っております。若い方たちが自ら命を絶つということは何としても神奈川県として防いでいかなくてはいけないと感じていますが、自殺の要因について、どのような状況になっているのか、教えてください。

がん・疾病対策課長

 神奈川県内の自殺者数について、平成27年度は、19歳以下が29人、20歳代が139人となっております。この方たちの自殺の原因を分析したということではありませんが、一般的に19歳以下の自殺については、その理由として学校問題、健康問題、家庭問題の順に多いということが言われております。また、20歳代の自殺については、健康問題、勤務問題、経済生活問題の順に多いと言われております。神奈川県の場合、全体の人数が少ないものですから、この方たちの自殺の要因を分析するのは容易ではありません。また、先ほどお伝えした健康問題の内訳は、鬱病等の病気の悩み、身体の病気の悩みなどが挙げられております。家庭問題の内訳は、親子関係の不和、家族から叱責等が挙げられております。勤務問題の内訳は、仕事疲れ、職場の人間関係等が挙げられております。経済生活問題の内訳は、失業、就職失敗などが挙げられております。これらは19歳以下及び20歳代に限らず、全体の中での一例です。といいますのは、自殺の原因というのは、一つに特定できるわけではなく、自殺をされた方の、例えば遺書、それから周りの状況などから推察されるわけで、何か一つの原因があって自殺に至るということではありません。そのため、対策としては様々なことを総合的に取り組んでいきたいと考えております。

加藤(な)委員

 分かりました。今お聞きした中でも、例えば過労による自殺ということで、若い方たちが就職して、激務、長時間過密労働の中で自殺するという例も実際にあるわけです。それから、身体的疾患という中には、先ほどの質疑でもありましたLGBTということで、性的マイノリティーで悩まれてということも、最近は社会問題としてあるのかなとも思います。もちろんおっしゃるとおり、遺書等がなければはっきりとした原因等が分からないというのはありますが、自殺を防ぐ、若い方たちの命を絶つことを防ぐという点では、細かい分析をしていただきながら対策もしていただきたいと要望します。

 それでは、最後に総合的な要望を申し上げます。青少年を取り巻く課題は、現状としてますます多様化しているところです。関わる担当課の皆様は大変御苦労が多いとも思いますが、関係する担当局や課において、横断的な連携強化をしていただきたい、そして、子どもの権利条約にある子供の最善の利益、そして発達の保障を全庁的に取り組んでいただきますよう要望いたします。

相原委員

 いろいろとデータが出ていますが、かねてから県民局に対しては、ちょっとどうなのということで、ずっと指摘をさせていただいていた問題であります。なかなか受け入れていただけないので、ここ20年間ぐらい、数年に1回ずつ指摘をするようにしています。内容は、神奈川県の高校生のデータのとり方がこういうとり方で本当に大丈夫なのかと、もっと正確にやらなくていいのかということです。

 具体的に言えば、今日の委員会資料の中にも高校生のデータ、神奈川県の高校生ということで出ています。参考のためにお伺いしますと、例えば1ページの下の方の(2)のカ、高等学校は20万8,172人と書いてありますが、この高等学校とは何を意味しているのでしょうか。

青少年課長

 高等学校というのは、県内に設置されている高等学校という意味での高等学校です。

相原委員

 2ページ以降にもいろいろデータが出てきます。例えば、体力・運動能力の部分の50メートル走、男子、女子とで出ています。17歳、高校生相当になりますが、この17歳はどこからとってきているのでしょうか。基の17歳は誰を指しているのでしょうか。

青少年課長

 この出ているものの基が、児童生徒体力・運動能力調査報告、その他の報告ですが、これについては、私どもの方でデータをとり上げるに当たっては、学校単位でデータを集計しているのではないかと考えています。

相原委員

 次に、例えば7ページの上のグラフ、高等学校卒業者の進路別割合について、この場合の高等学校の高校生は、どこを指しているのでしょうか。

青少年課長

 これについては、出典は学校基本調査結果速報です。県内の学校をターゲットとしてデータを集約しているものと認識しております。

相原委員

 要は、ここです。神奈川県の高校生は、全て県内の公立、私立の高校に行っているわけでは、当然、ないわけです。全国的に見ても、明らかに神奈川県の高校生は、東京都内の高校に行く生徒数が相当多いはずだと思います。つまり、自分の県以外の都道府県に行く生徒数が多い地域であることは間違いないはずです。神奈川県の中でも、とりわけ東京寄りの地域、川崎、横浜、相模原等々の地域は、その率も県西部や県央部より多分高いはずです。そういう状況の中で、県内にある高校にいる生徒のデータで、神奈川県の高校生のいろいろな問題を考えるのは本当に大丈夫なのでしょうか。正確なデータを県民局に対して、私は何度も過去に聞いていますが、神奈川県内の高校生が実際にどこの学校に行っているのかという正確なデータはありませんと回答されます。本当にそれでいいのかと私は危惧をしています。この状況で本当に大丈夫でしょうか。

青少年課長

 委員御指摘のように、神奈川県民である高校生のデータではないというのは多分事実だと考えます。今回お示しをさせていただいているデータも神奈川県内の学校に通う生徒という意味になりますが、神奈川県内に通う生徒の状況を、一定のもので傾向をお示しするということで、このデータを用意させていただいたと考えます。

相原委員

 この傾向も、本当にそうなのかどうか言い切れません。先ほども言ったように、他の県のように、他の都道府県に行く高校生の数が少ない県であるならば、そこまで見ておく必要はないと思いますが、神奈川県の場合は、よくそれを考えた方がよいと思います。相当数の生徒が東京に行っていることは、間違いないわけであり、正確なデータがなくても誰もが想像つく話です。川崎、横浜、町田、相模原などの子供たちが都内の私学に行っている数が多いというのは、もう自明の話です。私は川崎市麻生区の小田急線沿いに住んでいますが、相当数います。委員の中の皆様の顔ぶれを見ても、相当数、都内の私学に行っているはずです。

 そういう状況の中で、私はもう20年ぐらい前から指摘していますが、ずっとデータをとる気もなさそうです。一度、これはとった方がよいと思います。神奈川県の高校生がどこの高校に行っているのか、固有名詞はともかく、少なくとも県内の高校なのか都内の高校なのか、山梨、静岡ももちろんありますが、そのくらいのデータがないことには、正確に議論ができないと思います。私は、労力的にもそこまでかからないのではないかと思っています。神奈川県民である高校生がどの学校に行っているのか、具体的な高校名まで全部そろわなくても、どの都道府県内にある高校に通っているかのデータは、そこまで費用がかかるような話だとは思いにくいのですが、いかがでしょうか。

青少年課長

 確かに、神奈川県民である生徒たちの情報が集約できていないというのは事実です。どういう形でそういったものを集められるのかどうかということも含めて、また、そのデータをどのように活用するかということも含めて、検討の上で、必要があれば、それに対応していくことも考えていきたいと思っております。

相原委員

 分かりました。県民局の皆様には、何年かに1回、同じようなことを言っております。言われる方は余り気分が良い話ではないのかもしれませんが、どう見ても神奈川県の社会動態を見れば必要なデータです。県の職員の御子息の方も相当数、都内の私学に行っていらっしゃるのではないかと思います。個別にどうこうは言いませんが、十分私も聞くところですので、これは神奈川県という特徴からよく考えて、そこを踏まえないと、政策を考えるにしても雑な話になりかねないと思います。行政が、まずは県民に焦点を当てるというのは当然だと思います。神奈川県内の高校に焦点を当てると、その中には東京都民の方が県内の高校に来られる数も当然、一定数あるとは思いますが、どう見ても神奈川県内から東京に行かれる方が相当数いらっしゃるのは自明ですので、その点については是非、県民局で考えられて対応された方が、間違いなくよいと思いますので、よろしくお願いします。



(日程第1については、この程度)



10 閉会中における調査事件

  平成28年5月19日の本会議において当委員会に付議された調査事件については、更に議会閉会中調査を継続すべきものと決定



11 調査報告書の案文委員長一任



12 意見書案等の提案確認

  提案なし



13 次回付議事件等の決定

  次回委員会における付議事件を「高齢者支援について」及び「自殺対策について」とすることとし、調査項目については正副委員長一任と決定



14 閉  会