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平成28年  健康・社会問題対策特別委員会 10月04日−01号




平成28年  健康・社会問題対策特別委員会 − 10月04日−01号







平成28年  健康・社会問題対策特別委員会





◎《委員会記録-平成28年第3回定-20161004-000002-健康・社会問題対策特別委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(川崎・曽我部の両委員)の決定



3 本日新たに出席した当局出席者の紹介



4 日程第1を議題



5 調査項目の決定

  ヘルスケア・ニューフロンティアの推進の取組みについて



6 同上説明(事業推進担当部長、医療部長)



7 日程第1について質疑



武田委員

 私からは、まずライフイノベーションセンターについて質問したいと思います。

 再生・細胞医療の産業化に特化した施設というのは、全国的に珍しく、そして、世界でも数える程度しかないと見ています。そこで、何点か伺います。

 まず、神奈川県内において、既に再生・細胞医療に取り組んでいる施設、研究機関などがありましたら、今のところで結構ですので、確認の意味で教えてください。

ライフイノベーション担当課長

 県内の再生医療の研究施設について、代表的なところですと、例えば、テルモ(株)の再生医療研究所が中井町にあります。こちらは医療研究者のための大きな研修センターと、再生医療の研究センターがあり、日本でも数少ない実用化された再生医療製品が開発されています。

 それから、もう一つ例を挙げさせていただきますと、武田薬品工業(株)の湘南研究所が大船駅と藤沢駅の間ぐらいにあります。これは、もともと医薬品の大きな研究施設で、2011年に大きくリニューアルオープンしました。その中にT-CiRAという研究施設があり、Tは武田、CiRAは京都大学iPS細胞研究所を表しており、そことコラボレーションした研究施設が昨年オープンされ、iPS細胞を中心とする研究開発を進めているという例があります。

武田委員

 大学等の研究機関はありますか。

ライフイノベーション担当課長

 大学等では、横浜市立大学、あるいは東海大学、北里大学といったところで、再生医療の研究が進んでおります。特に横浜市立大学や東海大学では、その実用化に向けた研究がなされていると承知しております。

武田委員

 このライフイノベーションセンターと、先行している研究機関や大学との協力、連携については、どのようにしていく予定なのか伺います。

ライフイノベーション担当課長

 ライフイノベーションセンターは、御案内のとおり、産業化に向けた拠点であり、幾つかの連携が考えられるかと思います。例えば、大学発ベンチャーという形で、事業化するためのコーディネートあるいは支援をさせていただくことも考えられます。これはライフイノベーションセンターに入居するという形もあるでしょうし、ライフイノベーションセンター自体がコンプレックスといいますか、いろいろな企業あるいは研究機関の集合体であり、再生医療の業界団体とも非常に強いつながりがありますので、商品、サービス、技術、治療といった形で、後押ししていくといった連携が主に考えられると思います。

武田委員

 いろいろ支援をしていくということでしたが、横浜市立大学などは、かなり先行していると思います。そういった先行している機関などにおいては、技術連携というのは余りないのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 もちろん、大学側でも、そういった先行した研究が進んでいる中で、実用化するということで、例えば企業との共同研究などは行っております。

武田委員

 先行している機関をイノベーションセンターに誘致し、来てもらうこともよいのかなと思っているところですが、仮に来ていただくに当たって、先行企業のメリットとして、どのようなものがあるのか、今一度、教えていただけますでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 例えば、ベンチャー企業から見たとき、ライフイノベーションセンターに入っていただいて、そこで事業展開していただくことは、直接経費としての家賃がほかよりも若干安いということ、参入リスクが多少低くなるというのもメリットとして考えられます。また、それだけではなく、例えば、周りの企業あるいは業界団体との強いコラボレーションが生まれて、事業化により近付ける、あるいは、ベンチャー支援そのものということで、資金をどうやって調達するかといったところでの経営戦略上のアドバイスも受けられる、こういったソフト面の支援もかなり受けることができると考えられます。事実、それに魅力を感じて、かなり多くのベンチャー企業に入っていただいたというところかなと考えております。

武田委員

 再生・細胞医療で治癒が期待される疾患がたくさんあると思います。例えば、筋肉の治療、血管・血液の再生、心筋の治療等、いろいろな分野がありますが、ライフイノベーションセンターにおいて、特に力を入れて実用化、産業化を目指すものとは、一体どういったものがあるのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 鶏と卵の議論になってしまいますが、ライフイノベーションセンターという産業化の拠点を構想した中で、最初からターゲットとしたい疾患はありませんでした。今、再生・細胞医療の研究を進めるに当たって、いろいろなターゲットとなる疾患があります。ある疾患をターゲットとしている企業あるいは事業者を入れていく、逆に、それに付随する周辺企業と連携させていくということで、ライフイノベーションセンターの中で、いわゆるバリューチェーンといいますか、ある疾患に向けていろいろな事業者が連携して価値をどんどん生み出していき、出口に持っていくという構築を図っています。

 今入っている事業者の一例を御紹介させていただきます。例えば、疾患でいいますと、パーキンソン病の治療に効く細胞治療といったものの研究、あるいは、がんの免疫療法といったものの研究を現在されている事業者などが入居されているところです。

武田委員

 次に、ライフイノベーションセンターの現状について伺いたいと思います。センターは4月に供用を開始し、報告によると、20者の入居が決まっているということです。現在の入居率と今後の入居の見通しについて、どのようになっているのか伺います。

ライフイノベーション担当課長

 ライフイノベーションセンターの入居状況ということですが、委員おっしゃるとおり、報告資料に記載がある20事業者の入居を現在公表しております。

 入居率については、建物が延床面積で4階建て1万6,000平米となっており、面積割合で大体9割が埋まっているという状況です。残りの1割についても、おかげさまでいろいろなところから話が来ておりまして、あと数者については、近々に発表できるのではないかと思っています。さらには、海外を含めたいろいろなところから問い合わせを受けているという状況です。

武田委員

 海外の問い合わせも多くあると伺いましたが、海外の研究機関等に対して、どのように神奈川県から情報発信をしているのか伺います。

ライフイノベーション担当課長

 海外関係機関への情報発信ですが、例えばFIRMという再生医療の大きな業界団体を通じて発信することもあります。また、神奈川県の強みかと思っておりますが、ヘルスケア・ニューフロンティアを推進する中で、資料記載の国際展開のところでも少し触れていますように、知事が直接海外を訪問し、例えば海外の先進地域と覚書を結び、協力関係をこれから構築していこうという体制づくりをしております。

 そうしたプラットホームをつくっていく中で、こういった拠点ができますよ、これからつくりますよという戦略を考えているということを直接、情報発信させていただいているところです。

武田委員

 現在の入居事業者についての評価、あるいは課題について、どのようなお考えがありますか。

ライフイノベーション担当課長

 現在の入居が決まった20事業者に対する評価ですが、我々も政策的にといいますか、早い者勝ちではなく、引き合いがある中で、どういう事業者を入れていったらよいのか、簡単に言うと、将来有望な事業者、あるいはその周辺技術できらりと光るものを持つ事業者に入っていただきたいというところで、選定と言ったらおこがましいのですが、誘致活動をしてまいりました。

 そうした中で、20事業者が決まりましたが、非常に高い技術を持つ事業者ということで、例えば、iPS細胞、世界的に名高いベンチャー企業でしたり、あるいは細胞の受託製造というか、細胞を大量培養できるような事業者、こうした大変有望な事業者が多く入ってきましたので、非常に期待が大きいと評価しているところです。

 課題としては、この中で臨床機能、直接治療として提供できる機能というのも想定していたのですが、臨床機能を担う医療法人といったところが、まだ入りが少し悪いといいますか、弱いのかなというところがあります。これについては、ライフイノベーションセンター以外のところのネットワークも活用しながら、医療現場とのコラボレーションもやっていかなければいけないと考えています。それから、もう一つの課題として、先ほどバリューチェーンということを申しましたが、事業の連携の中でいかにこれから出口をつくっていくかということで、こういった事業者間連携とバリューチェーンの構築といったところが今後の課題であると考えております。

武田委員

 臨床試験についてですが、知事もたしか企業の臨床試験に対する支援をするとおっしゃったと思います。これは具体的に、どのようにライフイノベーションセンターとつなげていくというか、行っていくのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 臨床試験、あるいは臨床研究の支援についてですが、再生医療というのは非常に新しい分野ですので、例えば薬事承認を取って治験、臨床試験を行うにしても、どういった計画でやったらいいのか、なかなかまだ定かではないといいますか、ノウハウが少ないという課題があります。つまり、何人の患者にどういう治験をして、どういう違いが出たら安全なのか、有効なのかなど、そういったところの治験計画をつくるのが、まだ非常に難しいというところがあります。ですので、県としては、まず支援する対象をつくろうということで、このライフイノベーションセンターの中に、県の事業としてかながわクリニカルリサーチ戦略研究センターという、企業のクリニカルリサーチを、特に治験計画、臨床試験計画の計画づくりを支援するセンターを設けて、こういったところの研究相談に乗る支援を始めたところです。これは一例です。

武田委員

 今、かながわクリニカルリサーチ戦略研究センターとおっしゃいましたが、かながわ再生・細胞医療産業化ネットワークとはまた違うのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 かながわ再生・細胞医療産業化ネットワークとはまた違う事業です。

武田委員

 横文字ばかりでなかなか難しいのですが、資料にかながわ再生・細胞医療産業化ネットワーク仮称の設立とあります。10月設立に向けて準備を進めているということでしたが、もう既に10月に入っています。現状、入居事業者のほかに、どのような団体がこのネットワークに参画して、全体として何者程度になる見込みなのか伺います。

ライフイノベーション担当課長

 資料記載のかながわ再生・細胞医療産業化ネットワークの参画企業のイメージですが、委員おっしゃるとおり、ライフイノベーションセンターの入居企業を中心に、ここと関わってくる再生・細胞医療の団体あるいはプレイヤーといったところを想定しております。もちろん県も含めて、経済産業省、横浜市、川崎市といった国や自治体、あるいは今後、川崎市殿町で事業運営予定の国立医薬品食品衛生研究所といった研究機関、あるいは、先ほど資金調達のお話をしましたが、周辺でサポートする形である金融機関やベンチャーキャピタルといった関係機関の参画、あるいは、先ほど御質問にも出ました大学の参画も考えております。現在、既に幹事会等も行っており、設立準備を進めているところです。

 その数については、想定ですが、大体最初は30者程度の会員数から始めて広げていきたいと考えているところです。

武田委員

 具体的な設立日などは、既に決まっているのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 いずれまた御案内いたしますが、10月の後半を想定しています。日にちは二、三候補があるのですが、10月の後半から月末に、県と市町村の連携シンポジウムを行う方向で今調整しているところです。正確な日にちを申し上げられないことについて、申し訳ありません。

武田委員

 先ほど海外との連携の話も少しさせていただきました。ライフイノベーションセンターの中には、もちろん海外の関係機関もありますが、再生・細胞医療における海外との連携について、どのような取組を今後行っていくのか伺います。

ライフイノベーション担当課長

 再生・細胞医療の産業化に向けた海外関係機関との連携ですが、先ほども御答弁させていただいたとおり、これまで知事自身が海外を訪問する、あるいは我々が訪問するなどして、海外の有力な再生医療の関係機関とネットワークを結んできました。

 これは一例になりますが、イギリスのロンドンにあるセル・セラピー・カタパルトというイギリスの政府機関であり、また世界的にも有名な産業化の組織と、昨年11月に神奈川県は日本の自治体としてはじめて覚書、協力、アライアンスを締結させていただきました。これをきっかけに、セル・セラピー・カタパルトの皆様が日本に来て、セミナーあるいはネットワーキングを開いたり、あるいは日本の企業がイギリスで展開するときの総合連携といったところの調整をさせていただいたりしております。

 ほかにもアメリカ、あるいはスコットランドといったところとも調整を進めておりますので、こういった海外機関と連携しながら、海外の企業が日本に来る、あるいは日本の企業が海外へ行って展開する、こういった民間の市場展開をしていきたいと考えております。

武田委員

 最先端医療の実用化を促進していくという観点で、今後、ライフイノベーションセンターを中心に、県はどのように施策や事業の展開を図っていくのか、県の考え方を伺いたいと思います。

ライフイノベーション担当課長

 今後の展開、あるいは県としての方向性についてですが、この再生・細胞医療は大変新しい分野です。将来有望とされていますが、実用化という点では少し道半ばというところです。

 ポイントとしては、先ほど御質問の中にもありましたベンチャー企業も一つですが、もう一つとして、そのニーズをいかに実用化につなげていくかということで、自立的に実用化につなげていく仕組みをつくり、これを県がサポートできるかといったところがポイントであると考えております。

 ベンチャー企業の育成というところでは、そういった思いの中で、LICの4階にベンチャー支援で長年の実績を持ちます(株)ケイエスピーが入り、ここをベンチャーフロアとして、ベンチャー企業に対するきめ細かな支援、いわゆるハンズオン支援と言われる支援をさせていただいております。こういったことを通じて、少しでも多くのベンチャーが育っていく、事業化に近付いていくといった支援をしてまいりたいと思っております。

 それから、2点目として実用化につなげる企業間の連携の仕組みについて、先ほど申しましたが、業界団体、あるいは産業界と非常に強いパイプを持ちながらやらせていただいておりますので、こういった企業間の連携に神奈川県も間に入りながら、いろいろな材料を組み合わせ、最後に製品として出ていく、治療、技術として出ていく、そして、価値をどんどん高めて生み出していく、こういったバリューチェーンの構築をすることによって、少しでも多くの技術を実用化していきたいと考えているところです。

武田委員

 再生・細胞医療の実用化、産業化について、早期の薬事承認に向けた支援が最も重要かと私は思っています。薬事承認の支援について、県としてどのような取組をしているのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 早期の薬事承認に向けた県の支援ですが、一番大きなものとしては、先ほども申し上げましたが、治験計画のプロトコルづくりの段階での支援です。どれだけの症例数があり、どこから持ってきて、どういう比較をして、どういうデータがあるから、これは有効と言えるのかといったところのプロトコルを、まずつくっていく段階で支援していくということが大変重要であると考えております。これは、逆に企業側から見れば、少しでもコストを下げたいわけですので、極端に言えば、少ない症例数の方がより良いわけです。そのぎりぎりのところはどこなのかといったところを具体的に支援する取組を既に始めております。先ほど御答弁の中で申し上げました、かながわクリニカルリサーチ戦略研究センターといったところを中心に、企業の治験のプロトコルづくりといったところを支援しながら、少しでも実用化に向けた薬事承認が早く進むよう取り組んでまいりたいと考えております。

武田委員

 最後に要望になります。再生・細胞医療は産業として裾野の広さや将来的な市場拡大への期待があるだけでなく、資質としても根本治療が可能な夢のあるものであり、実用化を期待する県民も多いと思います。また、この分野は海外との連携や協力が不可欠であるとも考えますので、是非、国内外にしっかりとしたネットワークを構築し、神奈川県から新しい医療産業の創出に取り組んでいただきたいと思います。

 続いて、未病を改善する取組について、質問をいたします。

 本県では、未病を改善するということで、様々な取組が進められていると思いますので、県民の未病改善の促進、支援の観点から何点か質問をさせていただきたいと思います。

 まず、未病センターの方で取組が進んでいますが、私自身も未病センターカーブス小田原に行ったことがあります。ここへ行って、片足スクワットや腹筋をしたりして、体力や健康についての簡易なチェックをしましたが、私自身、体力年齢が40代で、衝撃を受けました。そこで、これを受けた方の感想や意見などについて伺います。

未病対策担当課長

 未病センターカーブス小田原の方で、私も実は体験させていただきました。日頃、健康のそういったチェックをしていらっしゃらない方が結構いますので、今、武田委員がおっしゃいましたけれども、自分の背・腹筋力がどの程度あるのかということをお聞きして、良いデータが出た方については、日頃から運動しているよという御感想を漏らす方もいらっしゃいます。また、厳しい評価が出た方で前向きな方については、少し運動もしなければいけないのかなという感想を漏らす方もいらっしゃいます。

 いずれにしても、客観的に自分の状態を把握することができるということで、少し新鮮な気持ちになった方はいらっしゃると思います。

武田委員

 未病センターには、健康に関心のある方は行かれると思います。自分の年齢よりも体力測定の年齢が上だった場合や、健康に対しての関心が薄い方に対して、県としてどのように未病センターに結び付けていくのでしょうか。

未病対策担当課長

 私どもも、そこは非常に大きな課題として認識しているところです。未病センター自体は、非常に身近なところで、今言ったような健康関係の測定などができますので、一つは未病センターについて、ある程度皆様にも知っていただく、また、お金もかかりませんので、簡易なチェックをしていただくことによって自分の健康を見つめ直すということもできます。それから、最近、健康新プログラムということで、企業の方々の御協力を得て、ウォーキングなど、柔らかいところから入って、健康に関心を持っていただくということも始めました。そういったことを通じて、日頃、健康に余り関心のない方についても、健康に目を向けていただく形を考えているところです。

武田委員

 昨年6月20日に、未病センターカーブス小田原が設立されて、現在、市町村に九つ、民間に五つの未病センターがあると思います。1年以上たって、現在、14センターある中で、この数字に対して、どういった評価をされているのでしょうか。

未病対策担当課長

 まず、市町村については、物理的な場所の用意といったことで、今の段階でいろいろと不都合が起きているところがありますが、順次、設置が進むようにしております。これについては、徐々にではありますが、増えてくるようにしております。

 民間については、民間業者の御負担の下で、未病の考え方に御理解をいただいてやっていくということで、徐々に理解が広がって、増えてきているところではあります。引き続き、私どもとしては、そのようなことをして、より増えていくようにしたいと考えております。

武田委員

 今後、未病センターはどんどん増えていくようなイメージを持っていますが、今年度、どのくらい未病センターをつくるといった目標や進め方の数字などはありますか。

未病対策担当課長

 具体的な数字という意味では、今年10件程度は増やしたいと考えております。今年初めで10件程度でしたので、一応20件というのが一つの目安かと考えております。

武田委員

 私は、横浜市港北区の選出でありますが、港北区にも未病センターがあります。私、新横浜駅の近くの方に、県は今、未病について頑張っていますと言ったら、何ですか、それはと言われてしまいました。そういった状態です。そういったことも含めて、いつも私が思うのは、横浜市との未病についての連携などは、どのようになっているのかということで、その部分について伺います。

未病対策担当課長

 横浜市に限らず、市町村としっかり連携をとっていくことは重要だと、当然、認識しております。未病の考え等については、折を見て紹介等をさせていただいているところです。

 横浜市については、民間レベルでの未病センターの設置も進んでおりますし、未病サポーター研修ということで、横浜市内で実施して、ある程度好評を頂いているところもあります。そういった民間からの地域レベルでの取組も徐々に広がっていくことにより、横浜市との連携も徐々に深めていけるのではないかと考えております。

武田委員

 横浜市との連携もしっかりと深めていただきたいと思いますし、私も港北区の未病センターを何とか皆様に御活用いただけるよう頑張っていきたいと思います。

 未病センターでは、いろいろと相談に乗っていただけるということですが、この相談というのは、どのような方が対応しているのでしょうか。

 また、未病センターの認証に当たって、相談に対応している方の資格といったものがあるのかどうか、あれば、どうしてその資格を定めているのかなどを教えていただければと思います。

未病対策担当課長

 まず、市町村による未病センターは、保健センターの中に設置されているケースが多くあり、健康づくりに関する相談については、保健師や管理栄養士といった専門職の方が対応しているケースが非常に多くなっております。

 また、民間企業による未病センターについては、現在、薬局や介護事業所、スポーツクラブ等に設置しています。そういったところでは薬剤師や理学療法士、健康運動指導士といった方が対応されているケースが非常に多くなっています。

 認証に当たって、相談を担当する方の資格要件については定めていません。未病の取組に共感する企業、団体、市町村といったところの主体的な取組について、県が認証するといったことを行っております。できるだけ幅広く設置を進めていただくということで、特段、資格要件を設けていないという状況にあります。

細谷委員

 関連でお聞きしたいことがあります。未病は本当に大事な部分で、私もよく理解しております。私もちょうど3年前ですが、脳梗塞を患いましたので、病気の怖さ、また健康な体でいなければいけないのはよく分かっています。未病センターの話もありましたが、たしか2年前だったかと思いますが、未病外来を相模原協同病院で開設してもらったということがあったかと思います。そして、これから未病外来ということで、相談する先生もどんどん増えていくのだろうと思っていたのですが、今いろいろ話を聞いてみると、なかなか増えていないような状況であります。あるいは、神奈川県の医師会や歯科医師会、薬剤師会といった人たちの未病に対する姿勢というか取組がもっとしっかりと浸透するなり、協力体制をとることによって、未病センターも更に増えてきてしかるべきではないのかなと、逆に私はそう思っているのです。分かる範囲で結構ですので、県の歯科医師会や医師会、あるいは地域の医師会などの未病に対する現在の受け取り方というか、反応は、どのような状況なのか教えてください。

健康増進課長

 未病の取組についてですが、健康と病気の間の状況をできるだけ健康の方に近付けるという取組です。委員御指摘のとおり、当初、未病を治すという考え方の中で、例えば、病気を治すという部分と未病という部分とは、どう違うのかという御指摘も中にはあったところです。私どもの方で様々な関係団体の方々に説明をするなり、また、未病を改善するという形でより皆様に理解しやすいような形で普及をさせていただく中で、医師会、それから歯科医師会、関係団体の方々にも徐々に御理解をいただいています。今後、私どもとしては、この未病改善に関して、委員のおっしゃるように、未病センターや未病の取組の部分を、県内に広がるように努めてまいりたいと考えております。

細谷委員

 全くそのとおりだと思います。たまたま私もその未病外来を扱っている相模原協同病院に行ったことがあり、院長と親しくさせていただいているのですが、未病外来はどうですかと話をしたら、ぼちぼちですよ、ということで話を頂いたのです。未病外来の目的の一つとして、その院長が言うことには、日頃、生活をしていながら、やる気が出ない、食欲がない、元気がない、熱っぽい、体がだるいなど、そういった方たちを対象に、未病外来で一度相談をしてくださいというのが、未病外来の本来の姿らしいのです。そこで話をして、もし具合が悪そうな状況であれば、そこで診察をするなり、いろいろ手当をするということだと思っているのです。今、答弁していただきましたが、どちらにしても、医師会や歯科医師会や薬剤師会といった3師会の人たちに理解をいただいて、病気にならない体をつくりましょうという形で、一枚岩にならないといけないと思っています。知事が提唱している未病の改善は、すばらしいことだと私は思っていますので、そういった部分もしっかりとこれからいろいろなところに浸透させていかなければいけないと思います。中には、未病、冗談じゃないよというドクターも多分いるかもしれません。確かに、未病、未病なんて言っているんじゃないよ、ということを私も言われたことがありますので、全員が全員賛成ではないと私も思っています。その辺は、医師会や歯科医師会の方にも粘り強く話をしながら、しっかりと裾野を広げていっていただきたいということをお願いしたいと思います。

武田委員

 次に、未病サポーターの研修について伺いたいと思います。受講者の年齢や性別などは、どのような状況なのでしょうか、また、受講者の研修内容についても併せて伺いたいと思います。

未病対策担当課長

 まず、未病サポーター研修の受講者の年齢ですが、アンケートに回答された方のうち、60歳代の方が約32%で一番多く、次が70歳代で約25%となっております。したがいまして、60歳代以上の方の割合が全体の6割を超えているという状況です。

 また、性別については、アンケートに回答された方のうち、男性が約33%、女性が約67%という状況です。

 次に、研修内容についてですが、講義60分、実技60分で、合計120分の取組となっております。具体的には、未病の概念や健康寿命を縮めるリスク、また生活習慣改善の大切さ、それからその具体的なポイントといったものについて講義を行っております。実技については、研修修了後の日常生活で実践できるようなコグニサイズや、お口の健口体操、それから健康予防体操といったものを実際に体験していただいているところです。

武田委員

 未病サポーター養成研修を受けた方は現在どのくらいで、また、年度内の目標数値などもあれば、教えてください。

未病対策担当課長

 平成27年度に研修会を58回ほど実施し、約2,900名の方に受けていただいております。本年度については、計画では2,400名程度を予定しているところです。

武田委員

 これは、予想以上にたくさんの方が受けられているという認識でよろしいでしょうか。要するに、去年が2,900名で、今年の目標が2,400名ということなので、これは既に人気があるという認識でよろしいのでしょうか。

未病対策担当課長

 地域で実際に実施している中で、いろいろな地域の自治会などからは、結構関心があるという声が寄せられておりますので、おおむね好調だと認識しております。

武田委員

 未病サポーターについてですが、神奈川県が最も力を入れている地域はどちらになりますか。

未病対策担当課長

 特に地域的に、どこがということはないです。

武田委員

 わかりました。神奈川県全体ということで理解しました。

 最後に、県が進めようとしている先駆的な取組として、マイME-BYOカルテなどがありますが、普及に際して、未病サポーターを活用することができないのかどうか、伺います。

未病対策担当課長

 マイME-BYOカルテなど、新しいことを普及していくためには、まず、内容をしっかり理解していただいて、実際に体験していただくことが必要であると考えております。特に、研修受講者の皆様は、先ほど申し上げましたとおり、60歳以上の方が多く、スマホを使ったマイME-BYOカルテといったものについて、ややハードルが高いといったことも想定されます。

 そこで、未病サポーターのフォローアップ的な研修などによる対応が可能かどうか、今後、検討してまいりたいと考えております。

武田委員

 最後に、要望になります。いろいろと御答弁いただきましたが、県民の方が未病改善を実践していくためには、未病センターや未病サポーターの取組が重要であると思います。いずれも増加傾向であるのかなと思いますので、量の面とそして質の面と一層の充実を図っていただいて、未病に対して結果を出していただければと思います。

 続いて、ヘルスケアICTについて、質問させていただきたいと思います。

 ヘルスケアICTの中心となるものは、県民個人自身の健康情報等を見える化するマイME-BYOカルテだと思います。このマイME-BYOカルテについて、何点か質問をさせていただきたいと思います。

 まず、県としてマイME-BYOカルテを実施する前に、今年の2月か3月に健康情報、未病の状態を見える化するヘルスケアICTモデル事業の参加者を募集したかと思います。モデル事業として、ファルモお薬手帳アプリを利用し参加を募集した事業があるかと思います。このモデル事業を実施し、県としてどのような知見を得られたのか伺います。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 モデル事業を2月、3月の年度末に実施したわけですが、これは民間のアプリケーションとマイME-BYOカルテのフラットフォームを技術的にまずつなぐことができるかどうかという実証です。結果的には、うまくつなぐことができたということで、知見を得られたところです。また、そういったアプリケーションを使うことで、使った方の行動変容を促すことができたかどうかということについても、委託事業を通して検証結果を頂いているところです。

武田委員

 検証結果はある程度得られているということですが、県民の関心度はどれくらいあるのか、知りたいと思います。例えば、モニターとして200名の募集人数となっているわけですが、充足率というか、大体どれくらいの方が参加されたのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 正に募集人員そのままの数字の方に参加していただいているというところです。

武田委員

 いろいろな方々が御参加されたと思いますが、このヘルスケアICTのアプリケーションからマイME-BYOカルテを利用することで、県民や企業にどのようなメリットがあるのか、確認の意味で伺います。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 まず、県民については、このマイME-BYOカルテを使うことで個人の健康情報を一覧で見ることができるということで、個人の健康管理に役立てることができます。また、災害時、お薬手帳がなくなったときにも、このマイME-BYOカルテを通じて、お薬情報やアレルギーの情報を避難所等でも見ることができるということで、安心・安全につながるということがあります。

 また、企業については、別途私どもが取り組んでいますCHO構想の推進、健康経営の中で、マイME-BYOカルテを健康管理のツールとして使っていただくことで活用していただければと思っております。

 さらには、将来的になりますが、このマイME-BYOカルテを通じて健康情報が蓄積されていけば、当然、ビッグデータ化することになります。そういった場合に、投薬や医療機器開発、また様々な研究開発といったものにも御活用いただけるような案等も考えております。

武田委員

 確認ですが、マイME-BYOカルテは、いつからスタートしたのか、また、現在の登録者数についても教えてください。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 始まったのは今年の3月で、10月4日現在で4,203名の方に登録していただいているところです。

武田委員

 これはたしか数値目標があったかと思います。この数値目標について教えてください。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 マイME-BYOカルテについては、本年度の目標が1万人で、平成29年度が5万人、平成30年度が50万人、平成32年度には100万人という目標を設定させていただいております。

武田委員

 この目標数値についてですが、平成32年度までに100万人というのは相当な数だと思います。これに向けて、今、県で努力していること、啓発していることがありましたら、教えてください。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 100万人というのは、かなり大きな数です。マイME-BYOカルテは、もともとはアレルギー情報や投薬情報を蓄積していこうというものでしたが、それだけではなく、いろいろな活用方法がないとインセンティブが生まれてこないということがあります。

 まず一つは、民間のアプリケーションと連携をすることによって、マイME-BYOカルテに自動で情報が入ってくるという仕組みをつくること、それから、社会的、もしくは地域的な問題を解決するために、これが使えないかということで、例えば、災害対応の際にも、このマイME-BYOカルテが使えないかということ、さらには、今回、報告させていただいておりますが、電子母子手帳という形で、子供のときから健康情報を蓄積することができないかということ、こういった様々な使い方ができないかということで、これからも検討を続けて、100万人を目指して頑張ってまいりたいと思っております。

武田委員

 災害時の活用や電子母子手帳との連携について答弁されましたが、マイME-BYOカルテの資料を見ると、今後、生活習慣関連、食生活関連、運動関連といった様々なアプリと連携されていくということになっております。今後、いつ生活習慣関連のアプリをつくるのか、そういったスケジュール的なものは、あるのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 はっきりと、このアプリについては、この年度にやるといったことは決まっておりません。ただ、委員御指摘のようなアプリケーションといったものと連携が図れるのかどうか、また、技術的なところも含めて、業者との連携体制を本当に築けるかどうかといったことを中心に今検討を進めているところです。これは、徐々に実現してまいりたいと思っております。

武田委員

 様々なアプリを使うことによって、個人情報を扱うことになると思いますが、個人情報の保護の観点で、対応は安全なのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 まず、個人情報について、法令等が定めるガイドラインを遵守することは必須です。そこで、アクセスログの監視や、暗号化通信などにより、情報漏えいに対する十分なセキュリティー対策を行っているところです。また、個人情報保護条例等に従い、管理をして、目的外にはもちろん使用はいたしません。また、災害時などを除いて、御本人や、許可をされた御家族以外の方の同意なく、この情報を閲覧することはありません。

 具体的な対策としては、個人情報の保護やネットセキュリティーといったものに専門的な知見がある方々、それから事業者、それから私どもヘルスケアの職員がプロジェクトチームをつくり、個人情報の保護やセキュリティーについて、万全の取組を行っているところです。そういった中で、利用者個人、アプリベンダー、それからシステムの運用を行う者ごとに、適切な個人情報の保護に係る規定や、ネットワークに係るセキュリティーポリシーを整備し、個人情報の取扱いに係る体制を整えて、実施をしているところです。

武田委員

 マイME-BYOカルテを使用されている方が亡くなった場合、このカルテはどのように保存されるのでしょうか、それとも消去されるのでしょうか。この取扱いについて伺います。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 まだ事例はないようですが、今のところシステム上は、本人が消さない限り記録は残るということになっております。

武田委員

 自分自身のマイME-BYOカルテをつくっても、しばらくの間、放置状態になるカルテもたくさん増えてくると思います。そういったカルテについては、県としてどのように整理していくのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 先ほど申し上げましたが、災害対応時のお薬情報やアレルギー情報は、我々としては大変重要だと思っておりますので、メンテナンスといいますか、自分で更新をしなくても、その情報がシステムに残ることによって、有効に使うことができると思っております。

武田委員

 先ほども伺いましたが、マイME-BYOカルテの普及ということで、平成32年度の100万人の目標に向けて、どのように普及していくのか、再度御答弁をお願いします。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 マイME-BYOカルテは、個人の健康管理だけではなく、行政、それから企業等でもいろいろ活用を図って、利用者の拡大につなげてまいりたいと思います。

 まず、行政については、先ほど申しましたように、電子母子手帳といった取組、それから災害時の活用といったものを通して、県民の方々の役に立てるようなものにしていきたいと思っております。

 また、企業については、CHO構想、健康経営の中で、このマイME-BYOカルテをツールとして活用していただきたいと思っております。

 また、民間事業者とのアプリケーションの連携も進めて、加速度的にこの普及をしてまいりたいと思っているところです。

武田委員

 もう一問質問させていただきます。電子母子手帳と現在の母子手帳とのすみ分けについてですが、現在ある紙ベースの母子手帳は、クーポン券など、いろいろなものが付いていると思います。電子母子手帳についても、そういったクーポン券などといったものを、今後付ける予定があるのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 現状、クーポン券は付いておりません。ただ、今後のインセンティブの在り方としては、検討項目として考えているところです。

武田委員

 是非御検討していただいて、良い方向に決めていただければと思います。

 最後に要望になります。このマイME-BYOカルテは、個人の健康管理だけでなく、行政や地域の課題解決にも有効なツールだと考えますが、やはり個人情報の取扱いなどは、しっかりとセキュリティー対策をしていただきたいと思います。また、市町村をはじめとした関係団体としっかりと連携していただいて、より一層の普及拡大を図っていただくことを要望します。

 続きまして、異分野融合研究について、質問させていただきたいと思います。

 川崎市殿町地区がリサーチコンプレックス推進プログラムの拠点として決定し、東日本で唯一、医療ヘルスケアの研究開発の事業化の加速が期待できると伺っております。

 まず、このリサーチコンプレックス推進プログラムの意味を教えてください。

ライフイノベーション担当課長

 資料記載のリサーチコンプレックス推進プログラムについては、文部科学省が所管する団体である国立研究開発法人科学技術振興機構、いわゆるJSTと呼ばれる団体の事業です。

 資料には注釈として、この事業を、地域に集積する産・学・官・金、金は金融機関でありますが、この各機関が、国内外の異分野融合による最先端の研究開発、成果の事業化、人材育成を一体的かつ統合的に展開する事業と書かせていただいております。要は、日本の中で2箇所から3箇所を募集して指定し、その地域に研究開発の機能、事業化になるところを集めて、そして人が育成されていく、そういった循環が生まれていく拠点を日本全体に2箇所から3箇所つくっていきましょうという事業と考えております。

 それから、始まったのが平成27年度で、平成27年度から5年間、財政的な支援をします。この支援の規模が、最大で年間7億円という事業です。

武田委員

 先ほども申し上げたとおり、横文字だらけで、よく分からなくなってしまいますが、神奈川県として、このリサーチコンプレックス推進プログラムについて、どのような取組をしてきたのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 これまでの取組ですが、県では殿町地区をもともと国際的なイノベーションの推進拠点とすることを目指して、このリサーチコンプレックス推進プログラムを活用しようということで、地元の川崎市とも調整しながら、中核機関として、最終的に慶應義塾大学に担っていただくことになりました。

 そして、慶應義塾大学が本プログラムの中核機関を担う中、昨年、平成27年の9月にまず計画を申請し、提案したところです。この提案は、審査の結果、フィージビリティスタディ採択とJSTは言っておりますが、11月にいわゆる暫定採択の形で、採択されました。

 その後、川崎市、慶應義塾大学等と更に協力しながら、例えば川崎市は、ホストの面でのまちづくりの取組を進め、県は、(公財)神奈川科学技術アカデミーを中心とする科学技術政策の長い蓄積がありましたので、そういったところのノウハウを生かしてプロジェクトをつくることを主にしていきました。こういったことをしながら、本採択に向けた再申請を8月の末に行ったところです。

 こういったことを踏まえて、今般、先ほども説明させていただいたとおり、9月29日に審査結果が出て、晴れて本採択となりました。

 こういった経過、また神奈川県の取組となっております。

武田委員

 リサーチコンプレックス推進プログラムは、産・学・官などが融合して研究するということで伺いましたが、具体的に、どのような分野で、どのような融合研究が行われる予定なのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 このプログラムで取り組む分野について、計画では四つの分野を想定しております。

 申請書の書き方が難しいので、簡単に申し上げさせていただきますと、まず一つ目が、分子やナノ医療のナノ分野、二つ目が、再生・細胞医療など実験動物の分野、三つ目が、ヘルスケアオペレーションの分野、四つ目がロボット技術と医療機器、こういった分野で計画を出しております。

 主な取組について、一例を申し上げますと、先ほど融合研究と申し上げましたが、こういった異分野がどんどん融合していく研究をプロデュースしていく中で、例えばロボットや医療機器と再生医療の融合ということで、慶應義塾大学とロボットスーツHALで有名なCYBERDYNE(株)がコラボレーションして、再生医療で神経を治療し、ロボットスーツHALを使って、機能回復をしていこうといった融合研究が行われる予定となっております。

武田委員

 様々な融合研究をされているということですが、異分野融合研究については、(公財)神奈川科学技術アカデミーや県内の大学等も参画していると思います。その実態、内容について、伺いたいと思います。

ライフイノベーション担当課長

 委員がおっしゃったとおり、この異分野融合研究には(公財)神奈川科学技術アカデミーや、県内の大学も参画しております。

 具体的には、先ほどの慶應義塾大学のほかに、横浜市立大学、あるいは横浜国立大学といったところが参画しております。

 具体例を一つ挙げさせていただきますと、(公財)神奈川科学技術アカデミーが取り組んでいるプロジェクトの中で、力の触覚と書いて力触覚という技術があります。これは、ロボットが握ったりする力の加減を全部コントロールする、人間と同じように、温かい、冷たい、強い、弱いをコントロールする技術です。こういった技術を横浜市立大学、あるいは横浜国立大学、慶應義塾大学等と連携して、医療分野に役立てていこうといった研究が行われる予定となっております。

武田委員

 今後、ヘルスケア・ニューフロンティアの推進に当たって、県はリサーチコンプレックス推進プログラムをどのように活用していくのか、県の考え方を伺いたいと思います。

ライフイノベーション担当課長

 もともとこの殿町地域というのは、非常にライフサイエンス産業の集積も進み、また羽田空港にも近く、地域のポテンシャルも非常に高い地域です。

 今回、全国で2箇所から3箇所に集中的に支援を与えて、研究だけではなく、融合、事業化し、出口に向かっていく、また新しい人材が流入していく、こういった流れを起こしたいプログラムということで、我々もこのプログラムには、非常に期待しているところです。

 今後、地元の川崎市や、先ほど申しました中核機関である慶應義塾大学、また、研究開発を担う横浜市立大学、横浜国立大学といった大学、あるいは研究機関と密接に連携し、新たな技術の実用化等に向けて、またこのプログラムが目指す成果の実現に向けて、積極的に取り組んでまいりたいと考えているところです。

武田委員

 最後に要望になります。このリサーチコンプレックス推進プログラムは非常に分かりにくいと思うので、もう少し分かりやすい形で、県民の方に普及啓発をお願いしたいと思います。そして、関係機関と協力しながら、これらの取組を強化していただきたいと思います。



(休憩 午前11時55分  再開 午後1時)



川崎委員

 まず、WHOとの連携についてお尋ねしたいと思います。

 先般の代表質問において、我が会派のしきだ議員がこのWHOに関連して質問させていただいたところであります。それに関連して、何点かお伺いしたいと思います。

 まず、WHOに県職員を派遣する予定だと伺っております。WHOは、世界の保健医療政策に大変大きな影響を及ぼしているところだと認識していますが、改めて、WHOという機関の役割を説明していただくとともに、今まで神奈川県がWHOとどういった連携をしてきたのか、お伺いいたします。

国際的医療人材担当課長

 WHO、世界保健機関は、人間の健康を基本的人権の一つと捉えて、その達成を目的として、国際連合の専門機関として設立されております。

 その役割は、感染症をはじめとした疾病対策や、医療、医薬品を、途上国を含め、国際的に適正に普及させる、さらには、国際疾病分類という死因や疾病の国際的な統計基準といったものの作成など、国際基準の設定等の業務を担っています。

 これまでの県との連携については、知事が一昨年、WHOの本部であるスイスジュネーブを訪問し、ヘルスケア・ニューフロンティアの取組を紹介するとともに、取組を進めるに当たって、県との連携や方策についても、いろいろと意見交換をさせていただいたところです。それ以降、シンポジウムの開催等の取組を具体的に進めていったところです。

川崎委員

 単純に、WHOに職員を派遣されるというのはすごいと思いました。都道府県などで、今までこういった形で、WHOと連携をしたことがない、正に神奈川県が他に先駆けてパイプをつくったという認識でよろしいのでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 日本国内の自治体としては、初の取組といいますか、試みといいますか、そういう中での職員派遣です。世界的に見た場合、いわゆる日本の自治体と同じようなレベルの行政体から職員が派遣されたかどうかということについては確認していません。

川崎委員

 神奈川県とWHOがこういった形で連携をとるようになったことについては、ひとえに知事の人脈の賜物なのかもしれませんが、WHOと関係を持つに至った経緯を差し支えなければ教えてもらえますか。

国際的医療人材担当課長

 先ほども申し上げましたが、2年前に知事が初めてスイスジュネーブのWHO本部を訪問させていただき、ヘルスケア・ニューフロンティアの取組を紹介し、そしてまたいろいろと意見交換をさせていただきました。そういった話合いを踏まえて、その翌年のたしか2月頃に、ヘルスケア・ニューフロンティア推進本部の職員がWHOの本部へ行き、具体的な話合い等をさせていただいております。その後また、昨年、知事が改めて本部を直接訪問し、意見交換をさせていただきました。その合い間を縫って、事務方といいますか、私どもの方でいろいろと調整をさせていただいた結果、こういった具体の職員派遣につながったということで認識しております。

川崎委員

 WHOに職員を派遣する人数、期間についてお伺いします。

国際的医療人材担当課長

 人数は1名です。期間については2年間を予定しております。

川崎委員

 具体的に、行かれる方の身分はどうなるのでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 WHOに派遣されますと、WHOの職員としての身分と同時に、県職員としての身分も合わせ持つ形になります。

川崎委員

 この方は、WHOの高齢化部門に派遣されるということだと思いますが、WHOが進めている高齢化対策と県の未病の取組の方向性は合っているのでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 県の未病とWHOの高齢化対策の方向性ということですが、そもそもWHOの高齢化対策は、いわゆるヘルシーエイジング、健康な高齢化というコンセプトに基づいて取組を進めているところです。このコンセプトは、高齢になっても生活機能を維持するためには、各個人が自己管理を行うことが不可欠という考え方です。また、県の未病コンセプトは、一人一人が日頃から未病の改善に取り組むことで、健康寿命の延伸を目指すということです。健康に配慮した行動変容を目指すという点においては、WHOの高齢化対策と県の未病コンセプトは、方向性は合致しているものと考えております。

川崎委員

 WHOのコンセプトであるヘルシーエイジングは、県の未病対策と方向性は一致しているということですが、派遣によって本県が得られるメリットについて、どのようなものが考えられるのか確認させてください。

国際的医療人材担当課長

 職員派遣によるメリットについてですが、まず、WHOに集積される世界各国からの幅広い知見を、県のヘルスケア・ニューフロンティアの取組に、具体に生かしていくということが挙げられます。また、派遣職員が各国の専門家とネットワークを構築することにより、平成31年に設立予定のメディカル・イノベーションスクールを世界に広く紹介するとともに、スクールの講師、あるいは学生となり得る優れた人材を引き付けるというメリットも考えられると思います。さらには、WHOの高齢化対策のビジョンに、今回の未病コンセプトといったものを反映させ、世界に発信していくことで、県内のヘルスケア関連企業の海外展開を後押しするといった効果も考えられるかと思います。

川崎委員

 派遣することによって得られた成果を、県民の利益としてフィードバックしていただくことが大切になってくると思います。また、人脈の構築などは、私もすごく大切なことだと思っております。

 2年後の派遣終了後、神奈川県に帰ってきた方は、どういったことに従事されるのでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 派遣終了後、県に戻ってこられてからは、派遣中にWHOで培った知見、あるいは、今委員がおっしゃったネットワークといったものを最大限に生かしていただいて、県の政策の企画、立案といった重要な役割を担っていただくことを考えております。また、WHOで蓄積した知見を、例えば県内のセミナー、あるいはシンポジウム、研修などの講師として、県民の方々や県の他の職員に広めていくといった役割を担っていただくことも考えております。

川崎委員

 この取組は、本当にすごいと思います。1回で終わらせないで、今後、何度も何度も派遣という形で続けていただきたいなと思っておりますが、逆にWHOから神奈川県に来てもらうというのは、考えられないのでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 人的交流という話であろうかと思いますが、いろいろと意見交換をさせていただいた中で、人的交流も話題に出たところです。今回については、一旦は県の方からWHOに人材を派遣してということになっており、今後またそういった派遣の状況等も見定めて、その可能性も必要があれば検討していきたいと考えております。

細谷委員

 関連で伺います。WHOとの連携は分かりましたが、WHOの未病に対する取組というか、理解度というのは、どの程度あるのでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 今回、職員を派遣する先の高齢化部門のグループ職員には、知事がプレゼンをして説明し、また、私どももいろいろと話をさせていただいております。

 その理解度ということですが、例えば、昨年度、未病サミットにおいて、高齢化部門の幹部の方が参加されて、県の未病コンセプトに対して、積極的に評価していただき、意見も述べていただいております。そしてまた、つい先だって開かれたG7神戸保健大臣会合の公式イベントにおいて、WHOの代表者が県の未病の取組を紹介したということもありますので、一定の理解が得られていると受け止めております。

細谷委員

 分かりました。ありがとうございます。

 WHOでも未病という読み方を多分されているのだろうと思いますが、WHOでこの未病の取組をこれから広めていっていただきたいというのが、県の考えだと思っています。この可能性は、どの程度ぐらいあるのでしょうか、取り組んでいただけそうな感じですか。

国際的医療人材担当課長

 WHOを通じて世界のネットワークを使って広めていくためには、まず、日本からの取組の状況においてもそうですが、未病のエビデンスといいますか、その辺をしっかりと確立していく必要があろうかと思います。そういったことが確立することで、世界的にもいろいろと理解が進み、広まっていく可能性は大いにあろうかと思います。

細谷委員

 どちらにしても、先ほども話しましたように、海外の企業にも広めていかなければいけないという部分はもちろんあると思います。あるいは、海外のドクターにも理解してもらって、認めていただかなければいけないという部分もあると思います。そういったことを、派遣される職員は、説明を受けながら開拓していくのだろうと思っています。そういった部分で、多分御苦労はあるのだろうと思いますが、そういった理解でよろしいのでしょうか、どんどん広げていっていただけるということで、理解してよろしいでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 私どもは、その思いで、今回職員を派遣するわけであり、今後、取組を進めていくところです。

細谷委員

 分かりました。

川崎委員

 このWHOへの職員派遣の取組は、すばらしいことであると思いますので、是非知見や人脈といったネットワークの構築という点に力を入れて取り組んでいただきたいと思います。そして、WHOとのパイプを太くしていただいて、向こうからの人材交流なども今後進めていっていただきたいと要望します。

 続いて、メディカル・イノベーションスクールについて、何点かお尋ねしたいと思います。

 まず、確認の意味も含めて、このメディカル・イノベーションスクールの概要について説明をお願いします。

メディカル・イノベーションスクール設置準備担当課長

 このメディカル・イノベーションスクールは、圧倒的なスピードで進展する超高齢社会を乗り越えるために、社会システムや技術の確信を起こすことができる国際的な医療人材を養成する機関です。具体的には、平成31年を目どに、県立保健福祉大学に大学院公衆衛生学研究科、公衆衛生学専攻を設置する予定としております。このスクールは、産・官・学の参画を得て、国内外の教員、それから学生を結集することで、新しいヘルスケア分野を切り開く、世界に類がない教育研究拠点となることを目指しております。

川崎委員

 このメディカル・イノベーションスクールで人材を募集して入ってこられた方々を、具体的にどういった人材に育てようと考えているのか、教えていただきたいと思います。

メディカル・イノベーションスクール設置準備担当課長

 新設するメディカル・イノベーションスクールでは、国内外の研究機関と連携し、未病に関するエビデンスの構築に向けた研究を進めることで、未病を科学的に解明し、世界に発信する人材を養成してまいります。また、最新の医薬品などの安全性や有効性の科学的評価、それからICT、ロボティックスなどの専門的知識を有し、最先端医療、最新技術を担う様々な分野の人材も養成していきたいと考えております。

川崎委員

 このメディカル・イノベーションスクールで育った人材が、世界で活躍してもらえる、あるいは、先ほどもWHOの質疑の中でも何度か言いましたが、神奈川県にいかに還元できるかといった視点が非常に重要かと思います。

 そこで、育った人材はどういった分野で活躍してもらいたいのか、あるいは活躍されることを想定されているのか、教えてください。

メディカル・イノベーションスクール設置準備担当課長

 これから設置をいたしますので、まだ想定ではありますが、修了生の進路については、現時点では、例えば研究機関で世界最先端の研究やレギュラトリーサイエンスなどの新しい分野を担う研究人材、または医療機関などにおいて新しい視点で医療や医療製品の開発などを担う人材、さらには養成機関などで社会システムの課題解決のために政策立案をし、実現を担う人材などを想定しているところです。

川崎委員

 それこそ先ほどの話ではありませんが、WHOでもパイプが太くなればなるほど、メディカル・イノベーションスクールと人材交流したいということも将来考えられるわけですから、そういったところでも非常に有意義だと思います。

 人材育成の効果を高めるためには、カリキュラムや教員といった人材が大切だと思います。この指導者の選定などに関して、今現在、どういった方を考えていらっしゃるのでしょうか。

メディカル・イノベーションスクール設置準備担当課長

 今、委員がおっしゃったカリキュラムや教員の選定については、当然、重要な要素になってくると思います。県庁の中では、そういったカリキュラムの開拓や検討を行う人材が不足しておりますので、外部有識者に参集していただいて、設置検討委員会を設置し、カリキュラムや教員の選定などといった具体的な内容を、検討していただくことを考えております。そういった中で、こういったカリキュラムには、このような先生が必要といったことを議論していただきながら、人選を進めていきたいと考えているところです。

川崎委員

 今、御答弁いただいた中で伺った設置検討委員会について、設置目的や具体的な内容を教えていただきたいと思います。

メディカル・イノベーションスクール設置準備担当課長

 設置目的については、先ほど御答弁させていただきましたが、やはり県庁の中でそういった専門的な議論を行う人材が不足しておりますので、外部の学識経験者、それから産業界の方々などが参画して、検討していただきたいというところです。

 具体的な検討内容については、教育内容、研究のこと、先生の人選などといったメディカル・イノベーションスクールに関する様々なことについて議論をしていただくことを考えております。

川崎委員

 設置検討委員会には、外部の学識経験者や産業界の方々にお入りいただくことを想定しているということは分かりましたが、その方々には、どういった役割を期待していらっしゃるのか伺います。

メディカル・イノベーションスクール設置準備担当課長

 まず、学識経験者については、メディカル・イノベーションスクールの公衆衛生分野などにおける教育課程のカリキュラム設定や、授業の履修指導方法、また、カリキュラム編成の仕組みということで、1年生に何を教えるか、2年生に何を教えるかといった具体的なことについて、議論していただきたいと考えているところです。また、先ほど御答弁させていただきましたWHOなどの国際機関との連携方法などについて議論していただきたいと考えているところです。

 次に、産業界の委員には、今、産業界にどのような人材が求められているのか、そういった人材を育成していくためには、どのような教育が必要なのかといった視点で議論していただきたいと考えているところです。

川崎委員

 平成31年に開設を目指しているということで、優秀な人材を集めて、世界に羽ばたかせていくために、委員会でいろいろなことを議論していただきたいと思います。カリキュラム内容や指導者の選定などは、本当に十分な議論をしていただいて、内容の充実につなげていただきたいと要望させていただきます。

 続いて、5ページ以降に記載されている特区について、何点かお尋ねしたいと思います。

 ヘルスケア・ニューフロンティアの実現には、認定された三つの特区の活用が必要であると知事はおっしゃっていました。この三つの特区をどのように活用しているのか、確認の意味で教えてください。

特区連携担当課長

 県では、超高齢社会を乗り越えるために、ヘルスケア・ニューフロンティアの実現に向けて全力を挙げて取り組んでいるところです。そうした中で、三つの特区のうち国家戦略特区では、主に規制緩和を、京浜臨海部の総合特区では、それに加えて税制や財政、金融の支援措置も活用しながら、プレイヤーである県内企業の方々が活用しやすい環境を整えているところです。ちなみに、さがみロボット産業特区も総合特区の一つで、こちらについては、産業労働局の所管になります。ヘルスケア・ニューフロンティアの取組を一層推進するためのツール、加速装置として今後引き続き、特区の制度を最大限活用していきたいと考えております。

川崎委員

 国家戦略特区や京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区など、特区はいろいろあると思いますが、それらの違いを、確認の意味で簡潔に教えてください。

特区連携担当課長

 国家戦略特区と総合特区の違いについてですが、国が区域を決定するということでは両方とも同じになります。一言で申し上げますと、総合特区がボトムアップ型の特区であるのに対して、国家戦略特区はトップダウン型の特区であると言えると思います。

 例えば、規制緩和の特例措置を受けようとした場合、総合特区ですと、規制を所管する国の関係省庁に提案し、個別に一から調整をしていく必要があります。規制緩和ができるかどうかは、結果として本当に分からないという状態です。

 これに対して、国家戦略特区ですと、あらかじめこういう規制緩和ができますということが法令上明示されており、いわゆるメニューに載っているという状態になっています。その中から、活用する規制緩和項目を選定して調整を行うようになっており、より強力な実行体制を備えることで、着実かつ迅速に特例措置を受けることが可能ということです。

川崎委員

 簡単に言うと、国家戦略特区はトップダウン型ということで、ある程度国の方がメニューを用意し、こうやるから自治体の方々やってねという感じであって、一方、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区はボトムアップ型ということで、地域の方から国に提案し、こういったのをやりたいのだけれども、やらせてもらえますかみたいなイメージでよろしいですか。

特区連携担当課長

 そういうようなことでよろしいと思います。

 特に、総合特区の方は、正に地域のチャレンジを規制や税制、財政といったいろいろな形で総合的に支援していこうという取組です。

川崎委員

 それでは、国家戦略特区の方についてお伺いします。

 特区に指定されて、2年余りが経過したところであり、この前、神奈川県が実現した規制緩和について記載がありました。この規制緩和の実現を通じて、どういった成果が、これまでもたらされたのか、教えてください。

特区連携担当課長

 これまでの具体的な成果として、病床規制の特例の規制緩和を活用した、川崎市に所在する(医)葵会のAOI国際病院では、今年から最先端医療の提供が実際に始まっています。

 また、保育士の増加のために、年間2回の保育士試験を実施しました。これは地域限定保育士試験の実施により、昨年度2回目の試験が行われ、1,330名の合格者を輩出し、待機児童解消の担い手となる保育士の増加がもたらされたところです。

 このほか、海外からの外国人家事支援人材を活用するということで、入国在留を可能とする規制緩和の活用により、今後、年間七、八十人の受入れが見込まれているところです。こういった方が家事支援を行うことにより、女性の活躍推進が図られるとともに、中長期的には、経済成長を支えていただくことが期待できるといったことが挙げられます。

川崎委員

 御答弁いただいた保育士試験や最先端医療、外国人家事支援などについて、神奈川県が全国に先駆けて積極的に取り組まれていることは、承知しております。そういった中で、メニュー以外に、今後、神奈川県が活用できるのではないかと見込んでいるようなものは、今現在ありますか。

特区連携担当課長

 規制改革メニュー以外の部分でも、私どもとしては、新たな規制改革事項を提案していこうという考えを持っており、国に対して随時これまでも10項目以上の提案をしているところです。

川崎委員

 教えていただける範囲で構いませんので、この10項目というのは、どういったものがあるのでしょうか。

特区連携担当課長

 CHO構想の加速化ということで、例えば、健康に積極的な方とそうでない方で、保険料を差別化する。また、分かりやすいところでは、自己採血によるセルフメディケーションといいまして、最近、ドラッグストアでも自分で採血することで、健康のデータが分かるようになってきていますが、この検査項目、実際には8項目に限定されていますが、そういった限定されている検査項目を撤廃する。あるいは、医療ロボット市場の拡大普及ということで、最近も認められてきた医療ロボットを使ってのリハビリ治療については、いわゆる医療施設でないとできません。例えば、フィットネスクラブなどの医療施設以外で、きちんと設備があったとしても、このリハビリ治療ができません。この辺のところを医師の指導の下で、医療施設以外のところでもできるようにしませんかなどいったことを提案しているところです。

川崎委員

 次に、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区についてお伺いします。

 こちらの方で進めてきた取組として、どのようなものがあるのか、教えてください。

特区連携担当課長

 京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区においては、この5年間、医薬品、医療機器の開発、製造と健康関連産業の創出ということで取り組んできたところです。

 県の取組の具体的なものとしては、次世代の医療として高い成長が見込まれる再生・細胞医療分野の産業化の拠点として、ライフイノベーションセンターを整備するに当たって、特区の財政支援を活用し、今年、供用が開始されたところです。

 また、京浜特区は横浜市、川崎市と一緒になって進めております。全体的な取組として、ヒトiPS細胞を活用し、新薬開発や再生医療に有益なヒト細胞臓器を、新たに製造するための細胞操作技術の開発などが進められております。

 さらには、医療機器の創出ということで、例えば、腹腔鏡を使用する手術で、患者のCTやMRIを基に、患者の臓器の変形や、操作感を再現することで、手術のリハーサルができるシミュレーターの開発、製造、製品化の取組を進めているところであります。

川崎委員

 特区の指定から5年が経過したところであるかと思いますが、その進展状況を、県としてはどのように認識しているのか、お伺いします。

特区連携担当課長

 特区の取組による国際競争拠点の形成ということで、特に殿町区域については、これまでいすゞ自動車の跡地であった場所に、特区の取組を推進することで様々な機関や団体、企業が次々と進出を決定し、この数年間で町の様相が一変しており、ライフサイエンス分野の国際競争拠点の形成に大きく寄与したものと考えています。

 そういった中で、特区制度を国立医薬品食品衛生研究所やライフイノベーションセンターといった施設、あるいは横浜市立大学を中心とした医工連携事業などにも活用することで、ライフイノベーションの取組を加速することができたと考えています。特区の進展ということでは、インパクトのあるものとして進めてこれたと受け止めております。

川崎委員

 今、横浜市や川崎市とともに、計画期間の延長に向けて、いろいろな協議を進めていると資料に記載がありますが、どういった考えの下に、これを進めていこうと思っているのか、お聞きします。

特区連携担当課長

 当初の総合特区の指定から5年が経過する中で、ライフイノベーションの取組は更に重要性が増しております。3県市が協調し、引き続きライフイノベーションを実現する特区として進めていく必要があると考えています。そうした中で、この5年間において、例えば再生医療関連の新法が成立し、県においてもライフイノベーションセンターの整備の取組を進めてきたところです。

 今後については、再生医療製品の早期実用化ということなどにも新たに取り組んでいきたいと考えているところです。

川崎委員

 期間が終わってしまうわけですが、延長していこうと考えていると伺いました。今後、メニューの入れ替えなどについても、課題認識やトレンドに合わせてやっていっていただきたいと思います。

 特区制度については、県民の方も余りぴんと来ないのではないかと私は見ています。質問したような国家戦略特区や、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区などは、難しくて、余りぴんと来ない。殿町などにおいては、すごい最先端医療をやっていて、世界に向けて発信しているよといったところを、もっと県民に対して発信して、アピールしていく必要があるのではないかと思います。その辺についてのお考えをお聞きします。

特区連携担当課長

 国家戦略特区は、メニューの内容によって医療の関係など、なかなか難しいものもあり、これらの内容をいかに県民の皆様に分かりやすく説明するかというのは、これからも工夫していかなければいけないと思っています。そういった中で、事業化はこれからですが、例えば、認定された都市公園の中に保育所をつくることができます、あるいは、本来、レストランが建たない農地の中に農家レストランが建ちますなどといったようなものについて、これから事業が実施される際には、なるべく分かりやすくしてまいりたいと思います。本当であれば、できないようなところも、国家戦略特区を活用することで、こういうことができるようになったんですよというものを、分かりやすく示すために、工夫してまいりたいと思います。

川崎委員

 産業の国際競争力といったものを強化していただいて、国際的な経済活動の拠点となるように、今後もより一層強く推進していっていただきたいと要望いたします。

 続いて、9ページの未病を改善する取組について、何点かお伺いしたいと思います。

 高齢者虚弱化判断事業は、高齢者が要介護の状態となって、充実した生活の妨げとなる心身の機能低下を食い止める取組として期待されています。この事業の実施状況や今後の展開について、何点かお伺いしたいと思います。

 まず、高齢者虚弱化判断事業の目的と事業内容について、確認の意味で伺います。

未病対策担当課長

 高齢者の虚弱化の兆候を早期に発見し、心身の機能の維持改善につなげるため、平成26年度に東京大学高齢社会総合研究機構に委託して作成したフレイルチェックプログラムを活用し、その効果や普及策等を検証するモデル事業として平成27年度から実施しております。

 具体的には、小田原市、茅ヶ崎市、厚木市の3市にて実施しており、事業全体の監修、それからフレイルチェックの実施、そのための研修、結果の調査分析等の業務を東京大学の方へ委託しております。

 実施の際は、高齢の方が楽しく安全にチェックできるようサポートしてくれるフレイルサポーターというボランティアによる対応が大きなウエイトを占めており、健康診断のように保健医療の専門家によって行うということではなく、住民同士が気軽に楽しく行えるところに特徴があると思います。

川崎委員

 今、フレイルサポーターという言葉が出ましたが、これは未病サポーターとは違うのでしょうか。

未病対策担当課長

 これは全く別のもので、フレイルサポーターはフレイル事業をサポートするためのものです。

川崎委員

 先ほど来から出ているフレイルという言葉についてお伺いしたいと思います。一般質問で我が会派の田中信次議員も言っていましたが、まだまだなじみが薄く、そもそも英語なのか何語なのか分からないような言葉です。この言葉の由来を教えてください。

未病対策担当課長

 フレイルというのは、高齢になることにより、運動能力や精神力の低下する状況を指す言葉です。これは英語のフレイルティという言葉に由来する造語となっております。日本語では、虚弱という表現が使われますが、虚弱という言葉では少しネガティブな印象が強い表現だということで、これに変わるものとして、(一社)日本老年医学会が提唱しているものです。

川崎委員

 例えば、普通に体力が衰える、階段等を上って非常に疲れてしまったなどという状態についても、フレイルという使い方をするのでしょうか。

未病対策担当課長

 一般的な日本での使われ方としては、老化に基づく虚弱ということです。英語の概念は分からないのですが、広く捉えれば一般的な虚弱という範囲だとは思います。

健康増進課長

 フレイルの関係で一緒に取り組ませていただいている東大の教授からは、虚弱化ということに関して、例えば、若い方の場合でも虚弱化するときには、フレイルという言葉を使うというような話を聞いておりますので、それについては高齢者に限ったことではないと思います。

川崎委員

 フレイルチェックの測定会などを、厚木市や茅ヶ崎市、小田原市で行っていらっしゃると思いますが、このフレイルチェック測定会では、どういった流れでチェックをしているのか、教えてください。

未病対策担当課長

 まず、自分の両手の親指と人差し指でつくった輪っかで、効き足でない方の足のふくらはぎを囲み、余りがあるかどうか等をチェックする指輪っかテストというのがあります。それ以外に、イレブンチェックと呼ばれている食、運動、社会参加等による11項目の質問により、基本項目のチェックを行います。

 続いて、少し深掘りするチェック項目として、40センチ程度の椅子から立ち上がる測定、それから、下たい周囲長、手足の筋肉量、滑舌といったものの測定のほかに、アンケートを書いていただいて、その回答により、かむ力、お口の元気度、人とのつながり、社会参加、また心の状態といったところの問題を調査いたします。

 また、測定前にこの調査の目的、意義、調査後には、生活の見直しについての説明を行っております。

川崎委員

 どのくらいの方が、この測定会に参加されているのでしょうか。

未病対策担当課長

 平成27年度の数字で申し上げます。平成27年度については、茅ヶ崎市と小田原市で実施し、合計で307名という状況です。男女比で申し上げますと、男性48名、女性259名で、女性の方がかなり多くなっております。また、年代別で申し上げますと、70歳代の方が一番多くて59%、それから80歳代の方が72人で24%、それから60歳代の方が17%という状況です。

川崎委員

 307名の方が参加されている中で、測定会に参加すると、フレイルサポーターになれるのでしょうか。

未病対策担当課長

 フレイルサポーターの研修は別個あり、そちらの研修を受けた方がサポーターになるということになっています。

川崎委員

 フレイル研修会を受けないと、フレイルサポーターになれないということでしょうか。

未病対策担当課長

 そのとおりです。研修受講が必要となります。

川崎委員

 何かもったいないなと思います。その研修というのは結構長い時間拘束されるのでしょうか。いろいろなところでチェックや研修会が行われていると思うのですが、フレイルサポーターにしても、未病サポーターにしても、そういった機会でサポーターになってもらえれば、より一層言葉も浸透するし、県民の皆様に認識していただけるような場になると思うのです。その点、いかがですか。

未病対策担当課長

 東京大学が監修している事業ですが、かなり細かい項目にわたって調査することになっております。東大側としても、ある程度しっかりとした知識を持った上で、サポーターとして協力していただくということで、その役割をしっかり担うためには、ある程度の研修が必要であるということで、サポーターの研修を実施しています。

川崎委員

 フレイルサポーターになった方は、実際にどういうことをやるのでしょうか。

未病対策担当課長

 フレイルの測定会では、東大の専門的な方が来られるので、そのサポートということになります。具体的な指導はできませんので、置いてあるいろいろな機械で測定します。それから、アンケート用紙に書いていただくに当たって、助言をするといった役割を担っております。

川崎委員

 そういった測定会などのボランティアみたいな形になるのでしょうか。

未病対策担当課長

 研修のボランティアということで、御協力をいただいております。

川崎委員

 ボランティアだけではなく、広げるようなことにも協力していただいた方がよいのかなと思います。厚木市、茅ヶ崎市、小田原市で事業を実施されていて、そういった市町村で行っているモデル事業が終わった後、この事業をどうしていくのでしょうか。

未病対策担当課長

 小田原市や厚木市については、平成27年度、平成28年度の2年間のモデル事業ということで行っておりますが、茅ヶ崎市では来年度以降、市の実施事業として、地域包括支援センターと連携しながら普及を図っていく予定になっております。

 そこで、今年度、来年度と実施する小田原市や厚木市についても、事業終了後も是非とも継続的に実施されるよう県としても働き掛けているところであります。

川崎委員

 茅ヶ崎市が比較的積極的にやられているのかなと思いますが、茅ヶ崎市も含めて、小田原市や厚木市の事業に参加した方々は、どういった感想をお持ちなのでしょうか。

未病対策担当課長

 平成27年度の参加者からとったアンケートでは、おおむね90%以上の方が、この事業に参加して楽しかったとおっしゃっていただいております。また、次の機会があったらどうかという質問に対しては、再度参加したいという御意向を示した方が同様に9割以上ということで、好評だったと思っています。

川崎委員

 更にこの取組を加速させるためには、今後どういった検討が必要なのか、どのように認識しているのか、教えてください。

未病対策担当課長

 フレイルという言葉は、先ほど申し上げたとおり、まだまだ新しい概念ということで、余り知られていないという状況にあると考えております。まず、高齢の方が介護に至る前段の状態で、フレイルというものの概念の普及が課題であると考えております。そのため、フレイルの監修をしております東京大学と、具体的な普及方策について検討を行っていきたいと考えております。

川崎委員

 話が戻ってしまって申し訳ありませんが、フレイル測定というのは、何分ぐらいかかるのでしょうか。

未病対策担当課長

 全ての行程を含めて、約2時間程度かかるということで進めております。

川崎委員

 2時間かかるということで、健康診断ではないのだから、これだけかかるのは現実的ではないと思ってしまったりします。時間の短縮はできないのでしょうか。

未病対策担当課長

 現時点の方法については、東京大学で監修したやり方ということで、基本は2時間になっております。ただ、普及に当たっては、確かに委員のおっしゃるとおり、もう少し簡易なやり方というのも可能性としてあると思いますので、そこについては、東京大学側と検討する一つの課題であると認識しています。

川崎委員

 フレイルを神奈川県で取り入れてやっていこうという中で、全国的に見て、どうなのでしょうか。フレイルに対する取組状況を教えてください。

未病対策担当課長

 フレイルという言葉は、国のニッポン一億総活躍プランといったものに位置付けられておりますし、また厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会においても、フレイルに対する総合対策を打ち出されるということで、国の政策面についても進んでいるところです。

 また、フレイルプログラムについては、当初、柏市における東京大学の取組に、本県が加わったというところですが、今後は福岡県、滋賀県などの自治体から実施要請が来ているということですので、柏市及び神奈川県の取組が徐々に全国に広がっていく契機になっているのではないかと考えています。

川崎委員

 このフレイルという取組は、今後、更に増えていくかもしれません。

 関連して、オーラル・フレイルという言葉も出てきている中で、このオーラル・フレイルについて、我が会派の田中信次議員が一般質問でも質問させていただきました。オーラル・フレイルという言葉は、口の中の虚弱化だと思っています。こちらもまたフレイル自体になじみがないので、どういったものなのか、改めて確認させてください。

未病対策担当課長

 オーラル・フレイルというのは、ささいな口の衰えのことで、高齢者が介護に至る過程で、先ほど申し上げたフレイルが進行する中で、比較的初期の段階で見られるのが、このオーラル・フレイルであると言われております。具体的には、滑舌が悪くなる、それから、食べこぼしをする、僅かなむせがある、固いものが食べづらくなる、そういった口の衰えから来る変化のことです。これは自分でも比較的分かりやすいことから、早期の段階で自覚しやすいと考えられます。

川崎委員

 高齢のため、歯が衰えてきてしまって、抜けてしまう方もいると思いますが、そういったものとは、また違うのでしょうか。

未病対策担当課長

 そういったことも症状に反映することがあるのかもしれませんが、一般的には、特に虫歯などがなく、滑舌が悪くなるとか、むせるなどといった症状が出てくるということです。

川崎委員

 オーラル・フレイルについて、医学界では研究も進めていらっしゃる段階ということですが、明らかになっていること、また、まだまだ全然分かっていないことがあると思います。その両方について、お聞きしたいと思います。

未病対策担当課長

 歯と口の健康と、寿命や高齢期の健康との関係で明らかになっていることとして、残存歯の本数が多いほど寿命が長い、それから、残存歯の本数が多いほど、また、義歯による機能回復をするほど認知症の発症数が少ない、そして、歯を失って、義歯を使用していないと転倒リスクが高まるといったことが明らかになっていることとして見受けられます。さらには、オーラル・フレイルにより、栄養の摂取を十分にできなくなると、筋力の低下をもたらします。また、高齢者がひきこもりがちになり、それが食欲低下、体力低下につながり、認知機能の低下を招いたりして悪循環に陥ることが分かっています。このようにオーラル・フレイルについては、高齢者の心身機能の低下を加速するということが明らかになっているところです。

 一方、明らかになっていないところですが、自立から要支援、要介護状態に至るどの段階で、えん下機能や、そしゃく機能は回復可能なのかについては、まだ確立しておりません。そのため、このオーラル・フレイルの効果的な未病改善の方法についても、現時点では明らかになっておりません。

川崎委員

 まだまだ分からないことも多い中で、オーラル・フレイルに係る調査事業を今回、新規に実施しているということですが、どういった事業なのか、教えてください。

未病対策担当課長

 今年度から行っている口腔ケアによる健康寿命延伸事業ですが、高齢者のオーラル・フレイルの現状と課題を把握し、進行防止や改善に効果的な手法を確立することを目的として調査研究を進めております。この事業は、平成28年度と平成29年度の2箇年の実施を予定しており、今年度については、主に実態把握のための調査を行っているところです。

川崎委員

 実態把握の調査というわけですが、具体的な調査内容については、先ほどの虚弱化のところでも出たフレイルチェックと同じようなことをやるのでしょうか、調査内容を教えてください。

未病対策担当課長

 まず、調査対象として、今回、県内の高齢者施設で調査を実施することについて、御理解と御協力をいただくことができました。施設に入居されている65歳以上の方を中心に、3,000名程度の方を対象に調査を行うこととしております。

 具体的な調査内容や調査方法については、歯科医師による歯の状態、えん下機能、そしゃく機能などの調査、それから質問書という形で外出状況、運動状況、食事内容など生活習慣の実態についての調査を行うこととしております。

川崎委員

 先ほどの高齢者虚弱化判断事業のところでも申し上げましたが、言葉のなじみというのをどんどん広めていかなければいけないのかなというのがまずあると思うのです。歯に関しては、我が会派も、歯と口腔の健康づくり推進条例の制定に深く関わっているので、大変関心を持っているところです。今後もこのオーラル・フレイルを引き続き進めていっていただければと思います。

 最後の質問になりますが、資料9ページに記載がある、介護予防・生きがいづくり支援事業について、何点かお尋ねしたいと思います。

 資料記載のゆめクラブ大学とは、どういったものなのか教えてください。

高齢福祉課長

 ゆめクラブという名称ですが、県の老人クラブ連合会をはじめとして、県内の老人クラブが親しみやすい名称ということで、老人クラブに代わる名称として用いているものです。

 県では、このゆめクラブ大学の事業を平成25年度から行っており、健康寿命を増進するために、健康づくり、生きがいづくりを通じた介護予防を老人クラブに来ていただいて、行っていただくという事業です。県内市町村の老人クラブを六つのブロックに分けて、それぞれのブロックごとに高齢者の方々の関心の深いテーマで、2日間の講座を開催していただくというものです。

 状況を見ますと、認知症に関する理解、健康づくり、あるいは食生活、それから介護保険制度を知りたいといった内容のものが多く行われております。

 実施に当たっては、県の老人クラブ連合会に業務を委託して進めているところです。

川崎委員

 老人クラブという言葉は余り言われていないというか、使わないようにして、ゆめクラブ大学という言葉にしていると伺いましたが、今まで老人クラブだった人たちが、ゆめクラブ大学とおっしゃっているのでしょうか。

高齢福祉課長

 名称については、特に、ゆめクラブ大学という言葉を使ってくださいといった限定はしておりません。既に多くの地区で、ゆめクラブという名称を使っていたり、あるいは、逗子では、ズシップという名前を付けていたりするなど、老人クラブ以外の名称を使っているところも多いということで、特に、ゆめクラブという名称に違和感を持たれている状況ではないと思います。

川崎委員

 ゆめクラブ大学には、どれくらいの参加者がいらっしゃるのでしょうか。

高齢福祉課長

 昨年度の実績では、合計で1,052名の方が参加されました。

川崎委員

 参加された方々の事業に対する感想は、どういったものがありますか。

高齢福祉課長

 参加者の方々に対して、県の老人クラブ連合会がアンケートを行いました。感想として、よく理解できた、大体理解できたと回答した方が97.6%ということで、内容については好評だということでした。そのほか、今後も継続してやっていただきたい、予防に取り組んで、健康寿命を延ばしたいなどといった自由意見もいろいろ書かれておりましたので、おおむね好評の結果です。

川崎委員

 先日の一般質問の際に、高齢者の未病対策について質問しました。その中で、おしゃれやファッションを取り入れて、高齢者の方々の社会参加を促していったらどうかという提案をさせていただきました。ファッションやおしゃれの力は、結構強いと思います。おしゃれに気を使うと外に出たくなるし、人に会いたくなる、そういったこともいろいろなところで効果があるのではないかと私は思っています。こういったことを、ゆめクラブ大学でやろうと思えば可能なのでしょうか。

高齢福祉課長

 テーマとしては、健康づくりということで、特に県や市町村側から指定はしておりません。老人クラブの方々が話し合って決めているということです。仮に、そういった講師の方を招いたりするというのは、やろうと思えば可能です。

川崎委員

 あくまで、老人クラブの方々の提案というスタンスですか。

高齢福祉課長

 委員お話しのとおり、それぞれのクラブで話し合って決めていただくということになります。

川崎委員

 おしゃれ、ファッションコンテストなどといったものを行っていただき、高齢者の方々が外出されて、社会参加といったところにつなげられれば、よいのではないかと思っています。引き続き、介護予防などの取組を推進していただきたいと要望させていただいて、私の質問を終わらせていただきます。

京島委員

 私からは、介護・認知症未病改善プログラム事業について、お伺いをいたします。

 まず、確認になりますが、コグニサイズはどのようなものか、お尋ねいたします。

高齢福祉課長

 コグニサイズですが、認知というコグニションと、運動というエクササイズを組み合わせた造語であり、頭で考えるコグニションの課題と体を動かすエクササイズの課題を同時に行うことで、脳と体の機能を効果的に向上させることが期待されているものです。国立研究開発法人国立長寿医療研究センターが開発したプログラムで、認知症のリスクを軽減することが期待されているものです。

京島委員

 それでは、実際にこのコグニサイズについて、昨年度、神奈川県としてどのような取組を行ったのか伺います。

高齢福祉課長

 昨年度は、市町村や地域包括支援センター、それから介護保険事業所の職員などを対象にし、コグニサイズについての講演会を横浜市内で開催しました。

 また、コグニサイズを実際に行う指導者の方を養成する研修会を、小田原市内と藤沢市内でそれぞれ3回ずつ開催し、合計で482名の方がこの研修会を受講されたところです。

 それから、コグニサイズの指導者を市町村の介護予防教室などに派遣する事業も行いました。合わせて78回派遣を行い、高齢者の方々に、実際にコグニサイズを体験していただく、こういった取組を行いました。

京島委員

 研修会を3回ずつ行って、482名の方にこの研修を受講していただいたということですが、この研修を受けた方たちが、実際に地域でこのコグニサイズを広めていくという解釈でよろしいでしょうか。

高齢福祉課長

 委員お話しのとおり、県としては、まず指導者を養成していくことにより、地域に広めていくということを考えております。

京島委員

 このコグニサイズの参加者について、目標といった具体的な数字で、目指しているものがあれば、教えてください。

高齢福祉課長

 コグニサイズの参加者については、かながわグランドデザイン第2期実施計画に数値目標を位置付けております。この数値目標として、コグニサイズなど認知症予防をテーマとしたイベントなどの参加者数を、県が実施する事業のほか、市町村や民間事業者が行ったものも含めて、平成27年度に7,000人、それから平成28年度から平成30年度までは、毎年3万1,000人ずつ参加いただいて、平成30年度には参加者数が累計で10万人となるよう目標を設定しております。

京島委員

 目標数をお聞きしましたが、今年度参加された人数は何人だったのでしょうか。

高齢福祉課長

 今年度は、まだ途中の段階のため、集計はしておりません。昨年度については2万2,795人の方が参加されております。

京島委員

 このコグニサイズは言葉も難しいのですが、広げていかなければいけないという中で、課題等があれば教えてください。

高齢福祉課長

 今後、10万人に向けて大幅に参加者を増やしていくということですので、そのために何よりも十分な指導者を確保していくということが課題かと考えております。このため、指導者の養成をこれからも積み重ねていきたいと思っております。また、指導者が必ずしもいらっしゃらない場面、例えば、住民の方が集まるような自主グループなどの場面でも、コグニサイズに親しんでいただくことができないかということで、今年度、DVDの教材なども作成するなど、いろいろなツールを利用し、工夫しながら普及を進めていきたいと考えております。

京島委員

 指導者になり得る方には、何か要件というのがあるのでしょうか。

高齢福祉課長

 例えば、看護師や介護福祉士などの資格が必要といった要件は定めておりません。

京島委員

 コグニサイズの進捗などもお聞かせいただきましたが、その中で、関連して認知症について、1点お尋ねをいたします。

 昨年9月に我が会派の曽我部議員の一般質問で、認知症についての質疑をさせていただきました。そのとき、知事からは、認知症サポーターの指導をしていくということで、5年後までに地域支援推進員を養成して市町村に配置するという答弁がありました。ちょうど1年を経過しているところですが、この進捗状況について、分かる範囲で結構ですので、教えてください。

高齢福祉課長

 認知症の地域支援推進員については、昨年度、23市町村に配置済みです。また、今年度も研修などを行い、準備を進めさせていただいており、今年度中には27市町村の配置が終わるという状況です。

京島委員

 コグニサイズも含めて、認知症に対する様々な県の取組は、基本的にお元気でお過ごしの方を対象という形に見えてしまいます。病気になる前の、病気と健康の間の境目が未病だということは十分承知していますが、病気ではないけれども、積極的に地域活動に参加したりとか、こういったコグニサイズをやっているところに行ったりということが、積極的にできない方たちに対しては、どういった方向で考えていかれるのでしょうか。

高齢福祉課長

 こういった行事などに参加していただけない方ということで、正にここが課題ではないかと我々も考えております。このため、県としては、地域包括支援センターの整備を市町村が進めていくのを支援するための人材育成などを行っています。地域の高齢者の状況をきちんと把握していくというのがまず重要であり、その後、どういった支援につなげていくかというところかと思います。

 先日も関東信越厚生局が主催して、高齢者福祉や介護保険を主管する担当が集まり、2025年に向けた課題などについて情報交換を行いましたが、やはり、地域地域でいろいろな課題があります。例えば、長野県では、町の職員や地域包括支援センターの職員が、一軒一軒全部を詳細に把握しているので、国が進めるような、こういったいろいろなコーディネーター的なものは要らないという御意見がありました。逆に、都市部では、アプローチをしても拒否される、高齢者になってもプライバシーを重視したいというお考えの方もいらっしゃって、接触をしたくないなど、様々あります。

 神奈川県は対象人口も多いわけですが、まずは、きめ細かく状況を把握し、その方に応じて、なるべくいろいろなところに参加していただく、それから、つながって、つながりを保ちながら暮らしていただくといった工夫が必要ではないかと考えております。

曽我部委員

 関連で伺います。

 先ほどの質問の際、認知症対策の中で、地域支援推進員を啓発しているということで、具体的な数字を伺いました。それは、市町村でもう既に推進員が決定しているということでしょうか。

高齢福祉課長

 そのとおりです。例えば、地域包括支援センターの方でしたら、この方を推進員と決めて、市の中で公表している人数です。数字上、まだ着手していないとなっているところでも、県の研修会には、全市町村からきちんと候補の方を出していただいていますので、まだやっていないところが相当いるという表面的な捉え方ではないかと思います。きちんと準備はされていて、実際に推進員の方と同じ動きをされている地域包括支援センターの方は大勢いらっしゃいますので、あとは市町村がどの段階までに整理し、市町村として地域支援推進員だということで、きちんとオープンにするかというところの違いであり、取組はかなり進んでいると考えております。

曽我部委員

 地域支援推進員で認知症サポーターの養成講座を受けた方の数は、非常に多くなっていて、ただ、その活用が余りうまくできていない、では、神奈川県においては、その方たちをどう活用していくのかという質問に対する知事の回答は、5年後までに地域支援推進員を各市町村に1人必ず付けますということでした。そのことについての確認をしています。具体的に地域支援推進員が既に決まったという話であるならば、その方たちは、具体的に今何をしていらっしゃるのでしょうか、県はどのように関わっているのでしょうか。

高齢福祉課長

 県としては、まず地域支援推進員の方々の養成といいますか、人材を確保するための研修ということで、人材養成の面で役割を持たせていただいております。

 地域支援推進員の方々の活動について、例えば、認知症サポーターの方が地域で次のステップとなる活動をされる際の場づくりといったことを推進員の方がやるのかというのを、研修の中で、取組が進んでいるところの例をこれから始めるところに対して、事例発表をしていただく、また、地域で実践するための手引を作成し、そこにそれぞれの市町村で、今どういった動き方をしているのかということをまとめて、お互いに情報交換していただくといったことなどを進めています。隣同士の町であれば、割とお互いの情報も分かりますが、少し離れたところの町や市の動きなどは、例えばこの手引などをきっかけに情報交換していただくといったことを今進めているところです。

曽我部委員

 再度の確認になりますが、これから始めるのか、既に人材は確保されていて、そこから具体的に進めるのか、どちらでしょうか。

高齢福祉課長

 市町村によって若干の違いがあります。既に配置済みのところでも、かなり動きが進んでいて、途中の段階でも推進員はこの方ですと公式に決めたところと、養成研修などを受けていただいて、人材が養成されたといいますか、活動はこれからだけれども、推進員の方は決まりましたというところもあるということで、同じ決まりましたというところでも、場所によって少し違いがあるという状況です。

曽我部委員

 配置済みのところで、具体的な取組が既に進められているとしたら、例えばサポーターの方たちをどのようにけん引していこうとしているのか、その辺の具体的なお話を聞いているのですが、いかがでしょうか。

高齢福祉課長

 動きが進んでいるところですと、既に認知症カフェの企画をサポーターの方が中心となってコーディネートしたりするなど、そういった動きが行われているところもあると聞いております。

曽我部委員

 認知症カフェなどは、既に前から行われている事業だと思います。知事からは、その活用を含めて地域支援推進員を全てに配置し、具体的にやっていきますという御答弁を頂いたと思います。認知症カフェなどは、かなり前から地域では進められています。そうではなく、活用としてどうしていくのかという答弁を頂いているので、そこに関しての具体的な進みがあるのかということを伺っています。

高齢福祉課長

 認知症カフェは、もちろん以前からやっているところもありますし、これからやっていくというところもありますが、この地域支援推進員の方を配置して、新たに住民向けの講演会や、新しいイベントを始めたなどといったところも出てきていると聞いております。

曽我部委員

 理解がうまくできなくて、申し訳ありません。

 私としては、この事業が具体的に進んでいくことを非常に楽しみにしていて、地域の中で認知症対策がより具体的に進んでいくことを期待しています。その体制を整えるために、地域支援推進員をしっかりと配置してやっていきますということで、その配置がもう既にできているところもありますという話だったので、だとすれば、その推進員が先頭に立って、このサポーターたちをどのようにけん引していらっしゃるのか、実際に地域でどのように活躍しているのか、その辺が分かれば教えていただきたかったのですが、その部分の回答は無理でしょうか。

高齢福祉課長

 推進員の方が、サポーターの方々をどのように活用していただくかというお話だと思いますが、県の方でまとめた手引でも、実践例ということで、例えば平成25年度から行っております南足柄市の例ですと、認知症地域支援アクションミーティングというものを始めており、行政だけでなく、他職種の方々に参加していただいて、地域課題の話合いを進めてきたりしております。その中で、グループ活動、相談、講演会など、いろいろと地域マップづくりなどをされているということで、こういった中で認知症サポーターの方々に協力していただいているという例があると認識しております。

曽我部委員

 分かりました。取りあえず具体的にどんどん前に進めていただきたいと思います。養成されたサポーターの方たちは、自分たちが貢献するという高い意識を持って受講なさっている方たちですので、その方たちの意識をしっかりと受け止めて、また、地域で活動できる拠点をつくっていただくことをお願いしたいと思います。

京島委員

 様々な質疑をさせていただきました。繰り返しになりますが、少子高齢化を迎えている中で、こうした介護、認知症未病改善につながる取組について、非常に重要だということは誰しもが分かっていることかと思います。コグニサイズをはじめ、今、質問させていただきました地域支援推進員の取組などを通じて、重層的に取組を進めていただくよう要望するとともに、先ほど質疑させていただきました、基本的に病気ではないけれども、積極的に地域参加ができない方たちに対する取組も課題だと先ほど御答弁を頂いたので、そういった方たちに対しても充実を図っていただくよう要望します。

 続いて、糖尿病など生活習慣病対策についてお尋ねをいたします。

 地域における医科と歯科の連携の推進を図るため、昨年度から病院への口くうケアに関する技術支援のためのモデル事業、地域口腔ケア連携推進事業を実施していることは、承知しております。歯と口くうのケアをしっかりと行わないと、誤えん性肺炎につながりかねないということで、病院施設における歯と口くうのケアは非常に重要な課題だと考えております。そこで何点かお尋ねをいたします。

 まずはじめに、この地域口腔ケア連携推進事業の概要をお伺いします。

健康増進課長

 この地域口腔ケア連携推進事業は、そもそも実際に病院に入り、看護職の方々に対して研修を行っていた県の保健福祉事務所の歯科衛生士の職員提案から始まった取組です。

 提案内容としては、病院内での口くうケアをより適切に行うことにより、入院患者の発熱や、今お話のありました誤えん性肺炎等の予防、それから食事摂取が可能になるということで、入院日数の短縮につながるのではないかという点で、病院における口くうケアの向上を全県展開するというものでした。

 事業化に当たって、病院に調査を行ったところ、歯科、地域の歯科医師会などといった機関との連携も必要だという意見を頂いたことから、平成27年度から病院と地域の歯科医師会との連携による口くうケア、歯科診療の構築を目的としたモデル事業としてスタートしたものです。

 具体的な事業内容は、県の保健福祉事務所・センターごとに、全県で9病院を選定し、病棟の看護職等を対象に、入院患者に対する日常的な口くうケアの知識の研修、それからベッドサイドでの口くうケアの実技指導といったものを、地域の歯科医師会と連携して実施しております。

 また単に、実施した9病院の看護職のスキルアップのみを目指すということではなく、医科と歯科の連携を推進することで、患者の方々が退院した後も、在宅や通院の際に、継続した口くうケア、それから歯科診療が受けられる体制づくりの推進を目的としています。そういったことで、地域の歯科医師会、それから歯科診療所の歯科医師、歯科衛生士にも参加していただきながら、各病院の患者訪問、歯科診療の連携の取組を図っているところです。

京島委員

 今、看護職等という説明がありました。看護職以外に、実際に介護士などといった方にも指導されていると思うのですが、具体的な職種を教えてください。

健康増進課長

 受講していた方々ですが、看護師のほかに、准看護師、看護助手といった方々です。そのほかに、言語聴覚士、作業療法士、管理栄養士といった職種の方々にも御参加をいただいているところです。

京島委員

 神奈川県全県で9病院ということで、非常に少ないのではないかなと感じます。9病院で実施ということで、どのような調整によってこの9病院が選ばれたのでしょうか。

健康増進課長

 事業の実施に当たって、平成26年度に、県域の病院の皆様方を対象に、病院におけるチーム医療と歯科との連携に関する調査というものを実施しました。その中で、今後、入院患者の口くうケアに関する歯科専門職からの支援を利用したいかどうかという御質問をさせていただきました。その回答をされた病院の中から、保健福祉事務所やセンターが直接交渉を行い、最終的に合意した病院で実施したということです。

 ちなみに、病院としては、平塚保健福祉事務所がくらた病院、鎌倉保健福祉事務所が清川病院、小田原保健福祉事務所が小田原循環器病院、茅ケ崎保健福祉事務所が寒川病院、三崎センターが三浦市立病院、秦野センターが秦野赤十字病院、厚木保健福祉事務所が湘陽かしわ台病院、大和センターが中央林間病院、足柄上センターが大内病院となっております。

京島委員

 昨年度からこの事業を実施しているということで、今、9病院で研修をスタートしていただいていると思います。先ほど、退院後の患者にもつながる研修をしているということで伺いましたが、具体的な研修内容は、把握されていますか。

健康増進課長

 事業内容ですが、まず、外部講師による病院内口くうケア研修会ということで、2回開催しました。それから、ベッドサイドでの看護師等による口くうケアの支援ということで、月約1回程度実施しました。それから、地域の歯科専門職によるベッドサイドでの口くうケア指導ということで、歯科医師3回、歯科衛生士3回、合計6回実施しています。

京島委員

 実際にこの事業を実施して、病院側の反応を確認されていますか。

健康増進課長

 事業評価のために、研修を実施した各病棟の看護師長等に対して、今年の4月に、昨年度の状況についてアンケート調査を実施しております。

京島委員

 アンケートで結果を把握されているということですが、その中で、この事業開始前と開始後で口くうケアに関する何らかの変化があったという結果は出たのでしょうか。

健康増進課長

 研修を実施した各病棟の看護師長から頂いたアンケートの結果を見ると、自分の配下にいる看護職員の方々が口くうケアに関して、日頃の業務の中で、口くうケアに関する医療の知識や意欲が向上した、あるいは技術が向上したと思う方が、約9割という形で回答を頂いております。

 また、介助が必要な方への口くうケアの実施に使用する口くうケアの用具を変えた、また、必要に応じて、口のマッサージ、舌を動かす体操のようなものですが、そういった口くうケアの内容を日頃のケアの中に加えたといった回答を、4分の3の方から頂いております。

 自由意見の中には、現在のところ、職員の個人差はあるけれども、口くうケアに関する技術、知識、関心度が増したということで、看護職員の中にも積極的な部分が出てきて、入院患者の方々にも良い結果が出ているといった意見も頂いております。

 こういったアンケート結果を踏まえると、この取組を通じて知識や技術の向上、それから患者の方々のQOLの向上にも、少なからず変化が生じたのではないかと考えているところです。

京島委員

 それでは、説明のありました病院と歯科医師会との院外の連携については、どのような反応があったのでしょうか。

健康増進課長

 同じく、アンケート調査の中で、看護師長の方に対して、病院と地域の歯科専門職との連携、相談体制が強化されたか、ということで質問をさせていただきました。そう思う、または、とてもそう思うと回答した方が約7割強ということです。また、地域歯科医師会との連携や相談体制が強化されたかという問いに対しては、約5割強となっております。こうした回答から、本事業の中で、病院と地域の歯科医師会との院外連携の端緒としての成果が出ていると思っております。

 この事業については、昨年度が1年目ということで、まだ始まったばかりです。今年度は、2箇年事業の2年目ということで実施していますが、研修内容を院外連携にもウエイトを置きながら取り組ませていただいております。今後、こういった取組の成果を期待したいと考えているところです。

京島委員

 口くうケアという意味では、8020運動が全国的な取組ということで、本県でも平成23年3月に神奈川県歯及び口腔の健康づくり推進条例を制定し、県民総ぐるみで推進しているものと承知しております。現在に至るまでの取組の中で、他県と比較して具体的な成果を上げられたという何か事例等はありますでしょうか。

健康増進課長

 条例制定後に、何か成果を上げられたかということですが、条例の制定とともに、8020運動推進員という取組を行っております。もともと8020運動というのは、80歳になっても20本以上の自分の歯を保とうという運動です。こちらは、国、それから日本歯科医師会が提唱したものですが、おやしらずを除く28本の歯が自分の歯であれば、ほとんどの食べ物をかみ砕くことができる、先ほどのオーラル・フレイルの話にもありましたが、その基となる運動です。そうした運動推進員の養成ということで、平成23年以来、昨年度まで1,117名の養成をさせていただきました。こちらについては、国の提唱したものですが、全国的にどうかという比較の意味では、実際に養成しているというところが、他県では余り見当たらないというところです。そのため、神奈川県の取組という部分については、他県と比べて非常に先を走っているのかなと認識しているところです。

京島委員

 他県と比較して推進員を養成しているというところが、成果につながるのではないかという御答弁だったと思います。80歳になっても20本以上の歯を残すということは、イメージとして相当厳しいのではないかと思ってしまいます。健康につなげていくための取組ということは承知していますが、実際に80歳になっても20本の歯を持っていらっしゃるという高齢者の方はいるのでしょうか。そういった数字上のデータはつかんでいらっしゃるのでしょうか。

健康増進課長

 80歳で20本以上、自分の歯を有する割合について、平成22年の実績になりますが、34.6%となっております。

京島委員

 他県と比較すると、どうなのでしょうか。神奈川県の中だけの数字ではなく、他県との比較でお聞きしたいと思います。

健康増進課長

 県の方は、平成22年の実績で34.6%となっており、国の方では、平成23年のデータになりますが、38.3%となっております。したがって、全国より若干下回るというデータとなっております。

京島委員

 条例を制定したのが平成23年ですから、このデータ自体が少し古くて、私の想定していた回答とは少し違うかなと思います。

 なぜ質問したかというと、こうした取組が、結果として高齢者の方たちの元気につながっていることを、しっかりとしたデータとしてとっていただきたいからです。新しいデータを、これからもしとられるようであれば、是非活用していただければと思います。

健康増進課長

 今年度、国と同時期に調査を行っているところです。結果が出ましたら、お示しさせていただきたいと思っております。

京島委員

 入院患者に対する口くうケアについては、大分変化が見られている、また、地域口腔ケア連携推進事業の目的である医科と歯科の連携がしっかり構築されているという御答弁を頂きました。歯というのは本当に大事なものですが、入院患者に対して、口くうケアをしていくという意味では、その入院患者はいずれ退院されます。そして、御自分の住み慣れた地域に帰っていかれるわけです。私自身、介護を営んでおります。退院されてきた多くの利用者様の口くうケアを、私たち介護職員がお手伝いさせていただくことは、当たり前のようにさせていただいています。ただ、介護の現場で、この口くうケアをしっかりとされたという結果を持った利用者様は、余りいらっしゃらないというのが現実です。アンケート結果では、良い評価が見られたということですが、高齢者の方たちが、歯というものがいかに大事かという認識を持って退院されて、御自宅に帰られるということが本来の目的のはずです。その辺について、しっかりとこれからまた歯科医師会など各関係機関と連携をとりながら、しっかりと推進していただくよう要望いたします。

 続いて、未病を改善する取組についてお尋ねをいたします。

 その中で、今年度より取り組み始めた未病女子対策の取組状況について、何点かお伺いしたいと思います。

 まず、今年度から取り組んでいる未病女子対策については、主に20代、30代の女性を対象に事業を展開していくということですが、若い女性ならではの健康の課題として、どのようなものがあるのか、お聞きします。

未病対策担当課長

 若い女性の健康課題として、まずは生理に関する課題があります。生理は女性の健康の基本的なバロメーターで、生理に関する不調として、生理痛、生理不順、月経前症候群などがあります。生活習慣改善による症状緩和も期待できる反面、病気のサインである場合も少なくないので、未病段階での適切な対応が必要と考えております。

 次に、痩せ過ぎの問題があります。痩せ過ぎは、無月経や低体温、骨量減少による骨折の原因にもなる上、生まれてくる子供の将来の健康リスクを増大させるなどの影響もあります。そこで、食事や運動などの生活スタイルを見直して、BMI値を目安に適正体重としていく必要があります。

 また、痩せ過ぎの問題と密接に関係するものですが、骨密度に関する課題もあります。若い女性は、過度なダイエット、それからUVケアのし過ぎといったものから、骨量不足の人が増えていると言われております。骨量の減少については、将来の骨粗しょう症のリスクにつながることはもちろんのことですが、妊娠、授乳によって骨密度が一層低下し、圧迫骨折をもたらす場合もあります。こうした課題に対応するため、健康な骨の状態を維持する生活習慣の確立が必要になっております。

 4つ目の課題は、女性特有のがんです。女性特有のがんであります子宮頸がん、それから乳がんといったものが若い世代で増えております。特に子宮頸がんについては、初期症状が生理不順と共通するものであるため、生理不順を軽く見ないこと、また、乳がんはセルフチェックが有効ですので、1人でも多くの女性にこうしたことを知ってもらうことが必要と考えております。

京島委員

 近年、不妊に悩む方々が非常に増えております。未病女子対策では、この不妊の問題をどのように捉えて、考えていらっしゃるのか、お聞かせください。

未病対策担当課長

 女性の生理に関する問題、特に生理痛については、子宮内膜症の兆候であることが少なくない状況にあります。子宮内膜症の患者の2人に1人が不妊症、不妊症の2人に1人は子宮内膜症と言われております。

 また、痩せ過ぎによる無月経も不妊の原因となりますが、近年、ダイエットをすれば無月経になるのは当たり前といった間違った知識を持った女性、それから、無月経を生理不順と思ってしまう女性も増えていると言われております。

 そこで、未病女子対策を進めていく上では、生理痛、生理不順などを軽く見ない、不妊につながるおそれがあるといったことも周知していきたいと考えております。

京島委員

 この未病女子対策の中には、不妊の問題を入れていらっしゃるなど、いろいろなお話がありました。過度なダイエットによるということなど、いろいろな要素があると伺いましたが、今は若い男性の方もダイエットに励んだり、お肌を焼かないためにUVケアをしたりという時代です。時代がどんどん変化をしている中、不妊の原因、問題を未病女子対策という事業の中に入れられていることが、一般の方からすると、不妊の問題というのは、女性だけに問題があるかのような誤解を与えてしまうのではないかとも私は考えています。その辺はいかがでしょうか、例えば、不妊の原因についてでいえば、どのように把握をされていますでしょうか。

未病対策担当課長

 少し説明が足りなかったと思います。未病女子対策自体は、不妊対策が主要テーマではありません。先ほど申し上げた女性特有の健康課題といったものも不妊の影響になっているということで、未病女子対策の中でも、間接的にとは言いませんが、未病女子対策を進める上で不妊のリスクになるものについては、周知していくという側面で御答弁させていただきました。

京島委員

 その点については、先ほど私から発言したとおり誤解のないように是非お願いいたします。

 若い女性を主な対象として未病対策を行っていくということで、その目的というか、悩みについて、若い女性ならではの特有の病気をお聞きしたのですが、その方にターゲットを絞ってこの事業を実施する狙いというのを教えてください。

未病対策担当課長

 従来から、更年期になったら女性特有の疾患に気を付けなければならないということは、よく知られているところですが、今日、若い女性にも、女性としての健康面で、気を付けるべきことが様々出ているところです。

 しかしながら、多くの若い女性の方は、美容やファッションといったものを優先する傾向があります。また、知識や理解不足から、自身の女性としての健康リスクの認識が低く、少し気になることがあっても、婦人科の受診に抵抗感があるといったこともあります。

 そこで、未病女子対策では、若い女性の健康リスクの認識を促すとともに、適切な体調管理について普及啓発を行い、女性の健康管理と活躍支援を図るために実施しているところです。

 また、女性の身体は、妊娠・出産をすることが前提のメカニズムになっており、少産化や子供を持たないことは、女性としての健康リスクの上昇にもつながっております。

 女性がそのようなリスクについても十分認識していただいた上で、自分のライフプランを考えていただくということにより、中長期的には、少子化対策にもつながる効果も出てくるところではないかと考えております。

京島委員

 研修の主な取組の中で、未病女子いやしのセミナーの開催を予定されているということですが、これの具体的な内容を教えてください。

未病対策担当課長

 このセミナーは、20代、30代の若い女性を対象として、女性としての健康について、楽しみながら学んでいただくという企画になっております。

 具体的には、未病の視点から、若い女性に知っておいていただきたい女性の健康に関する知識を、女性の産婦人科医の方に講義していただきます。また、女性の未病サインを見逃さないためのセルフチェックを学ぶワークショップ、それから、ヨガやアロマなどを使ったリラクゼーションの体験のほか、骨密度など健康チェックのための測定といったものも予定しております。さらには、ランチョンセミナーでは、大井町の御当地弁当や県西地域のスィーツ、そういったものを御提供していただき、県西地域の魅力に触れていただく機会としても提供しております。また、今回初めての試みですので、参加者の方には、当日だけではなく、終了後1箇月、それから3箇月目に、それぞれモニターアンケートをお願いすることになっております。

京島委員

 今、説明していただいた未病女子いやしのセミナーでは、お昼も出るということで、1日通しての開催になるのでしょうか。

未病対策担当課長

 基本的に、午前、午後の1日ということで、プログラムを組ませていただいています。

京島委員

 このセミナーは大井町で開催ということですが、大井町で開催する理由について、何かあれば教えてください。

未病対策担当課長

 未病女子いやしのセミナーは、若い女性に未病課題について理解していただくとともに、県西地域の魅力に触れていただき、県西地域の活性化にもつなげていくことを目指しているものです。

 県西地域は、豊かな自然や温泉のほかに、地元食材といったものにも恵まれており、未病を改善する様々な取組を実践することができる場であるとともに、多くの観光客が訪れ、効果的な情報発信ができる場所であり、未病の戦略的エリアとしてアピールしている地域です。

 また、当日は、未病いやしの里センターの予定地である(株)ブルックスホールディングス大井事業所において、県のヘルスケア・ニューフロンティア本部と大井町によるイベントも開催されており、同じ大井町で実施することにより、未病いやしの里センターの整備に向けた機運の醸成を図っていくことも目指しています。

京島委員

 先ほど答弁していただいた中で、このセミナーは若い女性の方が楽しみながら参加できるようにということで、リラクゼーションなどの体験もできるということをお聞きしました。セミナーを通じて、楽しみながらにせよ、学んでもらいたいと思われるポイントは何か教えてください。

未病対策担当課長

 このセミナーは、若い女性の皆様が、元気で生き生きと活躍していくために、女性としての健康に対する理解を深めていただくことを目的としたものです。

 特に学んでもらいたいポイントとしては、若い女性が女性としての健康について、若いうちから配慮し、生涯を通じた健康づくりを進めていくことの重要性です。例えば、病気と区別が難しい生理痛や生理不順を軽視しないことや、若い頃に骨密度を上げておくことが将来の骨粗しょう症のリスクを軽減することなど、こういったことを正しく理解し、日常からの健康管理を適切に行っていただくことにつなげていきたいと考えています。

京島委員

 繰り返し、若い若いと言われると、何となく質問しづらくなりますが、もっと早くに出会っていれば、私も是非参加させていただきたかったです。若くないようなので、参加できないのですが、若い方たちは、逆に県西地域である大井町に集合できるのでしょうか。人が集まるところで、こういったセミナーを開催した方が、更に早く広がるのではないかと思うのですが、その辺いかがでしょうか。

未病対策担当課長

 委員おっしゃるとおり、利便性の高い地域でやるという考えもあるかと思いますが、今回は、未病女子いやしのセミナーということで、自然豊かな地域で、先ほど申し上げたとおり県西地域の自然の魅力も感じていただきながら、また、リラクゼーション体験なども含めながら、健康について学んでいただくということで企画をさせていただきました。少し不便ではありますが、この地域を選びました。ただ、最寄りの駅からバス等の公共交通機関を利用するのも不便ですので、アクセスにも配慮して、実施したいと思います。

京島委員

 若い方たちをターゲットにするのであれば、車を運転して、自分たちで自分の好きなように行きたいと思うだろうし、駅から更にバスで移動するという便利さをとられる方は、そこまで多くはいないのではないかと思ってしまいます。どちらかというと、高齢の方であれば、そういった駅からバスがあるといった手厚いサポート、また、温泉があってということであれば、本当に便利だと感じていただけるとは思います。是非、開催地域なども、いろいろと検討していただければと思います。

 もう一点、若い女性に向けたこの取組は、女性特有の病気も知っていただこうということで、結婚されている方であれば、御主人にも、こういった病気や、つらい生理痛などを知ってもらいたい。そのために、是非、男性にも参加していただけるように進めていただきたいと思います。今回、ペアで参加を募っていると伺っておりますが、まだこれからの開催なので、開催された後に、どういった方たちが参加されていたかをお聞かせいただいて、今後の質問の機会につなげていきたいと思います。

 最後に要望いたします。未病を改善する取組が、多岐にわたってこのように進められている中で、未病女子対策として、若い女性特有の病気や、陥りやすい環境について、若い世代から正しく理解をしていただくことが非常に大事だということは、本当によく理解できました。子供にもつながる大きな病気であったり、過度なダイエットが将来的に、自分の人生を変えてしまうかもしれないという意味では、若い方たちにも是非こうしたことを知っていただきたいと思っています。また、先ほどもお話ししましたが、不妊に関しては、非常にデリケートな問題になっておりますので、誤解のないよう十分配慮した対応を是非ともお願いしたいと思います。

 最後の質問として、電子母子手帳についてお尋ねをいたします。

 お母さんと子供の健康情報の電子化について、その方向性に異論はありませんが、先ほど他会派の方からも質疑がありましたように、従来の紙の母子手帳の特性というのもあります。母子手帳を電子化することによる、お母さん、または市町村にとってのメリットなど、分からない点も非常に多い中で進んでいますので、この取組について、何点か伺います。

 まず、電子母子手帳の取組の概要、そして狙いについて、確認させてください。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 県では、歩数や体重の記録、薬局のお薬手帳などの民間アプリケーションと連携して、個人の健康情報や投薬情報を一覧で管理できるマイME-BYOカルテの取組を進めております。この取組を更に進めていくため、今回、電子母子手帳として、アプリケーションとの連携を行い、お子様の健康情報や予防接種などの情報もマイME-BYOカルテで管理できるようにしていくことにより、お子様の健康管理、それから未病の改善に役立てていただくことにしたところです。

京島委員

 それでは、従来の母子手帳との関係は、どのようになるのでしょうか。同時進行になるのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 従来の母子手帳については、もともと母子保健法という法律があり、市町村が妊娠届を提出した方に交付することが義務付けられております。また、様式も法律の制限等で定められておりますので、これに置き換わるものではありません。あくまでも、これを補完するものという位置付けです。

京島委員

 それでは、その電子母子手帳を利用することで、県民にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 まず、スマートフォンを通して、市町が配信する予防接種の日程や場所などの情報を受け取ることができます。また、接種日が近付いたときには、事前にアラート機能でお知らせするため、スケジュール管理も簡単に行うことができます。あわせて、電子母子手帳のアプリを使うことで、お子様の身長や体重をスマートフォンで簡単にグラフ化することができます。さらには、子育てに関わる方々の間で、お子様の成長などを共有することができます。それから、マイME-BYOカルテとの連携により、お薬情報なども一覧で管理できるほか、データが県のサーバーで管理されていきますので、災害時などに記録を活用することができます。

京島委員

 災害時にも記録を活用できるというところでは、よいのではないかと思いますが、この電子母子手帳は、文明の利器であるスマートフォンを持っていらっしゃる方にしか使えません。いろいろな予防接種があり、私自身も自分の子供に対して忘れてしまったなどといったことがあったので、メリットの一つとして挙げられるのかなと思います。そういった管理をする意味では、メリットがあると思うのですが、あくまでもスマートフォンを持っている人が対象ということでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 まだ我々が取り組んでいる内容ではありませんが、ICカードの中に情報を入れるということで、例えば、御高齢の方がICカードを持って薬局に行ったときに、そこの中に情報を入れていただくといった取組もありますので、そういったことも、今後、検討課題の中に入れていきたいと思っております。

京島委員

 現時点で、この電子母子手帳の取組については、八つの市町が参加しているところですが、そのほかの市町村は、この電子母子手帳にメリットを感じていないから参加をしないのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 8市町については、希望をとったところ、やりたいとおっしゃっていただいた市町になります。実際になぜやらないのかという調査はしておりません。ただ、やはり人手がかかるというところがあろうかと思います。市町においては、職員の数が限られておりますので、お知らせを流すためにも人手がかかりますので、そういった意味でも、今回手を挙げられなかったのかなと感じております。ただ、取組自体は進めてまいりたいと思っておりますし、9月6日に記者発表した後も、幾つかの市町からかなり反響があり、やはりやりたいといった御希望も頂いているところです。

京島委員

 やっている市町村とやっていない市町村があるということですが、妊娠をした後に、御主人の仕事などで転勤をされて、別の市町村に移ったときに、便利だったのに便利でなくなる、今まで便利でなかったのに、今度は便利になったというような、いろいろな不安をお母さん方に逆に付けてしまうのではないかと思います。この取組は、是非、普及拡大をしていっていただければと思っていますが、記者発表後に、名乗り出ていただいた市町村もあるということで、神奈川県全域に広めていくために、どのように普及拡大を図っていくのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 市町村の参加は、普及の中でも不可欠なものになってまいります。実際には、検診に来ていただいたときに、市町の職員に勧誘していただくことになりますが、その際に、市町の反響やお母様の反響を更に聞き取って、これは良い取組だということをアピールしながら、市町の方にも、この有用性を理解していただくことによって、普及を図ってまいりたいと思っております。

京島委員

 このチラシを見ると、すごくほほえましい写真をお使いいただいて、確かに子育てをした人間であれば、こういうことが簡単にできたら便利だなというイメージではあります。ただ、先ほどから言っているように、やっているところとやっていないところがあるとすると、病院においても混乱を来すであろうと思います。是非、ここの部分を踏まえた上で、取り組んでいただきたいと思います。

 最後に、今、外国人の方が非常に多くなっておりますが、その外国人の方も同じようにこの電子母子手帳は使えるのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 外国籍の方々は、現在17万4,000人ほどいらっしゃいます。大体、中国、韓国の方が多いと承知しております。電子母子手帳を実際に使っていただくと分かりますが、グーグルの自動検索が入っておりますので、正確ではありませんが、一応の目安としての翻訳は見ることができます。

 また、9月6日の記者発表後に、神奈川県内の国際交流に関する財団の方からアプローチをいただきまして、是非うちでも認定を取らせていただきたいということで、今、協議を開始しているところです。

京島委員

 協議を開始したというところなので、また何かしらの進展があるかと期待しております。先ほど申し上げたように、電子母子手帳の取組に参加する市町村があったり、なかったりということではなく、全県的にこれが広がっていって、初めてメリットが生まれるものだと思っていますので、引き続き、普及に向けて取り組んでいただきたいと要望して、私の質問を終わります。

西村委員

 本日はこの委員会が開催されるのを、不謹慎かもしれませんが、ある意味、少しうきうき、わくわくしていました。というのも、昨日からのニュースのトップでは、3年連続、そして25人目のノーベル賞を受賞した、東京工業大学の大隅栄誉教授が取り上げられています。神奈川ともゆかりの深い先生でいらっしゃいますし、また、先ほどから質疑がされていたリサーチコンプレックス推進プログラムのナノ医療イノベーションセンター等における融合研究の中でも、東京工業大学はその手腕を振るっていらっしゃるわけです。これからも、どんどんこの神奈川をけん引していただけるなという思いと、その研究分野だけではなく、皆様が注目をされているところで、是非、大隅栄誉教授にはいろいろなところでお話をしていただいて、県民の方々の理解の促進にも活躍をしていただけたらという思いでおりました。

 そして、何といいましても、ライフイノベーションセンターが完成し、私も開所式に参加させていただきましたが、そのときも胸高まる思いでした。また、2011年の12月には、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区の承認を頂きました。そして、1月から実験動物中央研究所が進出してこられて、様々な企業、研究所を多くけん引していただいて、意見の取りまとめも図ってこられました。そういった中で、先行して医療と環境の問題に取り組んできた川崎の地に、県の施設を何とかつくれないだろうかということで、いろいろな立場で提案をさせていただいたり、質疑をさせていただいたり、要望を申し上げてきたことが、このように形になりました。しかも、余り時間がない中で、これほどまでの結集を図っていただいたのは、本当に県の職員の皆様方の特段の努力であろうかと心から感謝を申し上げたいと思います。

 ただ、スタート地点に着いたわけですから、本当につくってよかったね、そして、こういう研究が生まれたねということを、ここから実際にものにしていかなければいけないのだろうなと、実感をさせていただいております。

 ここまでも質問が出てまいりましたので、できるだけ重なる部分は割愛をさせていただいて、時にピンポイントでの質問であったり、要望をさせていただいたりすると思いますが、その辺はおくみ取りいただいて、御答弁いただきますようよろしくお願い申し上げます。

 ライフイノベーションセンターの開所式に参加をさせていただいた後は、まだそこまで稼働していなかったので、少し時間を置いて、企業が入られたところで、企業見学あるいは意見交換もさせていただきました。平均年齢が30歳いかない若い方々が事業をなさっているということに、何よりもびっくりしましたが、ベンチャーの集積と支援について、訴えてきたことが一つ実ったなと思いました。

 そして、その方々は、共有のラボスペースがあったことが、ここに入ろうと思った大きなきっかけだったとおっしゃっていました。この共有のラボスペースがあればこそ、共同での研究が進んだり、あるいは研究開発が進められたり、製品化されたりしてくると思うのです。そうなると、今度はルールづくりというのが必要になってくると思います。企業と企業の間でも様々な約束事はできるのでしょうけれども、それを組み合わせたり、あるいはルールを決めたり、機密を保持させたり、あるいは権利をお互いに守ったりという一つのルールについて、ソフト面での県のサポートは、どのようにしていこうと思っていらっしゃいますか。

ライフイノベーション担当課長

 ライフイノベーションセンターは、おかげさまで稼働いたしました。企業間のコラボレーションに係るルールづくりですが、大きく分けて、二つあると考えております。

 まず、委員おっしゃったように、A社とB社が一緒に事業をやっていこうというときに、このルールづくりをどうするのかということで、契約関係、秘密保持を含め、何かあったときにどうするのというソフト面のルールづくりが必要です。やはり、ベンチャー企業などは、なかなか慣れていらっしゃらない企業も多いところです。こういったところは、正に、このLICの4階に入っております(株)ケイエスピーなどが、非常に高いノウハウを持っておりますので、(株)ケイエスピーが中心になって、このアライアンスをつくるときのルールづくりといったところの支援を差し上げたいと考えております。

 それから、二つ目は、施設上の管理のルールづくりです。細胞を扱う施設ですので、例えば、万が一、隣の企業の細胞が漏れてしまったときに、どうするのかというルールを最低限決める必要があります。施設全体として決めておりますが、正に入居者の中で、中心となるメンバーがあり、今策定しつつあるところです。こちらも何か起こったときをしっかりと想定して、こういった事項等に備えたルールを決定していきたいと考えております。

西村委員

 そしてまた、コラボレーションさせていくという面で、こことここがくっ付いたらどうだろうかとか、一緒に研究をするのに、こういう下地をつくったらどうだろうかというところに関しては、例えば、先ほど御紹介のあったかながわ再生・細胞医療産業化ネットワークが、そういった役割を果たせないのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 正に、委員おっしゃるとおり、このかながわ再生・細胞医療産業化ネットワークがこの企業のコラボレーションに最も大きな役割を果たすものと考えています。

 このネットワークは、今準備の最中ですが、先ほどもお話をしました、(株)ケイエスピーがこのネットワークの運営にも関わっていただいておりますので、(株)ケイエスピーなどのベンチャー支援も活用しながら、企業間のネットワークを広くつくっていっているところです。

西村委員

 ちょうど私が聞きたかったところと、かぶってくるかなという感じがします。というのは、船頭を多くしてという言葉がよくありますが、この特区に際しても、ヘッドクオーターをしっかり決めるべきではないかということを申し上げてきました。この特区全体はとても難しいのだろうけれども、せめてこのLICの中においては、船頭というか、ヘッドクオーターを決めるべきではないかということで、このかながわ再生・細胞医療産業化ネットワークが、一つのヘッドクオーターの役割を担うと考えてよろしいのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 委員おっしゃるとおりです。これは、LICの中だけの取組ではありません。LICを中心に広がりを見せた取組として、ここがヘッドクオーターとしての役割を果たしていると考えております。

西村委員

 このネットワークには、企業であったり、団体であったり、大学であったり、自治体が入っていますが、その中でのヘッドクオーターはどこになるのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 運営上は幹事会、またその中で、代表幹事というものをつくります。ただ、そのイメージとしては、神奈川県が中心となって進めていくものと考えておりますので、当然、その幹事会、あるいは代表幹事のつながりの中にも、神奈川県が必ず関わるという仕組みと考えております。

西村委員

 力強い御答弁を頂きました。私もいろいろと提案をしてきましたが、やる限りは責任の所在は明確にしなければいけないと思っています。神奈川県がそのヘッドクオーターの中心的な役割を担うと言っていただいたわけですから、神奈川県が中心になって様々なことを進めていくと同時に、責任をとるんだという覚悟の下に進めていただきたいと思います。県民の多くの税金が投入されておりますので、よろしくお願いします。

 ライフイノベーションセンターについて、研究で細胞の培養なども行っているわけですが、万が一地震などがあって、電源が落ちてしまったというようなときの対策はとられているのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 地震等で停電が起こったときの対策ですが、ライフイノベーションセンターは、館内の共有部分の電源、あるいはセキュリティーチェックの電源といったところは、標準でバックアップ機能が付いております。停電時、最短でも30分、使用が可能ということで聞いております。各テナントのバックアップ電源については、建設時に、事業者とも協議しましたが、基本的にはテナント施工となっており、人数に応じたバックアップ電源の自家発電装置等を設置できるようにしてあり、ハード上もそれに対応した建物の構造になっております。こういった形で対応させていただいております。

西村委員

 各事業者で使われる電力量も違うでしょうし、様々な課題があるとは思います。ただ、私も専門家ではありませんので、30分のバックアップで大丈夫なのかどうなのかというところについて、明確にどうでしょうというのは、基準として考えられません。その辺もしっかりと最先端の研究をしていただいていて、また、最高の培養等に使われているんだということを考えた上で、より安全性の確保、担保をとっていただきたいと思います。

 LICについては、ほかにも提案をさせていただきました。その一つが臨床です。LICだけに限らず、特区では臨床が行われることが必要でしょうということを一般質問でもやらせていただいたのですが、クリニックがまだ入っていません。この理由は、何か考えられますか。

ライフイノベーション担当課長

 LICのクリニックに関してですが、当初から臨床機能をつくりたいということは申し上げてまいりました。現在、ゼロではなく、慶應義塾大学とCYBERDYNE(株)がコラボレーションして、脊髄損傷の治療と、ロボットによるリハビリを組み合わせた研究プロジェクトを進める予定ですが、この中に一部、医療法人が入る方向で調整していると伺っております。

 ただ、クリニックの入居を想定し、我々は誘致活動をかなり熱心にやってまいりました。端的に申し上げると、誘致活動の中で、入るところまでいったものが相手側のいろいろな事情で辞退されたりするなど、いろいろな流れがある中で現在に至っていると考えております。まだ空きスペースがありますので、引き続き、誘致に向けて活動しているところです。

西村委員

 このほど、脳梗塞その他でも、医療用のHALを使ったリハビリが新たに幾つか認定されたと思います。たしか、筑波大学や福岡大学など、5箇所だったと思いますが、これには神奈川県は絡んでいないのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 委員おっしゃったのは、HALFITといって、歩行機能を回復させるためのHALだと思います。これは脳卒中、脳梗塞によって歩けなくなった人が、回復のために使う医療機器として認定されたと理解しております。こちらは筑波大学、東京大学で拡大されましたが、直接は関わっておりません。

西村委員

 脳卒中の患者様は、とても多くいらっしゃるかと思います。是非、一つのきっかけと捉えて、より多く県民の方々に恩恵を得ていただけるような御努力もしていただけたらと思います。

 クリニックが入ってこなかった理由に戻しますが、規模の問題なのでしょうか、あるいは、研究室中心に設計されたこの施設の問題なのか、あるいは、現状のLICの立地条件、少し駅から遠かったりもするため、交通の問題もあるかと思います。入居を考えて1回お越しになった方からは、そういった声は、挙がっていないのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 クリニックに限ったことではありませんが、事業者側の方に対して、我々もヒアリングをさせていただきました。委員が先ほどおっしゃったように、当然、撤退したときに、なぜですかという話もお聞きしております。ハード的な要件に問題はないが、法人の戦略の問題だそうです。例えば、一つに、殿町が今でもそこまで便利とはいえない、橋もできていないといったところで、今は御判断されたなど、幾つかのハード以外の要件、自社の戦略に関わる要件と理解しております。

西村委員

 今の段階で、交通の部分や橋も架かっていないというところで判断されたのではないかと伺いました。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会までには、連絡橋が架かるということですが、橋だけ架かっても上を動くものがないと困るわけで、川崎市の方も頑張っていると思います。広域的に動いていただくために、今後、神奈川県もしっかり連携をとり合って進めていただくよう、お願いいたします

 また、もう一つLICに関わることで、特に海外の研究機関の方々にもお越しいただけるような、そういったショーウインドー的な要素も考えてもらいたいと要望したのですが、この点は何か、こういう形になっているというのはありますでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 確かに、殿町に訪れる多くの外国の方、あるいはドクター、医療関係者の方々へのショーウインドー的な機能の御要望を頂いておりました。これは県としても前々から検討しております。具体的には、業界団体であります(一社)再生医療イノベーションフォーラムに、引き続きそういった小さなショールームといったものができないか、あるいは、各テナントに協力していただいて、例えば各入り口の一部をショールーム的なところに使えないかといった調整をしているところです。ただ、まだ詳細は決まっておりません。

西村委員

 先ほどの臨床の話に戻しますが、実際に臨床や治験などに持っていく前に、データ解析というのは欠かせないと思います。関西の方の特区では、再生・細胞医療、iPS細胞を使うときには、スーパーコンピューターなどを使って、データ解析をされているようです。LIC並びに神奈川県の特区における研究開発では、このデータ解析について、何か対応できるような対策はとられているのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 治験あるいは臨床研究をする段階におけるデータ解析ですが、まず、ライフイノベーションセンターに現在入居している企業では、データ解析支援ではなく、いわゆる遺伝子解析として、遺伝子治療研究所、あるいは(株)理研ジェネシスといった理研発の遺伝子解析といった企業は、数社入っているのですが、治験、臨床研究段階でデータ解析を支援する事業者というのは、今は入っておりません。

 ただ、先ほど別の御答弁で申し上げましたが、かながわクリニカルリサーチ戦略研究センターという県の常備があります。ここは、いわゆる再生医療の治験計画、臨床研究の計画を立てる段階で、そういったデータをどのように扱って、どういう差が出たらよいと言えるのか、そういったところの計画づくりを支援するセンターで、生物統計、臨床統計の専門家の先生が入っております。この先生方のネットワークも活用し、ほかとの連携といったところを保ちながら支援してまいりたいという計画を立てておるところです。また、事業者の方からお話を聞くと、必ずしも治験等の分析に、スーパーコンピューターは必須ではないと伺っております。

西村委員

 かながわクリニカルリサーチ戦略研究センターがプロトコルづくりをしてくださるということで、ここへもベンチャーをしっかりと支援する体制を整えていただいて、次の臨床へとつなげられるような体制づくりをお願いさせていただきたいと思います。

 次に、本会議での我が会派の質問に対して、リサーチコンプレックス推進プログラムを活用してAI、いわゆる人工知能を活用した取組を殿町で推進するという答弁がありました。具体的に、どのようなことをなされるのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 本会議で知事が答弁した、殿町でのAIを活用した研究プロジェクトですが、具体的には、慶應義塾大学が中心となります。そのタイトルだけ申し上げますと、AIを活用したヘルスケアオペレーションシステムとなっております。何かと申しますと、人工知能は、治療の段階でも活用しますが、将来は、健康な人あるいは少し弱ってきた人の遺伝子データを解析し、あなたは将来こうなるおそれが高いからこうしなさいという予測を、かなり精緻にやるようなところも期待されているところです。こういったところをヘルスケアの部門で、AIあるいはIoTそのものを活用できないかという研究について、慶應義塾大学が中心となって殿町で行うと聞いております。

西村委員

 ありがとうございました。かつては公害に苦しんだ川崎の地が、今、世界の医療に、健康に貢献しようとしている。このしようとしているというのを、しているに変えていく力が私ども議員にも、そして当局の方々にも、また研究者の方々にも求められているのだなと受け止めさせていただいております。これまでになかなかなかった産業を改革するところであり、大変な課題もあろうかと思いますが、どうぞ精力的に、そしてまた、先ほども紹介していただいたベンチャー企業の方々、若い研究者の方々が本当に頑張っていらっしゃいますので、後押しをしていただけますようお願いをしたいと思います。

 次に、委員会資料の中に、知事のシンガポール訪問について記載があります。6月30日に、知事がヘルスケア・ニューフロンティアの国際展開の一環として、シンガポールを訪問されたとのことで、現地では、シンガポール政府機関との覚書の締結を行ったということです。近年では、横浜市立大学がシンガポール国立大学と共同研究を行うほか、理化学研究所がシンガポール政府関係機関と包括的な協力協定を締結するなどの動きがありますが、ヘルスケア分野において、なぜシンガポールと連携をするのか、県の認識について、まず伺います。

ライフイノベーション担当課長

 なぜシンガポールと連携するかの認識ですが、一つは、やはり市場としての魅力です。特にASEANに関しては、ライフサイエンス産業、ヘルスケア産業、あるいは医療産業において、シンガポールで例えば承認を受ける、認められると、これがASEANに広がります。このように、ASEANに展開するためのハブであるということが挙げられます。

 それから、先ほど、委員からも横浜市立大学等の話がありましたが、ライフサイエンス分野の研究開発に政府が非常に熱心です。特にシンガポールは、人口が少なく、国土も狭い国ですので、外部からの流入というのは、当たり前です。それを前提に政策が組まれております。こういった外部からの受入れに対する政府の支援が、非常に豊かであるということが一つシンガポールを指向する要因になっているかと考えております。

西村委員

 今回、県が覚書、MOUを締結したシンガポール政府機関のシンガポール科学技術研究庁、シンガポール国立大学及びシンガポール国立大学保健機構についてですが、今回、県の連携先として、この機関を選んだ理由というのは何なのでしょうか。また、覚書の締結に至った経緯もあれば、御紹介をお願いします。

ライフイノベーション担当課長

 経緯について、シンガポール政府機関として包括して説明しますが、もともと、シンガポール政府機関には、県が主導して設立したGCC、(一社)ライフイノベーション国際協働センターがシンガポールに過去訪れて、平成25年11月に、この3機関と県関係として初めて覚書を結ばせていただいた次第です。

 このGCCが役割を果たしたということで、解散に至ったときに、このGCCから県が覚書を引き継ぎました。そして、まずは引き継ぎましたということで、この3機関と、改めて県と調整をしていた中で、ただ引き継いだだけでもよかったのですが、この機会に県の医療コンセプト、あるいはメディカル・イノベーションスクールといったところの連携を盛り込み、拡充して、新たに締結し直しましょうという流れになり、これに至ったということです。

西村委員

 これまでの流れに加えて、新たに県が取り組んでいることを加味しながら、締結をし直したということで認識をさせていただきました。

 この席には、実験動物中央研究所や世界保健機構WHOの関係者も同席したということですが、なぜそうした機関が参加をされたのか、教えていただけますか。

ライフイノベーション担当課長

 平成25年に、GCCが結んだ覚書を契機に、いろいろとシンガポールと市場展開の動きをいたしまして、そのうちの一つが実験動物中央研究所、実中研でした。そのかいがあって、実中研は、政府からの支援を受けて、研究をシンガポールでスタートすることになりました。こういったところのタイミングが重なったものですから、いわゆるチーム神奈川の一員として実中研にもこの場に参加していただいたということです。

 それから、WHOに関しては、先ほどもるる別に御答弁をさせていただきましたが、県と強い連携を結びつつあります。特に、メディカル・イノベーションスクールを含む国際的医療人材の育成の面で、人口高齢化や、公衆衛生の分野でWHO自身がシンガポールとの連携を期待しているということで、この場にWHOの関係者も、やはりチーム神奈川の一員として同席いただいたということです。

西村委員

 ここで一つ老婆心ながら懸念をするのが、横浜市立大学、理化学研究所、実験動物中央研究所、全部シンガポールに足掛りをつくっていますが、向こうに出てしまうということはないのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 御質問の趣旨はよく理解できます。私どもも心配で、そういった関係者と大丈夫ですよねといった話もしておりますが、例えば、実験動物中央研究所でもシンガポールでしかできない研究が確かにあるわけです。ただ、研究をやった上で、最終的に、日本に結果として帰ってきたいということをおっしゃっていただいております。ですので、我々としても、県民の皆様にどういった利益をもたらすかということで、一度行ってもそれが戻ってくる、例えば、別のケースですが、医療機器の承認ということで、日本では未承認なんだけれども、シンガポールで先に承認をとりにいって、ゆくゆくは承認がとれたら逆輸入してくる。こういった流れで、うまくシンガポールを活用させていただいて、県民の皆様の利益になるように帰ってきていただくということを我々も指導してまいりたいと考えております。

西村委員

 正に、今御答弁を頂いたことが、私の最後の要望です。様々なところと連携を深めることはいいけれども、やはり拠点として、この神奈川を守っていただく、そういった施策のために、研究者にとって魅力的な、あるいは開発を展開する企業にとって魅力的な、様々な思考というものが必要なのだろうと思います。どうぞ、今後も工夫を凝らして、優秀な人材が集積し、すばらしい研究が進められますようお願いを申し上げて、私の質問を終わります。

加藤(な)委員

 まず、未病についてです。県民になかなか理解がしにくい、この未病については、私たちも説明に大変困るところです。

 そもそもこの未病がつくる健康長寿社会とは、健康と病気の間で、常に連続的に変化するものと書いてあります。また、特定疾患の予防にとどまらず、心身をより健康な状態にということになっています。病気と健康という図がありますが、健康ということと、不健康というような言い方もあります。また、健康診断で数値が悪くなっている場合、医師の方がおっしゃるには、もうそれは既に病気が出ているということになって、それは未病ではない、治療が必要になっているんだと言われます。しかも自覚症状がなければ、本人は健康だけれども、未病としてとられるのか、その辺の定義を改めて伺わせていただきます。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 まず未病の定義ですが、病気であっても、歳をとっても、老いの中にも未病あり、病の中にも未病ありと申しまして、私どもはそういうふうに思っております。特定の疾患になったときに、それでは、未病でなくなるのかというと、確かにそれは団体、個人によって考え方が違うかもしれません。我々が思っている未病というのは、健康から病気、ほとんど全部、99%ぐらいの幅でカバーするような範囲でも、未病のコンセプト、考え方を持っているということです。

加藤(な)委員

 そうしますと、未病の改善という言葉が資料にもありますが、これは病気を治した、治療したということでよろしいのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 未病を改善するということは、基本的には自分が健康管理をして、健康の状態に近付けるということなので、広い意味では病気を治療したということでもあろうかと思いますが、基本的には、そこは医療行為になりますので、未病の改善の中には原則的には含まないと考えています。

加藤(な)委員

 未病のリーフレットには、何が実現できるのですかという欄があります。そこには、健康長寿の延伸、それから生活の質の向上、最適な医療の提供、地域経済の活性化、そうしますと、このヘルスケア・ニューフロンティアは、最適な医療の提供と地域経済活性化にとてもウエイトがあって、県民が健康で生活の質の向上ができているかというと、そこの要求にはなかなか応えていないというふうに私は思ってしまいます。そもそも健康を維持するということは、働き方だったり、食だったり、様々な要因があるわけですが、病気を早く発見して、早く治療する、早期発見、早期治療について、県としては、この未病の中に位置付けられていると捉えてよいのかどうか、まずお聞きします。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 早期発見は、正に未病産業のコンセプトです。これは特定の疾患があるというふうに言ってしまうと、医療行為になってしまい、非常に問題がありますので、そうではなくて、特定の疾患になる前に、未病産業を使っていただくことによって、そのリスクを早めに自分で認知していただき、病院に行っていただく、適当な治療を受けていただくということをお勧めしたいということです。

加藤(な)委員

 この未病の中にも、生活習慣病の重症化を防ぐというようなことも書いてありますが、大事なのは、健診を多くの県民に受けていただく、その中で再検査も含めてしていただくということが、私は大事だと思っています。

 次に、ヘルスケア・ニューフロンティアで掲げているCHO構想の中にある健康管理最高責任者については、企業の健康経営ということで、従業員等の健康増進を行う取組となっています。県庁の健康管理最高責任者は、知事ということでよろしいでしょうか。

職員厚生課長

 今、委員御指摘していただいたとおり、チーフヘルスオフィサー、健康管理最高責任者ということで、知事が就任しております。

加藤(な)委員

 企業に対して、実践セミナー等を連携して行うということであれば、県の職員の健康管理をまず知事が真っ先に取り組むことが大事だと私は思います。現在、県の職員の方々の健康診断、また再検査等については、どのようになっていますでしょうか。

職員厚生課長

 職員については、健康診断を1年に1回行っております。現在の受診率について、昨年度の実績で申し上げますと、98.5%になっております。

 総合判定という形で、5段階で評価を出しております。A、B、C、D、Eまでありますが、このうちC、Dの職員は要再検査、それから要精密検査という形で、病院に行くことを進めております。

加藤(な)委員

 多くの職員が受けていただいているということは数字で分かりましたが、私たちもそうですけれども、再検査に行くとなると、足が遠のく、仕事が忙しい、それから、行ったら、例えばお酒をやめてください、食事制限してくださいと言われるために、大変行きにくいというのがあります。県の職員の方々もそういう状況であると思いますが、職場での受診率、再検査率を上げていくために、どのような取組をされていますでしょうか。

職員厚生課長

 委員御指摘いただいたとおりだと思っています。このC、Dの職員に対して、私どもは通称イエローカードと呼んでおりますが、再検査を受けに行きなさいと、また、その結果を私ども職員厚生課の方に戻してくれということでやっております。

 今、大体五十数パーセントの職員から回答が来ております。逆にいいますと、半数近くは、もちろん再検査を受けているかもしれませんが、その結果を私どもに返していないという状況です。やはり半数では問題があるということで、今、このCHO構想を進めていくために、健康管理者になっている所属長が勧奨をしていく必要があります。こうしたC、Dの職員たちは、何らかの形で健康診断の結果が悪い、そして、その悪いものを放っておくと、更に重症化して、本当に病気になってしまう可能性もあります。そこで、今年から所属長たちに勧奨をしていただきたいという形で、健康管理の手引というものを全所属に配付したところです。

加藤(な)委員

 体の不調は、長時間の労働であったり、それから精神的な御負担というようなことも影響してくると思います。職員の方を減らされている状況は、職場の状況や環境、人的配置、働き方にも関わってくると思います。知事は未病を推進する中で、企業に対してこのようなセミナーを行っていますが、県の職員の方々の健康管理を十分行うべきだと私は思います。ここには知事はいませんが、皆様も是非、その取組を進めていただけたらと思います。

 次に、がん検診のことについて伺います。企業でがん検診を進めている方の記事が一昨日の新聞に載りました。フットサルの選手の方が31歳で肺がんになられて、そのことを受けて、小田原の企業の方が早期発見、早期治療の大切さを訴えるという活動をされて、社内のがん検診を無料で従業員に受けさせている、また、就業時間内に受診できるようにしているという内容でした。県下でも、市町村はがん検診を進めていますが、データを頂くと、実施率が胃がん検診などは県の平均で5.8%、大腸がんも肺がんも16%、19%と、大変低くなっているように、高額なお金がかかる検診等は受けにくいというようなことがあります。市町村も努力してクーポンを配ったり、受診のお金を下げていますが、県としてもがん検診について、県民が受けやすい環境をつくる必要があると思います。このことに対して、どのように考えているか、お聞かせください。

がん・疾病対策課長

 市町村におけるがん検診は、国の設定しているガイドラインに沿って実施していただいているものです。県として、その検診の制度管理、それから結果についての見直しを指導する立場にはありますが、その市町村によって、がん検診の受診率が高いところもあれば、低いところもあります。33市町村のがん検診受診率を全部、毎年結果を聞く立場であり、受診率の高い市町村がどのような取組をしているかということを、検診担当者を一堂に会して、年に1回会議を行っており、その場でお伝えしたりするようなことをしております。がん検診受診率は、国民生活基礎調査で、市町村の検診、企業における検診、それから皆様が任意に受ける人間ドッグの健診を総合して結果を出していただいております。県が、がん対策推進計画で挙げている目標は40%から50%ですが、直近の調査である平成25年の結果では、その目標値に大体届くようなところまできております。ただ、市町村が行う検診の受診率は、今委員がおっしゃったように余り高くないところもありますので、その部分については、先ほど申し上げたようなことで、受診率を上げていっていただけるように、努力してまいります。

加藤(な)委員

 検診の受診の機会を広げていただくために、是非、受診者の利用しやすい条件について、指導や補助をしていただけるようにお願いいたします。

 次に、9年前から特定健康診断制度、特定検診が導入されています。それ以前は、基本健康診査という名称でした。この特定検診になってから県内で大きく受診率が変化しているのではないかと思いますが、そのような調査をしたことがありますでしょうか。

健康増進課長

 基本健康診査の受診率は、平成19年までということで、神奈川県の平成15年度からの5年間を見てみますと、平成15年度が35.9%、平成16年度が35.5%、平成17年度が33.8%、平成18年度が32.1%、平成19年度が32.6%ということになっております。

 一方で、その後に始まりました特定検診の受診率についてですが、医療保険者が実施主体となっておりますので、全県で国保、協会けんぽ、健康保険組合等の医療保険の保険者を統合したものでお答えします。平成20年度が37%、平成21年度が39.3%、平成22年度が40.4%、平成23年度が41.9%、平成24年度が42.9%、平成25年度が45.9%ということになっております。

加藤(な)委員

 増えてきているということですね。分かりました。

 特定検診になって、中性脂肪を測られたり、特定保健指導などもあって、それに対してなかなか受けにくいということもあると思います。心疾患や脳疾患で倒れられたり、亡くなられたりということもありますし、また、生活習慣病が原因になって、高血糖や高血圧ということもあると思いますので、引き続き、特定検診も皆様が受けやすいという条件の下で、県で取り組んでいただければと思います。

 次に、健康団地のことについて伺いたいと思います。

 健康団地については、今回、低栄養対策事業というのが挙げられています。私たちもこの健康団地については、どういった取組を実際に県がするのだろうということで、注目していたところです。その内容については、高齢者の栄養改善ということですが、これは、県営団地で言えば、例えば、高齢者の方が今何に困っているか、健康問題に関して言えば、例えばお風呂が毎日入れない、家のお風呂を洗ったりできない、買物の問題、病院に通えないなど、様々あると思います。ここであえて低栄養を出されたというこの事業の成り立ち、きっかけは何だったのでしょうか。

未病対策担当課長

 健康団地の低栄養事業ですが、基本的に、中高年になりますと、どちらかというとメタボリックシンドロームといったものに、焦点が多く当てられていると思います。ただ、近年、高齢になってタンパク質の摂取が少ないと、低栄養に伴う筋力低下が生じ、高齢者の虚弱化の大きな要因となっていることが明らかになってきております。そこで、介護予防のためには、高齢者の低栄養の改善が重要な課題として浮き上がっていることから、こうしたものに焦点を当てて調査するということになったところです。

加藤(な)委員

 この事業は、7月に実施していただいていますが、このときに生活状況調査をされて、出てきた課題は何だったのでしょうか。

未病対策担当課長

 今年度の事業の状況ですが、資料記載のとおり、介護予防のための身体・栄養・生活状況調査ということで、7月に調査票を発送し、ただいま回収しているところです。今の時点では4割程度回収されてきておりますが、その内容の精査については、今後ということになります。今の時点でいうと、低栄養のおそれのある方が59名ということで、現在の回答者のところでは約12%ということになっております。こういった方に、これから栄養の指導をしていくことになろうかと思います。今の時点では、約1割強、12%ぐらいの方が低栄養の現状にあるということが明らかになりました。

加藤(な)委員

 そうしますと、具体的には、身体・栄養・生活状況調査となっていますが、例えば低栄養ということでは、貧困のため、十分に栄養がとれていないという原因が浮き出るということなのか、それとも、運動が足りないということなのか、原因によってコグニサイズをするなど、対策として、どのようにするという事業なのでしょうか。

未病対策担当課長

 低栄養の状況調査票は、かなり多岐にわたって調査する内容となっております。基本的に、今後、低栄養の方に対して管理栄養士等がその状況について確認をして、今後どのようにやっていくかという部分を指導することになります。基本は栄養摂取の話が中心になりますので、生活のいわゆる経済的なことの対策ということになると、また別の次元になろうかと思います。

加藤(な)委員

 団地にいらっしゃる高齢者の方たちは、介護予防というよりは、生活自体が厳しいという状況により低栄養になっていたり、ほかにも困ることで健康上の不安もあるということですので、困り事に沿ったような施策を進めていただけるようお願いいたします。

 最後の質問として、こころの電話相談について伺います。

 先ほど電話相談件数等の御説明がありましたが、この電話相談は、どなたがどのように対応しているのか、お聞かせください。

がん・疾病対策課長

 資料記載の電話相談については、神奈川県の精神保健福祉センターで行っております。今現在、今年度は12名の非常勤チームで対応しているところですが、そのうち有資格者は11名、1名は大学院生となっております。有資格者の資格の内容は、社会福祉関係の国家資格をお持ちの方が6名、看護師の方が1名、臨床心理士の方が1名、民間のカウンセラー資格を持つ方が2名、それから教員の方が1名という体制で相談を受けております。

加藤(な)委員

 あえて、働き盛りのという事業名にされています。これは労働者のためという位置付けなのか、また、働き方が心身に影響を与えることも非常に多いと思いますが、病院の受診を勧めるといった対応もされる中で、出てきている課題に対して、どのように処理されているのか伺います。

がん・疾病対策課長

 相談の内容ですが、年間1万件近い相談が入る中、一番多い相談内容は、話がしたい、2番目が生き方、生活についての悩み、3番目が病気の治療について、4番目が家族関係の問題ということです。

 働き盛りのということで報告させていただいておりますが、こころの電話相談では、幅広い年代層に対応しており、特に年代を限って、相談を受けているわけではありません。報告させていただきました相談件数は、その中で20代から50代を対象としております。その方たちの職業については、聞き取れた範囲の中では、無職という方が一番多くなっております。また、神奈川県精神保健福祉センターでは、例えば、依存症電話相談や自死遺族電話相談、ピア電話相談など、特化したものについては、また別の枠を設けて相談をお受けしております。先ほど申し上げたように、話したいというだけの方もいらっしゃいますが、目的、相談の内容に応じて相談を受ける体制も整えております。

加藤(な)委員

 こころの電話相談は、お話ししたい、悩みを聞いてほしいということで、それが未病を改善する仕組みに位置付けられているようですので、是非そこは積極的に、皆様に広く利用していただけるようお願いして、私の質問を終わります。

相原委員

 最初に、委員会資料にも出てきています未病コンセプトの普及啓発や普及促進に対して、簡単に幾つかお尋ねします。

 現在、平成28年度ですから、数年間既にやっている事業ですが、毎年度の資金の投入額を御説明願います。

未病サミット担当課長

 私どもヘルスケア・ニューフロンティアの組織ができたのが平成26年度になりますので、平成26年度からの数字を申し上げます。平成26年度が約3,000万円、平成27年度が約8,500万円、国の地方創生交付金がちょうどこの時期でしたので、そのうち3,000万円は国の交付金を使った事業です。今年、平成28年度は大体6,400万円といった数字になっております。

相原委員

 平成29年度以降も数千万円といった単位で対応されるのでしょうか。現時点で確定はしていないのでしょうけれども、予測なり、想像なりをお聞かせください。

未病サミット担当課長

 この未病コンセプトを県民の皆様にくまなく浸透させていただいて、またさらには、知っていただくだけではなく、いろいろと構造変革を促進していくというところで、そういったものを支えるために、産業の面からも継続的にやっていかなければいけないと考えておりますので、できればこういった規模でやっていければと考えております。

相原委員

 現時点で、どのような効果があったと捉えておられますか。

未病サミット担当課長

 昨年、10月を未病月間と位置付けました。その前後数箇月をかけて、昨年の場合、県内35箇所の市町村や企業がやられているイベントにお邪魔をして、直接県民の皆様にPRする機会をもらいました。そこでは、直接アンケートをとらせていただいたりもしました。そういった中で、昨年、1,800人ぐらいの方にアンケートを出させていただいたのですが、結果としては、約6割5分ぐらいの方が一応未病については知っているというお話を頂きました。

 ただ一方で、健康に関心のない方については、そもそもお話を頂けないなどということもありますので、県全体として6割5分の方が知っているかというと、そこまではまだ至っていないと思っていますので、更に普及に努めていきたいと思います。

相原委員

 この未病コンセプトの普及促進については、引き続き取り組まれるのだろうと思いますので、それはそれで効果を期待いたします。

 同時にもう一つ、担当される皆様によく考えていただかなくてはいけないのは、こういうコンセプトがしっかりと普及するというのは、中身さえしっかりしていれば、いずれ普及するはずなんです。過去を振り返っても、新しい概念、コンセプトのようなものが出てきて、すぐ評価をされて受け入れられたけれども、その後、陳腐化しているものもいっぱいあります。逆に、スタート時点ではいろいろと問題が指摘をされたけれども、それも普遍的とまで言われるようになるものもあります。

 かねてから言われるように、今、先進国どの国でも普遍の原理に近い福祉や環境という概念も、当初はそれほど評判のよいものではなかった、むしろ悪かったという指摘があるわけであります。私はこういう事業を展開するのは大事で、やっていただきたいですけれども、同時に、内容がしっかりしていれば、いずれしっかり普及して、神奈川県のみならず、日本、世界にしっかり定着するんだという信念のようなものも大事だということを指摘しておきたいと思います。この件は、数年前にも別の特別委員会で、私、指摘をしましたが、そのぐらいのつもりがないといけないと思います。これは結構ちんまりした話、つまらない話になってもいけないと思うのです。未病というものが非常に大きなものだという前提でスタートした話ですから、そういう決意、原則のようなものは持ち続けていただいて、取り組んでいただければと思います。私自身は大いに評価をして、期待をしておりますので、更に普及されると信じて見守っていきたいと思います。

 次に、先ほど自民党の川崎委員も質問されていましたが、私も大変興味深く関心を持ってお聞かせいただいたところで、委員会資料5ページにありますWHOとの連携の件について伺います。細かいことも含めて聞かせていただきたいので、答弁がすぐできないということならば、そういうふうに遠慮なく言っていただければ、それで結構です。私自身、これは期待をしています。期待をしている立場からお伺いをしたいと思いますので、よろしくお願いします。

 本年12月に、県の職員を派遣するということで、相当の準備が既に進められていると思います。御本人は、あとは出発するぐらいのところまで当然来ているのかなと思いますが、派遣する職員については、どういう方で、どんな経歴、学位等、可能な限りの範囲内で教えていただけますでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 この12月に派遣を予定しております。この職員については、そもそもヘルスケアを推進する目的で、そしてまたWHOとの連携を強化していくという目的で、医療の知見を持った人材を県として採用したところです。

 どういった経歴かということですが、当然、高い英語力等を要求されますので、米国の大学に留学経験もあります。そしてまた、当然、WHOからも求められている論文の調査、分析する能力、システマティックレビューといいますが、そういった能力も兼ね備えております。そしてまた、医師としての経験、知見も大変豊富な方で、非常に能力の高い方ということで県としては認めているところです。

相原委員

 大変優れた方ということですので、期待をして見守ります。

 先ほどのお話ですと、WHOでは、WHOと県の身分、二つを兼ね備える形でやられるとお聞きしました。県の方の身分等は結構ですので、WHOにおける御本人の地位や処遇は、どのようになるのでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 例えば、県の組織における県の役職のどこに相当するかということについては、少し難しい部分があります。実は、今その職員の方は、ヘルスケア・ニューフロンティア推進本部室で技官職としておりますので、言ってみれば、WHOに行ってもそれ相応の身分、職位に就くものと考えております。

相原委員

 現時点では、WHOにおける肩書き、地位等は確定していないということでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 派遣については、これまでいろいろ御答弁させていただいておりますが、あくまでも予定ということで、正式な決定はまだです。

 ただ、WHOによる面接試験等々は済んでおり、後は正式な決定といいますか、WHOと県とで職員派遣に係る協定、アグリーメントを締結する予定です。これが締結された時点で、正式に派遣が決定することになるという運びです。

相原委員

 ちなみに、給与等の処遇関係は、どういった処理をされるのでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 給与はWHOの方から支給されます。WHOの職位に応じて、WHOの給料表に基づいて支給されることとなっております。

相原委員

 分かりました。ちなみに、WHOには、WHOそのものの正規職員が相当数いらっしゃると思います。それ以外に、今回の本県から派遣されるような職員の方は、それなりの人数がいるものなのでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 承知している限りでは、国内の自治体から派遣されているケースはありません。今回が初の試みということになっています。厚生労働省からは、定期的にといいますか、継続して人材が送り込まれております。それと国内の大学では、千葉大学、新潟大学、金沢大学、長崎大学の四つの大学から職員を派遣しております。人数的には、例えば大学でいいますと、それぞれ1名ずつという状況です。

相原委員

 WHOは、メディカルドクターが相当数勤務されている組織ですが、過去にWHOに勤務されていて、現在、例えば県立病院など、県の組織内も含めて、そういった経歴をお持ちの方はいらっしゃるものなのでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 私の知る限りでは承知しておりません。

相原委員

 なるべく経歴というのは掌握しておいた方がよいのかなと思いますが、私は本当に期待をしています。この方は、2年行かれるということですので、第一にはWHOの組織の中でしっかりと働いていただいて、WHOの組織自体に貢献していただくということが大事なのでしょうけれども、そこから得られたものが、その後、本県においてしっかり生かせるように御対応いただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 最後に、ライフイノベーションセンターに入居された事業者の中に、スコットランド国際開発庁が入っておりますが、ほかの入居者に比べると色合いが違うというか、英国のスコットランドの政府組織ですので、非常に私も期待をするところです。このスコットランド国際開発庁が入居に至った過程は、県の御努力等があったからだと思っていますが、その辺について、少し御説明を頂戴できますでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 ライフイノベーションセンターに入居されたスコットランド国際開発庁ですが、簡単な経緯を申しますと、スコットランド自体は、ライフサイエンス先進地域であり、また人口も少なく、国土も狭いので、国としてライフサイエンス産業を盛り上げようとしています。実際にそういった集積も多いです。そういった中で、最初に、スコットランド国際開発庁から神奈川県に、これはLICとは関係なく、神奈川県の取組とコラボレーションをしませんかというような投げ掛けがありました。これは約2年前です。そのとき、逆に我々もLICの計画が当然あったものですから、かくかくしかじかこういう取組があります、再生医療の産業化拠点をつくっておりますということで、スコットランドの企業がこういったところに入居しませんかという営業活動をかなり熱心にさせていただきました。スコットランド国際開発庁の理解が得られた中で、個別の企業もとにかくつなぐけれども、それだったら我々が事務所を設けたいというような流れになり、入居に至ったということです。

相原委員

 スコットランド国際開発庁の場所は、エディンバラなどにあるのでしょうか。また、知事は以前に訪問されて、何かやられたということもあったのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 本件に関して、知事がスコットランドを直接訪問したということはありません。ただ、私も含めてですが、職員がその流れの中で、昨年11月にスコットランドを訪問させていただきました。このスコットランド国際開発庁は、グラスゴーというところにあり、委員がおっしゃるエディンバラにも大きな産業クラスター、バイオクラスターの施設があります。そういったところとの拠点間連携などのお話もさせていただき、誘致に至ったところです。

相原委員

 エディンバラではなく、グラスゴーということで、了解しました。

 先ほど御答弁いただいたように、スコットランドにおいて、ライフサイエンス分野のいろいろな集積があることは、私も承知しているところなので、大いに期待しております。今後は、是非このスコットランドとの連携強化を期待しておきたいと思います。状況によっては、知事が訪問されるのも非常に重要なことかと思いますので、よろしくお願いします。

 以上、3点について触れましたけれども、いずれも期待を込めて質問させていただきましたので、よろしくお願いします。



(日程第1については、この程度)



8 意見書案等の提案確認

  提案なし



9 次回付議事件等の決定

  次回委員会における付議事件を「青少年問題について」とすることとし、調査項目については正副委員長一任と決定



10 県内及び県外調査について協議・決定

 (1) 意見等

   加藤(な)委員

    グループ分けについてですが、今、お話のとおり次回の付議事件は、青少年問題についてです。今回、県内調査の候補先として伺っている川崎こども心理ケアセンターかなでは、その青少年問題に関わる課題調査だと思いますので、グループ分けではなく、私は皆様と一緒にこの調査に行かせていただきたいと思いますので、グループ分けについては反対です。

   相原委員

    私は、委員長が先ほど提案されたとおりで結構ですので、どうぞ、議事を進めてください。

 (2) 審査結果

   平成27年7月13日の団長会の決定のとおり、グループ分けで実施することとし、調査日程、調査箇所及びその実施方法等については多数をもって正副委員長一任と決定



11 閉  会