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平成28年  建設・企業常任委員会 10月03日−01号




平成28年  建設・企業常任委員会 − 10月03日−01号







平成28年  建設・企業常任委員会





◎《委員会記録-平成28年第3回定-20161003-000005-建設・企業常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(神倉・とうまの両委員)の決定



3 日程第1を議題



4 同上質疑(県土整備局所管事項も併せて)



川本委員

 台風9号による県内の被害について質問をさせていただきます。

 この夏は毎週のように台風が日本列島に襲来し、都心に大雨などをもたらしました。特に北海道や岩手県では、洪水により多数の人々が被害を受けるなど、大変大きな爪跡を残しました。本県でも台風9号による大雨により、境川があと少しであふれそうになる映像がテレビで流れるなど、大変危険な状況にありました。

 そこで、この台風9号に関連して、何点かお伺いします。

 まず、台風9号による県内の降雨はどのような状況であったのかお伺いいたします。

河川課長

 台風9号は、8月22日12時半ごろに千葉県館山市付近に上陸しまして、23日12時にはオホーツク海で温帯低気圧に変わりました。神奈川県内では、台風の接近に伴いまして、21日夜から雨が降り出し、22日の早朝までに県内全域で大雨洪水警報が発令されました。県内の最大雨量につきましては、累計雨量では箱根町の宮城野で264ミリメートル観測しました。また時間最大雨量では、相模原市中央区上溝で22日午前10時から11時までの1時間で81ミリメートルの降雨を観測しました。

川本委員

 河川の水位上昇による市町村の避難勧告の発令状況、河川の氾濫による床下浸水や床上浸水などの状況についてお伺いいたします。

河川課長

 台風9号に伴う大雨によりまして、県が管理する河川では、相模原市中央区の境川の昭和橋など14河川20箇所の水位観測所におきまして、避難勧告の目安となる氾濫危険水位を超過いたしました。これにより相模原市など6市町において避難勧告が発令されました。また、河川の氾濫による家屋等の床下浸水や床上浸水はございませんでした。

川本委員

 河川施設などの被害とその復旧状況についてお伺いいたします。

河川課長

 台風9号では、引地川など、5河川6箇所におきまして、小規模な護岸損傷など、施設の被害が発生いたしました。これらの箇所の復旧につきましては、全ての箇所で完了しております。

川本委員

 県内には複数の遊水地が設置されておりますが、その効果は発揮されましたでしょうか。

河川課長

 遊水地につきましては、県では境川遊水地など7箇所を整備し、供用しております。洪水の遊水地への流入は、流域の雨の降り方によって異なりますが、台風9号では境川遊水地など5箇所の遊水地において流入がございました。5箇所の遊水地合計で約135万立方メートルの流入がございまして、これは小学校の25メートルプール約3,600杯分に相当いたします。こうしたことにより、下流河川の水位を下げる効果があったものと考えております。

川本委員

 次に、土砂災害について、台風9号に伴う大雨による県内での発生状況をお伺いいたします。

砂防海岸課長

 先日の台風9号による豪雨では、県の東部を中心に崖崩れが12件発生いたしました。被害の状況ですが、横須賀市内で家屋が一部損壊する被害が1件発生いたしましたけれども、幸い人命や身体への人的被害はありませんでした。なお、県内において土石流と地すべりの発生は確認されませんでした。

川本委員

 県はこうした土砂災害から人命や財産を守るために様々な取組を実施していると思いますが、具体的な取組内容をお伺いいたします。

砂防海岸課長

 土砂災害から県民の皆様の生命と財産を守るため、まず、ハード対策として、崖地の崩壊を防ぐコンクリート擁壁等の土砂災害防止施設の整備を進めております。また、ソフト対策として、県民の皆さんにお住まいの地域の危険度を理解していただくため、土砂災害警戒区域等の指定を進めています。さらに、市町村長による避難勧告などの発令に役立つよう、土砂災害の発生のおそれが高まったとき、横浜気象台と共同で土砂災害警戒情報を発令しております。

川本委員

 県民の皆様が安全に避難するためには、土砂災害警戒情報は大変重要だと思っております。

 そこで、今回の台風9号における土砂災害警戒情報の発表状況をお伺いいたします。

砂防海岸課長

 台風9号による県内の土砂災害警戒情報の発表状況ですが、8月22日午前8時45分に、小田原市など4市町に対して発表したのを皮切りに、同日午後3時5分までの間に、横浜市など延べ24市町村に発表しました。その後、台風9号が通過し、雨が小康状態となった同日午後5時15分に小田原市など5市町、残りの横浜市など19市町村は同日午後6時に土砂災害警戒情報を解除いたしました。

川本委員

 土砂災害警戒情報は有益な情報でありますが、幾ら有益な情報であっても住民にしっかり伝わらなければ意味がないと思います。この土砂災害警戒情報は発表した後にどのように住民に伝わったのかお伺いいたします。

砂防海岸課長

 土砂災害警戒情報が発表されると、気象台と県の双方から該当すべき市町村へ情報が伝達されます。伝達を受けた市町村は、防災行政無線や登録制メール、広報車などを使って、地域の方々へ土砂災害警戒情報が発表されたことをお知らせしています。このほか、報道機関の協力を得て、テレビ、ラジオでも報道されるほか、県や気象庁のホームページでもこれらの情報を詳しく提供し、住民への周知を図っています。

 また市町村が発表する避難勧告の判断材料にも活用されていますが、今回の台風9号に伴う土砂災害警戒情報を発表した24市町村のうち、発表を受けて避難勧告を発令したのは10市町村にとどまっております。

川本委員

 大雨が降るたびに避難勧告が出ていても、土砂災害が発生しないと住民は発令に慣れてしまい、いざというとき避難行動を起こさなくなることも懸念されます。このため、土砂災害警戒情報をより実効性のあるものとする必要があると思いますが、県のお考えをお尋ねします。

砂防海岸課長

 現行の土砂災害警戒情報の運用は、平成19年9月から開始しましたけれども、運用開始後、約9年間が経過し、今後、より発表の基準の制度を高め、信頼性のある情報にする必要があると考えております。

 そこで、昨年度から現行の土砂災害警戒情報の発表基準に関する検証、見直しに取り組んでおりまして、具体的には運用開始時のデータに本年6月までのデータを加えて収集、分析し、精度向上に向けた検討を行っているところです。

 今後、学識者や国からなる検討会を開催し、年度内の新たな発表基準の活用を目指して、見直し作業を進めてまいります。

川本委員

 要望でございます。

 県土整備局は、県民の人命を守る非常に重要な役割を果たしています。台風9号では適切に対応していただいたようでございますが、北海道や岩手県は想定を上回る大雨で、人命が失われております。引き続き平常時から備えを怠らず、市町村などと連携し、県民の安全・安心のためしっかりと取り組んでほしいと要望いたします。

 続きまして、都市河川整備についてお伺いします。

 我が会派の武田議員の一般質問の都市河川整備の進め方に関連して、何点かお伺いします。

 まず、都市河川重点整備計画、新セイフティリバーに基づく都市河川の整備の進め方について、その対応を確認したいと思います。

河川課長

 平成22年3月に策定しました都市河川重点整備計画、新セイフティリバーでは、都市河川のうち過去の大雨で水害が発生した河川や都市化の進展が著しい地域を流れる18河川を対象に、重点的に整備を進めることとしております。具体的には、おおむね30年間で時間雨量、おおむね50ミリメートルから60ミリメートルの降雨に対応できるよう、護岸や遊水地などの整備を進めることとしております。

川本委員

 時間雨量がおおむね50から60ミリメートルの降雨に対応できるよう、河川の整備を進めているとのことでございましたが、近年、全国各地でこれを上回る大雨が多発しており、台風9号では、相模原市内で時間当たり81ミリメートルの豪雨も観測されたとお伺いしております。今後、目標とする降雨を引き上げていく必要があると思いますが、どう考えているのかお伺いいたします。

河川課長

 新セイフティリバーに位置付けている都市河川では、将来的には時間雨量をおおむね80ミリメートルから90ミリメートルの豪雨に対応した整備を目標としております。しかしながら、これらの整備には多くの費用と長い時間がかかることから、河川全体としてバランスよく治水安全度を上げていくため、当該の目標として時間雨量おおむね50ミリメートルから60ミリメートルの降雨に対応した整備を進めているところでございます。

川本委員

 18の河川について重点的に整備を進めるということでございましたが、護岸や遊水地の整備はどの程度進んでいるのかお伺いします。

河川課長

 まず、護岸の整備状況ですが、新セイフティリバーに位置付けている18河川で、整備が必要な河川の延長約150キロメートルのうち、約90キロメートルの整備が完了しておりまして、整備率としましては約6割となっております。

 また、遊水地や地下調節池の整備につきましては、6河川で計画をしておりますが、そのうちこれまでに4河川で事業に着手しており、1河川で整備箇所を選定したところでございます。

川本委員

 重点的に整備している18の河川のうち、現在取り組んでいる主な整備箇所をお伺いします。

河川課長

 まず、川幅を広げる工事でございますが、相模原市内を流れる境川や湘南地域を流れる小出川などで護岸整備を進めているほか、橋りょうの架け替えにつきましては、帷子川のJR貨物線橋りょう、境川の相鉄線橋りょうや山王川の小田急線橋りょうなどで進めているところでございます。

 次に、遊水地や地下調整池ですが、矢上川、境川、引地川で工事を進めているほか、柏尾川で用地取得に取り組んでいるところでございます。

川本委員

 多くの河川においてはまだまだ整備を進める必要があると思いますが、都市河川の整備を推進するためにはどのような課題があるのかお伺いいたします。

河川課長

 都市河川では、川沿いまで人家が立地していることなどから、川幅を広げることが困難な区間もございますので、その場合には河道整備に加え、川の水を一旦ためて、下流の推移を下げる効果のある遊水地などを整備することとしております。また、県内には交通網が発達していることから、川幅を広げるために多くの鉄道橋や道路橋を架け替える必要がございます。これらの大規模事業は用地買収や鉄道事業者などの関係機関との調整に時間を要する一方で、一度工事に着手すれば完成するまで多額の事業費を集中的に投資する必要がございまして、事業費の確保が課題となっております。

川本委員

 今おっしゃいました遊水地などの整備に多額の事業費を集中的に投資するということが重要であるということは理解しました。

 そこで、今後も整備を着実に進めていくためには、県はどのように取り組んでいくのか、河川下水道部長にお伺いいたします。

河川下水道部長

 都市河川の整備においては、多額の事業費が必要となりますので、予算は県単独費だけでなく、国の交付金を安定的に一層投入していく必要がございます。そこで、これまでも国に対して都市河川の整備には十分な予算措置がされるよう要望してきているところでございます。

 県としましては、今後も様々な機会を捉えて、本県の都市河川整備に重要性を国に強く訴え、重要な交付金を確保し、都市河川重点整備計画に基づきしっかりと河川整備を進め、県民の安全・安心の確保に努めてまいります。

川本委員

 要望でございます。

 集中豪雨や台風などによる被害を未然防止するために、できるだけ迅速に河川整備を行い、県民の安全を確保する必要があると思います。都市河川整備の重要性を強く国に訴え、十分な交付金を確保し、都市河川の着実な整備に努め、安全・安心な県土づくりを進めてほしいと要望します。

 次に、洪水浸水想定区域の見直しについてお伺いします。

 本年度、今年の5月、相模川と多摩川の新たな浸水想定区図が公表され、8月には鶴見川についても公表されました。近年、全国各地で浸水被害が続発しており、都市河川整備に浸水の危険性についてしっかりと周知する必要があります。そこで、浸水想定区域図の見直しについて、何点かお伺いいたします。

 まず、見直し前の浸水想定区域図について、策定の経緯や公表の状況についてお聞きしたいと思います。

河川課長

 平成13年と17年に水防法が改正され、浸水が想定される国や県が管理する河川につきまして、河川整備の目標とする降雨を対象に、河川が氾濫した場合に想定される浸水の範囲と水深を図面にしました浸水想定区域図を作成することとなりました。これを受け、国と県では、県内の109河川につきまして浸水想定区域図を平成21年までに作成し、ホームページに掲載するとともに、土木事務所などで閲覧できるようにしているところでございます。

川本委員

 なぜ浸水想定区域図の見直しが行われたのかお伺いいたします。

河川課長

 近年、これまでの想定を上回る豪雨が発生していることから、避難体制などの充実、強化を図るため、平成27年5月に水防法が改正されました。この改正により、河川ごとに定める浸水想定の対象とする降雨が30年から200年に1回程度の河川整備の目標とする降雨から、1000年に1回程度を上回る想定し得る最大クラスの降雨に高められたことなどから、国と県では、浸水想定区域図の見直しを進めているところでございます。

川本委員

 河川整備の目標とする降雨に加えて、想定し得る最大クラスの降雨が示されたとのことでございましたが、それぞれの降雨に対してどのような対策をとるのか、基本的な考え方をお伺いいたします。

河川課長

 まず、河川整備の目標とする降雨に対しましては、堤防や遊水地などの整備によるハード対策が基本となります。

 次に、想定し得る最大クラスの降雨に対しては、ハード対策によって防ぐことが困難なことから、命を守るための円滑、迅速な避難など、ソフト対策が基本となります。

川本委員

 河川整備の目標とする降雨と想定し得る最大クラスの降雨の具体的な雨量とそれぞれで想定される浸水面積はどの程度違うのか、新たな浸水想定区域図が公表された河川を事例に具体的に示してほしいと思います。

河川課長

 今回、国が公表しました相模川の直轄区間を例に御答弁させていただきます。

 まず、雨量についてですが、相模川の例では、河川整備の目標とする降雨は、48時間で460ミリメートルとなっております。また、今回公表されました想定し得る最大クラスの降雨は、48時間で567ミリメートルとなっております。

 次に、想定される浸水面積でございますが、河川整備の目標とする降雨では約12平方キロメートル、想定し得る最大クラスの降雨では約30平方キロメートルとなっております。

川本委員

 今後、県管理河川について見直しをどのように進めていくのかお伺いいたします。

河川課長

 まず、鶴見川水系の県管理河川につきましては、国が中心となって国直轄区間と合わせまして、県管理区間についても検討を進め、8月2日に国と県が同時に浸水想定区域図を公表いたしました。

 その他の河川についてですが、県管理区間の相模川や境川など、浸水が広範囲に及ぶと想定される大河川につきましては、平成28年度中の公表を目指して現在作業を進めているところでございます。中小河川につきましては、周辺に地下街がある河川などを優先して順次見直しを進め、おおむね5年間で県管理河川全体の見直しの完了を目指します。

川本委員

 浸水想定区域図の見直しに当たっては、避難に関する取組を行う市町村と連携していくことが重要だと思いますが、どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

河川課長

 水防法では、国や県が浸水想定区域図を作成し、市町村が避難場所等の情報を加えたハザードマップを作成することとなっております。浸水想定区域図の見直し結果を基に市町村はハザードマップを見直すこととなりますので、できるだけ早くハザードマップの見直しが進むよう、浸水想定区域図の見直し状況や今後の予定につきまして、きめ細かな情報提供を行い、市町村と連携しながら取り組んでまいります。

川本委員

 要望でございます。

 近年、全国各地で記録的な豪雨による浸水被害が発生しており、本県においても同様の被害がいつ起きてもおかしくない状況でございます。浸水被害を軽減していくソフト対策については、県と市町村が十分連携して、住民が円滑に迅速に避難できるように、しっかりと取組を進めてほしいと要望いたします。

 続きまして、川崎都市計画道路の宮内新横浜線の整備についてお伺いいたします。

 私の地元、川崎市中原区では、現在、整備が進められています都市計画道路宮内新横浜線についてお伺いします。

 この道路は東京都の環状8号線から多摩川を渡って川崎市に来ますけれども、さらに南下して新横浜駅周辺につながる幹線道路であり、一日も早い開通が待たれます。政令市の川崎市が整備を行っておりますが、事業への支援といった観点から何点かお伺いいたします。

 まず、都市計画道路宮内新横浜線の現在の事業の進捗状況についてお伺いします。

道路企画課長

 都市計画道路宮内新横浜線について、現在、川崎市は二つの工区で事業を実施しています。一つは多摩川を渡る新しい橋を含めた国道409号までの延長約1キロメートルの区間ですが、橋の整備については今年度中を目途に川崎市と東京都が施工協定を締結し、東京都側で工事用搬入路の工事に着手する予定であると聞いています。もう一つの工区である都市計画道路尻手黒川線から南側の延長約0.2キロメートルの区間については、現在用地の取得を進めていると聞いております。

川本委員

 県では政令市が実施している幹線道路の整備に対して助成制度を設けているとしておりますが、どのような道路を対象としているのかお伺いいたします。

道路企画課長

 県は企業の方々の御理解を得て、法人二税の超過課税を負担していただき、その財源を活用して、平成23年度から平成27年度まで政令市が実施する幹線道路の整備に対して助成を行ってきました。その後、平成28年度からは法人二税の超過課税が平成32年度まで延長されたことに伴い、改めて助成制度を創設し、その要綱や要領の中で助成の対象となる路線の条件を定めています。具体的には、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機として、人やものの流れを円滑にし、県内経済の活性化につながる幹線道路で平成32年度までに全部若しくは一部供用を目指している道路としています。

川本委員

 県による助成の割合や、あと助成の手続はどのようになっているのかお伺いいたします。

道路企画課長

 まず、助成の割合ですが、事業費のうちの一般財源は事業費から国庫支出金や市債などの特定財源を除いた額となりますが、この一般財源の3分の1以内としております。

 次に、手続についてですが、まず助成の対象路線を決定します。具体的には市から平成28年度以降の5箇年の事業計画の提出を受け、その中の計画路線が県の要綱や要領に定めた対象路線の条件に合っているかなどを審査した上で、対象路線を決定しています。その後、毎年度、市から事業を実施する路線の交付申請を受けまして、その申請に基づき助成を行うものでございます。

川本委員

 川崎市が整備している宮内新横浜線は県の助成対象となっているのか、お伺いいたします。

道路企画課長

 宮内新横浜線につきましては、助成の対象となっています。

川本委員

 県はこれまでに宮内新横浜線に対してどのくらいの額の助成を川崎市に行ってきたのかお伺いします。

道路企画課長

 平成23年度から平成27年度までの5箇年の実績として、県は市の申請に基づき、宮内新横浜線の整備に対して合計約1億8,000万円の助成を行っています。

川本委員

 多摩川を渡る新しい整備について、これから工事に着手するということでございますが、今後も県の支援が必要だと思います。

 そこで、川崎市内の宮内新横浜線の整備に対する今後の県の支援についてお伺いいたします。

道路企画課長

 宮内新横浜線について、川崎市は、平成28年度から平成32年度までの5箇年の事業計画において、毎年度助成を受けながら整備をしていく路線としています。県としては、各年度申請があれば引き続き助成をしていくこととなります。

川本委員

 要望でございます。

 道路は県民生活や医療活動を支える重要な社会基盤であり、都市計画道路宮内新横浜線は川崎市と東京都との連携を強化するとともに、横浜市内で横浜駅へ、新横浜駅へつながる広域的な幹線道路でもあります。多摩川を渡る新しい橋も含め、宮内新横浜線の整備が着実に進むよう、引き続き県の支援をお願いしたいと要望いたします。以上で私からの質問を終わります。

神倉委員

 リオデジャネイロオリンピック競技が終了し、4年後いよいよ東京で東京オリンピックが開催されます。先日行われた我が会派の代表質問に対して、知事は、視察の成果を生かしてセーリング競技、江の島会場の整備に当たっては、コンパクトでコストのかからない会場整備を検討していると答弁されました。限られた施設を有効に活用し、低コストの大会に重要な課題であると認識をしております。そこで、4年後の本大会の開催や、それに先立って開催されるプレイベントに向けてしっかりと準備を進めていってもらいたいと思います。

 そこで、何点か確認をしたいと思います。

 まず、江の島大橋改修工事設計費について、江の島大橋の老朽化対策や拡幅整備等の必要な測量及び設計を実施するということでございますが、その具体的な内容について、まず伺いたいと思います。

砂防海岸課長

 江の島大橋の改修に当たって、まずは現況の測量を行い、平面図や横断図を作成し、3車線化に必要な道路幅や適切な道路線形などを検討した上で、交通管理者である県警との協議を行います。さらに協議により定まった道路計画を踏まえ、江の島大橋に必要な補強や老朽化対策を検討し、工法を決定した上で、工事の発注に必要な図面の作成、工事数量の算出を行います。

神倉委員

 次に、オリンピック・セーリング競技大会、江の島開催に向けた取組について、江の島大橋改修工事設計費がこの9月の補正予算案で提案をされていました。今回提案する理由を伺いたいと思います。

砂防海岸課長

 オリンピック大会の前年には、開催の予定会場において本大会の運営等のテストを行うため、できる限り本大会に近い条件でプレ大会が開催されます。もちろん江の島大橋の改修に当たっては、老朽化対策や補強等も必要であり、2年程度の工期が必要ですが、平成31年のプレ大会に間に合わせるよう、必要な調査設計を提案させていただきました。

神倉委員

 今、神奈川県は財政が非常に厳しい状況でありますが、この工事に当たっては国の交付金などの活用を想定されているのか、質問をさせていただきたいと思います。

砂防海岸課長

 工事費については、今後の検討により区画整備の内容や詳細な老朽化対策等を決定していきますので、現時点では正確な工事費を算出できませんが、多額の費用を要すると想定されております。工事に関しては、できる限り県の負担を小さくするため、国の交付金の活用を考えており、7月には知事自ら国土交通大臣に要望を行うなど、所管する国土交通省に積極的に働き掛けております。

神倉委員

 次に、このセーリング会場の湘南港が小型ヨットの移動候補先として、葉山港の船舶保管地等の改修に必要な測量調査及び設計を実施するということでございますが、その具体的な内容について確認させていただきたいと思います。

砂防海岸課長

 葉山港の船舶保管地の改修に当たって、まずは現状を把握するため、測量を行うとともに、地質調査を行います。また、湘南港のディンギーを葉山港で受け入れるのか、葉山港の利用者の意見が必要で、葉山港の利用者に複数の案を提示し、意見を伺った上で船舶保管地の改修内容を決定していきます。その上で、測量及び地質、そういった基礎データを基に、詳細な構造を検討し、工事の発注に必要な図面の作成、工事数量の算出を行います。

神倉委員

 葉山港の利用者を対象とした説明会を開催したということでございますが、その辺の内容について、様々な意見が出たと思いますが、それについて質問させていただきます。

砂防海岸課長

 葉山港の説明会は、8月28日にスポーツ局が主催で、葉山港の業者を対象に開催し、今回初めて4年後に湘南港で開催するオリンピックについて説明を行い、その協力を呼び掛けました。オリンピックを開催するためには、湘南港の既存艇を移動する必要があり、その移動先として葉山港を考えていること、それに当たっては、葉山港に移動艇を受け入れるための施設を整備する必要があることを説明しました。利用者からは、葉山港に整備する施設の具体の計画を示してほしいといった意見が多くあり、今後、今回の調査による具体的な案を検討し、両者の意見も聞きながら設計を進めていきたいと考えております。

佐藤(光)委員

 葉山港のことについて何点か伺ったんですけれども、江の島の利用者に対する説明会は開かれたんでしょうか。

砂防海岸課長

 江の島につきましては、スポーツ局が利用者の意向アンケートをとっておりまして、実際、大会時に移動するとしたらどこに移動したいかといったアンケートをとっております。その状況でございますけれども、平成28年度の3月から5月の間、湘南港を利用している522の団体に対してアンケート調査をいたしまして、約7割の回答を頂いております。その結果、移動の希望先として葉山港、鎌倉、逗子方面に移動したいと考えている人が約18%であったということでございました。

佐藤(光)委員

 逆に中には移動したくないという意見は、何%ぐらいだったんですか。そちらで把握していますか。

砂防海岸課長

 移動したくないというところは正確には把握していないんですが、移動するとしたらどういったところへ移動したいですかといったアンケートだったと聞いています。

佐藤(光)委員

 江の島の利用者にしてみれば、移動ありきのアンケートになっているのですね。これはもう強制的に移動できるものなんですか。それとも居座ったりしたらどうなるんですか。

砂防海岸課長

 そこら辺は主体がスポーツ局でいろいろと調整を進めているところなので、直接我々は関知していないですが、スポーツ局では、いずれにしてもオリンピック時には確実に敷地を空けなくてはいけないということですので、様々な取組をし、移動をお願いしていくという形になると思います。

佐藤(光)委員

 結構、江の島の利用者も高齢化しているんですよ。だからそのアンケートの取り方も移動ありきのアンケートではいけないと思います。現実的に湘南港に行く人は、今まで自転車で行く人とか、あるいは徒歩で行く人もいるんです。そうした人たちは今度葉山港に行こうとすると車で移動しなくてはいけない。国道134号線を使って鎌倉に行こうとすると、優に1時間はかかる。そういった年配の利用者が葉山港まで行くかというと、多分行かないと思います。行かないんだけれども、とにかく艇だけ移動させられて、シーズン中はヨットができないという状況に陥る可能性もあるということをスポーツ局にお伝えください。

砂防海岸課長

 今お話しのありましたとおり、先ほど移動の希望先として鎌倉、逗子方面が2割と申し上げましたけれども、第1希望は江の島近辺ということで、約7割の方が江の島近辺に希望するというアンケート結果も出ておりますので、委員の御要望の趣旨はスポーツ局にしっかりと伝えていきたいと思います。

神倉委員

 様々な意見、また佐藤委員からも意見がありましたけれどもしっかり進めていただきたいと思います。

 本会議では知事が葉山港について、オリンピック後も湘南港とともにセーリングの拠点として検討して活用するという御答弁がありましたが、オリンピック後にこの施設をどのような活用されていくのか。

砂防海岸課長

 江の島でのオリンピック開催を契機に、多くの国際大会の開催が見込まれ、県としてもセーリングを広く県民に知らしめ、セーリング人口を増やしていきたいと知事が答弁いたしましたとおり、スポーツ局ではその活用について様々な取組を行っていくと聞いております。このような取組によって、湘南港とともに、セーリングの拠点である葉山港も利用者が増加するということが期待されております。葉山港に今回改修する保管施設はオリンピックの開催のためだけではなく、オリンピック後の様々な取組の活動を支える施設として活用してまいります。

神倉委員

 東京オリンピック・パラリンピック競技大会について、東京都や大会組織委員会との協議をしていく中で、その費用の負担が少し曖昧だというお話がありましたけれども、その辺についての費用分担の役割の協議というのはまだ進んでいないのか。そのような状況を確認させていただきます。

砂防海岸課長

 工事の費用負担につきましてですけれども、スポーツ局が窓口となって、大会組織委員会との間で議論を進めております。いまだ決定に至っていないと聞いておりますけれども、最終的には費用負担の分担の在り方については、2020年大会に向けた関係自治体等連絡協議会で決定していくと聞いております。ただし、この本協議会は平成27年11月27日に第1回が開催されましたけれども、それ以降開催されておりませんので、次回開催も未定と聞いております。

神倉委員

 葉山港については既存の施設ということで、今後、オリンピック後も活用していくということでございますけれども、やはり、そういった協議をしっかり行っていかないといけないと思います。このセーリング競技は特殊であり、プレプレ大会、プレ大会から本大会まで、その後、これだけ支出しなければいけないとか、大きな課題になってくるんではないかと感じますし、東京都の場合も見てみると、これからどちらが払うか東京都知事または大会組織委員会の責任のなすり合い、押し付け合いになっているような状況で、セーリング競技を行う自治体もしっかり協議を行っていただくなどの対応をしていただきたいと思います。

 最後に、要望を少しだけいたします。

 補正予算の内容、状況というのは一定程度理解をさせていただきました。代表質問でも知事からコンパクトでコストのかからない会場整備を行うためには、湘南港の既存艇の移動が重要な課題であります。しかし、その移動に当たっても、先ほど佐藤委員からもお話があったように、地元要望をしっかり受け止めていただきたいと思っているところであります。江の島大橋は現在も土日など大変混雑しており、今後開催準備を進めていく中で、江の島大橋等の拡幅整備を行い、プレ大会において本大会を見据えた渋滞対策を行うことは重要であると考えます。これらについては、利用者など関係者と協議しながら進めていってもらう中、渋滞対策をしっかり進めていただきたいと思います。

 続きまして、神奈川県建築基準条例の改正について伺います。

 このたび都市再生特別措置法及び建築基準法は、特定用途誘導地区における建築物の特定許可申請手数料を新たに定める建築基準条例等の改正を行うことについて御説明がありました。そこで、このことに関連して何点か確認をさせていただきたいと思います。

 まず、特定用途誘導地区は、都市再生特別措置法に基づき、市町村が定める立地適正化計画に基づく制度であるということでございますが、その立地適正化計画はどのような計画なのかお伺いいたします。

都市計画課長

 今後、地方都市の拡散した市街地では、急激な人口減少が予測され、また大都市では高齢者の急増が見込まれております。このような状況であっても、持続可能でコンパクトなまちづくりを推進していくため、立地適正化計画は住宅だけではなく、都市の居住者に必要となる医療施設、福祉施設、商業施設といった都市機能増進施設の立地の適正化を図ることを目的とした計画でございます。

 この計画では、都市計画区域内を対象として作成するもので、住宅及び都市機能増進施設の立地の適正化に関する基本的な方針、生活サービスやコミュニティーが持続的に確保されるよう居住を誘導すべき区域である居住誘導区域、そして都市機能増進施設の立地を誘導すべき区域である都市機能誘導区域などを定めます。さらに、都市機能誘導区域内において、立地を誘導すべき都市機能増進施設に限定して、容積率の緩和などを行う特定用途誘導地区を都市計画に定めるということができます。

神倉委員

 立地適正化計画を市町村が策定できるようになってから、約2年が経過したところでございますが、現在の各市町村における取組についてお伺いしたいと思います。

都市計画課長

 現在、県内の市町では、立地適正化計画を策定したところはございませんが、国が公表している資料になりますけれども、策定に向け具体的な取組を行っている市町は、相模原市、横須賀市、藤沢市、小田原市、秦野市、大和市の計6市となっております。

神倉委員

 今、県内の政令市を除いた状況をお伺いしましたが、全国的に立地適正化計画を策定した自治体というのはあるのか。そしてそういう自治体があるんであれば、どのようなメリットがある中で計画されたのか、分かる範囲でお願いします。

都市計画課長

 全国の策定状況でございますけれども、平成28年8月1日現在でございますけれども、これも国の資料によりますと、全国では289団体が具体的な取組を行っており、そのうち4団体が既に策定をしているということでございます。

 この計画のメリットでございますけれども、この立地適正化計画を策定いたしまして位置付けられたその中心拠点、あるいは生活拠点に形成に資する誘導施設の整備に対しましては、国からの助成制度や金融支援なども合わせて措置されることとなっております。

神倉委員

 次に、今回の改正で特定用途誘導地区の制限内容に、建築物の容積率及び建築面積の最低限度が追加されたとのことでございますが、これら二つの事項が追加された改正の趣旨について伺いたい。

都市計画課長

 今回の法改正では、特定用途誘導地区内の敷地の統合を推進し、小規模な建築物の建築を抑制し、土地の合理的かつ健全な高度利用を図るため、建築物の容積率及び建築面積の最低限度が追加されたものでございます。

神倉委員

 市町村が特定用途誘導地区に建築物の容積率及び建築面積の最低制限、最低限度を定めた場合にも、建築基準法の改正で特定行政庁が許可したものは緩和されるということでございますが、これはどのような意図で定められたのか、お伺いしたいと思います。

建築指導課長

 特定用途誘導地区に建築物の容積率及び建築面積の最低限度を定め、合理的かつ健全な高度利用を図ることによりまして、敷地の統廃合、あるいは中高層の建築といった、またそれに付随しまして誘導施設の整備が促進されると思われます。しかし、この特定用途誘導地区は、一般的には一定の広がりを持ったエリアで定められると想定されることから、市町がこの容積率や建築面積の最低限度を定めた場合でも、その地区の中には用途上、または構造上、これらの最低限度以上で建築することが困難な建築物があると思われます。

 今回の建築基準法が都市再生特別措置法と合わせて改正されましたのは、どのような建築物でやむを得ないと認めたものについては、都市計画の定めにかかわらず建築できるよう措置されたものと認識しております。

神倉委員

 今のお話だと、法律上必要な建築物については特定行政庁が許可することにより、建築物の容積率、建築面積の制限が緩和できるということでございますが、それ以外の建築物は容積率や建築面積の制限以上の規模の建築物でなければ特定用途誘導地区内に立地できなくなるということになるんでしょうか。

建築指導課長

 今回のこの新たな容積率及び建築面積の最低限度を定めるということで高度利用を図ろうという点にございますので、基本的にはその考え方に沿った土地利用をすることが望ましいと考えていますが、この地区内にはもともと存在する建築物も多々あると推察されます。そのため、今回改正された建築基準法では、これによらなくてもよい建築物が規定されておりまして、その一つが今回の議案に係るもので、公益上必要な建築物で、特定行政庁が用途上、または構造上やむを得ないと認めて許可したものというのがございます。

 またこの他に主要構造が木造あるいは鉄骨造、これらの構造であって、階数が2階以下、また、かつ地階を有しないような建築物、こういうものでいわゆる容易に移転し、または除却することができるものなども合わせて規定がされまして、これらにつきましては、引き続き建築することが可能という規定になってございます。

神倉委員

 現在、土地利用基本計画の改定や線引き見直しが実施されているところだが、この立地適正化計画は都市計画のまちづくりにおいて整合性はとれた上での計画になっているのか、その辺についての確認をさせていただきたいと思います。

都市計画課長

 現在のところ、県内ではまだこの立地適正化計画を作成しているところはございません。当然この立地適正化計画は上位計画である都市計画区域のマスタープラン、そういったものと整合を図られることとなりますので、それぞれ計画期間、策定時期がずれるかと思いますけれども、そのときにお互いの計画を整合させていくといったこととなるかと思います。

神倉委員

 この立地適正化計画の取組は、まだ動き始めたところでございますから、建築基準法を所管する区域も市町で許可の案件が出ているのか現段階ではまだまだな状況でございます。そのような中、今回この時期に建築基準条例に許可手数料を定める意義について確認をさせていただきたいと思います。

建築指導課長

 立地適正化計画制度は、コンパクトシティの形成に向けた取組であり、今後そういう市町が主体となりまして、必要に応じ推進されていくものと考えておりまして、県といたしましては、市町のまちづくりを支援する立場にあると思います。そのため、県が建築基準法を所管する区域内で立地適正化計画を策定することができる市町は20ございますけれども、今後、各市町で取組が進められる際に、今回のこのような法改正で措置された事項につきましては、県といたしましても的確に対応できるよう準備しておくことが必要と考えております。

 現在、県の所管区域内の市町で特定行政庁の私どもに立地適正化計画の策定の件に関してのお話というのはお聞きしていませんけれども、このような考え方に基づきまして、改正建築基準法の施行のタイミングに合わせまして、建築基準条例を改正いたしたいと考えてございます。

神倉委員

 この立地適正化計画については様々なメリットがあると思うんですけれども、県としてはこの計画は推進した方がいいという意見を持っているのか、難しいかもしれませんが確認をさせていただきたいと思います。

都市計画課長

 この立地適正化計画は、急激な人口の減少ですとか高齢化など、こういったことに早急に対応しなければならない市町にとって、非常に有効な対策であると考えておりまして、県ではこれまでに市町を集めて、国土交通省の担当者による説明会の開催ですとか、あるいは市町の都市計画課長の集まる会議の場で先進的な取組をしている市町の事例を紹介するとか、このようなことを行っておりまして、策定する意思がある市町に極力そういったことで協力できるように努めているところでございます。

神倉委員

 核心的な答えが分からないんですけれども、推進するべき計画なのか、その辺の特定行政庁としての認識を確認させてもらいたいんですけれども、これは難しいことです。その辺についてどういうふうに見解を持っているか。今、秦野市など県内6市が計画段階に入っているということでございます。その辺の県としての見解はこの計画を推進していくべきなのか。どうもその辺についていろいろお話を頂きましたが、難しいということでしょうか。お答えいただければお願いします。

都市計画課長

 立地適正化計画につきましては、市町で作成することができるとなっておりまして、市町の状況によってはもう既にそういった施設が集約されている場合もございますので、市町の状況によって作成するか、しないかというのはいろいろあるかと思いますので、できるだけ市町のそういった意思を尊重しまして、県としては市町が作成する場合にはいろいろ他県の状況を聞いて、市町からの相談に真摯に乗る。そういったことで協力していきたいと思っております。

佐藤(光)委員

 国土交通省の考え方ということは、オールジャパンの考え方じゃないですか。昔は人口が少ない集落があったけれども、全国どこでも人口が伸びていろいろ拡散しました。それがだんだん高齢化になって人口も減ってきているから、改めて昔みたいな集落をつくろうという考え方になってきている。神奈川県の県西地域では既に人口減少が始まっています。また高齢化している。神奈川県に当てはめると、県西地域では人口減少が始まっているが、でもまだまだオール神奈川という意味では人口は減っていない。だから神奈川県ではまだやらなくてはいい。いや、そうじゃない。市町村で考えてくださいというスタンスなのか。是非やってくださいということなのか。まだいいですということなのか。その辺の県のスタンスを知りたい。全国を見ればもっともっと人口が減っているところがあるから、多分国土交通省はそういうところを見てやっているのかと思ったんだけれども、神奈川県でもこれをやっていくべきだとお考えでしょうか。

都市計画課長

 委員のおっしゃるとおり、県内の人口につきましても、特に県西部、三浦半島についてはもう人口減少が進んでおります。そういった地域ではこの立地適正化計画を策定して、居住地域を縮小する、あるいは医療とか福祉施設を集約して高齢者の方も住みやすくする。そういったことは非常に有効だと思っておりますので、そういった地域につきましては、県も策定に向けていろいろ協力が必要であると思っております。

佐藤(光)委員

 昔は特別養護老人ホームを市街化調整区域につくったり、ショッピングモールを市街地につくって、主たるまちの中心地にどんどん人がいなくなってしまったということが現実にあって、今度はそういった人たちをもう一回呼び戻そうというのが今回の趣旨と思ったんです。そしてもう一回地域をつくり直す。やはりまちの中心から人がいなくなれば衰退します。だからもう一回そういう地元の声を大事にしていきたい。商店街もそうだし、大型店舗のショッピングモールはどんどん市街地にできますけれども、採算が合わなくなったらすぐ撤退するわけじゃないですか。アメリカなんかそういう現象がどんどん起きている。そういうのを考えてやっているのかと感じました。

神倉委員

 今いろいろお話がありましたけれども、この都市再生特別措置法に基づいて立地適正化計画の策定や都市計画の地域特性を生かしたまちづくりを、自治体としてしっかり支えていきながら、オール神奈川という形で頑張っていただくことを要望させていただきたいと思います。

 続きまして、平成27年度公共工事業務に係る競争入札等の実施結果について、県土整備局の現況などについて順次質問をさせていただきたいと思います。

 まず最初に、平成27年度における工事の入札総計数は、平成26年度の926件から92件減っておりますが、どのような理由により減少したのかをお伺いします。

県土整備経理課長

 平成27年度入札総計数が前年度から減った理由でございますけれども、建設事業費の予算額が減ったことが原因と捉えております。入札に付す建設事業費の予算にはその年度の予算のほか、前年度から繰越した予算も含まれますけれども、この平成27年度への繰越額はその前年度よりも約36億円少なく、このことが入札実施件数の減に影響したものと考えてございます。

神倉委員

 平成27年度の平均落札率は、平成26年度より1.2ポイント低下をしております。昨年9月に最低制限価格の上限20%が撤廃されましたが、なぜ平均落札率が前年度を大きく下回るのか、確認をさせていただきたいと思います。

県土整備経理課長

 公共工事の品質の確保や担い手の中長期的な育成と確保のための一定の利潤が確保できるよう、平成27年5月に土木工事標準積算基準の改定を行いまして、工事価格を構成する諸経費が増額されることになりました。その一方で、最低制限価格率の算定に当たっては、工事価格を構成する直接工事費はその全額を最低制限価格に算入する一方で、増額をされた諸経費につきましてはその一部を算入の対象としないという算定式を使ってございまして、案件ごとに率を設定しております。この諸経費率の改定により、工事価格全体に占める諸経費の割合が大きくなったことから、工事価格及び最低制限価格の金額自体は増加になるものの、最低制限価格としては低下するものでございます。近年の入札案件では最低制限価格帯での応札が多くなっているということから、最低制限価格率の低下が平均落札率に影響したものと考えてございます。

神倉委員

 最低制限価格率の上限である90%を撤廃したことによる効果はどのように認識をされているのか、お伺いをいたします。

県土整備経理課長

 平成27年度に最低制限価格を設定した契約件数833件のうち、111件で最低制限価格率が90%を超えてございます。仮に90%の上限撤廃がなされなければ、この111件につきましては、最低制限価格率は90%となっていたものであることから、見直しの目的である建設業者の適正な利潤の確保について一定の効果があったものと受け止めてございます。

神倉委員

 90%の上限撤回、111件、13.3%の工事で効果があったことは理解することができました。

 そこで、頂いた資料なんですけれども、工事事務所別の入札状況を確認させていただきましたら、全体の入札状況を見ますと、随分ばらつきがある。分かりやすく申し上げますと、厚木土木事務所津久井治水センターは一般競争入札によってインセンティブ発注が0件、そして流域下水道整備事務所は、いのち貢献度指名競争入札の入札が0件という状況でございますが、事務所によって大分開きがあります。このような状況について、なぜこのような状況になるのかお伺いをさせていただきたいと思います。

県土整備経理課長

 それぞれの事務所における工事の入札執行の実態につきましては、工種、それから工事の規模、それぞれあるいは地域の建設業者の実情等を踏まえて、出先事務所で決定をしていると承知をしておりますので、平均的なものではなくて事務所ごとに差が出るとのは、こういった事情によるものと認識しております。

神倉委員

 平成26年度のこの二つ事務所については、どういう状況でしたか。

県土整備経理課長

 まず、厚木土木事務所津久井治水センターですが、インセンティブ発注は2件、いのち貢献度指名競争入札は3件でございました。次に、流域下水道整備事務所ですが、インセンティブ発注は2件、いのち貢献度指名競争入札の発注はございませんでした。

神倉委員

 インセンティブ発注については、目標値2割というものがございます。そして先ほど述べました厚木土木事務所津久井治水センターは一般競争入札が16件ある中で0件、そして流域下水道事務所は、いのち貢献度指名競争入札が0件、インセンティブ発注は22件中1件ということでございますが、今後この0件とか全体の割合を占める割合が低い事務所については、どのような対応をされていくのか確認をさせていただきたいと思います。

県土整備経理課長

 いのち貢献度指名競争入札は、地域の建設業者の中長期的な育成確保という改正品確法の理念を先取りしたという制度でございます。そういった理念を踏まえれば各事業所においてもそういう理念に基づいた発注が行われることが望まれるわけでございますが、一方で先ほど答弁したとおり、地域の実情が様々ございます。各事務所での発注状況とか運用状況の情報共有も行いながら詰めてまいりたいと考えてございます。

神倉委員

 一定程度発注件数の少ない事務所については改善できるところは改善する方向でやっていただきたいと願います。

 次に、いのち貢献度指名競争入札について確認をさせていただきたいと思います。

 まず当時の入札件数について伺いますが、いのち貢献度指名競争入札が昨年度より大幅に件数が減っておりますが、どのような要因であると分析しているのか確認します。

県土整備経理課長

 平成26年度に比べ、いのち貢献度指名競争入札の工事の発注件数が大幅に減少している原因でございますけれども、平成26年度は災害協定締結団体への加入に着目した発注の多くは、いのち貢献度指名競争入札によるものでございましたが、これについて建設業界等からインセンティブ発注との差異が不明確との御意見を頂戴いたしました。こうしたことを踏まえ、平成27年度からいのち貢献度指名競争入札では災害協定締結団体への加入に加えて、建設機械等の保有状況や優良工事施工業者であることなど、個々の業者の取組を考慮し、特段の企業努力を行っている企業に限定して指名選定したために減少していると認識してございます。

神倉委員

 一定程度のすみ分けというか、一般競争入札のインセンティブ発注といのち貢献度指名競争入札とのすみ分け等があった中で減少したとのことでございますが、インセンティブ発注の状況はどのようになっているのか、また見直しをされた効果についてどう考えているのかお伺いします

県土整備経理課長

 まず、平成27年度の実績でございますけれども、インセンティブ発注の契約件数は176件で、平成26年度に比べ113件増加してございます。一方、いのち貢献度指名競争入札の契約件数は118件で、平成26年度に比べて137件減少いたしました。平成27年度のインセンティブ発注といのち貢献度指名競争入札の合計件数の総契約件数に対する割合は35.3%で、平成26年度の34.3%とほぼ同水準という状況でございます。

 災害協定締結団体の加入に着目した発注につきましては、平成26年度ではインセンティブ発注が19.8%、いのち貢献度指名競争入札が80.2%でしたが、平成27年度はインセンティブ発注が59.9%、いのち貢献度指名競争入札が40.1%と比率が逆転してございます。こうしたことから、平成26年度に災害協定締結団体の加入に着目をして、いのち貢献度指名競争入札で発注していた案件を平成27年度はインセンティブ発注で発注をしていることが読み取れまして、当初の見直しの効果が現れているものと受け止めてございます。

神倉委員

 全体に対する割合が同程度だというのは理解させていただきました。

 そこで、いのち貢献度指名競争入札について確認させていただきたいと思いますが、いのち貢献度指名競争入札は特に優良工事とか、社会貢献などの中で総合評価17項目ある中から3から4項目を抽出した中で業者を指名選定する制度ですが、その17項目の中に若手技術者雇用者、35歳未満の主任技術者、監理技術者という項目がありますが、この項目を採用された入札というものは今まで何件あったのか確認させてください。

県土整備経理課長

 若手技術者雇用者の項目につきましては、この項目を使った発注はございませんでした。

神倉委員

 なぜそのような若手技術者雇用者の項目を入札時点で入れないのか、その理由を確認させていただきたい。

県土整備経理課長

 この若手技術者雇用者につきまして、具体的な要件から御説明をさせていただきますと、35歳未満の主任技術者等が従事した工事が優良工事表彰を受けた業者、またはそれらの工事の評価点が上位であった業者を指名の対象とするわけでございますけれども、実はこちらの35歳未満の主任技術者等が従事した工事の評定点の業者は15社でございますけれども、これを土木事務所ごとについて見ますと、それぞれ1社から3社程度と少数となっていることから、実際に指名選定を行う土木事務所にとっては活用がしにくい状況があると認識してございます。

佐藤(光)委員

 これは35歳から45歳にすればいいのではないですか。45歳が若いかどうか分からないけれども、35歳という年齢を45歳にすれば、もう少し業者が増えてくるんじゃないか。そういう工夫をされた方がいいんじゃないか。

県土整備経理課長

 35歳未満とする理由ですけれども、技術者の年齢構成を鑑みてその35歳未満の技術者が相対的に少ないという状況もございますし、入職から10年の経験があれば、技術職員としての資質が備わるということから、将来を担う若手の参入が建設業界で望まれていることでございますので、その辺としているものでございます。

佐藤(光)委員

 35歳以下の技術者が少ないという現状をどうお考えですか。35歳を上限にすれば、絶対増えないです。でも45歳にして、その間に若手技術者を育てるぐらいの気持ちが必要だと思います。35歳と最初からハードルを決めると難しい。ただでさえ人材の確保が厳しいと言われているんです。まず45歳にして、そういう若手技術者の確保の取組を継続して、また後から育てる。45歳が上限であれば、実際は35歳でも、30歳でもいいわけです。これはもう愚痴につながっているけれども、是非検討してください。35歳ではいつまでたっても指名競争入札は増えませんよ。

事業管理部長

 今、委員お話しのとおりで、若手技術者の育成確保というのは、我々にとっても建設業界にとっての大きな課題であると考えています。35歳という数字自体に固執しているわけではありませんので、お話のとおり、今、もう少し年齢を上げてみるとか、そういう制度に工夫を加えればどうなのかという検討をまだしておりませんでしたので、そういった点については、検証させていただきたいと思います。

神倉委員

 この入札制度の中で若手技術者を雇用することを入札条件に入れることによって、建設業界の人材育成につながっていくものと私は認識をしています。だからこそいのち貢献度競争入札の総合評価17項目の一つに私は入れていいと思うんですけれども、その辺については、やはりどのようにしていくのか。入札条件の中で一定程度、若い技術者の雇用が出ているということで、やはり地域の建築業の方々の若い人材を育成、確保しなければいけない、建設業の方にも次世代を担う人材を育成、確保して育てなければいけないということに私はつながっていくと思う。そういう要件を満たした場合は、必ず私は一定程度そういった状況になっていくものと認識しますが、その辺についてはどのような認識を持たれているのか、確認させていただきます。

事業管理部長

 お話のとおり、若手の担い手を確保するという点で、今お話がありましたように、いのち貢献度指名競争入札という話だけではなくて、やはり総合評価方式とか入札制度全体で考えていくということが大事と私も思っているところです。この課題については、業界に良い影響が出てくる、効果が出てくるような制度が設計できるか、そういった点も考慮したいと思います。

神倉委員

 前向きな御答弁を頂きましたが、いのち貢献度指名競争入札だけではなくということでございますが、今本当に建設業の人材について、正に先ほどもお話をいただいたとおり、29歳以下が約1割です。55歳以上はまあまあいるということで、正に建設従事者の高齢化が進行して、技術の継承は難しいのではないかと言われています。そういう意味では、入札制度全体で考えていくという御答弁がありましたので、この辺もしっかり考えた上で、いのち貢献度指名競争入札について、人材育成にしっかりつなげていただきたいと思います。

 続きまして、平成27年度から県土整備局以外にも試行範囲を広げたという状況でございますがその状況についてお尋ねします。

県土整備経理課長

 県土整備局以外での試行の実績でございますけれども、工事につきましては合計で54件、工事系委託が合計で6件となってございます。局別の内訳でございますが、工事発注54件のうち、企業庁が40件、環境農政局が11件、県民局が2件、総務局が1件でございまして、工事系委託の発注件数6件のうち、県では教育局が4件、環境農政局及び産業労働局がそれぞれ1件となっております。工事の発注件数54件のうち、企業庁と環境農政局が51件と多くを発注しておりますけれども、その他の局では活用が進んでいないというのが現状と認識してございます。

神倉委員

 他部局の活用が進んでいないという現状ですが、この原因をどのように捉えているのか、また今度どのように対応していくのか。今、御答弁では、教育局の話について出てきませんでしたが、私が把握している限りはかなり教育局関係の工事の予算があると認識しておりますが、それについて確認をさせていただきたいと思います。

県土整備経理課長

 まず、他の局で活用が進まない原因ですけれども、公共工事を所管する環境農政局とか企業庁では一定程度発注がある一方、その他の局は庁舎の営繕工事等が中心でございまして、発注そのものが少ない状況でございます。

 ただ、委員おっしゃるとおり、教育局につきましては、県立高校がございますので、相応の件数があるとは承知してございますけれども、教育局では営繕工事のうち、屋上の防水工事、あるいはアスベスト対策工事等専門性の高い修繕工事につきましては、設計積算、あるいは入札執行などを民間業者に一括して委託をするシステムをとっていると聞いてございます。しかし、いのち貢献度指名競争入札につきましては、比較的早期に工事を発注できるというメリットもございます。教育局を含め、各局の発注担当課で構成されます入札・契約制度改善推進会議というのがございますので、そういった場で県土整備局の取組事例なども紹介しながら情報共有を図ってまいりたいと考えてございます。



(休憩 午後零時1分  再開 午後1時1分)



神倉委員

 いのち貢献度指名競争入札について、先ほどの御答弁におきまして県土整備局全体では、平成26年度、平成27年度の全体的な割合でいうと、インセンティブ発注、いのち貢献度指名競争入札は35%前後ということでございますが、件数でいくと255件から118件、マイナス137件程度減少している。そういうことを考えますと、当然このいのち貢献度指名競争入札をどの程度行っていくのか。そこら辺についての御見解をお聞かせいただきたいと思います。

県土整備経理課長

 いのち貢献度指名競争入札、あるいはインセンティブ発注、そういった入札をどちらの手法で発注するかにつきましては、各土木事務所においてその地域の建設業者の事情を考慮しつつ、総合的に決定をしておりますけれども、いのち貢献度指名競争入札につきましては、公平性の観点から制度の基軸としている条件付き一般競争入札のバランスも考慮し、本来の目的である中小建設業者の育成、確保というそういう目的に沿った運用がなされるよう継続的に土木事務所等と協議してまいりたいと考えてございます。

神倉委員

 育成、確保という大きな大義がある中で、これだけ指名競争入札が減少してしまうと、本当にこのいのち貢献度指名競争入札の意義というものが、失われてしまうのではないか。またこの制度をつくり上げた我々の先輩方の制度の趣旨が少しトーンダウンしてしまうんじゃないかと危惧をするんですけれども、その辺については、今、土木事務所で調整するということだけれども、担当をしている課としての見解を確認したいです。

県土整備経理課長

 平成27年度の制度の見直しでインセンティブ発注といのち貢献度指名競争入札のすみ分け、差別化を図ったわけでございます。それぞれの制度の特徴がございますけれども、両方足した率では、おおむね平成26年度、平成27年度は同じぐらいだという答弁をさせていただいております。いのち貢献度指名競争入札を増やすべきという意味の御指摘かと思いますけれども、制度の基軸である条件付き一般競争入札が、かながわ方式の基軸でございますので、それを補完した形での地域の建設業者の育成という中でどの程度の発注量が必要かについては、今後、建設業界を含めて御意見を伺いながら、土木事務所とも協議をしてまいりたいという認識でございます。

佐藤(光)委員

 昔の記憶を呼び起こしながら考えておりますけれども、全体の中が20%インセンティブ発注であって、これで20%確保している。これに沿って企業庁も20%発注しているということでございます。これにいのち貢献度という新しいものが出てきて、今までインセンティブ発注をとった人たちからいうと、いのち貢献度指名競争入札が入ってきて、今までインセンティブ発注でとれた仕事がいのち貢献度指名競争入札にいっちゃっているのではないかと考えている。総量として仕事は増えているんだけれども、インセンティブ発注をとった人たちがいのち貢献度指名競争入札にとられちゃったという、誤解みたいなものが生じてしまったんだね。それを解消しようといって、インセンティブ発注の上にいのち貢献度指名競争入札を乗せて、二重ではなく二層にしようとした。インセンティブ発注は今までどおり確保していくということで、いのち貢献度指名競争入札は別のものとした。

 そこで、神倉委員が言っているのは、二層にはなったけれどもインセンティブ発注は減っている。インセンティブ発注が二重のときと比べてちょっと減ってしまったという、現実にそういう現象が起きている。出先の土木事務所が発注しているということは、尊重しています。最初に試行的にやったときには、皆さんの努力でインセンティブ発注はある程度確保されていたわけです。もう一度そうやって、インセンティブ発注が減らないような体制をお願いしたいということだと思う。だから、二層であってもインセンティブ発注について、二重のときと同じような仕事量を確保する努力を出先事務所にお願いしていただきたい要望します。

県土整備経理課長

 佐藤委員御指摘のとおり、インセンティブ発注といのち貢献度指名競争入札の二層化というのが平成27年度の見直しの目的だったと考えております。先ほどインセンティブ発注の枠の2割目標というのがございましたけれども、平成27年度を申し上げますと、その2割目標は達成をしているということを踏まえれば、その他にいのち貢献度指名競争入札での14%程度が上に乗っているという認識でございます。いずれにしましても、地域の建設業者の育成確保というのは非常に大切な視点でございますので、特に警報発令時のパトロール、あるいは応急復旧活動を担っていただいている災害協定締結業者への健全育成に向けてどのような方法ができるのか、どのようなやり方が適当なのかにつきましては、繰り返しになりますけれども、土木事務所等としっかりと協議して情報共有をしてまいりたいと考えてございます。

事業管理部長

 1点補足でございます。先ほど佐藤委員が言われたように平成26年度はだぶっていましたが、平成27年度は二層にしましたということで、インセンティブ発注といのち貢献度指名競争入札の全体的な数量、割合としては大体35%前後になります。平成26年度も二つを合計しますと、大体35%というのは変わりございません。その中の割合で、先ほど言いましたようにインセンティブ発注が20%を確保しつつ、その上乗せとしていのち貢献度指名競争入札が入ってきている。十四、五%入っているというような状況でございます。その数字がいいのかどうかというのは、また議論の余地がありますけれども、こういったような形でインセンティブといのち貢献度指名競争入札に関しては確保していきたいと考えております。

佐藤(光)委員

 そのとおりで、たしかインセンティブ発注が確保できているのだから、いのち貢献度指名競争入札もそれに負けないぐらい、20%と20%で両方で40%とれれば一番いいんですけれども、今にそういうふうになると思うんです。ですから、35%という数字がアッ

パーで良いかも含め、検討してください。

神倉委員

 佐藤委員から補足していただきましたが、先ほどの事業管理部長の御答弁ですけれども、平成26年度のインセンティブ発注は何%あったんですか。

事業管理部長

 平成26年度のインセンティブ発注が63件、構成比でいくと6.8%です。いのち貢献度指名競争入札が255件、構成比で27.5%ということです。

神倉委員

 全体的な割合は変わっていないと認識しています。制度的にインセンティブ発注は平成26年度において6.8%だった。目標の20%に達していなかったんです。分かりやすく言えば、曖昧な中でいのち貢献度指名競争入札が27.5%になってしまったということなんです。だから、我々の諸先輩方が築き上げてきたいのち貢献度指名競争入札については、もう少しパーセンテージを上げる必要があるんじゃないんですかということを確認しているんです。インセンティブ発注は平成26年度にはもともと20%もなかったんです。いのち貢献度指名競争入札が27.5%で突出していたわけです。試行的にこれをしたときに制度的に少し曖昧さがあったからこういう状況になったという御答弁を頂ければ理解しますけれども、今後どうするかということを私は確認させていただきたい。その辺について再度確認をさせていただきます。

事業管理部長

 先ほど申し上げました35%程度がいのち貢献度指名競争入札とインセンティブ発注ということで、平成26年度、27年度はそういう形で推移してきたという実態がございます。これを良いと考えているわけではございません。やはりインセンティブ発注はインセンティブで20%ということで確保していき、いのち貢献度指名競争入札はできるだけの量を確保していきたいと考えているところです。いのち貢献度指名競争入札は現状維持という形で考えているわけではございません。

神倉委員

 制度的な課題がいろいろあると思いますけれども、いのち貢献度指名競争入札が、前年度と比べると減少している。データとしてそういうふうに捉えられますので、今後しっかりと検討を重ねて増やしていく方向で整備をしていただければと思います。

 続きまして、いのち貢献指名競争入札は今年で3年目ということで、この常任委員会においても、佐藤委員も入札実施の時期について質問をさせていただいたところでございますが、来年4月から本格実施の方向で検討していきたいというような御答弁を頂きましたが、現段階ではどのような認識を持っているか、そしてまた、その辺の課題等についても併せて確認をさせていただきたいと思います。

県土整備経理課長

 委員御指摘のとおり、今年度でいのち貢献度指名競争入札は試行3年目ということになりますけれども、平成27年度の制度の運用見直しを行ったこともあるのでしょう、その結果、建設業界からは制度そのものに対して大きく変えるべきというような問題点は特段の指摘をされておりません。それで一定の御理解をいただいているものと承知してございます。

 また、県土整備局の実際の発注機関である土木事務所や公共工事の実施部局である企業庁や環境農政局にヒアリングをしたところ、こちらも制度上について大きく見直すべきものがないと、運用面でも安定している、定着しているという御意見を頂いております。こうしたことから、現在、試行実施をしているいのち貢献度指名競争入札につきましては、平成29年度から制度を本格実施する方法で庁内調整を進めてまいりたいと考えております。なお、課題につきましては先ほど神倉委員からもお話がありましたけれども、一部他部局で活用が進まない状況もございますし、土木事務所間での情報の共有もしっかり行わなければならない。どちらにしましても、いのち貢献度指名競争入札という制度の目的が地域の建設業者の健全育成ということでございますので、そういった目的に沿った運用がなされているということが必要でございますので、それに向けた協議を行ってまいりたいと思っております。

神倉委員

 地域の建設業者はインセンティブ発注の目的にもあります県民の財産を守る、県内地域の活性化を支えるインフラ整備の正に担い手であります。その建設業者が必要な利潤を確保して安定的に経営を行うことができるよう、公平かつ適正な運用に努めていただきたい。そのためには入札契約制度は重要な要素になることは言うまでもありません。しっかりと状況を把握し、不断の改善に努めていただくことを要望させていただきます。

 そして、いのち貢献度指名競争入札についていろいろ話しましたが、人材育成について、この後質疑しますけれども、これにもつながっていくと思います。年齢について先ほど35歳未満の若手技術者のこともありました。年齢のことも含め、その辺も少し工夫しながら、17項目の中の一つに入れられるような環境整備についてもしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 続きまして、建設人材の確保、育成について質問させていただきたいと思います。

 今年8月末は台風が連続して発生して、そのうち9号は首都圏を直撃、また10号は岩手県や北海道を横断、そして16号は九州から関東を通過し、各地の大きな被害が報道されました。被災者の皆さんの一日も早い復興を祈念しておりますが、こうした事態のたびに思い至るのは、地元で防災復興に努めている地域の建設業者であります。しかし、地域の建設業の方々は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会などの建設需要を期待しながらも、ここ数年、人材不足の状況に大変苦労していると聞いているところでございます。そこで、県民の安全・安心を守ってくれる建設業界が抱える人材不足という課題で何点か確認をしたいと思います。まず、建設業界における人材不足が課題となって久しいが、県として建設業界における現状をどのように受け止めているのかお伺いいたします。

建設業課長

 建設業界における全国の状況でございますけれども、他業種と比較しまして55歳以上の就業者の割合が約3割と高く、逆に29歳以下の就業者の割合は約1割と低くなっておりまして、高齢化が進んでいる状況でございます。

 さらに、有効求人倍率も、建設技術職では3.84倍、技能職では2.95倍と、全業種の平均の1.11倍を上回っておりまして、人材の確保が難しい状況となっております。建設業ではいわゆる3Kというイメージから若年入職者が減少し、次世代への技術の継承が大きな課題となっておりまして、こうしたことから県といたしましても、建設人材の確保、育成は大変重要な課題であると認識しております。

神倉委員

 非常に厳しい状況であるということでございますが、県としては今まで建設人材の確保についてどのような取組をされてきたのか確認いたします。

建設業課長

 建設人材の確保、育成につきましては、これまで建設業の役割ですとか仕事のやりがいなど、そうした魅力を県民の方に伝え、イメージアップを図る取組を行ってまいりました。具体的には県政令市や建設業団体等で構成する神奈川県魅力ある建設事業推進協議会、これをCCI神奈川と呼んでおりますけれども、そちらで一般県民向けとして建設業の役割や魅力をPRするパンフレットを作成いたしまして、全市町村へ配布しております。また、建設現場で活躍する女性技術者の姿を伝える動画を作成し、ホームページへの登載などを行っております。また、今後、建設業への入職が期待される児童・生徒向けといたしまして、建設現場の見学会ですとか、県立工業高校に出向きまして若手技術者による講演などを行う出前授業などの取組を行ってきております。このほか就業者の雇用環境の改善に向けた取組として、社会保険等の未加入対策ですとか、建設業団体で行う人材確保育成に向けての取組の支援などを行ってまいりました。

神倉委員

 今答弁にもありました様々な努力をされていることはお聞きさせていただきましたが、県内にも県立の工業科、そういった技術系の高等学校へ出前授業をされているということでございましたけれども、工業科の生徒たちの状況はどういう状況なんでしょうか。出前授業をした後、いろんな意見交換をしていると思いますけれども、そのまま建設業に進んでいかないのか、その辺の成果的、効果的なものについて確認をさせていただきたいと思います。

建設業課長

 出前授業をさせていただきまして、まず生徒からは非常に好評を得ております。この出前授業につきましては実際に企業に協力いただきまして、若手技術者の方に参画していただいておりまして、年齢の近い方から実際に建設業の魅力ですとか、あと仕事を行うに当たって苦労している点、それから非常に良かった点というというところを率直にお話しいただいております。そうした意味で、非常に年齢の近い方からそういった生の情報を聞けるということで、高校生からは非常に好評を得ております。

 申し訳ございませんが、実際にその後就職につながっているかどうかということにつきましては、把握してございません。

神倉委員

 出前授業は確かに好評だと思います。ただその後、やはり県立の工業科がある学校と連携をとった中で人材の確保につなげていかないと、ただ出前授業といっただけだということになります。どういった形で就職につながっているか連携を図っていただきたい。これは教育局との連携とも関係してくると思いますのでよろしくお願いします。

 続きまして、建設人材の確保に向けては、国では国土交通省と厚生労働省が人材確保等を進めておりますが、県においても、聞くところ、県土整備局と産業労働局が連携して支援策を講じていると思いますが、それについてはどのように考えているのかお伺いいたします。

建設業課長

 実際に建設人材の確保、育成につきまして、国でも国土交通省と厚生労働省が連携して施策を進めております。県の産業労働局におきましても、建設人材の確保、育成について、例えば造園ですとか内装仕上げなどの職業訓練ですとか、あるいは団体からの要望に応じた訓練施設の利用承認などを行っていると承知しております。つきましては、今後、県土整備局といたしましても、これまでの局としての取組を進めるとともに、国での両省の連携を参考といたしまして、県の産業労働局と連携し、建設人材の確保等に関する情報の共有を図りながら施策を展開していって、若年者の入職促進、人材確保等の支援をしてまいりたいと考えております。

神倉委員

 先ほども言ったとおり、情報共有の連携を進めていくというところなんですが、具体的にその後どういった状況で就職につながっているというような、やはり本当の建設業の就業者が非常に厳しい状況にいるということを認識した中でつなげていかなければいけないと私は思うんです。その辺について具体的に人材を送り出す国土交通省と厚生労働省、産業労働局と県土整備局でつながった形にしていかなければならない。具体的にはどこまで踏み込んでやられているのか確認をしたいと思います。

建設業課長

 先ほども御答弁させていただきましたけれども、例えば高校などの出前授業に関して、基本的に1年生とか2年生を対象にして実施させていただいております。したがいまして、そういう方々が実際に高校を卒業して就職するという段階になるのが恐らく今年度ぐらいになってくると思います。実際にこれは教育局でお願いをしなければなりませんけれども、出前授業を受講された方の進路がもし確認できるようであれば、教育局にお願いをして確認していきたいと思っております。また、産業労働局につきましては実際に職業訓練をやっていただいている状況ですので、そこでの例えば訓練を受けられた方の進路についても確認をさせていただきたいと思っております。

神倉委員

 是非いま一歩踏み込んだ形で連携を行っていただきたい。建設人材の確保については、業界団体との連携も私は重要だと思います。こうした取組についていろいろ行っているとは思いますが、県としてどのような状況なのかお伺いをさせていただきます。

建設業課長

 建設業団体が行っている取組につきましては、特に今までは個別に調査をしておりませんでしたけれども、各団体の事業計画を拝見させていただきまして、建設人材の確保関係といたしましては、入職が期待される方を対象とした講演会ですとか、学生の方などを対象とした見学会開催、あるいはインターンシップの受入れなどを実施されていると承知しております。

 また、建設人材の育成関係といたしましては、新入社員等への集合研修ですとか技術研修会などを実施されていると承知しております。

神倉委員

 各業界に周知という取組は業界の需要を反映した内容であると思いますが、こうした各団体の取組をより効果的に行うには、行政が積極的に連携の強化や情報の共有などを図ることが重要ではないかと考えています。ついては、県として建設業界や団体の取組についての連携の強化や情報共有でどのように考えているのかお伺いいたします。

建設業課長

 業界団体との人材確保等に係る連携強化、情報共有につきましては、まず先ほども御説明いたしましたCCI神奈川におきまして、毎年開催される総会の場を活用して、業界、建設業団体等における取組事業の紹介を行っておりまして、今年度は神奈川県建設業協会が実施した人材確保等に関する取組事例ですとか、CCI神奈川で実施した若手技術者の講演をセットにした出前授業の状況など、人材確保等に関する取組等について情報共有を図っております。

 また、これまでは各団体等で行っている人材確保等に関する取組について個別に調査を行っておりませんでしたけれども、その情報を集約するために、各団体で取組状況について現在調査をさせていただいておりまして、年内を目どに取りまとめたいと考えております。今後も県といたしまして、業界団体が行っている人材確保等に向けた取組について情報集約を進めるとともに情報の共有化や優れた実施事例の紹介等を行うことで、建設人材の確保、育成に向けた取組の連携強化に努めてまいります。

神倉委員

 是非業界団体の取組の連携強化に努めていただきたいと思います。先ほど御答弁いただいたとおり、工業高校を対象とした出前授業といったことでございましたけれども、若手入職者を確保するためにこうした取組は重要であると思います。この出前授業はこれまでどれぐらい行ったのか、県下にいろんな工業高校等がありますけれども、これについて説明してください。

建設業課長

 出前授業の実施状況でございますけれども、平成26年度は2回実施しておりまして、1回目は、平成26年4月に(一社)神奈川県建設業協会が主催したかながわ建設ガイダンスセミナーの中で、県内工業高校建設科系の一、二年生約400名を対象に建設業の魅力を中心に説明を行いました。また、2回目は、神奈川県高等学校教科研究会工業部会建設工芸専門部会の協力を得まして、平成26年12月に県立向の岡工業高校において1年生を対象とした進路選択説明会の中で、職員が県内の治水工事の具体例などにより、建設業が担う社会的役割等をお話しするとともに、建設業で活躍する女性技術者の姿なども紹介させていただきました。平成27年度は、県立向の岡工業高校と県立藤沢工科高校の2校で、県職員ですとか協力企業の技術者の方にも参加していただきまして出前授業を行っております。

佐藤(光)委員

 いろいろ言いたいことはあったんでしょうけれども、建設業の魅力とは何なのでしょうか。

建設業課長

 地図に残る仕事ではございませんけれども、都市基盤の整備を直接担っているということですので、形に残って、しかもそれがずっと続いていくということで、一般の住民の方の暮らしを自分たちが支えているんだというところが大きな魅力かと考えております。

佐藤(光)委員

 出前授業はいいんですけれども、日頃教えている工業高校の先生は、もともと技術屋が多いと思うんですけれども、そういった方からは伝え切れないんですか。

建設業課長

 学校の先生もそうした工業系の教科を担当されている先生ですので、当然のことながら、そういった役割ですとかそうしたことが伝えられると考えておりますけれども、やはり実際に現場で働いている若い技術者の方ですとかそういった方に直接話を聞くということが生徒にとって、先生からお話を聞くのとは全然違った印象を受けるというアンケート結果も出ております。そうした意味合いでは、工業高校の先生が必ずしも魅力を伝え切れていないということではなくて、より一層身近な方から、更にこんな魅力があるんだということを伝えるのは非常に有効なのではないかと考えております。

佐藤(光)委員

 工業高校の先生は現場を見たことがなくて、大学へ上がってそのまま学校の先生になったわけじゃないと思うんだけれども、どこかの企業で一度はそういうことは何かに携わってそれで先生になっているとか、そういうのではないんですか。いきなり大学を卒業してから学校の先生になっちゃうと建設業の魅力は伝えられないですよね。

建設業課長

 実際に工業高校で教べんをとられている先生方がどういう履歴を持って先生になられたかというところまでは、申し訳ございませんが把握できておりません。やはり社会人を経験されている方も当然いると思いますけれども、大学からそのままストレートで入ってこられる先生も割合としてはかなりいると認識しております。

佐藤(光)委員

 私は工業高校建築科出身なんです。工業高校の建築科でそのときの製図の先生は新宿駅のプロジェクトに携わった先生で、そういう新宿駅を造っていたというのは非常に面白い。製図の話はほとんどやっていないのにこの話をやっている。その先生はヨーロッパ中を回っていて、サグラダ・ファミリアに携わったことがある。何で先生、日本に帰ってきたのと言ったら、お金がなくなったから帰ってきた。学校の先生をまたやって、それでまた行くんだというように先生にすごい夢があって楽しかった。実は私はアメリカに留学していたけれども、留学先でもずっと建築をやっていたんです。そうすると、やはり向こうの先生も現場上がりなんです。いきなり教壇に上がって夢を語れる話ではないんです。だからといって、学校の先生を変えられないんだけれども、そういう人材確保をしていくような場でそういう先生に教わらないと、これはなかなか難しいと思います。私のときは正にバブルの絶頂期でした。高校を卒業した友達はすぐ4月から現場監督になり、いきなり、それこそ自分のお父さんと同じくらいの人を現場監督は使わなければいけない。仕事的には結構つらいと思います。今でも現場監督をしていますけれども、建築っていいねという話をします。そういうのがないと、大学を出て先生になってできるものかもしれないけれども、そういうことを是非、教育委員会にお伝えください。

建設業課長

 教育委員会のことまでお答えはできませんが、昨年度までは教育委員会におりましたので、一応教員採用に当たりまして昨年度までの状況について、私が把握している限りの情報でお話をさせていただきますと、やはり実際に大学を出てから直接先生の職に就くということについては、いろいろ文部科学省でも問題といいますか、ある程度インターン期間みたいなものを設けた方がいいのではないかというお話も検討課題として出ていたと承知しております。

 それから、最近では、採用に当たりましては、社会人経験者といった方をある程度別枠で採用するという取組も行っております。必ずしも大学を卒業してすぐに入られる方だけではなくて、そういった方も別枠で一応採用試験を行っているという状況にはございます。

神倉委員

 先ほどの御答弁にあった出前事業は、平成26年度から実施しているということでございます。先ほども出ましたけれども、担当部局として教育局との連携とか、その後の成果というものを踏み込んで取り組んでもらいたい。本当の意味で人材を育成しなければならない、確保しなければいけないと思ったら、もう少し私は頑張って動かなければいけないと思います。これはここだけの問題ではないですけれども、先ほど出ました産業労働局、教育局との連携というのも、しっかり整えていただきたいと思います。

 建設業の人材不足は、これは非常に大きな課題です。先ほどのいのち貢献度指名競争入札の話もさせていただきましたけれども、正に、社会基盤の維持管理、県民の命を守る担い手です。そういった方々を育成し確保し、また次世代につなげていく。こういったことが私はつながっていくことだと思いますので、それを踏まえた中で、縦割行政ではなくて連携しながら建設業の人材不足の解消に向けて、関係機関、また関係部局としっかり取組を行いながら、より効果的なものとなるよう要望させていただきます。

細谷委員

 建設人材の確保、育成は確かに非常に難しい問題だと思います。先ほども答弁であったように、3Kという話があったと思います。この間、企業庁の所管している相模原市の管工事の人たちといろいろ話をする機会がありまして、管工事も、実は今人手が足りなくてどうしようもないという話をしておりました。その対策としてどうするのかという話をしたら、要するに新しく起業化してもらうために、管工事でも、積極的に2箇月、3箇月教え込んで独立をしてもらう方法をとっているということも管工事組合が言っておりました。建設人材の教育に関しましては、先ほどもインセンティブ発注、いのち貢献度指名競争入札、そういった形ももちろんあると思いますし、またちょうど2年前だと思いますが、近藤委員が委員長であったときに、最低制限価格の底上げも行ったと記憶しておりますので、そういった部分の環境整備をどんどんやっていって、建設業界は魅力があるんだということをPRしていくことが必要だと思います。神奈川県内で雪が降って除雪をしなくてはいけないとか、川が氾濫して泥をどけなくてはいけないとか、そういったときには絶対必要な人材だと私は思っています。

 そういったことを踏まえると、やはり今後のこともそうだと思いますし、あるいは専門学校にも足を運んで積極的に人材確保していかなければならない。神奈川のライフラインを支える基盤の人材だと思っています。そういったことを是非、皆様方に理解していただきたい。県土整備局が率先してイニシアチブを握っている局だと思っていますので、ある意味そういった部分を踏まえて、全庁的に入札のことも、人材確保も含めまして、そういったことをやっていただきたい。大変なのは分かりますけれども、神奈川県の基盤を支える人材について、3Kということを言わないで本当に魅力ある企業である、魅力ある職業であるということをどんどん表に出していただけるように是非お願いをして、これから質問をさせていただきたいと思います。

 神奈川県の東部方面線の事業変更について何点かお伺いしたいと思います。

 神奈川県の東部方面線は、相鉄線の西谷駅から新横浜を経由して東横線の日吉駅を結ぶ、横浜市西部とか県中央部と東京都を結ぶ広域鉄道ネットワークを形成している路線だと思っています。また、県民の利便性の向上を図られる、本県にとっては大変重要な事業であると思っています。この事業については、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が行い、県は国や横浜市と協調し、建設の補助を行っていると認識をしていますけれども、今回、神奈川東部方面線の事業の変更について、開業時の遅れと建設費の増加の見通しに関して報告がありました。

 そこで、何点かお伺いしたいと思いますけれども、これも事業変更の内容に触れる前に神奈川東部方面線はどのような枠組みで事業を行っているのか、改めて確認させていただきたいと思います。

交通企画課長

 神奈川東部方面線事業は、鉄道施設の整備主体と電車の運行を行う営業主体を分離する上下分離方式を採用しています。本事業では、整備主体である鉄道・運輸機構が施設整備を行い、営業主体であります相模鉄道と東急電鉄が開業後運行を行うこととしています。

 県は、整備主体であります鉄道・運輸機構に対し、国と横浜市と協調して事業費の補助を行っています。費用負担の割合は、国、地方自治体、鉄道・運輸機構がそれぞれ3分の1ずつとなっており、そのうちの地方自治体負担分について、県と横浜市が1対2の割合で負担しています。

細谷委員

 8月末に、鉄道・運輸機構から通知があって開業が遅れる見通しということが示されたということでありますけれども、開業が遅れる理由について、具体的にお教えいただきたいと思います。

交通企画課長

 開業が遅れる理由ですが、相鉄、JR直通線については、新設される羽沢駅から既存のJR東海道貨物線の接続区間において用地取得が難航したことや、開業後に乗り入れる旅客列車と貨物列車の衝突を防ぐための安全対策設備の検討に時間を要したことが主な理由です。相鉄、東急東横線は、新綱島駅の用地取得が難航したことや、新横浜駅付近では幹線道路の下に新駅を設置するため、埋設されている上下水道、ガス、電気などの占用物件の施設を車の交通を確保しながら行う必要があったことから、関係機関との協議、調整に時間を要したことなどが主な理由です。

細谷委員

 建設費が最初は2,739億円から4,022億円となる見通しとあるんですが、1,283億円の増額ですけれども、具体的な主な理由について、何でこういうことになったのか伺いたいと思います。

交通企画課長

 増額費の主な理由です。3点ございます。1点目は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催決定など建設需要の増大などによる建設物価の高騰に伴うもの、2点目は土壌汚染対策法の改正により、自然由来のヒ素が含まれる建設発生土も対象になったことによる処分費の増額、消費税率の改正に伴う増額など法令等の改正に伴うもの、3点目は、新綱島駅付近など地質調査の結果、地盤改良など追加工事が必要になったもの、以上でございます。

細谷委員

 今3点あったんですが、そのうちの一つに地質調査というのがあったんですが、土壌汚染はあったんですか、なかったんですか。

交通企画課長

 地盤改良工事というのは、地質調査の結果これは軟弱地盤だったのでいろんな地盤改良工事を追加しております。それから、土壌汚染対策法というのは、もともと自然由来、自然のヒ素については対象でなかったものが工事をやってみると自然由来のヒ素が含まれておりまして、その対策の処分費が増額になっていることで、建設費が増額するということでございます。

細谷委員

 その処分費というのは、どかせてまた新たに入れる理解していいんですか。どのような形で処分するんですか。

交通企画課長

 これから処分をするということで費用がかかるということでの増額が見込まれたということでございます。

細谷委員

 それは除去するということですよね。除去して、また新たにそこに搬入するということですか。

交通企画課長

 ほとんどが地下空間でトンネル構造なので、要するに残土処分をするということなので新たに持ってくるということではないです。

細谷委員

 それはどかすということですか。

交通企画課長

 そういうことでございます。

細谷委員

 処分する土砂というのは、どこに持ってくのですか。

交通企画課長

 発生土処分場に持っていくことになるかと思います。

細谷委員

 持っていくことによって害も何もない。要するに安全に処分できると捉えてよろしいんですか。

交通企画課長

 しっかりと対策を整えてから持っていきますので安全でございます。

細谷委員

 報告では、今後の予定として、鉄道・運輸機構が事業再評価を行うとあるんですが、これはどのようなことになるんですか。具体的に教えていただきたいと思います。

交通企画課長

 国では、事業内容に大きな変更が生じた場合、その事業の事業主体が事業再評価を行うことと定めております。今回の神奈川東部方面線は、建設費の増額や改良の遅れなど、内容が大きく変更することから、事業の実施主体である鉄道・運輸機構が学識経験者などで構成される第三者委員会を設置し、事業再評価を行います。この委員会では、鉄道事業の投資効果、採算性、工事や用地の進捗状況など、事業進捗の見込み等の観点において論議がなされ、事業の継続性を判断するものと認識しております。

細谷委員

 事業変更については分かりましたけれども、その後の予定として、県と横浜市の計画変更の協議を経て国の認定を受けるとなっておりますけれども、これはいつ頃行われるんでしょうか。予定をお伺いしたいと思います。

交通企画課長

 事業再評価による事業の継続性が認められれば、その後年末までに、整備主体である鉄道・運輸機構と営業主体である相模鉄道、東急電鉄から、県と横浜市に対し、都市鉄道等利便増進法に基づく速達性向上計画の変更に関する同意協議が行われます。この協議で県と横浜市が同意を行えば、年明けに鉄道・運輸機構、相模鉄道及び東急電鉄が国に対しまして計画変更の申請を行い、国が審査をした上で本年度内に計画が認定されるという予定と聞いております。

細谷委員

 変更計画が認定されるまでの流れは分かりましたけれども、県として、今後どのように対応していくんでしょうか。

交通企画課長

 今後の対応ですが、まずは鉄道・運輸機構から事業計画変更の内容を詳細に確認し、事業費はコスト縮減が図られたものであるか、工期は十分に関係者とも調整が図られたものであるかなどしっかりと検証してまいります。また、鉄道事業としての投資効果はあるか、開業後の営業が成り立つかなど事業再評価の結果も確認した上で、年末に予定されている同意協議に当たっては事業計画変更を受け入れるかどうか総合的に判断いたします。県は鉄道・運輸機構に対して、引き続き一日も早い開業と総事業費の削減を求めるとともに、国や横浜市などの関係者とともに連携してしっかりと取り組んでまいります。

細谷委員。

 それでは、要望させていただきたいと思います。

 神奈川東部方面線は、多くの県民の利便性が向上して沿線地域のポテンシャルが高まる大変重要な路線であると思っております。神奈川東部方面線の誕生は多くの住民が待ち望んでいると思います。また、沿線のまちづくりも進むなど、沿線地域の活性化をもたらす効果はとても大きいものがあると思っております。県は今後の同意協議に当たって変更はないようですけれども、事業の再評価の結果をしっかりチェックしてもらい、また更にこのような事態が起こらないように一日も早い開業ですとか、あるいはコスト縮減を引き続いて行っていただきながら、鉄道・運輸機構に対して強く要望していただきたいということを要望して、この質問は終わります。

 それでは、続きまして、高速横浜環状北線・北西線の整備について何点か伺いたいと思います。

 まず、確認のためこの2路線の事業概要についてお伺いしたいと思います。

道路企画課長

 高速横浜環状北線と北西線は、首都高横羽線の生麦ジャンクションから第三京浜の港北インターチェンジを経由しまして、東名高速道路の横浜青葉インターチェンジをつなぐ延長約15.3キロメートルの自動車専用道路でございます。北線は、生麦ジャンクションから港北インターチェンジまでの区間で延長は約8.2キロメートル、このうち7割がトンネル構造となっており、首都高速道路(株)により事業が進められております。

 また、北西線は港北インターチェンジから横浜青葉インターチェンジまでの区間で、延長は約7.1キロメートル、このうち約6割がトンネル構造となっておりまして、首都高速道路(株)と横浜市により事業が進められております。

細谷委員

 この2路線の整備効果についてお伺いしたいと思います。

道路企画課長

 現在、横浜港など湾岸エリアと東名高速道路を結ぶ自動車専用道路は保土ヶ谷バイパスしかないため交通が集中し、慢性的な渋滞が発生しております。北線と北西線が整備されることにより、例えば横浜港から東名高速道路までの所要時間は、現在の保土ヶ谷バイパス経由で約40分から60分かかるところ、北線、北西線を利用して約20分で移動できるようになります。さらに、この方向のルートが多重化されることで交通の分散による保土ヶ谷バイパスの混雑緩和のほか、災害時や事故発生時におけるう回路の確保などの効果も期待できます。

細谷委員

 北線については、いろいろ資料を見させていただいています。3月に開通予定となっているんですが、現在どのような工事に取り組んでいるんでしょうか。

道路企画課長

 北線の工事の状況ですが、全体延長のうち約7割を占める本線トンネル部の本体工事は完了し、現在、内部の換気設備や防災設備などの工事が進められております。また、トンネル前後の橋りょう部についても橋りょう本体の工事が完了し、舗装や照明、標識などの工事が進められているところです。

 なお、途中3箇所に新設される出入口のうち、1箇所については、用地取得に日時を要したことなどから、現在ランプ部のトンネル本体工事が進められているところでありまして、この出入口を除き、来年3月に開通する予定となっております。

細谷委員

 北線の工事予定については分かりました。ただ北西線は、たしか今お話があったように、第三京浜の港北から東名の横浜青葉を結ぶ路線だというように認識しているんですが、この北西線の進捗状況については、今どういうふうになっていますか。

道路企画課長

 北西線の進捗状況ですが、まず用地取得はおおむね完了しています。また、工事については、港北と横浜青葉インター両チェンジ付近の橋りょう工事や、トンネル本体工事を築造するための準備工事などが鋭意進められているところでございます。

細谷委員

 先ほど北線が2017年の3月開通予定となっているんですが、北西線の開通もできたらそれと一緒になるといいんじゃないかと思うんですが、北西線の開通見通しはいかがなものでしょうか。

道路企画課長

 北西線の完成目標は平成33年度とされておりますが、共同事業者である首都高速道路(株)と横浜市は連携して、東京オリンピック・パラリンピック競技大会までの開通を目指し取り組んでいくとしております。

細谷委員

 開通時期がずれてしまいますけれども、これは仕方がないことだと思いますので、東京オリンピック・パラリンピック競技大会までだということは間違いなく言っているということでございますけれども、この2路線については、首都高速道路(株)ですとか、あるいは横浜市が今事業主体になって整備を進めているということは理解したんですが、県によるこの事業の支援について聞きたいと思います。

 まず、県は首都高速道路(株)の事業に対してどのような支援を行っているんでしょうか。

道路企画課長

 県では首都高速道路(株)が実施する自動車専用道路の整備促進を図るため、出資金による財政支援を行っています。今年度は北線と北西線の建設事業に対して約77億円の出資を行うこととしております。

細谷委員

 77億円の出資をしているということでありますけれども、県では横浜市の事業に対してはどのような支援を行っているんですか。

道路企画課長

 県では、企業の方々の御理解を得て法人二税の超過課税を負担していただいており、その財源を活用して平成23年度から政令市が実施する幹線道路の整備に対し助成を行っています。横浜市が実施する北線、北西線やそのアクセス道路の整備に対しては、市の申請に基づき、平成23年度から平成27年度までの5箇年間で約5億5,000万円の助成を行っております。

細谷委員

 そこそこの支援を行っているということは分かりました。要するに2路線に対する県の支援内容については分かりましたけれども、早期開通に向けた今後の県の取組についてはどういうふうな形で行っていくんでしょうか。

道路企画課長

 県としましては、北線及び北西線の整備促進について、引き続き横浜市や経済団体などと連携し、国等に働き掛けを行うとともに、厳しい財政状況の中でも必要な財政支援を行うなど、この2路線の一日も早い完成に向け、首都高速道路(株)や横浜市と連携してしっかりと取り組んでまいります。

細谷委員

 それでは要望を述べさせていただきたいと思います。

 横浜環状北線及び北西線の整備効果ですとか、あるいは県内で実施している財政支援の具体的な内容は確認させていただきました。そのような2路線の整備結果を考えると早期の開通が望まれるところであることは間違いないと思います。県として引き続き必要な財政支援を行うのは仕方ないと思いますけれども、極力財政支援は余りしてほしくないです。それは仕方ないと思いますけれども、一日も早い開通に向けてしっかり取り組むよう要望して、私の質問は終わります。

近藤委員

 私からも、本常任委員会に提案されました議案である補正予算について伺っていきたいと思います。

 オリンピック・セーリング競技江の島開催に向けた取組として、江の島大橋改修工事設計費及び葉山港船舶保管改修工事設計費についてであります。

 まずは、江の島大橋の改修工事については、江の島大橋の老朽化対策を拡幅整備と併せて検討するとのことでありました。先行会派からも質問がありましたけれども、私からは現在の話の老朽化の原因について、まずお伺いしておきたいと思います。

砂防海岸課長

 江の島大橋は昭和37年の完成から既に50年以上が経過し、老朽化も懸念されることから、平成27年度に点検、診断を行いました。点検、診断の結果、部分的ではありますけれども、コンクリートの剥落やひび割れ、塩害による鉄筋のさびなどが発生していることが確認されました。

近藤委員

 私の選挙区は海沿いでありますので、公共物の経年劣化が早いというのは分かっているつもりであります。完成後50年経過したということなんですけれども、改修だとか老朽化対策というのは今回が初めてではないということでいいんですよね。

砂防海岸課長

 必要に応じて今までも改修とか補修をやっておりまして、あと耐震補強という形で平成11年から14年にかけて耐震補強工事も併せて行っております。そういった改修等は行っております。

近藤委員

 コンクリートの剥落と多少のひび割れというのがありましたが、あと鉄筋にさびがうんぬんなんていう話も聞いておるんですけれども、現状で安全性は確保されているという認識でよろしいんでしょうか。

砂防海岸課長

 部分的な劣化でありますので、即座に通行止めですとか緊急措置を講じる必要はありませんけれども、このまま放置しておくとコンクリートや鉄筋の劣化が進展してしまうために早期に老朽化対策を実施する必要があるという認識をしております。

近藤委員

 週末もそうですし、ふだんはすごい大渋滞という状況があります。老朽化対策についての詳細は今後の検討により決定するということになると思うんですけれども、現段階でどのような方法を設定しているのか、分かる範囲でお知らせください。

砂防海岸課長

 老朽化対策の方法については、今回提案している予算を活用して選定を進めてまいります。現時点で考えられる方法でございますけれども、コンクリートの剥落に対しては劣化している部分を取り除いて、その後、剥落して特殊なモルタルなどで固定しまして、ひび割れにつきましては防水性のある樹脂製のモルタルを注入することが想定されています。

 それと、鉄筋のさびの進展を防止する方法として、鉄筋を劣化させる原因となるコンクリート中の塩分を電気の力を利用して除去する脱塩工、KR工法を想定しておりまして、併せてその後の塩分などの浸入を防ぐため、コンクリートの表面を塗料で被覆することを想定しています。

近藤委員

 技術なことは分からないんですけれども、海沿いということもあるので特殊な工事をするということなんだと思います。しっかりと取り組んでいただきたいと思います。江の島大橋は延長も長く、老朽化対策に大きな労力と時間が必要だと思いますけれども、単に江の島大橋が海を渡る橋であることからも、工事に当たって台風や高波や強風などや工事が影響されることがあると思うんですね。河川工事の渇水期施工のように工期の確保が難しくなるような施工上の制約があるのかどうか、その辺をお聞きしたいと思います。

砂防海岸課長

 委員御指摘のとおり、自然条件が厳しいために台風などによって一時的に工事ができないということはあると想定されています。ただし渇水期施工ということで、ある期間制約がある河川工事などとは違いまして基本的に通年の施工になると考えております。ただしゴールデンウイーク、夏場ですとか交通渋滞が発生する時期については、利用者への影響を極力するために、県警や地元住民と調整を行いまして工事を進めていきたいと考えております。

近藤委員

 先ほど2年以上の工期が必要だけれども、オリンピックまでには完成させたいということでありました。そういう意味では、一瞬の滞りも許されないと思って聞いていたんですけれども、是非とも今後また議論していきたいと思うんですけれども、江の島大橋は渋滞対策もそうですし、地域の住民にもありますし、江の島の観光資源としての魅力も一層高めると思いますので、老朽化対策とともに、完成時期を意識してしっかりまた取り組んでいただきたいと求めておきます。

 次に、葉山港船舶保管地改修工事設計費についても併せてお伺いしたいと思います。

 オリンピック競技大会の実施に伴い、湘南港にあるディンギーの一部を葉山港に移動するということでしたが、何艇のディンギーを移行すると想定しているのかお伺いいたします。

砂防海岸課長

 移動するディンギーの件数についてでございますけれども、スポーツ局からは、先ほどの神倉委員の御質問にもお答えしましたけれども、利用者に対して行ったアンケート調査、艇の移動に関するアンケート結果を参考にして100から130艇程度の移動を想定していると聞いております。

近藤委員

 たしか約2割ぐらいの人が、葉山、鎌倉エリアに移動するなら構わないみたいなニュアンスだったと思うんです。ということは100から130艇ということであります。私も現場は知っているんですけれども、限られた用地の中でそれだけ受け入れるというのは、葉山港にも既存艇があることからいろんな知恵なり工夫が必要だと思うんですけれども、現状どのような工事、設計を想定しているのかお伺いしたいと思います。

砂防海岸課長

 葉山港の中には、通年で利用している保管場所のほかに約90艇のディンギーを保管できるビジターバースというものもございます。このビジターバースについては、葉山港で開催される年間50回程度のヨットレースに活用されておりますので、この場所を活用して移動艇を置けるということにしますとヨットレースの開催に支障を来してしまうということでございます。そのために、移動艇を受け入れるためには新たな保管場所を確保する必要がありますけれども、限られた用地の中でスペースを生み出すためには、既存施設の立体化など複数の案を検討していきたいと考えております。

近藤委員

 ビジターバースについて、なかなか皆さんイメージできないかもしれませんけれども、私は多少分かっているつもりなんですが、立体化などを検討するということでありましたけれども、既に葉山港に立体化されているスペースがあるじゃないですか。当然、私は委員会の質疑をする前に現場へ行ってちゃんとチェックをしてまいりました。残念なことに塩で劣化して上の部分が使われていない現状であるんですね。利用しやすい、使い勝手の良い施設にしていかなければならないと思いますが、今後、今回の施設をどのように検討していくのかお伺いしたいと思います。

砂防海岸課長

 現時点での想定では、保管施設を立体化する案とか、用地などを利用して平面で保管する案などが考えられます。立体化は狭い用地で多くの艇を保管できるメリットがある反面、1階の部分はその都度マストを倒さなくてはいけない。2階に保管するには艇の上げ下げが必要であるということで利用者に負担がかかるということがあります。一方、平面案というのは、利用しやすい、保管しやすいというメリットはありますけれども、今、公園の場所で利用している緑地などはなくしてしまうことも考えられる。今後の検討に当たっては、利用者等の意見も聞きながら、オリンピック後の活用も念頭に置いて検討を進めていきたいと考えております。

近藤委員

 私は、あそこら辺のエリアで活動しますので、湘南港の利用者からも葉山港の利用者からもいろいろ私のところには意見が寄せられています。砂防海岸課長が言われたようにいろんな現場での話があるというのは当然周知しているんですけれども、今回100から130艇移動するということですけれども、湘南港には大体800艇ぐらいのディンギーがあるわけです。まだまだ移動先が確保されていない中にあって、葉山港は葉山港そのものもありますけれども、町の漁港もありますし、民間のハーバーと隣接していて、これから湘南港のサテライトハーバーとしていろいろオリンピックで協力し合う。知事の言葉で言えばセーリングの拠点にしていくという話がありましたけれども、いろんな可能性があるんだと思うんです。そういう意味では、今回の100艇だとか130艇ということではなくて、もう少し何か中長期的というのかな、これはスポーツ局とも関係するんでしょうけれども、戦略的にいろんな設計なり受入れのことについて、連携して進めていくべきだと思うんです。ここでは県土整備局の話になるので、設計について今後検討していくということですけれども、2018年のプレプレオリンピックまでに完成するということではないですか。入札のことを伺うのは余りよくないのかもしれませんが、どれぐらいで設計を済まそうとしているのか、今考えがあればお伺いしていきたいと思います。

砂防海岸課長

 この議会で予算案が可決されれば、早急に発注手続に入って、通常の入札手続期間を経て早急に契約したい。契約後速やかに作業に入りまして、この補正予算で出した内容につきましては今年度中に結論を出して、整備に向けた詳細設計まで今年度中に終了させたいと考えております。

近藤委員

 これ以上は言いませんけれども、しっかりとスケジュール感を持ってやっていただきたいと思うんです。同時にやはり葉山港、湘南港の利用者もそうですし、隣接している漁業者、遊漁船の方も多いんですけれども、またいろいろボートハウスの人たちなんかもいるので、地元の皆様との協力、連携というのは不可欠だと思いますし、しっかり連携していく中で、葉山港をより使いやすくにぎやかな港とするように必要な整備を進めていっていただくよう私から要望をさせてもらいます。

 次は、急傾斜地崩壊対策事業の推進についてであります。

 近年、全国各地での台風やゲリラ豪雨、大雨などが多発をして、災害が後を絶ちません。本県で見ても土砂災害のおそれがある危険箇所が県内全域で約8,000箇所を超えていて、今年の8月の台風9号でも土砂崩れが12件、そして家屋被害が1件あったとリストでありました。やはり忘れられないのは、平成26年の台風18号では崖崩れが173箇所、崖崩れによる死者が1名、土砂崩れによる死者が1名、家屋倒壊が36棟など、やはり対策をしっかり進めていかないと、県民の生命、財産は守っていけないというのは痛感しているところであります。

 また、先日、私の地元である逗子の小坪5丁目では、国道134号に隣接した場所で大規模な崖崩れが発生いたしました。私は、すぐに現地に行きましたけれども、崩壊土砂が市道を塞ぎ、ログハウス1棟が全壊するなどの被害をもたらしました。けが人がなかったのが幸いなんですけれども、現場を見るにつけ、対策も大事なんですけれども、逗子のケースでいうと吹き付け対策がしてあったにもかかわらず崩れたというのは大きな衝撃でありました。

 そんなことも含めて、本県の急傾斜地崩壊対策について伺ってまいります。

 まず、災害を防止するには施設整備が重要ですけれども、急傾斜地崩壊対策事業について県はどのような斜面で整備を進めているのか。国の交付金が対象となる箇所、ならない箇所の工事の実施基準について、まず確認したいと思います。

砂防海岸課長

 急傾斜地崩壊対策事業の実施基準は、被害を受けるおそれのある人家が5戸以上、高さが5メートル以上の自然斜面となっております。このうち国の交付金の対象となる場所は、崖崩れが発生した場合に甚大な被害となるおそれのある人家が10戸以上、高さが10メートル以上の斜面が対象となっています。また、一定規模となる総事業費7,000万円以上であることが国の採択基準となっております。なお、国の交付金の対象とならない規模が比較的小さい箇所につきましては、県の単独事業により実施しております。

近藤委員

 急傾斜地崩壊対策事業全体の進捗状況はどうなっているのか、このうち交付金の対象とならない10メートル未満の斜面はどのような進捗状況なのか伺っていきたいと思います。

砂防海岸課長

 平成12年度から平成14年度の調査で判明した危険な崖地2,511箇所に対しまして、対策工事がおおむね完了している箇所は平成27年度末で1,327箇所でございます。整備率は約53%となっております。このうち国の交付金の対象とならない場所は639箇所ありまして、完了した箇所が10箇所、整備率が約16%にとどまっております。

近藤委員

 崖崩れは、近年、県内でどの程度発生しているのか、交付金の対象とならない10メートル未満の斜面での発生状況はどうなのか伺っておきたいと思います。

砂防海岸課長

 県で把握しております崖崩れの発生件数を過去3年で申し上げますと、平成25年度は67件、平成26年度は105件、平成27年度は60件、合計232件、年平均にしまして約77件発生しております。

 このうち、国の交付金の対象とならない崖高10メートル未満で発生した件数は、平成25年が24件、平成26年が37件、平成27年度は24件、合計85件、年平均にしますと約28件発生しておりまして、全体の発生件数の約4割を交付金の対象とならない場所が占めているという状況でございます。

近藤委員

 交付金にならないのは県の単独事業ということですよね。16%の整備率で約4割の崖崩れが県単の事業対象エリアで起きているということでありますけれども、今後、このような箇所の対策にどのように取り組んでいくのかお伺いしたいと思います。

砂防海岸課長

 急傾斜地域崩壊対策事業の採択基準でお話ししますけれども、国の交付金の対象とならない比較的規模の小さい崖についても、今御説明したとおり崖崩れは起こっております。また、地域の皆様からの要望が多い状況もございますので、優先度を見極めながら順次進めているところでございますけれども、県単の事業で実施しているために地域からの要望に対し十分に応えられないというのが現状でございます。

 このため、交付金を活用して早期に危険箇所全体の対策が進むよう、国土交通省に対し、採択基準の緩和について要望するなど、引き続き取組を進め、急傾斜地域崩壊対策工事の推進を図ってまいります。

近藤委員

 私が懸念しているのは、年々大雨や台風などの自然災害、威力が増しているというか、予測できないスケールになっているというのが非常に心配でありまして、やはり急傾斜地対策事業も年間約70億円ぐらいの予算規模で進んでいます。たしか整備率が約1%、急傾斜地危険崩壊指定区域に指定されているエリアは、大体年1%ぐらいの進捗率だったと思うんですけれども、この自然災害の状況を鑑みても、かなり速度を上げていろいろやっていかないとまずいということを今回の小坪の崖崩れを見るにつけ、また肌で感じている次第であります。国にもいろいろ求めているということでありますけれども、是非とも交付要件の緩和ということもありましょうし、今までもやってきているんだと思うんですけれども、一層努力をしてもらいたいと思います。

 質問の観点を変えたいと思うんですが、逗子市の崖崩れであっても、モルタルで施工されていた斜面でも崩壊が発生したんです。改めて施設の維持管理の重要性というのを感じたところであります。そこで、これまで進めてきた整備済みの施設を良好な状況に保つのに、定期的な点検、修繕などの維持管理が必要不可欠であると思いますけれども、どのような取組を進めていくのかお伺いしたいと思います。

砂防海岸課長

 昭和43年から整備を始めている急傾斜地崩壊防止施設についても、今後施設の老朽化に伴う安全性の低下が懸念されています。このような中、平成24年になりますが、笹子トンネルの天井落下事故を受けまして国から、昭和の時代に整備した施設の老朽化の状況を把握するために緊急点検するようにという要請がございました。これを受けまして県では、平成25年に578区域全てを点検いたしました。本調査によりましては、早急に対応が必要な異常が確認された場所はありませんでしたけれども、コンクリート擁壁の表面剥離などの補修を行ったところでございます。さらに、本年度からは、急傾斜崩壊防止施設について平成30年度までの長寿命化計画策定に向けた調査に着手しておりまして、今後、予防保全型の維持管理、更新に取り組んでまいります。

近藤委員

 長寿命化計画を策定し、予防保全型の維持管理、更新に取り組んでいくということでありましたけれども、改修施設は多数あって多額の費用が必要になると思うんですが、今後どのように取り組んでいくのか質問したいと思います。

砂防海岸課長

 整備済みの施設を良好な状態に保つには、日常点検、早期の修繕等が必要でありまして、計画的に維持管理を進めるためには、今後施設の長寿命化についても十分な予算措置が必要となります。既存施設の適切な維持管理のため、国土交通省に対して更なる予算の確保を要望するなど、安全性の低下を防ぐよう適正な維持管理を推進してまいります。

近藤委員

 重ね重ねなんですけれども、大規模崩落をしたというのが非常にショックであって、住民からもいろんな意見を頂きました。砂防海岸課長からは、長寿命化計画を策定する、国にも財源を求めていくということであったので今後の推移を見守っていきたいと思います。ここでは意見を申し上げておきたいと思います。

 まず、崖崩れなどの災害から県民の安全・安心を守るためには、急傾斜地崩壊対策施設などの土砂災害防止施設について、現在、国の交付金の対象とならない箇所も含めて整備を実現するとともに、施設の老朽化に伴う安全性の低下を防ぐよう適切な維持管理を進めることが大変重要であります。また、急傾斜地の崩壊にかかわらず、災害特別警戒区域の指定については、今後取組が本格化することは聞いておりますが、きちんと対策を速やかに推進することも重要です。今後も災害から県民の生命、財産を守るため、国の交付金を最大限活用しながら災害特別警戒区域の指定など、ソフト対策と併せてしっかりと施設整備と維持管理にも取り組んでいただくことを要望して、私からの質問といたします。

市川(よ)委員

 私からは入札の実施状況について、質問をできる限り直接的に関係も絞ってお伺いしていきたいと思います。

 平成27年度公共工事に係る競争入札等の実施結果ということですけれども、このうち発注工事について先ほども2階建て部分という話があったんですが、条件付き一般競争入札と、それからいのち貢献度指名競争入札の対象工事は一体どのような観点から区分しているのかということを伺います。

県土整備経理課長

 本県では、平成18年度から入札制度かながわ方式により、条件付き一般競争入札を制度の基軸としつつ、県民の命を守る担い手となる地域の建設業者等を中長期的に育成、確保するため、条件付き一般競争入札を補完する制度として、平成26年度にいのち貢献度指名競争入札を導入いたしております。いのち貢献度指名競争入札では、担い手の育成、確保という制度の改正品確法の理念を先取りし、特段の企業努力を評価する仕組みを取り入れて、より高い品質確保や地域の実情に通じた業者による円滑な施工が見込まれる工事など工事の特性に着目して、優れた技術力を持つ優良工事施工業者や災害応急工事の対応等に協力する業者など、業者に対するきめ細やかな評価が必要な工事について各土木事務所が総合的に判断して発注をしているものと認識してございます。

市川(よ)委員

 今、御説明があったんですが、きめ細やかに御判断されている。それではいのち貢献度指名競争入札についてなんですけれども、どういう基準で指名業者を選定しているのかお伺いします。

県土整備経理課長

 どのような基準で業者を指名しているのかという御質問でございます。

 いのち貢献度指名競争入札により工事を発注する際は、17項目の評価基準項目というのがございますけれども、その中から工事の規模あるいは工種、工事の特殊性などに応じてその中の項目を組み合わせて該当した業者を指名選定することとしております。この評価基準項目を活用する視点としましては、品質確保の観点から、例えば工事評定点の優良者の項目を採用したり、災害時に迅速に対応できるように建設機械などの重機、こういったものを保有している点を評価する項目のほか、入札不調の対策として手持ち工事の状況を勘案する項目、こういったものを総合的に組み合わせた上で業者を指名選定するものと考えてございます。

市川(よ)委員

 今の御答弁でいろんなものをできるだけ組み合わせ、いろいろ配慮されながら業者を選定されているということはよく分かりました。

 ただ入札には大事な視点があると思います。それは、やはり公平性、透明性、あるいは事故防止という観点です。それがもう一つの重要なことだと思うんですけれども、これについてはどのように御認識をされているのか伺います。

県土整備経理課長

 入札に係る参加資格の設定や業者の指名については、土木事務所等において所長や本部長、あるいは工事契約課長などで構成する選定会議という合議体でもって、選定基準に基づき、厳正かつ公正に選定を行っているところでございます。また、指名競争入札は条件付き一般競争入札と同様に、委員御指摘のとおり、公平性、透明性が求められると考えてございますので、落札決定後に指名選定の理由と対象業者数を公表してございます。さらに、落札決定後に予定価格や最低制限価格とともに応札した業者名、あるいは応札金額などを公表している、こうした取組により指名選定の客観性、透明性を担保していると認識してございます。

市川(よ)委員

 公平性あるいは透明性というものについて、事後公表されている。資料を拝見したんですけれども、こうした部分の工事名を見せるようにしているということはよく分かりました。ただ、どうしても入札は、本県のみならず全国的にも不祥事が報道されています。本県とは関係ないんですけれども、豊洲市場の問題などが連日報道されています。この工事入札の影響の報道もあって、多分一般の方々は非常にこうした問題に関してはセンシティブになっている。改めて私も報道などを見て感じているところです。改めて言うまでもないことなのかもしれませんけれども、是非とも業者の健全育成ということで一生懸命やられている制度なので、適正な入札を心掛けてより一層頑張っていただきたいと思います。

 それでは観点を変えて、次に平成27年度のこの結果で、私が懸念しているのは入札で応札なしという問題なんです。入札制度については、一般競争入札で49件、いのち貢献度指名競争入札が14件、そのうち応札なしが一般競争入札で21件、それからいのち貢献度指名競争入札で8件応札なしという結果が出ています。不調というのは数字が合わないので、仕方なくなってしまうというのは分かるんですが、応札なしは、特にいのち貢献度指名競争入札の場合は指名をしたのに、残念ながら業者の方が入札をされなかった。せっかくの制度ですけれども、先方が入札をしないということが増えているということに懸念があると思っているんです。県土整備局では今の不調とか応札なしについて、どういう理由でこういった結果になったとお考えになっているのか伺います。

県土整備経理課長

 まず、いのち貢献度指名競争入札の入札不調の理由ですけれども、内訳を御説明しますと全ての応札が予定価格を超過したものが4件ございました。全ての応札が最低制限価格未満であったものと、事後審査の段階で辞退または失格をしたものがそれぞれ1件ございまして、応札がなかったものが8件という状態でございます。

 応札なしの理由につきましては、工事の規模とか内容、あるいは建設業者さん側の受注環境等様々な要因で発生をしているというものでございますが、いのち貢献度指名競争入札において応札しなかった業者には、それぞれ個別に応札がなかった理由を確認はしておりませんけれども、結果として入札不成立となったことについては、契約の遅れ、それから事業着工の遅れというものにもつながるものでございまして、なるべくそういった不成立とならないような業者選定、あるいは一般競争入札の組合せ、そういったものも工夫をしていく必要があると認識してございます。

市川(よ)委員

 せっかくいのち貢献度指名競争入札をするにしても応札なしで不成立となってしまうと、さっきもおっしゃられたような工事の遅れにつながっていってしまう。今の段階で特に理由をヒアリングされていないということだったんですが、これは要望にしておきますけれども、こういう状況がもし増えていくことがあるんでしたら、やはり理由の聞き取りを行って、その理由を把握して、推移を見守って、そうしたことも御検討していただければと思うんです。入札不成立についてはよく言われることなんですけれども、年度末の工事の集中ということで、よく3月になると、工事をやっている実態があると一般的に言われますが、発注時期がいずれかの時期に集中してしまうと、それで結局工事が一気にどっと出でてくる。工事をやりたくても他の工事をやっているのでできない。そうした発注時期の問題もあるとよく指摘されているが、こうしたことが原因の一つになっているんじゃないかなと思う。現在、県土整備局での工事発注がどのような状況であるのかお伺いします。

県土整備経理課長

 県土整備局における工事の発注状況についてのお尋ねでございますけれども、私ども県土整備局では地域経済の波及効果の観点から、可能な限り早期発注に取り組むこととしまして、上半期に全体の工事の8割を発注する目標を掲げて取り組んでいるところでございまして、この上半期8割発注目標については、これまでおおむね目標を達成しているというところなんですが、一方で工事発注が9月の前後周辺に集中してしまって発注の山ができているという実態がございます。

 こちらの原因でございますけれども、工事を発注する前にいろいろ関係機関との調整が必要になる工事、それから許認可が必要となるようなものもございます。また、国費を活用する事業につきましては国からの予算の内示というものの確認をする必要があるなど、発注に制限が生じることもございますし、さらに河川工事などにおいては梅雨や台風などの時期について、出水期を避けて施工していただく工事があるため、こうした要因が重なって現状では9月周辺に発注が集中しているという認識でございます。

市川(よ)委員

 上半期に発注の8割を目標としているが、9月にどうしても山があるということは分かりました。それでもやはりできる限り発注の平準化を目指していただきたいと思うんです。県土整備局ではこれまで発注の平準化についてどのように取り組んできたのか、また工事発注を平準化するために効果的な方策というのは何かあると思うんですけれども、どのように考えられるのか併せて伺います。

県土整備経理課長

 県土整備局のこれまでの取組ということですけれども、年度当初に工事量が少なくなるような端境期対策ということで、例年の1月にゼロ県債というものを設定して、その時期に工事がなくならないような取組をしておりますけれども、このゼロ県債の設定によって、発注や工期の平準化としても一定の効果があるものと認識してございます。委員御指摘のとおり、発注や工期の平準化というのは、建設生産システムの省力化、効率化、こういったものに寄与いたしますし、企業経営の健全化にもつながります。さらに、業務が分散されることによって、休日の確保など労働者側の処遇改善にもつながると考えてございます。

 この平準化に対しましては国もその必要性を重視しておりまして、さらに建設業界からも御要望を頂いておりますので、本県としてもゼロ県債の活用などを含めて、より効果的な手法について引き続き検討してまいりたいと考えてございます。

市川(よ)委員

 本当にこの平準化というのは、先ほどの入札不成立の対策もつながります、そういうゼロ県債の利用なども含めて、平準化に関しては今おっしゃられたような効果がありますので、是非とも引き続き取り組んでいただきたいと思います。

 その他の視点ですけれども、いのち貢献度指名競争入札の選定項目について、幾つかあるということで、その中でもさっき若手技術者の雇用者という項目については御議論がありました。私はこの項目については、他にも県がいろいろやっている施策、あるいは政策誘導にもつなげていくことはできるのではないかと思っているんです。例えば本県が障害者雇用の率が低いということで一生懸命上げようとして取り組まれておりますが、例えばそうした評価の中に障害者雇用であるとか、あるいは今、理系のリケジョと言われる女性もこの業界にかなり進出しています。さっき女性の活躍支援ということが言われていますけれども、こうしたものを新たな項目として付け加えていくことはできないのかと考えていますけれども、いかがでしょうか。

県土整備経理課長

 委員御指摘の障害者雇用、女性の活躍支援についてでございますけれども、現在、県の競争入札参加資格認定がございますが、この資格認定におきまして建設業者の企業評価に関して県独自の主観点数というものを設けてございます。建設業者の社会的責任の観点から、障害者の積極的な雇用、あるいは子育て支援への取組などを評価しているところでございます。また、国でも、建設業における特に女性の更なる活躍という視点として、女性の建設産業への入職促進や就職継続に向けた環境整備の推進に国も取り組んでいるというところでございますので、こうした国の動き、あるいは他の自治体がどういったことを行っているのか、こういったことも注視しつつ、新しいシステムを取り入れられないか検討してまいりたいと考えてございます。

市川(よ)委員

 いろんな支援がこれから時代の流れとともに出てくると思いますので、いろいろと研究等をしていただいて、是非そうした御検討を考えていただければと思います。

 インセンティブ発注や、いのち貢献度指名競争入札が本格実施することで、業者に行き過ぎた競争にさらすことなく経済のエンジンを回していくことが期待されるんですけれども、先ほど言いましたように入札不成立も依然として発生しております。本当に優良な業者の育成、確保ということで今後どのようにこうした入札制度を運営していくのか、伺いたいと思います。

県土整備経理課長

 近年、多発する台風やゲリラ豪雨など自然災害に的確に対応するためには、インフラ整備を担う地域の建設業者の育成、確保が重要であるということは言うまでもないことでございます。本県では、平成18年度に条件付き一般競争入札を基軸とする入札制度かながわ方式を導入したところであり、その際、併せて土木事務所長と災害協定を締結している団体に加入している建設業者を対象とするインセンティブ発注を取り入れ、警報発令時のパトロールや災害発生時の応急復旧を担う建設業者の活動を許可する仕組みを構築してございます。また、平成26年度からは改正品確法の趣旨を先取りしたいのち貢献度指名競争入札におきまして、特に地域貢献度の高い社会貢献企業として、災害対応に加えまして、工事の施工能力が高いなど特段の企業努力に着目をして、県民の命を守る担い手の育成確保に取り組んでまいりました。

 一方で、やはり建設業界を取り巻く環境ということにつきましては先ほど来議論がなされておりますけれども、現場の技能労働者の減少など構造的な課題に直面しておりまして、先ほど答弁をいたしましたけれども、国も建設業における女性の更なる活躍など、技能者の中長期的視点にのっとった総合的な人材育成に積極的に取り組む方針を打ち出してございます。本県といたしましても、建設産業の健全な発展と社会的な役割の重要性を認識しておりますので、建設業界、あるいは土木事務所の意見を聞きながら、様々な観点から入札契約制度の検証、見直しを行ってまいりたいと考えてございます。

市川(よ)委員

 私ごとで恐縮なんですが、建設業のお話ですが、私の父方の祖父が宮大工をやっていたそうで、今でも田舎に行くと祖父が造った神社の中の能舞台が残っていまして、確かに建設業というのは暮らしやまちを本当に支える非常に重要な仕事でもありますし、もちろん災害対策のときにそういった皆さんのお力が必要だというのは言うまでもないことであります。

 最後に、そうした優良な業者の健全育成ということも含めて、是非この入札制度について、効果を上げていただく運用をしていただきたいと思います。いのち貢献度指名競争入札、条件付き一般競争入札は、先ほどより、公平性、競争性、透明性の確保が求められるのは言うまでもありません。適正な運用をお願いするのはもちろんですけれども、入札不成立といった課題に対応するためにも、入札実施結果のきめ細やかな検証をしていただくよう要望いたします。また、障害者雇用や女性の活躍といった新しい視点についても、入札制度全体の中でこれもまた御検討していただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。

日下委員

 私からは、神奈川県道路施設長寿命化計画、横断歩道橋編について伺いたいと思います。

 横断歩道橋編の素案について報告がありましたので、それについて、何点かお伺いいたします。

 まず、この計画の最初に県が管理している162橋という数字があるんですけれども、これは確認なんですが、政令市を除いた数と聞いておりますがそのとおりでしょうか。

道路管理課長

 県が管理する162橋についてでございますけれども、政令市を除くその他の地域で県が管理する国道と県道、これを全て拾ったのが162橋でございます。

日下委員

 すると政令市を入れるとかなりの数になるのかなと思うんですけれども、ちなみに全部で神奈川県どのぐらいの歩道橋があるんですか。

道路管理課長

 県の管理する162橋のほかに国が173橋、それから政令指定市が482橋、その他の市町村が管理する51橋を加えまして、全部で868橋の歩道橋がございます。

日下委員

 横断歩道橋において、定期点検と小規模修繕を繰し返し、予防保全型の点検を行うと書いてありますけれども、定期点検は何年ごとにどのような点検を行うのかまず伺います。

道路管理課長

 県管理の歩道橋については、5年に1回の頻度を基本として定期点検を行います。専門の業者に委託することにより、高所作業車、箱のついた車で高くまで上がるようなものですが、こういったものを使用して、遠方から目視では確認できない部分を含めて各部材を間近で目視による点検を行い、さびやコンクリートのひび割れなどを確認するとともに、ハンマーでたたく、いわゆる打音検査なども行って、損傷の部分や程度を詳細に把握することとしています。

日下委員

 そうしますと、162の横断歩道橋について定期点検を5年ごとということですから、順番に162の点検をやっていくと思うんですが、定期点検の実施状況を伺います。

道路管理課長

 県では、平成23年度から横断歩道橋の定期点検を実施してきたところでありまして、これまでに162橋全ての点検が一通り終了しているところでございます。

日下委員

 計画の中にもあるんですけれども、もう少し詳しく定期点検の結果について伺いたいと思います。

道路管理課長

 点検の結果は、健全性の四つの区分で整備することとしております。この四つの区分ですが、健全な状態である区分1、予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい段階である区分2、構造物の機能に支障が生じる可能性があり、早期に措置を講ずるべき段階である区分3、施設を使用するには危険な状態で、緊急の措置が必要な段階である区分4に整理します。

 点検結果ですが、区分1の健全の状態である施設が71橋、区分2の予防保全段階の施設が86橋、区分3の早期措置段階の施設が5橋であり、区分4の緊急措置段階の施設はありませんでした。

日下委員

 そうしましたら、4区分あって、健全というのは別に修理しなくていいということであれば、2と3の区分は修繕しなければいけないということになると思うんですけれども、2と3の予防保全と、それから早期措置段階の修繕で、どのように取り組んでいくのか伺いたいと思います。

道路管理課長

 定期点検の結果、区分3の早期措置段階の横断歩道橋としては、例えば局所的なさびが相当程度進行しており、このまま放置すれば構造上の安全性が損なわれるおそれがあるため、該当箇所の塗装の塗り替えが早期に必要というもので、今年度末までに必要な修繕を行うこととしています。

 また、区分2の予防保全段階の横断歩道橋としては、例えば局所的にさびが発生しているものの、それほど進行していないというもので、優先順位を考慮し5年程度の期間内を目指して計画的に修繕を実施していくこととしています。

日下委員

 今、このような横断歩道橋の修繕について伺ったわけですけれども、この次に、長寿命化計画とは別に、横断歩道橋の存続とか、あるいは廃止について検討しているということで、各地域で、昔、学校ができて、児童の安全のために横断歩道橋を造ってきたわけですけれども、今は高齢化等で階段がきつくて、なかなか横断歩道橋があっても上れなくて、下を通ってしまうということもあるわけですけれども、既存の162橋の横断歩道橋について、今4区分に分かれると言われましたけれども、存続、廃止ということを検討していくんでしょうか、それについて伺いたいと思います。

道路管理課長

 まず、先ほどの4区分はあくまでも道路の老朽化の状況というか、損傷についての区分でございまして、存続、廃止と直接つながるものではないことを先に申し上げておきます。横断歩道橋につきましては、これまで通学児童等の安全確保の観点から大きな役割を果たしてきたと認識しておりますが、現在は小学校の統廃合で通学路の指定から外れている施設やバリアフリー化がなされておらず高齢者にとって使いづらいものとなっている施設などもあるのは、委員御指摘のとおりだと思います。

 このため、県が管理する全ての横断歩道橋について、通学路の指定状況や利用実態などの調査を既に実施したところでございまして、この結果を基に、存続、廃止について地元市町村や交通管理者などの関係者と調整していく際の検討項目などについて整理したところでございます。

日下委員

 長寿命化計画の修繕ということと、横断歩道橋の存続、廃止ということを検討しているということは分かりました。

 今、若干の基準のようなものをお伺いしたんですけれども、それを決めていく、例えば協議会のようなものに、どういうような人たちが入って、これは誰も使わないとか、あるいは、もうここは必要ないのではないか、あるいは、やはり残しておいた方がいい、あるいは古くなったりで見た目も余り良くない、いろんな理由があると思うんですが、どういうような基準で、横断歩道橋の存続、廃止についての検討をどのように、今どういう協議会で行っているのか具体的に伺いたいと思います。

道路管理課長

 存続、廃止についてなんですが、このような協議会という決まった形でやっているという形はございません。地元の方から、ここは通学路で指定もされていないし、利用実態もないので、どうなんだろうかというお話を頂いたときに、基本的には、市町村とまず御相談して、道路管理者、それから地元の立場で、その歩道橋についての検討をした上で、その結果、改善する必要がある、あるいは廃止する必要があると判定したときには交通管理者等と協議して結論を出していく、そんなことで検討を進めております。

日下委員

 私の地元の茅ヶ崎市で、新設小学校がありまして、横断歩道橋を付けたわけですけれども、そのときも、どうやって付けるかとか、いろいろもめた。どういう形状にするかというのもあったんですけれども、新たな横断歩道橋の設置について要望としてまだほかにあるのか伺いたいと思います。

道路管理課長

 最近では、道路が2車線から6車線に拡幅されることに伴いまして、横断する延長が大幅に増加することから、通学児童の安全を確保するために横断歩道橋の新設について、地元自治体から市を通じて要望されている事例はあります。

日下委員

 その場合に、例えば2車線から4車線で、かなり交通量が激しいとか、いろいろあるかもしれないんだけど、高齢化になってきて横断歩道の方がある意味渡りやすいので、横断歩道にしたけれども、今度は長くて全部渡り切れないなど、いろんなこともあるんだけれども、横断歩道橋と横断歩道の兼ね合いはどんなふうになるのかお伺いしたいと思います。

道路管理課長

 私ども道路管理者が道路施設を計画するときには、交通管理者である警察と十分協議を行わせていただいて、進めさせていただいています。

 私どもが造る場合の横断歩道橋と、それから交通管理者が所管する横断歩道は、これは密接に関連しますので、地元の要望等を踏まえながら、こういったところで十分協議して、どういった方向に進むのか判断するものだと考えております。

日下委員

 最後に、横断歩道橋の新設の要望もあるというお話でした。今後、横断歩道橋の存続、廃止あるいは新設について、高齢化に対応できるような緩やかな階段とか、車椅子が通れるようなものとか、自転車で通れるような、そんなような新たな横断歩道橋というのも、いろいろ各地にもあると思うんですけれども、今後どういうふうに横断歩道橋について取り組んでいくのか伺います。

道路管理課長

 県では、通学路の指定ですとか、利用者数などの状況を踏まえて、交通安全の確保と通行の利便性の二つの観点から、横断歩道橋を現状のまま存続させるのか、バリアフリー化のための改築などを行って存続させるのか、あるいは横断歩道橋を廃止し、平面の横断歩道で対応するかなどを、今後の対応方針について市町村や交通管理者などの関係者と調整しながら判断していくこととしておりますので、今後このように進めていきたいと考えております。

日下委員

 最後に、要望を申し上げたいと思います。

 まず、道路施設長寿命化計画についての横断歩道橋について、今後も引き続き予防保全型の定期点検と維持修繕に取り組むとともに、安全・安心の確保にしっかり取り組んでいただきたいと思います。

 そして、横断歩道橋の存続、廃止あるいは新設については、これからのバリアフリー、高齢化、あるいは少子化に対応できるように地元の意見もよく聞いて、関係機関と十分に調整を図りながら、今後の横断歩道橋の在り方について対応していただきたいと思います。

藤井(深)委員

 ちょうど9月16日の本会議の一般質問で谷口議員が質問しまして、その際に、空き家の所有者などに適切な管理を促すための相談支援について質問をさせていただきました。

 その中で県土整備局長から答弁を頂きましたけれども、国の補助事業を活用した新たな取組を開始したという御答弁を頂いたんですが、この取組の具体的な内容について、何点かお伺いをしたいと思っています。

 まず、今回、活用する国の補助事業の制度概要について御説明お願いします。

住宅計画課長

 今回、活用いたします補助事業は、国土交通省が今年度から新たに創設した事業でございまして、空き家対策について、市町村や民間事業者等が協力して、先駆的に実施される取組を支援し、その成果を全国的に普及させることを目的にしてございます。

 事業の採択条件でございますけれども、市町村にノウハウの蓄積が十分でない事業などにつきまして、法務、不動産等の専門家など官民が協力して取り組むこと、そして、この実施結果について公表すること、これが要件になります。

 今回、全国で59件の応募がございまして、本県も構成員となってございます神奈川県居住支援協議会の提案を含めまして20団体の提案がこの5月に採択をされました。

 なお、この居住支援協議会の今年度の事業予算は630万円でございまして、財源は全て国庫補助事業で賄われると思います。

藤井(深)委員

 今、答弁をいただきました神奈川県居住支援協議会の事業を実施する主体となる機関ですけれども、協議会はどういった組織なのかという点と、また今後どのようにこの事業を進めていくのかお伺いします。

住宅計画課長

 神奈川県居住支援協議会は、住宅確保、要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律、いわゆる住宅セーフティネット法と申しますけれども、この法律に基づきまして、高齢者や障害者などの民間賃貸住宅への円滑な入居を支援する目的で平成22年に設立された法定の協議会でございまして、県や市、町、不動産関係団体、福祉関係団体などで構成をされております。

 この協議会の中に県の空き家対策を検討する目的で、法務や不動産取引などの専門団体で構成します空き家問題対策分科会を平成25年度から設置してございます。

 今回、この事業は、この分科会が中心になるほか、日頃から空き家相談などで御協力を頂いております建築士事務所などの認可事業者などにも御参加をいただきまして、専門家団体や民間事業者のノウハウを活用しながら官民が協力、連携をしまして実施してまいります。

藤井(深)委員

 官民主体となって進めていただくんですが、本会議の答弁で、この事業によって空き家の所有者などを特定する手法や、特定空き家の判断基準などを作成するという御答弁でしたけれども、これの具体的な実施内容についてお伺いします。

住宅計画課長

 具体的な実施内容は、主に3点ほどございます。1点目は、空き家の所有者等の特定手法についてでございます。

 空き家調査におきましては、相続の未登記などによりまして、所有者の特定に時間を要するといったような課題がございますことから、登記簿謄本や住民票等の調査手法に加えまして、有効な手法とされております自治会や近隣への聞き込みによる調査方法などについて適宜検討いたします。

 また、2点目は特定空き家等の判断基準についてでございますけれども、空き家対策法に提示します特定空き家等に該当するか否かの判断基準が必ずしも明確でないといった課題があることから、これら多くの事例を集めまして分析、検討し、客観的、定量的な判断基準を作成いたします。

 それから3点目は、空き家の内部動産の処分、管理手法についてでございます。

 管理が不十分なまま放置されている空き家について、行政代執行等により除却をする場合、内部に残された家財をどう処分するかについて判断が付かないという事例が見受けられることから、動産の管理、処分について、関係法令を整理しまして、その対処方法について検討をいたします。

 これら3項目につきまして、それぞれ検討結果に基づきモデル地区で実際に実態調査を今年度中に行う予定としてございます。

藤井(深)委員

 今、3点御説明いただいた中に、モデル地区という、例えば実態調査なんですけれども、これに関して市町村は特定されているんでしょうか。

住宅計画課長

 居住支援協議会の市町の構成員、モデル地区での実態調査について協力を要請しましたところ、平塚市と大磯町から協力の申し出がございました。

 基本的には、両市町の協力を得て調査を行う予定としてございますけれども、具体的なモデル地区の設定等の枠組みにつきまして、詳細は今後決めていく予定としてございます。

藤井(深)委員

 本会議の答弁では、最終的にはマニュアルを取りまとめて市町村に情報提供していくと御答弁いただきましたけれども、どのように行っていくのかお答えください。

住宅計画課長

 今年度は、検討結果の手法を用いてモデル地区での実態調査までを行いまして、その結果を検証しますけれども、さらに来年度は検証結果を反映させたマニュアルとして、検討した項目ごとにそれぞれ取りまとめを行います。

 これらの成果につきましては、国土交通省のホームページにおいて公表されますけれども、神奈川県居住支援協議会のホームページでも広く周知するとともに、県と全市町村で構成し、情報交換を行う場でもございます空き家対策行政実務者会議というのがあるんですけれども、この会議を活用しまして市町村に対して具体的に説明を行いまして、普及啓発に取り組んでまいります。

藤井(深)委員

 今後、人口減少が進んでいく中で、空き家対策というのは本当に深刻なものだと思いましたし、より一層重要になってまいりました。

 そこで、市町村での支援を含めて、県として空き家対策にどのように今後取り組んでいくのか、最後にお伺いします。

住宅計画課長

 市町村への支援につきましては、空き家対策行政実務者会議を通じまして引き続き情報共有を図るなど、市町村と十分に連携をとりながら進めてまいります。

 また、民間事業者とも神奈川県居住支援協議会を通じまして、今後ネットワークを活用して、様々な専門分野におきます課題にも対応してまいります。

 このように、官民相互の取組を連携させながら広域自治体としての県の役割を十分に果たせるよう、今後とも積極的に空き家対策に取り組んでまいります。

藤井(深)委員

 空き家対策に関しては、本当に様々、声高く皆さんからの要望を提出されているところだと思います。本当に地域を歩けば、空き家だと思われるところが多くなってまいりました。

 今、先ほど答弁していただきましたとおり、官民一体となってしっかりと取組をしてもらいたいと思いますし、少しでも空き家がなくなるように、エリアの皆様が安心して長くそこに住めるようにしていただきたいと思います。

 次に、ホームドアの設置について、鉄道駅の安全対策ということで進められているホームドアについては、私たちもこれまでたびたび取り上げてまいりました。この8月に銀座線の青山一丁目、東京メトロで視覚障害者の方がホームから転落して亡くなられたという、大変痛ましいことが起きました。駅ホームにおける安全の向上というのは、視覚障害者のみならず駅を利用する全ての人に大変重要な課題だと思います。

 そこで、ホームからの転落事故防止に有効な手段であるホームドアの設置について、何点かお伺いしていきたいと思うんですが、まずホームドアについて、国が設置に関する基本方針を定めて、鉄道事業者がホームドア設置に対して県も支援している、このことは認識しているのですけれども、まず国の基本方針と県の支援の内容について伺いたいと思います。

交通企画課長

 ホームドアの設置については、国は平成32年度を目標とした移動等円滑化の促進に関する基本方針を定め、1日の利用者数が10万人以上の駅で優先的に整備を進めるとしています。

 県は、ホームドアの設置を促進するため、平成26年度から鉄道事業者が行うホームドアの設置事業に対して、国、地元市と協調して財政支援を行っています。補助対象の駅は国の方針と整合を図り、1日の平均利用者数が10万人以上の県内の鉄道駅を基本としております。

藤井(深)委員

 国の方針として優先的に設置するとされております利用者数10万人以上の県内の鉄道駅のホームドアの設置状況と県の補助状況をお伺いいたします。

交通企画課長

 現在、県内に1日の平均利用者数が10万人以上の駅は44駅あり、そのうち8駅にホームドアが設置されています。県は平成26年度以降、みなとみらい線の横浜駅、東急東横線の武蔵小杉駅、菊名駅など6駅に対し補助を行っており、本年度は新たにJR京浜東北線の鶴見駅、東急東横線の日吉駅を予定しています。

藤井(深)委員

 県がホームドアの設置の促進をしているというのはよく分かりますが、県内同様に、全国的にもホームドアの設置はなかなか進んではいないわけであります。どうして鉄道事業者によるホームドアの設置が進まないのか、理由を説明願います。

交通企画課長

 ホームドアの設置が進まない理由として、技術面と費用面の二つの課題があると言われております。

 まず、技術面の課題として、ホームドアは非常に重いため、それを支えるホームを補強する工事も必要になる駅があるということ。また、扉の位置、数が異なる車両が停車するホームでは、ホームドアの開口部と扉の位置を一致させることが困難であります。

 次に、費用面の課題としては、ホームドアを10両編成の上下線のホームに設置する、こういった場合、費用が今約4億円にもなります。さらに、ホームの補強などが必要な場合は、追加工事により、より費用がかさむという状況になっております。

藤井(深)委員

 そういったことで、ホームの補強などに、ばく大な費用が掛かるという御答弁ですけれども、ホームドアの設置は、今、御答弁いただいたような課題があることもよく分かりました。これからも、こういう課題解決に向けて、鉄道事業者が自らどのような工夫がなされているのを伺いたいと思います。

交通企画課長

 課題の解決に向けては、鉄道事業者やホームドア製作メーカーによる技術開発が期待されています。JR東日本は、横浜線の町田駅で従来のホームドアより開口部が広く、低コストで軽量化された新たな形式のホームドアを試行導入する予定で、今後の展開に向けた検証を進めるとしています。

 また、国は製作メーカーが行う課題に対応する新しいホームドアの技術開発に対して補助を行っており、この補助制度を活用し、京浜急行の三浦海岸駅では扉の数や位置が異なる車両にも対応できるマルチドア対応ドアの実証実験を今年の秋頃から実施する予定です。

藤井(深)委員

 さっき言った三浦海岸駅の実証実験は楽しみでありますけれども、県内には、まだたくさんホームドアを設置すべき駅があると思っていますけれども、今後、県としてホームドア設置促進のため、どのように取り組んでいくのかお答え願います。

交通企画課長

 県は、補助制度の創設に合わせて計画的なホームドアの設置促進を図るため、県、関係市、鉄道事業者とホームドア設置促進連絡調整会議を設置し、鉄道事業者の意向を確認しながら次年度以降の具体的な設置予定箇所などの調整などを図ってまいりました。

 引き続き、この会議において関係市や鉄道事業者との連携を深めるとともに、国に対しても財政支援を働き掛けるなどして、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を見据えてホームドアの設置促進に取り組んでまいります。

藤井(深)委員

 冒頭でもお話しさせていただきましたとおり、東京メトロの青山一丁目で発生した、大変痛ましい事故というのは二度と起きないようにしないといけないと思いますし、今、御答弁もいただきました2020年東京オリンピック、パラリンピック競技大会の開催により、これからいろんな方が神奈川県を訪れることを考えていくと、一日も早いホームドアの設置促進をやっていただきたいと思います。

 御答弁いただきましたように、様々課題はあるのは十分に分かりましたけれども、更に知恵を出して、乗り越えていくということが必要だろうと思いますので、是非お願いをしたいと思います。

 特に、先ほどの御答弁いただいた利用者数10万人ということで、国に対して一つの要望があるんですが、県内をよく見渡していくと、例えば二俣川駅みたいに、がんセンターだとか病院の多いところ、それから利用者は少ないんですけれども、JRの大口駅みたいに盲学校があるところだとか、細かく見ていくと、やはりここは必要だというところも、県内にあると思いますので、そういったところは是非優先的に設置すべきだと思います。また知事がマグネットと言われている観光地もやはり必要になってくると思います。その観点を見失わないようにしていただきたいと思いますし、ホームドアとは直接関係ないですけれども、駅の安全ということから言うと、今、点状ブロック、内方線付きの点状ブロックというのもあります。ただ費用がかかるということで、ずっと放っておくよりは、そういった内方線付きの点状ブロックを設置しておくことも一つの案だろうと思いますので、そういうところも含めて検討いただきたいということを要望させてもらいます。

 次に、公共工事の建設発生土について質問させていただきます。

 皆さん御承知のとおり、地震や津波、ゲリラ豪雨で自然災害に強い県土づくりということで、神奈川県をひっくるめ、この地域の社会経済活動を支える都市基盤整備を確実に促進するためには、効率的な公共工事の執行はもとより重要ですが、公共工事から発生する建設発生土の計画的な処理について伺いたいと思います。

 先ほど、冒頭触れられたところですけれども、建設発生土は建設工事に伴って副次的に得られる再生資源であるために、公共工事においても工事の計画段階で発生土そのものを抑制することになることの検討、それから、他の建設工事で活用を図る取組がなされていると思いますが、そういった経過を経てもなお、現場外へ搬出しなければならない場合、県ではどのように行っているのか。

建設リサイクル課長

 県及び指定都市を除く市町村の公共工事から発生する建設発生土の搬出先として、岩石採石場や港湾埋立地など21箇所の受入れ地をあらかじめ指定し、工事案件ごとに搬出先を決定しておくことで、不法投棄を防止するとともに搬出処理の円滑化を図っております。

 具体には、県と市町村などで構成される建設発生土連絡協議会を各土木・治水事務所の管轄する地域ごとに設置し、発生土量の見込みと受入れ地の受入れ能力を勘案した上で、工事案件ごとの受入れ地へ搬出するといった搬出計画を事前に策定することにより、各工事の搬出処理に支障が生じないよう必要な調整を行っております。

藤井(深)委員

 公共工事において、各地域の連絡協議会において事前に搬出計画を策定するということなんですけれども、昨年度の計画と、それに対する実績を教えていただきたいと思います。

建設リサイクル課長

 平成27年度の搬出計画につきましては、県及び指定都市を除く市町村の公共工事から県が指定する受入れ地への搬出予定土量は約76万立方メートルとなっておりました。この搬出予定土量に対し、平成27年度の搬出実績は県の公共工事では藤沢市における引地川の下土棚遊水地整備工事や、厚木市における国道129号戸田交差点立体工事、川崎市における矢上川地下調節池整備工事などから約33万立方メートルが発生し、また、市町村等の公共工事では藤沢市の新庁舎建設工事や柄沢特定土地区画整理事業の雨水調整池整備工事などから、約26万立方メートルが発生しております。これらを合わせた59万立方メートルを岩石採石場や港湾埋立地など、県が指定する受入れ地に搬出しております。

 また、工事工程の変更などにより、実績としましては、計画していた搬出予定土量の約78%の土量となっておりますが、搬出計画に基づき適所に処理しております。

藤井(深)委員

 それでは、続いて今年度の搬出計画についてはどうなっているのかと、それから将来的な搬出予測として、今後どのように整備していくことを考えておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。

建設リサイクル課長

 平成28年度の搬出計画につきましては、県及び指定都市を除く市町村等の公共工事から県が指定する受入れ地への搬出予定土量は約75万立方メートルと見込んでおります。そのうち、県の公共工事では約33万立方メートル、市町村等の公共工事では約35万立方メートル、NEXCO中日本の新東名高速道路の工事では約7万立方メートルの搬出が見込まれているところでございます。今後、受入れ地側との調整を行いながら、円滑な搬出処理を図ってまいります。

 なお、将来的な搬出土量の予測につきましては、今後の公共工事の実施や、その進捗状況等に大きく影響を受けるため、不確定な要素はありますが、ここ5年間の搬出土量を見ますと、年間でおおむね70万立方メートル前後で推移しており、今後も同程度の搬出土量があるものと考えております。

藤井(深)委員

 現在、NEXCO中日本による新東名高速道路の建設が、今進められているんですけれども、こういった県とか市町村以外の都市基盤整備からの建設発生土の何万立方メートルの建設発生土の受入れについて、今後どのように考えているのか教えてもらいたいと思います。

建設リサイクル課長

 県が指定する受入れ地においては、各地区の連絡協議会の建設発生土の発生量に応じて受入れ地の事業者と協定を締結しているものであります。

 まずは、県及び土木事務所管内の市町村の公共工事からの建設発生土を優先して受け入れることとしております。その上で、県や市町村の公共工事による建設発生土の受入れに支障がなく、かつ、受入れ時期等の条件や土質等の受入れ基準に見合うものであれば、県や市町村以外の都市基盤整備に伴う建設発生の受入れは可能であると考えております。

 平成24年度から平成26年度にかけては、国からの要望を受け、さがみ縦貫道路の建設発生土、約50万立方メートルを県の指定する受入れ地で受入れを行っております。

 本年度につきましては、NEXCO中日本から要望を受け、新東名高速道路の工事について、約7万立方メートルの受入れを予定しているところでございます。

藤井(深)委員

 今後も、引き続き、様々な公共工事が県内で実施されるとして、一定量の土砂が発生することになると思うんですけれども、県はそうした量の予測や工事の動向等を把握するものとして、将来的な県の受入れ地の在り方などについて、どのようにお考えなのか教えてください。

建設リサイクル課長

 平成27年度には、新たに5箇所の受入れ地を確保し、受入れ容量の拡大を図ったところです。

 また、今後の受入れ地の残余年数につきましては、受入れ事業者からの聞き取りによる、現在計画中の岩石採石場等における潜在的な受入れ地の受入れ容量などから、残余年数は10年以上と見込んでいます。中長期的な受入れに関し、当分の間、支障は生じないものと考えております。

 県としましては、引き続き、今後予定される公共工事や建設発生土量の動向及び既存の受入れ地の受入れ量などについて情報収集に努めてまいります。

 なお、将来的に大規模な公共工事などにより大量の建設発生土の搬出が生じた場合には、公募による新たな受入れ地の確保や指定都市などが設置する受入れ地の活用により、建設発生土の受入れに支障が生じることのないよう、万全を期して受入れ地の確保に努めてまいります。

藤井(深)委員

 県民が、安全で安心して暮らすことができて、活力と潤いを育む県土の形成を目指す都市基盤整備を着実に推進していただかないといけない。特に工事のスケジュールに遅延を生じさせることがないように、是非、建設発生土の円滑な処理をお願いしたいと思います。

 今の御答弁を聞きますと、安心して、しばらくはこのままで大丈夫とは思うんですけれども、特に県におきまして、引き続き、是非、計画的な受入れ地の確保をしていただいて、適正処理の徹底にしっかりと取り組んでいただくことをお願いいたします。

 次に、今年の4月に発生した熊本地震、それから8月から9月にかけて、先ほど来、様々な質問にもありましたけれども、台風により神奈川県でも施設被害とか、災害が発生したわけですけれども、この災害から県民の生命、財産を守る対策が今一番求められていると思います。万一、災害が起きてしまった場合には、迅速な復旧・復興が求められるというわけでありますけれども、それをしっかりと今後も進めていかなければいけないと思うんです。一方で、災害で土地の形状が変わってしまう場合、これは何度もそういう場面を見てまいりました。こういった中で復旧・復興活動を円滑に進めていくには、その基礎となる境界、それから権利関係を明確にしていくことだと思います。これもしっかりと取り組まなければいけません。

 本県では、市町村が主体となって土地に関する情報を整理する地籍調査事業を進めてまいりましたけれども、そこで本県における地籍調査事業についての取組を伺います。

 はじめに、地籍調査事業の概要について伺いたい。

技術管理課長

 地籍調査は、国土調査法に基づき、事業費の2分の1を国、4分の1を県が負担し、市町村が主体となって土地の境界や面積などについて一筆ごとに確認するものであります。

 この調査により、正確な公図や登記簿は作成されますので、土地取引の円滑さや公共事業の効率化などが図られます。また、土地境界の位置が地球上の座標値と結び付けられるということから、GPS等の人工衛星を使った測量技術も活用できます。このため、境界の復元も容易になるため、大規模災害後の早期復旧や復興にも貢献する事業となっております。

藤井(深)委員

 今、答弁でありましたとおり、大規模災害後の早期復旧に効果的であるということなんですけれども、具体的にどういった効果があるのか、事例があれば教えていただきたいと思います。

技術管理課長

 国の資料によりますと、東日本大震災の被災地の事例なんですが、地籍調査が未実施であった地域における復旧事業に大きな遅れが生じたとされる一方で、実施済みの地域ではその成果を活用することで、用地測量に係る費用や期間が大幅に短縮されています。

 具体の例で申し上げますと、甚大な津波被害を受けた宮城県の名取市でございますが、家屋の集団移転に係る用地測量費と測量の期間について、地籍調査を実施していなかった場合、費用は約2,200万円、期間も約1年から1年半を要すると試算されたところなんですが、実際には、地籍調査の成果を活用することで測量費は約1,200万円、期間は約7箇月で済み、その事業に今速やかに着手することができたということでございます。

藤井(深)委員

 明らかに効果があるということでありまして、津波被害への備えとして地籍調査ではどういった取組を行っているのかお願いいたします。

技術管理課長

 本県では、東日本大震災の教訓を踏まえて、津波被害への備えとして平成24年度から10箇年の計画で相模湾沿岸の13市町において、津波による浸水が想定される都市部について緊急重点地域地籍調査事業を実施しております。

 この事業では、効率的に調査を進めるため、一筆ごとではなく、まずは道路等の公共物と民有地の境界についてを優先して行う官民境界等先行調査の手法を活用して、事業促進に努めているところでございます。

藤井(深)委員

 それでは、緊急重点地域地籍調査事業の進捗について伺いたいと思います。

技術管理課長

 まず、事業の実施状況でございますが、対象となる13市町のうち、平塚市は既に調査が完了しましたので、現在は12市町が対象となりますが、このうち横須賀市や藤沢市など10の市町で、今、調査を実施しておりまして、三浦市と葉山町の2市町が未着手となっております。

 平成24年度から4年間での進捗率ということになりますが、平成27年度末を面積ベースで申し上げますと、約33%となっております。

藤井(深)委員

 約33%ということです。この緊急重点地域の調査に着手していない市町への働き掛けは今後どのようにやっていくのか教えていただけますか。

技術管理課長

 調査に着手していない三浦市と葉山町、両市町とも着手できない主な理由として、財政状況の厳しさや人員不足による担当職員の確保が難しいということが上げられております。

 県はこれまでも、この事業を実施していない市町については、直接伺って、事業の効果や重要性、さらには国や県における担当職員への支援策などを丁寧に説明して、早期着手に向けた働き掛けを行ってきたところです。

 こうした中、三浦市については、本年度、事業着手に向けた準備調査を実施することになりました。残る葉山町についても引き続き積極的に働き掛けてまいりたいと考えております。

藤井(深)委員

 私も知り合いがいるので、働き掛けておきます。

 確かに、名取市の事例を話していただきましたけれども、いざ災害があった場合、復旧が本当に早いということです。もう一つ、個々の県民の皆さんに対しては、個人負担はないんですよね。

技術管理課長

 地籍調査をやるときには、個人の測量に関する負担等は一切ございません。

藤井(深)委員

 そういったこともしっかり話していただいて、市町村と連携していくんだということを説明していただきたい。特に、今後の未着手のところでの、やはり、人材の確保、財政状況、これを言われますと先に進まないというのもありますし、是非とも何とかいい方法をしっかりと議論していただきたい。特に三浦市、葉山町は特に海に近いところがありますので、力添えを頂きたいと思います。

 いずれにしましても、頻発する自然災害の備えとして、また、市町としっかり連携をして、この地籍調査事業を進めていくのは本当に必要だと実感しております。予算の確保も含めて、一層の地籍調査の促進に努力していただきたいと思いますので、是非よろしくお願いいたします。

 次に、東名高速道路の渋滞対策について質問したいと思いますが、本県、昨年3月に圏央道の一部であるさがみ縦貫道路が開通し、10月には圏央道が湘南から東北道までつながるということで、観光振興や企業活動の活性化など様々効果が現れていると思っております。

 こうした効果を広く波及させていくためには、ネットワークが有効に機能することが重要でございます。そのような視点に立ちますと、東名高速道路の大和トンネル付近で、局所的に発生している深刻な交通渋滞が、県内の経済活動に大きな損失を与えていることは喫緊の課題でもあります。

 そこで、東名高速道路の渋滞対策について、昨年もこの委員会で取り上げさせていただいたのですが、その後の状況も含めて何点かお伺いしたいと思います。

 まず、東名高速道路の渋滞対策に関して、国への要望など積極的に県も取り組んでおられますけれども、県の取組について伺いたい。

道路企画課長

 県では、関係自治体や経済団体と連携して東名高速道路の大和付近などにおける渋滞対策の早期実施について、国や高速道路会社に働き掛けを行ってきました。特に、昨年9月には知事が国土交通大臣に直接お会いし、対策の早期実施について要望を行いました。

 また、国が設置した渋滞対策を検討するワーキンググループに県も参画し、国や高速道路会社、神奈川県警などとともに具体的な渋滞対策の検討を進めてきました。

 こうした中、東名高速道路と圏央道が接続する海老名ジャンクションにおける渋滞対策は既に実施され、大和トンネル付近についても今年度より対策工事が着手されております。

藤井(深)委員

 東名高速道路の渋滞対策は、まずは圏央道と接続する海老名ジャンクションにおいて対策を実施されるんだけれども、その具体的な内容について伺いたいと思います。

道路企画課長

 海老名ジャンクションでは、圏央道の整備の進展に伴い、圏央道と東名高速道路を往来する交通量が増加し、圏央道の八王子方面と東名高速道路を連絡するランプ付近において渋滞が顕在化しました。

 このような局所的な渋滞に対して、高速道路会社では、1車線で運用しているランプ部の道路について、全体の幅は変更せず、車線や路肩の幅を狭め、暫定的に2車線で運用する対策を実施しております。

藤井(深)委員

 早速、効果が現れているということでございました。

 それでは、次に東名高速道路の大和トンネル付近の対策についてお聞きしたいんですが、まず、東名高速道路の大和トンネル付近の渋滞の要因について確認をさせていただきたいと思います。

道路企画課長

 大和トンネル付近では、トンネル進入時における速度の低下や道路の勾配が下り勾配から上り勾配に切り替わる、いわゆるサグ部の影響による速度低下などが渋滞の要因とされております。

藤井(深)委員

 それでは、この渋滞対策の内容についてお願いいたします。

道路企画課長

 今回、実施される局所的な渋滞対策の対象は、大和トンネルを含めまして上り線については約4キロメートル、下り線については約5キロメートルの区間となっています。この区間について、車線や路肩の幅を見直すことにより、新たに必要となる用地を最小限にとどめながら、上り線と下り線にそれぞれ2車線の付加車線を1車線ずつ設置することで渋滞の緩和を図るものでございます。

藤井(深)委員

 上下1車線ずつ設置するということなんですけれども、単純に考えましてもトンネル内部での車線追加は、どういう工事になるのかと思いますし、大変だろうと思うんですが、具体的にはどういった形で工事を進めていくのか、概要が分かれば教えていただけませんでしょうか。

道路企画課長

 現在の大和トンネルは、断面が長方形の、いわゆるボックス型のトンネルとなっておりまして、その上部は厚さ3メートル程度の土で覆われています。通常の山間部のトンネルと異なりまして、地表からトンネルまでが浅いことから、今回の工事では、まずトンネルの上部や側面の土を取り除き、既存のトンネルの横に施工スペースを確保いたします。次に、既存のトンネルの両側にボックスを継ぎ足す工事を実施し、その後、既存のトンネルの側面の壁を撤去します。

 このような手順で、上り線、下り線それぞれに付加車線1車線ずつ追加するものでございます。

藤井(深)委員

 かなりの工事になると思いますが、この対策の概要について、御説明いただいたので理解したんですけれども、現在の対策の進捗状況について伺いたいと思います。

道路企画課長

 大和トンネルの拡幅工事については、高速道路会社がこの7月に工事契約を行いまして、現在、トンネル本体の開削工事の準備工に着手したところでございます。

藤井(深)委員

 それでは、最後になりますけれども、大和トンネル付近の渋滞対策の今後の見通しについてお伺いします。

道路企画課長

 大和トンネル付近の対策については、この6月に国土交通大臣が高速道路会社に対し、東京オリンピックまでに運用開始するよう指示をされました。それを踏まえ、高速道路会社は、この渋滞対策について東京オリンピックまでの完成を目指すとしております。

藤井(深)委員

 いずれにしましても、大和トンネル付近の渋滞対策は、大変皆さん喜んでいただける内容だと思っています。特に、こういう局所的な渋滞対策は、ネットワークの効果を最大限に発揮する、県民の利便性の向上だとか、経済の活性化にも大いに貢献するものだと思っています。

 県としましても、引き続き高速道路会社をはじめとしまして、このような関係者に積極的に働き掛けていただいて、引き続き、渋滞のない神奈川をしっかりと目指していただいて、これからの御努力をお願いいたしまして質問を終わります。

井坂委員

 それでは、私からも何点か質問させていただこうと思います。

 まず最初に、議案に関連してなんですが、先ほども少しありましたけれども、神奈川県建築基準条例に関して、条例の一部を改正する説明の概要なんですが、これは都市再生特別措置法の一部改正に基づいて、こういう改正をしようということだと思います。先行会派からも質疑がありましたので、確認の意味で、立地適正化計画を各市町村でつくらなければ、特定用途誘導地区は指定できないということなんですが、県の所管域の中で立地適正化計画をつくろうとしている市町はあるんですか。

都市計画課長

 立地適正化計画につきましては、現在のところは県内では市町では作成しておりません。県の所管のところなんですけれども、特定誘導地区を検討している自治体につきましては、県では市町に関しての策定状況等の調査は実施しておらず、その辺の検討状況については把握しておりません。

井坂委員

 立地適正化計画自身をつくろうとしている市町村はあるんですか。

都市計画課長

 現在は、国が公表している資料によりますと、計画の策定に向けて具体的な取組を行っている市町というのは、県内では特定行政庁である相模原市など6市のみと伺っております。

井坂委員

 そうすると、県の所管域の中で立地適正化計画をつくろうとしている、具体的に動いているところはないということだと思います。

 その中で、もう一つ、特定用途誘導地区を市町村決定で定めるときは、地区計画とか、何かそういう形で決定するということなんですか。

都市計画課長

 この特定用途誘導地区は都市計画の中の地域地区の一つとなっておりますので、それで指定を都市計画の中で決めているということになります。

井坂委員

 もう一つ、当然、地区を定めるときに住んでいる方たちの同意は必要ないんですか。

都市計画課長

 住んでいる方の同意までは法律上には書いてございませんけれども、ただ、区域を決めるに当たっては、市町は公聴会だとか市町の都市計画審議会に意見を聞くとか、そういった手続はございます。

井坂委員

 特定用途誘導地区は高度利用をさせるための仕組みだと思いますし、当然、自分たちの住んでいるところがどうなるかということにも関係する、相当住んでいる人たちも影響のあるものだと思うんですね。

 その中で、正直、県の所管域で、高度利用のまちづくりを進めようとしているところが果たしてどれだけあるかというのは、非常に疑問に思っているところではあるんです。今後のためにということですけれども、それぞれのまちの基本姿勢は、それぞれあるとは思いますけれども、それから市街地再開発を誘導するということで高度利用を指定するということもあると思っているんですけれども、その認識でいいですか。

都市計画課長

 当然、居住地域とか都市機能を集約するわけですから、その中では都市の再開発とか、そういったものを行うということは考えられます。

井坂委員

 市街地再開発は、当然、市町村の負担もあるわけですから、非常に財政負担がかかると思うんです。そういうまちづくりを、どういうふうに進めるかといったときに、県でこういうふうに定めるということで、特にこういうことをやってくださいと誘導するというよりは、あくまでも、今回はこういう形で決めるけれども、市町村の判断ですという意味合いを持っているということでよろしいですか。

都市計画課長

 立地適正化計画の策定につきましては、市町が策定しますので、いろいろ市町の考えがございます。まず市町で策定を考えていただいて、県は協力していくという形になるということです。

井坂委員

 いずれにしても、法律との関係の問題もありますので少し聞かせていただきました。

 次に、今回、私たちの代表質問で河川整備について質問をさせていただいて、それで、河川整備をもっと進めてほしいという話をしました。先行会派からもありましたので、端的に私から聞きたいのは、今回の代表質問でも話をしたのは、他会派を例にとりながら、セイフティリバー計画がありますけれども、境川の整備計画だけ見れば、30年間で総事業費約1,230億円と言われています。単年度で言うと40億円以上付かないと、整備は完了しないということになるんです。

 ただ、実際に整備に付いているお金は、2014年度では約17億円で、2015年度では約13億円という形になっている。やはり、その財政をきちんと河川に回していくのかということが大事だと思っています。

 そこで、単年度の費用の中で国の交付金が付く事業があると思いますけれども、国の交付金が付く事業の単年度の決算額と、その推移、特にセイフティリバー計画が始まった年と昨年度と比べての推移を教えていただきたいんです。

河川課長

 河川改修事業の国の交付金の決算額でございますが、平成22年度は約74億円となっております。これと比較しますと、平成23年度は約66億円で89%、平成24年度は約60億円で82%、平成25年度は約68億円で92%、平成26年度は約50億円で67%、平成27年度は約40億円で55%となっております。

井坂委員

 あと、もう一方で、河川改修の中で県の単独で行っている事業もあると思うんです。県の単独で行っている河川改修の推移も教えてください。

河川課長

 県単独事業費の決算額でございますが、平成22年度は約27億円となっております。これと比較しますと、平成23年度は約23億円で85%、平成24年度は約30億円で111%、平成25年度は約26億円で96%、平成26年度は約25億円で94%、平成27年度は約26億円で96%となっております。

井坂委員

 少し細かくお聞きしましたけれども、今の数字を聞いていると、セイフティリバー計画が始まった平成22年度と比較すると、平成27年度には、相当、国の交付金の公共事業が減っているということかと思うんですけれども、その点は何か理由があるんですか。

河川課長

 国から交付金の配分につきまして明確な説明はございませんが、平成23年の東日本大震災など、毎年全国各地で発生している甚大な災害への対応が影響しているのではないかと考えております。

井坂委員

 近年、河川の氾濫というか、いっ水で相当被害を受けている、全国的に見ると多いと思います。そういう意味で、全国いろんなところで、お金が必要ということだと思うんですけれども、神奈川もやはり河川改修はきちんと進めなければいけないと思っています。

 その中で、新セイフティリバー計画を始めようとした当初、県の単独では27億円ぐらい、それから河川改修では、国の公共事業では74億円ぐらいということで100億円を超える額があったんです。おおむね30年間で整備する上で大体どのぐらいを目安にして計画をつくったのか、新セイフティリバー計画の財政的な裏付けについて、どれだけリンクして進められてきているのか気になっているところなんです。当初、どんな考えで財政的に連動させようとしていたのかお聞かせください。

河川課長

 計画策定時の当面の単年度の事業費といたしましては、計画策定時点の河川改修事業の全体予算は、約100億円程度でございましたが、これらを参考に、当面はこういった額でということで、新セイフティリバーでは、このうちの、おおむね約8割から9割程度の配分を想定していたところでございます。

井坂委員

 そうすると、新セイフティリバー計画を始めたとき、大体、全体の河川改修にかかるお金の8割から9割というところで進めようということではあったと思うんですが、実際に平成27年度は、河川改修事業自身が全体で言うと、単独それから国の交付金を含めても66億円ぐらい。やはり減っているという状況があって、基本的には国の交付金が付かないからということだと思うんです。この点を改善しなければいけないと思っているんですけれども、どう考えていらっしゃるんですか。

河川課長

 都市河川の整備には多額の事業費が必要なことから、予算は県の単独費だけでなく、国の交付金を安定的に一層投入する必要があると考えております。そこで、これまでも国に対して都市河川の整備に十分な予算措置がされるよう要望しているところでございます。

 県といたしましては、今後も様々な機会を捉え、本県の都市河川整備の重要性を国に強く訴え、十分な交付金を確保し、都市河川重点整備計画に基づき、しっかりと河川整備を進め、県民の安全・安心の確保に努めてまいりたいと考えております。

井坂委員

 河川改修の話は、本当に多くの会派からも話が出ていますし、今やはり進めなければいけないと思っていますが、なかなか財政的にどうなのかというところがあると思うんです。

 私が少し気になったのは、国の交付金が付くと、国の交付金2分の1で、その2分の1を県がまた単独事業とは別に事業費として出さなければいけないということだと思うんです。交付金が減った分、県の負担分が減っているということでもあると思うんです。その部分を減らさないで、当初計画した100億円の改修費の新セイフティリバーに8割から9割と言っているので、県の負担分を付けるという取組が必要なのではないかと思っているんです。これは、財政との関係になってくるので、県土整備局単独では答えられないとは思うんですけれども、是非そういう観点も持って、先に進めるような努力をしてもらいたいとに思うんです。考えがあれば聞かせてもらいたいと思います。

県土整備経理課長

 委員お尋ねの国の交付金の減額分を県単独事業で実施するという御提案かと思いますけれども、このことにつきましては、今後の国の交付金の配分見込み、あるいは委員からもお話しのありました県全体の財政状況などから総合的に判断をすべきと考えております。

井坂委員

 先ほども、数字を少し出してもらいましたけれども、当初、国が74億円、これは国と県を合わせての74億円ですよね。それで、平成27年度は40億円ということを考えると、県の負担分が17億円ぐらい減っているわけです。これをきちんと財政的に措置して、県単に回すということを踏まえて進めていかないと、お金が付いていかないことにもなりますので、是非そのことは進めてもらいたいと思います。

 もう一つ、県の河川改修で言うと、特定都市河川を浸水被害対策法に基づいて指定していると思うんですけれども、今、境川の水害対策計画をつくっているので、パブリック・コメントをしていますけれども、パブリック・コメントの状況を少し教えてください。

河川課長

 境川の流域水害対策計画のパブリック・コメントにつきましては、本年の6月1日から6月30日までの30日間で意見募集を行いました。

 現在は、頂いた御意見の計画への反映について、流域自治体と調整を進めているところでございます。

 パブリック・コメントは河川管理者と流域自治体で一括して行いまして、全体で5名の方から御意見を頂いております。その内容は、河川や下水道の整備に関する要望や洪水時の情報伝達方法など減災対策に関する要望が主なものとなっております。

井坂委員

 境川は、神奈川県内だけではなく東京都にも影響があるとは思うんですけれども、東京都の河川整備計画はどんなふうになっているのか教えてください。

河川課長

 河川整備計画でございますが、神奈川県と東京都が共同で計画を策定しております。この計画では、境川水系全体では、時間雨量おおむね60ミリメートルの規模の洪水を安全に流下させることを目標としておりまして、東京都管理区間では河道や洪水調整施設を整備することとしております。

 東京都管理区間の整備状況でございますが、護岸につきましては約97%の整備が完了していると聞いております。

 また、洪水調節池につきましては、整備に向けて、現在、地元との調整を進めているところと聞いております。

井坂委員

 上流の東京都は整備が進んで、あとは下流の神奈川県ということになってくると思います。いずれにしろ、下流の整備がされない限り、いっ水だとか洪水について対処できないということですので、是非、御協力して頑張っていただきたいと思います。

とうま委員

 私から、2点質問させていただきます。

 まず1点、流域下水道についてお伺いしたいと思います。

 私の自宅は相模川左岸の下水道処理場から1.5キロメートルぐらいのところにあるんですけれども、10年ぐらい前に、それまで風向きによっては、大変においの問題とかあったんです。この間工事をしていただいて、環境的にも整った上に柳島しおさい公園を造っていただいて、地域の市民の方、また市外の市民も利用させていただいて大変有り難いと思っているところであります。

 流域下水道は、そのところを利用している市町の衛生はもちろん、様々なことで重要なインフラだと思います。このインフラについて質問させていただきたいんですが、今年の8月、県議会の県政調査により我が会派で熊本県へ行ってきました。様々な調査をさせていただいたんですけれども、聞くところによると、水が一番困ったということをよく聞くんですけれども、神奈川県からもお手伝いに行っていると思うんですけれども、下水道のところで災害を受けたために、様々な支障があったのかどうか、知っている限りで結構ですから教えていただきたいと思います。

下水道課長

 熊本県の被害状況についてお答えをいたします。

 まず、下水処理場の被害についてですが、熊本県では、合計で38箇所の下水処理場がございますが、そのうち被災した処理場は12箇所で全体の約32%でございました。

 処理場における主な被害としましては、地震の揺れにより、汚水を処理するためのタンクの継ぎ目が損傷したことによる汚水の漏水や、沈殿した汚泥をかき寄せる機械のチェーンが脱落するといった破損が発生しましたが、処理場機能が全停止するほどの被害はございませんでした。

 次に、下水道の管きょについてですが、熊本県では管きょの総延長が約6,800キロメートルございますが、そのうち被災した管きょは約84キロメートルで全体の1.2%でした。管きょにおける主な被害は、液状化によるマンホールの隆起、下水管の破断や閉塞による下水の流下機能の低下がございました。

とうま委員

 神奈川県も地震についての準備を進めていただいているんですけれども、神奈川県の場合は地震を想定した中で、どのような計画を立て、また、その計画は現在のところ、どのぐらい進捗しているんでしょうか。

下水道課長

 まず、計画についてでございますけれども、本県の流域下水道につきましては、流域下水道の管きょは地中深いところに埋設されているということで、実際の被害は少ないと想定されることから、これまで処理場の対策を優先して行ってきております。

 処理場の地震対策は、平成25年に全処理場と沿岸のポンプ場における236の施設について、耐震強度を確認しまして、111施設が耐震強度不足であるか、または詳細な診断が必要であると判明いたしました。そのうち、下水を流す、ためる、処理するといった基本的な機能を確保するための施設の対策を優先的に行うことといたしました。

 そこで、平成25年度に流域下水道総合地震対策計画を策定し、その後、今年度の初めに見直しを行い、現在、優先的に対策が必要な50施設の耐震工事を平成26年度から平成32年度の7箇年計画で進めているところでございます。

 その進捗状況でございますが、平成27年度末までに相模川流域では処理場内の水路など4施設、酒匂川流域ではポンプ場など2施設の計6施設の耐震化が完了しております。平成28年度は相模川流域下水道右岸処理場において、コンクリート製のタンクの継ぎ目から汚水が漏水することを防ぐための工事などを行うこととしております。

 また、工事以外につきましても、相模川流域では処理場内の水路など3施設の耐震設計、酒匂川流域では左岸処理場の管理棟の耐震調査を行うこととしております。

とうま委員

 管路だけでなく、様々な機械について耐震が進んでいることで理解をいたしました。

 熊本県の場合は直下型の揺れに対しての被害だったと思うんですけれども、相模川左岸に津波が来たときはどういうことが起きるんだろうと大変心配するところなんですけれども、神奈川県で、一例で言えば、相模川流域下水道左岸処理場のように海に面したところに施設があるところは、どんなことを想定して、どんな準備をされているんでしょうか。

下水道課長

 津波の対策についてでございますが、県が平成27年3月に示しました最大クラスの津波を対象とした津波浸水想定図では、県の管理する流域下水道処理場で、委員のお話にありました相模川流域下水道左岸処理場と酒匂川流域下水道左岸処理場、それから酒匂川流域の川匂ポンプ場が浸水するという結果になっております。

 このうち影響が大きい施設としましては、やはり相模川流域下水道左岸処理場で、最大の浸水深としては2メートル以上3メートル未満となっております。

 現在の取組状況でございますが、下水道施設の津波対策につきましては、東日本大震災を受けまして、国が平成26年度に下水道施設の耐震対策指針を改定しまして、新たに津波対策が盛り込まれました。県では、新たな指針に基づきまして、昨年度、平成27年3月の津波浸水想定を基に下水道施設の詳細な浸水被害想定を行い、例えば、開口部からの津波の進入などによる被害が発生する施設の状況を把握し、それを基に電源施設など、停止すると処理場全体に影響が及ぶような下水道機能の重要度を考慮した施設別の優先順位を設定しました。

 今後、優先度の高い施設について、例えば、浸水しないように防水扉や防護壁を設置することや、設備を高い場所に移設するなどの対策を行っていく予定としております。

とうま委員

 今、答弁にあったように、電気が止まって、処理が止まる、様々なことが起きる、当然、茅ヶ崎市で被害も大きい。上流の相模原市からずっとこの管を利用されているわけですから、下流が駄目になると、上流も結果的に使えなくなってしまうことも十分想定される。是非、津波対策については、しっかりと取り組んでいただきたいと思う。今後、様々なゲリラ豪雨ですとか、様々なもので、どんな被害が出るか分からないということで、ほかにいろんな角度から検討して、あらゆる災害に対しての対策を講じていらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。

下水道課長

 主に、地震及び津波対策につきましては、今、御答弁させていただきましたように、まずは平成32年度までの計画に基づきまして、その工事が完了するよう順次取り組んでまいります。

 また、その他の豪雨等に対する対策につきましては、特に流域下水道の場合は、各市町から汚水以外の不明水として、少し量が増えるような水も入ってきますので、それにつきましては最低限の処理ができるように、処理場の中でも工夫した処理を行いますし、また市町村に対しましても、不明水というは基本的には地下水とか雨水が主ですので、地下水とか雨水が汚水管に入らないような対策をこれまでも要望してきましたし、今後も引き続き県と市町と連携しながら不明水対策について取り組んでいきたいと考えております。

とうま委員

 是非お願いしたいと思います。

 ちょうど不明水の話が出たんで、お伺いしたいんですけれども、不明水について、どこの基礎自治体も、もらった下水道料金に対して、管が割れていたりして、不明なまま水道料金とは連動しない水が入ってきてしまっている。このことを不明水と呼ぶと理解しているんですけれども、この間、企業庁で質問をさせていただいたんですけれども、今年は一万何千件、4,500万円近い水道料金の未納について、5年たってしまい免除となってしまうということです。水道料金は企業庁がもらうお金なんですけれども、下水道料金も一緒に納付することになっています。これももらえなくなっています。これについて、突然なんですけれども、各市町に対してそのもらえなかった分の減免を下水道では考えられないですか、。

下水道課長

 各住民の皆様から徴収します下水道処理料につきましては、基本的には各市町の責任において使用料の単価等、あるいはボリューム等を決定しているということでございますので、県の立場から下水道使用料に関してお答えすることはできないと思っております。

とうま委員

 企業庁へ一緒に納入をしていただけているんで、そういった関係でと思いますけれども、また今後の課題にさせていただきたいと思います。

 次に、都市公園における民間の活力導入について質問させていただきたいと思うんですけれども、我が会派でも一度視察に行き、先週も茅ヶ崎にある県立公園の地域協議会の方で二十数名と1泊で視察に行ってきたんですけれども、富山県の富岩運河環水公園、長野県にある安曇野の国営公園を見せていただいたんですけれども、これは前回の委員会で、都市公園課長に、是非、富岩運河環水公園に世界一美しいスターバックスコーヒーがある。そしてすごい集客ができているのを一回御覧になったことがあるか。是非見ていただけないかと言ったところ、都市公園課長がわざわざ現地を見に行っていただいたということです。その感想をまず聞かせていただきます。

都市公園課長

 今、委員からお話いただきました、富山県の富岩運河環水公園でございますが、富山駅から徒歩10分程度と近く、運河の景観を生かした芝生の美しい公園でございます。

 この公園には、スターバックスコーヒーが全国で初めて都市公園に出店をしておりまして、運河を一望できる景観を生かした美しい店舗として有名になっております。公園の利用者につきましても統計を取り始めた平成19年度では年間約70万人でしたが、平成27年度では約142万人になっておりまして、年々利用者が増加しているということでございます。

 利用者の増加にはスターバックスの評判も大きな要因となっておりますけれども、富山県でも運河の両岸を結ぶ橋を新たに建設したり、野外劇場を設置したりハード整備にも力を入れているとのことでございます。

 また、ソフト面でも県と富山市によりまして運河の観光船3隻を新造しまして、公園から富山湾まで運河クルーズを始めたということです。また四季を通じて大型のイベントを開催しておりまして、県外からも多くの観光客が訪れているということでございます。

 こうした県や地元市の利用者を増やす取組、それから民間施設の影響、相乗効果によりまして全国でも注目を集めたと認識するところでございます。

とうま委員

 私も前回の委員会で、よく民間活力を活用した形に都市公園の在り方を変えていくべきだろうということを御提案させていただいているんですけれども、民間の施設を入れる前に、各公園には、この間、私が一緒にお伺いした地域の方がつくる地域協議会ですとか、またはNPOとか様々な方たちが関わっていると聞いているんですけれども、その実態はどんな感じで行われているんですか。

都市公園課長

 現在、県立都市公園は26公園ございますけれども、そのうちの18公園で今お話しのようにボランティア団体ですとかNPOが活動しております。活動している団体は全体でおよそ90団体となっております。

とうま委員

 様々な90団体があるんですけれども、90団体はどんな関係の団体なんですか。事例を挙げていただければ有り難いです。

都市公園課長

 各団体の活動は様々でございますが、具体的な事例で申し上げますと、まず広域公園に位置付けています相模原公園には18の団体が活動していまして、例えばコンサートですとか盆栽展の開催、それからイベントでの協力、あるいはボランティアによる花壇への花植えの植え付け、花苗の植え付けなど、こういった活動を行っています。

 また、風致公園に位置付けています茅ケ崎里山公園では、公園愛護団体などが活動しまして、自然観察会ですとか、里山保全活動体験などを行っています。さらに、大磯城山公園や城ケ島公園などでは、地元ボランティアガイドが公園の案内をする活動を行っている状況でございます。

とうま委員

 地域の方に慣れ親しんでいただくことは大事だと思うんですけれども、今お話があった公園によって、ばらばらにそういった団体の方が複数で入ることとか、全くないところもあるのか、分かりませんけれども、多分、地域性も当然あるとは思うんですけれども、県立公園はほとんど指定管理の方にお任せをしていると理解しているんです。そういったときに各団体がここに入ってくるときに、何か要綱というか、何か指定管理者にこういう方たちと一緒に、共にやってくださいといったものは、県からは指示をしているわけですか。

都市公園課長

 先ほど、御紹介しました相模原公園をはじめ、三ツ池公園ですとか四季の森公園、座間谷戸山公園などでは、一つの公園の中に幾つかの団体が活動を行っております。これら団体の活動に係る調整につきましては、指定管理者の募集の際に指定管理者が公園ボランティア活動との連携、協働に努めることを条件としております。

 そのため、まずは指定管理者が積極的に調整に当たりまして、円滑な活動が行えるよう各団体との連携や情報交換などに努めるということとしております。

とうま委員

 今の話ですと、協働でできるように調整をしてくださいということなんですが、幾つも団体が入ってくると、例えば、いろんなことで、こういうことをやりたいという強い意志を持ったり、自然は絶対守らなければいけないとか、いろんな団体があるんですけれども、その辺で意見が合わない。皆さん県民ですし、市民ですし、公園を利用してもらうんですけれども、そういうことでトラブルを起こすことはないんですか。

都市公園課長

 県立公園は、今のところ26公園でございますけれども、それぞれ公園ごとに個性、特徴もありまして、そこで活動する団体もいろいろ、様々な目的を持った活動をしていますので、もちろん仲良くやっていることもありますが、時には、いろいろ意見がぶつかるということはあろうかと思います。

 そういったことでございますが、どの団体も公園を良くしていこうという気持ちを持って活動をしていたただいているということだと考えております。

 県では、指定管理者を導入していまして、公園管理は指定管理者に委ねているというところでございますので、まずは、それぞれの公園の指定管理者が公園の特性に合わせまして、団体との調整を行っていくものと考えているところでございます。

とうま委員

 それぞれの指定管理ということですけれども、ガイドラインがあった方がいい。例えばAという団体は、この公園に行ったら、この指定管理者はオーケーだけど、B公園に行ったら、そこの管理者が駄目だと言う。そんなケースは出ていないんですか。大丈夫なんですか。

都市公園課長

 具体的な例は、私のところには入ってございませんが、先ほど申しましたように、各公園それぞれ特徴がありまして、いろいろな団体が活動されていますので、また、そういう事例があるようでございましたら、改めて各指定管理者の意見を伺った上で、各公園にいろいろ共通した課題等について、必要な対応を図っていきたいと考えております。

とうま委員

 神奈川県の県民1人当たりの公園面積というのは、全国都道府県で何番目ぐらいなんですか。

都市公園課長

 神奈川県内の都市公園の1人当たりの面積ですが、5.3平方メートルです。全国でワースト3位ということでございます。

とうま委員

 当然これぐらいの面積のところに、これだけの人口が住んでいますから、別にその結果が悪いとは言わないんですけれども、今後、人口が減ってくる。都市公園の維持は、お金がかかると思うんですけれども、それで前回もお願いということでお伺いしたんですが、私は稼ぐインフラという視点が大事だと思います。土地がたくさんあって、いい場所にあります。何をおいてもスターバックスみたいな民間企業が出店してみたいという場合、そこの土地で、県の様々なものに合致してオーケーであるなら積極的に考えるべきだと思います。富山県の富岩運河環水公園は地代を頂いているんです、年間約200万円ちょっとと聞いておりますけれども、それだけのお金があれば、また違うところに回せる。公園の管理や運営に使えるのではないかと思うんです。今後、私は都市公園である大阪城公園もかなりの規模で、そういった活用を始めるというのを聞いております。全国でも様々なことが変わり、以前は都市公園法の中では、私の記憶では面積に対して5%しか建物が建てられなかったのに、一部緩和されているとも聞いております。そういったことを含めて、26もある県立公園ですから、モデルケースで結構なので、そういった稼ぐインフラとして活用できないかどうかを、是非、御検討をいただきたいんです。都市部長にお伺いしたいがよろしいでしょうか。

都市部長

 神奈川県の民間活力の導入ということで、代表的な事例でいけば、PFI事業として湘南海岸公園に江ノ島水族館を設置しております。大変にぎわっておりまして、委員お話しのとおり、設置管理許可による土地の使用料を頂いて、収入が入っているような状況でございます。

 ただ、今後のことを申し上げますと、県立公園には一つ一つ様々な特徴があります。そういった特徴に合わせて、それぞれの公園で何ができるのかと、いましばらく勉強させていただいて、今後の維持管理費などに役立てるような効果的な方法について検討していきたいと思っております。

とうま委員

 要望です。せっかく二十幾つも県立公園があって、いい環境のところもあります。財政が厳しいので維持できなくなったなんてことがないように、県民、地域の方に喜んで公園を利用してもらうようにするために、そういった民間活力を更に生かして、ウィンウィンの関係になるようなことを、是非検討していただくよう要望を申し上げ、質問を終わりにさせていただきます。



(日程第1及び県土整備局所管事項については、この程度とし、次回は両局関係について審査することを決定))



5 次回開催日(10月11日)の通告



6 閉  会